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エレン「例えば俺が俺じゃないとして」

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  1. 1 : : 2017/02/03(金) 18:25:00
    ー調査兵団・兵舎ー




    アルミカサシャ「え?」




    ジャン「は?」




    コニー「今ハンジさんが言ったことが理解できねぇのは、俺が馬鹿だからじゃねえよな?」




    ジャン「すみません、ハンジさん。もう一度言ってもらっても良いですか?俺の聞き間違えじゃなけりゃ、死に急ぎ野郎……エレンのやつが、意識を取り戻さないって聞こえたんですけど」




    リヴァイ「聞き間違えじゃねぇよ。今あいつは、意識を取り戻さない。眠ったままだ」




    アルミカ「」




    ※ネタバレあり
  2. 4 : : 2017/02/03(金) 18:39:07
    ミカサ「でも、さっきまでエレンは……元気にしていた……はず」




    ハンジ「……そうだね……さっきまでエレンとミカサは、同じ牢に入っていた。その時は元気だったし、異常はなかったはずだよ」




    アルミン「じゃあ、なんでエレンは……」




    ハンジ「それがさっき、フロックがエレンの部屋を掃除しようとして、ノックをしたんだ。……でもエレンからの応答はなく、鍵もかかっていたらしい。そこで……」




    フロック「リヴァイ兵長と、ハンジ団長を呼んだんだ」




    アルミン「それで見てみたら、エレンが倒れていたと」




    リヴァイ「ああ……部屋の扉は蹴り破って入ってみたら、あいつが気を失って倒れていたんだ」



  3. 5 : : 2017/02/03(金) 18:54:50
    コニー「それで、エレンはどうなったんですか?」




    リヴァイ「どうもこうもねぇよ……意識不明だ」




    ハンジ「おまけに、倒れるときに頭を強く打ったみたいでね……目を覚ましたとしても、元の記憶があるかは……」




    ミカサ「ある!!」




    サシャ「」ビクッ




    ミカサ「あ……ごめんなさい……でも、エレンは記憶を失ってなんかいない……元の……エレン……記憶を失うなんて、あり得ない……!!」




    リヴァイ「そうだといいけどな」




    ミカサ「」ギロッ




    アルミン「やめなよ、ミカサ……今リヴァイ兵長とミカサがやりあったって、状況は何一つ変わらないよ……」




    リヴァイ「そういうわけだ。今のは皮肉でもなんでもねぇ、俺の本心だ。あいつがいないと、壁にでかい穴開けられても何もできねえからな」




    ハンジ「とりあえず……私とリヴァイは、上にこの事を報告してくるよ。基本自由にしてていいけど、この事は兵団の外には他言しないように。……エレンは今や、人類の希望だ。なるべく、パニックは避けたい。いいね?」




    ジャン「分かりました。二人とも、おきをつけて」




  4. 6 : : 2017/02/03(金) 19:16:08
    サシャ「でも、信じられませんね……エレンが……意識不明なんて」




    コニー「ああ、あのエレンがなんてな……」




    ミカサ「すぐに目を覚ますはず……いや、絶対に覚ます」




    アルミン「そうだね、エレンなら、きっと目を覚ましてくれるはずさ」




    ジャン「まぁ、あいつだからな……よっぽどのことがない限り大丈夫だろ……けどよ、問題なのは、エレンが目を覚ましたあとだ」




    アルミカ「」コク




    コニサシャ「?」




    アルミン「まあ、目を覚ますかどうかも問題だけど、こればっかりは話し合ったって僕達はなにもできないからね……エレンが自分で起きるしかない」




    アルミン「でも、エレンなら、きっと覚ましてくれるはずさ……でも、もし記憶を失っていたら、エレンがエレンじゃなくなる……ってことになる」




    コニー「エレンがエレンじゃなくなる?」




    ミカサ「ええ……そんなことはあり得ないけど、仮に、万歩譲ってエレンの記憶が無くなってたとしたら……エレンは、元のエレンじゃない。……エレンの姿をした別人になってしまう……そんなのは、エレンじゃない……!!」




