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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

エレン「光の英雄」 ※進撃の巨人×ウルトラマンネクサス(もちろんエレンチート)

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  1. 1 : : 2015/03/27(金) 20:39:34
     前回書いた物が余りにもウケなかったので、それをやめてクロスオーバーを書く事にします。

    前にゼロとかティガとかのクロスを見かけた気がするので書いてみようと思いました。
    個人的にはティガが一番好きなんですが(異論は認める)、二番煎じになるかもと思い、幼少期に見たネクサスで行こうと思った次第です、はい。


    内容はタイトル通りですが、基本は進撃の巨人主体で書いていきます。スペースビーストとかは出てこないんじゃないかな…

    ※注意事項
    ・エレンが疑うことなくチート
    ・エレンの性格がブレッブレ
    ・本編に無い設定&能力多数
    ・設定だけは一人前
    ・更新は二日おきくらい(変動アリ)
    ・そしてヒロイン未定(決まらなきゃハーレム)
    ・三点リーダの乱用ごめん

    どうやったら読んでくれる人が増えるのかなぁ……
  2. 2 : : 2015/03/27(金) 20:47:17


    ずっと昔の頃のことだ。
    まだ善悪の区別もつかない…やっと外で走り回れる様になったくらいの歳の頃。





    …オレは、死にかけた。





    親の目を盗んで出かけた家の近くの水路。そこで足を滑らして落ちたんだ。

    川みたいな大きな場所じゃないから人も通らない、人通りから外れた小道に造られていたそこは、ある程度の年齢になった子供なら溺れない深さ。

    けど、その時の俺の身長なら確実に溺れる水深。



    当然、周囲に人影は無かったし、父さんも母さんも側に居なかった。

    オレは泳ぎ方なんて知らなかったから唯ただパニックに陥りながらも、何とか沈んでく身体を浮かばせようと必死にもがいて。



    でもそんなオレの必死さに反して、身体はどんどん水流に呑まれていった。

  3. 3 : : 2015/03/27(金) 21:05:32


    時間にしたらおよそ数秒くらい。

    でも俺にとってはもの凄く長い時間が経った様に感じた辺りで、遂に限界が来て、全身からフッって力が抜けた。


    すぐに体は水底に沈んでいき、口からは酸素じゃなくて冷たい水がどんどん流れ込んで、


    苦しい、

    寂しい、


    そんな気持ちがジワジワとオレの心に広がっていく。



    顔が完全に水に呑まれて、足掻くように上に向かって伸ばしていた手が、水面に消えようとしたその瞬間、





    誰かが、力強く俺の手を握った。





    全身を包む、凍てつくような液体とは違う。

    太陽のように温かい体温を持った手がオレを掴んでくれたんだ。

    そこで俺の意識は急激に遠のいて、次に気がついた時には、俺の体は水路の近くで横たえられてた。

    あの手の主は誰なのかは未だにわからない。
    オレの助けてくれた人の姿は遂に見つけられなかったし、顔もほとんど見えなかったから。

    でも、オレは意識を完全に失う直前に、





    『諦めるな』





    確かにそう言われ、そして同時にその人から“なにか”を託された。

    そこだけは、今でも鮮明に覚えてる。



    その時からだ。

    オレは、誰かを助けられる人間になろうと思ったのは。


  4. 4 : : 2015/03/27(金) 21:25:36



    ~844年~

    《ウォール・マリア山奥》



    エレン「ミカサ?」

    グリシャ「ああ、お前と同い年の女の子だ」コンコン

    グリシャ「この辺りには子供がいないからな。仲良くするんだぞ?」

    エレン「うん……。そいつがいいヤツなら、だけど…」

    グリシャ「エレン……。そんなんだからお前、一人しか友達がいないんだぞ……」

    グリシャ「近所の子供の世話やお年寄りの手伝いは進んでやってるくせに、何でそういった部分はドライなんだ?」

    グリシャ「あれか?新手のコミュ障か、それは…?」ハァ…

    エレン「俺は、誰かを助けられる人間になれれば、それで良いんだよ」フイッ

    グリシャ「はぁ…。一体どこで育て方を間違えたのやら」コンコン

    グリシャ「ん?留守かな?」

    グリシャ「アッカーマンさん……イェーガーです―――!?」ガチャ






    「アッカーマンさん!?」






    夫妻「」←血まみれで横たわっている

    グリシャ「……クッ!」バッ←走り寄って脈を確認する

    グリシャ「ダメだ……。死亡してから時間が経ちすぎている…………!」ハッ

    グリシャ「そうだエレン!この近くに…辺りに女の子は居たかっ!?」

    エレン「……誰も、いなかったよ」フルフル

    グリシャ「……そうか。わかった」

    グリシャ「父さんは憲兵団を呼んで捜索を要請する。お前は麓で待っているんだ」スクッ

    エレン「………」



  5. 5 : : 2015/03/27(金) 21:45:09



    ガチャッ……バタン




    エレン「……世界は残酷だ」


    誰かを助けられる人間になりたい。
    そう思って今までどんなに嫌なことも進んでやってきた。


    エレン「……なあ、アンタたちは“助けを求めてる”か?娘を、泣かせたくないか…?」スタスタ


    でも、俺に出来ることなんてたかがしれてる。
    現にこうして、目の前に居る死んでしまった人を助けることすら出来ないのだ。


    エレン「俺だったら、自分の大切なやつを泣かせたいなんて思わない。だから…」スタスタ


    なのに……何でだ…?


    エレン「勝手にさせてもらうぜ」スタスタ


    何故、俺は、識っている。


    エレン「死んでる。父さんの判断は決して間違ってない」スタスタ


    …何で、俺は…………


    エレン「……でもそれはあくまで“肉体”だけであって“魂”は違う」スッ


    まだ、助かるって…わかるんだ…?


