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エレン「栄光への掛け橋」 前編
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- 1 : 2014/10/07(火) 20:59:31 :
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皆さん初めましての方は初めまして!どこかで見かけた方はこんばんわ!アラン・ファブレガスです!
今回は同じスポーツ系でなんと...野球を書いてみたいと思います!!
他のSSを考えながらこちらも書くのでなかなか更新するのが遅いかもしれません。
残念ながら私は野球の経験はないので、経験者に失礼なことが書いてしまう恐れがありますのでそこら辺はご注意ください。
このSSを参考にしているアニメ・漫画・ドラマ等があります。 ですので不可解に思った方々にはちょっとお気に召さないかもしれません。
それでも良いという方はどうぞごゆっくりお読みください。
目次 第一話 野球部 >>2
第二話 始動 >>5
第三話 顧問 >>9
第四話 アルミン・アルレルト? >>19
第五話 野球はやらない >>27
第六話 幼馴染 >>32
第七話 裏切り >>39
第八話 一打席勝負 >>43
第九話 まっすぐ >>49
第十話 エレン・イェーガー >>54
第十一話 ハンジ先生の知識 >>63
第十二話 偽りのエース >>71
第十三話 投手のために >>78
第十四話 練習試合 >>85
第十五話 実は凄い...? >>91
第十六話 今度は公式戦で >>101
第十七話 援団にはチアガール! >>109
第十八話 最低な投手 >>119
第十九話 センターマリア中学校 >>123
第二十話 推薦組と入試組 >>131
第二十一話 1軍と2軍の境界線 >>136
第二十二話 化物集団 >>144
第二十三話 リヴァイ >>148
第二十四話 久々のバッテリー >>153
第二十五話 ジェル・サネス >>159
第二十六話 弱肉強食 >>164
第二十七話 最低 >>170
第二十八話 調査高校2軍 >>177
第二十九話 まっすぐの媒体 >>187
第三十話 迫り来る奇襲 >>191
第三十一話 不安と動揺 >>197
第三十二話 チーム一丸となって >>203
第三十三話 本当のバッテリー >>211 前編終了
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- 2 : 2014/10/07(火) 21:20:08 :
キーンコーンカーンコーン
「起立!」
バッ
「礼!」
「よろしくお願いします!!」
「着席!」
スタッ
◯◯◯「はい、それじゃぁ今日から皆は高校生活を行っていくわけですが...」
◯◯◯「まずは私から自己紹介するはね」
◯◯◯「名前は【ペトラ・ラル】、歳は23歳、担当科目は国語になります。」
ペトラ「よろしくお願いします!」
パチパチ
ペトラ「それじゃぁ一番前の席の人から順に自己紹介してもらいます」
ザワザワ
ペトラ「はーい、静かに」
ペトラ「じゃぁ出席番号一番からね~」
バッ
◯◯◯「はい」
スタスタ
◯◯◯「出席番号1番、【ミカサ・アッカーマン】です。」
ミカサ「よろしく、お願いします。」
パチパチ
ペトラ「はい、次」
◯◯◯「はいッ!!」
ペトラ「返事がよろしい」
スタスタ
スッ
◯◯◯「出席番号2番、【エレン・イェーガー】です!」
エレン「趣味は野球をすることです!野球部に入って甲子園に行きたいと思ってます!!」
エレン「よろしくお願いします!!!」
・・・
ザワザワ
ペトラ「は~い、静かに」
ペトラ「はい、エレン君ありがとう」
エレン「はい!」
スタスタ
モブ「おいおい、マジかよ」
モブ2「甲子園だって?行けるわけないよー、だってうち野球部弱いじゃん」
モブ3「それに聞いた話だとつい最近潰れたらしいぜ?」
ペトラ「静かにするったら、静かにする!!」
シーンッ
・・・10分後・・・
ペトラ「はい、次」
スタスタ
◯◯◯◯◯「出席番号28番...【ベルトルト・フーバー】です...あの...よろしく...」
パチパチ
ペトラ「次!」
スタスタ
◯◯◯◯「出席番号29番、【ライナー・ブラウン】です。よろしく」
パチパチ
キーンコーンカーンコーン
ペトラ「はい、じゃぁ今日はもうHR終わったら終わりねぇ~」
ペトラ「5分後また先生来るから帰りの仕度してね~」
スタスタ
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- 3 : 2014/10/07(火) 21:23:49 :
キーンコーンカーンコーン
「起立!」
バッ
「礼!」
「さようなら」
スタスタ
ダッ
ペトラ「あっ、こら!走らない!!」
キキーッ
エレン「すみません!!」
スタスタ
ペトラ「(ふふっ、元気のある子ね)」
スタスタ
ミカサ「さようなら」
ペトラ「さよなら~、気をつけて帰るのよ~?」
スタスタ
ペトラ「(あの子は逆で暗い子ね...)」
ペトラ「(今日から念願の教師をするんだから頑張らなくちゃ!!)」
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- 4 : 2014/10/07(火) 21:35:52 :
タッタッタ
ガラッ
エレン「失礼しますッ!!」
エレン「あの...野球部の監督ってどこにいますか?」
◯◯◯「え?野球部?潰れたよ」
エレン「...へ?潰れた!?」
◯◯◯「なになに、君知らないの?」
エレン「そ、そ、そんなぁ...俺野球部入るために...頑張ったのに...」
◯◯◯「あちゃー、私何かやばいこと言っちゃった?」
エレン「え、い、いえ!全然っす!」
エレン「そうか...ないのか...」
◯◯◯「あぁ潰れたって言っても何か問題があったわけじゃないんだよ?」
エレン「どういうことですか...?」
◯◯◯「ただ単に部員が少なくなっただけであって、また一からやり直せば作れると思うけど?」
エレン「そっか...その手があったか!!!」
ガラッ
◯◯◯「失礼しまーっす!!」
◯◯◯「野球部の監督さんいないっすか~?」
◯◯◯「おっ、犠牲者2が来たよ」
エレン「おぉ!!丁度良かった!!」ダッ
◯◯◯「な、なんだよ」
エレン「実は野球部が潰れちゃったみたいでよ...それd」
◯◯◯「えっ!?うそだろ!!マジかよおおおおおおおおおおおおおおおおおお」
エレン「い、いやだから」
◯◯◯「俺ここの野球部に入るつもりだったのにぃぃぃいいいいいいいい」
エレン「おい、話聞けよ!」
◯◯◯「ん?なんだ?」
エレン「潰れたは潰れたんだけどよ、ぶっちゃけた話俺らでまた野球部作りなおさねぇ?」
◯◯◯「...」
エレン「(ま、まずかったか!?やっぱり初対面の奴に誘われても...)」
◯◯◯「そっかぁぁぁああああ、その手があったぁぁぁああああああああ」
エレン「うるせぇな、お前」
◯◯◯「あ、わりぃ」
エレン「俺はエレン・イェーガー、エレンでいい」
◯◯◯「俺は【コニー・スプリンガー】、天才のコニー様でいいぞ」
エレン「いや呼ばねぇよ」
コニー「なんだとぉ?」
◯◯◯「はいはい、職員室でそんな話しなくていいから」
◯◯◯「とっと帰った帰った」
エレン「あっ、えっと...ありがとうございました!!」
コニー「したっ!!」
ガラガラ
エレン「...ってことは...」
コニー「俺らが野球部...」
エレン・コニー「初参加者だぁぁぁぁああああああああああ!!!」
ガラッ
ペトラ「うるさいッ!ここは職員室よ?静かにしなさい!!」
エレン・コニー「す、すみません...」
ガラッ
エレン・コニー「...」
エレン「どうするか」
コニー「だなー」
・・・
エレン・コニー「マックで会議!!」
エレン・コニー「おぉー!!俺らって気が合うじゃーん!!!」
ガラッ
ペトラ「静かにしなさい!何度言えばわかるの!!!」
ガラッ
エレン・コニー「はい...」
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- 5 : 2014/10/07(火) 21:50:15 :
マック
ピロピロピロ-
「いらっしゃいませー」
ドサッ
エレン「取り敢えず...どうっすか」
コニー「俺ら以外の奴であと7人集まらねーと試合出来ないしな」
エレン「あと監督だろ?」
コニー「可愛いマネージャーも欲しいな!」
エレン「あと応援団とチアガール!」
エレン・コニー「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお」
「お、お客様他のお客様に迷惑ですので...」
エレン・コニー「すみません...」
エレン「...」
コニー「...」
エレン「どうやって7人集めるか...会議を...始める」
コニー「社長!」
エレン「どうした」
コニー「私に提案があります!」
エレン「言ってみろ」
コニー「はっ!」
コニー「我々企業は人材を集めるために...」ゴクンッ
エレン「...」ゴクンッ
コニー「明日行われる部活動勧誘トンネルに参加するであります!」
エレン「な、なんだ!?その何とかトンネルってのは!?」
コニー「はっ!」
コニー「調べあげた所、これいつまで続ければいい?」
エレン「いや普通でいいと思うぞ」
コニー「だよな」
コニー「明日ってうちの学校の好例行事の部活動勧誘トンネルっていうのがあるんだ」
エレン「さっき言ってたやつか」
コニー「何でトンネルかって言うのは多分...色んな部活から勧誘されて入り口から出口までが遠いからトンネルって言うんだろうよ」
エレン「なるほどな」
コニー「そこで我々も参加するであります!!」
エレン「お前から初めてるじゃねーか」ペチンッ
コニー「すまん、つい」
エレン「それで...必要なものは?」
コニー「パンフレット的な?」
エレン「あ~よくある、部活の紹介紙みたいなやつか」
コニー「それを書こうと思ったんだけど...お前絵描ける?」
エレン「...中学の美術の成績が2の俺に...描けると思うか?」
コニー「多分そんな気はしてた」
エレン「そういうお前はどうなんだよ」
コニー「お、俺か?そらお前...出来るわけねぇよ」
エレン「だよな...」
コニー「あ~どっかに絵が描ける野球部員がいればなぁ~」
エレン「いるわけねぇだろ、絵なんて大抵女が上手いイメージじゃんか」
コニー「そうだけどさー」
エレン「...あれ?あそこの席の奴...俺らの学校の奴じゃね?」
コニー「どれー?」
チラッ
コニー「ホントだ!しかもあのバックの色は1年だ!」
エレン「マジで!?これは狙うしかねぇ!!」
コニー「隊長!ここはどのような作戦で!」
エレン「そうだな....ズバリ!」
エレン「あ、あの~俺達野球部作ろうと思ってるんだけど、良かったらお前も入らないか!?作戦」
コニー「すげぇ!完璧だ!!」
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- 6 : 2014/10/07(火) 23:52:27 :
スタスタ
エレン「あ、あの~」
◯◯◯「! な、なんですか?」
エレン「あ、あ、あのよ...その...」
コニー「エレン!頑張れよ!!」ボソッ
エレン「」コクッ
エレン「あの...俺達と...」
ゴクンッ
エレン「一緒に食わねぇ?」
ズテンッ
コニー「全然ちげぇよ!!」
◯◯◯「...うん、いいよ」
エレン「マジで?じゃぁ行こうぜ」
スタスタ
コニー「...何で誘わなかったんだ?」ボソッ
エレン「す、すみません...俺に度胸がないばかりに...」
コニー「ったくよ...」
◯◯◯「あ、あの...」
エレン「ひゃ、ひゃいっ!?」
コニー「ぷはっ、噛んでやんのー!!」ゲラゲラ
エレン「う、う、うるせぇー!!///」
◯◯◯「ふふっ...」ニコッ
エレン「」ドキッ
エレン「あ、あのよ...俺はエレンだ」
コニー「俺は天才コニー」
◯◯◯「よろしくエレンとコニー」
エレン「お前の名前は?」
◯◯◯「私はミカサ」
エレン「ミカサか...男なのに変わった名前だな」
コニー「だなぁー、あんま聞かねぇよ」
ミカサ「う、うん...よく言われる...」
エレン「そんでよ!俺達野球部作ろうとしてるんだ!」
ミカサ「野球部...確か廃部した...?」
コニー「そっ、それで俺らで復活させようってわけ」
ミカサ「...入る」
エレン・コニー「へっ!?」
ミカサ「私も...野球部に入る...」
エレン・コニー「よ、よっしゃぁぁあああああああああああああああああ!!!!」
ミカサ「あっ、あの...騒がない方が...」
エレン「あっ、そうだよな」
コニー「ま~たあの店員に怒られるところだった」
エレン「マジでいいの?」
ミカサ「うん」
コニー「よっしゃ!やっと1人目だな!」
ミカサ「まだ3人しかいないの?他はいないの?」
エレン・コニー「...面目ない...」
ミカサ「べ、別に責めているわけではない...誤解させてしまったのなら私も謝る」
エレン「いやいいんだよ」
コニー「それにお前第一印象が私って変だぜー!俺とか僕とかで話せよ!」
ミカサ「あ...嫌だった...?」
コニー「だっt」 ガシッ
エレン「別に全然平気だ!お前がそれでいいんだったらそれでいいんだ!」
ミカサ「わ、わかった」
コニー「ぷはっー、なにすんだよ!!」
エレン「お前な!初対面の奴にそうやってズカズカ言うなよ!」
コニー「だって変なもんは変だもん」
エレン「とにかく!それが嫌になって野球部抜けたら元妹紅もないだろ!」
コニー「...そうか!」
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- 7 : 2014/10/07(火) 23:52:45 :
エレン「み、ミカサは...野球経験者?」
ミカサ「...に、兄さんが...やってたから...私も付き添いで...」
エレン「へぇー、兄貴いるのか」
ミカサ「うん」
コニー「なぁなぁなぁ、お前と兄貴どっちが強い?」
ミカサ「...兄さん」
コニー「へぇー、まぁまだお前の実力がどうだか知らないから何も言えねーけど」
エレン「そういうコニーは経験者だろうな?」
コニー「俺?当たり前じゃん、俺シニアで一番強かった所の4番だもん」
エレン「4番!?すっげー!!」
コニー「へへー、だろだろー!」
ミカサ「シニアのチーム...は?」
コニー「ん?チーム名?ウォール・ローゼ」
ミカサ「!」
エレン「なんだそれ、ホントに強かったのか?」
コニー「なにをー!お前こそどこのチームだったんだよー!」
エレン「お、俺は...中学の不動のエースで...」
コニー「だっはっはっはっはー!!地元の中学の不動のエースかよ!!」
エレン「う、うるせぇ!!///」
ミカサ「(シニアのウォール・ローゼ...聞いたことがある)」
ミカサ「(確かここよりもっと遠い山奥の所にあってローゼ地区では一番の攻撃チームだと...)」
ミカサ「(それに名前は...コニー? 確か去年の最優秀バッター章でコニーなんちゃらって...もしかして...)」
コニー「ミカサは兄貴とキャッチボールやってただけか?」
ミカサ「えっ...いや中学でも...一応」
エレン「何中?」
ミカサ「...センターマリア中学校」
コニー「センタマリア中!?マジかよ!すげぇ!!」
エレン「な、なんだよ!そんなにすごい所なのか?」
コニー「当たり前じゃねぇか!ここ4年間ずっと全国連覇してるところだぞ!」
エレン「ま、マジで!?すげぇ!ミカサお前すげぇよ!!」
ミカサ「///」
コニー「なぁなぁなぁ、ポジションはどこだ?」
ミカサ「ポジションは...基本どこでも...」
エレン「どこでも...ってことは投手もするのか!?」
ミカサ「う、うん...一応」
エレン「」チーン
コニー「なんだ、その反応!お前まさか投手か!」
エレン「だったらコニーはどこだよ」
コニー「俺は一番強い球が飛んでくるサードに決まってんじゃん!」
エレン「でもミカサはどこでも出来るって言ってたぞ」
コニー「どこでも...?」
エレン「サードも出来るんだろ?」
ミカサ「一応...」
コニー「」チーン
ミカサ「あ、あの...気を悪くしないで欲しい...私はショートがメインだから」
エレン・コニー「」ホッ
コニー「取り敢えずよ!ミカサ!お前絵描けるか?」
ミカサ「絵?」
エレン「おう!明日部活動勧誘トンネルって言う行事があるんだ」
コニー「そいでパンフレットみたいなの書いて、勧誘するってこと」
カキカキ
ミカサ「こ、これ...」
スッ
エレン・コニー「げっ」
ミカサ「ッ、やっぱり...下手...?」
エレン「い、いやぁ...(本当は俺よりひでぇけど...)」
コニー「ま、まぁまぁだな!(さすがに俺もここまで酷くはねぇ)」
ミカサ「....練習してくる」
エレン「え?別にいいよ、どうせ明日だしクラスの女子にでも描いてもらえればいいし」
ミカサ「...嫌だ」
エレン「え!?」
ミカサ「練習する...絶対うまくなる....絶対...」
エレン「い、いやだから」
ミカサ「上手くなる上手くなる上手くなる上手くなる....」ボソボソ
コニー「な、なぁエレン」ボソッ
エレン「ん?」
コニー「俺の目が正常なら...こりゃ飛んだ変人だぜ...」ボソッ
エレン「ばっ、変なこと言うな!」ボソッ
エレン「取り敢えず明日も部員集め頑張ろう!!」
コニー「おう!!」
ミカサ「上手くなる上手くなる上手くなる....」ボソボソ
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- 8 : 2014/10/17(金) 22:26:50 :
現在可能な情報
エレン・イェーガー...ポジションはピッチャー(投手) 右投げ
コニー・スプリンガー...ポジションはサード(三塁手) 右投げ左打ち
ミカサ・アッカーマン...ポジションは不明 右投げ右打ち
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- 9 : 2014/10/18(土) 21:52:35 :
翌日
スタスタ
エレン「ん~...ここをどうするかだな...う~ん...」
ドスッ
エレン「いってててぇ...あっ、すみません!」
◯◯◯「ご、ごめん!僕も前方不注意だったよ」
エレン「あの...怪我ないですか?」
◯◯◯「大丈夫だよ、そっちは怪我ある?」
エレン「いえ、大丈夫です!」
◯◯◯「そっか!良かった!」
エレン「!(このバック色...1年か...)」
◯◯◯「それじゃぁ」
エレン「あ、あのよ!」
◯◯◯「? どうしたの?」
エレン「俺、野球部作ろうと思ってるんだ!」
エレン「その...もし良かったらお前も入らないか!?」
◯◯◯「へぇ、野球部作ろうとしてるんだ!」
エレン「! おう!」
◯◯◯「これも何か縁だし...うん、僕で良ければ入ってもいいかな?」
エレン「マジで!? やったぁー!!」
◯◯◯「あ、自己紹介遅れてたね」
◯◯◯「僕は【マルコ・ボット】、1年7組!」
エレン「俺はエレン・イェーガーだ、よろしくな!」
マルコ「うん!よろしく!」
エレン「ところでよ、マルコは野球経験者か?」
マルコ「うん!小中とやってたよ」
エレン「そうか!良かったぁ...」
マルコ「今人数はどれくらいいるの?」
エレン「...お前合わせて4人だ...」
マルコ「4人か...! だったら!」
エレン「? どうした?」
マルコ「僕の友人で野球経験者がいるんだ!多分部活は入ってないと思うから誘えると思って」
エレン「マジで!? よっしゃぁぁああ!5人目ゲット!!」
マルコ「まだ入るとは決まったわけではないから一応4人だよ」
エレン「つか、早く学校行かないとやばくね?」
マルコ「! そうだったね!行こう!」ダッ
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- 10 : 2014/10/18(土) 22:09:32 :
廊下
エレン「へぇ、マルコはセカンドやってたのか...」
マルコ「うん、エレンは投手だっけ?」
エレン「あぁ!」
マルコ「そっか、じゃぁあとは捕手とファーストと外野手3人が必要だね」
エレン「そうなんだよなぁ~」
マルコ「顧問はもう決まってるの?」
エレン「...顧問...?」
マルコ「え...もしかして....」
エレン「やっちまったぁぁぁあああああああああああ」
ドスッ
◯◯◯「チッ、いってぇな!ちゃんと前見やがれ!!」
エレン「てめぇだって前見てなかったからぶつかったんだろ!!」
◯◯◯「んだとォ!?」
マルコ「なんだ、もう学校にいたのか」
◯◯◯「! マルコ!おせぇぞ!」
マルコ「ごめんごめん、彼とぶつかっちゃってちょっと話してたら遅くなっちゃって」
◯◯◯「あぁ?てめぇマルコにもぶつかったのか!?」
エレン「あぁ?うるせぇよ!!」
マルコ「会って初めてなのに二人共仲良いね」
エレン・◯◯◯「良くねぇよ!!!!!!」
マルコ「(謎のはもり...)」
マルコ「あっ、エレン!さっき話してた僕が誘いたい人っていうのは彼だよ」
エレン「は...?もしかして...こいつ!?」
◯◯◯「んだよ、つか、指差すな!」
マルコ「うん」
◯◯◯「何の話だよ」
マルコ「あぁごめん、僕エレン達の野球部に入ることになったんだ!」
◯◯◯「...はぁ?話がちげぇぞ!ハンドボール部に入るって言ってたじゃねぇか!」
マルコ「そんなこと言ってないよ、嘘を付くな」
◯◯◯「...それでお前...本当に入っちまったのかよ」
マルコ「うん、それでね◯◯◯も入らない?」
◯◯◯「はぁ!?野球なんてもうぜってぇやんねぇって決めたんだ!俺は絶対野球部だけには入らねぇ!!」
マルコ「まだあのこと気にしてるの?あれはもう終わったことじゃないか!また野球をやろうよ!」
◯◯◯「やだね、あんな球投げ何か...一生やらねぇ」
ガシッ
エレン「てめぇ...今野球のこと馬鹿にしやがったな...?」ギロッ
◯◯◯「んだよ、離せ!!気持ち悪い」バッ
エレン「野球ことを馬鹿にする奴は俺は許さねぇ!!!!」
◯◯◯「...なんだ?だからなんだって言うんだよ?」
エレン「はぁ?」
◯◯◯「悪いが野球は絶対やらないしお前がいる時点でぜってぇ入らねぇ」
エレン「俺だってお前みたいな奴はぜってぇ野球部に入れねぇ!!」
マルコ「ちょっ、ちょっと!二人共!!」
キーンコーンカーンコーン
ザワザワ
マルコ「! ひとまず僕達は7組だから行くね!また昼休みね!!」ダッ
◯◯◯「けっ」ダッ
エレン「チッ...」
ドドドッ
コニー「やべぇやべぇ!!遅刻遅刻!!!!!!」
エレン「うぉっ!?」スッ
ドドドッ
エレン「あっぶねぇ...」
エレン「! 俺も行かなきゃ!!」ダッ
-
- 11 : 2014/10/18(土) 22:24:44 :
ガラッ
エレン「ふぅー...間に合った」
◯◯◯◯「ギリギリだったな、エレン」
エレン「ん?おぉ!ライナー!」
ライナー「先生もそろそろ来るぞ、席に座っとけ」
エレン「お、おう」
スタスタ
スッ
ゴゴゴッ
エレン「!?」
ゴゴゴッ
エレン「(な、なんだ...このオーラは...)」チラッ
ミカサ「上手く上手く上手く上手く上手く上手く...」カリカリ
エレン「うぉっ!?」ガシャンッ
エレン「み、ミカサ...お前...こえぇよ...」
ミカサ「上手く上手く上手く上手く上手く...」カリカリ
エレン「き、聞こえねぇのか...」
ガラッ
ペトラ「はい!席付いて!!」
スタスタ
ペトラ「はい、では学級委員のライナー君挨拶よろしく!」
ライナー「起立!」
スッ
ライナー「気をつけ、礼!」
「おはようございます」
ライナー「着席!」
ガタッ
ペトラ「はい、それでは出席取りまーす!」
ペトラ「ミカサ」
・・・
ペトラ「あれ?今日お休み?」
モブ「え、絵を...描いて...ます...」
ペトラ「んん?」
スタスタ
ゴゴゴッ
ミカサ「上手く上手く上手く上手く...」カリカリ
ペトラ「こ、これは放っておいた方がいいわね...」
ペトラ「次...エレン!」
エレン「はい!」
・・・5分後・・・
ペトラ「はい、では一時間目の準備をしてください!」
スタスタ
エレン「ん~...あと5人どうやって集めるか...」
ライナー「どうした?」
エレン「おぉ!丁度良かった!」
エレン「お前らも野球部に入らねぇか!?」
ライナー「...すまないがアルバイトが忙しくてな...力になれそうにない...」
エレン「そうか...ベルべルトはどうだ?」
ベルトルト「あ、いや...」
エレン「そうか...ダメか...」
ベルトルト「(本当はそうじゃなくて名前が違うって...言えなかった...)」
エレン「んん~...」
ガラッ
コニー「おーい!!エレンはいるかー!!!!!」
エレン「おう!コニー!」
スタスタ
コニー「誰か集まったか!?」
エレン「あぁ一人な」
コニー「うっしゃー!!!!」
エレン「だけどあと5人か...」
コニー「まぁ今日の勧誘会で何とかなるだろ!」
エレン「...そうだな!」
コニー「そいでまだミカサは...」チラッ
ゴゴゴッ
ミカサ「上手く上手く上手く上手く上手く...」カリカリ
コニー「あの調子か」
エレン「んん~...そう言えばよ」
コニー「なんだ?」
エレン「俺達...顧問決まってなくね?」
コニー「...」
コニー「やべぇっ!!!!!!!!!!」
エレン「そこも考えなきゃ行けねぇんだよな...」
コニー「一からってめんどくせぇな」
エレン「...よし!決めた!!」
コニー「お?どうした!」
エレン「ペトラ先生を顧問にする!!」
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- 12 : 2014/10/18(土) 22:45:36 :
ペトラ「え?野球部の顧問?」
エレン「はい!是非ともやってください!!!」
コニー「お願いします!!」
ペトラ「ごめんなさい...チア部の顧問に付いちゃったの...」
エレン・コニー「えー」
ペトラ「けど先生野球部が出来たら応援でチア部を出すよう説得しとくから頑張って!!」
エレン「本当ですか!?」
コニー「よっしゃぁぁあああああ!!!」
ペトラ「うるさいッ!!」ペシンッ
エレン・コニー「...はい...」
ガラッ
◯◯◯「はぁ~い、ちょっと失礼するよ~」
エレン「あ、すみません!」
ペトラ「...あ、ハンジ先生に顧問やってもらったら?」
エレン「ハンジ先生?」
コニー「誰っすか?」
ペトラ「ほらそこにいる先生」
エレン「...おぉぉぉおお!!!」
コニー「エレン!交渉に行くぞ!」
エレン「おう!」
ダッ
ペトラ「行動がお早いこと...」
タタッ
エレン・コニー「ハンジ先生!!お願いします!!」
ハンジ「えぇ~野球部?」
ザックレー「いいじゃないの~、ハンジちゃん暇人なんだから」
ハンジ「えぇ~、だって私色々やることあるしぃ~」
ザックレー「どうだ?この子らの顧問をちゃんとしてあげられて結果も出せるようになったらボーナスを倍で」ボソッ
ハンジ「...」スッ
ガシッ
エレン・コニー「」ビクッ
ハンジ「オッケー、オッケー、オッケー牧場!!やろう!野球をやろう!!」
エレン「本当ですか!?」
ハンジ「あぁ前から野球部の顧問をやってみたいとは思っていたんだがねぇ!なかなかやる機会がなかったから...」
コニー「すげぇ!!何かこの人強そう!!」
ハンジ「よし!私が君らの3年間を守ってあげようじゃないか!!」
エレン「ぃよっしゃー!!!!!」
ハンジ「...と言いたいところだが...」
コニー「え”!?」
ハンジ「君達が一体どのくらい本気なのかを調べさせてもらうよ」
エレン「本気...そりゃ本気ですよ!!甲子園に行きます!!」
ハンジ「まぁまぁ口ではなんとでも言えるさ」
コニー「zy、じゃぁどうすれば...」
ハンジ「そうだねぇ...」
ハンジ「じゃぁこの問題を解けたら顧問をやってあげるよ」
カキカキ
エレン「...なんですか?これ」
ハンジ「問題」
エレン「こんなの簡単じゃないですか!!!!!!」
問題:1+1+1+1+1+1+1+1+1=?
エレン「こんなの9じゃないですか!!!」
ハンジ「ぶっぶっぶ(・д・。)(。・д・)」
エレン「えぇ!?」
コニー「どれ、見せてみろ!」
コニー「....................9..............だよな...............?」
エレン「何悩んでるんだよ!!即答しろよ!!!」
ハンジ「ぶっぶっぶ(・д・。)(。・д・)」
エレン「なんでですか!」
ハンジ「ふっふっふ...まぁちょっとヒントを教えてあげてもいいけどなぁ」
ハンジ「答えはただの数字じゃないんだなぁ~」
エレン「は?」
ハンジ「それにちゃんと部員を5人以上集めて貰わないと部活動として認められないからね」
ハンジ「もう一つ付け足しちゃうとこれはスポーツのサッカー・バスケ・野球にとってとても大切なものだよ」
エレン「とても大切なもの...」
ハンジ「(ちょっと喋りすぎちゃったかなぁ~?)」
コニー「わっかんねぇ!!!!!」
ハンジ「じゃぁそういうことで部員を5人以上集めて、なおかつ野球は9人で試合をするものだから9人いないとわからいかもねぇ~」
ガラッ
-
- 13 : 2014/10/29(水) 22:18:52 :
マルコ「え?この問題を解かないと顧問をやってくれないって?」
エレン「そうなんだよ...」
コニー「わっかんねぇ...なんなんだよ...」
スタスタ
「エ...レ...ン」
エレン「ん?な、なんだ!?」アセ
ミカサ「やっと...絵が完成...した」フラフラ
ガシッ
エレン「す、す、すげぇ!!おい!どうやったんだよ!!!」
ミカサ「そ、それは...いっぱい...練習して...」フラフラ
エレン「も、もしかして今日朝からやってたのって...」
ミカサ「昨日...エレンに...言われたか、ら...」ガタッ
ガシッ
エレン「おい!大丈夫かよ!!」
-
- 14 : 2014/10/29(水) 22:25:37 :
ストッ
コニー「どうした?」
マルコ「多分疲れて寝ちゃってるんだと思う」
マルコ「そっとしてあげよう」
スタスタ
エレン「これで勧誘トンネルのビラは出来たわけだ」
コニー「おぉ!」
マルコ「ふふっ、努力家なんだね!彼」
エレン「あぁ!そうみたいだな!」
タッタッタ
モブ生徒「マルコ、大変だぁ!!学校の近くの公園で...」
モブ生徒「ジャンが!!」
マルコ「!」
マルコ「どうしたんだ!!!」
-
- 15 : 2014/10/29(水) 22:40:32 :
公園
ガヤガヤ
子供A「わーい!それっ!!」ビュンッ
パシッ
子供B「あっぶねぇ!もうちょっとゆっくり投げろよ!!」
子供A「ごめんごめん!」
スタスタ
不良A「はぁ~だりぃ~」
不良B「どっかに美人な姉ちゃん落ちてねぇかな~?」
不良A「ばっか、落ちてたらそれは不良品だっつの!」
ビュンッ
子供A「あぁッ!!」
ゴツンッ
不良B「いってぇぇぇぇぇぇえええええ」
子供A「ご、ごめんなさい!!」
不良A「あぁ!?何ぶつけてるんだよガキが!!」
子供A「ごめんなさい!!」
不良A「ごめんなさいで済むんだったら警察はいらねぇんだよ!クソガキ!!」
子供B「すみません!もうしませんので!!」
不良A「...ふっ」ニヤッ
不良A「だったらそのボールよこせ!!」ブンッ
子供B「うわぁっ!?」
不良A「この世にやられたらやり返すって言う言葉があるってことを教えてやるよ!!」スッ
子供B「うっ」
ガシッ
不良A「あぁ!?誰だ!?」
ジャン「その辺にしてやれよ、大人げない大人が」
不良A「んだとォ!?この馬面がァ!!」ボコッ!
ドタッ
ジャン「いっ...ってぇな!!」ボコッ
不良A「いっつ...」
不良B「なんだよ、俺が寝てる間にこんな怠慢張ってたのかよ」
不良A「あぁ、こいつがな」
ジャン「(チッ、腹立つぜ...子供に対してそんな大人げないことをする人生の糞ゴミ共の行動と言い...)」
ジャン「(...チッ、なんで俺はもう野球はやらねぇと決めたはずなのに...)」
ボコッ!
ジャン「ッ」
不良B「わかってるだろうな?こいつらガキの代わりにてめぇがきっちり代償金を払ってもらうからな!!」
ジャン「...はぁ?代償金だぁ?」
ジャン「んなカッコつけた言葉で喋ってねぇでちゃんと喧嘩って使いやがれ!!人生のゴミ共がァ!!」ダッ
-
- 16 : 2014/10/29(水) 22:42:50 :
タッタッタ
エレン「ハァ...ハァ...どこだ!?」
マルコ「多分あっちだ!!」ダッ
タッタッタ
キキーッ
マルコ「ッ!!」
マルコ「ジャン!!」
-
- 17 : 2014/10/29(水) 23:06:19 :
ボコッ!
ジャン「ッ...」
不良B「ほらほら!!立てよ!!」
「ジャン!!」
不良B「あぁ!?こいつの仲間か?」
マルコ「ジャン...お前らやめろ!」
不良A「おいおいおい、兄ちゃん」
ガシッ
マルコ「ッ」
不良A「誰にもの頼んでるんだ?あぁ?」
ジャン「やめろ!!そいつには手を出すんじゃねぇ!!」
不良A「もの頼む時はさ...」スッ
マルコ「ッ」
不良A「お願いしますって言うんだろ!!!」スッ
ビュンッ!
不良A「ッ!?」
ガシンッ!
不良A「な、な、なんだ...!?」
エレン「てめぇ...俺の友達に手出したらただじゃおかねぇぞ」
不良A「へっ、ちょっと速いボール投げられるからって調子乗ってんじゃねぇ!!!」スッ
クルッ
エレン「あめぇよ!!」スッ
ボコッ!
不良A「ふぐっ...ぐあぁぁ...」ドタッ
不良B「ほー...なかなかやるじゃねぇか、お前」
スタスタ
不良B「お前...俺の弟子になってもいいんだぜ?」
エレン「...はぁ?舐めてるのか?」
不良B「ッ」
ガシッ
エレン「よくも俺達の大切な部員を...傷つけやがったな!!!」
ジャン「ッ」
スッ
ガシッ
マルコ「も、もうよそう!ね?」
エレン「...チッ、命拾いしたな」
不良B「お、お、お助けェェェェェエエエ!!!」ダダダッ
ジャン「...」
スタスタ
マルコ「大丈夫か?ジャン!」
ジャン「あ、あぁ悪いな」
スタスタ
エレン「...」
ジャン「...チッ、なんだよ」
エレン「はぁ?」
ジャン「俺にわざわざ借りを作って、部員にするのかよ」
エレン「誰もそんなこと言ってねぇだろうが」
ジャン「...まぁ借りを作っちまったもんはしゃーねぇ...」
ジャン「いいぜ、入ってやるよ」
エレン「はぁ!?」
ジャン「んだよ、こっちは親切に入ってやろうとしてるのに」
エレン「言い方がムカつくんだよ!!」
ギャーギャー
マルコ「...ふふっ、なんだかんだで仲良いじゃないか」ニコッ
マルコ「良いコンビになりそうだ」
ジャン「入ってやるんだからお礼ぐらい言えよな!」
エレン「はぁ!?お礼だったらお前が言えよ!!誰が助けやったと思ってるんだ?」
-
- 18 : 2014/10/29(水) 23:23:37 :
-
翌日
エレン「と言うことで5人集まりました!!」
ハンジ「へぇ~、よくあの状態で5人も集まったね!」
エレン「へへっ」
ハンジ「じゃぁ肝心のあの問題の回答は?」
エレン「えっ」
ハンジ「えっ、じゃないよ!ちゃんと正解しないと私は顧問にならないからね!」
エレン「ど、ど、どうする!?マルコ!!」
マルコ「ん~...」
「答えなんて簡単だろ」
エレン「え?」
ジャン「答えはただの9じゃないんだろ?しかも、それはスポーツにとってとても大切なことなんて1つしかねぇだろ」
エレン「なんだよ、嫌味を言うみたいに言いやがって!!」
マルコ「え、エレン!落ち着いて!!」
ジャン「ったく」
ハンジ「はい、じゃぁ1+1+1+1+1+1+1+1+1の答えをどうぞ!」
ジャン「答えは.........」
ジャン「...............仲間の信頼、つまりチームっすね」
・・・
エレン「えっ」
コニー「あぁ!そういうことか!」
ミカサ「...」
マルコ「なるほど...」
ハンジ「...ファイナルアンサーで...いいんだね?」
ジャン「はい」
ハンジ「........................................」
ハンジ「正解!!」
エレン・コニー・マルコ「おっし!!!!!」
ハンジ「じゃぁ確かに顧問と部員5人いることを確認したので正式な野球部に」
エレン・コニー・マルコ「なったァ!!!!!!」
エレン「いよっしゃー!!!!!」
コニー「俺達の伝説はこっからだぜ!!!!」
マルコ「やっと高校生らしいことが出来る...」
ジャン「ケッ、呑気な奴らは羨ましいぜ」
エレン「んだとォ!?この馬面野郎が!!」
ジャン「はぁ!?目つき悪い野郎が!!」
ジャン「俺が言いたいのはな...」
ジャン「もうすぐで春大があるってことだよアホ」
エレン「は、春大?」
マルコ「そう、夏大の前に行われて、夏大の抽選のシードが決まる大会」
コニー「シード...」
ジャン「でもまずあと4人見つけないと試合なんて出来ねぇぞ」
マルコ「確かに...」
コニー「やっと5人見つけたのに...また探すとなると難しいな」
エレン「で、でも勧誘トンネルがあるから大丈夫だろ!」
・・・
ジャン「はぁ!?おまっ、勧誘トンネルはな!今日だったんだぞ!!!」
・・・
エレン「はぁ!?聞いてねぇぞ!?」
コニー「そうだったのか!?」
マルコ「ぼ、僕も初耳だ」
ミカサ「私も...」
ジャン「ハァ...野球部にはまともな奴は俺とマルコくらいか?」
エレン「なんだと!?てめぇ!!」
マルコ「また喧嘩だ...懲りないね...」
コニー「どっちも似たもの同士だからしゃーねーだろ!」
エレン・ジャン「誰がこんな奴に似てるって!!!!」
コニー「わ、わりぃ」
-
- 19 : 2014/10/29(水) 23:27:23 :
また翌日
ガチャッ
エレン「おぉ~!ここが野球部の部室!!」
コニー「うぉぉおおお!!すげぇ!!!!」
ミカサ「この汗臭いは正直厳しい...」
マルコ「僕もそう思うよ、それじゃぁいい機会だし...」
マルコ「部室を大掃除しちゃおうか!!」
エレン・コニー・ミカサ「オーッ!!!」
エレン「ってジャンの野郎...あいつサボりやがって!!」
マルコ「ジャンは何か用事があるって言ってたけど...そのうち来るよ」
コニー「それまでに俺らがここを綺麗にしてあいつを驚かせてやろうぜ!!」
エレン「おう!」
-
- 20 : 2014/10/29(水) 23:37:43 :
ゴシゴシ
パタパタ
ガサガサ
ドタドタッ
エレン「! なんだ?これ」
ミカサ「どうしたの?エレン」
エレン「あ、いや...これ」
ミカサ「アルバム...昔の野球部?」
ペラッ
エレン「! これって...」
マルコ「どうかした?」
エレン「去年までの野球部じゃねぇか!!!」
マルコ「へぇー、前までは結構いたんだ!」
エレン「うわー貫禄あるなぁ...」
ミカサ「...」ジーッ
エレン「ん?どうした?」
ミカサ「い、いえ...ただこの顔...どこかで見たような気が...」
エレン「キャッチャーの人だな」
ミカサ「う~ん...思い出せるようで思い出せない...」
タッタッタ
コニー「あぁ!!コラッ!!お前ら3人でサボりやがって!!」
エレン「わ、わりぃ...ってかお前も遊んでるんじゃねぇか!!」
コニー「あれ...バレちった?」
エレン「これ見てたんだよ」スッ
コニー「ん?」
コニー「...この人って!!!」
エレン「なんだ?コニーも知ってるのか?」
コニー「知ってるもなにも!!!」
コニー「ここの超天才キャッチャーで有名なあの...」
コニー「【アルミン・アルレルト】先輩じゃねぇか!!!」
ミカサ「アルミン...アルレルト...そうか...」
マルコ「えぇっ!?あの天才キャッチャーのアルミン・アルレルトがこの学校に!?」
コニー「なんだ、知らなかったのかよ!お前ら!!」
マルコ「僕は元々野球部に入るつもりでこの学校選んだわけじゃなかったから...それにしても...」
マルコ「すごいな...」
エレン「な、何がだ?」
マルコ「あの黄金バッテリーの天才キャッチャー、アルミンさんが...この学校にいたなんて...」
エレン「つか、そんなに有名なのか?」
コニー・マルコ「有名だよ!!!!!!!」
エレン「そ、そうか...」
-
- 21 : 2014/11/10(月) 21:57:18 :
コニー「なんだ?その反応」
コニー「お前もしかして...知らないのか?」
エレン「な、何を?」
コニー「中学時代俺らの上で天才黄金バッテリーと呼ばれてたあの...」
コニー「【自由の翼】を知らないのか!?」
エレン「え、えぇっと...アレだろ?あの翼だろ?あの鳥の...」
マルコ「エレン、もう嘘ってバレバレだから...」
エレン「...スミマセン」
コニー「マァジでェ!?」
コニー「マルコは知ってるよな?」
マルコ「うん、名前だけならね」
コニー「ミカサも知ってるよな?」
ミカサ「うん」
エレン「お...俺だ、け...?」
コニー「うわぁ~とんだ時代遅れもいるもんだなぁ...」
マルコ「意味違ってるよコニー」
マルコ「ってことはエレンは何で野球をやろうと思ったの?」
エレン「え?な、何でって...」
エレン「まぁ...そりゃ...」
エレン「か、カッコ良かったから...///」
マルコ「カッコ良かったからか...ってことは誰かのプレーを見て、野球をやろうと思ったんだよね?」
エレン「おう」
マルコ「それが自由の翼じゃなかったら...誰なんだろ?」
コニー「お前投手って言ったから、きっと自由の翼を知ってるかと思ったんだよな」
マルコ「僕もそう思ったんだ」
エレン「自由の翼ってそんなに強い投手いるのか?」
マルコ・コニー「いるに決まってるよ!!(だろ!!)」
エレン「そ、そうか...(あれ..なんだろ?デジャヴを感じる...)」
「へぇ~、部室こんなに広かったのか」
コニー「あぁぁぁああああああああ!!やっと来やがったな!!!」
ジャン「うっるせぇな、ギャーギャーギャーギャー」
マルコ「遅かったね、何してたの?」
ジャン「あぁ、ちょっとな」
エレン「てめぇ、掃除サボってた分きっちり扱いてやるからな!!!」
ジャン「うっるせぇんだよ!!今話してるんだよ!!」
エレン「だったら遅れてくんなよ!!」
ジャン「あぁ~そうかいそうかい、せっかくこの俺様が親切に部員を集めてきたって言うのに...」
エレン・コニー「な、なんだってぇー!?」
エレン「うm...ジュン...勘違いしてたぜ...サンキューな...」
コニー「うm...ジョン...俺も勘違いしてたぜ!ありがとうな!!」
ジュン?ジョン?「てめぇらわざとらしく間違ってるんじゃねぇ!!!!!!!!!!!」
コニー「うわ~にっげろ~!!」ダッ
ジュン?ジョン?「待てコラァ!!!」ダッ
スタスタ
ミカサ「マルコ、このバットもう錆びてるけど」
マルコ「あ~...うん、そうだね」
マルコ「もったいないけど、捨てちゃおう」
スタスタ
「あ、あの~...」
「す、すみませ~ん」
「お、俺達...」
エレン「!!」ダッ
ガシッ
エレン「お前ら!もしかして野球部に入ってくれる奴か!?」
「あ、...うん!」
「よ、よろしく...」
「お、お、おなしゃす!!」
エレン「うぉぉぉおおおお!!これでやっと9人だぁぁぁぁぁああああ!!!」
ジャン「バーッカ、8人だよ」
エレン「へ?8?」
ジャン「知ってる奴とかそこら辺に歩いてた奴誘ってみたけど、全然連れねぇ...」
エレン「やっぱ一度廃部になった部活って入りたくねぇのかな?」
ジャン「さぁな」
ミカサ「あ、あの...」
ジャン「あぁ?」チラッ
美ミカサ「あの...あと一人足りないなら...心当たりあるんですけど...」キラキラ
ジャン「なっ、なっ、なっ、」
美ミカサ「?」キラキラ
ジャン「なんつー美人なマネージャーなんだ!!!!!!」ハナジブシュー
ミカサ「ッ」
バタンッ
マルコ「ジャァァァァアアアアアアアン!?」
ミカサ「?」
エレン「どうかしたか?」
ミカサ「わ、わからない」
-
- 22 : 2014/11/10(月) 22:23:51 :
マルコ「ジャン!しっかりしろ!!」
ジャン「ま、マルコ...最後に...最後に...あの子の名前を...ドタッ」
マルコ「? ミカサのこと?」
ジャン「そうか...ミカサちゃんか...」
コニー「バーッカ!ミカサは女じゃなくて男だよ!このド変態!!」
ジャン「んだとォ!?この坊主馬鹿が!!」
コニー「なんだとォ!?この馬面ジョンが!!」
ジョン「うるせぇ...ん?さっきなんて言った?」
コニー「馬面ジョン」
ジョン「ちげぇよ!!」
コニー「は?」
ジャン「だから!ミカサは女じゃなくて男だって...言ってなかったか?」
コニー「言ったぜ?」
ジャン「お、お、お、男ォ!?」
コニー「そうだぜー!!こいつ第一印象も私とか言っててよぉ!マジで女かと思ったぜ!!」
ミカサ「い、嫌だったら...変える...」
エレン「だぁ!!もう!!コニー!!」
コニー「なんだよ」
エレン「そういうのはあんま言うなって言ってんだろ?」ボソッ
コニー「あぁ!悪い悪い!」ボソッ
エレン「ミカサ、今のは気にするな!な?」
ミカサ「わ、分かった...」
エレン「それよりさっき言ってた、心当たりってなんだ?」
マルコ「僕も気になってたんだ」
ジャン「ちょーっと待ったァァァアアアア!!」
エレン「んだよ、騒がしい奴だな」
ジャン「お前が言うな!!お前が!!!」
ジャン「まず入ってきた奴の自己紹介だろ、アホ」
エレン「アホってなんだ!アホって!!」
マルコ「はいはい、そこら辺にしましょうねー」
「えっと...【トーマス・ワグナー】です。野球は一応小中とやってました!!」
「【ミリウス・ゼルムスキー】です!えっと野球は中学校の頃に一応!よ、よろしくお願いします!!」
「ひぃっ、お、俺か!【ダズ】です...よ、よ、よろしぐっ」
パチパチ
エレン「よろしくな!トーマス!ダズに...えぇっと...」
ミリウス「ミリウスです...」ナミダメ
エレン「おおう、そうだった!」
ジャン「一応トーマスとは同中でマルコとはシニアの頃の知り合いなんだ」
マルコ「あっ、えっと【マルコ・ボット】です!よろしく!」
コニー「俺!【コニー・スプリンガー】!コニー様でいいぜ!!」
ミカサ「【ミカサ・アッカーマン】です。よろしく」
エレン「俺は【エレン・イェーガー】だ!これからよろしくな!!」
ジャン「さぁてと、ひと通り自己紹介は終わったけど...」
マルコ「さっきミカサの言ってた心当たりを聞かせて欲しいんだけど...」
ミカサ「あっ、うん」
ミカサ「さっき言ってた、アルミン先輩を誘ってみてはどうかなと」
・・・
「おぉ!ナイスアイディア!!」
ジャン「やっぱミカサはすげぇぜ」ウンウン
エレン「なに関心してるんだよ、気持ち悪いな」
コニー「でも...どこのクラスにいるとかわかんなくね?」
マルコ「...それだったらハンジ先生に聞いてみれば分かるんじゃないかな?」
「おぉ!ナイスアイディア!!」
-
- 23 : 2014/11/10(月) 23:02:26 :
職員室
ハンジ「アルミン君?」
エレン「はい!野球ですげぇ有名って聞いたので誘おうと思いまして!!」
ハンジ「アルミン君か...確かに彼はすごいキャッチャーだったしバッティングもすごかった...けど」
エレン「けど?」
ハンジ「今の彼には...野球のことはタブーかもね」ニヤリッ
エレン「どうしてですか!?」
ハンジ「なぜ...かぁ...そうだなぁ」
ハンジ「去年までうちの学校に野球部があったことは知ってるよね?」
マルコ「はい、知ってます」
ハンジ「その時のキャプテン、彼なんだ」
「えぇ!? 1年でキャプテン!?」
ハンジ「そうそう、しかもそれまでの野球部ってホント結果出せなくてさぁ」
エレン「えっ、ってことは去年は結果残せてたんですか?!」
ハンジ「うん、なんせ...決勝であの調査高校と戦ったことがあるくらいだからねぇ」
エレン「決勝まで行ったんですか!?すげぇ!!」
ジャン「それで結果って」
ハンジ「そこを聞いちゃうか...」
ハンジ「完敗だったらしいよ」
コニー「まぁ...そりゃあの調査高校だもんな...けど、マジすげぇ!決勝まで残ったなんて」
ハンジ「ホント、彼がいなかったら一回戦負けだったよ」
マルコ「でも、そんなにすごい人がどうして野球部やめちゃったんですか?」
ハンジ「君らってホントいいとこつくよねぇ」
ハンジ「彼が野球部をやめたのは...そうだ、丁度その決勝以来さ」
ミカサ「決勝以来...新人戦の前にやめたってことですか?」
ハンジ「そうらしいね、なんでもあの決勝で何か問題が起きたらしいけど」
マルコ「決勝で問題...事故とかですか?」
ハンジ「どうやらそういうのじゃないらしいんだよなぁ」
◯◯「ハンジ先生」
ハンジ「あぁ入ってきていいよ」
◯◯「失礼します」
スタスタ
◯◯「これ、今日の生徒会で話し合った資料です」スッ
ハンジ「サンキュー!いつも助かるよ!!」
◯◯「じゃぁ私はこれで」スタスタ
コニー「なぁなぁ、今の人めっちゃ美人じゃね?」
エレン「そ、そうだな」
ハンジ「ん?あぁ彼女は生徒会長の【アニ・レオンハート】だよ」
ハンジ「しかも、なんと彼女...元野球部の監督なんです」
「えぇっ!?マジですか!?」
ハンジ「マジマジ大マジ」
マルコ「あの人が監督か...」
ハンジ「結構厳しいらしいよ?」
ハンジ「アルミン君がやめた理由は知らないけど、アルミン君なら2年A組だよ」
マルコ「A組って...特進ですか!?」
ハンジ「そうだよ、彼頭めっちゃ良いんだよ」
コニー「すげー!俺にも勉強教えて欲しい!!」
ハンジ「今はまだ授業中だから、1時間後クラスに行って誘ってみたら?」
エレン「わかりました!ありがとうございます!!」
スタスタ
エレン「失礼します!」ガラガラ
ハンジ「...アルミン君か...」
ハンジ「(そう言えばアルミン君とアニちゃんって確か幼馴染みじゃなかったっけ...)」
ハンジ「まぁいいや!早く仕事終わらせて新しいゲームやろーおっと!」
-
- 24 : 2014/11/10(月) 23:18:45 :
グラウンド
スタスタ
エレン「1時間後か...よし!それまで練習してようぜ!!」
ジャン「ちょっと待てよ!何でお前が指揮ってんだよ!」
エレン「はぁ?んなもんどうだっていいだろ」
ジャン「俺はお前が指揮るのだけは絶対嫌だね」
コニー「も~ごちゃごちゃうるせぇな...」
マルコ「...ハァ...じゃぁわかった、僕が指揮するよ」
マルコ「今日だけね」
ジャン「マルコだったら許してやるがお前だけは絶対嫌だからな!」
エレン「俺だってお前が指揮することになっても嫌だね!!」
マルコ「仲がいいんだか悪いんだか...」
マルコ「じゃぁ取り敢えず、グラウンドに...礼!!」
「お願いします!!!!!」
マルコ「じゃぁランニングゆっくり5周行こうか!」
「おうッ!!」
廊下
スタスタ
◯◯◯◯「...ん?」チラッ
エレン「シガコウ~ファイ!」
「オッ!」
エレン「ファイ!」
「オッ!」
エレン「ファイトー!!」
◯◯◯◯「...」
モブ「どうした、アルミン?」
アルミン「...ううん、何でもない」
モブ「早く理科室行かないとハンジ先生またうるせぇぞ!」
アルミン「わかってる」スタスタ
グラウンド
マルコ「よし...じゃぁ柔軟!皆体動かしたばっかだから丁寧に!」
「おうッ!」
エレン「えぇーっと...誰とやろうかな...」
ミカサ「あ、あの...エレン」
エレン「ん?ミカサか!どうした?」
ミカサ「柔軟...やろう」
エレン「おう、いいぜ」
コニー「おぉーい!馬面ジョン!やろうぜ!!」
ジャン「うるせぇ!!誰がお前やるか!!」
マルコ「うん...皆ペアは作れてるみたいだね」
10分後
マルコ「じゃぁ軽くキャッチボールやってから皆のポジションを聞いてくから」
「おうッ!!」
-
- 25 : 2014/11/10(月) 23:42:11 :
シュッ
パシッ
シュッ
パシッ
エレン「(ミカサの奴、すげぇ回転かかってるな)」シュッ
パシッ
ミカサ「(なんだろ...エレンのボール...回転が少ない割には伸びてくる感じがする)」
1時間後
マルコ「オッケー、じゃぁ取り敢えず皆ポジションはどこかな」
コニー「俺サード!!俺サード!!」
マルコ「コニーはサードと...」メモメモ
ミカサ「わ、私は基本...どこでも...けど、主に遊撃手を...」
マルコ「ミカサはショートと...」メモメモ
ジャン「俺は外野手だな、まぁピッチャーもやったことはあるっちゃあるけど」
マルコ「ジャンは外野手...」メモメモ
トーマス「お、俺は内野手なら...どこでも...あっ、けど主にファーストっかな...?」
マルコ「トーマスはファースト...」メモメモ
ミリウス「俺は...外野手を少々」
マルコ「ミリウスは外野手と...」メモメモ
ダズ「俺は...特に決まってない...
マルコ「特になし...と」メモメモ
エレン「俺は投手!!」
マルコ「エレンは投手...」メモメモ
マルコ「...よし!出来た!!」
マルコ「あと足りないのは...やっぱキャッチャーだね」
コニー「マルコはどこなんだよ」
マルコ「僕はセカンド」
コニー「おぉ!じゃぁ丁度あとキャッチャーか!」
ミカサ「けど、誰かが怪我とかした時用にあと二人は欲しい所」
マルコ「ミカサの言う通り、あと二人は欲しいね」
ジャン「こんだけ集まっただけでも奇跡だろ」
コニー「まぁそうかもな!」
マルコ「練習はどうしようか...」
ジャン「取り敢えずバッティング中心でいいんじゃないか?」
マルコ「それもそうだね...」
マルコ「でも、そのためにはトスマシーンとかバッティングマシーンがないと...」
エレン「なら俺が投げてやろうか?」
マルコ「え?いいの?」
エレン「あぁ、俺バッティング苦手だしな」
マルコ「そっか、ならキャッチャーは...」
ミカサ「私やる」
マルコ「み、ミカサ出来るの?」
ミカサ「やったことはある、だからやり方は知ってる」
ミカサ「それに取るだけなら」
「おぉ~、さすが」
マルコ「助かるよ」
マルコ「じゃぁまず初めは...」
コニー「俺!俺!俺やりてぇ!!」
ミカサ「...コニーはまだウォーミングアップしてて欲しい」
コニー「えぇぇええええ、俺打ちたぁい!!!」
ミカサ「まだエレンの調子も確認出来てない、それにコニーだってあんまり調子良くないエレンから打ったって気持ちよくないでしょ?」
エレン「はぁ!?ちょっ、ちょっと待て!!」
ミカサ「?」
エレン「俺がいつ調子悪いって?」
ミカサ「だって今日のエレン、授業中ずっと寝てたじゃない」
エレン「えっ、はっ...」
ミカサ「それにクマだってできてる、眠れてない証拠」
エレン「(こ、こいつ...なんで知ってるんだよ...)」ナミダメ
ミカサ「だからコニー、わかって欲しい」
コニー「た、確かに言われてみれば気持よくないな...よし!今度にする!!」
マルコ「(単純だ...)」
マルコ「なら僕から打っていい?そのあとキャッチャー代わるよ」
ミカサ「え...いや...大丈夫」
マルコ「え?大丈夫って」
ミカサ「今日は.,.私は打たない...」
マルコ「どこか怪我?」
ミカサ「....うん」
エレン「んだよ、だったらキャッチャーやめたほうがよくね?」
ミカサ「大丈夫、取るくらいなら」
マルコ「じゃ、じゃぁ遠慮なく」
ミカサ「エレン、サイン決めるからこっち来て」
エレン「おう」
-
- 26 : 2014/11/11(火) 21:35:03 :
ミカサ「エレン、サインだけど...」
エレン「あぁ、俺球種は...」
ミカサ「ストレートだけ...でしょ?」
エレン「え?あ、あぁ...(あれ...俺教えたっけ?)」
ミカサ「じゃぁこれが上、これが下」
ミカサ「右がこれで左がこれ」
エレン「お、おう」
ミカサ「マルコはどんなバッティングしてくるかわからないけど、一応バッティング練習だから打たれてもいい」
エレン「はぁ?打たれていいわけないだろ」
ミカサ「え?」
エレン「俺は三振を取りに行くぞ」
ミカサ「ッ...」
ミカサ「...じゃぁサイン出すから」
エレン「おう」
タッタッタ
スタッ
マルコ「じゃぁ適当にバラして、お願いします!」スッ
ミカサ「〔まずはエレンの調子も見たいから全力投球の真ん中〕」スッ スッ
エレン「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
マルコ「(真ん中!!)」スッ
キンッ
スッ
ミカサ「ッ」ダッ
パシッ
トーマス「アウト!」
ジャン「なぁーにやってんだよ、マルコ!んな球さっさとかっ飛ばしちまえ!」
エレン「んだとォ!?じゃぁてめぇが打ってみやがれ!糞馬面!!」
ジャン「あぁいいぜ?」
キーンコーンカーンコーン
エレン・ジャン「ん?」
マルコ「7時間目が終わったみたいだね!じゃぁアルミン先輩のところに行こう!」
「おうッ!!」
-
- 27 : 2014/11/11(火) 22:19:56 :
2-A組前
スタスタ
エレン「ここか」
コニー「結構デケェんだな」
マルコ「えぇっと...誰が行く?」
・・・
コニー「まぁここはエレンだろ?」
エレン「はぁッ!?」
ジャン「そうだ、この野球部お前が作ったんだろ」
マルコ「ぼ、僕も2年の教室に入るのは...」
エレン「...ったく、わかったよ」
スタスタ
ガラッ!
エレン「スーッ...」
エレン「失礼しまッす!!!!!!!!!!!!!!」
シーンッ
エレン「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、アルミン先輩はいるでござましょうかですか!!!!!」
シーンッ
コニー「ぷぷっ、あいつどういう敬語話してるんだ」クスクス
ジャン「だっせぇ」クスクス
マルコ「え、エレン大丈夫かな...」
ミカサ「...」
スタスタ
モブ「君誰?」
エレン「え、えっと...わ、私めは...1年C組のエレン・イェーガーでして!!」
モブ「な、何それ...何か戦国語?」
エレン「えっと...アルミン先輩はいませんか?」
モブ「アルミン? えぇ~っと...」チラチラ
スタスタ
アルミン「何か用?」
モブ「おぉ、アルミン!この1年生がお前に用があるってよ」
アルミン「1年生が?」
スタスタ
アルミン「...誰?」
エレン「え、えっと...俺1年C組のエレン・イェーガーなんですけども...」
エレン「あ、あの...」
エレン「や、野球部に入ってください!!」
・・・
アルミン「...嫌だ」
エレン「え」
アルミン「もう僕は野球をやらないって決めたんだ」
エレン「え...な、何でですか!?」
アルミン「何でって...仮に君はそれを聞いたらどうするの?」
エレン「えっ」
アルミン「当ててたげようか?」
アルミン「その原因を解決するために君は何かをする」
アルミン「どう?間違ってる?」ギロッ
エレン「ッ」
アルミン「じゃぁ帰りHRがあるから僕はこれで...」スタスタ
エレン「...」
エレン「去年の夏の決勝で」
ピトッ
エレン「一体...何があったんですか...」
アルミン「...」
クルッ
スタスタ
エレン「?」
スタスタ
ガシッ
エレン「ぐッ!?」
アルミン「誰に何を聞いたか知らないけど、その決勝で何が起きたか僕は知らないよ」
アルミン「それに警告しておくよ」
グググッ
エレン「うっ!?」
アルミン「1年生があんまり調子に乗らない方が今後の身のためだよ」
アルミン「今頃高校デビューなんて流行らないから」
バッ
エレン「ゲホッ、ゲホッ」
タッタッタ
コニー「エレン!大丈夫か!?」
アルミン「君らにも同じことを言っておくよ」
アルミン「僕はもう野球はやらない、それともし今後しつこく誘ってきたら...」
アルミン「その時は覚悟しておいてね」ギロッ
コニー「ッ」
スタスタ
-
- 28 : 2014/11/11(火) 22:20:10 :
タッタッタ
ジャン「おい大丈夫か、糞野郎」
マルコ「大丈夫!?エレン」
エレン「あ、あぁ...」
スタスタ
ミカサ「エレン」
エレン「?」
ミカサ「ごめんなさい、私が言い出しっぺなのに私は何もされてなくてエレンばっかりに...」
エレン「いや大丈夫だ...」
ミカサ「さっきアルミン先輩の言ってた通り、アルミン先輩を誘うのは諦めよう」
マルコ「そうだね、次は本当にエレン殺されちゃうよ」
エレン「...いやまだ諦めねぇ!!」
コニー・ジャン・マルコ「はぁ!?」
エレン「すげぇ!あれが自由の翼のキャッチャー、アルミン・アルレルトか...ワクワクしてきた!!」
エレン「何か他の手を使ってアルミン先輩を入れようぜ!!」
ポカーン
エレン「何か良い手はないかな...」
「ちょっとあんたら邪魔なんだけど」
チラッ
エレン「あっ、すんません!!」
スタスタ
コニー「あれ?今のって生徒会長じゃね?」
マルコ「確か...アニ先輩って野球部の監督やってたとか言ってなかったっけ?」
エレン「それだ!!」
コニー・ジャン・マルコ「はぁ!?」
エレン「あの人に頼んでどうにかしてアルミン先輩の過去を知って、その上でアルミン先輩に入ってもらう用頼んでみればいいんだ!」
・・・
ジャン「やっぱもう一度心当たりある奴誘ってみるわ」
エレン「なんでだよ!!」
ジャン「ったく、お前死に急ぎ野郎だな」
ジャン「さっき殺人予告されたばっかだろ?」
エレン「で、でもよ...」
エレン「さっき胸ぐら掴まれた時、ビビっと来たんだ...」
コニー・ジャン・マルコ・ミカサ「ビビッと?」
エレン「あぁ、今まで見たこと無い感じだった...」
エレン「まるで小学校の頃おふくろと一緒に見た、あの試合に出て投げてたあの投手見たいだった...」キラキラ
ジャン「あのとか、わかんねぇっつの」
コニー「まぁでもわかんなくもねぇよ!」
マルコ「ふふっ、僕も同じさ」
ミカサ「...私も」
ジャン「あぁ!てめぇらグルだな!?」
アハハハh
マルコ「でも、いいんじゃないかな?この野球部を作ったのもエレンだし」
ミカサ「確かに」
コニー「おー、そう言えば第一号はエレンだもんな!」
エレン「マジで?いいのか?」
マルコ「うん、僕はいいと思うよ」
ミカサ「私はエレンがそうしたいなら」
コニー「俺もいいと思うぜー!」
ジャン「...あぁ、もう!!」
ジャン「わぁったよ!!わかった...お前の好きにしろ!この死に急ぎ野郎が!!」
エレン「...へへっ」ニコッ
エレン「よし!あの生徒会長にお願いするぞ!!!!」
コニー・ジャン・マルコ・ミカサ「オーッ!!!」
-
- 29 : 2014/11/11(火) 22:47:51 :
帰り道
スタスタ
アニ「...」
タッタッタ
エレン「あっち行ったな...」ボソッ
コニー「こちらコニー、目標!右に曲がりました!」ボソッ
マルコ「あ、あのさ...」
エレン・コニー「ん?」
マルコ「な、何で僕ら尾行してるの?」
エレン・コニー「さぁ?」
ジャン「さぁ?じゃねぇだろ!!この死に急ぎ野郎が!!」
エレン「おい!ジャン!うるさいぞ!」
ジャン「もしバレたら殺されるどころじゃねぇぞ!!」
マルコ「それにミカサは帰っちゃったし...」
________________________
____________________________________________
_______________________________________________________
ミカサ「ごめんなさい、放課後私は用事があるから」
コニー「えっー、なんだよ!釣れねぇな!!」
ミカサ「どうしても抜けられない用事があって...」
エレン「なら俺らでやっとくぜ」
ミカサ「ありがとう、あの...頑張って」
_______________________________________________________
____________________________________________
________________________
マルコ「まぁ用事があるなら仕方ないか」
エレン「あっ!あっち行ったぞ!おい!行くぞ!!」
ダッ
・・・
エレン「あれ...おかしいな....こっちにいたはずなのに...」
コニー「隊長!どうしますか!」
エレン「ん~ここは作戦を変えて...」
「人の家まで尾行してくるなんて...あんたら私のストーカー?」
コニー・マルコ・ジャン「!?」
アニ「私を尾行するなんて...良い度胸してるじゃないか」
コニー・ジャン「ひぃぃいいいいい!?」
-
- 30 : 2014/11/11(火) 22:48:02 :
エレン「あ、あの!!」
アニ「ん?」
アニ「あんたは...」
エレン「あの、アルミン先輩の...話を聞かせてくれませんか?」
アニ「...」
アニ「なんでだい?」
エレン「えっ、なんでって...気になるからです」
アニ「...わかった」
エレン「!」パァッ
アニ「じゃぁ私からも聞いていい?」
エレン「?」
アニ「どうしてそこまでアイツを入れたがるの?」
エレン「え?どうしてって...」
アニ「アイツが良いキャッチャーだから?それともアイツが良いバッティングをするから?」
エレン「...」
アニ「結局アイツを誘ってくる奴なんてそういう奴ばっかさ」
アニ「アイツがいれば甲子園に行けるとか、アイツがいれば自由の翼に勝てるとか...」
エレン「...確かに」
アニ「...」
エレン「そういう考え方で誘ってくる人もいるかもしれません...」
エレン「だけど」
エレン「俺は違いますッ!!!!」
アニ「ッ」
エレン「俺今日アルミン先輩に胸ぐら掴まれて、思ったんです」
エレン「こんなすごい人とバッテリーを組めたらすごく楽しい野球が出来るんじゃないかって」
エレン「俺がアルミン先輩を野球部に誘いたい理由は!!!!」
エレン「あの人とバッテリーを組んで...ここにいる奴らと...いや野球部の皆で...」
エレン「甲子園に行きたいからですッ!!!!」
アニ「...」
ジャン「ケッ、結局は同じことじゃねぇか....」ダッ
マルコ「えっ、ちょっと!ジャン!」
ジャン「俺もです!!!!」
エレン「ッ、ジャン」
ジャン「この死に急ぎ野郎が言うようにあんなすげぇ人と野球がやりたいだけなんです!!」
ジャン「だから...どうにかアルミン先輩を説得してくれませんか!?」
エレン「ジャン...」
コニー「俺もお願いです!!」
エレン「コニー...」
マルコ「僕もお願いします!!」
エレン「マルコまで...」
アニ「...ハァ...」
アニ「負けたよ」
エレン「えっ?」
アニ「いいよ、話してあげる」
アニ「上がりな、外はまだ寒いと思うし」
エレン「!!」
「お邪魔しますッ!!!!!!」
-
- 31 : 2014/11/12(水) 22:41:56 :
アパート前
スタスタ
管理人「おぉ、アニちゃん!おかえり!」
アニ「ただいまです」
スタスタ
管理人「!? な、なんだ!?この数の男は!?」
エレン「おい!押すなよ!!」
ジャン「てめぇが歩くのが遅いんだろ!!」
管理人「(あら~、アニちゃんアルミン君がいるのに一気に四股するだが?)」
スタスタ
エレン「けど、いいんですか?お家に入っちゃって」
アニ「別に構わないよ、親は違う所に住んでるし」
コニー「え!?一人暮らしですか!?」
アニ「あぁ...まぁそんな感じ」
マルコ「(一つ上の先輩の家に上がる...)」ゴクンッ
ジャン「(あわよくば...)」ゴクンッ
アニ「何考えてるかは知らないけど、あんた達が期待してるものなんてないから」
マルコ・ジャン「」ギクッ
ガチャッ
アニ「あがんな」
エレン「お邪魔します!!」
コニー「しまっす!!」
マルコ「お邪魔します」
ジャン「しやっす」
スタスタ
エレン「(結構メダルとか飾られてる...少年野球でもやってたのかな?)」
コニー「(うぉぉぉおおお!すげぇ!!何か新鮮な匂いだ!!)」
マルコ「(女の人の部屋ってこうなってるんだ...って僕は何を!!!)」
ジャン「(めっちゃ綺麗に片付いてる...)」
スタスタ
ガチャッ
アニ「まぁ、適当に座りな」
エレン「失礼します!」
コニー「まーす!!」
スタッ
エレン「へぇ~...野球やってたんですか?」
アニ「あぁ、それは私のもあるけど、ほとんどが私の彼氏のだよ」
コニー「その彼氏さんって強いんすか?」
アニ「あ~...まぁ世間からは天才って言われてるね」
コニー「天才?すげぇ!!」
マルコ「この写真といい...自由の翼の人ですか?」
アニ「うん、そうだよ」
スタスタ
アニ「はい、お茶しか出せないけど」スッ
エレン「あ、いただきます!」
アニ「さて...先に何から話そうか...」
エレン「あ、あの先にずっと気になってたことがあるんですが...」
アニ「なんだい?」
エレン「アニ先輩とアルミン先輩って幼馴染みとかなんですか?」
アニ「あぁ、そのことかい」
アニ「まぁアイツとは幼稚園の頃からの...腐れ縁って奴さ」
エレン「幼稚園の頃から...」
アニ「じゃぁそこから話すよ」
-
- 32 : 2014/11/12(水) 23:09:26 :
アニ「私とアイツはさっきも言った通り初めて会ったのは幼稚園の頃」
アニ「最初見た時は...か弱な男の子って感じだったかな」
アニ「それで小学校に上がってからはよく遊ぶようになったね」
アニ「その時初めて野球のことを知ったよ」
アニ「小学校の4年生の頃に野球チームに入ってね」
コニー「え?それってアニ先輩もっすか?」
アニ「うん、小学校までは入れるって聞いたからね」
アニ「その入ったチームは、まぁまぁ強い所で良いとこ行っても4強くらいのチームだったよ」
エレン「その時からもうアルミン先輩って天才って言われてたんですか?」
アニ「いや小学校の頃まではそんなに騒がれてなかったよ」
アニ「けど、注目はされてたね」
アニ「それで...中学は別々になったんだよ」
マルコ「別々...ってことはアニ先輩はセンタマリア中じゃなかったんですか?」
アニ「あぁそうそう、アイツ強い学校に行きたいって言って受験したんだよ」
ジャン「受験ってことはアルミン先輩でもスカウトは来なかったってことですか?」
アニ「来なかったね」
アニ「まぁその悔しい思いをしたからこそ中学であんな化け物に変わったんだろうね」
エレン「アニ先輩はその中学に受験しようと思わなかったんですか?」
アニ「私は別に気にしなかったし、元々野球は小学校までって決めてたから」
アニ「まぁそれでも中学では野球部のマネージャーをやってたんだけどね」
エレン・コニー「おぉー!!」
アニ「中学の野球部は...まぁそんな弱くもなかったから毎年16強は行ってたんだけどさ」
アニ「中学最後の夏でやっと4強まで行ってね、そこで準決勝の相手が丁度アイツのいるセンタマリア中だったんだ」
アニ「試合前日にたまたま会って話したんだよ」
-
- 33 : 2014/11/12(水) 23:44:24 :
________________________
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公園
アニ「久しぶりだね、アルミン」
アルミン「うん、元気にしてた?」
アニ「してたと言えばしてたよ」
アニ「そっちは?」
アルミン「うん、毎日練習が厳しくて大変だけど元気にしてるよ」
アニ「...そうかい」
アルミン「...」
アルミン「...あのさ」
アニ「?」
アルミン「高校ってどこに行くか決めた?」
アニ「まだ決めてないけど...?」
アルミン「そっか」
アニ「...あんたは調査高校当たりが放っておかないだろうね」
アルミン「...」
アニ「...なに?あんたもしかして違う所行く気なの?」
アルミン「...ふふっ」ニコッ
アニ「馬鹿にしてるのかい?」イライラ
アルミン「あぁ、違うんだ...やっぱアニには隠し事は出来ないなって思ってね」
アニ「そりゃ8年間も一緒だったらあんたの事もわかるさ」
アルミン「スゥーッ...ハァ....」
アルミン「...僕センタマリア中に入って本当に良かったと思ってるよ」
アルミン「...試合の時では仲間でも練習中では敵同士、そんな中でレギュラーを取ったのは嬉しかったし試合で活躍も出来て嬉しいよ」
アルミン「けど...あることに気がついたんだ...」
アニ「あること?」
アルミン「うん、このまま調査高校に入れば甲子園出場はもちろん、優勝だって出来るかもしれない...」
アルミン「けど、その学校に入ってしまったらそこにいる強い人達とは戦えないってことを...」
アニ「...」
アルミン「だからさ」
アルミン「アニ」
アルミン「同じ高校に入って、自由の翼を一緒に倒そうよ」
-
- 34 : 2014/11/12(水) 23:44:38 :
アニ「...はぁ?何言ってるの?」
アルミン「僕は本気だよ」
アニ「あんたってホント...可笑しいよ...」
アニ「どうしてそこまで強い奴と戦いたがるの?」
アニ「優勝が確実な学校だったらそっちの方が良いに決まってるじゃないか」
アニ「あんたがそこまで強者と戦いたいと思う考え方は...どうやっても理解出来ないね...」
アルミン「...確かにそうかもしれない」
アルミン「僕も最初は無理だって思ったし、あんな化け物みたいな奴らと戦うくらいなら同じチームにいた方がいいかもしれない...」
アルミン「けど、僕はただの化け物揃いの奴らと優勝するよりかは」
アルミン「一から初めて、百をもぎ取った方がよっぽど面白いと思うんだ」
アルミン「ただそのためには自信と勇気が必要なんだってことがこの3年間でわかった」
アルミン「だから僕はこの学校でレギュラーを取って、ちゃんと結果も残して、その上で挑戦をする」
アルミン「どうかな?わかってもらえたかな?」
アニ「...」
アニ「化け物一人が化け物集団に勝てると思ってるの?」
アニ「あんた一人じゃ野球は勝てないと思うけど?」
アルミン「うん、だから僕はアニを誘ったんだ」
アニ「は?」
アルミン「マネージャーとして僕に付いてきて欲しいんだ」
アニ「...」
アルミン「高校生活の3年間で...いつ優勝出来るかは確証は出来ないけど...」
アルミン「僕が君を甲子園に連れてってあげる、約束だ」
アニ「...破ったら?」
アルミン「え!?破ったら?」
アルミン「...破ったら...高校出てからずっとアニに付いて行く...でどうかな...」アセ
アニ「...ふふっ」クス
アルミン「え!?やっぱダメ!?」
アニ「いいよ、その賭け乗った」
アニ「あんたに付いてってあげるよ」
アルミン「...やった」
アニ「けど、明日は容赦しないから」
アルミン「うん、僕も手加減抜きで戦うよ」
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________________________
-
- 35 : 2014/11/13(木) 00:15:53 :
アニ「まぁここを選んだのはこういうわけ」
エレン「その試合はどうなったんですか?」
アニ「あの試合かい?そりゃもうボロクソさ」
アニ「それに...アイツ実力も変わってたけど、それ以上に態度や性格が変わり果ててたね」
アニ「小学校の頃はあんな王様気取ってる奴じゃなかったんだけどね」
マルコ「そんなに変わってたんですか?」
アニ「あぁ想像以上に変わってたよ」
アニ「試合中...本当に化け物を見てるようだったよ」
・・・
アニ「そんなこんなでここのシガンシナ高校を選んだわけ」
アニ「ホントは寮生活でもしようか考えたんだけど、特進の人はアパート3年間借りられるって言うから勉強したんだ」
マルコ「(え?特進の人はアパートを借りられる...?)」
アニ「長かったけど、これでやっとアイツが野球部をやめた理由につながるわけ」
コニー「うわー、色々とあったんすねぇ!」
アニ「大したことではないけどね」
アニ「中学の頃自由の翼のメンバーに入ってたくらいだからそりゃシガ高に来たら色んな奴が騒いでたさ」
エレン「色んな奴って?」
アニ「記者や同じ仲間や同じ高校の奴らさ」
ジャン「確かに天才って言われてた奴が無名の高校に言ったら問題だな...」
アニ「まぁそこまでは私とアイツは予想してたからいいんだけどさ...」
アニ「問題は同じ野球部のメンバーさ」
アニ「化け物が入ってきたことによって、余裕ぶっこく馬鹿がいてさ」
アニ「しかも、それが多かったのが年上の先輩でね」
________________________
____________________________________________
_______________________________________________________
モブ1「おい!アルミン!!」
アルミン「何ですか?」
モブ1「明日の試合、親が見に来るからさ!どうしても勝ちたいんだ!!だから俺が三振取れるようにリードしてくれ!!」
アルミン「...ハァ...わかりました、なら今日中に相手の苦手なコースと得意なコースと相手の特徴を覚えといてください」
モブ1「はぁ!?何で俺が覚えなきゃいけないんだよ!!」
アルミン「何でって、そうしないとリードする時に打ち合わせが出来ないじゃないですか」
モブ1「打ち合わせなんていいよ!!お前が指示を出せば俺はそこに投げるから!!」
アルミン「...は?そんなので勝てると思ってるんですか?」
モブ1「お前あの自由の翼なんだろ?それぐらい出来るだろ?」
アルミン「...」
モブ1「じゃっ、そういうわけだから~」
モブ2「お~い、アルミン!」
アルミン「何ですか?」
モブ2「お前明日4番だからHR打ってくれよな!」
アルミン「...」
モブ2「何黙ってるんだよ!!出来るだろ?天才なんだから!」
アルミン「...」
スタスタ
アニ「...?」
タッタッタ
アニ「アルミン、どうかした?」
アルミン「...いや、何でもないよ」
アニ「...そうかい」
アルミン「さ、明日の相手のデータを今の内に見ちゃおうか!」
アニ「そうだね」
_______________________________________________________
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________________________
-
- 36 : 2014/11/13(木) 00:24:46 :
アニ「そんな感じで順調に決勝まで進んでさ」
アニ「それで決勝の相手があの調査高校で」
アニ「3回までは...まともに試合が出来てたはず」
-
- 37 : 2014/11/13(木) 00:41:36 :
________________________
____________________________________________
_______________________________________________________
夏の県大会 決勝
4回 表
シガンシナ高校:0 0 0 0
調 査 高校:1 2 0
ベンチ
モブ1「ハァ..ハァ...」
アルミン「(かなり疲れてる...肩で息吸ってるってことはもう限界か...)」
スタスタ
アルミン「先輩、もう限界ですよね?」
モブ1「ハァ..あぁ..悪いがもう限界だ...」
アルミン「...わかりました」
スタスタ
アルミン「アニ、モブ1先輩は限界だから交代させて」
アニ「わかった...モブ2先輩、準備しててください」
モブ2「えっ...俺...出るの?」
アルミン「...は?」
モブ2「い、いやぁ...俺あんな化け物達とは...戦いたくないっていうか...なんて言うか...」
モブ2「わ、悪い!アルミン!お前投げてくれないか?」
アルミン「...」
アニ「な、何言ってるんですか!」
モブ2「だってよぉ、こんな化け物相手に勝てるわけがないんだ!」
モブ2「でもさ、このチームにも一人化け物でもあり、天才がいるじゃんよ」
モブ2「それがアルミンだよ」
アニ「なっ...」グッ
スッ
アニ「は?アルミン...?」
アルミン「いいよ、アニは何もしなくて」
アルミン「わかりました、僕が投手をやります」
アニ「アルミン!!」
アルミン「その代わりキャッチャー誰かやってくれませんか」
・・・
モブ2「きゃ、キャッチャーくらいならやってやるよ」
アルミン「...お願いします」
モブ2「俺指示は出来ねぇから取るだけ...な?」
アニ「(こいつ...)」イラッ
モブ2「天才ならさ!三振取ってくれよ!」
モブ2「あいつらも化け物だけど、お前も天才なんだからさ!」
アルミン「...」
モブ2「それにこんな点差でもお前がHR打ちまくって逆転してくれよ!!」
アルミン「...スゥーッ....ハァ...」
アルミン「...じゃぁ、僕打席なんで」
スタスタ
モブ2「HR打ってくれよ!!!!」
ウグイス「4番キャッチャー、アルレルト君」
スタスタ
アルミン「お願いします」カチャッ
審判「プレイ!」
スッ
ドッ!
