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104期訓練兵「とびだす!こんちゅうの森!!」

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    • 13

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  1. 1 : : 2013/10/12(土) 16:21:38
    初投稿です。

    書き溜めなので完成していますが、文章校正しながら、
    焦らしつつ投下します。

    ~注意点~

    ※某ゲームソフトとは無関係です

    ※虫が苦手な方は注意です

    ※変な訓練兵がいっぱい出ます。でも結構重要ポジです

    ※気に入らなかったり、不快感を覚えた方は、そっと画面を
     お閉じ下さい

    以上ご理解いただけた方は、下へどうぞ。
    最初の投稿まで、こちらをご覧ください

    ~No More!映画泥棒~
    (映画館でよく流れてるやつ)


  2. 5 : : 2013/10/12(土) 18:34:23



    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    その日、人類は思い出した。


    奴らに支配されていた恐怖を…


    虫籠の中にとらわれていた屈辱を…


  3. 6 : : 2013/10/12(土) 18:34:57

    キース「本日、貴様ら訓練兵を呼び出したのは他でもない!」


    キース「近日、壁外にて発生している謎の異常気象によって、壁外の昆虫共が
        肥大化する現象が発生しているのは知っているな!」


    訓練兵一同「ハッ!」



    キース「そのうちの数匹の昆虫共が今朝方、ウォール・ローゼ内に侵入したとの連絡を
        駐屯兵団より受けた!」


    訓練兵一同「」ザワザワ…



    キース「静まれ!」


    キース「そこで、貴様らにはこれより、侵入した昆虫共の駆除作業にあたってもらう!」


    訓練兵一同「!!」


  4. 7 : : 2013/10/12(土) 18:38:35
    アルミン「教官、よろしいでしょうか!」


    キース「何だ、アルレルト」


    アルミン「一概に昆虫といえど、さまざまな種類がいます。
         今回我々が駆除すべき対象は、どういったものでしょうか?」


    キース「うむ、それについては、これより配布する指示書にて説明する。
        その上で、質問がある者は個別に申し出ろ」




    ~指示書~




    ・今回、侵入を確認した昆虫は6体。体長は5メートル前後と思われるが、種類は不明。


    ・侵入した昆虫は、訓練兵団本部より南の、ウォール・ローゼ隣接地帯の
    森に潜伏していると思われる。


    ・訓練兵は、討伐班を4人1組、全6班にて結成し、この24名が森の中で行動する。


    ・侵入した昆虫は、卵を産み付けている可能性がある。
     火炎放射器(ご都合設定)を装備した別働隊が、発見次第、焼却作業を行う。


    ・立体機動装置、およびブレードの装備を認め、使用を許可する。


    ・森の外側にガス補給用のキャンプを設ける。
    選出された24名および別働隊以外がこの任にあたり、同様に装備を認める。
  5. 8 : : 2013/10/12(土) 18:44:13

    エレン「マジかよ…」


    ミカサ「私も正直、昆虫は苦手…」


    アルミン「うまく捕獲して、研究材料にできないのかな?」


    ジャン「ある意味、巨人より骨が折れそうだ」


    ライナー「確かにな。しかし、種類が分からないんじゃ、対策の立てようがないな」


    サシャ「巨大イナゴとかであればいいですねぇ」


    コニー「馬鹿だな、小さいほうが味がしまっててうまいに決まってるだろ」


    ユミル「黙れ野生児共!!」


    クリスタ「ムシ…オッキナムシ…ハハハハハハ……」


    ベルトルト「クリスタ~、戻ってきて!」


    アニ「…帰っていい?」


    マルコ「ここで僕らが帰ったら、いずれ壁内で虫が大量発生するだろうね」






    キース「これより、班編成を行う。成績上位の者を2名ずつ6班に分け、さらに
        成績下位の者も2名ずつ6班に分ける。それらを組み合わせ4人1組の班とする」


    訓練兵一同「」ウソダロ…


  6. 10 : : 2013/10/12(土) 18:49:31

    モブ訓練兵「教官!!な、なぜ、下位の者まで組み入れるのでしょうか…」


    キース「うむ。主な目的は、経験を積ませることにある。上位の者と行動し、
        自分に何が足りないのかを見極め、今後の訓練の糧としてもらいたい」


    モブ訓練兵「そ、そんなぁ…」


    キース「異論はないな?」


    モブ訓練兵「で、ですが教官」


    キース「ないな?」ギロッ


    モブ訓練兵「…ありません……グスッ」





    キース「では只今より、班編成を発表する。呼ばれた者は前へ」





    キース「第1班、イェーガー訓練兵、アッカーマン訓練兵」


    エレン「いきなり呼ばれちまった」


    ミカサ「妥当な組み合わせ」


  7. 11 : : 2013/10/12(土) 18:55:37
    キース「そして、カヂ訓練兵、イツカワ訓練兵」


    エレ&ミカ「誰!?」





    カヂ「うぇぇぇっ、呼ばれちまったぁぁぁ」


    イツカワ「カヂは私が守る…」


    エレ&ミカ「…」





    エレン「なんかどことなく…」


    ミカサ「私たちに似てるような…特に声が…?」


    アルミン「こんな訓練兵、いたかな?」




    エレン「と、とりあえずよろしくな、カヂ、イツカワ」


    イツカワ「こちらこそ。とにかく、私たちは落ちこぼれ同然の存在。
         優秀な成績を誇るあなたたちを頼りにしている」


    カヂ「うぅぅ……怖ぇよぉぉぉ……。母ちゃぁぁぁん……」


    イツカワ「ほら、カヂ、鼻が垂れてる。チーンして」


    カヂ「うぅ…ひっく…」チーン


    ミカサ「…カヂ、大丈夫。戦闘は私たちにゆだねて、あなたたちは後ろで
        指をくわえてみてればいい。くわえて見てろ!」


    カヂ「何!?言い方がめっちゃキツいこの人!!」


    イツカワ「あなた、ここで必要以上にカヂを脅して、いったい何だというの?
         それとも、ここで色目を使って後々カヂを自分のものにしようというの?」


    ミカサ「冗談言わないで。私には寝ても覚めてもエレンのみ。そんなヘタレには、
        興味など微塵もない」


    イツカワ「言ってくれる、雌犬が。この討伐作戦において、カヂがそっちの甲斐性の欠片もない
         死に急ぎ野郎よりはるかに優れているということを証明してみせよう」


    ミカサ「受けて立とう。私のエレンの前では、鼻垂れヘタレの垂れ流し野郎の存在感など
        ミジンコサイズにも満たないことがきっと証明されるだろう」


    ミカ&イツ「ギリギリギリギリギリギリギリ…」






    アルミン「どうしよう、ミカサが二人いる。物理的な意味で…」


    死に急ぎ野郎「……あー、空がきれいだなー」


    垂れ流し野郎「……帰りてー」
  8. 12 : : 2013/10/12(土) 19:01:24

    キース「(もういいかな…)続いて、第2班」


    キース「フーバー訓練兵、レオンハート訓練兵」





    ベルトルト「あ、呼ばれた」


    アニ「あんたとかい。まぁ、よろしく…」





    キース「ツマムラ訓練兵、コシギン・チャック訓練兵」


    ベル&アニ(誰だよっ)





    コシギン・チャック(218㎝)「うわー、暫定3位と4位の人かー。頼りになるなー」


    ベル&アニ(でかっ!)


    ツマムラ(140㎝)「…よろしく」


    ベル&アニ(ちっさ!)





    アルミン「この二人も、どことなくベルトルトとアニに似てるね」


    コシギン・チャック「優秀な訓練兵に似てるなんて、光栄だなー」


    ツマムラ「…どうも」


    アニ「…愛想のない女…」ボソッ…


    ベルトルト「君が言うなよ…」

  9. 13 : : 2013/10/12(土) 19:06:32

    ジャン「しかし、アニとベルトルトの身長差も驚きだが、この二人はそれ以上だな」


    サシャ「矢口○里もびっくりの身長差ですね」


    コニー「中村昌○もびっくりの身長差だな」


    ジャン「お前らいろいろアウトだから」




    サシャ「でもですね、ジャン、あの二人は結婚した時に身長差がありましたけど」


    ジャン「?」






    サシャ「…その後の慎重さが足りませんでしたねぇ」ドヤァァァァァ!


    ジャン「うわっ、すげぇムカツク!その顔すっげぇムカツク!!」


    ベルトルト「サシャ、誰がうまいこと言えと…。それにそんなんじゃ誰も笑わないよ」


    アニ&ツマ「…ブフッ…!」


    ベルトルト「」


    ジャン「」


    コシギン・チャック「」


    サシャ「」




    コニー「しんちょうさがあったのに、しんちょうさが足りない?ジャン、どういうことだ?」


    ジャン「…馬鹿は黙ってろ」







    アニ&ツマ「…ッッッ~~」←ツボ

  10. 14 : : 2013/10/12(土) 19:14:26

    キース「(そういう茶番は班編成終わってからにしてくれないかなぁ)」


    キース「次、第3班、キルシュタイン訓練兵、ボット訓練兵」





    ジャン「ゲッ、なんで俺だけ野郎とペアなんだよ」


    マルコ「まぁまぁ。僕も虫はそんなに得意じゃないから、頼りにしてるよ」


    ジャン「ちぇっ、わかったよ」


    ジャン「さて、俺らの班に来るのはどいつだ?例によってそっくりさんか?」





    キース「続いてキーヤン訓練兵、ナニワ訓練兵」


    キーヤン「~~~~~♪♪」


    ジャン(う、歌ってやがる!しかもうめぇぇぇぇ!)


    ナニワ「アタシャ虫は嫌いだよい。スシ職人目指すんだよい」


    マルコ(僕に似ても似つかない上に、この上なくキャラがブレブレだ…)







    ジャン&マル(こんな奴ら嫌だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!)

  11. 15 : : 2013/10/12(土) 19:18:35

    キース「次、第4班、ブラウン訓練兵、アルレルト訓練兵」





    ライナー「ほう、アルミンとか、よろしくな」


    アルミン「こちらこそ。ライナーと一緒なんて、心強いなぁ」


    ライナー「そういってもらえるとうれしいぜ、任せときな」


    アルミン「問題は、残りの2人だね。今までの6人は、もれなく濃いキャラだったからね」





    キース「そしてホモヤ訓練兵、イノウヱ訓練兵」


    ライナー(ホモ!?ホモって言ったか!?ふざけんな、俺には断じてそっちの気は無い!!)


    アルミン(…なんなんだ、あれは?いったいどうして…)





    ホモヤ「ほほう、兄ちゃん、イイ体してるなぁ。ちびっこいのも…嫌いじゃないぜ」ニヤァ


    ライナー「やめろ、やめてくれー!故郷に帰るまでは、穢されるわけにはっ…!」


    イノウヱ「えっと…よろしくお願いします…」


    アルミン(どうして僕似の訓練兵は、女の子なんだ…?)




    ホモヤ「おや?そっちのちびっこいのは、実は姉ちゃんだったのか?」


    アルミン「違うよ、僕はれっきとした男だよ!ほら、証拠に…」ヌギヌギ


    ライナー「馬鹿、ズボンを脱がんでもいい!!」


    ホモヤ「ほほぅ、まさかそっちから誘ってくるとは…ちびっこ兄ちゃん、嫌いじゃないぜ!」


    アルミン「え、あ、ちょ、やめてぇぇぇぇぇぇぇっ!!」アーーーーーーーッ!!!


    イノウヱ「…」カァァァァッ…



  12. 16 : : 2013/10/12(土) 19:24:15

    ユミル「ちょっと目離した隙に、愉快なことになってんな。」


    サシャ「あ、ユミルお帰りなさい。どこ行ってたんですか?」


    ユミル「なに、クリスタの魂を呼び戻してた」


    クリスタ「アリガトウユミル、ムシタイジガンバロウネ」




    サシャ「…これほんとに魂戻ってるんですか?死人の目をしてるんですが…」


    クリスタ「ヤダナァサシャ、ワタシニカカレバムシノイッピキヤニヒキ…」








    クリスタ「ムシ…ムシムシ…キ…キキキ…キキキキキキキキキィィィィィィィィィィ~~~~~!!!」







    コニー「おい、なんかやべぇぞ!!」


    サシャ「悪霊じゃあぁぁぁぁ!天使の姿を借りた悪霊が取りついてますよぉぉぉ!!」


    ユミル「これはいかん、処置が甘かった!時間までには戻ってくる!」


    ユミル「ほら行くぞクリスタ!」


    クリスタ「ケキャキャキャキャキャキャァァァァァァァァ!」











    アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ~~~ッ!!!











    サシャ「…虫に対する恐怖で、精神がおかしくなったんでしょうか?」


    コニー「わかんねぇけど、普通じゃねぇってのはわかった」


    サシャ「処置って何でしょうね?」


    コニー「さぁな。どうせちゃんと設定されてねぇだろうから、触れないでおこうぜ」

  13. 17 : : 2013/10/12(土) 19:29:01

    キース「(おぞましい光景だった…)次、第5班」


    キース「ブラウス訓練兵、スプリンガー訓練兵」





    コニー「お、俺達か」


    サシャ「少々斬新さがほしかったですねぇ」


    コニー「なんだよ、俺じゃ不満か?」


    サシャ「まぁいいです。どうせ、残りの二人でド肝を抜かれるんでしょうから」

  14. 18 : : 2013/10/12(土) 19:34:06

    キース「そして、ガハク訓練兵、ツモノ訓練兵」


    サシャ(なんかモブ臭い名前ですね)





    コニー「今までの奴らに比べると、割と普通だな」


    サシャ「油断は禁物です。きっと、あっと驚くような何かを備えているに違いありません」


    コニー「考えても仕方ないだろ。ほら、よろしくな」


    ツモノ「よろしく頼む」モジャモジャ


    コニー「…なんかすげぇ頭だな。爆発したみてぇな…」


    ツモノ「よく言われる。まぁ、男ってのは、
        派手に爆発するくらいしないと輝けねぇんだよ」


    サシャ「なんか危なそうな人ですね」




    コニー「そっちのねぇちゃんもよろしくな」


    ガハク「よろしくお願いします」

  15. 19 : : 2013/10/12(土) 19:36:37

    コニー「えと、ガハクって言ったか?その手に持ってる手帳は何だ?」


    ガハク「これですか?これには、絵を描いているんです。日常や自然の中で、きれいだなと
        感じたものを絵にして残しておくんです」


    サシャ「そういうのって素敵ですねぇ」



    コニー「よかったら、ちょっと見せてくれね?」


    ガハク「はい、どうぞ」


    ツモノ「!」






    ツモノ「ダメだ、それだけは見ちゃダメだぁぁぁぁ!」


    コニー「なんだよ、お前のじゃないんだし別にいいだろうが」


    サシャ「そうですよ、ケチケチしたらいけません」






    パラッ






    《みなさんご存じの画伯の絵》






    コニ&サシャ「」


    コニ&サシャ「い……」















    コニ&サシャ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!」バタッ…


  16. 20 : : 2013/10/12(土) 19:38:01

    キース「(コニサシャが泡拭いて倒れおった…)次、第6班だが…」





    ユミル「はいはーい!只今戻りましたー、どうせ私たちですよね?」


    キース「察しがよくて助かる。その通り、貴様とレンズ訓練兵の2人だ」


    クリスタ「ユミル、私なんだかさっきまでの記憶がないんだけど…」


    ユミル「大丈夫だ。お前に巣食う悪霊は浄化したから」


    クリスタ「?」


    ユミル「ほら、さっさと並べ」


    クリスタ「ちょっ、引っ張らないでよ」

  17. 21 : : 2013/10/12(土) 19:42:15

    キース「続いて、シヲリ訓練兵、クミネツハ訓練兵」





    ユミル「おいおい、うちの班は全員女子かよ。心もとないな」


    クリスタ「どういう選考基準なんだろう?」


    キース「…中の人との兼ね合いがゴニョゴニョ…」


    クリスタ「?」

  18. 22 : : 2013/10/12(土) 19:45:15

    ユミル「まぁ、クリスタはぶっちゃけ何もしなくていい。虫ケラごとき、私一人で十分さ」


    クミネツハ「おっと、そいつは聞き捨てならねぇな。こっちも点数稼がせてもらわないと。
          開拓地送りは御免なんでね」


    ユミル「あぁん?落ちこぼれの分際でイキってんじゃねぇぞ?
        率先して虫のエサになるってんなら、出しゃばってくれても構わねぇぜ?」


    クミネツハ「笑わせんな。大体にしてお前らは……」


    クリ&シヲ「やめて!」


    ユミ&クミ「!?」






    シヲリ「こんなところで喧嘩しないで。せっかく一緒の班なんだから」


    クリスタ「そうだよ、お願いだから仲良くして。ね?」


    ユミ&クミ「!!!!!」







    ユミ&クミ(Wエンジェル降臨んんんんんんんんんんんっっ!!)ブバッ


    クリスタ「ちょっと、二人ともすごい鼻血!大丈夫!?」

  19. 23 : : 2013/10/12(土) 19:46:58
    ~現在公開可能な情報~
    1. 下位訓練兵の名前(説明不要だろうけど一応)

     カヂ…梶 裕貴さん(エレン役)から

     イツカワ…石川 由衣さん(ミカサ役)から

     コシギン・チャック…腰巾着から

     ツマムラ…嶋村 侑さん(アニ役)から

     キーヤン…谷山 紀章さん(ジャン役)から

     ナニワ…逢坂 良太さん(マルコ役)の名字 おうさか→おーさか→大阪→なにわ。
         ちなみにブレブレのキャラは
        「ちびまる子ちゃん」 + 「ONE PIECE」 + 「うえきの法則」

     イノウヱ…井上 麻里奈さん(アルミン役)から。

     ホモヤ…細谷 佳正さん(ライナー役)から

     ガハク…小林 ゆうさん(サシャ役)の通り名から

     ツモノ…下野 紘さん(コニー役)から

     シヲリ…三上 枝織さん(クリスタ役)から

     クミネツハ…藤田 咲さん(ユミル役)の演じる、初音ミクから
          (詳しいことは不明。気になったら各自でググって)

    兵士の頭数が足りず、苦肉の策で生み出しました。
    決して声優さんを侮辱したりというつもりはございません。ご了承ください。
  20. 25 : : 2013/10/12(土) 20:35:01

    キース「以上、討伐班全6班が出そろったな」





    第1班
    ・エレン、ミカサ、カヂ、イツカワ


    第2班
    ・ベルトルト、アニ、コシギン・チャック、ツマムラ


    第3班
    ・ジャン、マルコ、キーヤン、ナニワ


    第4班
    ・アルミン、ライナー、イノウヱ、ホモヤ


    第5班
    ・サシャ、コニー、ガハク、ツモノ


    第6班
    ・クリスタ、ユミル、シヲリ、クミネツハ

  21. 26 : : 2013/10/12(土) 20:35:49

    キース「続いて別働隊だが、これは名前付きの毛生えモブ訓練兵どもにて編成する。
        名を呼ばれずとも、分かっているな?」


    毛生えモブ一同「ハッ!!」





    別働隊
    ・おさげ訓練兵M、機関車訓練兵T、嘔吐訓練兵D、バンジー訓練兵S
     リア充訓練兵F&H、34班即死訓練兵N&M     etc…

  22. 27 : : 2013/10/12(土) 20:38:46
    キース「では、これを見てくれ。森の中を1~6の6つのエリアに分けた。
        各班、対応する番号のエリアにて掃討作戦に入ってもらう」

           崖崖  壁
    補 森1 森2 崖崖  壁
    給 森3 森4 崖崖  壁
    班 森5 森6 崖崖  壁
           崖崖  壁




    キース「このように、補給班を森の外側に配置する。私もそこで待機する。
        第4班のみ、後方の崖地より立体機動によって森へと侵入する」
  23. 29 : : 2013/10/12(土) 20:50:52

    エレン「すげぇ、思ってたよりまともな作戦だ」


    ミカサ「エレン、黙って。教官に聞こえる」


    キース「(聞こえとるわ…)続いて、煙弾の取り扱いについて説明する
        貴様らには、森の中の状況を煙弾によって連絡してもらうわけだが」


    キース「打ち上げる煙弾の色については、これを見てくれ」




    ・昆虫発見時…赤色(別働隊)
     討伐班が発見した際は、煙弾を撃ち上げずただちに戦闘開始。
     別働隊が発見した際に撃ち上げ、戦闘を避けつつ討伐班の到着を待つ。


    ・卵発見時…青色(討伐班)
     別働隊が発見した際は、煙弾を撃ち上げずただちに焼却作業開始。
     討伐班が発見した際に撃ち上げ、監視しつつ別働隊の到着を待つ。


    ・昆虫討伐完了時…黄色
     討伐作業完了時に撃ち上げる。


    ・緊急事態発生、および救難信号…黒色
     予期せぬ事態が発生した場合に打ち上げる。その後の対応は班に一任。
     煙弾を2発撃ちあげることにより救難信号と認識し、救助班を向かわせる。

  24. 30 : : 2013/10/12(土) 20:56:13


    キース「説明が長くなったが、以上が本作戦の要綱だ。質問はあるか?」


    アルミン「教官、よろしいでしょうか?」


    キース「何だ?」




    アルミン「火炎放射器の装備ですが、われわれではなく、わざわざ別働隊を準備するのは
         どういった理由でしょうか!?」


    キース「貴様、これを装備した状態で巨大昆虫と戦闘ができるか?」ガシャッ ズシッ!


