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エレン「ディバインゲート?」

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  1. 1 : : 2013/12/22(日) 11:41:48
    ・ミカサ「ディバインゲート?」
    http://www.ssnote.net/archives/4145
    と アルミン「ディバインゲート?」
    http://www.ssnote.net/archives/4912
    を完結させます。
    ・エレンとユカリの交わりが少ないかも…
    ・いろいろ設定が壊れたらごめんなさい。
    ・水無月はドジ

    アニ「こんなSSでも読んでやるって人はコメントしてやって」


    ヒカリ「今はあくまでスレ立てだから書き始めは先になりそうなの…。もうちょっと待っててね!」
  2. 2 : : 2013/12/22(日) 13:41:29
    期待です!
  3. 3 : : 2013/12/22(日) 15:15:02
    >>2 ありがとうございます!
  4. 4 : : 2013/12/22(日) 17:02:42
    期待ー!!
  5. 5 : : 2013/12/22(日) 21:19:20
    >>4 毎度ありがとうございます!
  6. 6 : : 2013/12/23(月) 18:16:22
    目を覚ますと、何も見えなかった。まるで目を覚ましていないかのように。

    とりあえず体を起こす。あたりの空気は湿っている。


    エレン「どこだよここ…」


    辺りを見渡す。
    夜目がまだ効いてないが、かろうじて見える。












    人間の骨が。



    エレン「!?」
  7. 7 : : 2013/12/23(月) 19:08:17
    なんなんだ…本当になんなんだここは…!?

    まさか俺はいつの間に巨人に喰われたのか!?


    思い出せ…。俺は大砲のメンテナンスの訓練をしていた。そしてミカサとアルミンと一緒によくわからない壁門に近づいた。



    …あの門か?原因はあの門なのか?


    エレン(だとしたら…)












    エレン(俺は門型の巨人に喰われたってのか!?)←アホ



    エレン「くっそ、いつの間に!俺はもう巨人の腹の中だと!?諦めてたまるか!」床ドン


    エレン「駆逐してやる!やり方はわからないけど駆逐してやる!」


    ???「うるさいわね」


    エレン「黙ってろよ!どうにかしてうなじを削ぎ落とすんだ!」


    エレン「…」


    ユカリ「…」


    エレン「…ぉう!?」


    ???「やっとお目覚めね」
  8. 8 : : 2013/12/23(月) 19:08:57
    やべ…名前書いてもた…
  9. 9 : : 2013/12/23(月) 19:29:50
    冷たい眼差し、丸めた髪、首元についたリボン、チェックのスカートに黒のタイツ。そして大きな鎌。



    ???「もう少し寝てたら斬ってやってもよかったけど」


    エレン「…誰だ?お前」


    ???「私は…死神」


    エレン(馬鹿なのか…?)


    ???「…。まだ状況が把握できてないようね。ま、私もだけど」


    エレン「…」


    ???「なぜあなたが、生きている人間がここにいるの?」


    エレン「そりゃあ、巨人に喰われたばかりだからだろ?」


    ???「いい加減目を覚まして。ここは魔界<へリスティア>なのよ」


    エレン「へリスティア…?」


    ???「悪魔の住まいってこと」


    エレン「じゃあ俺は死んだのか!?」


    ???「いいえ、私が見る限りだとあなたは死んではいないわ」


    エレン「見た目でわかるものなのか?」


    ???「言ったでしょ。私は死神」


    エレン「…」


    エレン「…ホントに死神なのか?」


    ???「厳密には人間よ。でも所詮なりざるを得なかった身なの」


    エレン「…」



    何か悲しい眼をしている…。とりあえず俺は深くは聞かないことにした。
    俺らしくない判断だな…。
  10. 10 : : 2013/12/23(月) 23:01:36
    ???「そういえばまだあなたの名前を聞いてなかったわね」


    エレン「あ、あぁ。俺はエレン。医者のイェーガーの息子だ」


    ???「知らないわ」


    エレン「…」


    ユカリ「私のことはユカリと呼んで」


    エレン「あ、あぁ。よろしくな、ユカリ」


    ユカリ「ええ、よろしく」


    エレン「…じゃなくて!俺はどうやってここに来たんだよ!」


    ユカリ「それを聞いているのはこっち」


    エレン「俺が知るかよ…」


    ユカリ「よく思い出して」


    エレン「うーんと…。あ」


    エレン「…壁門だ」


    ユカリ「壁門?」


    エレン「あぁ、俺たちは妙な門を見つけて…その門が開いて、気を失って…。その後はよくわからねえ…」


    ユカリ「その扉が原因と言えるかしら?」


    エレン「恐らく…な」


    ユカリ「そう…。あなたはきっと別世界の人間なのね」


    エレン「別世界…?まぁ確かにここは魔界みたいだからそうだろうけどよ…」


    ユカリ「いいえ、あなたは根本的に違う世界から来たのよ。ディバインゲートの影響でね」


    エレン「ディバインゲート?えっと…つまりどういうことだ?」


    ユカリ「そうね…。まずはこの世界がどういうものなのかを知ることが必要だから私が教えてあげるわ」


    エレン「おう…?」

  11. 11 : : 2013/12/24(火) 15:35:41
    ーースーパーユカリ(ry


    ユカリ「略さないで」




    ○ディバインゲート


    ユカリ「ある日突然扉が現れたの。それがディバインゲート」


    エレン「んなこと言ったってな…。なんでそれが原因になるんだよ?」


    ユカリ「もともと私たちは常界<テラスティア>ですごしていた。それがディバインゲートが現れて以来魔界<へリスティア>、天界<セレスティア>が繋がった…」


    エレン「???」


    ユカリ「今は

    ・『聖なる扉』『聖なる出口』と呼ばれていること
    ・現れたことによってありとあらゆる世界が混乱に陥ったこと
    ・それによって『西暦』から『聖歴』の時代へ変わったこと

    これだけを覚えていればいいわ」


    エレン「聖歴ってなんだ?」


    ユカリ「あらゆる世界が混乱したのよ。キリストも慌てたに違いないわ。察してちょうだい」


    エレン「いや、俺鈍感らしいし…」


    ユカリ「もういい」ハァ


    エレン「なんなんだよ一体…」
  12. 12 : : 2013/12/24(火) 15:37:09
    アランさんが星つけてくれたやった!
  13. 13 : : 2013/12/24(火) 15:44:37
    ○常界<テラスティア>
    ○天界<セレスティア>
    ○魔界<へリスティア>
    ○統合世界<ユナイティリア>


