このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
覇王と予備学科
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- 1 : 2015/04/20(月) 09:24:53 :
- 思い立ったら即実行!!
眼日需要上げプロジェクト第7弾!
注意書き
キャラ崩壊。
絶望にかかる前、78期生入学前からスタート。
日向が先天性女体化。
零をちゃんと読んでないので松田くんのキャラが違うかも・・・
以上の事を踏まえてご観覧ください。
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- 2 : 2015/04/20(月) 09:32:44 :
日向(何処もいっぱいだなぁ・・・)
自習をしようと自習室や図書館を回るも、何処も人でいっぱいだった。
日向(また中庭でやるか)
中庭は本舎と予備学科舎が向かいあって存在しているが、予備学科の生徒はあまり寄り付かない。
本学科生に会う可能性があるからだ。
だが、日向はその方が都合がよかった。
人のいない場所がよかったのだ。
そして何時ものように中庭のベンチに来るとそこには先客がいた。
日向「・・・ハムスター?」
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- 3 : 2015/04/21(火) 14:36:51 :
- そう、ベンチに一匹のハムスターがいたのだ。
日向「迷子か?」
日向が手を出すとハムスターは日向の手に乗った。
日向(可愛いな・・・)
そっと撫でるとハムスターは日向の撫でた手にすりよってきた。
日向(なつかれた?)
するとハムスターは日向の腕を登り、胸ポケットの中に入ってしまった。
日向「気に入られたのかな・・・とにかく飼い主を探しにいこう」
勉強道具をベンチに置き、日向はハムスターの飼い主を探しに出た。
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- 4 : 2015/04/21(火) 15:04:40 :
- 期待です!
-
- 5 : 2015/04/21(火) 15:14:48 :
- >>4
期待ありがとうございます!
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- 6 : 2015/04/22(水) 14:22:48 :
日向「とは言ったけど・・・何処を探せばいいんだか」
希望ヶ峰学園は広い。予備校舎だけでも全て回るのに数時間はかかってしまう。
しかも、予備学科生は本校舎に入れない。もし、飼い主が本科生ならば・・・
日向(というか学校にハムスター連れてくるなんて本科生以外にいるのか?)
不安そうな日向にハムスターは大丈夫?とでもいうように鳴いた。
日向「ん、弱音吐いてちゃダメだな。まずはこのあたりを探すか・・・」
そう言って数歩歩き出した日向は明らかに不審な男を見つけた。
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- 7 : 2015/04/22(水) 15:54:09 :
田中「ジャンP!!何処に行ったのだ、ジャンPー!!」
這いつくばって何かを探しているようだ。
日向はその男を一目で本科生だと気付いた。
日向(本科生だからって何だ・・・臆したらこの子が帰れないじゃないか!!)
勇気をふりしぼり、声を掛けた。
日向「な、なぁ・・・このハムスターお前のか?」
田中「!!ジャンP無事であったか!!!」
ジャンPと呼ばれたハムスターは胸ポケットから這い出て、無事だったよ、とでもいうように鳴いた。
田中「ジャンPが人間になつくとは・・・貴様、只者ではないな!?」
日向「え?あ、俺は・・・日向創だ」
田中「日向創・・・」
田中は日向をジッと見つめた。
日向(な、なんか恥ずかしいな・・・)
田中「・・・ジャンPを届けてくださり、ありがとうございました」
先程の厨2臭い口調とうって変わって律儀に礼をいう田中に日向は少し驚いた。
日向「い、いや。当たり前の事をしただけだよ」
