この作品は執筆を終了しています。
アニ「交わした指に込めた約束」
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- 1 : 2014/01/22(水) 11:00:39 :
- 前のSSに間違えて他の作品の文章を入れてしまったので削除しました!(汗)
コメント下さった皆さんすいません!><;
原作のキャラを崩さない程度の軽度のエレアニになります。
SSの投稿を初めて間もないので、読みにくさ、誤字脱字、
他至らぬところあるかと思います。
それでもいいよという優しいお方、見てくださると嬉しいです!
以下のSSの続きになります↓
アニ「アンタとの訓練」
http://www.ssnote.net/archives/6496
アニ「奇妙な友情」
http://www.ssnote.net/archives/6605
それでは、お目汚しなSSになるかと思いますが、
どうかよろしくお願い致します!
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- 2 : 2014/01/22(水) 11:00:56 :
- 私信:
EreAniさん、Aniっちさん!
もし見てくださっていたら後ほどコメントください。m(_ _)m
お二方に提案がありまして、よろしければ聞いて欲しい所存です!
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- 3 : 2014/01/22(水) 11:01:04 :
- ――― 今日は日々訓練に追われる私達にとっては待ち遠しい、たまの休日である。
休日というと低血圧の私にとっては『朝遅くまで寝ていられる日』というくらいにしか思っていなかったけれど、
今日の私は珍しく早起きしていた。
アニ「(・・・眠い)」ウトウト
窓から差し込む光はまるで私が起きるのを急かすように眩しく、私の眠気を含んだ目を刺激する。
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- 4 : 2014/01/22(水) 11:01:25 :
- ミカサとのいざこざがあってからというもの。
意外にも私とミカサの仲は良好なモノとなった。
ミカサ「アニ、起きた?」
アニ「・・・あぁ、たった今起きたところさ」
ミカサ「早く支度を済ませて街へ行こう」
アニ「はいはい、急いでやるよ」
――― そう。
こんな休日を共に過ごすくらいには良好だ。
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- 5 : 2014/01/22(水) 11:01:43 :
- 休暇の度にエレンに付きまとっていたミカサ。
そんなミカサに外出へ誘われるなんて事は、万に一つも無いだろうと誰もが思っている事だろう。
それがましてや私なんかがと思っていたのだけれど、まさかそこまで懐かれるとはね。
――― まぁ・・・
悪くは無いけどさ、そう思われるのも。
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- 6 : 2014/01/22(水) 11:01:59 :
- 慣れた手つきで髪を整え、着慣れたパーカーに袖を通す。
――― 眠たそうな目はいつもより三割増しくらいだろうか?
鏡の前でそんな事を考えながら、薄めの化粧を済ませる。
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- 7 : 2014/01/22(水) 11:02:10 :
アニ「待たせて悪かったね、それじゃあ行こうか」
ミカサ「ええ、早速行こう」
ギリギリまで寝にふけっていたことを咎めることもしないミカサ。
そういう気遣いが無用なのは有り難い限りだ。
ふとミカサの服装に目を向ける。
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- 8 : 2014/01/22(水) 11:06:10 :
決して華やかとは言えないけれど。
清楚なシャツに長めのスカートを着こなすその姿からは、大人の女性のような雰囲気が醸し出されている。
私よりも背丈が高いという事もあるが、それでも十代半ばの少女が持ち合わせるものではないだろう。
――― それに比べ、私はなんとも女の子らしからぬ格好である。
特にいつもと代わり映えのないパーカーに丈の長いズボン。
乙女が聞いて呆れるね・・・
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- 9 : 2014/01/22(水) 11:12:31 :
あいつもこんな可愛らしくない服装じゃ、流石に女だなんて思ってくれないんじゃないだろうか?
ミカサと仲良く出かけようになってから。
ミカサをライバルと認めてから。
これが何度目になる事か?
そんなやり場のない焦燥感を、今日も溜め息と共に吐き捨てて。
いつものように部屋を後にした。
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- 10 : 2014/01/22(水) 11:33:03 :
~商店街~
ミカサと出掛けると言っても別段特別な事をするわけではなく、
年相応に互いの買い物に付き合ったり、食事を一緒に取ったりして日々の労をねぎらう。
そんなものだった。
唯一、そこらにいる普通の乙女達と違うのは。
取り止めのない会話をしては、キャッキャとしゃぐような事がないことくらいだ。
私達は必要最低限の会話以外あまりしないが、それはそれで居心地が良かった。
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- 11 : 2014/01/22(水) 17:36:06 :
私にしてみればああいったまるで中身の無い会話で盛り上がれる意味も、相手に気遣って合わせる意味もわからない。
普通である事に憧れや羨望はあるけれど、それを得るために努力をするのは何か本末転倒な気がしてならないからね。
今更考えてみればそういう意味では似た者同士、決して悪い組み合わせではなかったのかもしれないね。
ミカサと私にとっては無言が多くても、口数が少なくても。
――― それが【普通】であるのだから。
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- 12 : 2014/01/22(水) 17:36:43 :
- >>11は自分です!ログインし忘れた(汗)
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- 13 : 2014/01/22(水) 17:43:19 :
- 期待!!
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- 14 : 2014/01/22(水) 17:54:30 :
- アニ「今日はどこに行くんだい?」
今日初めての必要最低限の会話。
ミカサ「今日は行きたいお菓子のお店がある」
ミカサ「サシャが先日勧めてくれたのだけれど、内装が女の子向けで少々派手らしい」
ミカサ「ので、私一人で行くのは少し恥ずかしくて・・・」
――― と、無表情でいうミカサ。
本当に彼女は恥ずかしがっているのだろうか?
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- 15 : 2014/01/22(水) 17:55:28 :
- >>13 EreAniさん
ありがとうございます!
前スレにもコメ下さってたのに申し訳ないです!><;
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- 16 : 2014/01/22(水) 18:00:50 :
ミカサ「エレンやアルミンにも頼んでみたのだけれどやはり断られてしまって」
アニ「さしずめ私は代用ってところかい?」フフッ
意地悪く返してみる。
けれど、ミカサはまったく動じることなく次の言葉を並べる。
ミカサ「そんなことはない。二人と行った後、美味しかったらアニと行きたいと考えていた」
ミカサ「それが早まってしまっただけ、下調べができてないのは申し訳ないのだけれど」
アニ「そんなのは気にしなくていいさ」
アニ「第一、あのサシャが勧めるほどだ。それだけで下調べとしては十分だろう?」
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- 17 : 2014/01/22(水) 18:22:35 :
- ――― それもそう、とミカサが返したところで。
私達はお目当ての店へと足を進める。
憎まれ口をわざわざしてしまうような私の不器用さに対しても、ミカサは特に突っ掛かってきたりはしない。
それも言ってしまえば他人と距離を取るための一つの手段であったのだけれど。
真面目にバカなアイツと、どこまでも他人に気遣うアイツの親友や兵団の女神様。
そしてまるで気にも留めないミカサ。
この手の人間にはまったく通用しないみたいだ。
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- 18 : 2014/01/22(水) 18:32:58 :
けれどきっと、私自身もそういう存在が傍にいてくれることを望んでいたのだろう。
誰かと関わる事を自ら放棄せざるを得ない私に。
何度も何度も手を差し伸べてくれる。
そんな存在を・・・
――― だって私は、いつだって流されて生きるしか出来ない弱い人間なのだから。
近くにある理想にさえも。
自らが望んで手を伸ばすなんて事は出来やしないからね。
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- 19 : 2014/01/22(水) 18:33:27 :
- 取り敢えずここまで!
続きは明日投稿します><
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- 20 : 2014/01/22(水) 18:35:15 :
- この書き方すき!!期待期待!
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- 21 : 2014/01/22(水) 18:42:02 :
- >>20 EreAniさん
そのように言って頂けて嬉しい限りです・・・!ダバー(感涙)
今後も頑張って書いていくので、応援よろしくおねがいしますね!
そういえばAniっちさんもいたら話そうとは思ったのですが。
私信で、良かったらEreAniさん、
同じ書き手としてSSについての質問やSSのネタを考えたり、お勧めの作品を教え合ったりなど、何かあった時に話せる雑談グル&スレを作りませんか?><
あくまで提案ですが!
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- 22 : 2014/01/22(水) 18:42:59 :
- ぜんぜんオッケーですよ!!
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- 23 : 2014/01/22(水) 18:50:03 :
- >>22 EreAniさん
ありがとうございます^^
新入り作家さん同士仲良く話したり助け合ったりできればと思っていたので、w
もちろん私達以外にもそう考えているかたもいたら仲良くしたいですし!
後で作ってみようと思います!
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- 24 : 2014/01/22(水) 19:13:18 :
- 良い……
期待シテマス( ̄^ ̄)ゞ
俺も、新入りのピチピチです〜
お互い頑張りましょう
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- 25 : 2014/01/22(水) 21:30:25 :
- 遅くなり申し訳ないっ!
自分もそーゆーことしてみたいです!^^&期待!!
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- 27 : 2014/01/22(水) 22:41:29 :
- りょーかいしましたっ!!^^
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- 28 : 2014/01/23(木) 00:42:00 :
- ほんと書くのうまいっすね(笑)
超期待!
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- 29 : 2014/01/23(木) 00:48:19 :
- >>28さん
そんなそんな!(汗)w
ですが、お褒め頂けて嬉しく思います!
私はまだまだ拙い文章しか書けない半人前ですが、これからも頑張りますね!><
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- 30 : 2014/01/23(木) 00:49:47 :
- 書き方とってもうまいです!
期待
もしよければ僕もグループに入れてほしいです…(ネタとか持ってないけど…)
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- 31 : 2014/01/23(木) 00:54:42 :
- >>30 アニさんマジで天使!さん
期待ありがとうございます!><
少しでも読み手の方が見やすい文章になるように頑張りますね!w
もちろんです!書き手の皆さんの意見交換や行き詰まった時の憩いの場になるようにしたいので是非とも!
明日の夕方くらいには作っておきますね!
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- 32 : 2014/01/23(木) 16:57:29 :
- 本日の投稿を始める前に宣伝!
グループ作成しました!↓
http://www.ssnote.net/groups/68/archives/1
SSの作家、及び読者の方を支援するようなグループになればと思います!