    サシャ「とりあえず、エレンが起きるまでは、もし、エレンが記憶を無くしていた時の事を考えましょう」




    アルミカジャンコニ「ああ(ええ)」



  5. 11 : : 2017/02/04(土) 08:20:06
    ー内地ー




    ザックレー「リヴァイ、ハンジ。なんだね?用件というのは」




    ハンジ「今から話しますが……まず、ここにいるのはヒストリア陛下、総統、ナイル師団長、ピクシス司令しかいませんね?」




    ナイル「ああ、お前らが極秘事項だと言うからな」




    ピクシス「しかし、それほど重要なことなのか?今からお主らが話すことは」




    リヴァイ「重要だ」




    ナイル「なら、さっさと言え」




    ハンジ「エレン・イェーガーは知ってるよね?」




    ナイル「ああ、巨人になれるとかいうやつだろ?知らないはずがないじゃないか」




    ヒストリア「あの~、エレンがどうかしたんですか?」




    リヴァイ「簡潔に話すぞ。エレン……あいつが、意識を取り戻さない。昏睡状態ってやつだ」




    一同「!」




  6. 12 : : 2017/02/04(土) 08:32:17
    ザックレー「どういうことだ?イェーガーが意識を取り戻さないだと?」




    リヴァイ「ああ、今いった通りだ」




    ハンジ「それだけでもヤバイのに、不幸なことにエレンは、気を失って倒れる際、頭を強打したみたいなんだ……つまり、例え起きたとしても、もしかしたらエレンは……」




    ピクシス「記憶を失っている可能性があると」




    リヴァイ「そう言うことだ」




    ヒストリア「あの、いきなり気を失って倒れることなら、見たことあります。私」




    一同「!」




  7. 13 : : 2017/02/04(土) 11:29:41
    ハンジ「本当かい?ヒストリア」




    ヒストリア「はい……エレンじゃないんですけど、昔、お姉ちゃん……フリーダお姉ちゃんが、いきなり倒れたことがあります」




    リヴァイ「それで?」




    ヒストリア「半日で目を覚ましたんですが、その時に……」







    フリーダ「あれ?ここは……そうか……今は……貴族か……」








    ヒストリア「って言ってたのを覚えています。あ、あと、『ヒストリア、髪伸びた?』ともいっていました」




    ハンジ「今は?」




    ヒストリア「はい、確かにそう言ってました」




    リヴァイ「今は……ってことは、前は違ったってことか?」




    ヒストリア「いえ、私たちは皆さんが知っているように、本当は王族ですが、貴族に身分を変えて生活していました。それ以外はありません」




    ピクシス「仮にそれが王族だったときの事を言っていたとしても、何か気になる言い方じゃの」




    ザックレー「ああ……まぁその件は、我々で話し合うことにする。お前たちは、エレンの状況を確認していてくれ」




    リヴァイ「了解だ。何かあったら知らせる」




    ザックレー「ああ、そうしてくれ」




    ハンジ「じゃあ、今日はこれで。ヒストリアもありがとう」




    ヒストリア「いえ、おきになさらず。エレンは大切な同期ですから」ニコ




    ザックレー「それにしても、大変なことになったな」




    ナイル「ええ。イェーガーは奇しくも今は人類の希望。目を覚ましてほしいものです」




    ピクシス「まぁ、彼のことじゃ。目を覚ましてくれることを祈ろう」




    ザックレー「ああ」










    ー調査兵団・兵舎ー



  8. 14 : : 2017/02/04(土) 18:43:11
    ハンジ「」ガチャ




    ジャン「あ、何て言ってました?上は」




    リヴァイ「厳重に管理しろだと」




    アルミン「まぁ、そうなりますよね」




    ハンジ「ああ、エレンが目覚めない限りは、私達に出来ることはないからね。見守るしかない」




    リヴァイ「チッ……エルヴィンがいればな……」




    ジャン「どうかしたんですか?」




    ハンジ「手がかり……とは言い切れないんだけど、そんな感じのものがあるんだ」




    アルミン「それは、どんなものなんですか?」




    ハンジ「ヒストリアが、姉もなったことがあるって言っていたんだ。で目覚めたときに、『あれ?ここは……そうか……今は……貴族か……』って言ったのと、『ヒストリア、髪伸びた?』って言ってたらしい」




