このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品はオリジナルキャラクターを含みます。
この作品は執筆を終了しています。
アルミン 「ぱるぷんて・・・?」
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- 1 : 2014/09/30(火) 02:46:58 :
-
・・・はい、お久しぶりです。
大分前に一段落を終え、どうしてか
分からないながらも何となくバッドエンド
へと物語をすすめることになってしまった
アレの、悲惨ではないルートを辿った
場合の続きとなります。あっちもまだ
時間が足りない為にお話は全て纏まって
いるのに終りまで書ききっておらず、
オマケにかったるいまでの長文と
鬱展開でありますが・・あっちは
あっちで楽しませて頂くとして、
原作がどうであれ
やっぱり好きなキャラにはほのぼのと
していて貰いたいもんです。という訳で
基本的に前回のスタンスがそのまま続く
感じですのでグダグダ感は否めませんが、
このスタンスでの完走も手が空き次第
どうしてもやって置きたかったので
未完が一定数に達した今、とりあえず
書きはじめてみました。
あ・・実はハン×エレも猛烈に
やりたいんですけどね・・・
(*´⌒`*)
いまさらですが、当SSもどきは
前回の、
“アニ「ぱるぷんて~♪」”の
>>284 からの分岐扱いになっています。
そこでアルミンが割り込もうと
した場合が此方の話へ。
そのまま看過した場合が
“―Welcome to the Black Parade―”
バッドエンド です
因みに此方は “アル×アニ" となります。
-
- 2 : 2014/09/30(火) 02:47:29 :
-
~以下、簡易注意点となります~
・モロなネタバレがあります。原作、及び
テレビシリーズ全確認、更に用心としては
おおよそ限定版付属の全DVDチェック済みなら
問題は無いと思われます。
(単行本は現在14巻まで)
・キャラ崩壊。こんな事いわねーよって事を
次々まくしたてます。原作設定無視。
これはちげーよって事もかなりあると思います。
ギャグ要素、パロディ要素を思い出したように
頻発させ、稀にメタなネタに走ります。
(メタ=メタフィクションの意。
簡単に言うと登場人物が読者視点で
物を申したりする事です)
・なのに、筆者はできるだけでもアフターに
近い書き方をしたいと思っている為、
無駄に文字数も多く、大体の場合
話がとても長ったらしくなります。
まさにこの説明文のように。
・性的描写、有りの方向です。
尚洗練された執筆者の方々と違い、
自身のモチベーションに任せた正に
目も覆いたくなるクオリティである為、
怖いもの見たさな方以外は警告線を
目安に読み飛ばしを推奨します。
◆◆◆ ←こんな具合の線をあらかじめ
張ると思います
・他、まだまだ不慣れであるため
色々おかしな事をしてしまうかも知れませんが、
もしお目通しされている方が少しでも居られる
場合は大目に見て頂けると助かります。
※重要なお知らせ※
作中頂けるコメが読み手の妨げに
なることも留意いただきたいとの
切実な願いを 受けまして、
本ssもどきにおいてもその方針に則って
進めて行こうという ことに相成りました。
頂けたコメは 私の宝物ですので
大事にレスいたしますが、
一定期間経過後、予告なしに
非表示に切り替える場合もございます。
予めご了承くださいm(_ _)m
(表示を切り替えれば確か
全てのコメントを読める筈です)
尚、雑談につきましては私が勝手に
おっ建てた板が ございますので、
何かありましたら 是非是非
使ってやってくださいまし。
さいごに。
前作分から繋げて読みますと・・・いえ、
そうでなくともですが・・・・
猛烈に長いと思われます。
-
- 3 : 2014/09/30(火) 02:48:13 :
- ※※※※※※※※※※※
アルミン「(や、やっぱり駄目だ!これで
エレンの記憶が無かった
事になるなんて・・!
あっていいはずがないよ!)」
アルミン「ちょっ・・・!ちょっと
待ってくれ二人とも!!」
ガタッ
アニ(エレン)「・・・・?アルミン・・?」
アルミン「(ユミルの言っていた事を
信じるなら・・無難に済ませる
為に必要な状況は・・!
エレンの意識の喪失・・!
つまりアニの身体を気絶
させなければならない!)」
エレン(アニ)「・・・?」
アルミン「(でもしかし気絶って・・!
どうすればいいんだ!?
僕にはミカサの様な荒業は
振るえないし、そもそも
力技で気絶というのも危険
極まりない!かといって
精神的な方法で気絶なんて
簡単にできることでもない)」
アニ(エレン)「おい・・アルミ・・」
アルミン「っ・・!//」ドキッ
何事かと近寄ってその顔を覗き込む
アニ(エレン)の唇に目を奪われ、一瞬
硬直するアルミン・・・だが
アルミン「!!!」
アルミン「(あるじゃないか・・!!
充分力づくではあるけども、
不意を突ければなんとか
僕でもそれが出来そうな
手段が・・・!!・・
・・しかし・・・!!)」
アルミン「(成否にかかわらず僕は
その後命に関わる制裁を
受けることになるだろう
けど・・!)」
エレン(アニ)「・・??;」ダイジョブ?
アルミン「(やるしか――――
ないっ・・・!)」
クルッ
-
- 4 : 2014/09/30(火) 02:50:06 :
アニ(エレン)「おっ・・・・?」
アルミン「アニっ・・・・」
エレン(アニ)「・・な、何?アルミン」
アルミン「本ッ当にゴメン!!」スゥウッ↑
ガバッ
アルミン「っっ!!!」
アニ(エレン)「モグッ!!??」
エレン(アニ)「!!!!???」
深呼吸した直後に息も付かせぬ
不意打ちでアニ(エレン)の唇に自身の
口を重ねて呼吸を妨害するアルミン。
突然の事に意識が混乱して、未だ
抵抗しようという意思がアニ(エレン)に
起きる前に、鼻から息継ぎもできない
ように、片手で鼻をつまみ、
もう一方の腕でアニ(エレン)の後頭部を
押さえつけ、自身も息を止め続ける。
食堂の全員「・・・・・・・・・」
ガン見である。
あまりの衝撃映像に野次すら飛ばず、
沈黙に支配される食堂内。
アニ(エレン)の酸素不足に喘ぐ苦悶の
声と、それを離すまいとするアルミン
を振り払おうと抵抗する足音が
ドタドタと響き・・、
それは直ぐに止んだ。
アニ(エレン)の瞳が瞼の裏側に回り込んで、
体が軽く痙攣を起こしたその瞬間、
顔面を朱に染めたアルミンも
咳込みながら顔を離す。限界の淵を
垣間見たアルミン自身もただでは
済まなかったのか、その意識が
一瞬飛びかける・・そして
-
- 5 : 2014/09/30(火) 02:52:07 :
- アルミン?「ぶはっ!!!!・・
はっ・・・!はっ・・!
はっ・・!!///し・・
死ぬかと・・ゼェ・・・」
ハッ
アニ(アルミン)「さ、っさぁ・・!アニ!
早くこの気絶したエレンの
額にっ・・・っ・・」
エレン(アニ)「っ・・!!!
っ!!?・・・?!」
パクパク
アニ(アルミン)「・・・・?」
アルミン(エレン)「@@@@@」ガクン
アニ(アルミン)「・・・・なんだこれ・・・?
何でぐったりした僕の姿
・・・・」アレ
アニ(アルミン)「声が・・・・」
アニ(アルミン)「ま・・・ま・・まさか・・!」
ワナワナワナ
―簡略図―
アニ < アルミン
アルミン < エレン
エレン < アニ
エレン(アニ)「どっ・・・どど、どうするの!
更にややこしくなっちゃった
じゃないか!!!」
アニ(アルミン)「これ・・アニの・・・
今・・僕・・この身体・・!?
(・・手を伸ばせば・・いや
・・手を戻せば・・ここには
・・・・!!)ハァハァ」
※瞳孔全開
エレン(アニ)「すっ・・・!!!!
スト―――ップ!!!」
ガッシィ!!!!
アニ(アルミン)「ひっ・・!!;」
エレン(アニ)「ア・ル・ミぃん・・・?
今あんた・・一体ナニしようと
してた・・・・?」コノオテテハナニカナ・・?
ピキ(^ω^;#)ピキ
アニ(アルミン)「い・・・!いや・・!
ちょっとその・・汗がここに
溜まって痒くて!!」アセアセ
エレン(アニ)「確かにそれは痒いけど、
あんたは我慢!!!
掻きたいなら私がかわりに
やってやるから!!アンタは
我慢!!!いい!?
どこが痒いかなんて自分の
事だし言わなくても
わかるから!」カキカキ
アニ(アルミン)「ぅ・・!あ、そこ!気持ち
っ・・・//!」(*´Д`)
エレン(アニ)「・・・・」カキカキ
全員「(ガン見である)」
エレン(アニ)「ハッ・・・・・!!!?( ゚Д゚)」
アニ(アルミン)「ぁ――///」ポケー・・
※見た目にはエレンがアニの
胸を掻いてるように見えます
-
- 6 : 2014/09/30(火) 02:54:21 :
ガタッッ!!!!
ライナー「お、おい、ベルトルト!!?
お前一体・・って、何時の間に
ブレードを!!」ア、アブネエ!!
ベルトルト「おのれ悪魔の末裔め!!!!
拙者が成敗してくれる!!!!」
ジャキッ 《#゚Д゚》
コニー「おわぁああ!!ベルトルトが
ぶっ壊れたぞ!!」
ジャン「ベルトルトがご乱心だ!!
は、早く止めろ!!」
ベルトルト「御首頂戴―――――ッ!!!!」
ババッ
ギャーギャー!!!!
バタン!!ドタン!!!