特に私と同様に新規参入で気軽に話せる場所が欲しいという方、ジャンジャン参加してくださいw
参加に関してはこちらのスレの中では今後話さないので、グループに申請かグループのスレに書き込んでくださいm(_ _)m
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- 33 : 2014/01/23(木) 16:59:03 :
- 商店街を歩くこと数分、私達は目的の場所に着いた。
――― なるほど、ミカサが早朝から出かけようなんて言うのが頷けるよ。
店の前にはまだお昼前だと言うのに女性客がズラリと並んでいる。
ミカサ「サシャから聞いていたので覚悟はしていたけれど・・・」
とは言っているものの、さすがにこの状況を目の当たりにして少々気後れしている様子のミカサ。
私は表情にこそ出さなかったが、心の中で顔をしかめる。
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- 34 : 2014/01/23(木) 17:10:28 :
アニ「凄いね・・・」
ミカサ「ええ、とても・・・」ドンヨリ
アニ「誘ったあんたが落ち込んでどうするんだよ・・・」ヤレヤレ
ミカサ「ごめんなさい」シュン
目に見えて落ち込んでいる。
溜め息の一つでも吐きたいのはこっちも一緒だけどさ。
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- 35 : 2014/01/23(木) 17:20:24 :
- ――― けれど、せっかく早朝から遠出してきたんだ。
この機会を逃すこともないだろう。
朝寝坊が付き物な私にとって、言うなればこれが人生で一度きりとも言えるようなチャンスなのだから。
・・・それに私も。
年相応に甘い菓子にはめっぽう弱い方だ。
焦りとは裏腹に、目前の長蛇の列に期待も募る。
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- 36 : 2014/01/23(木) 17:33:48 :
アニ「ほら、行くよミカサ」
アニ「こうしてる間にも人が並んでるみたいだからね、急がないと」
ミカサ「ええ、あなたが行くというなら行こう」
アニ「だから誘ったのはあんたでしょうが・・・」
ミカサ「そうだった、ごめんなさい」
平謝りをするミカサと二人。
行列の最後尾へと足を並べる。
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- 37 : 2014/01/23(木) 17:39:57 :
- ここに行きたい自分がいる笑
-
- 38 : 2014/01/23(木) 17:48:17 :
――― しかし本当の苦労はここからだということを私達は知らなかった。
食事を済ませ店内から出て行く少女達。(稀にカップルもいたが・・・)
そのペースから考えるに、私達の順番が回ってくるまでおおよそ一時間半はありそうだ。
その間無言のまま佇んでいるなんて、流石の私でも苦痛に感じる。
かと言って、周りの人間の様に話題が豊富なわけでも相槌が上手い訳でもない私とミカサ。
――― さて、どうしようかね。
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- 39 : 2014/01/23(木) 17:49:33 :
- >>37 EreAniさん
多分、アニとミカサの後ろにEreAniさんが並んでいるのかと思われます・・・!w
私も行きたいですよアニを拝むことの出来る世界に!><(切実)
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- 40 : 2014/01/23(木) 17:59:11 :
- ミカサと盛り上がれる程の話題といえば何だろうか?
食べ物?ファッション?趣味?
・・・どれもピンとこない。
普段あいつらといる時はどんな話をしているのだろう?
そこまで思考を巡らせてみて、ふと気が付く。
ミカサが食いついてきて、自ら進んで話しそうな事。
他でもない、
――― エレンの事についてだ。
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- 41 : 2014/01/23(木) 18:09:29 :
よくよく考えてみれば。
私がエレンと関わったり話したりするのは、対人格闘の訓練か食事か。
その程度の機会しかない。
対してミカサはあいつの幼少の頃から苦楽を共にする【家族】で、
私なんかよりも長い間エレンを目で追っては淡い恋心を募らせてきた事だろう。
そのご自慢のエレンの話ともなれば食いつきを見せるに違いない。
――― そして言うなればそれは、私があいつをよく知る為の絶好のチャンスである。
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- 42 : 2014/01/23(木) 18:10:25 :
- 今日はここまでです!
グループの作成に手こずり過ぎて時間が(汗)w
ここまで読んで下さったお方、ありがとうございます!
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- 43 : 2014/01/23(木) 18:17:29 :
- 期待しております!
俺も用事がすんだら書きます!またグループの方も力になれるように勉強しますね笑
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- 44 : 2014/01/23(木) 18:22:41 :
- >>43 EreAniさん
期待ありがとうございます!グループの方でもよろしくお願いしますねw
更新、楽しみにしています!^^
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- 45 : 2014/01/23(木) 20:50:13 :
- 期待してます!
あとグループの作成お疲れ様でしたっ
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- 46 : 2014/01/24(金) 16:00:56 :
- >>45 Aniっちさん
期待&乙カレありがとうございます!
あとは盛り上がってくれるのを期待したいですねw
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- 47 : 2014/01/24(金) 16:01:23 :
- 今日の投稿はじめます、お付き合い下されば!
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- 48 : 2014/01/24(金) 16:02:22 :
- ――― まぁ。
逆に言えばほんの僅かな時間しかエレンと共にすることがないのに。
それなのに意識してしまったなんて、端から見れば滑稽な事かもしれないね。
けれど一度そう想い始めてしまっては、もう止まれないのだ。
-
- 49 : 2014/01/24(金) 16:07:27 :
- ――― もっと彼を知りたい。
――― もっと彼を眺めていたい。
――― もっと彼と触れていたい。
――― もっと彼の事を感じたい。
私の中で募る想いは、日々大きくなる一方である。
それはきっと、ミカサも一緒なのだろう。
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- 50 : 2014/01/24(金) 16:19:25 :
- しかし同じ相手を恋慕する事に対して理解し合えると同時に、私達の関係はライバルでもある。
エレンの事を知る絶好のチャンスとも言えるこのタイミングを、私は逃したりはしない。
そしてこれは、友としてミカサと仲良く話すチャンスでもある。
正に一石二鳥と言えるだろう。
心の中でズルく笑い、私は口を開いた。
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- 51 : 2014/01/24(金) 16:30:21 :
アニ「ねぇミカサ、」
ミカサ「?」
ミカサ「なんだろうか?」
アニ「アンタってこんな時、どんな話をしてエレンと過ごすんだい?」
サラリと聞いてみせた。
平然を装うのは得意中の得意だ。
期待に高揚する気持ちを隠すなんてのは造作もない。
ミカサ「こんな時エレンとは ―――」
――― 話に乗ってきたミカサ。
予想通りの展開だ。
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- 52 : 2014/01/24(金) 16:45:15 :
しかし私が期待しているような回答とは違うものが返ってきた。
ミカサ「・・・何を話してるだろうか?」ウーン
首を傾げて言うミカサ。
どうやら素で答えている様子だ。
アニ「はぁ?」
思わず口から出てしまった。
アニ「アンタ、あいつと居て何も喋らないのかい?」
ミカサ「何もという事はないけれど、そんなに多くは語る事もない・・・と思う」
ミカサ「私はエレンとアルミンが話している様子を眺めたり、時折相槌を打ったりしているだけ」
――― らしいといえばらしい返答だ。
人の事ばかりを言える立場ではないが、確かにミカサがお喋りな様は想像できないね。
そこで話の方向を変えてみる。
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- 53 : 2014/01/24(金) 16:46:40 :
- 本当にこの作品好き!!期待!
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- 54 : 2014/01/24(金) 16:59:17 :
- アニ「じゃあアンタはあいつと居てどんな時楽しいって思うんだい?」
ミカサ「楽しい・・・」
ミカサ「それも、よく・・・」
アニ「・・・」
まったくもって私の予想の範疇を超えていた。
コイツはエレンのどこを好きになったんだろう?
――― ますます疑問が深まっていく。
アニ「ミカサ、アンタ・・・」
アニ「あいつと長い間いて、どこをそんなに気に入ったんだい?」
ミカサ「・・・」
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- 55 : 2014/01/24(金) 16:59:57 :
- >>53 EreAniさん
いつもありがとうございます!
頑張って書き進めていきますね!><
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- 56 : 2014/01/24(金) 17:08:11 :
- 何故か黙りこむミカサ。
マズいことでも聞いたのだろうか?
ほんの少し動揺しそうになる。
ミカサ「・・・私は」
だが、その重い口を開いてミカサは話し出した。
ミカサ「私はずっと昔、エレンに助けられた・・・」
ミカサ「私は子供の頃に両親を目の前で失った」
アニ「・・・」
――― 思った以上に重たい話みたいだ。
当のミカサは淡々と話し続ける。
-
- 57 : 2014/01/24(金) 17:15:43 :
- 久しぶりに見たら結構進んでた!
これめっちゃ面白い!
頑張ってください!!
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- 58 : 2014/01/24(金) 17:20:24 :
- ミカサ「そして両親の命を奪った人攫いに連れて行かれてしまった・・・」
ミカサ「私はその時、恐怖と絶望で何もすることが出来なかった」
ミカサ「――― けど。そんな時」
ミカサ「私を助けに来てくれたのがエレンだった」
アニ「・・・」
ミカサ「・・・エレンは大の大人相手に一歩も引くことなく戦ってみせた」
ミカサ「私はそのエレンの姿に、勇気を貰った」
ミカサ「そしてエレンは、一人になってしまった私に」
ミカサ「居場所を、新しい家族を、生きる希望を与えてくれた・・・」
ミカサ「このマフラーと共に・・・」
首に巻いていた紅いマフラーをギュッと握りしめるミカサ。
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- 59 : 2014/01/24(金) 17:21:02 :
- >>57 エレアニ大好きさん
面白いだなんて光栄です!><
見に来てくださってありがとうございます、頑張ります!
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- 60 : 2014/01/24(金) 17:34:27 :
アニ「なるほどね」
アニ「アンタがクソ熱い時期でもそれを巻いてる意味がわかったよ・・・」
――― 無言でコクリと頷くミカサ。
アニ「・・・それで、」
アニ「その時からずっとアイツの事を?」
ミカサ「・・・う、うん///」テレッ
ミカサにしては珍しい表情だ。
ほんの一瞬であるが、普段見ることのできない乙女の顔を見せる。
-
- 61 : 2014/01/24(金) 17:36:56 :
- このSS毎回学校行くときに読んでる笑
-
- 62 : 2014/01/24(金) 17:50:23 :
アニ「アンタでも照れるんだね・・・」フフッ
ミカサ「アニ、それは失礼・・・」
素直にそう返すと、怒ったとも分からないようないつもの無表情をこちらに向けた。
こういう気のおけないやりとりが出来るのは嬉しく感じる。
アニ「ああ、ゴメンよ」
適当に謝罪の言葉を述べる。
アニ「・・・ねぇミカサ」
ミカサ「何?」
アニ「・・・アンタがいつもそんな硬い表情してるのはその頃からなのかい」
心の何処かで湧いた不安の芽を摘みたくて、そう尋ねた。
『そうだ』と言って欲しくて。
ミカサ「――― いや。その頃はまだ」
ミカサからの返答は私の淡い期待を打ち砕いた。
-
- 63 : 2014/01/24(金) 17:51:39 :
- >>61 EreAniさん
そうだったんですか!
