このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
巨人の錬金術師 第三話「第四研究所の巨人」
- 進撃の巨人
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- 1 : 2014/02/09(日) 15:52:26 :
- 前回はこちらです↓
http://www.ssnote.net/archives/9446
この回からオリジナルな設定がくわわってきます。
後、国家錬金術師の新キャラのアイデアを募集します。登場はもう少し後になる予定ですが皆さんのアイデアが欲しいです。
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- 2 : 2014/02/09(日) 16:00:33 :
- ~前回のあらすじ~
国家錬金術師に任命されたエレンの前に国家錬金術師への復讐を誓う男、スカーが現れる。リヴァイ、ハンジの力も借りてスカーを退けるが、エレン達は東洋人の辛い過去を知る。
その後ハンジから、賢者の石の研究をしていたドクター・マルコーという人物のことをきき、ハンジと共にエレン達3人はマルコーのもとを訪ねる。マルコーから賢者の石の研究資料の有りかを聞くことに成功したが、そこにはまたしても怪しいもの達がいた...
本編投下は一時間後ぐらいです。
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- 3 : 2014/02/09(日) 16:33:16 :
- 進撃の巨人と錬金術がよくマッチしていますo(^-^)o
さすがですね(-^〇^-)(*'‐'*)♪
期待しています(・∀・)ニヤニヤ
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- 4 : 2014/02/09(日) 17:05:15 :
- >>3さん、ありがとうございます!
これから進撃の巨人と錬金術をもっと絡めていきます!
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- 5 : 2014/02/09(日) 17:05:23 :
- ~ウォールシーナ中心部、セントラル区~
エレン「うぉ!ここがセントラルか!」
アルミン「中心部だけあって、賑わってるね!」
ミカサ「巨人の恐怖を知らないだけのことはある。」
ハンジ「まあまあ、中心部まで辛気くさくなったらダメでしょ。」
ナナバ「ハンジ分隊長、お迎えにあがりました。」
ハンジ「お!ナナバ、ゲルガー、ごくろうさん。」
エレン「なぜナナバさん達が?」
ハンジ「私はこれから巨人の研究にいくんだよ。生け捕りにしてた2体の巨人の調査をしなきゃいけないからね。その間、君達、特にエレンの護衛のためにね。」
アルミン「護衛?」
ゲルガー「スカーはまだ捕まってないからな、事態が落ち着くまで俺達が護衛する。」
ミカサ「エレンの護衛は私一人で十分。」ムスッ
ハンジ「でもねぇ君達、国立中央図書館の場所しってんの?」
ミカサ「...アルミン、知ってる?」
アルミン「僕も知らないよ。」
-
- 6 : 2014/02/09(日) 18:27:49 :
- パカラッパカラッ
※捕捉 進撃の巨人の世界なので移動は馬です。
エレン「ハンジ分隊長、自分から提案しておいて結局巨人の研究かよ。」
ナナバ「まあ、分隊長は何だかんだ言って、巨人の研究が一番好きだからね。」
ゲルガー「おい、見えてきたぞ!あれが壁内最大の蔵書量を誇る国立中央図書館だ。」
ナナバ「そしてその西隣に位置する建物が君達の目的である第一分館。ここには様々な研究資料や過去の記録、各種名簿等が収められている...のだけど...」
エレンミカサアルミン「「「...」」」
ナナバ「つい先日不審火によって中の蔵書ごと全焼してしまってね...」
~ウォールシーナ、ストヘス区~
ラスト「どう?グラトニー」
グラトニー「ラストおかえりー。」
ラスト「スカーはあれから現れた?」
グラトニー「ううん、この近くにはいない。あっちは?」
ラスト「巨人の坊やとハンジ分隊長が第一分館に隠されていた資料の存在に気付いちゃってね。先回りして処分してきたわ。」
ラスト「中央に入っちゃえば坊やの見張りも必要無いだろうし、とりあえずこっちの様子を見に戻ってきたんだけど...そう、まだ片付いてないの...」
スッ
ラスト「グラトニー?」
グラトニー「クンクン、におうよ。におうよ。血の臭いをまとった東洋人が近くにいるよ。」
ラスト「グラトニー。」
グラトニー「うん、食べていい?」
ラスト「髪の毛一本残さずね。」
-
- 7 : 2014/02/09(日) 18:28:22 :
- ナナバは男性設定です。
-
- 8 : 2014/02/09(日) 19:29:25 :
- ~地下水道~
コツコツコツ
スカー「!?」
グラトニー「にぃぃぃぃぃぃ」
ダッ
ドドン!
~国立中央図書館本館~
従業員「ティム・マルコーの賢者の石に関する研究資料、やっぱり目録に載ってませんね。本館と分館も新しく入ったものは必ず目録に記しますからね。ここに無いってことは資料が存在しないかあっても先日の火災で焼失したって事でしょう。」
エレン「そんな...」
ミカサ「帰ろう、エレン...」
アルミン「どうも、お世話になりました。」
従業員「大丈夫...?」
モブリット「エレン君じゃないか!」
エレン「あれ、モブリットさんじゃないですか。どうしたんですか?」
モブリット「賢者の石について調査してくれってハンジ分隊長に言われて...」
アルミン「(ハンジ分隊長、たぶんそのこともう忘れてるね...)」
エレン「モブリットさん、ティム・マルコーさんの研究資料とか、分かりますか?」
アルミン「エレン、さすがにそんな都合よくは...」
モブリット「ああ、分かるよ。活版印刷ばかりの書物の中で珍しく手書きで、しかもジャンル外の棚に乱暴に突っ込んであったからよく覚えてるよ。」
エレン「本当に分館にあったんだ...」
ナナバ「モブリット、ハンジ分隊長から調査を頼まれててそんな暇あったの?」
モブリット「すいません!本が大好きで、図書館で文献を調査してたらつい他の本も...」
ミカサ「でも分館にあったということはやはり焼失したということ。」
エレン「あーあ、ここまで来たのにな~。」
モブリット「その研究資料を読みたかったのかい?」
エレン「はい、僕達もハンジ分隊長から賢者の石の調査を頼まれて、というか成り行きでいきなり調査することになって。」
アルミン「でも今となっては知る術無しですね。」
モブリット「僕、中身全部覚えてるよ。」
エレン「...はい?」
モブリット「だから、一度読んだ本の内容は全部覚えてるんだよ。一字一句まちがえずにね。ハンジ分隊長の研究のためだし、時間はかかるけど模写するよ。」
ゲルガー「お前、そんな特技あったのか...」
エレン「ありがとうございます!モブリットさん!」
-
- 9 : 2014/02/09(日) 20:29:11 :
- ~その夜、旧調査兵団本部~
ハンジ「ふう、やっと着いたよ。ソニー、ビーン、今いくからねー。あれ?煙が上がってるなぁ。」
調査兵団員A「ハンジ分隊長、戻られましたか!」
ハンジ「おぉ、お迎えご苦労様。あの煙、バーベキューでもしてるの?」
