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ダンガンロンパV2【第3章】

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  1. 1 : : 2017/03/29(水) 23:36:55
    というわけで第3章です!
    第2章はこちらからどうぞ。(http://www.ssnote.net/archives/52421)



    【生徒名簿】

    地川 卓(チカワ スグル)【超高校級の看守】

    真田 成実(シンタ セイジ)【超高校級の探偵】

    奈々蜂 九(ナナハチ ココノ)【超高校級の画家】

    多花 考(タバナ コウ)【超高校級の学級委員】

    中野 明日香(ナカノ アスカ)【超高校級のピエロ】

    安田 多恵(ヤスダ タエ)【超高校級の研究者】

    立橋 美里(タテハシ ミリ)【超高校級の作曲家】 死亡

    津田 英二(ツダ エイジ)【超高校級の執事】 死亡

    星花 マリア(ホシバナ マリア)【超高校級の旅人】

    王野 檸檬(オウノ レモン)【超高校級のフォトグラファー】 死亡

    青島 若葉(アオシマ ワカバ)【超高校級のコメンテーター】 死亡

    神蔵火 曜子(カグラビ ヨウコ)【超高校級の和装家】

    加村 雷太(カムラ ライタ)【超高校級の???】

    都木 龍眞(ツギ リュウマ)【超高校級の電気工事士】 死亡

    剛業 東太(ゴウギョウ トウタ)【超高校級のスケートボーダー】 死亡

    橘 慎(タチバナ シン)【超高校級の幸運】 行方不明
  2. 2 : : 2017/03/29(水) 23:56:06
    -----------------------
    コロシアイ研修生活 6日目
    -----------------------

    多花「起きろ地川!!!」

    地川「えっ…?」





    多花「…高校生にもなって毎朝毎朝起こされるとは…少しくらい自力で起きろ。」

    地川「なっ…毎朝ってのは言い過ぎなんじゃ…」

    多花「…はぁ、まったく、面倒な奴だ…。…………そうだ。」

    地川「ん?何か閃いたの?」

    多花「これを見ろ。”ハイパー早起きくんNEO”だ。」

    地川「…は?」

    多花「説明書によると…指定した時刻に起きられないと、暴言を吐いてくるらしいぞ。どうだ?屈辱的だろう?」

    地川「まぁ、そりゃそうだろうけど…」

    多花「何なら鳴らしてみるか?今の時刻は…6時30分か。よし…」



    ”どうしてお前はこの程度の時間帯ですら起きれないんだ?”

    ”この程度の時間で起きれない貴様に生きている価値はあるのか?”



    地川(た、確かに屈辱的だ…。でも…)

    地川「これって…都木くんの声じゃない?」

    多花「当たり前だ。都木のコテージから持って来たものだからな。」

    地川(都木くん…なんか、イメージと違うな。クール系だと思ってたけど…意外とお茶目なのかも。)

    多花「さて…これは玄関に置いておくぞ。せいぜい役立てるんだな。」

    地川「あー、うん、気持ちだけ受け取っておくよ。」

    多花「さてと、食堂に集まるぞ。今日の議題も新区域についてだ。」

    地川「分かったよ。」

    ----------------------
  3. 3 : : 2017/03/30(木) 00:13:45
    ~食堂~

    多花「さて、全員いるな?」

    安田「居ますよ!すごくとてもたくさん居ます!」

    多花「では…今日の議題についてなんだが…」

    真田「確か…新区域の探索、でしたよね?」

    多花「まぁ、それもあるんだが、少し見せたいものがあってな。」

    地川「見せたいもの?」

    多花「ああ。これを見ろ。」

    そう言って多花くんが取り出したのは、生徒名簿、”多花 考”の項目を開いたモノパッドだった。

    多花「ここの、名前と才能の部分に注目してほしいんだが…」

    マリア「多花考、超高校級の学級委員、って書いてあるわね。」

    曜子「でも…それがどうかしたの?」

    多花「まぁ見ていろ…」

    そう言うと、多花くんは突然大声で叫んだ。





    多花「俺の名前は中村トウヤ、超高校級の調査員だ!」





    地川「…え?」

    突然の叫びに僕達は一瞬呆然としたが、すぐにその意味を理解した。

    真田「…あ、モノパッドの表記が変わったみたいですね。」

    多花くんのモノパッドを見ると、
    さっきまで「多花考 超高校級の学級委員」と書かれていたページが、
    「中村トウヤ 超高校級の調査員」へと更新されていた。



    多花「もちろん…この中村トウヤという名前も、調査団という才能も…まったくの嘘だ。」

    曜子「…で、何が言いたいの?」

    明日香「嘘の名前と才能を宣言すれば、モノパッドは嘘の情報で更新される…ってことかしら~。」

    多花「その通りだ。」

    真田「つまり…僕達の中に、偽りの名前と才能を使っている人物がいると?」

    多花「…あくまで可能性の一つだ。念のため伝えておいただけだ。」




    多花「俺の名前は多花考、超高校級の学級委員だ!」




    曜子「あ、戻った。」

    多花「さて…では本題に入るぞ。」

    真田「新区域について、ですね…。」

    多花「今回の裁判でも、この研修所の新たな区域が解放された。」

    奈々蜂「科学研究棟、って建物ね。」

    多花「…この科学研究棟は、いくつかの部屋に分かれているようだ。」

    地川「じゃあ…今日の探索はそこだね。」

    多花「ああ。それと…もし危険な薬品なんかがあれば即刻廃棄しろ。」

    奈々蜂「ま、待って。危険な薬品の判別なんてできるの?」

    多花「どうせ薬品庫は一か所に固めてあるだろう。それに…安田がいるからな。」

    安田「私ですか!?」

    曜子「…なんで驚いてるのよ…安田さん、超高校級の研究者なのよね?」

    安田「はっ!そうでした!不覚!」

    地川(うーん、何なんだろう、この人…)

    多花「では…12時頃から探索を行う。それまでは好きに行動しろ。」

    雷太「わかったよ。」



    地川(さてと…これからどうしよう?)

    ☆自由行動です。人物を1人指定してください。
    >>4
  4. 4 : : 2017/03/30(木) 00:40:03
    中村くん改め多花くん
  5. 5 : : 2017/03/30(木) 17:09:22
    ~西エリア 多花のコテージ~

    地川「多花くん、いる?」

    多花「地川か…何の用だ?」

    地川「えっと…ちょっと雑談でもしようかなって。」

    多花「雑談か。まぁ良いだろう。」



    多花「そういえば…奈々蜂と神蔵火は仲が良いようだな。」

    地川「えっ、そうなの?」

    多花「気付いていなかったか?」

    地川「うん、全然。」

    多花「全く…お前は本当に鈍感だな…。」

    地川「はは、よく言われるよ。」

    多花「………………。」

    地川「…えっ、どうしたの?何かマズいこと言っちゃった?」

    多花「いや…さっきの話だ。」

    地川「さっきの…って?」

    多花「…奈々蜂と神蔵火の件だ。」

    地川「あの2人に何か問題でもあるの?」

    多花「大問題だ。……もしあの2人のうちどちらかが死んだら…残された方はどうなると思う?」

    地川「………。」

    多花「アイツら2人は…親友の死に耐えられる程の心の余裕は無いだろう?」

    地川「…確かに…。」

    多花「仲良くなるな、とは言わんが…このコロシアイで誰かと仲良くなることは、逆に自分自身を追い詰めることでもある…。」

    地川「……でも…そういう多花くんはどうなの?」

    多花「…俺か?………俺はもう仲間の死には殆ど何も感じない。」

    地川「えっ?」

    多花「…あれはもう昔の話だが…。中学生の夏、クラスメイトがほぼ全員”殺された”んだ。」

    地川「殺された?」

    多花「ああ。24人いたクラスメイトがたった3人になった。…結局、誰が犯人なのかは分からなかったがな。」

    地川「………。」

    多花「…悪い、変な空気にしてしまったな…。」

    地川「…大丈夫だよ。…それじゃ、また後で。」

    多花「ああ。」



    ----------------------------------
    ☆多花くんと少し仲良くなれたみたいだ。
  6. 6 : : 2017/03/31(金) 18:34:58
    ~食堂~

    多花「さて…集まったか?」

    明日香「問題ないと思うわよ~。」

    多花「では…今日の探索について説明す──」

    モノクマ「ちょっと待った~!!」

    雷太「うわっ!?」

    モノクマ「せっかくだから配ってみようと思ったの!新しい"情報"をね!」

    多花「…手短に済ませろ。お前がいると場が汚れる。」

    モノクマ「酷いな~…ま、いいや。モノパッドに記録しといたから!じゃあねー!」

    曜子「…あ、居なくなった。」

    多花「情報…か。前もこんなことがあったな。」

    奈々蜂「確か…ジャバウォック島がなんたらかんたら、みたいな…」

    地川「…この資料だよね。」



    「第1回目…希望ヶ峰学園のコロシアイ。
    希望ヶ峰学園の"78期生"がシェルター化した学園内に閉じ込められ、コロシアイを強要された事件。
    生存者は6名、死者は10名。