ユミル「(なんでアイツが巻き込まれて
んだよ・・・まさか・・・)」
ユミル「(いや・・まさかな。)」
―炊事場―
ライナー「ベルトルトがあそこまで
我を失って大暴れするとは
な・・・流石の俺も
命の危険を感じたぞ・・」
バシャッ・・カチャカチャ・・
エレン「仕方ねえだろ・・オレはその時
見事にアルミンに窒息させられ
てたから状況を知らないが・・
男連中の中で最も渡しては
ならない奴にアニの支配権が
渡っちまったんだからな・・」
ザバ・・
ジャン「しっかし目の前で起きた事とは
いえ信じられねえ・・今度は
アルミンがアニの中身かよ・・」
カチャカチャ
エレン「きっと奴はこう思った事だろうぜ
“間違いねぇ・・断言できる
この世で一番その身体を持っちゃ
いけねぇのは・・アルミン・・
お前だ・・!”ってな・・」
チラッ
ベルトルト「ン”ーーー!!ウムウ"ゥゥ!!」
バダバダ
簀巻き。
ライナー「しかしどうすんだコレ・・・
このまま宿舎に運ぶのか・・?」
エレン「3人がかりで運ぶにしても
教官に見つかると面倒だな
・・しかし束縛を解けば
まあ間違いなく・・・」
ライナー「その頃にはアルミンは
八つ裂きになってるだろうな。
この場合何方に刃が向けられる
事になるのかは分からんが。
しかし・・、なんとか直ぐに
元通りにしてはもらえない
もんだろうか・・。
もうやり方も大体
掴めたんだろう?あいつらが
元通りにさえなればコイツも
少しは気が落ち着くんじゃ
ないかと思うんだがな」
チラッ
-
- 7 : 2014/09/30(火) 03:05:15 :
・
・
・
アルミン(アニ)「・・あ・・アルミンの手・・」
(まじまじと自分の手を見つめる)
アニ(アルミン)「・・つまり、さっき
気絶したエレンと君が
入替わったように・・片方の
意識を飛ばして・・それから
額を合わせるのが入れ替わりに
必要な条件・・らしいんだ」
―簡略図―
アニ < アルミン
アルミン < アニ
先程の入れ替わり直後、酸欠により
気絶したアルミン(エレン)とエレン(アニ)が
入替わる事により、現在の状況に。
元通りになるには両者入れ替わりを
残すのみとなったが・・・
アルミン(アニ)「・・・・」マジマジ・・・
(自身の体中を凝視)
アニ(アルミン)「って・・聞いてくれてるかな
・・・・アニ?」
アルミン(アニ)「ア、聞いてるよ!ごめん!!」
アニ(アルミン)「そう…^;ならいいんだ
(あぁ……まだ自分に話しかける
なんて何か慣れないなぁ…;)」
アルミン(アニ)「じゃ・・じゃあ・・キスって
いうのは・・?」ワナワナ
(アルミンが私の顔で喋ってる
・・・・)ドキドキ
アニ(アルミン)「ユミルがふざけて言った
でまかせだよ・・(溜息)」
アルミン(アニ)「っ・・!あっ・・アイツ
・・・・!!」ギリギリ
アニ(アルミン)「ま、まあまあ、後からでも
悪いと思ってちゃんとした
やり方を教えてくれたんだから
いっ・・いいじゃない?」
アルミン(アニ)「(一番の問題は何でアイツが
そんな事を知ってるかって事
と・・何故アルミンがこれに
巻き込まれてるかって事
なんだけど・・)」
アニ(アルミン)「(胸が気になる)」ソワソワ
アルミン(アニ)「(教官の謎の若返りもあるし
その辺は本当に原因不明で
片付いちゃうの・・か・?)」
アニ(アルミン)「そっ・・そうと分かれば・・
なんだけど、もうさっさと
入替わってしまって、全て
元通りにしてしまえれば
それが一番無難かなって」
ナゴリオシイケド
-
- 10 : 2014/10/01(水) 00:19:53 :
アルミン(アニ)「ちょっと・・待ちなよ?それを
やるにはまた、私の身体で
アルミンが気を失う必要が
あるんだろ?そんな頻繁に
・・脳酸欠にでも
陥ってたら後が怖いよ・・」
アニ(アルミン)「あ、いや・・それはあくまで
両者の記憶を残したまま
入替わる時に必要な手順で
あってね、もし僕の記憶を
犠牲にできるなら、それは
きっと必要ないんだ。今、
ここで額を合わせるだけで・・
君はこの体に戻ることが
できる・・!」
アルミン(アニ)「あんたの・・記憶って・・!
そんなの、ダメでしょ!
それじゃもっと
危なっかしくない?」
アタフタ;
アニ(アルミン)「大丈夫…詳しくは分からない
けど…犠牲になるのは君と
僕が入れ替わってからの僕
の方の記憶だけだっていう
話だから……。それなら
早ければ早い方がいいって
事にもなるし」
アルミン(アニ)「・・・」
アニ(アルミン)「しかし当然その根拠を
ユミルから聞いている
訳じゃない・・・もし
この情報にキスの時同様誤り
であったとするなら・・これは
危険な賭けになる・・
かもしれない」・・ゴクリ
アルミン(アニ)「もしあんたの記憶だけが
消えるにしたってさ・・・
そんなの気分良くない。私は
そう思うけどね」
アニ(アルミン)「同感だよ。だから・・僕は
あの場で君とエレンが
危うくそうなりかけた時、
意地でも止めに入ろうと
思った。君に後でどんな制裁を
受けるのも覚悟の上でね・・
本当に済まない事をした・・」
シュン・・・
アルミン(アニ)「それを聞いて・・・八つ当たり
なんてできる訳ないでしょ
・・・頭を上げてってば・・
それについてはもう何とか
なったんだし・・今はこっちを
何とかしようよ」
アニ(アルミン)「う……うん、ありがとうね。
そうだな…でも何とか
するとは言っても…やっぱり
こうなった原因すら分からないと
なると厳しいよ…」ゥゥン・・
アルミン(アニ)「・・・・・」
-
- 11 : 2014/10/01(水) 00:25:27 :
-
アニ(アルミン)「僕なりにずっと考えては
いたんだ・・。エレン、アニ、
ユミル、そしてベルトルト・・。
この4人に共通するものが
何かあるのか・・って。
けど駄目だった。幾ら考えても
まるでそれぞれ共通点が
見当たらないよ。しかも
途中まで対象は3人だったのに
……ベルトルトが巻き込まれた
かと思ったら、
直接接触したからとはいえ
今度は僕まで・・」
アルミン(アニ)「あの・・・」
アニ(アルミン)「それまでは薄々とだけど・・
実技成績が割と皆優秀だな
っていう共通点もあって・・
しかも教官まで関係が有るのか
無いのかあんな事になってた
位だから・・・もう論理的
思考はこの際かなぐり捨てて
いっそ訓練中の闇討ちとかで
命を落とした訓練兵の無念が
皆に呪いを掛けたんじゃないか
……とかそんな所まで僕(ry…
アルミン(アニ)「あのっ・・、だから、
・・・・アルミン?」
アニ(アルミン)「ああ、ゴメンよ。つい話に
夢中になっちゃって・・。
どうしても分からない事が
あるとそれを解き明かすまで
夜も眠れなくなるタイプだからさ
・・・僕って・・・・。
・・・・で、どうしたのアニ?」
・
・
ライナー「洗い物はこれで全部か・・?」
エレン「ああ。こっちは片付いたが
問題はあの芋虫だな・・
まあ・・落ち着くまで
ああしててもらうしかない・・
・・のか?;」
ジャン「しっかしよ・・見てて
思ったんだけどあの二人・・
入替わって今迄で一番違和感
無いような気がしないか。」
ライナー「・・・そうか?エレンに
なってたユミルは口調のせいも
あってか・・あっちも
そんなに違和感無かったと
思うけどな。」
ジャン「違ぇーよ!形振り含めてだ。
あんなにクリスタに猛アタック
したり下品な言動連発するのは
流石に死に急ぎ野郎の身形じゃ
不自然だったじゃねーか」
コニー「ぁあ~・・!俺もそれ何か
分かるぞ!なんていうかな・・
今の方がアニの姿と、アルミンの
姿、どっちにも合ってるというか
・・・」ムシロ コノママデ イインジャ
ライナー「まあ・・今迄あいつと
入替わってたのは男だけ
だったし、今回もそうだが・・
アルミンの奴は・・男では
あるが口ぶりや身振りが大分
控えめな傾向もあるからな。
そう考えてみれば、違和感の
ある女言葉にいきなり変わる
という訳でもなく……
その…正直にいってしまうと」
ライナー「(何で男が入ってるってのに
表情が元より女子らしく
見えるんだ・・;)///」
スコシ カワイイナ
ジャン「妙な事考えるなよ」
ポン ( ;`ー´)ノ‐3
-
- 12 : 2014/10/01(水) 02:09:43 :
-
エレン「アルミンの方は何か目が据わって
若干目つき悪くなってるな。」
コトバ ヅカイモ イアツテキダ
コニー「本人に言ったら蹴られるぞw」
エレン「アルミンの脚力なら10発
喰らっても余裕だろ・・・;
アイツ、猫とタイマン張ったら
負けると思うぞ」
ジャン「流石にそれは言いすぎだろ
・・・」
エレン「いや・・割と冗談とかじゃ無く
マジでな。あいつ、本を齧る
ネズミを一人で追っ払えない
位の小心者なんだぞ」
ジャン「そりゃ精々子供の時分の話
だろうが・・。俺達ゃもう
兵士としての訓練をほぼ
修了してるんだぞ・・
その一兵士が猫に屈してたら
笑い話にもなりゃしねえぞ」
コニー「まあ・・アルミンならアリだな。
アニの姿でソレをやってのけたら
面白いんだけどなー・・」
ジャン「お、おい・・そういえばよ・・
飯も終わって後はってとこで
気付いたが・・・」
エレン「そうだ・・ソレをすっかり
忘れてた・・・!アイツ・・
どの部屋で寝ることになるんだ
・・・?!」
ライナー「妥当な線で考えれば
エレン達の時と同じだろ。
それぞれの姿に従った部屋割り
になって当然だな。教官の
了承でも得ない限りは
そこは崩せないだろ。」
ジャン「だがまあ…アイツはムッツリだし
女子の前じゃそこまで本性も
出さないしそこまで気にする事も
無いか・・・」ソ、ソウダヨナ
エレン「・・・オレ余計な事をしちまった
かも知れねえ・・・;」
コニー「・・何かあったのか・・?」
エレン「オレがアニになって向うの
部屋に行った夜なんだが・・
話の流れで・・その・・うっかり
アルミンの性欲の強さを
ミーナに曝露しちまった・・」
(滝のような汗)
コニー
ジャン 「何!!!?」
ライナー
ザワッ・・!!
ライナー「は・・話の流れでって
エレンお前…一体ミーナと
どんな話してやがったんだ…?
