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サシャ「エピソードⅦ」 コニー「フォースの覚醒」 ③ 進撃×スター・ウォーズ
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- 1 : 2016/02/09(火) 16:38:56 :
- 進撃×スター・ウォーズ、エピソードⅦ、フォースの覚醒の第3話になります。
前回の話が思ったよりも長くなりましたので、このお話において、漸くジャンの登場になります。
では、よろしくお願い致します<m(__)m>
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- 2 : 2016/02/09(火) 17:54:07 :
リサージェント級スター・デストロイヤー<ファイナライザー>。
コンソールを前に、一人佇む、カイロ・レン。
その背後に、少し距離を取って、ファースト・オーダーの士官の一人が、恐る恐る帽子を脱いだ。
「・・・・・・・・・・・・例のドロイドはどうした?」
「あの・・・・・・・・・・・・YT-1300軽貨物船に乗って、宇宙へと、逃げられました。」
「ドロイドが・・・・・・・・・・・・船を動かしたとでも?」
「いえ、例のストーム・トルーパーの脱走兵が手を――――・・・・・・・・・・・・
バシュウウウッ!!
士官が報告し終わらないうちに、レンはクロスガード・ライトセイバーを起動させ、
バチッ!
バチ!
バチィッ!!
手当たり次第に目の前のコンソールを斬り裂いた。
火花があたりに激しく散り、怯える士官の顔に降りかかっても、しかし、士官は一言も言葉を発そうとはしなかった。
「・・・・・・・・・・・・それで?」
一通り破壊しまくった後、光刃を収めるレン。
恐ろしいほど不機嫌な声を発するレンに対し、士官は怯えきった、震える声で報告を続けた。
「もう一人、逃走を助けた女がいたと――――うひぃッ!!
士官の報告を再び遮り、レンは振り向くと右手を突き出し、フォースで士官を引き寄せると、士官の首を右手でつかんで締め上げた。
「一体どんな女だッ!! 言えッ!!」
「あひっ! あぁぐッ!!」
レンはパッと手を離すと、士官は床に倒れて苦しがった。
苦痛に悶える士官に対して、レンは、しかし、徹底的に逃走に手を貸した女――――――サシャのことを聞き出した。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 3 : 2016/02/10(水) 20:02:03 :
「一体どんな状態なんだ!?」
「これ、凄くやばいですッ! 早くしないと有毒ガスが漏れてしまいそうですよッ!」
さて、サシャとコニーはアンカーから奪った船の状態に手を焼いていた。
ラウンジ・エリアの床を開け、魔窟のようなエンジン・ルームに入ったサシャは、ところどころ傷んで蒸気が噴き出しているこの船のエンジンを何とか修理しようと必死だった。
「コニー、その道具を取ってくださいッ!」
「これか?」
「違いますよ!」
「これか?」
「違いますっ!」
「これか?」
「違いますってッ!! 早くしないと私たち死んじゃいますよ!?」
すると、BB-8が体内から端子を出して、道具の一つを指し示したので、コニーはそれを手に取った。
「これか?」
「そう、それですッ!」
サシャはコニーから道具を受け取ると、再び魔窟へと入っていった。
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- 4 : 2016/02/10(水) 20:02:38 :
「なあ、BB-8。」
サシャが魔窟でエンジンを修理している間に、コニーはBB-8に話しかけた。
「レジスタンスの秘密基地ってのはどこにあるんだ?」
直截に聞かれたBB-8は、しかし、秘密任務だから教えられないと電子音で答えた。
「んなこと言わないで教えてくれよ、BB-8。」
猶も拒否するBB-8。どうやらコニーに対する疑いはまだ捨てていないようだった。
「分かった分かった、俺は、レジスタンスの兵士じゃない。」
思わず後ずさるBB-8。
「でも、何とかサシャは助けてやりてえんだ。それに、ファースト・オーダーの奴らからも逃げられなくなる。だから、教えてくれ!」
と、その時、サシャが魔窟からひょこっと顔を出した。
「何の話をしているんですか、コニー?」
「い、いや、俺たちはこれからレジスタンスの秘密基地へと帰還する。ほらBB-8、秘密基地の場所を教えてやれ。」
BB-8はビックリしたような電子音を立ててコニーの顔を眺め、次いでサシャの顔、最後にもう一度コニーの顔を眺めた。
それから、BB-8は電子音を立てた。
「イリーニウム星系・・・・・・ですか。アウター・リムにある星系ですね。」
「わりいな、BB-8!」
コニーが親指を立てると、BB-8も体内からライターを取り出し、親指を立てるかのように火を点けた。
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- 5 : 2016/02/10(水) 20:03:31 :
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「で、その後はどうするつもりなんだよ、サシャ?」
「えっと、私は・・・・・・・・・・・・ジャクーに戻ります。」
「はぁ!? なんで―――――・・・・・・・・・・・・
ガコォォンッ!!
突然、船の電源がほとんど落ち、船内が薄暗闇に包まれた。
「し、しまった! トラクター・ビームだ!!」
コニーが叫んだ時には、もう手遅れであった。
二人は慌ててコクピットへと戻り、窓から外の様子を覗く。
船の外では大きな貨物船がその大きな口を開け、トラクター・ビームで捕まえた鉄くずを、まさに飲み込まんとしていた。
http://vignette1.wikia.nocookie.net/starwars/images/9/95/Grig.png/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20160102183514
「くそ、ファースト・オーダーだ・・・・・・。」
コニーの顔に、かすかに、恐怖の色が滲みでる。
「ど、どうすれば・・・・・・。」
「・・・・・・・・・・・・そ、そうだ! 有毒ガスを漏らすことは出来ねえか!?」
「えッ!?」
「ストーム・トルーパーのヘルメットは有毒ガスを防げねえんだよ!」
「!! 名案ですねッ!?」
「だろ!? 俺は天才だからなッ!」
二人は作戦を決めると、船内に備え付けられていた酸素マスクを取って、BB-8と一緒にラウンジ・エリアにあるエンジン・ルームへと身を隠し始めた。
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- 6 : 2016/02/10(水) 20:05:39 :
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ガコン!
