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クリスタ「健気な女神の反抗期」

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  1. 1 : : 2025/04/10(木) 12:59:16
    注意書き

    エレクリ
    クリスタ出生等のネタバレあり
    104期時代
  2. 2 : : 2025/04/10(木) 13:01:54
    コメントはこちらまで
    http://www.ssnote.net/groups/859/archives/39
  3. 3 : : 2025/04/10(木) 13:06:18
    私はいつからか猫を被るようになった。


    生い立ちや家庭環境、名前を隠しての生活。
    誰にも何も言わずに健気に過ごしてきた。
    自分の正体さえバレなければ、自分のことさえ偽り続ければ…
    自分の本性を出さずみんなのことを幸せに騙すことができるのであれば

    幸せな生活が送れるのだと信じ込んでいたんだ。
  4. 4 : : 2025/04/10(木) 13:07:29
    ーーーーーーーーーーーーーー
    ーーーーーーー
    ーーー
  5. 5 : : 2025/04/10(木) 13:22:27
    クリスタ「ん…んむぁ…」ピクッ

    クリスタ「んんぅ、んんーーっ」ノビノビー

    クリスタ「っふぅ…」


    寝ぼけた目に映る差し込んだ光。
    また訓練兵としての1日が始まる。
    ただ、今日はいつも通りの日々とはまた違う。
    その訳を再確認するには充分すぎる光景が目の前には広がっていた。


    サシャ「今日は!今日こそはあのお店に行きたいんです!シチューが食べたいんです!!!」ドンッ

    アニ「わ、わかったから落ち着いてよ…」

    サシャ「みんなはわかってません!!何度私の行きたいお店行かなかったと思うのですか!!!」ドンッ

    ミカサ「サシャは食べ物にしかまるで興味がない、のでお腹の空いていない私たちには少し気が引ける」

    サシャ「そんな5店舗6店舗行こうって言ってるわけじゃないのに!!」ムキー!

    アニ「かと言って1店舗2店舗とかでもないでしょ?」ハァ

    サシャ「4店舗です!!!」ドンッ


    ワーワーギャーギャー!!


    クリスタ「……」ポケー

    ユミル「よっ!やっと起きたかよ!」ポンッ

    クリスタ「わっ、おはよぉユミル〜」フワァ

    ユミル「全く、寝起きから天使だなぁほんと」

    クリスタ「そんなことないよ〜!」

    クリスタ「…」チラッ


    ワーワーギャーギャー!!


    クリスタ「そっか、今日はお休みの日か」

    ユミル「そうだな、それでどこか行くかーって思ってたんだけど。。」


    サシャ「私はご飯が食べたいんです!!!」ドンッ


    ユミル「いつもの如くあんな感じ…困っちまうよ」アキレアキレ

    クリスタ「あはは…サシャらしいと言えばサシャらしいけどね…」ニガワライ
  6. 6 : : 2025/04/10(木) 13:37:39
    サシャ「わ!クリスタも起きましたか!」

    クリスタ「あちゃー見つかっちゃったか〜…寝ようかなぁ」コテンッ

    サシャ「んなぁ!!??」

    クリスタ「なーんて!おはようみんな!」ニコッ

    アニ「おはよ、珍しいね1番遅くに起きるなんて」

    クリスタ「昨日遅くまで読み物しちゃっててさぁ〜…あっそうこれこれ」ガサゴソ

    クリスタ「じゃーん!【うなじ越しにはじまる恋】っていう本!きゅんきゅんするんだーこれ!」

    クリスタ「主人公は巨人になれる人間なんだけど、うなじの中に主人公がいて、ヒロインと戦うっていう感じなんだけどー…」ペチャクチャ

    アニ「…」ビクッ アセダラダラ



    ※時系列としては訓練兵時代なので雌型なども出てきてませんし、巨人化などと言った概念はございません。



    ミカサ「偶然、私もその本知ってる」

    クリスタ「え、ほんと!面白くない?この設定とかもすごく面白くてさー!」

    アニ「そ、そうだ!よかったらクリスタも一緒に出かけない?人数は多いに越した事はないしさ」

    クリスタ「えっ!んーどうしようかなぁ…」

    クリスタ「私実は今日図書館行こうと思ってて、今日は一緒にはいけないかも…」

    ミカサ「そう、残念…」シュン

    クリスタ「ごめんね!でも次の休みの日よければ私もご一緒させてよ!サシャのたべたがってるシチューも気になるし!ね?」

    サシャ「!?」

    サシャ「ク、クリスタぁ〜…」グスン

    クリスタ「ふふふ、よしよし」ナデナデ


    ミカサ「あ、そういえば…」

    ミカサ「エレンも図書館に行くって言ってた気がする」
  7. 7 : : 2025/04/10(木) 13:51:50
    クリスタ「へぇー、エレンも読み物とかするんだ」

