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永遠に… エレアニ
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- 1 : 2014/03/21(金) 00:14:32 :
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http://www.ssnote.net/archives/9600
自分の気持ち
http://www.ssnote.net/archives/9740
好きと言う気持ち
http://www.ssnote.net/archives/9903
告白
http://www.ssnote.net/archives/10469
ずっと…
今回で終わりです
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- 2 : 2014/03/21(金) 00:18:13 :
あの日
ライナーとベルトルトが戦士を辞めて
兵士として生きると言ってくれた日
あの日から毎日が変わった気がする
そして訓練兵としての時間も終わる
そしたら私はエレンと…
けど…
あの2人の言葉が真実かどうかは…
アニ・・・俺が間違っていた・・
今さら俺を許してくれとは言わない
けど・・・ひとつだけ・・・
・・・ひとつだけでいい
頼みがある
この世のすべてを敵に回したっていい
この世のすべてからお前が
恨まれることになっても
父さんだけはお前の味方だ
だから約束してくれ
帰ってくるって・・・
忘れることはない
故郷に帰りたい
ライナーとベルトルトと3人で
でも…エレンと一緒にいたい
アニ「お父さん…」
何が正しいのか
もう分からない
その事を考えていたら
後ろから恋人の声がする
エレン「アニ!星見に行くぞ!」
あんたは眩しいね
アニ「そうだね」
二人で歩いていつもの場所に向かう
星が綺麗に見ることができる場所へ
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- 3 : 2014/03/21(金) 00:19:22 :
毎日が楽しくて仕方ない
楽しくて仕方ないけど
それと同時に自分の使命の事を思い出してしまう
エレン「アニ?大丈夫か?」
アニ「どうだろうね」
夜空には相変わらず満点の星が
そんな夜空の下で星を見てる私達は
ちっぽけな存在なのかもしれないね
エレン「まだ…言えないか?」
アニ「本当はね…」
全部言って楽になりたい
それでも言えないんだよ
エレン「俺は…ちゃんと頑張って…」
アニ「わかってる…けど…まだ言えない」
エレン「そっか…」
悩みの種は
自分が生まれてきた時から
決まっていたのだろうか
全ての人間は生まれてきた時に
人生を決められているのだろか…
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- 4 : 2014/03/21(金) 00:29:20 :
エレン「アニ…?俺はまだ…分かってないけどさ…」
アニ「…」
エレン「ずっとお前の味方だぞ?」
きっと無理だと思う
本当の事を知ってしまったら
あんたは絶対に私達を恨むね
絶対に殺したいと思うだろうね
でも…私もライナーやベルトルトも
戦士を辞めたんだよ…
エレン「ねぇ…罪は許されると思う?」
許されるわけない
それは知ってる
だけど…エレン…
お願いだから
許されると言ってよ…
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- 5 : 2014/03/21(金) 00:31:23 :
エレン「罪は罪で…」
許させれないと思う
アニ「…」
分かっていた
エレンは私の恋人でも
戦士の私とは敵になる
でも私もライナーにベルトルトも
戦士を辞めた…それでも罪は罪
エレン「でもさ…罪は償える…」
その罪は許されないと分かっていたら
どうすればいいのさ
アニ「私の罪が…許されなかったら?」
エレン「アニ?」
アニ「私はね…普通に生きていたい」
戦士を辞めて普通に生きたいんだよ
もう戦士じゃないのに
ライナーもベルトルトも違うにのに
あの約束と
あの2人の言葉が
見えない鎖のように…
エレン「もし許されなかったら…」
アニ「…」
エレン「もしも…許されなかったとしても…俺は許すよ」
きっと許してくれないよ
あんたの大嫌いな存在だからね
エレン「それに告白した時に言ったろ?」
アニ「一緒に背負ってくれる…」
エレン「だから安心しろよ?」
安心してるよ
ただ分からない
これが正しいって胸を張って
言える勇気がない
あの日に自分達の
手によって死んだ人達にも家族がいて
命を育んでいた…そこにも
私達のように心を通わせていた人達が
沢山いて笑って生きていた
そう思うとさ…
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- 6 : 2014/03/21(金) 00:33:29 :
エレン「ん…」
アニ「すぐにさ…抱き締めるよね」
エレン「泣きそうな顔してるぞ…」
アニ「違うから!」
この時間を失いたくない自分と
故郷に帰りたい自分がいる
あの2人に相談するべきだ
2人はどうしていくのかを知りたい
アニ「そろそろ帰るよ」
エレン「今日は早いな?」
アニ「ごめん…眠たいんだ」
そう言ったら笑ってくれたけどさ
本当は違うんだよ
まだ一緒にいたいけど
一緒にいると少しだけ辛くなる
初めてのデートでプレゼントされた
髪飾りが月の光を浴びて綺麗に光る
エレン「やっぱり似合うな…」
アニ「髪飾り?お気に入りだよ」
エレン「良かった」
アニ「まだミサンガ切れてないね?」
エレン「切れてほしくないよ」
アニ「また作ってあげるさ…」
この約束は守りたい
そして早く2人に相談したい
エレンには言えない真実を言える2人に
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- 7 : 2014/03/21(金) 00:36:23 :
その日はなかなか寝れなくて
クリスタが凄く心配してくれた…
目を閉じて眠ろうとする
少しずつ、少しずつ眠くなり
今日の訓練の疲れを癒そうとする
そして思う
明日の訓練が終わってすぐに
あの2人にもう一度だけ…
戦士として集まろうと覚悟する
そこで2人の生き方を聞いて
自分がどうするかを決めたいと思う
エレン「アニ…ずっと一緒だぞ?」
アニ「当たり前だよ」
夢の中で
何度も何度も見る
デートした時の光景を
そして夢から目が覚める
眠たい目を擦りながら
部屋から出ていく
エレンがいるかもしれない
そう思って外を歩き出す
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- 8 : 2014/03/21(金) 00:39:25 :
今日はいなかったけど
絶対に会わないといけない2人がいた
物陰で小さな声で話してる
何を話してるのか隠れて聞いていた
ライナー「ベルトルト…」
ベルトルト「そうだね」
僕がまた扉を破壊するよ
やっぱり…そうだよね
故郷に帰りたいとあれほど強く…
強く願っていた私達にとっては
逃れることができない宿命なんだね
アニ「そうだね」
行きなり2人の前に現れたら
凄く驚いてたね…
ベルトルト「あ、アニ…」
ライナー「…」
アニ「嘘が下手な奴等だね…」
それは私も同じだと思う
それでも…この2人だけに
辛い思いをさせてはいけないね
ごめんね…エレン
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- 9 : 2014/03/21(金) 00:40:55 :
朝食堂に入ってすぐに
目につくいつもの光景
サシャ「パーン!!」
ユミル「うるせぇよ」
ジャン「ミカサだ!マルコ!」
マルコ「わかったよ…もう…」
この光景を私達が破壊するのか
簡単に破壊してしまうのか
ベルトルトとライナーは
何でいつもと同じような態度でいられる?
