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エレン「エピソードⅥ」 ヴェイダー「ジェダイの帰還」 ④ 進撃×スター・ウォーズ

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  1. 1 : : 2016/01/16(土) 13:30:58
    進撃×スター・ウォーズ、エピソードⅥ、ジェダイの帰還の第4話になります。


    よろしくお願い致します<m(__)m>
  2. 2 : : 2016/01/16(土) 13:31:32
    期待!!
  3. 3 : : 2016/01/16(土) 13:33:01
    早速ご期待ありがとうございます!
  4. 4 : : 2016/01/16(土) 13:47:16










    背が高く、美しい緑の葉と赤い木肌を持つレッドウッドが地平線の彼方にまで生い茂る緑の衛星。
    エレンたちを乗せたシャトル<タイディリアム>は、森林衛星エンドアの森の中へ、静かに着陸した。





    http://41.media.tumblr.com/b46fad7af5f1be135ee407819d97010b/tumblr_nm0mvbDoi01svmeubo10_1280.jpg













    第4話


    聖なる森の月、エンドア












    着陸したタイディリアムから、エレンやミカサ、ジャンをはじめとした少数精鋭の工作部隊が降りてきた。
    工作部隊の指揮を執るキルシュタイン将軍が全員に点呼をかける。









    「よし、全員そろったな。いいか、俺たちはこれから帝国のシールド発生装置へと進撃する。この森の中では、恐らく敵が見回りをしているはずだ。」

    「決して見つかってはいけない。万が一見つかった場合、必ず駆逐する。いい?」










    ジャンとミカサの指示に、自由の翼を背負った反乱同盟軍の兵士たちが頷く。
    兵士たちはそれぞれ緑色のマントを纏い、頭をフードで隠している。



    いよいよ作戦が始まる―――――――どの兵士の顔にも、緊張と、僅かばかりの恐怖が滲んでいる。











    そんな中、ジェダイ・ナイトであるエレンただ一人が、微動だにせず、恐怖さえも感じていないかのように冷静であった。










  5. 5 : : 2016/01/16(土) 15:01:15










    ジャンが部隊を先導し、索敵をしながら森林の中を進んでいくこと数刻・・・・・・・・・・・・。








    すると、緑の生い茂る小さな丘を登っていたジャンが、左手の人差し指を唇に当て、右手を下に下げ、部隊に合図を出した。
    ジャンの手の動きに合わせて、工作部隊は身をかがめて生い茂る草の中へと身を隠す。








    「こ、ここは危険です!」



    R2の側にいたC-3POが少しパニックを起こす中、エレンとミカサ、チューバッカはジャンの側へと静かに近づく。










    __________丘の向こうでは、帝国軍のスカウト・トルーパー二人が、スピーダーから降りてパロトールを行っていた。




    ※スカウト・トルーパー
    http://www.starwars.jp/wiki/images/2/20/Scout_Trooper_bike.jpg









    「スカウト・トルーパーか・・・・・・・・・・・・めんどくせぇな。」



    ジャンがそう言うのも無理はない。


    スカウト・トルーパーは、最高速度が時速500kmにも達するスピーダーバイクを操るエリート兵から構成されていた。
    彼らは巧みにスピーダーバイクを操縦するため、バイカー・スカウトとも呼ばれ、銀河中から恐れられていた。







    「遠回りする?」

    「いや、時間がかかりすぎるよ、ミカサ。」








    幸い向こうはまだこちらには気が付いていないようだ。
    すると、ジャンがブラスターを取り出した。








    「よし、俺とチューイで始末する。」

    「気を付けるんだ。音を立てて気付かれないようにね。」

    「おいおい、俺は死に急ぎとは違うぜ?」









    ジャンはそう言うと、チューバッカと二手に分かれて、スカウト・トルーパーの側面へと廻り始めた。









  6. 6 : : 2016/01/16(土) 20:13:16









    木陰に身を隠し、スカウト・トルーパーの隙を伺うジャンとチューバッカ。
    ジャンはチューバッカと相槌を打ち、ブラスターを片手に木陰から出た。





    音を立てないようにゆっくりと歩き、スカウト・トルーパーの背後を取るジャン。
    ばれないように、慎重に・・・・・・・・・・・・







    ペキッ!


    「!! 誰だッ!?」






    うっかり小枝を踏んだジャンは、気付かれたスカウト・トルーパーに思い切り顔面を殴られて仰向けに転倒した。








    「助けを呼びに行け!」

    「了解!」





    ジャンを殴ったスカウト・トルーパーに命ぜられ、もう一人のスカウト・トルーパーがスピーダーバイクに跨った。











    「言わんこっちゃない! 行くよ、ミカサ!」

    「これはまずい!」





    ジャンがやらかしてくれたおかげで大変なことになり、丘の上から様子を覗いていたエレンとミカサが飛び出した。









  7. 7 : : 2016/01/16(土) 20:14:00









    「痛って~なッ!」



    殴られたジャンがすぐに起き上がり、スカウト・トルーパーに掴みかかる。
    一方、チューバッカはスピーダーバイクに跨ったスカウト・トルーパーに狙いを定めた。








    ドゴオォオンッ!!