ドゴンッ!
「どうやら貨物船の中に着陸したみてえだな。」
「早くエンジン・ルームの蓋を閉めてくださいッ!」
エンジン・ルームの蓋を閉めるコニー。
プシュウウウウ・・・・・・
暫くして、船の入り口が開いた。
入ってきたのは、しかし、コニーの予想に反して、ファースト・オーダーではなかった。
中に入ってきたのは、茶色い毛に覆われた身長2mを超すウーキー。
そして、すっかり白髪になった年配の男性であった。
その男性は、歓喜に堪えないといった感じで、斜め後ろにいるウーキーに呟いた。
「チューイ・・・・・・・・・・・・帰ってきたぞ。」
チューバッカも嬉しそうに唸り声を上げる。
__________かつてこの鉄くずの所有者であった男――――――ジャン・キルシュタインは懐かしそうに、嬉しそうに、深くため息をついた。
第3話
ジャン・キルシュタイン
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- 7 : 2016/02/12(金) 02:54:50 :
ガコンッ!
すると、ジャンとチューバッカの耳に、物音が飛び込んできた。
「ラウンジ・エリアからだな? 行くぞ、チューイ。」
了解したというようにチューバッカは唸り声を上げ、ジャンの後をついて行く。
それからジャンは合図を出し、チューバッカにラウンジ・エリアの床、エンジン・ルームの蓋を開けさせた。
ジャンが覗き込むと、果たしてそこにはサシャとコニーがこちらを見上げていた。
「おい、こんなとこで何してんだ? お前らがこの船のパイロットか?」
「は、はい!」
予想外の人物の突然の訪問に困惑しながら、サシャとコニーはエンジン・ルームから這い出てきた。
続いてBB-8もワイヤーを使ってエンジン・ルームから飛び出してくる。
ジャンは二人に銃を突きつけたまま、いかにも胡散臭いと言った目つきで二人を問いただした。
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- 8 : 2016/02/12(金) 02:55:32 :
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「他に仲間は?」
「いえ、私たちだけです。」
__________いったい誰なんでしょう? この歳を食ったおじさんは?
心の中でサシャはそう思ったが、言ったら怒りそうなので喉から出かかっていたその言葉を飲み込んだ。
そのおじさんはその胡散臭そうな目で二人を見渡したのち、コクピットへと移動していく。
後ろの二つの座席にジャンは手をかけると、思わず懐かしい微笑みをこぼした。
__________漸く帰ってきたぞ、この・・・・・・・・・・・・ミレニアム・ファルコンに。
一度手放さざるを得ず、長年追い求めてきた愛機に再会できて、ジャンは満面の笑みであった。
が・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・・・・・・おい、誰だ!? 俺の船のコクピットを勝手にいじったやつは!?」
俄かに不機嫌になって、ジャンは怒鳴りながらラウンジ・エリアへと戻ってきた。
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- 9 : 2016/02/12(金) 02:57:46 :
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「いいか!? 今のまま飛んだらなぁ――――――「ハイパードライブに大きな負担がかかる、ということですよね?」
「!? ま、まあ・・・・・・な。」
サシャの返答に少しあっけにとられたジャンは、すぐにまた仏頂面に戻ってサシャを問い詰める。
「で、お前、この船をどこで手に入れた?」
「えっと・・・・・・ニーマ・アウトポストです。」
「ニーマ・アウトポスト? あのジャクーのゴミ溜めでかッ!?」
「はい。最初はニーマの所有物だったのですが、アンカーの手に渡ったんです。」
「ほう、そうかい。じゃあアンカーにこう伝えろ。このミレニアム・ファルコンは、ジャン・キルシュタインが取り戻したってな!」
サシャの返答にますます不機嫌になったジャンは吐き捨てるように言うと、くるりと背を向けた。
対してサシャとコニーは、俄かに目を輝かせ始めた。
「え、この船が? あの・・・・・・ミレニアム・ファルコンなんですか!? あのケッセル・ランを14パーセクで飛んだっていう!?」
「12パーセクだ!」
数字を間違えられて余計に不機嫌になるジャン。
「それに、あなたが・・・・・・あなたがあのジャン・キルシュタインなんですね!?」
「俺でも知ってるぞ? 反乱同盟軍の将軍だった男じゃねえか!?」
「いえ、私は密輸業者だと。」
「どっちだっておんなじだろ?」
「いい加減にしやがれッ! どっか近くの惑星でテメエらを放り出してやるッ!」
サシャとコニーがやいのやいのと騒ぎ立てるので、ジャンの堪忍袋の緒がブチッと音を立てて切れた。
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- 10 : 2016/02/12(金) 02:59:21 :
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すこぶる不機嫌になってコクピットへと歩いていくジャンを引き留めるようにコニーが話しかける。
「そ、そんな・・・・・・俺たちはこのドロイドをレジスタンスの秘密基地に運ばなくちゃならないんすよ?」
「知ったことか!」
「それに・・・・・・・・・・・・このドロイドの中には、エレン・イェーガーへの地図も入ってるんです!」
すると、二人に背を向けて歩いていたジャンは、ピタリと足を止めた。
「知ってますよね? エレン・イェーガーのこと・・・・・・・・・・・・。」
コニーが重ねて問いかけると、ジャンは暫くの間、沈黙した。
ややあって、ジャンはゆっくりと振り返る。
その目には、何か底知れない、悲しみのようなものが宿っていた。
その悲しみを押し殺し、ジャンはまるで、独り言のようにぼそりと呟いた。
「ああ、知っていたさ・・・・・・・・・・・・あの、死に急ぎ野郎のことはな。」
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- 11 : 2016/02/13(土) 13:59:30 :
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ガコンッ!!
