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ミカサ「早く殺してほしい」【短編】

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  1. 1 : : 2014/11/18(火) 20:59:15

    生きていても仕方ないこの世界。



    こんな思いするぐらいなら、



    早く、私を……



    ミカサ「殺してほしい」

  2. 2 : : 2014/11/18(火) 21:08:21
    期待!
  3. 3 : : 2014/11/18(火) 21:08:31

    お父さんとお母さんが殺された。



    見ず知らずの、このおじさんたちに。



    なぜ、私は殴られた。



    なぜ、私は両手を縛られてる。



    なぜ、こんなに寒いの……。



    狭い小屋の中で、憎たらしい声が響く。



    何を言っているのだろう。



    興味なんかない。



    早く、この身をめちゃくちゃにして



    殺してほしい。
  4. 4 : : 2014/11/18(火) 21:13:55

    知らない少年が扉を開ける。



    あなたまで、私と同じことになるのはやめてほしい。



    こんな思い、したくもないし、させたくもない。



    だからと言って私も拘束された身。



    無力で、役に立たない残念な人間だ。



    その時。



    「死んじゃえよ……クソ野郎!!」



    はっきりと聞こえた……。



    「この獣め!!死ね!死んじまえ!!お前らなんかこうだ!!!こうなって、当然だ!!」



    少年の声は、私の心に大きく響いた……。
  5. 5 : : 2014/11/19(水) 21:19:29

    もう、その後の記憶がない。



    覚えているのは、私は完全に体を支配できるようになったこと。



    でも……。



    お父さんもお母さんも殺されて私は一人になったんだ。



    支配できようができまいが私はもう、一人なんだ。



    「覚えているかな。君が小さい時にあったんだが……」



    「……イェーガー先生。」



    「私はどこに帰ればいいの……?」



    「こんな寒い世界では、私は生きていけない……。」



    生きていけないのなら、死ねばいいのだ。



    イェーガー先生に聞いてどうする。



    「やるよ……これ…」



    エレンと言うらしい少年が、身に付けているマフラーを、不器用に私の首に巻いてくれた。



    暖かい……。



    「暖かいだろ……」



    「暖かい……」



    不思議と、落ち着く。



    「……」



    「何だよ?」



    エレンが手を差し出す。



    「ほら、帰ろうぜ……」



    「『俺達』の家に……。」



    この人は、こんな私を受け入れてくれるんだ。



    この人は、暖かい心を持つ人間だ。



    ありがとう……。



    「うん……!帰る……」



  6. 6 : : 2014/11/20(木) 20:11:10
    マリ、グループに入れなくなってるぅ~(T^T) 会員になれないのにどうやってみればいいのぉ~!
  7. 7 : : 2014/11/20(木) 20:11:47
    ↑トリップ間違えた
  8. 8 : : 2014/11/20(木) 20:55:24
    >>6
    ごめーん!!グループになりすましとか来たから……。あのssはもう中止!ごめんね……
  9. 9 : : 2014/11/21(金) 00:58:41
    分かった!そういうことならしかたないね!! マリが可愛い妹だから、何でも言うこと聞いちゃう!!
  10. 10 : : 2014/11/22(土) 00:05:17
    ありがとう
  11. 11 : : 2014/11/22(土) 00:09:08

    「ミカサって言うんだ」



    「……」



    今、目の前にいるのは金髪の……少女?



