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冬がくれた予感-エレアニ・ベルアニ・エレヒス・104期-

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  1. 1 : : 2015/02/20(金) 14:28:29
    4作目です。
    転生、現パロものになります。
    多数のCP要素がでてくる予定なのでお気をつけください。

    2000年の記憶シリーズ
    (http://www.ssnote.net/series/1973)
    を読んでいただいた方が楽しめるかと思います。

    ※視点がころころ変わります。


    誤字や脱字などあればご指摘お願いします。
  2. 2 : : 2015/02/20(金) 14:30:36
    「2000年前からずっと好きだった……付き合ってください」

    この告白により、長年の関係が大きく変わった。
  3. 3 : : 2015/02/20(金) 14:32:29
    「アニ!待たせてごめん」

    アニの幼馴染みでもあり、恋人のベルトルトが小走りで駆け寄ってくる。
    なかなか見かけない192センチの長身はかなり目立つ。

    「……うん。寒い」

    ダッフルコートにマフラーと手袋、という防寒対策をしているアニにとって、寒さなど大した問題ではなかった。
    だが周囲からの視線を感じ、この場からさっさと立ち去りたかったのである。

    「ふふ、ごめんね。早く家に帰ろうね」

    本当のことを言わなくとも全てお見通しだったようで、彼は薄く微笑んでいた。

    そしてさりげなくアニの手を握る。
    それに応えるようにアニもきゅっと手に力を込めた。
  4. 4 : : 2015/02/20(金) 14:33:08
    「僕、アニとこうしてることが信じられないよ」

    「私もだよ。ベルトルトがロマンチストだったなんて」

    アニとベルトルトは、物心がつく前から近くに住んでいてよく遊んでいた。
    高校に入ってからは実家から少し離れ、もう1人の幼馴染みと3人で仲良く同居している。

    そんな彼らの幼馴染み歴は年齢以上のものであった。
  5. 5 : : 2015/02/20(金) 14:34:24
    今から2000年前にあった壁で囲われた狭い世界。
    残念ながら、3人はその世界を壊す役割にあった。

    何の因果か、平和な世界に生まれ変わってからも3人は一緒だ。

    『前世の記憶』を持ったまま。

    「はは、前は思ってても表に出さなかったから」

    「……ミーナ達に気づかれるのも時間の問題かな」

    2000年前の記憶を持って生まれ変わったのは3人だけじゃない。

    平和な世界での生活は、狭い壁の中で必死に生きた……いや、殺したとも言える人達に囲まれていた。

    「学校の門前から手をつないでたらいずれバレるよ。あ、マルコはもう勘付いてるみたいだけど」

    「それ、本当に言ってる?」
  6. 6 : : 2015/02/20(金) 14:39:07
    -side ベルトルト -

    「マルコに、今日皆でご飯食べないかって誘われたけど断ったんだ」

    「へえマルコが。珍しいね。だいたい誘ってくるのはミーナとかそこら辺なのに」

    マルコ、ミーナとは小学生の頃から同じ学校に通い、仲良くしている。

    高校もアニと僕が行くなら、とわざわざ少し遠い学校に受験してくれた。

    「きっと気付いてるから、だと思う。僕が押しに弱いのを知ってるから……」

    「ミーナの押しの強さ……というか口のうまさには私も負けるレベルだからね」

    確かになかなか折れない彼女でさえも、項垂れている姿をよく見る。

    「で、断った理由なんて一言も口に出してないのに『楽しんで』って言われたんだよね」

    「うわぁ……もうそれ絶対気付いてるよね。明日が怖いんだけど」

    その顔は恐怖というよりもめんどくさい、という顔で歪んでいた。

    「まあまあ。マルコが勝手に言いふらすなんてことはしないよ」
  7. 7 : : 2015/02/20(金) 14:40:31
    「マルコが気付いたってことは、ジャンもすぐ気付くってことになる」

    ジャン、という言葉に身体が反応した。
    彼女、アニ・レオンハートの1番仲の良い男友達である。

    あまり会話をしないようにしていたアニとしては珍しく、『昔』からわりと話をしていた人物らしい。

    そして高校に入り再び巡りあった2人はかなり仲の良い友達になっていた。

    なぜ前世から仲が良かったのかは知らないが、今でも仲が良いのは彼女が間接的にでも彼を殺していない、というのが大きな理由になっているんだと勝手に思う。

    どれだけ理解しているつもりでも、異性の友達としてはすごく距離の近い2人に嫉妬することがたまに……
    いや、結構ある。

    「それで芋づる式にミーナにもバレて質問攻めにあうんだ……」

    自分で自分を抱き、ぶるりと震えてみせる彼女。
    元から小さい身体なのに、さらに縮こまって小動物の様な可愛さを醸し出していた。

    こんなことを言ったら前世ほどではないものの蹴りが飛んでくるから口が裂けても言えないけど。

    「何も言わなくたって皆すぐにわかるよ。アニは嘘をつくのが下手だからね」
  8. 8 : : 2015/02/20(金) 14:43:52
    -side アニ -