シュッ!
アルミン「...ッ!!」スッ
カキーンッ!
観客「おぉ!!打ったァ!!!」
タッタッタ
アルミン「ハァ..ハァ..ハァ...」
ズサーッ
審判「セーフ!」
観客「おぉー!!!!!!!」
ベンチ
モブ2「なんだよ、HRじゃなくてツーベースかよ」
アニ「...」
-
- 38 : 2014/11/13(木) 01:00:05 :
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライーク!!バッターアウト!!チェンジ!!!」
スタスタ
アルミン「ハァ...」
スタスタ
アルミン「あ、先輩ドンマイです」
モブ5「んだよ、お前がHR打ってりゃ良かったのによ...」ボソッ
スタスタ
アルミン「...」
アニ「? アルミン!あんたピッチャーなんだよ?」
アルミン「あ、うん」
スタスタ
ウグイス「シガンシナ高校シートの変更と選手の交代をお知らせ致します。」
ウグイス「ピッチャーのモブ1君に代わりまして、モブ2君」
ウグイス「モブ2君がキャッチャーに代わりまして、キャッチャーのアルレルト君がピッチャーに入ります。」
ザワザワ
観客「おいおい、アルミンってキャッチャーじゃなかったのか?」
観客「天才だから実はピッチャーも出来ます的な?」
モブ2「じゃぁ3球!」
アルミン「」スッ
ドッ
シュッ!
パシンッ
観客「おぉー!!!」
シュッ
パシッ
アルミン「ふぅ...」スッ
ドッ
シュッ!
パシンッ
モブ2「ナイスボール!」シュッ
パシッ
アルミン「...」
スッ
ドッ
シュッ!
パシンッ
モブ2「ナイスボール!」シュッ
パシッ
審判「プレイ!」
ウグイス「4回裏、調査高校の攻撃は5番ライト、ザカリアス君」
スタスタ
ミケ「...ふっ」ニヤッ
アルミン「(相手はミケさんだ、下手な所に投げると簡単に場外だ....)」
スッ
アルミン「(ここは一球様子を見て...)」
ドッ
シュッ!
ミケ「ふっ」ニヤッ
カキーンッ!
アルミン「ッ!?」
チラッ
アルミン「レフトォー!!!!」
タッタッタ
モブ7「ぁっ」ガタッ
バタンッ
審判「フェア!フェア!!」
アルミン「クッ、なにしてるんだ!!」ダッ
タッタッタ
モブ6「」パシッ
アルミン「3つ!!」
モブ6「うらっ!」シュッ
モブ5「ッ!?」ポロッ
アルミン「なっ!?」
ミケ「ふっ」ニヤッ
ダッダッダ
ズサーッ
審判「ホームイン!」
観客「おぉー!!!!」
アルミン「ッ...」
スタスタ
モブ5「ん」スッ
アルミン「...」ガシッ
モブ5「ったく...打たれんなよ...天才なのにさ...」ボソッ
アルミン「...クッ...」
-
- 39 : 2014/11/13(木) 22:18:42 :
4回裏
シガンシナ高校:0 0 0 0
調 査 高校:1 2 0 1
二死無塁
アルミン「ハァ...」
アルミン「(さすがに相手が調査高校だときついな...)」
アルミン「(けど、僕がここで下りてしまえば試合が終わる...何とか、アイツの前だけにはランナーを出しちゃダメだ!)」
スッ
ドッ
シュッ!
敵モブ「ふんッ!」スッ
パシンッ!
審判「ストライクワン!」
モブ2「」シュッ
パシッ
アルミン「(よし、ここでストライクを取れたのは大きい)」
アルミン「(あとはこの打者が苦手な外角低めに...)」スッ
ドッ
アルミン「(投げるだけだ...!!)」シュッ!
敵モブ「ふんがーッ!!!」スッ
カキーンッ
アルミン「(よし、打ちとったぞ!!)」チラッ
アルミン「ッ!?」
ポトンッ
審判「フェア!!」
敵モブ2「回れ!回れー!!!!」
アルミン「(え...は...?)」
アルミン「(なんで...なんで...)」
アルミン「(誰も動こうとしないの...?)」
アルミン「(天才は...打たれちゃダメなの...?)」
アルミン「(天才は...HRを打たなきゃいけないの...?)」
アルミン「(どうして...どうして...?)」
アルミン「(どうして僕が裏切られなきゃいけないの...)」
ベンチ
アニ「はぁッ!? 何やってんの!?」
モブ1「元々無理だったんだよ...」
アニ「!」
モブ1「俺らが調査高校に勝つなんて...」
モブ1「やっぱいくら天才(アルミン)でも、アイツラ(自由の翼)には勝てるわけがねぇんだ」
アニ「クッ!!」ダッ
スタスタ
ガシッ
モブ1「なっ、何すんだよ!!」
アニ「あんたらみたいな人任せなお調子者には何も言える立場じゃない!!謝れ!!アイツ(アルミン)に!!!」
グググッ
モブ1「い、いてぇよ!!」
タッタッタ
モブ11「マネージャー!落ち着けって!!」
アニ「何が天才だから三振を取ってくれだ...」
アニ「何が天才だからHRを打ってくれだ...」
アニ「天才なら何でも出来ると思ってんじゃないよ!!!!!」
アニ「あんたらみたいなクズ人間を見たのは初めてだ」
パッ
モブ1「んだとォ!? 俺達凡人が天才の集まり学校何かに勝てるわけがねぇんだよ!!」
モブ1「大体何でこんなヘボ校に来たんだよ!! もしアイツラ(自由の翼)に本気で勝とうとするならここじゃなくてもっと強い学校に行けば良かったじゃないか!!」
モブ1「そもそも何で俺達まで【打倒自由の翼】に付き合わなきゃならないんだ!!あいつ一人で勝手にやってればいいんだ!!!」
アニ「ッ、こいつ!!!」
カキーンッ
アニ「!?」チラッ
グラウンド
ボンッ
観客「わぁぁああああああ!!!!!!」
観客「すげぇ!!満塁ホームランだ!!」
観客「やっぱあいつすげぇ!!さすが調査高校のエースだ!!」
アルミン「...ハァ..ハァ..」
タッタッタ
「錆びたついたな、アルミン」
アルミン「ッ」
◯◯◯◯「ガッカリだ、お前の実力がここまで下がったのが」
アルミン「...クッ...やっぱ...あんた何かに敵うわけ...ないのか...」
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____________________________________________
________________________
-
- 40 : 2014/11/13(木) 22:44:00 :
アニ「それ以来だね、アイツが野球部に顔を出さなくなったのは」
エレン「...」
アニ「何だんまりしてるのさ」
エレン「いや...あまりにも酷いと思ったので...」
コニー「ムカつくー!!!!何そいつら!? マジ俺だったらボッコボコにしてやったのにぃぃいいいい!!!」
アニ「」アゼン
エレン「え?俺らそんなに可笑しいこと言ってました...?」
アニ「あ...いや、世の中にはやっぱり色んな奴がいるんだなと思っただけだよ」
エレン「?」
アニ「実はさ、あの後ロッカールームで喧嘩が起きてんだ」
アニ「先輩軍達対私とアイツでさ」
コニー「その喧嘩でボッコボコにしましたか!?」
アニ「いや手は出してないし、怪我もなかったよ」
アニ「ただアイツにとってはとてつもない攻撃だったろうね...」
エレン「何か...言われたんだですか?」
アニ「あぁボロクソにね...」
アニ「あの試合はお前のせいだ、とか」
アニ「天才も大したこと無いな、とか」
アニ「他にも記者が書いた記事何か酷い書かれようだったよ」
アニ「...一番のダメージは...」
アニ「親に見捨てられたこと...かな?」
エレン・コニー・ジャン・マルコ「え!?」
アニ「アイツの親ってさ...何でもかんでも完璧主義で...」
アニ「調査高校に入らなかった時点でもう見放されつつあったのかもしれないけど」
アニ「やっぱ見放されたきっかけはあの試合だろうね...」
アニ「アイツの親は超有名企業の社長なんだ」
アニ「だから色々と言われるんだろうね、親の方も」
ジャン「ひでぇ話だ」
アニ「それだけじゃなく、学校側からの信頼も薄れていってるんだ」
マルコ「学校からも!?」
アニ「あぁ」
アニ「アイツ相当病んだてたよ...元に戻るまで精神科を通院だからね」
エレン「そんなの...可笑しい...」
アニ「え?」
エレン「そんなの可笑しいに決まってますよ!!!!」
エレン「天才だから期待に答えろ? 天才だから勝って当然?冗談じゃねぇ!!」
エレン「天才だろうと凡才だろうと人には変わりねぇんだ!失敗はするし負けもするに決まってんだろ!!」
マルコ「え、エレン...」
エレン「あ~...もう糞ッ!!腹が立ってきた...」イライラ
ジャン「腹が立ってるのはお前だけじゃねぇよ、死に急ぎ野郎」
エレン「あぁ!?」
ジャン「俺も糞腹が立ってるんだよ...」
ジャン「...アルミン先輩をぜってぇ野球部に入れて...それで...」
ジャン「俺達でk」 コニー「俺達で甲子園行こうぜぇー!!!!!!」
ジャン「てっめぇ!!何で俺がかっこ良く決める所を邪魔するんだよ!!!!!」
コニー「いいじゃねぇか、お前も言えばいいだろ?」
ジャン「あぁッ、もう!!」
ジャン「アニ先輩!」
アニ「...何?」
ジャン「俺達からのお願いです!!」
ジャン「アルミン先輩を野球部に入るよう説得してくれませんか!」
アニ「...はぁ?自分でやりなよ...」クスッ
コニー「だってぇ!!次誘ったら俺達殺されちゃうよぉぉおおお!!!!」
アニ「じゃぁ一回死んでみれば?」
コニー「いやぁぁぁぁあああああああああああああああああ」
-
- 41 : 2014/11/13(木) 23:24:04 :
アパート前
マルコ「それじゃぁ、今日はお話を話してくださいましてありがとうございました!」
アニ「いや、こっちもちょっと元気出たから...その...礼を言うよ」
コニー「あ~腹減った、今からマック行くか!!」
ジャン「あ~...俺も腹減ったし...作戦を立て直すか」
エレン「あの今日は本当にありがとうございました!これで謎が解決してスッキリしました!」
アニ「...あぁちょっと待ちな」
エレン・コニー・ジャン・マルコ「え?」
アニ「ある奴に会わせてあげるよ」
エレン「ある...奴?」
コニー「誰誰!?」
ジャン「あるやつ...何か嫌な予感が...」ガクガクブルブル
マルコ「き、奇遇だねジャン....僕も...なんだ...」ガクガクブルブル
スタスタ
アニ「ん、来たよ」
エレン・コニー・ジャン・マルコ「」クルッ
「...君達...」
アルミン「...もしかして殺されに来たの?」
エレン「あ、あ、あ、あ....」
コニー「アルミン先輩ィ!?」
ジャン「(とほほ...悪い予感が本当に当たりやがった...)」ナミダメ
アルミン「人の家にまで来て...それに...何?」
アルミン「もしかして人の彼女まで奪う気だったの?」
エレン「...え?」
コニー「人の彼女なんて取るわけないじゃないですか~!それに彼女って...え?」
ジャン「ま、まさか...」ガクガク
マルコ「あ...あはは...」ガクガク
アニ「ん?言ってなかったか」
アニ「こいつは私の男だ」ユビサシ
アルミン「さり気なく指差すのやめてもらえる...?アニ」
エレン「ま、マジ...で...?」
アルミン「...じゃぁ仕方ない...」
スタスタ
アルミン「警告はしたよね?僕」ギロッ
エレン「....はい」
アルミン「じゃぁ覚悟してもらうよ」ガシッ
ボコッ ボコッ バキッ ボコッ
エレン「ぅっ...」ズキズキ
アルミン「...ホント懲りないね、君達」
エレン「お、おねがい...です...」ボロボロ
アルミン「?」
エレン「もういち..ど...野球部に...戻ってきてください!!」
アルミン「!!」
スタスタ
ボコッ ボコッ バキッ ボコッ
エレン「ぐっ...」ボロボロ
アルミン「ハァ..ハァ...」
-
- 42 : 2014/11/13(木) 23:24:17 :
アルミン「ハァ..アニ、行くよ...」
アニ「...まぁ待ちなよ」
アルミン「?」
アニ「...私と賭けをしないかい?」
アルミン「は、は?賭け?」
アニ「そう、今度は私の賭け」
アルミン「...内容は?」
アニ「この死に急ぎ野郎と一打席勝負をして、あんたが打ったらあんたの勝ち」
アルミン「...勝ったら何になるのさ」
アニ「あんたが勝ったら野球部は永久廃部」
コニー・ジャン・マルコ「えぇっ!?」
エレン「え」
アルミン「...もし僕が負けたら?」
アニ「もう一度野球部に入って...それで...」
アニ「あの時の約束をちゃんと守って貰うよ」
アルミン「...ははっ、そんな勝ちの見えた勝負なんてやる意味ないよ」
アニ「そう?私には逃げてるように見えるけど...?」
アルミン「ッ、僕が逃げる...?」
アルミン「そんなわけないよ、僕はただ勝ちが確定してる賭けなんて無意味って言ってるんだよ」
アニ「本当はこいつに負けるのが怖いんじゃないの?」
アルミン「...はぁ?そんなわけないじゃないか...」
アニ「へぇ~...」
アルミン「...いいよ、やってあげるよ」
アルミン「この死にたがりな後輩に見せてあげるよ」
アルミン「世界の厳しさをね」
エレン「ッ」
エレン「ちょ、ちょっと待って下さい!ゲホッ」
コニー「だ、大丈夫か!?エレン」
エレン「そ、そんなことしてもし俺が負けたら...野球部が潰れるってことじゃないですか!!」
アニ「そうだけど、何?」
エレン「...そんなの...」
アニ「ここで証明してごらんよ」
エレン「え?」
アニ「さっき話した話が...間違ってるってことを」
エレン「!」
アニ「明日の放課後、グラウンドで」
エレン「...」
スタスタ
アニ「じゃっ」
コニー「おい!大丈夫なのかよ!?」
エレン「え、あ、あぁ」
マルコ「相手はあの天才バッター...厳しいかもね」
ジャン「試してるんだろ」
エレン・コニー・マルコ「え?」
ジャン「アニ先輩はお前のことを...いや俺らのことを試してるんだろ」
エレン「た、試してる...」
マルコ「なるほど、つまりここでエレンが負ければ甲子園出場...平たく言えば【自由の翼】に勝てないってことだ」
エレン「...やってやる」
エレン「アルミン先輩を...討ち取ってやる...!!」
-
- 43 : 2014/11/17(月) 21:58:05 :
翌日の昼休み
1年C組
「ちわーっす、エレンいますか~?」
エレン「ん?おぉ!コニー!!」
スタスタ
コニー「よぉ!いよいよ今日の放課後だな!」
エレン「あぁ!楽しみで昨日寝れなかったぜ!」
コニー「でも、大丈夫か?相手はあの【自由の翼】だぞ?」
「コニーの言う通りだぜ」
エレン「ん?ジャンか」
ジャン「よぉ、ビビってて早退したのかと思ったぜ」
エレン「あぁ?ビビるわけねぇだろ」
ジャン「なら良かったぜ、今日負けたら元妹紅もねぇからな」
エレン「あぁ...わかってる」
マルコ「はい、これ」スッ
エレン「? なんだ?この紙」ペラッ
マルコ「昨日家にあったセンタマリア中のビデオから研究したデータさ」
マルコ「急いでたからちょっと字が雑になってるかもしれないけど」
マルコ「参考程度にと思ってね」
エレン「...すげぇ...ありがとマルコ...何かすげぇよ...」
マルコ「よ、良かった...」
ジャン「おい、俺に付き合え」スタスタ
エレン「は?」
スタスタ
コニー「ジャンの奴...エレンをどこに連れて行く気だ?」
マルコ「...ふふっ、きっとジャンなりの応援だよ」
コニー「応援...?」
スタスタ
ミカサ「あれ...エレンは?」
コニー「あぁ、エレンならさっきジャンに連れて行かれたぞ」
ミカサ「...私も行こう」
スタスタ
コニー「...しょうがねぇ、俺も行ってやるか」
スタスタ
マルコ「あ、僕を置いていかないでよ!!」
スタスタ
-
- 44 : 2014/11/17(月) 22:23:07 :
グラウンド
スタスタ
エレン「おい、ジャン!どこに行くんだよ!!」
ピタッ
エレン「?」
ジャン「投げろ、エレン」
エレン「は...?」
ジャン「俺が相手してやるって言ってんだよバーッカ」
エレン「馬鹿って...お前なぁ...」
エレン「けど...」
「キャッチャーなら私がやろう」
エレン「ミカサ...?」
ミカサ「ジャン、肩を作るためにエレンに15球欲しい」
ジャン「あぁ、いいぜ」
スタスタ
スタッ
ミカサ「エレン」
エレン「...よし、わかった」
エレン「行くぞ」
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
ミカサ「ナイスボール」シュッ!
パシッ
ザクッザクッザク
エレン「(このマウンド...前に使われてた感があって結構使いやすい...かも)」
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
ジャン「(球速は120行ってるか行ってないかくらいだな...球筋を早く見極めればすぐ打てそうだな...)」
そして、肩が作り終わった後...
スタスタ
ミカサ「エレン、サインはこの間と同じ」
エレン「は...いやいいよ、俺一人でやるから」
ミカサ「で、でも...」
エレン「アルミン先輩に勝つためにお前の力を貸してもらっちゃ、アルミン先輩に失礼だろ?」
エレン「だから予行練習としてやるから、サインはいいよ」
エレン「お前は取ってくれればいいから」
ミカサ「...わかった...」シュン
スタスタ
スタッ
ミカサ「...」スッ
ジャン「おい、エレン!アルミン先輩と同じで一打席勝負な!!」
エレン「あぁ、わかった」
ザクッザクッザク
エレン「よし...行くぞ!!!」
エレン「(まずはジャンがどれくらいやるのか手調べだな...)」
エレン「(あいつは右打者か...だとしたらまずは、一番反応しやすい内角だ!!)」スッ
ドッ
シュッ
ジャン「(内角...)」
ジャン「打てる!!」スッ
パキンッ
スタスタ
ミカサ「」スッ
パシッ
マルコ「あ、アウト...」
エレン「...は...?」
エレン「はぁぁあああああああ!?」
エレン「お前!!良い感じで挑んできやがったのにもう終わりかよ!!!」
ジャン「うるっせぇ!!もう一回だ!!もう一回!!」
エレン「上等だ!」
ジャン「(くそぉ...可笑しい...ちゃんと芯で捉えたはずなんだが...)」
マルコ「(ジャンはミート力が高いからきっと打つと思ったけど...)」
マルコ「(ジャンも打ち上げ...? 思った以上に伸びてるのか?)」
-
- 45 : 2014/11/17(月) 22:46:38 :
5戦中 エレン:5勝0敗
ジャン:0勝5敗
ジャン「ちくしょぉおおおおおおおおお!!!」
マルコ「(驚いた...ジャンの調子は決して悪くはなかった)」
マルコ「(だけど...一回も打てないなんて...)」
ジャン「(糞がぁ...5回中5回とも打ち上げって...どういうことだ...俺の目が可笑しいのか?)」
コニー「なんだよジャンの奴...一回も打ってねぇジャン?↑↑↑」
ミカサ「(やはりエレンのストレートは回転が可笑しい...だけど、なぜ伸びる...?)」
ミカサ「(それにフォームもまだ固まってない感じがした、もしかして中学から始めた?)」
エレン「もう終わりにするか、もうすぐ昼休みも終わりだしな!」
スタスタ
ジャン「(こりゃ...行けるかもしれねぇな...)」
マルコ「(このままアルミン先輩に...勝てたらどれだけすごい事だろう...ワクワクしてきた!!)」
コニー「あ~腹減ったぁ...」
ミカサ「エレン、行こう」
エレン「おう」
スタスタ
教室
エレン「あっちぃ~...」パタパタ
「昼休みにも野球か...好きなんだな、野球」
エレン「え?おぉ、ライナー!」
ライナー「よぉ、野球部の方はどうだ?」
エレン「まぁまぁだな!今日アルミン先輩って言うすげぇ先輩と一打席勝負して...」
ライナー「アルミン...先輩...って、あの【自由の翼】の【アルミン・アルレルト】か!?」
エレン「え、そうだけど...知ってるのか!?」
ライナー「いや...まぁ...な」
エレン「そうか...そんなに有名な人とこれから一打席勝負出来るのか...うぉおおおおお楽しみになってきたぁ!!」
ライナー「エレンは投手なのか?」
エレン「まぁな!」
ライナー「そうか...まぁ、俺の分まで頑張ってくれよ」ボソッ
エレン「え?何か言ったか?」
ライナー「いや、何でもない...」
ライナー「頑張れって言っただけだ」
エレン「おう!!」
ベルトルト「ライナー、次選択授業だよ」
ライナー「おう、音楽か」
エレン「あぁぁああああああ、俺美術か...」
ミカサ「エレン、美術室に行こう」
エレン「あぁ...あぁ...今準備します...」
ヨレヨレ
ライナー「(すまないな...エレン、俺もお前の力になりたかったんだが...くそっ...)」
ベルトルト「ライナー、いつもの癖...出てるよ」
ライナー「あ?あ...あぁ悪いな」
ベルトルト「...まだ痛い?」
ライナー「...いいや、もう痛みはねぇ」
ベルトルト「そっか...」
ベルトルト「...ライナー、ダメだからね」
ライナー「...わかってる、お前は俺の親か...」
ベルトルト「しつこく注意しないとまた『あの時』みたいになっちゃうから...」
ライナー「...こんな暗い話してても余計ブルーになるだけだ、行くぞ」
スタスタ
ベルトルト「...」
-
- 46 : 2014/11/18(火) 00:00:02 :
そして、ついに放課後...
グラウンド
スタスタ
「...逃げなかったみたいだね」
アルミン「死に急ぎ野郎君」
エレン「...はい、俺は逃げませんよ...」
エレン「あなたに野球部に入ってもらうまでは...」
スタスタ
アニ「キャッチャーはあんた達の中から選びな」
ミカサ「私がやります」
アニ「頼んだ」
アニ「(私...?)」
スタスタ
アルミン「肩作っていいよ」
エレン「いやもう作ってたんで...大丈夫っすよ」
アルミン「...自信あり...か」
スッ
ザッザッザ
ホームランヨコク
アルミン「...」
スタスタ
スタッ
ミカサ「...」
ザッザッザ
エレン「...ふぅッ」
マルコ「えぇ~、それでは一打席勝負で...」
アルミン「ただのヒットは僕の負けでいいよ」
エレン「は...」
アルミン「ホームランだけでいいよ」
マルコ「...いいんですか?」
アニ「いいよ」
マルコ「では、ホームランのみで...」
エレン「(チッ、【自由の翼】だか何だか知らないけど...)」
スッ
ドッ
エレン「(余裕ぶっこいていられるのは...)」
エレン「今だけだ!!!!!」シュッ
アルミン「...」
パシンッ!
マルコ「す、ストライク!」
アルミン「...へぇ...」
アニ「...」
アルミン「(変な回転だな...)」
アルミン「(彼はそれを知ってて使ってるのか、それとも無意識で使ってるのか...)」
アルミン「(どちらにしても球威はそこまで速いわけではない)」
アルミン「(球種は...あの《変なまっすぐ》だけか...?)」
シュッ!
パシッ
エレン「(見てきた...見えてないのか、それともわざと見たのか...)」
ザッザッザ
エレン「(次は...)」
スッ
エレン「(低めを意識して...)」
ドッ
エレン「(くさいところを付く!!)」シュッ
アルミン「...」
アルミン「ふッ!!!!」スッ
カキーンッ!
エレン「!?」
カシャーンッ
マルコ「ファールボール」
エレン「あっ...ぶねぇ...」
ミカサ「(コースは外角の低め...決して悪いところではなかった...なのに...)」
ジャン「(あそこまで簡単に飛ばすかよ...)」
エレン「(こえぇ、こえぇ...あともう数センチ内に入ってたら持ってかれてた...)」
アルミン「(思っていた通り、球は軽い)」
アルミン「(けど、キレのあるストレートだったらもうちょっと軽いはずなのに...どういうことだ...?)」
アルミン「(2球ともまっすぐ...追い込まれたか...)」
エレン「(さっきは危なかったけど、追い込んでるのは俺だ!自分のペースで...)」
アルミン「(さっきので感覚は何となく掴めた...)」
アルミン「(あとはファールで粘ってジャストミートさせれば終わりだ)」
-
- 47 : 2014/11/18(火) 00:02:41 :
スッ
ドッ
エレン「(3球で決めに行くぜ!!!!!!!!)」シュッ
アルミン「...馬鹿だね、君」
エレン「ッ」
スッ
カキーンッ!
エレン「ッ、まずい!!!!!!」
アルミン「さぁて...もう終わったから...これで約束通り僕は入らないし野球部も永久廃部だよ」
「まだ終わってないけど?」
アルミン「ッ!」
マルコ「ふぁ、ファール!!」
コニー「あっっぶねぇぇえええええ!!!!」
ジャン「てめぇ死に急ぎ野郎!!何で追い込んでるのに3級で決めに行こうとしてるんだ!!アホ!!!!」
エレン「う、うるせぇな!!!!!!」
アルミン「(か、完璧に捉えたはずなのに...ズレたと言うこと...か...?)」
アルミン「(そんな...ジャストミートしたはずなのに...)」
エレン「(そうか...俺、馬鹿だな...)」
アルミン「(追い込んでるのは俺なのに...何で強打者相手に3球で決めに行こうとしてるんだ...)」
エレン「(...だけど、すげぇ!!!)」
エレン「(こんな人と...今勝負してるんだ...そして...)」
エレン「(今...俺が追い込んでる...)」
エレン「(やべぇ...今...めっちゃ楽しい!!!)」
エレン「(母さん...俺、野球で頑張るから!!!)」
スッ
ドッ
シュッ
アルミン「今度こそ...!!!」
スッ
カキーンッ!
マルコ「ファール!」
エレン「ッ!」シュッ
アルミン「クッ!」カキーンッ!
マルコ「ファール!」
・・・
エレン「ハァ..ハァ...ハァ..ハァ...」
アルミン「ハァ..ハァ...ハァ..ハァ...」
ミカサ「(完全に打たれてるのはエレンのはずなのに...どんどんタイミングがズレていってる...)」
エレン「へへっ、まだまだだぜ」スッ
ドッ
シュッ
アルミン「...ふッ!!!」スッ
カキーンッ
ジャン「(どんどん...タイミングが...)」
マルコ「(ズレていってる...)」
アルミン「(球威が...上がってる...のか...?)」
アルミン「(さっきまで120弱だったはずが...)」
アルミン「(今は...120後半くらい...)」
アルミン「(クッ、どうして僕が押されてるんだ...)」
エレン「へっ、行くぜッ!!!」スッ
ドッ
シュッ
アルミン「ッ」
パシンッ!
マルコ「ぼ、ボール...」
ジャン「(アルミン先輩が...見送った...いや...)」
ミカサ「(見えてない...?)」
アルミン「...くッ!!」
アニ「...」
アニ「(アルミン、今のあんたじゃこの死に急ぎ野郎には勝てない)」
アニ「(その理由は簡単さ)」
アニ「(今野球を楽しんでるのが...あいつだからさ)」
エレン「ハァ..ハァ...」
エレン「ふぅ...よし!!」
スッ
ドッ!
シュッ!
アルミン「...この軌道...あのまっすぐだ!!!!」スッ
パシンッ!
アルミン「ッ...そ、そんな...馬鹿な...」
マルコ「す...ストライク!!バッターアウト!!!!」
コニー「いよっしゃぁぁああああ!!!!!やったぜぇぇええええ!!!エレン!!!!!!」
エレン「や、や...やったぁぁあああああああ!!!!」
ミカサ「(...今の球種...)」
スタスタ
アニ「約束通り、野球部に入るんだよ?」
アルミン「...うん」
アルミン「彼には僕にない力があるみたいだ」
アニ「...じゃぁ、約束通り甲子園に連れっててね」
アルミン「うん...彼らとだったら...行けるかもね」
-
- 48 : 2014/11/18(火) 00:04:18 :
スタスタ
エレン・コニー「ん?」
アルミン「約束通り、野球部入るよ」
アルミン「僕もアニも」
アニ「...って、はぁ!?なんで私も入ってるの?」
アルミン「え?だってマネージャーとして入ってくれるんじゃないの?」
アニ「いや...私生徒会があるし...」
アルミン「生徒会なら副会長に任せればいいじゃない」
アニ「...ハァ..わかったよ」
アニ「あんたら監督は?」
エレン「そ、そのことなんですけど...」
エレン「顧問はハンジ先生になって...監督は別でやってくれって言われちゃって...」
アニ「いいよ、私が監督とマネージャーやってあげるから」
コニー「...マジでぇ!?」
「いよっしゃぁぁぁあああああああああ!!!!」
アルミン「それで...人数は揃ってるの?」
ジャン「アルミン先輩合わせて9人っす!!」
アルミン「はぁ!? 僕合わせて9人!?」
マルコ「す、すみません...それしか集まらなくて...」
アルミン「...ハァ..予想はしてたけど...」
アルミン「...それとエレン...だっけ?」
エレン「え、あ、はい!」
アルミン「ちょっと投げてもらえる?」
エレン「え?また勝負っすか?」
アルミン「違うよ」
アルミン「今度は僕がキャッチャー」
エレン「!」
アルミン「(彼の球種の謎が...気になって仕方がない)」
アルミン「(それに最後のあの1球...あれだけが《変なまっすぐ》とは回転も球威も全然違った...)」
アルミン「(あれは一体...)」
-
- 49 : 2014/11/18(火) 00:04:28 :
スタスタ
スタッ
アルミン「よし、いいよ」
エレン「...はい!」
スッ
ドッ
シュッ
アルミン「(! 低いか?)」スッ
アルミン「!」
パシンッ!
エレン「(!? 俺なんかマズイことでもしたか...?)」
アルミン「...」
エレン「...やばい...のか...?」
アルミン「エレン!」シュッ!
エレン「ッ」
パシッ
エレン「(ま、まだやるのか...?)」
ザッザッザ
エレン「今度はしっかりと...」スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
シュッ!
エレン「ッ、また!?」パシッ
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
アルミン「」スクッ
スタスタ
エレン「(ッ、も、文句か...!?)」
ガシッ
エレン「ふぇっ!?」
アルミン「エレン!!球種は!?」キラキラ
エレン「きゅ、球種?」
ジャン「ま、まさか...ねぇの!?」
エレン「あ、あるわ!!!」
アルミン「球種は!?」キラキラ
エレン「え...えっと...」
エレン「...多分...チェンジアップ...っぽいの...です」
アルミン「...っぽいのって...!!」
アルミン「もしかして...エレン、投球指導受けてなかった?」
エレン「え、何で知ってるんすか?」
アルミン「なるほど...」
ジャン「はぁ!?投球指導受けてねぇ奴があのアルミン先輩を三振しただとォ!?ふざけんな!!嘘付くんじゃねぇ!!」
アルミン「いや投球指導を受けてないのは本当だよ」
ジャン「ッ、アルミン先輩?」
アルミン「フォームも固まってなければ、ちゃんとしたストレートも投げられてない」
エレン「えっ、俺ストレート投げてますよ!!!」
アルミン「投げてないよ」
アルミン「エレン、君のまっすぐはストレートじゃない」
ミカサ「!」
ジャン「ストレートとまっすぐって同じでしょ」
アルミン「いや、ストレートとまっすぐは違うんだ」
アルミン「ストレートと言うのは、れっきとした変化球さ」
コニー「えぇ?それ可笑しくね?変化しないからストレートなんでしょ?」
アルミン「それは違うね」
アルミン「ストレートとは、バックスピンをかけて投げる変化球」
アルミン「普通はちゃんと投球指導されて、ストレートを投げるのを叩き込まれるんだけど...」
アルミン「エレンは投球指導を受けてないって言ってたからストレートではなくまっすぐなんだ、これで謎は一個解けたよ」
マルコ「一個...?他にも謎はあるんですか?」
アルミン「あぁ、うん」
アルミン「これは...実験しないとわからないかな?」
アルミン「ということで、そこの君」
ジャン「え?俺!?」
アルミン「今から3打席勝負しよう」
ジャン「3打席勝負?」
アルミン「一回でも打てば君の勝ち、守備は内野だけでいいよ」
ジャン「...何か随分と自信があるようですけど、いいんすか?さっきあいつのまっすぐの説明した後だけど」
アルミン「自信なきゃ内野だけって指示出さないんだけど?」
ジャン「むっきぃぃいいいいいいい!!!!!!!」
-
- 50 : 2014/11/19(水) 00:34:49 :
アルミン「エレン、ちょっと来て」
エレン「?」
スタスタ
アルミン「中学の頃使ってたサイン教えて」
エレン「え」
アルミン「今から僕のサインは覚えられないと思うから」
エレン「...ない...です」
アルミン「は...?」
エレン「中学の頃...俺、嫌われてたんで...」
アルミン「...それで?」
エレン「キャッチャーには...特に嫌われてた...と思います」
アルミン「...何で君が嫌われてたのは聞かないけど」
アルミン「なら今から覚えて」
エレン「は、はい!!」
アルミン「じゃぁこれが...」
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
ザッザッザ
ブンッ
ブンッ
ジャン「しゃっ」
マルコ「え~っと、それでは3打席勝負です。」
マルコ「プレイ!」
アルミン「〔最初は調子を見るためにも一番わかりやすい、内角高め〕」スッ スッ
エレン「〔うぉぉ、これがサインか...ミカサと一回やったけどアルミン先輩とバッテリーを組むと...何か違う...〕」コクッ
スッ
エレン「〔内角の...〕」
ドッ
エレン「〔高め!!〕」シュッ
ジャン「〔うっしゃ、絶好球!!〕」スッ
パシンッ!
マルコ「ストライク!」
ジャン「くそッ、う、上に振りすぎたな...」ザッザッザ
アルミン「〔今のボールを上に振るってことはこいつは目が良い〕」
アルミン「〔だとしたら次は...〕」スッ スッ
エレン「〔外角低めを意識して...〕」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
ジャン「〔低め!!〕」スッ
キンッ
コニー「オーライ、オーライ!!」スッ
パシッ
マルコ「アウトー!」
コニー「ナイピッチ!!」シュッ
パシッ
エレン「おう、サンキュー!」
アルミン「...ワンアウトね」
ジャン「うッ、つ、次だ次!!」
アルミン「〔君にはまだまだイラついてもらわなきゃね...〕」スッ スッ
エレン「〔え!? そこはさっき投げた外角低め!?〕」
アルミン「〔今度はコントロール意識しないで思いっ切り投げていいよ〕」スッ スッ
エレン「〔コントロール重視ではなくて、速球重視か...よし〕」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
ジャン「〔さっきと同じコース!! 舐めんな!!〕」スッ
カキンッ
コロコロ
タッタッタ
ガシッ
ミカサ「ふっ!」シュッ
パシッ
マルコ「アウトォー!」
-
- 51 : 2014/11/19(水) 00:36:48 :
アルミン「ツーアウトね」
ジャン「...」スッ
ブンッ
ブンッ
ジャン「ふぅッ、よし!」キリッ
アルミン「〔集中し始めたか...けど、これまでに君はエレンのまっすぐを3球も見てるんだ〕」
アルミン「〔さてと...この1球でどうするかを決めるか〕」スッ スッ
エレン「〔次は内角の低め...ボールになるようにすればいいのか...難しいな...〕」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
ジャン「...」
パシンッ!
マルコ「ボール!」
アルミン「〔さすがに振らずに見てきたか...ってことは本当に集中してるのか...〕」シュッ
アルミン「〔今のボール(内角の球)を見たってことはまだ残像は消えてないはずだ...〕」
アルミン「〔次はまだ見たことがないけど、チェンジアップを投げさせてみるか...〕」スッ スッ
エレン「〔次は内角低めにチェンジアップを外すのか...投げられるかわからねぇけど、アルミン先輩が投げろって言ったんだ〕」コクッ
エレン「〔投げるしかねぇだろ!〕」スッ
ドッ
シュッ
ジャン「〔う、ぉ!? おっそ!!〕」スッ
パシンッ!
マルコ「ストライク!」
アルミン「〔振ってくれた...よし、次で謎の2個目を見せてあげるか...〕」
アルミン「〔さてと、どれくらい僕を信用してくれるのか試そうか〕」スッ スッ
エレン「〔え!? ド真ん中!?〕」
アルミン「〔これで僕を信用して投げれるか投げれないか...〕」
エレン「〔打たれるのは...嫌だ、けどアルミン先輩が指示してるから...〕」
エレン「〔...アルミン先輩は俺のまっすぐを信用してくれてるんだ、俺もアルミン先輩のサインを信用しないでどうするんだ!!〕」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
ジャン「〔なっ、ど真ん中...舐めんn〕」 ギュルルルッ
ジャン「は!?」
パシンッ!
アルミン「〔...投げた...ふっ、あのサインの意味がわかったみたいだね〕」
ジャン「お、おいおいおい...どういうことだよ...」
スタスタ
ジャン「何でお前みたいな奴の投げるボールが浮くんだよ!!」
コニー「おいおい、何言い訳してるんだよ!」
ジャン「確かに浮いたんだよ!!」
アルミン「それがエレンの投げるまっすぐの正体さ」
エレン・ジャン・コニー「え!?」
アルミン「さっきも言ったけど、ストレートはバックスピンをかける変化球」
アルミン「けど、エレンは投球指導を受けてないから回転が上手く噛み合ってないままミットに届くんだ」
ジャン「え...っと...?」
アルミン「つまり、回転が不正確なまっすぐ」
アルミン「多分のその秘密はエレンのフォームにあるはずさ」
エレン「俺のフォーム?」
アルミン「本人は気にしてないみたいだから別にいいけど」
ジャン「た、たったそれでだけであんな浮いた球投げれるんすか!?」
アルミン「いや、そんなこともないよ」
アルミン「ちゃんと君がそういう風に見えるために色々と手作業をしていたんだ」
ジャン「え?」
アルミン「あ~...これはまだ難しい話だけど...まぁ簡単に言っちゃえば残像を使ったってことだよ」
コニー「残像?」
アルミン「そう、前にみた物の記憶って言った方がいいかもね」
コニー「それでどうやってジャンに残像を残したんすか?」
アルミン「それは企業秘密」
コニー「えぇぇえええええええ!?」
-
- 52 : 2014/11/19(水) 00:38:15 :
アルミン「ジャンはあの時エレンが投げた球を最高のウイニングショットみたく言ってた、これはジャンが良い打者と言う証拠さ」
ジャン「なっ、しゃ、社交辞令っすか...」
アルミン「そうじゃないよ、あの球は目が良い打者に有効な球だ」
ジャン「つまり俺は...騙されたと...」
アルミン「そういうことだね」ニコニコ
マルコ「それで、謎の2個目って...」
アルミン「あぁ、そうそう」
アルミン「エレン、まっすぐ投げる時の握りを見せて」
エレン「え...こうですか?」スッ
アルミン「まぁこれはにはあんまし興味ないんだけど」
エレン「うぐっ」シクシク
アルミン「ミカサ、僕と一打席勝負した最後の球...何か変な感じじゃなかった?」
ミカサ「え...確かに...普段投げてるエレンのまっすぐではないと感じましたが...」
アルミン「あれには僕も驚いたよ」
コニー「アルミン先輩!もったいぶらないで早く教えて下さいよ!!!」
アルミン「そうだね」
アルミン「多分エレン自信は無意識に投げてるんだと思うけど...」
アルミン「僕と一打席勝負したあの最後の球の正体...それは...」
アルミン「恐らくアレは...【ツーシーム】だと僕は思うんだ」
「ツーシーム...?」
アルミン「プロでもあまり使われない球だからあまり聞き慣れないかもね」
コニー「そ、そのツーシームって強いんすか!?」
アルミン「使い方によってはものすごい球だと思うよ」
ジャン「な、何でストレートも投げられないこいつがツーシーム何か投げられるんですか!?」
アルミン「それは...」
全員「」ゴクンッ
アルミン「僕も知らないよ」
全員「」ズコーッ
アルミン「僕だって知りたいよ、なんでストレートが投げられないのにツーシームが投げられるのかが...」
エレン「お、俺...そんな球投げてたんですか!?」
アルミン「やっぱ無意識か...」
アルミン「!」
アルミン「エレン、もう一回握り見せてくれる?」
エレン「えぇ!?またどうせ文句言うんだろ...」スッ
アルミン「...」
アルミン「わかった...かも」
ジャン「マジすか!?」
アルミン「多分予測だけど...」
-
- 53 : 2014/11/19(水) 00:38:23 :
アルミン「エレン、君...さっき僕と勝負してた時どんな感じだった?」
エレン「え?えぇ~っと...ワクワクする感じで...それと...めっちゃ楽しかったです!!」
アルミン「...これじゃぁ根拠がないな...」
コニー「は、早く教えて下さいよ!」
アルミン「ん~...多分...君興奮する時...指擦る癖があるでしょ...?」
エレン「え」
ジャン「なんだ、本当に感か」
エレン「な、何で知ってるんですか!?」
ジャン「マジかよ!?」
アルミン「...そもそもストレートとツーシームの違いって縫い目に指をかけるか、添えるかの違いだけなんだ」
コニー「え?握り方とか違うんじゃないんですか?」
アルミン「いや同じだよ」
アルミン「きっとエレンのその癖でボールがどんどんズレていって、その形になったんだろうね...」
マルコ「で、でもそしたらストレート投げれてるってことじゃないと投げられませんよね?」
アルミン「そうなんだよね...」
エレン「も、もう一回投げていいっすか?」
アルミン「うん、いいよ」
スタスタ
スタッ
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
エレン「どうですか!?」
アルミン「まっすぐだったよ」シュッ
パシッ
エレン「あ、あれ...おかしいな...」ザッザッザ
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
エレン「こ、今度こそ!!」
アルミン「変わってないよ」
エレン「な、なんで...」
ジャン「諦めろ、まぐれだ」
コニー「なぁーんだ、何か拍子抜けだな!」
エレン「お、お前ら...そこまで酷いこと言うなよ...」
アルミン「エレン、中学の時三振は多かった方?」
エレン「えっと...一試合に8個は取ってた気がします」
アルミン「一試合に8個か...確立としてはあるな...」
パンパン
アニ「はい、そこまでにして今日はもうあがるよ」
「ういっす!!」
アニ「まぁなんやかんやで監督やらさせてもらうことになった、【アニ・レオンハート】です。よろしく」
パチパチ
アルミン「【アルミン・アルレルト】です。よろしく」
パチパチ
アニ「明日はとにかく朝5時ね」
「...え!? 朝の5時!?」
アニ「何か文句あんの?」ゴゴゴッ
「いえ、何でもないです!!!」
アニ「グラセンかけてストレッチして今日は解散ね」
アニ「私は野球部申請書を出してくるから」
「お疲れっす!!」
コニー「こえー」
ジャン「アルミン先輩、アニ先輩とどんくらい付き合ってるんすか?」
アルミン「...今はまだ部活中だよ...?」
ジャン「え...」
アルミン「部活中に関係ない話をするとは...まだまだ元気あるんだね」ニコッ
ジャン「」
ギャァァァアアアア
こうしてやっとのことで出来上がった野球部...そしてその日ジャンの元気な姿を見たものは...いない...
-
- 54 : 2014/11/19(水) 23:25:07 :
翌日
2年A組 教室
先生「え~、これは~~~~~~~によって...」
アルミン「(エレン...イェーガーか...)」
アルミン「(まだまだどんな選手かは完全にしれてないけど....『あの人』みたいな性格ではないから...いいや)」
先生「おい、アルレルト」
アルミン「...ん?はい」
先生「珍しいな、お前がボーっとしてるなんて...勉強のし過ぎで疲れてるのか?あっはっはっは~」
アルミン「いえ、大丈夫です。以後気をつけます」
アルミン「(フォームはあのままにしておかないと、あの『まっすぐ』が投げられなくなってしまう...それだけじゃない)」
アルミン「(あのツーシームっぽい奴も投げられなくなるかも...)」
アルミン「(球威はあのままで...球種をもう1つくらい投げられるようになって...それで...)」
アルミン「(コントロールさえ付けば、調査高校に勝てる...)」
アルミン「(そのためには練習時間がもっと欲しいし、何かきっかけとなるように練習試合もいっぱいしたい...)」
アルミン「(アニだったら...何か考えてるかな...)」チラッ
アニ「...」カキカキ
アルミン「」ジーッ
アニ「...なに?」
アルミン「野球部のことでね」
アニ「...これ」スッ
アルミン「...ふふっ、さすがアニだね!」ペラッ
アニ「GWはハンジ先生に頼んで合宿して、それでGW最終日に【三星シガンシナ学園高校】と練習試合を組んでくれるらしいから」
アルミン「三星シガ校か...?」
アルミン「そこって確か私立で結構強いところじゃなかったっけ」
アニ「あぁ、さすがにうちみたいな高校とは1軍とは試合をやらしてもらえないけど、2軍ならいいって許可を得たらしいよ」
アルミン「え、ハンジ先生また交渉してきたの?」
アニ「らしいね...全く、いい迷惑だよ」
アルミン「...三星シガ校か...データ、ある?」
アニ「バックの二個目のチャックの中」
アルミン「ありがとう」スッ
ゴチャゴチャ
アニ「...!」
アニ「(あの死に急ぎ野郎の出身...南シガンシナなんだ...ってことは...)」
アニ「(...! やっぱりアイツ中学が!!)」
キーンコーンカーンコーン
先生「はい、それまで!」
モブ「起立!」
サッ
モブ「気をつけ、礼!」
「ありがとうございました」
キーンコーンカーンコーン
「野球部2年A組のアルレルト君とアニさん、至急職員室まで」
アルミン・アニ「?」
-
- 55 : 2014/11/19(水) 23:36:30 :
職員室
ハンジ「やぁ、アルミン君!アニちゃんから話は聞いてるね?」
アルミン「主語を言わないとわからないんですが...」
ハンジ「なぁんだよもう!それぐらい察してくれよ!!合宿だよ!合宿!!」
ハンジ「やっぱり野球部と言えば合宿だよね!!」
アルミン「あぁ、それなら確かに聞きました」
ハンジ「よし!なら話は早い!」
ハンジ「合宿代は去年余ってた部費を使わせてもらったんで」ニヤッ
アルミン「(ホント大人げない大人)」
ハンジ「それでね...えぇ~っと...最後練習試合をする所が...」
アルミン「三星シガンシナ学園高校2軍とですよね?」
ハンジ「そうそうそう!!」
アルミン「わかりました、昼休みに全員集めて言っときますんで」
ハンジ「あ、それとこの紙をコピーしといてくれる?」スッ
アルミン「...それぐらい自分でやってくださいよ」
ハンジ「えぇ~ドケチ!」
アニ「雑用係なら私がやりますよ」スッ
ハンジ「おぉ~助かる!!いやぁ~これだねぇ!学校トップの成績と学校2位の成績の差は...」チラッ
アルミン「はいはい、わかりましたわかりました!僕がやればいいんですね!はいはい」
スタスタ
ハンジ「いやぁ助かりますなぁ!!あっはっっは!!」
アルミン「(チッ、上手く扱って...合宿で覚えてろよ...)」
アルミン「! ハンジ先生」
ハンジ「はい」
アルミン「朝、昼、夜ご飯って持参って書いてありますけど...」
ハンジ「あぁ、それはそのまま意味じゃなくてその地域で取れる野菜やお肉を貰って食べるってこと」
アルミン「なるほど...」
ブイーンッ
アルミン「はい、出来ました」スッ
ハンジ「はい、ありがとう!じゃぁそれをあの子達に配ってね」
アルミン「わかりました」
アニ「アルミン、私は学年主任の先生に用があるから先に帰ってて」
アルミン「わかった」
スタスタ
アルミン「失礼しました」
ガラガラ
アルミン「さてと...1年全員呼び出して練習させるか...」
-
- 56 : 2014/11/19(水) 23:58:19 :
昼休み
スタスタ
ジャン「んだよ、せっかく寝れると思ったのによぉ...」
マルコ「仕方ないだろ、緊急連絡なんだから」
コニー「けど、緊急連絡ってなんだ?チアが出来ましたとかか?」
ジャン「んなわけ...ないな...」
スタスタ
部室
ガチャッ
ジャン「こんちわーっす」
マルコ「ちわっす」
コニー「ちわーっす」
ハンジ「お、集まったみたいだね」
ジャン「なんだ、お前らもういたのか」
トーマス「あぁ」
ハンジ「それじゃぁこの紙を見てねぇ~」
ペラッ
ジャン「...GW合宿?」
ハンジ「はい、場所はここから離れた...南シガンシナ」
エレン「!」
ハンジ「4日間練習した後5日目は練習試合を行います」
エレン「...ッ」
ハンジ「相手は【三星シガンシナ学園高校】」
ジャン「三星シガンシナ?聞いたことねぇな」
コニー「俺知ってる!確かあっちの南側では強豪2校として有名な所だ!」
マルコ「強豪2校?1校がその三星だったら...2個目は?」
コニー「しらねー」
ジャン「知っとけ」
エレン「...」ビクビク
ミカサ「...?エレン?」
エレン「あ、い、お、おう」アセ
ミカサ「すごい汗...どうしたの?具合でも悪いの?」
エレン「い、いやそうじゃねぇ...なんでもねぇ...」
ハンジ「あれれぇ~、もしかして!エレン君って南シガンシナ出身だよね!?そうだよね!?」
アルミン「...」チラッ
ジャン「え、お前...そうなのか?」
コニー「なんでわざわざ隣町に来たんだ?」
エレン「い、いやぁ...それは...」
アルミン「...」
アルミン「そんなこと今はどうでもいいから、持ち物と時間だけ確認しちゃおう、時間がない」
ハンジ「あ、そうだね」
ハンジ「集合時間は朝7時!バスで行きます!!」
ハンジ「しかも、なんと...貸し切りです!!」
「おぉ~!!」
ハンジ「ふっふっふ...私に感謝するんだよ?」
アルミン「(本当はアニが校長にお願いしたんだよ...)」
ハンジ「持ち物は...まずお菓子は1500円まで!」
ジャン「けっ、ガキかよ」
コニー「なにをー?お前お菓子は大事なんだぞ!」
ハンジ「そうだ!そうだー!!」
ジャン「ったく、めんどくせぇ奴が二人になっちまったよ...」
ハンジ「まぁ今回は真面目に...まだお互いに慣れ合ってないから今回の合宿の目的はもちろん能力アップだけど」
ハンジ「やっぱ野球にしても何にしても連携って大事だよね?だから今回はお互いのことを知るための合宿にしようと思います」
「おぉー!!!」
ハンジ「さぁてさて、GWまであと4日間あるんですが...」
ハンジ「まずは体を作るために体力トレーニングからやろうと思います!!」
ハンジ「朝練は確か5時集合だったっけ?」
アルミン「今のところは」
1年全員「(今のところは!?)」
ハンジ「じゃぁ朝は時間は少ないから...よし、メンタルトレーニングをやろう!メニューは私が考えてきてあげる」
ハンジ「と言ってもそんな時間は使わないけどね...」
ハンジ「それで鬼ごっことジャングルジム氷鬼と...」
ジャン「遊ぶ気満々かよ...」
コニー「へー、楽しそうじゃん!」
マルコ「うん、何かワクワクしてきた」
トーマス「高校野球か...すげぇ楽しみだな!」
ミリウス「うん」
ダズ「お、俺は野球部で活躍して...彼女を作るんだ!!」
ハンジ「はい、じゃぁ昼休みは解散ね!また放課後練習やるんでしょ?」
アルミン「そうですね、また走り込みから素振りまではやろうかと」
ハンジ「了解了解!」
ハンジ「じゃっ!」
バタンッ
ジャン「...アルミン先輩...あの先生で本当に大丈夫なんすか?」
アルミン「まぁ...先生の中だったら一番信頼出来る人だよ」
エレン「...」
-
- 57 : 2014/11/20(木) 23:44:39 :
合宿当日
バス
ハンジ「全員いるねぇ?」
「いまーす!」
ハンジ「それじゃぁお願いします」
運転手「はい」
プップー
コニー「なぁなぁ!トランプやろーぜー!!」
マルコ「いいよ」
トーマス「俺もやる!!」
ミリウス「お、俺も...」
ダズ「よぉし!俺の実力を見せてやる!!」
エレン「ぅ...」
ミカサ「...」
コニー「おーい、エレンとミカサ!お前らもやろうぜ!」
エレン「お、俺は...パス...うぷっ」
コニー「そっか...ならミカサ!やろうぜ!!」
ミカサ「え...でも...」
エレン「行ってこいよ」
ミカサ「え?」
エレン「俺のことは気にすんな...うぷっ」
コニー「よし、決まりだな!行くぞ!!」
ミカサ「あ、あぁ!待って!!」
エレン「(最悪だ...なんで...)」
トーマス「なにやる?」
マルコ「最初はババ抜きでいいんじゃないかな?」
ダズ「マルコに賛成」
コニー「あっ、やべぇ!!俺昨日オ◯ニーしてくるの忘れてた!!!!」
マルコ・トーマス・ダズ・ミリウス「はぁ!?」
アニ「なに...何か忘れ物とかあんの?」
ガシッ
トーマス「な、何でもないっす!!」アセ
ダズ「こっちの話です!!」アセ
マルコ「コニー!監督といい顧問といい女性なんだぞ!!考えろ!!」
コニー「だって!!ち◯こ破裂するって!!」
-
- 58 : 2014/11/20(木) 23:44:52 :
ジャン「...先輩」
アルミン「なに?」ペラッ
ジャン「あいつってマジで強いシニアのチームで4番打ってたんすか?」
アルミン「らしいよ、確認もしたし」
ジャン「ふ~ん...」
ジャン「こ、こないだの3打席勝負の時...」
ジャン「お、俺を選んだのってあいつとは違って、俺なら確実に打ち取れると思ったから...ですか...」
アルミン「...」ペラッ
ジャン「(無視かよ!!)」
アルミン「まぁ...君も良いスイングしてたよ...」ペラッ
ジャン「フォローになってませんよ...」
スタスタ
ハンジ「アルミン君、エレン君がバス酔っちゃったんだって」
ハンジ「薬あげて様子見ててくれない?」
アルミン「...どうして僕が?」
ハンジ「私はあんま野球経験者って言っても、バッテリーは一心同体でしょ?投手を介補してやってあげてくれよ!」
アルミン「...ハァ...わかりましたよ...」
スタスタ
アルミン「(会って2週間の奴と一心同体なわけないだろ...)」
アルミン「(それにエレンみたいな性格の奴と打ち解ける日が来るなんて思えない...)」
アルミン「(でもまぁ...まだ『あの人』と似てるってだけだから...)」
アルミン「エレン」
エレン「ッ、は、はい」
アルミン「乗り物酔いするんならちゃんと乗る前に飲んどきなよ」スッ
エレン「あ、ありがとう...ございます...」
エレン「い、いつもは...こんなじゃ...うぷっ」
アルミン「?」
アルミン「なに、何かあったの?」
エレン「さ、最近...眠れなくって...」ゴクンッ
アルミン「ゲームやって夜更かしで体調不良になったんだったら、それは自己責任だよ」
エレン「あ...いえ...そうじゃなくて...」
アルミン「?」
エレン「何か...練習試合の相手が...三星シガンシナ学園高校って言われてから...すげぇ緊張して...寝れないんです...」
アルミン「(なんだ、ただの緊張か)」
アルミン「それだったら試合のことを考えないで他のことを考えてみれば?」
エレン「やってみたんですけど...全然ダメで...」グスッ
アルミン「(うわぁ...性格まだわかってなかったけど...こういう泣き虫系の奴か...?)」
アルミン「(だとしたら...アニが黙っちゃいないな...)」
アルミン「(けど、エレンがエースを下ろされるのは僕も嫌だな...)」
アルミン「(人並み以上のコントロールにあのまっすぐ...そして、今のところだけど...)」
アルミン「(マウンドで自己主張をしない)」
アルミン「(こんな選手...めったに現れない...)」
エレン「グスッ...」チラッ
アルミン「(ハァ...この泣き虫な性格くらいだったら...目をつぶるさ...)」
エレン「ッ」
エレン「(今...アルミン先輩...俺の性格...絶対うざいって思った...)」
エレン「(ダメだ...中学だけじゃなく...高校でもやっぱり...)」
エレン「(このままじゃ...俺...また...迫害される...)」プルプル
-
- 59 : 2014/11/20(木) 23:55:21 :
宿
トーマス「へぇ...結構和風っぽいところなんだね!」
ハンジ「さぁ着替えて掃除!掃除ィ~!!」
ハンジ「掃除がすんだら山菜を取って来てね~!」
ハンジ「これからご飯は自分たちで作ります!!」
「えぇ~...」
・・・
ゴシゴシ
トーマス「うわ...くっさ」
ハンジ「(ふむふむ...トイレはトーマス君に...)」
ジャーッ
ミリウス「」ゴシゴシ
ミカサ「」ゴシゴシ
ハンジ「(食器はミリウス君とミカサ君か...)」
パンッ!パンッ!
ハンジ「(おぉ、ジャン君は布団干しか!)」
コニー「うぉぉぉおおおおおおおお!!!」ダッダッダ
ダズ「うぉおおおおおおおおおおおお!!!」ダッダッダ
ハンジ「(コニー君とダズ君は廊下の雑巾がけか!)」
アルミン「」ゴシゴシ
ハンジ「(アルミン君は窓ふきね!)」
ハンジ「(皆なかなか働くねぇ!!)」
ハンジ「(そして...働かないニート君は...)」チラッチラッ
エレン「えっと...えっと」キョロキョロ
ハンジ「(意外にもエレン君か!)」
ハンジ「はぁ~い、それじゃぁ掃除はこれくらいで山菜を取りに行くよ~!!」
スタスタ
ハンジ「アニちゃん」
アニ「はい」
ハンジ「悪いけど、山菜収穫班の皆をまとめてあげて?私はあっちの二人組をみるから」
アニ「わかりました」
スタスタ
マルコ「今の時期に取れる山菜って何があるんですか?」
アニ「今だったらゼンマイとかかな」
スタスタ
ハンジ「あ~ちょっと、エレン君とアルミン君!」
ピトッ
エレン・アルミン「?」
ハンジ「二人は別メニューね!」
-
- 60 : 2014/11/21(金) 01:02:53 :
シュッ
パシッ
シュッ
パシッ
ハンジ「この当たりは村の所有林でさぁ~、森林ボランティアする代わりにここのグラウンド使わせてもらってるんだ!」
ハンジ「明日から全員山で練習するから...ねッ!」シュッ
パシッ
エレン「...」
ハンジ「ところでさ、エレン君ってMAX何キロなの?」
エレン「えっと...124km...です」
アルミン「...」
ハンジ「だっはっはっは!!今の高校球児は125も行かないのか!!」
エレン「ッ」
アルミン「今の高校野球の平均球速は大体120kmくらいです、それにエレンにはまっすぐとツーシームと言う武器と人並み以上のコントロールを持ってます」
エレン「(あ、アルミン先輩が...俺を!!)」
ハンジ「アルミン君はさ、あのコントロールの正体...わかってるんでしょ?」
アルミン「...」
エレン「正体...?」
ハンジ「エレン君」スッ
コロッ
ハンジ「この板の上でワインドアップ、やってみて」
エレン「え、あ、はい」
スタスタ
ガッガッガ
エレン「(軸足は...結構安定してる...)」
エレン「(んで...左足を...)」グラグラグラッ
エレン「ッ!?」
バタンッ
アルミン「エレン、大丈夫?」
ハンジ「あっはっはっは~、こりゃ相当バランス力ないってことだね!!」
エレン「え?」
ハンジ「そんなバランスで本物のコントロールが手に入るはずがないよ!!」
スッ
エレン「!」
ハンジ「本当のコントロールってのはね、手でするものじゃない」
サッ
ハンジ「体全体でするの!!」
ハンジ「エレン君、君がそんなバランス力でヘロヘロの君が今まで自分の思い通りに出来たコントロールが出来た理由は...」
ハンジ「全力投球してないからさ!」
エレン「え...し、してますよ!!」
ハンジ「あぁ言い方が悪かったかもね!」
ハンジ「たった2,3球全力投球出来たくらいじゃ」
ハンジ「この先、強豪には勝てないよ」
エレン「えっ...」
ハンジ「」ニッ
エレン「ッ」
ハンジ「アルミン君、あっちに行って私のボール取ってくれる?」
スタスタ
ハンジ「それでエレン君はこれ」シュッ
ガシッ
エレン「す、スピードガン...?」
-
- 61 : 2014/11/21(金) 01:03:23 :
ピッピッピ
ハンジ「はい、じゃぁ行きますゾッ!!」
スッ
ドッ!
ハンジ「ふッ!!」シュッ!
パシンッ!!