    アニ「ね、少し意外かも」

    ミカサ「エレンは昔アルミンから壁の外の本を読まされて以降そう言ったものに興味を持つようになった」

    ミカサ「壁の外に対する憧れが強い、ので読み漁ってしまう気持ちもよく分かる」

    ユミル「あー、納得だわそれは」

    サシャ「座学もたまにすごいやる気で受けてる時ありますしね」

    クリスタ「へぇー、相当好きなんだろうなぁ」

    クリスタ「あまりちゃんと話した事なかったから、今度話しかけてみようかなぁ」

    ミカサ「エレンはおそらく喜ぶ、良ければ仲良くしてあげてほしい」

    クリスタ「もちろんだよ!私も色々聞いてみたいなぁ〜…」

    クリスタ「とりあえず!みんなもう朝ごはん食べた?私顔とか洗ったら食堂行こうかなーって思うんだけど」

    サシャ「いいですね!私も腹ペコでした!早く行きましょう!!」

    ユミル「うるせーぞ芋女、寝起きの汚ぇ歯磨いてから動いてくれ」

    サシャ「あ、一応女の子となんですけど…」シュン

    ユミル「あっ…」

    クリスタ「あーあ、いけないんだーユミル。ほらサシャ、一緒に行こ?」スッ

    サシャ「クリスタぁ〜…」スリスリ



    アニ「クリスタって、非の打ち所がないくらいいい子だよね」

    ミカサ「私も感じた、あの溢れ出るいい子ちゃんパワー…」

    ユミル「そうなんだよなぁ。まっ、たまにいい子過ぎるのも悪い癖なんだけど」

    アニ「壁は無さそうだし嫌いじゃないけど、少し何考えてるか分からないって言うか」

    ミカサ「分からなくは無い、けどいい子だからいいかなって」

    ユミル「まぁ、そこだよなぁ…」
  8. 8 : : 2025/04/10(木) 16:04:35
    ーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー

    〜食堂〜
  9. 9 : : 2025/04/10(木) 16:22:47
    サシャ「時間を気にせず食べれるシチューは最高です!」パクッ!

    クリスタ「もうー、座って食べないと落としちゃうよー?」

    クリスタ(さて、と…ん?)チラッ



    エレン「…」モグモグ



    クリスタ(もしかして、今日は1人なのかな?)

    クリスタ「ねねサシャ、今日話しかけてみたい人いてさ。その人のところで食べてもいいかな?」

    サシャ「はい!!親睦を深めるのは大事です!」

    クリスタ「ふふっ、ありがとうサシャ。行ってくるね」フリフリ

    サシャ「はい!」ビシッ



    エレン「…」モグモグッ

    クリスタ「お、おはよっ!」

    エレン「!!」ビクッ

    エレン「あぁクリスタか。おはよう、座るか?」

    クリスタ「うん、ちょっとエレンと話してみたいことあって、ご一緒していいかな」コトッ

    エレン「おう、構わないぞ」スッ

    クリスタ「ありがと!ところでさ?」

    エレン「おう、?」



    ミカサ「私はあのお店に行きたい…」ペチャクチャ

    アニ「あー、私もあそこら辺の…」ペチャクチャ

    サシャ「それ言ったらあそこら辺のあれとか…」ペチャクチャ

    ユミル「ま、私はなんでもいいやー…」ペチャクチャ



    クリスタ「今日男子比率少なくない?」コソッ

    エレン「あぁそれか、実は朝早くに郊外の方にみんなで魚釣りに行ってるんだよ。休みだってのによくやるよな」モグモグ

    クリスタ「そういうことかぁ、エレンは行かなかったの?」ハフッ

    エレン「昨日から言われてたんだけど、どうしても今日は図書館に行きたくてな。断っちゃったんだ」

    クリスタ「ミカサから聞いた通りだ、エレンも図書室なんて行くんだね」

    エレン「まぁな。そこまで読書は得意じゃないんだけど、どうしても【興味が湧いてしまうと気になっちゃう】性格なんだ」

    クリスタ「ふふ、エレンっぽいかも」クスッ

    クリスタ「ねね。私も図書館行こうと思ってたんだけど、よかったら一緒に行かない?」

    エレン「あぁ、別にいいけど……女は女で出かけるんじゃないのか?」

    クリスタ「んーん!私もどうしても今日は図書館に行きたくて断っちゃったんだ」アハハ

    エレン「そうか。ならいいんだけど」モグッ

    クリスタ「うん!」パクッ



    エレン(正直、クリスタとはあまり親しくないし気使っちゃうんだよなぁ…)



    クリスタ「えへへー、楽しみだなぁ!」モグモグッ


    エレン(まぁ、わざわざ口にすることでもねぇか)
  10. 10 : : 2025/04/10(木) 16:23:56
    ーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  11. 11 : : 2025/04/10(木) 16:42:35
    クリスタ(…早く着き過ぎちゃったかなぁ)


    朝食を取った後、2人は一時間後再び食堂に集合という形をとった。
    外での待ち合わせでもよかったのだが、それがエレンの希望だった。
    理由を聞いたところ、2人でいても恋愛的なデートじゃないと自ら弁明しにいけるから…だそうだ。
    そこまで否定されると少し振られた気分にもなるが、彼なりの配慮なのだろう。
    ところで、集合時間は1時間後なのだが…


    クリスタ(30分前は早過ぎたよね!?)

    クリスタ(うわーどうしよー!楽しみで早くきた人みたいにも見えるし、こいつ暇なのかなとか思われないかな!?いやでも待たせるのもおかしいしなー!!)オロオロ

    クリスタ(服装もこんなのでいいかな?変って思われなければいいんだけど…)



    上から白に茶色のラインが入ったブラウス。
    そしてサルペットタイプの黒のスカートにニーハイソックス。
    いかにも図書館デートといった服装になっている。

    ※参考資料
    https://x.com/shingeki_tyousa/status/395856605851295744?s=46



    クリスタ(変じゃないよね、おかしくないよね!?)オロオロ

    エレン「なに挙動不審になってんだよ」テシッ

    クリスタ「あいてっ…エレンいつの間にきてたの?」

    エレン「いつの間にって、クリスタが挙動不審だった時あたりかな」ニヤッ

    クリスタ「ねぇ〜、1番みられたくない瞬間なんだけど」ジトッ

    エレン「まぁまぁ気にするなよ。似合ってるぞ、その洋服」

    クリスタ「にあっ…!//」

    エレン「…?」

    クリスタ(え、エレンってそんなナチュラルに褒めてくるタイプなの!?聞いてないんだけど!)