    エレン「この人たちの“魂”は、まだ、確かにここにある」←死体の手を握る


    こうすれば、助けられるって…何で……識ってるんだ…?


    エレン「“肉体”が修復されて、再び“魂”と繋がれば…目を覚ます」グッ


    こんなことが出来るのは、きっと今回だけだ。
    明日同じことをしようとしても、絶対に出来ない。




    「あんたたちの娘は、必ず俺が助ける。……だから」ギュゥ…




    “このチカラ”を限界まで使うんだ。
    “――――――――のチカラ”を、使うんだ。




    「約束しろ。……帰ってきた娘を笑顔で迎えるって!」




    だから、目を覚ませ…………








    カッ!!!


  6. 6 : : 2015/03/27(金) 22:00:47


    《山小屋》


    ザッザッザッ


    エレン「……」キイィィィン


    風に乗って流れてくるのは血の匂い。
    流れ出る成人男性の汗と体臭も鼻をつく。


    吐いた息が白くなるほどの気温にも関わらず、それだけの汗を流す人間なんて限られる。
    おそらく、精神的不安からくる極度の緊張で、発汗してるんだろう。


    目の前に建つこの小屋の中の空気は、周囲とは異なり明らかな緊張感を含んでいる。
    張り詰めた空気が肌を刺すようだ。


    近くに来れば、ここが怪しいと誰でも感付くはずだ。



    なにより、



    エレン(血の混じった足跡が残されてりゃ、ここにいるなんてサルでもわかる)ザッ

    エレン「……行くか」ハァハァ…






    In小屋の中



    人買い1「オイ、本当に売れるんだろうな?わざわざ親殺してまで連れ去ってよ」

    人買い2「そいつの顔を良く見てみろよ」

    ミカサ「………」

    人買い1「確かに上玉だが、まだガキか。趣味じゃねぇ」ゲシッ

    人買い2「お前の趣味なんざどーでもいい。そいつは東洋人って種類だ。今はもう、ほとんど残ってねえ希少な人種さ。

    人買い2「そいつを都の地下街で変態の旦那方相手に競りに懸ける。いい値が付くからな」

    人買い1「…だがこいつの親父は普通の奴だったぞ?こいつは純血じゃねぇ」

    人買い2「……あぁそうだよ!本当に貴重だったのは母親の方だ!てめぇがビビって殺しやがるから!!」ダンッ

    人買い1「だ、だってあいつが抵抗するから!」

    人買い2「言いたいことはそれだけか?あぁん!




    コンコンッ



  7. 7 : : 2015/03/27(金) 22:18:57


    人買い1・2「!!」ビクッ


    人買い1「だ、誰だ!?」

    人買い2「こ、こんな山小屋に人が…?」

    人買い1「……チッ!わかった。……いま開ける」スタスタ

    人買い2「オイ!まずはこのガキを隠すのが先だ!!」

    人買い1「あ、あぁ分かっt




    ガシャーンッ!



    人買い1・2「!?」


    エレン「ハアァァァッ!」ブンッ!



    ドガッ!



    人買い1「ウッ!?」ドサッ

    人買い2「!!?嘘だろ!?ガキがドアと反対の窓からっ…!?」


    エレン「おせぇよ、クソ野郎!!」ガッ!



    ドゴッ!



    人買い2「うぐぇ!?」バタッ


    エレン「っフー、フー…」スタッ


    ズキンッ


    エレン「っつ~~~…頭、痛てぇ」ズキズキ

    エレン(やっぱ…さっきのチカラも便利なだけあって、負荷もデカいってことか…)ゼェゼェ


    エレン「はぁっ……はぁ…………」スッ

    ミカサ「……!」ビクッ

    エレン「もう…大丈夫だ、安心しろ」ヨロッ

    エレン「お前がミカサってやつだろ?俺はエレン。医者のイェーガーの息子だ」スタスタ

    エレン「親父には前に会ったことがある筈だ…。俺は今日、診療の付き添いで来て、そしたら…」ゴソゴソ


    パサッ


    エレン「…ほら縄も解いた、出るぞ」スクッ


  8. 8 : : 2015/03/27(金) 22:31:44


    ミカサ「……」

    エレン「…つっても、怯えんなって方が無理な話か…。大丈夫だ、気絶させただけで殺しちゃ



    ミカサ「違う」



    エレン「あ?」

    ミカサ「……もう一人、三人居たはず…」ボソッ


    エレン「…!オイ、三人って。まさか……!」キイィィィン…

    エレン(!この感覚は…!?)バッ




    ガタン!




    ミカサ「!」バッ


    人買い3「…」ダッ


    エレン(しまっt




    人買い3「オラァ!!」ボス




    エレン「がはぁッ!?」ドォッ





    エレン(ぐ、腹を…!)ドシャ

    エレン「おぶっ…か……は…」

    人買い3「オイ…、ふざけたことしてんじゃねぇぞガキが…」ガシッ

    エレン「!?ぐ…!」


    人買い3「ざけやがって…、ぶっ殺してやる!!!」ググググ

    エレン「かッ…」ギリギリ

    エレン(クソッ!ミスった。正面からやりやったら大人に敵う訳がねぇ…)ググググ

    ミカサ「…あ、あぁ…。」プルプル

    エレン(このままだと二人共助からない…)


    エレン(なら、アイツだけでも!)ググググ


  9. 9 : : 2015/03/27(金) 22:46:55

    エレン「逃げろ…!」ググググ

    ミカサ「え…?」ビクッ

    エレン「逃げるんだ…!お前だけでも……!」ググググ

    人買い3「このガキ!!まだそんなふざけたことを言ってやがんのか」ググググ

    エレン「おまえが死んだら!お前の親がっ、悲しむんだよ!!」ググググ


    ミカサ「!?」ガタッ



    ミカサ(逃げなきゃ…!でも)ガタガタ

    ミカサ「あ、足が…う動かない」ガタガタ



    ミシリ



    エレン「あ……」ガク

    エレン(やべぇ…さっきので、チカ…ラを…つか……)ダラリ

    ミカサ「!」



    ピシッ!!



