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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

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アルミン「エピソードⅢ」 エレン「シスの復讐」 ⑤ 進撃×スター・ウォーズ

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  1. 1 : : 2015/11/05(木) 21:50:19











    何かを変えることの出来る人間がいるとすれば、
    その人はきっと・・・・・・大切なものを捨てることが出来る人間だ。



    何も捨てることのできない人間には、何も変えることは出来ないだろう。




























    第5話


    英雄たちの戦い












  2. 2 : : 2015/11/05(木) 22:28:24












    元老院ロタンダに、夜の帳が、降りていく。
    大会議場の真下にある最高議長の控えの間において、パルパティーンはヴェイダー卿のホログラムから報告を受けていた。








    『分離主義者を始末しました。』

    「これで、片が付いた。そなたの働きのおかげで銀河は平和と安定を取り戻した。」





    ◇◇◇◇◇





    ムスタファー。
    採鉱施設の作戦司令室において、皇帝の幻影は、ヴェイダー卿に最後の総仕上げを命じた。








    『このメッセージを通商連合へ送信せよ。全てのドロイドを、直ちにシャットダウンせよ。』

    「はい、マスター。」










    ピッピッピッピッピッ!!


    突然、背後のモニターが警告音を発した。
    振り返ってみると、一隻の船がこちらに近づいている。









    ・・・・・・・・・・・・ヒストリアだ。



    ヴェイダー卿は彼の中に、エレン・イェーガーの愛情が入り込んでくるのを許した。










    ____________もう少しだ。






    もう少しで俺は・・・・・・お前を救う力を得られる。


    もう大切な人を失いたくない・・・・・・。
    奪われるのが運命ならば、その運命すら変える力を手に入れる。


    そう、俺たちは全てを、
    全てをこの手に入れられるんだ。












    ヒストリアを乗せたスター・スキッフはゆっくりと、採鉱施設のプラットフォームに着陸した。












    ヒストリアは大きくため息をつき、瞳に涙をためた。









    ___________エレンがあんなことをしただなんて・・・・・・。




    ・・・・・・信じたくなかった。
    でも、確かめなければならなかった。









    昨日エレンは、私に・・・・・・・・・・・・嘘を付いていたから。












    ふと窓の外を見ると、採鉱施設の中から走ってくる人影が見えた。









    ___________エレンッ!



    ヒストリアは急いでスイッチを押し、スター・スキッフのタラップを降ろした。
    そのままヒストリアは船の外へ出ると、駆け寄ってくるエレンに飛びつくように抱き付いた。










  3. 3 : : 2015/11/05(木) 22:29:21









    「お前の船が見えたんだ・・・・・・。」


    しばらく抱き合っていると、エレンが尋ねてきた。









    「どうしてここに?」

    「あなたが、心配で・・・・・・。」









    声が詰まるのを感じながら、ヒストリアは話を続けた。








    「アルミンから、恐ろしい話を聞いたの。」

    「? どんな話だよ?」










    「・・・・・・・・・・・・あなたが、ダークサイドに寝返ったって。そして・・・・・・子供たちまで、殺したってッ!」







    するとエレンは、まるで私を諭すような、優しい声でこんなことを言った。



    「アルミンは、俺たちを対立させようとしてるんだよ。」












    ___________ねぇ。




    どうしてダークサイドに堕ちたことを否定しないの?
    どうして子供たちを殺してないって言わないの!?








    どうして・・・・・・・・・・・・こんな、優しい笑顔でいられるの!?









    「アルミンはそんな人じゃないわ! アルミンは私たちを案じているのよ!」

    「!? 俺たちを?」

    「彼は私たちの関係を知っていたのよ! あなたを助けたいって!」









    ___________エレンはただ笑うだけで、まるで取り合おうとしない・・・・・・。









    「エレン? 私は・・・・・・あなたが愛してくれるだけでいいの!」

    「それじゃお前を救えねぇんだよ! 俺の力が、お前を救うんだ!」

    「その代償は!? 優しいあなたがどうしてッ!?」

    「俺はもう・・・・・・・・・・・・母さんを失ったように誰も失いたくないんだ!」









    ___________今のエレンは、力に憑りつかれている。









    「一緒に来て、エレン! すべてを捨てて、二人だけで子供を育てましょう!?」

    「何言ってんだよ、ヒストリア。俺たちはもう逃げ回る必要はねぇんだぞ? 俺は共和国に平和をもたらしたんだ。それに、俺の力は議長を超えた。彼だって俺は殺せるんだッ!」