調査兵団員A「いえ...それが、被験体が、巨人が2体共、殺されました!」
・
・
・
ハンジ「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!ソニー!ビーン!あああああああああ!」
調査兵団員B「ウソだろ、兵士がやったのか?」
調査兵団員C「ああ、犯人はまだ見つかってないって。日没後に2体同時にやられたらしい、見張りが気付いたときには立体機動で遥か遠くだ。」
調査兵団員B「二人以上の計画的作戦ってワケか。見ろよハンジ分隊長、ご乱心だ。」
調査兵団員C「貴重な被験体なのに、一体どこのバカが。」
調査兵団員B「バカじゃなかったら何なんだろうな、見当もつかんよ。」
ペトラ「...」
リヴァイ「いくぞペトラ、後は憲兵団の仕事だ。」
ペトラ「はい。」
エルヴィン「リヴァイ、ペトラ。」
ペトラ「団長!これは一体?」
エルヴィン「君には何が見える?敵は何だと思う?」
ペトラ「はい?」
リヴァイ「...」
エルヴィン「...すまない、変なことを聞いたな。」
-
- 10 : 2014/02/09(日) 21:43:07 :
- ~次の朝、ウォールシーナ、調査兵団宿舎~
コンコン
エレン「んんー、何だよ。」
ナナバ「エレン、もう朝だよ。」
エレン「あ、ナナバさんでしたか!分かりました!」
テクテクテク
ミカサ「エレン、遅い。」
エレン「悪い悪い。」
アルミン「それにしても、ウォールシーナに調査兵団の宿舎があるとは。」
ゲルガー「エルヴィン団長やリヴァイ兵長といった人達が中央に報告にいくとき使ってるとこだ。お前ら新兵が使えるなんて特例なんだからな。」
ナナバ「まぁだからと言って遠慮することはない。存分に使ってくれ。」
トーマ「ナナバ!ゲルガー!居るか!?」
ゲルガー「トーマ?あいつは旧調査兵団本部にいたはずだが。」
ナナバ「トーマ、どうしたんだい?」
トーマ「被験体の2体の巨人が何者かに殺された。」
ナナバ「何だって!」
トーマ「明日、新兵の立体機動装置の検査がトロスト区で行われる。俺はそれをアルレルトとアッカーマンに伝えに来たんだが...」
ミカサ「アッカーマンは私です。アルミン、いやアルレルトは隣の彼です。」
トーマ「そうか。直ちに一緒にトロスト区へ来てくれ。」
ミカサアルミン「「分かりました!」」
エレン「あの、俺は?」
トーマ「君は検査を受ける義務はない。最も、着いてきても構わんが...」
アルミン「エレンはモブリットさんが模写が終わった時のために残ってて。」
エレン「そうだな。」
ミカサ「行ってきます。エレン。」
エレン「おう、いってらっしゃい。」
テクテクテク
-
- 11 : 2014/02/09(日) 22:38:48 :
- モブリット「エレン君!できたよ!」
エレン「え、本当ですか!?」
モブリット「うん、これが...」
ドサッ
モブリット「ティム・マルコー氏の研究書の複写だ。」
ナナバ「本当にやるなんて...」
エレン「すごいですよモブリットさん!」
モブリット「しかし、これ、賢者の石の研究にあるのかい?」
エレン「え?」
モブリット「この本の題名、「今日の献立1000種」だよ。」
エレン「...???」
ナナバ「砂糖大さじ1に水少々を加え...本当に今日の献立1000種だね。」
ゲルガー「どうなってんだよ!」
エレン「アルミンが居ればなにか分かるかも知れないのになぁ。」
モブリット「あれ?そう言えばアルミン君は?」
エレン「さっき、ミカサとトーマさんとトロスト区に行きましたよ。ハンジ分隊長の被験体が殺されて、その事情聴取とかのために。」
モブリット「え?ソニーとビーンが殺された!?」
ナナバ「(名前、あったんだ...)」
エレン「はあ、とにかくアルミンが来るまで待つしかないですね。」
-
- 12 : 2014/02/09(日) 23:39:40 :
- ~次の日、トロスト区~
憲兵A「最後にシャフトを交換したのはいつだ?」
サシャ「6日前の掃討作戦の後です。」
憲兵B「全て登録にある。」
憲兵A「よし次!お前だ。」
クリスタ「41班所属クリスタ・レンズです。」
104期卒業生A「巨人を殺して罰せられることもあるんだな。」
104期卒業生B「確かに、変な話だけど、貴重な被験体だからな。」
104期卒業生A「それで俺ら新兵の中で犯人捜しか、いるわけねぇよ。」
104期卒業生B「ああ、みんな今日まで続いた戦場の処理で憔悴しきってるのに。」
コニー「アルミン、セントラル区にいたんだろ。遠くからわざわざお疲れだな。」
アルミン「どうも。」
コニー「この事件の犯人、巨人が憎くてしょうがなかったんだろうな。」
アルミン「...うん。でもこれじゃあ巨人に手を貸したようなものだよ。}
コニー「俺はバカだからな。分かる気がする。」
アルミン「...」
コニー「もう何も考えられなくなっちまうよ。俺、巨人を見る前は本気で調査兵団になるつもりだったんだぜ、けど、今はもう二度と巨人なんか見たくねぇと思ってる。今日兵団を決めなきゃいけねぇのに。」
コニー「チクショー、あのジャンが調査兵団になるって言ってんのにな。」
アルミン「え!?ジャンが?」
コニー「なぁアニ、お前どう思った?あいつがやるって言ってんだぜ?」
アニ「別にどうも思わないけど?私の意志は変わらないから。」
コニー「そうか、お前憲兵団にするんだよな。」
-
- 13 : 2014/02/09(日) 23:51:00 :
- コニー「なあアニ。俺も憲兵団にした方がいいかな?」
アニ「あんたさぁ、人に死ねって言われたら、死ぬの?」
コニー「何だそりゃ、死なねぇよ。」
アニ「なら自分に従ったらいいんじゃないの。アルミン、あんたはどうなの?」
コニー「お前は調査兵団に入るんだよな?」
アルミン「うん。実はもう入団の手続きは済ませてるんだ。エレンの件で。」
コニー「マジかよ...」
アルミン「アニの問いだけど、僕はそうしなきゃいけない理由ができたら、死ななきゃいけない時もあると思うよ...嫌だけどさ。」
アニ「そう、決めたんだ...」
アルミン「うん。」
アニ「あんた弱いくせに、根性あるからね。」
アルミン「あ、ありがとう。アニってさ、実はけっこう優しいね。」
アニ「は?」
アルミン「だって僕らに調査兵団に入ってほしくないみたいだし、憲兵団に入るのもなにか理由があるんじゃないの?」
アニ「...いいや、私はただ、自分が助かりたいだけだよ。」
・
・
・
ミカサ「アルミン、検査は終わった?」
アルミン「うん。」
ミカサ「ならセントラル区に戻ろう。」
アルミン「...104期から、何人調査兵団に来るかな?」
ミカサ「...さあ。」
アルミン「コニーから聞いたんだけど、ジャンが調査兵団入りを決めたらしい。」
ミカサ「ジャンが?」
アルミン「うん。それでコニー、迷ってたよ。調査兵団に入るべきかどうか。」
ミカサ「...そう。」
アルミン「ダメなのは分かってるんだけどさ、もし賢者の石のこと、みんなに話したら、調査兵団に入ろうとするかな?」
ミカサ「どうだろう。もし賢者の石を手に入れたとしても、調査兵団が危険なことに変わりはない。」
アルミン「うん...そうだね。」
-
- 14 : 2014/02/09(日) 23:54:14 :
- 今日の分は以上です。
104期の出番が中々ありませんが、壁外調査が終わった後少ししたらちょっとずつ出る予定です。104期は終盤けっこう重要になるので104期の活躍を望む方はそれまでのお楽しみと言うことで...