    ミカサ(そうだ…、この光景は何度も、何度も、見てきた…。いつだって、目に入っていた…)

    ミカサ(でも…、見なかったことにしていた…。そうだ…、この世界は…)





    残 酷 な ん だ ! ! !





    ド…クン


    ミカサ(この感覚…、今なら何でも出来る気がする…)ピタッ

    ミカサ(逃げるんじゃない…戦え)カシャン←落ちていたナイフを握る


    ドクン!


    ミカサ(戦え!!!)



    ミカサ「う、うわぁぁぁぁぁぁ!」ドンッ




    人買い3「!?」


    エレン「―――しだ…」

    エレン「脚だ!脚に突き刺せッ、ミカサ!」カッ



    ミカサ「!」ハッ



    ドスッ!




    人買い3「ギャアアァァァァァァァ!!?」ガクッ


    エレン(!今だッ)バッ




    エレン「うおおりゃあぁッッ!!」ドッゴォ!!




    人買い3「」ドサ…




    ―――
    ――


  10. 10 : : 2015/03/27(金) 22:48:09
    今日はここまでにします。

    見てくれてる人、いるといいなぁ…
  11. 11 : : 2015/03/27(金) 22:52:49
    見てますぞ。期待です☆
  12. 12 : : 2015/03/29(日) 21:02:06


    >>11ありがとうございます!!


    さて、今日も頑張るぞ!

    これから更新していきまーす!
  13. 13 : : 2015/03/29(日) 21:05:34


    人買い達「」ボロッ


    憲兵1「これを、あの子ども達がやったのか…?」

    憲兵2「信じられない。大の大人を前にして武器も持たずに、だぞ…!?」




    グリシャ「エレン!!あれ程待ってろと言ったろう!?」ガシッ

    グリシャ「自分がどれだけ危険なことをしたか分かっているのか!?」

    エレン「……なら、何もしないで大人しく待ってれば良かったって言うのかよ!」

    エレン「何時になるかわからない助けを…いつ殺されるかもわからないコイツを放って!!」バッ


    ミカサ「っ」ビクッ


    グリシャ「違う!!そうじゃない!」

    グリシャ「お前は運が良かっただけだ!私はお前が命を軽々と投げうったことを怒っているんだ!!」

    グリシャ「一歩間違えば、お前まで死ぬところだったんだぞ!?」



    エレン「……それでも。誰も助けられないよりは、よっぽど良い」ボソ



    グリシャ「…ッ」


    グリシャ(エレン……お前は何故それほど…?)

    グリシャ「―――分かった…。無事だったのだからもう良い…」ハァ…

    グリシャ「ミカサは大丈夫かい?」





    ミカサ「……イェーガー先生…」

    ミカサ「私は、どこに向かって帰ればいいの?」ポツリ

  14. 14 : : 2015/03/29(日) 21:27:35



    グリ・エレ「……」

    ミカサ「寒い……。私には…もう帰る場所がない」フルフル

    グリシャ「……ミカサ」






    エレン「…………帰る場所ならあるぜ?」


    ミカ・グリ「え?」

    エレン「お前の帰る家は、今もきちんとある……っ」ズキッ

    エレン「そこでお前を待ってる人、だって……いるんだ…」フラッ

    グリシャ「エレン…?何を言っt


    憲兵3「い、イェーガー先生!」タッタッタッ


    グリシャ「どうしました?」

    憲兵3「さ、先ほど死亡していると連絡をもらった…あ、アッカーマン夫妻ですがっ!」アセアセ





    「――――――生きていました!!」





    ミカ・グリ「!!?」


    グリシャ「…そ……それは本当ですかっ!!」ガシッ

    憲兵3「は、はい!」ビクッ

    憲兵3「二人とも衰弱状態ではありますが…傷が浅かったからなのか現在は出血も止まり、意識もはっきりしています」

    憲兵3「命にも別状はないと思われますが、念のためイェーガー先生を、と思いましてっ!」

    ミカサ「……ほん、と…?」フルフル

    ミカサ「ホント、に…?本当に、お父さんも、お、母さんも……生きてる…?」

    憲兵3「ああ。君の家族は、無事だ!」コクリ

    ミカサ「~~~っっ!」ブワッ

    グリシャ「ば…馬鹿な……」アゼン

    グリシャ(私が診たとき、確かに二人は死んでから一時間は経っていた…)

    グリシャ(仮に生きていたとしても、あれだけの出血があって“傷が浅かった”……だと…?ありえない!)