    第2回目…ジャバウォック島のコロシアイ。
    希望ヶ峰学園の"77期生"が新世界プログラム内でコロシアイを強要された事件。
    生存者は16名。」



    真田「一体、この資料で何が言いたいのでしょう…?」

    多花「…さあな。さて、新しい情報とやら読み上げるぞ…。」




    「第51回目…現之学園(うつしのがくえん)の殺し合い。
    公募とオーディションにより選ばれた参加者16名が、特別セットの”現之学園”にて、殺し合いを行った”番組”。
    テーマは”サイコリアル”。
    生存者は1名。死者は15名。」




    地川「…えっ?」

    奈々蜂「なんか…気味が悪い文章だね…。」

    マリア「それに…51回目、ってどういうことかしら。」

    曜子「まさか…こんなコロシアイが本当に51回も続いたってこと?」

    多花「…それより…”番組”、というのはどういうことだ?」

    真田「このコロシアイが…娯楽として扱われていた、ということでしょうか。」

    真田「51回という中途半端な数字からして…きっと、僕達が今巻き込まれているのは”52回目のコロシアイ”でしょう。」

    雷太「52回目…。」

    多花「…………よし。このことはもう忘れろ。新区域の探索に移るぞ。」

    安田「分かりました!」

    ------------------------------------
  7. 7 : : 2017/04/05(水) 19:32:12
    ~中央広場~

    マリア「とりあえず…男女で別れて探索ってことらしいわ。」

    曜子「探索って言っても…どこを調べるの?」

    マリア「この地図だと新区域には科学研究棟しかないみたいだから…とりあえずそこに向かうわ。」

    奈々蜂「科学研究棟…って言うと…」

    安田「私が所有して良い建物です!」

    奈々蜂(所有は…ダメだよね。)

    奈々蜂(…でも、確か安田さんの才能は”超高校級の研究者”…)

    奈々蜂(探索の時はかなり頼りになるかも…。)

    曜子「じゃ、行こう。」



    ~科学研究棟 1階~

    マリア「科学研究棟は3階建て…と言ってもそのうち1つは地下室だから、実質2階建てのようね。」

    明日香「1階にはロビーと薬剤庫があるだけで特に何もないのね~。」

    奈々蜂(…確かにサッパリ何もないなぁ…。)

    マリア「じゃあ…安田さんと明日香さんは、薬剤庫に危険な薬品が無いかチェックしてもらえるかしら?」

    安田「任せてください!行きますよ!」

    明日香「は~い。」

    奈々蜂(そう言って、2人は薬剤庫の方へ勢いよく駆け抜けていった。)


    『ギャーーーッ!!怪しいです!!』


    マリア「えっ?」


    『あっ!!気にしないでください!!この薬剤庫があまりにも怪しすぎたのでつい叫んでしまいました!!』


    奈々蜂(…はは、何やってんだか…)

    マリア「それじゃあ…次は地下室に行ってみましょう。」



    ~科学研究棟 地下1階~

    曜子「ここには部屋は1つだけみたいね。」

    奈々蜂「……えーと…睡眠室…?」

    マリア「説明盤があるわね…………この睡眠カプセルに入れば30分で8時間分の睡眠が可能…らしいわ。」

    曜子「へー…なんかよく分からないシステムね。」

    奈々蜂「ちょっと気になるなー…30分なら試してみても…」

    そう言って私がカプセルに近づいた瞬間、
    足に何かが引っ掛かり、私は思い切り転んでしまった。

    曜子「えっ!?…ちょっ、ココノちゃん、大丈夫?」

    奈々蜂「大丈夫…多分、大丈夫だけど…」

    マリア「これは…睡眠カプセルの電源コードのようね。」

    曜子「…っていうか…これ…」

    曜子ちゃんが指差したのは、睡眠カプセルのガラスだった。

    奈々蜂「あちゃー…割れちゃってるね…」

    マリア「…まぁ…ちょっと穴が開いたくらいだし、装置自体は大丈夫そうね。」

    曜子「………。」

    -------------------------
  8. 8 : : 2017/04/05(水) 23:11:46
    ---------------------
    ~科学研究棟 外周~

    地川「で…これからどうするの?」

    多花「そうだな…この科学研究棟の入口を確認する。」

    雷太「入口…って、正面にしか無いんじゃないのかな。」

    真田「窓や通気口なんかから出入りが可能かどうか、という事ですよ。」

    多花「その通りだ。」



    地川「………窓は…無いみたいだね。」

    真田「正面玄関のすぐ隣に換気扇は一応あるようですが…取り外しは出来ませんから、人が出入りするのは難しいでしょうね…」

    雷太「…ふーん…なるほど、ね…。」

    多花「さて、次は内部の探索に───」


    安田『ギャーーーッ!!怪しいです!!』


    地川「えっ?」

    多花「…今の声は…安田か?」

    雷太「換気扇から聞こえたけど…」

    真田「安田さん!大丈夫ですか!?」


    安田『あっ!!気にしないでください!!この薬剤庫があまりにも怪しすぎたのでつい叫んでしまいました!!』


    地川「………らしいよ。」

    真田「…安田さん…その部屋は?」

    安田『ここですか!?薬剤庫です!!』

    多花「薬剤庫…か。」

    雷太「…じゃ、そろそろ中の探索に行こうよ。」

    多花「そうだな。」

    ----------------
  9. 9 : : 2017/04/06(木) 21:33:15
    -------------------------
    ~科学研究棟 2階~

    地川(しばらく研究棟の中を探索した後、ここにいる全員が合流した。)