    ユカリ「常界と魔界はもう説明がついたからいいでしょう?」


    エレン「えっと…なんだっけ?」


    ユカリ「」ジャキ


    エレン「ひっ!?」ビク


    ユカリ「これ以上私を退屈させるならその命を狩りとっても良いのよ?」


    エレン「あー!思い出した!確か俺たちは常界に住んでいるんだよな!」アセアセ


    ユカリ「もう手間をかけさせないでちょうだい」スッ


    エレン(あれ…。嘘で言ったのにホントに思い出した…)ユカリ「…なんて、思っているのかしら?」


    エレン「えっ!?」ドキッ


    ユカリ「私の思い違い?」


    エレン「なっなんでそれを!」アタフタ


    ユカリ「あら、本当だったのね」


    エレン「うっ…(いろんな意味でカマをかけられていた…)」


    ユカリ「ま、私のドライバにかかればそんなものね」


    エレン「ゆ…ユカリ、ドライバってなんだ…?」オズオズ


    ユカリ「今は関係ないわ」


    エレン「はい…」シュン


    ユカリ「天界<セレスティア>はどんな場所かわかるでしょう?」


    エレン「は?知るかよ聞いてもいないのに」


    ユカリ(ある意味勇者ね…)アキレ


    ユカリ「もういい…。私が全部教えるわ」


    エレン「おう。つーか最初っからそうしろよ」


    ユカリ(…)


    ユカリ「天界には光の力を持つ者や天使がいるのよ」


    ユカリ「そして統合世界<ユナイティリア>はディバインゲートが生み出した世界…。常界、魔界、天界が入り混じった世界」


    エレン「お、おう…?」


    ユカリ「…」
  14. 14 : : 2013/12/24(火) 15:56:39
    ○ドライバ


    ユカリ「次はあなたが知りたがっていたドライバについて説明するわ」


    エレン「そのバカでかい鎌のことだってことはわかるが…」


    ユカリ「そう。この世界ではドライバと呼ばれる武器が存在するの」


    エレン「武器?巨人がいなかったら何と戦うってんだ?」


    ユカリ「…そう…。あなたの世界では巨人だけが敵とされているのね」


    エレン「あぁ、巨人は人類の敵だ。そいつらを一匹残らず駆逐して狭い壁の外から出るのが俺の夢だ」


    ユカリ「壁…。その壁というのは巨人から人類を守るために必要なものなの?」


    エレン「あぁ…。いつしかそれが無くなるようにしなくちゃな!」


    ユカリ「…」


    ユカリ(魔界<へリスティア>にいるのに希望を持っている…。普通ならネガティブな思考を持つはずなのに…)


    エレン「ユカリ…?」


    ユカリ(きっとアカネと同じような特殊な人種なのね)


    エレン「おいユカリ!」


    ユカリ「あっ…。ごめんなさいエレン」


    エレン「どうしたんだ?ボケっとして…」


    ユカリ「少し考え事をしてたわ。私としたことが…」
  15. 15 : : 2013/12/24(火) 19:41:25
    ユカリ「ディバインゲートが現れて以来世界は繋がってしまった。悪魔や人間を敵とみなす妖精、機械、人間同士が敵になることも…」


    エレン「そんな!?人間同士が戦ったって何も生まれないじゃねえか!」


    ユカリ「エレン、この聖歴の時代はもう人と巨人の戦なんてないのよ。あるのは…」


    エレン「…」


    ユカリ「…今言ったことは忘れて」




    そんな…。巨人を駆逐して人類が勝利したとき、人類同士の戦いが始まるってのか…。


    エレン「…」


    ユカリ「エレン、落ち込んでいる暇なんてないわ」


    エレン「あっああ」


    ユカリ「話を戻すわ。そのドライバには属性の力が込められていることが多いの」


    エレン「属性!?炎属性とかか!?」キラキラ


    ユカリ(食いついた…)


    ユカリ「ええ、私が持っているドライバ[アビス]には闇の力が込められているわね」


    エレン「闇!?やべえカッケー!!」キラキラ


    ユカリ「何なのその眩しい笑顔は…」


    ユカリ「エレンにアビスをを近づけたときあなたは常界のことを思い出した…。なぜかわかる?」


    エレン「うーん…。あの時は答えることに必死だったからわからねえ」


    ユカリ「私が必死にさせたの」


    エレン「は?」


    ユカリ「闇は恐怖心を煽らせることもできる。だからエレンに強制的に答えさせたってことになるわね」


    エレン「そうか…(闇舐めてた…)」
  16. 16 : : 2013/12/24(火) 20:01:04




    ユカリ「今はこれだけを覚えていればいいわ。またわからないことがあったら私が教えてあげる」


    エレン「あぁよろしくな」


    ユカリ「それで、あなたはこれからどうするのかしら?早く元の世界に帰りたい?」


    エレン「…ハッ!ミカサとアルミンは!?」


    エレン「あいつらもきっとディバインゲートに巻き込まれたはずだ!」


    ユカリ「あら、流れてきたのはあなただけじゃなかったのね」


    エレン「言ってる場合かよ!」ダッ


    ユカリ「どこに行くの?」


    エレン「決まってんだろ!あいつらを探すんだ!」


    ユカリ「宛てはあるの?」


    エレン「関係ねぇ!」


    ユカリ「あっ待ってエレン!」


    エレン「待てねえよ!」


    ユカリ「っ…」
  17. 17 : : 2013/12/24(火) 20:39:23




    エレン「ミカサー!アルミーン!」タッタッタッ


    エレン「ミカサー!俺だ!エレンだ!」


    エレン「アルミン!いたら返事してくれ!」


    エレン「…。くっそどこにいるんだ…!」



    暗闇に包まれて見えにくい…。でも探さなくちゃ…!



    スゥ…



    エレン「!?」ビク


    エレン「…」





    なんだ今の感じは…。何か通った気がする。いや、確実に通った。



    エレン「おい!誰かいるのか!?」





    エレン「…」


    気のせいか…?もう気配は無い。
    いずれにせよ構っている暇なんてない。



    エレン「くっそ、無駄な時間をかけさせやがって!」ダッ
  18. 18 : : 2013/12/24(火) 20:53:25
    エレン「早く見つけないt…。?」




    俺が走り出した方向には人がいた。
    暗がりでよく見えないが人影がある。

    …誰だ?


    エレン「…誰だ?お前」


    エレン「…」




    夜目が効いてきた。ユカリと同じような鎌を持っている。


    エレン「ユカリ…お前どうやって回り込んだんだ?つーかさっきのお前だったんだな」


    ザッ…


    ユカリがこちらに向かって歩いてくる。不穏な空気を漂わせながら。

    そして今わかった。










    あいつはユカリじゃない。
  19. 19 : : 2013/12/24(火) 21:44:42
    ???「…」ザッ…


    エレン「…!?」


    ???「…」ザッ




    紫がかった黒のコートを着た彼はじりじりと俺の方へ近づいてくる。
    さらに、



    ???「」トッ


    エレン「…え?」




    気づかぬ間に俺たちの距離が縮まっている。鎌を振りかざした彼が目の前にいる。


    ???「」ジャキ


    エレン「…」



    反応すらできない。時間が止まって見える。

    …俺はようやく理解した。



    〔俺はもうすぐで首を落とされる〕




    理解したところで何もできない。足はすくんでいる。

    抵抗する間も無く、視界が逆さまに見えた。









    はずだった。
  20. 20 : : 2013/12/24(火) 21:54:42

    ガキィン!