すると、再び船が大きく揺れた。
嫌な予感がしたジャンはミレニアム・ファルコンを出て、貨物船のハンガー・ベイにあるモニターを確認した。
「グアヴィアン・デス・ギャングだ。俺を追ってここまで来やがったな。」
ギャングの船がジャンの操縦していた大型貨物船<エラヴァナ>に横付けされたのを確認したジャンとチューバッカは、ハンガー・ベイから通路へと歩き始めた。
慌ててサシャとコニー、BB-8が後を追うようについて行く。
歩きながら、サシャがジャンに問いかけた。
「グアヴィアン・デス・ギャングって・・・・・・あの危険なギャング集団ですか!?」
「ああ、そうだ。」
危険な集団に追われているというのに、あまりにもケロリとサシャの問いに答えるジャン。
「一体何をしたらギャングに追われるんすか!?」
「ラスター狩りをするためにちょっと金と人員を借りたんだよ。」
「ら、ラスターってあの超危険生物の!?」
「コニー、ラスターって?」
「知らねぇのか? トトリアの逆襲を引き起こした危険生物だぞ!? どうやって捕まえたんすかッ!?」
「そんときゃ人がたくさんいたんでね。もっとも、生き残ったのは俺とチューイだけだがな。」
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- 12 : 2016/02/13(土) 14:01:47 :
__________事実、ジャンは密輸業者として、ラスター狩りの仕事を請け負っていた。
危険生物コレクターとして知られるプラーナ女王の依頼でジャンは、デス・ギャングから借金をしてまでラスターを三匹捕獲したのである。
「で、そのラスターはどこにいるんすか?」
コニーがそう言った瞬間、通路の窓に一匹の怪物がへばりついてグオオッと咆哮した。
http://vignette1.wikia.nocookie.net/starwars/images/3/33/Rathar.png/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20151227190739
「ほら、そこに一匹いるぞ。」
「さ、流石っすね・・・・・・。」
初めて見るラスターにタジタジになるコニーに対し、ジャンは涼しい顔をしていた。
「さぁて、お前らはそこのハッチから取りあえず逃げろ。ドロイドは俺が預かる。ほとぼりが冷めた頃にお前らに返してやるからよ。」
「は、はい。」
「わ、分かった。」
サシャとコニーは交互に返事をすると、床のハッチを開けて下の狭い空間へと逃れていった。
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- 13 : 2016/02/13(土) 14:03:06 :
残ったジャンに対し、チューバッカは不満げな口調で唸り始めた。
「冷静に話し合うんだよ、チューイ。いつだってこうしてきただろ? だいじょぶさ、上手くいくはずだ。」
不満たらたらなチューバッカに対して反論するジャン。
こういう時のジャンは、なぜか妙な自信にあふれている。
__________一度だって、上手く言ったためしがなかっただろうに。
チューバッカが呆れた様な唸り声を上げると、果たして、通路の奥のドアが開いた。
「ジャン・キルシュタイン、お前はもう終わりだ。」
数名の部下を率いて現れたのは、グアヴィアン・デス・ギャングの交渉人。
「バラ=ティク、久しぶりじゃねえか。」
ジャンは笑顔で応対するも、デス・ギャングの交渉人は怒りと侮蔑の表情を崩さなかった。
http://vignette3.wikia.nocookie.net/starwars/images/3/31/Guavian_Death_Gang.jpg/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20160119215620
「あいつら、ブラスターをもってやがんな。」
「大丈夫でしょうか?」
デス・ギャングが立っている床下をこっそり移動するサシャとコニーは、隙間から見えるギャングたちの様子を見てこそこそと呟いた。
仲良しじゃないことは言うまでもないんだが・・・・・・・・・・・・
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- 14 : 2016/02/13(土) 14:04:33 :
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さて、心配されているジャンは、ギャング相手に言い訳の嵐であった。
「落ち着けよ、バラ=ティク。俺は今ラスターを運んでんだ。こいつを運べば大金が出来る。そうすりゃお前らに金を――――――「そうやってお前はカンジ・クラブにも50000クレジットを借りただろう?」
カンジ・クラブ――――――アウター・リムにおいてグアヴィアン・デス・ギャングと勢力争いを繰り広げるギャング集団。
ジャンはグアヴィアン・デス・ギャングと同じだけの金額をカンジ・クラブから借りており、借金の総額は100000クレジットにも達していた。
ズバリ真実を言い当てられたジャンは内心ぎくりとしながらも、顔色には出さずに言い訳を続けた。
「おいおい、お前ら、連中の言葉を信じるってのか?」
「なら、直接交渉をするんだな。」
「あっ?」
バラ=ティクがそう言った直後、反対側の通路のハッチが開いた。
そこからは何と、ライバル関係であるはずのカンジ・クラブの連中が乗り込んできた。
http://vignette3.wikia.nocookie.net/starwars/images/4/4e/Kanjiklub.jpg/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20160113035809
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- 15 : 2016/02/13(土) 14:07:10 :
- 期待です!
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- 16 : 2016/02/13(土) 14:20:18 :
- >>15
いつもありがとうございます!