    「ミカサ、俺の大親友。アルミンだ!」



    「ぼ、僕はアルミン。アルミン・アルレルト。ミカサ……?よろしく……」



    「よ、よろしく……」



    男の子だった様だ。
  12. 12 : : 2014/11/22(土) 11:43:00

    「アルミンはな、すっげぇ物知りなんだぞ!」



    「そ、そんなことないさ……」



    エレンは嘘をつかない。そんな気がする。



    信じよう。



    「なあ!今日も、海について話そうぜ!」



    「またぁ~……」



    「ミカサは初めてだしいいだろ!」



    「ミカサ、いい?」



    アルミン……が、問いかけてきた。



    もちろん、いい。



    「……うん」



    「っしゃあーー!!」



    「気に入ってくれるといいけど……」
  13. 13 : : 2014/11/23(日) 19:44:00

    アルミンのお話は、本当に面白かった。



    こんな楽しい日々。



    壊れる日が来るなんて、誰が予想したのかな。



    845年


    「ミカサ…あの子は危なっかしいから、二人で支えて生きていくんだよ」



    「うん」



    ________________________________





    「壁が今日、壊されないと言う保障はないのに……」



    ドオオォォォン!!



    人類にとって、地上最悪の大きな音がなり響いた。



    「何だ!?今の音!!」



    「や、奴だ……」



    「巨人だ……」
  14. 14 : : 2014/11/24(月) 19:41:32

    二年後。私達は訓練兵になった



    訓練は思った以上に辛く、最初の一週間はすぐに寝れた。



    エレンとアルミンと、部屋が離れて寂しい



    女子寮では、誰も話す人がいないから私もどんどん無口になっていく。



    ______________________________________



    半年後。中間結果発表だ。



    私は……なんと首席だった。



    エレンは30位でアルミンは50位だった。



    エレンが今日私をずっと睨み付けてきた。



    なんで睨むの。ひどい。



    女子で首席ということで、私は色々な人から目をつけられた。



    男性兵士、女性兵士。103、102期の先輩兵士。



    とにかく私は、この日から見られるようになった……。



    時には男性兵士に倉庫に呼び出されたり。



    断ると次の日から無視。



    この日常。



    「……殺してほしい…」ボソッ



    「ん?何か言った?」



    危ない。アルミンに聞こえそうだった。
  15. 15 : : 2014/11/30(日) 08:15:31

    私だって、努力して強くなったんだ。



    巨人を絶滅させて、いつか三人で海と言うものを一緒に見ようって……私は楽しみにしてたのに。



    何故、性別が違うだけでこんなに苦しいのだろう。



    私が、この世にいる必要なんて……



    「……」



    ダメだ。余計なことを考えるな。



    『今』は……
  16. 16 : : 2014/11/30(日) 08:19:40
    お風呂に入って、部屋に戻る途中、同期の女性兵士に呼び出された。


    もう、何なんだろう………



    時間になり、指定の場所に行ってみると、女性兵士が10名ほどいた。



    「ねぇ…?ミカサ……」



    「何」



    「あんたがエレンに付きまとっているからさ、うちらが仲良く出来ないんだけど」
  17. 17 : : 2014/11/30(日) 08:20:21
    期待です
  18. 18 : : 2014/12/02(火) 22:35:35
    ありがとうです。
  19. 19 : : 2014/12/02(火) 22:43:32
    「・・・は?」



    「は?じゃねぇし。あんたがエレンの近くにいると、邪魔って言ってるんだよ!!」



    何故・・・?残された家族と、何故近くにいてはいけないの・・・?



    「私、聞いちゃったんだけどさ~」



    「何々~?」



    「こいつの親、10歳の時、暴漢に殺されたんだって~!」



    え・・・?私はその出来事を、ずっと封印していたはず……



    話していないのに、何故知っているの……?



    「うわっ!マジで!?ダッサッ!!」



    「……何故知っている」



    「喋んな。気持ち悪い」



    もう、嫌……。



    「生で血見たんでしょ?」



    「これでも被っときなよ!!」



    バシャアッ



    何・・・?これは……?



    「あんたの大好きな、赤色の水よ!!マフラーも、これで鮮やかになったでしょ!」



    アハハハハハハハ!!!