    ___________しかも、自分の力に思い上がっている。








    「お前と一緒に銀河を支配して、思うままに生きようッ! ヒストリアッ!!」









  4. 4 : : 2015/11/05(木) 22:30:11










    エレンの言ったことが信じられなくて私は思わず後ずさりした。



    「・・・・・・・・・・・・信じられない、耳を疑うわ。アルミンの言う通りだったのねッ! あなたは・・・・・・変わった。」









    すると、エレンが俄かに不機嫌な表情になった。
    瞳の中に、この星の炎のような怒りを宿し、私に詰め寄ってきた。



    「もうアルミンの話は止めてくれよ、ヒストリア。お前もあいつのように俺を裏切るのか!?」











    「もう・・・・・・・・・・・・あなたが分からないッ!! エレン・・・・・・私、もうあなたについて行けないわッ!!」



    ヒストリアは一気に泣き崩れた。








    私の愛した男は・・・・・・・・・・・・最早力に憑りつかれた怪物になってしまった。
    胸を引き裂かれるような痛みに、涙はとめどなく溢れた。








    「・・・・・・・・・・・・アルミンのせいか?」

    「あなたのしたことのせいよッ!! それと、これからしようとしていることのせいッ!! お願い、エレンッ!! 戻って来てッ!! 愛しているのよッ!!」













    「・・・・・・この、うらぎりもんがああぁあぁぁッ!!」



    突然、エレンが激怒した。











    エレンの視線は、しばらく前から私を見ていなかった。
    私は漸くそのことに気が付いて、エレンの視線を追った。



    そこには・・・・・・・・・・・・













    タラップの上で仁王立ちするアルミン・アルレルトがいた。









  5. 5 : : 2015/11/05(木) 22:32:24








    「!! ち、違うの! エレン!」

    「何が違うんだ!? 俺を殺させるために連れてきやがったなッ!?」









    次の瞬間、エレンは右手を突き出した。
    その途端に、私の喉がしまった。




    ___________怒りに駆られ、エレンはフォースでヒストリアの首を締め上げた。











    「あっ・・・・・・・・・・・・エレ・・・・・・やめ・・・・・・・・・・・・。」










    「ヒストリアを放せ!」



    アルミンはゆっくりとタラップを降りてきた。











    「は な す ん だ !」



    私はもう一度、エレンに警告した。










    「あ・・・・・・・・・・・・。」



    エレンは右手を降ろし、ヒストリアはくずおれるように地面に倒れた。










    その圧倒的な、煮え滾る溶岩のような怒りが、今度は私に向けられた。
    エレンの眼の中に、周りで燃え盛る炎の水の如き怒りが映った。








    「テメエが・・・・・・テメエが仕組んだんだなッ!?」

    「君自身が招いた結果じゃないか!」









    ゆっくりとローブを脱ぎながら、エレンは叫んだ。


    「ふざけんな! ヒストリアは俺のもんだ!!」










    燃え上がるがごとくに激昂するエレン。


    ___________そう、思い通りにならなければ、彼らは怒るのだ。










    「君の欲望がそれを妨げた!」


    エレンがローブを脱ぎ捨てたのを見て、私もローブを脱いだ。
    その覚悟は・・・・・・とうに出来ている。










    「君は自ら付け入るスキを暗黒卿に与えて、君が倒すべきものに成り果てたんだ!」

    「はっ、説教ならもう必要ねぇよ、アルミン! 俺はテメエのようにダークサイドを恐れない!」










    エレンは私に背を向け、話を続けた。
    その内容は、実に驚くべきもので、私の胸を深くえぐるものだった。








  6. 6 : : 2015/11/05(木) 22:34:54










    「俺は平和を! 自由を! 正義を! 安全を俺の帝国にもたらしたんだ!!」











    「き、君の帝国だって!?」

    「俺はお前を殺したくない・・・・・・。」











    余りの言いぐさに、私は絶望して思わず問いただしてしまった。


    「何を言ってるんだエレン・・・・・・私たちは誓ったはずだ、共和国に! 民主主義にッ!!」












    精一杯叫んだ。

    ___________もう届かないことに、気が付いていながら・・・・・・。












    エレンは最早、私を見ることなく言った。


    「・・・・・・味方にならないなら、お前は敵だ。」











    エレンの返答は、もはや素っ気ないものだった。
    エレンは私を、敵としか見ていない。


    ___________彼らにとって、味方にあらずんば、敵なのだ。











    「・・・・・・如何にもシスらしい決めつけだよ、エレン。」


    私は覚悟を決め、ライトセイバーの柄に手をかけた。










    「私は・・・・・・私の義務を果たす。」

    「・・・・・・やってみろよ。」











    ビュウウンッ!

    アルミンのライトセイバーが起動したのを合図に、エレンが飛び上がった。








    「うおおぉおおぉッ!」







    ビュウウンッ!

    エレンは空中でライトセイバーを起動、そのままアルミンに襲い掛かった。










    バチィッ!

    エレンは激しく斬りかかり、アルミンは徹して攻撃を防ぐ。









    選ばれし者と導く者。
    親友同士だった者。




    煮え滾るような炎の水が激しく吹きあげるなか、憎悪と悲哀の交錯する戦いが始まった。










    ◇◇◇◇◇








  7. 7 : : 2015/11/05(木) 22:35:53










    ヴェイダー卿への通信を終えた最高議長控えの間に、緑の訪問者が表敬訪問に訪れた。







    ゴッ!
    ドサッ!!


    襲いかかろうとするロイヤルガード二人を、ヨーダは片手を振ってフォースを使い、壁に打ち付け気絶させた。
    訪問者に気が付いた皇帝は、ゆっくりと椅子を訪問者のほうへと向けた。









    「新しい弟子を得たようじゃのう、皇帝。いや、こう呼ぶべきかの、ダース・シディアス。」

    「生きていたのか・・・・・・ようこそ、マスター・ヨーダ。」









    思いがけない訪問者におどおどしているアメダに、皇帝は耳打ちをした。



    ___________下がれ。









    「驚いたかの?」


    去っていくアメダに目もくれず、ヨーダは話を続けた。
    すると、皇帝は不気味な声でヨーダに語り掛けた。








    「傲慢のあまりものも見えなくなったか、マスター・ヨーダ。今こそダークサイドの真の力を見せつけてやろう。」






    バチィッ!