エレン「(な、何か...俺より早いような...)」チラッ
エレン「ッ、128km!?」
ハンジ「ちゃーんと肩を作れば130km超えれるよぉ~?」
スタスタ
エレン「す、すげぇ!!」
ハンジ「いやいやそんな褒められたら照れちゃうって///」テレテレ
ハンジ「ねぇ、エレン君?」
エレン「は、はい!」
ハンジ「私達って結構体型同じくらいだよね?」
エレン「はい!」
ハンジ「エレン君も練習すればもっともっと速い球が投げられるよ!!!!」
エレン「えッ!?」
アルミン「...チッ」
ハンジ「はい、これ」スッ
エレン「えッ!?」
ゴスッ
エレン「ダンベル...?」
ハンジ「まずエレン君は全力投球がどんな感じなのかを体験しようね~!!」
ハンジ「それを持ってマウンドでいつも通り投げてご覧!」
エレン「え?」
ハンジ「ほらー!早く!!」
エレン「は、はい!!」
タッタッタ
アルミン「...」
ハンジ「球威上げるの...そんな悪い?」
アルミン「は...?」
ハンジ「コントロールと変化球だけで何回戦までいける?」
アルミン「行けますよ...どこまでも...」
ハンジ「僕がリードをすれば絶対...?」
アルミン「ッ」
クルッ
スッ
アルミン「!」
ハンジ「アルミン君は捕手をわかってないねぇ~」デコピン
アルミン「いった...」
エレン「い、行きます!!」
ハンジ「はい、いいよ~!」
エレン「(重いな...)」
エレン「(いつも通り...)」スッ
エレン「(ッ、やばい!左が重くて体が曲がんねぇ!!左を引かなきゃ!!)」ドッ!
シュッ!
アルミン「...」
ギンッ
ピピッ
-
- 62 : 2014/11/21(金) 01:03:32 :
スタスタ
ハンジ「131km...約7kmアップしてるね!」
エレン「ひゃ、131!?」
ハンジ「ねぇ、どう?どう?毛細血管の切れる感じ...わかったかい?」
エレン「...す、すげぇ!!」
ハンジ「これで全力投球がわかっただろぉ!?将来的には140km台の速球派の投手になれるよ!!」
アルミン「こんなノーコンで、どうやってアウトを取るって言うんですか!!」
スタスタ
エレン「あ、アルミン先輩...俺...頑張りますから!!」
アルミン「ちゃんと維持出来るの?コントロールもあのままで投げられるの?」
アルミン「もし失敗すればコントロールも...下手をすればあのまっすぐも使えなくなるんだ」
アルミン「エレンはこのままでいいんです!!」
アルミン「球速は半分は才能です...ですけど、あのコントロールは才能じゃなくて努力です」
アルミン「エレンがどれだけ努力してきたか...あのコントロールがどれだけ貴重なのか...ちゃんと考えてください!!!」
ハンジ「...ふっ、バランス力ないと...疲れた時にフォームが崩れて試合どころじゃなくなると思うけど?」
アルミン「ッ」
ハンジ「...ま、バランス力だけは鍛えてもいいでしょ?」
アルミン「...それはまぁ...」
ハンジ「それにエレンは『君の物』じゃないんだ」
ハンジ「エレンが速い球を投げたかったら彼がそうすればいい」
ハンジ「君が決める権利はない」
アルミン「ッ」
ハンジ「...それじゃぁ私は先に帰って手伝いしてくるね」
ハンジ「エレン君はこの板に乗ってワインドアップが出来るようになることね!」
エレン「は、はい!!」
ハンジ「それと今日はもうボール使うの禁止ね!」
エレン「え、もう...」
ハンジ「君がどんなに無茶な練習をしてきたかは大体私にも想像出来るよ」
ハンジ「でも、今まで怪我をしてなかったのは全力投球してこなかったからだよ?」
エレン「そ、そうかもしれないですけど...俺...もっと投げて...もっともっと強く...」
ハンジ「あぁそれとね!この間も話したけど、最終日には【三星シガンシナ学園高校】ってところと練習試合組んだから!!」
エレン「え...えぇっ!?!?」
ハンジ「そしたらさぁ!1軍は無理だけど、2軍はいいって許可くれたんだ!!」
エレン「え...え...えぇぇええええええ!?」
ハンジ「もしかしてあなた中学時代にチームメイトと何かあったのかい!?」
エレン「いやだぁぁぁああああああああああああああああああああ」
ハンジ「私は宿に戻るからね~!!17時まで練習頑張ってねぇ~!!」
スタスタ
エレン「お、俺が...三星シガンシナの...あいつらと...試合をする...」プルプル
エレン「俺が...投げる...のか...」プルプル
アルミン「...エレン!」
アルミン「さっきのことだけどさ!140kmじゃあんまし速球派って言えないよ!!甲子園にはもっと速い人はいるから!!」
アルミン「君はもっと自分で魅力をわかった方がいいよ!今のままで...」
エレン「お、俺...140km...投げたいです!!」
アルミン「ッ...君のために僕は言ってるのに一回フォームをいじれば元に戻らないし失敗する確立だってあるんだ!!」
アルミン「君の武器のまっすぐとツーシームだって投げられなくなるかもしれないんだよ!!」
スタスタ
スタッ
エレン「...な、投げてやる...!!」
アルミン「...クッ、シカトか...」
スタスタ
アルミン「(あんま自己主張しないと思ってたのに...やっぱ投手は皆自己主張するんだ...)」イライラ
アルミン「(あんな奴...チームメイトじゃなかったらあの時...意識失うまで...殴っとけば良かった...)」イライラ
アルミン「(投手なんて...皆...大っ嫌いだ...)」イライラ
-
- 63 : 2014/11/23(日) 20:50:51 :
宿
ジューッ
コニー「おぉぉぉおおっほぉぉおおおおお、うっまそぉぉおおおおおお!!」
マルコ「何か自分で取ったフキって...可愛く見えるなぁ」
トーマス「わかるわかる!!」
トーマス「もう俺なんてキスしたいくらい」
ジャン「やめろよ、気色悪いな...」
コニー「あぁぁああああ、もう腹減ってきた!つまみ食いしーちゃおッ!!」スッ
ガシッ
コニー「ん?」
ハンジ「つまみ食い...禁止!!」
コニー「おぉお、箸の使い方上手い!!」
ハンジ「これはお行儀の話じゃないんだ、皆も聞いてね~」
ダズ「ん?なんだ?」
ミリウス「大事な話じゃないかな?」
ハンジ「スポーツにおいて重要な脳内ホルモンは3つあると私は思ってるんだ!」
コニー「?」
マルコ「脳内...」
トーマス「ホルモン?」
ハンジ「さぁて、それはどんなホルモンでしょう?」
ミカサ「聞いたことがあります」
ハンジ「はい、ミカサ君!!」
ミカサ「1つ目は、将来の自分...つまり未来の自分に集中するためのホルモン」
ハンジ「おぉ、正解!!」
「おぉ~!!」
ミカサ「私はそれしか知りません」
ハンジ「じゃぁ、説明は私がしよう」
ハンジ「さっき言ってた、未来の自分に集中するホルモンね!」
ハンジ「きっと勝てる、俺はやれる!っていう自分への期待、チャレンジ精神のことさ!」
ハンジ「そして脳内ではチロトロピンって言うホルモンが活躍してるんだ!!」
トーマス「ち、チロチロピン?」
マルコ「チロトロピン」
-
- 64 : 2014/11/23(日) 20:51:15 :
ハンジ「はい、じゃぁ2つ目ね!」
ハンジ「2つ目は現在!練習中や試合中など目の前のことに集中してる時に活躍するのが、コルチコトロピン!」
ハンジ「3つ目は、過去の自分に期待してる時のホルモン!」
ハンジ「今日の練習はよく頑張ったという充実感!勝った後の満足感!」
ハンジ「この3つのホルモンのお陰で明日のやる気が生み出される!」
ハンジ「そして、そんな幸せを感じてる時に出ているホルモンがドーパミンって言うんだ!!」
ダズ「そう...なんすか?」
ミリウス「あの...それで?」
ハンジ「まぁこの3つが上手く活用されてれば問題ない、が実際はそうじゃない」
ハンジ「君達も一回は感じたことはあるんじゃないかな?」
ハンジ「負けた試合の後、練習に行くのが嫌だったり、努力なんてしても無駄なんじゃないかって思ったこととか」
エレン「!」
ハンジ「やらなきゃいけないメニューより自分がやりたいメニューを優先してない?」
ジャン「そりゃあるに決まってんだろ!俺らは人間だ!だからなんだって言うんだ!」
ハンジ「君達この言葉をよく聞かないかい?」
ハンジ「練習は量より質だ、と」
トーマス「聞いたことあるって言うか言われてたなぁ」
ハンジ「実際はそうなんだよね」
ハンジ「さて、質を上げるためには何が必要?」
ダズ「えぇっと...」
アルミン「個々の意識」
ハンジ「せぇかいッ!!」
ハンジ「やれると思えること、やるって集中すること、やってよかったと満足すること」
ハンジ「この3つは案外難しいんだよね!やれって言われてもなかなか出来たもんじゃない...」
ハンジ「ただ...」
ハンジ「あることに関しては簡単に出来るんだ」
ハンジ「それが食事さ!」
トーマス「うわっ、やっと繋がった...」
ハンジ「やり方は、俺はこれを食べきれるって言う期待をすること」
ハンジ「食事中上手い!って思ってることは食事に集中してるってこと」
ハンジ「そして、食べ終わってあ~美味かった!と満足をすること」
ハンジ「これでチロトロピン・コルチコトロピン・ドーパミンが活用出来てるんだ」
ハンジ「山菜詰みもつまみ食いをしないのもこの3つを鍛えるためなんだ」
マルコ「そ、それで...」
ハンジ「このホルモン達も筋肉と同じで鍛えられるんだ」
ハンジ「普段から3食食べる時にさっき言ったことを意識すれば、君達の脳はさっきのホルモンが活用出来るようになる」
マルコ「えっと...つまり...集中力が高まったり?」
ハンジ「そう!」
ミリウス「やる気になったり?」
ハンジ「そう!!」
ジャン「こ、こ、こ...」
コニー「甲子園行こうぜェ!!マジで!!!!」
ガシッ
コニー「行けるって!!マジで!!!」
ジャン「お、俺もこんな感じになるんですか!?」
ハンジ「その通りさぁ!」
ハンジ「いいかい?反射っていうのは一週間で作られる」
ハンジ「あぁ反射っていうのは梅干し見るとよだれが出るって言うアレね!」
ミカサ「...パブロフの犬みたいな...?」
ハンジ「その通り!それが反射だ!!」
ハンジ「さぁ、この合宿で君達は料理を見るとホルモンが活発になるような反射を身につけるよ!!」
-
- 65 : 2014/11/23(日) 20:57:29 :
ハンジ「それじゃぁ全員...机に置いてある料理を見て!!」
チラッ
・・・
コニー「」ゴクンッ
マルコ「」ゴクンッ
ジャン「」ゴクンッ
ハンジ「美味そう!!!!!」
コニー・マルコ・ジャン・アルミン「美味そう!!!」
ハンジ「美味そう!!!!!」
エレン・トーマス・ミリウス・ダズ「美味そう!!!」
ハンジ「ほら、ミカサも!!」
ミカサ「う、美味そう...///」
ハンジ「さて...全員でッ!!!」
「美味そう!!!!!!!!!!!!!!!!!」
アニ「...いただきます」
「いただきます!!!!!!!!!」
パクパクパク
マルコ「美味い!!」
コニー「美味い!!!!!!!」
ジャン「美味い!!!!!!」
パクパク
ガタンッ
「ごちそうさまでしたッ!!!!!!!」
マルコ「すごかったね!あんなに早く食べたの初めてだよ!!」
コニー「めっちゃ美味かった!!」
ハンジ「にっひっひ」
アニ「ふっ...」
-
- 66 : 2014/11/24(月) 13:48:09 :
和室
ジャン「な、なぁハンジ先生って何の教科?」
マルコ「確か化学・物理・生物・数学・情報だね」
ジャン「そ、そんなに教えられるのか!?」
マルコ「確かハンジ先生って有名大学の理学部出身じゃなかったかな?」
ジャン「にしては...なんであんなすげぇ知識持ってるんだよ」
マルコ「それは大学で引きこもってたって言ってたし」
ジャン「大学で引きこもってた!?」
マルコ「らしいよ、ここの学校に就いたの去年らしいし」
ジャン「ホント謎が多いよなぁ...」
ジャン「謎と言えば...アルミン先輩とアニ先輩の関係だよなぁ」
トーマス「え、何かあるの?」
マルコ「あぁ...つ、付き合ってるとか...」
「」ズーン
ジャン「何か俺...今嫌な想像しちまった...」
トーマス「俺も...」
コニー「え、何か変なのか?」
ガラッ
ハンジ「さぁ、君達!そろそろ寝る時間だよぉ~」
マルコ「あ、あの先生...」
ハンジ「ん?どうしたのかな?」
マルコ「全員分布団を敷くスペースがないんですが...」
ハンジ「あぁ~、アニちゃんとアルミン君は別室だから大丈夫だよ」
「え!?」
ハンジ「え?私何かまずいこと言っちゃった?」
ジャン「いやいや!普通アルミン先輩がこっちで寝て、先生があっちで寝るでしょ!!」
ハンジ「それがさぁどう交渉してもさ...」
_________________________
________________________________________
______________________________________________________
ハンジ「えぇ”~!?私女だよ!?いいの!?そんなことして!?」
アルミン「別に先生に恋愛感情なんて...ないでしょ?」
ハンジ「うぁあぁぁぁあああああああああああ、今この人私に向かって恋愛感情がないって言ったァァァアアアアアア!!!」
アルミン「じゃぁあるって言うんですか?」
ハンジ「いいや?ないけど」
アルミン「ならいいですよね、僕はあんな汗臭い連中と一緒に睡眠なんて取れませんから」
______________________________________________________
________________________________________
__________________________
ハンジ「って言われたんだ」
ジャン「ちゃっかり俺らもdisられてんのな...」
ハンジ「いやぁ男女一緒の部屋ってことは...アレをやるってことだよね...」ウンウン
ジャン「なっ!?」
ブンッ!
ハンジ「ぶぇっ!?」ボンッ!
ジャン「ったく...何言ってんだ...あんたh」ボンッ!
ジャン「んのやろ!!」ブンッ!
ハンジ「おっと!?」サッ
ダズ・ミリウス「ぶっ!?」ボンッ!
ダズ「この野郎!!」ブンッ!
マルコ「うわっ!?」ボンッ!
マルコ「やったな!!」ブンッ!
シュッ シュッ ボンッ! ボンッ!
コニー「こんぃぃいいいいおおお」オフトン ガシッ
ボンッ! ボンッ! ボンッ! ボンッ!
シュッ シュッ シュッ シュッ
エレン「...」
スタスタ
ハンジ「お~い、エレン?大丈夫か~い?」
エレン「え...あ、...はい...」
ハンジ「今日はまだまだ体使ってないから疲れてないはずだけど...」
エレン「えっと...その...あ、はい...」
ハンジ「眠れてないのかい?」
エレン「あ...」
エレン「(ここで眠れないって言えば...絶対俺の性格がひねくれてるって言う...そうなるとマウンド下ろされちゃう...)」
ハンジ「な、なんて?」
エレン「あ、大丈夫...でs」ボンッ!
-
- 67 : 2014/11/24(月) 14:19:42 :
その頃談話室では...
ゴクゴク
アルミン「ぷハァ...」
スタスタ
アニ「このチームどう?」
アルミン「どうって?」
アニ「上手くやっていけそうかい?」
アルミン「まぁ...」
アニ「...投手の...死に急ぎ野郎は...どうなの?」
アルミン「エレンか...まぁ、いいんじゃない?」
アニ「そう...」
アルミン「...強いて言えば...あの性格をどうにかしないと...今後の試合が厳しいかもね」
アニ「性格?」
アルミン「? 知らないのかい?エレンのあの性格」
アニ「聞いてないけど...」
アルミン「そっか...」
アニ「...話なよ」
アルミン「...うん」
アルミン「元の性格は多分...人一倍負けん気が強くて...野球馬鹿で...」
アルミン「きっとアイツと同じ性格だよ」
アニ「じゃぁ今は?」
アルミン「今は...何かに怯えてる小動物...かな?」
アニ「その何かはまだわからないってことだね?」
アルミン「そう..だね」
アニ「私的には全員色々な問題を抱えてるように見えたけど」
アルミン「え?全員って...僕も入ってるの?」
アニ「当たり前じゃないか」
アルミン「僕にも問題があるって?例えば何さ」
アニ「あんたのその強気さ」
アルミン「...」
アニ「中学時代何があったのかは私にはわからないけど、小学校までのあんただったらそんな強気じゃなかったはずだけど?」
アルミン「...色々あったんだよ...」
アニ「そう...」
アルミン「...少しずつ」
アルミン「問題を解決していかなきゃ...アイツには勝てない」
アルミン「そのためにも今度の練習試合...三星シガンシナ学園に勝たなきゃ」
アニ「そうだね」
ドタンッ ドタンッ
アルミン・アニ「?」
ドタンッ ドタンッ
アニ「騒がしいね」
アルミン「ハァ...もう消灯時間なのに...注意してくる」
スタスタ
アニ「...ふふっ、良いチームに...なるといいね...アルミン」クスッ
-
- 68 : 2014/11/24(月) 14:35:32 :
ブンッ!
ボンッ!
ジャン「うぉっと!?」スッ
ハンジ「こんのやろう!何が恋愛感情がないだ!!」ブンッ!
ハンジ「私にだって思春期の時にあったわ!!」ブンッ!
ハンジ「自分が美人な彼女持ってるからって」ブンッ!
ハンジ「調子に乗るな!!この金髪インテリ野郎がァ!!」ブンッ!
ボンッ!!
「あ...」
ハンジ「はっはっは、どうした!?お前ら!!もっともっとアイツの愚痴を...ッ」ビクッ
ポロッ
アルミン「すみませ~ん、金髪インテリ野郎ですが...」ピキピキ
アルミン「もう消灯時間なので皆さん静かに寝ましょうねぇ~」ニコニコ
ササッ
「zzz」グガーグガ-
スタスタ
ノシッ
バキッ!
ハンジ「ぐあぁっぁああああああ」
カチッ カチッ
スタスタ
アルミン「それじゃぁ皆...」
アルミン「おやすみ」ニコニコ
「(こぇぇえええええ、マジこぇぇええええ、色んな意味で捉えられるからマジでこえぇぇぇええええ!!!!)」
アルミン「あ、それと...」
アルミン「ここにハンジ先生って言う人がいたら伝えといて?」
アルミン「あとで...談話室来てくださいって」ニコッ
キィィ ガタンッ
・・・
ハンジ「だぁぁぁああああっはぁぁああああああ、どうしよう!?どうしよう!?殺されちゃうよ!!殺されちゃうよぉ!!!!!!!」
シーンッ
ハンジ「あ、あれれぇ~...」
サッ
ハンジ「ジャン君!どうしよう!殺されちゃうよ!!」
ジャン「zzz」グガー
ササッ
ハンジ「トーマス君!私殺されちゃうよ!!!!」
トーマス「zzz」
ハンジ「な、な....なんで...」
ハンジ「なんで皆しらを切るのぉぉぉぉおぉぉおおおおおおお」
バタンッ
スッ
ハンジ「やっべ、マジで怒られそうだからそろそろ行かなきゃ...」スタスタ
ガチャッ
クスクス
ジャン「だっはっはっは、やべぇ!マジでおもしれぇ!!」
トーマス「あぁ~ホントに殺されちゃうところだったねぇ俺ら」
マルコ「明日...謝らなきゃ」
ジャン「なに言ってんだよ、マルコ!」
ジャン「ホントはそんなこと思ってねぇくせに」
マルコ「なっ、そ、そんなわけあるか!!」
ダズ「取り敢えずもう寝ようぜ、俺もう眠くて眠くて」ウトウト
トーマス「ふっ、コニーなんてもう寝てるぞ」
コニー「zzz」
ジャン「ったく、おこちゃまだなぁ」
マルコ「でも、ダズの言う通りもう今日は寝よう」
マルコ「明日も早いし」
「おやすみなさ~い!!!!」
-
- 69 : 2014/11/24(月) 23:17:54 :
談話室
ゴシゴシ
アルミン「(ホント投手って...)」
◯◯◯◯「ふっ」ニヤッ
スタスタ
ガチャッ
ハンジ「私が行った後のエレン君はどうだった?」
アルミン「...言われた通りのメニューをやってましたよ」
ハンジ「そっか」
キュッ ゴソッ スッ
アルミン「ハァ...」
ハンジ「...」
ハンジ「不思議なことにさ、1チームを作るとさ...放っておいても1人か2人くらいは良い子が入ってくるんだ」
ハンジ「だけどね...いい子が2人だけのチームじゃそう長くは続かないんだよね」
ハンジ「コニー君は間違いなくスターよ、とんでもない野球センスを持ってるいる持ち主」
ハンジ「ジャン君も対外の学校では1軍に昇れる人材よ」
ハンジ「そして...アルミン君!君こそ!天才肌の一人さ!!」
アルミン「...何か矛盾してたりしてなかったりですね」
ハンジ「え?」
アルミン「先生言ってたじゃないですか、僕は捕手をわかってないんでしょ?」
ハンジ「これからさ!!」
アルミン「っわかってないつもりはないですよ!!」
アルミン「捕手にも色んなタイプがいるってこと知ってますか?僕と先生とじゃ目指すタイプが違うんじゃないですか?」
ハンジ「そんな話してないよぉ~!!」
アルミン「じゃぁ何の話ですか!!!」
スッ
ガシッ
アルミン「?」
ハンジ「大丈夫さ、君なら出来る!」
アルミン「...何ですか?これ」
ハンジ「ん?おまじない」
アルミン「...何のですか」
ハンジ「君が捕手っていうのは何かがわかるって言う」
アルミン「...」
ハンジ「わかる!!」ジーッ
アルミン「ッ」
ハンジ「君なら...いや君しかいないんだ...このチームでは...」ジーッ
アルミン「...」
アルミン「ハァ...わかりましたよ、何をすればいいんですか」
スッ
ハンジ「今私がやったこと...エレン君にやってみな」
アルミン「は?今のを...?」
ハンジ「うん...やってみたら色々なことがわかると思うんだ」
アルミン「...わかりました」
ハンジ「さぁて寝よ寝よ」
アルミン「...」
-
- 70 : 2014/12/01(月) 00:35:12 :
-
現在可能な情報
エレン・イェーガー 身長 170cm 体重 61 右投げ右打ち ポジション:ピッチャー
コニー・スプリンガー 身長 165cm 体重 57 右投げ左打ち ポジション:内野手
ミカサ・アッカーマン 身長 170cm 体重 67? 右投げ両打ち ポジション:どこでも
アルミン・アルレルト 身長 175cm 体重 62 右投げ右打ち ポジション:キャッチャー
アニ・レオンハート 身長 153cm 体重 ? 右投げ右打ち ポジション:外野手
ジャン・キルシュタイン 身長 177cm 体重 65 右投げ右打ち ポジション:外野手
マルコ・ボット 身長 176cm 体重 65 右投げ右打ち ポジション:内野手
トーマス・ワグナー 身長 173cm 体重 60 右投げ右打ち ポジション:内野手
ミリウス・ゼルムスキー 身長 177 体重 64 右投げ右打ち ポジション:外野手
ダズ 身長 172 体重 58 右投げ右打ち ポジション:外野手
-
- 71 : 2014/12/09(火) 15:15:30 :
リビング
カタカタカタカタ
アニ「...」
スタスタ
ガチャッ
アニ「ん?どうしたんだい?」
ミカサ「あ、いえ...」
アニ「いびきがうるさくて寝れない?」
ミカサ「いや...そうじゃなくて...」
アニ「なに?」
ミカサ「エレンがいなかったので...どこに行ったのかなと...」
アニ「死に急ぎ野郎? トイレにでも行ったんじゃないの?」
ミカサ「そ、そうかもですね...」
アニ「...」
アニ「ねぇ、あんたさ」
ミカサ「」ビクッ
アニ「この間死に急ぎ野郎とアルミンが一打席勝負した時」
アニ「あんた...私がキャッチャーをやるって言ってなかった?」
ミカサ「!」
アニ「聞き間違いなら謝るけど...どうなの?」
ミカサ「...聞き間違いだと思います...」
アニ「...そう」
アニ「...」
ミカサ「...」
アニ「死に急ぎ野郎は私が探しとくから...あんたは早く寝な」
ミカサ「あ、はい...」
アニ「...なんなら私の寝室使っていいから」
ミカサ「え?」
アニ「いびきがうるさいんでしょ?だったら今日は使っていいから」
ミカサ「え、でも監督が寝るベッドが...」
アニ「私は今日まだやることあるし、それに最悪アルミンのベッドで寝ればいいし」
ミカサ「そ、そうですか..」
アニ「ほら、早く行きな」
ミカサ「そ、それじゃぁ...お言葉に甘えて...」
スタスタ
ガチャッ
アニ「(恐らくだけど...アイツは男じゃない...)」
アニ「(一体なんのためにこんなことしてるのかわからないけど...)」
アニ「(まぁ聞くのはあとにして、精々バレないように努力しな)」
スッ
アニ「(さて、そろそろ死に急ぎ野郎を探しに行くか...)」
-
- 72 : 2014/12/09(火) 15:49:19 :
屋根
エレン「(母さん...どうしよう...俺...このチームでやっていける自信がなくなってきた...)」
エレン「(三星シガンシナの奴ら...きっと...いやまだ俺のことを恨んでるに違いない...)」
「こんなところにいたよ...」
エレン「えっ」
アニ「ハァ..どんだけ探したと思ってるんだい...全く...」
エレン「す、すみません」
アニ「こんなところで何してんのさ」
エレン「いや...ただ星が綺麗だなと...///」
アニ「...あんたって嘘付くの下手でしょ」
エレン「えっ!?ど、ど、どうして!?」
アニ「嘘付いた瞬間耳が赤くなった、それじゃババ抜きも弱そうだね」
エレン「...」
アニ「そんなことはどうだっていいんだ、早く戻って寝な」
エレン「はい」
アニ「...1つ聞いてもいい?」
エレン「?」
アニ「あんた中学時代何があったの?」
エレン「うっ...」ギクッ
アニ「そんなに嫌われてたの?」
エレン「...はい」
アニ「何かしたの?」
エレン「...はい」
アニ「まぁ...一応さ...監督やらさせてもらうことになるから...」
アニ「私に話してみな」
エレン「...はい」
エレン「元の始まりは...中学上がって間もない頃です」
エレン「俺の親父は...まぁそこそこ腕の良い医者で...」
エレン「その街じゃ結構有名だったんですよ...」
エレン「それで野球部入って...そしたらいきなり1年なのにエースやらされて...」
アニ「ふ~ん...」
-
- 73 : 2014/12/09(火) 15:49:30 :
エレン「例え贔屓でも...俺は嬉しかったんです...あの三星シガンシナ学園の...エースになれたこと...」
エレン「それで学校中に話が知れ渡って...ついには保護者にまで知れ渡って...」
エレン「それで...俺の母親、結構叩かれてたんです...父親も...」
アニ「(まぁそりゃいきなり知らない奴に贔屓でエースナンバー背負わせて、しかも父親が凄腕の医者だからっていう下らない理由でやらされたら...問題になるよ)」
エレン「だけど...それでも...投げるのが...野球が大好きだったから...他の3年生・2年生・同期や監督になんて言われようとも降りなかったん...です...」
エレン「それで同期からは贔屓だって言われ続けて...いじめられて...」
アニ「...それが理由?」
エレン「え、あ、はい...」
アニ「マウンド降りたくないのはエースとして、必要な意志だよ」
エレン「えっ」
アニ「だから...まぁ私には...あんたが正解に見えるけどね」
エレン「せ、正解...?俺が...?」
アニ「そのいじめのせいでこんな弱々しい性格になったの?」
エレン「えっ...いや...別に俺は弱々しくは...」
アニ「まぁいいよ、そのことはアルミンにもハンジ先生にも言っとくから...」
エレン「...でも、いじめの原因は他にも...あったんです...」
アニ「は...?」
エレン「親父...ある手術で失敗したんです...」
アニ「ある手術って?」
エレン「人名は覚えてないですけど、地域じゃ有名な人でした」
アニ「その一回の失敗が原因でいじめを受けたの?」
エレン「...はい」
アニ「ふ~ん...」
アニ「(これは結構重症っぽい...贔屓でエースだけならまだしも...親の失敗を子供にまで押し付ける社会なんて...)」
アニ「(母親は...辛かっただろうね...きっと)」
アニ「失礼なこと言うけど、あんたの母さん確か他界しちゃったんだっけ?」
エレン「...はい」
アニ「父親は?」
エレン「親父は...自殺...しました...」
アニ「ッ」
アニ「(結構...いや、相当複雑な人生を歩んできてるんだね...)」
アニ「(でも、それでもよくここまで辿りつけたね...それだけでも尊敬するよ)」
アニ「まぁ気の毒って言ったらあれだけど、今日はもう寝な」
エレン「はい...」
エレン「あの...今日はありがとうございました...ちょっと落ち着けた感じがします」
アニ「...そう、なら良かったよ」
エレン「おやすみなさい」
-
- 74 : 2015/01/06(火) 15:59:38 :
3日後...試合の日
プップー
ジャン「うぉ~...さすが強豪校のグラウンドだぜ...」
マルコ「へぇ、結構広いね」
コニー「あれ...エレンの奴何で怯えてるんだ?」
ガクガクガク
エレン「(...ま、マジで三星シガと...やるのかよ...)」
ジャン「まさかお前、ビビってるのか?」ケラケラ
エレン「う、う、うるせぇ!!!」
ジャン「あっはっはっは~」ケラケラ
アニ「なにケラケラ笑ってるの?もうすぐ試合なんだけど」
ジャン「あっ、すんません!!」
アニ「もうアップしときな、相手チーム来るよ」
「ウイッス!!」
アニ「あんたも...そんなビクついてるようじゃマウンドで投げられないよ」
エレン「ッ...は、はい!!」
アニ「...じゃぁアルミン、あとは任せたよ」
アルミン「えぇッ?僕?」
アニ「何か文句あんの?」ギロッ
アルミン「...わかりました...」シクシク
アニ「ハンジ先生」タッタッタ
アルミン「(ハァ...昔からアニって睨むと怖かったんだよね...仕方ないか、僕が上級生だもんね...けど)」
アルミン「(僕にキャプテンシーはないよ...まぁアニはわかってるとは思うけどね...)」
パンパンッ
アルミン「じゃぁまず柔軟からやろうか」
「ウイッス!!」
スタスタ
キョロキョロ
エレン「(ど、どうするか...誰か組む人...)」チラッ
トーマス「ミリウス~!やろうぜ~!!」
ミリウス「うん、いいよ」
エレン「(だ、誰か...)」チラッ
コニー「ミカサ!!やろうぜ!!」
ミカサ「え...う、うん...わかった...」
エレン「(誰か...)」チラッ
ジャン「おいマルコ、やるぞ」
マルコ「うん」
エレン「(だっ、誰かぁ...)」ウルウル
「あれ?ペアいないのかい?」
エレン「ひぇッ!?」
ハンジ「そぉんなに驚くことはないっしょ~!!」
ハンジ「そうだねぇ...」
ハンジ「アルミン君!エレン君とペア組んであげて!」
アルミン「え?いや僕はダズと組んでるんですが...」
ハンジ「ダズ君は私とやるから、君はエレン君とやってあげて」
アルミン「...はい」
ハンジ「じゃっ、頑張ってねぇ~!」
エレン「(おぉ、さっすがハンジ先生!!優しい!!)」キラキラ
-
- 75 : 2015/01/06(火) 16:20:13 :
スタスタ
アルミン「...」
エレン「お、お願いし...ます」
アルミン「じゃぁやろうか」
グイッグイッ
アルミン「(へぇ...案外体柔らかいんだ...)」
エレン「(やべぇ...マジこえぇ...)」
スタスタ
「今日どこだっけ?」
「確か...そう、シガンシナ高校」
「どこだよそこ...」
エレン「ッ」ビクッ
アルミン「? なに...?」チラッ
敵モブ「ちわっす!!」
アルミン「ちわっす...」
アルミン「(あぁなるほど...こいつらが来たからか...)」
敵モブ2「うわ!!あの人って確か自由の翼の...アルミン・アルレルトさんじゃねぇ!?」
敵モブ3「うわっ、マジだぁ!?」
ザワザワ
ジャン「さすが自由の翼の正捕手ってだけあるな...」
マルコ「隣町だけじゃなく、全国で有名だからね」
エレン「(うおぉ...すげぇ...隣街なのに...アルミン先輩のこと知ってるんだ...ッ!?)」
マルロ「...お?よぉ!!エレェ~...あれ?」
キラーンッ
マルロ「何で逃げるんだよ...アイツ」
ボリス「ん?どうした?」
マルロ「いや...エレンがいたからよ」
ボリス「はぁッ!?エレンだと!?どこ行った!?」
マルロ「あっちのトイレの方だな」
ボリス「サンキュー...ちょっと俺アイツと話してくるわ」
マルロ「? おう」
スタスタ
アルミン「あれ...どこ行ったんだろう...死に急ぎ野郎君は...」
アルミン「ねぇ、エレンどこに行ったか知らない?」
ジャン「知らねッス」
アルミン「? そう...ありがとう」
スタスタ
アルミン「ねぇ、アニ」
アニ「なんだい?」
アルミン「エレンどこに行ったか知らない?」
アニ「さぁ?見てないけど...どうかしたの?」
アルミン「いや柔軟してて、三星シガンシナの人達来たらいつも以上にビクついちゃってて」
アルミン「相手の人達と話してたら...いつの間にか...って!?何怒ってるの!?」
アニ「ったく...何見放してるんだ...」
アルミン「見放してる...エレンにこと?」
アニ「そうだよ...」
アニはこの間話してくれた話をアルミンにした
アルミン「...結構...残酷なんだね」
アニ「あぁ...私達が見てきた物より遥かに超えるね...」
アルミン「とは言ったものの...」
スタスタ
ミカサ「あの...」
アニ「! どうしたんだい?」
ミカサ「大したことではないんですが...エレンがトイレの方へ行ってから帰ってこないんです」
アルミン「! トイレって言ったかい?今」
ミカサ「え?あ、はい」
アルミン「ありがとう」
タッタッタ
ミカサ「...あの、何か」
アニ「あんたのお陰で...最悪な事態から...最高の事態になるかもね」
ミカサ「?」
-
- 76 : 2015/01/06(火) 17:38:02 :
トイレ
ガクガクブルブル
エレン「スミマセンスミマセンスミマセンスミマセン...」
スタスタ
エレン「ッ」ビクッ
ボリス「...よぉ、Mother Fucker」
エレン「ッ...」
ボリス「それともこういった方がいいか?」
ボリス「Mother Complex」
エレン「や、やめろよ...馬鹿に...するな...母さんを」ナミダメ
ボリス「あぁ?今なんつった?もしかしてさ...俺に言った?今の言葉」
エレン「あ、当たり前...だ」ビクビク
ボリス「そっか~...俺に言ったのか~」
ボリス「あれッ?しかも何でお前...野球部に入ってんの?」
ボリス「俺達の3年間をめちゃくちゃにしといて...まだどっかでやるつもりかよ?」
エレン「ッ...ご、ごめんなさい...」
ボリス「何謝ってんだよ?今更」
ボリス「しかも...なんだ?次の狙いは俺らじゃなくて...自由の翼まで...潰そうとしてるんだぁ?」
ボリス「最低な野郎だ...」
ボリス「じゃぁ...今から俺が...アルミンさん達に迷惑掛けないように...してやろうか?」
エレン「えっ...ど、どういうこと...だ?」ナミダメ
ボリス「簡単だよ...」
スッ
ガンッ!!
エレン「ひぃッ!?」ビクッ
ボリス「お前の腕...折れば...一生野球やんなくなるよな?」
ボリス「それとも...」
ボリス「もう切断しちゃった方が...お前のためでもあるか?あ?」
エレン「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
スタスタ
ボリス「!」
アルミン「...ちわっす」
ボリス「あっ、ちわっす!!」
ボリス「あ、あの...自由の翼のアルミン・アルレルトさんですよ...ね?」
アルミン「そうだけど...」
ボリス「やっぱりィ!!俺同じキャッチャーなんですっげぇ尊敬してるんすよ!!!!」
アルミン「あ、ありがとう」
ボリス「じゃぁ俺行きます!!」
ボリス「じゃぁな、エレン...試合でな」
スタスタ
エレン「ヒクッ...グスンッ...」
アルミン「ねぇ...腕折るって、何?」
エレン「グスンッ...ヒクッ...」
アルミン「切断した方がいいって、何?」
エレン「...ボリスは...アイツラは...悪くないんです...グスンッ」
アルミン「...ハァ...話はアニから聞いたけど...」
アルミン「だとしても腕折るとか、そんな脅しされてるんだったら本当に学校に「い、い、いいんです!!」
アルミン「はぁ?」
エレン「お、俺が...あいつらの3年間を...めちゃくちゃにしたから...こうなって...当然なんです...」
アルミン「...確かに君が彼らにやったことは...彼らは許さないだろうね」
アルミン「けどさ、それは学校側の責任も必要だと僕は思うんだ」
エレン「ヒグッ...へ?学校...側?」
アルミン「うん、親が偉大なる医者だろうとなんだろうと...名称だけでエースを贔屓にするなんて...どうかと思う」
-
- 77 : 2015/01/06(火) 17:38:41 :
アルミン「...ふっ...ここだけの話さ...僕も...もう親がいないみたいなもんなんだ」
エレン「えっ...」
アルミン「父は有名企業の経営者で...母はその秘書だったんだって...」
アルミン「何でもかんでも完璧主義者な父と母は...僕を受け入れてくれないみたいでね」
アルミン「小中まではまだ信用?されてたかな...?」
アルミン「けど、高校を調査高校にしなかったから...ちょっと反駁くらってさ...それでもまだ良かった方だよ」
アルミン「...それで去年の夏の事件で...このザマさ...」
アルミン「まぁ異論はないね、僕もあんまし親は好きじゃなかったし」
エレン「そ、そんなことないと...思います」
アルミン「え?」
エレン「だって...本当に親が嫌いだったら...親のお陰で出来た野球を...何でやめなかったんですか?」
アルミン「...ふふっ、君って結構さ...」
アルミン「痛いとこ突くよね」ニヤッ
エレン「ッ..すみません」
アルミン「あぁ、別に責めたわけじゃないよ」
アルミン「うん...そうだね、本当に嫌いなわけじゃないのかもね」
アルミン「さて...そろそろ行こうか」
エレン「...む、無理...です...」
アルミン「...喧嘩売ってるの?」
エレン「無理です...ぴ、ピッチャー...でも...」
アルミン「何が言いたいのかよくわからないんだけどさ...なんで行かないの?」
エレン「俺...あいつらの3年間めちゃくちゃにして...それに...」
エレン「今度はアルミン先輩の...皆の3年間を...」
アルミン「(弱ったな...こんなんじゃぁ...あっ)」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
ハンジ「今私がやったこと...エレン君にやってみな」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
アルミン「...」
スッ
ギュウッ
アルミン「...君は...良い投手だよ...!!」
エレン「ッ...よ、良くない...です」
アルミン「ぬっ...良い投手だよ!!」
エレン「う、嘘だぁ!!そんなこと...絶対にない!!」
アルミン「(くぅッ...僕がこれをされた時は一発だったのに!!///)」カァッ
コリコリ
アルミン「(ッ...これは...)」
コリコリ
アルミン「(まっすぐの時の...かな...すごい豆出来てて...この豆は...制球力を上げるために...)」
ポタッ
エレン「グスンッ...ッ!?」
アルミン「...君は...すごいよ...」ポロポロ
-
- 78 : 2015/01/06(火) 17:39:09 :
エレン「(えっ...なんでアルミン先輩が...)」
アルミン「(ムカつくし...死にたがりだし...泣き虫だけど...)」
アルミン「(あんなに批判されてるのに...あんなに酷いことされてるのに...そんなに野球が好きってことなのかな...)」
アルミン「(...僕が甘かった...エレンはこんなに頑張って来てるのに...努力を全部...ゼロにされて...)」
アルミン「(僕何かとは違う...こんなに野球を愛してるのに...クソッ、僕に何か出来ないのか!?エレンのために...何か...)」
アルミン「ッ」
「誰かの...ために...?」
ハンジ「アルミン君は捕手をわかってないねぇ~」デコピン
アルミン「(そうか...捕手は...投手のために...)」
エレン「あ、アルミン...先輩...?」
アルミン「...君は...本当にすごいよ...」
アルミン「僕は...まだまだ俄だった...捕手のことを全然理解出来てなかった」
アルミン「(エレンのために...僕は...エレンの実力を...最大限にまで...出しきれるはず...僕だったら...)」
エレン「で、でも...」
アルミン「だってッ、君はすごく...すごく...頑張ってるんだ!!!!!」
エレン「ッ」
アルミン「僕は君のすべてを知ってるわけでもない...けど、君が努力して...ここまで来たって言うのだけは...わかる」
エレン「...俺...頑張って...来た...?」
アルミン「普通...君みたいな人生を送っていたら...僕だったらとっくに...野球は辞めてた...けど、君はまだ続けてる...」
アルミン「...悪いけど...君は...僕以上...いや下手したら...誰よりも...」
アルミン「野球が好きなのかもしれない」
エレン「お、俺...野球...大好き...です」
アルミン「うん」
エレン「俺...母さんと...見てきた野球が...大好きなんですッ」
アルミン「うん」
エレン「俺...俺...皆で...勝ちたいんですッ!!!!」
アルミン「...うん、出来るよ...僕らなら」
エレン「ッ!!」パァッ
エレン「俺...野球やっていいんです...か」
アルミン「うん...やっていいよ」
アルミン「僕と...僕らと...一緒に野球をやろう」スッ
エレン「!」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
カルラ「エレン」
エレン「なに?」
カルラ「どんなに辛いことが起きても...大好きなことを一緒にやってくれる友達がいたら...」
カルラ「その人達を大切にしなさい」
エレン「...うん!!」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
スッ
ギュッ
エレン「はいッ!!!!!」
アルミン「じゃぁ行くよ」
タッタッタ
エレン「(俺は...この人と...皆と...野球が...したい!!!!)」
-
- 79 : 2015/01/06(火) 19:06:18 :
-
タッタッタ
フランツ「ちわっす」
アルミン・エレン「ちわっす」
アルミン「(ん?デカイな...190くらいあるか...?)」
アルミン「今の...知り合い?」
エレン「え?いや知りません」
アルミン「...」
タッタッタ
アルミン「アニ、相手のメンバー表見せて」
アニ「ん」スッ
アルミン「...こっから何人知ってる?」
エレン「えっと...1番・3番・5番・6番・7番...9番」
アルミン「6人か...アニ、あのデカイ奴って何番?」
エレン「あ、待てよ...今年ローゼ地区からすごいバッターを獲得したって聞いたような...」
アルミン「えっ...三星ってローゼとかシーナとかそんな遠い地区から選手とったりするような学校なの!?」
エレン「はい、今年からスカウト機能付けたらしいんで」
アルミン「なるほどね...」
アニ「4番だね、【フランツ・ケフカ】、中学はローゼ中学校」
アルミン「(ローゼ中学校...そんな強豪校から引き取るなんて...さすが私立強豪校だよ)」
パンパンッ
アニ「はい、じゃぁスタメン発表するよ」
1番 セカンド マルコ
2番 ファースト トーマス
3番 キャッチャー アルミン
4番 サード コニー
5番 ライト ジャン
6番 ショート ミカサ
7番 センター ミリウス
8番 レフト ダズ
9番 ピッチャー エレン
アニ「以上」
コニー「おっしゃ~、俺4番~」
ジャン「(チッ、5番かよ...)」
アニ「何か文句あんの?」ギロッ
ジャン「」ギクッ
ジャン「いいえ、全然!!」
ジャン「(やっべぇ!!心の声聞こえてた!?)」
審判「それでも両チーム整列してください」
ダッ
サッ
審判「これより、三星シガンシナ学園高校対シガンシナ高校の練習試合を始めます。 礼!」
「お願いしますッ!!」
タッタッタ
アニ「ん?」
敵モブ集団「あのぉ!!ウグイス嬢やっていただけないでしょうか!?」
アニ「は...はぁ?」
敵モブ集団「お願いしますッ!!」
アニ「却下だね」
敵モブ集団「」ガーン
ハンジ「仕方ない...私が人肌脱ごう!!」
敵モブ集団「おぉ!!お願いします!!」
アニ「...じゃぁ私は監督の仕事があるんで...」
-
- 80 : 2015/01/06(火) 19:31:41 :
ハンジ「あぁ~テステ~ス」
ハンジ「うう”ん...」
ハンジ「一回の表、三星シガンシナ学園の攻撃は...1番ショート ティアス君」
ナック「しやっす!!」
審判「プレイ!」
アルミン「〔さぁてと...ナックは外角の球を上手く流すのが得意と...〕」
アルミン「〔今までのエレンとは違うって印象を付けれたら100点...〕」
アルミン「〔内角に全力投球だ〕」スッ スッ
エレン「〔内角に...全力投球!!〕」スッ
ドッ
シュッ!
ナック「〔うわ、あぶねっ!?〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
ナック「えぇッ!?今の振ってなくね!?」
審判「ん?」
ナック「あ、いえ...何でもないです」
エレン「〔やっべ...手が滑った...〕」
ボリス「ナック!!そんなヘロ球当たっても痛くねぇぞ!!」
ナック「〔いやいやそうは言っても今パシンッ!!っていい音してたじゃん!!〕」
ナック「〔エレンの野郎...速くなってやがる〕」
アルミン「ナイスボール!!」シュッ
ナック「〔え?今のがナイスボール?〕」
エレン「〔アルミン先輩は...これも計算の上で考えてたんだ...すげぇ〕」
アルミン「〔次は外角のスライダーを投げて...君のスライダーはちょっと落ちるから引っかかると思うよ〕」スッスッ
エレン「〔スライダー...この合宿で...色々と試したけど...〕」コクッ
エレン「〔スライダーが一番コントロールし易い...〕」スッ
ドッ
シュッ
ナック「〔おっし、外角!!〕」スッ
ナック「〔なっ、落ちた!?〕」キンッ
コロコロ ガシッ
エレン「ッ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!!」
ナック「マジかよ...」
アルミン「〔打ち取る自信はあった...けど...〕」
アルミン「〔あまりにも振り方が軽すぎる...もしかしてこいつらやる気がないのか...?〕」
トーマス「ナイピー!!」シュッ
エレン「わ、ワンァウト!」パシッ
マルコ「ワンァウト!!」
エレン「〔お、おぉ...これが...チーム!!〕」
-
- 81 : 2015/01/07(水) 14:17:18 :
相手ベンチ
敵モブ「ドンマイドンマイ」
ボリス「おいおい、あんなヘロ球をどうして打たないんだよ」
ナック「いやアイツ結構速くなってるぞ!」
ボリス「はぁ?んなわけねぇだろ!行っても120くらいしか行かないんだからよ」
トム「大丈夫大丈夫、あいつだったらいつでも打てるだろ」
ボリス「...まぁそうだな!」
ゲラゲラ
フランツ「呑気だねぇ」
ボリス「え?なんでだよ」
フランツ「相手のキャッチ、自由の翼なんだろ?そんな余裕ぶっこくか?普通」
ボリス「大丈夫だって、いくらキャッチがスゴイからってピッチャーがアイツじゃ打てなくないんだよ」
フランツ「そうか...?」
ボリス「そうそう、今日の試合かる~く流そうぜ」
マルロ「...」
ボリス「な、なんだよ!」
マルロ「いやまだヒットも打ててないのによくそんなことが言えるなと思っただけだ」
ボリス「これからだろ、まだあと8回あるし」
マルロ「お前らなぁ...相手はエレンなんだぞ?舐めてっと完全試合されるぞ」
ボリス「だっはっはっは、それはねぇよ!!まぁあるとしたらうちが完全試合することくらいだな!!」
ガシッ
マルロ「お前...まだエレンのことを過小評価するつもりなのか!?」
フランツ「(へぇ、マルロはあの投手のこと認めてるのか)」
ボリス「お、落ち着けよ!!それに...」
ボリス「誰がなんと言おうとも、アイツよりお前の方がつえぇよ!!」
マルロ「またそんなこと言うのかよ...」
スタスタ
ボリス「いってぇ...」
-
- 82 : 2015/01/07(水) 14:17:28 :
フランツ「中学時代何があったの?」
ボリス「あ~...まぁそうだな、お前にも言っとくか」
ボリス「中学時代アイツのせいで俺らの3年間がめちゃくちゃになったんだよ」
フランツ「めちゃくちゃ?」
ボリス「あぁ、アイツの父親は有名な医者だったんだよ」
フランツ「それで?」
ボリス「それでって?」
フランツ「い、いやだから...それで?」
ボリス「それでアイツが贔屓でエースになって、俺達の3年間をぶち壊したんだ」
フランツ「...あのさ、全くわからないんだけど」
ボリス「だからよ!!本当はマルロがエースだったのにアイツの贔屓エースのせいで俺らが負け続けてたんだってことだよ!!!」
フランツ「へぇ....贔屓...ねぇ」チラッ
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!!」
フランツ「(まぁ...確かにエースと呼べるほどの...いやけど、球威はある方じゃないか?120ちょいか...変化球は...まぁ後で打席で見ればいいか)」
フランツ「まぁわからないけど...頑張って」
ボリス「頑張る?アイツとの勝負で?まさか、半分手を抜いてても余裕で勝てるぜ」
フランツ「へぇ~」
ハンジ〚3番、セカンド、トム君〛
スタスタ
フランツ「マルロ~」
マルロ「ん?おぉ、フランツ」
フランツ「さっきボリスにあの投手の話聞いたよ」
マルロ「あぁ...またアイツ言ったんだ...」
フランツ「え?」
マルロ「まぁいい...」
マルロ「お前にエレンの球は打ちにくいかもな」
フランツ「え?俺が?」
マルロ「だってお前早く1軍に上がりたいんだろ?今のうちでもアイツの球打っとくのも悪くはないぜ」
フランツ「アイツの...球?」
監督「ん?フランツ、何してる?ボックス入っとけ」
フランツ「あっ、は~い」
スタスタ
フランツ「(なんだ?マルロはあの投手に一目置いてるのか?もしかして...アイツは贔屓と思ってないとか...?)」
フランツ「(マルロはいい投手だ、昨日セレクション受けて来週から1軍上がりだし)」
フランツ「(だけど...だけど...何で俺には打ちにくいんだ?)」
パシンッ!!
フランツ「(キャッチがすげぇだからいい音はするものの...120くらいしか出てないし...)」
ザッザッザ
エレン「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!!
審判「ストライクゥ!!バッターアウト!!チェンジ!!」
フランツ「(贔屓って言う割には打てないな...まっ、一個楽しみが増えたからいいとするか)」
スタスタ
マルロ「よっし、行くか!」
-
- 83 : 2015/01/07(水) 14:39:26 :
ベンチ
スタスタ
マルコ「ナイピー、エレン!」
エレン「お、おう」
コニー「ナイスピッチ!!すげぇな!!もう2三振だぜ?」
エレン「ッ...2三振...」
コニー「ん?どうした?」
エレン「いや何でもない」
「エレ~ン!!」
エレン「! この声!」クルッ
マルロ「よぉ~ッス!!!」スッ
アルミン「(ん、フォークボール...)」
コニー「(フォークだ)」
ミカサ「...」
スッ
ドッ
シュッ!
ガクッ
パシンッ
ボリス「ナイスボール!!」
ダズ「うわぁッ」
ミリウス「フォークだ...」
トーマス「何でノックなのにフォーク投げんの?もしかして見せてくれてるの?」
エレン「...すごい...」
コニー「うぉぉおお、すげぇぇ!早く打ちてぇ!!」
アルミン「(こっちはあいにくバッティングは結構強いんでね...)」
ダズ「お、俺フォーク打ったことねぇ!!」
ミリウス「俺も...」
トーマス「俺も」
マルコ「僕も見るのは打ったことは...」
アルミン「...コニーは?」
コニー「俺っすか?ん~...打ったことあるっす」
コニー「けど、あんまし打ったことないんで」
アルミン「じゃぁ打てないの?」
コニー「いいや?そんなことねぇっすよ?」
コニー「俺一試合通して、打てなかった球ねぇもん!!」
「おぉぉお、すげぇぇええ!!!」
ジャン「(やべぇ...コニーの野郎がかっこいい...)」ナミダメ
ガシッ
コニー「ん?」
アニ「頼むよ...コニー」ゴゴゴッ
コニー「ひぃぃぃいいい!?」
コニー「な、ななななな、何でそんなに怒ってるんすか!!!」
アニ「怒ってなんかないよ」
アニ「ただ...今日はすごく重要な試合なんだよ」
コニー「重要?」
アニ「この試合に勝って、初めて、本当のエレン...つまり本当のエースが獲得出来るの」
エレン「へっ!?」
アニ「あんたら...エレンが欲しいかい?」
アルミン「欲しいッ」
ミカサ「欲しい」
トーマス「(えっ、ミカサが...?珍しくね?)」
アニ「エースが欲しいかい?」
マルコ「ほ、欲しい!!」
ダズ「欲しい!!」
アニ「...」スタスタ
スタスタ
アニ「スゥーッ...勝ってエースを手に入れるぞッ!!」
「おうッ!!!!!」
エレン「(えッ!?...え?えぇッ!?)」
-
- 84 : 2015/01/07(水) 15:12:07 :
アルミン「エレン」
エレン「はっ、はい」
アルミン「僕もうすぐで打席なんだ」
アルミン「だからキャッチボールはミカサとやって」
エレン「えっ、あ、はい!」
アルミン「じゃぁ、立ったまんまでよろしく」
ミカサ「はい」
スタスタ
ベンチ
「この試合に勝って本当のエレンが獲得できる...ねぇ」
アルミン「ん?何?」
ジャン「いや...何かアイツこの合宿来てからすっげぇビクついてて...まるで別人ような感じだなと」
アルミン「...まぁある意味二重人格なのかもね」
ジャン「本当にそんな気がしますよ...初対面の時は悪人面だったのに...今は弱々しいガキっぽい」
アルミン「...だとしたら今のエレンは中学時代に出来た人格かもね」
ジャン「...じゃぁ本当の人格って...」
アルミン「うん、僕らが初めて会った時の方だね」
ジャン「今のエレンが中学時代に出来た人格だとしたら、中学時代すっげぇ嫌われてたんだなぁ」
ジャン「接し方が元チームメイトじゃねぇもん」
アルミン「まぁ...エレンがやった罪からしたら...考えてみれば当然かもね」
トーマス「罪?」
アルミン「うん、マウンドを降りれる状況...いや普通だったら降りる状況だったのに降りないでずっと投げてて...3年間ずっと負け続けてきたって言う罪さ」
ダズ「け、けどさ...今のエレンでも十分じゃ...」
アルミン「良くない!!」
ダズ「ッ」
アルミン「あの人格のエレンは...ほんっとにムカツく...泣き虫だし、すぐ弱音吐くし...」
アルミン「あんな腐れ根性の性格のまま、マウンドにいたら...勝てる試合も勝てない!!!ねぇ?」
「は、はい」
アルミン「あの厄介な人格を作ったのは...中学時代の暗い思い出があるからだ」
アルミン「確かにエレンはチームメイトに良くないことをしたのかもしれない」
アルミン「けど、うちに来た以上いつまでも中学の奴らに縛られてちゃ困るんだ」
アルミン「この試合に勝てば...きっとエレンは本来の自分に一歩近づけれると思うんだ」
アルミン「エレンのために、この試合...絶対勝ちたいんだ!!」
アルミン「お願いだ、力を貸してくれ」
ジャン「えっ、いや...別に負けるつもりはなかったんですけど...そういうことなら全力で戦います!」
ジャン「今日の試合はただの練習試合ではなく、うちの将来のエースが決まる試合だと思えってことですよね?」
アルミン「うん、話がわかってて助かるよ」
マルコ「さっきの監督の掛け声には勢いで言っちゃったけど...わかりました、僕も全力でやります!」
トーマス「うん!俺もです!!」
コニー「わかりあした!!」
アニ「(アルミンが他人のために動いてる...今まででそんなことはなかったのに...)」
アニ「よし、まず初回!!先制点を入れて来い!!!」
「はいッ!!!!!」
-
- 85 : 2015/01/07(水) 15:45:33 :
ハンジ〚1回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...1番セカンド ボット君〛
スタスタ
マルコ「ちわっす!!」
審判「プレイ!」
マルロ「(エレンのいるチーム...楽しみだ!!)」スッ
マルコ「〔初球セーフティ行く...!〕」
ドッ
シュッ
マルコ「〔当てられる!!〕」スッ
キンッ
ボリス「〔セーフティ!?〕」
マルコ「〔よし、上手く転がせた!!〕」ダッ
ガシッ
マルロ「ふっ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
マルコ「〔嘘...完全にサードに取らせたと思ったのに...〕」
アルミン「〔意外とマウンド馴れしてるのか...? 中学じゃエレンがいつも投げてるから馴れてないと思ったけど〕」
ハンジ〚2番ファースト ワグナー君〛
トーマス「しやっす!!」
マルロ「ッ!!」スッ
ドッ
シュッ
トーマス「ふっ!!」スッ
キンッ
トーマス「しまった」
パシッ
審判「アウト!」
アルミン「〔へぇ...コントロールも並にはあると...〕」
ハンジ〚3番キャッチャー アルレルト君〛
スタスタ
アルミン「...」
ボリス「〔やっぱ自由の翼相手じゃ...無理だな〕」スッ
アルミン「!」
ダズ「け、敬遠!?」
アニ「〔確かに...アルミンは長打力もある...仕方ないか...〕」
シュッ
パシッ
審判「フォアボール!」
アルミン「...」スタスタ
-
- 86 : 2015/01/07(水) 15:45:41 :
ハンジ「〚4番サード スプリンガー君〛」
スタスタ
コニー「しゃーっす!!」
ボリス「〔小さい4番だな...元気だけが取り柄ってか?〕」
マルロ「」コクッ
ドッ
シュッ
パシンッ
審判「ストライク!」
アルミン「〔...君打つ気あるの?良いボールなのにさ...〕」
シュッ
パシンッ
審判「ストライクツー!」
アルミン「〔何やってんの...ほら、次外のボール球だよ、振るなよ〕」
パシンッ
審判「ボール!」
アルミン「〔...! まさかフォーク待ってるの?〕」
ボリス「〔そんなうしろじゃマルロのフォークは打てねぇぜ?...フォークで三振だ!〕」スッ スッ
マルロ「」コクッ
ドッ
シュッ!
コニー「ッ!!」タタッ
アルミン「〔ステップ!〕」
カキーンッ!
ボリス「なっ!?」
コニー「ほ~らねえ~!!」ダッ
ベンチ
トーマス「おぉ、アイツ打ったぞ!!」
ダズ「ど、ど、どうする!?」
マルコ「よ、よし、ナイバッチな?」
「せぇーの!!」
「ナイバッチーッ!!!!!」(/^o^)/
アニ「〔あぁ懐かしい...いい音だ...〕」
ダッダッダ
トーマス「帰ってこれる!!」
ズサーッ
審判「セーフ!!」
「おぉ~すげぇ!!」
ボリス「〔アイツ...マルロのフォークを...打ちやがった!?〕」
コニー「へっへへ~ん」
ハンジ〚5番ライト キルシュタイン君〛
ジャン「しゃっす!」
シュッ
パシンッ
審判「ストライク!!」
シュッ
パシンッ
審判「ストライクツー!」
ジャン「〔俺だって...俺だってフォークを!!〕」
シュッ!
ジャン「〔おっしゃ、来た!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!!バッターアウト!チェンジ!!」
ジャン「くっそぉぉおおお!!!」
ベンチ
スタスタ
アニ「...今の三振...フォークを狙ったの?」
ジャン「え、あ...はい」
アニ「そう、ならいい」
アニ「失敗は誰にだってあるからね、けど次どこを改善すればいいか...ちゃんと考えるんだよ」
ジャン「はいッ!!」
-
- 87 : 2015/01/08(木) 17:32:11 :
ハンジ〚2回の表、三星シガンシナ学園高校の攻撃は...4番ファースト ケフカ君〛
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
マルロ「お前にエレンの球は打ちにくいかもな」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
フランツ「(マルロはあぁ言ったけど...特に変わった球を投げてるわけでもなさそうだし...フォームも癖はない)」
フランツ「(まぁ、確かに2・3年のピッチャー相手を目指す俺としたらこいつは遅いから打ちにくいってことはありそうだな)」
パシンッ!!
アルミン「ナイスボール」
スタスタ
アルミン「エレン」
エレン「ッ、はい!」
アルミン「あの4番のことだけど」ボソッ
エレン「あ、デケェ奴...」ボソッ
アルミン「そう、データないからこの一打席目でなるべくデータを収集したいんだ」ボソッ
エレン「データって...アイツのですか?」ボソッ
アルミン「そう」
アルミン「結構探っていくから...打たれちゃってもあとの奴らを抑えればいいからね、ビビんないでね」
エレン「は、はい!!」
スタスタ
スッ
審判「プレイ」
アルミン「〔腕が長いな...いかにもどこでも届きそうな感じ...まぁ何にしても...〕」
アルミン「〔反応が見えやすい、内角まっすぐ〕」スッスッ
エレン「〔まっすぐ、内に...高め!!〕」スッ
ドッ
シュッ
フランツ「...」
パシンッ!!
審判「ボール!」
アルミン「〔なにそれ...振る気ゼロってこと?全く反応しない...〕」シュッ
パシッ
アルミン「〔それとも一球目は見る打者なのか...?だとしたらもう一球内の...低め〕」スッスッ
エレン「〔内角...低めに...まっすぐ、外す!!〕」スッ
ドッ
シュッ
フランツ「...」チラッ
パシンッ!!
審判「ボール!」
-
- 88 : 2015/01/08(木) 17:32:25 :
アルミン「〔...待機指示が来てるのか...?それともこの打者は慎重派なのか?〕」
アルミン「〔いやそんなことはない、120kmの球を振らないはずがない...やっぱこいつ何か変だ〕」
フランツ「〔...今の球なんだ?〕」
アルミン「〔エレンのまっすぐは旗から見たら打てる球速だ...それを二球続けて見るなんて...〕」
アルミン「〔だとしたらあっちにもエレンの特殊なまっすぐに気づいてる奴がいて...それで待機命令してるんだ〕」
アルミン「〔だったらわざわざまっすぐを見せること無い...外角低めにチェンジアップだ〕」スッスッ
エレン「〔外角低めに...チェンジアップ!!〕」スッ
ドッ
シュッ
フランツ「〔おっそ...変化球か!!〕」
パシンッ!
審判「ストライク!!」
フランツ「〔えっ、入ってる?ギリギリ...狙ったんだったらすごいぞ...〕」
フランツ「〔まぁ...今はそんなことはどうだっていいんだ、あのストレートだ〕」
エレン「〔次は同じ所に...スライダーか〕」スッ
ドッ
シュッ
フランツ「〔チッ、変化球か...まぁいい!!〕」スッ
アルミン「〔! 動いた!!〕」
カキーンッ!
コーンッ
審判「ファール!!」
エレン「〔外のスライダーを軽く引っ張って飛ばした!?〕」
アルミン「エレン」シュッ
エレン「!」
パシッ
エレン「〔そうだ、打たれるかもって言ってたんだ...〕」
アルミン「〔良かった、こんなんでビビってたらこの先が厳しかったけど...まぁいいや、やっとこいつは動いた〕」
アルミン「〔外を引っ張ってきたか...元々腕が長い分リーチが長いから考えてみれば外が打ちやすそうだ〕」
アルミン「〔当てるのは得意なのか不得意なのかはまだわからないけど、力はある...うちの4番とは違ってHRを打てる打者ってことだ〕」
フランツ「あのすみません、ストレート投げてくれませんか?」
アルミン「ッ」
フランツ「打ちませんから、投げてくださいよ」
アルミン「〔決まりだね...あっちの誰かが待てを指示してるんだ〕」
アルミン「〔そんな奴に見せてやるほど、僕はお人好しではないよ〕」スッスッ
エレン「〔内角低めに...スライダー!〕」スッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!!」
フランツ「ケチっすねぇ」
アルミン「ワンァウト!!」
「ワンァウト!!!!」
ハンジ〚5番キャッチャー フォイルナー君〛
エレン「ッ」
-
- 89 : 2015/01/08(木) 18:09:16 :
スタスタ
フランツ「キャッチボール代わるぜ」
敵モブ4「お、おう」
タッタッタ
マルロ「ん?」
フランツ「おいおい、どういうことだ?」
マルロ「そんなに驚くか?」
フランツ「何でか知らないけど...ボールが浮いたんだ」
マルロ「ふっ、浮くわけないだろ?たった120kmのまっすぐが」
フランツ「そんな風に言わないで早く教えてよ」
マルロ「そう...だな、簡単に言えば....エレンの球は遅いストレートより速いんだ」
・・・
フランツ「いや...よくわからない」
マルロ「中学時代さ、バッティング練習にエレンにストレートを頼むとどうも予想と違う球が来て」
マルロ「それで回りに聞いても全然そんなことねぇってよ」
マルロ「何回やっても...俺にとっては不思議な球だ」
フランツ「そうそう、何か今までに見たこと無い...気持ち悪い球なんだよ」
マルロ「そこで考えて見たんだけど、速度と出だしの球が噛み合ってないんだと思う」
マルロ「エレンのまっすぐはバックスピンの量が少ないせいか俺のストレートより落ちる軌道だけど、チェンジアップよりは速度も回転もある」
マルロ「出だしの角度でゆるいまっすぐを予想しちゃうと変に手元で伸びるように見えるんだ」
マルロ「実際その球で中学時代は三振を結構取ってたんだけど、回りの奴らはそれは相手の実力のせいだって」
マルロ「あいつらはもうその球を何回も見てきたから球筋を覚えて打てるんだけどな」
フランツ「今日は打ててないな」
マルロ「それはキャッチャーのせいだと思うぞ」
マルロ「お前、さっき何狙ってた?」
フランツ「まっすぐ」
マルロ「配球は?」
フランツ「まっすぐ、まっすぐ、チェンジアップにスライダーにスライダー...あ」
マルロ「お前の狙い球あのキャッチャーに読まれたってことだ」
フランツ「まぁ俺まっすぐ投げてくれって言ったんだけどね」ハハハッ
マルロ「は?お前...勝つ気ないのか?」
フランツ「え、いやいやいつでも打てそうだから...」
マルロ「お前までエレンを舐めるのかよッ!!」
フランツ「えっ!?」
マルロ「4番のお前がそんなんじゃ...また俺はエレンに負けちまうじゃねぇかよ!!」
フランツ「またって...中学の頃はあいつが贔屓で...」
マルロ「贔屓!?そんなのボリスが勝手に言ってるだけだッ!!」
フランツ「えっ!?」
フランツ「〔確かにあのまっすぐは厄介だけど、総合的に見たらマルロの方が上だろ?しかも、ボリスが言ってるだけじゃないだろ?〕」
マルロ「俺はエレンに勝てる気がしない...こんなこと言ってる奴はマウンドに上る資格ないのもわかってる!!」
フランツ「〔この食い違いはなんだ...?マルロはエレンの何に負けてるっていうんだ!?〕」
ガシッ
マルロ「頼む、フランツ!!隣町のアイツと...もう投げ合う機会なんてない!!だからこの試合で俺を勝たせてくれ!!」
-
- 90 : 2015/02/05(木) 17:05:18 :
アルミン「〔ビビってる...けど、今更白旗とか上げれないからね〕」スッスッ
エレン「〔まっすぐを外に外す...〕」コクッ
ドッ
シュッ
ボリス「〔ストレート!入ってる!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔なんだこいつ...今のは入ってないってわかるだろ...〕」
ボリス「〔チッ、外れてたか...まぁいい、こいつからなら何点でも取れる〕」
アルミン「〔もしかしてこいつら...エレンのことを舐めてる...?〕」
アルミン「〔一番厄介なのはキャッチャーのボリスだと思ってたんだけど...〕」スッスッ
エレン「〔ッ、同じコースに...全力投球...〕」コクッ
ドッ
シュッ!
ボリス「〔同じコース!!舐めやがって!!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストラーイク!!」
ボリス「〔くっそ、またボール球に釣られた...〕」
アルミン「〔やっぱりか...こいつは...いや、こいつら全員エレンのことを舐めてる〕」
アルミン「〔だとしたら格の差を魅せつけてやる...お前らよりエレンの方が上だってことをね〕」
スッスッ
エレン「〔え、今度は内低めのチェンジアップ...?それじゃぁ打たれる...いやアルミン先輩が投げろって言ってるんだ!投げろ!!〕」コクッ
ドッ
シュッ
ボリス「〔よっしゃ内!!って遅ッ!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライクッ!!バッターアウト!!」
エレン「〔すげぇ...アルミン先輩の言う通りだ...やっぱアルミン先輩はすげぇや!!〕」
アルミン「〔ホントに単純なリードでも通用するんだ...ちょっと残念だよ、もっと骨のある相手かと思ってたけど〕」
アニ「〔アルミン分かってるよね...この試合は油断も何も出来ない...つまり予測不可能なことが起きる試合ってことを〕」
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _ _
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!」
コニー「ナイピー!エレン!!」
トーマス「ナイスピッチ!!」
エレン「えっ、いや俺は何も...」
ミカサ「エレン、ナイスピッチ」
エレン「ッ、ミカサ...へっ、おう!!」
アルミン「(段々いつものエレンに戻ってきてる...よし)」
-
- 91 : 2015/02/05(木) 17:05:28 :
-
ハンジ〚2回裏、シガンシナ高校の攻撃は...6番ショート、アッカーマン君〛
ミカサ「お願いします」ペコッ
ボリス「〔ふ~ん...結構風格ある6番だな...〕」
アルミン「〔アッカーマン...? どこかで聞いたことある苗字だな...〕」
コニー「ミカサァー!!打てよー!!」
アニ「〔さて、どんなバッティングをするのかな...〕」
ボリス「〔こいつにも初球はストレート!〕」スッスッ
マルロ「〔内にストレート...当たりそうになったらちゃんと避けろ...よッ!!〕」スッ
ドッ
シュッ
ミカサ「...」
パシンッ
審判「ボール!」
ボリス「〔見送ったか...次は外にストレートだ!!〕」スッスッ
アルミン「〔目だけで見送ったよ...普通嫌でも体が反応するはずなんだけど...もしかしてミカサってすごいバッター?〕」
ドッ
シュッ
ミカサ「...」
パシンッ
審判「ストライク!」
アルミン「〔...ただ見えてないだけか...〕」
ボリス「〔よし、次は内ストレートだ!〕」スッ
ドッ
シュッ
ミカサ「...」
パシンッ
審判「ストライク!!」
アルミン「〔あ~ぁ...追い込まれちゃった...これは下位打線で得点は難しいな〕」
アニ「...」
ボリス「〔よしよし、次は決め球の...〕」
アニ「〔フォークボールが来る...さぁどうする〕」
マルロ「...」ギュゥッ
ドッ
シュッ!
ミカサ「...ッ!!」スッ!
アルミン・アニ・ボリス「〔動いた!!〕」
ドッ!!
ミカサ「ふッ!!」カキーンッ!!
アルミン「!」
ボリス「〔嘘だろ...マルロのフォークボールを...ツーベースにしただと!?〕」
アルミン「〔いや...ツーベースじゃない...〕」
マルロ「!」
コトンッ!