日向がそう答えた時、休み時間の終わりを告げる予鈴がなった。
日向「!!ご主人様見つかってよかったな、じゃっ!!」
田中「!!ま、待て・・・」
日向はハムスターに話しかけたあと、一目散にベンチの方へ走り出した。
田中「・・・」
田中は日向の後ろ姿をジッと見つめていた。
日向「ハァー・・・」
日向は盛大なため息をつき、ベンチにおいてあった勉強道具を回収した。
日向「変な奴だったけど、動物に対してすごい愛情を持ってそうだったな・・・」
また会いたいな、と日向は思った。
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- 8 : 2015/04/24(金) 10:23:54 :
本舎への道を田中は歩いていた。
田中「・・・ジャンPよ」
田中は肩に乗っているハムスターに声をかけた。
『何?マスター』
他の人にハムスターの声は聞こえない。田中にしか聞けない声だ。
田中「あの雑種に何故心を許した?」
『んー・・・よくわからないけど、手に乗った瞬間、優しくて暖かい何かに包まれたような・・・そんな感じが心地よくて』
田中「フム・・・日向創か。ジャンPを蹂躙してしまうとは恐ろしい奴だ・・・」
『また会いたいな、あのお姉さんに』
お姉さん、と聞いて田中はピシッと固まった。
田中「・・・ジャンPよ。や、奴は・・・雌なのか・・・?」
『?うん。匂いでわかるよ』
田中「・・・」
田中はそこでただ立ち尽くしていた。
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- 9 : 2015/04/24(金) 11:11:57 :
翌日、日向は何時ものように中庭のベンチで勉強しようとしていた。
日向(あ・・・)
そこには先客がいた。
時は日向が来る数分前に遡る。
田中は休み時間が始まると同時にこの場所へ移動した。
田中「・・・」
そしてその場を右往左往する。
田中(何をしているのだ・・・雌猫に会いたいなどと思っとらんというのに・・・いや、これはジャンPの意思の尊重だ。俺様の意思ではない!!そもそも奴がここに来る保証などないと言うのに・・・)
自問自答していると日向が声をかけた。
日向「あ、あの・・・」
田中「っ!!」
ビクッと肩を震わせた。その振動でジャンPが外に出てきた。
『あっ!あの時のお姉さんだ!!』
ジャンPは田中の肩から日向の腕に飛び移った。
日向「わっ!!びっくりしたーお前あの時のハムスターかー」
田中「・・・」
日向とジャンPの戯れに田中は苛立ちを覚えていた。
あのジャンPをいとも容易く・・・日向に嫉妬していた。
日向「アハハッ、可愛いな・・・」
太陽に向かって咲く向日葵のような笑顔。
その笑顔に、見惚れた。
田中「・・・」
日向「なぁ、この子の名前なんて言うんだ?」
日向に問いかけられ、ハッと我に返るとストールで赤くなった顔を隠し、少々ぐぐもった声で答えた。
田中「ジャンP、だ・・・」
日向「ジャンPか・・・いい名前だな!!」
そう言ってジャンPに微笑みかける日向を見て今度はジャンPに嫉妬した。
戻れ、と指示するとジャンPは名残惜しそうに日向に擦りよったあと、田中のストールへと戻っていった。
日向「そういえばあのあとごたごたしてて名前聞くの忘れてたな・・・お前、名前は?」
田中「フッ、俺様の名を聞きたいと・・・そこまで言うのなら答えてやろう!!貴様にとって生涯忘れられぬ名前となろうぞ!!俺様は田中眼蛇夢・・・覚えておくがいい。いずれこの世界を支配する男の名だ」
大概の人はここでドン引きするのだろうが、日向は違った。
日向「田中か・・・よろしくな」
田中「・・・貴様はいつもここに居るのか?」
日向「ああ。水曜以外は大抵ここにいる」
田中「そうか・・・」
日向「なぁ・・・またここで会いに来てくれるか?ジャンPとも遊びたいし、田中の事よく知りたい」
田中「っ!!か、考えておこう・・・」
その時、休み時間の終了を告げる予鈴が鳴った。
日向「あ、鳴っちまったか・・・じゃあな!!」
田中「あ、ああ・・・」
田中は名残惜しそうに日向の去っていく背中を見つめていた。
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- 10 : 2015/04/24(金) 11:50:29 :
