この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
東方永久録
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- 1 : 2015/10/06(火) 23:37:45 :
- このスレッドは東方地獄城の続編です( http://www.ssnote.net/archives/39652 )
オリキャラを含みます
また、今作は前作の一万年後の話です。ので、一部登場しないキャラもいます
始めます
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- 2 : 2015/10/09(金) 22:55:29 :
- 霊夢(新代)や、早苗、神奈子をはじめ、絶滅から生き残った僅かな者が集い、宴会を開いている。猶斗とお空は一万年前のあの日と同じ様に縁側に座り、空を見上げている
猶斗「,,,」
お空「,,,ねえ」
猶斗「何だ」
二人きりという状況で落ち着かないのか、キョロキョロ辺りを見ながら話し掛けるお空
お空「猶斗ってさ、逝こうと思えばいつでも逝けるんだよね?」
猶斗「それがどうした」
お空「私に構わず、さとり様達に会いに逝けばいいのに,,,」
猶斗「馬鹿か。お前を一人残す訳にはいかん」
お空「,,,そう」
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- 3 : 2015/10/12(月) 00:46:47 :
- お空「猶斗さ,,,さとり様やこいし様、お燐の事が好き?」
猶斗「まあ家族だしな,,,」
お空「私達ってどうして知り合ったんだっけ?」
猶斗「,,,俺が元々破落戸妖怪だったのは知っているだろ?」
お空「うん」
猶斗は空を見ながら淡々と語る
猶斗「それで一度かつての博麗の巫女の世話になって、そいつを通して知り合ったんだろ?」
お空「そう,,,だったかな?」エヘヘ
完全に忘れているお空に呆れた様子を見せる猶斗
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- 4 : 2015/10/12(月) 23:00:51 :
- ガラッ
霊夢「猶斗さん。そろそろ中にどうですか?」
彼女は新代博麗霊夢。かつて靈影という化け物から世界を守った巫女の子孫である。まだ、13才という若さだが、健気に修行に励んでいる
お空「こうやって皆で集まるのって、いつになっても減らないよね」
猶斗「ああ、そうだな」
霊夢「そうなんですか?」
猶斗「兎に角中に入ろう。いい加減冷えてきた」
お空「必要なら私が暖めてあげるよ?」
猶斗「それはいい。断る」ガラッ
障子を開け、中に入る猶斗。後に続く霊夢とお空
神奈子「やっと来たかい。もう酒も残ってないよ?」
猶斗「構わん」
早苗「相変わらず冷たい人ですね,,,」
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- 5 : 2015/10/12(月) 23:12:12 :
- 神奈子「というより、さとり達を失ってから余計冷たくなったわよねぇ。あんた」
猶斗「!!」
正直、図星だった。彼はさとり達を始め、紅魔館や、魔法の森などのメンバーを失ってからというものの、人へ接する態度が一段と冷たくなっていた
早苗「でも、霊夢さんやお空さんとは仲いいけど,,,」
猶斗「空は家族だ。それに霊夢は妹のような存在だしな,,,」
妹紅「デレたね猶斗」ニヤニヤ
萃香「だね」ニヤニヤ
勇義「やめてやれ(汗)」
猶斗「,,,」
猶斗の言葉に不服な様子のお空
お空(やっぱり猶斗にとって私は家族か,,,もっと上の関係に,,,)
神奈子「うつほちゃん?」
お空「ひゅい!?」
びっくりして跳ね上がるお空
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- 6 : 2015/10/13(火) 23:42:12 :
- お空「な、な、なんですか!?」
神奈子「もしかして,,,妄想してた?」
お空「うぇぇ!?い、いやまさかそんな,,,!///で、でもあれは妄想?///いやでもなー///」
バタバタともがくお空
猶斗「落ち着け」
お空「ひっひっふー,,,ひっひっふー,,,ごめん,,,」
猶斗「お前の体内温度が上昇するとロクでもないことになるからな,,,」
お空「うん,,,」
霊夢「兎に角飲みましょうよ!!先程華扇様が新しいお酒を下さったので!!」
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- 7 : 2015/10/19(月) 18:59:29 :
- 猶斗「待て」
霊夢「はい?」
猶斗「今、華扇が持ってきたと言ったか?」
霊夢「?はい」
猶斗「止めとけ。鬼の酒は度が強すぎる。下手したら死ぬぞ」
霊夢「え,,,でも」
猶斗「それは次の宴会まで取っとけ。華扇には俺が聞いとく」
霊夢「,,,分かりました」
台所に酒をしまいに行く霊夢
お空(,,,ちょっと飲んでみたかった自分がいる,,,)
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- 8 : 2015/10/19(月) 19:08:00 :
- 猶斗「,,,空」
お空「うにゅ?」
猶斗「ヤツ,,,靈影を覚えているか,,,?」
お空「,,,忘れるわけ無いよ。間接的とは言え、さとり様達を殺したんだもん,,,」