    「……それとも僕と付き合ってること、知られるのは嫌?」

    低い声が私の耳に響いた。

    ずるい。私が嫌、と言えないのを知っているのに聞いてくる。
    や、言えてたら駄目なんだけど。

    この男は『昔』から自分の意思がない、なんて言いながら意外と頑固だ。
    確かに、興味がないことやどうにでもなることに関しては人に判断を委ねる。

    でも一度決めたり、こだわりを持った彼は、正直めんどくさい。

    「ベルトルトのそういうとこ、好きじゃない」

    こういう遠回しな表現が彼を喜ばせているのは知っている。
    気付けるようになったのは生まれ変わってからだけど。

    どうしても嫌いとは言えない。

    ただでさえ赤くなってそうな私の顔は、彼の意地の悪い笑みを見てしまったらその赤さに磨きが掛かるんだろう。

    いつもは寂しく思う39センチの身長差に、今はとても救われた。

    「あ、そういえば知ってる? 隣の駅に大きいショッピングモールが出来たんだって」

    なんでもなかったかのように振る舞うのが少しムカつく。

    「へー。そうなんだ」

    明らかに不機嫌な私の返答を聞いても、ベルトルトはただ笑うだけだった。
  9. 9 : : 2015/02/20(金) 18:07:34
    -side ミーナ -

    「でね、マルコと付き合うことになったの!」

    「そう、よかったね。ずっと好きだったもんね」

    2000年前にはなかったオシャレなカフェで
    2000年前では絶対に見せなかった柔らかい笑みで
    2000年前からの親友は、
    祝福してくれた。

    「アニは好きな人とかいないの?」

    「好きとか、そういう感覚がよくわからない」

    随分と感情が豊かになった彼女だけど、恋愛に関しては『昔』からずっとこうだ。

    綺麗な顔をしているのに、勿体無いなぁ。

    「……でも、そういうの羨ましいと思うよ。“普通の女の子”みたいでさ」

    息を呑んだ。

    下を向いて寂しそうに笑う彼女は、この世で親友のアニではないーーー
    間違いなく前世の『アニ・レオンハート』だった。
  10. 12 : : 2015/02/20(金) 19:24:26
    「アニ!」

    大声をあげて名前を呼んだ私に周囲の人は驚いた。
    もちろん、アニも。

    「公園に行こう」

    言うが早いがブレザーを着てスクールバッグを持ち、少しヒールがあるローファーでアニを連れて走り出した。

    冬の公園は通りがかる人が殆どで、ベンチに座っている人は私達以外いない。

    「アニ、もうここは昔の世界じゃない。あなたはもう巨人にならないしなれない」

    アニは……『アニ・レオンハート』はカフェにいる時からずっとこの顔だ。
    私なんかが、とよく言っていた頃の顔。

    「身体能力だってあの時と比べれば人並み、怪我をすれば治すのに人並みの時間がかかる」

    この顔は『昔』の私が好きだけど、『今』の私は好きじゃない。

    「あなたは誰も殺してないしあなたのせいで死んだ人だって誰もいない」
  11. 15 : : 2015/02/20(金) 20:21:32
    ああ、そんな泣きそうな顔しないで。

    でも泣きそうってことは

    「アニ、おかえりなさい」

    彼女はこうやってアニと『アニ』を繰り返してきたのだろう。
    その度にアニへと戻してきたのは誰だろうか。

    ……考えなくてもわかるか。

    「だからさ、アニ」

    このままじゃ今までアニに戻してきた男2人と変わらないじゃない。

    「人並みに、恋しよ」

    それまで泣きそうだった彼女の瞳から輝きが失われ、冷ややかな目でこちらを見ていた。
  12. 16 : : 2015/02/20(金) 21:02:50
    「ミーナ、あんたやっぱり……」

    そう、そうやって呆れてればいいの。
    あなたのいち、に、さん、し、アルソックと違ってお説教したいわけじゃないもん。

    ただ、こんな平和な世の中に生まれたんだから平和な世の中のアニといたいだけ。

    「……でも、ありがとね」

    私はまた、息を呑んだ。

    まさかお礼を言われるなんて思ってなかったから。

    ふふ、人並みに笑っちゃって、可愛い奴め!

    「あーでも、そんな風に笑うアニを見るのは私だけでもいいかも!」

    「っ! うるさいよ、私はか弱い乙女なの」

    よかった、もう完全にアニだ。

    か弱い乙女なんて冗談交じりに自称するのはこの世でアニくらいだろう。

    前世のアニが言う時は本気だった。マジで。
  13. 17 : : 2015/02/20(金) 22:53:42
    「わかってますって! で、さ。彼氏候補みたいな人いないの?」

    「候補……? 例えば?」

    例えばって。
    自分の好きな人候補くらい自分で考えなさいよ。

    「隣のクラスのイケメン君とかさ、今彼女いないらしいじゃん! 狙い目よ」

    それでも答えてあげるあたり、私優しいなぁ。

    「あぁ、あの人ね……かっこいいとは思うけど気軽に暴言をはけない」

    なんだそれ。
    好きな人への条件が気軽に暴言をはけることって聞いたことないよ。

    でもあの人が違うっ言われるのはわかってた。
    わかってておすすめするんだから、私はやっぱり優しくないのかもしれない。

    「まあ、やっぱり私達だと“共有”してる方が楽だよね」
  14. 18 : : 2015/02/21(土) 00:11:43
    アニが『アニ』になったように、昔の記憶があるとおかしなことが起こる。

