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ミカサ「私が強くなりたい理由はね」【エレミカ】

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  1. 1 : : 2014/09/21(日) 00:18:59
    多分短編かなコメントヨロ
  2. 2 : : 2014/09/21(日) 00:25:42









    私、ミカサ・アッカーマンは、104期生で一番強いと言われている。

    けして自慢ではない。本当。

    そんなの興味ない。

    私が強くなりたいのは、理由があるから。

    そう、理由が……
























    私が強くなりたい理由。

    それは2つある。

    1つ目は、まぁわかると思うけれどもエレンやアルミンを守ること。

    もう1つは……























    エレンに、誉めてもらいたいから。
























    カルラおばさんが亡くなってから、エレンは変わってしまった。

    毎日、巨人を駆逐。駆逐。と言っている。

    ので、私もエレンの夢に沿って、強くなりたいと思っていたのに。

    エレンに誉められて、少しの幸せを感じたい。

    そう思っていただけのに。

    私はエレンに否定された。
  3. 3 : : 2014/09/21(日) 00:35:04






    対人格闘訓練。エレンは毎日アニと組んでいた。

    アニに蹴り倒されて、それでもめげないエレンを応援していた。

    私も相手がライナーばかりだったので、たまにはエレンと組みたいと思った。

    そして、お願いしてみた。

    すると、アニとは違う反応で、とても嫌そうな表情をして渋々承諾した。














    勝負をしてみたら、私が勝った。

    エレンは強くて、勝ったのがギリギリ
    だった。

    だって、まだ蹴られた足が痛い。

    それなのに、エレンは……

















    私がエレンを馬鹿にした。

    と、言った。

    訳が分からなかった。なぜ?

    エレンと勝負したいと思って、

    私だって苦戦して、やっと勝ったのに



    『お前は勝って当然だよな。だから俺を馬鹿にしたかったんだな。』


    ああ、エレンの言葉が頭から離れない。

    やっぱり、私が強いのはダメ……?
  4. 4 : : 2014/09/21(日) 00:40:21





    私は、このままエレンから否定される?

    わからない。

    もう、エレンに何を言われるか、毎日が、


















    怖い
















    その日から私は怯えている。

    エレンと話すことを。

    そして、いつか、エレンから、エレンの言葉から誉められたい。

    せめて、死ぬ前に一度だけ。

    一度だけでいいから。


    お願い、エレン。

    私を、少しでいいから。

    ほんの少しだけでいいから。
































  5. 5 : : 2014/09/21(日) 00:42:17
    期待!!!
  6. 6 : : 2014/09/21(日) 00:45:06



    そんな願いに反して、エレンは私と距離を置いている。

    やっぱり、悲しい。寂しい。寒い。

    こんなの、辛すぎて生きている気すらしない。

    もう私は、動かされている人形同然。

    もうエレンに誉められたいと言う気持ちは、諦めてしまった。

    ただ、私は。この寒い世界を生きているだけ。

    そう、それだけ……



































  7. 7 : : 2014/09/21(日) 00:51:34
    ミカサ、悲しい…
  8. 8 : : 2014/09/21(日) 00:55:47
    今日も対人格闘訓練。

    当然、エレンはアニと思いきや、ライナーと組んでいた。

    そして、アニは私に勝負を仕掛けてきた。

    負けても、勝っても、どうでもいい。

    エレンが見てくれてもいない、こんな勝負、やっても意味がない。

    アニが蹴りこんできた。

    私はそれをかわす。

    私からは攻撃しない。絶対に。

    やってもアニが傷ついて、痛くなってしまうだけだから。

    たまに喰らっても、いつでも私は避けるだけ。

    アニの動きが止まった。


    「あんた、やる気あるのかい……?」

    「……」


    やる気あるのか。

    そう聞かれても黙るしかない。


    「攻撃しなよ。私ばっかりしていたら、疲れるだろう……?」


    確かにそうだ。

    でも、今の私は、拳を握るほどの力もこめられない。

    ごめんなさい、アニ。


    「……」

    「黙ってちゃ、何も分からないよ」

    「……」

    「……行こう。人がいないところに」


    私の手をひいて歩いていく。

    なぜ人のいないところで……?



















  9. 9 : : 2014/09/21(日) 01:02:29
    おお(・_・、)ミカザァ~いがないで~期待するよ(・_・、)シクシク
  10. 10 : : 2014/09/21(日) 01:03:37
    ミカサ~そんなことないよ~エレンひどい。゚(゚´Д`゚)゚。期待します
  11. 11 : : 2014/09/21(日) 10:59:52
    ミカサぁ(;ω;`*)
  12. 12 : : 2014/09/21(日) 12:32:36



    教官からも、皆からも見えない場所で、アニに問われた。


    「あいつと何かあったんでしょ?」

    「……」


    本当に私は黙ってばかりだった。

    昨日から、一言も話していない。

    私がうつむいて答えられずにいると、アニは質問をかえてきた。


    「……じゃあ、なぜ泣いている?」


    気づかなかった。私が泣いている……?

