このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
【ダンガンロンパ】安価でCPSS書いてみる
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- 1 : 2016/12/04(日) 00:18:46 :
- 他にもss溜まってるのに何してんだかって感じですけど、思い立ったが吉祥寺ってね!
※吉日
激寒ギャグも終わったところでこのssの説明です
まず安価で人物を2人指名していただきます
例 モノクマ モノミ
そのあと、二人がどういう気持ちなのかを安価で決めてもらいます
例 モノクマはモノミのことをなんとも思ってないが、モノミはモノクマが気になりつつある
こんな感じです
【趣旨】
└そんな組み合わせ需要なくね?みたいな組み合わせでやってみたい
└もちろん王道でも
【ホモ百合NLどれでも可】
└ただしクソザコ文章力
【禁止人物】
ニューダンガンロンパV3の登場人物
└詳しいことがわからないため
ダンガンロンパ霧切の登場人物
└燕尾とか言われても困る
ダンガンロンパ十神の登場人物
└あの話、本当に起きたことなのかわからないしキャラも掴めてないため
キラーキラーの登場人物
└コミックス一巻までしか読んでおらず、詳しいことがわからないため
斑井兄弟、神代優兎、生徒会メンバー
└キャラが掴めてない、または情報が少なすぎるため
【注意】
クオリティの保証はできません
……本当、まじに。
最終的に結ばれちゃいます。多分。
うだうだ言ってないで始めろって言われてる気がしますので早速…
>>2×>>3
>>4 >>2は>>3をどう思ってるか
>>5 >>3は>>2をどう思ってるか
目次
大和田×戦刃
“戦刃むくろ!暮威慈畏大亜紋土と走る” >>22
九頭龍×辺古山
(葉隠×西園寺、左右田×ソニアと同じ世界線)
“双護フォロー” >>45
日向×七海
“さよなら希望ヶ峰学園” >>66
セレス×月光ヶ原
“POKER FACES” >>107
葉隠×西園寺
(九頭龍×辺古山、左右田×ソニアと同じ世界線)
“君のため。” >>141
苗木×舞園
“モノクローム・希望・アンサンブル” >>176
十神×霧切
(苗木×朝日奈と同じ世界線)
“ドキッ!こういうのが恋だと?” >>245
左右田×ソニア
(九頭龍×辺古山、葉隠×西園寺と同じ世界線)
“氷の覇王の死の先で” >>345
苗木×朝日奈
(十神×霧切と同じ世界線)
“水着の来夏 ”>>322→>>412
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- 2 : 2016/12/04(日) 00:25:25 :
- 大和田
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- 3 : 2016/12/04(日) 00:26:45 :
- 戦刃
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- 4 : 2016/12/04(日) 00:27:16 :
- プランクトン
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- 5 : 2016/12/04(日) 00:27:58 :
- うるさいとうもろこし
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- 6 : 2016/12/04(日) 00:29:46 :
- 戦刃は苗木やない?
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- 7 : 2016/12/04(日) 00:36:26 :
- 安価次第やからね
本番でどうかは関係ないんや
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- 8 : 2016/12/04(日) 00:38:40 :
- まぁ需要も前例もないけど…俺は苗木を霧切、桑田を舞園と組ませると、残姉ちゃんは大和田と組ませたりしてるんだが…
なんかここだとすごいぎすぎすしてそうや…
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- 9 : 2016/12/04(日) 00:43:24 :
- 大和田×戦刃
大和田→→ →戦刃
戦刃→→ →大和田
書き溜めをして一気に貼る方式ではないです
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- 10 : 2016/12/04(日) 00:45:05 :
- ぎすぎすしそうだけど族軍だ…期待!
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- 11 : 2016/12/04(日) 00:46:14 :
- 個人的だけど…どうも桑舞は…OVAのPVみて苗舞が強くなっちゃった
戦刃さんかわいいよね
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- 12 : 2016/12/04(日) 00:50:09 :
- 無理にくっつけんでも…
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- 13 : 2016/12/04(日) 00:55:48 :
- もうこれ別れる寸前だろ
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- 14 : 2016/12/04(日) 00:57:36 :
- でもそこでお互い未練たらたらだったりとかどうや?
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- 15 : 2016/12/04(日) 01:04:16 :
- 荒れるなぁ…
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- 16 : 2016/12/04(日) 01:04:23 :
- 最悪な第一印象からじわじわ上がっていくのも萌えるんや
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- 17 : 2016/12/04(日) 01:05:46 :
- 【悲報】私のやろうとしてることはCPと呼ばれる種類のものじゃない可能性
最終的に多分結ばれることになるのですが、つまり今はプランクトンととうもろこしなわけです。
そこから両思いに持って行く過程を描くことは果たして「CP」と呼んでいいものなのでしょうか
「書き始めた時点で付き合ってなくてもCPSSってことで問題ないですか?」
というのが一番聞きたいことです
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- 18 : 2016/12/04(日) 01:08:41 :
- 最悪な印象かららーぶらーぶ…ドラマティックでいいですね!
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- 19 : 2016/12/04(日) 01:09:46 :
- 付き合うのを頑張る
付き合ってるところから頑張る
付き合ってたけどさよならバイバイ
どれでもええよ
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- 20 : 2016/12/04(日) 01:11:04 :
- まあ幸せにはなってもらいたいよね
別れてほしくはない
でもむくろちゃんはなぁ…
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- 21 : 2016/12/04(日) 01:11:04 :
- 結論 なんでもよさそうなので頑張る
たくさんの方のコメントありがとうございます!
尚、このssは他作品とは一切関係ありません
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- 22 : 2016/12/04(日) 01:18:58 :
- 「うるさい、とうもろこし」
この女……戦刃むくろは鋭くオレを睨みながらそう言った。
とうもろこしはねーだろ……
「……私は盾子ちゃんのところに行くから」
「それが良くないって言ってるだろ?」
背を向けて教室を出ていこうとする戦刃に、どうしても声をかけずにはいられなかった。
「……どうして?」
そもそもなぜこうしてオレがこの女と話をしてるのか、それを説明するにはある程度前のことを話さなくちゃならねぇ。
そう、確か……二日前か。
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- 23 : 2016/12/04(日) 01:44:52 :
- ――――――――
「ふうっ……ぅう……、うっす苗木ー」
「あっ……おはよう大和田クン。また徹夜?」
「おう!でも夜に走るのは最高だからな……今度乗せてやろうか?」
「あはは……遠慮しとくよ」
苦笑いしながら苗木が返事をしていると、うるさい奴が教室に入ってきた。
「皆おっはー!超高校級のギャル、江ノ島盾子ちゃんでーっす!」
「……」
超高校級のギャル、江ノ島盾子と超高校級の軍人、戦刃むくろ。
二人はいつも一緒に登校してくる。
なんでも姉妹だかららしい。前になんで苗字が違うのか聞いたら江ノ島にキレられた。説明し飽きてるんだとよ。
そっちが飽きててもオレは理由知りてーっての。
「おっ!桑田ー、今日もそのピアスイカスじゃ〜ん?」
「マジ!? だろだろ!やっぱオレにはこういうのが似合うんだよなぁ……」
江ノ島は置いといて……戦刃は……
「……」
あまり話さない。
あの話しやすい苗木とさえ話さない。
「さーて……よいしょーっ!……イスさん、ど〜お?JKギャルのお尻の感覚はさ☆」
自分の席のイスにどっかり座り、イスの端を指先で触りながらそう言った。
「何言ってるの……?」
「今日は無機物と話せる不思議少女だから」
「そうなんだ……」
ただ、江ノ島……妹とはよく話す。というか、話しかけてる。
他の人と話すことはないのか?と思って何日か前から戦刃を見ているが……喋る素振りもない。
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- 24 : 2016/12/04(日) 16:22:16 :
- 「むむっ、今お姉ちゃんのイスが『うえーん、くさいよー!どいてよー!』と泣いてますよー?」
口を手で覆い、もう片方の手で鼻をつまみながら江ノ島が戦刃に言う。
「えっ!? あ、ごめん盾子ちゃん……」
ガタッ という音を立てず、いつの間にか机の横に戦刃が立っている。
…………どうやったんだ?あれ
「……それはマジでやってんの? それともアタシにノッたの?」
「だ、だってどいてよって……」
「本っ当にお姉ちゃんってばバカね……単細胞?プランクトン?」
プランクトン……
軍人がプランクトンか。なかなか笑える話じゃねーか。
「江ノ島クン!戦刃クンが血腥 い戦地で戦っていたからってくさいとは失礼じゃないか!」
おっと、バカ真面目委員長も来たか……
まぁこいつは行動に筋が通ってるから嫌いじゃねーけどな。
「えー?アタシらの会話聞いてたのー?女子の話の盗み聞きなんてセクハラじゃ〜ん?」
「な、な……セクハラ!?」
石丸が青ざめる。
「ふ、風紀委員であり学級委員長である僕が……セクハラ……?う、うああああああ!!!!」
……なんて叫びながらドタバタ足音を立てて教室を出て行った。
もうすぐホームルームだろうが。戻ってこいよ
それにしても……戦刃って女はわかんねーな
江ノ島にしか心を開いてないとか、そんな感じか?
最も……軍人だから冷血なのかもしれねぇ。
よくわかんねーけど、戦争ってのは誰かを信用しちゃいけないって聞いたことがある。
風呂に入れば衣服を盗まれて凍え死ぬとか、突然裏切って逃げるとか言うしな
…………軍人って、住む世界が違うよなぁ……
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- 25 : 2016/12/04(日) 16:52:23 :
- いつも通り授業を終えて、放課後……
オレはいつもある人の元へ向かう。
「ん? ……お、今日も来たか」
「うす!」
「そんじゃ、いつも通り1時間だ。行くぞ」
「はい!」
希望ヶ峰学園警備部長、元超高校級のボクサー、逆蔵十三さん。
チームを引っ張るには腕っぷしも必要だからな。トレーニングに付き合ってもらってる。
トレーニングに向かう途中、オレは逆蔵さんにこんなことを聞いてみた。
「超高校級の軍人……戦刃むくろって女知ってますか?」
「あ? 戦刃………………江ノ島の姉、か。知ってたらなんだ?」
「いや……どんな事考えてるのかわかんねー女だと思って」
「さぁな……なんせあの江ノ島の姉だ」
「……あの?」
「……………………うるせぇ、黙っとけ」
逆蔵さん、江ノ島嫌いなのか?
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- 26 : 2016/12/04(日) 18:21:01 :
- いつもの場所に着くと、これまたいつも通りのトレーニングが始まり、そしていつも通り終わる。
帰ろうとした時……
「大和田、オレは別に江ノ島が嫌いなわけじゃねぇ」
気になっていたことの答えが聞けた。
「ただ……掴みどころのないやつだ。本音が見えてこない……そうだろ?」
「まぁ、そうっすね」
「ギャルの姉の軍人……なんだその設定って感じだ」
言われてみれば、確かにおかしいよな。
でも、あいつらが姉妹なのは事実らしいし……
「それはそうと……大和田が女について聞いてくるとはな……気になるのか?」
「いや、別にそんなんじゃないっすよ」
特にあいつに感情はないし、強いて言えば江ノ島が言ってたようにプランクトンかもしれない。
「そうか……まぁ気を付けろよ」
「?」
「軍人だぞ? 怒らせたらやばいだろうからな」
「何のために逆蔵さんにボクシング習ってると思ってるんすか?」
「……フッ、そうだな」
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- 27 : 2016/12/04(日) 18:24:38 :
- 逆蔵が珍しくいい奴だ
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- 28 : 2016/12/04(日) 18:42:10 :
- ♪〜
「電話か?」
「そうっす」
「それじゃ、オレは警備に戻る。明日もやるか?トレーニング」
「はい、したいっす!それでは!」
逆蔵さんにそう言って、電話に出た。
『もしもし、紋土さん?今夜どうします?』
電話をかけてきたのは雪丸竹道……暮威慈畏大亜紋土の親衛隊長を任せているヤツだ
ファンクラブもある。実はオレもこっそり入ってやった。いつか教えてびっくりさせてやるぜ
「今夜?……さすがにお前ら疲れてるだろ?昨日は徹夜で走ったしよ」
『わかりました!では今日は休みと伝えておきます!』
元気な声で返事をした後、すぐに電話が切れる。
「……さて、部屋に帰るか」
-
- 29 : 2016/12/04(日) 19:04:19 :
- 次の朝、教室に入ると……特に変わったこともなく、いつも通りの風景が広がっていた。
「おはようございます、大和田紋土さん」
メガネをクイッと上げながら………………江ノ島が言った。
「今日は先生風か?」
「はい。さぁ、席についてください」
よくキャラの変わるヤツだな……なんて思いながら座ろうとした瞬間!
「いてっ!?」
椅子を引かれ、尻餅をつかされる!……いてぇ!
「うぷぷぷぷwwww大和田だっせwwwww」
「……江ノ島ァ!テメーふざけんなよ!」
オレは江ノ島に向かっていく。
とは言ってもオレは女は殴らねぇ。あくまでフリだ。こういうノリも大切だと思うわけよ。
けど次の瞬間……
「……」
「ガッ……ハ!?」
戦刃に……脇腹に拳をねじ込まれた。
悶絶するしかない。
「……お姉ちゃん何してんの?」
「だって、盾子ちゃんが殴られそうだったから……」
「んなわけねーだろ!」
「でも……………………
ダメだ、意識が……なんで腹パンで意識が飛ぶんだよ……バケモノか……クソ……プランクトン女め……
………………………………………………
「はっ!?」
目が覚めるとそこは保健室だった。
時計に目をやる……と、既に夕方だった。嘘だろ……
「あ、起きたのね!おはよう、大和田くん」
……誰だったか、この人は……
あぁ……元超高校級の家政婦、雪染ミタ……じゃねぇ、雪染ちさ。
確かオレらの一個上のクラスの担任だったはずだ。逆蔵さんから聞いてる。
「おはようございます……」
「78期生の皆でかわりばんこに看てたんだけど、下校時間になっちゃったし……私は今日暇だったからこうして放課後の看病を請け負ったの」
「暇だった……?」
先生だろーが……やることあるだろ……
「そ!七海さん……うちの委員長の発案で皆が遊びに行っちゃったのよ」
「授業は……?」
「受ける義務ないわよ?」
「……そーいや……そうっすね……」
「でも78期生は真面目で立派よ。皆が授業に出てるっていうじゃない」
言われてみれば、十神のヤローも腐川のヤツもしっかり授業に出ているな
……そう考えると不思議だ
「うちのクラスなんてまとめるの大変だったのよ?」
「アハハ、そうですか……」
なんて話をして、オレは部屋に帰った。
教室に来て、気絶して、帰る……なんなんだ今日は。
走る気分じゃねぇ。竹道に電話して寝ちまおう。
……まぁ、一日寝てたのに寝れないよな
-
- 30 : 2016/12/04(日) 21:47:23 :
- ……
ったく。
戦刃は本当に江ノ島以外に興味無いって感じ……じゃないよな。江ノ島以外はすべて敵……って言い方がふさわしいな
このままだと十神や腐川辺りもあいつの餌食になるかもしれねぇ……
オレと違ってマジに煽りそうだからな……
十神は前に「ノータリン」とか言ってたし、腐川は「汚ギャル」とか言ってたな……煽りそうじゃなくて、間違いなくやるな……
……明日、話してみるか……
……………………………………
………………
……
-
- 31 : 2016/12/04(日) 22:43:18 :
- それで、今に至るってわけだ。
見栄えは悪いがリンクを貼っておくぜ。
>>22
「オレたちはクラスメイトだろ? だったら妹だけじゃなくて他の奴らも……」
「興味ない」
……何の感情もない目だな
「てか!とうもろこしってなんだよ!」
「盾子ちゃんが前に言ってたから」
「はぁ!?」
プランクトンもとうもろこしも江ノ島発信かよ……
「それじゃあ」
教室の扉を開けて出て行く戦刃。
時刻は17:00……
まだ走るには時間がある。
逆蔵さん……!
17:26、逆蔵さんに頼んでトレーニングを長めにつけてもらう事にした。
「しかしなんでまた?」
「むしゃくしゃしてるんすよ」
「………………なんかあったのか?」
「まぁ……」
なるほどな、とため息をついて、そのままファイティングポーズを取った。
「だったらオレにぶつけてみろ。身体を動かすのは大事だが……受け止めてくれる人がいると違うもんだ」
「逆蔵さん……」
「オレからは責めないからな……思い切り来い!大和田!」
「うす!」
それから4時間、ノンストップで動いた……
疲れ果てた……クソ……ムキになってたらこんなに時間経ってやがった……
「ハァ、……っく……」
「結局1度もオレに拳は叩き込めなかったな……遊園地には連れて行ってやれねーぞ」
「ベジータっすか……」
しかし、逆蔵さんはすげーよ……これでも喧嘩には自信があったからボクシングも少しくらい……と思ったんだがな……
と、その時警備部の人がやってきた。
「逆蔵さん、こんなところにいたんですか!電話も繋がらないし捜しましたよ!」
「ん? どうかしたのか?」
「し、侵入者が……!」
「……なんだと?」
「とにかく急いでください!」
「わかった!……大和田、またな!仕事だ……」
「は、はい……」
……ポツンと取り残されてしまった
ん?
携帯が鳴ってるな……
「……はい」
『紋土さん!今日はさすがに走りますよね!もう希望ヶ峰学園前まで来てますよ!』
「竹道!? ……ったく……わかってるじゃねーか。今行く」
電話を切って、早々にこの部屋を……
電気は消さないとな……
よし、消した!走るぜ……暮威慈畏大亜紋土!
……何カッコつけてんだよ
-
- 32 : 2016/12/04(日) 23:08:08 :
- 校門前までやってくると、いつものヤツらが待っていた。
「紋土さん!いつもの長ランっす!」
「竹道……よーいしゅーとーだな」
「そんな難しい言葉知ってるんすか?」
「あ?」
「いえ、なんでもないっす」
……まぁ、石丸の受け売りだけどな
「それよりも!走りたくて仕方ないんすよ!久しぶりじゃないすか!」
「言うほど久々か? ……まぁ久々か。走るぞ!お前ら!」
「「「「押忍!!」」」」
バイクに跨ると、やっぱり気持ちが入るな……
エンジンをかけ、目に炎を宿して……
さぁ……
「暴走 るぞ!」
「「「応ッ!!!」」」
ブオオォン!とエンジンをふかす音が夜の闇に溶けきらず、あたりに響く。
オレが走ると同時に後ろからあいつらが付いてくる。
そう……オレと兄貴で作ったチームの、メンバーが……
……あ?
あそこにいるの……
「おい!!!!テメェら!!!止まれ!!」
「テメーーーら!!!!!!止まれええええ!!!!」
サンキュー竹道。
バイクを止めて人影に近寄る。
「……江ノ島?」
「あ、やっほ」
「…………」
戦刃も一緒か……
-
- 33 : 2016/12/04(日) 23:19:37 :
- 「どうしたんだよ、こんな時間に」
「いやー……ちょっと旧校舎にね」
「……」
「侵入者って……」
「ちょっとした好奇心だったんだけどなんか事件あったみたいでさ……怖くなって逃げてきたんだけど、警備部の人に人影を見られて……」
追われてる、と。
……事件?
「…………私はいいから、盾子ちゃんだけでも連れて逃げてほしい」
事件はともかく、こいつは……
……本当、江ノ島のことしか考えてねえな
「バカヤロー、オメーもクラスメイトだろうが。ほら」
オレの長ランを戦刃に渡し、着るように言う。
「え? 何? 3Zのお姉ちゃんには汗臭い学ランがお似合いって?」
「そうじゃねぇ!見つかったらまずいだろ?乗せてやる。江ノ島は竹道……あー、あのイケメンの後ろに乗れ!」
「え?イケメン?……わ!本当だ!キャワイイー!乗る乗る!」
江ノ島は竹道にかけより、後ろから抱きついた。
……おお、困ってる困ってる
「……!……、……!」
あれは……「これ、江ノ島盾子……?」とか言ってる顔だな
「戦刃…………お前はオレの後ろだ。逃げるぞ」
「……何故これを着せた?」
「意外と冷えるからな」
「…………そう」
「さぁ、乗れ」
バイクへと向かい、跨ると……
後ろに乗った戦刃がオレの腹に抱きつく、というより自分を固定するための柱扱いする。
……あ? 戦刃も女だよな……
…………意識するな大和田紋土、こんなプランクトン女を……
「よし!!!待たせたな!!!いつもより速く…………暴走 り直すぞ!」
「「「応ッ!!!」」」
-
- 34 : 2016/12/04(日) 23:50:21 :
- 思い切り走った。
サツにも追われたし、何度も振り切ったし、その度に江ノ島ははしゃいでた。
……なんでオレ希望ヶ峰学園にスカウトされたんだ?
まぁいい。もうすぐ朝だ……
気が付くと、希望ヶ峰学園の入口にたどり着いていた。
そこにいたのは……
「……大和田、朝帰りか」
「さ、逆蔵さん!?」
「……」
「江ノ島と戦刃も一緒か……」
やばい……
忘れていたが……こいつら、姿は見られてないとはいえ旧校舎から出て行く人影だと思われてるんだったな……
「江ノ島、戦刃。昨日の夜は何してた?」
江ノ島たちを差し出すべきか?
なんて迷う間もなく、オレはこう口走っていた。
「ずっとオレらと走ってましたよ。約束してたんす」
「あ?」
嘘をついた。
何があったかは知らないが、戦刃と江ノ島が捕まれば……クラスの仲間が減ってしまう。
もちろん、その夜に彼女達が「希望ヶ峰学園史上最大最悪の事件」を起こしていた事も、彼女達が「超高校級の絶望」であることも知らない大和田だからこその考えだった。
それに……
大和田は思ったのだ。
振り返った時に見た戦刃の顔が……楽しそうだったのを見て、こいつとは分かり合える。走りの楽しさがわかるやつとは……
なんて。
「…………そうか。まぁお前が言うならそうなんだろ。通れ。もう早朝だが……寮に帰るんだろ?」
「うす」
「………………」
逆蔵さん、納得してない顔だけど……すんません。
「あーっ!楽しかった!竹道きゅん!まったねー!」
「ま、また……」
江ノ島が早々に寮へと向かって行く。
「大和田くん、これ返す」
「あ……おう」
学ランを返された後、戦刃も寮へと向か……
うと思われたが、振り向いて口を開いた。
「……楽しかった。また乗せてね……」
そう言うと少しだけ微笑んでから、寮へと向かって行った。
その笑顔は本心からだったのか、逆蔵の前だから建前なのかわからなかったが……
大和田の中で彼女への何かが変わり……
また、戦刃の中で彼への何かが変わったのは間違いない。
時は流れ……
「違うと言うのなら証明してみせるんだな。」
「そんな……」
「さぁ、ゲームを始めるぞ」
「十神クン!」
「……健闘を祈るわ」
目の前では江ノ島が槍に貫かれて死んでいる。
……学ラン、かけてやらないとな……
なんで、そんなことを思うんだ?
『……「なんで」?いつも貸してたじゃねえか。走る時は。』
……誰だ?
「僕たちも、捜査開始だ……」
「石丸クン!」
石丸……苗木……舞園……
……?
…………
………………
……………………
…………………………
………………………………
……………………………………
バイクに跨る。
目の前には……サーカスか?
……どのみち、オレはオシオキされるんだ。
すまねえ、兄貴……男の約束、守れなかった。
不二咲もすまねぇ……オレは……弱かった……
エンジンをふかす音が聞こえ……勢いよく走り出す。
鉄格子の球体……?なんだこれ……
ケージの中で何度も回り、意識が遠のいていく……
……………………………………
……………………………………
どうせ走るなら……
あいつらと……それから……
……戦刃と…………
走りたかった…………
終
-
- 36 : 2016/12/04(日) 23:54:31 :
- 九頭龍
-
- 37 : 2016/12/05(月) 00:00:26 :
- 辺古山
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- 38 : 2016/12/05(月) 00:08:27 :
- 守るべき大切な女
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- 39 : 2016/12/05(月) 00:09:07 :
- 傷つける奴を許さない相手
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- 40 : 2016/12/05(月) 00:09:22 :
- 大好き
-
- 41 : 2016/12/05(月) 00:17:15 :
- 族軍はバッドエンドだったけど…こっちはハッピーエンドであってくれ(切実
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- 42 : 2016/12/05(月) 00:50:09 :
- 九頭龍×辺古山
九頭龍→→→ →辺古山
辺古山→→→ →九頭龍
大和田と戦刃のあれの学ランかける奴はアニメ版の話じゃねーかとご指摘が(脳内で)ありましたが絶望編がアニメなのでそれでいいかなという考えに至りました
というか逆蔵とかがいる時点でアニメ軸ですね
……とかどうでもいいッ!
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- 43 : 2016/12/05(月) 10:28:02 :
- 族軍に目覚めました( ^ω^)テッテテ-ン
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- 44 : 2016/12/07(水) 00:04:35 :
- あぁ、残念無双軸に行けばハッピーエンドにできたなと後悔中です
クズペコ頑張ります
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- 45 : 2016/12/07(水) 00:55:15 :
- この世界に――――
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ絶望は必要です
オレたちは、希望を苗木達 に託して、絶望を背負って生きていくことを決めた。
オレたちのやるべき事がなんなのかわからない。
全員自害するのが、数多の人間の復讐完了を意味するかもしれない。
それでもオレ達は……生きる。
法が機能するならば、オレ達は即、腹を切ることになっているはずだ……
だが、法すら機能しない世の中だ。あのジェノサイダー翔が世界の破壊者……じゃねーや。わりぃわりぃ。
希望の象徴とも言える未来機関で働いてるんだ。オレ達が何をしたって勝手だろ?
絶望を背負って、世界中の人の敵になっても、世界のために……いや、希望の為に動くんだ。
「ぼっちゃん」
「なんだ? ペコ」
「バーベキューの……肉を持ってまいりました。また澪田に押し付けられてはならないと思いまして」
「敬語じゃなくていいっつったろ?」
「ですが……」
……はぁ。なんでいつもこうなんだか
お前は道具じゃない。普通の同級生だ。
「おい!貴様ら、そろそろ遊びは終わりだ」
十神……じゃなくて詐欺師が口の横に脂を付けながらよく通る声でオレ達に話す。
「いつまでもお気楽気分でいるわけにはいかん。『出航』したからには『目的地』がなくてはならん」
「でも、どうするの……?」
御手洗が声にもならないような声で問う。
あいつは本当にオレらと来てよかったのか?オレらとは違って絶望に堕ちてなかったんだぞ……
……ま、来たい奴は来させておけばいいか
「えー!このままのんびりしようよー!」
「ダメだよ日寄子ちゃん。皆で話したでしょ?」
「そうだけどさ……」
「……ねぇ、特に目標が見つからないならモノクマの工場を潰さない?」
相変わらずのねっとりした声で狛枝が言いやがる。モノクマの……工場だ?
「ものふあのほうよう? なんらほや」
口いっぱいに肉を頬張った終里が問う。
そんなアイツに日向と狛枝は口を揃えてこう言った。
「「塔和だよ」」
-
- 46 : 2016/12/07(水) 01:15:15 :
- 「塔和っつったらあの! 電機メーカーの!」
左右田が目をキラキラさせてやがる。
「そこには昔、二代目江ノ島盾子を目指す子がいてね……」
狛枝が塔和での出来事を語り始める。
そんなことしてたのかあいつ……苗木の妹と腐川に会ってただと?
