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進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話 『宿願の味は、未知の味』

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  1. 1 : : 2013/11/07(木) 09:53:42

    進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話


    ――Part 1――

    ――――前回までのあらすじ――――

    104期訓練兵「ユーク・トラス」は、人類抹殺の使命と4人で帰郷するという
    宿願を胸に秘め、今日もミカサの魔の手から逃れるべく、走り続ける!

    地獄と化した長距離走、死屍累々が積み上げられてゆく中で、特に理由のない天使の僥倖がジャンを襲った!?

    ミカサはというと、クリスタとアニに気を取られ、あっちにふらふら~こっちにふらふら~

    アニはというと、決死の覚悟でユークに甘え、鬱憤を全て晴らし切った!!――――


    ――――――――
    ――――
    ――

  2. 2 : : 2013/11/07(木) 09:54:45

    ――――朝 食堂――――

    ユーク「(俺のたった一言の所為で、あの地獄になってしまったんだ)」ゾワゾワ

    ユーク「(…少々、責任を感じている)」ズーン

    ユーク「(ミカサが何をしていたのかなんて、俺は知る由はない)」

    ユーク「(ので、言及はなし!!)」

    ユーク「(アニは…可愛かったな。普段ツンツンしてるから)」

    ユーク「(たまにああやって、思いっきり甘えたくなるんだろうね)」モダエ
  3. 3 : : 2013/11/07(木) 09:55:08

    ユーク「(だが、ミカサが耳に弱点があったとは、意外だった)」

    ユーク「(ピンチになったら、息吹きかけて、虐めてやろう)」ニヤリ

    アニ「(ユークの百面相にも、もう慣れた)」モグモグ


    ミカサ「おはよう、2人とも」ジャーン

    ユーク「おはよう、ミカサ」

    アニ「どうしたの?特に大きくもない胸を張って」シレッ
  4. 4 : : 2013/11/07(木) 09:55:43

    ミカサ「がーん!!ア、アニ、何という事を…それは言わないって…」ワナワナ

    アニ「別に私はそんなこと言ってないけど?」ツーン

    ミカサ「そんな、そんな…」ガクッ

    ユーク「(早速やってみようかな?)」ソーット


    「ふぅっ」


    ミカサ「ひゃぁんっ///」ビックゥッ!!

    アニ「え?」
  5. 5 : : 2013/11/07(木) 09:55:59

    ミカサ「……な、何でもない///」キリッ

    ユーク「(もう、おせぇよ…くくっ…)」プルプル

    ミカサ「ユークぅっ…///」キッ

    ユーク「(弱点知ったからには、もう恐るるに足らずだな)」ニヤニヤ

    ミカサ「くぅぅっ…///」キッ

    アニ「アンタら、なんかあったの?」
  6. 6 : : 2013/11/07(木) 09:56:23

    ユーク「いや、べつにぃ?」ニヤリ

    ミカサ「そ、その通り、何でもない」アタフタ

    ミカサ「ので、気にしなくてもいい///」キリッ

    ユーク「(まだ、顔赤いよ?…ふふっ)」クスクス

    ミカサ「(後で覚えていなさい…)」ジッ

    アニ「ふぅーん…」ジーーッ
  7. 7 : : 2013/11/07(木) 09:56:39

    ミカサ「そ、それよりご飯を食べに来た…じゃなかった」

    ミカサ「2人とも、これを見てほしい」バーンッ

    ユーク「パーカーがどうかしたか?珍しい色だな、ピンクなんて」

    アニ「あっ!それ、もしかして」ピーントナ!

    ミカサ「その通り。以前アニが、初めて私に選んでくれた、可愛い桃色パーカー(Lサイズ)」
        (『――番外編―― 第4話』参照)

    ユーク「あぁ、そんな事もあったねぇ。他の服もあったから、忘れてたよ」
  8. 8 : : 2013/11/07(木) 09:57:54

    アニ「やっと着てくれたんだね!」パァァ

    ミカサ「ええ、アニには、少しお待たせしてしまった」

    ユーク「どうして買ってすぐ、着なかったんだい?ずっと仕舞ってたの?」

    ミカサ「最近は、気温も高かったから、着る機会が中々なかった」

    アニ「今日は少し寒いくらいだからね」

    ミカサ「ええ。その通り」
  9. 9 : : 2013/11/07(木) 09:58:19

    ミカサ「ので、ようやく今日着てきて、2人に見せるつもりで来た!」ババーンッ

    ユーク「うん、似合ってるな。いい感じに」

    アニ「やっぱり、私の見立ては正しかったでしょ?」フフン

    ミカサ「ええ、初めて勧められた服がパーカーというもの気になってけれど」

    ミカサ「いざ着てみると、中々着心地が良かった」ホッコリ

    アニ「私は嬉しかったよ。買い物から帰ったあの日の夜に、ミカサが部屋でさ」
  10. 10 : : 2013/11/07(木) 09:58:50
    ふぅ やっと追い付いた
    全部見ました 期待してます
  11. 11 : : 2013/11/07(木) 10:00:02

    アニ「買ってきた服を広げてた時に、そのパーカーちゃんと買ってくれてた事に」ジーン

    ミカサ「ええ、友達が勧めてくれた服ならば、買わない理由はない」

    ミカサ「初めて勧められたものなら尚更」

    ユーク「(友達…か。良いもんだな)」ジーン

    アニ「(私…ミカサと友達になっても…いいのかな?)」

    ユーク「(…心配するな。今はいいんだよ?)」チラ
  12. 12 : : 2013/11/07(木) 10:00:16

    ミカサ「勿論、ユークも私の大切な友達」ギュ

    ユーク「ありがとう、ミカサ。俺もミカサの事は大事にするよ」ギュ

    アニ「ん?ちょっと待って、なんかその雰囲気はおかしい」チョット

    ミカサ「ユーク…」

    ユーク「ミカサ…」

    アニ「ねぇ、ちょっと、ねぇねぇ」ユサユサ
  13. 13 : : 2013/11/07(木) 10:01:19

    ユーク「ふっ…なんてね!!」ブン

    アニ「わっ!何々?」ビックリ

    ミカサ「アニ、安心して。前にも言った様に、貴方からユークを奪ったりはしない」ニコ
        (『――番外編―― 第6話』参照)

    アニ「そ、そんな事を心配しているんじゃないんだけどさ」ドキドキ

    ユーク「咄嗟に合わせたけどさ、ミカサ」チラ

    ミカサ「何、ユーク?」
  14. 14 : : 2013/11/07(木) 10:04:31

    ユーク「そうやって、無造作に人の手を握るのは止めた方がいいんじゃない?」

    ミカサ「なぜ?」キョトン

    ユーク「仮にも君は主席で、顔立ちだっていいんだからさ」

    ユーク「勘違いしちゃう人が、必ずいるよ?」

    ミカサ「それは気付かなかった。注意しよう」

    ユーク「それがいいよ、きっと」
  15. 15 : : 2013/11/07(木) 10:05:50

    ミカサ「でも、人(アニ)の手を唐突に握るのは、貴方も同じ事」

    ユーク「え?そうだっけ?」ウーン

    アニ「ほんとだよ、全く…」ブツブツ

    ユーク「え?アニ、何だって?」ケロッ

    アニ「…なんでもないさっ!」プイッ

    ミカサ「……」ニッコリ

    ユーク「…わっかんないなぁ」アハハ



  16. 16 : : 2013/11/07(木) 10:48:08

    ――――夜 女子寮 談話室――――

    ミカサ「そういえば、アニ」

    アニ「ん、なんだい?」

    ミカサ「今度の休みにでも料理を教えてほしい」

    アニ「…あぁ、そういえば、そんな約束もあったねぇ。今じゃ懐かしい感じが…」

    ミカサ「ええ、お花見の時に話した、その約束の事」
        (『――番外編―― 第2話』参照)

    アニ「何を作りたいとかは、決めてあるのかい?」
  17. 17 : : 2013/11/07(木) 10:48:48

    ミカサ「いいえ。というより、私はほとんど料理はできない」

    アニ「そうだったんだ」

    ミカサ「これでは将来、私の愛情でエレンのお腹を満たしてあげる事が出来ない」シュン

    ミカサ「ので、料理の腕に定評のあるアニが薦める家庭料理が作れるようになりたい」

    アニ「わかったよ。じゃあ一晩考えておくから、また明日の夜にでも声掛けてよ」ヒラヒラ

    ミカサ「わかった。アニ、おやすみなさい」フリフリ

  18. 18 : : 2013/11/07(木) 10:49:01


    クリスタ「ねぇミカサ、今の話なんだけどさ」ヒョコッ

    ミカサ「クリスタ、聞いていたの?」

    クリスタ「うん、それでね。わ、私もアニに料理を習いたんだけど…ダメかな?」

    ミカサ「それは、アニに聞いてみないと分からない」

    クリスタ「そっかぁ。じゃあ明日アニに聞いてみようかな?」

    ミカサ「そうするのが一番いいと思う」
  19. 19 : : 2013/11/07(木) 10:49:49

    クリスタ「ミカサ一緒に居てくれる?居てくれるだけでいいからさ」ユサユサ

    ミカサ「わかった。一緒に立ち会おう。アニならきっと承諾してくれるはず」グラグラ

    クリスタ「やったぁ!じゃあ私も部屋に戻るから、また明日ねっ!!」タタタ

    ミカサ「行ってしまった。ああ見えて、素早いクリスタ」ジーーッ

    ミカサ「…ところで。クリスタはなぜ料理を習いたいと思ったのだろうか?」

    ミカサ「(うぅーん…)」ナヤミ
  20. 20 : : 2013/11/07(木) 11:10:11


    「(なんか、面白くなりそうな、恋の予感発見!!)」ワクワク

    「(こちらから、美味しそうなお話が…)」グゥゥ

    「(クリスタぁ、私はぁぁ…?)」ドンヨリ


  21. 21 : : 2013/11/07(木) 11:10:26

    ――――翌日の夜 女子寮 談話室――――

    ミカサ「――――というわけで、クリスタも料理教室に加わりたいのだけれど、構わない?」

    クリスタ「お願い、アニ!!」ウルウル

    アニ「別に構わないよ」

    クリスタ「やったぁ!!」ピョンピョン

    ミカサ「良かったわね、クリスタ」ニコ

    アニ「でも2人なら、少し厳しめにして追い込みかけるから、覚悟しといてね?」ツーン
  22. 22 : : 2013/11/07(木) 11:10:50

    クリスタ「は、はい!先生!!」バッ

    ミカサ「わかりました、教官!!」バッ

    アニ「私は教官でも先生でもないからね?」クスッ

    ミカサ「それで、私達でも作れるような家庭料理は、考えてくれただろうか?」

    クリスタ「私も知りたいなっ!!」キラキラ

    アニ「うん、これをマスターすれば、いろんな料理に応用できるし」
  23. 23 : : 2013/11/07(木) 11:11:13

    アニ「もう初めから、それで行っちゃおうかと思ってる」

    ミカサ「おお!心強い」

    クリスタ「私、頑張るよ!!」フンス

    アニ「それじゃあ、発表するね」

    ミカサ「わくわく」

    クリスタ「どきどき」
  24. 24 : : 2013/11/07(木) 11:11:44

    アニ「擬態語を口に出して、どうするんだい?」クスッ

    ミカサ「失敬」ワクワク

    クリスタ「胸が高鳴っちゃって」ドキドキ

    アニ「料理のお題は、ズバリ!シチューだね」ババーン

    ミカサ「おお、意外と身近なものだった」

    クリスタ「たまに訓練所でも出るもんね、シチュー」ナットク
  25. 25 : : 2013/11/07(木) 11:12:11

    アニ「そっ!シチューの料理法は色々な基礎が含まれているんだよ」

    アニ「それらを会得すれば、他の料理を作る時にも、それらの基礎が役立つんだよ」ウンチク

    ミカサ「料理は決まったが、材料はどうしようか」ウヌヌ

    クリスタ「そっかぁ、大事な事を忘れてた」アラマ!