    エレン「……な?言っただろ、ミカサ」ハァハァ

    エレン「帰る場所も、待っててくれる人も、お前にはちゃんとあるって」スッ

    ミカサ「……」コクコクッ

    エレン「…………寒くなんか…ねぇ……だ、ろ…?」シュル フラフラ

    ミカサ「うん……うんっ…!」ボロボロ←巻かれたマフラーを握り締める

    グリシャ「…エレン。お前は何か知って…!?」ハッ

    エレン「さ…ぁ………」ガクッ






    ドサ…




    グリシャ「エレンッ!?」

    ミカサ「!?」


    ―――
    ――


  15. 15 : : 2015/03/29(日) 21:58:01







    気が付いたら、そこにいた。



    何もない。ただ静かな闇の中。
    言葉を発することも、動くこともなく、ただ立っていた。



    どれだけの時間こうしていたのだろう。
    たった数秒かもしれない。
    それとも途方も無い時間、こうしていたのかもしれない。



    エレン(……なんか、疲れたな)


    全身を包む倦怠感と疲労感に従って、目を閉じる。


    どうせまぶたを開けていても、何も見えないのだ。
    静かな闇に沈んでいくのに、何の抵抗もない。


    エレン(あぁ……意識が、薄れていく…………)スゥ…






    『―――ン』







    エレン「……?」





    『エレン』





    エレン「…………だれ、だ?」



    ゆっくりと目を開けると、









    『エレン・イェーガー…。キミを待っていた』



    目の前に、神々しく輝く大きな光があった。



    エレン(……いや、これは)



    ただの光じゃない。

    そう脳が認識するとすぐに、近くでしかそれを捉えていなかった視野が、光全体を観察し始める。



    脚、腰、胴体、肩、腕、首、頭部……



    光は……人に近い形をしていた。


    エレン「……ひかり、の巨人…?」


    巨人は人類の敵。
    人間を襲う化物。
    本来ならば、逃げたり恐怖したりするべきなのだろうが…


    なのになぜだろう。



    エレン「お前は…怖くねぇな……」

    不思議と、落ち着いていた。
    まるで自分が、目の前の巨人が何なのかを識っているかのようで。



    『そうだ。君は“私”を知っている』


    エレン「…俺の考えが、わかるのか?」


    『ああ。君は“私”のデュナミスト(適能者)なのだから』


    エレン「でゅな…なんだって?」


    『言葉にしなくても、わかるはずだ』


    『“私”が君を理解できるように、今の君なは“私”を理解し、そのチカラを扱う資格がある。と』


    『だから君は“私”のチカラを使って、彼らを助けた』


    エレン「……悪かったな」


    エレン「俺がお前のチカラをほとんど使っちゃったから、お前は…」


    『構わない。エレン、“私”が…そして“彼ら”が君を選んだんだ』


    『君は、君の正しいと思うことをすればいい』


    エレン「俺の…思うこと……?」


    『それが希望ある未来に繋がる選択であり…そして君が希望の心を失わない限り。“私”は君にいくらでもチカラを貸そう』ポウッ


    エレン「お前……体が、消えて…」


    『……どうやら思った以上にチカラを消耗しすぎたみたいだ』


    『“私”はしばらく眠りにつく』スゥ…






    ――――――エレン……君が諦めなければ。…その時



    エレン「…!…俺の体も……」スゥ…


    ――――――“私”は、再び目覚める





    ―――
    ――




  16. 16 : : 2015/03/29(日) 22:17:56




    ―――ン




    エレン(……誰だ…?)




    ―――レン


    エレン(かあさん…にしては声が高いし、アルミン…にしては女っぽいな)


    ミカサ「エレン!!」


    エレン「!」ビックッ!!


    エレン(ここは…俺の部屋、か?)ポー





    ミカサ「!エレンッ!!!」ダキッ



    エレン「うおぉ!?な、なんだっいきなり!」ガバッ

    エレン「つーか……んんっ!?」ゴシゴシ



    ミカサ「よかった…目が覚めて、本当によか…った」ポロポロ ギューッ

    エレン「」ポカーン

    エレン(え。なにこれ?何で俺は、助けた女の子に泣きつかれてんの??)





    バタバタ!!!





    エレン「ん?なんの音d



    バンッッッ!!!



    エレン「いっひ!?」ビクッ



    グリシャ「エレン!」バッ



    エレン「と……父さん?」


    カルラ「エレンッ!」バッ



    エレン「母さんも…!?」


    アルミン「エレンっ!」バッ



    エレン「アルミンまでっ!?」


    アッカーマン夫妻「「エレン君ッ!」」ババッ



    エレン「え、え~っと…た、確か、アッカーマンさん…?」








    エレン「……いやちょっと待て。何この状況」



  17. 17 : : 2015/03/29(日) 22:19:21

    今日は体調悪いんで、ここまでにします。

    また明日、この時間に(。・ω・)ノ゙
  18. 18 : : 2015/03/29(日) 23:05:14
    KITAIー
  19. 19 : : 2015/03/30(月) 21:08:59

    >>18ありがとうございます!!


    みなさんこんばんは!
    これから書いていきマース!
  20. 20 : : 2015/03/30(月) 21:10:30



    グリシャ「……エレン。お前はあの日、急に倒れて…それから二週間も眠り続けていたんだぞ。覚えて…ないようだな。その様子じゃ」


    エレン「…………まっじで?」



    一同「…」コクリ



    エレン「……」ボーゼン





    話を聞くと、どうやら本当に二週間まるっと眠り続けていたらしい。



    俺はあの時、“彼”のチカラを使ってアッカーマン夫妻の、活動を停止した肉体を再生させ、まだ消滅していない二人の魂をそこに再び結合させた。


    つまりは死者を蘇らせたのだ…。


    それだけでも、途轍もない程チカラを消費し、しかもその後に、さらにチカラを行使してミカサのいる場所を探し当てた。

    それだけのことをして、今こうして無事に目を覚ませたのは奇跡というものだろうか。




    エレン(……いや)


    先程まで見ていた夢のことを思い出す。

    いま自分がこうして、再び目を覚ますことができたのはきっと“彼”のチカラのおかげなのだろう



    エレン「……希望の、心…か」ボソ



    ミカサ「?…どうしたの、エレン?」

    エレン「あ…いや、何でもない」



    エレン「…………っつーか」ジトー

    ミカサ「?」


    エレン「なんで、お前は俺に抱きついてんだ?」


    ミカサ「それは…『なぜ人は人を愛するのか?』という話…?」

    ミカサ「それとエレン、私のことは『ミカサ』ときちんと名前で呼んで欲しい」ウワメヅカイ


    エレン「えーっと…悪かったな、ミカサ(やばい。この子会話が通じない…)」チラリ


    アッカーマン夫妻「?」


    エレン「この人らも、なんでいんの…?」

    カルラ「こら、エレン!アッカーマンさんたちは毎日あなたを心配して来てくれていたのに、何その言い草はっ!」

    エレン「いやいや!マジで訳わかんねーんだから、しょうがないジャンっ!?」



    ジャン(脳内)「よんだか?」ヒョイ

    エレン(よんでねーよっ!出番くるまで出てくんなッ!!)