    愛銃であるボウキャスターで、チューバッカはスピーダーバイクを撃ち抜いた。
    撃たれたスピーダーバイクは爆発し、スカウト・トルーパーが地面に投げ出される。









    「!! あっちにも二人ッ!」



    ミカサが叫んだ頃にはもう遅かった。
    二人のスカウト・トルーパーがこのことを報告すべく、シールド発生装置へスピーダーバイクを走らせ始めた。









    「逃がさないッ!」

    「!! ちょっと待ってくれ、ミカサッ!!」





    ミカサはジャンが相手をしているスカウト・トルーパーのスピーダーバイクに跨ると、後ろにエレンを乗せて走り出した。








    「しっかり掴まってッ!!」

    「あ、ああ。」





    ミカサとエレンは、シールド発生装置へ帰還しようとする二人のスカウト・トルーパーを猛スピードで追いかけ始めた。



    木々の生い茂るエンドアの森の中を、猛スピードで駆け抜けるスピーダーバイク・チェイスが始まった。













    「!! ミカサッ! エレンッ! って、しつけぇなッ!!」

    「あうッ!!」





    置いてけぼりを喰らったジャンは、しつこく食らいついてくるスカウト・トルーパーを背負い投げで駆逐した。










  8. 8 : : 2016/01/16(土) 22:19:51










    「ミカサ! 追いつけそうか!?」

    「何とか!」







    前を行く二機のスピーダーバイクを追って、森の中をミカサが爆走していく。
    大木と大木の間をすり抜け、倒木の下にある隙間を縫って追跡していく。









    「通信妨害スイッチを押すんだ!」

    「もう押した。後は始末するだけ。」

    「やるな。」







    アクセル全開でミカサはスカウト・トルーパーに接近していく。
    早くもミカサは二人のうち、一人のスカウト・トルーパーと並んだ。






    ドゴンッ!


    「ぐっ!」
    「うおッ!?」




    並走するスカウト・トルーパーがミカサに体当たりを仕掛けてきた。
    スピーダーバイクに衝撃が走り、エレンは思わずミカサにしがみついた。








    「エレン、痛い!」

    「わ、悪い、ミカサ。」






    つい強くしがみつきすぎて文句を言われてしまった。
    まったく情けない兄貴だ。








    スカウト・トルーパーはなおも体当たりを仕掛けてくる。
    ドンとぶつかっては距離を取り、再び近づいてはドンとぶつかってくる――――――エレンはそのタイミングを測っていた。



    ・・・・・・・・・・・・近づいてきた、今だッ!








    次の瞬間、エレンはスカウト・トルーパーの乗るスピーダーバイクに飛び乗った。







    「おらあッ!!」

    「うわあぁあぁッ!!」





    スピーダーバイクに乗っていたスカウト・トルーパーを片手で押し飛ばし、哀れなスカウト・トルーパーは時速500kmの速さで大木に激突した。









  9. 9 : : 2016/01/16(土) 23:48:05









    エレンとミカサが並んでもう一人のスカウト・トルーパーを追いかけていく。
    すると、たまたま二人を目撃した別のスカウト・トルーパーが二人、背後から彼らを追いかけてきた。






    「!! 後ろにつかれる。」

    「どうする、エレン?」





    このまま背後を狙い撃ちされるのはまずい。
    そう判断したエレンは彼らの裏をかくことにした。











    「ミカサ、君は前の一人を駆逐するんだ! 僕は後ろの二人をやるッ!」





    エレンそう叫ぶと、急にブレーキをかけた。


    エレンの機体が急減速し、追いかけてきた二人のスカウト・トルーパーの間をすり抜ける。
    それからエレンは冷静にねらいを定め、スピーダーバイクについているレーザーのトリガーを引いた。








    バチィッ!!


    放たれた光弾は前を行くスカウト・トルーパーのスピーダーバイクに命中。
    制御を失ったスピーダーバイクは大木に激突して爆発、炎上した。







    なおもエレンはもう一人のスカウト・トルーパーを追跡していく。
    まるで、獲物に目を付けた狩人のように、エレンはスピーダーバイクを追い続けた。









  10. 10 : : 2016/01/17(日) 00:18:56










    さて、エレンと別れたミカサは前を行くスカウト・トルーパーを追跡。
    していたはずだったのだが、スカウト・トルーパーが後ろを振り返ると、ミカサの姿が見当たらなかった。







    なぜいなくなった?
    ・・・・・・・・・・・・まあいい、とにかく反乱軍が潜り込んだことを報告しなければ。



    スカウト・トルーパーはアクセルを踏むと、先を急ぐかのように加速した。












    すると突然、斜め後ろから光弾が飛んできた。






    バチィッ!!


    一発のレーザーが機体の後ろに当たって火花を散らす。







    ミカサはいったん上空へ上昇し、それから急降下してレーザーを撃ちおろしたのだ。
    そのままミカサはスカウト・トルーパーの横に並び、スピーダーバイクめがけて体当たりを仕掛けようとした。





    だが・・・・・・・・・・・・





    スカウト・トルーパーは咄嗟に小型のピストルを抜いてミカサのスピーダーバイクめがけて発砲してきた。






    ドゴッ!!


    「ぃやぁッ!!」





    あたりどころが悪く、スピーダーバイクは制御を失い、ミカサは地面へと投げ出された。
    地面に強く打ち付けられたミカサは、そのまま気を失って倒れ込んでしまった。







    スカウト・トルーパーが再び背後を振り返ると、ミカサのスピーダーバイクが大木に激突して爆発するのが確認できた。
    よし、後は報告するだけ・・・・・・・・・・・・








    「!! いやああぁああぁぁッ!!」



    一瞬のよそ見は、命取り。
    彼のスピーダーバイクもまた、倒木に激突して爆発した。










  11. 11 : : 2016/01/17(日) 00:44:39










    エレンともう一人のスカウト・トルーパーは、デットヒートを繰り広げていた。





    お互いトップスピードで並走し、機体と機体をぶつけ合う。
    大木が目の前に迫り、二人は左右に分かれてそれを避けると、再び機体をぶつけ合うといった有様。


    と、ここで予想だにしないアクシデント。







    ガクンッ!


