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調査兵団「とびだす!こんちゅうの森2!!~ちゅうとん兵団といっしょ with ナイル~」

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  1. 1 : : 2013/10/18(金) 14:15:13
    お待たせしました!

    前作 とびだす!こんちゅうの森!!
    http://www.ssnote.net/archives/926

    に、2000を超えるPV数をいただきありがとうございます。

    無名の新参者の作品がここまで皆さんの目に触れたことを、
    大変うれしく思います。



    今作は、前作と同じ時間軸における、調査兵団&駐屯兵団視点のエピソードになります。



    注意事項

    ・某ゲームソフトはほんとに関係ない

    ・やっぱり虫注意

    ・ナイルさんがイケメン3割増し

    ・今回はオリキャラなし

    ・前作の最後に追加したおまけは、完結篇のほうに大きくかかわる

    ・複数場面での時間軸が、どこかおかしいところがあるかもしれない



    前作からの改善点は

    ・立体機動多め

    ・原作で活躍の少ないキャラが出しゃばる


    という感じです。


    最後、仕上げのチェックをしてから投下を開始しますので、
    今しばらくお待ちください。
  2. 3 : : 2013/10/19(土) 12:43:32


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    その日、人類は思い出した。


    奴らに支配されていた恐怖を…


    虫籠の中にとらわれていた屈辱を…




    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  3. 5 : : 2013/10/19(土) 12:46:14
    ~調査兵団本部~


    エルヴィン「みんな、よく来てくれた。今日集まってもらったのは他でもない。
          ご存じのとおり、壁外にて発生した巨大昆虫の件だ」


    ハンジ「ああ、それね。いやぁ、興味深いよねぇ。いったいなんだって突然、
        あんなにおっきくなんたんだろうねぇ。研究したいっ!」ウズウズ


    リヴァイ「てめぇは黙ってろ。で、エルヴィン、俺達をわざわざここに集めたってことは…」


    エルヴィン「そうだ、今回我々調査兵団に、昆虫の討伐指令が下りた。しかも、壁外で、だ」


    ミケ「壁外だと?なぜ外に生息する虫まで、こちらが出向いて退治しなければならないんだ?」


    エルヴィン「厳密にいえば、ウォール・ローゼ直下の壁沿いのとある地点で、侵入を企む昆虫の足止め、
          及び討伐だ。昆虫たちは、ある一か所の地点から侵入しているらしい」


    リヴァイ「ある一か所だと?」






    エルヴィン「トロスト区とクロルバ区のちょうど中間地点に、崖を挟んで、広大な森がある。
          どうやらその場所に、昆虫たちは集まるようだ」


    エルヴィン「なので、その地点の壁上に駐屯兵団、直下のウォール・マリア領に調査兵団を
          配置し、昆虫を迎え撃つ算段というわけだ」


    ハンジ「でもさ、そんなことしてたら、当然巨人も来るよね?虫も巨人も相手にするのは、
        ちょっとキツくない?」


    ミケ「巨人との戦闘ならまだしも、それと並行して、前例のない
       昆虫との戦闘で兵を無駄に失うかもしれんぞ」


    エルヴィン「今回の指令は、昆虫の討伐だ。巨人との戦闘は極力避ける。巨人が来たら、
          直ちに壁を登って回避するんだ。昆虫討伐を最優先に行う」
  4. 6 : : 2013/10/19(土) 12:48:50

    リヴァイ「チッ、虫ケラなんざの相手をするほど、俺達はヒマじゃねぇんだがな。気持ち悪い。
         例によって、憲兵団のクズ共は、内地でふんぞり返ってんだろ?」


    エルヴィン「だろうな。視察も兼ねて、ナイルが駐屯兵団と一緒に壁上で監視にあたるそうだが、
          まぁ、いないものと考えていいだろう」


    リヴァイ「せめて、虫ケラのエサにでもなってくれりゃ万々歳なんだがな。
         憲兵団の連中をエサに、巨大昆虫釣りってのも悪くない…」


    ハンジ「ははは、冗談キツいよリヴァイ」


    リヴァイ「馬鹿言え、俺は冗談は言わねぇ。丸々と肥え太った極上のエサの選別なら、
         俺は喜んでやってもいい」


    ミケ「まぁまぁ、そのくらいにしておけ」

  5. 7 : : 2013/10/19(土) 12:50:41
    ハンジ「そういえばエルヴィン、なんか朝方に昆虫が壁内に侵入したんでしょ?
        そっちはほっといていいの?」


    エルヴィン「そっちは、どうやらウォール・ローゼ南方面駐屯の、訓練兵団が
          討伐を引き受けるとのことだ」


    ハンジ「え?訓練兵にやらせるの?キース前団長も無茶苦茶させるなぁ」


    リヴァイ「どうせ、もうじき卒業する連中だろ。巨人退治の予行演習だと思えばいい。
         こんなんで死ぬような兵なら、どの道戦場でも役に立たねぇ」


    ハンジ「そんなぁ、巨人と違って、虫には決まった弱点はないんだよ?
        それに、種類によって特徴も様々、巨人よりずっと厄介だって!」


    リヴァイ「フンッ、俺の知ったことじゃねぇ」


    ハンジ「冷たいねぇ。そういえば、こないだキース前団長から、変なクワガタを預かったんだ。
        なんか、ハサミだけ異常にでっかいの」


    リヴァイ「なんだそりゃ、気持ち悪い」


    ハンジ「壁外での昆虫巨大化と関係あるんじゃないかって思ったんだけど、研究する前に
        死んじゃったんだよね。飼育環境は完ぺきだったのになぁ…」


    リヴァイ「お前の研究対象にされたら、生きれるもんも生きれねぇだろうな」


    ハンジ「だから、まだ何もしてなかったんだって!!」
  6. 8 : : 2013/10/19(土) 12:52:48
    ミケ「それで、何も分からずじまいなのか?」


    ハンジ「いや、それがね、ハサミが大きいのは置いといて、そのクワガタの種類が分かったんだ。
        ただ…」


    ミケ「ただ…?」







    ハンジ「この壁内、いや、ウォール・ローゼ領より内側には生息してない種類なんだ。
        つまり、ウォール・マリア領内、もしくは、もっと外側から…」


    リヴァイ「なら安心した。壁内でそんなのが発生しても気持ち悪いだけだ。
         何らかの理由で、そいつも壁外からやって来たってことでいいんだろ?」


    ハンジ「そういうことになるね。詳しい理由は分からないけど」


    リヴァイ「それだけ分かれば十分だ。それよりエルヴィン、討伐のメンバーはどうする?
         ウジャウジャと大所帯で行くわけじゃあるまいな?」


    エルヴィン「討伐メンバーは私のほうで絞った。あとは本人に通達して、了承をもらうだけだ」


    リヴァイ「まさか、断るようなバカはいねぇだろうな」


    エルヴィン「どうだろうな。ここにいるのは、巨人殺しが目的の兵達だ。昆虫退治など
          馬鹿馬鹿しくてやってられん、というやつもいるかもしれんぞ」


    リヴァイ「まさに、俺がそれだ」

  7. 9 : : 2013/10/19(土) 12:54:50
    ハンジ「それでそれで、メンバーはどうなってるの?教えて教えて!?」


    エルヴィン「まず私とリヴァイ、ミケ、ハンジ」


    ミケ「当然か」


    ハンジ「キャッホォォォォォォォォォォォォォォォッッ!!!
        間近で巨大昆虫が見られるぜえぇぇぇぇぇっっ!!」







    エルヴィン「そして、ナナバ、ゲルガー」


    リヴァイ「古参の実力者をずいぶんとつぎ込んだな」


    エルヴィン「得体の知れない相手だからな。最善を尽くしたい。
          後は、馬術に長けたネスとシス」


    エルヴィン「そして、第1分隊オルオ、ペトラ、第3分隊のエルド、グンタ」


    ミケ「ん?最後の4人は聞かない名だな」


    エルヴィン「期待の有望株だ。実力は折り紙付き、幹部候補生と言ってもいいな」


    リヴァイ「俺も名前くらいしか知らんが、エルヴィンがそう言うなら、余程と見ていいな」


    ハンジ「そうだよねぇ。なんたってリヴァイもエルヴィンも、昔は《キセキの世代》なんて
        言われてたもんねぇ♪」ズリッ


    リヴァイ「ハンジてめぇ…その身長で俺に近付くな。頭が高ぇ…」


    ハンジ「リヴァイの頭が低いんでしょ?」プププッ









    リヴァイ「…チッ!」
  8. 10 : : 2013/10/19(土) 12:59:44
    エルヴィン「以上12名だ、本人には私のほうから伝えておく。出発は3時間後、
          皆は装備等の準備を頼む」


    ハンジ「了解だよエルヴィン!
        あ、モブリットも連れてっていい?有能な助手は必要でしょ?」


    エルヴィン「構わないが、あまりはしゃぐなよ?遊びに行くわけではないからな?」


    ハンジ「分かってるって♪そんでもって、私はトロスト区に用があるんだけど、行ってきていいかな?」


    エルヴィン「そうすると、ここから往復3時間では間に合わないが?今でなければないのか?」


    ハンジ「うん、内地の工場都市に頼んでおいたものが完成して、使者がトロスト区に来てるんだ。
        私は《ブツ》を受け取ったら、そのまま行くから」


    エルヴィン「そういうことなら構わんが、くれぐれも遅れるなよ?」


    ハンジ「はいよ♪それじゃみんな、またね~~~~~」







    リヴァイ「行きがやった。全く、自分勝手なヤツだな」


    エルヴィン「確かに、何かの製作を依頼しているとは聞いていたが、私も詳しくは知らない。
          時々内地へ行き、数日帰ってこないというのがここ最近何度かあったが…」


    ミケ「奴の奇行は今に始まったことじゃないだろう。さぁ、俺達も準備だ」
  9. 11 : : 2013/10/19(土) 13:00:53
    ~3時間後~


    エルヴィン「皆、集まったな?」






    ゲルガー「ほう、思ってたより少ねぇな。これだけか」


    ナナバ「ゲルガー、酒臭いよ?大丈夫なの?」


    ゲルガー「昨日飲み過ぎちまってな、イマイチ抜けきってねぇが大丈夫だ。
         多少酒が残ってるほうが、調子がいいからよ」


    ナナバ「知らないよ、どうなっても…」









    ネス「シャレット、今回の相手は巨人じゃねぇが、お前の脚を頼りにしてるぜ?」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」


    シス「今日は機嫌がよさそうですね」


    シャレット「ムシャムシャ…」


    ネス「…って痛ぇ!これは食っちゃだめだ!!俺の髪の毛が……あぁぁぁぁぁぁっ!!!」ブチブチッ


    シス「…」

  10. 12 : : 2013/10/19(土) 13:02:29
    エルド「よぉ、俺は第3分隊のエルド、こっちはグンタだ」


    グンタ「よろしく」


    オルオ「第1分隊のオルオだ」
     

    ペトラ「え…と、はじめまして、同じくペトラですっ!よろしくお願いします!」


    エルド「そんな他人行儀はよしてくれ。それに、俺達は初めてじゃないぜ?」


    ペトラ「え?」







    エルド「お前らの初陣の時、一緒の班だっただろ?忘れたか?」


    オルオ「ああ、あの時か。名前をちゃんと聞いてなかったから覚えてなかったが、あんたらだったか」


    ペトラ「そういえば…!だいぶ雰囲気変わって……って、初陣って…!!!」サァァッ…


    オルオ「……ッ!!!!!」






    グンタ「…っ!」クックック…







    エルド「ああ、ば~っちり覚えてるぜ?お前らが盛大に…」


    ペトラ「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!それだけは言わないで!!」


    オルオ「そうだ!!!俺らが小便漏らしたなんて、口が裂けても言うんじゃねぇぞおぉぉぉっ!!!」







    一同「……!?」









    エルド「自分で言っちまいやがった。しかも、そんな大声で。
    あ~あ、皆に聞こえちまったんじゃねぇか?」


    オルオ「あ…」


    ペトラ「馬鹿オルオぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!消えろっ!!消えてしまえ!!
        ってか恥ずかしいっ!!私が消えたいっっっ!!!!」ゲシゲシッ!!


    オルオ「ちょっ、痛ぇ、やめろ!!あっ、マジ、冗談じゃねぇって!!痛ぇぇぇぇって!!!」


    グンタ「その辺にしとけって、団長に怒られるぞ」
  11. 13 : : 2013/10/19(土) 13:04:27
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    エルヴィン「ではこれより、作戦を行う地点へと移動する。詳細については、各自説明したとおりだ。
          今回の選抜メンバーを、5班に分ける。そのメンバーで5か所に分かれ、行動してもらう」


    エルヴィン「まずは第1班だが、これは私とリヴァイで構成する」







    エルヴィン「そして第2班、ハンジとミケ。ここに、モブリットも加えた3名とする」


    ミケ「ふんっ…」







    エルヴィン「そして第3班、ナナバ、ゲルガー」


    ナナバ「うわっ、よりによってあなたと?不安だなぁ」


    ゲルガー「任せとけって、虫ケラなんざ俺が一捻りにしてやるよ」


    ナナバ「その根拠のない自信が、私の不安の種だと気付いてくれない?」







    エルヴィン「そして第4班、ネスとシス」


    ネス「了解。頑張ろうぜ、シス、シャレット!」


    シス「はい、よろしくお願いします!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」

  12. 14 : : 2013/10/19(土) 13:05:55
    エルヴィン「そして第5班、エルド、グンタ、オルオ、ペトラ。この班は4人で構成する」


    ペトラ「私たちだけ4人班なのは、どういった理由ですか?」


    リヴァイ「このメンバーの中では、お前らが一番経験が浅い。腕は認めるが、万が一の時に、
         取り返しのつかない事態になるのを避ける目的がある」


    リヴァイ「将来有望なお前らを、こんなんで無駄死にさせたくない。
         今回は、理解してもらえないか?」









    ペトラ(へいちょおが……へいちょおが私たちを将来有望だって……!!)キラキラッ


    オルオ(リヴァイ兵長……一生ついていきますっ!!!)キラキラッ


    グンタ(この二人、大丈夫か?)


    エルド「了解しました、リヴァイ兵長」






    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





    エルヴィン「それでは皆、準備はいいか?」


    一同「おうっ!!!」












    エルヴィン「これより、巨大昆虫討伐の任を開始する!!
          進めぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!」












    ドドドドドドドドドドドドド……

  13. 17 : : 2013/10/19(土) 13:18:40

    ~ウォール・ローゼ、昆虫侵入予測地点・壁上~


    ナイル「ピクシス司令、ご無沙汰しております」


    ピクシス「おお、ドーク師団長、久しいな。元気にしておったか?」


    ナイル「おかげさまで」


    ピクシス「今回は、君一人だけかな?」


    ナイル「ええ、巨大昆虫の視察ということで、師団長の私が参った次第です」


    ピクシス「ほほう、他の憲兵団員はええのう、今頃内地でぬくぬくしとるんじゃろうな。
         壁上は寒くてかなわん、年寄りにはキツいわい」


    ナイル(くそ、こんな面倒なのに駆り出されなければ、今頃俺も…!)





    ピクシス「どうしたんじゃ?」


    ナイル「いえ、なんでもありません。
        それより、この壁上では具体的に、何をなさるのですか?」


    ピクシス「なぁに、監視と言いつつ、基本的には何もせんでええ。虫退治なら、
         下の調査兵団が全部こなしてくれよう」


    ピクシス「万が一の時も、優秀な兵がおるしのう」チラッ







    ハンネス「…お初にお目にかかります、ナイル師団長。駐屯部隊長のハンネスです」


    ナイル「ああ、よろしく頼む、ハンネス殿…」


    ハンネス「司令、グスタフとアンカが配置につきましたので、私もこれで失礼します」


    ピクシス「おお、そうか。よろしく頼むぞ。終わったら、一杯付き合ってくれ。な?」


    ハンネス「はぁ、ではお言葉に甘えて。それでは…!」ザッ


    ピクシス「うむ」
  14. 18 : : 2013/10/19(土) 13:20:33

    ピクシス「さすがに、超絶美女の昆虫なんぞ、おらんだろうなぁ…」ボソッ…


    ナイル「…はい?」







    ピクシス「ドーク師団長」


    ナイル「…はい!?」


    ピクシス「そなたは、戦闘の心得はいかほどあるのかね?師団長を務める男、
         当然、一般の憲兵よりは、はるかに優れておると思うが」


    ナイル「まぁ、憲兵たちの命を預かっている身でありますから…それなりには…」


    ピクシス「そうか、安心したわい。さっきはああ言ったが、いざとなったら
         おぬしにも戦ってもらわんとならんからの」


    ナイル「…は!?」


    ピクシス「頼んだぞい」スタスタ…









    ナイル(…ふざけるな、あのタヌキジジイ!!俺がバケモノと戦闘だと!?冗談じゃない!!)


    ナイル(……まぁいい、どうせそうなったら、混乱に乗じてトンズラだ。
        言い訳なら後からどうとでもなる)









    ピクシス(…まったく、隠し事ができん男じゃな。顔に出ておるぞ…。
         憲兵団の未来も、まだまだお先真っ暗じゃな)
  15. 21 : : 2013/10/19(土) 16:43:25

    ~トロスト区~


    使者「では、私はこれで。なにかあれば、またよろしくお願いします」


    ハンジ「はいはーい♪ありがとね~」


    モブリット「…分隊長、これは」


    ハンジ「ああ、これ?まぁ、ちょっとね。お披露目は後のお楽しみってことで♪」


    モブリット「はぁ…。しかしどうするんですか?こんなの2人じゃ運べませんし、
          集合時間にも間に合いませんよ?」


    ハンジ「うーん、そうだなぁ。運搬のことは考えてなかったなぁ…。
        …って、しめた!!あの子は…!!」
  16. 22 : : 2013/10/19(土) 16:46:52
    イアン「よし、そろそろ俺達も行くか。ヴェールマン隊長もお待ちかねだろう」


    リコ「ふん、どうせ今回も偉そうに命令するだけだろう?正直、いないほうがありがたいね」


    イアン「まぁ、そう言うなって。前戦に出てくるだけ、憲兵団の奴らよりはマシってもんさ」


    リコ「ただ単純に、出なきゃいけない立場の人間だからだろう?憲兵団に所属してたら、
       絶対内地から外に出ないぞ?あの小鹿」


    イアン「…ふっ、小鹿とは、お前もなかなか言うな」

    リコ「まったく、私だって…」








    ハンジ「おーい、リ~コちゃ~~~~ん!!」タッタッ








    リコ「ゲッ!!あの人は…」


    イアン「何でここにいるんだ…?」






    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





    ハンジ「…つーわけで、駐屯兵団の兵士と馬貸してちょ♪」


    リコ「無理ですよ、器物の運搬だけならまだしも、壁外に持っていくなんて!
       我々はあくまで、壁の護衛が任務なんですよ!?」


    ハンジ「カタいこと言わないでよぉ、私と君の仲じゃないか~。
        それに壁沿いを移動するから、危なくなったら立体起動ですぐ壁登ればいいしっ☆」


    リコ「しかし…」






    モブリット「分隊長、やはり無理ですよ。諦めましょう。例の物資はここに置いて、
          我々は早く壁外に移動しないと」


    リコ「…そういうことです、すみません」


    ハンジ「ちぇっ、リコちゃんのケチぃ!」


    リコ「何とでも言ってください。無理なものは無理です。それでは」スタスタ


    ハンジ「も~~~~!!この、ひ・と・で・な・し!人でなし~~!!」クリステルッ!


    モブリット「無理やり壁外に連れ出そうとしてるあんたが言える立場ですか…」







    ハンジ「ひとでなっし~~~~!!ぶしゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ヒャッハーッ!