    アルミン「…納得いたしました…」




    キース「他になければ、作戦を始める。諸君らの健闘を祈る」









    キース「ではこれより、巨大昆虫討伐作戦《とびだす!こんちゅうの森!》作戦の
        開始を宣言するっ!!!」ドヤァッ!!


    訓練兵一同「…」






    訓練兵一同(虫よりまず、作戦名を何とかしようぜ、教官っ☆)

  25. 32 : : 2013/10/12(土) 21:08:45

    ~森エリア3 ジャン、マルコ、キーヤン、ナニワ班~


    ジャン「…まったく、なんで訓練兵の俺らがこんなことを…」


    マルコ「仕方ないよ、わざわざ昆虫退治に割ける人員なんか僕らくらいしかいないんだから」


    ナニワ「こんなのは、内地でふんぞり返ってる憲兵団にやらせるべきだよい」


    マルコ「調査兵団は壁外に出てるらしいし、駐屯兵団もこれ以上昆虫たちの侵入を
        許すわけにはいかないからね。壁上で監視を敷いてるみたい」


    ジャン「ちっ、まぁ、それはいいんだがよ…」





    キーヤン「~~~~~♪♪」





    ジャン「てめぇはいつまで歌ってやがんだぁぁぁぁぁぁっ!!」





    キーヤン「~~~~~♪♪」



  26. 33 : : 2013/10/12(土) 21:12:52

    ジャン「てめぇだキーヤン!!」


    キーヤン「…まったく、歌唱の邪魔をするとは。それに今の俺はキーヤンではない、
         グランロデオと呼びたまえ」


    ジャン「なんだっていいんだよ!
        歌がうめえのはわかったから、今は虫ケラ退治に集中しろ!」


    キーヤン「知っているか?森の生物というのは、人間の気配を察知すると逃げていくんだ。
         こうして俺が歌うことによって、人の声を察知した昆虫も逃げていくはずだ」


    ジャン「逃がしてどうすんだよ!退治するのっ!!おびき寄せないとダメなのっっ!!」


    キーヤン「ちっ、少々声が似てるくらいで調子に乗りやがって。大体にして……」









    ガサッ!!


    4人「!!!!」

  27. 34 : : 2013/10/12(土) 21:17:47

    ジャン「…今の音何だ?」


    マルコ「わからない。けど、奥のほうで何か大きなのが動いたように見えた…」


    キーヤン「いよいよ敵さんのおでましか?」


    ナニワ「い…」









    ナニワ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダダダダダダダダッ









    ジャン「だぁぁぁぁぁぁっ!てめぇ一人でどこ行きやがる!?勝手にはぐれんじゃねぇ!」


    マルコ「行ってしまった…」


    キーヤン「さっそく緊急事態発生だな。煙弾いっとく?」


    ジャン「やめろ、とりあえず馬鹿は後で回収する。それより……」









    ガサッ ピョーンッ


    3人「!?」

  28. 35 : : 2013/10/12(土) 21:22:55

    巨大バッタ「」ズゥゥゥゥゥン


    キーヤン「」ビクゥゥゥゥッ!!






    ジャン「…で、出やがった…」


    マルコ「体長は5メートル、高さは3メートルくらいありそうだね…」





    キーヤン「」チーン





    ジャン「おい、てめぇ、肝心な時にお寝んねかよ!さっきの威勢はどこ行ったんだ!」


    マルコ「仕方ない、僕らだけでやろう」


    ジャン「ちっ、わかったよ。おいバッタ野郎、こっち向け!!」

  29. 36 : : 2013/10/12(土) 21:28:38

    巨大バッタ「」デタナ ショッカー





    巨大バッタ「」ライダージャーンプ


    ジャン&マル「跳んだ!!」





    マルコ「なんて脚力だ、あんな高さまで…」


    ジャン「おい、あいつどこまで飛ぶんだ?あっちはエリア4後方の崖地だぞ」


    マルコ「持ち場を離れることになるけど、放っておくわけにはいかない。後を追おう」









    巨大バッタ「」ダーイーチーヲーケッテー♪ ピョーン









    巨大バッタ「」ライダージャーンプー♪ ピョーン

  30. 37 : : 2013/10/12(土) 21:32:42

    ~~~~森エリア4後方 崖地~~~~



    巨大バッタ「」ヨクキタナ





    ジャン「ようやく止まりやがったな。森を抜けちまったぞ」


    マルコ「…しまった、ここは!」


    ジャン「どうした!?」


    マルコ「仮面○イダーがよく、敵怪人を倒す際に用いられる、石切り場だ!」


    ジャン「なるほど、ヒーローのホームグラウンドに俺達はまんまと誘い込まれたわけか」







    ※参考資料
    http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E4%BB%AE%E9%9D%A2%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC+%E6%8E%A1%E7%9F%B3%E5%A0%B4#mode%3Ddetail%26index%3D13%26st%3D400
  31. 39 : : 2013/10/12(土) 21:39:31


    ライダー(巨大バッタ)「」カカッタナ ショッカー





    ライダー「」ライダー ジャーンプ


    ジャン&マル「また跳んだ!!」





    ライダー「」ライダー キーック





    ジャン「今度は急降下してきたぞ!」


    マルコ「まずい、よけろっ!!」


    ジャン&マル「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ヒュッ…







    ドォォォォォォンッ!!














    マルコ「はぁ、はぁ、危なかったね…」


    ジャン「…へっ、見ろよ、岩に大激突しやがったぜ…」









    岩「」オノレライダー…
















    岩「」ドゴオォォォォォォォォンッ!!!!
















    ジャン&マル「」



















    ジャン&マル「…ッ!!」ダッ


  32. 40 : : 2013/10/12(土) 21:42:02

    ジャン「ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイッ!!」


    ジャン「キックで岩が大爆発とかありえねぇだろっ!!」


    マルコ「きっと、岩の中に氷瀑石が埋まってたんだよ。そうでなきゃ、あんな爆発が
        起こるはずがない…」


    ジャン「冷静に解説してんなぁぁぁぁぁぁっ!!」







    ライダー「」ライダー ジャーンプ


    ジャン「また跳んだやべぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」







    ライダー「」ライダー カイテンキーック


    ジャン&マル「ぼおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ズザザザァァァッ









    ドゴォォォォォォォォンッ!!









    パラパラ…












    ジャン&マル「……」









    ジャン「…わかった、俺、今日死ぬんだ」


    マルコ「早まるな!とりあえず、岩陰に身を隠そう!」ダッ

  33. 41 : : 2013/10/12(土) 21:46:35

    ~~~~岩陰~~~~




    マルコ「…とりあえず、身を隠すのは成功だね」


    ジャン「あんなバケモン、どうやって倒せってんだよ」


    マルコ「…脚だ」


    ジャン「…脚?」




    マルコ「そう、脚を切断してしまえば、ジャンプもキックも封じられる」


    ジャン「だが、どうやって…」


    マルコ「一番隙ができるのは、着地の瞬間だ。うまくそのタイミングで懐に潜り込み、
        ブレードを使って切断できれば…」


    ジャン&マル「…」














    「お困りのようだな!!」


    ジャン&マル「!?」

  34. 42 : : 2013/10/12(土) 21:49:49

    キーヤン「俺を置いていくなんて、ひでぇじゃねぇかよ、同胞」


    マルコ「キーヤン、無事だったんだね」


    ジャン「てめぇ、生きてやがったか。てか、勝手に気絶したんだろうがよ!」


    キーヤン「まったく、目を覚ました時には焦ったぜ。幸い、こっちのほうで
         でかい音がしたんで駆けつけてみりゃ、案の定だ」


    ジャン「今更お前が来たところで、何にもならねぇよ」


    キーヤン「おっと、そいつはどうかな?」


    マルコ「何か策があるのかい?」





    キーヤン「要は、あのバッタ野郎に隙ができればいいんだろ?」


    ジャン「もったいぶってねぇで、さっさと言えよ」

  35. 43 : : 2013/10/12(土) 21:53:28

    キーヤン「俺は昔から歌が得意なわけだが、動物や虫の鳴きマネも得意なんだ。
         バッタだって例外じゃない。」


    キーヤン「あいつの好きそうな雌バッタの鳴き声を出して、奴の気を引く。
         その隙にお前らは、奴の脚を切り落とす。不可能じゃないはずだ」


    マルコ「虫の鳴きマネなんて、ほんとにできるのかい?」


    キーヤン「俺は嘘はつかん」




    ジャン「だとしても、お前の声にあいつが反応して動きを止める保証なんてないだろ」


    キーヤン「戦場なんて、いつでも不確定要素だらけだ。安パイだけじゃ生き残れないぜ?
         さぁ、やるのかやらないのか、どっちだ?」


    ジャン「…わかった。お前にかける。どのみち、それしかなさそうだ」


    キーヤン「話が分かるやつは助かるぜ。さすが成績上位様だ」


    マルコ「…君は本当に、落ちこぼれなのかい?」


    キーヤン「どうだかな。俺は別に、憲兵団なんざ興味はねぇ。開拓地送りに
         ならない程度の成績を維持して、卒業さえできればそれでいいだけさ」


    マルコ「…侮れない奴だね、君は」

  36. 44 : : 2013/10/12(土) 21:57:03

    ジャン「そうと決まれば、早速行動だ。どう動く?」


    キーヤン「俺が向こうの岩の上に立ったら開始の合図だ。奴が俺の鳴きマネに聞き入って
         ケツをお前らに向けたら、後ろから2人で脚を切り落とせ」


    キーヤン「機動力さえ奪っちまえば、あとは煮るなり焼くなり好きにできるだろ」


    ジャン&マル「…了解っ」






    キーヤン「じゃ、後はよろしく頼むぜ、優等生さんよ」

  37. 45 : : 2013/10/12(土) 21:59:32

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    ライダー「」ドコイッタ?






    キーヤン「こっち見ろバッタ野郎!」


    ライダー「」ア、イタ






    キーヤン「俺の声に聞き惚れるがいい」


    キーヤン「チキチキチキチキ…(雌バッタの声)」


    ライダー「」ホウ、ベッピンデスナ…













    ジャン「よし、バッタの野郎、見とれてやがる」


    マルコ「じゃあ、1、2の3でいくよ」


    ジャン「…ああ」






    ジャン&マル「1、2の…」
















    ジャン&マル「さんっ!!」ダッ

  38. 46 : : 2013/10/12(土) 22:03:04

    キーヤン「チキチキチキチキ(よし、2人が出てきたな。気付くなよバッタ野郎…)」






    ライダー「」ピクッ


    キーヤン「チキチキチキチキ(まずい!!)」







    ライダー「」ナニヤツ!







    マルコ「っ!気づかれた!」


    ジャン「構わねぇ!!このまま行けぇぇぇぇっ!!」


    ライダー「」マズイッ







    ジャン「オラァァァァァァァァァッ!!」








    ズバァァァァァァッ!!








    ジャン「右脚取ったりぃぃぃぃ!!」


    ライダー「キィィィィィィィィィッ!!」







    キーヤン「グッジョブだ!もう一本頼むぜっ!」


    マルコ「もう片方…ハァッ!」







    ライダー「」ピヨーンッ







    スカッ


  39. 47 : : 2013/10/12(土) 22:06:54

    マルコ「外した!片脚だけで跳び上がるなんて!」


    ジャン「っマズい、逃げろキーヤン!!そっち行ったぞ!!」


    キーヤン「…片脚じゃうまく跳べなかったか?バランス崩して真横向いたまま
         向かってくるたぁ、いい度胸だ…」



    スカイライダー「」ドイテドイテー


    キーヤン「」シャキンッ







    キーヤン「ふんっ!!!」ヒュッ








    ズバァァァァァァッ!!!


  40. 48 : : 2013/10/12(土) 22:09:42

    スカイ/ライダー「」オノレショッカー…





    マルコ「…すごい、まさに一刀両断だ…」


    ジャン「なんであんなのが下位なんだよ…」


    キーヤン「」ズキッ…


    キーヤン(ちっ、足場の悪いところで無茶するもんじゃねぇなぁ…
         足の筋でもイっちまったか、こりゃ…)







    ジャン「どうしたんだあいつ?うずくまってやがる…」


    マルコ「どこか痛めたのか?」







    スカイ「」ヒュゥゥゥゥッ…

  41. 49 : : 2013/10/12(土) 22:11:40

    マルコ「!マズい、バッタの上半身が落ちてきた!!」


    ジャン「キーヤン逃げろ、下敷きになっちまうぞ!!」









    キーヤン(なんてこった…。この足じゃ、今から逃げても間に合わねぇ…
         ココまでか…)









    ジャン「おい、早く逃げ……」

















    ドーーーンッッッ!!!




















    ジャン「…ウソだろ…」


    マルコ「そんな、こんなことって…」









    ジャン「ッ!!!」ダッ


    マルコ「あ、待ってよジャン!!」

  42. 50 : : 2013/10/12(土) 22:19:52

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    キーヤン「」




    ジャン「…なんてこった。本当に、死んでやがる…」


    ジャン「ブッた斬った虫ケラの破片に殺されるって、どんだけマヌケなんだ
        てめぇはよぉぉぉぉっ!!!」ポロポロ


    マルコ「ジャン、落ち着いて!」


    ジャン「悔しかったら何か言えよコラ!またワケのわかんねぇ歌うたえよぉ!!」ポロポロ





    キーヤン「」





    ジャン「畜生ぉぉ……畜生ぉぉぉぉ!!」


  43. 51 : : 2013/10/12(土) 22:26:42

    マルコ「…ジャン、辛いけど今は任務に戻ろう。卵があるといけない。
        念のため、エリア3に戻って探してみよう…」


    ジャン「…」







    ジャン「…なぁ、こいつは、立派に戦ったよな…?」


    マルコ「ああ、立派だった。僕らよりもずっと。彼がいなければ、僕らはそろって
        あのバッタにやられていたかもしれない」


    ジャン「…やる気がなかっただけで、十分成績上位に入れてた。でも、それを他の奴らは
        ついに知ることはなかった…」


    マルコ「僕らが伝えてやればいい。彼の功績を」


    ジャン「…ああそうだ、それが俺らに課せられた義務だ。この胸の痛みは、絶対忘れねぇ…」


  44. 52 : : 2013/10/12(土) 22:28:36

    マルコ「…行こう…」


    ジャン「そうだな。敵前逃亡を謀ったバカも回収しなきゃならねぇ…」




    ジャン「…こいつは俺が背負ってくよ。そうさせてくれ」


    マルコ「…わかった」







    ジャン「…他の奴らも、あんなバケモノと戦ってんだよな」


    マルコ「そうだね。舐めていたわけじゃないけど、僕らが思っているより、“死”は
        うんと近くにあった」


    ジャン「…煙弾を頼む…」


    ジャン(…もう誰も、死ぬんじゃねぇぞ。頼むから……)









    マルコ「…」バシュウウウッ






























    「」カサカサッ…

  45. 53 : : 2013/10/12(土) 22:35:15

    ~森エリア5 サシャ、コニー、ガハク、ツモノ班~


    コニー「だから俺は言ってやったんだよ、『鹿の最期、しかと見届けたり…』ってな!」


    3人「ブフ~~~ッ!!!」





    サシャ「コニー、もうやめてくださブフッ!お腹がよじれるッフッフッフ…」


    ガハク「のんきですねぇッヘッヘッヘ」♪


    ツモノ「お前らピクニックに来てんじゃねぇんだヨッホッホッホ…」モジャモジャ


    コニー「お前ら笑いすぎだっつーの。つかお前、アタマ邪魔」クックック…

  46. 54 : : 2013/10/12(土) 22:37:46

    サシャ「はぁぁ、やっとおさまった。それにしても、どこにも巨大昆虫はいませんねぇ」


    ガハク「でもさっき、エリア4のあたりから煙弾が上がりましたよ」


    コニー「エリア4…誰の班だっけ?」


    ツモノ「女男がいたりホモがいたりする班だったはずだ」


    サシャ「ああ、あの近寄りがたい班ですか…」


    ガハク「ライナーさんが2人いるようなもんですかね、楽勝でしょう」


    コニー「それもそうだなー」







    サシャ「…あれ?」ザッ

  47. 55 : : 2013/10/12(土) 22:42:50

    サシャ「皆さん、なんか開けた草原に出ちゃいましたよ?」


    ガハク「ほんとですね。ここら一帯だけ樹がないですね」


    ツモノ「まさか、巨大昆虫になぎ倒されたのか…?」


    サシャ「いえ、そういう感じはないですね。元からこういった地形なんじゃないでしょうか」









    ???「キシャァァァァァァァァァァァァッッ!!!」


    4人「!?」









    ガハク「な、何ですか今の声は!?」


    ツモノ「普通の動物じゃない、まさか…」


    コニー「上だっ!!」









    巨大蛾「キシャァァァァァァァァァァァァッッ!!!」


    4人「イェェェェェェェェェェェ蛾ァァァァァァァァッッッッ!!!!!」


  48. 56 : : 2013/10/12(土) 22:48:20

    サシャ「モス○です!!蛾のバケモノ、モス○です!!!!」


    ガハク「まさかモ○ラが実在するなんて!!」


    ツモノ「お前ら伏せ字の場所を統一しろ!役割を果たしてねぇぞ!!」







    ○スラ「キシャァァァァァァァァァァァァッッ!!!」







    コニー「やべぇ、こっち来た!いったん森に戻れ!!」ダッ


    3人「わぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダッ


  49. 57 : : 2013/10/12(土) 22:54:30

    ~~~~森の中~~~~




    ○スラ「」バサッバサッ






    コニー「やべぇ、まだあの辺飛んでるよ…」


    ガハク「しかもかなり怒ってます。きっとナワバリを荒らされたと思ってるんでしょうね」


    ツモノ「今朝方こっちに入ってきただけの分際で、ナワバリだとか、太ぇ野郎だな」




    サシャ「…よし!」


    コニー「どうしたサシャ?」




    サシャ「皆さん聞いてください。モス○の怒りの鎮めるには、妖精の歌を歌う
        必要があります。」


    コニー「ようせいのうた?」


    ガハク「あ、それ私聞いたことがあります。怒りで我を忘れてしまったモ○ラを
        おとなしくさせるための歌ですよね」


    ツモノ「なんで知ってんのお前」


    サシャ「なんやかんやで山奥の村に伝わってるんですよ」





    サシャ「その妖精の歌を、今から私が歌います。きっとモス○もおとなしくなるはずです」


    コニー「お前一人で大丈夫なのか?」


    ガハク「私も歌います。歌は得意です!」


    ツモノ「人数よりも大きな問題がある気がするんだけどなぁ…」





    サシャ「ではガハク、行きましょう」


    ガハク「はい!モ○ラめ、私たちの美声に酔いしれるがいいです!」

  50. 58 : : 2013/10/12(土) 22:57:10

    ~~~~○スラの平原~~~~



    サシャ「モス○、こっちを見なさい!!」


    ○スラ「」ピクッ




    サシャ「行きますよ…」







    サシャ&ガハ「スゥゥゥゥゥゥゥゥッ…」










    サシャ&ガハ「モス○~~~♪イヤッ♪モス○~~~~♪」ラララ~~


    コニ&ツモ(あら素敵な歌声)







    ○スラ「」







    サシャ&ガハ(どうだ!?)ラララ~~♪









    ○スラ「」









    コニ&ツモ(どうだ!?)ウットリ…













    ○スラ「キシャァァァァァァァァァァァァッッ!!!!」














    サシャ&ガハ「モス○いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」ダダダダダッ!


