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このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。

生き残りたくば、感情を押し殺せ

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  1. 1 : : 2015/02/14(土) 17:59:57

    どのような物語かはあえて言いません。

    ※キャラ崩壊注意
    ※その他もろもろ注意
  2. 2 : : 2015/02/14(土) 18:23:29

    苗木「……ん?」



    いつものように、希望ヶ峰学園の一室で目を覚ま……していない。




    苗木「あれ?」





    僕は明かりがついたままの体育館で目を覚ました。






    みんなが倒れている。




    さらに、自分の身体の違和感にもすぐに気がついた。







    何か、首輪?のようなものが付けられている。


    ただの首輪ではなく、明らかに機械的な、『無理矢理取ろうとしたら爆発します』な雰囲気を漂わせてるヤツだ。







    日向「ん……お?」







    自室のベッド……ではなかった。




    俺は体育館の硬い床で目を覚ました。





    最初に、1人だけ起き上がって周りをキョロキョロしている苗木の後ろ姿が目に入った。



    日向「な、何だ?これ、首に…」



    苗木「日向君!これ、一体…」



    桑田「あ〜よく寝た…お、苗木?」







    しばらくして、全員が起きた。








    終里「…で、何でオレたちは体育館で寝てたんだ?」




    豚神「それよりも、この首輪だ」





    葉隠「ちょっと引っ張ってみたけど、取れる気配は無ぇべ」




    霧切「無理矢理取ろうとしたら何か起きる、とか考えなかったのかしら…」





    ???『その首輪、無理矢理取ろうとしちゃだめっ!速効性の猛毒が首に流れる仕組みだから!』






    葉隠「ま、マジかよ?あ、あぶねー…」





    桑田「…ってか今の誰?」
  3. 3 : : 2015/02/14(土) 18:47:12

    ???『ボクだよ!このプリティーな白黒のボディが目に入らぬか!』



    壇上にいたのは、お前の罪を数えさせたりしそうな白黒のクマだった。




    ???『えーと、突然ですが皆様はその首輪をつけて一週間生活をしていただきます!』




    山田「一週間」




    ???『YES!た〜だ〜し!その一週間は…』












    ???『絶対に“萌え”てはいけません!!』










    What do you mean???