    機体同士が引っ掛かり、離れなくなってしまったのだ。






    エレンとスカウト・トルーパーがお互い体を反対側へと傾けて、懸命に機体を離そうとする。
    その目の前に、大木が迫ってくる。








    __________ダメだ! 間に合わないッ!!



    エレンは咄嗟にスピーダーバイクから飛び上り、地面へ受け身を取って転がった。










    ドゴオォオンッ!!


    衝突寸前にエレンの機体はスカウト・トルーパーの機体から離れ、大木へと突っ込んで炎上した。









  12. 12 : : 2016/01/17(日) 00:47:25









    スカウト・トルーパーは大きく旋回―――――――あくまでエレンを殺しに来る。
    するとエレンは、腰にぶら下げたライトセイバーを手に取った。









    ビュウウンッ!


    抜いたからには斬る―――――――狩人のような目で、エレンは向かって来るスカウト・トルーパーを見据えた。










    そんなエレンに向けて、スカウト・トルーパーはスピーダーバイクのレーザーを続けざまに放つ。
    だが、エレンは放たれた光弾すべてを光刃で弾くと・・・・・・・・・・・・








    ザシュッ!


    すれ違いざまに、時速500kmで走るスピーダーバイクを斬り裂いた。





    ドゴオォオォォンッ!


    制御を失ったスピーダーバイクは、そのまま地面に突っ込んで爆発、炎上した。











    「ふぅ・・・・・・。」



    エレンはため息をつくと、光刃をしまって元来た道を歩き始めた。













    __________かくして、エレンたちを発見したスカウト・トルーパーたちは、遂に反乱軍が潜入したことを報告することなく全滅した。










  13. 13 : : 2016/01/17(日) 12:13:11
    2話の時に言い忘れたこと
    ミカサの奴隷衣装…レイアが着るよりもそそるなぁw
  14. 14 : : 2016/01/17(日) 15:59:36
    あれは露出度高いですしねw


    いつもコメントありがとうございます!
  15. 15 : : 2016/01/17(日) 16:23:55
















    「遅いな・・・・・・。」



    取り残されたジャンと工作部隊の兵士たちは、エレンとミカサの帰りを待っていた。
    すると、R2のセンサーが近づいてくる人影をキャッチし、電子音を立てた。








    「キルシュタイン将軍、誰か来ます!」



    C-3POの言葉に緊張が走る。
    武器を構え、茂みの中に姿を隠す兵士たち。


    すると・・・・・・・・・・・・









    「!! エレン!?」

    「やっぱり君だったんだね、ジャン。」





    一応警戒してライトセイバーを手に持ったエレンが現れた。
    ミカサがいないことにすぐに気が付いて、ジャンはエレンに尋ねた。









    「おい、ミカサはどこだ?」

    「!! まだ戻ってきていない?」

    「一緒だったはずだろ?」

    「途中で二手に分かれたんだ。」







    二人の脳裏に、嫌な予感がよぎる。
    反乱同盟軍の将軍として、ジャンは決断を下した。









  16. 16 : : 2016/01/17(日) 16:24:39








    「おい、お前が部隊を指揮しろ。0030時にシールド発生装置の前に集合だ。俺とエレン、チューバッカ、R2-D2とC-3POで行方不明になったミカサを捜索する。」

    「はっ!」









    隊の指揮権を部下に託すジャン――――――――こうして、ジャンとエレン、チューバッカ、R2-D2とC-3POは工作部隊から離れ、ミカサの捜索をすることとなった。









    「一緒に来てくれ、R2。今こそ君の力が必要なんだ。」



    エレンに呼ばれ、嬉しさ半分、不安半分で後をついて行くR2。








    「大丈夫ですよ、エレン様。何をすべきか分かっております。それにしても、どこか綺麗な星だ。」



    R2と同様にエレンの後をついて行くC-3PO――――――――冒険嫌いで臆病な彼にしては珍しいことに、この緑豊かな衛星のことを気に入ったようだった。










    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇










  17. 17 : : 2016/01/17(日) 19:32:46













    __________神聖なエンドアの、豊かな森の中を、青年は一人、散歩していた。







    なんだか訳の分からない、四本足で歩く化け物や、二本足で歩く化け物が空からやってきて以来、この聖域は物騒なこと続きだ。
    さっきも大きな爆発音がしたし、いったいこの森の中で何が起こっているんだろう・・・・・・・・・・・・。







    ・・・・・・ん? あれは?




    青年は息を殺し、ゆっくりと近づいて行く。
    すると、見慣れない生き物が、気を失って横たわっているのが見えた。



    __________どうやら、いきなりこの星にやって来ては、神聖な森の中を荒らしまくる二本脚の生き物のようだ。










    そう確信した青年は、持っている石の槍で、気を失っている生物を突き始めた。



























    「痛いッ!!」



    何度か石槍で突かれて、漸く私は気が付いた。
    スピーダーバイクから投げ出されて、まだ体の中に鈍い痛みが残っている。


    そんな中、上半身を起こした私が見たものは・・・・・・・・・・・・















    おっかなびっくり石槍を構えて威嚇してくる、
    1mにも満たない小さな小さなイーウォック族の青年だった。


    後にウィケットという名前を知ることになるこのイーウォック族の青年との、これが初めての出会いだった。



    ※ウィケット
    http://www.starwars.jp/wiki/images/5/53/Wicket_Wystri_Warrick.jpg








  18. 18 : : 2016/01/17(日) 19:50:01










    「心配しなくていい・・・・・・私は、何もしない。」



    そんなことを言ってみても言葉が通じるはずもなく、この可愛らしい小動物は私に槍を向けて威嚇してくる。
    この時、私は初めてC-3POがここにいてくれたらいいのにと思えた。