    エレン「!…」




    音が違う。本来なら血しぶきの音が聞こえるはずだ。

    俺の視界には…。




    ユカリ「…っ」ギギギ…


    ???「…」グッ


    エレン「!」




    交差した鎌があった。





    ユカリ「はっ!」ブン


    ???「…」バッ


    エレン「…?」


    ユカリ「無闇に突っ走ると死ぬから待ちなさいと言ったのよ」ジャキ


    エレン「…すっすまねぇ、ユカリ」


    ???「…どういうことだ死神さんよぉ」


    ユカリ「彼は狩り取るべき命ではないと判断したまでよ」


    エレン「えっと…」



    あまりにも唐突な出来事が連続して発生したことに頭がついていけていない。


    ユカリ「彼は別世界の人間なの。無差別に殺さないでちょうだい」


    ???「なんだよくっそ」スッ
  21. 21 : : 2013/12/24(火) 22:18:51
    俺はこいつに殺されかけたところをユカリに助けられた。
    『こいつ』って…?





    エレン「いっいきなりなにすんだよ!つーかお前誰だ!」


    ???「俺に名前なんてねえよ」


    エレン(また珍回答が…)


    ユカリ「あら、授かった名前があるんじゃなかったかしら?」


    ダークサイス「…ダークサイスだ」


    エレン(なんかかっこいい名前キタ!)


    ダークサイス「つっても、ドライバの名前だがな」


    ユカリ「ならその名前を大事にすることね」


    ダークサイス「おう、そうするわ」


    ハハハハハハハハハハ…。



    エレン「…じゃなくて!おいダークサイスとやら!意味も無く人を殺そうとするなよ!キチガイじゃねえのか!?」

    三└(┐卍^o^)卍←キチガイ


    ユカリ「エレン、彼も処刑者の悪魔よ」


    エレン「ファッ!?」


    ダークサイス「だ。」


    エレン「そうか、納得した」


    エレン「って、俺は罪人じゃねえ!」


    ダークサイス「いちいちうるせえなぁ…。別にいいだろ、死んでねえし」


    エレン「そういう問題じゃねえっつってるだろうが!」


    ユカリ「エレン、ダークサイスは悪魔よ。人間の論理は通じないわ」


    エレン「いーや!それは納得いかねえ!」


    ユカリ「少し頭を冷やしなさい」ジャキ


    エレン「サーセン」無


    ダークサイス(別に論理は通じるけどな…)
  22. 22 : : 2013/12/25(水) 12:50:01





    ダークサイス「ほう…。人探しか」


    エレン「まぁそんなとこだ」


    ダークサイス「ならよ、起源<オリジン>の所にでも行ったらどうだ?」


    エレン「オリジン?」


    ダークサイス「あ…。そういやお前別世界の人間だったな」




    ○起源<オリジン>




    ダークサイス「ユカリ、属性の話はもうしたか?」


    ユカリ「ええ、最低限必要な情報としてね」


    ダークサイス「おいお前」


    エレン「俺はエレンだ」


    ダークサイス「…エレン、属性を全部言ってみろ」


    エレン「ん…?火、水、草、電気、虫、ゴースト、ノーマル、かくとう、氷、ドラg


    ユカリ「それはポケモン」


    ダークサイス「ほんっとに最低限だな…。いいか、この世界では炎、水、風、光、闇、無の6つが源になっている」


    ダークサイス「その属性それぞれを司っている精霊を起源<オリジン>って呼ぶんだ」


    エレン「でもなんでその起源<オリジン>の所に行けばいいんだ?人探しなら誰だっていいだろ」


    ダークサイス「馬鹿言え、闇の起源<オリジン>は死後郷<エリシュオン>は疎か魔界<へリスティア>のことなら感づくはずだ」





    エリシュオン…。そういえば俺が今いる場所のこと全く知らねえな…。





    エレン「なあ、ここが魔界なのはわかった。厳密にはここはどんな場所なんだ?」


    ダークサイス「なんだ知らねえでここまで突っ走ってきたのか。とんだ死に急ぎ野郎だな」


    エレン「んだと!?」ガシッ


    ダークサイス「ん!?」ビク


    ユカリ「!」


    エレン「…」


    エレン「…あっ!すまねぇ…。条件反射でつい…」


    ダークサイス「お、おう…。」


    ユカリ(どんな日常を過ごしているのよ…)
  23. 23 : : 2013/12/25(水) 19:09:21
    ダークサイス「まぁ飴でも舐めて落ち着け」っ[飴]


    エレン「あぁ…ありがとな」カリッ


    ユカリ「ダークサイス、その飴ってまさか…」




    エレン「」;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )ブッ


    ダークサイス「食品添加物たっぷりの甘味を引きに引き出した俺のお気に入りだ」


    エレン「オロロロロロロロロロ」←あまりの甘さに吐いた


    ユカリ「…本当に死ぬわよ…」


    ダークサイス「そこはアレだ、悪魔ってことで」


    エレン「っ!一体どんな砂糖を入れたらこんな飴ができるんだよ!」
    怒りゲージ◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◻︎◻︎



    ダークサイス「悪かったって。ポッキー食って落ち着け」っ[ポッキー]


    エレン「ぜってー甘いだろそれ!」
    怒りゲージ◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◻︎



    ダークサイス「そうだな。それで何の話だったっけ?」


    エレン「てめぇいい加減にしろよぉぉぉぉぉおお!!」
    怒りゲージ◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎◼︎


    ユカリ「落ち着いてと言っているの」ジャキ


    エレン「ハイ」

    怒りゲージ◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎◻︎



    ダークサイス(昔の猿と坊さんか…)
  24. 24 : : 2013/12/26(木) 19:05:17
    エレン「俺はだな…。ここがどこなのかを聞きたいんだよ…それだけなんだよ…」


    ダークサイス「あぁそうだったな。ここは死後郷<エリシュオン>の外れだ」


    エレン「エリシュオンってどんな場所なんだ?」


    ユカリ「文字通り、死後の世界よ」


    エレン「死後の世界…?」



    …ってことは…。



    もしかすると母さんに会えるかもしれない…!