    前世と今世どっちの記憶だったかわからなくなって、昔のことをことを話してしまったり。

    普段過ごす分には気付かれないしそんなことも滅多に起こらないけど、恋人や家族などとして近くにいることが多くなると不都合が出てくる。

    だから同じように前世の記憶を共有してる人なら、となる。

    「それでいうとジャンとか?」

    「えぇーあいつは親友だよ」

    「ちょっと私は!?」

    「男の中ではって意味でね。っていうかあいつまだミカサ探してるくらいだしさ、どっちにしろ無理だよ」

    昔一緒に戦った人は皆記憶を持っている。
    けどあの時の皆が全員いるわけじゃない。

    「でも共有って時点でかなり限られてるよ。フランツにはハンナがいるし、トーマスやダズだって向こうの高校で好きな人が〜とか言ってたし」

    「んー確かに」

    「あっ! 近すぎて忘れたけど、ライナーは? 頼りになるし男らしいじゃない!」

    「ああー……あ、そのライナーから電話きた。もしもし? ああ、うんわかった買って帰る。あんたも気をつけて。じゃあね」

    素っ気なくて言葉数も少ないけど、愛が伝わってくる電話だ。
    なんだか羨ましいな。

    私もマルコとそんな風になれるかな……なんて。
  15. 19 : : 2015/02/21(土) 01:13:35
    「ごめんミーナ、早く帰らなきゃいけなくなった」

    「ううん気にしないで! もうそろそろ外にいるの寒くなってきたしね」

    「ありがと。あのさ、私も恋……してみるよ」

    また来週、とお互いに別れを告げて家に帰る。

    アニに彼氏ができるのはいつかな?
    ダブルデートとかできちゃうのかな!


    アニとベルトルトが付き合う1週間前の話。
  16. 20 : : 2015/02/21(土) 10:32:33
    -side ヒストリア -

    「エレン、お待たせ!」

    先に待ち合わせ場所へ来ていたエレンを見つけて少し走る。

    「俺も今来たとこだから」

    お決まりのセリフを言いながら微笑む彼は私の髪を崩さないように、頭を撫でてくれる。

    「髪、少し切ったんだな。似合ってる」

    彼は女心をとてもよくわかっている。

    女の子の小さな変化に気付いて褒めてくれるし、大抵のわがままも聞いてくれる。

    細やかな心づかいもでき、誰に対しても気さくで男女問わず知り合いが多い。

    服や髪も清潔感があってチャラチャラしてないけど、しっかり気を使っているのが見て取れる。

    「ふふ、ありがとう!」

    極めつけに顔も整ってる。

    周りが言うには{理想の彼氏}らしい。
  17. 22 : : 2015/02/21(土) 15:08:33
    「ヒストリアが行きたいところってどこにあるんだ?」

    「新しくできたショッピングモール! 初めてこの地域にお店出したんだって」

    へー、と笑いながら私の手をしっかり握って歩き出した。

    「エレンってさ、すごい変わったよね」

    「そうか? 身長少し伸びたかな」

    「あー確かに目線が……ってそうじゃなくて! 『昔』では考えられないこと言ったりやったりするじゃない」

    昔という単語を出すと彼の顔つきが変わった。

    「あー……まあな。あの時は本当に、皆に迷惑かけたよな」

    前世のエレンはぶっきらぼうで猪突猛進。
    デリカシーの欠片もない、お世辞にも良い人とは言えなかった。

    初めて会ったとき……クリスタのときの私でさえ正直エレンは苦手だったし、ヒストリアとして生きてからも恋愛感情には至らなかった。

    ただこの世で再び会って、素敵な人へ転身を遂げた彼にアタックされて惹かれていったのだ。
  18. 24 : : 2015/02/21(土) 18:06:36
    「昔から『何か』に向けてひたむきに走っていくタイプだもんね」

    巨人のいないこの世で、エレンは女の子に向けてひたむきに走っていた。

    所謂プレイボーイになっていたのだ。

    事実『こちら』で初めて会ったときも彼女がいたし、そこからこの関係に至るまで私が知る限りでも4人の女の子と付き合っている。

    「うっ……そういうお前も意地悪になったんじゃないか?」

    痛いところを突かれたのか、苦笑いで意地悪し返される。

    「まあ、過去のことを責めないよ」

    「そう言ってもらえると助かる。今はヒストリアだけだから」

    彼は前世での一途さ、誠実さとは正反対の性格になった。

    それでも私は彼から離れられなくなっていく……。

    今度こそ、幸せに。
  19. 25 : : 2015/02/21(土) 18:39:44
    -side アルミン -

    「おいアルミン、聞いてるか?」

    「……あ、ごめんユミル」

    「で、ヒストリアが今どこにいるか心当たりはないか?」

    今頃楽しくデートしてるであろうエレンとヒストリア。

    その2人について鬼の形相で睨まれながら尋問されている僕。

    今も『昔』も、この世界は残酷だ。

    「あはは、まさかぁ、知らない、なぁ」

    「ほーそうか。もう一つ質問なんだが、この教室にミカサとお前がいるのにエレンが見当たらない。おかしくないか?」
  20. 26 : : 2015/02/21(土) 19:04:57
    エレン、ミカサ、そして僕は幼稚園の時に出会っている。

