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進撃の巨人Another ――番外編―― 第12話 『頼れる背中、見えない顔』 

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  1. 1 : : 2013/11/25(月) 15:37:39

    進撃の巨人Another ――番外編―― 第12話


    ――Part 1――

    ――――前回までのあらすじ――――

    104期訓練兵・第5席「ユーク・トラス」。彼が新たに開花したのは将棋の才能。
    新たな武器を手に入れた彼がこの先、将棋から受ける影響とは――――

    ミカサとユークの将棋三昧、ユークが自作した将棋場と駒一式がいい音を鳴らす!

    将棋を介してベルトルトと談話の場を設けるユーク。そして彼から語られる真意とは?

    己の想いを誓った駒は、人それぞれ。ユークにとっての護るべき『玉』の姿とは――――


    ――――――――
    ――――
    ――

  2. 2 : : 2013/11/25(月) 15:38:32

    ――――夜 女子寮――――

    ミカサ「(……暑い)」ムクリ

    ミカサ「(この前まで梅雨でじめじめだったのが一転して、初夏に入った途端)」

    ミカサ「(段々と寝苦しい夜が訪れるようになった気がする)」ジットリ

    ミカサ「(外の風を当たりに行こう。きっとここよりも涼しいはず…)」ソローリソローリ


    ガチャ バタン


    アニ「Zzz……むぅぅ」ムシムシ


  3. 3 : : 2013/11/25(月) 15:39:29

    ――――外――――

    ミカサ「(やはり、外は風があるお陰で、比較的に涼しく感じられる)」トコトコ

    ミカサ「(あそこの木陰で、涼む事にしよう――――)」


    トコトコ ピタッ


    ミカサ「(あっ!既に誰かいる)」ジーーッ


    ユーク「……」


    ミカサ「(ユークだ!彼も私と同様に、寝苦しくて目が覚めたのだろうか?)」トコトコ
  4. 4 : : 2013/11/25(月) 15:39:52

    ミカサ「ユーク」ボソリ

    ユーク「ん?ミカサじゃないか」

    ミカサ「こんばんは」

    ユーク「あぁ、こんばんは。もしかして君もかい?」

    ミカサ「ええ、今日は暑くて寝苦しかった」

    ミカサ「ので、外へ涼みに来た」
  5. 5 : : 2013/11/25(月) 15:41:05

    ユーク「そっか。俺もだよ」パタパタ

    ミカサ「その手に持っている物は何?」ジッ

    ユーク「これ?これは団扇だよ」パタパタ

    ミカサ「初めて見た」ジーーッ

    ユーク「…ここら辺には、こういう文化はあまり無いみたいだね」

    ミカサ「その『団扇』というものは、貴方の故郷の文化なの?」
  6. 6 : : 2013/11/25(月) 15:42:10

    ユーク「まぁ…そんなところだよ」ハハッ

    ミカサ「……」ジーーッ

    ユーク「涼しいよ?扇いであげる」パタパタ

    ミカサ「おお!これは、涼しくて快適。もっとやって!」ワクワク

    ユーク「暫くしたら、交代ね?」パタパタ

    ミカサ「ええ、お互いに協定を組んで、涼みましょう」
  7. 7 : : 2013/11/25(月) 15:42:29

    ユーク「こんな事で、一々協定なんて組んでいられないよ、全く」クスッ

    ミカサ「勿論、冗談」ニコ

    ユーク「俺もちゃんとわかってるさ」ニコ

    ミカサ「大丈夫、私もちゃんと扇ぐから」スズシイ!

    ユーク「…アニは大丈夫だった?寝汗とか」パタパタ

    ミカサ「私は自分の事で一杯だったから、見ている余裕はなかったけれど」
  8. 8 : : 2013/11/25(月) 15:43:03

    ミカサ「きっと、暑いだろうとは思う」

    ユーク「…そっか」パタパタ

    ミカサ「心配なのであれば、女子寮に様子を見に行く?」

    ユーク「え?」

    ミカサ「大丈夫。私が連れて行くから、安心していい」

    ユーク「うぅーん。アニの寝顔も見られそうで、嬉しい提案なんだけど」
  9. 9 : : 2013/11/25(月) 16:19:46

    ユーク「遠慮しておくよ。やっぱり危険度も高いし」

    ミカサ「では、私が貴方の代わりに責任を持って、アニの様子を見ておく」

    ミカサ「ので、貴方は安心していてほしい」

    ユーク「ありがとう。恩に着るよ」

    ミカサ「構わない。それより、結構扇いでもらった」

    ミカサ「ので、そろそろ扇ぐのを交代しよう!」パシッ
  10. 10 : : 2013/11/25(月) 16:23:15

    ユーク「じゃあ、お願いね?」

    ミカサ「任せて」ブンブン ビューーッ

    ユーク「…腕振りすぎだよ。風が強すぎて寒い…」ビューーッ

    ミカサ「おっと、失礼。初めてで感覚がまだ掴めない」ブンブン

    ユーク「パタパタと扇ぐ感じでいいからね?」

    ミカサ「わかった」パタパタ
  11. 11 : : 2013/11/25(月) 16:28:26

    ユーク「うん、いい感じだ!」

    ミカサ「ねぇ」

    ユーク「ん?なんだい?」

    ミカサ「貴方は、アニの事を家族としてしか、見ていないの?」

    ユーク「…あぁ、そうだ」

    ミカサ「アニに対して、他に抱いている気持ちは…ないのだろうか?」ジッ
  12. 12 : : 2013/11/25(月) 16:30:15

    ユーク「…それ以上言うなら、俺はもう帰るけど、いいのかい?」ジッ

    ミカサ「…いいえ、帰られては困る」

    ミカサ「ので、私はこの話を終える」

    ミカサ「代わりに、貴方は私を扇いでほしい」スッ

    ユーク「いいよ。交代しようか」パタパタ

    ミカサ「あぁ、気持ちいい」ヒューー


    「ねぇ、ユーク、もっとぉ」グイグイ

    「もう、腕が疲れてきたよ」パタパタ


  13. 13 : : 2013/11/25(月) 18:32:39

    ――――翌朝 食堂――――

    ミカサ「皆、昨晩は寝苦しかったわね」ヘトヘト

    クリスタ「そうだねぇ」グテーン

    ミーナ「…水浴びでもしたいねぇ」ゴロゴロ

    アニ「ここら辺には、川なんてないじゃないか」ハァ アツイ

    ミカサ「…そうだっ!!」ガバッ

    ユミル「どうしたんだぁ、ミカサぁ」バターン
  14. 14 : : 2013/11/25(月) 18:33:06

    サシャ「突然、起き上がったら、びっくりしちゃいますよぉ」グテテーン

    ミカサ「思い出した。この前の立体機動の訓練中に…」


    ワハハハハ ワイワイ


    ミカサ「と話そうと思ったけど、何やら外が騒がしい」チラ

    クリスタ「何かやってるのぉ?」グテーン

    ミーナ「誰か見て来てよぉ」ゴロゴロ

    アニ「いや、そう言うアンタが行きなよ」サァサァ!
  15. 15 : : 2013/11/25(月) 18:33:54

    ミーナ「いやぁ、アニぃ、押さないでよぉ」ゴロゴロ

    ユミル「男子の馬鹿騒ぎ声が聞こえてくるな」グテーン

    サシャ「何をやってるんでしょうねぇ」グゥゥーー

    ミカサ「皆、しゃきっとして!起きて様子を見に行こう!!」イザ!

    アニ「まぁミカサの意見に賛成だね。面倒だけど」グイグイ

    ミーナ「アニ、強引過ぎだよぉー」ズルズル
  16. 16 : : 2013/11/25(月) 18:34:48

    クリスタ「ユミルぅー、引っ張ってぇー」グテーン

    ユミル「この暑さで身体がだるい。なので、無理だぁー」グテテーン

    サシャ「お腹空いて動けませぇーん」グゥーー!!

    ミカサ「はぁ、皆だらしない」

    ミカサ「ので、もっとしっかりして…」ハァ

    アニ「まだまだ初夏なのに、こんな調子で大丈夫かい?」ハァ


    ダルーイ グテーン

    アチィ ダラーン


  17. 17 : : 2013/11/25(月) 18:35:52

    ――――井戸付近――――

    エレン「いぇーい!気持ちいいなぁー!」バシャバシャ

    アルミン「水浴びは気持ちいいね」

    ユーク「上半身はすっかりびしょ濡れだが、そんな事は最早どうだっていい!」ヌギッ

    ライナー「おお!ユークが1番に脱いだぞ!!」ワッハッハ

    ベルトルト「結構、珍しい光景だね」チョイビショ

    ジャン「なんだお前らぁ、全然濡れてねぇじゃねぇか!!」ビショビショ
  18. 18 : : 2013/11/25(月) 18:36:47

    ライナー「お前もはしゃぎすぎだ」

    ベルトルト「暑いのかもしれないけど、あんまり騒いで教官に大目玉食らわないようにね?」

    ジャン「おう、そうだな!気を付けるわ!!」ヌギッ

    マルコ「僕もすっかりずぶ濡れになっちゃった」

    ジャン「おうおう!お前も脱げ脱げ!!」グイグイ

    マルコ「ちょっと、自分で脱げるから引っ張らないで!」
  19. 19 : : 2013/11/25(月) 18:38:13

    エレン「なんだ、ライナーとベルトルトは脱がないのか?」

    ユーク「そうだぞ!お前らの凄い筋肉、今一度、こいつらに拝ませてやれよ」ハハハ

    コニー「おう!俺も見たいぞぉっ!!」ワクワク

    エレン「あぁ!お前らの身体すげぇからな!!」キラキラ

    ライナー「ふっ…そこまで言われたら…兵士として、脱がんわけにはいかんな」

    ベルトルト「ライナー、やるんだね?今ここで!!」チラ

  20. 20 : : 2013/11/25(月) 18:39:02

    ライナー「あぁ、勝負は今!ここで決めるっ!!」バッ!ヌギッ!!

    ベルトルト「よし!ならば僕もライナーに続くよっ!!」バッ!ヌギッ!!

    エレン「おおー!」ワクワク

    コニー「すっげぇ、筋肉!!」キラキラ

    ユーク「あの筋肉の隆起度合…流石だな」オオー!

    マルコ「兵士として憧れるね」マジマジ
  21. 21 : : 2013/11/25(月) 18:41:34

    アルミン「うん。男らしいよね」

    エレン「いや、あれは兵士じゃなくても、男として欲しいだろ!!」キラキラ

    ユーク「(エレンは、訓練馬鹿だなぁ)」


  22. 22 : : 2013/11/25(月) 18:41:56

    ――――物陰―――― 

    ミカサ「どうやら、井戸の水浴びで遊んでいたようだ」ジーーッ

    ミーナ「結局、皆で物陰に隠れる事になっちゃったね」

    アニ「…あんな恰好している中に、私達が出向いて行くのもね」

    ユミル「まぁ、気が引けるわな」

    クリスタ「わぁぁ!筋肉がすっごいね!!」キラキラ

    ユミル「クリスタちゃんには、まだあんな体見るのは早いぞ!」バッ
  23. 23 : : 2013/11/25(月) 18:42:18

    クリスタ「あぁん。見えないよぉ、ユミルぅー」ジタバタ

    サシャ「あのお肉、食べられるんでしょうか?」ジュルリ

    アニ「いや、常識的に考えて無理だから」イヤイヤ

    ミーナ「おなか壊しちゃうよ?」

    ミカサ「それは最早、食べる事を前提で話をしている」クスッ

    ミーナ「あっ!それもそうだね!!」アハハ
  24. 24 : : 2013/11/25(月) 18:43:34

    アニ「(あいつも意外と筋肉ついているんだね。前に力瘤は見せてもらったけど…)」
    (『――番外編―― 第1話』参照)