    アニ「問題はそこだよね。お金も掛かるし、どうやって調達しようか…」


    「そういう事なら、お任せください!!」ババーン

  26. 26 : : 2013/11/07(木) 11:12:32


    ミカサ「一体、誰?」キョロキョロ

    クリスタ「どこにいるの?」キョロキョロ

    サシャ「ここです!」

    アニ「サシャ、一体何の用?」

    サシャ「食材の事なら、私にお任せください」ムネ ドンッ

    アニ「…一応、聞くけど、どうやって?」
  27. 27 : : 2013/11/07(木) 11:13:16

    サシャ「そんなの簡単な話です。食料庫から…」

    ミカサ「却下」

    クリスタ「そうだよ、サシャ?いけないことはダメなんだからねっ」メッ

    アニ「まぁそういう事だ。盗むくらいなら、初めから料理なんてするべきじゃない」

    ミカサ「サシャ、協力してくれようとする気持ちは嬉しいけれど」

    ミカサ「私達は、純粋に相手に喜んでほしくて、料理を振る舞いたい」
  28. 28 : : 2013/11/07(木) 11:14:03

    ミカサ「ので、無粋な真似は無用」キュッ

    クリスタ「そんなことしたら、もう口利いてあげないよ?」プンプン

    サシャ「あぁっ!そんな、女神様ぁ」スリスリ

    サシャ「もう、“言いません”から、許してくださぁーい!!」

    クリスタ「わかったよ。もう“行っちゃ”だめだからね?」

    サシャ「はいぃぃ」
  29. 29 : : 2013/11/07(木) 11:14:48

    アニ「…なんか、ちょっとすれ違いが起きたような気がするんだけど」

    ミカサ「それはきっと、気のせいではない」

    ミカサ「(サシャは『もう言わない』と言ったが、『もう行かない』とは言わなかった)」

    ミカサ「(おそらく、この部分だろう…やれやれ)」


    クリスタ「それじゃあ、改めて、食料の確保はどうしようか?」

    アニ「普通に、街に出て買い出しに行くんじゃ駄目なのかい?」
  30. 30 : : 2013/11/07(木) 11:15:36

    ミカサ「お金が掛かるのは仕方ない。ので、3人で買いに行こう」

    サシャ「あれ?私は?」

    アニ「アンタはいいよ。つまみ食いされても困るし」

    クリスタ「大人しくお留守番しててね?」ニコ

    サシャ「あぁっ!女神の笑顔が悪魔に見えますぅ」

    アニ「今回は、男どもに荷物持ち頼むかい?」
  31. 31 : : 2013/11/07(木) 11:15:54

    ミカサ「いいえ、今回は私たちの力だけで成し遂げたい」

    ミカサ「ので、エレン達の力は、一切借りないつもり」

    アニ「(誰も『エレンに』とは言ってないけど)」

    ミカサ「アニもユークに頼むのは、駄目だから」メッ

    アニ「別に頼むつもりもなかったよ。(なんで、あいつの名前を出す?)」

    クリスタ「よーし、気合入って来たぁ!!」
  32. 32 : : 2013/11/07(木) 11:19:01

    ミカサ「ところで、クリスタ」

    クリスタ「なぁに、ミカサ?」

    ミカサ「貴方は、一体誰に料理を振る舞うつもりなの?」

    アニ「それは、私も少し興味あるね。あのクリスタだし」

    クリスタ「え!?『あの』って何?『あの』って」

    アニ「いや別に…“あの女神が…”、的な意味で」シレッ

  33. 33 : : 2013/11/07(木) 11:19:36

    クリスタ「うぅーん、よくわかんないよ」キョトン

    ミカサ「(クリスタ、恐ろしい子…)」

    ミカサ「それで、誰なの?」ズイッ

    アニ「……」ジーーッ

    クリスタ「え、そ、そのぉ」アセアセ ドキドキ

    クリスタ「じ、自分で食べるために、料理の腕を磨きたかったんだよっ!」ビシッ
  34. 34 : : 2013/11/07(木) 11:20:09

    ミカサ「(この反応…間違いなく、嘘)」ジッ

    アニ「(動揺を隠しきれてない…これは、嘘だね)」ジッ

    クリスタ「う、うぅぅ…」タジタジ

    ミカサ「白状したほうが、気も晴れて楽になる。さぁ!」

    アニ「もう観念して、言ってしまいな」

    クリスタ「う、うん。実は…ジャンに食べてもらいなぁ、って思ったりして…」モジモジ
  35. 35 : : 2013/11/07(木) 11:20:37

    ミカサ「何と!」

    アニ「意外な人物の名が挙がったね」


    「クリスタァァァ!!」ガバッ

    「話は聞かせてもらったぁ!!」ビュンッ


    クリスタ「きゃ、何々?」ドキリ

    ユミル「やっぱお前、あの馬面野郎の事が好きだったのかぁ!?」ギュウギュウ
  36. 36 : : 2013/11/07(木) 11:20:54

    ミーナ「ねぇねぇクリスタ、今の話本当?広めてもいい?ねぇ広めてもいいよね?」ユサユサ

    クリスタ「うぅ、助けてぇ、ミカサぁ、アニぃ」チラチラ

    ミカサ「仕方ない。2人を引き離そう」ポイポイ

    ユミル「ぎゃすっ」ドシン

    ミーナ「いやんっ」ドテン

    アニ「私、要らなかったね」ヤッパリ
  37. 37 : : 2013/11/07(木) 11:21:27

    ミカサ「ユミル、そんな声はおしとやかではない」

    ミカサ「ので、矯正すべき」

    ミカサ「仮にも貴方は女の子なのだから」

    ユミル「いってて、いいんだよ、そんなことは…それよりっ!!」クワッ

    クリスタ「(びくりっ)!!」ドキンッ

    ユミル「おいおいおい、クリスタぁ、ジャンの事好きなのか?そうなのか?」
  38. 38 : : 2013/11/07(木) 11:22:17

    クリスタ「そんな事、誰も言ってないよぉ」ビクビク

    ミーナ「ねぇねぇ、クリスタ!広めてもいいよね?」

    ミーナ「見出しは、『天使と馬の釣り合わぬ恋!!』なんてね」キャハハ

    クリスタ「えぇ!!ちょっと、ミーナも絶対に言いふらさないでよぉ」グスッグスッ

    ミカサ「天使が泣いた」キッ

    ミカサ「ので、成敗、成敗!!」ポイポイ
  39. 39 : : 2013/11/07(木) 11:22:31

    ユミル「ぎゃすっ、またか」ドテーン

    ミーナ「ミカサ、力強すぎーーっ!!」ヒューン ドシンッ

    アニ「ミーナだけ豪快に飛んでいった。軽々と10mくらい」

    ミカサ「天使は私が守る!」キリッ

    アニ「アンタ、趣旨変わってるよ。アンタが守りたいのは、エレンでしょ?」

    ミカサ「そうだった。本質を見失う所だった」ハッ
  40. 40 : : 2013/11/07(木) 11:22:43

    アニ「というわけだから、痛い目に遭いたくなかったら、サシャを連れて退散しな」

    アニ「邪魔で、全然話が進まないからさっ」シッシッ

    ユミル「うぅ、ひでぇ扱いだぜ」ヨロヨロ

    ミーナ「……」ピクピク

    サシャ「お腹空きましたぁ」グテーン

    アニ「めんどくさ…ミカサ、アンタが担いでひとっ走り、こいつらを送り届けて来てよ」
  41. 41 : : 2013/11/07(木) 11:22:59

    ミカサ「了解した。確かにこれでは、話が一向に進まない」ヒョイ


    タッタッタ

    ヨロヨロ

    ゴハンーー!


    クリスタ「やっと、落ち着いたね」

    アニ「全く、あいつら、出てきた意味あったんだろうか?」

  42. 42 : : 2013/11/07(木) 11:24:34


    ミカサ「ただいま」

    クリスタ「お帰り、ミカサ」

    アニ「早かったね」

    ミカサ「もう物語の邪魔はしないよう、調教してきた」

    クリスタ「調教って何を?」キョトン

    アニ「(純真な)アンタは、知らなくてもいい事だよ」

  43. 43 : : 2013/11/07(木) 11:25:02

    クリスタ「ふぅーん、そっかぁ」ポケーン

    ミカサ「私も話を進めたい。ので、さっきの買い物の話の続きを」

    アニ「そうだったね。じゃあ3人で今度の休暇に買い物に行って」

    アニ「午後は、食堂を借りて料理の練習をする。それでいい?」

    ミカサ「了解した。荷物運びは任せて」グッ

    アニ「そういえば、アンタが1人で100人力だったね」クス

    クリスタ「頼りになるなぁ、ミカサは」キラキラ


  44. 44 : : 2013/11/07(木) 11:27:32

    今日の分、終了です!