    皇帝は突然両手を突き出し、強力な電流を繰り出した。






    「ッ!!」


    突然の不意打ちにヨーダは吹き飛ばされ、壁に激突、そのまま床へうつぶせに倒れてしまった。








    ◇◇◇◇◇









    プラットフォームから施設の内部へ、エレンとアルミンは移動しながら戦っていた。










    攻撃的なフォームのエレンが、防御重視のアルミンを圧倒し、アルミンは後退しながらの戦いを強いられていた。
    ダークサイドに堕ち、力を十全に発揮するようになったエレンの攻撃は非常に鋭く、防ぐだけで手一杯。


    ひとところで戦うのは得策とは言えない。
    そう思ったアルミンは、戦う場所を変えるべく、さらに後退し続けた。









    司令室へと続く狭い通路の中で、二人は圧倒的なスピードで剣を交える。
    通路の壁を、火花を散らしながら二人の刃が切り裂いていく。









    ___________超攻撃形(ドジェム=ソ)のエレンと防御形(ソレス)のアルミン。




    エレンはアルミンを圧倒していたものの、中々決定打を繰り出せず、
    アルミンは攻撃をよく防いでいたものの、攻めに鋭さを欠いていた。











    それはすなわち、二人の死闘が長引くことを意味していた。









    通路を抜けて、二人は死体だらけの司令室の中に入った。
    部屋の至る所に、エレンが惨殺した分離主義者たちが転がっている・・・・・・。










    悲しみに胸を掻き毟られながら、アルミンはエレンに刃を向けた。










    ◇◇◇◇◇









  8. 8 : : 2015/11/05(木) 22:39:26









    「はっはっはっはっはっ! この時を、どれほど待ったことか・・・・・・わが緑色の小さき友よ。」



    控えの間に、皇帝の狂気を孕んだ笑いが響き渡る。
    吹き飛ばされたヨーダは、皇帝を睨みつけながら、ゆっくりと立ちあがった。









    「遂にジェダイは死に絶えるのだ。」

    「どうかのう・・・・・・そう決めつけるのはまだ早いわッ!」










    今度はヨーダが手を前に突き出し、皇帝を吹き飛ばした。


    「あああぁあぁぁぁッ!!」










    吹き飛ばされた皇帝は机に激突、もんどりうって椅子に激突、勢い余って椅子から落下した。










    「お主の帝国は一日限り・・・・・・。」


    力強く言うヨーダに、怒りに顔を歪ませながら、ゆっくりと立ちあがる皇帝。










    「それでも長すぎたわ。」

    「フンッ!」










    皇帝は飛び上って出口へと逃走を図る。
    が、その前にヨーダが立ちふさがった。









    「それほど力を自慢するなら、なぜ逃げる?」









    ビュウウンッ!

    緑色のライトセイバーを起動するヨーダ。










    「私を止めることは出来ぬ。ダース・ヴェイダーは私や貴様よりも強くなる!」









    ビュウウンッ!

    袖から赤い光刃を繰り出す皇帝。










    「期待しすぎると、裏切られるぞ? お主がダークサイドを過信しておるようにのう。」


    ヨーダが剣を体の横に構え、皇帝が後ろに構えた。











    跳躍する緑の光刃。
    鋭く撓る赤の光刃。


    衝突する光と闇。






    宇宙の運命を左右する、宿命の戦いが始まった。









    ◇◇◇◇◇◇









    「ぐはぁッ!」


    会議室の机の上で、エレンのライトセイバーをはたき落したアルミンは、機械の右手に首を締め上げられた。






    メキメキッ!

    「あぁッ・・・・・・あああッ・・・・・・・・・・・・。」



    ライトセイバーを持つアルミンの右手首を左手で掴み、機械の右手で強引に組み伏せる。



    視界が赤く閉ざされていく・・・・・・。
    意識が飛びそうだ・・・・・・。








    遠のいていく意識の中で、アルミンは必死に力を振り絞った。





    バキッ!

    「ぐあッ!」






    「ゲホッ! ゲホッ! はぁッ・・・・・・。」


    エレンを蹴飛ばし、拘束が解かれたアルミンは、苦しそうに咳をしながら空気を吸った。
    するとエレンはすぐに体勢を直し、アルミンに飛び蹴りを喰らわせた。







    ドゴッ!

    「がはぁッ!」


    蹴られた衝撃でアルミンもライトセイバーを取り落とし、戦いは血の滲む殴り合い、蹴り合いへと移った。
    お互いがお互いの頬を殴り合い、痛みが体に蓄積されていく。









    「はぁッ!」
    「ぐッ!」


    アルミンがエレンの足を思い切り蹴飛ばし、エレンは仰向けに転倒。
    隙を逃さずアルミンはライトセイバーを呼び寄せ、光刃を振り下ろした。








    バチィッ!

