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エレン「エピソードI」 アルミン「ファントム・メナス」 ③ 進撃×スター・ウォーズ
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- 1 : 2015/08/29(土) 17:34:11 :
- 進撃×スター・ウォーズ、エピソードI、ファントム・メナスの第3話です。
第3話にてようやくエレン登場です。
よろしくお願いします。
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- 2 : 2015/08/29(土) 17:36:04 :
- 続編来たーーーー❗
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- 3 : 2015/08/29(土) 18:06:04 :
- 早速コメントありがとうございます!
頑張ります!
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- 4 : 2015/08/29(土) 18:11:09 :
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「それにしても、このチビドロイドが私たちを救ってくれたんだな。」
今後の方針を話し合うため、船内の一室に乗組員が集まる中、ユミルはしげしげと、先ほど奇跡を起こしたアストロメク・ドロイドを見つめていた。
_________一体こいつのどこに、そんな度胸が詰まっているのだろう?
並外れた勇気を持つこのドロイドを、ユミルはいたく気に入っていた。
ヒストリアもまた、このドロイドを称賛した。
「あなたのおかげで我々は救われました。この子の型版は何ですか?」
ユミルは刻まれた型番を見つけると、そのドロイドの頭に手を置いて言った。
「こいつは”R2-D2”だ。ま、よろしくな、R2!」
「ありがとう、R2。クリスタ、この子を磨いてあげなさい。」
「はい、陛下。」
クリスタはそのままR2を引き連れ、別室へと移動していった。
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- 5 : 2015/08/29(土) 18:19:53 :
クリスタが部屋から出ていくと、エルヴィンが口を開いた。
「さて、我々は現在、タトゥイーンを目指しています。」
「まぁ私はその意見には賛成しかねるけどよぉ。」
ユミルとしてはヒストリアを危険に晒すような真似だけはしたくなかった。
その為、ハット族の治める治安の悪いタトゥイーンに行くのはどうしても気乗りしなかったのである。
だが、エルヴィンはそんなことなど気にも留めず、女王に進言した。
「私の判断を信じてください、陛下。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 6 : 2015/08/29(土) 18:37:08 :
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「ありがとね、R2。あなたのおかげでこの船に乗っている皆が救われたのよ。」
侍女であるクリスタは感謝を込めて、ターボレーザーの爆発によってついた汚れを丁寧に拭き取っていた。
心なしか、R2も嬉しそうにその特有の電子音を発した。
すると、後ろから誰かが声をかけてきた。
「やあどうも。ユーは何て言うの?」
お調子者のジャー・ジャーはクリスタのことが気になったのか、扉から体を半分覗かせて声をかけてきた。
「ふふ、私は・・・・・・クリスタよ。」
「ミーはジャー・ジャー・ビンクスね!」
少しテレテレしながら自己紹介をするジャー・ジャー。
今度はクリスタから声をかけた。
「あなた、グンガン人ね? どうしてここにいるの?」
「それがミーもよく分からないのよ。すがすがしい朝を過ごしていると思ったらドカンッ! ジェダイが現れてボ~ンッ! で、ここにいるわけ。」
_____________何だかよく分からない説明だったけれど・・・・・・。
「とにかく大変だったのね・・・・・・怪我がなくて良かった。」
その時、クリスタがフッと微笑んだ。
まるで後ろから、後光が差すかのような微笑みだった。
(ミー結婚したい!)
思わずそう考えてしまったジャー・ジャーであった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 7 : 2015/08/30(日) 12:59:38 :
やがて、船から見える風景に、二重太陽と砂漠の惑星が飛び込んできた。
「あれが・・・・・・タトゥイーンだ。」
_________双子の太陽に照らされて、どこまでも乾ききってしまった不毛の惑星。
ジャバ・ザ・ハットの支配する、犯罪者のたむろする惑星。
それが・・・・・・・・・・・・タトゥイーンである。
第3話
惑星タトゥイーン
「人里離れたところに着陸してくれ。あまり注意を引きたくはないからな。」
エルヴィンはそう言うと、服を着替えにコクピットから退席した。