お前にしては随分意外な…」
エレン「わ・・悪いがそいつは
言えねえな。(幾らオレでも
分るが・・流石に女子部屋にも
猥談開催の習慣があるなんて
情報を漏らすわけには)」
-
- 13 : 2014/10/01(水) 02:15:18 :
-
ジャン「おい・・死に急ぎ野郎・・
お前、今、とてつもなく
重要ななにかを秘匿しただろ
・・・・!!」ギリギリっ
エレン「なっ・・!痛ぇよ!!!
離せって!!そんなに強く
引っ張ったら縫い目が
ほつれちゃうだろーが!!」
クワッ!!
ジャン「誤魔化すんじゃねえ!!
ミカサの言ってた通りだ!!
お前、何かを隠し立てする時
耳が真っ赤になるんだってな!!
今まさにその最中じゃねえか!」
コニー「えっ・・エレン・・・?!
まさかお前俺達に
何か重大な隠し事を・・!」
ジリ・・
ライナー「おいおい・・、勘弁して
やれよ・・エレンにだって
色々事情があるんだろ。
いきなり女子の部屋で
一晩過ごせという事になれば
そりゃ他言しづらい話にも
・・・・」
ジャン「ライナーよ・・・お前は本当に
それでいいのか・・?
そこで簀巻きになってる
お前の馴染みは事の重大さを
理解できてるのかすっかり
顔から血の気が失せちまってる
が・・・・」
ライナー「な・・なんだよ深刻な顔に
なりやがって・・・。
お前らしくないぞジャン」
ジャン「普通に考えりゃ分かる・・!
こいつはそこまで建前を
理解できてない奴じゃねえ。
――だが、だからこそだ・・!
そんな話題がコイツの口から
女子に流出したって事はよ・・!
その場で展開されてた話の
内容はそれに付随する事柄の
筈だ・・・・!いや、
それ以外に考えられるか」
エレン「(コイツ…!こんな時だけ
頭の回転に磨きがかかって
やがる・・・・!)」
ライナー「まあ、落ち着けジャン。
女子だって俺達と年の頃は
変わらないんだ。そりゃ
当然部屋に集まって色恋沙汰に
華を咲かせるくらいの事は…」
ジャン「・・だよな・・・?それが
当たり前なら・・当然“あの”
クリスタだってその話の輪に
参じて居たってなんの不思議も
ねえって訳だ・・・!」ポン
ライナー「……エレン……!!!
隠している事を全て話せ…!!」
(アッサリ)
ガッ
エレン「なっ・・!ライナー!お前まで!」
(;゚Д゚)
-
- 18 : 2014/10/02(木) 04:53:53 :
-
ジャン「それだけじゃねえぞ…お前には
もう一つ説明してもらわなきゃ
ならねえ事がある・・!」
ジリ・・
エレン「な・・なんだよ・・・
もう一つって・・・」
ジャン「これはライナーにももう一度
確認しとかなきゃいけねえ事だが
・・・お前ら本当にさっき
炊事係内で何があった・・?
あのミカサの態度・・ただ事じゃ
なかったぞ・・?それに
ライナーお前・・その時その場に
居たんだろう・・?本当に
何も思い出せないのか・・?」
コニー「ジャンの言うとおりだぞ。
いくらなんでもその時の記憶が
これっぽちも無いわけじゃ
ないだろ?」
エレン「・・・・・っ!!・・・;」
ライナー「あの時・・・の・・?」
ワナワナ....!!
ズキッ・・・
ガバッ
ライナー「うぐっぅっ・・?!
だ・・ダメだっ・・・・!!
思い出そうとするだけで
頭がっ・・・!!」
ワレルヨウニィ・・!
ジャン&コニー「・・・・」
エレン「(ライナーにとってアレは脳が
拒絶するほどの衝撃シーン
だったのか・・まあそうで
あって貰った方がオレとしては
助かるんだが)」
アニ(アルミン)「ええっっ!!!??」
ババッ
アルミン(アニ)「シッ!!!こ、声がデカい...!!」
アニ(アルミン)「(もぐァッ)」
エレン&ジャン&コニー「?」
-
- 19 : 2014/10/02(木) 04:59:22 :
・
・
・
アニ(アルミン)「呪・・文・・?」
アルミン(アニ)「そうだよ・・ミーナが
クリスタに言ってた御願いを
叶える呪文っていう奴を
ダメ元で試してみてから・・
おかしくなったんだ」
アニ(アルミン)「(アニって意外とそういう
女子らしいところもこれで
あったんだ・・)」
ジュモンッテ・・
アニ(アルミン)「そ・それは本当に呪文が
原因ってことで間違いなさそう
なの?おかしくなったのはその
直後って事・・?」
アルミン(アニ)「直後じゃないけど…寝る直前に
唱えて翌日には一応願いが叶う
形になってたんだ。それしか…
考えられないよ…」
アニ(アルミン)「ちょ、ちょっと待ってよ……
入替わり当日って…確かアニは
ユミルになってたよね……?
じゃあまさかアニの願い事って」
アルミン(アニ)「・・・?」
アニ(アルミン)「ユミルになること・・??
それともクリスタと
仲良くする事?」
ダラダラダラ
アルミン(アニ)「ちっ・・!違う!!違うって!!
わ・・私の願いは・・!!」
フイッ・・
アニ(アルミン)「願いは・・?」
アルミン(アニ)「・・・・・・・」
アニ(アルミン)「言い辛かったらいいよ^^;
女子にそんな事無理矢理
聞くなんてどうかと思うし…」
アルミン(アニ)「背が・・・少しでも高く
なりますようにって・・」
モジモジ・・・
アニ(アルミン)「えっ・・・・・」
アルミン(アニ)「・・・」
アニ(アルミン)「そ・・、それだけ・・・?
(まあ確かにユミルの身体なら
アニより背が高くなってるけど)」
アルミン(アニ)「それだけって事ないだろ・・!
私にとっては・・充分大きな
悩みなんだ・・!だ、誰にも
言わないでよ・・?正面から
打ち明けたのはあんたが初めて
なんだからね・・」
アニ(アルミン)「そう・・か・・うん、
まあ悩みは人それぞれだよね・・
ゴメンね、軽く見た言い方
しちゃって・・・」シュン...
アルミン(アニ)「い、いいよ別に・・あんたが
誰にも言わないで居てくれれば」
アニ(アルミン)「でもそれなら・・!そういえば
その“呪文”っていうのを聞いて
無かったけど・・どんな
感じの物かは教えて貰える?」
アルミン(アニ)「多分・・ミーナは耳打ちして
教えてたから、こうやって教える
形で口にするのは良いんだろう
けど・・念の為に口に出して
唱えないようにね。」ゴソッ
アルミン(アニ)→アニ(アルミン) 耳打ち中...
アニ(アルミン)「(・・・ぱる・・ぷんて・・・?
か・・・変な響きの呪文だな
・・どこかで聞いた事も
有るような気がするけど・・
多分気のせいだろうな・・
けどこれで何も分からない状況
よりは大分考えようがある
形になってきた・・)」
アルミン(アニ)「どんなリスクがあるのか
分からないけど、安易に
唱えるのは良くないんだってさ。
あと唱えるからには相当強い
願いが無いとダメなんだとか」
アニ(アルミン)「・・・・」
-
- 20 : 2014/10/02(木) 05:02:48 :
アルミン(アニ)「因みにあんたなら言わなくても
分かるよね・・・もう既に
呪文の重ねがけで解決しようと
した結果どうなったかは」
アニ(アルミン)「そう・・だろうね・・
普通は先にそっちを試すよね。
(それで次はさらにシャッフル
されてしまった訳か・・
でもそれじゃあ・・まさかその
呪文っていうのは・・・)」
アニ(アルミン)「その呪文ってさ・・
ひょっとして」
ガチャッ・・
全員「!?」
キース「配膳の後片付けに
どれだけ時間をかけている
貴様ら・・・!とっとと宿舎に
・・・!」
ベルトルト「ム”~~~~!!フグッ!!」
ドタン、バタン!!
キース「・・・何だこれは・・・」
アニ(アルミン)「あの・・、その・・
なんかどうも訓練が過酷だった
せいか突然暴れ出してしまって
・・!今医務室に運ぼうと・・」
アタフタ
キース「・・・・」
アルミン(アニ)「・・・・;」
ススッ・・
キース「これは・・どういうことだ」
アニ(アルミン)「あ・・いえ・・ですから」
キース「違う。そっちの簀巻きを指して
そう言っているのではない。
私が言っているのは、お前達
・・・二人だ。アルレルト・・
それにレオンハートか・・・
お前らだけか・・?今おかしな
事になっているのは・・・
イェーガーは先程会った時と
感じが違うな・・元に戻ったのか
貴様は」
全「!!?」
-
- 21 : 2014/10/02(木) 05:04:59 :
アニ(アルミン)「どっ・・どうしてそんな事が
分るんですか・・・?!?」
キース「そんなに驚かれる程大層な
事ではない。教官というのは
人間を見る職務だ。姿形が
変わったくらいで人間の
癖や習性、習慣といったものは
そう簡単に消えはしない。
――例えば・・分かり易いのは
お前だ。レオンハート。」ビッ
アルミン(アニ)を指差し
アニ(アルミン)「・・・!??(今、全く迷わず
指を差した・・)」
アルミン(アニ)「え・・・・!何で・・」
キース「顔つきが変わるというのも
分かり易い判別法の一つでも
あるが・・それより分かり易い
判別の仕方で、
貴様は生活習慣の一部に
踵を僅かながら地面から
浮かせて歩く癖がある。
それも、だからといって
背筋を正している訳ではない
所からして・・脚力の
鍛錬法の一種か・・大方常に
そうして過ごせと誰かに教わって
そうしているのだろう」
アルミン(アニ)「・・・・・!」
アニ(アルミン)「(いや・・普段から、見てても
全然気づかなかったけど…!!)」
キース「それにこの様な状況で
レオンハートが真っ先に状況を
説明しに前に出ようとする事が
まず不自然だ。イェーガーが
元に戻っていて、尚且つ今度は
アルレルトの挙動にその疑いが
あるとするなら・・
当然消去法でそこの二人が
入替わっているのではないかと
推測できる。」
ジャン「(だとしても普通信じねえだろ…)」
キース「だとしても普通なら入れ替わり
だなどと信じるものか・・と、
そういう顔をしているな。
ジャン・キルシュタイン」
ヌッ・・・
ジャン「っはっ!!??」ビックゥ!!!