    みんなポカンとしていた。僕もだ。







    桑田「萌えって、あの萌え〜の?」






    ???『そうです!もし萌えてしまったから!』





    ???『さっきも言ったように、速効性の猛毒が首に流れてオマエラは死んでしまうのだー!!』






    罪木「は、はいいぃぃ!?」


    澪田「な、なんかヤベー感じっすか!?」


    狛枝「そこまではわかったけどさぁ……」





    狛枝「キミ、誰だい?いきなり現れて勝手なこと言わないでくれないかな?」


    ペコ「そうだ……貴様一体何者だ」






    ???『あ、そうでした』





    モノクマ『ボクはモノクマ!2人でひとつだったり色が変わったりはしませんが、この学園の学園長なのです!』






    大和田「おい待てや、学園長は霧切の親父さんだろ?デタラメこいてんじゃねぇぞ」






    モノクマ『彼は霧切さんの太ももの写真を見て毒が回って死にました』






    霧切「」
  4. 4 : : 2015/02/14(土) 19:12:45

    モノクマ『まぁそんなワケで、萌えなければ別に普通に生活してて構いません』





    モノクマ『それと、明日から点呼をとりますので』


    花村「チ○コを取るだって?嫌だね」


    モノクマ『点呼ね。毎朝8時に体育館に集合すること!いいね?』






    モノクマ『では、ばいなら〜』








    体育館に静寂が流れる。








    狛枝「…それで、どうするのかな?」




    九頭龍「萌えなければいいんだろ。普通に生活してりゃあ、まず大丈夫じゃねぇのか?」


    石丸「うむ、その通りだ!風紀を乱さず、誠実に生きていれば一週間など造作もない!」







    西園寺「どうかな?山田のブタなんかは気を付けないとポックリ逝っちゃったりするからねー」





    山田「失敬な!拙者は二次元限定ですぞ!例え寸胴貧乳ロリミルクに罵倒されたとて不埒な感情は持たぬわ!」




    西園寺「めちゃくそ不埒な目で見てんじゃねえか!死ねキモオタのロリコンが!!この存在犯罪者!!」






    山田「残念ながら効きませんなぁ、そのような罵声雑言は我々の業界では……うっ!?」






    突然、山田が苦しみ出した。







    山田「ぎょ、業界では…………ご褒…………美…………………」








    山田は力無く倒れた。






    小泉「え!?ちょ」

    朝日奈「や、山田?」



    霧切が無言で脈をとる。







    霧切「し、死んでいるわ」



    桑田「はぁ!?」



    モノクマ『あ〜…あれだけ注意したのに早速死者が出てしまいましたか!』




    モノクマ『死体はボクが処理しとくから、ほらみんな出てって』




    言われるがまま、僕らは体育館を出た。
  5. 5 : : 2015/02/14(土) 19:47:07
    ひふみん本当にポックリ逝ってワロタ
  6. 6 : : 2015/02/14(土) 19:48:21
    ちょ…これはw期待です!
  7. 8 : : 2015/02/14(土) 20:25:29

    食堂は重い空気に包まれた。




    桑田「ブーデーのやつ…マジで死んじまったのかよ…」


    日向「……お前も目の前で見ただろ」


    桑田「いや、見たけどよォ」






    十神「俺は山田が死んでくれてホッとしたがな」






    全員の注目が十神に集まる。







    朝日奈「ちょっとアンタ、何言ってんのよ!仲間が死んで何がホッとしたってよ!?」




    十神「…落ち着け。俺は…」



    ペコ「山田が死んだことで、遊びやドッキリでは無いと皆が実感した」





    ペコ「…と言いたいのだろう?」





    十神「そういうことさ」




    朝日奈「そ、それは…」





    十神「実際に萌えたらどうなるか…ああしてハッキリさせておく必要がある。そうして俺たちは本当に命がかかってるんだと改めて思い知る」


    十神「みんなが、あの場で山田が死んだのを見たのだからな」





    誰も言い返せなかった。


    確かにその通りだったからだ。





    大和田「おい、どこ行くんだ!」




    十神「図書室だ。いつも通り生活していればよいのだろう?おい腐川」




    腐川「は、はい」




    十神「…お前も来い。お前はもう少し見聞を広める必要がある」




    腐川「は、はい」





    大和田「おい待て、お前腐川は…」


    苗木「いや、彼に任せよう」





    苗木「腐川さんの扱いはストーキングされてる十神君が一番わかってるはずだよ」




    大和田「…まぁ、アイツのことだ。ヘマはしねぇだろうけどよ」






    豚神「左右田、この首輪を無効化できないのか?」




    左右田「分解してみねーとわかんねぇな……そんなことしたら俺がお陀仏だけどよ」





    ペコ「…こういうのはどうだ?」




    江ノ島「お、何か考えついた?」





    ペコ「まず日本刀か、無ければ鋭い刃で」



    江ノ島「はい却下」





    ペコ「待て、最後まで聞け。首を落として首輪を取るんだ」




    桑田「このアポ、取ってからどうすんだよ」




    ペコ「保健室へ持って行って罪木に縫合してもらうんだ」





    桑田「このアポォ!そんなんで死者蘇生できるワケねぇだろ!!」




    ペコ「さすがに無理か…」



    ペコ「……」



    ペコ「もう一個あるんだ」





    桑田「アポアポォ!!もう聞きたくねぇわ!」
  8. 9 : : 2015/02/14(土) 20:37:30

    誰もいい案が思いつかない。




    空気はさらに重くなる。





    葉隠「よし、こんなときこそ俺の一発芸で場を和ませるべ」



    戦刃「い、一発芸?」



    葉隠「おう!いくぜ」




    そう言うと葉隠は椅子ごと背中を向けた。












    葉隠「ウニ!」






















    全員「「「……」」」












    葉隠「そ、そんなつまんなかった?」





    桑田「ピクリとも来ねぇよ。見てろ」





    そう言うと桑田は立ち上がり、上を脱ぎ出した。

























    桑田「しィ──────────んぱァ──────────い無いさァァァ───────────────ッ!!!」
























    全員「「「…………」」」










    桑田「………」







    九頭龍「葉隠と変わんねぇじゃねぇか…」







    澪田「ペコちゃん、なんか一発芸とか無いんすか〜?」




    ペコ「私か?」




    澪田「そう!クールなペコちゃんが一発芸とか……こう、ギャップ的なのめちゃ良くないっすか?」





    九頭龍「おい待て!!」





    九頭龍「ペコが一発芸なんてお前、そのー…えーと、アレだ!誰か萌えるかもしんねぇだろうが!!」



    小泉「ってか唯吹ちゃんが真っ先に反応しそうだよね…」





    澪田「言われてみればそうでした!危ねえっす!唯吹、自滅しちまうとこだったっす!」








    九頭龍(助かった……)