    モブリット「…」







    ハンジ「あ~あ、せっかく秘密兵器を試そうと思ったのになぁ…」
  17. 23 : : 2013/10/19(土) 16:53:22
    ~トロスト区・壁上~


    リコ「まったく、面倒な人に捕まった」


    ミタビ「そりゃ災難だったなぁ」


    イアン「まったくだ。駐屯兵を壁伝いとはいえ、壁外に連れ出そうとするとは。
        それに俺達が許可しても、行きたがる奴なんかいないだろう」


    リコ「いくら巨人との戦闘の心得があるとはいえ、私達だって壁外は怖い。
       それを、私達の班員に強要することはできないさ」







    キッツ「ディートリッヒ、ブレツェンスカ、ヤルナッハ!早く配置につけ!!」


    イアン「おっと、小鹿殿がお怒りだ」


    ミタビ「なんだ、小鹿って?」


    イアン「キッツ隊長のことだ。リコがそう言ってたんだよ」ニヤニヤ


    リコ「私じゃない、最初に言ってたのはピクシス司令だ。後、その顔やめろ。腹立つ」
  18. 24 : : 2013/10/19(土) 16:57:23

    キッツ「まったく、昆虫共はもっと北西の地点から壁内に侵入するというのに、
        なぜトロスト区の監視が必要なのだ…」


    イアン「昆虫共は、南東の方角からやってきたという目撃情報がありますからね。
        この辺りも通過点にあたる可能性は、十分考えられます」


    リコ「いざとなったら、トロスト区の住人も避難させなければなりませんからね。
       予防策にやり過ぎはありませんよ」


    キッツ「…っ!う、うるさいっ!そんなことくらいわかっておるわ!!」イライラ









    ミタビ(小鹿…)ププッ…
  19. 25 : : 2013/10/19(土) 17:00:31
    ~壁外・トロスト区とクロルバ区の中間地点~


    ハンジ「お待たせ~♪」


    ミケ「遅いぞ」


    リヴァイ「どこで道草食ってやがった」


    ハンジ「ごめんごめん、ちょっと人でなしがいてさー」プンプンッ


    モブリット(あんたねぇ…)





    エルヴィン「これで揃ったな。では、出発前に告げた班に分かれてくれ」


    ハンジ「え?何のこと?」


    ミケ「そういえばお前はいなかったな。来い、俺と同じ班だ。モブリットも」


    ハンジ「ふーん。まぁいいや。待ってて昆虫ちゃ~ん♪」

  20. 28 : : 2013/10/19(土) 18:31:54


    ~現在公開可能な情報~


    ・各キャラのおおまかな居場所


    イアン、リコ、ミタビ、キッツ、及び駐屯兵団数名
    …トロスト区壁上


    ピクシス、ハンネス、グスタフ、アンカ、ナイル
    …昆虫侵入の森(1作目の舞台)の裏手のウォール・ローゼ壁上


    エルヴィン、リヴァイら調査兵団
    …ピクシス達のいる地点の真下・壁外






    ~現在公開不可能な情報~


    ・敵昆虫の種類


    ・トロスト区に放置された「とあるハンジの秘密兵器」の正体

  21. 30 : : 2013/10/19(土) 20:09:36

    ~エルド、グンタ、オルオ、ペトラ班~


    エルド「よし、俺達も行くか」


    グンタ「担当は…クロルバ区寄りの位置か。やってくる虫達から、一番遠い地点だな」


    オルオ「経験が浅いって言っても、俺達だってそれなりに討伐数は稼いでるんだが?
        なんか子ども扱いされてるようで、腑に落ちんなぁ」


    ペトラ「そういうこと言わないの。私正直、虫苦手だからさぁ。いざとなったら、
        3人でお願いね?」


    オルオ「まったく、しょうがねぇなぁ。いずれ、お前と同じ家に住む身としては、
        虫の一匹や二匹、自力で始末できるような女になってほしいんだがなぁ…」


    ペトラ「え?オルオ大丈夫?アタマ?アタマが悪いのね?大変!!
        今すぐ昆虫のエサにしてあげなきゃっ!」


    オルオ「や、やめろペトラ、マジで!冗談きついぞ!!」


    エルド「お前らの夫婦漫才も、相変わらずだなぁ」


    オルオ「ほう、エルドお前、よーくわかってるじゃないか」


    ペトラ「夫婦じゃないっ!!!」


    グンタ「お前ら、ピクニックにでも来てんのか!?壁外なんだぞここは!!」
  22. 32 : : 2013/10/19(土) 20:13:42
    ~ゲルガー、ナナバ班~


    ナナバ「ゲルガー、近付かないでくれる?ほんとにお酒臭い…」


    ゲルガー「あー、なんか頭痛くなってきたわー……。帰っていいか?」


    ナナバ「いいよ。そして一生、顔見せなくていいよ」


    ゲルガー「冗談だって。ずいぶん機嫌が悪いな」


    ナナバ「こんなくっさい人と一緒にいて、気分がいいわけないでしょ」


    ゲルガー「…あー、マジで頭痛ぇー…」









    ~ネス、シス班~


    ネス「…あぁ、シャレット、いい加減機嫌直してくれよ」


    シャレット「」プイッ


    シス「どうしたんですか?」


    ネス「いや、俺がちょっと叱っちまったら、拗ねちまったんだ」


    シス「なんで叱ったりしたんですか?」


    ネス「いやぁ、こいつが髪の毛食おうとしたから、つい…怒鳴っちまってな…」


    シス「…」







    ネス「悪かったってシャレット。もう怒鳴ったりしないからさぁ…」


    シャレット「」プイッ


    シス「困りましたねぇ。シャレットがヘソを曲げてしまったら、ネス班長は機動力がなくなりますよ?」


    ネス「うーむ…」








    シス「…シャレットの機嫌を直す方法、簡単じゃないですか」


    ネス「なに!?それは本当か!?」


    シス「はい。おーいシャレット!」


    シャレット「」…ナンデスカ?


    シス「ネス班長の髪の毛、食べていいよ」


    ネス「!?」


    シャレット「ムシャムシャ♪」ワーイ


    ネス「おい、シス貴様!!って、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ブチブチッ

  23. 33 : : 2013/10/19(土) 20:15:01
    ~ミケ、ハンジ、モブリット班~


    ミケ「それにしてもハンジ、お前は一体、トロスト区で何をしてきたんだ?」


    ハンジ「だからぁ、内地の工場都市に依頼してた、とある《ブツ》の受け取りにね」


    ミケ「なんだ、《ブツ》って?」


    ハンジ「んー、まぁ、ちょっとした秘密兵器かな?対巨人用に、前から準備してたんだけどさ。
        今回、お試ししてみたかったんだけど、ちょっと…ねぇ」


    ミケ「…そんなにすごいものなのか?」


    ハンジ「実際に使ったことはないからわからないけど、理論通りなら、結構重宝しそうだよ?」


    ミケ「…お前の理論は、ピンキリが激しいからな。まぁ、期待はしないでおこう」


    ハンジ「期待してよぉぉぉ!ほんっとにすごいんだからさぁ、ねぇ?」







    モブリット「ちなみに分隊長、先ほど、何か小さなものを持ち込んでいましたよね」


    ハンジ「ああ、あれね。とりあえず、あれも秘密兵器さ。トロスト区に置いてきたのも含めて、
        今回3つ作って来たからね」


    モブリット「3つ!?そりゃ、そんだけ作ってりゃ、ウチの仕事もおろそかになりますよねっ!!」


    ハンジ「怒らないでよぉ。仕事は帰ったらちゃんとやるから…」












    ハンジ「…モブリットが」ボソッ…


    モブリット「…」イラッ!
  24. 34 : : 2013/10/19(土) 20:19:15
    ~エルヴィン、リヴァイ班~


    エルヴィン「…そうか、わかった。伝達ご苦労」


    伝達兵「ハッ!」ザッ







    リヴァイ「どうした、エルヴィン?」


    エルヴィン「壁内での状況を教えてもらった。どうやら、訓練兵が2体ほど、
          巨大昆虫の討伐に成功したらしい」


    リヴァイ「ほう、ケツの青いガキ共でも、そのくらいはできるのか。
         だったら、俺達が駆り出される必要もなかったんじゃねぇのか?」


    エルヴィン「そうでもない。昆虫との戦闘で訓練兵が2名、戦死したらしい」


    リヴァイ「…虫ケラごときに殺されるとはな。どの道そんな連中じゃ、巨人と戦っても
         生き残れねぇだろ。軟弱な奴らだ」


    エルヴィン「そう言うな。一人は昆虫の下敷きになり圧死、もう一人は…爆死扱いになっているが、
          厳密には毒と、高所からの転落が死因とのことだ」


    リヴァイ「爆死?おいおい、訓練兵に爆弾でも扱わせてんのか?」


    エルヴィン「詳細はわからないが、立体機動装置のガスを使って引火爆発を起こし、
          昆虫もろとも吹き飛んだ、とのことらしい」






    リヴァイ「…そいつ、なかなか見上げた根性だな。最優先にすべきことを、分かってるじゃねぇか」


    エルヴィン「お前にそういう評価をして貰えたことが、唯一の救いかもな…」









    ウオォォォォォォォォォォォォォッ!!!!


    エルヴィン&リヴァイ「!!」
  25. 35 : : 2013/10/19(土) 20:22:22
    リヴァイ「とうとう、おっぱじめやがったか…」


    エルヴィン「そのようだな」


    リヴァイ「エルヴィン、お前は休んでていいぞ。どの道、戦うつもりはねぇんだろう?」


    エルヴィン「心外だな。もちろん指揮を執ることを最優先にするが、俺だって戦うつもりだ」









    エルヴィン「…だが、心優しい部下の気遣いに免じて、ここは高みの見物とさせてもらおうか」ニヤァ


    リヴァイ「チッ、喰えねぇ野郎だ」
  26. 36 : : 2013/10/19(土) 20:27:29
    ~ネス、シス班~


    ネス「シクシクシクシクシクシク……」







    シス「…ネス班長、悪かったですって。元気出してくださいよ」


    ネス「お前に何が分かる…。頭頂部で、風を感じてしまう辛さがお前に分かるかぁぁぁっ!!」


    シャレット「♪」


    シス「ほら、シャレットもご機嫌ですよ?」


    ネス「はぁぁ。エルヴィン団長と、頭の話題で朝まで飲み明かそう…」


    シス(やっぱ団長はヅラなのですか!?)












    ザザザザザザッ!!


    ネス&シス「!!」
  27. 37 : : 2013/10/19(土) 20:31:26
    ネス「なんだ、この音は!?」


    シス「何かが近付いてきています!!」







    ザザザザザザッ!!







    ネス「前方で砂煙!?あそこかっ!!シス、馬に乗れ!」バッ


    シス「はいっ!!」バッ


    ネス「頼むぞ、シャレット!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」




    シス「リドウ、お前もな!!」


    リドウ「ヒィィィン!!」








    ザザザザザザッ!!








    ネス「さーて、いよいよ近付いてきやがったな?どんなツラしてるのか拝ませてもらうぜ!」








    ザァァァァァァァァァッ!!








    シス「砂煙の中から出ますっ……あれは!!!」









    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ…」ズゥゥゥゥゥゥゥゥン…


    ネス&シス「で、でかいっ!!!」
  28. 38 : : 2013/10/19(土) 20:34:51
    ネス「サソリだとっ!?なんつーデカさだ!!体長5メートルは軽く超えてやがる!!」


    シス「サソリ…しかもあれは《ダイオウサソリ》ですっ!!数あるサソリの中でも、
       最大級の種類です!!しかし、どんなに大きくても、30センチ前後なはず…」


    ネス「とんでもねぇバケモノサソリだ…。そもそも、サソリってのは虫なのか!?」


    シス「大まかに言えば、虫ですね!もちろん、《昆虫》ではありませんが…
       どちらかというと、クモなどの仲間になります!」


    ネス「なるほどね…。それにしても…」







    毒針「」シャキーン







    ネス「あんなのに刺されたら、ひとたまりもねぇな。毒が回らなくても、刺されただけで十分
       オダブツだな」


    シス「そうですね。ですが、ダイオウサソリの毒は…」







    ザザザザザザッ!!


    ネス&シス「!!」






    ネス「こっちに向かってきたぞ!!二手に分かれるっ!!シス、お前は左側へっ!!」パカラッ!!


    シス「了解っ!!」パカラッ!!

    シャレット&リドウ「ヒヒィィィィィン!!!」
  29. 39 : : 2013/10/19(土) 20:40:21
    ネス(こんな平地で、立体機動が思う存分使えねぇのはいつものことだが、違うのは戦う相手…。
       どう攻めればいい?弱点はどこだ…?)


    ネス(虫の図鑑なんざろくに読んだことがねぇからな…。毒針がやべぇってことくらいしか分からん…)







    ザザザザザザッ!!






    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ…」









    ネス(毒針…!!そうだ、考えたって仕方ねぇ。どうせ分からねぇことだらけなんだ。
       だったら、分かること、できることを優先すればいい…!!)


    ネス「シス!!毒針だ!!まずはこいつの毒針を削ぎ落すぞ!!!」ダダダッ!!


    シス「はいっ!!!」ダッ!


    ネス「俺がヤツを引き付けながら走る!!お前は後ろから奴を追走し、
       距離とタイミングを見て、立体機動に移って毒針を斬り落とせっ!!」


    シス「了解しましたっ!!」


    ネス「よし。さーて、こっちだサソリ野郎!!!」ダッ


    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ!!!」ザザザザザザッ!!!









    ネス「おーおー、なかなか速ぇじゃねぇか。追いつかれそうだ。
       …シャレット、遠慮はいらねぇぞ。お前の全力を見せてやれ!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」ダダダダダッ!



    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ!!」ザザザザザザッ!!
  30. 40 : : 2013/10/19(土) 20:49:48
    ネス(シャレットの全力で、スピードはほぼ五分か。だが、奴の気は完全に
       こっちに向いた!!これなら…)






    シス「よし、サソリめ、こっちには気付いてないな。リドウ、こっちも全力だ!!」


    リドウ「ヒィィィィィィン!!!」ダダダダダッ!


    シス(リドウはまだまだ若い馬。壁外での戦闘経験も浅い。だけど…!!)






    リドウ「」ギュゥゥゥゥゥゥゥン!!






    シス(スピードだけなら、どんな馬にも、どんな巨人にも、負けることはない!!)


    ネス(さすがリドウだ、この速度に喰らいついてやがる。サソリ野郎とあのぐらいに距離を詰めれば、行けるっ!!)


    ネス「シス、今だ!!やれっ!!!」


    シス「はいっ!!」パシュウウウッ!!





    巨大サソリ「」サクッ







    シス「よし!アンカーが刺さった!!行くぞぉぉぉぉぉぉ」ヒュゥゥゥッ


    巨大サソリ「」ザザザザザザッ!!







    ネス「よし、アンカーを刺しても気づかれていない。意外とマヌケな奴だったな」


    シス「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ヒュオォォォォォッ!!!
  31. 41 : : 2013/10/19(土) 20:54:04
    ネス「…!!」


    ネス(ちょっと待てよ?ずいぶんとうまく事が運びすぎてやしねぇか?あんな得体の知れねぇ
       バケモノ相手に、こんなにスムーズにいくか、普通?)


    ネス(俺の考え過ぎなのか?シスがヤツの毒針を斬り落とせば、何の問題もねぇはずだ。
       だが、何かが引っ掛かる…!一体何だ、この違和感は…)







    シス「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」シャキンッ!!







    ネス(そう…斬り落とせば…シスがブレードで…。……ブレード!?しまった!!!)


    ネス「シス!!!!やめろっ!!!今すぐそいつから離れろぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


    シス「え!?」ガキィンッ!!





    ボキィッ!!





    シス「そんな、超硬質ブレードが…!!!…はっ!!」


    サソリの尻尾「」ヒュオォォォォォッ!!!


    ネス「よけろシスっ!!!」


    シス「くっ…!」チッ…







    シス「ぐぁっ……!!!」ドサァァァッ!!ゴロゴロ……


    ネス「毒針がかすった…!!!」






    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ!!」ザザザザザザッ!!






    リドウ「ヒィィィィィィン!!」ダダダダダッ!


    シス「…っ!!やめろリドウ!!!」


    リドウ「ヒィィィィィィン!!!」


    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ!!」









    ブスゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!








    ネス&シス「リドウっ!!!」


    リドウ「ヒ…ィィィ……」バタッ…
  32. 43 : : 2013/10/19(土) 20:57:38
    ネス「あの野郎…よくもシスとリドウを…!!
       …だが、あいつらをあのままにしておけん!!」


    ネス「シャレット!!」


    シャレット「ヒヒン!?」





    ネス「俺は、あいつらを助けに行かねばならん。お前は、このままあいつの気を引いて
       走り続けてくれ!!……できるよな?」


    シャレット「…」コクンッ!!


    ネス「…さすがだ相棒。愛してるぜっ!!」バッ スタッ!!


    シャレット「ヒヒーンッ!!」ダダダダダッ!






    巨大サソリ「シュルルルルルルルルルルルルルゥゥゥゥ!!」ザザザザザザッ!!
  33. 44 : : 2013/10/19(土) 20:58:47
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ネス「大丈夫か、シス、リドウ!!」ザッ


    シス「僕より…リドウを…」


    ネス「ああ、だが、お前も毒針を……!!」


    シス「大丈夫です…ダイオウサソリの毒は、殺傷能力はありません…
       せいぜい、かゆみやしびれといったところです…」


    ネス「そうなのか?」





    シス「サソリが毒を持つ目的は、外敵を殺すことではなく、外敵から身を守ることです…
       まぁ、強力な毒を持つ種類もいますけどね…」


    シス「それに、もし殺傷能力の強い毒なら、僕もリドウもとっくにあの世行きですよ…
       それより、リドウの出血のほうが問題です…」






    リドウ「…ヒ…ィ……」






    ネス「これはひどいな…。確か、馬用のリフトが用意されてたはずだ。それにリドウを載せて壁上に運び、
       駐屯兵団に手当てしてもらうんだ!動けるか、シス!?」


    シス「しかし、それではネス班長が一人に…!」


    ネス「一人じゃねぇ。シャレットがいる!今あいつに、サソリ野郎を引き付けてもらってる」


    シス「…そうでしたか」
  34. 45 : : 2013/10/19(土) 21:00:15
    ネス「…すまなかったな。いっつも巨人の相手ばっかしてるから、ブレードが通用しないなんて
       考えもしなかった。軽率な指示を出して、申し訳ない」


    シス「何を言ってるんですか、それを言ったら、僕だって気付きもしませんでしたよ。それに…」


    ネス「なんだ?」


    シス「サソリの外皮なんですが…」


    ネス「…え?」


    シス「巨大化の影響なのかわかりませんけど、本来は、あそこまで堅くはありません。
       それにさっき、ブレードが折れはしましたが…」







    サソリの尻尾「」プラーン…







    ネス「奴の尻尾が…」


    シス「半分ぐらい、いったでしょうか…。確かに手ごたえはありました。
       おそらくもう一撃、奴の尻尾に入れることができれば、斬り落とせるかと…!」


    ネス「…お手柄だ。あとは俺に任せときな!!」

    シス「…よろしくお願いします!」







    ネス「…よし!」


    ネス「シャレット!!戻ってこい!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」
  35. 46 : : 2013/10/19(土) 21:04:23
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ネス「さーて、そろそろケリをつけようか。俺一人じゃ、さっきみたいな小細工はできねぇしな。
       正々堂々、真っ向から斬り付けてやるぜ!」


    ネス「疾風れ、シャレット!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」ダダダダダッ!







    巨大サソリ「」ザザザザザザッ!!


    ネス「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


    巨大サソリ「」ヒュオォォォォォッ!!!


    ネス(ハサミが…!だが、構わねぇっ!!!)


    ネス「はぁぁぁっ!!」ヒュパッ!





    サクッ





    巨大サソリ「!!」




    ネス「ぜあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ヒュン シャキンッ!!


    巨大サソリ「シュル……!!」






    ズバァァァァァァッ!!!






    サソリの尻尾「」ボトッ…!!







    巨大サソリ「キョワァァァァァァァァァァァァッ!!!」バタバタ!


    ネス「っ!」ドサッ!!






    ネス「…へ、へへ…。ざまぁ見やがれ、バケモノが!!」
  36. 47 : : 2013/10/19(土) 21:09:07
    巨大サソリ「シュオォォォォォォォォッ!!!」ブォンッ!!!


    ネス(またハサミかっ!!刃は……折れてやがるっ!!!防ぎきれねぇっ!!!!)







    シス「させるかあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッ


    シス「うぁっ!!」ガシィッ!






    ネス「シス!!なんで戻ってきたんだ!?」


    シス「う…あぁ……」メキメキメキ…






    巨大サソリ「」ギリギリギリギリギリ…






    ネス「やべぇ、このままじゃシスの体がもぎれちまう!!……斬り落としてやる!!」カシュッ シャキンッ!!


    巨大サソリ「」ブオンッ!!


    ネス「っ!!もう一本のハサミかっ!?」ガキィンッ!!






    ネス「クソ…防ぐのに精いっぱいで、シスを助けられねぇ…!!」ググググ……








    シス「あぁ…ぁぁぁぁ……」メキメキメキメキ……


    ネス「チ…クショォォォォォォ……!!!」ググググ……
  37. 48 : : 2013/10/19(土) 21:12:55
    シャレット「ヒヒーンッ!!」ダダダダダッ!






    シャレット「ッ!!!」ゲシィィィィッッ!!!


    巨大サソリ「キョ……!!」ドゴォッ!!


    シス「うわっ!!!」ドサッ!!







    ネス「シス!大丈夫か!?」


    シス「なんとか…。ですが、あばらが数本、イッたようです……」


    ネス「そうか…。なら、ここでじっとしてろよ」


    シス「ネス…班長…!!」


    ネス「なぁに、シャレットの強烈な蹴りのおかげで、サソリ野郎が腹出してひっくり返ってやがる」







    リソサ大巨「キョオォォォォォォォォォォッ…」







    ネス「悪く思うなよ…ケンカ吹っかけてきたのはそっちなんだからよ…」スタッ…


    リソサ大巨「」ゾクッ…
  38. 49 : : 2013/10/19(土) 21:16:00
    ネス「まずは…」シャキンッ!!






    ネス「毒針ブッ刺されたリドウの分っ!!」ザシュゥゥゥッ!!


    リソサ大巨「ガァァァァァッ!!!」






    ネス「次に、握りつぶされそうになったシスの分っ!!!」ザシュゥゥゥッ!!


    リソサ大巨「アァァァァァァァァァァッ!!!!」






    ネス「そして最後が…」














    ネス「…俺とシャレットの、怒りの分だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」









    ズバァァァァァァッ!!!!!












    リソサ大巨「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」
  39. 50 : : 2013/10/19(土) 21:19:36
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ネス「まったく無茶しやがって、動けるか?」


    シス「ゆっくりならなんとか…」


    ネス「リドウはどうした?」


    シス「リフトに乗せて、そのまま駐屯兵団にお願いしました。ネス班長が心配になって戻ってきたら
       案の定でしたね」


    ネス「まぁ、確かにお前にかばってもらわなきゃ、俺は危なかったよ…」


    ネス「だがな、自分の命を簡単に投げ打つようなマネはするんじゃねぇ」


    シス「すいません。でも、命を捨てるつもりはありませんでしたよ。
       班長が助けてくれると、信じてましたからね!」


    ネス「…照れ臭ぇじゃねぇかよ…」


    シス「これからもよろしくお願いしますね、ネス班長?」








    ネス「ふぅ…」バタンッ!