    コニ&ツモ「ダメかっ!!(やっぱり)」

  51. 59 : : 2013/10/12(土) 23:06:09


    ~~~~森の中~~~~




    サシャ「馬鹿な…妖精の歌が通じないなんて…」


    ガハク「万策尽き果てました…」


    ツモノ「いや尽きてないから。さっきのやつ、策にカウントしてないから」


    コニー「むしろさっきより怒り狂ってないか?」









    激おこぷんぷんモス「キシャァァァァァァァァァァァァッッ!!!!」









    4人「…」

  52. 60 : : 2013/10/12(土) 23:07:52
    ツモノ「こうなったら、実力行使しかないだろ。どの道やつとは戦わなきゃならないんだ」


    ガハク「しかし、飛んでる相手にどうやって戦いを挑むんですか?」


    ツモノ「そのための立体機動装置だろう。アンカーをうまくモスラに刺して、
        接近戦に持ち込んでブレードで羽をブッた斬る」


    ガハク「ダメですよちゃんと伏せ字入れなきゃ。モ○ラですよ」


    サシャ「まったく、ぼかしておかないと後々怖いんですからね。モス○です」


    ツモノ「お前らもすでに手遅れなんだよぉぉぉっ!!とりあえず伏せ字入れときゃOKみたいな
        考え捨てろっ!!」


    サシャ&ガハ「やれやれ…」フゥ~ッ





    ツモノ「…よし、作戦が決まった。まずは女2人をモスラの生贄に差し出す」


    サシャ&ガハ「あ、ちょっ、ほんとすいませんでしたっ!!」


    コニー「楽しそうだなお前ら、俺も入れてくれよ」


    ツモノ「お前も黙っとれぇぇぇ!!このメンバー、俺がいなきゃ天然ボケの
        ディズ○ーパレードじゃねぇかぁぁぁぁぁぁっ」


    ガハク「ツモノがこの班でよかったですねー」ボケー


    サシャ「ほんとですねー」ボケー


    ツモノ「…お前らもういい。とりあえず作戦会議だ…」ハァァ…

  53. 61 : : 2013/10/12(土) 23:13:32

    ~~~~作戦会議なう~~~~




    ツモノ「とりあえず、さっき俺が言ったように、羽を奪うことを優先すべきだろう。
        相手が飛んでいる以上、まともな戦いはできないからな」


    サシャ「じゃあやはり、立体機動のアンカーを直接モス○に…?」


    ツモノ「それしかないだろう」





    ガハク「…誰がやるんですか…?」


    ツモノ「俺が、と言いたいところだが、所詮俺は開拓地送り寸前の落ちこぼれ。
        女に危険なことをさせるわけにもいかん。と、いうことで…」


    ツモノ「コニー、といったな。任されてはくれないだろうか?」


    サシャ&ガハ「!」


    コニー「え、俺?」





    ツモノ「頼む。俺に実力があれば当然やるべきなんだが、いかんせん立体機動は不得意だ。
        あんたしか、任せられるやつがいない」


    ガハク「…危険ですよぉ…」


    サシャ「どうします、コニー…?」


    コニー「…そこまで言われたらやるしかねぇわな!天才には天才の役割があるってもんだ」


    ツモノ「ありがとう、やはりあんたは成績上位にふさわしい」

  54. 62 : : 2013/10/12(土) 23:21:21

    ツモノ「それじゃ早速、準備に取り掛かろう」


    コニー「俺は具体的に何をすればいいんだ?」


    ツモノ「まずは、奴の背後に回る必要がある。そこで、サシャとガハク!」


    サシャ&ガハ「はい!?」


    ツモノ「君らの妖精の歌(笑)で、もう一度奴の気を引いてほしい」


    サシャ「でも、そしたらまたモス○怒りますよ…」


    ツモノ「我を忘れるくらい怒り狂ってくれたほうが好都合だ。奴の目を盗みやすくなる」

  55. 63 : : 2013/10/12(土) 23:22:43

    ツモノ「そしてコニー、奴が歌に気を取られている隙にアンカーをモスラに打ち込み、
        立体機動に移ってくれ」


    ツモノ「アンカーを指す位置は任せるが、刺してからは行動を素早く頼む。
        気付かれて振りほどかれる前に羽を切り落とさないと危険だからな」


    コニー「なるほど、歌に気を取られているモスラの背後に回って、立体機動で
        羽をズバーン、だな」


    ツモノ「そうだ。みんなが言うほど馬鹿じゃなくて安心した」


    コニー「当たり前だろ。俺は天才なんだ」


    ツモノ「ああ、恐れ入ったよ。それじゃみんな、位置についてくれ」







    サシャ「落ちこぼれとは思えない手際の良さですね…」


    ガハク「彼は立体機動が苦手で、そのせいで点数が低いみたいです。
        でも、指揮官としては十分素質はあると思いますよ」


    サシャ「そうなんですねぇ。私はマルコの班に入りたいと思っていましたが、
        ツモノの班でも安心して指揮を任せられそうです」

  56. 64 : : 2013/10/12(土) 23:27:15

    ~~~~○スラの平原~~~~



    激おこぷんぷんモス「」バサッバサッ





    サシャ「HEY☆モス○!」


    激おこぷんぷんモス「」ピクッ






    ガハク「こっちですYO☆」ダダダダッ


    激おこぷんぷんモス「」バサバサッ






    サシャ&ガハ「それでは…」









    サシャ&ガハ「~~~~~♪♪」ラララ~~


    モス着火ファイヤー「ジャァァァァァァァァァァァッ!!」










    サシャ&ガハ「~~~~~♪♪」ラララ~~


    モス着火インフェルノォォォォォゥ「ブジャァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」














    サシャ&ガハ「~~~~~♪♪」ラララ~~


    激おこモスティックファイナリアリティぷんぷんドリーモス「」ブチブチッ!













    激おこ(略)「ヴヴヴジュララララララァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!」


    サシャ&ガハ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁもう無理ぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!!」


  57. 65 : : 2013/10/12(土) 23:30:25

    ツモノ「よし、今だコニー!」


    コニー「任せとけ」パシュッ







    サクッ


    激おこ(略)「!?」







    コニー「気付かれたか!?」シュウウウウウン


    激おこ(略)「」バサバサバサッ






    パラパラパラ…






    コニー「う…なんだ…息が苦し…い…」シュウウウウン


    サシャ「どうしたんですかコニー!?」


    ツモノ「様子がおかしい…。仕方ない、いったん離脱しろ!」


    コニー「くっ…」パシュウウウッ







    スタッ

  58. 66 : : 2013/10/12(土) 23:31:25

    コニー「う…ゲホゲホッ、何だ…これ…」


    ツモノ「とりあえず深呼吸だ、できるか?」


    コニー「スウゥゥゥゥゥゥゥ、ハァァァァァァァァ…」







    コニー「…なんか少し楽になったかな…」


    ツモノ「やはりな…」


    ガハク「どういうことです?」




    ツモノ「おそらく、奴の《鱗粉》だ。しかも毒性のな。コニーが吸い込んだのは少量だから
        よかったが、大量に吸い込んだら、命の危険もある…」


    サシャ「そんな、それじゃうかつに近づけません…」


    ツモノ「作戦の練り直しか…」








    激おこ(略)「ヴヴヴジュララララララァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!」


  59. 67 : : 2013/10/12(土) 23:33:08

    コニー「まずい、奴が降りてきた!」


    ガハク「は、早いですっ!逃げ切れません!!」


    ツモノ「ちっ、このままだとやばいな…」





    ツモノ「仕方ないっ!」パシュウウッ


    サシャ「あ、ツモノ!何を…」


    ガハク「一人で、しかも真正面からなんて…無謀ですっ!!!」


    コニー「やめろぉぉぉぉぉっ!!」


    ツモノ「うおおおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」シュウウウウウウッ








    激おこ(略)「」バサバサバサバサッ


    パラパラパラ…








    ツモノ(ぐ…まともに息ができない…なんて強力な毒なんだ…)シュイィィィィィィン


    ツモノ(おまけに即効性と来たか…視界も霞んできやがった……。だが!!)シャキンッ








    激おこ(略)「ジャァァァァァァァァァァァッ!!!」








    ツモノ「喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」ヒュゥゥゥゥゥゥッ











    ズバァァァァァァッ!!!











    羽/○スラ/羽「ピキィィィィィィィィィィィィィッ!!」


    コニー「やった、羽を切ったぞ!」


















    ○スラ「」ガシィィッ


    ツモノ「っ!!」

  60. 68 : : 2013/10/12(土) 23:35:25

    サシャ「まずいです、モス○の本体にツモノが掴まれましたっ!」


    ガハク「あのままじゃ、捻りつぶされるか、一緒に地面に叩き付けられるか…
        どっちにしても助かりませんよっ!」


    サシャ「コニー、どうにかしてください!」


    コニー「…すげぇ鱗粉だ、近付いただけで体の自由が利かなくなる!
        無理に飛び込んだらこっちがやられちまう!」


    ガハク「そんな…」









    ○スラ「」ギリギリギリギリ


    ツモノ「ッ…すげぇ力だ…千切れそうだ…!」


    ツモノ「…意識も遠くなってきた……こうなったら、最後の手段だ…」








    コニー「…あいつ、何を!?」


    サシャ「何かを取り出して……石?」


    ガハク「…まさか!」


    サシャ「どうしたんですか!?」


  61. 69 : : 2013/10/12(土) 23:37:16

    ガハク「…あれは、火打ち石です。ツモノが普段から持ち歩いています
        立体機動装置の金属部分とこすり合わせれば、火花くらいは起こせます」


    ガハク「そして、立体機動装置のガスは可燃性…」


    サシャ&コニ「!!」




    コニー「まさか、あいつ!」


    ガハク「…ええ、引火爆発を起こすつもりです」


    サシャ「そしたら、ツモノもタダじゃ済みませんよ!」


    ガハク「…ええ、そうですね。最後の手段。ツモノがいつも言ってました。
        巨人に掴まれ、どうにもならない時は、こうやって抜け出すんだって」ポロポロ


    ガハク「巨人に殺されるくらいなら、爆死したほうがマシだって…」ポロポロ


    コニー「馬鹿野郎!だったら、巨人相手にやれってんだ!勝手な真似すんじゃねぇ!!」


    サシャ「そうですよ!やめて下さい!今助けに行きますからっ!」








    ツモノ(…あいつら、なんか言ってんな。もうほとんど聞こえやしねぇ…)


    ツモノ(人生最後の大一番、とくと見やがれ!)プシュゥゥゥッ


    ○スラ「!?」

  62. 70 : : 2013/10/12(土) 23:41:46

    コニー「っ!ガスが…!」


    ツモノ「あばよ、虫ケラ。そして、みんな…」ガキィィィィンッ


    3人「っっっ!!!」
















    ドオォォォォォォォォォォォォォンッッッ!!!!!
















    パラパラパラ…




















    サシャ「…そんな…」


    ガハク「…っ!」ポロポロ


    コニー「…くっ…」



























    ドシャッ!


    3人「!!」


  63. 71 : : 2013/10/12(土) 23:44:35


    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    コニー「おい、しっかりしろ、おい!」


    ツモノ「…ぅぅ」


    サシャ「よかった、息があります!早く手当を!」


    ツモノ「…や…めろ」


    サシャ「なんでですか!やめません!私たちがふがいないばっかりにあなた一人に
        任せっきりにしてしまって、その上こんな…こんなこと…」


    ツモノ「…もういい、意味がない…もう……俺は助からない」


    コニー「馬鹿なこと言ってんな!ガハク、手伝え!」


    ガハク「…」

  64. 72 : : 2013/10/12(土) 23:48:24

    コニー「おい、聞いてんのか!手伝えって言ってんだよ!早くキャンプに運ぶんだ!」


    ツモノ「…ガハクが一番…状況を…理解して…るじゃない…か…
        喚き散らすのは…はぁ、はぁ…みっともない…ぞ?」


    ツモノ「…全身に毒が……その上…爆発した上に…地面にた…叩き付けられて…
        死ぬなってほうが……」ゲフッ!


    コニー「おい、しゃべんな!」


    サシャ「…いやぁぁ……いやだぁぁぁ…」ゥゥゥ…





    コニー「…なんであんな無茶しやがったんだ…」


    ツモノ「…俺の作戦が…拙かったせいで…あんたらを危険にさらしてしまった…
        指揮官が尻拭いしなきゃ…みんな…みんな死んじまうだろ…」


    コニー「尻拭いもクソもあるか!馬鹿正直に真正面から突っ込みやがって!」


    ツモノ「…言ったろ、立体き…機動が苦手だって…
        …こんなことなら、夜の…立体起動も経験…したかったな」ヘヘッ…


    コニー「そんだけふざけたこと喋れんなら、黙って生きろぉ!」


    サシャ「いやです…いやですよツモノぉぉぉぉ!」


    ガハク「…っ!」ポロポロ

  65. 73 : : 2013/10/12(土) 23:51:57

    ツモノ「男ってのは、派手に爆発するくらいしないと輝けねぇんだよ」


    3人「!!」






    ツモノ「…俺の死因は…爆死ってことに…しといてくれ…
        毒死…や…転落死じゃ…カッコつかないからな…」


    ツモノ「…最後の…最後に…飛び切り輝けた…」


    3人「…」













    ツモノ「…満足だ…!」ガクッ…













    サシャ「う…うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!!」


    コニー「クソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」


    ガハク「…」ポロポロ

  66. 74 : : 2013/10/12(土) 23:54:16

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    コニー「まったく、こいつときたら、笑ってやがるぜ…」


    サシャ「ほんとですね。今にも目を覚ましそうです…」


    ガハク「…他のみんなは、大丈夫ですよね…?」


    コニー「…当たり前だ!みんな強い!こんな虫どもにやられるような奴らじゃねぇ!」


    ガハク「…はいっ…」


    コニー「…」









    コニー「サシャ」ボソッ


    サシャ「…?」









    コニー「強く…なろう。俺に力が無いばっかりに、周りの奴が死ぬのを見るのは、もう嫌だ」


    サシャ「…はい!」


    ガハク「そうだ…煙弾、打ちますね…?」


    コニー「ああ、頼む」









    コニー(俺がふがいないから、ツモノが死んだ。何が成績上位だ!何が憲兵団になるだ!)


    コニー(こんな思い、もう二度としたくねぇ…)













    ガハク「」バシュウウウッ





















    「」カサカサッ…
  67. 78 : : 2013/10/13(日) 12:47:10

    ~~~~補給キャンプ~~~~



    キース(煙弾が上がったのは2発、エリア4と5の位置か。
    今のところは、順調のようだな)


    キース(森の中で何度か大きな音がしたようだが…。いくら慎みがないからとはいえ、
        ブラウスの放屁ではあるまいな…)






    補給班訓練兵「教官、報告いたします!」


    キース「何だ」


    補給班訓練兵「別働隊より入った連絡なのですが、兵が2名、昆虫との戦闘において
           戦死したとのことです!」


    キース「!」







    キース「…わかった。下がってよい」


    補給班訓練兵「ハッ!」







    キース(…最悪の事態になってしまった。決して昆虫を楽観視していたわけではないが、
        これほどだったとは…)


    キース(せめて訓練期間を修了し、一人前の兵として三兵団に送り出し、
        巨人との戦闘で死なせてやりたかった…)











    キース「…無能な教官を、許してくれ…」

  68. 79 : : 2013/10/13(日) 12:47:58

    ~森エリア2 ベルトルト、アニ、コシギン・チャック、ツマムラ班~



    ベルトルト「…いたね、虫」


    コシギン・チャック「…おっきいねー」







    巨大クモ「」シーン







    アニ&ツマ「…気持ち悪い…」


    コシギン・チャック「しかし、大きな巣だねー。迂闊に近づけない。絡まったら大変だー」


    ベルトルト「こっちには気付いてるはずなのに、襲ってくる気配がないね。
          やっぱりクモは、自分からは動かないみたいだ」


    アニ「…さぁ、ここはあんたら男どもの出番だよ。私はああいうの無理だから」


    ツマムラ「…右に同じく」

  69. 80 : : 2013/10/13(日) 12:55:09

    コシギン・チャック「えぇぇぇ、僕らだけでやるのー!?」


    ツマムラ「当たり前でしょ。女の子にあんなの退治させる気?
         私は、クモが一番嫌い。大っ嫌いなの!ってか、昆虫ですらないしアレ」


    アニ「奴が大人しいうちに、さっさとやってしまいなよ、ベルトルト」


    ベルトルト(妙だな。いくら自分から動かないとはいえ、こちらに関心がなさすぎる。
          こちらを捕食対象として認識していないのか?)


    アニ「ベルトルト?」オーイ





    ベルトルト(いや、さすがにそれはない。クモは、獲物が巣にかからずに長い時間獲物に
          ありつけないのはザラだ。多少の反応はあってもいいはずなのに…)


    アニ「ベルトルトー、生きてますかー?」オーイ





    ベルトルト(それとも何か、別の要因があるのか?たとえば…)











    アニ「…超大型巨人…」ボソッ


    ベルトルト「うわぁぁぁぁぁっ!!!」


    コシ&ツマ「!!」ビクッ!

  70. 81 : : 2013/10/13(日) 13:00:10

    アニ「うるさいね、そんな大きな声出さないでよ」


    ベルトルト「だってアニがとんでもないこと口にするから…」


    アニ「さっきから呼んでるのに、無反応だからさ。で、どうするの?
       ちゃちゃっとやっつけてきてくれるんでしょ?」


    ベルトルト「…そうだね。僕にまかせて、みんなはここで休んでて」


    ツマムラ「へぇ、頼もしいじゃん。どこぞの腰巾着野郎よりずっと頼れるね」


    コシギン・チャック「なにそれ、僕のことー?」


    ツマムラ「黙ってなコリアン・チャイナ」


    アニ「コシアン・チャキンシボリでしょ?」


    ベルトルト「コイケヤ・チップスだよ」





    コシギン・チャック「(´;ω;`)ブワッ」シクシク

  71. 82 : : 2013/10/13(日) 13:08:10

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ベルトルト「さて、それじゃ行ってくるよ」タッ 






    ツマムラ「ほんとに一人で行っちゃった。大丈夫なの?」


    アニ「さぁね。ただ、闇雲に突っ込むバカではないから、大丈夫でしょ」







    ベルトルト「よっと」ピョンッ


    コシギン・チャック「え?自分から巣に飛び移った!?そんなことしたら、
              相手の思うつぼじゃないか!」


    ベルトルト「おっと、さすがにちょっと不安定だな」ピョンピョンッ


    ツマムラ「…なんであいつ、クモの巣の上を自由に動き回ってんの…?」


    アニ「…私が聞きたいよ…」


    コシギン・チャック「靴の裏に何か塗ってるのかなー?」


    ベルトルト「ああ、これについては後から説明するよ。とりあえず、
          今はクモ退治に集中するね」ピョンピョンッ


    アニ「…了解。私等は向こうで待ってるから…」


    コシギン・チャック「え、ほんとにいいのかなー?」


    ツマムラ「まぁ、本人が大丈夫だっていうなら。どうせ私らがいても何もできないしね」


    アニ「この辺なら、ベルトルトも見えるし。なんかあったら助けに行けばいいさ」


    コシ&ツマ「はーい」

  72. 83 : : 2013/10/13(日) 13:15:03

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    ベルトルト「さぁ、始めようか」







    巨大クモ「シャァァァァァァァァァッ!」


    ベルトルト「さすがに反応したか。お腹減ってるのかい?
          残念だけど、食べられるわけにはいかないよ」シャキンッ







    巨大クモ「シャァァァァァァァァァッ!」バッ


    ベルトルト「ふんっ!」ガキンッ









    巨大クモ「」バババババババババッ


    ベルトルト「っ…と、速いね…」ガキンガキンッ








    コシギン・チャック「すごい、あんなに高速で脚を自在に操って攻撃するなんて」


    アニ「でも、ベルトルトはそれを全部受け流してる。」


    ツマムラ「暫定3位は伊達じゃないってことだね」








    巨大クモ「シャァァァァァァァァァッ!」

  73. 84 : : 2013/10/13(日) 13:18:14

    ベルトルト「楽しかったけど、もう終わりにさせてもらうね。あまり遊ぶ時間はないんだ」


    巨大クモ「シャァッ…」


    ベルトルト「ふんっ」シャキンッ









    ベルトルト「はぁぁぁぁぁっ!!」シャキシャキシャキシャキンッ!!


    巨大クモ「キュイイィィィィィィィィィンッ!!」







    ツマムラ「脚を全部斬り落とした!」


    アニ「…剣さばきが、速くて見えなかった…!」







    ベルトルト「…じゃあね…」












    ズバァァァァァァッ!!!