    多花「集まったな。各自成果を発表しろ。」

    マリア「…1階には薬剤庫だけで、地下には睡眠カプセルが2つあったわ。」

    地川「睡眠カプセル?」

    奈々蜂「近未来型のベッドみたいな見た目ね。」

    曜子「…まぁ、実際そうだしね…。」

    明日香「薬剤庫も一応チェックしたけど~…」

    安田「毒になりそうな薬品はありませんでした!」

    多花「…俺たちは外周と2階の調査をした。」

    雷太「外周には出入りできる場所はなかったけど、換気扇が1つあって、薬剤庫と繋がってるみたいだったよ。」

    真田「説明しなくてもわかりますが…2階は今いるこの場所です。」

    地川「電源室、だね。」

    多花「部屋の一番奥にはブレーカーがある。科学研究棟の全体の電力を操作しているらしい。」

    真田「それと、トイレもありますね。」

    地川「…これで報告は終わりだけど…まだ何かある?」

    奈々蜂「特にないわね。」

    多花「では、各自コテージに────」

    多花くんがそう言いかけた時だった。



    ???「………う……っ!」



    地川「え?」

    小さな呻き声の後、バタッ、と誰かが倒れる音が聞こえた。

    -----------------------
  10. 10 : : 2017/04/10(月) 05:27:33
    多花「…橘…?」

    橘「………………………。」

    息を切らしながら部屋に駆け込んできたのは、
    剛業くんのおしおきに自分から侵入して行方不明になっていた、
    ”超高校級の幸運”の橘くんだった。

    マリア「橘くん…一体何があったの?詳しく話して貰えないかしら?」

    橘「…ハハ、うん、分かったよ……この椅子、借りてもいい?」

    地川「大丈夫だよ…とりあえず落ち着いて。」

    橘「落ち着いてるよ、とてもね……」

    奈々蜂「……。」

    橘「それじゃあ…あの後ボクがどうなったか…説明するよ。」



    橘「シンプルに言うと…ボクは剛業くんのおしおきに巻き込まれて…”生き残った”んだ。才能を使ってね。」

    真田「…才能?」

    橘「…才能については後で話すよ。」

    多花「………………。」

    橘「彼のおしおきから生き延びた後、僕はこのコロシアイの”舞台裏”に侵入したんだ。」

    奈々蜂「舞台裏?」

    橘「そう、舞台裏。…このコロシアイを運営している”管理室”のことだよ。」

    橘「ボクが管理室に入った時、もうそこには誰もいなかった…。多分、そこにいた人たちはもう、外に逃げてしまったんだろうね。」

    橘「あと…コロシアイの資料なんかも置いてあったようだけど、それは慌てて処理したみたいで、ほとんどが燃やされていたんだ。」

    地川「それで…?」

    橘「焼け残っていた資料を盗んで来たよ。読めるのは一部だけなんだけど…」

    明日香「読み上げてみて~?」

    橘「……”生存人数が2人以下になったり、誰かがクロになって勝利したりした際、その者は次回のコロシアイに強制参加となる。”」

    地川「えっ…?」

    橘「”クロとなって勝利した場合、前回の記憶を引き継ぐことが出来るが、最後まで生存して勝利した場合、前回の記憶は消去される”…だってさ。」

    多花「……待て。」

    橘「ん?」

    多花「…いや…なんでもない。」

    橘「…そう。」

    雷太「…ところで…さっき言ってた才能って結局何なのかな?」

    橘「あぁ、ごめん…忘れてたよ。僕の才能は…もちろん”幸運”さ。」

    地川「幸運が…才能?」

    橘「うん…正確には…”必ず自分の望んだとおりの結果を引き当てる才能”かな。」

    多花「…何だと?」

    マリア「…どういうこと?」

    橘「つまり…1%でも可能性があれば、僕にとってそれは100%の可能性になる…ってこと。」

    奈々蜂「は、はあ…?」

    真田「………なら…”実証”、してみませんか?」

    橘「…別にいいけど。どうやって実証するの?」

    真田「シンプルなくじですよ。当たりの赤いインクがついた割り箸を引き当てる…ルールはそれだけです。」

    橘「…大歓迎だよ。」

    そして、真田くんはくじを作りに厨房に向かった。



    奈々蜂「…地川…なんか…あの2人、大丈夫かな?なんかものすごい雰囲気になってるけど…」

    地川「まぁ…真田くんなら大丈夫だと思う。それに、幸運の才能ってのも気になるし。」

    奈々蜂「…それならいいけど…」



    しばらくして、真田くんが科学研究棟に戻ってきた。
    手には割り箸くじがしっかりと握られている。

    真田「…出来ました。当たりの確率は3%です。」

    そう言って、真田くんは橘くんにくじを差し出した。

    橘「…3%…ねぇ。…100%の間違いじゃないかな?」

    橘くんは笑顔で、迷いなくくじを引き、その手を見せびらかすように掲げた。
    …彼の手には、赤いインクのついた割り箸があった。

    曜子「…うそ…。」

    真田「そんな馬鹿な…。」

    橘「だから言ったでしょ?何ならもう1回やってみる?」

    真田「いいでしょう、もう1回です!偶然の可能性もあります!」

    そう言って、真田くんは何度も橘くんにくじを渡したが、
    結果は全て同じだった。

    マリア「信じがたいけど…彼の才能は本物、ということかしら。」

    真田「僕も、ここまでやられるとさすがに信じるしかありません…」

    奈々蜂「………………。」

    多花「…橘。」

    橘「…なに?」

    多花「お前…何か隠してないか?」

    橘「…えっ?」

    多花「…いや…すまない。聞かなかったことにしてくれ。」

    橘「……………。」

    ----------------------
  11. 11 : : 2017/04/10(月) 05:35:52
    ~科学研究棟 1階~

    多花「では…今日はこの辺で解散にするぞ。各自、好きに行動すればいい。」

    奈々蜂「はは、なんか投げやりね。」

    多花「……。」



    真田「…………地川くん…。」

    地川「ん?」

    真田「地川くんは…橘くんのこと、どう思いますか?」

    地川「どう…って?」

    真田「彼の話…どこまで信じていいのか分かりません。」

    地川「…なんで…?」

    真田「何故ここに来る時にあんなに息を切らしていたのか…そもそも、地下にある裁判場から、どうやってこの研修所に戻ってきたのか…彼の発言には曖昧な点が多過ぎるんです。」

    地川「…確かに…そうだね。」

    真田「彼とは…慎重に関わった方が良いかもしれません。」

    地川「…………。」



    地川(さて、と…暇になったな。誰かのところに行ってみようか。)

    ★自由行動です。人物を1人指定してください。
    >>12
  12. 12 : : 2017/04/10(月) 19:34:53
    789さん
  13. 13 : : 2017/04/14(金) 11:58:52
    ~体育館前~

    地川「あっ、奈々蜂さん。」

    奈々蜂「お、地川~。何かあった?」

    地川「いや…そういう訳じゃないんだ。見かけたから声を掛けただけ。」

    奈々蜂「ふーん、そう…」

    地川「ところで…なんでこんなところに?」

    奈々蜂「…気になったのよ、立橋さんが作った曲がね。」

    地川(えっと…確か、”酔っぱらいのエチュード”…だったっけ…)

    奈々蜂「津田の遺体は無くなってるけど…楽譜はそのままになってるからさ。」

    地川「…でも、奈々蜂さんってピアノ弾けるの?」

    奈々蜂「………………。」

    地川(弾けないんだ…)

    奈々蜂「地川はどうなの?ピアノ。」

    地川「僕にはさっぱりわからないよ。楽器は詳しくないし…」

    奈々蜂「…あ、でも曜子ちゃんなら弾けそうな気がするな~。」

    地川「そうかな?神蔵火さんって和装家だよね?」

    奈々蜂「なんか…琴とか三味線とか、弾けそうだと思わない?」

    地川「でも、これってピアノ用の楽譜だよ?」

    奈々蜂「別にいいじゃない!楽譜さえあれば何の楽器で演奏しても同じよ。」

    地川(だいぶ違うと思うけど…)

    奈々蜂「まあいいや、じゃあねー。」

    そう言いながら、奈々蜂さんは軽く手を振って、体育館から一気に走り去っていった。
    ……ピアノに楽譜を置いたまま。

    地川「…あ、ちょっ、楽譜…………………まぁ、いいか。」



    ★奈々蜂さんと仲良くなれたみたいだ。
  14. 14 : : 2017/04/14(金) 13:33:18
    -------------------------
    コロシアイ研修生活 7日目
    -------------------------

    ~科学研究棟 ロビー~

    地川「…さて、と…今日はどうするの?」

    奈々蜂「新区域の探索も済んだし…特にすることはないわね。」

    多花「そうだな。…では、今日は各自好きに行動しろ。なるべく1人にはならないようにな。」

    地川「…分かったよ。」

    橘「…じゃあ、僕から1つ提案してもいいかな?」

    多花「何だ?」

    橘「地下室の睡眠カプセル…気にならない?」

    明日香「確かに気にはなるわね~。」

    橘「だから、何人かで実際にカプセルの効果を試してみようと思って。」

    奈々蜂「そういうことなら私も協力するよ。」

    曜子「ココノちゃんが行くなら私も行くよ。」

    橘「じゃあ…僕と明日香さん、奈々蜂さん、曜子さんの4人でいいかな?地下室で先に待ってるよ。」

    そう言うと、橘くんはくるりと後ろを振り返り、科学研究棟に入っていった。
    残った3人も彼に続いて科学研究棟へと向かった。

    雷太「…さて…僕達も暇だね。」

    多花「そうだな…この入口の見張り、でもするか。」

    地川「見張り?」

    多花「ああ。怪しいやつがいたらすぐ止められるようにな。」

    そう言うと、雷太くんと多花くんは、それぞれ研究棟入口の左右に座った。

    安田「では…私は散歩にでも行ってきますね!」

    安田さんは、科学研究棟を離れて、中央広場の方へと歩いて行った。

    地川「…あれ?安田さんを一人にしていいの?」

    マリア「大丈夫よ。安田さん以外の9人は全員2人以上で行動しているでしょう?誰かが彼女に近づく心配はないわ。」

    地川「…ああ、なるほどね。」

    真田「では…僕達は2階で待っていましょう。ここは寒いですからね。」

    地川「…うん、そうだね。」

    そして、僕達3人は科学研究棟に入り、2階に向かった。
  15. 15 : : 2017/04/14(金) 13:48:38
    ~地下室~

    奈々蜂「…さて、ここが地下室ね。睡眠カプセルは2台しかないけど…」

    橘「僕達は4人だから、全員まとめては使えないね…。2人ずつでチームを組むのはどうかな?」

    曜子「分かったわ。じゃあ、私はココノちゃんと組んでカプセルに入ってみる。」

    橘「了解。じゃあ僕と明日香さんは1階で待ってるね。」

    奈々蜂「うん、分かった。確か睡眠時間は30分だよね?」

    橘「そうだね。今は午後8時だから…8時30分に戻ってくるよ。」

    曜子「じゃあ、30分後にねー。」

    そして、橘くんと明日香さんは階段を登って1階に向かった。

    奈々蜂「さて、このボタンを押せばいいんだよね?」

    曜子「そうみたいね。」

    私は恐る恐るカプセルの電源ボタンを押し、中に横たわった。
    すると、フタが自動的に閉じて、数秒もしないうちに眠気が襲ってきた。
    そして、そのまま私の視界は暗転した。