    小泉(助かった……)
  9. 10 : : 2015/02/14(土) 23:46:26

    とりあえず僕らは、解散した。




    西園寺さんは少し罪悪感があったようで、慰める小泉さん以外は無闇に彼女に話かける人はいなかった。




    豚神「よし、とりあえず男全員、サウナに来い」


    苗木「え?」


    豚神「男同士で密着していれば変なこと考える暇もなかろう」


    小泉「ちょっと、生々しい話は他所でしてよ」



    豚神「苗木、葉隠を呼んできてくれ。日向は田中と九頭龍を連れてきてくれ。あと、花村は毒が回る可能性があるから連れてくるな」



    日向「お、おう」





    〜サウナ〜



    大和田「サウナで雑談ってのもいいもんだな」



    田中「炎をも制してこそ覇王よ……」



    苗木「葉隠君、髪が邪魔」



    左右田「狭苦しいぜ…何故こんなことに…」



    桑田「なんでこんな密着しなきゃねぇんだよ…鳥肌立つんだけど」



    弐大「だっはっは!熱い男の友情ってやつじゃな!」



    日向「狛枝、寄ってくるな。わかってんだぞ」



    九頭龍「チッ…」



    豚神「何をイライラしている、九頭龍」



    九頭龍「何をじゃねぇ!何で俺の両隣がお前と石丸なんだ!!いろんな意味で暑苦しいんだよ!!」



    石丸「ハッハッハッ!サウナとはそういうものさ!」



    九頭龍「もういい、俺は上がる!」




    左右田「俺もアウトだわ…別の意味で暑苦しくてしゃあねぇ」






    田中「それでいいのか?左右田」





    左右田「あぁ?」






    田中「本当にそれでいいのかと聞いているんだ」






    左右田「どういうこったよ?」




    田中「これしきの獄炎も操れぬようでは天は貴様を認めぬだろう」





    左右田「わーったよ!限界に挑戦すりゃいいんだろ!!」



    石丸「左右田君!感心したぞ!」



    左右田「おめーは黙ってろ!」






    豚神「ふむ…何の反応も無しか」




    豚神は首輪に触れながら呟いた。




    日向「どうしたんだ?」



    豚神「この首輪、熱で何とかならないかと思ってな」



    大和田「へぇ…おめぇそこまで考えてたのか」




    葉隠「あ〜もう暑いべ…俺アウトだわ」



    桑田「俺もだ…いろんな意味でアウトだ」




    豚神「フン…根性の無い」




    石丸「僕はまだまだいけるぞ!」


    大和田「俺もだぜ。まだまだ汗かいて、水風呂にダイブ!くぅ〜…考えるだけで最高だぜ」



    日向「だから寄ってくるな狛枝!!」






    その後、日向と狛枝、左右田、苗木、田中、豚神の順にサウナを出て、大和田、石丸、弐大が最後に出てきた。

    身体を洗って少し雑談して、気付けば2時間以上過ごしていた。
  10. 12 : : 2015/02/15(日) 01:30:10

    苗木「はぁ〜、でもなんかスッキリしたなぁ」



    髪を拭きながら食堂へ戻る苗木。



    江ノ島と戦刃、それから十神と腐川がいた。




    戦刃「あ、苗木くん……あ、えっ、ちょ」




    苗木「?」





    戦刃「な、苗木君の………濡れ髪……////」







    戦刃「……うっ!!」






    苗木「い、戦刃さん!?」


    江ノ島「?」








    戦刃「苗木くん………萌え」







    戦刃むくろ・殉職。






    苗木「戦刃さぁぁぁぁん!!!」





    江ノ島「えっ、残姉何やってんの」



    十神「……とりあえずみんなを集めよう」










    桑田「で、話ってなんだよ?」





    江ノ島「えーと、本人の名誉のためどこの残姉とまでは言いませんが、戦刃むくろ氏が先ほど殉職いたしました」






    ソニア「死因は…」






    江ノ島「苗木君の濡れ髪を見て萌え死しました」







    男子「「」」























    舞園(想像しちゃダメ想像しちゃダメ想像しちゃダメ想像しちゃダメ)ハァハァハァ




    霧切(耐えろ私耐えろ私耐えろ私耐えろ私耐えろ私耐えろ私)ハァハァハァ





    セレス(それ以上は言うなそれ以上は言うなそれ以上は言うな)ハァハァハァ






    大神「……」



    朝日奈「?」








    九頭龍「おいおい、そのためだけに集めたのか?」




