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進撃の巨人Another 第25話 『帰る先』 ――憲兵団配属編 No.17――
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- 1 : 2013/11/26(火) 11:18:45 :
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進撃の巨人Another 第25話 『帰る先』
――憲兵団配属編 No.17――
――――トロスト区滞在 6日目(配属19日目)――――
ユーク「おはよう、アニ」
アニ「おはよう」
ユーク「…それじゃあ、朝食へ向かおうか」
アニ「アンタ、今日は何も言わないんだね」
ユーク「…アニが最後まで甘えて来たって事を?」
アニ「…別に言わなくてもいいさ」プイッ
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- 2 : 2013/11/26(火) 11:19:42 :
ユーク「ははっ、どっちなんだい?」
アニ「知らないっ!」プク
ユーク「…こことも、これで本当に最後だね」
アニ「…うん」
ユーク「思い出には…十分浸っただろ?」
アニ「もう…ここで思い残す事はないかもね」
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- 3 : 2013/11/26(火) 11:20:01 :
ユーク「それじゃあ、思いも振り切った事だし、帰ろうか!」
アニ「うん、ご飯の後でね」
ユーク「…また、馬に揺られるけど、大丈夫かい?」
アニ「もしもまた、『そう』なった時は、アンタにマッサージでもしてもらうさ」
ユーク「そうだな、任せとけ!」
アニ「それより…もう、お腹すいたよ」グゥゥ
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- 4 : 2013/11/26(火) 11:20:52 :
ユーク「…俺もだ」グーー
アニ「それじゃあ、行こ?」ジッ
ユーク「しっかり食べて行こうな!」
アニ「うん」
ユーク「ここでの食事も…最後…なんだし」
アニ「…そうだね」
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- 5 : 2013/11/26(火) 11:21:23 :
――――朝食の席――――
ユーク「そういえば、一昨日、先に1人で朝食へ来た時に、面白い2人が居たんだよ」
アニ「『面白い』って?」モグモグ
ユーク「…身長が対極的でね」
アニ「…ふぅーん」ジトーーッ
ユーク「…別にアニの事は、何とも思っていないからね?」
アニ「……」ジトーーッ
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- 6 : 2013/11/26(火) 11:21:47 :
ユーク「ほら、俺達の事だとも言っていないし」アセアセ
アニ「私…まだ何も言っていないんだけど?」ジトーーッ
ユーク「…それよりさ!」アセアセ
アニ「…ねぇ」ジッ
ユーク「…話、続けていいかな?」アセアセ
アニ「…それで?」ジーーッ
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- 7 : 2013/11/26(火) 11:22:05 :
ユーク「うっ…本当に下心なんてなかったんだよ…」シュン
アニ「…冗談だよ?」ニコ
ユーク「アニ!」キラキラ
アニ「ふふっ」ニコニコ
ユーク「(ふぅ…危ない、危ない…)」
アニ「(面白いなぁ)」ニコニコ
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- 8 : 2013/11/26(火) 11:22:33 :
ユーク「話を戻すけど、アニを待っていた時に、男性2人が入って来てね」
アニ「その2人の伸長差が、とても大きかったって話?」
ユーク「30~40cm位、差があったんじゃないかな?」
アニ「それは…すごいね」
ユーク「あまり観察はしていないんだけどね」
アニ「その2人、どんな話してたの?」
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- 9 : 2013/11/26(火) 11:23:03 :
ユーク「いや、離れた席に座ったから、内容は聞こえなかったよ」
アニ「そう…」
ユーク「でも…」
アニ「...?」
ユーク「暫く眺めていたら…勘が訴えて来てね」
アニ「『勘』が?一体、何を?」
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- 10 : 2013/11/26(火) 11:23:34 :
ユーク「…『すぐに眼を逸らせ』…ってね」
アニ「…大丈夫だったの?」
ユーク「俺の心配なら大丈夫だ。勘に従って、すぐに観察を止めたからさ」
アニ「…そう」
ユーク「…一般人だった…はず」
アニ「…根拠は?」
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- 11 : 2013/11/26(火) 11:23:55 :
ユーク「…わからない…ただ」
アニ「…『ただ』?」
ユーク「…小柄な方の男性の眼は…鋭かった」
アニ「……」
ユーク「…あの眼は…俺も見ていて直感的に『やばい!!』って…思った」
アニ「…まぁ、何もなくて何よりだよ」
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- 12 : 2013/11/26(火) 11:24:17 :
ユーク「…そうだな」
アニ「……」
ユーク「…とは言っても、こんな公の場で堂々と話す内容なんて、大した事でもないさ」
アニ「あまりにリスクが高いから…でしょ?」
ユーク「あぁ、あの人達が何者かは、あの短時間ではわからなかったが、これだけは言える」