    巨/大/ク/モ「アァァァァァ…」ズゥゥゥゥゥン…














    コシギン・チャック「…すごい、あっという間にやっつけちゃった」


    アニ(こいつ、いつの間にこんなに強く…)

  74. 85 : : 2013/10/13(日) 13:22:30

    ベルトルト「一件落着かな」スタッ


    コシギン・チャック「お疲れ様ー」


    アニ「あんた、どこでそんな技身に付けたんだい?」


    ベルトルト「え?まぁ、兵士としての、日ごろの訓練のたまものかな?」


    アニ「…訓練って、あんたまさか…」ボソッ


    ベルトルト「…大丈夫、僕はちゃんと《戦士》だから」ボソッ


    アニ「…ならいいけど…」





    ツマムラ「それより…」


    ベルトルト「え?」


    ツマムラ「さっきのカラクリ、説明してもらえる?」


    ベルトルト「ああ、そのことね」


    コシギン・チャック「僕も気になるよー」


    ベルトルト「少し説明が長くなるんだけど…」

  75. 86 : : 2013/10/13(日) 13:27:09

    ベルトルト「クモの巣というのは、全部粘着性の糸で作られてるわけじゃないんだ」


    コシギン・チャック「え、そうなの?」


    ベルトルト「うん。縦糸、つまり巣の中心から外側に張ってある糸はくっつかないんだ。
          クモが巣の上を移動するときは、縦糸だけを伝って移動するんだよ」


    ツマムラ「つまりあんたは、さっきはその縦糸の上に立って、クモと戦ってたと?」


    ベルトルト「ご名答。小さいころから虫の観察が好きで、結構生態には詳しいんだ」


    アニ「いっつも虫ばっか見てたもんね…」





    ベルトルト「そして横糸。この糸には、《粘球》っていう粘着性を持った球みたいなのが
          数珠のようにつながっているんだ。これに触るとくっついちゃう」


    ベルトルト「太陽に照らされたクモの巣が光って見えるのも、この粘球に光が反射して
          キラキラ光ってるように見えるんだよ」


    ツマムラ「知りたくもないクモの生態がよーく分かったよ。これからあんたのことは
         スパイ○ーマンって呼ばせてもらうわ」


    アニ「いいかもね。どうせあんたの名前覚えづらいんだし」


    コシギン・チャック「かっこいいなー」


    スパイ○ーマン「え、困るよそんなの…」


    ツマムラ「冗談だよ。そんなのが同じ訓練兵にいたら、鳥肌が立ってしょうがない」


    ベルトルト「勘弁してよ…」グスッ…


    ツマムラ(なにこいつかわいい…)

  76. 87 : : 2013/10/13(日) 13:37:10

    ベルトルト「」ウズウズ…






    アニ「どうしたの?」


    ベルトルト「いや、ちょっとどうしてもやりたいことが…」








    ベルトルト「ああもう我慢できないっ!!」ダーイブッ


    ツマムラ「ちょっ、なにクモの巣に飛び込んでんの!?」


    ベルトルト「はははっ、気持ちいいなぁ~」ピョンピョンッ


    アニ「気でも狂ったの…?」





    ベルトルト「言い忘れたけど、クモの巣の中心部は、縦糸と同じ糸でできているんだ。
          クモが獲物を待ってる時に、間違えてくっつかないようにね」


    ベルトルト「だからこうして真ん中に寝そべると、クモの巣のハンモックさ!
          一度でいいからやってみたかったんだよね~」キャッキャッ







    ツマムラ「」オェェェ・・・


    アニ「…やっぱあんたはスパイ○ーマン襲名だよ…」















    ベルトルト「…あれは!?」

  77. 88 : : 2013/10/13(日) 13:42:58

    アニ「…どうしたの?」


    ベルトルト「いや、まさか」スタッ


    コシギン・チャック「どこ行くのー?」








    ベルトルト「…やっぱり、これは…」


    ツマムラ「どうしたんだい……ひっ!!」


    アニ「…これは…」


    ベルトルト「うん、卵だ。見つかってよかった」


    コシギン・チャック「…気持ち悪いね…」


    ツマムラ「この中に、いったい何匹のクモが…」ウェェ…


    ベルトルト「早く別働隊に来てもらおう。アニ、煙弾をお願い」


    アニ「わかった」パシュウウウッ

  78. 89 : : 2013/10/13(日) 13:51:39

    ~~~~10分後~~~~




    「確かこの辺からだよな?煙弾が上がったのは」


    「うん…。あ、あそこじゃない!?」


    アニ「来たね」





    ベルトルト「やぁ、待ってたよ。ダズ、ミーナ」


    ダズ「やっぱあんたたちだったか…って、何じゃこりゃぁぁぁぁ!!」


    ミーナ「…クモの巣…?」


    アニ「そう。もうクモはやっつけたから大丈夫」


    ミーナ「ならよかった~」





    ダズ「とんでもねぇサイズだな。触っちまったら大変だ」


    ベルトルト「」タテイト チョンッ


    ベルトルト「♪」ヘッチャラ





    ダズ「あれ?なんだ、大丈夫じゃねぇか」ヨコイト チョンッ


    ダズ「」ネバァァァァァ…












    ダズ「うぎゃぁぁぁぁぁくっついたぁぁぁぁっ!!助けてぇぇぇぇぇぇっ!!!」

  79. 90 : : 2013/10/13(日) 14:22:32

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ベルトルト「…かくかくしかじかというわけさ」


    ダズ「そういうことは早く言ってくれよな。もうこの指を切断しなきゃダメかと思ったぜ」


    ツマムラ「遊んでないでさっさと仕事してくれない?」


    ダズ「別に遊んでたわけじゃ…。んで、卵はどこだい?」


    コシギン・チャック「こっちだよ」






    ダズ「これが卵…って気持ち悪ロロロロロロロロロロロ…」オェェェェッ


    ミーナ「きゃあっ!!」


    ツマムラ「吐くなよ…」


    アニ「…ウップ…」モライゲロ


    コシギン・チャック「あ、アニ…さん?大丈夫?」


    アニ「…ごめん、触らないで…。刺激を加えると出そう…」ウップ…





    ツマムラ「もう、さっさと焼いてほしいんだけど。気持ち悪い…」

  80. 91 : : 2013/10/13(日) 14:26:21

    ダズ「…うぅ、すまん。じゃあ、焼くぞ」ジャキンッ


    ミーナ「うんっ」ジャキンッ





    ダズ&ミナ「ファイヤァァァァァァァァァァァッ!!!」ボォォォォォォッ





    卵「」アツイヨ オカアチャァァァン







    卵「」ァァァァァァァァァ…














    卵だったもの「」プスプス…














    ダズ&ミナ「任務☆完了」キランッ


    アニ「あんたら、いつからそんなキャラになったんだい?」


    ベルトルト「あ、アニ復活?」


    アニ「…おかげさまでね…」スッキリ














    コシギン・チャック「う…うわぁぁぁぁぁっ!!!」


    コシギン以外「!?」

  81. 92 : : 2013/10/13(日) 14:30:59

    ベルトルト「どうしたの!?」タッタッタッ


    ダズ「なんだってんだ?」タッタッタッ


    コシギン・チャック「こ…これ…あぁぁぁぁ…」


    ベルトルト「!」





    ダズ「…おいおい…マジかよ…」


    ミーナ「ねぇ、どうしたの?」


    ベルトルト「来るなっ!」


    ミーナ「!」ビクッ






    ベルトルト「…女の子たちは来ちゃだめだ。見せられるものじゃない…」


    アニ「…せめて、何があったのか教えてくれない?」


    ベルトルト「…人の、遺体だよ。糸に巻かれて、体液を吸い取られてる。
          何かの拍子に捕まって、餌食になったんだと思う」






    遺体「」






    ベルトルト「きっとクモが僕らに反応しなかったのも、食事を終えたばかりだったからだ」


    ダズ「…しかもこいつは…」


    ベルトルト「うん、僕らと同じ訓練兵、たしかジャン達と一緒の討伐班に入ってた…」


    コシギン・チャック「…ナニワだよ。なんでこんなことに…」







    ナニワ「」

  82. 93 : : 2013/10/13(日) 14:45:48

    ツマムラ「そいつはエリア3に配置されてたんじゃないの?なんだってこんなところに?」


    ベルトルト「はぐれて、こっちに迷い込んでしまったのかもね。それにしても、
          ジャンやマルコたちは無事なのかな…」


    ミーナ「ジャン達なら大丈夫よ」


    アニ「ミーナ?」





    ダズ「ああ、その通りだ。トーマスたちが、エリア4でジャン達と遭遇したらしい。
       でかいバッタを仕留めたんだとよ」


    ベルトルト「じゃあ最初の煙弾は、ライナー達じゃなくジャン達だったんだ」


    ダズ「バッタを追いかけてるうちに、エリア4に入ったらしい」


    ミーナ「もう一人の、キーヤンって訓練兵の遺体を背負ってたらしいわ…」


    ツマムラ「…犠牲者が2人も…」




    ダズ「いや、3人だ。ここに来る前、コニーたちの班と遭遇した。ボロボロになった
       ツモノの遺体を背負ってた」


    コシギン・チャック「そんな、僕ら下位の訓練兵ばかりじゃないか!」


    コシギン・チャック「やっぱり僕らには無理だったんだ!分かりきってたことじゃないか!
              教官は何でこんなことをしたんだ…!」







    アニ「…あんたはさ」


    コシギン・チャック「…?」


  83. 94 : : 2013/10/13(日) 14:54:06

    アニ「相手が巨人だったとしても、そう言うの?」


    コシギン・チャック「え…」





    アニ「今回、戦う相手が巨人だったとして、あんたは今のと同じことを言うの?
       だとしたら、あんたは何しに訓練兵に入ったの?」


    コシギン・チャック「…それは…」


    ベルトルト「アニの言う通りだ。僕らは遅かれ早かれ、いずれ戦場に駆り出される。
          そこでは、成績の良し悪しなんて関係ない。ただ、生きるために戦うだけだ」


    ベルトルト「ここは壁外に比べたら、十分安全地帯だ。それでも生き残れないような弱卒は、
          どのみち巨人と戦っても勝てない」


    コシギン・チャック「…僕は…」





    ツマムラ「フーバーさん、あんたの言うことは納得できる。だけど、死んだあいつらを
         弱卒扱いするのは許せないね。」


    ツマムラ「キーヤンもツモノもナニワも、上位じゃなくたって決して弱い奴じゃない。
         あんたらとつるんでる金髪の女男や、そばかす女だってそうだろ?」






    ベルトルト「…そうだね、訂正するよ。ごめんね…」

  84. 95 : : 2013/10/13(日) 14:57:02

    アニ「…確認できただけでも、討伐したのは3体。後の奴らが心配だね」


    ダズ「…心配してても仕方ねぇ。きっと、奴らなら大丈夫さ」


    ミーナ「そうだよ、みんな強いもん!」


    ダズ「ここは完了だな。煙弾打つぜ?」


    ベルトルト「お願い…」










    ベルトルト(みんな…。せめて僕らが事を犯す前に、こんなところで死んでくれるなよ…)










    ダズ「」パシュウウウッ












    ミーナ「そうだ、教官から命令が降りたの。昆虫討伐を終えた班は……」




















    「」カサカサッ…

  85. 96 : : 2013/10/13(日) 15:48:34

    ~森エリア4 ライナー、アルミン、ホモヤ、イノウヱ班~





    4人「」ダダダダダダダダッ




    ライナー「うぉぉぉぉぉぉぉぉこっち来んなぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」





    巨大バチ「」ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ





    アルミン「でかい、でかすぎる!あんなのに刺されたら、ひとたまりもないぞっ!」


    イノウヱ「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!!」


    ホモヤ「さすがに、ブチ込まれるのは勘弁だぜ」





    ホモヤ「あ、そうだ、えーっと……鎧の兄ちゃん」


    ライナー「ぶーーーーーーーーーっ!!」ブバァァァァァッ


    アルミン「うわぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ビショビショ


    ホモヤ「なんだよ、壮大な潮吹きだな」


    ライナー「俺は鎧ではない!決して鎧ではない!!断じて鎧ではないっっ!!!」


    ライナー「あと、鎧は弟のほうだ!あんまりふざけてるとミジンコの兄貴に殺されるぞ!!」


    イノウヱ「それって、調査兵団のハンジさんみたいな声の方ですよね?」

  86. 97 : : 2013/10/13(日) 15:52:35

    ホモヤ「何ムキになってんだよ…。鎧みたいなごつい肉体だから、そう呼んだんだが?」


    ライナー「紛らわしい言い方をするなっ!!」


    アルミン「…何も紛らわしい部分はないと思うんだけど?(ライナーめっ…!)」イライラ




    ホモヤ「そんなことより、だ。人間ってのは、命の危機に瀕すれば瀕するほど、性欲の
        エネルギーが高まるんだぜ」


    ホモヤ「というわけで、俺と一発、や  ら  な……」


    ライナー「言わせねぇよぉぉぉぉぉぉ!?ってか、言ってる場合じゃないだろぉぉぉぉ!!」


    ホモヤ「まったく、つれないぜ。だが、そういうところ、嫌いじゃないぜ?」


    ライナー「ねぇ、ホント黙って?その口マジで閉じてくんない?」











    ~※和気あいあいとしてますが、皆さん必死に走っています※~

  87. 98 : : 2013/10/13(日) 15:59:57

    イノウヱ「はぁ、はぁ…」


    アルミン(まずい、イノウヱの体力が限界だ…)







    アルミン「みんな、聞いてくれ!」


    3人「!」







    アルミン「僕が合図したら、一斉にその場に伏せるんだ!」


    ライナー「伏せるだと?そんなことをしたら、あいつに追いつかれるだろ!」






    巨大バチ「」ブチコンダルデー






    アルミン「いや、大丈夫かもしれないんだ!このまま走っていても逃げきれない!
         僕を信じてくれ!」


    イノウヱ「…信じます…」ハァ…ハァ…


    ライナー「…わかった。そこまで言うなら」


    ホモヤ「ちびっこ兄ちゃん、頼りにしてるぜ?」

  88. 99 : : 2013/10/13(日) 16:05:11

    アルミン「じゃあいくよ…」






    巨大バチ「」マテコラァ






    アルミン「…今だっ!!」








    4人「」ヒュッ!


    巨大バチ「!?」









    アルミン(頼む…!)







    巨大バチ「」キョロキョロ…







    ライナー「…ハチの奴、どうしたんだ?」


    イノウヱ「私たちを、見失ってますね」ハァ…ハァ…


    ホモヤ「こいつは、どういうことなんだい?ちびっこ兄ちゃん」


    アルミン「シッ!まだ静かにしてて」









    巨大バチ「」ドコイキヤガッタ









    巨大バチ「」ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…

  89. 100 : : 2013/10/13(日) 16:11:23

    ライナー「…行っちまったな」


    イノウヱ「助かりました…。私、もう、だめかと…」


    ホモヤ「そういや、ハチの習性についてひとつ思い出したんだが、もしかすると…」


    アルミン「うん、そうだよ。ハチの目というのは、横の動作にはすごく敏感なんだけど、
         縦の動作には鈍感なんだ」


    ホモヤ「やっぱりか」




    アルミン「ハチに襲われそうになったときに、伏せて逃げろっていうのはそのためさ。
         きっとあいつには、僕らが突然消えたように見えただろうね」


    イノウヱ「アルミンさんは物知りなんですね。助かりました」ニコッ


    アルミン「え、いや、それほどでも、はははっ」(何コレ春到来!?)


    ライナー(結婚…は、やめておこう。妹にしたい…)








    ホモヤ「」シーン…

  90. 101 : : 2013/10/13(日) 16:23:36

    ホモヤ「なぁ鎧の兄ちゃん、俺と一発…」


    ライナー「!!!」ブチッ!!!





    ライナー「おい!!!!!」


    3人「」ビクッ!!





    ライナー「お前、この期に及んで、まだそんなふざけたことをぬかすのか!?
         ついさっき、死にかけたばかりなんだぞ!?」


    ライナー「お前のおぞましい性癖は目をつぶってやるにしても、時と場所を考えろ!
         俺達は兵士なんだぞ!!!」


    アルミン「ライナー、何もそこまで…」


    ライナー「アルミンは黙っててくれ!」





    ライナー「真面目にやる気がないんなら、お前をここに捨てていく。
         虫のエサにでもなんでもなっちまえ!!」




    ホモヤ「…あ、ああ、すまなかった。俺がどうかしてたよ。悪かった。
        もう、男のケツを追い回すようなふざけた真似はしない」


    ライナー「…分かればいい…」


    ホモヤ「そうさ、男のケツはもう追い回さない。だから……イノウヱ、俺と一発
        や  ら  な……」







    バキィィィィィィィィィィッ!!!!







    ホモヤ「ひでぶっ!!」








    ライナー「このクズ野郎がぁぁぁぁぁぁっ!!!」バキッ! ドガッ! ベキッ!


    アルミン(ちゃんと理由のある暴力がホモヤを襲ってるぅぅぅ!)ガタガタ


    イノウヱ「」ガタガタ

  91. 102 : : 2013/10/13(日) 16:31:10

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ホモヤ「」チーン




    ライナー「はぁ、はぁ、はぁ…」


    アルミン「…ライナー、落ち着いた?」


    ライナー「ああ、取り乱してすまなかった。一匹の害虫を駆除し終えた。
         ホモのくせに女に手を出すとは、タチが悪いったらねぇな」


    イノウヱ(問題はそこなんですか?)





    アルミン「すっかりノビちゃってるけど、どうするの?」


    ライナー「こいつは捨てていく。戦力外通告だ。TBSの年末特番にでも拾ってもらえ。
         まったく、成績下位の連中はみんな、こんなんばっかなのか?」


    イノウヱ「いや、その人か少し、というかかなり特殊な部類なんで…」


    アルミン「だろうね」





    イノウヱ「能力だけなら十分上位を狙えるんですけど、男性を追いかけまわしてばかりで…
         だいぶ減点されているようなんです」


    アルミン「でしょうね」





    イノウヱ「というより、その人に限らず、今回討伐班に選出された下位の人たちはほとんど、
         何らかの理由があって点数を下げられてる人ですよ」


    ライナー「つまり、実力は俺達と同等の奴らが多いってことか。そういうあんたも、だろ?」


    イノウヱ「いえ、私は本当の落ちこぼれですよ。無理やり訓練兵に入れられたようなもので。
         きっと、開拓地送りも時間の問題です…」


    アルミン「そんなことないよ。僕だって、体力面では下から数えたほうが早い。でも、
         自分で言うのもアレだけど、頭の回転の良さでどうにかここまでしがみついてこれた」


    アルミン「君だって、何か素質はあるはずだ。諦めないでがんばって!」


    イノウヱ「…ふふっ、ありがとうございますっ」ニコッ


    アルミン(妖精!?クリスタが神様なら、君は麗しい妖精だっ!!)




    ライナー「なぁ、あんたに姉さんはいるか?独身か?」


    イノウヱ「ええ、独身の姉が一人いますけど」




    ライナー(姉さんと結婚しよ。そして、こいつを義妹にしよ)

  92. 103 : : 2013/10/13(日) 16:38:08


    アルミン「そういえば、さっきのハチについて、気がかりなことがあるんだ」


    ライナー「なんだ?」


    アルミン「うん、ハチというのはね……あっ!!」


    ライナー「どうした?…って、あれは!」


    イノウヱ「…巣?ちっちゃいですけど、あれハチの巣ですよね?」




    ハチの巣「家ーガー」




    アルミン「やっぱりか…」


    ライナー「さっき言ってた気がかりっていうのは…」


    アルミン「ハチはね、越冬した女王バチが新しい住処を作るために、あちこち飛び回るんだ。
         そして気に入った場所を見つけると、そこに巣を作り、世帯を築く」


    アルミン「そのための第一段階として、巣の土台みたいなものを自分で作り、働きバチの
         卵を産み付けて育てるんだ」


    イノウヱ「あのちっちゃいのが、巣の土台ってことですね?」


    アルミン「おそらくね」


    ライナー「おいおい、ということは、すでにあの中に…」


    アルミン「あるだろうね。働きバチの卵が」

  93. 104 : : 2013/10/13(日) 16:42:51

    ライナー「どうする。煙弾で別働隊を呼んで焼き払うか?」


    アルミン「いや、まだハチを駆除できてないのに、それは危険すぎる。火炎放射器を
         背負った状態では、素早いハチから、戦闘はおろか、逃げることすら困難だ」


    アルミン「卵がすぐに成虫になるわけじゃない。まずはハチの駆除を優先しよう」


    イノウヱ「わかりました。でも、どうやって駆除するんですか?」


    ライナー「あの素早さでは、動きをとらえるのは至難の業だな。うかうかしてると、
         一瞬で懐に入られて、あの毒針でグサリだ」


    イノウヱ「」ゾッ…






    アルミン(僕やイノウヱの運動能力では無理だ。かといって、ライナーの体さばきでも
         ハチのスピードにはついていけないだろう)ウーム












    巨大バチ「」ブゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ


    3人「!!」

  94. 105 : : 2013/10/13(日) 20:26:51

    ライナー「しまった、戻ってきやがった!」


    アルミン(ハチは当然、自分の巣に帰ってくる。ここにいたら危険だと
         分かりきってるじゃないか!!僕は何をしているんだ!!)


    イノウヱ「こっちに来ますっ!!」


    ライナー「まずい、この距離では逃げ切れんぞ !アルミン、戦闘準備だ!!
         イノウヱは下がっていろ!!」シャキンッ


    アルミン「(僕でやれるのか!?)わかった!!」シャキンッ


    イノウヱ「っ!」ダッ!






    ライナー「そもそも、立体機動装置がまるで役に立たん!地の利は向こうにあるうえに、
         草木が邪魔でまともに飛び回れん!!」


    アルミン「もともと期待はしてないさ。訓練で使っている森ならともかく、
         草木がこれだけ生い茂っている森での立体機動は自殺行為だ!!」










    巨大バチ「」ミツケタゼェ

  95. 106 : : 2013/10/13(日) 20:28:01

    ライナー「おらぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」スカッ


    巨大バチ「」ヒュンッ






    アルミン「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」スカッ


    巨大バチ「」オニサンコチラー







    ライナー「クソッ、速すぎるっ!」


    アルミン「かすりもしないなんて…!」





    巨大バチ「」オッ?アレハ…





    ライナー「まずい、イノウヱのほうに行ったぞ!」






    巨大バチ「」イタダキマース






    イノウヱ「きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」


    アルミン「逃げろイノウヱぇぇぇぇぇぇっ!!」


    「任せなっ!」バッ!


    アルミン「…えっ?」











    ブスゥゥゥゥゥッ!!!