    アルミン「?どういう今なんだろう……」




    リヴァイ「ほらな。お前じゃこの意味は分からない……エルヴィンの野郎なら何か分かったはずだがな」




    アルミン「……すみません」




    ミカサ「アルミンにはアルミンにしか出来ないことがある。そんなに悪くは言わないでほしい。それより」




    ミカサ「髪が伸びたか聞かれたことは……わたしもある」




    ハンジ「本当かい?ミカサ」




    ミカサ「はい。五年前に」




  9. 16 : : 2017/02/05(日) 08:02:13
    ミカサ「巨人が来た日に、エレンと薪を取りに行ってたら、エレン途中で寝てしまった。起きたときに、『あれ?ミカサ髪伸びたか?』と訊かれた」




    ハンジ「そうか……エレンもあるのか……」




    アルミン「(この二人の共通点……大切な家族(姉妹)がいること?いや、違うだろうな。とすると、やっぱり巨人化能力か)あっ」




    コニー「何か分かったのか?」




    アルミン「うん。そういえば、二人とも巨人化能力を有し、フリーダさんの持っていたものをグリシャおじさんが奪い、エレンに託したことから、二人とも同じ、『始祖の巨人』を持っています。エレンは『進撃の巨人』も持っていますが」




    ハンジ「そういえば、『始祖の巨人』を有したものは、過去の王の思想に支配される……だっけか。エレンは王族じゃないからそれは持ってないはずだけど、同じく9つの巨人の1つである『進撃の巨人』を持つエレンも、同じような感じなのかな?」




    リヴァイ「あいつが他の思想に支配されてると思うか?思わねぇだろ?つまり、『進撃の巨人』とやらは思想には支配されないんだろう」




    アルミン「では、支配はされないけど、他の者の記憶がある。または、自分の未来の記憶があるというのはどうでしょう。それなら、フリーダさんの『今は』という発言も納得できますし、エレンもレイス家にさらわれた際、グリシャおじさんの記憶を見ていました」




    アルミン「この仮説が正しければ、二人の『髪が伸びたか?』という発言も未来の自分の記憶が流れた事で納得ができなくもないでしょうか?」



  10. 17 : : 2017/02/05(日) 10:13:39
    ミカサ「ほら、アルミンにだって出来ることはあった」




    アルミン「もういいよ、その話は。それより、どうでしょうか?」




    ハンジ「うん、確かに納得は出来るな……じゃあ、またあとで報告してくるよ……めんどくさいけど」




    ハンジ「エレンを見守るのは、日替わりで行おう。とりあえず、今日はこれで解散」




    一同「はい」




  11. 20 : : 2017/02/06(月) 18:14:54
    ミカサ「あ、すみません。ひとついいですか?」




    ハンジ「ん?」




    ミカサ「エレンの様子を見る役……私が一番最初でもよろしいでしょうか?」




    ハンジ「なんだ、そんなことか。構わないよ。他にはない?」




    ミカサ「」コクッ




    ハンジ「じゃあ、今度こそ解散!」












    ー数日後・エレン部屋ー



  12. 21 : : 2017/02/07(火) 06:01:13
    エレン「スピー……スピー……」




    ミカサ「(本当に眠ってるみたい……このまま起きてくれたらいいのに……)エレンは覚えてる?エレンが私を助けに来てくれた日のこと」




    ミカサ「平和で、幸せだった生活が、一気に崩れ去った日のこと。でも、真っ暗な闇のなかに沈んでいた私を、エレンが見つけ出してくれた……」




    ミカサ「何もない私に、「家族になろう」って言ってくれた……マフラーを巻いてくれた……」




    ミカサ「返しても返しきれない恩を受けた。返しきれないって分かってても、少しは返したいって思ったのに……エレンは、いつも、先にいってしまう……」




    ミカサ「初陣の時も、女型の時も、今も……それに、返せないどころか、初陣のとき、また、私を助けてくれた……私は、そばにいるといったのに、エレンになにもしてあげれていない」