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- 17 : 2016/02/13(土) 14:21:59 :
「よう、タス・リーチ。会えてうれしいぜ。」
<やっちまったな、ジャン・キルシュタイン。>
カンジ・クラブの首領であるタス・リーチは、その汚らしい歯を見せつけるように冷たく笑いながら、彼ら独自の言語でジャンを嘲笑った。
<今度という今度は許さねえぜ? ツケの50000クレジットをきっかりと払うまではな。>
「おいおい、冗談きついぜタス。今まで俺が一度でもお前らを騙したことがあったか? ん?」
<これで二度目だ。>
タスの返答に言葉が詰まるジャン。
チューバッカは再び、呆れた様な唸り声を発した。
「古臭い手はもう通用しない、ジャン・キルシュタイン。」
バラ=ティクがぴしゃりといい、言葉に窮したジャンに迫る。
「丁度お前の足元にいるそのドロイドに懸賞金がかけられている。」
「!!」
思わずジャンの足元に隠れるBB-8。
「それと、脱走兵とその協力者にもだ。」
「「!!」」
狭い床下を通って逃げていた二人の動きがピタリと止まった。
努めて表情を崩すまいとしていたジャンの額に、冷や汗が流れる。
「そいつは初耳だな。」
「そいつらをファースト・オーダーに引き渡させてもらうぞ、ジャン・キルシュタイン。」
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- 18 : 2016/02/13(土) 14:35:10 :
「な、何とかしてジャンを助けましょう!」
「助けるってどうやって!?」
「これですよ!」
狭い通路を逃げていたサシャとコニーは、この船のヒューズがある区画にまで辿り着いた。
「このヒューズをつなぎ替えて、ジャンとギャングたちの間のドアを閉めてしまうんですよ!」
「!! 出来んのか!?」
「勿論ですって!」
そう言ってサシャは自信満々にヒューズをつなぎ替えた。
ガコオォォン・・・・・・・・・・・・
その時、船内に大きなドアが三つ、開く音が響いた。
照明が通常の色から、非常用の赤いランプに切り替わった。
「・・・・・・・・・・・・嫌な予感がする。」
ギャングたちが突然の事態に困惑する中、ジャンがボソッと呟いた。
「やだ。」
「ど、どうした、サシャ?」
「間違えちゃった。」
「はあぁあぁぁッ!?」
グオオォオォォッ!!
次の瞬間、ギャングたちに放たれたラスターが一匹ずつ襲い掛かった。
サシャは間違えて、ラスターたちが囚われていた部屋のドアを全部開けてしまったのである。
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- 19 : 2016/02/13(土) 18:05:14 :
- サシャ氏何してんねん!
期待です!
そういえば、作者氏の進撃のMGS氏はスターウォーズ作品全部見てるですか?
それならすごいですね!
僕なら1,2そこらで飽きそうですwww
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- 20 : 2016/02/13(土) 18:10:17 :
- >>19
こちらの作品にもコメントありがとうございます(*´ω`*)
はい、勿論全部見ましたし、エピソード1~6まで進撃とコラボさせましたよwww
エピソードIから見てくれたらうれしいですwww
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- 21 : 2016/02/13(土) 20:39:24 :
「くそ、あいつら一体何してくれたんだッ!!」
ジャンは大声で叫びながら、チューバッカ、BB-8と共に一目散に逃げ始めた。
バキッ!
出会い頭にギャングの一人を殴り、後から転がるように追いかけてくるラスターに投げつける。
「うわあぁあぁぁッ!!」
投げつけられたギャングがラスターに食べられている隙に、ジャンとチューバッカ、BB-8はミレニアム・ファルコン目指して走り続けた。
グオオォオォォ・・・・・・
ラスターの叫び声が艦内に響くなか、床下の空間からサシャとコニーが出てきた。
「何か、聞こえますね。」
「ああ、聞こえるな。」
「早く行きましょう!」
床下から飛び出し、サシャがミレニアム・ファルコンへ走りながらコニーに問いかける。
「あの、ラスターっていうのはどんな姿をしてるんですか!?」
「お前、ホントに知らねえんだな!? いいか、ラスターってのはな――――・・・・・・・・・・・・
グオオォオォォッ!!
二人が曲がり角に差し掛かった丁度目の前に、咆哮しながらギャングに襲い掛かるラスターが一体、姿を現した。
「あ、あんなのだッ!!」
「よく分かりましたッ! 逃げましょうッ!!」
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- 22 : 2016/02/13(土) 20:56:27 :
- お言葉に甘えて全作品見させてもらいマッシュルーム
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- 23 : 2016/02/13(土) 21:00:39 :
- >>22
ありがとうございます<m(__)m>
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- 24 : 2016/02/13(土) 21:03:17 :
ギャングを胃袋に収めたラスターが襲い来る中、全力で逃げるサシャとコニー。
だが・・・・・・・・・・・・
パシッ!
「うおわッ!!」
コニーが右足を触手にからめとられてしまった。
後ろへ後ろへと下がり始め、コニーを引きずっていくラスター。
「!! コニーッ!!」
「サシャッ! 助けてくれッ!!」
絶叫しながら引きずられていくコニーを助けようと必死に追いかけるサシャ。
「今助けますからッ!!」
「早くしてくれッ!!」
だが、ラスターのほうが動く速度が速く、間もなくサシャは船の中でコニーを見失ってしまった。
「コニーッ!!」
必死に叫ぶも、最早コニーの返事は聞こえてこない。
一人船に残され、サシャは呆然となって立ち尽くした。
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- 25 : 2016/02/13(土) 21:04:03 :
と、その時、サシャの目の中にモニターとコンソールが飛び込んできた。
モニターの中でコニーは、ラスターの触手にまだ引きずられていた。
「今度こそ助けますよッ!」
サシャは思いっきり、コンソールのスイッチを押した。
バタンッ!
ギャアウゥウゥッ!!
コニーとラスターの間で、突然ドアが閉まり、コニーを捕えていた触手が切断された。
「くそ、放せ、このッ!!」
切断されてぴちぴち跳ねる触手を振りほどくコニー。
するとそこへ、サシャが走ってやってきた。
「大丈夫でしたか?」
「ああ、見ろよ! 偶然ドアが閉まったんだぜ!?」
「運が良かったですねッ! 行きましょうッ!!」
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- 26 : 2016/02/13(土) 21:17:02 :
- やばい、この作品も最高だけど
前作も最高ww
ほんっとに!この執筆力がうらやましい限りですよクソッタレ!
期待!www
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- 27 : 2016/02/13(土) 21:21:06 :
- ホントに最初から読んでいただき、びっくりしましたwww
お褒めにあずかり、恐縮です!
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- 28 : 2016/02/13(土) 21:56:38 :
- 月曜から日曜までには全部見るです!
話にも期待してるです!