    クリスタ「あ、ありがとっ…//」フイッ



    エレン(ミカサにそう言ってみろって言われたんだけど、あんまり喜ばれてないよなぁ…)シュン
  12. 12 : : 2025/04/10(木) 16:52:03
    エレン「よし、そろそろ行こうぜ。急ぎでは無いんだけど少し歩くし」

    クリスタ「え、エレンっていつも歩いて行ってるの?」キョトン

    エレン「え、そうだけど…?」

    クリスタ「街まで馬車でてたんだけど…お気付きではなかった…?」

    エレン「…それマ?」

    クリスタ「マだよ」

    エレン「…別に知らないとかじゃねーし、足鍛えたかったんだよ。でも今日は馬車の気分だ。そうだよな。ほら、はやく行こうぜ」イソイソ

    クリスタ(あっ、これ知らなかったパターンだ)

    エレン「ほら、早く着いてこいよ」

    クリスタ「うん、行きたいのは山々なんだけど…」

    クリスタ「馬車…あっち(逆方向)かな…」アハハ ユビサシ

    エレン「…」

    エレン「ごめん、着いてくわ…」ショボン

    クリスタ「わわ!ごめんごめんー!気落とさないで!?」
  13. 13 : : 2025/04/10(木) 16:52:30
    ーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  14. 14 : : 2025/04/10(木) 17:03:07
    〜街〜

    クリスタ「とうちゃーく!」ノビノビー

    エレン「1時間がだったの15分で着いた…」ガクゼン

    クリスタ「ねっ!疲れないし早いでしょー!」

    エレン「いままでの時間返してほしいくらいだ」

    クリスタ「そんなに馬車気づかなかったんだ…」アハハ

    クリスタ「ところでさ、図書館意外には何も決めてないの?」

    エレン「ん、そうだなー。今のところ特に、だな」

    クリスタ「ねね!そしたらさー…」



    クリスタ「デートっ!しよっ!」クルッ



    エレン「…はい?」

    クリスタ「エレンとお出かけとかあんまり多くない機会だしさ、他にもいろんなところ行きたいな!」

    エレン「…デート、?」

    クリスタ「名称はどうでもいいでしょ!!私はただシンプル遊びたいなーって思ったのっ」

    クリスタ「エレンのことあまり知らないし…?」

    エレン「なんだよ、同じこと思ってたのか」

    クリスタ「ん、同じこと?」

    エレン「いや、なんだ。俺もクリスタのこと正直分からないことばっかでどう接すればいいのか分からなかったんだ」

    エレン「正直にいうと少し気まずいっていうか」

    クリスタ「え、結構ぶっちゃけるね」

    エレン「正直なのが取り柄なんだよ」
  15. 15 : : 2025/04/10(木) 17:09:15
    クリスタ「でも良かったな、今日色々なエレンのこと知れるってことでしょ?」

    クリスタ「仲良くなれそうな気がするっ!かな?」ニコッ

    エレン「そう言ってくれると嬉しいけどな」

    クリスタ「えへへ、思ってないこと言わないよ」

    エレン「…クリスタっていい子だよな」

    クリスタ「…!ん、んーん!そんなことないよ」エヘヘ

    クリスタ(そう、いい子を演じてればみんなは楽しんでくれる)



    クリスタ(いい子でいれれば、居場所を無くさないで済む)



    エレン「ま、とりあえず図書館いこうぜ。見たい本取られちまうかも」

    クリスタ「うん!」



    クリスタ「いい子でいなきゃ…」ボソッ
  16. 16 : : 2025/04/10(木) 17:27:06
    〜図書館〜

    エレン「これとこれと…あっ、これも読みたかったんだよなぁ」

    クリスタ「そんなに借りるんだ、本当に意外かも」

    エレン「そんなことねーよ、外の世界ってのがどうしても気になっちまうんだ」

    エレン「昔アルミンが教えてくれたんだ。外の世界には俺たちが想像も付かないものが沢山あるんだって」

    エレン「昔っからそう言うのが好きで気になってさ、調べちゃうんだよ」

    クリスタ「へぇ、でも凄い良いことだよね。昔から好きな物が変わらないって」

    クリスタ「昔っから私好きなものとか何も考えずに生きてきたから…」アハハ

    エレン「そういえばクリスタの幼少期とかどう言う感じだったんだ?」

    クリスタ「私の幼少期かぁ…」

    クリスタ(本当のことは言えないしなぁ…)

    クリスタ「本当に大人しい、よくいるような女の子だよぉ〜…」アハハ

    エレン「それでよく訓練兵団になんか入ろうと思ったな」

    クリスタ「えへへ、弱い自分とかも変えたくてね」

    クリスタ(まぁ、嘘なんだけどね…)

    エレン「へぇ、そう言う感じだったんだ」

    エレン「なんかすごいなぁ、でもさ」

    エレン「クリスタはそんなに弱い子じゃ無いと思うよ」
  17. 17 : : 2025/04/10(木) 19:03:53
    クリスタ「…」

    クリスタ「…へっ?」キョトン

    エレン「いや、なんていうかさ。めちゃめちゃ直感だけど」

    エレン「行動に移せてる時点ですごいんじゃないかなって、思ったりします」

    クリスタ「…」

    エレン「まぁそれが自ら進んでってわけではないのかもしれないけど」

    エレン「その環境に耐えてるだけで、すごいと思う」

    クリスタ「…そうかなぁ」アハハ

    エレン「だから、何かあれば良かったら俺に言ってくれよ」

    エレン「せっかく仲良くなれそうだし、お前の力になれるんだったらならせてくれ」ニコッ

    クリスタ「…」

    クリスタ「ありがと…」プイッ

    エレン「さっ、そろそろ行こうぜ。お腹すいちまったよ」

    エレン「クリスタは何食べたいんだ?」フリムキッ

    エレン「…」



    エレン「…クリスタ?」



    クリスタ「へっ…?」ウルッ



    エレン「どうしたんだ、目にゴミでも入ったか?」

    クリスタ「ん、んーん!なんでもないよ!大丈夫!」ニコッ

    エレン「ふーん、ならいいんだけど」

    エレン「ほら、いこうぜ」スッ

    クリスタ「っ…//」

    クリスタ(ナチュラルに手とか出してきちゃってさ…それに弱い子じゃないなんて今まで言われたことないし)