アニ「…何?」
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- 13 : 2013/11/26(火) 11:24:41 :
ユーク「…今の俺達には、きっと関係ないさっ!」ニッ
アニ「…そうだね、そう信じたいよ」ニコ
ユーク「さっ、気分が下がらないうちに食べよう!」
アニ「私はもう、さっきから食べてるけど?」クスッ
ユーク「…なんだ、俺が話に夢中になっていただけか!」ハハッ
アニ「ほら、早く食べなよ。冷めるよ?」
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- 14 : 2013/11/26(火) 11:25:03 :
ユーク「大丈夫さ!ここの料理は、冷めても味が落ちないから」
アニ「本当に、いい所だね」
ユーク「いただきます!」スッ
アニ「今度は、私がアンタの食べてる姿を眺めているよ」ニヤリ
ユーク「照れるだろ?」ニカッ
アニ「ふんっ、勝手に言ってな?」ニコ
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- 15 : 2013/11/26(火) 11:25:49 :
ユーク「それでな、その直後にアニが来て――――」ペラペラ
アニ「(食べるんじゃなかったのかい?)」
ユーク「――――」ペチャクチャ ペラペラ
アニ「(ユークは本当に、饒舌になった時に楽しそうな顔をしているよ――――)」
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- 16 : 2013/11/26(火) 11:27:27 :
――――門の手前――――
ユーク「思い返したら、いい宿だったよな」
アニ「そうだね。ご飯も美味しかったし」
ユーク「割と“自由奔放”に居られたしね?」ニコ
アニ「…悪かったね」
ユーク「俺は“何が”自由だったとかは、言及してないだろ?」ニヤリ
アニ「わかってるくせに」ムスッ
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- 17 : 2013/11/26(火) 11:28:08 :
ユーク「(こういう所が、可愛いな)」
アニ「……」ムスーーッ
ユーク「……♪」
アニ「結局、“あれ”はアンタの杞憂に終わったのかい?」
ユーク「…あぁ、監視や盗聴の可能性の事かい?」
アニ「ん」コクリ
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- 18 : 2013/11/26(火) 11:28:33 :
ユーク「…多分、無かったんじゃないかな?」
アニ「どうして、そう思うの?」
ユーク「…勘だよ」
アニ「変なの」クスッ
ユーク「(本当はアニが寝てる間に、周囲の見回りをおこなってたんだけど…)」
ユーク「(天井裏とか壁の中とかには、特に人の気配はなかったんだよね)」
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- 19 : 2013/11/26(火) 11:29:01 :
ユーク「(…あの『彼女』じゃあるまいし)」
ユーク「(でもそれらを疑ったのは、やっぱり…)」
ユーク「(訓練兵時代、『彼女』に散々やられてきたからなんだよね)」
ユーク「(経験値として戴いたよ、ミカサ?)」
アニ「……」ユラユラ
ユーク「(見回りの事を正直に話せば、アニが心配するか拗ねちゃうからな)」
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- 20 : 2013/11/26(火) 11:30:03 :
ユーク「(言わないが吉だろう)」
アニ「もうすぐ、門に差し掛かるね」
ユーク「…下手に証拠と成り得るものは…ないよね?」チラ
アニ「うん。大丈夫なはずだよ」
ユーク「昨日も寝る前に、綿密に確認したからね」
アニ「そうだね」
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- 21 : 2013/11/26(火) 11:30:24 :
ユーク「今の俺達に最も大事なものは、“記憶”だ」
アニ「“あの情報”だね?」
ユーク「うっかり、忘れるんじゃないよ?」クスッ
アニ「アンタこそ、大丈夫かい?」クスリ
ユーク「俺の記憶力を疑ってるの?」
アニ「はいはい、座学王」
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- 22 : 2013/11/26(火) 11:33:50 :
ユーク「厳密には、アルミンだったけどね?」
アニ「僅差だったじゃないか」
ユーク「まっ、成績は別に、2位でも構わないんだよ」
アニ「なんで?」
ユーク「俺が『アニにとっての1番』であれば、他は何だっていい」ニカッ
アニ「…!!」
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- 23 : 2013/11/26(火) 11:35:00 :
ユーク「……」ニコニコ
アニ「…アンタ、少しは恥ずかしいと思いな///」テレテレ
ユーク「恥ずかしがっているのは、アニだけ?」
アニ「うるさいよっ!///」プイ
ユーク「アニ、恥ずかしがらないで?」
アニ「…わかったよ///」テレテレ
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- 24 : 2013/11/26(火) 11:35:58 :
ユーク「…ほら、もう門をくぐるよ?」ユラユラ
アニ「…うん」ユラユラ
ユーク「……」ユラユラ
アニ「……」ユラユラ
ユーク「(じゃあな、皆…そして、エレン)」
アニ「(ばいばい、ミーナ、クリスタ…ミカサ)」
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- 25 : 2013/11/26(火) 11:36:40 :
ユーク「(今度、また会う時は、おそらく…)」