キース「先程レオンハートには
言ったが・・俺のこの有様を見ろ
・・こちらに関しては内面的な
物ですらなく、物理的に時間が
逆戻ってしまっているんだぞ。
偶然だとか世迷言の類では無い。
この頭髪もどうやら本物だ」
グイグイ
ライナー「・・・;」
コニー「(俺、教官のギャグって初めて
聞いた気がするぞ(小声))」
ジャン「(バカ・・ありゃギャグじゃねえ
至って真面目だぞ(小声))」
アニ(アルミン)「そ・・それであの・・では
わた・・あ、僕達はその・・・」
キース「そうだな。今更というのもあるが
この状況では各々宿舎の行く先を
一考せねばなるまい」
-
- 22 : 2014/10/02(木) 23:24:02 :
-
ザワッ・・
ジャン「お、おい聞いたか今!」
エレン「お前に一々言われなくても
同じ部屋に居るんだから
聞こえるだろ。泊部屋を
考え直そうって事の何が
お前をそこまでエキサイティング
させるってんだよ・・(溜息)」
ジャン「お前には関係無ぇ事だよ。
アニの姿でトイレに行っても
何事も無く平然と帰ってきた
っていうお前にはな。」
ベルトルト「モグッ!!?!?
ムゴォ!!##」
ギッタン バタン!!
エレン「ぅおっ・・!て、てめえ
それ誰に聞きやがった!!
お前はあん時あそこに
居なかったろうが!!?」
ライナー「お・・俺だ・・スマン」
エレン「ライナー手前ぇ!!」
ライナー「いや、ジャンの奴が、
幾らお前みたいな奴でも
女子の身体を突然手に入れたら
平静で居られるはずがないって
言い張って聞かないもんだった
からな・・お前がどれだけ
落ち着き払っていたか説明
したときつい・・・」
ベルトルト「・・・・!###」
ゴゴゴゴゴゴ
エレン「ど、どうしてくれんだ!!
ベルトルトの奴、オレの事まで
親の仇みてえに睨んで
やがるじゃねえか!!解放したら
オレまでとばっちりを
喰らっちまうぞ!!?」
コニー「そんな事よりあっちの話に
集中しようぜ!?ひょっとしたら
ひょっとするかもしれないぞ!」
エレン「だから・・お前らは一体何に
そこまで期待してるんだよ」
(溜息)
-
- 23 : 2014/10/02(木) 23:27:23 :
ジャン「教官発覚前は今まで
その姿に従った部屋割りで
通してきたが・・それを
教官自身が倫理的観点から
見つめ直そうって言ってるんだ。
もしかしたらアニの姿を
したアルミンがこっちの部屋に
来る可能性だってゼロじゃねえ」
エレン「・・・・だから?」
ナニイッテンダ(0H0;)コイツ
コニー「そうなれば、あんな格闘訓練
で死にそうな苦痛を味わって
まで達成できなかった領域に
容易に手が届くかもしれねー
じゃねーか!!(嬉々)」
※“ベルトルト「ふーー・・・」”参照
ジャン「・・・・(ソワソワ)」
エレン「・・・最低だな・・お前ら・・」
※地べたを這い蹲る蛆虫を眺める目
トーマス「何とでも言え!俺達は
本能の赴くままに動く!!
やってくると分かっている
チャンスをみすみす逃して
それの何処が漢だ…!!」
エレン「トーマス・・お前後片付けの
面子に居なかった筈だろ。
何時の間に湧いて出た・・?;」
トーマス「猥談ある所に必ず俺は
現れるぞ。」
エレン「・・・アニのインディアンデスロックで
まだ懲りてなかったのか・・
もし粗相がアルミンの密告で
明るみに出てみろ。今度は
リバースを喰らう羽目になるぞ
いや・・それで済めばいいが
最悪右か左どっちかの睾・・」
トーマス「わたしは一向に構わんッッ」
ハァ(;´д`)ハァ
エレン「上級者には何を言っても無駄か
・・・おい、ライナー。お前も
ジャン達に何か言ってやれよ・・
このままだとアルミンの断れない
性格も災いして最悪の事態に
発展するかもしれないぞ・・
身体に触れるくらいなら
まだいいかもしれない。が、
なんだかんだ言って男相手に
その気になれるくらい溜まってる
危険な奴も中には居るからな。
一応そうなりそうならオレが
全力で邪魔をするが・・」
-
- 24 : 2014/10/03(金) 00:23:59 :
ライナー「まあそこまで気を揉むことも
無いだろ。教官がその辺把握
していないとは思えん。
ここは成り行きを見守る
・・それだけだ。だから
ベルトルト、そう殺気立つな。」
ベルトルト「・・・?!」
ギリ・・
ライナー「俺は勿論の事、エレンも
お前の味方だ。アニにもしも
行き過ぎた魔の手が伸びる
ようならそれを出来得る限り
阻止する意思は変わらない。
さっき言ってたことだって
よく理解してもらえれば
分ると思うけどな、あれは
つまりエレンはアニの身体に
邪な感情を抱いたりは
してないって事だ。お前から
したら充分信用に足る事実だと
思うがな俺は・・・」
ベルトルト「・・・・」
※目から消えていく殺気の炎
エレン「分かってくれたか。そもそも
あいつには格闘訓練で何度も
ぶん投げられたり蹴り倒されたり
してるんだ。当然偶発的とはいえ
あいつらが触れたくて仕方が無い
場所にも触れる事はしょっちゅう
ある。・・だけどよ。」
エレン「こっちは受け身を取るのに、
もしくはあっちの隙を探るのに
一心不乱なんだ。アイツら
みたいに呑気な事考えてる暇
なんかねえんだよ(呆笑)
あんな事考えてたら一瞬で
後頭部を強く打たれて直前まで
自分が何をしてたかすら
思い出せなくなっちまう」
ベルトルト「・・・・・」
ライナー「どうやら冷静になってくれた
様だな・・もうそろそろ
解いてやってもいいかと思うが
念の為だ・・アルミンとアニの
処遇が決まるまでは・・」
キース「よし、ではお前ら二人で別棟の
空室で寝泊まりしろ。
他に中身がおかしなことに
なっている奴は本当にもう
居ないな・・?」
アニ(アルミン)&アルミン(アニ)「「 え? 」」
キース「何度も言わせるな。
お前ら二人、一部屋で寝ろ。」
全「!!!!???」 ガタッ!!
ジャン「なっ・・・何故ですか教官!!?」
エレン「(お前が切り込むかジャン・・・!)」
キース「何故・・?だと?」
-
- 25 : 2014/10/03(金) 00:26:45 :
-
ジャン「お言葉ですがそのままの
意味です!アルレルト訓練兵の
性的好奇心の旺盛振りは常軌を
逸しています!それは同期である
自分達であれば誰もが周知の
事実ですッ!!それを・・!そんな
火薬と火打石を同じ場所に
置いておく様な措置では・・!」
アニ(アルミン)「な////な・・ッ!!///////
あんまりだよジャン!!!
人前でそんな事大声で
曝露する事ないじゃないか!」
(涙)
ジャン「心配するな。ここにゃ
女子はお前しかいねぇ。あ、
いや・・お前の隣か。」
アルミン(アニ)「アンタ・・・あとで覚えときな」
ゴゴゴゴゴゴ
ジャン「・・っ(ォオ、コェェコェェ..)
そっ・・それよりも教官!
自分が申し上げた通りです!!
このままあの二人を離れなんかに
移せばそれこそどうなるか・・」
コニー「(良いぞジャン!!
そのまま押し切れ!)」
トーマス「(イケるぞ!!)」
キース「・・・・・」
キース「お前ら・・・」
ジャン「は、はい」
キース「鏡を見たら自分の姿に
欲情するのか?・・・
・・・流石にしないだろう」
ジャン「あ・・・」
キース「だから俺はあえてそうする事に
決めたのだ。最初はそれぞれ
個室でもと考えたが・・
アルレルトの好奇心については
俺もそれなりに把握はしている。
それを知ってしまった以上、
レオンハート……貴様も
こいつを一人にしておくのは
心許ない…そんなところだろう」
アルミン(アニ)「(ホッ・・・)」
アニ(アルミン)「ちょっとっ!なんでアニまで
そんな肩の力抜けてるの?!;;
エレンの時はちっとも気にして
無かったのに!!」
アルミン(アニ)「あ・・あんたは・・別
なんだよ・・///」
フイッ
アニ(アルミン)「」(;゚Д゚)
キース「・・・・・」
-
- 26 : 2014/10/03(金) 00:31:32 :
キース「それに・・だ、二人で個室に
居れば隣で寝ているのは
自分自身だ。もう一度言うが
自分の姿に興奮するほどの
変わった性癖の持ち主では
無いという事くらいは俺も
この二人について把握できている
その上で隣から自身の身体の
持ち主の監視が常に付きまとうと
いう緊張感を持たせるための
同室でもある。理解できたか」
ジャン「ぅ・・・了解・・です・・」
シブシブ
コニー「(あぁっ!!なんてこった!!
折角チャンスだと思ったのに!)」
ジャン「(仕方ねえだろ・・!反論の
余地がねえ・・;それにあれ以上
突っ込んだ所で今度は男子部屋に
アニの姿したアルミンが紛れ込む
デメリットを諭されて終わり
だった・・!(小声))」
トーマス「(ジャンの言う通りだコニー!
ここは一旦退くが・・!しかし
これでどうという事でもない!
まだお楽しみは残されている!
(小声))」
コニー「(な・・そりゃ一体・・?!(小声))」
キース「・・・が、仮にも貴様ら、
思春期にも差し掛かろうという
盛りの付いた豚共だ。それでも
生物的に間違いがおこらない
保証は一切ない。何より
自分のものではない身体に
意識だけが間借りしていると
いう事はだ・・・・」
アルミン(アニ)「・・・・!;」
キース「その身体における性的
欲求が・・はたして意識に
よって決まるのか、身体の方に
よって決められるのか、それすら
分からん。それを踏まえれば
二人だけで置いておくのも
当然危険と判断できる・・!」
ゴゴゴ・・
全員「ゴクッ・・」
キース「なのでレオンハート、及び
アルレルトの両名には・・
監視要員としてアッカーマンを
付ける。つまりその3名で急遽
一部屋設けるという事だ。
異存は無いな・・・?」
ジャン「みっ・・ミカサを・・・?!」
トーマス「(くっ・・!とんでもねえ
ガーディアンを付けられて
しまった・・!これは簡単じゃ
ないぞ・・!(小声))」
コニー「(おい…さっき言ってたお楽しみ
ってひょっとして…(小声))」
トーマス「(ああ・・!覗き一択だろ!