  96. 107 : : 2013/10/13(日) 20:36:02

    アルミン「あ……」


    ライナー「あいつは…」






    巨大バチ「」アレッ?ナンカ・・・






    イノウヱ「…ホモヤさんっ!!」グスッ


    ホモヤ「ま…待たせたな…。真打ち…登場だ…ぜ…」


    ライナー「っ!毒針が腹にっ!!」


    アルミン「急いで手当しないと、タダじゃ済まないぞ!」


    ホモヤ「…へへ…ブチ込まれるもの案外…悪くねぇ…な…」


    ライナー「馬鹿なこと言ってんじゃない!早く逃げるぞ!」


    ホモヤ「逃げる…?冗談きついぜ……ふんっ!」グググ…


    巨大バチ「!?」ヌ・・・ヌケナイ

  97. 108 : : 2013/10/13(日) 20:41:40

    アルミン「何を!?」


    イノウヱ「ホモヤさんが、お腹の筋肉を締め上げて、針を抑え込んでますっ!!」


    ホモヤ「…そう言うこった、兄ちゃん…俺がこいつを…抑え込んでるうちに…
        とっととブッた斬ってくれや…」


    ライナー「無茶なことするな!腹に大穴空いてんだぞ!?」


    ホモヤ「…早くしてくれ…毒が回って……い…意識が薄れて…きてんだよ…」ガクッ





    巨大バチ「」ハナセー





    ライナー「っ!!」






    アルミン「ライナー、やってくれ!!」


    イノウヱ「ライナーさん!!」


    ライナー「…!」








    ライナー「…そのまま、絶対逃がすなよっ!!」シャキンッ


    ホモヤ「…ブチかましてやれ…!!」


    巨大バチ「」ヤバイヤバイッ





    ライナー「…!」ダダダダダダ…











    ライナー「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ」シュパッ











    ズバァァァァァァッ!!!

  98. 109 : : 2013/10/13(日) 20:49:42

    巨大/バチ「キュアァァァァァァァァァァァァァッ!!」








    ホモヤ「…やった…な…」ガクッ ドサッ


    イノウヱ「ホモヤさんっ!!」

  99. 110 : : 2013/10/13(日) 20:51:07

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ホモヤ「…う…ぁ……」


    ライナー「しっかりしろ!今、キャンプに連れてってやるからな!!」


    アルミン「ライナー、もう無理だよ。全身に毒が回ってしまってる。彼はもう…」


    ライナー「うるさいっ!そんなこと知るかっ!俺はこいつを…」


    アルミン「ライナー!!!」


    ライナー「」ビクッ!







    アルミン「…君もわかってるはずだ。お願いだから、そんな取り乱した姿を見せないでくれ。
         いつもの、勇敢な兵士のライナーに戻ってくれ」


    ライナー「…兵士…」






    ライナー(こいつの死の間際に直面して、俺は自分の存在を思い出した。
         戦士としての使命を果たさなければならないことを…)


    ライナー(だが、身近な人間一人が死にそうなだけでこんなにうろたえている。
         俺に、使命は務まるのか?本当にこいつらを、自分の手で…)







    ライナー「…ホモヤ…俺は…」


    イノウヱ「ライナーさん、ホモヤさんはもう…」






    ホモヤ「」






    ライナー「…」


    アルミン「…」





    ライナー「…ホモヤ、俺はお前のことを、ただのふざけたクズ野郎だと思っていた。
         けど実際は、こんなに勇敢な奴だった。今なら言える…」











    ライナー「お前のこと、嫌いじゃないぜ…」

  100. 111 : : 2013/10/13(日) 20:57:34

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ハチの巣「」ボォォォォォォッ






    トーマス「焼却完了だよ、アルミン」


    アルミン「ありがとうトーマス。すぐに来てくれて助かったよ。それにしても、
         なんで一人だけなんだい?」


    トーマス「実はナックと二人でハチに追いかけられてね。うまく逃げ切れたんだけど、
         はぐれちゃったんだ。さっきまで近くに身を隠していたんだよ」


    アルミン「そうだったんだ。無事でよかったよ」


    トーマス「ありがとう。どうせナックも無事なんだろう。それにしても、
         よくあんなのやっつけたね」





    巨大/バチ「」





    アルミン「…彼が身を挺して、ハチと戦ってくれたから…」








    ホモヤ「」

  101. 112 : : 2013/10/13(日) 21:04:09

    トーマス「そうか…。でも、彼のことは、残念だったね……」


    アルミン「…うん…」






    ライナー「おーい、アルミーン!」


    イノウヱ「戻りました」


    アルミン「あ、ライナー、イノウヱおかえり。どうだった?」


    ライナー「とりあえずこの辺りには、もう巣も卵もないようだ。こっちは終わったようだな」


    イノウヱ「ありがとうございます、トーマスさん」ニコッ


    トーマス「ふふっ、どういたしまして(あれ、こんな森にフェアリー!?)」






    アルミン「ライナー、今トーマスから聞いたんだけど、どうやら討伐を終えた班に
         撤退命令が出たらしい」


    ライナー「なに!?それは本当かトーマス?」


    トーマス「…うん、討伐を終えた班に遭遇次第、撤退するように伝えろと言われた。
         理由はわからないけどね」


    アルミン「ライナー、ホモヤをお願いしてもいいかい?」


    ライナー「…どうも解せんな。敵の数が減ったなら、複数の班で協力して
         行動したほうがいいと思うが…」


    アルミン「…少なくとも僕らの班は、いったんキャンプに戻る必要があると思う…」






    アルミン「…イノウヱもあんな風にふるまってるけど、相当疲弊してるはずだからね…」ボソッ


    ライナー「あんなことがあったあとじゃ、無理もない。他の班は無事なのか?
         トーマス、なにかわからないか?」


    トーマス「ジャン達の班に会ったよ。ジャンとマルコは無事だったけど、
         キーヤンは死亡、ナニワは行方不明だそうだ…」


    アルミン「そんな、2人も…」


    トーマス「その後、一緒にキャンプに戻ったらコニーの班もいて、ツモノが亡くなったと…
         撤退命令を伝えるように言われたのはその時だよ」


    アルミン「確認した討伐完了の煙弾は2発。そのジャン達も、すでに戻っているト考えていいね。
         さっき向こうでも卵発見の煙弾が上がってたけど…」


    トーマス「2班のエリアだね。確かベルトルトの班だったかな?
         ダズとミーナが向かったはずだ。撤退命令の伝達は大丈夫そうだね」

  102. 113 : : 2013/10/13(日) 21:12:32

    パシュウウウッ




    ライナー「お、2班の方向から煙弾が上がったぞ。あれは、討伐完了だな」


    アルミン「よかった。じゃあ僕らも煙弾を撃って撤退しよう。イノウヱ、お願いできる?」


    イノウヱ「はい。これを…こうして…」





    パシュウウウッ





    イノウヱ「できましたっ!」キャッキャッ


    アルミン(まずいっ!理性が…!耐えろ僕っ!!)


    ライナー(や  ら  な  い  か  ?)


    トーマス「フェアリーかわいいよフェアリー(君たちは変態か!?)」

















    「」カサカサッ…

  103. 114 : : 2013/10/13(日) 21:21:25

    ~~~~補給キャンプ~~~~


    ベルトルト「第2班、帰還いたしました」


    キース「うむ。貴様らの班は、全員無事のようだな」


    ベルトルト「はい、しかし、第3班の班員の遺体を発見いたしました…」


    キース「…っ!」






    キース「…そうか…。わかった、下がってよいぞ」


    ベルトルト「ハッ!」






    キース(…またしても…)

  104. 115 : : 2013/10/13(日) 21:22:35


    ジャン「おうベルトルト、あのバカ見つけてくれてサンキューな…」


    ベルトルト「うん、もっと早く見つけてあげれたらよかったんだけどね…」


    ジャン「気にすんな。あいつが逃げ出した時、すぐに追いかけるべきだったんだ。
        俺らの責任だ」


    アニ「…ちょっと…」


    ベルトルト「アニ、どうしたの?」





    アニ「…水と食料、あんたらの分。もらってきた」


    ジャン「…サンキュー」


    ベルトルト「ありがとう、アニ」




    アニ「…ほとんど一緒のタイミングで煙弾を上げたアルミンたちの班は、まだ戻らないの?」


    ベルトルト「後方の崖地から迂回してくるから、時間がかかってるんだよ」


    アニ「…そう」


    ベルトルト「心配?」


    アニ「…別に」プイッ


    ジャン「素直じゃねぇ奴…」








    キース「キルシュタイン、ボット、スプリンガー、ブラウス、フーバー、レオンハート、
        以上6名は私のところまで!」


    6人「!!」

  105. 116 : : 2013/10/13(日) 21:25:19


    キース「第4班が帰還次第、貴様ら成績上位の者で4人一組の班を再編成、
        森の中へと再び入り、討伐支援を行ってもらう!」


    一同「!」


    キース「訓練兵に死者を出してしまったことは、すべて私の責任だ。すまない。
        せめて貴様ら上位組が無事に戻ってきたのが、心の救いだ」




    キース「これ以上死者を出さぬよう、貴様らの能力をいかんなく発揮し、
        昆虫討伐の任にあたれ!!」


    一同「ハッ!!」








    キース(昆虫の侵入を目撃した駐屯兵団の証言で、気がかりなものがあった…)


    キース(黒光りの巨体に、大きなツノ…。もし、《最強》とうたわれるあの昆虫だとしたら、
        訓練兵だけで太刀打ちできるのか…!?)

  106. 117 : : 2013/10/13(日) 21:31:57

    ~森エリア6 クリスタ、ユミル、シヲリ、クミネツハ班~


    ユミ&クミ「…くっ!!」ガキンガキンッ


    巨大カマキリ「」シャキンシャキンッ






    ユミル「なんてカマさばきだ!ブレード2本、二人がかりでいなすのがやっとだ!!」


    クミネツハ「このままじゃ、もたないぞ!」





    巨大カマキリ「」シャキンシャキンッ





    クリスタ「…ユミルっ!」


    ユミル「馬鹿っ!来るんじゃねぇ!下がってろクリスタ!!」


    クミネツハ「よそ見するなっ!」ガキィンッ





    ボキィィッ…





    クミネツハ「ちっ、最後の刃だってのに…!」


    巨大カマキリ「シャァァァァァァァァァッ!!」




    シヲリ「えいっっ!!」ヒュッ


    巨大カマキリ「!?」ザクゥゥゥッ!!



    ユミル「おいおい、奴の体にブレードが…。お前が投げつけたのか?」


    シヲリ「うん、さあ早く、今のうちに!」ダッ

  107. 118 : : 2013/10/13(日) 21:37:47

    クミネツハ「さすがだろ?あいつは見かけによらず、なかなかの度胸があるんでね。
          そちらの貧弱なお嬢さんとは違うのよ」ダッ


    ユミル「んだと!?私のクリスタだって、あのぐらい余裕でできるっつーの!!
        それどころか、目隠ししたままワイヤーを射出して、調査兵団の団長のヅラを弾き飛ばすくらい…」ダッ


    クリスタ「でーきーまーせーんっ!!!いったい私に何を求めてるの!?」ガビーンッ


    シヲリ「言い争ってる場合じゃないでしょ!早く距離を取って!はいクミネツハ、
        私の刃を足すから!!」


    クミネツハ「おう、サンキュー、シヲ……」スパアァァァァンッ!







    クミ/ネツハ「」ドサッ







    シヲリ「……え…?」

  108. 119 : : 2013/10/13(日) 21:41:38

    クリスタ「…ウソ…人が真っ二つに……」





    巨大カマキリ「シャアァァァァァァァァァァァッ!!」





    クリスタ「…すごく怒ってる…。さっき投げつけたブレードが、効いてない…!!」


    シヲリ「…そんな…クミネツハ……ウソでしょ…?嫌だよっ!!!」


    ユミル「…てめぇ……」




    巨大カマキリ「シャアァァァァァァァァァァァッ!!」シャキンッ




    クリスタ「ユミル、逃げて!!」


    ユミル「…調子に乗んな虫ケラがぁぁぁぁぁぁっ!!!!」シャキンッ






    ズバァァァァァァッ!!!






    巨大/カマキリ「!?」ドサッ…

  109. 120 : : 2013/10/13(日) 21:47:48

    クリスタ「…すごい、やっつけちゃった…」


    ユミル「…はぁ、はぁ…クソッ!」


    ユミル「この虫ケラがっ!このっ!この野郎っ!!」ザシュッ!ザシュッ!





    巨/大/カ/マ/キ/リ「」





    クリスタ「ユミルやめてっ!もうその子は…」


    ユミル「うるせぇ!こいつは…こいつはクミネツハを……!!」ポロポロ




    クリスタ「…ユミル、泣いてるの…?」


    ユミル「そんなんじゃねぇ!私はあいつが大嫌いだったよ!会ってからまだ数時間しか
        経ってねぇのに、一番嫌いだった!けど、こんな最期はねぇだろう…」ポロポロ


    クリスタ「ユミル…」


    シヲリ「…私のせいだよね…。私がブレードを投げつけたから、相手が怒ってクミネツハを…
        私が全部悪いんだよね…?」






    クミ/ネツハ「」






    シヲリ「なんか言ってよぉぉぉぉ!!こんなの嫌だよおぉぉぉぉぉぉぉっ!!」


    クリスタ「落ち着いて!あなたのせいじゃないから…。お願いだから落ち着いて…」


    シヲリ「うわあぁぁぁぁぁぁぁぁぁんっ!!」


    ユミル「…」














    巨/大/カ/マ/キ/リ「」モゾモゾッ…


    ユミル「!?」

  110. 121 : : 2013/10/13(日) 21:50:30


    シヲリ「…ぅぅ…」グスン


    クリスタ「落ち着いた…?」


    ユミル「おい!今すぐこの場を離れるぞ!ここはやべぇ!!」


    クリ&シヲ「!?」


    ユミル「説明は後だ!とりあえずここから……!」







    ユミル「…っ!!手遅れか…!」






    巨大ハリガネムシ「」ズゥゥゥゥゥン


    小ハリガネムシ達「」ウジャウジャ


    3人「…っ!」

  111. 122 : : 2013/10/13(日) 21:57:57

    クリスタ「何コレ!?細い…ミミズ!?」


    ユミル「ハリガネムシだ!主にカマキリあたりに宿る寄生虫さ」


    ユミル「さっきあいつをバラバラにした時、やたら切れにくい内臓だと思ったんだが、
        こいつらだったか…」


    クリスタ「どうしよう、囲まれちゃったよ!」


    ユミル「…仲間殺されて、死に物狂いでカマキリをやっつけたってのに、
        こんな仕打ちはあんまりじゃねぇかよ…」





    シヲリ「」ボーゼン





    ユミル「でかいのが一匹に、小さいのが……十匹以上いやがるな。くそっ!」


    ユミル「とりあえずでかいのを仕留めて、空いた隙間から一気に逃げる!
        私がやるから、お前らは逃げる準備しとけ!」


    クリスタ「私も戦う!何もしないで見てるだけなんて嫌!」


    ユミル「馬鹿!お前には無理だ!」


    クリスタ「無理じゃない!私だって兵士なんだよ!誰かが殺されるのを、
         これ以上見たくないっ!!やらせてユミルっ!!」


    ユミル「…っ」







    ユミル「…わかったよ。ただし、無茶はするな。最悪、仕留められなくてもいい。
        私らが逃げれるだけの隙間を空けるんだ」


    クリスタ「わかった!」


    ユミル「よし、覚悟しろハリガネ野郎!!」シャキンッ


    巨大ハリガネムシ「キョオォォォォォォォォォォッ!!」

  112. 123 : : 2013/10/13(日) 22:04:05

    ユミル「…ふっ!」ガキィンッ


    ユミル「…固ぇ…!ハリガネの名はダテじゃないな…」





    巨大ハリガネムシ「」ヒュッ…





    ユミル「…こいつ!クリスタ、そっち行ったぞ!気を付けろ!」


    クリスタ「き…来た…」シャキンッ






    クリスタ「よし……えいっ!!!!」スカッ


    ユミル「かわした!?」


    巨大ハリガネムシ「キョオォォォォォォォォォォッ!!」





    シヲリ「」ボーゼン





    ユミル「狙いはシヲリかっ!!間に合わねぇ!!」


    クリスタ「だめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」ダッ!


    クリスタ「…あっ!」シュルッ…


    巨大ハリガネムシ「」ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ







    クリスタ「…く…苦しい…痛い……!」ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ


    ユミル「クリスタぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」





    巨大ハリガネムシ「」ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ





    クリスタ「…ぁ…ぁぁ…」ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ

  113. 124 : : 2013/10/13(日) 22:08:30

    ユミル「クリスタを離しやがれぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!」






    小ハリガネムシ達「」ウジャウジャ






    ユミル「…てめぇら邪魔だぁぁぁ!!どけよ!頼むからどいてくれ!!」ザシュッ






    小ハリガネムシ達「」ウジャウジャ






    ユミル「クソッ!早くしねぇと!」ザシュッ ザシュッ






    小ハリガネムシ達「」ウジャウジャ






    ユミル「ダメだ、キリがねぇ…」


    ユミル(私は、クリスタまで失うのか…?こんな虫ケラに奪われちまうのか…!?)


    クリスタ「…もう…だめ……」ギュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ


    ユミル「…誰か…」












    ユミル「…誰か助けてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」














    「…その願い、しかと聞き入れた!!」


    ユミル「!?」

  114. 125 : : 2013/10/13(日) 22:34:56

    ズバァァァァァァッ!!!


    巨大ハリ/ガネムシ「」




    クリスタ「」ヒュゥゥゥゥゥ…


    ユミル「落ちるっ!!」


    「任せてっ!」ガシッ!






    ユミル「…なんでここにいるんだよ…」












    ユミル「…ライナー、ベルトルさん…」












    ライナー「まったく、なんて固い体だ。刃がダメになった。ベルトルト、
         クリスタは無事か?」


    ベルトルト「この通り、ちゃんと受け止めたよ」


    クリスタ「…はぁ、はぁ、助かったの…?」














    小ハリガネムシ「キィィィィィィィィィッ!!」


    ユミル「しまった…!!」











    「…よそ見してるんじゃないよ…」ズバッ


    小ハリ/ガネムシ「」

  115. 126 : : 2013/10/13(日) 22:41:26

    「ユミルの助けを呼ぶ声が届いたよ。間に合ってよかった」


    ユミル「…お前らまで……アニ、アルミン…」







    アニ「…感謝してるなら、今度の掃除当番変わってくれる?」


    アルミン「相変わらず素直じゃないね、アニは」







    クリスタ「みんな…ありがとう…」グスッ


    ライナー「安心するのはまだ早いぞ(やっぱ結婚するならこっち)」


    ベルトルト「すごい数だね。骨が折れそうだ…」


    小ハリガネムシ達「キィィィィィィィィィッ!!」







    「任せて!!」ジャキンッ






    ユミル「ゲッ…あいつら…」




    フランツ「2人のこの手が真っ赤に燃える!」


    ハンナ「幸せ掴めと、轟き叫ぶ!」


    フラ&ハン「爆熱ゴッドイェーガー・殺虫ラブラブ天驚炎!!!!」









    ボォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!