アニ「(私達は…アンタ達の敵として…)」
ユーク「(これまでの積み重ねを…全て崩壊させるだろう…)」
アニ「(ごめんね…でも…仕方のない事なんだ)」
ユーク「(俺達の宿願を達成する為の…代償となってくれ)」
アニ「(ごめんなさい…ごめんなさい…)」
ユーク「……」ユラユラ
アニ「……」ユラユラ
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- 26 : 2013/11/26(火) 11:37:17 :
――――ウォール・ローゼ内――――
ユーク「検問、少し厳しくなってたな」ユラユラ
アニ「仕方のない事さ」ユラユラ
ユーク「『警戒は一応しています』って感じだった」
アニ「荷物の中身を見られただけだったしね」
ユーク「…判断は正しかったな」
アニ「そうだね。アンタはまた正しかった」
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- 27 : 2013/11/26(火) 11:38:49 :
ユーク「いつまで続けられるかな?」
アニ「アンタなら、これからもきっと大丈夫だよ」
ユーク「……」
アニ「アンタは4日前に…誓ってくれたでしょ?」
アニ「私達を…『正解』へ導いてくれるって」
ユーク「…勿論だ」
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- 28 : 2013/11/26(火) 11:41:10 :
ユーク「俺はこの先、選択を誤るつもりは、毛頭ない」
アニ「頼りにしてるんだよ?」ジッ
ユーク「ありがとな、アニ」ニコ
アニ「…うん」ニコ
ユーク「…帰ろう」
アニ「いつか…故郷にね」
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- 29 : 2013/11/26(火) 11:41:25 :
ユーク「……」ユラユラ
ユーク「(でも、アニ…)」
ユーク「(俺がその誓いを立てたのは、やはり…)」
ユーク「(君を護る為なんだよ…)」
ユーク「(俺が行う選択…)」
ユーク「(ずっと…信じ続けてくれ…アニ)」
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- 30 : 2013/11/26(火) 11:42:12 :
アニ「……」ユラユラ
アニ「(いつも…アンタに守ってもらってばかりだね…私)」
アニ「(ユーク…私はずっと…信じてるからね)」
アニ「(アンタの考えている域までは…まだ私は到達していないけどさ)」
アニ「(私にできる事は…アンタを信じる事だけだから…)」
アニ「(だから、ユーク!私達を導いて!!――――)」
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- 31 : 2013/11/26(火) 11:43:44 :
今日は、番外編との同時投稿
この話の後編は、また明日
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- 32 : 2013/11/27(水) 11:25:15 :
――――帰路 草原――――
ユーク「……」ユラユラ
アニ「……」ユラユラ
ユーク「帰り道もまた、この風景だな」
アニ「違う点と言えば、順序が逆なくらいだからね」
ユーク「俺もこういう風景が、何となく好きになりそうだよ」
アニ「来た時とまるで、逆の事言ってるね」
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- 33 : 2013/11/27(水) 11:25:31 :
ユーク「そうだったな」
アニ「どういう風の吹き回しだい?」クスリ
ユーク「見えているものが逆になったから…かな?」
アニ「何だい、それ?」クスッ
ユーク「『逆』を掛けてみた」ニッ
アニ「あんまり、上手くなかったけど?」
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- 34 : 2013/11/27(水) 11:25:50 :
ユーク「そう言うなよ。言い回しが思いつかなかったんだからさ」
アニ「まっ、別にいいけどね」シレッ
ユーク「もう少し、絡んでよ!アニぃぃ」イジイジ
アニ「(たまにこういう可愛いところ見せるんだよね、ユークは…)」クスス
ユーク「ねぇ、アニったらぁ…」イジイジ
アニ「はいはい――――」ニコ
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- 35 : 2013/11/27(水) 11:26:19 :
――――夕方――――
ユーク「……」ユラユラ
アニ「……」ユラユラ
ユーク「…暗くなってきたね」
アニ「…そうだね、陽も沈んじゃったよ」
ユーク「最近、陽が落ちるのが、少し早く感じるよ」
アニ「そう?」
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- 36 : 2013/11/27(水) 11:26:41 :
ユーク「…壁の所為かな?」
アニ「…そっか、ここはトロスト区よりも内側だもんね」
ユーク「シーナはもっと内側だから、相対的に陽が見える時間が短くなるからね」
アニ「まだ2週間程度しか居なかったから、気が付く余裕がなかったよ」
ユーク「緊張してたの?」
アニ「そりゃあ…するでしょ?」
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- 37 : 2013/11/27(水) 11:27:07 :
ユーク「…そうだな」
アニ「…ねぇ」
ユーク「…今日寝るところは、どうしようか」
アニ「うん…周囲には、何もないね」
ユーク「来た時に泊めてもらった家も、もう随分と後ろだしな」
アニ「少し計画性が…なかったかもね」
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- 38 : 2013/11/27(水) 11:27:31 :
