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エルヴィン「世界の果てまでいって」ハンジ「よし!!」リヴァイ「《温泉同好会》」リヴァイ ハンジ

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  1. 1 : : 2014/02/12(水) 00:33:52
    エルヴィン「世界の果てまでいってよし」の番外編です
    先に本編を読んでいただいた方が分かりやすいと思います♪
    オールキャラ出演します
  2. 2 : : 2014/02/12(水) 00:35:31
    今日も調査兵団団長室は騒がしい

    ハンジ「さあ、今週もこの時間がやってまいりました!!肉削ぎ駆逐バラエティ、世界の果てまでいって~」
    エルヴィン「よし!!」

    リヴァイ「どうでもいいが、番組の題名変わってねぇか」
    眉を潜めるリヴァイ

    ハンジ「さて、今日は特別編だよ!!」
    エルヴィン「日頃頑張っている調査兵団の諸君を、体と心を癒す場所に連れて行ってやろうと思う」

    リヴァイ「華麗にスルーかよ…」

    ハンジ「新コーナーは、いってよし温泉同好会!!」

    エルヴィン「温泉、諸君は行ったことがあるか?私はまだない!!だから、非常に興味がある!!」
    凄くいい声で叫ぶエルヴィン

    リヴァイ「エルヴィンが興味があるのは…これだろ」
    リヴァイはエルヴィンの執務机の上にあった一枚の紙を指先で弄ぶ

    リヴァイ「なになに…《ウォールローゼ北部混浴露天風呂マップ》だとよ」

    エルヴィン「ギクッ…」

    ハンジ「このエロヴィンがっ!!私らは何を調査する兵団なんだよっ!!」

    リヴァイ「だから、ナニを…だろ…?エルヴィンが団長やってる限り」

    エルヴィン「まるで俺が変態みたいな言い方はやめろ…」

    ハンジ「なんてことだ…私が信じたエルヴィンがナニのために調査兵団の団長をしているなんて…」

    エルヴィン「人聞きが悪いぞ。俺は自らの知的探求心に基づいて行動しているだけだ」

    リヴァイ「…救いようがねぇな…」

    ハンジ「エルヴィンの知的探求心は巨人から混浴露天風呂まで幅広いね…」

    というわけで、混浴かどうかは不明だが、北部にある温泉に行くことになった
  3. 3 : : 2014/02/12(水) 00:37:11
    調査兵団本部施設内の広場に集められた兵士達

    ハンジ「兵士達!壇上正面へ、倣え!!」

    ハンジの声で集まった皆が壇上正面に並ぶ
    まるで新兵勧誘式の様だ

    アルミン「何だろう、この緊急の招集…調査兵だけじゃなくて、ちらほら他の兵団の人も見えるよ…」

    ミカサ「団長の事、また何か凄い作戦でも思い付いた…はず」

    エレン「わくわく!!」
    皆、緊急の招集に緊張と興奮を隠せないでいた

    ざわざわとした雰囲気が一辺…
    団長が壇上に現れた

    エルヴィン「私は調査兵団団長エルヴィン・スミスだ」
    朗々たる声が響き渡る

    一同「(知ってる)」

    エルヴィン「調査兵団の活動方針を王に託された立場にある」

    一同「(……)」

    エルヴィン「今日私から諸君らに話すのは、他でもない…」

    アルミン「(なんだなんだ、団長は一体何をしようとしているんだ!?)」

    エルヴィン「…皆で北部の温泉を調査したく、集まってもらった」

    ざわざわ…
    辺りからそれぞれの思いが言葉をついて流れ出す

    ジャン「温泉だとよ!ヒャッホー!!」

    サシャ「美味しい物ありますかね!?」

    コニー「うぉ~一回行ってみたかったんだよな!!」

    クリスタ「皆で温泉楽しそう♪」

  4. 4 : : 2014/02/12(水) 00:37:54
    エルヴィン「で、今回だが、兵団の垣根を越えて集まってもらった。人類は今こそ一つになるべきだからだ」

    アルミン「(なるほど、各兵団との親睦を深めるためなんだな!!懐の広い団長らしい!!)」

    エルヴィン「今回は即席で、臨時作戦班を構成した。皆班で協力し、温泉を探し、満喫してもらいたい。では今から班を発表する」

    班だってよ~どきどきするなあ!!学校みたいだなあ!!など、数々の声が興奮気味に漏れ聞こえる

    エルヴィン「ではまずはリヴァイ班。ハンジ、モブリット」

    リヴァイ「おいまてエルヴィン…てめぇなんのつもりだ…」
    ハンジ「どういうつもりだよ!!エルヴィン!!」

    壇上に立つエルヴィンに、舞台袖から現れてつめよる二人

    モブリット「ガクガク…」
    舞台袖で震えるモブリット

    エルヴィン「異論は認めん。ただ三角関係が面白そうだから決めた」
    ハンジ「あほかぁ!!」
    リヴァイ「エルヴィンてめぇ!!」
    二人の悲鳴が広場に響き渡った
  5. 5 : : 2014/02/12(水) 00:38:41
    エルヴィン「さて、次はエレン班、ミカサ、ジャン、コニー」

    ミカサ「エレンと同じ…さすが団長話がわかる」
    ジャン「ミカサと風呂風呂風呂…」
    ミカサ「うるさいジャン、ドスッ」
    ジャン「ぐふぅ」

    エルヴィン「次はピクシス班。ナイル、マルロ」

    ざわざわ…ピクシス司令も行くのか!?
    ナイルって憲兵団の師団長だよな…
    マルロって誰だ…
    様々な思惑渦巻く広場

    エルヴィン「最後、団長特別作戦班通称エルヴィン班。クリスタ、サシャ、ヒッチ、リコ、アンカ、アルミン。以上だ」

    リヴァイ「ちょっとまて!!可笑しいだろ!?なんでてめぇの班だけ女だらけなんだ!?」

    エルヴィン「皆の戦闘能力などを踏まえて決めただけだが…」
    困ったように首を傾げる団長
    ハンジ「私とミカサはなんなんだ!?」
    アルミン「僕は男…」
  6. 6 : : 2014/02/12(水) 00:39:08
    アルミン「団長!!質問があります!!」
    エルヴィン「なんだ、アルミン」
    アルミン「戦闘能力からすれば、リヴァイ班…ハンジ、モブリット組が強すぎではありませんか!?」

    周りから賛同の声が広がる

    ハンジ「そ、そうだよ!!私たちは鬼畜だよ!!鬼畜的な強さ!!だから組を分けて!」

    モブリット「精神的に辛いので辞退したいです…」

    エルヴィン「何を言ってるんだモブリット!!君はハンジを好きなんだろう。リヴァイに取られかけてるからチャンスを与えてやっているというのに!!」
    いつものいい声で壇上から叫ぶエルヴィン

    モブリット「ひぃ!!」
    リヴァイ「エルヴィンてめぇばかか…」
    ハンジ「公開処刑じゃないかぁぁ!!」

    ザワザワ…ハンジ分隊長を二人で取り合いしてんだな…
    ザワザワ…物好きな…
    ザワザワ…どっちが勝つかな…
    ザワザワ…そりゃリヴァイ兵長だろ
    ザワザワ…モブリットさんは優しいからな…私ならモブリットさんかな…

    リヴァイ「噂すんなぁ!!」
    人類最強の悲鳴が広場に轟いた

  7. 7 : : 2014/02/12(水) 00:39:42
    アルミン「「(だ、駄目だ!!団長の考えが読めない!!)」

    ハンジ「リヴァイ、これはやばい、エルヴィンを回収しなきゃ」

    リヴァイ「ああ、そうだな」
    と言うが早いか、エルヴィンにヘッドロックをかけ、舞台袖に引きずっていった

    ハンジ「いやあ!!エルヴィンが少々旅行ぼけしてるみたいで!!皆少し待ってね!!」
    舞台に残ってフォローを入れるハンジ

    ヒッチ「あのぉ~質問なんですけど~」
    ハンジ「何かな?憲兵団のヒッチ君」
    ヒッチ「ハンジ分隊長と、リヴァイ兵士長ってできてるんでしょ?何処までヤッたんですかぁ。詳しく知りたいです~ねぇ皆」

    ヒッチの問いに青ざめるハンジと、怖いもの見たさで頷く兵士達

    ハンジ「君、少し黙って…公衆の面前なんだからさ…」

    ヒッチ「え~公衆の面前で言えない事ヤッたって感じですかぁ?」

    ハンジ「ぎゃー!!」
    ハンジ、逃げるように舞台袖に駆け込んだ

    ざわめきが、止まらない…

  8. 8 : : 2014/02/12(水) 00:40:15
    ヒッチ「あはは、からかったらおもしろ~い!!」
    マルロ「おいヒッチ、一応上官なんだから口の聞き方に気を付けろ」

    ヒッチ「マルロも詳しく知りたい癖に~」
    マルロ「う、うるさい!!」

    ナイル「…はぁ」
    部下の態度に、ため息しか出ないナイル師団長

    すると、壇上にまたもやエルヴィン団長が姿を現した
    少しよろめきながらも、話をし始める
    エルヴィン「すまない皆、待たせたな。いろいろ苦情がきているとの報告なので、再度班を組み直した。メンバーも増えた。以降は変更はしないからそのつもりで」

    一同「はいっ!!」

    エルヴィン「ではまずはリヴァイ班。副長ハンジ、モブリット」
    リヴァイ「おい!!変わってねぇだろうが!!」
    モブリット「終わった…」

    エルヴィン「エレン班。副長ハンネス、ミカサ、コニー、サシャ、ジャン」
    ハンネス「エルヴィンめ、俺を忘れるとはいい度胸だ!」
    ミカサ「エレンと一緒。エルヴィン団長ばんざい」
    サシャ「楽しみです!」

    エルヴィン「ピクシス班。参謀アンカ、マルロ、クリスタ」
    ピクシス司令「よろしく頼むぞ、若いの」
    マルロ「はっ!!なんでも申し付け下さい!!」

    エルヴィン「エルヴィン班。副長ナイル、リコ、アルミン、ヒッチ」

    リコ「団長二人に挟まれて、場違い感半端ないんだけど…」
    アルミン「リコさん、ヒッチさん、よろしくお願いします!!」
    ナイル「なんで俺がエルヴィンの班なんだ!!俺が班長ならまだ許せるが!」
    ヒッチ「エルヴィン団長いい男だから、ラッキー」
  9. 9 : : 2014/02/12(水) 00:40:54
    エルヴィン「さて、いろいろ不満はあるかもしれんが、班の中で協力して温泉探しにチャレンジしてもらいたい」

    ナイル「俺が班長で貴様が副長じゃないとやらんぞ!!」

    エルヴィン「で、ただ温泉に楽しく入るだけではつまらないので、少々趣向をこらしたレクリエーションを、各温泉地で用意している」

    ナイル「無視するな!!」

    エルヴィン「レクリエーションの内容自体は着いてからのお・た・の・し・みという事でよろしく」

    ナイル「気持ち悪いいいかたすんな!!」

    エルヴィン「…がやが煩いが気にしないでおこう。この旅では、立体起動装置の着用、使用を許可する。スナップブレードは巨人が万が一出現したときだけ、使用を許可する。では、地図を配ろう…ハンジ…は倒れているからモブリット、頼む」

    モブリットが各班の班長に地図を配る

    エルヴィン「北までの行き方は各自自由だ。ちなみに温泉はひとつにつき、1グループしか入れない。後からきたチームは他を探さねばならん」

    エルヴィン「沢山の温泉に入れたチームには褒美をあたえる。頑張りたまえ」

    アルミン「団長!!褒美ってなんですか!?」

    エルヴィン「ザックレー総統に掛け合っている。詳しくは秘密だ」

  10. 10 : : 2014/02/12(水) 00:41:26
    エレン「よし!!やってやる!!絶対温泉を駆逐してやる!!」
    エレン班「おー!!」
    なかなか気合いの入った班である

    リヴァイ「…おいハンジ、いい加減諦めて目を覚ませ。モブリット、なんとかしろよ、白目むいてて気持ちわりぃ…」
    モブリット「貴方が抱いた女でしょうがぁぁ!!」
    …なかなか三角関係な班である

    ピクシス「さて、やるかのぉ。立体起動なんぞ久々じゃ」
    アンカ「司令、足引っ張らないで下さいよ!?」
    マルロ「司令の補佐は自分がやります!!」
    アンカ「変わってあげるわよ!!」
    クリスタ「皆さんで協力しましょうね♪」
    なかなか読めない班である

    エルヴィン「アルミン、力はともかく、ブレーンではうちのチームが断トツだ。知恵を駆使して乗り切ろう」
    アルミン「はい!!団長!!」
    ヒッチ「リコさんて眼鏡とったら美人かなあ、見せてくださいよ~」
    リコ「眼鏡かけてたらブサイクみたいな言い方をするな!」
    ナイル「副長なんぞいやだ…」
    なかなか頭脳派な班である

  11. 11 : : 2014/02/12(水) 00:42:03
    エルヴィン「各班それぞれ知恵と勇気を振り絞って頑張ろう!!ではスタート!!」

    エルヴィンの号令と共に、全員が一斉に動き出した

    トロスト区から、西へ東へ
    長い旅が始まろうとしていた


    《リヴァイ班》
    リヴァイ「やっと起きやがったかクソメガネ。他の班はもう出立しちまったぞ」

    ハンジ「リヴァイひどーい!乙女を起こすのにドロップキックはないだろ!?顔にアザが出来ちゃうじゃないか!!」
    顔をモブリットに冷やしてもらいながら言うハンジ

    モブリット「大丈夫ですか、ハンジさん。しかしあのハンジさんを一発で起こせるとは、さすがですリヴァイ兵長。いつも起こすのに苦労しているので…」

    リヴァイ「いつもどうやって起こすんだ。俺にはドロップキックか、エルボーか、首しめるか、鼻と口を塞ぐくらいしか思い付かねぇ」

    ハンジ「私を毎朝殺す気か!!リヴァイ!!」

    モブリット「毎朝ご自分で起きればいいんですよ、ハンジさん」
    リヴァイ「あぁ、その通りだ」

    ハンジ「優しい王子さまのキッスで目覚めてぇぇ!!」

    リヴァイ「他を当たれ。クソメガネ」
    モブリット「き、き、キスですかぁぁ!?し、仕方ないなあ…では毎朝そうしますね?」
    リヴァイ「すんな!!モブリット!!」

    相変わらずの三角関係である


  12. 12 : : 2014/02/12(水) 00:42:31
    《エレン班》
    ハンネス「ちびどもの遠足に付き合うのもたまにはいいだろ。皆準備は出来たか!?」

    エレン「出来たぜ!!ハンネスのおっさん!!」

    ミカサ「エレン…歯磨き持った?下着は沢山持った?ハンカチティッシュ、上靴、体操服、赤白帽子…」
    エレン「俺は幼稚園児じゃねぇぞ!!ミカサ!!子ども扱いすんな!!」
    ミカサ「エレンはいつまでもかわいい…ポッ」

    ジャン「俺もミカサに子ども扱いされてぇぇ!!羨ましい!!」

    サシャ「ジャン、まあまあこれでも食べて落ち着いて下さいよ」
    サシャは特大リュックからパァンを取り出した

    ジャン「サシャ…お前荷物すげぇな…」
    サシャ「ふぉうれすかぁ!?(そうですか?)」
    コニー「調査兵団の食糧庫からありったけのパンを盗んで…いや借りてきたぜ!!」

    ジャン「…後でエルヴィン団長にシバかれるぞ…お前ら…」

    サシャ「班の連帯責任ですから、皆さんで耐えましょう!!」
    コニー「おー!!」
    ジャン「あほか!!返してこい!!ばか野郎!!」

    ハンネス「…前途多難だな…」
    ハンネスは頭を抱えた
  13. 13 : : 2014/02/12(水) 00:43:17
    《ピクシス班》
    アンカ「じゃあ、旅の間はマルロが副官ね?頼んだわよ」

    マルロ「はいっ!!お任せ下さい!」

    ピクシス「出来たらもう一人の美少女の方を副官にしたいのぉ…たまには美少女を侍らせたいのぉ」

    クリスタ「私が美少女なんて、そんな…恥ずかしいです…」
    頬を赤く染めるクリスタ

    アンカ「司令…?あなたかいつも侍らせてる私は何なんですか!?」
    何処からか出してきたスリッパで司令の頭をはたくアンカ

    ピクシス「アンカ、すまんすまん、毛根が死ぬから勘弁してくれ…」
    アンカ「もう死んでますからご安心を」
    バシッ!!