    シス「班長!?」







    ネス「……疲れた。寝る」


    シス「寝るって…。壁外ですよ、ここ」








    ネス「なぁ、知ってたか?」


    シス「何をですか?」












    ネス「俺達の、《ネス》と《シス》って名前…」

















    ディータ・ネス「…実は、苗字だったんだぜ」


    ルーク・シス「…知りませんでした」


    シャレット「…ヒヒンッ!!」








    VS 巨大サソリ
    ネス・シス班 勝利
  40. 51 : : 2013/10/19(土) 21:26:53
    ~ウォール・ローゼ、昆虫侵入予測地点・壁上~


    ハンネス「どうだ、異常はないか?」


    グスタフ「下では調査兵団がすでに昆虫との戦闘を開始していますが、壁上は異常ありません」


    ハンネス「そうか、引き続き監視を頼む」


    グスタフ「了解」







    ハンネス「…あれが、巨大昆虫か。でかいな。戦ってるのは、分隊長か。
         今は調査兵団の人員が足りてるからいいが、少しでも隙があれば、壁を登ってきてもおかしくはないな」


    アンカ「そうですね。戦闘準備は当然していますが、正直、そうなってほしくはありませんね」


    ハンネス「まったくだ」
  41. 52 : : 2013/10/19(土) 21:31:24

    ナイル「巨人も十分恐ろしいが、アレはアレでとんでもないバケモノだな…」


    ハンネス「ナイル師団長!何用でしょうか?」


    ナイル「いや、何やら負傷した馬が上がってきてな。治療のためだとか言って、居場所を
        追い出されてしまったからな」


    ハンネス「それは…!申し訳ありません…」


    ナイル「まぁいい。それより、あのバケモノがここを登ってくる危険性はないのか?」


    ハンネス「ゼロ、ではないでしょうね。大半の虫は、飛行能力を持っておりますので、
         空から直接ということも考えられます」


    ナイル(やはりここも安全ではない、か。まったく、ついてない。明日以降であれば、
        王宮での仕事で、こんなところに来る必要などなかったのにな…)




    ハンネス(あからさまに嫌そうな顔をしてくれるな、この人は。どうせ自分だけが助かれば
         いいと思ってるんだろう…)


    ハンネス(まぁ、ここまでではないにしろ、昔の俺も似たようなもんだったか…)











    グスタフ「う…うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


    ハンネス「!?」
  42. 53 : : 2013/10/19(土) 21:35:46

    ナイル「な…何事だ!?」


    アンカ「部隊長っ!!あれ…!!」







    巨大アリ「」ノッシノッシ…







    ハンネス「おぉ…近くで見ると…なんてデカさだ!!」


    ナイル「アリは飛べないはずだろ!?壁を登ってきたのか!?下の調査兵団は一体何をしているんだ!?」


    ハンネス「登ってきちまったものは仕方ねぇ!!グスタフ、アンカ、戦闘用意!!」


    グスタフ&アンカ「了解っ!!」


    ナイル「…こ、ここはお前らに任せたっ!!」ダッ







    ハンネス「チッ、やっぱり尻尾巻いて逃げやがったか…」
  43. 54 : : 2013/10/19(土) 21:39:41
    巨大アリ「」ズゥゥゥゥゥゥゥゥン…






    ハンネス「とりあえず、壁の側面で戦うことになれば、俺達は圧倒的に不利だ。
         この壁上で仕留めるぞ!!」


    グスタフ「でも、どうやって!?」


    アンカ「下に叩き落とせないでしょうか?調査兵団に戦闘を一任することは…!?」


    ハンネス「馬鹿言え、調査兵団もあれでいっぱいいっぱいだ!これ以上敵を増やすわけにはいかねぇ!
         だからといって、間違っても壁内に落とすんじゃねぇぞ…!」







    巨大アリ「」ペッ!!






    ベチョッ!!!


    一同「!?」





    ハンネス「あぶねぇっ!!なんか吐き出しやがった!!」


    アンカ「なんでしょうか、これ…」






    シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…


    一同「!!!」






    グスタフ「と、溶けてますっ!!液体がかかった部分の壁が、溶けてますっ!!」


    ハンネス「おいおいおい…こんなん反則だろうが…」
  44. 55 : : 2013/10/19(土) 21:43:46
    巨大アリ「」ペッ!!ペッ!!ペッ!!






    ベチョッ!!ベチョッ!!ベチョッ!!







    グスタフ「うわぁぁぁっ、ブレードがぁぁっ!!」シュウゥゥゥッ…


    アンカ「超硬質ブレードが、溶けてる…!!」


    ハンネス「お前らいったん下がれ!!体にかかったら一大事だぞ!!」ダッ!


    グスタフ&アンカ「了解っ!!」ダッ








    巨大アリ「」ノッシノッシ
  45. 56 : : 2013/10/19(土) 21:46:58
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    巨大アリ「」シーン…






    ハンネス「奴め、こっちを見ちゃいやがるが、追いかけてくる気配はねぇな…」


    アンカ「しかし、とんでもない相手ですね…」


    グスタフ「さっきの液体は、もしかしてアリの《蟻酸(ぎさん)》ですかね?」


    ハンネス「そのようだな。蟻酸はほとんどのアリが体内に持ってるが、そこら辺にいるアリじゃ
         人間をどうこうできるほどの蟻酸は持ち合わせていねぇ…」


    グスタフ「本来、蟻酸には、あそこまで物を溶かす作用はないはずです。やはり巨大化の影響で?」


    ハンネス「だと考えていいだろう。あの液体が蟻酸であるなら、ひとつ、作戦を思いついた」


    アンカ「一体、どのような…?」









    ハンネス「それはな…」
  46. 57 : : 2013/10/19(土) 21:50:32
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハンネス「やい、アリ野郎!こっち向け!!」


    巨大アリ「」ナンジャイ?






    ハンネス「ほら!ペッ!!ってしてみやがれ!!」


    巨大アリ「」ペッ!!






    ベチョッ!!






    ハンネス「おっとっと!!へへーん、こっちだよー!」ペンペン


    巨大アリ「」イラッ







    巨大アリ「」ノッシノッシ


    ハンネス(そうだ、俺を追いかけて来い…)







    巨大アリ「」ノッシノッシ


    ハンネス(もう少し…)







    巨大アリ「」ノッシノッシ


    ハンネス(あとちょっとだ…)







    巨大アリ「」ノッシノッシ






    ベシャッ!


    巨大アリ「」ア…


    ハンネス「今だグスタフ!!!」


    グスタフ「はいっ!!!」ヒュウゥゥゥゥッ!!


    巨大アリ「!?」
  47. 58 : : 2013/10/19(土) 21:56:37
    グスタフ「」シュボッ!!







    グスタフ「喰らえぇぇぇぇぇぇ!!」ポイッ!!








    ~回想~


    アンカ『いったい、どのような?』


    ハンネス『それはな、蟻酸の性質を利用するんだ』


    グスタフ『それは、つまり蟻酸の持つ、可燃性を利用すると…!?』


    アンカ『可燃性…蟻酸は燃えるのですか?』


    ハンネス『そうさ。まず、俺がヤツを挑発して蟻酸を吐かせ、その後奴が俺を追いかけるように
         仕向ける。蟻酸が吐かれた地点に奴を誘い込んだら…』


    アンカ『火を放つ…!!』


    ハンネス『そうだ。どうせアリに蟻酸は効かねぇからな、何も考えずに自分の蟻酸を踏んづけるさ。
         グスタフ、お前をあらかじめ壁の側面で待機させておいて…』


    ハンネス『俺の合図が聞こえたら壁上へ出てきて、奴に向けて火種を投げつける。
         景気良く燃えてくれるはずだぜ?』


    アンカ『私は何をすれば…?』


    ハンネス『これだけで万全だという保証はねぇからな。お前は後ろの固定砲を、アリに向けて
         放つ準備をしていてくれ。燃やすだけで仕留めれねぇときは、ぶっ放して仕留める』


    アンカ『了解しました』







    ハンネス『それじゃ、とっとと始めようか…』






    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    グスタフ「喰らえぇぇぇぇぇぇ!!」ポイッ!!







    シュッ!!

  48. 59 : : 2013/10/19(土) 22:00:57
    巨大アリ「キィィィィィィィィィッ!!」ボォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!






    ハンネス「おーおー、勢い良く燃えてやがるぜ」


    グスタフ「やりましたね」


    ハンネス「おっと、そいつはまだだぜ?奴が倒れるまでは安心するな」






    巨大アリ「キ…キキキ…」ノシッ…ノシッ…






    アンカ「まだ歩いてくる!!」


    グスタフ「しぶといな…」


    ハンネス「やっぱ、保険かけといて正解だったな。アンカ、頼むぜ!!
         俺とグスタフは、壁の側面に!!」バッ!!


    グスタフ「はいっ!!」バッ!!






    巨大アリ「キ……」ノシッ…






    ハンネス「よしアンカ、やれっ!!」







    巨大アリ「」ペッ!!






    ベチョッ!!





    アンカ「きゃあぁぁぁぁぁぁっ!!」
  49. 60 : : 2013/10/19(土) 22:31:07
    固定砲「」シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…






    グスタフ「固定砲が!!」


    ハンネス「野郎、固定砲を狙って蟻酸を吐きやがった!!まだそんな力があったのかよ!!」


    アンカ「部隊長、これでは固定砲が、使い物になりません!!」


    ハンネス「アンカ、お前も壁の側面に飛べっ!!いったん退避だ!!」


    アンカ「了解しま……あっ!!」


    グスタフ「どうした!?」







    アンカ「…蟻酸が、立体機動装置にもかかったみたいで…ワイヤーの射出部分が溶けて
        機能しませんっ!!!」カチッ…カチッ…


    ハンネス「なんだと!?今行く、そこを動くな!!」ヒュゥッ!!






    巨大アリ「キョ……ァァァァァァッ!!」






    アンカ「い…いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」


    ハンネス「アンカぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」







    パシュウウウッ!!!







    サクッ


    巨大アリ「!?」
  50. 61 : : 2013/10/19(土) 22:35:48
    グスタフ「アリの体に、立体機動装置のワイヤー!?誰が!?」


    「私の手を煩わせるなよ…」グググッ…


    ハンネス「ナイル師団長!!」







    ナイル「私がこのまま…こいつを繋ぎとめている間に…早く仕留めろ!!」ググ…






    巨大アリ「」ピンッ!!






    ナイル「うぐっ…」フラッ…


    グスタフ「危ないっ!!」







    ナイル「ぐ…憲兵団師団長の力を…舐めないでもらおう…」グッ!!!


    ハンネス「おやめください師団長!!アリの力は、人間の数十倍!!そのままでは、
         お体が持ちませんっ!!!」


    ナイル「そう思うなら、さっさと仕留めろ…!すでに、限界が近い……」グググッ…






    巨大アリ「キィ…ィィィ…」グググッ…


    ハンネス「…っ!!」スタッ!









    ハンネス「…そのまま、じっとしてろクソ野郎!!そのムカツク頭、刎ね落としてやるからよ!」シャキンッ!








    ハンネス「…っらぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」







    ズバァァァァァァッ!!!







    巨大/アリ「キキキ……」バターンッ!!!









    ナイル「やっ…たか…」ドサッ!


    ハンネス「…ナイル師団長っ!!!」タッタッタッ…
  51. 62 : : 2013/10/19(土) 22:38:55
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハンネス「師団長、あまりご無理をなさらずに…」


    ナイル「私を年寄扱いするなよ。これでも、戦闘訓練は欠かしていないのだからな…」


    ハンネス「そのお体を見ればわかります。さすが、師団長殿ですね」


    ナイル「…っ!!」








    ドォォォォォォンッ!!


    一同「!?」








    ハンネス「何が起きた!?下からか!?」


    グスタフ「何か爆発のような……!?」


    アンカ「…っ!あれは!!!」
  52. 63 : : 2013/10/19(土) 22:40:52
    「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」






    ナイル「下から昆虫が、跳び上がってきただと!?」


    アンカ「何よ、この虫は!?」


    ハンネス「こいつは、さっき下で分隊長たちが戦ってたやつだ!!」


    グスタフ「羽もないのに、こいつ、どうやってここまで…!?」






    「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」






    ナイル「どけ…」


    ハンネス「師団長!?」







    ナイル「こいつがどうやってここまで来たかなど、私の知ったことではない…」スタスタ…


    グスタフ「…危険です!!お下がりくださいっ!!!」






    「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」






    ナイル「…目障りだ!!消え失せろぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」






    ズバァァァァァァッ!!!







    「シュワァァァァァァァァァァァァァッ……!!!」ヒュゥゥゥゥゥ……







    ドォォォォォォンッ!!


    ウワァァァァァァ!!オチテキタァァァァァァ!!!









    ハンネス「すごい、あのデカいのを、一人で叩き落とした…。
         これが、師団長を務める者の力か…」
  53. 64 : : 2013/10/19(土) 22:43:11
    ナイル「やつらか…」







    ナイル「ハンジ!!ミケ!!貴様ら、何をしている!?自分達の相手くらい、
        自分達で片付けろおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」







    ~壁外・ミケ、ハンジ、モブリット班~


    ハンジ「危なかったぁ!下敷きになるかと思ったよ。
        …っていうか、壁上にウスラ髭のおっさんがいるし」


    ミケ「何か叫んでいるな。大方、獲物を逃がした俺達への文句といったところか…」


    ハンジ「もー、うっさいなぁ。そんなんなら、自分でやっつければいいじゃない!」プンプンッ







    ミケ「…ハンジ、気を入れ直せ。こいつ、まだ生きてるぞ!」


    ハンジ「おっと、マジで?んじゃ、続きと行きますか…」










    「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
  54. 65 : : 2013/10/19(土) 22:45:31
    ~ウォール・ローゼ、昆虫侵入予測地点・壁上~


    ナイル「まったく…。相変わらずふざけたやつらだ…」


    ハンネス「あの高さから落ちて、まだ生きているようですね…」


    ナイル「放っておけ。奴らが始末してくれるだろう」






    アンカ「あの、師団長…」


    ナイル「なんだ?」


    アンカ「先ほどは危ないところを助けていただき、本当にありがとうございましたっ!!」


    ナイル「構わん。所属が違うとはいえ、兵が死ぬのは、見たくないからな…」ザッ…







    ナイル(…っ!!)ズキッ…!







    アンカ「…っ!」ペコッ






    ハンネス「ふぅ~、死線を乗り越えたら、どっと疲れが…」


    グスタフ(あれ、師団長ってあんなにイケメンだったかしら…?)ウホッ…





    VS 巨大アリ
    ハンネス・グスタフ・アンカ班&ナイル 勝利
  55. 69 : : 2013/10/20(日) 13:14:25

    ~エルヴィン、リヴァイ班~


    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」






    エルヴィン「…リヴァイ」


    リヴァイ「…」






    エルヴィン「…おいリヴァイ」


    リヴァイ「うるせぇな、なんだ?」






    エルヴィン「例えばここに、4本の斧があるとしよう」


    リヴァイ「何の話だ?」


    エルヴィン「斧が4本だ」


    リヴァイ「それがどうした?」






    エルヴィン「この斧にそれぞれ、オノA、オノB、オノCと名付けるとしよう」


    リヴァイ「…」






    エルヴィン「最後の一本、名前はなんとする?」












    リヴァイ「…オノD」


    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」








    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」












    エルヴィン「その……すまなかった…」


    リヴァイ「別にいい…」







    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」

  56. 70 : : 2013/10/20(日) 13:19:04
    ~オルオ、ペトラ、エルド、グンタ班~


    ペトラ「なんか、向こうのほうが騒がしくなってきたね」


    オルオ「大方、虫どもが襲ってきてるんだろうな」


    エルド「何度か爆発音が聞こえたが、うちは爆発物なんか持ってきてないだろ?どうなってんだ?」


    グンタ「壁上の固定砲じゃないのか?さっき、デカいアリが上にいたのが見えた」


    オルオ「おいおい、冗談じゃねぇぞ。むやみやたらに固定砲をぶっ放して、
        俺らに当たったらどうしてくれんだ?」


    ペトラ「オルオだけならいいよ」


    オルオ「おいおい、その辛辣な言葉は愛情表現の裏返しか?まったく、気が早いなお前は。
        焦らなくたって、俺は誰のものにもならんというのに…」


    ペトラ「それって私のものにもならないってことだよね?やったーっ!!」


    オルオ「いや待て、そこで喜ぶのはおかしい…」





    エルド「…おい、あんまりふざけてる場合じゃないぞ!何か聞こえないか!?」


    グンタ「いや、俺には何も…?」







    ミィィィ……







    オルオ「かすかに、何か聞こえるような…?」








    ミィィィィィィィィィ…








    ペトラ「鳴き声…?」









    ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!









    エルド「上だっ!!!」


    一同「!!」バッ!!
  57. 71 : : 2013/10/20(日) 13:21:43
    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!」







    ペトラ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!何アレ!?セミ!?」


    オルオ「でけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!なんじゃありゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


    エルド「笑えねぇデカさだ…!!」


    グンタ「急降下してくるぞ!!みんなよけろっ!!」


    巨大セミ「」ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!!


    一同「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」







    エルド「クソッ、動きがとんでもなく速い上に、空まで飛んでやがるせいで、まともに戦えん!」


    グンタ「対巨人戦とは、勝手がまるで違う!!」


    オルオ「巨人戦か。あそこは長距離砲が多い。特に、ドーム球場での一発攻勢に持ち込まれると
        分が悪い。せめて主軸の前にランナーを出さないよう、細心の注意を払いつつ……」


    エルド「てめぇは何の話してんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!そう思うなら内角の厳しいとこ
        もっと投げれるようにしとけえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」


    オルオ「んだとこのストーカーゴリラ!!いくら金髪にしたってな、てめぇのその異彩を放ってる
        ヒゲとゴリラ顔は隠し通せねぇんだよ!!!!」
  58. 72 : : 2013/10/20(日) 13:26:07
    ペトラ「二人して別次元の話しないでよ!!!もう、グンタもなんか言ってよ!!」


    グンタ「…」


    ペトラ「…グンタ?」






    グンタ「…奴がもう一度降りてきたら、立体機動で奴に飛び移る」


    エルド「おい、本気で言ってるのか?いくらなんでも危険すぎる!!ましてや、
        相手は空を飛んでるんだ!万が一振り落されたら、タダじゃ済まないぞ!!」


    グンタ「空を飛んでるから、だ。こうでもしないと、触れることすらできないだろ」


    ペトラ「でも、危険すぎるよ…」


    オルオ「ってかよ、相手はセミなんだから、一週間ほっとけば勝手に死ぬんじゃねぇのか?」


    ペトラ「それは、飼育が難しくてすぐ死んじゃうから、そう思われてるだけよ。実際はもっと長いの。
        というか、たとえ一週間でも、あんなのが壁内に入ってきたら大騒ぎでしょ!」


    オルオ「そうなのかよ…。だったらよグンタ、お前飛び移って、どうするつもりなんだ?」


    グンタ「そりゃ、奴が空へ飛び上がれんようにするのさ」


    オルオ「つまり、羽を削ぐってことか?そのあとはどうするんだよ?
        奴と一緒にスカイダイビングでもしようってのか?」


    グンタ「そのための立体機動装置だろ。奴に飛び移ったら、壁際に近づくタイミングを見計らって、
        羽を削ぎ落す。そして俺は、壁に立体起動で移動する」


    エルド「…机上の計算では、確かに成功率は高そうだ。だが、万全なんてことはない。
        そういうことなら、俺にやらせてくれ」


    グンタ「いや、ダメだ。万が一失敗したとき、誰がここの指揮を執るんだ?この面子で、一番
        指揮役に適してるのは、エルド、お前だろ?」


    エルド「グンタ…」





    グンタ「そういうことだ。奴が地面に落ちてきたら、すぐとどめをさせるように準備しててくれ。
        …おっと、そうこうしてるうちに、奴がまた降りてきたみたいだぜ」






    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!」


    グンタ「さて、いっちょやりますか!」


    3人「…っ!」
  59. 73 : : 2013/10/20(日) 13:30:45
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!」


    グンタ「はぁっ!!」ヒュパッ!!





    サクッ


    巨大セミ「!?」






    グンタ「よし、さーて、空の旅へと案内してもらおうか?」


    巨大セミ「ミ…ミミミ…?」バタバタ


    グンタ「うおっ…と」フワッ







    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!」ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ!!


    グンタ(…っ!さすがにこの距離だと、うるせぇな!!)










    ペトラ「グンタ、飛んじゃったよ。大丈夫かな…」


    エルド「だが、セミのほうもパニクってるな。低空飛行だ。あの高さなら、万が一
        落下しても大事にはならないだろう」


    オルオ「どんどん壁に近づいてるぜ…」








    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!」


    グンタ(そろそろだな…。浪漫飛行は終わりにさせてもらおうか…)ジョロロロロロロロ……











    グンタ(!?)
  60. 74 : : 2013/10/20(日) 13:36:13
    ペトラ「え、なに!?グンタから水が垂れてるように見えるんだけど!?」


    オルオ「ついにあいつもやっちまったのか!?俺らの仲間入りを果たしちまったのか!?」


    エルド「違う、よく見ろ!!水が垂れてるのは、セミのほうからだ!!」







    グンタ(冷てぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!この野郎、小便しやがったな!!!
        クソがぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!)バタバタ


    巨大セミ「ミィ…ミミミミ……」グラッ









    エルド「グンタが暴れて、セミがバランスを崩した…!!」


    オルオ「おい、あのままだと、やべぇんじゃねぇか…!?」


    ペトラ「グンタっ!!」









    グンタ(しまった…!小便に気を取られて、もう壁があんなに近く……!!間に合わねぇっ!!)


    巨大セミ「ミ…」フラフラ…









    ドォォォォォォンッ!!


    一同「グンタっ!!!」










    ドサッ! ドサッ!!
  61. 75 : : 2013/10/20(日) 13:41:10
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ペトラ「グンタ!しっかりして!!」


    グンタ「う…悪い…ドジった…」


    エルド「まったく、小便に気を取られるとは…。やはり俺がやるべきだったよ」


    グンタ「小便する巨人がいたら、今回のことを教訓にさせてもらうさ…」


    エルド「違ぇねぇ」


    ペトラ「まったく…もう」








    一同「あはははははははっ!!」










    オルオ「さて、セミのほうは、壁にぶつかって、くたばっちまったみてぇだな」






    巨大セミ「」






    グンタ「いてて…。骨を折る思いをした割には、あっけない最期だったな」


    エルド「まったくだな。こいつめ、脚を広げて、間抜けなお寝んねだぜ」


    ペトラ「ほんとだねー」








    ペトラ(あれ?そういえば私、どこかでこんなのを見たような…。
        セミが脚を広げて横たわる光景を、どこかで…?)









    3人「はははははははははははっ!!」


    ペトラ(うーん…。セミの……最期……ファイナル……っ!!!)