定期的に見てくださってるのはほんとに嬉しいですよ!><
私もEreAniさんの作品は仕事に行きながらと、仕事の最中に見ていますよw
-
- 64 : 2014/01/24(金) 18:00:39 :
- 続けて喋るミカサ。
ミカサ「もちろん、最初のうちは無理だったけれど」
ミカサ「でも、新しい家族がいて、新しい友達のアルミンがいて」
ミカサ「そうして新しい暮らしを満喫していたから」
ミカサ「今のようではなかった」
ミカサ「・・・と、思う」
最後に自信の無さげな一言を付け加えるミカサ。
-
- 65 : 2014/01/24(金) 18:14:58 :
ミカサ「多分私が今みたいに上手く感情を表せないのは・・・」
アニ「・・・」
――― その先を聞くのが嫌だった。
ミカサ「五年前。」
――― お願いだ。
ミカサ「私達の暮らすシガンシナに・・・」
――― 言わないでくれ。
ミカサ「――― 巨人が侵入してきたあの日からだと思う」
アニ「・・・」
――― ミカサの言葉がやけにスローモーションで聞こえた。
そんな気がした・・・
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- 66 : 2014/01/24(金) 18:17:42 :
- 今日はここまでです!
読んで下さった皆様、ありがとうございます!
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- 67 : 2014/01/24(金) 18:24:47 :
- アニ( TДT)期待!
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- 68 : 2014/01/24(金) 18:26:25 :
- アニさん辛いだろうな…
続きも期待ですっ!!
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- 70 : 2014/01/24(金) 20:47:30 :
- 期待です(`・ω・´)キリッ
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- 71 : 2014/01/24(金) 22:02:53 :
- >>70 葉月さん
初のコメントありがとうございます!w
ご期待に沿えるよう頑張って参ります!
-
- 72 : 2014/01/25(土) 03:02:28 :
- 期待です(*´▽`*)♪
-
- 73 : 2014/01/25(土) 04:50:22 :
- >>72 常に暇人さん
期待ありがとうございます!
昨日に続き見に来てくださって感謝です♪
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- 74 : 2014/01/25(土) 17:02:25 :
――― シガンシナ。
聞き覚えのある名前だ。
座学の時間に何度耳にしたことであろうか。
巨人の進行が初めて行われた地区である。
ミカサとエレンとアルミンの三人はそこで育ち。
そしてあの日、巨人の恐怖を一番に目の当たりにしたということは容易に想像できた。
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- 75 : 2014/01/25(土) 17:11:44 :
ミカサに悪気はないのだろう。
それからまた自分達がどのような事を体験し、今に至るかを細々と話してくれた。
沢山の人が逃げ惑う中、エレンと二人で必死になって家を目指したこと。
エレンの母親が瓦礫の下敷きになり助けようとしたこと。
知り合いの駐屯兵が巨人に立ち向かおうとしたこと。
彼に抱き抱えられながら逃げたこと。
――― そして、新たな家族がまた奪われたこと・・・
-
- 76 : 2014/01/25(土) 17:17:07 :
- 期待!!そしてアニ( TДT)
-
- 77 : 2014/01/25(土) 17:28:53 :
――― そう、それは。
――― 私が恋心を抱いているアイツの、
――― 母親だ。
エレンが巨人に憎しみを覚えているのはその経験からなのだろう・・・
今まで他人事のように忘れようとしてきた罪悪感が、一気に押し上げてくるのを感じた。
-
- 78 : 2014/01/25(土) 17:30:13 :
- >>76 EreAniさん
期待ありがとうございます!^^
今後の展開に悩んでいるところですが、切ない感じのアニのお話が続くと思われます、!
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- 79 : 2014/01/25(土) 17:42:26 :
そこからの話はあまり覚えていない。
私はミカサの話を深刻に受け止めているようなそんな表情だけを向けて。
――― 心の中では自分の罪悪感とだけ向き合っていた。
そして念仏のように何度も唱えた。
ごめんなさい・・・
ごめんなさい・・・
ごめんなさい・・・
貴女の新しい家族は・・・
貴方の愛した母親は・・・
――― 私達が殺したんだ。
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- 80 : 2014/01/25(土) 17:57:04 :
口に出せてしまえたら、どれだけ楽になれるだろうか。
けれど言えないのは、私が弱い人間だからだ。
私が恐れているからだ。
――― アンタらに殺されるかもしれない。
そんなことじゃない。
――― アンタらに嫌われるかもしれない。
それが怖くて、辛くて、逃げているんだ・・・
-
- 81 : 2014/01/25(土) 17:58:36 :
- 和解してハッピーエンドになって欲しいな・・・
-
- 82 : 2014/01/25(土) 18:07:21 :
ミカサ「アニ・・・?」
――― 不意にミカサが話しかけてきた。
アニ「なんだい?」
震えそうになる唇に力を込めて返す。
ミカサ「その・・・」
ミカサ「――― どうして、泣いているの?」
アニ「え・・・?」
-
- 83 : 2014/01/25(土) 18:09:08 :
- >>81 エレン・J・ジョースターさん
初のコメントありがとうです!><
ハッピーエンド・・・
できるだけ原作にそって書くつもりなのでどう転ぶことやら!
楽しみにしておいて下さい、w
-
- 84 : 2014/01/25(土) 18:15:33 :
ミカサに言われて気がついた。
頬を一粒の透明な雫が伝う。
そしてジワリ、と肌に染みこんでいくのを感じた。
アニ「あ・・・」
私は上手く答えることができず、ただ口からそう漏らした。
ミカサの真っ直ぐな目がこちらを見ている。
けどそれは疑念を抱いて見ているような目ではなかった。
――― そう。
――― ただ私のことを心配そうにしてくれている友の目だった。
-
- 85 : 2014/01/25(土) 18:17:50 :
- 最近…涙もろい…
期待!!
-
- 86 : 2014/01/25(土) 18:29:55 :
私はゴシゴシと乱暴に顔をこすると、
アニ「何でもないよ」
――― と、一言返した。
ミカサ「けど・・・」
アニ「大丈夫だから、」
アニ「・・・だから気にしないでくれ」
ミカサが心配そうに声をかけてくれるのを強引に遮った。
ミカサ「・・・そう」
いつもに増して張りのない声のミカサ。
心なしか落ち込んでいるような、そんな表情だ。
-
- 87 : 2014/01/25(土) 18:30:53 :
- >>85 EreAniさん
それはきっとご自分の作品でも物凄く悲愛を描いていたからだと思いますよ、!w
あの作品は胸が苦しかったです・・・!><
-
- 88 : 2014/01/25(土) 18:35:16 :
- うぉう…
頑張ってください!!!
-
- 89 : 2014/01/25(土) 18:36:58 :
――― ごめんね。
心配してくれて。
助けようとしてくれて。
私だって本当は嬉しくて・・・
それに甘えていたいんだ・・・
――― けど。
私にそんな権利はないって。
幸せになるなんて許されないんだって。
私の中で渦巻く罪悪感が、そう言ってるんだ。
-
- 90 : 2014/01/25(土) 18:37:33 :
- >>88 舞曲♪さん
頑張れありがとうございます^^
頑張りますよ!w
-
- 91 : 2014/01/25(土) 18:38:02 :
- 今日の更新はここまでです!
明日は私用につき更新できないと思われます!><
いつも見てくださっている皆様、ありがとうございます!
-
- 92 : 2014/01/25(土) 18:39:20 :
- マイペースで全然おっけー!
なんせ私はネタが思い付かない…ハハ
-
- 93 : 2014/01/25(土) 18:42:02 :
- 期待してます!!
-
- 95 : 2014/01/25(土) 19:01:57 :
- ミカサですよね?上手いですね!
-
- 96 : 2014/01/25(土) 19:24:33 :
- >>95 EreAniさん
画像の事ですかね?
ありがとうございます、!w
-
- 97 : 2014/01/25(土) 21:26:54 :
- 絵ミカサ上手ですねっ!
続きも期待してます!!
-
- 98 : 2014/01/25(土) 22:08:56 :
- >>97 Aniっちさん
ありがとうございます!
続きも頑張って書いていきますね!^^
-
- 99 : 2014/01/26(日) 23:09:33 :
- >>83ハッピーエンドの方にゴロゴロって転がってください!じゃないと蹴り落とします!スミマセンなんか無理に言ってる感じになってしまいました。長くなりました。期待してます!
-
- 100 : 2014/01/26(日) 23:57:54 :
- >>99 アニ・レオンハート部隊さん
蹴り落とされるかどうか・・・
その答えはなんとも言えませんね、><w
最初から物語の終わりがわかってしまうのは面白みに欠けてしまうので!w
ご期待のコメントありがとうございます!
-
- 101 : 2014/01/27(月) 16:21:29 :
- ほんの少しでも更新します!
いつも読んでくださってる皆様、ふと覗いてくれた方々、ありがとうございます!><
-
- 102 : 2014/01/27(月) 16:21:48 :
――― ミカサ。
私はやっぱりアンタの友達にも。
アンタのライバルにもなれないかもしれない・・・
――― けど。
――― だけどね。
アンタとのこの友情ごっこが、
自分でも信じられないくらいに嬉しいなって感じてる・・・
――― それだけは嘘じゃないよ?
-
- 103 : 2014/01/27(月) 16:32:13 :
- きた!!!!!
-
- 104 : 2014/01/27(月) 16:32:33 :
だから、だからさ・・・
アニ「・・・ミカサ」
ミカサ「?」
――― これだけは伝えておきたいんだ。
ミカサ「なんだろうか?」
――― 私の本当の気持ちをアンタに・・・
アニ「ありがとね・・・」
ミカサ「!」
――― そこには目を丸くする友の姿があった。
――― そしてその表情は、
――― 次第に柔らかな笑顔に変わった。
-
- 105 : 2014/01/27(月) 16:48:11 :
- ~1時間後~
予想していたよりほんの数分程度店内へと入ることができた。
そして私達は数種類にも及ぶの甘味の乗った皿を目の前に差し出され、今か今かと目を輝かせているという状況である。
アニ「これは旨そうだね・・・」
ミカサ「ええ、そしてとても美しい・・・」
ミカサ「食べるのが勿体ないくらい」
アニ「なら私が食べてあげようか?」クス
ミカサ「それは駄目」
アニ「はいはい」
いつもよりもほんの少しだけ弾む会話。
そう、ほんの少しだけ。
-
- 106 : 2014/01/27(月) 16:58:54 :
結局店内に入るまでの1時間ほどの間、私達はさほど会話をすることがなかった。
けどそれは私が最初考えていたような、苦痛に感じるような時間ではなかった。
ミカサは結局あの涙について深く追求することはなかった。
――― ただ一言、
『アニが話したくなったら話してくれればいい』
そう優しい声で告げてくれた。
そこから先は特に取り留めもないような話をしたり。
時折自慢気にミカサがエレンの話をしたりと、
緩やかに時は流れていった。
やはりこれが私達にとっての【普通】なのだろう。
-
- 107 : 2014/01/27(月) 16:59:55 :
- >>103 EreAniさん
見落としてましたスイマセン!(汗)
見て下さりありがとうございます!><
-
- 108 : 2014/01/27(月) 17:13:01 :
そんな事を考えながら目の前に置かれた甘味にスプーンを落とし、ゆっくりと口へと運ぶ。
パクリ。
――― !