    クリスタ「アンカさん、司令の頭をそんな風にしては可哀想です…」

    マルロ「私は懸命に勤めますので!!どうかよろしくお願いいたします!!ピクシス司令!!」

    ピクシス「この男は真面目じゃのお…ちいと遊びを覚えさせんとな…」
    アンカに頭をシバかれながら、不敵な笑みを浮かべるピクシスであった
  14. 14 : : 2014/02/12(水) 00:43:45
    《エルヴィン班》
    地図を広げ、皆で取り囲んで会議中のエルヴィン班

    エルヴィン「どのルートから北に入るかだが…意見はあるか?」

    アルミン「最短距離は、エルミハ区経由で王都をつっきるルートですが、さすがに王都は通行出来ませんよね?」

    リコ「王都に入るには、かなり厳重なセキュリティを突破しなければいけない。私は王都に入る許可は得られないと思います」

    エルヴィン「ナイル副長、何か意見はあるか?」

    ナイル「フン!誰が誰の副長だ!!返事なんか死んでもしないぞ!!」

    エルヴィン「ナイル副長、この人事はザックレー総統に許可をもらった正式なものなのだよ。私の事もエルヴィン班長と呼ぶようにな、ははは」

    ナイル「死んでも呼ぶか!!ばか野郎!!」

    ヒッチ「あのぉ~エルヴィン班長~」
    エルヴィンの後ろから手を回して、その背中に自分の体を預けるヒッチ
    エルヴィンの耳もとでささやくように言葉を発した

    エルヴィン「なんだね、ヒッチ」
    ヒッチ「私の家が王都にあるんで~お友だちって事で入れちゃいますよ~」

    エルヴィン「よし、それで行こう」
    アルミン「ヒッチさんすごい!!」
    リコ「ヒッチとお友だち…」
    ヒッチ「班長~後でご褒美下さいね?」
    ナイル「ヒッチ!くっつきすぎだ!!離れろ!!」
    エルヴィン「ご褒美は考えておこう」
    ナイル「考えんな!!エルヴィン!!」

  15. 15 : : 2014/02/12(水) 00:44:20
    トロスト区を出立し、温泉に向かって走り出した一行

    《リヴァイ班》
    トロスト区から北西方向のヤルケル区に最短距離で馬で移動中

    リヴァイ「おい、俺は遊びでもなんでも負けたくねぇんだ。ウォールシーナ経由で北上して、北側に行く方が絶対早いだろ」

    モブリット「そのルートは最初に考えたんですが、ヤルケル区から程近い山岳地帯に、温泉があって…どうしてもそこに一番にたどり着きたいと」

    ハンジ「そうなんだよ!!ガイドブックによるとさぁ、そこは『お猿さんと楽しむ絶景温泉』なんだって!!山奥みたいだけどさぁ、行きてぇ!!お猿さんと混浴!!」

    リヴァイ「ちょっとまて…俺は猿なんかと混浴は嫌だぞ…?毛が一杯浮いてそうじゃねぇか…気色わりぃ…」

    モブリット「お猿さんと混浴、楽しみですね。なかなか可愛いのに、頭も良くて、好きな動物です。是非スケッチしたいと思っています」

    ハンジ「…モブリット…結婚しよ!!」

    モブリット「ハンジさん!!ウルウル…」

    リヴァイ「…好きにしてくれ!!」

    ハンジの心のバロメーター
    リヴァイ≦モブリット

  16. 16 : : 2014/02/12(水) 00:44:55
    《エレン班》
    トロスト区からのんびり馬で移動

    エレン「絶好の乗馬日和だなぁ」
    パッカパッカ…ゆっくり馬を走らせている

    ミカサ「エレン…私は遊びでも、あのチビ…には負けたくない。兵長は真っ直ぐ北西を目指した…ので、負けてしまう」
    リヴァイに対しライバル心を剥き出しにしているミカサ

    ジャン「ミカサのためにも北を目指そうぜ?!」
    ミカサ「ジャン、たまには良いこという…」

    コニー「俺は任せるぜ!!エレン班長!!」
    サシャ「ふぁたしも、むぁかせむぁす
    モグモグ…」

    ハンネス「まあ、エレンにも考えがあるんだろうから、着いていくのが班員の務めだぞ。ミカサ」

    ミカサ「わかった。黙ってついていく」
    はてさて、エレン班は何処を目指しているのか…
  17. 17 : : 2014/02/12(水) 00:45:14
    《ピクシス班》
    トロスト区から北、エルミハ区へ馬車で向かう


    マルロ「ピクシス司令!!乗り心地はいかがですか!?最高級のソファに使われているスプリングを使用した、ラグジュアリー感溢れる柔らかな椅子。極上の装飾はすべて熟練の職人が手彫りで一年かけて彫刻。ソファの生地はこれまた熟練の職人が長い年月を費やし、シルク糸で緻密な刺繍を施し、馬車の本体は…」

    アンカ「マルロ、説明が長い!!」

    クリスタ「凄い、高そうな馬車ですね!!マルロさんお金持ちなんですね♪お祖父様寝てしまわれましたが…」
    クリスタの太ももを枕がわりに寝る司令
    ピクシス「グーグー…スピッ…グーグー」

    アンカ「ほら、司令寝ちゃったじゃない。何を枕にしてるの!?エロ司令!!バシッ!!」

    マルロ「がーん!!」

  18. 18 : : 2014/02/12(水) 00:45:43
    《エルヴィン班》
    作戦通り、トロスト区から北上し、馬で到着後、真っ直ぐ馬で北上する
    最大速度で進行したいのだが、出来ない理由がエルヴィンにあった

    ヒッチ「エルヴィン班長~怖いですぅ」
    エルヴィン「大丈夫だ。しっかり掴まっていなさい」
    ヒッチ「はぁい、王子様」
    エルヴィンの馬にはヒッチも同乗しており、しかもヒッチは馬に横向きに腰掛けているため、速度が出せない

    エルヴィンの腰にしっかり手を回すヒッチ

    アルミン「(これが、大人の、乗り方…目に焼き付けないと!!)」

    ナイル「お前らあほか!!ヒッチ、せめて真っ直ぐ馬に跨がれ!!」

    ヒッチ「ナイル副長~股を開いて跨がるなんて出来ません…ポッ」

    エルヴィン「君は乱暴な上官の下で苦労したんだね」
    ヒッチ「そうなんですぅ…ウルウル」

    リコ「石ぶつけていいですか…?ナイル副長…」
    ナイル「俺も、ぶつけたい…君とは気が合いそうだ」

    アルミン「(なるほど、石を馬の尻にぶつけて速度を上げるんだな!!)」
    エルヴィン団長の全てを吸収するために、頭の中のメモをフル活用するアルミンであった
  19. 19 : : 2014/02/12(水) 00:46:15
    《リヴァイ班》
    ヤルケル区を早々抜けて、一路山奥の温泉へ

    ハンジ「よっ!!ほっ!!せっ!!」
    パシュッパシュッパシュッ…
    軽快に立体機動で山の崖を登るハンジ
    芸術的なまでのアンカーさばきである

    リヴァイ「…」
    パシュパシュパシュパシュ…
    そのハンジより上を行くリヴァイは、無造作に、だが無駄なくアンカーを射出する

    モブリット「お二人速すぎですよ~待って下さい!!ハァハァ…」
    パシュッ…パシュッ…
    ハンジの後ろを必死についていくモブリット

    ハンジ「リヴァイのアンカーさばきはほんと凄いなぁ…かっこいい!!敵わないよ!!惚れてまうやろ~!」

    モブリット「ハンジさん…(TT)」

    リヴァイ「フン。惚れんなクソメガネ」
    ちょっと照れてるリヴァイだった

    ハンジ心のバロメーター
    リヴァイ=モブリット
  20. 20 : : 2014/02/12(水) 00:46:41
    《エレン班》
    エレン「着いたぜ!!」

    コニー「…エレン…」
    コニーが涙ぐんでいた

    ジャン「エレンお前…!」

    エレン「コニー、俺たちここで待ってるから、母さんの顔見てこいよ、な?」

    そう、エレンが目指した場所は、コニーの故郷ラガコ村だった
    エレンは旅のついでに寄り道をしたのだった
    コニーのために…

    ミカサ「エレン…エレンは優しい…(TT)」

    ハンネス「エレンは母を失っているからな、コニーの気持ちもよく分かるんだろう」
    コニーの故郷ラガコ村は、もう人がいないが、コニーの母だけはいたのだ。
    姿は変わっているが。

    サシャ「ふぇれんに一生ついていきまふ…もぐもぐ…」

    コニーは久々に母に話し掛けに行ったのだった。

  21. 21 : : 2014/02/12(水) 00:47:21
    《ピクシス班》
    エルミハ区を通過し、壁沿いにストヘス区方面に向かう
    壁の上を、馬車に乗って…

    クリスタ「お祖父様」
    ピクシス「なんじゃ、クリスタ」
    クリスタ「痒いところはないですか?」
    ピクシス「大丈夫じゃよ…ほっほっほっ」
    ピクシスはクリスタに膝枕で、耳掻きしてもらっていた

    マルロ「ピクシス司令!!副官は私なのですから、私の膝に頭をお乗せ下さい!!私の耳掻きは水牛の角から切り出し、熟練の細工職人が細かく薔薇の細工を施した、まさに駐屯兵団の長であるあなたのためにある物なのです!!」

    アンカ「マルロ、司令は全く聞いていないわよ…見なさいあの顔」
    マルロ「がーん…」
    ピクシスはクリスタの膝枕に蕩けそうな顔をしていた

    アンカ「馬車にのりながら耳掻きなんて、耳に棒をぶっさして下さいって言ってるようなものですよ!!司令!!」

    ピクシス「アンカが妬いておる、かわいいのぉ」
    アンカ「妬きません!!エロ司令!!」
    バシッバシッ…

    マルロ「アンカさん凄いですね、司令の頭を叩くとは…」
    マルロは至極関心していた
  22. 22 : : 2014/02/12(水) 00:47:51
    《エルヴィン班》
    エルミハ区を抜け、王都ミットラスへ

    エルヴィン「ヒッチのお陰で楽々王都に入れたな、ありがとう」
    ヒッチ「ご褒美待ってますね~」
    エルヴィン「ああ」
    エルヴィンの腕に自分の腕を絡ませているヒッチ

    リコ「ナイル副長…あの女はあなたの部下だったんですよね…?」
    ナイル「多分…信じたくはないが…」
    リコ「もう少し躾をなさった方が良いのでは!?」
    ナイル「…反省している…すまん、リコ」

    アルミン「エルヴィン団長は班長でもモテモテだなあ!!」
    目を輝かせているアルミン

    ナイル「あいつはいつも、そうだった。何もしなくても女が寄って行った…」
    アルミン「凄い!!」
    ナイル「そうだ、俺の初恋の相手もあいつが好きで、その次に狙った女もあいつが好きで、その次も…その次も…」

    リコ「ナイル副長、泣くな。男でしょ」
    リコはナイルの頭を撫でてやった

  23. 23 : : 2014/02/12(水) 00:48:25
    《リヴァイ班》
    北部ウォールローゼ最西の山奥

    リヴァイ「あそこか…」
    リヴァイの視線の先には、湯けむりを上げている天然の温泉があった

    ハンジ「リヴァイ、でもなんか温泉の前に人がいるよ?」
    確かに、数人の人影が温泉の前に立っているのが見える

    モブリット「猿…ではなさそうですね。あの方たちも温泉に入りに来たのでは。とりあえず危険がないか確認してきますので、お二人はお待ちください」
    そう言って一人温泉に向かって行ったモブリット

    ハンジ「モブリット、一人じゃあぶな…」
    モブリット「うわぁぁぁ!!」
    モブリットが悲鳴をあげた

    リヴァイ「チッ」
    リヴァイは見た、モブリットが数人に倒された瞬間を
    急ぎ近寄るリヴァイとハンジの目の前には…
    敵一同「リヴァイ兵長に、敬礼!!」
    ドンッ!!
    リヴァイ「お前ら…」
    ハンジ「おお!!あんたたち!!こんな所にいたのか!!」

    モブリット「ムグググ…」
    布で猿ぐつわを嵌められて二人に拘束されているモブリット
  24. 24 : : 2014/02/12(水) 00:48:53
    ペトラ「兵長!!私たちを置いて行くなんて…ひどい!!」
    オルオ「俺には兵長の考えがわかるぜ。ああわかる」
    ペトラ「黙れオルオ」
    ズグッ…ペトラの肘鉄オルオにヒット

    リヴァイ「置いていってねぇ。お前らいなかったじゃねぇか」

    ペトラ「エルヴィン団長が、ここにいれば奴は来るから、ここで待ってろって…なのに知らない間にオー…なんちゃらに行ってしまって…」

    リヴァイ「そんなに前からここにいたのか…」
    拗ねるペトラを前に何もできない人類最強

    オルオ「そういやあ聞いた話では、兵長とハンジ分隊長がいい雰囲気になってそれから…」

    ハンジ「うるさい!!言うな!!」
    ズグッ…ハンジの肘鉄がヒット
    ペトラ「……」

    リヴァイ「で、なんでモブリットを拘束している?」
    グンタ「エルヴィン団長の…ゲフッ」
    エルド「…グンタ、シッ!!」
    リヴァイ「エルヴィンと聞こえたが…?」
  25. 25 : : 2014/02/12(水) 00:49:33
    エルド「…リヴァイ兵長、ハンジ分隊長、あなた方にはここで…」
    エルドが殺気を発する

    エルド「旅を終えていただきます」
    ハンジ「なんだってぇ!!」
    リヴァイ「…」

    ハンジ「モブリットはどうなるの?」
    ペトラ「モブリット副長は、私と傷の舐め合いですよ!!振られたもの同士ですから!!うわぁん」

    オルオ「要するに、兵長と分隊長の代わりに我々が旅をするっつ~ことっす」

    エルド「それがお嫌なら…指示書読みますね…リヴァイ、ハンジはハミルトン島の夜の話をその場で詳しく語ること…これを条件に、温泉に入る許可と、旅続行の許可がおります」

    リヴァイ「エルヴィン…あいつめ…」
    ハンジ「なんってこったい!!」
    モブリット「……」

    リヴァイ「わかった、話そう。ハンジが襲ってきたから返り討ちにした。返り討ちにした結果そうなった。さあモブリットを離せ」

    ハンジ「襲ってきたのはリヴァイだろ!?」

    ペトラ「兵長全然詳しくないからだめです!!うわぁん」

    グンタ「はやくおしエロください!!」
    エルド「…それではモブリットは解放できません、兵長」
  26. 26 : : 2014/02/12(水) 00:50:01
    リヴァイ「エルヴィンめ…俺たちに絶対一位を取らせないつもりで仕込みやがったな…仕方ねぇ。負けるのは嫌だから詳しく話してやる」

    オルオ「参考にしまっす!!」
    グンタ「おしえろください!!」
    エルド「よくぞ決心なさいました。それでこそ我らが兵長」

    ハンジ「リヴァイ勝手に決めるなよぉ!!」
    ペトラ「兵長…」

    リヴァイ「ハンジ、ペトラ、お前たちは向こうに行ってろ。女に聞かす話じゃねぇからな」
    シッシッ!!

    ペトラ「兵長ひどい!!私にも教えろください!!」
    ハンジ「ペトラ…向こうに行ってよ…?」
    ペトラ「いやぁぁ!!」
    ハンジに無理矢理お姫様だっこをされて、連行されるペトラだった
  27. 27 : : 2014/02/12(水) 00:50:27
    リヴァイ「まずはだな、ハンジが………で、苺くせぇから洗ってやろうと思って、上着のボタンを全部外してやったんだ。親切心からだ。下心なんてねぇ。いや、3%くらいはあったかもしれねぇ。まあ要するに雰囲気なんだ、わかるだろ」

    エルド「わかりますね。それはハンジ分隊長が悪いですよ。そこまでされたら男としてはね、後には退けません」

    グンタ「エルドさすがだ…」
    オルオ「フンフンめもめも」
    モブリット「……」

    リヴァイ「で、やってくれと言うから、横抱き?でベッドに連れていってやった。腕がもげると思ったぞ」

    エルド「お姫様だっこですね。女性の憧れ。兵長さすがです」
    グンタ「後で練習するぞ」
    オルオ「フンフンめもめも」
    モブリット「……」

    リヴァイ「で、後は…かくかくしかじか……」
    エルド「ほう」
    グンタ「練習だ!!」
    オルオ「フンフンめもめも」
    モブリット「……;;」

    リヴァイ「…という感じだ。どうだ、これで」
    エルド「そうですね、なかなかでした。 85点て所でしょうか。もう少し相手への配慮をなさったほうが宜しいかと」
    リヴァイ「そうか、わかった」
    グンタ「エルドすげえ」
    オルオ「兵長で 85点…」
    モブリット「…」

  28. 28 : : 2014/02/12(水) 00:50:56
    リヴァイ「モブリット、無事か?」
    倒れこむモブリットの背中をさすってやるリヴァイ

    モブリット「ゲホッゲホッ…はい、大丈夫です。ありがとうございます兵長」
    涙目のモブリット

    ハンジ「モブリットー!!大丈夫ぅぅ!?」
    向こうから走り寄ってきて、モブリットの両肩に手を置き、ゆさぶった

    エルド「では、お約束通り温泉に入る許可を与えます、どうぞ」

    ハンジ「どうせなら皆で一緒に入ろうよ~」
    ペトラ「そうですね♪そうしましょう!!」
    二人は服を脱ぎ出した

    リヴァイ「ちょっとまてお前ら、脱ぐな、こんなところで…」
    オルオ「おお!しっかり目に焼き付けねば!!」
    グンタ「大胆だな!」
    エルド「最近の女性は恥ずかしいという言葉を忘れたのか…」
    モブリット「皆さん見てはなりません!!目を隠して下さい!!」

    ハンジ「隠さなくていいって、モブリット」
    ペトラ「うふふ」
    二人は水着を着用していた
  29. 29 : : 2014/02/12(水) 00:51:21
    ハンジ「さぁ入るぞーやぁ!!」
    ペトラ「ハンジさんに続け~たぁ!!」
    ザブンザブーン!!
    二人は温泉に飛び込んだ

    ハンジ「ペトラに水着ピッタリでよかったよ~かわいいよ!!」
    ペトラ「ビキニ初めてだから恥ずかしいですけど…」
    ハンジ「ペトラは胸にしっかり肉ついてるから、ビキニの方が絶対似合うよ!!」
    ペトラ「ハンジさんたら~」
    女子二人がキャッキャウフフしている間…

    リヴァイ「お前ら服くらい畳んでいけよ!!」
    モブリット「…」
    モブリットは何も言わずに二人の服をたたみはじめている

    リヴァイ「モブリット…お前俺と気が合うかもしれんな…」
    リヴァイも一緒に服をたたみはじめた

    モブリット「やはり兵長にはかないそうにありません…」
    ボソッと呟くモブリット
    リヴァイ「何の話だ?」
    モブリット「独り言なのでお気になさらず」
    リヴァイ「…フンッ!!」
    モブリット「わぁぁ!!」
    いきなりモブリットの腰の辺りをつかんで、温泉に突き落とした

    リヴァイ「お前も一緒にはいってろ」
    モブリット「服が濡れてしまいましたよ!」
    リヴァイ「ペトラとハンジの胸のサイズを確認してこい」
    モブリット「そんなの無理ですよ!!兵長!!」
  30. 30 : : 2014/02/12(水) 00:51:43
    リヴァイ「無理じゃねえ、やるんだモブリット」
    モブリット「嫌ですってば!!」

    オルオ「俺が確認します兵長!」
    エルド「いや俺なら見たら大体把握可能だ」
    グンタ「俺も確認しよう!!」
    三人も服を脱いで温泉に突入したのだった

    ハンジ「ちょっと、あんたたちどこ見てんだよ!?」
    ペトラ「皆セクハラだ~!」

    モブリット「皆さんだめですよ!!見ないで下さい!!」
    二人をセクハラな視線から守ろうとするモブリット

    男一同「兵長の命令だ!どけ!!」

    リヴァイ「モブリットには言ったが、お前らには言ってねぇ…」
    リヴァイはこめかみの辺りを押さえて、眉をひそめた

    モブリット「退きません!!私が責任もって確認しますから!!」
    と言って顔を真っ赤に染めるモブリット

    結局胸のサイズを確認する前に、危機を察したハンジ、ペトラはシャツを上から羽織ったのであった
  31. 31 : : 2014/02/12(水) 00:52:11
    結局皆で水着に着替えて温泉につかった旧リヴァイ班と、即席リヴァイ班

    ハンジ「あのさあ、思ってたんだけど…お猿さんはどこ?」

    エルド「猿って…ああ、居ましたよ。俺たちがくるまでは」

    ハンジ「で、何処にいったの?」

    エルド「オルオが猿と喧嘩になって、追い払ってしまったんです」
    オルオ「ギクッ…」

    ハンジ「オルオ……」
    ハンジの顔がいつもの飄々とした感じとはガラッと変わり、殺気に満ちる

    リヴァイ「おい、全員退避だ…」
    リヴァイの言葉の意味を察し、ハンジから距離を置く一行

    モブリット「やばい!切れてる時のハンジさんになっている!!ハンジさん落ち着いて!!」
    モブリットだけは健気にも、ハンジの側を離れず、必死に宥めるが…

    オルオ「やばい、逃げ…」
    ハンジ「逃がさん!!」
    オルオの首根っこを引っつかむハンジ
    そして…
    オルオ「ムググギギ…」
    ハンジ「地獄へ行け!!」
    リヴァイ直伝のヘッドロックが、オルオに見事に掛かったのであった
  32. 32 : : 2014/02/12(水) 00:52:35
    モブリット「ハンジさん、もう離してあげて下さい!!死んでしまいますよ!!」
    オルオはすでに意識を失っていた