    クリスタ「ねぇ、ジャンはどんな感じ?」

    ユミル「そうだなぁ、あいつも中々良い筋肉の付き方してんじゃねぇか…って!!」

    ユミル「まぁーた、あの馬面の事、気にしてんのか?」

    クリスタ「いいじゃない!私の勝手でしょ?」プンプン

    ユミル「あぁぁあ!!天使が馬に盗られてしまうぅー!!」」ワシャワシャ
  25. 25 : : 2013/11/25(月) 18:44:07

    サシャ「ユミルは頭掻きむしって、どうしたんですか?」キョトン

    ミカサ「サシャは気にしないで、あのお肉達を眺めていて」

    サシャ「はい、そうします」ジーーッ ジュルリ

    アニ「何、あいつらを肉として扱ってるんだい」クスリ

    ミーナ「ほんとだよ、マルコはあげないからね?」プンプン

    ミカサ「ふふっ、堪らずミーナも墓穴を掘った。今日は大収穫」ニマニマ
  26. 26 : : 2013/11/25(月) 18:44:58

    ミーナ「あぁぁー!しまったぁー!!」ワシャワシャ

    アニ「また1人増えたね」

    ミカサ「皆暑くて、混乱しているのだろうか?」

    アニ「まぁ、アンタの所為っていうのも、少なからずあると思うよ?」

    ミカサ「私達もあんな風に、自由気ままに水遊びができたら、いいのだけれど…」ジーーッ

    アニ「…まぁ、それは無理ってもんさ。私達は女の子なんだからさ」ハァ
  27. 27 : : 2013/11/25(月) 18:45:51

    ミカサ「そうね。恥じらいの為もあって、そうそう肌は晒せない」

    ミカサ「他に日焼けの心配も…」

    アニ「訓練中も基本的に怪我防止の為に、ジャケットと下に着る服は、長袖が必須だからね」

    アニ「この時期になると、暑いったらないよ、全く」ハァ

    ミカサ「私達も涼みたい」ジーーッ

    アニ「何か、方法はあるのかい?」
  28. 28 : : 2013/11/25(月) 18:47:55

    ミカサ「そうだった!そこで、さっきの話が繋がる!!」

    アニ「…!!」ビクッ

    アニ「いきなり大きな声出して、どうしたんだい?」

    ミカサ「ごめんなさい」

    アニ「あっ、ほら!男子が気付いて、やって来たじゃないか」ジッ

    ミカサ「そうね、上半身裸が約半数で」ジロジロ


  29. 29 : : 2013/11/25(月) 18:48:36

    ――――――――

    ユーク「なんだ、皆見ていたんだね」

    エレン「こそこそ隠れてないで、初めから正面切って出て来いよ」

    アルミン「いや、女の子がそういう訳には、行かないでしょ?」

    ミカサ「その通り。エレンはもっとデリカシーを理解して」ハァ

    エレン「は?どういう事だよ?」

    アニ「もっと、女の子の立場になって発言しな、って事さ」
  30. 30 : : 2013/11/25(月) 18:49:54

    ユーク「そうだぞ、エレン」

    ユーク「女の子は繊細だから、小さな言葉の綾にだって、傷つく事があるんだからさ」

    エレン「そっかぁ、ユークがそう言うなら、気を付けるよ」

    アニ「(それ、どういう意味だい…)」ハァ

    アルミン「(ミカサとアニが言った事を…まるで聞いていなかったって事じゃないか)」ハァ

    ユーク「……」ジトーーッ
  31. 31 : : 2013/11/25(月) 18:50:13

    ミカサ「ところで、エレン」

    エレン「何だ?」

    ミカサ「この前の立体機動訓練中に、水浴びに手頃そうな川を見つけたのを覚えている?」

    エレン「あぁ!そうだったな!!忘れてたよ」

    ミカサ「最近の暑さは、訓練の士気を下げる」

    ミカサ「ので、皆で水浴びに行こう!!」
  32. 32 : : 2013/11/25(月) 18:51:11

    ユーク「そうだな、俺も賛成!行きたい!!」

    エレン「あぁ、いいんじゃないか?行って来れば」ケロッ

    ミカサ「何を言っているの?」ジトーーッ

    ミカサ「勿論、エレンも一緒に行く」グイグイ

    エレン「え?そうなのか?」

    ユーク「当たり前だぞ、エレン」ハァ
  33. 33 : : 2013/11/25(月) 18:51:31

    ユーク「ちゃんと、ミカサの好意に付き合ってあげろよ?」

    エレン「お、おう。わかった」

    エレン「じゃあミカサ、一緒に行こうか」

    ミカサ「ええ、楽しみっ!!」ニコ ワクワク

    ユーク「(良かったな、ミカサ)」ニコ

    アニ「(ユークが行くのなら、私もついて行こうかな?)」ワクワク
  34. 34 : : 2013/11/25(月) 18:54:00

    ユーク「アニも着いて来るよな?」ニッ

    アニ「え?あ、う、うん…行くよ///」モジモジ

    ユーク「…どうした?少し赤くなって」ジロジロ

    アニ「な、何でもないから…そんなに見つめないで…///」ドキドキ

    ユーク「ふふっ、変なアニ」ニコ

    アニ「もう!」
  35. 35 : : 2013/11/25(月) 18:54:32

    アニ「(…でも、楽しみっ!!)」ワクワク

    ミカサ「では、また丁度ここにいる14人で、今度の休暇に、森の中の川へ出掛けよう!」

    ミカサ「私が案内するので、皆は準備をしてほしい」

    ミカサ「当日は食堂に集合。お昼を持って行きましょう!」

    ユーク「また、お弁当を作ってくれるの?」

    ミカサ「要望があるのであれば、作りたいと思うが、皆はどうだろうか?」
  36. 36 : : 2013/11/25(月) 18:55:31

    アニ「私は作ってあげても、構わないよ?」

    クリスタ「うん!私もあれからまた、お料理の練習をしたからねっ!自信あるよ!!」

    ミカサ「それでは、私達がまた作るとしよう」

    エレン「よっしゃ!楽しみだな!!」ワクワク

    コニー「また美味い弁当が食えるのか!待ち遠しいぜ!!」キラキラ

    ジャン「(…楽しみだな)」ウキウキ
  37. 37 : : 2013/11/25(月) 18:55:56

    ユーク「アニ、また宜しくね!!」ニコ

    アニ「うん。腕に選りを掛けるから、期待してて」ニコ

    ライナー「楽しみだな!ベルトルト」

    ライナー「(また、クリスタの料理食えるのか!!)」

    ベルトルト「…うん、そうだね」

    ベルトルト「(アニ…やっぱり優先順位は、ユークが1番なのかな?)」
  38. 38 : : 2013/11/25(月) 18:56:37

    クリスタ「よーし!頑張るよぉー!!」

    クリスタ「(今度も頑張って、ジャンに褒めて貰うんだ!見ててよぉ!!)」イキゴミ!
    (『――番外編―― 第9話』参照)

    サシャ「私も(味見とか、つまみ食いするのを)お手伝いしますね」

    ユミル「いいや、前回のお花見の時に、わかった事があってな」
    (『――番外編―― 第2話』参照)

    ユミル「お前を厨房に入れない為にも、私が監視しとく」ギロリ

    サシャ「そ、そんなぁー!!」ガガーン
  39. 39 : : 2013/11/25(月) 18:56:52

    ユーク「いいイベントだな」

    ユーク「(アニの料理が楽しみだ!!)」ワクワク

    アニ「(ユークに喜んで貰いたい…お弁当作り、頑張るっ!!)」ドキドキ

    ミカサ「そんなわけで、要項はほぼ決まったので、詳細は別途伝える」

    ミカサ「ので、エレン達は早く上着を着て」

    ミカサ「身体が冷えて、風邪を引いてしまう」
  40. 40 : : 2013/11/25(月) 18:57:33

    ユミル「そうだぜ!風邪引いて行けませんでしたじゃあ、どうしても悔やまれるだろ?」

    エレン「そうだな、もう十分涼めたし」

    ミカサ「(エレンの筋肉…ぽっ///)」モジモジ

    ユーク「(ミカサもなんだか、嬉しそうな表情だ――――)」


  41. 41 : : 2013/11/25(月) 18:57:51

    Part1終わり

    また明日

  42. 42 : : 2013/11/26(火) 11:03:09

    ――Part 2――

    ――――同日 対人格闘訓練――――

    ミカサ「ユーク、よろしく」

    ユーク「……」ハァ

    ミカサ「会って、突然溜息なんて、感心しない」ムスッ

    ユーク「ごめんよ…でもね…」

    ユーク「願わくば…こんな暑い日は、君と本気で勝負したりせずに」

    ユーク「アニと組んで、適当に流したかったんだけどね」ハハッ
  43. 43 : : 2013/11/26(火) 11:03:30

    ミカサ「そんな態度ではいけない」メッ!

    ミカサ「いずれ足元を掬われるだろう」

    ユーク「仕方ないなぁ。じゃああまり汗をかかないように、動きを小さくするね」

    ミカサ「仕方ない。私も省エネモードに付き合おう」

    ユーク「助かるよ、ありがとう」

    ミカサ「どういたしまして」

  44. 44 : : 2013/11/26(火) 11:04:01


    バシバシッ ビュンッ

    ユッタリ~ ノッソリ~


    ユーク「そういえば、ライナーの筋肉は凄かったな」

    ミカサ「ええ、とても逞しかった」

    ユーク「あれは、鍛錬の他にも体質が関わっているのかな?」

    ミカサ「ユークもあんな風に、筋肉が欲しいの?」

    ユーク「…あそこまで筋肉隆々とまでは、いかなくても」

    ユーク「もう少しくらい、ガタイが良くてもいいんじゃないかと思う」プニプニ
  45. 45 : : 2013/11/26(火) 11:05:04

    ミカサ「ユークは本来頭脳派だから、今のままのスマートの方がいいと思う」

    ユーク「そうなのかなぁ?」

    ミカサ「それにユークはそれでいて、ちゃんと成績上位に定着し続けているから」

    ミカサ「一般的な兵士の基準よりも、体力面で大幅に上回っているといっても過言ではない」

    ユーク「でも俺はどうも、筋肉が付きにくい体質のようでね」プニプニ

    ユーク「うーん…」プニプニ
  46. 46 : : 2013/11/26(火) 11:05:19

    ミカサ「筋トレは、行っているの?」

    ユーク「あぁ!エレンにも負けたくないからね」

    ユーク「無理し過ぎず、倒れない程度に競ってるよ」

    ミカサ「そうだったの」

    ミカサ「でも、エレンが無理しないように、貴方が見ていてあげて」

    ユーク「わかったよ。実力に見合わない無茶は怪我を誘発するだけだしね」
  47. 47 : : 2013/11/26(火) 11:05:49

    ミカサ「ええ、そういう事」

    ミカサ「ので、お願いします」ペコリ

    ユーク「いえいえ、こちらこそ」

    ユーク「エレンの気合いにいつも引っ張ってもらってます」ペコリ

    ミカサ「…ふふっ」クスリ

    ユーク「…ははっ」ニッ

  48. 48 : : 2013/11/26(火) 11:06:09


    フフッ ナゴミ

    ハハッ ナゴミ


    アニ「(あっ!ユークはまたミカサと組んでる…いいなぁ)」ジーーッ ハァ

    アニ「(あれ?なんでそんな事、思ったんだろう?)」モヤモヤ

    エレン「アニ?集中しようぜ?」

    アニ「…そうだね。いくよ!」

    エレン「おう!それでこそ、やりがいがあるってもんだぜ!!」

    アニ「(ユーク…)」モヤモヤ

  49. 49 : : 2013/11/26(火) 11:06:43


    バシィッ グワァッ!

    ドサッ イテテ…


    ユーク「…あのアニの様子は、ちょっと本気を出しているな」チラ

    ミカサ「それが何故か、貴方はわかっているの?」

    ユーク「うぅーん、アニも苛ついていたんじゃない?」ケロッ

    ミカサ「…はぁ」ガックシ

    ユーク「…なんでミカサが落ち込んでるのさ!」ハハハ

    ミカサ「…はぁ、じれったい」ボソリ
  50. 50 : : 2013/11/26(火) 11:07:02

    ユーク「ん?何て言ったの?」

    ミカサ「いいえ、何でもない」ニコ

    ユーク「…?」ポカン

    ミカサ「“少しだけ”本気でいく」ニコ

    ミカサ「ので…覚悟して?」ニコォ

    ユーク「(ゾクッ!!)」ビクリッ

  51. 51 : : 2013/11/26(火) 11:07:53


    ドカァッ!! ギャーーッ!!

    カクゴ! イテテテーー!


    アニ「(ユーク…私が…アンタの傍に居たいんだよ)」チラチラ

    アニ「(私は…アンタと…どうしたいんだろうね?)」モヤモヤ

    アニ「(アンタは…私の気持ちに…応えてくれるの?)」ジーーッ

    アニ「(ユーク…答えてよ…)」シュン

    アニ「(アンタが居ないと…寂しいんだよ…私は…)」

    アニ「(ねぇ…ユーク…)」チラ

  52. 52 : : 2013/11/26(火) 11:08:11


    ギシギシ ギャーーッ!!

    マダマダ ヤメテーーッ!!


    ミカサ「(ユーク…アニは例え少しずつだとしても、着実に貴方の方へ近づいている)」

    ミカサ「(でも貴方はまだ、アニの姿が見えていない)」

    ミカサ「(それを自覚してほしい)」

    ミカサ「(でも、それを私の口からは、言ってはいけない)」

    ミカサ「(私が2人の為にしてあげられる事とは…一体…)」

    ミカサ「(…はぁ、もどかしい)」モンモン


  53. 53 : : 2013/11/26(火) 11:08:33

    ――――夜 女子寮 談話室――――

    ミカサ「皆、水遊びに来て行く服は、ちゃんと用意してある?」

    ミーナ「うん、大体ね」

    クリスタ「折角だから、可愛い服を着て行って、はしゃぎたいよね!」ワクワク

    ユミル「私は愛しのクリスタの薄着が見られれば、何だっていいや」

    サシャ「お弁当が楽しみですね!!」ジュルリ

    アニ「アンタ達、纏まりがないね」ハァ
  54. 54 : : 2013/11/26(火) 11:10:42

    ミカサ「まぁそう言わずに」

    アニ「こんな調子で、当日は大丈夫なの?」

    ミカサ「何とか纏まる努力をする」

    アニ「またユークにも、手助けしてもらうの?」

    ミカサ「そうね、彼は人を導く力があると思う」

    ミカサ「ので、また手を借りたい」

  55. 55 : : 2013/11/26(火) 11:11:10


    ワイワイ キャーキャー

    ドウスル? コウスル!