    エレン「お、おい…!その死後の世界には…。死んだ人がいるのか…!?」ガシッ


    ユカリ「エレン…?」


    エレン「おいユカリ!答えろよ!どうなんだ!?」


    ユカリ「…痛い」


    エレン「あっ…すまねぇ。取り乱した…」


    ダークサイス「お前は情に厚いんだな。さっきからこんなんじゃそのうちに命を落とすぞ」


    エレン「くそっ…。感情まかせに生きるだなんて兵士失格だってのに…」


    ユカリ「…エレン、落ち着いて。ゆっくりでいいからあなたの過去に何があったかを教えて」


  25. 25 : : 2013/12/26(木) 19:27:42





    ダークサイス「巨人か…」


    ユカリ「あなたが巨人の駆逐にこだわるのも理解できるわ」


    エレン「…」


    ユカリ「でもねエレン、あなたは西暦の時代からこの世界に飛ばされたの。きっとあなたのお母さんは転生しているわ」


    エレン「本当か…?」


    ユカリ「ええ、だから落ち込むことはないのよ」


    エレン「…母さんは…今は楽しく生きているのかな…」


    ユカリ「さぁね。ここはあくまで死後の世界、生きている人間のことなんて知らない」


    エレン「…」


    ダークサイス「だな。起源<オリジン>に会って仲間と合流して、早く常界<テラスティア>にでも行ってこい」


    エレン「…そうだな」


    ユカリ「そうと決まれば、行くわよエレン」


    エレン「あぁ…」
  26. 26 : : 2013/12/26(木) 19:37:56
    ダークサイス「…」


    エレン「ダークサイス、お前は行かないのか?」


    ダークサイス「おいおい…。俺は悪魔だぞ?人間の手助けなんてしねえよ」


    エレン「そうか。でもお前は俺にオリジンのことを教えてくれたよな?」


    ダークサイス「…」


    エレン「それだけは感謝させれくれ。じゃあな」


    ダークサイス「…」


    ユカリ「素直じゃないのね」


    ダークサイス「何のことだ?」


    ユカリ「自分で考えて。それじゃ、私たちは行ってくるから」


    ダークサイス「さっさと行っちまえ」
  27. 27 : : 2013/12/27(金) 00:27:32
    ーー死後郷<エリシュオン>・道中ーー




    ユカリ「…」コツコツ


    エレン「…」ザッザッ


    ユカリ「…」コツコツ


    エレン「…」ザッザッ


    ユカリ「…エレン」


    エレン「どうした?ユカリ」


    ユカリ「何か異変を感じない?」


    エレン「異変ってどういうことだよ」


    ユカリ「…本当に何も感じない?」


    エレン「だからなんなんだよ異変って!」


    ユカリ「はぁ…。もういい」


    エレン「んだよさっきから…」
  28. 28 : : 2013/12/27(金) 00:40:31
    ーー死後郷<エリシュオン>・中心部ーー




    何もない暗闇の底。そんな言葉がピッタリの死後郷の中心部。
    そこへ来て俺はやっと気づいた。うまくは言えないが、居心地が良い。これまでの魔界とは比べものにならないほど居心地が良い。今まで味わってきた闇とは一味違う。


    エレン「なんだ…この感覚…」


    ユカリ「やっと鈍感さんのあなたでも気づいたようね。闇の起源<オリジン>が近くにいるってことよ」



    ユカリは淡々と俺に説明してさらに奥へと進んでいく。俺もそいつを追いかける。


    もうユカリと俺しか見えない。深い暗闇。訪れる静寂。新しい人影。そこには少女がいた。


    ???「…」


    まるで俺たちの時代の貴族みたいな格好をした彼女は、静かに目を閉じている。



    ユカリ「彼女が闇の起源<オリジン>よ」


    エレン「…今は寝てるみたいだがな」


    ユカリ「いいえ、こうしている今もこの優しい闇を生み出し続けている」


    エレン「そうなのか…。なんか話しかけにくいな」


    ユカリ「シャドウ」


    エレン(普通に話しかけたよ!)


    ???「…」



    ユカリがシャドウと言うと、その少女はゆっくりと目を開いた。
    こいつの名前がシャドウなのか…?
  29. 29 : : 2013/12/27(金) 12:47:04
    シャドウ「…どうしてユカリがここに?」



    シャドウはこちらを見るなりとても優しい声色で言葉を口にした。



    ユカリ「彼についての相談なの」


    シャドウ「あなたは…誰?」


    エレン「俺はエレンだ。別世界から来たってユカリが言ってたな…」


    シャドウ「あら…別世界から…」


    ユカリ「話を聞いたら、飛ばされたのは彼だけじゃないらしいの」


    シャドウ「まあ…それは大変」



    本当に状況を把握しているのか?コイツは…。
    そう思えるほどおしとやかな人だった。いや、妖精か。



    ユカリ「それであなたに聞きたいことがあるわ」


    シャドウ「私にわかることなら…」


    ユカリ「エレンと同じ格好をした人が死後郷<エリシュオン>にいるかを教えて」


    シャドウ「…」ジー


    エレン「一人は赤いマフラーをしてて、もう一人は金髪なんだ。わかるか…?」


    シャドウ「…」スゥ…



    彼女は静かに目を閉じた。
  30. 30 : : 2013/12/27(金) 14:38:11
    シャドウ「…」


    ユカリ「…」


    エレン「…」






    シャドウ「…ごめんなさい。私にはわからなかった…」


    エレン「そうか…」



    やっぱりそんな都合の良い話なんて無いよな〜…。
    やっぱり俺たちで探すか。



    エレン「ありがとな、手伝ってくれて」


    シャドウ「エレン、待って」


    エレン「ん?」



    俺が諦めてこの場を去ろうとしたとき、また弱々しい声が背中をつたった。
  31. 31 : : 2013/12/27(金) 16:57:20
    エレン「どうした?」


    シャドウ「…もう少し時間をくれないかな…?」


    エレン「は…?」


    シャドウ「その…もっと私に頑張らせてくれないかなって…」


    ユカリ「…シャドウあなた、何をするつもり?」


    シャドウ「私は今死後郷しか探してなかったから、こんどは魔界<へリスティア>全体を探そうと思うの」


    ユカリ「あなたにそれができるの?」


    エレン「ユカリ、もっと優しくしてやれよ…」


    シャドウ「少し時間がかかるけど…。別世界の住人の彼を"安心"させたいの」


    エレン「…」



    安心…か。



    シャドウ「…駄目かしら…?」


    エレン「…」





    そんな目で見られたら断れないだろ。



    エレン「…わかった。でも出来る限り早く済ませてくれよ」


    シャドウ「保証はできないけど…頑張る」



    ーー
    ーーーー
    ーーーーーーーー
  32. 32 : : 2013/12/27(金) 20:34:21
    ーーーーーーーー
    ーーーー
    ーー