    ペトラ「みんな、気を付けて!!!!」


    3人「!?」















    巨大セミ「」カッ!!!!
  62. 76 : : 2013/10/20(日) 13:48:18
    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!!」







    グンタ「な、何だこいつ!!突然蘇りやがった!!!」


    エルド「脚をおっ広げて、くたばってたはずじゃなかったのか!?」


    ペトラ「脚を広げてたからよっ!!」


    オルオ「どういうことだ、ペトラ!!」


    ペトラ「《セミファイナル》よっ!!!」


    オルオ「なんだ、そのセミファイナルって!?」


    ペトラ「セミファイナルとは、『あれ?このセミ地面に落ちて死んでる?』と思って近づいたら、
        突然復活して大声で鳴き出す、なんか結構トラウマになる現象のことよ!!!」


    ペトラ「私も8歳にときにそういう目に合って、すごく怖くて一晩中泣き続けたんだから!!」


    エルド「誰もお前の体験談は聞いてねぇぇぇぇぇぇ!!脚が開いてるのと何の関係があるんだ!?」


    ペトラ「地面に落ちているセミで、脚を閉じたまま落ちているのは死んでるんだけど、
        脚を開いたセミはまだ生きてるの!!そいつはセミファイナルよ!!」


    オルオ「なるほど!!終了間際を意味する《Semifinal》と、セミの最期(ファイナル)を
        かけてるってワケか!!!」


    ペトラ「そういうことっ!!!」


    グンタ「なんでお前ら、この騒音で普通に会話できるんだよっ!!!」
  63. 77 : : 2013/10/20(日) 14:59:31
    巨大セミ「ミィィィィィィィィィィィィィィィィィィィンッ!!!!!」








    オルオ「声が大きくなってきやがったぁぁぁぁぁぁ!!」


    ペトラ「早く…倒さないと耳が…!!」


    グンタ「あ…あぁぁぁぁっ…」









    巨大セミ「」ピタッ









    グンタ「あれ?」


    オルオ「突然静かになりやがった…」


    ペトラ「いったい何が…って、エルド!?」








    ブスゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!









    エルド「ぐ…あぁぁぁぁぁぁっ!!!」
  64. 78 : : 2013/10/20(日) 15:02:31
    オルオ「おい、どうしたってんだ!?」


    グンタ「セミの鋭い口が、エルドの足に刺さってやがる!!!」


    ペトラ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!エルドっ!!!!!」







    エルド「こいつ…めっ!!!」ズバッッ!!!!


    巨大セミ「ミィィィィィィッ……!!」バターンッ!!







    グンタ「今度こそ、やったか…?」


    ペトラ「エルド、早く手当をっ!!」


    エルド「…っ!!」
  65. 79 : : 2013/10/20(日) 15:07:42
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    オルオ「俺らが耳をふさいでる間に、お前は一体何を…?」


    エルド「奴がひっくり返って飛べない間に、さっさととどめを刺そうとしたんだが、
        思いのほか元気いっぱいで、返り討ちにあっちまったってワケさ」


    グンタ「まったく、偉そうなことを言ってた俺達がこのザマとはな」


    エルド「ほんとだな。笑えん」


    ペトラ「もうっ!あまり心配かけさせないでよっ!!」


    オルオ「おいコラてめぇら、俺のペトラに何色目使ってんだよ!!」


    ペトラ「いつから私は、あんたのになったのよ…」









    一同「はははははははははははっ!!」










    エルド「さてと……いってぇ!!」ズキッ


    ペトラ「エルド、無理しないで!ただの応急処置だし、ちゃんとお医者さんに診てもらわないと!」


    グンタ「そうだぞエルド…って、おわっ!?」ドテッ!


    オルオ「お前もだグンタ」


    ペトラ「壁上に軍医さんを待機させてるってハンジ分隊長が言ってたから、今から行きましょう。
        馬用のリフトもあるし、2人を馬に乗せて運ぶから安心して」


    エルド「まったく、世話をかけるな」


    グンタ「かたじけない」


    オルオ「いいってことよ」


    エルド&グンタ「いや、お前には言ってない」
  66. 80 : : 2013/10/20(日) 15:12:48


    ペトラ「これでよし、と。私達は歩いていくから、よろしくね、お馬さん?」


    エルド馬「ジャンッ!!」


    オルオ「不思議な鳴き声の馬だなぁ」


    グンタ馬「キルシュタィィィィィィンッ!!」


    オルオ「…」








    エルド「戦闘で馬は使えず、自分が怪我して運ばれるとは、情けないぜ」


    グンタ「まぁそういうな。命があることだし、終わったことはくよくよするな」


    ペトラ「それにしても…」







    巨大セミ「」







    ペトラ「ほんとに大きいね。皆もこんなのと戦ってるんだね」


    オルオ「そうだな。訓練兵も今頃、壁内の森で戦ってるんだろうよ」


    エルド「あそこの教官って、キース前団長だったよな?スパルタ気質だからな、あの人」


    グンタ「心強い新兵が入隊してきそうだな」













    巨大セミ「」…カッ!!!
  67. 81 : : 2013/10/20(日) 15:18:40
    巨大セミ「ミィィィィィィッ!!!!」


    一同「!!」







    ペトラ「やだちょっと、この距離で…!!!」


    ペトラ(って…あれ…?耳が…)」キーン…







    オルオ「ふざけんなセミ野郎!!!」ザシュザシュッ!!!


    巨大セミ「ミ…」ガクッ…










    オルオ「はぁ、はぁ。セミファイナルに二度目はねぇんだよ、クソが!」









    エルド馬「ジャンッ!!ジャンジャンッ!!!」バタバタ!


    グンタ馬「キルシュタィィィィィィンッ!!!」バタバタ!


    エルド&グンタ「うおっ!!」


    オルオ「どうした!?」


    エルド「突然馬が暴れだした!!セミの鳴き声でパニックになってるんだ!!!」


    グンタ「落ち着けお前ら!!って、うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」








    馬達「」ダダダダダッ!








    オルオ「おい、お前らどこに行くんだ!!戻ってこい!!!おーーーーーい!!!!」


    オルオ「なんてこった…。行っちまいやがった…」


    ペトラ「オルオ…」


    オルオ「おいペトラ、あいつらの馬が暴走して、2人を乗せたままどっか行っちまった!!
        早く後を追わねぇと!!」














    ペトラ「…私の右耳、聞こえないんだけど」















    オルオ「…え!?」
  68. 82 : : 2013/10/20(日) 15:23:46
    ~ウォール・ローゼ壁上~


    軍医「ふむ…」


    オルオ「どうなんですか、ペトラの耳は!?」


    軍医「鼓膜が破れているようだが…」


    ペトラ「やっぱり…」






    軍医「破れた穴の大きさはそれほどではない。数日もあれば、再生するだろう」


    ペトラ「ほんとですか!?」


    軍医「うむ。あまり大きな穴になると、再生は難しい場合もあるが、君くらいのなら大丈夫だ」


    オルオ&ぺトラ「よかった~~~~!!」


    軍医「ふふっ、君らは仲がいいんだな」ニヤニヤ


    ペトラ「え!?ちょっ!?そんなんじゃないですよっ!!」


    オルオ「軍医殿、そなたはよーくわかってらっしゃる…」


    ペトラ「ちょっとオルオ、そのキャラキモい!!ほんとキモい!!」









    ペトラ「…でも、心配してくれて…ありがとっ」ボソッ…


    オルオ「…っ!」テレッ
  69. 83 : : 2013/10/20(日) 15:28:37
    「…オホン!アツアツのところ申し訳ないが、少し静かにしてもらえないか?」


    オルオ「…それはすいませんでしたねぇ、ベッドで呑気におくつろぎの、師団長殿」ケッ


    ナイル「別に私は、くつろいでいるわけではない!!」


    ピクシス「その通り。その男は、昆虫との戦いで無茶をして、ギックリ腰になったそうじゃ」


    オルオ&ぺトラ「ピ…!ピクシス司令!!」バッ!!


    ピクシス「よせ、敬礼などいらん。それにしてもお主は…。普段からちゃんとしておれば、
         こんなことにはならんというのに」


    ナイル「うう…」








    オルオ「まったくですなぁ。憲兵団には昆虫退治の手伝いでもさせようかと思いましたが、戦場で
        ギックリ腰になられても困りますからねぇ。そうでしょう、師団長?」チョンッ


    ナイル「あがっ…」ズキッ!!


    オルオ「ぶわははははははははははははっ!!!」


    ナイル「笑うなっ!!貴様、調査兵団第1分隊のオルオ・ボザドだな!?
        腰が治ったら、覚えておけよ…!!」


    オルオ「またギックリ腰になりたいのなら、いつでもお相手いたしますよ」ヒラヒラ
  70. 84 : : 2013/10/20(日) 15:32:24
    駐屯兵「失礼します、軍医殿!」


    軍医「何用かね?わしに用ということは、あまりよろしくない事態だろうがな」


    駐屯兵「負傷した兵を2名、連れてまいりました。診察をお願いできますでしょうか」


    軍医「どれどれ…」







    イテテ…








    オルオ「…あれは、駐屯兵団の…名前は忘れたが、班長だったか?眼鏡女とゴリラ男。
        ここもにぎやかになって来たし、俺達は行くか」


    ペトラ「それよりオルオ…」


    オルオ「なんだペトラ?」







    ペトラ「エルドとグンタ、どこ行っちゃったんだろう…?オルオも、私なんかに構わなければ、
        すぐに二人を追いかけられたんだよね…」


    オルオ「壁外に、女一人置いて行けるわけねぇだろう…」


    ペトラ「…」







    オルオ「奴らがこんなんで死ぬタマかよ。そのうちひょっこり戻ってくるさ」


    ペトラ「…うん。そうだね」





    VS 巨大セミ
    オルオ・ペトラ・エルド・グンタ班 勝利
  71. 87 : : 2013/10/20(日) 19:36:30

    ~トロスト区・壁上~


    キッツ「はぁぁぁぁぁっくしょいっ!!!!」

    リコ(うわぁ…)ドンビキ…





    キッツ「まったく、壁上は少々寒いな…」ズズ…


    イアン「そうですね。まだ夏の終わりだと言うのに、やたら気温が落ち込みますし、
        このところ南からの強風が多く観測されています」


    キッツ「南、か。これも、例の壁外での異常気象に関係があるんだろうな」


    イアン「ええ、無関係ではないでしょうね」







    ミタビ「…っ」プププッ


    リコ「おいミタビ、いつまで笑ってるんだ…」ボソッ


    ミタビ「すまん、完全にツボにハマっちまってな…」ボソッ


    リコ「いい加減にしないか…」ボソッ


    ミタビ「小鹿…」ボソッ










    リコ&ミタビ「…ブフッ!」
  72. 88 : : 2013/10/20(日) 19:38:47
    イアン「お前ら、気を抜き過ぎだ!この場所に昆虫が攻めてきても、おかしくないんだぞ!」


    リコ「あ…ああ、すまなかった。気を付けるよ…」


    ミタビ「しかしなぁ、ほんとにここに虫が来るんだろうか?見ろよ、下にいるのは巨人が数体、
        空を見ても鳥が一羽…」









    イアン「…鳥?」


    リコ「…いや、あれは…なんだ!?」










    イアン「鳥じゃない!こっちにくるぞ!!」


    キッツ「だ…だぁぁぁぁぁっ!!!なんだあいつはっ!?」


    イアン「あの形状は…!!」









    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン









    ミタビ「トンボ…なのか!?でかいぞっ!!」


    イアン「恐れていた事態になった…!」


    リコ「ああ、お前の言う通りだった、すまない。ここからは全力でやらせてもらう!!」
  73. 89 : : 2013/10/20(日) 19:43:50
    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン


    ミタビ「速いっ!!」


    イアン「しまった、ヴェールマン隊長!!!」


    キッツ「う…うあぁぁぁぁっ!!くるなぁぁぁぁぁっ!!」シャキンッ!









    キッツ「はぁっ!!!」ブンッ!





    スカッ





    巨大トンボ「」ピタッ…


    リコ「あの速度から、急停止した!!」


    ミタビ「トンボの生態そのままだな!」







    キッツ「ひっ…!」


    巨大トンボ「」ヒュンッ!






    ドカッ!!






    キッツ「う…うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ヒュゥゥゥゥゥ…


    イアン「今度は急発進した!!隊長っ!!!」


    ミタビ「落ちるっ!!」









    キッツ「くっ…!」パシュッ!





    サクッ





    キッツ「は……はぁぁ、助かった……」プラーン…


    イアン「よかった…」ホッ


    リコ「そのまま落ちても構わなかったのにな…」ボソッ…
  74. 90 : : 2013/10/20(日) 19:49:19
    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン






    イアン「まずい、戻って来たぞ!!」


    リコ「くっ…!さっさと例の森のほうへ飛んで行ってくれないか!!」


    ミタビ「いや、あっちはあっちで手いっぱいのようだ。ここは俺達がやるしかないっ!!」








    駐屯兵1「うわぁぁぁぁぁぁっ!!来るなぁぁぁぁぁっ!!」


    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン






    ヒュパンッ!!







    駐屯兵2「…あれ、すれ違っただけ…?そっちは大丈夫……って、ひっ!!!」


    駐/「」ゴロッ…


    屯兵1「」ドサッ…







    駐屯兵2「首が…首が狩り取られてるっ!!!」


    リコ「なんだって!?」


    ミタビ「あのすれ違いざまの一瞬に、首を狩り取ったってのか!?」


    イアン「あの顎だ!強靭な顎を持つトンボなら、そのぐらい容易いはずだ!!」
  75. 91 : : 2013/10/20(日) 19:52:51
    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン


    駐屯兵2「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」






    ヒュパンッ!!







    駐/「」ゴロッ…


    屯兵2「」バタンッ…







    リコ「…っ!まただっ!!」


    ミタビ「これ以上、やらせるかよっ!!」シャキンッ!!






    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン


    ミタビ「こいっ!!!」


    イアン「無茶はやめろ、ミタビっ!!」






    ミタビ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」





    ガキィィィンッ!!!





    巨大トンボ「」グググ…


    ミタビ「う…おぉぉ…」グググ…


    リコ「受け止めた!!」
  76. 92 : : 2013/10/20(日) 19:56:29
    メキメキ…






    イアン「マズい、ブレードが折れるぞ!!退け、ミタビ!!」


    ミタビ「そ…そんなこと言われても…この状況じゃ…」グググ…





    ベキィィィィンッ!!


    ザクッ!!






    ミタビ「ぐ…あぁぁぁぁっ!!!」ズザァァッ!!


    リコ「ミタビ!!」






    巨大トンボ「」ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴーン……






    イアン「トンボが向こうに行った!!今のうちにミタビを!!」


    リコ「ミタビ…折れたブレードが肩にっ!!」


    ミタビ「うぅぅ…」ドクドク…


    イアン「ミタビ、しっかりしろ!!」


    ミタビ「へへ…俺だって、タダでやられたわけじゃないぜ…。見ろよ、あれ」






    トンボの羽(一枚)「」ヒラッ…






    リコ「お前、いつの間に…」


    ミタビ「すれ違う時に、がむしゃらに刃降ったら、うまく斬り落とせたんだ…。
        奴のスピードも幾分落ちるだろう…。ただ…」


    ミタビ「…すまないが、俺はここで離脱のようだ」ゲホッ…


    イアン「ああ、お前は休んでいてくれ。あとは俺達が引き受けた!」


    ミタビ「頼んだぜ…」
  77. 93 : : 2013/10/20(日) 20:01:34
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    巨大トンボ「」ヴ…゙ヴヴヴヴーン……







    リコ「戻ってきた。やはり、動きが遅くなっているな」


    イアン「バランスもうまく取れていないようだ」


    リコ「あのくらいなら、固定砲で撃ち落とせないか?万が一外れても、向こうと違って、
       下の壁外には調査兵団はいない」


    イアン「命中精度を考えると、あまり期待はできないが、やらない手はないな。よし、準備させよう」タッタッ…







    巨大トンボ「」ヴ…゙ヴヴヴヴーン……!!


    リコ「!!」


    イアン「急にこちらに向かってきただと!?」







    リコ「ふっ!!!!」ガキィィィンッ!!!


    巨大トンボ「」グググ…
  78. 94 : : 2013/10/20(日) 20:07:12
    イアン「無茶だリコ!!ミタビの二の舞になるぞ!!!」


    リコ「…ミタビの仇は……私がっ!!!」ヒュッ!!







    リコ「てあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」スカッ!!!


    イアン「外した!!!」







    巨大トンボ「」ヴヴヴヴ…


    リコ「はあぁぁぁぁぁぁっ!!!」ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュン…







    スカッ スカッ スカッ スカッ スカッ……







    リコ「馬鹿な……。かすりもしないだと…!?」


    イアン「まだまだ速度の点では、奴のほうが上手ということか…!」







    巨大トンボ「」ピクッ…


    巨大トンボ「」バタバタバタバタバタバタ…!!






    ビュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!






    イアン「…っ!!何という風圧だ!!立っていられん!!」


    リコ「このままでは…!!壁の側面に飛べっ!!」バッ!!
  79. 95 : : 2013/10/20(日) 20:12:49
    ガラガラガラガラガラッ!!!


    イアン&リコ「!!」






    イアン「マズい!固定砲が落下する!!」


    リコ「下にはトロスト区の住人がいるというのにっ!!」






    ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…






    ドォォォォォォンッ!!







    住人「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


    住人「空から大砲が落ちてきたぞ!!!」


    住人「上になんかいるぞ!!バケモノだぁぁぁぁぁっ!!!」








    イアン「最悪の事態だ…!早くやつを仕留めないと…!」


    リコ「っうぅ…!!」


    イアン「リコ!?どうした!?…っ、頭から血が!!」






    リコ「吹き飛ばされてきた石の破片を受けてしまった…。小さな破片だったから、問題ない…」







    イアン「」プチンッ…!







    イアン「…お前はもう休んでいろ。あいつは俺が仕留める」


    リコ「突然何を言い出すんだ!?お前一人にやらせられるか!!」


    イアン「…さすがに、今ので頭にきた…。あのトンボめ…。女の顔に傷をつけることが
        どれだけ罪深いかを、思い知らせてやる!」ヒュパッ!!


    リコ「イアン…!!あいつめ…」
  80. 97 : : 2013/10/20(日) 20:20:45
    ~森エリア1 エレン、ミカサ、カヂ、イツカワ班~


    エレン「ぶえっくしょんっ!!!!」


    ミカサ「エレン、風邪でも引いたの?」


    エレン「いや、わかんねぇけど、誰かがオレの噂を…。いや未来の予言をしているような…」


    ミカサ「エレンの言っていることはよくわからないけど、風邪だったら大変。ちょっと熱を見せて」ズイッ


    エレン「ちょっ、ミカサ、顔近いって!!」






    エレン(うわぁ、近くで見るときれいな顔してるな…。万が一、こいつの顔を傷つけるような
        クソ野郎がいたら、ぶっ殺しちゃうかもな…)












    ~トロスト区・壁上~


    イアン「」スタッ


    巨大トンボ「」ヴ…゙ヴヴヴヴーン……







    イアン「かかってこい、バケモノめ…」


    イアン(どうせ敵は、黙っててもこちらに向かって飛んでくる。ならば、こちらから無理に動く必要はない…)


    イアン(敵の羽は右1枚、左2枚。右側のもう1枚を削いでしまえば、奴はもう飛べなくなる…)


    イアン「貴様には、部下2名の件と、リコの件について、礼をせねばならんからな…」チャキ…


    ミタビ「おれは?」ヒョコッ…











    巨大トンボ「」ヴ…゙ヴヴヴヴーン……
  81. 98 : : 2013/10/20(日) 20:25:08

    イアン「来い!!!!!」


    巨大トンボ「」ヒューーーーーン…






    イアン(奴の顎をかわし、同時に右に流れながら羽を削ぐ。あの速度なら不可能ではない…)






    巨大トンボ「」ヒューーーーーン…


    イアン(まだだ…)








    巨大トンボ「」ヒューーーーーン…


    イアン(もう少し…)










    巨大トンボ「カァァァァァァァァァァァッ!!!!」ヒューーーーーン…


    イアン「今だっっっっ!!!!」スゥッ…


    巨大トンボ「!?」ヨケタ!?









    イアン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」







    ズバァァァァァァッ!!!







    巨大トンボ「カァァァァァァァァァァァッ!?」ズザザザザッ!!!
  82. 99 : : 2013/10/20(日) 20:28:52
    イアン「やったか…。我ながら驚いたな、これほどうまくいくとは…。
        壁外に落ちてくれてもよかったが、うまい具合に壁上に留まったか…」







    巨大トンボ「カ…カカッ…」バタバタッ!!


    イアン「飛べもせず、無様にもがき苦しんでいるな。今、楽にしてやる…」


    巨大トンボ「」ゾクッ…







    イアン「安心しろ。敵をいたぶり殺す趣味などない。貴様のその頭を吹き飛ばせば、事は早く済みそうだな」


    イアン「ちょうど部下の頭も刎ね飛ばしてくれたことだ。報復としては、申し分ない…」


    イアン「覚悟しろっっっ!!!」シャキンッ!!






    ズバァァァァァァッ!!!







    巨/大トンボ「ァァァァァァァァ…」
  83. 100 : : 2013/10/20(日) 20:36:52
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    リコ「終わったのか」

    イアン「ああ」





    巨/大トンボ「」






    リコ「何も、奴がやったのと同じ殺し方で、奴を仕留めなくても…」


    イアン「ちまちまと胴体を削ぐのは非効率だ。それよりお前、頭は大丈夫か?」


    リコ「ああ、さっき軍医に診てもらったよ。ミタビはそのまま預けてきた。
       なぜか、調査兵団の連中と、ナイル師団長が来ていたがな」


    イアン「師団長ね。どうせ、ベッドでくつろいでいたとか、そういったオチだろう?」


    リコ「いや、そうじゃなかったはずだが…忘れたな。もうくつろいでいたということでいいよ」







    リコ「それよりイアン、お前がさっき言ってた…その……女の顔に傷がうんぬんって……」ゴニョゴニョ


    イアン「ブハッ!!!」


    リコ「あれは……私に対して……どういう……」カァァァッ


    イアン「い、いや、それはだな、そのなんというか……」アタフタ









    キッツ「…おーい貴様らぁ…終わったのかぁ…?立体起動装置が壊れて登れん…助けろぉぉぉぉぉ…」プラーン


    イアン&リコ「あっ……(隊長…忘れてた…)」










    イアン「お待ちください、今参ります(助かったぁ…)」


    リコ(もう少しだったのに、邪魔しやがって。いっそ落ちてくれればよかったな、小鹿め!)













    ミタビ「……ちゃんちゃんっ☆」












    VS 巨大トンボ
    イアン・リコ・ミタビ班 勝利
  84. 101 : : 2013/10/20(日) 20:40:54

    ~エルヴィン・リヴァイ班~


    オノAか゛ あらわれた!




    オノAは なかまを よんた゛!オノBか゛ あらわれた!


    りは゛いの こうけ゛き!オノAに 26のタ゛メーシ゛!





    オノAは なかまを よんた゛!オノCか゛ あらわれた!


    オノBの こうけ゛き!りは゛いに 35のタ゛メーシ゛!


    りは゛いの こうけ゛き!オノBに 28のタ゛メーシ゛!