    ハンジ「地獄へ落ちろ…フフフ…」
    モブリット「だめだ、ハンジさんが戻ってこない…!」
    モブリットが諦めかけたその時

    リヴァイ「フンッ!!」
    ドカァン!!
    ハンジ「ぎゃぁ!!」
    リヴァイのドロップキックがハンジの背中に炸裂した

    リヴァイ「部下を無駄死にさせるな、クソメガネ…」
    ハンジ「…ピクピク…」
    モブリット「ハンジさん、大丈夫ですか!?」

    ペトラ「兵長のキック…痛そう…」
    エルド「あれは死んだな」
    グンタ「ああ、死んだ」

    ハンジ「リヴァイ!!何するんだよ!!女の子に向かって!!」
    ビョン、と立ち上がって抗議するハンジ

    リヴァイ「お前は女の子じゃねぇ。性別ハンジ、通称クソメガネ、泳ぐ姿は半魚人だ」

    ハンジ「何だよそれ!!やーいちび!!」
    リヴァイ「…削がれてぇらしいな…」
    モブリット「お二人とも、喧嘩はやめてください!」

    結局モブリットに窘められ、その場は収まった

  33. 33 : : 2014/02/12(水) 00:52:57
    エルド「ま、やっとオルオも息を吹き返しましたし、リヴァイ班に1点をさしあげます」

    リヴァイ「一つの温泉につき一点なんだな」
    エルド「はい、そのようですよ。ではこの先もご武運をお祈りしております」

    ペトラ「兵長頑張って下さい!!好きです!!」
    リヴァイ「ああ」
    ペトラ「きゃあ!!どさくさに紛れて告白しちゃった!!」

    オルオ「俺も好きです!!」
    リヴァイ「…ああ」

    グンタ「俺も好きです!!」
    リヴァイ「……ああ」

    エルド「兵長、愛しています」
    リヴァイ「…何の罰ゲームなんだこれは!!」

    ハンジ「リヴァイは愛されてるんだねぇ!!」
    モブリット「兵長顔が赤い。まさかエルドさんの告白が…」
    リヴァイ「…なわけねぇだろうが!!」

    エルド「兵長をからかうのもなかなか面白いな」
    ペトラ「私はからかってないのに…」
    オルオ「ペトラは俺が」
    ペトラ「オルオ黙れ!!」
    ペトラの拳骨頭にヒット
    オルオ「グフゥ…」

    リヴァイ班は、無事猿のいない猿温泉を制覇したのだった

  34. 34 : : 2014/02/12(水) 01:05:49
    《エレン班》
    コニーの故郷ラガコ村を後にし、一路北東へ

    コニー「皆ごめんな、俺のせいで手間とらせちまって」
    ジャン「いいってことよ!!かあちゃんに会えて良かったな、コニー」
    一同も頷いている

    エレン「温泉は逃げないしな!!」

    ミカサ「エレン…確かに温泉は逃げたりはしない。でも、この旅は違うグループが入った温泉は入れない。ので、温泉は逃げる」

    エレン「!!」

    ハンネス「エレン、エルヴィンの説明をちゃんと聞いていたか…?」

    ジャン「エレン、まさかてめえ…」

    エレン「わ、忘れてた!!やべえ!!」
    ジタバタと慌て出すエレン

    サシャ「エレンもばかだったんですね~モグモグ…」
    コニー「俺はどんなエレンにもついていくぜ!!」

    ジャン「俺かハンネスのおっさんがが班長すりゃあ良かったな…」
    ハンネス「後悔先に立たずだな。まあこれから急げばいいだろ」

    ミカサ「皆、最高速度で急ごう…」
    一行「了解!!」

    スタートダッシュは出来なかったが、ここから巻き返しをすべく頑張る一行であった
  35. 35 : : 2014/02/12(水) 01:06:19
    《ピクシス班》
    馬車でウォールシーナ上を移動し、ストヘス区を抜けた一行
    マルロ「さあ、ここからは北部地域になります。どちらの温泉を目指しましょうか、司令。ここからですと《秘湯自然が産み出す赤い湯》が近いですが…」

    ピクシス「そこは混浴かのお」
    クリスタ「お祖父様は混浴がお好きなんですね♪」
    ピクシス「大好物じゃよ、ほほほ」

    アンカ「…」
    マルロ「自然にできている温泉のようですので、混浴かと思われますが…」

    ピクシス「ではまずはそこへ行こうかの」

    一行は赤い湯の温泉に向かった


    マルロ「…あれがそうみたいですね、司令」
    登山道から少し離れた場所に、湯けむりのたつ池があった
    赤い色をしていた

    アンカ「温泉の前に誰かいますよ…?」
    クリスタ「あ、あれは…」
    クリスタは突然駆け出した!!

    マルロ「ちょっと待て、一人で行くな!!」
    一行は後を追った

  36. 36 : : 2014/02/12(水) 01:06:49
    クリスタ「ユミル~ユミル~!」
    ユミル「よう、クリスタ。遅かったじゃないか」
    クリスタは温泉の前に立っていた人物…ユミルに抱き付いていた

    ピクシス「おお、クリスタの彼氏かの?女のようじゃが」
    クリスタ「ユミルは私の大切な人です!お祖父様」

    ユミル「お祖父様って、クリスタお前、ピクシス司令じゃないか」
    クリスタ「司令がそう呼んで欲しいと言うから、呼んであげているの」
    ウフ、と笑うクリスタ

    マルロ「ユミル…さんとおっしゃいましたね。我々はこの温泉に入りに来たのですが…」

    ユミル「ああ、知ってるよ。団長殿に頼まれたからね。ここに来るやつの邪魔をしろって」
    クリスタ「邪魔って…ユミルやだ…」

    ユミル「クリスタのチームが来たら、無条件で入るのを許可する予定だったから、入っていいよ」

    ピクシス「なんとお主は話がわかるのぉ!!」

    マルロ「ありがとう!!」
    クリスタ「ユミル~!」

    一行は赤い湯に浸かる事に成功した
  37. 37 : : 2014/02/12(水) 01:07:48
    マルロ「あの、先程から気になっていたのですが…」

    ピクシス「なんじゃ」
    マルロ「アンカさんがいません」
    クリスタ「…さっき着替えるところまではいたけど、温泉には来てないかも…」

    ユミル「ああ、あいつなら山を降りていったぜ。後は頼むって。もう付き合いきれないってな」

    ピクシス「なんじゃとぉ!!」
    ユミル「だから変わりに参謀やってやるよ。嬉しいだろ?」
    ピクシス司令の頭を撫でながらにやりと笑うユミル

    クリスタ「ユミルも一緒に来てくれるんだね!!わー!!…でもアンカさんは何処へ…」

    一行はメンバーにユミルを加え、山を降りがてらアンカを探したが、見つからなかった…

  38. 38 : : 2014/02/12(水) 01:08:18
    《エルヴィン班》
    エルヴィン「さて、ミットラスも無事に抜け、北部地域に着いた。どの温泉を目指す?」

    アルミン「秘湯混浴露天風呂、白い景色に包まれた魅惑の乳白色の湯…という温泉が一番近いですが、山の頂上付近で、行くまでに大変そうですね」

    リコ「立体機動があるから、大丈夫でしょ」
    ナイル「ああ、行けるだろう」

    ヒッチ「私は立体機動得意じゃなくて~だから班長に…グフッ…」
    リコの回し蹴りがヒッチにヒット

    リコ「立体機動くらいやれ!!」
    ナイル「憲兵団辞めさせるぞ…?」
    アルミン「僕もあまり得意じゃないですが、頑張ります!!」

    リコ「アルミンは大丈夫。何かあっても助けるから安心して」
    アルミンの頭をよしよしと撫でてやるリコ

    エルヴィン「…誰かが走ってくるぞ…?」
    エルヴィンが指差す方向から、こちらに向かって馬が駆けてきた

    ○○○「エルヴィン団長!」
    エルヴィン「おっと!!」
    馬から飛び降りて、自分に抱き付いてきた人物をしっかりキャッチしたエルヴィン
    エルヴィン「君は…」
  39. 39 : : 2014/02/12(水) 01:09:33
    エルヴィン「アンカじゃないか、どうした、何があった?」
    自分の腕の中で肩を震わせるアンカに優しく問いかけるエルヴィン

    リコ「アンカ、どうしたの!?ピクシス司令に何かあったの!?」

    ヒッチ「ちょっとぉ、私の班長から離れムググ…」
    ナイル「お前は少し黙ってろ…」
    ナイルに口を塞がれたヒッチ

    アンカ「私だってたまには息抜きしたい!!だからここにきました!!」
    エルヴィンの腕から抜け出し、見事な敬礼をするアンカ

    アンカ「エルヴィン班長!!私を幕僚として側に置いてください!!」
    ヒッチ「幕僚ってなに!?偉そ…ムググ」
    リコに口を塞がれたヒッチ

    エルヴィン「君が私の幕僚になってくれるのは嬉しいが、ピクシス司令に申し訳が…」
    アンカ「もう決めたんです!!」
    アンカの意思は固い

    エルヴィン「わかった。アンカ宜しく頼むよ」
    アンカの手を取り、最高のスマイルを見せた

    ナイル「また一人…」
    アルミン「何もしなくても寄ってきた…」

  40. 40 : : 2014/02/12(水) 01:10:07
    アンカ「こちらのβ地点からの登山ルートからですとかなり遠回りになりますので、少しそれた、このα地点から真っ直ぐ向かうのが宜しいかと。班長」

    エルヴィン「君の作戦に従うよ」
    アルミン「しかし、α地点からですと、高い切り立った崖がありますから、立体機動をミスしますと命の危険がありますね」

    ナイル「俺も最近立体機動使ってないからな…」

    エルヴィン「衰えたんだな、ナイル。訓練兵時代は競い合った仲だったが…お前の無様な立体機動が楽しみだ」
    はははと笑うエルヴィン
    ナイル「うるさい、エルヴィン!!」

    エルヴィン「お前とはバレンタインのチョコの数でも競い合ったな」
    ナイル「競い合ってないわ!!貰った数の桁が違うやつとは競い合うとは言わんわ!!」
    リコ「ナイル副長…微妙に墓穴掘っていますよ…?」

    ヒッチ「そっかあ、もうすぐバレンタインだよねぇ。今年の本命はエルヴィン班長に決まり~」
    と言ってエルヴィンにしなだれかかるヒッチ

    ナイル「ヒッチ、お前はバレンタインは一日勤務にしておいてやる」
    ヒッチ「ひどーい。私も憲兵団辞めて調査兵団行こうかなぁ…」
    リコ「あんたなんか一瞬で巨人の餌だよ…」

    一行は乳白色の湯に向かって山を登り始めた
  41. 41 : : 2014/02/12(水) 01:10:34
    切り立った崖…しかもでこぼこしており、立体機動を使ってもなかなか思うようには登れない
    そんな中…

    リコ「ヤッ!!ハッ!セイッ!!」
    パシュッパシュパシュ…
    見事な登坂を見せるリコ

    エルヴィン「さすがは駐屯兵団精鋭班なだけあるな。素晴らしく無駄がない立体機動だ」

    エルヴィンはリコの後ろについて登っている
    その後ろにはナイル

    ナイル「エルヴィン、お前は本気を出してないだろ…?リコのお尻を観察したいがためにわざと手を抜いているのがまるわかりだ」

    エルヴィン「人聞きが悪いな、ナイル」
    ナイル「図星だろう」
    エルヴィン「いい眺めだ…」
    エルヴィンは目を細めた

    パシュッ!!
    その時、エルヴィンの鼻先を掠める様に打ち込まれるアンカー
    アンカ「班長なのですから、先陣を切ってさっさとお進み下さいね。エルヴィン班長」

    エルヴィン「アンカ、怖いぞ顔が…」

    アルミン「アンカさんのアンカー裁きが上手すぎます!!」
    ヒッチ「面白くないダジャレね…」
    アルミン「ダジャレのつもりじゃないですよ!?」

    そんなこんなで、無事に崖を登りきった一行であった
  42. 42 : : 2014/02/12(水) 01:11:00
    結局、アンカにお尻をつつかれつつ先陣を切って崖を登りきったエルヴィン

    続いて全員が無事に登坂に成功した

    アルミン「温泉が見えましたよ!!凄い湯煙だ!!」
    アルミンは初めて見る本物の温泉に、瞳を輝かせる

    リコ「私も見るのが初めてだよ。凄いな…」
    リコはアルミンの頭を撫でながら言った

    ナイル「なあ、温泉の前に誰か立ってるぞ?もしや他のグループに先を越されたか…?」
    ナイルのいう通り、温泉の手前に人影か見えた

    アンカ「いえ、距離的にもうちの班より早くここにたどり着けるチームはいないはずです。普通に先客なのかもしれません。どうなさいますか?班長」

    エルヴィン「大丈夫だ。あれは私が仕込んだ番兵だ。向かおう」
    スタスタと歩き、人影に向かうエルヴィン

    一行は後に続いた

    エルヴィン「待たせたな、お前たち」
  43. 43 : : 2014/02/12(水) 01:11:25
    ミケ「遅いぞエルヴィン。スンスン…背中から女の匂いがするな。また遊んだのか」

    ナナバ「ミケ、いきなり匂いかがないの!!エルヴィン団長お待ちしておりました」

    エルヴィン「そんなに匂うか…?また遊んだとは人聞きが悪いな。ナナバご苦労」

    アルミン「(そうか、団長…いや班長は一位をとりたいがために、自分の息が掛かった者に温泉の番をさせていたんだな、抜かりがない!!)」

    アンカ「ミケ分隊長、ナナバさんこんにちは。この度エルヴィン班長の幕僚の任に就くことになりました、アンカ・ラインベルガーです。以後よろしくお願いいたします」
    完璧な敬礼付きで自己紹介するアンカ

    ナナバ「ピクシス司令の側近じゃなかったっけ…まあよろしく!」
    ミケ「スンスン…知的な匂い…」
    アンカ「ビクッ!!」

    エルヴィン「ミケ、女性の匂いをいきなり嗅ぐな。アンカが引いてるぞ」

    ミケ「アンカ…にはまだエルヴィンの匂いが付いていないな…これからか」

    アンカ「ビクビク…」

    エルヴィン「うちの幕僚をあまりいじめるな。それより温泉に入らせてもらうぞ?急いでいるんだ」

    ミケ「駄目だ、エルヴィン…入らせる訳にはいかない」
    エルヴィン「話が違うが…」
    ミケ「温泉に入りたければ、俺と戦え、エルヴィン」
    ミケが殺気を放つ…
  44. 44 : : 2014/02/12(水) 01:12:04
    エルヴィン「ミケ、お前と戦いたくはない」
    ミケ「…ならば温泉は諦めろ」
    ナナバ「ミケは一度でいいから団長と戦ってみたかったらしくて…止めても聞かなかった…」
    ため息をつくナナバ

    その時ミケとナナバの背後から音がした

    ザブーン、ドパ~ン、バシャ、ビチャーン!
    ヒッチ「やだ~いいお湯~お肌つるつる~」ホカホカ
    アルミン「これが!!温泉!!水筒に入れて持って帰ろう!!」
    リコ「はぁ~天国、生き返るわ。眼鏡が曇って困るけど…」
    ナイル「最近腰が痛くてな…腰痛にも効くといいんだが」
    アンカ「班長囮作戦成功」ホカホカ

    ミケ「く、やられた!エルヴィンさすがだな、よく鼻が利く…」
    ナナバ「団長と戦うなんて無茶せずにすんで良かった」

    エルヴィン「俺は何もしていない。幕僚が優秀なだけだ。ミケ、対決はバレンタインチョコの数で決めような」

    ミケ「結果が見えている勝負はせん」

    アンカ「優秀だなんて、うふふ」ホカホカ

    アンカの機転で、難なくミケ、ナナバ組の守る温泉を制覇したのであった
  45. 45 : : 2014/02/12(水) 01:13:03
    結局、ミケとナナバも一緒に温泉に入る事になった

    ヒッチ「ナナバさ~ん質問なんですけど」
    ナナバ「何かな?」
    ヒッチ「ミケさんとはどんな関係なんですかぁ?」
    リコ「…ドキドキ」
    ナナバ「え~っと…」

    ヒッチ「お二人を見てると、阿吽の呼吸というか~直感なんですけど、やっぱり大人の関係ですかぁ?」
    ナナバ「う~ん…まあ、そんな事もあったような…」
    ナナバが口ごもったその時…

    ミケ「ナナバは俺の女だ」
    と言ってナナバを引き寄せるミケ

    ヒッチ「でしょ~!?やっぱり!!」
    リコ「ドキドキ…お似合い…」

    ミケ「エルヴィンには渡さん。ナナバだけは」

    ナイル「ミケ、お前も被害者か…」
    ミケ「何度悔しい思いをしたか…」
    アルミン「(エルヴィン班長って一体!?)」

    エルヴィン「俺は何もしていないのに、酷い言い種だな」
    アンカ「大丈夫です、皆さんご安心を。これからは私が責任を持ってエルヴィン班長の全てを把握し、管理させていただきますから」

    エルヴィン「アンカ…怖いぞ…」
    アンカ「上に立つ者として節操がないのは困りますから。醜聞をたたせるわけには参りません」
    エルヴィンはアンカの恐怖の管理を受け入れざるを得ないのか!?