エレン「ッ」
コニー・トーマス・ダズ「おぉぉぉおおおおおお!!!!」
審判「ホームラン」グルングルンッ
タッタッタ
ミカサ「あ、当たった...」
アルミン「〔あのフォーム...まさか...〕」
スタッ
審判「ホームイン!」
コニー「お前ぇぇぇええええ!!すっげぇな!!!!!」
トーマス「ミカサすげぇな!!!フォークをホームランにしたとはよっ!!」
ダズ「あ、あ、あとでコツを教えてくれ!!」
ミカサ「そ、そんな...私は...ただ来たボールを打っただけで...」
ジャン「〔やべぇ...ミカサが...ミカサがかっこいぃ!!!〕」ナミダメ
アニ「〔...ふっ、これは思わぬ収穫があったようだね〕」
ミカサ「...あ、エレン...」
エレン「...ん」スッ
ミカサ「!」
エレン「ナイバッチ...ミカサ」
ミカサ「〔何で不機嫌そうなの...?〕」
ミカサ「ありがとう」スッ
パチン
トーマス「よぉぉぉおっし!!このままコールド目指すぞ!!!」
コニー・ダズ・マルコ「おぉー!!!」
-
- 92 : 2015/02/05(木) 22:39:05 :
マルロ「〔俺のフォークボールが...〕」
フランツ「〔マルロ...大丈夫か...〕」
ボリス「〔クッソ、馬鹿な...こんなチームの6番バッターに...HRを打たれるなんて...〕」
フランツ「〔おいおい...ボリス!なんで投手に声をかけないんだよ〕」
「ノーアウトォ!!バッター勝負!!!!」
フランツ・ボリス「ッ!?」
マルロ「悪い、打たれちまった」
フランツ「〔ははっ、それでこそエース...こういう状況で打たれ強くなるタイプの投手は俺は好きだぜ〕」
フランツ「ノーアウト!ノーアウト!!ピッチャー球走ってるぞぉ!!」
マルロ「へへっ、おう!!」
アルミン「〔崩れなかった...意外とタフなのか?〕」
ハンジ〚7番センター、ゼルムスキー君〛
ミリウス「〔監督、指示は...〕」
アニ「〔積極的に振っていきな、ボールに当たらなきゃ何も始まらないからね〕」スッスッ
ミリウス「〔はい!〕」
ミリウス「お願いします!」
審判「プレイ!」
ボリス「〔下位の奴らは全員ストレートで行くぞ!〕」スッ
マルロ「〔ストレート...内...〕」スッ
ドッ
シュッ
ミリウス「〔ストレート!〕」スッ
パシンッ
審判「ストライク!」
ボリス「」スッスッ
マルロ「」スッ
ドッ
シュッ
ミリウス「クッ!!」スッ
パシンッ
審判「ストライク!」
アニ「〔ボリスのリードは芸のないリードだけど、テンポ良く出されて打者は余裕が無くなる...か〕」
アルミン「〔面白みのないリードだ...けど、早く指示出されるから構えてる余裕もない...一番面倒なキャッチだ〕」
アルミン「〔ただ...あぁいうキャッチのリードはパターンが決まっていて、単純かつ予測が出来る〕」
アルミン「〔それがわかれば簡単に打てるんだけど...やっぱまだ1年生達には難しいか〕」
パシンッ
審判「ストライク!バッターアウト!」
-
- 93 : 2015/02/05(木) 22:39:13 :
ハンジ〚8番レフト、ダズ君〛
アニ「〔皆中学時代にやっていたから硬球に慣れてる人が多い...けど、ダズは微妙...か〕」
アニ「〔まずは硬球に慣れることから〕」スッスッ
ダズ「〔はい!!〕」
パシンッ
審判「バッターアウト!」
ダズ「すみません!!」
アニ「狙い球はちゃんと決めてた?」
ダズ「はい...ストレートを狙ってたんですが...」
アニ「ならいいよ、狙い球もなしにただブンブン振ってたら...」
アニ「試合の意味がないからね」ギロッ
ダズ「ひぃぃい、すみません!!すみません!!」
アニ「次はどうやったら打てるか...しっかり考えとくんだよ」
ダズ「あ、はい!!」
ハンジ〚9番ピッチャー、イェーガー君〛
マルロ「!」
ボリス「〔来たな...〕」
アニ「〔さて...エレンはどうするか、確かバッティングは下手って自分で言ってたっけ...〕」
アニ「〔でも相手は元同じ中学...データは半分半分...任せてみるのもありかもね〕」スッスッ
エレン「〔えっ〕」
ミカサ「〔エレンにこの一打席...任せた〕」
アルミン「〔...相手はどう来る〕」
エレン「お願いします!!」
審判「プレイ!」
ボリス「〔こんな奴に...マルロが負けるはずないんだ!!こんな奴ど真ん中にストレートだ!!〕」スッスッ
マルロ「〔ど真ん中にストレート!?馬鹿か!?〕」
マルロ「〔まぁ...従うけどさ!!〕」スッ
ドッ
シュッ
エレン「〔ストレート!!〕」スッ
パシンッ
審判「ストライク!」
エレン「〔すげぇ...やっぱマルロはすげぇや〕」
マルロ「〔よし、エレンからストライク一個取った...このまま三振を...いやいや相手はエレンだ...油断はしねぇよ!!!〕」スッ
ドッ
シュッ
エレン「ッ!!」スッ
キンッ
審判「ファール!」
マルロ「〔さすがはエレンだぜ...当ててきやがった〕」
ドッ
シュッ!
エレン「〔クッ、フォーク!!〕」スッ
パシンッ
審判「ストライク!バッターアウト!チェンジ!」
スタスタ
エレン「...」
カチャッカチャッ
「三振しちゃった...でも、あの憧れのマルロだから仕方ないかぁ...って感じ?」
エレン「えっ!?」
アルミン「...高みの見物するのは構わないけど...気を抜いたらやられるからね」
エレン「あ、はい!!」
タッタッタ
アルミン「...」
アニ「アルミン」
アルミン「なに?」
アニ「点差から考えれば...わかるよね?どんなリードをすればいいか」
アルミン「...わかってるさ」
アルミン「〔このままノーヒットノーラン...そして、完全試合にして...エレンに自信を付けさせると同時に、あいつらに教えてやる...〕」
アルミン「〔エレンがどんなに努力してきたかを〕」
-
- 94 : 2015/02/05(木) 23:02:40 :
-
0 0 0 0 0 0 三星シガンシナ学園高校
1 1 1 0 0 0 シガンシナ高校
ガンッ!
マルロ「くそっ!!」
トム「おいおい、落ち着けよ!」
マルロ「落ち着いていられるか!!6回までノーヒットノーランだぞ!?このままじゃ完全試合になっちまうんだぞ!!」
ナック「とは言ってもよ...あのエレンだぜ?いくらでも...」
マルロ「じゃぁその結果お前らは誰かヒットを打った奴はいるのか?」
ナック「うっ」
フランツ「まぁまぁ、そう熱くなるなって」
マルロ「...ハァ...すまない」
監督「〔監督代理でやってきたものの...これじゃぁ上に合わせる顔がねぇぞ〕」
フランツ「っていうか...相手のピッチャーと言い...キャッチャーと言い...特にピッチャーは変なまっすぐ持ってる上にコントロールも9分割に出来るなんて...」
ボリス「は?そんなの当たり前じゃないのか?」
フランツ「...はぁ!?当たり前だと!?」
マルロ「こいつらエレンの球ばっか受けてたから、コントロールは9分割出来て当たり前って思ってるんだ」
フランツ「アホか!?アホなのか!?馬鹿なのか!?」
ボリス「そんなにか?まぁどっちにしてもあいつよりマルロの方が強い...これには何も変わんねぇよ」
マルロ「」ギロッ
マルロ「お前...まだ中学の頃のアレを言うかよッ!!」ガシッ
ボリス「お、おい!マルロ!やめろ!!」
フランツ「マルロ、落ち着け」
マルロ「グッ...チッ」
監督「...フランツでも打てないのか、あの投手の球」
フランツ「い、いやぁ...実際には打てないと言うか...まぁ...打てないっすね」
ボリス「どっちだよ!!!」
フランツ「あの投手のまっすぐ...めっちゃ気持ち悪い球筋なんすわ」
フランツ「しかも、あのまっすぐには二種類あって、目が慣れたら終わりなんすよ」
監督「...一回だけ、使える技がある」
フランツ「え?」
監督「だがフランツだけが打っても意味がねぇ...7回は丁度1番からだな」
マルロ「けど、こいつら全然やる気出さねぇし...」
ボリス「じゃぁ...」
マルロ「?」
ボリス「この試合に勝てば...お前が強いってことを証明出来るんだな?認めるんだな!?」
マルロ「ぅっ...お、おう!!」
ボリス「よし!!7回の上位打線でぜってぇ逆転するぞ!!」
トム「お、おう!!任せろ!!」
ナック「俺がランナーに出れば...いいんだな!!」
マルロ「...最初からやる気出せよ...馬鹿が」
ボリス「よし、取り敢えずこの回の攻撃を0にするぞ!!」
「おうッ!!!!」
エレン「ッ」
ダズ「? どうした?」
エレン「あ、いや...何でもない...」
アルミン「...」
アルミン「エレン、次の回も頼むよ」
エレン「え、あ、はい!!」
-
- 95 : 2015/02/05(木) 23:29:48 :
-
ハンジ〚7回の表、三星シガンシナ学園高校の攻撃は...1番ショート、ディアス君〛
ナック「うぉぉぉおお、来い!!!」
エレン「ッ」
アルミン「〔目が真剣になってる...どうやらアニの言ってた通り、こいつらやっとやる気になったみたいだね〕」
ナック「〔ぜってぇ打つ!!〕」
アルミン「〔内高めのまっすぐ〕」スッスッ
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
ナック「〔ストレート!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
ナック「〔落ち着け...俺はこのキャッチに内は打てないと思われてるんだ...だとしたら...〕」
アルミン「〔次は外にスライダー、ちゃんと外してね〕」スッスッ
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
ナック「〔外の変化球!!だけど関係ねぇ!!セーフティバントだぁ!!!〕」スッ
キンッ
ダッ!
アルミン「〔ッ、セーフティ!!〕」ダッ!
ガシッ
アルミン「〔こんな形で完全試合が無くなるのはゴメンだ!!!!!〕」シュッ!!
トーマス「うわッ!?」パシッ!!
ポロッ コロコロ
審判「セーフ!!」
トム「よっしゃ、ナイラン!!」
トーマス「すみません!」シュッ
アルミン「〔クッソ...ちょっと動揺して...でも、あれぐらい取れるだろ!?〕」
アルミン「〔それに、あのまま見送っておけばファールになった可能性もあったのに...クソッ!!〕」
アニ「〔ホントにわかってるだろうね?アルミン!この回点を上げてもいいけど、ランナーは溜めちゃいけない場面だからね〕」
アルミン「〔完全試合はなくなった...けど、まだノーヒットノーランがある...これでも十分だ〕」
エレン「スゥーッ...フゥーッ...大丈夫だ、落ち着け...ミスは誰にだってある...ここを抑えれば」
ハンジ〚2番レフト、モブ君〛
アルミン「〔こんなに頑張って来たのに...最後の最後でエラーなんて...クソッ、でも今はノーヒットノーランを目指せばいい〕」
アルミン「〔スライダーを投げるのは嫌だと思うから...まっすぐ内低めだ!〕」スッスッ
エレン「〔内低め...まっすぐ!〕」スッ
ドッ
シュッ
モブ「ッ!!」スッ
パキンッ
アルミン「ッ!!」ダイブッ!
パシッ
アルミン「ゲホッゲホッ...ん」スッ
審判「アウト!」
マルコ「ナイピー!ナイキャッチ!!」
エレン「わ、ワンァウト!!」
マルコ「ワンァウト!ワンァウト!!」
アルミン「〔よし、バントは防いだ...ここでゲッツーを取れば...7回までノーヒットノーランだ!〕」
-
- 96 : 2015/02/06(金) 01:03:19 :
ハンジ〚3番セカンド、トム君〛
トム「しゃっす!!」
トム「〔絶対打って...フランツまで回すんだ!!〕」
アルミン「〔外角低めにスライダーを投げればゲッツーを取れる!!〕」スッスッ
エレン「〔外角低め...スライダー!!〕」スッ
ドッ
ダッ!
トーマス「! ランナー走った!!」
アルミン「クッ!!」
シュッ
トム「〔当たりやがれッ!!!!!〕」スッ!
カキンッ!
アルミン「〔よし、レフトフライ!!〕」
ナック「クソッ!!」ダッ!
ダズ「オーライ!オーライ!!」スッ
タイヨウ ピカッ!!
ダズ「うげッ!?」
ズコッ
ダズ「うわっ!?」
アルミン「えっ...」
ポタッ コロコロ
敵モブ「エラーエラー!!回れェ!!!」
ダッダッダ!
ナック「よっしゃ、ラッキー!!」ズサーッ
パシッ
審判「セーフ!」
アルミン「〔クッッッッソレフトォォォォオオオッッッッッッッ!!!!!!!〕」
ダズ「ご、ごめんなさぁい!!!!!!」
アルミン「〔あ、あ、あり得ない...なにやってんだよ!!!普通に取ればアウトなのにさ!!!!〕」
アルミン「〔それに...クソッ、ノーヒットノーランも無くなった...あのアホレフトのせいで...クッ〕」ギロッ
アルミン「〔どうする...いや...まだ得点はされてない...だから...完投勝利や無失点勝利がある...それで十分以上だ〕」
アニ「〔アルミンッ!!あんたホントに大丈夫なのかい?次の4番には1点や2点上げていいんだからね?〕」
-
- 97 : 2015/02/06(金) 01:05:35 :
ハンジ〚4番ファースト、ケフカ君〛
フランツ「よぉーっし...」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
監督「一回だけ使えるのがある...」
監督「確か相手投手のストレートは変なんだよな?」
フランツ「はい、あのまっすぐに目が慣れたらホントにおしまいなんですよ」
監督「だったら...慣れなければいいんだ」
フランツ「は?いや...そんなこと出来たら今頃コールドですよ」
監督「一球目は何がこようが目を瞑れ」
フランツ「目を瞑る?」
監督「お前の言ってた物は簡単に言っちまえば、残像だ」
監督「その残像を上手く利用してるのがあのキャッチだ」
監督「だから一球目を見なければ...一球目に投げてきたまっすぐの残像がなくなってより打ちやすく...なおかつ奴の本性が暴ける」
監督「だがこれはたった一回のチャンスだ」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
フランツ「〔一球目は何に構わず...〕」キュッ
シュッ
フランツ「〔振る!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストラーイク!!」
エレン「〔ッ、今...あの人目を瞑った...?〕」
アルミン「〔よし、ストライク先攻出来た...〕」
フランツ「〔そして次に...奴の本性が...見える!!!〕」
エレン「」ゾクゾクッ
エレン「〔なんだ今の!?何か打たれる気が...〕」
アルミン「〔次は内の真ん中辺りにまっすぐ〕」スッスッ
エレン「〔確証はない...けど、何か...投手の感?みたいなのが...いやでも...アルミン先輩が投げろって、言ったんだ〕」スッ
ドッ
シュッ
フランツ「〔来た、見えてるぜ...お前の正体!!〕」ドッ!!
カキーンッ!
アルミン「ッ...」
エレン「ッ...」チラッ
-
- 98 : 2015/02/06(金) 01:06:14 :
アルミン「センタァァァアアア!!!」
ダッダッダ
ミリウス「〔ッ...追いつかない!!!〕」
ポタッ
審判「フェア!!フェア!!!」
アルミン「クソッ!!!」
ミリウス「よし」ガシッ
ジャン「中継だ!!」
ミリウス「ミカサ!!」シュッ
パシッ
ミカサ「ッ」
ナック「おっしゃ、まず一点!!!」
マルロ「ナイバッチー!!!フランツ!!!!」
フランツ「〔まっすぐが来てよかった...〕」
アルミン「〔え...どういうことだ...何で今フランツは打てたんだ...?〕」
エレン「〔そ、そんな...〕」
ハンジ〚5番キャッチャー、フォイルナー君〛
アルミン「〔最悪だ...ノーヒットノーランも...無失点試合も...全部...全部無くなった...〕」
アニ「〔投手よりショック受けてるなんて...まだまだあんたも未熟者だね、アルミン〕」
ボリス「よっしゃぁぁあああ、来い!!!!!」
アルミン「〔ま、まずは...ボリスを打ち取る...まっすぐ外に〕」スッスッ
エレン「〔打たれた...わかっていたのに...何で俺は...アルミン先輩を信じてたのに...信じたのに...ダメじゃないか...〕」
エレン「〔け、けど...まずはバッター勝負!!〕」コスコス
ボリス「〔! あの癖は...よし!〕」
ドッ
シュッ
ボリス「〔やっぱりまっすぐ...打つ!!!!〕」ドッ!
カキーンッ!!
エレン・アルミン・アニ・ミカサ「ッ!?」
コトンッ
ボリス「よっしゃああああ!!!!」
エレン「ぎゃ、ぎゃく...てん...」
アルミン「〔何で...何で急に打たれた!?僕のリードが間違えていたのか!?どこで間違えた!?〕」
アニ「〔不味い...投手,捕手共に落ちてる...〕」
アニ「!」
スタスタ
エレン「〔最初にセーフティバントが成功したのも...エラーが続いたのも...ツーベースヒットを打たれたのも...ホームランを打たれたのも...全部俺のせいだ...〕」
エレン「〔俺が...しっかりしておけば...俺がもっと...もっともっと...速い球を投げられれば...ッ!!〕」ギリッ
アニ「〔! ...ふふっ、あの子のピッチングに対する想いは相当なもんだね...これだけ打ち込まれたのにも関わらず立ち上がる...強い精神を持ってるね〕」
アニ「〔だけど、一方捕手のアルミンは...ずっと落ちてる...〕」
ハンジ〚6番センター、モブ2君〛
エレン「〔毎回...アルミン先輩が考えながらリードをしてくれた...中学のトラウマが何だ...今は...試合中だ!!〕」スッ
ドッ!
シュッ
敵モブ2「〔内のストレート...舐めんな!!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!!」
エレン「ッ!!」シュッ
パシンッ!!
エレン「ふぅ...ッ!!!」シュッ!
敵モブ2「このやろッ!!」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
ハンジ〚7番サード、モブ3君〛
エレン「...ふっ!!!!」シュッ
敵モブ3「ぐっ!?」スッ
パキンッ
コニー「オーライ!オーライ!!」
パシッ
審判「アウトォ!スリーアウト!チェンジ!!」
-
- 99 : 2015/02/06(金) 01:20:15 :
-
スタスタ
トーマス「ないぴ...あれ...」
マルコ「あれ...エレンは?」
アルミン「え?」
コニー「あ、ベンチ外に居やがった!!!」
アルミン「〔え...何で...何でベンチに入らないんだ?〕」
アニ「アルミン、こっちに来な」
アルミン「え?うん」スタスタ
アニ「あんたさ...何で欲張ったの?」
アルミン「は...?」
アニ「何であの場面で...ゲッツーなんて欲張ったのって聞いてるの」
アルミン「いや...それは...」
アニ「それにあんた...投手よりもショック受けてるみたいだけどさ...一番ショック受けてるの...誰だと思う?」
アルミン「えっ?」
アニ「...エレンだよ、あんたを信用して投げてきたのに...急に打たれて...なおかつHRも喰らって」
アルミン「で、でも...何でベンチの外何かに」
アニ「ホントはあんたのミスなのに...あの子は自分のミスだと思って...仲間の目線が怖くてベンチに入れないんだよ」
アルミン「は...え...何で...そんなことで...」
アニ「まぁ...あんたの野球人生とアイツの野球人生は違う道で来たから...あんたにはわからないんだと思うよ」
アルミン「僕の...野球人生?」
アニ「あんたには経験が無いかもしれないけど...投手っていうのはすごく傷つきやすい生き物なんだよ」
アニ「一人で責任感じて...仲間のとばっちりが怖いんだろう絵...恐らく中学時代にそういう経験をしたからだろうね」
アルミン「...」
アニ「まぁ、この試合はアイツだけが成長するんじゃなくて、あんたも成長する試合ってことぐらいは頭に入れときな」
アルミン「...うん」
ハンジ〚7回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...4番サード、スプリンガー君〛
コニー「よぉぉおっし、打つぞぉおおおお」
ボリス「〔...いいな?〕」
マルロ「」コクッ
スタッ
コニー「おろっ?」
ダズ「け、敬遠!?」
アニ「〔今日2安打のコニーを警戒するってことかな...〕」
シュッ
パシンッ
審判「ボール、フォアボール!」
コニー「ちぇっ...打席一回減った...」
-
- 100 : 2015/02/06(金) 01:20:25 :
ハンジ〚5番ライト、キルシュタイン君〛
ジャン「〔コニーが敬遠されたのは多分コニーの警戒と同時に今日ノーヒットの俺への評価をデータとして行ったものだろうな〕」
ジャン「〔くっそ...ぜってぇ打ってやる!!〕」
シュッ
ジャン「〔こんのやろッ!!〕」スッ
キンッ
ジャン「しまっ」
トム「よっ」シュッ
ナック「ほっ」パシッ
審判「アウト!」
ナック「そいッ!」シュッ
パシッ
審判「アウトォ!」
トーマス「うわ...ゲッツー...」
アニ「ため息付かない」
トーマス「ッ、はい!」
アニ「〔どうやらやっと本気で来てるみたいだね〕」
ハンジ〚6番ショート、アッカーマン君〛
ミカサ「〔二死無塁...〕」
アニ「〔ここは流れを持って行くために粘ってもらおうか〕」スッスッ
ミカサ「〔粘れ...相手の投手ももうそろそろ体力的にきついはず...〕」
ミカサ「お願いします!」ペコッ
審判「プレイ!」
ボリス「〔...行くぞ!マルロ!!〕」スッスッ
マルロ「」コクッ
ドッ
シュッ!
ミカサ「〔ッ、初球からフォーク!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!!」
ミカサ「〔まさか初球からフォークが来るとは思わなかった...次は警戒しとく〕」
ドッ
シュッ
ミカサ「〔ストレート!!〕」スッ
パキンッ!
コーンッ!
審判「ファール!」
ミカサ「〔確かにファールは狙っていたが...前の打席よりキレが増してる〕」
マルロ「...行くぜッ!!」ギュゥッ!
ドッ
シュッ!!
ミカサ「〔フォーク、今度こそ!!〕」スッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!!バッターアウト!!チェンジ!!」
ミカサ「〔さっきのフォークより...落ちた...〕」
コニー「〔まさかもっと変化するフォークを持っていたなんてなぁ...さすがに驚いたや〕」
スタスタ
ミカサ「すみません」
アニ「配球は?」
ミカサ「フォーク、ストレート、大きく変化するフォークです」
アニ「...あのフォークはどれくらい変化した?」
ミカサ「おおよそですが、今までの彼のフォーク2個分下です」
アニ「そう、じゃぁ次の打席で打てるようにイメトレしといて」
ミカサ「はい!」
アニ「〔ボール2個分...今まで以上に難しい、そして何より...彼がついに本気で来てること〕」
アニ「アルミン...気をつけな」
アルミン「...うん」
-
- 101 : 2015/02/09(月) 18:45:20 :
-
スタスタ
エレン・アルミン「あ」
アルミン「...」
エレン「...」
エレン・アルミン「あの(さ)...」
アルミン・エレン「何(ですか)?」
エレン・アルミン「あ、いや、えっと」
エレン・アルミン「そっちからどうぞ」
エレン・アルミン「あ、じゃぁ...」
アルミン「」イラッ
アルミン「君からどうぞ」ピキピキ
エレン「あ...はい...」
エレン「えっと...その...さっきは...」
アルミン「(耐えろ...耐えるんだ...)」ピキピキッ
エレン「ご、ご、ご、ご」
石アルミン「(僕はまだ待てる...石になるんだ...僕は今イースター島のモアイ像だ...)」ピキピキッ
エレン「ごめんなさい!!」
アルミン「...え?」
エレン「俺...あの時何か打たれるって感じがしてて...」
エレン「な、なぜだか知りませんけど、あの4番一球目は目を瞑って振っていました!!!」
アルミン「...」
アルミン「どうしてッ、それをさっき言わなかったんだッ!!!!!!!」
エレン「ごごごごごごごご、ごめんなさぁぁぁぁあああああああああい」
アルミン「(それじゃぁあの時打たれたのは僕のリードのせいでもエレンのせいでもないってことなんだね...)」
アルミン「全く...本当に君は...」
エレン「え」
アルミン「これで判ったよ...奴らがさっき打てた理由が」
エレン「ほ、ホントですか!?」
相手監督「(ん?今目を瞑ってって言ったか?)」
相手監督「(やっぱあんな手は一回きりだな...ちくしょう、あとはあいつらを信じるしかねぇよな)」
ハンジ〚8回の表、三星シガンシナ学園高校の攻撃は...8番ライト、モブ4君〛
アルミン「(さっきは急に打たれ始めたからちょっと動揺してたけど...何で打たれたのかを知ってしまえばこっちのもの)」
エレン「(今度はもう絶対に...打たれないッ!!)」キリッ
アルミン「(全く...ホントに大した精神力だよ...それに体力も凄いや、こんなにピッチング中毒なのは早々いないよ)」
アルミン「〔初球は気持ちを乗せるためにも真ん中に全力投球〕」スッスッ
エレン「〔初球真ん中全力投球...どんなところにだって...投げてやるッ〕」スッ
ドッ!
シュッ!
敵モブ4「〔ど真ん中...舐めやがってッ!!!!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライーク!!」
アルミン「(なるほどね...段々エレンって言う投手がどういうタイプなのかがわかってきたよ...)」シュッ
パシッ
エレン「〔今の感じ...今までにはなかった〕」
エレン「〔やっぱりアルミン先輩は...凄い〕」
アルミン「〔内高めにまっすぐ〕」スッスッ
エレン「」スッ
ドッ!
シュッ
敵モブ4「うらっ」スッ
キーンッ
パシッ
マルコ「ッ!!」シュッ
トーマス「」パシッ
審判「アウト!」
-
- 102 : 2015/02/09(月) 18:45:32 :
アルミン「ワンァウト!ワンァウト!!」
エレン「ワンァウト!」
トーマス「ナイピー!ワンァウト!!」
ハンジ〚9番ピッチャー、フロイデンベルク君〛
スタスタ
マルロ「(さすがエレン...もう立ち直りやがった...だけど)」スッ
マルロ「負けないぞッ」
エレン「(マルロ...俺は...もう...)」
エレン「負けないッ」
審判「プレイ」
アルミン「〔すごい集中力だ...ライバル同士ってこんな感じで闘志を燃やすのかな...まぁどっちでもいいや〕」
アルミン「〔君が真剣に勝負したいなら...これでどう?〕」スッスッ
エレン「〔えっ...〕」
アルミン「」スッ
エレン「〔中学の頃とは...全然違う...だって今は...〕」
エレン「〔アルミン先輩が...皆がいる...〕」
スッ!
ドッ!!
エレン「ウゥゥゥゥァァァアアアッ!!!!!」シュッ!
マルロ「〔ッ、はy〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストラーイク!!」
ボリス「何ッ!?」
フランツ「うわおっ」
マルロ「〔今の球...今日一の速さだ...ははっ、やっぱお前はすげぇよ...エレン〕」
アルミン「(僕とやった時と同じだ...)」
アルミン「(最初は確かに僕の方が押してた)」
アルミン「(だけど、球威はどんどん増していく)」
アルミン「(つまり、エレンはクラッチピッチャー)」
アニ「(と言っても、一般的なクラッチピッチャーではない気はするね...だけど、今はまだ未完成のまま)」
アニ「(本当のクラッチピッチャーはランナーが溜まってピンチになればなるほど、潜在能力が開放していく)」
アニ「(今のあいつは...まだ打者との一対一...このまま育って行けば、いずれは本当のピンチの時に...)」
ドッ!!
シュッ!
マルロ「クッ!?」スッ
パシンッ!!
審判「ストライクツー!!」
マルロ「(どういうことだよ...どんどん球威が増してるぞ、これが本当のエレンなのか!?)」
ドッ!!
エレン「ッ!!」シュッ!
マルロ「ッ」
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
アルミン「ナイスボール!!ツーアウト!!」
「ツーアウト!!」
ハンジ〚1番ショート、ディアス君〛
ナック「おっしゃ、来いや!!!」
ナック「(また俺から流れを持ってってやる!!)」
エレン「」スッ!
ドッ!
シュッ
ナック「〔なっ、おそッ〕」スッ
キンッ
ガシッ
コニー「うらッ!!」シュッ
パシッ
審判「アウトォ!スリーアウト!チェンジ!!」
ナック「...わ、悪い!」
マルロ「ん?おう」
ボリス「まだうちが勝ってる...あと2回防げば...俺らの勝ちだ!!」
ボリス「気合入れて行くぞッ!!」
「おうッ!!」
-
- 103 : 2015/02/10(火) 00:28:02 :
ハンジ〚8回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...7番センター、ゼルムスキー君〛
ミリウス「お願いしますッ!!」
ボリス「〔マルロがエレンに負けるはずねぇ!!〕」
ドッ
マルロ「ふッ!!」シュッ
ミリウス「(さっき俺が取っていればアウトになって、失点も少なくなっていたはずなのに...だからせめて
...打ってチームに流れを引き寄せたいッ!!)」スッ
パキンッ
ミリウス「(しまった!?)」
敵モブ4(ライト)「ぐっ!?」ダッ
ポテンッ
コニー・トーマス・マルコ・ダズ「おぉぉぉおおおおお!!ポテンヒット!!!!!!!」
ダッダッダ
ミリウス「え!?うそ!?」
敵モブ4「すまんッ!!」シュッ
マルロ「ドンマイ!」
ボリス「(クッソ、運かよ)」
ハンジ〚8番レフト、ダズ君〛
アニ「〔硬球に慣れてなくても...大事に頼むよ〕」スッスッスッ
ダズ「〔バント...こんなひ弱な俺でも...監督は信用してくれた〕」スッ
ダズ「お、おん、お、おなしゃっす!!!」
ボリス「(動揺しすぎだろ...バントだろうな)」
スッ
ボリス「(だよな、だけど次はエレンだ...やらせてもいい...だけど、なるべく失敗しやすいところを)」スッスッ
マルロ「〔真ん中低め?くっそ...真ん中投げるのも...結構集中力いるんだぞッ!!〕」スッ
ドッ
シュッ
ダズ「ひぃッ!?」
ゴンッ
アニ・アルミン「いっ!?」
ダズ「(ごめんなぁぁぁああああああああああああああい)」ダッ!
ボリス「(よし、ピッチャー前!!)」
マルロ「任せr !?」ガタッ
フランツ「マルロ!?」
ダッダッダ
ダズ「あ、アレ!?アウトじゃねぇ!?」
マルロ「...クソォッ!!」ガンッ
フランツ「(マルロ...エースナンバー背負う人間がそんな態度とっちゃ...)」
ゴシゴシ
フランツ「えっ!?な、なにも泣かなくても!!」
マルロ「な、泣いてねぇよ!!汗吹いただけだ」
アニ「(良い流れが回ってきた...この流れをラッキーのまま終わらせちゃダメ!絶対にここで逆転する気持ちで)」
ハンジ〚9番ピッチャー、イェーガー君〛
スタスタ
エレン「(監督...俺は...何でもやりますッ)」
アニ「〔さっきつまずいたのはただのつまづきじゃない、多分マルロはこれが初のマウンドで疲れきっている〕」
アニ「〔だから、待ってみな〕」スッスッ
エレン「〔待球...〕」スッ
スタスタ
エレン「お願いします!!」
ボリス「(こいつには格の差を魅せつけてやる...)」スッスッ
マルロ「〔内高め...〕」スッ
ドッ
シュッ
エレン「...」
パシンッ
審判「ボール」
ボリス「(待っただと!?バントじゃねぇってことかよ!!)」
マルロ「(くそ、ごまかしが効かなくなってきた...エレンはいつもこんな状況で投げてるのかよ)」
ドッ
シュッ
パシンッ
審判「ボール」
ボリス「(また!?もしかしてこいつらマルロの球数を読んで...待球指示か!?)」
スッスッ
マルロ「〔ハァ!?ど真ん中だと!?〕」
ボリス「(わざわざコースに投げる必要もねぇ!)」
マルロ「〔ちっきしょう...だから真ん中投げるのは結構疲れるって言ってんだろ!!〕」スッ
ドッ
シュッ
エレン「〔ど真ん中!!〕」スッ
キーンッ
ボリス「なにッ!?」
ポタッ コロコロ
ガシッ
敵モブ3「チッ、ドンマイ!」シュッ
マルロ「(クソぉぉっ、だから真ん中は嫌なんだ...まぁ打たれたのは俺だから文句は言えねぇけどよ...)」
アニ「(ノーアウト満塁...これは絶好のチャンス!!)」
-
- 104 : 2015/02/10(火) 00:28:27 :
ハンジ〚1番セカンド、ボット君〛
アニ「(マルコはバント技術が上手い...ここはスクイズもありだね)」スッスッ
マルコ「(スクイズ...ここは絶対決めなきゃだ)」スッ
ボリス「た、タイムお願いします!」
審判「タイム!」
スタスタ
トム「取り敢えず、スクイズあるかもな」ボソッ
ナック「と見せかけて、ヒットエンドランかもよ」ボソッ
フランツ「お前らさ...うるさいぞ」
トム・ナック「わ、わりぃ」
ボリス「取り敢えず内野はバックホーム優先で、内野安打注意で」
マルロ「...」
ボリス「わかったか?マルロ」
マルロ「...」
ボリス「おい、マルr」ゲシッ
ボリス「ひぃっ!?な、なにしやがる!?」
マルロ「カップ付けてるな?」
ボリス「ッ、セーフティカップ!」
ギュゥッ!!
マルロ「深く握るぞ」
フランツ「(へぇ、マルロは今まで以上に落ちるフォークを持ってるのか)」
ボリス「お、おう!任せろ!!俺が全部受け止めてやる!!」
フランツ「キャッチこぼしたらそれどころじゃなくないか?」
ボリス「取るさ」
マルロ・フランツ・トム・ナック「!」
ボリス「絶対取ってみせる...お前は俺らを信じて投げてくれればいい!打たれたら俺らが死ぬ気でアウトをとるから!!」
トム「そうだぜ、ちょっと俺らを信じろよ」
ナック「おうよ、エレンに負けるはずがねぇって」
マルロ「お前ら...」
フランツ「さ、もうそろそろ解散しないと審判に怒られちゃうぞ」
スタスタ
審判「プレイ!」
マルロ「...」スッ!!
ドッ
ダッ
ナック「ランナー走った!」
シュッ!!!
マルコ「(ッ、フォーク!?駄目だ!!当てなきゃ!!)」スッ
パシンッ!
ミリウス「なっ!?」
ボリス「ッ!!」スッ
ポンッ
審判「アウト!」
ボリス「ふっ!!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
トーマス「げ、ゲッツー...」
コニー「(うぉぉ...すっげぇフォーク...)」
ミカサ「...」
フランツ「ナイピー!」シュッ
パシッ
マルロ「お...おう!」
スタスタ
マルコ「すみません...」
アニ「まさかまだ隠してた奥の手があったとはね...」
アニ「(こっちもそろそろ博打を賭けなきゃいけなくなったね...)」
ハンジ〚2番ファースト、ワグナー君〛
トーマス「(どうするよ...ツーアウト二塁三塁って...俺打つ自信ないぞ!?)」
アニ「」スッスッ
トーマス「えっ」
-
- 105 : 2015/02/10(火) 01:39:31 :
スタスタ
トーマス「お願いします!」
ボリス「(もうスクイズはない...ストレート先行していくぞ)」スッスッ
マルロ「」コクッ
ドッ
シュッ
パシンッ
審判「ボール!」
ボリス「(外れたか...まぁそういう時もある)」スッスッ
ドッ
シュッ
パシンッ
審判「ボール!」
ボリス「(くそっ、待球指示か!!)」スッスッ
マルロ「」コクッ
ドッ
トーマス「」スッ
マルロ「ッ」
シュッ
ボリス「うぉあっ!?」
パシッ
審判「ボール!」
マルロ「(くっそ!!モーションに釣られた!!)」
ボリス「(格好だけに釣られるな!このバッターでアウト取らないと3番は不味いぞ!!)」
ボリス「〔だったら...フォークを真ん中に入れろ!〕」スッスッ
マルロ「〔あぁ!?ど真ん中にフォークだぁ!?〕」
スッ
マルロ「〔投げるけどよ!〕」ドッ
トーマス「」スッ
マルロ「〔うぐっ〕」
ボリス「〔釣られるな!どうせパチだ!!〕」
シュッ!
トーマス「(フォークが来やがった!?)」
キンッ
ボリス「〔当てやがった!?けど、マルロのしょうめ...待てよ、さっきマルロの奴足を...〕」
マルロ「まk」ガタッ
マルロ「クッ!?」
バタンッ
タッタッタ
審判「セーフ!」
コニー・マルコ・ジャン「おぉ!!セーフティバント成功だ!!!」
マルロ「...ッ、クソッ!!!!」
フランツ「(不味いな...)」
ボリス「立てマルロ!!」
マルロ「ッ」
ボリス「うちのエースはお前だ!!お前が投げなきゃ俺はとんねぇぞ!!」
トム「そうだぜ、また俺らで逆転してやっから!」
マルロ「...う、うるせぇ!!まだ打たれてねぇよ!!!!!」
アニ「〔さぁ、頼むよ...アルミン〕」
スタスタ
アルミン「ふぅ...」
エレン「アルミン先輩!!」
アルミン「?」
エレン「お願いします...打ってください!!」
アルミン「...ふっ、うん...任せて」
-
- 106 : 2015/02/10(火) 01:53:12 :
スタスタ
審判「プレイ!」
ボリス「〔いいか、間違っても浅く投げるなよ!!〕」スッスッ
マルロ「〔わかってるよ...〕」
アルミン「(このチャンスを作るまでに皆凄く頑張ってくれた...)」
アルミン「(皆の想いが詰まったこの打席...絶対打つ!!)」
スッ!!
ドッ
シュッ!!!
アルミン「ッ」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!!」
アルミン「(すごい...ここまで落ちるフォークを見たのは初めてだ)」
アルミン「(だけど...打てない球じゃない)」
スッ!!
ドッ
シュッ!!!
アルミン「ッ!!」ドッ!! スッ!
カキーンッ!!
マルロ「ッ!?」
審判「ファール!」
ボリス「(マジかよ...あのフォークも打っちまうのかよ!!!)」
マルロ「はは...すげぇ...」
マルロ「(こうなったら...アレを使うしかねぇな)」
アルミン「(よし、ミート出来た...あとはタイミングをあわせるだけだ)」
スッ
ドッ
シュッ!
アルミン「〔きt!?チェンジアップ!?〕」
アニ「(どんだけ奥の手があるのよ!!アルミン!!お願い!!耐えて!!!!)」
アルミン「(くぅッ...)」スッ!
カキーンッ!!
マルロ・ボリス・フランツ「!?」
タッタッタ
アルミン「ッ」
コトンッ!
審判「ホームラン!」クルクル
コニー「すげぇぇぇえええええええええ!!!!!!!」
ジャン「おい、お前ら!!」
ミリウス「う、うん!」
コニー・ジャン・ミリウス・マルコ「せぇーの、ナイバッチー」(/^o^)/
-
- 107 : 2015/02/10(火) 18:01:17 :
ボリス「(そんな...馬鹿な)」
マルロ「...ふっ」ニヤッ
マルロ「悪い、打たれちまった」
マルロ「あとワンァウトきっちり取って、次の回頼むぜ」
トム「お....おうよ!!」
ナック「任せとけ!!」
ボリス「ツーアウト!ツーアウト!!」
ハンジ〚4番サード、スプリンガー君〛
コニー「おっしゃー!!」
シュッ!!!
コニー「あうちッ」スッ
キンッ
ダッダッダ! ダイブッ!
パシッ
ナック「オラァ!!」シュッ
パシッ
審判「アウト!スリーアウトチェンジ!」
コニー「すんません」
アニ「ミカサの時と同じフォークだったね」
コニー「はい」
アニ「この回しっかり守るんだよ」
コニー「はいッ!!」
スタスタ
エレン「アルミン先輩!」
アルミン「何?」
アニ「(エレンのトラウマは大分治ってきたし、ここで決めないとだね)」
アニ「アルミン」
アルミン「え?何?」
アニ「頼んだよ」
アルミン「うん」
ハンジ〚9回の表、三星シガンシナ学園高校の攻撃は...2番レフト、敵モブ君〛
敵モブ「うぉぉぉ、来い!!!」
アルミン「〔表面上の威圧にビビらないでよ、これは猫かぶってるのと同じだから〕」スッスッ
エレン「〔内高めにスライダー...〕」コクッ
ドッ
シュッ
敵モブ「〔来た、変化球!!って落ちた!?〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔間を空けずに〕」スッスッ
エレン「〔次は外低めのまっすぐ〕」コクッ
ドッ
シュッ
敵モブ「クッ!!」スッ
カキンッ
アルミン「セカン!!」
パシッ
マルコ「ふっ!!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
ハンジ〚3番セカンド、トム君〛
トム「しゃーっす!!!」
審判「プレイ!」
トム「(エレンに負けたくないエレンに負けたくない!)」
シュッ!
トム「(そこだっ!!)」スッ
カキーンッ
アルミン「ライトォッ!!!!!」
パシッ
審判「アウト!」
ジャン「ツーアウト!」シュッ
エレン「ツーアウト!!」
ハンジ〚4番ファースト、ケフカ君〛
マルロ「フランツ!!頼む!!打ってくれ!!!」
ボリス「フランツ!打って俺まで繋いでくれ!!」
エレン「(さっき打たれた人なのに全然怖くない)」
アルミン「(さっきはまっすぐでストライクを取りに行ったから打たれたんだ)」
アルミン「(だとしたら...)」スッスッ
エレン「〔内にスライダー...〕」コクッ
ドッ
シュッ
フランツ「(変化球...入ってる!!)」スッ
カキーンッ!
カシャーンッ
審判「ファール!」
アルミン「〔次は得意の外にチェンジアップだ、ちゃんと外してよ〕」スッスッ
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
フランツ「〔ッ、チェンジアップ...だが!!〕」スッ
キンッ パシンッ!
審判「ストライク!!」
アルミン「〔三球で決める〕」スッスッ
エレン「(アルミン先輩を信じて投げれば、絶対に勝てる!!)」コクッ
ドッ!!
シュッ!
フランツ「(ッ、このストレート...伸びる...)」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!!バッターアウト!!ゲームセット!!!」
エレン「(チーム一丸となって戦って、勝つのは...最高に気持ちよかった)」
-
- 108 : 2015/02/10(火) 18:34:13 :
プップーッ
ハンジ「はぁい、バス来たよ」
スタスタ
ボリス「あ、あの...エレン」
エレン「」ビクッ
ガシッ
アルミン「ちゃんと話してくるんだ」バッ
エレン「ッ...」
ボリス「エレン...今まで本当に...ごめん」
ボリス「俺が1年の時...お前が贔屓でエースになったって言いふらしたの...俺なんだ」
トム「俺も...お前の努力全部無駄にさせた...」
ナック「無視してて...ホント...悪かった」
ボリス「本当に許されることじゃないのはわかってる...」
ボリス「ごめん」
トム「ごめん」
ナック「ごめん」
エレン「いっ...いやそんな...」
エレン「中学3年間...皆の邪魔をしてきたのは...俺じゃないか...」
ボリス「そこで...その...提案って言ったらなんだけど...」
ボリス「償わせてくれないか?俺達とまた...野球やらせてくれないか?」
エレン「ッ」
アルミン「(行くわけない...そんなもんさっさと振っちゃって)」
エレン「...スゥーッ...フゥーッ」チラッ
アルミン「!」
ミカサ「?」
ジャン「ん?」
エレン「気持ちは嬉しいけど...戻れない」
マルロ「なんでだよ!?」
エレン「ッ、マルロ」
マルロ「やっと...皆の誤解が晴れたのに...やっとこれからお前と出来ると思ったのに...それに...寂しくないのかよ」
エレン「ッ」
エレン「...大丈夫、寂しくない...だって俺には...」
エレン「シガンシナ高校の皆がいるから」
マルロ「(そんなにはっきり言われたら...こっちが寂しくなるじゃないか...)」
ボリス「まぁそうだよな、そっちももう夏の大会に向けて動き始めてるもんな」
ボリス「こっちももうすぐ1軍へ上がるための試験があるし...だからマルロ、今度はもうエレンの背中に隠れてられないぞ」
マルロ「隠れてたわけじゃねぇよ!!」
エレン「また今度...やろ」
マルロ「え?」
エレン「あ、いや...何でもない」
スタスタ
マルロ「...絶対...な」
エレン「...ふふっ、あぁ!今度絶対!」ニコッ
マルロ「(ッ、こいつの笑った顔...何年ぶりだろ...)」
エレン「じゃぁな!」
マルロ「あぁ、負けんなよ!」
-
- 109 : 2015/02/11(水) 18:45:54 :
翌日
パシッ
シュッ
オーライオーライ
スタスタ
◯◯◯「ふん...これが新しい野球部か」
ダズ「(ん?誰だろ...あれ)」
シュッ
トーマス「おいダズ!よそ見すんな!!」
ダズ「へ!?」
ゴツンッ
ダズ「いってぇぇえええええ」
トーマス「おい、だから言っただろ」
ジャン「ったく、面倒な奴だな」
マルコ「ん?あの人誰だろ...制服来てるから多分生徒だと思うけど」
コニー「あれっ?どっかで見たことある制服だなぁ...どこだっけ?」
ジャン「馬鹿、うちの学校の制服だよ」
スタスタ
トーマス「うわっ、こっち来るぞ...何か悪いこと言ったか!?」
ダズ「お、俺は言ってない!!見てただけだ!!」
スタスタ
◯◯◯「お前ら...野球部か」
トーマス「え、えっとそうです、けど」
◯◯◯「そうか、ならアルレルトはいるか?」
ジャン「アルレルト...?」
マルコ「あ!アルミン先輩のことじゃないかな?」
ダズ「え、え、え、っと...確か...」
「どうかしたのかい?」
マルコ「あ、アルミン先輩いいところに来た」
アルミン「どうしたの?」
◯◯◯「アルミン...アル、レルト!!」
アルミン「?」
◯◯◯「ここで会ったのが100年目...いざ勝負を頼もう!!」
マルコ「(ダメだ...笑っちゃダメだ...)」クスクス
ジャン「(やべっ、こいつの頭見てたら...笑っちまいそうで...やべ)」ニヤニヤ
トーマス「(うわぁこの人すごく...けど、言ったら絶対怖そう)」
ダズ「(だ、だ、誰も言うなよ...絶対言うなよ...)」クスクス
タッタッタ
コニー「うぉおおおおお、すげぇ!!ハゲだぁ!!!!!」
ゴロゴロピッカァ ガシャーンッ
ジャン・マルコ・トーマス・ダズ「(コニィィイイイイイイイイイッッッッッ!!!!!!!)」
◯◯◯「な、な、なんだと...貴様...」
ジャン「(やっぱあいつ...馬鹿だ...馬鹿だ)」
マルコ「(コニー...君ことは忘れないよ)」
トーマス「(こういう時馬鹿って本当に空気読めないよな)」
ダズ「(俺もあいつみたいになりたくはない...けど...)」
ジャン・マルコ・トーマス・ダズ「(野球だけは出来るんだよな)」
ガシッ
◯◯◯「貴様...よくも私を侮辱したな...」グググッ
コニー「い、いてててて、いてぇっよ!!いてぇよ!!」
アルミン「あー...もうそこら辺にしてくれる?」
バタンッ
◯◯◯「ん”ん...私としたことが...取り乱してしまった...」
◯◯◯「アルレルトォ!!今日と言う今日は絶対に貴様に勝ってみせる!!!」ビシッ
アルミン「僕はこっちだよ」
ガシャーンッ
◯◯◯「...」
ジャン・マルコ・トーマス・ダズ「(締まらない人だ)」ケラケラ
-
- 110 : 2015/02/11(水) 22:11:30 :
◯◯◯「そんなことどうだっていいんだ!!!私はお前と決着を付けるために来た!!!」
ジャン「決着?」
◯◯◯「そう...男と男の勝負...女を賭けた勝負ッ!!!!」
アルミン「悪いけど...その勝負ならもう何回もやったよね」
コニー「何回やったんすか?」
アルミン「今のところ99回」
コニー「何勝何敗すか?」
アルミン「99勝0敗」
コニー「だっはっはっはっは~!!!一回も勝ってねぇ!!!!!」ゲラゲラ
◯◯◯「...」ピキピキ
◯◯◯「だがしかし!!今回は記念すべき100戦目!!この勝負に勝ったほうが...レオンハートさんとお付き合い出来ると言うことにしようではないかッ!!!」
アルミン「それ98回聞いてる」
ジャン・マルコ・トーマス・ダズ「(どんだけしつこいんだよ)」
マルコ「えっ、ちょっと待って下さい!レオンハートさんって...」
アルミン「うん、そうだよ」
アルミン「アニのことだ」
スタスタ
アニ「はい、じゃぁ柔軟しな」
ジャン・マルコ・トーマス・ダズ・コニー「はいッ!!」
スタスタ
◯◯◯「レオンハートさんッ!!今日もお美しいことでッ!!!!」ダッ
アニ「はいはい」ヒョイッ
ドスンッ
◯◯◯「さすがレオンハートさん...運動神経も抜群...」
アニ「で何してんのあんたら」
アルミン「いや野生のハゲから勝負を挑まれたんだ」
◯◯◯「ポケ◯ンみたいに言うな」
アニ「あんたも懲りないねぇ」
◯◯◯「それが私の売りだからな」
アニ「まぁ取り敢えず...」
アニ「練習の邪魔だからどっか行ってくれる?」ギロッ
◯◯◯「あぁッ、そんな冷たいあなたでも美しいッ!!」
タッタッタ
エレン「すみません、掃除で遅れました」
アニ「今丁度柔軟始めたばっかりだから、混ざってきな」
エレン・ミカサ「はい!」
ミカサ「(? 誰だろう)」
アルミン「彼は【キース・シャーディス】、ニュースとかで聞いたことはあるだろ?」
ミカサ「! はい、名前だけ」
エレン「そんなに有名なんですか?」
アルミン「君もニュースとかで聞いたことないかい?将棋で中学校一位になった奴だよ」
エレン「え、将棋...ですか...?」
アルミン「うん、彼とは中学時代からの将棋の相手でね」
ミカサ「え、センタマリア中の人なんですか?」
アルミン「うん、そうだよ」
エレン「へぇ...つか、お前もセンタマリアだったよな?」
ミカサ「え...う、うん」
ピタッ
エレン「アルミン先輩?」
アルミン「君もセンタマリアだったの!?」
ミカサ「はい...一応」
アルミン「...僕とアニとキース以外にいたとは思わなかった」
アルミン「? そういえばミカサは野球経験者なんだろ?」
ミカサ「は、はい」
アルミン「野球部に...いた?」
ミカサ「野球部には入ってませんが草野球チームに入ってやってました」
アルミン「? なんでうちに来たのに野球部に入らなかったの?君の実力だったら1軍の4番だって出来ただろうに」
ミカサ「こ、この前のは...たまたまです」
アルミン「(たまたま?そんな馬鹿な話があるか、あんな飛距離がたまたまと言えるのか?)」
ミカサ「エレン、行こう皆柔軟してる」
エレン「え、あ、おい!待てよ!!」
アルミン「(...これは何かあるって考えで...いいのかな)」
-
- 111 : 2015/02/11(水) 22:42:52 :
キース「...そう言えばレオンハートさん、あいつ...よく野球に戻れましたね」
アニ「まぁ...野球馬鹿のお陰さ」
キース「野球..馬鹿?」
アニ「あそこにいる悪人面のやつさ」
キース「...あぁ何だか納得出来ます...」
キース「俺...もう野球をしないあいつの顔見たくないんですよね」
アニ「私もさ」
キース「どうにか...あいつのことを...よろしくお願いします」
アニ「なに改まって」
キース「俺に...できる事があったら何でも言ってください!俺レオンハートさんのためなら大声を出して愛を叫びますから!!」
アニ「きもい」
アニ「!」
アニ「大声を...出す?」
キース「え?はい!こう見えて私大声を出すのが得意なんです!」
キース「スゥーッ...レオンハートさんッ!!!!あなたのためなら何でも致しますッッ!!!!!」
キース「どうですか?」
アニ「...あんた私のためなら何でもするって言ったね?」
キース「はい!もちろん!!」
アニ「ならさ...」
アニ「援団やってよ」
キース「援...団...?」
アニ「あんたのその特技を活かせるチャンスをあげる」
キース「私が...応援団長と...なるわけですか!?」
アニ「嫌ならいいよ、他の奴にやらせるから」
キース「やりますやります!!やらさせてください!!!!」
アニ「ふふっ、ありがとう」ニコッ
キース「(もう...死んでもいい...)」ツーッ
ピピッ
アニ「集合ッ」
「はいッ」
タッタッタ
アニ「援団やってくれる人がいるそうです」
ザワザワ
アニ「ほら、自己紹介しな」
キース「私が貴様らの援団をやらさせていただくことになった、【キース・シャーディス】だッ!!」
アルミン「うわぁ...また面倒くさくなりそうだ」
ジャン「げっ、あの人さっきの」
マルコ「あぁ...けど、援団がいればやる気も上がるよ!」
トーマス「確かにな!あ、あとチアガールも欲しいよな!」
-
- 112 : 2015/02/11(水) 22:43:00 :
エレン「チアガール...」ポワワワ~ン
______________________________
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_________________________________________________________
ペトラ「え?野球部の顧問?」
エレン「はい!是非ともやってください!!!」
コニー「お願いします!!」
ペトラ「ごめんなさい...チア部の顧問に付いちゃったの...」
エレン・コニー「えー」
ペトラ「けど先生野球部が出来たら応援でチア部を出すよう説得しとくから頑張って!!」
_________________________________________________________
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______________________________
エレン「あ...そう言えば」
コニー「どうした?エレン」
エレン「確かペトラ先生、野球部が出来たらチアガールを出してもらえるように頼んでみるって言ってたよな?」
コニー「う~~~~~~~~~~~~~ん....................」
エレン「あ~お前に聞いた俺が馬鹿だった」
コニー「なぁにをォ!?」
エレン「あの監督」
アニ「ん?何?」
エレン「担任の先生がチアの顧問らしいんすけど、頼んでみたらチアガールも付けるかもしれないです...」
・・・
エレン「やっぱ...いいか...」
「よくやったエレン!!」
エレン「え?」
ジャン「うぉぉおおお、これでマジでチアガールが来たら毎日やる気も上がるぜッ!!」
マルコ「確かに華やかになるね!」
トーマス「おぉ、これだよこれ!野球部と言ったらこれだよ!」
キース「(あれ...私の存在...完全に消えてる...)」
アニ「まぁとにかく、援団は決まったから...あとは」
キース「演奏してくれる人がいれば助かるんですが...」
アニ「...! だったらあいつに頼んでみよう」
ジャン「あいつ?」
アニ「あぁ、吹奏楽部の奴でね」
アルミン「...ッ、まさか」
アニ「そうだよ」
コニー「どうかしたんすか?」
アルミン「いや...何でもない...」ポワーッ
トーマス「うぉっ、アルミン先輩の魂が抜けた!?」
エレン「監督、先輩どうかしたんですか?」
アニ「あぁ、こいつはその吹奏楽部の奴が苦手なんだよ」
アニ「取り敢えずその件はまたあとにして、練習開始するよ」
「はいッ!!」
キース「レオンハートさん、俺も何か手伝います!!」
アニ「そう...だね、じゃぁ50m走6秒の奴を集めて来てくれる?」
キース「わかりました!!このキース・シャーディス...あなたのたm」ゲシッ
アニ「いいから行け?ん?」
キース「我々の業界ではご褒美です///」ゲシゲシ
-
- 113 : 2015/02/11(水) 23:13:42 :
また翌日
キーンコーンカーンコーンッ
ペトラ「え?チアを出して欲しいって?」
エレン「はい、先生言ってたじゃないですか」
ペトラ「そうね...けど、ごめんなさい出来ないの」
エレン「えぇッ!?どうしてですか!?」
ペトラ「今うちのチアはバスケ・サッカーで全員使っちゃってるのよ...」
エレン「そんなぁ...」
ペトラ「ごめんなさいね」
エレン「はい...」
スタスタ
ピトッ
ペトラ「なんなら...私がやろうか...?なっちゃって...ね」
エレン「(先生...わざわざ自分を追い込めなくても)」ナミダメ
ペトラ「! そう言えば昨日新入生2人入ってきた子がいたわね...」
エレン「え?」
ペトラ「その2人なら貸してあげてもいいわよ?」
エレン「...ありがとうございますッ!!」
一方その頃吹奏楽部では...
コンコンッ
アニ「失礼します」
「どうぞ」
ガチャッ
アニ「悪いね、時間作らせちゃって」
「そんなことないさ」
リコ「お前とは付き合いが長いからな」
アニ「とは言っても2年間だけだけど」
リコ「それで用ってなんだ?」
アニ「まぁ結構説明するのに時間がかかるけど...単刀直入に言うよ」
アニ「吹奏楽部を貸してくれないか」
リコ「は...?」
リコ「悪いアニ...少し疲れているようだ」
アニ「そうかい、ならバプロンをあげるよ」
リコ「いらないよ」
リコ「...どういうわけか説明を聞くしかなさそうだな」
-
- 114 : 2015/02/11(水) 23:14:22 :
アニ「野球部が復活したのはもう知ってるだろ?」
リコ「あぁ、最近知った」
アニ「なら話は早い」
アニ「援団もチアも集まったんだ...いやまぁ厳密に言うとチアはまだ集まってないが」
リコ「なるほどな...大体話は読めた...」
リコ「野球部に協力しろと...そういうわけだな?」
アニ「そうだね」
リコ「...どんな風の吹き回しか知らんが...それは出来ない」
アニ「まぁそう言うと思ったさ」
リコ「ならなぜ頼んだ」
アニ「...賭けかな」
リコ「...ハァ...またどうせあのインテリ金髪野郎だろ」
アニ「金髪は私もなんだけど」
リコ「すまん、言い方が悪かった」
リコ「どうせアルレルトの仕業だろ」
リコ「去年も同じような光景を見た気がしたがな...」
アニ「今年は本気さ」
リコ「去年は本気じゃなかったのか?」
アニ「...普通」
リコ「まぁ確かに...結果は出した...予選決勝進出」
リコ「あの弱小だったわが校が決勝まで行ったのは認める」
リコ「だが問題はその後だ」
リコ「アルレルトが退部した後はお前も知ってる通りのことだ」
リコ「また今回も決勝に行ったとしよう、だがまた調査高校に敗れる」
リコ「そしたらどうだ?また奴は退部するだろ」
アニ「...いやそれはないね」
リコ「...自信あり、か?」
アニ「まぁね、今年の1年に...面白い奴が入ってきたからね」
リコ「面白い奴?」
アニ「野球馬鹿さ」
リコ「...その野球馬鹿がいて、変わるのか?また同じ結果になるだけだろうに」
アニ「...仕方ない」
スッ
アニ「この通り...頼む」
リコ「おい!いくらお前でもそこまでするな!!」
アニ「...」
リコ「土下座は...卑怯じゃないか?」
アニ「わかってるさ...だけど、卑怯を使ってでも...あんたらの力が必要なんだ」
リコ「...ハァ...負けたよ」
アニ「!」
リコ「わかった、吹奏楽部も協力しよう」
アニ「...ありがとう」
リコ「1つ聞いていいか?」
アニ「なんだい?」
リコ「どうしてそこまであいつに協力するんだい?」
アニ「...そこまで...か...」
アニ「なんでだろう...わからない...けど」
アニ「あいつらが野球を楽しく出来る姿が見たいからかな?」
リコ「...そうか」
リコ「今から応援歌の練習する...」
リコ「信じたからな...お前の言葉」
アニ「あぁ...信じな、あいつらはきっと...甲子園に行くよ」
-
- 115 : 2015/02/13(金) 13:12:12 :
1年E組教室
エレン「ここか...」
ガラッ
エレン「失礼します!あn」ゴツンッ
◯◯◯◯「いたた...ご、ごめんなさい!」
エレン「あ、いやこっちこそ...」
◯◯◯「ほら見ろ、前を見てないからぶつかったじゃねぇか」
◯◯◯◯「ごめんなさい!怪我はない?」
エレン「あぁ、大丈夫だ...そっちは?」
◯◯◯◯「ううん、こっちも大丈夫!」
エレン「そうか、あ、それよりこのクラスにタリスク?って奴とユミルって奴いねぇか?」
◯◯◯◯「タリスク?知らないなぁそんな人は...ユミルならこの子だけど」
ユミル「あぁ?何か文句あんのかよ」
エレン「いやちょっとあんたとタリスクってやつに話があるんだ」
◯◯◯◯「そっか、じゃぁユミル!先行ってるね!」
ユミル「すぐ行く」
ユミル「んで、私に何のようだ?」
エレン「あんたとタリスク?って人って確かチア部だよな?」
ユミル「あぁ...まぁそうだな」
エレン「お前らの顧問の先生に頼んであんたらをチアとして貸してもらうことになったんだけど」
ユミル「ハァ!?まさかお前...ファンクラブの奴か!?」
エレン「は?ファンクラブ?何のことだよ」
ユミル「てめぇら何の部活かしらねぇがぜってぇクリスタは渡さねぇからな」
エレン「俺らは野球部だ、それにファンクラブってなんだよ」
ユミル「とぼけても無駄だぞ、私は信用しないからな」
ユミル「それにお前ら野球部って言ったか?」
エレン「あぁ」
ユミル「野球部といえば去年廃部になっちまったんじゃねぇのかよ?」
エレン「今年から復活して新たな野球部が出来たんだよ」
ユミル「ふ~ん...どうだっていいや、そんな嘘見え見えだぜ」
エレン「嘘じゃねぇって言ってるだろ、なんならお前らの顧問のペトラ先生に聞いてみろよ」
ユミル「上等じゃねぇか」
-
- 116 : 2015/02/13(金) 13:13:10 :
タッタッタ
◯◯◯◯「大変ユミル!!速報速報!!」キラキラ
ユミル「どうした、ってなんでそんなに目を輝かせてるんだよ!?」
◯◯◯◯「ユミル...私達...ついに...」キラキラ
◯◯◯◯「チアとして活動出来るよッ!!」
ユミル「ハァ?」
◯◯◯◯「念願の...そして...なんとチア出来るのが...今年から新しくなった野球部なんだって!!!!」キラッ
ユミル「ぐはぁッ」バキューンッ
バタンッ
エレン「ん?あんたはさっきの...って今なんて言った!?」
◯◯◯◯「え?あぁ私とユミルは昨日からチア部に入ってね、それで先生には今年中にはチアに付くのは難しいだろうって言われて」
◯◯◯◯「だけど、丁度野球部がチアを募集してるって言ってて、それで先生がお願いしてくれたって!!」
エレン「ん...?ってことはお前が...タリスクかぁ!?」
◯◯◯◯「タリスク?私は【クリスタ・レンズ】だよ」
エレン「へ?クリスタ...?」
ペラッ
その紙には恐ろしく汚い文字で書かれてあった人名が書かれてあった
エレン「ク・リ・ス・タ...あっ、これクリスタって読むのか!」
クリスタ「うん!あ、そう言えばユミルとあなた話があるんだったんだよね?ごめんね途中で割り込んできて」
エレン「あぁ、大丈夫だ」
ユミル「ん?ってことはあの話はマジだったのか...」
エレン「ほら、言ったじゃねぇか!」
ユミル「ギャーギャーうるせぇんだよ、わかったわかった」
ユミル「だが...クリスタ!気をつけろ!!こいつらグルでお前のファンクラブの奴らだ!!」
クリスタ「え?私のファンクラブ...?」
ユミル「あ、やべ」
クリスタ「ユミルゥ?どういうこと?」ピキピキッ
ユミル「ち、ち、ち、ち、違うんだ!!落ち着けクリスタ!!」
クリスタ「落ち着く?私はいつも冷静だよ」ピキピキッ
ユミル「おい、そこの野球部!助けろ!!」
エレン「え?は?あぁ取り敢えず落ち着け...クリスタ」
クリスタ「」ブーッ
ってな感じで...
エレン「一応チアも協力してくれるようになりました」
・・・
「ぃよっしゃー!!!!!」
コニー「? 何でチアって必要なんだっけ?」
「(やっぱ馬鹿だ)」
そんなこんなで援団が完成した。
-
- 117 : 2015/02/13(金) 14:10:34 :
後日
アニ「集合ッ」
「はいッ」
アニ「ハンジ先生と相談して、今週から夏の大会まで毎週土曜日は練習試合を組むことにしたから」
ジャン「毎週土曜って...それきつくね?」
アニ「それで日曜は出来るだけ午前練習で終わらせる、またはオフにする」
コニー「えぇぇぇええええええ、それじゃぁ練習時間ないじゃん!!!」
アニ「なに言ってるんだい」
アニ「平日の朝練は5時半から」
「(5時、半ッ!?)」
アニ「それで昼休みはフィジカルを鍛えるために色々と先生がメニューを考えてくれたから」
ハンジ「皆ァ!!ジャングルジム氷鬼や鉄棒ドーンじゃんけんをやりまくるぞー!!!!」
「(子供かよ!!)」
アニ「放課後皆が集まれる時間を想定して16時~19時まで」
アニ「まぁ取り敢えず今のところではこんな感じかな」
アニ「さて、野球部が始動してから1ヶ月は経ったね」
マルコ「〔そっか、もうあれから1ヶ月経ったんだ〕」
トーマス「〔意外と早いな〕」
アニ「お互いの性格や人相が大分わかってきたからそろそろここいらで主将を決めようか」
ミリウス「(主将...)」
ダズ「(3年間やるのかな...)」
トーマス「(だとしたらかなり重要だぞ)」
ミカサ「(アルミン先輩以外全員1年...ちゃんと注意が出来る人で...)」
エレン「(監督にもものが言えて)」
コニー「(一生懸命で)」
アルミン「(一人で空回ない奴と言えば...)」
チラッ
ジャン「え?は?」
アニ「皆意見は同じなようだね」
ジャン「いや...いやいやいや何で俺!?普通にアルミン先輩でいいじゃないっすか!!」
アルミン「僕はキャプテンシーがないからね」
ジャン「えぇッ!?マジっすか!?」
アニ「ハンジ先生と話し合った結果もあんただよ」
ジャン「...ハァ...わかりましたよ」
パチパチパチパチ
ジャン「じゃぁ副主将は俺が決めていいっすか」
アニ「構わないけど」
ジャン「じゃぁアルミン先輩いいっすか」
アルミン「え?あぁ僕でいいならいいけど」
パチパチパチパチ
ジャン「それと同じクラスのマルコ、お前は内野手の中心やってくれ」
マルコ「うん、いいよ」
パチパチパチパチ
アニ「それじゃぁ今日は声出ししてあがるよ」
ジャン「声出し...?」
アニ「何でもいいよ」
トーマス「よっ、キャプテン!初仕事!!」
ダズ「仕事っすよ!キャプテン!!」
ジャン「うるっせぇな!!」
ジャン「...夏太まで頑張るぞッ!!シガンシナァズ!!!!」
「おうッ!!!!!!!」
-
- 118 : 2015/02/14(土) 00:09:32 :
そしてまた後日...
タッタッタ
ハンジ「お~い!!次の練習試合の相手決まったよぉ~!!!!」
トーマス「どこだろ?」
ダズ「もしかして...強豪校とかだったら...あ”ぁ”ぁ”ぁ”あ”あ”あ”あ”あ”」
エレン「うるせぇなダズ、どうした」
ミリウス「多分この間の練習試合のミスをまだ引きずってるんだと思うよ」
エレン「ミス?」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
先週の土曜日の練習試合での出来事
シガンシナ高校 1 1 0 0 0 1 0 0 0
トロスト高校 0 0 1 0 2 0 0 0
9回の裏 二死二塁
シュッ
カキーンッ
アルミン「レフトォ!!!!!」
タッタッタ
ダズ「(よし、取れるッ!!)」スッ
タイヨウ ピカッ
ダズ「うわッ!?」
ゴツンッ
アルミン「...」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
エレン「あれか」
ミリウス「本人かなり気にしてるみたいだったよ」
ハンジ「いやぁ大変だったよぉ...ここと練習試合するために2時間も交渉してたからねぇ」
「(どんだけだよ)」
ハンジ「相手は...調査高校」
アルミン・ミカサ「ッ」
・・・
「えぇぇぇぇええええ!?」
トーマス「え?俺の耳が可笑しいのかな?」
マルコ「いや...正常だと思うよ、だって僕も...」
ダズ「」
ミリウス「ダズ、魂抜けてるよ」
エレン「調査高校って確かすげぇ強豪校なんだっけか」
コニー「馬鹿、名門校だっつの!馬鹿の俺でもわかるぞ!」
アニ「まぁ...いい機会なんじゃないかい?」
ジャン「え?」
アニ「あんたらの目標を決めるのに丁度良い試合じゃないか」
ハンジ「そうだね...けど、残念だったのが1軍とじゃなくて2軍となんだ...」
ジャン「(全然いいと...思うんだが)」ゴクンッ
マルコ「(むしろ2軍の方が...いやいや!悲観的な考えをするな!)」
アルミン「...確かに良い機会かもね」
「え?」
アルミン「僕は甲子園出場って言う目標を持ってるけど、皆はどうなのかを明確に出来るだろうし」
アルミン「それに...」
ガシッ
エレン「え?」
アルミン「エレンが調査高校相手にどれだけ通用するのか気になってた所だし」
エレン「俺は...別に何もしなくても...」
エレン「アルミン先輩だから...俺はあいつら(三星)に勝てたんです」
アルミン「(...ふっ、わかってるじゃないか...君は僕のリードがあるからこそ勝ち投手になれるんだ)」
アルミン「エレンが防いで、あとは点を取れば、調査高校を倒すことなんて夢でもないさ」
ダズ「お、お、おぉ!す、すげぇ!!」
トーマス「やっぱアルミン先輩がいるとすげぇな」
アニ「...」
マルコ「? ミカサ?どうしたの?」
ミカサ「いえ...なにも」
アニ「顔色が良くないよ、気分悪いのかい?」
ミカサ「いえ...大丈夫です」
-
- 119 : 2015/02/24(火) 17:54:47 :
後日
タッタッタ
エレン「(やばいやばい、練習に遅れる!?)」
ガタッ
エレン「うわッ!?」
ガシッ
「おいおい、大丈夫かよ」
エレン「あ、ありがとうございます!!」
「おうよ...ってあれ?君確か...アルミンに野球部を誘った人だっけ?」
エレン「え?あ!あなたは確かアルミン先輩のクラスメート?」
「なぁんだよ、これから練習か?」
エレン「え?あ、あ、はい!!」
「そうか...野球部が復活したのか!」
「あ、悪い!俺の名前はサムエルって言うんだ!サムエルでいいぜ!!」
エレン「えっと...サムエルさんは...アルミン先輩とは...」
サムエル「あぁ高校からの付き合いだ、と言いつつも小学校のリトルリーグも一緒だったんだぜ!」
エレン「え、す、すごい!」
サムエル「すごかねぇよ!」
エレン「その後中学って...?」
サムエル「あぁ俺はその後野球はきっぱりとやめちまった」
エレン「え!?」
サムエル「いやぁなんつーか...世間で言うリトル肘って奴さ」
エレン「えっと、リトル肘って確か...」
サムエル「そう、成長期が来る前に投げ過ぎちまって、肘が可笑しくなっちまう病気みたいなもんさ」
エレン「...何かすみません...」
サムエル「なぁに暗くなってるんだよ!今更悔やめねぇし、それに今の俺には...」
サムエル「じゃじゃーん!!」スッ!!