「なるほどのぉ、そのモナカとかいう奴が所有してる工場を壊せばこれ以上のモノクマ被害はなくなるというわけじゃな?」
「電話急げですわ!」
「惜しい! 『善』です!」
「決まったな。塔和に向かうぞ」
全員が返事をすると、再びバーベキューが始まった。
「モノクマの工場ですか……」
「あぁ、オレらはモノクマの顔を部下に被せて未来機関 とやり合ったことがあるから複雑だな」
「……雪染先生に、刃を向けてしまった」
あの時の事……まだ気にしてるのか、ペコ。
オレもだけどよ……
「ぼっちゃん、そろそろ食べないと冷めますよ」
「そうだな……あぐっ……んむ……うまいな……」
「もちろん! なんてったって、ぼくが準備したんだからね!」
花村は無視するか。
「あ! 何その目! なんで逸らしたの! ねぇ!」
「うるせえ! あっち行ってろ!」
-
- 47 : 2016/12/07(水) 18:09:49 :
- 段々と塔和の街が近づいてくる。
赤い空と、数々の建物が不気味だ。
「モノクマには種類があってね、普通の、爆弾を投げてくるやつ、盾を持ったやつ、サイレンを鳴らすやつ……」
「要は倒しちまえばいいんじゃろう!?」
「ハハッ、そうだね。種類なんか関係ないか」
モノクマ……けっ、オレとペコだけでも十分だな
「ぼっちゃん、気を引き締めていきましょう」
「わーってるよ。お前のことはオレが守ってやる」
「しかし……っ、……はい」
「今、何を言いかけた?」
「いえ…………」
と、その時。
「クハハハハハハ! 早速門番のお出ましだ……!」
塔和に着船すると、田中がそう高らかに叫んだ。
「あ、あああああアンタたち……な、ななな何しに来たのよ……」
あれは……ジェノサイダー翔、じゃなくて腐川冬子か
「冬子ちゃんに手を出したら許さないからね!」
こんな船がいきなりやって来たら警戒するのは当然か……
どうすればいいか悩んでいると、狛枝が口火を切った。
「久しぶり。元・平凡な主人公さん」
「!?」
「め、召使いさん!?」
……召使いだ?
オレも含め、全員……いや、日向以外の全員が狛枝の方を見る。
「昔の話だよ」
-
- 48 : 2016/12/07(水) 18:46:22 :
- 何しに来たと腐川は警戒はしていたものの、苗木からオレ達の本当の事は聞いていたらしく、すぐに警戒は解いてくれた。
早速本題に入りモノクマについて話を聞くと、どうやら塔和モナカって奴が宇宙に(ってなんだそりゃ)行く直前に、モノクマの大半が機能を停止したらしい。
ただ、完全ではないとのこと。やることはあったようでよかったぜ。
そうだ、宇宙に行っちまったモナカについて狛枝は……
「希望も絶望も黒歴史だなんて……やっぱりキミは絶望の器じゃなかったんだね。ガッカリだよ」
とか言ってたな。やっぱこいつ危ねえな……
そう、それとこの街の病院に何故か罪木のポスターが貼ってあったらしい。
本人は知らないってよ。誰かの遊び心かなにかだな。
そんな話が終わり、オレ達はホテルへとやって来た。
「従業員なんていないから、適当に使っていいよ! でもモノクマには気をつけてね! たまに出るから! ドアに爪を突き刺してくるよ!」
こえぇな。
-
- 49 : 2016/12/07(水) 19:10:02 :
- ボロいホテルだと思ったが……意外と綺麗になってるな。
だがオレの目はごまかせないぜ?血痕を拭き取った跡があるな。
…………。
そうだ、オレ達のせいで……江ノ島のせいで……
どこの誰とも知らねぇ奴らが何人も死んだんだ。
…………本当に、償いきれるか?
…………。
コンコンとドアを叩く音が聞こえる。
「ん? 誰だ? 日向か?」
「ぼっちゃん、私です」
ペコか……
「何の用だ?」
「モノクマから……ぼっちゃんを守る為に来ました」
「けっ、そうかよ……入んな」
「はい」
部屋に入ってくるなりペコは窓を開けて、外を眺め始めた。
「月が綺麗ですよぼっちゃん」
「…………なぁ、ペコ」
「はい」
「その、『ぼっちゃん』て言うのそろそろやめないか?」
「……何故です? 私はぼっちゃんの」
「お前はヒットマンじゃない。前にも言ったような気がするが……オレはお前と主従関係を築きたいわけじゃねえよ」
「ですが……」
「大体、オレはお前に守られたいわけじゃねぇ、オレが……」
「……?」
「……なんでもねぇ」
……チッ!
何でいつもこうなんだよオレは……
そのままのお前にいてほしい、オレがお前を守る……
そう言うだけだろーがっ!
昔から……それこそ、希望ヶ峰学園にいた頃から言いたかったんだ。
…………。
いや、絶望に堕ちたことのあるオレに……誰かを好きになる資格なんかないかもな……
「……ぼっちゃん」
「ん?」
-
- 50 : 2016/12/07(水) 19:49:52 :
- 「何か……悩んでいるんですか?」
「…………」
「正直に申してください。御手洗を連れてきたことですか?未来機関のコロシアイを早くに止められなかった事ですか?」
「……くだらねーことだよ」
「……なら、私から話したいことがあるのですが、よろしいですか?」
「別に構わねえよ」
椅子に座り、真剣な眼差しでペコがオレを見る。
「私は……ぼっちゃんをお守りします。例え、嫌がられても……私はぼっちゃんを傷つけるものを許しません。絶望からぼっちゃんを守れなかった、償いです」
「……そうか」
「我々は全世界の敵、『絶望』になりました。いつ死んでもおかしくありません。今のうちに……言っておきたかったんです」
……なんだ、こいつも……
「なるほど、組同士の対立くらい、いつ死んでもおかしいような状態じゃなかったわけだな?」
「いえ、そういうわけでは……」
「わかってるよ……お前の気持ちもわかる。けどな、オレは生憎守られるより守りたいやつがいるんだ」
「……なるほど」
「………………………………寝るか」
「……はい」
-
- 51 : 2016/12/07(水) 20:03:10 :
- 「もしもーし!起きてますかー!」
ドンドン扉を叩く澪田に起こされる。
「……なんだ」
「え? ペコちゃん? ここ冬彦ちゃんの部屋……あ、ははーん……なるほどぉ……」
勝手に出るなよっ!誤解されるだろーが!
「いや、いいんすよ? 昔っから仲良かったっすからね……唯吹はレンアイには首突っ込まないタイプっすからね!ってゆーかー……」
ハイテンションで笑顔だった澪田の表情が険しくなる。
「本当にこんなことしてていいんすかね? 唯吹たち、絶望っすよ」
「元、だ」
「あだっ!」
廊下を歩いていた詐欺師に叩かれ、澪田が鳴き声をあげる。
「九頭龍、辺古山……飯だ。今日はモノクマ捜しだからな……」
「わかった、すぐ行く……ったく……ペコも起きてたなら起こしてくれよ」
「申し訳ありません」
…………。
-
- 52 : 2016/12/07(水) 20:25:32 :
- 朝飯を食って、いよいよ……オレ達のやるべき事を始める。
「それじゃあ、モノクマ捜しに出かけるぞ……俺は狛枝と行く。あとは自由に2人組を作ってくれ。」
ちなみに、苗木と腐川は既にモノクマ退治に向かった。
……工場はどうなったのかって?
……なんか、既にビッグバンモノクマの1件で壊れてたらしい。狛枝……教えておいてくれよ……
「おっさん!」
「応ッ!」
弐大と終里がペアか……
「小泉おねぇ!」
「はいはい……」
西園寺と小泉……
「御手洗」
「うん」
詐欺師と御手洗……
「闇の聖母よ……」
「ソニアさん!」
「……左右田さんで」
「おっしゃあ!」
「クッ!何故だ……」
「まーまー、唯吹が組んであげるっすから。ね?」
左右田とソニア、澪田と田中か……
……田中の負けた理由?そりゃ、まぁ……あれだよな。
「罪木さんはぼくとでいい?」
「はいぃ……」
「……ゲロ豚かわいそー……」
罪木と花村……
「……余ったのはオレ達か」
「余ったも何も、お前らは最初からペアだろ?」
なっ……
「元予備学科のオレにだってそれくらいわかるよ……それじゃ、夕方にホテルに集合だ」
「はーいっ!」
「合点承知之助です!」
「ぼくのおぴんぴんも了解だって言ってるよ!」
……ったく、余計な気ぃ使いやがって
-
- 53 : 2016/12/07(水) 21:20:02 :
- 工場がなくなったんだから、モノクマなんてあまりいないだろ……と思っていたが考えが甘かった。
那由他の軍勢が、まだうろうろしていた……
「フッ!」
ペコの竹刀……いや、真剣がモノクマを次々と切り刻んでいく。
「コワレロォ!」
日向が苗木のメガホンをコピーして作った、ハッキング銃でオレはペコをサポートする。
弾数に限りはない。狛枝曰く「ゲームバランスなんてこの世界には必要ないからね」とのことだ。
「……ふぅ、この辺りはこんなものですね」
「そうだな……」
そう言って一息つきかけたその時!
ギャルルルルル!!と音を立てて丸いモノクマが転がってくる!
「!ぼっちゃん、下がっ……」
「フキトベェ!」
丸いモノクマの転がる勢いを弱めて……
「オドレェ!」
踊らせて……
「モエロォ!」
燃やす!
「……ヤラレター」
「……ぼっちゃん、申し訳ありません」
「別にいいんだよそんなこと……たまには、オレにだって守らせろ」
「ぼっちゃん……」
「……」
「ならば、私は私を守るぼっちゃんを傷付けるものを……倒しましょう」
「ふふっ……二度手間だな」
「そうですね……」
「さて、次のモノクマを捜すか」
「はい、ぼっちゃん」
「……いい加減にぼっちゃんはやめろって言ってるだろ」
オレとペコの関係は昔と変わらない。
きっと、これからも……告白だとか、結婚だとか、そんなイベントは起きないだろう
けど、オレはペコを守る。
………………それだけだ。
1ヶ月後――
「さて、塔和のモノクマもあらかた片付いたし……他の場所へ行くぞ」
「腕がなるぜぇー!」
「そうじゃのぉ……」
たった1ヶ月で、あれだけいた塔和のモノクマが消えた。
さすがは超高校級……ってか?
「さてと……次はどこだろうな?ペコ」
「さぁ……しかし、私が冬彦を守ることには変わりありません」
……………………まだちょっと硬いな。
「敬語じゃなくていいんだぞ?」
「……今はこれが限界です」
「そうか。ま、いいけどよ」
オレたちは、絶望を背負っていきていく。けれど、オレ達そのものも絶望って訳じゃない。
白い絶望と、黒い希望があるってんなら……オレ達は黒い希望になる。
周りからはどう見えても……オレ達は進む。
それがオレ達の償いだからな。
世界が元に戻ったらその時が、オレ達の最期だろうが……
それでも、オレ達はやれることをやる。
なんでも法律で縛られて、面倒な仕事で生計を立てるクソッタレな社会に戻ったら……
その時は……その時だ。逃げるかもな!
世界が元に戻るまで、オレらが生きてるかはわからんが……未来機関もいるんだ。大丈夫だろ。
「さ、…………冬彦、皆行ってしまったぞ」
「え? うわマジかよ……追いつくぞ!」
「はい」
終
-
- 55 : 2016/12/07(水) 21:28:36 :
- 日向
-
- 56 : 2016/12/07(水) 21:29:23 :
- 七海
-
- 57 : 2016/12/07(水) 21:31:55 :
- いい友だち
-
- 58 : 2016/12/07(水) 21:34:38 :
- この先ずっと側にいていたい人
-
- 59 : 2016/12/07(水) 21:36:19 :
- アニメでこっぴどく死んだから七海には幸せなって欲しいものです
-
- 60 : 2016/12/07(水) 21:37:33 :
- ヒナナミはらーぶらーぶがいいな…
上の田中負けた理由ってなにかな?
-
- 61 : 2016/12/07(水) 21:38:39 :
- 七海が死なないパラレルワールドでもいいぜ
-
- 62 : 2016/12/07(水) 22:44:42 :
- 希望編以降を描いたssは少ないので新鮮でした!
-
- 63 : 2016/12/07(水) 22:57:32 :
- 60
希望編で左右田が魅せたから見直したとか?
-
- 64 : 2016/12/07(水) 23:19:55 :
- 左右田何も成長してないからそれはナイナイ
-
- 65 : 2016/12/07(水) 23:44:58 :
- 日向×七海
日向→→→ →七海
七海→→→ →日向
田中があの時負けた理由に関してはご想像にお任せします。
そして私には珍しく性描写やグロテスクな表現を含んでません。健全ですね!ㅤ
-
- 66 : 2016/12/08(木) 00:27:44 :
- 「ぷはっ………………ん?」
「大丈夫……か?」
これが、私と日向くんの最初の出会いだった。
まさか、ギャラオメガを知ってるなんて思わなかったよ。
ゲームは友達だって作れる。ちさ先生はそう言ってたけど、本当にそうだと思う。
日向くんとゲームしたいなぁ……
「七海さーん?」
「はい?」
「いつまでそうやって机に突っ伏してるの? もう皆帰っちゃったわよ?」
「え……」
そうだ、ちょっとゲームしてから日向くんのところに行こうとしてたんだった……
でもって、日向くんとの出会いを振り返ってる場合じゃなかった……約束してたのに遅れちゃう……
そう思うと同時に、先生にさよならを言いつつ、私は走り出していた。
私が向かうのはいつもの場所。噴水の近くのベンチ。
日向くんと出会ったところ。
そこまではそんなに距離はないけれど、急いで向かってるこの数分が、凄く長く感じる。
早く一緒にゲーム……!
-
- 67 : 2016/12/08(木) 00:50:33 :
- 「日向くん!ごめん!遅くなって……今日はね、新作のゲームが……」
「……ごめんな、七海。今日は俺、用事があるから……」
「……そう、なんだ……それなのに待っててくれたんだね」
「あぁ……俺が本科に行って七海に言えればよかったんだけど、入ることすら許されなかったからな……」
「そっか」
「……なぁ、七海、思い出ちゃんと作ってるか?」
「?……それなりに」
「思い出ちゃんと作っておけよ。七海は超高校級のゲーマーってだけじゃない。他にもいいところが沢山あるんだからさ」
「うん……」
「……じゃあ、またな」
「うん、また明日!」
……つまんないなぁ
やっぱり九頭龍くんの妹さんの件、日向くんもショックなのかなぁ……
ゲームすれば少しは気が晴れるかと思ったけど……仕方がないな……
……!?
-
- 68 : 2016/12/08(木) 01:07:12 :
- ――――――日向くん、でしょ?
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ七海センパイ♡
これで罪木の関節を
ㅤㅤㅤㅤㅤおかしな角度に曲げられるよー!
大丈夫……
ㅤㅤㅤㅤㅤだから……あなたは選ばれたのよ♡
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ先生!?
ㅤㅤㅤㅤㅤじゅーう、きゅーう……
ぎゃあああああああ!!!あ゛ぁっ、ぁ……
ㅤㅤㅤㅤ――――――――おかえりなさい、七海さん
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤGAME OVER
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ死にたくないよぉ……
日向くんと……ゲーム……
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤしたかった……よ……
-
- 69 : 2016/12/08(木) 01:35:26 :
- 「……日向くん、待って!」
「え?」
ぐるぐるごちゃまぜになった不思議なビジョンを見て、たまらず日向くんに駆け寄って、そのまま抱きついた。
「なっ……七海?」
「日向くん……日向くん、本当に、明日も会える?」
「……どうしてそんなこと聞くんだ?」
わかんないよ……何もかも……
今の映像は何?
どうしてこんなことをしてるの?
どうして私は抱きついているの?
「わかんないけど……日向くん、まるで別人みたいに……」
「!」
「ただの幻、私の妄想に過ぎないのはわかってる……だけど、もしあれが本当にこの先起きることだったら……私、私っ……」
たまらず涙がこぼれ落ちる。子供みたいに泣きじゃくって、嗚咽も漏れてしまう。
どうして……
「七海……?」
その時だった。私が抱きついたからか、日向くんの服から一枚の紙がひらひらと地面に落ちた。
「……?」
カムクライズルプロジェクト……?
「あっ……」
日向くんが慌ててその紙を拾う。
やっぱり……日向くんは何か隠してる。
「ねぇ、カムクライズルプロジェクトって……何……被検体とか……書かれてたよね……」
「……それは……」
「ねぇ、どういうことなの!? 日向くん!」
「……答えられない」
「じゃあ、ちさ……雪染先生に聞いてくる。そのプロジェクトについて……」
「ま、待てよ! それはダメだ……」
「…………」
じっと日向くんを睨む。
「…………観念するしかないか」
そう言うと日向くんは、カムクライズルプロジェクトについて話を始めた。
感情も記憶も無くして才能を得る……
そんなの、人体実験じゃん!
「ダメだよ日向くん……こんなことして才能を手に入れても……意味が無いよ……」
「けど、俺は……」
「才能がなくても希望がある……空っぽだからこそ、何にでもなれる!そうじゃないの!?」
「…………」
黙り込む日向くんをよそに、私は話を続ける。
「才能なんかなくたって、日向くんにはいいところが沢山ある!才能が全てじゃないんだよ!」
このままじゃ……日向くんが遠くに行っちゃう……
「私は、日向くんには日向くんでいて欲しい!」
……そっか、私……ゲームがしたくて日向くんと会ってたんじゃなかったんだ
自分の気持ちに気付いた私は、日向くんをもう1度ぎゅっと抱きしめていた。
「私……日向くんの……ずっと……この先ずっと側にいていたい……」
一生懸命に背伸びをして、日向くんの唇に自分の唇を当てる。
「!? 七海……?」
「日向くんのこと……私、好きだから……」
普段の自分から考えられないほど、はっきりと気持ちを出した。
「どこにも行かないで! 私……一緒にいたいの……ダメ……?」
「…………」
-
- 70 : 2016/12/08(木) 17:17:51 :
- 期待!期待!期待ビーム!
-
- 71 : 2016/12/08(木) 17:44:41 :
- よかった、死んでない...
-
- 72 : 2016/12/08(木) 21:20:41 :
- 感情全開の七海いい…
-
- 73 : 2016/12/08(木) 21:44:24 :
- これは惚れるぅ…
-
- 74 : 2016/12/08(木) 22:29:46 :
- 「…………はぁ、まったく嫌になるな」
「日向くん?」
「抱きしめるの、一旦やめてもらってもいいか?」
「うん……」
嫌だった……かな。
「ふふ……」
日向くんが笑いながらベンチに座る。
私も「どうしたの?」と聞きながら隣に座る。
「いや、俺はさ…………そのプロジェクトを受けるつもりだったし、七海にだって黙ってるつもりだった」
「うん……」
「でもダメだな……七海に抱きつかれて、キスされてさ……俺、やっぱり男だなって。情けなくなっちゃったよ」
え?……
日向くんの下半身を見てみる。
…………そういう意味じゃないか。ごめん日向くん
「すごくドキドキしてさ……何もかも飛んでった」
「…………」
「七海のこと、いい友達だと思ってたけど……七海は、その…………あー……」
「…………うん」
……恥ずかしいよぉ
「……でも、ごめんな」
「え?」
「俺、プロジェクトに参加しないと……希望ヶ峰学園にいられないんだ」
「……どういうこと?」
「お金が無いんだよ」
「……お金?」
「学費だ。俺の家に予備学科の学費を払っていくだけのお金が無いんだよ」
………………。
「憧れだった希望ヶ峰学園だけど……結局、才能のない奴に居場所はなかったんだよ」
………………。
「だから、七海……俺がこのプロジェクトに参加しないってことは……ここにはいられなくなるってことだ。七海には会えなくなる」
「どっちみち会えないよね……?」
「……そういえばそうかもな」
「…………ねぇ、日向くん」
私…………決めた……
「日向くんの憧れ……無くなってもいい……?」
「え……?」
-
- 75 : 2016/12/08(木) 22:52:15 :
- 「七海、何言ってるんだ……?」
「……私、こんなこと許さない……」
日向くんだけじゃない、他の人が……こんな人体実験をさせられてると思うと……
普段おっとりしてるって言われる私だって……
「許せないよ!」
「……気持ちは嬉しいけど、具体的に何をするんだ?」
「私、このプロジェクトの事を世間に公表する。もちろん、皆に協力してもらって……」
「そんなことしたら希望ヶ峰学園のブランドや、卒業生たちの誇りが……」
「そんな事のために、日向くんは自分を壊そうとした人たちのことを諦めるって言うの!?」
「……」
「とにかく私、決めたから!」
……絶対、日向くんを苦しめた希望ヶ峰学園を……
許さない!
-
- 76 : 2016/12/08(木) 22:56:06 :
- 突っ走らないで相談だぞ?最初にすることは
ハッピーエンドでお願いします
-
- 77 : 2016/12/08(木) 23:21:57 :
- 今更方向性を指図するのはどうなのさ
作者さんに書いてもらっている立場ということをお忘れなく
-
- 78 : 2016/12/08(木) 23:22:08 :
- 次の日の朝、皆を私の部屋に集めてあの話をすることにした。
もちろん、ちさ先生も呼んだよ
「で? 話ってなんだよ」
九頭龍くんが腕を組みながら質問する。
「私の友達がね、……えーと、予備学科の人なんだけど……」
「予備学科、か」
「予備学科って、小泉の友達がいた所だよな?」
「……そうよ。才能がない人も、一般的な入試を経て入学する学科。学費は高いけれど本科に入れるチャンスもあるわ」
「……ないですよ、そんなの」
「七海さん……?」
昨日日向くんが持っていたあの紙を広げて、皆に見せる。
「噴……カムクラ……プロジェクト……?」
「なるほどね、人工的に希望を創り出す……そんな事をやっていたんだ」
「ゆゆしき……事態ね……」
「待て」
御手洗くん……?
「その紙は本当に本物か? 本当にそんなことが行われているのか? 七海が俺たちを騙そうとしている可能性はないか?」
「フン、なくはない、か」
田中くんまで……
「本物だよ!……多分」
「なら話すことは無いな……」
「でもでもー、千秋ちゃんが冗談で唯吹たち全員を集めるっすかね?真昼ちゃんの友達の1件もあったばかりなのに……」
「わ、わわわ私は七海さんを信じてますよぉ……」
「うっせーゲロ豚……まぁわたしも疑っちゃいないけどさ」
「わたくしも信じてみますわ」
「ですよねーソニアさん!」
罪木さん、西園寺さん、ソニアさん、左右田くん……!
「待て……なんの確証も根拠もないんだぞ? もし事実無根だったら……」
「あるわ」
「何?」
「私ね………………七海さん、少し時間いいかしら」
「はい……」
-
- 79 : 2016/12/08(木) 23:41:09 :
- 「私が皆の先生になったのはね、希望ヶ峰学園を調査するためでもあったの」
「調査……?」
「宗方くん……元超高校級の生徒会長に言われてね。それで色々調べていたら……やっぱりおかしいのよ」
「お菓子? どこだ!?」
「空気読めっつーか寝てただろお前!」
「静かにせんかぁ!」
「………………でね、予備学科で集めているお金の割にやっていることが少なすぎるのよ。希望ヶ峰学園の海外展開に割かれる費用にしたって違和感があるわ」
海外展開なんてしてたんだ……
「不透明だった莫大な資金がどこに消えたのか……才能を研究する目的を持つ希望ヶ峰学園と、そのカムクライズルのこと……辻褄が合うわ」
ちさ先生にそう言われると、御手洗くんも反論できる空気じゃなかった。
ていうか御手洗くんそんな喋り方だったっけ……
「七海さん、このプロジェクトに参加しようとしていたの……日向くんでしょ」
「……! はい」
「やっぱりね……七海さんの友達って……日向くんよね……」
「予備学科の人の事まで把握してるんですね、先生」
「さすがアタシの友達の事も調べてた雪染先生ですね……もうその友達、いないけど……」
小泉さん……
「日向くんは才能に固執してるところがあったわ。盲目的なまでに……そんな人に付け入る……学園のやりそうな手よ。小泉さんの友達の事だって、変質者が殺したって事にして揉み消そうとしてるし」
「揉み消す……?」
「とにかく、今の学園は腐ってるわ。七海さん! あなたのくれたこの情報はとてつもなく大きいわ」
「はい!」
「……でも、これが世間に公表されたら希望ヶ峰学園はおしまい。皆と一緒にいれなくなるし、人生の成功も保証されない」
「……」
「それでもいいって覚悟が……七海さんは出来てるでしょうけど、他の皆はどうかしら?」
皆が黙ってしまっている。
頭に血が上って、冷静になる前にこんなことしちゃったけど……
よく考えたら、そうだよね……私だけじゃなくて、皆の人生にまで影響する話なんだよね……
-
- 80 : 2016/12/08(木) 23:44:43 :
- これは日向を追い詰めたボクサーの手柄だな
-
- 81 : 2016/12/08(木) 23:45:27 :
- 流石ボクサー流石ヒロイン
-
- 82 : 2016/12/08(木) 23:49:01 :
- やっぱ学園汚いな
-
- 83 : 2016/12/09(金) 00:05:16 :
- 「……オレはやれるぜ?」
九頭龍くん!
「ハナっから学園自体に頼るつもりはねぇし……非人道的な事をしてるってんなら、そんなもんぶっ潰しちまえ」
「私もぼ……九頭龍に賛成だ」
辺古山さん……!
「唯吹も……覚悟決めたよ」
「誰だよ!」
「なんつって! やっぱ人格も記憶も無くすとか許せないっす! そんな事したら遊べないじゃないっすかー!」
澪田さん!
「……菜摘ちゃんたちのこと、揉み消そうとしてるって事は……真実を学園は知ってるんだよね。それが知れるかもしれないなら……アタシは協力するよ」
小泉さんも……
「皆、気持ちは同じみたいだよ?」
「狛枝くん……」
「ま、ボクの希望であるこの学園がなくなるかもしれないってのは残念だけど…………そんなことをしてる時点で、希望ヶ峰学園は希望なんかじゃないよね。絶望ハイスクールだよ」
「どこかの御曹司が一瞬で攻略しそうな名前ね。……それじゃあ決まり。七海さん」
「はい!」
「慌てないで、まずは証拠を探すの。危ないことは私がやるから……それから皆も、あまり無茶しないようにね」
「危ないこと、とは?」
「……学園の評議会のパスワードを手に入れる、とかね」
「なるほどな、そいつらのデータからカムクライズルプロジェクトについての文面を見つけたら、そいつを使って摘発しちまうわけか」
「でも、そしたら先生捕まっちゃわない……?」
「その時は是非、我がノヴォセリック王国に亡霊してきてください!」
「亡命ね。ありがとう、大丈夫よ」
……皆、すごいなぁ
私は日向くんのことだけ……私のことだけを考えてた。
でも今は……ちゃんと皆のことも考えられる。
正しい事を貫く事が、日向くんのためにもなるって、信じてるから……
-
- 84 : 2016/12/09(金) 00:17:02 :
- すいません、願望です
生意気言いました
-
- 85 : 2016/12/09(金) 00:23:47 :
- 1ヶ月後――
「日向ー」
「はい」
俺は、小高高校に戻ってきた。
希望ヶ峰学園は、廃校に追い込まれ、何人もの逮捕者が出た。
雪染先生も不法侵入とかその他諸々で捕まってはいたが、ルックスやその行動の目的も相まって世間では応援の声が多数。釈放金もすぐに集まったらしく、今は自由……らしい。
七海も、普通の高校生に戻ったんだろうな……
……いつも会えるから気にしていなかったけど、七海のメアドすら知らないんだよな……もう会えないか。
今なら……喜んで、七海の気持ちを受け止められるのに。
「……ホームルームは以上だ。一限遅れるなよ」
起立、礼……はは、予備学科の時と何も変わんないな。あそこに行った意味あったのか?