  46. 46 : : 2014/02/12(水) 01:13:31
    エルヴィン「先程から黙って聞いていれば…俺がお前達に何をしたと言うんだ…」
    頭を抱えるエルヴィン

    ナイル「自覚が無いのが腹立たしい」
    ミケ「全くだ」
    ナイル「誰のせいでこんなに頭髪が薄くなったと思ってるんだ」
    ミケ「それは遺伝だ」
    ナイル「…」

    ヒッチ「要するにさぁ、エルヴィン班長は自分から言い寄ってる訳じゃないでしょ。その、あなた方の想い人だった人達に」

    ナイル「そうかもしれん」
    ミケ「ああ」

    ヒッチ「だったらエルヴィン班長は悪くないじゃん。仕方ないよ、所詮女なんて見た目で選んじゃうもん」

    ナイル「クッ!!」
    ミケ「…スン」

    アルミン「(やっぱり見た目で選ぶのか…僕にはエルヴィン班長の様な容姿はないから絶望的じゃないか…)」

    リコ「ちょっと待て。見た目だけで好きになったりは…するかも」
    ヒッチ「でしょー」

    アンカ「要するに…エルヴィン班長から女を遠ざけるためには、γ作戦としてバリカンで頭をつるつるに、まるで玉子のごとく剃りあげる。逆に髭は放置し、伸ばし三つ編みにし、リボンを付ける。これでどうかしら」

    ナイル「素晴らしい作戦だ」
    ミケ「それでいこうか」
    エルヴィン「そんな格好で兵士の士気が保てんわ!!」

    アルミン「(少し、いやかなり見てみたい…団長の髭三つ編み…)」
    皆が温泉につかる中、エルヴィンはバリカンを持ったアンカに追いかけ回されるのであった…

  47. 47 : : 2014/02/12(水) 01:13:57
    エルヴィン「ふぅ、危なかった…」
    アンカに追いかけ回されていたが、バリカンの充電が切れたのでやっと解放された

    アンカ「大人しくされるがままになればよろしいですのに…」
    ため息をつくアンカ

    ナイル「そうだぞエルヴィン、往生際が悪いなお前」

    ミケ「ハゲヴィン…」
    アルミン「ブフッ!!」
    リコ「ぷっ…ぷぷ…」
    ヒッチ「あは」

    ミケ「ヅラヴィン・スミス」
    アルミン「…!!!!!ヒー!」
    リコ「ぷぷぷぷぷ!!」
    ヒッチ「きゃははは!!」

    エルヴィン「ミケ!!俺の名前で遊ぶな!!」
    ミケ「ハゲヴィン団長」
    ナナバ「ミケ…言い過ぎ…ふふっ」
    ヒッチ「お腹痛い!!あははは!!調査兵団おもしろ~い!!」

    とりあえず、無事一点を入手したエルヴィン班は、旅を先に進めるのであった
  48. 48 : : 2014/02/12(水) 10:51:54
    《リヴァイ班》
    北部最西端の山奥にある、猿のいない猿温泉に入ったリヴァイ班は、一路北を目指す

    ハンジ「はぁ…だる~い、やる気でな~い」
    猿がいなかった事がショックで、放心状態のハンジ

    リヴァイ「いなかったものは仕方ねぇだろうが。その辺の虫でも愛でてろクソメガネ」
    ハンジ「虫とは風呂に一緒に入れないじゃないか…」

    モブリット「動物が入る温泉…地図で見た所なさそうですね…とりあえずここから程近い『川の畔にある温泉』に行きましょう」

    リヴァイ「川の中に温泉が湧いてるらしいな。楽しみだ。やはり風呂はいい。体がすっきりするしな」

    ハンジ「リヴァイの加齢臭も消せるしね~」
    リヴァイ「俺からはいい匂いしかしねぇ。お前のほうがくせぇだろ、クソメガネ」

    ハンジ「私の匂いはいちごのリップだよ~!ってぎゃあ!!また思い出した!!」
    リヴァイ「何を思い出した?」
    ハンジ「ハミルトン島の…」
    リヴァイ「なんかあったか?」

    モブリット「先ほど兵長から全てお聞きしましたよ…頭のなかにメモしてあるので、読み上げましょうか…?」
    じと目で二人を見やるモブリット

    モブリット「いちごのリップを塗りたくった唇で、兵長の顔中にキスをしまくった…」

    モブリット「胸のサイズを確認した。直で。それから…」
    ハンジ「モブリット、もういいから!!」
    リヴァイ「お前泣くなよ!?」

    モブリットは頭の中のメモを読みながら泣いていた…
  49. 49 : : 2014/02/12(水) 10:52:20
    モブリット「わかってますよ!!そんなの最初から、兵長に勝てるわけがないことくらい!!」
    モブリットが叫んだ

    馬が驚くので、とりあえず一行は馬をつないで、道端に腰をおろした

    ハンジ「モブリット、落ち着いて…?」

    モブリット「ハンジさん黙ってて下さい!!兵長は男の私から見てもいい男ですよ!!少し怖いですが、部下にも寛容で優しいですし、よく頭も回る上に戦わせたら敵うものなんかいないです!」

    リヴァイ「…」

    モブリット「私が勝てるのなんて、せいぜい身長くらいですよ!!」

    ハンジ「モブリット…」

    モブリット「だいたいハンジさん、あなたは私を何だと思ってるんですか!?いつも私があなたの部屋にいけば、そこらじゅうに下着を脱ぎ散らかし…」

    ハンジ「!!」
    リヴァイ「…」ギロリ

    モブリット「疲れたのか知りませんが、ノックしても返事がないから心配になって部屋に入ったら、真っ裸でベッドに寝てるし!!」

    ハンジ「!!!!」
    リヴァイ「ハンジてめぇ…」

    モブリット「そんなの、日常茶飯事ですよ!?下着を片付け、風邪をひいてはいけないと、あなたに布団をかけ…」

    ハンジ「モブリット…」
    リヴァイ「…」

    モブリット「私は、その間ハンジさんに指一本触れませんでしたよ!!でももう我慢はしません。ええ、しませんとも。今度またそんな事があったら、覚悟しておいて下さいね!?今までの分全て取り戻させて頂きますから!!」
    一気に捲し立てて、はぁはぁと息をするモブリット
  50. 50 : : 2014/02/12(水) 10:52:44
    リヴァイ「…いいぞ、やれ、モブリット。俺が許す」
    ハンジ「えええ!?」
    リヴァイ「ハンジが悪い。落とし前つけろ…クソメガネ」

    ハンジ「モブリットごめんね…私が悪かった…」

    モブリット「………冗談ですよ」
    ハンジ「え…?」

    モブリット「言ってみただけです。これからも何もしませんからご安心下さい」
    モブリットはそう言うと、さっさと馬に騎乗した

    モブリット「皆さん早く行きましょう。私のために時間をとらせてすみませんでした」

    リヴァイ「俺はやれと言ったはずだが…」
    モブリット「兵長、私は…私の事を好きでもない人を抱きたくありませんから」

    ハンジ「モブリット…」
    ハンジはうなだれた

    モブリット「ハンジさんも早く馬に乗って下さい。先を越されますよ」
    ハンジ「…わかった…」

    なんだか各自もやもやを抱えながら、旅を続けるのであった
  51. 51 : : 2014/02/12(水) 10:53:18
    《エレン班》
    エレン「さて、着いたぞ!」
    ジャン「エレンお前…」
    サシャ「わ、わ、わ…私の村ですね…」

    ハンネス「ダウパー村だな。サシャの故郷だったか」

    エレン「確かに温泉には入りたいさ、でもサシャの故郷が折角近くにあるんだしな、少し寄り道してもいいだろ?」
    笑顔でそう言うエレンに抱きつくサシャ
    サシャ「エレ~ン…ありがとうございますぅ…!これをどうぞ!!」
    エレン「いやいいって事よっムグググ」
    エレンは口にパンを突っ込まれた

    ミカサ「エレンに何をするの…サシャ…離れて…?」
    サシャ「な、何も深い意味はないですよぉ、ミカサ…」

    ミカサ「じゃあ何故抱きつくの…?エレンが気になるの…?」

    サシャ「いやいや、気になるといえば気になりますが…違います意味が違いま…うわぁぁ!!」
    ミカサに追いかけられながら村の奥に逃げたサシャ

    ジャン「寄り道しすぎて、温泉どうでもよくなってきたぞ、俺は」
    コニー「ま、楽しけりゃいいんじゃねえ?」
    ハンネス「急がば回れともいうからな、まあここまできたらのんびり行くか」
    エレン「何とかなるだろ、多分」
    ジャン「エレンてめぇ何にも考えてねぇだろ…まあ今に始まったことでもないか…」
    ため息をついたジャンであった
  52. 52 : : 2014/02/12(水) 10:53:42
    ミカサ「サシャ…捕まえた…」
    サシャ「ミカサ、怖いですっ…」
    サシャのポニーテールをがしっと掴んだミカサ

    ミカサ「エレンをどう思ってるの?サシャ」
    怯えるサシャに詰め寄るミカサ

    サシャ「…エレンは…優しくて…少しドジだけど一生懸命で…」
    ミカサ「ふうん…」
    サシャ「その…好きですけど、友達というか仲間として、ですよ」
    ミカサ「…そう」
    パッと掴んだ手を離した

    サシャ「ミカサは…エレンが好きなんですよね?」
    ミカサ「…か、家族として…」
    サシャ「家族ですか。っと…顔が真っ赤ですよ、ミカサ」
    ミカサ「そんなわけ、ない」

    サシャ「そんなわけありますよ~熱ですかね…家が近いので熱はかりに行きましょう」

    サシャに手を引かれて、ミカサは村の奥のサシャの家に行った


  53. 53 : : 2014/02/12(水) 10:54:24
    サシャ「ただいま~」
    サシャが言うと、奥から人がでてきた

    ミカサ「こんにちは」
    サシャ「お父さん!!」
    サシャ父「サシャ、帰っていたのか。お友達か。こんにちは」

    サシャ「そう、友達。それより熱計り!ミカサの顔が赤くて…ってあれ?」
    ミカサの顔は元の色に戻っていた

    ミカサ「熱なんてないけど…」
    サシャ「なんだ、心配したじゃないですかー」
    ミカサ「ごめん、サシャ」
    サシャ「いいですよ!!元気ならそれが一番ですから!!でも何であんなに顔が赤かったんですかねぇ…」

    サシャ父「折角来たんだから、何が食べていけ」
    サシャ「いやいや、急いでるんだ」
    サシャは父に旅の目的を説明した

    サシャ父「なるほど。ならば北部に抜ける近道がある。そこから北を目指せばいい。未開の土地だが、お前たちなら進めるはずだ」

    ミカサ「近道、助かります」
    サシャ父「じゃあ説明するぞ」
    サシャ父が地図を広げて説明をはじめる
    ミカサは真剣に聞いていたが、サシャは食べ物の匂いが気になって、集中出来なかった
  54. 54 : : 2014/02/12(水) 10:54:48
    サシャ父「わかったかな?友達…ええと…」
    ミカサ「ミカサ、です」

    サシャ父「ミカサ、サシャをよろしくな。食い気ばかりの娘だが…」
    ミカサ「いえ、サシャには沢山助けられています」

    サシャ「えっ!!助けましたっけ!?でもミカサに言われたら何だか嬉しいですね~!お父さん、ミカサは104期で断トツの首席だったんですよ!!」

    サシャ父「ああ、優秀なのは見ただけてわかる。しかも美人だな」
    ミカサ「そんなに言われたら恥ずかしい…」
    ミカサは頬を赤らめた

    サシャ「あっ、ミカサがまた熱を出した!!」
    サシャ父「この顔の赤さは熱じゃないぞ、サシャ。恥ずかしいだけだ」
    ミカサ「サシャは…純粋、そして天然」

    サシャ「なあんだ、恥ずかしいんですね。と言うことは、やっぱりエレンが好きなんですね!!」
    ミカサ「なっなっ何を…」
    サシャ「わ、また真っ赤になった!!これは確実に恥じらっています!!ミカサが可愛い!りんごのようですよー」
    サシャはミカサの頬を撫でた

    ミカサ「恥ずかしいからやめて、サシャ」
    サシャ「エレンの事は、私が協力しますから、旅の間にゲットしましょうね!!」
    ミカサ「ゲットって……うん。頑張る」
    サシャ「よし、じゃあ行きましょう!!お父さんありがとう!行ってきますね!」
    ミカサ「ありがとうございました」

    サシャとミカサはこっそりエレンゲットの共同戦線をたて、皆が待つ村の入口に戻った

  55. 55 : : 2014/02/12(水) 10:55:07
    サシャ「皆さんお待たせしました!!」
    サシャとミカサが村の入口に戻った時、他のメンバーは草むらでごろごろ寝転びながら寛いでいた

    エレン「サシャ、家族と会えたか?」
    と聞くエレン
    草むらで寝転んで、目を擦っている

    サシャ「ミカサ、今ですよ」
    サシャが小声で耳打ちする
    ミカサ「何が…?」
    サシャ「ちょうど寝転んでいます。しかも眠たそう。今ならキス出来ちゃいますよ」
    サシャが目を輝かせていた

    ミカサ「サシャ、そんなこと出来るわけないじゃない…ばかなの…?」
    サシャ「エレンは鈍感ですから、回りくどいやり方では一生気がついてもらえませんよ!!積極的に行くべきです!!」
    ミカサ「そうか…そうかも」
    サシャ「そうですよ!!さあミカサ、勇気を出して!」
    サシャがミカサの肩をぽんと叩いた時…

    ジャン「お前らさっきからなにごちゃごちゃ言ってやがる?耳打ちしてるみたいだが、ほぼ聞こえてるぞ…」

    コニー「何が積極的なんだ?どこに行くんだ?」

    エレン「…zzz」
    ハンネス「まあエレンが鈍感だというのはその通りだな」

    サシャ「やばい聞かれてた!!」
    ミカサ「だから言ったのに…」
    サシャ発案の第一作戦は失敗に終わった
  56. 56 : : 2014/02/12(水) 10:55:39
    《ピクシス班》
    ピクシス「アンカがおらん…」
    アンカが失踪してから数時間、ピクシス班長はずっとその言葉ばかり発していた

    いつも酒を取り上げられたり、頭をはたかれたりといった仕打ちを受けていたが、それらの全てがピクシスにとって必要不可欠なものだった

    マルロ「司令の顔色がすごぶる悪い…アンカさんが失踪したのが余程堪えたのだろうな…」
    マルロも為す術がなかった

    ユミル「酒でも飲ませとけば元気だろ、なあじいさんよ?」
    ガシッとピクシスの肩に手を回すユミル

    クリスタ「駄目だよユミル。アンカさんは司令にお酒を飲ませない様にしていたもの。でも元気がなさすぎて心配ね…」

    マルロ「とりあえず、アンカさんの行方を探しつつ旅を続けるしかないですね」

    ユミル「しゃあねぇじいさんだな。アンカってやつ、案外他の男の所に走って行ったのかもな!!ははは」

    クリスタ「ユミル!!そんなこと言ったら駄目だよ!!」

    ピクシス「他の男の所…アンカぁぁ今迎えに行くぞ…」
    マルロ「司令落ち着いて下さい。とりあえず馬車に乗せよう」

    一行はピクシスを無理矢理馬車に乗せて、次の温泉地へ…
  57. 57 : : 2014/02/12(水) 10:56:02
    《エルヴィン班》
    エルヴィン「クシャンクシャン…ああ、誰かが噂をしているな…くしゃみが出た」

    リコ「エルヴィン班長身体に似合わぬ可愛らしいくしゃみですね」

    エルヴィン「可愛いかな?」
    リコ「ええ、ギャップ萌えしそうです…テレ」
    ナイル「まてまて、リコ騙されるな。ぶへぇっくしょい!!とかだろ、いつものお前ののくしゃみは。何がクシャン…だ。ぶりっこするな、気色悪い」

    エルヴィン「いやいや、いつもクシャンじゃないか、ははは。いくら俺でも、くしゃみまでは飾らんよ、ナイル」

    ナイル「お前は全てを計算した上で実行する奴だ…エルヴィン」
    エルヴィン「俺を買い被るなよ、ナイル」

    アンカ「風邪のひきかけかも知れませんね。北部に入ってから急に寒くなりましたし。これを羽織って下さい」
    アンカはエルヴィンの背にマントを被せた

    エルヴィン「アンカ、ありがとう」
    はにかんだようなエルヴィンの笑顔
    アンカ「いえ、副官として当然です…テレ」

    アルミン「(あのクシャンというくしゃみといい、はにかんだような笑顔といい、自分の出来る全てを効果的に活用しているんだな…自分が今どんな表情をすればよいか、どんな言葉を発すればよいか、全て計算し尽くされているんだ…僕が目指す山は限りなく高いよ…)」

    ヒッチ「予想以上に切れる男ね、エルヴィン班長。ますます気に入っちゃった~」
    ナイル「お前なんか都合よく使われてポイだ。悪いことは言わんやめておけ」
    ヒッチ「エルヴィン班長にならポイされてもいいかなあ~」
    ナイル「好きにしろ…憲兵団から調査兵団への移籍を前向きに検討するからな」
    ヒッチ「どっちが楽かなあ、どっちだと思います?ナイル副長」
    ナイル「知るか!!どっちも真面目にやれば楽じゃないわ!!」

    ピクシス班で噂になっているとは知らず、突き進むエルヴィンと仲間たち!?であった
  58. 58 : : 2014/02/12(水) 10:57:38
    《リヴァイ班》
    モブリット「次の目的地ですが…ここからですと一番近いのは『洞窟温泉』という場所ですが、どうなさいますか?」

    リヴァイ「洞窟か…そんな場所にも温泉があるんだな」
    モブリット「コウモリが沢山いるらしいですが…」
    リヴァイ「止めておくか…羽根やらクソやらで汚そうじゃねえか」

    ハンジは先程のモブリットの話を聞いてから元気がなく、塞ぎこんでいた

    モブリット「ハンジさん、どうなさいますか?コウモリも見たいですよね?」
    モブリットが声をかけると、ちらっと彼の顔を見て頷いた

    ハンジ「うん、見たいかな…」

    モブリット「では決定ですね。早速進みましょう」

    三人は新たな目的地に向かって走り出した

  59. 59 : : 2014/02/12(水) 10:58:06
    リヴァイ「おい、本当にこんな所に温泉があるのか…?」

    山の中腹辺りにぽっかりと開いた穴から中へ入ると、鍾乳洞になっており、奥までずっと続いているようだった

    しばらくは立って進めたのだが、途中からは、寝転んでぎりぎり通れるか…位の隙間を進んだり、かと言えば突然ひらけて落ちそうになったり…リスキーな道のりだった

    モブリット「これは、かなり曲がりくねっていますし、一応戻り道に印をつけて正解でしたね。迷子になって出られない可能性もありましたよ…」

    リヴァイ「ああ、いい仕事だ。モブリット。俺の副官にならねぇか?ハンジにはもったいない」

    モブリット「…考えておきます」
    ハンジ「…」

    その時、奥からガサガサと何かが大量に飛んできた
    リヴァイ「危ない、伏せろ!!」
    モブリット「!!」
    大量のコウモリが、狭い洞窟の中から外に向かって飛んだ

    こんな、大量のコウモリにぶつかられてはひとたまりもない

    先頭を進んでいたリヴァイは素早く身を伏せたが、何か考え事をしていたらしいハンジはらしくないほど反応が鈍く、間に合わない

    ハンジ「!!」
    モブリット「危ない!!」
    モブリットは咄嗟にハンジの体に飛び付き、上に覆い被さった

  60. 60 : : 2014/02/12(水) 10:58:42
    リヴァイ「おい、大丈夫か!?」
    リヴァイが駆け寄ると、数十匹のコウモリの死骸と共に、重なりあった2つの体があった

    モブリット「…っつ、大丈夫です…」
    起き上がるモブリット
    背中から後頭部にかけて、コウモリが激突した跡なのか、傷や出血はあるものの、軽症で済んだ

    ハンジ「…ごめん、ぼーっとしてた…」
    放心状態で虚ろな顔つきのハンジ

    モブリットはそんなハンジの両肩を掴んでゆさぶった
    モブリット「あんたね!!らしくなさすぎですよ?しっかりして下さい!あんな時に前向いてぼーっとして…顔面がえらいことになるところでしたよ!?」

    ハンジ「ごめん、モブリット」
    うなだれるハンジ
    モブリット「顔がえらいことになったら、嫁に行けなくなりますよ!?」
    ハンジ「行かないから、いいよ」
    モブリット「…」