    小ハリガネムシ達「キィィィィィィィィィッ…」









    ユミル「なんじゃあ!?そのわけ分からん必殺技は!!」

  116. 127 : : 2013/10/13(日) 22:55:04

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ユミル「…まぁ、なんだ、その…助かったよ。ありがとな」モジモジ


    クリスタ「ちゃんとみんなのほう見てお礼言いなよ!」


    ライナー「ははは、いいってことよ」


    クリスタ「でも、どうしてみんながここに?」


    ベルトルト「昆虫討伐を終えた成績上位メンバーを、4人ずつに分けて班を再編成して、
          残りの討伐支援に向かわされたんだ」


    アルミン「これで5体目。残りはエレンたちの班だね」


    ユミル「それにしても、妙じゃないか?虫どもはウォール・ローゼを乗り越えて
        入ってきたんだろ?他にも入ってきててもおかしくないんじゃないのか?」


    アルミン「この森は、崖を挟んでウォール・ローゼに隣接してるんだ。その壁上で
         駐屯兵団が監視にあたっている」


    アルミン「さらに、その直下のウォール・マリア領内で、調査兵団が侵入を食い止めている。
         まぁ、教官たちの話を盗み聞きしたんだけどね」テヘッ


    ユミル「なるほどね。お上の方々も頑張ってらっしゃるってことか」


    アルミン「昆虫たちが身を隠せそうな大きな森は、壁に隣接した地帯だとこの森だけだ。
         今のところは、この一帯を好んで昆虫たちはやってくるみたい。
         とりあえずはこの一帯を死守すれば、内地への侵入を防げるってわけだね」


    ライナー「しかし、虫のほかに巨人どもも当然いるだろう。調査兵団は大変だな」


    クリスタ「そうだね。ただでさえ人員不足なのに、こんなので死んじゃったら…」


    アルミン「大丈夫だよ、きっと。巨人殺しの達人たちが、虫なんかに負けるわけがない」


    ベルトルト「そうだよ。とりあえず僕らは、目先の任務に集中しよう」

  117. 128 : : 2013/10/13(日) 22:56:38

    ユミル「にしても、なんでこう、こんなデカい虫ケラは発生するのかねぇ。
        壁外の異常気象って言ったっけ?」


    アルミン「うん。どうやら、数日前に壁外で降った雨が原因とみられているらしい」


    ライナー「雨、か。直接の関係性はわからんが、虫が巨大化する恐ろしい雨があるんだな」


    ベルトルト「もしかして、壁外のすべての虫が巨大化してたり…」ゾゾゾ…


    アルミン「どうだろうね。それの調査も含めて、調査兵団が壁外に出てるのかも?」


    アニ「ここで考えてても埒が明かないでしょ?さっさと1班のところに行くよ」


    ユミル「そうだな。エレンとミカサに合流しよう」


    フランツ「エレンとミカサ。彼らは僕たちのように愛を持った戦士だ。愛があれば
         どんな相手にも負けることはないさ」


    ハンナ「もう、フランツったら」ウフフ







    一同「」イラッ…

  118. 129 : : 2013/10/13(日) 22:58:54

    ライナー「…それより…」チラッ


    シヲリ「…っ、…っ!」





    クミ/ネツハ「」





    アニ「…あんたさぁ、さっきから何してるの?」


    シヲリ「…救命措置だよ。クミネツハが息してないの。人工呼吸と心臓マッサージ、
        応急処置の基本でしょ?」


    シヲリ「見てるヒマがあったら、助けを呼んできてほしいな。早くしないと、
        クミネツハが死んじゃうよ…」フフッ…


    アニ「…馬鹿なこと言ってんじゃないよ。そいつはもう…」


    アルミン「アニ!」


    アニ「…っ!」








    アルミン「フランツとハンナは、あの二人をキャンプまで連れてってもらえるかな?
         僕らはこのまま、エレンたちと合流する」


    フランツ「わかった。任せてよ」


    ハンナ「みんな、気を付けてね」

  119. 130 : : 2013/10/13(日) 23:00:06
    フランツ「」チラッ


    シヲリ「…っ、…っ!」






    フランツ(上半身しかないのに、懸命に救命措置をしてる。健気なだけに、見てるのが
         とても辛い…)


    フランツ(ハンナ、君にはあんな辛い思いはさせないよ。巨人を全て倒すまで、二人でずっと一緒に…)








    ハンナ「どうしたの、フランツ?」


    フランツ「ううん、なんでもない。2人を連れて行こう」


    ハンナ「うん」
  120. 132 : : 2013/10/13(日) 23:01:52

    アルミン「僕らも行こう。念のため、カマキリの卵も探さないと」


    ユミル「その必要はないぜ」


    クリスタ「何か根拠があるの、ユミル?」


    ユミル「ハリガネムシに寄生された奴は、生殖機能が失われるんだ。サイズから見て、
        寄生したのは相当前だ。奴に卵を産む力はねぇよ。まぁ、ある意味巨人みてぇなもんだな」


    アルミン「なるほど、ハリガネムシの生態はよく知らなかったけど、興味深いね」


    ベルトルト「僕も、ハリガネムシを生で見たのは初めてだよ」


    ユミル「私はガキの頃、しょっちゅうカマキリほじくり返してたからな。
        初めて見たときはさすがにビビった」ハハッ








    アニ「…この昆虫オタクどもめ…」ウップ…

  121. 133 : : 2013/10/13(日) 23:04:39


    ユミル「改めて思うんだが、やっぱり、残り一匹に私らまで行く必要あるのか?
        ましてや、エレンとミカサだろ?」


    ライナー「いや、そうとも限らないんだ。最初に昆虫を目撃した駐屯兵団の話によると、
         残っているのは“ヤツ”だと思われる」


    ユミル「なんだよ、“ヤツ”って?」





    ライナー「そいつは、昆虫界最強ともいわれる。人々の間では、《ムシキング》と
         呼ばれている」


    ユミル「…おいおい、そいつは本当かよ…」


    ライナー「俺ら全員でかかっても、どうなるかわからんぞ…?
         ここは最悪の事態を想定して……」







    クリスタ「みんな、とりあえずここは完了だね。煙弾打つよ?」


    ユミル(話の途中なんですけどー!)


    ライナー(縁談だと!?ぜひ今すぐにでも!!)


    アニ「蹴るよ、ライナー?」









    クリスタ「」パシュウウウッ















    「」カサカサッ…

  122. 138 : : 2013/10/14(月) 15:02:45


    ~森エリア1 エレン、ミカサ、カヂ、イツカワ班~



    ミカサ「エレン、おかしい。森に入ってかなり時間が経っているのに、虫に出会わない。
        討伐完了の煙弾がもう5発も上がっているのに、私たちだけ蚊帳の外」


    エレン「確かに。このエリアにはいないのか?他のみんなががんばってるのに、オレらだけ
        何の成果も得られませんでした、じゃ話にならないよな」


    カヂ「お、俺は別にこのままでもいいけどさ…」


    イツカワ「ダメ。あなたはできる子。あなたのすごさを、この雌犬に
         見せつけなければならない。」


    カヂ「えぇぇ、無理だってぇぇぇ…」




    ミカサ「そんな垂れ流し野郎では到底無理。虫に遭遇したところで、上からも下からも
        盛大に垂れ流しながら殺されるのは目に見えている」


    ミカサ「その点、エレンはとても勇敢。昆虫共を蹴散らすことができる。例えば、一人でも。
        そんな垂れ流し野郎では、エレンの足元にも及ばない」


    エレン「ミカサ、お前もいい加減にしろって…」


    ミカVSイツ「ギリギリギリギリ……!」








    カヂ「…お互い、苦労が絶えないね…」


    エレン「…まったくだ…」















    ゴゴゴゴゴゴゴッ…!


    4人「!」

  123. 139 : : 2013/10/14(月) 15:06:13

    エレン「なんだ!地鳴りか!?」


    ミカサ「というより、この一帯の地面が揺れている!」


    カヂ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」ゴロッ


    イツカワ「地中から何かが…!」







    モコモコモコモコモコッ…!!







    巨大カブトムシ「オォォォォォォォォォォッ!!!」ズゥゥゥゥゥゥゥゥン











    エレン「で…出やがった…!」


    ミカサ「…大きい!体長は、10メートルはある…!」


    カヂ「あ…ああぁぁぁ…」ジョオォォォォォォ…


    イツカワ「カヂ、大丈夫…って、臭っ!何垂れ流してるの!?しっかりして!」


    カヂ「こ…腰が抜けて…立てない…」









    巨大カブトムシ「オォォォォォォォォォォッ!!!」









    ミカサ「…戦えないのなら、せめて自分の足で逃げるくらいはしてほしい。
        早く垂れ流し野郎を連れて逃げて」


    イツカワ「…くっ!行くよカヂ…!」ガッ


    カヂ「う…うぅ…」ズルズル

  124. 140 : : 2013/10/14(月) 15:10:57
    ミカサ「エレン、どうするの?あの大きさ相手にまともに戦ったら、確実にやられる。
        かといって、立体機動に使えそうな樹も、なぎ倒されてしまった…」


    ミカサ「私たちと言えど、勝てる見込みはないに等しい…」


    エレン「…ミカサ、見ろよ。ムシキングだぜ。ネ○博士もびっくりの超サイズだ…」


    ミカサ「…エレン?」







    エレン「カブトムシってのは、最強の昆虫なんだぜ。そのオーラに、バッタや蛾は
        近付くことすらできず、その甲冑にはカマキリのカマも、ハチの針も通用しない」


    ミカサ「何を…言ってるの?」







    エレン「ひとたび空を飛べば、クモの巣だってブチ破るパワーを持ってるんだ。
        オレ達の永遠の憧れ、それがムシキングだ!」


    ミカサ「ごめんなさい、エレン。私には、あなたが何を言ってるのかが分からない…」


    エレン「こんなたぎる展開はねぇ!!ミカサ、捕まえて飼うぞ!!」


    ミカサ「え…飼う…?だめだ、エレンについていけない…」








    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ダッ


    ミカサ「エレン、闇雲に近づいてはダメっ…!」








    ムシキング「オォォォォォォォォォォッ!!!」ブンッ!









    ドォォォォォォンッ!!








    エレン「」アーレー…








    エレン「っ!」ドシャッ!








    ミカサ「エレンっ!大丈夫!?」


    エレン「ってぇ…。クソ、近付くことすらできねぇ!」


    ミカサ「だからダメだと言ったのに。いったん離れよう」ダッ
  125. 141 : : 2013/10/14(月) 15:16:30

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    エレン「ミカサ、どうしたらいい?」


    ミカサ「とりあえず、捕獲は諦めて。討伐することに専念して!」


    エレン「でもよぉ、あんなのもう出会えないかもしれないだろ!」


    ミカサ「後で同じのを買ってあげるから。今日は我慢して」


    エレン「ちぇ…わかったよ」







    「夫婦漫才してる場合じゃねぇだろっ!!」


    エレ&ミカ「!?」


    「いやぁぁぁぁっ!!なんですかあれはっ!!ムシキング!ムシキングですか!?」


    「俺の飼ってたやつの1000倍!いや100倍…!あれ、10倍?」


    「どれだけ大きなカブトムシを飼ってたの…?」
  126. 142 : : 2013/10/14(月) 15:25:04

    エレン「ジャン、サシャ、コニー、マルコ!」


    ミカサ「みんな、どうしてここに?それにジャン、さっき、夫婦って…!?」テレッ


    ジャン「だぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!それは違うんだミカサ!!物の例えというか…」


    コニー「それよりミカサ!さっきの話は聞いたぜ!いったいあんなの、どこで買うんだ!?
        ぜひ教えてくれ!」


    エレン「ミカサ、オレも知りたい!一緒に買いに行きたい!!」


    ミカサ「あなたたちは少し黙って…」


    ジャン「だぁぁぁぁもうっ!!おしゃべりは後だ!今は、どうやってこの化け物を仕留めるかだ!」








    ムシキング「オォォォォォォォォォォッ!!!」

  127. 143 : : 2013/10/14(月) 15:26:59

    マルコ「…すごい雄叫び、強そうだ。さっきの二人を逃がしたのは正解だったね…」


    エレン「カヂとイツカワのことか?」


    コニー「ああ。もう、誰も死なせるわけにはいかねぇからな!」


    サシャ「訓練兵団エリート部隊、出撃ですよ!」


    ジャン「まぁ待てサシャ。今、作戦を考えた。集まってくれ」カチャカチャ


    ミカサ「ジャン、立体機動装置を外して、何をしているの?」


    ジャン「どうせこんな場所じゃ使い物にならねぇ。ちょっとした秘策を…な」ヨイショ


    マルコ「樹にくくりつけて…いよいよ君の考えが読めなくなってきたよ」





    ジャン「俺達が昆虫と戦った時、最も苦しめられた能力は何だ?」


    コニー「大きさ!」ハイッ


    サシャ「いえ、鱗粉です!」ハイッ


    ジャン「…」イラッ

  128. 144 : : 2013/10/14(月) 15:30:46

    マルコ「…飛行能力かい?」


    ジャン「そうだ。まずは今から、あいつの“それ”を奪う」


    エレン「外した立体機動装置が、なんか関係あんのか?」


    ジャン「ああ、大ありだ」パシュッ!


    マルコ「ワイヤーまで出して、どうするんだい?」


    ジャン「カブトムシの羽は、あの背中の堅い甲冑の下に格納されている。
        これは甲冑を引っぺがすための道具ってとこだ」


    ジャン「このワイヤーを、あの甲冑に引っ掛ける。堅くてアンカーは刺さらないだろうが、
        どっか端っこに引っ掛けることはできるだろ」


    ジャン「そしてワイヤーを巻き取れば、引っ張られて甲冑が開き、下の羽があらわになる。
        そこをブレードで削ぎ落とす!!」





    ミカサ「甲冑を開けば、本体もあらわになるんじゃないの?そこを直接削ぐのは?」


    ジャン「いや、あの大きさじゃ、このブレードで致命傷を与えるのは無理だ。
        まずは機動力、羽を削いで人間様の土俵で戦わせるんだ」


    ミカサ「…わかった、従おう」

  129. 145 : : 2013/10/14(月) 15:34:15

    マルコ「役割分担は?」


    ジャン「俺はここに残って、ワイヤーを巻き取る。同時に指揮も行う。
        ワイヤーをひっかけるのは、機動力が使えるコニーとサシャだ」


    コニー「よし、任せとけ!」


    サシャ「背中のところに、これをひっかければいいんですね」


    ジャン「なるべく外れねぇように頼む。途中で外れたら危険だからな。
        そして、羽を削ぐのはエレンとミカサ。頼めるか?」


    エレン「わかった」


    ミカサ「削ぐのは任せてもらおう…」




    ジャン「そしてマルコ、お前は向こう側に回って、みんなの指揮およびサポートを頼みたい。
        少々地味だが、みんなの命を預かる大事な仕事だ」


    マルコ「わかった。ジャンに任されたんじゃ、断る理由がないね」


    ジャン「ありがとよ。それじゃみんな、配置についてくれ。くれぐれも、死ぬんじゃねぇぞ!」


    一同「おう!」

  130. 146 : : 2013/10/14(月) 15:37:02

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ジャン「よし、みんな準備できたようだな。コニー、サシャ、始めてくれ」


    コニ&サシャ「了解っ!」







    ムシキング「…」


    コニ&サシャ「」ソロリ…







    ムシキング「」ピクッ


    コニ&サシャ「」ビクッ!









    ムシキング「…」キノセイカ…


    コニ&サシャ「…ほっ…」ソロリ…












    コニー「…よし、この距離ならいけそうだな」ボソッ


    サシャ「…一気に行きましょう」ボソッ


    コニ&サシャ「せーの…」









    コニ&サシャ「!」ダダダッ!!










    ムシキング「!!」


    マルコ「気付かれた!急いで!」









    ムシキング「グオォォォォォォォォッ!!」


    コニー「おらぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ガシィッ!


    コニー「よし、うまく引っかかったぜ!」










    サシャ「てやっ!」ガシィッ!


    サシャ「こちらも完了ですっ!」


    ジャン「二人とも、急いで離れろ!」


    サシャ「わかりまし……」ドォォォォォォンッ!!















    サシャ「っ!」ズザザザァッ!

  131. 147 : : 2013/10/14(月) 15:39:51

    マルコ「サシャ!!」


    コニー「この野郎!後脚でサシャをはじきやがった!」







    ムシキング「グオォォォォォォォォッ!!」ブゥゥゥンッ







    サシャ「…うぅ…」


    ジャン「まずい、サシャを踏みつぶす気だ!!」


    コニー「させるかあぁぁぁぁぁぁぁっ!!」ダダダダダッ!




    コニー「サシャぁぁぁぁぁぁぁ!!」ダキッ


    ムシキングの脚「」ドォォォォォォンッ!!







    コニー「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!あぶねぇぇぇぇぇぇぇっ!!」ダダダダダッ!


    マルコ「まだだ!急げコニー!!」


    ムシキング「グオォォォォォォォォッ!!」









    コニー「…やべぇ、間に合わねぇ…」


    ジャン「させるかよっ!!オラぁぁっ!!巻き取れっ!!」キュルキュルキュル…


    ムシキング「!?」ピタッ…

  132. 148 : : 2013/10/14(月) 15:43:27

    マルコ「動きが止まった!コニー、今のうちに!」


    コニー「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ダダダダダッ!








    コニー「だあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!助かったぁぁぁ!!」ザザーッ!


    サシャ「…う、痛…」


    コニー「サシャ、大丈夫か!?」


    サシャ「…コニー、助けてくれたんですね、ありがとうございます…
        あちこち痛くて動けないんですけど、とりあえず大丈夫みたいです…」


    コニー「ならよかった…とりあえずお前はここで休んでろ」ホッ…


    ジャン「安心するのはまだ早いぞ…」


    コニ&サシャ「!?」






    立体機動装置「キュル…キュル…」






    ジャン「思いのほか、ワイヤーが巻き取れてねぇ。あいつがすげぇ力で抵抗してやがるんだ」






    ムシキング「グ…オォォォォォ…」グググ…






    コニー「でも、少しずつ羽が見えてきた。もう少しだ…」









    メキッ!!


    ジャン&コニ「!?」














    メキッ…メキッ…

  133. 149 : : 2013/10/14(月) 15:46:17

    ジャン「ちっ、樹のほうがイカれてきやがった!このままだともたねぇな!」


    コニー「おいおい、どうすんだよ!」


    ジャン「…こうすんのさ」ガシッ!







    ジャン「う…おぉぉぉぉぉぉぉっ!!」キュル…キュル…







    コニー「立体機動装置を直接掴むって、お前バカか!?」


    ジャン「こうするしかねぇだろ!少しでも樹の負担を減らすんだ!お前も手伝え!!」


    コニー「…ちっ、もうどうにでもなれっ!」ガシッ!


    ジャン&コニ「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」






    ムシキング「グ…オ…オ…」グググッ…






    マルコ「持ち直したか!?もう少しだ、いけっ!」


    ジャン「エレン、ミカサ!もうすぐだ、準備しとけ!」


    エレン「言われなくてもわかってる!最後まで頼むぜ!!」


    ミカサ「…削ぐ!」

  134. 150 : : 2013/10/14(月) 15:49:15

    ムシキング「グ…」グググッ…


    ジャン&コニ「開けぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」







    ムシキング「グ…ゥゥゥ…」グググッ…


    マルコ「頼む…!」









    ムシキング「グオォ…」バッ!!!







    マルコ「開いた!今だっ!!」


    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」バッ!!


    ミカサ「…ッ!」バッ!!


    ムシキング「!!!」







    エレ&ミカ「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」シャキン!!







    ズバァァァァァァッ!!!








    ムシキング「ガァァァァァァァァァッ!!!!」








    マルコ「やった、羽を削ぎ落したっ!!!」





    メキメキ・・・バキンッ!!






    ジャン&コニ「うおっ!」ズザザッ!ドォォォンッ!!


    マルコ「樹が折れた!?ジャン、コニー!」










    バサッ!!ガンッッ!!









    ミカサ「あうっ…!!」ドサァッ

  135. 151 : : 2013/10/14(月) 15:53:25

    エレン「おい、ミカサっ!!」スタッ


    マルコ「今度は何だ!?」


    エレン「マルコ!突然甲冑が閉じて、ミカサがぶつかって飛ばされた!!」


    マルコ「なんだって!?急いでそこを離れろ!向こうでもジャンとコニーが、
        前のめりに吹き飛ばされて、動かないんだ!!」


    マルコ「あっちは僕に任せて!エレンはミカサを安全な所へ!!」


    エレン「わかった!」






    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」






    エレン「マズいな…。おいミカサ、大丈夫か?立てるか!?」


    ミカサ「う…エレン…どうやら足を…痛っ!!」ズキッ


    エレン「腫れがひどいな…」


    ミカサ「折れているかも…しれない…。頭もふらついて、すぐには立てそうに…ない…
        完全に私の不注意…ごめんなさい…」


    エレン「謝るのは後だ!ここを離れる!ちょっと揺れるが我慢してくれ」ダキッ


    ミカサ(え?私今エレンに、お姫様抱っこされてる…!
        こんな絶望的な状況なのに…うれしくて仕方ない!!)ポロポロ


    エレン「おい、泣くほど悔しいのはわかるが、後にしてくれ!ほんとにやばいんだ!」ダッ






    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」






    エレン「…っ!!!」


    ミカサ(動け…私の体…!)ググ…










    「お、おーい、バカブトムシ!!こここ、こっち見ろ!!」


    ムシキング「?」

  136. 152 : : 2013/10/14(月) 15:57:43

    エレン「おいおい、なんで戻ってきたんだ、あいつ!」


    カヂ「ば、ばーかばーか!!おしーりぺんぺーん!!」ペンペン


    ミカサ「何を…しているの…!?」







    イツカワ「あなたたち、今のうちに早く!」


    エレン「お前まで!ここは危険だって!」


    イツカワ「今一番危険なのはあなたたちでしょ!カヂがあいつの気を引いている隙に、
         早く逃げてって言ってるの!」


    エレン「…分かった。ありがとう!」ダッ






    カヂ「へ…へいへーい!悔しかったらここまでおいでー」ガクブル








    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」








    カヂ「い…いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」ダダダダダッ!


    エレン「逃げ足速すぎだろあいつ!!」ガビーンッ!


    ミカサ「でも、助かった…。あなたたちには、お礼と、お詫びをしなければ…」


    イツカワ「それは後にして。それより、他に私たちにできることはない?」


    エレン「…お前たちは、ここを離れてくれ」


    イツカワ「でも、それじゃあ…!」


    エレン「…頼みがあるんだ。ここを離れて、この森のどこかにいる、残りの成績上位の
        奴らを呼んできてほしい。オレ達だけじゃ、こいつには勝てそうにない」


    イツカワ「残りの…6人!」


    エレン「そうだ。顔はわかるよな?頼まれてくれるか…?」


    イツカワ「わかった、任せて。ここに連れてくるまで、絶対に死んだらだめだからね」


    エレン「約束する。さあ、行ってくれ!」


    イツカワ「っ!」ダッ!












