拝啓

死ぬ間際の己へ



おそらくこれを読んでいるということは、俺はもうすぐ死ぬのだろう。

今、傍らに「あの人」がいるだろうか。「あの人」が分からないのならば、「あの人」に対する未練はもう無いということだろう。

もし「あの人」が傍らにいず、でもまだ「あの人」の事を覚えていても、それでもいい。

人には、人それぞれの愛がある。

今の俺の愛は、ひたすらその人のことを想うが、干渉せず、見守るというものだ。

その思いは変わっていてもいい。



こうして今俺が未来の俺に手紙を書いているのは、俺の哲学を記録するためである。

おそらく俺が中学校を卒業するまでには書き終えているだろう。

人生15年の哲学とは、そんなものである。

先に書いた俺の愛に対する基準もまた、哲学である。

俺の座右の銘をまだ覚えているだろうか。

要約すれば、勝つも負けるも、最後には運。と今の俺は思っている。

その思いは変わっているだろうか。

今日の分の哲学についてはここで筆を置く。