    リヴァイ「おいハンジ、てめぇ、ごめんの次はありがとうじゃねぇのか?」
    リヴァイの言葉にはっとしたようなハンジ

    ハンジ「モブリット、ありがとう」
    モブリット「構いませんよ。それと…先程は言い過ぎてすみませんでした」
    逆に頭を下げたモブリット

    ハンジ「ごめんね、モブリット…怪我は無い?」
    モブリット「大丈夫ですよ。頭に穴が開いたかもしれませんが」
    ハンジ「えっえっ!?」
    慌ててモブリットの後頭部を確認するハンジ
    ハンジ「よかった!!穴空いてなかった!!」
    リヴァイ「当たり前だろ、ばか眼鏡」
    ハンジ「よかったよかった…」
    モブリットの頭を撫でるハンジ
    モブリット「さ、先に進みましょう」

  61. 61 : : 2014/02/12(水) 10:59:47
    下へ下へと続く細い通路を抜けると、突然目の前が開けた
    巨大な空間はもやがかっており、蒸気なのか蒸し暑い

    リヴァイ「洞窟の中にこんな場所が…」

    モブリット「天井が高そうですね…モヤが掛かっていて上が把握出来ませんが…」

    ハンジ「すっごい!!これ全部、温泉?!」
    真下に広がるのは巨大な地底湖のような温泉だった

    リヴァイ「やはり人がいやがるな…また番人か」
    確かに温泉の真ん中辺りにある巨大な鍾乳石の上に人が立っていた

    モブリット「あ、あれは…」

    ハンジ「…アニ・レオンハート」

    リヴァイ「…」

    アニ「よく来たね…待ってたよ」
    アニは不敵な笑みを浮かべて三人を見ていた

  62. 62 : : 2014/02/12(水) 11:00:10
    立体機動で温泉の淵に降り立った三人に、アニが冷たく言い放つ
    アニ「ここに入りたいのなら、私を倒す事だね、リヴァイ兵士長」

    リヴァイ「ここでは狭くて暴れられんだろう、アニ」
    アニ「暴れてやるさ、崩れようが関係ないからね。あんたたちは無事では済まないだろうけど…」

    モブリット「ハンジさん、下がって」
    モブリットはその背にハンジを庇う
    ハンジ「アニは、やる気だ…皆待避!!」
    ハンジのその言葉に、全員アンカーを射出して壁際に張り付く…と当時に、雷鳴が響き渡り、アニの体が巨人化した

    天井が、その衝撃で一部崩れた
    ハンジ「洞窟温泉が、ただの露天風呂になっちゃうじゃないか!?」
    モブリット「そこが気になるんですかあんた!!」

    リヴァイ「チッ、倒すしかねぇか…お前ら足引っ張るなよ…二人で奴の気を引け…」

    ハンジ「嫌だ!!私が、奴を削る!!リヴァイが気を引け!!」
    モブリット「でしゃばらないで下さい、ハンジさん!!」

    リヴァイ「…つっ!!」
    アニの回し蹴りを立体機動で躱すリヴァイ

    リヴァイ「ばかやってんじゃねえ!!さっさと奴の気を引け!!クソ眼鏡!!」

    ハンジ「仕方ない、行くよ、モブリット!!」
    モブリット「了解!!」

    かくして、三人対アニ巨人の戦いの幕がきって落とされた

  63. 63 : : 2014/02/12(水) 11:01:13
    モブリット「…タッ!!」
    ハンジ「やぁっ!!」
    二人はそれぞれ別方向からアニの膝裏に回転切りを入れる

    間髪いれずにアニの腕が、モブリットのワイヤーを掴もうとするが、そこにリヴァイのアニの腕を縫うような回転切りが炸裂する

    リヴァイ「セイッ!!」
    そのままリヴァイの体はうなじから反対側の腕までを切り裂く

    その勢いのまま高く舞い上がるリヴァイ
    リヴァイにつられて顔を上にあげるアニ

    その隙にハンジはうなじを狙う…
    ハンジ「やぁっ!!」
    モブリット「…!」
    同時に、リヴァイよりは速度は劣るものの、回転切りでアニの腕を切り裂くモブリット

    上からリヴァイの、縦に入る回転切りがアニに降りかかる

    ハンジはうなじを狙い、跳ね返されたが、間髪いれずに舞い上がり、スナップブレードの刃を両目に突き刺す

    リヴァイが上から下へ、続いて腕から腕へと斬撃を繰り出す…まさに神速

    その隙に、モブリットが舞い上がり、うなじに斬撃を叩き込む…

    刃に肉を切る感触が伝わる…
    モブリット「くそ、浅い…硬化解けました!!」
    そしてハンジが再度うなじを切り裂く…

    ハンジを狙った足は、リヴァイが切り裂いた…!

    モブリット「やった!!」
    女型の巨人は、うなじをぱっくり開けられた状態で、座り込んだ
  64. 64 : : 2014/02/12(水) 11:02:18
    ハンジ「アニ、大丈夫?!」
    うなじからアニを引きずり出すハンジ
    温泉の淵に寝かせた

    アニ「…っ、流石だね…まさかこんなに早くやられるとは…」

    リヴァイ「ハンジとモブリットの阿吽の呼吸のおかげだ」
    モブリット「違いますよ、兵長の鬼回転切りのおかげですよ!!」
    ハンジ「神経研ぎ澄ましすぎて、疲れたよ…」

    アニ「あんたたち三人、即席班だって聞いてるけど、凄いコンビネーションだったよ。完敗だ」
    アニはふふふ、と顔を赤らめながら笑った

    リヴァイ「お前もエルヴィンに言われてここへ?」

    アニ「ああ、で、一番厄介だなあと思ってた班がここに来たってわけ」

    モブリット「貴女も大変だね…」

    アニ「まあ、楽しませてもらったよ。約束どおり温泉…屋根は多少崩れているけど、どうぞ」

    ハンジ「アニも一緒に入ろうよ!!」

    アニ「え、嫌だ…恥ずかしい」

    モブリット「そうですね、折角ですから」

    リヴァイ「まあ好きにすりゃいいさ」

    結局四人で仲良く洞窟温泉を楽しんだのだった

  65. 65 : : 2014/02/12(水) 11:02:50
    ハンジ「アニってさあ、美人だし、スタイルも抜群だよねぇ!?すげー羨ましい!」
    アニ「そ、そんなことないよ…」

    ハンジ「いやあ!!胸もでっかくで柔らか~いし!」
    と言いながら両手でアニの胸を鷲掴みにするハンジ

    アニ「ちょ、ちょっと!」
    ハンジ「もみもみ!!」
    モブリット「ハンジさん何やってんですか!?駄目ですよ!!セクハラです!!」
    目のやり場に困りながらも、必死に静止するモブリット

    ハンジ「でもさあ、モブリットだって美人だと思うだろ?」
    にやにやしながら問うハンジ

    モブリット「はあ、確かに美女だと思いますが…」
    モブリットは、ちらっとアニを横目で見て言った
    アニ「やめてよ、恥ずかしい…」
    顔を赤らめるアニ

    ハンジ「あんなに強いのに、ウエストもしっかり括れててさあ!!」
    アニ「も、もういいから…」
    モブリット「照れていますね、ハンジさんと違って初々しくていいです」
    ハンジ「私だってピチピチだろ!?」
    モブリット「…えーと…」

    アニ「あんたら仲良しだよね。戦ってる時も、お互い背中を守ってるって感じで羨ましかったよ」
    モブリット「そ、そうですかね?」
    ハンジ「仲良しだよ!!ねー!?」


    リヴァイ「ふぅ…いい湯だな」
    リヴァイは一人離れてゆっくり湯に浸かっているのだった
  66. 66 : : 2014/02/12(水) 11:03:18
    リヴァイ「アニ、お前も一緒に来るか?」
    リヴァイが唐突にアニに話し掛けた

    アニ「いや、私はここまででいいよ。何か、聞けばあんた達複雑な関係らしいじゃない?そんな中に入るのも面倒だしね…」

    リヴァイ「それもエルヴィン情報か?」
    アニ「まあね…」

    ハンジ「エルヴィンめ…こっちに戦力をプラスさせない作戦だな…アニがいればもはや負けなしだというのに!!」
    ハンジは臍をかんだ

    モブリット「残念ですが、仕方ありませんね…それよりも、アニを一人でこんなところに置いておきたくはないのですが…」

    リヴァイ「ああ、そうだな」

    アニ「あんたらってさ、もしかして似た者同士なんじゃ…」

    モブリット「えっ!?」
    リヴァイ「!?」

    ハンジ「そうかもね、二人とも優しいし、きれい好きだし…根本が似てるかもね」

    モブリット「兵長と似てると言われるのは嬉しいです、素直に」
    リヴァイ「そうか…テレ」

    アニ「まあ、次も頑張りなよ」

    ハンジ「よし、二点めゲット!!」

    洞窟温泉を制覇し、今のところ暫定一位のリヴァイ班
    三角関係はどうなるかわからないが、三人のコンビネーションの良さには目を見張るものがあった
  67. 67 : : 2014/02/12(水) 11:03:54
    《エレン班》
    ダウパー村を後にし、サシャのお父さんが教えてくれた近道で、一気に北部入りした一行

    早速近場の温泉を目指す
    ジャン「ここからだと、《荒野に映える青い温泉》が一番近いな。さほどやばい地形でもないから、馬でかっ飛ばせば直ぐだ」

    エレン「よし、そこで決まりだな」
    ミカサ「エレンとお風呂、嬉しい…」
    ミカサがエレンに馬を寄せた
    エレン「ミカサ、離れろよ!!馬走らせにくいだろ!?」
    ミカサ「エレン、ランデブー走行しよ…?」

    サシャ「イケイケミカサ!」
    コニー「何処に行くんだよ!?」
    ハンネス「男と女のラブゲーム♪」
    ジャン「おっさん歌が古すぎるぜ…」

    とにかく、馬で温泉に楽々たどり着いた一行に待ち受けていたのは…


    ジャン「ありゃあなんだ」
    サシャ「二つの重なりあった影ですね」
    コニー「重なりあってねえ影も見えるな」
    まさに青い、大自然の温泉の前には人が数人いた

    近づいてみるとそこには…

  68. 68 : : 2014/02/12(水) 11:04:17
    ハンナ「いやあん、こんなところでだめよぉ」
    フランツ「ハンナ~!」
    二つの重なりあった影は、訓練兵一のラブラブカップルであった

    マルコ「…公衆の面前だから、やめたほうがいいよ、って聞いてないね…」

    トーマス「マルコ、見ない振りしてたほうがいいぞ…っとおお!!きたか!!エレン達」

    エレン「なんだお前達、こんな所でなにしてんだよ?」
    マルコ「エルヴィン団長に指示されてね、一応ここを守る番人させてもらってるんだ」

    ジャン「番人?」
    マルコ「ああ、一応戦って勝たなきゃ温泉には入れないんだけどね」
    トーマス「お前らに勝てるとは思えないし、自由にはいれよ!」

    ジャン「それは有難いが、あいつら何とかならんかな…」

    ハンナ「いやあん」
    フランツ「ちょめちょめ」

    マルコ「何とかなるわけないだろ…?」
    ジャン「だよな…」

    ミカサ「エレン…ちょめちょめ…」
    エレン「ちょっ…ミカサ何やってんだよ!?」
    ミカサ「エレンじっとして…私がリードする…から…」
    エレン「や、や、やめろよ!」

    サシャ「ミカサ、ちょめちょめいけぇ!!」
    コニー「ちょめちょめってなんだ!?」
    ハンネス「男と女ー操りつられー♪」
    ジャン「また歌が古くなったぞ!!おっさん!!つーか、エレンたちもやめろよばかやろう!!」
    ジャンの悲鳴があたりに鳴り響いた…






  69. 69 : : 2014/02/12(水) 11:04:41
    ジャン「マルコ、トーマス助けてくれよ…俺の班馬鹿ばっかなんだよ!!」

    マルコ「優秀なミカサがいるじゃないか?」
    ジャン「あれ見てもそう言うのかよ!?」
    ジャンが指をさす方向には、エレンを組み敷いたミカサの姿があった

    トーマス「愛だな」
    コニー「あれが愛なのか!!男が下敷きになるんだなっ!!めもめも…」
    サシャ「ミカサ、立派に大人になれそうですね♪」

    ハンネス「あーれーもー愛♪それも愛♪全部愛♪きっと愛♪」
    ジャン「おっさんの歌が古すぎてついていけねえ…」

    マルコ「ま、まあ、ミカサもたまには羽目を外したいだろうし…」
    ジャン「マルコ、お前はああいう羽目の外し方をするのか…?」
    マルコ「い、いや…しない、かな…」
    ジャン「だろ…?」
    トーマス「まあ、ジャンがまとめるしかないよ、がんばれ!!」

    ジャン「エレンが班長だぜ…おい」
    エレン「ひやぁぁぁ!!やめろぉミカサ!」
    ミカサ「エレン…ちょめちょめ」

    マルコ「とりあえず、温泉入って皆で落ち着こう」
    マルコが笑顔でそう言った
  70. 70 : : 2014/02/12(水) 11:05:08
    コニー「あったけぇなあ~」
    サシャ「温泉まんじゅうあったら最高だったんですけど…まあパンで我慢ですね、モグモグ」

    ミカサ「エレン、ちゃんと肩までつかる…」
    エレン「俺は子供じゃねえよ!!」

    フランツ「ああ、幸せだなあ」
    ハンナ「心も体も温かいわ~」

    マルコ「何だかんだで、カップルができそうな雰囲気だね」

    ジャン「ミカサ、エレンなんかの何処がいいんだ…」
    トーマス「ずっと一緒にいるらしいし、絆なんじゃないかな?」

    ハンネス「俺からすれば、ミカサは確かにエレンに執着しているが、あれは恋なのかはわからんなあ…」
    マルコ「純粋過ぎるのかな」
    トーマス「愛はありそうだよね、家族としてなのか、恋人としてなのかはわからないけど…羨ましいよ」

    ハンネス「お前らにもそのうちいい女が表れるさ!!」
    マルコ「どんな人かな…」
    トーマス「俺はかわいい子がいいな!!料理好きで」
    ジャン「想像つかねぇ…俺一生独りな気がする…」
    マルコ「ジャンは大丈夫だよ。意地悪に見えて実は凄く優しいから、きっともてるよ!!」
    ジャン「お前に言われたらなんか納得するなあ、マルコ」

    ハンネス「まあ何事も経験だ。沢山恋愛しろよ!?なんかあったら相談にのるからな!?」

    青い温泉を制覇し、体が温まった一行であった
  71. 71 : : 2014/02/12(水) 11:05:29
    《ピクシス班》
    マルロ「さあ司令、温泉につきましたよ」
    アンカがいなくなって拗ねているピクシスの手をひいて、馬車を下りるマルロ

    ユミル「おっさんもう諦めな!!アンカは他でよろしくやってるさ、なあ!?ははは」

    クリスタ「ユミルっ!?こら!!」
    マルロ「ユミル貴様なんて事を!!」

    ピクシス「アンカぁぁぁ!!他でよろしくやっているのかぁぁ!?」
    またご乱心したピクシスであった

  72. 72 : : 2014/02/12(水) 11:05:54
    《エルヴィン班》
    エルヴィン「クシャンクシャン…また誰かが噂をしているな」
    リコ「班長かわいい!!」

    アンカ「班長、やはり風邪ではないでしょうか…心配です…」
    エルヴィンの手をとるアンカ
    エルヴィン「大丈夫だよ、心配かけてすまない、アンカ」
    ここで繰り出すエルヴィンスマイル

    アンカ「良かった…です」ぽおっ

    アンカはよろしくやっているようだ


  73. 73 : : 2014/02/12(水) 11:06:18
    《ピクシス班》
    マルロ「とりあえず、温泉にいきましょう。今回入るのは『泥の湯』です。泥のミネラル分が体に隅々にまで広がり、また体を芯まで温めるため、入浴後数時間は体が温かい状態を維持します。肌にもよく、女性は顔に泥を塗り、パックしてみてはいかがでしょうか?また、髪の毛にもよいそうですよ、司令」

    ピクシス「アンカ…」
    ユミル「お前の説明長すぎ。司令も聞いちゃいねえし」
    クリスタ「マルロは真面目なんだよ!?」

    マルロ「あれ、温泉の前に誰かいますね…誰でしょうか」
    ユミル「あのでけえのには見覚えがあるさ」
    クリスタ「…ベルトルト!!」

    温泉の前にはベルトルトが立っていた
    ベルトルト「やあ、やっと来たね。この温泉に入りたけれブッ!!」

    ベルトルトの話を遮り、布で猿ぐつわをかませるユミル

    ユミル「マルロ!!紐でしばれ!!」
    マルロ「り、了解!!」
    クリスタ「何やってるの?!ベルトルトがかわいそう!!涙目になってるよ!?」

    マルロは手際よくベルトルトの手を後ろ手に縛った

    ユミル「どうせこいつも番人なんだ。でかくなられたら戦うのも厄介だし、このままでいてもらおう」

    マルロ「でかくって…普通にでかいのに、これ以上でかくなるのか…?」
    ユミル「ああ、さあおっさん、風呂入るぞ?マルロ支度してやれ」

    マルロ「了解」
    マルロは司令を着替えに連れていった

    クリスタ「ベルトルトごめんね、少し我慢してね…?」
    優しくベルトルトの頭を撫でるクリスタを、ユミルがひっぺがす
    ユミル「クリスタ、頭撫でてくれよ」
    クリスタ「もう、しょうがないなあ、よしよし」

    ベルトルト「ムググ…」ジタバタ
    目に涙をためるベルトルトであった
  74. 74 : : 2014/02/12(水) 11:07:24
    泥の温泉を思い思いに楽しむ一行

    ユミル「酒がうまい!!さあおっさんもやれやれ!!」
    ピクシス「ぷはぁ!!うまいのお!!生き返るのお!!」
    マルロ「ピクシス司令が戻ってきた…」
    クリスタ「お酒がお薬替わりなんだね」

    ベルトルト「ムググムググ…」ジタバタ
    クリスタ「ベルトルトかわいそうだから、縄ほどいてあげようよ。もう大きくならないよね?ベルトルト」
    ベルトルトはコクコクと頷いた

    ユミル「しゃーねーな、どうするピクシスのおっさん」
    ピクシス「まあ外してやればいいじゃろう。暴れたら暴れた時じゃ」
    マルロ「では外しますね…」

    マルロは泥湯から出て、ベルトルトの拘束を解いた

    ベルトルト「げほげほ…ああ、酷い目にあった…」
    ユミル「残念だがアニはここにはいないぞ、ベルトルト。にやにや」
    ベルトルト「なっなんで急にアニの話になるんだよ!?」
    真っ赤になって狼狽するベルトルト

