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進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』 ――憲兵団配属編 No.11――
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- 1 : 2013/11/08(金) 15:53:16 :
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進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』
――憲兵団配属編 No.11――
――――トロスト区滞在 3日目(配属16日目)――――
ユーク「昨日は、いろいろな事があったな。少し頭がパンクしそう」ウツラウツラ
アニ「午前は訓練所でアンタの講義を聞いて」
アニ「お昼にコニーとサラダサンド食べて」
アニ「午後はライナーとベルトルトの手伝いをした後」
アニ「ハンジ分隊長に会いに行って、議論に明け暮れていた、と」
ユーク「ん、順を追った親切な説明をありがとう」モグモグ
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- 2 : 2013/11/08(金) 15:55:42 :
アニ「昨日は多くの人に合った気がする」
ユーク「そうだな、初日よりも若干多かったな」
アニ「1日目は、誰に会ったんだっけ。忘れちゃったよ」
ユーク「おいおい酷いな、アニ」
ユーク「会った同期の事を忘れちゃうなんて」
アニ「ごめん。でも、教えてくれない?」
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- 3 : 2013/11/08(金) 15:55:55 :
ユーク「そうだな。回想も兼ねて復習するか」
アニ「回想?復習?」
ユーク「アニは気にしないで」ニコ
アニ「う、うん。わかった」ポカン
ユーク「1日目は、朝早くから2日続けて馬に揺られて来て、既に疲れ気味だったよな」
アニ「そうだね、腰が痛くなっちゃったよ」サスサス
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- 4 : 2013/11/08(金) 15:56:41 :
ユーク「後でマッサージしてやるから、我慢して」
アニ「…変な事はしないでよ?」
ユーク「こんな真剣な時に、そんな事しません!」キッパリ
アニ「あっそ。つまんないの」ボソリ
ユーク「なんか言った?」キョトン
アニ「何でもないから、続きをお願い」ジッ
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- 5 : 2013/11/08(金) 15:56:49 :
ユーク「あぁ。それで街に入ってジャンを見つけたから、ドッキリを仕掛けようとしたら」
アニ「ミーナも一緒に居たんだったね」ソウイエバ
ユーク「ミーナも可哀想だろ?アニの親友だったじゃないか」
アニ「まぁそうだけどさ。(『だった』…ね)」シンミリ
ユーク「それで、2人と共に食事に行ったな」
アニ「久しぶりに話ができて、アンタも嬉しそうだったね」
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- 6 : 2013/11/08(金) 15:57:22 :
ユーク「まぁな。アニもそうだろ?」
アニ「うん。ミーナが復帰していて、ホッとしたよ」
ユーク「その後は、訓練兵舎に立体機動装置の検査に行ったんだよな」
アニ「アンタの工作のお陰で、全く怪しまれる事なく通過できたよ。感謝してる」
ユーク「アニの冷静な演技があってこそ、成功したんだよ?」
アニ「うん。私も久々に頑張った気がする」
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- 7 : 2013/11/08(金) 15:57:33 :
ユーク「だからその夜に、たくさん撫でであげただろ?」ニッ
アニ「うん、嬉しかったよ///」テレテレ
ユーク「で、検査の後に、ミカサとアルミンを見つけてさ」
ユーク「今回の検査の意義についての議論を深めたな」
アニ「アンタ、議論してる時、楽しそうだもんね」
ユーク「好きだからな、そういうのが」
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- 8 : 2013/11/08(金) 15:57:51 :
アニ「でも、全てアンタの策略の内だったんだろ?」
ユーク「あぁ、あの2人には核心を突かれないように、緻密な誘導を施しておいた」
ユーク「きっと本番までの間に気付かれることは、有り得ないだろうな」
アニ「自信満々だね」
ユーク「当たり前だ。第一声から最後の一言までが、全て誘導の内さ」
アニ「アンタが私達の敵じゃなくて、本当に良かったと思ってるよ」ホッ
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- 9 : 2013/11/08(金) 15:58:13 :
ユーク「そりゃどうも」
アニ「で、2人はアンタの弁舌に納得がいってた感じだった?」
ユーク「あぁ104期を優先して検査した理由も納得されてたようだし」
ユーク「そして、裏切り者がその中に居る可能性も、2人は無意識的に否定しただろうさ」