今まで食べたこともないような甘くてふわりとした味が、口一杯に広がっていく。
私はそれを何度も何度も噛みしめ、名残惜しそうにゴクリと喉に通した。
アニ「旨い・・・!」
一口食べて思わず言葉を漏らす。
ミカサ「とても美味しい・・・」
テーブルの対面には、同じようにして目を見開くミカサがいた。
-
- 109 : 2014/01/27(月) 17:16:56 :
- EreAni「あ、かわ…かわい…めちゃくちゃ可愛い…///」
-
- 110 : 2014/01/27(月) 17:28:09 :
あまり代わり映えのしない表情ではあるが、それだけでも十分に満足しているというのが見て取れた。
アニ「並んでまで食べた甲斐があったね・・・」フフッ
ミカサ「ホントにそう、諦めなくてよかった」
ミカサ「一緒に来てくれてありがとう、アニ」ニコ
思わず頬が緩んだのか、口の端だけ上げて小さく微笑むミカサ。
――― 意外といい顔するんだね、アンタも。
けれど・・・
アニ「アンタはいつも、今と同じくらいには表情豊かになればいいと思うんだけどね・・・」フフッ
相変わらず素直になれない私。
ミカサ「それはお互い様」
言い返してくるミカサ。
――― 言ってくれるじゃないか。フフッ
-
- 111 : 2014/01/27(月) 17:30:37 :
- >>109 EreAniさん
アニ「は?そんなお世辞、私みたいな女に言っても仕方ないでしょ?・・・まったく///」
-
- 112 : 2014/01/27(月) 17:40:38 :
アニ「私はアンタほどじゃないよ?」
ミカサ「そんなことはない、みんな無表情でチビだと言っている・・・」
アニ「背丈は今関係ないだろう?この腹筋女・・・」
ミカサ「削ぐ」
アニ「こんな街中でやめてくれよ?」
ミカサ「街中でなければいいの?」
アニ「そうだね、訂正しよう。どこであってもやめてくれ」
ミカサ「善処しよう」
アニ「まだ削ぐ可能性はあるんだね」
ミカサ「アニ、あなた次第・・・」
アニ「・・・」
ミカサ「・・・」
-
- 113 : 2014/01/27(月) 17:48:28 :
- EreAni「ぐふっ…もうダメ…」
期待!!!!!!
-
- 114 : 2014/01/27(月) 17:54:01 :
――― 僅かな沈黙。
アニ「ふふっ・・・」
ミカサ「ふふふっ・・・」
均衡を破ったのは両者同時だった。
なんて下らないやり取りなんだろうか。
でもこんなのもまぁ・・・
――― 悪くないね。
初めて馬鹿にしていた連中の気持ちが分かった気がした。
-
- 115 : 2014/01/27(月) 17:54:44 :
- >>113 EreAniさん
期待ありがとうございます!
頑張って更新しますねw
-
- 116 : 2014/01/27(月) 17:55:07 :
- 今日の更新はここまでです!><
時間がなかった・・・(汗)
-
- 117 : 2014/01/27(月) 19:21:09 :
- ヤンデレ?ヤンヤンかも!?のミカサがいてアニの幸せを壊そうとしてたので駆逐してたら部隊全滅…ミカサ強すぎ…何が言いたいかというと和やかで癒される作品ありがとうございます!長くてスミマセン、でしゃばりました。
-
- 118 : 2014/01/27(月) 19:33:58 :
- >>117 アニ・レオンハートハッピーエンド部隊さん
いえいえ、長い文章でお褒めくださり嬉しく思いますよ♪
私としてはギャグはともかく、それ意外でミカサをヤンデレ化するような事はしたくないので!w
-
- 119 : 2014/01/27(月) 19:39:53 :
- 二人そろってエレンの妻になる・・悪くない、むしろ良い!!
-
- 120 : 2014/01/27(月) 19:44:13 :
- >>119に同感です!駆逐してきたミカサが病みすぎてかわいそうだった。
-
- 121 : 2014/01/27(月) 19:44:19 :
- >>119 エレン・J・ジョースターさん
もうみんなエレンの嫁でいいんじゃないかな・・・w
このシリーズでは無いかと思われますが、エレンハーレムな感じの作品もいいですね、w
-
- 122 : 2014/01/27(月) 19:58:15 :
- 期待してます!
-
- 123 : 2014/01/27(月) 20:05:26 :
- >>122 EreAniさん
ありがとうございます!
いつも通り頑張って参ります♪
-
- 124 : 2014/01/28(火) 20:03:52 :
- 続きがみたいっ!期待です!
-
- 125 : 2014/01/29(水) 00:08:11 :
- 読んでて情景が浮かぶようですね(´◡͐`)
ミカサとアニの絡み、めっちゃ好きです…♥︎
期待ですー!
-
- 127 : 2014/01/29(水) 16:44:26 :
- ~夕方~
甘味を食べ始めてから三、四十分程度経った頃だろうか?
私達の目の前にはまっさらに近い状態になったお皿がたくさん積み重ねられていた。
先程まで堪能していた甘味についてキャッキャウフフと会話をしたかったのはやまやまだが、余韻に浸っている時間を与えてくれるほど暇ではないらしい。
会計を済ませる事を迫られると、早々に店から追い出されてしまった。
それでも大いに満足したことには変わりはなかった。
-
- 128 : 2014/01/29(水) 16:47:35 :
- 来た!来た!期待!
-
- 129 : 2014/01/29(水) 16:51:11 :
存分に乙女らしく食事を終えた私達二人は、宛もなくブラブラと買い物を楽しんだ後、帰路についていた。
帰り道はまた、来た時と同じでそんなに多くは語ることはなかった。
それでも二人の間にあった距離感や雰囲気は、比べ物にないほど居心地のいいモノになっているのは間違いない。
それが凄く温かくて・・・
――― 同時に私を切なくさせる。
-
- 130 : 2014/01/29(水) 16:52:41 :
- >>128 EreAniさん
期待のコメントありがとうございます、!
あまり時間はないのですが頑張りますね!><
-
- 131 : 2014/01/29(水) 17:02:12 :
いつか・・・
いつかこのミカサでさえも・・・
――― 裏切らなければいけないのか・・・
そう思うと私は、言葉を発するよりも飲み込むことに必死になってしまった。
ミカサは間違いなく訓練兵を主席で卒業する事だろう。
そしてあの死に急ぎ馬鹿のエレンと一緒に、調査兵団に入るに違いない。
それが意味する事。
――― それは。
間違いなく最前線で、私達とミカサが対峙する可能性が極めて高いということだ。
夕焼けに伸びる不揃いの陰に目を落としながら、私は黙々と歩いていた。
-
- 132 : 2014/01/29(水) 17:10:38 :
ミカサ「アニ」
不意にミカサに名を呼ばれる。
アニ「なんだい?」
ミカサ「少しだけ寄り道をしてもいいだろうか?」
そう言ってミカサが指をさす。
その先にあるのは雑貨と装飾品の類が並べられた露店だった。
さっきまで嫌というほど色々見て回ったのについついこうした店に寄り道してしまうのは乙女の習性というものかな。
アニ「ああ、別に構わないよ」
ミカサ「ありがとう、すぐに済ませる」ニコ
そして大抵は【すぐに】なんて言葉は信用出来ない場合が多いのだけれど・・・
まぁその点で言えばミカサは信用に値する。
-
- 133 : 2014/01/29(水) 17:24:36 :
私は特に見たい物がある訳でもなかったので、近くのベンチに腰掛けて待つことにした。
ミカサはその露店の前に立ち、店主と一言二言交わした後。
陳列された商品に目を向けた。
一つ拾い上げては、うーんと。
また一つ拾い上げては、コレは違うかなと。
商品を手に取って、首を傾げては戻すという行動を繰り返していた。
それから二、三分した頃だろうか。
何やら納得した様子でうんうんと頷くと、その中から二つを手に取り店主に銭を渡した。
-
- 134 : 2014/01/29(水) 17:32:17 :
- 期待!!
-
- 135 : 2014/01/29(水) 17:43:22 :
- 続きを書きかけていたのですが、ちょっと納得行かなかったので書き直そうと思ういます!><
なので、申し訳ないのですが今日の投稿はここまでとします(汗)
>>134 EreAniさん
ありがとうございます♪
-
- 136 : 2014/01/30(木) 04:57:48 :
- 仕事中に書き溜めたものを投下します!
昨日はすいませんでしたです、(汗)
-
- 137 : 2014/01/30(木) 04:58:41 :
――― 何を買ってきたのだろうか?
そうして戻ってきたミカサは何やら上機嫌な感じだ。
そして私の前に立つと、何やら水色の小さな宝石がついたブレスレットをかざした。
不思議そうな顔でそれとミカサの顔を交互に見る私にミカサが口を開いた。
ミカサ「アニ、これをあなたに贈ろうと思う」
アニ「・・・え?」
唐突に向けられたミカサの好意に戸惑う私。
――― 何を企んでいるんだろう?
