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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

この作品は執筆を終了しています。

エレン「エピソードⅣ」 ミカサ「新たなる希望」 ② 進撃×スター・ウォーズ

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  1. 1 : : 2015/11/16(月) 23:32:39
    進撃×スター・ウォーズ、エピソードⅣ、新たなる希望の第2話になります。


    よろしくお願いします<m(__)m>
  2. 2 : : 2015/11/16(月) 23:33:35














    「エレンッ! エレンッ!!」



    フランツはエレンを探しながら、ハンナが料理をしているキッチンへと入ってきた。








    「ハンナ、今朝エレンを見かけたか?」

    「ええ、今日は仕事の前に用事があると言って早朝に起きて出かけていったわ。」

    「ドロイドたちも連れていったのか?」

    「多分そうね・・・・・・。」








    フランツはため息をつき、キッチンを出ていった。



    「やれやれ・・・・・・昼までに南レンジを修理しておかなかったらただじゃ済まさんぞ・・・・・・。」











    去り際に、フランツは一言、呟いた。











    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











    早朝から、エレンはスピーダーに乗り、スキャナーを作動させながらR2を追いかけていた。



    ※エレンのスピーダー
    http://www.starwars.jp/wiki/images/5/54/X34-landspeeder.jpg








    「!! 見ろ、C-3PO。スキャナーに反応があったぞ! きっとあの野郎だッ!!」



    エレンはアクセルを踏み、機体を加速させた。










    やがてエレンたちは、一昨日の晩にR2が入っていったジャンドランド荒地へと入っていった。









    その時、荒地の崖の上においてサンド・ピープルの一人が、入ってきたエレンとC-3POを目ざとく見つけた。
    サンド・ピープルはバンサに跨り、密かにエレンを狙って動き始めた。








  3. 3 : : 2015/11/16(月) 23:34:08










    さて、そんなことになっているとはつゆほども知らないエレンは、漸くR2を見つけ出した。
    早速スピーダーから降りて、エレンはR2の前に立ちふさがった。







    「おい、R2! お前一体、何処に行くつもりなんだよ!?」

    「いい加減にしろ! エレン様が今のご主人様だ!」







    C-3POが言葉を荒げてR2に言うと、R2はピーピー喚くような電子音を立てた。








    「アルミン・アルレルトのことはもう忘れるんだ! その任務とやらもだッ! 今ここでバラバラにされないだけ運がいいと思うんだね!」

    「はぁ、全く・・・・・・帰るぞ!」








    エレンがため息をつきながら言うと、R2が、今度は何か気配を察したかのような電子音を立てた。








    「!? いったいどうしたんだよ?」

    「どうやら・・・・・・南東からいくつかの生物が接近しているようです。」

    「!! サンド・ピープルか!?」








    すると、エレンが目を輝かせ始めた。








    ___________あ、これダメなパターンだ。



    心の中で、R2は察した。








    「見に行くぞ、R2、C-3PO。こっちだ。」



    エレンはスピーダーの中から、護身用のブラスター・ライフルを手に取ると、息を殺して崖を登りはじめた。










  4. 4 : : 2015/11/16(月) 23:34:50
















    「う~ん・・・・・・バンサが二匹いて、サンド・ピープルが一人いるな。あと一人はどこ行ったんだ?」



    崖の上に昇ったエレンは、双眼鏡で様子を覗いていた。
    その後を、やっとの思いで崖の坂道を登ってきたC-3POが、エレンに話しかけた。









    「止めましょうよ、エレン様。」

    「何言ってんだよ、C-3PO。ここからが面白いところなんだぜ?」









    あまりにも集中していたため、エレンは近づいてくる影に気が付かなかった。







    ウウーーーッ!!


    「「!!」」





    突然に、もう一人のサンド・ピープルがエレンに襲い掛かった。









    「うわあぁあぁぁ・・・・・・。」



    驚いたあまり、C-3POは足を滑らせ、間抜けな悲鳴を上げて崖から落ちていってしまった。










    「クソッ!」


    咄嗟にエレンはブラスターライフルを掴んだが、サンド・ピープルの持っているロッドでそのブラスター真っ二つにへし折られてしまった。









    バキッ!