ユーク「…ごめん」
アニ「アンタだけの所為じゃないさ」
ユーク「……」
アニ「仕方ないね」
ユーク「何がだい?」
アニ「…今日は、野宿でも構わないよ?」
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- 39 : 2013/11/27(水) 11:28:01 :
ユーク「大丈夫なの?」
アニ「訓練では、もっと厳しい環境だったでしょ?」
アニ「これくらいの野宿なんて、何の苦でもないよ」
ユーク「…わかったよ」
アニ「それよりさ」ジッ
ユーク「ん?」
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- 40 : 2013/11/27(水) 11:28:35 :
アニ「ご飯、食べない?」ジーーッ
ユーク「お腹空いた?」
アニ「うん」グゥゥ
ユーク「じゃあ、今日は早く食べて、早く寝て、明日に備えよう!」
アニ「そうだね」
ユーク「今、用意するから――――」
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- 41 : 2013/11/27(水) 11:29:03 :
――――――――
ユーク「何食べる?一応、色々あるけど」ガサゴソ
アニ「久しぶりに…“アレ”…食べてみない?」
ユーク「…あぁ、『アレ』?」
アニ「うん」
ユーク「…一応、持っているけどね」ガサゴソ
アニ「…偶に食べたくなるんだよ」
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- 42 : 2013/11/27(水) 11:29:28 :
ユーク「…訓練兵時代の思い出が…恋しいの?」
アニ「…そうなの…かもね」ボソリ
ユーク「…うん!じゃあ、それを食べようか」サッ
アニ「…ありがと」
ユーク「いただきます!」スッ
アニ「いただきます」スッ
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- 43 : 2013/11/27(水) 11:29:54 :
ユーク「……」モグモグ
アニ「……」パクパク
ユーク「野戦食糧を食べたのも、久しぶりな気がするな」モグモグ
アニ「そうだね…うん、美味しくない」パクパク
ユーク「不味いとも思わないけどね」
アニ「ねぇ、ユーク」ボソリ
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- 44 : 2013/11/27(水) 11:30:23 :
ユーク「何だい、アニ?」チラ
アニ「今日、寝る時は…その…」モジモジ
ユーク「…?」
アニ「…だ、抱きしめて…寝てほしい」ジッ
ユーク「…初めから、そのつもりだけど?」ケロッ
アニ「…!!」
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- 45 : 2013/11/27(水) 11:30:45 :
ユーク「…?」
アニ「そ、そうなんだ…///」モジモジ
ユーク「…いつも言ってるでしょ?」
ユーク「アニには、寂しい思いはさせないって」
アニ「ありがと…じゃあ、お願い」ギュ
ユーク「もう寝る?」
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- 46 : 2013/11/27(水) 11:31:26 :
アニ「うん…」ギュッ
ユーク「それじゃあ、敷物出すか」ゴソゴソ
アニ「あれ?それって…」
ユーク「わかった?」
アニ「宿にあった毛布?」
ユーク「そっ!一枚拝借した」
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- 47 : 2013/11/27(水) 11:31:44 :
アニ「永遠に?」クスリ
ユーク「まぁね」
アニ「『借りた』とは言わないでしょ、それ」
ユーク「そうとも言うな」ニッ
アニ「まぁ…いっか」
ユーク「さっ、アニ。寝ていいよ?」ドウゾ
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- 48 : 2013/11/27(水) 11:35:02 :
アニ「なんか気が引けるけど…まぁいいや」ゴロン
ユーク「おやすみ、アニ」ギュッ
アニ「…おやすみ」ギューーッ
ユーク「(シーナヘ帰ったら、時間はすぐに過ぎ去るだろう)」
アニ「(トロスト区に居る時は、それほどの緊張感でもなかったけど、これからはきっと…)」
ユーク「(俺達が“この世界(壁内)”に居るのも…本当に…あと僅かな時間だけだ――――)」
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- 49 : 2013/11/27(水) 11:36:11 :
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翌日、俺達2人は無事にストヘス区へ帰還した
1週間分の仕事は、マルロやヒッチに積み上げられていたようで
“そう言う点”では、彼らには悪い事をしたと思っている
さて、俺達にとって次に見えているものは、約2週間後の壁外遠征だ
それまでの間、俺は装置の隠蔽と壁を抜ける為の工作でも行うとするかな――――
To be continued...
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- 50 : 2013/11/27(水) 11:36:38 :
【あとがき】
後悔を残さない為の方法
我々にとってそれは、経験と知識と脳を使う他ない
周囲への注意を怠らなければ、きっとそのヒントを拾える筈である
そして、最後に必要なのは、行動する為の勇気
たったそれだけ、されど、それ程の事でもある――――
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- 51 : 2013/11/27(水) 11:37:01 :