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- 8 : 2015/08/30(日) 13:08:30 :
流線型のヌビアンは砂漠の真ん中、モス・エスパの街のはずれに着陸した。
エルヴィンは焦げ茶色のローブを脱ぎ、薄い茶色のポンチョを着ると、船内の整備をしているアルミンに話しかけた。
「アルミン、ハイパードライブ装置の調子はどうだ?」
「相当いかれてますね、部品の交換が必要だと思います。」
「そうか・・・・・・俺はこれからジャー・ジャーを引き連れてモス・エスパへといって来る。行くぞ、ジャー・ジャー。」
こうして、アルミンが船に残り、エルヴィンとジャー・ジャーがモス・エスパで船の部品を探すことになったのであるが、船から出てしばらく歩くと、後ろから「おい!」と呼び止められた。
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- 9 : 2015/08/30(日) 13:10:01 :
振り返るとそこには、ユミルとクリスタ、そしてR2-D2がいた。
「わりいけどよ、ヒストリア女王はこの星の文化に興味がおありみてえでな。この侍女を連れていくようにとの仰せだ。」
「ふむ、あまりいい案とは言えないが・・・・・・仕方ない、私から離れるなよ。」
クリスタとR2も加わり、モス・エスパへと歩いていくエルヴィンとジャー・ジャーを見送りながら、ユミルは独り言ちた。
「全く、女神様の気まぐれも大変なもんだな・・・・・・。」
_________ヒストリア女王のことは大好きだが、時々振り回されるのは勘弁してほしい。
・・・・・・・・・・・・あの自由奔放なマスターに振り回されるアルミンに少し同情した。
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- 10 : 2015/08/30(日) 18:45:29 :
3人と一体のドロイドは、そのまま街を目指して歩いた。
「さて、もうすぐモス・エスパだ。住民の大部分は水分農家で、原住民と廃品回収業者もいる。こういった数少ない宇宙港は、見つかりたくない人間にとっては天国だ。」
「私たちにぴったりね。」
_________タトゥイーンにある数少ない宇宙港、モス・エスパ。
ギャングであるジャバ・ザ・ハットが直接統治するこの街は、犯罪者の隠れ蓑。
エルヴィンはそれをむしろ利用して、身を隠そうと考えたのである。
※モス・エスパ
http://www.starwars.jp/wiki/images/d/da/Mos_Espa_Streets.jpg
モス・エスパの市内は、様々なエイリアンやドロイド、クリーチャーでごった返していた。
「ここは少し物騒だ。ジャー・ジャー、下手な真似はするなよ?」
「ここ日差し強すぎ、ミーの肌デリケートなのよ・・・・・・。」
さて、ジャー・ジャーにとってここは地獄であった。
水陸両生のグンガン人にとって、乾燥帯のこの惑星の環境は、過酷そのものだったからだ。
グニャ
「うわっ! うんち踏んだよぉ・・・・・・。」
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- 11 : 2015/08/30(日) 19:30:12 :
エルヴィンはこの街に入ると、まずは部品探しを始めた。
_________とにかくハイパードライブを修理しなければ、あの船は銀色の棺桶も同然。
こんなところで野垂れ死になど、どう考えても不本意だろう。
「あの小さな商店に寄ってみるとしよう。」
エルヴィンは小さな部品屋を見つけると、その中へと入っていった。
ピンポ~ン
エルヴィンたちが店の中に入ると、来客を告げるベルが小さくなった。
<いらっしゃい! 何かお探しで?>
すると、羽の生えた小さな青いトイダリアンであるワトーが、ハット語で三人を出迎えた。
※ワトー
http://www.starwars.jp/wiki/images/4/45/Watto.jpg
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- 12 : 2015/08/30(日) 19:30:38 :
「ヌビアンのパーツを探しているんだ。」
「ああ、ヌビアンか。この店にたくさんあるぞ。」
「R2に必要な部品の情報が入っている。」
_________どうやらこの店で目的は達成できそうだ。
少しほっとしていると、ワトーがいきなり大声をあげた。
<おい坊主! 早く来い!>
<今ファンの掃除をしてんだよ!>
<仕事が入った! 店番をしてろ!>
店の奥から9歳ほどの少年が現れた。
黒い髪に翡翠色の目を持った少年である。
少年は少しむくれた顔をして、カウンターの上に座った。
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- 13 : 2015/08/30(日) 19:31:18 :
「さあお客さん、店の裏手へ。」
トイダリアンに案内されるままに店を出ていこうとするエルヴィン。
とそのまえに、彼は店のものをいじろうとするジャー・ジャーを見つけた。
バシッ!