    「ぐあッ!!」





    顔面をロッドで殴られ、仰向けに倒れ込むエレン。
    そんな彼に、サンド・ピープルは容赦なく襲い掛かった。




    サンド・ピープルの唸り声が、ジャンドランド荒地に谺した。













  5. 5 : : 2015/11/16(月) 23:35:26











































  6. 6 : : 2015/11/16(月) 23:36:04













    暫くたって、崖を登れなかったR2-D2は、隠れた岩陰から様子を窺っていた。










    二人のサンド・ピープルが、エレンのスピーダーに近づいてきた。
    その内の一人は、気を失ったエレンの足を引きずっている。






    サンド・ピープルたちはエレンをその場に放置すると、スピーダーの中を物色し始めた。



    何か使えそうなものはないだろうか?
    取りあえず物を掴んでは、用途が分からずに投げ捨てていくサンド・ピープルたち。












    グオオォオォォッ!!



    すると、遠くのほうから、サンド・ピープルの天敵であるクレイト・ドラゴンの唸り声が聞こえてきた。
    その声を聴くや否や、サンド・ピープルたちは一目散に逃げ出した。












    R2が声のした方を覗くと、そこには小柄な老人が一人、こちらに向かって歩いてきた。
    茶色の使い古したローブを纏い、顔はフードを深くかぶっているためによく見えない。



    その老人はエレンに近づくと、そばにしゃがんで呼吸の有無を確かめていた。
    ややあって、R2が覗いているのに気が付いた老人は、フードを取ってそちらを向いた。












    「やあ、こんにちは。」



    彼の名前はベン・アルレルト―――――――――白い髪の毛に皺のよった顔、そして、青い瞳を持つ老人であった。










  7. 7 : : 2015/11/16(月) 23:37:10











    「恐がらずに出てくるんだ。私の古い友人よ。」



    その老人はにこやかに笑い、R2へこちらに来るように手招きをした。








    「・・・・・・・・・・・・うっ。」



    すると、エレンが漸く目を覚ました。









    「気が付いたかい、エレン?」

    「・・・・・・ベン? ベンじいさんか?」

    「そうだよ、エレン。少し休みなさい。とんだ災難だったね。ともあれ君が無事でよかったよ。」

    「俺・・・・・・じいさんに会いたかったんだ!」

    「私にかい? だからこんな軽装でジャンドランド荒地に?」

    「はい。まぁ正確に言うと俺じゃなくてこのドロイドが・・・・・・なんだけどな。」









    エレンはそう言うと、近づいてきたR2の頭の上に手を置いた。



    「こいつ、前の主人を探してたんだ。アルミン・アルレルトってのが前の主人らしいんだけど、もしかしてベンじいさんの親戚か何かか?」












    “アルミン・アルレルト”




    その言葉を聞いた瞬間、ベンじいさん表情が変わった。









    「アルミン・アルレルト・・・・・・・・・・・・アルミン・・・・・・。」

    「ん? どうかしたのか?」

    「この名前を聞くのは随分久しぶりなんだ・・・・・・懐かしいよ・・・・・・。」










    まるで噛みしめるように、ベンじいさんは呟いた。








    「おじさんは知ってたんだ。もう死んだって言ってたけど。」

    「ふふ、死んでないよ・・・・・・・・・・・・まだね。」

    「!! もしかして、知ってんのか?」










    微笑をこぼすベンじいさんに、エレンは思わずそう尋ねた。
    すると、ベンじいさんは柔らかな笑顔を浮かべてエレンの問いに答えた。













    「もちろん知っている。アルミン・アルレルトとは・・・・・・・・・・・・私のことだよ。」












    第2話


    アルミン・アルレルト










  8. 8 : : 2015/11/17(火) 02:10:10











    エレンは目を丸くし、言葉も出なかった。
    感慨深そうに、アルミンは話を続けた。







    「アルミンという名前は使っていなかったんだ・・・・・・ずっと長い間ね。君が生まれたあとぐらいからかな。」

    「・・・・・・・・・・・・じゃあ、このドロイドはベ・・・・・・アルミンじいさんのものなのか?」

    「いや・・・・・・このドロイドは私のものではないよ。」









    ウウ~~~ッ!!