-
- 15 : 2014/02/10(月) 18:48:54 :
- ~次の日~
エレン「アルミン、まだかな~。」
ヒヒーン
ナナバ「これは、馬の鳴き声だね。」
エレン「きっとミカサとアルミンだ!」
タッタッタッタッ
エレン「ミカサ!アルミン!」
ミカサ「エレン!」
アルミン「お待たせエレン。モブリットさんの模写は終わった?」
エレン「ああ、昨日な。でもちょっと問題が...」
アルミン「?」
ゲルガー「研究資料の題名が「今日の献立1000種」だったんだよ。」
ナナバ「中身も見たけど題名通りの内容だったよ。」
ミカサ「騙したなマルコー。いつかしかるべき報いを...」
アルミン「いや、たぶんそれで合ってるよ。」
全員「え?」
アルミン「まずはその...一休みしたいんですが。トロスト区から馬に乗りっぱなしで。」
ナナバ「そうだね。話は宿舎に入ってからしてもらうとしようか。」
-
- 16 : 2014/02/10(月) 19:56:18 :
- ~宿舎~
アルミン「まずは研究資料が料理本であった理由から話すよ。」
エレン「ああ、頼む。」
アルミン「賢者の石の研究を、マルコーさんは悪魔の研究と言っていた。つまり、これは何かしらの理由で危険な研究なんだ。だからその研究内容が他の人に見つかることは防がなければいけないんだ。」
ナナバ「だから、一目で見て賢者の石の研究資料だとは分からないような題名になっているのか。」
アルミン「はい。そして万が一この資料に辿り着かれた時のためにこの資料にも細工が施されている。研究内容の暗号化だ。」
ミカサ「暗号化...」
アルミン「一般人にはただの料理研究書に見えても、その中身は本人にしか分からない錬金術書ってわけだよ。」
ゲルガー「おいおい、本人にしか分からないって、そんなのどうやって解読すんだよ。」
アルミン「暗号解読の経験はあまりありませんが、知識とひらめきと、後はひたすら根気の作業になると思います。」
エレン「気が遠くなってきた...」
ミカサ「でもこの研究資料の中身が分かれば巨人との戦いが有利になるはず。」
アルミン「ウォールマリア奪還も近付いてくるよ。」
エレン「そうだな。よし!さくさく解読して真実とやらを拝ませてもらおう!」
ミカサアルミン「おー!」
・
・
・
~24時間経過...~
グテーン
エレン「なんなんだよこのくそ難しい暗号は...」
ミカサ「アルミン、何か分かった?」
アルミン「全く。」
エレン「アルミンでも分かんないなんて、もうマルコーさんに直接聞いた方がいいんじゃ...」
アルミン「いや、これはこれしきのものが解けないものに賢者の石の真実を知る資格無しというマルコーさんの挑戦とみた。なんとしても僕達だけで解こう。」
エレン「確かにアルミンの言う通りかもな。でもやっぱりわかんねー。」
-
- 17 : 2014/02/10(月) 21:04:44 :
- ~国立中央図書館~
モブリット「(ここはたくさん本があって、まさに天国だな~。ん?あれは...)」
モブリット「エルヴィン団長!」
エルヴィン「お、モブリットじゃないか。」
モブリット「団長はどのような用でセントラル区に?」
エルヴィン「憲兵団に報告があってな。」
モブリット「被験体が殺された事についてですか?」
エルヴィン「...あ、ああ。その通りだ。」
モブリット「それにしても、宿舎にはいらっしゃらなかったですよね?」
エルヴィン「ナイルが話したい事があるからと泊めてくれているんだ。」
モブリット「ナイルって、憲兵団師団長のナイル・ドーク殿ですか?」
エルヴィン「そうだ。」
モブリット「お二人は、仲がよろしいのですか?」
エルヴィン「仲が良いかは分からないが彼とは同期でね。モブリット、君はなぜここに?」
モブリット「ハンジ分隊長からの頼まれ事で...」
エルヴィン「賢者の石の事か。頑張るのは良いが、深くまで首を突っ込んで危険な目に会わないように気を付けてくれよ。」
モブリット「はっ!」
-
- 18 : 2014/02/10(月) 22:17:47 :
- ~さらに2日が経過...~
ゴーン ゴーン
ナナバ「今日で3日、収穫はまだ無しのようだね。閉館時間だし、三人を呼び戻しにいこうか。」
ゲルガー「そうだな。」
テクテクテク
ゲルガー「あ、モブリットじゃねーか。また図書館に来てるのか。」
モブリット「はい、一回読み出すと止まらなくて...お二人はどのような御用で?」
ナナバ「閉館時間だからエレン達を呼び戻しにね。」
モブリット「僕もご一緒させていただけませんか?賢者の石について何か分かったなら聞きたいですし。」
ナナバ「うん、良いよ。」
テクテクテク
・
・
・
コンコン
ナナバ「三人とも、閉館の時間だよ。」
エレン「ふっ...ざけんな!!!」
ガチャ
ゲルガー「おいエレン!どうした!?」
モブリット「喧嘩かい?だったら落ち着いて...」
ミカサ「違う...」
ナナバ「なら暗号が解けなくてイラついたとか?」
アルミン「解けたんですよ。」
アルミン「暗号、解いてしまったんです。」
モブリット「本当かい?良かったじゃないか!」
エレン「良いことあるか畜生!!!」
モブリット「!?」
エレン「あ...すいません...悪魔の研究とはよく言ったもんですよ、マルコーさんは。」
ナナバ「一体何が?」
アルミン「賢者の石の材料は、生きた人間です。」
-
- 19 : 2014/02/10(月) 23:29:59 :
- エレン「確かにこれは知らない方が幸せだったかもしれませんね。」
ミカサ「この資料が正しければ賢者の石の材料は生きた人間、しかも石一個につき複数の犠牲が必要。」
ナナバ「そんな非人道的な事が兵団内で行われているなんて、許せる事じゃないよ。」
エレン「ナナバさん、とりあえずこの事は、あんまり他言しないでくれませんか?」
ナナバ「でもねぇ。」
エレン「お願いします。ハンジ分隊長には後で言うんでそれまでは...」
ナナバ「...分かったよ。」
~ストヘス区~
憲兵C「うわ...ガス爆発か?」
憲兵D「分からんなテロかもしれん...ん?なんだあれ。」
・
・
・
ナイル「このジャケット、どう思う?」
憲兵E「スカーが着ていたものに間違いないと思います。」
ナイル「死体は出たか?」
憲兵F「捜索はしてますが、あのガレキの下を全部確認するとなるとかなり時間がかかります。」
憲兵E「どのみちこの出血量では無事ではないでしょう。」
ナイル「そうだな...しかし、奴の死亡を確認するまで油断はできん。総員、ガレキの撤去に勤しめ。」
憲兵F「そういうわけだ、お前ら、ガレキの撤去は頼んだ。」
マルロ「分かりました。」
テクテクテク
ヒッチ「は~。想像以上に腐ってるね、この組織。部下に仕事全部押し付けて上官は酒飲んでばかり。」
アニ「...」
マルロ「しかし、気になることもある。」
ヒッチ「は?何が?」
マルロ「憲兵団のトップとは誰なんだ?」
ヒッチ「そりゃナイル師団長でしょ。」
マルロ「いや、前に彼と対等以上の立場で話している者を見たことがあるんだ。」
ヒッチ「それだけ腐ってるってことでしょ。」
マルロ「それならば憲兵団は何も機能しないだろう。まがりなりにも組織として成り立っている以上トップがいるはずだ。」
アニ「もしかしたら、私達の知らない本当のトップが居るのかもね。」
ヒッチ「...あんた、しゃべることあるんだ。」
マルロ「(俺達の知らない、本当のトップか...)」
-
- 20 : 2014/02/10(月) 23:31:37 :
- 今日はここまでです。
明日には第四研究所に潜入すると思います。
-
- 21 : 2014/02/11(火) 10:55:54 :
- ラスト「...逃げられちゃったわね。」
グラトニー「食べそこねた。」
ラスト「はいはい、また今度ね。ま、あれだけやっとけばスカーもしばらく動けないでしょ。私はまたセントラル区に戻るわ、お父様に報告しておかなくちゃね。」
~次の日~
ナナバ「エレン達、あれから宿舎にこもりっぱなしだね。」
ゲルガー「まあ無理もないだろ。」
モブリット「賢者の石の材料は人間...か。ん?」
ハンジ「やっほー!みんな、元気してた?」
ナナバ「ハンジ分隊長!」
ハンジ「マルコーさんの資料、何か分かった?」
モブリット「それが...とにかくついてきてください。」
テクテクテク
モブリット「分隊長、ソニーとビーンの事、残念でしたね。」
ハンジ「あぁ。でも...立ち止まってはいられないからね。」
ゲルガー「この部屋です。」
ガチャ
ハンジ「お!三人とも居る!エレン!ミカサ!アルミン!おっひさー。」
エレン「ハンジさん。」