    その一撃は、しかし、エレンの呼び寄せた光刃によって防がれた。








    ◇◇◇◇◇









  9. 9 : : 2015/11/05(木) 22:40:13








    皇帝とヨーダは最高議長の議壇の上に飛び移り、なおも激しく剣を交えた。
    天井が開き、少しずつ議壇が上昇していき、戦場は控室から真上にある大会議場へと移っていく。









    大会議場の中央、一番低い部分が開き、その中から議壇がせり上がってきた。
    上昇していく議壇の上で、緑と赤の閃光が激しく交差する。、



    http://wrat.com/wp-content/uploads/sites/27/2015/08/yoda_vs_emperor.jpg













    ヨーダとパルパティーン。


    光と闇の頂上決戦。
    勝者がすべてを手に入れる戦い。












    皇帝とヨーダのフォームはどちらもフォーム4、アタロ。
    議壇の上では二本の刃が飛び跳ね、回転、鍔迫り合いからの猛攻、目まぐるしく衝突しては火花を散らした。










    「う゛う゛う゛ぅ゛う゛ぅ゛ぅ゛ぅ゛う゛う゛ぅ゛ぅ゛ッ!!」


    鍔迫り合いの最中に聞こえてくるのは怨嗟の声。
    パルパティーン皇帝は今や、ジェダイに対する憎しみを前面に押し出していた。









    「う゛ら゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!」






    ◇◇◇◇◇








    「はぁ! はぁ!」


    採鉱施設内で死闘を繰り広げてきたアルミンに、疲労の色が見え始めた。



    そもそもエレンの烈火の如き攻撃を防げる時点でアルミンの防御力は図抜けていた。
    それでも通常では有り得ないほど熾烈な攻撃を繰り出すエレンに、アルミンは疲労を感じ始めていた。








    ____________このままでは、負ける・・・・・・。





    君は本当に・・・・・・強くなった。
    私なんかより・・・・・・はるかに強い。


    正直に言って、今の君の攻撃力は、マスター・リヴァイをも凌いでいる。














    エレンとアルミン。


    二人の、個人的な戦い。
    どちらが勝っても、すべてを失う戦い。













    バチィッ!

    激しい斬り合いから鍔迫り合いへともつれ込み・・・・・・




    「らあっ!」
    「はあっ!」



    そこから二人は手を真っ直ぐに突き出して、互いにフォースを送った。






    「ぐううッ!!」
    「はああッ!!」


    二人の中心にフォースが圧縮され、力が極限まで圧縮され――――――・・・・・・





    バチィッ!

    「ぐあッ!!」
    「うわッ!!」


    弾けて二人を吹き飛ばした。
    部屋の両隅に吹き飛ばされ、お互いコンソールに打ち付けられる。



    エレンがすぐに体勢を直し、アルミンに斬りかかろうと跳躍。
    アルミンはそれを躱し、カウンターを入れようとする。





    バチィッ!

    エレンの刃が火花を散らし、アルミンの背後のコンソールを破壊した。












    ヴーーーッ! ヴーーーッ!






    施設の内外に警報が響き渡る。


    採掘施設を守っていたシールドが消失したのだ。
    激しく吹きあがる炎の水が、施設に容赦なく降り注ぐ。





    攻撃を躱したアルミンはそのまま後退を繰り返し、エレンの攻撃を逸らして、ベランダへと続く扉のコンソールを破壊。
    開いた扉からアルミンは外へ出た。










    ____________でも、だからこそ。



    アルミンは、常に場所を変えて戦った。
    体力、フォース、ライトセイバーの技量、どれをとってもエレンに劣るアルミンの、それでも戦い続けるための策。










    ____________君をここで、殺さなければならない!


    これまでで最強の敵である・・・・・・君を。











    悲壮なまでの決意が、限界に近づくアルミンの体を動かし続けた。









    ◇◇◇◇◇








  10. 10 : : 2015/11/06(金) 00:08:38
    ヨーダ決死の戦いと貴方のこの作品を応援させて頂きます(^o^)>
  11. 11 : : 2015/11/06(金) 02:23:37
    >>10

    応援ありがとうございます!
    頑張ります!
  12. 12 : : 2015/11/06(金) 02:24:01








    「あっはっはっはっはっ!!」



    元老院のリパルサー・ポッドに飛び移った皇帝は、両手で別のリパルサー・ポッドをフォースで捕えると、次々とヨーダに投げつけた。









    ドゴオォオンッ!!



    帝政を祝う万雷の拍手よろしく、投げつけられたリパルサー・ポッドの轟音が議場に響き渡る。
    積み重ねられた民主主義の栄光が、無残にも破壊されていく。








    http://static.comicvine.com/uploads/original/11113/111137054/3752934-8572513617-Dun_M.png








    ポッドからポッドへと飛び移り、ヨーダは反撃の糸口を探した。
    だが、次から次へと襲い来るポッドの嵐に、皇帝に近づくことすらままならない。











    ___________千年前にジェダイに敗れてから、シスは必死に学んできた。







    ジェダイにあってシスになかったもの―――――――“忍耐”を学んで、シスは長い長い間、闇の中でその刃を研ぎ澄ましてきたのだ。
    彼らは、新しくなった。



    一方ジェダイは、シスを打ち破ったことに慢心し、今までと同じ千年間を過ごしてきた。








    「!!」


    リパルサー・ポッドに着地したときに足を滑らせ、ヨーダはうつぶせに転倒した。手に持っていた光刃が消えた。
    皇帝はこの隙を逃さず、すぐにリパルサー・ポッドを投げつけてきた。