    シャドウ「…」


    エレン「…」


    ユカリ「…」




    ある程度時間が過ぎた。シャドウは瞳を閉じたままだ。

    …イライラしないと言えば嘘になる。でも今は彼女の頑張っている姿を見守ることしかできなかった。



    シャドウ「…」スゥ


    エレン「!」




    シャドウが瞳を開いた。



    エレン「な、何かわかったか!?」


    ユカリ「…」


    シャドウ「…ごめんなさい。この魔界<へリスティア>であなたの仲間を見つけ出すことはできなかったわ…」


    エレン「…」


    ユカリ「…」


    エレン「そう…か…」


    シャドウ「本当にごめんなさい…。私は安らげる闇を創りだすためにいるのに…」


    ユカリ「いいえ、あなたは十分に貢献してくれたわ、ありがとう」


    シャドウ「ユカリ…。エレン…」


    エレン「そう気にすんなよ。魔界にはいないってことがわかったんだ。それだけでも俺の役に立ってるぜ」


    シャドウ「…ありがとう…」
  33. 33 : : 2013/12/27(金) 20:51:28
    エレン「うしっ!じゃあ地上に行くか!行くぞユカリ!」


    ユカリ「あなたね…」


    エレン「ん?どした?」


    ユカリ「何度も言わせないで。私は死神。常界<テラスティア>へ降り立つのは好ましくないのよ。行くなら一人で行ってちょうだい」


    エレン「えぇ…。別に人間だからいいじゃねえか」


    ユカリ「ハァ…わかってないわね」


    エレン「わからねえよ…」


    シャドウ「私は…いいと思う」


    ユカリ「え?」


    エレン「シャドウ…!」


    シャドウ「何かを助けて、情けを掛けるのも人間の役目だと思うの」


    ユカリ「…」


    シャドウ「だからユカリ、彼を常界へ連れて行って。これは闇精王からの使命よ」


    ユカリ「…。そこまで言われたら何も言えないじゃない」


    エレン「サンキューシャドウ!助かったぜ!」


    シャドウ「ウフフ…」



    ピリリリリ ピリリリリ



    エレン「?」


    シャドウ「あっ…ごめんなさい」タッタッタッ


    ユカリ(精霊なのにケータイを…)


    エレン「なんだ?アレ」
  34. 34 : : 2013/12/27(金) 21:06:11





    ピッ



    シャドウ「はい、シャドウ」


    イフリート『おっ出てくれたな。イフリートだ』


    シャドウ「あなたから掛けてくるなんて…珍しいわね」フフ


    イフリート『こっちも訳ありなんだよ』


    シャドウ「要件は…何かしら?」


    イフリート『おう、それだがな…』


    イフリート『そっちに…へリスティアの方に別世界の人間がいるかもしれないんだ』


    イフリート『だからお前の能力でそいつらを探し出して欲しくてよ』


    シャドウ「別世界の人間…?その人の特徴ってわかるかな?」


    イフリート『んーと…。襟付きの服、銀の刃。これだけでわかるはずだが…』


    シャドウ「…」チラ


    エレン「…?」


    シャドウ「!」


    シャドウ「いま、私の近くにいるの!」


    イフリート『マジで!?こっちもだからちょっくら待ち合わせようぜ!』


    シャドウ「ええ。でも…どこへ?」


    イフリート『私たちは今火想郷<アルカディア>にいるんだ。お前はどうせエリシュオンだろ?』


    シャドウ「ええ、そうよ」


    イフリート『そっから近いトコって言ったら…。シュラで決まりだな!』


    シャドウ「えっええ!?シュラって…白帝楼閣の?」ワタワタ


    イフリート『当然だ。じゃ、そーゆーことでな!』ブツッ


    シャドウ「ちょっま…」


    プーッ プーッ…


    シャドウ「どうしよう…」


    シャドウ「…でも彼を"安心"させるために…」
  35. 35 : : 2013/12/27(金) 22:27:10



    エレン「…かえってきたな」


    ユカリ「シャドウ、何かあったの?」


    シャドウ「ええ、エレン…あなたの仲間に会えるわ」


    エレン「ホントか!?それで、今どこにいるんだ!?」


    シャドウ「あの人たちとはシュラで待ち合わせることにしたの」


    エレン「シュラ?」


    ユカリ「また危険な場所を…」


    シャドウ「きっとイフリートも何か考えがあって言っているのよ」


    ユカリ(行く先があの精霊か…)


    エレン「とっとりあえずすぐにでもそのシュラって所に行こうぜ!ユカリ、案内してくれ!」


    ユカリ「私は猛烈に嫌な予感しかしないわ…」




    ユカリは、このことに希望を燃やした俺を横目に不機嫌そうな顔で案内をした。
  36. 36 : : 2013/12/28(土) 14:28:08
    ーー白帝楼閣シュラ付近ーー



    エレン「しっかしこんなに早く収まるとはな。魔界の住人たちのおかげでもあるしユカリのおかげでもあるな」


    ユカリ「私はただ面倒な事を済ませたかっただけよ」


    シャドウ「フフッ」クスッ


    ユカリ「何がおかしいのかしら?」


    シャドウ「いや…素直じゃないなあって」


    ユカリ「?」


    シャドウ「エレン、あなたは気づかなかったかもしれないけどユカリはあなたを心配そうな目で見ていたのよ」


    エレン「え?」


    ユカリ「私が?」


    シャドウ「あら、無自覚だったの?」クスッ


    ユカリ「…」シュン


    エレン「な、何で落ち込むんだよそこで!」


    シャドウ「…きっとユカリが死神であることが感情の隔てになっていると思うの」


    ユカリ「たかが人間をそんな目で…。私が…」


    エレン「…」


    エレン「あ"ーもうめんどくせえなぁお前は!」


    ユカリ「!」


    エレン「お前はここじゃ死神なんかじゃねえ!れっきとした人間だ、わかったか!」


    シャドウ「そうよユカリ、そこまで自分が死神であることにこだわる必要はないわ」


    ユカリ「…」

  37. 37 : : 2013/12/28(土) 15:04:03
    ーー白帝楼閣シュラーー




    ユカリ「エレン、ここが白帝楼閣シュラよ」


    エレン「でかい城だな…。ここにアルミンやミカサがいるのか?」


    シャドウ「ええ…ここにイフリートがいるはずなの…」






    どこだ…?どこにいる?俺の仲間は…!