    ミカサ「それじゃあ皆、もう時間も遅いので話の続きは、また明日にしよう」

    ミーナ「そうだね、おやすみぃー!」トタトタ

    クリスタ「私達も帰ろっか、ユミル?」

    ユミル「おう、そうだな!じゃあな、お前ら」スタスタ

    クリスタ「おやすみなさぁーい!」トテトテ

    サシャ「私も部屋へ戻りますね。おやすみなさい」ペコリ
  56. 56 : : 2013/11/26(火) 11:12:17

    ミカサ「ええ、おやすみなさい」

    アニ「おやすみ」

    ミカサ「…さて、私達も部屋へ戻りましょう」

    アニ「そうだね、行こうか」

    ミカサ「アニにも部屋で聞きたい事がある」

    アニ「...?」


    スタスタ トコトコ


  57. 57 : : 2013/11/26(火) 11:12:48

    ――――女子寮 アニとミカサの部屋――――

    ミカサ「…それで、アニの着ていく服は?」

    アニ「…まだ決まってない」

    ミカサ「どうして?」

    アニ「…よくわからないから」

    ミカサ「何がわからないの?」

    アニ「思い切って、薄着で行くという選択肢もある」
  58. 58 : : 2013/11/26(火) 11:13:21

    アニ「けど、どうしてそんな事を思うのかが、わからないんだ」

    ミカサ「アニ、心配する必要はない」

    アニ「どういう事?」

    ミカサ「アニが『これだ!』と思う服を選べばいいだけ」

    ミカサ「アニがどんな選択をしても、彼はきっと、温かく迎えてくれるから」ニコ

    アニ「…!!」
  59. 59 : : 2013/11/26(火) 11:14:45

    アニ「そ、そうかな?///」テレテレ

    ミカサ「ええ、だから心配は要らない」

    ミカサ「きっと、大丈夫だから」コクリ

    アニ「そっか、わかったよ。自信を持って行く!」

    ミカサ「頑張って、アニ!」ニコ

    アニ「ありがとう」
  60. 60 : : 2013/11/26(火) 11:15:10

    ミカサ「それで、アニが選ぼうとしていた服って、どんな感じの服なの?」

    アニ「うん。アンタが沢山選んでくれて買った服の中に、夏用の薄着があったから」
    (『――番外編―― 第3話』参照)

    アニ「それにしようかなって、思ってるんだ」

    ミカサ「もしかして、薄着のノースリーブのやつ?」

    アニ「そ、そうだよ。買った時はこの先、着る事はないものだと思っていたんだけど」

    アニ「なんか、無性に着て行きたくなって///」モジモジ
  61. 61 : : 2013/11/26(火) 11:15:40

    ミカサ「ええ、あの服は身体のラインがくっきりと表れる仕様だった」

    ミカサ「ので、とてもスタイルがいい貴方には、きっと似合うと思って、あの時に選んだ」

    アニ「そ、そうだったんだ…///」テレテレ

    ミカサ「あれだけの量があったから、貴方も気を留める余裕がなく、まとめて買ってくれた」

    ミカサ「作戦は、成功」ニヤリ

    アニ「ふふっ、でも買ったのは、半分以上がユークだったけどね」
  62. 62 : : 2013/11/26(火) 11:16:00

    ミカサ「ええ、アニがその服を着て彼の前へ出られるのも、偏《ひとえ》に彼のお陰」ニコ

    アニ「そ、そうだね。またお礼を言っておかないと…」

    ミカサ「いいえ。貴方がその服を着て、彼に見せてあげる事こそ」

    ミカサ「彼にとって、何よりのお礼となるはず」

    ミカサ「ので、自信を持って行って!」ニコ

    アニ「うん。なら、そうするよ。頑張る!」
  63. 63 : : 2013/11/26(火) 11:16:38

    ミカサ「でも森を歩く間は、虫刺されや草木が邪魔になる」

    ミカサ「ので、上着を着て行った方がいいと思う」

    アニ「わかったよ。じゃあ、あれに合うような半袖パーカーを着ていく!!」

    ミカサ「ふふっ、またパーカー?」クスリ

    アニ「うん。やっぱりパーカーが、一番可愛いからねっ!!」フンス

    ミカサ「アニはそういうぶれないところが、とてもいいところ」ニコ
  64. 64 : : 2013/11/26(火) 11:16:57

    アニ「それ、褒めているのかい?」クスッ

    ミカサ「ええ、歴《れっき》とした褒め言葉」

    アニ「ありがとう。じゃあ、そろそろ寝る?」

    ミカサ「そうね、また明日も訓練だから、休みましょう」

    アニ「おやすみ」バサッ モゾモゾ

    ミカサ「おやすみなさい」モゾモゾ
  65. 65 : : 2013/11/26(火) 11:17:27

    アニ「……」

    アニ「(ユ、ユークに見せる…ユークに…///)」カァァ

    アニ「(今から緊張する…///)」モジモジ

    アニ「(私があの服を着ているのを見て…喜んでくれるのかな?)」モヤモヤ

    ミカサ「……」

    ミカサ「(ユーク、貴方はとても幸せ者)」

    ミカサ「(ので、彼女の事を『真に』大切にしてあげてほしい)」

    ミカサ「(これが、今の私の切実な願い――――)」


  66. 66 : : 2013/11/26(火) 11:43:42

    今日は、本編との同時投稿

    このPart2の後編は、また明日
  67. 67 : : 2013/11/27(水) 11:40:06

    ――――翌日 対人格闘訓練――――

    アニ「ユ、ユーク、今日は…私と組もう」モジモジ

    ユーク「今日はなんか…しおらしいね。熱でもあるのかい?」

    アニ「う、ううん。そんな事はないけど…」モジモジ

    ユーク「…いつでも頼ってね?」ジッ

    アニ「うん。ありがと!」ニコ

    ユーク「(どきっ!!)」ピクッ
  68. 68 : : 2013/11/27(水) 11:40:25

    アニ「…?」

    ユーク「な、何でもないさ…それじゃあ、始めようか」ドキドキ

    アニ「そうだね。じゃあ構えな」スッ

    ユーク「スイッチが切り替わったみたいだな」

    アニ「ふふっ、覚悟しな」ニコ

    ユーク「俺もそう簡単には、やられないからな?」ニッ
  69. 69 : : 2013/11/27(水) 11:42:32

    アニ「いくよ…はぁっ!」ビュンッ

    ユーク「ちゃんと見えてるよっ!!」サッ

    アニ「それなら、これはどうだい?」ビュンッ

    ユーク「それも前に教えてもらっただろ?」

    ユーク「今は、ちゃんと躱せるさ!!」サッ

    アニ「やるね!でも、避けてばかりじゃ、勝てないよ?」ビュンッ

  70. 70 : : 2013/11/27(水) 11:42:53


    バシッ ドカッ

    ヤルネ! マダマダァ!


    ミカサ「(アニ、今日はユークと組めて嬉しそう)」ギシギシ

    ミカサ「(あの安心した顔…ふふっ。あの2人は、見ていてとても微笑ましい)」ニコ

    ミカサ「(私もエレンとあんな風に意気投合して、ずっと一緒に居たいと思う)」ギューギュー

    ミカサ「(エレン、私も…アニがユークを想うように、貴方に…私の想いに気付いてほしい)」

    ミカサ「(でも、エレン。貴方はユーク以上に手強そう)」ギュウギュウ

    ミカサ「(ので、私はアニ以上に頑張らなければっ!!)」ギューーッ!!
  71. 71 : : 2013/11/27(水) 11:43:25

    エレン「ミカサぁ、もうギブアップだから、放してくれぇーーっ!!」ジタバタ

    ミカサ「いいえ、公然と抱き付ける機会は少ない」

    ミカサ「ので、今は思う存分、抱き付く事に専念する」

    ミカサ「今の私には、エレンの言葉は聞こえない」ニコ

    エレン「でも、これは絞まりすぎて、寧ろ苦しいぞ!!放してくれよぉー!!」ジタバタ

    ミカサ「絶対に、いや」ニコニコ


  72. 72 : : 2013/11/27(水) 11:44:10

    ――――訓練終了後 木陰で休憩中――――

    アニ「ねぇ、少し話いい?」チョコン

    ユーク「なんだい?」フキフキ

    アニ「……」

    ユーク「…?」

    アニ「あのさ…えっとぉ…」モジモジ

    ユーク「何か言い出しにくい事なの?」ジッ
  73. 73 : : 2013/11/27(水) 11:44:58

    アニ「あ、あぅぅ…///」プスプス

    ユーク「(一体、なんだ?)」キョトン

    アニ「ア、アンタってさ…」

    ユーク「うん?」

    アニ「その…私が薄着の服を着るのって…嫌だったりする?」チラ

    ユーク「いいや?そんな事ないよ」
  74. 74 : : 2013/11/27(水) 11:45:39

    アニ「そ、そう。なら…いいんだけどさ///」モジモジ

    ユーク「…今度の水浴びに、何か関係あるの?」

    アニ「そ、そうなんだよ。アンタ、察しがいいね」アセアセ

    ユーク「そりゃあ、どうも…?」キョトン

    アニ「(だ、だめだぁぁあ!!核心に迫る事が出来ないよ!!)」ムーーッ!!

    ユーク「(アニの中で、一体何が起こってるんだ?)」ポカン
  75. 75 : : 2013/11/27(水) 11:47:07

    アニ「そ、それでさっ!ユークっ!!」ズイッ

    ユーク「…!!」

    ユーク「な、なんだい?」ドキドキ

    アニ「ア、アンタはさ…」モジモジ

    アニ「私が薄着の恰好をしてるのって…す、好きかい?///」ジーーッ

    ユーク「え?」ドキリ
  76. 76 : : 2013/11/27(水) 11:47:43

    アニ「……///」ドッキンドッキン ジーーッ

    ユーク「あぁ、それは…好きだよ?」

    アニ「ほんと?」ジッ

    ユーク「あぁ、アニは肌が白いし、スタイルがいいからね」

    アニ「あ、ありがとう…///」モジモジ

    ユーク「つまり、そういう事を俺に聞きたかったのか?」
  77. 77 : : 2013/11/27(水) 11:48:54

    アニ「う、うん。私自身、少し着て行く服に迷っていてさ…///」モジモジ

    ユーク「なるほどね…そういう事なら、自信を持って着て行くといいさっ!」

    アニ「そうかな?」

    ユーク「あぁ!きっとミカサがあの時に、選んでくれた服だろう?」

    ユーク「俺も見ていたからさ?」

    アニ「そうだったね」
  78. 78 : : 2013/11/27(水) 11:50:13

    ユーク「だから、また可愛い恰好を俺に見せてほしいな?」ニコ

    アニ「(どきんっ!!)」ドキリッ

    アニ「う、うん。わかった…///」テレテレ

    ユーク「楽しみにしておくよ!」ニコ

    アニ「うん。そうしておいて…ありがとね///」ジッ

    ユーク「どういたしまして」ニッ
  79. 79 : : 2013/11/27(水) 11:51:00

    アニ「(…これで吹っ切れたよ。うん、決めたっ!!)」ヨォーッシ!

    ユーク「(…そっか)」

    ユーク「(アニがまた、あの服を着てくれるのか!)」

    ユーク「(恥ずかしがり屋のアニは、買ってあげても、もう着てくれないかと思ってた)」

    ユーク「(最近のアニは、少しずつ変わって来たなぁ、と感じていたけど)」

    ユーク「(これは、嬉しい傾向だな。買ってあげて本当によかった!!)」ジーン
  80. 80 : : 2013/11/27(水) 11:52:24

    アニ「どうかしたの?お昼食べに行こうよ!」グイグイ

    ユーク「ははっ!いつもと立場が逆だね!!」

    アニ「いつもは、アンタが私を引っ張っていくもんね」クスッ

    ユーク「あぁ、そうだな!」

    アニ「ありがとね」

    ユーク「どういたしまして」ニコ
  81. 81 : : 2013/11/27(水) 11:53:09

    アニ「『それじゃあ、行こうか?』」クスッ

    ユーク「あっ!今度は俺の台詞まで盗ったな?」ムムッ

    アニ「今日くらいは、いいでしょ?」クスリ

    ユーク「…まぁ、偶には積極的なアニも見たいしね?」ニッ

    アニ「うん!」ニコ

    ユーク「今日もまた、同じ献立かな?」ハハ

    アニ「さぁ、どうだろうね?――――」


  82. 82 : : 2013/11/27(水) 11:54:22

    ――――休暇日――――

    ミカサ「お弁当、完成!!」ジャジャーン!

    クリスタ「頑張ったね!!」エッヘン

    アニ「いい感じだね、上出来だ」

    ミカサ「では、荷物はまた男性陣に頼むとしよう」

    ミカサ「皆、ちゃんと着替えも用意してある?」

    ミーナ「勿論だよっ!」コレ!
  83. 83 : : 2013/11/27(水) 11:55:18

    クリスタ「びしょ濡れのまま、帰る訳にはいかないからね」アレ!