エレン「本...?」
サムエル「ただの本じゃねぇぜ?これ俺が作ったんだ!」
エレン「え、サムエルさんが作ったんですか!?」
サムエル「まぁな!将来は小説家を目指してるぜッ!!」
エレン「すごいです!!」
サムエル「だろだろー!!」
サムエル「でもまぁ...本音言っちまったら、またアルミンと野球やりたかったぜ」
エレン「...」
サムエル「まっ、小説作家もなかなか面白いけどなぁ~!」
ピトッ
エレン「?」
サムエル「あれ?そう言えばアルミンの一個上にすげぇ投手がいたって話が...今蘇った」
エレン「え!?すごい...投手!?」
サムエル「あぁ、1年の頃さ~そのすげぇ投手にぜってぇ勝つんだ!ってうるさかったんだよ!」
サムエル「確か~...中学の頃...1年の後半くらいからじゃなかったっけか...いやどうだったかな?」
サムエル「とにかく中2の時にはもうその人とバッテリー組んでたらしくて、夏大では全国制覇したらしいぜ」
エレン「全国...制覇...」
サムエル「あいつも同じ高校行くのかと思ったけどなぁ...確かすげぇ名門校の...調査何とかって言う高校だった気がする」
エレン「調査...高校...」
サムエル「そうそう!!その高校だ!!」
サムエル「あいつも馬鹿だよなぁ、なんでそんな名門校に行かなかったのか...」
エレン「(すごい投手...そのすごい投手と俺は...比べられてるはずだ...アルミン先輩は...どんな投手と組んでたんだ?)」
サムエル「おーい、おーい!」
エレン「え?」
サムエル「君は練習だろ?俺は新聞部の活動があるから」
エレン「え、あ、はい!」
-
- 120 : 2015/02/24(火) 18:42:41 :
練習後
アニ「今日は上がり、いよいよ明日調査高校と練習試合」
アニ「集合時間は午前8時、場所は学校、移動手段はバスを使う、以上」
ジャン「お疲れ様でし、たッ!!!!!」
「お疲れ様でしたッ!!!!!」
トーマス「もうクタクタだぁ」
マルコ「結構ハードだったもんね」
アルミン「エレン」
エレン「は、はい!」
アルミン「調査高校のデータ確認したいから、今日夕食どこかで食べない?」
エレン「え、あ、はい!大丈夫です!」
ミカサ「あの...アルミン先輩...」
アルミン「ん?何?」
ミカサ「私も...行っていいですか?」
ジャン「えッ!?」
アルミン「まぁいいけど...そうだね、野手の守備時のデータも確認したいから...うん」
ジャン「え、あ、じゃぁ...」
コニー「俺も行くー!!」
ジャン「なっ、てめぇ!コニー!!」
トーマス「俺も行こうかな、どうせ暇だし」
マルコ「僕も親に連絡取って、行ってもいいですか?」
アルミン「うん、マルコがいてくれると助かるよ」
ダズ「じゃ、じゃ、じゃぁ俺も!!」
ミリウス「俺も...」
ジャン「な、なんだよ!?あぁもう...俺も行くッ!!」
アルミン「結局全員参加か...ファミレスじゃ迷惑になりそうだし...」
「なにこんな所で溜まってるんだい?」
アルミン「ん、アニ」
アニ「早く帰りな、明日試合なんだから」
アルミン「あぁいや、明日のデータ確認するために皆でどっか食べに行こうとしたんだけど...」
アニ「...だったら、ウチに呼べば?」
「イィッ!?」
ジャン「(アルミン先輩の家...ってことはアニ先輩の家と同じ...)」
マルコ「(またアニ先輩のお家に...)」ゴクンッ
アルミン「う~ん...そうだね、その方が良いかもね」
アニ「夕食はラーメンを作るよ」
「おぉぉぉおおおッ!!」
ダズ「(監督の手料理...)」ゴクリッ
ミリウス「(醤油味がいいなぁ)」
トーマス「(10人分作るのって大変じゃね?)」
コニー「(おかわりいっぱいし~よぉっと!)」
アルミン「うん、それじゃぁ材料は僕が買ってくるからアニは先に帰ってて」
アニ「ん」
スタスタ
サムエル「お、アルミン!練習終わったのか?」
アルミン「サムエル、うん今丁度」
サムエル「おうおう、そうかそうか!あっ、そうだ!やっとお前の依頼してきた小説が完成したんだよ!見るか?」
アルミン「うん」
エレン「あ、サムエルさん!」
サムエル「おぉ~!エレン!」
エレン「サムエルさんもアルミン先輩のお家に来るんですか?」
サムエル「アルミンの?」
アルミン「あぁ、これから野球部で食事をするんだ、サムエルも来るかい?」
サムエル「俺は野球部じゃねぇぞ?」クスクス
アルミン「一応元野球やってたし、それに小説のお礼もしたいし」
サムエル「仕方ねぇな...いいぜ、行くよ」
-
- 121 : 2015/02/24(火) 19:20:04 :
アパート
ピンポーンッ
ガチャッ
アニ「入りな」
ジャン「お邪魔しますッ」
「お邪魔しますッ」
アニ「適当にすわんな」
ザワザワ
サムエル「お、すげぇメダルの数だな!」
エレン「(本当にすげぇ...俺とは全く違う...)」
サムエル「あ、この写真...」
エレン「どうかしたんですか?」
サムエル「ほら、見ろよ」
エレン「センターマリア中学...これがあの!?」
サムエル「そうだ、朝に話したやつだよ」
サムエル「えぇ~っと...すげぇ投手はっと...あ、この人だ」
エレン「えっと...この人って...?」
サムエル「だから朝話したすげぇ投手だ、アルミンが組んだ」
エレン「!」
アルミン「何の話?」
サムエル・エレン「うわっ!?」
サムエル「いやお前が言ってた、すげぇ投手のことこいつに話してたんだよ」
アルミン「」ギロッ
サムエル「うっ、悪かったよ...」
アルミン「ハァ...まぁいいけど」
サムエル「そう言えばなんであの人と同じ高校行かなかったんだ?調査何とか」
アルミン「絶対嫌だよ」
エレン「えっ」
サムエル「なんでだよ」
アルミン「...あいつは最低な投手だ」
エレン「(ッ、最低の...投手...? 全国制覇した...すごい投手なのに...なんで最低な投手なんだ?)」
サムエル「つか、調査何とかと明日練習試合なんだろ?その投手出るんじゃないのか?」
エレン「!」
アルミン「出ないよ...あいつは1軍だし、今回は2軍と練習試合するんだ」
アルミン「まぁ...いたとしても初回からは投げない」
サムエル「は?その人エースなんだろ?何で1回から投げないの?怪我でもしてるのか?」
アルミン「いや、あいつは4回以降に投げる」
サムエル「はぁっー...意味不」
アルミン「あいつは自分で厳密に制限して投げるんだ、中学時代は80球しか投げなかった」
エレン「厳密...?」
アルミン「80球で絶対マウンド降りるんだ」
サムエル「...それマジ?本当に投げないの?」
アルミン「投げない、それが例え満塁でも...ツーストライクでも...敬遠の3球目でも、80球で絶対にやめる...あいつはそういう奴」
サムエル「でも、すげぇな!それで許されてるもんな...ってことは相当すげぇの?」
アルミン「あぁ...球も速いし、変化球もほぼ全部投げれる...」
エレン「(すごい...俺とは...全然...次元が違う...)」ウルウル
-
- 122 : 2015/02/24(火) 23:37:08 :
-
アルミン「(僕が嫌っている投手...)」
アルミン「(そいつの前に座ると...体が震えた)」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
ザッザッザ
プルプル
アルミン「ハァッ、ハァッ、ふ、は、ハァッ」カタカタッ
誰だって、痛いのは怖い。
だけど、キャッチャーをやったことがある人になら中学時代の僕の気持ちは分かるはず...
そう、すごい投手の球を...捕ってみたい。と
そして何より、あの球を捕ればレギュラーになれるのは確実だった...
それでも...あいつと組めたことを、幸運だと思ってた。
スッ!!!
ドッ!!!
◯◯◯◯「ッ!!!!」シュッ!!!
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
サムエル「なぁアルミン?その投手って一試合三振どんくらい取るんだ?」
アルミン「ほとんどは三振だよ、だから...12個くらい」
サムエル「うげッ、なんじゃそりゃ」
アルミン「バットに当てる人なんて...一試合に1、2人いるかいないかくらい」
サムエル「へぇ~...他に何か目立ってた部分ないの?」
アルミン「...あるよ」
サムエル「お、なんだなんだ?」
アルミン「スゥーッ...ハァーッ...性格がクソ、以上」
・・・
サムエル「なぁんだそれッ!お前も人が悪いな!」ゲラゲラ
アルミン「本当に...嫌いだったよ...あいつの性格だけは...」
サムエル「ハーッ、あー、笑いすぎた...それが最低な投手の理由なのか?」
アルミン「え?」
アルミン「(気になったか...ハァ、言うんじゃなかった)」
アルミン「(最低な投手...僕だって最初からそう思ってたわけじゃない...いやむしろ最初は...憧れていた...)」
-
- 123 : 2015/02/24(火) 23:46:27 :
アルミンの過去編(センターマリア中学校)
ここからの主人公は【アルミン・アルレルト】で書きます。
-
- 124 : 2015/02/25(水) 01:29:54 :
4月××日
指導者1「よく集まったな、入試組の諸君ら」
指導者2「これより貴様らには入部テストを受けてもらう!」
「え!?」
ザワザワ
指導者2「やかましいッ!!」
シーンッ
指導者2「ふん、貴様ら入試組など入部しなくとも!推薦組ですでに11人は居るのだ!辞めたければ今からでも辞めて構わない!!」
ザワザワ
指導者2「所詮スカウトされなかった貴様らなどは家畜以下の存在だ!」
「おいおい、酷くね?この前まで俺ら小学生だったんだぞ?」
「なぁなぁ、家畜ってどういう意味だ?」
「人間の食料のために生きてる牛や豚のこと」
◯◯◯◯「へっ、おもしれぇ!!」
アルミン「...」
指導者2「3年間1軍にも上がれないかもしれない...その覚悟は貴様らにはあるか!?」
「はいッ!!」
指導者2「ならばいい...これより第58回入部テストを行なう!今から名前を呼ばれた奴は前へ出ろ」
指導者2「...モブ1!」
モブ1「は、はぃ」
指導者2「声が小さいッ!!もっと大きい声を出せないのか!?」
モブ1「は、はいッ!」
スタスタ
指導者2「...モーゼス・ブラウン!」
モーゼス「はいッ!うっしゃ!!ぜってぇ入部して、1軍上がって、エースの座を奪ってやる!!」
スタスタ
指導者2「今から貴様らには一打席勝負してもらう」
モブ1・モーゼス「えっ!?」
指導者2「ん?何か文句があるのか?」
モーゼス「...いいや、何でもありません」
指導者2「一打席勝負で、勝った方が入部を許可する」
「えぇッ!?」
ザワザワ
指導者2「貴様らは黙っていろ!!」
シーンッ
指導者2「モブ1貴様はバッターをやれ」
モブ1「(よ、良かった...ピッチャーだったらどうしようかと思った)」
指導者2「返事ッ」
モブ1「は、は、は、はいッ!!」
モーゼス「ってことは俺がピッチャーですね」
指導者2「そういうことだ、キャッチャーは私がやる」
スタスタ
モーゼス「よっしゃ、やってやるぜ!」
「おいおい...アレって...トロストの隼...モーゼス・ブラウンじゃねぇか!?」
「トロストの隼...ってあの!?」
「確かリトルリーグ最速投手4位を受賞した...あの!?」
モーゼス「へっ、行くぜッ!!」ドッ!
シュッ!
モブ1「ッ!?」
パシンッ!
指導者2「ストライク」
ドッ!
モーゼス「うらッ!!」シュッ!
モブ1「クソッ!!」スッ
パシンッ!
指導者2「ストライク」
ドッ!
モーゼス「うぉおおおらッ!!」シュッ!
モブ1「ひぃッ!?」
パシンッ!
指導者2「ストライク、バッターアウト」
モブ1「そ、そ、そんな...」
指導者2「ブラウンは入部を許可する」
モーゼス「うっしゃ!!!!!」
-
- 125 : 2015/02/25(水) 01:30:04 :
指導者2「次ッ!!」
・・・
15分後
指導者2「次...アルミン・アルレルト」
アルミン「は、はい!」
指導者2「モブ2」
モブ2「はい」
指導者2「アルレルトはバッター、モブ2はピッチャー...いいな?」
アルミン・モブ2「はい!」
モブ2「(勝った...負ける気がしない...あんなちっちぇ奴に打てれるほど俺はヘボじゃねぇ)」
アルミン「(うわぁ...緊張する...)」ゴクンッ
指導者2「(小さいな...こいつがあの【アルミン・アルレルト】なのか?本当に)」
ドッ
モブ2「うらッ!」シュッ
パシンッ
指導者2「ストライク」
アルミン「(ストレート内高め...110km前半くらいかな...変化球は何があるかな?)」
ドッ
モブ2「おらッ!!」シュッ
アルミン「(ッ、シンカー!!)」スッ
パシンッ
指導者2「ストライク!」
モブ2「(へっ、余裕の勝利だぜ)」
指導者2「(噂はただの噂か)」
モーゼス「(よえぇな...体もちっちぇし...あの実績はただの運か?)」
ドッ
モブ2「これで終わりだぜッ!」シュッ
ドッ!
指導者2・モーゼス「!」
アルミン「(内角高め...さっきと同じコース!!)」スッ
キーンッ
モブ2「え!?」
指導者2「(綺麗なセンター前のヒット...見事だ)」
指導者2「アルレルト、入部を許可する!次!」
モブ2「ちょっとまってくれ!もう一打席!もう一打席だけやらせてくれよ!!!」
指導者2「ウチに同じコースに同じボールを投げる馬鹿はいらない」
モブ2「え...う...うぅ、くそぉぉぉおおおおおお」
モーゼス「へぇ、やるじゃん!アルミン・アルレルトか...」
◯◯◯◯「...」ジィッ
◯◯「どうした?」
◯◯◯◯「なんでもない」
アルミン「(やった...やった...入部が...許可された!)」
アルミン「(絶対1軍に上がって...レギュラーを取って...そして...)」
アルミン「(大きく成長して...帰るよ...君の所に...)」
指導者2「集合ッ」
ザッ
指導者1「おめでとう諸君ら、君らは晴れて今日からセンターマリア中学校野球部員として認められた。」
指導者1「だがこんな所で満足しないで欲しい、いずれは1軍へ上がり、レギュラーを取って...是非この学校を全国一にしてほしい」
「はいッ!!!!」
指導者1「以上だ、今日は解散!明日は朝5時半からグラウンドで早速練習をする!」
「ありがとうございましたッ!!!!」
スタスタ
指導者1「今年は何人だ?」
指導者2「...51名だ」
指導者1「51人か...年々少なくなっているな...」
指導者2「大丈夫だ、今年からは奴ら(自由の翼)が1軍に上がったんだ。それに...奴も日に日に急成長しているからな」
指導者1「あいつか...ふっ、ウチはとんでもない金の卵を拾ったようだな」
指導者2「あぁ、奴は必ず...いやもうすでに全国からも注目が浴びている」
-
- 126 : 2015/02/25(水) 23:51:08 :
翌日
スタスタ
アルミン「(ついに今日から練習だ!楽しみだなぁ!!)」
「お、よぉ!」
アルミン「ん?君は確かブラウン君」
モーゼス「モーゼスでいいぜ!」
アルミン「わかった、モーゼス」
モーゼス「いよいよ今日からだな!」
アルミン「うん!そうだね!!」
モーゼス「あ~早くどんな練習するのか気になるゥ!!」
アルミン「最初は体力練習だと思うよ」
モーゼス「えぇ、マジで!?ちぇっ、期待して損したぜ...」
アルミン「だけど、どんな練習で体力をつけるのかはまだわからないから」
モーゼス「おぉ、そうか!そうだな!」
グラウンド
ザワザワ
「おいおい、ここってホームページでみた2軍のグラウンドと違うぞ!?」
「どうなってるんだ!?」
指導者2「黙れッッッ!!!!!」
シーンッ
指導者2「今日から貴様らにはこのグラウンドで体力トレーニングを行ってもらう」
「はい!質問です!!」
指導者2「なんだ?」
「ここのグラウンドはホームページに乗っていた2軍のグラウンドと違うのですが、どういうことなのでしょうか?」
指導者2「どうもこうも貴様らはまだ2軍ではないのだから2軍のグラウンドで練習出来るはずがない!」
「えぇッ!?」
「おいおい、どういうことだ!!」
「俺らは2軍じゃないって嘘だろ!?」
「昨日入部を認めたじゃねぇか!!」
指導者2「入部を認めただけで、貴様らはまだ2軍になど昇格していない!」
「詐欺だろ!!」
「ふざけるな!!」
指導者2「ほーう...そうか、貴様らは野球部を退部したいのか」
「あぁ!!こんなインチキ野球部何かこっちから辞めてやりゃ!!」
アルミン「(不味い...このままじゃ皆退部に...)」
「だははははっ、そりゃいいわ!!辞めちまえ辞めちまえ!!」
アルミン「!」
モーゼス「こっちはライバルが減って助かるよ、なぁ?アルミン」
アルミン「え?う、うん」
モーゼス「監督、それで何をやれば俺達は2軍に上がれるんですか?」
「...」
指導者2「このジャージを着て、グラウンドを走れ」スッ
モーゼス「なんだこれ...」
ドスッ
モーゼス「重っ!?」
指導者2「上下で10キロある、それを朝練では20周、午後の練習では60周がノルマだ」
アルミン「こ、これを...」ガクガク
モーゼス「よ、よし、アルミン、行くぞ」ダッ
アルミン「あ、待っ、て」ダッ
指導者2「貴様らはどうする?」
「...いいぜ、やってやる...」
「あぁ、あいつらがやってるんだ!俺らに出来ないはずがねぇ!!」
ガサガサ
ダッダッダ
スタスタ
指導者1「何とか...しのげたな」
指導者2「くだらん」
指導者1「何がだ?」
指導者2「最近の若者はくだらんと言っているのだ」
指導者1「...あぁそうかもしれないな、だがあの二人は違ったように見えたが...」
モーゼス「うぉぉおおおおおおおおおおおッッ!!!!!」ダッダッダ
アルミン「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」ダッダッダ
指導者2「...奴らはもしかしたら...2軍、いや1軍を脅かす存在になりそうだな」
2時間半後...
ハァハァ
「あぁ...もう、無、理」バタンッ
モーゼス「ハァ、ハァ、ハァ、だい、じょうぶ、か」ゼェハァ
アルミン「だ、だ、dい、だい、じょう...オロロロロ」
モーゼス「おい、お、い、だいじょう、ぶ、かよ」ゼェハァ
ポンポンッ
アルミン「ごめ”ん、モ”ー、ゼス、ぼぐ...オロロロ」
-
- 127 : 2015/02/28(土) 22:51:14 :
-
別の日
ダッダッダ
指導者2「コラァ!!もうバテたのか!?辞めるか!?」
モブ「クソぉ、まだだ!!」ダッ
ダッダッダ!
モーゼス「オラオラオラオラァーーー!!!!!」
モブ2「おいお、い、何で、あいつ、あんな、元気なん、だ」ゼェハァ
モブ3「し、る、かよ、ハァ、だけど、あいつと、いつも、つるん、でる、ちっこいの、は」チラッ
オロロロ
アルミン「...うぶっ、ハァ、ハァ」ゼェハァ
モブ「けど、あいつも、随分、吐かなく、なったよ、な」ゼェハァ
モブ2「最初、は、朝、練の、時点で、吐いてたけど」ゼェハァ
モブ「最、近は、午後練だけ、吐く、よな」ゼェハァ
指導者2「どうした、アルレルトォ!?辛いか!?ならもう辞めるか!?」
スッ
アルミン「まだ、やり、ます!」ダッ
そして、2ヶ月後...
指導者2「それではこれより、第58回適性テストを行なう!」
指導者2「内容は簡単だ!今から貴様らにはそこある、トラックで走ってもらう!」
ザワザワ
「マラソンでもするつもりか?」
「今はその方がありがたいぜ、最近は走ってばっかだからな!」
スタスタ
モーゼス「いよいよだな!アルミン!!」
アルミン「うん、そうだね!」
モーゼス「何すんのかな?」
アルミン「恐らく体力テストだろうね、とにかくスポーツはスタミナがないとダメだからね」
モーゼス「そーれにしても、お前最近吐かなくなったよな!」
アルミン「うん!あの体力トレーニングのお陰で、体力が付いたから!」
モーゼス「お、言うようになったな!」
指導者2「さっさと移動しないか!!貴様ら!!!」
モーゼス・アルミン「はいッ、すみません!!」
スタスタ
指導者2「終了の合図は私が笛を吹く」
モブ5「コーチ!質問です!」
指導者2「なんだ」
モブ5「この適性テストの合否は最後まで走りきったら...と言うことでしょうか!?」
指導者2「うむ、その通りだ!」
ザワザワ
「マジかよ」
「俺自信ねぇ...」
モーゼス「へっ、余裕だぜ!」
指導者2「時間は30分、全力で走れ!なお、先頭より1周遅れになったものは強制退部をしてもらう」
「!?」
モブ「そ、それって酷くね!?ここまで頑張ってきたのに...」
指導者2「何かこじつけでもあるのか?」
モブ「い、いえ...何でもありません」
指導者2「では開始する」
ピーッ
-
- 128 : 2015/03/01(日) 02:10:01 :
15分経過...
ダッダッダ
モーゼス「アルミン、そろそろ動くぞ!」ダッ
アルミン「まっ、待ってよ!モーゼス!!まだ時間があるんだ、そんなに早く体力を使ったら!」
モーゼス「関係ねぇよ!それに...」
アルミン「?」
モーゼス「ここでアピール出来たら、俺達二人で2階級特進で1軍昇格、間違いなしだぜッ!」ニッ
アルミン「ッ...あぁ、間違いない!」ニッ
ダッダッダ
モブ「こんなところで...負けたくない!!」ダッ
「ッ、あいつ飛ばしやがった!?」
ダッダッダ
「お、おい!早く行け!あいつに抜かされるぞ!?」
モブ「へへっ、どんどん...どんどん...抜かして...他の奴を落としてやるぜッ!!!!!」
ダッダッダ
指導者2「モブ7、モブ6、モブ17、失格」
モブ「ははっ、ははははっ、どんどん...どんどん!!」
指導者2「モブ5、モブ24、モブ46、モブ50、失格」
モーゼス「! アルミン!!ペース上げろ!!追いつかれちまうぞ!!」
アルミン「えッ!?」
ダッダッダ
アルミン「うぅ、抜かされてたまるか、絶対、絶対...生き残るんだ!!」ダッ
モブ「チッ、チビのくせに調子乗ってるんじゃねぇ!!」ダッ
モーゼス「(不味い、このままじゃアルミンは...)」
モブ「待てや、このクソチビが!!!」ダッ
ダッダッダ!
スルッ
アルミン・モブ「!?」
アルミン「モーゼス!?」
モーゼス「いいから早く行け、じゃなきゃ俺が抜かしちまうぞ!!」
アルミン「ハァ、ハァ、ハァ、ごめん!」ダッ
モーゼス「よっしゃ」
モブ「(なんだ、こいつ...チッ、トロストのなんだか知らねぇが...先にこいつから!!)」スッ
ゲシッ
モーゼス「なっ!?」ガタッ
バタンッ
アルミン「ッ、モーゼスッ!!!!」
モブ「ははッ、ざまぁねぇな!!」
モーゼス「んの野郎...」
アルミン「(モーゼスは僕のために...僕を失格にさせないために...)」
アルミン「...し、仕方...ない...」プルプル
ダッ ダッ ダッ
モブ16「(? なんだこいつ...ペースを落として)」
-
- 129 : 2015/03/01(日) 02:11:49 :
アルミン「おい!!モブッ!!!!!!」
モブ「?」
モーゼス「(何してんだ...アルミン!)」
アルミン「さっきは、モーゼスに、邪魔された、けど」
アルミン「もう今は、邪魔者はいない!」
アルミン「さっきのが、悔しかったら、今度こそ、僕を抜いてみろよ!!!!」
モブ「」ブチブチブチッ
モブ「アァ、上等だッ!!!!てめぇを抜いてやりゃッ!!!!!!」
ダッ
指導者2「...」
モーゼス「(何相手を煽ってるんだよ!!アルミン!!そんなことしたらお前...ッ!?)」
アルミン「...うん」コクッ
モーゼス「(お前...まさか!!)」
ダッダッダ
モブ「オラオラ、どけどけ!!!」
ダッダッダ
アルミン「ハァ、ハァ、ハァ」
モブ「待てよ、このクソきのこ頭がァ!!!!」ダッ!
アルミン「(さっきモーゼスが転んだのは、明らかにこいつがわざと足を掛けたからだ!)」
ダッダッダ
アルミン「(もうそろそろでタイムアップ...)」チラッ
モブ「うぉぉおおおおおおおおおッッ!!!!」ダッ!
アルミン「(走れ!駆け抜けろ!)」
アルミン「(絶対に生き残るんだ...)」
モーゼス「(あと1分...頑張ってくれ!アルミン!!)」
モブ「待てって」
モブ「言ってんだろうがッッッ!!!!!!」ダッ
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
1ヶ月前の練習後...
公園
モーゼス「なぁ、アルミン」
アルミン「ん?どうしたの?」
モーゼス「お前って何か目標とかってあるのか?」
アルミン「あ、あるよ!そりゃ!」
モーゼス「へぇ、なんだ?」
アルミン「...まずは2軍に上がって、そして1軍に上がって...それでベンチに入って、代打とかで結果を残して...」
アルミン「正捕手の座を掴み取って...それで...それで...モーゼス達と一緒に戦って、全国制覇したいッ!!」
モーゼス「...ははッ」クスクスッ
アルミン「なっ、わ、笑うことないじゃないか!!」
モーゼス「あぁ、悪い悪い!!いや俺と全く同じこと考えてたんだなって思ってよ!」
アルミン「え?」
モーゼス「なぁ...アルミン」
アルミン「?」
モーゼス「1軍に上がったら、俺がエースの座を掴んで...お前が正捕手の座掴んだら...」
モーゼス「センタマリアの黄金バッテリーって言わせてやろうぜっ!!」ニッ
アルミン「うん!僕らならなれるよ!!」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
アルミン「(僕達の夢を...僕達の道の...)」
アルミン「邪魔をするなッッッ!!!!!!!!!!」ダッ
ピーッ
指導者2「終了だ」
「や、や...やったぁー!!!!」
アルミン「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」ゼェハァ
モーゼス「アルミン!」
アルミン「!」
モーゼス「やったな!」
アルミン「...あぁ!」
-
- 130 : 2015/03/01(日) 02:58:12 :
指導者2「集合ッ」
サッ
指導者1「おめでとう、諸君ら」
指導者1「今度こそ今日から...」
指導者1「センタマリア中野球部2軍に昇格だ!」
・・・
「やったぁぁあああああああ!!!!」
指導者1「よくぞこの3ヶ月間我慢してくれたな!褒美として...」
指導者1「そこの教室の中に入ってみろ」
「?」
モーゼス「おいおい、そこが実は監禁するための部屋とかだったらマジで泣くぜ俺」
指導者1「安心しろ、君達にプレゼントを渡すだけだ」
アルミン「一体...何があるんだろう」
スタスタ
ガチャッ
「ん?何だ!?この部屋は!?」
指導者1「さぁそこの中から取りなさい」
指導者1「センタマリア野球部専用ジャージ・ユニホーム・スパイク・グローブを」
「おぉ、すげぇ!!」
モブ43「おぉ、すげぇ!!このモデルずっと欲しかったんだよな!!!」
アルミン「うわぁ...すごい...」
モーゼス「ははッ、すげぇや...そう言えば私立中学校ってことを忘れてたぜ」
アルミン「ふふっ、そうだね」
指導者2「さっさと選べッ!!」
「はいッ」
モーゼス「例え2軍に昇格したとは言え、急かすんだな」
アルミン「仕方ないよ、今日はもう時間がないし」
指導者1「全員...もう選び・貰ったかな?」
「はいッ、ありがとうございましたッ!!」
指導者1「さて、明日からはもう2軍達と合流して練習をするんだが...」
指導者1「今日は少しグラウンドの見学をしようと思う」
「はいッ!!」
指導者1「それでは私に付いてきなさい」
スタスタ
モーゼス「いよいよ2軍か!あ~すげぇワクワクするぜ!!」
アルミン「うん!僕も早く2軍の練習がどんなのかが気になる」
ガチャッ
指導者1「ここだ」
-
- 131 : 2015/03/01(日) 02:58:25 :
-
オラーッ シッカリシロッ!!
ナイスピッチ!
「うわぁ...」ポカーンッ
キーンッ
パシッ
シュッ
モーゼス「へぇ、さすがセンタマリア...練習がきつそうだな」
アルミン「けど、設備とかがすごく整ってる」
モーゼス「あぁ、だな!」
スタスタ
「邪魔なんだけど?」
チラッ
モーゼス「あ、すんません」
「? 君ら見ない顔だな」
指導者1「明日から2軍入りする1年生達だ」
「あぁ~入試組って奴ですか?」
指導者1「あぁそうだ」
「へぇ、入試組ねぇ...」
モーゼス「(なんだこいつ?アルミンと同じくらいの身長だな)」
「おい、お前」
モーゼス「は...?俺?」
「お前今私のことを背が低いと思ったな?」
モーゼス「」ギクッ
「お前...名前は?」
モーゼス「? 【モーゼス・ブラウン】だけど?」
「ふっ、知らん名だな...そこまで知名度もない奴が大口を叩くとはな」
モーゼス「おいちょっと待てよ、さっきからなんだ?一方的じゃねぇか」
指導者1「お前らやめろ!」
「ふん...所詮スカウトもされん奴がこの世の中で生き残れるとは思えないな」
モーゼス「んだと!?じゃぁてめぇの名前を言ってみろよ」
「私の名は...」
「【ナナバ】だ、覚えておけ」
モーゼス「ナナバ...?聞いたことねぇぞこっちも」
アルミン「モーゼス!」
モーゼス「?」
アルミン「あのナナバを知らないのかい!?」
モーゼス「バナナだったら知ってる」
ナナバ「殴るぞ」
アルミン「マリア県代表で体はそんなに大きくないのに靭やかなフォームで次々に三振を取って行く速球派の投手さ!!」
「おいおい、マジかよ...」
モーゼス「速球派...ねぇ」
モーゼス「おい、バナナ!」
ナナバ「ナナバだって言ってんだろ!!」
モーゼス「お前MAXいくつだよ」
ナナバ「ふん、聞いて驚くな...123kmだ」
「123km!?中1で...!?」
「ありえねぇ」
モーゼス「ふ~ん...どぉってことねぇな」
ナナバ「なんだと!?」
モーゼス「悪いけど、俺は129kmだわ」ドヤッ
ナナバ「なっ!?」
アルミン「それにモーゼスはストレートの速さトロスト地区ベスト4だもんね」
モーゼス「まぁな!けど俺でベスト4だからな?」
ナナバ「ふん...だが私もマリア最優秀投手ベスト3に入っている」
モーゼス「なにッ!?マリア最優秀投手って...マジかよ」
アルミン「確か名称があって...【マリアの騎士】だった気がする」
ナナバ「ふん、よく言ってくれたなきのこ頭」
アルミン「その呼び方はやめてほしな...」
モーゼス「名称だったら俺にだってあるぜぇ?」
ナナバ「言ってみろよ」
モーゼス「【トロストの隼】だ、バァーッカ!」
ナナバ「...ぷぷッ」
モーゼス「なんだよ」
ナナバ「トロストって...お前の方は小規模だな」クスクス
モーゼス「あ...」
モーゼス「ちくしょーッ!!!!」
「(小さい勝負だ...)」
-
- 132 : 2015/03/01(日) 17:39:29 :
「おい、ナナバ!練習に戻るぞ!」
ナナバ「あぁ、すまない」
ナナバ「まぁ名前だけは覚えておくよ、ヨーゼフ」
モーゼス「モーゼスだ!!」
「ん?モーゼス...ってモーゼス・ブラウンか!?」
モーゼス「はぁ?今度はだr !?」
「よぉ!元気してたか?モーゼス!」
モーゼス「...グンタ...お前...センタマリアだったのか!!」
グンタ「あぁ、運良くスカウトしてくれてな」
モーゼス「そうかそうか...ってアレ?あいつはいねぇのか?」
グンタ「ん?あぁあいつのことか?もちろんあいつもm」
「てめ、モーゼスッ!!!何でてめぇがここにいるんだ!?」
モーゼス「なんだコラ、またやるのか?」
「あぁ?上等だ、いつでもやってやらァ!!!」
グンタ「おい、お前ら...いい加減にしろ」
モーゼス「チッ、グンタに助けられたな!」
「うるせぇ!助けてもらってなんかねぇよ!!」
チョイチョイ
モーゼス「ん?」
アルミン「あの...この人達は?」
モーゼス「あぁ...地区は違うんだが、同じローゼ県だったから何度か当たってな」
モーゼス「お前も聞いたことあるだろ?【グンタ・シュルツ】、それにおまけの【オルオ・ボザド】」
オルオ「おまけとはなんだッ!!!」
アルミン「(グンタ・シュルツにオルオ・ボザド...聞いたことある...確かローゼ県屈指のバッテリー...)」
オルオ「へっ、丁度いいぜ!ここいらで小学校の時の勝負をここで決めてやるよ!!!」
モーゼス「あぁいいぜ?上等だ!」
グンタ「お前ら...勝手なことしたら退部させられるぞ」
アルミン「そうだよ、やめなよ」
オルオ「うるせぇ!グンタ!キャッチャーやれ!」
グンタ「はぁ?俺まで巻き込む気かよ」
オルオ「いいから早くやれよ!!」
グンタ「ハァ...わかったよ」
オルオ「へっ、お前が打てなかったら俺の勝ち!俺が打たれたらお前の勝ち!」
モーゼス「...ちょっと待てよ!俺バッティングは出来ねぇぞ!?」
オルオ「あぁ?んだよ逃げんのかよ」
モーゼス「逃げてねぇよ!!」
オルオ「やらねぇなら俺の勝ちだ!」
モーゼス「チッ、狡い男だぜ...なら」
モーゼス「アルミン!頼んだ!」
アルミン「え!?何で僕!?」
モーゼス「俺バッティング出来ねぇんだって、代わりにアルミンが打ってくれ!」
アルミン「そんな無責任な...」
オルオ「ハァ?そんなひょろっけぇのが相手かよ」
モーゼス「なんだよ?こえぇのか?こえぇんだろ?」
オルオ「なっ、怖くなんてねぇよ!!」
モーゼス「だったら勝負しろよ」
オルオ「いいぜぇ、やってやりゃ!!こんなちっちぇの何か3球で終わらしてやるよ!!」
アルミン「えぇ...えぇ...えぇぇえええ、強制?」
グンタ「すまんな、こいつらのくだらん勝負に付きあわせちまって」
アルミン「い、いえ...」
-
- 133 : 2015/03/01(日) 18:04:01 :
ザッザッザ
オルオ「勝負は一打席!いいな?」
アルミン「うん」
オルオ「グンタ!審判はお前がやれ!」
グンタ「はぁ?俺きゃっty」
オルオ「わかったか!!!」
グンタ「あぁもう...わかりましたよ」
オルオ「〔それじゃぁ...ローゼ県の力...見せてやるよッ〕」スッ
ドッ
シュッ!
アルミン「〔速いッ!?〕」
パシンッ!
グンタ「ボール」
オルオ「チッ、入ってねぇのかよ!」
アルミン「〔危なかった...あれが内角に来たら手が出ないぞ...〕」
オルオ「〔へっ、運が良い野郎だぜ...だが次は入れる!〕」ドッ
シュッ!
アルミン「〔真ん中!甘い!!〕」スッ!
キーンッ
オルオ「ッ!?」
グンタ「ファール」
モブ44「マジかよ、あの速球をあそこまで飛ばすか」
モーゼス「(すげぇじゃねぇか、アルミン!)」
オルオ「〔俺のストレートを...たった1球見ただけで...あそこまで飛ばしやがった...〕」
グンタ「〔確かにコースは甘かったがオルオのストレートにはキレがある...そんなに飛ばないはずなのに...〕」
アルミン「〔今のスイング...前とは違う...〕」
アルミン「〔ッ、そうか...あの体力トレーニングはただ体力強化するだけでなく、下半身の強化もあったんだ...〕」
指導者1「(下半身を強化したことによって、軸足が固定しフォームが安定する...だが、あんなに成長するとは...これは化けるかもしれないな)」
オルオ「へっ、たった一回ファールしたくらいで調子乗んじゃねぇ!!」
ドッ!
オルオ「〔だったら俺は...全力投球だッッ!!!〕」
シュッ!
スッ! ドッ!
アルミン「ッッッ!!!!!!」
カキーンッ!
オルオ「ッ...なぜだ...なぜ俺のストレートが通らない...」
ポンッ
「おぉぉぉおおおおお、ホームランだぁ!!!!!」
モーゼス「よくぞやってくれた!!アルミン!!!さすがだぜ!!!!」ワシャワシャ
アルミン「そ、そんな!まぐれだよ!!」
グンタ「〔オルオの全力投球を...意図も簡単にホームランに...何者だ...あいつ、なぜスカウトされなかったんだ!?〕」
ナナバ「...へぇ」
-
- 134 : 2015/03/01(日) 18:34:51 :
オルオ「...今回の勝負は負けだ!今回の!」
グンタ「どんだけ負けず嫌いなんだよ」
モーゼス「だぁ~はっはっは!!負けてやんのぉ!!どうだ!俺のアルミンを見たか!」
アルミン「俺のって...僕物じゃないんだけど」
指導者2「コラァ!!貴様ら何をしている!!!!」
モーゼス「やべ、コーチに怒られるぞ!」
アルミン「あぁ、うん!」
タッタッタ
オルオ「...チッ、おいグンタ!あいつ何者だ!!」
グンタ「俺が聞きたいくらいだ」
ナナバ「アルミン・アルレルト」
グンタ「? ナナバあいつのこと知ってるのか?」
ナナバ「ちょこっとね」
オルオ「ナナバ!あいつ何者だ!」
ナナバ「確かシガンシナ地区のベストナインに選ばれた奴だ」
オルオ「シガンシナ?どこだそこ」
ナナバ「マリア県の一番端っこのど田舎さ」
グンタ「聞いたことがあるぞ、確かあの◯◯◯◯さんの出身地だったとか...」
オルオ「まさか!?そんな馬鹿なはずねぇよ!!兵長はそんなど田舎出身なはずねぇ!もっとど都会の...シーナ辺りなはずだ!」
グンタ「それお前の勝手な主観だろ、ってか何で兵長なんだよ」
オルオ「いやぁ最近読んでる【進撃の◯人】って言う漫画のキャラにそっくりだし、似てるしかっこいいし!!」
グンタ「そっくりと似てるは同じだ」
ナナバ「ハァ...どうせあんたのことだからそんなこったろうと思ったよ」
オルオ「なんだとォ!?」
グンタ「あぁもういいから、ナナバもオルオを煽るな」
ナナバ「オルオを煽るお(^O^)...ぷぷッ」クスクス
オルオ「ムッキィィィイイイイイ!!!!!!!」
グンタ「ハァ...ダメだこりゃ」
-
- 135 : 2015/03/01(日) 22:49:51 :
そして、僕ら入試組が2軍の推薦組と2軍に元々いた2・3年生達と合流し皆1軍昇格へ向け練習をする...
月日が経ち...10月
アルミン「ふぅ、ふぅ、ふぅ」アセ
ダッダッダ
アルミン「ふぅッ、ッ、ふぅ」アセ
「おーい!アルミーン!!」
ピタッ
アルミン「モーゼス?どうしたの?」
モーゼス「ハァ、ハァ、ハァ、お前、今日は、1軍の秋大応援行かないのか?」ハァハァ
アルミン「うん、観戦ももちろん重要だと思う...けど、僕は不器用だから人より倍練習しなきゃ皆に追いつかないし」
アルミン「それに...モーゼスとの夢である、1昇格して黄金バッテリーと言わせるためにまず捕手である僕がしっかりしないとダメだからね」
モーゼス「ッ...へっ、やっぱお前は俺の相棒だぜッ!!!」ベシッ
アルミン「いった!!!!」
モーゼス「1軍昇格と言えば、もうそろそろらしいぜ」
アルミン「え?何が?」
モーゼス「馬鹿野郎!俺達黄金バッテリーの第一歩である、1軍昇格テストだ!!」
アルミン「あぁ確か1年に2回あるんだよね」
モーゼス「そう!秋と梅雨...ホント変な時期だよなぁ...」
アルミン「はは、本当だね!けど、チャンスがあっていいじゃないか!」
モーゼス「まぁな」
モーゼス「まぁまずそのテストを受けるためにはコーチにアピールしねぇと意味ねぇぞ!」
アルミン「うん、そうだね!」
ダッダッダ
オルオ「俺らだってェ!!!!」
グンタ「お前たちに!!!!!」
ナナバ「負けないよ!!!!」
モーゼス「なっ!?てめぇら!!!!」
アルミン「ふふっ、僕だって負けないよッ!!!!」ダッ
-
- 136 : 2015/03/01(日) 23:41:47 :
そして...運命の日
指導者1「モブ67、モブ88、モブ90、モブ...」
オルオ「何の騒ぎだ?」
グンタ「呼び出し...?」
ナナバ「にしては多いな」
モーゼス「(まさか...)」
指導者1「...ブラウン、ボザド、シュルツ、ナナバ...そして、アルレルト」
アルミン「ッ」
指導者1「以上、15名は今から1軍グラウンドに行け」
モーゼス「あ、あのコーチ...これって...」
指導者1「...ふっ、行けばわかる...諸君らの野球人生第一分岐点が決まる...行ってこい!」
モーゼス・オルオ・グンタ・ナナバ・アルミン「はいッ!!!!」
モーゼス「...ははッ、すげぇ!!ついにこの日が来たぜ!!!!!」
オルオ「チッ、俺が一番最初に上がろうとしたのに...お前らもかよ」
グンタ「おいお前ら!まだ1軍昇格が決まったわけじゃないんだぞ!」
ナナバ「グンタ...そういうメタ発言をするからお前はネガティブグンタってアダ名が付くんだぞ」
グンタ「お前...結構傷つくぞ...」
アルミン「...この5人で...絶対1軍に上がろうねっ!」
モーゼス・オルオ・グンタ・ナナバ「...おうッ!!」
スタスタ
「ようこそ、1軍グラウンドへ」
アルミン「!?」
監督「私がセンタマリア中野球部最高責任者だ」
監督「今ここにいる者は、将来わが校へ貢献するであろう有望な選手達だ」
監督「だがすでに1軍には22名もいる...」
監督「22名とは...全ポジションに2名、投手は6名...以上、計22名と言うわけだ」
監督「もうわかると思うが、今君達が1軍に上がったとしてもレギュラーになれる確立は極めて低い...」
監督「例え1年経とうとしてもベンチに入れるかも定かではない...それでも君達はこのテストを受けたいか?」
「はいッ!!!!!!」
監督「...ふっ、よろしい...なら今から呼び出されたものは前へ」
監督「モブ87・モブ90.........シュルツ・アルレルト」
グンタ・アルミン「はい!」
監督「君達のポジションは野手で間違いないか?」
「はい!!」
監督「君達は第2グラウンドへ行きなさい」
「はい!!」
グンタ「オルオ・ナナバ・モーゼス!頑張れよ!」
オルオ「あぁ?当たり前だ!てめぇもとっとと決めてこい!」
ナナバ「明日いい顔で1軍グラウンドで会えることを願ってるよ」
モーゼス「グンタ、お前ならいけるぜ!」
グンタ「おう!」
アルミン「じゃぁモーゼス...あとで」
モーゼス「あぁ...信じてるぜ、相棒」スッ
アルミン「うん、僕も信じてるから」スッ
コツンッ
スタスタ
グンタ「絶対上がるぞ!アルミン!!」
アルミン「あぁ...絶対」
-
- 137 : 2015/03/02(月) 00:15:17 :
-
第2グラウンド
グンタ「ッ、何だ!?何で守備位置に人がいるんだ!?」
監督「よく気がついたな」
監督「今から君達には彼ら1軍を相手にして戦ってもらう」
グンタ・アルミン「え!?」
グンタ「1軍相手に...戦う!?」
監督「あぁ戦うと言ってもバッティングを見るだけだ」
グンタ「そんな...むちゃくちゃな...」
モブ87「今あそこにいる1軍は全員そうして上がったんだ...」
アルミン「え...先輩たちも!?」
モブ90「あぁ...だが今いる2軍の2・3年生はほとんど全員これを受けて...そして、落ちた」
アルミン「合否の基準って...」
モブ105「一打席勝負ではない、ポイント制なんだ」
アルミン「ポイント?」
モブ90「ボール見逃しで1点...シングルで4点...ツーで6点...スリーで7点...そしてホームランで8点だ」
グンタ「ってことは...最低基準点数以上取らないと...と言うことですか?」
モブ187「あぁ...そして、基準が12点だ」
アルミン「ッ!? シングル3本ってことですか!?」
モブ90「そういうことだ...まぐれはなしってことだ」
モブ87「11点で惜しいから上がるとか...そういうのもなしだ」
グンタ「完全に実力...成果主義ってことですか」
監督「わかってるじゃないか」
監督「打席に入る人以外は反対方向を向いてもらう」
グンタ「(マジかよ、投手データも見せねぇつもりかよ...)」
監督「その方が平等ではあるだろう?」
グンタ「ッ、はい」
監督「それではまず...モブ187」
モブ187「はい!」
スタスタ
グンタ「...アルミン、自信は...あるか?」オドオド
アルミン「え...?そ、そりゃなきゃ...戦えないよ」
グンタ「そうだよな...だよな...悪い、変なこと聞いちまって」
アルミン「大丈夫だよ...皆...練習をいっぱいしてきたんだ」
グンタ「...あ、あぁ...そうだな!」
10分後
監督「...グンタ・シュルツ」
グンタ「は、は、はい!!」
スタスタ
アルミン「グンタ...」コクッ
グンタ「...うん」コクッ
グンタ「よろしくお願いしますッ!!!!!!!」
アルミン「(ははッ...僕が一番最後か...あぁ...なんだか...すごくこの場から逃げたい...)」
アルミン「(モーゼス...君は...もう合格したかい...?)」
-
- 138 : 2015/03/02(月) 01:21:09 :
第1グラウンド
指導者3「~~~~であって、お前らは10球投げる」
指導者3「ヒット3本以上打たれた場合...ポイントが8になってしまう。その時点で不合格だ。」
モーゼス「(なるほどな...とにかく打たれなきゃいいんだな...)」
指導者3「では...オルオ・ボザド」
オルオ「あ、はい!」
オルオ「へっ、俺が1番乗りだぜ」
ナナバ「合格すれば何でもいいんだよ」
モーゼス「頑張れよ!」
オルオ「お願いします!!!」
モーゼス「(アルミン...俺はもちろん...こいつらも絶対合格してみせる...だから...頼むぞ)」
第2グラウンド
監督「...アルミン・アルレルト」
アルミン「はい!」
スタスタ
アルミン「(ッ、全員すごい集中力だ...)」
監督「それではこれよりテストを始める」
アルミン「よろしくお願いします!」
監督「始めていいぞ」
モブ投手「はい」
ザッザッザ
アルミン「(フゥーッ...集中しろ...ここで結果を出して...そしてモーゼスとバッテリーを組んで...)」
アルミン「(全国制覇をする!!!)」
ドッ!
モブ投手「(ちっせぇな、1年坊か...まぁ...)」
モブ投手「容赦しねぇけどなっ!!!」シュッ!
アルミン「〔ッ、はy〕」
パシンッ!
審判「ストライク!」
モブ捕手「ナイスボール!」シュッ
パシッ
アルミン「〔すごい速さだ...いや球威じゃなくてあれはキレのあるストレートだ〕」
モブ投手「〔悪いな、まぁこれも世間知識を知る良い切っ掛けだ〕」
ドッ!
シュッ!
アルミン「〔またストレー〕」スッ
クイッ
アルミン「〔シュートッ!?〕」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔シュートか...クソッ、今の見送っていればボールだったのに!〕」
モブ捕手「〔ふっ、こいつ上がってるな...よし〕」
ドッ!
シュッ!
アルミン「〔今度こそストレート!?いやまたシュート!?どっちかわからない、けど振らなきゃ!!〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライク」
アルミン「〔高め...クソッ、また釣られた〕」
モブ捕手「〔もうこいつの能力は大体読めた...こいつじゃモブ投手は打てねぇ〕」
-
- 139 : 2015/03/02(月) 01:21:17 :
モブ投手「〔今回は1人も上がる奴はいねぇか...つまんねぇな〕」
ドッ!
シュッ!
アルミン「〔外、外れてる!〕」
クイッ
アルミン「ッ」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔...クッ...ダメだ...やっぱ僕じゃ...ダメなのか、まだまだ練習が足りなかったのか!!〕」
「今のあんたのスイングじゃいつまで経ってもボールには当たらないよ」
アルミン「〔ッ!? あ...あ、あ、ア...ニ...?〕」
「あいつらと約束したんじゃないの?1軍に上がるって」
アルミン「〔で、でも...僕じゃ...どうにも出来ない...〕」
「ハァ...そうやっていつもすぐ諦める...あんたの悪い癖だよ」
アルミン「〔え...?〕」
「何でもかんでもすぐ諦めるのは良くないと思うよ、だってほら...まだ5球もある」
アルミン「〔...あ、本当だ...〕」
「例えこの5球で合格しなくても、あと5球諦めずに這いつくばって...死ぬ気で喰らいつけば、この先のあんたはきっと...前のあんたより強くなれるよ」
アルミン「〔...うん、僕...頑張ってみるよ...必死に...死ぬ気で...喰らいつくよ...例え合格しなくても...〕」ギリッ
監督「!」
アルミン「...ふぅッ...よし、来い!」
モブ捕手「〔ッ、なんだこいつ...急に...〕」
ドッ!
シュッ!
アルミン「ぅッ!!」スッ!
キンッ!
モブ投手・モブ捕手「ッ」
審判「ファール!」
アルミン「〔よし...ストレートのタイミングはこれであともう少し早く振ればジャストだ〕」
モブ投手「〔へっ、ちょっとは当てられるようになったじゃねぇか〕」
ドッ!
シュッ!
アルミン「〔コースは内...ストレートのタイミングで振って、シュートなら腕で合わせろ!!!〕」スッ!
キーンッ!
モブ投手「ッ」
タッタッタ
モブライト「」パシッ
審判「アウト!」
モブ捕手「〔モブ投手のシュートを...流した...〕」
モブ投手「〔なんつー飛距離だよ...とてもあの体からとは思えねぇぞ〕」
アルミン「...よし、打てる」キリッ
モブ投手「アァ?今打てるって言ったか...?」
ドッ!
モブ投手「たった2球当てたくらいで...」
モブ投手「良い気になってんじゃねぇよッ!!!」シュッ!
スッ ドッ
アルミン「ふッ!!!!」
カキーンッ!
モブ投手「なっ!?」
タッタッタ
ガシッ
モブレフト「何やってんだ!打たれるなよ!!」シュッ
審判「...ワンベース!」
監督「ふっ、やるな」
モブ投手「〔うぜぇ...うぜぇ...最近まで小学生だったガキが!!!!〕」ドッ!
シュッ
パシンッ
審判「ボール!」
モブ投手「クッ!!」シュッ
パシンッ
審判「ボール!」
モブ投手「ハァ...ハァ...ハァ...うぜぇ...」
モブ捕手「〔落ち着け!相手は1年だ!それにあと1球で終わるんだ!ホームランじゃなきゃこいつは合格しない!〕」
アルミン「〔絶対に打つんだ...皆が...モーゼスが...〕」
アルミン「〔待ってるんだッッッ!!!!!〕」
モブ投手「打たすか!!クソガキッッッッッ!!!!!!!!」シュッ!
スッ! ドッ!
アルミン「ッッッッッッ!!!!!!!!」
カキーンッ!!
モブ投手・モブ捕手「ッ!?」
ポンッ!!
アルミン「やった...やった...やったよ」
アルミン「アニ...ありがとう...君のおかげで...」
-
- 140 : 2015/03/02(月) 23:41:10 :
監督「アルミン・アルレルト」
アルミン「は、はい!」
監督「.....おめでとう、君も明日からセンタマリア中野球部の1軍だ」
アルミン「あ、ありがとうございます!」
監督「あと、明日君に渡すものがある」
アルミン「? はい!」
監督「では今日はこれで解散だ」
アルミン「は、は、っはい!」
スタスタ
アルミン「(やった...やった...)」
モブ捕手「ナイスバッティングだった」
アルミン「! あ、ありがとうございます!」
モブ捕手「お前確か1年だったよな?」
アルミン「え、あ、はい!1年G組出席番号2番、アルミン・アルレルトです!」
モブ捕手「あ、いやそこまで聞いてはないんだけど...」
モブ捕手「1年で1軍か...過去に一人だけだな」
アルミン「え!?」
モブ捕手「今のうちのエースさ」
モブ捕手「まぁあいつは秋じゃなくてもう夏大前から1軍昇格してたんだけどな」
アルミン「そ、そんなに早くからですか!?」
モブ捕手「あぁあいつは別だよ俺らとは...全くな、次元がちげぇ」
モブ捕手「なんて言ったって、1年の頃からエースナンバー背負ってる奴だからな」
アルミン「え...?1年生から...1番...ですか...?」
モブ捕手「そう」
アルミン「ほ、他の部員は...納得出来ないんじゃ...?」
モブ捕手「...いないよ、納得出来ない奴なんて」
アルミン「ど、どうしてですか!?」
モブ捕手「それほど...圧倒的な実力があったからさ...」
モブ捕手「実力だけじゃない、野球センスもとんでもない」
アルミン「(凄いな...先輩達も納得してしまうほどの実力を持って...)」
アルミン「(捕ってみたい...その人のボールを...捕ってみたい、すごく...)」
アルミン「そ、その人はどんな投手なんですか!?」
モブ捕手「どんな...か、まぁ一言で言うなら...」
モブ捕手「完璧なエースだな」
アルミン「完璧な...エース...」キラキラ
モブ捕手「だが...近づかない方が身のためだぞ」
アルミン「えっ、どうしてですか?」
モブ捕手「まぁ実物を見たらわかるが...正直俺はあいつとバッテリーを組みたくないな...いや厳密にいうと組めねぇ」
アルミン「く、組めない...?」
モブ捕手「まずあいつの正面に立っただけで体は震える、そして何より...」
モブ捕手「あいつのボールを捕れない」
アルミン「ッ、捕れない...は、速いってことですか?」
モブ捕手「それもあるが...とても人間の投げる球とは思えない...」
アルミン「(そんなに凄いんだ...ますます気になってきた)」キラキラ
モブ捕手「本当にやめとけよ、怪我するぞ!?」
アルミン「わ、わかりました」
モブ捕手「取り敢えず...昇格おめでとう、俺は3年の第二捕手【モブット】だ」
アルミン「モブット先輩明日からよろしくお願いします!」
モブット「おう、そろそろ俺は練習に戻る。気をつけて帰れよ」
アルミン「はい!お疲れ様でした!!」
-
- 141 : 2015/03/03(火) 00:28:37 :
帰り
スタスタ
アルミン「(1軍だ!明日から...うぅぅぅうう、何か体がムズムズしてきた!)」チラッ
アルミン「(! モーゼスだ!!)」ダッ
タッタッタ
アルミン「モーゼスー!!!」
スタスタ
アルミン「? モーゼス?」
タッタッタ
アルミン「モーゼス!!!」ポンッ
モーゼス「ッ、アルミン!ビックリしたぜ!」
アルミン「さっきから呼んでたよ!」
モーゼス「そ、そうか?悪い、ちょっと疲れちまってよ!」
アルミン「そっか!頑張れたんだね!」
モーゼス「おうよ!そらもうここ一番の出来だったさ!」
アルミン「へぇ、凄いな!やっぱモーゼスわ!」
モーゼス「当たり前だろ?俺を誰だと思ってるんだよ!」
アルミン「モーゼス・ブラウン、センタマリア中野球部...そして明日から1軍で、将来は僕と黄金バッテリーと呼ばれるエース...でしょ?」
モーゼス「ッ...」
アルミン「? どうしたの?嬉しくなさそうな顔だけど...?」
モーゼス「...お前...やっぱすげぇよ」
アルミン「え?ど、どうしたのさ急にモーゼスらしくn」 「俺にはッ!!」
アルミン「ッ」
モーゼス「俺には...やっぱ無理だ...」
アルミン「えっ...」
モーゼス「次元が...違いすぎる...」
モーゼス「とても俺には付いていける自信がないッッッ!!!」
モーゼス「けど...その壁も...ぶち破っちまうお前は...」
アルミン「や、やめてよ...モーゼス...言わないで...」
モーゼス「お前は...お前は...やっぱすげぇよ」ポロポロ
アルミン「...」ウルウル
モーゼス「薄々気づいてはいたんだ...俺とお前はッ...格が...違うってことを...」ポロポロ
アルミン「もうッ...やめてくれ...」ポロポロ
ガシッ
モーゼス「頑張ってこいよ...アルミンッ...」ギュッ
アルミン「...そんなこと...言われたら...頑張れないじゃないかッ!!!!」ポロポロ
アルミン「僕も2軍に残る、君と一緒に練習する...君と一緒に走って、君と一緒に苦しんで、君と一緒に...1軍へ行くッ!!!」ポロポロ
モーゼス「バカヤロッ!!!何考えてんだよ!!そんなことしたら...オルオ達失礼だろおッッッ!!!!!」ポロポロ
アルミン「ッ!?」ポロポロ
モーゼス「もううんざりなんだよッッッ!!!!お前と一緒にいると...イライラすんだよッッッ!!!!!!」
アルミン「そ、そんなッ...」ポロポロ
ブンッ
モーゼス「お前なんか...お前なんか...」
モーゼス「キノコ頭で背がちっちゃくて女っぽい男で頭が良くて野球が俺より上手くてすげぇ頼りになる...クッソうざい.....親友なんだよおッッッ!!!!!!!」
アルミン「ッッッ!!!!」
アルミン「...うッ!!!!!」ダッ
ダッダッダ
アルミン「うぁぁぁぁあああああああああああああああああッッッ」ゴシゴシ
モーゼス「悪いな...アルミンッ、もう...少しだけ...待っててくれぇ...」ニコッ
-
- 142 : 2015/03/03(火) 00:47:39 :
-
アルレルト家
ガチャッ
アルミン「ただいま...」
アルミン母「おかえりなさい」
スタスタ
アルミン母「どうしたの?元気ないじゃない」
アルミン「...大丈夫だよ...」
ガチャッ
アルミン母「...」
スタスタ
アルミン父「どうした?」
アルミン母「帰ってきて手も洗わずに自分の部屋に入って行っちゃったのよね」
アルミン父「...」
夕食の時間
カチャゴチャ
アルミン「...」
アルミン母「食べなさい冷めちゃうわよ」
アルミン「...食欲がないんです...ごちそうさま」
アルミン母「ダメよ、ちゃんと食べなさい?誰に作ってもらってると思ってるの?」
アルミン「...」
アルミン父「アルミン」
アルミン「...はい」
アルミン父「何かあったんじゃないのか?話してみろ」
アルミン「...今日部活で1軍昇格テストを...やったんです」
アルミン母「あら、落ちたの?全くみっともないわね」
アルミン「...いえ、僕は...受かり...ました」
アルミン母「あら、ならいいじゃない」
アルミン「だけど...友達が...落ちちゃって」
アルミン母「それは残念ね、けどその子の実力不足ってだけなんじゃないかしら?」
アルミン「ッ...」
アルミン母「またはその子に野球のセンスがなかったか」
アルミン「...れ」
アルミン母「え?」
アルミン「黙れッ、モーゼスを侮辱するなッッッ!!!!」バンッ!
アルミン母「あなたその口の聞き方は何?それに食卓を叩いて危ないじゃない」
アルミン「クッ...」ギュゥッ
アルミン父「...まぁ落ち着きなさいアルミン、それからお前は少し静かにしていろ」
アルミン母「わかりました」
アルミン父「アルミン、この後部屋に来なさい」
アルミン「...はぃ」
アルミン父「ご馳走様でした」
アルミン母「お粗末さまでした」
-
- 143 : 2015/03/03(火) 01:47:10 :
-
アルミン父の部屋
コンコンッ
「入れ」
アルミン「失礼します」
ガチャッ
スタスタ
アルミン父「座っていいぞ」
アルミン「いえ...」
アルミン父「そうか、まぁさっき聞いた話だが」
アルミン父「確かに母さんの言っていることも事実だ」
アルミン「ッ」
アルミン父「お前に1つ教えてやろう、社会に出てもそうだがこの世は結果がすべてだ。」
アルミン父「まだ中学生になったばかりのお前には難しいことかもしれないが...弱肉強食と言う言葉聞いたことはあるか?」
アルミン「はい...弱い者は強い者に食われると。」
アルミン父「その通りだ、この世の中の仕組みを作っている者は偉い奴・または頭が良い奴が作っている」
アルミン「頭が...良い...?」
アルミン父「そう、弱肉強食と言えば力で表す場合が多いが、賢さで表す局面もある」
アルミン父「ちょっとした例だが、よくニュースを見ていると老人が詐欺に引っかかっているニュースを見たことがあるだろう?」
アルミン「はい」
アルミン父「ではなぜ老人は詐欺に引っかかる?」
アルミン「え...?」
アルミン父「言い方が悪かったな、老人だけではなくなぜ皆詐欺に引っかかる?」
アルミン「えっと...それは...詐欺師がすごいから?」
アルミン父「ある意味ではな当たっている、だが完璧な答えではないな」
アルミン父「答えは簡単だ、詐欺に引っかかる奴は知恵がなかったからだ」
アルミン「あ、あのこの答えは一体...?」
アルミン父「つまり人は常日頃から弱肉強食という局面に会っていて、その局面に会っていなければ生きていけない。ということだ」
アルミン「!」
アルミン父「アルミン、お前は今日初めて弱肉強食と言う局面に会ったのか?違うだろ?本当は見て見ぬふりをしていたんじゃないのか?」
アルミン「(...そうだ)」
僕は...たくさんの弱肉強食を見てきたじゃないか...
リトルリーグに入って...試合で勝ったこと。試合という弱肉強食...
センタマリア中に入るために中学受験をして入った。受験という弱肉強食...
入部を認めてもらうために...2軍に上がるために...そして...
アルミン「(1軍に上がるための...昇格テストだって...そうじゃないか)」
アルミン「(僕は...たくさんの弱者を...食ってきたじゃないか)」
アルミン父「(理解したようだな...しばらくは自分が今まで食べきた弱者達への同情で腹がえぐられるような気持ちになるが...)」
アルミン父「そういうことだ、お前がこれから先生き残るためには...強く、賢くならなければならない」
アルミン父「お前の友達もそうだ」
アルミン父「友達は弱肉強食という局面を完全に理解していなかったから...負けたんだ」
アルミン「...」
アルミン父「皆いずれは知ることだ、良い経験になったな」
アルミン父「それと野球にばかり時間をつぎ込むんじゃないぞ、お前はいずれ私の後を受け継ぐんだからな」
アルミン父「...以上だ、もう下がっていいぞ」
アルミン「...失礼しました」
-
- 144 : 2015/03/09(月) 00:06:43 :
次の日
スタスタ
アルミン「(...そうだ、今日からモーゼス達とは違うグラウンドなんだ...)」
アルミン「(いやいや、悲観的なことばかり考えてちゃ余計ブルーな気持ちになるだけだ)」
アルミン「よし、頑張るぞっ!」
アルミン「(頑張って...結果を残せるようになって...待ってるからね...)」
2軍グラウンド
オルオ「ん?なんだよお前ら!受からなかったのかよ!!」
ナナバ「お前もだろ」
グンタ「まぁまだ1年だから、これからだろ!」
スタスタ
オルオ「お、よぉ!モーゼス!!お前も落ちたか!」
モーゼス「うるせぇ!お前も落ちてんじゃねぇか!」
オルオ「ふっふっふ、よく気がついたな!」
グンタ・ナナバ「(普通気づくよ)」
オルオ「ん?今日はアルミンと一緒じゃねぇのか?」
モーゼス「ッ...あぁ、あいつは...今日は来ねぇ」
オルオ「ふっ、試験がボロボロで立ち直れなくなったか!」
グンタ「そうか、あいつでも落ちたかやっぱり...」
ナナバ「アルミンが落ちたのか、私はきっとこの中では一番受かる確立が高いのはアルミンだと思ってたんだが」
オルオ「ナニィ!?この俺が一番に決まってんだろ!!」
ナナバ「ハァ?何いってんの?お前は一番確立が低いよ」
オルオ「なんd「いや今日って言うか...」
グンタ「? どうした?」
モーゼス「...『今日じゃなくて』、『今日から』...だな」
グンタ「! それは本当か?モーゼス」
モーゼス「あぁ...昨日帰りに聞いた...」
グンタ「そうか...すごいな!あいつ」
ナナバ「やっぱりな、私の目に狂いはなかったようだ」
オルオ「...ふんっ、だからどうした!」
グンタ・ナナバ・モーゼス「!」
オルオ「俺だって...ぜってぇ1軍に上がって、エースの座を取るんだ...早いか遅いかの違いだ」
グンタ「ふっ、そうだな!」
ナナバ「珍しく良いことを言ったな」
モーゼス「こりゃ隕石が降ってくるな」
オルオ「なっ、失礼な奴らだな!!」
「あはははははっ」
モーゼス「(頑張れよ...アルミン!俺達はあと6ヶ月後の春の1軍昇格テストで絶対上がってみせるから!!)」
-
- 145 : 2015/03/09(月) 00:59:00 :
1軍グラウンド
スタスタ
アルミン「わぁぁ...これが1軍のグラウンドか...」
そこにはプロも使用している機材がたくさんあった...
アルミン「バッティングマシーンは最新の...バットは木製・金属製のがたくさん...そして何より...」
アルミン「グラウンドが...天然芝で...大きい...」
「気に入ってもらえたかな?」
アルミン「! おはようございます!」
監督「あぁ、おはよう」
アルミン「こ、この度は1軍昇格を認めてもらい...誠にありがとうございます!」
監督「はは、そんなにかしこまらなくてもいいんだぞ」
アルミン「あの...よろしくお願いします!」
監督「あぁよろしくな、わからないことがあったら何でも聞いてくれ」
アルミン「は、はい!」
監督「うん、では君に渡し物がある」スッ
アルミン「? これは...?」
監督「1軍用のジャージと練習着だ」
アルミン「! ありがとうございます!!」
監督「さて...君のポジションは確か...」
アルミン「あ、2軍では捕手をやっていました!」
監督「丁度良い今2年生捕手が怪我をしていてな...」
監督「3年生はもう引退していて、練習には出れるんだが試合には出れないんだ」
アルミン「えっ...と言いますと...」
監督「あぁ公式戦に出てもらう」
アルミン「(い、いきなり試合...いいや、後ろ向きになるな!逆に言えばここでアピール出来れば正捕手の座を掴めるかもしれない...)」
監督「だからまず軽いテストをしたいんだ」
アルミン「て、テスト?」
監督「あぁ、君のバッティングは素晴らしい...だが打つだけなら誰でも出来るが捕手は何と言っても守備がきっちりしてないとダメだ」
アルミン「では内容は守備の...ですか?」
監督「そうだな、パスボールをしないか・ランナーを刺せるか・リードが出来るか、この3つだ」
アルミン「(エラーと肩と頭脳か...後者なら僕の得意分野だ、エラーも比較的には少ないはず...だけど)」
アルミン「(肩力...捕手の第一条件の1つ...僕は平均的に肩が弱い...難関はこれだ)」
監督「合格ラインは特に決めてないがあまりにも酷いようでは...悪いが再び2軍行きになるだろう」
アルミン「わかりました、あの練習時間って何時からでしょうか?」
監督「開始は7時、終了は19時合間に休憩が入る」
アルミン「ありがとうございます、あと平日の朝練とかって何時からなんですか?」
監督「朝練は比較的に自由だ、自分の体調次第で来ればいい...ただ休み奴はほとんどいないがな」
アルミン「ありがとうございます!じゃぁ僕自主練習してきます!」
監督「(自主練習か...こっち(1軍)では基本的に自主練習何だがな)」
-
- 146 : 2015/03/09(月) 23:14:52 :
-
練習開始時間
監督「今日から1年生が新しく昇格した」
アルミン「あ、あ、ある、アルミン・アルレルトです!よ、よ、よ、よろしくお願いします!」
パチパチ
アルミン「(ッ、拍手...すごい、優しい人たちなんだな)」
監督「それじゃぁ練習を始めてくれ」
「はいッ!!!!」
スタスタ
監督「モブット、お前はアルミンに付け」
モブット「はい!」
スタスタ
アルミン「あ、あのよろしくお願いします!」
モブット「あぁよろしくな、って昨日も同じこと言ったな」
モブット「ウォーミングアップはもうすましたか?」
アルミン「はい!」
モブット「なら早速だけど、もう投球練習に移る」
アルミン「あ、はい!」
スタスタ
ガチャッ
モブット「ここがうちのブルペンだ」
アルミン「お、大きいですね...」
モブット「えぇ~っと...お、いたいた」
モブット「お~い!」スタスタ
アルミン「(すごいな...2軍の人達に失礼かもしれないけど、こっちの投手陣は格が違う...これがセンタマリアの1軍か...)」
モブット「おい、アルミン!こっちだ!」
アルミン「はい!」ダッ
モブット「こいつが今の正捕手のミケだ」
アルミン「よ、よろしくお願いしまs」 クンクンッ
アルミン「ッ!?」
アルミン「あ、あの...これは...」
モブット「あぁ、それはこいつの癖だ...そうやって匂いを嗅いで...」
ミケ「」フッ
モブット「笑う」
モブット「まぁ変な癖はあるが、実力は本物だ」
アルミン「よろしくお願います!」スッ
ミケ「? 何だ?その手は」
アルミン「え?あぁ、握手のつもりだったんですが...」
ミケ「...まぁいい、こちらこそよろしくだが...」
ミケ「その握手は出来んな」
アルミン・モブット「!」
モブット「お、おい!」
ミケ「2軍ではどうだったかは知らないがここは同好会ではないんだ、試合の時では仲間でも練習中では敵同士」
ミケ「仲良し野球がしたいなら他所でやれ」
モブット「あ、あはは...こ、こいつはこういう冗談を言うのも癖なんだ!」
アルミン「確かにそうかもしれません」
モブット「え!?」
アルミン「お互いがお互いを刺激し合い効率のいい練習が出来て、その結果実力がつく...多分あなたはそう言いたいのでしょう」
ミケ「...」
モブット「お前ら!!」
アルミン「ですが、お互いがお互いを刺激し会うためにはまずお互い人相・性格を知らなければなりません」
アルミン「人間性が出来・信頼性が出来、そしてやっと良きライバルであり、良き仲間が出来ると僕は思います。」
アルミン「違いますか?」
ミケ「...」
モブット「おい!話を聞け!」
ミケ「...いや異論はない、お前の言う通りだ」
ミケ「だが、俺とお前はまだ手と手を繋ぐほどの仲ではない」
ミケ「だからこの握手は...今は拒否する」
ミケ「これで良いか?」
アルミン「はい、ではそういうことにしましょう」ニコッ
ミケ「...ふん」
スタスタ
モブット「おい、お前ら頼むから仲良くやってくれよ...監督に合わせる顔がないぞ...全く」
-
- 147 : 2015/03/10(火) 13:43:47 :
シュッ
シュッ
モブット「こいつが3年のエースだ」
モブ投手「お?あぁお前あの時の」
アルミン「よろしくお願いします!」
モブ投手「まぁ試合は出れねぇけど、練習ではよろしくな」
アルミン「はい!」
スタスタ
アルミン「あの...モブット先輩」
モブット「どうした?」
アルミン「さっきの方が昨日言ってた...凄い投手ですか?」ボソッ
モブット「いいや違う」
アルミン「え?違うんですか...?」
モブット「あいつは2年だ、だからお前の1個上」
アルミン「そうなんですか...」
モブット「お前...変なこと考えてないだろうな?」
アルミン「え?」
モブット「やめとけよ、本当に...あいつ...今色々と荒れてるんだ」
ガチャッ
スタスタ
モブット「ッ」
◯◯◯◯「...ちわっす」
モブット「お、おう...」
アルミン「どうしたんですか?」
モブット「いや...何でもない...」
アルミン「?」チラッ
◯◯◯◯「んだよ、チラチラ見やがって」ギロッ
アルミン「ッ、い、いえ」ゾクッ
スタスタ
アルミン「あの...あの人は...?」
モブット「...あぁそうだよ、あいつが...さっき話してた奴だ」
アルミン「!」
監督「おぉ、来たか」
◯◯◯◯「すみません、遅れました」
-
- 148 : 2015/03/10(火) 13:43:57 :
-
監督「うん、まぁいいだろう...それと今日から新しく1軍入りした1年捕手と組んでもらう」
◯◯◯◯・モブット・アルミン「!」
モブット「か、監督!そんな無茶です!アルミンはまだ1年ですよ!?」
監督「そうだな」
◯◯◯◯「俺もこんなひょろっけぇ奴と組みたくねぇな」
アルミン「!」カチンッ
監督「まぁそう言うな、今ミケが怪我をしていてお前の球を捕れる奴がいないんだ」
モブット「だ、だからって...今アルミンが怪我をしたら元妹紅もないじゃないですか!」
監督「ではどう戦えと言うのだね?次の相手はこのマリア県で5代優勝候補の1校イーストマリア中学校だ」
モブット「で、ですが...」
監督「お前の考えもわからなくもない、だがこの学校の理念はわかっていると思うが『常勝無敗 完全勝利』だ」
監督「というわけだ、アルミン...出来るか?」
アルミン「はい!やります!」
監督「良い返事だ、◯◯◯◯!来てくれ」
◯◯◯◯「チッ、めんどくせぇな」
スタスタ
監督「こちら2年生エースの【リヴァイ】だ」
リヴァイ「...」
監督「そして、こちらが1年生キャッチャーの【アルミン・アルレルト】だ」
アルミン「よろしくお願いします!」
リヴァイ「...」
監督「それでは私は他の練習を見てくる」
スタスタ
アルミン「あ、あの...」
リヴァイ「ちっちぇな、いくつだ?」
アルミン「(ちっちゃいってあんたも言うほど、僕と変わらないじゃないか...)」
アルミン「155くらいですけど...」
リヴァイ「チッ、これじゃぁ的にもなりゃしねぇ...」
アルミン「(的だって...?)」カチンッ
アルミン「な、何でそう思うんですか...」
リヴァイ「あぁ?怪我っすからに決まってんだろ」
アルミン「防具つけてれば怪我しないですし、それにそこまでキャッチング下手じゃないです」
リヴァイ「ハァ?てめぇ喧嘩売ってんのか?」
アルミン「う、売ってないですよ」
リヴァイ「うるせぇな、俺は腹が立ったんだよ」
アルミン「ッ」
リヴァイ「おい、お前...座れ」
アルミン「え...?」
リヴァイ「さっきてめぇは言ったよな?下手じゃない、怪我はしないって」
アルミン「は、はい」
リヴァイ「じゃぁその言葉に責任持てよ?」ギロッ
10分後
シュッ!!!