    クリスタ(調子狂うなぁ…素の自分が出ちゃいそう)ニギッ

    クリスタ「うんっ、ありがとっ」
  18. 18 : : 2025/04/11(金) 03:37:53
    ーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーー
  19. 19 : : 2025/04/11(金) 03:52:09
    〜街〜

    エレン「クリスタはさ、嫌いな食べ物とかあるか?」テクテク

    クリスタ「んんー…特にはないかなぁ。強いて言うなら油っこいのは今は重いかも」テクテク

    エレン「そかそか、じゃあ軽めのものとかにしとくか」テクテク

    クリスタ「うん!」テクテク



    さっきまで繋いでいた手は図書館を出ると同時に離された。

    エレン『あっ悪い!なんか勢いで手引いたけど、誤解されるよな!!』アセアセ

    と、珍しく焦った様子で急ぎがてらに手を離されたのだった。
    確かに周りから見たらそうは見えるとは思うが…



    クリスタ(そんなに警戒することなくない!?)

    クリスタ(確かに今日仲良くなったとはいえだけど、男の子なんだから少しくらいリードしてくれても…)

    クリスタ(なんて、ただの友達だし。考えすぎだよねぇ)

    エレン「ところでさー…」テクテク

    クリスタ「…」

    クリスタ(さっき繋いでた手に目がいっちゃう)

    クリスタ(大きくて暖かい、ゴツゴツした男らしい手)

    クリスタ(よく見たら指にマメがあったりして、毎日訓練頑張ってるんだなって再確認しちゃう)

    クリスタ(私なんかと違って、自ら目的を持ってここに来てるんだ)


    エレン「…なぁクリスタ」

    クリスタ「ひゃっ!?はっ、はい!!なんでしょうか!!」ビクッ

    エレン「うおっ、逆にびっくりしたぁ」

    クリスタ「あ、えへへ…」

    エレン「考え事とかあるなら、話聞くか?」

    クリスタ「へぁ!?そんな事ないよ!!」フリフリ

    クリスタ「ほら!何食べたいの!エレンは!」
    エレン

    エレン「〜…」

    エレン「とりあえず、あの屋台のパイとか調子いいかなぁって思ったんだけど」

    クリスタ「いいね、私パイ好きだよ」

    エレン「……」

    クリスタ「…エレン?」キョトン

    エレン「あーもう、調子狂うなぁ」ボソッ

    エレン「なんでもねぇよ、ほら行こうぜ」

    クリスタ「うん!」
  20. 20 : : 2025/04/11(金) 04:01:31
    ーーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー

    エレン「っふぅ〜…食った食った」

    クリスタ「あそこのパイ美味しいよねー、私も食べすぎちゃったかも」

    エレン「美味いよなぁやっぱ。食いすぎて眠くなってきちまったもんなぁ」ファァミチキ

    クリスタ「ふふっ、あくび出てる」

    エレン「食後はどうしてもな、あまり寝れてなかったし…」

    クリスタ「エレンは昨日の夜何してたの?」

    エレン「少し読み物しててさ、今日借りた本とはまた別のものなんだけど」

    エレン「『うなじ越しにキスをして』っていう漫画?ラブコメなんだよな」

    クリスタ「へ!私知ってるそれ!『うなじ越しに始まる恋』の作者さんの最新作だよね!」

    エレン「おっ!クリスタも知ってたのか!」

    クリスタ「うん!まだそっちは見た事ないんだけど。『うな恋』の方はラスト一巻まで読んだ!」

    エレン「本当か!『うなキス』も今出てる分持ってるから、良かったら貸すぞ!」

    クリスタ「えっ!いいの!嬉しいかも!!」キラキラ

    エレン「ははっ!良いんだよ。うなじシリーズの話できる奴なんてミカサくらいだったからな。嬉しいよ」 

    クリスタ「やった!私もこれ読んでる人周りにいなかったから嬉しい!」キラキラ

    エレン「ははっ…」  

    エレン「…」
     


    エレン「…普段からそんくらい素で笑えば良いのに」




    クリスタ「…へっ?」
  21. 21 : : 2025/04/11(金) 04:13:53
    エレン「正直クリスタって、なんかどこか一線引いちゃってたんだよな」