    クリスタ「アニなら、そういえば温泉旅行メンバーにもいなかったよ?」
    ベルトルト「そうか…」

    ピクシス「アニとやらを探しておるのか。ならば多分じゃが、何処かの温泉で番人をしておるんじゃなかろうか」

    ユミル「その可能性が高いだろうな。さすがはおっさん」
    ユミルはピクシスの頭に泥を塗ってやった

    ベルトルト「なら、僕はアニを探しに行くよ」
    マルロ「独りでか!?危険だろって…」

    ベルトルトは突如高音の煙に包まれた

    ユミル「皆伏せろ!!」
    全員泥湯に体を沈めた

    しばらくたって体を起こすと…
    目の前に巨大すぎる足だけがみえた
    見上げると、人の体の様な巨体が佇んでいた

    ベルトルト「…」
    巨大な手をふりふり、立ち去って行った…

    マルロ「あり得ないほどでかかったな」
    ユミル「だろ?」

    ピクシス班も、温泉二点目をゲットで、リヴァイ班に並んだのだった
  75. 75 : : 2014/02/12(水) 11:07:56
    《エルヴィン班》
    アンカ「伝令です。リヴァイ班二点、アニ巨人をスピード討伐だそうです。ピクシス…班も二点、超大型巨人が北西方向に移動中。エレン班は一点、仲間の故郷を回るなどのんびりだそうです」

    エルヴィン「リヴァイ班、アニをぶつけても時間稼ぎにならんか…」
    思案に暮れるエルヴィン

    リコ「アンカ、司令の様子は書いてないの?」
    アンカ「書いてるわ…泥温泉で酒を飲んだくれているってね…」
    リコ「アンカがいなきゃ、そうなるだろうね…」
    アンカ「おしめの世話なんかしないからね…」

    ナイル「一気に二点取れそうな場所はないのか?」
    ヒッチ「楽して稼ぐ、これが憲兵団!」

    ナイル「…ヒッチ、お前は調査兵団で巨人に揉まれてこい」
    ヒッチ「揉まれるって何処をですかぁ!?師団長、いや副長のエッチ!!」
    ナイル「クッ、貴様はああ言えばこう言う!!」

    ヒッチ「巨人じゃなくて、エルヴィン班長の側近になって揉まれたいなあ」
    ナイル「ヒッチ貴様!?」

    エルヴィン「ん?呼んだかね」
    ナイル「呼んでねぇ!!来るなエルヴィン、シッシッ」
    ヒッチ「エルヴィン班長揉ん…ムググ…」
    ナイルに口を塞がれるヒッチ

    アルミン「(揉む揉まないの高度な情報作戦!!エルヴィン班長は揉めと言われれば揉むんだろうか?ラッキーじゃないか、羨ましい…僕だって男だ!!一度でいいから揉んでみたいよ!?)」

    リコ「…アルミン?何をじーっと見てるの?」
    アルミン「い、いやあ柔らかそ…な、何でもないです!!」
    リコ「…?」
    何にでも興味を示すアルミンであった
  76. 76 : : 2014/02/12(水) 11:09:07
    アンカ「一度に二点と言うような上手い話はありませんが、ここから程近くに『石灰棚の温泉…白と青のコントラスト』と言う場所がありますね』

    アルミン「石灰棚ですか!!是非行ってみたいですね!!」
    目を輝かせるアルミン

    ナイル「点数は地道に稼ぐのが一番かな、やはり。石橋は叩いて渡るが俺のセオリーだからな」
    リコ「副長の意見に賛成です。冒険はしたくないですね」

    ヒッチ「私は何も気にせず渡っちゃうかな~」
    エルヴィン「俺は自分が渡った後に石橋を叩き壊すタイプかな。後方の憂いを断ちたいのでな」

    アンカ「その後方には班長の味方がいるはずなのですが…」

    エルヴィン「味方がいる場合はしないよ」
    ナイル「いやいやいや!!訓練兵時代は酷いものだったさ。自分一人点数を稼ぐために、あらゆる手段を駆使してなあ…」
    エルヴィン「同期は皆ライバルだった…」
    遠くを見つめるエルヴィン

    ナイル「お前は調査兵団志望だったから、成績いらんだろうが!!」
    エルヴィン「負けるのは嫌いだ」

    ヒッチ「要するに、ナイル副長とエルヴィン班長は仲良しだったんですね、昔から」
    エルヴィン「まあそうかもな」
    ナイル「いけすかねぇ野郎だったさ」

    リコ「喧嘩する程仲がいいっていいますしね」
    アンカ「ほんとに。でも、同期で両兵団の団長ってよく考えたら凄いですね」
    アルミン「優秀な方達の集まりだったんでしょうね!!」

    ナイル「エルヴィンはトップだったさ、変態のな」
    エルヴィン「変態などと言われたことも自覚したこともないぞ、ナイル」

    ナイル「こいつはずっと女より巨人が好きな奴だったからな。立派な変態だ」

    アルミン「僕も変わってるとよく言われてましたよ!!エルヴィン班長と似てるなら嬉しいです!!」

    ナイル「アルミン、お前はまだ間に合うから、変態にはなるな。ろくな死に方しないぞ、多分」

    リコ「アルミンはエルヴィン班長に憧れてるんだね」

    アルミン「はい!!エルヴィン班長みたいになりたいです!!」

    エルヴィン「ナイル、先程から変態変態って、聞き捨てならんな」

    ナイル「なんだエルヴィン、久々にやるのか…?」

    エルヴィン「腕の鈍ったお前と戦っても面白くないな」

    ナイル「鈍ってるか試すか…?」

    エルヴィン「まあ、後ほどその腕を披露しなければならなくなるから、その時にな」
    エルヴィンは静かに言った
  77. 77 : : 2014/02/12(水) 11:09:34
    アンカ「あちらに見えますのが、石灰棚の温泉ですね」

    一面真っ白な丘の斜面に青い大きな湖…湖からは湯気が出ていた
    周囲には大木がちらほら見えていた

    アルミン「誰か居ますね…あれは」
    エルヴィン「ライナーだ」
    リコ「ライナーって、もしかして鎧の巨人ですか!?」
    エルヴィン「ああ、そうだ」
    エルヴィンの鋭い視線が、ライナーを射抜いた

    ライナー「エルヴィン団長、お待ちしていました。お手並み拝見させてもらいます!!」
    ドォォォン!!
    ライナーは鎧の巨人と化した

    エルヴィン「全員、周りの木を利用して立体機動に移れ!!」

    エルヴィンの合図で全員がアンカ-を射出し、木に張り付いた

  78. 78 : : 2014/02/12(水) 11:09:54
    エルヴィン「アルミン、君なら鎧の巨人をどう攻略する?」
    アルミンの側に降り立ったエルヴィンが問う

    アルミン「鎧の巨人は常に体が堅いですが、膝裏や脇、目、喉元は弱いと思われます」
    アンカ「鎧本来の弱点をつくということね」
    エルヴィン「なるほどな…人数もいるし、その作戦で行こう」

    そんな会話の最中、ヒッチとナイルが張り付いている木にライナーが腕を飛ばした

    リコ「危ない!!やあっ!!」
    リコがアンカ-を飛ばし、ライナーの腕にスナップブレードの斬撃を加える

    斬撃は弾かれたものの、腕を飛ばす速度は落ち、その隙にナイルとヒッチは別の木に移る

    ナイル「リコ、すまん!!」
    ヒッチ「こわあい!!聞いてないよ!?あんなのと戦うなんて!!」

    エルヴィン「ナイル、ヒッチは鎧の目を狙え!!アルミン、アンカは膝裏を、リコは鎧の気を引け!!俺は脇を狙う!!」

    一同「了解!!」
    エルヴィン「一斉に行くぞ!!Go!」

    エルヴィン班は一斉に鎧の巨人に攻撃を仕掛けた
  79. 79 : : 2014/02/12(水) 11:10:16
    ヒッチ「聞いてないんだよっと!」
    ナイル「ハッ!!」
    ナイルとヒッチが同時に鎧の目に斬撃を加える

    リコは自分が囮になるように、鎧の顔の回りを上下左右に飛び回る

    そのリコを掴むべく腕を伸ばしたその隙に、エルヴィンの回転切りが鎧のがら空きの脇の下を行って、帰ってくる

    ほぼ同時に、アルミンとアンカが膝裏を切り裂く

    脇の下から出てきたエルヴィンを、鎧の手が狙う…

    ナイル「エルヴィン危ない!!」
    鎧の動きを読んだナイルが、鎧の手にアンカーを飛ばし、そのまま斬撃を降らす

    エルヴィン「フッ!!」
    ナイルが作ってくれた隙を利用し、反対側の脇を狙い、スナップブレードの斬撃を叩き込む

    ヒッチ「目はつぶれたよ!!」
    エルヴィン「了解だ。ヒッチ。よしナイル、久々にやるか」
    ナイル「やるしかないか」
    二人は顔を見合わせた
  80. 80 : : 2014/02/12(水) 11:10:41
    一度大木に移った二人は、高い木を利用して体を上空高く飛ばす
    ナイル「ウラァ!!」
    エルヴィン「ハァッ!!」
    二人は時間差で鎧のうなじめがけて斬り込む

    二人より先に、リコがうなじを狙うがはじかられた
    その隙に、アンカとアルミンが首もとを狙い、切り裂く

    ヒッチ「いやだぁぁこわぁぁぁい!!」
    ザンッ!!だめ押しとばかりに、回復しかかった両目を回転切りにて一気にえぐる

    鎧の巨人は思わず目を守る

    アルミン「体に刃、通ります!!」
    鎧の巨人の硬化能力も、立て続けの弱点攻撃で弱っていた

    ナイル「落ちろ!」
    ナイルは体を錐揉みさせながらうなじめがけて降下する
    エルヴィン「ハァッ!!」
    ナイルの斬撃は鎧の堅いうなじをこじ開け、間髪入れずにエルヴィンの斬撃が鎧のうなじを切り裂いた

    鎧の巨人は、地に伏した
  81. 81 : : 2014/02/12(水) 11:11:35
    ヒッチ「やったぁ!!倒した!!すごぉい!!」
    アルミン「やりましたね!!」
    リコ「ヒッチ、なかなかやるね!?」
    アンカ「皆かっこよかったわよ!!」
    皆肩で息をしながらも健闘を称えあった

    エルヴィン「ライナー、無事か?」
    エルヴィンがうなじからライナーを助け出す

    ライナー「エルヴィン団長、流石です…何せ痛いところばかり狙ってくるもんだから…」

    エルヴィン「それはアルミンが考えた案だよ」

    ライナー「アルミンも流石だな…」

    噂になっているとも知らず、ヒッチらと談笑しているアルミンであった

    ナイル「よし、これで温泉に入れるな」

    ライナー「勿論です。どうぞ!!」
    とライナーが言ったその時…

    ズドンズドンズドンズドンズドン…
    地響きがどんどん近づいてきた

    ナイル「地震か!?」

    エルヴィン「いや、違う…あれを見ろ」
    全員がエルヴィンの指差す方向をみるとそこには…

  82. 82 : : 2014/02/12(水) 11:11:58
    ヒッチ「な、なにあれ!?」
    アンカ「…」
    エルヴィン「超大型巨人だな…そう言えばこちらの方向に向かってきていると報告があったか…」

    全員が収めたスナップブレードを構え直す

    ライナー「まて、多分敵意はないと思う」

    超大型巨人は、ライナーの前まで行くと、しゅわしゅわと縮んで、人の姿に戻った

    ベルトルト「皆さん!!アニを知りませんかっ!?」
    ベルトルトは肩ではあはあと息をしながら言った

    エルヴィン「…アニならば、リヴァイ班に倒されたよ。ベルトルト」
    ベルトルト「…えっ!?リヴァイ班…」
    エルヴィン「ちなみに今のリヴァイ班は、ハンジとモブリットだ」
    ベルトルト「…わかりました、仇は、うつ!!」

    そう言うと、また巨人化した
    エルヴィン「ちなみにリヴァイ班は多分北の方向の温泉にいるはずだ」

    エルヴィンの言葉に巨人は敬礼を返して走り去っていった

    ナイル「エルヴィンお前、とことんリヴァイ班の足を引っ張るんだな…」
    エルヴィン「あの班だけは油断ならんからな…背に腹は代えられん」
    遠い目をするエルヴィンであった
  83. 83 : : 2014/02/12(水) 11:12:20
    ヒッチ「わ~い!!ご褒美!!」
    ヒッチの攻撃が鎧の気を削いだおかげで、うなじを削げたと言う事で、温泉に入りながらエルヴィンの膝に乗せてもらっているヒッチ

    リコ「まあでもほんとに、あんなにやる奴だとは思わなかったわ」
    アンカ「そうね…憲兵団もなかなかやるわね…」
    アルミン「皆さん凄すぎですよ!!僕は戦いはからっきしで…」
    リコ「アルミン、そんな事ないよ!!アルミンかっこよかったよ!!」
    アルミン「リコさん…ありがとう!!」
    アンカ「さすが調査兵団よね!?」

    エルヴィン「いやあ、いい湯だな」
    ヒッチ「エルヴィン班長~」
    エルヴィンの膝に乗りながら抱きつくヒッチ

    ナイル「ヒッチ!くっつきすぎだ!!離れろ馬鹿!!」
    エルヴィン「俺は構わないが」
    ヒッチ「わ~い!!」
    ますます密着するヒッチ
    ナイル「鼻の下伸ばしやがって…」
    ナイルは盛大に舌打ちした

    ヒッチ「ナイル副長はお家に奥さんとかわいい子ども…むぐぐ」
    ナイル「言うなヒッチ!」
    何故か焦って口を塞ぐナイルをチラッと見たエルヴィン
    エルヴィン「本当に、いい湯だ」

    エルヴィン班も無事二点目をゲットしたのであった
  84. 84 : : 2014/02/13(木) 00:30:44
    おもしろいですなぁ( ´ ▽ ` )
  85. 85 : : 2014/02/13(木) 07:02:35
    >>84さん
    ありがとうございます!!
    まだしばらく続きますので、また読んで頂けたら嬉しいです(*´ω`*)
  86. 86 : : 2014/02/13(木) 07:45:02
    《リヴァイ班》
    アニを倒し、二点めをゲットしたリヴァイ班

    モブリット「次に近いのは、《雪の中にある絶景天然温泉》ですね。かなり北部にある上に、標高の高い位置にあるため、かなり寒いと思われます」

    リヴァイ「しかも雪の中ってのがわかんねぇ、一体どんな状況なんだろうな」

    ハンジ「さむーい所であったかーい温泉、最高じゃないか!?早速行こう!」
    ハンジの一存で、一路北東へ…


    立体機動を使うまでもない登山をし、山頂付近にまで到達したリヴァイ班
    リヴァイ「うう、凄く寒い…こんな軽装で来る場所ではなかったかもしれんな…」

    ハンジ「クシャンクシャン…エーックシッ…ぶるぶる…さむーい」
    ハンジが青い顔をして、くしゃみを連発している

    モブリット「ハンジさん、風邪をひいてしまいますよ!!」
    モブリットは自分のマントをハンジに被せた

    ハンジ「…あ、ありがたいけど、モブリットだって寒いだろ…?クシャン」
    モブリット「私は大丈夫です。さっさと登って温泉に入りましょう…」
    モブリットは体を震わせながら無理に微笑んだ

    リヴァイ「モブリットは本当に出来た奴だな…」
    リヴァイは舌を巻いた
  87. 87 : : 2014/02/13(木) 07:45:35
    寒さに震えながら、やっと山頂付近にまで到達したリヴァイ班一行

    モブリット「やっと、着きましたね…湯気がみえますよ…」
    モブリットが指差す方向には、雪の中にポツンと湧く乳白色の湯だった

    ハンジ「さび~!!早く入らなきゃ…」
    リヴァイ「モブリットがヤバそうだ。早く暖めてやらなきゃだめだ」
    モブリット「だ、大丈夫ですよ…」
    モブリットの顔色は真っ青だ

    モブリット「温泉に飛び込みたい所ですが…」
    リヴァイ「やっぱり誰かいやがるな…」
    ハンジ「また番人かな…」

    一行の視線の先には人影が見えた
  88. 88 : : 2014/02/13(木) 07:46:00
    モブリット「あなたは…」
    ハンジ「キース・シャーディス団長」
    リヴァイ「…と、誰だ…?」

    キース「もう団長ではない。今は胸間だ。ちなみにこいつらは、104期の…」

    ミーナ「ミーナ・カロライナです!!本物のリヴァイ兵士長だ~!かっこいい!!」

    ナック「ナック・ディアスです!!珍獣ハンターハンジ分隊長だ…」

    ミリウス「ミリウス・ゼルムスキーです!!調査兵団かっこいいな!!」

    リヴァイ「キース教官、やはり番人なのか…?こいつらひよっこと俺たちと戦うと…?」
    ハンジ「さすがにそれはないと思うけど…」

    キース「いいや、是非立体機動での戦いををこいつらに叩き込んで欲しい」
    モブリット「一対一でということですか?キース教官」

    キース「一対一ではどう考えても我らが不利だ。1対3で頼む。そっちが一人だ」

    リヴァイ「なら俺が行く。一瞬でかたをつけてやる」

    ミーナ「リヴァイ兵士長と戦うなんて、無理!!」
    ナック「俺も降ります!!」
    ミリウス「俺も…」

    キース「お前らぁぁ!!」
    モブリット「…私がやりましょう。私相手なら、彼らも納得するでしょう」

    モブリットが真剣な眼差しで静かにそう言った
  89. 89 : : 2014/02/13(木) 07:46:49
    ハンジ「モブリット…」
    ハンジがモブリットに借りていたマントを被せた
    モブリットの冷たくなった手を握るハンジの表情は、心配そのものだった

    モブリット「大丈夫ですよ。お任せ下さい」

    リヴァイ「モブリット、普段のお前なら大丈夫かも知れねぇが、お前体が冷えすぎてるだろうが、無理するな」

    モブリット「大丈夫ですよ。むしろ集中力が上がった気がします。さあ、三人共、いつでもかかってきなさい」

    モブリットは、トリガーを握って三人を見据えた
    キース「お前ら、行ってこい!!」
  90. 90 : : 2014/02/13(木) 07:49:03
    ミーナ「やるしかない!!モブリットさん覚悟ー」
    ミリウス「同時に飛ぶぞ!!」
    ナック「了解!!」

    三人は同時に木を利用した立体機動で左、右、上からモブリットを狙う
    モブリットは動かない
    ミーナ「たぁぁ!!」
    ミリウス「ハァッ!!」
    ナック「トォッ!!」

    三人がモブリットの体に体当たりをかます瞬間、モブリットがトリガーを押し、アンカーを背後の木に射出する

    その勢いのまま上空に体を舞い上がらせ、先程まで自分が立っていた位置に降り…逃げ遅れたミーナの体を地面に押さえつける

    モブリット「…すまないね」
    ミーナ「参りましたぁ…」

    ミリウス「今だ!」
    ミリウスが上空からモブリット目掛けて落ちてくる
    …が、その動きはすでにモブリットが把握しており、サイドステップでなんなく躱す

    そのままモブリットの足技でミリウスも、モブリットに倒された
    ミリウス「やっぱり調査兵団凄い…」

    残すはナック

    ナックは立体機動で逃げ回る

    モブリットはナックが木に放ったアンカーに接続されているワイヤーを、自分のトリガーで殴りつける…

    ワイヤーが弛んで、ナックが地に落ちる瞬間…
    モブリット「おっと…」
    ナックの体はモブリットの腕にしっかり収まった

    キース「勝負あったな…」

    立体機動の勝負は、ほぼ立体機動を使わない、使うまでもなかったモブリットの圧勝であった

    ミーナ「モブリットさんつよーい!!」
    ミリウス「調査兵団…!」
    ナック「全く無駄の無い動きだったな」

    キース「お前たち、見たか?あのような冷静な判断こそが、生存率を高めるんだ。モブリットの動きを覚えておいて、よく学ぶんだぞ」

    モブリット「そうですね、私のやれることは、真似が出来ます。リヴァイ兵士長やハンジ分隊長の真似はしようとしても無理ですが。みんな頑張ってな」
    寒さで氷っていたモブリットも、体を動かす事で少し復活した