ボスッ!!!
ドタンッ!
アルミン「ゲホッ、ゲホッ、ゲホッ...うぅぅ」ズキズキ
リヴァイ「...おいおい、そんなもんかよ」
モブット「も、もうその辺でやめとけ!」
リヴァイ「チッ」
モブット「大丈夫か!?アルミン!」
アルミン「(ちくしょう...ちくしょう...)」ナミダメ
アルミン「(化け物だ...あんな奴...初めて見た...)」ビクビク
アルミン「も”う...一球!」
モブット「おい!もうやめろ!」
リヴァイ「ほぅ、その根性は買ってやる...だがその根性は良い意味じゃねぇ」
リヴァイ「そういう根性は悪あがきっつんだよ...ガキが」ギロッ
-
- 149 : 2015/03/11(水) 16:18:34 :
グググッ
アルミン「悪あがきでも...何でもいいです...」
アルミン「僕は...あなたの球を捕ってみたい...ただ、それだけなんです」
アルミン「...こう見えて、僕結構粘り強いんで...」ニッ
リヴァイ「へぇ、面白いなお前」
スッ!!!
モブット「(ッ、ワインドアップ!?まさかお前...)」
ドッ!!!
モブット「馬鹿やめろッ!!!!」
シュッ!!!
アルミン「ッ」
ドスッ!!! バタンッ!!
モブット「アルミィィィィンッ!!!!!!」
僕が目を覚ましたのは数時間後...
アルミン「...ッ」ガバッ
アルミン「あ、あれ...僕何で...」
モブット「おぉ、目を覚ましたか!!」
アルミン「モブット先輩?」
モブット「お前大丈夫か?自分の名前は?生年月日は?」
アルミン「え?あぁアルミン・アルレルト、2XXX年11月3日です」
モブット「い、意識は正常か?」
アルミン「はい」
モブット「良かったぁ...お前、リヴァイの球を顔面にもろ直撃して気を失ったんだ、覚えてるか?」
アルミン「...はい」
アルミン「キャッチャーでも捕れない球が...あるなんて知りませんでした」
モブット「? お、おう」
アルミン「僕...今凄く興奮します...あんなに速い球を投げるなんて...初めてですこんな感情...」
モブット「お、お前...」
モブット「頭打って...可笑しくなっちまったのか!?あんな球をまだ捕りたいと思ってるのか!?」
アルミン「え?僕だけですか?」
モブット「当たり前だ!!あんな化け物の球を捕りたいっていうのは全国で探してもお前くらいだよッ!!!」
アルミン「そう...ですか?僕はキャッチャーだったら誰でもそう思うと思うんですが...」
モブット「...病院...行くか?」
アルミン「行きませんよ」
スタスタ
監督「おぉ、目を覚ましたか」
アルミン「監督、ご迷惑をおかけいたしました」
監督「いや大丈夫だ、今日は念のため練習は見学でいい」
アルミン「はい...」
監督「ならこれで私は失礼する」
リヴァイ「...立派な口叩いてたわりには体はお粗末だな」
モブット・アルミン「!」
モブット「(お前...被害者に対する口かよ?いくらなんでもアルミン怒るんじゃねぇか?)」チラッ
アルミン「すみません」
モブット「は...?何でお前が謝ってんだよ!!」
アルミン「だって...リヴァイ先輩の言う通りですから...」
モブット「アルミン...」
アルミン「すみません、次受ける時は絶対捕れるようにしとくので」
リヴァイ「絶対...だと?」ギロッ
アルミン「え?あ、はい!絶対です!」
リヴァイ「...」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
◯◯◯「お兄ちゃん!絶対だよ!」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
リヴァイ「...チッ、嫌なもん...思い出しちまった...」ボソッ
アルミン「え?」
リヴァイ「うるせ、てめぇのせいで今日はもう投球練習出来ねぇじゃねぇか...早く治せ」
アルミン「!」パァッ
アルミン「はいッ!!!」
スタスタ
リヴァイ「(何で...こいつを見ていると...アイツを思い出しちまうんだ...クソが)」
-
- 150 : 2015/03/11(水) 17:36:45 :
そして、1週間が経ち...
シュッ!!
パシンッ!!
リヴァイ「!」
モブット「(あのリヴァイの球を...捕った...!?)」
監督「ふっ」ニヤッ
ミケ「...」
アルミン「...すごい、まだ手がジンジンする...」
リヴァイ「早く返球しろ、クソ」
アルミン「ッ、はい!」シュッ
パシッ
リヴァイ「(こいつ等々俺の球を捕れるようになってきやがった...しかも、たった一週間で)」
アルミン「(段々...少しずつ...見えるようになってきた...)」
監督「よし、アルミン」
アルミン「! はい!」
監督「明日のイーストマリア戦...マスクを被れ」
アルミン「ぇ....僕...が...?」
監督「そうだ」
アルミン「」チラッ
モブット「ん?良かったな!アルミン!こんなに早くマスク被る奴早々しないぞ!」
アルミン「!! はい!!!!」
アルミン「ありがとうございますッ!!!!!」
監督「リヴァイ、明日のためにもう休んどけ」
リヴァイ「はぁ?冗談じゃねぇ、今日はまだノルマ達成してねぇぞ」
監督「君の体のためだ」
リヴァイ「...わかった」
監督「アルミン、君は内野手のノックに混ざれ」
アルミン「はい!」
タッタッタ
ミケ「...」
監督「ミケ...悪いが君は外野手に転向だ」
ミケ「...わかってます、元々俺のポジションは捕手ではなかったので」
監督「悪いな、今まで」
ミケ「それに...リヴァイには敵いませんので」
監督「来年の春からは投手としても起用するが...問題ないか?」
ミケ「はい」
監督「今外野手達で遠投の練習をしている」
ミケ「大丈夫です、もう怪我は治りましたから」
監督「そうか」
-
- 151 : 2015/03/11(水) 18:07:25 :
-
翌日
センターマリア 2 1 0 2 0 0 5
イーストマリア 0 0 0 0 0 0 0
「7回の表、センターマリア中学の攻撃は...7番キャッチャー、アルレルト君」
スタスタ
アルミン「お願いします!」
審判「プレイ!」
観客「おぉ、出た出た!急に現れた1年捕手!!こいつすげぇバッティング上手いんだよな!!!」
観客「それにあのリヴァイの球も捕っちまうんだからな!!すげぇよ!!!」
敵モブ投手「〔チッ、1年で...しかも、ちっちゃくて...〕」
スッ
ドッ
シュッ!
ドッ スッ
アルミン「ッ!!」
カキーンッ
敵モブ投手「〔なっ、馬鹿な!?〕」
カシャンッ
観客「おっほー、惜しい!フェンス直撃だぜ!」
ザザーッ
センタマリアベンチ「ツーベースだ!」
アルミン「よし!」
・・・
審判「スリーアウト!チェンジ!!」
タッタッタ
モブレフト「すまん、アルミン」
アルミン「! ドンマイ、あのボールは良いコースでしたから仕方ないですよ」
リヴァイ「早く用意しろ、とっとと終わらせるぞ」
アルミン「はい!」
「7回の裏、イーストマリア中学の攻撃は...3番サード、モブ君」
敵モブサード「〔くっそぉ、俺らイーストマリアが新設校の歴史のない学校に負けるなんて...〕」
リヴァイ「」スッ!!!
ドッ!!!
シュッ!!!
敵モブサード「うぐっ!?」
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!」
シュッ!!!
敵モブサード「うらっ!!」スッ
バシーンッ!!!
審判「ストライク!」
シュッ!!!
バシーンッ!!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
相手監督「(あんな捕手見たことがないぞ...センタマリア中はあんな人材を確保していたなんて...)」
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」
相手監督「(こりゃ...全国に轟かさせられるな...)」
相手監督「(センタマリア中の...天才、黄金バッテリーだ...)」
リヴァイ「アルミン、てめぇ何回言えばわかんだ?」
アルミン「えぇ!?」
リヴァイ「変化球を使わねぇでどうすんだよ、アホか?」
アルミン「だって今日の試合結構偵察に来てて、攻略されちゃうかもしれないですし...」
リヴァイ「アァ?んなもん知るかよ、誰が来ようが同じだ」
アルミン「でも、リヴァイ先輩はうなずきましたよね?」
リヴァイ「「首振るのがめんどくせぇんだよ、キノコ頭が」」
アルミン「えぇ...そんなこと言われても」
リヴァイ「あ?何か文句あんのか?」
アルミン「うっ...何でもないです...」
-
- 152 : 2015/03/11(水) 21:36:15 :
そして秋の大会をどんどん勝ち進んでいき、僕とリヴァイ先輩は注目されてきた頃...
亀裂は急に起こった...
2月
アルミン「あ、リヴァイ先輩!」
リヴァイ「あ?」
アルミン「この間ブルペンで試した変化球なんですが...」
リヴァイ「お前...変化球にこだわりすぎだろ」
アルミン「え」
リヴァイ「変化球にしても、コントロールにしても、ストレートが速くなきゃ使い物になんねぇだろ」
アルミン「だとしても、もうリヴァイ先輩のストレートは十分速いです!今のうちに変化球との組み合わせで今以上に三振を取れたら...」
リヴァイ「てめぇ俺に指図してんのか?」ギロッ
アルミン「ッ、誰もそんなことを言ってるわけでなくて僕はただ」「あぁそうかよ」
アルミン「?」
リヴァイ「誰もてめぇのコジツケを聞いてるわけじゃねぇ、それに俺はてめぇの駒じゃねぇんだよ!!!」
モブ「ん、なんだ?喧嘩か?」
アルミン「なっ、こ、駒なんて思ってませんよ!!それにこじつけじゃなくて僕はリヴァイ先輩のために...」
リヴァイ「だからなんだ?あ?誰が俺のためにアドバイスをしろっつった?俺は俺のことを理解してないとでも思ってたのか?」
アルミン「そ、そんな言い方しなくてもいいじゃないですか!!」
モブ2「なぁ、止めた方がいいんじゃないか?」
モブ「あぁそうだな」
アルミン「...そんなに言うんだったらもういいです、僕はもう今後一切あなたにアドバイスやリードもしません...試合の時は自分で勝手に投げてください」
モブ「おい、アルミン!何もそんなに言わなくても」
リヴァイ「こっちはありがてぇことだ」
モブ2「おい、リヴァイも口が悪いぞ」
リヴァイ「あ?うるせぇな」
モブ2「ッ」
ミケ「リヴァイ、落ち着け」
リヴァイ「...チッ」
ミケ「アルミン、お前も落ち着け」
アルミン「? 何に落ち着けと?僕は逆に被害者の方ですよ?」
ミケ「まぁそう言うな」
アルミン「ハァ...はい、すみません」
スタスタ
ミケ「リヴァイ、監督が呼んでたぞ」
リヴァイ「は?何のようだ...」
ミケ「知らんな」
部室
リヴァイ「何のようだ?」
監督「あぁ、まぁわかってると思うが...アルミンの件だ」
リヴァイ「ふん...」
監督「どうした?」
リヴァイ「何もねぇよ」
監督「そうか、アルミンだが...この4ヶ月間組んでみてどうだ?」
リヴァイ「はぁ?どうもこうもねぇよ、俺とは噛みあわねぇ...正反対だ」
監督「詳しく聞こうか」
リヴァイ「詳しくも何もねぇよ...俺が怪物なら...あいつは天才、怪物と天才はちげぇんだよ...」
監督「確かに...怪物と天才は違うな」
リヴァイ「理解し合えるとは...とても思えねぇな」
監督「そうか...」
リヴァイ「それで話ってなんだ?」
監督「お前もアルミンを見ていればわかると思うが...天才肌の一人だ」
監督「だがまだまだ弱い...体も精神も」
リヴァイ「何が言いたい?」
監督「どうすれば君みたいに才能開花するかと思ってね...」
リヴァイ「んなもん知るかよ、自分のことだったらまだしも他人の事情までは知らねぇ」
監督「他人の...事情か...」
監督「お前はどうやって開花したんだ?」
リヴァイ「...局面だな」
監督「局面?どんなだ」
リヴァイ「おっと、さすがのあんたでもそこまで首を突っ込むと...」
監督「あぁ悪い悪い」
監督「局面か...!」
リヴァイ「? なんだ?糞でも出そうか?」
監督「いや...ちょっと思いついてな...」
リヴァイ「?」
-
- 153 : 2015/03/27(金) 22:26:20 :
そしてあっと言う間に新年度の4月が訪れた...
リヴァイ先輩とはあれから何度も喧嘩はしたけど、何だかんだで春のリーグ戦も順調に勝ち進んで行った。
そして、ついに僕にも...後輩が出来ることになった。
スタスタ
アルミン「(今年はどんな新入生が入ってくるんだろう?楽しみだなぁ...)」
ザッ
「ッッッッッ....アルミィンッ!!!!!!」
アルミン「ッ!? な、な、ななんですか!?」チラッ
モーゼス「よっ、久しぶりだな!」
アルミン「ッ...モーゼス?」
モーゼス「おぉ、おぉ、少し見ない内にすげぇ大きくなったな!」
アルミン「も、モーゼスこそ大きくなったじゃないか」
モーゼス「コラおまえ、俺を誰だと思ってんだ?センタマリア中未来のエース、モーゼスさま様だぞ」
アルミン「あはは、変わってないね!モーゼスも」
モーゼス「お前も...いやお前は変わったな」
アルミン「え...?」
モーゼス「だってお前前まで...」
ポンポンッ
モーゼス「こんなに身長高くなかったじゃーん!大きくなったなぁ!お父さん嬉しいぞ」
アルミン「僕はモーゼスの子供じゃないってば!」
モーゼス「あ~...こうやってじゃれあうのも何ヶ月振りだ?」
アルミン「! そう言えばモーゼス今日はどうしてここに?」
モーゼス「ハァ?お前な...鈍感にもほどがあるぞ」
アルミン「いや...うん、ごめん...」
モーゼス「そんなの決まってんだろ、俺も今日から1軍なんだよっ!」バシンッ
アルミン「いたっ」
モーゼス「まぁ残念ながらあいつらはまた落ちちまったけどな!」
アルミン「そっか!また一緒に...野球出来るんだね!」
モーゼス「oh Yey!」
アルミン「何でそこで英語なの...」
モーゼス「たまたま思いついたからに決まってんだろ」
-
- 154 : 2015/03/27(金) 23:11:15 :
それから数日後...
今日からマリア県春の決勝リーグが始まる...
そこには僕がまだ知らないチームがたくさんいる。もちろん同じ地区で戦っていたチームも参加している。
そして、一回戦の相手が決まった。
相手は...【中央第一憲兵大学附属中学校】
小中高大の一貫校だ。 夏の全国大会にも出場経験のあるチームでもありしかも、センタマリアとその中央第一憲兵大学附属中学校はどうやら因縁の相手らしい。なおかつ、両チームの3年生達には何やら名称があるらしい...
センタマリアには【自由を求める鳥】
中央第一憲兵には【命を求める狩り人】
この因縁はセンタマリアが出来た当初から続いているらしい。
試合当日
監督「今日のスタメンを発表する」
1番 センター モブ
2番 レフト モブリット
3番 サード エルド
4番 ライト ミケ
5番 ファースト ケイジ
6番 キャッチャー アルミン
7番 ショート トーマ
8番 セカンド ダリウス
9番 ピッチャー モーゼス
モーゼス「ッ」
監督「以上。9名」
「はいっ!!!!」
アルミン「凄いじゃないか!いきなり先発なんて!」
モーゼス「俺が...スタメンで...先発...うぉぉぉおおおおおお!!!!!」
アルミン「これで...念願の夢が敵うね!!」
モーゼス「あぁっ、だがこの一試合で下ろされたら意味がねぇ!おい、アルミン!今からブルペン行くぞ!」
アルミン「き、気合入りすぎだって!!」
リヴァイ「...」
監督「すまないな、協力してもらって」
リヴァイ「別に一試合くらいはくれてやる」
監督「さて、いよいよだな」
リヴァイ「?」
-
- 155 : 2015/03/27(金) 23:45:04 :
審判「整列!」
ザッ
審判「これよりマリア県春の決勝リーグ第一試合、センターマリア中学校対中央第一憲兵大学附属中学校の試合を始めます!お互いに礼!」
「お願いします!」
モーゼス「見ろよ、アルミン」
アルミン「え?」
モーゼス「あの威圧...中学生とは思えねーぞ」
アルミン「確かに...中央憲兵は体が大きい人がいっぱいいるね」
モーゼス「そ~れにどれも無精髭生やしたおっさん勢揃いだな...草野球チームかよ、おい」
アルミン「(データを見たところ今年は走力を重視したチームって感じだったけど、やっぱり何より脅威なのは攻撃力だ。)」
アルミン「(ヒットが出たらバント...これが一般的な攻撃だけど、このチームはバントが少ない、いやしないと言っても過言ではない)」
アルミン「(打って打って打ちまくる...それだけだったらまだ対策は取れるけど、今年からは走力重視...と言うことは)」
リヴァイ「(エンドラン・盗塁が増えたことによって選択肢が追加、何よりそれは得点力アップにかなり貢献してる...チッ、厄介極まりねぇな、それに今日の先発は...)」
アルミン「(1軍初の登板のモーゼス...監督は何が狙いなんだ?モーゼスを出すとしても後半に出せば経験になるわけだし...先発で使う意図はどこにある?)」
アルミン「一球!」
モーゼス「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ!
パシンッ!
アルミン「ナイスボール!」
「一回の表、中央第一憲兵大学附属中学校の攻撃は...1番 セカンド、敵モブ君」
敵モブ「しゃーっす」
審判「プレイ!」
アルミン「〔さっきブルペンでは調子が良かった、調子が良い時のモーゼスはストレートが良く伸びるから...〕」スッスッス
モーゼス「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ!
敵モブ「〔初球は見送るぜ〕」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔相変わらずストレートは光ってるね!〕」
アルミン「ナイスボール!」シュッ
モーゼス「〔ったく、久々に受けるっつぅのに顔色一つ変えねぇな...ま、お前らしいや〕」パシッ
アルミン「〔一球目は見てきた、この1番は初球は見るタイプだ。なら攻略方法ある〕」スッスッス
モーゼス「〔次は外すのね〕」コクッ
スッ
ドッ
シュッ!
敵モブ「〔ストレート!〕」スッ
キンッ
審判「ファール!」
アルミン「〔さすがに全国クラスとなると当てられるよね...だったら〕」スッスッス
モーゼス「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ!
敵モブ「〔舐めんな!同じコース!!〕」スッ
キーンッ
ケイジ「オーライ、オーライ!」パシッ
審判「アウト!」
ケイジ「ワンァウト!」シュッ
モーゼス「ワンァウト!」パシッ
アルミン「〔よし、1番打者を3球で仕留めたぞ!〕」
-
- 156 : 2015/03/27(金) 23:58:10 :
相手ベンチ
敵モブ「すまん」
敵モブ2「ドンマイ!ドンマイ!」
◯◯◯「ったく、しっかりしろよ」
敵モブ「う、悪い...」
サネス「お前らをここまで上がってこさせたのは誰のお陰だと思ってんだよ」
敵モブ3「おい、サネス!言いすぎだ!」
サネス「あ~...悪い悪い、つい癖でな」
ラルフ「お前もつくづく悪人って感じだな」
サネス「おいおい、そいつぁひでぇぜ?トム」
ラルフ「誰だよ」
キーンッ
アウト
サネス「マジかよ、まだランナー出ないのかよ!」
ラルフ「相手は確かリヴァイ出してないはずだぞ」
サネス「なぁんだって!?リヴァイ出てないのにこのザマかよ...いよいよ世紀末だなこりゃ」
ラルフ「諦めるの早すぎだろ、おい」
カキーンッ
サネス「おっ、今度はいい音したぞ!」
アウト
サネス「なんだよ!擬音詐欺かよ!!」
ラルフ「三者凡退か...良いピッチャーなのか?」
敵モブ「いや普通くらいだと思うんだが」
サネス「まぁ確かにさ...あいつら守備良いけどさ...俺らだってそんなに打力弱くねぇと思うんだがなぁ...」
ラルフ「何でお前の喋り方っておっさん風なの?」
サネス「さぁてと、さっさとアウトにして点を取りまくって...」
サネス「あいつらの吠え面を見てやるか」ニヤッ
ラルフ「そうだな、今日見に来ている親御さんのために頑張るか」
「(いや普通に自分達のために頑張れよ!!)」
-
- 157 : 2015/03/28(土) 00:26:50 :
センタマリアベンチ
アルミン「ナイピッチ!今日は本当に調子良いね!」
モーゼス「あったりまえだろぉ?俺のデビュー戦だぜ?」
アルミン「はは、じゃぁその調子で今日は完投を頼むよ」
モーゼス「おう!任せろ!」
アルミン「(さてと...上手く三者凡退には出来たのは良かったけど、もう一つあのチームには厄介なのが...投手力だ)」
アルミン「(先発は【ジェル・サネス】、速球は130kmちょい速い方ではある、コントロールはまだわからないけど悪い方で、一番厄介なのが球種が多いこと)」
アルミン「(技巧派とは違うかもしれないけど、強いていうならバランス型だ。だから想像するなら、球は速めでコントロールは悪くて球種が多いやつ)」
アルミン「(こういう投手が最も得意とする打者は...ミケさんタイプだ)」
アルミン「(ミケさんは狙い球を絞るタイプじゃなくて来た球を振るタイプ...つまりブンブン振っていくタイプだから三振も多い...けど、当てた球はすべて場外だ。)」
アルミン「(今日4番にいることによって相手はミケさんの前にランナーを出したくないはず...どう出てくる)」
サネス「〔さぁてと、今日もいっぱい役者を気取らなきゃねぇ〕」スッ
ドッ!
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
モブ「〔あっぶねぇな...当たったらどうすんだよ〕」
ラルフ「ナイスボール!」シュッ
モブ「〔ハァ?ナイスなわけねぇだろ〕」
スッ
ドッ!
シュッ!
モブ「〔ッ、また〕」
パシンッ!
審判「ボールツー!」
ラルフ「惜しいよ!球走ってるぞ!」シュッ
モブ「〔こいつらもしかして...当てに来てんのか!?〕」
スッ
ドッ!
シュッ!
モブ「〔ッ、また!?〕」
パシンッ!
審判「ボールスリー!」
観客「おいおい!全然入んねぇじゃん!!」
モブ「〔こいつらマジで当てに来やがってる...だって...ボールがどんどん近づいてきてる〕」
アルミン「(やっぱりコントロール悪いな...)」
サネス「〔それじゃぁそろそろ肩も温まってきたので...〕」スッ
ドッ!
シュッ!
モブ「〔クッ、ど真ん中にストレートかよ!!〕」スッ
クイッ!
モブ「ッ」
キンッ
サネス「そらよっ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
モブ「〔くそっ!最初の3球は伏線だったのかよ!〕」
アルミン「(ボールを当てさせると見せかけて打者をバッターボックスからどんどん外に寄らせ、最後に真ん中キレのあるシュート...簡単には打たせてくれなさそうだな)」
モブ「悪い!」
アルミン「ドンマイです!」
モーゼス「ドンマイッス!」
-
- 158 : 2015/03/28(土) 16:07:12 :
中央第一憲兵大学付属中学校 0 0
センタマリア中学校 0
監督「(ツーアウト...なおもランナーなしで...)」
「6番キャッチャー、アルレルト君 背番号2」
スタスタ
アルミン「お願いします!」
審判「プレイ!」
ラルフ「〔こいつか、1年天才捕手のアルミン・アルレルト...あのリヴァイの球を捕っちまう奴だから野球センスは相当なんだろうな〕」
サネス「〔おいおい、一瞬女の子かと思ったぜ...こんな可愛らしい子が噂の天才捕手?世の中色んな人間がいるもんだなぁ〕」
アルミン「〔エルドさんから聞いた話...この投手はコントロールは抜群らしい...どうやらさっきのは演技だったらしい。〕」
サネス「〔さぁてと、このショタちゃんをどうやってアウトにすっるかなぁ...〕」
アルミン「〔球種は...確か5球種って言ってたっけ〕」
ドッ
シュッ!
アルミン「〔初球は...?〕」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「〔外いっぱいにストレートか...次は?〕」
ドッ
シュッ!
アルミン「〔内高めのストレートか!〕」スッ
クイッ!
パシンッ!
審判「ストライクツー!」
アルミン「〔内高めにカーブ...しかも、かなりキレの良いカーブ〕」
サネス「〔も~ちょっと楽しませてくれるかと思ったけど...打力はそこまで上手くないのかな?〕」
ドッ
シュッ!
アルミン「〔最悪この打席は三振でもいい...ただし情報を引き出すんだッ!!!!〕」スッ
キンッ
審判「ファール!」
アルミン「〔ストレートは当てられる...けど、問題は...変化球との組み合わせ〕」
アルミン「〔今のところわかっている球種は、シュート・カーブ・スライダーにストレートの4球種〕」
アルミン「〔あと一球種あるはずだ...それを引き出せたら50点、かつ塁に出れたら70点ってところだ〕」
ドッ
サネス「〔悪いが決め球は見せないよッ〕」シュッ!
クイッ!
アルミン「〔さっきと同じ...内高めの...カーブ!〕」スッ
キーンッ!
サネス「うわーお、マジかよ」
タッタッタ
アルミン「よし!」
モーゼス「すげぇぞ!アルミン!クリーンヒットだ!」
モブ「あの野郎!綺麗にレフト前に運びやがった!!」
モブ2「続け―!!」
キーンッ
パシッ
アウト
モブ2「あぁ...なんだよ、せっかくアルミンが出たのに...」
ミケ「ため息つくな、次の回取ればいい」
モブ2「お、おうよ!」
ミケ「(驚いたな...あのサネスの球を打つとはな...俺も負けていられないな)」
モーゼス「ナイバッチ!アルミン!」
アルミン「うん、ありがとう!」
モーゼス「しっかし、お前本当に成長したよな」
アルミン「え?どうしたの?急に」
モーゼス「だってよ、あのちっちゃくてヒョロヒョロの奴が今やこのチームの正捕手だもんな!」
アルミン「うぅ...最初のはただの暴言だよ...」
モーゼス「けどまぁ...お前だけが成長したわけじゃないってことを教えてやりゃ!!」
アルミン「...ふふっ、期待しとくよ!未来のエース!」
モーゼス「大船に乗った気分で任せんしゃい!」
-
- 159 : 2015/03/29(日) 21:46:24 :
中央第一憲兵大学付属中学校 0 0 0 0
センターマリア中学校 0 0 0 0
相手ベンチ
ゲシッ!
サネス「くっそぉ...全然点は取れないしさっきより打たれるようになってきたし...ちょっと腹立つなぁ!」
ラルフ「ちょっとどころか結構怒ってるよね」
サネス「たぁ~っく、何でだ?そこまで凄いピッチャーでもねぇのによぉ...」
ラルフ「まぁ確かに俺らがここまでノーヒットノーランされたのはリヴァイ以外いないからな」
サネス「そうですよ...しかも、今日はリヴァイも出てないのに...くぅぅぅう!!!」
ラルフ「...ん?待てよ...あの捕手2年って言ったか?」
サネス「そうだよ、しかも秋の地区大会ではベスト捕手賞まで貰いやがった...あぁ、俺もベスト投手賞欲しかった!!」
ラルフ「ならよ...あの投手って何年だ?俺見たことも聞いたこともないんだが...」
サネス「しらねーよ...1年...はありえねーな...2年とかじゃねぇの?きっと」
ラルフ「でもデータにはなんにも乗ってないってことは...最近1軍入りしたってことか...」
サネス「ん?最近1軍入りした...2年生?」
ラルフ「多分今俺ら同じこと考えてたぜ」
サネス「そうだよ...この流れを持ってきたのは...全部あいつなんだよな?」
ラルフ「だな」
サネス「...っひ」ニヤッ
サネス「おい、お前らよく聞け!」
...
「5回の表中央第一憲兵大学付属中学校の攻撃は...4番ファースト、敵モブ3君」
敵モブ3「しゃっす!」
審判「プレイ!」
アルミン「〔今のモーゼスならいける!このまま無失点にだって出来るはずだ!!〕」スッスッス
モーゼス「」コクッ
ドッ
シュッ!
敵モブ3「ふっ!」スッ
キッ
審判「ファール!」
アルミン「〔ん?なんだこの違和感は...?〕」
敵モブ3「〔危ない危ない、思わず打ち上げそうになっちまった〕」
アルミン「〔さっきの打席とちょっと違うぞ?何が狙いだ?〕」
ドッ
シュッ!
キンッ
審判「ファール!」
アルミン「〔またファール?このコースは得意コースだぞ?〕」
モーゼス「〔うっし、三振狙いに行くぞ!〕」
ドッ
シュッ!
敵モブ3「!」スッ
キンッ
審判「ファール!」
アルミン「〔これは...脈略有りで...いいのかな〕」スッスッス
モーゼス「〔え?真ん中!?マジで!?いいのか!?〕」
アルミン「〔これは賭けだ、これで打たれたら僕を恨んでくれモーゼス〕」
モーゼス「〔任せろ、コラァッ!!!〕」スッ!
ドッ!
シュッ!
敵モブ3「〔ッ、速い!?〕」
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!」
モーゼス「うっっっっっしゃあああああああ!!!!」
アルミン「ナイスピッチ!」シュッ
アルミン「〔勝った......さっきの賭けはモーゼスの方が有利だ。何故ならばモーゼスは自分を追い込まれれば追い込まれるほど潜在能力を開放するタイプだからだ。〕」
スタスタ
敵モブ3「すまん」
ラルフ「も~んだいなっし~んぐ、まぁ任せなって」
敵モブ3「あ、あぁ」
-
- 160 : 2015/03/29(日) 22:33:41 :
シュッ!
キンッ!
シュッ!
キンッ!
審判「ファ、ファール!」
モーゼス「ハァ、ハァ...」ゼェハァ
アルミン「〔くそ、どういうことだ!何でこいつら打たないんだ!!〕」
アルミン「〔もうモーゼスの投球数は70を超えてる...このままじゃ...このままじゃ...〕」
アルミン「〔クソッ、キャッチャーの僕がどうにかするのが仕事だろ!〕」
アルミン「〔けど...けど...あぁッ、クソ!なんにも思いつかない...こいつはストライクゾーンに入っていればすべてカット、だけどボールには全く手を出さない...ならいっそフォアボールにして他の奴で勝負するか?〕」
アルミン「〔いや...けど、ここでランナーを出したらこいつに何をされるかわかったもんじゃない...どうする...どうする...〕」
「アルミンッ!!!!」
アルミン「!」
モーゼス「バッター勝負ッ」
アルミン「〔モーゼス...わかった、君が勝負したいなら...勝負しよう!僕も全力で戦う!〕」
モーゼス「〔アルミン...俺はお前と1軍に上がって、スタメンの座を手にして...いつか全中を優勝して黄金バッテリーになるって言ってくれたよな〕」
モーゼス「〔俺はあの時...すげぇ嬉しかった。今までリトルリーグで組んでたキャッチャーにはそんなこと言ってくれる奴はいなかったからなお嬉しかった。〕」
スッ!
モーゼス「〔だから...俺は...お前に恩返しがしたい!俺をここまで導いてくれたお前にッ!!〕」ドッ!
モーゼス「うぉぉぉおおおおおッ!!!!!」
シュッ!
ラルフ「〔そ~ろそろ動き出そうかな~?〕」スッ!
カキーンッ
モーゼス「ッ!?」
カシャンッ
モブリット「」パシッ
ダリウス「2つ!」
モブリット「ッ!!」シュッ!
タッタッタ!
ラルフ「うらよっと!」ザザーッ
パシッ!
ケイジ「ッ」ガタッ
ポロッ コロコロ
審判「セーフ!」
ケイジ「〔クソッ、荒っぽいスライディングしやがって!〕」
ケイジ「すまん!」シュッ
モーゼス「ドンマイっす!」パシッ
モーゼス「〔くっそぉ、全力投球したのに...軽々打ちやがった...それに...〕」ピクピクッ
モーゼス「〔さっきから足が...変だ...〕」ピクピク
スタスタ
モーゼス「! アルミン」
アルミン「さっきの球良かったよ、あれは相手を褒めるしかないよ」
モーゼス「そ、そう...だな」
アルミン「大丈夫、モーゼスならこのピンチ切り抜けられるよ」
モーゼス「お、おう!」
アルミン「話の主役は励ましじゃなくて、次の打者について」
モーゼス「さらっと毒を刺すな...お前」
アルミン「次の打者...【ジェル・サネス】だけど、さっきの打席ではストレート勝負で行ったけど、今回は変化球も混ぜていくよ」
モーゼス「おうよ」
アルミン「...あ、それと」
アルミン「相手粘り打ちしてモーゼスのスタミナ消耗作戦で来てるみたいだけど...どこかおかしい所頭以外ある?」
モーゼス「なっ、てめぇ!失礼な奴だな!!」
アルミン「はははッ、まぁそう怒らないでって!」
アルミン「でも、本当にどこか異変を感じたらすぐサインしてね」
モーゼス「うるせっ、早く行け!」
タッタッタ
モーゼス「〔ちくしょう...あいつ馬鹿にしやがって...ま、お陰でちょっと力抜けた気がするぜ...サンキューな、アルミン〕」
-
- 161 : 2015/03/30(月) 01:01:39 :
「6番ピッチャー、サネス君」
サネス「お願いしまーす」
審判「プレイ!」
アルミン「〔ジェル・サネス...圧倒的な野球センスで次々に三振を取っていく、なお野手としての能力も捨てがたい、か...〕」
アルミン「〔さっきの打席はストレート中心...と言ってもモーゼスには全部で2球種しかないんだけど...〕」
モーゼス「〔ん?今何か悪口言われた気がするのは俺だけか?〕」
アルミン「〔モーゼスの決め球は落差のあるチェンジアップ...だけど、これまで使った回数は実に10球〕」
アルミン「〔モーションを盗まれてなければいいけど...〕」スッスッス
ドッ
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
モーゼス「クソッ!」
アルミン「ナイピーナイピー、球走ってるよ!」シュッ
モーゼス「おう」パシッ
サネス「〔な~るほどねぇ...球速は大した物だ、け~どコントロールがなぁ...それに今聞いた限りだと球種2球種...まぁ2年生してはいい方か〕」
サネス「〔ラルフが随分粘ってくれたからスタミナは結構削れただろうな...けど、それだけじゃ崩せねぇな〕」
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
サネス「〔取り敢えず得意球はストレートっぽいな、なら...〕」
モーゼス「ッ!!」シュッ!
カキーンッ!
モーゼス「ッ」
カシャンッ!
審判「ファール!」
サネス「あぁ~っくそ!」
アルミン「〔今モーゼスのストレートは2割減...ってところか〕」
モーゼス「〔絶対に...アウトにするッ!!!〕」シュッ!
サネス「〔ほらよ!!〕」スッ!
キーンッ!
審判「ファール!」
サネス「〔この野郎...まだそんな体力があるのかよ...〕」
ドッ!
シュッ!
サネス「〔いい加減くたばれってんだ!!〕」スッ!
カキーンッ!
サネス「ふっ、やっといったか...」
アルミン「ちょっとどこ行くんですか?」
サネス「あ?」
アルミン「まだ終わってないですよ?」
カシャンッ!
審判「ファール!」
サネス「〔なっ!?完全に芯で捉えたはずなのに...〕」
ラルフ「〔マジかよ...完璧に捉えたはずだろ!まだ力で押す余力があるってのかよ!?〕」
「わーりぃ、アルミン」
サネス「ん?」
モーゼス「次こそ絶対にアウトにしてみせる」スッ
サネス「〔このッ...野郎〕」ピキピキッ
アルミン「ナイスボール!」シュッ
モーゼス「ふぅ...」パシッ
サネス「〔何が、次こそアウトにするだ?ふざけんじゃねぇ...〕」
サネス「おい、ガキ」
アルミン「?」
サネス「あんまし調子乗ってると...」
「「ぶっ殺すぞ」」
アルミン「ッ」
審判「ちょっと君、私語を慎みたまえ」
サネス「まぁいいさ...へっ、ちょうどいい」ニヤッ
サネス「お前に良い物見せてやるよ」
アルミン「は...?」
審判「プレイ!」
-
- 162 : 2015/03/30(月) 01:09:28 :
アルミン「〔なんだ?さっきから人が変わったような態度だな...〕」
サネス「〔このチームで先に潰したほうがいいのは...アイツ、だな〕」ニヤッ
モーゼス「!?」ゾワッ
モーゼス「〔あの目...あいつ...何をする気だ?ただならぬ殺気を感じるぞ...〕」
アルミン「〔まぁいい、バッター勝負だ!〕」スッスッス
モーゼス「」コクッ
ドッ!
スッ
モーゼス・アルミン「〔セーフティバント!?〕」
シュッ!
キンッ
モーゼス「〔クソ、決められた!上手くボールを殺しやがった!けど、何でセーフティバントでファースト方向に?〕」
アルミン「〔この距離なら捕れる!しかも、出だし遅れたからこのままさせる!〕」ダッ
サネス「へっ」ニヤッ
モーゼス「〔ッ、まさかあいつ...わざとボールをアルミンが捕れる方向に...しかも、このままじゃアルミンとぶつかるぞッ!?〕」
ガシ
アルミン「よし!」スッ
サネス「あばよッ!!」
「アルミンッ!!避けろッッッ!!!!」
アルミン「えっ」スッ
スルッ ポタッ コロコロ
サネス「〔なに!?〕」
アルミン「〔まだ走ってなかったか!?あのままだったら恐らく接触して...最悪怪我をするところだったぞ!?〕」
ケイジ「モーゼス!一塁入れ!!俺が送球する!!!」ダッ
モーゼス「ッ、はい!」ダッ
ダッダッダ!
サネス「〔クソが...あのままあいつが言わなければ確実に潰せたのに...全部...全部てめぇのせいでパァだ!〕」
サネス「〔この代償金は...てめぇが払えッッッ!!!!〕」ダッ!
ガシッ
ケイジ「モーゼス!」シュッ
モーゼス「はい!」パシッ
ガンッ!!!!
アルミン・ケイジ「!?」
審判「せ、セーフ!」
「ぐ...ぐぁああああああああああああああ」
ケイジ「モーゼスッッッ!!!!!!」
モーゼス「ぐぅ...うぅ...ぐぅぅううああああああああああ」
トーマ「おい!今の守備妨害だろ!!」
サネス「ハァ?」
ケイジ「それにてめぇわざとモーゼスの足を踏んだだろッ!!!」
サネス「おいおい、今のはどう見たって事故だろ?」
審判「タイム!」
審判「君、大丈夫か!?」
モーゼス「うぅぅう....ぐっ、だい、じょ、うぅぅ...ぶ、でず...」
アルミン「モー...ゼス...?」
ケイジ「おい!アルミン!ベンチまで運ぶぞ!」
アルミン「僕のせいだ...僕が...」
ケイジ「おい、アルミン!!!」
アルミン「ッ、はは、はい!」
ケイジ「いいか、腰の部分を掴め!」ギュッ
アルミン「は、は、はい」ギュッ
スタスタ
-
- 163 : 2015/03/30(月) 01:22:12 :
ベンチ
監督「どうですか?」
医師「これは酷い...すぐに病院に行かなくてはダメです!」
監督「わかりました、リヴァイ出ろ」
リヴァイ「結局出るのかよ」
監督「仕方ないだろ、緊急事態だ」
リヴァイ「わかったよ、ったく」
医師「タンカを!」
スッ スッ
リヴァイ「チッ、ランナーいるのかよ」
ガシッ
リヴァイ「?」
モーゼス「お願いです...リヴァイ先輩...今...アイツは俺が怪我をしたことによって頭が真っ白になってます...」
モーゼス「だから...どうか...アイツを...頼みますッ」ギュゥッ
バッ
モーゼス「ッ」
リヴァイ「知ったことかよ、他人の面倒まで見れねぇ」
モーゼス「...」
「...だが」
リヴァイ「俺がどうこうしてもアイツためじゃねぇ...ここからどうするかを決めるのはアイツだ」
リヴァイ「いつもそうだ...選択をどっちにしようが...結果までは俺は神様でもなんでもねぇからわからない」
リヴァイ「だがまぁ...お前の意志はアイツに伝えといてやる」
モーゼス「ッ」
リヴァイ「だからお前は他人の心配をしないで、まず自分のことをどうにかしろ、それからだ他人のことを考えるのは」
モーゼス「...はあ”い」ウルウル
リヴァイ「安心しろ、試合には勝つ...お前がここまで投げ抜いた無失点は俺が受け継いでやる」
リヴァイ「だから...早く戻ってこい」
モーゼス「ずみばせん...リヴァイぜんばいッ...」ウルウル
スタスタ
リヴァイ「〔あぁこの感じ...似てるな...あの時と〕」
-
- 164 : 2015/03/30(月) 16:47:50 :
ザワザワ
「選手の交代をお知らせ致します。センターマリア中学校ピッチャーのブラウン君に代わりまして、リヴァイ君」
オォォォオ
観客「リヴァイが出てきたぞ!」
観客「ここでやっとリヴァイかよ!おせぇぞ!」
ケイジ「くそっ、何でモーゼスが怪我で交代したのに観客はリヴァイに目が行くんだか...」
トーマ「仕方ねぇよ、アイツは怪物級の人間だからな」
ケイジ「おい、アルミン!しっかりしろよ!モーゼスは大丈夫だからな!」
アルミン「あ、はぃ...」
ケイジ「声が小さいぞ!このままじゃ相手に飲まれるぞ!」
スタスタ
リヴァイ「おい、アルミン」
アルミン「! はぃ」
リヴァイ「モーゼスからの伝言だ。」
リヴァイ「この下手くそキャッチャーが、ってな」
アルミン「ッ」
ケイジ「おい、リヴァイ!お前なぁ、アルミンの今の状態がわかってんのか!?」
リヴァイ「うるせぇな、今俺はアルミンと喋ってんだよ」ギロッ
ケイジ「ッ、勝手にしろ...」
スタスタ
アルミン「僕の...せい...で、モーゼスは...」
リヴァイ「あぁそうだ、お前のせいだ」
アルミン「ッ」
リヴァイ「お前がもっと早くサネスの様子が変だって気づいていればモーゼスは怪我をしなくて済んだかもな」
リヴァイ「だがもっとお前が反省しなきゃいけないのがある」
リヴァイ「それは、お前ら二人共サネスに喰われていたことを知らずにサネスを煽ったことだ。」
リヴァイ「これがどういう意味か、わかるよな?」
アルミン「...ゴクンッ」アセ
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
アルミン父「アルミン、お前は今日初めて弱肉強食と言う局面に会ったのか?違うだろ?本当は見て見ぬふりをしていたんじゃないのか?」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
アルミン「(そうか...僕はまた...現実から目をそむけていたのか...)」
リヴァイ「モーゼスはお前より早くそれに気づいて、お前を庇って、犠牲になったんだよ」
アルミン「僕の...代わりに...?」
リヴァイ「だが、このままじゃまたお前はサネスに喰われることになるだろうな。悪いが俺はモーゼスみたくお前を庇わなねぇぞ」
リヴァイ「何故なら俺はお前とは赤の他人だからな」
アルミン「ッ」ゾクッ
チラッ
サネス「...」ギロッ
アルミン「お、お願いです...助けてください...」ガシッ
リヴァイ「だから言ったろ、俺はお前とは赤の他人だってな。だから俺は助言までしか出来ない。」
アルミン「そんな...そんな...」
リヴァイ「...まぁ見殺しにするのも癪だから、1つ良いことを教えてやるよ」
アルミン「え...?」
リヴァイ「相手に喰われそうになってるなら、自分から喰っちまえ。よく言うだろ?やられる前にやれって」
リヴァイ「それと同じだ、よく考えて行動するんだな...ま、俺だったら喰わねぇな...俺は喰うじゃなくて殺るだな」
スタスタ
アルミン「(...喰われる前に...喰え?何を言ってるんだ?あんな目をしてる奴を...喰えって言うのか?)」ビクビクッ
アルミン「(無理だ...無理だ、無理だ...そんなこと...出来ない...だって...僕は何も出来ない...ただの人間なんだぞ?)」
アルミン「(それとも...あんたみたいな怪物だと...あんな奴でもお構いなしに...喰えるのか?)」
-
- 165 : 2015/03/30(月) 18:06:12 :
審判「プレイ!」
サネス「〔ホームインするときに...ぶっ潰してやる...それまでに...〕」
リヴァイ「」スッ!!
ダッ!
ケイジ「ランナー走った!」
ドッ!!
シュッ!!
アルミン「(僕のせいで...モーゼスは...)」
パシンッ!
審判「ストライク!」
ズサーッ
サネス「〔へっ、動揺しまくってるな...これなら今度こそ潰せるぜ...〕」
ケイジ「お、おい!アルミン!!」
アルミン「えっ、あれ...あ!」
リヴァイ「チッ、底なし頭野郎が...」
アルミン「た、タイムお願いします!」
審判「タイム!」
タッタッタ
トーマ「おい、アルミン...しっk」 ボコッ!!
「!?」
アルミン「ゲホッ、ゲホッ...うっ...」ズキズキ
リヴァイ「てめぇ...勝つ気あんのか?ボケっとしてねぇで集中しろ」
ダリウス「り、リヴァイ!何も殴らなくても!」
リヴァイ「こうでもしなきゃこいつは一生経ってもわからねぇ」
エルド「でもまぁ、リヴァイの言う通りではあるな」
リヴァイ「だろ?」
エルド「少なからず暴力以外は正しいと思う」
リヴァイ「チッ」
ケイジ「け、けどよ...アルミンは目の前で親友だったモーゼスの怪我を見ちまったんだぞ!?」
リヴァイ「だから許せ、と?」
ケイジ「べ、別に許せとは言ってないが...そこまで言う必要性も無いと思うぞ」
トーマ「まぁ確かに...でも、試合が再開した以上は集中してもらわなきゃこっちも困るんだ。だからアルミン!」
アルミン「は、はぃ」
トーマ「気にするな、って言っても無駄かもしれないけれど、切り替えていかないとこの先が辛いぞ」
エルド「うちの正捕手なんだ、しっかり頼むぜ」
アルミン「は、はい!」
ケイジ「無理するなよ?」
アルミン「はい...心配をかけてすみませんでした」
リヴァイ「...おい、アルミン」
アルミン「はい?」
リヴァイ「まさか...今頃に及んでモーゼスの怪我は事故だって...思ってるのか?」
ケイジ「ちょ、リヴァイ!?お前!」
リヴァイ「お前はあの時あの場いたからわかってるよな?あのアクシデントは...誰が引き起こしたかを」
アルミン「...どうしてすか?」
リヴァイ「あ?」
アルミン「どうしてそこまで...サネスさんを疑ってるんですか?もしかしたら...本当に事故かm」 ゲシッ!
アルミン「ごはっ!?」
ガタッ!
ケイジ「おい、リヴァイ!!」
リヴァイ「てめぇいつまで現実から目をそむける気だ?」
リヴァイ「そうやっていつまでも現実逃避してるから、お前はいつも喰われてるんじゃねぇのか?いい加減目覚ませ」
アルミン「なんで...なんで...今日は...そんなに説教してくるんですか...?」ウルウル
ケイジ「アルミン?」
アルミン「いつもだったら言いたいことだけを言ってそれで終わりだったじゃないですか!!なのに...なのに何で今日はそんな同情された顔で...言われなきゃいけないんですか...」ウルウル
リヴァイ「...」
ケイジ「リヴァイ?」
リヴァイ「俺はただモーゼスの意志を受け継いだだけだ」
アルミン「えっ」
リヴァイ「アイツは自分でこの道を選択したんだ。お前が喰われたきゃ喰われればいい...お前がサネスを喰いたいなら喰えばいい...」
ケイジ「リヴァイ...何を言ってるんだ?」
リヴァイ「俺にはわからない...ずっとそうだ...どの道を選んでも...結果は誰にもわからなかった...」
アルミン「...」
リヴァイ「だから...まぁせいぜい...悔いが残らない方を自分で選べ」
スタスタ
アルミン「...」
-
- 166 : 2015/03/30(月) 21:36:27 :
-
審判「プレイ!」
アルミン「...」
ドッ!!
シュッ!!
敵モブ4「うらッ!!」スッ!
キーンッ!
リヴァイ「チッ」
ポタッ コロコロ
観客「いきなりセンター返しだ!!」
観客「おいおい、いつものリヴァイらしくねぇぞ!?」
ガシッ
ミケ「バックホーム!!」
モブ「クソッ、ホーム...かよッ!!!!」シュッ!
ダッダッダ!
サネス「〔潰す...ぶっ潰してやるッ!!!!!〕」
トーマ「アルミン、突っ込んでくるぞッ!!!!」
ラルフ「〔サネス...お前やる気か?〕」
僕はただ...野球をしたかっただけなのに...
野球が上手くなって...モーゼスと...皆と...野球がしたかっただけなのに...
帰って...アニに野球が上手くなったんだって...強くなったよって...ただそれを伝えたいだけなのに...
この世界では...自分が生きるために...他人を犠牲にしなくちゃダメなの...?
なら...それなら...自分を変えなきゃ...駄目だ。
今の僕じゃ...また同じことを繰り返す...
強くならなきゃ...賢くならなきゃ...道を間違えないようにしなくちゃ...
ダッダッダ!
サネス「死ね、ガキッ!!!!!!」スッ
ズサーッ
ケイジ「〔なっ、あいつ足の裏を思いっ切りアルミンに向けやがった!?殺人スライディングじゃねぇか!?〕」
リヴァイ「...」
アルミン「...僕を喰おうとしたんだ...」
アルミン「...僕の親友を喰ったんだ...」
サネス「あ”ぁ?」
アルミン「僕に喰われても...
仕方ない
よね?」ギロッ
スッ!! ドスッ!!
リヴァイ・監督・ラルフ「!?」
審判「...アウト!!!」
サネス「ぐっ...ぐぅぅ...」ズキズキ
ラルフ「サネス...?サネスッ!!!!!」ダッ!
審判「た、タイム!!!タンカを!!!」
サネス「〔くっそぉ...アイツ...わざと俺のくるぶしを狙って...弾きやがった!?〕」
監督「ふっ...やっと局面に会ったか」ニヤッ
スタスタ
アルミン「すみません、リヴァイ先輩...モーゼスが守ってくれた無失点を守りきれなくて...」
リヴァイ「...いや俺の自責点だ、俺が謝るべきだな...」
アルミン「もう...」
リヴァイ「?」
アルミン「もう迷いません...モーゼスの分まで...僕は戦います」
リヴァイ「...そうか」
-
- 167 : 2015/04/10(金) 22:44:26 :
審判「整列!」
ザッ
審判「8対1でセンターマリア中学校の勝ち、礼!」
「ありがとうございました!」
タッタッタ
ケイジ「? アルミンどこ行くんだ?」
アルミン「モーゼスの様態を見てきます」
ケイジ「そうか、頼んだぞ」
アルミン「はい」
スタスタ
ケイジ「あの光景を見たあと...アルミンなんか変わったような気がしないか?」
トーマ「あぁそんな気はする...な」
エルド「お前ら、早く片付ろ!帰ってミーティングだ!」
リヴァイ「...」
監督「どうした?」
リヴァイ「いや...モーゼスの様態を気になっていただけだ」
監督「...」
病院
タッタッタ
アルミン「すみません、今日緊急搬送されたモーゼス・ブラウンさんはどこの病室でしょうか?」
ナース「ちょっと待っててくださいね...えぇ~っと...5階の510号室になります」
アルミン「ありがとうございます」
スタスタ
アルミン「(モーゼス...無事でいてくれ...)」
ピーンッ
ガチャッ
スタスタ
アルミン「510...510...あ、あった」
コンコンッ
アルミン「...」
「はーい、今行きます!」
ガラガラッ
モーゼス母「どちら様でしょうか?」
アルミン「あ、あの...モーゼス君と同じ野球部員のアルレルトです」
モーゼス母「あぁ、あなたがアルミン君ね!」
アルミン「初めまして、アルミン・アルレルトです」
モーゼス母「いつも息子がお世話になってます」ペコリ
「母ちゃん!早くりんご剥いてくれよ!!」
モーゼス母「はいはい、今行くわ!アルレルト君もどうぞ」
アルミン「は、はい!失礼します」
スタスタ
モーゼス「ん?誰か来たのk ブフーッ」
アルミン「やぁ、モーゼス!」
モーゼス「あ、あ、あ、あ、あ、あ、アルミン!?お前っ...いつから居やがった!?」
アルミン「さっきモーゼスが、母ちゃん!早くりんご剥いてくれよ!、から」
モーゼス「てめぇアルミン!!!」
アルミン「?」
モーゼス「お願いですからこの事はクラスの奴らに黙っててください」ペコリ
アルミン「え~どうしようかな~?」
モーゼス「頼むぅぅぅう、アルミンッ!!俺達親友だろ!?」
アルミン「あ~でも、僕が1軍上がった時すごくdisられたからなぁ~」
モーゼス「お願いしますぅぅぅううう!!!!!!」
モーゼス母「ふふっ」ニコッ
アルミン「(良かった、モーゼスもモーゼスの母さんも腐ってなかった)」
アルミン「仕方ないなぁ、今回だけね?」
モーゼス「マジ助かる!あーざす!!」
モーゼス母「それじゃぁ私はお花の水を入れに行ってくるわね!」
アルミン「あ、すみません...」
ガラガラ
・・・
アルミン「そうで...様態は?」
モーゼス「...」
アルミン「...」
モーゼス「じ、実は...」
アルミン「」ゴクンッ
モーゼス「俺...もう...」
アルミン「ぇ」
モーゼス「すぐ退院出来る!!!」
アルミン「は...?嘘?」
モーゼス「ははっ、引っかかってやんの~!今日はエイプリルフールだぜ?」
アルミン「なんだ...」
モーゼス「...心配と迷惑かけてすまんかったな」
アルミン「いや、大丈夫だよ...良かったね、そんなにかからないんだろ?」
モーゼス「あ~...まぁ...リハビリと治療両方で...3ヶ月はかかるかもって」
アルミン「...なら来年だね、僕らのデビュー戦」
モーゼス「そうだな!ってかそれまでにレギュラーオルオとかに取られてそうだな...」
アルミン「多分オルオよりナナバの方が確率的には高いよ」
モーゼス「さらっと酷い事言うのな、お前」
-
- 168 : 2015/04/10(金) 22:46:47 :
アルミン「ストレスとか溜まっちゃうかもしれないけど、我慢して早く治せばその分思いっ切り出来るから...頑張ろうね!」
モーゼス「頑張ろうねって...お前はやらないだろうがっ!」バシッ
アルミン「痛いなぁ...じゃぁそろそろ行くね」
モーゼス「おう、わざわざ見舞いありがとうな」
アルミン「じゃっ」
スタスタ
ピタッ
モーゼス「?」
アルミン「そうだ、忘れ物があった」
スタスタ
スッ
モーゼス「? なんだ?」
アルミン「これ今日の君のウイニングボール」
モーゼス「ッ」
アルミン「モーゼスが守ってくれた無失点は...守れなかった」
アルミン「早く回復して戻ってこいよ!この野球馬鹿のエース!!」ニコッ
スタスタ
ガラガラ
モーゼス「...」
モーゼス「バカヤロウ...」ウルウル
スタスタ
モーゼス母「あら、もう帰るの?」
アルミン「あ、はい!お邪魔しました!モーゼス君によろしくお伝え下さい!」
モーゼス母「うん、わかったわ」
アルミン「それでは僕はこれで」
モーゼス母「ちょっと待ってちょうだい」
アルミン「え?」
モーゼス母「あなたに...話すことがあるわ」
アルミン「?」
モーゼス母「モーゼスの様態は...もう聞いた?」
アルミン「はい、3ヶ月で元に戻ると」
モーゼス母「そう...」
アルミン「あの...何か?」
モーゼス母「...それは嘘よ」
アルミン「え?」
モーゼス母「本当は...もう...選手生命がないんです...」
アルミン「え、そんな...でも」
モーゼス母「病院の先生が...そう、おっしゃってましたので...」
-
- 169 : 2015/04/10(金) 22:46:55 :
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
モーゼス「先生!どうなんですか!?俺の怪我は!?治るんですか!?」
先生「まぁ落ち着いてくれ」
先生「結果から言えば...治る」
モーゼス「!」パァッ
先生「ただ...」
モーゼス「?」
先生「...申し訳ない...中学生の君には残酷な話かもしれないが...君の選手生命はもう...」
モーゼス「ッ」
先生「最低でも半年間入院して...歩けるまでもう半年間...そして、もう走ることは...出来ない」
モーゼス「そんな...なぁ、先生嘘だろ?今日エイプリルフールだから...嘘付いてるんだろ?」
先生「...嘘...と言いたいが」
モーゼス「...そんな...そんな...」ウルウル
モーゼス母「先生そこを何とか...息子にもう一回野球が出来る方法はないのでしょうか?」
先生「...今の医療技術では...不可能に近いです...」
モーゼス母「お願いします、何か良い治療を...」
「母さん」
モーゼス母「?」
モーゼス「もう...いいよ...」
モーゼス母「ぇ?」
モーゼス「...丁度...野球飽きてきた頃なんだ!だから良い切っ掛けになったよ!」
先生・モーゼス母「!?」
モーゼス「...ってことはこれから半年間は車いす生活か...ちっとキツイな!」
モーゼス「あ...それから母さん...アルミンにはこの事絶対言うなよ?」
モーゼス母「え」
モーゼス「...アイツ結構責任背負うタイプだからさっ、アイツには...野球頑張って欲しいんだ!」ニコッ
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
モーゼス母「あの子は...精神が...心がすごく強い子です...」
モーゼス母「私やアルレルト君に迷惑をかけまいと自分ですぐに無理をする子です...」
モーゼス母「そんなあの子が...私は大好きです...」
ペコリ
アルミン「ッ!?」
モーゼス母「どうかッ...どうか...あの子分まで...野球を...してくださいッ!!!」
アルミン「...そんな...そんな...」ウルウル
モーゼス母「あの子...あなたのことをすごく好きでね」
モーゼス母「いつもいつも話は野球でのアルレルト君か学校生活でのアルレルト君の話をするの」
モーゼス母「そして...いつも笑って話してた...」
モーゼス母「小学校までのあの子は他人の話はしなかったのに中学校に入ってからアルレルト君の話で...」
モーゼス母「アルレルト君」
アルミン「ぇ...」
モーゼス母「感謝してます...あなたには」
モーゼス母「あなたのお陰で...あの子は本当に成長しました」
モーゼス母「あなたに出会えて本当に良かったです...」
モーゼス母「だから...あなたは何も責任を感じなくていいです...あなたは...あの子のエース(ヒーロー)ですから」ニコッ
アルミン「ッ」
-
- 170 : 2015/04/10(金) 23:11:31 :
それから数カ月後...夏の大会が始まった。
カキーンッ!
カチャンッ
観客「おぉ、また長打!!すげぇ!!完全に化けたぞ!!あいつ」
観客「天才だ!!センタマリアの天才キャッチャー...アルミン・アルレルトの誕生だ!!!」
トーマ「くぅ~、アイツ最近すげぇ打つようになったな!」
ケイジ「中央第一戦以降...人が変わったみたいに...」
エルド「こりゃ俺らも負けてられないな!」
アウト スリーアウト チェンジ
ミケ「よし、この回で終わらせるぞ!」
「おうッ!!!!」
スタスタ
観客「おぉ、出てきた出てきた!センタマリアの...いやウォール・マリアの...いや、全国一の怪物エース...」
観客「リヴァイだ!!!!」
リヴァイ「チッ、うるせぇな」
アルミン「リヴァイ先輩、ボール」スッ
リヴァイ「あぁ」
ドッ!!!
リヴァイ「ッッッ!!!!!」シュッ!!!
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
ドッ!!!
シュッ!!
リヴァイ「ぐっ」
スッバシーン!!
アルミン「?」
審判「ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」
スタスタ
アルミン「リヴァイ先輩、さっきの球...僕の見間違いならいいんですがさっきとは違うようなきがするんですが」
リヴァイ「あ?また指図か?」
アルミン「いえ、さっきの球よりキレがなかったので」
リヴァイ「...うるせぇ、スッポ抜けただけだ」
アルミン「ならいいんですけど...」
リヴァイ「つか、なんだその言い方?てめぇ何様だ」
アルミン「人様ですけど...」
リヴァイ「(正論だ)」
リヴァイ「...ハァ、てめぇみたいな奴は...苦手だ」
アルミン「は...?」
リヴァイ「次の試合...俺を使うなと言ってくれ...監督に」
アルミン「...怪我...ですか?」
リヴァイ「...」
アルミン「そうですか、なら冷やしといてください。監督には僕から言っとくので」
リヴァイ「...悪いな」
スタスタ
アルミン「(なんだろう...いつものアイツじゃない...本当に怪我を?)」
スタスタ
アルミン「監督、次の試合にリヴァイ先輩は使わないでください」
「!?」
監督「...あぁわかった...ナナバ、先発だ」
ナナバ「あっ、はい!!!」
ナナバは負傷して選手生命を失ったモーゼスと交代に1軍昇格することになった。
アルミン「初先発だね」
ナナバ「あぁ...ついにこの時が来た...」
アルミン「さぁ...全中をかけた試合だ、モーゼスのためにも...頑張ろう」
ナナバ「あぁ、私は...ここに来れなかった2軍の人達とも約束した...絶対全中へ行くと...」
-
- 171 : 2015/04/11(土) 00:01:20 :
予選決勝...見事ナナバの完封勝利7-0で圧勝した。
僕らセンタマリア中は順当に勝ち進み、ついに...全中決勝へとやってきたのだ。だがそこでは...僕の人生で最高で最悪な...事件が起きたのだ...
センターマリア 2 1 2 2 2 0
イーストシーナ 2 2 2 3 3 1
ナナバ「グスンッ...ごめんなさい...グスンッ」
トーマ「馬鹿野郎!何泣いてんだよ!まだ終わってねぇだろ!!」
ケイジ「そうだぜ、俺達が取り返してやるから!」
リヴァイ「...アイツには悪いが今の流れじゃ、無理だな」
アルミン「(確かに今の流れだとうちは圧倒的に不利だ...だけど...だけど...)」
監督「リヴァイ、交代だ」
リヴァイ「...あぁ、わかった」
アルミン「(こいつなら...こいつなら今の流れを変えられる...それほどの実力・才能がある...)」
ナナバ「先輩...お願いです...助けてください」ウルウル
リヴァイ「...わかった」
ウグイス「7回の表センターマリア中学校の攻撃は...1番センター、モブ君」
モブ「うぉぉー、来い!!」
シュッ!!
キーンッ
トーマ「よっしゃ!先頭出た!」
ケイジ「続け―!!モブリット!!」
モブリット「お願いします」
シュッ!!
キッ!
審判「フェア!」
タッタッタ!
パシッ!
審判「セーフ!」
トーマ「よっしゃ!!さすが仕事人!!決めてくるぜ!!」
ケイジ「頼むぞ!!アルミン!!!」
ウグイス「3番キャッチャー、アルレルト君」
アルミン「...」
審判「プレイ!」
アルミン「(絶対に打って...ミケさんに繋ぐんだ...何としてでも...勝つんだッ!!!!)」ギュゥッ
シュッ!!
アルミン「うぉぉぉおおおおッッ!!!!」スッ!!
カキーンッ!!
敵モブ投手「なに!?」
ポンッ!
観客「入ったぁぁあああ!!!!スリーランホームランだぁあああ!!!!」
トーマ「よっしゃああああ、同点!!」
ケイジ「ミケェェェ!!ぜってぇ打てよ!!!」
ミケ「あぁ...任せろ」
ウグイス「4番ライト、ザカリアス君」
シュッ!!
ミケ「ふッ!!!」スッ!!
キーンッ!!
カシャンッ!!
トーマ「あぁぁぁあ、惜しい!!!」
ケイジ「いやだが無死二塁でエルドだ!絶対逆転出来る!!」
キーンッ!
トーマ「よっしゃぁぁぁああああ!!!逆転だぁ!!!!」
ケイジ「任せろぉおおお!!!!」
パシンッ!
パシンッ!
パシンッ!
審判「ボールフォア!」
ウグイス「7番セカンド、トーマ君」
キーンッ!
モブ「よっしゃ!!超連打だ!!!」
ダリウス「2点差にしたぞッ!!!!」
ウグイス「8番ピッチャー、ナナバ君...代わりまして...リヴァイ君」
ザワザワ
観客「ここでようやくエースの登場だぜ!!」
観客「リヴァイ!!ぶちかましてやれー!!!」
リヴァイ「うるっせぇな...集中出来ねぇだろうが」
審判「プレイ!」
敵モブ投手「(リヴァイ...何で最初から出てこなかった...俺達のことを舐めてるのか!?)」
シュッ!!
リヴァイ「」スッ!
キーンッ!
審判「ファール!」
リヴァイ「ッ...チッ」
シュッ!!
スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
リヴァイ「チッ、クソ野郎が...」
観客「おいおい、リヴァイ!どうした!?」
シュッ!!
リヴァイ「クッ」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!!」
リヴァイ「糞野郎が...」
スタスタ
モブ「ドンマイ!リヴァイ!切り替えようぜ!!」
リヴァイ「...あぁ」
アルミン「?」
-
- 172 : 2015/04/11(土) 22:51:55 :
-
ウグイス「7回の裏イーストシーナ中学校の攻撃は...2番ショート、敵モブショート君」
敵モブショート「(2点差ならどうにかなる...と思ったのに相手がリヴァイじゃ圧倒的に不利だ)」
アルミン「〔この2番は今日3の3だ...バットコントロールはチーム一と考えていい...なら〕」
ドッ!!
シュッ!!
アルミン「ッ」
パシッ!
審判「ボール!」
敵モブショート「〔あっぶねぇ...もうちょっと当たりそうだったぞ〕」
アルミン「力抜いて、楽に」シュッ
リヴァイ「うるっせぇな、わかってんだよ」パシッ
ドッ!!
シュッ!!
アルミン「〔コースが甘い!?〕」
キーンッ!
観客「レフト前のヒットだ!」
観客「今日のリヴァイあんま調子よくねぇのか!?」
敵モブショート「〔あめぇよ、内は俺の好きなコースだぜ〕」
リヴァイ「チッ」
ウグイス「3番サード、敵モブサード君」
敵モブサード「しゃっす」
審判「プレイ!」
アルミン「〔こいつは要注意、今日2ホーマーだ...〕」
ドッ!!
リヴァイ「ぐっ」ズキッ
シュッ
アルミン「〔えっ〕」
カシャンッ
敵ベンチ「ノーコンノーコン!ランナー進め!!」
タッタッタ!