いつかジッキョー動画挙げれるんじゃないっすかね(真顔)
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- 29 : 2016/02/14(日) 18:13:45 :
- >>28
ありがとうございます<m(__)m>
いえいえ、喋りはそこまでではないですw
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- 30 : 2016/02/14(日) 18:14:10 :
さて、ジャンとチューバッカはミレニアム・ファルコン目指して逃げる途中、グアヴィアン・デス・ギャングたちの襲撃を受けていた。
「くそ、何とか出口にまで辿り着いたんだがなぁ。」
ジャンがまるで独り言のように愚痴をこぼす。
何とかハンガー・ベイのドアにまで辿り着いたのであるが、そこで通路に隠れるギャングたちとの銃撃戦になっていた。
すると・・・・・・・・・・・・
バキュウッ!!
ギャアウッ!!
「!! チューイッ!?」
チューバッカが撃たれ、右肩を負傷。
ジャンが心配そうに「大丈夫か?」と声をかけると、小さく唸って首をわずかに縦に振った。
「おい、銃を貸せッ!」
ジャンは負傷したチューバッカから、彼の愛銃であるボウキャスターを借りると、派手に応戦し始めた。
バキュウッ!!
「ぐあッ!!」
強力なレーザーがギャングを吹き飛ばし、ジャンはヒュウと口笛を吹いた。
どうやらジャンは、長年相棒が使ってきた銃を気に入り始めたようだった。
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- 31 : 2016/02/14(日) 18:17:10 :
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「よし、退いてろ!」
それからジャンはチューバッカをドアから離れさせると、コンソールをレーザーで銃撃。
ドゴォンッ!!
コンソールから火花が散り、ショートした衝撃でハンガー・ベイのドアが開いた。
「ったく、しっかりしろよ、毛玉野郎。」
まるで愚痴を言うような口調ではあるものの、ジャンは傷ついたチューバッカに肩を貸した。
と、丁度そこに後ろから、サシャとコニーが走ってきた。
その後ろからはギャングたちがレーザーを撃ってくる。
「!! おい、お前!」
「え、お、俺ッ!?」
「そうだ、チューイを頼むッ! 早く乗れッ!!」
ジャンはチューバッカをコニーに任せると、少しの間ギャングたちと銃撃戦を繰り広げた。
全員が乗ったことを確認すると、ジャンはミレニアム・ファルコンに飛び込み、コクピットに座った。
隣にはサシャが座り、ジャンは急いでミレニアム・ファルコンを起動させ始めた。
-
- 32 : 2016/02/14(日) 18:17:37 :
-
すると・・・・・・・・・・・・
グオオォオォォッ!!
ラスターのうちの一匹が、咆哮しながらコクピットの窓にべちゃりと張り付いてきた。
「全く今日は大変な一日になったぞ。」
相も変わらず愚痴るジャンに対し、コニーが声を上げる。
「これからどうするつもりすか!?」
「今からハイパースペースへジャンプするんだよッ!」
「船の中から!? んな無茶なッ!!」
「やる前から出来ないなんて言うなッ! 行くぞッ!!」
コクピットの窓にラスターが張り付き、ギャングたちがレーザーを浴びせる中、ミレニアム・ファルコンが宙に浮き、
そして・・・・・・・・・・・・
ブウウウウン・・・・・・・・・・・・ドゴオォオォンッ!!
ハンガー・ベイの外の星が伸びていき、窓に張り付いたラスターが千切れていき、ミレニアム・ファルコンは青いまだら模様のトンネル――――――ハイパースペースへと無理やりジャンプした。
後から追いかけてきたグアヴィアン・デス・ギャングの交渉人バラ=ティクは、ハンガー・ベイにて通信機を手に取った。
「グアヴィアン・デス・ギャングからファースト・オーダーへ。ドロイドはミレニアム・ファルコンに乗って逃走した。ジャン・キルシュタインと一緒だ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 33 : 2016/02/14(日) 18:47:30 :
-
- 34 : 2016/02/14(日) 21:11:37 :
- 喋り得意じゃないなら字幕実況!
声いらず編集字幕のみ!
くそ簡単やないすか!
神プレイ期待www!
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- 35 : 2016/02/14(日) 22:34:31 :
- >>34
考えておきますね。
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- 36 : 2016/02/14(日) 22:35:30 :
未知領域 ――――――銀河系の中でも謎が多く、どこの支配下にも属していない、北部の端にある未開の領域。
その北の端において、ファースト・オーダーはあのデス・スターをも上回る超兵器を建造していた。
その超兵器は氷の惑星を丸ごと基地として作り替えたものであり、その巨大さは衛星大のデス・スターとは比べ物にならないほど大きなものだった。
その超兵器――――――スターキラー基地。
http://vignette3.wikia.nocookie.net/starwars/images/c/c4/Starkiller_Base_wide_shot.png/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20160207035428
あまりにも巨大なその基地の内部において、シャビィ・イノセンシオ将軍とカイロ・レンは、巨大なホログラムの前で報告を行っていた。
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- 37 : 2016/02/14(日) 22:37:32 :
「最高指導者、いよいよ我々の超兵器が完成いたしました。」
『そうか・・・・・・・・・・・・。』
ファースト・オーダー最高指導者――――――スノークの巨大なホログラムは若き将軍であるシャビィからの報告に、ゆっくりと頷いた。
http://vignette1.wikia.nocookie.net/starwars/images/0/08/Supreme_Leader_Snoke.png/revision/latest/scale-to-width-down/270?cb=20160103063418
シャビィはスノークに対し、まくし立てるような熱弁を振るった。
「今こそあの忌々しい新共和国を政権の中枢から駆逐するときです! 超兵器を使用し、奴らをこの手で一掃して見せます!」
対してスノークは冷静に、将軍に対して言葉をかけた。
『良かろう。この基地の指揮権をお前に委ねる。さぁ、行くが良い。』
シャビィは恭しくスノークに頭を下げたあと、当てつけるようにレンのマスクを見、それから踵を返してホログラムを映している広大な部屋から退出していった。
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- 38 : 2016/02/14(日) 22:38:18 :
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さて、シャビィが去った後、スノークは一人残ったレンに話しかけた。
『フォースが覚醒しようとしている。感じないか?』
「私も感じます、マスター。」
ダークサイドのマスターであるスノークに対し、レンもまた恭しい態度で応じた。
『エレン・イェーガーへの地図を持つドロイドはミレニアム・ファルコンに乗っている。お前の父親であるジャン・キルシュタインと共に。』
「・・・・・・・・・・・・私に迷いはありません。あなたの元でダークサイドの修業を積んできたのです。」
すると、スノークは興味深げな眼でしげしげとレンを眺めた。
スノークはダークサイドの熟練者としては珍しく、レンの中にある光と闇――――――そのバランスを体現した存在であることに興味を持っていた。
ややあってスノークは、静かに、抑揚のない低い声で話し始めた。
『ふむ・・・・・・・・・・・・光の誘惑を断ち切るためには、父親との対決を乗り越えなければばらない。レン騎士団を率いるお前とて、経験したことの無いような試練の時となるだろう。』
レンに対して静かに予言を告げたスノークのホログラムは、そのまますぅっと闇の中へと消えていった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 39 : 2016/02/15(月) 14:59:46 :
ピーッ! ピーッ!