    ハンジ「モブリット…良かったよぉ無事で…」
    ハンジがモブリットの体を優しく抱き締めた

    モブリット「…大丈夫だと言ったでしょうが…」
    咎めるようなその口調とは裏腹に、モブリットの顔は真っ赤だった

    リヴァイ「モブリットの動きは、おまえらの手本になる。マスターしろよ!?」

    ミーナ、ミリウス、ナック「はい!!」
    キース「モブリットありがとう。では温泉を好きに使ってくれ」

    三人は早速冷えきった体を暖めることにした
  91. 91 : : 2014/02/13(木) 07:49:59
    リヴァイ班三人が温泉を楽しもうと、水着に着替えにいこうとした時…

    ズドンズドンズドンズドンズドン…
    地響きが辺りを揺らした

    リヴァイ「何だ…?」
    モブリット「地震でしょうか…」
    ハンジ「…あれは…!」

    ミーナ「大きいのが、来るー!」
    ミーナは思わずモブリットの背中に身を隠す

    キース「超大型巨人か…」
    超大型巨人は一行の前に止まり、しゃがんで大きな文字を雪面に書く

    超大型巨人「ア ニ のかた きうちに きた」

    ハンジ「要するに、私たちと戦いに来たんだね…」
    リヴァイ「さみいのに…」

    モブリット「…超大型巨人…いや、ベルトルト、アニは倒したが無事だよ。それでも戦うかい?」

    超大型巨人「は い 」

    リヴァイ「仕方ねえな。ひよっこどもに立体機動の戦いかたを見せておくか」
    ハンジ「そうだね!!」
    モブリット「やるしかないですね…」

    三人はまた、巨人との戦いに挑む事になった
  92. 92 : : 2014/02/13(木) 07:51:05
    リヴァイ「全員で削ぐぞ!?」
    モブリット「了解!!」
    ハンジ「よーしやるぞー!」

    全員で超大型巨人に向かってアンカーを射出する

    モブリット「ハッ!!」
    モブリットは超大型の足首を狙う…超大型はそれに気がつき、足をバタバタと動かす

    避けるためにアンカーを超大型の腰辺りに射出し、体を飛ばす…そのまま腕に斬撃を加える

    モブリットと同時にハンジも動いている
    超大型の体をまるで崖登りのごとく立体機動で駆け上がり、目を狙う
    「やぁっ!!」
    ハンジの回転切りは両目を一気に抉った

    「セイッ!!」
    リヴァイはいつの間にか超大型の頭上高く体を飛ばし、そのまま降下し、神速回転斬りで、大きな的を縦横無尽に削ぎまくる

    リヴァイが足まで降りてきたと同時に、モブリットは腕から肩にかけて回転斬りを加えていく

    「削ぎまくるぞ~!」
    ハンジは逆の腕を肩から回転斬りで削る

    リヴァイは足元から上に向かって回転斬りで駆け上がる

    腕や足を削られ、動けない超大型巨人

    ハンジ「モブリット!!」
    モブリット「了解」

    リヴァイが再度頭上まで上がった時、ハンジの斬撃と、モブリットの斬撃が一瞬の間をおいて超大型のうなじを削ぐ!

    モブリット「兵士長!!」

    ハンジとモブリットが離れた瞬間、リヴァイの斬撃が、だめ押しとばかりに超大型のうなじをきれいに削いだ

    ミーナ「すっごい…」
    ナック「圧巻だ…」
    ミリウス「調査兵団かっこいい…」
    キース「見事だ…」

    ハンジ「おい、ベルトルト!!無事かい!?」
    ハンジはうなじからベルトルトを助け出す

    ベルトルト「すみません、大丈夫です…あなたがたに勝てるとは思わなかったんですが、アニが…」

    リヴァイ「アニならここから南にある洞窟温泉にいるから、話を聞いてこい。早とちりめ」

    モブリット「アニは元気だよ。ただ一人でいるはずなので、行ってあげなさい、ベルトルト」

    ハンジ「うんうん、そうしてあげて!!」

  93. 93 : : 2014/02/13(木) 07:51:43
    冷えきった体を乳白色の湯に浸けるリヴァイ班一行

    モブリット「はあ~生き返りますねぇ…」
    全身を冷たくした状態て、2度も連闘したモブリットは、湯につかりながら目を閉じた

    リヴァイ「今回はモブリットがMVPだな。見直しただろ?ハンジ」

    ハンジ「うんうん、モブリット本当によく頑張ってくれたよ!!」
    ハンジはにこにこ笑顔だ

    モブリット「そんな、誉められる様な戦いしてないですよ?普通です、普通。皆さんみたいに人間やめていないので、これが限界です」

    リヴァイ「…俺は人間だが」
    ハンジ「…私も人間だよ?」
    二人はモブリットを険しい目で見据える

    モブリット「お二人は人間の領域を越えてますから…って目が怖いですよ!?誉めてるんですってば!!」
    二人の殺気に慌てふためくモブリット

    リヴァイ「お仕置きが必要だな…」
    ハンジ「…ああ、死ぬよりつらいお仕置きがね…」
    モブリットににじり寄る二人

    モブリット「死ぬよりつらいって何ですか!?うわあぁぁ!!」
    リヴァイとハンジは同時にモブリットに襲いかかり…

    リヴァイ「ここが弱いのか…?コチョコチョコチョ」
    ハンジ「私は耳に息を吹き掛ける!!フーフー」
    モブリット「うひゃあぁぁ!!やめてくださ~い!!ひゃひゃひゃ…」

    ハンジに羽交い締めされたモブリットは、調査兵団幹部にきついお仕置きを貰ったのだった

    リヴァイ班は三点目をゲットした
  94. 94 : : 2014/02/13(木) 08:13:33
    とてもおもしろいです(*'‐'*)♪
    モブリット、男前(*^▽^*)

    期待しています!!!
  95. 95 : : 2014/02/13(木) 08:31:28
    >>94
    たらこさん、コメントありがとうございます!!
    たまにはモブリットにもスポットを当てたくて!!
    またぼちぼち書きますので、よろしくお願いいたします♪
  96. 96 : : 2014/02/14(金) 00:14:38
    《エレン班》
    ジャン「次なんだが、一番近いのは《洞窟温泉》って所だな。どうする?」

    サシャ「美味しい物がある所がいいです!!」
    コニー「俺は何処でもいいぜ!!任す!!」
    エレン「一番近いなら、そこに行ってみるか?洞窟温泉って気になるしな」

    ミカサ「そうと決まれば早く行こう。多分リヴァイ班に負けてる…気がする」
    ミカサは変なライバル心を、リヴァイに対して燃やしていた

    ハンネス「あの班は、リヴァイにハンジにモブリットだろう?調査兵団の精鋭の中の精鋭だ。勝てるチームは無いと思うぞ、諦めろミカサ」

    ミカサ「諦めるなんて出来ない…私はあのチ…兵長をぎゃふんと言わせたい。ので、諦めない」

    ハンネス「だがなあ、みろあいつらを…」
    ハンネスが指差す方向には

    サシャ「コウモリの丸焼きって美味しいと思いますかぁ!?」
    コニー「鶏肉っぽいんじゃねえ?」
    エレン「そういえば腹へったよな。なんか食わないと、腹が減っては戦は出来ないって言うしな」

    ジャン「ばっかやろう!!禁猟区だぞ!?憲兵団に捕まるから止めろ、お前ら!」
    ミカサ「私の足を引っ張らないで…」

    ハンネス「戦う気なんか最初から無いからな。まあのんびり楽しんだ方が得だぞ?ミカサ」
    ハンネスは不機嫌なミカサの頭をぐしゃっと撫でた

  97. 97 : : 2014/02/14(金) 00:55:26
    洞窟にたどり着き、奥まで進んだ一行の目に飛び込んできたのは、鍾乳石でかこまれた巨大なドームみたいな場所であった

    ドームの下には、湖のような巨大な温泉があった
    ドーム状の天井には、ぽっかり穴が空いていた

    エレン「でかい温泉だな、って誰かいるぞ?」
    エレンが指差す方向…温泉の中には、人影が見えた

    ミカサ「あれは…アニ」
    ジャン「行ってみようぜ!?」
    全員立体機動で、温泉の淵に降り立った

    コニー「やっぱアニじゃねえか!!」
    サシャ「アニがビキニをきていますよ!!」
    ジャン「まじかよ!?うわ!!」
    アニのビキニ姿を目に焼き付けようとするジャンとコニー

    アニ「やあ、やっと来たね…遅すぎるよ」
    アニは吐き捨てるように言った

    ミカサ「アニ、温泉に入らせて欲しいんだけど…」

    アニ「それは出来ない。先客が来たんだ。かなり前だったよ…」
    明後日の方向をみながら呟くアニ

    ミカサ「それは、どの班…?」
    アニ「…リヴァイ班だよ。巨人になった私をいとも簡単に倒して行ったさ…ふふ」
  98. 98 : : 2014/02/14(金) 00:55:58
    ミカサの瞳に暗く熱い炎がちらつく
    ミカサ「…リヴァイ兵長と私が戦った時より早かったの…?」

    アニ「速かったし、うなじを削がれたよ…?」

    ミカサ「私は、ハンジ分隊長とモブリット副長よりも弱いって事…?」

    アニ「…技や力だけならあんたが上さ。でもね…コンビネーションや、冷静さで向こうが上だって事だね」

    ミカサ「私は、まだ弱い。リヴァイ兵長にはまだ勝てない…」

    エレン「ミカサ、兵長に勝とうなんて思うなよ!?仲間だろ!!」
    ミカサ「今は仲間ではないでしょ…エレン。エレンは甘い」

    サシャ「とりあえず、点数はもういいですから、折角だし皆で入りましょうよ!!」
    コニー「サシャに賛成だな!!勝負より楽しもうぜ?ミカサ」

    エレン「俺も出来たら勝ちたかったけどな、折角だし今は楽しみたいぜ。折角同期におっさんが一緒なんだしな!?」

    ハンネス「リヴァイ班はすでに三点らしいからな、もう逆立ちしても勝てそうにない。ここは楽しんで、次の戦いに鋭気を養うのが賢いぞ、ミカサ」

    ミカサ「そうか、わかった。今回は勝負は忘れて楽しもう…」

    アニ「水着に着替えておいで」
    アニはいつになく優しい笑みを浮かべて言った

  99. 99 : : 2014/02/14(金) 01:06:33
    アニ「ちょっと!触らないで!?サシャ!!」
    サシャ「アニの胸がやわらかーい!!もみもみ!!」

    アニ「もう!!ハンジ分隊長といい、あんたといい、なんでそんなに揉みたがるのかな…?!」

    サシャ「もみごたえがありそうな大きさだからですよ~もみもみ!!」

    アニ「いい加減にして…?ミカサも結構大きそうだよ?あっちにしなよ」
    アニは顔を真っ赤にしている

    ミカサ「私も…もみもみ…」
    アニ「ちょっと!?やめなよミカサ!!」

    ミカサ「確かに柔らかい…私の胸とは、ちがう…かも」

    サシャ「ミカサのはどれどれ…もみもみ…鍛えられてて固めですが、弾力もあってなかなかのものですよ!!ミカサ!!」

    アニ「サシャのも、揉んであげる…もみもみ…」
    サシャ「うひゃぁぁ!!こそばゆいですぅやめてあひゃひゃ!!」

    アニ「サシャもなかなかの弾力だね」
    サシャ「やめてくださいよお!!つんつん…」
    ミカサ「つんつん…」

    お互いの胸を揉んだりつついたり、普通の女の子と同じように、温泉を満喫している女子チームであった

  100. 100 : : 2014/02/14(金) 02:12:30
    ハンネス「女子チームは和やかな雰囲気だな。平和でいいな」

    コニー「なあなあ、もしあの中で一人選ぶとしたら、誰にする?お前ら!?」

    ジャン「俺は、ミカサ一択だぜ。美人で頭もよくて、強い。最高!!」

    コニー「俺は、サシャかな…なんかこう、気が合うんだ」

    ジャン「まあ、お似合いだと思うぞ、お前ら、うん」

    コニー「そうか?!エレンは、誰がいい?」

    エレン「俺は興味がねえ…まずは巨人を駆逐してからじゃないと、考えられねえよ」

    ジャン「アニもミカサも、お前が気になっていそうなのに、肝心の本人が変態だからな…」

    エレン「誰が変態なんだ!?」
    ジャン「ミカサより巨人がいいんだろうが!?」

    エレン「ちがう!!巨人は駆逐対象だって!!」

    コニー「じゃあ、ぶっちゃけどっちがいいんだよ、エレン」

    エレン「…誰がいいとかわからねえよ!!」
    ジャン「この朴念仁が!もったいねえ!!」

    ハンネス「エレンにはまだ恋愛は早いのかもな…」

    男チームもそれなりに、温泉を満喫したのであった
  101. 101 : : 2014/02/14(金) 02:40:02
    《ピクシス班》
    泥の湯を後にし、馬車でのんびり北西へ

    マルロ「伝令が来ました…残りの温泉は二つだそうで…リヴァイ班が三点で、我々とエルヴィン班が二点…エレン班が一点だそうです」

    ピクシス「リヴァイ班がやはり走っておるのお…さてどうしたものか…」

    ユミル「エルヴィン団長よりもはやくどっかで一点取らないとだよな…!」

    クリスタ「でも、ここからだとその二つの温泉は遠くて、どちらも西ですよね…」

    マルロ「とりあえず、西に向かいましょう!思案しても仕方がないですしね」

    ピクシス「マルロは真面目じゃが、なかなか身どころのある奴じゃの。そうじゃ、進むしかない、前進じゃ!!」

    ピクシス班は、最後まで諦めず前進する!!

  102. 102 : : 2014/02/14(金) 07:26:45
    《エルヴィン班》
    エルヴィン「あと残り二つだが…リヴァイ班がすでに残りの一つの温泉に近づいているらしい」

    アンカ「では、勝てないではありませんか」

    ナイル「どうにかならんもんか?」
    エルヴィン「俺も久々に読み違えたな。まさかアニ巨人を容易く仕留めるとは…超大型もな…」

    アルミン「団長、いや、班長の息の掛かった誰かを仕向ける事は出来ませんか?」

    エルヴィン「実は一応刺客は放ったが、さて時間稼ぎになるかな…」

    ヒッチ「さすがエルヴィン班長、抜け目ないなー」
    リコ「ここまで来たら、負けたくないな」

    ナイル「結局は全員エルヴィンの掌で踊っているんだ…」

    エルヴィン「今回は違う…リヴァイ班はもう私の掌にはいないよ」

    アンカ「刺客になんとか足止めしてもらうしかなさそうね」

    エルヴィン班は一路残された温泉へ…

  103. 103 : : 2014/02/14(金) 10:32:29
    エルヴィン「さて、残り二つのうち、一つの温泉についたぞ」

    エルヴィンが指差す方向には、一面砂地しかない
    しかし、砂のしたから蒸気なのか、ふらふわと白い綿菓子のような湯気がたっていた

    アンカ「あの砂…暖かいのでしょうか」

    ナイル「噂に聞く、《砂風呂》か!!」
    ヒッチ「あー知ってる~凄く新陳代謝が活発になって、お肌ぷるぷるになるんだよ~?」

    アルミン「…でもやっぱり人がいますね…数人」
    砂風呂地帯の前には数人の人影が見えた

    リコ「…あ、あなたたち…!」
    リコはその人影に向かって駆け出す
    そして、その中の一人に抱きついた
  104. 104 : : 2014/02/14(金) 10:32:55

    リコ「イアン!」
    イアン「リコ、久しぶりだな。随分待ったぞ…」
    リコの小柄な体をしっかり受けとめ、抱き締めるイアン

    アルミン「イアンさん、ミタビさん!!それとキッツ隊長だ」

    ミタビ「イアン、リコ、気持ちはわかるが一応人前だ。控えろよ…?」
    熱い抱擁を交わす二人に目をやりながら、言うミタビ

    キッツ「お前たちそんな関係だったのか…」
    意外そうに、抱き合う二人を見やる小鹿隊長

    イアン「リコ、離れろ…」
    リコ「嫌だ。また勝手に何処かへ行くだろ…?」
    イアン「仕方がない奴だな…」
    イアンはため息をついたが、満更でも無さそうだ

    エルヴィン「リコ、良かったな」
    エルヴィンはその様子を穏やかな笑みを浮かべて見ていた
  105. 105 : : 2014/02/14(金) 10:33:23
    ヒッチ「あの二人お似合いですよね~ナイル副長。私とエルヴィン班長には遠く及ばないけど」

    ナイル「リコとイアンの方が、数百倍しっくりくるわ!!ヒッチ、お前とエルヴィンなんぞ想像すらつかん!!」

    ヒッチ「…あのぉ、ずっと思ってたんですけど…」
    ナイル「何だ!?」

    ヒッチ「もしかして、焼きもち妬いてるんですかぁ?私に…」

    ナイル「はぁ!?なんだその自信過剰な物言いは!!そんなわけないだろうが!?」

    ヒッチ「だって、副長は私がエルヴィン班長の事を話すと怒るじゃないですか~」
    ナイル「勘違い甚だしいわ!!馬鹿者!!」
    ナイルの悲鳴が辺りに響き渡った

  106. 106 : : 2014/02/14(金) 10:41:37
    エルヴィン「キッツ隊長、砂風呂に入らせてもらうよ?時間がないんだ」

    キッツ「…勿論、どうぞ」

    リコ「イアン…」
    イアン「リコ、風呂入ってこい、勝負はまだ決まってないぞ?」
    リコの体をゆっくり引き離すイアン

    リコ「…わかったよ…私は前に、進むから…見てて、イアン」
    リコは背筋をまっすぐのばし、砂風呂に入るべく着替えに行った

    イアンはその後ろ姿をまぶしそうに眺めていた…まるで、その姿を目に焼き付けようとするかのように…


    無事砂風呂を制覇したエルヴィン班は、点数の上ではリヴァイ班と並んだ

    全速力で、最後の温泉に向かう…
    リヴァイ班が狙っているであろう温泉へ…
  107. 107 : : 2014/02/14(金) 11:59:10
    面白いです!ぐいぐい来ます!
  108. 108 : : 2014/02/14(金) 12:18:08
    《リヴァイ班》
    ハンジ「最後の温泉に、着いたね」
    ハンジが静かに言う