左右田「・・・おかしいとおもわねぇか?」
九頭龍「まぁ・・・不自然だな」
本舎の教室、左右田と九頭龍は最近の田中の様子について話し合っていた。
左右田や九頭龍が話しかけても反応が薄い。何時もなら五月蝿いくらいの大声で高笑いしたり、多少罵ったりするというのに。授業中もぼーっとして上の空だった。
左右田「だろ!?絶対なんかあるって!!」
九頭龍「なんかあるっていってもな・・・ただ落ち込んでるだけかもしれねぇだろ」
左右田「そうかぁ?俺はそんな風にはみえねー」
左右田の言う通り、落ち込んでいる様子にしてはどうもおかしかった。
花村「二人が密談なんて珍しいね!!何の相談?」
左右田「花村か・・・なんか田中の様子がおかしくね?って話してたんだよ」
花村「田中くんね・・・あれは恋する男の姿だね」
左右田「ブッ!!」
花村の一言で左右田は飲んでいたコーラを吹き出した。
九頭龍「キタネーな!!おい!!」
左右田「わ、わり・・・田中が恋なんて想像つかなくてよ・・・」
九頭龍「まぁ確かに」
花村「田中くんもオトコノコだからね、恋の一つや二つすると思うよ?」
左右田「なんかお前がいうとイヤらしく聞こえる・・・」
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- 11 : 2015/04/24(金) 12:04:15 :
九頭龍「仮に恋だとして・・・相手は誰だ?」
左右田「!!まさかソニアさんじゃねーだろーな!!」
花村「それはないと思うよ?ソニアさんと接するときは普通だもん」
九頭龍「・・・もしかして77期生じゃない?」
花村「そうだねぇ・・・その可能性が高いんじゃないかな?」
左右田「もうこうなったらアイツの跡つけて探さねぇ?」
九頭龍「ってまだ恋と決まったわけじゃ・・・」
その時、授業開始の予鈴が鳴り響いた。
左右田「休み時間、アイツをつけるぞ!!」
花村「ンフフ・・・楽しみだねぇ」
九頭龍(なんで巻き込まれたんだ・・・)
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- 12 : 2015/04/27(月) 09:29:57 :
休み時間、何処かへ向かう田中の後を三人は追った。
左右田「あいつ、何処へ行くつもりだ?」
九頭龍「鶏の餌やりとかじゃねーの?」
花村「んーそれにしては遠回りじゃないかな?」
田中は階段を無視して中庭の方へ向かった。
左右田「中庭?中庭にようがあるのか?」
九頭龍「というか・・・俺たちなんで田中の後をつけてるんだっけ」
花村「田中くんの想い人を探すためでしょ?」
九頭龍「その基準はなんなんだよ・・・」
左右田「こんな事もあろうかと授業中に作った心拍数が目に見える眼鏡作ったんだ♪」
九頭龍「授業中にんなもん作るな!!」
左右田「うっせ、うっせ!!数学なんか簡単過ぎてつまんねーんだよ!!」
花村「まぁまぁ・・・ん?」
左右田「どうした?!」
花村「田中くんの心拍数に変化が・・・あっ!!」
花村の指を指す方向を向くとそこに日向がいた。
左右田「うはっ!すげー美人!!胸デケー!!ソニアさん以上かも!?」
九頭龍「お前ソニア一筋じゃなかったのか・・・」
左右田「うっ・・・そりゃそうなんだけどさぁ・・・」
花村「でも田中くんが惚れちゃうのもわかる気がするなぁ!!」
九頭龍「・・・」
二人が騒ぐ中、九頭龍は何かを考え込むように空を仰いだ。
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- 13 : 2015/04/28(火) 12:34:59 :
三人に後をつけられているとも露知らず、田中は中庭で日向を待っていた。
田中(奴は俺様に何をしたのだ・・・)
日向「田中ー!!」
田中「っ!!き、来たな・・・」
日向「?どうした?」
田中「いや・・・何でもないぞ・・・」
田中の挙動に若干疑問になりながらも日向はベンチに腰掛けた。
日向「今日はいい天気だな」
田中「忌々しい太陽め・・・今に貴様を滅ぼしてくれる・・・」
田中もベンチに腰掛け、そう答える。
その後もたわいのない話が続いた。