    エレン「…!」キョロキョロ







    エレン「…あっ…あいつは…!」


    俺が必死に探していると、



    無愛想で、



    世話焼きの



    俺の家族がいた。




  38. 38 : : 2013/12/28(土) 20:01:26
    エレン「おーいミカサー!」





    ミカサ「!」



    ミカサ「」ドドドドドドドドドドドド


    エレン「!?(なんだこの気迫は…)」キョド


    ミカサ「エレン!」ダキッ


    エレン「うぉ!?ッハハ久しぶりに会った気がするzってイダダダダダダミカサいてぇよ!」ミシミシミシミシ



    相変わらずの怪力だ。



    ミカサ「良かった…。最悪なことにならなくて…本当に良かった…!」ポロポロ


    エレン「ミカサ…」




    いつもは強気で男勝りなミカサも、この時だけはちゃんとした女の子だった。
  39. 39 : : 2013/12/28(土) 20:09:20
    エレン「フ…」ニコッ


    エレン「俺は巨人を駆逐するまでくたばんねぇよ。だからもう泣くなよ、な?」ナデナデ


    ミカサ「うん…うん…!」ズビッ



    お前はいつも俺の保護者みたいなことをしてたよな。俺はそんな奴を今慰めているんだな。新鮮な気分だ。



    俺はただひたすらに家族をあやした。










    シャドウ「フフッ…微笑ましい光景ね」


    ユカリ「…」


    ユカリ「私は憎しみを抱いた者こそ人間らしいと思う」


    シャドウ「あなたはそういう人だったわね」クスッ


    シャドウ「でも、今だけはいいんじゃないかしら?」


    ユカリ「…」チラ




    ユカリの目には満面の笑みを浮かべた少女が映り込んだ。




    ユカリ「…そうする」
  40. 40 : : 2013/12/28(土) 20:34:55




    ユカリ「シャドウ、あなたに手伝ってほしいことがまだあるの」


    シャドウ「?」


    ユカリ「…まさかあなたまでもそこまでの鈍感さんじゃないでしょうね?」ジャキ


    シャドウ「…やっぱりあなたも予知しているのね。彼らを安心させるためにも、私はその願いを聞くわ」
















    何かが足りない。















  41. 41 : : 2013/12/28(土) 20:40:21

    エレン「そういえばアルミンはいねぇのか?」


    ミカサ「え…?私はてっきりエレンの方にいるかと思っていたけど…」




    え…?じゃあアルミンはどこにいるんだ?




    ズン…




    響きわたる重低音。




    エレン「…」




    ミカサの後ろには、白銀の機械が迫っていた。



    エレン「…おいミカサ…なんだあれ…」


    ミカサ「エレン…?」


    ミカサ「!」




    アカネ「ミカサ!」タッタッタッ


    ユカリ「エレン!」タッタッタッ
  42. 42 : : 2013/12/28(土) 20:52:27
    機械「ーーー!」





    獣のような唸り声をあげたそれが立ちはだかっている。


    エレン「…」


    シャドウ「エレン、気を確かに持って」


    エレン「…ハッ!…シャドウ、ユカリ…!」


    ミカサ「何なの…これは…?」


    アカネ「ミカサ…これがーー」



    アカネ「ーー自立型ドライバだ。」


    エレン「!?」



    自立型ドライバ…?なんだよそれ…!武器が自立しているってことか…!?



    エレン「これを止める方法は…!?」


    アカネ「無理やりにでもぶっ壊すしかねえ。気ぃ引き締めて行くぞ」


    ミカサ「エレン…!」ジャキ


    エレン「くっ…わかってる…!」ジャキ


    ユカリ「今はあれにダメージを与えることだけに専念して」
  43. 43 : : 2013/12/28(土) 21:02:51
    俺たちは身構えた。あいつと戦う覚悟は十分にできた。




    エレン(かかって来い…!)




    …と思っていると、





    バキィン!!