ついついそんなひねくれた事ばかり考えてしまう。
-
- 138 : 2014/01/30(木) 05:11:25 :
ミカサ「このブレスレットに付いている宝石はアクアマリンという」
アニ「アクアマリン・・・」
ミカサ「そう、アクアマリン」
ミカサ「この宝石の色は、あなたの瞳にとても似ている・・・」
ミカサ「ので、プレゼントしようと思った」ニコ
アニ「なんだい、その取って付けたような理由は?」フフッ
ミカサ「それは許して欲しい」
ミカサ「けれどあなたに似合うと思った」
アニ「そりゃどうも」クス
――― 取って付けたは否定しないのか。
と、ミカサの言葉に少し可笑しくなった私は笑みをこぼす。
-
- 139 : 2014/01/30(木) 05:13:49 :
ミカサ「――― それと。」
アニ「?」
ミカサ「これは私とアニの友情の証として受け取って欲しい」
ミカサ「私はこっち、」
ミカサ「――― アメジストの埋め込まれたブレスレットを身に付けるつもり」
ミカサのもう一方の手には紫色に輝く宝石が飾られたブレスレットが握られていた。
-
- 140 : 2014/01/30(木) 05:16:00 :
ミカサ「二人でお揃いにしようと思って・・・」
ミカサ「ダメだろうか?」
そう言って少し不安そうな顔を向けるミカサ。
そんな顔されちゃ断りづらいというものだ。
――― まぁ、断る気もさらさら無いけどね。
アニ「・・・いいよ、アンタからの貰い物だ。大切にするよ」フフッ
ミカサ「ありがとう、アニ」ニコ
-
- 141 : 2014/01/30(木) 05:16:58 :
ささやかな笑顔を向けてくるミカサ。
けれどこれが彼女にとっての最高の笑顔なのだろう・・・
――― 私には分かる。
アニ「ミカサ、ありがと」
――― その言葉は自然と口から出た。
ミカサはただコクリと頷いた。
-
- 142 : 2014/01/30(木) 05:18:18 :
ミカサから貰ったブレスレットに、さっそく腕を通してみる。
それは細い紐の先に安っぽい飾りと一緒に宝石が括り付けられている簡素な作りで、
私が嫌う派手過ぎる物でも、ゴツゴツとした物でもなかった。
――― 友人から貰った、大切な贈り物。
私の碧い瞳は吸い込まれるようにその輝きを見つめていた。
-
- 143 : 2014/01/30(木) 05:19:04 :
しばらく見惚れていると何かを思いついたらしい、ミカサが声を掛けてくる。
ミカサ「そうだ、アニ!」
アニ「ん?どうしたんだい?」
ミカサ「アニも、同じように手を出して・・・」スッ
ミカサは右手を握りこぶしのようにしてこちらに差し出し、小指だけを立てている。
私は言われるがままミカサの真似をする。
それを見たミカサは次に小指同士を絡める。
-
- 144 : 2014/01/30(木) 05:21:38 :
アニ「・・・なんだいこれは?」
ミカサ「これは【指切り】と言って、このように小指を絡め。そして詩に乗せて契りを交わすもの。」
ミカサ「・・・と、お母さんから聞いた」
アニ「へぇ・・・変わった事してるんだね」
-
- 145 : 2014/01/30(木) 05:40:36 :
ミカサ「・・・アニ」
アニ「・・・?」
自然とミカサと目が合った。
暗く、憂いを帯びたようなミカサの目。
――― 私はその瞳の奥に、自分を見ているような気がした。
――― 人類と巨人。
その点ではミカサと私は相対する存在かもしれないけれど。
――― でも。
ミカサも私も同じで。
自分を温かく受け容れてくれる・・・
そんな存在が傍らにいて欲しいと願っているだけの。
ただの寂しがりな、
――― 【人間】なんだ。
-
- 146 : 2014/01/30(木) 05:41:21 :
キュッと口を締めた後、ミカサは意を決したかのように語り出した。
ミカサ「私はあなたを友人の一人として、」
ミカサ「そしてエレンを愛する者の一人として認めようと思う」
ミカサ「だからこの儀式をあなたと・・・」
ミカサ「――― 親友であるアニと行いたい。いいだろうか?」
アニ「っ///」
真顔で私の事を【親友】だと称してくれるミカサ。
その言葉に私は、ほんの少し恥ずかしくなる。
-
- 147 : 2014/01/30(木) 05:41:52 :
アニ「・・・アンタ恥ずかしくないのかい、そういう台詞?///」
――― 思わずそう聞き返した。
ミカサ「・・・?」
アニ「・・・」
なんで?と言いたげな顔だ。
――― まったく、コイツはどうしてこう・・・
アニ「・・・わかったよ、好きにしな」クス
――― まったく///
-
- 148 : 2014/01/30(木) 05:42:23 :
ミカサ「そう、ありがとう」ニコ
ミカサは嬉しそうに一言告げると、うーんと小首を傾げ出した。
――― 随分と真剣に考えているようだ。
そして、願い事を決めたのか真っ直ぐとこちらを向き。
改めて口を開いた。
-
- 149 : 2014/01/30(木) 05:44:29 :
ミカサ「アニ、私は・・・」
アニ「あぁ・・・」
ミカサ「この先どんな事があろうと、」
ミカサ「――― あなたに友達でいて欲しい」
ミカサ「例え歩む道が違っても」
ミカサ「あなたと遠く離れてしまっても」
ミカサ「エレンの事、その・・・決着が付いたとしても・・・」
ミカサ「ずっと友達でいてくれると・・・」
ミカサ「そう、約束して欲しい」ニコ
アニ「・・・」
-
- 150 : 2014/01/30(木) 06:01:24 :
――― ミカサから私に向けられた言葉は。
――― あまりにも純粋で。
――― とても美しいモノであった。
アニ「わかった、約束しよう・・・」ニコ
――― 私は精一杯の作り笑いで応えた。
-
- 151 : 2014/01/30(木) 06:02:35 :
『ありがとう、アニ』
そう言って笑うとミカサは、
『ユービキーリゲーンマン ――― 』
まじないのような詩を唄い、
『――― ユービキッタ』
最後に小指を離した。
私はただ・・・
離された指先をじっと見つめていた・・・
-
- 152 : 2014/01/30(木) 06:53:06 :
ミカサ・・・
私はあんたを。
あんた達を。
いつか裏切るかもしれない・・・
その時が来たとしたら・・・
あんたはそれでもまだ・・・
――― 私を友達だって思ってくれるのかい?
――― 今の私にはわからない・・・
-
- 153 : 2014/01/30(木) 06:58:39 :
――― けどね。
あんたの事、友達だって。
そう思ってるのはホントなんだ・・・
だから願うよ・・・
アニ「ねぇミカサ・・・」
ミカサ「・・・?」
ミカサ「何だろうか?」
アニ「私からも約束して欲しい事があるんだけど・・・いいかな?」
――― 私は小指を突き立てて尋ねた。
ただ優しく微笑んで、
――― 私の親友は指を絡ませてきた。
アニ「私からのお願いは・・・」
-
- 154 : 2014/01/30(木) 07:48:45 :
- やべえ…泣けそう…
期待!!
-
- 155 : 2014/01/30(木) 08:15:35 :
- 朝の分はここまでです、!
>>154 EreAniさん
朝早くからコメントありがとうございます♪
これからも頑張りますね!
-
- 156 : 2014/01/30(木) 22:59:49 :
- なんか、切ないですね(;´Д`)
期待です!
あと、フォローさせてもらいました。 今までしていたと思っていたら、まさかのしていなかった! Σ(゚д゚;)
-
- 157 : 2014/01/30(木) 23:14:33 :
- ログインできました!フォローします!
-
- 158 : 2014/01/30(木) 23:14:36 :
- この二人の感じめっちゃ好きです!
けど、やっぱ世界は残酷ですね…
-
- 160 : 2014/01/31(金) 00:39:43 :
- また明日の学校行くときの楽しみにしてます!!
-
- 161 : 2014/01/31(金) 00:57:35 :
- >>160 EreAniさん
今日は早朝まで仕事なので更新は夕方になるかなと(汗)w
ゆっくりとお待ちくださいね!><
-
- 162 : 2014/01/31(金) 08:09:50 :
- お疲れ様です!
ちょっとへこむSSよんでしまってへこんでるんで…ゆきさんの読んでリフレッシュしますわ!
期待です!!
-
- 163 : 2014/01/31(金) 11:00:31 :
- >>162 EreAniさん
あらあら、そうなんですか?><
どんな内容だったのか分かりませんが、ちょっと気になりますね、w
私のSSなんかでも元気付けられるのなら嬉しく思います♪
-
- 164 : 2014/01/31(金) 11:01:14 :
〜夜:兵舎〜
まだ夜の9時を回った頃だろうか?
日頃の訓練の疲れからなのか、同室の仲間は私が風呂から戻ってくるなり睡眠を取りたいと提案してきた。
特に断る理由も無いので、私はそれに承諾すると灯りを消し、ベッドへ向かった。
アニ「・・・」ジー
私は暗がりの中、ゴロリと寝転びながら手をかざしていた。
括り付けられたアクアマリンは、窓から射し込む微かな月明かりを浴びては、
相も変わらず透き通るような輝きを放っている。
-
- 165 : 2014/01/31(金) 11:01:42 :
『ええ、約束する』
私の願いにミカサはそう答えてくれた。
あの時の真っ直ぐな、それでいて柔らかい笑顔が頭から離れない。
アニ「・・・」
スッ...
・・・何だか落ち着かない。
――― ガチャ...