    ミカサ「エレン……少しは、私もエレンを助けたい……」




    ミカサ「ねえ、起きてよ……エレン……エレン……起きてよ…………エレン…………お願い……だから……起き……てよ……」ポロポロ




  13. 22 : : 2017/02/07(火) 17:56:21





    アルミン「……」




    エレン「スピー……スピー……」




    アルミン「エレンは、また、眠っているの?」




    アルミン「巨人を駆逐するんじゃなかったの?海を見るんじゃなかったの?砂の雪原は?氷の大地は?見るんじゃなかったの?」




    アルミン「約束したじゃないか……一緒に、この狭い壁の外に出ようって……なのに、僕たちはまだ外には出れてないよ?……」




    アルミン「異端者だって言われて、殴られて、蹴られてる僕を助けてくれたのは、エレンだったよね」




    アルミン「三人相手なんて、無茶なのに、殴られて蹴られてボロボロになって、傷だらけになっても、エレンは、諦めないで抗い続けたよね……」




    アルミン「ハンネスさんも言ってたよ。エレンが勝ったことこそ見たことないけど、エレンが諦めて、負けたことも見たことないって……エレン、君の武器は、その異様な精神力と、行動力じゃなかったの?」




    アルミン「トロスト区奪還作戦の時もそう……今もそう……寝てばっかりだ……ねえ、起きてよ、エレン……」




    アルミン「君なしで海を見たって、何も嬉しくないよ…………君がいないとダメなんだ……起きてよ……エレン……ねえ……起きてよ……」



  14. 23 : : 2017/02/07(火) 19:26:09





    エレン「スピー……スピー……」




    ジャン「なあ、死に急ぎ野郎。俺達、喧嘩ばっかりしてたよな」




    ジャン「なんでだろうな……突っ掛からずにはいられなかったんだよ……」




    ジャン「お前は覚えてるか?訓練兵時代の事を」




    ジャン「食堂で、他の奴等がお前に質問してたときだ。お前は、目の前で、人が巨人に食われていって、家ぶっ壊されて、親食われたってのに、お前の目は、恐怖なんかじゃなく、憎しみと怒りを映し出していた」




    ジャン「それを見て、すげぇっていうより、怖いと思った。お前のことが」




    ジャン「家ぶっ壊されて、親が食われてもなお、調査兵団に入ろうとしてるお前が怖かった」




    ジャン「壁の中は安全だから中にいよう……って考えが普通のはずなのに、壁は鳥籠だ。檻だっていって、外に出ようとしてるお前が怖かった」




    ジャン「でも、調査兵団に入って、巨人を殺すっていう、誰よりも強い目標と意思があったお前に、負けたくないと思った」




    ジャン「お前が適正判断で逆さになってた時は、勝てると思ったよ。なんだ、たいしたことないなって」





    ジャン「だが、その後お前は、必死で練習して、装置は壊れてるはずなのに、できないはずなのに、バランスを保っちまった」




    ジャン「その後でも、立体起動は完璧に俺が上だったのに、引き離せなかった。それどころか、対人格闘では完全に上をいかれて、惨めに説教までくらっちまって、順位までお前の下だった」