    今回からは『Part』とつけていきます

    文字検索でpartと打てば、区切りを確認できるので楽なんですよね

    本編を期待してくださっている方は、また番外編が終えるまでお待ちください
  45. 45 : : 2013/11/07(木) 11:35:37
    超面白かったです!次回も期待してます!
  46. 46 : : 2013/11/09(土) 11:42:17

    ――Part 2――

    ――――翌日 対人格闘訓練――――

    ユーク「アニとやるのは久しぶりだな」

    アニ「アンタは、ミカサにばかりに構い過ぎなんだよ」

    アニ「偶には、こっちに戻ってきな」

    ユーク「俺が構ってるんじゃなくて、向こうが寄ってくるんだけどな」

    アニ「…言い訳はいいから、いくよっ」スッ

    ユーク「はいはい、どうぞ」スッ

  47. 47 : : 2013/11/09(土) 11:42:38


    アニ「それでさ、話があるんだけどさ」ブン

    ユーク「ん、何?」サッ

    アニ「アンタ、好きな料理ってあったっけ?」ビュン

    ユーク「唐突だな…じゃあ、シチューかな」バシィ

    アニ「なんで?」グルン ビュン

    ユーク「あのとろける感じが好きでさ。それに野菜が万遍なく摂れるから料理としても好きだ」サッ
  48. 48 : : 2013/11/09(土) 11:43:56

    アニ「…そうなんだ」トリャ

    アニ「(私もシチュー作ろうかな?)」

    ユーク「それで、それを聞いて何かあるのか?」パシィ

    アニ「別に何でも…」ビュンッ

    アニ「(言っちゃった方が楽かな?)」

    ユーク「?」バシンッ
  49. 49 : : 2013/11/09(土) 11:44:15

    アニ「何でもないよ。攻守交代」スッ

    ユーク「わかった。行くぞ?」スッ

    アニ「ところでさ」ジッ

    ユーク「うん?」ウリャ

    アニ「今度の休暇って、アンタどこか出掛ける予定ある?」アマイ!

    ユーク「またエレン達と街にぶらぶらしに行くつもりだ」コレハ?
  50. 50 : : 2013/11/09(土) 11:44:53

    アニ「そう」ソコソコ

    アニ「(鉢合わせしたら、厄介だね。釘を刺しておこう)」

    ユーク「それが何か?」ムッ ジャア コレ!

    アニ「いや、ただね…」オソイヨ

    ユーク「またお菓子を奢ってほしいの?」フトルヨ?

    アニ「いや、そんなんじゃないよ」シツレイナ!
  51. 51 : : 2013/11/09(土) 11:45:10

    ユーク「じゃあ何だい?」ジョウダン ダヨ

    アニ「私もミカサとクリスタの3人で、出掛けるんだけどさ」アッソ

    ユーク「そうなのか、楽しんで来いよ」ニッ デモ ガイショク チュウイ

    アニ「うん、それはそうなんだけどさ」ワカッタ ッテバ

    ユーク「うん」ビュン

    アニ「その日はアンタ達が私達を見つけても、声を掛けたりしないでほしいんだよね」サッ
  52. 52 : : 2013/11/09(土) 11:45:52

    ユーク「…わかったよ、エレンにも気付かれたくないんだね?」ブン

    アニ「まぁそうだね。アンタが気を配ってくれれば、ミカサが喜ぶよ」バシィ

    ユーク「ミカサに関わるから、エレンに注意って事ね?」ビシィ

    アニ「そういう事。理解早いね」キツイ

    ユーク「それはどうも」オイウチ!

    アニ「ふぅ、このくらいでいいんじゃない?」アマイヨ!
  53. 53 : : 2013/11/09(土) 11:46:14

    ユーク「そうだな。時間も差し迫って来てるし、後はストレッチでもしていようか」オツカレ!

    アニ「……」

    ユーク「どうかした?」

    アニ「ねぇ、また頼みたいんだけど…?」ジッ

    ユーク「えぇ、どうしよっかなぁ。最近、頻繁だし…」チラ

    アニ「ねぇ、お願い」ジーーッ ギュ
  54. 54 : : 2013/11/09(土) 11:47:25

    ユーク「わかったよ。また夜にね」ニコ

    アニ「…うん、ありがと///」モジモジ

    ユーク「(上目遣いされたら、そりゃ断れませんよ)」

    ユーク「(アニも中々あざといな…でもこれは無意識かな?)」

    アニ「(やった!流石、ユーク!!)」

    アニ「(今からとても楽しみだね♪)」


  55. 55 : : 2013/11/09(土) 11:47:46

    ――――夜 倉庫――――

    アニ「Zzz」スピーーッ

    ユーク「また、寝落ちされた」

    アニ「Zzz…」スリスリ

    ユーク「この癖、直させた方がいいのかなぁ。俺が寮へ帰れない」

    アニ「Zzz」ニコニコ

    ユーク「でもアニはいつも気持ちよさそうだから、これと言って注意できない」
  56. 56 : : 2013/11/09(土) 11:48:08

    ユーク「何より、俺自身がこの状況を嫌に感じていない」

    アニ「Zzz…ゆーくぅ…」ムニャムニャ

    ユーク「…可愛いな、ほんと」ナデナデ

    アニ「Zzz…ふふふ」スリスリ

    ユーク「…本当は、起きてるんじゃないだろうね?」ジッ

    アニ「Zzz」グーグー

    ユーク「まっ、俺もこれがご褒美という事で、堪能しようか!」ナデナデ


  57. 57 : : 2013/11/09(土) 11:48:35

    ――――休暇日――――

    ミカサ「それじゃあ、行きましょう!そうしましょう!!」オーー!

    クリスタ「わくわくするね!」オーー!