    __________途方に暮れたミカサは、近くにあった倒木の上に座った。









    「動いてはいけないのね・・・・・・・・・・・・困った、私、ここがどこかも分からない。」



    相変わらずウ~~~ッと声を立てて威嚇してくる小動物。









    「力に、なってくれる?」



    相変わらずウ~~~ッと声を立てて威嚇してくる小動物。










    「隣に座って? 大丈夫、私はあなたを傷つけたりはしない。ほら、お菓子をあげる。」



    私はそう言って、ポーチから焼き菓子を取り出した。









    相変わらずウ~~~ッと声を立てて威嚇してくる小動物が、途端になつっこい笑みを浮かべた。
    が、すぐに警戒したような顔になって、恐る恐る、私が差し出す焼き菓子に手を伸ばす。


    パッとひったくるようにウィケットは焼き菓子を受け取り、それを口に運んではもぐもぐさせた。






    すると、やっと警戒心を解いてくれたのか、ウィケットは何と、私の膝の上に座ってきた。
    焼き菓子に夢中になって口をもぐもぐさせる様子は、中々に可愛らしい。







    「ふふ、弱虫さん。」



    いつの間にか私は、この小動物に癒されていた。
    膝に抱えたウィケットを、私は暫くもふもふしていた。








  19. 19 : : 2016/01/17(日) 22:24:44








    「!! ウゥ~~~ッ・・・・・・。」

    「? どうしたの?」






    突然、ウィケットが立ち上がったかと思うと、再び槍を持って威嚇し始めた。
    その威嚇は、しかし、ミカサに向けられたものではなかった。












    ドゴオォオンッ!!


    すると突然、ミカサの近くで爆発が起こり、ミカサは倒木の影へ、ウィケットは倒木の下へと身を隠した。
    倒木から少しばかり、頭をのぞかせるミカサ。









    ドゴオォオンッ!!


    再び倒木の近くで爆発が起こる。








    __________今度はしっかりと見えた。




    茂みの奥から、赤い光弾が飛んできた。
    私は今、狙撃されている。








    銃を構え、応戦する様子を見せるミカサ。


















    「動くなッ!!」

    「!!」






    ミカサの後頭部に、突如、銃が突きつけられる。




    遠くから狙撃するスカウト・トルーパーは囮であり、背後から銃を突きつけたスカウト・トルーパーこそ本命であった。


    狡猾なエリート兵たちの罠に、ミカサは嵌まってしまったのだ。









  20. 20 : : 2016/01/17(日) 22:25:19









    スカウト・トルーパーは手早くミカサの銃を奪うと、駆け寄ってきた囮役のスカウト・トルーパーに命じた。








    「バイクを出せ! この女を基地へと連れていくぞ!」

    「了解!」





    本命のスカウト・トルーパーが銃を突きつけ続ける中、囮役のスカウト・トルーパーがバイクへと跨る。
    すると・・・・・・・・・・・・







    ゴスッ!


    「ん? 何だ!?」




    倒木の下に隠れたウィケットがスカウト・トルーパーの脛を石槍で突いた。
    足に痛みを感じたスカウト・トルーパーは、迂闊にも下を向いた。








    「ハアッ!!」

    「ゲボォッ!?」





    一瞬の隙をついて、ミカサはスカウト・トルーパーのみぞおち目がけ、必殺の鉄拳を放った。
    倒れたスカウト・トルーパーからミカサは銃を取り戻すと、今度はスピーダーバイクで逃走を図るスカウト・トルーパーにレーザーを放った。









    ドゴオォオォォンッ!!


    スピーダーバイクは爆発し、残骸があたりに散らばった。










    「ふぅ・・・・・・危なかった。あなたは、勇敢だ。弱虫だといったことを、赦してほしい。」



    何とか危機を脱したミカサは、ここが敵勢力圏の中であることを思いだした。
    ミカサはウィケットに礼を述べると、その場から立ち去ろうとした。





    すると・・・・・・・・・・・・









    「えっ?」



    ウィケットがミカサの袖を引っ張り始めた。
    どうやら、彼には案内したいところがあるらしい。










    __________引っ張られるままに、ミカサはウィケットの後をついて行った。










    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇










  21. 21 : : 2016/01/17(日) 22:47:59












    同刻。


    第二デス・スター、皇帝の玉座の間。









    パルパティーン皇帝は回転式の玉座を背後の窓に向けて目を閉じ、戦闘瞑想を行っていた。




    瞑想中の皇帝は、例えそれがどれだけ個人的に親しいものであっても、面会を謝絶していた。
    彼の弟子であるダース・ヴェイダーでさえも、それは例外ではなかった。










    「・・・・・・・・・・・・なぜ司令艦におらぬ?」



    それ故、瞑想中にも関わらず皇帝の前へと現れたヴェイダー卿に対して、皇帝は苛立ちを隠さなかった。
    ヴェイダーも皇帝の機嫌を損ねることを分かっていながら、彼に謁見した。











