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この作品はオリジナルキャラクターを含みます。

壁外からのお客様 巨人と喋れる少女の運命

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  1. 1 : : 2015/03/17(火) 22:12:36

    小さい頃の記憶は私にはない

    物心ついた頃には既に巨人と生活していて、両親の記憶はなかった

    覚えているのは

    「眩しい光とたくさんの赤い液体」
    それだけ

    でも、私にはみんながいる

    巨人は人間を食べるけど、通常種は私を食べようとしたことなんて一度もない
    名前:フェイト•テレサ

    身長:155cm

    体重:30kgあるかないか
    (つまり、めっさ軽い)

    容姿:金髪の腰まである長い髪
    目は赤色

    能力↓

    ・巨人と会話できる
    会話できると言っても知能の高い巨人のみで、頭の弱い巨人はフェイトを捕食対象として襲いに来る

    ・歌で人の傷を癒したり生き返らせたりできる
    (無くなった体も元に戻せたりできる)
    穏やかに歌えば癒しの効果
    怒りや敵意があればすべての生き物にとって毒となる

    ・フェイトの血を飲めばどんなケガや病気も治る

    ・目は遥か遠くまで見え、耳は数キロ先にいる人の足音を聞き分ける
    立体起動を使わなくても軽く民家の屋根の上に移れるし、15m級の巨人もフェイトにとっては雑魚です
    私は
    「巨人の言葉」
    を話せる

    巨人の言葉が話せるのは物心ついた頃から一緒にいるから当たり前なんだけどね

    『・・・あー、また1日が始まったのか』
  2. 2 : : 2015/03/17(火) 22:16:53
    続き




    私の名前はフェイト•テレサ

    物心ついたときから今日までの23年間、森で暮らしてる

    遠くの方には高くて大きな壁があって、その中にはたくさんの私と同じ人間がいるらしい

    みんなが教えてくれた


    [フェイト、新鮮な果物を採ってきたよ]

    [傷まないうちに食べてね]


    彼らは巨人

    こうしていつも朝になると果物を持ってきてくれる


    『ありがとう、今日も肩に乗せてくれるかい?』

    [いいよー、話しながら散歩でもしようか]


    貰ったばかりの果物を持って巨人の肩に乗る


    『よし、行こ。今日は森から出てお日様浴びよう』

    [いいね]

    [待って待って。フェイト、日本刀を忘れているよ]


    散歩に出かけようとしたら、もう一人の巨人が忘れ物を渡してくれた


    『いっけね、これがないとバカどもに喰われるとこだった』

    [フェイトの場合は素手でも巨人を殺せそうだよね]

    『無茶言わないでよ、そんな怪力じゃない』

    [力がなくてもフェイトは歌えばいいだけじゃないか]


    そんな風に楽しく会話してると、突然フェイトの年齢の話になった


    [そういえばフェイトはいくつになったんだっけ?]

    『15だよ』

    [早いね、フェイトを拾ってからもうそんなに経ったんだ]

    [ビービー泣いていたフェイトが懐かしいよ]

    『黙ろうか』

    [口が悪いのは変わらないね、むしろ年々酷くなってる]

    『悪いな、これが私の性格だ』


    歩く巨人の型の上で話しながら果物を食べていたフェイトは、森を抜けた所で不思議な物を見つけた


    『んー?なんだ、ありゃ』


    巨人の肩から飛び降りて地面に落ちていた物を拾う


    [フェイトは本当にすごい子に育ったね]

    [そうだね、15mもある我らの肩から飛び降りてもケロッとしてるのは誰にも真似できないだろうね]


    自分の後ろで話してる巨人二人はほっといてフェイトは地面に落ちてる物に近づく











  3. 3 : : 2015/03/17(火) 22:19:59
    フェイトが拾った物は、背中に翼が書いてあるジャケットと小さな手帳だった



    『んー?この服はアレだろ、巨人をバサバサ斬り殺してく人間どもの着てるやつ』



    ジャケットを持ち上げて巨人に聞けば、肯定の返事が返ってくる



    『じゃぁ、このペラペラしたのは何?』



    手帳を拾い上げて巨人に見せる



    [ん?]

    [これは”テチョウ”じゃないかな?]

    『テチョウ?何をする物なんだ??』

    [忘れないように文字を書いておく物だと思うけど]

    『ふーん、書いてあるものも読めないし置いとくか』



    手帳をあった場所にポイッと投げ捨てたとき、少し前の方から馬のひづめの音が聞こえた


    不思議に思って顔を上げると人間が二人こっちに向かってきてた



    『・・・チッ、なんで人間がここにいるんdッッ!?』

    [あれ、フェイト拾ってきたかい?]

    [いるよ、ほら]



    すごいスピードで走りながら右手に持ってるフェイトに視線を移す


    当の本人は



    『なんで肩じゃなくて手の中なんだよ!』

    [しかたないだろう、あっちは馬に乗っているのだから]

    [森に逃げたいけど、腰に付けた変な物使われたら逃げ切れないんだよ]

    『このまま進んでも森しかないだろ!』



    目の前に近づく森を見て言えば二人は黙ってしまう


    嫌な予感がしたフェイトは何も言わない二人に話しかける



    『ねぇ、何考えてんの?』

    [フェイト聞いてくれ]

    [大切なことだ]

    『待てよ・・・・・・』

    [私たちが少し時間を稼いであげよう]

    『何言ってんだ・・・』

    [そのすきにフェイトはここから離れるんだ]

    『ふざけんなっ!』

    [言うことを聞いておくれ]

    『そんなこと・・・できるわけないだろ!!』



    二人があの人間に向かって行ってしまえば、殺されてしまうことくらいフェイトにも理解できてた



    必死に訴えるも聞いてもらえず、巨人はフェイトを木の上に投げるように飛ばしてから人間に襲いかかる





  4. 4 : : 2015/03/17(火) 22:38:25
    木の上に投げられたフェイトはなんとか着地し、慌てて下を見ると人間に襲いかかってる巨人二人の姿が目に入った



    『やめろっ!』



    人間がうなじの肉を削ぎ落とそうとしてるのを見て叫ぶが、何の意味もなさなかった



    [フェイト・・・]

    [早く・・・、行けっ・・・!]



    蒸発しながら骨になってく二人はそう言ったあと地面に倒れて動かなくなった


    それを見たフェイトは悲しみと怒りでその場に立ちすくんでいると、人間の二人のうち片方がフェイトの前に移動してくる


    フェイトよりは背が高いが、もう一人と比べると小柄なのであろう


    鋭い目つきで近寄ってくるが、フェイトにとっては今そんなことはどうでもよかった





    二人が殺された・・・・・・

    私の唯一の家族だったのに・・・





    目の前にいる人間を見ると、何かを問いかけてきたようだが言葉がわからない


    人間を見てれば見てるほど怒りは増して、友人の巨人の元へ行こうとした瞬間目の前の男に腕を捕まれた


    嫌悪感と吐き気が一気に襲ってきて、これ以上は耐えられないと腕をふりほどこうとしたがそれはできず無理矢理担がれて木下にいるもう一人の元に連れて行かれた


  5. 5 : : 2015/03/18(水) 05:46:52
    コメントよろしくぅー!
  6. 6 : : 2015/03/18(水) 16:19:09
    期待です!頑張ってください!
  7. 7 : : 2015/03/18(水) 19:13:38
    リヴァイSid


    壁外調査で壁の外に出てきたのが大体3時間ほど前


    今回は戦死した奴らの遺品を集めるのが目的だった


    俺はハンジとペアで森に向かってる



    ハ「巨人ー、巨人いないかなぁ。奇行種とかいないかなぁ!」

    リ「うるせぇぞ・・・おい、あれ人間か?」



    少し先に地面にかがみ込んでる人間がいると思えば、その後ろには15m級の巨人が2体いた


    とりあえず人間の救助を優先することをハンジに伝えて巨人に向かえば、そいつらは人間を掴むと一目散に逃げていく



    ハ「はぁ!?リヴァイ今の見た!巨人が人をさらったよ!?」

    リ「黙って追え!」



    森に入る少し手前で巨人に捕まってるやつが叫び始めた


    すると、巨人どもはその人間を投げると俺らの方に向かってくる



    リ「捕まってたやつは木の上にいるから無事だろう、先にあいつらを片付ける。お前は右を殺れ」

    ハ「はいよ」

    リ「奇行種か、めんどくせぇな」



    あっという間に巨人二体を倒した二人は木の上で固まってる人の方に目を向ける




    ハンジに辺りを警戒しとくように言ってから、木の上にいる奴のところに行って声をかけた



    リ「おい、なんで壁の外に人間がいる」



    声をかけるも何の反応もない目の前の女


    どうするか考えてると突然そいつは木から飛び降りようとしたから腕をつかむと、振り払おうと暴れ始める



    このままここにいてもなにもなんねぇな……



    とりあえず、リヴァイはフェイトを抱えてハンジの目の前に戻った

  8. 8 : : 2015/03/18(水) 19:14:45

    暴れる女をハンジの目の前に降ろすと、警戒しながら俺らを見てくる



    ハ「なーんで、壁外に女の子がいるの?」

    リ「それはこっちが聞きてぇ」

    ハ「初めまして、私の名前はハンジ・ゾエ!君の名前は?!どうして壁外にいるの!?」



    女にハンジが興奮しながら話しかける


    ハンジに引きながら女を見ると、驚いたような顔からだんだん怒ったような顔つきに変わり俺らに向かって怒鳴ってきた



    『ーー、ーー!~~!ーー、~ー!!』

    ハ「え…?」

    リ「こいつの言葉、俺らとちげぇな」



    ハンジと顔を合わせとりあえずエルヴィンのところへ連れて行くと決めたとき、女が何かで斬りかかってきた



    リヴァイSID END
  9. 9 : : 2015/03/18(水) 19:15:49
    リヴァイに無理やり木から降ろされてハンジの目の前に立たされたフェイトは、いつでも逃げれるように警戒しながら二人を見る


    目の前で何か話してると思えば、ゴーグルをつけた女の人が若干興奮気味に話しかけてきた



    ハ「ーー、~~ー!~ーー?!ー・~~ー!?」



    なにこの言葉…

    なんで私の家族を殺した人間に話しかけられないといけないんだよ、ふざけんな!