「痛い!」
伸ばした手を叩くと、エルヴィンは念を押した。
「下手な真似をするなよ?」
エルヴィンが店を出ていくと、ジャー・ジャーは思いっきりその長い舌を出した。
「べ~~~~ッだ!」
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- 14 : 2015/08/30(日) 19:34:01 :
クリスタは、見るもの見るものがすべて新鮮で、店の中をゆっくりと眺めていた。
すると、不意に声をかけられた。
「なぁ、お前って天使なのか?」
「えっ?」
振り返って見ると、店番をしていた男の子がこっちを見て話しかけてきたことに気が付いた。
「天使だよ。確かアイエゴの月にいて、宇宙で一番美しい種族なんだろ?」
「面白いことを言うのね?」
「違うのか?」
「羽が生えていないもの。」
その少年は「あ、そうだった!」といって笑った。
何とも可愛らしい笑い方をする少年で、クリスタは彼に興味を持った。
「ここに来たパイロットが天使の話を教えてくれたんだ。俺もパイロットだ、いつかここを出ていく。」
「あなた、パイロットなの?」
「ああ! 俺は生まれた時からパイロットなんだぜ。」
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- 15 : 2015/08/30(日) 19:35:20 :
その少年は話しながら、少し得意そうになっていた。
少年のその話す様子がとても楽しそうで、クリスタはその少年の話をもっと聞きたいと思った。
「いつからここにいるの?」
「生まれた時からさ。三歳のころ、俺と母さんはガーデュラ・ザ・ハットに売られたんだけど、彼女が賭けに負けてここに売り飛ばされたんだ。」
少し表情の影った少年。
クリスタは信じられないといった面持ちになった。
「あなた・・・・・・奴隷なの?」
_________奴隷なんて昔の話だと思っていたのに・・・・・・。
すると、奴隷という言葉が癪に障ったのか、その少年は少し口をとがらせていった。
「はっ!? 俺は奴隷じゃねえよ! エレン・イェーガーだ!」
「ご、ごめんなさい。その・・・・・・ここのことがよく分からなくって・・・・・・。」
「うわあぁあぁぁぁっ!」
すると、店の奥から展示品となっていたドロイドにもてあそばれるジャー・ジャーの悲鳴が聞こえてきた。
「あいつ、随分変わってんな。」
「うん、私もそう思ってたの。」
少年と少女はお互い顔を見合わせると、くすっと笑った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 16 : 2015/08/31(月) 02:31:07 :
「お客さんは運がいい! T-14・ハイパードライブ・ジェネレーターを持ってるのは、この近辺ではわしだけだ!」
得意そうに語るワトー。
ワトーの店は小さい割に、品ぞろえは非常に充実していた。
エルヴィンの探しているハイパードライブのジェレネーターもすぐに見つかった。
「まぁ新型の船を買った方が安くつくと思いますがね。で、お客さん、お金のほうは持ってるんでしょうね?」
「勿論だ。共和国クレジットを2万ばかり、な。」
この話を聞いた途端、ワトーの顔が急に険しくなった。
「共和国クレジットだと!? なもんここじゃ紙屑だ!」
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- 17 : 2015/08/31(月) 02:31:52 :
_________さて、まずいことになってきたな。
この部品が手に入らなければ、俺たちは一生この星から出られなくなる。
エルヴィンはマインド・トリックを使い、ワトーを自分に従わせることにした。
右手をかざし、トイダリアンに暗示をかける。
「クレジット払いは?」
「・・・・・・ダメだ!」
――――――――!?
「クレジット払いは?」
「ダメだ!! 何だその手つきは!? ジェダイにでもなったつもりか!?」
宇宙には、マインド・トリックが効かない種族もいる。
「わしはトイダリアンだ! ジェダイのマインド・トリックなんざ通用しねぇ! 金がねえならパーツはやらねぇ!!
言っとくがな、この近辺でT-14・ハイパードライブ・ジェネレーターを持ってるのは、うちだけだ!!」
エルヴィンは、取り敢えずは柔和な笑みを浮かべて会釈をし、そのまま踵を返した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 18 : 2015/08/31(月) 16:29:07 :
「俺が今日まで生き残れたのは、手先が他の奴より器用だったからだ。」
「エレンってすごくメカに詳しいのね!」
クリスタはエレンの話にすっかり聞き入り、エレンもまた上機嫌だった。
すると、店の裏手からエルヴィンが戻ってきた。
「帰るぞ! ジャー・ジャー!」
「いたたたたッ! わ、分かったよ!」
展示品のドロイドに散々もてあそばれていたジャー・ジャーが、いそいそとエルヴィンの後をついていく。
「ごめんね、エレン。私も行かなくちゃいけないの・・・・・・今日は楽しかったわ。」
少し名残惜しい気分で、クリスタは店を出た。
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- 19 : 2015/08/31(月) 16:30:52 :
「俺も楽しかったぞ・・・・・・クリスタ。」
先ほど教えてもらった名前を呼ぶエレン。
_________この二人の出会いが、後の運命を大きく変えることになるなど、二人にはまだ、想像もつかないことであった。
<ちっ、よそ者がなめやがって・・・・・・。>
エルヴィンたちが出ていった後、ワトーは毒づきながら店の中へと戻ってきた。
<いい人たちだったよ?>
<ふん、棚の掃除をしろ、エレン。そしたら帰っていいぞ!>
<マジか! よっしゃぁッ!>
カウンターから飛び跳ねるように、エレンは棚へと走り出した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 20 : 2015/08/31(月) 17:08:31 :
「むう、船の中には何も残っていないのか?」
『備品のコンテナがあるだけです。恐らく女王の衣装だと思うのですが、とても物々交換は出来そうにないですね。』
困り果てたエルヴィンは船の中に残っているアルミンに相談を持ち掛けていた。
といっても、船内にもお金に換えられそうなものは無く、ましてやハイパードライブ・ジェネレーターと物々交換できそうなものは置いていないといった有様ではどうしようもなかった。
「分かった。何かほかの方法を考えよう。また連絡する。」
『了解です、マスター。』
とは言っても、他にハイパードライブ・ジェネレーターを手に入れる方法など簡単に浮かぶわけもなく、しばらく路地を歩いて他の部品屋を探すことにしたエルヴィンたち。
「ん~~~、ム~イム~イ!」
さて、露店に吊り下げられているカエルらしきものの干物をめぐり、またしてもこやつがトラブルを起こしてくれました。
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- 21 : 2015/08/31(月) 17:09:49 :
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こっそりと長い舌を伸ばし、干物を食べようとするジャー・ジャー。
すると、店の奥から店主の怒鳴り声が聞こえてきた。
<おいこら! 金払え!>
「へっ!?」
<7ウピウピだ!>
文句を言われ、ジャー・ジャーは舌を離した。
すると、その干物は勢いよく飛んでいき・・・・・・
バシャアッ!