    「小数の反乱軍がエンドアに潜入しました。」

    「もちろん知っておる。」







    皇帝は目を開け、玉座を回転させてヴェイダーと向かい合った。
    ヴェイダーは相変わらず鋼鉄の肺の呼吸音を響かせながら話を続けた。










    「私の息子も一緒にいます。」

    「・・・・・・・・・・・・それは確かか?」







    皇帝は怪訝な表情をした。



    「奇妙なことだ、私は何も感じなかったぞ。」










    すると、皇帝は玉座から身を少し乗り出して、ヴェイダー卿を問いただした。



    「この件について、よもや邪念はあるまいな? ヴェイダー卿?」








  22. 22 : : 2016/01/17(日) 22:49:06










    __________もちろん皇帝は、心の中では分かっていた。




    (お前が若きイェーガーを使い、私を駆逐するつもりなのは分かっている。だが、若きイェーガーはお前の後を継いで私に仕えるようになるのだ。
    力を失ったお前はその為の、捨て駒にすぎぬ。)









    対して、ヴェイダーは恭しい態度で応じた。



    「曇りなどありません、マスター。」










    __________ヴェイダーはヴェイダーで、皇帝の意図に気が付いていた。




    (皇帝は俺の後釜としてエレンを据えるつもりだろう――――――かつて俺がザックレー伯爵の後釜に座ったように。
    ・・・・・・・・・・・・上等だ。エレンを誘惑して味方につけ、皇帝、お前を駆逐するのはこの俺だ。)











    表面では師匠と弟子だが、シディアス卿とヴェイダー卿は、常にお互いの裏をかこうと策謀を張り巡らしていた。
    裏切りは、シスの道なのだ。




    さて、皇帝は姿勢を直すと、改めてヴェイダー卿に命じた。








    「では聖なる森の月へと向かい、あやつを待つがいい。」

    「イェーガーが私の元に?」

    「・・・・・・・・・・・・やってくる。そなたへの情が若きイェーガーの命取りとなるのだ。そなたの元へと来たならば、あやつを私の元へと連れてくるがいい。」









    ヴェイダー卿は恭しく返事をすると、踵を返して皇帝の玉座の間を退出した。












    __________エレン・イェーガーをダークサイドへと誘惑する。



    互いに海千山千の策士である二人のシス卿の目的は、一致した。










    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  23. 23 : : 2016/01/18(月) 20:02:30










    「ジャン、見るんだ・・・・・・。」

    「あぁ、あっちにもスピーダーバイクの残骸が2台あった。」







    ミカサを捜索していたエレンとジャンはスピーダーバイクの残骸を発見した。
    さらに、C-3POが追い打ちをかけるようにR2の電子音を翻訳した。










    「R2のセンサーではミカサ姫の消息が全くつかめないそうです。」

    「・・・・・・・・・・・・無事だといいんだがな。」






    普段は捻くれており、感情をまっすぐに出すことの少ないジャンも、この時ばかりは少し心配そうな様子を覗かせていた。
    すると・・・・・・・・・・・・チューバッカが唸り声を上げ、突然走り出した。







    「おい、チューイ! どこ行くんだ!?」



    ジャンが声を上げてチューバッカを追っていくと、今度は呆れた様な声を出した。








    「何だよチューイ。ただの動物の死体の肉じゃねぇかよ・・・・・・。」



    いかにも不自然に、地面に突き刺さった木の枝の先に引っかかっているのは、動物の死体の肉。
    露骨な罠だ。まさかこんなのに引っかかるわけ・・・・・・








    「!! ちょっと待つんだチュー――――――・・・・・・・・・・・・



    エレンが言い終わらないうちにチューバッカは肉に手を伸ばし、エレンたちは揃いも揃って地面に仕掛けられていた網に捕えられ、木の枝から吊るされてしまった。








  24. 24 : : 2016/01/18(月) 20:03:25










    「お見事、チューイ。テメエがいつも食い意地はってっからこんなことになるんだぞ?」

    「早くここから抜け出そう! ジャン、僕のライトセイバーを取ってくれ!」

    「分かった! ちょっと待ってろ!」







    ジャンがエレンの腰にぶら下がっているライトセイバーを取ろうと悪戦苦闘する中、R2が小型の回転鋸を取り出して網を切断し始めた。








    「R2? そこは切らないほうが――――・・・・・・・・・・・・



    C-3POがいい終わらないうちに網は破れ、エレンたちは間抜けな悲鳴をあげて地面へと落下した。








    「あいたたた・・・・・・・・・。」

    「ったく、チューイ、テメエのせいでとんだ目にあったぜ・・・・・・・・・・・・ん?」







    すると、周りの茂みの中から、石槍で武装したイーウォック族の戦士たちが続々と現れた。
    気が付くと、エレンたちの周りを幾重にも取り囲まれてしまった。


    http://img.lum.dolimg.com/v1/images/databank_ewok_01_169_747db03a.jpeg?region=0%2C0%2C1560%2C878&width=768