    ギイィッ・・・・・・


    ヨーダはポッドをフォースで受け止めた。











    ___________新しくなったシスは、力では倒せない。


    フォースの松明でも、燃やし尽くせない。









    この時、ヨーダの目に、二つの希望の光が見えた。
    ダークサイドによって曇らされていた未来、その先が漸く見えたのだ。










    ___________わしはここで、死んではならない。










  13. 13 : : 2015/11/06(金) 02:26:41










    「あっはっはっはっ・・・・・・。」


    皇帝が高笑いの声を上げるなか、ヨーダはリパルサー・ポッドを始めはゆっくりと、それから加速度的に回転させた。








    「フンッ!!」


    勢いをつけてヨーダは、リパルサー・ポッドを皇帝めがけて投げつけた。









    「!! あ゛ッ!!」


    皇帝はリパルサー・ポッドから飛び降り、別のポッドへと飛び移った。












    ガシャアァアァンッ!!


    ヨーダの投げつけたポッドが、轟音を立てて衝突、大破する。
    飛び移った皇帝はヨーダを見失い、首を左右に振ってヨーダを探した。














    ビュウウンッ!


    下から皇帝の乗ったポッドに飛び移ってきたヨーダが再び緑色の光刃を起動し、ライトセイバーを構えた。








    バチィッ!!


    不意に皇帝は両手を突き出して、ヨーダめがけて渾身のフォース・ライトニングを放った。





    それがあまりにも不意であり、
    あまりにも破壊的であったため、
    ヨーダの右手からライトセイバーが吹き飛ばされた。



    そのままヨーダのライトセイバーは大会議場の下へと落ちていった。











    ヨーダは何とか皇帝のいかづちを両手で受け止めた。
    が、伯爵の時と違い、強大なダークサイドのいかづちにヨーダは押されていく。








    「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴッ!!」



    歯茎を剥き出しにして、全ての力をそこに注ぎ込む皇帝。
    皇帝に力に押されて、顔をしかめるヨーダ。









    ___________ここで、わしは死んではならない!










    決死の力を振り絞り、ヨーダは皇帝のいかづちを押し戻し始めた。
    すると今度は皇帝が声を上げた。









    「!! ヴヴッ!! アア、アアアァアァアァァッ!!」



    強力なエネルギーの奔流が二人の間でぶつかり合い、究極にまで圧縮されていき・・・・・・・・・・・・













    バチィッ!!


    遂に弾けて二人を吹き飛ばした。










    ヨーダはリパルサー・ポッドから、大会議場の遥か下へと落下していった。










    一方、皇帝は何とかリパルサー・ポッドの手すりに掴まった。
    ポッドによじ登り、元々接続されていた場所へリパルサー・ポッドを戻すと、そこから大会議場を囲む廊下へと出た。




    そこには既に、クローン・トルーパーの一隊が展開していた。









    「ヨーダだ! ジェダイがまた私を殺そうとした! 見つけ出して殺せッ! 必要とあらばこの建物ごと爆破しても構わんッ!!」



    皇帝はトルーパーたちに命じ、ケニーのクローンたちは一斉にヨーダを捜索し始めた。


















    ___________皇帝の力は、あまりにも強大だった。






    ヨーダは、ライトセイバーでこそ皇帝を押していたが、
    フォースの強大さにおいて、皇帝には敵わなかった。








    ヨーダは、この宿命の戦いにおいて、致命的な敗北を喫した。









    ◇◇◇◇◇









  14. 14 : : 2015/11/06(金) 05:14:45







    ガコンッ!


    アルミンはバルコニーから、蒸気の噴き出る細いパイプの上へ飛び乗った。








    アルミンは追い詰められていた。
    はるか下から立ち昇る溶岩の熱気にクラクラしそうになりながら、アルミンはまるでエレンを誘い込むように、後ろ歩きで進んでいく。








    ガコンッ!


    エレンはパイプを切り落とすようなことをせず、アルミンと同じようにパイプの上に乗って来た。








    ___________あくまでエレンはライトセイバーで、私と決着をつけるつもりらしい。




    http://img4.wikia.nocookie.net/__cb20141214191231/disney/images/f/fe/Obi-Wan_VS_Anakin_1.jpg










    バチィッ!


    細いパイプの上を、まるで綱渡りのようにぐらつきながら、エレンは光刃を突き立ててくる。








    「はぁッ! はぁッ!」



    後ろへ後ろへと退却しながら、息が乱れるのも構わずに、アルミンはエレンの刃を捌いていった。
    そして、私を仕留めようと大振りになった一瞬を突いて、アルミンは崖から溶岩の上の大河へと突き出た、巨大なアンテナ装置へと飛び降りる。








    すかさずアルミンを追って飛び降り、追撃をしてくるエレン。









    ドゴオォンッ!!


    炎の水吹き荒れ、飛び散る火の粉が二人のの服を焦がしていく・・・・・・。










    バキッ!

