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懺悔の間にて〜What is the justice for you?〜

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  1. 1 : : 2016/06/27(月) 17:43:16
    こんにちは!こんばんは!初めての人ははじめまして!刹那と申します!

    リクエストそしてPick upに載ったという事で立てました!続編...というよりは同じテイストの作品になります!
    テスト期間中時々更新となりますので前作と同様短編になります!
    http://www.ssnote.net/archives/46711←前作です

    また前回と同様に執筆終了までコメント返しは致しません!ご理解ください!

    それでは本作もよろしくお願いします!
  2. 2 : : 2016/06/27(月) 17:52:01
    「ん?」

    俺はふと気づく

    辺りには何もない

    ただ真っ白な空間がいっぱいに広がっていた

    「なんだここ?」

    全く見知らぬ場所

    でもどこか優しい感じのする場所に俺はなんだかわからない安心感を抱いた
  3. 3 : : 2016/06/27(月) 17:59:25
    シリーズ化してくれてありがとうございまぁぁぁぁぁす!!
    凄く期待してますよ~!!
  4. 4 : : 2016/06/27(月) 21:22:50
    「ここがどこか...お前にはわかるか?」

    突然声が聞こえた

    「!?どこだ!」

    反射的に身構える

    「お前には俺の姿は見えないよ」

    声が告げる

    「丁度自分の体が見えないようにね...」

    「どういう...ことだ...?」

    俺は困惑する

    「どうだっていいさ...今は大して関係ない...ここがどこか...それが一番大事な問題じゃないか?」

    ここがどこか...

    俺はこんな場所知らない...

    いや...

    ここは不自然だ...

    空までも白く...そして見渡す限り何もない...

    「こんなところ...知らない...知っているはずがない...」

    「本当か...?」

    声が問いかける

    「だいたい...こんな場所存在するはずがない...」

    俺は呟いた

    「まぁ確かにそうだな...じゃあお前は誰だ...?」

    声が突然質問を変えた
  5. 5 : : 2016/06/29(水) 14:48:52
    「はぁ?」

    「こんな存在するはずのない所にいるお前は誰だ?」

    俺は少し考える

    俺は誰か...

    不思議なことに俺は自分の名前を覚えていなかった

    でも俺という存在はここに...この世界にいる...

    ならば...

    「俺は俺だよ...それ以下でも以上でもない」

    「本当にそうか?」

    「は?」

    声が急に低く問いかける

    「ここにいるお前がお前の全てなのか?」

    訳が分からない

    「どういう意味だ?」

    少し考えるように間を開けると声は再び喋った

    「さぁな...」
  6. 6 : : 2016/07/01(金) 23:16:46
    「は?どういう事だよ!」

    俺は声を張り上げる

    何かを知っている声の言葉に...

    白状させたい思いが湧き上がった


    けど...

    その一方で...

    知りたくない自分も...

    確かにいた...


    「.......天使と悪魔」

    声が語り始める

    「それは人の中の善と悪を示すことが多々ある...知っているだろ?人は誰しも天使と悪魔を飼っているって...」

    「そして..それはお前だって例外じゃないってことさ」

    「は?」

    全く意味不明な説明...

    だが...

    少しだけ...

    ぽっかり空いていた何かが塞がり始めた気がした...
  7. 7 : : 2016/07/02(土) 12:17:19
    これはライnゲフン期待です
  8. 8 : : 2016/07/02(土) 17:36:01
    「どういう...事なんだ...」

    俺の中の天使と悪魔...

    ここにいる俺が俺の全てじゃない...

    って事は...俺はどっちかなのか...?

    「わかってはいるようだな...」

    声が見透かしたように言った

    「皮肉なもんだよ...悪魔の中で過ごしていたはずなのに...な」

    悪魔の中で...?

    パァァァァと何もない世界が急に色づく

    俺は高いところにいて...

    見下ろすと...

    そこには生気のない顔が転がっている...

    そして...

    俺は...

    それに...

    何も感じていなかった...
  9. 9 : : 2016/07/02(土) 19:00:58
    ーあ.....く...ま.........

    意識の底でそんな声が聞こえる

    ーこうなってとうぜんだ...こいつらはこうなってとうぜんなんだ...

    ーだって...あくまなんだから...

    そんな思考に...俺の思考に...俺は叫んだ

    「違うッ!!!!そんなんじゃないッ!!!」

    世界が一瞬にしていつもの日常へと変化する

    訓練する俺達

    飯を食いながら喋る俺達

    街で遊ぶ俺達

    笑い合う俺達

    やがて世界は元の白い空間へと戻った
  10. 10 : : 2016/07/02(土) 19:58:56
    「覚悟は決めてたんだろ?」

    声が言う

    「こうなるって最初っからわかってて...」

    「でも...」

    そんな声を遮る

    「今は違う...今は...後悔している...」

    「それがあいつらに伝わるとでも?」

    「それでも...俺は...これが俺の正義だ...」

    そう...

    今の俺は...あいつらを守りたいんだ...

    しばらく続く静寂

    それを破ったのは声だった

    「とんだ甘ちゃんだな...」
  11. 11 : : 2016/07/04(月) 22:48:48
    「なに!?」

    「自分の弱さを棚に上げて...人のためと嘘をつき...その実ただ逃げている...」

    「自分が傷つきたくないから...ただ目の前の現実から逃げてる...」

    「そんなこと!!」

    「あの時もそうだったんだろ?」

    世界が切り替わり...あの時へ...対人格闘訓練へと戻った

    仲間が...冷徹な目で訓練をサボり歩いている...

    皆が氷の女と呼ぶその目...

    だが俺は...

    その目の奥にある戦士の目が...