……七海に会えたことくらいか。
「なぁ日向」
「ん?」
俺の陰口を叩いていた奴らも、俺が……ワイドショーを騒がせた「カムクライズル」の被検体になろうとしてたことを知って、「そこまで追い詰められてたのか……」と、まぁなんというか、俺を哀れんで優しくなった。
複雑だけどな。でもそれでいい。俺は普通のダメな人間さ。
「隣のクラスに来たって転校生、見に行ってみようぜ」
「転校生?」
「なんでも、結構カワイイ子らしいぞ」
「そうなんだ……」
と、その時廊下から声が聞こえてきた。
俺はその声にはっと驚き、顔を向ける。
そこにはあの頃と同じ笑顔があった。
「日向くん!久しぶり!これからよろしくね!」
「……」
思わず勢いよく席を立つ。椅子が転がったがそんなこと知るかよ。
「七海……? どうして……」
「私、希望ヶ峰学園にいられなくなって、どこかの高校に転入しないといけなくなったんだけど……せっかくなら日向くんと同じところがいいなって」
「そうか……でもこれじゃストーカーだぞ」
「あ……そう……かもしれない」
「……」
「……」
「ふふっ」
「笑わないでよー!結構今やばいって思ったんですぞ?」
「いやいやいいんだよ。七海がストーカーだって」
「ストーカーって言わないで! あー! もう日向くんのバカ!」
才能がなくても、希望がある。
……その通りだったよ。
終
-
- 86 : 2016/12/09(金) 00:25:28 :
- 誰が捕まったんだ
-
- 87 : 2016/12/09(金) 00:26:18 :
- 評議員のおじさんとかお偉いさんかな
-
- 88 : 2016/12/09(金) 00:27:19 :
- 仁さんとか
-
- 90 : 2016/12/09(金) 00:28:57 :
- セレス
-
- 91 : 2016/12/09(金) 00:29:16 :
- 月光ヶ原
-
- 92 : 2016/12/09(金) 00:29:38 :
- 石丸
-
- 94 : 2016/12/09(金) 00:31:12 :
- そういえば七海って2のプロフィール見る限り希望ヶ峰入る前は高校通ってなかったんだっけ…
安価はポーカーフェイスが上手で手ごわい相手
-
- 95 : 2016/12/09(金) 00:32:54 :
- そうだったっけか
【不思議な雰囲気の人】で
-
- 96 : 2016/12/09(金) 00:37:41 :
- 幸せそうな七海が見れて大満足ですよ
-
- 97 : 2016/12/09(金) 00:44:41 :
- 感想は嬉しいですけども
>>98 セレスは月光ヶ原をどう思ってるか
-
- 98 : 2016/12/09(金) 00:48:35 :
- >>94で
-
- 99 : 2016/12/09(金) 00:55:30 :
- よく見たらちゃんと安価書かれてましたね……>>96に修正する必要ありませんでした。申し訳ありません。
セレス×月光ヶ原
セレス→→→ →月光ヶ原
月光ヶ原→→→ →セレス
初百合、初めて見る組み合わせ、これ書けるのだろうか……
できる限り頑張ります
-
- 100 : 2016/12/09(金) 01:05:53 :
- ヒナナミめっちゃ良かったですぞ! 勘違いして日向の下半身を見るところで笑いました
ただ七海は雪染先生のことをちさ先生って呼んでたような
-
- 101 : 2016/12/09(金) 01:16:35 :
- はいー、にわか露呈ー、最近本編見てなかったのが仇となるぅー
>>100 指摘ありがとうございます。純粋に間違えました。直してきます。
ついでに、辺古山が九頭龍を呼ぶ時は「ぼっちゃん」表記だったのでそちらも直してきます。
-
- 102 : 2016/12/09(金) 03:14:01 :
- ヒナナミのすごいよかった
-
- 103 : 2016/12/09(金) 17:13:22 :
- 平行世界の七海の記憶が流れ込んだとかの解釈でいいのかな
-
- 104 : 2016/12/09(金) 18:22:19 :
- よかったと言われると嬉しいです。ありがとうございます
>>103 だいたいそのような解釈で問題ないです。Blu-rayの七海がテレビ放送版の記憶を見たとか、そんな感じでいいんじゃないですかね(?)
-
- 105 : 2016/12/09(金) 18:25:50 :
- あと何組までですか?
安価できるうちにしたいんですけど…
-
- 107 : 2016/12/09(金) 19:03:14 :
- 月光ヶ原美彩は極度の人見知りであった。
自らの口で言葉を発することはほとんど無く、モニターの中に作り出した自らの分身(?)、ウサギのウサミを介して会話をする。
それが許されるのも、彼女が“超高校級のセラピスト”だからだろう。
セラピストとして、傷心した人との相談においても、ウサミを介して話をする。
人間ではなくキャラクターに話しかけることで、普段言えないようなことも言いやすいのだとか。
また、精神的な癒しを目的としたマッサージも、そのかわいらしいルックスと、全く喋らないミステリアスさから人気を博しており、生計を立てる仕事としても十分に成功している。
……そもそもセラピストが独立して、尚且つ繁盛してる時点で物凄いことである。
そんな彼女の元にやって来たのは、セレスティア・ルーデンベルク。“超高校級のギャンブラー”……ではない。
これはまだ、セレスティア・ルーデンベルクが希望ヶ峰学園にスカウトされる前のお話。
-
- 108 : 2016/12/09(金) 19:27:46 :
- 月光ヶ原美彩の営む店、“ビラトゥ・カズィム”。
Beautiful
light
to
color
the
moon
訳すと月を彩る美しい光。という意味になる文だが文字の取り方が雑。
彼女は独特なセンスを持っているようだ。
ちょっとかっこつけてるのがかわいらしい。
店内では、月光ヶ原によるカウンセリングが始まっていた。
セラピストと言っても種類があって、得意とするものはそれぞれ違うのだが、月光ヶ原美彩はどれも完璧に行える。だからこそ超高校級なのだろう。
彼女が何をするかは、面談をしてから決まるのだ。
「わたくし、最近疲れていますの」
セレスティア・ルーデンベルク……長いので以後、“セレス”と呼ぶこととする。
セレスがどことなく力のない声で言う。
しかしこれは演技。本当の姿は表には出さないのが彼女のギャンブラーとしての誇り? プライド?
今回この店にやってきたのは所謂“貴族のお遊び”的なあれである。
月光ヶ原がカタカタとキーボードを打つと、モニターのウサミがくるくると回りだす。
「うーん……それならやっぱり、マッサージでちゅかねぇ……」
「マッサージ、ですか……なるほど、それはいいかもしれませんね」
目を細め、手を前で組みながらセレスがにこりと笑う。
月光ヶ原はそれに応えることなく……ただ、キーボードを打ち込み……
「はい! では、隣の部屋まで行きまちょう!」
ウサミがその笑顔に応える。
-
- 109 : 2016/12/09(金) 20:23:49 :
- 隣の部屋に移ると、月光ヶ原はセレスに着替えるように(ウサミを介して)言った。
「あら……この服のままでは無理なのですか?」
「服の上からまさぐるだけなら痴漢でもできまちゅよ! ぷんぷん!」
「あら、ごめんあそばせ。うふふ」
冗談まじりの会話を済ませた後、セレスは紙のパンツと紙のブラジャーを装着し、ベッドに寝転がる。
……このくらいだったら性描写云々チェック入れなくてもいいかもしれないが、一応入れておく。悲しきかな。
月光ヶ原がキーボードを打ち込む。
「マッサージ中はあまり喋れないけど、いいでちゅか?」
「ダメだと言ったらどうなるのですか?」
表情ひとつ崩さず、キーボードのボタンを一つ押す。
「どうにもならないでちゅよ」
ボタン一つで返され、あらかじめ用意されていたメッセージだと知り、「読まれてしまった」と少しムッとしたが、顔にはあらわれない。
「……ふふ、それじゃあお願いいたしますわ」
「お任せくだちゃい!」
-
- 110 : 2016/12/09(金) 20:51:36 :
- 最初に精神的な癒しを目的としたマッサージとは言ったが、月光ヶ原のマッサージはしっかり効く。
ただぷにぷにするだけなら花村にもできる。
腰やお腹、背中に足……マッサージを続けていく。
……胸? そんなことしませんよ。そういうお店じゃないですから。
月光ヶ原のマッサージを受けた客は、「あ゛〜……」とか、「そこそこ……あー……」などと声を上げるものだが、セレスは声を上げることなく、なにか音を発するとすれば、「ふぅー……」という深めの息のみ。
心からリラックスしていない……月光ヶ原は今までの経験からそれを見破っていた。
セレスは常に自分を偽り、いや……自分を創り、演じている。
彼女に、“オフ”はない。
月光ヶ原はセレスを不思議な人だと思った。
セレスもまた、月光ヶ原の事を面白く思っていた。
さまざまな事があって感情が動くのを感じるのに、表情を一切崩さず、口も開かない。
ポーカーフェイスが上手な、手ごわい人ですわね。なんて思っていた。
と同時に、その表情を崩してみたいとも思った。
マッサージが終わり、店を出たセレスから月光ヶ原の元へ予約の電話がかかってくるのに2日とかからなかった。
-
- 111 : 2016/12/09(金) 22:17:48 :
- 2日後、再びセレスはビラトゥ・カズィムに訪れた。
「ごきげんよう」
「いらっしゃいませでちゅ」
「ふふ、相変わらずそのウサギでお話になるのですね」
ちなみに月光ヶ原の店は電話による完全予約制。男性でも女性でも予約することが出来る。
店で直接の予約も不可。電話に出る時もウサミを介して会話する。
商売をする人として、それはどうなのだろうか。
けれど、それでも繁盛してるんだから仕方が無い。
故に、店の中にたくさんの客がいることはなく、いつも月光ヶ原と客の2人。
「セレスさんは2回目でちゅね! 今日はどうしまちょうか?」
髪の毛を指でくるくるしながら、セレスが思考する。
「マッサージでお願いしますわ」
前と同じ笑顔。
やっぱり不思議な子だなと月光ヶ原は思った。
別室に移動し、前回と同じようにマッサージを施す。
やはりお互い声を出すこともなく、静かな時間が過ぎていく。
その時間を、別に悪くは無いとセレスは思っていた。
月光ヶ原も静かな方がやりやすいらしく、セレスを悪くは無い客だなと思っていた。
マッサージが終わるとセレスは「ごきげんよう、また来ますわ」と告げ、料金を払ってドアを開けた。
「予約の電話をしないと入れまちぇんよ!」
「もちろん、わかってますわ」
ドアを閉め、直後……
月光ヶ原に電話がかかってきた。
奇妙である。
その後も、セレスは何度も店を訪れた。
いつも軽い雑談と、マッサージ。
そんな事が続いたある日……
少し心を開いた月光ヶ原がセレスにある問いを投げかけた。
「見たところ、高校生くらいに見えまちゅけど……お金はどうやって稼いでるんでちゅか?」
純粋な好奇心だった。
「あら……美彩さんの方から質問をしてくるだなんて、意外ですわね」
ふふ、と笑ってから、しばらくの沈黙が続いた。
その後口を開いたのはセレスだった。
「どうやってお金を稼いでいるか……わたくしとひとつ賭けをして、それに勝ったらお教えする。というのはいかがですか?」
-
- 112 : 2016/12/09(金) 22:33:02 :
- 「ほえ? 賭け、でちゅか?」
心なしかキーボードを打つ手が早く見える。しかし表情は1ミリも動くことはない。
「はい。簡単な……ババ抜きですわ」
「ババ抜き……でも、トランプなんて持ってないでちゅよ」
そう聞くや否や、ポケットからトランプを取り出した。
「ふふ、持ってますわよ」
「持ち歩いてるんでちゅね!」
「……さて、ババ抜きの勝負、お受けしますか?」
一瞬思考した後、月光ヶ原はキーボードを勢いよく打ち込んだ。
「受けてたちまちょう!」
「Good! 楽しくなってきましたわ」
-
- 113 : 2016/12/09(金) 23:19:04 :
- 月光ヶ原とセレスが机に座り、月光ヶ原の前に機械が無い状態での対面となった。
トランプを机の上に置いて、セレスが語り出す。
「SECURITY SEAL ……製造元の品質保証シールが貼られてますわ」
「…………」
キーボードに手をつけていないので、月光ヶ原は喋らない。
「このシールがやぶられていないということは……カードにさわった者はだれもいないということです。うふふ、どこかで聞いたセリフですわね」
月光ヶ原は思った。
この子……ギャンブラーだな、と。
トランプに触れていないことをわざわざ証明するなんて、素人じゃない。
そう考えると今までのことにも納得できる。
なるほど、“普通”の客じゃなかったんだなと。
「……」
「さぁ、カードを配りますわよ」
セキュリティシールをビリっと剥がし、トランプをシャッフルした後にお互いに配り出す。
配っている最中……
「そういえば……わたくしが勝った際の事を決めてませんでしたわ」
「……」
「そうですわね……ではわたくしが勝ったら、笑っていただけますか?」
「……」
月光ヶ原の目が僅かに動いた気がした。
「沈黙はイエス、ということでよろしいですか?」
「……」
よろしいようです
「さて、カードは渡りましたわね。それじゃあ、始めましょう?」
セレスがいつもの笑顔を見せる。
その笑顔を見た直後、月光ヶ原は手札に目を落とした。
-
- 114 : 2016/12/09(金) 23:30:23 :
- ゲームを進め、月光ヶ原が1枚、セレスが2枚になった。
イカサマなしの真剣勝負。いかなるブラフも、月光ヶ原には通用しなかった。
「うふふ、場合によっては負けてしまいますわね」
「……」
表情は動かない。
「わたくしのジョーカーは……右? もしかしたら左? どちらでしょう」
「……」
表情は動かない。
「上に出しているこちらがジョーカー……と見せかけて引っ込めている方かも知れませんわ。でもその裏をかいて出している方かもしれない……さぁ、どうします? 美彩さん」
「……」
表情は動かない。
「……ふぅ、まさかここまでだとは思いませんでしたわ」
ここまで来ると、もう運しかない。
ジョーカーか、同じ数字のカードか……
1/2、50%……
月光ヶ原の手がセレスの手札に伸びていく。
セレスも表情を崩さない。だがそれは無表情ではない。
その笑顔の裏で、どれだけの思考を巡らせているのかは計り知れない。
と言っても、残り二枚のこの状況ではたかが知れているかもしれない。
月光ヶ原が引いたカードは……
-
- 115 : 2016/12/09(金) 23:54:36 :
- …………♡の6。
月光ヶ原の勝ちで勝負は終わった。
「……あらあら、負けてしまいましたわ……キングオブライアーを生き抜いたこのわたくしが……」
月光ヶ原がキーボードとモニターを動かして、いつものスタイルに戻る。
そのままキーボードを打ち込む。
「ふぅ、ドキドキしまちた……」
「まぁ、そうは見えませんでしたわよ。さて……わたくしのことをお教えしなくてはなりませんね」
「もうわかってまちゅよ! ギャンブラーでちゅよね!」
「……!」
セレスは見逃さなかった。そのメッセージを打ち込んでいる時、一瞬ではあるが口角が上がったのを。
ずっと崩したかったその表情。
一瞬ではあるが崩せた。
ではなぜ、崩したかったのか?本当にただの興味?
……いや、セレスは初めて店に来た時から、月光ヶ原美彩に惚れていた。
一目惚れというものだ。
性別なんて関係なく、美しいと思ったものは美しい。
ヴァンパイアに扮した男達に囲まれてお城で暮らす夢の中に、彼女を入れてもいいと思えるほど、セレスの……いや、安広多恵子という1人の女の子の中で、月光ヶ原美彩の存在が大きくなっていた。
気持ちを押さえつけることには慣れているセレスだったが、その一瞬の笑顔を見た瞬間、一瞬だが気持ちが溢れ出た。
しかしその後、両者ともいつものポーカーフェイスに戻り、普段通りの会話が始まる。
お会計を済ませて、ドアに手をかけるセレス。
「…………また来ますわ」
「うん! 待ってまちゅかrんえ!」
タイプミス。今までこんな事は無かった。
一瞬ではあるが無表情を崩されたその人を、どこか特別視しているのだろうか。
「もしもし」
『はーい! ビラトゥ・カズィムでちゅ!』
「予約したいのですが……よろしいですか? 美彩さん」
『ノープロブレムでちゅ! 明日の17時からなら空いてまちゅよ!』
「じゃあ……その時間に。また明日お会いしましょう」
『了解でちゅ!』
やることや、話すことは変わらないかもしれない。それでも、彼女たちの不思議な関係は……これからも続く。
世界が絶望に包まれたりしない限りはね。
終
-
- 117 : 2016/12/09(金) 23:57:07 :
- 葉隠
-
- 118 : 2016/12/09(金) 23:58:12 :
- 西園寺
-
- 119 : 2016/12/09(金) 23:59:51 :
- カモ
-
- 120 : 2016/12/10(土) 00:00:34 :
- マダオ
-
- 121 : 2016/12/10(土) 00:01:01 :
- うざいけど、なんだかんだで気にかけてる
-
- 122 : 2016/12/10(土) 00:02:00 :
- にしても…やすひよ…超高校級の誰得だwww
-
- 123 : 2016/12/10(土) 00:03:32 :
- 案外悪くないかもしれない…
-
- 124 : 2016/12/10(土) 00:04:30 :
- 嫌われ仲間か
-
- 125 : 2016/12/10(土) 00:04:51 :
- セレヶ原キテル…
-
- 126 : 2016/12/10(土) 00:06:42 :
- 族軍とセレヶ原はアリだね(どこから目線)
-
- 127 : 2016/12/10(土) 00:06:44 :
- このスレは沼……一度読んだら雑食者は出られない…
-
- 128 : 2016/12/10(土) 00:11:00 :
- グリーンレモネード様の好きなキャラとCP教えていただけますか?
俺は澪田ちゃんと九頭龍君が好きなので、日澪とクズペコが好きです。
日澪は何度か書いてます。
-
- 129 : 2016/12/10(土) 00:19:12 :
- カモとマダオってCP要素皆無なんですがそれは…
-
- 130 : 2016/12/10(土) 00:20:59 :
- お互いそう思いつつなんやかんや気が合うのかもよ
-
- 131 : 2016/12/10(土) 00:31:22 :
- 葉隠×西園寺
葉隠→→→ →西園寺
西園寺→→→ →葉隠
……えぇ…………。
>>128
パッと好きなキャラは浮かびますが、特に好きなCPは無いです。逆に言えばみんな等しく好き、かも
-
- 132 : 2016/12/10(土) 00:37:03 :
- セレヶ原とか無茶振りすぎたかな? と思ったら綺麗にまとまってて凄いと思った
そして次の方がよっぽど無茶振りだった
-
- 133 : 2016/12/10(土) 00:39:51 :
- さてさてどうなるのやら
-
- 134 : 2016/12/10(土) 00:43:18 :
- どんどんハードル上がっていく説
-
- 135 : 2016/12/10(土) 01:12:27 :
- 誰にも祝福されそうにないふたりだな
-
- 136 : 2016/12/10(土) 01:52:07 :
- 西園寺は幸せになってほしいけど…葉、葉隠かぁ…金使い込む未来しか見えん…
-
- 137 : 2016/12/10(土) 07:22:26 :
- キスシーンは入れようぜ(ゲス顔)
-
- 138 : 2016/12/10(土) 20:25:48 :
- ロリとクズのキス…おぇ西園寺かわいそ
-
- 139 : 2016/12/10(土) 22:45:06 :
- 流石に手こずってるようだな…
-
- 140 : 2016/12/10(土) 22:56:21 :
- ┌(┌^o^)┐ノマァ…
-
- 141 : 2016/12/10(土) 22:58:01 :
- 未来機関の幹部のコロシアイ、そして御手洗が希望のビデオを流すために大勢の機関員を洗脳した事件が解決し、葉隠たちは出航して行く77期生たちを見送った。
「まーたねー!」
「あーっ!」
葉隠が声を上げる。
「どしたの? 葉隠」
「俺、思い出したんだ……」
「何を?」
「俺、日寄子っちと付き合ってた!」
「……はぁ?」
日寄子? 誰の事だよとため息をつきながら腕を組んだ朝日奈。
しかしその直後目を丸くし、葉隠を二度見した。
「はああああぁぁぁぁ!!?? あ、あの西園寺先輩とぉぉぉ!?!?」
「そ、そうだ……ああ……何で今になって思い出すんだぁ……?」
「そんなの……記憶を取り戻した時点でわかるはずだよね!?」
スーパーダンガンロンパ2の時点で、苗木たちの記憶を取り戻す協力を未来機関が行っていることはゲーム内で明らかになっている。
「あぁ、でも……ほら、朝日奈っちだって完全に取り戻したわけじゃないべ!?」
「う……まぁ……希望ヶ峰学園のシェルター化の時の記憶くらいしかはっきりしてないけど……ほら、セレスちゃんがお茶飲んでたヤツ」
「あ、その時の話なら俺も山田っちから……」
「で、西園寺先輩と付き合ってたって何?」
「んー……まぁ、話せば長くなるんだが……」
「お前の色恋なんぞ興味は無いが……宗方副会長が『まだむやみに動くな』と指示しているしな、聞いてやる」
「十神っち!」
「あら、あの西園寺さんと付き合ってたの? 気になるわ」
「!? ……きょ、響子ちゃん!? えっ、どうして……」
10分後
「それじゃあ葉隠クン、聞かせてよ」
「なんで皆集まってるんだべ……まぁいいか。あれは……いつだ? 入学してすぐ……? いや、入学する前だったか……」
-
- 142 : 2016/12/10(土) 23:19:07 :
- 何霧切さん、サラっと復活してんのそっちの方大事でしょ!?
-
- 143 : 2016/12/10(土) 23:22:29 :
- 俺、希望ヶ峰学園にスカウトされる前から占いで稼いでたんだ。
……え? 知ってる? ん〜……まぁ、一億の水晶玉を買うくらいだったしなぁ……勘付くよなぁ……
ち、違う! 騙されてなんかねぇって! コロシアイの時にガラス玉にすり替えられただけなんだって!
ま、早い話が小さなテントで占いをしてたんだけどよ、そこに日寄子っち……あ? 馴れ馴れしい? しょーがねーべ! 付き合ってたんだから!
で、俺の占い小屋に日寄子っちがやって来たんだべ!
「へぇ〜……こんなちっさいぼろ小屋で、希望ヶ峰の近くで占いなんてやってんだ。プークスクス」
「だっはっは! 確かに小屋はボロいが俺の実力は確かなもんだぞ!」
「ん? 当たるの?」
「もちろん! 俺の占いは3割当たる!」
「あっはは、気に入った! 冷やかしだけで帰ろうと思ったけど……自分の立場をわきまえてる奴って、嫌いじゃないよ」
「……んじゃ、そこに座ってくれ」
「はーい」
-
- 144 : 2016/12/10(土) 23:24:19 :
- あら…?なんかよくわかんないけどドキドキするわ…風邪ね
-
- 145 : 2016/12/10(土) 23:41:49 :
- クソと屑のカップルのはずなのに…なんだこれ
-
- 146 : 2016/12/10(土) 23:45:16 :
- 「むむ……むむむむ……出たべ!」
「え? わたしまだ何も言ってないよ?」
「俺の占いはインスピレーションなんだ! ……お前さんは、男子トイレからの風で吹き飛ぶべ!」
「は?」
「よし! それじゃあ100000円の支払いを頼むぞ!」
「はー? 何言っちゃってるのかなー? そんなわけわかんない事のために100000円も払わなくちゃいけないのー? ってかわたしまだ高校生だよ?」
「は? 高校生!? 嘘だべ! 絶対小学生だと思ってたんだけどなぁ……」
「だったら尚更請求すんな! お前にはこのゴミがお似合いだ! 持ってけ! 帰る!」
そう言って渡されたのが、……オーパーツだったんだべ!
「こ、これは……!? ど、どこで……」
「どこで? いや……なんかわたしのファンがくれて……」
「す、すげーぞ! こいつは100000円なんてもんじゃないべ! 1000000円の価値はある! お金はいらねえべ! ありがとうな!」
「あー……うん、もう来ないよ」
......................................................
「……出会いはこんな感じだな」
「へぇー……」
「バカバカしい。たまたまオーパーツを持っているなんて都合が良すぎる」
「あら、事前に忌村さんの薬を飲んでたおかげで蘇った私よりは、ご都合主義じゃないんじゃない?」
「……フン、お前は全てがご都合主義みたいなものだろう。コロシアイ学園生活に超高校級の探偵だと? そりゃ、推理は得意だよな?」
「あら、探偵としての記憶は無くしていたのよ?」
「なぁ、話し続けていいか? 霧切っち、十神っち」
「ふふ、ごめんなさい」
「……続けろ」
-
- 147 : 2016/12/11(日) 00:12:03 :
- ......................................................
そして何日か後の夕方に……また日寄子っちは来たんだ。
「お、こないだの……」
「……あんたの占い、マジで3割当たる」
「だから言ったべ?」
「マジで男子トイレからの風に吹き飛ばされた」
「だべ?」
「…………凄いよおにぃ!」
「おにぃ……?」
「全然、これっぽっちも信じちゃいなかったけどさ? いざ当たってみると……凄いよねー!」
前回、養豚場の豚を見るような目で見られていたことを考えると……今回キラキラした目で見られてるのはすごい事だと思うんだ。だろ?苗木っち
ㅤ
「でね、また占ってほしいんだー!マジでダンディな男、マダオのあんたにさ!」
あ、これは俺に惚れてるべ。カモだカモ。
って思ったんだが後々聞いたら元々はマジでダメな男だったらしいべ
ㅤ
……。
「なんで略したかわからんが……むむ! 出たべ!」
「わくわく……」
声に出してるところがもうかわいいんだよな。
ㅤ
別れてねーって! さっきからうるさいぞ朝日奈っち!
「大根には気をつけるべ」
「何それ」
「天のお告げ……いや、俺のお告げだべ!」
「いや、大根って意味がわからないんだけど……」
「とは言われても……出たもんは出たんだ。お前さんも出すもんを出すべ。100000円かオーパーツだ」
「まったく……こんなんで商売やっていけんの? はい、ゴミ」
「うおおおお!!! これはあああ!!!」
これもオーパーツだったわけだな。
ㅤ
ゴミじゃねーって!
「馬鹿だけど、人の顔色一切見ないその性格、結構気に入ってるからね」
「まいどあり! またよろしくだべ」
「もう来ないかもだけどねー……小泉おねぇ、お待たせ!」
......................................................
「占いが当たった前提で聞くが……大根、とはなんだったんだ?」
「忌村っちと花村っちが共同開発した“ヨリニモヨッテビヤクイリノエロエロスープ”を飲んだ花村っちに大根を押し付けられそうになったらしいべ」
「アハハ……花村先輩らしいな」
「ん? 苗木ぃ、大根ってあの大根?」
「……」
「ねぇ苗木ってば」
「葉隠クン! 話を続けて!」
「おう!任せろだべ!」
-
- 148 : 2016/12/11(日) 00:19:34 :
- これどんな世界線だ?
-
- 149 : 2016/12/11(日) 00:22:52 :
- 希望編終了後、葉隠が回想みたいな形で語ってる
絶望編をなぞってる
-
- 150 : 2016/12/11(日) 00:24:43 :
- 現在と回想の境界がわかりにくいので線を引きます。しばらくおまちください。
>>149 的確な説明に感謝感激雨あられです
-
- 151 : 2016/12/11(日) 00:26:18 :
- 苗木くん…あんたも好きね下ネタ…これ勘違いだったらあたしの方恥ずかしいんじゃが…
-
- 152 : 2016/12/11(日) 00:51:47 :
- それから数日、また日寄子っちはやってきてな
「…………」
でも元気がなかったんだ
「お? また来たのか? いらっしゃいだべ」
「…………」
「あれま、傷心少女だなこりゃ」
「あのさ、わたしの友達の友達が死んじゃって……友達がすごく落ち込んでるんだ。わたしはどうすればいいの?」
普通に相談を受けちまってな……でもインスピレーション占いじゃどうにもならないから、適当に普通に占うふりをしたんだ
ㅤ
「そんじゃ待ってろ……むむむ……はぁ!」
「……どう?」
「そのまま今まで通りにすればいいべ」
「え?」
「変わってしまった世界の中で、変わらないでいてくれる人っていうのは、とても安心できる存在だと思うぞ」
「……」
ㅤ
ま、本当ならこんなこと会費50000円のセミナーとかでしか言わないけどな!