  21. 21 : : 2015/03/30(月) 21:33:53



    エレン「え~っと…だから、何で毎日看病(?)に…?」ガシガシ



    アッカーマン夫妻「「将来の息子(娘の婿)が心配で」」


    エレン「……は?(ヤバイな。この人たちも意味わからん)」チラッ

    ミカサ「…………」キョトン

    エレン「……」ジー



    ミカサ「…………ぽっ///」ウツムキ

    エレン(…………え?なに、この反応?どゆこと…?)




    グリ・カル「……」ニヨニヨ

    エレン(……しかも外野にいる親の笑い方がうざい…)イラ

    エレン「どうにかしてくれ、アルミン…」←縋るような目

    アルミン「あはは…ぼくは何にも見えないなー」フイッ ←遠い目



    エレン(こいつ…考えることを放棄してやがる!?)



    エレン(……一応ミカサたちは助けたお礼で来てくれたって解釈でいいのか…これ?なら)


    エレン「……なあ、ミカサ」

    ミカサ「?」

    エレン「まあ…その。……なんだ…」

    エレン「この状況はまだよく分かんねぇんだけど」



    エレン「とりあえず。あの…毎日看病?に来てくれて、その…ありがと」ポリポリ

    ミカサ「エレンッ!!」パア ギューッ

    エレン「み、ミカサ!?イタイイタイって!お、おれるっ?!折れるからっ!!」ミシミシ

    ミカサ「……(もうマジべた惚れですわ///)」スリスリ ミシミシ



    エレン「無視っ!?ちょっ、誰かヘルプ!!」キョロキョロ



  22. 22 : : 2015/03/30(月) 21:42:47



    カルラ「きゃー!素直なエレンなんて、キュンキュンしちゃうわよねー」クネクネ

    アッカーマン妻「自分の子どもの恋愛を見るってニヨニヨしちゃうわよねー」ニヨニヨ

    グリシャ「アッカーマンさん!今日は飲みますかな!!」キャッホウ‼

    アッカーマン夫「喜んで!息子が増えるってサイコーですね!!」イヤッハー‼

    アルミン「エレン…幸せにね」グスッ




    エレン「バカなのかッ!?皆そろってバカなのかっぁぁあああああ!!?」ミシミシ





    マジで折れるマジで折れる!!――――――ぎゃあああああああっっっ!!!








    この世界は残酷だ。
    しかし、その残酷さの中にも希望がある。



    それは、とても小さな…目を凝らさなければ見つからないくらい小さなものだけど。



    今は“彼”の言葉を信じて、希望を諦めないように生きていこうと思う。


    エレン(だからお願いだ……)


    ミカサ「///」ギューーーッ!






    エレン(誰か、この状態を…何とかしてください)ガクッ



  23. 23 : : 2015/03/30(月) 22:03:21


    ~845年~


    《原っぱ》



    ぽかぽか そよそよ





    エレン「…………いい天気だなぁ」ポケー








    エレン「……あ……蝶だ」ポケー


    ミカサ「エレンッ!」タッタッタッ


    エレン「………ん…?なんだ…ミカサか」ポケー

    ミカサ「エレン。またサボってたでしょ…ダメ」メッ

    エレン「サボってねーよ。ちゃんと薪は集めた……」ファーア

    エレン「ここに来たってことは、ミカサも薪集め終わったんだな」ゴシゴシ

    ミカサ「かんぺき」フンスッ!




    エレン「……そんじゃあ、行くか」ヨッコイショ








    あれから一年が過ぎた。

    ミカサと彼女の両親は、あの日の内に山奥からイェーガー家の近所に引っ越してきていた。

    アッカーマン夫妻曰く「婿さんに悪い虫がつかないよう、娘は近くにいたほうがいい」とのことだ。

    彼らの話は時々、意味わからん。
    だがまあ、俺個人はご近所さんが増えるのが嬉しいので、理由なんてわかんなくてもいいのだが…



    彼らはその後の父さんの診断の結果、殺された時の記憶が欠落していることがわかった。

    父さんはそれが斬られた時のショックによるものだと言っていたが、おそらく生き返らせた時に“彼”のチカラが何らかの形で働いたんだろうと思う。




    俺としてはチカラのことが知られなくて心底ホッとしたが…。




    そしてミカサは、俺の第2の幼なじみになった(ちなみに一人目はアルミンだ)。

    俺が眠っていた二週間の内に、ミカサはアルミンとも無事に好友関係を築けたらしく、今では三人一緒に遊ぶのが当たり前になっている。






    そして、俺は…………




  24. 24 : : 2015/03/30(月) 22:06:54


    ここまでのおさらい。
    ①エレンには特殊なチカラがある。
    これについては、今回の話の中で明らかになっていきます。
    ②アッカーマン夫妻は健存。
    そのおかげなのか、ミカサが原作よりも表情豊かです。
    ③エレンの周囲は話を聞かない。
    基本的にギャグです。シリアスばかりだと疲れるので。