    エレン「…頼むぞ…」

  137. 153 : : 2013/10/14(月) 16:00:05

    ミカサ「エレン、少し、良くなってきた…。私も、戦おう…」


    エレン「馬鹿言うな!どの道その足じゃ無理だろ!お前はここにいろ!!」


    ミカサ「でも…!」


    エレン「オレ一人じゃどうしようもねぇのはわかってる。イツカワが皆を連れてくるまで、
        無茶なことはしねぇよ」


    ミカサ「…本当に…!?」


    エレン「約束する。だからお前は、休んでろ。たまにはオレにもかっこつけさせてくれ」


    ミカサ「格好つけなくても、エレンはもともと格好いい。とても心配だけど、
        そのエレンに免じて、今回は言う通りにしよう…」


    エレン「…ありがとな」












    エレン「さてと。…っ!マズい!奴が…!!」

  138. 154 : : 2013/10/14(月) 16:01:19

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    マルコ「ジャン、コニー!しっかりして!」ザッ


    ジャン「う…うぅ…」


    コニー「くっそ…痛ぇ…」


    ジャン「いったい何が起きたんだ…?覚えてねぇ…」




    マルコ「立体機動装置を繋いでいた樹が折れて、そのはずみで君たちは前方に引っ張られ、
        正面の樹に激突したんだ」


    ジャン「…あぁ、そういやそんな気がするぜ…」


    マルコ「立てるかい?」


    ジャン「…っ!ちょっとばかし、厳しいかもな…すまん…」


    コニー「俺は左腕が痛ぇんだが…なんかうまく動かせねぇ…」


    マルコ「コニー!折れてるじゃないか!大変だ…」


    コニー「マジかよ…骨が折れると、こんな痛ぇんだな…」


    マルコ「やっぱり二人とも、安静にしてなきゃだめだ。しばらくここで休んでいて」


    ジャン「エレンとミカサは…どうなった?」


    マルコ「羽を斬り落とすのには成功したよ。ただ、樹が折れたせいでワイヤーが緩んで、
        戻された甲冑にミカサが弾き飛ばされて、足を負傷した」


    ジャン「…っ!!」

  139. 155 : : 2013/10/14(月) 16:02:48

    マルコ「エレンは無事だ。戻ってきたカヂとイツカワの機転で、ミカサとともに
        安全な場所に避難している」


    ジャン「くっ…俺がふがいないばかりに、ミカサにケガを…!」


    マルコ「今回のは仕方がないよ。君たちだってケガしてるんだ、不可抗力だよ」


    ジャン「…クソッ!!」






    ズゥゥゥゥゥゥゥゥン!!


    3人「!!」







    マルコ「あいつ、こっちに来る!」


    コニー「このままじゃ、3人ともやべぇぞ…」


    ジャン「マルコ、安全な場所へ逃げろ!!」


    マルコ「君らを置いていけるわけないだろ!!」


    ジャン「ろくに動けねぇ俺らに構ってたら、お前までやられちまうだろ!」


    マルコ「僕がヤツの気を引く。その間に君たちは、這ってでも遠くに行って身を隠すんだ!」


    ジャン「馬鹿言うな!無茶だ、死ぬぞお前!」


    マルコ「無理に戦おうとしなければ、気を引きながら逃げるくらいワケないさ。
        たまには僕だって、みんなの前で格好つけたいからね。許してくれないか?」




    ジャン「この野郎…!ミカサは俺のモノだからな!」


    マルコ「別にミカサは狙ってないし、そもそもジャンのモノでもないし、
        その見込みもないだろ?」


    ジャン「…言ってくれるじゃねぇか。…死ぬなよ!」







    マルコ「」ダッ!

  140. 156 : : 2013/10/14(月) 16:06:21

    マルコ「おーいこっちだ!こっちに来い!」


    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」






    マルコ「さすがに大きいね。高さも奥行きもある分、巨人より大きく見えるかも…?」


    ムシキング「」ズシンズシン






    マルコ「歩くのはそんなに早くないな。これなら、ジャン達から遠ざけた後、
        僕も逃げきれそうだ」


    エレン「マルコ!!」


    マルコ「エレン!!どうしたんだい?ミカサは大丈夫?」


    エレン「ああ、おかげさまでな。あいつがジャン達のほうに行ったときは焦ったけど、
        お前が引き離してくれたんだな」


    マルコ「ああ。とりあえずこの辺までくれば大丈夫そうだね」


    エレン「イツカワたちに、他の奴らを呼んでくるように頼んだ。それまでオレ達は、
        無理な戦闘を避けつつ到着を待とう」


    マルコ「ライナー、ベルトルト、アニ…トップ5がそろい踏みか!
        もしそうなったら、とても頼もしいね!」


    エレン「首席様は戦線離脱だが、問題ないだろう。そろそろ、オレらも…」


    マルコ「わかった。じゃあここで…」








    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」ドシンドシンドシンッ!!


    エレ&マル「!!」

  141. 157 : : 2013/10/14(月) 16:08:31

    エレン「なんだ!?急に速度を上げた!?」


    マルコ「は、速い!!このままでは…マズい!!!」


    エレン「追いつかれるっ…マルコ逃げ…」






    ドゴッ!






    マルコ「…ぐふっ…」ヒュゥゥゥ…






    マルコ「…っ!!」ドサァッ!!


    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」


    エレン「マルコぉぉぉぉぉっ!!」







    エレン「…なんて強烈なタックルだ!あんなに吹き飛ばされちまった…」


    マルコ「…」







    エレン「…よくもマルコを…。許さねぇぇぇぇぇぇぇっ!!」シャキンッ


    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」











    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ガキィンッ!!







    ボキィッ!!







    エレン「…堅ぇ…全然ダメだ…畜生っ!!」カシュッ シャキンッ


    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」ガキンガキンガキンッ!







    ボキボキィッ!!







    エレン「…もう一丁…!!」カシュッ シャキンッ


    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ……」








    シャキンシャキンッ…









    ドゴッ……!


  142. 158 : : 2013/10/14(月) 16:11:55

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ムシキング「…フンッ!」




    エレン(…ダメだ…刃を全部使い切っても…傷一つ付けられなかった…)


    エレン(…ほんとに強烈なタックルだな…体が…動かねぇ…
        オレはここで…死ぬのか…?)





    ミカサ「…エレンっ!!」ズリズリ






    エレン(ミカサっ!?隠れて休んでろって言ったのに、あいつ出てきやがった!
        殺されるぞ!!)







    ジャン「エ、エレン…」ザッ


    コニー「エレ…ン」ザッ







    エレン(ジャン!コニー!あいつらまともに動けねぇはずだろ!?
        足引きずってまで出てくるんじゃねぇよ!!)





    マルコ「…エレン…」







    エレン(マルコ!無理して喋んじゃねぇ!!早くあいつも手当してやらねぇと!!
        畜生っ!!体が動かねぇ…!!)


    エレン(力が…!オレにもっと力があれば!!みんなを死なせない!
        みんなを守れるだけの力があれば…!!)











    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」











    エレン「…クソぉ……何でもいい…オレに…力を……!」
















    …ドクンッ!!


    エレン「!?」

  143. 159 : : 2013/10/14(月) 16:16:11

    エレン「…なんだ、今の…?」






    …ドクンドクンッ!!







    エレン「…まただ!どこから…?」







    …ズズズズズズズズズズ…








    エレン「…オレの…頭の中…!?」


    エレン「…いったい、どうなって…?」







    …ズズズズズズズズズズ…








    エレン「…ああそうだよ、その通りだ。オレは力がほしいと言ったよ!」


    エレン「もう、どうにでもなれ!みんなを守れるなら、それでいい!!
        さっさと戦う力をよこせっ!!!!」







    ミカサ「…エレン?何を…言ってるの…」


    ジャン「あいつ…頭打ったんじゃねぇか…?」


    コニー「言ってる場合じゃねぇ…!早くエレンを助けねぇと!!」


    マルコ「…他のみんなは…まだなのか…!」












    エレン「…こうすりゃ…いいんだな…」ガッ…


    エレン「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」ガリッ!


    一同「!?」









    カッッッッッッ!!!!!!









    ドォォォォォォンッ!!!!!













    一同「!!!!!」

  144. 160 : : 2013/10/14(月) 16:19:18

    ミカサ「…あれは…何…!?」


    ジャン「…ウソだろ…なんでこんなところに…どこから!?」


    コニー「あ…あぁぁ…」


    マルコ「……巨人っ…!?」


    エレン巨人「」ズゥゥゥゥゥゥゥゥン…










    エレン巨人「ウ…オォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」


    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」ズシィィィィィィン











    エレン巨人「ガァァァァァァァァァァッ!!」ズゥゥゥゥゥゥゥン













    ガシッ!ドォォォォォォンッ!!!!

  145. 161 : : 2013/10/14(月) 16:20:10

    ジャン「…マズい!取っ組み合いを始めやがった!ここにいたら、俺らまで巻き込まれる!」


    コニー「マルコ!ミカサ!っ、この距離じゃ間に合わねぇ!!」


    「じっとしてろ!!」ヒュゥゥゥッ!


    ジャン&コニ「!?」ガシッ




    「大事ないようだな、ジャン、コニー。最後の最後で立体機動装置が役に立った。
        だがさすがに、野郎二人を抱えるのは楽じゃないな」


    ジャン&コニ「ライナー!!」


    ライナー「向こうは、全部樹がなぎ倒されてるんだな。急いでここから離れる。
         このまま後方まで飛んでいく!」ヒュゥゥゥッ!


    ジャン「待ってくれ、ミカサとマルコがまだ…!」


    ライナー「それなら問題ない」


    ジャン「!?」










    コニー「あいつは!」


  146. 162 : : 2013/10/14(月) 16:22:16

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    「ひどいケガだね、マルコ。今、安全な場所に連れていくからね」ヒュゥゥゥッ!


    マルコ「…ベル…トルト…」


    ベルトルト「間に合ってよかった。しかし、君たちがみんなやられてしまうとは」


    マルコ「…とんでもない怪物だよ、あれは…」


    ベルトルト「…ミカサのほうも大丈夫みたいだね」チラッ


    マルコ「…!」

  147. 163 : : 2013/10/14(月) 16:22:45

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    「…大丈夫かい?あんたがこんなになるなんて、珍しい事もあるもんだね」ヒュゥゥゥッ!


    ミカサ「…アニ、来てくれたの…」


    アニ「…別にあんたのために来たんじゃない。ただ、森の中で会った子たちが、
       泣いて助けを求めるからさ」


    ミカサ「…カヂ、イツカワ…呼んできてくれたんだ…」


    アニ「…話は後。向こうに飛ぶよ」ヒュゥゥゥッ!


  148. 164 : : 2013/10/14(月) 16:25:20


    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」ズシンズシン


    エレン巨人「ガァァァァァァァァァァッ!!」ドゴォォォォォッ!







    ドゴッ!ガンッ!!バキィィィッ!!!!






    ユミル「…すげぇな。まさに力と力のぶつかり合いだ…」


    クリスタ「なんだか…怖い…!」


    ジャン「…俺は、夢でも見てるのか…?」


    ライナー「あのカブトムシもすげぇが、あの巨人は一体なんだ?」


    ミカサ「…信じられないかもしれないけど、あれは、エレン。

        エレンが突然、巨人に変身してしまった…」

    アルミン「あの巨人がエレン!?そんな馬鹿な…」


    コニー「本当だぜ!俺らの目の前で、突然エレンが巨人になっちまったんだ!」


    ユミル「…信じられねぇけど、信じるよ。いくらバカでも、嘘ならもっとマシなのを
        つくだろうからな」









    アニ「…ライナー、ベルトルト…」ボソッ


    ライナー「…ああ…」ボソッ


    ベルトルト「…こんなことって…」ボソッ


    アニ「…どうするんだい?」ヒソヒソ


    ライナー「…状況が把握できないうちは、ヘタに動けん。とりあえずここは、
         みんなと一緒に動きながら様子を見る」ヒソヒソ


    ベルトルト「…了解だよ…」ヒソヒソ

  149. 165 : : 2013/10/14(月) 16:27:29

    クリスタ「そういえば、サシャの姿が見えないけど…?」


    コニー「…あっ!忘れてた!やべぇ、今奴らが暴れてる辺りに寝かせてた!!」


    ユミル「おいおい、ヘタすりゃ今頃ペチャンコだぞ!どうすんだよ!!」





    「…ご心配には及びませんっ…!」


    コニー「…サシャ!抱きかかえてるのは……カヂ!それにイツカワも!」


    カヂ「怖かったよぉぉぉぉぉぉっ!」ダダダダダダ


    イツカワ「今だけは許すけど、この先カヂが抱く女は私ただ一人…」ダッダッダッ


    ジャン「よくやったお前ら!」


    カヂ「逃げようとしたんだけど、向こうに人影が見えたから連れてきたんだ…
       そしたらいきなり巨人が出てきて、もうダメかと思った…」グスッ ヒック…


    サシャ「…助かりました。2人が来てくれなければ、私は今頃っ…!」


    イツカワ「…ミカサ?これでもまだカヂをヘタレ呼ばわりするの…?」


    ミカサ「…撤回しよう。少なくとも、今だけは…」


    イツカワ「…わかってくれればいい」


    ミカサ「…チッ…!」


    アルミン「ミカサ怖いよ…」

  150. 166 : : 2013/10/14(月) 16:28:58

    ジャン「…それにしても…」






    エレン巨人「オォォォォォォォォォォッ!!!」ドゴッ!!






    バキッ メキィッ!!






    ムシキング「グォォォォォォォォォォッ!!」ゴォォォォォンッ!!









    ズゥゥン!ガラガラガラ…








    ジャン「奴らの戦いが激しくなってきやがった…」


    ライナー「このままだと、この辺も危ないな。もう少し離れよう。サシャ、ミカサ、
         マルコは俺らで運ぶ。コニー、ジャン、お前らはどうする?」


    ジャン「俺は大丈夫だ、もう自力で動けるぜ」


    コニー「俺も。腕は痛ぇけど、大丈夫だ」


    ライナー「そうか。よし、いくぞ!」ダキッ


    サシャ「ライナー、よろしくお願いします…」




    ベルトルト「マルコ、運ぶね」ダキッ


    マルコ「…ありがとう…ベルトルト…」




    アニ「…この貸しは大きいよ、ミカサ」ダキッ


    ミカサ「…あとでかわいいぬいぐるみでも買ってあげよう…」









    ヒュパンッ ヒュパンッ ヒュパンッ…

  151. 167 : : 2013/10/14(月) 16:31:19

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    ジャン「とりあえず、この辺なら大丈夫だろう」


    ライナー「100%安全というわけではないが、とりあえずは……っ!!」


    コニー「おい、あれ!!」







    ムシキング「グオォォォォォォォォッ!!!!」ドシンドシンッ!






    ドッ!!グサァァァッ!!!






    エレン巨人「ウ……ガ…ガァァ……!」







    アルミン「ツノが巨人の体を、貫通した!!」


    ミカサ「エ…エレェェェェェェェェンッ!!!」


    クリスタ「い……いやぁぁぁぁぁぁっっ!!!」


    ユミル「見るなクリスタッ!!」ガバッ!

  152. 168 : : 2013/10/14(月) 16:32:33

    エレン巨人「グ…グオォォ…」ズブブブブ…





    エレン巨人「オ…オォォォォォォォッッッ!!!」バッ!!!


    ムシキング「ゴォォォッ!?」グググ…







    エレン巨人「ウオォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!」ズオォォォォッ!!






    ベルトルト「巨人が角を抜いて…カブトムシごと持ち上げた!!」


    アニ「…なんて力…!」






    エレン巨人「」シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…







    アルミン「傷口が再生してる!?やっぱり、あれも他の巨人と一緒なのか!?」


    エレン巨人「オォォォォォォォォォォッ!!!」ブゥゥゥゥンッ


    ムシキング「ゴ…!?」






    ジャン「まずい、あのまま振り下ろす気だ!!みんな伏せろ!!」


    一同「!!」バッ!!


    エレン巨人「オォォォォォォォォォォッ!!!」ブンッ!!







    ドォォォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!!








    一同「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

  153. 169 : : 2013/10/14(月) 16:34:29

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


    シュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…






    ムシキング「…」


    エレン巨人「フゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ…」







    ジャン「…お前ら…大丈夫か…?」


    ライナー「なんとかな…」


    ベルトルト「ものすごい衝撃だったね…」


    アニ「…ほら、ミカサ、しっかりしな」


    ミカサ「…ありがとう、私は大丈夫…」


    コニー「マルコもサシャも無事みたいだ」


    マルコ「…驚いたね…」


    サシャ「もうエレン…やりすぎですよ…」


    ユミル「クリスタ、ケガはないか?」


    クリスタ「私は大丈夫。……アルミンっ!?」


    アルミン「…うぅ…」





    カヂ「ひいぃぃぃぃぃぃぃっ!!頭から血が…!!」


    イツカワ「…大丈夫、見た目ほど傷は深くない。なにか、布みたいなので血を止めましょう」


    ライナー「よし、アルミンの手当てを頼む。それよりあいつ」


    ベルトルト「うん。カブトムシの角を折っちゃったね…」








    エレン巨人「」ポイッ


    一同「!!」

  154. 170 : : 2013/10/14(月) 16:35:39

    ツノ「」ドォォォォォォンッ!!





    ジャン「あぶねぇぇぇぇぇぇぇっ!!こっち投げんな馬鹿野郎!!」


    エレン巨人「ウォォォォォォォォォォォォォッ!!!」







    ジャン「あの野郎、後で覚えてろよ…!」


    ミカサ「…それより、エレンはちゃんと元に戻れるの?」


    一同「!!」






    コニー「た、確かに、あんなになっちまうなんて普通じゃねぇ!もしかしたら、もう…」


    クリスタ「コニー、やめて!」


    コニー「…っ!すまねぇ…」


    アニ「…大丈夫。きっと戻れるよ…」


    ジャン「…なんか根拠でもあんのか?」


    アニ「…っ!それは…」


    ベルトルト「…アニ」ジッ


    アニ「…ごめん…」


    ジャン「チッ…」








    ライナー「…」


    ユミル「…」
  155. 171 : : 2013/10/14(月) 16:36:56

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



    エレン巨人「グオォォォォォォォォッ!!」ドシィィィン!!


    一同「!!」







    エレン巨人「オォゥッ!!オオゥ!!ウォォォォォッ!!!!」ドガッ! バゴッ!


    ムシキング「オ……オォォォ……」グシャッ!ベキャッ!








    ライナー「あいつ、トドメを…」


    クリスタ「ひっ…!」


    ユミル「目閉じてろ、クリスタ」


    ジャン「なんてパワーだ。あの甲冑が、ベコベコにつぶれてる…」


    アニ「…虫がつぶされるのは、見てて気持ちのいいもんじゃないね…」










    グギャッ!!ベキャッ!!!

  156. 172 : : 2013/10/14(月) 16:39:02

    エレン巨人「フーッ、フーッ…」


    ムシキング(だったもの)「」








    ジャン「…さて、一応討伐完了ってことになるのか…?」


    サシャ「このあと、どうするんですか?」


    コニー「と、とりあえず呼んでみるか。おーい、エレーン!」


    ユミル「おい、馬鹿野郎!!」






    エレン巨人「」ギロッ!






    コニー「お、こっち見たぜ…」


    ライナー「だが、あの眼は…」






    エレン巨人「」ズシンズシン






    ユミル「ヤバいぞ、確実に私らを殺りに来てる眼だ!」


    クリスタ「ウソ、エレン、やめて!!」


    ベルトルト「ここはまずい、みんな逃げろ!!マルコは僕がっ!」ガシッ


    マルコ「…すまない…」


    ジャン「おいおいマジかよ、俺らのことがわかんねぇのか!?」


    ミカサ「エレン!私が分からないの!?私はミカサ、あなたの、家族!!」


    アニ「今のあいつには何言っても無駄だよ!ほら、行くよ!」ガシッ


    ライナー「誰か、アルミンを頼むっ!ほら、サシャっ!」ガシッ


    サシャ「…かたじけないですっ!」


    カヂ「あ、アルミンは俺が運ぶよっ!」ガシッ


    アルミン「…うぅ…」


    イツカワ「…男なら、ノーカウントとしておこう」


    コニー「クソッ、なんで最後の最後でこんな…!」










    エレン巨人「ウォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!!!!」ドシンドシンッ!!

  157. 173 : : 2013/10/14(月) 16:40:41

    ジャン「逃げきれねぇっ!!」







    ライナー「…こうなったら…」グッ…


    ベルトルト「ライナー、ダメだっ!!」


    ライナー「だが、このままでは全員殺される!!」


    ベルトルト「それでも、それだけはダメだっ!!」


    ライナー「…っ!!」


    アニ「…」


    マルコ(いったい何の話を…?)









    「」カサカサッ…








    ユミル「ちょっと待て、前見ろ!ありゃいったい何だ!?」


    ミカサ「黒い物体…?いや、生きてる…!?」


    サシャ「ひょっとして、あれは…!?」ゾゾゾッ…















    「」カサカサカサカサカサッ!!!