    3人とも自分ではない自分の記憶、というものを持っていた。
    が、当時は子供の頃にありがちだが夢での出来事か現実での出来事か区別がついていなかった。

    でも離れてはいけない、とても大切な人達というのだけは全員わかっていたと思う。

    「……エレンはアルバイト、だと思う。ので、ユミルがそんなに心配する必要はない。アルミンを離して」

    年齢があがると共にこれは前世の記憶である、ということに気がついて
    中学に入った頃、昔の仲間が周りに結構いることも気がついた。

    コニーやサシャ、高校に入ってからはユミルとヒストリアにも出会えた。

    皆に共通していたのは『あの頃』の記憶があること。

    そしてあの頃と皆はあまり変わっていなかった。

    エレンを除いて。
  21. 27 : : 2015/02/21(土) 19:53:47
    「ミカサがあいつの予定を把握してない筈がない。ましてや同じバイト先だろ」

    エレンは中学に入ってから急に色んな女の子と付き合うようになった。
    付き合っては別れ、付き合っては別れ。

    近くで見ていた僕はもちろん、相変わらずエレンに対し不器用に想いを寄せていたミカサと、その変わりように驚いていた。

    そして付き合うのは必ずといっていいほど、小柄で金髪の女の子だった。

    「ごめんミカサ、ありがとう。ユミルが想像してる通り、ヒストリアはエレンとデートだよ」

    「そうか。サンキュ」

    「……その、僕が言うのもおかしいけど、追わないの?」

    正直こんな冷静だなんて意外だ。
    デートしてることを言ったら場所も聞かれてすぐに追いかけると思っていた。

    「ヒストリアが幸せならそれでいい。別に相手がどういう気持ちでいようとな」

    やっぱりユミルも気付いているんだ。

    エレンがどうしてこんなことしてるのか。

    「……でも、その幸せ奪ったら容赦しねえ」

    彼女は今まで聞いたことのない、ドスの効いた低い声で呟いた。

    エレン……君が本当に求めているのは彼女なんだろう?

    前世の僕と同じように―――
  22. 28 : : 2015/02/21(土) 21:39:57
    -side エレン -

    -外の世界がどうなっているのか 何も知らずに 一生壁の中で過ごすなんて嫌だ!!


    -え? やだよ、足蹴られんの痛いし


    -でも……それじゃ……まるで家畜じゃないか


    -…アニ、降参だ……降参する


    -俺が最初から自分を信じて戦っていれば


    -待てよアニ! これにはやり方があるんだって!


    -アニが女型の巨人? 何で……そう思うんだよ……


    -どうだオレの蹴り技は? 見よう見まねだが、うまく決まったよな


    -最初からこいつをぶっ殺しておけば!!


    -アニを……疑うなんて、どうかしてる……


    --大男を空中で一回転させるような乙女はか弱くねぇよ


    -こっちに来て証明しろ!!


    -アニ……お前は……いつも周りがバカに見えて仕方ないって顔してたな……


    -この手が治ったらバラバラに、グチャグチャに、コマかくシテ……かラ、クッテヤる


    -な……何でお前らは……戦えるんだよ


    -どんな大義があって人を殺せた


    -お前は……嘘をつくのがヘタな奴だと……俺はそう思っていた……


    -だけど、やっぱり……お前が悪い





    駆逐してやる!! この世から……一匹……残らず!!



  23. 29 : : 2015/02/22(日) 00:37:36
    「はぁ、はぁっ……くっ……!」

    まただ……また、この夢だ……。

    中学生になってから突然見るようになった、途方もなく長い夢の一部。

    自分が今まで経験した道筋なのに、どこか現実離れした物語。

    「エレン、大丈夫?」

    「あ……る、みん……」

    「はい、これ水」

    「ん……ぷはっ」

    「また“例の夢”見たの?」

    「……あぁ。悪いな、迷惑かけて」

    「ううん、そんなことないよ。エレンは“あの世界”で誰よりも色々なものを背負ってくれてたんだから」

    「……シャワー、浴びてくる」

    「うん、後で着替え持って行くからそのまま入っていいよ」

    「おう、ありがとう」
  24. 32 : : 2015/02/22(日) 16:29:47
    シャワーにあたりながら目を瞑る。

    中学にあがってから見るようになったこの夢は、見る度心に大きな穴をあけていく。


    『昔』の俺は、巨人への激しい憎悪だけで生きてきたらしい。


    この世界に巨人はいない。


    俺はどうすればいい?

    何のために生きる?