ㅤ
「そう、か……そうだね……うん、ありがと。マダオおにぃ……」
「俺の名前は葉隠康比呂だ」
「うん……葉隠おにぃ……これ、今回のお金……」
そう言って出してきたのは、100000円だ。
「一応、ほら……わたし、稼ぎはいいからさ」
ひどくねーか!? いつもより価値下がってんだぞ!?
ㅤ
褒めるなって十神っち
ㅤ
んで、元気のなかった日寄子っちを元気付けて、帰るその背中を見送ったんだ。
また数日後に来るかなー……なんて思ってたのに、ぱったり来なくなったんだべ
......................................................
「え? どうして?」
「なんでも、実技試験で何かあったみたいで……日寄子っちの担任が予備学科行きになるわ、狛枝っちも無期停学になるわで大変だったみたいだべ」
「安藤さんから聞いたことあるな……実技試験の爆発テロのこと」
「私も忌村さんから聞いたわ」
「「犯人は」」
「忌村さん」「狛枝君」
「「だって」」
「……あれ?」
「あら」
「真相はともかく、いろいろ大変だった日寄子っちは、一切俺の元へ顔を出してくれなくなったんだべ」
「じゃあ、次に会ったのは……」
「そう! 入学式の日だべ」
-
- 153 : 2016/12/11(日) 00:56:07 :
- ちょっと気になってきた…しかし葉隠たまにいいこというよな…
-
- 154 : 2016/12/11(日) 01:12:33 :
- ......................................................
その日の事は皆も覚えているかもだけど……一応説明すっぞ!
78期生を学園長が1人1人読み上げて、返事をする恒例のあれがあったべ? 多分あの時に気付いたんだろうな。俺の事に。
そりゃ、葉隠康比呂って名前で、“超高校級の占い師”だもんな!
入学式が終わった後、日寄子っちが声をかけてきたんだ
「うっわー、久しぶりじゃん葉隠おにぃ」
「ん? ……どちらさま?」
「えー? この顔忘れたのー?」
「……?」
「じゃあこれならわかる? “マダオおにぃ”」
「あ! あ! あ! あの時の子か! いや〜懐かしいべ! 大きくなったな……ってか、なりすぎだべ」
「“子”って言うな! ……一応先輩なんだけどなー? 態度を見直した方がいいよー?」
「歳は多分俺の方が上だべ」
「何それ……はぁ、その変な髪型も、一切相手のこと考えない話し方も変わんないね」
「いやー、それほどでもないべ」
「褒めてねーよこのウニ頭!」
「う、ウニ!?」
そんなこんなで、学園生活が始まってからも交流があったんだべ。
ちょくちょく……昼休みなんかに俺のとこに来てたな。「後輩なんだからタダで占えー」とか無茶言ってきてな。
でも! 時々オーパーツを「ゴミ」とか言いながらくれたからいいんだ
ㅤ
それから何ヶ月か過ぎて……
......................................................
「どしたの? 急に黙り込んで」
「いや、ちょっとな」
「言わなくてもだいたいわかる。予備学科の“パレード”が始まったんだろう?」
「そうだべ」
「まぁ、確かに言葉にしたくないことではあるわよね……思えば、あの辺りからどんどん世界は変わっていたから……」
「最初は俺はパレードってくらいだから学園のイベントだと思ってたけども……さすがの俺も異常事態だって理解したべ」
「私もう、水泳大会したり運動会したりできないのかなぁって、さくらちゃんと悲しんでたっけな……」
「あの頃は、本当に……気持ちが暗かったべ」
「…………」
「さ、話を続けるぞ!」
「切り替え早っ!?」
-
- 155 : 2016/12/11(日) 01:21:18 :
- そろそろあれか…
-
- 156 : 2016/12/11(日) 01:37:24 :
- ......................................................
パレードだのなんだのが続いて、学園がおもーい空気だったある日、日寄子っちに呼び出されたんだ。
寮の部屋に。ㅤ
「うーっす、お邪魔するべ」
「…………」
「どうしたんだべ?」
「あんたはさ、変わんないなって」
「?」
「女子に呼び出されて、部屋にまで入ってきてるのに、靴は揃えないわ、ヒゲも剃り残しがあるわ……ほんと、デリカシーないよね」
「ヒゲ?……うわ、ほんとだべ」
「でもわたし、そんなあんたが好きみたいなんだよ」
「うんう……え?」
「小泉おねぇが大変な時に占いしてもらってさ、言われた言葉があるじゃん。変わらないでいてくれる人がどうとかさ」
「確かに言ったべ」
「あの言葉、今も胸に残ってるんだよ。わたしさ、あんたみたいなバカで軽くて……変なヤツをさ。好きになんてならないはずなのに……なっちまったよバカヤロー」
「だべ……」
「……皆変わらないでいてくれると思ってたのに、ゲロ豚が…………罪木おねぇがいなくなっちゃうし、見つからないし、もう、なんか、なんだか…………ううっ……ぐすんっ……ひぐっ……」
日寄子っち、泣き出しちまって……どうすればいいかわからなくてとりあえず抱きしめたんだ。
別に日寄子っちは嫌いじゃないしなㅤ
「えぐっ……うぅ……ごめっ……わた、し……うえっ……なさけなっ……うわああああん!!!」
家の事情とかいろいろあったけれど、やっぱ友達がいなくなるとか、そういうのが一番堪えたらしいべ。
んで、しばらくして……
「ぐすっ……ひっく……」
日寄子っちが抱きしめるのをやめて、俺の方を見た後……
「後で……怒っていいから……今はわたしの好きにさせてくれても……いいよね……」
涙を流しながらそんな事言われたら断れないべ。
言われる前に言っておくぞ! 俺にだって人間の心はある!ㅤ
ほーら朝日奈っち! その顔はなんだべ! やっぱり言おうとしてたろ!
ごほん! ……で、そのまま日寄子っちがキスしてきたんだ。
舌を入れるとか、繰り返し付けては離すとか、そんな事はしなかったぞ? 普通にくっつけるだけのやつだべ
それからなんやかんやあって付き合い始めたんだべ
......................................................
「そのなんやかんやが聞きたいんだけど!?」
「まさかお前がそんな事をしてたとはな……」
「えへへ……まぁ、でも幸せは続かなかったんだ。皆予想ついてるだろうけどな」
「……」
-
- 157 : 2016/12/11(日) 01:42:32 :
- あぁ…あの事件か
-
- 158 : 2016/12/11(日) 01:48:06 :
- 所々のリアクションが秀逸
-
- 159 : 2016/12/11(日) 01:56:43 :
- ......................................................
付き合い始めてからのある日、メールが届いたんだ。
『ごめん! クラスメイトの七海おねぇを助けに行かなきゃならないから放課後会えない!』
助けるってなんだべと思って返信したんだが……
まぁ、返事はなかったんだ。
それからしばらくして……
あの事件がやってくる。
予備学科の集団自殺、学園の炎上……
俺たち以外は全滅って聞いて……俺は絶望しかけたんだったっけな……ㅤ
大事だからこそ、奥底にしまわれてたのかもしれないべ。
日寄子っちは生きてる……そう信じて、今は生きようと学園のシェルター化に頑張って取り組んだんだっけな……
......................................................
「これが全てだな」
「なんか……悲しいね……」
「これも全て江ノ島のせいだ。そうだろ? 葉隠」
「まぁな……でも、なんで忘れてたんだべ!」
「西園寺さんに再び出会ったショックで、記憶が呼び起こされたのかもしれないわ。ほら、最初に言ってたけれど、皆記憶は完全に戻っていないし……私も、昔に“お姉さま”と慕ってた人のことを思い出せないもの」
「霧切っち……」
「でも、また会えるよ葉隠クン。絶望を背負ったとはいえ、生きてるんだ」
「……そうだな、苗木っち」
船上――
「…………」
「日寄子ちゃん、よかったの?」
「なにが?」
「葉隠の事だよ……久しぶりに会えたんでしょ? 会話くらい……」
「ううん、そんなことしたら……小泉おねぇや皆と絶望を背負う道を……きっと選べなくなるから」
「日寄子ちゃん……」
「それに、皆でちゃんと話したじゃん。絶望を背負って、何かをするって……今は、まだのんびりしてたいけど……」
「おい! 貴様ら、そろそろ遊びは終わりだ。いつまでもお気楽気分でいるわけにはいかん。『出航』したからには『目的地』がなくてはならん」
「でも、どうするの……?」
はぁ、まだ何にもしたくないのに……
「えー!このままのんびりしようよー!」
「ダメだよ日寄子ちゃん。皆で話したでしょ?」
「そうだけどさ……」
小泉おねぇ……なんでそのタイミングで注意したの……?
まぁいっか。
「……ねぇ、特に目標が見つからないならモノクマの工場を潰さない?」
わたしたちの新しい目標が決まりそう。
絶望を背負ったわたしたちはきっと、もう葉隠……苗木たちには会えない……
でも、わたしの気持ちは“変わらない”から。
もし、わたしの罪が許されて、また……あの時の束の間の幸せを取り戻せたら……
………………いいな
終
-
- 161 : 2016/12/11(日) 02:00:15 :
- 苗木!
-
- 162 : 2016/12/11(日) 02:00:37 :
- 舞園さん!
-
- 163 : 2016/12/11(日) 02:02:05 :
- ファンであると同時に初恋の人 大好き
-
- 164 : 2016/12/11(日) 02:02:47 :
- 気になる男子だったけど、大好きになった
-
- 165 : 2016/12/11(日) 02:03:43 :
- 苗舞キターーーーー!
そして、葉隠×西園寺…結構綺麗な終わり方したなぁ…
-
- 166 : 2016/12/11(日) 02:04:29 :
- 上の苗舞両想いじゃん笑
イチャイチャくるかな?
-
- 167 : 2016/12/11(日) 02:15:42 :
- 苗木×舞園
苗木→→→→→ →舞園
舞園→→→→→ →苗木
二人はラブラブであった。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ終
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ - - - - - - - - -
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ制作・著作
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤNHK
ㅤ
-
- 168 : 2016/12/11(日) 02:16:37 :
- もう激甘のハッピーエンド!ヒナナミレベルでお願いします!
-
- 169 : 2016/12/11(日) 02:17:28 :
- ずっと安価待ってたんだ…もうハッピーエンドしか認めないぞ!
-
- 170 : 2016/12/11(日) 02:53:16 :
- >>1に目次を付けてみました。
-
- 171 : 2016/12/11(日) 10:34:01 :
- ハイスクールの世界線でしか幸せになれそうにないな
-
- 172 : 2016/12/11(日) 10:40:45 :
- もうイチャイチャのらーぶらーぶでお願いします!
-
- 173 : 2016/12/11(日) 10:44:01 :
- なんか苗舞派が多いことに驚き
時代は苗霧だと思ってたし…
-
- 174 : 2016/12/11(日) 10:49:31 :
- セレヶ原の時も思ったけどよくこの組み合わせでこんな綺麗な話書けるな!?
葉隠と西園寺でカモマダオでキスとかお題としては難易度インフェルノだったろうに
-
- 175 : 2016/12/11(日) 11:34:39 :
- (´・ω・`)安価がなかなか取れない…
-
- 176 : 2016/12/11(日) 11:42:56 :
- 「苗木君っ、明日2人でお出かけしない? 」
「2人で……?」
「そう! …………デート……かな」
「デ、デート……って……」
確かに、舞園さんとは仲良くなれて、舞園さんも敬語を使わなくなったけれど……
でも、デートなんて……
「嫌、かな……」
「そんな! 嫌だなんてそんな事は……」
「じゃあ、決まり! また明日ね!」
「あ、うん……また……」
……明日の待ち合わせの場所、ろくに決めてないよね……?
-
- 177 : 2016/12/11(日) 12:11:30 :
- 授業が終わって部屋に帰った後、ボクはすぐに眠ってしまった。
朝日奈さんに付き合ってランニングしてたからね。心なしか“ランニング”がスキルとして身についたような気がする。
…………。
………………。
……………………。
携帯が鳴って、ボクは瞼も開ききらないまま、通話ボタンを押した。
「……おはよう」
『あっ、苗木君……やっぱり寝てた?』
「うん……ごめん」
『ううん、こっちこそごめんね。起こしちゃって……あの、明日の待ち合わせ……どうしようかなって思って……』
よかった、同じこと思ってたところだよ……
…………寝ちゃってたけど。
「映画とか……どうかな……」
『あっ、今話題の「君の聲の片隅に」!? 私も見たいと思ってたんだ! じゃーあ……映画で決まり! 何時に集合する?』
そんなこんなで、明日の予定は決まった。
……参ったな、舞園さんと二人で映画……か。
もしかして、手とか繋いじゃったりするのかな……
………………今夜は眠れないぞ……?
-
- 178 : 2016/12/11(日) 12:55:04 :
- 思春期か笑
-
- 179 : 2016/12/11(日) 13:03:19 :
- 思春期っていうより付き合いたての中学生かな?
-
- 180 : 2016/12/11(日) 14:06:39 :
- 眠れずにいると、また電話がかかってきた。
「もしもし……舞園さん?」
『あっ!苗木だ!』
「…………それは朝日奈さんの真似? 江ノ島さん」
『ぽんぴ〜ん! てかさ苗木ぃ、なんで舞園ちゃんだと思ったわけ〜? もしかしてぇ、明日のデートが気になって眠れないのぉ〜?↑』
「なっ、なんでそれを江ノ島さんが……」
『だってさー、あんた達見てればわかるって……それにあんな堂々とデートの約束してたらわかるっての』
「…………」
『「男女が2人で出かけるなど、不健全だ!」って石丸が言おうとしてるのを大和田が抑えてるの、気付いてた?』
え……?
『気付かないよね〜、舞園ちゃんのことしか見てないもんね。わかるよ』
「そ、そんなにわかりやすくないよ! ボクは、ただ舞園さんとは友達として……」
『それは違うよ? わかりやすいんだよお互いに……もう告っちゃえば?』
「!?何言って……」
『なんならぁ、その……私に……告白してくれてもい
電話を切った。
……ふぅ、からかい上手の江ノ島さんには参るよ……
「告白かぁ……」
いやいや、たかが幸運のボクに超高校級のアイドルに告白する資格なんてないよ
…………でも、もし本当に幸運なら……
OKされる可能性も……
…………
ないよな。
-
- 181 : 2016/12/11(日) 14:30:11 :
- あるよ!?
-
- 182 : 2016/12/11(日) 14:41:13 :
- 夜が明けてしまった。
少しうとうとしたくらいで、睡眠というものは十分に取れず……
結局やることもなく早く家を出て、ボクは約束の30分前に待ち合わせ場所に到着した。
「あれ? 舞……」
……園さんがいるけど、名前を呼んだらまずいか
「おーい!」
「あっ! 苗木君!」
小さめに手を振る舞園さん。
サングラスにマスク、地味な服……
それでもすぐに舞園さんだとわかったのは……まぁ、昔から見てたからかな……
ボクは他のみんなと違って、仕事のために早退する舞園さんに声をかけることなんてできなくて……遠くから見てばかりだったから。ㅤ
「苗木君、こんな早くに来るなんてどうしたの?」
「いや、そっちこそ……」
「私は、苗木君を待たせたくなくって」
「そっか……」
「ねぇ、早くに来ちゃったなら早く映画館に向かわない?」
「うん、そうだね」
「じゃあ……」
ん? 手を……出して……
えっ、まさかそんな……
「どうしたの? ……繋ぎたくない、かな……」
「いやあの、その……」
おどおどしていると、舞園さんの方からボクの手を掴んだ。
「もう、行くよ?」
ボク死ぬかもしれないなぁ……
-
- 183 : 2016/12/11(日) 14:43:30 :
- これは世界線分岐せずにシェルター化ルートですね…(白目)
-
- 184 : 2016/12/11(日) 15:10:09 :
- 平和な世界でらーぶらーぶしてほしいなぁ…
-
- 185 : 2016/12/11(日) 15:26:53 :
- 「ねぇ、あの……舞……」
「どうしたの? ……あ、気を使って苗字呼ばないようにしてる? あまりいない苗字だし、気づかれちゃうかもだしね……」
「うん……」
「じゃあ、さやかでいいよ。あ! ほら、映画館見えてきたよ!」
名前呼び……!?
待って、映画館とかそんなの……
「ほら、行こう苗木君」
「うん……」
「さっきから「うん」しか言ってないよ? 緊張してる? ふふっ」
おちょくられてるだけ……じゃあないよな?
もしかすると……もしかする……かも……
......................................................
そんな2人を尾行する、2人の影がそこにあった。
「盾子ちゃん……本当に追いかけるの?」
「だって面白そうじゃーん?」
本当に面白いのは、3Zなお姉ちゃんが苗木誠の事が気になっているにも関わらず、こうして私と尾行をしているこの状況の事である。
ちなみに、「そんな2人を〜」も、私のナレーションである。なんだかんだ、このキャラも定期的に出てくるのであった。
おや、私のこのパートを蛇足だと今思いましたね?
ご安心ください。今後は私が喋ることは無いですから。
戦刃むくろが苗木誠を好いている……これを明確にしておかないと、“あのルート”に入れないですから。
メタ発言? いや……超分析力を用いれば、先が読めてしまうのですよ私。未来予知です。
「あ、ほら……苗木君たち、映画館入るよ」
「よし、じゃあ『シン・何者ジェネレーションズ』観よっか」
「え?」
-
- 186 : 2016/12/11(日) 15:30:04 :
- やっぱり…あれ違うもの見んの?
-
- 187 : 2016/12/11(日) 15:30:44 :
- あのルートはどれだ!?無印か!?IFか!?
-
- 188 : 2016/12/11(日) 15:38:36 :
- 今更ですけどこれって一度出た人は無しですか?
-
- 189 : 2016/12/11(日) 15:58:38 :
- >>188
ありです。前回気まぐれで九頭龍×辺古山と葉隠×西園寺の世界観繋げましたけど特に縛りはないです。
-
- 190 : 2016/12/11(日) 16:02:37 :
- そういう意味の繋がりか
-
- 191 : 2016/12/11(日) 16:06:17 :
- 「尾行飽きた! ねぇお姉ちゃーん、苗木たちと違う映画みたーい」
「盾子ちゃんが……そう言うなら……」
戦刃むくろに小さな絶望を味わわせたところで……ちなみに、文法的に味あわせるは間違いらしいですよ?
おや、いつの間にかキャラが変わってますね。眼鏡をかけておきましょう。
私が眼鏡をかけたところで我々は失礼致します。それでは、クッソもどかしい苗木の物語に戻りましょう。
......................................................
-
- 192 : 2016/12/11(日) 16:08:35 :
- 江ノ島さん残姉となかいいよなやっぱ
-
- 193 : 2016/12/11(日) 17:00:17 :
- 映画館に着くと、すぐに受付へと向かった。
「ボクが買うから、……待っててよ」
「ううん、一緒に行こう?」
大丈夫かなぁ……
「いらっしゃいま……ん? 舞園さやか……!?」
受付嬢がそう言うと、周りの視線が集まるのがわかった。
やばい……舞園さんが映画を見に来ただけならまだしも、ボクが一緒にいるのがやばい!
けど、舞園さんは……
「ありがとうございます。マスクしてるとよく似てるって言われるんですよ(笑)」
と答えた。
「モノマネの番組にでも出てみようかなー、なんて(笑)」
「そうなんですか、失礼致しました」
……切り抜けた。
チケットを買った後少し時間があった……って、30分早いんだから当たり前か。
椅子に座って話すことにした。
「他にはどんな映画があるんだろう……」
何が上位中かは知ってるけど、話題に困ったからね
「シン・何者ジェネレーションズとかやってるよね」
「それ、どんな話?」
「確か……昔に作られた『何者』シリーズのリメイクで、しかも歴代『何者』が集結して謎の巨大就活ウイルスと戦う話です」
「何それ……」
「さぁ……詳しくはわからないなぁ……それより苗木君、今日の私の服、どう?」
「どうって……」
地味だけど、すごく似合ってると思う。
でもどう答えるのがいいんだろう。
「かわいいと思うよ」
「! ……ありがとう、嬉しい」
「あはは……」
…………。
なんでかわいいって言った!?
何を血迷った!?
落ち着けボク……ありがとうって言ってたから大丈夫だろ……
でも、舞園さんは誰にでも優しいからな……
あー! もう何が何だかわからない!
助けて辺古山先輩!
……なんで辺古山先輩なんだよッ!
あぁ……なんだか逃げ出したいけどだめだ……逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ逃げちゃダメだ……
「…………」
「…………」
沈黙が続く。
その沈黙が破られたのは、30分後の事だった。
「時間だよ苗木君」
「あ、うん……劇場入ろう」
-
- 194 : 2016/12/11(日) 17:01:32 :
- んー…前途多難だなぁ…てかなれてるな舞園さん
-
- 195 : 2016/12/11(日) 17:10:19 :
- 劇場に入り、取っておいた一番後ろの席に座る。
帰りやすいようにね。
しばらくして、映画の予告が始まった。
ほら、映画が始まる前に流れるやつ。
『迫り来るウイルスとの戦い……』
「怖そう……」
『愛と勇気だけが友達さ』
「……ごくり」
『let's go! Anpanman』
これ陣内智則のネタだよねぇ!?
予告が続く中、舞園さんがボクの耳に口を近づけ、小声で話しかけてきた。
……近いっ!
「ねぇ、苗木君……どうして、今日の私、やけに落ち着いてると思う?」
「いや、わからないけど……」
「何回もね、映画に行くんだったらこうしようとか、何話そうとか、脳内シュミレーションしてたからなんだよ」
「そうなんだ……さすがは超高……」
「しーっ」
「……」
「すっごく楽しみだったんだよ? 大好きな苗木君との映画館デート」
「……えっ? 今なんて」
「あ、映画始まるよ……」
声が小さくなっていく舞園さんが気になって、舞園さんの方を見てみると……
顔を背けてた。
……これ映画どころじゃない!
なんで!?
大好きって!?
何!?
I have a lo
I have a ve
...oh
LOVE!?
why Japanese idol!
落ち着け……落ち着けって……
結局、言葉の真意が気になって、映画に全く集中出来なかった。
-
- 196 : 2016/12/11(日) 17:11:05 :
- シン・何者ジェネレーションズって歴代の中で一人だけ本人出演なさそう
-
- 197 : 2016/12/11(日) 17:13:54 :
- 苗木くん…ていうか作者様ボケまくってますね!?続き気になるわー
-
- 198 : 2016/12/11(日) 17:31:45 :
- 映画を見終わったあと、舞園さんの手を引っ張って外に出て……カラオケに来た。
そしてなるべく奥の方の部屋をとった。
「びっくりした……急に手を引っ張られたと思ったらカラオケに来て、『フリータイム2人!ドリンクバーで!』って言うんだもん……」
「ま、ままま舞園さん……あの、映画の前の「大好き」ってのは……」
「ああ、やっぱり……それ聞いちゃうんだ……」
「だって、気になって……」
ふぅ、とため息をつくと舞園さんがマスクとサングラスを取る。
……顔が真っ赤だった。
「…………私、今日映画に苗木君を誘ったのはね……」
舞園さんが少し俯いたかと思うと、すぐに顔を上げて笑顔を見せる。
「大好きだって、告白するためだったの」
!?
「映画館では顔背けちゃってごめん。顔、見れなかったの……嫌そうな顔してたら……私……」
「嫌そうな顔なんてするわけないよ! だってボクも舞園さんのこと、昔から好きだし、初恋の人だったし! ってあああああああ!!!」
言っちゃった、言っちゃったぞ……
「……」
舞園さんが目を丸くして一瞬固まった後、すぐに「ふふっ」と笑って……目から涙がこぼれた。
「え……ど、どうしたの舞園さん……」
「ごめんね……っ……その……嬉しくてね……」
「嬉しいのはボクもだよ……でも待ってね。落ち着かせて……」
落ち着いた後、ボクは舞園さんから話を聞いた。
アイドルとして嫌なことをする時も、先輩にしごかれた時もニコニコしてきた自分だから、ボクに対しての笑顔も本物だと思われてないかもしれないって、心配してたらしい。
とんでもない……そんなこと考える余裕ないよ……
「……えへへ、よかった……苗木君と両想いだったんだ」
「ボクも……嬉しい」
「ツルの1件の時から……気になってたんだよ」
「入学してすぐに話してくれたことだよね? ……あれ、見られてたんだなぁって思ったよ」
「えへへ……」
「……」
舞園さんと両想いになれたのは、あの時助けたツルの恩返し……ってことは……ないか
「あ、今これもツルの恩返しなんじゃないかって考えてたでしょ」
「えっ、なんで……」
「“エスパーですから”」
あ、なんか個人的に敬語の方が舞園さんらしく感じる……
とにかく、こうしてボクたちは付き合い始めた。
やっぱりボクは超高校級の幸運だったんだ。
でも幸せは長く続かなくてね……
予備学科の集団自殺、本科炎上、人類史上最大最悪の絶望的事件……
それらが起きて、ボク達は希望ヶ峰学園旧校舎をシェルター化して、立て篭もることになったんだ。
それから……
それ、から…………
そ……………………………………
…………………………………………………………
…………………………………………………………………………
…………………………………………………………………………………………
……
……
……
……
…………ボクはなんで気絶してたんだっけ?
あぁ、そうか……この“脱出スイッチ”でビリっときて……
ああ。やっぱり、偽物だったんだ
まだ少し、頭がふらつく気がする
部屋に戻って、今日はもう眠ろう……
-
- 199 : 2016/12/11(日) 17:39:24 :
- うあ…ここに繋がるのか…
-
- 200 : 2016/12/11(日) 17:45:20 :
- まだ希望がある…舞園さんにも押させるんだ…そう、希望は前に進むんだ!
-
- 201 : 2016/12/11(日) 17:51:40 :
- この流れは…いける!
-
- 202 : 2016/12/11(日) 18:12:01 :
- まだいけるー
-
- 203 : 2016/12/11(日) 19:10:22 :
- 次の日。
……。
昼間に見せられたDVDが頭を離れない。
そして、舞園さんのことも……
なんとしても、舞園さんだけは助けないと……
「……痛っ」
初日に大和田紋土に殴られた怪我か、あるいは昨日の『脱出スイッチ』による電撃の後遺症だろうか?
とにかく、なんとしてもみんなで協力して……あれ?
みんな……で……?
…………………………
……………………………………
………………………………………………
誰か来た……?
「ごめんなさい、こんな夜遅くに……」
「舞園さん……!? こんな時間に、どうしたの……?」
頭痛が。
「ごめんなさい、ちょっと変な事があって……苗木君? どうしたの? 顔色が……」
「あ、うん……大丈夫だよ……ちょっと頭……が」
あ……ダメだ……
…………………………………………
……………………………………………………
………………………………………………………………
………………………………………………………………………………
「キャアアアアアアアアアアア!!!」
苗木君……?
どうしよう、なんで急に……
具合、悪かったの……?