日向(言ってる事は難解だけど、何となくわかる。こいつ、俺と同じで居場所がないんじゃ・・・)
田中(日向創・・・何故俺様の心臓をこうも締め付けるのだ・・・)
その時、休み時間の終了を告げる予鈴が鳴った。
日向「あ、鳴っちまったか・・・またな」
田中「ああ・・・」
田中(この時間が去ってしまうのはとても名残惜しい)
日向(もっといたいと思うのは贅沢だろうか)
田中・日向((また、会いたい))
九頭龍「ペコ、この女を徹底的に調べろ。今すぐに」
辺古山「承知しました、ぼっちゃん」
九頭龍(俺の記憶に間違いなければアイツは・・・)
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- 14 : 2015/04/30(木) 10:45:02 :
- 水曜日、日向がもっとも嫌う曜日である。
日向「・・・」
ムスッとした顔で本舎の方へ向かう。
日向は水曜日だけ特別、本舎に入ることを許されていた。
何故なら・・・
松田「遅いぞ、ドブス」
やりたくもない、定期検診をする事になるから。
【カムクライズルプロジェクト】
超高校級の希望を人工的に生み出そうとした計画。
その実験体に日向は選ばれた。
才能は欲しかった。だが、これでは何か違うと思った日向は辞退しようとしたが、周りが許さなかった。
カムクライズルになれる条件は三つ。
1つは健康体である事。
1つは脳の容量(記憶を沢山保管できる)が大きい事。
そして最後は・・・重要なのかどうかは分からないが童貞、または処女である事。
松田「よし、最後。股開け」
最後の(処女膜の)確認がとてつもなく嫌だった。
好きでも何でもない男に見せたくない所を見られるのだ、これほど屈辱的な事はない。
松田「早くしろ、ドブス」
結局こちらが折れて見せるはめになるのが日向の気持ちをさらにブルーにさせるのだ。
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- 15 : 2015/04/30(木) 12:05:45 :
日向(ハァ・・・疲れた。もう帰りたい・・・)
予備校舎に帰ろうとした時、足元から鳴き声が聞こえた。
日向「ジャンP・・・?」
日向がジャンPを拾うとジャンPは嬉しそうに鳴いた。
田中「・・・日向?」
振り返ると田中が呆然とたっていた。
日向「た、田中・・・!」
田中「何故ここに・・・」
日向「まぁ・・・その・・・色々と」
田中「深くは聞かないが・・・気分が悪そうだが大丈夫か?」
日向「う、うん・・・ちょっと気分が落ち込んでて」
田中「ふむ・・・破壊神暗黒四天王」
田中は日向にストールを巻き付け、四天王に日向を慰めるように命じた。
田中「・・・元気出たか?」
日向「田中・・・あ、ありがとう///」
田中「っ!!れ、礼には及ばん・・・」
田中(静まれ・・・俺様の心臓!!)バクバク
日向(やっぱり優しいな・・・)
そのやりとりを松田は遠目で見ていた。
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- 16 : 2015/05/07(木) 10:00:06 :
左右田「なぁなぁ、田中と一緒にいた女の子、誰だかわかったのかよ」
九頭龍「・・・ああ」
花村「僕の見立てによればスリーサイズは上から91、54、83だね!!」
九頭龍(なんで報告されたものと一致してんだよ・・・いや、それよりも)
九頭龍は溜め息をつき、机に乗せていた足を下ろした。
九頭龍「どっかで見たことあると思ったら・・・狛枝と一緒にいた女だった」
左右田「はぁ!?狛枝と!!?」
花村「どういう関係なのか詳しく聞かせてもらおうかな・・・」
九頭龍「幼馴染みらしいぞ」
花村「へぇ・・・それはちょっとやっかいかもね。幼馴染みとの恋なんてベタだけど定番だもんね」
九頭龍「ないな。狛枝はしらないが向こうに脈はないみたいだからな」
左右田「どうしてそんな事が言えるんだよ?」
九頭龍「・・・狛枝から嫌がらせを受けてるんだよ。予備学科だからな」
左右田「あー・・・あいつ予備学科嫌いだからな・・・」
九頭龍「あと、松田と一緒にいるのも見た」
花村「ふーん、松田くんがねぇ・・・」
左右田「なるほど。あいつ、難しい奴を選んだな」