アニ「恐ろしい誘導だね」
ユーク「脆いからな。人の頭も…感情も」
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- 10 : 2013/11/08(金) 15:58:33 :
アニ「……」
ユーク「おっと!気分が落ちてしまったな」
ユーク「次の話に移ろうか!」
アニ「そうだね!」
ユーク「その後は、兵舎内もがらんとなっていて、仕方ないから街に出たんだよな」
アニ「アンタ達がずっと議論していたから、皆はその間にはもう、さっさと帰ってたんだよ」
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- 11 : 2013/11/08(金) 15:58:53 :
ユーク「いやぁ、面目ない」ペシッ
アニ「それで街中でサシャを見つけて、アンタはいきなり財布の中身を確認してたね」クスッ
ユーク「サシャとの戦いは財布で決まってしまうからな」
アニ「それは、否定できないね」クスリ
ユーク「結局、奢る事にはなったけどさ」
アニ「アンタがそういう風に誘ったからね」
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- 12 : 2013/11/08(金) 15:59:06 :
ユーク「あの時のサシャは、なぜか腹が膨れてたらしくて」
ユーク「『たった1食分しか』食べなかったんだよな?」
アニ「なんでだろうね?」
ユーク「さぁな?サシャに聞いてみない限り、わからないだろうな」ハハッ
アニ「あの芋フライは美味しかったよ」
ユーク「だろうな。アニは甘いもの大好きだし」ニカッ
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- 13 : 2013/11/08(金) 15:59:22 :
アニ「砂糖がかかってるとは知らないで頼んじゃって、ごめんね?」
ユーク「なんでだ?」キョトン
アニ「だって、あれ高かったでしょ?」
ユーク「気にするな」
アニ「でも…」
ユーク「俺は、2人が美味しそうに食べていたのを、見ていただけで嬉しかったからさ」ニコ
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- 14 : 2013/11/08(金) 15:59:57 :
アニ「…いつもありがとね」ニコ
ユーク「あぁ!だからこれからも、いい笑顔を見せてくれよ?」ニカッ
アニ「…うん///」コクリ
ユーク「…とまぁ、こんな感じの1日目だったな」
アニ「随分長い事、話し込んじゃったね」
ユーク「このまま2日目も行くか?」
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- 15 : 2013/11/08(金) 16:00:15 :
アニ「いや、要らないだろうさ」
ユーク「そうだな。概要はさっきアニが説明してくれたし」
アニ「そういう事」
ユーク「それじゃあ、説明は終わりにして!朝食を再開しようか!!」
アニ「そうだね」
ユーク「あっ!すっかり冷めちゃったな」モッタイナイ!
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- 16 : 2013/11/08(金) 16:00:29 :
アニ「それにしても、ここのご飯って妙に豪勢だよね?」パクパク
ユーク「訓練所とは比べ物にならないな。流石、税金使って宿取っただけの事はある」ハァ
アニ「あまり好きじゃないの?こういうご飯」ジッ
ユーク「いや、ちょっと疲れてるんだ」
アニ「ストヘス区からのハードスケジュールな旅の所為で?」
ユーク「誰かさんが寂しいと言って、枕持参でこっちの部屋へ押しかけて来たもんだからね」
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- 17 : 2013/11/08(金) 16:00:43 :
アニ「…その事は、もういいでしょ?///」モジモジ
ユーク「まぁ俺はそれが嬉しかったから、眠れなかっただけなんだけどね?」ケロッ
アニ「……ごめん///」
ユーク「いいよ、いつでもおいで?」ニコ
アニ「……うん、また行くかも///」
ユーク「今日は、どこを回ってみようか?」
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- 18 : 2013/11/08(金) 16:00:58 :
アニ「ゆっくり食べて、ゆっくり見て回りましょ」
アニ「一応、104期優先で装置の検査をした理由は、分かったんだし」パクパク
ユーク「(嘘ついてなきゃ、の話だがな)」モグモグ
ユーク「折角遠出したのに、理由も分からないんじゃ、溜まったもんじゃないからな」
アニ「(それは、建前上の理由?)」チラ
ユーク「(そゆこと)」チラ
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- 19 : 2013/11/08(金) 16:01:13 :
アニ「アンタは、私の希望ばかり聞いてるけど、アンタは行きたいところはないの?」
ユーク「今は、『あの情報』に直結するようなイベントがほしいな」
アニ「街を回ってみない事には、いけないんじゃない?」スクッ
ユーク「そうだな、何があるか分からないんだし」ヨイショ
アニ「行って『ある』か『ない』かは、確率50%?」クス
ユーク「二次元理論なら、そゆこと!」ヨーシ!