    『私の友人や家族を殺した人間なんかと話すことなんてない!お前らなんか、巨人に食い殺されろ!!』


    ハ「ー…?」

    リ「~~ー、ーーー」



    二人が顔を見合わせて話を始めたスキに、フェイトは日本刀を抜き二人に斬りかかった



    『チッ…早いな』



    リヴァイとハンジが腰につけている立体起動装置を忌々しそうに睨みつけながら、フェイトは森とは反対の方向に走る
  10. 10 : : 2015/03/18(水) 19:17:13
    不意を付かれて対応が遅れたリヴァイとハンジだったが、すぐに自分の馬に乗り追いかける



    『アレックス!おーい、アレックス!!
    どこにいんだこの手長ザル!!』



    フェイトは少し前にあった手足の長い全身に毛に包まれた巨人を探して走っていると、遠くにある森に探してたアレックスの足がチラッと見えた



    『アレックスー!人間が私の家族を殺しtッッ!?』



    少し気を抜いた瞬間、リヴァイに脇を抱えられて馬の上に引きずりあげられた



    『離せ!降ろせ、人間が私に触るなぁ!!』

    リ「ーせ、~まれ」

    ハ「~、リ…ヴァイ。そんーこ、~わーー」



    今までわからなかった二人の言葉が聞き取れるようになってきたことに驚き、思わず顔を上げるとリヴァイと目が合う



    リ「なんだ」



    今度はハッキリと聞き取ることができた



    私はこの言葉を知ってる?

    でも、思い出してきたって表現の方があってる気がする…

    だけど意味が理解できてもこの言葉は発音できそうにない…



    いろいろ頭の中で考えるが、人間に触れてる嫌悪感でそれどころではなかった
  11. 11 : : 2015/03/18(水) 19:18:36

    馬の上に引きずり上げられたとき、暴れたせいかリヴァイと向かい合う形で座らされてしまったため非常に近い


    そのせいで余計に気分が悪くなる



    『切り刻むぞっ!さっさと離しやがれ!!』



    離れようと肩を押すがびくともしない


    必死に暴れてもどうすることもできず、とうとうリヴァイの班と合流してしまった



    リ「エルヴィン、壁外でコイツを見つけた」

    エ「なっ……この人がそうかい!?」

    リ「ああ。くそ、大人しくしやがれ!」

    『離せカスっ!刻まれてーのか!! 』



    馬の上から今度は降ろされ、腕を掴まれて引きずられるようにしてエルヴィンの前に立たされたフェイトはまだリヴァイの手を離そうと暴れ続ける


    言葉が通じないのでどうしようか考えてエルヴィンが頭を抱えていると、我慢の限界を迎えたリヴァイが動いた



    『このっ! ガハッ………』

    リ「静かにしやがれ」

    ハ「わー!女の子に何してるんだよリヴァイ!!」

    リ「うるせぇな、お前も黙らされてぇか?」



    腹にリヴァイの蹴りを見事に喰らったフェイトは地面にうずくまる
  12. 12 : : 2015/03/18(水) 19:18:42
    期待です
  13. 13 : : 2015/03/18(水) 19:20:03
    地面にうずくまるとフェイトはすぐに呼吸を整え痛みを我慢しながら逃げるためにはどうするか考え始めた



    どうすれば……ここから離れられる?

    目の前にこの男がいるかぎり、簡単には逃げられないみたいだし



    痛みが治まり呼吸も整ったので座り込んだ体制になり顔を上げると、ちょうどリヴァイがフェイトを見下ろして話しかけてきた



    リ「おい、これから壁内に戻るから大人しくしてろよ」

    『…私はあんたらについていく気なんかない』



    言葉が通じなくても雰囲気と態度で反抗してることはわかると考えながら言い返すと、思ってたとおり何人かが顔をしかめた



    ハ「うーん、なんとなくだけど一緒に行ってはくれない感じの雰囲気」

    エ「どうしたものか、今にも刀を抜きそうな勢いだしな」

    リ「今までの反応からして、コイツは言葉は共通してねぇが意味を理解してんじゃねぇのか?」



    未だに私を見下ろしてる奴がそう言い始めたので、私は表情を変えないように平常心を装う



    ポーカーフェイスっていうか無表情が普段の顔でよかった…

    しばらくは必要最低限話さないようにしよう



    脳内で自分に言い聞かせてから、フェイトは素早く日本刀を抜き近くにいた女の人の首に当てる



    「兵長!」



    叫ぶ女の人に刀を当てる力を少し強めれば首から軽く血が流れ、それを見たら大人しくなった
  14. 14 : : 2015/03/18(水) 19:21:16
    囲まれないうちにリヴァイ達から距離を取る



    リ「おい、なんのつもりだ」



    リヴァイが一歩踏み出してきたので刀に力を込める



    「うっ…」



    流れ出る血の量が少し増えた


    それを見たリヴァイは踏み出した足を元に戻す



    エ「どうするつもりなんだ」

    ハ「あの子すごく足早いから、ちょっと離れたところでダッシュだったりして」



    フェイトは女の人を連れたまま10mくらい離れたところでふと立ち止まった


    すると、刀を持ってない方の手を自分の口元に持っていき力いっぱい指笛を吹く



    「なっ…何をしたの?」



    不安そうに聞いてきた言葉を無視して耳をすませる


    フェイトが拭いた指笛は、巨人たちと決めた助けて欲しい時の合図


    少し待つと森の方から何体か巨人が出てきたが、長い手がそいつらの行くのを止めた



    リ「なんだ、あれは」



    その様子は人間達にも見えていたらしく、全員が緊張したようにそっちを見てる


    フェイトも少し焦りながら森の方を観察し、アレックスが何を言ってるのか聞くために全神経を耳に集中させる
  15. 15 : : 2015/03/18(水) 19:23:42
    なんとか聞き取れたアレックスと巨人の会話は、フェイトの頭に血をのぼらせるのには十分なものだった



    ブ[行かなくていいよ、その方が面白い。
    人間がフェイトをどうしようとも自分でなんとかできないんじゃ、この弱肉強食のの世界で生きていくことなんてできないんだから]

    『なっ…あの野郎…!』

    ブ[フェイト聞こえるだろう、それに人間と生活するのも悪くないんじゃない?]



    そう言ってアレックスは森の奥へと姿を消した



    『あんの手長ザル、駆逐すんぞコラァ!』



    人質に取ってた女の人を放置して森へと走る


    巨人たちはこっちに来たそうにソワソワしているが、アレックスの命令があるから来ることができないのだろう



    あの全身毛むくじゃらサルもどき!

    面白そうだからって理由でなんつー指示を巨人たちに出してんだよっ

    ふざけた奴だとは前からわかってたけど、まさかここまでイカレてるとは思わなかったっ!!



    後ろからリヴァイが追いかけてきてることに気づいて、フェイトは後ろを見る


    結構近くまで来ていたのでとりあえず森まで頑張って走ろうと前を見ると、いつの間にかハンジが斜め前から馬でこちらに向かってきてた



    嘘っ、いつの間にそんなところまで…



    人間誰しも突然のことに一瞬どうするべきか迷うもの


    フェイトも前にいるハンジを見て一瞬、走るスピードを緩めてしまった


    そして、そのフェイトの一瞬の迷いがあだとなり一気に背後から距離を詰めてきたリヴァイにまた馬の上に引きずり上げられることになってしまった


    フェイトを捕まえたリヴァイは一旦馬を止めて、暴れるアリスの腹を容赦なく殴り気絶させてから近くに来たハンジを見る



    リ「大人しくさせた、コイツが起きる前にエルヴィンの所に戻るぞ」

    ハ「了解~、しっかしこの子は凄いね!」



    目をキラキラさせながら話し出したハンジを無視して、リヴァイは気絶したフェイトを支えながらエルヴィンの元へ戻った
  16. 16 : : 2015/03/18(水) 19:30:20

    そんな皆の視線に一瞬ひるんだが、ペトラは話を続けた



    ペ「普通人質をとった時ってその人質を乱暴に扱う人がほとんどですけどその人は私を捕まえたときやここから離れるとき、私の歩調に合わせて進んでくれてました。
    私をおいて走っていった時も普通なら突き飛ばすか殺すはずですが、わざわざ首に食い込んでた刀を器官傷つけないように引いてくれました」