    江ノ島「まぁ…一応、報告した方がいいと思って」




    桑田「じゃあとりあえず苗木は縛っとくか」




    苗木「僕!?」




    左右田「おう、そうだぜ苗木。お前の濡れ髪に戦刃は萌え死んだんだ。お前は危険だぜ」










    舞園(縛られた苗木君…縛られた苗木君…縛られた苗木君…)ハァハァハァ





    霧切(監禁したい監禁したい監禁したい監禁したい監禁したい)ハァハァハァ





    セレス(私が縛りたい私が縛りたい私が縛りたい私が縛りたい)ハァハァハァ
  11. 13 : : 2015/02/15(日) 03:36:40
    既にヤバイのが3人…

    堕ちたな(確信)
  12. 14 : : 2015/02/15(日) 10:57:25

    とりあえず僕は『特にやましい気持ちは持たないだろう』という豚神君の提案で、縛られはしなかったが日向君の部屋に監禁されることとなった。





    日向「閉じ込めるにしても自室にすればいいじゃないか…ベッドは一つしかないんだぞ」


    豚神「だからこそお前なんだ。花村に頼んだら大変なことになるだろう?」


    日向「まぁな」









    田中「すまない」




    田中は破壊神暗黒四天王……もとい、ハムスター達をカゴへ入れた。



    田中「皆のためだ。一週間、ここにいてくれ」










    左右田「くそっ、もう2人いなくなったってのかよ」


    自室のベッドで頭を抱えている。




    左右田(まぁ…人の心配してらんねぇんだけどな……)


    左右田(ソニアさんと目が合うだけで首輪が反応しちまうかもしれねぇ…)


    左右田(一週間……短いようで相当長いぜ……)











    ペコ「坊っちゃん、大丈夫でしたか?」


    九頭龍「ああ。結局、普通に過ごしてりゃ大丈夫なのさ」



    ペコ「その、もし坊っちゃんが『溜まった』ら……その、私が…」



    九頭龍「馬鹿、余計なこと考えるな……戦刃みてぇになりてえのか」












    花村「うっ」



    花村「…ふぅ」



    花村「これで明日は大丈夫そうだ」










    大神「ふむ…」


    朝日奈「さくらちゃん?どうしたの?」



    大神「いや……戦刃のときのように自分の意図せぬ場合があるのかと思うとトレーニングにも集中ができぬ」



    終里「頭なんざ使わなきゃいいんだよ。筋トレするときは身体を使う!だろ?」


    大神「フッ……そうだな」







    そして夜時間が来て、各々が就寝に入った。
  13. 15 : : 2015/02/15(日) 11:21:08

    苗木「ん…」


    日向「苗木、起きろ。もう7時半だぞ」


    苗木「ああ…そうだ。体育館…」





    〜体育館〜




    モノクマ『なんか減ってない?』



    モノクマ『30人…と』



    モノクマ『えー皆様にお知らせがあります』



    豚神「なんだ」








    モノクマ『僕が大切に飼っていた20匹ワンちゃんが逃げちゃいましたー!』








    大和田「なっ……ふざけんな!テメェがわざと放したんだろ!!」



    モノクマ『どーでしょーねー。集めて5階の犬小屋に返してください!では!』





    狛枝「とりあえず……探しに行こうか」



    豚神「そうだな」








    〜食堂〜



    豚神「なるべく、まとまって行動しろ!」


    豚神「今割り当てた場所へ急げ!」




    こうして、犬とのサバイバルが始まった。











    左右田「犬……か」



    日向「手なずければ何とかなりそうだけどな」


    七海「そうだね」









    その時、犬の鳴き声を聞いた。






    左右田「お、近くにいるんじゃねぇか?」


    日向「前だ!」



    前から、何かが走ってくる。










    犬「ガウッ!!ガルルアァァ!!!」




    左右田「ちょっと待て!!犬ってこのレベルぅ!?子犬とかじゃねぇのかよ!?」



    日向「あれはさすがにやばい!逃げるぞ!」


    七海「うん!」





    しかし、犬は速い。








    犬「ガルルアァァ!!!」


    七海「わわっ」





    犬が七海にのしかかる。




    日向「な、七海!!」







    犬「ガルル!!」


    七海「わっ!」




    犬が七海の服を食い破って引っ張っていく!