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- 20 : 2013/11/08(金) 16:01:28 :
アニ「とりあえず、部屋に戻る?」
ユーク「そうだな。さっき言ってたマッサージしてやるよ!」
アニ「…変態」
ユーク「おいおい!だからさっき、変な事はしないって言ったじゃないか」プンプン
アニ「嘘だよ。信じてるからさ」ニコ
ユーク「…ありがと」
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- 21 : 2013/11/08(金) 16:01:46 :
アニ「それじゃあ、戻ろうか」
ユーク「そうだな。ご馳走様でした」スッ
アニ「忘れるところだった…ご馳走様でした」スッ
ユーク「それじゃあ、行こう」スタスタ
アニ「うん」トコトコ
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- 22 : 2013/11/08(金) 16:41:07 :
- 面白いです! 期待!
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- 23 : 2013/11/08(金) 17:55:31 :
- 最近忙しくて読めなかったー
やっと追いつきました
期待!
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- 24 : 2013/11/08(金) 18:41:22 :
――――部屋――――
アニ「――――それじゃあ、お願い」ゴロン
ユーク「腰だけ?」
アニ「今は腰だけでいいや」
ユーク「はいよ」グイッグイッ
アニ「いい感じ」
ユーク「アニの身体は細すぎて、力加減を間違えたら一発で折れそうだ」グイッグイッ
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- 25 : 2013/11/08(金) 18:42:06 :
アニ「え!?ちょ、ちょっと気を付けてね!?」アセアセ
ユーク「大丈夫だ。もう…コントロールは出来るようになってるからさ」
アニ「そ、そう。ならいいや」ゴロン
ユーク「続けるよ?」
アニ「うん、お願い」ジッ
ユーク「……」グイッグイッ
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- 26 : 2013/11/08(金) 18:44:20 :
アニ「(効くなぁ)」グテーン
ユーク「(アニ、だらけ過ぎだ…)」グイッグイッ
アニ「(折角だし、“あれ”も頼もうかなぁ?)」
ユーク「――――終わったよ、アニ?」
アニ「ありがと。気持ち良かったよ」
ユーク「アニの身体は、華奢で危なっかしいな」
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- 27 : 2013/11/08(金) 18:44:37 :
アニ「私だって、ずっと鍛えてたんだけどね」プニプニ
ユーク「その割には、腕も柔らかそうだな」
アニ「変態」
ユーク「ちょっと!」
アニ「冗談」クスリ
ユーク「もう!」プンプン
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- 28 : 2013/11/08(金) 18:45:01 :
アニ「ねぇ、それよりさ…」スッ
ユーク「…近づいて来て、どうかした?」
アニ「…“あれ”やってくれない?」ジッ
ユーク「朝から?」クスリ
アニ「うん…ダメ?」ジーーッ
ユーク「別にいいよ?」
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- 29 : 2013/11/08(金) 18:45:32 :
アニ「やったね!」パァァ
ユーク「柔らかいベッドもあるし、丁度いいね」チラ
アニ「訓練兵時代は、倉庫にあった長椅子に、2人で腰掛けてたもんね」
ユーク「あれも初めは硬くて、後々腰が痛くなったんだよな」アハハ
アニ「だから次回からは、毛布を持って来て、椅子に敷いてたんじゃないか」
ユーク「アニはいつも寝ちゃうから、俺も毛布を持って来て、掛けてあげたりしたね」クスッ
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- 30 : 2013/11/08(金) 18:47:20 :