そんな面白そうな一晩の
様子を放っておけるわけが
無い!!しかし・・ミカサ・・
ミカサか・・・!;(小声))」
-
- 31 : 2014/10/04(土) 06:10:35 :
-
コニー「(そんなの…見つかったら…
間違いなく…(小声))」ガタガタ
ライナー「しかし教官も考えたな。
確かにあのミカサなら」
エレン「ああ。オレ達にとって馴染みだし
あいつの監視につけるには
もってこいだ。アイツには
まるっきりそういう欲が無い」
ライナー「聞いたかベルトルト。
アニの貞操はこの上ないくらい
おっかない守護神が守って
くれる。アイツらが
命知らずのバカで無い限りは
・・・まあ心配もないだろう」
ブチッ・・
ベルトルト「ブハッ・・・フゥ・・フゥ・・
まだ・・信用しきれない…
さっきのミカサは明らかに
様子がおかしかった。それに
アニの替りの水汲みで
出くわした時もそうだったが
・・・
ミカサは教官の信頼を得ては
いるが、だからこそ簡単に
その目を掻い潜れる。僕は…
彼女が真面目に二人を監視
するとは到底考えられない。
まして片方はあのアニだ。
不仲というほどではないに
してもそこまで入れ込む
道理も無い」
ライナー「・・だがその中身はエレン同様
幼馴染でもあるあのアルミン
だぞ・・・ミカサが放置
するとも思えないが・・」
ベルトルト「それでも結局ミカサにとって
重要なのはエレンの筈だ。
寧ろあの晩僕と鉢合わせた
際なんか、中身は正真正銘
エレンの筈であるアニを
僕に任せてユミルの方を
見張りに行った・・・」
エレン「・・・・・・・」
ライナー「まあ・・なるようにしか
ならんだろ。どの道
俺達に出来る事なんて
何も無い。」
-
- 32 : 2014/10/04(土) 06:17:09 :
・
・
・
アニ(アルミン)「ッ」モジモジ・・・
アルミン(アニ)「ま・・・まさか・・」
アニ(アルミン)「ゴメン・・;」
アルミン(アニ)「仕方ないよ・・生理現象
だし。」(溜息)
アニ(アルミン)「(ほ・・本当にエレンが
言ってた通りだ・・・
トイレが物凄く近い)」
アニ(アルミン)「じゃあちょっと行って来・・」
アルミン(アニ)「・・・・」
ガシィ
アニ(アルミン)「・・・・あの・・アニ??」
(;・ω・)
アルミン(アニ)「一緒に行くよ。私も。」
(^ω^#)ピキピキ
アニ(アルミン)「え、エレンは一人で
大丈夫だったのに!!??
なんで僕だけ!!!」
ヒドイ!!
アルミン(アニ)「目隠しと耳栓になるものも
持っていくんだよ・・。
あと匂いも絶対嗅いだら駄目」
ジトッ・・
アニ(アルミン)「ぁあっ・・・!出たよ!!!
ラブコメのトランスネタ
お決まりのトイレ縛り・・・!
ていうか本来これエレンで
最初に発生するはずの
イベントだろ・・?!?
なんで僕だけ・・・・!!」
プルプル・・・////トタトタ・・
アルミン(アニ)「ホラ!!無駄口叩いて
足踏みしないで早く歩く!!
私の顔でみっともない
恰好晒さないでよ//」ググィ
(千切ったちり紙を両鼻耳へと捩じ込み)
アニ(アルミン)「はファッっ・・・・;」(;´Д`)
ムグッ・・
アルミン(アニ)「教官・・失礼して
少し行ってきます」シブシブ・・
キース「部屋から外に出られると
監視も面倒だろう。貴様も
アルレルトの身体で用を済ませておけ。
・・これは命令だ」
アルミン(アニ)「・・・っは・・はい・・///」
(真っ赤ァァァ)
キース「それから其方が済んだら
各々自分が普段使っている部屋
から必要な着替えだけ
その足で取りに行って来い。
俺は別棟の空き部屋のカギを
用意せねばならん。暫く
使っていなかったからな・・
雰囲気が良くないのは我慢しろ。
…何か出ても文句は言うなよ。
アッカーマンには俺の方で
声をかけておく。」
コッ・・コツ・・ バタン
-
- 33 : 2014/10/04(土) 06:23:54 :
-
アルミン(アニ)「さ、きりきり歩こうか。」
ギュッ・・・
(目隠し装着・・・)
アニ(アルミン)「な、なにもここから
目隠ししなくても
いいじゃないか!その場に
着いてからだって・・!」
~ヨタヨタ
アルミン(アニ)「あんた・・女子トイレの
中を覗き見る気・・?」
エレン「(オレの時は癖でそのまま
男子便所入っちまったけどな)」
アニ(アルミン)「え、エレンなんて絶対君の
姿のまま普段通りに男子用トイレ
に入ってるよ!?なら僕だって
別に・・・!」
エレン「余計なこと言うなよ!!//」
カァァ
アルミン(アニ)「だから言ったでしょ・・・
アンタは…別なんだって…//
ホラ、もうそれ以上我慢するのは
止しなって・・!誰の
身体だと思ってんの全く…//;」
アニ(アルミン)「わ、分かったよ!わかったから
押さないでってば・・・!」
トーマス「う・・・羨ましい・・・!」
ギリギリ・・
コニー「しかしどうするんだよ・・
ミカサが看守を務めてたら
近寄るのも命掛けだぞ・・」
ジャン「・・・・くっ・・!大体
なんだって死に急ぎ野郎や
アイツに入替わりの矛先が
向くんだ・・?俺達にだって
そういう美味しい役回りが
少しくらい回ってきたって
良いじゃねえかよ・・?!」
ギリッ・・
エレン「おい・・ジャン。お前は
腹筋が8つに分かれた黒髪の
女子にしか興味が無かったんじゃ
なかったのか・・?」
ジャン「興味云々って事になりゃ
その限りじゃねえ。まったく…
俺なんて入れ替わりの抽選に
漏れるだけでなく初っ端から
死に急ぎ野郎状態のユミルに
金的蹴りを貰うなんて
不遇っぷりだぞ・・
こんな・・
こんな損な役回りに少し位
褒美があってもいいと考える
俺はなにか間違ってるか?」
エレン「ならユミルの胸でも触らせて
貰えやいいだろ・・・
それで万事丸く収まる」(溜息)
ジャン「それじゃ俺にとって全く丸く
収まらねえ。ミカサやアニと
比べたって第一ユミルじゃ全く
丸みが無ぇじゃねえか」(溜息)
エレン「オレでも分かる事だが・・
それ、本人に言ってやれば
もう一回今度は本気で金的
蹴りを実演してくれると思うぞ」
-
- 36 : 2014/10/04(土) 23:17:14 :
トーマス「いや…ちょっと・・待った・・
そういえば」
コニー「・・・どうしたんだ?いきなり」
トーマス「これまでの入替わりと
アルミンの入替わりの状況
・・明らかに違うよな・・・?!」
コニー「そういえば・・・これまで
入れ替わった時は・・・
それぞれ別の部屋にいたけど
・・・今回のは明らかに・・
というか」
ジャン「今回の入れ替わりの原因っ
つったらやっぱりアレだろ…」
ジャン
コニー 「・・・・」(ニヤリ・・)
トーマス
ライナー「やれやれ・・口に出さなきゃ
気付かないかと思ったが・・
流石に気づかれるか・・」
ヌッ・・
ベルトルト「・・・・・・###」
ゴゴゴゴゴ
エレン「・・・・」
ライナー「ミカサ以前の問題だ。
俺が…いや俺達が……それを
させると思うか…?」
ベルトルト「ああ・・それは流石に
見過ごせないな」
エレン「(ベルトルトの奴が訓練以外で
ヤル気満々になってるのは
大分珍しい光景だな・・)」
トーマス「(流石にこの三人を
相手取ってまで目標に対する
強攻に踏み切るのは無理が
有るか・・・)」
コニー「(おい、どーする班長!(小声))」
ジャン「(何時の間にやらあのエロ大臣が
班長になってやがる)」
-
- 39 : 2014/10/04(土) 23:20:35 :
-
トーマス「(落ち着け!ここは諦めて
退く振りをする!だが
入替わりのメカニズムの
一端に気づくことができた今、
一瞬でも俺達が対象の
寝泊まりする宿舎に侵入
できればまだ勝機はある!
態々一晩丸々眺めるまで
しなくても良いって訳だ!
(小声))」
コニー「(だが間違いなく向うも部屋を
抜け出すか何かして監視要員を
動員してくる筈だぞ・・
予想じゃベルトルト辺りが
非常に怪しい。何せアイツも
アニ狙いなんだろ・・(小声))」
トーマス「(ああ・・!あの訓練の時の
気迫を思い出せばかなりの
強敵になる事は間違いない。
目的は共にあるのだから
我らの同志として剣を
抜いてくれればあの腹筋の
悪魔にも少しくらい勝機が
見えようと言うものなんだが
・・!(小声))」グヌヌ・・
ジャン「(いや・・ベルトルトのアレは
今改めて見るとそういう方向の
熱意じゃねえな・・寧ろ
もっとまっとうな目だありゃ・・
それに・・あのミカサが・・
敵に回るんじゃな・・・)」
ジャン「・・・やめだ。俺は降りる。
そもそも死に急ぎ野郎の
言うまんまってのも癪だが
俺はミカサ一筋の筈だった。
それを一時とはいえアニの
あの胸に本気で興味を抱いて
本懐を見失う所だった・・
お前らの熱意をバカにはしねえが
・・俺は3分前の自分を今、
本気でぶん殴りてえ気持ちで
一杯だよ」
トーマス「なっ・・・!諦めるのか
ジャン!!手を伸ばせばもう
届く場所にあるというのに!」
コニー「見損なったぞ!!まさかお前が
そんな腰抜け野郎だったなんて!!」
ジャン「何とでも言え。だが、腰抜け
ってのは勘違いしないで
貰いてえな。もしアルミンの
意識が乗り移ったのがミカサの
身体だったりしたなら・・
俺は迷わずお前らの企てに
乗るばかりか陣頭指揮を
取るくらいの気持ちだった。
・・まあ本当にやる気が
有るならお前らだけで頑張れよ」
ライナー「・・・だ、そうだ。お前ら
3人の中ではどうやらジャンが
一番利口だったようだな。
かなり意外な事実ではあるが」
ジャン「一言余計だ」
ベルトルト「トーマス…一つ忠告しよう。」
トーマス「!!」ビクッ
コニー「(あのベルトルトが・・!)」
ベルトルト「もし君らがアニの身体に何か
しようとしているのなら・・
解散式翌日、必ずこの世に
産まれて来たことを後悔
させてやるぞ・・・」
ゴゴゴゴ
トーマス&コニー「((;゚Д゚))」ガタガタガタ
エレン「すげえな・・本気で殺して
やるって気迫だぞありゃ」
ハハハ
ライナー「・・・・」
-
- 40 : 2014/10/04(土) 23:22:38 :
・
・
・
―女性兵宿舎・クリスタ部屋―
ユミル「まあったくよ・・・
どっかの誰かさんのせいで
入口はまだあの有様だ。
オマケに風通しがいいから
虫が入ってきやがる!!」
ァー チキショッ!! (ペチン!)