「熱ッ!!」
とあるエイリアンの熱い飲み物の中にゴール。
バキッ!
「うわあぁあぁぁッ!!」
頭に来たエイリアンが一気に飛び出し、ジャー・ジャーを蹴飛ばして仰向けに倒すと、首を掴んで詰め寄ってきた。
彼、一度怒ると手の付けられないならず者、ダク人のセブルバである。
※セブルバ
http://www.starwars.jp/wiki/images/b/ba/Sebulba.jpg
<おい、この干物、テメェのか!?>
「い、いや・・・・・・ぐぇ! た、助け・・・・・・。」
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- 22 : 2015/08/31(月) 17:11:32 :
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<もうそこら辺にしたらどうだい、セブルバ?>
すると、人ごみの中から一人の少年が出てきた。
先ほどワトーの店にいたエレン・イェーガー少年である。
<ちっ、また首を突っ込んできやがって。奴隷じゃなかったら今すぐここで殺してえ。>
<おいおい、そんなことしたらレース相手がいなくなっちまうじゃねえかよ?>
セブルバはとりあえずこの場は去っていき、街は平穏を取り戻した。
「やぁ、君はさっきの店にいた少年だね?」
「ああ、おじさんの友人、ダク人に殺されかけてたよ?」
「すまない、命を助けてくれて感謝しているよ。君は?」
「エレンっていうんだ! あなたは?」
「エルヴィン・スミスだ。よろしく、エレン。」
二人は簡単な握手を交わすと、お互いくすっと笑った。
「ミーケンカ嫌いよ!」
泣き言を言うジャー・ジャーに、エルヴィンはあきれたようにたしなめた。
「なら少し慎ましく行動するんだ。お前はトラブル・メーカーだからな。」
「え!? でもミー何もしてないよ!?」
____________この無自覚なトラブル・メーカーはこれだから困るのである。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 23 : 2015/08/31(月) 17:23:03 :
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アルミンは、ユミルと一緒に気晴らしにヌビアンの外に出ていた。
風がだんだんと強くなり、地平線の向こうに大きな砂嵐がやってくるのが見える。
「長引きそうだなぁ、この砂嵐。」
「やれやれ、クリスタが無事だといいんだが。」
「まぁ、マスターがいるから大丈夫だよ・・・・・・時々トラブルを起こすけど。」
振り回される苦労人同士、笑いながら話をしていると、ユミルの発信器に通信が入った。
「どうした?」
<ナブーから通信が入りました。至急船内に戻ってきてください。>
____________この期に及んでナブーからの通信とは・・・・・・。
アルミンは「嫌な予感がする。」とつぶやくと、ユミルと共に船内へと戻っていった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 24 : 2015/09/01(火) 10:22:23 :
「はいおじさん。ここで売ってるパリーって美味いんだぜ!?」
「すまないな、食べ物まで貰ってしまって・・・・・・。」
エルヴィンはエレンからの好意を素直に受け取ることにした。
腰につけているポーチにパリーを入れた。
「ん? どうしたの、ジラおばさん?」
「骨が痛むんじゃよ。きっと砂嵐が来る・・・・・・早くお帰り、エレンや。」
「分かった。ありがとおばさん!」
「カルラさんによろしくね。」
_________確かに風が強くなってきている。
長い嵐になりそうだ。
「おじさん?」
「んっ?」
「おじさんたちは行く当てがあるの?」
「この街の郊外に船がある。」
「それじゃ間に合わないよ! 砂嵐って怖ええんだぜ!?」
エルヴィンたちは勧められるまま、エレンの家へと招待された。
途中何度も、エレンは様々な種族のおじいさんおばあさんに声をかけられていた。
_________このあたりではエレンはよく知られているようだ。
・・・・・・とても優しい子供だ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 25 : 2015/09/01(火) 10:23:02 :
ジラというおばあさんの言う通り、次第に風が強くなり、ひどい砂嵐となった。
視界がほとんど遮られるような土煙の中、エレンは奴隷居住区にある自宅の扉を開けた。
「ただいま! 母さん!」
「あら、早かったのね、エレン。 後ろの人たちは?」
「この酷い砂嵐で行く当てがなかったから、連れてきたんだ。」
____________エレンの家はお世辞にも広いとは言えない場所であった。
日干し煉瓦を積み上げ、壁を塗り固めて出来た質素な家。
「なぁクリスタ! ジャー・ジャー! 俺の部屋に来いよ! すげえもん見せてやるからさ!」
エレンがクリスタの手を引っ張っていくと、エルヴィンはカルラと向かい合って挨拶をした。
「私はエルヴィン・スミスです。息子さんのご厚意に甘えてここで休ませて貰うことになりました。」
「いえいえ、何もなくてごめんなさいね。どうぞゆっくりしていって下さい。」
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- 26 : 2015/09/01(火) 10:23:34 :