アニ「だ、だって、アンタの耳掃除は気持ち良すぎて、どうしても眠たくなるんだよ///」
ユーク「ふぅーん」ニヤリ
アニ「な、何さっ!?///」プンプン
ユーク「…じゃあ、アニ。どうぞ?」スッ
アニ「うん…今日もお願いします///」ゴロン ジッ
ユーク「よぉーし、今日も発掘だ!」ホジホジ
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- 31 : 2013/11/08(金) 18:47:32 :
アニ「……///」ジッ
ユーク「……」ホジホジ
アニ「(気持ちいいなぁ♪)」
ユーク「――――はい、今日も終わりだよ」
アニ「ありがと、気持ち良かったよ」
ユーク「それは良かった」ニカッ
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- 32 : 2013/11/08(金) 18:47:45 :
アニ「じゃあ、私は部屋に戻って、準備してくるね?」
ユーク「じゃあ、10分後に部屋の前な?」
アニ「わかった」
ガチャ バタン
ユーク「俺も準備しようか!」ガソゴソ
ユーク「(今日は何があるだろうなぁ?)」
――――――――
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- 33 : 2013/11/08(金) 18:47:55 :
ユーク「準備は出来たね?」
アニ「とは言っても、特別持って行く物はないけどね」
ユーク「財布くらいだね」
アニ「また、サシャと闘う?」クスリ
ユーク「いや、当分いいや」アセアセ
アニ「(『当分』…か)」
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- 34 : 2013/11/08(金) 18:50:32 :
ユーク「どうかした?」
アニ「ううん、何でもないさ」
ユーク「(アニはこれまでの日常を捨てる事が惜しいのだろうか?)」
アニ「(ユーク、ちゃんと捨てられるのかな?)」
ユーク「…もう行こうか」
アニ「そうだね、行こう――――」
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- 35 : 2013/11/08(金) 19:49:23 :
――――宿 受付前――――
アニ「ん?玄関前で誰か待ってるよ?」
ユーク「…ジャンじゃね?」
ジャン「よぉ、ユーク、待ってたぜ?」
ユーク「今日は、何か用か?」
ジャン「おいおい、約束を忘れたとは言わせねぇぞ?」
アニ「(約束なんてしてたっけ?)」
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- 36 : 2013/11/08(金) 19:49:40 :
ユーク「……覚えてるよ」
ジャン「なら、いいんだ。マルコのところに行くぞ?」
ユーク「(あぁ、その約束か。ちょっと出来事多すぎて、忘れそうだった)」
アニ「(ユークのこの顔は、今思い出したって感じだ)」ジッ
ジャン「ほら、もたもたしてんなよ?」グイグイ
ユーク「わかったから、引っ張るなよ。寝起きなんだ…」ユラユラ
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- 37 : 2013/11/08(金) 19:51:44 :
ユーク「(まぁ、テキトーな口実なんだけどね)」
ジャン「へっ、だらしねぇなー」ケッ
アニ「(…私もまだ少し眠い)」ウトウト
ジャン「マルコも待ってるぞ?」グイグイ
ユーク「はいはい、ジャンもマルコ好きだな――――」
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- 38 : 2013/11/08(金) 19:51:58 :
――――病院――――
コンコンコン
「はい、どうぞ」
ガチャ
ユーク「失礼します」
アニ「……」スッ
マルコ「ユーク!久しぶりだね!!」
ユーク「あぁ、マルコ!無事で何よりだ。よかった」ホッ
アニ「……」
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- 39 : 2013/11/08(金) 19:52:13 :
マルコ「あぁ、この命があるのも君のおかげだ。ありがとう」ペコリ
ユーク「感謝の気持ちは受け取ったぞ。もう頭あげてくれ」
マルコ「では、失礼して」スッ
ユーク「怪我人はゆっくり休んでろよ?それが俺にとって、なにより安心する」
ジャン「へっ、てめぇも言うじゃねぇか」ハッハッハ