アニ「…」
エレン「アニ!おはよう!」
私達の攻撃のせいで
もしかしたらエレンが巨人に殺されてしまうかもしれない
アニ「おはよう」
それだけは嫌だ
生きてほしい
生き延びてほしいよ
外の世界を探検してほしい
自分の夢を…さ…
それすら許されないのなら
エレンあんたを巨人になんか
殺させないよ…
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- 10 : 2014/03/21(金) 00:42:07 :
朝の食堂に
いつもの怖い人が入ってきた
キース「お前らに話がある」
一斉に賑やかだった食堂は静粛になる
そして教官の方を黙ってみる
重たい空気の中で
教官が口を開いて話し出した
それは訓練兵の終わり頃に毎年やる
訓練の話だった
雪山の登山訓練についての説明を
食堂にいる訓練兵にする
得点は高いが強制でないことに
ほとんどの人はやらない雰囲気だ
でも…あんたは絶対にさ
エレン「俺はやるぞ!」
エレンの言葉でいつものメンバーは
やる気を出してる
ジャンも対抗心むき出しで
アルミンは根性があるからね
ミカサは相変わらずだね
アニ「…」
エレン
許してね
あんたを巨人に殺されるぐらいなら
私があんたを…
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- 11 : 2014/03/21(金) 00:46:24 :
その後の訓練は
対人格闘の訓練だった
エレン「ツ…アニ!」
アニ「何?」
エレン「い、痛い…痛い!」
いつもと同じ技で蹴りあげて
いつもと同じ寝技で締める
何だかね…悲しいよ…エレン
痛いって何度も言うから離してやる…
エレン「あ、アニ…今のはマジで…」
アニ「エレン」スッ
エレンの方に人を殺すことができない
木で作られた訓練用の短刀を向ける
エレン「アニが暴漢役か?」
アニ「今日はずっと私がやる…」
エレン「は?なん…って!」
聞かれる前に
エレンに攻撃を仕掛ける
足を蹴りあげて
すぐにエレンの喉仏に短刀を向ける
エレン「ツ…」
アニ「本当だったら…殺されてるよ」
自分でもわかる
エレンと出会う前の自分だと
エレン「アニ…お前…どうした?」
あんたも気付いたか
気付いてくれたんだね
アニ「生きてよ…」
エレン「は?」
アニ「絶対に生き延びて…夢を叶えて…」
そう言った後は
すぐにエレンに攻撃を仕掛ける
それから何度もエレンに仕掛ける
そして…訓練が終わった
エレン「はぁ…はぁ…」
息があがってる
そうだよね…
何度も…何度も…
エレン「アニ…次は勝つからな!」
次はないよ
アニ「せいぜい頑張りなよ」
冷たく言ってやったのに
エレン「よし!飯だな!今日も星見るぞ?」
何でいつも優しくしてくれる
本当に…エレン…辛くなるからさ
それでも一緒に歩いてしまう
冷たい風が吹く中を一緒に歩いてしまう
あの時の
戦士の私なのに
周りからは言われる
あの時の面影はなくて
恋人を思う優しい女の子だと
アニ「…」
エレンに気づかれないように
ライナーとベルトルトの方を見る
2人は私の目線に気付いたのか
軽く頷いてくれた
また…あそこで戦士としての話をする
だから
アニ「エレン…」
エレン「ん?」
アニ「今日は時間が有る限り…」
一緒に星を見てようね?
エレン「おう!」
また約束をする
その約束ができる間は
普通の女の子として
あんたの側にいたい
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- 12 : 2014/03/21(金) 00:48:14 :
食堂で晩御飯のパンとスープを食べる
周りの仲間…いや…人達はもうすぐ
訓練兵が終わるからか嬉しそうにしてる
アニ「…」
途中で残りのパンとスープをサシャに
全部あげたら…驚いていたけど
嬉しそうに食べてたね
エレン「アニ!しっかり食えよ」
アニ「エレン…先に行ってるから」
返事が出来なかった
心配してる顔で見てくれるね
外に出ると
相変わらずの寒さだね
いつもの場所に行って
いつも2人で星を見てる
思いでの場所に腰を落として
エレンが来るのを待つ
アニ「…」
待ってる時間
1人で星を見てた
エレンと恋人の関係になる前は
いつも1人で見ても何も感じなかった
だけど今はね…
アニ「寂しい…」
隣にエレンがいないから
だから寂しい気持ちになるんだ
俯いてたら歩いてくる音がした
誰かすぐにわかった
アニ「エレン」
エレン「なぁ?大丈夫か?」
すぐに心配してくれる
その優しさが好き
だけど今は嬉しい気持ちと
悲しい気持ちが…
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- 13 : 2014/03/21(金) 00:52:17 :
すぐに私の隣に座る
何かあったのかって何度も聞いてくる
その優しさがあるからか…
エレン「本当に…どうしたんだよ?」
エレンに抱きついてた
いつもと違って恥ずかしい気持ちはない
アニ「雪山の訓練…」
一緒にやろ
エレン「あぁ!いいぞ!」
私はその訓練が嫌いだよ
本当に嫌で仕方がない
その後も抱きついてたら
無言で優しく抱き締めてくれて
エレン「辛いときは…こうされると落ち着くだろ?」
アニ「何でだろうね」
本当に落ち着くよ
エレンの優しさが伝わる
エレン「なぁ…」
アニ「何?」
エレン「無理すんなよ…」
無理はしてる
ここにきた時から
故郷を出て戦士として
生きなければいけない時から
ずっと無理してる
アニ「うん…ありがとう」
こんな形で会いたくなかった
生まれてきた世界がこんなに
美しくて…残酷でなければ
普通に愛し合えたのにね
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- 14 : 2014/03/21(金) 00:55:59 :
消灯の時間を教える鐘が鳴る
エレン「アニ…明日な?」
アニ「…」
いつもはこの会話で
お休みを言って寮に戻って終わり…
だから…
答える前に軽く唇を重ねた
最初は驚いてたね
私は恥ずかしい気持ちがあった
エレン「…」
アニ「好きだから」
消灯の時間を教える鐘は鳴ったのに
エレンはまた抱き締めてきた
無言で抱き締められてたから
私もエレンの背中に手を回して
強く抱き締めた
アニ「離したくない…離されたくない」
本音を言ったら
エレン「離さないよ…」
アニ「私は…あんたの側にいたい…それなのにさ…」
噛み殺していた声が出てしまう
上手く話せない
アニ「どこかに…遠くにさ!」
エレン「アニ…どこにいても…」
抱き締めてやるよ
見つけてやる
離さないから
何度も、何度も
絶対に見つけてやる
お前を絶対に見つけて
抱き締めてやるから
そう言って
また強く優しく抱き締めてくる
あの時と同じ小さい子供が泣いていて
その泣いてる子供をあやす父の
ような優しさで抱き締めてくる
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- 15 : 2014/03/21(金) 00:58:53 :
どれぐらい抱き締めあっていたか
抱き締めていた手が離れる
アニ「ありが…」
離されてすぐに唇を重ねられた
目を開いたら真っ赤なエレンの顔
重ねていた唇が離れて
すぐに抱き締められた
エレン「ずっと一緒だからな」
その言葉が嬉しくて
その言葉が悲しくて
また泣いてしまった
アニ「ありがとう…戻ろう?」
その後は
手を繋いで寮に戻って行く
男子寮に入っていくエレンの姿を
見届けたら
戦士がまっている
約束の場所に足を運ぶ
時間は少ない
だから伝えることは1つだけ
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- 16 : 2014/03/21(金) 01:02:52 :
2人は待っていてくれた
ライナー「アニ…すまない」
ベルトルト「ごめんね」
謝らないでいいから
私も戦士なんだよ
アニ「単刀直入に言うね…」
雪山訓練で私はエレンを殺す
ベルトルト「え…」
ライナー「何でだよ!?」
私だってそんな事はしたくない
絶対にしたくない
その時は全力で殺しに行く
だから今日の対人格闘は…
アニ「壁を…壊したら巨人が入って来る…もしかしたらエレンは巨人に…」
ライナー「でもなぁ!助かるかも知れないだろ!?」
アニ「ライナーあんたはさ…」
戦士なの?兵士なの?