ハンジ「マルコーさんの資料の事、聞きたいんだけど...」
ミカサ「...」
アルミン「...分かりました。実は...」
-
- 22 : 2014/02/11(火) 10:57:54 :
- 今見返したらエレン達が図書館に移る場面が抜けてました。
すいません
-
- 23 : 2014/02/11(火) 12:15:24 :
- ・
・
・
ハンジ「なるほど、賢者の石にそんな恐るべき秘密が隠されていたなんてね。しかもその研究が兵団内で行われていたとすれば、黙って見過ごせることじゃない。」
アルミン「せっかく近付けたと思ったのに、また離れてしまいましたね。」
ハンジ「ああ、真実は時として残酷だ。」
アルミン「...真実?」
エレン「どうしたんだ、アルミン。」
アルミン「ハンジ分隊長、マルコーさんの言葉、覚えてますか?」
ハンジ「言葉...!「真実の奥の更なる真実」...そうか、まだ何かあるのか。何か...」
・
・
・
ピラッ
ハンジはセントラル区の地図を広げた。
ハンジ「極秘とされているが、兵団内には錬金術研究所が3つある。表向きはただの研究所としてね。その内マルコーさんが所属していたのは第三研究所。」
ナナバ「ここが一番怪しいですね。」
ハンジ「でも、ここには私もいたことあるけど、大した研究はしてなかったよ。」
アルミン「あの、これは何の建物ですか?」
ナナバ「以前は第四研究所と呼ばれていた建物だけど、今は使われてないただの廃屋だよ。崩壊の危険性があるらしくて立ち入り禁止になってるね。」
アルミン「...ここになにかあります。」
-
- 24 : 2014/02/11(火) 13:05:12 :
- ゲルガー「一体何の確証があって?」
アルミン「となりに刑務所があるんです。」
ミカサ「...それで?」
アルミン「賢者の石を作るために生きた人間が材料として必要ってことは、材料調達の場が要るって事だよ。」
ハンジ「なるほどね。たしか死刑囚の遺体は処刑後も遺族に返されない。表向きは刑務所内の絞首台で死んだ事にしておいて、生きたままこっそり刑務所に移動させ、そこで賢者の石の実験に使う...こんなところかな?」
アルミン「はい。そうなると、刑務所に一番近い施設が怪しいと考えられます。」
エレン「囚人が材料...」
モブリット「刑務所がらみってことはやっぱり政府も一枚かんでるってことかな。」
アルミン「一枚かんでるのが刑務所の所長レベルか政府レベルかはわかりませんが。」
ナナバ「何だかとんでもないことに首を突っ込んでしまったようだね。エレンが他言するなって言ったのはそう言うことだったわけだ。」
エレン「はい。」
ミカサ「この研究機関の責任者は?」
ハンジ「名目上は豪腕の錬金術師、バスク・グラン副師団長ってことになってるよ。」
アルミン「そのグランさんにカマをかけてみますか?」
ハンジ「いや、無駄だ。先日スカーに殺害されている。」
ミカサ「スカー...」
エレン「(ミカサ、やっぱりまだスカーのこと気にしてんのか。)」
ハンジ「でもこの件から手を引くわけにはいかない、第四研究所に忍び込んでみよう。」
ゲルガー「え?ダメですよ。調査兵団分隊長ともあろう方がもしそんなことで捕まったりしたら大問題です。」
モブリット「せめて団長の許可を取ってからにしてくださいよ。」
ハンジ「エルヴィンの許可って、わざわざ旧調査兵団本部に行くのは面倒だからいやだよ。」
モブリット「エルヴィン団長なら今セントラル区にいますよ。」
ハンジ「え...いつから?」
モブリット「分かりませんが、3日前に図書館で見ました。」
ハンジ「!?...分かった...モブリット、エルヴィンを呼んできてくれないか。」
モブリット「こちらから出向けばよろしいのでは?」
ハンジ「宿舎の方が話しやすいから。」
モブリット「分かりました。では」
テクテクテク
-
- 25 : 2014/02/11(火) 14:34:09 :
- アルミン「ハンジ分隊長、どうしたんですか?」
ハンジ「...私が君達からマルコーさんの資料の中身を聞くために、旧調査兵団本部を出たのは昨日なんだけど、その時エルヴィンに見送りをされているんだ。」
エレン「え...」
ナナバ「モブリットがエルヴィン団長を見た後に、団長が旧調査兵団本部に戻ったのでは?」
ハンジ「いや、エルヴィンはずっと旧調査兵団本部にいた。少なくてもセントラル区に行ってる暇はなかったはずだ。」
ゲルガー「ちょっと待ってくださいよ。なら団長が二人居るってことですか?」
ハンジ「...分からない。とりあえずこの件は置いておこう。まずは第四研究所の調査が先だ。」
・
・
・
コンコン
モブリット「エルヴィン団長をお呼びしましたよ。」
ハンジ「!...ご苦労様。入って。」
ガチャ
エルヴィン「賢者の石の研究、ご苦労、ハンジ。」
ハンジ「どうも。それで、一つ許可してほしいことがあるんだけど。」
エルヴィン「何だね?」
ハンジ「第四研究所の調査をしたいんだ。私達で。」
エルヴィン「...ダメだ。勝手な真似は許さん。」
エレン「そんな、賢者の石について何か分かるかも知れないんですよ!」
ハンジ「エルヴィンらしくないねぇ。せっかく求めていたものに近づいたって言うのにそれを調査させないなんてさ。」
エルヴィン「...そうだな、らしくなかった。良かろう。調査を許可する。」
エレン「やった。」
エルヴィン「ただし、ハンジ、お前は壁外調査に向けた仕事がある。だから君以外の者で調査すること、これが条件だ。」
ハンジ「分かった。壁外調査が優先だからね。でもその仕事、セントラル区で出来ないかな?」
エルヴィン「出来ないこともないが、なぜだ?」
ハンジ「調査が終わったらその報告を聞きたいからさ。」
エルヴィン「良いだろう。では私は仕事があるので失礼する。」
テクテクテク
-
- 26 : 2014/02/11(火) 15:56:16 :
- エルヴィン「くそ、あの巨人のガキ共が第四研究所の存在に気付いちまった。」
ラスト「エンヴィー、素が出てるわよ。」
エルヴィン「あ。」
パキン
バチバチバチバチ
エルヴィンの姿が長髪の少年の姿に変わっていく。
エンヴィー「はぁ、エルヴィンのふりするのもいい加減飽きてきたよ。それにしてもラスト、いつからセントラル区に?」
ラスト「今日来たのよ。お父様に途中経過を報告にね。」
エンヴィー「ふぅん。んでどうする?第四研究所のこと。」
ラスト「そうね、放っておく訳にはいかないけど...とりあえずは第四研究所の守護者達に任せてみましょう。」
エンヴィー「ま、そうすっか。裏でコソコソ動くのも面倒だしね。でも巨人のガキ、あの守護者を見たら驚くだろうね。」
ラスト「ええ、まさか自分の同族に会えるとは思わないだろうからね。」
~その夜~
ナナバ「あそこに見えるのが第四研究所。」
エレン「使ってない建物に門番...怪しいですね。」
ミカサ「どのように入る?」
ゲルガー「ハンジ分隊長から裏道を聞いてある。」
アルミン「ハンジ分隊長、ここのことに詳しいんですか?」
ゲルガー「研究者の間で第四研究所のことは話題になっていたらしくてな、裏道のことは噂で聞いたらしい。」
ナナバ「よし、じゃあ...行こう!」
全員「オー!」
-
- 27 : 2014/02/11(火) 15:57:31 :
- 突入メンバー
『エレン、ミカサ、アルミン、ナナバ、ゲルガー』
モブリットはハンジ分隊長とお留守番です。
-
- 28 : 2014/02/11(火) 17:07:23 :
- スタスタスタスタ
アルミン「中はけっこう広いね。」
ナナバ「時間もないし二手に別れよう。私とエレンで次の曲がり角を左にいくから、ゲルガー、ミカサ、アルミンは右をお願い。」
ゲルガー「分かった。」
エレン「了解です。」
ミカサ「私はエレンと一緒が良い。」
ゲルガー「お前とエレンが一緒になったら戦力も頭脳も偏る。我慢しろ。」
エレン「ミカサ、ナナバさんの言う通りにしろよ。」
ミカサ「分かった。」シュン
・
・
・
~エレンサイド~
エレン「たいまつに火がついてますね。」
ナナバ「現在使われていないって言ったけど、どうやら嘘のようだね。となると...」
エレン「ビンゴですね。」
~ミカササイド~
アルミン「人がいた痕跡がある。ますます怪しくなってきましたね。」
ゲルガー「ああ、こっからは油断できねぇぞ。」
ミカサ「(エレンと離れた、寂しい。)」
アルミン「ここは吹き抜けになってますね。」
コン
アルミン「?」
ミカサ「...!アルミン、危ない。」
バッ
アルミン「うわっ!」
ミカサはアルミンを突き飛ばしブレードを抜いた。
キィィィィン!