私は立ち上がると夜風に当たる為、部屋を後にした。
-
- 166 : 2014/01/31(金) 11:02:08 :
夜は嫌いじゃない。
私の寂しさを、虚しさを、苦しみを、闇の中に隠してくれるから。
――― でも。
ホントはいつだって、その暗闇の向こう側にいる誰かに手を引かれたかった。
そんなのは期待していないと。
そんなのは許されないと。
そう思っていたのに・・・
いつからか私は、それを求めるようになってしまった。
-
- 167 : 2014/01/31(金) 11:02:36 :
今だってそうだ。
広い夜空の下、誰にも気付かれずに一人きりで悲しみの底に沈んでいたいと思いながらも。
この苦しみを知り、
こんな私を受け入れて、
こんな私と共に悩んでくれる、
そんな誰かが現れるのを切に願っている。
アニ「・・・」
私は寮と食堂の途中にある渡り廊下のあたりで足を止めた。
-
- 168 : 2014/01/31(金) 11:03:31 :
ここは吹きさらしになっていて、夜風に当たるには打ってつけの場所である。
いつもならまだこの時間でもポツポツと人が行き交うのだが、今日は休日。
休日は調理の担当は割り振られていないため、食堂で夕飯を取る人間は極めて少ない。
仮に取っていたとしても、いつものように訓練に時間いっぱい圧迫されることもないので、早々に済ませてしまうのだ。
その為休日に限っては、ここはほぼ無人と言えるのだ。
生憎、今日の風はほとんど吹いていないに近いが。
――― それはまぁ、妥協しよう。
-
- 169 : 2014/01/31(金) 11:03:58 :
何をする訳でもなく、ただボーッと夜空を眺める。
アニ「・・・」
・・・
アニ「・・・あっ。」
不意に空を一筋の光が横切る。
――― 流れ星だ。
けれどその一瞬の輝きに、私は願いを込めようともしなかった。
ただ彼方で燃え尽きていくその様を見送った。
-
- 170 : 2014/01/31(金) 11:04:30 :
「アニっ!」
その直後の事だ。
ムードの欠片もないような暑苦しい声が私の傍から聞こえてくる。
――― 間違いなくあいつだろう。
アニ「・・・なんだい?」
私は目だけをそっちに向けて返事をする。
エレン「いや、こんな時間にどうしたのかと思ってな!」
エレン「まさか・・・盗み食いでもしに来たか?」ハハッ
アニ「やめてよ、サシャじゃあるまいし・・・」ハァ
――― まったく。
この男はどうしてこうもデリカシーが無いのだろうか。
人が感傷に浸っているのもお構い無しと言った感じだ。
-
- 171 : 2014/01/31(金) 11:06:05 :
――― けど、
そんな風にうんざりする反面。
この男の持つ飾り気の無い雰囲気に、どことなく安心感を覚えてしまう自分もいる。
――― 今、あんたに会えてホッとしたよ。
心の中でそう呟く。
-
- 172 : 2014/01/31(金) 11:06:36 :
エレン「・・・それで」
アニ「?」
エレン「結局お前は何してたんだ?」
アニ「・・・別に」
感傷的になってたとは流石に言いあぐねる。
――― 私はそういうのとは無縁な存在で無ければいけない。
そう自分に言い聞かせているから・・・
-
- 173 : 2014/01/31(金) 11:07:26 :
けれどその言葉だけでは納得しないのか、
エレンは訝しげな表情をこちらに向けている。
――― ヤレヤレ。
なんて面倒な奴なんだか・・・
私は何か適当な理由を求めて空を見上げた。
それを見たエレンも、私を真似て空に視線を移す。
アニ「――― 星を」
エレン「・・・は?」
思いついたままに私は口を開いた。
-
- 174 : 2014/01/31(金) 11:07:56 :
アニ「星を見ていたんだよ」
エレン「星、をか・・・?」
アニ「そう、星を・・・」
エレン「ふーん・・・」
――― あまり興味が無いのだろうか?
生返事をするエレン。
せっかくあんたの為に話題を作ってやってるってのにさ・・・
-
- 175 : 2014/01/31(金) 11:08:18 :
アニ「今日は天気が良かったから・・・雲一つ無くて綺麗だろう?」
エレン「ああ、確かに綺麗だな・・・!」ニッ
アニ「だから眺めてたんだ・・・」
アニ「それだけ。」
エレン「・・・」
そう伝えると、エレンは無言でこちらを見ていた。
-
- 176 : 2014/01/31(金) 11:08:51 :
私はそれに耐えられなくてついついエレンに当たってしまう。
アニ「・・・何?」ギロッ
エレン「へ?」
アニ「そんなにまじまじとこっちを見ないでくれないか?」
――― 照れるから。
例えあんたにその気がなくてもさ・・・
エレン「あぁ、悪い悪い!」ハハッ
アニ「悪いと思ってないでしょ、あんた・・・」ハァ
エレン「そんなことないってーの!」
アニ「まったく・・・」
-
- 177 : 2014/01/31(金) 11:09:23 :
アニ「・・・で、」
アニ「なんでそんなに私の方を見るのさ?」
エレン「んあ?」
間抜けな声を出すエレン。
少しくらいは緊張感を持って欲しいものだ。
エレン「あぁ、それはな・・・」
そう言うとエレンはまた空を眺める。
今度は私が釣られて空を見上げる。
-
- 178 : 2014/01/31(金) 11:09:47 :
エレン「こんな綺麗な空見てんのによ、」
エレン「お前は全然嬉しそうじゃないな・・・って思ってよ」
アニ「!」
心を・・・
見透かされた様な気分だった。
いや、でも今ここに居て話してる相手はあの鈍感野郎のエレンだ。
――― そんな奴が、
私の心の微かな動きを、表情を。
読み取れる訳なんて・・・無い!
-
- 179 : 2014/01/31(金) 11:10:21 :
半ば強引に自分を納得させ、エレンに言葉を投げる。
アニ「そんな事はないよ」
エレン「・・・」
アニ「――― ただ。」
アニ「私は乙女だからね・・・」
アニ「ロマンチックな気分に浸っていただけさ・・・」
エレン「・・・」
エレン「・・・ふーん、そっか」
アニ「そうだよ」フフッ
どこか納得いかないという表情をしているが、それ以上は追求してこなかった。
そういうところ、ミカサにそっくりだね。クス
-
- 180 : 2014/01/31(金) 11:11:15 :
エレン「じゃあアレだな、」
アニ「?」
エレン「こんな綺麗な景色を見る相手が俺なんかじゃ、乙女なアニには物足りないだろうな」ハハハッ
アニ「・・・」
――― あんたがいいんだけど。
そう口にしてしまおうか迷ったけれどやめた。
-
- 181 : 2014/01/31(金) 11:13:19 :
代わりに少し捻った言葉を伝える事にした。
アニ「そうだね、今のあんたじゃ物足りないかな・・・」フフッ
エレン「ははっ、そりゃ頑張らないとな!」ニッ
アニ「・・・」
――― こいつはこんな時ばかり鈍感で真面目なんだね・・・ハァ
アニ「・・・そうだね、精々頑張りな」ムスッ
私はいつもよりも不機嫌そうな顔でエレンに言い放った。
-
- 182 : 2014/01/31(金) 11:35:48 :
- やっぱり面白い!期待!
-
- 183 : 2014/01/31(金) 19:14:33 :
- 上手いですね!自分のssが恥ずかしい…
-
- 184 : 2014/01/31(金) 23:18:34 :
- アニの心理が伝わってくるようですね…!
続きも楽しみにしております☻
-
- 185 : 2014/02/01(土) 00:30:30 :
- >>182 EreAniさん
やっぱりだなんてお恥ずかしいですよ!(汗)w
ですがとても励みになります♪
これからもよろしくお願いしますね!
>>183 アニ・レオンハートハッピーエンド部隊さん
お褒めに預かり光栄です!><
恥ずかしいだなんてそんな事はありませんよ!
なので気にせずにどんどん作品を書いちゃいましょう♪
私も無駄に長くて読みづらいところがあるので、まだまだ改善点は多いです!w
>>184 マリンさん
そのように読みての方に思って頂けるようこれからも頑張ります!
私もマリンさんやシュウさんのようにスマートな文章が書けるようになりたいです、><
-
- 186 : 2014/02/01(土) 00:33:50 :
エレン「何怒ってるんだよ・・・?」
アニ「さぁね、理由くらい自分で考えなよ」
アニ「あんたはまだまだ乙女の気持ちを理解してないみたいだからね」ムスッ
エレン「そうかい。そいつは悪かったよ」ハハッ
アニ「まったく・・・」
アニ「(先は長そうだね・・・)」ハァ
ため息を一つついて、私はまた空を見つめた。
エレンも無言で空を見上げた。
私が思い描いていたロマンチックなシチュエーションとは言い難いけど、
悪くないね・・・
――― いや、むしろこれがいい。
-
- 187 : 2014/02/01(土) 00:34:13 :
ほんの数十秒の無言。
エレン「なぁアニ」
アニ「なんだい?」
エレン「またこうして一緒に星を見ような」
アニ「・・・は?///」
思い掛けない言葉に声が上ずる。
――― 気付かれてない、よね?
次第に私の顔に熱が集まるのを感じる。
私は今が夜である事に心底感謝した。
-
- 188 : 2014/02/01(土) 00:35:10 :
エレン「こんないい場所を独り占めなんてズルイだろ?」ニッ
エレン「だから俺も一緒に、って思ってな・・・」
エレン「ダメだったか?」
アニ「・・・」
アニ「別にダメなんかじゃない、けど・・・さ」
エレン「そか!」
エレン「・・・ならここは俺達二人だけの秘密の場所だな!」ハハッ
アニ「っ///」
-
- 189 : 2014/02/01(土) 00:35:33 :
――― 二人だけの秘密。
その言葉に私の鼓動は更に高鳴る。
エレンにとっては何気ない一言なのかもしれないが・・・
乙女に向かってそんな勘違いさせるような事言うなんてこいつは・・・
-
- 190 : 2014/02/01(土) 00:36:05 :
アニ「バカじゃないの?こんなとこ、休日以外でもなきゃ誰かしらいるじゃないか!///」
恥ずかしさから思わず声を張り上げて反論を述べてしまう。
なんて可愛げのない・・・
エレン「ははっ、それもそうか」ハハッ
アニ「そうだよ、まったく・・・」
-
- 191 : 2014/02/01(土) 00:36:34 :
エレン「じゃあよ・・・」
エレン「休日の夜に、たまにはって事でいいだろ?」ニカッ
アニ「・・・」
どこまでも引かないな、この鈍感馬鹿は・・・
――― 私の心を掻き乱して何が楽しいんだか?
急にそんな事を考え、恨めしくなる。
-
- 192 : 2014/02/01(土) 00:37:07 :
――― ハァ。
私は溜め息を吐くと観念したかのように、
アニ「好きにすれば・・・」
と、答えた。
――― ホントは嬉しいくせに・・・
エレン「あぁ、ありがとな!」ニカッ
エレンは嬉しそうにそう答えた。
こうしてこの場所は、休日のこの時間限定で【二人の秘密の場所】になった。
-
- 193 : 2014/02/01(土) 00:37:42 :
エレン「それと・・・」
またポツリとエレンが口を開いた。
エレン「アニ、お前ってさ・・・」
アニ「なんだい?」
エレン「・・・」
しかしそう言いかけたのも束の間、何か気掛かりな事でもあるのかエレンは口を紡いだ。
エレン「・・・いや、やっぱなんでもねぇよ」ハハッ
アニ「なんだい、言いかけておいて・・・」ムッ
-
- 194 : 2014/02/01(土) 00:38:28 :
エレン「悪い悪い、そう起こるなって!」アセアセ
エレン「ただまぁ。そうだな・・・」
私の方を見るのをはばかっているのか、目を逸らす。
エレン「上手く言えないけど・・・」
エレン「たまには・・・素直になっていいんじゃないか?」
アニ「・・・えっ?」
今日だけで何度目になるかわからない動揺。
-
- 195 : 2014/02/01(土) 00:39:13 :
エレン「なんて言うかな・・・」
エレンは続けて言う。
エレン「溜め込み過ぎるなよ?」
アニ「・・・」
エレン「何か辛い事があるなら遠慮なく言ってくれよ?」
エレン「お前だって、いつも面倒だって口では言いながらも俺に付き合ってくれるし、」
エレン「それに俺の大切な仲間からな・・・」
アニ「・・・」
-
- 196 : 2014/02/01(土) 00:41:55 :
エレン「いつでも力になるぞ!」ニッ
こいつは鈍感なくせに、
人の心の内側にスルリと入り込んでくるのは得意みたいだ。
私はどこまでも素直になれない口の人間だけど、
アニ「あぁ、努力するよ・・・」
ほんの少しだけ、その優しさに甘える事にした。
エレン「――― ああ、約束な!」ニカッ
無邪気な笑顔を向けて、エレンは言った。
-
- 197 : 2014/02/01(土) 00:44:17 :
- 面白い!そしてエレンいけめん!期待!