【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】
――本編――
【13/11/23 進撃の巨人Another 第24話 『隠れる』】
http://www.ssnote.net/archives/3249
【13/11/21 進撃の巨人Another 第23話 『行き互い』】
http://www.ssnote.net/archives/3189
【13/11/18 進撃の巨人Another 第22話 『次世代』】
http://www.ssnote.net/archives/2988
【13/11/15 進撃の巨人Another 第21話 『鍵《ヒント》』】
http://www.ssnote.net/archives/2740
【13/11/10 進撃の巨人Another 第20話 『懐古、そして展望』】
http://www.ssnote.net/archives/2440
【13/11/08 進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』】
http://www.ssnote.net/archives/2307
【13/11/06 進撃の巨人Another 第18話 『以心』】
http://www.ssnote.net/archives/2219
【13/11/05 進撃の巨人Another 第17話 『志と命』】
http://www.ssnote.net/archives/2140
【13/11/04 進撃の巨人Another 第16話 『選ぶ』】
http://www.ssnote.net/archives/2041
【13/11/03 進撃の巨人Another 第15話 『悪癖』】
http://www.ssnote.net/archives/1992
【13/11/02 進撃の巨人Another 第14話 『クチは...』】
http://www.ssnote.net/archives/1943
【13/11/01 進撃の巨人Another 第13話 『ドウキ』】
http://www.ssnote.net/archives/1886
【13/10/31 進撃の巨人Another 第12話 『人柄』】
http://www.ssnote.net/archives/1841
【13/10/30 進撃の巨人Another 第11話 『危機と嬉々』】
http://www.ssnote.net/archives/1815
【13/10/29 進撃の巨人Another 第10話 『見上げる先』】
http://www.ssnote.net/archives/1748
【13/10/28 進撃の巨人Another 第9話 『辛辣』】
http://www.ssnote.net/archives/1702
【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
http://www.ssnote.net/archives/805
【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
http://www.ssnote.net/archives/800
【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
http://www.ssnote.net/archives/796
【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
http://www.ssnote.net/archives/795
【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
http://www.ssnote.net/archives/793
【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
http://www.ssnote.net/archives/792
【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
http://www.ssnote.net/archives/791
【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
http://www.ssnote.net/archives/790
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- 52 : 2013/11/27(水) 11:37:24 :
――番外編――
【執筆中 進撃の巨人Another ――番外編―― 第12話】
http://www.ssnote.net/archives/3487
【13/11/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第11話】
http://www.ssnote.net/archives/3066
【13/11/17 進撃の巨人Another ――番外編―― 第10話】
http://www.ssnote.net/archives/2668
【13/11/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話】
http://www.ssnote.net/archives/2257
【13/10/27 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話】
http://www.ssnote.net/archives/1550
【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
http://www.ssnote.net/archives/1374