ゲルガー「な、誰だ?」
ミカサ達を襲ったのは銀髪で長髪の男だった。
バリー「良い動きだぁ。そうでなくっちゃやりがいがねぇ。誰だと聞かれたからとりあえず答えてやるよ、俺の名は、バリー・チョッパーだぁ!」
-
- 29 : 2014/02/11(火) 18:16:52 :
- ~エレンサイド~
エレン「こ、これは...」
エレンとナナバは研究所内の大広間にいた。その大広間の床には錬成陣と思われるものが書かれていた。
錬成陣の形は円の中に正方形が内接し、その正方形の中に円が内接、さらにその円に正方形が内接していた。円の中心には正方形の書かれた台座があった。
エレン「ひょっとして、賢者の石を錬成するための...」
スライサー「その通り、どこの誰かは知らないが、石について深く知っているようだね。」
その声の主は茶髪の男だった。
スライサー「私はここの守護を任せれている者、スライサーだ。ここに入り込んだ部外者は全て排除するように命じられている。悪く思わないでくれよ。」
ナナバ「エレン、下がって。」
エレン「俺も戦います。」
ナナバ「君は調査兵団の切り札なんだ。こんなところで戦わせられない。」
スライサー「ほう、君達、兵士か。」
ナナバ「そうさ。」
シャキン
ナナバがブレードを抜き、構えた。
スライサー「どれどれ、お手並み拝見としよう。」
ダッ
ナナバ「(速い!)」
ブンッ
スライサーは剣をナナバへ向かって振り抜いたが、ナナバはそれを避けた。
スライサーは攻撃を続ける。
スライサー「むん!」
キィィィィン!
ナナバはスライサーの剣を両方のブレードで受け止めた。
ナナバ「君、強いね。」
スライサー「それはどうも!」
キン キン キィィィン!
スライサー「さすがは兵士と言ったところか、だが...はぁぁぁ!」
ガキィィィン!!!
ナナバ「くっ!」
ズザァァァ
スライサーの力を込めた剣撃を受け止め、ナナバは後ろへ弾き飛ばされた。
スライサー「私の敵ではない!」
キィィン!!!
スライサー「(何!?)」
ナナバはスライサーの剣撃を片方のブレードだけで受け止めた。
ナナバ「私には剣が2本あるということを忘れるな!」
ナナバはもう片方のブレードでスライサーに斬りかかった。
ズバッ!
スライサー「ぐぅっ!」
ポタッポタッ
-
- 30 : 2014/02/11(火) 18:19:13 :
- バトルシーンは難しいですね。伝わってる自信がないです。
捕捉ですが、スライサーとバリーは名前以外オリジナルです。(セリフは近いですが。)見た目のイメージとしてはスライサーはブリーチの藍染、バリーはリボーンのスクアーロです。
-
- 31 : 2014/02/11(火) 19:12:35 :
- スライサー「私の剣を片手で受け止めるとは...こうなったら全力を出させてもらおう。」
ナナバ「全力?」
エレン「負け惜しみか?」
スライサー「そうではない、まあ、これを見たまえ。」
スライサーは左の掌をエレン達に見せた。その掌には錬成陣が刻まれていた。
ナナバ「錬金術師!?」
スライサー「外れてはいないがまだ足りないな。君達、私の真の姿を見て腰を抜かさないように気を付けるんだね。」
エレン「真の姿だと!?」
スライサー「ふっ、いくぞ!」
パンッ
スライサーは錬成陣を自らの胸に押し当てた。
バリバリバリバリ
エレン「(あの錬成方法は...まさか...うっ)」
スライサーから強烈な光が発せられ、エレン達は思わず目を閉じた。
-
- 32 : 2014/02/11(火) 20:41:36 :
- ~ミカササイド~
ミカサ達は、ミカサとゲルガーの二人がバリー・チョッパーと戦っていた。
キン キン
ゲルガー「おらよ!」
キィィィィン!
バリー「うおっ。」
ゲルガーの力のこもった剣撃にバリーはよろめく。
ゲルガー「今だミカサ!」
ミカサ「はぁぁ!」
ズシャァァァ!
バリー「いてぇな、うぉぉぉい!」
ミカサ「あなたでは私達二人には勝てない、ので、降参すべき。」
バリー「はぁ?この程度で調子に乗るなよぉ!」
ゲルガー「負け惜しみにしか聞こえねぇよ。」
バリー「ちっ、あれをやるか。」
バッ
バリーは左手を前に出した。
ミカサ「あれは、錬成陣!」
ポンッ
バリーはスライサーと同じく錬成陣を自らの胸に押し当てた。
バリバリバリバリ
-
- 33 : 2014/02/11(火) 22:12:28 :
- ~エレンサイド~
スライサーから発せられていた光が消えた。
エレン「...あ、あれは!」
ナナバ「嘘だろ...」
エレン達の前には3メートル程の大きさの全裸の男が立っていた。
エレン「巨人化...」
スライサー「その通りだ。よく知っているね。」
エレンナナバ「「!?」」
エレン「巨人が...しゃべっただと?」
ナナバ「一体お前は何者だ?」
スライサー「元連続殺人犯で、死刑免除の変わりに巨人化実験のモルモットとなった男...と言っておこう。」
ナナバ「やはり囚人を使っていたのか。」
スライサー「さて、まずは準備としよう。」
ガブッ
巨人化したスライサーは自らの右手の指を噛みきり、その血で床に何かを書き始めた。
エレン「錬成陣か!?」
ポンッ
バチバチバチバチ
床のコンクリートがスライサーの体を包み込み始めた。そして、鎧のような形となった。
スライサー「武器もほしいな。」
スライサーはもう一つ錬成陣を書き、手を置いた。すると床から3メートルの巨体に合う程の大きさの槍が生み出された。
ナナバ「錬金術を使い、鎧を着た巨人なんて聞いたことがないよ。」
スライサー「だがここにいる。それは事実だ。」
ナナバ「(指の傷がもう治ってる。再生能力はあるってことか。)弱点はうなじで合ってるのかな?」
スライサー「隠したところでうなじを狙うだろうから嘘はつかないでおこう。正解だ。」
ナナバ「エレンは下がってて。」
エレン「相手は巨人化したんです。俺も戦います!」
ナナバ「いくらしゃべろうと錬金術を使おうと巨人は巨人。私一人で殺れる。」
スライサー「ほう、大した自信だな。」
ナナバ「巨人退治が生業なもんでね。」
スッ
ナナバはブレードを構えた。
ナナバ「行くよ!」
ダッ!