    日向「貴様ァァァ!!!」


    左右田「おいコラ犬ッコロ!!離れやがれ!!」




    左右田がドロップキックをかますと、犬は吹っ飛んだ。







    七海「うー…」


    日向「大丈夫か七m……」




    日向「……………………………」














    犬に服をボロボロに破られた七海はあられもない姿になっていた。







    ボロボロのブラウス、スカート、ニーソックス。




    垣間見える乳房、腹、太もも。







    童貞・日向創は……その姿に心を動かしてしまったのだ。

















    日向「七……海…………うっ!!」




    左右田「!!!」







    左右田「ひ、日向ァ!!!」





    日向「我が生涯に………うっ……一片の…………悔いなし」







    左右田「日向ぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
  14. 17 : : 2015/02/15(日) 12:48:22
    日向ぁぁぁぁぁぁあ!!!!!!
  15. 18 : : 2015/02/15(日) 14:46:58

    左右田「くそ…日向……日向ぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」





    犬「グル……ガルル」





    左右田「七海、お前は着替えてこい!ここは俺が食い止める!」



    七海「う、うん!」









    苗木「全然いないなぁ……」




    トイレに行ってる間に葉隠に忘れられてしまい、1人で探すハメになった苗木。






    犬「きゃん!」



    苗木「あ、いた」



    苗木「5階まで連れて行けばいいんだよね」




    犬「くぅ〜ん」




    苗木「……くっ、やめろ!こっちを見るな!」




    犬「くぅ〜ん」



    苗木「や、やめろ!寄り添ってくるな!」



    犬「くぅ〜ん」




    苗木「…………」






    苗木「……くそっ!」





    苗木は逃げ出した。



    あのまま子犬を抱いていたら、萌え死んでしまうと思ったからだ。













    葉隠「あ、やべ、苗木っち置いてっちまった」


    不二咲「え、ええ?」


    桑田「何やってんだオメーは…」




    グルルルルル……




    葉隠「………」
    桑田「………」
    不二咲「……」



    桑田「い、今のは犬というよりも猛獣の唸り声に近かったような……」


    葉隠「な、なななんかこの場から離れた方が……」



    不二咲「あ、あれ……」





    葉隠達の後ろ、鎖をズルズルと引きずりながら現れたのは……








    葉隠「け……ケルベロス…?」





    3つの首を持つ猛獣。



    桑田「お、おいおい、嘘だろ?逃げるぞ!」





    葉隠「いや、できる!」



    桑田「はぁ!?」



    葉隠「あっちは三つ首、こっちは3人!やろうと思えばできるべ!」




    桑田「馬鹿言ってんじゃねぇ!逃げるんだよォこのアポォ!!」
  16. 19 : : 2015/02/16(月) 20:52:01

    大和田「苗木!」



    苗木「大和田君!」



    大和田「あぶねぇ…さっき狼みてぇな奴に追われてよぉ」



    苗木「お、狼?」



    大和田「モノクマのヤロー…何が犬だよ!食い殺されるとこだったじゃねぇか!」



    苗木「ここにいちゃ危なそうだね…早く田中君と合流しよう!」



    大和田「ああ」




    その時、苗木の背後から子犬が現れた。





    苗木(やばっ、僕を追ってきたのか?)




    苗木「大和田君、急ごう。この場を離れるよ!」











    大和田「……チャック?」






    苗木「お、大和田君?」











    犬「きゃん!」




    大和田「チャック……」




    犬「きゃんきゃん!」




    大和田「チャック…!!」











    まずい。



    苗木はそう考えた。






    大和田紋土は今、幻覚を見ている!




    死別した飼い犬の姿を見ているのだ…!







    大和田「チャック……帰ってきてくれたんだな」




    犬「くぅ〜ん」




    大和田「ははは」





    大和田「……うっ」






    苗木「大和田君!!!」







    大和田「ははは……せっかくチャックが会いに来てくれたのに………俺は…………ここまでのようだ」






    大和田「世話になったな………苗………」











    苗木「…大和田君?」




    苗木「大和田君!!大和田君!!」





    苗木「ちくしょう……ちくしょう!!」







    苗木「何で……何で『萌え』を封じたんだよぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
  17. 20 : : 2015/02/17(火) 18:54:11
    大和田ぁぁぁぁぁ!!!!
    クソォ!!!!チャックの野郎っ!!
  18. 22 : : 2015/02/19(木) 19:39:54