ズサーッ
観客「ランナー二塁まで進んだ!!」
アルミン「た、タイムお願いします!」
審判「タイム!」
スタスタ
リヴァイ「ふぅ...ふぅ...悪いな」
アルミン「いえ...あの...まさかまだ怪我が?」
リヴァイ「うるせぇ、まだ肩が暖まってないだけだ」
アルミン「そうですか...あの...」
リヴァイ「あ?」
アルミン「今回だけ...僕にリードさせていただけませんか?」
リヴァイ「ッ」
アルミン「これは指図とか命令ではなく、チームの一人としての意見です」
リヴァイ「...」
アルミン「嫌だったらいいです」
リヴァイ「...いやわかった、お前のリードに任せる」
アルミン「! はい!」
リヴァイ「んで...どうすんだ」
アルミン「はい、今日2タコの4番で勝負します」
リヴァイ「敬遠ってことか?」
アルミン「いえ、完全に外すわけではなくリヴァイ先輩が調子が悪いと印象づけます」
リヴァイ「悪人だな、お前」
アルミン「嫌だったら完全に外しますけど」
リヴァイ「ハァ...わかったよ」
スタスタ
アルミン「ありがとうございます」
審判「プレイ!」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
監督「!」
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボールフォア!」
-
- 173 : 2015/04/11(土) 22:53:34 :
観客「おいおい、大丈夫かよ!?」
観客「ノーアウト一二塁だぞ!?」
ウグイス「4番ファースト、敵モブファースト君」
敵モブファースト「しまっす!!」
審判「プレイ!」
アルミン「〔こいつは今日2タコ...得意なコースは外角低め、そして流すタイプだ〕」
アルミン「〔一球目は外高めにストレート〕」スッスッス
リヴァイ「〔チッ、久々にリードされると気分が悪いな〕」
ドッ!!
シュッ!!
敵モブファースト「〔外か!?〕」スッ!
キッ!
審判「ファール!」
アルミン「〔これに手を出してくるってことは相手はボールが見えてない〕」
アルミン「〔だから次は...〕」スッスッス
リヴァイ「〔内高めストレート?ったく注文多いな〕」
ドッ!!
シュッ!!
敵モブファースト「〔今度は内!?〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
アルミン「〔怪我が治ってなかったら...何だこの力配分は...?〕」
アルミン「〔いつもみたいなキレの良いストレートではなくないけど、ちょっと弱い気がする...〕」シュッ
リヴァイ「ふぅ...」パシッ
アルミン「〔まぁいいや、このストレートでも空振りは取れる...次は得意なコースの外角低めに...〕」スッスッス
リヴァイ「〔ストライクゾーンからボール2個分外したスライダー...〕」
ドッ!!
シュッ!!
リヴァイ「う”っ!?」ズキッ
敵モブファースト「〔外低め...打てる!!〕」スッ
キンッ
アルミン「セカンド!」
トーマ「任せろ!」
パシッ!
審判「アウト!」
アルミン「〔よし、あとツーアウト〕」
リヴァイ「ハァ、ハァ...」
ズキッ
リヴァイ「うぐっ...クソが...こんな時に...ふざけんじゃねぇ...」ボソッ
リヴァイ「〔俺には...果たさなきゃいけねぇことがあんだよ...こんなところで...〕」イライラ
トーマ「リヴァイ!ナイピッチ!」シュッ
リヴァイ「あぁ」パシッ
ウグイス「5番キャッチャー、敵モブキャッチャー君」
アルミン「〔バッター勝負だ、ワンァウトづつ...〕」スッスッス
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ストライク!」
敵モブキャッチャー「〔くそ、速い...さっきの投手より確然と〕」
ドッ!!
シュッ!!
ズキッ
リヴァイ「ぐっ」
パシンッ!!
審判「ストライクツー!」
アルミン「〔よし追い込んだ!次は内高めのストレート!〕」スッスッス
ドッ!!
シュッ!!
敵モブキャッチャー「〔くそっ!!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
-
- 174 : 2015/04/11(土) 22:53:44 :
観客「おぉ!あと一人!!」
アルミン「〔よしあと...あと一人で...〕」
リヴァイ「ハァ、ハァ、ハァ...」
ウグイス「選手の交代をお知らせ致します。バッター敵モブレフト君に代わりまして、代打敵モブサブ君」
敵モブサブ「お願いしますッ!!!」
審判「プレイ!」
アルミン「〔こいつでアウトを取らなきゃ...次の7番は3ホーマー...何で7番何かにそんな奴を置いとくんだ...〕」
アルミン「〔けど、ここでアウトにすればいいことだ〕」スッスッス
リヴァイ「〔くそっ...〕」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
敵ベンチ「おしおしいいぞ!見えてるぞ!」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
アルミン「〔え〕」
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
アルミン「楽に楽に!ボール走ってるよ!」シュッ
リヴァイ「ハァ、ハァ」パシッ
ドッ
ピキッ
リヴァイ「ッ」シュッ
アルミン「〔パスボール!?〕」
パシッ!
敵モブ「走るな!」
審判「フォアボール!」
アルミン「ッ」
ウグイス「7番ライト、敵モブライト君」
リヴァイ「〔このままじゃ...チッ〕」
アルミン「〔くそっ、ツーアウト一二塁で...7番か〕」
トーマ「ツーアウト!」
スタスタ
アルミン「え...」
スタスタ
ガシッ
リヴァイ「んだよ...」
アルミン「どこ...行くんですか...?」
リヴァイ「ベンチだ」
アルミン「え?えっと...意味わからないんですが...」
リヴァイ「...今日はもう...投げられない、それだけだ」
アルミン「は...?いや...いやいや...え...?」
リヴァイ「離せ、そういうことだ」バッ
スタスタ
アルミン「〔投げれない...?そんな自分勝手な都合で...マウンド降りるのか...?公式戦なのに...全中決勝なのに...自分のフォアボールで満塁にしたのに...〕」
審判「た、タイム!」
トーマ「アルミン!ホーム離れるな!」
アルミン「〔自分が投げたくなかったら...マウンド降りていいのか...?この中で一番偉いから...?故障したら誰も責任取れないから...?あいつの力で勝ってきたから...?〕」
アルミン「〔僕...何のためにここにいるんだ...?何のためにあいつの球を捕ってたんだ...?〕」
ウグイス「選手の交代とシートの変更をお知らせ致します。ピッチャーのリヴァイ君代わりまして、モブ2君...モブ2君がライトに入りまして、ライトのザカリアス君がピッチャーに入ります。」
ミケ「! 俺が?」
スタスタ
アルミン「〔全部...自分の勝手にして...いいのか...?〕」
ミケ「アルミン、大丈夫か?」
アルミン「...はぃ?」
ミケ「ここを抑えて、勝つぞ」
アルミン「〔え?何でミケさんは...何も異論がないような顔をしているの...?〕」
キーンッ!
モブ「オラァ!!!!!」ダッ!
ズサーッ
モブ「ん」スッ
審判「アウト!アウト!!ゲームセット!!!」
トーマ「よっしゃぁぁああああああ!!!!!!」
ケイジ「俺達が全国一だ!!!!」
ミケ「やったな、アルミン!」
アルミン「え...?あ、はい...」チラッ
ベンチを見ると...そこで一人...休んでいるリヴァイの姿があった...
-
- 175 : 2015/04/11(土) 23:00:11 :
トイレ
アルミン「〔何で僕が...辞めたいと思わなきゃならないんだ...アイツがッ...〕」
スタスタ
リヴァイ「ん?」
アルミン「ッ」
リヴァイ「...ハァ」
リヴァイ「何でお前が泣いてんだよ...優勝したじゃねぇか...」
アルミン「ッ」
スタスタ
ガシッ!
リヴァイ「ッ」
ガンッ!
アルミン「クッ...あんたが...お前が...」ウルウル
リヴァイ「...ッ、てめぇ...右腕怪我したらどうすんだよ」
ガシッ!
リヴァイ「離しやがれッ」
_________________________________________________________
________________________________________________
______________________________
アルミンの過去編 終了
-
- 176 : 2015/04/11(土) 23:34:31 :
アルミン「と...まぁこんな感じ」
サムエル「ハァ~...」
アルミン「アイツにとっては...僕らを練習道具でしかないんだ」
アルミン「結局引退した後も何度か練習にきて、何度かデカイ喧嘩もしたけどアイツの姿勢はずっと変わらなかった。」
アルミン「リヴァイは僕達とは全然違う次元で野球やってるんだ、そういうのも有りなのかもしれないし凄いとも思う...けど、僕はあいつをチームのエースとして最低だと思う。」
アルミン「僕は...二度と組みたくないね」
エレン「グスンッ...グスンッ...」
アルミン・サムエル「は!?」
アルミン「な、何で泣くのさ!」
エレン「(アルミン先輩はリヴァイ先輩のことを嫌ってるみたく話してるけど)」
エレン「(俺が中学でマウンドしがみついてたことを言ったら...)」
______________________________
________________________________________________
_________________________________________________________
アルミン「マウンドを譲りたくない?そんなの投手にとっては長所だよ」
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______________________________
エレン「(そう言ってくれた...あれも...リヴァイ先輩を見ていたから言ったことだ。アルミン先輩がリヴァイ先輩を許せないのはチームのエースとしてじゃなくて、自分のエースとして、だ)」
エレン「(アルミン先輩は...リヴァイ先輩にちゃんと振り向いて欲しかったんだ...リヴァイ先輩とちゃんとバッテリーになりたかったんだ...)」
エレン「(高校とか...その先じゃなくて、アルミン先輩は...今、中学生の時にやってた野球を大事にして欲しかったんですよね...)」
スクッ
サムエル「おぉ、起きた」
エレン「す、すみません...」
アルミン「君さ...もうちょっと泣いたり・キョドったりするの我慢した方がいいよ」
エレン「ひっ」ビクッ
アルミン「マウンドでは...そうだねぇ...無表情も怖いけど...」
ガッツポーズ
アルミン「やっぱ笑顔がいいねッ!」ニッ
サムエル・エレン「えっ」
アルミン「バックは安心するし、相手はムカつくし...やってみな!ほら、ニィっと」ニッ
エレン「え、え、えぇっと...に、ニィ」ヘンガオ
サムエル「ぶふっ、いいぞぉいいぞぉ!その顔は相手にとってはすげぇムカつくぞぉ!!!」ゲラゲラ
アルミン「あっはっはっは」クスクス
エレン「(アルミン先輩には...俺が、投げる!!!)」
サムエル「あぁ~、おもしれぇ...それでさ...」
アルミン「?」
サムエル「これ皆に話していい?」
「」ギクッ
アルミン「は?」
-
- 177 : 2015/04/12(日) 14:23:11 :
翌日
調査高校野球部2軍グラウンド
ジャン「うぉぉ...でっけぇ...」
マルコ「さすが名門校だね、設備が凄いや」
アニ「ジャン、挨拶するよ」
ジャン「あ、はい!」
スタスタ
トーマス「ん?」
調査高校モブ達「ちわっす!!!」
ジャン「今日はよろしくお願いし、ますッ!!!!」
「お願いします!!!」
調査高校モブ達「よろしくお願いします!」
?????「今日はよろしくお願いします」
ハンジ「お願いします!いやぁわざわざうちみたいな新設校と練習試合を組んでいただきありがとうございます!」
?????「いえいえ、こちらこそありがとうございます。あ、私はここの学校の野球部総監督をやらさせて頂いてる【エルヴィン・スミス】です。どうぞよろしくお願いします。」
ハンジ「あ、私はシガンシナ高校野球部のACをやらさせてもらってる【ハンジ・ゾエ】です。よろしくお願いします!」
エルヴィン「? 監督は...いらっしゃらないのですか?」
ハンジ「いえ、いますよ?」チラッ
アニ「じゃぁアップ始めるよ」
「はいッ!!!!」
エルヴィン「珍しいですね...あ、失礼...」
ハンジ「いえ、よく言われますよ」
ハンジ「サッカーのイングランドでは監督のことはマネージャーなんて呼ぶらしいですし...私はそれに付いているおまけみたいなものですわ!」ケラケラ
エルヴィン「確かに...練習メニュー何かも考えるのはマネージャーがやるってことが多いですからね。こちらも学ばさせていただきます。」
ハンジ「どうぞどうぞ!何でも取ってってください...ただ...」
ハンジ「こっちもこっちでいっぱい持ち帰りたいものがあるので、手加減なしでいかせていただきますよ。」キリッ
エルヴィン「はい、お互い夏の大会に向けて頑張りましょう」ニコッ
アニ「ファースト!」スッ!
カキーンッ!
パシッ ポロッ
トーマス「やべっ」
アニ「セカン!」スッ!
カキーンッ!
マルコ「うっ!」ダッ
コロコロ
敵モブ「相手1年だけってマジ?」
敵モブ2「らしいよ、しかも去年うちと決勝で当たったらしいし」
敵モブ「決勝まで来たのか!すげぇな!でも何で他の2・3年はいないんだ?」
敵モブ2「あの高校に自由の翼の【アルミン・アルレルト】さんがいることは知ってるよな?」
敵モブ「え!?マジ!?」
敵モブ2「...そうなんだ、それでそのアルミンさんと他の2・3年が対立して皆辞めたんだとさ」
敵モブ「ひぇー、年上に対立出来るなんてすげぇー」
敵モブ2「でもよ...そのアルミンさん辞めたって噂だぜ?」
敵モブ「マジ!?えぇー超ガッカリしたわ...」
「ナイスボール!」
敵モブ「ん?」チラッ
パシンッ!!
アルミン「ナイスボール!」
敵モブ「...あのキャッチャーってよ...誰?」
敵モブ2「...俺にはアルミンさんにしか見えないな...」
敵モブ「だよな...」チラッ
パシンッ!!
アルミン「オッケー、一旦休憩しようか」
敵モブ「...お前さっき...辞めたって言ったよな?」
敵モブ2「あぁ...そういう噂があるとは言ったな...」
・・・
敵モブ・敵モブ2「いるじゃんッ!!!!」
-
- 178 : 2015/04/12(日) 14:50:41 :
敵モブ「ってか相手の監督女かよ!?」
敵モブ2「しかも、結構美人じゃね!?」
敵モブ「同じ1年生か...どんくらいやるんだろう...」ジーッ
アニ「もっかい!ファースト!」スッ!
キーンッ!
トーマス「うぇっ!?」ポロッ
アニ「セカン!」スッ!
キーンッ!
マルコ「今度こそッ!」ダッ
パシッ
マルコ「よし、取れたぞ!」
アニ「ボーっとしてないで、さっさとホームに返球!」
マルコ「あ、はい!」シュッ
敵モブ「...鬼監督だな...」
敵モブ2「女の人なのに...俺達よりノックうめぇし打撃センスある...けど、守備はそんなっぽいな」
敵モブ「いやいやあの打球はめちゃ強くね?俺らでも無理だ」
アニ「ショート!」スッ!
カキーンッ!
敵モブ「これむずくね!?」
パシッ!
ザッ!
ミカサ「ッ!!」シュッ!
パシッ!
アニ「ナイスショート!次!」
敵モブ「うわっ、あのショートうめぇ!!」
敵モブ2「しかも、返球の時ノーステップだったぞ!?あいつ本当に1年か!?」
アニ「サード!」スッ!
カキーンッ!
敵モブ「うわっ、サードライナーとか鬼畜すぎだろ!?」
「オラよッ!!」ダッ!
パシッ!
ザッ!
コニー「うらッ!」シュッ
パシッ!
アニ「ナイスサード!」
敵モブ「あのサードもうめぇ!!」
敵モブ2「あいつ...見たことあるぞ...」
敵モブ「へ?」
敵モブ2「確かローゼ地区シニアチームで4番サードの坊主頭がすげぇって」
敵モブ「すげぇ!そんな奴がいるのか!」
アニ「ラスト...キャッチ!」スッ!!
キーンッ!!
敵モブ「いっ!?垂直!?」
敵モブ2「あんなキャッチャーフライあるか!?」
パシッ!!
スタスタ
ジャン「ありがとうございまし、たッ!!!」
「したッ!!!」
敵モブ「結構強そうだなぁ」
敵モブ2「だな」
スタスタ
◯◯◯「うっしゃー!今日は完全試合してやるぜ...ふっ」
◯◯◯2「お前...それマジできもいぞ」
◯◯◯「キモいとはなんだ!?キモいとは!?」
敵モブ「先輩、お疲れ様です!」
敵モブ2「です!」
◯◯◯「おうおうおう、今日も俺からどっと学べ!」
敵モブ「はい!」
◯◯◯2「ったく、うるさい奴だな」
敵モブ2「先輩、今日の相手...」
◯◯◯2「ん?あぁ知ってるよ」
グンタ「アルミンがいるんだろ?」
オルオ「アァ?アルミンだと!?そいつぁボッコボコしてやんないとな!!」
グンタ「お前それ昨日も言ってただろ」
オルオ「当たり前だ!アイツは俺達に何も言わずに裏切ったんだ!許すはずがねぇ!」
グンタ「ハァ~...お前ってホント短気だな」
オルオ「たぬきじゃねぇ!!」
グンタ「短気だ!た・ん・き!!」
オルオ「んなことはどうだっていいんだよ!!おい、アルミンはどこだ!?」
敵モブ「あ、さっきアップしてましたよ」
オルオ「ナニィ!?おォォォォい!!!!アルミンてめゴラァァァアアア出て来やがれェェェエエエ!!!!!」 ベシッ!
オルオ「いって!」
グンタ「うるさい、少しは黙れ」
オルオ「ちきしょー...便所行ってくる」
スタスタ
グンタ「忙しい奴だな...」
-
- 179 : 2015/04/12(日) 16:57:02 :
トイレ
スタスタ
オルオ「ったく、グンタ野郎...まさかもうアルミンの野郎を許したわきゃねぇよな...?」
ドサッ
オルオ「いってぇな、おい!」
エレン「す、すみません!」
オルオ「あぁ?お前見ない顔だな」
エレン「あ、えっと...今日練習試合させていただくシガンシナ高校野球部員です...あのすみません」
オルオ「シガンシナ高校の奴か...! そうだ!」
エレン「はい?」
オルオ「アルミンはどこにいる!?」
エレン「ひぇっ、えっと...その...ベンチにいると思います。」
オルオ「そうか...それとお前の学校のピッチャー...どんな奴だ?」
エレン「えっと...どんな...奴...」
オルオ「球はえぇのか?球種は何球種ある?コントロールは良いのか!?悪いのか!?」
エレン「ひィっ、えっと...その...」
スタスタ
ミカサ「エレン、早く行こう」
オルオ「ん?」
ミカサ「?」
オルオ「(この顔...どっかで見覚えのある顔だな...誰だっけ...)」
ミカサ「早くしないと試合が始まってしまう」
エレン「あ、待てよ!」
オルオ「おいおい、それよりさっきの質問に答えろよ?」
エレン「えっと...その...投手は...お、れ...です!」
オルオ「お前が?」
エレン「は、はい...」
オルオ「(へっ...勝った...この試合は間違いなくボロ勝ちだ...)」ニヤッ
オルオ「お互い頑張ろうな!同じ投手として!」
ポンッ
エレン「は、は、は、は、はい!」
スタスタ
オルオ「へっ、あんなひょろピー使ってるようじゃ行けて2回戦止まりだな」
ベンチ
ミカサ「すみません、遅れました」
ジャン「お前らおせぇぞ...ったく、スタメン発表すんぞ~!」
エレン「あ、あ、あの!アルミン先輩!」
アルミン「何?」
エレン「オルオさんにさっき会いました!」
アルミン「オルオに?」
エレン「は、はい!そ、それで!」
アルミン「何でそんなテンション高いの...飴でももらえたの?」ガサゴソ
エレン「そ、そうじゃなくて...俺に...お、お互いが、頑張ろうって!!」
アルミン「(はぁ...オルオ何かにそう言われても何も嬉しくない...けど、エレンにとっては名門校の2軍エースにそう言われたら嬉しいのかな...まぁいいや、ほっとこ...)」
エレン「あ、それとアルミン先輩を探してました」
アルミン「僕?」
エレン「はい!」
アルミン「...仕方ない後々面倒くさい事にならないために...」
スタスタ
アルミン「アニ、ちょっと相手に挨拶しに行っていいかい?」
アニ「いいよ、その代わりさっさと帰ってきな」
アルミン「ありがとう」
スタスタ
トーマス「あれ?監督アルミン先輩行っちゃいましたけど...いいんすか?」
アニ「あぁ放って置いていいよ」
トーマス「何しに行ったんだろう...」
ミカサ「多分元中の人に会いに行ったんだと思う」
トーマス「うわぁッ!?びっくりした!ミカサが答えるとは思ってなかったぜ...」
ミカサ「ごめんなさい...今度から気をつける」
トーマス「いや大丈夫」
-
- 180 : 2015/04/12(日) 17:13:29 :
相手ベンチ
グンタ「お、やっと帰ってきたな!」
オルオ「グンタ...今日勝ったぜ」
グンタ「悪い...全く意図が把握出来ない」
オルオ「相手の投手ひょろかったぜ!」
グンタ「ひょろい?細身ってことか?」
オルオ「おうよ!」
スタスタ
グンタ「!」
オルオ「ん?どうした?」チラッ
アルミン「やぁ、グンタ...についでのオルオ」
オルオ「ついでとは何だ!?ついでとは!?」
グンタ「久しぶりだな!アルミン!元気してたか?」
アルミン「まぁぼちぼちかな」
オルオ「てめぇアルミン...俺達を裏切りやがって...よくノコノコと顔が出せたな!」
アルミン「それで、今日はグンタスタメン?」
グンタ「あぁ、キャッチャーでな!」
オルオ「聞け、おい!!」
アルミン「何さおまけのオルオ」
オルオ「ハッピーセットのおもちゃみたいに言うんじゃねぇよ!!!」ユビサシ
アルミン「あははッ、変わんないね!オルオ2世」
オルオ「1世だ!馬鹿野郎!!」
アルミン「? そう言えばナナバは...今日はいないのかい?」
グンタ「あぁアイツは今年から1軍入りした」
アルミン「そっか、ナナバも出世したもんだねぇ!それに比べてオルオは...」
オルオ「ぶっ殺すぞ!?」グンタ「アルミン...それ、俺もdisってるよね...」
アルミン「...モーゼスには...あれから会ってない?」
グンタ「あぁ...お前こそ会ってないのか?」
アルミン「うん...何度か手紙で連絡は取ってたんだけど...最近はないな...」
オルオ「それよりてめぇ!」
アルミン「?」
オルオ「今日の試合ぜってぇぶっ潰すからなッ!!!」
アルミン「...いいよ、こっちも全力で行くから」
オルオ「ふんだ...」
スタスタ
グンタ「悪いな、アルミン...アイツまだお前のことが受け止められないんだと思う...」
アルミン「あぁ...仕方ないさ」
グンタ「まっ、理由はどうであれ...今日は全力でぶつかるぞ」
アルミン「うん、僕も負ける気はないよ」
-
- 181 : 2015/04/12(日) 17:47:06 :
ベンチ
アニ「それじゃぁスタメン発表するよ」
アニ「一番サード、コニー」
コニー「えぇ~!?4番じゃないのォ!?」
ガシッ!!
アニ「何か文句あんの?」ピキピキ
コニー「ヒグッ...はぃ...」チーンッ
アニ「1番打者ってのはなんて言っても一番多く打席に立てるし、足を警戒される中で盗塁するのは難しい分面白いよ!」
コニー「!」パァッ
アニ「1番サード、コニー」
コニー「はいッ!!!!」ピカピカ
ジャン「(上手い...)」
トーマス「(上手すぎる...)」
アルミン「(詐欺師の誘い方だよ...今の)」
アニ「2番セカンド、マルコ」
マルコ「あ、はい!」
アニ「相手は昨日のデータ見た通り球が速い...けど、あんたはこの中で一・二を競うバントのセンスがある...頼んだよ」
マルコ「は、はい!」
アニ「3番キャッチャー、アルミン」
アルミン「はい」
アニ「4番...ショート、ミカサ」
ミカサ「え...あ、はい!」
アルミン「(まぁここまでの試合結果からして当然だね)」
アニ「5番ライト、ジャン」
ジャン「はい!」
アニ「6番ファースト、トーマス」
トーマス「はい!」
アニ「7番センター、ミリウス」
ミリウス「はい」
アニ「8番レフト、ダズ」
ダズ「は、はひぃ!」
アニ「9番ピッチャー、エレン」
エレン「はい!」
アニ「ジャン、円陣組むよ」
ジャン「はい!」
スタスタ ギュッ
ジャン「スゥーッ...今日の相手は格上だがんなもん関係ねぇ!!全力で戦うぞ!!!」
「おうッ!!!!!」
審判「整列!」
タッタッタ
審判「これより調査高校(2軍)対シガンシナ高校の練習試合を開始します...お互いに礼!」
「お願いします!!」
-
- 182 : 2015/04/21(火) 00:11:53 :
アルミン「一回、きっちり絞めていこう!」
「おうッ!」
ウグイス「一回の表、調査高校の攻撃は...1番セカンド、敵モブセカンド君」
敵モブセカンド「しゃっす!」
審判「プレイ!」
アルミン「〔まず初球は...〕」スッスッス
エレン「〔内低め...にまっすぐを外す!〕」スッ
ドッ
シュッ
敵モブセカンド「〔内低め...打てる!〕」スッ
キンッ
アルミン「セカン!」
パシッ
マルコ「ふっ!」シュッ
パシッ
審判「アウトー!」
敵モブセカンド「くそ...」
オルオ「コラーッ、何であんなヘロ球打たねぇんだよ!!」
敵モブセカンド「すまん、良い球だと思ったんだが...」
ウグイス「2番レフト、敵モブレフト君」
敵モブレフト「おなさーす」
審判「プレイ!」
アルミン「〔このバッターはチーム1の非力バッター...内高めに...〕」スッスッス
エレン「〔全力投球...を外す!〕」スッ
ドッ
シュッ!
敵モブレフト「〔そこだっ!!〕」スッ
キッ
アルミン「ファースト!」
ガシッ
トーマス「そいっ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
アルミン「〔よし、ツーアウトを2球で取った...これはでかい〕」
ウグイス「3番キャッチャー、シュルツ君」
グンタ「お願いしますッ!!」
審判「プレイ!」
-
- 183 : 2015/04/21(火) 00:12:36 :
アルミン「〔さて、グンタか...第一難問であり・最終問題でもあるな〕」
アルミン「〔けど、焦る必要はない...グンタにも弱点はある〕」スッスッス
エレン「」コクッ
スッ
ドッ
グンタ「〔さぁて、アルミンの新しい相棒は...どれほどかな〕」
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
グンタ「〔う~ん...打席に立つとどうも外から見てるより速く感じるな...伸びてるのか?いやそんなはずはないな〕」
アルミン「〔見送った...何か考えてるな...遊び球投げさせるか?いや変化球を一球混ぜよう〕」スッスッス
エレン「」コクッ
スッ
ドッ
シュッ
グンタ「〔遅い...変化球か!?〕」
クイッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
グンタ「〔今のはスライダーか?だとしたら少しやりづらいな...少し落ちるから下手したらカーブと見分けつかなさそうだし〕」
アルミン「〔次はまっすぐを...〕」スッスッス
エレン「〔え...さっき投げたところと同じ!?〕」
エレン「〔いや...いいんだ、アルミン先輩がそうしろって言ったんだ...俺は...先輩の指示通り投げるだけだ!〕」スッ
ドッ
シュッ
グンタ「〔さっきと同じコース!?舐めるn !?〕」スッ
パシンッ!
審判「ストライクツー!」
エレン「〔空振り!?や、やっぱりアルミン先輩はすごい!〕」
グンタ「〔なんだ...今の...〕」ゾクゾク
アルミン「〔ふふっ、そうそう...そうやって考えて考えて〕」
グンタ「〔なんか...気持ち悪いぞ...今の球...なんなんだ!?〕」
アルミン「〔残念だけど、君には答えまでは見せてあげなられないなぁ...〕」スッスッス
ドッ
シュッ
グンタ「〔今度は逆!?どっちだ!?さっきの気持ち悪いのと伸びてくる球か...!?〕」スッ
クイッ
グンタ「!?」
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!」
アルミン「ナイピー!エレン」
エレン「あ、はい!ありがとうございます!」
トーマス「調子良いみたいだな!」
エレン「あぁ!」
スタスタ
オルオ「おいおい、お前まで何手こずってるんだよ!!」
グンタ「すまない...何かあいつの球...おかしいんだ」
オルオ「あ?どういうことだ?」
グンタ「最初の一球目は伸びてきた感じの球で...二球目が少し落ちるスライダー、三球目は...気持ち悪い球だ...そして四球目は...シュートだ」
オルオ「ちょ、ちょっと待て...なんだ?さっきから変なやら気持ち悪いやら...俺の悪口か!?」
グンタ「被害妄想やばいだろ...お前」
グンタ「取り敢えず気をつけろ...奴は結構やるぞ」
オルオ「てっめ、俺を誰だと思ってんだ?俺はこのチーム(2軍)のエースだぞ?」
グンタ「うん、2軍のな」
オルオ「うるっせぇ!!!」
-
- 184 : 2015/04/25(土) 12:13:14 :
ウグイス「1回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...1番サード、スプリンガー君」
コニー「しゃっす!!」
審判「プレイ!」
グンタ「〔このちっこいの...どっかで見たことあるような気するんだよなぁ...〕」
オルオ「〔いいから早くどこに投げるのか教えろ!〕」
グンタ「〔まず様子見で...外高めのストレート〕」スッスッス
オルオ「」コクッ
スッ
ドッ!
シュッ!
コニー「〔外...高い、外れてる〕」
パシンッ!
審判「ボール」
グンタ「〔今のを見送ったか...結構目が良いのかな...それとも待球指示か?〕」
グンタ「〔なら次は内低めにスライダーだ〕」スッスッス
オルオ「〔やだ〕」ブンブン
グンタ「〔なんだと...?お前...自分がどれだけコントロール酷いか気づいてるのか?それに応じてこっちもリードしてるのに...〕」スッスッス
オルオ「〔そうだよ、馬鹿野郎!肩が暖まるまではストレート投げさせろよ、な!〕」スッ
ドッ!
シュッ!
コニー「〔内高め!!〕」スッ
キーンッ
マルコ「やった!一二塁間抜けた!!」
ジャン「せぇーの!」
「ナイバッチー」(/^Д^)/
アニ「〔良く当てられたね、次はマルコ...もちろん〕」スッスッス
マルコ「」スッ
ウグイス「2番セカンド、ボット君」
マルコ「お願いしますッ!」
審判「プレイ!」
マルコ「」スッ
グンタ「〔バント...まぁ無難に行くならそうか...けど、いいのか?うちのエースは...ノーコンだぜ?〕」スッスッス
オルオ「〔バントだろうがなんだろうが関係ねぇよ、ぶっ飛ばすまでだぜ〕」スッ
コニー「」ダッ!
敵モブファースト「ランナースタート!!」
オルオ「〔なに...俺がモーション入ると同時に...!?〕」ドッ
シュッ
グンタ「〔なっ!?馬鹿やろ!動揺してすっぽ抜けやがった!〕」
キンッ
審判「フェア!」
グンタ「くそっ、一つ!」
敵モブサード「ふっ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!」
トーマス「ナイバント!」
ダズ「こ、こ、こ、れでワンアウト二塁だ、だ!」
ウグイス「3番キャッチャー、アルレルト君」
アニ「〔打ってきな...アルミン!〕」スッ
アルミン「」スッ
スタスタ
アルミン「お願いします」
審判「プレイ!」
オルオ「〔ワンアウト二塁で...〕」
グンタ「〔アルミンか...ちょっと厳しいな〕」
オルオ「〔誰が来ようが関係ねぇ!俺がストレートでぶっ飛ばしてやる!〕」
グンタ「〔まぁ...オルオはビビってなさそうだし、大丈夫だろう〕」スッスッス
ドッ!
オルオ「〔アルミン...てめぇは...俺達に何も言わずに...俺らから逃げた...それは許せぇねぇが...〕」
オルオ「〔もっと許せぇねぇのは...堂々と俺らの前に立ってることだッ!!!〕」シュッ!!
アルミン「!」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アニ「〔速い...さっきのコニーとマルコの打席よりも速くなってる〕」
グンタ「〔はっ、さすが俺らのエースだぜ...そうこなくっちゃな!〕」シュッ
オルオ「ふんっ」パシッ
アルミン「...へぇ」
ドッ!
シュッ!!
パシンッ!
審判「ストライク!」
グンタ「〔全く動かない...見えてないのか?いや、そんなはずはない...アルミンだったら手を出しそうな球だったのに〕」
ドッ!
シュッ!!
スッ!!
グンタ「〔動いた!?〕」
ザッ! カキーンッ!
オルオ・グンタ「!?」
ガシャッ!
トーマス「すげぇ!センター返しだぁ!!」
ダズ「帰ってこれる!」
タッタッタ!
グンタ「ホーム!!」
敵モブショート「うらッ!!」シュッ
コニー「うりゃッ!!」ズサーッ!
審判「...セーフ!」
-
- 185 : 2015/04/25(土) 13:11:55 :
トーマス「よっしゃぁ!!先制点!!」
ジャン「お前ら、行くぞ!せぇーの」
「ナイバッチー!」(/^Д^)/
アルミン「ふぅ...」
エレン「な、ナイバッチです!」
アルミン「あぁ、うん...ありがとう」
エレン「手袋とレガース預かります!」
アルミン「うん」スッ
ウグイス「4番ショート、アッカーマン君」
アニ「〔さてと、ミカサか...好きに打たせてもいいけど、ここは指示しておこう〕」スッスッス
ミカサ「〔ヒッティング...〕」スッ
スタスタ
ミカサ「お願いします」
審判「プレイ!」
グンタ「〔細身の4番だな...身長も高くはない...ならパワータイプじゃなくてミートタイプか?〕」
オルオ「〔ん~...あの顔どっかで見た気すんだけど...誰だ...?〕」
グンタ「〔ちょっと様子見るか〕」スッスッス
オルオ「〔つーか、なんでアルミンが3番なんだよ...俺はあいつのことは嫌いだけど、俺が監督なら4番に置くけどな〕」スッ
ドッ!
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
グンタ「〔見送った...ってかお前!全然違うところに投げてるじゃねぇか!〕」
オルオ「〔うるっせぇな!俺の計算通りだったんだよ!あそこ投げれば奴はきっと、いや絶対打たねぇなって自身があったからそこに投げたんだよ!〕」
グンタ「〔ったく、さすが言い訳大魔王だな〕」
ドッ!
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
ミカサ「...」
グンタ「〔なんつー自然な待ち構え方してるんだこいつ...〕」
オルオ「〔この構え方...まさか...まさかな〕」
ドッ!
シュッ!
スッ!! ザッ!! カッキーンッ!!
オルオ「ッ!?」
ポンッ!
ミカサ「あ...当たった」
トーマス「...す、すげぇ...」
マルコ「つ、2ラン...ホームラン...」
「うぉぉぉぉおおおおお、すげぇぇぇええええ!!さすがミカサだぜ!!!!!」
ミカサ「え、いや私は何も...たまたま当たっただけで...」タッタッタ
アニ「〔...ふっ、ホント...思わぬ収穫だよ...〕」
オルオ「〔今のフォーム...間違いねぇ...〕」
オルオ「〔あのフォームは...俺は何回も見てきたフォームだ...〕」
オルオ「〔なんで...なんでてめぇが...〕」
タッタッタ
審判「ホームイン!」
コニー「ミカサ!お前すっげぇな!!!」
ミカサ「いや...私はなにも...」
トーマス「てめぇ!嫌味かよ!!!」
アルミン「本当にすごいや...僕もあそこまで飛ばしたことはない...」
アルミン「〔あのフォーム...力で打ってるんじゃない...あれは...アイツの...〕」
トーマス「続けぇよ!ジャン!」
コニー「流れ変えるなよ!!」
ジャン「うるっせぇな!」
アニ「〔あの調査高校から先制点を取り...かつホームランを打ったことによってチームの雰囲気が変わった...これは勢いに乗らなきゃ損だよ〕」スッスッス
ジャン「」スッ
ウグイス「5番ライト、キルシュタイン君」
スタスタ
ジャン「しゃっす!」
審判「プレイ!」
グンタ「〔くそ...流れが一気に変わっちまった...なんなんだ、あの4番は!?〕」
オルオ「〔こんくらいで...へばってたまるかよ!〕」スッ
ドッ!
シュッ!
ジャン「ッ!!」スッ
キーンッ
グンタ「くそっ!」
敵モブセンター「ッ!」シュッ
パシッ
マルコ「せぇーの!」
「ナイバッチー!」(/^Д^)/
ジャン「っしゃ!!」
コニー「続けよ!トーマス!」
トーマス「おう!」
パシンッ!
パシンッ!
パシンッ!
パシンッ!
審判「ボールフォア!」
トーマス「よしゃっ」
オルオ「くそ野郎g」ガリッ
アルミン「〔! 今の癖は...〕」
-
- 186 : 2015/04/25(土) 14:57:11 :
ウグイス「7番センター、ゼルムスキー君」
アニ「〔ここはバントを...〕」
アルミン「待ってアニ」
アニ「え?」
アルミン「」ヒソヒソ
アニ「...信じていいんだね?」
アルミン「うん、これは2次情報じゃなく1次情報だよ」
アニ「...わかった」
審判「ん”ん」
ミリウス「〔か、監督...早く指示ください...〕」アセ
アニ「」スッスッス
ミリウス「えっ」
審判「バッター!!」
ミリウス「は、はい!」
スタスタ
ミリウス「お願いします!」
審判「プレイ!」
オルオ「〔くっそぉ...エースのこの俺が...新設校の野郎何かに...〕」
ドッ!
シュッ!
グンタ「ッ!?」
パシッ! ポロッ
ジャン「ッ」
グンタ「〔クッ、もうちょっとコントロール意識しろよな...〕」
オルオ「うるっs」ガリッ
アルミン「...」
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
パシンッ!
パシンッ!
審判「ボール、フォア」
ミリウス「よし」
オルオ「くっそぉぉぉおお」
グンタ「た、タイム!」
審判「タイム!」
スタスタ
グンタ「落ち着け、オルオ」
オルオ「落ち着いてるっつn」ガリッ
グンタ「ほら、言わんこっちゃない」
オルオ「うるせぇな!俺は落ち着いてるっての!!」
グンタ「まぁでも、頼むぜ」
オルオ「わかってるよ」
スタスタ
グンタ「ありがとうございます!」
審判「プレイ!」
ウグイス「8番レフト、ダズ君」
アニ「」スッスッス
ダズ「は、はひ!」
スタスタ
ダズ「お、お願いしばしゅ!」
マルコ「落ち着いていけ!ダズ!」
パシンッ!
審判「ストライク!」
アルミン「!」
アルミン「アニ、指示をかえ」 パシンッ!
審判「ストライク!」
アニ「どうやらもう立ち直ったらしいね...」
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!」
ウグイス「9番ピッチャー、イェーガー君」
エレン「お願い、します」
審判「プレイ!」
アルミン「エレン!」
エレン「え、なんですか?」
アルミン「ゆ・び、き・を・つ・け・ろ」
エレン「な、なんですか?」
アルミン「ゆ・びだ!ゆ・び!」
エレン「〔む・りだ、む・り...?無理だ、無理!?無理何かじゃないですよ!!〕」
アルミン「だ、だからあんま前に出るなって言ってるのに!!」
エレン「〔無理じゃない...俺だって練習したんだ!〕」
シュッ!
エレン「ッ」
パシンッ!
審判「ボール」
アルミン「あ...あ...あぶな...ッ、だから前に出るなって言ってるじゃないか!!!!」
エレン「〔速い...130km前半くらいかな...けど、この人あんまり気持ちよく投げてる気がしない...こういう時俺だったら一番コントロールしやすい変化球を外に投げる〕」
グンタ「〔今ストレートはダメか...ならスライダーを外に〕」スッスッス
オルオ「」コクッ
ドッ!
シュッ!
クイッ
エレン「〔来た!〕」スッ
キーンッ
アルミン・コニー「おぉ!」
タッタッタ
エレン「〔や、やった!〕」
オルオ「...」
グンタ「〔オルオ...〕」
ウグイス「1番サード、スプリンガー君」
コニー「しゃーっす!」
パシンッ!
審判「ストライク!」
コニー「!」
シュッ!!
パシンッ!
審判「ストライク!」
コニー「〔二球連続全力投球...これが調査高校の球か〕」
ドッ!
オルオ「うらッ!!!」シュッ!!
コニー「ッ!」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!」
-
- 187 : 2015/04/26(日) 13:25:26 :
アルミン「4点か、奇襲としては十分だね」
アニ「そうだね、また調子乗って下手するんじゃないよ」
アルミン「わかってるよ」
アニ「さぁ、4点入ったよ。きっちり守るよ」
「はいッ!!!!」
ウグイス「2回表調査高校の攻撃は...4番ピッチャー、ボザド君」
オルオ「おぉー、来いよ!!!!」
エレン「ッ」
アルミン「〔怖くない怖くない、オルオはブンブン丸だからただのパワー型だ。だからボール球にも手を出す〕」スッスッス
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
オルオ「おらッ!!」スッ
クイッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
オルオ「〔スライダーか、グンタの言う通り少し落ちるな...〕」
アルミン「〔間を開けずに〕」スッスッス
ドッ
シュッ
オルオ「〔これが変なストレートか!!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
オルオ「〔ハァ?なんだよ今の...〕」
アルミン「」スッスッス
エレン「〔次は内高めに全力投球〕」コクッ
ドッ
シュッ!
オルオ「〔今度こそ!!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
アルミン「〔三球三振...どう?名門校の4番を三振した気分は?〕」
エレン「〔すごい...アルミン先輩のリードがあれば...名門校の4番を俺でも三振は取れるんだ!〕」
ウグイス「5番ファースト、敵モブファースト君」
敵モブファースト「しまーす」
スタスタ
オルオ「くそッ!」ガンッ
グンタ「オルオ、あの変なストレートどう思う?」
オルオ「どうもこうもあるか!あんなヘロ球がなんで浮くんだよ!!」
グンタ「それがわからないから困っているんだろ...」
エルヴィン「オルオ・グンタさっきの話を詳しく聞かせてくれないか?」
オルオ「詳しくも何もないっすよ!あんな120kmちょいのストレートが浮くんですよ!?あり得ないっすよ!!」
エルヴィン「浮く...か、どんな感じだ?」
グンタ「どんな感じって...こう...変な話ですけど...最初まではただのヘロ球だったのに...最後にはあのリヴァイさん以上の球に見えたっつーか...」
オルオ「アホ!兵長ほどの球じゃねぇ!!」
グンタ「じゃぁどう表現すればいいんだよ!?」
エルヴィン「他の選手達も意見は同じか?」
敵モブセカンド「俺は普通のっていうか遅いストレートだったと思います」
オルオ「遅いストレートだったのになんで打たなかったんだよ!!!」
敵モブセカンド「わ、悪い」
敵モブレフト「僕はモブセカンドより速かった感じがします」
「え?」
グンタ「ちょっと待て...ストレートが2つあるってことか?」
オルオ「適当なこと言ってんじゃねぇよ!!」
敵モブレフト「い、言ってませんって!」
エルヴィン「まぁ今それは置いといて、球種は全部で何球種だ?」
グンタ「俺の知ってる限りだと、変なストレートとスライダーとシュートの3球種です」
エルヴィン「...そうか、君達は引き続き彼らの情報を引き出してくれ」
「はい!」
エルヴィン「私は彼らの穴を見つける...しっかり頼むよ」
「はい!」
オルオ「っしゃー。ぜってぇ逆転してあいつらの叫び顔を見てやるよ!」
グンタ「お前まず俺のリード通り投げてくれ(涙)」
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!」
オルオ「グンタ」
グンタ「ん?どうした?」
オルオ「ストレート指示バンバンくれ...」
グンタ「...あぁ、そうだな!アルミンにお前が成長したところ見せてやれ!」
オルオ「何か今打たれる気がしねぇぜ!!」
-
- 188 : 2015/04/26(日) 20:12:45 :
アルミン「ナイピッチエレン、練習の疲れとか先週の練習試合の疲れとか残ってない?」
エレン「だ、大丈夫です!」
アルミン「球も走ってるし、今回も調節は上手くいったみたいだね。いい?相手は控え投手が何人もいるから釣られてペース乱されて調子崩さないないようね。うちは君一人なんだからね!」
エレン「!」パァッ
エレン「は、はい!俺、絶対崩しません!今日も調子良いです!」
アルミン「うん、こっちも受けてて気持ちいいよ」
エレン「あ、アルミン先輩のおかげです!」
アルミン「ッ」ピトッ
エレン「球数も、柔軟や基礎トレーニングも、カロリーやペース配分も...俺一人じゃ...何にもできない...けど」
エレン「アルミン先輩が...全部やってくれたおかげで...俺...俺...」
エレン「今日の試合...絶対勝ちたいです!!」
スタスタ
ガシッ
エレン「!?」
ワシャワシャ
アルミン「君...わかってたの!?」
エレン「は、はい!」
アルミン「(エレンの考えてることはよくわからない...けど、ちゃんと分かり合ってるんだ!)」
アルミン「(今日は何がなんでも...こいつを勝たせる!)」
ウグイス「2回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...2番セカンド、ボット君」
マルコ「します!」
審判「プレイ!」
マルコ「〔さっきはストレートをバントしたから何か仕掛けてくるかな...でも、指示は打てだ。この人は球種は少ない、しかもストレートをバンバン投げてくる人だ...狙い球絞って...〕」
ドッ!!
オルオ「ッ!!」シュッ!!
マルコ「〔ストレート!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
マルコ「〔さ、さっきより速い!?130km後半はあるよ...ね?〕」
ドッ!!
シュッ!!
マルコ「クッ」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
オルオ「おっしゃぁぁぁああああ」
スタスタ
マルコ「すみません」
アニ「速かったね、さっきの打席よりどんくらい速く感じた?」
マルコ「5kmくらい...速く感じました。」
アニ「そう...」
アニ「〔オルオのMAXは140km、ってことは等々エンジンかけてきた?〕」
アニ「次の打席までにどう打つかイメージちゃんとしとくんだよ」
マルコ「は、はい!」
ウグイス「3番キャッチャー、アルレルト君」
アルミン「...」
オルオ「〔アルミン...チッ、腹が立って仕方ねぇ...が頭に血が登ってちゃろくな投球できねぇ、集中しろ〕」
アルミン「!」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール」
グンタ「〔今のいいところついたと思ったんだが...〕」
アルミン「〔138kmくらいってところかな...キレもある...これはちょっと厳しくなってきたなぁ...〕」
ドッ!!
シュッ!!
スッ! ザッ!!
カキンッ!
審判「ファール!」
アルミン「(振り遅れたか...あともう二球あればジャストミートする...うん、いける)」
オルオ「〔ぜってぇてめぇには負けねぇ...お前なんかに...絶対〕」スッ!!
ドッ!!
シュッ!!
スッ! ザッ!!
アルミン「ふッ!」
カキーンッ!
オルオ「なっ!?」
ポタッ コロコロ
トーマス「レフト前!」
ダズ「クリーンヒットだ!」
ジャン「せぇーの!」
「ナイバッチー!」(/^Д^)/
-
- 189 : 2015/04/26(日) 20:41:02 :
アルミン「〔捉えたと思ったのに...勢いに乗れなかった...オルオのストレートに押されるとはね...参ったなぁ〕」
オルオ「〔くそっ...なぜだ...なぜ俺のストレートが通らない...〕」
「ピッチャー、バッター勝負!!!」
オルオ「!」
グンタ「球走ってるぞ!」
オルオ「グンタ...ったく、俺より下手なくせに」
オルオ「ワンァウトぉぉぉおおおお!!!!!」
敵モブファースト「おぉ!!ワンァウト!ワンァウト!」
敵モブセカンド「ピッチャー球走ってるぞ!」
敵モブショート「バッター勝負!!」
敵モブサード「サード来いよ!サード!!」
オルオ「〔たまには...後ろの奴らに頼っても...いいかもな〕」
ウグイス「4番ショート、アッカーマン君」
ミカサ「〔監督、指示は〕」
アニ「〔ミカサは凄い...けど、まだ1年生下手に打たせるより色んなことやらせた方がいいかも〕」スッスッス
ミカサ「〔バント〕」スッ
審判「プレイ!」
スッ
オルオ「〔バントだぁ?さっきオレからHR打ったやつがバントだと?ふざけてるのか?〕」
グンタ「〔けど、この4番がバントでアウトになってくれるなら儲けものだ〕」スッスッス
オルオ「〔へっ、まぁバントで来ようが何で来ようが関係ねぇけど、なッ!!〕」ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「ッ」
キッ
アニ・アルミン「!」
ポタッ コロコロ
審判「ファール」
グンタ「〔バントミスか、ちゃんと当てれば成功出来る球だったぞ?〕」
オルオ「〔俺様の球が速すぎて当てられないってのか、ふっ、1年はまだまだダメだな〕」
アニ「〔ミカサがミス...?そんな厳しい球なの?〕」
アルミン「〔た、確かに今のオルオのストレートは良く走ってるけど...ミカサだったら簡単に成功するのかと思ったけど...もしかしてミカサはバントが下手なのか?〕」
ミカサ「〔危なかった...今度はきっちり〕」
オルオ「〔バントが下手といえば...確か兵長も下手だったっけか、なんでそんなところも似てるんだよ、追っかけか?〕」
ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「〔今度こそ〕」スッ
キッ
アニ「ッ、危なっ!?」
ポタッ コロコロ
審判「ファール」
アニ「〔もしミカサがバント失敗でランナーが一塁にアルミン、バッターはジャン...ここから無理に振りにいかせるよりかはバントの経験をここで積んでもらおう〕」スッスッス
ミカサ「〔スリーバント、今度は絶対...ミスは許されない〕」スッ
オルオ「〔スリーバントねぇ...ま、当たりそうになったらちゃんと避けろよ〕」ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「クッ!?」
キッ
ポタッ コロコロ
審判「アウト」
オルオ「〔うっしゃ、見たか!追っかけ野郎が!〕」
スタスタ
ミカサ「すみません」
アニ「全部ストレート?」
ミカサ「はい」
アニ「...ねぇ、一応聞くけど...バントって苦手なの?」
ミカサ「あ...えと、その...言い訳にしか聞こえないかもしれませんが...苦手です」
アニ「そう、ならいいけど」
アニ「〔果たしてミカサの苦手分野だけのせいなのかな...本当はあの投手にエンジンがかかってきたってことじゃないのかな...〕」
-
- 190 : 2015/04/26(日) 21:08:34 :
ウグイス「5番ライト、キルシュタイン君」
アニ「〔このチームには4人打てるバッターがいる...一人はアルミン、二人目はコニー、三人目がミカサ、そして四人目が...ジャン、あんただよ〕」スッスッス
ジャン「〔ッ、任された...よし、ぜってぇ打つ!〕」スッ
審判「プレイ!」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール」
ドッ!!
シュッ!!
パシンッ!!
審判「ボール!」
ジャン「〔よし、ノーツー〕」
グンタ「〔落ち着け。オルオ〕」
オルオ「〔やべぇやべぇ、ちょっと遊びすぎたぜ〕」
ドッ!!
シュッ!!
ジャン「〔ノーツーだからって待たねぇぞ!!〕」スッ
キッ
グンタ「ッ!!」ダイブッ
パシッ!
グンタ「ッ」スッ
審判「アウト!スリーアウトチェンジ!」
ジャン「くっっっそぉぉぉおお!!」
スタスタ
ジャン「すみません...」
アニ「狙い球は何?」
ジャン「...ストレートです」
アニ「ならいいよ、一番ダメなのは狙い球絞らないで振ることだからね...次の打席で打てるようにちゃんとイメトレしとくんだよ」
ジャン「! はい!」
アニ「〔弱ったね...4・5番が打ってないなんて...二人共少し落ちてたから、何とか流れを渡すわけにはいかない〕」
アニ「〔だから頼んだよ、アルミンとエレン〕」
アルミン「3回しまっていこう!」
「おうッ!!」
ウグイス「3回の表、調査高校の攻撃は...7番センター、敵モブセンター君」
敵モブセンター「しまっす!」
審判「プレイ!」
オルオ「だーかーら、何回も言わせんな!あのヘロ球が兵長の球より上?ふざけるな!馬鹿にするな」
グンタ「とは言ってもよ...他に表現できないだろ...事実俺達今のところノーヒットノーランだぞ?」
オルオ「け、けどよ...あぁ~もうムカつくぜ!!なんであんなひょろい奴の球が打てねぇんだ!」
エルヴィン「...あの投手」
グンタ「はい?」
エルヴィン「あの投手...今のところ首を振ってないな」
敵モブセカンド「そういえばそうっすね」
エルヴィン「...」
エルヴィン「オルオ、中学までのアルミンはどんなキャッチャーだった?」
オルオ「そうっすねぇ...何かまるで駒を扱ってるような指示を出されます」
グンタ「なんだよそれ」
オルオ「本当なんだっつの!」
エルヴィン「彼の性格は?自己中心的だったか?」
グンタ「う~ん...あ、そう言えば2年のある時からリヴァイ先輩と大喧嘩したらしく、それからリヴァイ先輩がよく...」
リヴァイ「アイツの性格は糞だ、まだ犬の方がましだ」
グンタ「って言ってたのを聞きました」
敵モブセカンド「それ関係あるか...?」
エルヴィン「...賭けてみるか」
オルオ「え、何かわかったんですか?」
エルヴィン「いやまだ確定ではないが...すべてを犠牲にしてでもこの賭けを成功させる必要がある...だから7回まで待っていてくれないか?」
「はいッ!!!!」
エルヴィン「攻撃の時はなるべく、あのバッテリーから情報を引き出すように粘っていてくれ」
「はいッ!!!!」
-
- 191 : 2015/04/26(日) 23:21:36 :
調査高校:0 0 0 0 0 0
シガンシナ高校:4 0 0 1 0 0
エルヴィン「それでは今度は我々の奇襲といこうか」
「はいッ!!」
ウグイス「7回の表、調査高校の攻撃は...1番セカンド、敵モブセカンド君」
アルミン「〔7回だ、この回からは切り札も使っていこう〕」スッスッス
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
パシンッ!!
審判「ボール!」
アルミン「〔迷わず見送った?〕」
敵モブセカンド「〔やっぱ監督の言ってた通り、要注意打者...つまり、上位打線の奴らにはボール球から入る〕」
敵モブセカンド「〔そして、俺は去年の春から秋にかけてフォアボール球を選んだのはチームじゃダントツだ...なら今迷わず見送ったことを見た捕手はこう思うはずだ〕」
敵モブセカンド「〔迷わず見送った、この回から集中し始めてる、球もよく見えている〕」
アルミン「〔なら内のストライクからボールになるスライダーで釣ってみる〕」スッスッス
ドッ
シュッ
クイッ
パシンッ!!
審判「ボール!」
敵モブセカンド「〔うっっぶねぇ、思わず打ちそうになった...けど、やっぱボール球だった〕」
エルヴィン「〔彼のもう一つの配球は打者の好きなコースにはボール球〕」
敵モブセカンド「〔初回から変なストレートは重要な打者にしか使ってない...じゃぁ今回も使ってくるかもだけど、カウント稼ぎの変化球に手出す!〕」
アルミン「〔ノーツーからだとこいつは好きなコースは見てくる...まっすぐは見せずに〕」スッスッス
エレン「〔外低めに...シュート!〕」ドッ
シュッ
敵モブセカンド「〔そこだッ!!〕」スッ
キーンッ!
ミリウス「」ガシッ
敵ベンチ「おぉ!!初ヒット!!」
敵モブサブ「モブセカンドさん、ナイバッチっす!」
敵モブセカンド「3球ともドンピシャだぜ」
敵モブサブ「おっほ!」
スタスタ
敵モブサブ「3球ともドンピシャだそうです!」
敵ベンチ「おぉ!」
エルヴィン「ふっ」ニヤッ
ウグイス「2番レフト、敵モブレフト君」
敵モブレフト「」スッ
アルミン「〔バント...〕」
シュッ!
キッ
トーマス「」パシッ
審判「アウト!」
エルヴィン「どうだった?」
敵モブレフト「あの良しと思ったんですがボールが上がりました、ストレートでした」
エルヴィン「そうか、次当てられるようにイメージしててくれ」
敵モブレフト「はい!」
ウグイス「3番キャッチャー、シュルツ君」
アルミン「〔グンタか、ここ2打席はまっすぐを5球も使ってる...変化球で内野フライを打たせたい〕」スッスッス
エレン「〔内低めに...外れるスライダー〕」ドッ
シュッ
クイッ
パシンッ!!
審判「ボール!」
グンタ「〔あっぶねぇ、今の打ってたら内野フライかファールになってた〕」
アルミン「〔なんだ?今の見送り方は...選球眼がいいにしても何か...〕」
アニ「〔見送り方に迷いがなさすぎる〕」
グンタ「〔俺がこれまでバットに当てれたのはシュートのみ...よしイメージ出来た〕」
エレン「〔外に...シュート〕」ドッ
シュッ
グンタ「〔枠内ギリギリ!!〕」スッ!
キーンッ!
アルミン「〔先っぽ!?〕」
敵ランナーコーチ「回れ!回れー!!!」
タッタッタ!
ダズ「〔き、きれるか!?どっちだ!?〕」
コニー「ダズ!飛び込むな!!フェアだ!!!!」
ポタッ
審判「フェア!フェア!」
アルミン「3つ!」
ダズ「え、えい!!」シュッ
パシッ
ミカサ「ッ」
敵ベンチ「よっしゃー!まず一点!!」
アルミン「〔バットがすんなり動いた...まるで外に逃げるのがわかってたかのように〕」
エレン「〔え...もう...一点?〕」
コニー「エレン!ワンァウト!」
エレン「え、あ、おう!ワンァウト!!」
-
- 192 : 2015/04/26(日) 23:22:53 :
アルミン「〔次はオルオだ、パワーだけが売りならまだ心配はないけど、シュート狙いなのか確かめる〕」
オルオ「〔俺は内が得意っつか、去年は外ばっか打ってたからこいつらの中じゃ外が得意ってことになってるんだろうな〕」
アルミン「〔なら内にスライダーだ〕」スッスッス
エレン「〔内に...スライダー!〕」ドッ
オルオ「〔監督の指示通りなら内に来るならスライダーだ〕」
シュッ
クイッ
パシンッ!!
審判「ボール」
アルミン「〔また見送った?待球指示出てるのか?それか球種がバレてるのか?だとしたら僕かエレンか...〕」
アルミン「〔チェンジアップを混ぜるか?いや待てよ、シュートならボール球でも手を出すんだから...〕」
オルオ「〔外なら見る、内ならスライダーでぶっ飛ばしてやる!〕」
アルミン「〔もう一球内ボール球をスライダーだ、これで同じく見てきたらスライダーを軸に変更だ〕」スッスッス
エレン「〔内スライダー...ギリギリに〕」ドッ
シュッ
オルオ「〔うっしゃ、内スライダー!!〕」スッ!
カキーンッ!
ポンッ
エレン「2ラン...ホームラン...」
タッタッタ
オルオ「おっしゃぁ!!!」
敵ベンチ「これで2点差だぁ!」
アルミン「エレーン!」
エレン「ッ」ビクッ
アルミン「大丈夫?」
エレン「は、はい...」
アルミン「手を貸して」スッ
ギュッ
エレン「!」
アルミン「今のは僕のミスだ、自責点君にしかつかないのに...ごめんね」
エレン「い、いえ!」
アルミン「予定変更でこの回からほとんどまっすぐを要求するから」
エレン「は、はい!」
アルミン「マウンドでまたオドオドしないようね!」スタスタ
エレン「あ、は、はい!」
コニー「エレン!自分のペースでな!」
エレン「お、おう!」
エレン「〔今のアルミン先輩の手...俺の手より冷たくなかったか?〕」
ウグイス「5番ライト、敵モブライト君」
エレン「〔内高めまっすぐ〕」ドッ
シュッ!
敵もブライト「〔内!〕」スッ
キンッ
マルコ「おーらい、おーらい!」パシッ
敵モブライト「〔今のシュートじゃなかったぞ...まさか今のが変なストレートだったんじゃないか?〕」
スタスタ
敵もブライト「監督、今の内だけどシュートじゃなくて変なすとれー」 キンッ
コニー「は~いはいは~い」パシッ
審判「アウト!スリーアウトチェンジ!」
ウグイス「7回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...9番ピッチャー、イェーガー君」
エレン「お、お願い、します!」
審判「プレイ!」
ドッ!
シュッ!
エレン「〔ッ、真ん中高め...打てる!〕」スッ
キンッ
ベンチ「おぉ!」
敵モブセンター「」パシッ
審判「アウト!」
エレン「〔あ...くそ、ヒット打って...点取りたかったのに...〕」
グンタ「〔こいつは打球を上げてしまえば外野を越す力はない〕」
-
- 193 : 2015/04/26(日) 23:23:07 :
ウグイス「1番サード、スプリンガー君」
グンタ「〔どうやらこのチームの1・4・5番はうちの1軍レベルらしい..それ以外は皆無と...けど、アルミンは別格だ〕」
コニー「あーっす!!」
グンタ「〔うちのエースはオルオ、お前だからな!こんな1年坊主に何かにまけんな!〕」
グンタ「〔この1番はさっきの9番と飛距離はどっこいだ、基本は9番と同じで...〕」スッスッス
オルオ「〔こいつには挨拶を何回もされてるからそろそろ仕返しをしねぇとな!〕」
コニー「〔! 外野が前進してる...さっきのエレンの打席もそうだった...しかも、前回の打席や6回まではこんな動きしてなかった気する〕」
コニー「〔これが俺らのシフトだとしたら打たせたいのは外野フライか...なら〕」
ドッ!
シュッ!
コニー「うらッ!」スッ
カキンッ
グンタ「〔なっ!?転がしやがった!?〕」
ベンチ「よっしゃー!」
ジャン「せぇーの!」
「ナイバッチー!」(/^Д^)/
ウグイス「2番セカンド、ボット君」
アニ「〔送ってちょうだい〕」スッスッス
マルコ「〔はい!〕」スッ
グンタ「〔さぁてと不動の2番か...ここはオルオの好きに投げさせるか〕」スッスッス
オルオ「〔バントか...バットに思いっきし当ててやる!〕」
ドッ!!
シュッ!!
マルコ「ッ」
キッ
ポタッ コロコロ
審判「ファール!」
マルコ「〔これ以上チームでミスをしてはいけない状況なんだ...ここは絶対だ!〕」
ドッ!!
シュッ!!
マルコ「〔ビビるな!!〕」スッ!
キンッ!
審判「フェア!」
グンタ「チッ、ファースト!」
シュッ
パシッ
審判「アウト!」
アニ「よく転がせられたね、マルコ」
マルコ「あ、ありがとうございます!」
ウグイス「3番キャッチャー、アルレルト君」
アニ「〔さぁ頼むよ、アルミン...この嫌な流れを変えて〕」
グンタ「〔悪いがアルミンにはもうバットは振らせないぞ〕」
スタスタ
アルミン「!」
パシッ
審判「ボール、フォア」
アルミン「〔くそっ...〕」
ウグイス「4番ショート、アッカーマン君」
グンタ「〔どうやらこいつはチームの中でも別格らしい、アルミンと同等いやそれ以上か...〕」
オルオ「〔誰だろうが関係ねぇ、もう絶対点はやらねぇ!!〕」
ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「ッ!!」スッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!」
グンタ「〔ナイスボール...気合の入ってる球だぜ、オルオ〕」
ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「〔またストレート!〕」スッ!
キーンッ
審判「ファール!」
コニー「〔すげぇじゃん!ミカサのやつ!〕」
アルミン「〔やっぱりあのフォーム...〕」
オルオ「〔負けてたまるか...〕」
グンタ「〔よし、なら外郭低めにこれでどうだ?〕」スッスッス
オルオ「」コクッ
ドッ!
シュッ!
ミカサ「〔ッ、そこは...〕」
クイッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!」
オルオ「うっしゃぁぁぁあああ!!!!」
ミカサ「〔クッ、くそ!〕」
-
- 194 : 2015/04/29(水) 22:53:57 :
ジャン「ドンマイ、切り替えろ」
ミカサ「う、うん」
ジャン「っしゃ、8回も守り切って9回までに流れ取り返すっぞ!」
「おう!」
ハンジ「(いやぁジャン君はなかなかのキャプテンシーだなぁ!2年生はアルミン君1人っていうのに)」
アルミン「〔0点...〕」
アニ「最悪2番までに切りたいね」
アルミン「ッ、アニ...」
アニ「また連打を浴びたら何か作を取らないと追いついちゃうからね」
アルミン「〔いや...まぁ絶対ってことはないけど、恐らく相手はエレンのまっすぐを打てないはずだ。仕方ない、あまり情報は上げたくなかったけどまっすぐを使っていくしかない〕」
スタスタ
アニ「アルミン」
アルミン「! なに?」
アニ「...私が指示出そうか?」
アルミン「ッ...い、いや...いい...僕が...やる」
エレン「〔何か...変だ、アルミン先輩の手はまだ冷たいままなんじゃないのか...?アルミン先輩がダメなら俺も...〕」 ポンッ
エレン「」ビクッ
ジャン「なにびっくりしてんだよ、まさか相手にビビってションベン漏らしたりしてねぇだろうな?」
エレン「は、ハァ?おま、何言って」
ジャン「冗談だよ冗談、マジなるなって」
エレン「ったく、お前...」
ジャン「ま、点は次の回に取る...だからこの回も守りきろうぜ」
エレン「お、おう!」
ウグイス「8回の表、調査高校の攻撃は...7番サード、敵モブサード君」
エレン「〔真ん中から...スライダー!〕」シュッ
クイッ
パシンッ!!
審判「ボール」
アルミン「? スイング・スイング!」
審判「ノースイング!」
敵モブサード「〔決め球のストレートを活かしたいなら次は俺の好きなコースの内は避けて、変化球が来るはず!〕」
ドッ
シュッ
クイッ
敵モブサード「〔来た来た!〕」スッ
アルミン「〔読まれた!?〕」
キーンッ!
相手ベンチ「よっしゃ、右中間!」
タッタッタ
アルミン「2つ!」
ミカサ「」パシッ!
審判「セーフ!」
アルミン「〔なんだこの違和感は...もしかして...本当に僕達の配球パターンを読まれてる?〕」
ウグイス「8番センター、敵モブセンター君」
アルミン「〔もし本当に僕達の配球パターンを読まれてるとしたら...〕」スッスッス
エレン「」コクッ
ドッ
シュッ
敵モブセンター「〔そこだぁ!〕」スッ
キーンッ
アルミン「〔今度は二人続けてチェンジアップを打った!?〕」
敵ランナーコーチ「回れ!!」
タッタッタ
敵モブサード「1点差!」
エレン「〔さっきから...おかしいぞ...相手は俺らの知ってる情報と...真逆に打ってる...〕」
アルミン「〔次のこいつは内を引っ張るタイプだ...あぁ、くそッ、何も思いつかない〕」スッスッス
ドッ
シュッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!」
シュッ!
パシンッ!!
シュッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
-
- 195 : 2015/04/29(水) 22:55:02 :
ウグイス「1番セカンド、敵モブセカンド君」
アルミン「〔こいつは今日いつも違う形で打ってる...だとしたら一球これで試さしてくれ〕」スッスッス
ドッ
シュッ!
パシンッ!!
審判「ストライク!」
アルミン「〔? まっすぐには手を出さないのか?さっきの9番もそうだった...もしかして待球指示?〕」スッスッス
ドッ
シュッ!
敵モブセカンド「〔これが変なストレート!〕」スッ
パシンッ!!
審判「ストライク!」
アルミン「〔やっぱ当てられない...ってことは相手もこのまっすぐには気づいてるのか?だとしたら厄介だ〕」スッスッス
敵モブセカンド「〔さっきはタイミングつかむために思いっきし振ったけど、次は当てるぞ〕」
ドッ
シュッ!
敵モブセカンド「〔打てる!〕」スッ
キーンッ
アルミン「くそぉッ!」
相手ベンチ「センター前のクリーンヒット!これでランナーワンァウト一三塁で...」
ウグイス「2番レフト、敵モブレフト君」
敵モブレフト「あっす!」
アルミン「〔スクイズあるな...〕」
アルミン「タイムお願いします!」
審判「タイム!」
スタスタ
アルミン「エレン」
エレン「ッ、アルミン先輩」
アルミン「ワンァウト一三塁で2番だ、スクイズ警戒していくよ」ボソッ
エレン「は、はい!」ボソッ
アルミン「全球まっすぐを使うからね、もし気持ちで押し負けて変なところ投げたらフルボッコだからね」ボソッ
エレン「は、は、はい!」
スタスタ
審判「プレイ!」
エレン「〔1点の価値が大きい...大丈夫、アルミン先輩は怪我や病気をしない〕」
アルミン「〔スクイズ来たら体が壊れてでも止める〕」
アルミン「〔一球目は外す〕」
ドッ
シュッ!
パシッ!!
審判「ボール!」
相手ベンチ
敵モブ「ナイセン!ナイセン!球見えてるぞ!」
スタスタ
○○○○「エルヴィン監督」
エルヴィン「ん、リヴァイ...怪我は大丈夫か?」
リヴァイ「あぁ、まぁな...それよりひでぇ試合だな...どことだ?」
エルヴィン「シガンシナ高校だ、君と前組んでいた捕手がいる学校だ」
リヴァイ「アルミンか...そんなチームにこんなに点を取られるとはな」
オルオ「」グサッ
リヴァイ「まぁいい、この回か次の回からでもどっちでもいいが俺を出してくれ」
エルヴィン「もうやっても大丈夫なのか?」
リヴァイ「あぁ、医者からはもう許可がおりた」
エルヴィン「そうか...なら次の回から頼む最終回だ」
リヴァイ「グンタ...はネクストか...チッ」
敵モブ捕手「あ、あの...自分で良ければブルペン手伝います!」
リヴァイ「あ?あぁ悪いな」
敵モブ捕手「い、いえ!全然っす!」
-
- 196 : 2015/04/29(水) 22:55:46 :
アルミン「〔2球目もまっすぐだ〕」スッスッス
エレン「〔速いまっすぐを内高めに...スクイズなら失敗...してくれ〕」ドッ
敵モブセカンド「おし!」ダッ!
パシンッ!!
アルミン「クッ」スッ!!
ズサーッ
審判「セーフ」
アニ「〔これでゲッツーはなくなった、いかにも次...だね〕」
アルミン「〔きっちり外してくれよ〕」スッスッス
エレン「〔バットには届かないところでアルミン先輩には届くところは...アルミン先輩から右に2歩歩いたところ〕」コクッ
ドッ
敵モブセンター・セカンド「ッ!!」ダッ!
コニー「ッ!!」ダッ!
トーマス「〔ランナー出た!〕」ダッ
敵モブレフト「」スッ
シュッ!
アルミン「〔よし、読み勝ち!〕」
敵モブセンター「〔モブレフト!当てろ!〕」
敵モブレフト「ッ!」スッ!
キッ
エレン「〔当てられた!?〕」
タッタッタ
トーマス「」ガシッ
アルミン「トーマス!そのまま渡せ!!!!」
敵モブセンター「〔てめ、走路に!?〕」
トーマス「アルミン先輩ッ!」シュッ
トーマス「〔やば、逸れた!?〕」
敵モブセンター「〔構わねぇ、突っ込め!〕」スッ
アルミン「なっ!?」ダッ
パシッ
ズサーッ
アルミン「〔まずい......踏むッ〕」スッ
ドサッ!
ズサーッ!