    アニ「アンタ達はついて来ないでね?」ジロッ

    ミーナ「ぶぅーぶぅー!!」

    ユミル「ぶーぶー!!」

    サシャ「もぉーもぉー!!」
  58. 58 : : 2013/11/09(土) 11:49:27

    ミカサ「サシャは何で牛の真似を?」

    アニ「ミカサ、絡んじゃ駄目だよ」

    クリスタ「そうだよ、この前の二の舞だよ?」

    ミカサ「そうだった。危ない危ない」フーー

    ミーナ「ちぇっ!」

    サシャ「寂しいです…」トホホ


  59. 59 : : 2013/11/09(土) 11:50:33

    ――――男子組――――

    ジャン「準備はできたか?」

    ユーク「俺は万端。だが、エレンが…」チラ

    エレン「うおぉぉお!急げーー!!」アセアセ

    ジャン「……」

    ユーク「エレン、落ち着け。今日は特に、慌てる必要はない」

    エレン「そ、そうだったな。焦りは禁物…」ブツブツ
  60. 60 : : 2013/11/09(土) 11:51:17

    ジャン「まぁ、忘れ物はすんなよ?」

    エレン「おう!分かってるぜ!!」テキパキ

    ユーク「アルミンは、行けなくて残念だったな」

    ジャン「そうだな。また本屋で外の世界の話を聞くのも、乙だと思ったんだがな」

    ユーク「俺もだ。特別レポートとか、アルミン…うぅっ」トオイメ

    ジャン「1位じゃなくて良かったな、ユーク」トオイメ
  61. 61 : : 2013/11/09(土) 11:51:38

    ユーク「あぁ、全くだ。この前の試験で負けておいて、それが幸いしたよ」ホッ

    ジャン「お前は、危機回避能力が高いみたいだな。戦場向きだ」クシシ

    ユーク「だが、俺は憲兵団狙いだぞ?」

    ジャン「いいじゃねぇか。外の世界を目指してる者同士、死に急ぎ野郎の手助けしてやれよ」

    ユーク「俺が外の世界に興味がある事と、調査兵団に入る理由は、必ずしも一致しないんだけどなぁ」

    ユーク「(任務遂行の手段として、憲兵団を目指してるわけだし)」
  62. 62 : : 2013/11/09(土) 11:52:02

    ジャン「へぇ、そうだったのか」

    ユーク「…エレンが準備できたな」チラ

    ジャン「おっ!じゃあ、行こうぜ?」

    エレン「待たせたな!!」

    ユーク「それじゃあ、行こうか」

    ユーク「(今はアニの言ってた事が、少し気掛かりだ――――)」


  63. 63 : : 2013/11/09(土) 11:54:38

    ――――街中――――

    ミカサ「まずは、どこへ向かうの?」

    アニ「基本的に必要なものが、牛乳と野菜類だから」

    クリスタ「お肉はどうする?」

    ミカサ「そう、それが鬼門」

    ミカサ「アニ、貴方はどう思う?」

    アニ「それは、アンタ達が食べて貰いたいと思うなら、買ってあげればいいんじゃない?」
  64. 64 : : 2013/11/09(土) 11:55:15

    ミカサ「うーむ」ナヤミ

    クリスタ「どうしよっかぁ…」ナヤミ

    アニ「ただ、お肉がないくらいで文句を言うような奴らじゃないんだし」

    アニ「(ユークだって…)」

    ミカサ「そうね。まずは基本的な材料を集めて」

    ミカサ「お肉を買うかはどうかは、その後に余ったお金と相談しましょう」
  65. 65 : : 2013/11/09(土) 11:56:37

    クリスタ「そうだね、そうしようか」

    アニ「纏まったようなら、材料買いに行こうか」

    ミカサ「そうね、行きましょう」

    ミカサ「(エレン、待っててね!)」ワクワク

    クリスタ「(よぉーし、頑張ろう!!)」グッ

    アニ「(…ユーク)」


  66. 66 : : 2013/11/09(土) 11:57:09

    ――――男子組――――

    エレン「なぁ2人とも、また服を見に行かないか?」ワクワク

    ユーク「なんだ、エレン。すっかりファッションに興味を持ったのか?」クス

    ジャン「ははっ、単純だな」ハハハ

    エレン「なぁ、いいだろ?」キラキラ

    ユーク「いいんじゃないか?ジャンも構わないだろ?」チラ

    ジャン「あぁ、構わねぇぞ?」
  67. 67 : : 2013/11/09(土) 11:59:40

    エレン「よしっ!いざという時は、またジャンに意見を聞くよ!!」ワクワク

    ジャン「おう!任せておけ」ニッ

    ユーク「じゃあ、入ろうか!」


    イラッシャイマセー


    アニ「(あっ!ユーク達発見。今回も服見るみたいだね)」チラ

    ミカサ「アニ、どうかした?」

    アニ「いや、何でもないよ?」
  68. 68 : : 2013/11/09(土) 11:59:55

    アニ「(ユーク、上手くやってくれるのかな?)」ソワソワ

    ミカサ「?」キョトン

    クリスタ「(今、ジャン居たよね?)」ソワソワ

    アニ「野菜は、そこの市場で売ってるね。探してみよう」スタスタ

    ミカサ「アニ、何か急いでる?」トコトコ

    アニ「そんな事はないさ」スタスタ

    クリスタ「あっ、待って2人ともぉー」トテトテ


  69. 69 : : 2013/11/09(土) 12:00:18

    ――――正午――――

    クリスタ「お、重いね…」ズシッ

    ミカサ「私はまだ持てる」ズッシリ

    アニ「アンタは例外だよ」クス ズッシリ

    アニ「後はお肉の値段見て、買うかどうか決めようか」

    ミカサ「もう、財布も残り少ない」

    クリスタ「結構、飛んじゃったもんね」スッカラカン

    アニ「(あまり、ここであいつらに鉢合わせしたくないなぁ…って早速)」ハァ


  70. 70 : : 2013/11/09(土) 12:01:11

    ――――男子組――――

    エレン「いやぁ、良い買い物した気がする」ホッコリ

    ジャン「そうか、よかったな」

    ユーク「俺も今日は、余裕があったから買ったよ。アドバイスサンキューな、ジャン!」

    ジャン「いいって事よ」スタスタ

    ユーク「(エレンも嬉しそうだな)」

    ユーク「(…ん?)」チラ

  71. 71 : : 2013/11/09(土) 12:02:00


    オモーーイ

    マダマダ コレカラダヨ

    オニク カエル ダロウカ


    ユーク「(アニだな…そうか、こういう状況の事だったのか)」

    ユーク「(しかし荷物が重そうだが、大丈夫なのか?)」

    ユーク「(手伝いは無用だと言われてたけど、なんでだろうな?)」

  72. 72 : : 2013/11/09(土) 12:02:21


    ジャン「(あいつら、あんなに食料買い込んでどうしたんだろうな?お遣いか?)」

    ジャン「(…ミカサの料理、食べてみてぇなぁ)」

    ジャン「……」

    ジャン「なぁエレン。お前はミカサの手料理を食った事あるのか?」

    エレン「いや、あいつ料理はからっきしだから、手料理はねぇなぁ」

    ジャン「なんだ、そうなのか。意外だな」

  73. 73 : : 2013/11/09(土) 12:02:37


    ユーク「(ん?ジャンが向こうの存在に気付いている?)」

    ユーク「(エレンに悟られたくないって言ってたな…仕方ない)」

    ユーク「2人とも、向こうに美味しそうな屋台があるから、そこで昼にしないか?」スッ

    ジャン「…そうだな、腹も減って来た。(食材見てたら…)」クルッ グゥゥ

    エレン「俺も腹減ったよぉ」クルッ グーーッ

    ユーク「(よし、視線は外した…これでいいんだよな、アニ?)」チラ

  74. 74 : : 2013/11/09(土) 12:02:56


    アニ「(上出来!ありがと、ユーク)」チラ


    ユーク「(じゃあ俺は2人を連れて行くよ、じゃあな!)」チラ


    アニ「(恩に着るよ、またね!)」チラ


    コッチノ ヤタイダ

    イソガ ナクテモ イイダロ?

    ワハハ マダマダ ガキ ダナー

  75. 75 : : 2013/11/09(土) 12:03:11


    アニ「それじゃあ、お肉見に行こうか」

    ミカサ「ええ、丁度そこで売っている」

    クリスタ「お金、大丈夫かなぁ?」ソワソワ

    アニ「まっ、駄目ならそれまでさ」スタスタ


  76. 76 : : 2013/11/09(土) 12:03:32

    ――――男子組――――

    ジャン「なぁ、ユーク」ヒソヒソ

    ユーク「どうした?」コソコソ

    ジャン「さっき、ミカサとアニとクリスタが居たよな?」

    ユーク「…やっぱり気付いてたか」

    ジャン「お前も訳知り顔だったし、何かあったのか?」

    ユーク「(もうこの際、差支えない範囲で白状するか)」
  77. 77 : : 2013/11/09(土) 12:04:48

    ユーク「(ジャンならこちらを察して、すぐに理解して貰えると思うし)」

    ユーク「どうもミカサ達が料理の練習をするみたいでな」

    ユーク「とりわけエレンには、この事を秘密にするようにってさ」

    ジャン「やっぱ、エレン絡みだよなぁ」ハァ

    ユーク「まぁ、気を落とすな。お前にもそのうち、いい人が現れるさ」ポンポン

    ジャン「だが俺は、ミカサ一筋なんだよなぁ」ハァ
  78. 78 : : 2013/11/09(土) 12:08:19

    ユーク「(本当に、ジャンは勿体無い奴だ)」ヤレヤレ

    ユーク「(クリスタ、君が進むであろう道は…険しいよ?)」

    エレン「おーい、2人で何話してるんだよぉ!早く座ろうぜ?」

    ユーク「あぁ、すまんな!今行くからさっ」

    ジャン「(ミカサの手料理かぁ、エレンが羨ましい)」ハァ

    ユーク「(ジャン…そしてクリスタぁ…)」ホロリ


  79. 79 : : 2013/11/09(土) 12:09:15

    ――――女子組――――

    クリスタ「うわぁ、やっぱり高いなぁ」ジッ

    アニ「ほんとだね、これじゃあ諦めるしかないかな」

    ミカサ「ちょっと値引きして貰えないか交渉しよう!」

    クリスタ「え、だってこんなに高いんだよ?」

    クリスタ「残りのお金を考えても、きっと無理だって」

    アニ「秘策でもあるの?」
  80. 80 : : 2013/11/09(土) 12:11:07

    ミカサ「勿論ある」

    クリスタ「それは何、ミカサ?」

    ミカサ「ここには、美女が3人いる」

    アニ「は?」

    クリスタ「え?どこに?」キョロキョロ

    アニ「……」

  81. 81 : : 2013/11/09(土) 12:12:26

    ミカサ「クリスタ、貴方がその1人」

    ミカサ「いい加減に、自分の容姿を自覚して」ハァ

    アニ「いや、クリスタはそりゃ分かるけど」

    アニ「アンタも数に入れたとして、残りの1人は私?」

    ミカサ「他に誰が居るの?」

    アニ「いや、私はアンタ達と違って、美人ではないよ」
  82. 82 : : 2013/11/09(土) 12:13:54

    ミカサ「そんな事はない。アニはとても美人さん」

    ミカサ「貴方もそう思うでしょう、クリスタ?」チラ

    クリスタ「うん、そうだよ!」

    クリスタ「アニはとっても綺麗で可愛いもん!!」キラキラ

    アニ「女神のアンタに言われるなんて、私もどうかしたのかな?」

    ミカサ「アニ、ユークだって、きっとそう思っている。アニは美人だって」
  83. 83 : : 2013/11/09(土) 12:14:53

    アニ「いや、ここであいつは関係ないでしょ?」

    ミカサ「いいから、少しの間だけでも笑顔で居てほしい」

    ミカサ「ただそれだけの事で、残りのお金でお肉が買えるかもしれないから」ユサユサ

    クリスタ「ねぇ、アニ。私も協力するからさ」

    クリスタ「アニもミカサに協力してあげて、お願い」ユサユサ

    アニ「わ、わかった。わかったから」グラグラ
  84. 84 : : 2013/11/09(土) 12:15:53

    ミカサ「よし、それではクリスタを筆頭に、笑顔で交渉してみよう」グッ

    クリスタ「うん!私、頑張るよっ!!」

    アニ「…仕方ないね」

    アニ「(あいつもどうせなら、お肉が入ってた方が喜ぶよね?)」

    ミカサ「それでは、出撃!!」イザ!

    クリスタ「うんっ!!」ザッ
  85. 85 : : 2013/11/09(土) 12:16:13

    アニ「(笑顔に…笑顔に…)」ブツブツ

    ミカサ「それじゃ、クリスタ特攻隊長、お願い!」

    クリスタ「よーっし!いくよぉーーっ!!」


    店主「いらっしゃい、いらっしゃい」

    クリスタ「すみませぇーん」

    店主「はいよ、ご注文は?」チラ
  86. 86 : : 2013/11/09(土) 12:17:10

    クリスタ「実は、ちょっとお金が足りないので、負けてくれませんかぁ?」ウワメヅカイ

    店主「なっ!!(やばい、眼が…)」

    ミカサ「お願いしますっ」ペコリ ニコ

    アニ「お、お願いします」ニコォ ヒキヒキ

    店主「(更に、黒髪と金髪美女2人…なんという破壊力だ)」クッ ガクッ

    店主「す、好きなもの注文しなさい。もう、この際タダでいいから…」ガクガク
  87. 87 : : 2013/11/09(土) 12:17:36

    クリスタ「ほんとですかっ!?ありがとうございまぁーす」ニコッ

    ミカサ「ありがとうございます」ニコ

    アニ「あ、ありがとうございます」ニコリ ヒキッ


    ―――――――― 

    クリスタ「沢山もらえて良かったね。でも本当にタダでよかったのかな?」

    アニ「まぁ、店主もそう言ってたし、甘えて良かったんじゃない?」

    ミカサ「少しだけ、悪い事をした気がする」
  88. 88 : : 2013/11/09(土) 12:18:33

    アニ「クリスタを使うだけでも、十分に悪どいと思うけどね」

    アニ「別に私たち2人は、要らなかったんじゃないの?」

    アニ「あの様子じゃあ、クリスタ1人だけでも十分に…」

    ミカサ「いえ、追撃を掛けたのは間違いなく、私とアニだったはず」
    ミカサ「そして止めは、再びクリスタ」

    アニ「そうかねぇ」
  89. 89 : : 2013/11/09(土) 12:20:37

    ミカサ「ええ、アニの笑顔は少し引きつっていたけれど、可愛かった」ニコ

    クリスタ「そうだよ!」

    アニ「…ありがと」

    アニ「でもアンタは、自然と笑顔ができてたね」

    ミカサ「そうだろうか?」

    アニ「正直、アンタが羨ましいよ」
  90. 90 : : 2013/11/09(土) 12:21:38

    ミカサ「アニはもっと練習すればいい」

    ミカサ「…“彼”を想って」ニヤリ

    アニ「アンタは、死に急ぎ野郎を想って練習してきたの?」

    ミカサ「ええ、日々イメトレは欠かさなかった」キリッ

    クリスタ「すごいね!ミカサは!!」キラキラ

    ミカサ「ありがとう、クリスタ」
  91. 91 : : 2013/11/09(土) 12:22:46

    ミカサ「しかし、誰もが貴方の自然体の笑顔には及ばない」クッ

    クリスタ「ん?そんな事ないよ?」キョトン

    アニ「(そんな事、あるんだよねぇ)」フイ

    ミカサ「それじゃあ、2人とも材料は揃った」

    ミカサ「ので、早く帰ろう!」

    アニ「そうだね、食材が痛まないうちに」
  92. 92 : : 2013/11/09(土) 12:23:30

    クリスタ「訓練所までは、ちょっと遠いね」ズシッ

    アニ「アンタには、この多さは少し酷かもね」

    ミカサ「駄目ならば、私が持つ」

    ミカサ「ので、MVPのクリスタは無理をしなくていい」

    クリスタ「ううん。いいよ!私も自分の力で完成させたいもん!!」ヨイショ ヨイショ

    アニ「(頑張れ、クリスタ!――――)」


  93. 93 : : 2013/11/09(土) 12:25:12

    Part2おわり

    明日は多分、本編20話の予定

    タイトルに関しては、自信あり!