  25. 25 : : 2015/03/30(月) 22:29:10


    《道》



    ミカサ「……エレン、どこか悪いの?」

    エレン「ん、なんだよ。またその話か?」アキレ

    ミカサ「だって、またボーッとしてる。最近は体を鍛えてる時以外はほとんど…」

    エレン「……そうか?前からこんなもんだったぞ」

    ミカサ「嘘よ。おばさんが言っていた、『あの日以降、エレンはぼんやりすることが増えた』って」

    ミカサ「おばさんだけじゃない。おじさんもアルミンも、お父さん、お母さんもみんな、エレンのことを心配している」

    ミカサ「だかr




    ハンネス「よっすエレン、ミカサ。なんだ、痴話喧嘩か?」ヒック



    エレン「ハ…ハンネスさ…ってくさっ!?酒くさっ!!」ズザザッ

    ミカサ「ハンネスさん。また仕事をサボってお酒を呑んでいたの?」スッ

    ハンネス「まあな。あ、そうだ。お前らも一緒にどうだ?」ヒック

    ミカサ「遠慮するわ。私とエレンは未成年」ギロリ

    ハンネス「わはは、冗談だって。だからそんなに睨むなよ」ササッ

    エレン「つーかハンネスさん、痴話喧嘩ってなんだよ?」

    エレン「ミカサと俺は、そういう関係じゃねーって」



    ハンネス→┐(´-д-`)┌ハァ……



    エレン「おいやめろ。そこで深いため息を吐くな。大げさに肩をすくめるな。額に手を当てて上を見んな。かなりイラっとくる」

    ハンネス「……ミカサ。お前も大変だな」ヤレヤレ

    ミカサ「もう馴れました」←苦笑

    エレン「ヤバイ。こいつらマジで話を聞かねえ……」ハァ…



    エレン「二人とも。たまには俺の話を聞k






    カンカンカンカン!


  26. 26 : : 2015/03/30(月) 22:48:56



    エレン・ミカサ「!!」



    町民「調査兵団が帰ってきたんだ!正面の門が開くぞ!」 タッタッタッ



    兵士1「おーおー、英雄様の凱旋だ」

    兵士2「よくもまぁ、あんな場所に行こうと思うよな…神経を疑うぜ」

    ハンネス「おい、そういう言い方は…」ハァ……


    エレン「……行こう、ミカサ」

    エレン「今回はどうだったのか、気になる」タッ

    ミカサ「待って、エレン!」タッ



    タッタッタッ……



    ハンネス「…………」

    兵士1「なあハンネス…。あのガキ、あんな性格だったか?」

    ハンネス「いや。前はもっと突っかかってきてたんだが…」

    兵士1「は~あ。な~んか、つまんねえなぁ」ダルーン

    兵士2「あいつが突っかかって来んのも割と楽しかったもんな~」グテーン



    ハンネス「エレン……」




    ………………………………
    ……………………
    ………



  27. 27 : : 2015/03/30(月) 23:07:34




    キース「今回の調査で我々は…」

    キース「なんの成果も!!得られませんでした!!」





    町民「まったく…わざわざ食われに行っただけなのかよ。兵士なんて税の無駄遣いだな」ハンッ

    エレン「…………」ギリッ

    ミカサ「エレン…?」

    エレン「…………何でもない。行こう」フイッ スタスタ

    ミカサ「もう…待って、エレン」スタスタ







    エレン(……まだ、目覚めない…か)