    ユミル「びっしょり姿のクリスタも色っぽくていいと思うけどな!」ワハハ

    アニ「何、馬鹿言ってるんだい」クス

    ミカサ「その通り、風邪を引いてしまう」

    ミーナ「そこじゃないと思うんだけどな?」アハハ

    サシャ「…あのぉ、私はいつまで椅子に括り付けられていれば、いいんでしょうか?」
  84. 84 : : 2013/11/27(水) 11:57:00

    ユミル「おう、すまなかったな。もういいぞ」シュルリ

    サシャ「ふぅ、座り疲れましたね」

    クリスタ「なんで、そんな事をしていたの?」

    ミーナ「新しいアイデア?胸が高鳴るねっ!!」ワクワク

    ユミル「ちげぇーよ!お前が期待してるような事じゃねぇからっ!!」

    ミーナ「もう!冗談だって!!」テヘッ
  85. 85 : : 2013/11/27(水) 11:57:37

    ミカサ「…つまり、どういう事だろうか?」チラ

    アニ「…私に聞くんじゃないよ」ハァ

    サシャ「どういう事ですか?」キョトン

    ユミル「いいや、お前達は知らなくていいから」

    クリスタ「ユミルぅー、教えてー」グイグイ

    ユミル「クリスタちゃんには、10年は早いから、いい子にしていようね?」ナデナデ
  86. 86 : : 2013/11/27(水) 12:06:17

    クリスタ「うん、わかったぁ!いい子を目指すね!!」スリスリ

    ユミル「(可愛いんだが…はぁ…こいつの人生が心配だ…)」

    ミーナ「むぅ、皆も視野を広げるべきだよ?」ムムム

    ユミル「それは、広げちゃいけねぇ視野なんだよっ!!」ガミガミ

    ユミル「これ以上、純真なうちのクリスタに悪影響を与えるんじゃねぇよっ!!」ガルル!

    アニ「強力な番犬だね」

    ミカサ「ええ、とても強そうで、突破は難しいだろう」

  87. 87 : : 2013/11/27(水) 12:08:46

    ――――――――

    ユーク「おはよう、皆!」スッ

    エレン「おはよぉーさん!」

    マルコ「今日もお弁当作りの為に早起きしてもらって、申し訳ないね」

    ライナー「だが、大方…」

    ベルトルト「僕達に荷物持ちの仕事が任されるだろうね」

    ミカサ「ええ、またよろしくお願い」
  88. 88 : : 2013/11/27(水) 12:09:29

    ユミル「頼んだぞ!弁当は揺らさないようにな!!」

    コニー「おう!わかってるぜ!!」ワクワク

    ジャン「既に危なかっしいな。持たせる奴は選べよ?」

    クリスタ「じゃあ、ジャンに頼むねっ!!」ニコッ

    ジャン「は?」

    クリスタ「だからっ!信頼できるジャンにお弁当の命を預けるね?」ニコニコ
  89. 89 : : 2013/11/27(水) 12:10:53

    ジャン「『命』だなんて、重い事言うのな、お前」ハハ

    クリスタ「えへへ、これが私達のおなかを握っているからね」ニコッ

    ジャン「はっは!そりゃ、そうだな!!」

    ジャン「いいぜ、任せときな!」

    ジャン「弁当は俺が責任持って、運ばせてもらうぜ!!」ニッ

    クリスタ「(どきんっ!!)」ドキリッ
  90. 90 : : 2013/11/27(水) 12:11:54

    クリスタ「う、うん。お願いね?///」パァァ ニコッ

    ミカサ「ふふっ」ニコ

    ジャン「(どきりっ)!!」チラ

    ミカサ「…?」

    ユーク「(クリスタぁぁ…)」ホロリ(※同情の意)

    ユミル「(クリスタぁぁ…)」グスッ(※ユークのそれとは意味が違う)
  91. 91 : : 2013/11/27(水) 12:12:20

    ジャン「(ミカサがこんな近くで微笑んでいる…今日は早速、ツイてるな)」ジーン

    アニ「そろそろ出発しない?」

    ミカサ「ええ、行きましょう!」

    ユーク「他に荷物はあるのか?」

    ミカサ「着替えは各人で持って行って」

    ミカサ「他の荷物はあまりないので、人手はもう必要ないかも」
  92. 92 : : 2013/11/27(水) 12:14:14

    ユーク「アニの荷物、持ってあげようか?」

    アニ「ありがと。でも『行き』はいいよ。『帰り道』に頼んでいい?」

    ユーク「あぁ、勿論だ!」ニッ

    アニ「ふふっ、じゃあ思いっきり遊べるよ」ニコ

    ユーク「(今日は、良いモノが見られるかもしれないな!!)」ワクワク

    ミカサ「(2人とも、楽しそう――――)」ニコ



  93. 93 : : 2013/11/27(水) 12:18:39

    Part2の後半終了

    本編25話も先程投稿が完了しました

    明日は、こちらのPart3の予定です

  94. 94 : : 2013/11/27(水) 12:38:23
    やっと追いついたー!
    今テスト期間だけど読んでしまった
    期待!
  95. 95 : : 2013/11/27(水) 14:42:57
    >>94
    そうか、勉強中でしたか
    本編の方もコメントありがとう

  96. 96 : : 2013/11/27(水) 14:50:09
    >>94
    主に返事をくれたアロマさん達へ追伸なんだけど、

    以前、受験生応援のスレッドを立ち上げて、エールを送りたいとか言っていたんだけどね、
    この前一度立ち上げて書いていたら、「SSと全く関係ねぇじゃん」とコメントが飛んできて、
    まぁ、正論だと思って、すぐにそのスレッドは削除したんです

    雑談の内容について、開発スレッドで直接聞いたら(もうないけど)、やはりそういう雑談は開発側にとってもあまり好ましくないようで

    近日中に、本当に雑談用のページが作成されるらしいから(質問してから、もう2週間ほどたってるけどね)
    それが立ち上がるまで、もしまだメッセージを必要としているのなら、そこで投稿しようと思います

  97. 97 : : 2013/11/28(木) 01:47:15
    お願いします!
  98. 98 : : 2013/11/28(木) 02:06:51
    >>97
    じゃあもう少しだけ、待っていてください
  99. 99 : : 2013/11/28(木) 09:27:17

    ――Part 3――

    ――――目的地――――

    ミカサ「とうちゃーっく!!」

    アニ「涼しいね、ここ」

    ユーク「いい景色だ」ジーン

    エレン「すっげぇな!」キラキラ

    コニー「おい、エレン。来てみろよ!川の深さもいい感じだぞ!!」バシャバシャ

    エレン「あっ!ずるいぞ、コニー!!俺も行くっ!!」バシャーン
  100. 100 : : 2013/11/28(木) 09:28:21


    バシャバシャ

    ワイワイ


    ユーク「あーあ、早速始まった」ヤレヤレ

    アニ「子供だね、全く」フフッ

    ミカサ「はしゃいでいるエレンも素敵!」ウットリ

    ユーク「それじゃあ、早速遊ぶとする?」チラ

    アニ「その前に、荷物を置く場所を決めようよ」

    ミカサ「そうね、あっちに良さげな場所を見つけた」

  101. 101 : : 2013/11/28(木) 09:28:39

    ミカサ「ので、行ってみましょう!」トコトコ

    ユーク「そうだな。着替えの場所も見つけとかないとな」スタスタ

    アニ「(いよいよ...///)」ドキドキ

    ユーク「そういえば、アニさ」

    アニ「なんだい?」

    ユーク「あの時に言っていた服って、今着てるの?」
  102. 102 : : 2013/11/28(木) 09:30:01

    アニ「うん。着てるよ」

    ユーク「でも、いつも通りパーカーじゃない?」

    ユーク「いつもと違って半袖だけど」

    アニ「虫刺されや、草木に注意して、上着を着てきたんだよ」コウイウ タイプモ アルノサ!

    ユーク「じゃあ、そのパーカーの下に着てるって事?」ムルイノ パーカー ズキダナ

    アニ「そういう事!」ニコ カワイイモン!
  103. 103 : : 2013/11/28(木) 09:31:15

    ユーク「じゃあ、上着を脱ぐだけで楽だな!」ソウデスネ…

    アニ「でも、脱ぐ時は…あっち向いててよ?///」ジッ

    ユーク「それくらいのデリカシーはあるつもりだよ」

    アニ「うん…そうだったね///」

    ミカサ「2人ともいちゃついてないで、早くお弁当を持って来て」チョイチョイ

    ユーク「すまない!今行くからさっ!!」スタスタ

    アニ「(褒めて貰えるかな?///)」ドキドキ

  104. 104 : : 2013/11/28(木) 09:31:35


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ


    ユーク「ところで、ミカサさん」ゴトッ

    ミカサ「何?」

    ユーク「お弁当って言われた荷物に、とても重いものがあったんだが」

    ミカサ「そうね、そう感じたかもしれない」

    ユーク「たった今、俺が運んできた荷物の正体って何だい?」

    ミカサ「ふふふ、それはお昼になるまで秘密」ムフフ
  105. 105 : : 2013/11/28(木) 09:32:00

    ユーク「なーんか、含みがあるなぁ」ジーーッ

    ミカサ「いいえ、決して怪しいものではない」

    ユーク「ほんとかなぁ?」ジトーーッ

    ミカサ「ええ、本当」

    ミカサ「私は、まずお昼の準備で少し遅れる」

    ミカサ「ので、貴方達2人も早く遊びに行くといい」
  106. 106 : : 2013/11/28(木) 09:32:38

    ユーク「…そういえば、皆の姿がないけど?」キョロキョロ

    ミカサ「あそこ」スッ


    ワイワイ ワーワー

    バシャバシャ キモチーーッ!!


    ユーク「既に、戦闘は開始されていたのか」

    ミカサ「ええ、エレンとコニーを起爆剤として、皆は続いて駆け出して行った」

    アニ「元気だね」

    ユーク「なら尚更、ミカサ1人に準備をさせるのは、申し訳ないよ」
  107. 107 : : 2013/11/28(木) 09:33:31

    アニ「私も手伝うけど?」

    ミカサ「いいえ、皆にもまだ話していない事だから、私1人で済ませたい」

    ユーク「そうなんだ」

    アニ「一体、何だろうね?」

    ミカサ「それは、後のお楽しみ」ニコ

    ユーク「わかったよ!それじゃあ、俺達も遊びに行くか、アニ!!」ワクワク
  108. 108 : : 2013/11/28(木) 09:34:48

    アニ「そうだね。じゃあ着替えるから、あっち向いてて?///」モジモジ

    ユーク「わかったよ。終わったら声を掛けて?あっち向いてるから」クルッ

    ミカサ「ユークも素直で優しい」

    アニ「そうだね。あいつのいい所さ」ヌギヌギ

    ミカサ「それでは、私も行って来る。また後で遊びましょう!」スタスタ

    アニ「いってらっしゃい!」フリフリ
  109. 109 : : 2013/11/28(木) 09:35:25

    ユーク「アニ、終わったかい?」

    アニ「あぁ、もうこっち向いて大丈夫だよ!」

    ユーク「さて、アニの恰好は?」

    アニ「ど、どうかな?///」モジモジ

    ユーク「うん!綺麗だぞ?」ニコ

    アニ「ありがとう!///」
  110. 110 : : 2013/11/28(木) 09:36:01

    ユーク「遊びに行こうか?」ギュ

    アニ「…!!」

    アニ「…うんっ!」ギュ! トテテッ

    ミカサ「(ふふふ、“こちら”も “あちら”もこの後が楽しみ♪)」ウキウキ ルンルン♪


  111. 111 : : 2013/11/28(木) 09:38:14

    ――――川岸――――

    エレン「ぶはぁっ!!コニー、やってくれたなっ!!」バシャバシャ

    コニー「おいこら!連続攻撃は卑怯だぞ!!」バシャバシャ

    エレン「コニーだって反撃してるだろ?お互い様だっ!!」バシャバシャ

    コニー「なら、本気で行くぜっ!!」バシャバシャ

    エレン「うおぉーー!負けるかぁーー!!」バシャバシャ

    コニー「なにをぉーー!!」バシャバシャ

  112. 112 : : 2013/11/28(木) 09:38:46


    ウオォォォーー!!

    マケルカーー!!


    ユーク「全く、子供の喧嘩を見てるようだな」

    アニ「あくまで、じゃれてるだけのね」

    ユーク「自然体でいいな、2人は」

    アニ「私達もあんな風に何も考えずに生きられたら、幸せだろうね」

    ユーク「アニ、そういう事は言わないの」

    ユーク「彼らもちゃんと考えて生きてるんだからさ」
  113. 113 : : 2013/11/28(木) 09:38:58

    アニ「ごめん、不謹慎だったね」シュン

    ユーク「それに俺達も、偶には息抜きもいいんじゃないか?」

    アニ「そうだね。時には、はねやすめも必要だよね」

    ユーク「俺達もあんな風に遊ぶ?」

    アニ「いや、私はあんな激しいのは、遠慮しとくよ」クスッ

    ユーク「そうか…それじゃあ…」キョロキョロ

  114. 114 : : 2013/11/28(木) 09:40:23


    キャーーッ!!

    バッシャーン!!


    クリスタ「きゃー!ユミルっ!!」バッシャーン!!