-
- 198 : 2014/02/01(土) 03:25:30 :
- >>197 EreAniさん
期待ありがとうございます!
仕事の合間に更新してみました、w
-
- 199 : 2014/02/01(土) 05:12:46 :
- >>190
訂正、お詫び申し上げます。
休日以外でもなきゃ → 休日でもなきゃ
-
- 201 : 2014/02/01(土) 11:13:00 :
- 内容が良いから誤字脱字なんて些細な問題!期待してます!
-
- 202 : 2014/02/01(土) 11:53:56 :
- エレンかっこいー♪
続きが気になりますっ!期待しています!
-
- 203 : 2014/02/01(土) 12:21:18 :
- 遅ればせながら、続編を読みに参りました((_ _ (´ω` )
アニとミカサの友情を描くSSはそう多くないですから、非常に新鮮です。
この後も期待です!
-
- 205 : 2014/02/02(日) 23:36:09 :
- ゆきさんの描くアニ、好きです〜(´◡͐`)♥︎
続き待ってますね!
-
- 206 : 2014/02/02(日) 23:41:03 :
- ↑めちゃめちゃわかります!!!!!面白すぎて引き込まれる!期待!
-
- 207 : 2014/02/03(月) 01:56:28 :
- >>205に激しく同意!
-
- 209 : 2014/02/03(月) 20:00:17 :
- 試験に仕事にと忙しくてなかなか更新できなくてすみませんでした!><
更新再開します!
-
- 210 : 2014/02/03(月) 20:00:27 :
――― 「約束」か・・・
ふと思い出したかのように小指を眺める。
そして親友が私に向けてくれた笑顔を思い出していた。
ミカサ『ずっと友達でいてくれると・・・そう、約束して欲しい』ニコ
・・・
アニ「・・・」
スッ・・・
-
- 211 : 2014/02/03(月) 20:12:09 :
エレン「・・・ん?」
アニ「・・・」ジー
私は無言で小指を立ててエレンに向けた。
エレン「ん、なんだよ急に?」
アニ「指切り・・・しよう。アンタは知ってるよね?」
エレン「ああ、知ってるぜ。昔ミカサから聞いたからな!」スッ
そう言いながらエレンは小指を絡めてきた。
ほんとにコイツには躊躇いってものがない、怖いくらいに。
私は自分から指を差し出したくせに・・・
体温がほんの少し上がったような、そんな気がした。
-
- 212 : 2014/02/03(月) 20:23:49 :
エレン「・・・で、何を約束するんだ?」
アニ「・・・」
・・・私は今、触れ合っているこの手で。
あんたの手を握ることも、アンタを抱き締めることも叶わないかもしれない。
けれどミカサや、
アンタの心の中に。
私の確かな気持ちを置いていきたいんだ。
――― ギュッ・・・
私は交わしている小指に力を入れ、エレンの真っ直ぐな瞳と向き合った。
アニ「私は・・・」
-
- 213 : 2014/02/03(月) 20:27:31 :
- アニ…泣
常に毎日期待!しております!!
-
- 214 : 2014/02/03(月) 20:37:17 :
アニ「アンタがさっき言ってくれたこと、ちゃんと守れるように頑張るよ」
アニ「それが私の約束だね・・・」
エレン「そうか!」ニッ
心底嬉しそうにエレンは笑った。
アニ「だから、今度は私の番・・・」
アニ「私のお願いすることを、アンタが守ってくれないかい・・・?」
エレン「・・・ああ!」
エレン「俺に出来ることなら何でもするぞ!」
エレン「いつでも力になるって、そう言っただろ?」ニカッ
アニ「ふふ、頼もしいね・・・」クス
――― ホントに。
――― 怖いくらい頼もしいよ・・・
-
- 215 : 2014/02/03(月) 20:37:55 :
- >>213 EreAniさん
いつもありがとうございます^^
今日で完結しそうです!
-
- 216 : 2014/02/03(月) 20:47:43 :
――― アンタのその頼もしい姿に。
――― 言葉に。
私の戦士としての決意は幾度と無く揺るがされる。
ただの・・・一人の少女でありたいと願いたくなる。
――― けれど。
私の背負うこの罪がある限り。
それは叶わない願いなんだと知る・・・
私のしてきたことを知った時・・・
頼もしいアンタは、ミカサは・・・
――― どんな目を向けて私と対峙する・・・?
それがただただ怖いんだ・・・
-
- 217 : 2014/02/03(月) 20:56:29 :
あんたらの事、戦士でありながら愛してしまった私には。
殺す覚悟も殺される覚悟もない中途半端な私には。
何が正しいかなんて・・・分かりもしない。
あんたらの前にいるべき人間ではないと・・・
いっそ死んでしまえたなら楽になるのになんて感じながらも。
あんたらの前で笑ったり、泣いたり・・・
そうやって過ごしたいんだよ・・・
――― けど。
それが叶わないんだって言うなら、私のエゴなんだろうけど・・・
ただ願わせてもらうよ・・・
アニ「私からのお願いは・・・」
-
- 218 : 2014/02/03(月) 21:08:31 :
アニ「絶対に・・・」
アニ「絶対に死なないって、約束して欲しい・・・」
エレン「・・・アニ?」
私の方を見て、目を見開くエレン。
私は込み上げてくるものをぐっと堪えて言葉を吐き続ける。
アニ「・・・アンタは。」
アニ「アンタは、馬鹿が付くくらいの死に急ぎ野郎で・・・」
アニ「調査兵団に入りたいってのも、巨人を殺してやりたいって言うのも知ってる・・・」
アニ「それがどれだけ危険な事かも分かってる・・・」
-
- 219 : 2014/02/03(月) 21:18:07 :
アニ「――― けど、」
アニ「分かっているけどでもっ!」
アニ「どんな事があっても生きてて欲しいんだ・・・」
アニ「アンタにも、ミカサにも、他の連中にも・・・!」
エレン「・・・」
アニ「約束・・・してくれないか・・・?」
――― 目を伏せて懇願する。
ただただエレンの答えを待った・・・
夜の静けさが、より一層深まって感じた。
-
- 220 : 2014/02/03(月) 21:28:21 :
エレン「・・・なぁアニ」
やがてエレンがポツリと口を開いた。
アニ「なんだい・・・?」
エレンの呼びかけに顔を上げる。
エレンは相変わらず真っ直ぐな視線を向けて、そして大きく息を吸って次の言葉を口にした・・・
エレン「絶対に・・・」
エレン「絶対に俺は死なないっ!!」
エレン「約束する!!」
――― エレンの絡める指に力が込もる。
-
- 221 : 2014/02/03(月) 21:37:40 :
エレン「俺は絶対に生きて・・・生き抜いて!」
エレン「この世界の果てを見に行くんだ!」
エレン「ミカサやアルミン、それにお前や他の連中と一緒に・・・!」
エレン「・・・」
エレン「だから・・・」
エレン「お前との約束、必ず果たしてやるから・・・」
エレン「――― だから・・・」
不意に交わしている方とは反対のエレンの手が近づいてくる。
エレン「だからよ。」
エレン「そんな風に・・・泣くんじゃねぇよ?」ニッ
アニ「っ!」
-
- 222 : 2014/02/03(月) 21:50:51 :
――― 気が付くと私は大粒の涙を流していた。
意外とゴツゴツとしたエレンの手が、私の涙を拭っていた。
エレンははにかんだような、困ったような。
複雑な表情で私の方を見つめていた。
そしてミカサの時と一緒で、
『ユービキーリゲーンマン ――― 』
不器用な歌声で、
『――― ユービキッタ』
エレンは私との【指切り】を終えた。
-
- 223 : 2014/02/03(月) 22:00:40 :
それと同時に先程まで頬に添えられていた手も離れていった。
アニ「・・・あ」
その瞬間、名残惜しさからか思わず声が漏れてしまう。
エレン「・・・」
アニ「・・・」
――― 変に思われただろうか・・・?