どっちなんだい?
ライナー「ツ…は…はは」
ベルトルト「ライナー」
ライナー「俺は戦士だよ…俺は…何でこんなに楽しい…時間を…」
泣き出すライナーを見てたら
私もベルトルトも涙が出てきた
アニ「戻るよ…エレンはもう戻ってる」
ベルトルト「わかった…行くよ」
ライナー「あぁ…」
2人が戻って行くのを見て
すぐに寮に戻った
寮に戻って部屋に入ったら
クリスタが心配してくれていた
クリスタ「アニ!良かった!遅いから心配してたよ!」
アニ「ごめんね…ありがとう」
そう言ってベットに横になった
クリスタはエレンと何をしてたか
何度も聞いてくるから
全部素直に教えてあげた
顔を真っ赤にして聞いてるクリスタは
何だか見ていて本当に可愛い
もしかしたら
私達が人類に攻撃をした時に
クリスタも…クリスタだけじゃない
ミカサやアルミンやミーナ達も…
そんなことを考えていたら
クリスタ「大丈夫?」
アニ「大丈夫さ…寝るよ」
心配してくれる友達
何でさ…こんな使命を背負わせた…
本当に神様がいるなら助けてほしいね
目を閉じて夢を見る
幸せな夢を見る
壁もなくて使命もない
そんな世界でエレンと歩いてる夢を
黒色の犬を一緒に散歩させて
帰ってきたら一緒に料理をしてる夢…
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- 17 : 2014/03/21(金) 01:16:34 :
あの日から数日がたった
朝は何度も一緒に散歩をした
訓練も一緒に頑張ってた
対人格闘を教えてる時も
どんどん強くなるエレンに
負けないように真剣になった
休日の日は毎回デートをした
人目なんか気にしないで
手を繋いでいたね
美味しい料理を食べて
帰りはナデシコが咲いてるお花畑で
毎回キスをしてから帰ったね
夜も毎日一緒にいたね
晴れてる日は星を一緒に見て
雨の日は一緒に雨の音を聞いて
曇っていて夜空が見えない日は
夜の訓練所を散歩してたね…
本当に楽しくてさ
このまま時が止まってしまえばいいと
本気で何度も思っていたよ
ーーー雪山訓練実施日
来てほしくなかった日がやって来た
ライナーとベルトルトは
心配した顔で朝から見てきた
エレン「頑張ろうな!アニ!」
必要最低限の荷物が入ってる
リュックを手に取る
中には水や食糧が入ってる
中々の重さだと感じる
だけど
私のポケットのなかに
もっと重たい物が入ってる
誰よりも大事な人の命を奪うために
隠してある本物の短刀
嫌になる
手が震える
私の攻撃でエレンを…
その時になればエレンは
きっと私と戦うことになる
その時に私かエレンのどちらかが
死ぬことになる…そう思うと…
エレン…本当に怖いよね
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- 18 : 2014/03/21(金) 01:19:35 :
2人で雪山を登っていく
雪に足をとられ早く歩けないけれど
確実に目的の小屋に向かっている
エレン「少し休むか?」
アニ「そうだね…」
ここで殺るしかないよね
雪が積もっていない岩の上に座る
ポケットの中に手を入れて短刀を握る
エレン「アニ…俺な?」
急に話しかけられて
握った短刀を離してしまう
アニ「何?」
エレン「わ、笑うなよ?」
アニ「ん…わかった」
いつもと同じように話してくるから
いつもと同じように話を聞ける
エレン「昨日さ…アニと結婚する夢を見たんだ」
アニ「そう…」
嬉しいはずなのに
夢ではなく現実でそうなりたい
普通に生きていきたいんだよ
エレン「あ、悪い!」
アニ「何が?」
エレン「泣いてるから…デリカシーないこと言ったか?」
アニ「…」
どうすればいいのさ
涙は止まらないし
エレンを殺すなんてさ…
アニ「気が早い夢だね」
エレン「綺麗だったぞ!」
泣いてる私を前にしてるからか
焦ってるような声で綺麗だって言うね
私には無理だエレンを殺すことなんか…
アニ「強くなってね」
エレン「もちろんだ!」
アニ「夢を絶対に叶えてよ…約束だからね」
エレン「任せろ!その時はアニも一緒だからな!」
その夢の中に私が入っていることは
前に聞いていたから知っていた
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- 19 : 2014/03/21(金) 01:24:24 :
私達の力は【滅ぼす】為にある力で
皆の力は【進む】為にある力なんだよ
その真実を知ってしまった時に
あんたは私の手を握ってくれるのかい
エレン「落ち着いたか?」
アニ「うん…行こう」
また歩き出す
ポケットの中にある短刀は
絶対に外に出すことはない
エレン「夢の中だったけど…」
アニのウェディングドレス姿がさ
本当に綺麗だったんだよ
アニ「照れるからやめて…」
何だか悔しいね
私だけこんなに照れさせられて
エレン「あ、あのさ…」
アニ「どうしたの?」
照れ臭そうな顔して
何を言い出すかと思えば
エレン「いつかさ…着てくれよ?」
アニ「あのさ…それ…プロポーズしてるのと…同じだよ?」
可愛いね
顔を真っ赤にしてさ
何度かプロポーズと同じ事を
言われたけどさ
今のは誰だってそう思うよ
エレン「ダメかよ…」
アニ「エレンと結婚する時に…」
着させてもらうよ
エレン「へへ!ありがとな!」
この約束を守れるかどうかは…
分からないけどさ
あんたとなら大丈夫だって思えるよ
冷たい雪が少しだけ降ってきて
白い息が目立つ
途中で何度も寒くないかって
聞いてくる…もちろん寒いさ
それでも寒いとは思わない
エレン「あと少しだ!」
アニ「ふっ…そうだね」
エレンが隣にいれば
寒くなんかないさ…安心しなよ
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- 20 : 2014/03/21(金) 01:28:05 :