    エレン(助けられないのが、どうしようもないくらい辛い……)ギリッ





    …………みんなは俺が変わったという。
    でも、俺は何も変わってない。



    ただ、知ったんだ。


    今の俺は、大きな力もない。
    目の前の誰かを助けるのに精一杯な無力なひとりの人間でしかないんだって…。




    だから、俺は調査兵団の人たちを責めることも、彼らを非難する人たちを否定することも出来ない。




    あの日から一年。
    俺は“彼”が目覚めるのを待っている。



    “彼”こそが、俺たちの希望だと信じて、



    自分のやるべきことをやりながら、





    その時が来るのを、こうして待ってるだけなんだ。







    《イェーガーの家 》


    エレン「ただいま~」フアーア

    カルラ「おかえりなさい。遅かったわね、二人とも」

    ミカサ「こんにちは、おばさん」ペコッ

    エレン「……まぁ、いろいろあって」ガラガラ←薪を片付ける

    カルラ「そんなこと言って、またボーッとしてたんでしょ?」

    エレン「oh、ばれてーら」

    カルラ「頭に草、付いてるわよ」クスクス

    エレン「ちょ///み、ミカサも知ってたんなら教えてくれよ!」バッバッ

    ミカサ「だって、そんなエレンが可愛かったから…」ガラガラ メソラシ

    エレン「はあ!?頼むから、少しは俺にもわかるように説明してくれよ」ハァ……




    エレン「……?父さん、今から出かけるの?」



  28. 28 : : 2015/03/30(月) 23:29:41



    グリシャ「ああ。二つ上の街に診療だ」

    グリシャ「5日くらいは帰って来れんから、何かあったらアッカーマンさんに頼むといい」

    エレン「そっか。今回は長いね」

    グリシャ「そういえば、先ほど調査兵団が戻ってきたらしい。見たか?」

    エレン「……見たよ」

    グリシャ「その様子だと、調査兵団に入りたいという気持ちは変わっていないようだな」ハァ…

    カルラ「!!?エレン!あなた、まだそんなことを言ってるの!!」

    カルラ「何を考えているの!壁の外に出た人類が今までにどれだけ死んだか分かってるの!?」

    エレン「わかってる……分かってるよ、そんなこと!!」 バンッ

    カルラ「!」ビクッ


    エレン「でも、誰かがやらなきゃ!……ここで誰も続かなかったら、今まで死んだいった人達の命は、本当に無駄になっちまうんだ!」

    ミカサ「エレン…」

    エレン「オレは……誰かを救える人間になりたい。大切な人達を守れる人間になりたい…だから、調査兵団に行く!!」

    グリシャ「……そうか。船の時間だ、そろそろ行くよ」

    カルラ「ちょっと…あなた!エレンを説得して!」

    グリシャ「カルラ……人の決意は簡単には押さえられない」

    グリシャ「……エレン。力が欲しいか…?」

    エレン「!……うん」コクッ

    グリシャ「わかった。帰ったら、ずっと秘密にしてきた地下室を見せてやろう」チャリッ

    ミカサ「…おじさん?」

    グリシャ「それはきっと、エレンのためになるはずだ」




    グリシャ「じゃあ行って来るよ」

    エレン「約束、忘れないでよ!」

    カルラ「……エレン。駄目だからね、調査兵団なんてバカなマネ…」

    エレン「かあさん…………ッ…ごめんっ!」ダッ

    カルラ「!!…エレン……」

    ミカサ「…………」

    カルラ「…ミカサ。あの子はどこか危ない気がする…」

    カルラ「もしもの時のために、あなたが付いていてあげて……」

    ミカサ「…うん、わかった」ダッ


  29. 29 : : 2015/03/30(月) 23:30:39

    今日はここまでにします。

    見てくれる人、増えるといいなぁ…
  30. 30 : : 2015/03/30(月) 23:34:10
    見てますよ!
    期待です!(^_^ゞ
  31. 31 : : 2015/03/31(火) 00:38:37
    見てま~す
    期待してます
  32. 32 : : 2015/04/01(水) 20:59:07


    >>30,>>31ありがとうございます!!


    では、これから書いていきマースよ♪
  33. 33 : : 2015/04/01(水) 21:06:51


    《街道》



    エレン「……別について来なくても、家に帰ったらどうだ?」

    ミカサ「…エレンのことをおばさんに頼まれた」

    ミカサ「それに、エレンのそばにいないと私は…///」モジモジ

    エレン「?お前がどうし…………!!」ズキンッ



    キイィィィィン!!!