    エレン「誰かに合わせて笑ってるみたいで、顔色伺ってるみたいで」

    エレン「正直に言うと苦手っていうか、得意じゃなかった」

    クリスタ「…」

    クリスタ「やっぱ、わかる?」

    エレン「あぁ、しょうみな」

    エレン「けど、今日のクリスタは違う」

    エレン「多分少し気遣ってくれたところはあるだろうし、まだ読まない部分はあったけど」

    エレン「本について喋ってる時、1番キラキラしてたよ」

    クリスタ「…見透かされてる気持ち」

    エレン「もし良ければよ、俺で良ければ昔のクリスタについてちゃんと教えてくれないか?」

    エレン「素のクリスタをみて、クリスタについて興味が湧いたんだ」

    エレン「クリスタが顔色伺っちゃう性格なのは分かるし、それ自体に何か言うつもりは無いんだけどさ。素を出せる人間1人くらいいた方が気持ちが楽だろ?」

    エレン「良かったらさ、俺にそれをさせて欲しいんだ」

    エレン「気になるんだよ、素のクリスタが」

    クリスタ「…」

    クリスタ「信用して良いのかな」

    クリスタ「私、いい子でいなきゃ居場所が無くなっちゃうんじゃ無いかなって思って。いろんな人の顔色伺って、みんなの機嫌を損ねなければみんな楽しく居られる」

    クリスタ「私の素を出したら、居場所がなくなっちゃうんじゃないかって怖くて…」

    エレン「それで離れていくくらいなら、そこまでだろ」

    エレン「俺は今のクリスタがすごい気になるし、全員にとは言わなくても…せめて俺には素で楽しく話して欲しいなって、そう思う」

    クリスタ「…信用していいの?」

    エレン「あぁ、俺はクリスタの味方だ」

     
    ーーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  22. 22 : : 2025/04/11(金) 04:21:16
    そこから私は、エレンに全てのことを話した。
    私の出生。
    レイス家の妾の子として生まれ、小さい頃に自由なんてなかったこと。
    友達もおらずいじめられており、本を読んで自然の中で1人で遊んでいたこと。
    母親が殺されてしまい、拠り所も無くしてしまったこと。
    それが原因で誰かの機嫌を損ね、もう自分の居場所がなくなることが怖いということ。

    もう一つ、もう一つだけ何か大切な記憶があった気がする。
    思い出せない、大切な記憶。
    ただそれはどうしても思い出せない。記憶の奥底に眠らせておこうと思う。

    ただ、私が思い出せる限り全ての記憶をエレンに伝えた。

    エレンは私が喋り終わるまで何も喋らず、親身に相槌を交えながら話を聞いてくれていた。
    次第に私も彼への信用が増していったのだと思う。
    時に嬉しく、時に涙を流しながら…
    ただ言葉に詰まることなく、何嘘ひとつなく喋ることが出来た。
  23. 23 : : 2025/04/11(金) 04:45:07
    クリスタ「って言う感じ、重たい話をわざわざ聞いてくれてありがとう」

    エレン「いやいや、こちらこそだろ。信用して話してくれてありがとな」

    クリスタ「んーん、エレンだから」

    クリスタ「エレンが私の事をいい人ってだけじゃなくて、ちゃんと考えて接してくれていたから私も素直に話せた」

    クリスタ「なんか、すごい清々しい気持ち!」ノビー

    エレン「なら良かったよ。気にしいのクリスタよりよっぽど今の方が好きだよ」

    クリスタ「好きだよってどういうことー?女の子にそういう事言ったら誤解されちゃうよ?」ジトッ

    エレン「い、いやっ!// 別にそう言うつもりで言ったわけじゃ!///」アセアセ

    クリスタ「ふふっ、知ってるよ。エレンったら焦っちゃって」ププッ

    エレン「うわっ、意地悪い冗談言いやがって…」

    クリスタ「私はみんなが思うほどいい子じゃなーいの」

    クリスタ「…」

    クリスタ「みんなが思うほどいい子じゃないし、もしかしたら最低最悪の超悪い子かも」

    クリスタ「だけど、今度はエレンに何かあったら私が助けてあげる」

    クリスタ「エレンが私のことを助けてくれたように、ね!」ニカッ

    エレン「…やっぱこっちの方がキラキラしてるよ」

    エレン「みんなには言わないでおくからよ、俺の前でだけは素でいろよな」

    クリスタ「ふふっ、ありがとうね。エレン!」ニカッ



    エレン「…こっちの方が可愛いじゃねーかよ」ボソッ



    クリスタ「んー、なんか言ったー?」キョトン

    エレン「なんでもねぇよ、ほら帰ろうぜ。馬車があるんだろ?」

    クリスタ「あ、あれ往路だけだよ」

    エレン「……」

    エレン「え、がち?」

    クリスタ「……ぷっ」

    クリスタ「ぷははっ!すーぐ騙されるんだからエレンったら!」アハハハ

    エレン「くそ、またやられた…」

    クリスタ「あはは!ほら、行こ?」スッ

    エレン「…ははっ、今度は着いていくよ」ギュッ

    クリスタ「私のことあの時キュンってさせたお返し!」ギュッ



    エレン「…へっ!?///」

    クリスタ「冗談だよーだ!」ベッ

    エレン「くそっ…どこまで本気で言ってるんだよー…//」

    クリスタ「ふふっ!」



    クリスタ(全部、本気なんだから)
  24. 24 : : 2025/04/11(金) 04:45:22
    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーー
    ーーー
  25. 25 : : 2025/04/11(金) 05:00:52
    〜食堂(夕飯)〜