    お楽しみに
  94. 94 : : 2013/11/09(土) 12:35:51

    そういえば、本日発売した別マガ読みましたが、

    エレンやアニに共通する能力は、『巨人を操る』類のものではなく
    『対象を移し変える(シフトチェンジ)』ものだと先月から感じていました。

    さて、真実はどうなんでしょうねぇ

    来月も楽しみです
  95. 95 : : 2013/11/09(土) 17:11:18
    乙です!
  96. 96 : : 2013/11/09(土) 19:04:01
    面白い!
    ジャンクリになってくれー
  97. 97 : : 2013/11/11(月) 08:44:40

    ――Part 3――

    ――――午後 食堂 厨房――――

    ミカサ「それでは、始めましょう!そうしましょう!!」

    クリスタ「先生、お願いします!!」

    アニ「それじゃあ、まずこのプロトコル読んでみて、分からないところあったら、聞いて」

    ミカサ「わかった」ジーーッ

    クリスタ「まずは作り方を読むんだね」ジーーッ

    アニ「そゆこと、食材は無駄にできないからね。とにかく今日は勉強と練習だよ」

  98. 98 : : 2013/11/11(月) 08:46:13


    ミカサ「アニ、ここの操作がよく分からない」

    アニ「ここは、――いう風にやると――なるから――――」

    クリスタ「アニー、ここわかんないよぉ」グイ

    アニ「うん、ここはね、――――」


    ワイワイ キャッキャッ

    ペチャクチャ フムフム

  99. 99 : : 2013/11/11(月) 08:46:32


    アニ「じゃあ2人とも、一通りの流れは把握できたみたいだから、実践に移ろうか」

    ミカサ「頑張る」

    クリスタ「私も!!」

    アニ「材料は本番用を残しておいて、残りを何回か練習できるように、小分けして使おう」

    ミカサ「初めてなので、私とクリスタは一緒に1つの鍋を使った方がいいと思う」ハイ!

    アニ「そうだね、その方が互いにミスを減らせるし、いいね」
  100. 100 : : 2013/11/11(月) 08:46:59

    クリスタ「頑張ろうね、ミカサ!」

    ミカサ「ええ、共に腕を磨きましょう」

    アニ「その様子だと、本番も3人で、作った方がいいかもね」フフ


    ――――――――
  101. 101 : : 2013/11/11(月) 08:47:15

    クリスタ「きゃあっ!突沸したっ!!」アチチ

    ミカサ「アニ、どうしよう。泡が消えない…」オロオロ

    アニ「落ち着いて、2人とも、プロトコルに対策が書いてあるよ?」クス

    クリスタ「あっ、ほんとだ!咄嗟の事で忘れてたよ」

    ミカサ「不覚、もっと注意しよう」

    アニ「その調子で頑張りな」ジッ


    ――――――――
  102. 102 : : 2013/11/11(月) 08:47:29

    クリスタ「できたー!!」

    ミカサ「完成」フゥ

    アニ「じゃあ、試食してみようか」

    クリスタ「わくわく」

    ミカサ「どきどき」

    アニ「2人ともまた…」クス
  103. 103 : : 2013/11/11(月) 08:47:43

    クリスタ「いただきまーっす」パクッ

    ミカサ「いただきます」パク

    アニ「どうだろうね」パク

    クリスタ「うーん、味が薄い?」

    ミカサ「具材は問題ないと思う…けど何かが足りない」

    アニ「…牛乳少なかったかもね。そのせいで味だけじゃなくて、とろみも薄い」
  104. 104 : : 2013/11/11(月) 08:49:03

    クリスタ「また挑戦したいけど…このお鍋、どうしようか」

    ミカサ「誰か食べてくれる人は、居ないだろうか?」キョロキョロ

    アニ「…居たじゃないか、頑丈そうな2人が」ジッ


    ライナー「これでどうだ?ベルトルト」スッ

    ベルトルト「うーん、良い手だね、ライナー。少し考える」ウムム

    クリスタ「ねぇ、ちょっといい?」ヒョコッ

  105. 105 : : 2013/11/11(月) 08:50:44

    ライナー「ん?なんだ、クリスタ?」

    ベルトルト「なにか用かい?」

    クリスタ「実はシチュー作ったんだけど、余っちゃってね…食べてほしいなぁって」ジッ

    ライナー「そうなのか!それなら大歓迎だ!!なぁ、ベルトルト?」

    ベルトルト「うん。料理の練習してるの?」

    クリスタ「そうなの。次の練習したいから、申し訳ないけど、これの後始末お願いできる?」
  106. 106 : : 2013/11/11(月) 08:51:22

    ベルトルト「うん。そういう事なら、わかったよ。置いて行って」

    クリスタ「うん、2人ともありがとね」ニコ タッタッタ

    ライナー「…天使だったな」

    ベルトルト「まぁ…そうだね」

    ライナー「何はともあれ、小腹も空いていて、ラッキーじゃないか!!」

    ベルトルト「うん、そうだね。いただこうか」
  107. 107 : : 2013/11/11(月) 08:52:05

    ライナー「いただきます……ん?」モグモグ

    ベルトルト「いただきます……少し薄いね」モグモグ

    ライナー「牛乳が足りないのか?」

    ベルトルト「そうかもね、そのせいでとろみも薄いのかも」

    ライナー「まぁ、美味いけどな!」

    ベルトルト「そうだね。女の子の手料理が食べられるだけでも僥倖だと思うべきだね」
  108. 108 : : 2013/11/11(月) 08:52:39

    ライナー「クリスタは、誰に料理を振る舞うつもりなんだろうな?」チラ

    ベルトルト「厨房には、アニとミカサも居るね」

    ライナー「ミカサは分かるが、アニとクリスタは誰の為に?」

    ベルトルト「見た感じ、アニは2人に教えてる雰囲気だし、目的はないんじゃない?」

    ライナー「そうか。ならば、やはり気になるのは、クリスタの相手だな」

    ベルトルト「そんな幸せな人は、一体誰なんだろうね」


  109. 109 : : 2013/11/11(月) 08:55:52

    ――――街中――――

    ジャン「くしゅんっ」ブルブル

    ユーク「なんだ、ジャン。風邪引いたか?」

    エレン「珍しいな」

    ジャン「うぅーん、いいや。これは、噂の類だな」ブルル

    ユーク「人の噂をしたら、ってやつか?」ハハ

    エレン「ほんとにあるのか?そんな事」ヘーー
  110. 110 : : 2013/11/11(月) 08:56:13

    ジャン「…さぁな」

    ユーク「梅雨前だけど、体調崩さないようにな」

    エレン「そうだぜ!成績にも影響しちゃうからな!!」

    ジャン「へーへー、わかってるって」ヒラヒラ

    ユーク「――――」ワイワイ

    エレン「――――」ペチャクチャ

    ジャン「(今頃、ミカサはエレンの為に料理の練習してんだろうなぁ)」


  111. 111 : : 2013/11/11(月) 08:56:56

    ――――食堂 厨房――――

    クリスタ「ライナー達、快く引き取ってくれたよ。よかったぁ」ニコニコ

    ミカサ「まぁ、これもクリスタの力のお陰と言えよう」

    アニ「そうだろうね」チラ


    モウ イッキョクダ

    イイヨ ヤロウカ


    ミカサ「それじゃあ、もう1回作ってみよう。今度はバランスを考える」

    クリスタ「うん、頑張ろう!!」

    アニ「今度は、私もアドバイスしながら、様子を見るよ」


    ――――――――
  112. 112 : : 2013/11/11(月) 08:58:55

    ――――――――

    クリスタ「ここが正念場、がまん…がまん…」ジーーッ

    ミカサ「時間とタイミングが命」

    ミカサ「ので、じっと見守る」ジーーッ

    アニ「そんなに真剣にならなくても、逃しはしないよ」クスリ

    ミカサ「じーーっ」ジトーーッ

    クリスタ「じとーーっ」ジーーッ

    アニ「ふふっ」クスリ

    ―――――――― 
  113. 113 : : 2013/11/11(月) 08:59:18

    クリスタ「牛乳、計り取り終えました!」バッ

    ミカサ「ご苦労、クリスタ。では投入する」ゴポポ

    アニ「アンタ達、常に楽しそうだね」フフッ

    クリスタ「うん!楽しいよ!!」ニコ

    ミカサ「私もとても楽しい。こんな感覚は初めて」

    アニ「そうかい。よかったね」ニコ


    ―――――――― 
  114. 114 : : 2013/11/11(月) 08:59:49

    クリスタ「かんせーい!!」ババッ

    ミカサ「アニ、今度はどうだろうか?」

    アニ「見た目は上出来。後は味だね」

    クリスタ「それじゃあ、いただきまーっす!!」パクッ

    ミカサ「いただきます」パクリ

    アニ「匂いは、いい感じ」パクッ
  115. 115 : : 2013/11/11(月) 09:00:34

    クリスタ「…うんっ!美味しいっ!!」パァァ

    ミカサ「ええ、とてもいいと思う。ねぇ、アニ?」モグモグ

    アニ「うん。味も上出来。よくやったね」モグモグ

    クリスタ「えへへ、アニから褒められちゃったぁ」ルンルン

    ミカサ「ありがとう、アニ。貴方のお陰で、エレンを喜ばせる事ができそう」

    アニ「この結果は、アンタ達の努力の賜物さ。私はほんの少し、手助けをしたに過ぎないよ」
  116. 116 : : 2013/11/11(月) 09:01:26

    ミカサ「では本番は、いつにするべきだろうか?」

    アニ「そうだね、3日後にまた、特別に休暇があっただろ?その日に、ご馳走してあげたら?」

    ミカサ「なら、是非そうする。まだ梅雨前だから、食材も保管できるだろう」

    クリスタ「私もその日にするよ。ミカサ、アニ、一緒に作らない?」

    ミカサ「ええ、3人で沢山作りましょう」

    アニ「いいよ、乗った。2回でここまで上達したおかげで、材料は多く使えるね」
  117. 117 : : 2013/11/11(月) 09:02:02

    クリスタ「楽しみだね」ワクワク

    ミカサ「ええ、エレンの喜ぶ顔が目に浮かぶ」ウットリ

    アニ「(あいつも、喜んでくれるのかな?)」


    タダイマー

    カエッタゾー

    オオー オカエリ!