    ---------------------------
  16. 16 : : 2017/04/14(金) 13:55:59
    ~地下室~

    しばらくして、私はハッと目が覚めた。
    目の前にあった時計を見ると、時刻は丁度午後8時30分だ。

    どうやら、このカプセルは正常に作動しているらしい。
    横を見ると、曜子ちゃんも目を覚まして私の様子を伺っていた。

    橘「おはよう。どうだった?」

    奈々蜂「うん、バッチリ。正常に動いてるみたいだよ。」

    曜子「こっちも問題なさそうだったわ。」

    明日香「それじゃあ、次は私たちの番ね~。」

    カプセルを出ると、橘くんは私の、明日香さんは曜子ちゃんのカプセルに入り、電源を入れた。

    奈々蜂「…それじゃあ…私たちは1階で待ってようか。」

    曜子「うん。そうだね…って、あれ?なんだろこれ?」

    奈々蜂「どうかしたの?」

    曜子「ここの非常用具入れの…これよ、これ。なんか変な装置ね。」

    奈々蜂「多分、暗視ゴーグルじゃないかな?」

    曜子「暗視ゴーグル?」

    奈々蜂「うん。暗いところでも周りが見えるようになるゴーグル。」

    曜子「ああ、なるほどね…せっかくだから1つ持っていこうかな。」

    奈々蜂「え?何に使うの?」

    曜子「…うーん、なんとなく。」

    奈々蜂「なんとなくって…」

    そんなことを話しながら、私達2人は、1階のロビーへ向かう階段を登った。
    -------------------
  17. 17 : : 2017/04/14(金) 14:13:09
    ~科学研究棟 2階~

    科学研究棟の前で、メンバーが解散してからだいたい30分が過ぎた。
    僕とマリアさん、真田くんの3人は、この科学研究棟の2階で、暇つぶしの雑談を続けていた。

    地川「マリアさんは超高校級の旅人だったよね?」

    マリア「ええ。良ければ旅先の話でもするけれど…」

    真田「お願いします。」

    マリア「そうねぇ…ヨーロッパの小国に行った時の話なのだけど…」

    マリア「私は飛行機の移動は慣れてるから、いつも通り飛行機を降りて、荷物を受け取って、空港から出たの。」

    マリア「その時にね…」

    真田「…何かあったんですか?」

    マリア「…ええ。空港の前にちょっとした広場があるのだけど、その広場のタイル一面に…」

    マリアさんがそう言いかけた瞬間だった。

    「───バチッ…」

    電気が弾けるような音が響き、そのあと1秒もしないうちに、研究棟の中の照明が全てダウンしたのだ。

    真田「て、停電ですか…?」

    地川「そうみたいだね。」

    マリア「…まぁ、とりあえず復旧まで待ちましょう。多分しばらく待てば直るはずよ。」

    その時、僕達3人のモノパッドが通知音を鳴らした。
    どうやら緊急メールが届いたようだ。送り主は…モノクマ、とだけ書いてある。

    『現在、希望ヶ峰研修所内、科学研究棟にて、一時的な停電が発生しています。
     生徒の皆さんは、復旧までその場をなるべく動かない様お願いいたします。
     ※復旧には約1時間程度の時間を要します。

     なお、もしも10m以上の距離の移動が確認された場合、校則違反となりますのでお気を付けください。』

    マリア「…ということらしいわ。」

    真田「まぁ、動かないのが賢明でしょうね。」

    地川「他の人達は大丈夫かな?」

    真田「恐らく大丈夫でしょう。僕達は校則のせいで動けませんから、誰かが狙われることはないでしょうし。」

    マリア「約1時間…ねえ。」

    -------------------------------
  18. 18 : : 2017/04/14(金) 14:21:48
    【午後9時30分】
    ~科学研究棟1階 ロビー~

    1階のロビーで待機していた私と曜子ちゃんは、
    真っ暗闇の中、手をつないで復旧を待っていた。
    そして、たった今、館内の電気が復活したようで、完全に周囲が見えるようになった。

    奈々蜂「………あっ、電気ついたね。」

    曜子「そうね…」

    奈々蜂「…そうだ、橘くんと明日香さんは大丈夫なのかな?」

    曜子「あ、確かに…使用中に停電になったわけだし、危ないかも…見に行ってみようか。」

    私達2人は階段を駆け下りて、地下室に向かった。



    --------------------

    階段を降りると、そこには、カプセルの前で呆然と立っている橘くんの姿があった。

    奈々蜂「橘くん?大丈夫?」

    そんな私の問いかけを無視して、橘くんは一言、こう呟いた。

    橘「……ねえ。これ、どう思う?」

    橘くんが指差したのは、明日香さんが入っているはずの睡眠カプセルだ。
    どうやら、カプセルのフタは開いているらしい。

    私と曜子ちゃんは、カプセルに近づいて、恐る恐る中を覗き込んだ。






    するとそこには、”超高校級のピエロ”、中野 明日香の死体が横たわっていた。
  19. 19 : : 2017/04/14(金) 14:25:12
    第3章
      「道化師は暗闇に在りて」
  20. 20 : : 2017/04/14(金) 16:30:58
    『死体が発見されました!死体発見現場の科学研究棟地下室までお集まりください!』



    奈々蜂「………嘘でしょ…?」

    橘「まぁ、嘘だと思いたいけど…起きてしまったことは仕方ないね。捜査を始めようか。」

    曜子「橘くん…やけに冷静ね。」

    橘「そうかな?」

    私は、意を決して目の前にある遺体を眺めた。


    曜子「……あ、ねぇココノちゃん、ここに落ちてるの何だろう?」

    橘「見せてみて。………これは…毒瓶のようだね。なんでこんなところにあるんだろうね?」

    奈々蜂「うーん、凶器なのかな。」

    橘「まぁいいや。それじゃ、モノクマファイルも確認しておこうか。」



    ☆コトダマGET!!
    【モノクマファイル3】
    被害者は”超高校級のピエロ”、中野 明日香。死因、死亡時刻は不明。
    科学研究棟地下室にある睡眠カプセルの中で死亡しており、
    遺体のすぐそばには毒瓶が落ちていた。
    特に目立った外傷はなく、出血も確認できない。



    奈々蜂「死因も死亡時刻も不明かあ…」

    橘「やっぱり、特に情報は期待できないようだね…」



    真田「3人とも!これはどういうことですか?」

    地川「アナウンスを聞いて駆けつけてきたんだけど…」

    橘「…みんなも多分察してるとは思うけど…明日香さんが殺されたんだ。」

    地川「……やっぱり…。」

    多花「…クソッ…。」

    マリア「…さて…今ここにいるのは8人…安田さんがまだ来ていないようだけど…」

    安田「な、何があったんですか!?大丈夫ですか!?」

    マリア「…………えっと…安田さんも集まったわね。」

    モノクマ「皆さんお集まりのようですね!」

    雷太「うわっ!!」

    モノクマ「えー、皆さんお察しの通り、中野サンが殺されてしまいました!」

    モノクマ「モノクマファイルも用意しといたから…捜査は今から5時間とします!それじゃあ…」

    多花「待て。」

    モノクマ「ん?」

    多花「…もし仮に、中野が”事故死”だった場合…クロは誰になるんだ?」

    モノクマ「………お答えしましょう!もしも事故を引き起こした原因が被害者自身だった場合、クロは誰でもありません!」

    モノクマ「ただし…被害者以外の誰かが事故を引き起こした場合…その人物がクロになります!」

    多花「…ほう?」

    モノクマ「…あ、でもね、心配しなくても大丈夫!事故でクロになった時には、”情状酌量”の救済があるからね!」

    地川「情状酌量…?」

    モノクマ「じゃ、ばいならー!」

    多花「お、おい待て!説明を………クソが。」

    地川「モノクマ…逃げ足早いよね…」

    真田「情状酌量…ってどういうことなんでしょうね。」

    橘「そんなことはどうだっていいよ。…僕達はクロを見つけなきゃならないんだよ?」

    曜子「そう…だけど。」

    多花「……仕方ない。捜査を始めるぞ。」

    --------------------------
  21. 21 : : 2017/04/14(金) 17:56:07
    地川(さて…どこを調べようか。)

    >>22
    ・橘のカプセル
    ・科学研究棟の外
    ・1階の薬剤庫
  22. 22 : : 2017/04/14(金) 19:35:50
    まずはカプセルを
  23. 23 : : 2017/04/14(金) 20:30:26
    地川(カプセルを調べてみようか…)

    地川「奈々蜂さん、このカプセルには誰が入ってたの?」

    奈々蜂「えーっと、橘くんだよ。」

    真田「どうやら、ガラスにヒビが入っているようですね。」

    奈々蜂「あー、それは、私が転んで…」

    地川「…えっ、転んだの?」

    奈々蜂「そうなのよ、そこのコードに足を引っ掛けちゃって。」

    地川「…ははは……というかこれ、ガラスだけじゃなくてロックも壊れてるんじゃないかな?」

    真田「ロック?」

    地川「説明盤によると、このカプセルは電源を入れてから30分間、フタがロックされて、中からは開かないようになるみたいなんだ。」

    真田「そのロックが壊れているんですか?」

    地川「…うん。遺体がある方のカプセルは壊れてないみたいだけどね。」

    ☆コトダマGET!!
    【睡眠カプセルの故障】
    橘が入っていた方の睡眠カプセルは、
    事件前に奈々蜂が転んでガラスに激突したせいで、ガラスの表面にヒビが入っていた。
    また、その時に、カプセルのフタのロックが壊れてしまっていたようだ。

    ------------------------------
    地川(さて、次はどうしよう。)