    ライナー「おい…あれなんだよ…」コソコソ

    アルミン「僕だってわからないよ…」コソコソ

    ジャン「これ…現実だよな…?」コソコソ



    クリスタ「お肉嫌い、エレン食べて」スッ

    エレン「ご褒美っすありがとうございます」

    クリスタ「その代わり、良かったら人参くれないかな〜?」チラッ

    エレン「仰せのままに」スッ

    クリスタ「ほんとー!いただきまーす!」

    エレン「なんかよ、俺尻に敷かれてねーか?」

    クリスタ「そういうって…カップルとか夫婦に使うんじゃない?」

    エレン「んなっ!///」

    クリスタ「はい、顔真っ赤。ブロッコリーも貰っちゃお」スッ

    エレン「なっ!おい!俺の食べる分が無くなっちゃうだろ!?」

    クリスタ「…あーんしてあげよっか?」

    エレン「…!!///」

    クリスタ「はいまた顔真っ赤、エレンの負けー」

    エレン「っ!クーリースーター!!!」

    クリスタ「わっ!怒った!エレンが怒った!」ニヒヒ



    アルミン「なんなんだろうこの状況」

    ライナー「俺の知ってるクリスタじゃ無い…」

    ジャン「けど、まぁ…」

    アルライジャン「「これもあり!!!」」


    ジャン「くそー!!ずるいぞ死に急ぎ野郎!!!」ドンッ

    エレン「おいなんだよジャン!急に暴れるなよ!」

    ジャン「なんで…ミカサだけじゃなくクリスタまで…!!」

    エレン「ミカサは関係ないだろ!クリスタは…その…」

    エレン「今日仲良くなったんだよ!」

    ジャン「そんなの信じれるかよ!こんなクリスタ初めて見たぞ!!」グイッ

    エレン「やめろよ!!服が破けちゃうだろ!!」

    ジャン「そんなのどうだって
    クリスタ「やめて!」

    エレジャン「!!」ビクッ

    クリスタ「ジャン、やめてほしいな。こういう争いするの」

    ジャン「…っ!?あのクリスタが…!」

    アルミン「怒った…?」

    クリスタ「んーん、怒ってるわけじゃないけど。エレンが困ってたから」

    クリスタ「私はみんなが思うほどのいい子じゃない」

    クリスタ「いい子じゃない、だけど…」チラッ

    エレン「…?」

    クリスタ「…ふふっ」クルッ



    クリスタ「私はいい子ではないけど、エレンの味方!だから!」ニカッ



    〜本編 Fin〜
  26. 26 : : 2025/04/11(金) 05:05:43
    おまけ話

    ーーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  27. 27 : : 2025/04/11(金) 05:10:16
    今日は訓練兵団の休日。
    各々自由な時間を謳歌できる、数少ない時間。
    友達なら沢山できたけど、その中でも唯一。気が許せる大切な友達。
    その友達と過ごそうと思ったんだけど…


    エレン「Zzzz…」クカー

    クリスタ「…」



    クリスタ(なんっで寝てるの!!??意味わからないんだけど!!)



    クリスタ「確かさ、川のほとりで少し駄弁ろうっていう話だったよね」

    クリスタ「それで、私も楽しみにしててお弁当とか持ってピクニックみたいな気分でいたんだけど…」

    エレン「Zzzzz」クカー

    クリスタ「寝てるんだけど!!!」
  28. 28 : : 2025/04/11(金) 05:13:54
    クリスタ「えっ、本当にありえない。私だけ?楽しみにしてたの!」フンス

    クリスタ「あっ、でも昨日私の貸した本ノンストップで読んでたっても言ってたな」

    クリスタ「まぁ、だとしても…」チラッ

    エレン「Zzzz…」グオー


    クリスタ「これは寝過ぎでしょ」

    クリスタ「いくらなんでも、ね?いびき変わるくらいには熟睡してるよね」

    クリスタ「でも、この寝顔」

    エレン「zzz…」スピー

    クリスタ「…かわいいかも」
  29. 29 : : 2025/04/11(金) 11:24:01
    クリスタ「エレンくーん、起きてますかー」ツンツン

    エレン「んんぅ…」ムニ

    クリスタ「柔らかい」ムニムニ

    クリスタ「エレンくーん、私帰っちゃいますよー?」ツンツン

    エレン「だめ…」ギュッ

    クリスタ「…へぁ!?///」

    クリスタ(ダメって言ったよね!?しかも私の太ももに抱きついてきてる!!///)

    クリスタ(…可愛いんだけど!///)

    クリスタ(でも、起きてるわけじゃないよね?)

    エレン「…」クカー

    クリスタ「可愛い寝顔…」サワッ

    クリスタ「…少しくらい良いよね」ボソッ

    クリスタ「っ…//」スッ



    ちゅっ


    はむっ


    ちゅぅっ…



    クリスタ「んぅ…ふはっ…///」スッ

    エレン「…」  

    クリスタ「キスしちゃった…//」サワッ

    エレン「流石に起きるって…//」ボソッ

    クリスタ「っ!?////」ビクッ
  30. 30 : : 2025/04/11(金) 11:30:24
    クリスタ「っちょ!!起きてたの!?///」

    エレン「流石に、微妙に長かったし…//」スッ

    クリスタ「!!!///」ボフッ

    クリスタ「きゃーだめ!!忘れて!全部忘れて!!!!!///」

    エレン「無理だ。不可能。忘れることなんてできない」

    エレン「ただ…俺たち友達だろ?なんでこんな、キ、キスなんて…//」

    クリスタ「…たかったの」ボソッ

    エレン「ん、なんて?」



    クリスタ「キスしたかったの!!!//」



    クリスタ「可愛い顔して寝られたらさ、そりゃ私だって女の子ですよ!!」

    クリスタ「私だって少しそういうのしたくなります!!//」

    クリスタ「それに…エレンだから、だし…//」
  31. 31 : : 2025/04/11(金) 19:41:57
    ーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  32. 32 : : 2025/04/11(金) 19:45:45
    それから私たちは…


    キース「む…ハーネスが足りないな。イェーガー!レンズ!悪いが倉庫から持ってきてくれないか?」

    エレクリ「はっ!」


    ーーーーーーーー

    エレン「っしょと…これくらいあれば足りるよな?」

    クリスタ「うん…多分?」

    クリスタ「あっ、それと!」チョンチョン

    エレン「ん?」フリムキ

    クリスタ「んっ!」チュッ

    エレン「!?///」

    クリスタ「ぷはっ、バレないかなって♪」

    エレン「ばかっ!!訓練中だぞ!?///」

    クリスタ「えへへ〜///」
  33. 33 : : 2025/04/11(金) 23:59:35
    ーーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー

    〜立体起動訓練〜

    クリスタ「前方11時方向、ターゲット発見!」

    エレン「っしょと!こいつでラスト!」シャキッ

    エレン「おらっ!」シュンッ

    クリスタ「よし!ないすー!」

    クリスタ「私のアシストのおかげかなっ!」キラキラ

    エレン「まぁ少なからず、ありがとな」シュタッ

    クリスタ「んーん!お手のものだよ!」シュタッ

    クリスタ「んん〜、はぁっ。疲れたねぇ」ノビノビ

    エレン「…」ムン

    クリスタ「あとスタートに戻るだけ、エレン場所覚えてる?」

    エレン「…」

    クリスタ「…おーい、エレンくーん?」フリムキ

    エレン「…」チュッ

    クリスタ「っ!?//」ンチュ

    エレン「んんっ…」

    クリスタ「んー!んゆっ…///」

    エレン「…ぷはっ、よし。癒された」

    クリスタ「エーレーン!?///訓練中なんだけどっ!?///」

    エレン「ははっ、前回のお返しだって」

    クリスタ「ー!!///」プクゥ
  34. 34 : : 2025/04/12(土) 01:54:03
    時間があれば至る所で唇を重ねていた…


    〜食堂(夜)〜


    エレン「んっ…」チュッ

    クリスタ「はむっ、んぅっ……///」チュル

    エレン「んんっ…ふぅ…」プハッ

    クリスタ「もうエレンったら…//」

    クリスタ「消灯前で誰もいないからって…」

    クリスタ「見られたらどうするの!」プクゥ

    エレン「なんだよ、満更でもねぇくせに」

    クリスタ「それはっ!!//」

    クリスタ「否定…できないけどぉ…///」ボソッ
  35. 35 : : 2025/04/12(土) 03:54:34
    ーーーーーーーーーーー
    ーーーーー
    ーーー
  36. 36 : : 2025/04/12(土) 04:05:31
    〜休日 女子部屋〜

    クリスタ「…」ペラッ

    クリスタ(恋愛とかわからないし、スキンシップとかもよくわからないんだけど…)ペラッ



    ヒロイン『私…あなたのことが好き…』

    ヒロイン『うなじから始まったとしても、あなたのことが好きなの!』

    主人公『ヒロイン……』グッ

    主人公『俺も…俺もヒロインのことが好きなんだ!』

    ヒロイン『主人公!』

    主人公『ヒロイン!』

    ちゅっ…



    クリスタ(キスってやっぱ好き同士の人たちがすることだよね)ペラッ

    クリスタ(こんなチープなキスシーンなのに、今じゃ教科書みたいに読み進んじゃう…)ペラッ

    ユミル「ひゅー、お熱いシーンですなぁ」コソッ

    クリスタ「ひゃっ!!ユ、ユミル!?」ビクッ

    ユミル「おぉ…そこまでびっくりするかよ」

    クリスタ「そりゃこんなシーン熟読してるところ話しかけられたらびっくりするよ!」

    ユミル「ははは、可愛い天使ちゃんだなぁ全く!」コノコノ

    クリスタ「もう〜うるさいなぁ」プクゥ

    ユミル「…」

    ユミル「エレンとちゅっちゅしたのか?」ボソッ

    クリスタ「ぶふぅっ!!」

    ユミル「おっと、吹き出すことねぇだろ」アセアセ

    クリスタ「ユミルが変なこと言うからでしょ!?まったくさ!!」

    ユミル「変なことって言ったって、最近噂になってるぞ?」

    クリスタ「へっ!?」

    クリスタ(エレンとキスしてるのバレてる!?)

    ユミル「お前らがちょくちょく2人でいるじゃねぇかよ」

    ユミル「そんで、巷ではあの2人は付き合ってるんじゃないか?っていう根も歯もない噂が飛び交ってるんだよ」

    ユミル「そりゃ、年頃の男女が2人で居たらそう見えるだろうけど。やっぱ若いよなーみんな」

    ユミル「クリスタも随分エレンには懐いてるみたいだしな」ニヤッ

    クリスタ「そりゃ!ただの友達っていうかなんて言うか」

    クリスタ「初めてこんなに気許せる人ができたからって言うか…好きって言うか……なんて言うか………//」ゴニョゴニョ

    ユミル(…おっと?)

    ユミル「もしかしてクリスタさん…好きになっちゃったんじゃないか?」ボソッ

    クリスタ「うるさい!///」
  37. 37 : : 2025/04/12(土) 04:16:50
    ユミル「まっ、お前らがキスしてるところ見てるけどな私は」ボソッ

    クリスタ「!?///」ボフッ

    ユミル「そりゃいつも部屋に戻ってる時間にこそこそいなくなるからよ、気になるだろ」

    クリスタ「…着いてきてたの?///」ジトォ

    ユミル「着いてきてたっていうか、偶然水飲みに食堂行った時に見えたんだよな」ニヤニヤ

    クリスタ「最悪…//」

    ユミル「でもよ、今話してみた感じ付き合ってるとかそういうわけじゃなさそうだな」

    ユミル「逆になんで付き合ってないのにちゅっちゅして恥ずかしくないのか気になるけど」

    クリスタ「それは…その…」

    クリスタ「キス、気持ちよくて…//」ボソッ

    ユミル「わかる、良いよなキスって」

    クリスタ「わかるの!?」ガタッ

    ユミル「お、おう…もう兵士になれる年だしキスくらいは…」

    クリスタ「だよね!!やっぱあの柔らかい唇が自分の唇に吸い付いてくる感じ!たまらないよね!」キラキラ

    ユミル「ま、キスってするだけでストレス緩和作用とかもあるっていうくらいだしな」ウンウン

    ユミル「って、そういう話じゃなくて!!」

    クリスタ「あっ、ごめんなさい…」

    ユミル「お前らは!付き合わなくて良いのかって話!」ドンッ
  38. 38 : : 2025/04/12(土) 04:22:43
    クリスタ「付き合わなくてってそんな!急には無理だよ…」