    何が面白い?何が可笑しい?
  20. 20 : : 2014/12/05(金) 01:29:12
    ちょっと、女共駆逐してきまぁーす!
  21. 21 : : 2014/12/06(土) 19:26:47
    <<●>><<●>>ヨシ、○ソウ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
  22. 22 : : 2014/12/07(日) 08:58:04
    ……二人共怖いよ
  23. 23 : : 2014/12/07(日) 09:00:58
    静まりかえって、一人になる。



    「・・・」




    どんな訓練より、こっちの方が数倍疲れる……。



    「も……いい…」



    言われた通りエレンを避ければいいんしょう……



    私は知らない……。
  24. 24 : : 2014/12/08(月) 19:41:13
    オンナドモブッコロシテヤル
  25. 25 : : 2014/12/08(月) 21:02:05
    殺ったれ~!……はっ!わ、私は何を……!?
  26. 26 : : 2014/12/08(月) 21:11:08

    翌日、倉庫にいたはずの私は、見覚えのない所へ運ばれていた。



    ここは……?



    「……気がついたか」



    教官……?



    「アッカーマン。貴様、昨夜何をしていた」



    そうか。私はあのまま……。



    「・・・」



    「何をしていた。」



    険しい教官の顔がいつもより険しく見える



    「……独房送りとなりたいか?」



    「・・・」



    いっそ、独房にいた方がエレンに近づかないで済むのではないか。



    考え込んでしまう……。



    「貴様の一件は、今夜決める。それまでに話にくれば話次第で許してやろう」



    「・・・はい」



    「もういい、行け。そして今日は頭を冷やせ。訓練は出るな」



    「・・・はい」



    独房送りになってしまおうか。



    訓練の代わりにずっと私は考えた。
  27. 27 : : 2014/12/08(月) 21:16:33
    「あー!今日も疲れたー!」



    「早く飯食おうぜ~!」



    皆が帰ってきた。疲れてそうだな。



    「ミカサ、どこか体調悪いんですか?」



    サシャ……。



    「いえ、大丈夫」



    「本当ですか?顔色すごく悪いです」



    「クリスター!」



    トコトコとクリスタが歩いてくる。



    「なぁに?」



    「ミカサ、顔色すごく悪いですよね?」



    「本当だ!大変!」



    「いえ……大丈夫。」



    「ダメダメ!!ちゃんと寝ときなさい!」



    小さいお母さんみたい。
  28. 28 : : 2014/12/10(水) 21:08:37
    クリスタが呼んだユミルに押さえつけられ、強制的に布団に寝かされた。



    「おでこ、ちょっと触るね」



    小さい手が、妙に気持ちよかった。



    「熱い………」



    「ん?どれどれ?」



    ユミルの大人っぽい手に換わる。こちらも……



    「うん、こりゃ完全に風邪だ。」



    そうか。手より、自分の体温が高いだけか。



    好都合。エレンに近づかないで済む。



    「お、大人しくしてる……」



    「今日は妙に素直ですね」



    ギクッ勘づかれた………?