    ユミル「へっへっへー、クリスタぁ、油断は禁物だぜ?」ケラケラ

    クリスタ「もーう、いきなり転ばさないでよー!危ないじゃない!!」プンプン

    ユミル「はっはっは!悪いな、クリスタ」

    ユミル「是非ともお前をびしょ濡れにさせたくてな!!」ケラケラ

    クリスタ「うっへぇ、服がずぶ濡れだよぉ…」ビショビショ
  115. 115 : : 2013/11/28(木) 09:42:56

    ユミル「おっとぉー!服が透けるから気をつけろよぉ、クリスタぁ?」ニヤニヤ

    クリスタ「え!?きゃーーっ!!///」

    ライナー「(お、俺は男の誇りに懸けて絶対に、振り向かないからなっ!!)」プルプル チラッ

    ベルトルト「(とか思いつつ、誘惑に負けてしまって、こっそり見てるじゃないか)」ハァ

    ライナー「……」チラッ チラッ

    ベルトルト「(“兵士の君”は本当に、欲望に抗えないんだね…更正が必要のようだ)」
  116. 116 : : 2013/11/28(木) 09:44:58

    クリスタ「うぇぇん!ユミルのばかぁ!!///」

    ユミル「悪い、悪い!早く着替えて来いって」ケラケラ

    クリスタ「うぅぅ…」

    クリスタ「(ジャンに見られてたら、恥ずかしいよぉ…)」チラ

    ジャン「(…いや、俺には心に決めた人が居るんだっ!!)」グググ

    ジャン「(そりゃ、女神に興味がないわけじゃあねぇ)
  117. 117 : : 2013/11/28(木) 09:45:14

    ジャン「(俺だって一端の男だ!!)」グググ

    ジャン「(だが…それは…ミカサへの想いには代えられないものだっ!!)」クワッ

    ジャン「(だから俺は見ねぇ!絶対に見ねぇからな!!)」グググ

    クリスタ「(よかったぁ…ジャンは私を気遣って、ちゃんとむこうを向いてくれてた)」ホッ

    クリスタ「(ジャンはやっぱり、弱い人の気持ちが解る優しい人なんだよね///)」ポッ

    ジャン「(俺はミカサ一筋。俺はミカサ一筋。俺はミカサ一筋。)」モンモン

  118. 118 : : 2013/11/28(木) 09:45:53


    ワイワイ キャーキャー

    チラチラ モンモン


    ユーク「あれは、ジャンは葛藤している顔だな」ジーーッ

    アニ「ミカサの存在が、ジャンの欲望を妨げているんだろうね」

    ユーク「あのライナーの様に、欲望に負けずに持ち堪えているんだね」

    アニ「ちょっと見直したよ」

    ユーク「そして、きっとクリスタは、またもや勘違いをしているに違いない」

    アニ「そうだね。『ジャンが自分の事を気遣ってくれている』って感じに勘違いしてそうだ」
  119. 119 : : 2013/11/28(木) 09:49:23

    ユーク「クリスタも報われないな」ニガワライ

    アニ「そういう事、言ってあげるんじゃないよ」

    アニ「…かわいそうでしょ」フーイ

    ユーク「そう言うアニだって、眼が泳いでいるじゃないか」ハハッ

    アニ「だって…ねぇ?」クスス

    ユーク「クリスタの想いが伝わる日は…果たして来るんだろうか?」ウーム
  120. 120 : : 2013/11/28(木) 09:50:22

    ユーク「願わくば、その想いが実を結べば、色々と関係性が安泰なんだけどな」

    アニ「そうだね。どうなる事やら…」

    ユーク「(もし…アニがクリスタの立場だったら…)」

    ユーク「(きっと俺は、アニを見るのを我慢できなかっただろうな)」ホッ

    ユーク「(確かにアニは、美人で可愛い!それは認めている。しかし!!)」

    ユーク「(俺達の関係は、あくまで家族愛に近いものに過ぎないっ!)」
  121. 121 : : 2013/11/28(木) 09:50:39

    ユーク「(だから、決してアニに対してやましい気持ちなんて、持ってはならないんだ!!)」

    アニ「(もし…私がびしょ濡れになったら…)」

    アニ「(ユークも私の事を…見たいと思うのかな?)」ウーン…

    アニ「(今、ユークは私の事…どう思ってるんだろう?)」

    アニ「(やっぱり、ただの家族や同郷の仲間としてしか…見ていないのかな?)」

    アニ「(ユーク…私は今、アンタの事が…よくわからないよ…)」シュン

  122. 122 : : 2013/11/28(木) 09:51:13


    シーン ジーーッ

    モヤモヤ モンモン


    ユーク「(いつまでも、こんな事で葛藤していても、駄目だよな)」

    ユーク「(話題を変えよう!)」ウン!

    アニ「(私…いつまでうじうじ悩んでるんだろう)」

    アニ「(こんな女々しいの私らしくないって、ユークだってきっとそう言うはず!)」ウン!