    目標なんかない。

    誰かを守る必要もない。

    炎の水、氷の大地、砂の雪原
    なんでもある。

    俺たちは皆、生まれた時から自由だ。

    俺が戦わなくても、自由は手に入れられる。


    この世界は、恐ろしくて

    残酷なんだ―――


  25. 33 : : 2015/02/22(日) 18:49:02
    「典型的な燃え尽き症候群、だね」

    この夢を見るようになってから、頭痛と睡眠不足に苛まされた。

    情緒不安定になり、さらに何にも興味がなくなった。

    人との関わり……社会生活を拒否して。

    この世は良くなったのか悪くなったのか、義務教育のため行かなくても中学生という称号は与えられる。

    「でもどうして今頃になって……」

    「エレンはきっと、大人になった。ので、深く考えることができるようになった。考えすぎてしまったんだと思う」

    「なあ、アルミン、ミカサ……俺は一生このままなのかな」

    「それは……どうだろう。エレンの気持ち次第じゃないかな」

    「エレン、前世で何か心残りがあるの?」

    「心残り、か……そうなのかもな。今日は寝れそうだから寝るわ。悪いな、2人とも」

    「寝るのはいいことだよ。じゃあ明日、またお邪魔するよ」

    「ゆっくり休んで。また明日」
  26. 34 : : 2015/02/22(日) 21:58:55
    あの日 俺は思い出した。

    巨人への憎悪だけじゃなく、ほんの少しだけ、淡い思惑があった過去を。


    会いたい。


    人類の希望を背負った俺も
    この平和な世で生まれた俺も

    お前じゃないと、ダメなんだよ。


    「……アニ」
  27. 35 : : 2015/02/22(日) 23:20:19
    -side ミカサ -

    私は生まれ変わった。

    生まれ変わってもなお、エレンの側にいる。

    でもこの世界ではエレンと“家族”ではない。

    エレンは家族だ、と言ってくれている。
    けど、私がなりたい家族とは違うと思う。

    私も成長して、言語力や感情を汲み取る能力があがった。
    と思う。

    そして気付きたくないことまで気付けるようになってしまった。

    『昔』アルミンはこう言った。

    「知りたくないことまでわかってしまう……僕はこの頭が嫌になるときがあるよ」

    この気持ちが、今なら少しだけわかる。

    きっとアルミンは私以上のことを考えて、察し、苦しんできたんだと思う。

    アルミンはこうとも言っていた。

    「何も捨てることができない人には 何も変えることはできないだろう」

    たくさんのものを捨てて、あの世界を生きたんだ。
  28. 36 : : 2015/02/23(月) 03:07:18
    エレンを変えるために
    私はこの世界で
    何かを捨てられるだろうか?

    エレンを、なんて

    そんなことはできない。

    では何を捨てる?

    ……私の気持ちだ。

    「エレン。何があっても私は貴方の味方だから……幸せに生きて!!」

    エレンは前世で決して幸せとは言えない人生を送った。

    でも私はエレンの側にいるだけで幸せだ。

    ということは今も昔も、私は幸せ。

    なら感傷的になってる場合じゃない。

    私は立たなくてはならない。

    エレンを、立たせるためにも。


    「いつもありがとな、ミカサ!」


    ……どうして、こんな時に思い出す?
  29. 37 : : 2015/02/23(月) 12:53:53
    「……エレンはアルバイト、だと思う。ので、ユミルがそんなに心配する必要はない。アルミンを離して」