    すると、遠くのほうからサンド・ピープルたちの雄叫びが聞こえてきた。









    「ふう、屋内に入った方がいいな。サンド・ピープルをびっくりさせるのは簡単だけど、すぐに味方を引き連れて戻ってくるからね。」



    アルミンはそう言って、エレンを隠れ家へと案内しようとした。









    「あ! C-3POが!」



    思い出したように、エレンはC-3POが落ちてしまったところへと走り出した。












    「うわぁ・・・・・・バラバラになっちまったな・・・・・・。」



    崖の上から落ちたC-3POは、両腕両足がもげてバラバラになってしまっていた。










    「こ、ここは・・・・・・どこです? 私は・・・・・・崖から落ちたんですか?」

    「おい、立てるか? サンド・ピープルが来る前にここを立ち去るぞ?」

    「私はもう駄目です、エレン様。私のために犠牲になろうとはしないでください。」

    「何言ってんだよ! 行くぞ!」

    「急ぐとしようか、エレン。」









    エレンはアルミンと協力し、バラバラになったC-3POを回収し始めた。












    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇










  9. 9 : : 2015/11/17(火) 02:10:49










    大砂丘海(デューン・シー)の端、ジャンドランド荒地の終わるところ。
    そこに、アルミン・アルレルトの隠れ家はひっそりと佇んでいた。



    ※アルミン・アルレルトの隠れ家
    http://www.starwars.jp/wiki/images/0/05/BenKenobiHut.jpg











    エレンはC-3POを修理しながら、椅子に座ったアルミンの昔語りに耳を傾けていた。










    「・・・・・・父さんは戦争には行ってないよ。父さんは船の航法士だったんだろ?」

    「おじさんは嘘を言っていたんだ。おじさんは君の父さんの考えを認めていなかった。君をここに留めようとしてそう言ったんだ。」

    「じゃあ・・・・・・アルミンもクローン大戦に?」

    「うん・・・・・・私と君の父さんはジェダイ・ナイトだったんだ。」

    「・・・・・・・・・・・・そうだったのか。」










    ___________どれもこれも、初めて聞く話だった。




    フランツおじさんが嘘を付いているのは、薄々ではあるが、俺も感じ取っていた。
    けれど、アルミンが俺の父親についてここまで知っているとは、全然、考えてもみなかった。










    アルミンは懐かしむ様子で、でも・・・・・・・・・・・・どこか、ほんのわずかに、寂しげな様子で語り続けた。









    「銀河一優秀なパイロットで、素晴らしい戦士だった・・・・・・。君も素晴らしいパイロットになったね、エレン?」

    「えっ!? ま、まあな!」








    アルミンから褒められて、何だかくすぐったい気持ちになった。
    へへっと俺が笑うと、アルミンもまた微笑んでいた。








    「私の大切な親友だった・・・・・・・・・・・・そうだ、エレン。」

    「ん?」

    「君に渡したいものがあるんだ。」

    「!! 俺に?」









  10. 10 : : 2015/11/17(火) 02:12:51








    アルミンは立ち上がり、箱の中を探り始めた。



    「お父さんが君が大人になった時にこれを持たせたいと言っていたんだ。でも、おじさんが反対してね。老いぼれのアルミンにそそのかされて君までジェダイになってしまうと思ったんだろう。」









    語りながら、アルミンは銀色の筒のようなものを取り出した。







    「これは?」

    「君のお父さんのライトセイバーだ。ほら、このスイッチを押してごらん?」









    アルミンからライトセイバーを手渡され、俺はそのスイッチを押した。









    ビュウウンッ!