    機械「…!」グラ



    軽快な音と共に、機械が体勢を崩した。



    エレン「!?」


    シャドウ「え…?」


    ミカサ「何が…」


    アカネ「よくわからねえがとにかくチャンスだ、一気に行くぞ!」ダッ


    ユカリ「!」ダッ


    シャドウ「…」スゥ…


    エレン「み、ミカサ!」バシュ


    ミカサ「うん!」バシュ




    瞬時的に現れたわずかな隙。俺たちはそこを突いて切り刻んだ。



    アカネ「はぁあ!」バキ


    ミカサ「フッ!」ギュルルルルルルザシュ


    ユカリ「やっ!」ズバッ


    シャドウ「えいっ!」ズズズ…


    エレン「うぉお!」ギュイイイイインザシュ



    スタッ
  44. 44 : : 2013/12/28(土) 21:05:11
    機械「…」ユラァ…


    アカネ エレン「やった!」


    シャドウ「でもあの体勢を崩した現象は一体…?」


    ユカリ「あの動きからして、ウロボロスの上に誰かが乗ってたことが考えられるわね」


    ミカサ「その誰かって…?」




    ウロボロス「…」ドスーン





    エレン「…あっ!」



    アルミン「ゴホッゴホッ…」



    機械に舞う砂ぼこりから、俺たちの親友の金髪少年が出てきた。



    エレミカ「アルミン!」
  45. 45 : : 2013/12/28(土) 21:08:43
    アルミン「あ!エレン、ミカサ!」


    ダキッ


    アルミン「うぉっ!?」ドサッ


    エレン「よかったー!また3人揃ったぞ!」ギュウ


    ミカサ「私も本当に嬉しい…!」ギュウ


    アルミン「アハハ…」


    エレン「あの機械が体勢を崩したのって…」


    ミカサ「きっとアルミンがやったのだろう」


    アルミン「うん、ブレードを思いっきりウロボロスに叩き込んだんだよ」


    ミカサ「そう…。あの一撃がなかったら私たちは苦戦していた。ありがとう」


    エレン「やっぱりアルミンがいなくちゃな!」


    アルミン「!」


    アルミン(認められた…!)
  46. 46 : : 2013/12/28(土) 21:16:21





    イフリート「なんとか3人揃ったみたいだな!」


    ミカサ「ええ、あなたたちには感謝してもしきれない」


    アカネ「おめーは闘ってなかっただろーが!」


    イフリート「結局倒せたから別にいいだろーが!」


    アカネ「アルミンがいたからできたんだよバーカ!」


    イフリート「精霊に向かってバカっつったな!?」


    ミカサ「フフッ…。あなたたちに会えたことを光栄に思おう」


    アカネ「ああ、俺たちもな!」
  47. 47 : : 2013/12/28(土) 21:19:08




    ミドリ「アルミンー!」タッタッタッ


    アルミン「あっミドリ!」


    シルフ「ん?アルミンが3人いる!」


    ミドリ「だから髪色!」


    ミドリ「仲間たちと合流できたんだね!」


    アルミン「うん!君たちのおかげだよ!」


    ミドリ「えへへ!」ピシッ


    シルフ「…ほう、あのウロボロスをこの短時間でここまでに…」


    アルミン「うん、僕も戦えるんだ!」


    ミドリ(やっと自覚できてきたねー)ニコニコ
  48. 48 : : 2013/12/28(土) 21:28:33




    ユカリ「あとは、元の世界への扉を探すだけね」


    エレン「ああ、…ユカリ」


    ユカリ「何?」


    エレン「ありがとな。今まで」


    ユカリ「やめてちょうだいお礼なんて。言われ慣れてないんだから」


    シャドウ「あら、私もあなたに感謝しているのよ」


    ユカリ「なんでシャドウまで…」


    シャドウ「あなたが私を死後郷<エリシュオン>へ連れてくれなければ、私はこのまま生まれた意味を見つけられずに消えてしまっていたかもしれないもの」


    エレン「そうなのか!?お前知らない間に妖精救ってるんじゃねーか!」


    ユカリ「…」


    ユカリ「今日はよくわからない気持ちをしてばかりね…」


    シャドウ「きっとそれが人間らしさなのよ!」


    エレン「お前も人間だってことだ、誇らしく思おうぜ!」


    ユカリ「…わかった。エレン」


    エレン「なんだ?」


    ユカリ「仲間と会えてよかったわね」ニコッ


    エレン「お、おう…(笑った方が可愛いじゃねえか…)」


    シャドウ「その表情をアカネ達の前でもできるようにならなくちゃね」クスッ


    ユカリ「な…なんで人前で…」フイッ
  49. 49 : : 2013/12/28(土) 21:31:49



    エレン「じゃあ、早く帰ろうぜ!」


    アルミン「うん!」


    ミカサ「あっ…待って!」


    ミカサ「元の世界に還る前に寄っておきたいところがある」


    アルミン「寄っておきたいところ?」


    エレン「忘れ物か?」


    イフリート「どこに行くんだ?」


    ミカサ「火都ファイアリアの酒場」


    ミドリ「ファイアリア?」


    アカネ「なんでそこなんだ?」


    ミカサ「ちょっとお世話になった人がいるから」


    ユカリ「あなたは別世界の人間なのでしょう?」


    ミカサ「私の人脈を舐めない方がいい」フンス


    ミカサ「そこで…アカネにファイアリアまで案内してほしい」


    アカネ「あっああ…」
  50. 50 : : 2013/12/28(土) 21:36:43
    ここからはミカサ視点でいきます。
  51. 51 : : 2013/12/28(土) 21:37:38
    ーー火都ファイアリア・酒場ーー


    ミドリ「私たちまでちゃっかりついて来ちゃった」


    アカネ「精霊王たちは還ったみたいだがな」


    アルミン「問題ないよね?ミカサ」


    ミカサ「ええ、あなたたちも私たちを巡り会わせるための力になってくれた。ので、断る理由などない」




    カランカラン


    ???「いらっsh…。ミカサ!ミカサじゃない!」


    ミカサ「また来たわ、エリカ」ニコッ


    アルミン「ミカサ、彼女とは知り合いなのかい?」


    エリカ「おや…?金髪の童顔…あなたがアルミンね?」


    アルミン「うっうん…」


    ミカサ「エリカ、私が紹介する。彼が親友のアルミン。そしてこっちが私の家族のエレン」


    アルミン「よろしくね、エリカ」ニコッ


    エリカ「うん、よろしく!」


    エレン「…」


    ミドリ「私ミドリ!」


    エリカ「ミドリちゃんね!」


    ユカリ「…ユカリ」


    エリカ「よろしく」ニコッ


    アカネ「久しぶりだなエリカ」


    エリカ「あら、あなたもいたのね」


    アカネ「なんだよその言い方!」


    エリカ「冗談よ」フフ
  52. 52 : : 2013/12/28(土) 21:39:34
    終わりが近づいてきたのか?
  53. 53 : : 2013/12/28(土) 21:40:44
    >>52 今日と明日で完結させちゃおうと思ってます
  54. 54 : : 2013/12/28(土) 23:48:25
    エレン「…」


    ミカサ「エレン…?」


    アルミン「ほら、エレンも挨拶しなくちゃ…」


    エレン「…」


    エリカ「エレンは恥ずかしがり屋なのかな?」










    エレン「…母…さん…」









    エリカ「…え…?」









    アルミカ「…え?」





    エレン「…」


    エリカ「…」


    エレン「…」


    ユカリ「…エレン」


    エレン「ハッ!…す、すまねぇ…ちょっと疲れてるみたいだ。よろしくなエリカ」


    エリカ「えっええ…よろしくね」


    ユカリ「…」




    アルミン「エレン…どうしたんだろう?」


    ミカサ「きっとエレンの言うとおり疲れていたのだろう」
  55. 55 : : 2013/12/29(日) 12:40:47






    ーー
    ーーーー
    ーーーーーーーー



    ミカサ「…そこをエレンに助けられて私は養子としてイェーガー一家の家族になった」


    エリカ「へぇ…。あなたも波乱万丈の人生だね。まさかアカネと同じ思いをしている人がここにもいたとは…」


    ミカサ「今はエレンの夢を叶えるために全力を尽くすのみ」


    エリカ「…」ジー






    エレン「くっそぉ…。ミドリ!もう一回勝負だ!」


    ミドリ「またぁ?もう何回目さww」


    アルミン「ハハ…。エレンは諦めが悪いんだ」


    アカネ「腕相撲なら俺が自信があるぞエレン。お前の仇取ってやる!」


    ミドリ「あ、アカネぇぇ!?」


    エレン「頼んだぞ!」パシッ


    ユカリ「…」
  56. 56 : : 2013/12/29(日) 13:14:18
    エリカ「…」


    ミカサ「どうしたの?」


    エリカ「…うん、あのエレンって人…」


    ミカサ「エレンは渡さない」


    エリカ「そうじゃなくて…。うーん…なんだろう…」






    エリカ「懐かしいっていうか…」






    ミカサ「懐かしい…?」


    エリカ「何処かで会ったってわけではないけれど…。なんなんだろうこの感じ…」


    ミカサ「…?」





    ドーン



    エレアル「おぉー!」


    アカネ「よっしゃー俺の勝ち!」


    ミドリ「アカネが相手じゃ敵わないよぉ…」


    ユカリ「…」クスッ





    ミカサ「でも…」


    エリカ「?」


    ミカサ「あんなに楽しそうにしているエレンは久しぶりに見た」


    エリカ「…」





    アカネ「よし、じゃあ次はアルミンとユカリな!」グイッ


    ユカリ「えっ…!?ちょっ…!」


    アルミン「ぼ、僕と?」


    ミドリ「いいねそれ!wwwwww」


    エレン「アルミン頑張れよー!wwwww」



    ーー
    ーーーー
    ーーーーーーーー
  57. 57 : : 2013/12/29(日) 19:26:58
    ーーーーーーーー
    ーーーー
    ーー