    ペトラの話を聞いた人たちは驚いたように顔を見合わせる



    エ「まぁ、とりあえず壁内へ戻ろう。
    今は眠っているが、さっきの様子だと目を覚ましたらまた暴れだすだろうから」



    エルヴィンのその一言で、全員壁の方へ足を進めた


    リヴァイは自分の腕の中で気を失ってるフェイトを見て複雑そうな顔をしながら馬を進める


    そのまま、エルヴィンたちは壁内へと帰っていった



    フェイトは腹に鈍い痛みを感じて閉じていた目を開けた



    あれ・・・なんだここ・・・



    目を開けると見たことのない空間にいた


    体を起こすと、手首に違和感が・・・



    『なんだよ、これ』



    手首に繋がれた鎖を忌々しそうに睨み付けていると、数人分の足音がこちらに向かってきてた



    エ「目が覚めたか?」

    ハ「やぁ!君の話をいろいろ聞かせてくれるかい!?」

    リ「黙れクソメガネ、話が進まねえ」

    エ「騒がしくてすまないな、気分はどうだ?リヴァイが腹に一発入れたと聞いたんだが、痛みはあるかな?」

    『・・・・・・・・・』

    リ「さっさと答えろこのグズ、削がれてぇのか」



    エルヴィン、ハンジ、リヴァイが話しかけるもアリスは無表情で三人を見つめるだけで何も言わない


    それどころか、三人に興味すらなさそうに手首に視線を移して鎖を外そうとし始めた



    リ「様子おかしくねえか?」

    ハ「確かに、さっきまでとはまるで別人みたいだね」



    逃げようと暴れてたときのことを思い出しながら、三人はフェイトをじっと見る

    手首についてる鎖を外そうと頑張るが、初めての物質に初めての物


    見る物聞く物触る物が全て初めてなので、鎖を引っ張っては手首に鎖が食い込んで痛みに顔をしかめての繰り返し



    手首についてる鎖を外そうと頑張るが、初めての物質に初めての物


    見る物聞く物触る物が全て初めてなので、鎖を引っ張っては手首に鎖が食い込んで痛みに顔をしかめての繰り返し


    そして、目の前にいつまでもいる三人に言う



    『外せよ』



    そう言ってみるも、三人は互いに顔を合わせるだけ


    まぁ、言葉がわからないので当たり前だ



    ハ「ねぇねぇ!今のはどういう意味の言葉!?私たちに呼びかけたのかい?!それとも何かを要求したの!?」



    檻にしがみついて、鉄格子の間に頭が挟まるんじゃないかと思うぐらいこちらに近寄ってきた


    エルヴィンは笑顔だが、リヴァイはかなり引いているようで汚物でも見るかのようにハンジへの視線はとても冷たい



    エ「私たちの言葉の意味は理解してるかい?」



    フェイトに話しかけるが返事は返ってこなかった


    すると、エルヴィンは何か考えが浮かんだのか怪しい笑みを浮かべて兵士からフェイトの手錠の鍵を受け取る


    それをリヴァイに渡し、三人で牢の中に入ってきた



    突然のことに驚いて、フェイトは目を見開いて三人をじっと見つめ行動を観察する


    ベッドの近くに来ると、エルヴィンが突然話始めた



    エ「そういえばリヴァイ、この前黒猫を飼いたいと言っていただろ。どうだ、飼ってみないか?」

    リ「は?いつお前にそんな話・・・」

    ハ「えっ!?リヴァイそんなこと言ってたの!!」



    意味がわからないという顔のリヴァイと、ニヤニヤと見てるだけで殺意が芽生えてくる表情のハンジ


    そんな二人にを無視してさらに話を進める



    エ「ここにいるだろう、飼い主がいなくて誰にも懐いていない野良の黒猫が」



    エルヴィンはそう言い、鎖で繋がれて抵抗のできないフェイトの頭に手を乗せる


    エルヴィンの顔を見てハンジとリヴァイは訳がわからないという顔で固まってた



    エ「どうだリヴァイ、この人嫌いの黒猫を飼ってみないか?」



    フェイトの頭を撫でながら再度リヴァイに聞く


    ずっと頭の上に手を置かれてるフェイトは身をよじってどうにか手をどかそうとしてると、頭に乗る手がどけたが代わりに髪をつかまれ上を向かされた


  17. 17 : : 2015/03/18(水) 21:09:59

    我慢の限界を迎えて、相手を睨むように見上げるとリヴァイと目が合う



    リ「おもしれぇ、やってやるよ」

    ハ「ひゃー!珍しいこともあるもんだ!!」

    エ「そうとなれば、しっかりな。どんなことが起きて何処に行こうとも、必ず自分のところへ戻ってくるように躾ろ。絶対にお前を裏切らないようにするんだ」



    そう言ってエルヴィンは牢から出て行った



    ハ「さーて、私も巨人の研究に戻ろうかな!リヴァイ頑張ってね!!」

    リ「うるせえクソメガネ、さっさと行け」



    ハンジも嵐のように立ち去り、牢の中はフェイトとリヴァイの二人になりかなり気まずい雰囲気




    いつまでコイツは髪掴んでるつもりなんだよ




    『いい加減離せよクズ』

    リ「意味はわかんねえが、今なんか悪態ついただろ」



    頭に置かれていた手が首に移動され、フェイトはどうにかしようとするも鎖につながれた状態でベッドの上に繋がれてるので文字通り手も足も出ない



    リ「まずは、言葉を教えることから始めるか……いや、その前に風呂だな汚ねえ」



    顔をじっと見ながらブツブツ言ってくるリヴァイの言葉を聞く余裕は、今のフェイトにはなかった


    『』←巨人語
    フ「」←フェイトさんの人間の言葉







    ああ…思い出した。

    私が人間嫌いな理由。

    怖いんだ………。

    友人の巨人を沢山殺されて憎いってのもあるけど、それ以上に怖かったんだ…




    今まで自分の中に隠してきた感情を思い出してからのアリスの変化は、リヴァイも気づいたらしく首から手を離して声をかける



    リ「おい、どうした?」



    顔は青ざめ、ガタガタ震え怯えた表情で自分を見てくるフェイト


    そんな様子を見て、リヴァイは刺激しないよう気をつけながら話しかける



    リ「落ち着け、お前は何が怖いんだ?」




    何が怖い?

    そんなの人間が怖いに決まってる

    私の力はお前ら人間が実験で無理やりつけさせた

    そのせいで私は人間が怖いんだ




    フ「う……あ……」



    手を伸ばして触れようとするとフェイトはさらに怯え、一度手を戻して話す



    リ「俺らの言葉は理解してんだろ?首を降るだけでいい、答えてくれ」



    そう言われフェイトは少しの間を開けたあと、恐る恐る首を縦に振る


  18. 18 : : 2015/03/18(水) 21:14:55
    とりあえず意志が通じることがわかったリヴァイが、さらに話そうとしたら



    「リヴァイ兵長!報告があります!!」

    ハ「うわぁ!今いいとこだから入っちゃダメだってぇ!!」



    なにやら急いでる兵士とそれを止めようとしながら走ってくるハンジ、その後ろからエルヴィンがやってきた


    少し警戒が解けてきたフェイトはまた怯えだし、顔はもっと血の気が引き真っ白だ



    ハ「あー、せっかくその子の警戒が解けそうだったのに!」

    リ「黙れクソメガネ、何のようだ」

    エ「そう怒るな、実はその子についての手掛かりを見つけてな」

    リ「なら、一度そっちへ行くか」

    エ「そうしてくれ」

    エルヴィンはハンジと兵士を連れて先に出ていく



    リ「おい、鎖外すが大人しくしてろよ」

    『………』

    リ「痛みで躾ねぇとわかんねえか?」

    フ「…わあた」



    舌足らずだが言葉で答えたフェイトに少し驚きながら、リヴァイは質問する



    リ「この短い間に覚えたのか?」

    あ「ん」



    オズオズとリヴァイを見ながら首を縦に振る

    リ「そうか、いい子だ」



    やわらかい表情でフェイトの頭を撫でるリヴァイに、フェイトはいつの間にか恐怖感は感じなくなっていた


    鎖を外してもらい立ち上がると、リヴァイはフェイトに自由の翼がプリントされてるマントをかけてやる



    『あいがと』



    警戒を解いたわけではないが一応お礼は言っとく


    先を行くリヴァイの後を歩きながらこれからのことを頭の中で考える

    こいつが教育係とかいうものらしいから簡単には逃げられないんだろうし・・・

    いい考えが浮かばないうちにエルヴィンたちが待つ部屋についた



    リ「入るぞ」



    ノックの後一声かけてからリヴァイはドアを開けて中に入ったのでフェイトも続いて入ってく


    中にいたのはハンジ、エルヴィンとリヴァイ班



    エ「早かったな、もう少し時間がかかるものだと思ってたぞ」

    ハ「手錠も付けなくて大丈夫なんだね!てっきり引きずってくるのかと思ってたよ!!」

    リ「暴れなかったからこのまま来た、クソメガネは黙ってろ」

    エ「そろそろいいかな、本題へ入ろう」

  19. 19 : : 2015/03/18(水) 21:16:51
    全員が自分に視線を送ってることを確認してから、エルヴィンは机の中から一組の書類をとりだした



    エ「少しの情報だが、資料室から見つけることができた。名前はフェイト•テレサ、この資料の日付から計算すると言動や行動は少し幼いが15といったところだ。あってるかい?」



    フェイトに問いかけるが返事はない



    リ「どうなんだ、さっさと答えろ」

    フ「・・・・・・あ、てう」

    ハ「へ?」



    その場にいたリヴァイ以外は全員驚いた表情で固まった


    そして、最初に復活したのはハンジ



    ハ「今喋ったよ!?私の聞き間違いじゃないよね?!てか、なんでリヴァイは驚かないの!!?」



    フェイトに詰め寄りながら興奮して話すハンジにリヴァイは普通に説明する



    リ「地下牢で少し会話をした、俺らの話してることは全部理解してるらしい。言葉もこの短期間で覚えたらしい」

    ハ「へぇ、ということは頭がいいんだね。教えられる人なんていないから独自に理解してるんだろうし」

    エ「ああ、伝え忘れていたがフェイトは元々壁内の人間だったらしい」

    ハ「それ本当!?」

    エ「本当だ。資料によると生まれてすぐに人体実験を開始、目的は殺戮兵器への改造。当時は眼球と髪の毛の色が変化し、瀕死の状態になったので実験は失敗、壁外へ破棄と記載されている」