どうしよう、どうしよう……
とにかく、ベッドに……運ばないと……
-
- 204 : 2016/12/11(日) 19:12:02 :
- 舞園さん、この時アレを決意してたんだよな…苦しかっただろうな…
-
- 205 : 2016/12/11(日) 19:14:33 :
- 苗木くんちゃんと支えてあげてね…らーぶらーぶでイチャイチャして
-
- 206 : 2016/12/11(日) 19:18:06 :
- ここからどうやってイチャイチャへ…
-
- 207 : 2016/12/11(日) 20:34:05 :
- ベッドに…?あっ(察し)
-
- 208 : 2016/12/11(日) 20:37:40 :
- 舞園さん大好きだからハッピーエンドにしてほしい
-
- 209 : 2016/12/11(日) 22:10:27 :
- 「よいっ……んっ……ぅ……しょっ……」
苗木君をなんとかベッドには寝かせられたけど、えーと、氷枕……
氷は食堂の冷凍庫にあるか……
あ、でも……熱はないし……
……。
文字通り、見てるだけしかできない……
他の誰かにも伝えて、なにか解決策を……
……いや、苗木君以外は信用出来ない……
…………。
なにかせねばと思い、苗木の部屋の引き出しから取り出したタオルで苗木の汗を拭く。
手を拭き始めたとき、舞園は奇妙な感情を抱いた。
「……安心?」
そう、なぜか苗木の手に触れていると安心するのだ。
「…………」
タオルを置き、自らの手で苗木の手を握る。
「…………どうして……」
“どうして”安心するのだろう。
“どうして”何のためらいもなく手を握っているのだろう。
“どうして”迷わず看病しているのだろう。
「……苗木君も、手を握られてたら安心するかな……」
ギュッと手を握る。
「…………」
何も考えることが出来ない。
目覚めてほしい。
「…………」
「ずっと握ってたら汗かくよね……」
舞園は看病を続けた。
-
- 210 : 2016/12/11(日) 22:14:54 :
- 舞園さん…苦悩してる…でも、目を覚まさないってどゆこと?
-
- 211 : 2016/12/11(日) 22:18:59 :
- この時点で学級裁判の説明されてなーい!
修正します
-
- 212 : 2016/12/11(日) 22:36:44 :
- 看病か…安心できるならよかったのかもな…
-
- 213 : 2016/12/11(日) 23:08:19 :
- 結局、その夜に苗木が目を覚ますことはなかった。
朝、モノクマによる朝のチャイムが鳴り――
うとうとしていた舞園も目を覚ました。
「…………苗木君?」
「…………」
「まだ目覚めないか……」
その時、ピンポンパンポーン……という音の後に、モノクマの声が聞こえた。
『只今より、保健室を解放します! 大事な生徒のためだクマー!』
保健室……確かあっちの方にあったような……そこなら薬もあるかもしれない……
でも、部屋の入口から苗木君を運ぶのもやっとだったのに……保健室なんて……
……。
力のありそうな人に頼むしかないか……
舞園は大神の部屋へと行き、苗木を運ぶように頼んだ。
その後、苗木の事を知った石丸は、「看病も交代ですべきだー」とかなんとか言っていた。
数時間後――
「……」
舞園は1人、自室で考え事をしていた。しかしその思考は、チャイムによって邪魔される。
『あー、あー。校内放送、校内放送です。苗木くんも目を醒ました事だし、全員体育館に集合して下さい』
「苗木君が……!?」
急いで体育館へと向かう。
体育館に着いてあたりを見回すと、まだ苗木は来ていない。
数分後、苗木が体育館へと入ってきた。
「苗木君! 大丈夫ですか!?」
思わず駆け出していた。
「うん……ありがとう。昨日はごめん、随分と迷惑をかけちゃったみたいで……」
「気にしないで下さい! 私こそ、体調が悪いのに押しかけてしまって……」
「そういえば、昨日はどうしたの?」
!
……。
目を一瞬伏せたが、すぐにアイドルらしい笑顔を浮かべる。
「あ、いえ……また今度お話します」
「?」
この後、苗木が石丸に遅刻の理由を聞かれたり、セレスに問を投げかけられたりした。
というかこの辺りダンガンロンパIF知ってる人なら書かなくてよくね?
と、その時モノクマが体育館のステージへと姿を現した。
その後……舞園さやかは知ることとなる。
“学級裁判”のルールを。
裁判の“オシオキ”について説明を始めたあたりで、江ノ島がモノクマに抗議をしだす。
「うるせーんだよッ!! なんて言われても、アタシは絶対に参加しねーからッ!」
「そんな身勝手なッ!」
「身勝手なのは、そっちだろッ!! 殺し合いなんて勝手にやって! アタシには関係ないッ!!」
そんな言い争いの果て、遂に江ノ島はモノクマを踏む。
学園長ことモノクマへの暴力を禁ずる……
校則違反だね!
舞園さやかが、モノクマの発するその言葉の意味を理解しかけた時、苗木が走り出しているのが見えた。
「戦 刃 さ ん ……ッ! 危ない……ッ!」
「え……」
戦刃と呼ばれた江ノ島が、舞園がそこに目をやるよりも前にその場から飛び散り……
そして次の瞬間、“戦刃”がいた空間には無数の槍が突き出され、そのうちの一つが苗木の脇腹を貫き、背中まで突き抜けた。
その光景を見て、舞園は……一番に叫び声をあげた。
が、その後何も言葉を発することが出来なくなる。何を言えばいいのかわからない。
「あ……戦刃……さん……?」
誰……?
「な、苗木……く ん ?」
誰……?
彼らは何かのやり取りをしていたようだが、舞園の耳には届いていなかった。
-
- 214 : 2016/12/11(日) 23:11:08 :
- 一応内容知ってるけど…こうやってみると結構…くるものがあるね
てか苗木×舞園から離れ始めてるような…
-
- 215 : 2016/12/11(日) 23:14:36 :
- でも、楽しみにしてるのは事実です
頑張ってください
-
- 216 : 2016/12/11(日) 23:16:39 :
- 誤字213
江ノ島(戦刃)飛び散り➡飛び去り
飛び散っちゃ死んじゃうよ…
-
- 217 : 2016/12/11(日) 23:21:49 :
- 少し放心状態だったが、すぐにハッとなり、苗木に駆け寄ろうとする舞園だったが……
「あぶない! その二人に近づいちゃダメだ!」
「えッ……!?」
声はそのままに違う口調でモノクマが話だし、戦刃と苗木が自分たちを学園内に閉じ込めたと言い出した。
…………………………………………………………ㅤ
…………………………………………………………
保健室で意識を取り戻した苗木は、学園での思い出を語った。
不二咲のパソコンに録音された戦刃の音声を聞いても、二年間の記憶が消されてるだとか、世界が絶望してるだとか……そんなこと、信じられなかったが、苗木の語る言葉には、不思議と信じられた。
大神が再戦の誓いと、ある約束をした相手の名前を知ってたこと、山田の構想中の同人誌のことなどは、本人しか知りえないことだった。
二年の記憶が本当に消されている……
もちろん、その2人のことの時点で信じられたが、舞園の事も話し始めたところで、“信じられるかもしれない”は“確信”に変わっていた。
そして……
「舞園さん……いや……さやかさん……」
「!」
「信じられないかもしれないけど……ボク達は……付き合ってたんだよ……」
「え……?」
-
- 218 : 2016/12/11(日) 23:32:31 :
- 「恥ずかしいかもしれないけど……話してもいいかな……」
「……いいよ……」
......................................................
告白をした、翌日……
休日だったのでその日も待ち合わせをして、どこかにデートしに行くことになっていた。
しかし……
「おかしいなぁ……昨日は30分前には来ていたのに……」
苗木も舞園を待たせたくはないので、約束の30分前には来ていたが、舞園がいない。
結局舞園がやって来たのは、その40分後くらいの事だった。
「はぁっ、はぁ……ごめんっ……遅れた……」
全力で走ってきた舞園に近づいて、ちょっとかっこつけて……
「お疲れ様」
と、頭をくしゃりとなでた。
「……ありがとう、苗木君」
「それじゃ、行こうか」
手を出して、舞園に手を握らせる。
「ふふ、大胆になっちゃったね。はっきりしないのも好きだったけど」
「あれ、ダメ……だった?」
「ダメじゃないよ。ほら、行こう?」
手を繋いで、2人で歩き出す。
......................................................
「色々なことをしたけれど……あの時の笑顔が、一番好きなんだ……」
その後、お気に入りの赤いティーカップや、アイドルを志した本当の理由の話をされた時、本当に苗木と自分は付き合っていたのだと信じざるを得なくなった。そんな話、友達にだってしない……
思えば、手を握って安心したのはそういう理由かもしれない……
-
- 219 : 2016/12/11(日) 23:34:29 :
- 色んな意味で絶望しそうな桑田が目に見えるようだ…まあ桑田嫌いっていうか苦手だから関係ないけど
-
- 220 : 2016/12/11(日) 23:35:18 :
- おお…苗木よくもまあ大人数のまえでそれを言えたもんだ…成長したな…
-
- 221 : 2016/12/11(日) 23:37:14 :
- キャラdisはおやめなされ
今はこの素晴らしいssを楽しみましょう
-
- 222 : 2016/12/11(日) 23:46:21 :
- その通りでした
すいません
-
- 223 : 2016/12/11(日) 23:51:52 :
- 十神以外の全員が苗木の事を信じた後、最初に行動を起こしたのは大和田だった。
どこかから調達したバイクで“戦刃”の元へと向かい……大神もまたモノクマたちの元へ向かう。
その後バイクの後ろに乗っていた戦刃と苗木が会話しているのを見て、舞園は……
誰とでも仲良くして、思い出を作ってて……
身体もふらふらなはずなのに笑顔で穏やかに語る苗木に、不思議と涙がこぼれる。
しかも苗木は、裏切り者らしい戦刃にも「2年を過ごした仲間」だと言い、なおも笑顔を浮かべている。
なんて、お人好しなんだろう。
やっぱり、私は苗木君の事が好きなんだ。
気になってるだけだと思ってたけど、久しぶりに再会して……
……大好きになってた。
…………………………………………………………
モノクマは超高校級の生徒達に種明かしをする。
その後課される、“特別卒業試験”。
それに不合格ならば、何もかもリセットしてこのコロシアイ学園生活をゼロから始めると。
誰も殺したりしない!と言う石丸にモノクマが反論し、殺人を企てていた舞園に「舞園さんはどう思う?」とゆすりをかけてくるが……
舞園の胸には、どんな状況でも希望を捨てずにまっすぐな、目の前の彼と共にいた過去の自分を誇り、また、安易に……と言うほど安易ではないが、殺人を企てた現在 の自分を責めた。
その結果現れた“舞園さやか”は……
「もう、私は誰も殺したりしない!」
絶望に怯えるだけだった舞園さやかではなく、絶望に立ち向かう舞園さやかだった。
「確かに、私は昨夜桑田君を殺そうと企てた!」
「!?」
「……罵倒や罵声は後で聞く……。それが許されないのもわかってる」
「お、オレ殺されそうだったの……?」
「でも今は、……今は……今は!」
「…………」
その刹那、「今は」の後の言葉は伝わっていたのか、桑田は葉隠の水晶をモノクマへと投げつけた。
「!」
「舞園ちゃん……理由とかいろいろ聞きたいことはあるけど……その決意、こんなチャラ男にさえ響いたぜ」
「俺の水晶玉ぁぁぁぁ!!!3億がああああ!!!」
「はぁぁ!?3億!?……3億くらい俺が野球……以外の方法で稼いで返してやる!」
と、盛り上がってる(?)桑田たちに呆れつつも、モノクマは試験の始まりを告げる。
ルールは簡単。15秒以内に長い廊下の一番奥にいるモノクマの頭上のスイッチを押すこと。
-
- 224 : 2016/12/11(日) 23:59:16 :
- 桑田笑、なんだかんだ言って軽いんだかいいやつなんだか…てか白夜様信用しとらんのかい
-
- 225 : 2016/12/12(月) 00:07:01 :
- ......................................................
結果から言うと、試験には合格した。
戦刃と、それから大神の合わせ技によって。
詳しいことはIF読もうね。ロークオの焼き増しみたいなもんだからね。このss。
試験に合格し、黒幕が去った後の学園で、苗木は輸血を行った。
そこに付き添ったのは、戦刃と……舞園。
「……気を使わないで話しなよ」
戦刃が微笑む。
とはいえ、何を話せばいいのかわからない。
そんな時に口を開いたのは、苗木だった
「戦刃さん、ありがとう」
「……私は、別に」
「私からも……ありがとうございます。戦刃さんがいなかったら、苗木君は体育館で死んでいました。力のない私は……保健室まで運ぶことすらできませんでした」
「…………」
......................................................
「それじゃあ……いくよ……」
学園の外の事を知っている苗木が、学園に残ることを選んだ苗木が外に出る決意をするまで、どれだけの葛藤があったのか。
「苗木君……」
「……大丈夫だよ、さやかさん」
……名前で呼んだ方がいいだろうか。けれど、そうすることが出来ない。
でもそれは、時が解決してくれるだろう。
江ノ島の格好をした戦刃がウィッグの前髪を抑え、両手を離した直後、苗木の手によって脱出スイッチが押し込まれる。
警報音が鳴り、銃器が天井へと収納され、やがて重厚な扉の奥から光が溢れる。
――――が、眼前に広がる光景は、荒れ果てた世界だった。
-
- 226 : 2016/12/12(月) 00:13:15 :
- まぁ…そうだよな…このあとどうなるんだろ
-
- 227 : 2016/12/12(月) 00:45:55 :
- 一同、絶句。
そんな言葉が似合う状況だった。
けど……
「宗方、出てきたぜ……」
「……どうする? 逆蔵」
「決まってんだろ……ぶちのめすんだよ! 戦刃むくろを!」
人間が、未来機関 がそこにいた。
「戦刃さん……」
「大丈夫。殺しはしないから……」
「おい、テメェら! 戦刃むくろを離せ」
「わりぃが、そいつはできねぇ。苗木は……こいつを信じてるらしいからな」
「我も、戦刃むくろを信じてみようと思う」
大和田と大神が戦刃と並ぶ。
「……さやかさん、大丈夫……皆が……皆を、守ってくれるよ」
「…………」
苗木が舞園の頭をくしゃりと撫でる。
「……ありがとう」
「……ふふっ」
苗木が安心したように笑う。
「…………」
「うおおおお!!!」
「フンッ!」
戦刃、大和田、大神が宗方、逆蔵に向かって行く。
血ののぼった彼らを止める手段は、今は暴力しかないが……苗木は信じている。絶望を打ち払う希望が、世界のどこかにあることを。
そして我々は知っている。
その絶対的な希望は、彼らの心の中にある。
数年後、未来機関――
「戦刃さん……皆、本当に大丈夫かな」
「大丈夫。松田夜助の資料や、あらゆる才能を駆使して……こうして記憶を取り戻そうとしているんだから」
「そうだよね……」
「ほら、装置が動き出したよ」
記憶を取り戻す装置が起動する。
数時間が経過し、装置から元・超高校級達が出てくる。その中に、苗木の元へとかけてくる人がいた。
「……誠君!」
「……おかえり」
取り戻したかった日常が、少しだけ戻ってきた。
記憶を取り戻した舞園がしたかった事は……
「ねぇ……手、繋いでもいいかな……?」
あの日のように、手を繋ぐことだった。
「もちろんだよ」
彼らが記憶を取り戻したことで、“コロシアイ学園生活”は本当の意味で幕を閉じた。
「そうだ、苗木君」
シェルター化された学園に入る前にしていた、ある約束について舞園は苗木にたずねる。
「……もし、世界が平和になったら結婚するって約束、覚えてる?」
「覚えてるも何も……キミにそれを思い出して欲しくて、ボクは頑張ったんだよ」
「……そっか。……それじゃあ、もう一度聞くね。………………私と、結婚してくれる……?」
「もちろん」
こうして、世界に新たな希望が生まれたのだった。
終
-
- 229 : 2016/12/12(月) 00:47:17 :
- 十神
-
- 230 : 2016/12/12(月) 00:47:21 :
- 霧切
-
- 231 : 2016/12/12(月) 00:47:26 :
- 左右田くんいこう
-
- 232 : 2016/12/12(月) 00:48:22 :
- 自分と同レベルの頭脳を持つ女
-
- 233 : 2016/12/12(月) 00:48:41 :
- かませ眼鏡
-
- 234 : 2016/12/12(月) 00:49:45 :
- 舞園さんがハッピーエンド…いいよね!
-
- 235 : 2016/12/12(月) 00:51:20 :
- 霧切さんかぁ…苗木くんの方がいいけど安価は絶対だし…でも十神ってあんまり霧切好きじゃなさそうだけどなぁ…むしろ腐川とくっつけた方がおもしろいて
-
- 236 : 2016/12/12(月) 00:54:01 :
- 十神×霧切
十神→→→ →霧切
霧切は十神をどう思ってるか >>237
-
- 237 : 2016/12/12(月) 00:55:30 :
- かませ眼鏡ダメですか…
ダメなら苦手な人
-
- 238 : 2016/12/12(月) 00:56:40 :
- 十霧とはこれまた珍しいものが見れるなあ(ただし苦手な人だと霧切さんは思っている模様)
-
- 239 : 2016/12/12(月) 01:02:27 :
- かませ眼鏡を人物安価だと思ってました(十神=かませ眼鏡な安価をよく見た)ので、そちら“も”採用します。申し訳ありません
十神×霧切
十神→→→ →霧切
霧切→→→ →十神
-
- 240 : 2016/12/12(月) 01:04:02 :
- 確かによく見るw
-
- 241 : 2016/12/12(月) 01:17:42 :
- 十神=かませ眼鏡はもう浸透しちゃってるからね
-
- 242 : 2016/12/12(月) 01:21:01 :
- 結構優秀なはずなんだけど…
ライバルらしいライバルになれなかったのと、殺る殺る詐欺が原因か?(笑)
-
- 243 : 2016/12/12(月) 01:39:55 :
- 絶望編の時間軸→IFの時間軸→未来編(希望編)の時間軸
とかいう長編はやってるうちにダレたので多分もうしません。
それと、安価は今回が最後……ではない予定です
-
- 244 : 2016/12/12(月) 18:20:29 :
- よくよく考えたらIFの世界って雪染どうなるんだろ
むくろが味方についたら多分絶望堕ちしてるってバレるだろうし
-
- 245 : 2016/12/12(月) 23:26:41 :
- 最近、俺は無性に機嫌が悪い。
その理由がわかるならばそいつを何とかすればいい。
だが……理由がわからん。
コロシアイ学園生活を終えて未来機関に保護され……慣れないこと続きでストレスが溜まっているのかとも思ったが、それも違う。
一体何が十神白夜を苛立たせるんだ……
「十神クン……あの、少しいいかな?」
苗木か……
「なんだ?」
「仕事の事で話があるって、天願会長が」
「わかった……」
……苗木を見ていると、何故だかおかしな感覚に襲われる。
息が苦しいような、何かが胸に詰まってるような……
普通の“幸運”が“希望”になったことがそんなに気に食わないのか?
いや……あいつは希望の器だった。あの状況で絶望しなかった、バカ正直な前向き野郎だ。
あいつのことは認めているはずなのだが……
…………。
-
- 246 : 2016/12/12(月) 23:34:51 :
- 希望編後か…ん?じゃ霧切さん苗木くんじゃね?
-
- 247 : 2016/12/12(月) 23:36:12 :
- NTRか
-
- 248 : 2016/12/12(月) 23:51:36 :
- 「皆、集まったようだな」
会長室に集められた俺たち、希望ヶ峰学園78期生に告げられたのは、所属支部についての事だった。
「朝日奈君は第13支部、苗木君、霧切君、葉隠君、十神君は第14支部に所属してもらいたい」
「ちょ、ちょっと……あたしは!?」
「腐川君……キミは“ジェノサイダー翔”の事があるし、まだ正式な隊員にするわけにはいかん」
……だろうな。あんな奴が仕事だと? 馬鹿げている
「ぐぎぎ……」
「えーっ!? ていうか私だけ13支部なの!? どうして!?」
「理由は様々だが……キミは体力がある。それを活かせる場所だとは言っておこう」
なるほど、バカは力仕事か。
「はーい……でも、霧切ちゃんだけでも一緒のところがよかったよ……」
「そんなに離れてはいないわ。会おうと思えばいつでも会えるわよ」
「けど……」
「まーまーまー、元気出すべ朝日奈っち。俺も会いに行ってやっから!」
「……来ないでいい」
「あれま」
フン……にぎやかな奴らだ。
「とにかく、明日から支部に移動してもらうぞ。よいな?」
了承の返事をし、会長室を後にする。
ぶつぶつ言いながら歩いている腐川が気味悪いが、それは無視するとして……
「苗木、霧切、葉隠……明日から俺の足を引っ張るなよ」
「あら、言ってくれるわね」
「俺は最初っから引っぱってるから別に問題ねーな!」
「少しは変わろうとしようよ……」
……やはり妙だ。
苗木と……霧切。
この2人のどちらかを見ているとおかしな感覚に襲われる。
葉隠は知らん。
-
- 249 : 2016/12/12(月) 23:56:28 :
- うわぁー…ナエギリ好きだからそういうこと言わないでほしい…
-
- 250 : 2016/12/13(火) 00:05:45 :
- そしたら苗朝と腐葉エンド?
んー…苗朝とナエギリは好きだけど腐葉は聞いたことねえな
-
- 251 : 2016/12/13(火) 00:11:04 :
- 腐葉って土に良さそう
-
- 252 : 2016/12/13(火) 00:43:17 :
- 「俺は図書室へと戻る。じゃあな」
「うん、またね十神クン」
「またな十神っち!」
「随分熱心ね」
……まただ。この胸の締め付けられるような気持ち悪さ……
俺が失った学園生活での2年間がこのおかしな感覚と関係あるのか?
あいつらとは仲が良かったということか……?
いや、ありえん。苗木ならともかく霧切と仲がいいなど想像出来ん。あいつは俺と同レベルの頭脳を持っている……それだけの女だ。
葉隠は……まぁ、仲は良くなかっただろうな
……この不思議な現象、どうにかしなくてはな。
-
- 253 : 2016/12/13(火) 00:52:13 :
- 深読みしすぎてるなかませよう
-
- 254 : 2016/12/13(火) 01:02:42 :
- ……。
やはり新たな発見が多いな。未来機関 の資料は。
十神家の書庫の資料の方が情報の質は上だったが……なにせ、2年分の情報が俺の頭からは抜け落ちているからな。
絶望に関する情報は……何がある?
ぱらりと雑誌のようなものを開く。
……なるほど、空気清浄機か。
塔和グループ……絶望に立ち向かう会社ということか。
「しかし、愚民共が読むような雑誌をこの俺が読むことになるとはな……」
そう言った瞬間、背後に気配を感じた。
「……誰だ」
警戒して振り返るが、そこにいたのは……
「怖い顔しないでよ……私だよ♡」
元・超高校級の家政婦だった。
-
- 255 : 2016/12/13(火) 01:07:04 :
- あ、何かやべえフラグキタ
-
- 256 : 2016/12/13(火) 11:14:49 :
- めっちゃ十霧否定されててつらたん…
-
- 257 : 2016/12/13(火) 18:42:35 :
- 宣伝用のスレをダンガンロンパ公式に立ててきたので
迷惑でなければ宣伝してきて下さい!
応援しています!
-
- 258 : 2016/12/13(火) 22:05:39 :
- 十腐の方人気だからじゃない?
-
- 259 : 2016/12/13(火) 22:14:42 :
- 霧切と言えば苗木ですし
-
- 260 : 2016/12/13(火) 22:23:19 :
- いつの間にか>>1の目次にサブタイついてるじゃん
-
- 262 : 2016/12/13(火) 23:40:52 :
- 「雪染さんですか……」
俺とて敬語を使わぬほどのバカではない。
この世界において大切なものに、人とのつながりというものがある……それをコロシアイ学園生活で思い知ったからな。
十神家の……世界を動かす一族の御曹司としては屈辱だが、俺の立場は下の方に位置する。
この雪染ちさは……希望ヶ峰学園の先輩である上に、確か未来機関の第四支部の支部長だ。
「どうしたの? こんなところでずぅっと本読んで」
「“ずぅっと”? いつから見てたんですか?」
「さぁ……言ってみただけ。さっき来たところよ?」
……掴みどころのない奴だ
「そうだ、黄桜先生……じゃないや。黄桜さんが貴方達をスカウトしたって聞いた時は驚いたけど……実際、どう? 研究生って何するの?」
「特別なことは何も。……それに明日から私達は支部に配属されることになりました」
「へぇー……早いのね……じゃ、明日から頑張ってね♡」
「はい」
あの女……なぜだか気に食わんな。
江ノ島盾子と対峙した時のような不快感がある。
やはり女たるもの霧切のように静かで……
なぜそこで霧切が出てくる。
チッ、せっかく忘れかけていたのにまた胸が締め付けられ始めたぞ……
何かの病気じゃないといいが……一応、この辺りの“絶望病”関連の本を読み漁るとするか。
「…………」
数時間が経っただろうか。本を一通り読み終わり、時計に目をやると、22:05を回っていた。
「まだ読めるな……」
そう言った途端、扉が開いた。
「あら……十神君、もう夜時間よ」
「……霧切か。まさかお前にも、ジョークが言えるとはな」
「ジョークのつもりは無かったのだけれど」
「そんなことはどうでもいい、が……お前は何故ここに来た」
「ある人物に言われて……ここまで言えばわかるわね?」
「……苗木か」
……っ!
……まただ。胸が締め付けられる。
霧切や苗木を見ると、何故こうなる?
身体がなにかを知らせようとしているのか?
……わからん。
-
- 263 : 2016/12/14(水) 00:02:57 :
- 「『多分十神クン、ご飯も食べてないだろうから……』って、これを持たせてきたわ」
「サンドイッチか。悪くは無いな」
「……ねぇ、十神君」
「なんだ」
「貴方、何かあったわね?」
……どういう事だ
「沈黙……図星ね。最近おかしいと思ってたもの。よく視線が泳ぐし、声も若干違うわ」
「そんなはずないだろう。俺の目が泳ぐ、声も違うだと?」
「普通の人にはわからないレベルでしょうけど……探偵の私にはわかるのよ。特殊な“観察眼”が身についているから……例えば、握手をしてその人が何をしているのかがわかる……とか」
「具体的には何がわかるんだ」
「握手したのが女性で、豆ができていたら体操ね」
「豆くらいテニスをしててもできるだろう」
「そうね……でも、その女の人のスカートがめくれた際に、体操をしてる人独特のアザを事前に見ていたとしたら?」
「……何が言いたい?」
「私がさっき“何かあったか”聞く前に、何かがあったことは知ってたのよ」
「フン、その“何か”をお前は知らないじゃないか」
「あら、貴方はわかるのかしら」
……痛いところを突いてくるな
「……」
「……あなたやっぱり、“かませ眼鏡”なのかもしれないわね」
「おい、どういうことだ?」
「さぁ……朝日奈さんにでも聞く事ね。この言葉を最初に使ったのは彼女よ」
「チッ……」
……何故だ? こんなくだらない雑談のために自分の時間を割かれているのに苛立っていない。
それに俺がおかしいことに気づいてるだと?
……恐ろしい女だよ。お前は
-
- 264 : 2016/12/14(水) 00:15:22 :
- コナンやな…そして結構十神観察してるもんだな雪染のこと
-
- 265 : 2016/12/14(水) 18:05:03 :
- 「ところで、何を読んでいたのかしら」
「“絶望病”、“塔和グループ”、“希望ヶ峰学園のパレード”、と……まぁ、俺が覚えていない2年間の出来事やこの世界についてだな」
「なるほどね……とにかく明日から仕事なんだから、早めに切り上げた方がいいわ」
「わかっている……」
次の日、俺達は無事第十四支部に配属された。
それから何ヶ月……何年だ?