    オノAは なかまを よんた゛!オノDか゛ あらわれた!


    オノDは まこ゛まこ゛している!


    オノBの こうけ゛き!りは゛いに 32のタ゛メーシ゛!


    オノCたちは ちからをあわせて ミナテ゛インを となえた!


    りは゛いに 338のタ゛メーシ゛!りは゛いは しんて゛しまった!










    エルヴィン「…と、いうのはどうだろうか?」


    リヴァイ「FC版にミナデインは存在してねぇだろうが…」


    エルヴィン「甘いな、あれの初出はFC版のⅣだ」


    リヴァイ「…」


    エルヴィン「…」









    リヴァイ「…お前、はっきり言ったらどうだ?」


    エルヴィン「何がだ?」


    リヴァイ「ヒマなんだろ?」


    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」










    エルヴィン「その……すまなかった…」


    リヴァイ「別にいい…」










    エルヴィン「…」


    リヴァイ「…」
  85. 102 : : 2013/10/20(日) 20:56:38
    ~ミケ、ハンジ、モブリット班~


    ハンジ「うーん、なかなか来ないねぇ、巨大昆虫」


    ミケ「来ないほうがいいに決まってるだろ」


    ハンジ「そうかもしれないけどさー、やっぱりああいうの見ると、研究したくなるんだよねぇ。
        未知のモノに対するワクワク感っていうか!?」


    モブリット(帰りたい…マジで…)






    ハンジ「ちょっとモブリット、何浮かない顔してるのさ?」


    モブリット「だって、お二人に比べたら、自分の戦闘技術なんて屁みたいなものですよ。
          得体の知れないバケモノ相手に、通用するかどうか…」


    ハンジ「心配し過ぎだって!訓練兵も、虫をやっつけてるんだよ?それとも、次に入ってくる
        新兵と、君をとりかえっこしてもらうようにお願いしようか?」


    モブリット「…遠慮します」
  86. 103 : : 2013/10/20(日) 21:01:22
    ミケ「おい、壁を何かが登ってるぞ!?」


    モブリット「なんじゃあれはぁぁぁぁぁっ!!!」


    ミケ「巨大な…アリか?気付かなかったな、いつの間に…」


    ハンジ「も~~~~~っ!!!なんで私らを無視して上に行くんだよっ!!!」


    ミケ「!!」スンスン







    ミケ「…ハンジ、お望み通り、敵さんがおいでなすったようだ」


    モブリット「ミケ分隊長、まさか臭いで…!?」


    ハンジ「さっすが、ミケ!頼りになる鼻だねぇ。んで、どこにいるの!?」







    ミケ「…」スンスン






    ミケ「…左だっ!!」








    ドドドドドドドドドドドドドッ!!








    ハンジ「うほい!なんか来てるぅぅぅっ!!」


    モブリット「黄色い体にまだら模様…見慣れない虫ですね…」


    ミケ「いかにも、何か危険な臭いのする虫だな…」


    ハンジ「なんかどっかで見たことあるなぁ、ああいうの…」







    「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」


    モブリット「なんか、お尻をこちらに向けてきましたね…」


    ハンジ「お尻…?…マズい、みんな逃げろっ!!!」








    「」ブッ!!









    ドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!
  87. 104 : : 2013/10/20(日) 21:02:55
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハンジ「ケホッ、間一髪だった…。皆大丈夫?」


    ミケ「ひどい悪臭だな…。おまけに、尻が爆発したぞ?」


    ハンジ「すごく厄介な相手に出会っちゃったな…」


    ミケ「あの虫について知ってるのか、ハンジ?」


    ハンジ「うん。それより、モブリットはどこ?」





    モブリット「ここでーす…」





    ハンジ「壁を登ってたの!?ちゃっかりしてるなぁ…」


    モブリット「とっさに横に回避するだけの運動能力は、自分にはありませんからね…」スタッ


    ミケ「それより、あの虫は一体…」


    ハンジ「うん、あいつの名前は《ミイデラゴミムシ》だよ」


    ミケ「ミイ……ラ?なんだそれは」


    ハンジ「ミイデラゴミムシ。お尻からガスを噴出して、大きな音ともに爆発を起こす。しかもそのガスは
        高温かつ有毒で、直接皮膚に浴びると、火傷に近い症状になる」


    モブリット「ば…爆発!?そんな昆虫がいるんですか!?」


    ハンジ「うん。何年か前にも、《トリビ○の泉》で紹介されていたよ」






    ミケ「しかし、ひどい臭いのガスだな…。俺には少々辛い…」


    ハンジ「ミケは鼻ふさいでたほうがいいかもね。普通の人にだって、この臭いは強烈だから…」
  88. 105 : : 2013/10/20(日) 21:05:06
    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」ボンッ!!






    ギュゥゥゥゥゥゥゥン!!!


    3人「!!!」







    ドォォォォォォォォォォォンッ!!








    ハンジ「あ、あぶねぇぇぇぇぇぇぇっ!!爆発の推進力で、突進してきたぁぁぁぁぁっ!!!」


    ミケ「何というやつだ…」


    モブリット「ちょっと、また来ますよ!!」







    ミイデラ「」ボンッ!!


    ハンジ「うひゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ギュゥゥゥンッ!!








    ミイデラ「」ボンッ!!


    ミケ「…くっ!!」ギュゥゥゥンッ!!








    ミイデラ「」ボンッ!!


    モブリット「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ギュゥゥゥンッ!!










    ボンッ!!ボンッ!!ボンッ!!
  89. 106 : : 2013/10/20(日) 21:10:11
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    3人「はぁ、はぁ、はぁ…」


    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」







    ミケ「あんな攻撃をされ続けたら、こちらの体力が持たないぞ…」


    ハンジ「さすがにちょっとキツイね。おまけに、ガスの臭いでクラクラしてきたよ…」


    ミケ「俺はもうとっくに、鼻呼吸をやめている。死にたくはないからな…」


    モブリット「…あんな速度で突っ込んでこられたら、手の打ちようがありませんよ…」


    ハンジ「バンバン、バンバン、ケツから火ィ出しやがって!!ラン○ボのミスファイアリングシステムかっての!!
        須藤京一もびっくりだよ、これ!!」


    ミケ「あまりワケのわからん話はしないでくれ…」


    3人「…」








    ポタッ…


    ミイデラ「」ベチャッ


    3人「!?」
  90. 107 : : 2013/10/20(日) 21:17:36
    ミイデラ「シャァァァァァァッ!?」シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…





    ミケ「なんだ、奴の体に、何か液体が降って来た!?」


    モブリット「煙が出て…溶けてるんですか、あれ!?」






    ポタッ ポタッ…






    ハンジ「あ、ちょ、この辺もヤバい!!壁沿いから離れるんだ!!私らまで喰らっちゃう!!」ダッ


    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」


    ミケ「やつめ、かなり怒ってるな…」


    モブリット「そりゃ怒りますよね、ワケの分からない液体かけられて、おまけに溶けるんですから…」


    ハンジ「さっき、上にいたアリが無関係とは思えないな。蟻酸でも吐き出したのかな?
        だとすると、上の駐屯兵団は大丈夫なのかな?」







    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」ググググ…







    ミケ「気を付けろ!!やつめ、何かする気だぞ!!」


    モブリット「なんか上向いてますよぉ…」


    ハンジ「まさか、爆発の推進力で、跳び上がる気じゃ…!」








    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」ボォォォォンッ!!!







    3人「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」
  91. 108 : : 2013/10/20(日) 21:22:44
    シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…








    モブリット「ほんとに跳び上がっちゃいましたね…」


    ミケ「50メートルの壁を…ふざけたやつだな…」


    ハンジ「くっさ!どんだけガス噴射してんだよ、も~!ほんとにくっさ~~!!」オェェ…


    モブリット「地面が焼け焦げてます…。ほんとに爆弾と一緒ですね、あいつ…」


    ミケ「上で何やらやってるようだが…?」


    ハンジ「あれ?なんか、落ちてきてない…?」


    ミケ「言われてみれば…」








    ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…


    ハンジ「マズい、伏せろっ!!!」









    ドォォォォォォンッ!!
  92. 109 : : 2013/10/20(日) 21:23:27
    モブリット「うわぁぁぁぁぁぁ!!!落ちてきたぁぁぁぁぁぁ!!!」


    ハンジ「危なかったぁ!下敷きになるかと思ったよ。
        …っていうか、壁上にウスラ髭のおっさんがいるし」


    ミケ「何か叫んでいるな。大方、獲物を逃がした俺達への文句といったところか…」


    ハンジ「もー、うっさいなぁ。そんなんなら、自分でやっつければいいじゃない!」プンプンッ







    ミケ「…ハンジ、気を入れ直せ。こいつ、まだ生きてるぞ!」


    ハンジ「おっと、マジで?んじゃ、続きと行きますか…」











    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」
  93. 110 : : 2013/10/20(日) 21:28:19
    ミケ「蟻酸の影響と、落下によるダメージなのか分からんが、多少弱っているように見えないか?」


    ハンジ「そうだね。あの様子じゃ、爆発でぶっ飛んで突撃、ってのもできないだろうしね」


    モブリット「そうは言っても、どの道背後から仕掛けるのは無理ですよ。かといって、正面から
          突っ込むわけにもいかないし…」


    ミケ「と、なると…横か?」


    ハンジ「そうだね、胴が長いから、こちらが横に回ってもすぐには反応できないはず。小難しいことはいらない。
        お尻を向けられないように注意しつつ、横から胴をブレードでズバッ!!これに限るよ」


    ミケ「そうとなれば、さっそく開始だな」


    ハンジ「私とミケで、左右に別れよう。やつも、同時に両方の対応は無理だからね
        反応されなかったほうが、仕留め役ね」


    ミケ「了解した。モブリットは、壁にぶら下がって、俺達に危険が迫ったら教えてくれ」


    モブリット「了解しましたっ!!」
  94. 111 : : 2013/10/20(日) 21:31:09
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハンジ「そろそろいくよ、用意はいい?」ダダダダダッ!


    ミケ「いつでもいいぞ」ダダダダダッ!


    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ」







    ハンジ「今だっ!!」ダッ!


    ミケ「…!」ダッ!


    ミイデラ「シュワァァァァァァァァァァァァァァァッ」ザザザザザザッ!!







    ハンジ「私に反応したか!!ミケ、頼んだよ!!」


    ミケ「…任せろ…」ダダダッ!!








    ミケ「!?」ピタ…
  95. 112 : : 2013/10/20(日) 21:34:05
    ハンジ「…ミケ?ちょっと、どうしたの!?早くやってよ!!」


    ミケ「…その必要はない」


    ハンジ「え!?」







    ミイデラ「」フラァ…







    ミイデラ「」バタァァァァァァンッ!!







    ハンジ「…え?どういうこと…?勝手に倒れちゃった…!?」


    ミケ「こっちに来てみろ」タッ


    ハンジ「いったい何が…!?って、これは!」


    ミケ「背中には、先ほどの蟻酸の影響で穴が開いている。そして腹部には、斬撃が深々と入っている。
       そして50メートルからの落下。こいつの体は、限界だったんだろう」


    ハンジ「斬撃…?いったい誰が…?」


    ミケ「さっき上にいた連中で、これだけの技術を持ったやつを一人知っている…」


    ハンジ「はっは~ん、あのウスラ髭ぇ…。やってくれるじゃないか…」








    モブリット「ハンジ分隊長!ミケ分隊長!」


    ハンジ「モブリット、終わったよ!」
  96. 113 : : 2013/10/20(日) 21:37:54

    モブリット「なるほど、我々が手を下すまでもなく、終わってたってことですね」


    ハンジ「そういうこと。なんだかんだで、結局私らは、何もしてないけどね」


    ミケ「別にいいだろう。余計なガスも刃も使わずに済んだ」


    ハンジ「確かに。相手はこいつ一匹だけじゃないだろうしね。まだまだこんなのが攻めてくるのかなぁ…」



    モブリット「ちなみに、こいつは持ち帰って研究するんですか?」


    ハンジ「こんなデカいの、持って帰れるわけないだろ!?もうちょっと小さければなぁ…
        せめて1メートル前後?」


    ミケ「!!」スンスン









    ミケ「おい、気を付けろ!!また何か来る!!しかも、とんでもない大物だ!!」


    ハンジ「ふふん、ミケ、すごく遠いけど、とっくに見えてるよ。そして、軽く絶望感すら覚えるよ…」


    モブリット「あれは…デカすぎる!!」


    ハンジ「…今こそ、人類最強の力が必要な時かもね。リヴァイはあっち!?」


    ミケ「確かそうだったはずだ!俺達も合流しよう!!奴も、こっちまで来るにはかなり時間がかかるはずだ」








    ハンジ(無理通してでも、《ブツ》を用意しとくべきだったかな…)









    VS 巨大ミイデラゴミムシ
    ミケ・ハンジ・モブリット班 勝利
  97. 114 : : 2013/10/20(日) 21:41:54
    ~トロスト区・壁上~


    リコ「おいおい、なんだ、あのバケモノは…。大きさが尋常じゃないぞ…」


    イアン「まだあんなに遠い場所にいるのに、すさまじい威圧感だ…」


    キッツ「あんなのに攻め込まれたら、もうおしまいだ…」


    イアン「何か、対抗手段を考案しなければ…」


    リコ「…あっ」









    ~リコ回想~



    ハンジ『いや~リコちゃん、奇遇だねぇ』


    リコ『調査兵団の分隊長殿が、トロスト区に一体何用で…?』


    ハンジ『対巨人用の秘密兵器の製作を、内地に依頼してたんだけど、それが完成してね。
        ただ、大きすぎて私らだけじゃ運べないんだよね~』


    リコ『…それで、駐屯兵団に運搬の手伝いをしろと?』


    ハンジ『そーゆーこと♪話が早くて助かるねぇ』


    リコ『まぁ、それくらいなら構いませんが…。調査兵団本部に運べばよいのですか?』


    ハンジ『違うよ、壁外』


    リコ『そうですか、壁外にね……って、壁外!?』


    ハンジ『うん。ほら、今から昆虫討伐作戦じゃない?ちょっと試してみたくてさ。
        諸事情で、成果も早めにほしいんだよね~』


    ハンジ『つーわけで、駐屯兵団の兵士と馬貸してちょ♪』


    リコ『無理ですよ、器物の運搬だけならまだしも、壁外に持っていくなんて!
       我々はあくまで、壁の護衛が任務なんですよ!?』


    ハンジ『堅いこと言わないでよぉ、私と君の仲じゃないか~。
        それに壁沿いを移動するから、危なくなったら立体起動ですぐ壁登ればいいしっ☆』


    リコ『しかし…』







    モブリット『分隊長、やはり無理ですよ。諦めましょう。例の物資はここに置いて、
          我々は早く壁外に移動しないと』


    リコ『そういうことです、すみません』


    ハンジ『ちぇっ、リコちゃんのケチぃ!』


    リコ『何とでも言ってください。無理なものは無理です。それでは』スタスタ











    リコ(しかし、あの《秘密兵器》とやらは、何やらすごそうだな…。私だって、できることなら
       あれを実戦で使ってもらいたいさ…)

  98. 115 : : 2013/10/20(日) 21:53:05

    リコ「そうだ…もしかしたら、“あれ“があれば…」


    イアン「どうした、リコ?」







    リコ「…っ!!」ダッ


    イアン「どこへ行く!?」


    リコ「イアン!それから、動ける兵は、私についてこい!!これより、物資の運搬を行う!!」


    イアン「リコ、それはまさか、さっきの…!?」


    リコ「トロスト区の、さっきの場所に放置してあるのは確認してある。
       “あれ”があれば、あのバケモノも何とかなるかもしれない…」


    イアン「だが…!!」









    キッツ「貴様ら、さっきから何を話しておる…?物資の運搬…?いったい、どこへ…?」














    リコ「………壁外ですっっ!!!!」
  99. 117 : : 2013/10/21(月) 19:07:36
    ~ウォール・ローゼ、昆虫侵入予測地点・壁上~


    軍医「お前さん、もういいのかい?」


    ミタビ「ええ、こうしちゃいられないんで、トロスト区に戻ります。ありがとうございました」


    軍医「お大事にな」








    軍医「そんでもって…師団長さんよ、あなたもいったいどこへ行こうというのかね?」


    ナイル「ぐ……いつまたバケモノが襲ってくるかもわからんのに、呑気に寝てなどいられるか…」ズリズリ…


    軍医「最低でも数日は安静にしとらんと、良くなるものも良くなりませんぞ?」


    ナイル「ぐぐ……」ズリズリ











    軍医「行ってしまわれた…。その根性を、もっと他のところで見せてほしいものだがな…」
  100. 118 : : 2013/10/21(月) 19:11:46
    ~ゲルガー、ナナバ班~


    ナナバ「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


    ゲルガー「うらぁぁぁぁぁっ!!!」





    ズバァァァァァァッ!!!






    巨大オケラ「キィィィィ…」バターンッ!!








    ナナバ「やったみたいだね」


    ゲルガー「まったく、余計な手間かけさせやがって…」


    ナナバ「でも、思ったほど大したことはなかったね。訓練兵とはいえ、鍛えられた兵を
        死に至らしめるだけの力を持っていると聞いたから」


    ゲルガー「俺らからすれば、この程度、なんてことねぇよ。巨人よりマシだ」


    ナナバ「まったく、すぐ調子に乗るんだから…。そんなこと言ってると、足元掬われるよ?」


    ゲルガー「心配無用だっつーの。しかし、つまんねぇな。もっと歯ごたえのあるやつがよかったな」


    ナナバ「他の班の手伝いでも行く?」


    ゲルガー「そーだなぁ……。…ん!?なんか向こうにでかいのが来てるぜ!?」


    ナナバ「ほんとだ。結構遠いけど、巨人じゃないね。新手の虫かな」


    ゲルガー「ちょうどいい、どうせ体力が有り余ってるんだ。いっちょ、俺達で片付けるか」


    ナナバ「そういうお調子発言には賛同できないけど、私らの手が空いてる以上、
        やらない理由はないね」


    ゲルガー「そうと決まりゃ、出陣と行こうぜ!」
  101. 119 : : 2013/10/21(月) 19:16:51
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」







    ゲルガー「近くで見ると、相当でけぇな…。さっきのオケラ野郎の倍はあるな」


    ナナバ「何の虫だろう…?カブトムシ…にも見えるけど、なんか私が知ってるのと違うなぁ。
        ゲルガーは分からないの?男の子って、そういうの好きでしょ?」


    ゲルガー「俺はガキの頃、あんま虫に興味なかったからなぁ…。ただ少なくとも、
         カブトでもクワガタでもなさそうだな、こいつは」


    ナナバ「まぁなんにせよ、放っておくわけにはいかないね。ちゃちゃっとやっちゃおう」


    ゲルガー「お前は休んでていいぜ?あんなの、俺一人で十分だ」


    ナナバ「いくらなんでも、一人では無理でしょ。すごく大きいし。なんかアレ、ヤバそうだよ?」


    ゲルガー「酒も抜けてきて、イライラしてきたんだよ。さっきのもまだ暴れ足りねぇし、あいつで憂さ晴らしだ!」ダッ!











    ナナバ「あー…。行っちゃった」
  102. 120 : : 2013/10/21(月) 19:24:46
    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」








    ゲルガー「少しは楽しませてくれよっ!!」シャキンッ!!


    ゲルガー「うらぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ガキンッ!!!






    ボキィィィィィッ!!!






    ゲルガー「うおっと、刃が通じねぇ!なんつー堅さだよ…」


    ナナバ「ほら、言わんこっちゃない!早く体勢を立て直して!!」


    ゲルガー「大丈夫だっつーの!こんくらい!!」カシュッ シャキンッ!


    ゲルガー「おらぁぁぁぁぁぁもういっちょぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ガキンッ!!






    ボキィィィィィッ!!!






    ゲルガー「あらま……傷一つ付きやがんねぇ…」アゼン…


    ナナバ「ゲルガー、後ろっっ!!!」


    ゲルガー「あん?いったいなんd…」ドゴォォォォォッ!!!









    ゲルガー「…っ!!」ドサッ!!!








    ナナバ「頭を振ってゲルガーを吹き飛ばした…!!ゲルガー、しっかりして!!」


    ゲルガー「」


    ナナバ「そんな、ゲルガーが一撃で…」




    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」
  103. 122 : : 2013/10/21(月) 19:31:38

    ナナバ「こいつはヤバい!いったん退かないと!!ゲルガー、ちょっと担がせてもらうよ!!」ダッ!


    ゲルガー「」








    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ダダダダダッ!


    ナナバ「速い!!追いつかれるっ!!!こんな場所じゃ立体機動装置は使えないし、私の足じゃ…!」






    ドゴォォォォォッ!!!!






    ナナバ「ぐあぁっ!!」ズザザザザァァァ!!


    ゲルガー「…」ズザザザザァァァ!!