    フェイトは自分が知らなかった情報がいっぺんに頭に入ってきたので、頭の中が混乱してた
  20. 20 : : 2015/03/18(水) 21:20:17

    しばらくの間、重い沈黙が流れたがエルヴィンが話し始めたのでなんとかなりフェイトは少しほっとした


    あんな空気、私には耐えられん


    リ「失敗とあるが、こいつの身体能力でも実験してた奴らは不満だったのか?」

    エ「いや…本来ならば成功だったんだろうが物心がつく前の赤子だ、命令もできなければ意思の疎通もできないんだからわからなかっらんだろうな」

    ハ「ひどいねー、じゃぁフェイトが人間嫌いなのも当たり前だよ」


    なんかなぁ、普通に名前呼ばれんのやだ


    顔には出さずに心の中で不満を漏らす


    そのまま話は進んでいき、一時間ほどで話はまとまった


    エ「この子は我ら調査兵団に向かい入れる、明日は審議所で裁判があるから気を抜かないように。リヴァイは戦闘に必要なあらゆる技術を教え込め、ハンジはその他の教育を頼む」

    ハ「いいよ!フェイト、これからよろしくね!!」


    ハンジはフェイトは手を握りしめてぶんぶんと振る


    それをフェイトは一瞬で振りほどいて部屋の隅へ行ってしまった


    ハ「ありゃりゃ、逃げられちゃったよ」

    リ「今日はお前のところであいつの面倒見れるか?」


    リヴァイがそう言えば、ハンジは不思議そうにして疑問をぶつける


    ハ「リヴァイは今日なんかあるの?てっきり私はリヴァイが面倒見るのかと思ったよ」

    リ「これからやることが山ほどあんだ、今日は夜中まで部屋にじゃ戻れそうにねぇからな」

    ハ「それなら仕方ないね。えっとフェイト、これから夕飯食べに行くからその服着替えようか」



    ハンジが部屋の隅にいるフェイトの目の前に行って話しかけるが、その場から身動き一つせずに睨むだけ



    ハ「うーん、どうしたもんかなぁ」



    その場から動いてもらわないと何もできないので、どうにか立ってもらおうとあれこれ試すもすべて意味がなかった



    エルヴィンたちもいろいろ案を出すが効果なし



    そして、それを見かねたリヴァイがハンジの代わりに今日はやはり自分が面倒を見ることにした



    リ「フェイト、俺と一緒に行動するか今すぐ地下牢に戻るか選ばせてやる」

    『っっ!』



    髪の毛をつかまれ無理やり目線を合わされる



    リ「どうすんだ」



    フェイトはリヴァイと行動するかどうか一瞬迷ったが、地下牢より人間といるほうが嫌なのでおもいっきりリヴァイの手を振りほどいて肩にかけられてたマントを顔面めがけて投げつけた

  21. 21 : : 2015/03/18(水) 21:21:38

    フェイトの行動を見たリヴァイ以外の人たちは動揺し、これから何が起こるか理解して顔を青くした



    リ「…まだ、躾けが足りなかったみたいだな」



    フェイトが超至近距離から投げつけたマントを受け止めたリヴァイは、フェイトの胸ぐらをつかみ無理やり立たせる



    『離せ!触るな人間!!』



    フェイトも大人しくしてるわけなく、リヴァイの手を外そうと暴れるが人類最強の力の前では効果はない



    手が外れないなら、掴まれてるとこを切り離せばいいんだよ!!!



    力ではかなわないと判断したフェイトはリヴァイが掴んでるとこの横から、服を必要最低限の大きさだけ瞬時に切りはがした



    リ「なっ…!」

    ハ「嘘ぉ!!!」



    まさか自分の服を着るとは思わなかったらしく、その場にいた全員が驚きの声を上げる



    フェイトはそんなこと気にせず部屋のドアを蹴破って廊下へ飛び出した



    エ「逃がすな!全員で追え!!!」



    エルヴィンの指示で全員フェイトを追って部屋を出たが、すでに窓を突き破って街の中に姿をくらませた後だった
  22. 22 : : 2015/03/19(木) 20:01:12
    リヴァイたちから逃げたフェイトは、壁の中にある森の中をさまよっていた



    あいつらから逃げたのはいいけど、どうやって壁を登ろう

    腰につけて移動するあの変なやつがあればなんとかなりそうなんだけどなぁ…



    木の上に座り込んで考えていると、遠くの方から何かを巻き上げるような音が聞こえた



    『この音って、私をここに連れてきた奴らが腰につけてたやつと同じ音だ。追いつかれたのか?』



    リヴァイやハンジたちが追いついてきたのかと思い立ち上がって音のするほうを見ると、少年少女たちがこっちに来てた



    『おってか?』



    少し警戒して見てると、その人達はフェイトに気づくと周りの仲間に声をかけてから私のいるところに集まってきた


    エレ「こんなところで何してんだ?しかもそんなボロボロの格好で」



    この子がリーダーなのだろうか?



    周りを見るが、他の子達は見守ってるだけで何も言ってこない



    おってではないことがわかったが、森の中に居続けるのは良くない



    なんとかしようとは思うが言葉は通じないし人間と話したくもないので、無視して先へ進むことにした

    先へ進もうとしたのにフェイトは行く手を阻まれた



    フェイトに剣を向けてきたのはミカサ・アッカーマン



    ミ「エレン、この人は教官の所に連れていくべきだと思う」



    フェイトから目を離さずにエレンに話しかけるミカサ



    エレンの方もミカサに何かを言い返してるのを聞きながら、フェイトは後ろに倒れるようにして自分から木の下へ落ちる



    エレ「あぶねぇ!」



    上の方で慌てる声が聞えるが気にしない



    ナルミは20mほど下の地面に音も立てずに着地して、そのまま森を抜けた



    ……どうやって登ろう



    森を出てすぐ目の前には50mの壁



    どうやって目の前の壁を登ろうかと考えてると、あることに気づいた



    どうして人がいない?



    左右どこを見ても人がいない



    右側20m程先にある門のところにも誰もいないのだ



    本来ならばそこには必ず人がいなければならない場所



    そんなことはフェイトだってわかる



    嫌な予感が全身を侵食し始めたので森の中に引き返そうとしたとき、森の中から大量の人の気配が近づいてることに気づいた
  23. 23 : : 2015/03/19(木) 20:04:50

    遠くの方に見えるリヴァイたちの姿を見てつけられていたことを察した



    日本刀もないし、どうしようか…



    頭の中でいろいろ考えた結果、素手で戦うことに決めたフェイトはすぐに構える



    向かってくる人達を待つことはせず自分から向かっていく



    まずは部下と思われる奴らから地面に沈めていく



    5~6人くらい地面に叩き落としたところで攻撃が来なくなった



    エ「リヴァイ、君一人に任せても大丈夫かい?」

    リ「問題ない」



    目の前でそんな会話をするリヴァイとエルヴィン



    ハンジはソワソワしながらフェイトの方を見ていて、その後ろにはさっきの少年少女たちがいる



    リ「覚悟はできてんだろうな」

    『黙れクソチビ、ない身長をさらに縮めるぞ』



    リヴァイの言葉に通じない言葉で反論すると、少年たちの驚く声が聞こえる



    その声を聞くだけでフェイトの機嫌の悪さが増していく



    リ「よそ見してる余裕なんかあんのか?」



    リヴァイのその一言で戦いの幕は上がった

    フェイトとリヴァイの戦いが始まってから10分ほどが経過した



    リ「…チッ!」



    なかなか隙を見せないフェイトにリヴァイはイラつき始めてた



    攻めるどころか少し押されているのだ



    バキィィンッ!!



    ハ「ちょ~と…やばいんじゃない?」



    ずっと戦いを見てたハンジが不意に口にした言葉



    手加減なしで刃を振るってるリヴァイだが、フェイトはその刃を着実に折っていってるのだ



    エ「思ってた以上の強さだな、まさかリヴァイがあそこまで手こずるとは」



    エルヴィンも感心しながら二人の戦いを見守る



    このままリヴァイの剣が全て折られてしまうのかと、その場の全員が思い始めたとき



    状況が大きく動いた



    『なっ…!!』



    不意にフェイトの右側にある木に立体機動装置のアンカーが突き刺さった



    そのアンカーを放ったのはほかの誰でもないリヴァイだ

    人間誰しも、危険と感じたらとっさに逆へ逃げるのが当たり前



    フェイトもとっさにアンカーのない左側へ逃げたが、そこにはリヴァイではなくハンジが両手を広げて待ち構えてた



    『っっ!クソっ!!』

    ハ「つっかまーえたっ!」


    横に飛んだフェイトがハンジの存在に気づいた時には、後ろからリヴァイの強烈な蹴りが背中に入りハンジの胸に飛び込んだあとだった



    リ「ハンジ、そいつ離すなよ」

    ハ「それより早くこの子をなんとかして!私の足がピンチだから!!」



    ハンジと向かい合った状態でガッチリホールドされてるので、フェイトは思いっきり足を蹴りまくってる



    リ「フェイト」



    ハンジの足に攻撃しまくってるフェイトを静かに呼べば、呼ばれた本人はピタリと動くのをやめる



    リ「ハンジ、そいつを離せ」

    ハ「えっ!?逃げちゃうんじゃない?」

    リ「いいから離せ」



    怒鳴るわけでもなく、この場にいる誰よりも落ち着いてるリヴァイにフェイトも動揺を隠せない



    ハンジから解放されたフェイトはリヴァイの方を向いてそのまま立ち尽くす
  24. 24 : : 2015/03/19(木) 20:08:56
    殴られるか蹴りが入ると思ってたのに何もしてこないリヴァイに困惑しつつも周りを見る



    なんだよ、なんでそんな顔してんの…



    自分の後ろにいるハンジやエルヴィンにリヴァイ班の面々



    そして、少年少女たちが全員切なそうな顔で自分を見てくるので余計に頭の中が混乱してくる



    リ「フェイト、こっちに来い。戻るぞ」



    剣をしまって手をこちらに差し出してくるリヴァイ



    『誰が戻るもんか!!』



    差し出された手を叩き落とそうとしたら、逆に手を掴まれてしまう



    『離せ!ッッ!!お前も離せ!!』

    ハ「怯えなくていいよ。私はもう、フェイトのそんな姿を見てるのが辛い」

    フ「あ…な…せ!」



    突然後ろからハンジが優しく包み込むように抱きしめてきたので舌っ足らずな言葉で言うも、リヴァイとハンジはさらに力を込めてきた



    どうして、力が入らないんだ!