チッ、公式がそこを不透明にしているからわからん……
っておい、俺にメタ発言をさせるな
とにかくしばらくして、霧切が第十四支部の支部長になった。
それからすぐに、未来機関に“ある情報”が入った。
「……何? 塔和に要救助民がいるだと?」
「えぇ。何者かから情報提供があったわ」
「塔和……ここに来たばかりの頃から何か匂うとは思っていたが、俺の勘が当たったな」
「それで、塔和には貴方と貴方の部下に行ってもらいたいの」
「……苗木じゃなくてか?」
「苗木君は、貴方と違って優秀ではないもの」
……ほう、お前も俺のことは認めているのか
「それに、彼は外からの通信を受ける業務があるし……」
「それもそうだな……しかし、超高校級の希望がオペレーターとはな」
「希望……とは言うけど、彼はまだ未熟よ。私たちで支えてあげないと」
「俺と霧切で、か」
「葉隠君はともかく、朝日奈さんも一緒によ」
「……わかっている。忘れていただけだ」
…………。
あの頃から、この妙な胸の締め付けは治らん。
外の世界に絶望し、“絶望病”になったのかと思ったが……絶望病の症状とは違うようだ
さて、と……塔和だったか。なら、機関が作り上げた“アレ”を持っていくとするか……
-
- 266 : 2016/12/14(水) 18:10:00 :
- (たまんないっすわぁ)
ヾ(:3ノシヾ)ノシ
-
- 267 : 2016/12/14(水) 19:21:15 :
- 霧切さん…苗木を心配してんのかな?
-
- 268 : 2016/12/14(水) 21:15:18 :
- 「……よし、ここでお前達は待機していろ」
「「はい!」」
さて、と……あとはレストランにも部下を配置して……
あのマンションか。
…………………………
………………………………
……………………………………
「苗木こまる、だな?」
「…………えっ……」
「未来機関十四支部、十神白夜だ」
「………………」
あいつの妹……か。なるほどな
よく似ている。
…………………………
………………………………
……………………………………
「……あとは自分でなんとかするんだな」
「な、なんとかって……!」
「逃げるくらいはできるだろ、俺は忙しいんだ」
「……」
「あの忌々しい姿を見せられた以上は……おいそれと放っておくわけにはいかないんだよ!」
「でも、逃げろって……どこに……」
「このマンションの向かいにあるファミレスに、未来機関の人間が待機している」
\ヒャーッホーォ/
チッ……モノクマ……!
“壊”ッ!!
\サヨーナラー/
「……さっさと行け! 足でまといだ!」
…………………………
………………………………
……………………………………
…………………………………………
………………………………………………
結論から言うと、俺は“希望の戦士”とやらに捕まった。
モノクマを操っているのが大人ならまだしも、あんなガキどもだとはな……
携帯はもちろん繋がらんし、銃はモノクマに食われちまうし……散々だな
苗木こまる……あいつは生き延びてるだろうか……
…………。
-
- 269 : 2016/12/14(水) 21:46:39 :
- ………………………………………………
………………………………………
…………………………
――何日経ったんだろうな
『な、何言ってんのよ!』
――腐川?
『ずっと、帰りたいって……泣き喚いてたくせに!』
『だから、泣きわめいてはないって! でっち上げないでよ、もう!』
――助けが来た、ということか……
-
- 270 : 2016/12/14(水) 22:07:29 :
- 数日後、俺は未来機関に戻ってきた。
「戻ったぞ」
「おかえりなさい……ご苦労さま」
「まさか要救助民の情報が餌だったとはな……まんまと罠にハマってしまった」
「ごめんなさい、罠だとわかっていれば……」
「気にするな。腐川も、苗木こまるも無事だ」
「それもそうね。詳しい事は苗木君に聞いたわ」
「そうか、報告する手間が省けるな」
「ダメよ。報告書は書きなさい」
「……」
「あと十神君、貴方……こまるさんを庇ったそうね」
「だったらどうした」
「……ありがとう。苗木君が悲しんでいるのは見たくなかったから」
「それは俺も同感だ。あいつにうじうじされてはたまらんからな」
「……」
「……」ㅤ
「さぁ、今日はゆっくり休んで頂戴」
「そうか。なら、遠慮なく調べ物でもさせてもらう」
「ええ」
……少しは休めばいいのに。
-
- 271 : 2016/12/14(水) 22:12:46 :
- おお…まさか絶女絡むとは作者さんすごいな
-
- 272 : 2016/12/14(水) 22:24:13 :
- 「……ふぅ」
「霧切さん、ため息なんかついて……どうしたの?」
「苗木君……十神君が無事に帰ってきたんでほっとしてるのよ」
「うん。よかったよね……」
「支部長という立場にいると、部下が殉職すると悲しいし……」
「えーっと……霧切さん?」
「冗談よ。十神君だってあのコロシアイを生き抜いた仲間なのよ。ちょっと苦手だったけど、最近は好きになってきたわ」
「……え?」
「何かしら」
「いや、あの……?」
「あぁ、loveじゃなくてlikeよ」
「そっか、そうだよね……」
……好き…………
大事な仲間だもの。死なれたら嫌だわ
それにしても、腐川さんが塔和に残るとは思わなかったわ……
こまるさんを保護する部屋も用意したのに……
-
- 273 : 2016/12/14(水) 22:31:41 :
- 苗木は霧切さんのこと好きだろうな…たぶん
ちょっと反応したし
-
- 274 : 2016/12/14(水) 22:34:24 :
- ヒロイン挟んでの修羅場とか心の底から美味だと…改めて感じた…
-
- 275 : 2016/12/14(水) 22:43:50 :
- さて……仕事は一段落しているし、何しようかしら
苗木君と過ごすのもいいかもだけど……
苗木君、コロシアイ学園生活の時に“観察眼”を教えたらそれっきり全然一緒に過ごさなかったし……本当は嫌われてたりして。
いやそんなことは無いでしょうけど……
……。
それじゃあ、十神君とでも過ごそうかしら
―ㅤ自ㅤ由ㅤ行ㅤ動ㅤ開ㅤ始ㅤ―
「…………」
やっぱり、ここで本読んでたのね……
「十神君」
「……霧切か」
また視線が……いや、一瞬そむけたわね
「さっき調べ物と言っていたけれど……」
「あぁ。俺を監禁してくれた“塔和モナカ”の事をな」
……あら?
「十神君、その本……医学の本じゃない」
「っ……!、……誤魔化せない、か」
「何かあったの?」
「いや、大したことじゃない」
「言ってみて頂戴。部下の体調が悪いなら、それは把握しないといけないし」
「部下、か……奇妙だな」
「あら、ちょっと前なら「部下だと? 俺は十神家を継ぐ者だ。すぐにお前の地位を追い越し、いずれは未来機関の頂点に立つ男だ」……とか言いそうなのに」
「……どんなイメージを持たれてるんだ、俺は」
「あら、違うの……」
「話さなくてはそこをどかないつもりだろう。仕方が無い……話してやる。最近、いや……未来機関に保護された頃から胸が締め付けられるような感覚に襲われるんだ」
「心臓……の病気?」
「そうではない。痛みとも違うが、息苦しい感じはする」
「胸が締め付けられる……」
-
- 276 : 2016/12/14(水) 22:47:07 :
- おい苗木…スキル覚えたらそれかいな!?
十神は難しく考えすぎだな
-
- 277 : 2016/12/14(水) 22:47:58 :
- こういうの…好き
-
- 278 : 2016/12/14(水) 22:51:53 :
- でも、苗木って結構一途だしな…霧切さんのことは今すごい大好きだとは思う
-
- 279 : 2016/12/14(水) 22:54:20 :
- 誰が相手でも…苗木は…こっちが辛くなるレベルで…一途…
-
- 280 : 2016/12/14(水) 22:56:58 :
- 勝手な願いではあるけど、霧切は苗木が好きであってほしい…十神は嫌いではないけどさ…
-
- 281 : 2016/12/14(水) 22:58:01 :
- そういえば、前に……
『響子ちゃん』
『朝日奈さん? ……その呼び方はどうしたの?』
『えへへ、私さくらちゃんのことは“さくらちゃん”って呼んでたでしょ? 名前呼びは親友の証!』
『親友……ふふ、ありがとう朝日奈さん』
『むぅ……響子ちゃんは“葵ちゃん”とは呼んでくれないの?』
『生憎だけど、あまり名前で呼ぶのは……慣れないわ』
『そっか……』
『それで、何か用? 呼んだってことは何か用があるのよね?』
『特にないよー。強いて言うなら雑談したい!』
『朝日奈さんらしいわね……いいわ。今日の仕事は終わってるの』
毎日定時までには仕上げてるのだけれどね。
『やったー! それじゃあ聞きたいんだけど……』
『何?』
『霧切ちゃんはさ、好きな人とかいる?』
『いるわよ』
『へ?』
『苗木君、朝日奈さん、腐川さん……あとの2人はちょっと苦手かしら』
『あ、あぁそういう……じゃなくって! ラブだよラブ!』
『……そういうの、よくわからないのよ』
『響子ちゃんはないの!? その人の顔を見たら胸がきゅうーっ!! って締め付けられるようになって、息が苦しくて、でもそれが意外と心に充実感を……!』
『……』
『今、絵に書いたような“きょとん”を見た気がするよ響子ちゃん』
『……胸が……………(締め付けられる……?)…………………ないわね』
『……自虐?』
『ん? ……そうね、恋を知らないという意味では、そうかもしれないわ』
『ん? あ、うん……ごめん、勘違いしてた』
『……?』
……ということは
「十神君、貴方誰かに恋してるのよ」
「恋……だと……? バカな……」
「さぁ、誰を見ると胸が締め付けられるの?」
「……それを言うと、その人の事を俺が好きだということになるのか?」
「さぁ、どうかしらね。私も詳しいことは知らないけど……焦ってる十神君、珍しいから……ふふっ」
「チッ……」
-
- 282 : 2016/12/14(水) 22:59:24 :
- >>280
それはCPSSに対してあまりにも…(´・ω・`)
-
- 283 : 2016/12/14(水) 23:04:12 :
- はい282さんのいう通りです。
自分の勝手な欲望で書きました。
このSSをとても楽しみにしていた方や作者様にも不愉快な思いをさせてしまったかも知れません。申し訳ありませんでした。
自分もこのSSはとても楽しみにしています。
-
- 284 : 2016/12/14(水) 23:04:58 :
- 「じゃあ、私が当ててもいいかしら」
「好きにしろ」
「腐川さん」
「…………」
本気で嫌がってるわね。これは違う
「葉隠君」
「…………ないだろ」
言葉付きでの否定ね。表情もさっきより酷いわ
「安藤さん」
「…………誰だ?」
「第八支部の支部長さんよ」
「あぁ……お菓子の……」
これも外れね。かわいらしい人だから一目惚れするかと思ったけれど。
「忌村さん」
「…………」
この顔は知ってるわね。
でも……あんまり好きじゃないのかしら。表情が固まってるわ
「月光ヶ原さん」
「…………」
これも違う
「雪染さん」
「…………」
これも違う……
となると……
「朝日奈さん」
「違う」
見ればわかるわ。
「苗木君」
「っ……」
当たりかしら
-
- 285 : 2016/12/14(水) 23:05:59 :
- >>当たりかしら<<
-
- 286 : 2016/12/14(水) 23:06:00 :
- なんだホモか(棒)
-
- 287 : 2016/12/14(水) 23:06:29 :
- 霧切さん…それだと逆蔵さんになっちゃうよ…
ていうか朝日奈さんさらっと酷いこと言ってない?
-
- 288 : 2016/12/14(水) 23:08:14 :
- かませメガネ…ホモだったのか
-
- 289 : 2016/12/14(水) 23:08:56 :
- どっちも大概だなあ
-
- 290 : 2016/12/14(水) 23:10:31 :
- なんだかんだいって霧切さん苗木が好き(like)の最上位なんだね、いやただ呼んだ順番なのかもしれないけど
-
- 291 : 2016/12/14(水) 23:13:17 :
- 好きな人ってお題なのに同性だす響子ちゃん…まさか天然?
-
- 292 : 2016/12/14(水) 23:14:08 :
- 十神で遊んでるに一票
-
- 293 : 2016/12/14(水) 23:17:08 :
- まさかのS?
-
- 294 : 2016/12/14(水) 23:19:36 :
- かませメガネっていじられ役だったんだね…
-
- 295 : 2016/12/14(水) 23:24:39 :
- 「……まさか苗木君が好きだったとはね……知らなかったわ」
「誤解だ。お前を見ても胸は痛くなる」
「そう、なら私か苗木君のどちらかね」
「そういう事になる」
「なるほど……」
「……ん?」
「……え?」
……え?
「それは違うぞ霧切。お前達どちらかを見ていると胸が締め付けられるだけだ。失った2年間の記憶が関係あるかもしれん」
「別に、私は貴方が誰を好きでも咎めはしないわ」
「これが恋だと言うのか!? ふざけるな……そんな事のために俺は……医学書を読み漁ったというのか……」
やっぱり“かませ眼鏡”って奴なのかしら。このどこか抜けてる感じ。
ちょっと面白いわね。からかってみようかしら
「それで、私と苗木君、どちらを選ぶの?」
「選ぶ、だと? 馬鹿げている。苗木は同性だぞ?」
「じゃあ、私を選ぶの?」
「選ぶとはなんだ……まだこの気持ちが恋愛だと決まった訳では無い……!」
「……“気持ち”?」
「……!」
ここまで追い詰めてみないと素直な言葉が出ないなんて……
思えば、こんなことを仲間にするのは初めてね
でも……そろそろからかうのはやめた方がいいわね。
感情というものは人を惑わす……さんざん見てきたじゃない。
でも、これでほぼ確定ね……十神君は私の事が好き。
じゃあ、苗木君を見ても……というのはどうしてかしら。
…………。
……嫉妬?
確かに私は苗木君とはよく話をしていた気がするけれど……
もし本当に嫉妬だとしたらかわいいわね
「十神君、私は貴方を受け入れることは出来ないかもしれないけれど、拒むこともないわ。大事な仲間だもの」
「……黙っていろ。今すぐ出ていけ、目障りだ」
「わかったわ」
ふぅ……明日からの業務に支障が出ないといいけれど。
………………。
…………………………。
……………………………………。
………………………………………………。
お互いに。
-
- 296 : 2016/12/14(水) 23:25:35 :
- お前もか…あれ明確に断ってる?
-
- 297 : 2016/12/14(水) 23:27:30 :
- さてどうなるどうなる
-
- 298 : 2016/12/14(水) 23:28:36 :
- 展開が読めん…
-
- 299 : 2016/12/14(水) 23:30:18 :
- 少女漫画を読んでる気分…というものに陥ってる気がする…
-
- 300 : 2016/12/14(水) 23:37:40 :
- 霧切さんが乙女ゲームの主人公に…見えないか、なんでだろ
-
- 301 : 2016/12/14(水) 23:47:52 :
- ……。
私の事を好きかもしれない、と考えてみると……
妙に意識するわね。
ルックスも世間的には上々、資産もあるし……いや、そんなもの残っているのかしら。
でも、その類まれなるカリスマ性で部下達を引っ張って特殊部隊まで揃えてる有能さは評価できるわ。
……。
面と向かって好きだと言われたら……心変わりする可能性はあるかもしれないわね。
まぁそれはそうと……早いけど寝ちゃおうかしら。
それから何ヶ月……また何ヶ月かなのね。
……何ヶ月か過ぎて、希望ヶ峰学園の生き残り……77期生が保護されたわ。
けれど、彼らこそ超高校級の絶望の残党……だということが分かってしまった。
なら、どうして自分から保護されに来たのかしら……
「苗木誠、絶望の残党の処刑はお前に任せる」
「宗方さん、でも、彼らは……」
「会長が決めたことだ。手短に頼むぞ」
「けど……!」
……さて、どうしたものかしら。
「苗木、あいつらの処分はどうするんだ?」
「決まってるよ、殺しなんかしない!」
「でも、どうするの? 貴方が殺さなくても、他の誰かが処刑執行するだけだわ」
「……でも……あっ」
「どうかしたの?」
「新世界プログラム……! あれを使えば何とかなるかもしれない!」
その時、ウィーンと言う音が響いた。
「苗木さん! あれを……使う気でちゅか?」
月光ヶ原さん……未来機関第七支部支部長。極度の人見知りで、自らの口は開かない不思議な人……
「月光ヶ原さん……聞いてたんですか?」
「……あちしも、彼らを殺すのには反対でちゅかね。セラピストとしては……救える人がいるなら救いたいでちゅし」
「……ひとつお聞きしたいのだけれど、“島”には設備はもうあるのかしら」
「テストプレイの時に使って、そのままでちゅよ。本番モードにもすぐに移行できまちゅ。けど……さすがにリスクが伴いまちゅよ」
「それでも、やります。なんとかなりますよ」
「随分と自信たっぷり、だな」
「うん、だって十神クン、ボクは超高校級の幸運なんだよ? なんとかなるって」
「……あちしはなんにも聞いてないし、見てもいまちぇんよ。責任はなーんにもないでちゅ」
そう言うと、ガーガー音を立てて去っていった。
「……よし、やるぞ」
-
- 302 : 2016/12/14(水) 23:50:37 :
- Oh…そんな簡単にいかへんで…
-
- 303 : 2016/12/14(水) 23:59:19 :
- 希望更生プログラム……まさかあれを使うだなんて……
何より驚いたのは、超高校級の絶望たちがそれに応じて……今、船に乗っている事ね。
どうして絶望してしまったのか、口は開かなかったけれど……そんな人たち、大丈夫なのかしら……
島に着くと、早速装置を起動して、77期生達に装置に入ってもらった。
「妙だな……やけにあっさりと入ったぞ」
「妙でもなんでもいいよ。よし、起動して……と」
ごうごうと音を立てて、文字通りデータ上に“新世界”が形成されていく。
「ん? 監視者の生成……?」
「あぁ、そういえば皆のイメージから監視者が作られるんだっけ……えーと……」
「……“七海千秋”……誰かしら」
「わからないが……こいつらの中で監視者といえばこの女なのだろう」
-
- 304 : 2016/12/15(木) 00:07:32 :
- 苗木が無茶するとき、それを止めるのが霧切と十神なんだな…
おお七海誕生のシーン…
-
- 305 : 2016/12/15(木) 00:09:44 :
- 希望ヶ峰の77期生生徒の情報調べれば七海の事ぐらい知ってても良さそうなんだけど知らないってことは死んだあと評議会辺りに面倒事は嫌だからそもそもそんな生徒いなかったって事にされてデータ抹消されたのかな…
-
- 306 : 2016/12/15(木) 00:17:56 :
- プログラムは順調だった。
「水着に、海水浴か……羨ましいかも」
モニターに映る“入学当時の彼ら”を見ながら苗木君が呟く。
「苗木、何鼻の下伸ばしてるんだ? この罪木とかいう女か? それとも小泉とかいう……」
「それは違うよ……ボク達も、こんなふうに水着で皆で……ほら、学園でさ」
言い忘れていたけれど、これ忘れちゃいけないのだけれど、記憶を取り戻す手伝いを未来機関がしてくれたわ。
本当に忘れちゃいけないことよこれ。
「……なるほどな」
その時だった。モニターの中の空が暗くなり、あの忌々しい声が響き渡る。
「……! モノクマ、だと……!?」
「一体、どこから……!? この世界に争いなんか無いはずだよね!?」
「どけ、苗木……俺がなんとかする……」
必死にキーボードを打ち込む十神君。けど……
「くっ……デバッグした側からウイルスが増えていく……!」
結果を言ってしまえば、完全に乗っ取られてしまった。
そのまま成すすべもなく、私たちはコロシアイを“見せられた”。
そして、十神君が何度もキーボードを打ち込んでるうちに……一つの道が拓けた。
「苗木! 今なら……日向に声を届けられるかもしれんぞ」
「本当!?」
「そしてこのまま行けば……俺達の介入も可能、強制シャットダウンの道が選べる!」
「……すごいわね」
「当たり前だ。俺は十神白夜だぞ」
……何故だか説得力があるわ。
「……よし! 苗木! 繋がったぞ!」
「うん! えーと……聞こえてると信じて、一方的に話させてもらうよ」
苗木君は、プログラムを月光ヶ原さんたちと一緒に作ってる最中に隠した“11037”の事などを告げた。
舞園さんのダイイングメッセージであると同時に、確かに存在したLEONを忘れないという意味でも、大切な数字ね。
「……よし、苗木。もうすぐお前1人なら介入できる入口が作れる」
「うん。頼むよ、十神君」
-
- 307 : 2016/12/15(木) 00:19:27 :
- そして苗偽が…やってて焦った当時
-
- 308 : 2016/12/15(木) 00:26:14 :
- 苗木君がプログラムに入っていった。
「……霧切、どうした?」
「いえ、もし失敗したら……彼は帰ってこれないのよね。そして、中に私たちも入るつもりだけれど……私たちも帰ってこられない」
「らしくないな、弱音を吐くなんて」
そう言いながら、十神君は必死で私たちが入れる道を拓こうとキーボードを打ち込んでいる。
「あいつは俺達を信じてる。なら、それには答えないとな」
「……そう」
あなたも、変わったのね
何回も試行錯誤した結果……やっと、私達もプログラムに介入できるようになった。
「霧切、入る前に一つだけ言っておくぞ」
「何?」
「俺はお前の事を好いている」
「……え? 今言うの?」
「死ぬかもしれんから言っておくんだ。超高校級の完璧と呼ばれた俺が告白もできないでどうする。だが死ぬつもりは無いぞ……」
そう言うと十神君はカプセルに入っていった。
勝手に告白して、勝手に先に行って……はいないわね。待っててくれてるわ
……好いている、ね
素直に嬉しい、と思うわ。
-
- 309 : 2016/12/15(木) 00:28:04 :
- さてどうなるだろうか
-
- 310 : 2016/12/15(木) 00:34:18 :
- ………………
「もう、誰にも……選ばせない!」
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ「カムクラあぁッ!」
ㅤㅤㅤㅤㅤ「「それは違うぞッ!!」」
こうして、何もかもが振り出しに戻った……と言いたいのだけれど、彼らの中で何かが変わったのは感じ取れた。
だからこそ、ジャバウォック島に彼らを置いて、出航したのでしょう?
「ところで十神君」
「……………………なんだ」
「私の事……好いてるって言ってくれたわよね」
「!?」
「……さぁ、言ったか?」
「言ったわよ」
「……フン」
「その返事だけれど……“ありがとう”とだけ言っておくわ」
「……そうか」
「あ、あはは……おめでとう……2人とも……」
「苗木君? 目が笑ってないわよ」
「そんな事ないよ! めでたいなぁ……」
「ていうか……待って。私はありがとうと伝えただけで付き合うわけでもないのよ」
「……本当にお前はよくわからん女だな」
「そのよくわからん女に惚れたのは誰?」
「……黙っていろ」
-
- 311 : 2016/12/15(木) 00:36:48 :
- おお…苗木…なにいったらいいかわかんねえ
-
- 312 : 2016/12/15(木) 00:37:10 :
- 若干狛枝?
-
- 313 : 2016/12/15(木) 00:44:42 :
- それからすぐ。
あんな事言ったけれど……十神君の気持ちを受け止め、一応は“お付き合い”の関係にはなったわ
「支部長たちの集まりがあるから支部長代行を頼むだと?」
「えぇ。頼めるかしら……」
「なぜ俺なんだ?」
「貴方にはたくさんの部下がいて、人望もある。それに……あなたになら、私の代わりを任せられる。そう思うの」
「そうか」
「……苗木君の処分について話し合うのよ」
「俺達も協力したのにな。馬鹿なやつだ……自分ひとりでやったと報告書を書いたらしいな」
「えぇ。本当、お人好しね」
「全くだ……」
「それじゃあ、そろそろ行くわね」
「霧切」
「何?」
「生きて帰ってこいよ」
「それは“また会いたい”って意味かしら」
「……からかうのをやめろ。俺は本気で心配しているんだ。こういう時に限って、何かが起きたりするんだ」
「大丈夫よ。地図にはない島らしいから……」
「一応、用心しろよ……ハッキング銃、いるか? 作り直してもらったんだ」
「あの一件以来、塔和製品は一切ないから使い道ないわ」
「……そうか、ならいい。気をつけていってこい」
「えぇ。多分生きて帰ってくるわ」
「……フン」
このように、特別何かが変わったわけじゃない。
でもデートしたり、キスしたりしなくたって……
お互いに相手を好いている。それだけで充分なんじゃないかしら。
誰かが私を好きでいてくれる。私もその人を好きでいる。
……それって、幸せなことなのよ
終
おまけ↓
-
- 314 : 2016/12/15(木) 00:45:30 :
- ん?つまりどゆこと?
-
- 315 : 2016/12/15(木) 00:46:08 :
- 要約:両思いで素敵な関係性
-
- 316 : 2016/12/15(木) 00:46:15 :
- 恋人っぽい事は何一つしてないけど相思相愛って事なんじゃないの?
-
- 317 : 2016/12/15(木) 00:47:45 :
- そういうことか…あれ、つまり苗木は
-
- 318 : 2016/12/15(木) 00:48:41 :
- どの組み合わせにも言えるけど、二人らしさが出てて最高だわあ…
>>317そわそわしながらソッと影から見てるんじゃないかな
-
- 319 : 2016/12/15(木) 00:50:23 :
- …おお、どうリアクションしたらいいかわからん
-
- 320 : 2016/12/15(木) 00:52:01 :
- 萌えれば良いと思うよ
-
- 321 : 2016/12/15(木) 00:52:11 :
- 次誰だろ…あ、その前におまけか
-
- 322 : 2016/12/15(木) 00:54:57 :
- 未来機関のコロシアイゲームが終わり、77期生達が出航した後……
「はぁ……」
「どったの? 苗木」
「いや……十神君と霧切さんが付き合い始めたから、ボクなんて言ってあげればいいのかなって……」
「あー……苗木、響子ちゃんのこと好きだもんね」
「え?」
「バレてるよそんなの。コロシアイ学園生活で私と一緒にいる時、響子ちゃんの方ばかり見てたよね。なんで自由行動で響子ちゃんといなかったの?」
「……照れくさくて」
「何それ……じゃあ私といるのは別に照れくさくないってわけ?」
「いや、その……えーと……もちろん朝日奈さんも大事な人だよ? 同じコロシアイ学園生活を生き抜いた……」
「そういうのいいから。……はぁ、恋人ごっこまでしたのにさ……本当、鈍感だよね……」
「え……?」
「なんで必死におんぶして建物駆け回ったと思ってるの……私を置いて先に行ってって言ったと思ってるの……」
「……?」
「……これ以上言わせないでよ! 私帰る! 十三支部に帰る!」
「え、あの、朝日奈さん!? つまりどういう……」
「うるさい! 苗木のバカ!」
「朝日奈さん!? 待ってってば! なにか悪いことした!? 朝日奈さん! おーい!」
「…………鈍感にも程があるべ」
終→続く >>412
-
- 323 : 2016/12/15(木) 00:55:55 :
- まさかの苗朝エンド…?
-
- 325 : 2016/12/15(木) 00:57:46 :
- 朝日奈さんかわええええ
-
- 326 : 2016/12/15(木) 00:57:52 :
- 左右田
-
- 327 : 2016/12/15(木) 00:57:57 :
- ソニア
-
- 328 : 2016/12/15(木) 00:58:11 :
- 小泉
-
- 329 : 2016/12/15(木) 00:58:54 :
- これは…左右ソニか?かずこいか?
-
- 330 : 2016/12/15(木) 01:00:39 :
- ソニアの場合
女王じゃない一人の女性
小泉の場合
ほっとけないやつ
-
- 331 : 2016/12/15(木) 01:01:38 :
- 二つ書くのかな?
ソニア 軽薄だと思っていたが純情で一途な方
小泉 世話をやくべき存在 やさしいやつ
-
- 332 : 2016/12/15(木) 01:01:54 :
- 朝日奈さんかわええのには激しく同意なのですがそれは人物安価とみなしてよろしいのでしょうか
-
- 333 : 2016/12/15(木) 01:02:33 :
- 間違いなく人物安価ではないと思う
-
- 334 : 2016/12/15(木) 01:04:27 :
- すいません、自分の感想です笑続き読みたいですけど…したの安価のかたので大丈夫です
-
- 335 : 2016/12/15(木) 01:05:16 :
- 了解しました。
一つずつずれて
左右田×ソニア
左右田→→→ →ソニア
ソニア→→→ →左右田
小泉も捨て難いですが安価なのでね!安価は絶対なのでね!