    >>24
    ・科学研究棟の外を調べる
    ・1階の薬剤庫を調べる
    ・2階を調べる
  24. 24 : : 2017/04/14(金) 23:16:50
    薬剤庫を調べよう
  25. 25 : : 2017/04/15(土) 10:34:51
    ~薬剤庫~

    地川「えっ…」

    薬剤庫の扉を開けた僕の目に飛び込んできたのは、
    壁一面、縦横無尽に貼られた蛍光ピンクのハートマークだった。

    地川「…なるほど、安田さんが薬剤庫を怪しいって言ってたのはこういうことだね…。」

    真田「…はは…趣味の悪い壁紙ですね…」

    真田くんは苦笑いして、早速部屋を見回し始めた。
    さっきまで軽く笑っていた真田くんが、一瞬で真面目な表情に変わったのを見て、
    僕は、やはり彼は本物の探偵なんだな、と改めて実感した。

    地川「で、何か気付いたことはあった?」

    真田「そうですね……これ、どう思います?」

    真田くんが指差したのは、"危険物"の置かれた棚だった。
    そこには、モノクマを模ったような変な形の瓶が並んでいた。
    瓶の並びをよく見ると、瓶が2つほど無くなっているように見える。

    地川「うーん、薬品が2つ持ち出されてるみたいだね。」

    真田「ここにある薬品は…"超絶望液"?」

    地川「えっ…なんか怪しい名前だね。」

    真田「あ、説明が書いてあるみたいですよ。」

    真田「"ヒトは悶え死に、植物は枯れ果て、あらゆる物を溶解する!! 希望ヶ峰研修所専用、超絶望液!"…だそうです。」

    地川「これって、明日香さんの遺体のそばに落ちていたアレだよね?」

    真田「確かに、同じ形をしていますね。」



    ☆コトダマ更新!!
    【モノクマファイル3】
    被害者は”超高校級のピエロ”、中野 明日香。死因、死亡時刻は不明。
    科学研究棟地下室にある睡眠カプセルの中で死亡しており、
    遺体のすぐそばには超絶望液の空瓶が落ちていた。
    特に目立った外傷はなく、出血も確認できない。



    地川「うーん…効果がよくわからないし、ちょっと試してみようか。」

    真田「そうですね…床で試しても大丈夫でしょうかね?」

    地川「そうだね。」

    僕は超絶望液を取り出そうと、薬品棚に手を掛けた。しかし…

    地川「あれっ?」

    真田「どうかしたんですか?」

    地川「いや…この薬品棚の扉、立て付けが悪いみたいで…」

    真田「あー、確かにこれはちょっと固いですね…」

    そう言うと、真田くんは、薬品棚の取っ手に両手を掛け、そのまま扉を思いっきり引っ張った。
    すると、ガラッと大きな音を立てながら、薬品棚の扉が開いた。



    ☆コトダマGET!!
    【薬品棚の立て付け】
    薬剤庫にある薬品棚は、非常に立て付けが悪く、
    真田が両手で力を入れないと開かないほどの固さになっていた。
    そのせいで、扉を開ける時、大きな音が鳴ってしまうようだ。



    地川「じゃあ…とりあえずこれを床に垂らしてみればいいんだよね?」

    真田「そうですね。」

    僕は、恐る恐る瓶を傾けて、超絶望液を1滴だけ床に落とした。
    すると、液が触れた床に、一瞬で小さな穴が開いた。
    穴を覗き込むと、向こうには睡眠カプセルが見えた。

    地川「…うわっ、まさかこれ、地下1階まで貫通したの?」

    真田「どうやらそのようですね…たった1滴で。危険物であることは間違いなさそうです。」



    ☆コトダマGET!!
    【超絶望液】
    『ヒトは悶え死に、植物は枯れ果て、あらゆる物を溶解する』らしい。
    1階の薬剤庫、危険物の棚に入っていた。
    また、この薬剤庫からは、超絶望液が2つ持ち出された形跡がある。



    -----------------------------------
    地川(さて、と…次はどうしよう?)
    >>26
    ・科学研究棟の外を調べる
    ・2階を調べる
  26. 26 : : 2017/04/15(土) 18:23:15
    順当に次は2階を調べる
  27. 27 : : 2017/04/15(土) 22:02:48
    ~2階~

    階段を登って2階に上がると、マリアさんと奈々蜂さん、そして曜子さんの3人がいた。

    マリア「地川くん。捜査の方はどう?」

    地川「うーん…まずまず、かな。」

    奈々蜂「こっちは特に重要そうな証拠は見つけられてないよ。こっちにはブレーカーがあるんだけど…」



    ☆コトダマGET!!
    【2階のブレーカー】
    科学研究棟2階には、研究棟内の電力を操作するブレーカーがある。
    このブレーカーは全員の手の届く高さにあり、
    2階にいた人物の目を盗めば誰でも動かすことができた。



    曜子「みんなの証言を聞きに回ろうとしてたの。」

    真田「証言、ですか。」

    マリア「ええ。」

    奈々蜂「停電の時、地川は何をしてたんだっけ?」

    地川「僕は…真田くん、マリアさんと一緒に2階で喋ってたはずだよ。」

    真田「ええ。それで間違いありません。」

    奈々蜂「へー…ってことは、3人にはアリバイがあるってわけだよね?」

    マリア「そういうことになるわね。停電中も3人でずっと話し続けてたもの。」

    曜子「つまり、その3人は2階から出ていない、ってことかな?」

    真田「はい。…それで、奈々蜂さんの方は?」

    奈々蜂「私はずっと、1階のロビーで曜子ちゃんと一緒にいたよ。」

    曜子「偶然暗視ゴーグルを持ってたから、周りを見回してたんだけど…」

    曜子「停電中は何も起こらなかったよ。誰もロビーを通ってないし、ずっと真っ暗なままだったし。」

    真田「なるほど…。」



    ☆コトダマGET!!
    【曜子の証言】
    曜子の証言では、停電中、1階のロビーでは何も起こっておらず、
    誰の姿も見かけなかったし、部屋はずっと真っ暗だったらしい。



    地川「で…橘くんは地下室にいて…安田さんは研究棟の外で散歩を、多花くんと雷太くんは入口の見張りをしてたんだったよね。」

    真田「念のためその4人にも確認を取りましょうか。」

    地川「そうだね。」

    -----------------------------------
  28. 28 : : 2017/04/15(土) 22:19:58
    ~中央広場~

    僕達はしばらく研修所内を探し回り、多花くん、雷太くん、橘くん、安田さんの4人を見つけた。

    地川「4人とも、こんな所にいたんだ…」

    多花「地川か。何の用だ?」

    真田「ちょっと証言を聞こうかと思ったんです。」

    雷太「証言だね。答えられることなら答えるよ。」

    地川「じゃあ…停電が起きた頃、4人はどこにいたの?」

    雷太「その頃は…僕は多花くんと一緒に研究棟の入口を見張ってたね。」

    多花「ま、何も起きなかったけどな。怪しい人物も、怪しい物音も、怪しい出来事も…全くだ。」

    雷太「まぁ、こんな山奥の施設で、夜中に明かりが全部消えたもんだから驚いたよ。」

    多花「あの時はほとんど前が見えない状態だったな。月明りで足元くらいは見えたが。」

    真田「ふむ…」

    安田「私は中央広場の方を散歩していました!!」

    安田「と言っても、ほとんど広場の中央に座って星を見ていたのですが…」

    安田「いきなり施設が停電になって…そこから一歩も動いてませんね!」

    橘「僕は…実は、停電の騒動も全く知らないんだよね。ずっと寝てたからさ。」

    橘「停電が終わった…であろう頃にハッと目が覚めて、その時にはもう明日香さんは殺されていたんだ。」

    地川「つまり…橘くんが第一発見者、ってことだね。」

    橘「…あれ?でも変だな。なんでその時にアナウンスが鳴らなかったんだろうね?」

    モノクマ「………お答えしましょう!」

    雷太「うわ!?」

    モノクマ「…えーと?質問は何でしたかな?」

    多花「…何故橘が遺体を見た時にアナウンスが鳴らなかったか、だ。」

    モノクマ「あぁ、それなら…アナウンスの条件のせいだね!」

    安田「条件…ですか?」

    モノクマ「あのね、あのアナウンスは、”犯人以外の計3人の生徒が遺体を認識した時”に鳴るようになっているんだ。」

    橘「なるほどね。後から駆け付けた奈々蜂さん達で3人が揃ったから、その時にアナウンスが鳴った、ってことか。」



    ☆コトダマGET!!
    【死体発見アナウンスの条件】
    死体発見アナウンスは、
    ”犯人以外の計3人が遺体を認識した時”に鳴る仕組みだった。

    ☆コトダマGET!!
    【停電時の4人の様子】
    多花、雷太の2人は、科学研究棟の入口を監視していた。
    監視中は、特に物音も無く、怪しい人物も見かけなかったらしい。
    橘は停電中には睡眠カプセルで寝ており、
    停電が復旧した頃に目覚めて、明日香の遺体を発見したらしい。
    安田は中央広場の近くを散歩していたらしい。
  29. 29 : : 2017/04/15(土) 22:34:32
    地川「さて、と。一通り調べ終わったけど…ほかに気になる事ってある?」