    ジャン「しかも、ミカサっていう美人に何時も隣にいてもらってよ。俺には見向きもしないのに、人殺しみたいな目付きした悪人面のお前を選ぶんだって、思ったよ……」




    ジャン「頭では分かってたさ……ミカサが、俺には興味がなくて、お前しか見てないってことぐらい……でもよ、好きになっちまったんだよ、ミカサを、俺が」




    ジャン「この恋が叶わなくても良い……ミカサが幸せでいてくれれば。でもよ、ミカサを幸せにしてやれる唯一の人間であるお前が、こんなんでどうすんだ?」




    ジャン「俺は耳が良いからな……聞こえちまったんだよ、ミカサが泣いてるのを」
  15. 24 : : 2017/02/07(火) 19:43:51
    ジャン「あいつには、泣いてほしくないんだ。笑顔でいてほしい。まぁいつも無表情だけどな」ハハ




    ジャン「幸せにしてやってくれよ、エレン。寝てる場合じゃねえだろ?」




    ジャン「なあ……起きろよ……っていっても、聞こえないんだろうな……お前には……起きたら、絶対ぶん殴ってやるからな……覚悟しろよ……」




  16. 29 : : 2017/02/08(水) 19:10:27
    コニー「よお、エレン。今日は、俺が担当なんだ」




    コニー「元気にやってるか?寝すぎると良くないらしいぞ」




    コニー「あ、あと、適度に体も動かさないとなまるらしい。これみんなには内緒な?」




    コニー「俺バカだからさ、お前が今何と戦ってるのかはわかんねぇけどよ、俺は、お前に感化?されて調査兵団に来たんだ。その責任はとってもらわないと困るぜ?」




    コニー「前さ、アルミンに聞いたんだよ。壁の外には海っていうでっかい湖があるんだってな。しかも塩が入ってるらしいぜ?そんな大量の塩手にいれたら、たちまち大金持ちだ」




    コニー「お前には、調査兵団に連れてきてもらった恩があるからな。売り上げの半分くらいは譲ってやるよ」




    コニー「なあ、早く起きて、一緒に金持ちになろうぜ?」




    コニー「まぁ、頑張れよ、エレン」



  17. 32 : : 2017/02/09(木) 18:11:18
    サシャ「こんにちはです、エレン。どんな食べ物の夢を見ているんですか?無難にパァンですか?それとも、やっぱりお肉のことですか?」




    サシャ「そういえば、覚えてますか?壁の上で皆で肉を食べようと言ったことを。まぁ、超大型巨人のせいで食べれませんでしたが」




    サシャ「あれを盗むのにどれだけ苦労したか知らないくせに、ベルトルトには恨みしかないですね、ホント」




    サシャ「……私とエレン、コニー以外は死んじゃいましたが……」




    サシャ「調査兵団に入って巨人を絶滅させる。巨人に勝つ…………巨人に対する恐怖があまりなかったから、軽々しくあんなことがいえたんですね……」




    サシャ「おっと、暗い話は止めましょうか。……あの肉美味しそうだったのになぁ……そうだ、エレン。早く起きて、さっさと巨人を倒して、壁外に出ましょう」




    サシャ「土地が広くなれば、お肉やパァンがいっぱい作れて、いっぱい食べれますから」




    サシャ「だから、早めに起きてくださいね。そして、今度こそ皆で美味しいお肉を食べましょう」




  18. 33 : : 2017/02/11(土) 06:26:28
    コンコン




    ヒストリア「」ガチャ




    エレン「スピー……スピー……」




    ヒストリア「仕事が少し落ち着いたから来てみたけど……本当に……眠っているんだね、エレン……」




    ヒストリア「エレンは、すぐに無茶して怪我するから、また無茶したんでしょ?どうせ」




    ヒストリア「頑張るのは良いけど、無理しないようにね……私みたいに」




    ヒストリア「私、家追い出されちゃったでしょ?……あの時、全てを失なった気がしてた。空っぽになったの」




    ヒストリア「生きてるのが辛くて、意味なんかないって思ってた。居場所なんてないって思ってたの」




    ヒストリア「でも、そこにユミルが現れて、私の唯一の居場所になってくれたの。嬉しかったなあ……でも、どこかへ行ってしまった」




    ヒストリア「また空っぽになったと思ってた。クリスタじゃなく、ヒストリアのことを理解してくれる人はいないって思ってた。だけどエレンは、今の方が良いって言ってくれた」