    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」








    ドシン ドシン ドシン……








    ナナバ「ま…ずい……逃げられる……!」


    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」












    ナナバ「すみません……兵長……」ガクッ…











    ドシン ドシン ドシン……











    VS 巨大???
    ゲルガー・ナナバ班 敗北……
  104. 123 : : 2013/10/21(月) 19:37:05
    ~エルヴィン・リヴァイ班~

    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドシン ドシン…







    エルヴィン「おい、リヴァイ」


    リヴァイ「ああ、わかってる。向こうから、やたらデカいのが近付いてきてるな」


    エルヴィン「体長は…15メートル弱といったところか…?」


    リヴァイ「巨人みてぇに、上に15メートルもデカいが、ああやって這いつくばってる15メートルも
         なかなかのもんだな…」


    エルヴィン「待ちに待った出番だが、どうする?」


    リヴァイ「もちろん、仕事はきっちりやらせてもらう」


    エルヴィン「そう言うと思ったよ。ただ、もう少し奴を壁際に引きつけろ。
          立体機動装置が使えなければ、どうやってもこちらが不利だ」


    リヴァイ「了解だ、エルヴィン…」











    「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドシン ドシン…

  105. 124 : : 2013/10/21(月) 19:44:46
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    リヴァイ「…だいぶこっちに近付いてきたが、ありゃ何だ?」


    エルヴィン「輝かしい光を放つ黒い胴体、何よりも存在感を放つその大きさ…」


    エルヴィン「そして、他を圧倒する、3本の巨大なツノ。お前は、あれを知らないのか…?」


    リヴァイ「生憎、虫は興味ねぇんでな。もったいぶらねぇで、教えろ」








    エルヴィン「世界最強の昆虫、《コーカサスオオカブト》だ」








    リヴァイ「コーカサス?名前はどっかで聞いたことあるが、そんなにすげぇやつなのか?」


    エルヴィン「ヘラクレス、アトラス、アクティオン…。《最強》の名を語るにふさわしい
          甲虫はたくさんいるが、奴もその資格を十分に持っている…」


    エルヴィン「ましてや、あの超サイズ。間違いなくやつが、この世界に現存する最強の
          昆虫と言っても過言ではない」


    リヴァイ「ずいぶん熱く語ってくれるじゃねぇか…」


    エルヴィン「だが、妙だな。コーカサスオオカブトは本来、ウォール・シーナ内の
          特別保安林の中にしか生息していないはずだ。それがなぜ、壁外から…?」


    リヴァイ「考えても仕方ねぇだろ。とりあえず、奴を仕留めればいいんだな…」ジャキ…


    エルヴィン「ああ。だが、奴の体には、そう簡単に刃は通らないと思われる。
          それがリヴァイ、お前の腕でもな」


    リヴァイ「やってもいないうちから、勝手に決めるな。通らなければ、その時どうするか
         考えりゃいい…」ダッ











    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」

  106. 125 : : 2013/10/21(月) 19:50:37
    リヴァイ(まずは、奴のでけぇ図体、あれに飛び移って、首周りを削いでみるか…)





    リヴァイ「」パシュッ!!


    コーカサス「」カキンッ!!







    リヴァイ「アンカーが…弾かれた…!」


    エルヴィン「立体機動装置のアンカーすら寄せ付けないとは…」


    リヴァイ「たいそうな鎧だな、てめぇは。だが、どんな鎧でも、継ぎ目は弱いっ!!」パシュッ!!





    サクッ!!


    コーカサス「!?」







    エルヴィン「考えたな。頭部と胴の継ぎ目の部分を狙ったか…」


    リヴァイ「このまま、継ぎ目から削ぎ落としてやる…」タッ ヒュゥゥゥゥン…






    ギュルルルルルルル…!!






    エルヴィン「リヴァイお得意の回転斬りか!あれなら、継ぎ目の上をそのまま斬り進めるか!?」


    リヴァイ「覚悟しろ…!」ギュルルルルルルルッ!!


    コーカサス「!!!」

  107. 126 : : 2013/10/21(月) 19:59:21
    ガキンッ!!





    ボキボキボキ!!バラバラバラバラッ……





    エルヴィン「なんと…ブレードが粉々に…!!」


    リヴァイ「冗談じゃねぇぞ…!継ぎ目がダメなら、どこを狙えってんだ…?」


    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ブオォォォォォォォォンッ!!






    エルヴィン「マズい、ツノを振って来た!!よけろリヴァ
    イ!!!」


    リヴァイ「チッ!!」ヒョイッ!!






    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ブンブンブンブンッ!!






    リヴァイ(くっ…!こんなにがむしゃらに振ってきやがって…!!避け切れねぇ…!!)


    エルヴィン「リヴァイっ!!」











    ドゴォォォォォッ!!













    リヴァイ「がぁ…っ……!!」

  108. 127 : : 2013/10/21(月) 20:04:33
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ペトラ「もうっ!!オルオ、急いで!!兵長の勇姿を間近で見るんだからっ!!」


    オルオ「そんなに急ぐなペトラ!しかし、なんてデカさだ!あんなバケモノ、いくら兵長でも…」


    ペトラ「なに!?兵長が負けるとでも思ってるの!?ぜ~~~~~~ったいに、ありえませんっ!!」


    オルオ「それは分かってる!!が、万が一ということが……。…ん?向こうから誰か来るぞ?」


    ペトラ「あれは…ネス班長?それにシャレット!あと、他にも誰か乗ってるみたい…」







    ネス「おーい、お前らー!!」


    オルオ「どうしたんだ一体?…って、ナナバ!ゲルガー!いったい何が起きたんだ!?」


    ゲルガー「…」


    ナナバ「オルオ…か…。情けないね…やられちゃったよ……」


    オルオ「もしかして、さっきのデカい奴か!?」


    ネス「そのようだ。奴が近付いてくるのが見えたんで、シスと一緒に行ってみたら、こいつらが倒れてた!!」

  109. 128 : : 2013/10/21(月) 20:16:41
    ペトラ「シスさんはどこに行ったんですか!?」


    ネス「ハンジ分隊長達と合流しに行った!俺はこいつらを壁上に連れていく!!軍医は上にいるか!?」


    オルオ「ああ、さっきペトラも診てもらった!一人で大丈夫か!?」


    ネス「ああ、このくらいワケねぇさ。お前らはどうする!?」


    オルオ「とりあえず、向こうで戦ってる兵長達と合流する!!その後のことは、それからだ!!」


    ネス「分かった!気を付けろよ!!」


    ペトラ「ネス班長も、二人をよろしくお願いしますっ!!」


    ネス「(o^-')b」グッ!










    オルオ「さて、俺達も行くか…」


    ペトラ「待って、あれ、兵長が!!」


    オルオ「おいおい、マズいんじゃねぇのか、あれ!!」











    ドゴォォォォォッ!!












    リヴァイ「がぁ…っ……!!」














    オルオ&ペトラ「兵長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!」

  110. 129 : : 2013/10/21(月) 20:24:35
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    リヴァイ「…っ!」ドサッ…


    エルヴィン「リヴァイ!!」







    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」バサッ!!







    コーカサス「」バタバタバタバタバタバタ…









    エルヴィン「飛び上がった!!何をする気だ!?」


    コーカサス「」バサバサバサバサバサバサッ!!!






    エルヴィン「ぐ…ものすごい風圧だ…立っていられんっ……ぐあっ!!!」ビュッ!


    リヴァイ「…!!」ビュッ!







    エルヴィン&リヴァイ「!!」ビターンッ!!







    エルヴィン「痛…ものすごい衝撃だ…しかも…風圧で押さえつけられて…壁から離れられん…!」


    リヴァイ「ぐ…ぅ…!」


    エルヴィン「リヴァイ!!しっかりしろ!!」


    リヴァイ「情けねぇな…あんな虫ケラ相手に…何もできねぇ自分がな…」
  111. 130 : : 2013/10/21(月) 20:30:10
    コーカサス「」ピタッ…


    エルヴィン&リヴァイ「!」ドサッ…







    エルヴィン「風の攻撃をやめた…?地面に降りてきて、今度は何だ!?」


    リヴァイ「あまりいい予感はしねぇな…」








    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドドドッ…!!








    エルヴィン「突っ込んできただと!?マズい、避けろ!!」ダッ


    リヴァイ「…っ!!」フラッ…


    エルヴィン「…リヴァイっ!!」


    リヴァイ(クソ……フラついて立てねぇ…ここまでか…!?)









    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドドドッ…!!
  112. 131 : : 2013/10/21(月) 20:43:50
    オルオ&ペトラ「兵長ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…


    リヴァイ「オルオ…ペトラ…!?」ガシッ!!


    オルオ「向こうまで飛びますっ!!!」ヒュゥゥゥゥゥン!!







    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドドドッ…!!








    エルヴィン「間に合うかっ…!?」


    オルオ&ペトラ「おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」








    ドォォォォォォォォォォォォンッ!!!!







    オルオ&ペトラ「…っ!!」ズザザザァァァ…


    リヴァイ「…!!」ズザザザァァァ…


    エルヴィン「間に合ったか…!」ホッ…







    オルオ「兵長おぉぉぉぉぉぉぉっ!!ご無事で何よりですぅぅぅぅぅぅぅぅ」ウワーンッ!!


    リヴァイ「これが無事に見えるか…?」ボロッ…


    ペトラ「兵長がお怪我をっ!!ど、どうしよう!!お客様の中に、お医者さまはいらっしゃいませんかっ!?」アセアセ…


    リヴァイ「落ち着けペトラ…」


    エルヴィン「…3人とも、後ろを見ろ…」


    3人「!?」








    オルオ「ツノが壁に…刺さってやがる!!」








    壁内巨人
    …のケツ(アーーーーーーーーーーーーーッ♂)ズブブブ…

  113. 132 : : 2013/10/21(月) 20:53:53
    ペトラ「巨人でも壊せない壁を…」ゾクッ…


    リヴァイ「尋常じゃねぇ堅さとパワーだな…」ゼェ…


    オルオ「兵長、大丈夫ですか!?」


    リヴァイ(最初の一撃が、予想以上に効いてやがる…。すぐにも意識が飛びそうだ…)


    エルヴィン「いったんここを離れよう。リヴァイがこんな状態では、どの道我々に勝ち目はない」


    ペトラ「団長…」




    「撃てぇぇぇぇぇぇっ!!!」


    4人「!?」







    ドォォォンッ!!ドォォォンッ!!!


    コーカサス「!?」ドォォォンッ!!!








    オルオ「上だ!固定砲が火を吹いてやがる!!」


    ペトラ「あれは…ネス班長!!それと、駐屯兵団のハンネス部隊長!?」


    オルオ「二人して、ネスだの長だの、ややこしいな…」
  114. 133 : : 2013/10/21(月) 21:00:33
    ハンネス「ツノが刺さって動けない今がチャンスだ!!撃てぇぇぇ!!」


    アンカ「はっ!!」ドォォォンッ!!!


    ネス「こっちも負けるなっ!!頼むぜっ!!」


    グスタフ「任せてくださいっ!!」ドォォォンッ!!!






    コーカサス「ギャァァァァァァァァァァァッ!!!」ドォォォンッ!!!






    オルオ「効いて…るのか…?」


    エルヴィン「……いや!」







    コーカサス「ズォォォォ…」ドォォォンッ!!!







    リヴァイ「表面で爆発してるだけだ…。奴には砲撃のダメージは届いてねぇ…」


    ペトラ「刃も固定砲も効かないなんて…!どうしたらいいの!?」


    オルオ「ゼ○トンに対してスペシウ○光線も八つ裂き○輪も効かなかった時のウル○ラマンってのは、
        こんな気分だったんだろうな…」


    エルヴィン「現状は……打つ手なしというところだな…」


    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」バタバタ!!







    スポッ!!







    一同「ツノが抜けた!!」

  115. 134 : : 2013/10/21(月) 21:14:13
    コーカサス「」バサバサバサバサバサバサッ!!!







    オルオ「ぐあぁぁぁぁぁっ!!すげぇ風だ!!!!」


    ペトラ「この距離で…立っていられない!!」







    ドォォォォォォォォォォォォンッ!!!


    一同「!!」








    エルヴィン「気を付けろ!!砲弾が風に流されて、こっちに来るぞ!!」


    リヴァイ「チッ…!!」










    ドォォォォォォンッ!!ドォォォォォォンッ!!ドォォォォォォンッ………











    一同「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
  116. 135 : : 2013/10/21(月) 21:24:05


    ネス「おいおい、砲撃が全部、団長達に流れて行っちまったぞ…」


    ハンネス「なんてこった…。砂煙で見えねぇが、皆は無事なのか…!?」


    アンカ「…砂煙が…晴れますっ!!!」








    サァァァァァァァァッ…


    一同「!!!」











    エルヴィン「」


    リヴァイ「」


    オルオ「」


    ペトラ「」










    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」










    グスタフ「そんな…!」


    ハンネス「俺は、悪夢でも見てるのか…!?」












    VS 巨大コーカサスオオカブト
    エルヴィン・リヴァイ・オルオ・ペトラ 敗北……
  117. 137 : : 2013/10/22(火) 19:45:14

    ~壁外・トロスト区付近のとある場所~


    ハンジ「リコちゃんありがとぉぉぉっ!!やっぱ持つべきものは友だね~~~♪」


    リコ「もう、こういうことはこれっきりですからね!壁外に駐屯兵を引っ張り出すのが、
       どれだけ難しい事か…」


    ハンジ「この埋め合わせは必ずするからさぁ。
        さて、と。仕掛けるのは、あの小さな森あたりでいいかな…?」


    ミケ「驚いた。まさか、秘密裏にこんなものを作っていたとは…。
       最近、お前が内地に出入りしていたのは、これのためか!」


    モブリット「改めて見ると、すごいですねぇ…」


    ハンジ「でしょ?いろいろと内地の精錬技術も勉強できたしね。さしずめ今の私は、
        《ハガネの精錬術師》ってところかな?」


    ミケ「そういうことを言わないほうがいい。俺は兄より授かったこの右腕で、
       国家精錬術師を消さねばならないからな…」


    リコ「二人とも、いろいろとアウトな発言は控えてください…」


    イアン「それでは、自分達はこの辺で失礼してもよろしいですか?」


    ハンジ「ありがとねっ。あとは私の分隊員でやっとくから。お疲れ様~~」


    ミケ「さりげなく自分の部下を呼び寄せているとは、抜け目のない奴だな…」


    ハンジ「リコちゃんなら、なんだかんだで持ってきてくれると思ったからね。
        いろんな事態を想定した行動を、ってね☆」

  118. 138 : : 2013/10/22(火) 19:51:01
    「ハンジ分隊長!!ミケ分隊長!!」


    ハンジ「あれは…シス!?」


    シス「ご報告します。巨大な甲虫が、ナナバ班を破り、団長達の班のいる地点へ
       向かっております!!」


    ミケ「さっきの奴か!」


    ハンジ「ナナバ達がやられたって!?これは、急いだほうがよさそうだね!
        早くリヴァイに、これも届けなきゃならないし…」


    モブリット「それは…!?」


    ハンジ「ハンジさん特製、秘密兵器その1&2!あ、その3は、今リコちゃん達に運んでもらったやつね」


    ミケ「このバカでかい秘密兵器とやらを、どうすればいい!?」


    ハンジ「モブリット、手筈通りお願いしていい?ミケは、モブリットを手伝ってあげて!!」


    モブリット「了解しました!!」


    ミケ「わかった。行こう、モブリット!!」


    モブリット「はい!!みなさん、お願いします!!」


    ハンジの部下達「おう!!!」


    シス「自分もお手伝いしますっ!!」









    ハンジ「さて、と。リヴァイ達は大丈夫かな?私が到着するまで、やられちゃダメだよ…」
  119. 139 : : 2013/10/22(火) 19:56:23
    ~巨大コーカサスオオカブト交戦地点・壁上~



    巨大コーカサス「」シーン…







    ハンネス「あいつめ、団長達を倒したら、急におとなしくなりやがった…」


    ネス「そのおかげで、4人を引き上げることができたが…」


    エルヴィン「」


    リヴァイ「」


    オルオ「」


    ペトラ「」


    グスタフ「砲弾の直撃はなかったようですが、ひどい怪我ですね…」


    アンカ「これじゃ…戦いなんてとても…」








    リヴァイ「無理じゃねぇ…」


    一同「!?」


    リヴァイ「俺は負けてねぇ…。少し、休んでいただけだ…」ググ…
  120. 140 : : 2013/10/22(火) 19:59:11
    ネス「兵長!!まだ起き上ったらだめですよ!!それに、そんな怪我じゃ、戦えないでしょう!!」


    リヴァイ「黙れネス…俺は…あいつを…ぐっ……!!」バタンッ!


    ネス「ほら、言わんこっちゃない!!安静にしていてください!!」


    リヴァイ(クソ…体の自由がきかねぇ…。だが、ここで奴を止めなければ、いずれ壁内で
         何をしでかすか分かったもんじゃねぇ…)ググ…


    リヴァイ(どうしたらいい……?…俺は一体……どうしたら…!)










    「無様な姿だな、リヴァイ。人類最強が、聞いて呆れるな…」


    リヴァイ「!?」
  121. 141 : : 2013/10/22(火) 20:04:44
    ハンネス「ナイル師団長、安静にしてなくてよろしいのですか!?」


    ナイル「調査兵団のお偉いさん方が死にそうだというのに、寝てなどいられるものか」


    リヴァイ「てめぇ……俺達を笑いに来たのか?」


    ナイル「どうだかな?少なくとも、貴様らがあいつに敗れれば、俺達を含め壁内人類が
        危険にさらされる。さぁどうした、もう限界か?」


    リヴァイ「…っ!!」グググ…








    ナイル「…そうか、俺はお前の力を過大評価し過ぎていたようだ。所詮お前も、普通の人間でしかなかったということだ…。
        この程度の奴だと見抜けなかったエルヴィンの目も、節穴だったということになるな」


    リヴァイ「黙れっ!!!」


    一同「!!」








    リヴァイ「…その口を閉じろ…削がれたくなければな」ギロ…


    ナイル「そうしたければやってみろ。できるものならな…」


    ネス「師団長っ!これ以上無意味な挑発はやめてくださいっ!!兵長も、起き上がろうとしないでっ!!」


    ナイル「だ、そうだが?言われたとおり、お寝んねしてたほうがいいんじゃないのか?」


    リヴァイ「…望み通り、殺してやる、ナイルっ!!!」ガバッ!!











    「はいはーい、そこまで!!」


    リヴァイ「!?」
  122. 142 : : 2013/10/22(火) 20:07:59
    ハンジ「毎度おなじみ、ハンジさんだよ~。お、リヴァイ復活?
        さっすがナイルちゃん、仕事は完ぺきだね♪」


    ナイル「…別に貴様らのためではない。壁内人類のためだ」


    リヴァイ「…どういうことだ、これは?」


    ハンジ「いやぁ、リヴァイがケチョンケチョンにやられて自信なくしてるかと思って、ナイルちゃんに
        ハッパかけてもらうようにお願いしたんだよ。そしたら、案の定リヴァイが元気になっちゃって♪」


    リヴァイ「…てめぇの三文芝居に、まんまと乗せられたってわけか、ナイル」


    ナイル「…まったく、そんな元気があるなら、最初からそうしていろ」


    ハンジ「いやぁ、男同士の熱い友情ってやつ!?…って、ちょっと違うか(笑)。
        そんでもってリヴァイ君、君はもう、戦えますかな?」


    リヴァイ「…愚問だな。俺が起き上った時点で、答えにならねぇか?」


    ハンジ「ふむ、元気があってよろしい。そんな君に、この二つの秘密兵器を授けよう」


    リヴァイ「秘密兵器だと?」


    ハンジ「ハンジさん特製、スペシャルギックリボッキリメカ!」


    ナイル「…ギックリのワードを出すな…」ウググ…


    ハンジ「あ、ごっめーん♪今でも相当無理して立ってるんだよね?あとで凄腕の整体師を紹介するよ。
        《ハガネの整体術師》をね(笑)」


    ナイル「…いや、遠慮しておく」


    ハンジ「あっそ、残念」


    リヴァイ「おい、話をそらすな。何だ、その秘密兵器ってのは?」


    ハンジ「ふふふ…それはだね……」
  123. 143 : : 2013/10/22(火) 20:12:04
    ~~巨大コーカサスオオカブト交戦地点・ウォール・マリア領内~


    リヴァイ「」ザッ


    コーカサス「!?」


    リヴァイ「よぉ…待たせたな…」








    コーカサス「」ドシン ドシン…








    リヴァイ「あのメガネが言ってた《秘密兵器》、どこまで効果があるか、試してやるか…」


    リヴァイ「」カチッ…






    シュパァァァンッ!!!






    リヴァイ「うおっ!!!」ビリビリビリ…







    ザクッ!!!


    コーカサス「!?」


    リヴァイ「ほう……こいつは……!!」








    ~回想~


    ハンジ『まずはこの、《強化型立体機動装置~(ダミ声)》』テテテテーン♪


    リヴァイ『強化型立体機動装置?なんだそれは?』


    ハンジ『そのまんまの意味なんだけど、まず一つ目の機能。従来の立体機動装置は、
        アンカーを打ち込む場所がない平地とかだと、イマイチ性能を発揮できなかったよね?』


    リヴァイ『ああ、立体機動装置の特徴であり、弱点だ』


    ハンジ『まずはそれを解消しました。ワイヤーの中に通すガスの量と圧力を大幅に増やして、
        ワイヤーを一本の硬い《棒》のようにすることができる』


    リヴァイ『イマイチ意味が理解できないが?』


    ハンジ『リヴァイのアソコだって、たくさん血液が流れると硬くなるでしょ?
        それと同じで、高圧のガスをたくさんワイヤーの中に流して、フルボッキ状態にするってこと』


    ハンジ『そうすることによって、何と地面に対して直立できちゃうんだよ!!』


    リヴァイ『ほう、悪くない』


    ハンジ『ありがとね♪ちなみにこれは、《東洋》の文献を読んでて思いついたんだ。
        《タケウマ》っていうのをモデルに作ってみたんだよ』
  124. 144 : : 2013/10/22(火) 20:14:51
    ハンジ『ワイヤーの長さも調節できるから、好きな高さで直立できる。そして解除も自由。
        巨人の高さを上回ったら、上からうなじめがけて襲撃をかけることができる!』


    ハンジ『立体機動装置の本質は、巨人が持たない制空権を得ること。要は、高さで上回れば、
        おのずと制空権はこちらのものってワケさ』


    リヴァイ『今はよく分からんが、とりあえず、そういうことができるとだけ覚えておこう…』


    ハンジ『そして二つ目の機能。高圧のガスは、当然射出の際にも使える。そして、アンカーの先も
        強度を大幅に上げてあるから、堅い場所にも打ち込むことができる』


    ハンジ『例えば、ガチガチに堅い昆虫の鎧とか、ね?』


    リヴァイ『…なるほど、少なくとも今は、その機能が役に立ちそうだ』


    ハンジ『ただ、注意してほしいんだけど、高圧のガスを射出するときは当然、射出速度も
        大幅に上がる。その際、人体にかかる負担は、通常の装置の比じゃないはずだ』


    ハンジ『むやみやたらに、長時間の使用はできないよ。体がバラバラになっちゃうからね』


    リヴァイ『当然だ。長々と遊ぶつもりはねぇ。一気にカタを付けてやる』


    ハンジ『その意気だよ。ここまで、強化型立体機動装置のポイントとしては、
        硬くする、勢いよく発射する、の2点だね♪』ケラケラ♪


    リヴァイ『チッ、汚ねぇ例えだ…』


    ハンジ『え?何か私、おかしいこと言った?それともリヴァイ、いやらしいこと考えてたの?』ケロッ


    リヴァイ『これが終わったら削いでやる…』


    ハンジ『怖いなぁ、もう♪
        そんでもって、もう一つの秘密兵器が……』


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





    リヴァイ(さすが、強化型。あっさりアンカーが刺さりやがった。
         しかし、射出の際の体への負担は、想像以上だったな…)ビリビリ…









    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」
  125. 145 : : 2013/10/22(火) 20:25:08
    リヴァイ「また羽ばたかれる前に、さっさと決めるか…」ギュゥゥゥンッ!!