    アニ「ちょうど、ゲストが(3人とも)帰って来たみたいだね、今のうちに誘っておけば?」

    ミカサ「そうね。また遊びに出かけていたら、大変」

    クリスタ「ちょっと、緊張するね」ドキドキ


    ――――――――
  118. 118 : : 2013/11/11(月) 09:02:55

    ライナー「楽しかったか?」

    ベルトルト「どこに行ってたの?」

    ユーク「街に出て、服を見て回ったり、昼食べたりしてきた」

    ジャン「エレンの奴、最近ファッションに目覚めたみたいでな」

    エレン「あぁ!ジャンの見立てを参考にして、俺も自分で服を選んでみたくなったんだ!!」

    ユーク「この通り、すっかりハマっちゃってさ」
  119. 119 : : 2013/11/11(月) 09:03:14

    ライナー「おお!エレン、かっこいいな!!」

    ベルトルト「オシャレになったね」

    エレン「おう!サンキュー!!」


    ミカサ「エレン」ヒョコッ

    エレン「おう、ミカサ。ただいま」

    ミカサ「おかえりなさい、また服を買ってきたの?」
  120. 120 : : 2013/11/11(月) 09:04:24

    エレン「おぉ、そうだ!ミカサも見てくれよ。こんなのあったんだ!!」ウキウキ

    ミカサ「エレン、活き活きとしていて、とてもいい表情をしている」ニコ

    ミカサ「エレン、お願いがあるの」

    エレン「ん、なんだ?」

    ミカサ「3日後の休暇のお昼は、外に行ったりしないで、兵舎内で待っていてほしい」

    エレン「それは、構わねぇけど、一体なんでだ?」
  121. 121 : : 2013/11/11(月) 09:05:13

    ミカサ「実は、エレンに手料理を振る舞いたい」

    エレン「あれ?お前、確か料理できなかったんじゃ?」

    ミカサ「アニに教わって、1つ出来るようになった。味も大丈夫」

    ミカサ「ので、その日に食べてほしい」

    エレン「そういう事なら、わかったぞ!待ってるからな!!」ニッ

    ミカサ「ええ、楽しみにしておいて」ニコ


    ――――――――
  122. 122 : : 2013/11/11(月) 09:06:16

    ジャン「(やっぱ、羨ましいな、エレン)」ハァ

    クリスタ「ねぇジャン、ちょっといい?」チョイチョイ

    ジャン「クリスタ…どうした?」ドヨーン

    クリスタ「あのね、私もミカサと一緒に、アニに習ったの」

    ジャン「そうなのか…で?」ドヨン

    クリスタ「私も当日はミカサと一緒に作るから、ジャンにも食べてほしいなぁって」モジモジ
  123. 123 : : 2013/11/11(月) 09:07:14

    ジャン「え?それって…」パッ

    クリスタ「あっ!ま、まだそういう事じゃなくて…えっとぉ…///」モジモジ

    ジャン「(っていう事は、(クリスタと)ミカサが作った料理を食べられるって事か!?)」パァァ

    クリスタ「ジャンは…いや...かな?」チラ

    ジャン「いや、そんな事ねぇぞ?大歓迎だ!ありがとな!!」ニッ

    クリスタ「あうっ…そっかぁ、よかったぁ///」ホッ
  124. 124 : : 2013/11/11(月) 09:09:07

    ミカサ「(良かったわね、クリスタ)」ニコ

    アニ「(うーん、言った方がいいのかな…?)」ソワソワ

    ユーク「(いいや、言うな。こじれるだけだ)」フルフル

    アニ「(そうだよね、ゆっくり解決するしかないよね)」コクリ

    ユーク「(まっ、それはそうと、だ!)」チラ

    アニ「(うん、そうだね。私達も…)」チラ


    ――――――――
  125. 125 : : 2013/11/11(月) 09:10:17

    アニ「おかえり」

    ユーク「あぁ、ただいま。今更感があるな」ハハ

    アニ「そうだね。出遅れたし」クスッ

    ユーク「それで?アニも俺に用があるのか?」

    アニ「うん。当日は、私達3人で料理を作るから、アンタも食べに来なよ」

    ユーク「アニの料理なら、絶対食べにくるよ」ニコ
  126. 126 : : 2013/11/11(月) 09:11:31

    アニ「う、うん///」

    アニ「あっ!それでね…実はお肉も“安く”手に入ったからさ、当日は期待していいよ?」ヒソヒソ

    ユーク「ほんとに!?この事を知ってるのは?」コソコソ

    アニ「まだ、私達3人とアンタだけ」ヒソヒソ

    ユーク「じゃあ、当日のサプライズだな」コソコソ

    アニ「まぁ、そういう事だね。言っちゃだめだよ?」シーーッ

  127. 127 : : 2013/11/11(月) 09:13:19

    ユーク「わかってるよ。料理は何を作るの?」

    アニ「それは秘密。きっとアンタは喜ぶよ」フフッ

    ユーク「何だろうな。楽しみにしてるよ」ニッ

    アニ「ええ、そうしておいて」ニコ


    ガチャ バタン

    ヨロヨロ ドテーンッ


    ユーク「誰か入って来たな」チラ

    アニ「誰だろうね?」チラ

  128. 128 : : 2013/11/11(月) 09:14:29


    ――――――――

    アルミン「はぁ……やっと、解放された……」グテーン

    クリスタ「アルミン!大丈夫!?」タタッ

    アルミン「あぁ、クリスタぁ、心配してくれてありがとぉ」バタン

    ユーク「おーおー!座学1位様は、ようやく地獄の刑から脱出できたか」ニヤリ

    アルミン「くっそう、ユークから首位を奪還したと思った矢先、この様だよぉ」クタクタ

    ユーク「はっはっは、悪いな、アルミン。ツキは俺にあったみたいだ」ハハハ
  129. 129 : : 2013/11/11(月) 09:16:28

    アルミン「3か月ぶりの首位なのに、こんな事ってないよぉ」ハァ

    クリスタ「元気出して、アルミン」

    クリスタ「…あっ!そうだ!!」

    ミカサ「クリスタ、まさか」

    クリスタ「アルミンも3日後の休暇、お昼に食堂に来て」

    クリスタ「ご飯をご馳走したいから」ニコ
  130. 130 : : 2013/11/11(月) 09:18:13

    アルミン「あぁ、本当かい?」ヨレヨレ

    クリスタ「うん、だから元気出して?ねっ?」

    アルミン「ありがとぉ。おかげで後3日は生きられそうだよぉ」グテーン

    クリスタ「ふふっ、アルミンったら大袈裟なんだからぁ」クスクス

    ユーク「(まぁ、あながち間違いでもなさそうだけどな)」チラ

    アニ「(まぁクリスタの手料理を食べられるんだから、仕方のない反応さ)」コクリ

  131. 131 : : 2013/11/11(月) 09:19:31


    ジャン「アルミン、どんな課題を出されたんだろうな?」

    ユーク「さぁな、だが、1つ言える事がある」

    ジャン「…あぁ、そうだな」

    ユーク「俺じゃなくて良かったよ」ホッ

    アニ「(ふふっ)」クスリ

    エレン「(アルミン、大丈夫か?)」
  132. 132 : : 2013/11/11(月) 09:20:09

    ミカサ「それじゃあ、他の皆も食べて貰って構わないから、当日は準備のお手伝いをお願い」

    ライナー「よっしゃ!なら、俺も手伝うぞ!!」

    ベルトルト「僕も手伝うよ。さっきのより、もっと美味しいんでしょ?」

    アニ「あぁ、私もいるし、期待していいよ」

    ユーク「じゃあ、マルコとコニーも誘っておこう」

    ミカサ「…でも何か忘れているような」ウーント

  133. 133 : : 2013/11/11(月) 09:21:46


    ドドドドド

    ドタバタ ドンガラガッシャーンッ!!


    ユミル「クリスタぁ、私を忘れてるぞぉ」ヨレヨレーン

    ミーナ「アニぃ、私を置いてかないでぇ」

    サシャ「おなかすきましたぁ」グゥゥ


    アニ「そういえば居たね、アンタ達も」

    ミカサ「居ないと平和だったので、すっかり忘れていた」

    クリスタ「もう、ミカサったら酷いよ?片づけたのはミカサでしょ?」クスス
  134. 134 : : 2013/11/11(月) 09:22:48

    ミカサ「それもそうだった」ウッカリ!

    ユミル「クリスタぁ、私も食べたいぞぉ」

    クリスタ「うん、わかったから、そんなゾンビみたいにならないで」

    ユミル「よっしゃ!治ったぜ!!」シャキーン

    アニ「早…」

    ミカサ「これぞユミルと言ったところだろうか」
  135. 135 : : 2013/11/11(月) 09:24:18

    ミーナ「アニぃ、私もアニの手料理食べたいよぉ」ギューーッ スリスリ

    アニ「いいよ。だから頬ずり止めな」ギュウギュウ

    サシャ「ミカサぁ、ご飯くださぁい」グゥゥ

    ミカサ「ええ、1日よく頑張った」

    ミカサ「ので、当日は分けてあげる…規定量」ナデナデ

    ユーク「ペット同然の扱いだな」ハハ
  136. 136 : : 2013/11/11(月) 09:25:46

    ミカサ「そうね、でもユーク」

    ユーク「何だい、ミカサ?」ケロッ

    ミカサ「私は貴方に対して忘れていた事がある」

    ユーク「え、何を?」ンン?