エレンの部屋は、男の子らしくへんてこな機械がそこかしこにおいてあった。
フックに吊り下げられたレンチやらハンマーやらは、彼がまだ夢見がちな9歳の子供であることを示していた。
するとエレンは、部屋の奥にある布を取り払った。
「!! すごい・・・・・・これ自分で組み立てたの!?」
「へへ・・・・・・。なっ、すげえだろ!?」
そこにあったのは、まだカバーは取り付けられていなかったものの、立派に機能しそうなプロトコル・ドロイドであった。
「C-3POっていうんだぜ!?」
クリスタに褒められて得意そうなエレンは、C-3POのスイッチを入れた。
※C-3PO
http://www.starwars.jp/wiki/images/6/66/C-3PO.jpg
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- 27 : 2015/09/01(火) 10:24:40 :
横たえられていたC-3POは上体を起こし、周りを見渡した。
「・・・・・・見えません。」
あっ、いっけね! といったエレンは、左目に目となる部品を嵌めた。
「ああ、見えました。私はC-3PO。人間機械間通訳ドロイドです。」
「完璧じゃない・・・・・・。」
クリスタは感嘆の声を上げた。
____________手先が器用だったから生き残れたと聞いていたが、この子には優れた才能がある。
何でこんな優しくて、しかも才能に溢れた子供が奴隷なのだろう・・・・・・。
「か、完璧だなんてそんな・・・・・・。」
何を勘違いしたのか、少し照れながらC-3POは立ち上がって歩き出した。
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- 28 : 2015/09/01(火) 10:25:59 :
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「この床は・・・・・・少し歩きづらいですね。」
よろよろとC-3POが歩いていくと、エルヴィンたちが連れていたアストロメク・ドロイドと目線があった。
「そう言えばまだ挨拶をしていませんでしたね。あなたは・・・・・・・・・・・・R2-D2? よろしくお願いします、R2。」
R2は例の電子音で挨拶をした。
____________R2-D2とC-3PO。
生涯の友となるこの二体のドロイドの、これが初めての出会いだった。
「なに? 君は裸だ? ああ、恥ずかしい!」
配線が丸出しになっているC-3POは恥じ入った。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 29 : 2015/09/01(火) 10:26:43 :
酷い砂嵐に晒されているヌビアンの中で、ヒストリア女王とユミル、アルミンはナブーからの通信を確認していた。
「犠牲者の数は絶望的で、もはや我々は通商連合の要求を呑むしかありません。至急連絡を!」
送り主は、ナブーへと残ったキッツ・ヴェールマン首相であった。
通信を見ていたアルミンは立ち上がると、「これは罠です。絶対に返信してはいけません!」といって部屋を出ていった。
アルミンは通信機を取り出すと、マスターに連絡を入れた。
『それは逆探知が目的だろう。』
「もし首相の言うことが本当で、犠牲者の数が大きかったら・・・・・・。」
『・・・・・・時間との戦いだ。』
アルミンは言い知れぬ脅威を感じていた。
少しづつ近づく、見えざる脅威 に。
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- 30 : 2015/09/01(火) 10:27:33 :
共和国首都惑星、コルサント。
地上のほとんどすべてが摩天楼に覆われた眠らない都市惑星。
その高層ビルのバルコニーにおいて、二人の暗黒卿が会話を交わしていた。
「タトゥイーンなら人口も少なく、探知も簡単です、マスター。」
「二人のジェダイを殺害し、何としても女王にサインさせるのだ。」
シディアス卿とモール卿は、通商連合からの報告を受け、遂に動き出そうとしていた。
「我々シスが千年ぶりに姿を現し、遂にジェダイへ復讐を果たす時が来ました。」
モール卿が感慨深げにつぶやく。
____________千年前にジェダイに敗れてから、シスはずっと人知れず潜伏してきた。
何年も何年も忍耐強く準備を重ね、遂に機は熟したのである。
「お前は充分に修業を積んだ。彼らなぞお前の敵ではないだろう。」
シディアス卿はフードの中でゆっくりとほくそ笑んだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 31 : 2015/09/01(火) 17:45:02 :
砂嵐が続く中、イェーガー家の食卓では、エルヴィンたちがパンとスープをご馳走になっていた。
「それでね、私たち奴隷の体には発信機が埋め込まれているの。」
「俺たちが逃げ出さねぇようにするためだ。」
「もし、逃げようとすれば・・・・・・。」
「ボンッ! って体が爆発しちまうんだよ。」
「シどいわ。」とジャー・ジャーが相槌を打つ。
クリスタはエレンと母カルラの話を、信じられないといった面持ちで聞いていた。
「共和国は奴隷制を禁止しているのに・・・・・・。」
「ここに共和国の法律なんか意味がないわ。」
シュルッ!