    橘「…気になる事、か。そうだな…昨日の深夜の事とか。」

    真田「昨日の深夜…って、何かあったんですか?」

    橘「うん。みんなは知らないだろうけど…ボク、深夜の3時くらいまで夜更かししててね。」

    橘「その時に…1度停電が起きたんだ。多分その時、みんなのところにもメールが届いたと思うんだけど…」

    地川「えっ?そうなの?」

    僕は慌ててメール一覧を開いた。
    確かに昨日の深夜ごろ、モノクマからのメールが2通ほど届いていた。





    『あ』

    『現在、希望ヶ峰研修所全域にて、一時的な停電が発生しています。
     生徒の皆さんは、復旧までその場をなるべく動かない様お願いいたします。

     なお、もしも10m以上の距離の移動が確認された場合、校則違反となりますのでお気を付けください。』





    橘「ね?この停電とメール、ちょっと気にならない?」

    真田「確かに…気になりますね。」

    多花「2通目のメールはともかく…1通目のメールは意味不明だな。」

    奈々蜂「『あ』って…何が言いたかったんだろう?」

    橘「さあね。ボクにはサッパリ分からないよ。」



    ☆コトダマGET!!
    【事件前日の停電】
    事件が起こる前日の深夜、1度停電が起きていた。
    その際、モノクマから2通の緊急メールが送られていた。

    1通目は
    『あ』

    2通目は
    『現在、希望ヶ峰研修所全域にて、一時的な停電が発生しています。
     生徒の皆さんは、復旧までその場をなるべく動かない様お願いいたします。
     なお、もしも10m以上の距離の移動が確認された場合、校則違反となりますのでお気を付けください。』

    という内容だった。



    橘「…あ、そうそう。それともう1つ。」

    真田「まだ何かあったんですか?」

    橘「これ、王野さんのカメラで撮った研究棟付近の写真なんだけど…」

    地川「…?」

    橘「…ほら、ここ。この部分だけ、不自然に雪が溶けてるし、草も枯れてるんだよね。」

    真田「確かに変ですね…」

    橘「もし事件前からあった物なら雪が積もってるはずだし…それがないってことは、ついさっき出来たものってことでしょ?」

    橘「だから事件に関係あるんじゃないかと思ってね。」



    ☆コトダマGET!!
    【研究棟付近の写真】
    研究棟付近の一部だけ、雪が不自然に溶け、
    さらにそこに生えていた草も枯れてしまっていた。

    --------------------------------
  30. 30 : : 2017/04/16(日) 13:27:38
    『ではではー…時間になりましたので、学級裁判を行います!オマエラ、中央広場までお集まりください!』



    奈々蜂「うそ…もうそんな時間?」

    地川「そうみたいだね。仕方ないよ。」

    橘「じゃあ…行こうか。」

    僕達は橘くんを先頭に、中央広場へと向かった。

    ------------------------------------
  31. 31 : : 2017/04/16(日) 13:29:14



    学 級 裁 判   開 廷 !


  32. 32 : : 2017/04/16(日) 13:31:04
    ☆コトダマ一覧

    【モノクマファイル3】
    被害者は”超高校級のピエロ”、中野 明日香。死因、死亡時刻は不明。
    科学研究棟地下室にある睡眠カプセルの中で死亡しており、
    遺体のすぐそばには超絶望液の空瓶が落ちていた。
    特に目立った外傷はなく、出血も確認できない。

    【睡眠カプセルの故障】
    橘が入っていた方の睡眠カプセルは、
    事件前に奈々蜂が転んでガラスに激突したせいで、ガラスの表面にヒビが入っていた。
    また、その時に、カプセルのフタのロックが壊れてしまっていたようだ。

    【薬品棚の立て付け】
    薬剤庫にある薬品棚は、非常に立て付けが悪く、
    真田が両手で力を入れないと開かないほどの固さになっていた。
    そのせいで、扉を開ける時、大きな音が鳴ってしまうようだ。

    【超絶望液】
    『ヒトは悶え死に、植物は枯れ果て、あらゆる物を溶解する』らしい。
    1階の薬剤庫、危険物の棚に入っていた。
    また、この薬剤庫からは、超絶望液が2つ持ち出された形跡がある。

    【2階のブレーカー】
    科学研究棟2階には、研究棟内の電力を操作するブレーカーがある。
    このブレーカーは全員の手の届く高さにあり、
    2階にいた人物の目を盗めば誰でも動かすことができた。

    【曜子の証言】
    曜子の証言では、停電中、1階のロビーでは何も起こっておらず、
    誰の姿も見かけなかったし、部屋はずっと真っ暗だったらしい。

    【死体発見アナウンスの条件】
    死体発見アナウンスは、
    ”犯人以外の計3人が遺体を認識した時”に鳴る仕組みだった。

    【停電時の4人の様子】
    多花、雷太の2人は、科学研究棟の入口を監視していた。
    監視中は、特に物音も無く、怪しい人物も見かけなかったらしい。
    橘は停電中には睡眠カプセルで寝ており、
    停電が復旧した頃に目覚めて、明日香の遺体を発見したらしい。
    安田は中央広場の近くを散歩していたらしい。

    【事件前日の停電】
    事件が起こる前日の深夜、1度停電が起きていた。
    その際、モノクマから2通の緊急メールが送られていた。
    1通目は『あ』
    2通目は
    『現在、希望ヶ峰研修所全域にて、一時的な停電が発生しています。
     生徒の皆さんは、復旧までその場をなるべく動かない様お願いいたします。
     なお、もしも10m以上の距離の移動が確認された場合、校則違反となりますのでお気を付けください。』
    という内容だった。

    【研究棟付近の写真】
    研究棟付近の一部だけ、雪が不自然に溶け、
    さらにそこに生えていた草も枯れてしまっていた。
  33. 33 : : 2017/04/16(日) 13:41:48
    地川「さて…。また裁判が始まったけど…どうする?」

    奈々蜂「どう…って言われてもね…」

    安田「何から手を付けていいかサッパリです!」

    橘「…それじゃあ、一つ、提案してもいいかな?

    多花「何だ?」

    橘「まずはさ…事件の整理から始めようよ。この事件はどんな事件だったか…改めてまとめておくんだ。」

    真田「そうですね。そうしてみましょう。」

    ---------------------------

    …議論の前におさらいです。
    会話の中のウィークポイントですが、
    【こちらが論破ポイント】、{こちらが同意ポイント}でしたね。

    また、”無弾撃ち”も覚えているでしょうか?
    論破や同意ができそうなのにちょうどいいコトダマがない、
    その時、無弾が装填されていたら、その無弾を撃つことができたはずです。

    では、改めて…

    ノンストップ議論 開始!
    >>34

    装填:
    【研究棟付近の写真】
    【事件前日の停電】
    {無弾}

    --------------------------

    橘「事件の発端は午後8時…【①奈々蜂さんと曜子さんがカプセルに入った】時だよね?」

    雷太「そうだね。」

    奈々蜂「その30分後…つまり8時30分、私と曜子ちゃんはカプセルを出て…」

    橘「【②僕と、死んだ明日香さんがカプセルに入った】…。」

    マリア「その直後、研修所…正確には【③科学研究棟で停電】が起きて…」

    多花「停電が復旧した後、橘と奈々蜂、曜子の3人が、明日香の遺体を発見したんだったな。」

    ----------------------------
  34. 34 : : 2017/04/16(日) 18:46:07
    【事件前日の停電】→【③科学研究棟で停電】

    でいい?
  35. 35 : : 2017/04/20(木) 14:11:46
    地川「待って、事件の前日にも停電が起きてたはずだよね?」

    橘「……それが…どうかした?」

    地川「……え?…あ、ごめん…なんでもないよ。」

    地川(落ち着いて考えよう…。)

    地川(確か、研究棟の外に居た安田さんや多花くんも、街灯が消えたと証言していたはずだ…。)

    地川(つまり、停電は科学研究棟だけじゃなく、研修所全域で起こっていたことになる…)

    地川(だとしたら、あの人の発言は間違っていることになるはずだよな…。)

    >>36
  36. 36 : : 2017/04/20(木) 19:37:01
    これって論破に失敗ってことだよね?
    だとしたら、{無弾}→【③科学研究棟で停電】
  37. 37 : : 2017/04/21(金) 16:50:01
    >>36 正解!