    ミカサ「よーく、思い出してみて?」

    ユーク「うぅーん、分かんないよ」ケロッ
  137. 137 : : 2013/11/11(月) 09:26:06

    ミカサ「そう…『耳』」

    ユーク「ん?」ピクッ

    ミカサ「そして、『吐息』」

    ユーク「あっ!……」ダラダラ

    ミカサ「思い出した?」ニコ

    ユーク「い、いやぁ、何の事かさっぱり」フイ ダラダラ
  138. 138 : : 2013/11/11(月) 09:28:10

    ミカサ「私はこの前、『後で覚えていて』と言った」ニコ

    ユーク「…ははは」

    ミカサ「……」ニコ

    ユーク「…そりゃあ、逃げますよねっ!!」ダッシュ!!

    ミカサ「ふふふ、逃がさないから」ニコ ビュンッ!!


    ギャーーー!!

    ギシギシ!!


    アニ「(ユークとミカサ、また遊んでる…)」ジーーッ


  139. 139 : : 2013/11/11(月) 09:34:38

    Part3終了です

    最近は、投稿時間が都合によってばらばらなので、
    昨日のも気付かないと見逃すかもしれませんね

    ジャンクリ…やっぱいいね

    明日はPart4を投稿して話数の帳尻を合わせます

    それでは、また明日!
  140. 140 : : 2013/11/12(火) 00:07:45
    本編のほうも気になりますが
    番外編のぼのぼのした感じも僕は好きです
    頑張ってください
  141. 141 : : 2013/11/12(火) 18:03:28

    ――Part 4――

    ――――3日後 食堂――――

    ユーク「(3日前は、あの後やばかったな)」ハァ

    ユーク「(ミカサをからかった事をすっかり忘れていた)」

    ユーク「(生きていてよかったよ、ほんと)」

    ユーク「(アニの料理を食べずに死ぬなんて、考えられないな。うんうん)」

    エレン「まだかなぁ、もうお腹減ったぜぇー」グゥゥーー!

    コニー「だなぁー、午前は兵舎内で遊びまわって疲れちまったぜぇー」グッテーン
  142. 142 : : 2013/11/12(火) 18:04:13

    ライナー「楽しみだな、ベルトルト!」

    ベルトルト「そうだね。今回はアニも手を加えるらしいから、きっと美味しいさ!」

    ジャン「(俺も料理がとても楽しみだ!!)」グゥーー

    ジャン「(ミカサの作った料理が、遂に食べられるのかぁ)」ジーン


    ユーク「(――――そっか。こいつらもアニの料理を食べる事になるんだよな…)」

    ユーク「(なんか、気に食わない…)」ムスッ
  143. 143 : : 2013/11/12(火) 18:04:51

    ユーク「(…あれ?俺は一体、何を考えているんだ?)」ウーン…

    ユーク「(これは皆に、アニが料理が上手な事を知ってもらう、いい機会じゃないか!)」

    ユーク「(…俺って、アニを独占したいと思ってる…のか?)」

    ユーク「(ははっ!俺に限って、そんな事はないよな!!)」

    ユーク「(きっと、アニの料理が美味しいから、沢山食べたいと思ってるだけだ!)」

    ユーク「(俺も食い意地が張ってるな…はぁ)」
  144. 144 : : 2013/11/12(火) 18:05:08

    ユーク「(…変なところで、ため息が出た。何に納得していないんだ?)」

    ユーク「(…解らない)」グヌヌ


    ――――――――
  145. 145 : : 2013/11/12(火) 18:05:23

    ミカサ「出来た!!今回も成功している様に思える」ジャーン

    クリスタ「今回はお鍋が大きくて、材料も多かったから、少し心配だったけどね」

    アニ「材料が多い分、じっくりと煮込んだから、味は大丈夫だと思うよ」

    ミカサ「アニの指示も的確で、とても良かった」

    クリスタ「手伝ってくれて、ありがとうね、アニ!」

    アニ「うん、私も食べて貰いたい人ができたからね」
  146. 146 : : 2013/11/12(火) 18:05:38

    クリスタ「え?誰々?」ウキウキ

    アニ「…秘密だよ」チラ

    ミカサ「……」ニコ

    アニ「うん。秘密だ」ニコ

    クリスタ「え?ミカサは解ってるの!?」

    ミカサ「ええ、勿論」ニコ
  147. 147 : : 2013/11/12(火) 18:06:12

    アニ「ふふ、ほんとかな?」

    ミカサ「おそらく、間違いない」クス

    アニ「そうかい。それじゃあ、料理を持って行こうか!」ニコ

    ミカサ「そうね、皆待ちわびている」

    ミカサ「ので、行きましょう!」

    クリスタ「えぇー!教えてよぉ!!」
  148. 148 : : 2013/11/12(火) 18:06:56

    アニ「クリスタ、お鍋すごく熱いから、危ないよ?」

    ミカサ「その通り。お鍋をひっくり返すのも拙《まず》い」

    ミカサ「ので、ここは冷静になって」ドウドウ!

    クリスタ「あっ!ごめんなさい」シュン

    アニ「構わないよ」

    ミカサ「ええ、ではクリスタ。そっち側を持ってもらえる?」
  149. 149 : : 2013/11/12(火) 18:07:43

    クリスタ「うん!気をつけて運ぼうね!!」パァァア

    ミカサ「ええ、大事なお鍋だから、慎重にね」ニコ

    アニ「(クリスタ、嬉しそう)」ニコ


    ―――――――― 
  150. 150 : : 2013/11/12(火) 18:08:37

    ミカサ「皆、お待たせ」

    クリスタ「完成したよぉー!!」キャッキャッ

    アニ「ほら、クリスタ。はしゃいだら危ないって」ドウドウ!