    「なあ、これはどういうことだ?」

    「さあ。でも、僕らは歓迎されてないのはわかる。」





    小柄なイーウォックたちは、一様に険しい顔つきで石槍をエレンたちへと向けている。









    「おい、物騒なもの向けてんじゃねえよ!」



    苛立ったようにジャンが向けられた石槍を弾き飛ばすと、イーウォックたちたジャンに向けてさらに多くの石槍を向けてきた。










    「なっ!? このヤロ――――――「抑えなよ、ジャン。大丈夫だから。ほら、チューイも・・・・・・持ってる武器を渡すんだ。」

    「ちっ、随分と大人になったもんだな、死に急ぎ。」





    エレンに宥められ、不満げながらも引き下がるジャン。
    チューバッカも、持っていたボウキャスターをしぶしぶイーウォックたちに引き渡す。










    「頭打ったよ・・・・・・。」



    今度は、C-3POが泣き言を言いながら上半身を起こした。
    すると、イーウォック族の戦士たちが一斉にざわめきだした。









  25. 25 : : 2016/01/18(月) 20:05:25







    「あら・・・・・・まぁ・・・・・・。」



    C-3POがポカンとする中、イーウォックたちは次々と跪き、呪文のような言葉を唱えながら頭を下げ始めた。
    予想外の出来事に、エレンはC-3POへ尋ねた。









    「彼らの言っていることが分かるのか?」

    「勿論です、エレン様。私は600万を超す言語に精通して――――――「で、何て言ってんだよ?」」





    せかすようにジャンが尋ねると、C-3POは少し得意そうに答えた。










    「恐らく“こんにちは”と・・・・・・非常に原始的な言語で聞き取りにくいのですが、私を“神”と勘違いしているようです。」

    「「神!?」」






    エレンとジャンが思わず声を合わせてツッコんだ。
    それからジャンは、にやけた顔でC-3POに命じた。










    「じゃあその神のご威光とやらで俺たちを助け出してくれよ。」

    「それはよろしくないかと。」

    「よろしくないッ!?」

    「神様プログラムはありませんので。」

    「何だとこの野郎ッ!!」







    ブチ切れたジャンがC-3POに飛び掛かろうとすると、今まで礼拝していたイーウォックたちが一斉に槍を向けた。









    「わ、悪かったよ・・・・・・俺は神と友達なんでね。」

    「罰当たり過ぎないか?」

    「黙れエレン。」

    「やれやれ・・・・・・。」









    __________こうして、黄金の体を持つ神様は、お客様として彼らの村へと迎え入れられることとなった。









    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  26. 26 : : 2016/01/19(火) 01:08:32











    体の小さなイーウォックたちは、弱肉強食の世界を生き残るため、木の幹に大きな村を築いていた。








    ブライト・ツリー・ヴィレッジと呼ばれるこの村に、戦士たちの帰還を告げる角笛の音が鳴り響く。
    すると、家という家から、小さなイーウォックたちが出てきて、村へとやってきた神様をお迎えした。







    黄金の体を持つ神様―――――C-3POは、イーウォックの戦士たちによって担がれている椅子に座り、木と木の間に作られた広場へ、丁重に迎え入れられた。



    http://img4.wikia.nocookie.net/__cb20120113223335/starwars/images/b/b0/Bright_tree.jpg
    https://collectively.org/wp-content/uploads/2015/12/This_Golden_god.png










    「おいおいおいおい、おかしいだろこれ? おかしいだろうがッ!?」



    さて、残り三人と一体のドロイドもまた、この村に迎え入れられたのであるが、その扱いは天と地ほどの差があった。
    手足を棒に縛られたエレンとジャンとチューバッカの三人は、まるで物干しざおのように二本の棒の上に架けられた。










    「何で俺たちは手足棒に縛られてんだ!? 神様の友達だぞ!?」

    「ジャン、君の態度に問題があったと思うよ。」

    「うっせえ! テメエは何でこんなに落ち着いてられんだ! ジェダイだからか!? くそう・・・・・・嫌な予感がする。」








    話すのもめんどくさくなったのか、エレンがジャンから顔を逸らす中、C-3POはイーウォックたちと何やら話をしていた。









  27. 27 : : 2016/01/19(火) 01:11:43









    「おいC-3PO、テメエ、さっきっから何話してんだ!?」

    「お、怒らないでくださいね?」

    「はっ?」

    「あなた方の丸焼きが今日のメインディッシュだそうです。」

    「はぁあッ!?」







    ジャンの絶叫に合わせ、チューバッカも悲鳴を上げた。
    丸太に括りつけられたR2-D2も悲鳴のような電子音を立てる。







    ドン! ドドン! ドドン! ドドン!






    そんな中、陽気な太鼓の音が広場に響き渡った。
    すると、沢山のイーウォックたちが、鼻歌を歌いながら薪を彼らの下へとくべはじめた。


    丁度その時、小屋の中から一人の女性が姿を現した。










    「!! ミカサ?」

    「!! おい、ミカサか? 無事だったんだな!?」

    「これは、どういうことなの!?」





    ウィケットによって迎え入れられたミカサは、エレンたちが丸焼きにされそうになっている光景を見て驚愕した。
    そして、状況をすぐに理解したミカサはC-3POに鋭い声で命じた。







    「C-3PO、皆をすぐに開放するよう言いなさい。」

    「は、はい!」





    姫を怒らせるとどれ程怖いか身をもって知っているC-3POは、隣にいた呪い師のログレイに、丸焼きを中止するように言った。
    ところが、ログレイは呆れたようなそぶりを見せると、黙々と指示を出し続け、C-3POの言葉は無視されてしまった。