何とか目的の小屋についた
何人かは集まっていた
2人の視線を感じた
安心したような顔をしてる
エレン「何とかなったな!」
アニ「ミカサ達の所に行ってあげなよ」
絶対に心配しているはずだよ
ミカサやアルミンは絶対に
エレン「そうだな…」
エレンはミカサ達の方に歩いていく
その姿を見てから
ライナーとベルトルトに小さな声で
アニ「ごめんね…無理だったよ」
戦士として失格って言われる事を
覚悟していたのに
ベルトルト「何となく…」
ライナー「わかってたぞ?」
そう言って少しだけ笑ってくれた
話してたらエレンが戻ってきて
2人で帰りの迎えが来るまで休んでた
そんな時間でも大事な時間だと思う
小屋の中に訓練を終えた仲間が
時間差はあるけれど入ってくる
人は沢山入ってきてるのに
エレンと手を繋いで座ってた
誰かに見られたら恥ずかしいと思う
それでもお互い手を離そうとはしない
アニ「お疲れ様」
エレン「アニもお疲れ様」
訓練兵生活の最後と言ってもいい
大きな訓練が終わりを告げた
2人で外を見たら雪が舞っていて
そんな景色を見てたら
エレン「アニの肌って雪みたいで綺麗だよな」
いきなり柄でもないことを言い出すから
アニ「意味が分かんない!」ゲシッ
足を蹴ってやったら
何度も言葉の意味を説明してくる
そんな口説き文句を他の女に絶対に
言わないでって言ったら
当たり前だと言うから安心する
本当は満更でもないけど
急に言われたから
そして他にも人がいるから
つんけんした態度をとって
恥ずかしさを悟られないようにした
-
- 21 : 2014/03/21(金) 01:35:24 :
あの雪山の登山訓練から何日か過ぎて
解散式を迎えた
訓練兵としての生活を終えた
人気のない場所で使命の話をする
ベルトルト「作戦は…いいね?」
ライナー「あぁ」
アニ「…」
無言で頷いた
明日また沢山の人が死ぬ
この残酷な使命から逃げたい
誰が好き好んで人を殺すのさ
その後は1人で星を見てた
いつもと同じ場所で
いつも隣で笑ってくれてた恋人は
3年間苦楽を共にした仲間達と
思出話に熱中してた
私も最初はその中にいた
ライナーとベルトルトと話をする為に
その居心地のいい場所を出ていった
アニ「早く来なよ…」
早く来てほしい
今は側にいてほしい
誰かが走ってくる音がする
エレン「わ、悪い!遅れたな!」
やっぱりエレンか
待ってたよ
すぐに甘えてしまった
エレンに近づいて寄り添った
エレン「寂しかったのか?」
意地悪そうに言ってくる
いつもなら…言い返すけどさ
アニ「寂しかったよ」
素直に言ってやったら
罪悪感で一杯の顔してたね
エレン「本気でごめん!」
アニ「嫌だね」
少しだけからかってたら
また抱き締められた
アニ「…」
エレン「本当にごめんな?」
反則だね
それは反則だよ
アニ「うん…いいよ」
最初から怒ってなんかない
むしろ来てくれる事は知ってた
その後は2人で思出話をした
対人格闘の話や付き合う前の
お互いの気持ちを話して盛り上がった
楽しい時間は何で早く過ぎてしまう…
エレン「アニは憲兵団だよな?」
その言葉にドキッとしてしまう
アニ「ごめんね」
エレン「中々会えなくなるな…」
アニ「そうだね…」
私は使命の為に憲兵団へ
エレンは自由の為に調査兵団へ
進む道は必ず違う事が分かってる
そんな2人が恋人なんだよ
-
- 22 : 2014/03/21(金) 01:41:57 :
もしかしたら
もう2度と会えないかもしれない
次に会うときは敵同士で
殺し会うことになるかもしれない
私が教えた対人格闘で私と…
私と一緒に強くなってきたその力で
私達と戦うことになるかもしれない
アニ「…」
エレン「絶対に会いに行くからな」
会いに来てくれるのかい
私は皆の敵なんだよ
分かっているのに
アニ「待ってるよ…ずっと…」
普通に生きていきたいだけなのに
真実を知ったら皆は絶対に
軽蔑した目や
恨みこもった目で
私…いや…私達を見てくるだろうね
エレン「星が…」
アニ「綺麗だね」
心のしじまに耳を済ます
静まり返った心に
エレンの今までの言葉が
仲間達との約束の言葉が
戦士としての約束の言葉が
父との約束の言葉が
私は…ただ普通に
この空の下で普通に生きていたかった
-
- 23 : 2014/03/21(金) 01:46:39 :
幸せな時間を過ごして来たと思う
全てが満たされてたと思う
もっとその幸せに浸っていたかった
そして…
戦士としての使命を果たすために
人類に攻撃をした
沢山の人が死んでしまった
苦楽を共にした同期の仲間達
人類の勝利のために戦った英雄達
その中に
アルミンの口から
死んでしまった人の名前が言われた時
耳を疑った
ミーナ達も死んでしまった
その中に上がってきた名前
エレン・イェーガー
アニ「…」
ライナー「アニ…」
ベルトルト「…」
泣きたかった
声をあげて泣きたかった
全てを言って謝りたかった
そんな時にライナーが
ライナー「【やるなら】人が集まってからだ」
あぁ…やっぱり皆を…
ガスの補給に行こうにも
多数の巨人を前にして
生きることを諦めた人達しかいない
そんな絶望のどん底にいる私達を
ミカサ・アッカーマンが発破をかける
その絶望のどん底にいる
私達を奮い立てる
巨人に占拠された戦場を
立体起動で飛んでいく
駐屯兵団の本部を目指して
その姿を見て
1人また1人と戦場を飛んでいく
ライナーもベルトルトの2人も
想定外の顔をしているが飛んでいく
-
- 24 : 2014/03/21(金) 01:49:05 :
- そんな中を冷静さを失った
ミカサ・アッカーマンが
ガスを吹かせ過ぎて落ちていく
絶望の中に現れた
私達と同じ知性をもった巨人
確かに驚いた
けれど本音を言ってしまえば