    左右田「さぁ…来いよ」



    犬「ガルァ!!」



    左右田「今だ!捕らえたぜ!」




    左右田「おふっ!?」




    なんと後ろから子犬がタックル!
    左右田はバランスを崩した。




    犬「ガルルルル!!」




    左右田「わー!待て、お手!ほら、お手!ぎゃー噛むな!!」






    大神「むんっ!」




    犬「ぎゃんっ!」




    左右田「お、おおお大神!助かったぜ!」





    大神「危ないところだったな、左右田」





    朝日奈「よし、今のうちに捕獲するよ!」





    3人で協力し、猛犬を捕縛。







    大神「そうか、日向が…」




    朝日奈「犬に萌えちゃったのかな…」





    左右田「…」












    左右田「…おう、そうなんだ」



    大神(なんだ今の間は)











    十神「7匹か…上出来じゃないか」



    豚神「当たり前だろう……こいつらを導いてやっただけさ」




    豚神の用意したトラップは単純で簡単、フライドチキンに群がった犬を下に敷いた網で捕獲するというものだった。







    その結果、6匹の犬と1人の終里の捕獲に成功した。






    終里「まんまと釣られちまったぜ」






    十神「釣られちまったじゃないだろう!!」





    捕獲 9匹(苗木1匹、左右田他2名2匹、十神他2名6匹)

    確認済 1匹(葉隠他2名)

    未確認 10匹


    残り 11匹
  19. 23 : : 2015/02/19(木) 19:57:15
    終里なにやってんのw
  20. 25 : : 2015/02/24(火) 21:12:57

    豚神「これか、犬小屋」

    十神「こんなものあったか…?」


    終里「こいつにブチこめばいいのか?」


    十神「お前ごとな」












    葉隠「桑田っち!何かものなげてあいつを怯ませるんだ!」



    桑田「アホォ!激昂したらどーすんだ!」


    桑田「つーか、首3つあんだから投げても何ともねぇだろ!」



    不二咲「ね、ねぇ…逃げた方が…」






    犬「グルルルルァァァ!!!」




    葉・桑・不「「「ギャー!!!」」」







    田中「……鎮まれ」







    静かな声とともにケルベロスは大人しくなった。






    葉隠「おおお!田中っち!」




    不二咲「た…助かったぁ」





    田中「我が言葉、聞き届けよ」





    犬「くぅ〜ん」





    田中「城へと還す。我に続け」





    犬「ワン!」






    ケルベロスが田中についていく。




    よく見ると田中の周りを複数の子犬が囲んでいた。




    桑田「さすが飼育委員だぜ…」





    〜5階・犬小屋〜




    田中「ふむ……残りは5匹か」




    葉隠「知らないうちにだいぶ片付いてるべ」



    十神「他の奴らが残りを連れてくるだろう、ここは待機だな」





    その後、小泉他3名が1匹、九頭龍他1名が1匹、霧切が3匹連れてきた。





    江ノ島「あーやっと終わったよ」


    桑田「おめー何もしてねーじゃねーか」



    澪田「犬の毛でムズムズするっす!」



    腐川「ホント…鼻に悪いったらありゃしないわ……ハックシュン!!」




    十神「あっ…!」




    ???「邪邪邪邪ーーーん!!なんだここ!!」




    罪木「ふ、腐川さぁぁん!?」


    左右田「な、なんだこいつ…」




    ???「ありゃりゃ?びゃっくん何で首輪なんかしてんの?」




    十神(しまった!)



    十神(『こいつ』と腐川は…記憶までは共有していない!!)