-
- 34 : 2014/02/11(火) 23:43:46 :
- キン キン
ナナバ「(一撃一撃の重さがさっきとは比べものにならないほど重い。片手で受け止めるのは無理か。)」
キン キン
ナナバ「(なら、後ろに回り込む。)」
キィィィィン!
ダッ
ナナバはスライサーから距離を取った。
スライサー「さっきまでの威勢はどこへいったのかな?」
ナナバ「巨人は巨人なりに狩らせてもらうよ。」
パシュッ
ギュイーン
スライサー「!?」
エレン「立体機動だ!」
パシュッ
ナナバはスライサーの足元のすぐ横にアンカーを刺した。
ギュイーン!
ナナバ「はぁぁぁ!」
ガキィィィィン!
スライサー「ぐっ、(スピードが乗ってる分重い。)」グラッ
ナナバ「隙あり!」
スライサー「させん!」
キィン!
ナナバ「(反応が速いね。)」
キン キン キン
キィィィン!
ナナバ「く...」
ナナバはスライサーの重い一撃を受け、一瞬動きを止めてしまった。
スッ
スライサー「もらった!」
スライサーは目一杯振り上げた槍をナナバ目掛けて降り下ろしてきた。ナナバは両方のブレードを重ねてこれを防御した。
バキィィィン!!!
ズシャァァァ!
スライサーの渾身の一撃はナナバの2本のブレードを折り、ナナバの体を切り裂いた。
ナナバ「うぁぁ!(そんな、一気に2本ともブレードを折るなんて...)」
スライサー「3メートルの人間が降り下ろす槍の一撃の重さを甘くみたな。」
ナナバ「ぐぅっ」
スライサー「もう一発だ!」
バキッ
スライサーは槍でナナバを薙ぎ払った。
バンッ
その一撃に弾き飛ばされたナナバは壁に叩きつけられ、気を失ってしまった。
スライサー「ふっ、後は小僧、貴様ひとり!?」
エレン「巨人の鉄槌(ハンマー デア タイタン)!」
バゴォォォォォン!
-
- 35 : 2014/02/11(火) 23:44:40 :
- 今日はここまでです。
-
- 36 : 2014/02/12(水) 19:26:03 :
- ~ミカササイド~
ミカサとゲルガーが交戦しているバリーもまた、3メートル程の大きさの巨人となっていた。錬金術で作った鎧に身を包み、手には棍棒を持っていた。
バリー「おらよぉ!」
バリーはゲルガーに襲い掛かった。
ブンッ
ダッ
ゲルガー「あぶねぇ。」
アルミン「(3メートルの巨体から繰り出される棍棒の攻撃、あの二人でも当たったら相当まずい。)」
ダッ
ミカサがバリーとの距離を一気に詰める。
バリー「はぁぁ!」
バリーは棍棒を振り回した。
ブンッ
ミカサはバリーの攻撃を避けつつ滑り込んだ。そしてバリーの背後をついた。
ミカサ「うなじ、もらった。」
ブンッ
ギィィィン!
バリーはその攻撃を棍棒でガードした。
バリー「俺はうなじの弱点を把握してるんだ。そう簡単にやらせると思うか?」
バリー「ふんっ!」
バリーはミカサへと思い切り棍棒を振り回した。だが、ミカサはそれを避けた。
ミカサ「ならばこう。」
ズバッ!
ミカサはバリーの足を斬り落とした。
バリー「ぐぁ!」
バリーは体勢を崩し膝をついた。
ゲルガー「今度こそもらった!」
ミカサ「これで終わり!」
ゲルガーとミカサは一斉にバリーのうなじへと斬りかかった。
バリー「やらせるかよぉ!」
バリーは上半身を無理やり後ろへ向ける。そして、ゲルガーとミカサを薙ぎ払った。
ガキィィィ!!!
ゲルガー「ぐぁ!」
ミカサ「うっ!」
バタンッ
アルミン「そんな!二人同時に薙ぎ払うなんて。」
バリー「巨人の力をなめるなよ。」
ゲルガー「まだまだこれからだ。ミカサ、次は奴の目を...ミカサ!?」
ミカサは意識を失っていた。
アルミン「ミカサ!...ゲルガーさん、僕も戦います!」
ゲルガー「ダメだ!お前はもしもの時、ここから逃げてここのことを報告する義務がある!」
アルミン「でも!」
ゲルガー「いいから従え!(とはいっても、二人でもキツいってのに俺一人で殺れるか?いや、殺るしかねぇ。)」
-
- 37 : 2014/02/12(水) 21:02:24 :
- ~エレンサイド~
エレン「やったか...ナナバさんの怪我を早く治さないと。っ!」
ズボッ
エレンは巨人の右腕から、自分の腕を引っこ抜いた。巨人の右腕は煙を出して消え始めた。
エレン「ミカサ達は無事かな。」
テクテク
スライサー「やれやれ、どこへ行く?」
エレン「!?」
スライサー「まさかこの程度の攻撃で私を倒したとでも?」
スライサーは全身ボロボロになりながらも立っていた。しかも、傷は煙を出しながらみるみる治っている。
エレン「くそ...」
スライサー「小僧、不意討ちとは中々やるではないか。しかし、私は巨人だ。こんな攻撃では倒せんよ。それより、貴様、何故巨人化できる。」
エレン「...」
スライサー「貴様の巨人化、今は右腕だけだったが大きさは15メートル級の巨人のものであった。完全な巨人化ができる人間は初めて見たよ。」
エレン「何で巨人化できるかは知らねぇよ。それより、完全なってどういうことだ?まるでお前らが不完全みたいな言い方だな。」
スライサー「その通りだ。」
エレン「言葉が話せて錬金術が使える。俺の巨人化に比べたらよっぽど成功していると思うがな。」
スライサー「ふっ、まあ、人間相手の戦闘ではそう感じるかもしれんが、3メートル級では巨人とは言い切れない。巨人化実験を行った奴らが求めていたのは知性を持ち、大きさは10メートルを越える、君のような巨人化だよ。」
エレン「巨人化実験ってのは一体どんなものだ?何の目的で行われている?」
-
- 38 : 2014/02/12(水) 22:06:36 :
- スライサー「目的は私でもわからない。だが、これだけは言っておこう。巨人化実験は悪魔の研究だ。」
エレン「悪魔の研究なら賢者の石で十分なのに、またかよ。」
スライサー「賢者の石の秘密は知っているようだな。あれには及ばんが、巨人化実験も地獄のようなものだった。」
スライサー「巨人化実験、成功すれば巨人の力に人間の知性を備えるという強力な力を手に入れることができるが、成功率は0パーセント、成功例の無い実験だった。」
エレン「成功例がないだと。」
スライサー「まあ、基本的には死刑囚がモルモットであったから、実験失敗で死んでも何も問題にはならなかったがな。だが失敗例にも色々あった。」
スライサー「単に失敗して命を落とすもの、大きさは十分だが理性を失ったもの、そして、私のようにサイズが小さめである代わりに理性を保ったものとな。私の例はごく少数、この中では一番運の良い結果であると言える。これが、巨人化実験だ。」
エレン「...確かに、地獄みてぇだな。でもよ、お前らは所詮は死刑囚だったんだろ。なら、死んでも文句は言えねぇな?」
スライサー「なるほど、この話を聞いても同情の念はなしか、良い心構えだ。」
エレン「当たり前だ!行くぞ!巨人の鉄槌(ハンマー デア タイタン)!」
バゴォォォォン!