    リヴァイ(二つ目の秘密兵器、普通のブレードじゃだめだったが、これなら…!!)








    ~回想~



    ハンジ『もう一つの秘密兵器が、これさ』チャキ…


    リヴァイ『なんだこいつは、超硬質ブレード…とは、若干違うな…』


    ハンジ『普通のブレードは巨人の肉を削ぎやすいように、あえてしなる設計になってるけど、
        それだとあまり堅いものを切り裂くことはできない』


    ハンジ『というわけで、強度を重視したブレード、ってところかな。
        強度、切れ味ともに、ハンジさんのお墨付きだよ』


    リヴァイ『鈍く銀色に光る刀身、血を求めるような鋭い刃…』








    リヴァイ『…悪くない』


    ハンジ『気に入った?それについても、東洋の文献にあったんだ。
        そして東洋では、そういった刃をこう呼ぶんだ…』





    ハンジ『…《カタナ》と!!』


    リヴァイ『カタナ…!!』





    ハンジ『元々はそんな形状じゃないんだけど、立体機動装置と連動して使えるよう。
        柄の部分の形をいつものブレードと同じようにしたんだ。いつも通り、トリガー部に付け替えが可能だよ』


    リヴァイ『』カシュッ シャキンッ!!


    カタナ『』ギラギラギラ……








    リヴァイ『…すげぇな。一瞬で虜になっちまった。気に入った』


    ハンジ『それはよかった。ただ、今回製造できたのはその2本だけ。大事に使ってね』


    リヴァイ『…』ジーッ…









    ハンジ(おっと、もう何も耳に入らないみたいだね…)
  126. 147 : : 2013/10/22(火) 20:30:04


    リヴァイ『…行ってくる』


    ハンジ『おっとそうだ、ココから少し南東に行ったところに、小さな森があるんだけど、
        できればあいつをそこまで誘い込んでもらえない?』


    リヴァイ『なぜだ?』


    ハンジ『第3の秘密兵器を準備してあるからさ。もちろん、その2つで倒せるなら問題ないけど、
        ちょっと試してみたいっていうのもあってさ…』


    リヴァイ『やつがこのカタナの攻撃に耐えられるようなら、行ってやってもいい』


    ハンジ『ありがと♪』








    リヴァイ『』スタッ…


    ハンジ『東洋では、カタナを携えた者のことをこう呼ぶんだ…』








    ハンジ『…《サムライ》と!!』


    リヴァイ(サムライ……。悪くない…)


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





    リヴァイ「」ギュルルルルルルルッ!!!







    ザシュッ!!!ザクザクザクザクザクザクザクザクザクザクッ!!!!!!







    コーカサス「ズァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」








    ハンジ「うっほーい、リヴァイの回転切りが通用したっ!!やっぱカタナの力はすごいねぇ!!」


    ペトラ「へい……ちょ……」ムクッ…


    ハンジ「あ、ペトラ。目が覚めた?見てごらん、リヴァイがあのバケモノと戦ってるよ」


    ペトラ「兵長っ!!…すごい、攻撃が相手に効いてる…!」ポロポロ…


    ハンジ「ちょっと、何泣いてるの」


    ペトラ「兵長がやられそうになってて…!あの、人類最強って言われてた兵長が負けそうになってて…
        もうだめかもって……だけど…だけど……!!!」ヒック…


    ハンジ「落ち着いて、ペトラ。もう大丈夫。人類最強は、こんなところで負けたりしない」

  127. 148 : : 2013/10/22(火) 20:31:25
    コーカサス「」ブオォォォォォォォォン!!


    リヴァイ「…っ!!」ドゴッ!!


    ペトラ「兵長っ!!」









    リヴァイ「う…おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」シュパンッ!!!


    リヴァイ「ぐ…」ビリビリビリ…





    ザクッ!!!





    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドシン ドシン!!


    リヴァイ「はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ザクザクッ!!!







    ペトラ「あんなにボロボロになって、あんなに泥臭く戦う兵長…初めて見ました…」ポロポロ…







    ※イメージ
    http://livedoor.blogimg.jp/mstkkt-shingeki/imgs/0/6/069cc8fe.jpg
  128. 150 : : 2013/10/22(火) 20:38:57

    オルオ「本当だな。だが、どこか美しさを感じる」


    ペトラ「オルオ!!…ってか、なにそれ?そういうこと言うの、オルオに似合わないよ…」


    オルオ「う、うるせぇな!!なんか今、そういう雰囲気だっただろうが…!!」アセアセ


    ペトラ「…ふふっ、ありがと」


    オルオ「…っ!」テレッ


    ハンジ「…ゴホン、雰囲気のよろしい中、大変恐縮なのですが」

    オルオ&ペトラ「!?」







    ハンジ「ここから南東の森に、今から行かなきゃならないんだ。二人も、動けそうなら手伝ってくれるかい?」


    ペトラ「…え、ええ、いいですよ、ほらオルオ、いくよっ!」アセアセ


    オルオ「おまっ、待てよっ!!」ダッ!










    ハンジ「…エルヴィン、いい加減起きたら?狸寝入りとは、指揮官として感心しないなぁ」


    エルヴィン「…ふっ、ばれていたか」ムクッ…


    ハンジ「まったく、こっちは相当苦労してるってのに。呑気なんだから」


    エルヴィン「それだけ君達が、信頼に足る部下だということさ」


    ハンジ「そりゃどうも」






    エルヴィン「さて、南東の森といったな。そこに、秘密兵器とやらがあるのかな?」


    ハンジ「まぁね♪この様子だと、そのうちリヴァイも来そうだからね。モブリットたちに準備を
        お願いしてたから、たぶん大丈夫なはずだよ」


    エルヴィン「相変わらず抜かりがないな。本当に俺は必要ないんじゃないか?」


    ハンジ「そういうこと言わないの。私らにとってもリヴァイにとっても、あなたは間違いなく必要だよ」


    エルヴィン「…まったく、人を乗せるのがうまいな、君は」

  129. 151 : : 2013/10/22(火) 20:49:39
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    リヴァイ「ゼェ…ゼェ…」ガクガク…


    コーカサス「ズ…オォォォ…」ボロッ…






    リヴァイ(確かに、カタナでの攻撃は通用する。だが、この刀身の長さじゃ、決定打に欠ける。
         ハンジめ、それを分かって、森に来るように俺を促しやがったな)







    コーカサス「オォォォ…」


    リヴァイ「てめぇが巨人みたく、決まった弱点でもあればよかったんだがな…」





    コーカサス「」ブオォォォォォォォォン!!!


    リヴァイ「性懲りもなく、またツノか…。はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」スパァァァァンッ!!!





    ツノ「」ボトッ…!!





    コーカサス「ギャァァァァァァァァァァァッ!!!!」バタバタ!!


    リヴァイ「…あと2本…。…はぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ヒュッ…




    コーカサス「」ブオォォォッ!!ドゴッ!!!


    リヴァイ「…っ!」メキメキメキ……








    リヴァイ「ぐ……らぁぁぁぁぁっ!!!」スパァァァァンッ!!


    ツノ「」ボトッ…!!










    リヴァイ「…痛……あぁぁぁぁっ!!!」ドサッ!!バタバタッ!!










    リヴァイ(畜生…相変わらず一撃が重すぎる…。間違いなく、骨までイッたぞこりゃ…)ゼェゼェ…


    コーカサス「ズ…オォォ…」フラフラ…









    リヴァイ「てめぇも結構キてやがるな…待ってろ、今トドメを……っ!!」ガクンッ!


    リヴァイ(…クッソ…血を流し過ぎたか…!足に力が……おまけに、視界も霞んできやがった)フラッ…


    リヴァイ(この立体機動装置も…俺の今の体の状態じゃ、使えねぇな…。クソッ……)













    「兵長!!!」


    リヴァイ「!?」
  130. 152 : : 2013/10/22(火) 20:52:52
    ネス「乗ってください!!今から、南東の森に向かいましょう!!」


    リヴァイ「ネス、お前…」ザッ…


    ネス「話は後です。奴がついて来るよう、気を引きながら走ります。森の中に医療班を待機させているので、
       兵長はそこで手当てを!!行くぞ、シャレット!!」


    リヴァイ(意識が…)ガクンッ…









    (この時、ネスの後ろに兵長が座り、バイクの二人乗りのように後ろからネスの腰に抱き付いて密着している…)












    シャレット「…┌(┌ ^o^)┐…」











    コーカサス「」ドシン ドシン…
  131. 153 : : 2013/10/22(火) 20:58:29
    ~ウォール・ローゼ、昆虫侵入予測地点・壁上~


    ハンネス「どうやら、リヴァイ兵長達は、あいつを例の森に誘導するようだな…」


    グスタフ「そのようですね。先ほど、ネスさんが馬を連れて壁を降りていきましたので」


    ピクシス「…こりゃまたずいぶんと、派手にやってくれたのう」


    ハンネス「司令!」バッ!!


    ピクシス「まったく、あの壁の穴は一体誰が直すと思っておるんじゃ。
         昆虫に請求書を送り付けるわけにもいかんしの」


    ハンネス「まったくもって、その通りですね…」








    ドォォォォォォンッ!!!!


    一同「!?」









    ピクシス「何事じゃ?」


    アンカ「壁内の…昆虫が侵入した森のほうから…巨人がっ!!!」


    ピクシス「なんじゃと!?」


    ハンネス「遠目で分かりづらいが、ありゃどう見ても昆虫じゃねぇ、巨人だ!!」


    グスタフ「なんで、あんなところに巨人が…」


    アンカ「もう一体……巨大昆虫と戦っているようです!!」


    ハンネス「どうなってやがるんだ…。巨人と昆虫が壁内で取っ組み合いだと…!?」


    ピクシス「事態は、わしらの想像をはるかに超えておるということかの…」








    ハンネス(エレン、ミカサ、アルミン。お前らも、討伐に駆り出されているんだろうか…?
         どんだけ無様に足掻いたっていい。絶対に、死ぬんじゃねぇぞ!!!!)
  132. 154 : : 2013/10/22(火) 21:06:05
    ~壁外・南東の森付近~


    ダダダダダッ!







    ドシンドシンドシン……








    リヴァイ「…っ!」ムクッ


    ネス「兵長、目が覚めましたか?今、南東の森付近まで来ましたよ」


    リヴァイ「…奴は…後ろか」


    ネス「ええ、馬鹿みたいについてきてますよ」


    リヴァイ「…しかし、いったい森の中に何があるっていうんだ?」


    ネス「ああ、それについてはハンジ分隊長が…」








    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドドドドドドドッ!!


    リヴァイ&ネス「!!」








    ネス「奴め、急に速度を上げやがった!!」


    リヴァイ「まだ、あんな力があったのか…!」


    ネス「シャレット、こっちも全速力だ!!兵長、森に入りますっ!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」ダダダダダッ!
  133. 155 : : 2013/10/22(火) 21:11:26
    ネス「兵長、すみません、この様子だと、兵長を医療班にお預けする余裕がありません…。
       このまま、最後までご同行願いますっ!!」


    リヴァイ「構わん。だが、このままでは、奴に追いつかれるぞ」


    ネス「…」






    リヴァイ「おいネス!!聞いているのか!?このままでは、俺達は奴に踏みつぶされちまうぞ!」


    ネス「…」






    リヴァイ「…何を企んでいるのかは知らねぇが、俺はあいつをこの手で殺らなきゃならねぇ。
         この森なら、通常の立体機動で十分奴と殺り合える」


    リヴァイ「誰の助けもいらねぇ!あいつは俺が!俺がこの手で……!!」


    ネス「…兵長、あなたの仕事は、その時々の感情に身を任せることなのですか…?」


    ネス「そうじゃないでしょう。皆が、なぜあなたに希望を託したか、お分かりでしょう?」


    リヴァイ「…!」






    ネス「俺達はこのまま駆け進みます」


    リヴァイ「だが、奴はすでにもうそこまで来ている。俺がやらないで、誰があいつを止めるんだ?」







    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドシン ドシン!!







    ネス「兵長。俺を、俺達調査兵団を、信じてください…」


    リヴァイ「…」









    ネス「…兵長……」









    リヴァイ「…分かった。進もう」


    ネス「…ありがとうございます」










    ダダダダダッ!
  134. 156 : : 2013/10/22(火) 21:20:57
    コーカサス「ズオォォォォォォォォォォッ!!!」ドシン ドシン!!







    リヴァイ(やはり、このまま逃げ切るのは不可能だ。それにいったい、どこまで行けばいいんだ?)


    リヴァイ(こいつらを信じた俺の選択は、本当に正しいのか?このまま、最悪の結末になっちまう
         可能性は否定できないんじゃないのか…)


    リヴァイ「俺は…」















    ネス「……兵長っ、俺達の勝ちですっ!!!」


    リヴァイ「!?」






    ダダダダダッ!





    リヴァイ(これはっ!?)





















    エルヴィン「撃て!!!!!!!!!」


    コーカサス「!?」














    ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドッッッッッッッ!!!!!!!!!!














    シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ…


















    コーカサス「ズ…オォ……」ギチ……


    ネス「だぁぁぁっ、間に合ってよかったぁぁぁぁっ!!!」


    シャレット「ヒヒーンッ!!」


    リヴァイ「…なんだ、この大層な仕掛けは」


    ハンジ「…計画通り」キランッ
  135. 157 : : 2013/10/22(火) 21:22:24
    ネス「分隊長、兵長をお連れしましたよ」


    ハンジ「やっほーリヴァイ、うまく誘い込んでくれたんだね♪ってか、すごい怪我(笑)」


    リヴァイ「…これが、てめぇの言ってた秘密兵器か?」


    ハンジ「そだよ♪名付けて、《対 特定目標拘束兵器》ってところかな?まだ試作品だけど。
        詳しい説明は、単行本7巻の27話の後ろを見てね☆」


    ハンジ「これさ、作るのにお金も時間もたくさんかかるから、大変なんだよね~。とりあえず、
        実戦で成果を出すことを条件に開発費を出資してもらえることになってたから、早く試したかったってワケさ」


    リヴァイ「…確かに、巨人相手にはかなり有効な装置だな。奴め、身じろぎ一つできやしねぇ」


    ハンジ「名付けて、《とびだす!矢じり付ワイヤーの森!!》ってとこかな?」











    コーカサス「」ギチ…ギチ…
  136. 158 : : 2013/10/22(火) 21:26:12
    ハンジ「これで、帰ったら上に報告してお金出してもらって、たくさん作って持っていけるよ~♪
        いやー、内地の工場都市に通い詰めた甲斐があったなぁ」


    ハンジ「あ、立体機動装置とカタナはどうだった?ちゃんと使えた?」


    リヴァイ「ああ、おかげで体はガタガタだ。後で覚えていやがれ…」


    ハンジ「ならよかったよ。…って、装置があちこち壊れてるじゃないかっ!!!」


    リヴァイ「…気付かなかった」


    ハンジ「うーん、やっぱまだ、ガスの射出の衝撃に耐えられるだけの強度はなかったか。
        人体への負荷も緩和しなきゃダメだろうし、改善点ばっかで嫌になっちゃうなぁ…」


    ハンジ「とりあえず、予備の立体機動装置あるから、そっちに付け替えといて」カチャカチャ


    リヴァイ「まぁ、このカタナに関しては、でかしたと言っておく。気に入った」


    ハンジ「ふふん、似合うじゃない、おサムライさん♪」


    リヴァイ「…悪くない」
  137. 159 : : 2013/10/22(火) 21:28:02
    エルヴィン「リヴァイ!」タッ


    オルオ「兵長っ!!」タッ


    ペトラ「へいちょおっ!!」タッ


    リヴァイ「エルヴィン、オルオ、ペトラ…」






    ミケ「リヴァイ」タッ


    ナナバ「兵長!…ほら、ゲルガー、ちゃんと立ってよ」タッ


    ゲルガー「いってぇ!……兵長、どうもごぶさたしてやした…」タッ


    リヴァイ「ミケ、ナナバ、ゲルガー…」






    ネス「兵長!」タッ


    シス「うわーん!兵長!!」タッ


    モブリット「…兵長」タッ


    リヴァイ「ネス、シス、モブリット…」







    リヴァイ「…グンタとエルドの姿が見えないが?」


    ペトラ「グンタとエルドは、行方が分からなくなってしまったんです…」


    オルオ「怪我した2人を馬に乗せたんですが、セミの鳴き声で馬がパニックを起こして、
        二人を乗せたままどこかへ走り去ってしまったんです…」


    リヴァイ「そうか…」


    ハンジ「心配だけど、すぐに捜索隊を出すことは難しいね。馬もいることだし、二人が自力で
        戻ってくることを信じるしかない…」


    ペトラ「せっかく仲良くなれたのに、こんな…」グスッ…


    オルオ「壁に激突しようが、足にブッ刺されようが、生きてた連中だ。さっきも言ったが、
        どうせすぐにひょっこり帰ってくるだろ。お前が要らねぇ心配してると、あいつらにどやされるぞ!」


    ペトラ「…そだね。二人を、信じて待つよ」グシッ
  138. 160 : : 2013/10/22(火) 21:30:36
    ハンジ「さて、と…」チラッ






    コーカサス「」ギチ…ギチ…






    ハンジ「人類最強VS昆虫最強、そろそろ決着の時のようだね…」


    リヴァイ「お前達には感謝している。俺一人の力では、あいつに勝つことは不可能だった」


    リヴァイ「礼を言う…」


    エルヴィン「めずらしいな、リヴァイの礼なんて。明日は大雪が降るんじゃないか?」


    ハンジ「まぁまぁ、そんなこと言ったらかわいそうだよ」


    ミケ「さっさと終わらせて来い。お前がやらずして、誰があいつを仕留めるんだ?」


    リヴァイ「…行ってくる」パシュッ!!







    リヴァイ「」ヒュゥゥゥゥゥン


    コーカサス「!!」








    リヴァイ「」スタッ…







    リヴァイ「お前とのお遊びは、楽しかった。死にそうな思いをしながらも、戦いの中でこれほどまで
         高揚を覚えたのは初めてだ。俺はまだまだ、上に行けるだろう…」


    リヴァイ「お前に恨みはねぇが、こうなっちまったからには、せめて俺がこの手で引導を渡してやろう。
         最期に何か、言うことはあるか?」


    コーカサス「」シーン…










    ハンジ「急におとなしくなったね、あいつ」


    ミケ「自らの最期を悟ったのだろう」










    リヴァイ「…そうか」スゥゥ…
  139. 161 : : 2013/10/22(火) 21:33:32
    オルオ「行けぇぇぇぇっ!!兵長おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


    ペトラ「決めちゃえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」


    ナナバ&ゲルガー「兵長っ!!!」


    ネス&シス「兵長おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


    ハンジ&ミケ「リヴァイっ!!!」


    モブリット「リヴァイ兵長っ!!」





    エルヴィン「…やはりお前は、人類最強の兵士で間違いない」












    リヴァイ「……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」ブゥゥゥゥンッ!!












    ズバァァァァァァァァァァァァァァァァッッッ………


















    VS 巨大コーカサスオオカブト
    リヴァイ・調査兵団 完全勝利ッッッ!!!
  140. 162 : : 2013/10/22(火) 21:36:35
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    カタナ「」ボロッ…






    ハンジ「あ~あ、あれだけ堅いもの斬り続けたら、さすがにそうなっちゃうか…」


    リヴァイ「もう作れねぇのか?」


    ハンジ「作れないことはないけど、お金と労力が馬鹿にならないんだよね。これには出資してもらえないし、
        リヴァイが自腹切ってくれるなら作れるよ」


    リヴァイ「…とりあえず、今はいい。巨人の肉を削ぎ落すには、あまり向かねぇようだ」








    リヴァイ「」フラッ バタンッ!!


    ハンジ「リヴァイ?」


    ペトラ「兵長っ!!」






    リヴァイ「ダメだ、下半身に力が入らねぇ…。あの立体機動のダメージが、想像以上にキてやがる…」


    ペトラ「立体機動…?」


    ハンジ「リヴァイはさっきまで、あっちで立体機動してたんだよ。硬くしたり発射したり、
        それはもう激しいのなんの…。そりゃ、疲れて立てなくもなるわ」クックック…


    ペトラ「え……へいちょおが……そんなことを…?」カァァァッ…



    リヴァイ「ペトラ…お前……」ハァァァ……


    ハンジ「しかしまぁ、開発者のアンヘルさんは相当溜まってたんだねぇ。腰に付けて発射って、
        もはや狙ってるとしか思えないよ(笑)」プククク…


    エルヴィン「おい、ふざけている暇はないぞ。とりあえず昆虫共の進撃はひと段落ついたようだ。
          巨人が攻めてくる前に、壁内に帰還するぞ」


    ハンジ「はいよ。さて、こいつの体の一部を持ち帰って研究してみるか。
        なぜ、こんな巨大化現象が起きてしまったのかを、ね」


    コーカサス「」
  141. 163 : : 2013/10/22(火) 21:38:42


    エルヴィン「よし、帰還の準備ができたな。それではこれより……」










    調査兵団員「だ、団長!!」


    エルヴィン「どうした?」


    調査兵団員「大変ですっ!!!南東の方角から、突如として大量の……」











    調査兵団員「《巨G》が進撃してきましたっ!!!!!」


    一同「!?」


    ハンジ「え?なに、巨人?」


    調査兵団員「巨Gですっ!!!これ以上は、口にするのも恐ろしくて…」ゾゾゾ…


    エルヴィン「言っている意味がよくわからないな…。いったい何が…」


    ミケ「!!」スンスン














    ミケ「あばばばばばばばばばばばばばばばば……」


    リヴァイ「どうした、ミケ?」


    ペトラ「兵長、あれ……」


    リヴァイ「?」
















    「」カサカサカサカサカサカサカサ……
  142. 164 : : 2013/10/22(火) 21:42:01
    ~トロスト区・壁上~


    リコ「ふ~、とりあえず何事もなく戻ってこれたな」


    イアン「さすがに、壁外では緊張しっぱなしだったな…」


    ミタビ「お疲れさん」


    リコ「ミタビ、お前はもう大丈夫なのか?」


    ミタビ「ああ、お前らががんばってるのに、俺一人で寝てるわけにもいかんだろ」


    イアン「まったくだ、サボりやがって。今回の一件の残処理は、すべてお前に任せることにするよ」






    3人「はははははははははははっ」







    キッツ「おい、貴様ら……」


    イアン「はい、何でしょう…?」


    キッツ「トロスト区の壁を、何かが登ってきているのだが……」


    3人「!?」








    リコ「こ…こいつらは…!?」















    「」カサカサカサカサカサカサカサ…
  143. 165 : : 2013/10/22(火) 21:44:11
    ~壁外・南東の森付近~






    巨G「」ワラワラワラワラワラワラ…







    巨G「」カサカサカサカサカサッッ…










    ミケ「やぁだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁやめてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!」


    エルヴィン「うおぉぉぉぉヅラだけはっ!!!ヅラだけはやめてくれぇぇぇぇ!!!!」


    ペトラ「…」シーン


    ナナバ「ペトラがショックで何かの悟り開いたぁぁぁぁ!!!ってわぁぁぁぁっ!!!」


    オルオ「ガリッガリッガリッガリッガリッガリッガリッガリッガリッガリッガリッ」ブシュゥゥゥゥゥゥゥッ!!!!!!!