バクッ!
いきなり音がしたかと思うと、ジャー・ジャーが舌をカエルのように伸ばして果物を取って食べる音だった。
皆から白い目で見られ、ジャー・ジャーはたまらず「失礼・・・・・・。」と謝った。
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- 32 : 2015/09/01(火) 17:46:35 :
エレンは話題を変えるかのように話を振った。
「なぁ、誰かポッドレース見たことある?」
クリスタとジャー・ジャーは顔を見合わせた。
すると、今まで話を聞いていたエルヴィンが口を開いた。
「マラステアで見たことがある。超高速でとても危険な競技だ。」
____________ポッドレース。
ジェット・エンジンを二機も使ってスピードを競うレースであり、最高時速が900kmにも達することから、きわめて致死率の高い危険な競技である。
「人間でレーサーなのは俺だけなんだぜ。」
屈託のない笑顔で言うエレン。
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- 33 : 2015/09/01(火) 17:47:24 :
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すると、エルヴィンもこの話に興味を示したのか、次のように語った。
「ふむ、ジェダイ並みの反射神経だな。」
シュルッ!
パシッ! 「ふがッ!?」
ジャー・ジャーが伸ばした舌を、エルヴィンの手が素早くキャッチした。
「止めろといっているんだ、ジャー・ジャー。」
そんな様子のエルヴィンを見て、エレンは探るように聞いた。
「おじさんはジェダイなの?」
「なぜそう思う?」
「ジェダイの剣、ライトセイバーを持ってるよね?」
____________パリーをしまったときに見られたのか・・・・・・。
「殺して盗んだ剣かもしれんぞ?」
「ジェダイを殺せる人間なんていないよ。」
____________まったく、鋭い子供だ。
エルヴィンはすっかり感心し、「だといいがな。」と言って少し微笑んだ。
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- 34 : 2015/09/01(火) 19:54:17 :
「俺、ジェダイになって奴隷を解放する夢を見たんだ。おじさんは俺たちを解放しに来てくれたの?」
エレンの目が少し輝く。
「・・・・・・すまないが、我々は君を解放するためにここに来たのではないんだ。」
「・・・・・・だよなぁ。じゃあ、何でこんなアウター・リムのはずれにある田舎に来たんだよ?」
ため息をつき、少し肩を落として、エレンはエルヴィンに尋ねた。
「我々は重要な任務を帯びていてね。コルサントへ向かわなくてはならないんだ。」
「じゃあなんで?」
少し困ったような顔をするエルヴィン。
代わりにクリスタがエレンに答えた。
「船が故障して修理しなくてはならなくなったの。」
「そうだったのか、じゃあ俺が直してやるよ!」
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- 35 : 2015/09/01(火) 19:55:34 :
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胸を張るエレンに、エルヴィンは諭すように言った。
「そうはいっても部品がなければ直せないんだ。」
「でも、ミーたちお金無いし、買えないのよ。」
そう言って頭を抱えるジャー・ジャーに、エレンが提案した。
「じゃあギャンブルに勝てばいいんだよ! おじさん、明日ブーンタ・イブ・クラシックが開かれるから、俺のポッドに賭けるんだ!」
「エレン!」
エレンの発言に、カルラはテーブルを叩いた。
そのまま席を立ってエレンのそばに行くと、まくしたてるように言いつのった。
「あなたまたあの危険なレースに出るつもり!? 今度は死ぬかもしれないのよ!?」
「母さんいつも言ってるじゃないか!? 人助けは良いことだって!」
「だけど・・・・・・。」
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- 36 : 2015/09/01(火) 19:56:07 :
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母親の目には、深い愛情と心配の色が現れていた。
優しい性格ではあるが、決して素直ではなく、カッと頭に血がのぼってしまうことがある――――――エレンの悪いところであった。
「お母さんの言う通りだ、エレン。お母さんは君を危険な目に合わせたくないんだよ。」
「そうよ、エレン。私たちはほかの方法を探すわ。」
エルヴィンとクリスタもエレンを諭した。