エレン「(避けられた!?)」
スライサー「確かに15メートル級の巨人の右腕によるパンチは中々の威力だ。だが肝心のパンチを放つ者が人間では威力は巨人のパンチにはほど遠いものとなる。」
エレン「うるせぇ!もう一回だ!」
スライサー「そして」
ダッ
スライサーはエレンの攻撃を避け、懐に迫ってきた。
エレン「(まずい!防御が間に合わない!)」
シュッ
ザクザクザクッ!
エレンをすさまじい攻撃が襲った。
エレン「ぁ...」
バタンッ
スライサー「攻撃時に隙がありすぎる、これが最大の弱点だ。」
-
- 39 : 2014/02/12(水) 23:00:26 :
- エレン「ぅ...」
スライサー「全身巨人化しろ。そうしなければ貴様は勝てんぞ。」
エレン「全身の...巨人化...は...禁止されてんだよ。それに...こんなところで巨人化...したら...建物が壊れて...ナナバさんやみんなが...」
スライサー「先程良い心構えだと言ったが、やはり甘いな。そしてその甘さ故に貴様は命を落とすことになる。」
テクテクテク
スライサー「とどめをささせてもらおう。」
スライサーがエレンに近付く。
エレン「(今度こそ俺、死ぬのか?こんなところで...やっぱり全身巨人化するか?いやダメだ。くそ...腕や足の一本だけで良いんだ。ただ、高さがあれば...待てよ、高さ...何だよ...)」
エレン「簡単な事じゃねえか。」
スライサー「全身巨人化する気になったかな?」
エレン「ちげぇよ。そんなことしなくても、お前を倒すのなんて簡単だって言ってるんだよ!」
スライサー「何をするつもりか知らんが...これで終わりだ。」
スライサーはエレンに向け槍を放つ。
エレン「うぉぉぉ!」
パシュッ
ギュイィィィン!
スライサー「!?」
エレンは立体機動で上昇し、攻撃を避けた。
スライサー「空中から勝負を賭けるか?」
エレン「おいスライサー、本当の巨人の一撃を見せてやるよ。」
パンッ
エレンは左手の平を右足に押し当てた。
バチバチバチバチ
エレンの足が巨大化していく。
エレン「いくらお前と言えどもこの高さからこの足を食らったらまずいだろ?」
スライサー「しまった!」
エレン「これでも食らえ!」
エレン「巨人の斧(アックス フォン タイタン)!!!」
エレン「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
ドゴオオォォォォォォン!
-
- 40 : 2014/02/12(水) 23:01:36 :
- 今日はここまでです。
-
- 41 : 2014/02/13(木) 18:45:12 :
- エレン「はぁはぁはぁ...今度こそ倒したな。」
スライサーの体からは煙が上がっていた。
エレン「ナナバさんを治療できる場所に連れていかねぇと。でも、俺もダメージを受けすぎちまっ...!?傷が...治ってる!?」
エレン「(これも巨人の力なのか?...今はなんだって良いか。)」
ラスト「スライサーを殺るなんてなかなかすごいじゃない。」
エンヴィー「でもどうしたもんかねこの状況。」
エレン「誰だ!?」
エンヴィー「誰だ、か、ここの責任者かな。あーそうそう、挨拶がまだだったね。初めまして巨人のガキんちょ君。ここに辿り着くとは流石だね。ほめてあげるよ。」
エンヴィー「でもまずいもの見られちゃったからなぁ...やっぱりあんた、殺しとこうか?」
エレン「...この!」
ブンッ
エレンはエンヴィーに蹴りを放つが避けられた。
エンヴィー「おお!?ヤル気満々だね、このガキんちょ君。やだなぁ、ケンカは嫌いなんだよね。」
エレン「ガキんちょうるせぇんだよ!てめぇが売ったケンカだろうが!!買ってやるからありがたく」
ドスッ
エレンの脇腹にエンヴィーは蹴りを入れた。
エレン「が...」
ラスト「一刻も早く黙らせたいし、やっぱりあなたには一回死んでもらいましょう。」
エレン「死んでたまるかよ!お前らを倒して、俺はこの場所から出る!」
ラスト「それは無理ね。だって」
プスッ
エレン「!?」
ラストが伸ばした爪がエレンの脳天を貫いた。
ラスト「ここであなたは死ぬもの。」
バタンッ
-
- 42 : 2014/02/13(木) 20:42:56 :
- ラスト「さて、もうここで石を造る必要も無いし、爆破して証拠隠滅してしまいましょうか。」
エンヴィー「でも本当にこの子、拘束とかしなくても大丈夫かな。」
ラスト「ここを嗅ぎ付けられたのは計算外だったけど、石の製造法を知っただけじゃなにできないわよ。計画はもう最終段階に入っているのだから...」
~ミカササイド~
ゲルガー「ぐあっ!」
バリー「おいおいどうしたぁ?もう終わりかぁ。」
ゲルガー「ア...アルミン...逃げ...ろ...」
アルミン「そんな...」
バリー「そんな辛い選択しなくていいんだぜ、逃げようが逃げまいが、どうせ俺が殺しちまうんだからなぁ!」
ゲルガー「逃げるんだ...逃げてこの場所のことを...」
バリー「やかましいぞぉ!死ね!」
バリーは動けないゲルガーに棍棒を降り下ろした。
バキッ
バリー「ゴハッ!」
何者かがバリーを蹴り飛ばした。
アルミン「ミカサ!」
ミカサ「さっきまで意識が飛んでいた、すまない。ので、そのお詫びに...」
ミカサ「こいつを一瞬で倒す。」
-
- 43 : 2014/02/13(木) 21:42:50 :
- バリー「イテテテ、一瞬で倒すだぁ?さっきまでのびてたお前がかぁ?」
ミカサ「えぇ。」
ダッ
ミカサはバリーに正面から向かっていく。
バリー「ばか正直に突っ込んできやがったなぁ!」
ミカサはバリーに近付きながらも防御の体勢をとっていた。
バリー「巨人化した俺の攻撃を防御することはできねぇぞぉ!くたばれ!」
ブンッ
ガキィィ!
バリーの攻撃はミカサに直撃したかに見えた。だがミカサは吹き飛ばなかった。
バリー「まさか!俺の一撃を受け流したってぇのか!」
ミカサ「ふんっ!」
ズシャァァァ
ミカサはバリーの両目を斬り裂いた。
バリー「目がぁぁ!」
ミカサはその勢いでバリーの後ろへ回り込む。そしてうなじを防御させる暇も与えずうなじへと斬りかかった。
スパッ!
バリー「うぁっ...」
バタン
ミカサ「ふぅ。」
アルミン「すごいよミカサ!」
ゲルガー「半端...ねぇな...」
ミカサ「エレンの元へ行こう。嫌な予感がする。ん?」
ズズズズズズズズズ
ゲルガー「なんの音だ?」
ズドン!!!