    ユーク「(何か話題が転がってないかな?)」キョロキョロ

    ユーク「(お?あれは!!)」キラン
  123. 123 : : 2013/11/28(木) 09:52:02

    アニ「(ここはユークに頼って、そして私なりに考えよう!)」

    アニ「(きっと答えは出るさ!私はユークの事を…信じてるから)」チラ

    ユーク「アニ、あっちの方、見てみなよ」スッ

    アニ「…ミーナはマルコとゆったりしてるね」

    ユーク「足湯ならぬ、足水も涼やかで良さそうだな」

    アニ「ちょうど、景色もいいし、趣《おもむ》きがあるね」

    ユーク「2人の邪魔をしても悪いし、俺達は離れた場所で、涼んでいようか」

    アニ「そうだね、行こう」スタスタ

  124. 124 : : 2013/11/28(木) 09:52:34


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ


    ユーク「ふぅ、川の水が冷たくて、心地いいな!」ヒンヤリ

    アニ「そうだね。冷たすぎず、かといってぬるくもない。良い温度だ」ヒンヤリ

    ユーク「今日はもうずっと、このままのんびりしててもいいかも」ノビーン

    アニ「私もそう思うよ」ニコ ノビーン

    ユーク「…えいっ!」バシャッ

    アニ「きゃっ!…何するんだい?」ビチョー
  125. 125 : : 2013/11/28(木) 09:53:06

    ユーク「きっと、アニが可愛い反応すると思ってね」ニッ

    アニ「突発的にそんな事、実行しないでよ…///」プイッ

    ユーク「結果、予想通りだったじゃないか!可愛かったよ?」ニヤリ

    アニ「むっ!仕返しだよっ!!」バッシャー

    ユーク「ぐはっ!…やられた」ジッ

    アニ「ふんっ!いい気味さ」ニヤリ
  126. 126 : : 2013/11/28(木) 09:53:32

    ユーク「よろしい、ならば戦争だ!」バシャバシャ

    アニ「いやぁっ!止めてったら!!」バシャバシャ

    ユーク「はっはっは、アニも乗り気じゃないか!」バシャバシャ

    アニ「それは…アンタが止めないからでしょっ!」バシャバシャ

    ユーク「やられっぱなしは、嫌な性分なんでね」バシャバシャ

    アニ「アンタが仕掛けたんだから、『やられっぱなし』は語弊でしょ?」バシャバシャ
  127. 127 : : 2013/11/28(木) 09:54:24

    ユーク「でも、アニだって倍返しにしてきたじゃないか」

    ユーク「それじゃあ、不公平だ!」バシャバシャ

    アニ「そんなの、知らないよ」

    アニ「やっぱり、始めたアンタが悪いさっ!」バシャバシャ

    ユーク「負けないよ?」

    アニ「それは、私の方こそ!」


    ワーワー キャーキャー

    バシャバシャ アハハハ

  128. 128 : : 2013/11/28(木) 09:55:03

    ――――――――

    ユーク「……」ビショビショ

    アニ「……くしゅん」ズブヌレ

    ユーク「ごめんな?」シュン

    アニ「私も負けず嫌いで…ごめん」シュン

    ユーク「アニ、くしゃみしているけど、大丈夫?」

    アニ「多分ね、後で風邪引きそうだけど…」ジッ
  129. 129 : : 2013/11/28(木) 09:55:39

    ユーク「そうなったら、俺がちゃんと看病するからね?」オロオロ

    アニ「はいはい、その時はよろしくね」シレッ

    ミカサ「本当に…黙って見ていれば、何をしているやら…」ハァ

    ユーク「いつの間に?」

    アニ「つまり、ずっと見てたの?」

    ミカサ「当然。とても楽しませてもらった」ニヤニヤ
  130. 130 : : 2013/11/28(木) 09:56:37

    ユーク「『ニヤニヤさせてもらった』の間違いだろ?訂正したら?」

    アニ「アンタも余計な事、言ってるんじゃないよ!」

    ミカサ「ええ、とても微笑ましくて」

    ミカサ「口の端が吊り上がるのを抑えるのが、どれほど大変だったことだろうか」ニマニマ

    アニ「抑えきれていないって」

    ユーク「良い性格しているよね、君」
  131. 131 : : 2013/11/28(木) 09:56:56

    ミカサ「ありがとう、褒め言葉」ニマニマ

    アニ「はぁ」

    ユーク「はぁ」

    ミカサ「2人して溜息ついて…楽しくなかったの?」

    ユーク「その時は、夢中だったからな」

    アニ「別にそんな事なかったから…///」プイッ
  132. 132 : : 2013/11/28(木) 09:57:25

    ミカサ「はいはい。惚気はその辺にして、そろそろお昼にしましょう」

    ユーク「もう、そんな時間が経っていたのか」

    アニ「のんびりしていると、早いものだね」

    ミカサ「ええ、皆ももう荷物の所へ戻っている頃だと思う」

    ミカサ「貴方達が皆の所から離れていて、戻ってこなかった」

    ミカサ「ので、呼びに来たという事」
  133. 133 : : 2013/11/28(木) 09:57:43

    ユーク「そうだったのか。それはすまなかったね」

    アニ「ごめん、離れてて」シュン

    ミカサ「いいえ、気にしないで。良いモノが見られたから」ニコ

    ユーク「まぁいいかな?」チラ

    アニ「そうだね、今更の事だったよ」チラ

    ミカサ「それじゃあ、戻りましょう」スタスタ

    ユーク「あぁ!お腹すいたよ」スタスタ

    アニ「私も…」グゥゥー


  134. 134 : : 2013/11/28(木) 09:58:09

    ――――昼食場所――――

    エレン「お!あいつら帰って来たな」

    アルミン「2人は、びしょ濡れになっているね」

    ユミル「大方、水の掛け合いでもしてたんじゃねぇの?」ケラケラ

    クリスタ「くしゅん」

    ライナー「クリスタ、大丈夫か?」

    クリスタ「うん、ありがとね」ズピッ
  135. 135 : : 2013/11/28(木) 09:58:47

    ユミル「なんだ、風邪引いちまったのか?貧弱だなぁ!」ケラケラ

    ベルトルト「君の所為でしょ、ユミル?ほら、ちゃんと謝って」

    ユミル「わかったよ、ベルトルさん。すまんな、クリスタ」ペコリ

    クリスタ「うん、もういいよ」

    ベルトルト「寒いのなら、僕の上着を貸すからね?」

    クリスタ「うん。ありがとね、ベルトルト」ニコ
  136. 136 : : 2013/11/28(木) 09:59:52

    ライナー「(しまった!先を越されたっ!!)」ガーン

    ベルトルト「(君が戦士に戻れるように、少しでも妨害させてもらうよ?)」ハァ

    ユミル「……」


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ

  137. 137 : : 2013/11/28(木) 10:00:17

    ミカサ「皆、2人を呼び戻してきた」

    ユーク「遅れてごめんな?」

    アニ「ごめん」

    コニー「別にいいぜ?そんなに待ってもいないからな!」ケロッ

    サシャ「そうですよ?それより、お弁当ですっ!」ワクワク ハッハッ

    マルコ「サシャ、犬の真似みたいで行儀が悪いよ?」メッ!
  138. 138 : : 2013/11/28(木) 10:00:49

    ミーナ「そうだよ?行儀よく節度を持ってね?」

    サシャ「ひぃぃ!わかりましたぁー!!」

    ユーク「アニ、まずは着替えてきたら?」

    アニ「そうだね。そうするよ」

    ミカサ「その方がいい。随分と濡れてしまっている」

    ユーク「そうだな…このままじゃ本当に風邪を引いて…あっ!」フイッ
  139. 139 : : 2013/11/28(木) 10:01:34

    アニ「...?」ポカン

    アニ「どうかしたの、ユーク?」

    ミカサ「(はっはーん)」キラン

    ミカサ「アニ、自分の服を見て」

    アニ「え?ミカサ、どういう事?」

    アニ「ユークも突然そっぽ向いて」チラ
  140. 140 : : 2013/11/28(木) 10:02:42

    ユーク「……///」フーイッ

    ミカサ「……」ニヤニヤ

    アニ「服って…あっ!…///」モジモジ

    エレン「ん?アニは一体、どうしたんだ?」チラ

    ユーク「エレン、見てはダメだっ!!」ガバッ

    アニ「きゃっ!///」バッ
  141. 141 : : 2013/11/28(木) 10:03:27

    ミカサ「なるほど、ユークも漢らしい庇い方をする」

    ユーク「アニ、大丈夫かい?」ギュ

    アニ「う、うん…ありがとね…///」ドキッドキッ

    エレン「いきなりアニを庇って、どうしたんだ、ユーク?」キョトン

    ユーク「いや、今のアニはちょっとね…」

    エレン「…?」
  142. 142 : : 2013/11/28(木) 10:03:51

    ユミル「はぁぁ、お前も察しが悪いな、エレンよぉ」ヤレヤレ

    エレン「なんだよ、その言い方」ムスッ

    ユミル「まぁ聞けや。今のアニは、服が濡れてる状態なんだよ」

    エレン「だから、なんだよ?」

    ユミル「だぁから、お前は鈍感王子なんだよ」

    エレン「はぁ?なんだそれ?」
  143. 143 : : 2013/11/28(木) 10:04:25

    ユミル「つまりだな!今のアニは服が濡れて、透けかけてる状態なんだよ!!」

    ユミル「てめぇがもし女だったら、そんな恥ずかしい姿は、嫌に決まってるじゃねぇか!!」

    エレン「ま、まぁそうだな」オロオロ

    ユミル「だから、それにいち早く気が付いたユークが、アニを庇ったんだよ」

    ユミル「14年も生きてきたんなら、解れよ。そんくらいよぉ」ハァ

    エレン「あぁ…それは悪かったな、2人とも」
  144. 144 : : 2013/11/28(木) 10:04:56

    エレン「ごめん、デリカシーがなくて」シュン

    ユーク「いや、もう十分説教が効いてるみたいだから、この話はこれでいいさ」

    アニ「そ、そうだよ///」モジモジ

    ユーク「ユミルもお気遣いはありがたいけど、少し言い方がきついかな?」

    ユーク「エレンも繊細なところがあるから、時には優しく叱ってあげないとさ」

    ユミル「へーへー、わかりましたよ」ケッ
  145. 145 : : 2013/11/28(木) 10:06:17

    クリスタ「もう!ユミルったら、拗ねないのっ!!」ナデナデ

    ユミル「お前だけが私の見方だよぉ、クリスタぁ」スリスリ

    ユーク「とまぁ茶番はこれくらいにして」

    ユーク「そういう事だよ、エレン」

    アニ「う、うん…そゆこと///」

    ユーク「アニの服が透けているなんて、皆には絶対に見せたくないからね」
  146. 146 : : 2013/11/28(木) 10:08:13

    ユーク「アニ、このまま庇いながらでいいなら、荷物のところまでついて行くからね?」

    アニ「じゃ、じゃあお願い…///」ギューーッ

    ユーク「(あれ?やばい、アニ密着しすぎ!!)」ギューーッ

    アニ「……///」ギューーッ

    ユーク「(この展開は、予想外だった…近いよ、アニ///)」フイッ

    アニ「どうしたの?早く行こう?」ジッ

    ユーク「わ、わかった。行こうか///」ドキドキ

  147. 147 : : 2013/11/28(木) 10:08:40


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ


    ミカサ「(ふふふ、いい感じになって来た)」ニンマリ

    ミカサ「(ユークったら、さっきは『皆には絶対に見せたくない』と言って、墓穴を掘った)」

    ミカサ「(私は、その意味を捉え逃さなかった)」キラン

    ミカサ「(あれは無意識的に出てしまった、彼の本心に他ならない)」ニヤリ

    ミカサ「(『絶対に』そして『見せたくない』。それだけで彼の想いの強さがわかる)」

    ミカサ「(ので、後はユークにアニを意識させ続ければ、私の念願が達成される)」ニマニマ

    ミカサ「(これまで長かったけれど、『終わりと始まり』はもうすぐかもしれない)」ワクワク

  148. 148 : : 2013/11/28(木) 10:09:20


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ


    ユーク「(今のアニの姿を他に人には“見せたくない”)」

    ユーク「(今日のアニは薄着のノースリだから、身体のラインがとても綺麗に映えている)」

    ユーク「(今日、何度その姿に、目を奪われそうになった事か…)」ハァ

    ユーク「(そして今は、その服も機能しなくなりつつあり)」

    ユーク「(俺の理性も、やばいと警鐘を鳴らしている!!)」ピコンピコン!!

    ユーク「(耐えろ!あと少しの距離だ!!)」スタスタ
  149. 149 : : 2013/11/28(木) 10:09:58

    ユーク「(そして今は、アニが俺の背中に抱きついている状態だから)」

    ユーク「(胸とか、その他諸々が体に密着していて、正直理性が崩壊寸前でやばいけど)」

    ユーク「(絶対に、耐えてみせる!!)」キリッ

    アニ「……///」ギューーッ

    ユーク「(アニ、そんな弱々しい顔をしないでくれよ…)」ヤバイ カラ

    アニ「…ありがと。もう大丈夫だよ?///」モジモジ
  150. 150 : : 2013/11/28(木) 10:10:52

    ユーク「そ、そうか!じゃあ俺は、むこう向いてるからっ!!///」バッ

    アニ「…いつも、ありがとね///」ボソリ

    ユーク「何か言ったかい?」

    アニ「ううん、何でもないよ?」ニコ

    ユーク「そうか、じゃあ風邪を引かないうちに、温かい恰好をしておいてね?」

    アニ「(そういう所がアンタのいい所で、私がありがとうって言ったんだよ?)」ニコ
  151. 151 : : 2013/11/28(木) 10:11:35

    ユーク「……♪」

    アニ「(そうかっ!私、ユークのこういう所が“好き”なんだね)」ハッ!

    アニ「(“好き”…か)」モヤモヤ

    アニ「(ユークにとって、私の“好きなところ”…あるのかな?)」ジーーッ

    アニ「……」チラ

    アニ「(最近、また“大きく”なってきたからなぁ)」ツンツン
  152. 152 : : 2013/11/28(木) 10:12:19

    アニ「(やっぱり…気になるなぁ)」ハァ

    アニ「(ユークも1人の男に過ぎないのか…確かめる方法…ないかなぁ?)」モンモン

    アニ「(あの時は、ユークはミカサに対して『興味がない』って否定していたけど…)」

    アニ「(…嬉しいような…でも寂しいような)」モヤモヤ

    アニ「(ユークもやっぱり…私の事、気になってるのかな?)」

    アニ「(あっ!私ったら、また…何を考えたんだろう!!///)」ブンブン
  153. 153 : : 2013/11/28(木) 10:12:52

    アニ「(ユークは私の事を、本当の家族のように“愛して”くれているのに…私は…)」

    アニ「(もうこんな事考えるのは、止めにしよう!)」ブンブン

    アニ「(ユークに余計な心配を掛ける訳には、いかないよね?)」ウン!

    アニ「(なるべく、私の動揺を悟られないように努めなきゃね!)」

    アニ「(…とりあえず、着替えを済ませよう)」

    アニ「(ユークを待たせ続ける訳には、いかないし)」ゴソゴソ
  154. 154 : : 2013/11/28(木) 10:13:23

    ユーク「……」

    アニ「ユーク、終わったよ?戻ろうか?」ギュ

    ユーク「…そうだな」ニコ

    アニ「行くよ!」スタスタ

    ユーク「あっ!アニ、手が…」グイグイ

    アニ「…あっ!ごめん、知らないうちに…///」モジモジ
  155. 155 : : 2013/11/28(木) 10:13:47

    ユーク「い、いや手を繋ぐ事自体は、構わないんだけどさ…」

    アニ「う、うん///」ジッ

    ユーク「やっぱり人前では…気恥ずかしいからさっ!///」チラ

    アニ「うん、そうだね…///」

    ユーク「また今度、膝枕してあげるからさ」

    ユーク「どうせ手を繋ぐなら、その時にね?」ニコ
  156. 156 : : 2013/11/28(木) 10:15:16

    アニ「あ…う、うん///」ボソリ

    ユーク「それじゃあ、戻ろうか!」

    アニ「うんっ!!」ニコ

    ユーク「お昼楽しみだね?」チラ

    アニ「期待してていいよ?」ニコ

    ユーク「何があるかなぁ?」ワクワク


    スタスタ トコトコ

    スタスタ トコトコ

  157. 157 : : 2013/11/28(木) 10:15:58

    Part3終わり

    今回はなんかスタスタトコトコがやたら多いけど、話の性質上仕方ないものだと思ってください

  158. 158 : : 2013/11/29(金) 11:45:43

    ――Part 4――

    ――――昼食――――

    ミカサ「それでは、2人も着替えから戻って来たので、お弁当を御開帳!!」パカッ

    エレン「おぉ!今回も美味そうだ!!」ワクワク

    コニー「盛り付けがすげぇー綺麗だ!!」キラキラ

    クリスタ「沢山食べてねっ!!」

    ミカサ「それでは皆、手を揃えて」スッ

    ミカサ「いただきます」ペコリ

  159. 159 : : 2013/11/29(金) 11:46:07


    「「「いただきまぁーっす」」」サッ


    ライナー「よっしゃぁー!いただきます!!」パクパク

    ベルトルト「それじゃ、僕もいただきます」パクッ

    ライナー「おぉ!うまいぞ、クリスタ!!」パァァ

    クリスタ「ほんと?嬉しいな!」ニコ

    ライナー「(よっしゃ、好感!)」

    ベルトルト「(一向に懲りないね、君も)」
  160. 160 : : 2013/11/29(金) 11:49:42

    マルコ「ミーナは何か作ったの?」キョロキョロ

    ミーナ「ふっふっふー、どうせなら当ててみて?」ニコ

    マルコ「うーん、どれだろうなぁ?」パクッ

    ミーナ「ふふふ」ニコニコ

    ユーク「(楽しそうだな、2人)」チラ

    アニ「(そうだね)」チラ

  161. 161 : : 2013/11/29(金) 11:49:57


    アハハ ウフフ

    ワイワイ ガヤガヤ


    クリスタ「ジャン、はいどうぞ!」スッ

    ジャン「ん?じゃあ、ありがたく貰っとくぜ」パクパク

    クリスタ「どう?美味しい?」ドキドキ

    ジャン「あぁ!お花見やこの前のシチューの時より上手いぞ。上達したんだな!!」ニカッ

    クリスタ「(ボンッ!!)」ドキリッ

    クリスタ「そ、それほどでも…///」テレテレ

  162. 162 : : 2013/11/29(金) 11:50:19


    ハイドウゾ パクパク

    ニカッ テレテレ


    ミカサ「エレン、このお芋は味が染み込んでいて、必見」

    エレン「じゃあ、食べてみるよ…ほんとだ!美味いな!!」

    アルミン「随分と上達したね、ミカサ!」ニコニコ

    ミカサ「ええ、これもアニの丁寧な指導の賜物」チラ

    アニ「そんな事はないさ」

    アニ「前にも言ったけど、アンタが努力した結果だよ」
    (『――番外編―― 第9話』参照)
  163. 163 : : 2013/11/29(金) 11:50:54

    ユーク「アニも謙遜してないで、素直にお礼を受け取っておけば?」

    ユーク「そしてアニもまた、ミカサへお礼を言えばいいんだよ」ニカッ

    アニ「そうだね。ミカサ、どういたしまして」

    アニ「そして、私の事も褒めてくれて、ありがとう」ニコ

    ミカサ「こちらこそ」ニコ

    ミカサ「また今度も、お料理に付き合ってほしい」ジッ
  164. 164 : : 2013/11/29(金) 11:51:21

    アニ「あぁ、いいよ。新しい料理も教えてあげる」ニコ

    ミカサ「ありがとう、約束」ニコ

    アニ「うん、約束だ」ニコ

    ユーク「いい友情だな」ジーン

    エレン「あぁ、家族として、俺も嬉しい限りだ」シミジミ

    アルミン「僕だって、ミカサに新しい親友が出来て、嬉しさで一杯だよ」カンドー!
  165. 165 : : 2013/11/29(金) 11:53:30

    ユーク「さて、俺もアニの料理を堪能するとしよう!」ヨッシャ!

    アニ「また、当ててごらん?」ニコ

    ユーク「ふっふっふ、俺の舌を嘗めるなよ?」ニヤリ

    ユーク「じゃあ、まずこれから…」パクッ

    ユーク「うぅーん…」モグモグ

    アニ「……///」ドキドキ
  166. 166 : : 2013/11/29(金) 11:53:56

    ユーク「わかった…これだっ!!」

    アニ「…!!」ピクッ

    アニ「お見事、正解だよ」オドロキ!

    エレン「すげぇな、ユーク」

    アルミン「どうして、毎度当てられるんだい?」

    ユーク「ふっふっふ、アニの料理の味は最早、俺の中にインプットされているからな!」
  167. 167 : : 2013/11/29(金) 11:54:44

    ユーク「解らないはずがないだろう!」ワハハ!