    「素直なのは、いいことです」



    無邪気に笑うサシャの顔。とても女の子らしい。



    「私、看病する!」



    「無理無理。クリスタちゃんは看病の途中で寝落ちするだろ」



    「で、できるもん!ユミルのバカ!」
  29. 29 : : 2014/12/12(金) 21:57:32
    「大丈夫。クリスタ、無理しないで」



    「看病したい……」



    少し涙目になっている。そんなに私を看病したいのだろうか



    「クリスタの、好きにするといい」



    「だってよ。好きにしろ私は知らん」



    「ありがと、ミカサ!」



    「いえ……ケホッ…ケホッ」



    咳も出てきた。液体を浴びて、そのままにしていたからだろう。



    「ゴホッ、ケホッ……」



    「大丈夫ですか?」



    サシャが背中を優しく擦ってくれた。



    この温もりを感じたのは、いつ以来だろう。
  30. 30 : : 2014/12/14(日) 14:31:26

    「ええ……ありがとう、サシャ…」



    「まぁ……お大事にな」



    そう言うと、ユミルは部屋を出た。



    「ゲホッ……うう……」



    頭も痛いし目眩もする……このまま肺炎になって死ねないかな……。



    考えているうちに眠りについた。



    気がつくと、3日も寝ていたらしい。



    「……大丈夫か」



    私の布団ではなく、医務室のベッドにいた。



    エレンとアルミンがいた。



    二人とも、本当に心配そうな顔をしていた。



    「う……」



    ゆっくり体を起こす。薬品の匂いが鼻をくすぐる。



    「無理して起きないでいいからね」



    「うん……」
  31. 31 : : 2014/12/14(日) 14:39:24
    「教官に聞いたぞ。お前、嫌がらせされてたって……」



    教官が……?独房に入れるって言っていたのに。



    「嫌がらせをうけた所を調査して、何人かの女性兵士を問い詰めたら告白したよ」



    教官は気づいていたのか。



    やはり、教官には敵わない……。ありがたい。



    「俺のせいだったんだな……」



    「別にそんな訳ではない」



    「あいつらに直接聞いたんだぞ!?そんな訳あるだろ」



    「……」



    「エレン、安静にさせてあげて」



    「……悪い」



    「私がエレンの近くにいるだけ。エレンは悪くない」



    どんなに嫌われてもそばにいたい。



    この考えは、何をされても、何年経っても絶対変わらない。



    「私は二人がいないと……強くいられないから」
  32. 32 : : 2014/12/14(日) 14:43:23
    ハッとした表情でエレンとアルミンは顔を合わせる。



    「わかった。」



    先に答えたのはアルミンだった。



    「僕はずっと二人の傍にいる。何があろうと、ね」



    「……」



    エレンが黙っている。

  33. 33 : : 2014/12/14(日) 14:50:57
    「なぁ、」



    やっと口を開いた。



    「何」



    「寝言で、『殺して』って言ってたあれ、何だよ」



    「!」



    「いつから感じていた。」



    正直に答える?それとも、誤魔化すか?



    「正直に答えねぇと……」



    「……出会った時から」



    「!!」



    「父と母を殺されてから、ずっと思っていた」



    目を附せる。どう思っているだろう。



    「そうか。」



    「そんなに長い間、苦しんでいたのか」



    顔を上げると、エレンが涙を流していた。



    「ごめん……っ。そんなに気付いてやれないで」



    何故、あなたが泣くの。



    何も悪いこと、していないでしょう。

  34. 34 : : 2014/12/14(日) 14:55:57

    「エレンは涙脆いなぁ……」



    そう言いつつも、アルミンも涙目だ。



    この時、私は気づいた。



    私のことを思って、涙を流してくれる人がいる。



    その涙は、



    私を大切に思ってくれる証拠だと。





    -end-


  35. 35 : : 2015/01/17(土) 15:47:47
    感動したぁ…

    何でこんなssを書けるの?

    面白すぎる…!
  36. 36 : : 2015/01/23(金) 18:33:37
    教官ひそかに優しい!
    マリアさん、いつも楽しく読まさせてもらってます!!
  37. 37 : : 2015/03/02(月) 16:47:49
    教官カッコいい
  38. 38 : : 2015/03/02(月) 17:14:22
    ハゲかっこいいなおい
  39. 39 : : 2015/04/07(火) 22:53:37
    感動しました!
    なんでこんなに感動するssがかけるんですか?
  40. 40 : : 2015/06/18(木) 17:10:17
    ハゲ好きなってしもーたー
  41. 41 : : 2015/07/22(水) 09:08:06
    感動しましたぁ~(ノД`)・゜・。あと、教官好きになりました(゚∀゚)!
  42. 42 : : 2017/04/09(日) 20:59:22
    私「あのクソ女どもっ!私がボコボコにしてごめんなさい、た、たすけてぇーって必死に助けを求める無残なところを見たかった……」
  43. 43 : : 2017/06/24(土) 12:01:51
    (´つヮ⊂)ウオォォ 感 動 を あ り が と う
  44. 44 : : 2018/05/03(木) 13:00:22
    ユミル訓練兵は拷問しろモブ調査兵。

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著者情報
eremika1

MARIA

@eremika1

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