この作品は執筆を終了しています。
タイムカプセル
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- 1 : 2015/07/28(火) 00:06:22 :
- 注意
・低クオリティ
・文章がくどい
・キャラが死ぬ
・シリアス
・めーさく
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- 2 : 2015/07/28(火) 09:36:46 :
人間という生き物は脆い。
これまで何千年と刻んできた歴史の中でも、100年そこらしか生きられない。
その上、自分よりはるかに小さなな細胞やウイルスによって簡単に殺される。
それは幻想郷においても同じ。
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- 3 : 2015/07/28(火) 11:19:59 :
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ここにも、細胞により身体を蝕まれた人間が1人
彼女――十六夜咲夜の病名は悪性腫瘍、通称:がん
彼女の異変に最初に気づいたのは彼女がメイド長を勤める紅魔館の主――レミリア・スカーレット、ではなく、その館の門番を勤める、紅美鈴である。
誰よりも先に咲夜の体調不良を訴え、それを聞き入れたレミリアが医者に見てもらうように言いつけた。
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- 4 : 2015/07/28(火) 11:22:16 :
だが、医者に見せた時にはかなり進行していて、既に手遅れの状態だった。
この状態になるまで誰にも気づかれず仕事を続けていたというのだから、彼女の主に対する忠誠心がはっきりとわかる。
しかし、彼女を誉め称えたところで、病状は悪化するばかりだ。
最期には、咲夜の部屋で、彼女が一生を捧げると誓った主と、彼女の人生の支えとなった門番に看取られ、息を引き取った。
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- 5 : 2015/07/28(火) 11:23:50 :
「すみません、お嬢様。勤務時間中なのですが、少し眠らせていただきます」
「……咲夜、あなたはとても私に尽くしてくれた、自慢のメイド長よ」
「私にはもったいないお言葉です」
咲夜は微笑んだ。
その小さな笑顔の中にも辛さが感じられる。
それでも、辛いのは咲夜だけではない。
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- 6 : 2015/07/28(火) 11:25:12 :
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「美鈴、あなたに仕事中の居眠りを怒ってきたことを謝らないといけないわね」
「咲夜さん……」
「ふふ……どうしてそんな悲しそうな顔してるのよ、私まで悲しくなっちゃうじゃない」
「…………」
「これからは、ちゃんと仕事をするのよ?」
「……いいえ、これからも仕事中に居眠りをします。だから……これからも私を叱ってくださいよ……」
「ごめんなさいね……」
悲しみだけが部屋を包み込む。
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- 7 : 2015/07/28(火) 11:26:53 :
「眠たくなってきたので、もう眠らせてもらいますね」
「……おやすみ、咲夜」
「……おやすみなさい、咲夜さん」
「おやすみなさ……」
咲夜は最後の言葉を言い切ることなく、その生を果たした。
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- 8 : 2015/07/28(火) 22:36:31 :
咲夜の死後数日間、美鈴は寝る間も惜しんで仕事を行った。
咲夜の最後の『命令』……いや、『お願い』を忠実に果たす為に。
そんなある日、美鈴が門の前に立っていると、日傘を差したレミリアが館から出てきた。
「どうしたんですか、お嬢様。どこかへお出かけですか?」
「いいえ、そうじゃないの。美鈴……あなたにこれをあげるわ。咲夜の部屋から出てきたものよ」
レミリアが手に持っていたのは、咲夜が愛用していたハンターケース型の懐中時計だった。
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- 9 : 2015/07/28(火) 22:38:02 :
「え? いや、これはお嬢様が持っておくべきじゃ……」
「美鈴、あなたが持っていなさい」
「は、はい」
そう言って美鈴に懐中時計を渡すと、レミリアは居るべき館の中へと戻って行った。
美鈴が手にしたのは生前に使っていた懐中時計、今となれば、彼女の形見のようなものである。
「どうしてお嬢様は、こんな大事な物を私なんかに……」
別に嫌なわけではない、むしろとても嬉しいくらいだ。
でも、咲夜が尽くしていたのは美鈴ではなくレミリアだ。
その従者の形見を、ただの使用人に渡してもいいものだろうか。
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- 10 : 2015/07/28(火) 22:39:45 :
「さて、どうしましょうか……」
美鈴は懐中時計の蓋を開けてみる。
もう見慣れたはずの咲夜の私物。
それなのに、手にしただけで涙が溢れそうになる。
「…………」
見慣れた懐中時計に、見たこともない小さな仕掛けがあるのに気づく。
懐中時計の蓋の裏に、中蓋のようなものがある。
どうやら、ロケットペンダントのような形状になっているようだ。
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- 11 : 2015/07/28(火) 22:40:58 :
恐る恐るその中蓋を開けてみると、そこには、1枚の写真と1枚のメモがあった。
写真に写っていたのは、咲夜と美鈴のツーショット。
そして、メモにはこう書かれていた
――愛し合った事実が永遠に消えないように――
「咲夜さん…………」
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- 12 : 2015/07/28(火) 22:42:35 :
美鈴の目から零れた、こらえきれない涙が数滴、懐中時計の横を通過していく。
美鈴はその涙で濡れた地面に咲夜の形見を埋めた。
新たな1枚のメモと共に
――また、この場所で逢える日まで――
~ END ~
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- 15 : 2020/10/14(水) 14:32:50 :
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