九頭龍「お前ほどじゃないとおもうけどな・・・」
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- 17 : 2015/05/07(木) 11:08:59 :
- いつものように日向は中庭のベンチに向かった。
手には勉強道具ではなく、映画のチケットを握っていた。
日向「田中!!」
田中「来たな。今日は四天王と戯れるのか?それとも、魔獣の知識を蓄えるのか・・・」
日向「あ、あのさ・・・ちょっと聞きたい事があるんだけど」
田中「何だ」
日向「今度の土曜日、空いてるか?空いてるなら俺と一緒に映画見に行かないか?」
田中「なっ!?」
差し出されたチケットに田中は狼狽えた。
田中(こ、これは俗世でいう・・・で、デートというものではないのか!?ままま、まて!!俺様と日向は出会ってまだ一月も経っていない!!というかそもそも・・・つ、付き合ってなどないし、ましてや・・・契約も)
日向「この前のお礼をしたくて・・・こんな事しかできなかったんだけどさ・・・田中?」
田中「っ!!と、特にないが・・・」
日向「本当か?なら土曜の10時頃に○○シネマの前で待ち合わせな!!」
田中「あ、ああ・・・」
何だか日向のペースに乗せられっぱなしだと田中は思った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
左右田「・・・くぅっ!!アイツ!くそ羨ましいぞ!!」
花村「何かあったの?まさかキスした?」
左右田「バーカ、アイツがそんな大胆な事できるかよ。デートらしいぜ、デート」
花村「すごいね!!田中くんやるなぁ」
左右田「誘ったのは女の方・・・たしか日向って言っていたかな」
花村「へぇ・・・もしかして脈ありなのかもよ?」
左右田「えー!!それはそれでなんかやだな」
花村「僕もだよ。田中くんをとればいいのか、女の子をとればいいのか分からないよ・・・」
左右田「お前の守備範囲広すぎだろ!!」
九頭龍「おい、盗聴機なんて何処でてにいれた?」
左右田「作ったが何か?」
九頭龍「・・・」
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- 18 : 2015/05/13(水) 09:34:24 :
めくるめく土曜日。
約束の二時間前に田中は待ち合わせ場所に来ていた。
田中(日向とデート・・・い、いや!!何を浮わついているのだ俺様は!!俺様は日向に誘われただけ・・・デートではない、断じて!!)
悶々とすること一時間。
左右田達がやってきた。
左右田「うおっ!!一時間前からいるのかよ!!早く来すぎだろ!!!!」
花村「ヤる気満々って感じだね!!」
左右田「やめろ、お前がいうと変に聞こえる」
九頭龍「・・・(何で俺はこいつらといるんだ)」
左右田「そうだ、ちょっとからかってやろーぜ?」
花村「そんな事して大丈夫?」
左右田「大丈夫だろ。まぁあわよくば女の子と仲良くしたいって思うけどさー」
花村「なるほど。僕も付き合っちゃうよー」
九頭龍「お前ら田中を応援したいのか邪魔したいのかどっちなんだよ」
左右田・花村「「どっちもだよ」」
九頭龍「・・・」
左右田「じゃ、言ってくるぜ!!!」
左右田と花村は田中と接触した。
左右田「お、こんな所で会うとは奇遇だなー」
田中「っ!?」
花村「珍しいんじゃない?君が人混みの中にいるなんてさ」
田中「・・・何処に居ようと俺様の勝手だろう」
左右田「誰か待ってるのか?」
田中「貴様らには関係ない」
花村「もしかして、デート!?」
田中「っ!?」
デート、という言葉に思いっきり反応してしまった。
顔が赤く染まり、ストールで隠そうとする。
左右田「お前分かりやすすぎだろ・・・」
花村「ホントに!?ねぇねぇどんな子?紹介してよ!!!」
田中「ち、違う!!お、俺様は・・・」
日向「田中?」
タイミングがいいのか悪いのかそこに日向が現れた。
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- 19 : 2015/05/13(水) 13:39:13 :
田中「ひ、日向・・・」
左右田「やっぱりデートじゃんか!!誰だよあの子!!!」
日向(田中の知り合い・・・本科生か?)