  158. 174 : : 2013/10/14(月) 16:41:51

    ~~~~補給キャンプ~~~~



    駐屯兵団「キース教官、ご報告があります!!」


    キース「貴様は駐屯兵団の…何用だ?」


    駐屯兵団「壁外にて昆虫の侵入を阻止していた調査兵団、及び壁上の駐屯兵団の
         迎撃を突破し…」









    駐屯兵団「無数の《巨G》が壁内に侵入いたしましたっっ!!!」


    キース「《巨G》とはいったい何だ!?調査兵団は全滅したのか!?」


    駐屯兵団「いえ、ものすごい数で押し寄せ、討伐の人員が足りず一気に入り込まれました!
         まもなく、この一帯にも押し寄せるかと!!」








    キャアァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!








    キース「どうした!!!」


    キース「これは……う、うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

  159. 175 : : 2013/10/14(月) 16:43:47

    ~~~~森エリア1・ムシキング出現地~~~~


    巨G「」ワラワラワラワラワラワラ…


    巨G「」カサカサカサカサカサッッ…




    クリスタ「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!」


    ユミル「クリスタぁぁぁぁぁぁぁぁ助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!!!!」


    サシャ「ライナー降ろさないでぇぇぇ!天高く掲げてぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」


    ライナー「サイズは1メートルほど、だが…うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


    ベルトルト「密集していて…足の踏み場もない!!ってわあぁぁぁぁっ!!!!」


    コニー「おお、すげぇ大きさだな。ほれ、アニ」ヒョイッ


    アニ「」フラァッ…


    ジャン「アニが失神したぁぁぁぁ!!ミカサ、ミカサぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」


    ミカサ「この世界は、残酷だ…。しかも、美しくない…うぇぇぇぇぇんっ!!!」


    マルコ「ミカサ、気を確かに!!ってうわぁぁぁぁぁ、登ってきたぁぁぁぁっ!!
        ベルトルト、もっと高くぅぅぅぅぅぅ!」


    イツカワ「あははははははっ!!巨Gがこんなにっ!あははははははははっ!!」


    カヂ「イツカワが壊れたぁぁぁぁぁっ!!もう終わりだぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」


    エレン巨人「ガウッ!?ガァァァッ!!!!ガァァァァァァァァァァッ!!」ブンブンッ!!












    ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァッ……












    アルミン「…うぅ…もう…駄目なんだ…この壁内は…もう…」



















    アルミン「無数の巨Gに占領される!!!!!!!」




















    巨G「」カサカサッ!

  160. 176 : : 2013/10/14(月) 16:50:41

    ~ウォール・ローゼ壁上~



    巨G「」カサカサカサカサカサカサカサ…








    ナイル「うわぁぁぁっ!!くるなぁぁぁぁっ!!」ブンブンッ


    ハンネス「司令!このまま奴らの侵入が続けば、壁内人類は滅亡の道しかありませんっ!!
         どうかご指示をっ!!」


    ピクシス「…」


    ハンネス「…司令…?」











    ピクシス「……人類オワタ\(^o^)/」












    ハンネス「そんな、指令!!」


    ハンネス「グスタフ、アンカ、お前らも指令をどうにかしてくれ!!」



    グスタフ「\(^o^)/」


    アンカ「\(^o^)/」


    ハンネス「…」










    巨G「」カサカサカサカサカサッ











    ハンネス「……\(^o^)/」

  161. 177 : : 2013/10/14(月) 16:55:19

    ~森エリア1・ムシキング出現地~



    エレン巨人「\(^o^)/」


    ミカサ「\(^o^)/」


    アルミン「\(^o^)/」


    ライナー「\(^o^)/」


    ベルトルト「\(^o^)/」


    アニ「\(^o^)/」


    ジャン「\(^o^)/」


    サシャ「\(^o^)/」


    マルコ「\(^o^)/」


    コニー「\(^o^)/」


    クリスタ「\(^o^)/」


    ユミル「\(^o^)/」


    カヂ「\(^o^)/」


    イツカワ「\(^o^)/」

  162. 178 : : 2013/10/14(月) 16:56:38

    ~補給キャンプ~



    キース「\(^o^)/」


    訓練兵一同「\(^o^)/」







    ~トロスト区~


    イアン「\(^o^)/」


    リコ「\(^o^)/」


    ミタビ「\(^o^)/」


    キッツ「\(^o^)/」






    ~ウォール・ローゼ壁外~


    エルヴィン「\(^o^)/」


    リヴァイ「\(^o^)/」


    ミケ「\(^o^)/」


    ハンジ「\(^o^)/」


    モブリット「\(^o^)/」


    ネス「\(^o^)/」


    シス「\(^o^)/」


    ナナバ「\(^o^)/」


    ゲルガー「\(^o^)/」


    ペトラ「\(^o^)/」


    オルオ「\(^o^)/」

  163. 179 : : 2013/10/14(月) 16:59:28


    イノウヱ(壁内に大量発生した《進撃の巨G》だったが、その日のうちに突如として一斉に
         壁外へと移動したため、人類は滅亡を免れた)



    イノウヱ(その後、巨大昆虫発生の原因と思われる異常気象に付随した、季節外れの大寒波が
         発生、巨Gはこれを察知して逃亡したと思われる)



    イノウヱ(戦闘を終え、森の中より救出された104期成績上位訓練兵は、
         あまりの精神的ショックにより、森の中での出来事を全て忘れてしまっていた)



    イノウヱ(壁上の駐屯兵団が、カブトムシと戦闘する巨人を見たと証言したが、
         訓練兵たちは誰一人、そのことを覚えていなかった…)



    イノウヱ(今回の作戦で、我々は数名の仲間を失った)



    イノウヱ(この教訓を糧に、我々はもっと強くならなければならないと改めて痛感させられた。
         これから訪れる、来るべき戦いの日に備えて…)







    イノウヱ「…以上、マリーナ・イノウヱがお送りしましたっ☆」






    完……いや、続く……かも?

  164. 180 : : 2013/10/14(月) 17:03:27

    以上で、本エピソードは終了です。

    もう少しスパッと終わるつもりでしたが、思いのほか長くなってしまいました。

    実はこのエピソードには、続きがあります。

    この話と同じ時間軸で、壁上、壁外にて昆虫と戦う
    「調査兵団&駐屯兵団」編、

    さらに巨大昆虫発生の原因と、昆虫の出所に迫る
    「謎解明」編の2つが構想にあります。


    ただ、今作品だけでも相当疲れてしまったので、書くかどうかは
    「どうすっかなー?」状態です。


    ご要望が多ければ時間を見つけて書こうと思いますが、
    そうでなければお蔵入りとします。


    最後に、皆さんの貴重な割いて読んでいただき、ありがとうございました!


  165. 181 : : 2013/10/14(月) 19:07:26
    乙!また、見たい!
  166. 182 : : 2013/10/14(月) 19:08:04
    うん!見たいぜ☆
  167. 183 : : 2013/10/14(月) 19:08:09
    モブ訓練兵のネーミングで少しフフっとなった
    バンジー訓練兵て誰だと思ったらサシャに左足グサっとやられたアレか
  168. 184 : : 2013/10/14(月) 19:28:01
    面白かった‼︎
    vsハリガネ達後のフランツの()内の台詞で悲しくなった…
  169. 185 : : 2013/10/14(月) 19:38:36

    >>181 ありがとうございます!!では、書こうと思います!

    >>182 ありがとうございます!!もう数日お待ちください!

    >>183 彼を本編に出すのを、思いっきり忘れてました!
        彼もそれなりに活躍したことにしといてください<m(__)m>

    >>184 フランツのセリフは、最初のほうから構想にありました。
        ちょっと切ないですね


    というか、ツイッター配信こんなに早いんですね。
    焦りました(;^ω^)

    自分としては完全に書かない気でいたので、驚きましたが、
    とりあえず次回作に着手したいと思います。

    現時点の謎としては

    ・壁外で降った雨と昆虫巨大化の因果関係

    ・昆虫の発生源


    軽い疑問としては

    ・なぜ壁上にナイルがいるか

    ・壁外にオルオとペトラがいたけど、グンタとエルドがいない


    という感じですね。

    ちなみに、舞台となった森は、トロスト区とクロルバ区の中間地点あたりという設定です。

    昆虫は、南東の方向からやってきました。

  170. 186 : : 2013/10/14(月) 19:51:27
    お も し ろ い ‼︎‼︎
    次も期待大‼︎
  171. 187 : : 2013/10/14(月) 21:54:06
    乙です!
    激ワロスwww
  172. 188 : : 2013/10/14(月) 21:56:21
    期待!
  173. 189 : : 2013/10/14(月) 22:30:26
    乙です‼
    読んでてすごい楽しかった
    これからも頑張れ〜
  174. 190 : : 2013/10/14(月) 22:42:10

    >>186 只今、次回作を鋭意製作中です!

    >>187 笑っていただけたのなら幸いです!

    >>189 楽しんでいただけて、なによりですっ!
  175. 191 : : 2013/10/14(月) 22:44:41

    巨G大量発生で記憶喪失、というオチは、最初に考えました。

    なので誰が巨人化しようが、もう何でもアリでしたね(笑)


    原作につながるように設定しましたが、次回作以降で
    相違点とかが出てくるので、結局パラレルになると思います。

  176. 192 : : 2013/10/14(月) 23:04:23

    ~~~~~~~~

    パァンッ!!!





    コニー「…サシャ…お前……」ガタガタ…




    サシャ「コニー…私が普段からなぜ《パァン》と言ってるか、わかりますか…?」⊃拳銃




    コニー「…サシャ、やめてくれ!!それはダメだ…!!」




    サシャ「…さようなら…」






    パァンッ!!!!!!




    ~~~~~~~~


    …なんか思いついたんでここに置いときます。
    需要があったら使ってください(笑)
  177. 193 : : 2013/10/15(火) 02:01:09
    ≫192
    唐突に発せられたカミングアウト。
    予想外の拳銃…‼︎
    特に理由のなさそうな銃撃がコニーを襲う‼︎
  178. 194 : : 2013/10/16(水) 16:23:12

    >>193 ナイスなツッコミありがとうございます!!



    次回作についてのご連絡です。

    現在、5割ほどの完成度となっております。

    タイトルは確定ではありませんが

    調査兵団「とびだす!こんちゅうの森2!!~ちゅうとん兵団といっしょwithナイル~」
    の予定です。

    スレを立てたらここにリンクを張りますので、もうしばらくお待ちください<m(__)m>
  179. 195 : : 2013/10/16(水) 19:03:22
    おまけ
    今後の展開に少々かかわってきます


    ~昆虫討伐作戦より数日前・女子寮~


    サシャ「あ、今日もついてますよ。まったく、お洗濯の意味がないですよ」


    クリスタ「ほんとだ、今日は大丈夫だと思って干したんだけどなー」


    ミカサ「訓練の最中から、突然風が強くなった。ここ最近は、ほとんど毎日洗濯物が砂だらけ」


    ユミル「ちぇっ、結局今日もやり直して、部屋干しかよ。まったく、迷惑な風だなぁ」


    サシャ「しかも、南からの強風なんて珍しいですよね。なんか壁外では、変な気象状態みたいですし」


    クリスタ「南ってことは、巨人と何か関係があるのかな?」


    ユミル「いや……ねぇんじゃないかな…たぶん…」


    クリスタ「?」







    アニ「どう、今日の洗濯物は?」


    ミカサ「アニ。今日もダメ、アニのパーカーも、帽子のところに砂が溜まってしまった」


    アニ「ひどいもんだね。これは部屋干しだとなかなか乾かないし、生乾きの嫌な臭いが
       消えないからね」


    ユミル「まったく、どうにかならんもんかねぇ」


    クリスタ「それに、最近少し肌寒いみたい」


    アニ「それも困ったもんだよ。私は寒いのは苦手だから、冬物を出したいのに、
       洗濯もろくにできやしない」


    サシャ「冬物は生地が厚手ですからねぇ。砂と寒さ、新手のループコンボですよ、これは」

  180. 196 : : 2013/10/16(水) 19:05:27

    ミカサ「そういえば最近、壁外で大きな虫が目撃されたと噂になっているらしい」


    クリスタ「あ、それ私も聞いた。巨人よりも大きな虫が飛んでたのを見たって」


    アニ「…気持ち悪いね…」


    ユミル「ほんとにそんなのいるのかよ?夢でも見たんじゃねぇのか、それ」


    サシャ「あれ?大きな虫なら、今朝コニーが持ってましたよ?」


    4人「!?」






    サシャ「クリスタが言うほどの大きさではありませんでしたが、皆に見せびらかしてました」


    ユミル「おいおい、そりゃマジかよ…」


    アニ「…しばらくはコニーに近付かないことにするよ…」


    ミカサ「壁外だけではなく、壁内にも大きな虫が発生している…?」


    サシャ「どうなんでしょうね?ただ、その虫、ちょっと妙なんですよね…」


    クリスタ「妙って?」











    サシャ「ええ、その姿は……」

  181. 197 : : 2013/10/16(水) 19:08:39

    ~男子寮~



    コニー「見ろ!超巨大クワガタだ!!」⊃クワガタ


    エレン「で……でけぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」


    ライナー「ああ、確かにでかい。でかいが…」


    ジャン「なんだこいつは…」


    アルミン「胴体は普通のクワガタのサイズだけど…」


    ベルトルト「ハサミだけが、異常に大きい…」


    マルコ「30センチくらいありそうだね、このハサミ」







    ハサミでっかち「シャコシャコ」






    ジャン「なんだって、こんなヘンテコなことになったんだ?」


    アルミン「こんなの、図鑑や研究資料でも見たことないよ」


    ベルトルト「壁外で大きな虫が見つかったって聞いたけど、それと関係があるのかな?」


    ライナー「だが、それはもっと大きいと聞いたぞ?巨人を超えるサイズだとか…」


    エレン「つまり壁外には、これよりでかいのがいるってのか!?よし、オレは調査兵団に入るっ!!!」


    エレン「そして、捕獲してやる!巨大昆虫を、一匹残らず!!!!」






    アルミン「無理だよエレン…。というか、君はそんな理由で調査兵団を目指すのかい…?」


    マルコ「この虫も、やはり例の巨大昆虫と無関係とは思えないね」


    ベルトルト「最近肌寒いというのに、昆虫が活動してるもの不思議だ」


    コニー「おいおい、こいつがほしいからって、嫉妬はよくねぇぜ?」


    ジャン「してねぇよ!つか、いらねぇし、そんなハサミでっかち」






    ハサミでっかち「ジャキンッ!!」イラッ






    ジャン「いでっ!!いででででで!!やめろ、離せコラ!!鼻がもげるっ!!」


    一同(鼻クワガタ…)ププッ




    コニー「おい、そんな汚ねぇところを挟んじゃだめだぞ?あっちで俺と遊ぼうぜ」ヒョイッ


    ジャン「だぁ…助かった…」







    ドンッ!!







    キース「貴様ら!騒がしいぞ!何事だ!?」


    一同「きょ…!教官っ!!」

  182. 198 : : 2013/10/16(水) 19:15:10

    キース「…スプリンガー、貴様が右手に持っているのは何だ」


    コニー「え?右…右……右手には、何も持っておりませんっ!!」


    キース「そっちは左手だ馬鹿者め!!いい加減、左右くらい覚えんかっ!!」


    コニー「あっ、こっちか。巨大クワガタでありますっ!!」





    キース「…どこで拾った…?」


    コニー「営庭の隅で発見いたしました!!」


    キース(不思議な形態をしているが、間違いなく、巨大昆虫だな。すでに壁内でも
        発生しているということなのか…?)






    キース「そのクワガタは預からせてもらう。貴様らは、午後の訓練に備えておけ」


    コニー「えぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」


    キース「黙って従え、スプリンガー」ヒョイッ ⊃クワガタ


    コニー「…グスン…」











    キース(こいつも、昆虫巨大化現象と無関係ではあるまい。ハンジあたりに、調査を依頼してみるか…)

  183. 201 : : 2013/10/17(木) 18:57:25

    さて、次回作の制作がだいぶ難航しているので、もうひとつおまけです。
    次回作以降の中身にかかわってきます。

    「おまけ書いてるヒマがあったら、さっさと次回作書けよ!」
    と思われている方、まったくもってその通りでございます(;´・ω・)

    とりあえずクライマックスのほうはできているので、あとは中盤を構成して…という感じです。


    さて、今度のおまけはハンジさんの過去に少々触れます。
    ちなみにねつ造100%ですのであしからず。









    ~2か月前・ウォール・ローゼ東部の開拓地の村~


    ハンジ「やあ、ゴンじいさん、久しぶり」


    ゴン「おお、ハンジか、珍しいな。どうかしたのか?」


    ハンジ「いや、ちょっと内地に用があって、その帰りに寄ったんだ」


    ゴン「そうかそうか。ほら、座って茶でも飲んでいけ」


    ハンジ「ほんじゃ、お言葉に甘えて♪」







    ゴン「懐かしいのう。お前が訓練兵になる前、マリア領のわしらの村にやってきたのが、昨日のことのようじゃ」


    ハンジ「ははは、やめてよ。もう十年以上も前の話じゃない。開拓地の村って、ろくでもないような
        イメージだったけど、ゴンじいさんの村は、何かと楽しかったなぁ」


    ゴン「まぁ、辛いなりにも、それなりに楽しみの一つや二つはあるんじゃよ」


    ハンジ「…ほんと、懐かしいなぁ…」







    ゴン「あの悪ガキが、まさか調査兵団の分隊長とはな。世も末じゃな。
       噂はかねがね聞いておるぞ。マッドサイエンティストだの、人類の奇行種だの…」


    ハンジ「あながち、間違っちゃいないよ。巨人に限らず、いろんな研究が楽しくて仕方ないんだ」


    ゴン「どうじゃ?そろそろ、うちでまた畑を耕すのは?規則正しい生活もできて、健康にもいいぞ?」


    ハンジ「まだまだそんな余裕はないなぁ。早く巨人から、ウォール・マリアを奪還しないとね」




    ゴン「…マリア、か。帰りたいのぉ、わしらの村に…。お前さんとの思い出も詰まっとるしなぁ…」


    ハンジ「私も、ゴンじいさんたちと過ごした村に、もう一度行ってみたいな」


    ゴン「…」

  184. 202 : : 2013/10/17(木) 19:00:17

    ハンジ「…ごめんね…」


    ゴン「何がじゃ?」






    ハンジ「…早く、取り返してあげたいんだけど…」


    ゴン「気にするな。お前一人のせいではなかろう」


    ハンジ「せめて、ゴンじいさんが生きてる間に、あの村をもう一度…」


    ゴン「そうじゃなぁ…」


    ハンジ「…」








    ゴン「お前には話したことがあったかのう…」


    ハンジ「何を?」


    ゴン「あの村の成り立ちを…じゃ。」


    ハンジ「いや、知らないなぁ」


    ゴン「あの村は50年前、まだ兵士だったころのワシが中心となって、作り上げたんじゃ」


    ハンジ「え、なにそれ、初耳」






    ゴン「当時、あの場所の土はとても痩せていて、農作物なんか
       とても育てられんような土地じゃった」


    ハンジ「そうだったの?でも、私がいたころは、全然そんなんじゃなかったよね?
        むしろ、かなり地質はよかったじゃない」


    ゴン「ああ、実はな、ウォール・ローゼのとある場所に、すごく良い土のある森があったんじゃ。
       そこから何か月もかけて土を運び、村の畑などに使わせてもらったんじゃ」


    ハンジ「ひぇぇ、そんなことがあったの!?」


    ゴン「その森の場所がイマイチ思い出せんのじゃがなぁ…。この村にも、その土を持ってきたいと
       思ってたんじゃがなぁ…」


    ハンジ「…よく見ると、土がだいぶ乾いてるね。作物も、なんか元気がなさそう…」


    ゴン「今年は、雨が少ないからのう。あの土は適度に湿り気があって、多少雨が降らんでも
       大丈夫だったんじゃが…」









    ハンジ(雨、か。確かに、最近降ってないかも…)











    ハンジ(それにしても、ゴンじいさんのこんな顔、見たくなかったなぁ。せめて、
        何か力になってあげられたら…)

  185. 203 : : 2013/10/18(金) 14:17:39

    お待たせしました!

    調査兵団「とびだす!こんちゅうの森2!!~ちゅうとん兵団といっしょ with ナイル~」 
    http://www.ssnote.net/archives/1232

    をたてました!!


    最終チェックの後、投下を開始しますので、今しばらくお待ちください。
  186. 204 : : 2013/10/28(月) 23:56:32
    乙 オモシカッタデス(((o(*゚▽゚*)o)))
  187. 205 : : 2013/10/31(木) 22:24:25
    支援遅れたよ〜Σ(・□・;)
    それとエレンと結婚しました!
  188. 206 : : 2013/11/06(水) 20:56:55

    >>204 気付くの送れてごめんなさい
        楽しんでいただけてよかったです♪

    >>205 遅くなって済みませんっ
        幸せな家庭を築いてください(笑)
  189. 207 : : 2014/03/23(日) 19:01:49
    乙です!
  190. 208 : : 2015/08/25(火) 16:32:24
    面白かったです!
  191. 209 : : 2015/12/12(土) 02:29:17
    乙です
    コシギン・チャックwww
    橋詰さんの名前つかってハツヅメとかやと思ってたのにwwww
  192. 210 : : 2020/10/06(火) 09:19:04
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

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harumav2

神宮の燕³

@harumav2

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