    ???「もしかして奴隷?奴隷として飼いならされてんのね?あ〜そーゆーの萌えるわ〜……はうっ」




    ???「な、なんか息苦しく……なっ………」









    全員「「「…………」」」













    小泉「えっと……何が起きたの?」



    十神「……食堂で話す」






    それから、食堂で十神の話を聞いた。
    そして、死んだ者の報告もした。





    左右田「つ、つまり…腐川は偶然ジェノサイダー翔の人格を持ってて」



    舞園「偶然制服についた犬の毛でムズムズして」



    七海「偶然くしゃみして入れ替わって」



    セレス「偶然にも首輪をした十神君を最初に発見して萌え死んだと」





    左右田「おいおい何だこりゃ……偶然が重なって最終的に死んじまうなんて…意識してても死ぬ可能性があるってことじゃねぇか…!」


    九頭龍「普通に過ごしてても……死と隣り合わせってワケかよ」




    霧切「これからはもっと注意深く生活しないと、最悪の場合暇持て余して妄想してただけで死にかねないわ」






    日向創 昇天
    大和田紋土 昇天
    腐川冬子 昇天

    残り27人
  21. 26 : : 2015/02/28(土) 14:06:25

    石丸「ぐぬぬぬ……兄弟の仇は僕が必ずとってみせよう…!!」


    狛枝「まさか日向クンが召されるなんてね…絶望的だよ」


    桑田「モノクマのヤロー…明日は何を仕組んできやがるんだ」


    七海「えっちなDVDとか?」



    花村「そんなことされたら男子全員死んじゃうよ!」

    狛枝「女の子もいる前でさすがにそれはしないんじゃないかな?」



    大神「だがわからんぞ…とにかく、用心せねばな」




    こうして今日のところは解散した。






    苗木「はぁ……」




    自室のベッドに横になる苗木。




    苗木「明日は……どうなるんだろう」



    桑田「よーっす苗木」



    苗木「桑田君?ノックとかしないんだね」



    桑田「俺の部屋で大富豪でもやっか」



    苗木「オッケー」






    〜桑田ルーム〜




    狛枝「またボクの勝ちだね」



    豚神「くっ…何故だ」



    苗木「これいつまでやるの?」



    葉隠「夜時間が来るまでだべ!」



    左右田「あと8時間もやるのか…」





    その後僕らはずっと駄弁ったりトランプで暇を潰し、夜時間まで安全に過ごした。
  22. 27 : : 2015/02/28(土) 14:18:54


    苗木「……朝か」



    苗木「……体育館か。めんどいな」




    〜体育館〜





    モノクマ『また減ったね』



    九頭龍「お前のせいでな」





    モノクマ『えー、大変なことが起きました』



    豚神「今度はなんだ」






    モノクマ『ボクが独自に保存していた“希望ヶ峰・盗撮コレクション”が何者かによってばら撒かれてしまいましたー!!』






    桑田「と、盗撮コレクションだとぉぉぉぉ!!!」


    左右田「ソニアさん盗撮コレクションだとぉぉぉぉ!!!」


    七海「いやソニアさんまでは言ってないよ」





    モノクマ『枚数は実に32枚!君たちと同じ!』





    小泉「一人一枚ってことかな」





    モノクマ『犯人は封筒に入れてばら撒いたようなので、封筒から出してボクのところに持ってきてください!大事なコレクションなので!!』






    モノクマ『では、ばいなら〜』








    苗木(盗撮コレクションだと……。)




    苗木(ふざけるな!!)




    苗木(アイドルの夜の顔を盗撮したなんてことが……いやいやあるわけがない!!)




    左右田(誰よりも早くソニアさんの写真を手に入れ、複製しなければ)




    豚神(これは非常にまずい……俺の秘密がバレてしまう…!!)






    舞園(苗木君の盗撮画像……)


    霧切(苗木君の盗撮画像……)


    セレス(苗木君の盗撮画像……)
  23. 28 : : 2015/03/02(月) 01:21:03
    葉隠「おっかないのが3人いるべ!」

    期待です!!
  24. 29 : : 2015/03/05(木) 01:02:44
    なんだか珍しく石丸から死亡フラグがたたなさそうな設定だ!
  25. 30 : : 2015/03/06(金) 13:58:36
    ちょー期待です!
  26. 31 : : 2015/03/08(日) 20:07:41
    期待!
  27. 32 : : 2015/03/17(火) 10:02:12
    Ki☆ta☆iです!!
  28. 33 : : 2015/03/17(火) 23:41:20
    期待です!
    \(owo)(oMo)/
  29. 34 : : 2015/04/03(金) 15:59:22
    続きマダですか? 他の作品ばかりではなく、この作品も更新してください。
  30. 35 : : 2015/04/03(金) 17:20:02
    >>34
    私は自分の私生活を割いて更新しています。そう言うあなたはちゃんと全ての作品を更新できているのですか?

    それと、
    私はあなたがとても嫌いですので、金輪際、私及び私の作品には関わらないでいただきたい。


    以上。
    更新についてはキャラ一人ひとりの動きを考え次第行います。
  31. 36 : : 2015/04/03(金) 18:45:51

    葉隠「へへへ…どこだどこだ」




    葉隠は一階から順番に探していた。




    葉隠「『希望の高校生の盗撮写真』!これさえあればいい感じに大金稼げそうだべ」





    しかし、封筒なんてどこにもねぇなぁ…。





    葉隠「仕方ねぇ、二階を探そう」
















    九頭龍「これか……封筒」



    九頭龍は一階の購買部にてそれと思われる封筒を発見した。
    葉隠は一体何処を探していたんだと。





    九頭龍「ん?なんか一枚じゃねぇな……何枚か入ってんぞ」




    封筒を揺らすと、ガサガサと音がする。
    封筒自体が32枚って言いたかったのか?