花村「ねぇねぇ君なんて名前?田中くんとはどんな関係なのかな?」
日向「え、あ、えっと・・・」
田中「行くぞ」グイッ
日向「!?」
田中が日向の手を引き、シネマへと連れ去っていった。
左右田「・・・見たか?あいつ、女の子の手を掴んだよな?」
花村「うん。いつもは触るなとかいうのにね。やっぱりあの子に惚れてるんだねぇ」
左右田「よし、あとは盗聴機を使って会話を・・・」
九頭龍「犯罪だ、止めろ」
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- 20 : 2015/05/14(木) 10:06:46 :
日向「た、田中・・・」
田中「あの雑種共の言うことなどマトモに聞くな」
日向「そうじゃなくて・・・手」
日向に指摘されて自分が日向の手を握っている事に気がついた。
田中「・・・っ!!す、すまない・・・」
日向「ううん、大丈夫だ。あのさ・・・もうちょっと繋いでいても・・・いいか?」
田中「・・・好きにしろ」
日向(何でだろうな・・・田中といると落ち着くというか、安心するというか・・・何なんだろうなこの感情・・・)
田中(何だこの胸の痛みは・・・かの地でうけた契約の儀式に受けた痛みよりも強い・・・しかし何故か心地よい・・・何なんだ、この感情は・・・)
お互いに初めて抱いた感情。それが恋だと知るのはもう少しあとの事。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
予備学科のくせに。
予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに予備学科のくせに・・・!!
君はボクだけを見てればいいんだよ・・・?
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- 21 : 2015/05/14(木) 10:38:24 :
日向「・・・田中」
田中「うるさい、黙れ」
そういう田中の目は真っ赤で声も若干涙声だ。
田中「貴様はあれを見て何とも思わないのか!?」
日向「俺だってちょっとウルッとはしたぞ。あの女の子と柴犬のシーンとか・・・」
田中「待て、それ以上いうな」
日向「涙ストールで拭くなよ・・・これ使え」
日向は田中に自分のハンカチを差し出した。
田中「・・・あ、ありがとうございます・・・」
日向「洗って返してくれればいいからさ。じゃあまた学校でな」
田中「ああ・・・」
日向が去ると田中は渡されたハンカチを見た。
田中(・・・微かに日向の匂いがする・・・って俺様は何を考えているのだ!?これでは変態みたいではないか!!!何も考えるな・・・何も考えるな・・・)
日向の去った方を暫く見つめてから田中もその場から去った。
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- 22 : 2015/05/14(木) 11:37:23 :
日向(今日も田中に会えるかな・・・早く会いたいな)
松田「待て」
日向「っ!!」
松田に呼び止められ、青い顔で振り向く。
不機嫌そうな松田がそこにいた。
松田「何処へ行く?」
日向「・・・お前には関係ない」
松田「関係あるから呼び止めてんだろうが」
松田は日向を壁際に追い詰める。
松田「答えろ、何処に行くつもりだった?」
日向「答えるわけねーだろ・・・」
松田「答えるまで離さねぇぞ」
日向「っ!!」
じりじりと日向との距離を詰めていく。
日向(怖い・・・助けて、田中!!)
恐怖に耐えかねて目を瞑る。
ドンッ!