    ~~~~~~~





    『オラッ!』ガッ


    アルミン『ウッ!』ドサッ


    『おい!異端者どうした!』ゲシッ


    『なぐりかえしてみろや』ハハッ


    アルミン『うぅ…』グスッ





    ~~~~~~~




    エレン「っ……!アルミンが…!」ダッ

    ミカサ「!エレン、待って!」ダッ


  34. 34 : : 2015/04/01(水) 21:22:02


    《路地裏》




    悪ガキα「どうした異端者。悔しかったら殴り返してみろよ!」

    アルミン「そ……そんなことするもんか。それじゃお前らと同レベルだ!」

    悪ガキβ「なんだと!?」

    アルミン「僕が言ったことを正しいと認めてるから……言い返せなくて殴ることしか出来ないんだろ?暴力を振るうことで正論を力で捩じ伏せようとしているだけだろ!」

    アルミン「そ、それは……僕に降参したってことじゃないのか!?」

    悪ガキα「う……うるせぇぞ!このへりくつ野郎が!!」ガシッ






    エレン「やめろ!!」ダダダッ






    アルミン「!……エレン!」

    エレン「アルミン!大丈夫か!」

    悪ガキα「チッ。エレンが来たか!」

    悪ガキβ「アイツ。最近強くなったから厄介だぞ…」

    悪ガキγ「でも、いくらアイツでも今日はムリだろ!」

    悪ガキβ「なんてったってこっちは三人だからな!」

    悪ガキα「へっ、そうだな!今日こそ返り討ちにしてy






    ミカサ「待って、エレン」ダダダッ






    悪ガキγ「げッ!?み、ミカサだとッ!?」

    悪ガキβ「どうするっ!?二人は流石に無理だ!!」

    悪ガキα「マズイな……こうなったら!」





    悪ガキ達「戦略的撤退だ!!」 ダダダダダ←ガキども逃走





    エレン「クソッ!雑魚キャラみたいな逃げ方しやがって!」

    エレン「イラッとするな……」

    ミカサ「大丈夫アルミン?手をかそうか?」スッ

    アルミン「ありがとうミカサ………でも良いよ……」スクッ


  35. 35 : : 2015/04/01(水) 21:50:10



    《水路》



    アルミン「さっきはありがとう、二人とも。おかげで本も無事だったよ」

    アルミン「でも、どうして僕が虐められてるってわかったの?」

    ミカサ「それは…エレンが」チラッ

    エレン「……なんていうか。アルミンに何かあるような気がしたんだ」

    アルミン「そうなの?もしかして、虫の知らせってやつかな…」



    アルミン「…………エレンって、最近ちょっと不思議だよね…」



    エレン「……そうか?」

    アルミン「なんか、ボーッとしてて何考えてるのかわからないような時もあれば、急に昔みたいに困ってる人やこうして虐められてる僕を助けるために走ってくる」

    ミカサ「うん。昨日も、自分から進んで隣のお婆さんが背負っていた荷物を代わりに運んでた」

    アルミン「そういうところは一年前と変わってない…」

    アルミン「エレンは、誰かを助ける時だけ…何かが変わる。そういう風に見えるよ」


    エレン「ん?……それって、普段の俺は役立たずってことか…!?」ショック


    アルミン「え!?そう捉えちゃうの!」

    アルミン「ち、違うよッ」アセアセ

    アルミン「エレンは…そうっ、輝いてる!」

    アルミン「誰かを助けてる時のエレンは輝いてるって言いたかったんだよ!」

    ミカサ「……確かに」ウン

    ミカサ「エレンはボーッとしてる時も多いけど、誰かの助けになってる時のエレンは、どこか生き生きしてる…ように見える」

    ミカサ「アルミンの言う通り、輝いてるって表現がピッタリかもしれない」

    アルミン「まあ、そういうミカサだって何時もエレンといるから、一緒に誰かを助けてるんだけどね…」アハハ…



    エレン「……輝いてる…か」






    本当にそうなんだろうか…?
    もしそうなら、俺は素直に嬉しいと思う。


    俺は、無力だ。


    “彼”が目覚めなければ、たくさんの人を救えるチカラなんて俺にはない。


  36. 36 : : 2015/04/01(水) 22:17:22



    でも、眠りについた“彼”は少しだけ俺にチカラを残してくれていた。


    一つは、周囲の音や空気を感じ取って、周辺で起こっている物事や違和感をまるで見ているかのように察知する能力。
    そしてもう一つは、一瞬で物事を細部まで映像として記憶する能力。さらに言えばあの日より以前の記憶でさえも思い出せる。


    この二つのチカラがあったから、アルミンが攻撃されている光景を見ることができたし、その映像を下にアルミンのいる場所を細かく俺の記憶と照合して特定できた。




    もちろん、こんな便利なチカラを無償で扱えるわけがない。



    記憶するチカラは俺の思い通りに使える。
    だが、察知するチカラを。俺はまだ上手く使えない。

    俺の意思とは関係なく発動するし、そのチカラが使われる度に激しい頭痛や眩暈に襲われるのだ。


    だから普段は、出来るだけ脳に負荷をかけないようにメリハリをつけて…ミカサたち曰く『ボーッとしてる』ようにしている。




    俺はこれを家族にも、幼なじみのミカサとアルミンにも明かしていない。


    それは、これらは不完全で不安定、しかも普通ではない能力だからだ。
    まず信じてもらえないだろうし、仮に信じてもらえたとしても、頭痛や眩暈に襲われるなんてしれたら、ミカサや母さんが間違いなく使うのを反対するだろう。



    そんな状況になるのは、好ましくない。

    代償はある。だがそれ以上に、このチカラがあるおかげで俺は今こうして誰かを助けようと思えているからだ。

    このチカラがあるから、希望を諦めずに前を向いていられる。決意を曲げずにいられる。



    だから、俺はこのチカラを隠し続けようと思う。





    エレン(そういえば、ここは確か……)←水路を見つめる


  37. 37 : : 2015/04/01(水) 22:44:30


    ミカサ「それよりアルミン。今日も外の世界の本を見せてほしい」

    アルミン「うん!きょうはね…って、エレン?」

    エレン「…………ん?あ、ああ。どうした?」

    アルミン「……どうしたの?水路の方をジッと見てたけど…?」

    エレン「ん~ん。何でもない」フルフル

    エレン「それより、早く本を見せてくれよ!」ニカッ

    アルミン「う、うん。わかったよ(気のせいかな?エレンの表情が…)」

    アルミン「…今日はね……」パラパラ

    エレ・ミカ「おぉ~~~…!」キラキラ





    ~一時間後~


    ピーンポーンパーンポーン
    ※アルミンの話を詳しく知りたい方は、原作コミック又はアニメをご購入ください。




    アルミン「100年壁が壊されなかったからって、今日壊されない保証なんかどこにもないのに…」

    エレン「おいアルミン…それは流石に極端じゃ…………っ!」ズキンッ





    キイィィィィン!!!




    ~~~~~~~





    『オオオオオオオッッッ!!!』


    『お願いハンネスっ!二人を!』


    『かあさん!かあさーーーん!!!』


    『助けられなかったのは、お前に力がなかったからだ!』


    『駆逐してしてやる…この世から、一匹残らず!』





    ~~~~~~~





    エレン「っ……!(なんだこれ…?今までと何か違う…!?)」ガクッ
  38. 38 : : 2015/04/01(水) 22:45:06


    ミカサ「エレン!?」バッ

    アルミン「どうしたのエレン!?」バッ


    エレン(とにかく……これはヤバイ!!!)


    エレン「……ミカサ!アルミン!今すぐここから逃げろっ!」ガバッ

    アルミン「なっ、ど…どうしたのさ、いきなりっ!」

    エレン「いいから!早くしろっ!」

    ミカサ「エレン…?一体どうs






    ドオォォォォォォンンンッッッ!!!






    3人「!!?」

  39. 39 : : 2015/04/01(水) 22:46:07

    今日はここまでです!

    次の更新は、ちょっと期間、空きます。
  40. 40 : : 2015/04/02(木) 16:11:38
    期待して待ってます
  41. 41 : : 2015/05/05(火) 19:36:34
    カップリングはエレミカがいい
  42. 42 : : 2015/07/27(月) 02:48:44
    早く投稿しないと、あなたの、パァンをもらいますよ?
  43. 43 : : 2015/10/19(月) 18:44:31
    期待
  44. 44 : : 2016/02/17(水) 01:16:08
    流石41!キチガイだね~いや?がいじかな?常識を考えるとエレミカ=障害者になるわけだなウンウンま、じゃーのー障害者さん♪
  45. 45 : : 2017/06/04(日) 23:45:12
    ウルトラマンネクサスと進撃の巨人のクロスオーバーですか!残酷な世界でエレン達は「絆」という光で世界を救う事が出来るのかとっても期待です!
  46. 46 : : 2017/10/07(土) 10:35:14
    期待してます!
  47. 47 : : 2018/10/16(火) 21:14:18
    ははぁーん?さては放置かねぇ?まあいいや!クッソ期待してます!

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so-good

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