あと、すごく眠い中書くことが多いので誤字脱字やおかしい文章が多々あります。
故によく文章に修正が入ったり、文が増えたりしてます。
-
- 336 : 2016/12/15(木) 01:06:19 :
- この左右ソニかな、終わったら十霧の世界観の続きの苗朝読みたいな
安価の時間楽しみにしてます!
左右ソニ期待!
-
- 337 : 2016/12/15(木) 01:09:07 :
- 気持ちわかるぞ325
-
- 338 : 2016/12/15(木) 01:12:19 :
- 自分も苗朝楽しみです!
-
- 339 : 2016/12/15(木) 01:13:55 :
- おい、まずは左右ソニだ!作者様!無理せず頑張ってください!あれ?矛盾してるかな?
-
- 340 : 2016/12/15(木) 01:14:19 :
- 左右ソニ結構好き…期待ですよ!
-
- 341 : 2016/12/15(木) 01:16:12 :
- なる程これで上のクズペコで左右田が勝った理由が判明するのか
-
- 342 : 2016/12/15(木) 01:17:33 :
- あぁ…自分も気になってたけどそうなるのか、安価に感謝かな
-
- 343 : 2016/12/15(木) 01:18:00 :
- あ、関係なくても楽しみにしてますね
-
- 344 : 2016/12/15(木) 01:18:39 :
- 作品を期待してる人多いねぇ…ま、僕もだけどさ…
-
- 345 : 2016/12/15(木) 01:30:14 :
- 「え? あ、あのー……ソニアさん? 何故私に抱きつかれているのですか?」
「謝罪ならあとで致します……今は……こうさせてください……」
幸せぇーーっ!!
もうオレ、このまま死ぬんじゃねぇの?
日向ァー! ソウルフレンドー! オレは勝ち組だぜッ!!!
……いや、この流れは……いつも通り夢オチだ……
そう、目を閉じて……意識を集中して……
目を開ける! すると!
「くすん……ぐすん……」
おはようございます! ソニアさんに抱きつかれております!
えええええええ!!!!
夢じゃねーのかよ! なんでだ!?
……えーと……? 状況を整理するぞ……
-
- 346 : 2016/12/15(木) 01:33:30 :
- 開幕の左右田を見て、題名確認してえっ?ってなった、続き楽しみ
-
- 347 : 2016/12/15(木) 18:26:53 :
- 田中死ぬのか!?田中ぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!
-
- 348 : 2016/12/15(木) 19:50:49 :
- 察するにスーダンのときかな?
-
- 349 : 2016/12/15(木) 22:51:58 :
- …………
「愛しき怨敵共よ! さぁ、投票タイムを始めるぞ!」
田中……オメーはどうして笑っているんだ……?
笑っていられるんだ……?
人を殺しといてとか、そんなんじゃねぇ。
……オメーがこれから死ぬんだぞ!?
花村や……辺古山や……罪木みたいに……
わけわかんねー“オシオキ”に殺されるんだぞ!?
田中がよくわからん荒地に立っている。
オレ達はどこから見てるんだ?
“そこ”は“どこ”なんだ?
田中……
確かにオメーのせいで……ソニアさんとの距離は広がる一方で……
けど……こんな……
!
猛獣たち……!?
「田中! 逃げろッ!」
「……無駄だよ。声なんか届きはしない。それに……届いたところで、逃げたところでどうなるの?」
「狛枝……全身の骨をバキバキにしてやってもいいんだぞ……?」
「それはごめん被りたいね……ほら、田中クンが魔法陣を描いてるよ」
……魔法陣!?
あいつ……こんな状況でもふざけ……
いや……あいつなら……田中なら……!
魔法陣が完成した!
手を合わせ……魔法陣が光る!
田中! いける! 田中ァッ!
ドゴォッ!!
…………田中……
……そうだ、田中は死んだんだ。
空腹に抗わず、ただ死ぬのを待ってたオレ達と違って、戦ったんだ。
正しいかどうかなんて知らねぇけど……
あいつのお陰でオレ達は生きてるんだ。
……クソッ!
……コテージで寝ていると、チャイムがなって……
そうか、それでソニアさんが来たんだったな。
……………………………………………………
ソニアさんに抱きつかれて浮かれちまってたけど……そうか……
ソニアさんは田中の事がお気に入りだったからな……悲しいよな……
あー、情けねぇ……こんな状況なのにオレ、浮かれてたのか……
なんだか、記憶が曖昧なんだよなぁ……どこからどこまでが本物なのかわかんねー。
裁判の後、いつもどうやって外に出ているんだ?
…………思い出せない。
それはそうと……なんでソニアさんはオレの部屋に来たんだ?
-
- 350 : 2016/12/15(木) 23:11:55 :
- 「ソニアさん」
「……ごめんなすって…………」
ああああああ!!!! オレに抱きついて泣いてる女の人に話しかけるんじゃねーよ!
空気読めよオレ!
…………何分か経って、ソニアさんがオレから離れた。
今までのことと状況があれだけに、素直に“あんまり”喜べなかった。
……どうせオレはそういう薄情な人間だよ。日向の事ずっと疑ってたしな。
…………ソウルフレンド、名乗る資格ないよな……
「……左右田さん、あの……」
「いやぁ、気にしないでいいっすよ?」
「…………はい……」
……元気ないよなぁ…………
「あのー……ひとつお聞きしていいですか?」
「なんですか?」
「どうして、私の部屋においでなさったのですか?」
「…………ひとりでいるのは心細かったので」
「だったら日向の方が……」
「………………」
「………………」
沈黙ッ!
「……迷惑、でしたか?」
「いやいやいやとんでもないですはい!」
「………………くすん」
あぁ、あぁ……えーと……どうしよう……
元気づけようったって……オレだってまだ立ち直れたわけじゃないし……
……田中もそうだが、弐大だって大事な仲間だったんだよな……
そうだ、あの時一緒に狛枝を……
だーっ! しんみりするのはオレに似合わねーんだよ!
何すればいいんだよ……? オレ……
-
- 351 : 2016/12/15(木) 23:53:12 :
- 田中…
-
- 352 : 2016/12/16(金) 00:05:56 :
- ソニア・ネヴァーマインドが左右田和一のコテージへとやってきたのには理由があった。
裁判場を出た後……
「ソニアさん」
「…………七海さん、なんですか?」
「………………あのね、さっきみたいに左右田くんに酷いことするの………………よくない、と思うよ」
「え?」
「………………………………裁判を進める上で邪魔になるから言わなかったけど…………ソニアさん、露骨に左右田くんにだけ冷たかったと思う」
「そんなことは……」
「……死んでしまった人を想うのも……間違いとは言わないよ。でも、今生きている人間と、絆を……希望のカケラを育むのも……大事だ……と、思うよ?」
「…………」
「今までの事を振り返ってみて。間違いに気付いたら“ごめんなさい”するの。大丈夫。左右田くんは……一途だから」
「けど、わたくしは……田中さんの事が悲しくて……」
「………………私が前にやってたゲームの本棚にこんなことが書いてあったんだ。”長くつらい人生。ひとりきりでは とちゅうでリタイアしがちです。ぜひとも結婚しましょう”」
「結婚……?」
「“ともに歩む人がいれば 幸せは2倍に 不幸は半分に!くじけず生きてゆけるでしょう。”……って。某天空の花嫁のゲームからだよ。ビアンカ派が多いけど私は3人分のデータを作るんだ」
「ビアン……?」
「…………誰かと一緒なら、幸せは2倍に。不幸は半分に。このコロシアイの中でも、誰かと一緒にいられれば心強いよ」
「…………」
「…………ねみぃ」
七海と別れたソニアは考えた。
確かに、左右田に対しての言動はいささか冷たかった。
今ひとつ苦手だったとはいえ、あまりにも酷い言動だったと、反省した。
ただ、そのことを謝りたいがためにコテージへ向かったのだが……
「どっ、どうしたんですか? ソニアさん」
いつもの笑顔で迎えてくれた彼の優しさというか、バカさというか……正直な様につい、涙をこぼしてしまった。
あれだけの事を言っても、左右田さんはわたくしを気に入ってくださっているのだと嬉しくなり、また自分の愚かさに怒り、悲しみ……
どうすればいいかわからず、ただ抱きついたのだった。
-
- 353 : 2016/12/16(金) 00:09:39 :
- 七海…例えがあれだよ…
-
- 354 : 2016/12/16(金) 00:10:24 :
- 日向と交流した後の七海はビアンカ選びそう
AIの七海はアイテム重視でフローラ選びそう
-
- 355 : 2016/12/16(金) 00:16:05 :
- まぁ確かに左右田が犯人と推理→違ったら残念がるはひどいよね
-
- 356 : 2016/12/16(金) 00:17:46 :
- そう考えたらソニアって左右田に対して結構冷た…酷かったなぁ…左右田も大概だけど
-
- 357 : 2016/12/16(金) 00:40:38 :
- えーと……どうする……?
ソニアさんは目の前で泣いてしまってるし……
なんか言った方がいいか?“大丈夫ですよ”とか……
似合わないからパスだな。
……うーん、田中と弐大の事さえ、いや……コロシアイさえなければこんな状況、理性も何もあったもんじゃないんだけどなぁ……骨格とか見始めてる頃だと思う……
……そもそもソニアさんは何しにここに来たんだ?
「……左右田さん」
「はい!」
「……ごめんなさい」
!?
「え!? いや、あの……頭をあげてくださいよ! そんな、王女様に……」
「王者だからこそです!」
「……王者?」
「……打ち間違えです!なんか面白かったのでそのままにしました! 」
「……はぁ…………」
「………………王女だからこそです! わたくしは……どんな民も導く立場にある者……好き嫌いで態度を変えてしまうなど……」
「いやでも……オレたちはノヴォセリック王国民ではないですし……」
「……理屈など、理由などどうでもいいのです。わたくしは……今までのことを悔いているのです。本当に、めんごですわ……」
「…………」
あぁ、完璧超人なんかじゃない。
普通の……女の人……
王女じゃなくて……普通の女性なんだな……ソニアさんも……
「……許して頂けるとは思いませんが…………」
「許しますよ! 許すも何もちっとも気にしてませんから!」
「……そう、ですか」
「はい!」
「……」
「……」
「……しばらく、ここにいさせてもらっても構わないですか?」
「もちろんです! ……ちょっと部屋汚いですけど」
「……うれピーです」
-
- 358 : 2016/12/16(金) 01:12:18 :
- 「……もうすぐ夜時間ですよ」
「そうですね……」
「……このまま2人きりでコテージにってのは……色々と……まずいと思います」
「……一緒に寝てはダメですか?」
「はっ!?」
………………は!?
「わたくし……心にぽっかり穴が空いてしまったようで……とても……寂しくて……ひとりだと眠れなさそうなのです」
「なら、他の人の所の方が……」
……待てよ、本当に他の奴のところに行かせていいのか?
『ソニア? 一緒に……あ、あぁ……いいぞ』
日向……お前にはソニアさんはやらんぞ……
『……ねみぃ』
七海……はもう寝てそうだな
『けっ! 俺はガキじゃねえんだ! 二人で寝るなんざ……』
九頭龍……! テメー……
『ZZZ……』(寝相が悪すぎてソニアがぐったり)
終里もダメだ……
『……は?』
狛枝はもっとダメだ! ちょっと前からあいつおかしいんだよ!
「…………黙って表情をころころ変えてどうしたのですか……」
「なんでもないです! でも、一緒にって……その、やっぱり……そういう意味で……!?」
「…………」
「そんな冷たい目をしないでください!」
「……一緒の部屋にいるだけでいいんです。誰かがいるだけで……布団の予備とか、ないですか?」
「多分……あー、あった……ソニアさんはベッド使ってください!」
「……いいんですか?」
「いいんですよ! 何せ! ソニアさんのためですから!」
「…………」
ソニアは思った。
ただの軽いバカかと思っていた左右田和一が、こんなにも純情で、自分に一途でいてくれるのかと。
人によって態度を変え、言ってはいけないようなことを言ったこともあった自分を、ありのまま好きでいてくれてるのかと。
けど……
自分の気持ちがわからない。
ついさっきまで苦手だったはずの男を、短時間で好きになれるものだろうか?
何故、異性と共に同じ屋根の下で眠ろうとしているのか?
……。
わからなくてもいいかと、ソニアはベッドを借り、そのまま布団をかぶった。
-
- 359 : 2016/12/16(金) 01:15:15 :
- メタ発言とソニアの左右田に対する評価がおもしろい
-
- 360 : 2016/12/16(金) 01:37:26 :
- まあ戸惑うよね
-
- 361 : 2016/12/16(金) 18:20:09 :
- 「…………」
「あ、ソニアさん! 起きました?」
部屋が片付いている。
目の下のくま……朝早くから掃除をしていたのか、夜通しやっていたのか……
いずれにせよガタガタと音がなりそうなものだが、それに気づかぬほどにソニアは眠りこけていた。
寂しくて、不安でどうしようもなかったはずなのに、誰かが一緒にいてくれただけでぐっすり眠れているのだから、人の心というのは不思議である。
「あの、このお部屋……」
「はい! 綺麗にしました!」
「…………今更、ですか? わたくし、もう来ないかもしれないんですよ?」
「そ、そんなぁ……」
「……さ、朝ごはんを頂戴しにまいりましょう!」
「了解です、ソニアさん!」
……少しは元気になってもらえたみたいだな…………
掃除に忙しくて寝顔すら見られなかった……あー、もったいねー……
一生懸命掃除したはいいけど、もうソニアさんが来ないって……無駄骨じゃねーか……
……はぁ
-
- 362 : 2016/12/16(金) 18:47:26 :
- 大丈夫だよ左右田
-
- 363 : 2016/12/16(金) 19:58:56 :
- 食堂に着くと、終里が朝食を食い散らかしていた。
「終里……オメー大丈夫なのか……?」
「ん? ……おぉ、大丈夫だぞ?」
「快便ジャア!」
左右田が終里にあげたメカミニ弐大。
彼女はそれを偉く気に入っている。
形見だと思っているのか、本人の代わりだと思っているのかはわからないが。
「つーか左右田がソニアと来るなんて珍しいな! 外で会ったのか?」
「はい、少し前に合流いたしました」
少し前とは言ったが、正確には昨日である。
“外でばったり会っただけ”ということを否定しつつ、“ずっと一緒にいた”事実も隠す。
さすがの日本語力である。
「うっす……お、左右田とソニアも来てたか」
「ふああ……ねみぃ……」
「…………」
九頭龍、七海、日向も到着。
「日向ってたまに無言で走るよな」
「ん? どういう意味だ?」
「無言でこっちに来たかと思うと、急に話しかけてくるし……おもむろに生徒手帳を見たかと思うとまたしまうしな」
「そうだったか?」
「なぁオメーら、その会話必要か?」
-
- 364 : 2016/12/16(金) 20:12:43 :
- …げーむもーどやね
-
- 365 : 2016/12/16(金) 21:00:37 :
- 昨日から様子のおかしく、この場に来ていない狛枝以外の皆で朝食をいただく。
終里は「まだ食いたりねーぞ!」とのこと。
左右田とソニアが向かい合って座る。
ソニアの隣には七海が、左右田の隣には九頭龍がいるが……
ソニアと左右田がこんな距離で朝食をとることなど今まで無かったことだ。
「ソニアさんは和食ですか! ここ、なぜだか分からないけど冷蔵庫になんでも入ってていいですよね!」
「そうですわね。モノクマが作っているのでしょうか」
「それは違いまちゅ!」
モノミがその耳を頼りにレストランに現れる。
「あ? 何が違うんだよ」
「…………」
手を胸の前で合わせながら涙を浮かべ、そのまま消える。
「……なんだったんだろうね?」
「自分が作っているんでちゅ。……って、言いたったのかもしれません」
「ソニアさんの“でちゅ”……! 録音したかった……クソォ……」
「早く食べないと冷めまちゅよ」
「……おし! おーっし! 録音完了! 家宝ですよぉ……」
「うふふ」
「……なぁ、日向…………」
「あぁ……ソニアが左右田で遊んでるぞ……」
「田中の事、そんなにショックだったのか……? いきなりあの左右田とあんなに親しく……」
「………………」
「七海? どうしたんだ?」
「…………なんでもないよ。ただ、よかったなぁって」
-
- 366 : 2016/12/16(金) 21:14:35 :
- あぁ、うん…
-
- 367 : 2016/12/16(金) 22:07:18 :
- 朝飯を食べ終わり、そういえば、と九頭龍が口を開いた。
「いつも学級裁判が終わると次の島に行けるようになってるよな……」
「そこに、外へ出る手がかりがあるといいですね」
「……でもさ、ちょっと変じゃない?」
「何が変なんだ? 七海」
「だってさ、いつもならモノミが、次の島への入口がどうだとか言うじゃん。でもさっきは……」
「なるほどな、まだモノケモノをどうにかしてねーってことか。……まぁ、あいつがあのモノケモノをどうにかしてるなんてまだ信じられねーけど……」
すると、その時……
「ふーん……新しい島に行けないと何も出来ないんだ……まぁ、所詮キミ達はそんなものだよね」
狛枝が現れた。
「……狛枝くん」
「狛枝……嫌味を言いに来たのか?」
「あれ? まだいたんだ。予備学科の日向クン」
「……っ!」
「おやめなさい!」
「…………ん? ソニアさん、弐大クンと田中クンが死んだってのにやけに元気だね。どうかしたの?」
「……別に、そんなことは無いです!」
「おい、狛枝……! やっぱ、お前はオレが殺してやる!」
「ヤメンカァ!」
「…………チッ、やりづれぇな……」
「そんな玩具にすがるんだ……」
「オレは怒ったぞ! 狛枝ーーーッ!!!」
「ストップ、ストップでちゅーっ!!」
「……!?」
終里が狛枝を殺しかねない状況だった矢先、血まみれ(?)のモノミが現れた。
-
- 368 : 2016/12/16(金) 22:35:02 :
- 「ハァ、ハァ……今までに比べて書きにくい時間軸だからってグダグダしすぎでちゅよ……」
「んなことより! なんだよその血は! やべーって!」
「……あー…………やっとモノケモノをやっつけまちた……なかなか強くて……でも、これで第5の島に行けまちゅよ……」
「…………ハァ。結局、先生頼りなんだ」
「狛枝……」
「キミ達はここでのんびりしてなよ。ボクは第5の島に行くからさ」
「このヤロー…………」
「終里さん、さっきはボクをぶん殴ろうとしてたよね? やらないの?」
「煽るんじゃねーよ! オメーなんなんだよ!」
「超高校級の幸運…………………………………………………………それだけだよ」
「…………」
日向たちは、第5の島に向かい、探索を開始した。。
各々個別に行動していたが、左右田の元にソニアがやってくるのは時間の問題だった。
一度寝たくらいで彼女ヅラ? とかそういう話ではないし、寝たの意味も違う。
ソニアは日向と自由行動を共にしたことがないし、田中以外の人とも特に過ごしたことがなく、皮肉にも(?)左右田が1番一緒にいて安心できる相手になっていた。
-
- 369 : 2016/12/17(土) 01:31:15 :
- 合流したのは軍事施設でのことだった。そこに花村をオシオキした、忌まわしきヘリコプターがあるのを見て、行き場のない怒りを抱いて立ち尽くしていたところへ、ソニアが来たという形だ。
「……花村さんが、最初のクロでしたね」
自分自身もあまり触れたくない“クロ”についての話題を、田中を失って深く傷ついているソニアが言い出すとは思ってもみなかった。
「そうですね……」
「あの裁判のあと、わたくしは偉そうに演説を行いましたよね」
“……またみんなで頑張りましょう。2度とここに戻ってこないように頑張りましょう。”
あの言葉を受け、左右田はソニアに惹かれたと言っても過言ではない。
心にすげー響いたと、彼はその時発している。
「けれど……何度も裁判は行われました」
誰かが死に、誰かを犯人として投票するあの悪趣味なゲームを思い出し、目に涙を浮かべる。
「その度に、頑張ろう、頑張ろうと……自分を励まし続けたのですが……」
肩を震わせ、涙がこぼれ落ちる。
「わたくしには……もう……っ……!」
左右田のコテージでも泣いていたが、やはりあの程度では立ち直るには時間が足りなかったのだろう。
泣きじゃくるソニアを見て、自分は何をすべきかを考えた左右田が出した答えは……
「まだ、頑張れますよ」
「え……?」
「だって、超高校級のメカニックの、このオレ、左右田和一がいるんすから! なんでも命令してくださいよ! ソニアさんが辛いなら、その分オレが頑張ります!」
「…………」
「……あ……嫌……でしたか……?」
「いいえ、とっても……嬉しいです」
あの日、ソニアがコテージに来て泣いた事で、左右田の中でも色々な考え方が頭の中に降りてきていた。
ただ崇拝するようにソニアを好いていたあの頃の彼は、もういないのかもしれない
今いるのは、ソニアを1人の女の子として見る、一途で不器用な男なのだ。
-
- 370 : 2016/12/17(土) 02:47:16 :
- よく考えたら左右田ってほんとに一途だな
-
- 371 : 2016/12/17(土) 09:56:26 :
- 本編ではただのセクハラストーカーになってたからなあ
上手くやればこうなってたんだろうに、可哀左右田
-
- 372 : 2016/12/17(土) 11:53:33 :
- 「よかったです! さぁ、ご命令を!」
「そうですね……それでは……」
少しの沈黙。どんな無茶振りをされるのやら、と左右田が心の中で様々な考えを巡らせていると、意外な言葉が飛び出した。
「わたくしとお付き合いしていただけますか?」
「いや、急すぎだろ!」
「え……?」
「あ、すみません……つい無意識に……って……」
お付き合い #とは
「……………………」
もしかして:恋人
「えええええええええええ!!!!!」
左右田の心と頭には“なぜ”しかない。
ついこの間まで、どちらかと言うと嫌われていたはずなのに、たった1日ちょっとで……
しかし、左右田の想像する彼氏彼女とは、ソニアの思惑は違っていた。
「嫌ですか?」
「いえ、その……もちろんいい……ですけど……ただ、どうして……オレなのかなって……」
「誰かと一緒にいてみよう思った……それだけではダメですか?」
「ダメじゃないです! はい!」
ソニアは田中と仲が良かった。だが逆に言えばそれ以外とはあまり仲は良くなかったし、構ってくれる人にはもっと仲のいい人がいたりした。
例えるなら、西園寺。小泉の事は慕っていたが、それ以外の人物にはきつく当たっていたこともあり、友達は少なかった。
ソニアは誰に対しても態度はあまり変えてないと思っていたが、田中と左右田に対しては明らかに違った。
嫌いな人のことほど、よく見ているもの。
実際は苦手なだけで嫌いなんかではなく、なんというか……嫌よ嫌よも好きのうちだようん。
苦手だからと邪険に扱ってきていたが、逆に考えれば、そんなことができるのは……少なからず友達だと認識していたからなのでは。と思う。
人間は普通、体裁良くしようと嫌な人にはとりあえず敬語で笑顔で、けれど特に何も言わず、関係を自然消滅させようとするもの。
しかし、露骨に嫌そうな顔をし、無視したり、言動を……ん? いじめ? 違う!今そういうこと言われると今までの長文が無意味になる!
いじめじゃないんです!
………………そうしてもいい相手。どうしたって、何を言ったって許してもらえる相手だと、記憶ではなく心が覚えていたのかもしれない。
失われているという希望ヶ峰学園の記憶。
そこで何があったかわからないが、大事なのは今。
ソニアが今考えているのは、受け入れてもらえてよかった。それだけだ
「……よかったです」
-
- 373 : 2016/12/17(土) 13:19:21 :
- まぁ好きの反対は嫌いじゃなくて無関心というしね
-
- 374 : 2016/12/17(土) 19:27:34 :
- 彼氏彼女になったら何がどうなっちゃうんですぅ? とは言うが、少なくともこのふたりの場合は、少しだけ前向きになれる程度にはプラスになったようだ。
探索を終えて狛枝以外が集まり、報告をし合う。
二人の距離や言動から、九頭龍だけは関係を察したようだ。
その後爆弾騒ぎ、狛枝の自殺 、七海のオシオキ……
この世界の真実、未来機関、江ノ島アルターエゴ、日向の正体……など、様々なことが明らかになり、様々なことが起こり……
強制シャットダウンをして、そこから……新たな未来が“創”られる。
ここからは、“未来の次の日”のお話。
-
- 375 : 2016/12/17(土) 19:34:37 :
- 七海ぃぃぃイイイイ泣
-
- 376 : 2016/12/18(日) 00:52:48 :
- 未来機関のコロシアイが終わり、御手洗が希望のビデオを流すのを止め……
再び左右田たちはどこかへと出航する。
島で目を覚ましてから未来機関の元へ向かう過程を書いてもよかったが、それはNEWダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期の限定版に付いてくるアニメが公式ってことになってしまうので書かない。皆買おうね。
これから左右田たちが行くのは塔和シティー。狛枝の発案によりモノクマの工場を潰す事になった。
モノクマには現実でも、ゲームでもいい思い出がない。
そしてなにより、そのモノクマを……絶望を崇拝し、世界を破壊していたのが自分達なのだから、尚更だ。
左右田は「塔和っつったらあの! 電機メーカーの!」なんてはしゃいでいたが、狛枝が話す“塔和モナカ”の事や“レジスタンス”の話を聞き、ろくな場所じゃねーなと落ち込んだ。
船は港に着き、こまると腐川に出迎えられる。
詳しいことは九頭龍×辺古山のやつ読んでくださいな。
その後ホテルに宿泊することとなり、それぞれ部屋に分かれることとなった。
田中と左右田がソニアの隣の部屋を取り合うことになったが、新世界プログラム内でソニアが付き合ったのは左右田。
現実に戻っても、過去の記憶を思い出してもそれは変わらない。ソニアは田中を隣の部屋に泊まらせることとした。
何故かって? 左右田はソニアと同じ部屋に寝るから……だと思うよ?
プログラム内でのあの日以来、ソニアと左右田は同じ部屋で寝ている。
ベッドは別、特に何もせず……ではあるが。
-
- 377 : 2016/12/18(日) 00:58:02 :
- 先生!V3限定版予約できる見込みのない自分はどうすればいいですか!?
-
- 378 : 2016/12/18(日) 01:22:10 :
- >>377 店頭で聞いてみる……といい、と思うよ?
「……ふぅ、とりあえず目標が定まってよかったですわね」
「そうですね……」
工場がもう壊れてるなら先に言っておいてくれよな狛枝……
まぁ、アイツが信用出来ないってのは前からわかっていたけどよぉ……
「ところで……こんなに堂々と同じ部屋に泊まって、皆様にわたくしたちの関係、バレてしまうのでは?」
「そうですけど……ソニアさん、オレがいないと寝れないですよね……?」
「そこまでではありません! ……もういいです、左右田さんなんか嫌いです。出てってください。明日から田中さんと一緒にいます」
「いや、ちょっ……」
……本当に追い出しますかぁ? ソニアさん……
ノヴォリカンジョークですか……?
「おや? ソニアさんに追い出されたみたいだね」
「付き合い始めても、相変わらずなのか?」
げっ、狛枝に……日向……って、バレてる!?