    目の前には大地の裂け目のような穴があり、50メートル程裂け目を降りた所に、小さな温泉がみえた

    しかし、裂け目の前にはやはりエルヴィンが仕掛けた刺客がいた

    その人影は二つ…

    リヴァイ「誰だ、ありゃあ…」
    モブリット「…グリシャイェーガー医師と、奥様カルラさんです」
    ハンジ「エレンのご両親だね」

    グリシャ「リヴァイ兵士長、よく来てくれたね。温泉に入る条件として、これを打たせて欲しいんだ…」

    グリシャがリヴァイに示したのは、一本の注射器だった

    ハンジ「…何だい?なんの薬…?」
    モブリット「無色透明で、見た目では判別がつきませんね…」

    リヴァイ「それを打てば、どうなる?」
    グリシャ「それは、言えないな」
    カルラ「…」

    ハンジ「私が打つよ」
    ハンジがリヴァイを庇うように前に立つ

    モブリット「いいえ、私が…」
    ハンジとリヴァイを押し退けて、その背で庇うように立つ、モブリット

    グリシャ「申し訳ないが、リヴァイ兵士長しか、だめなんだ。さあどうする?打てば、温泉に入らせてあげるよ」

    リヴァイ「そんなことせず、ぶち倒して強引に…」

    グリシャ「ここでのルールブックは私だよ。注射さえ打てば入浴を許可する。そして君たちの班が単独首位で優勝だな」

    リヴァイ「わかった。打とう」
    リヴァイは左腕の服を捲った
  109. 109 : : 2014/02/14(金) 12:18:54
    モブリット「兵長!!優勝などしなくていいですから、そんな訳のわからない注射、打たせないで下さい!!」
    モブリットは止めようと手を伸ばすが、リヴァイは首を振る

    リヴァイ「モブリット、何かあったら、頼んだぞ?」
    ハンジ「ほ、ほんとに打つの!?リヴァイ」

    リヴァイ「俺は、もう負けたくねえんだよ」
    吐き捨てるように、言い放った

    グリシャ「では、失礼」
    グリシャはリヴァイの腕に、注射器をさした
  110. 110 : : 2014/02/14(金) 12:19:44
    注射を打って数瞬後、リヴァイの顔が、苦悶に歪む…
    リヴァイ「…うっ!!」

    モブリット「兵長!!」
    ハンジ「リヴァイ!?」
    思わず駆け寄る…

    リヴァイは、そんな二人を突き飛ばした

    リヴァイ「イザベル…ファーラン…」
    リヴァイは、グリシャとカルラを見ながらそう呟いた

    グリシャ「お前はどうして、俺たちを信じてくれなかった…?」

    カルラ「兄貴のせいで、あたしたちは死んだよ…?」
    リヴァイの目に写るのは、グリシャとカルラではなく、自分の馴染みの二人だった

    グリシャ「後ろに、俺たちを殺った巨人がいるぞ…」
    グリシャが指を指すその方向には…

    ハンジ「なに、どうなってるの!?」
    モブリット「…兵長の様子がおかしい…ハンジさん下がって…」

    リヴァイは生気を失ったような虚ろな目を、ハンジとモブリットに向ける

    ハンジ「正気じゃ、ない!!モブリット、逃げろ!!」
    ハンジは、背後の木にアンカーを差し、身を踊らせる

    モブリットも同じように、木の上に立ったが、次の瞬間…
  111. 111 : : 2014/02/14(金) 12:20:19
    巨人相手に使うスナップブレードを両手に携えたリヴァイが、モブリットを襲う

    リヴァイ「…」
    モブリットは木から木へと逃げるが、ワイヤーを断ち切られ、地面へと落下する

    モブリット「うっ…」
    ハンジ「モブリット!!」
    モブリット「ハンジさん!!くるな、早く逃げろ!!うっ、」
    リヴァイのスナップブレードの切っ先が、モブリットのうなじにあてられる

    …サクッ
    少し力を入れただけで、簡単にそのうなじを削ぐことが、できた

    ハンジ「…モブリット!!」
    ハンジが駆け寄ると、目を閉じ、動かないモブリットが横たわっていた

    リヴァイ「よえぇな…巨人なんて、クソだ…」
  112. 112 : : 2014/02/14(金) 12:21:04
    ハンジ「…リヴァイ、貴様…」
    ハンジの瞳に、炎のような狂気の光が宿った
    スナップブレードを静かに構える

    ハンジ「…お前を、許さない!…死……」
    モブリット「ハンジさん…駄目です…ぼ、暴走…しないでく、下さい…」
    ハンジが振り返ると、うっすら目を開けた忠実な副官が、自分の足首を掴んでいるのがわかった

    モブリット「薬で幻覚が…見えている様です…だから私に止めをさせなかった…きっと今のあなたなら、兵長を止められます…すみません、私はお役に立てそうにありませんが…」

    ハンジ「モブリット、わかったよ。やってみる。君は休んでいて…」

    リヴァイ「女型の巨人かよ…削いでやるからじっとしてろ…」
    リヴァイの殺気を全身に浴びながらも、怯むことなく覇気を返すハンジ

    ハンジ「リヴァイ待ってて、私が助ける…」

    かくして、人類最強と、人類最強の変人との戦いが、幕を開けた
  113. 113 : : 2014/02/14(金) 12:24:08
    エルヴィンまさかのゲスヴィン!?刺客って・・・

    続きが気になる!!
  114. 114 : : 2014/02/14(金) 12:27:26
    >>107
    なすたま@兵長、お慕いしています
    読んで頂いて、コメントまで頂きありがとうございます!!
    感謝です(*´ω`*)

    >>113
    最強の刺客…です(*´ω`*)
    ゲスヴィンになるのかならないのか…!?
  115. 115 : : 2014/02/14(金) 13:44:06
    リヴァイが無造作に、だが的確に矢継ぎ早にアンカーを射出する

    周りの木々を利用して、高く体を飛ばす

    ハンジは、その動きを目で追うだけで動かない

    リヴァイ「木偶の坊が!!でけえからだは見かけ倒しか!?」

    そう言いながら、回転切りで舞い降りてくる…
    ハンジ「(…でけえ体…?そうか、やっぱりね…)」

    上空から舞い降りてくるリヴァイに鋭い視線を浴びせる…だが動かない

    リヴァイ「死ね!!クソ巨人!」
    ザシュッ…リヴァイのスナップブレードは、ハンジの頭上5メートルは上の空を切った
  116. 116 : : 2014/02/14(金) 13:44:44
    リヴァイ「何っ!?削げなかった!?馬鹿な!!」

    その瞬間を逃さず、木々を利用して舞い上がるハンジ
    その姿はまるで…自由の翼を広げて舞い上がる…戦乙女

    リヴァイ「チッ、何故巨人の癖に飛びやがる…?!つッ…」
    直後、頭を抱えるリヴァイ

    ハンジ「リヴァイ、我慢して…ねっ!!」

    上空から舞い降りた戦乙女は、リヴァイの体に軽く回転を加えたドロップキックを食らわせた…

    リヴァイの体の上にそのまま舞い降りたハンジ

    ハンジ「お仕置き、完了!!」
    見るものを魅了するような、艶かで不敵な笑みを浮かべた
  117. 117 : : 2014/02/14(金) 13:45:57
    リヴァイ「うっ…」
    ハンジ「目、覚めた…?気分はどう?」
    リヴァイを踏みつけたまま、声をかけるハンジ

    リヴァイ「…最悪な気分だ…俺は、何をやった…?モブリットを、殺したのか…?」

    ハンジ「…記憶はあるんだね…?」
    リヴァイの上からスタッと地面に降り立ったハンジは、呟くように言った

    リヴァイ「俺は、どうすればいい…この手で、たとえ薬のせいではあっても、お前の大事な部下を…」

    モブリット「…勝手に殺さないで…下さいよ」
    よろよろと歩み寄るモブリット

    リヴァイ「生きていたのか!!」
    モブリット「いつもの兵長ならば殺されていたでしょうけれどね」
    リヴァイ「…良かった…」
    リヴァイははぁ、と、息を吐いた
  118. 118 : : 2014/02/14(金) 13:46:36
    ハンジ「さて、グリシャ…誰に命令された?エルヴィンか?」

    グリシャ「そうだよ…だがな、エルヴィン団長が指示したものとは違う薬を、リヴァイ兵士長に打った…試したかったんだ。幻影薬をな」

    ハンジ「で、エルヴィンに指示された、ほんとに打つつもりだった薬は…?」

    グリシャ「半永久的な惚れ薬だ…年がら年中誰彼構わず、惚れた晴れたを繰り返す、魅惑の薬だ」

    リヴァイ「エルヴィン!!あいつめ!!」

    ハンジ「それ、ぜひリヴァイに打ってよ…面白そ~!」
    モブリット「確かに、年がら年中頬を染めたり、失恋して泣いたりする兵士長は見てみたいですね」

    グリシャ「なんなら薬をやろうか…?」
    ハンジ「よし、リヴァイに打とう!!さあじっとして…うわあ、もう逃げてる!!」

    ハンジは慌てて追いかけた

    モブリット「ハンジさん、先に温泉入っちゃいましょうよ~!」

    モブリットの悲鳴が辺りに響き渡った

    こうして、最強の刺客、グリシャはリヴァイ班に頭を垂れた
  119. 119 : : 2014/02/14(金) 13:49:44
    ゲスヴィンだwww
    グリシャにはほんのすこーしだけ感謝しなければww
  120. 120 : : 2014/02/14(金) 14:00:40
    >>119
    たらこさんへ
    ゲスヴィン健在!!
    確かに半永久的惚れ薬の方がやばいですもんね…(^w^)
  121. 121 : : 2014/02/14(金) 14:21:59
    モブリット「あー少し痛いですね」
    モブリットは温泉に浸かりながらうなじに手をやって、顔をしかめた

    ハンジ「リヴァイがやったんだよ…酷いよねぇ…モブリットかわいそ…」

    モブリット「ああ、痛いな…兵長が惚れ薬を注射すれば、私の気は晴れるんですけどね…」

    リヴァイ「おい、てめぇ…モブリット…」

    モブリット「兵長に、上空 8メートル付近にいたところを、ワイヤー切られて地面に叩きつけられ全身打撲で、体が言うことをききません…」

    ハンジ「リヴァイが惚れ薬を注射しない限りはモブリットの気は晴れないよね…」

    モブリット「はい、晴れません…」
    項垂れるモブリット

    リヴァイ「おまえらぁぁ!!」

    ハンジ「隙見て打とう…」
    モブリット「そうですね…」

    リヴァイ「モブリット、てめぇが打てばいいだろうが!!」
    ハンジ「…それも楽しそう」

    モブリット「ちょっと!私は被害者ですよ!?むしろ暴走しかかったハンジさんが打てばいいです!!」

    リヴァイ「そうするか…」
    グリシャ「なんなら三人分やろうか…?」

    リヴァイ班「いらんわぁ!!」

    カルラ「元気な幹部さんたちね、ふふ。エレンの事をよろしくお願いしますね」

    リヴァイ班は、ついに四点目をゲットしたのであった

  122. 122 : : 2014/02/14(金) 17:06:30
    リヴァイ「よし、とにもかくにもこれで優勝だな…」
    温泉から出て、兵服に身を包んだリヴァイが言った…その表情はいつになく清々しい

    ハンジ「長い戦いではなかったけど、いろいろあったよね」
    思い出に耽るように遠くを見つめるハンジ

    モブリット「あなたがたのお陰で数々の困難を乗り越える事ができました。私は…この班で良かったと思っています…ありがとうございました」
    上官二人に深々と頭を下げるモブリット

    リヴァイ「モブリット、俺の副官になると言う話はどうする?」
    リヴァイにガシッと肩を掴まれるモブリット

    ハンジ「ちょっとお!!モブリットは私の副官だよ!?誰が渡すか!!あっちへ行けしっしっ!!」
    モブリットの肩にあるリヴァイの手を引き剥がし、代わりにモブリットの腕に自分の腕を絡ませて、引き寄せる

    リヴァイ「俺が、副官に、するんだ!!」
    リヴァイ、モブリットの腕を引っ張る

    ハンジ「私のだ!!」
    反対側の腕を引っ張るハンジ

    モブリット「痛い痛い!!いたたたた!!ちょっとお!!私は全身打撲の重症なんですよぉ!?あなたたち、私の体を引きちぎるおつもりなんですかぁぁ!?」

    ハンジを巡る三角関係がいつしか、モブリットをどちらの副官にするかという三角関係になっていた…
  123. 123 : : 2014/02/14(金) 23:28:53
    リヴァイとハンジがモブリットの引っ張り合いをしていると、エルヴィン班一行が表れた

    エルヴィン「お前たち…時すでに遅しか…?」

    ハンジ「残念だったね。もう入っちゃったよ!!」

    ナイル「負けたか…」
    リコ「相手が悪かったね…」
    アルミン「リヴァイ兵長にハンジ分隊長に、モブリット副長…小数精鋭ですしね!!」

    エルヴィン「リヴァイに魅惑薬はきいているのか…?」

    リヴァイ「エルヴィン…ポッ」
    エルヴィン「…そんな趣味はないぞ…俺は」

    リヴァイ「…なわけないだろ、グリシャには違う薬を打たれたんだよ…エルヴィンてめえは姑息な手を使いやがって…」
    リヴァイは毒づいた

    エルヴィン「勝つためには手段は選ばんのだ」
    エルヴィンは遠くを見つめた…

    モブリット「他の班は、どうなりましたか?皆無事なのでしょうか」

    アンカ「エレン班は、洞窟温泉を満喫後、トロスト区へ帰還しています。ピクシス班も、トロスト区へ向かっています」

    ヒッチ「表彰式とかあるの!?」
    エルヴィン「ああ、あるよ。さて、全員トロスト区へ帰還するか」

    エルヴィン班とリヴァイ班は、揃ってトロスト区、調査兵団本部へ帰還した
  124. 124 : : 2014/02/15(土) 00:46:20
    調査兵団本部の広場にて…

    ピクシス「アンカぁぁぁ!!すまなんだ!!わしにはお前が必要なんじゃ!!戻ってきてくれんかのぉ…」
    エルヴィンの後ろに控えるアンカを見つけて駆け寄るピクシス司令

    アンカ「司令、私はエルヴィン団長の作戦参謀になることにしましたから…」
    つん、と顔を横にふるアンカ

    ピクシス「エルヴィン!!頼む、返してかくれ!!」
    今度はエルヴィンに頭を下げる司令

    エルヴィン「司令、頭など下げないで下さい。…アンカ、戻ってあげなさい。司令も反省されているようだしね」

    エルヴィンの言葉に、俯きなにかを考えている様なアンカはやがて、司令に歩み寄る

    アンカ「司令、お酒飲まれましたよね…暫くは禁酒ですよ!!」
    そう言って、司令の胸の内ポケットから、酒の入ったスキットルを取り上げる

    ピクシス「酒を取られたぞ!!」
    心なしか嬉しそうなピクシス司令であった

  125. 125 : : 2014/02/15(土) 00:46:46

    エレン「リヴァイ兵長ー!」
    リヴァイ「エレンか、温泉には入れたか?」

    エレン「一点しか取れませんでしたが、二つ入れました!!兵長の班は、優勝ですよね!?やっぱりすごいです!!」

    ミカサ「今だけ負けておいてあげる…ち…リヴァイ兵長」

    リヴァイ「ちびって言いかけただろ、お前ミカサ…」

    ミカサ「…嘘ではありませんから…」
    ミカサはリヴァイの横に立って、手で身長を比べた
    リヴァイ「…ちっ!!」
    リヴァイは盛大に舌打ちをした

    ハンジ「皆、舞台にちゅうも~く!!表彰式がはっじまっるよー!」

    全員が班毎に整列した
  126. 136 : : 2014/02/16(日) 08:11:03

    エルヴィン「皆、それぞれ温泉旅を楽しんだかな?」
    壇上に立つエルヴィンは、笑顔で言った

    エレン「団長、楽しかったです!!」
    サシャ「団長、焼き肉が食べたいです!!」
    ナイル「エルヴィンのセクハラ野郎!!」
    ヒッチ「エルヴィン団長結婚してくださぁい!!」

    エルヴィン「…なにやら温泉の旅の感想じゃないものがあるが…まあいい。では、結果発表といこう」

    エルヴィン「優勝は、リヴァイ班、リヴァイ、ハンジ、モブリット組。壇上へ」

    リヴァイ班は壇上に上がった

    エルヴィン「リヴァイ班は四点を取得し、点数の上でもトップ。アニ巨人に超大型巨人も倒した…要するに、断トツの一位だ」

    一同「うおー!すげー!!」
    一同「さすがリヴァイ班、調査兵団の精鋭中の精鋭!!」

    リヴァイ「当たり前だ、ふん」
    ハンジ「なんか照れるなぁ」
    モブリット「私なんて兵長と分隊長のおこぼれもらっただけなのに…」

    エルヴィン「優勝商品は…」
  127. 137 : : 2014/02/16(日) 08:11:35
    エルヴィン「一日調査兵団団長体験だ!!」

    ハンジ「げぇぇ!!なんだよそれ!!やだよ!!絶対やりたくない!!死んでもやだ!!」

    リヴァイ「エルヴィンてめぇぇ!!それじゃあ賞品じゃねえ、罰ゲームじゃねえか!?」

    モブリット「全身打撲をおってまで掴んだ栄光が、一日団長…」

    エルヴィン「お前たち…そこまで嫌がるとは…傷つくぞ!?」

    ナイル「調査兵団団長なんてやりたくないわ!!当たり前だ!!」
    アルミン「僕はやってみたいけどなあ」

    リヴァイ「毛を駆逐されたくなかったら、賞品を変えろ…エルヴィン」

    エルヴィン「まあ、それは冗談だ。本当の賞品は…『世界の果てまでいってよし!!天国に一番近い島編』のリポートキャスターだ」

    ハンジ「また行くの!?」
    リヴァイ「この間帰ってきたばかりだが…」
    モブリット「全身打撲なので無理です」

    エルヴィン「一人ずつの疑問に答える。
    ハンジ、また行くんだ。旅行計画は任せる…
    リヴァイ、だからお前らには負けてもらう予定だった…
    モブリット、気合いで治せ」

    ハンジ「旅行計画は立てるけどさ…」

    リヴァイ「俺は今回はいいから、他のやつに行かせてやってくれ」

    モブリット「全身打撲を気合いでなんとか出来ません、団長!」

    エルヴィン「まあ、優勝チーム以外のメンバーから、数人選ぶつもりだ。それは旅行計画がスタートするときに発表するからそのつもりで」

    リヴァイ「俺はいいっつってるだろ!!」
    モブリット「全身打撲…」
    ハンジ「旅行計画立てなきゃ♪るんるん」
  128. 138 : : 2014/02/16(日) 08:12:44
    調査兵団団長室にて

    エルヴィン「世界の果てまでいって」

    ハンジ「よし!!」

    リヴァイ「温泉同好会」

    エルヴィン「視聴者の皆さん楽しんで貰えたかな?!次回は世界の果てまでいってよし、天国に一番近い島編でまた会おう!!」

    ハンジ「それではまた来週!!」
    リヴァイ「クソして寝ろよ?」

    ―完―




  129. 139 : : 2014/02/16(日) 08:14:04
    以上です!!
    次回作近日連載予定!!

    よろしくお願いいたします♪

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著者情報
fransowa

88&EreAni☆

@fransowa

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