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夏休みの思い出

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  1. 1 : : 2015/11/19(木) 18:20:55
    作者が夏休みに、親戚の家に東京へと泊まりに行った時のお話。

    今更だが思い出したので書こうと思う。

    親戚のお姉さんの話であり、私は主人公ではない。

    短編。
  2. 2 : : 2015/11/19(木) 18:48:38


    『もうすぐ花火が打ちあがりますっ!』



    テレビでやっているのは、この家の近くを流れる隅田川で行われる花火大会。

    でも、この家は私の家ではない。

    親戚のお婆さんが、ベランダから花火の見える家に住んでいるというから、来れる親戚は毎年ここに来ている。



    「もうすぐ始まるってよ」


    「お姉ちゃん、外行こーよー」


    「やだ。行きたいなら麻衣一人で行きな」



    会話をしている三人の女の子は、上から鬼灯(仮・12歳)と、茉莉(仮・11歳)、麻衣(仮・6歳)の姉妹である。

    どちらも私とは遠い親戚で、名前ぐらいしか知りえない仲。



    「ひどいー!行こうって!」



    麻衣は駄々をこねる。



    「あ、始まった」



    麻衣の言葉を無視し、茉莉が呟いた。

    そして………。




    ヒュウウウウ―――――ドドーン!





    黒い空に大輪の花が咲いた。




    「きゃー綺麗ね~!」



    親戚のおばさんたちも盛り上がっている。



    「ね、茜ちゃん!」



    あまり知らないおばさんに自分の名前を呼ばれ、少し戸惑いつつも「そうですね」と返す。

    それからも次々と空には花たちが咲き、テレビの中もこの狭いアパートの一室も、盛り上がっていた。


    ガララッ


    「あ、帰ってきたー」



    その声を聞いて振り向くと、買い物へ行っていた彼だった。



    「お帰り」


    「花火、始まっちゃったな…」


    「うん。じゃあ、二人で見よう?」


    「おう」



    私たちは二人で花火を見ることにしていた。

    アパートには二人になれる、踊り場などがあり、そこで二人で見ようと思っていたのだ。

    少しドキドキしつつも彼の後ろについて行き、私はアパートを出た。


  3. 3 : : 2015/11/19(木) 18:55:35
    ※上にもある通り、この茜さん(仮)とは遠い親戚で2、3回しか会ったことないです。

    夏の話ですし、いろいろハイテンションになってたのでうろ覚えです。

    可笑しいところあったら、グループのほうに書き込んでくださると嬉しいです。
  4. 4 : : 2015/11/21(土) 17:35:11
    灰色の壁が、夜空に花が咲くたびにスクリーンのようになる。



    「この辺が良いかな」



    彼が言う。



    「うん、ここにしよ」



    場所を決め、花火を見始める。

    二人きりで。


    上では、麻衣たちの騒ぐ声が聞こえる。



    「…ずっと立ちっぱなし、つらい?」


    「え?…いや、大丈夫だよ」



    彼が気を使ってくれる。



    「でもさ、花火結構長いから。…寄りかかって」



    私の体を引き寄せて、胸の前あたりに寄りかからせてくれる。



    「急にびっくりしたなぁ…」



    少し照れながら私が呟くと、彼は答えた。



    「だって、茜と思い出作りたかったし」


    彼の顔が近づく。


  5. 5 : : 2015/11/21(土) 17:44:36
    最高にときめいた、その瞬間…。

    ガサッ。

    物音がした。


    「!?」


    一瞬混乱した。すると…。


    「麻衣のせいでばれちゃったじゃんか~」


    「お姉ちゃんがこそこそしてるのが悪いの!」


    階段の方から、麻衣と茉莉出てきた。


    「青春だなー」


    鬼灯も出てきた。


    「み、見てたの?」


    私が聞く。


    「うん。お姉さんとお兄さんのキスシーン…見たかったなぁ」


    私の顔が真っ赤になる。


    「麻衣ちゃんが来ちゃったからね、私も見たかった」


    鬼灯が言う。


    「恥ずかしいな…マジ」


    彼も顔が少し赤くなっている。

    可愛いな…そんなことを考えていると。


    「茉莉~?どこにいるのー?」


    その時、麻衣と茉莉のお母さんの声が聞こえた。


    「ここー。今行くー」


    茉莉は答え、鬼灯と麻衣を連れて戻って行った。


    空には、まだ色とりどりの花が咲いていた。





  6. 6 : : 2015/11/21(土) 17:47:28
    終わりです。

    ワンシーンだけなので「短すぎる!」と思った方も居ると思いますが、私は長くなると書き終えられなくなっちゃいますので…

    この辺で終わりにしたいと思います。


    見てくださった方、ありがとうございました。

  7. 7 : : 2015/11/21(土) 17:54:25
    よかったよ
  8. 8 : : 2015/11/21(土) 18:53:09
    >>7
    ありがとうございます!
  9. 9 : : 2015/11/21(土) 19:08:40
    お疲れ様です!!良かったです!!
  10. 10 : : 2015/11/22(日) 17:02:05
    >>9
    お気に入り登録ありがとうございます!

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鬼灯

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