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中間管理禄 ラ ン

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  1. 1 : : 2017/01/11(水) 23:00:03
    退屈……!!















    幻想コンツェルン 幻想郷グループ会長

         八雲 紫……!!


    紫「つまらない……!うんざり……!!
     TVも映画も音楽も……全て似非っ…………!
     やれ愛だの……恋だの…………
     『一人じゃない』だの……『会いたい』だの……!」


    彼女は八雲紫。現行の幻想郷を創った賢者の一人…………!!



    紫「『やっぱり会いたくない』だの……『結局会いたいだの』……
     『切りすぎた前髪』だの……『タイトなジーンズ』だの……
           『ねじこむ』だの……!!」




    幻想郷の支配者……王!!




    紫「どいつもこいつも……人間の本質をわかってないのよ……
     贋作……紛い物………………!
     私は本物が見たいっ……!!」




    彼女は飽いている……!


    紫「特等席で……!!人間のドス黒い感情……
     際の際……本性……!
     
     破滅……!
      
     絶望……!
     
     そして死……!!
     それこそが真の娯楽……!
     愉悦…………!!
     そうは思わない……?」



    紫「ねぇ……?藍……!」



    幻想郷グループ幹部

    八雲 藍


    藍「はい……そう思います……」


    紫「ふふふ…………なら…………


     企画しなさい……!
     血湧き……………
     肉踊る……………
     狂宴………………!

     私の細胞を活性化させるような……
     債務者の命の取り合い…………!!」



      死のゲーム……!!



    「かしこまりました……!」


    これは……


    大勢の罪袋を束ねる幹部でありながら

    暴君……八雲紫会長の……

    ご機嫌を常に……最も身近で……
    気にしなければならない…………


    いわば……中間管理職に位置する式……


    藍「(チッ……!また水疱……霧散………………!くそっ……)」


    藍「(橙とのピクニックが……パァ……!!)」



    八雲藍の苦悩と葛藤の物語である
  2. 2 : : 2017/01/11(水) 23:02:03
    幻想郷グループ本社 第3会議室――――


    藍「えー……と……いうわけで…………」



    藍「始動するのよ……!新プロジェクト…………!」



    藍「会長を楽しませる悪魔的な余興…………ゲーム……!」



    藍「そのアイデアを貴方達から募りたい……!」



    藍「…………けど!それは後…………!」



    藍「その前に…………まず…………」



    藍「自己紹介…………!!」



    罪袋「え……?」



    藍「だれもかれも似たり寄ったり…………」



    藍「画一的というか……無個性というか……
      袋をかぶった男たちが揃いも揃って…………半裸!!」



    藍「つくか……!区別……!!」



    罪袋「うっ……!」



    藍「まあ……その格好は幻想郷の決まり…………」



    藍「他ならない……紫会長が決めた方針……だから……」



    藍「貴方達今すぐ私服に着替えなさいとか…………」



    藍「そんなことは私から命令できない……できないけど……」



    藍「ならせめて…………自己紹介……!」



    藍「名前と……その他……
      趣味や特技等々…………自己紹介……!
      順ぐりに……!」



    藍「まずは……貴方から……!」



    罪袋Y「えっ……?」



    藍「やりなさい……早く……!」



    罪袋Y「あっ……ハ、ハイ……!」ガタッ



    罪袋Y「わ、Y崎…………Y崎罪袋です……趣味は……ボウリングです…………」



    藍「Y崎……Y崎……」



    藍「貴方はY崎……!よし……次……!」



    罪袋S「は……はい……!」ガタッ



    罪袋S「えと……S衛門三郎二郎罪袋です…………!」



    藍「…………あ……?」



    S衛門「趣味は……ボウリングで……」



    藍「ま、まって……!」



    藍「………………」



    藍「今…………なんか…………2人……!!」



    藍「二人分ぐらい……名前を言わなかった……?
      三郎二郎だとかなんとか……まるで……
      お笑いコンビ名みたいな…………」



    S衛門「ああ……!いえ……!」



    S衛門「『S衛門三郎』という名字+……名前が『二郎罪袋』で…………
         S衛門三郎二郎罪袋です……!」



    藍「(くっ……!何ィ~~~~!?)」



    藍「(邪魔……!このただでさえたくさんの名前を覚えようって時に……
      なんて面倒臭い名字…………!!)」



    藍「(ちっ……しかし……まあ……
      S衛門三郎……逆にここまで変な名字なら案外覚えやすいかもしれないわね……)」



    実は……


    幻想郷の王 

    八雲紫会長は王ゆえに……


    罪袋の名前と顔をいちいち覚える必要はない


    しかしその下……
    中間管理職である
    藍は別…………!