    ※ログレイ
    http://www.starwars.jp/wiki/images/2/2a/Logray.jpg









  28. 28 : : 2016/01/19(火) 01:12:58








    ジャンはあきれ顔になってC-3POを皮肉った。


    「お前のご威光とやらも大したことないな、C-3PO。」







    イーウォックたちはおもてなしのために薪をどんどん積み上げていく。
    そんな中、今度はエレンがC-3POに命じた。










    「3PO、命令に従わなければ、天罰を下すというんだ。」

    「しかしエレン様、天罰なんてどうやって―――――「いいからっ!」






    エレンにごり押しされて、C-3POは片手を上げ、従わなければ天罰を下すとイーウォックたちに宣告した。
    途端に、水をうったように静まりかえる広場。


    だが・・・・・・・・・・・・





    またしてもログレイが指示を出し、C-3POは再び無視された。








    「エレン様! 信じてくれません!」



    遂に泣き言を言い始めるC-3PO。
    一方で、遂に薪を積み終えたイーウォックたちは、火を点けようと松明を持って近づいてきた。








    「おい! 来るな寄るな近寄るな!!」



    ジャンは必死になって叫び、息をフーフー吹きかけて、何とか松明の炎を消そうと必死になった。






    すると・・・・・・・・・・・・








  29. 29 : : 2016/01/19(火) 01:15:05










    「待って! 何が起こってるの!? うわあぁあぁぁ、助けてッ!!」



    突然、C-3POを乗せた椅子が空中に浮かび始め、乗っているC-3POが悲鳴を上げ始めた。










    「助けてッ! エレン様! R2!!」











    __________突然の神の怒りに、イーウォックたちは大混乱に陥った。




    慌てたログレイが戦士たちに命じ、次々と縄が解かれていく。
    やがて、C-3POが再び地上に戻った時には、三人と一体のドロイド全員が縄から解き放たれた。











    「はぁ、やっと再会できたな、ミカサ。」

    「無事で、良かった。」

    「俺のセリフだ。」






    漸く縄から解き放たれたジャンはそう言うと、少し照れくさそうにミカサを抱きしめた。
    さて、フォースを使って椅子を浮かせたエレンは何食わぬ顔でC-3POに話しかけた。









    「ありがとう、C-3PO。助かったよ。」

    「私にあんな力があったなんて。」







    すっかり皆を救った気分のC-3POは、自分の力に呆然となって呟いた。








    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  30. 30 : : 2016/01/19(火) 02:29:18










    ブライト・ツリー・ヴィレッジにすっかり、夜の帳が降りた。











    村のイーウォックたちは、一つの小屋の中に集まっていた。
    というのも、C-3POが彼らの言葉を使い、今までの冒険譚を披露していたからである。








    「タトゥイーン・・・・・・ミカサ姫・・・・・・R2。」



    しかも、擬音が妙にうまく、まるで本物のような効果音を交えながら、C-3POは巧みに今までの物語を語っていた。








    「懐かしいな・・・・・・。」



    感慨に耽り、エレンはぼそりと呟いた。













    __________フランツおじさんがR2-D2とC-3POを購入したときから、僕の冒険は始まった。







    「ダース・ヴェイダー! コーホーッ! ジェダイ・マスター、アルミン・アルレルト、ビュウウンッ!」







    __________目の前でアルミンをダース・ヴェイダーに殺されて、悲しみに沈んだあの時。







    「分かってるよ、R2。今から話すんだ。エレン様・・・・・・ビュウンッ! ドゴオォオォォンッ!!」







    __________デス・スターを破壊し、歓喜に沸いたのがもう随分と昔のことのような気がする。










  31. 31 : : 2016/01/19(火) 02:30:01












    「ミレニアム・ファルコン・・・・・・クラウド・シティ・・・・・・。」








    「おっ? 今度は俺たちの話だな。」

    「そうね。」





    ミカサはジャンに肩を寄せ、ジャンもそんなミカサに肩を回す。













    __________二人の頭によぎるのは、お互い素直になれなかった日々。







    「ヴェイダー!! コーホーッ! ジャン・キルシュタイン・・・・・・カーボナイト! シュゥゥドゴォン!!」







    __________ヴェイダーの罠に落ちて、俺たちは漸くお互いの気持ちに素直になった。







    「カークーン・・・・・・サーラック・・・・・・・・・・・・。」







    __________力を付けたエレンに救われて、こうして俺たちはここにいられる。














    どれくらい語っただろうか・・・・・・。
    C-3POが話を終えると、イーウォックたちが何やら、ぼそぼそと小さな声で話し始めた。










  32. 32 : : 2016/01/19(火) 02:30:26









    「ん? いったいどうしたんだ?」

    「分からないわ、ジャン。」






    すると、イーウォックたちは一斉に音楽を奏で、太鼓をたたき始めた。
    突然のお祭り騒ぎに驚くジャンとミカサとチューバッカ。
    すると・・・・・・・・・・・・