カキカキ
クリスタ「・・・・・・・
(元はと言えばユミルが
エレンの姿で私に迫ったり
するからあんな事に
なるんじゃない・・・)」
サシャ「ユミル・・良い事を教えて
あげましょう。痒いからと言って
掻くと更に痒みは増す一方ですよ
・・刺されたと気づいても
そのまま触れないのが一番
です」フフン↑
ユミル「うるせっ!余裕な面しやがって
ムカつく芋だな・・!お前も
痒み地獄に落ちちまえばいい」
カキカキ
サシャ「ぎゃっ・・・!!な、
なんで刺された場所分かるん
ですか・・・!!」ヒィ!!カユイ!
ユミル「さっき首筋にたかってるのが
見えてたからな。たらふく吸って
飛び去ってったぜ」ヘッヘ
サシャ「なっ・・・!何で
教えてくれないんですかもう!
酷い!!」カユィィィ!!
クリスタ「・・・・・・・・・
(でも・・もしあのままミカサが
駆けつけなかったら・・私が
告白する前にエレンと・・・)」
ボーーー・・・
ユミル「おい・・・・」
クリスタ「(結局エレンは元の身体に
意識も戻って……私が
言った言葉もまだ覚えている
……って事になってるん…
だよね…なんか…実感ないな)」
(溜息)
ユミル「おいってば」
(#^ω^)つ ヒタァ・・
(みのけのよだつ尻タッチ)
クリスタ「ッ!!!ヒィィっ!!?」
ゾクゾクゾク!!!!
サシャ「いつも思うんですが
どうやったらそんな気持ち悪い
手付きで触る事が出来るんです?
ただ触ってるだけの筈なのに」
コウ・・?コウデスカ?(クイ・・・クィ)
ユミル「違うよ、こうだバカ」(ゆるっ…)
ヒタァ・・・・
サシャ「ッ!!ひィッ!!!」ぞぞっ
サシャ「流石はユミルです・・・!
この気味悪い力加減はとても
他の人間には真似が出来ない…!」
-
- 41 : 2014/10/04(土) 23:24:13 :
ユミル「・・・」すっ・・・
(´・ω・)つ
サシャ「っ!!も、もう結構ですってば!
十分堪能しましたから!!
もうお尻は勘弁して下さい!!」
ヒィィ!!(ババッ)
ユミル「それよかクリスタ・・
酷いじゃないか。親愛なる夫が
こうして話しかけてるのに
シカト決め込むなんてよ」
サシャ「夫・・?ユミル、貴女、本当は
男だったんですか!?だ、だから
常日頃からクリスタを嫁だ妻だと
・・・!?」
ユミル「お前、何度私と一緒に
水浴びしてんだよ。」
(#´・ω・)σ
ヒタッ・・・ムギュ!!
サシャ「いぎっ・・・!?!?
いたいイタイイタイ!!!
力強く引っ張らないで下さい!!
お尻がもげてしまいます!!」バタバタ
(爪先立ち)
ユミル「もげるかバカ。」ギュウウウウ!!
サシャ「ぎゃぁああああ」
Σ(;´Д`)ノ
ジタバタ
クリスタ「やめて・・あげなよユミル。
可愛そうだよ」スッ
ユミル「・・・もとはと言えば
お前があんまり元気無さそうに
してるから・・元気が出るように
場を盛り上げるつもりで
やってたってのも・・
あるんだけどな」パッ・・・
サシャ「クリスタの元気を取り戻す為に
なんで私のお尻の肉が千切られる
寸前まで引っ張られなきゃ
イケないんです!?」
ユミルノ オシリカジリムシ~!!
(ベロベロバ~~)
ユミル「(コイツ・・#)」
イラッ・・☆
クリスタ「ゴメンね…心配掛けちゃって
でも…そんな大した事無いから
気にしないで」
ユミル「・・・・・・」
-
- 42 : 2014/10/04(土) 23:35:55 :
ユミル「・・・エレンの事か?」
クリスタ「っ・・・!!・・・」
↓↓
サシャ「・・?・・??」エレン?
ユミル「分かり易いなぁお前は・・
っつってもそれ以外には
無いけどな・・今の状況じゃ。
キスまでして想いを
伝えちまったんだもんなァ」
ニヤニヤ
クリスタ「・・・・///」
サシャ「は・・?キス・・?」
ユミル「私はまあ・・立派だったと
思うぜ。正直にな。でも
問題が一つある。私が
言わなくてもお前なら
分るよな?」
クリスタ「・・え?」
ユミル「なんだよ・・理解してなかった
のか・・問題っつったら
一つしかねえ。よりにもよって
その相手が“あの”エレンだった
・・・って事だよ。」
クリスタ「・・・・うん・・」
サシャ「???・・あの・・二人とも
さっきからエレンについて
一体何の話を・・・」
ン? ンン?
ユミル「・・お前は気合い入れて
部屋に侵入した虫共を
駆逐でもしてろ・・私と
クリスタはちょっとばかり
マジメな話してっから。
(入替わりの状況自体理解してない
こいつにゃ居られても迷惑だしな)」
サシャ「は・・はい・・?
分りましたケド・・・」
プ~~~ン・・・
サシャ「ムッ!!曲者!!」ベチン!!
-
- 43 : 2014/10/05(日) 01:45:23 :
ユミル「で、我等の女神さまは一体
そこんとこ・・どうお考え
だったのかな」
クリスタ「ど、どうって・・何を
どういえばいいのか私にだって
そんな事分からない・・」
ユミル「いやさ・・、私はからかいたい
気持ちだけでお前にこんな事
聞いてる訳じゃ無いんだよ。
分かり易く聞いてやるけど、
お前があいつに正直な思いを伝え
たって事はだ・・何か目的が
有るからだろ?」
クリスタ「・・・・!」
ユミル「何でもいいんだよ・・やれ、
相手が自分をどう思ってるか
正直に答えて欲しいだの、
あわよくば恋仲に発展してからの
お手々を繋いでいちゃいちゃ
してみたいだの。もっと正直に
死ぬ前に一度はヤる事
やっときたい・・とかでもな。
本当に何でもいい。何か
“見返り”を求めなきゃ・・
折角自分の気持ち伝えても
そりゃ自己満足にしかなんねー
だろうがよ・・・」
クリスタ「・・目的・・・私の・・」
ユミル「そうだ。このまま解散式を
迎えてみろ。お前は・・まあ
なんとなくアイツと同じ兵科を
志願するんだろうって事くらい
私にだってわかる。だが、
そうなりゃ間違いなく行き先は
調査兵団だ。断言してやっても
いいが、そっちに進んだら
間違いなく一緒に死ぬことは
出来ねーぞ」
クリスタ「・・・・」
ユミル「なぁ・・私はからかって
言ってるんじゃない。折角お前が
ああまでした勇気を棒に振って
ほしく無い。それだけなんだ。」
(私には・・結局今迄3年間
かけてもコイツの目的なんて
分からなかった。だから・・
せめてこういう形でくらいは
こいつの生き方って奴を
見届けたい・・そう思ってる
だけなんだが・・・)
クリスタ「私は・・・いいの。自己満足
でも・・。大体ミーナも同じ
気持ちなんだよ・・私だけ
どんどん思いを伝えてそれで
エレンの気持ちを聞き出そうと
なんてしたら・・もしそれで
エレンが私の想いを受け止めて
くれても私は嬉しくない。」
フイ・・
ユミル「(コレだよ・・・そんでもって
これはどうせ本心なんかじゃ
ねぇ・・これもどうせ
“御本の中の女の子”の
言葉に過ぎねえ・・お前は
一体・・何時になったら
私に“自分”を見せてくれる
んだ・・?)」
サシャ「ハァ・・ハァ・・!やりましたよ
ユミル!!!目標をせんめつ
しました!討伐6体!!!」
ホラ、ミテミテ!!!(血だらけの掌)
ユミル「ぁっ・・・!クソ・・・
コイツらこんなに血を
吸いやがって・・!!」
クリスタ「私も・・・気が付かないうちに
結構やられちゃってたみたい」
ァア・・(カィカィ..)
ユミル「・・・・」
ユミル「・・・・おい、芋、ちょっと
手をこっちに・・・
クリスタ「サシャ!?早く手を拭いて
お願い!!?」ナニスルキ!!?
-
- 44 : 2014/10/05(日) 01:52:13 :
・
・
・
―女子トイレ―
アニ(アルミン)「で・・・結局ここまで
して置いてもやっぱり省略
なんだ・・」(目隠し鼻栓耳栓)
アルミン(アニ)「うっ・・!当たり前だろ!
そんな子細に人の身体で
排泄する過程を描写されてちゃ
たまんないから!!///」
カァァァ
スス・・
アニ(アルミン)「あ、あれちょっと、ちょ、
待ってよアニ!!」モゾッ
アルミン(アニ)「なッ、何!?動かないでよ!!」
アニ(アルミン)「え・・だって・・、紙で
拭かないの・・・?」
アルミン(アニ)「・・・・・・・・・」
アニ(アルミン)「・・・・・・・・・」
アルミン(アニ)「ふっ・・・!!拭いてるよ!!
普段はちゃんと拭いてるって!!
妙な間を作んないでよ!!?
けどそんなことしたら・・・!