    ようやく頬につたっている小さな温かい水に気づいた。


    「……言いたくないなら、それでいい」


    ありがたい。今の私に言えることはない。

    言いたくなかった。とにかく、自分の口から出したくなかった。


    「……」


    そこに、今一番会いたくない人物がやって来てしまった。


    「………何してるんだよ」

    「……」

    「……」

    「訓練サボって何してるんだよ」

    「……」

    「……はぁ…」


    アニがため息をついた。私の顔を隠すように目の前に立っていた。


    「……何でもない。ミカサから技術の伝授をしていたんだ。」

    「……そうか。もう終わったか。」

    「まだだよ。これは私達の秘密なんだから、あんたは立ち去りな」

    「……ああ。わかったよ」

    「……」


    良かった。

    アニは意外と優しい。

    エレンが私の話題に触れないようにしてくれた。

    私は、まだ何もできないままなのに。


    「……しばらくしたら、戻るよ」

    「……」


    頷く動作が限界だった。



  13. 13 : : 2014/09/21(日) 12:37:30










    誉められたい。少しでもいいから。少しでもいいから、あなたの愛を感じたい。

    そして、少しの、本当に少しの幸せを感じたい。

    もう、それでいいから。それだけ感じたら、私はいつでもエレンの前から消えてあげる。

    だから、最後。

    最後だけ。最後だけ……























  14. 14 : : 2014/09/21(日) 12:40:30
















    翌日。私は珍しく、体調を崩してしまい、訓練を休んでしまった

    ジャンとアルミンがよく様子を見に来てくれた。

    ジャンには、看病もしてもらった。

    ありがたい。

    私は眠たくて、ずっと眠っていたけれども。












  15. 15 : : 2014/09/21(日) 12:44:08
    期待です( ̄▽ ̄)
    ジャンとアニ良い奴ですね
  16. 16 : : 2014/09/21(日) 13:29:11




    夢を見た。

    夢の中の私は小さくて、初めてエレンと会った時のようだった。

    その小さい私は、真っ暗な闇の隅で、泣いていた。


    『怖いよ……寂しいよ……お父さん…お母さん…寒いよ……』


    今の私の気持ちにそっくりであった。

    怖い。

    寂しい。

    そして、

    寒い。

    エレン。あなたのいない、いえ、あなたの優しさのないこの世界は










































    とても残酷だ。











































    そう思って夢が終わり、私は目を覚ました。

    そこには、

    少し目付きが鋭い金髪の女性と、

    馬面で、濃い茶髪の男性と、

    優しそうな心配してそうな、幼馴染みと、

    私の、

    最後の家族の姿があった。


    「やっと起きたね」

    「ずっと唸ってたから心配したぜ……」

    「ミカサ、おはよう」

    エレン以外の三人が、それぞれ声をかけてくれた。

    エレンは私を見たままだ。


    「……ほら、エレン」

    「……」

    「謝りなよ。あんたが原因だろ」

    「さっさとしろ!死に急ぎ野郎!!」

    「……」

    「……」


  17. 17 : : 2014/09/21(日) 14:26:11
    期待!
  18. 18 : : 2014/09/21(日) 14:28:36
    期待です!!!
  19. 19 : : 2014/09/21(日) 17:17:38
    そうだぁ!さっさとしろ死に急ぎ野郎!!!!
  20. 20 : : 2014/09/21(日) 17:32:03
    面白いけど、少しベタ。
  21. 21 : : 2014/09/21(日) 17:32:23
    期待‼
  22. 22 : : 2014/09/21(日) 17:34:02
    >>20
    じゃあ、見なければいい。
    荒らしはダメだぞ( ・ε・)

  23. 23 : : 2014/09/21(日) 17:34:28
    期待でーす‼
  24. 24 : : 2014/09/21(日) 17:36:30
    すいません。荒らしたつもりはないんです‼

    面白いから見ます。

    MARIAさんすいません。
  25. 25 : : 2014/09/21(日) 22:51:38
    期待♪(゚∀゚*)(*゚∀゚)
  26. 26 : : 2014/09/21(日) 23:16:01
    「……悪い。ミカサと二人にしてくれねぇか」