    ゲルガー「オルオが舌噛み過ぎて、もはや喋れてねぇぇぇ!!のわぁぁぁぁぁっ!!!」


    ハンジ「キャッホォォォォォォォォォォッ!!!!巨Gがいっぱいだぜぇぇぇっ!!!」


    モブリット「分隊長、生き急ぎすぎですっ!!!そしてうわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」


    シャレット「」ムシャムシャ…


    シス「シャレットそれ僕の髪ぃぃぃぃぃっ!!!痛い!!痛い
    ぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」ブチブチッ


    ネス「シャレットてめぇぇ!!何どさくさ紛れて髪の毛喰ってんだぁぁぁぁぁっ!!!」














    ウワァァァァァァァァァァァァァァ……

















    リヴァイ「いけねぇな…。疲れすぎて、幻覚が見えてきやがった…。でなけりゃ、こんなにたくさん
         Gが発生するわけがねぇ……。黙って寝ることにするか……」ガクンッ…

  144. 166 : : 2013/10/22(火) 21:46:31




    壁内に大量発生した《進撃の巨G》だったが、その日のうちに突如として一斉に
    壁外へと移動したため、人類は滅亡を免れた。



    その後、巨大昆虫発生の原因となった異常気象に付随した、季節外れの大寒波が
    発生、巨Gはこれを察知して逃亡したと思われる。



    エルヴィン曰く、大寒波の原因はリヴァイが「礼を言った」ことらしい。絶対違う。



    壁上の駐屯兵団が、カブトムシと戦闘する巨人を見たと証言したが、
    ぶっちゃけ調査兵団達は、それどころではなかった。



    今回の巨大昆虫発生の原因を探るため、ハンジの手によってコーカサスオオカブトの一部、及び
    数体の巨Gを捕獲し持ち帰った。



    壁外へと行方をくらましたエルドとグンタであったが、結局彼らが戻ってくることはなかった…















    続く…


  145. 171 : : 2013/10/23(水) 21:14:19


    おまけ




    ~昆虫討伐作戦より5日後・女子寮~


    ミカサ「失礼する。アニ、いる?」ガチャ


    アニ「いるよ。何だい?」


    ミカサ「寝てなくてよかった」


    アニ「いくら私でも、昼間から寝るようなことはしないさ。
       それより、足はもういいのかい?」


    ミカサ「ちゃんと検査してもらったら、折れてはいなかった。    万全ではないけど、日常生活に支障はない」


    アニ「そうかい。それで、何の用?」


    ミカサ「これ」ガサ







    アニ「何、コレ?」ガサ


    ミカサ「なぜか分からないけど、アニにぬいぐるみを買ってあげなければならない気がした。」




    ※カブトムシと戦った訓練兵は、巨Gショックによりその戦闘の前後の記憶がありません




    アニ「…どういう意図なのかさっぱり分からないけど、とりあえずもらっておくよ。ありがと」
  146. 172 : : 2013/10/23(水) 21:16:04
    ミカサ「…」


    アニ「…」








    ミカサ「…」ウズウズ…


    アニ「…まだ何か用?」


    ミカサ「開けないの?」


    アニ「今じゃないとダメ?」


    ミカサ「ダメ」


    アニ「分かったよ…」ガサガサ…


    ミカサ「…」ニヤニヤ









    アニ「これは…って、ちょっと…」ゲェェ…


    ミカサ「テントウムシのぬいぐるみ。かわいいと思って買ってきた」


    アニ「なんでよりによって虫なのさ…。この間、私らがどんな思いをしたか…」




    ※カブトムシ戦以外の記憶はあります。アニはクモと戦うベルトルトを目撃




    ミカサ「お母さんが言っていた…」ズビッ!


    アニ「その、『天の道を往き、総てを司る』みたいなポーズやめなよ。
       今の学生世代に、それの元ネタがどれほど理解できるんだろうね?」


    ミカサ「東洋には、テントウムシが登場する、結婚にまつわる歌があると」


    アニ「ああ、私も、そんなのが書いてある本を読んだことがあるよ」


    ミカサ「あなた~とわた~しが~~~♪ゆめ~の~しま~♪」


    アニ「夢の『国』でしょ?なんでゴミの埋め立て地で、好きな人と一緒にいなきゃないんだよ」


    ミカサ「とにかく、テントウムシは幸せの虫。アニにもきっと、幸せが訪れる」


    アニ「はいはい、そりゃどうも。
       サシャ、このぬいぐるみあげるよ」


    サシャ「なんですかそれ?かわいいですね。いいんですか?」


    ミカサ「ひどい。せっかく買ってあげたのに」


    アニ「虫だけは勘弁して」


    ミカサ「仕方ない。じゃあ、キツネでいいだろうか?メスの」


    アニ「すごく釈然としないけど、まぁいいよ…」
  147. 173 : : 2013/10/23(水) 21:18:55
    ~ウォールローゼ・巨大コーカサスオオカブト交戦地点~


    エレン「まったく、なんで訓練兵のオレ達が、壁の修繕をしなきゃならないんだ?」ヌリヌリ


    アルミン「仕方ないよ。今回の昆虫騒動や、大寒波の後始末で、3兵団共にてんてこ舞いだからね」ヌリヌリ


    ジャン「しっかし、これだけの穴をあけるとは、調査兵団はとんでもないバケモノと戦ってたんだな」ヌリヌリ


    マルコ「なんかあのリヴァイ兵長ですら、大ケガを負ったらしいよ?」ヌリヌリ


    コニー「俺だって片腕折れてんだけど?なんで駆り出されてんだ?」ヌリヌリ


    ライナー(まさか、過去に壁を壊した張本人が、こうして壁の修繕をやらされるとは思いもしなかった…)ヌリヌリ


    ベルトルト(同感だよ…)ヌリヌリ


    ライナー(…こいつ!直接脳内に!!)ヌリヌリ
  148. 174 : : 2013/10/23(水) 21:25:52
    アルミン「なんか、駐屯兵団の話によると、僕等がいた森のあたりで、巨大なカブトムシと、
         それと戦う巨人が目撃されたらしいけど…」ヌリヌリ


    エレン「それ、オレも聞いた。本当なのかよ!?」ヌリヌリ


    ジャン「カブトムシもそいつがやっつけたらしいな。エレン、そいつがいたのはお前らの担当区域だったらしいじゃねぇか。
        情けねぇなぁ。俺は死に物狂いで、巨大バッタを倒したっつーのによ」ヌリヌリ


    エレン「全然覚えてねぇんだよなー、カブトムシなんて。つか、オレに倒せねぇわけねぇだろう、虫ごとき」ヌリヌリ


    ジャン「いや、絶対お前じゃそいつには勝てなかったね。断言してもいい」ヌリヌリ


    エレン「んだとこの野郎!!やんのか!?」


    アルミン「やめなよ、二人とも!!」


    下の巨人「アァァァ……」


    一同「…」










    エレン「…さっさと終わらせて、帰ろうぜ」


    ジャン「…同感だ」


    ライナー(突如出現した、謎の巨人か…)


    ベルトルト(まさか、僕らの誰かが変身したわけじゃないよね…)










    アニ(…今夜、一度3人で話し合おう)


    ライ&ベル(…アニ!?一体どこから!?しかも直接脳内に!!)
  149. 175 : : 2013/10/23(水) 21:31:29
    ~再び女子寮~


    ガチャ





    クリスタ「あ、来た♪」


    ユミル「待ってたぜ。ミカサ、アニ、サシャ」


    アニ「わざわざ私らを呼びつけて、いったい何の用だい?」


    クリスタ「えへへ。じゃじゃーんっ!!」ヌギッ


    サシャ「え?なんで服を脱いだんですか?露出狂に目覚めたんですか?」


    ミカサ「いえ、きっとクリスタのストリップショーを披露するために呼び出したんだと…」


    クリスタ「違うよっ!!見て、ハリガネムシに縛られた時のあざが、ようやく消えたのっ!」


    サシャ「ああ、それですか…」


    ユミル「なんだその反応は?我らが天使様の全快祝いだぞ?貢物の一つや二つねぇのか!?」


    クリスタ「ユミルもそんなこと言わないのっ!じゃないと、またセカチューやるよ」


    ユミル「げっ…」









    クリスタ「…誰か………助けてくださ~~~~~~いっっ!!!(ユミル風)」



    ミカ&サシャ「よぁらぶふぉえ~~ば~~~~~♪」



    ミカサ「ひ~とみ~をと~じて~~♪(棒)」



    クリスタ「き~みを~えが~くよ~~♪(ロリ声)」



    サシャ「そ~れだ~けで~~~い~~~いぃ~~~~~~♪(美声)」





    アニ「………ふぅ~~~ぅ~~~~♪(ボソッ……)」






    ユミル「だぁぁぁぁぁっ!!!やめろやめろ、恥ずかしい!!あれは忘れてくれぇぇぇぇぇぇ!!」
  150. 176 : : 2013/10/23(水) 21:36:14
    ~夜~


    アニ「…遅い。乙女を待たせるなんて最低だよ」


    ライナー「え?誰が乙女だって?」


    アニ「」ゲシッ!!


    ライナー「あべしっ!!!」ドゴォッ!!


    ベルトルト「今のはライナーが悪い」







    アニ「…それで、この間森に出たらしい、巨人の件だけど」


    ベルトルト「この3人は、誰も変身してないんだよね?」


    ライナー「当たり前だ。みんな一緒にいたんだぞ?正体がばれるようなリスクを冒すわけないだろう」イテテ…


    アニ「…でも、その時の記憶がないんでしょ?」


    ライナー「まぁ、そうだが…」


    ベルトルト「でも、その巨人の特徴としては、肌色、黒髪、痩身、筋肉質…」


    アニ「私らの巨人体の特徴には当てはまらないね…」


    ライナー「俺達以外に誰か、他にも変身できる奴がいたとしたら…」


    ベルトルト「可能性はゼロじゃないけど、限りなくゼロだ」


    アニ「でも、監視の必要はあるんじゃない?あの場にいたのは…」


    ライナー「俺達を除くと、エレン、ミカサ、アルミン、ジャン、マルコ、コニー、カヂ、
         サシャ、クリスタ、ユミル、イツカワ…」


    ベルトルト「ミカサとか、リアルにありえそうで怖い…」


    ライナー「エレンをヘタにいじめたりしたら、巨人化して踏みつぶされるかもしれん…。
         アニも、ミカサの機嫌を損ねるようなことはしないようにな」








    アニ(ぬいぐるみの件、まさか根に持ってないよね…?)ドキドキ…













    「あれ、3人そろって、何やってるの?」


    3人「!?」
  151. 177 : : 2013/10/23(水) 21:41:27
    マルコ「…っと、そんな怖い顔しないでよ。話し声が聞こえたから、ちょっと寄ってみただけさ」


    ライナー「どこまで聞いた…?」


    マルコ「声は聞こえたけど、話の内容までは全然。何か、重要なこと?」


    ライナー「いや、大したことじゃない。お前には関係のない話だ…」


    マルコ「…そう。あまり遅くならないようにね。懲罰の連帯責任だけは勘弁だから」


    ライナー「ああ、気を付ける」


    マルコ「それじゃ…」スタスタ










    3人「…」










    マルコ(巨人化がどうこう、って聞こえたな。どういうことなんだろう…?)チラッ












    ライナー「…頭が回るということで、アルミンは警戒していたが、マルコも侮れんな」


    ベルトルト「…今のは少々肝を冷やしたよ。今度から、もっと人目に付きにくいところで話さないと」


    アニ「…あのままマルコを野放しにしとくつもり?」


    ライナー「計画の邪魔になるようなら、やむをえんが、消えてもらうしかないだろう」


    アニ「わかった。その時は、私が責任持って、マルコを消すよ」


    ベルトルト「そんな、何もアニがやらなくたって…」


    アニ「マルコとは、この中じゃ一番私が接点が薄い。何かあっても、足がつきにくいでしょ?」


    ベルトルト「でも…」









    ライナー「…とりあえず、それについて考えるのは後だ。各自、監視を怠るなよ」


    ベル&アニ「…了解」

  152. 179 : : 2013/10/24(木) 19:14:49


    ~昆虫討伐作戦より一週間後・調査兵団本部~


    ペトラ「はぁ…」


    オルオ「…」


    ハンジ「あれから一週間、未だにエルドとグンタは戻らず、か…」


    ミケ「一体、どこまで行ってしまったというんだ…?」


    ハンジ「馬もいたし、彼らなら自力で戻ってこれると判断したんだけどね…
        やっぱり、捜索隊を出すべきだったのかもしれない…」


    ペトラ「…そうですよ」


    オルオ「ペトラ…!?」








    ペトラ「だって二人は、怪我してたんですよ!?もし、巨人に襲われたとしても、
        満足に戦えないはずですっ!!」


    ペトラ「それなのに、『自力で戻ってこれるだろう』とか、無責任なことを言って!!
        すぐ捜索隊を出してくれていれば、二人は……二人はっ!!!」ポロポロ…


    オルオ「…何度も言ってるだろう、そのうちひょっこり帰ってくるだろうと」


    ペトラ「そのうちっていつよ!!もう一週間だよ!?水も食料も持ってないし、
        巨人だらけの壁外で一週間も安全に過ごせる場所なんてないよ!!」


    オルオ「それは…」








    ハンジ「そこまでにしなよ。悪いのは、軽率な判断を下した私」


    ハンジ「今更になっちゃったけど、捜索隊を出すことにしよう。
        私のほうで編成するから、二人はとりあえず待ってて」


    ペトラ「…っ!!!」グスッ…


    オルオ「…」














    調査兵「分隊長!!失礼しますっ!!!」


    ハンジ「どうしたの!?」


    調査兵「た、只今、トロスト区壁上監視の駐屯兵より連絡が入りまして…」














    調査兵「トロスト区の外門に……!!!」
  153. 180 : : 2013/10/24(木) 19:18:03

    ~トロスト区~


    ハンジ「…なんてこったい!」






    ペトラ「エルドっ!!グンタっ!!うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!!」ダキッ!!


    エルド「おっとっと、ただいま、ペトラ」


    グンタ「へへっ、オルオ、お前は俺に抱き付いてもいいんだぜ?」


    オルオ「ふざけんな!誰が野郎なんかに好き好んで抱き付くかっ!!」


    ペトラ「よかったよぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ダキッ!!


    グンタ「おぉ、心配してくれてたんだな。ありがとよ、ペトラ」


    オルオ「…」イラッ…


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





    ミケ「それで、お前らは今まで、いったいどこにいたんだ?」


    エルド「ええ、それが、俺達の乗ってる馬が暴れだして、南東に向かってしばらく走り続けていたんです」


    グンタ「そしたら、途中で巨人に遭遇してしまいまして。俺達は負傷しててまともに戦えなかったので、
        とりあえず逃走することを優先にしていたんですが…」


    ハンジ「ですが…?」






    グンタ「馬達が突如、目の前に見えた、村の跡地に向かって行ってしまいまして。
        何を思ったか、村の中で突然立ち止まってしまったんです」


    ミケ「後ろから巨人が来てるのに、か!?」


    エルド「ええ。当然、俺達は焦りました。しかし、いくら馬をけしかけても、走ってはくれませんでした。
        そうこうしているうちに、巨人が村の入り口まで来て、もうダメだ!と思ったんですが…」


    ペトラ「何が起きたの…?」








    エルド「…帰ったんだよ、巨人が。目の前に人間がいるのに、村に入ろうとした途端、
        もと来た道を戻って行ったんだ。信じられるか?」
  154. 181 : : 2013/10/24(木) 19:23:05
    ミケ「馬鹿な!!奇行種じゃないのか!?」


    エルド「しかし、いくら奇行種と言えど、人間を捕食するという行動原理は共通です!
        ましてや、手の届く距離にいる人間を諦めて帰るなど、考えられません!!」


    グンタ「嘘みたいな話ですが、本当なんです。奴ら、表情が変わらないから何を考えているか
        分かりませんが、なんとなく、村に入るのが嫌そうな様子で帰っていきました…」


    ハンジ「何だよそれ…。今までの巨人の行動の常識が、大幅に覆されてるじゃないか…!
        今までの私の研究は、何だったんだ…!?」ヨロッ…


    ペトラ「分隊長、気を確かに!!」







    ハンジ「…もっと」


    ペトラ「え?」









    ハンジ「もっと聞かせて!!君達がその村で体験したことを、包み隠さず、全て!!!」


    エルド「ええ。その村では、さらに不思議なものを見たんです」


    オルオ「何を見たんだよ?」







    グンタ「巨大昆虫。だが、俺達が戦ったのよりは、ずいぶん小さかった。
        しかも、大きいのは体の一部分だけ。頭がデカいのもいれば、羽がデカいのもいた」


    ハンジ「!!!」


    ミケ「ハンジ、それは…!」


    ハンジ「うん、キース前団長からこないだ預かったクワガタも、ハサミだけが大きかった。
        つまり、そいつもその村から飛んできたと考えていいかもね」


    エルド「さらに、その村が、巨大昆虫発生源だと考えられる決定的証拠を目撃しました…」
  155. 182 : : 2013/10/24(木) 19:30:56
    オルオ「おいおい、まさか…!」


    グンタ「ああ、いたんだよ…」


    グンタ「俺たちが戦ったのと同じような、馬鹿でかい昆虫がな…」


    ペトラ「嘘…!」


    ミケ「昆虫が飛んできたのはトロスト区の南東の方角、そしてその村の位置も南東。
       断定できるだけの材料は申し分ないな…」










    ハンジ「はははははははははははっ……!!」


    ミケ「ハンジ!?」








    ハンジ「…すごいね。巨人の謎の行動もさることながら、巨大昆虫についても
        新たな発見があった!!こりゃ、睡眠なんていらないぞ!!」


    ミケ「まったく、あまり無茶するなよ…」


    ハンジ「こないだ捕まえた巨Gからも分かったことがあるんだっ☆
        もう誰にも、私の研究欲は止められないぜぇぇぇ!!」


    グンタ「…」


    エルド「…」








    オルオ「ところで、お前らはどうやって一週間も生き延びたんだ?」


    エルド「ああ、とりあえず村の家屋に身を隠して、昆虫共から逃れてた。
        食料は、保存食が残ってたのを拝借してな。腐ってなくて助かった」


    グンタ「そんでもって、ある程度怪我が癒えたんで、巨人の動けない夜を狙って帰還し、
        今朝方ようやく、ここにたどり着いたってところだな」


    オルオ「そうか、昨日は満月。雲さえなけりゃ、月明りで十分夜道を馬で走れるな」
  156. 183 : : 2013/10/24(木) 19:38:37

    エルド「もうこんな思いはしたくねぇな」プラーン…


    ペトラ「あれ?エルド、その手に持ってる袋はなに?」


    エルド「ああ、これか。その村の土だ。俺のハニーが家庭菜園にハマっててな、土には少し詳しくなったんだ。
        んで、この土が非常に良質なものだったんで、お土産ってところだな」


    グンタ「まったく、死にかけたってのに、呑気だなぁ」






    ハンジ「…ちょっとエルド、その土、見せてもらってもいい?」


    エルド「え?構いませんが…。」





    バッ





    サラサラ…


    ハンジ(この土は…!!)






    ハンジ「エルド、グンタ!!この村の入り口に、看板とかってなかった!?
        村の名前みたいな!!」


    エルド「ああ、ありましたよ。確か、『ゴンジー村』とかって書いてたような気がしますけど…」


    ハンジ「!?」


    ミケ「どうしたんだ?」


    ハンジ「なんてこった…」


    ペトラ「…ハンジ分隊長?」











    ハンジ「…そこは……ゴンじいさんの村だ……!!」
  157. 185 : : 2013/10/24(木) 20:32:32
    すっごい面白いよ!
  158. 186 : : 2013/10/24(木) 21:04:08
    面白いです!
  159. 188 : : 2013/10/25(金) 21:21:25
    早く続きがみたい
  160. 189 : : 2013/10/26(土) 18:47:47
    期待!!
  161. 190 : : 2013/10/26(土) 19:06:08
    ミカサ「このSSはとても面白い
    ので、この続きを早く書くべき」
  162. 191 : : 2013/10/26(土) 19:37:23
    面白い!
    ゴンじいさんの村ってなんだw

    てんとう虫の歌知ってますよ!
    もーりのちーさな教会でー
    結婚式をーあげましたー

    って感じのやつですっけ?
  163. 194 : : 2013/10/27(日) 11:19:17
    完結編楽しみです!期待!!
  164. 195 : : 2013/10/28(月) 17:58:38
    フォローしました!
  165. 196 : : 2013/10/28(月) 19:38:25
    楽しみーー!
  166. 198 : : 2013/10/31(木) 20:00:00

    完結編、スレを設置しました
    http://www.ssnote.net/archives/1800

  167. 199 : : 2014/02/12(水) 22:26:08
    思ったんだけどネスはいつもバンダナを付けてるけどあれはハゲを隠していたのか
  168. 200 : : 2014/02/12(水) 22:26:40
    ↑冗談ですよ?
  169. 201 : : 2020/10/06(火) 13:13:07
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

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神宮の燕³

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