「あひるの空」小さくて大きい人
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- 1 : 2019/11/09(土) 00:04:10 :
- 「あひるの空」のssです!
たぶん誰も作ったことないと思う…笑
・百春達が卒業した後
・視点は基本的に空と奈緒
・ソラナオ、モモマド
設定はこれでいきます!
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- 2 : 2019/11/09(土) 00:49:27 :
- キュッ…
シュッ…
ザシュッ…
ダム…ダム…
奈緒「やっぱりここか…」
キュッ…
シュッ…
ガシャン!
奈緒(外した…珍しい…)
空「クソッ…!こんなんじゃダメだ!」
ダム…ダム…
奈緒「車谷君」
空「!?あ、七尾さん…なんで…」
奈緒「…ここにいると思ったから」
空「…」
彼は試合に負けた時はいつもシューティングしている
今日も同じだった
奈緒「もう、今日は休んだ方がいいよ。試合で疲れてるんだし…」
空「うん…そうするよ」
私たちは今日、
あと1回勝てば県大会出場というところで、
負けた。
先輩達が卒業してから初めての大会。
みんな必死に頑張ったけど、
去年のようにはならなかった。
2点ビハインドでの最後のシュートは、
車谷君だった。
誰も、責めなかった。
あの、夏目くんでさえ、何も言わなかった。
なぜなら、あのシュートは完璧だったから。
だけど、相手の指先が触れて、
そして、私たちの最後の夏は終わった。
触った相手の身長は、184cmだった。
身長差を覆す努力と活躍をしていた車谷君は、
最後に身長差で負けてしまった。
3年の夏が終わったということは、
バスケ部生活が終わるということでもある。
車谷君の高校バスケは、
ブロックされた3Pシュートで終わってしまった。
奈緒「…終わっちゃったね…」
空「ごめんね、七尾さん」
奈緒「え?」
空「僕が最後のシュートを決めていれば勝てたのに…」
奈緒「車谷君のせいじゃないよ!あの場面は普通なら打たせてすら貰えない。シュートにいけただけでもすごいよ!」
空「でも、シュートは決めないと打たなかったのと変わらない」
奈緒「そんなこと…」
空「でも、もう大丈夫だよ七尾さん。僕達の高校バスケは終わっちゃったけど、後悔はないよ」
奈緒「車谷君…」
空「七尾さん、今までありがとう。お疲れ様!」
奈緒「車谷君も、最後までおつかれさまでした」
車谷君は後悔はないって言った。
でも、きっとそれはやせ我慢で、
本当は色んなことを考えてると思う。
私もそうだから。
だけど、私は何も言えなかった。
言ったところで、車谷君の夏も、私の夏も、
もう、戻っては来ないから。
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