日向「・・・!?」
田中「貴様!!日向に何をする!?」
松田「くっ・・・」
田中が松田を突き飛ばしたらしい。
田中「大丈夫か、日向」
日向「あ、ああ・・・どうしてここに?」
田中「・・・ジャンPから日向が危ないと報告を受けてな・・・」
日向「そうか・・・」
周りにいた生徒達が騒ぎ始める。予備校舎で本科生が騒ぎを起こしたのだ。このままではまたとやかく言われそうだ。
田中「・・・行くぞ」
日向「あ、うん・・・」
松田「・・・気に食わねぇ」
二人が去った後、松田はポツリと呟いた。
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- 23 : 2015/05/18(月) 13:28:58 :
二人は予備校舎の屋上に逃げ込んだ。
ここは立ち入り禁止の場所なのでそうそう人がやってくる事はないだろう。
ホッと一息ついたとき、授業開始のチャイムがなった。
日向「た、田中・・・行かなくていいのか?」
田中「くだらん戯れ言に付き合う事あるまい・・・それに今は貴様といる方がよっぽど有意義だ」
日向「えっ・・・」
田中(・・・!?い、今俺様は何と言った!?日向といるほうが有意義だと・・・何故そう思った・・・?)
田中「か、勘違いするなよ!?貴様があまりにも哀れであったからだな・・・」
日向「・・・俺も」
田中「ん!?」
日向「俺も・・・田中といる時間が好き・・・だからさ・・・」
田中「なっ!!」
好き、という言葉に身体が反応した。胸は痛いほど高鳴り、体温が顔に集中していく。
日向「お前顔が赤いぞ?熱でもあるんじゃ・・・」
田中「お、俺様が病魔にやられるわけないだろう!!気のせいだっ!!」
日向「そうか?ならいいけど・・・」
田中(くっ!!静まれ、俺様の鼓動・・・!!)
日向(田中があんな事言うなんて・・・驚いたけど、嬉しかった・・・。俺を必要としてくれているのかな?)
少しづつ縮まる心の距離に、まだ二人は気づかない・・・
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- 24 : 2016/05/07(土) 02:14:10 :
- ある日の放課後、日向は帰り支度を済ませ学校から出た。
狛枝「日向さん」
日向「っ!?な、何の用だよ・・・」
目の前に怖いくらいの笑みを浮かべた狛枝がたっていた。
狛枝「聞かせてくれるかな?キミが田中クンにしたこと」
日向「はぁっ!?何だよそれ!!」
狛枝「惚けるの?キミが田中クンと一緒にいることは調べがついてるんだよ?キミごとき予備学科が希望である田中クンと一緒にいるのが罪深いってまだ気づかないの?キミはゴミなんだからさ、これ以上田中クンに付きまとわないでくれるかな?」
日向「・・・でもっ」
狛枝「でも・・・何?」
日向「田中は・・・俺の事必要としてくれてるんだ!!今更他人になれなんて・・・」
狛枝「思い上がりもいい加減にしてくれないかな?予備学科は引っ込んでろって言ってるんだ」
日向「・・・」
狛枝(これでいい・・・これでまたキミはボクを見てくれる)
田中「・・・いい加減にするのは貴様だ、狛枝!!!」
日向「田中っ!?」
狛枝「!」
田中「貴様ごときが、日向の悪口を叩くな!!貴様がこれ以上日向に何かしらするなら俺様は貴様を闇の彼方へ葬りさってやる!!!」
狛枝「・・・アハッ!今日は大人しく引き下がるよ・・・またね、日向さん」
狛枝が去ると日向はガタガタと震えだした。
田中「大丈夫か?」
日向「あ、うん・・・何時もの事だから大丈夫・・・」
震える声でいうその言葉はとてもではないが大丈夫そうには見えなかった。
田中「日向・・・」
日向「助けてくれてあり・・・がと・・・嬉しかった・・・」
ぽろぽろと涙を流す日向の顔を田中は綺麗だと思った。
日向「あれ、なんで泣いてるんだろ・・・」
嬉し泣きなのか、はたまた狛枝に対しての悔し涙なのか、わからず日向はただただ涙を流していた。
田中「日向・・・」
田中は日向を優しく抱き締め、そっと口付けた。
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- 25 : 2017/01/24(火) 02:07:59 :
- 続きが気になります
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- 26 : 2019/01/14(月) 09:24:54 :
- あれから2年…
更新待ってます…
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- 27 : 2019/02/17(日) 00:39:10 :
- 悲しい事言わないでよ…
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- 28 : 2023/08/29(火) 14:19:33 :
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16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
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アカウントの譲渡について
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3654
36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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