ハイパースペースに逃げ込んだまでは良かったものの、ミレニアム・ファルコンの船内では再びトラブルに見舞われていた。
コクピット内に警報音が鳴り響く。
「くそ、ハイパードライブに負荷がかかり過ぎてやがる!」
ジャンは戦々恐々としていた。
ミレニアム・ファルコンの不調に悩まされたのは、一度や二度の話ではない。
かつてミカサ共々銀河帝国に追われていた時には、ハイパードライブが故障してジャンプが出来ずに苦労したものだ。
だが、今はハイパースペースの中。
もしハイパードライブが爆発なんかしたら・・・・・・・・・・・・
すると、ラウンジのほうから再び悲鳴が聞こえてきた。
「おい、うるせえぞ、坊主ッ!」
「だって、六度も殺されかけたんすよッ!? ぐえッ!!」
どうやらチューバッカに包帯を巻こうとして、その都度コニーは首を絞められては悲鳴を上げていたようだった。
「あんまり粗雑に扱うんじゃねえよッ! くそぉ・・・・・・・・・・・・このままハイパードライブが爆発すりゃ俺たちはお陀仏だぞ!」
苛立ちに僅かな焦りを滲ませて呟くジャン。
バチッ!
すると突然、ジャンのとなりから火花の散る音がした。
警報音が途絶え、驚いたジャンが右のほうを見ると、サシャがコクピットの右のカバーを開けていた。
「おい、お前一体何をした!?」
「コンプレッサーをバイパスしたんですッ!」
笑顔で言うサシャに対し、ジャンはあっけに取られていた。
ややあって呟くように「そうか。」と呟くと、コクピットの椅子からつっと立ちあがった。
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- 40 : 2016/02/15(月) 15:00:30 :
「どけよ、ボール。」
足元にいたBB-8をどかしてラウンジエリアに入ると、何とかチューバッカに包帯を巻き終えたコニーがそこにいた。
「悪かったな、坊主。チューバッカを治療してくれて、感謝してる。」
「死ぬかと思ったっすよ。」
くたくたになったコニーはソファーに座り、目の前の丸いテーブルにうなだれた。
ブウンッ
途端に、テーブルの上にモンスターのホログラム――――――デジャリック・ゲームのホログラムが起動し、慌ててコニーはゲームのスイッチを切った。
「チューイ、無理はするな。お前は少し横になってろ。さて・・・・・・・・・・・・」
後からサシャがコクピットからラウンジエリアにやってくる中、ジャンはBB-8を見つめた。
「お前の持ってるエレンへの地図とやらを見せてみろよ。」
皮肉っぽい口調で話すジャンが、この時ばかりは真剣であった。
真剣なジャンの表情にサシャとコニーが緊張を覚える中、BB-8はキュクロから託されたエレンへの地図、そのホログラムを起動した。
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- 41 : 2016/02/15(月) 15:01:57 :
「これは・・・・・・・・・・・・星図か?」
ジャンが、まるで確かめるかのように呟く。
映し出されたのは、まるでパズルのピースのような、扇状の立体。
その中に、沢山の星系が封じ込められているような星図であった。
次にBB-8は星図を拡大し、ミレニアム・ファルコンのラウンジに、小さな宇宙が広がったかのように星々が輝いた。
幻想的な風景に、しばし見とれているサシャとコニー。
ジャンは、しかし、浮かない顔でため息をつくと、二人に話しかけた。
「・・・・・・・・・・・・どうやらこの地図は未完成のようだな。」
「!? どういうことですか!?」
「確かに星はたくさん映ってるんだがな、それぞれがどこの星系なのか、まるで見当がつかねぇ。」
ただ一つ、分かったことは、この地図だけではエレン・イェーガーの元へと辿り着けないということだけであった。
ややあってジャンは、二人から顔を逸らし、星図をしげしげと眺めながら、まるで独り言のようにエレンについて語り始めた。
「エレンは新世代のジェダイを育てようと、素質のある子供たちを訓練していた。だが、ある一人の少年が裏切り、全てをダメにしてしまった。責任に耐えかねたエレンは、姿を消した。
皆あいつを探している。俺もあちこちであいつの噂を聞いた。例えば、最初のジェダイ聖堂を探している、とかな。
ふん、最初は俺も、信じてなんかいなかった。善と悪―――――二つの側面を持つ魔法の力。そんなもんオカルトにすぎないとな。だが・・・・・・・・・・・・」
それからジャンは、二人を見据えた。
その真剣なまなざしで、二人を見据えた。
「フォースは実在する。ジェダイも、何もかもな・・・・・・・・・・・・。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 42 : 2016/02/15(月) 16:58:23 :
- 期待!