もう、どうでも良かった
本部の窓ガラスを蹴り破る
その中には絶望で自殺した者
戦うことを諦めて怯えてる者
そんな彼等を見ていると思う
あの時と同じことをやってしまったと
その辛い事を思い出した時にいつも側で
【大丈夫だ】
そう言ってくれた
恋人は死んでしまった
あの優しい温もりを感じれない
本当に泣きたかった
辛くて我慢なんかしたくなかった
それでも戦士として生きる為に
泣きたい気持ちを噛み殺す
ガスの補給ができない理由を知ると
さっきは死人のような目をしてた
アルミン・アルレルトが作戦を考えた
その作戦は成功した
2人が巨人の弱点である
うなじに斬撃を与えれずに
巨人の驚異を目のあたりにした
私とミカサがそれを助けた
これが最後だ
人間らしい事をするのは
-
- 25 : 2014/03/21(金) 01:52:26 :
ガスの補給して
外を見ると知性を持った巨人は
力尽きていた…その中から現れた人
アニ「…」
私を含めて全ての人が驚いたと思う
エレンを抱き締めて泣いてる
ミカサが素直に羨ましかった
ライナー「おい…」
ベルトルト「…」
アニ「…」
エレンが私達の使命の対象なら
エレンを故郷に連れていけば
この糞みたいな使命から解放される
その後は
エレンの巨人の力を利用して
私達が破壊した壁を塞ぐことに成功した
私がその後
エレンに会うことが出来なかった
エレンの身柄は憲兵団か調査兵団かの
どちらかに引き渡される
その話を聞いた時に心から願った
調査兵団に行ってほしいと
-
- 26 : 2014/03/21(金) 02:01:57 :
審議所での
憲兵団と調査兵団の意見のぶつかり合い
憲兵団は、今すぐに調べて
速やかに処分するべきだと主張する
それに変わって
調査兵団は、巨人の力を利用して
人類の勝利を手にいれると主張する
そんな中で
エレン・イェーガーは
人間同士で何で罵り会う必要が
あるのかが分からずに
その場にいた全ての人の前で
自分自身の考えを一喝した
静粛に包まれた
それも一瞬のこと
すぐに罵倒された
そんな中に現れた1人の人
人類最強と言われているリヴァイが
審議の対象である
エレン・イェーガーを痛め付ける
何度も蹴りをいれてくる
鼻血が大量に吹き出る
実力行使だが
リヴァイの考えをその場の全ての人が
言い返すことが出来なくなり
エルヴィンが上手く丸め込んで
エレンの身柄は
彼が幼い頃から夢見てた
調査兵団に引き渡される事が決まった
-
- 27 : 2014/03/21(金) 02:05:27 :
1度だけエレンに会う機会が貰えた
地下で生活をされていることを聞いた
地下には行きたくなかった
それでも会いたかったから
エレン「アニ!」
アニ「エレン…ご飯を持ってきたよ」
エレンに会うきっかけを作ってくれた
ミカサやアルミンに本気で感謝した
何をしてたか
自分が巨人だった事を知って
自分の事をどう思うか
そんな話が少しだけできた
エレン「いいのかよ…俺は…巨人だぞ?」
アニ「馬鹿だね…ずっと一緒にいてくれるんだろ?」
あの日の約束を守っていいのなら
これから先もエレンとずっと一緒に…
使命の事を話したら
一緒に故郷に来てくれたかも知れない
その事も考えていたけど
見張りがいるから言えなかった
そして面会の時間も終わりだと
告げられてしまった
アニ「エレン…死なないでね」
エレン「分かってる」
アニ「また…星を見ようね?」
エレン「当たり前だろ!」
そう言って
地下を出て行った
そして調査兵団に行くことを決めた
ライナーとベルトルトが呼んでいるから
また…人気のない…いつもの場所に…
-
- 28 : 2014/03/21(金) 02:12:47 :
空気が重たかった
あと少しで故郷に帰れる
その雰囲気が漂っている
アニ「私がやる…」
その言葉に2人が
ライナー「すまない…」
ベルトルト「本当にごめんね…でも」
無理だけはしないで
アニ「無理はしてる…最初からね…」
私達はここに来たときから無理してる
ライナーが変になってるのも当然だよ
そして
エレンを故郷に連れていくために走る
いつもと高さの違う景色を見ながら
途中でアルミンを殺せなかった理由は
私の心の中に人間らしさが残っていた
ライナーから教えてもらった
エレンがいる場所へ走る
そして人を殺した
切り殺して
蹴り殺して
噛み殺して
踏み潰した
その時の顔は忘れられない
本当はね…やりたくないんだよ
私もライナーもベルトルトもさ…
お願いだからわかってよ
稲妻が落ちる
目の前には巨人に変身した
恋人のエレンがいる
久し振りに闘う
1つ違うと言えば
本気で殺しあってる
1度はエレンを倒して
故郷を目指して走った
ミカサとリヴァイによって
私の使命は失敗した
故郷に帰れなかった悲しみ
沢山の命を奪ってしまった罪悪感
エレンと闘うことになった
残酷な運命に
涙が溢れた
-
- 29 : 2014/03/21(金) 02:30:48 :
失敗して戻って
疲れきって眠っていた
朝から好きでもない奴等の絡みを
本気で鬱陶しく思う
いつでもエレンと過ごしてた日々や
あの訓練所で笑っていた日々を思う
そして憲兵団の仕事をしていたら
アルミン「アニ…」
あの時
殺すことが出来なかった
アルミンの姿が見えた
アルミンの話を聞いてる時に
自分の正体を疑われてる事がわかった
これがエレンを連れ去る
最後の勝負になると思った
エレン「アニ!」
アニ「会えたね…」
本当はこの姿で抱き締めて欲しかった
この姿でエレンを抱き締めたかった
けど…
やっぱり想像してた通りだった
目の前には地下へ降りていく3人
3人の前で笑ってしまった
アニ「私は…戦士になりそこねた」
そしてミカサがブレードを向ける
アルミンは話し合うことを進める
エレンは信じられないって顔してるね
ごめんね?