マルコ「ジャン、ユークの心情も察してあげて」
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- 40 : 2013/11/08(金) 19:53:40 :
ジャン「…わかったよ」
マルコ「ありがと、ジャン」
ユーク「……」
アニ「……」
ユーク「…マルコ、お前の席はちゃんとある。焦らずに治して来い」
マルコ「…そうか。それを聞いて安心したよ」
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- 41 : 2013/11/08(金) 19:53:47 :
ユーク「あぁ」
マルコ「これで、落ち着いて療養できるよ」ホッ
ユーク「…待ってるからな」
マルコ「…遅れていくよ」
ユーク「あぁ!」
ユーク「(もしかしたら、その時には既に…)」
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- 42 : 2013/11/08(金) 19:54:00 :
マルコ「でもジャンは、意外だったよね」
ジャン「あん?」
ユーク「お前もずっと、憲兵団に行く!って息巻いていたじゃないか」
ジャン「…そうだったな」
マルコ「……」
ジャン「それも…もう随分と昔のような気がする」
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- 43 : 2013/11/08(金) 19:54:24 :
マルコ「…どうして?」
ジャン「何がだ?」
マルコ「…どうして、その選択をしたの?」
ジャン「…さぁな」
ジャン「俺は…何を考えてたんだろうな」
アニ「……」
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- 44 : 2013/11/08(金) 19:54:51 :
ジャン「いや…きっと俺は解ってて、この道を選んだ」
ジャン「これが…俺の生き方なんだって」
ユーク「そうか」
ジャン「おう」
マルコ「…頑張れよ、ジャン!」
ジャン「おうよ!」
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- 45 : 2013/11/08(金) 19:57:14 :
ジャン「ぜってぇ、巨人をブッコロしてやるからな!!」
マルコ「ジャン…」
ユーク「俺もお前の活躍を期待してるぞ?」
ジャン「へっ、任せとけってんだよ!」
マルコ「……」
アニ「……」
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- 46 : 2013/11/08(金) 19:57:49 :
ユーク「まっ、辛気臭い話は、これで終わりにしよう!」パンッ!
ジャン「なんだよ、俺が意気込みを語ってたんだぞ?」
アニ「まぁそれは、また今度でもいいじゃないか」
ジャン「アニまで…」
マルコ「その元気はまた今度、僕を励ましに来てくれた時の為に取っておいてよ」
ジャン「わかったよ」
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- 47 : 2013/11/08(金) 19:58:02 :
ユーク「そうだ、マルコ!」ピコーン
マルコ「何だい?」
ユーク「一昨日、ミーナとジャンが街で2人で居るところを見たぞ?」ニヤニヤ
マルコ「え!?」
ジャン「は!?」
アニ「(また、羽目を外して…)」
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- 48 : 2013/11/08(金) 19:58:13 :
マルコ「え?ジャ、ジャン…どういう事だい?」ワナワナ
ジャン「い、いや。ちげぇって!!」アセアセ
ユーク「何が違うんだ?事実だろ?」ニマニマ
ジャン「おいこら、ユーク!誤解を生むようなニュアンスは止めろよな!!」
ユーク「俺は何も嘘は言ってないだけどなぁ?」ニヤニヤ
マルコ「2人は何をしていたの?」ワナワナ
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- 49 : 2013/11/08(金) 19:58:35 :
ユーク「デートかな?」ニマニマ
ジャン「ちげぇわ!!」ドンッ
アニ「ジャン、騒がないで」
ジャン「おいアニ!お前も俺達と一緒に居ただろうが!!」
ジャン「なんとかして、この馬鹿を止めやがれ!!」ウガァァーー!