    必死に抵抗するも思うように動かない体



    ふと自分の手を見ると…



    『震えてる?』



    リヴァイに掴まれてる手はガタガタと震え、手だけではなく全身が震えてることに気づいた

    自分の体がこれ以上ないくらい震えてることに気づいたフェイト意味が分からなくてとっさにリヴァイを見る



    リ「戦ってる間、ずっと震えてたぞ」



    その言葉を聞いて余計に混乱する頭



    とりあえず背中に抱き付いてるハンジがうっとうしいので、あいてるもう片方の手でハンジの腹を殴りつけようとしたらそれに気づいたハンジが自分から離れた



    『お前も離せよ!!』



    ハンジは一歩下がったところでこちらの状況を見守りに入ってるので、次はリヴァイをどうにかしようとするが力ではかなわない



    リ「戻るぞ」



    静かに語り掛けるリヴァイ



    それを聞いて暴れるのをやめたフェイトはガタガタと震えながら、舌っ足らずな言葉で話す



    フ「…も、じけん…やぁ!ばけもの…や、いといも…もう、やあ!」



    ボロボロ涙を流し、ガタガタ震えてるフェイトにリヴァイはゆっくり答える


    リ「俺たちはフェイトに実験したりしない、化け物扱いしたりもしねぇよ」



    リヴァイは一度口を閉じ、ぐすぐす泣いてるフェイトの目をしっかり見て最後の言葉を言った



    リ「一人がもう嫌なら、こっちへ来い」



    その言葉を聞いた瞬間、フェイトはリヴァイに抱き付いて大声で泣き出した



    フ「うわぁん!ふっ……ふぇ…うぅ~…」



    10分ほど泣いたフェイトが静かになったのでハンジが近づいてみてみると、リヴァイにギュッとしがみついて寝てた


    その姿を見たハンジは静かにリヴァイに話しかける






    のではなく



    ハ「寝顔めっちゃ可愛いー!!リヴァイ、私に運ばせて!!!」

    リ「黙れ、起きっちまうだろうが」



    興奮しながら大声だして近寄ってきた



    フェイトを横抱きにしつつリヴァイはハンジに蹴りを入れる



    リ「エルヴィン、戻ろう」

    エ「ご苦労だったな。全員、持ち場に戻ってくれ!」



    気の上から降りてきたエルヴィンは馬に乗りながらあれこれと指示を出し始めた



    リヴァイもフェイトを抱えたまま器用に馬に乗る



    ハ「いやー、しかしぐっすりと寝てるね」

    リ「気が抜けたんだろ、目が覚めてから大人しくしてるとも限らねぇがな」

    エ「よし、では戻るとしよう」



    エルヴィンの指示でリヴァイたちは調査兵団本部へ戻っていった

  25. 25 : : 2015/03/19(木) 20:14:42

    んぅ…

    あれ、あったかい



    ふと目を覚ましたフェイトが目を開けると



    ハ「起きた!気分はどう!?どこか痛いところとかはない!!?」



    ハンジのドアップがあった



    びっくりしたフェイトが飛び起きようとしたら、頭を抑えられて起きることができない



    リ「大人しくしてろ」

    『うえっ!?あわわわっ!』



    見上げればリヴァイと目が合ったのでようやく自分は膝枕をされてることに気づき、起きようとして抑えられるのを繰り返す



    『離せっ!触るな人間!!』



    どうにか手をどかして起き上がる



    ソファーに寝かされてたらしく、床に足をつけて立ち上がったところでこの部屋に何人もの人がいることに気づいた



    エ「落ち着きなさい、我々は何もしないよ」



    優しく話すエルヴィンの言葉に耳を傾けようとしないフェイト



    人が…どうしよう…どうしよう…



    フェイトの表情が恐怖に染まり始めたとき、リヴァイが口を開いた



    リ「アリス、大丈夫だ。こっちに来い」

    ハ「私とリヴァイの間においで!」



    リヴァイの言葉に便乗してハンジもフェイトに声をかける

    ハンジとリヴァイに話しかけられると、今まで拒絶ばっかりだったフェイトだったが今回は少し違った



    ハ「(おっ!迷ってる!!)」



    怖いけど人に頼るのは嫌だ…

    うぅ~、でもリヴァイって人の言葉には何故か逆らえないんだよね…



    ソファーとリヴァイを交互に見てから、ゆっくり二人の間にポスっと座る



    ハ「かわいー!何気にリヴァイのほうに寄り気味に座ってるところも可愛い!!」

    リ「うるせぇな」



    興奮して近づいてくるハンジに驚いてフェイトは思わずリヴァイの服をギュッと掴み、リヴァイはハンジの大声に顔をしかめる



    エ「落ち着いたところで、話をしてもいいかな。フェイトにはいくつか聞きたいことがあるんだが答えてくれるかい?」

    『………』

    ハ「これはフェイトを守るためでもあるんだよ、審議所でも話さなくてもいいように今ここで話せるだけのことを話してほしい」



    目を見て話してくるハンジからフェイトは視線をそらすが前を見ればエルヴィン、横を見ればリヴァイと目が合う



    どうしていいかわからず、エルヴィンをじっと見たままでいるとリヴァイが口を開いた



    リ「フェイト、俺らは何もしないと言ったが他の奴らはちげぇぞ。憲兵団らは実験、情報を取れるだけ取ったら殺すだろう」


    その言葉でフェイトはリヴァイの顔を見る



    リ「エルヴィン、少しこいつと二人で話していいか?」

    エ「かまわない。皆、一旦外で待機しよう」

    ハ「フェイトに躾しないでよー」



    二人にしてほしいと言われたエルヴィンは全員を引き連れて廊下へ



    ハンジはリヴァイに一言伝えてから一番最後に出ていった









    部屋に二人きりにされたフェイトは目の前にいるリヴァイを見る



    リ「まだ、俺らを信用できねぇか?」



    突然そんなことを聞いてきたリヴァイにフェイトは即答で返事を返す



    『信用なんかできるはずない』



    まだ人の言葉は話すことができないので巨人の言葉で言うと、言葉はわからないが表情で察したらしくさらに話し続ける



    リ「俺のことも信用できねぇか?」

    『え?』



    この男はいったい何を言い出すんだ…

    でも、さっきみたいにすぐ答えられない自分がいる…


    外にいる人たちのことはすぐに答えられたのに、リヴァイについてはすぐに答えれなくてフェイトは困惑したまま固まってしまった


    どう答えていいかわからなくて混乱してるアリスの手を取り、リヴァイはゆっくり話す



    リ「フェイトは俺が責任をもって守ってやる。エルヴィンに言われたからじゃない、壁内に戻った時からそう決めてた」

    フ「ほ…と?」

    リ「ああ、本当だ。だから俺らに話せることだけでいい、教えてくれるか?」



    ギュッと握られた手をフェイトは握り返す



    その反応を見たリヴァイはソファーから立ち上がり、エルヴィン達を呼ぶためにドアの方へ行くとフェイトが背中側の服を掴んできた



    少し驚いたリヴァイだが少しでも信用してくれた証だと思い、何も言わず好きなようにさせておいた



    リ「話は済んだ、もう入っていいぞ」

    ハ「フェイトは?」

    リ「あ?いんだろ」

    エ「いや、部屋の中に姿が見えないが…」



    どうやらリヴァイの後ろにいるフェイトが見えていないらしく、エルヴィン達はキョロキョロと部屋を見ながら中に入る



    ハ「ねぇリヴァイ、フェイトは何処にいるの?」

    リ「ミケにでも聞いてみろ」



    ハンジの質問にリヴァイがそう答えると、一瞬でミケに視線が集まった










  26. 26 : : 2015/03/19(木) 20:20:59
    みんなに注目されたミケは苦笑しながら言う



    ミ「はじめて嗅ぐ人の匂いなら、リヴァイ兵長の背中側からするが」



    それを聞いたハンジが首を傾げながらリヴァイの前に立つと



    ハ「あっ!いたいた、リヴァイの背中にぴったりくっついてる!」

    『うるせぇ、黙らねぇと頭飛ばすぞ』

    ハ「何言ってるのかわからないけど、表情からして暴言を吐いてそうだ!
    エルヴィン、早く話を聞こう!!」

    モ「分隊長、落ち着いてください!」



    背中にぴったりくっついてるフェイトを見て興奮するハンジを、モブリットが必死に落ち着かせようとする






    モブリットの頑張りのおかげでなんとか落ち着きを取り戻したハンジ



    それぞれが部屋から出る前に居た所に戻り、話を聞く体制になった



    エ「それじゃぁ、話せることをゆっくりでいいからわたし達に教えてくれるかい?」

    フ「…きょじと、あなせる。でもきこーしゅは、あなせない。
    みみは、すーきよさき…まで、きこえう。
    めも…みみとおなじ。
    たかいとこ、りゃくに…いどーできう。
    ふしぎな、ちかあも…あう」



    舌っ足らずな話でみんなに説明し終わることがなんとかできて、全員の顔わ見回す



    エルヴィンは紙にフェイトが言ったことをメモしてそれを読み返していた


    メモを読み終わるとエルヴィンはその紙を全員に回す



    全員が読み終わってからエルヴィンはフェイトに質問する



    リ「一つずつ聞いていこう、巨人と話せるというのはどういうことだい?」

    あ「みなと、あなす…みたいに、あなせう」

    エ「フェイトが普段話してるのが巨人の言葉なのか?」

    『…コクっ…』

    ハ「やっぱり、巨人にもコミュニケーション能力があったんだ!!」

    リ「黙れ」

    ハ「グハッ…っ!!」

    モ「分隊長!」



    巨人の話題が出た瞬間興奮し始めたハンジをリヴァイが蹴飛ばした



    モブリットがいるから放置しても大丈夫だろう



    エ「奇行種とは何故話せない?」

    フ「ちせーが…ないかあ」

    エ「ふむ、巨人と会話ができるなら我々の生存率が伸びるかもしれない。
    五感や運動神経がいいのは既にこっちも把握している、リヴァイとやりあえるのだからよほどだろう」

    ハ「ねぇ、不思議な力ってどんなの!?」



    いつの間にか復活したらしいハンジがズイっと顔を近づけて鳴フェイトに詰め寄る



    フ「い…いやしとのろい、うた…うたうの」



    なんとか答えたフェイトは



    バシィッ…!!