    「素晴らしいことです! 私たちは部族の一員として迎え入れられました!」



    C-3POが声を張り上げた。
    その途端、イーウォックたちが一斉に抱き付いてきた。









    「お、おいおい・・・・・・まぁ、いないよりはマシか!」



    苦笑いを浮かべるジャンに、歓迎の気持ちを込めて抱き付いてくるイーウォックたち。
    すると、イーウォックたちのうちの何人かが、C-3POに話しかけた。







    「何て言ってるんだ?」

    「偵察員がシールド発生装置への最短ルートを教えてくれるそうです。」

    「よし、で、どれぐらい遠いか聞けよ。」






    C-3POが聞こうとすると、ジャンが肩を掴んでもう一言。



    「食料があるかも聞けよ。」






    C-3POが聞こうとすると、ジャンが肩を掴んでもう一言。



    「武器も返すように言え。」






    C-3POが聞こうとすると、ジャンが肩を掴んでもう一言。



    「とっととしろ。」











    小屋の中がお祭り騒ぎになる中、エレンはスッと、小屋から抜け出した。









  33. 33 : : 2016/01/19(火) 02:31:14












    「エレン?」



    不審に思ったミカサが、エレンを追って小屋を出ていくと、エレンは木と木の間にかかった橋の上で一人佇んでいた。










    「エレン・・・・・・・・・・・・どうかした?」

    「ミカサ・・・・・・・・・・・・君は、母さんのことを覚えているか?」






    一体どうしたのだろうか?
    エンドアに出発する前に見せた、あの悲しい表情をしている。


    妙な胸騒ぎを覚えながら、ミカサはエレンの問いに答えた。











    「・・・・・・・・・・・・何となく、私が幼い頃に死んだから。」

    「何を覚えてる?」

    「母さんは・・・・・・・・・・・・綺麗だった。優しくて、でも、悲しげ。なぜそんなことを聞くの?」

    「僕には、母さんの記憶がないんだ・・・・・・・・・・・・。」









    そう言うエレンの深緑の瞳は、とても悩ましげだった。
    かつての快活さは影を潜め、すっかり落ち着いたエレン・・・・・・・・・・・・そんな彼に、私は違和感を感じていた。









  34. 34 : : 2016/01/19(火) 02:31:57









    「何かあったの? 悩んでることがあったら教えてほしい。」

    「・・・・・・・・・・・・ヴェイダーがここにいる。今、この月にいるんだ。」

    「なぜ分かる?」

    「フォースを通じて、ヴェイダーの存在を感じるんだ。彼は僕を探しに来た。彼も僕が近くにいるのを感じている、だから・・・・・・・・・・・・僕はいかなくちゃいけないんだ。」

    「エレン、駄目。」







    思わず私は、エレンの腕を掴んだ。
    今すぐにでも、飛び去ってしまいそうな不安に駆られて・・・・・・。











    「どうして一人で行こうとする? 教えてほしい。」

    「・・・・・・・・・・・・ヴェイダーは、僕の父さんなんだ。」







    咄嗟に、何も言うことが出来なくなり、掴んでいる手の力が弱くなった。











    「エレンの・・・・・・・・・・・・父さんが?」

    「他にもまだ理由がある。ミカサ、君にとっては酷な話だけど、言わなきゃならない。もし、僕に万一のことがあれば、君が最後の希望になるんだ。」

    「いいえ、エレン! 行ってはいけない! だって、あなたは・・・・・・・・・・・・私の大切な家族!」

    「そう、家族なんだよ、ミカサ。」

    「えっ?」







    するとエレンは、彼の腕を掴んでいた私の手を取った。
    かつてのエレンと違い、まるで慈しむかのように、私の手を取った。



    「君は・・・・・・・・・・・・僕の妹、正真正銘の家族なんだ。」








  35. 35 : : 2016/01/19(火) 02:32:47









    なぜだろう。
    もっと動揺するものだと思っていた。


    なのに、今真実を聞かされて、妙に納得した私がいた。










    「・・・・・・・・・・・・分かっていた気がする。何となく、いつもそんな気がしていた。」

    「じゃあ、僕がヴェイダーに立ち向かわなきゃいけない理由も、分かってくれるね?」

    「ダメ! エレンッ!!」









    エレンの手を強く握り返し、私はエレンに訴えた。








    「お願い・・・・・・・・・・・・ここから逃げて、ヴェイダーが存在を感じ取れないくらい、遠くに!」

    「いや、だめだよ、ミカサ。君はいつだって強かった。そして、これからも。」

    「どうして、どうして戦うの? エレン?」









    すると、エレンはその瞳に強い決意を宿した。









    「・・・・・・・・・・・・父さんには、まだ善の心が残っている。感じるんだよ、ミカサ。僕が父さんを救って見せる。ダークサイドから父さんを引き戻して見せる! 僕は、やらなきゃいけないんだ。」









    そう言うとエレンは、私の頬に、そっと、口づけをした。
    それから、エレンは私の手を離し、




    ・・・・・・・・・・・・闇の中へと、消えていった。









  36. 36 : : 2016/01/19(火) 02:34:40











    「どうして・・・・・・・・・・・・エレン・・・・・・・・・・・・。」



    呟くように言う私の双眸からは、涙があふれてきた。










    「おい、何かあったのか?」



    暫くして、ジャンが小屋から出てきた。










    「何でも、ない・・・・・・。暫く一人でいたかっただけ。」

    「何でもないだと? 言えよ、何があったんだ?」

    「言えない!」

    「エレンの奴には言えてもか?」

    「止めてッ!!」










    ミカサは思わず声を荒げて、ジャンから顔を背けた。
    一瞬呆れたような顔をしたジャンだったが、やがて思い直してミカサを見つめた。










    「俺が悪かったよ。」

    「・・・・・・・・・・・・私を、抱きしめて。」







    そう言うとミカサは、ジャンに強く抱き付いた。













    __________いつものミカサらしくない。




    ジャンは何も言わず、ただただ、嗚咽を漏らすミカサを優しく抱きしめ続けた。











  37. 37 : : 2016/01/19(火) 02:36:24
    以上で、第4話が終了になります。


    次回、いよいよ最終決戦の幕開けでず。
    よろしくお願い致します<m(__)m>
  38. 38 : : 2016/01/19(火) 03:06:00
    エレンが本編を上回るかっこよさw
    もう巨人にならないでジェダイになればいいのに!とすら思ってしまいます(^o^)
  39. 39 : : 2016/01/19(火) 04:39:50
    マスター・ベジータさん、いつもありがとうございますm(_ _)m

    思いがけずエレンかっこいいと言っていただけて、もうほんとありがとうございます!

    エンドアの戦い、頑張ります。
  40. 40 : : 2023/07/12(水) 17:59:09
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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