    すると、エレンの手のうちから、青い光刃が飛び出した。







    「な、何だこれ!? すげぇ・・・・・・。」



    試しに少し振り回すと、ブゥンッ! ブゥンッ! と、青の光刃は音を立てた。
    低く唸るように脈打つライトセイバーの起動音に、俺は思わず息をのんだ。









    「ふふ、気に入ってくれたみたいだね。ライトセイバーは無粋なブラスターと違って、もっと高貴で繊細な武器なんだ。」



    アルミンは再び腰を下ろし、さらに語り続けた。










    「数千年もの間、ジェダイ・ナイトは共和国の平和と正義の守護者だった・・・・・・・・・・・・暗黒の時代、帝国の支配が始まるまではね。」

    「!!」








    エレンはライトセイバーのスイッチを切り、アルミンと同じように腰を下ろした。



    「父さんは・・・・・・・・・・・・なんで死んだんだ?」












    ___________父さんが死んだのは知っていたが、正確な死因がなんであるかまでは知らなかった。



    おじさんもおばさんも知らないと言っていたが、これに限っては本当のようだった。
    ある意味、俺が一番知りたいことだ。










    すると、アルミンは一息ついてから、ゆっくりと語り始めた。









    「・・・・・・・・・・・・私の弟子であるダース・ヴェイダーが帝国に寝返り、同胞のジェダイたちを次々と殺害したんだ。」

    「!! アルミンの・・・・・・・・・・・・弟子が!?」

    「うん・・・・・・・・・・・・そして、君の父さんも彼によって殺された。」

    「殺された!?」









    ___________何だよそれ。



    俺の父さんは・・・・・・・・・・・・ダース・ヴェイダーってやつに。
    今まで俺は、そんなことも知らなかった。








  11. 11 : : 2015/11/17(火) 02:21:25









    「そう。そしてヴェイダーは、フォースのダークサイドへと堕ちたのだ。」

    「フォース?」

    「フォースとはジェダイの力の源だよ。あらゆる生命によって作り出されるエネルギーで、私たちと銀河を結び付けてるんだ。」

    「何だか壮大過ぎてよく分からないな。」

    「ふふ、さて、じゃあ今度は君の話を聞こうかな、R2。」








    そう言うとアルミンは、その場にいたR2のほうへと向き直った。







    「R2になんか変なメッセージが入ってたんだ。」

    「ああ、これだね?」







    R2は既にそのメッセージを映し出し始めていた。
    その女性の青い幻影は、必死にメッセージを訴え始めた。








    『アルレルト将軍。クローン大戦で父さんを救ってくれた時のように、今一度、父を助けてください。
    お迎えに行くつもりが、船を攻撃され、オルデランにお連れ出来ません。ので、このR2ユニットに情報を託しました。
    どうかこのドロイドを、父さんの待つオルデランへと届けてください。一刻を争います。助けて、アルミン・アルレルト。あなたが、最後の希望。』








    女性はそのままスイッチを切るしぐさを取り、幻影は消えた。
    アルミンはやはり感慨深げに、あごに手を当てて暫く幻影のあった場所を見つめていた。











    ___________ミカサも随分・・・・・・大きくなった。











    やがてアルミンはエレンを見ると、フッと微笑んでエレンにこう切り出した。









    「エレン・・・・・・・・・・・・私と一緒にオルデランに行かないかい?」

    「!! オルデランに!? いきなりは行けねぇよ! だって・・・・・・遠すぎる。」








    ___________正直、俺は行きたいと思った。


    けれど、俺は・・・・・・・・・・・・








    「それに俺には・・・・・・仕事がある。そりゃ帝国は気に入らねぇ、憎いさ。けど・・・・・・・・・・・・俺に出来ることは何もねぇよ。」

    「ふむ、おじさんと同じだね。」

    「はぁ!? 俺はあいつとはちげぇよ!」










    その時アルミンは初めて、エレンを真剣な目で見据えた。



    「フォースを学ぶんだ、エレン。」










    エレンは顔を背け、暫く黙り込んだ。
    ややあって、エレンはアルミンのほうを向いてこういった。



    「・・・・・・・・・・・・アンカーヘッドまでは送る。そこで足を拾えよ。」













    「・・・・・・・・・・・・そうだね、君が正しいと思うことをするんだ、エレン。」



    アルミンは肩を落とすと、小さな声で呟いた。













    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  12. 12 : : 2015/11/17(火) 17:17:05















    銀河帝国最強の宇宙要塞、デス・スター。








    それは、衛星大の大きさを誇る超兵器であり、
    銀河帝国がその持てる力と技術を結集して作り上げた難攻不落の要塞であった。



    ※デス・スター
    http://www.starwars.jp/wiki/images/8/87/Death_Star1.jpg










    その中の会議室では、反乱同盟軍の脅威について、ダズ将軍が報告を行っていた。







    「この要塞が完成するまで、我々は油断することは出来ない。反乱軍は武装も充実し、士気も高い。なめているとケガをするぞ?」

    「それはお前の艦隊が、だろ? この要塞は大丈夫だ!」






    ダズの不安を、ティモ・リーブス提督は一蹴した。
    用心深いが気弱なダズ将軍に対し、横柄なリーブズ提督は強気に出た。






    「ですが、反乱軍は帝国元老院にも支持を取り付けて―――――――「帝国元老院の心配ならもう不要だ。」









    ダズの言葉を遮り、会議室に入ってきた男は・・・・・・・・・・・・ジェル・サネス。


    帝国のグランド・モフにして、実質ナンバー2。
    パルパティーン皇帝に次ぐ権力の持ち主は、後ろにダース・ヴェイダーを引き連れて会議室の席についた。







    「もう不要とは?」

    「皇帝が今朝、帝国元老院を永久に解散なされた。旧共和国の残党は一掃されたよ。」

    「!! それでは、陛下はどのようにして行政を維持なさるおつもりで?」

    「各領域のモフが担当宙域を直接支配する。“恐怖”を、各星系に行き届かせるのだ。この要塞の恐怖をね。」








    サネスは会議室の面々を見渡し、気品を漂わせながらそう言い放った。








    「では、反乱軍はどうするのです? 反乱軍がこの要塞の設計図を手に入れたら、分析をして弱点を突いてくる可能性が――――――「その設計図は間もなく我々の手元に戻る。」