    「がはッ!!」




    エレンの鉄拳がアルミンの頬を捉え、アルミンは一瞬よろめいた。









    ___________エレンは最早、私を殺すことしか考えていない・・・・・・。







    血の味がするほど歯を食いしばり、心を殺して、二人はお互いライトセイバーを持つ腕をつかみ合った。











    愛しかったが故に、余計に憎い・・・・・・。



    愛憎入り混じった二人の決闘は、いよいよその激しさを増していった。









    ◇◇◇◇◇









  15. 15 : : 2015/11/06(金) 05:54:35











    皇帝に敗れたヨーダは、大会議場から狭いパイプの中を移動していた。
    ふと動きを止め、ヨーダは懐から通信機を取り出した。








    「聞こえるかのう、ナイル議員? ここはタイミングが重要じゃ!」

    『ホーミング・ビーコンのスイッチをオンにして下さい!』








    ようやく見えた二筋の希望・・・・・・。
    ヨーダはその灯火を絶やさぬよう、元老院ロタンダからの脱出を決意した。




















    「ヨーダの姿はどこにも見当たりません!」



    大会議場では、リパルサー・ポッドに乗ったクローン・トルーパーたちによって、ヨーダの捜索が行われていた。









    「彼はまだ死んでいないッ!」

    「よく探すのだッ!」








    同じくポッドに乗るアメダ副議長とパルパティーン皇帝がクローンたちへ交互に命じた。
    恭しく頭を下げて、クローン・トルーパーたちは捜索を再開した。


    すると、皇帝はアメダにこう命じた。









    「キャプテン・カーギーに連絡を取って、シャトルの準備をさせるのだ。」

    「はい、陛下。」











    「・・・・・・・・・・・・ヴェイダー卿に危機が感じられる。」



    皇帝はそう呟くと、ポッドを再び廊下に接続させ、専用のシャトルが止まっているプラットフォームへと急いだ。











    ◇◇◇◇◇









  16. 16 : : 2015/11/06(金) 06:21:12









    「ぐっ、うわッ!!」



    エレンの一撃を飛んで躱すアルミン。









    ここまでアルミンは必死に戦い、善戦していたが、遂に巨大なアンテナへと追い詰められていた。
    下から吹きあげる火柱のような溶岩の火の粉が狂ったようにあたりへ舞い、アルミンは逃げ場を失っていた。











    ___________もう、ここまでなのかもしれない。



    薄々感じていた敗北の予感。













    ___________私はエレンには、敵わない。



    でも、私がここで負ければ、銀河は暗黒の中に閉ざされてしまう・・・・・・。












    それだけは・・・・・・・・・・・・ダメだッ!!










    挫けそうになる自分を叱咤し、再び決意を固めた丁度その時だった。











    ドゴオォオォォンッ!!


    「「!!」」




    アンテナのすぐそばで、巨大な火柱が上がった。
    そして、吹き上がった溶岩が、エレンとアルミンの乗っているアンテナの根元に降りかかった。










    「あつ・・・・・・うぐ・・・・・・。」
    「くそがッ!」



    襲い掛かる破滅的な溶岩の熱から逃れるため、二人はアンテナの先へと走り、物陰に身を隠した。
    熱した溶岩が二人のすぐ近くにまで降り注ぐ。








    ギギギギギギ・・・・・・


    すると、不気味な物音と共に、少しづつアンテナの位置が下がり始めた、
    溶岩が降り注いだアンテナの根元が溶け出し、軋むような音を立ててアンテナが下へと下がっていく。










    ___________これは・・・・・・マズい!!



    エレンとアルミンは同時に、今度はアンテナの根元に向かって走り出した。











    ガコンッ!


    遂にアンテナの根元が熱によって折れ、巨大なアンテナは下の溶岩の大河へ向かって落下し始めた。
    必死になってアンテナにしがみつく二人。
















    ドゴオォオォォンッ!!


    アンテナはそのまま溶岩の大河へと着水。
    巨大なアンテナはゆっくりと、炎吹き上がる大河を流され始めた。







    https://chpsyear5and6.files.wordpress.com/2014/01/mustafar.png



















    ___________英雄たちの戦いに、決着の時がいよいよ迫っていた。










    ◇◇◇◇◇









  17. 17 : : 2015/11/06(金) 19:52:40









    やがてヨーダは、狭いパイプの中を通り抜けて、小さなハッチのある空間にまで辿り着いた。







    ピーッ!


    ビーコンのスイッチを押し、レバーを引くと、床にあるハッチが開いて摩天楼のビル風が入り込んできた。
    真下にナイルのスピーダーが滑り込むと、ヨーダは飛び降りて助手席にストンッと収まった


    深く沈んだ顔で、ヨーダは呟いた。








    「遠い星へ落ち延びよう・・・・・・わしは皇帝に勝てなんだ。」








    止められなかったダークサイドの増大・・・・・・。
    希望を後につなぐため・・・・・・ヨーダは元老院を後にした。









    ◇◇◇◇◇








    バチィッ!
    バチィバチィッ!!





    流されていく巨大なアンテナにしがみつきながら、エレンは上にいるアルミンに刃を突き立てた。
    足元を狙ってくるエレンの一撃を捌きながら、アルミンは上へ上へとよじ登り、その一撃を逃れようとする。







    すると、大河の先が尽きているのが目に入った。







    (くっ・・・・・・溶岩の・・・・・・大瀑布だ。)



    大量の炎の水が、轟轟と音を立てて滝のように流れ落ちている。
    肌を焦がさんばかりの熱が、そこから放たれている。







    ___________とにかくここから離れなければ。






    「はあっ!」



    アルミンは溶解したアンテナの根元から垂れ下がるワイヤーを手に取ると、思い切りアンテナを足で蹴って、空中にぶら下がった。








    「逃がさねえよ、アルミン!」



    エレンもまた同じようにワイヤーに掴まり、勢いよくアンテナから飛び出す。









    バチッ!!