    ハンジの頭を盛大に叩いた


    ハンジの頭を叩いた後、フェイトは真顔で言い放つ



    『ちけーんだよ、いい加減にしろクソメガネ。刻むぞ』



    部屋の中が殺気で満たされ、その場にいる全員が冷や汗を流してるとき



    リ「フェイト、落ち着け」



    リヴァイがそう一言フェイトに言うとすぐに殺気がなくなった



    その後は審議所では一切話さなくていいので大人しくしていることなど、釘を刺される



    エ「だいぶ話し込んでしまった、もう夕食の時間だからハンジとリヴァイに食堂へ連れていってもらいなさい」

    ハ「そうと決まれば行こう!」

    リ「その前に風呂と着替えだろ」



    エルヴィンがそう言うとハンジはさっそくフェイトを食堂へ連れて行こうとするが、リヴァイは先にお風呂に入れて着替えさせたいらしい



    ハ「そうだね、確かにフェイトのこんな姿を他の人に見せるわけにはいかないねぇ。
    …よし!リヴァイの部屋にあるお風呂にアリスを入れてきてよ!
    私は着替えをとってくるから!!」



    お風呂に入れることに賛成したハンジはリヴァイにフェイトを任せると、すごいスピードで走り去っていった



    そんなハンジを気にする様子もなくリヴァイはフェイトの手を引いて自室へと足を向ける


    自室に着くとリヴァイは真っ直ぐ浴室へフェイトを連れていき










  27. 27 : : 2015/03/19(木) 20:25:08

    リ「ここを捻ればお湯が出る。
    まずは髪を濡らしてからこれで洗え、ある程度洗ったらお湯で流せ。
    体も髪と同じだが洗うときはこっちの石鹸だ」



    そう説明してから自分は浴室から出て行った



    …とりあえず汚れを落とせばいいんだよな?

    まずは髪濡らして…こーして…



    リヴァイに説明されたことを必死に思い出しながら洗いはじめて1時間



    ふぅ…やっと洗い終わった…



    浴室から出るとかごの中にバスタオルがあり、その下には着替えが一式入っていた



    とりあえず、濡れた体をタオルで拭いてから服を着る



    こんなもんかな?



    近くにあった鏡で全身を確認する



    体についてた泥などは綺麗に落ちて、白くて綺麗な肌があらわれ


    汚れてくすんだ色をしてた腰まである髪も、美しい金髪に色を取り戻した



    ハ「フェイトー、着替えた?入るよー」



    様子を見に来たハンジが中に入ってきてフェイトの姿を見た瞬間



    ハ「(゜A゜)」



    固まって動かなくなった


    『おーい、だいじょうぶ?』



    あまりにも長い時間ハンジが動かないので目の前で手を振ると、ようやく我に帰ってくれた



    ハ「…ハッ!フェイトあまりの可愛さに固まっちゃったよ!!早くリヴァイの所へ行こう!!!」

    『え!?』



    すごい勢いで引っ張られてるため付いていけず、思わずハンジの腕にしがみついてしまう



    ハ「リヴァイー!フェイトを見てよ!!」

    リ「うるせぇな、もう少し静かに…」

    ハ「ねっ?すごく可愛いでしょ??いや、綺麗のほうがあってるかな!?」



    フェイトの姿を見たリヴァイも固まり、ハンジはさらに興奮して動かないリヴァイに向かって話し続ける



    えっと…

    私の格好が似合わないからこんなことになってんのかな?



    目の前で起きてることがよくわからず頭の中が?でいっぱいなフェイトは自分の姿を見直す



    ハンジやリヴァイと同じ調査兵団の自由の翼がプリントされてる服



    自分と目の前にいる二人を見比べ、ベルトも全てちゃんと体に巻けているので服の着かたを間違えてるわけではないということを確認


    いつまでも立ってるのは疲れるので、一人で行こうかと考えるとリヴァイがようやく我に帰った



    リ「そろそろ食堂へ行くか」



    まだ話続けてるハンジをそのままにして歩き始めたリヴァイの後をフェイトは慌てて追いかける



    食堂へ行くと沢山の人が食事をしていたが、リヴァイの後にフェイトが入った瞬間全員が話すのをやめてこっちを見てきた



    居心地悪い…



    機嫌がが斜めしたに下がり始めたフェイトは、周りの人を睨みながら歩く



    ハ「おーい!リヴァイ、フェイト!!」



    何故か部屋に置いてきたはずのハンジが席に座って手招きをしている



    リ「どこから湧いてきた」

    ハ「湧いてきたなんて酷いなぁ、二人のために席を取っておいたのに」

    『…………』



    悪態をつきながらも席に着くリヴァイの隣にフェイトは座り、目の前に置いてあるものを観察



    目の前に置いてあるものは、リヴァイ達にとって毎日食べてるメニューのパンとスープで特に変わりはないのだが…



    フ「…これ、なに?」



    フェイトの一言で食堂は再び沈黙に包まれた




  28. 28 : : 2015/03/19(木) 20:29:32


    隣にいるリヴァイと正面に座ってるハンジ、そして周りにいる人たちが自分の事を凝視してくる意味がわからず少し焦る



    ハ「フェイト、パンとスープって知ってる?」

    フ「…なに、そえ」

    ハ「じゃあ、フェイトが知ってる食べ物ってなに?」

    あ「くだもの」

    ハ「果物以外は?」

    フ「くだもの、いがいに…あるの?」



    食べ物は果物以外知らないというフェイトにハンジは目をキラキラさせてあれこれ質問するが



    『……』



    何も言ってもらえない



    リヴァイは一人黙々と食事を続けて、全部食べ終わると食器を片付けに行ってしまった



    どうしていいかわからずじっとしていると、リヴァイが帰ってきた



    リ「おい、まだ食ってねーのか」



    戻ってきたリヴァイは自分の目の前にある食事を睨みつけているフェイトに言う



    そう言われたフェイトは、食事から目を離して一言



    フ「いら…ない」



    そう言って食事に手をつけようとしない

    ハンジとリヴァイは二人でどうにかして食べさせようとするが、口で言っても聞く耳は持たずリヴァイが力ずくで食べさせようとすればその気配を察するのか捕まる前に距離を置かれてしまう



    ハ「どうしたもんかねぇ」

    リ「とりあえず、今日はもう無理だな」

    ハ「そうだねー」



    フェイトの食器をハンジにまかせリヴァイはエルヴィンの元へ向けて足を進める






    エルヴィンの部屋につくとノックをして二人は中に入る



    エルヴィンと顔を合わせたリヴァイはすぐに食堂であったことを報告した



    エ「予想は当たっていたようだな」

    リ「ああ、この調子じゃビタミン剤とかも飲まねーだろうし」

    エ「なんとかして食べてもらわないと困るな、栄養失調が一番怖い」

    リ「何とかしようとは思うが、食うかどうかはフェイト次第だな」



    とりあえず報告は終わったので部屋を出ようとすると、エルヴィンが袋を渡してきた



    エ「リヴァイ、フェイトを訓練兵達と合わせてきてはくれないか?
    人と関わるきっかけになるだろうし、格闘訓練を行いフェイトと訓練兵を組ませてくれ」

    リ「別にいいが、これはなんだ?」

    エ「果物だ、フェイトが好きそうなものを選んでみた」

    リ「だそうだ、ほら」

    『うわわっ…!!』



    ポイッと投げられた袋を何とか受け止めたフェイトは、少しエルヴィンの様子を伺ってから小さく頭を下げる





  29. 29 : : 2015/03/19(木) 20:33:38
    その後はリヴァイに連れられて訓練場に行くと格闘訓練中らしく、訓練兵達がこちらに気づいて動きを止めた



    「リヴァイ兵長、この様なところに何か用事でも?」



    こちらに気づいた教官がリヴァイに話しかける



    リ「エルヴィンの頼みできた、コイツを今日一日訓練兵と格闘訓練させてくれ」

    「訓練兵の育成ですか?」

    リ「それもあるが、フェイトが少しでも人と関われるようになればいいと思ってな。
    歳は15だが壁外に今までいたもんだから人見知りがすごくてな、今んとこ俺にしかまだ慣れてねーんだ」