    サネスの背後で不気味な呼吸音を立てていたヴェイダー卿が、ダズの言葉を再び遮った。
    この不気味な暗黒卿は、そこにいるだけで周りを恐怖に陥れる、そんな存在だった。



    そんななか、生意気な口を利くものが一人いた。
    横柄なティモ・リーブス提督は、自らの権力をかさに着てこんなことを言いだした。







    「反乱軍がどんな手を使って来ようと、この宇宙要塞は無敵だ。恐るるに足らん。」

    「ふん、自分で築き上げた科学技術を過信しないことだ。惑星を破壊する力とてフォースには勝てん。」

    「はっ、時代遅れのエセ魔術師が。お前のその高邁なフォースとやらが、設計図を取り戻す道でも示してくれたの―――――あがッ!!」








    言葉を言い終わる前に、リーブス提督は苦しみ始めた。
    喉に手を当て、必死に喘いでいるリーブスに向かい、ヴェイダー卿は冷たく言い放った。



    「俺を疑うというのか? リーブス?」








    ヴェイダー卿は右手の拳を突き出し、リーブスの喉を締め上げていた。
    額に脂汗を滲ませ、顔が真っ赤になるリーブス提督。








    「もういいだろう! ヴェイダー、かれを放してやれ。」

    「仰せのままに。」








    サネスに窘められ、ヴェイダーは右手の拳を開いた。







    「がはぁッ!!」


    途端にリーブスは会議室の机に突っ伏し、喘ぐように息をした。
    さて、ヴェイダー卿すら宥めるサネスは、再び全員を見渡した。













    「口論は無意味だ。ヴェイダーはこの要塞が完成するまでに反乱軍の基地の在処を探し出すだろう。その時こそ、反乱軍を一気に壊滅させてくれよう。」











    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  13. 13 : : 2015/11/18(水) 00:17:56











    「な・・・・・・・・・・・・何だよ・・・・・・これ・・・・・・。」



    スピーダーに乗り、アルミンをアンカーヘッドまで送り届けていたエレンの目に飛び込んできたのは・・・・・・・・・・・・











    昨日エレンに二体のドロイドを売ってくれたジャワたちのサンドクローラーから、煙が上がっている凄惨な光景だった。
    所々に撃ち殺されたジャワたちの遺体が横たわっている。



    エレンとアルミン、次いでR2とC-3POがスピーダーを降り、殺されたジャワたちの近くに残る痕跡を調べ始めた。










    「ちっ、サンド・ピープルの奴らめ、派手にやらかしやがって・・・・・・。」

    「いいや、これは違うよ、エレン。」









    バンサの足跡を見つけて、エレンはサンド・ピープルの仕業だと考えたのであるが、アルミンの意見は違っていた。








    「これを見るんだ、足跡が二列あるだろう?」

    「あ、ああ・・・・・・。」

    「普通、サンド・ピープルは一列になって行動するものだ。歩数を隠すためにね。」

    「!! じゃあ誰が!?」

    「射撃の後を見て。狙いが正確すぎるだろう。これは・・・・・・・・・・・・帝国軍の“ストーム・トルーパー”の仕業に違いないよ。」









    エレンは一瞬、面食らったような表情をした。



    「訳わからねえよ・・・・・・・・・・・・帝国の奴らが・・・・・・どうして・・・・・・。」










    次の瞬間。
    不吉な予感が胸をよぎった。



    咄嗟に思い当たってエレンは二体のドロイドを見つめた。











    「もし・・・・・・もし奴らの目的が、ドロイドにあるのだとしたら・・・・・・・・・・・・俺の家が!!」

    「!! 待つんだッ! 一人で行っては危険だッ!!」









  14. 14 : : 2015/11/18(水) 00:18:57










    アルミンの制止を振り切り、俺はスピーダーに飛び乗って、アクセルを思いっきり踏んだ。













    そんなはずない!
    そんなことあるわけない!!