エレンが未だ真っ直ぐにこちらを見つめてきている。
沈黙がより一層恥ずかしさを掻き立てる。
-
- 224 : 2014/02/03(月) 22:09:54 :
エレン「・・・アニ」
――― 先に静寂を破ったのはエレンの方だった。
アニ「な、何・・・?」
思わず動揺をむき出しにして返事を返す。
けれど心の余裕もないままの私の身体は、気が付けば目の前の男の胸元に抱き寄せられていた。
アニ「・・・へ?」
――― 思わず間抜けな声が出た。
優しい手つきで背中を撫でられる感触だけが、鮮明に私の脳内に伝わる。
――― そして数秒後。
ようやく現状を理解した私は、腕に精一杯力を込めてエレンの身体を引き離した。
アニ「ちょっ、ちょっと・・・!!」グググ
-
- 225 : 2014/02/03(月) 22:21:10 :
エレン「うわっ!・・とと?!」
アニ「あ、んっ・・・アンタっ!!///」
アニ「いきなり何してるんだい?!///」カァァァッ・・・
――― 思わず大声を上げてしまう。
いきなり【あんな事】をされては、乙女なら誰だってそう反応するだろう。
当のエレンは特に恥ずかしがった様子もないようだが・・・
――― それはそれで腹立たしい・・・
アニ「い、いきなり抱きしめるとか馬鹿じゃないの?!///」
アニ「アンタはホントに乙女の扱いがなってないっ!!///」フンッ
――― 散々罵倒してそっぽを向いてやった。
-
- 226 : 2014/02/03(月) 22:27:13 :
エレン「・・・」
――― けれど・・・
ギュッ・・・
アニ「っ?!・・・っは?!」
私の拒絶も虚しく、私はまたしてもエレンに抱き寄せられていた。
アニ「ちょっ・・・だからっ!!///」ググ・・・
――― また腕に力を込めて引き離そうとする。
・・・だが、私が引き剥がすより先にエレンが口を開いた。
エレン「なぁ、アニ・・・」
――― その優しげな声に、私は腕の力を緩めてしまう。
-
- 227 : 2014/02/03(月) 22:35:16 :
アニ「・・・」
私は返事をせず、抵抗もせず無言で耳を傾ける。
それを感じ取ったのか、エレンは話を続ける。
エレン「泣きたいときはさ、おもいっきり泣けよ?」
エレン「前にお前が言ってたけどさ、乙女との話し方?ってやつかな?」
エレン「アレはまだよく分かんねーけどよ」ハハッ
エレン「でも、いつも感情をめったに出さないお前が泣いてるんだ・・・」
エレン「その理由が何なのかは分からなくてもよ・・・それがどういうことかってのは分かってるつもりだ」ナデナデ
アニ「・・・」
抱き締めたまま頭を撫でるエレン。
その優しい手つきが、温もりが私に安堵感を与える・・・
-
- 228 : 2014/02/03(月) 22:45:21 :
エレン「俺ってさ・・・」
エレン「自分で言うのも変だけど、不器用だからよ」
エレン「だから泣いてるお前を目の前にして何したらいいか分かんなくてな・・・」ハハッ
バツの悪そうにエレンは笑った。
エレン「だからその・・・なんだ・・・?」
エレン「いきなり・・・だ、抱き寄せたりして悪かった・・・な///」ポリポリ
――― 自分のした行為を今更理解したのか恥ずかしいそうにするエレン。
照れるならしなければいいのに・・・
アニ「ほんと・・・最低だよアンタ・・・」フフッ
エレン「けど、男なら泣いてる女を放っとくなんてできないと思って精一杯だったんだからな?!///」カァァ
必死で弁解するエレン・・・何だか滑稽な姿だ。クス
――― でもまぁ、
エレンの事だ。
多分、本気で他意はないんだろうけど・・・
-
- 229 : 2014/02/03(月) 22:54:10 :
エレン「――― それに。」
エレン「お前が一人で抱えてるもんがあるならさ、俺もお前の力になるから安心しろ・・・って、」
エレン「そう伝わって欲しかったしよ」
――― うん、十分に伝わってるさ。
エレン「あと、お前の事だ・・・」
エレン「今思いっきり泣かなかったら、また心に蓋して溜めこむつもりだったんだろ?」
――― バレてたんだ。
――― 意外と鋭いね・・・
エレン「・・・それなら今日のことは忘れてやるって約束するから、ここで思いっ切り泣いてくれればって」
エレン「そう・・・思ったんだよ」
アニ「・・・」
エレン「――― まぁ。」
エレン「俺なんかの胸じゃあ、乙女のお前は不満かもしれないけどよ」ハハ
――― そんな事・・・
アニ「・・・そんな事・・・無いよ」
-
- 230 : 2014/02/03(月) 23:10:08 :
エレン「・・・え?」
――― 今度はエレンが間抜けな声を漏らす。
アニ「アンタが思ってること・・・ちゃんと私に伝わってる、よ?」
アニ「だから・・・」
アニ「だからね・・・」
ギュウゥゥッ・・・
――― 私は腕をエレンの背中に回すと思い切り力を込めた。
アニ「今日だけはアンタの気遣いに・・・甘えてあげることにするよ・・・」
アニ「誰かさんのせいでもう涙は出ないけど・・・別に構わないでしょ・・・?」ギュッ・・・
――― 恥ずかしくないわけじゃない。
けどそれ以上に今は、この温もりを一秒でも長く・・・
ほんの少しでも傍に感じていたいって・・・
そう思っているんだ・・・
エレン「・・・そうか!」ニカッ
――― エレンはただ満足したような様子で、私を優しく抱きしめた。
~第3部:おわり~
-
- 231 : 2014/02/03(月) 23:11:57 :
- はい、非常に長くなってしまいましたが!
コレにて第3部終了です!
もっと短くまとめたかったんですが・・・無理でした!(汗)
ここまで読んでくださった方々、コメント、応援下さった方々!
ありがとうございました!
また次回作もよろしくおねがいしますね!><
-
- 232 : 2014/02/03(月) 23:18:57 :
- おつかれさまでした!
全編を通してアニの気持ちがひしひしと伝わってくるようでした。
SSを読んで泣いたのは初めてです…(´;ω;`)
次回も楽しみにしておりますね。
-
- 233 : 2014/02/03(月) 23:19:18 :
- うぉおおおおお!!
お疲れ様です!
さすがゆきさん。エレアニで悶えさせてくれますね!
そんなに長かったでしょうか?サクサク読めてあっと言う間でしたよ(≧∇≦)
次回作期待です(((o(*゚▽゚*)o)))
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- 234 : 2014/02/03(月) 23:19:42 :
- 最高級SSです
毎回楽しみで仕方ありません!!
期待してます!!!
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- 235 : 2014/02/03(月) 23:31:27 :
- >>232 マリンさん
そ、そんなに賞賛していただけるとは恐縮です!(((;゚Д゚))))
ですがそれだけ感情移入して読んで頂けたのなら書き手としても嬉しい限りです♪
今後もどうぞよろしくお願いします!
>>233 シュウさん
エレアニがやはり一番好きですから♪
(最近はミカアニも好きですがw)
あっという間という割には、ものすごいレス数になってしまったのでちょっと不安でしたw
今後も、もっとスマートでいい作品を書けるよう頑張って行きたいです!
見てくださってありがとうございました!
>>234 EreAniさん
最高級だなんてそんなそんな!(汗)
ほんとに毎回毎回見に来てくださって嬉しく思いますよ!><
これからもご声援の程、よろしくお願いします!
次回作も頑張りますね♪
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- 236 : 2014/02/04(火) 10:38:40 :
- 続きのやつどこですか?
おもろすぎて泣きそう(笑)
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- 237 : 2014/02/04(火) 13:49:47 :
- アニ、カワイイ…可愛すぎる…続きお願いします!
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- 238 : 2014/02/04(火) 17:46:14 :
- 続編に超絶期待
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- 239 : 2014/02/04(火) 18:03:27 :
- ゆきさんお疲れ様でしたっ!
やっぱりゆきさんの書き方は想像力をかきたてますね♪
そして泣かせてもらいましたウルッ 次回作も超期待してます!
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- 240 : 2014/02/04(火) 21:13:44 :
- たくさんのコメント、PV、誠にありがとうございます♪
仕事が忙しくてお返事が遅れてしまいました!(汗)
>>237 アニハッピーエンド部隊さん
これからも私が書くアニが可愛いと言ってもらえるように頑張ります!
続編は必ずお書きしますがいつになるかはわかりませんので、気長にお待ちください、><(汗)
>>238さん
次も期待にお応えできるようなSSを書けるよう頑張りたいと思います!
コメント、ありがとうございました♪
>>239 Aniっちさん
たくさんのお褒めのお言葉、嬉しく思います♪
これからもAniっちさんのように感動したと言ってもらえるよう、頑張って書きたいと思いますヽ(*`ェ´*)ノ
次回作も是非お読みくださいね!
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- 241 : 2014/02/05(水) 10:18:02 :
- わかりもうしたぁー!続き楽しみです!
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- 242 : 2014/02/05(水) 10:19:15 :
- 連投失礼!続きのやつが始まったら貼ってください!お願いします!
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- 243 : 2014/02/05(水) 12:25:52 :
- >>242 アニハッピーエンド部隊さん
大丈夫です!
必ずお貼りしますね(`・ω・´)
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- 244 : 2014/02/05(水) 19:16:41 :
- >>243ありがとうございます!
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- 245 : 2014/02/05(水) 20:21:46 :
- こんないいSS久しぶりでした
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- 246 : 2014/02/06(木) 10:04:14 :
- >>245さん
そう言って頂けると幸いです♪
これからもそう言ってもらえるよう頑張りたいと思います!
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- 247 : 2014/02/07(金) 23:31:39 :
- はよ貼らんかい
期待しとんねん
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- 248 : 2014/02/07(金) 23:37:37 :
- >>247 ( ´Д`)y━・~~ さん
ご期待のコメントありがとうございます、!
続編はまだ考案してもいないのでごゆっくりお待ちください、(´ . .̫ . `)
私も用事や他にやってみたい作品はたくさんありますのでご了承願います、!><
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- 249 : 2014/02/09(日) 15:23:37 :
- もう、切なすぎる。
こういうの大大大大大大大大大大大大好きです!!!!!!!!!!!!!(((o(*゚▽゚*)o)))ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
次も頑張ってください。
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- 250 : 2014/02/09(日) 15:47:16 :
- >>248 エレアニマジLOVEさん
そんなに賞賛のお言葉を頂けるなんて、作家として冥利に尽きます、!><
はい、今後も頑張りますね!
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- 251 : 2014/02/11(火) 06:35:15 :
- アニ…(TT)
すみません、こちらでは初めまして
読ませて頂きました
原作にあってもおかしくないような場面、臨場感が溢れていて、世界に引き込まれました
自然と涙が…
エレンかっこいい…好きになりました(*^^*)
また素敵なSS読みに来させて下さいm(__)m
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- 252 : 2014/02/11(火) 09:45:18 :
- >>251 88さん
見にいらして下さったのですね、ありがとうございます♪(๑′ᴗ‵๑)
たくさんのお褒めの言葉を賜り、非常に嬉しく思う次第ですよ、!
はい!次回もまたそのように思って頂けるように頑張って参ります!
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- 253 : 2014/03/18(火) 22:46:00 :
- これは第4部ある感じですか?
現パロのアニもいいですけどやっぱ原作風のクールなんだけどたまに照れたりするアニのほうが好きですねー(*´▽`*)
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- 254 : 2014/03/18(火) 23:41:53 :
- >253 アニ大好き野郎さん
もちろんあります!
・・・が、今は流石に3作品同時に進行しているので、そのうちどれかをしっかりと終わらせてから自分でも納得できるようなレベルの作品を書きたいですかね!
なので少々ゆっくりになりますがお待ち下さいませ><
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- 255 : 2014/03/19(水) 20:37:09 :
- これは久しぶりに色々引き寄せられる作品でした!
感動する場面もあればキュンとなる場面もあり最高でした!
自分はそんなにエレアニは好まないんですが、どうやらその概念は何処かへ飛んでったようです。
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- 256 : 2014/03/20(木) 08:07:57 :
- >255 The Right Heartさん
コメントありがとうございます♪
The Right Heartさんのそんな概念すら乗り越えて好いて貰えたのなら喜ばしい限りですよ〜(๑′ᴗ‵๑)
自分でもあれやこれやと試行錯誤しながら頑張って書いていた作品なので、お褒め頂き感謝です!
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