    「そうですか、わかりました」



    リヴァイから話を聞き終えた教官は訓練兵の方へ歩いていき何やら説明をし始めたので、フェイトは袋から果物を取り出して一口齧ってまた袋の中に戻した



    リ「一口しか食わねーのか?」

    フ「…おなか…へって、ない」

    リ「なんでもいいが、向こうへ行くぞ」



    訓練兵への説明が終わったらしい教官がこっちを見てくるので、二人はそっちへ足を向ける



    教官の隣りへ行くと、訓練兵の驚いたような顔が伺えた

    一人一人の顔を見ると中には見たことある顔があり、驚いた理由が理解できた



    まぁ、あんだけ逃げようとしてたやつが突然来たら驚くのも無理ないか



    「これからお前らはこの人と格闘戦をしてもらう!一対一でだ。
    対戦するものはしっかり戦え、観る側の者は一つ一つ目に焼き付けろ!!」



    この一言で皆の表情が引き締まり、その場の空気が緊張で包まれる



    「名前を呼ばれたものは前へ!」



    最初に名前を呼ばれたのは



    「ライナー・ブラウン!」

    ライ「ハッ!」



    前に出てきたライナーはフェイトと向かい合う



    周りの人は二人を見守る



    ライ「……………………」



    ライナーはいつでも攻撃できるように構えているのだが、フェイトはその場に突っ立っているだけで構えもせずにつまらなそうにしていた



    しばらくその状態が続いたが、とうとうライナーが先に動き出す



    ライ「フッ!」



    素早く距離を縮めて至近距離から鋭い蹴りを繰り出した


    見てた訓練兵たちは誰もがライナーの蹴りがフェイトに当たったと思ったが…


    ライ「いない…」


    ライナーの目の前にフェイトはいなかった

    前後左右どこを見ても姿が見えず、キョロキョロしてると自分の影にもう一人分の影が重なってることに気づいて上を見る


    ライ「ぶっ…!!」

    『トロイ!』


    見上げたライナーの顔面にフェイトが着地、そのままもう一度ジャンプしてリヴァイの横に移動した

    後ろの方では、のびてるライナーを仲間がはじの方へ寄せたりしてる


    リ「まだ他ともやるんだぞ」

    フ「飽きた」

    リ「さっさと行け」

    フ「あい」


    一人目で飽きたと言ってるフェイトの頭をべしっと叩くリヴァイ

    叩かれたフェイトは、じと目で見ながらもちゃんと指示には従う


    いつの間にか100人以上いた訓練兵はアリスとの格闘訓練で残り三人にまで数が減っていた



  30. 30 : : 2015/03/19(木) 20:38:29

    フェイトと手合せしてないのは

    エレン・イェーガー

    ミカサ・アッカーマン

    アニ・レオンハート

    の三人


    「次、アニ・レオンハート!」


    名前を呼ばれたアニは無言で前に進み出たが、フェイトはリヴァイの目の前でごねていた


    フ「あきた」

    リ「あと三人だろ、さっさと行ってこい」

    フ「…むり」

    リ「早く行け」

    フ「かえる」


    完全にやる気をなくしたフェイトをリヴァイが帰らないようにしてると、背後からハンジとエルヴィンがやってきた


    ハ「あれ?なんで訓練兵たちの空気がこんなどんよりしてるのー」

    エ「フェイトがなにかやらかしたのか?」


    二人が来た瞬間、フェイトとリヴァイ以外の全員が姿勢を正したのでエルヴィンがそれを手で制して話す


    エ「アリスに付き合ってもらって悪いな、訓練兵との格闘技は終わったのか?」

    「いや、それなんですが…」

    エ「どうした?」


    教官がどもったのを見かねたリヴァイが代わりに説明をする


    リ「フェイトが残り三人のところで飽きたってごねてるんだ」

    エ「それは…また突発なことを」

    ハ「もう嫌だとかの駄々じゃなくて飽きたかぁ。どうしたもんかな?」

    エ「付き合ってもらってるのだから最後までなんとか頑張ってもらわないとな」

    リ「ほら、早く行け」

    フ「やだ」


    誰が何と言おうと考えを変えないフェイトに頭を抱えていると、ハンジがダメもとで一つの提案を出した


    ハ「じゃあ、残りの訓練兵三人と対戦を終わらせたらフェイトが好きな果物を用意してあげる!」

    リ「そんなんで釣られるわけがねぇだr「ほんと…?」…」


    半ば投げやりに言うハンジにリヴァイが呆れながら話してると、意外な反応が返ってきたのでハンジ以外は全員黙って見守る


    ハ「うん、ちゃんと用意してあげるよ!!」

    フ「約束?」

    ハ「約束!でも、その代わりアリスもちゃんとやるんだよ?」

    フ「あい」

    リ「相手待たせてんだ、とっとと行ってこい」


    意外な物に釣られたフェイトをリヴァイとハンジが送り出し、ようやくアニとの試合が始まった

    アニと向かい合ったフェイトは今までの人たちとは少し違うと察して、少し口の端が上がる


    ハ「アリスの表情が変わったね」

    リ「ああ、問題を起こさなければいいが」


    ハンジたちの心配をよそに、フェイトは今日初めて自分から相手に攻撃を仕掛けた


    『フッ!』

    アニ「っっっ!」


    アニの頭めがけて蹴りを放つも間一髪で避けられる


    『むー』


    蹴りを避けられたのが不満だったらしく、少しうなり声を上げてからまたアニに向かってい行く

    避けるのが精一杯のアニに比べて、フェイトは相手が疲れるようにわざと試合を長引かせていた


    アニ「ハァ…ハァ…」


    攻撃をうまくかわしてたアニだが、疲れがピークに達したのか一瞬だけ隙ができたのをフェイトは見逃さなかった

    腹に来た蹴りを避けたとき、足が少しもつれてしまい体勢を崩したアニへ鋭い回し蹴りが入る






  31. 31 : : 2015/03/19(木) 20:41:50

    フェイトの蹴りを避けきれなかったアニは見学者の中に吹き飛ばされて、衝撃で気絶したらしく医務室へ運ばれた


    ハ「どうだった?」

    フ「ふつう」

    リ「少しは手加減しろ」

    フ「てかげんした、けどあーなった」

    ハ「んー、まぁいいんじゃない?ほらっ、後二人だよ!」


    話が終わるとハンジに背中を押されて円の中に戻される


    「エレン・イェーガー、前へ」


    フェイトの目の前に来た子は、他の人と比べると身長は高い方なのかもしれないがそれ以外に特徴はない

    相手を観察してるとエレンが行動を起こした

    一気に距離を詰めて殴りかかってきたので、フェイトはその手を捕まえ勢いを殺さぬまま投げ飛ばす


    エレ「っっ!!」

    『案外身軽なんだ』

    エレ「??何語だよ?」


    投げ飛ばされたエレンは空中でなんとか体勢を立て直し、地面に着地

    そのままもう一度エレンはフェイトに攻撃を仕掛けていき、それをフェイトは受けたり避けたりしていく

    アニの時と同じように徐々に体力を削っていき、隙ができるのを待つフェイトは自分からどんどん打撃を繰り出す


    『?』


    ふと横から殺気を感じてそちらを見ると、赤いマフラーをした女の人が自分を睨んでることに気がついた


    よく見ればその人は次に戦う予定の人で、目の前にいるエレンへの興味が無くなったフェイトは一瞬でエレンを地面に押さえ込んで終わらせる



    ハ「おつかれー」

    フ「あきた」

    ハ「ほらほら、最後の一人だから頑張って!」



    笑顔のハンジに流されて仕方なく目の前に来た子を観察



    『東洋の子みたいだなぁ、昔はいっぱいいたらしいけど今はもう居なくなったって聞いたんだけど』

    ミカ「何言ってるのかわからない」

    フ「わからなくていい」



    その会話が終わるのと同時にミカサとフェイトの対戦が始まった


    二人の対戦は今日一番の迫力で、その場にいる人全員が一言も話さずに見守る


    ミカサが攻撃すればフェイトはヒラヒラとかわして、フェイトが攻撃すればミカサは最小限のダメージで受け止めてを繰り返す


    そんな戦いが10分程続き、最後は飽きたフェイトがミカサを蹴り飛ばして終わりを告げた

    全員と対戦を終わらせ、若干眠そうにしてるアリスを見てハンジが笑顔で話しかける


    ハ「やっぱフェイトは強いね。果物は何がいい?」

    フ「……りんご、とか…なし」

    ハ「そんなんでいいの?」

    あ「ん」



    眠いのか目が半分閉じてる



    リ「立ったまま寝んなよ」

    あ「……zzz…」



    頭がコクコクしてるフェイトにリヴァイが声をかけても今にも寝そうだ


    エルヴィンは訓練兵たちに何か話してるので、先に戻ってることを伝えて部屋へ行くことに



    ハ「大丈夫じゃなさそうだから私がおぶってあげるよ。はい、おいで」

    フ「…ん…」

    リ「ほとんど寝てるな」



    ふらふらとハンジの背中に乗り、そのまま抱き着いて寝始める


    寝てしまったフェイトをリヴァイとハンジが部屋まで運んだ
  32. 32 : : 2015/03/20(金) 09:50:37
    フェイト可愛い!
  33. 33 : : 2015/03/20(金) 19:53:18
    *12巻限定版のDVDネタバレします
     DVD通りに進めるので完全なるネタバレです