私を取り押さえようとした人達は
巨人に変身した時に死んだ
また…沢山の命を奪ってしまった
その後も
巨人に変身したエレンの攻撃で
教会を壊してしまい
無関係な人の命を奪った
逃げようと壁を登ったけど
ミカサによって落とされた
エレン…ごめんね
皆も本当に…ごめんね
そんな事を考えていたら…
-
- 30 : 2014/03/21(金) 02:32:47 :
アニ・・・俺が間違っていた・・・
今さら俺を許してくれとは言わない
けど・・・ひとつだけ・・・・・
ひとつだけでいい
頼みがある・・・
この世のすべてを敵に回したっていい
この世のすべてから
お前が恨まれることになっても・・・
父さんだけはお前の味方だ
・・・だから約束してくれ
帰ってくるって・・・
帰りたい
自らの体を結晶で包み
自分の身を守ることにした
エレンからプレゼントされた
髪飾りはどこかに落としてしまった
クリスタと一緒に作ったミサンガも
切れてしまったようだ
辛くて悲しい
眠りについた…けど
夢の中ではエレンと過ごした日々を
何度も何度も見ることができる
-
- 31 : 2014/03/21(金) 08:54:56 :
アニが水晶の中で眠りについてる時に
エレン「ライナーお前疲れてんだよ」
今度は
ライナーとベルトルトと闘うことに…
巨人に変身して
鎧の巨人と闘った
その時にアニが俺に言ってた
あの言葉と技を思い出した
力任せじゃ…勝てないよ
あんたも…いつかやれるさ
覚えておいて損はないよ
エレン「この時の為に…」
そう思うと泣きそうになる
お前にプレゼントした髪飾りは
俺が見つけて…今も俺がもってる
ライナーに…鎧の巨人に
アニから教わった技を使う
あと少しで勝てると思った
急にライナーが叫んだと思ったら
ベルトルトが壁から落ちてきて
その後は記憶がない
目を覚ましたら巨大樹の森にいた
ユミルも一緒に連れてこられていてた
本当に何が何だか分からなくて…
今にも怒りが爆発しそうな時に
自分を追いかけて来た仲間が見えた
すぐにライナー達に連れていかれた
自分が捕まったから仲間が死ぬ…
そして
ジャン達が話しかける
そしたらベルトルトが叫んだ
頼む…
誰か…お願いだ
誰か僕達を見つけてくれ
その言葉を聞いたときに
アニも同じ気持ちで
俺は何も分かっていなかったと思った
そしてアルミンが
俺を助けるために言った言葉
ベルトルト達と同じぐらい
嫌な気持ちになった
その後は
エルヴィン団長のお陰で助かった
そして…目の前に母さんを殺した巨人
その巨人が今度はハンネスさんを
殺した…もう本当に馬鹿らしくなった
そんな時にミカサが…
私と…一緒にいてくれてありがとう
私に…生き方を教えてくれてありがとう
私に…マフラーを巻いてくれてありがとう
馬鹿野郎そんなもんな
エレン「そんなもん
何度でも巻いてやる
これからもずっと俺が何度でも」
その後は
巨人を殴ったら
巨人が巨人を食い殺した
ライナー達がまた襲ってきた時も
巨人をライナー達の方に…
その間に逃げることができた…
ユミルがライナーとベルトルトに
ついていった理由は分からないまま…
-
- 32 : 2014/03/21(金) 08:56:54 :
何とか壁に辿り着いて
最初にアルミンに聞いた答えは
エレン「アルミン!さっきの話は本当かよ!?」
自分が捕まってる時に
アニはもう出てきていたのか
アニは俺達の敵だったのに
今でも好きでいてしまう
アルミン「嘘だよ…ごめん」
その言葉を聞いて安心した
その後はクリスタが
偽名ではない本当の名前を言った
何が正しくて
何が悪いのか
全くわからなくなってきた
そして数日が過ぎた…
-
- 33 : 2014/03/21(金) 09:19:39 :
-
アニが眠っている場所を教えてもらい
1人でその場へ行くことが許された
エレン「アニ…」
何度も何度も話しかける
水晶から出てきてほしいと
ライナーやベルトルトの事を話して
アニ達の考えていたもの
抱えていたものを教えてほしいと
何度も話しかけても
返事はなかった
正直に全部話した
恨んだことや闘ってる時に思った事を…
それでも気持ちは変わってない
ずっと一緒にいる約束の事を話したら
少しずつ水晶が割れていった
エレン「アニ!」
名前を呼んですぐに抱き締めた
アニ「懐かしい…」
返事が帰ってきて安心した
そしたら…
アニ「ごめんね…」
無言で強く抱き締めた
エレン「アニ…歩けるか?」
アニ「うん」
エレン「行くぞ?」
アニ「どこに…行くのさ?」
エレン「ついたら話すよ…」
ライナー達の事をもう一度話して
皆の事を話してたら
アニ「ねぇ…」
何でエレン1人で来たのさ?
私がまた変身してエレンを
連れ去ることは考えてないの?
エレン「その事についても話すから…今は俺についてきてくれよ」
そう言ったら黙ってしまった
歩いてる最中に話しかけても
何も言ってくれなかった
エレン「ほら…立体起動装置だ」
アニ「…」
無言で受け取る
立体起動で壁を登っていく
壁の上についたら話してくれた
エレン「その立体起動は俺とアルミンが用意したやつだよ」
アニ「アルミンも…」
エレン「あぁ!」
アニ「何をするの?」
エレン「あのな…アニ…」
お前の故郷に行くよ
アニ「どうなるか…分からないよ?」
エレン「ずっと一緒にいるって…約束したろ?」
アニ「その約束は…」
エレン「告白した時にさ…」
一緒に背負ってやるって言ったのに
俺は全然
アニとの約束を守ってなかった
本当にごめんな?