周りの人間たちに諭されて、少し俯くエレン。
だが、折れたのはエレンではなかった。
「・・・・・・・・・・・・でも、他に方法は無いわ、エルヴィンさん。」
カルラはエルヴィンの目を見ると、何かを決心したように言った。
「この子を使ってください。不本意だけど・・・・・・それがこの子の運命のような気がするんです。」
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- 37 : 2015/09/01(火) 19:56:28 :
「最初からその気だったのね、エルヴィン?」
「ん?」
「あんな小さな子供にこんなことさせるなんて、女王が許しません。」
砂嵐がすっかりやみ、エレンは先にワトーの店へレース出場を報告しに行っていた。
ややあってエルヴィンとクリスタがワトーの店に向かっていたのであるが、その途中、クリスタはエルヴィンに詰問していた。
が、エルヴィンは全く気にする様子もなく、次のように受け流した。
「女王陛下に報告する必要はない。」
「・・・・・・信じられない。」
クリスタはそう呟くと、仕方なしにエルヴィンの後を追った。
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- 38 : 2015/09/02(水) 01:35:36 :
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エルヴィンがワトーの店に入るなり、ワトーは羽をばたつかせてエルヴィンに近づいてきた。
「聞いたぞ? お前このガキのスポンサーになりたいんだってな? だがここじゃ共和国クレジットは使えねぇんだぞ? どうする?」
嫌味な笑みを浮かべながら近づくワトーに、エルヴィンはハンドサイズのホログラム装置を取り出した。
「私はこれを形にエレンのスポンサーになろう。」
「!! ちょっとエルヴィン!? それって!?」
クリスタは思わず口を挟んでしまった。
それもそのはず・・・・・・
「ほう、例のヌビアンを形にするのか・・・・・・悪くねぇな。」
「例のパーツ以外は状態は良好だ。」
映されたホログラムは、紛れもなくヌビアンだった。
エルヴィンはなんと、自分たちの船を女王の許可もなく賭けの形にしてしまったのである。
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- 39 : 2015/09/02(水) 01:37:45 :
それだけでもクリスタは頭の痛い思いがしたが、話はそれで終わらなかった。
「それで、このガキを何に乗せるんだ? 俺のポッドはこの前壊されちまったんだぞ!?」
「俺のせいじゃねえよ! セブルバが排気口から炎を吹きかけてきやがったんだ! ・・・・・・上手くよけたけど・・・・・・。」
語尾が尻すぼみになるエレンを鼻で笑うと、ワトーはあざ笑うかのように言った。
「まぁこいつは確かに腕はいい。それだけは保証してやるよ。」
さて、当のエルヴィンは以前として涼しい顔をして言った。
「賭けでポッドを手に入れた。これまでで一番速いものだ。」
「!!」
____________この人は嘘を言っている!
エレンは私に、得意そうにポッドを自作したといっていた。
恐らくワトーの店の部品を無断で使って・・・・・・。
それを賭けで手に入れたと言い張っているのだ、このジェダイ・マスターは!
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- 40 : 2015/09/02(水) 01:38:41 :
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話はこれで終わらない。
「じゃあお前がその船とポッドを出して、わしがガキを出すとなれば、賞金は山分けでいいな?」
「山分けにするなら費用は君が出してくれ。
もし我々が勝ったら、私のパーツ代を差し引いて、賞金は全部くれてやる。
負けたら君は私の船を取れ。いずれにしても損はない。」
____________もう突っ込む気力も失せていた。
負ければ文字通り、すべてを失うというのに、この自信はどこから来るのだろう?
ワトーはしばらく考え込み、そして、「乗った!」といってエルヴィンと手を打った。
<あいつは本物のバカだな。>
エルヴィンが店を去った後、ワトーはエレンに笑いながら呟いた。
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- 41 : 2015/09/02(水) 01:40:05 :
____________僕はその話を聞いて、少しばかりめまいがした。
十年も一緒にいて、慣れているつもりではあったが、マスター・エルヴィンはホントにアウトローでフリーダム過ぎる!