    空中でエレンとアルミンの刃が交錯する。
    ワイヤーに掴まりながら、二人は片手で剣を振るい、立体起動さながらに、すれ違いざまに攻撃を繰り出した。











    すると、アルミンの視界に、溶岩から貴重なレアメタルを取り出すための浮遊式プラットフォームが溶岩の上に浮いているのが目に入った。



    http://vignette3.wikia.nocookie.net/starwars/images/8/88/Lavariver.png/revision/latest?cb=20130216055230









    (・・・・・・・・・・・・今だッ!!)








    アルミンはすかさず、再び足でアンテナを蹴って勢いをつけ、それからワイヤーを握っている手を放した。



















    ストンッ


    アルミンは何とかプラットフォームに着地し、アンテナから逃れることに成功した。









    ギギギギギギ・・・・・・



    アンテナは溶岩の大瀑布へと差し掛かり、音を立てて滝つぼへと、ゆっくりと流れ落ちていく。
    エレンは炎の滝壺へと落ちていくアンテナへと一人、取り残された。

















    ・・・・・・・・・・・・もうこれで、終わったんだ。



    アルミンは、全身から力が抜けた。











    もう、これで・・・・・・・・・・・・














  18. 18 : : 2015/11/06(金) 20:38:59














    次の瞬間、フォースが警告を発した。








    落ちていくアンテナを駆けあがり、勢いよく跳躍したエレンが、溶岩の上を移動する採鉱ドロイドの上へ飛び乗ったのだ。



    ※採鉱ドロイド
    http://www.starwars.jp/wiki/images/e/e8/Panningdroid.jpg








    炎の滝つぼに落ち、爆発、溶解するアンテナ・・・・・・。










    アルミンは再び全身に鞭打ち、熱くて焦げ付きそうな溶岩流の上でエレンと対峙した。
    ドロイドの上に乗って近づき、斬撃を仕掛けてくるエレンの攻撃を再び捌いていった。










    ___________いつから戦いは始まったのだろう?







    私たちが出会ったときか?
    エレンが私の弟子になったときか?
    エレンがダークサイドに堕ちたときか?







    ・・・・・・・・・・・・思うに、もっと以前。



    ずっと前から、私たちはそうなるように運命づけられていたのかもしれない。









    とっくに限界は超えていた。
    エレンの攻撃を受けるたび、私の体は悲鳴を上げた。






    それでも刃を振るい続けた。
    それでも戦うことを止めなかった。







    愛しい君を・・・・・・・・・・・・殺すため。








  19. 19 : : 2015/11/06(金) 20:39:51












    「らあぁッ!!」



    エレンの一撃を力任せに弾き、エレンからの攻撃が少しの間止んだ。










    上流を目指して動き続けるプラットフォームとドロイドの上に乗り、しばらく睨み合うエレンとアルミン。
    やがて、アルミンが息を切らせながら、口を開いた。








    「私が、間違っていた・・・・・・・・・・・・君の育て方を、誤った・・・・・・。」

    「ジェダイが陰謀を企てていたなんてな・・・・・・俺はもっと早くお前の裏切りに気付くべきだったッ!」

    「エレンッ!! パルパティーンは悪魔だッ!!」

    「テメエらジェダイこそ悪魔だろうがッ!! 一匹残らず殺してやるッ!!」

    「そこまで堕ちたかッ!!」









    泣き叫ぶように大声で怒鳴るアルミン。
    しかし、最早その想いは届くことはなかった。







    「これで終わりだ・・・・・・マスター。」







    最後の力を振り絞り、アルミンはライトセイバーの柄を握り直した。









    エレンはバッと跳躍し、アルミンの背後、浮遊式プラットフォームの上へと着地すると、猛烈な勢いで攻撃を仕掛けてきた。
    狭い足場の上で幾度も光刃がぶつかり、閃光閃き、それから鍔迫り合いになり・・・・・・・・・・・・









    「はッ!!」



    今度はアルミンが跳躍して、炎の大河の土手へと逃れた。











    エレンを見下ろし、アルミンは土手から叫んだ。



    「もうおしまいだッ! エレンッ!! 私のほうが有利だッ!!」










    ___________虚勢だった。





    私は既に、戦う力を残してはいなかった。
    限界を超えて、なお戦い続けたが、もう体を動かせるだけの力は残っていなかった。











    「俺の力を・・・・・・見くびるな・・・・・・・・・・・・。」



    対して、エレンは息を乱しておらず、まだまだ全力で戦えそうな状態だった。












    「・・・・・・・・・・・・もう、止めてくれ・・・・・・。」



    思わず、心の底から本音が出た。
    震える声で、私は懇願した。








    「うおおぉおぉぉッ!!」



    エレンはプラットフォームから、私の背後を取ろうと跳躍した。












    アルミンを襲う極度の疲労、エレンへの想い、
    そして、肝心なところで非情になり切れなかった、アルミンの・・・・・・・・・・・・深い愛情。




    これらがすべて合わさり、アルミンの太刀筋を狂わせた。
    ライトセイバーを防ごうとしたアルミンの刃は・・・・・・・・・・・・






















    エレンの左腕と両足を切断した。










  20. 20 : : 2015/11/06(金) 20:41:43











    「ぐあああぁああぁああぁぁッ!!」



    三肢もがれ、エレンはアルミンの背後から土手を滑り落ちた。












    ___________私は一体、何をした!?







    斬ってしまったッ!?