【13/10/15 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
http://www.ssnote.net/archives/1078
【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
http://www.ssnote.net/archives/1040
【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
http://www.ssnote.net/archives/941
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
http://www.ssnote.net/archives/923
【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
http://www.ssnote.net/archives/878
【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
http://www.ssnote.net/archives/845
――雑談――
【13/10/14 進撃の巨人Another シリーズ ――思い出(過去コメント)保管所――】
http://www.ssnote.net/archives/1038
【13/10/12 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
http://www.ssnote.net/archives/924
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- 53 : 2013/11/27(水) 12:18:40 :
25話これにて完
番外編12話もPart2後半を投稿しました。
予定では次の第26話にて、憲兵団配属編も終了します
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- 54 : 2013/11/27(水) 12:43:44 :
- 期待!
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- 55 : 2013/11/27(水) 14:52:02 :
- >>54
こちらもコメントありがとう
最近では、本編書くの脳の要領的にしんどいんだけど、頑張るよ
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- 56 : 2013/11/27(水) 20:39:18 :
- だいたい何話くらいで終わる予定とかあるんすか?
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- 57 : 2013/11/27(水) 22:06:03 :
- 何話という考えは、まだないです
イベントの大筋や最期の結末は決めてありますが、
どのくらい膨らむかは、その時次第なので、わからないです。
だから早いうちに書いて、後日、校正していく中で会話が伸ばしたり改良を加えて、常に精度の高い作品を目指します
今は、番外編と交互に投稿して、6日間で本編2話、番外編1話の投稿ペースなので、おそらくずっと先まで続きます
飽きずにお付き合いいただけたらと存じます
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- 58 : 2013/11/28(木) 06:06:02 :
- >>57
こんなに面白かったら飽きない。テスト期間なのに…
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- 59 : 2013/11/28(木) 09:20:38 :
- >>58
テスト頑張って!
今しかないからね
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- 60 : 2020/10/06(火) 15:15:53 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
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恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
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害悪ユーザーカグラ
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害悪ユーザースルメ わたあめ
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害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
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害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
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害悪ユーザー空山
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【キャロル様教団】
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何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
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