ユーク「落ち着けよ、ジャン」
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- 50 : 2013/11/08(金) 19:59:30 :
ジャン「何が落ち着けだ!」
マルコ「ジャン!君は彼女と一体――」
ジャン「俺達は、4人で飯を食いに行っただけだ!」
マルコ「――何を…え?飯?」
ユーク「……」ニマニマ
アニ「……はぁ」
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- 51 : 2013/11/08(金) 19:59:45 :
ユーク「あぁ、そうだったな」
ユーク「その前にジャンとミーナが2人で話しているところを通りかかり」
ユーク「驚かそうと近づいたら、そういう流れになった」
ユーク「だろ?」ニヤニヤ
ジャン「てめぇ…」ギリギリ
マルコ「な、なんだ。それだけの事か…」ホッ
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- 52 : 2013/11/08(金) 20:00:08 :
ユーク「マルコも心配そうだな?」ニマニマ
マルコ「え!?そ、それは…」アセアセ
ユーク「まっ、もう周知の事実だし、今更普通に、お前達を囃《はや》し立ててもなぁ」
ユーク「面白くないだろ?」ニシシ
アニ「そう言う訳で、こいつの悪巧みだったってわけ」ハァ
マルコ「な、なんだ。心配させないでよ、ユーク」ドキドキ
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- 53 : 2013/11/08(金) 20:00:32 :
ユーク「悪かったな」
ジャン「寧ろ俺が、一番の被害者じゃねぇのか?」ユサユサ
ユーク「そういう見解もありかもな?」ツーン
ジャン「てめぇはそれを狙ってやがっただろうが?」ユサユサ
ユーク「さぁ、どうだろうねぇ」グラグラ
アニ「もう、その辺にしておきな」グッ
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- 54 : 2013/11/08(金) 20:01:03 :
ジャン「なんだよ、アニ。邪魔するな!」
アニ「……」ジッ
ジャン「うっ、わかったよ。くそっ」パッ
ジャン「アニに助けられたな」ヘッ
ユーク「そうだな。きっとそうなると思ってたよ?」チラ
アニ「……」プイッ
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- 55 : 2013/11/08(金) 20:01:27 :
ジャン「全く、てめぇはよ…」イジイジ
ユーク「まぁ、俺なりの元気のつけさせ方だ」ニッ
ジャン「素直じゃねぇんだよ、テメェの方法は」
マルコ「ジャンがそれを言うかな?」クスス
アニ「全くだ」クスッ
ユーク「じゃあ、お後が宜しい様で…」
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- 56 : 2013/11/08(金) 20:02:24 :
ジャン「だから、俺の腹の虫は治まってねぇっての!!」
ユーク「あれ?そうなのか?」ケロッ
アニ「(そりゃあ、そうだろうね)」ハァ
ジャン「――――」ギャーギャー ガミガミ
ユーク「――――」ハハハッ ケラケラ
マルコ「(元気になったよ。ありがとね、3人とも――――)」
――――――――
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- 57 : 2013/11/08(金) 20:02:54 :
ユーク「それじゃあ、俺達はそろそろ帰ることにするよ。養生してくれ」
アニ「そうだね、お邪魔したよ」
ジャン「俺は、もう少し話してから行く」
マルコ「ありがとう、ジャン」
マルコ「そして2人とも、今日はありがとう」
マルコ「また会えて、とても嬉しかったよ」
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- 58 : 2013/11/08(金) 20:05:57 :
ユーク「…こっちに来たら、また一緒に居られるさ」
アニ「新しい同期も居るよ」
マルコ「うん。そっちの生活も楽しみにしてるよ!」
ユーク「それじゃあな」
アニ「またね」
ガチャ バタン
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- 59 : 2013/11/08(金) 20:06:11 :
ジャン「いい仲間を持ったな、マルコ」ジーン
マルコ「うん。彼らには感謝してもしきれないよ」
ジャン「憲兵団へ行っても、ぜってぇ折れんじゃねぇぞ?」ニカッ
マルコ「勿論さっ!僕にできる事は、ひたすら頑張る事だけだからね」
ジャン「あいつらとも…仲良くな?」
マルコ「うん!絶対ね!!――――」
――――――――
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- 60 : 2013/11/08(金) 20:06:43 :
マルコ…君は知らないから、落ち着いていられる
対して、俺達の心情は…
いや、見つめるものは、唯一つだけ
“あの時”…そう誓ったから――――
To be continued...