触った感触とかが・・・!!///」
アニ(アルミン)「気持ちは分るけどさ・・そこは
衛生面を優先しようよ・・。
僕の身体でも拭いてもらった方が
助かるし・・・」ゲンナリ
アルミン(アニ)「いっ・・幼気な乙女と男の
感性を一緒にしないでくれる!!」
カァァァ
アニ(アルミン)「ゴメン・・・今は僕が
その乙女なんだけどな。
乙女だからこそ拭いておいた方が
・・・良いと思うんだ」
アルミン(アニ)「ぁぁああ!!ああ言えば
こう言う!!まったくもう!
ならいっそこうしようか!!」
ヒュッ・・!!!
アニ(アルミン)「っ・・ファっ・・?!」
ペッチィィン!!!
“オシリペンペン”
アルミン(アニ)の…臀部張掌撃が見事、
アニ(アルミン)に炸裂。アニ(アルミン)の臀部
痛点に極大の稲光が走った・・
アニ(アルミン)「いぎっィ・・・?!?
いい・・痛ァァァアアアアィ!!!!!」
ヒリヒリ(;;゚Д゚)ヒリヒリ///
アルミン(アニ)「っ・・・!」
ババッ
フキフキ
アルミン(アニ)「よし・・・!これで
感覚は殆どない・・はず!」
アニ(アルミン)「ヨシって・・アニ・・・!!
君は今思いっきり引っ叩いた
のが誰のお尻か分かってるの!!?
しかもよりによって僕の掌で
思い切り引っ叩いた!!
自ら行動に移した訳でもないのに
今、僕は女子に暴力を振るった
最低の男に成り下がって
しまったんだ!」•。・゚・(ノД`)・゚・。
-
- 47 : 2014/10/05(日) 02:57:26 :
-
アルミン(アニ)「メソメソすんじゃないよ!!
男のクセにみっともない!!」
アニ(アルミン)「だから言ったろ!!今は男じゃ
無いってさ!それにそんな
大声出していいの?!ここ
一応女子トイレなんだよ!?」
ヒリヒリ・・
アルミン(アニ)「(イライライラ)ぁあもう・・男って
言ってみたり女って言って
みたり・・!別にどうって事
ないさ・・、食堂でほぼ全員に
私とあんたが今の身体に
順序立てて入替わるのは
見られてるんだ。教官も状況を
把握した今何も気にする事なんて
ないね」フン・・
アニ(アルミン)「ぽ・・ポジティブなんだね
アニって・・・」イタイ・・(ヒリヒリ)
アルミン(アニ)「あんたがマイナス思考すぎる
んだと思う・・・。さて、じゃあ
今度は男子トイレだ・・ついて
来てもらうよ」グイッ
アニ(アルミン)「ええっ・・?いや・・・別に
僕はいいって・・」
アルミン(アニ)「・・・は?」
アニ(アルミン)「僕はその・・別にアニが何か
僕の身体で変な気持ちに
なるなんて疑ってないし、
困るとも思ってない・・。だから
一人で行ってきなよって・・」
アルミン(アニ)「・・・・・」
アニ(アルミン)「エレンの身体も使った事が
あるんだろ・・?なら別に
初めてトイレに入るって
訳でも・・・」
ギュッ・・
アニ(アルミン)「っ・・・」
アルミン(アニ)「その・・・勝手が分からなくて
・・エレンの身体ではトイレ
行ってないんだよ・・・。
それにユミルが入れ替わり
前に何か大分エレンの身体で
トイレに入り浸ってたって
話だったから・・そもそも
行く機会無くて・・」
アニ(アルミン)「で・・でも別に・・・」
アルミン(アニ)「こ、怖いんだ・・・よ・・
一緒に来てくれない・・?
ただでさえ慣れないものが
ぶら下がってて落ち着かない
んだって私、前にも言っただろ
・・・・お願い。。///」
アニ(アルミン)「・・・わ、分かったよ
・・・じゃ、とりあえずここから
出ようか・・お願い」ハシッ・・
アルミン(アニ)「あ、うん・・・」グイッ・・
-
- 48 : 2014/10/05(日) 03:01:15 :
―男子トイレ―
アニ(アルミン)「それにしても・・まさか
お互い身体が入れ替わった上に
こんな状況で手を引きつつも
自分をトイレに連れて行く事に
なるだなんてね。
余計な心配かもしれないけど
・・・もしこれ僕等ずっと
元に戻らなくなったりしたら」
アルミン(アニ)「・・・・・」ギュッ
耳栓、鼻栓、目隠し装着完了。
アニ(アルミン)「いや・・・だからアニ・・・!
あ、耳栓してても聞こえるよね?
君はそこまでしなくても
いいって・・。僕はそんな気に
しないから・・・」
アルミン(アニ)「あんたが良くても私が
気にするの。大体目隠し
してなきゃ・・み、見えちゃう
でしょ・・アルミンのが・・」
アニ(アルミン)「いいよ?別に僕のは見えたって」
キョトン
アルミン(アニ)「は・・はァ!??///」
カァァァ
アニ(アルミン)「いや・・だから別に僕は」
アルミン(アニ)「いや!おかしいよ!なんで
そこは気にしないの?!ねえ!」
アニ(アルミン)「なんでって言われてもなァ・・」
コマルンダケド・・・
アルミン(アニ)「ッ・・・?!ちょ・・・待って!!」
ピタッ・・
アニ(アルミン)「どうしたの・・?アニ」
アルミン(アニ)「いいから・・・ちょっと
そのままストップで・・・!」
(※前傾姿勢)
ダラダラダラ(;゚Д゚)ダラダラ
アニ(アルミン)「アニ・・・ひょっとして君は
今・・・・」
アルミン(アニ)「っ・・・何!!?」ビクッ
アニ(アルミン)「何かやらしいことを考えt(ry...
アルミン(アニ)「そんな事ないッ!!!!」
-
- 49 : 2014/10/05(日) 03:04:35 :
-
アニ(アルミン)「いや・・、流石に君でも
知ってるよね、男子がそういう
事を考える時、身体にどういう
変化が訪れるか・・」(溜息)
アルミン(アニ)「違うっていってるでしょ!
これは何か・・そうだ、
身体が入れ替わってるから
上手く動かせないでこうなって
るに違いないんだよ!!」ソウ!キットソウ!
アニ(アルミン)「(溜息)・・まあ・・別に
それでもいいけどさ・・
分かり切ってると思うけど
“ソレ”が収まってからでないと
用は足せないから・・少し
落ち着くまで待とう?」ネ?
アルミン(アニ)「あ・・・うん・・・
ゴメン・・私勝手に一人で
取り乱しちゃって・・・」
(;´・ω・)ショボーン・・
アニ(アルミン)「いいんだ。自分の身体と
全く違う、しかも男の身体で
排泄を強要されて取り乱すのは
当然の事だと思うから。
そもそも・・、今出そうなの?
教官が行って来いって言った
から・・一応こうして来ては
みたけど・・・」
アルミン(アニ)「さぁ・・。でも出そうと
頑張ればいけそうかな。
しかしこれって大分男と女で違う
物なんだね・・エレンが・・・
あんなに私の身体で顔真っ赤に
してたのが分かる気がするよ。
全然・・・こっちなら我慢
できる。男ってズルいね」
アニ(アルミン)「はは・・wそうかな・・
それは・・ゴメンね。でも
そればかりはどうしようも
ないよ。」
アルミン(アニ)「・・そうだね」
アニ(アルミン)「・・・・少しは落ち着いて
きたかな・・?」
アルミン(アニ)「・・・よく分かるんだね・・
本当に落ち着いた所だったよ
・・丁度」
アニ(アルミン)「いや・・自分の身体だからね
・・・どの位で血流が収まるか
なんて手に取るように分るよ。」
アルミン(アニ)「へぇ・・これ、血の流れで
ここまで大変な事になるんだ」
アニ(アルミン)「そうさ。不思議な感じだろ?
あんまり興奮の度合いが強いと
痛いくらいになるよ」
アルミン(アニ)「それは・・ちょっと怖いかな
・・・で・・あの、折角だから
こういう話になってるうちに
聞いときたいんだけど」
アニ(アルミン)「ん?何かな?」
アルミン(アニ)「その・・・・、コレってさ
・・・他にはどういう時に
こんな感じになるの・・?」
アニ(アルミン)「・・・・・・」
アルミン(アニ)「・・・・・・」
-
- 50 : 2014/10/06(月) 02:39:54 :
-
アルミン(アニ)「あ、いや!!誤解しないで!?
いきなりこうなられても
収めるのに時間かかっちゃう
じゃないか!?だからその、
前以てどういう時にこうなるのか
教えて貰った方が・・」
アニ(アルミン)「・・・ぅうん・・いや
どういう時って言われても、
そうだな。。無意識下でなら、
前、エレンの身体でそうなった
様に、寝起きに隆起するのは
通常の生理現象かな。・・ただ
寝起きは中々長い事そのままだよ
・・だから起きてすぐトイレ
行きたい時って結構困るんだ…」
アルミン(アニ)「そ・・それは困る。だって、
待つしか無いんでしょ?それでも
いつもより長い事元に戻らない
なんて・・・それじゃコレが
上を向いたままの状態で・・?」
アニ(アルミン)「そうする人も中には
居るよ。こう・・、体全体を
斜めにして・・。大分面倒臭いし
高度な力加減が要求される
やり方ではあるけれど、
加減を間違えなければ的を
外すこともないし。・・でも
失敗した場合は・・」
アルミン(アニ)「・・・・」ゴクリ・・・
アニ(アルミン)「まあ・・この状態を落ち着く
まで待つ以外にも強制的に
元に戻す方法もあるにはある
んだけど・・・」チラ・・・
アルミン(アニ)「な、何!?そんな方法も
あるの?有るんなら教えて
くれないかな・・!時間経過
だけしか解決策が無いんじゃ
不便でしょうがないよ!」
アニ(アルミン)「いや・・・絶対それなら
待つだけの方がイイって言うと
思うからイイや・・」フイッ;
アルミン(アニ)「なっ!なんでそこで
勿体ぶるの?!そこまで
言われて教えて貰えないなんて
余計気になるよ!」
アニ(アルミン)「・・、本当ゴメン;
聞かなかった事にして欲しい
んだよね・・教えても絶対に、
そんな事!?って言うから。
それにこれエログロ描写の
タグ付けてないお話だからさ…」
オシエテモ・・ネエ?