    フェイトが目を覚ましたのは次の日の朝で、壁外調査に行く日だった









    フェイトを連れていく初めての壁外調査



    エ「開門30秒前!総員、出立準備!!」



    調査兵団は馬に乗り門が開くのを待っていた



    ハ「あ~もう、じれったいなぁ。ねぇ、リヴァイ!」

    リ「ダメだ」

    ハ「まだ何も言ってないよ?」

    リ「巨人の捕獲に協力しろ、だろ。そんな面倒に付き合う気はない」

    ハ「ミケはどう?一口乗らない??」

    ミ「フッ…」

    ハ「ハァ…いつも通り、退屈な男どもの退屈な答えだね」



    少し前からハンジは巨人を捕まえる案を出しているのだが、すでにエルヴィンに却下されてるが諦めきれてないらしい


    リヴァイとミケに話を持ちかけるも軽くあしらわれ、最後にチラッとフェイトの方を見るがリヴァイに背中合わせの状態で馬に乗りつまらなそうにしてる


    門が開き始めるのを見たハンジは黙って前を見はじめた



    エ「第49回、壁外調査を開始する!前進せよ!!」



    エルヴィンの一言でそれぞれ隊列を組んで外へ進む



    ハ「ヒャッホー!」

    エ「ハンジ!」

    ハ「巨人のみんなー、今会いに行くよ~」



    興奮したハンジがエルヴィンエルヴィンを追い越し一人で先へ進んでいってしまった


    フェイトがいるので少しは安全だが、奇行種が来るかもしれないのであたりに注意しながら全員拠点へ向かう

    ハ「ちょっと待ってよエルヴィン!」



    フェイトが到着した拠点を散歩してると、目の前に会ったテントからハンジの怒鳴り声が聞こえた


    気になったのでテントの横へ行き話を聞く



    ハ「そりゃぁ、兵たん拠点の設置が最優先事項だってことはわかってるよ。
    でも巨人の正体をつきとめることは、調査兵団本来の目的のはず!
    それはあんたもわかってるはずでしょう!!」

    モブ「あの、分隊長…団長に向かって、そんな口の利き方は…」

    ハ「うるっさい!!!」



    どうやらハンジがまだ巨人の捕獲についてごねてるらしい



    ハ「それには巨人の捕獲が絶対必要なんだ!
    もちろん現実的じゃないのはわかってる、最後に捕獲に成功したのは15年以上も前の話。
    それも、20人以上の犠牲をはらってね」



    話を聞いてる最中におなかがすいたフェイトは言い合いのテントの中に入ってエルヴィンの横へ



    ハ「でも、犠牲を恐れていては情報は得られない!」

    エ「何度言えばわかる、捕獲作戦に兵をさく余力はない。
    今日もここにたどり着くだけでフェイトがいてもすでに10人以上が失われた」



    厳しい顔して話してるエルヴィンにフェイトはとくに遠慮することもなく話しかけた



    あ「えるびん、おなかすいた」

    ハ「それはわかってる!けどっ…」

    エ「ハンジ、却下する。フェイトは少し待ってなさい、果物を持ってきてるからとってきてあげよう」

    ハ「ちょ、ちょっと待ってよ!エルヴィン!!」



    フェイトに少し待ってるように言ってエルヴィンは外へ出て行ってしまった


    テントの前で唖然と立ってるハンジにオルオが話しかける



    オ「やっぱり無理っすよ、ハンジさん。巨人なんてぶっ殺すのも命がけだってのに生け捕りと来た日にゃ、
    いくら命があってもたりねっす」



    その言葉を聞いた瞬間、ハンジがオルオの胸ぐらをつかんで吊し上げた


    それを見てフェイトはぼそっと一言



    『つま先つくだけ良かったね』

    ハ「例えばだオルオ、リヴァイがあんたを殺そうとしてる。本気でだ!
    さぁどうする?戦って勝てるかい??」

    オ「無理っすよ…そんなの…っていうか、苦しいっす…」



    オルオを締め上げ目が逝っちゃってるハンジに周りは何もできず、フェイトはエルヴィンが早く何か持ってこないか
    と上の空



    ハ「どうすれば勝てるか、教えてやろうか?
    調べ上げるんだよ、奴の行動範囲から苦手な食い物、女の好み、便所に行く回数、そんなことを全っ部調べ上げるんだ。
    そうすればどこかにつけいる隙が見つかる」

    オ「ぐっ・・・うぅ・・・」

    ハ「そうして戦わなければ、あんたは確っ実に殺される」

    ペ「ハンジさんっ!!」

    モブ「分隊長、やりすぎです」



    そろそろ本当にやばくなってきたのを見てとうとうペトラとモブリットがハンジに訴えると、ようやくオルオを放した



    ハ「ハハハ、ごめんごめん。でもまぁ、そういう事だよ。フェイト、エルヴィンのとこ行く?」

    フ「いく!」



    自分の横で今か今かとエルヴィンを待ってるフェイトに声をかけてハンジは二人でエルヴィンのもとに向かう





  34. 34 : : 2015/03/20(金) 19:59:22
    ハンジとフェイトがエルヴィンのとこへ行こうとしてる最中に、屋根の上にいたミケが大声で周りに呼びかけた



    ミ「森だ!いるぞ!!」



    その言葉を聞くと、ハンジは嬉しそうにして馬の方にフェイトを抱えて走る



    フ「はんじ、はなしてー!」

    ハ「ちょっと付き合ってよ」

    モブ「分隊長!一人では危険です!!」

    ハ「フェイトがいるから大丈夫~」



    モブリットの声を無視してハンジはフェイトを後ろに乗せて馬を走らせる



    ハ「エルヴィン、行かせてもらうよ!リヴァイ~ちょっとフェイト借りるねー!」

    エ「待て!ハンジ!!」



    エルヴィンの横を颯爽とハンジが通り抜ける



    エ「リヴァイ!」

    リ「チッ、バカが」
    エルヴィンはすぐさまリヴァイに声をかけてハンジを追わせた
  35. 35 : : 2015/03/20(金) 20:07:11
    イルぜの手帳ですか?
  36. 36 : : 2015/03/20(金) 22:08:35
    です!
  37. 37 : : 2015/03/20(金) 22:10:54
    あ!今更だけど一番最初の25年は
    13年です打ち間違いました!
  38. 38 : : 2015/03/21(土) 07:26:53
    頑張ってください!
    期待です!
  39. 39 : : 2015/03/25(水) 18:45:59
    アドバイスや、リクエストを募集しています
  40. 40 : : 2015/03/26(木) 09:30:40
    上の名無しさんはにトントラックさん
    ですか?
  41. 41 : : 2015/03/26(木) 22:25:01
    はいそうです
  42. 42 : : 2015/03/27(金) 08:41:22
    こんなのどうですか?
    お話はそのまま進んで、いるぜの手帳を回収する時、巨人が出てくる時にフェイトと同じような女の子がいて、ついでにその子も壁内へ連れて行く…
    というのは?
  43. 43 : : 2015/03/31(火) 08:14:10
    面白い


    期待
  44. 44 : : 2015/03/31(火) 20:49:12
    ハンジ
    「お、いたいた!」

    フェイト
    「はんじ、おろせー」

    ハンジ
    「ねぇねぇ、散歩がしらに私と壁の中へ行ってみない?」

    フェイト
    『おい、止まれ!お前はなにがしたい?
    何が目的だ!?』

    ハンジ
    「あれ?」

    巨人が森に戻って行く

    ハンジ
    「ちょっと〜!?」

    フェイト
    (おかしい、あの巨人は…?)

    巨人が木の前に立ち、頭をぶつける

    ハンジ
    「ねぇ何してるの?ここがお前の来たかった場所、なの?」と言った時ハンジに襲いかかった

    ハンジ
    「うほぉー!あぶねぇ」

    その時フェイトと巨人は目が合い瞬間の間にフェイトは話かけた

    フェイト
    『その中の人間は何だ!』

    巨人
    『ユミル…の民…ユミル…さま』

    フェイト
    「え」

    その時
    オルオが

    オルオ
    「取った」

    ハンジ
    「オルオ!待て!」

    オルオ
    「はい?」

    と、行った時巨人に掴まれた

    オルオ
    「うわぁぁぁ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」
    その時、フェイトが、腕を切り落とし
    リヴァイが、うなじを削いだ

    リヴァイ
    「おい、無事か?」

    オルオ
    「兵長、一生ついて行くっす‼︎」

    フェイト
    (この気配、まさか!?)そう言ってバレないようその場を離れた

  45. 45 : : 2015/04/02(木) 14:27:46
    エレンとエルヴィンが、もうすぐ出てくるので今度からは

    リヴァイ
    「」

    フェイト
    「」

    という風にかいてきいます
  46. 46 : : 2015/04/09(木) 21:39:40
    フェイトは森を走る…すると…

    フェイトと同じ位の年で黒髪の女子がいた…

    フェイト
    『誰だ?』

    ???
    「誰だって、酷いな〜、忘れたの?」

    フェイト
    『お前、私が喋る言葉が分かるの?』

    ???
    「当然!だって…私達、兄弟だもん」

    フェイト
    『っ!?私に兄弟はいない!お前は、誰だ!」

    ???
    「シュテルだよ、シュテル・テレサ」

    フェイト
    「シュテル…?うっ‼︎」
    急に、フェイトに頭痛に襲われる

    シュテル
    「忘れてるのも無理は無いよ、
    実験のせいで記憶がないんだもん」
  47. 47 : : 2015/04/09(木) 21:43:31
    フェイト
    あぁ、すこし思い出した。実験される前
    まだ赤ん坊の頃の記憶、私は、この世界の人間じゃない…壁もない、巨人もいない、そんな世界にいたはずなのに…どうして…
  48. 48 : : 2015/04/15(水) 20:36:44
    フェイト
    『ど、どうして』
  49. 49 : : 2015/05/11(月) 19:36:41
    はやくかけ
  50. 50 : : 2015/05/17(日) 19:27:34



















































































  51. 51 : : 2015/07/05(日) 14:48:43
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  52. 52 : : 2015/07/06(月) 20:29:49
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  53. 53 : : 2015/08/23(日) 16:36:42
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  54. 54 : : 2015/08/30(日) 01:27:33
    え?
  55. 55 : : 2015/08/30(日) 01:28:08
    え?

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