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- 61 : 2013/11/08(金) 20:07:54 :
【あとがき】
誰も知らず、自分だけが知っているという事
その幻影は、己の優越感、或《あるい》は自尊心を煽り、冷静さを失わせる
その迷いや葛藤を乗り越える為の方法には、――――等が挙げられる
それを見つけられるのもまた、各々の出逢いと努力次第――――
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- 62 : 2013/11/08(金) 20:10:23 :
【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】
――本編――
【13/11/06 進撃の巨人Another 第18話 『以心』】
http://www.ssnote.net/archives/2219
【13/11/05 進撃の巨人Another 第17話 『志と命』】
http://www.ssnote.net/archives/2140
【13/11/04 進撃の巨人Another 第16話 『選ぶ』】
http://www.ssnote.net/archives/2041
【13/11/03 進撃の巨人Another 第15話 『悪癖』】
http://www.ssnote.net/archives/1992
【13/11/02 進撃の巨人Another 第14話 『クチは...』】
http://www.ssnote.net/archives/1943
【13/11/01 進撃の巨人Another 第13話 『ドウキ』】
http://www.ssnote.net/archives/1886
【13/10/31 進撃の巨人Another 第12話 『人柄』】
http://www.ssnote.net/archives/1841
【13/10/30 進撃の巨人Another 第11話 『危機と嬉々』】
http://www.ssnote.net/archives/1815
【13/10/29 進撃の巨人Another 第10話 『見上げる先』】
http://www.ssnote.net/archives/1748
【13/10/28 進撃の巨人Another 第9話 『辛辣』】
http://www.ssnote.net/archives/1702
【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
http://www.ssnote.net/archives/805
【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
http://www.ssnote.net/archives/800
【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
http://www.ssnote.net/archives/796
【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
http://www.ssnote.net/archives/795
【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
http://www.ssnote.net/archives/793
【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
http://www.ssnote.net/archives/792
【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
http://www.ssnote.net/archives/791
【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
http://www.ssnote.net/archives/790
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- 63 : 2013/11/08(金) 20:10:34 :
――番外編――
【執筆中 進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話】
http://www.ssnote.net/archives/2257
【13/10/27 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話】
http://www.ssnote.net/archives/1550
【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
http://www.ssnote.net/archives/1374
【13/10/15 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
http://www.ssnote.net/archives/1078
【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
http://www.ssnote.net/archives/1040
【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
http://www.ssnote.net/archives/941
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
http://www.ssnote.net/archives/923
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
http://www.ssnote.net/archives/878
【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
http://www.ssnote.net/archives/845
――雑談――
【13/10/14 進撃の巨人Another シリーズ ――思い出(過去コメント)保管所――】
http://www.ssnote.net/archives/1038
【13/10/12 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
http://www.ssnote.net/archives/924
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- 64 : 2013/11/08(金) 20:12:22 :
- 今日は本編19話をお送りしました
明日は、番外編9話part2です
多分この先は、交互に公開していく予定
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- 65 : 2013/11/08(金) 20:14:19 :
- >>22
面白いの一言だけで、投稿する意義が生まれます
ありがとう!
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- 66 : 2013/11/08(金) 20:19:16 :
- >>23
アロマさん、久しぶりですね
受験を控えた学生さん方が、PC画面から離れていく季節となりましたね
高校、大学受験を経験した者として、皆がここを離れずに且つ、
勉強に勤しんでもらえるような、アドバイススレッドでも立ち上げて、
皆さんにエールを送りたいなぁと思え始めて来ました(お節介精神
大体言いたい事は纏まっているので、必要とあればお教えします。
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- 67 : 2013/11/08(金) 22:19:08 :
- 勉強が大変でも
My.LoさんのSSは見に来ます!
受験生に是非ともアドバイスをお願いしますm(_ _)m
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- 68 : 2013/11/08(金) 23:30:40 :
- 私は高校2年なんですけど…
勉強方法がわかりません!
-
- 69 : 2014/11/26(水) 22:54:00 :
- いいssです
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- 70 : 2020/10/06(火) 13:30:24 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
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