    たまらなく怖かった...



  12. 12 : : 2016/07/06(水) 22:54:01
    同じように訓練していた奴をけしかけ...格闘に夢中にさせた...

    その時だけがアイツが普通の...少女の目に戻るって知っていたから...

    その奥にある戦士の目を消すために...

    いや...それだけじゃない...

    俺自身も...自分を戦士として認めたくなくなっていた...

    けど...それは許されないことだと...

    任務を放棄してはいけないと...

    「より強く自分を鎖で繋いだんだろ?」

    声が呟く

    「それがお前だな...」

    「俺...が...?」

    「弱い心...ここでは優しい心...とでもいうのか?それらがお前を生み出した...そしてお前自身が封印した...」

    「そんな...」

    「許されない...お前の存在そのものが...''俺''にとって悪だ...」

    声が吐き捨てるように言った」
  13. 13 : : 2016/07/08(金) 07:07:58
    「俺の存在が...悪...?」

    愕然としながらそれでもやっとの事で言葉を絞り出す

    「邪魔なんだよ...お前が...」

    「でも...だったら何故...俺はここにいる...?」

    そう...封印されたはずの俺が...意識を持ってこんな所にいれるわけがない...

    「......さぁな」

    答えは知っているが答えたくないというように声が呟く
  14. 14 : : 2016/07/08(金) 07:21:22
    「お前も...揺れてるのか...?」

    思わずそんな言葉が口をついた

    「お前も...こんなの間違っているって...」

    「そんな訳ないだろ」

    声が俺の言葉を遮る

    「俺の...俺達のやっている事は正しい...そもそも正義なんて100人いれば100人とも違う...」

    「ただ...俺はこれを貫かないといけないんだ!」

    「でも...」

    俺は呟く

    「確かにそれは正義なのかもしれない...」

    「でもそれによって被害を被る人は?死ぬ人は?」

    「そんなのしょうがないだろ!何かを得るためには何かを捨てないといけない!」

    「何かを捨てて得られるものに...価値なんてあるのか...?」

    「あるさ!俺達はそのために存在を許されているんだ!」

    俺は言葉を失った

    使命を果たすために...そのためだけに俺達は...俺は生きていた...

    でも...

    俺は知ってしまった...見てしまった...

    それで死んでしまう人たちの...平和を...願いを...

    それを捨て去ることなんて...

    例え俺自身の存在価値を失っても...

    でも...

    そうなった時...

    俺はどうすればいいんだろうか...
  15. 15 : : 2016/07/11(月) 22:50:52
    「俺は...何が何でも俺の正義を貫く...帰れなくなった故郷になんとしてでも帰る...」

    声が呟く

    「お前だって...そうしたいんじゃないのか?」

    そうだ...

    故郷に帰るのが俺の使命...

    そのために生きるのが俺の存在意義...

    でも...それは間違ってる...

    いつの間にか抱え込んでしまった矛盾に...俺は絶望する

    「違う......それだけじゃないんだ...」

    やっとのことで振り絞った言葉も空中分解するように消えていく

    「それは間違っていて...それでも俺は生きなくちゃならない...」

    「矛盾してる...わかってんだろ?」

    嘲るように声が問う



    でも...



    それでも...



    俺は...


  16. 16 : : 2016/07/11(月) 22:56:01
    俺は...戦士で...


    そのために生まれて...


    そのためにここで過ごして...


    それだけが...俺の生きる意味だったのに...


    いつしかそれが違うと気づいた...


    それでも俺は存在していて...


    それでも俺は存在してなくちゃいけなくて...


    だから生きるんだ...


    「例え...矛盾していても...それでいい...」

    「俺にだって...俺の正義がある...貫きたいものが...!」

    「だから...存在価値を失っても関係ない...!」

    「矛盾を抱え込んでも...俺は生きる...!」

    「それが...''俺''の生きる道だ..!!」



    「そうか...」

    声が言った

    その瞬間...

    世界が暗転した...
  17. 17 : : 2016/07/11(月) 23:00:55
    三年間過ごしたベッドの上でいつものように俺は目を覚ました

    「いよいよ今日か...」

    目的は今日で達成するだろう...

    そしたら故郷に帰れる...

    ここにいる壁内人類(悪魔)を殲滅して...

    胸の奥で何かが刺した気がした

    だが気にせず支度をする

    壁を壊す

    それが俺...

    ライナー・ブラウンに与えられた...

    唯一の生きる意味だから...


















    fin
  18. 18 : : 2016/07/11(月) 23:10:51
    これにて「懺悔の間にて〜What is the justice for you?〜」を終了とします!

    時系列としてはトロスト区の強襲の前日の夜の夢の話です
    前作よりもぼかすのをやめ''戦士''のライナーと''兵士''のライナーとの葛藤をわかりやすく書くように努めました!
    予定よりちょっと遅い終了でしたが楽しんで頂けたでしょうか...?とても心配です...(笑)

    >>3
    ありがとうございました!果たして満足していただけたでしょうか...?(笑)

    >>7
    前よりわかりやすく書いたので早い時点でわかっちゃいましたね(笑)ありがとうございました!


    最後まで読んでくださった皆様本当にありがとうございました!
    また次回作もよろしくお願いします!
  19. 19 : : 2016/07/11(月) 23:11:37
    さすがですね!さすがの文章力です!
    尊敬します!スター付けます!!
  20. 20 : : 2016/07/12(火) 07:00:01
    >>19
    ありがとうございます!
  21. 21 : : 2016/07/12(火) 07:08:51
    流石です我が師匠
  22. 22 : : 2016/07/13(水) 23:12:55
    >>21
    ありがとうございます!

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stardust

刹那

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