相手ベンチ「ッ」
エルヴィン「ッ」
オルオ・グンタ「ッ」
アニ「ッ」
コロコロ
審判「...セーフ!」
タッタッタ
エレン「ぼ、ボール」ガシッ
チラッ
エレン「〔サード...ファースト...ダメ...か〕」
「うぐッ...うぅ...」
エレン「ッ」
タッタッタ
コニー「あ、アルミン先輩!タイム!」
審判「タイム!」
コニー「どうしました?」
審判「立てるか?」
アルミン「だ...大丈夫...です」ズキズキ
審判「だ、ダメか?」
アルミン「い、いえ...だ、だいじょ、うぶ...です...」プルプル
トーマス「あ、あの...先輩...俺...ミスっちゃって「大丈夫だって言ってるだろッ!!!!」
トーマス「あっ、その...すみ、ま...」
コニー「トーマス、先輩は俺らが連れて行くからボール回し行っててくれ」
アルミン「は、ハァ!?ぼ、僕はだいじょうぶだ、って...言ってるだろ!!!」
コニー「すみません、治療の時間をいただけませんか」
審判「許可する」
コニー「エレン、先輩をベンチまで連れて行くぞ」
エレン「あ...あ...」
コニー「エレンッ!!!!」
エレン「は、はい!」ダッ
コニー「いいか、この腰の部分持て」
スタスタ
リヴァイ「どうした?何かあったのか?」
オルオ「あ、兵長...いや今モブセンターとアルミンが接触...はしてないっすけど、アルミンが着地に失敗して怪我をしたみたいっす」
リヴァイ「アルミンが?」
-
- 197 : 2015/04/29(水) 22:59:45 :
ベンチ
医師「膝の捻挫ですね...痛いでしょう?」
アルミン「だ、大丈夫ですよ!痛くないです!」
エレン「!」
アルミン「捻挫だからテーピングしてもらえますか?」
アニ「...」
ハンジ「アルミン君、立てる?」
アルミン「〔痛くない...痛くない〕」スッ
ハンジ「...左足には半分しか体重かかってないよね...二度は行ってないかもしれないけど、まず無理したら悪化する」
アルミン「だ、大丈夫です!座れます!やれます!」
ハンジ「...やれないよ、立ってる方がまだ痛みがないようだね」
アルミン「けど...交代出来る選手にはうちにはいないんですよ!!僕やれます!!」
ハンジ「確かにいない...けど、無理して悪化して夏大に響いたらそれこそ本末転倒だよ」
アルミン「クッ...」
アニ「...お願いします」
「!?」
アニ「...こいつを...キャッチャーじゃなくても...ファーストか...それか外野か...最悪私が出ます...この試合だけは...最後までやらせてあげてください」ペコリ
ハンジ「あ、アニちゃん...何を言って...」
アニ「わかってます、無理を承知での頼みです」
ハンジ「......すみません、先生...どれくらいなら出来ますか?」
医師「え、えっと...取り敢えず今は安静にしてないと...ですが上半身は使えますので外野は無理でもファーストなら出来るでしょう」
ハンジ「...だってよ、監督」
アニ「ッ」
ハンジ「あとの判断は任せたよ、私はACだからね...」
アニ「ありがとうございます!」
アルミン「...」
エレン「あ...」
アニ「コニー、すぐに防具つけて」
コニー「はい!」
アニ「トーマスはサードにアルミンはファーストに置くよ」
アニ「エレンはボール回しに混ざってきて」
エレン「...」
アニ「エレン」
ガシッ
アニ・ハンジ「!」
コニー「!」
アルミン「クッ...ッ...」ギュゥッ
エレン「あ...」
アルミン「....」ギュゥッ
エレン「あ...アルミン先輩...て、テーピングしてもらって...な、内野手に...ファーストに...行きましょう...」
アルミン「...」
エレン「...あ、あの...」
アニ「大丈夫、すぐにテーピングしてもらって合流するから」
エレン「あ、あの...アウト...取ってきます...俺...守ってきます」
アルミン「...」バッ
スタスタ
エレン「〔あ、アルミン先輩がいなくても...アウトを...取るんだ〕」
-
- 198 : 2015/04/29(水) 22:59:55 :
コニー「おっし!」 ガシッ
アニ「ちょっと待な、コニー...ストライクかボールかは私がサイン出すから他は打者に近いあなたが考えてリードして」
コニー「うっす!」
アニ「頼んだよ!」
コニー「はい!」ダッ
ウグイス「シガンシナ高校シートの変更をお知らせいたします。キャッチャーのアルレルト君に代わりスプリンガー君、フサードのスプリンガー君に代わりワグナー君、ファーストのワグナー君に代わりアルレルト君に代わります。」
トーマス「お、俺か...」スタスタ
エレン「アルミン先輩は膝の捻挫で大丈夫だ、って」シュッ
パシッ
マルコ「だ、大丈夫大丈夫!トーマス、気にするな!」
トーマス「お、おう...」
マルコ「声が小さいぞ!!」
スタスタ
コニー「ボール、バック!!!!!!!!」
ミリウス「ッ、コニー」
マルコ「コニー...」
ジャン「コニーか」
タッタッタ
エレン「!」
コニー「エレン、お待た、っせ!!」ブンッ
エレン「うぐ、ぐぇ!?」ボコッ
コニー「これがストレート、全力投球、スライダー、チェンジアップにシュートでこれが上下、右左」
エレン「お、おう」
コニー「エレン、手貸してみろ」スッ
エレン「!」スッ
ピタッ
エレン「!」
コニー「ん~...やっぱ俺のほうが緊張してるか、練習試合で一回くらい組んどけばよかったんだけどな...」
コニー「取るのは意地でも取るけど、捕手としてまだまだ自信があるとは言えないや」
コニー「だからまぁ、アルミン先輩とは違って上手くいかないことが多いけど...頑張るからよろしく頼むぜッ!」
エレン「お、おう!!コニー...お、俺を...た、頼ってくれ!」
コニー「...にひっ」ニッ
コニー「おっし、お前に頼らしてもらうッ!!」スッ
バシンッ!
エレン「い、いってぇな!!」
コニー「トーマス、声出せ!アルミン先輩は大丈夫だからな!」
トーマス「お、おう!!!」
コニー「ワンァウト!内野ゲッツー!外野4つあるぞ!」
「おうッ!!!!!」
スタスタ
アルミン「...うん」コクッ
エレン「ッ...うん」コクッ
コニー「マルコ、エレン!アルミン先輩のフォロー頼むぞ!」
エレン・マルコ「おう!」
コニー「声出していこーっ!!!!!!」
「おーッ!!!!!」
エレン「〔コニーでも...あぁ思うんだ...俺だけが怖いんじゃない...大丈夫、アルミン先輩じゃなても...アウトを取るんだ...みんなで...頑張るんだ!!!〕」
-
- 199 : 2015/04/29(水) 23:58:44 :
-
アニ「」スッスッス
コニー「〔ワンァウト一三塁、まずはボールからか〕」
ウグイス「8回の表、調査高校の攻撃は...3番キャッチャー、シュルツ君」
コニー「〔3番は7回にタイムリーツーベースを打ってるから用心っと...〕」スッスッス
エレン「〔コニーも...サインくれる...まっすぐを内高めに...〕」ドッ
敵モブレフト「ッ!」ダッ
コニー「〔走りやがった!?〕」パシンッ!
スッ! シュッ!!
マルコ「〔ちょっと...速い!?〕」
ミカサ「ッ!!」ダッ!
パシンッ!
審判「...アウト!」
敵モブレフト「〔チッ、あのキャッチャー正捕手より肩が良いのか?いやそれとこのショートも受け方といい、守備範囲広すぎだろ!!〕」
グンタ「〔完全にアウト...アルミンより肩がいいのか、まぁあいつはそこまで肩が強いタイプではないけど...にしてもあれを刺す!?完全に意表をついたはずなのに〕」
アニ「〔よく刺せたね、さぁあとワンァウト取ってこの流れを切るよ〕」スッスッス
グンタ「〔もう一球待て...〕」
コニー「〔もう一球ボールか〕」スッスッス
ドッ
シュッ
クイッ
パシンッ!
審判「ボール!」
エルヴィン「〔わざとか...それとも乱れてるのか...〕」スッスッス
グンタ「〔待て解除か〕」
アニ「〔二球とも見られた...〕」スッスッス
コニー「〔次はさすがに入れるよな、ツーアウトだからスクイズはないし...内に投げてくれ!打者の動きを見てみたい〕」スッスッス
エレン「〔内に...〕」コクッ
ドッ
シュッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
コニー「〔うぅ~ん...打者は動いてなかった気がする...けど、コントロールすげぇな!配球オタクのアルミン先輩が気にいるのもわかる気がする!〕」
コニー「〔エレンにとってもアルミン先輩のリードが命綱ってわけだ〕」
グンタ「〔バッティングカウントだ...待たねぇぞ〕」
エレン「〔速いまっすぐを...低めにストライクだ!〕」ドッ
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール」
エレン「〔は、外れた!?〕」
アルミン「...」
コニー「〔全力投球は並以下のコントロールになるんだな...〕」 ゴゴゴッ
コニー「い”ぃ!?」
アニ「」ゴゴゴッ
コニー「〔サイン無視じゃないっすよ!1-3だからな、次入れないとまずいぞ!くぅ~、3ボールからだと怖いもんだな〕」スッスッス
エレン「〔もう一球速い球を低めに...〕」ドッ
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール、フォア!」
エレン「〔フォアボール...ツーアウト一三塁なのに...次は...ホームランを打たれた4番なのに...〕」
アルミン「〔フォアボール...だってぇ!?〕」ゴゴゴッ
医師「3週間もあれば治るわ」
アルミン「〔絶対3週間もかけない...バリバリ食べてガンガン寝て...1周間半で治す!!!〕」
-
- 200 : 2015/04/29(水) 23:59:00 :
ウグイス「4番ピッチャー、ボザド君」
エレン「〔落ち着け、落ち着け...全力投球が入らないのはよくある...アルミン先輩はそれを計算してたけど、今はコニーだ!コニーが全力投球って言ったら全力投球を入れろ!〕」
コニー「〔4番にはHR打たれてるからな、弱気になってちゃダメだと思うぞ!〕」スッスッス
エレン「〔また速い球...今度こそ入れる!〕」ドッ
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
オルオ「〔今のが例のか、決め球にしてはお粗末だぜ!ここ2回この球が多いから俺がぶっ飛ばして...〕」スッ
シュッ
オルオ「うぐ!?」
パシンッ!
審判「ストライク!」
エレン「よし!」
オルオ「〔ストレートに緩急あるとか...めんどくせぇな〕」
ドッ
シュッ
オルオ「」スッ
キンッ! ポーンッ
審判「ファール!」
オルオ「〔当たったぜ〕」
コニー「〔今のは当てにいったスイングだな、風切り音に迫力がなかった〕」
シュッ
パシンッ!
審判「ボール!」
コニー「〔引っかかんねぇな...〕」
シュッ
オルオ「〔今度こそ...っと!?〕」ピトッ
パシンッ!
審判「ボール」
オルオ「〔あぶねぇ...〕」
エレン「〔監督の指示はストライク...コニーのリードは全力投球だ〕」コクッ
コニー「〔ここで切る、思いっきしこい!〕」
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
エレン「〔ま、また外れた!?〕」
コニー「惜しいぞ!球走ってるぞ!!」
エレン「〔コニーも...褒めてくれる...〕」
オルオ「〔フルカウントか...まぁどっちにしろ、一発ぶっ放してやる!!〕」
エレン「〔マウンドにいれば...みんなに声をかけてもらえる...これが普通なんだ...俺も富津のエースに...ならなくちゃ...〕」ハァハァ
エレン「〔アルミン先輩がいなくても...!!〕」ドッ
シュッ!
オルオ「〔ストレート!〕」スッ
クイッ
オルオ「〔うっ、シュートかよ!?〕」
キーンッ!
エレン「〔ッ、ぬけ...〕」チラッ
「うぉぉぉおおおおおおッ!!!!」
ボスンッ!
マルコ「うぐっ、ゲホッ、ゲホッ...」ズキズキ
コニー「ッ、間に合う!」
マルコ「ッ!」シュッ
アルミン「」パシッ
審判「アウト!スリーアウトチェンジ!」
-
- 201 : 2015/05/02(土) 02:51:23 :
アニ「よく守ったね、この流れでもあと2回なら全然余裕で勝ち越せるよ。さぁ、打っていくよ」
「はいッ!!」
スタスタ
アニ「コニー、お疲れさん」
コニー「頭めちゃめちゃ疲れっす...」 ガシッ
アニ「練習や練習試合でもちゃんと頭使ってらそんなに疲れないはずなんだけど?どんなに疲れようがあと1回頭フル回転使ってもらうからね」ギシギシ
コニー「はい、はい!!」ナミダメ
ダズ「捻挫でこんな包帯ぐるぐる巻するんですか!?」
マルコ「ダズ、Rice知らないの?」
ダズ「お、おう...あれだろ?米...だろ?」
ジャン「面白くねーぞー」
アルミン「あ、あのね...僕は大丈夫だから気にしない...いや、気にしろ!」
「え!?」
アルミン「僕のために絶対打ってね」
「...ぶふっ」クスッ
アルミン「〔計画通り〕」
アルミン「トーマス」
トーマス「ッ、は、はい!」
アルミン「気にするな、とは言っても気になると思うから...逆に打ってよ、気にしてるならさ」
トーマス「は、はい!が、頑張ります!」
コニー「まっすぐ内高め、まっすぐ内高め...」
アルミン「コニー」
コニー「は、はい?」
アルミン「配球丸暗記してもあんまし使えないと思うからパターンを説明するよ」
コニー「おぉ!マジすか!あざっす!」
アルミン「5番からいくよ」
エレン・コニー「お願いします!」
アルミン「いい?この5番は...」
エレン「〔良かった、アルミン先輩はまだ元気だ...みんなも大丈夫だ、この試合...まだ戦える!〕」
トーマス「じゃ、ジャン!」
ジャン「? どうした?」
トーマス「た、頼みがある...う、打ってくれ!」
ジャン「? お、おう」
トーマス「ジャンが出たら俺...絶対続くから!」
ジャン「〔もしかしてこいつ...さっきのアルミン先輩のこと気にしてんのか?まぁ気にするなっていう方が難しいよな〕」
ウグイス「8回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...5番ライト、キルシュタイン君」
ジャン「しゃっす!」
ドッ!!
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
ジャン「〔やっぱこの投手はコントロールが糞だ、だが球威はある...それに変化球はスライダー一球種だ...狙い球絞って...〕」
ドッ!!
シュッ!
ジャン「〔打つ!〕」スッ
キーンッ!
マルコ「よしセンター前のヒット!せぇーの!」
「ナイバッチー!」(/^Д^)/
トーマス「〔ジャンの奴...本当に打った...続くぞ!〕」
アニ「〔さぁトーマス、続くんだよ〕」スッスッス
ウグイス「6番サード、ワグナー君」
トーマス「お願いします!」
ドッ!!
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
グンタ「楽に!」シュッ
トーマス「〔は、速い...ジャンの奴よく打ったな...いや弱気になるな!あの時俺がミスをしなければ...〕」
ドッ!!
シュッ!
トーマス「〔今!〕」スッ
カキーンッ
オルオ「うぐ!?」
ダズ「ぴ、ピッチャー返しだ!」
-
- 202 : 2015/05/02(土) 02:52:55 :
-
アニ「〔5番6番と続いた...相手ピッチャーは相当動揺してるはず〕」スッスッス
ミリウス「」スッ
ウグイス「7番センター、ゼルムスキー君」
ミリウス「します」
グンタ「〔この7番...打てるのか打てない打者なのかが未だわからない...けど、ここは要注意だ!〕」スッスッス
ドッ!!
シュッ
グンタ「ッ」
パシンッ
審判「ボール!」
グンタ「〔ったく、もうちょっと荒さを落ち着かせろ〕」
オルオ「〔やべぇ、もうスタミナがねぇ...〕」ゼェハァ
ドッ!!
シュッ!
ミリウス「!」
ボスッ
審判「デットボール!」
オルオ「」オジギ
グンタ「〔おいおい、しっかりしてくれよ...ノーアウト満塁だぞ...もうタイムは使いきっちまった...くそぉ、何も出来ねぇ!〕」
オルオ「〔くっそぉ、等々コントロールまで効かなくなってきた(元々ない)〕」
アニ「〔さぁダズ、頼むよ〕」スッスッス
ダズ「〔ま、ま、満塁で...俺!?〕」
ウグイス「8番レフト、ダズ君」
ダズ「あ、あ、あっす!」
グンタ「〔やけに緊張してるな...まぁ満塁だとするか...けど、この緊張っぷりはただもんじゃない...もしかして...〕」スッスッス
オルオ「〔お、マジで!?ど真ん中のストレート勝負とか超燃えるぜ!!〕」
ドッ!!
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
グンタ「〔良かった、スクイズじゃなかった...だがこの緊張っぷりはスクイズでの緊張じゃない...こいつ見た限りだと野球初心者だ〕」
ドッ!!
シュッ!
ダズ「ひ、ひぃ!?」
パシンッ!
審判「ストライク!」
ドッ!!
シュッ!
ダズ「く、くそ!」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!バッターアウト!」
ダズ「〔ち、ちくしょう...俺ってこんなに無力なのか...〕」
エレン「ダズ、ドンマイ!」
ダズ「...ごめん...本当に...俺...無力で...」
エレン「惜しかったぞ!」
ダズ「〔くそぉ...俺のバカ...すぐ調子乗って...初心者なのに...〕」
アニ「〔エレンか...打たせてみよう、スクイズだとどうしても怖いからね〕」スッスッス
エレン「〔打て、か!〕」スッ
ウグイス「9番ピッチャー、イェーガー君」
グンタ「〔こいつでゲッツーを取る...じゃないと1番は厄介だ〕」スッスッス
オルオ「〔この回を終えればあとは兵長が投げてくれる...絶対ここで切ってやる!〕」
ドッ!!
シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
エレン「〔は、速い...けど、さっきは打ったんだ...今回も...打つ!〕」
ドッ!!
シュッ!
エレン「〔俺が取られた点だ...俺が取り返す!〕」スッ
キッ
アニ「ッ」
敵モブセカンド「ういッ!」シュッ
審判「アウト」
敵モブショート「うらッ!」シュッ
パシッ
審判「アウト!スリーアウトチェンジ!」
-
- 203 : 2015/05/02(土) 12:28:16 :
エレン「〔げ、ゲッツー...〕」
トーマス「ドンマイ!」
エレン「あ、悪いトーマス...せっかくお前打ってくれたのに...」
トーマス「気にするなって!次の回があるだろ!」
エレン「! お、追う!」
アルミン「〔ゲッツーにはなったもののチームの流れは今はこっちにある...大丈夫、次の回は上位打線だ...僕は打てなくてもミカサがいr〕」 スッバシーンッ!!
「!?」
トーマス「な、何の音だ!?今の」
ジャン「随分とエグいオナラだな...」
マルコ「そ、そんなわけないだろ...けど、相手のベンチの方から...」 スッバシーンッ!!
アルミン「ま...まさか...」ゾクゾク
グンタ「ナイピッチです!」シュッ
パシッ
○○○○「ふぅ...」ザッザッザ
ミカサ「ッ...」
アルミン「なんで...」
エレン「え...?」
アルミン「なんで...」
アニ「?」
アルミン「...アイツが...ここにいるんだ...」
○○○○「ん...?ふっ、よぉ...久しぶりだな...」
アルミン「リヴァイ...」
エレン「えっ、リヴァイって確かあの自由の翼のエース...」
リヴァイ「あ?誰だてめぇ」ギロッ
エレン「ッ...あの人...は...」
ジャン「え...マジ...で?あの自由の翼のエース...リヴァイなのか?」
マルコ「す、すごいオーラだ...」
アニ「〔あれがアルミンの言ってたリヴァイ...〕」
ミカサ「...」グググッ
ジャン「? ミカサ...?どうした?」
ミカサ「...ハァ、ハァ...クッ...」ギリッ
リヴァイ「...」
アルミン「エレン」
エレン「ッ、はい」
アルミン「この回もコニーを信じて投げればいいからね」
エレン「! はい!」
アルミン「〔言いなりになるように仕向けて、簡単に言いなりになったエレンの盲信が僕は心地よくて...エレンが自分で考える時期を僕は潰してきてしまった...〕」
アルミン「〔コニーの捕手は不安だと思ってるのに、コニーを頼れとしか言えない...ッ、試合終わったら色々と謝るから...あと一回頑張ってくれ〕」
エレン「〔俺は...今まで全部面倒はアルミン先輩に任せて自分で考えなかった...怪我しない約束だって約束しなきゃダメみたいな雰囲気が出て俺がしたんだ...〕」
エレン「〔あの無理矢理な約束をさっきまで信じてた...俺はアルミン先輩を...なんだと思ってたんだ...先輩はあの無理な約束を守れなかったことを気にしてる...〕」
エレン「〔もう気にしないでってこの試合に勝って言うぞ!!〕」
ウグイス「9回の表、調査高校の攻撃は...5番ライト、敵モブライト君」
敵モブライト「しゃっす!」
コニー「9回絞まっていくぞ!!」
「おうッ!!」
コニー「〔5番にはまっすぐ4球使ってるんだっけか、慣れてきてるかもだから注意っと、サインは...〕」
敵モブライト「〔ストライクか、決め球は変なストレートだとして初球は変化球!〕」
エレン「〔この回を抑えれば...まだ何とかなる...絶対抑えるぞ!〕」ドッ
シュッ
クイッ
キーンッ
エレン「ッ!?」
ミリウス「」ガシッ
マルコ「ドンマイドンマイ、ピッチャーバッター勝負!」
エレン「ば、バッター勝負!」
エルヴィン「〔ふっ、この最終回で果たして何点取るかな...〕」ニヤッ
-
- 204 : 2015/05/02(土) 13:09:07 :
エレン「〔の、ノーアウトランナー一塁で...〕」
ウグイス「6番ファースト、敵モブファースト君」
敵モブファースト「うっす!」
審判「プレイ!」
アニ「〔切り替えて、一球目から打ってくるよ!〕」
コニー「〔初球はボールか〕」スッスッス
敵モブファースト「よし...」
ドッ
シュッ!
敵モブファースト「うぐっ」ピトッ
パシンッ!
審判「ボール!」
アルミン「(99球目...)」
コニー「〔ギリギリだっていうのによく見えてるよなぁ〕」
敵モブ「次は...」
アニ「〔内気なとこ怖いけど、平行カウントにしておきたい〕」スッスッス
敵モブファースト「〔ストライクね〕」
エレン「〔チェンジアップ、さっきと同じコースで...〕」
ドッ
シュッ
クイッ
敵モブファースト「ッ!!」スッ
キーンッ!
ダズ「ひゃ、ひゃい!」ガシッ
アルミン「(今ので100球目...今キミの状態は...どんな状態なんだ...くそっ、一球でも受けれればすぐわかるのに...)」
ウグイス「7番サード、敵モブサード君」
敵モブサード「おっす!」スッ
コニー「〔ッ、来るぞ!トーマス出ろよ!〕」スッ
トーマス「〔お、おう!〕」
シュッ!
キッ!
コニー「〔届く!サード無理...ファースト!〕」シュッ!
アルミン「」パシッ!!
審判「アウト!」
トーマス「コニー、サンキュー」
コニー「おう!つか、今の俺のだし」
エルヴィン「」スッスッス
敵モブセンター「」スッ
ウグイス「8番センター。敵モブセンター君」
エレン「ハァ、ハァ、ハァ...」ゼェハァ
エレン「〔この人と次の人には1回しか打たれてない...だから、ここで切れば...大丈夫〕」
アニ「〔スクイズ警戒してフォアボールになるより思い切って入れていこう〕」スッスッス
エレン・敵モブセンター「〔ストライク〕」
エレン「〔絶対に...抑えるんだッ!!〕」ドッ!
シュッ!
敵モブセンター「ッ」スッ
パシンッ!
審判「ストライク!」
エレン「よし!」
コニー「〔結構はっきり外れてたのに振るんだな...まっすぐ狙いなのか?次はボール〕」
エレン「〔...力込めろ!〕」ドッ!
シュッ!
パシンッ!
審判「ボール!」
コニー「〔なんだよ、今度は結構くさいところに投げたのに全然反応ねぇ〕」
敵モブセンター「〔次は...ストライク、変化球にヤマハって...〕」
シュッ
スッ キーンッ!
トーマス「クッ!」ダイブッ
相手ベンチ「ナイバッチー!勝ち越しー!」
エレン「〔え...また...こんな簡単に点が...?〕」
コニー「〔何かおかしいよ...なんで急に打たれてるの、なんであんなはっきりした球を見たんだ...?〕」
「コニー!」
コニー「ッ」
アニ「コッチコイ」
コニー「あ...えと、タイムお願いします!」
審判「タイム!」
コニー「えと...それとうち伝令部員いないんで俺が行ってもいいですか!?」
審判「いいだろう、許可する」
コニー「あざっす!」
タッタッタ
コニー「監督、何か変ですよ!!」
アニ「何がおかしいか、わかる?」ボソッ
コニー「えぇ~っと...俺バカだからわかりやすく説明出来ないっすけど、心のなか読まれてるって言うか...さっきからはっきりしたストライクしか打たないんです!」
アニ「ッ、それはもしかしたら...私の心のなかが読まれてるのかもね...ベンチは丸見えだし、相手にサイン盗まれたかもしれない」
コニー「じゃ、じゃぁサインを変えれば!」
アニ「それよりそろそろコニーが組み立ててみな」
コニー「えっ」
アニ「もちろんエレンと協力して、もう3順以上も相手してるからコニーよりは相手の情報があるよ。嫌な球にはちゃんと首振るように言いなさい」
コニー「はい!」
-
- 205 : 2015/05/02(土) 15:46:22 :
タッタッタ
トーマス「コニー」
マルコ「なんだって?」
アルミン「...」
コニー「あのな、今から監督のサイン抜きで俺がサイン出す」
アルミン「ッ」
マルコ「うん、そのほうがいいよ」
コニー「んでエレン、嫌な球あったらちゃんと首振れよ」
エレン「ッ、首振る...」
コニー「ん?なんだ?」
トーマス「〔あれ、そう言えばエレンがアルミン先輩と組んでたときって首あんまり...〕」
コニー「そう言えばエレンってよ...首振ったことあるっけ?」
アルミン「...」
エレン「あ、あ、ある!さっきまで...ふ、ふ、振ってた!」
コニー「そうか、じゃぁよろしくな」
エレン「お、おう!」
コニー「アルミン先輩も無理せずに...」
アルミン「うん」
コニー「おし、流れ切んぞ!!」
「おうッ!!」
トーマス「楽にな!」
エレン「う、うん」
マルコ「打たせていっていいからね!」
エレン「お、おう!」
コニー「〔まぁ首振り禁止とか有り得ねぇわけだし、アルミン先輩のリードに不安がなかっただけだろうけど〕」
コニー「あざっした!」
ウグイス「9番ショート、敵モブショート君...調査高校選手の交代をお知らせ致します。バッターの敵モブショート君代わりまして...」
スタスタ
アルミン・ミカサ「ッ」
リヴァイ「...」
ウグイス「リヴァイ君」
リヴァイ「...」
コニー「〔ここで来るかよ...〕」
エレン「〔まっすぐを内低めに...〕」
ドッ
シュッ!
リヴァイ「ッ」
パシンッ!
審判「ストライク!」
リヴァイ「(...なるほどな、そういうことか)」
コニー「〔見てきたな...よし、もう一球!〕」スッスッス
ドッ!
エレン「ッ!!」シュッ!
リヴァイ「てめぇのストレートは...」
ザッ!!
リヴァイ「ニセモンだッ!!!」スッ!!
カッキーンッ!!!
エレン「ッ!?」
ポンッ!!!
相手ベンチ「おっしゃー!!3ランホームラン!!!」
アルミン「...クッ...そぉ」
タッタッタ
リヴァイ「やっぱ錆びたな...アルミン」
アルミン「〔クッ...やっぱあんたには...叶わないのか!!〕」
エレン「9ー5...」
コニー「やられたな」
エレン「ッ、うん...」
コニー「...頑張ろうなッ!!」
エレン「お、おう!」
コニー「〔ちきしょー...謝ることも出来ねぇ...こういう時はエレンの一番投げた球を〕」スッスッス
-
- 206 : 2015/05/02(土) 15:47:13 :
ウグイス「1番セカンド、敵モブセカンド君」
エレン「〔ッ...ならスライダーを内低めに...〕」
シュッ
クイッ
審判「ボール」
エレン「〔あ、あれ...外れた...?〕」
コニー「ナイボー!惜しいよ!」シュッ
エレン「〔まっすぐ、真ん中高め...〕」シュッ!
パシンッ!
審判「ボール」
アニ「〔なんでノーツーにするの、次狙われるよ〕」
コニー「〔まっすぐもダメか、何ならいい?嫌なら首振ってくれよ!〕」スッスッス
エレン「〔シュートを内高め...〕」コクッ
シュッ
パシンッ!
審判「ボール!」
ジャン「(...?コニーじゃないぞ...)」
マルコ「(ッ、まさか...エレンが乱れてるのか!)」
コニー「〔エレン、真ん中でいいぞ!ここだ!〕」スッ
シュッ
パシンッ!
審判「ボール、フォア!」
エレン「〔はい...らない...!?〕」
アルミン「(エレン...)」
コニー「エレン、打たせろ!後ろに任せるんだ!」
マルコ「おう、打たせていけ!」
エレン「〔う、打たせていく...?俺がダメな時はアルミン先輩が教えてくれる...〕」
ウグイス「2番レフト、敵モブレフト君」
コニー「〔この2番はバント以外は怖くない...まっすぐ内高めだ!でも強ければ首を振ってくれよ〕」スッスッス
エレン「〔内高めに...まっすぐ!〕」シュッ!
マルコ「(取ってやらなきゃ...ここは...絶対...!!)」
キンッ!
コニー「セカンド!」
マルコ「は、はい!」
パシッ ポロッ
アニ「ッ」
タッタッタ
ガシッ
エレン「〔サード、セカンド、ファースト...〕」
マルコ「ご、ごめん!!」
エレン「ッ、ドンマイ!!」
エレン「(き、緊張だ...マルコも俺も...いつもと違うポジションだから...アルミン先輩がキャッチャーにいないから...)」
エレン「(アルミン先輩のせい...なのか...?)」
______________________________
_________________________________________________
_____________________________________________________________
アルミン「君が崩れたらこのチームは終わりって言う意味」
_____________________________________________________________
_________________________________________________
______________________________
エレン「(俺の...せいだ...声...出せッ!!)」
スッ
エレン「スゥーッ...ワンァウトォォォォォオオオオオッッッ!!!!!!!!」
ジャン「ッ」
ミリウス・ダズ「ッ」
トーマス・ミカサ・マルコ「ッ」
アルミン・アニ「ッ」
コニー「...にひっ、ワンァウトォォォォオオオッッッ!!!!!!」
マルコ「おぉッ!ワンァウト!ワンァウト!」
トーマス「ゲッツーゲッツー!!」
エレン「(ッ、今...俺がみんなを...落ち着かせられた...?俺が大丈夫なら...みんなも大丈夫!)」
エレン「〔俺が...このチームの...エースなんだ!!〕」
-
- 207 : 2015/05/02(土) 15:48:11 :
ウグイス「3番キャッチャー、シュルツ君」
グンタ「〔持ち直したか?メンタル強いねぇ〕」
コニー「〔このバッターにはまっすぐは一回だけ打たれた、けど初球は速いまっすぐで〕」スッスッス
エレン「〔俺は...投げられる!〕」ドッ!
シュッ!
グンタ「ッ」スッ
キンッ!
トーマス「〔取れる!!〕」ダッ
ズサーッ パシッ
審判「アウト!」
エレン「ナイキャッ!!」
マルコ「ナイピー!」
エルヴィン「〔もう立て直したか...メンタルの強い投手だ〕」
ウグイス「4番ピッチャー、ボザド君」
エルヴィン「〔ここは好きに打っていい、だが彼らの希望をへし折れ〕」スッスッス
オルオ「〔はい!〕」
コニー「〔4点差あってもまだまだ本気モードだな、けど...エレンが大丈夫なら俺達は諦めねぇ!!〕」スッスッス
エレン「〔この打者で...終わらせる!!〕」シュッ!
パシンッ!
審判「ストライク!」
コニー「〔よし、ワンナッシング!〕」シュッ
オルオ「〔ストレートだったな...俺には打てねぇって思ってんのか!?〕」
エレン「〔この人...すごく気合入ってる...だったら...俺だって!!〕」ギリッ
エレン「〔...ふぅ...俺だって...諦めない!〕」
コニー「〔緩急つけてチェンジアップいっとくか!〕」スッスッス
エレン「〔まっすぐのあとのチェンジアップは打たれる〕」ブンブン
コニー「〔ッ、ダメか...ならもう一球まっすぐを〕」スッスッス
エレン「〔対角線に添って...〕」コクッ
エレン「〔...ッ、俺首振って!?〕」オドオド
エレン「〔ッ、普通だ...まっすぐを...左下に〕」ドッ!
シュッ!
オルオ「〔遠いか!?〕」
パシンッ!
審判「ストライク!」
エレン「〔お、追い込んだ...俺、首振ったのに...すぐ違うサインくれた...コニーはいっぱい案あるんだな〕」
オルオ「〔定席なら一球遊ぶところだけど...〕」
コニー「〔次は...〕」
エレン「〔ボール...俺はいつも一球目で頷いてた...アルミン先輩にも...首振れば次のサインくれたのかもッ!!〕」ドッ!
シュッ
パシンッ!
審判「ボール!」
コニー「惜しいぞ!!!」シュッ
オルオ「〔ちゃんと外してきたな...なら今の球は見せ球だろ...次は枠の中に入ってる速い球を入れてくんだろ!ぜってぇ打つ!〕」
アルミン「...ピッチャー!球走ってるぞ!!バッター勝負!」
エレン「ッ、アルミン先輩...はい!!」
アニ「〔エレン、踏ん張って...みんなも守って〕」
コニー「〔勝負球は速いまっすぐにしたいんだけど、どうだ?〕」スッスッス
エレン「〔速いまっすぐだと外れる...速い球以外だとなんだ...?〕」
コニー「〔嫌か、まぁ確かに今日フォアボール出したしな...なら裏かいてもう一球チェンジアップいっとくか!〕」スッスッス
エレン「〔チェンジアップ...今と同じコースを狙って〕」
エレン「〔首振ると次のサインくれるんだ...もしコニーがまっすぐかチェンジアップで迷ってたとしたら今、俺と相談出来たことと同じことだ。〕」
エレン「〔首振るのは俺の役目なんだ...当たり前のことなのに...俺は今までアルミン先輩に責任を負わせてたってことだ...〕」ドッ!
エレン「〔俺は色々...間違ってた...だからこれから...全部...頑張るんだッ!!!!〕」シュッ!
オルオ「〔くそっ、スイング止めちまった!?〕」ピトッ
コニー「〔ギリギリ入ってる!みてくれ審判!!〕」
パシンッ!!
審判「...ストライク!バッターアウト!スリーアウトチェンジ!!」
-
- 208 : 2015/05/02(土) 15:48:58 :
アニ「...ふぅ...」
エレン「...ふ、ふぅぅ....」
マルコ「ナイピッチッ!!!」
トーマス「ナイピッチ!!」
ミカサ「ナイピッチ!」
コニー「てめぇこの野郎!!ヒヤヒヤさせやがって!!」
スタスタ
ジャン「おうおう、ナイピッチ!」
エレン「おう!」
スタスタ
アルミン「ふぅ...」
エレン「あ、あの...う、打たれました...」
アルミン「...そうだね...もう打たれたものは仕方ないよ。まだ試合中だからね、気を抜いたらダメだからね!」
エレン「は、はい!」
ジャン「最後だ、気合いれんぞ!!外出ろ!!!」
「おうッ!!」
スタスタ
エレン「〔試合終わったら...色々と話したい...怖がったり・信頼したりしてるだけがバッテリーじゃない...〕」
ウグイス「調査高校シートの変更をお知らせします。ピッチャーのボザド君に代わりましてリヴァイ君...ショートのリヴァイ君に代わりまして敵モブセンター君、センターの敵モブセンター君に代わりましてボザド君が入ります」
ジャン「ッ...ついに来るのか...」
エレン「...やっぱりあの人だ...」
マルコ「? どうしたの?」
エレン「あ、いや...その...あのピッチャー」
マルコ「あ、あぁリヴァイさんね...自由の翼のエースだった」
エレン「俺が...初めて野球を見た試合に出てた人だ」
「えっ」
エレン「俺...野球をはじめて見たのが全中で...母さんと見に行ったんだ...それで全中の決勝で...あの人を見たんだ」
マルコ「じゃぁもしかして...エレンの野球始めるきっかけって...」
エレン「う、うん...あのピッチャーを見てからだ」
アルミン「...」
ミカサ「...」
アニ「さぁっ、最後の回だよ...例え相手投手が誰であろうとも死ぬ気で点取るよ!!」
「はいッ!!」
スタスタ
ジャン「一点ずつ返していくぞ!」
「おうッ!!」
ジャン「諦めるなッ!!!」
「おうッ!!」
ジャン「勝つぞッ!!!」
「オーッ!!!!」
ウグイス「9回の裏、シガンシナ高校の攻撃は...1番キャッチャー、スプリンガー君」
コニー「あぁーっす!!!!」
審判「プレイ!」
コニー「〔あれが自由の翼のリヴァイか...にひっ、ドキドキすんじゃん!なんだって打ったやる!さぁ来い!!〕」
リヴァイ「...」スッ!!
ドッ!!
エレン「ッ」
リヴァイ「ッ!!」シュッ!!
コニー「うらッ!!」スッ!
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!」
コニー「〔う~ん、もうちょっと早く振れば当たる...な!〕」
ドッ!!!
シュッ!!
コニー「〔今ッ!!〕」スッ!
キッ!
審判「ファール!」
グンタ「〔まじかよ、リヴァイさんの球を2球目で当てるなんて...〕」
コニー「〔くぅ~、手がジンジンする...こういう感覚久々だぜ〕」
ドッ!!
シュッ!!
コニー「〔そこだッ!!〕」スッ!
キーンッ!
敵モブセンター「ッ!!」ダイブッ
審判「フェア!フェア!」
「おっしゃぁ!!せぇーの!!ナイバッチー!!」
コニー「にひっ」ニッ
リヴァイ「チッ...」
-
- 209 : 2015/05/02(土) 15:49:29 :
-
ウグイス「2番セカンド、ボット君」
マルコ「お願いします!」
マルコ「〔あの自由の翼のエース...リヴァイさん...固くなるな!〕」
シュッ!!
マルコ「ッ!!」キッ!!
ポタッ コロコロ
審判「ファール!」
アニ「〔さすがにマルコでも無理か...スリーバント失敗でアルミン...ここはバントでいこう〕」スッスッス
シュッ!!
キッ!!
審判「ファール!」
シュッ!!
マルコ「〔今度こそ!!〕」スッ
キッ
審判「アウト!」
ウグイス「3番ファースト、アルレルト君」
アルミン「します」
グンタ「〔アルミン...気の毒だが容赦しねぇぞ!〕」
リヴァイ「...ふん」スッ!!
ドッ
シュッ
アルミン「ッ!?」
パシンッ!
審判「ストライク!」
リヴァイ「チッ、振れよ...せっかく打ちやすい球放ってやったのに」
アルミン「クッ...」ギリッ
リヴァイ「打てねぇってか...ならしゃーねぇ...」スッ!!
ドッ!!
シュッ!!
スッバシーンッ!!
審判「ストライクツー!」
シュッ!!
スッバシーンッ!!
審判「ストライク!バッターアウト!」
アルミン「〔くっそぉ...何も出来ないなんて...〕」グググッ
ジャン「頼むぞッ!!ミカサ!!!」
トーマス「続いてくれッ!!!」
ウグイス「4番ショート、アッカーマン君」
リヴァイ「?」
ミカサ「クッ...」ギロッ
リヴァイ「...そうか...ふっ、そんなところにいたのか...」ニヤッ
スッ!!
ドッ!!
シュッ!!
ミカサ「ッ!!!」スッ!!!
スッバシーンッ!!
審判「ストライク!」
アニ「〔肩に力が入りすぎてる...あの投手が出てきてからミカサの様子が変になってるね...〕」
シュッ!!
スッバシーンッ!!
審判「ストライク!!」
エレン「ミカサァ!!!打てェェ!!!!」
ミカサ「クッ...ソッ...なんで...あなたが...」グググッ
リヴァイ「...終わりだ」スッ!!!
ドッ!!!
リヴァイ「お前じゃ俺には勝てない」
シュッ!!!
ミカサ「...うぉぉぉおおおおッ!!!!」スッ!!
スッバシーンッ!!!
審判「ストライク!バッターアウト!ゲームセット!」
-
- 210 : 2015/05/02(土) 15:50:24 :
エレン「ぁ...」
ジャン「並ぶぞッ!!」
「お、おう!」
タッタッタ
審判「9-5で調査高校(2軍)の勝ち...ゲーム!!」
「あっした!!!!」
ダズ「ちくしょう...」ウルウル
ミリウス「...」
ジャン「...戻るぞ、ベンチに」
トーマス「...うん」
ミカサ「...」
マルコ「ひぐっ...グスンッ...」ポロポロ
アルミン「...」
エレン「...」
コニー「戻るぞ」
エレン「う、うん...」
スタスタ
エレン「ッ」
アルミン「...」
エレン「あ、あの...あのッ、あ、あし...グスンッ...」ポロポロ
アルミン「ッ...」
エレン「まけ、まけ...ました...グスンッ...」ポロポロ
アルミン「...」ガシッ
アルミン「ごめん...何も出来なくて...ごめん...」ギュゥッ
アニ「はいッ、そこまで!」
「!」
アニ「今日はこのチームの総力戦だったね、そして負けた!この試合は練習試合だけど...負け負け、もしこれが夏の大会だったら私達はこの時点で半年間が終わる」
アニ「この中に...練習試合だから負けてもいい...なんて考えてる人がいたら...私はこの野球部を廃部にするよ...」
「...」
アニ「もっと打てれば・もっと走れれば・自分にもっと力があれば、技があれば...ってみんな...そう思ったよね」
「はいッ!!!!」
アニ「なら...泣いて悔しさを晴らすなんて勿体無いことしない!その悔しさは自分を鍛えるエネルギーだよ!!大事に胸の中に貯めておきな!!」
「はいッ!!!」
アニ「さぁ荷物まとめて帰るよ、2週間後は夏大の抽選会...あと1ヶ月ちょっとも時間はある...そこでどれだけ自分追い込めるかが今後の試合の鍵となるよ」
「はいッ!!!」
マルコ「あれ、そう言えばミカサは...?」
ミカサ「...クッ...」グググッ
リヴァイ「...」
ミカサ「あなたは...私を見捨てた...あの日だって...帰ってこなかった...」
ミカサ「私は絶対に...あなたを許さないッ!!!」
リヴァイ「...」
スタスタ
ミカサ「ッ、ま、待て!!」ガシッ!
ブンッ!
ミカサ「ッ」
リヴァイ「邪魔だ、どけ...俺は...お前みたいな奴は知らねぇ」
ミカサ「ぇっ...」
リヴァイ「ガキはとっとと帰って、柔軟してシャワー浴びて寝ろ」
スタスタ
ミカサ「ッ...」プルプル
ジャン「おい、ミカサ?大丈夫か?」
ミカサ「ぁ...あなたなんか...」
リヴァイ「...」スタスタ
ミカサ「...もう...兄弟でもなんでもないッ!!!!」
ジャン「えっ、ちょ...いきなりなんだよ!?」
リヴァイ「...あぁそうだよ、お前とはもう家族でもなんでもねぇ...赤の他人だ」
ミカサ「...クッ」ダッ!!
ジャン「あ、おい!ミカサ!ったく...なんだよ...ん?なんだこれ」スッ
ジャン「ペンダント...?ミカサのか...?」ジャラジャラ
-
- 211 : 2015/05/03(日) 22:12:07 :
ハンジ「いやぁ参りました、完敗です」
エルヴィン「いえいえ、こちらも色々と収穫はありました。」
ハンジ「お互い夏の大会でいい結果を残せるように頑張りましょうね!」
エルヴィン「はい、もし当たることになりましたら何卒よろしくお願いします。」
ハンジ「ははっ、お手柔らかによろしくおねがいしますよ!」
スタスタ
アニ「ハンジ先生」
ハンジ「ん?どうした?」
アニ「私これからアルミンを病院に連れて行きます」
ハンジ「うん、わかった!じゃぁ私はあの子らを学校まで送るよ」
アニ「反省会をやるので、私がいない間よろしくおねがいしますね」
ハンジ「ほいよー!」
スタスタ
○○○○「アルミン様はいらっしゃるでしょうか?」
ジャン「え?あ、はい...確かそこに...」
アルミン「ん?え...なんでフリーダさんがここにいるんですか」
フリーダ「アルミン様、旦那様からの伝言でございます」
アルミン「父さんから?」
トーマス「ジャン、あの人誰?」
ジャン「さぁ?ただアルミン先輩の知人だと思うが...まさかな...」
アルミン「わかった、今日は父さんと母さんは外出してるのね」
フリーダ「さようでございます。ですので今日は私めが夕食のご用意をさせていただきます」
アルミン「? なんで家に帰ること知ってるの?」
フリーダ「アニ様からお伺いしました」
アルミン「アニ...」
フリーダ「それとアルミン様がお怪我をされたようなので今日から3日は私が介護致しますので、ご了承ください」
アルミン「(うっ...今そんなこと言わなくても...ほら、みんな見てるし...)」
アルミン「わかった、これから病院に行くんだけど...」
フリーダ「ご安心ください。すでに病院での予約は取れております。病院までは私が車で送り致します。」
アルミン「そっか、良かった」
スタスタ
アニ「はい、じゃぁみんなバスに乗って」
「はいッ!!」
アニ「私はアルミンを病院に送っていくから、学校ついたら反省会の前に柔軟をやること...いいね?」
「はいッ!!」
アニ「じゃぁお願いします」
ハンジ「はいよ、それじゃぁみんないくぞー!」
「はい!」
スタスタ
エレン「あ、る、みん...先輩行っちゃった」
ジャン「ほら、エレン!行くぞ!」
エレン「お、おう!」
スタスタ
フリーダ「アルミン様お乗りください」ガチャッ
アルミン「ありがとう」
フリーダ「アニ様も」
アニ「どうも」
ガチャッ
アニ「相変わらず派手なリムジンだね」
アルミン「あはは...普通にタクシーで行きたかった...」ナミダメ
ブーンッ
トーマス「なぁなぁ、今の人ってもしかしてアルミン先輩のメイドさん?」
マルコ「かもね」
ダズ「マジ!?俺初めてメイドさん見た...」
ミリウス「やっぱアルレルト家はすごいね」
ジャン「アルミン先輩と監督以外乗ってるな?」
「ういっす!」
ジャン「じゃぁお願いします」
運転手「はい」
ブーンッ
-
- 212 : 2015/05/03(日) 22:51:59 :
病院
医師「ふむふむ、障害物を踏んで捻ったと...これがあなたの膝ね」スッ
医師「内側側副靭帯っていうのがちょいと裂けてるね、そいでと...競技は野球と...アルレルトさんのポジションは?」
アルミン「キャッチャーです」
医師「なるほどね、次の大会はいつかな?」
アルミン「1ヶ月ちょっとですね」
医師「ふ~ん、結構空いてるからまぁ完全には治っているだろうな...」
アルミン「! 間に合うんですか!?」
医師「う~んとね、結構捻挫って複雑なのよね...損傷した靭帯はね2度...つまり裂け目くらいなら1周間でくっつきます」
医師「ただ、くっつけると言ってもこれは割れた茶碗を接着剤でくっつけたようなもので、ちょっとの力ですぐにまた割れちゃう状態のことです。」
医師「生き物の凄いところはその割れた茶碗をちゃんと元通りに出来ちゃうところなんだけど、元通りになるには3・4ヶ月かかると言われている」
医師「一週間でとにかく裂け目を埋めてくれるのが肉芽組織というもので、こいつがさらに瘢痕組織となって門を閉めてくれる」
医師「肉芽がご飯粒なら瘢痕は強力な接着剤ってとこだな」
医師「1ヶ月ちょっとってことは完全に治っているかもしれないがまだまだ万全ではないかもしれない、こういう状態で復帰することになります」
アルミン「はい!」
医師「瘢痕が一番太くなるまで3週間かかる、まぁつまり太くなってるって言っちゃなってるんだけど、また裂ける可能性が25%もある」
医師「だから早く肉芽や瘢痕を太くするために血を送るんだ」
アルミン「はい!」
医師「あと怪我をしてないところの筋力維持ね、特に心肺機能はすぐに低下するから、体幹や瞬発力をトレーニングすると」
アルミン「アニ」
アニ「大丈夫、用意するから」
医師「まぁようは1周間は絶対安静でそれからは自分の体とよく相談すること」
アルミン「(1周間...)」
アルミン「はい!」
フリーダ「ありがとうございました。先生」
医師「お大事に」
外
アニ「ハンジ先生、今終わりました...はい...はい」
フリーダ「旦那様、今診断が終わりました...はい、大丈夫です。」
アルミン「(1周間は絶対安静...長くないか?まぁいいや、腐ることはない、ガツガツ食べて・バンバン寝て...1周間ちょっとで治す!!)」
アニ「今ジャンから連絡あって、チームとしての目標を聞きたいから紙に書いて私に預けてくれって」
アルミン「うん?うん...わかった」
アルミン「う~ん...目標って...何回戦ってことだよね?」
アニ「だと思うよ」
アルミン「まぁ僕は元から決まってたんだけど...」カキカキ
アルミン「はい」スッ
アニ「ん、じゃぁ私は行くから」
アルミン「あ、送るよ」
アニ「いいよ、タクシー拾っていくから」
ピッ
フリーダ「アニ様、もうすぐここに迎えのタクシーが来ます。」
アニ「え、あ、はぁ...どうも」
フリーダ「料金は後払いしておきますので、心配は大丈夫です」
アニ「あ、どうも」
フリーダ「それではアルミン様、行きましょう」
アルミン「うん、みんなには心配はいらないって言ってといて」
アニ「はいよ」
ブーンッ
アニ「(ダメだ...やっぱフリーダさんみたいな人は苦手だ...)」
プップッ
アニ「あ、どう...も...」
リムジンタクシー「アニ様でよろしいでしょうか?」
アニ「は...い...」
リムジンタクシー「こちらにどうぞ」ガチャッ
アニ「(うわ、なんで...リムジンなの...)」
ブーンッ
-
- 213 : 2015/05/04(月) 00:05:57 :
-
ブーンッ
アルミン「(ミーティング出れなかったな...早くても会えるのは3日後...メール送っとくか...)」
スタスタ
ジャン「おーし、柔軟すんぞ!」
「おうッ!!」
ハンジ「ジャン君」
ジャン「はい!」
エレン「(ジャンの奴監督からの電話かな...さっきの...アルミン先輩の容態わかるかな...)」
ピコンピコンッ
エレン「ん、メール?」
パカッ
メール アルミン先輩
エレン「(うっ...い、一体...なにが...)」ピッ
From アルミン先輩
Sub ject 見たら返信
本文:今までのことについて話がある。
エレン「(えっ...え...)」ドクンドクンッ
キーッ
ガチャッ
アニ「ありがとうございました」
ガチャッ
ブーンッ
ジャン「! ちわっす!」
「ちわっす!」
ジャン「おし集合!ミーティング始めんぞ!」
-
- 214 : 2015/05/04(月) 01:39:15 :
ジャン「監督にも話したんだけど、今日の試合の反省会の前にチームとしての目標を決めて一致させようと思う。」
ジャン「人と相談しねぇで、まずは一人でちゃちゃっと書いてくれ」
エレン「(俺は...練習が終わったら...メール返信するぞ...)」
コニー「ホイ、エレン」スッ
エレン「お、おう!」
コニー「お前このチーム好きだろ?」
エレン「う、うん」
コニー「このチームでどうなりたいか、書けよ」
エレン「こ、このチームでどうなりたいか...」
ジャン「悩むなよ、思ってることそのまま書いてくれ」
エレン「(お、俺は...このチームで...)」カキカキ
ジャン「お~し、一気に出すぞ...せーの」
ペシッ
アニ「チームの目標...アルミン、甲子園出場と打倒調査高校」
アニ「マルコ、今年度夏大ベスト8、春大ベスト8、来年度夏大ベスト4、春大ベスト4、再来年度夏ベスト2」
マルコ「は、ははっ...ちょっと...大きすぎた...かな?」
アニ「ミリウス、県8強」
ミリウス「...」
アニ「ダズ、県ベスト16」
ダズ「ひぇ、ひゃい!」
アニ「トーマス、夏大県ベスト4」
トーマス「はい!」
アニ「ミカサ、県予選決勝」
ミカサ「...」
アニ「ジャン、県ベスト4」
ジャン「...はい!」
アニ「コニー、甲子園」
コニー「はい!!」
アニ「エレン、県優勝」
ジャン「...じゃぁ全員...県ベスト16に...行きたいんだな?」
ミリウス「うん」
トーマス「おう」
ジャン「で、コニーとエレンは県優勝...つまり甲子園出場なんだな?」
コニー「おう!」
エレン「あっ...えと...」カキカキ
コニー「変えるの?」
エレン「えっ...」
-
- 215 : 2015/05/04(月) 01:39:32 :
マルコ「ねぇ、目標って統一するんだろ?」
ジャン「おう」
マルコ「なら県ベスト16以上...とかだったら全員一致...」
アニ「」ギロッ
マルコ「にはならないか」
アニ「...」
ジャン「(3分時間を戻したい...いや違う、問題は...この目標を俺はかなり思い切って書いたってことだ)」
コニー「県優勝で統一しようよ」
ジャン「えっ...それ...」
ミリウス「お、俺...にはその...県優勝は現実感がないっていうか...」
コニー「現実感ないくらいじゃないと目標って言わなくね?」
マルコ「そんなことないと思う」
マルコ「っていうか、高すぎる目標は無意味な気がする...」
コニー「えぇ!?なんでだよ!?だって目指すんだよ!?」
トーマス「ジャン!」
ジャン「ん?どうした?」
トーマス「あのさ、目標って何のために決めるの?」
ジャン「えっ、それは...」
トーマス「つまり、俺の中学校は県大優勝が目標だったから大弾幕に書いて、バックネットにかざしてたんだけど...目標ってそういうこと?」
ジャン「そ、そうだな...意識変えるってんだったらそういうことなのかもしれねぇな」
トーマス「じゃ、じゃぁさ...目標は一人ずつ違ってもいい気がする、俺はこの目標を自分的にはめいいっぱい大きく書いたつもりだから」
トーマス「これが俺の精一杯で、みんながそれで精一杯なら、それはこのチームのMAXだと思う...」
コニー「それじゃぁ今年中に甲子園にいけないよぉ!!!」
マルコ「だ、だから!現実的じゃないって言っただろ!」
コニー「うっ...でもよぉ...」
ジャン「(こいつ...本気か?今今年中に甲子園って言わなかったか?)」
ミカサ「(...わ、私だって...コニーとエレン側に...)」
ダズ「(俺だって...甲子園出場って書きたかった...けど、あの試合のあとじゃ書けなくて...)」
ミリウス「コニーにとっては甲子園出場は現実味があるってことなのか?」
コニー「うっ...エレン!お前はどう考えて書いたんだ?」
エレン「えっ...」
マルコ「(そうだ...)」
トーマス「(エレンもコニーと同じ甲子園って書いたんだ)」
ジャン「(こいつが何か上手いこと言ってくれれば...)」
エレン「あ...えと、俺...俺...は...俺は...」ゴクンッ
エレン「俺は...ごめん」
「?」
エレン「俺...よく考えてなくて...その...書いた」
スッ
ジャン「ん?どうした?ミカサ」
ミカサ「ジャン、私もちゃんとよく考えずに書いてしまった。だから、ちゃんとよく考えてから私は書きたい。時間がほしい」
ジャン「ッ、そうだよな...いきなり書けって言ったからな...監督」
アニ「うん、明日はオフだから月曜の朝練でもう一回集めようか」
「はい!」
アニ「ところで今の練習それなりに厳しいと思うけど、目標が決まったら私はそこへ向けてそれ相応のメニューを組むから覚悟してね」
コニー「監督!監督の目標を聞かせてください!」
アニ「私?私は全部勝ちたいよ、けど野球をするのはあなた達だからね」
アニ「今日の練習試合が終わって、あなた達の高校野球人生はあと2年半、私とアルミンはあと1年半、その2年どうやって過ごすのか考えてきてね」
「はいッ!!」
アニ「それから今日私は委員会があるから、18時に上がるよ」
ジャン「えっ、マジすか!?じゃぁ次は今日の試合の反省会やるぞ!」
「うっす!」
コニー「...そそのかして悪かったな」
エレン「え...?」
-
- 216 : 2015/05/04(月) 02:02:36 :
ジャン「おーい、もう18時回ってんぞ!急げよ!」
「ういっす!」
スタスタ
ジャン「エレン、手止まってんぞ!腹減って死んでのか?」
エレン「は、はぁ!?そ、そんなんじゃねぇし!」ダッ
アニ「ッ...」
「アルミン、見たら返信」
アニ「...エレン」
エレン「は、は、はい!?」
アニ「悪いんだけど...メール見えた」
ジャン「メールってなんすか?」
エレン「ひぇ!?」
アニ「それでさ、あいつ今実家に帰っててさ、今日お見舞いに行ってみたら?」
エレン「お、お、お、お見舞い!?ですか」
アニ「多分明日からトレーニングがあるからゆっくり話せるの今日くらいかもだからね」
エレン「で、で、で、で、で、でも俺ば、ば、ば、場所が!?」
アニ「わかるよ、地図書くよ」
ジャン「エレン、これ貸せ」
スタスタ
マルコ「う~ん、こりゃ相当奥深いよ...行ってあげれば?」
トーマス「うん、そうだよ」
ジャン「ま、今日は多分いちばん落ちてるのはアルミン先輩だろうからな」
トーマス「だよな」
マルコ「怪我したし」
エレン「ッ、怪我...」
トーマス「まぁでもこのメール内容でビビるのは俺...わかるかも」
エレン「えっ!?」
トーマス「だってこれだけ短縮された文章見たら何言われるかわかったもんじゃないもんな」
スタスタ
コニー「見せて」
アニ「ここのシガンシナ橋を通って...」
スタスタ
マルコ「ちょっと失礼します」チラッ
マルコ「ふむふむ...うん、僕も行くよ」
エレン「マジで!?」
マルコ「土地勘ないときついよね」
コニー「俺も行くよ」
エレン「うぉっ!?マジ!?」
コニー「早く着替えろ」
エレン「お、おう!」
スタスタ
コニー「今から行きますって打っとくぞ」
エレン「お、おう!」
-
- 217 : 2015/05/04(月) 14:40:30 :
チリンチリン
マルコ「こ...ここ...か...?」
コニー「だな」
エレン「で、で、デカ」
ピンポーンッ
「はい」
マルコ「あの、アルミン先輩のお見舞いに来ました」
「はい、お待ちしておりました。ボット様スプリンガー様イェーガー様どうぞ」
ガチャーンッ
エレン「す、すげぇ」
マルコ「こ、ここから行くんだな」
スタスタ
ガチャッ
マルコ・コニー・エレン「!」
フリーダ「お待ちしておりました。」ペコリ
マルコ・コニー・エレン「ど、どうも」ペコリ
フリーダ「私アルレルト家のメイドをやらさせて頂いている、【フリーダ・レイス】と申します」ペコリ
マルコ「は、はい」
フリーダ「アルミン様が中でお待ちになっております。それではご案内致します。」
コニー「な、なぁ?アルミン先輩ってこんな豪邸に住んでるんだって知ってたか?」ボソッ
マルコ「い、いや?初耳だけど...」ボソッ
スタスタ
フリーダ「こちらがアルミン様のお部屋でございます。」
マルコ「どうも」
コンコンッ
「はーい」
フリーダ「フリーダです。ボット様とスプリンガー様とイェーガー様が来ました。」
「入れていいよ」
フリーダ「かしこまりました。ではどうぞ」ガチャッ
スタスタ
アルミン「やぁ、よく来たね。適当に椅子とかに座っていいよ」
マルコ「は、はい...何かすごいもてなされてますけど...何もないっすけど」
アルミン「あ、いや気にしないで...うん、本当に気にしないで」
フリーダ「お飲み物はどうなされますか?」
コニー「お、じゃぁ俺麦茶!」
マルコ「僕は大丈夫です」
エレン「あ、えっと...俺もその...麦茶で」
フリーダ「かしこまりました。失礼します。」ガチャッ
コニー「! そうだ、膝!夏大に間に合うんですか!?」
アルミン「!...ギリギリ間に合うよ」
エレン「ッ」
コニー「本当ですか!?いやぁ~良かったぁ...俺今日かなりきつかったんで...」
アルミン「ごめんね」
コニー「いや大丈夫っすけど、まぁ怪我したくてするもんじゃないっすから」
アルミン「...アニはなんて言ってた?」
コニー「アルミン先輩と同じですよ」
アルミン「そっか...」
コニー「俺が今日きつかったのは前準備がなくて、頭がついていかなかったっていうか...俺バカだから、一個のことにし集中出来ないんで...」
アルミン「そう...だよね、ごめん」
コニー「場合によっては今年の夏大は俺がキャッチャーやるんで、先輩は怪我の治療に専念してください!」
アルミン「...」
コンコンッ
「失礼します」
ガチャッ
フリーダ「夕食のメニューが決まりましたので、皆様いかがなされますか?」
コニー・エレン「うひょ!?」
マルコ「あ、僕はもう帰ります。それから僕も完璧に治す方が結局は早いと思いますよ」
アルミン「うん、ありがとう。今日はわざわざありがとうね」
スタスタ
フリーダ「今日のメニューは、カツ丼・豚角煮・うな重でございます」
コニー「うっしゃ、俺カツ丼!!」
アルミン「そうだな...僕はカツ丼に豚角煮にうな重で」
コニー「そんなにいっぱい!?」
アルミン「怪我治すならいっぱい食べなきゃいけないんだよ」
-
- 218 : 2015/05/04(月) 17:04:54 :
エレン「えと...その...」
フリーダ「あ、お決まりでしたらお呼びください。」
コニー「あ、俺トイレ行きてぇ!」
フリーダ「お手洗いでしたら私がご案内します。」
ガチャッ
エレン「えと...カツ...うな...」
アルミン「...カツ丼とうな重でいいんだね?」イラッ
エレン「か、か、か、カツ丼でお願いしましゅっ」
アルミン「」ピピッ
エレン「(が、頑張るんだ今日は...話すぞ!)」
コンコンッ
「失礼します」
ガチャッ
アルミン「エレンは、カツ丼でお願い」
フリーダ「かしこまりました。少々お待ちください。」
ガチャッ
アルミン「...メールさ」
エレン「へ、へ、返事をすぐにかかか、返さなくてすみません!!」
アルミン「あ、件名じゃなくて、内容ね」
スッ
アルミン「僕...約束守れなくて、ごめん」
エレン「あ、えとそれ...は俺が無理矢理...」
アルミン「そうだけど!!」
エレン「ッ」
アルミン「僕は...君が僕が捕手だったら自信を持てるって言ってくれたのを...嬉しくて...だからごめん」
エレン「いやその...」
アルミン「それから、前に首振るなって言って...ごめん」
エレン「あ」
アルミン「あれは僕が間違ってたんだ...ホント...ごめんね」
エレン「あ、俺もその話で...」
エレン「俺、今日...コニーと組んで...首振ったんです...そしたらコニーと俺で相談したみたいになって...俺、初めて頼られたんです...」
エレン「すごく...嬉しかったです...」
アルミン「うん、わかるよ」
エレン「俺は...俺は...もう負けたくないです!!」
アルミン「!」
エレン「だから、その...俺、頑張りますから...アルミン先輩!俺を...頼ってください!!」
アルミン「ッ...うん、二人で力を合わせて...強くなろう!!」
エレン「...はいッ!!!」ニコッ
アルミン「(ッ、エレンの笑ったところ...初めて見た気がする...)」
エレン「あ、そうだ」ガサコソ
アルミン「(僕はなんで...エレンとアイツ〔リヴァイ〕を同じに考えてたんだろう...)」
リヴァイ「てめぇ俺に指図してんのか?」ギロッ
アルミン「(怪我してほされて、復帰したのにまたほされて...)」
エレン「えぇっと...あった!」ガサコソ
アルミン「?」
エレン「これ、今日の反省会と目標です」
アルミン「ん...えぇ!?君も県優勝!?あっはっはっは」クスクス
エレン「え、え、え、え!?何かおかしかったですか!?」
アルミン「あぁ、いやそういうことじゃなくてね...いやぁでもちょっと前までこんな奴とバッテリー組むのは無理って思ってたのにねぇ...」クスクス
エレン「(えぇ!?俺そんな風に思われてたのか!?)」
アルミン「あぁ今は違うよ?」
エレン「」ホッ
アルミン「なんていうか...確信はないんだけど...僕らなら甲子園に行ける気がするんだよね」
エレン「ッ!!」
アルミン「アニはなんて?」
エレン「か、監督は練習は厳しくなるって言ってました!」
アルミン「(そうじゃなくて、目標のことだよ...)」
エレン「あ、えっと...監督は全部勝ちたいっていってました」
アルミン「...ふふっ、アニらしいね...よし、僕も君とコニーとアニ側に行くよ」
エレン「ほ、本当ですか!?」
アルミン「練習が厳しくなるのは望むところだし、第一僕はアニと約束したからね」
エレン「約束...?あ、甲子園に連れて行くって言う、約束ですか?」
アルミン「ん?なんで君が知ってるの?え?」ゴゴゴッ
エレン「あ、あ、あ、あちちちちち、違うんです!!監督に聞いたんで」
アルミン「アニに?」
エレン「はい、初めて監督とアルミン先輩がいるアパートに行った時です」
アルミン「あ~...あの時か」
-
- 219 : 2015/05/04(月) 17:05:15 :
タッタッタ!
ガチャッ!
コニー「飯だ!食おうぜー!!」
フリーダ「スプリンガー様!ろ、廊下を走っては!!」
アルミン「よし、食べようか!」
エレン「はい!!」
ズラーッ キラキラ
コニー「うわぁ、美味そう!!」
エレン・アルミン「美味そう!!」
コニー「? フリーダさんもやってくださいよ!」
フリーダ「え、えぇ?私もですか?」
アルミン「そうだよ、せっかくだからフリーダさんもやってよ」
フリーダ「え、えと...では...美味そうッ!!」
「いただきますッ!!」
ガツガツ
コニー「うっめぇ!!!」
エレン「あ、あ、あつっ」
アルミン「あむ、ん、柔らかい!」
フリーダ「お口にあうといいんですが...」
コニー「超うめぇっす!!」
エレン「お、美味しいです!」
アルミン「うん、美味しいよ」
フリーダ「! ありがとうございます!」
ガチャンッ
「ごちそうさまでしたッ」
フリーダ「お粗末さまでした」
・・・
コニー「ごちそうさま~、先輩お大事に~」
アルミン「うん、今日はありがとう」
フリーダ「スプリンガー様、またいらしてください。」
エレン「あ、えと...ごちそうさまでした」
アルミン「君も今日はありがとうね」
エレン「お大事に」
アルミン「3日後くらいからグラウンドに行くからまたその時」
エレン「! はいッ!」ニコッ
チャリンチャリン
コニー「おつかれーっす!」
エレン「です!」
フリーダ「失礼します。」
スタスタ
フリーダ「アルミン様、スプリンガー様と...イェーガー様?でしたっけ?」
アルミン「うん、そうだよ」
フリーダ「素敵な笑顔の方でしたね」
アルミン「え...ハァ...フリーダさんはまだまだ苦労を知らないね、僕より年上なのに...」
フリーダ「えぇ!?どういうことでしょうか!?」
チラチラッ
コニー「ん~...」
エレン「あのよコニー...道わかるのか?」
コニー「余裕」
ピコンピコンッ
エレン「!」パカッ
「マルロ・フロイデンベルク」
エレン「マルロ!」
コニー「ん?誰?」
エレン「あ、えっと...三星シガンシナの」
コニー「おぉ、あいつか!」
エレン「!」
「よう、久しぶり!こっちは夏大に向けて練習試合をすげぇ組んでる、今日もやって駐屯高校に負けた。だけど、俺達は甲子園を目指して頑張るからお前もがんばれよ!」
コニー「どーれ」チラッ
エレン「あ、み、見るなよ!!」
コニー「にっひっひ、いいじゃん!いいなぁ、お前ライバルいるじゃん!」
エレン「ら、ライバル...」
エレン「こ、コニー!」
コニー「?」
エレン「あの時...そそのかして悪かったって言ったよな?」
コニー「!」
エレン「俺は...そそのかされてない...俺の目標は...」
「「甲子園出場だぁッ!!!!」」
コニー「ッ...だよなぁ!!!」
エレン「あぁ!!」
チャリンチャリン
エレン「(俺達のじゃなくて...チームの目標にしなきゃダメだ)」
エレン「(みんなで目指さなきゃ...出来ないんだッ!!!)」
-
- 220 : 2015/05/04(月) 17:14:24 :
-
こうして、シガンシナ高校野球部は夏の大会に挑むのだった。
みんなそれぞれ目標が違ってて、チームとは呼ばない状態かもしれないけど、エレンとコニーと僕とアニは甲子園出場を目指している。
そして、少しずつチームがまとまっていく...?だが、最近ミカサの様子が変だ...一体何があるんだ...?
それに何やらある二人組が動いているらしい。誰なんだろう?
さらにアニは僕に何かを隠している...?
この続きは エレン「おおきく振りかぶれ!! 後編」で!!
エレン「おおきく振りかぶれ!! 前編」...終了。
-
- 221 : 2015/05/04(月) 17:23:30 :
-
どうでしたか?野球好きな方やそうでない方々...はい、知っての通り誤字が多いですし、ストーリーやキャラの性格などは結構パクってます。
何か感想や質問などございましたら答えられる範囲で答えますので、よろしくお願いします!
それでは、また会える日まで...
-
- 222 : 2015/05/04(月) 21:38:16 :
皆さんこんばんわ!アラン・ファブレガスです!
今回は エレン「おおきく振りかぶれ!! 前編」の続編を書き始めてるので、ここにURLを貼っておこうと思いました。↓
http://www.ssnote.net/archives/34766
-
- 223 : 2015/05/22(金) 19:40:50 :
- おお振り要素多い気がする
ストーリーもだけど、声優ネタが
-
- 224 : 2015/05/23(土) 14:40:23 :
>>223 はい、最初に参考にした作品があると書きました。それにこの作品名もそうですが...
何か質問でもありますか?
-
- 225 : 2015/11/03(火) 17:04:12 :
- ものすごく遅くなりましたが乙です
-
- 226 : 2015/11/03(火) 18:11:48 :
- >>225 おぉ、りうさんお久しぶりです!そして、ありがとうございます!後編も絶賛更新中なのでよろしくお願いします!!
-
- 227 : 2016/06/17(金) 22:09:10 :
皆さん、こんばんわ! 今回は エレン「栄光への架け橋」 完結編 を作りましたので、ここに宣伝という形でURLを載せていただきます。↓URL
http://www.ssnote.net/archives/46577
皆さん、是非見てください!
-
- 228 : 2020/10/06(火) 09:20:30 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=12
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栄光への架け橋 シリーズ シリーズ
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