    「……!」


    何を言われるか。

    ただ、それだけが怖かった。

    私の心の中は、恐怖でいっぱいだ。


    「行こう。その代わり、しっかり話してよ」

    「ああ」


    三人が出ていった。

    医務室にいるのは、私とエレンだけ。


    「……ごめん」

    「……」

    「自分の無力さが悔しかったんだ。たくさんアニと訓練して、それでも負けちまった。お前に、あたってた。」

    「……」

    「あたったって、何も意味はない。ただミカサを傷つけるだけ。自分でも分かっていた。俺は本当に、何でも出来ねぇ奴だよな」

    「そんなことはない」


    気がつくと、私は話していた


    「エレン。あなたは出来ない人では無い。その証拠に、この前勝負して、エレンに蹴られたところ、まだ腫れている。ほら。」


    私は打撲の痕を見せた。


    「しかも、あの時、私は苦戦した。かなり、苦戦した。」

    「……!!」

    「思ってたより強かった。……ので…………」

    「少し、安心した」

  27. 27 : : 2014/09/21(日) 23:32:14


    「エレン」

    「ん?」

    「私が強くなりたい理由はね。2つある」

    「……」

    「1つ目は、エレンやアルミンも守ること。だけど、エレンは強くなった。とても。なので、大丈夫。私は安心した。」

    「……そうか…」

    「2つ目はね。私はエレンに誉めてもらいたかった。」

    「……!」

    「あなたに誉められて、少しだけでいいから、幸せを感じたかった。」

    「……それが、お前の強くなりたい理由か?」

    「そう。嘘偽りない正真正銘の本当の気持ち」


    全部言った。

    これから気まずくなっても、もう後悔することなどない。


    「……じゃあ、2つ目も、俺が安心させてやるか」

    「……え?」


    頭の中が真っ白になった。


    「ミカサ。いつも首席、すごいな。おめでとうな」


    訓練兵になって3年。初めてエレンに誉めてもらえた。

    嬉しい。

    とても、嬉しい。

    嬉しすぎて、涙が込み上げてきた。


    「……っ!ううっ……」

    「泣くなよ。お前らしくねぇぞ」

    「だって……っ!エレンに…やっと……」

    「ごめんな。誉めてやれなくて。お前の気持ちも考えず」

    「いい…っ!そんなのもういい…!」

    「ミカサは泣き虫だな。」


    ずっと、堪えてきた。

    ずっと、3年間、流さなかった。

    3年間分の涙が、今、一斉に溢れてくる。

    もう、止まらない。止めれない。

    今日で全部流させて。


    「エレン……ありがとう……」

    「何言ってんだよ。家族だろ……」

    「そうだね」

    「これからも、家族でいて。……くれる…?」

    「馬鹿か。当たり前だろ」

    「ありがとう……!」

    「ほら、お前もう大丈夫だろ。さっさとアルミン達んとこいくぞ。」

    「少し待ってほしい……汗をふいてから顔を冷やしたい……」

    「はいはい。急げよ」

























    ー完ー




  28. 28 : : 2014/09/22(月) 00:14:49
    面白かったです!×10000000
  29. 29 : : 2014/09/22(月) 07:12:21
    とても面白かったです!!!
  30. 30 : : 2014/09/22(月) 20:56:35
    。゚(゚´Д`゚)゚。うう゛ぁう゛ぁぁぁん泣けたぁ~
    お疲れ様!
  31. 31 : : 2014/09/22(月) 21:20:49
    …まりあは天才なのかい?w

    すごいよかったお疲れ様!
  32. 32 : : 2014/09/24(水) 15:26:19
    最高じゃの
  33. 33 : : 2014/09/25(木) 19:46:29
    おおここのミカサはまともだーヤンデレじゃなーいこのミカサなら好きになれるー
  34. 34 : : 2014/10/11(土) 21:17:40
    私の涙、全部絞りとる気かい……?
  35. 35 : : 2014/10/11(土) 22:40:45
    うん。しぼり取って、体をしわしわにしてやる……
  36. 36 : : 2015/04/03(金) 11:20:50
    エグすぎる。゚(゚´Д`゚)゚。
  37. 37 : : 2015/04/03(金) 12:25:57
    感動です!
  38. 38 : : 2015/07/16(木) 18:37:13
    ううっー-_-b
  39. 39 : : 2015/10/24(土) 12:04:32
    ミカサさえ幸せになれれば私はそれで満足
  40. 40 : : 2016/07/13(水) 19:18:36
    なにこれ、すごい。涙が止まらない。神でしょ、そうでしょ、間違ってないでしょ。
  41. 41 : : 2016/08/19(金) 08:02:42
    私もミカサが幸せだったら幸せ
  42. 42 : : 2017/04/09(日) 05:09:14
    エレン感謝しろよ?ミカサがここまで好きでいてくれるんだから、あの黒髪美人のミカサがだよ!?いかん、つい本音が出てしまった。でも、この作品も面白かったです!MARIAさんの作品はどれも素晴らしいです!これからも頑張ってくださいね!
  43. 43 : : 2017/06/24(土) 10:44:28
    良作過ぎる

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著者情報
eremika1

MARIA

@eremika1

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