ミカサ「何!?」
アルミン「爆発!?」
-
- 44 : 2014/02/13(木) 22:36:15 :
- ドドドドドドドド
ミカサ「エレンを助けないと!」
ゲルガー「ダメだ!巻き込まれる!」
エレン「私はどうなってもいい、エレンを助ける!」
アルミン「今行ったって二人とも下敷きになるだけだよ。エレンは巨人化できるんだ。それにナナバさんもいるんだからきっと大丈夫だよ。」
ミカサ「私はそれでも助けに行く。」
アルミン「待ってミカサ!」
エンヴィー「ちわーっす。荷物お届けにあがりました。」
エンヴィーは二人の男を肩に背負っていた。
ミカサ「エレン!」
ゲルガー「ナナバ!」
エンヴィー「エレンの方は命に別状はないけど、その先輩の方が重症だから早く病院に入れてやりな。ほんとにもう、あんまり無茶しないようにあんた達しっかり見張っててよね。いくら一回殺されたくらいじゃ死なないからって、これじゃあいくら命があっても足りないよ。」
アルミン「一回殺されたくらいじゃ?」
ゲルガー「ナナバは俺が背負う。ミカサはエレンを頼んだ。」
アルミン「ゲルガーさん、無茶しないでください。それくらい僕がやります。」
ゲルガー「...分かった。頼む。」
ミカサ「あなたも早く逃げて...いない?」
アルミン「消えた...とにかく早く行こう。」
タッタッタッタッ
-
- 45 : 2014/02/13(木) 23:35:38 :
- エレン「うわぁん!痛いよ父さん!」
グリシャ「よし、錬成陣は刻んだ。後はこの注射を。」
エレン「その赤い薬は何!?」
グリシャ「いくぞ。」
エレン「な!?やめてよ!父さん!何をしようとしているの!?父さんは母さんが死んでおかしくなんたんだ!!」
グリシャ「エレン!腕を出しなさい!」
グリシャ「エレン!」
・
・
・
アルミン「エレン!」
エレン「!?」
ハンジ「良かった、目を覚ました。」
エレン「(今のは、あの時の記憶か...)あの、ここは?」
ハンジ「病院だよ。君は第四研究所で意識を失ってね。ミカサ達が君を助けたんだ。」
エレン「意識を失って...あぁ!?」
アルミン「どうしたの?」
エレン「俺は、黒い服を着た女に、頭を貫かれて...何で俺は...生きてるんだ!?」
アルミン「え!?」
ハンジ「どういうこと!?」
エレン「...すいません、分かりません。それで、ミカサ達は?」
ハンジ「ミカサ、ナナバ、ゲルガーは別の病室だよ。特にナナバの怪我が酷くてね。でも、命に別状はないから、心配しないで。他の二人ももちろん無事。」
エレン「そうですか、良かった。」
ハンジ「それで、第四研究所で君が見たものを話してくれないか?さっき君が死んだはずという話も含めてね。」
エレン「分かりました。」
-
- 46 : 2014/02/13(木) 23:40:29 :
- 作者です。
ちょっと問題が発生したのでここからはログインしない状況で続きを書きます。
後、今日の分は以上になります。
-
- 47 : 2014/02/14(金) 00:16:18 :
- 期待する。
-
- 48 : 2014/02/14(金) 00:20:00 :
- 何とかログインできたのでこれからもいつも通りで。
>>47さん、ありがとうございます
-
- 49 : 2014/02/14(金) 18:58:19 :
- ・
・
・
エレン「で、その長髪の奴に蹴られた後はもう覚えてません。」
ハンジ「不完全な巨人化能力を持つ守護者、生かされている、ウロボロスの入れ墨を持つ者、賢者の石の錬成陣、マルコーさんいわく東洋人殲滅戦でも石が使われていた...」
アルミン「ただの石の実験にしては謎が多いですね。」
ハンジ「これ以上調べようにも今や研究所は瓦礫の山だからねぇ。ま、賢者の石を研究していた者は調べたし、そいつらに当たってみてもいいかな。」
コンコン
ガチャ
ハンジ「モブリット、外見張っててって言ってたはずだけど。」
モブリット「そ、それが...」
ダリス「失礼するよ。」
全員「...ダリス・ザックレー総統!!!」
ダリス「静かに、そのままでよろしい。」
ハンジ「総統、何故このような所に?」
ダリス「何故って...人類の希望のお見舞い。メロンは嫌いかね?」
エレン「あ、どうも。じゃなくて!!」
ダリス「君達、賢者の石について色々調べているようだな。」
ハンジ「何故それを...」
ダリス「私の情報網を甘く見るな。」
ダリス「どこまで知った?場合によっては...」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
-
- 50 : 2014/02/14(金) 20:51:52 :
- ダリス「ふっ、ははははは。冗談だ。そう構えずともよい。」
エレン「へ?」
ダリス「兵団内部で不穏な動きがあることは私も知っている。そうでなくても元々兵団内部は腐敗が進んでいるのだ。どうにかしたいと思っている。だが...」
ピラッ
ハンジ「あ、それは。」
ダリス「ほう、賢者の石の研究をしていた者の名簿だな。よく調べたものだ。この者達、全員行方不明になっているぞ。」
ハンジ「え...」
ダリス「第四研究所が崩壊する数日前にな。敵は常に我々の先を行っておる。そして私の情報網をもってしてもその大きさも目的もどこまで敵の手が入り込んでいるのかもつかめていないのが現状だ。」
アルミン「つまり、探りを入れるのはかなり危険であると?」
ダリス「うむ。」
ダリス「エレン・イェーガー、アルミン・アルレルト、ハンジ・ゾエ、モブリット・バーナー、君達は信用に足る人物だと判断した。そして君達の身の安全のために命令する。」
ダリス「これ以上この件に首を突っ込む事もこれを口外することも許さん!誰が敵か味方かもわからぬこの状況で何人も信用してはならん!兵団内部全て敵と思いつつしんで行動せよ!」
全員「はっ!」バッ
ダリス「君達調査兵団の活躍、期待しているよ。ははははは。」
テクテクテク
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- 51 : 2014/02/14(金) 21:59:38 :
- アルミン「嵐が通り過ぎた。」
エレン「ザックレー総統って、あんな人だったっけ?」
ハンジ「立場上威厳のある行動を取ってるだけで、普段はけっこうおおらかなのかもね。」
モブリット「しかし、威圧感は流石でしたね。それで、この件に首を突っ込むなと言われましたが...」
ハンジ「そうだね...賢者の石を諦めるつもりはないけど、壁外調査までは、とりあえずこの件からは手を引こう。」
エレン「え?せっかくここまで来たのにですか?」
ハンジ「だからこそ慎重にね。それに、私達の本来の目的を忘れてはいけない。」
ハンジ「私達の目的はウォールマリアを奪還し、シガンシナ区の君の家の地下室にたどり着いて、巨人の謎を解明することだ。」
エレン「はい。」
ハンジ「次の壁外調査、君の試運転のためのものでもある。必ず成功させよう。」
エレン「もちろんです!」
ハンジ「よし!じゃあミカサ達の怪我が治り次第、旧調査兵団本部へ向けて出発だ!」
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- 52 : 2014/02/14(金) 23:07:49 :
- ~ウォールシーナ地下~
エンヴィー「どうする?」
ラスト「何を?」
エンヴィー「壁外調査。巨人のガキんちょ、放っておいても大丈夫なのかな?」
ラスト「そりゃちょっと殺されただけじゃ死なないんだから大丈夫なんじゃない?」
エンヴィー「でもねぇ、確か敵の目的って...」
ラスト「...それは確かにまずいわね。」
エンヴィー「でしょ?だから俺があいつのお守りしようかなぁとか考えてんだよ。嫌だけど。」
ラスト「あんたにしては随分頭が回ったわね。」
エンヴィー「うっせぇ!」
ラスト「良いわ。巨人の坊やのこと、頼んだわよ。で、どうやって壁外調査に同行するの?」
エンヴィー「わざわざ言う必要ある?」
ラスト「そうね。言わなくて良いわ。」
エンヴィー「さぁて、次は誰に化けるとするかな。」
第四話へ続く...
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- 53 : 2014/02/14(金) 23:14:17 :
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