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- 43 : 2016/02/15(月) 20:59:51 :
- ジャンの口から「フォースは実在する」って聞ける日が来るとは!本当に感動です!
カイロ・レンの正体が気になって仕方がない!
期待です!
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- 45 : 2016/02/16(火) 23:46:20 :
ドゴオォオォンッ!!
やがてミレニアム・ファルコンはハイパースペースを抜け出し、とある惑星の前へと飛び出した。
「よし、あの星へ着陸するぞ。」
ジャンがミレニアム・ファルコンをその星へとゆっくりと降下させていく。
「・・・・・・・・・・・・綺麗。」
見渡すとそこは・・・・・・・・・・・・宝石のような緑が生い茂る惑星。
大きな湖が太陽の光を反射して、いくつもの宝石を湛えている。
「こんなに緑の綺麗な惑星があったんですね・・・・・・・・・・・・。」
不毛の砂漠しか知らなかったサシャは、心を奪われたように立ち上がり、目を輝かせながら呟いた。
ウエスタン・リーチにある緑の惑星、タコダナ――――――その巨大な湖のほとりに、ジャンの知人が住む古城が佇んでいた。
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- 46 : 2016/02/16(火) 23:50:02 :
城から少しばかり離れたところの湖畔に降り立ったミレニアム・ファルコン。
「じゃあ私先におりますね!」
タラップが降りると、サシャは待ちきれなかったかのように、外へと飛び出していった。
「さて・・・・・・これか? いや、これがいいか・・・・・・・・・・・・。」
一方ジャンは船の武器庫から、二人にあった武器を物色していた。
すると、コニーが何やら落ち着かない様子で後ろから話しかけてきた。
「ちょっといいすか、ジャン?」
「おい、お前俺を今ジャンって呼び捨てにしたのか?」
くるりと振り返り、眉を吊り上げながら話すジャンを見て、コニーは慌ててジャンさんと言い直した。
「あの、こんなところに来ても大丈夫なんすか?」
「どういう意味だ?」
「あの、ほら、俺ってレジスタンスの天才だからさ。」
「はっ、そのことか。」
ジャンはコニーを鼻で笑うと、皮肉めいた口調で呟き始めた。
「そんなことよりもっと大切なことがあるだろ、天才くん?」
「えっ、な、何すか?」
きょとんとするコニーに対し、ジャンはにやけながら呟いた。
「女は嘘に気が付くぞ?」
「!!」
嘘を見破られて驚くコニーに、ジャンは見繕ったブラスターライフルを押し付けると、颯爽とサシャが出ていったタラップのほうへと歩いて行った。
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- 47 : 2016/02/17(水) 00:15:40 :
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サシャは目を閉じて湖の湖畔に立ち、全身で風を感じ取っていた。
「おい。」
サシャが振り返るとそこには、ブラスターピストルを手に取ったジャンがいた。
その少し後ろ、ミレニアム・ファルコンのタラップの近くには、コニーとチューバッカ、BB-8の姿も見える。
「受け取れよ。」
ジャンはぶっきらぼうにそう言うと、持っていたブラスターピストルをサシャに差し出した。
「自分の身は自分で守りますよ。」
「だからお前に渡すんだ。使い方は分かるか?」
「え、ええ。分かります。」
サシャはそう言うと、ジャンから銃を受け取り、真っ直ぐに構えた。
「引き金を引けば撃てるんですよね!?」
「そんな簡単じゃねえよ。もっと勉強しろ。」
サシャと顔を合わせることなく忠告するジャン。
それから彼は、少し言いにくそうな口調で話を続けた。
「実を言うとだ。俺たちは今、二等航法士を雇おうと思ってる。」
「・・・・・・・・・・・・えっ?」
「俺とチューバッカ、そしてこのミレニアム・ファルコンの面倒を見る二等航法士だ。」
「もしかして、私を雇いたいんですか?」
サシャは満面の笑みを浮かべて、ジャンの顔の前に移動した。
「いいか、給与は安いし仕事もきついぞ?」
「雇いたいんですね!?」
キラキラと輝くような笑顔を浮かべるサシャに対して、ジャンは渋々といった感じで「そういうことだ。」とうなずいた。
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- 48 : 2016/02/17(水) 00:22:32 :
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ジャンをまっすぐ見つめ、目を輝かせるサシャ。
その輝きは、しかし、次の瞬間には急速に色あせていった。
「とても光栄なんですが・・・・・・・・・・・・ダメなんです。」
「ん?」
「私は遠くに来すぎました。」
サシャはそう言うと顔を逸らし、湖の遥か先を眺めながら、寂しそうにそう呟いた。
「ジャクーに、帰らないといけないんです。」
「あの何もない惑星にか?」
「・・・・・・・・・・・・ええ。」
「そうか・・・・・・・・・・・・。」
ジャンは残念そうに呟くと、静かに湖を眺めるサシャの隣に並んだ。
「残念だ。チューイもお前のことを気に入っていたんだがな。」
寂しそうな表情でサシャへと微笑み、ジャンは知人の城に向かって歩き始めた。
城のほうへと歩いていくジャンの後姿を見て、サシャはふっと微笑むと、ジャンの後をついて行った。
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- 49 : 2016/02/17(水) 17:05:24 :
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「チューイ、船のメンテナンスをして待ってろよ?」
ジャンは思い出したように振り返ってそう言うと、再び城へと歩きだす。
「ジャンさん、今から誰に会いに行くんすか?」
コニーが首を傾げながらジャンに尋ねると、ジャンは振り返らずに答えた。
「マズ・カナタだ。」
「マズ・カナタ?」
「ああ、この城で千年もの間、居酒屋を営んでる女海賊だ。」
「せ、千年も!?」
城の入り口前の広場には、沢山の旗が架けられており、さながら一千年分の銀河の歴史がそこに集まったかのようであった。
http://www.starwarsnewsnet.com/wp-content/uploads/2015/10/Maz-Kanatas-02.png
「ところで、どうしてその・・・・・・・・・・・・マズさんに頼むんですか?」
「サシャ、俺たちが偶然ミレニアム・ファルコンを見つけたとでも思ってるのか?」
サシャからの質問に、ジャンはやや真剣な口調で答える。
「そいつは違う、俺たちは探査装置を使ってミレニアム・ファルコンを見つけ出した。なら、敵にだって同じ事が出来るはずだ。」
「「!!」」
「だからここでドロイドを安全な船に乗せる。その為にマズへ頼むんだよ。まぁ気は進まねぇがな。」