    九頭龍「もし自分のだったら誰かに見られる前に回収できたってワケだな」






    九頭龍は封筒を開ける。









    九頭龍「………!!!」










    九頭龍は仮にも極道。

    山田の発する単語なんて一言もわからないような人間だ。


    だが、テレビなんていくらでも情報が入ってくるだろう。
    彼は『萌え』を知っている。



    あの時、九頭龍冬彦は思った。






    ─────何が萌えだよ、こんなもん、現実見てる人間には一生解からねぇよ。







    その感情は山田のような人間にしかわからないと。



    自分は彼らと同じことにはならないと。















    九頭龍冬彦の首輪は、今まさに音を立てて反応していた。











    九頭龍「くそ………こんな…………ところで………!!!」









    九頭龍「こん…………な…………」







    九頭龍冬彦・殉職。












    彼が力無く床に落としたのは、辺古山ペコの生着替えの写真3枚だった……。
  32. 41 : : 2015/05/09(土) 00:39:54
    こればかりは仕方ない気が…

    凄く期待です!
  33. 42 : : 2015/06/01(月) 21:05:50
    九頭龍はツイてなかったんだ、仕方ないよ
  34. 44 : : 2015/07/04(土) 23:20:43

    左右田「く、九頭龍!!」


    澪田「ギャー!冬彦ちゃーん!」




    九頭龍が倒れてから約30分後、左右田と澪田がその死体を発見した。







    左右田「お…おいおい嘘だろ?何でコイツまで……」




    澪田「原因は写真を見ちまったことにあるっすね…」



    澪田は恐る恐る九頭龍の手元の封筒を掴む。


























    澪田「うっひょーー!!見て見てコレ!ペコちゃんの生着替えっすよ!!超ラッキー!!複製して永久保存しよー!!」



    左右田「み、澪田……」



    澪田「え? あっ………」










    一時のテンションに身を任せる者は身を滅ぼす。




    こいつは何事もなく生き残りそうだなと思っていた2人の死を目の前にして、左右田和一は現実というものがわからなくなる。



















    桑田「へへへ、舞園ちゃんの秘密写真必ずゲットしてやるぜ!」





    しかしどこに誰の封筒があるのかわからない。
    つまり、人よりも多く封筒を手にし、その中から選んでいくという形になる。





    桑田「山田や葉隠の写真しか手に入らなかったりしたら最悪だな……急がねぇと!!」





    それに、同時に自分の写真も回収しなくてはいけない。




    丸坊主のダッセー姿なんて女の子たちに見られたくねーしな!!





    とにかく急ぐ。

    他人(ひと)よりも前に、他人よりも先に、他人よりも多く、尚且つ正確に。






    桑田「うおっ!?」

    舞園「きゃっ」






    しまった!


    曲がり角で同じく急いでいた舞園とぶつかってしまった。
    両者は尻餅ついて、桑田が最初に立ち上がる。





    桑田「ご、ゴメンよ舞園ちゃん!大じょ……」




    舞園「はい、大丈夫です……ありがt、桑田君??」









    俺は今、ナイス角度に()っている。


    いや、舞園ちゃんがナイス角度に座ってる?







    舞園ちゃんは今尻餅ついて膝を曲げている状態。膝を曲げている。膝を。

    そして俺はそれを見下ろす形になっている。





    ここまで言えばわかるな?











    桑田「うっ……」









    首輪が反応した。桑田は力なく倒れる。











    舞園「く、桑田君!!」





    桑田「ベリー…………グッド…………」








    憐れなり。




    桑田怜恩はアイドルの秘蔵写真を手にすることなく戦場から脱落してしまった。
  35. 46 : : 2015/07/20(月) 23:26:29
    桑田…運がねぇ…
    期待です!
  36. 47 : : 2015/10/09(金) 16:37:06
    頑張ってください!期待しています!
  37. 48 : : 2015/12/09(水) 16:18:42
    希望が死ぬなんて、絶望以外のなにものでもないはずなのにっ!皆が希望的に死んでいくっ!

    あ、期待です。
  38. 49 : : 2016/01/22(金) 18:30:50
    私生活とかいろいろ大変だと思うけど頑張って!応援してるよー!
  39. 50 : : 2016/08/07(日) 15:48:03
    面白いです!更新期待です!
  40. 51 : : 2016/08/21(日) 18:51:40
    いつまでも待ってます!

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あげぴよ

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