    地川「…待って。停電が起きたのは科学研究棟だけじゃないはずだよ。」

    マリア「…えっ?でも、停電の時に届いてたメールって…」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~
    『現在、希望ヶ峰研修所内、科学研究棟にて、一時的な停電が発生しています─────』
    ~~~~~~~~~~~~~~~~

    真田「停電は科学研究棟だけで起きた、という書き方になっていますね…。」

    地川「確か、安田さんのいた中央広場や、多花くんと雷太くんがいた科学研究棟の外でも、停電が起きていたんだよね?」

    安田「え、ええ。間違いないです!」

    多花「ああ。間違いない。」

    奈々蜂「つまり……”実際の停電の範囲とメールで届いた停電の範囲が食い違っていた”ってこと?」

    地川「うん、そういうことになるよ。」

    橘「…………………ふーん。」

    真田「事実とメールの食い違い…気になりますが、原因がさっぱりですね。」

    橘「じゃあさ、1つ提案があるんだけど…」

    地川「提案?」

    橘「うん。犯人を絞り込む提案だよ。」

    曜子「犯人を…絞り込む?」

    橘「そうだよ。……簡単な話さ。」

    橘「よく考えてみてよ。事件現場には空の薬瓶が落ちていたんだよ?だけど、停電になる前はそんなものはなかった…」

    橘「つまり…停電中にあの地下室に瓶を持ち込めた人物が犯人ってこと、なんだけど。」

    橘「だけど、ね。残念ながら、僕達には全員アリバイがあるんだ。」

    橘「まず、ボクはカプセルで寝てたから動けないはずだ。」

    橘「…で、マリアさん、地川くん、真田くんは一緒に居たし…」

    橘「奈々蜂さんと曜子さん、多花くんと雷太くんもそれぞれ一緒に居た…」

    橘「そして、安田さんはそもそも科学研究棟に入っていない…」

    橘「だから、全員に犯行が不可能…これってつまりさ…」

    橘「”誰かが嘘をついてる”ってことじゃないかな?それも…クロでもない人間が。」

    地川「え…?」

    橘「出来れば正直に名乗り出てもらいたいな。ボクはクラスメイトを疑いたくはないから。」

    マリア「……確かに…全員にアリバイがあって、停電中にあの場所に瓶を置ける人物はいないわね。」

    真田「………そうでしょうか?」

    橘「そうとしか考えられないと思うけど…何かあるの?」

    真田「………橘くん、あなたにも犯行は可能ではないかと言っているんですよ。」

    橘「…は?笑えない冗談だね。ボクは停電中、睡眠カプセルで眠っていて動けなかったはずだよ?」

    真田「……いいえ…あなたは間違いなく目覚めたはずですよ。」

    橘「………じゃあ聞くけど。ボクは一体何が原因で目覚めたって言うの?」

    地川(橘くんが停電中に目覚めた理由…か。それって多分…)

    >>38
    ・停電でカプセル内への酸素の供給が停止したから
    ・カプセル周辺で爆発が起きたから
    ・地下室まで誰かが起こしに来たから
  38. 38 : : 2017/04/21(金) 18:06:34
    停電でカプセル内への酸素の供給が停止したから
  39. 39 : : 2017/04/27(木) 16:06:51
    >>38 正解!

    地川「停電のせい、じゃないかな。」

    橘「…停電?」

    地川「確かあのカプセルの中は、ほぼ完全な密閉空間だったよね。」

    真田「はい、そのはずです。」

    地川「ってことは、あのカプセルには”酸素を供給する仕組み”があるはずだよ。」

    奈々蜂「…そっか、そうじゃないと寝てる間に息が出来なくなっちゃうもんね。」

    地川「もし停電の影響で、その仕組みが故障して停止したとしたら?」

    安田「酸素の供給が停止して…呼吸困難になって咄嗟に目を覚ます、というわけですね!」


    多花『……ちょっと待った。』

    地川「え?」

    ------------------------------------
    突然ですが、『反論ショーダウン』の説明を行います…
    と言いたいところですが、正直に言ってしまうと、ノンストップ議論と全く同じです。
    多花様の主張を論破、もしくは同意して、反論を切り返してください。

    ☆反論ショーダウン 開始!
    >>40

    装填:
    【睡眠カプセルの故障】
    【曜子の証言】
    【モノクマファイル3】
    ------------------------------------

    多花「…カプセルの酸素の供給が停止したなど…絶対に有り得ん。」

    多花「仮に【①橘が呼吸困難で目を覚ました】として…」

    多花「その後は、どうしたと言うんだ?」

    多花「【②あのカプセルにはロックが掛かっていた】だろう?」

    多花「あのロックは内側から外すことができない。…無論、外側からも同様だ。」

    多花「つまり…橘はカプセルから脱出できない。」

    多花「もし本当に酸素の供給が停止していたのなら…」

    多花「橘は明日香と共に2人で死んでいることになるはずだ。」

    ------------------------------------
  40. 40 : : 2017/04/27(木) 17:49:18
    【②あのカプセルにはロックが掛かっていた】←【睡眠カプセルの故障】
  41. 41 : : 2017/04/27(木) 19:34:47
    >>40 正解!

    ---------------------------
    地川「いいや、あのカプセルにはロックは掛かっていなかったんだ。」

    多花「…何だと?」

    奈々蜂「橘くんのカプセル、私がロックを壊しちゃったのよ。」

    曜子「…ははは…。」

    橘「………ふーん、なるほどね。」

    橘「つまり、君たちの主張をまとめると…」

    橘「停電の影響で目が覚めた僕が、カプセルを脱出して明日香さんを殺害した…」

    橘「そう言いたいわけだよね?」

    真田「ええ…誰も1階のロビーを通っていない以上、他の人間に犯行は不可能です。」

    橘「でもさ…本当にそうかな?」

    奈々蜂「…え?」

    橘「さっき言ったよね?停電が起きると酸素の供給が停止する、って。」

    橘「つまり、研修所で停電を起こせば、どこからでも犯行が可能ってことだよね?」

    真田「…!」

    橘「そう、地下室に行かなくても、停電さえ起こせれば誰にでも犯行は可能なんだよ。」

    マリア「……確かに理に適っているけど…。」

    橘「…だから…僕が犯人だとは言い切れないよ?」

    曜子「待って。それだと地下室にあった毒瓶はどう説明するの?」

    曜子「あの毒瓶を置くのって、犯人が地下室に居なきゃ不可能よね?」

    橘「…さあね。」

    多花「だが…停電を起こせる人物がいなかったか、確かめる必要はありそうだな。」

    地川「そうだね。」

    安田「……停電を起こす、というと…2階にいたメンバーが怪しいのではないでしょうか?」

    マリア「え?」

    安田「2階にはブレーカーがあったはずです…あれを動かすことが出来れば…」

    真田「……停電を起こすことができる、というわけですか。」

    地川(いや…それは絶対にありえない。もしもブレーカーで停電が起きたとしたら、"あれ"と矛盾してしまうはずだ。)

    >>42
    ・停電が起こった範囲
    ・停電が起きた時間
    ・停電の長さ
  42. 42 : : 2017/04/27(木) 20:41:08
    解は停電が起こった範囲だべ!
  43. 43 : : 2017/04/28(金) 16:02:15
    >>42 正解!

    地川「待って。停電が起きた原因は2階のブレーカーじゃないよ。」

    曜子「…なんでそう言い切れるのよ?」

    地川「さっきも言った通り、停電は研修所全体で起こっていたはずだよね?」

    奈々蜂「…あ、そっか!ブレーカーを落としたなら科学研究棟だけで停電が起きるはずだもんね。」

    多花「つまり…停電の原因はブレーカーではなかった、ということか。」

    橘「ふーん…じゃあ、2階にいた地川くん、真田くん、マリアさんの容疑は晴れたわけだ。」

    曜子「でも…ブレーカーじゃないなら、停電の原因って何なのかしらね?」

    マリア「…もしかして…”断線”、じゃないかしら。」

    橘「断線?」

    真田「どういうことですか?」

    マリア「それを説明する前に、1つ確認したいのだけど…超絶望液の効果は『ヒトは悶え死に、植物は枯れ果て、あらゆる物を溶解する』…だったわよね?」

    安田「そう…ですね。」

    マリア「だとしたら…その中の”植物は枯れ果て”という文章が…」

    マリア「”あの証拠”と一致するんじゃないかしら?」

    地川(植物が枯れる、という文に一致する証拠……それって、アレのことかな。)

    ☆コトダマ一覧から1つ、コトダマを選択してください。 >>44
  44. 44 : : 2017/04/28(金) 20:08:27
    【研究棟付近の写真】かな
  45. 45 : : 2017/04/28(金) 21:42:10
    >>44 正解!