    エレンのために、私は身を引く。


    ユミル、あなたにエレンの幸せの……邪魔はさせない。

    これはエレンのため。

    なのに、どうして、こんなに、胸が―――
  30. 38 : : 2015/02/23(月) 16:07:51
    「なあミカサ」

    「何。ユミル」

    「お前はこのままでいいのかよ」

    「何の話かわからない」

    「エレンの事だよ。わかってんだろ? エレンはあいつが好きだから付き合ってるわけじゃない」

    「それを言うならあなたの方が……ヒストリアは本当に愛されているわけじゃない。わかってて何故?」

    「それがあいつの幸せだからだ」

    「……そう。それなら私も答えは一緒」

    「まぁ、そうだよな……お前にも言っておく。ヒストリアの邪魔をするな」

    「私も、同じことを思っている」

    「そうか。じゃあ今の状態はWin-Winな関係だな」

    「ええ、今は」

    「……それはどういう意味だ」

    「いつか終わりが来るということ。エレンはきっと“彼女”を探している」

    「彼女? ヒストリア以外の彼女か?」

    「恋人という意味の彼女ではない。“彼女”が見つかればヒストリアとエレンの関係は終わり」

    「ま、見つかればいいけどな。見つかったところで手出しはさせねえよ」

    「ヒストリアはただの穴埋めにしかすぎない……ので、見つかった時、あなたは指をくわえたりしてればいい。くわえて見てろ」

    「言っとくけど『昔』も合わせて、私のほうが圧倒的に長く生きてるんだからな」

    「そう。それが何?」

    「かっー! 可愛くねえ後輩だこと。ま、用は済んだし私は帰る」

    「この世界では同級生。それじゃあ、また」

    「全部合わせてっていっただろ。お前も気をつけて帰れよ」

    「ええ、ありがとう」
  31. 39 : : 2015/02/23(月) 16:42:04
    「ねぇ、アニ」

    どこにいたってあなたを見つけて心をかっさばいて何を思ってたってエレンとくっついてもらうから

    ごめんね エレン

    もう少しだけ


    「待ってて」
  32. 40 : : 2015/02/23(月) 17:34:22
    -side ジャン -

    「おいマルコ。アニ知らねえか? また委員会の仕事押し付けやがって……」

    2000年前からの親友のマルコに、親友歴数ヶ月の彼女の事を聞く。

    正直なんで仲良くなったのかわかんねえ。

    「知らないけど、だいたい何やってるかは予想付いてるよ」

    「はぁ? なんだそれ。はっきり言えよ」

    『昔』は1つ年上だったマルコとアニ。
    だが現在は同じ高校1年で、同じクラスだ。

    前と対して変わらないがタメの方が幾分か話しやすい。

    「明日ベルトルト達の家に泊まりに行くときにさ、本人の口から言わせようよ」

    「何の話だよ」

    あ、やばい、黒マルコの顔だ。

    「何ってもちろん……コレ」

    マルコが取り出した携帯の画面にうつっていたのは

    「なんだこれ……アニとベルトルトか? って抱き合ってんのか?」

    親友とその同居人のアツアツな写真だった。

    「これどうしたんだよ!?」

    おかしい

    「たまたま2人がいてさ」

    この写真は

    「明らかに盗撮写真だろ!」

    「落ち着いて、大丈夫だよ。最初に疑われるのは悪人面のジャンだから僕はその間に逃げられる」

    「何も大丈夫じゃねえよ!!」
  33. 41 : : 2015/02/23(月) 19:19:35
    黒マルコになるとかなり危険だ。

    頭の回転が良いことを利用して悪事を働く。
    しかも行動するのは他の人だ。

    言葉巧みに人を操る。

    そう、かなり質が悪い。

    「てかこいつら付き合ってたのか?」

    「そりゃそうでしょ。ベルトルトは前世からアニのことずっと好きだったし、同じ屋根の下で暮らしてたらアニだって」

    「待て待て。ベルトルトはともかくアニは恋愛とかそういうタイプじゃないだろ? だからこそ男2人と同居できてるんだろうし」

    ベルトルトがアニに対して好意を抱いているのは周知の事実だ。
    知らない人などアニ本人くらいだ、なんてよく笑い話にされるくらい。

    そのくらいアニには恋などに興味がなかったはずだし、ましてや2000年前から運命を共にしてこの世でも巡り会えて同居して笑うことが多くなって美人で……

    ん? 待てよベルトルト、ライナー……
    羨ましいんだよクソが!!!
  34. 42 : : 2015/02/23(月) 20:19:25
    「それがさ、ミーナに吹き込まれたみたいなんだ」

    「へぇ」

    まあいかにも女子です! なミーナなら納得だ。

    「あ、それで付き合うことになったんだよ」

    「いやまだ付き合ってるかは決まってねえだろ。それこそ本人に確認しなきゃ……」

    「いやそっちじゃなくて。僕とミーナが」

    ……。

    「はぁ!? お前何言ってんだっていうかいつから!? 何で!?」

    どうして黒マルコは収まらないんだ!!
    早くいつものマルコに戻ってくれよ……心臓がもたねえよ!

    「10日くらい前かな。好きだったから?」

    「お、おうそうかおめでとう……って抜けがけしてんじゃねーよ」

    どうにか笑って親友らしく祝ってやりながら背中を叩くと、マルコの雰囲気が変わった。

    ああ、よかったこれでいつものマルコだ。

    「抜けがけって……作ろうと思えばジャンの方が可能性あるでしょ」

    「好きな奴にモテなきゃ意味ねーし」

    「はいはい、モテる男は違いますねー」

    「お前はいいよなぁ好きな奴がすぐそばにいてよ」

    「……ごめん」

    「あ、悪いそういう意味で言ったわけじゃねぇ。ただ純粋にそう思っただけだ」

    俺は2000年前に一目惚れした女、ミカサをこの世界でも探している。

    多くの仲間に会えたんだからきっとミカサもいる。

    そう信じて。
  35. 43 : : 2015/02/23(月) 20:53:44
    「あ、そういえば隣の駅にショッピングモールできたの知ってる?」

    マルコのそういうとこ、好きだぜ。

    「急だな。まあ聞いたことはある」

    「行こう!」

    「あ? 彼女と行けよ。絶好のデートスポットだろーが」

    「そのデートの下見。どうせ暇でしょ? 付き合ってよ」

    「はぁ……わかった。どーせ暇なんで」

    「じゃ、このまますぐ行こう」

    「本当に急だな」

    今も昔も、俺は誰かに振り回される運命にあるらしい。
  36. 44 : : 2015/02/23(月) 22:35:18
    *side out

    「ちょっと、ベルトルト!? これ家とは逆方面の電車だよ!」

    アニの手を引っ張り電車に乗り込むベルトルトは、彼女の驚愕した顔とは反対にとてもにこやかだった。

    「外で待たせちゃったお詫びに、甘いものでも買って帰ろう!」

    「う、うん。でも甘いものなら家の近くのケーキ屋さんで十分美味しいよ」

    「さっき言ったショッピングモールに有名なプリンのお店が入ったんだって。そこ行ってみようよ」

    「あんた甘いものに目がないもんね。いいよ、その話のった」

    「えっ! その僕より甘党なアニは……?」

    「うるさい」

    憎まれ口を叩きながらも笑いあう2人は、ただの人間であり恋人だった。
  37. 45 : : 2015/02/23(月) 23:40:29
    「ねえアニ、ケーキとプリンどっちがいい?」