    ヒストリア「エレンだけじゃない。アルミンだってミカサだって、コニーだってサシャだって……孤児院のみんなが、私を受け入れてくれた」




    ヒストリア「嬉しかったよ……ありがとう、エレン」









    ヒストリア「本当はもっといてあげたいんだけど、私は仕事があるから行かないと……あ、早く起きて皆を安心させてあげること。良いね?じゃあ、また」




  19. 34 : : 2017/02/13(月) 19:53:10


    「この力の名は……『進撃の巨人』」




    「お前が……!!母さんの仇をとるんだ……!!」








    「戦え……戦え……!!」








    「駆逐してやる……一匹……残らず!!」




    「俺が……この手で!!」









    ああ、誰かが泣いてる喋ってる叫んでる




    この人たちは、一体、何に泣いて、何を喋って叫んでるんだろう




    「お前が……!!母さんの仇をとるんだ……!!」




    見たこともあったこともないはずなのに、どうしてこの人のことが懐かしいんだろう




    「駆逐してやる……一匹……残らず!!」




    「俺が……この手で!!」




    どうして俺には、この子の気持ちが手に取るように、自分の事のように分かるんだろう




    俺は




    誰なんだろう




    この重い瞼をあければ、そこに、答えがあるんだろうか




    そんなの、わからない。わからないけど、やるしかないんだ




    少なくとも俺の心は、本能は、俺の中の何かは、俺にはっきりと、『目を覚ませ』と呼び掛けてくる




    「負ければ死ぬ。勝てば生きる……戦わなければ……勝てない……!!」




    そうだ。俺はこんなところで、じっとしてる場合じゃねえ




    この誰だか分からない奴も言ってるじゃねえか『戦え』って




    なんにも分からないけど、戦うんだ




    俺の、俺たちの平和を脅かす何かと




    俺たちの邪魔をする何かと












    青年は、静かに目を覚ました──













  20. 35 : : 2017/02/13(月) 22:07:40
    わけの分からない終わり方ですが、ひとまずはこれで終了とさせていただきます。途中から同じことの繰り返しや(最初からですが)拙い文でつまらない作品でしたが、ここまでお読みいただいた皆様、本当にありがとうございます。


    次スレは近いうちに建てます。お待たせしてすみませんm(__)m

    この作品と私のことを、どうぞこれからもよろしくお願いいたししますm(__)m
  21. 36 : : 2017/02/14(火) 09:47:26
    ななんだこれは………((( ´ºωº `)))ガタガタ
    素晴らしく面白いです…期待してます
  22. 37 : : 2017/02/14(火) 17:09:40
    良いじゃないか……良いじゃないか!
  23. 38 : : 2017/02/14(火) 17:48:57
    >>36
    お、お気に入りまで、ありがとうございます!はい、期待に応えられるように頑張ります!(๑>؂<๑)

    >>37
    文学少女さん、いつもありがとうございます!そう言ってもらえると嬉しいです!
  24. 39 : : 2017/02/18(土) 20:01:56
    面白いいぃ!( ^o^)<ンンンンンンンンンンンンンンン
    ちなみに、カップリングは無しがいいな
    |´-`)チラッ
    壁| )≡≡Зシュバッ
    |´-`)チラッ
  25. 40 : : 2017/02/20(月) 20:37:12
    >>39
    返信遅れてすみませんm(__)m
    コメントありがとうございます!カップリングはないですよ、安心してください!(๑>؂•̀๑)
  26. 41 : : 2017/02/22(水) 22:18:27
    大変遅れました続編です。よろしくお願いしますm(__)m

    ミカサ「エレンはエレンだと言いきれるのか」
    http://www.ssnote.net/archives/52023

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karino

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例えばエレンがエレンじゃないとして シリーズ

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