『失敗したら僕らはこの星から出られなくなるんですよ!?』
通信機の向こうから、アルミンの少し呆れたような声が聞こえた。
「分かっているさ。どのみち部品が手に入らなければあれは棺桶にすぎん。それと・・・・・・。」
『それと?』
「・・・・・・・・・・・・あの子は特別だ。」
アルミンはまだ何か言いたそうだったが、しぶしぶ通信を切った。
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- 42 : 2015/09/02(水) 02:03:14 :
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エレンの自宅の裏において、エレンは自作のポッドが動くかどうかの最終チェックの最中であった。
※エレンのポッド
http://www.starwars.jp/wiki/images/6/65/Podracer_Anakin.jpg
ポッドの隣ではクリスタとジャー・ジャーが、
やや離れてR2-D2とC-3POが、
家の扉のそばでは、カルラがその様子を心配そうに見守っていた。
「あの子は素晴らしい子ですね。何の見返りも求めずに、我々を助けてくれる。」
エルヴィンがさりげなく声をかけると、カルラは少し微笑みながら話し始めた。
「ええ、あの子には欲がないんです。それに―――「あの子には特別な力がある。」
「あら、あなたもそう思うのね?」
「あの子は物事が起こる前にそれを察知できる。それゆえの素晴らしい反射神経―――――――――ジェダイの素質だ。」
「あの子は奴隷にはふさわしくないんです。なのに・・・・・・どうして・・・・・・。」
エルヴィンは不意に顔をそらし、ポッドで作業をしているエレンに目線を向けながら話を続けた。
「彼は並外れたフォースを持っている。それは確かです。父親は誰です?」
「それが・・・・・・いないんです。」
「いない?」
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- 43 : 2015/09/02(水) 02:03:39 :
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さすがに驚いたのか、エルヴィンは再びカルラに顔を向けた。
「私が突然身籠って産んだ子供なんです。エルヴィンさん、どうか、エレンを助けてやってください。」
「・・・・・・それは出来ません。実のところ、我々は奴隷を解放するためにここに来たのではないのです。」
少し俯き、躊躇うように話すエルヴィン。
すると、奥のほうから、空気が震えるような轟音が聞こえてきた。
ゴオオォオォオォォッ!!
「やった!! 動いた!! 動いたぞ!!」
エレンの声がエンジン音の中から響いてきた。
クリスタやジャー・ジャーが見守る中、エレンが自作したポッドは、遂に火を噴いたのである。
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- 44 : 2015/09/02(水) 02:32:14 :
夜になり、空には満天の星が広がった。
エレンは星空を見上げるのが大好きだった。
瞬く星々のきらめきに目を奪われる少年の傷を手当てしながら、エルヴィンは今までの冒険の話をエレンに聞かせていた。
「なぁ、エルヴィンさん。」
「何かな?」
「この満天の星の一つひとつに、星系はあるのかな?」
「大抵はな。」
「全部見た人はいる?」
「恐らくいないだろう。」
「じゃあ、俺がその最初の一人になりたいな。」
星々に身をまかせ、夢を語るエレン。
____________いつかこの惑星を出て、宇宙を旅したい。
そして、出来るものなら・・・・・・・・・・・・
「エレン! 寝る時間よ!」
「分かったよ、母さん! あ痛!」
何したんだよとエレンが問うと、エルヴィンは雑菌が残っていないか確かめたのだといった。
「さて、明日のレースに備えてもう寝るんだ。」
「ああ、おやすみ! エルヴィンさん!」
そのままエレンは手を振って、家の中へと入っていった。
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- 45 : 2015/09/02(水) 02:32:40 :
「・・・・・・アルミン。まだ起きているか?」
『はい、マスター。』
「今から血液サンプルを送る。ミディ=クロリアンの数値を調べてくれ。」
『しばらく待ってください。』
ヌビアンの船内で、アルミンは送られてきた血液サンプルの数値を調べ始めた。
『こ、これは!?』
「どうした、アルミン?」
『チャートを振り切っています! 数値・・・・・・二万以上! マスター・ヨーダも負けます!!』
「!!」
____________ミディ=クロリアンとは、細胞の中に共存する小さな生命体である。
一般に、ミディ=クロリアンの数値が高ければ高いほど、そのもののフォースも強くなる。
エレンはまさに、天賦の才能を持つ稀有な存在であった。
「・・・・・・どんなジェダイでも彼には敵わないだろう。」
『!? それってどういうことですか?』
「・・・・・・分からん。」
ふとエルヴィンが視線を感じ、家の入り口を見ると、そこにはカルラが立っていた。
カルラはすぐに家の中へと入っていった。
____________どうやら話を聞かれてしまったらしいな。
少しばかり気まずい思いをしながら、エルヴィンも家の中へと入っていった。
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- 46 : 2015/09/02(水) 02:34:56 :
翌日の未明。
タトゥイーンの荒涼とした大地の一角に、シス・インフィルトレーター<シミター>が着陸した。
※シミター
http://www.starwars.jp/wiki/images/d/d0/Sith_Infiltrator.jpg
黒いローブを纏ったダース・モールはタトゥイーンに降り立つと、双眼鏡を使って街の有無を確認した。
ひとつ・・・・・・
ふたつ・・・・・・
みっつ・・・・・・
いくつかの集落を確認したモール卿は、右腕に嵌めたコンピュータのスイッチを押し、三体のプローブドロイドを放った。
※プローブドロイド
http://www.starwars.jp/wiki/images/c/ce/DRK-1DarkEyeProbeDroid.jpg
アルミンが感じた通り、見えざる脅威 は確実に、彼らに近づきつつあった。
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- 47 : 2015/09/02(水) 02:36:09 :
- 以上で第3話は終了になります。
次回はエレンがポッドレースに出場します。
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