    ベルトルトは携帯を片手に、アニと手を繋ぎながら電車を降りる。

    「お目当てはプリンじゃかったの?」

    「サイト見てみたら、こっち初出店のケーキ屋が入ってるらしくて。アニ、ケーキ好きでしょ?」

    うーん、と唸りながらも全く悩んでる素振りを見せずに間を置いた。

    「……じゃあ両方だね」

    彼はそれ最初から言おうと決めてたよね、と笑う。

    「2つ回れるかなぁ。マップだと結構離れた売り場にあるんだけど」

    「手分けすればよくない?」

    途端、今まで緩みっぱなしだった頬が引き締まった。

    「それじゃデートの意味ないよ!」

    「外で待たせたお詫び、じゃなかったの?」

    アニは意地の悪い笑みを浮かべる。

    「……うっ……わかったよ……」

    想像以上に落ち込んだ彼を目の前にして焦りだす彼女。

    貴重な姿が見れたからいいかな、と思い始めたベルトルトだった。

    「デートはまた今度しよ……? 」

    「うん、うんっ!」

    そして不意打ちのお誘いとあまりの可愛さに悶えた。

    冷静に考えればデートよりプリンとケーキと言われてるようなものだが、そんなことはどうでもいいと言わんばかりのテンションである。

    「じゃあ私ケーキの方行ってくる。多分ケーキの方が並ぶから、終わったらこっち来て」

    「わかった!! アニのために行ってくる!!」

    嬉しさのあまりか顔を真っ赤にして走り去ったベルトルトであった。

    一方、アニもケーキに向かって上機嫌に歩いていった。
  38. 46 : : 2015/02/24(火) 01:43:26
    「あ、ここテイクアウトだけじゃなくてカフェでケーキが食べれるんだ。今度ベルトルトと入ろう」

    目的地に着いた彼女はイートインコーナーもあることに喜び、早速デートの予定を頭でたてる。

    「やっぱり並んでるなぁ。30人くらい?」

    それはかなりの人気店である、ということをあらわしていたため気にせず並び始めた。

    どうせ彼もすぐ来るであろうと予想して。


    「ごめんエレン、じゃあ先に行ってて」

    「おう、気にすんなよ! 並んどいてやるから」


    アニはふと呼ばれた名前を聞いて、懐かしさが込み上げてくる。

    「エレン、か……」

    その『昔』アニ達の仲間であり、最大の敵対関係にもあった少年の名。

    アニが最後にエレンを見たのは結晶化するよりも前、巨人化したエレンが彼女を食べようと項から取り出す直前だ。

    激しい憎悪をむき出しにした姿である。

    目を瞑ったまま泣いていた彼女は、彼が食べるのをやめどんな表情をしていたか知らなかった。

    もちろん、あの世界がどんな結末をむかえたかはジャンから聞いている。

    しかしそのまま結晶化して、その後エレン……達がどう思っていたか。
    個人の気持ちなど知る由もなかった。
  39. 47 : : 2015/02/24(火) 15:25:50
    普段なら人の名前なんて気にしないであろう。
    ましてや前世以来会っていない相手である。

    1人でいたからか、偶然か、運命か
    そんなのはわからない。

    けれど何となく気になってしまったのだ。

    まあこれもなにかの縁、顔くらいは見てやろう
    と、アニの後ろに並んだと思われる『エレン』の顔を拝むため、できるだけ自然に振りかえってみる。

    「あっ」

    自然を装ったのも虚しくばっちり目が合ってしまった。

    だが目が合っただけでアニは動じない。

    声を出したのにはもっと大きな理由があった。

    「……え、れん?」

    「は……アニ!?」

    目が合った彼はただの『エレン』という名前の少年ではなく

    まさにアニが思い浮かべている

    “自由を望んだあの日の少年”

    だった。
  40. 50 : : 2015/02/25(水) 01:37:51
    「……そんな、まさか、お前、本当にアニか!?」

    周囲の視線も気にせず大声で叫ぶ。

    「……っ!」

    アニは腕をがっしりと掴まれていて思うように身動きがとれない。
    動揺して声も出ない。

    「あ、悪い……外、出よう」

    人のいない真冬のテラスに出た2人はベンチへ腰掛けた。

    この間ミーナともこんなことあったな、なんて思うくらいアニは夢の中にいる気分だった。

    「お前、アニ・レオンハートだよな……?」

    アニは息を吸い、これなら声が出せそうだと安心して息を吐いた。

    「ああ、そうだよ。エレン・イェーガー」
  41. 51 : : 2015/02/25(水) 02:33:07
    忘れもしないエレンのこの瞳。

    稲妻のように鋭く真っ直ぐで、紅蓮の炎のように熱く燃えている。


    忘れもしないアニのこの瞳。

    いつも物憂げで、氷のような視線の奥に宿る静かな輝き。


    2人は確信した。

    間違いなく、お互いに『あの時』の状態だと。

    巨大樹の森やウォール・シーナ内での戦いだけではない
    日常の小さな出来事が鮮明に思い出せるほど、『エレン・イェーガー』と『アニ・レオンハート』になっていた。