    悪い予感を振り切るように、俺はアクセルを全開にしてひたすらにスピーダーを飛ばした。









    ここをまっすぐ行けば、目の前にはいつもの家が!











    「ッ・・・・・・!!」







    ようやく到着した家からは、黒煙が立ち昇っていた。
    エレンはスピーダーから降り、既に震える声を精一杯張り上げて二人の名前を呼んだ。








    「フランツおじさんッ!! ハンナおばさ・・・・・・・・・・・・あぁ。」








    それ以上は言葉が出なかった。
    そこにあったのは・・・・・・・・・・・・










    火をかけられて焼け焦げた、フランツとハンナの無残な遺体だった。










    「ああぁ・・・・・・うわああぁああぁあぁぁぁッ!!」










    慟哭しながら膝をつき、両手をついて、エレンは地面の土を思いっきり掴んだ。












    ___________どうしておじさんとおばさんが殺されなくちゃならなかった?






    どうして俺はおじさんとろくでもないケンカしか出来なかったんだ。
    もう、あの日は二度と・・・・・・帰ってこない。



    俺はもう、ここには戻れない。











    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・憎い。









    帝国の奴らが・・・・・・とても・・・・・・。















    「駆逐・・・・・・・・・・・・シテヤル・・・・・・・・・・・・帝国ノ奴ラヲ・・・・・・・・・・・・一匹ノコラズッ!!」





    歯を食いしばるエレンの双眸からは、涙が溢れた。















    エレンは、その胸の内に・・・・・・・・・・・・帝国への復讐を誓った。











    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  15. 15 : : 2015/11/18(水) 00:43:26











    帝国軍に囚われ、捕虜となってしまったミカサ・アッカーマンは、デス・スター内の独房ブロック1138に囚われていた。








    長く狭い通路に、小さな個室のようになっている独房の一室で、ミカサは一人、ベットに横になっていた。
    すると、独房の入り口が、ゆっくりと開いた。










    「ご機嫌はいかがかな? ミカサ・アッカーマン?」



    身を屈めるようにして入ってきたのは、ヴェイダー卿であった。
    後ろには、白い装甲服を纏ったストーム・トルーパーが二体、控えている。








    「私に、何の用?」

    「そろそろ反乱軍の秘密基地の在処を話してもらおう。」








    すると、独房に黒い球体のドロイドが入り込んできた。
    その球体には様々な道具が取り付けられていたが、中でも、向かって左端に取り付けられた注射器に、ミカサの視線が注がれた。













    尋問用ドロイド―――――――――IT-Oはゆっくりと、ミカサへと近づき始めた。



    ※IT-O
    http://www.starwars.jp/wiki/images/e/e7/IT-O.jpg











    ガタンッ!



    独房の扉が閉められ、ヴェイダー卿による尋問が始まった。










    ◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇











  16. 16 : : 2015/11/18(水) 00:54:42












    やがてエレンは、怒りと悲しみに沈んだ表情を浮かべてアルミンの元へと戻ってきた。






    C-3POがジャワたちの遺体を積み、荼毘に付す中、
    尋常でないエレンの様子をアルミンは静かに見つめていた。











    ___________目の下が赤く、腫れぼったい・・・・・・。



    それに・・・・・・・・・・・・












    アルミンは、フォースを通じて、何が起こったのかを察していた。
    ややあってアルミンは、無言で俯くエレンに声をかけた。









    「たとえ君がいても、君には何もできなかった。」

    「・・・・・・。」

    「君も殺され、ドロイドたちは帝国軍の手に落ちていただろう。」

    「・・・・・・・・・・・・うぐっ、うぅ。」









    エレンの頬を、再び涙が流れ落ちた。
    すると、エレンは顔を上げ、アルミンの目を見据えた。








    「アルミン・・・・・・・・・・・・俺、一緒にオルデランに行くよ。もうここには、何もないから・・・・・・。俺は父さんのような、立派なジェダイ・ナイトになってみせる。」









    アルミンは暫くエレンを見つめ、それから、ゆっくりと頷いた。












    ___________残酷な運命が、エレンを旅へと駆り立てた。



    ここからエレンの、長い旅路が始まった。











  17. 17 : : 2015/11/18(水) 00:56:24
    以上で第2話が終了になります。
    お気に入り登録をして下さったMさん、ありがとうございます!



    次回はモス・アイズリー宇宙港のお話になります。
    よろしくお願いします<m(__)m>

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進撃×スター・ウォーズ ~新たなる希望~ シリーズ

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