    地川「研究棟付近の写真…だね。」

    マリア「ええ、そうよ。確かあの写真の地面には、不自然に草が枯れていた位置があったわ。」

    真田「間違いありません。」

    マリア「あの地面の真上には…研修所の”電線”があるのよ。」

    地川「え?」

    橘「なるほどね。その電線を誰かが超絶望液で焼き切ったから…」

    橘「その真下にある草は枯れてしまった、ってことかな?」

    マリア「ええ。その可能性が高いと思うわ。」

    橘「………電線の場所は研究棟の外…となると…」

    橘「外を散歩していた、っていう安田さんが一番怪しいね?」

    安田「なっ…!」

    橘「だってそうでしょ?…建物の外にある電線を切れるのは、建物の外にいる人間だけだよ。」

    安田「そ、そんなはずは…」

    橘「はい、これで犯人は決まりだね。犯人は外に居た、外に居たのは安田さんだけ…だからね。」

    多花「…待て。」

    橘「ん?」

    多花「あの毒瓶については…どう説明するんだ?」

    安田「そうですよ!あの毒瓶は地下室にあったんですからね!」

    真田「…毒瓶の謎が解けていない以上、安田さんが犯人と断定するわけにはいきませんね。」

    橘「……あぁ、あのね…。あれはボクが置いたものなんだよ。」

    奈々蜂「…は…?」

    橘「いや…だから。僕が置いたものだよ。」

    曜子「…はぁ…いきなり何を言い出すの?」

    橘「少しでも…”捜査の攪乱”になればいいと思って。」

    地川(……え…?)

    多花「お前……正気か?」

    橘「もちろん正気だよ。…だれにも攪乱されない推理なんて、ゲームとしてつまらないでしょ?」

    奈々蜂「何を……言ってるの?」

    橘「だからさ、ボクは少しクロの味方をしてみただけ。毒瓶は前日から持ってたよ。」

    橘「ま、今回はあっさりバレちゃったけど…”次”は面白い事件にしなきゃね。」

    曜子「…………ゴメン、ちょっと気持ち悪くなってきた…」

    橘「…………で。議論はまだ続けるの?」

    真田「もちろんですよ。解けていない謎は沢山あるんです。それに…」

    真田「今のあなたの証言が本当とは言い切れませんから。」

    橘「ふーん…そう。」

    真田「…皆さん、ここで1つ、僕に議題を提供させてください。」

    多花「何だ?」

    真田「…メール、です。」

    マリア「メール?」

    真田「前日の停電時に来た2通のメールと…今日の停電時に来た1通のメール…」

    真田「何か違和感があるんです。」

    橘「違和感…ね。」

    真田「何故実際の停電区域とメールの停電区域が異なっていたのか…」

    真田「僕は…これを、”偽造された”メールなのではないかと考えています。」

    地川「偽造?」

    奈々蜂「でも、あのメールの送り主は、ちゃんと”モノクマ”になってたはずよ。」

    真田「……名前だけ、です。本当にモノクマが送ったものかは分かりません。」



    真田くんはそう言うと、モノパッドを全員に見せるように掲げた。
    そして、こう呟いた。

    真田「僕の名前は”モノクマ”です。」



    曜子「あっ…!」

    多花「…フン。なるほどな。」

    モノパッドの生徒名簿を見ると、真田の名前が「モノクマ」に変更されていた。

    真田「この状態で、送信者を全員に設定してメールを送れば…」



    すると、全員のモノパッドにメールの着信音が響いた。
    当然、送り主は”モノクマ”になっている。

    メールの本文には、『送信テスト   真田 成実』と、はっきり記されていた。



    地川「………なるほど、ね。」

    真田「…この通り…モノクマの名前を騙ってメールを送ることは誰でも可能なんです。」

    橘「……一旦ストップ。」

    真田「え?」

    橘「あのさ…全員今すぐ両手を挙げてくれるかな?」

    地川「え…?」

    橘の手には、一丁の拳銃が握られていた。
    ------------------------------------------
  46. 46 : : 2017/04/28(金) 22:01:03
    多花「橘…お前、何を…!」

    橘「…危害を加えるつもりはないよ。ただ、君たちの行動を抑えなきゃいけないからね。」

    地川「は…?」

    橘「全員、その場から一歩も動かないでね?」

    そう言うと、橘くんは裁判場の席から離れ、全員の席の後ろをグルッと一周した。

    橘「さて。回収完了だね。」

    橘の手元には、大量のモノパッドが置かれていた。

    真田「モノパッドを…それで何をするつもりですか?」

    橘「……………………………。」

    橘くんは真田くんの問いかけを無視して、
    1人ずつのモノパッドで何かを操作しているようだった。

    すると、彼は突如顔を上げてこういった。

    橘「…悪いけど、犯人は安田さんで決まりだね。」

    地川「え?」

    橘「メールの送信履歴を見たんだけど…例のメールが3通、入ってたよ。」

    橘「念のため受信履歴も見てみたけど…その3通は受け取られていなかった。」

    橘「これってつまり…安田さんがメールを送ったってことだよね?」

    安田「な…!」

    マリア「………。」

    橘「ほら。反論はある?」



    安田「……………………はあ。」

    安田「……はーい。」



    安田「相変わらず…お前らは鈍感だな。」

    その一言と共に、安田さんの表情が一気に変わった。
    …正確には…変わってないようにも見えるけど、何かが確実に変わったように感じられた。

    奈々蜂「…えっ、な、なに?多恵ちゃん、どうしたの…?」

    安田「え?いやあ、どうもこうもないですよ。ははははは…。うーん。ふふっ。」

    地川(……………。)

    安田「えーと?質問は、何でしたっけ?」

    橘「…だから…君がメールを送ったって事実に、何か反論はあるか、ってことだよ。」

    安田「はいはいはい………メール。メールですねー。……送ったような気はしますがー。ふふふっ。」

    安田「送ってない気もしますねー。どっちでしょうねー。分かります?」

    曜子「えっと……本当に…どうしたの?大丈夫?」

    橘「…さあね。頭がおかしくなってるんじゃないかな。」

    安田「あなたに言われたくはないですねー…。……………。ははは。」

    多花「……だが…困ったな。これじゃまともに反論もしてくれそうにない。」

    安田「あー…反論、でしたね。反論。ふーん…えー…。」

    安田「……そうだ、そうだ。メールを送ったこと、電線を焼き切ったこと、認めちゃいまーす。事実です!」

    真田「は、はあ…?」

    マリア「…………。」

    安田「でもー、だからって私が犯人だとはー…言い切れないですよねー?」

    奈々蜂「…は…?」

    ----------------------------------------------
    ☆ノンストップ議論 開始! >>47

    装填:
    【死体発見アナウンスの条件】
    【薬品棚の立て付け】
    【事件前日の停電】
    【停電時の4人の様子】
    【モノクマファイル3】
    ----------------------------------------------

    安田「確かに私はー…【①あの電線を焼き切りました】ー!」

    多花「…………。」

    安田「もちろん、【②あのメールも送りました】!」

    橘「…それで?」

    安田「つーまーり、【③停電を引き起こしたのは私】でーす!」

    安田「でも。」

    安田「明日香の死因が窒息死だったとは限らない。」

    安田「例えば橘くんが超絶望液でカプセルのロックを壊して!」

    安田「そのまま{④明日香さんに液を飲ませて毒殺}した!」

    安田「なんてこともー、ありえるわけでー。」

    安田「【⑤橘くんがクロの可能性もある】ってことですー!」

    -----------------------------------------------
  47. 47 : : 2017/04/28(金) 23:45:44
    【死体発見アナウンスの条件】→【⑤橘くんがクロの可能性もある】
  48. 48 : : 2017/05/03(水) 19:25:15
    >>47 正解!

    地川「待って。橘くんがクロの可能性は絶対にないよ。」

    奈々蜂「…えっ、そうなの?」

    真田「間違いないんですか?」

    地川「うん…間違いないと思う。」

    多花「…そこまで言い切るのなら…証拠があるんだろうな?」

    地川「…”死体発見アナウンス”だよ。」

    曜子「死体発見アナウンス?」

    安田「…アナウンス…アナウンス、ですか。はあ。…どうしてそれが証拠になるんですか?」

    地川「捜査の時の会話を思い出してみてよ。」

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    モノクマ「…えーと?質問は何でしたかな?」

    多花「…何故橘が遺体を見た時にアナウンスが鳴らなかったか、だ。」

    モノクマ「あぁ、それなら…アナウンスの条件のせいだね!」

    安田「条件…ですか?」

    モノクマ「あのね、あのアナウンスは、”犯人以外の計3人の生徒が遺体を認識した時”に鳴るようになっているんだ。」

    橘「なるほどね。後から駆け付けた奈々蜂さん達で3人が揃ったから、その時にアナウンスが鳴った、ってことか。」
    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

    地川「アナウンスが鳴る条件は…犯人を除いた3人が遺体を認識した時だ。」

    地川「アナウンスが鳴った時、あの遺体を見ていたのは奈々蜂さん、曜子さん、橘くんの3人…」

    マリア「つまり、その3人は確実に犯人ではない、ということね。」

    橘「…ふーん。」

    地川「橘くんが犯人じゃなくて…しかも、ほとんどの生徒には”研究棟の中に居た”というアリバイがある…」

    地川「つまり、犯行時刻に唯一アリバイがない人物は1人しかいない…」

    ☆生徒名簿から犯人を1人指名してください。 >>49
  49. 49 : : 2017/05/03(水) 21:12:46
    安田多恵さん?

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