    クリスタ「あっ!またごめんね」シュン

    ミカサ「ふふっ。それでは皆の分をよそうから、お皿を頂戴」

    ユーク「はい、お願いね?」
  151. 151 : : 2013/11/12(火) 18:09:08

    ミカサ「ユークの分はアニが丁寧によそってくれるから、アニから貰って」ニコ

    アニ「何言ってるんだい」クスッ

    ユーク「アニ、お願い!」キラキラ

    アニ「分かったよ、アンタも大概だね」クスクス

    ユーク「それほど、ずっと楽しみにしてたんだよ!」ニコ

    アニ「ありがと。嬉しいよ」グツグツ
  152. 152 : : 2013/11/12(火) 18:10:04

    アニ「はい、アンタの分」スッ

    ユーク「ありがとな!じゃあ、置いてくるから、皆の分もよろしく!!」スタスタ

    ミカサ「ユーク、とても嬉しそうだった」ニコ

    アニ「そうだね。あれほど感情を表現されたら、私も嬉しいに決まってる」ニコ

    ミカサ「それは、とてもいい事」

    アニ「何がだい?」キョトン
  153. 153 : : 2013/11/12(火) 18:10:43

    ミカサ「今日のところは、それでもいい」

    アニ「どういう事だい?ねぇちょっと」

    ミカサ「アニ、皆の分もよそってあげて」

    アニ「そうだったね。はい、どうぞ」スッ

    マルコ「ありがとね。どんどん並べていくから、よそったら渡してね」

    ジャン「俺も手伝うぜ」ワクワク
  154. 154 : : 2013/11/12(火) 18:10:59

    ミカサ「ありがとう。では、私がよそった皿を並べて行ってほしい」スッ

    ジャン「お安い御用さ!」パァァア

    マルコ「(ジャンもミカサの事となったら殊更、感情豊かだなぁ)」シミジミ

    クリスタ「(ジャン、美味しいって言ってくれるかなぁ?)」ドキドキ ワクワク


    ――――――――
  155. 155 : : 2013/11/12(火) 18:11:25

    ユーク「皿は、皆に行き渡ったみたいだな」

    ミカサ「それでは、皆、手を合わせて」スッ

    ミカサ「いただきます」


    「「「いただきまーっす」」」


    エレン「おおっ!美味いな、このシチュー」パクパク

    アルミン「ほんとだ。具材が柔らかくて食べやすいや」

    ミカサ「エレン、ほんと!?アルミンも嬉しい!ありがとう!!」パァァ
  156. 156 : : 2013/11/12(火) 18:13:03

    ユミル「私はクリスタの手料理が食べられれば、何だっていい!!」ガツガツ

    ミーナ「もう、ユミル、ちょっと落ち着きなよ?」クスッ

    マルコ「お肉が入っていて、豪勢だね」

    サシャ「美味しいですね。ゆっくり味わいます」

    ライナー「おいおい、サシャがらしからぬ発言しているぞ?」ワハハ

    ベルトルト「ライナー、サシャに失礼だよ?」
  157. 157 : : 2013/11/12(火) 18:13:30

    コニー「うめぇな、これ!こんないい味、久しぶりだ」

    クリスタ「ジャン…どうかな?」チラ

    ジャン「(これが、(クリスタとアニと)ミカサが作った味かぁ…感動した)」ホロリ

    クリスタ「ジャン…泣いてるの?」オロオロ

    ジャン「あぁ、すまねぇ。感動して、涙が出ちまって」グスッ

    クリスタ「そ、そうなんだ…」
  158. 158 : : 2013/11/12(火) 18:14:11

    クリスタ「(美味しくて、涙が出たって事だよね?よかったぁ)」ホッ

    ジャン「(ミカサの手料理を皆と食べられる日が来るなんてな…感謝、感謝)」グッ

    クリスタ「(ジャン、喜んでくれてるみたいで、嬉しいなぁ)」

    クリスタ「(頑張った甲斐があったよぉ)」グッ

    アニ「…ねぇ、あそこさぁ」ジッ

    ユーク「…まだ触れるべき時じゃない。耐えるんだ」ジッ
  159. 159 : : 2013/11/12(火) 18:14:32

    アニ「(そうなのかな?)」

    ミカサ「(エレンが喜んでくれていて、私も本当に嬉しい)」ジーン

    ユーク「美味しい、美味しい」パクパク

    アニ「(ユークにも味の事を聞いてみよう!)」ドキドキ


    アニ「ねぇ、このシチューどう?」チラ

    ユーク「確かに、お楽しみになったよ!とても美味しい!!」ニコ
  160. 160 : : 2013/11/12(火) 18:15:01

    アニ「そう、よかった…///」ホッ

    ユーク「また今度、作ってほしいな…なんて」チラ

    アニ「き、気が向いたら...ね///」プイ

    ユーク「あぁ!楽しみにしてるよ!!」ニッ

    アニ「う、うん…///」モジモジ

    ミカサ「......」ニコニコ

  161. 161 : : 2013/11/12(火) 18:15:14


    「「「ごちそうさまでしたぁー」」」


    ミカサ「それじゃあ、最後は片付けをしましょう!」

    アニ「皆、皿を順番に持ってきてね」

    クリスタ「他の皆は、机といすを整頓しておいてね」


    「「「はぁーい」」」


  162. 162 : : 2013/11/12(火) 18:15:51

    ――――片付け終了後――――

    エレン「折角、皆集まってるんだし、ゲームでもしないか?」

    ライナー「そうだな、ここには丁度トランプとチェスがあるから、分けて遊べるぞ?」

    ベルトルト「じゃあ、ライナー、さっきの対局の続きを」

    ライナー「よぉし!今度は俺が勝つぞ!!」

    アルミン「僕は、2人の対局を観戦しようかな」

    サシャ「私もそうします」
  163. 163 : : 2013/11/12(火) 18:16:19

    アルミン「なら、僕と対局しながら、横目で観戦しない?」

    サシャ「私、チェスはよく分かんないんです」

    アルミン「なら、僕が基礎を教えてあげるよ。きっと楽しいからさっ!」

    サシャ「はい、ではよろしくお願いします」ペコリ


    ミカサ「エレン、私と一緒にトランプで遊びましょう」

    エレン「そうだな、遊びたい奴いるかぁ?」
  164. 164 : : 2013/11/12(火) 18:16:38

    コニー「おう!俺はトランプに参加するぜ!!」

    マルコ「僕も入れて」

    ミーナ「じゃあ、私も」

    マルコ「よろしくね、ミーナ」ニコ

    ミーナ「うんっ!!」ニコ

    ジャン「俺も参加する」
  165. 165 : : 2013/11/12(火) 18:16:59

    クリスタ「あっ!それなら私も…」スス

    クリスタ「ジャン、隣いいかな?」チラ

    ジャン「あぁ、構わねぇぞ?」

    クリスタ「うん、よろしくね!!」ニコ

    ユミル「クリスタぁ、私もぉ」ガバッ

    クリスタ「もぉ、ユミルー。あっついよぉ」

  166. 166 : : 2013/11/12(火) 18:17:51


    ワイワイ ガヤガヤ


    ユーク「アニ、少し散歩に行かないか?」

    アニ「そうだね。ここは少し、騒がしくなりそうだし」


    ガチャ バタン

    ポツポツ…ザァーーーー


    ユーク「雨が降って来たな」

    アニ「もう、梅雨に入るんだね」

    ユーク「外は無理だから、兵舎内を歩こうか」

    アニ「うん、そうだね」

  167. 167 : : 2013/11/12(火) 18:20:47


    スタスタ コツンコツン

    トコトコ コツンコツン


    ユーク「あのシチュー、本当に美味しかったよ」

    ユーク「改めて、ありがとう」ニコ

    アニ「また、いつか作ってあげるさ」

    ユーク「あぁ、その時が来るのを待ち続けるよ」

    アニ「ねぇ、それって…」

    ユーク「アニ…」スッ
  168. 168 : : 2013/11/12(火) 18:21:08

    ユーク「それは、言わない約束だろ?」ニコ

    アニ「…うん。でも絶対に…」

    アニ「…約束は…守るからね!」ジッ

    ユーク「勿論、俺も約束を守る為にずっと想い」

    ユーク「そして…考え続けるさ」グッ

    アニ「頼りにしてるよ?」
  169. 169 : : 2013/11/12(火) 18:22:07

    ユーク「…なぁ、アニ」

    アニ「…何だい?」ジッ

    ユーク「俺達の願いが叶うその時…一体…どんな気持ちが…するんだろうな?」

    アニ「きっとそれは…その時になってみないと…解らないさ」

    ユーク「…そうかもな。美味しい味だといいんだけどな」ハハッ

    アニ「『味』って、そういうものなのかい?」クスッ
  170. 170 : : 2013/11/12(火) 18:22:29

    ユーク「ちょっと恰好つけただけだ。忘れてくれ」フフッ

    アニ「気障だね」クスクス

    ユーク「今は放っておいてくれ。恥ずかしいからさ」フイ

    アニ「ねぇ、ユーク」

    ユーク「…何だい?」

    アニ「私達の願い…絶対に叶えたい」
  171. 171 : : 2013/11/12(火) 18:22:59

    ユーク「勿論、叶える!」

    アニ「アンタの想いは、そうやっていつも強かったよね」

    ユーク「今の俺にできる事だからな」

    アニ「安心したよ」

    ユーク「教室に着いたな」

    アニ「そうだね。少し座っていようか――――」


    ――――――――
  172. 172 : : 2013/11/12(火) 18:24:01

    ユーク「――――初めてミカサに騒動に巻き込まれた、春先の“あの出来事”から」
    (『――番外編―― 第1話』参照)

    ユーク「もう2ヶ月も、経とうとしていたんだな」

    アニ「なんか、あっという間だった気がするよ」

    ユーク「あぁ、出来事が多かったからな」

    アニ「ミカサのおかげで、アンタとは随分と周りから目立っちゃったね」クスッ

    ユーク「…そうだな。当初の目的は、これで1つ粉砕されちゃったな」ハハ
  173. 173 : : 2013/11/12(火) 18:27:08

    アニ「ミカサはやんちゃだからね」

    ユーク「でも、悪い事ばかりじゃなかったよ」チラ

    アニ「どういう事?」ジッ

    ユーク「ミカサが色々と騒動の渦中に、俺達を嵌めてくれたおかげで…」

    ユーク「最近、アニとは随分…距離が近くなったと…感じてるんだ」チラ

    アニ「……」
  174. 174 : : 2013/11/12(火) 18:27:30

    ユーク「アニは…どう思ってる?」ジッ

    アニ「私は…よく解らないよ、まだ」

    ユーク「うん。俺もまだちゃんと…“これ”が何なのかは…解ってない」

    アニ「……」

    ユーク「でも、焦る必要はないと思うんだ」

    ユーク「俺達には…まだ“考える時間”はある」
  175. 175 : : 2013/11/12(火) 18:27:58

    アニ「…うん」コクリ

    ユーク「だから結論は、まだ出さなくてもいいんだよ」

    ユーク「今のうちは…まだね」

    アニ「そうだね。でもさ…」

    ユーク「…“その事”についてかい?」

    アニ「うん、そう」ボソリ
  176. 176 : : 2013/11/12(火) 18:29:00

    ユーク「……」

    アニ「……」チラ

    ユーク「『その事』に関しても…時間は…まだある」

    ユーク「だから、じっくりと考えよう」

    アニ「でも…いつかは1つに…決めなくちゃいけないんだよね?」

    ユーク「あぁ、その通りだ」
  177. 177 : : 2013/11/12(火) 18:30:14

    ユーク「でもね…」チラ

    アニ「…?」チラ

    ユーク「その時も俺は、アニの隣に居るよ?」

    アニ「ふふっ、それは頼もしいね」クスッ

    ユーク「あぁ、俺達が『戦士』でいる限り、ずっと一緒だよ?」

    アニ「それなら…寂しい思いは…しなくて済みそうだね」

    ユーク「勿論、俺達の『宿願』が叶った、その後もね――――」



    進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話

    『宿願の味は、未知の味』



    La Fin.


  178. 178 : : 2013/11/12(火) 18:32:24

    【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】

    ――本編――

    【13/11/10 進撃の巨人Another 第20話 『懐古、そして展望』】
    http://www.ssnote.net/archives/2440

    【13/11/08 進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』】
    http://www.ssnote.net/archives/2307

    【13/11/06 進撃の巨人Another 第18話 『以心』】
    http://www.ssnote.net/archives/2219

    【13/11/05 進撃の巨人Another 第17話 『志と命』】
    http://www.ssnote.net/archives/2140

    【13/11/04 進撃の巨人Another 第16話 『選ぶ』】
    http://www.ssnote.net/archives/2041

    【13/11/03 進撃の巨人Another 第15話 『悪癖』】
    http://www.ssnote.net/archives/1992

    【13/11/02 進撃の巨人Another 第14話 『クチは...』】
    http://www.ssnote.net/archives/1943

    【13/11/01 進撃の巨人Another 第13話 『ドウキ』】
    http://www.ssnote.net/archives/1886

    【13/10/31 進撃の巨人Another 第12話 『人柄』】
    http://www.ssnote.net/archives/1841

    【13/10/30 進撃の巨人Another 第11話 『危機と嬉々』】
    http://www.ssnote.net/archives/1815

    【13/10/29 進撃の巨人Another 第10話 『見上げる先』】
    http://www.ssnote.net/archives/1748

    【13/10/28 進撃の巨人Another 第9話 『辛辣』】
    http://www.ssnote.net/archives/1702

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
    http://www.ssnote.net/archives/805

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
    http://www.ssnote.net/archives/800

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
    http://www.ssnote.net/archives/796

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
    http://www.ssnote.net/archives/795

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
    http://www.ssnote.net/archives/793

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
    http://www.ssnote.net/archives/792

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
    http://www.ssnote.net/archives/791

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
    http://www.ssnote.net/archives/790

  179. 179 : : 2013/11/12(火) 18:32:34

    ――番外編――

    【13/11/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話】
    http://www.ssnote.net/archives/2257

    【13/10/27 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話】
    http://www.ssnote.net/archives/1550

    【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
    http://www.ssnote.net/archives/1374

    【13/10/15 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
    http://www.ssnote.net/archives/1078

    【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
    http://www.ssnote.net/archives/1040

    【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
    http://www.ssnote.net/archives/941

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
    http://www.ssnote.net/archives/923

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
    http://www.ssnote.net/archives/878

    【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
    http://www.ssnote.net/archives/845


    ――雑談――

    【13/10/14 進撃の巨人Another シリーズ ――思い出(過去コメント)保管所――】
    http://www.ssnote.net/archives/1038

    【13/10/12 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
    http://www.ssnote.net/archives/924
  180. 180 : : 2013/11/12(火) 18:37:06

    久し振りの番外編も、第9話が終わりました。

    さていつまでこの番外編も続くのやら...

    15話まで完成したことは、確定事項

    さて、本編の進み具合は...

  181. 181 : : 2013/11/15(金) 13:56:24
    面白かったです!

    ジャンはやくクリスタのこと
    好きになってよーー!
  182. 182 : : 2013/11/15(金) 21:47:06
    >>181
    アロマさん、またまたありがとね!

    まぁご辛抱?
  183. 183 : : 2020/10/06(火) 15:14:18
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=51

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