    クリスタ「私たち友達として仲良くなったばっかだし…」

    ユミル「キスしてるのに、か?」

    クリスタ「確かに…」

    ユミル「お前が好きなのに、我慢して良いのか?」

    クリスタ「…」

    ユミル「やっと、エレンに対して。みんなに対して少しずつ素が出せるようになってきたんだろ?」

    ユミル「最近のクリスタの変わりよう見てると分かるよ。エレンが変えてくれたんだろうなって」

    ユミル「あいつのことが大切で、大好きなんだろうなって」

    クリスタ「ユミル…」

    ユミル「ならよ!もうあいつに遠慮することは一つもないんじゃないか!?」ドンッ

    ユミル「女ならどしっと!!好きな男の1人手に入れて見せろよ!!」グッ

    クリスタ「ユミル…!」

    ユミル「作戦は本日!休日中にケリを付ける!」

    ユミル「戦術については…お前に任せる!!」

    ユミル「後悔をするな!行けるとこまで美しく、そして残酷にもがいて見せろ!!」

    クリスタ「うん!!わかった!!!私、やってみる!!!」



    アニ(…あまり話聞こえなかったけど、この2人ってアホなのかな?)
  39. 39 : : 2025/04/12(土) 04:29:34
    こうして!クリスタの告白大作戦が始まった!!!!!



    〜食堂〜

    クリスタ「エレン!おはよ!」フリフリ

    エレン「おぉクリスタ、おはよう…」ファァミチキ

    クリスタ「まーたあくびしてる、昨日も夜更かしさんしたの?」

    エレン「あぁ、昨日はシンプル男子部屋で恋バナしまくっててな…」ファァ

    クリスタ「へっ!意外、エレンでもそういう話するんだ」

    エレン「まぁ、俺っていうかメインはベルトルトの話だけどな」

    エレン「本人のあれもあるから詳しくは言えないけど、好きな女の子がいるっぽいぞ」

    クリスタ「へぇー、うまくいくと良いなぁベルトルト」

    クリスタ(…ん?まって、これってもしかして…)

    クリスタ(エレンの好きな人聞くチャンス!?)

    エレン「なっ、あんなに一途に思ってるなんて気付かなかったから。報われてほしいよ」

    クリスタ(だよね、ここで。ここで聞かなきゃ!)

    クリスタ「あっ、あのさ!」



    クリスタ「エレンは…好きな人いるの?//」
  40. 40 : : 2025/04/12(土) 04:37:46
    エレン「…」

    エレン「…んんー、言わなきゃだめか?」

    クリスタ「だめです。」

    エレン「お、おう…」

    エレン「んんー…」

    クリスタ「…」ドキドキ ドキドキ

    エレン「ーっ」

    クリスタ(くるっ!)ドキドキ



    エレン「いる…かな?」

    クリスタ「!?」

    クリスタ(わ、私の可能性もある!?あるよね!!)

    エレン「多分…?」

    クリスタ(…)

    クリスタ「なんで自信なさそうなの!?」

    エレン「いやっ!俺もよくわからないんだ!!」アセアセ

    エレン「人のこと好きになるとかわからないし、正直これが恋なのかどうかもわからないんだよ」

    エレン「ただ、すごく気になってる人はいる」

    クリスタ「…それってさ。私の知ってる人?」

    エレン「あぁ、なんなら1番知ってると思うぞ」

    クリスタ(私、私であってくれないかなぁ…)

    エレン「俺は、この訓練兵の中で一番そいつと仲良いと思ってる」

    クリスタ(…ん?仲良い…?)

    クリスタ(私たちって最近仲良くなったばっかりだし…ってなると必然的に…)

    クリスタ(私じゃない!?)

    エレン「かな。俺は、の話だけど」

    クリスタ「へぇ〜、ふーん…そっかぁ」

    クリスタ「…」ウルッ

    クリスタ「応援してる!じゃっ!」バッ

    エレン「お、おい!クリスタ!?」


    エレン「…行っちゃった。また言い逃しちまったな…」ショボン
  41. 41 : : 2025/04/12(土) 04:42:55
    〜馬小屋〜

    クリスタ(…私が1番知ってて、ずっと仲のいい人…)

    クリスタ「ミカサ…なのかなぁ…」

    クリスタ「それとも、ユミル?」グスッ

    クリスタ「確かに出会ってすぐだから、仲良いとは思ってたけど」

    クリスタ「エレンと1番仲良いかっていわれたら…そこまで自信はないな…」ウルウル

    クリスタ「最近話すようになったばっかだし。そこまで出会って長いわけでもないから、1番仲良いだなんてのはおこがましいったらありゃしないもんね…」グスッ

    クリスタ「はぁ〜…聞くんじゃなかった…」



    エレン「おーい!」


    クリスタ「ん、エレンの声だ」

    クリスタ「やっぱ彼の声はすぐ分かるし、すぐ聞こえる」

    クリスタ「これが好きな人の声、ってことかぁ…」

    クリスタ「エレンは何してるんだろう…」チラッ

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002

みかぱん

@002

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