    「お前にずっと言いたかった」

    彼女はこの言葉に酷く怯える。
    きっと彼はあの世界で誰よりも私を憎んでいるだろうと。

    だがその後すぐに諦め、蔑むような顔に変わる。

    「はっ、今更何? 言ってみなよ。どうしたってもう全て手遅れだけどね」

    それならば最後まで足掻こう。
    最後まで煽ろう。
    最後まで憎んでもらえるように。
    最後まで戦士でいられるように。



    「アニ、憎いくらい愛してる」



    そう苦しそうに囁いた彼は、彼女の頭と腰に手を回し、薄く冴えた唇に強引なキスをした。


    交差する感情が黒く塗り潰され、影を隠すように堕ちて行く。


    〔冬がくれた予感〕

    -To Be Continued-
  42. 52 : : 2015/02/25(水) 03:05:42
    『冬がくれた予感』をここまで読んでいただきありがとうございます!

    当初はエレアニかベルアニ、エレヒスのどちらかの結末にしようと思ったのですが、どこまで書いても決められなかったので様々なパターンを書くことにしました。
    スレッドを立てたらその都度こちらにもURLを貼らせていただきます。

    つきましてはシリーズも『2000年の記憶』から外しまして、新シリーズ『2000年後の記憶』としてやろうと思います。


    それでは、これからもぜひよろしくお願いしますm(_ _)m
  43. 53 : : 2015/02/25(水) 09:59:23
    本文の細かい言い回し等を修正しました。
  44. 54 : : 2015/02/25(水) 16:48:36
    次回作期待してますよ(^○^)
  45. 55 : : 2015/02/25(水) 20:19:35
    続きにめっちゃ期待です^^
  46. 56 : : 2015/02/26(木) 17:27:38
    >>54
    anianiさん
    ありがとうございます!
    ご期待に添えられるかわかりませんが、頑張ります(*゚▽゚*)
  47. 57 : : 2015/02/26(木) 17:29:13
    >>55
    雛莉華さん
    いつもありがとうございます!
    そういっていただけるとモチベーションがあがります٩(。•ω•。)و
  48. 58 : : 2015/02/28(土) 23:54:22
    *おしらせ

    『冬がくれた予感』
    の続き
    『これからの未来に』
    http://www.ssnote.net/archives/32110
    を投稿しました!

    まずはエレアニルートになってます。

    もしよければご覧下さい。
  49. 59 : : 2015/03/02(月) 20:27:52
    *おしらせ

    『冬がくれた予感』
    の続き
    『終わらない恋』
    http://www.ssnote.net/archives/32218
    を投稿しました。

    続いてベルアニ、エレヒスルートとなっております!

    エレアニルートの『これからの未来に』とはまた違う設定やストーリーになっていますので、もしよければあわせてご覧下さい。
  50. 60 : : 2015/03/08(日) 13:34:25
    *おしらせ

    『冬がくれた予感』
    の続き
    『君が泣いている夢を見たから』
    http://www.ssnote.net/archives/32419
    を投稿しました。

    アルアニルートです!

    本当は考えていなかったお話ですが、こちらの作品でフラグを少し立てていたので回収です!

    よかったら見てくださいっ
  51. 61 : : 2015/07/23(木) 00:21:51
    すっごいよかった!!
  52. 62 : : 2015/07/25(土) 17:27:57
    めっちゃよかったです!
  53. 63 : : 2015/07/30(木) 22:54:16
    >>61
    佐美未散さん

    ありがとうございます(*´∀`)
    なかなか長編になりましたが、案外書きやすかったのを思い出します。
  54. 64 : : 2015/07/30(木) 23:19:00
    >>62
    名無しさん

    ありがとうございます!
    結構前のものですが、今でも見ていただけているのかと思うと嬉しいです。
  55. 65 : : 2015/12/20(日) 03:47:51
    胸糞悪いわ...エレンチャラいわ
  56. 66 : : 2017/08/16(水) 11:06:02
    くそ
  57. 67 : : 2017/08/16(水) 11:06:07
    ごみ
  58. 68 : : 2017/08/16(水) 11:06:11
    けせ
  59. 69 : : 2017/08/16(水) 11:06:17
    消せ
  60. 70 : : 2017/08/16(水) 11:06:34
    くあせwwvpmggふじこ
  61. 71 : : 2017/08/16(水) 11:06:40
    あまはらま
  62. 72 : : 2017/08/16(水) 11:06:43
    ゆまかたらたはまさまたるた
  63. 73 : : 2017/08/16(水) 11:06:46
    るはおらまさまはた
  64. 74 : : 2017/08/16(水) 11:06:48
    るもむふたそたはた
  65. 75 : : 2017/08/16(水) 11:06:51
    まふほとこたたさ
  66. 76 : : 2019/02/24(日) 14:07:16
    >>65
    胸糞わるい同意
    エレンがチャラいっていうのは許容できるけど
    作者がただアニちゃんかわいいしたかっただけの内容に不満
    モテモテwなアニ以外のキャラが可哀想すぎる

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Liebeschon1104

咲*

@Liebeschon1104

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2000年後の記憶 シリーズ

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