    ミドリ「楽しかったー!」


    アルミン「アハハ…。僕もこんな時間を過ごしたのは久しぶりだよ」


    ユカリ「こんな楽しい場所があったなんて…。常連になっちゃおうかしら」


    エリカ「みんなに喜んでもらえて嬉しいわ。ミカサ、仲間たちと会えて本当に良かったね!」


    ミカサ「その言葉は何度も聞いた。でも私は嬉しい、ありがとう」


    アカネ「じゃあそろそろ行くか」


    エリカ「また来てねー」





    エレン「エリカ」


    エリカ「何?エレン」


    エレン「えっと…」


    エレン「…楽しく生きろよ」


    エリカ「…?」


    エリカ「う、うん…ありがと」

  58. 58 : : 2013/12/29(日) 19:33:39





    エレン「…」


    ユカリ「良かったわね、あなたのお母さんは楽しくしてるみたいよ」


    エレン「ああ…」






    ーーそして私たちは元の世界に還るための扉探しに踏み切った。本来なら1ヶ月以上かかるはずのものだったが、アカネやミドリの人脈もあってあまり日にちをかけずに見つけ出すことができた。





  59. 59 : : 2013/12/29(日) 19:38:08

    ーー扉ーー




    アルミン「ここで合ってるのかな…?」


    アカネ「情報が正しければな」


    ユカリ「でも間違いではなさそうよ。信用性が高いし」


    ミカサ「ほとんど正解だろう」





    ギィ…




    扉が開いた。


    門の向こうには、見慣れた街並みが広がっていた。




    アルミン「街だ…!」


    ミドリ「合ってたみたいだね」


    エレン「やっと帰れるぞ!」


    ミカサ「今回はとても不思議な体験だった…」


    エレン「じゃあ帰ろうぜ!」


    ミカサ「待ってエレン、私はアカネたちにお礼を言いたい」


    エレン「あっああ、そうだな」
  60. 60 : : 2013/12/29(日) 19:46:36

    ミカサ「アカネ、あなたのおかげで私はさらに美しい世界を見ることができた。感謝する」


    アカネ「いいって、んなの!俺だってお前に元気づけられたこともあったしな」


    ミカサ「あなたの闘いも長く続くかもしれないけど、私は応援している」


    アカネ「サンキュー。向こうでも達者でな!」


    ミカサ「ありがとう、では」





    エレン「これまでありがとな、ユカリ」


    ユカリ「お礼を言いそびれるところだったわね」


    エレン「るせぇよ!俺だって感謝してるんだからな!」


    ユカリ「フフッ…冗談よ。元の世界に還れて良かったわね、エレン」


    エレン「ああ!お前ももっと感情出せるようにしろよ。じゃあな!」ニカッ


    ユカリ「…フン」
  61. 61 : : 2013/12/29(日) 19:54:54
    アルミン「君には感謝してもし切れないよ、本当にありがとう」


    ミドリ「うん!私も役に立てて嬉しいよ」


    アルミン「楽しかったなぁ…ミドリといる時間」


    ミドリ「それはプロポーズなのかなぁ?」ニヤニヤ


    アルミン「ち、違うよ!僕が言いたいのは…」




    エレン「おーいアルミーン!そろそろ行くぞー!」




    アルミン「あっ…」


    ミドリ「仲間、待たせちゃってるね」クスッ


    アルミン「それじゃあミドリ、さようなら。今行くよー!」タッタッタッ



    ミカサ「ミドリとどんなお話をしていたの?」


    アルミン「たくさんお礼を言っただけだよ。ハハ…」


    エレン「あいつらに会えて良かったよ、本当に…」




    振り返れば、私たちの別世界の友達がこちらを見ていた。
  62. 62 : : 2013/12/29(日) 19:59:09

    ギィ…




    扉が閉まっていく。



    アカネ「じゃあなーお前ら!」


    ユカリ「…」ニコッ



    エレン「ありがとよー!」


    ミカサ「」フリフリ



    ミドリ「アルミーン!」


    アルミン「?」






    ミドリ「アルミンは!弱くなんかないよー!」






    アルミン「…!」



    アルミン「ありがとー!」ニコッ








    ガコン…




    扉が完全に閉まった…。



  63. 63 : : 2013/12/29(日) 20:02:45



    エレン「はぁー…。帰ってきた!」


    ミカサ「一時期はどうなるかと思った」


    アルミン「そうだね。えっと時間は…扉が開いたときと一緒だね」


    エレン「なにっ!?俺たちって確か大砲メンテの訓練中だったよな!?」


    アルミカ「あ」


    エレン「速く終わらせちゃおうぜ!」バシュ


    アルミン「あっ待ってよエレン!」バシュ


    ミカサ「すぐにやろう」バシュ







    私たちは無事に元の世界への帰還を果たした。


    常界<テラスティア>とこの壁の中の世界を繋ぐ扉はまだ存在しているが、魔物などを流れ込ませるわけにはいかないので私たち3人の秘密の場所として伏している。














    ディバインゲート。突如現れた扉。あらゆる世界を混乱に陥れた原因。



    しかしそれは、新しい出会いを生むために仕組まれた誰かの悪戯だったのかもしれない。







    ______________fin___
  64. 64 : : 2013/12/29(日) 20:12:17
    執筆終了!長かったー!また新たに黒歴史が生まれたZE☆

    いろんなことがあったなぁ…。
    属性を違うものにするとか
    自分は中二病を引きずれることとか
    アルミドという新しすぎる需要の無いCPに目覚めるとか…←

    しかも今回はエレン×闇だから厨二がハンパない。反省はする。後悔はしてない。
    他にもクリスタ×光とかベルトルト×水とかリヴァイ×無とか思いついたけど、これ以上やると流石に学力まで影響してしまうのでこれにて終了です。

    この厨nゲフンゲフンSSシリーズ3つに全て目を通していただき、本当にありがとうございました!
    こんな作者ですが、これからも水無月をよろしくお願いします。
  65. 65 : : 2013/12/29(日) 20:32:46
    お疲れ様でした最後のほう少し泣きそうになりました。次の作品も期待してます。がんばってください。応援してますから
  66. 66 : : 2013/12/29(日) 20:41:08
    >>65 全部ロキのせい(ぉぃ

    扉は無くなったことにするのが一番ですが、このまま一生会えなくなるのは名残惜しいのでそのままです。3人にはたまにテラスティアに遊びに行ってもらうことにしましょう。
  67. 67 : : 2013/12/29(日) 22:28:26
    この3人の後日談とか気になっちゃいますよー
  68. 68 : : 2013/12/29(日) 22:43:12
    >>67 後日談…!?んー…(: ̄^ ̄)
    ネタができればスレを立てようと思います。
  69. 69 : : 2013/12/30(月) 09:02:41
    楽しみにして待ってます
  70. 70 : : 2013/12/31(火) 10:52:14
    http://www.ssnote.net/archives/6312
    後日談スレ立てました…。(バタン
  71. 71 : : 2014/01/19(日) 19:41:21
    続き見てーーー

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kawanonagare060

水無月

@kawanonagare060

この作品はシリーズ作品です

進撃の巨人×ディバインゲート シリーズ

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