    アニ「何…馬鹿な事、言ってるんだい…///」テレテレ

    ユーク「いや、アニの料理は、その味が心に刻まれる程に、本当に美味しいんだぞ?」

    アニ「あ、ありがとう…それ程褒められて、私も…嬉しいよ///」テレテレ

    ミカサ「(うん!2人ともいい雰囲気)」ニッコリ

    エレン「俺も食べてみよう!」ヒョイッ
  168. 168 : : 2013/11/29(金) 11:55:31

    アルミン「僕もいただきます!」パクパク

    アニ「どうぞ、沢山あるからね」ニコ

    エレン「うん、美味いな!!」

    アルミン「そうだね、味付けが絶妙だよ!」

    アニ「ありがと」ニコ

    ミカサ「……」パクパク
  169. 169 : : 2013/11/29(金) 11:56:26

    ミカサ「(アニは最近、自然に笑う事が増えてきたと思う)」

    ミカサ「(これもユークの影響が大きいのだろうか?)」チラ

    ユーク「美味しいなぁ」ジーン

    ミカサ「(ふふ、本人はまるで気付いていないよう)」クスリ

    ミカサ「(ユーク、後は貴方だけなのだから)」

    ミカサ「(貴方の力で、アニをずっと笑顔にし続けてほしい――――)」ニコ


  170. 170 : : 2013/11/29(金) 12:19:15

    今日は少し短いけど、明日の分は長いし、
    多分面白いはずだから、期待していてください

    本編26話もあげたから見てね!

    ばいばい

  171. 171 : : 2013/11/29(金) 12:46:20
    明日も楽しみですo(^-^)oワクワク
  172. 172 : : 2013/11/29(金) 16:11:23
    >>171
    いつも見てくれてありがとう

    ベル弓さんはユーザー登録しないんですか?

    常連さんとして、是非フォローさせていただきたいですね

  173. 173 : : 2013/11/29(金) 16:13:23
    >>1
    どうでもいいようなミスがありました
    「将棋場」→「将棋盤」
  174. 174 : : 2013/11/29(金) 16:30:34
    お弁当美味しそう…
    明日も期待!
  175. 175 : : 2013/11/29(金) 18:06:33
    >>174
    そりゃあ美味しいですよ、あの3人が作ってますからね

    そして応援ありがとう!

    アロマさん、テスト大丈夫?

  176. 176 : : 2013/11/30(土) 18:49:22

    ――――昼食後――――

    ミカサ「それでは皆、少しこちらに注目してほしい」

    ライナー「なんだ、なんだ?」

    ベルトルト「ミカサはさっき、何かを取りに行っていたよね?」

    ユミル「まぁ、それ関連だろうな」

    クリスタ「何だろうね?」ワクワク

    ミカサ「実は食材の買い出しを頼まれた時に、街でとてもいい果物を買ってきた」
  177. 177 : : 2013/11/30(土) 18:50:34

    マルコ「果物?」

    ミーナ「そういえば、2日前に訓練の代わりに街に買出しに行ってたよね」

    ミカサ「その果物とは、『すいか』というもの」ジャーン!

    アルミン「ミカサ、それはもしかして?」

    エレン「ん?アルミンは、あれが何か知ってるのか?」

    アルミン「うん、名前は知っていたよ」
  178. 178 : : 2013/11/30(土) 18:51:18

    ユーク「それをこれから、ミカサが説明してくれるさ」

    ミカサ「ユーク、誘導をありがとう」

    ミカサ「このすいかは、とても甘い味がする果物」

    サシャ「甘い味ですかっ!?」ガタッ

    ミカサ「ええ、そう。サシャ、まずは落ち着いて」ドウドウ!

    ユミル「そうだぜ?慌てる必要なんてねぇよ」ワハハ
  179. 179 : : 2013/11/30(土) 18:51:58

    サシャ「そうですね、すみません」スチャ

    ミカサ「すいかは私も昔、育てていた事がある」

    エレン「へぇ、そうだったんだな」

    ミカサ「エレンの所へ行く前に、食べた以来だった」

    ミカサ「ので、珍しいと思って、買ってきたという事」

    クリスタ「それをわざわざ持って来たという事は…?」ワクワク
  180. 180 : : 2013/11/30(土) 18:53:47

    ミカサ「ええ、クリスタの想像通り」ニコ

    ミカサ「私1人で食べても、寂しくて勿体無い」

    ミカサ「ので、川の水で冷やすと、更に美味しくなると思い、こうして持って来た」

    ミカサ「皆が遊んでいる間に、冷やしておいた」

    ミカサ「ので、皆も食後のおやつとして、味わってほしい」ニコ

    クリスタ「おぉ!流石ミカサだね!!」ピョンピョン

  181. 181 : : 2013/11/30(土) 18:55:33


    ヤッター!! タノシミ ダゼ!!

    ワイワイ ガヤガヤ


    ユーク「(俺が運んだ荷物が、あのすいかだったのか…)」

    アニ「(すいか…食べるのは初めてだね)」

    ユーク「ミカサも随分と、粋な事をするな」キラキラ

    アニ「どんな味なんだろうね?」チラ

    ユーク「さぁな?でもきっと美味しいさ」ニコ

    アニ「楽しみだね」ニコ
  182. 182 : : 2013/11/30(土) 18:56:05

    ミカサ「でも、ただ切って食べるのも面白くない」

    ミカサ「ので、すいか割り大会を行おうと思う!」

    コニー「なんだそりゃ?」

    サシャ「聞いた事がありませんね」ポカーン

    ミカサ「すいか割りとは、その名の通り、すいかを割って遊ぶ遊びの事」

    ミカサ「面白さを出す為に、目隠しをして皆の誘導に従ってすいかに近づき、棒で割る」
  183. 183 : : 2013/11/30(土) 18:56:34

    ミカサ「ただ、これだけの遊び」

    エレン「…それって、面白いのか?」

    アルミン「やってみない事には、わからないね」

    ミカサ「ふふ、ただ指示に従っていても、『それが正しいとは限らない』」ニヤリ

    ユーク「なるほどね」クスッ

    アニ「どういう事?」ヒソヒソ
  184. 184 : : 2013/11/30(土) 18:57:39

    ユーク「正直に目隠しをして歩いて行っても、必ずしもすいかに向かっているとは限らない」

    ユーク「例えば人の方へ向かうよう、誰かが誤った指示を故意的に与えたとしたら?」ニヤリ

    アニ「あっ!そういう事ね」ヒソヒソ

    ユーク「そういう事」クスッ ヒソヒソ

    アニ「確かに、目隠しして棒を持った奴が自分の方へ近づいてきたら、そりゃ困惑するよね」

    ユーク「そういったおふざけの要素も含まれているんだよ、この遊びにはね」
  185. 185 : : 2013/11/30(土) 18:59:42

    ミカサ「ユークの洞察力は、相変わらず素晴らしい」ヒソヒソ

    ミカサ「私の少ない説明だけで、瞬時にこの遊びの本質を理解してくれた」ジーン

    ユーク「皆には、まだ内緒だけどな」ヒソヒソ

    アニ「良い性格してるね」クスリ

    ユーク「それは、褒め言葉さ」ニコ

    ミカサ「(私もどうなるかが、とても楽しみ)」ニヤリ
  186. 186 : : 2013/11/30(土) 19:00:06

    ミカサ「それでは、初めに目隠しをして挑みたい人はいる?」キョロキョロ

    コニー「よっしゃ、1番は俺が行くぜ!!」ワクワク

    ミカサ「皆、異論はない?」

    ライナー「構わないぞ?」

    ベルトルト「うん。まずは様子を見てみたいしね」

    サシャ「コニー、頑張ってください!」
  187. 187 : : 2013/11/30(土) 19:00:57

    コニー「おうよ!一発で決めて見せるぜ!!」ヨォーッシ!

    ミカサ「それでは、このタオルで目隠しを…」ガサガサ

    コニー「…見えねぇな」

    ミカサ「それでは、こちらに立って」グイグイ

    コニー「おう。でも方向がわかんねぇな!」ワハハ

    ミカサ「すいかはもう設置した」
  188. 188 : : 2013/11/30(土) 19:01:38

    ミカサ「ので、後は皆の指示を聞いて」

    コニー「おう!わかったぜ!!」

    ミカサ「それでは、始めましょう」

    サシャ「コニー、そのまま前進してください」

    コニー「おう、わかった!」トコトコ

    ライナー「少し、ずれ始めたぞ?」
  189. 189 : : 2013/11/30(土) 19:02:05

    コニー「…こんなもんか?」クル

    マルコ「少し回り過ぎだね。少しだけ戻って」

    コニー「おう」クル

    ミーナ「そのまま、前進だよ!」

    コニー「わかったぜ!」トコトコ

    ユーク「(早速やってやろうか)」ニヤリ キラン
  190. 190 : : 2013/11/30(土) 19:02:51

    ユーク「コニー、またずれたぞ?右へ30度回れ」

    アニ「え?」

    ユーク「(いいから、いいから)」チラ

    アニ「(あっ!そういう事ね)」

    ミカサ「(ふふっ、ユークは早速、仕掛けてきた)」クスリ

    コニー「そうだったか!サンキューな!!」クル
  191. 191 : : 2013/11/30(土) 19:03:24

    ジャン「おいおい!そのままじゃ危ないぜ?」

    ユーク「(ジャン、正直者が余計な事を…でも!)」

    コニー「は?ユークがそう言ってるんだぜ?」

    ユーク「指示は間違ってないぞ?」ケロッ

    ライナー「(ユークの奴、何を考えてるんだ?)」ポカーン

    ベルトルト「(これは…まさかね?)」ドキドキ
  192. 192 : : 2013/11/30(土) 19:04:07

    ユミル「(ひっひっひ、ユークの野郎、早速コニーを犠牲にするつもりか?)」クシシ

    クリスタ「(うぅーん、ユークの指示のまま進んだら…川へ一直線なんだけどなぁ)」ポカーン

    ジャン「おいおい!だから、間違ってるって言ってるじゃねぇか!!」

    コニー「…?結局、どっちが正しいんだよ?」

    ユーク「コニー、俺だ。俺の指示が正しい」ニヤリ クスクス

    アニ「(ユークったら、悪い顔してる)」ジーーッ
  193. 193 : : 2013/11/30(土) 19:04:48

    ジャン「おい、コニー!どっちの指示が正しいと思ってるんだよ!!」

    コニー「え?そりゃあ、まぁ…ユークだろ?」ケロッ

    ジャン「は!?」ガーン

    ユーク「(計画通り)」キラン

    ミカサ「(ユークは皆からの信頼の厚さを逆手に取った…これはジャンの負け)」クスリ

    コニー「つーわけで、進むぜっ!!」タッタッタ

    コニー「あれっ!?」ステンッ!

  194. 194 : : 2013/11/30(土) 19:05:27


    バッシャーン!!


    ユーク「(…我慢、我慢)」プルプル

    アルミン「(恐ろしいなぁ)」

    マルコ「(彼は、“決して”敵には回したくない)」ガクブル

    ミカサ「(ユーク、貴方は初めからこのゲームを盛り上げてくれたみたい)」ニヤリ

    コニー「うへぇー!!なんだこりゃ」バシャバシャ

    ユーク「悪い、悪い。少し指示を間違えたな」ニマニマ
  195. 195 : : 2013/11/30(土) 19:06:17

    コニー「おいこら!ユーク、てめぇ!!」バシャバシャ

    ユーク「びしょ濡れが上書きされただけじゃないか」ワハハ

    アニ「(そういう問題じゃないと思うけど…)」ポカーン

    ライナー「はっはっは!こういう事か!!」

    ベルトルト「コニーは信じていたのに。災難だったね…」ホロリ

    ユミル「わっはっは!ジャンも別の意味で災難だな!!」
  196. 196 : : 2013/11/30(土) 19:06:38

    ジャン「くっそぅ、納得がいかねぇ」イライラ

    エレン「まぁ、落ち着けよ」ドウドウ!