「……知らないとでも思ってたの? 見てたらすぐにわかるよ。田中クンとか、終里さんとかは気づいてないみたいだけどさ」
「うっせ! うっせ!」
「あぁ……左右田、これを渡しておく」
「なんだ? これ……メガホン?」
「それはね、武器なんだよ」
「武器だァ?」
「そう、これはね……」
狛枝が言うには、このメガホンみたいなやつは“苗木の妹”が使ってたもので、未来機関が開発したものらしい。
つっても、これはその技術をコピーして作った類似品なんだと。
そうか、日向はメカニックの才能も持ってるのか……
なんだか複雑ではあるな
「それじゃ、ボクたちはこれで……」
「ん? ちょっと待てよ? どうして狛枝と日向が一緒に廊下を歩いてたんだ?」
「……ハァ、決まってるでしょ? モノクマがいないか見回ってるんだよ」
「万が一のことがあるといけないからな……」
「なるほど……」
「……ボク達は一度絶望に堕ちた。世界は……かくも残酷に一秒で変わる。この街もそうだった」
……絶望か
ソニアさんとどうだの、恋愛に現を抜かす資格なんて、オレにはないのかもしれないな……
するけどな。禁断の恋上等だぜ。
「左右田クン、ボクは絶対的な希望を見た。今度は、その希望をボクたちが伝染させる番だよ。……皆の絶望は、ボク達が背負ってね」
「言ってること、むちゃくちゃだぞ……」
「あれ? 日向クン、“やればなんとかなる”んじゃなかったの?」
なんて会話をした後、オレは適当な部屋に入った。
「……! 左右田……アンタね……」
「な、なな……小泉……なんで……」
「いいから、出てって……!」
「は、はい!」
………………小泉が既にいたし、着替え中だった。
その隣の部屋……を、念のためノックする。
「誰だよ! わたしは寝てんだよ!」
「悪かったって!」
なかなか空き部屋が見つからない。
って、その隣が空いてるじゃねーか……
「ふぅ……」
……本当に……オレ達これから大丈夫なのか……?
心が休まることなんて……ないだろうな……
まぁ、それが世界を絶望させた報いだと思えば……
…………悪いのは江ノ島だって言い切るのは簡単だ。
けど、オレ達に原因がなかったわけじゃない。
あの時映像なんか見ずに、七海を探しに行動できていたらこうはなっていなかったかもしれない。
たとえ無駄なあがきに終わったとしても、何も出来ずに見ていたあの時よりは、きっとよかったはずだ。
さて、と……ミニ弐大でも作っておくかな……
-
- 379 : 2016/12/18(日) 09:04:22 :
- ラッキースケベは日向の特権だろうがよぉぉぉ錯乱
-
- 380 : 2016/12/18(日) 10:08:29 :
- カズコイ要素を入れた可能性
-
- 381 : 2016/12/18(日) 10:39:23 :
- それならひよ左右も…日向は七海一筋か
-
- 382 : 2016/12/18(日) 10:47:56 :
- ていうことはソニアと自由行動したことないって言ってたしずっと七海と過ごしてたのか日向…
-
- 383 : 2016/12/18(日) 10:55:42 :
- ほんとに七海が好きだったんだな…
-
- 384 : 2016/12/18(日) 12:01:10 :
- ミニメカ弍大ってあの爆発するやつかな?
-
- 385 : 2016/12/18(日) 20:56:33 :
- ミニスカ弐大に見えた
-
- 386 : 2016/12/19(月) 00:13:39 :
- 七海…
-
- 387 : 2016/12/19(月) 22:25:12 :
- ブラックレモネードになってる…
-
- 388 : 2016/12/19(月) 22:55:57 :
- いつまでもまちますよ
-
- 389 : 2016/12/21(水) 01:16:16 :
- よし、できた……
このハッキング銃にも反応するメカミニ弐大!
壊れるし、燃えるし、踊るし、吹き飛ぶし、繋がるし、痺れるぞ!
……使えない機能も結構あるな。
って! もう朝かよ!
オレはすぐに一階へと向かった。
食堂のような場所があり、朝食の用意がされていた。花村が作ってくれていたらしい。サンキュー花村。
澪田と詐欺師が九頭龍と辺古山を連れてきて、ようやく全員が揃った。
ソニアさんは何事も無かったかのようにオレと田中の間に座っている。
「闇の聖母よ、闇夜の封刻は……刹那の癒しを与えてくれたか?」
「はい。おかげさまで。そうそう、田中さん聞いてください! わたくしと田中さんが夢の中で結婚したのです!」
!?
「なん……だとっ……ッ!?」
……じゃねーよ田中!聞きたいのはこっちだよ!
「ソ、ソソソニアさん? どういう……」
「あれは平和な世界で……わたくしたちのコロシアイが劇になっていたのです」
「戯曲、か」
「わたくしを演じた方と、田中さんを演じた方が……なんと! 結婚してしまったぜよ!」
「クソッ! なんで田中なんだ!」
「凄絶なる戦いの末、天秤は大きく傾いた……か」
「おのれ田中! 通りすがりの飼育委員め!」
「大体理解したぞ貴様……ククク……嫉妬の炎に身を焦がしているな……? 漆黒の闇に身を染めるがいい……」
「うっせ! うっせ!」
ソニアさん、なんちゅー夢を……
まさか……もしかすると……
いやだ、考えたくねぇ!
「朝から賑やかっすねー」
「澪田さん、あの三人っていつもあんななの?」
「どうかなー? 亮太ちゃんはどう思う?」
「聞いてるのはこっちなんだけど……」
「てへりん☆」
「…………」
とにかく、いろいろともやもやした気持ちで朝食を終えた。
-
- 390 : 2016/12/21(水) 01:22:30 :
- おのれディ○イド!
-
- 391 : 2016/12/21(水) 01:23:09 :
- おのれ眼蛇夢
-
- 392 : 2016/12/21(水) 01:26:36 :
- なんか複雑…
-
- 393 : 2016/12/21(水) 10:51:25 :
- おのれガンダム!
おめでとうございます!
-
- 394 : 2016/12/22(木) 23:08:10 :
- そして片付けをしたあと……モノクマ捜しが始まる。
最初の仕事だ。給料なんかないけどな
「それじゃあ、モノクマ捜しに出かけるぞ……俺は狛枝と行く。あとは自由に2人組を作ってくれ。」
日向が狛枝を引き受けてくれたから、オレはソニアさんと……
大丈夫だよな!?
「おっさん!」
「応ッ!」
弐大と終里か。はえーな
「小泉おねぇ!」
「はいはい……」
西園寺と小泉……も、まぁそうだよな
「御手洗」
「うん」
詐欺師と御手洗……って! 人のこと見てる場合じゃねーよ!
「闇の聖母よ……」
あ、先越された! クソ!
「ソニアさん!」
ソニアさん……付き合ってるのはオレですよね……?
「……左右田さんで」
「おっしゃあ!」
田中に勝ったぞ!
「クッ!何故だ……」
カップルなんだぞー? オレとソニアさんはー?
「まーまー、唯吹が組んであげるっすから。ね?」
よかったな田中。花村じゃなくて
……と、こんな感じでコンビで行動することになって……
オレ達は病院にたどり着いた。
「……左右田さん」
「はい!」
「昨日の今日で……もしかしたらわたくしが田中さんと一緒に行くかも……なんて思いましたか?」
「………………いいえ! 全然!」
思ってましたよ! えぇ!
「ふふ、そうですか……言っておきますが、田中さんは大切なお友達です。お話くらいはさせてください」
「誰もするなとは言ってないですよ……」
「ならよかったです! さぁ、モノクマたちを一網武人にしちゃいましょう!」
「惜しい! 打尽 です」
-
- 395 : 2016/12/22(木) 23:20:39 :
- 「“フキトベ”ッ!!!」
「お行きなさい、ミニメカ弐大さん!」
ニダイッ ニダイッ ニダイッ
「“シビレロ”ッ!!!」
「着火!」
ボンッ ボンッ ボンッ
「“モエロ”ッ!!!」
「第二部隊、焼き払え!!」
……そんなこんなで、病院周辺のモノクマは片付いた。
休憩がてら屋上に出てみると、なるほどいい景色じゃねーか。
空も少しは青くなってきてるし……
ん? なんだあの布……
白、黒……モノクマの……パラシュートか?
誰だよこんなところに着地したの……
!
まさか近くに……
いや、このボロボロ具合は何ヶ月も放置されてるって感じだな。
「左右田さん」
「はい!」
「言っておきますけど、わたくしは左右田さんの事が好きですからね」
何を唐突におっしゃられるのですかこの王女様は……
-
- 396 : 2016/12/23(金) 00:26:27 :
- わおドストレート
-
- 397 : 2016/12/23(金) 11:48:29 :
- なんの脈絡もなく……急に何を……
「わたくし、やっぱり左右田さんの事が、ずっとずっと好きなんですね」
オレが何か言う前に、ソニアさんが続ける。
「ちょっとからかってみようと昨晩追い出してしまいましたが……やっぱり寂しくて、少し寝るのが遅くなってしまいました」
からかった……んですか?
よくわからない人だよなァ……
「それで、少し考えていたのです。これからの事、今までの事……左右田さん、気づいていますか? 私たちの中で……私だけ、もう才能がないことを」
「え……?」
「私は、一度絶望に身を置いた者。あの国に帰る資格なんてありません……いや、“国だった場所”に行く資格すらありません」
「そんな事は………………」
ない、と断言できない自分がいた。
ソニアさんとはデコトラで某国を暴走したり、絶望ハイスクールを創ったり、色々なことをしてしまった仲だ。
ま、この話が真実がどうかはダンガンロンパ十神下巻の展開にかかってるからな。頼むぞ。
とにかく、何人もの人を平然と殺したオレ達だ。ソニアさんじゃなくて、オレ達全員、元いた場所に戻る資格なんかない。
「そんな私に、何が出来ましょう」
けど、オレにはソニアさんが本心を喋っていないことはわかっていた。
……あ、オレのことを好きって言ったのは本心だ! 間違いないぞ!
だってよ……ソニアさんの一人称は“わたくし”なんだぞ。今、ソニアさんは“私”って言ってる。
泣きたい気持ちを、逃げたい気持ちを抑えて演説した、あの時……コロシアイ修学旅行の一度目の学級裁判のあと……あの時も“私”と言っていた。
ソニアさんが無理してる時は、決まって“私”なんだ。
「何って……モノクマ退治ですよ」
「……そうですね」
「それから、なんでも出来ます! あんな絶望的な状況で、オレ達は“未来を創った”じゃないですか!」
「…………」
「それに、王女じゃなくなったとしても、ソニアさんには色々な才能があります! 例えば……そうですね。色々な言葉を話せるから“超高校級の翻訳家”とか、キラキラちゃんとかジェノサイダー翔に興味津々で詳しかったから……“超高校級のシリアルキラーマニア”とか!」
「…………後半は却下でお願いしますわ」
「それでは、今からソニアさんは超高校級の翻訳家です!」
「はい。……よかったです。左右田さんは、わたくしが王女だから好きなわけじゃなかったんですね」
「当たり前ですよ!」
「…………ありがとうございます」
そう言うとソニアさんはオレに近づいて……
!?
「キスは、ジャパニーズでは特別なものなのでしょう?」
「あ、あ……はい……そう、ですね……はい……」
……キスされ、されっ…………
たアァーーーーーーッ!!!!!!!
-
- 398 : 2016/12/23(金) 11:59:48 :
- 「さぁ、次の場所に行きましょう!」
「へ? は、はい!」
その時のソニアさんの瞳は潤んでいた。
オレには抱きしめるだとか、キスし返すとか、キザなセリフを言うことは出来ない。
けど、いるだけでソニアさんが安心してくれるなら……それでいいか。
なんて、まるで宗教やってるみたいに崇拝してた頃のオレからは絶対出てこない言葉だな。
まずはモノクマを倒して……絶望の残党を何とかしたりして、少しずつ世界を変えていこう。
そうして、ひと段落ついたら……その時は……
プロポーズでもしてみるかな。
いや、スペースシャトルを造ってから……
いやいや、スペースシャトルに乗せるのは日向で……うーん……
まぁ、いいか。
終
-
- 400 : 2016/12/23(金) 12:10:50 :
- 苗木で!
-
- 401 : 2016/12/23(金) 12:11:16 :
- 朝日奈!みたいですナエヒナ
-
- 402 : 2016/12/23(金) 12:12:54 :
- あえてのガンダム
-
- 403 : 2016/12/23(金) 12:13:12 :
- ちーたんとか?
-
- 404 : 2016/12/23(金) 12:16:22 :
- これは十霧世界のナエヒナ決定なのかな?
-
- 405 : 2016/12/23(金) 12:19:43 :
- 期待です!下のガンダムとちーたんも気になるけど…あれ、初めてのbl(健全)になるのかな?
-
- 406 : 2016/12/23(金) 12:26:32 :
- ……ということなので、あの世界線での苗木×朝日奈を書くことといたします。
誠に勝手ですが、今回はどう思ってるかの安価は取りません。
苗木→→→ →朝日奈
朝日奈→→→ →苗木
-
- 407 : 2016/12/23(金) 12:29:49 :
- 左右ソニ…地雷だったのが解消された…ありがたやありがたや…(^人^)
-
- 408 : 2016/12/23(金) 12:32:36 :
- そういえば安価が女×男になった場合ってどうなるんだろう。男×女扱い?
あはーんなの無しって考えれば、そういう攻めの立場にいる女の子は自分好きだけども
-
- 409 : 2016/12/23(金) 12:39:10 :
- >>408 攻め受けは濡れ場以外では考慮しません。
……というのかそこまで縛られてしまうとさらに書けなくなってしまいます。どちらが告白するとか、強気に行くとか、その時の気分で決めていかないとあれなのです。カップリング安価とはいえ先に出た方が攻めとか、そういった意味ではありません。
ただ、なんとなーく〇〇が攻めだったらいいなぁとかコメントされてるとなんとなーくそっちに気持ちが動く……かも。
-
- 410 : 2016/12/23(金) 12:50:12 :
- なるほど。 妙な質問をしてしまい申し訳ない
返答感謝です
-
- 411 : 2016/12/23(金) 12:54:09 :
- 好きだけどバカ…ほんとに思ってそうだな笑
でも朝日奈にとって苗木はおばあちゃんになっても一緒にいたい人…だったかな?
-
- 412 : 2016/12/23(金) 12:54:49 :
- 苗木のバカ……
苗木のバカ……
苗木のバカ……
苗木のバカーーーッ!!!
うぅ……この島走って一周してやる……
さすがにスーツじゃ泳げないし……
って! 私怪我してるじゃん……
「いっ……たた……」
「…………何をしている? 朝日奈葵」
「宗方さん……」
「せっかく、この件が落着しようとしているというのに、浮かない顔だな」
「……別に、そんな事は」
「そうか。話だけでも聞くぞ」
「……え?」
「『女の子が“別に”って言う時は、絶対何かあった時だ』……雪染が昔言っていた。希望ヶ峰学園時代にな」
「そう、ですか……」
「一体どうした? 幹部たちが大勢死んでしまって、気持ちが沈んでる……か?」
「それもですけど、私……私情で恥ずかしいんですけど……その、恋の……悩みで……」
「………………」
あぁ……宗方さん凄い真顔……怒らせちゃったかな……
「なるほどな。それは絶望や希望なんかより大変なことだ」
「え?」
「心っていうのは、何物にも勝るものだ。心が命じたことは、誰も止められないと言うだろう?」
「確かに……」
「酷なことを言うが、お前も大神が自殺してしまった時、何物よりも自分の信じた事を貫くのを優先しただろう?」
「あ……」
「そういう事だ。人間のガソリンは心なんだ。……さて、誰が好きなんだ?」
「宗方さん、デリカシーないですよね……」
「俺が言いふらすように見えるか?」
「いえ」
「フッ……」
宗方さんも、雪染さんを生きながら失って、死んでしまって本当の意味で失って、辛いはずなのに……
器の大きい人って、違うなぁ……
-
- 413 : 2016/12/23(金) 12:55:35 :
- 左右ソニ…良かったです!リアルで田中&ソニア役の人が結婚したこともめでたいです!
左右田のソニア慰める台詞いいなと感じました
-
- 414 : 2016/12/23(金) 12:57:38 :
- 器大きい…ならボクサーも打ち明けられたような…おや誰か来たようd
死体が発見されましたー アァリエネェェ!
-
- 415 : 2016/12/23(金) 13:02:59 :
- 宗方さんが優しい…一応先程まで朝日奈さんの想い人が殺そうとしてた人なのに…でも諭し方は大人って感じがするな…
-
- 416 : 2016/12/23(金) 13:06:55 :
- 作者様題名のセンスありますね…!やるな!
-
- 417 : 2016/12/23(金) 13:12:29 :
- 「……苗木誠、です」
「………………すまなかったな」
「いや、その……仕方ないですよ!」
「仕方なくなんかないさ。俺は間違っていたんだ。苗木誠を殺していたとしても、何も変わらなかった。何が洗脳映像だ……何が自殺だ……何が絶望だ……!」
「宗方さん……」
「それはおいといて、だ……苗木誠か。あらかた予想通りだったな」
「え?」
「中継されていたのは学級裁判だけではない。……ここまで言えばわかるな?」
「あ、あー……もしかして……おばあちゃんになっても、とか……着替え、とか……」
「いや、着替えは江ノ島盾子によって別途にDVD化されてたな。欲望に負けて買ってしまった者はもれなく洗脳されていた。例の技術でな……」
「えぇ……」
「一番売れたのは舞園さやかで、二番目が朝日奈葵、お前だ」
「聞きたくなかった……」
「……絶望してないか?」
「別に平気です……着替えくらい……」
「……すまん、デリカシーがなかったな」
「いいんですよ、別に……」
「…………」
「…………」
「…………お詫びと言ってはなんだが、俺の話をしよう」
「宗方さんの……?」
-
- 418 : 2016/12/23(金) 13:19:39 :
- わぁ…江ノ島さん…やってそうだなぁ…
流石舞園さん…アイドルやなぁ…
宗方さんまさか天然ですかい?
-
- 419 : 2016/12/23(金) 13:23:35 :
- 二位から下が知りたい…ええ、まことに個人的ですが
-
- 420 : 2016/12/23(金) 13:26:52 :
- あれ、中継はされてたけど、DVDの中身は洗脳のアレで着替えは入ってなかったのかな?それとも入ってたのかな?
-
- 421 : 2016/12/23(金) 13:37:35 :
- >>419
3位 霧切
4位 セレス
5位 不二咲
6位 戦刃(江ノ島)
7位 苗木
8位 桑田
9位 大和田
10位 石丸
11位 大神
12位 十神
13位 腐川
同率15位 葉隠、山田(売上0)ㅤ ㅤㅤ
>>420 最初は普通に流れ、いよいよえっちな部分が……!って時に少しぼやけてきたかと思うと例の映像が始まるみたいな仕組みにしてると思います。実際流れてるのはせいぜいシャツの脱ぎかけくらいまで……という心配するだけ損な事実まで用意する江ノ島盾子ちゃん(ここまで全部妄想)
↓ 以後本編続き
「俺は、雪染の事が好きだったのだろう。今思えばな」
「はい……」
「だが、逆蔵……あいつは俺の事を好きだったんだと思う」
「え……」
「今回のコロシアイ、逆蔵は文字通り命を懸けて俺たちを助けてくれた。俺はあいつを……疑って……切り捨て……いや、突き捨てたのに」
そこはどっちでもいいんじゃ……
「あそこまでの事をできるのは、やはり少なからず愛のようなものがあったからだと思う。俺は逆蔵のその気持ちを気持ち悪いだなんて思わないし、否定もしない。受け入れるか受け入れないかはわからんがな」
「…………」
「もし、逆蔵が俺の事を好きだと打ち明けていたら……どうなっただろうな。いざとなると戸惑っただろうか、それともありがとうと言っただろうか……」
「どうでしょうね……」
「……逆蔵が俺の事を好きかどうかなんて憶測の域を出ないのに話してしまってすまなかったな。何が言いたいかといえば……朝日奈葵。苗木誠は生きている。その口から答えを聞ける……そういう事だ」
「……はい」
「まっすぐ、正直な言葉をぶつけてみるといい。最後の学級裁判での、苗木誠のように」
「…………」
「絶望を消そうとした俺と、絶望を希望に変えようと……戻そうとした苗木誠……俺なんかとは違う。素直に受け入れてくれるさ」
「……はい」
宗方さん……2人も友達を亡くして……
…………
いい人、見つかるといいですね
……よしっ! 苗木にアタックしてみるかな!
勇気が湧いてきたぞ! 悠太! 見ててね!
お姉ちゃん、頑張るよ!
-
- 422 : 2016/12/23(金) 13:42:43 :
- 朝日奈さんって結構ツッコミうまいよね!てか着替えででDVD男子も売られてたのか…世も末だな…あ、絶望してたのか
この世界では、朝日奈さんは弟さんの死を知ってたのかな?
-
- 423 : 2016/12/23(金) 13:43:51 :
- 漢ちーたんに負ける残姉ちゃん…結構好きだけど残念だな
-
- 424 : 2016/12/23(金) 13:48:30 :
- よし!あの鈍感八方美人ハーレムハッピー野郎にアタックだ!
-
- 425 : 2016/12/23(金) 13:49:24 :
- 多分、苗木は今頃葉隠に諭されてるな
-
- 426 : 2016/12/23(金) 13:49:59 :
- クズだと思ってたのにこのSSで好きなキャラになりそうです
-
- 427 : 2016/12/23(金) 14:01:30 :
- 腐川ちゃん可愛いに「それに賛成だ!」しざるをおえない
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- 428 : 2016/12/23(金) 14:54:44 :
- 「苗木っち、俺は応援するぞ!」
「でも、うーん……」
「だーっ! なんなんだべ! 目に見えてる! 上手くいくに決まってるべ!」
いたいた……よし!
「あ! 苗木だ!」
「うわっ! ……朝日奈さん、大丈夫なの? 急に走り出しちゃったから心配したんだよ」
「そんな事はどうでもいいの! 苗木! 来て!」
ぐいっと苗木の手を引っ張る。
葉隠が何故かにやにやしながら親指を立ててる。
「何?」
「なんで睨むんだべ」
「特に理由はないけど」
「えぇ……」
苗木を引っ張って、島の裏の方にやってきた。
「……よし、ここでいいか」
「朝日奈さん……こんなところに来て、どうしたの?」
「ちょっと話したいことがあってね!」
「そうなんだ」
……………………。
正直な言葉かぁ……
さくらちゃん、私に勇気を!
「私! 苗木が好きなの!」
「えぇっ!?」
「コロシアイ学園生活の時もそうだった! 希望ヶ峰学園にいたころからそうだった! 私は、苗木が、好き!!!!」
「………………」
うわあああ……やっちゃったよぉ……
唖然としてるよぉー……どうしよう……
「き、響子ちゃんがダメなら私! そんな程度でもいいから! ね!」
何言ってるんだろう……
「苗木となら、おばあちゃんになったっていい! それは本当のことなんだから!」
「………………」
「……どう?」
「どうって……」
「私じゃ、ダメ……?」
「いやダメってことは無い……けど……朝日奈さんといるとリラックスできる気はするし……」
「…………」
ん? OKってこと?
「でも、ボクなんかでいいの? 朝日奈さんは……」
「……いいに決まってんじゃん! 苗木のバカ!」
「……そっか、なら……これからよろしく。朝日奈さん。……急な話だけど」
「うん!」
よし! なんか急展開だけどオッケー!
……いや、希望ヶ峰に入ってから、というか出会ってから何年も一緒にいるんだもん! 急展開なんかじゃない!
「霧切さんのことは、憧れだったのかもなぁ……」
「えっ?」
「いつも霧切さんのことは見てたけど、いつも一緒にいたのは朝日奈さんだし……」
「……苗木って、無自覚? それ、スッゴイ失礼だよ」
「え……」
「やっぱ苗木ってバカだよね」
「いや、そんな事ない! それは違うよ!」
「ダメ! 私の言う事にウィークポイントなんかないもん!」
「…………」
「ふふっ」
なんか、幸せだな……
これでよかったんだよね、さくらちゃん、悠太、皆……
私だけ幸せになるのを許してね。なんて、付き合うだけなのに大げさかな
「よし! 世界が平和になったらドーナツパーティーだね!」
「それはいい考えだと思う。でも、ボクにもやりたい事があって……」
「?」
数年後、希望ヶ峰学園――
誠、まさか希望ヶ峰学園を復活させたい、だなんてね……
そんでもって、学園長! 凄いなぁ……
理事長が十神、副学園長が響子ちゃん。掃除のおじさんに葉隠。
腐川ちゃんはこまるちゃんと何かしてるらしいけど……今どこにいるんだろう。学園の復興には協力してくれてたけど。
そして私は……
「皆! 初めまして! 私は、元・超高校級のスイマー、朝日奈葵! 今日から皆の担任です!」
新 第1期生の担任の先生になりました!
さぁ、希望溢れる未来に向かって……
これからも頑張るよ!
終
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- 429 : 2016/12/23(金) 14:57:12 :
- 誠に勝手ですが、このssはここで終わろうと思います。
はいそこ、ブラウザバックしない。
登場人物を見てください。検索上困りますが誰が出るのかわかりやすくしてるつもりです。
ここが8人までのため(苗木×朝日奈は無理やり入れましたが)、次スレに行かせていただきます。
たくさんのコメント、ありがとうございました。
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- 430 : 2016/12/23(金) 15:04:31 :
- タイトルの元ネタ解説コーナー
大和田×戦刃
“戦刃むくろ!暮威慈畏大亜紋土と走る”
└ジョジョの奇妙な冒険第4部の主人公、東方仗助が大和田紋土の元ネタであるため、一話のタイトルをいじりました
九頭龍×辺古山
“双護フォロー”
└特に声優ネタとか思いつかなかったので。元ネタは相互フォロー。意味合いは同じですね
日向×七海
“さよなら希望ヶ峰学園”
└言わずもがな。
セレス×月光ヶ原
“POKER FACES”
└文字通り。
葉隠×西園寺
“君のため。”
└葉隠が忘れてはいけなかった人を忘れていたため。「忘れたくなかった人!」「忘れちゃダメな人!」『君の……名前は!』君の名は。初日に見に行きました。
苗木×舞園
“モノクローム・希望・アンサンブル”
└舞園のキャラソン、“モノクローム・アンサー”と“ネガイゴトアンサンブル”、苗木のキャラソン“希望のダンガン”を足したもの
十神×霧切
“ドキッ!こういうのが恋だと?”
└ドキッ!こういうのが恋なの?という曲がリズム天国にあります。現場からは以上です。
左右田×ソニア
“氷の覇王の死の先で”
└特に元ネタはなし。
苗木×朝日奈
“水着の来夏”
└苗木の声優と朝日奈の声優がどちらも“棺姫のチャイカ”のアニメに出ていたため。ひつぎのちゃいか、みずぎのらいか……はい。母音を合わせただけです。水着=朝日奈の来夏=春が来たと言いますがそれ以上の幸せ……という意味を込めてます
だからなんだって感じではありますが。
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- 431 : 2016/12/23(金) 15:12:05 :
- お疲れ様でした
意味不明なペアばかりになるかと思いきやなんだかんだ王道ペアが多かったですね
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- 432 : 2016/12/23(金) 15:28:32 :
- 乙です!
本編っぽい緊張感もあって、すごく良かったと思います!
俺もこういうの書けたらなあ…
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- 433 : 2016/12/23(金) 15:50:31 :
- ヒナナミやクズペコのような定番からからセレガハラやハガサイのような色物CPまで全部面白かったです!乙でした!
ただ欲を言うならヒナナミみたいな歴史改変系ももうちょっと見たかったです。
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- 434 : 2016/12/23(金) 15:56:03 :
- おう…すごいな
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- 435 : 2016/12/23(金) 18:41:46 :
- 乙です!
サイッコーな沼でした!
十霧見れただけでもう満足…
次も読ませていただきますね
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- 436 : 2020/01/04(土) 03:24:50 :
- ヒナナミ良いなぁ...
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