    多数の罪袋を
    管理統率する立場であるため………………


    会長のように
    ぞんざいな扱い
    はできない
    むしろ…………


    出世する上で
    部下の協力は
    必要不可欠……


    藍にとっての罪袋の信頼を
    得ることは自らの
    出世に欠かせない
    重要な条件…………!


    だから記憶…………!



    藍「」ブツブツ



    罪袋の紛らわしい
    名前も黙って記憶
    する藍…………!



    藍「次……!」



    K罪袋「はっ……!K崎罪袋です……趣味はボウリング……
       よろしくお願いします……」



    藍「(K崎……K崎……よし……!こういう普通の名字なら……」



    藍「!!」



    いや…………!

    まずい…………!



    藍「(K崎はまずい……!だって罪袋一人目の名前は……確か……)」



        Y崎――――!!



    藍「(くっ……!まさかの『崎』かぶり……!)」



    藍「(なんて紛らわしい……!)」


    もしかすると……


    この『崎』かぶりに
    気づかなければ……


    藍は案外
    すんなり二人の
    名を記憶できて
    いたかもしれない……


    気が付いて
    しまったがために
    二つの名字が
    混同…………!


    気づきのデメリット……!


    しかし藍は
    気付いてしまった
    …………………!


    いや 必然
    気付いてしまう……!



    なぜなら……



    藍は今までの数々の弾幕ごっこを…………


    気付きによって
    乗り越えてきた
    勝者だから……!


    優秀ゆえの
    気付き……!

  3. 3 : : 2017/01/11(水) 23:03:04
    藍「(くっ……!)」



    藍「次っ……!」



    !!



    罪袋O「あっ はいっ!」ガタッ



    罪袋O「え えと……」



    藍「(ぐぐっ……!来いっ……!覚えやすい名字……!)」



    O荻野「荻野……O荻野罪袋…………趣味はボウリングです………………」



    藍「(!!よしっ……!!)」



    藍「O荻野……!貴方は荻野ね…………!」



    藍「よし よし……!」



    O荻野「は はぁ……」



    藍「(ようやくまともな名字が……)」



    藍「よしっ……!次……」

        ぞっ・・・

    藍「(えっ……?
      何……?
      今の……)」


    不意に……


    正体不明の
    悪寒が藍を
    襲った……!


    何が原因か
    わからない
    が…………


    首筋にねっとりと
    まとわりつく……


    嫌な予感……



    罪袋「どうしました?藍先生……?」



    藍「え……?…………………」



    藍「いや……なんでもない……つ……次……頼むわ…………」


    しかしすぐに
    藍は…………



    罪袋H「では」ガタッ


    その嫌な
    予感の正体を
    知る……



    罪袋H「えー…………私は…………」



    罪袋H「H萩尾……H萩尾罪袋です…………!」



    H萩尾「趣味は……」



    藍「あぁ~~~~!?」



    藍「萩野ときて……次が荻尾だぁ~~~~~!?」



    藍「あるわけないわ……!!そんな偶然…………!!」



    H萩尾「藍先生…………!」



    藍「あぁ……!?」



    H萩尾「その……逆ですっ…………!」



    H萩尾「荻野と……萩尾ですっ…………!」



    O荻野「」コクッ



    藍「…………」ギロッ



    藍「知るかっ……!!そんなこと……!!」



    藍「いい加減にしてっ……!!貴方達っ……!!」



    藍「だれもかれも紛らわしい…………!!」



    藍「解明しなさいっ……!!
      私の覚えやすい名前にっ……!!」



    藍「名前だけじゃない…………!!趣味もっ…………!!」



    藍「口をそろえてボウリングボウリングって………………貴方達っ」



    藍「高校生かっ……!!」



    罪袋「うう……」ザワザワ



    藍「言っておくけど……」



    藍「ガーター……!!」



    藍「貴方達の名前は全て………………」



    藍「ガーター……!!スコア0…………!!」



    藍「一人もいないの…………!?」



    藍「ストライクっ…………!!」



    藍「私の記憶っ…………!脳みそに……」



    藍「ストライクゥゥ~~~~~~~~~~!!」



    罪袋達「?」


    結局――


    この日の会議は
    グダグダのまま
    終了…………


    何の進展も
    ないまま
    終了……!!


    それでも……!!


    頑張れ
    藍っ……!!


    負けるな……


    藍っ……!!!



    第一話 終………………………………………………………………
  4. 4 : : 2017/01/11(水) 23:12:35
    続かないし続かせない…………

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