少しため息をつくジャン。
話をしているうちに三人と一体のドロイドは、城の入り口に到着した。
すると、ジャンが二人を見据えて、真剣な表情で訴えた。
「いいか、マズは気難しい奴だ。絶対に何を見ても驚くなよ?」
「「何をって!?」」
「何もかもだッ!」
サシャとコニーが声をそろえて言うので、ジャンは少し声を荒げた。
それからジャンは、鉄製のドアのスイッチを押し、マズの城の入り口を開けた。
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- 50 : 2016/02/17(水) 17:06:10 :
途端に、エキゾチックな音楽と人間やエイリアンたちの熱気。
そして、色とりどりのお酒の香りが店内から溢れ出してきた。
むっとするような空気の中、エイリアンや人間たちが思い思いに話をしたり、ゲームに興じたりしている。
http://cdn.slashgear.com/wp-content/uploads/2015/12/mazcastle.jpg
すると、ひときわ背の低いエイリアンがこちらを振り返った。
丸いゴーグルを装着し、皺の縒ったオレンジ色の肌を持つ女性は、店内に響くような大声で叫んだ。
「ジャン・キルシュタインッ!!」
しんと静まり返る店内――――――ジャンは気まずそうにやれやれと呟くと、右手を上げた。
「よう、マズ。元気にしてたか?」
サシャとコニーがあっけにとられる中、女海賊マズ・カナタは、すたすたとジャンに近づいてきた。
http://cdn.slashgear.com/wp-content/uploads/2015/12/maztall.jpg
「あたしのボーイフレンドはどこなの?」
「ああ、外にあるミレニアム・ファルコンを整備してるぜ?」
「あたしあの子好き。」
マズはぶっきらぼうな口調でそう言うと、少し口を歪ませた。
「どうせまた面倒ごとなんだろ? とっとと話しな。」
そう言うとマズはくるりと踵を返し、三人と一体を空いている席へと案内した。
と、その時、二人の様子を覗いていたドロイドとエイリアンが、それぞれ動いた。
二人はそれぞれ通信機を取ると、こっそりと通信を開始した。
「レジスタンスへ・・・・・・・・・・・・ドロイドを発見。」
<ファースト・オーダー・・・・・・・・・・・・見つけました。>
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
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- 51 : 2016/02/17(水) 17:09:54 :
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スターキラー基地の中にある黒塗りの自室の中で、カイロ・レンは椅子に座り、一人、呟き始めた。
「・・・・・・・・・・・・お許しください。また・・・・・・光の誘惑を感じました。」
そう呟くレンの声は、どこか不安定で、弱々しいものであった。
「私が、あなたのすべてを受け継ぐ。もう誰にも止められない。迷いなく進むために、あなたの始めたことを、終わらせるために・・・・・・・・・・・・。」
まるで誰かに語り掛けるような口調で呟くレン。
独り言を呟きながら、レンは目の前の台座に乗っている、あるものを見つめていた。
それはかつて、全銀河を恐怖に陥れたもの。
それはかつて、鋼鉄の肺を響かせていたもの。
それはかつて、ダークサイドの闇の力の象徴だったもの。
「今一度、その闇の力をお示しください。我が祖父よ・・・・・・・・・・・・。」
シスの暗黒卿、ダース・ヴェイダー・・・・・・・・・・・・―――――――――
炎にくるまれてひしゃげたそのマスクに対し、レンは恭しく頭を下げた。
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- 52 : 2016/02/17(水) 17:12:53 :
- 以上で、第3話が終了になります。
これから少し仕事が忙しくなりますので、以前よりかは更新が遅くなると思いますが、末永くお付き合いいただけると幸いです。
次回も、よろしくお願い致します<m(__)m>
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- 53 : 2023/07/12(水) 22:52:04 :
- http://www.ssnote.net/archives/90995
●トロのフリーアカウント(^ω^)●
http://www.ssnote.net/archives/90991
http://www.ssnote.net/groups/633/archives/3655
http://www.ssnote.net/users/mikasaanti
2 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 16:43:56 このユーザーのレスのみ表示する
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16 : 2021年11月6日 : 2021/10/31(日) 19:01:59 このユーザーのレスのみ表示する
ちょっと時間あったから3つだけ作った
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アカウントの譲渡について
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36 : 2021年11月6日 : 2021/10/13(水) 19:43:59 このユーザーのレスのみ表示する
理想は登録ユーザーが20人ぐらい増えて、noteをカオスにしてくれて、管理人の手に負えなくなって最悪閉鎖に追い込まれたら嬉しいな
22 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:37:51 このユーザーのレスのみ表示する
以前未登録に垢あげた時は複数の他のユーザーに乗っ取られたりで面倒だったからね。
46 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:45:59 このユーザーのレスのみ表示する
ぶっちゃけグループ二個ぐらい潰した事あるからね
52 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 20:48:34 このユーザーのレスのみ表示する
一応、自分で名前つけてる未登録で、かつ「あ、コイツならもしかしたらnoteぶっ壊せるかも」て思った奴笑
89 : 2021年11月6日 : 2021/10/04(月) 21:17:27 このユーザーのレスのみ表示する
noteがよりカオスにって運営側の手に負えなくなって閉鎖されたら万々歳だからな、俺のning依存症を終わらせてくれ
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