猶斗「ではヤツがどの様に死んだか,,,分かるか?」
お空「,,,ううん」
首を横に振り、猶斗の顔を見るお空
猶斗「ヤツはな,,,俺が月まで飛ばした後、魔理沙に太陽まで飛ばされて死んだんだ」
お空「え,,,」
太陽と聞いて、自分の力を思い出すお空
猶斗「だが、その時の爆風は地球に致命的な後遺症を残した。木々は枯れ果てて、水も乾上がった,,,そして,,,絶滅した」
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- 9 : 2015/10/19(月) 19:15:58 :
- お空「,,,」
黙って猶斗の話を聞くお空
お空(まさか私の力がさとり様達を死なせた原因だなんて,,,)
お空の脳裏をある言葉が過る
【彼を,,,猶斗を宜しく,,,お願い,,,しま,,,す,,,ね,,,】
それはさとりの最期の言葉だった。懐かしさに思わず涙が溢れ出すお空
猶斗「,,,!?空、どうした?」
お空「エッグ,,,ヒグ,,,さとり様ぁ,,,グスッ,,,」ポロポロ
勇義「おいおい。どうしたんだ?」
萃香「あんたが泣くなんて珍しいね」
猶斗「,,,空」
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- 10 : 2015/10/23(金) 00:42:26 :
- お空「グス,,,」
猶斗「,,,空。お前はさとり達の死をどう思う?」
お空「?」
泣いて目が真っ赤になっているお空
猶斗「,,,そうか。あまりしっくり来ないよな。,,,俺は,,,俺は,,,!!」ギリリッ
お空「な、猶斗!?」
猶斗「出来ることならヤツ,,,靈影をブッ飛ばしてやりたい,,,!!」
お空「!!」
映姫「彼は間接的とは言え、地球を滅ぼしたものです。そう罪は軽くありません」
一同「!?」
いきなり出てきた映姫に驚く一同。どちらかと言うと映姫は背が高い方なのだが
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- 11 : 2015/10/26(月) 16:07:30 :
- 霊夢「うわ!?,,,え、映姫様,,,」
何故か誰一人気付かなかった。あの猶斗さえも
猶斗「何の用だ?また小野塚がサボりを?」
映姫「いえ、今回は小町に呼んで貰ったのです。たまには来い、と」
猶斗「なら」グイッ
映姫「え、ちょ///」
映姫を引っ張り、小町の横に座らせる猶斗
猶斗(話が長くなりかけたな,,,)
映姫「お、乙女の手を無理矢理引くとは、な、何と言う重罪!///」
小町(こんなに照れてる四季様初めてみた,,,)
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- 12 : 2015/10/26(月) 16:20:15 :
- 霊夢「,,,あの」
お空「んー?」
霊夢「いつ言おうか迷っていたんですけど,,,これ,,,」
霊夢の手には一通の手紙と、二枚の写真が乗っていた
猶斗「これは,,,!」
写真を手に取り、じっと見つめる猶斗
お空「うわぁ,,,懐かしい,,,」
小町「ホントだねぇ,,,」
それはかつて猶斗が起こした異変、幽蠍覇者異変の解決を祝って開かれた宴会で撮られた写真と、靈影の起こした破滅異変の解決直後の写真だった
突然、隅の方に座っていた風龍と雷虎が立ち上がり、猶斗達に近寄る
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- 13 : 2015/10/26(月) 16:30:53 :
- 風龍「その手紙、こちらに渡してくれないか」
雷虎「おそらくその手紙には猶斗さん、貴方を倒したかつての博麗霊夢の遺言が書かれている筈よ」
猶斗「なに?」
霊夢から手紙を受けとり、開封する風龍
風龍「雷虎、読んでくれ」
雷虎「分かったわ。『いつか遠い未来の貴方達へ。―
その後手紙には、今までの思い出、一人一人へのメッセージなどが書かれていた
雷虎「まだまだ言いたいことは沢山あるけれど、終わります。どうか、お元気で』,,,終わりよ」
読み終わる頃にはほとんどの人が泣いていた
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- 14 : 2015/10/26(月) 16:41:07 :
- 心なしか、読んでいた雷虎も涙ぐんでいるように見える
風龍「,,,」
霊夢「暖かい,,,」グスッ
お空「うぅ,,,」ポロポロ
猶斗「紅白,,,お前って奴は,,,」
珍しく気持ちの整理がつかない猶斗は一人、縁側に出る
猶斗「,,,,,,紅白,,,」
生温い風が猶斗の頬を撫でる
猶斗(なあ,,,紅白,,,お前はどんな気持ちで死んだんだ,,,?未来への希望を抱いてか?それとも死への絶望か?,,,どちらにせよ俺はお前の言う輝かしい未来が分からない,,,教えてくれ。その代わり俺はあいつらを,,,命に代えてでも守る!!なぜなら,,,)
―それが輝かしい未来への一歩なのだから―
~完,,,?~
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- 15 : 2015/11/01(日) 03:51:03 :
- 予告
あの悪魔の妹が甦る!!さらにあの死神も,,,そして,,,死,,,
次回 特別編「東方終焉記」( http://www.ssnote.net/archives/40532 )
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