    最愛の弟子を、
    かけがえのない親友を、


    私が心から愛する・・・・・・・・・・・・家族をッ!!












    「あぁ・・・・・・君は・・・・・・君はぁッ! 君は選ばれし者だったのにッ!!」



    涙で顔がグチャクチャになりながら、アルミンは絶叫した。









    「シスを倒すはずの君がシスになるなんてッ!!」



    心の底から絞り出すように、勝手に言葉が、想いが、溢れ出た。











    「フォースにバランスをもたらす君が、闇をもたらすなんて・・・・・・。」



    最後は呟くように言うと、アルミンはエレンのライトセイバーを拾い上げた。













    「はぁ、はぁ、アルミィィィンンッ!! 俺は、お前が憎いィイッ!!」








    激痛に喘ぎながら、エレンは残された右腕で土手を這い上がろうと土を掴む。
    だが、まるでアリジゴクに落ちた蟻のように、エレンは少しずつ、土手を滑り落ちていく。



    その目は黄色く変色し、向けられたことがないほど巨大な憎悪が私に向けられているのを感じた。











    「・・・・・・・・・・・・僕は、君が大好きだった。愛していたよ、エレン。」









    もう伝わることの無い、エレンへの想い。
    私はもう何も偽らずに、エレンへの親愛の情を、告別の代わりに告げた。










    ボォウッ!!


    「ぐあああぁああぁああぁぁぁああぁぁッ!!」






    すると、滑り落ちたエレンの、切断された足の傷に溶岩が接触し、エレンの太ももから火の手が上がった。
    炎は瞬く間に、エレンの全身を包み込んだ。









    「アアァッ!! アァッ!! アアァアアアァアァアァアァアァァァッ!!」









    ___________激痛にのたうち回るエレンを、私はただ見つめていた。




    エレンを助けるわけにはいかない。
    さりとて、止めを刺すことは・・・・・・・・・・・・






    私には出来なかった。














    業火にくるまれて、想像を絶する痛みに苛まれるエレンを・・・・・・・・・・・・私は置き去りにした。





    私は・・・・・・・・・・・・最も大切なものを、遂に捨て去った。
















    たった一人の、かけがえのない、親友を・・・・・・・・・・・・













    http://img1.starwars-holonet.com/holonet/dictionnaire/photos/event_duel_mustafar_07.jpg











  21. 21 : : 2015/11/06(金) 22:41:56








































  22. 22 : : 2015/11/06(金) 22:42:11













    深く意気消沈し、フラフラになりながら採鉱施設のプラットフォームに戻ると、そこにはR2-D2が待っていた。











    アルミンは何も言わず、頭の上にそっと手を置くと、R2は悲しげな電子音を立てた。









    ___________エレンの身に何が起こったのか、このドロイドは分かっているのだ。



    そう、君も・・・・・・・・・・・・エレンの相棒だったから。











    すると、船の中からC-3POが出てきた。



    「アルミン様! 早くこの星から出ましょう! こんなところはもうコリゴリです!」










    何とも間の悪いC-3POの肩にそっと手を乗せ、私は船内へと入っていった。










    そこには、衰弱して横たわっているヒストリアがいた。
    ドロイドたちが気遣って、船内へ運び込んでくれたようだった。








    ヒストリアは私に気が付くと、薄目を開けた。



    「アル・・・・・・ミン・・・・・・・・・・・・エレンは、無事なの?」









    私はその問いには答えずに、そっと手をヒストリアの額に当てた。
















    そのまま私は操縦席に座り込むと、深くため息をついて右手を顔に当てた。








    ゴオオオオオ・・・・・・


    隣に座り込んだC-3POがスター・スキッフを離陸させた。













    ___________深い悲しみを残したまま、私は運命の惑星、ムスタファーを後にした。















  23. 23 : : 2015/11/06(金) 22:45:17
    以上で、第5話は終了になります。


    次がシスの復讐の最終話になります。
    次回も、よろしくお願いいたします<m(__)m>
  24. 24 : : 2023/07/09(日) 19:45:42
    http://www.ssnote.net/archives/90995
    ●トロのフリーアカウント(^ω^)●
    http://www.ssnote.net/archives/90991
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
    http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
    2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
    sex_shitai
    toyama3190

    oppai_jirou
    catlinlove

    sukebe_erotarou
    errenlove

    cherryboy
    momoyamanaoki
    16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ちょっと時間あったから3つだけ作った

    unko_chinchin
    shoheikingdom

    mikasatosex
    unko

    pantie_ero_sex
    unko

    http://www.ssnote.net/archives/90992
    アカウントの譲渡について
    http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654

    36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
    理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな

    22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
    以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。

    46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
    ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね

    52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
    一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑

    89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
    noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ

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進撃×スター・ウォーズ ~シスの復讐~ シリーズ

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