アニ「馬鹿だよ…エレンは本当に馬鹿だよ」
そう言って泣いてしまったら
また…あの時と同じように
強く 優しく抱き締めてくれた
エレン「落とし物だよ…」
そう言って渡してくれた
あの時のプレゼント…
アニ「ねぇ…エレン…」
エレン「俺がつけるよ」
あの時と同じで
ぎこちない手つきで
髪飾りをつけてくれる
エレン「やっぱり綺麗だよ」
アニ「どうも…」
懐かしいやり取りに笑ってしまう
アニ「他の皆は?」
エレン「俺だけだよ」
本当はエレンが故郷に行くこと
反対する人達が多いことも教えてくれた
アニ「いいの?」
エレン「おう…それからさ…」
アニ「うん…なに?」
エレン「ミカサから伝言でさ…」
今度は約束を守ってほしい
エレン「って伝えてって言われたけど…何の約束してたんだよ?」
ミカサ…ごめんね
今度は絶対に約束を守るから
アニ「あんたは罪な男って事だね」
エレン「俺が何かしたのか?」
こんな鈍感野郎なのに
大好きで仕方がない
エレン「なぁ!アニ教えてくれよ!」
アニ「女の子2人の秘密を聞き出そうとするんだ…」
エレン「ツ…いつか教えてくれよ…」
アニ「はいはい」
このやり取りが懐かしくて幸せだよ
-
- 34 : 2014/03/21(金) 09:47:56 :
壁の上から見つめる夕陽
凄く綺麗で、もう2度と見れない
そう覚悟していた
アニ「今度…会う時はさ…」
エレン「ん?」
壁のない世界で
使命もなくて
皆と笑って生きていたい
エレン「アルミンがさ…」
アニ「うん…」
エレン「言ってたんだけど…」
俺も詳しくは理解は出来てないけど
この世界だけじゃなくて
別の世界が存在してるかもしれない
そんな事をアルミンが言ってたんだよ
アニ「難しいね…」
エレン「俺なりに考えたんだよ…」
この世界での俺達はこうやってるけど
別の世界の俺達はまだ…
闘ってるかも知れない…
アニ「嫌になるね…本当にさ…」
エレン「ここからが大事なんだよ…」
どんな世界にいてもさ
絶対に最後は皆と笑ってるよ
アニも俺達もな…
お前を嫌う奴なんかいねぇよ
アニ「馬鹿なりに考えたんだね」
エレン「馬鹿なりにな…」
アニ「ねぇ…どうやって行くの?」
エレン「俺が巨人になるよ…それでお前は俺の肩にでも乗っててくれよ」
アニ「分かった…道案内するよ」
途中で巨人が襲ってきたり
落ちそうになったらすぐに
自分も巨人になる約束をした
そして巨人に変身したエレンの
肩の上に座ってる
落ちないように立体起動装置の
アンカーを使えって言われていたから
アンカーを刺した…
アニ「もっとゆっくり歩きな…」
別に歩くスピードに問題がある訳じゃ
ないけど…せっかく巨人も周りに
いないからね
久し振りに2人でデートしようよ…
まぁ…巨人の顔のエレンは怖いから
後で絶対に人間の姿に戻ってもらう
そしたら…使命の事も全部話す
でも
その前に伝えることがあるんだよ
アニ「後で…もう一度…言うけどさ」
エレン…あんたを愛してるよ
空がどんどん暗くなる
夜が近付いてるね
今日は久し振りにまた
2人で星を見ることが出来るね
早く2人で星が見たいよ
-
- 35 : 2014/03/21(金) 10:11:01 :
途中で巨人に出くわしたけど
少しの戦闘で巨大樹の森まで来れた
エレン「今日はここで休むか…」
アニ「それしかないね」
小さな鞄から何を取り出すかと思えば…
エレン「ん…パン」
アニ「持ってきてたの?」
エレン「水もな!」
誇らしげな顔をしてるから
少しだけ蹴ってやったら
痛いと言いながらも
嬉しそうに笑っていた
巨大樹の森で晩御飯を食べる
景色としては最高だと思う
夜空には満点の星があって
その下でパンを食べている
食べながら星を見る…
エレン「懐かしいな…」
アニ「もう…見れないと思ってた」
エレン「アニ…さっきの言葉さ…」
あんたの肩の上で言った言葉の事か
嘘なんかついてないけど?
何で今その話になったのか…
アニ「何?迷惑だった?」
エレン「もう一回…言ってくれよ」
そう言われると
さっき自分が言った言葉が
凄く恥ずかしいと思ってしまうが
アニ「エレンを愛してるよ」
会いたかったけど…会えなくて
伝えたかったけど…伝えれなかった
エレン「俺もアニを愛してるよ」
そう言って
久し振りに唇を重ねて
その後は…抱き締められて
ずっと2人で話してた
使命の事も全部話したら
エレンも自分の事を話してくれた
自分が巨人になったと思われる理由も
最初は暗い話をしてたけど
エレン「アニの小さい頃の話を聞かせてくれよ」
アニ「エレンも言いなよ?」
私とライナーとベルトルトの3人で
遊んでいたことや
喧嘩をしたことを話した
エレンもミカサとアルミンと
何をして遊んでいたか
よくミカサに怒られていた時の
話をするから笑ってしまう
エレン「アニ…ずっと一緒だからな」
アニ「約束するよ」
最初にプレゼントしたミサンガは
切れてしまったから
また作ってあげるよ
そのミサンガにお願いすることは
また皆で笑えますように
そして
ずっと2人で歩いていく
お願いはしない
だってそうでしょ?
ずっと一緒にいるって約束したからね
2人でなら
どんな困難でも乗り越えられる
だから大丈夫なんだよ
エレンが私を
私がエレンを
愛してる
永遠に…
終わり
-
- 36 : 2014/03/21(金) 10:17:55 :
- このシリーズを読んでくれていた
皆様本当にありがとうございました!
コメントを制限させるまでの作品では
ありませんが…自分なりに強く思う
作品なのでコメントを制限しました。
最初のお話からコメントをくれた皆様
駄作を読んでくれていた皆様!!
お付き合いありがとうございました!
-
- 37 : 2014/03/21(金) 10:34:27 :
- 泣ける!
エレンはアニの
-
- 38 : 2014/03/21(金) 10:37:06 :
- すみません!37>>はなしで!(>.<)すみません!
とても、切ないですね…
エレンはアニが大好きなんですね…
エレン!!!!!アニを泣かせたら僕が許さないよ(`Д´)
とても良かったですよ!(≧∀≦)
-
- 39 : 2014/03/21(金) 10:49:33 :
- EreAniさん最高でした!
今まで読んだエレアニ作品の中で正直ダントツ一位です♪
ありがとうございました♪
-
- 40 : 2014/03/21(金) 11:21:55 :
- サシャ好きさん
コメントありがとうございます!
なるべく原作通りの雰囲気で書いたので…
なるべくですがね!笑
そう言ってもらえると嬉しいです!!
Aniっちさん
ありがとうございます!!
そう言ってもらえると嬉しいですよ!!
原作とは違いますが
こんな話があってもいいと思ったので!!
いつもコメントありがとうございます!!
-
- 41 : 2014/03/21(金) 12:47:47 :
- 感動したぁぁぁ!
最高です!
現パロはほのぼのしてるから逆にぐっと来ました!
-
- 42 : 2014/03/21(金) 15:01:56 :
- EreAniさん、執筆お疲れ様でした。
恐ろしいです。すんごいです。
アニの心情の描写や、過去の話と絡めた展開は本当に見事でした。
作品を投稿されるたびにどんどんとレベルが上がっていて、本当に勉強になります。
お疲れ様でした。
-
- 43 : 2014/03/21(金) 17:40:08 :
- エレ×アニ!さん
ありがとうございます!!
現パロとは全然違うと思って
もらえたなら嬉しいですよ!
コメントありがとうございます!
マリンさん
ありがとうございます!!!
マリンさんに言ってもらえると
照れますね!そして凄く嬉しいですよ!
上がってますかね!?そうなら嬉しいです!
いつも温かいコメントありがとうございます!
-
- 44 : 2014/03/21(金) 17:48:14 :
- 感動しました!
-
- 45 : 2014/03/21(金) 17:55:44 :
- 執筆ご苦労様です!
言葉選びのセンスというか何というか・・
とにかくおもしろかったです。
また面白い作品待ってます!
-
- 46 : 2014/03/21(金) 18:05:00 :
- 原作の中にちらほらとオリジナルを入れつつエレアニにでしかもハッピーエンドとは、恐れ入りました(`・ω・´)
-
- 47 : 2014/03/21(金) 18:43:07 :
- 泣きそうなほど感動しました
-
- 48 : 2014/03/21(金) 20:50:54 :
- お疲れさまでした
面白かったです
-
- 49 : 2014/03/21(金) 21:51:35 :
すごい( ☆∀☆)
いいエレアニでした(´∇`)!