    アルミン「それ程までにユークの人望は厚かった、という事だよ」

    マルコ「コニーも直感的に、ユークの方を信じたんだろうね」

    ミカサ「その通り、決してジャンが信用できないという事ではない」

    ミカサ「ので、ジャンは、落ち込まなくてもいい」
  197. 197 : : 2013/11/30(土) 19:07:51

    ミカサ「ただ単に、今回の相手がユークであり、貴方の運が悪かっただけの事」

    ジャン「…!!」ドキリッ

    ジャン「…そういう事なら、しょうがねぇな」プイ

    ジャン「おい、ユーク!今回は引くが、今度はただじゃおかねぇぞ?」ギロリ

    ユーク「はいはい、悪かったね」ケロッ

    ジャン「本当に反省してんのか!てめぇ!!」ガバッ
  198. 198 : : 2013/11/30(土) 19:09:27

    ユーク「…するわけないだろ?」

    ユーク「これは、“そういう”ゲームだったんだから」ニヤリ

    ジャン「このやろぉー!!」ユサユサ

    ユーク「ジャンはもっと、人望とか人徳とかをだな――――」グラグラ

    ジャン「てめぇは質がわりぃんだよ!!」ユサユサ

    ユーク「はいはい――――」シレッ


  199. 199 : : 2013/11/30(土) 19:10:24

    ――――経過後――――

    ミカサ「結局、皆、騙されて脱落していった」

    ユーク「残りは、アニだな」チラ

    エレン「なぁ、さっきユークは騙されずに、すいかの方に向かって行っていたよな?」

    エレン「なんで最後に、すいかを叩き損じたんだ?」

    ユーク「ん?さぁ、何でだろうね?」ニコ

    ミカサ「きっと、アニの為」
  200. 200 : : 2013/11/30(土) 19:11:33

    エレン「どういう事だ?」

    ミカサ「ユークがすいかを割ってしまったら」

    ミカサ「アニだけがすいか割りを直に楽しむ事ができなかったかもしれない」

    エレン「…!!」

    ミカサ「アニの事が大好きなユークには、そんな事は出来ない」

    ミカサ「ので、最後にわざと外して、アニにも楽しむ機会を与えた」
  201. 201 : : 2013/11/30(土) 19:13:17

    ミカサ「ユーク、違う?」チラ

    ユーク「お見事!その通りだよ」

    ユーク「アニも楽しんできて?」チラ

    アニ「私は…別に良かったのに」

    ユーク「それじゃあ、俺が納得しないからさ!」

    アニ「仕方ないね」ハァ
  202. 202 : : 2013/11/30(土) 19:15:07

    ユーク「とりあえず、やってみて?きっと楽しいからさ」ニカッ

    アニ「う、うん…わかったよ///」ドキドキ

    ミカサ「それでは、目隠しをして…さぁ行って、アニ」

    アニ「う、うん。ユーク、お願い」

    ユーク「…今回は、本当の事しか言わないからな」

    ミカサ「ええ、そうしてあげて」
  203. 203 : : 2013/11/30(土) 19:15:21

    エレン「最後まで誰も割れないと、面白くないもんな」

    アルミン「そういう事じゃないんだけどね」アハハ

    アニ「…前が見えないね、これ」

    ミカサ「ええ、それで正常」

    ミカサ「それではアニ、行って」

    アニ「はいはい」

  204. 204 : : 2013/11/30(土) 19:16:20


    トコトコ トコトコ


    ユーク「アニ、20度左へ回って、そのまま前進」

    アニ「うん」トコトコ

    ユーク「いい調子だ…あっ!少しずつだけど、ずれてきているよ」

    アニ「どうすればいい?」

    ユーク「ほんの少し、右へ調節して?」

    アニ「う、うん」ジリジリ
  205. 205 : : 2013/11/30(土) 19:17:01

    アニ「……」トコトコ

    ユーク「…またずれたよ?」

    アニ「わかった」ジリジリ

    ユーク「……」

    アニ「(もう大分、すいかに近づいたかな?)」トコトコ

    アニ「(ここからは、微調整しながら進もう!)」
  206. 206 : : 2013/11/30(土) 19:18:33

    アニ「(こんな感じかな?)」ヨチヨチ ヨチヨチ

    ユーク「(なっ!なんだとっ!?)」オオ!

    ミカサ「(あれは、もしや伝説の『よちよち歩き』!?)」ナント!

    ユーク「(こんなところで、あんな可愛い仕草が見られるとは…!!)」ワナワナ

    ミカサ「(とても可愛い。また倒れてしまいそう…)」ガクガク
    (『――番外編―― 第10話』参照)

    アニ「…ユーク?」
  207. 207 : : 2013/11/30(土) 19:19:15

    アニ「このままでいいの?」

    ユーク「あ、あぁ!そのまま前進だよ」

    ミカサ「頑張って、アニ!」

    アニ「......」ヨチヨチ ヨチヨチ

    ユーク「止まって、アニ」

    アニ「う、うん」ピタッ
  208. 208 : : 2013/11/30(土) 19:20:02

    ミカサ「そこで、棒を振り下ろして」

    ユーク「あっ、ミカサぁ!また台詞盗らないでよ!!」プンスカ!

    ミカサ「あら、ごめんなさい」クスリ

    ユーク「全く、もう!」プンプン

    アニ「......」

    アニ「(あいつらは何やってんだか…行くよ!!)」バッ
  209. 209 : : 2013/11/30(土) 19:21:02


    ガツン パカッ


    ユーク「おお!見事、真っ二つに!!」オー

    ミカサ「綺麗な斬撃だった」ジーン

    アニ「これは硬質ブレードじゃないよ?」クスッ

    エレン「おお!ようやくだな!!」ワクワク

    コニー「待ちくたびれたぜ!早速食べよう!!」ワクワク

    ミカサ「ええ、ではきちんと切り分けましょう」
  210. 210 : : 2013/11/30(土) 19:21:50

    クリスタ「あれ?それなら初めから、そうしたらよかったんじゃ…」

    ユミル「無粋な事は言うなよ、クリスタ」

    ユーク「そっ!すいか割りは楽しかったでしょ?」

    クリスタ「うん!ハラハラして面白かった!!」キャッキャッ

    ユミル「(天使は、今日も可愛いなぁ)」

    サシャ「お腹空きましたね」
  211. 211 : : 2013/11/30(土) 19:22:58

    ユーク「今食べたばっかりじゃないか」ハハハ

    サシャ「そうでしたねっ!」

    マルコ「サシャは食いしん坊だね」

    ミーナ「でも私も早く食べたいなぁ」ワクワク


    ワハハハハ ワイワイ


    ミカサ「それでは皆、ご賞味あれ」


    「「「いただきまぁーっす!!」」」

  212. 212 : : 2013/11/30(土) 19:23:24

    エレン「おお!甘いなこれ!!」シャクシャク

    アルミン「美味しいね!」シャクシャク

    ミカサ「喜んでもらえて良かった」ニコ

    ユーク「アニ、美味しいな!」

    アニ「そうだね、甘い」

    ミカサ「貴方達にも喜んでもらえて、嬉しい」ニコ
  213. 213 : : 2013/11/30(土) 19:24:44

    ユーク「ありがとね、ミカサ!」ニカッ

    アニ「ありがと」ニコ

    ミカサ「どういたしまして」ニッコリ

    ユーク「こんなに甘いとは思わなかった」

    アニ「この甘さは贅沢だね」

    ミカサ「ええ、すいかは他に食べ方として――――」


  214. 214 : : 2013/11/30(土) 19:25:13

    ――――帰路――――

    ユーク「アニは…ぐっすりと寝ているね」チラ スタスタ

    アニ「Zzz」スピーー ギューーッ

    ミカサ「ええ、そうね。とても可愛い寝顔」トコトコ

    アニ「Zzz…うぅーん…」ムニャムニャ

    ユーク「むっ!俺だって見たいのに、ミカサばっかりずるいよ?」

    ミカサ「貴方はアニをおぶっていて、アニの温《ぬく》もりを感じている」
  215. 215 : : 2013/11/30(土) 19:25:29

    ミカサ「ので、今は寝顔を見るのは、我慢するべき」ニマニマ

    ユーク「…アニもいつの間にか、成長していたよ」シミジミ

    ミカサ「どんなところが?」ニヤリ

    ユーク「『君にだけは、絶対に言わない』」ニッ

    ミカサ「言い返された…ふふっ」クスッ

    ユーク「『あの時』の仕返しだよ?」クスリ
    (『――番外編―― 第10話』参照)
  216. 216 : : 2013/11/30(土) 19:26:09

    ミカサ「ええ、でも私も言わないから、安心して」ニコ

    ユーク「その答えは、いつ解るんだろうなぁ?」スタスタ

    ミカサ「それは、貴方次第」トコトコ

    ユーク「絶対に見つけてみせるさ!」

    ミカサ「ええ、期待している」

    ユーク「じゃあ今は、気持ち良さそうに寝ているアニを起こさないように、注意しようか!」
  217. 217 : : 2013/11/30(土) 19:26:52

    ミカサ「そうね、アニは貴方のお姫様だから」

    ユーク「…もう、そういう事でいいよ」

    ミカサ「貴方も最近は、素直な反応を見せるようになって、とてもいい傾向」

    ユーク「…君のやんちゃのおかげだよ?」

    ミカサ「それはそれは、お褒めに預かり、大変に光栄」ニコ

    ユーク「君は自分の感情に素直だね」
  218. 218 : : 2013/11/30(土) 19:30:35

    ミカサ「そうでないと、ずっとエレンへ気持ちを向けられないから」

    ユーク「…そうかい。エレンも果報者だ」

    ミカサ「(それは貴方も同様)」

    ミカサ「(そしてアニも、この私も…)」

    ユーク「アニは今、どんな表情をしているの?」

    ミカサ「とても暖かそうに、安心している顔」

  219. 219 : : 2013/11/30(土) 19:31:21

    ユーク「今それを見られないのが、とても残念だよ」

    ミカサ「貴方がアニを下《おろ》した時には、おそらく見られないだろう」クスッ

    ユーク「えぇ…それは、いやだなぁ」ガーン

    ミカサ「大丈夫、いずれその顔を見られる時が、必ず来るから」ニコ

    ユーク「それは本当かい?」チラ

    ミカサ「ええ、必ずその時は訪れる――――」



    進撃の巨人Another ――番外編―― 第12話

    『頼れる背中、見えない顔』



    La Fin.

  220. 220 : : 2013/11/30(土) 19:31:44

    【投稿完了 / シリーズ名 / 話数 / タイトル / URL】

    ――本編――

    【13/11/30 進撃の巨人Another 第26話 『蓄積』】
    http://www.ssnote.net/archives/3742

    【13/11/27 進撃の巨人Another 第25話 『帰る先』】
    http://www.ssnote.net/archives/3554

    【13/11/23 進撃の巨人Another 第24話 『隠れる』】
    http://www.ssnote.net/archives/3249

    【13/11/21 進撃の巨人Another 第23話 『行き互い』】
    http://www.ssnote.net/archives/3189

    【13/11/18 進撃の巨人Another 第22話 『次世代』】
    http://www.ssnote.net/archives/2988

    【13/11/15 進撃の巨人Another 第21話 『鍵《ヒント》』】
    http://www.ssnote.net/archives/2740

    【13/11/10 進撃の巨人Another 第20話 『懐古、そして展望』】
    http://www.ssnote.net/archives/2440

    【13/11/08 進撃の巨人Another 第19話 『待つ者』】
    http://www.ssnote.net/archives/2307

    【13/11/06 進撃の巨人Another 第18話 『以心』】
    http://www.ssnote.net/archives/2219

    【13/11/05 進撃の巨人Another 第17話 『志と命』】
    http://www.ssnote.net/archives/2140

    【13/11/04 進撃の巨人Another 第16話 『選ぶ』】
    http://www.ssnote.net/archives/2041

    【13/11/03 進撃の巨人Another 第15話 『悪癖』】
    http://www.ssnote.net/archives/1992

    【13/11/02 進撃の巨人Another 第14話 『クチは...』】
    http://www.ssnote.net/archives/1943

    【13/11/01 進撃の巨人Another 第13話 『ドウキ』】
    http://www.ssnote.net/archives/1886

    【13/10/31 進撃の巨人Another 第12話 『人柄』】
    http://www.ssnote.net/archives/1841

    【13/10/30 進撃の巨人Another 第11話 『危機と嬉々』】
    http://www.ssnote.net/archives/1815

    【13/10/29 進撃の巨人Another 第10話 『見上げる先』】
    http://www.ssnote.net/archives/1748

    【13/10/28 進撃の巨人Another 第9話 『辛辣』】
    http://www.ssnote.net/archives/1702

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第8話 『本物』】
    http://www.ssnote.net/archives/805

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第7話 『捨てる』】
    http://www.ssnote.net/archives/800

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第6話 『側』】
    http://www.ssnote.net/archives/796

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第5話 『指令』】
    http://www.ssnote.net/archives/795

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第4話 『再び』】
    http://www.ssnote.net/archives/793

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第3話 『解散式の夜』】
    http://www.ssnote.net/archives/792

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第2話 『見たもの、見るもの』】
    http://www.ssnote.net/archives/791

    【13/10/10 進撃の巨人Another 第1話 『4人目』】
    http://www.ssnote.net/archives/790
  221. 221 : : 2013/11/30(土) 19:32:17

    ――番外編――

    【13/11/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第11話】
    http://www.ssnote.net/archives/3066

    【13/11/17 進撃の巨人Another ――番外編―― 第10話】
    http://www.ssnote.net/archives/2668

    【13/11/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第9話】
    http://www.ssnote.net/archives/2257

    【13/10/27 進撃の巨人Another ――番外編―― 第8話】
    http://www.ssnote.net/archives/1550

    【13/10/24 進撃の巨人Another ――番外編―― 第7話】
    http://www.ssnote.net/archives/1374

    【13/10/15 進撃の巨人Another ――番外編―― 第6話】
    http://www.ssnote.net/archives/1078

    【13/10/14 進撃の巨人Another ――番外編―― 第5話】
    http://www.ssnote.net/archives/1040

    【13/10/13 進撃の巨人Another ――番外編―― 第4話】
    http://www.ssnote.net/archives/941

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第3話】
    http://www.ssnote.net/archives/923

    【13/10/12 進撃の巨人Another ――番外編―― 第2話】
    http://www.ssnote.net/archives/878

    【13/10/11 進撃の巨人Another ――番外編―― 第1話】
    http://www.ssnote.net/archives/845


    ――雑談――

    【随時更新中 進撃の巨人Another シリーズ ――思い出(過去コメント)保管所――】
    http://www.ssnote.net/archives/1038

    【随時更新中 進撃の巨人Another シリーズ ――雑談所――】
    http://www.ssnote.net/archives/924


    ――その他情報媒体――

    【随時更新中 SS Pedia記事 『進撃の巨人Another』】
    http://dic.ssnote.net/article/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BAAnother
  222. 222 : : 2013/11/30(土) 19:58:29

    この話...これまでよりも、ずっと長かったね

    ワードで77ページの長さでした。

    すこしエンディングが雑だったかもね!

  223. 223 : : 2020/10/06(火) 15:09:23
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=51

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