-
- 50 : 2014/03/21(金) 22:03:09 :
- 感動。しかしていませんよぉ!
こんなに泣きそうになるエレアニはEreAni
さんにしかかけませんよ…すごいです…
うまく言葉に表せないほど感動しました。
執筆 お疲れ様でした!
-
- 51 : 2014/03/21(金) 22:59:54 :
- エレアニ好きの中学生さん
そう言ってもらえると嬉しいです!!
ありがとうございます!
しだれさん
面白いと思ってもらえて嬉しいです!!
本当にありがとうございます!!
また頑張っていきますね!
アニ大好き野郎さん
原作のちょっとしたパラレールワールド
見たいな感じですね!笑
いつもコメントありがとうございます!
励みになってます!
ポンテリングさん
嬉しいです!!
本当にありがとうございます!
レオン3世さん
いつもありがとうございますね!!
アニ☆☆さん
そうですか!?
そう言ってもらえると嬉しいです!
コメントありがとうございますね!!
えりさん
毎回温かいコメントありがとうございます!
そ、そんな嬉しい言葉を!(泣)
次もそう思ってもらえるように
頑張っていきますね!いつもありがとうございます!!
-
- 52 : 2014/03/22(土) 02:31:42 :
- 多くは語らない…
凄く良かった…
それだけだ…
-
- 53 : 2014/03/22(土) 10:43:10 :
- アニ・レオンハートハッピーエンド部隊さん
コメントが格好いいですw
そう…
ただ…アニが幸せになれば
それでいい…
コメントありがとうございます!笑
-
- 54 : 2014/03/23(日) 14:14:13 :
- ~2000年後の世界で~
「よう!」
「遅れたね…ごめんね」
「大丈夫だよ」
「そう」
夜景の見えるレストランにいる
大学を卒業してから2年が過ぎた
「ここ…高いんじゃ…」
「そんな事より料理が来たぞ!」
注文していたのか
高そうな料理が運ばれてきた
「美味しい…」
「へへ!良かった!」
デートは学生の頃に比べて少ない
仕事があるから予定が中々合わないから
でも…今日はな?
無理して人気のレストランを予約したんだ
大事な話がしたかったから
「なぁ…」
「何?」
鼓動が高鳴る
綺麗な瞳がじっと見つめてくる
たぶん気付いてると思う
これから言う言葉を
「お前とこれから先、ずっと一緒に笑っていきたいと思う。結婚してほしい」
初めて出会った時から
何故か初めて出会った気がしなかった
ずっと昔から
一緒に歩いてて
すれ違って
泣きあって
抱き合って
愛し合ってた
そう思える彼女に伝えた気持ち
「今度からは…【またね】じゃなくて…【早く帰ってきてね】って言えるね」
そう言って微笑んでくれた。
「それで指輪わ用意してないの?」クス
「お前の気に入った指輪をと思ってな!だからさ…今から見に行こう?」
「あんたらしいよ」クスクス
その後は…2人で夜空の下を歩く
婚約指輪を買いにいくために
「俺さ…」
「ん?」
「ずっと昔も…一緒に星を見てた気がするんだよ」
「奇遇だね…出会った時から思ってたよ」
「そっか…」
「うん」
「これからも…ずっと愛してるよ」
「私も愛してるよ」
2000年前も出会って
2000年前も愛し合っていて
その時も夜空の下で星を見てた
そして
2000年後の世界で出会って
2000年後の世界でも愛し合ってる
今も夜空の下で星を見てる
「幸せにするからな…」
「アニ」
「当たり前だよ」
「エレン」
アニ「今も凄く幸せだよ」
エレン「俺もだよ」
~2000年後の世界から愛を込めて~
―fin―
-
- 55 : 2014/03/23(日) 14:22:56 :
- 執筆お疲れ様でした。
このシリーズ最初からずっと楽しみに読ませていただきました。
もう、ただただ感動という言葉しかでてきません…
EreAniさんの作品は、現パロのほのぼのした作品も大好きですが、このシリーズはエレアニssの中で断トツで1番です♪
これからの作品にも期待です!
ありがとうございました。
-
- 56 : 2014/03/23(日) 15:22:54 :
- 名無しさん
ありがとうございます!
最初から読んでくれていましたか!
とても嬉しいです!(泣)
感動してもらえたのなら本当に嬉しいです!
自分的に残虐な表現が苦手なので
ほのぼの系やこのような感じのSSを
これからも書いていこうと思ってます!
1番なんてとんでもありませんよ!!
でも自分が書いたのをそう言ってもらえると
本当に嬉しいです!ありがとうございます!
これからも頑張っていきますね!
こちらこそ読んでもらって嬉しいです!!
本当にありがとうございました!
-
- 57 : 2014/03/25(火) 00:33:45 :
- めっちゃ感動しました。なんかもう何もいえないです。
-
- 58 : 2014/03/25(火) 00:50:10 :
- 名無しさん
コメントありがとうございます!
感動してもらえて本当に嬉しいです!
また作品を見てもらえたら嬉しいです!
-
- 59 : 2014/03/25(火) 19:25:09 :
- 感動した…
最近読んだエレアニで一番感動した…
映画化されてもおかしくないレベル!!
次の作品も楽しみにしてます!!
-
- 60 : 2014/03/25(火) 22:57:39 :
- チーハン野郎さん
ありがとうございます!!
一番は絶対違いますよ!?
でもそう言ってもらえると本当に嬉しいです!
え、映画化Σ(ノд<)ないです!笑
ありがとうございます!!
頑張っていきますね!!
-
- 61 : 2014/03/27(木) 14:12:19 :
- とても感動しました‼
平和な現パロもいいけど切ない感じのこっちもいいですね
また書いてください‼
-
- 62 : 2014/03/27(木) 19:05:54 :
- 練物さん
ありがとうございます!!
原作の雰囲気のアニが一番好きなんですよね~
平和な現パロも好きですけどね!笑
また絶対に書きますよ!
温かいコメントありがとうございます!!
これからも頑張っていきますね!!
-
- 63 : 2014/06/11(水) 08:47:29 :
- http://www.ssnote.net/archives/18158
少し続きを書きました!良かったら!
-
- 64 : 2014/08/08(金) 14:55:06 :
- 最高.....
-
- 65 : 2014/08/30(土) 23:38:52 :
- 名無しさん
ありがとうございます!!そう言って貰えて嬉しいです!
- このスレッドは書き込みが制限されています。
- スレッド作成者が書き込みを許可していないため、書き込むことができません。
- 著者情報
- この作品はシリーズ作品です
-
こんな話があってもいいと思う… シリーズ
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