アルミン(アニ)「分かり辛いのは嫌いだよ・・
もっとハッキリ言ってくれない
かな・・・」
アニ(アルミン)「それについては、ほら・・・
一つ目の質問からしても
答え辛いんだ」
アルミン(アニ)「一つ目??」
アニ(アルミン)「あと他にどういう時に
こうなるかって質問だよ(溜息)」
アルミン(アニ)「な・・なんで・・?」
アニ(アルミン)「・・どういう時にって
言われてもさ、睡眠時を除けば
そうなるのはもう大体
そういった事を考えている時
以外に無いからね。後は
不意に触られたりとか、刺激を
受けた時。そういうのは別に
女子と何も変わらないんだ
女子だっていきなり局部に
触れられて平然としてる
人なんていないでしょ?;」
アルミン(アニ)「ふ・・ふ~ん・・
そう・・・///」モジモジ
アニ(アルミン)「まあ、後そういう事を考える時
と言ったらまさにそれが役目を
果たす時・・つまりそういった
行為に及ぶ時位だろうね。
何かをするためにそうなっている
訳だから当然と言えば当然
なんだけど・・」
アルミン(アニ)「淡々と言わないでよ!折角
収まったのにまた・・・!」
ババッ
アニ(アルミン)「あ、ああ、ゴメン!!でも
この話を続けて聞かせてって
言ってきたのはアニじゃないか」
アルミン(アニ)「そ・・そうだけど!;」
-
- 51 : 2014/10/06(月) 02:44:15 :
・
・
・
アルミン(アニ)「だ・・ダメだ。やっぱ
無理そう・・」ゲンナリ・・
アニ(アルミン)「まあ・・無理して出そうと
しなくてもいいんじゃないかな。
見張りがミカサなら・・もし
部屋で我慢できなくても頼めば
それくらいの外出は許して
くれるよ。」
アルミン(アニ)「ごめん・・・」
アニ(アルミン)「何も謝る事ないと思うけど・・
寧ろ心配なのは僕の方さ。
さっき一応行ったけど・・・
大分僕等より女子はトイレが近い
みたいだから・・下手に水とか
飲めないな・・これだと」
アルミン(アニ)「そうだね・・・寝る前とかは
絶対飲まない方がいい。
必ず夜中に起きなきゃいけなく
なると思うから」
アニ(アルミン)「分かった。・・じゃあそれぞれ
着替えを取りに行こうか。
あれ、アニはその姿で
女子宿舎行っちゃって大丈夫
なんだっけ・・??僕がついて
行かなくても平気・・?」
アルミン(アニ)「・・平気だよ。多分。
状況を理解できてないサシャ
だけは何言いだすか分かんない
けど・・別室だし、なんか
女としての恥じらいとか
あんまり無さそうだし。
多分あんたの姿で私が
入って来ても、一緒にお泊り
ですね、くらいのテンションで
普通にベッドに乗り込んで
くるよ・・・」
ガチャ・・
―男子トイレ退室―
アニ(アルミン)「やっぱりサシャって
女子間でもそういう認識
なんだ・・・^^;」
アルミン(アニ)「よくあんなんで今まで
座学とかやって来れたと
思うよ。そのかわり聴力とか
運動神経は凄いけどね」
アニ(アルミン)「へ・・へえ・・・;」
-
- 52 : 2014/10/06(月) 02:45:52 :
アルミン(アニ)「あんたさ・・・・」
アニ(アルミン)「へ?あ、何!!?」
アルミン(アニ)「あんた・・もし・・もしだけど」
アニ(アルミン)「う・・・、うん・・?」
ドキドキドキ
アルミン(アニ)「サシャに好きですって
言われたら、その気になる?」
アニ(アルミン)「え??!?な・・・!!
それってどういう意味・・!!」
アルミン(アニ)「いや・・意味なんて無いけどさ。
男っていうのはアレなんでしょ?
大して好きな相手で無かったと
しても、都合が合っちゃえば
結構その気になれちゃう生き物
だって聞いた・・んだけど」
アニ(アルミン)「だ・・誰から聞いたのそんな事」
ドヨ~ン・・
アルミン(アニ)「まあ・・丸っきり鵜呑みに
してる訳じゃ無いけど・・
ユミルがね。」
アニ(アルミン)「それは・・大分脚色入ってると
思うよ・・アニだって流石に
極端な言い分だってわかるでしょ
それくらい・・」↓↓
アルミン(アニ)「そりゃ当然そうだけどね……
でもエレンと違うあんたの身体に
入ってみて分かったんだけど…
あんたの身体って…
何か本当に少しの弾みで
…その…さっきみたいに反応
しちゃうから……ひょっとして
女だったら誰でも好きに
なれちゃったりするのかなァ・・
なんて・・・」ニチッ・・・
アニ(アルミン)「ヒィッ・・・!」
(僕っていつも笑ってる時あんな
顔になってたの・・・?!?)
アルミン(アニ)「ねぇ・・答えてくれないかな
・・私、凄く気になるんだ。
これは私があんたの身体に
入ってるから特別起こってる
現象って訳でもないんでしょ?」
ニタァァ・・・
アニ(アルミン)「分かったよ!!
分かったから!!答えるから
その顔もうやめてよ!!!」ヒィ・・
(元々笑顔が得意じゃないアニ
だから余計に怖い・・・!)
アルミン(アニ)「これあんたの顔だからね・・
一応言っとくけど・・・」
-
- 57 : 2014/10/09(木) 06:28:09 :
※ ※
現時点よりssのタグが貼り替わりました。
特に強めの描写が入るかもしれない時点で
◆の記号で線引きがされると思いますので、
その場合、苦手な方は読み飛ばしを
お願いいたします。
※ ※
-
- 59 : 2014/10/09(木) 06:30:47 :
・
・
・
アニ(アルミン)「・・でも、そうかァ・・
アニが中身になっても身体は
いつも通りの反応を見せるという
事は・・・やっぱりこの入替わり
・・入替わっているのは意識の
いわゆる上辺の部分だけ・・
なのかな・・ううん・・・」
アルミン(アニ)「アルミン・・あんたいつも
女子を見るたびこんな事に
なってたの・・・・?」(゜-゜;)
アニ(アルミン)「イッ・・!いや!!違うって!
いつもじゃないよ!!この際
だから隠し立てしないで
言っちゃうけど、それは…
僕自身、そういった事に対しての
好奇心は人一倍大きい。けど・・
道行く女子全てに対して
そんな反応を示してたら流石に
身体がもたないよ!!」
アルミン(アニ)「・・でもさっき・・というか
現に今も若干・・・」モゾモゾ
アニ(アルミン)「あ・・・・あの・・?
今も・・・・・?」ダラダラ・・
アルミン(アニ)「ああ・・・;」
(若干前屈み)
アニ(アルミン)「ゴ・・ゴメン!!////」
(ぁあああ!何だってこんな時まで!
ぼ・・僕のバカ・・・!!!)
アルミン(アニ)「いや・・あんたが今謝っても
どうにもならないでしょ。
気にしないでよ・・;それより
私はこれが日常的な事なのか
どうかが知りたいんだけど」
ズイッ
アニ(アルミン)「いっ・・・;↓」タジ・・
アルミン(アニ)「・・・・・(今・・私の身体に
詰め寄ったら更に大きくなった。
どうやら異性に反応している
というのは間違いないみたい
だけど・・・///)」
-
- 60 : 2014/10/09(木) 06:33:29 :
アニ(アルミン)「その・・あの・・・女子にも
分かり易いように説明しようと
するとどうしても露骨な言い方に
なってしまうから気が引けるん
だけど・・・」
アルミン(アニ)「いいから。」
アニ(アルミン)「分かったよ・・・↓・・
まあ、身体まで入替わってるんだ
から・・今更恥ずかしがっても
仕方ないよね・・・うん。
その通りだ・・・」ブツブツ
アルミン(アニ)「できるだけ分かり易く頼むよ。
(そう・・私が知りたいのは・・
コレが、目の前にいるのが
“私”だから起こっているのか
どうか・・・という事だけ・・)」
アニ(アルミン)「・・・最近忙しくて・・
一人でする時間が無かったんだ」
アルミン(アニ)「――へ・・?」
アニ(アルミン)「うん、だからね、一人で性欲を
処理しきれて無かったんだよ。
ここの所。あ、そこから教え
なきゃダメかな・・・。
男子はさ・・多分、女子とは
違うと思うんだけど定期的に
済ませなきゃいけない工程が
あるんだ。それを中途半端に
怠ってると、僕の場合そんな風に
すぐ反応を見せるように
なってしまって…それでも
無視を続けると…(ry
ツラツラ
アルミン(アニ)「あ、あああ!なんだ、
そういう事!ね!分かった!;;
充分分かったから!!もういいよ!?
しつこく聞いて本当ごめん!」
カァァア・・///////
アニ(アルミン)「あ、でもその・・そこまで
キてるってことはもうそろそろ
本当に発散しとかないとあの…
詳しく説明しといたほうが
いいかもしれないんだけど」
モウ イッシュウカン イジョウゴブサタ
アルミン(アニ)「だからいいって!;」
アニ(アルミン)「・・そ、そう・・?」
アルミン(アニ)「・・・・」
そういう事・・・か・・・。まあ・・
不可抗力じゃあ・・仕方ないよね・・
・・・少しガッカリだけど。
ひょっとしたら・・・って期待してた
のがバカみたい。
アニ(アルミン)「じゃ、じゃあ・・僕も
着替えとか取りに行くから・・
アニも、またね。」
アルミン(アニ)「ああ・・またね。」
-
- 61 : 2014/10/09(木) 06:37:03 :
-
―男子宿舎・エレン部屋―
ガチャ....
エレン「・・・っお」
ライナー「おお」
ベルトルト「っ・・・・!」
ビクッ・・
アニ(アルミン)「や・・・、やあ。。」
ライナー「(コイツの顔でオドオドしてるの
見ると何か新鮮な気分だな)」
エレン「どうだ・・?やっぱり
慣れないと動きづらいだろ?
っつかここに来るまで大丈夫
だったのかお前?」
アニ(アルミン)「いや・・まあ僕はエレン程
アニとの身長差が無いから・・。
とはいっても大分普段より
目の付け所が低いのには未だ
慣れないけど・・身体の方の
動かし辛さは・・無いかな。」
エレン「そうか、ならいいけどよ。」
ライナー「しかしお前がアニとはな・・
一時はどうなるかと思ったが」
アニ(アルミン)「いや・・まだどうにかなってる
最中じゃないかコレ・・;
全然解決できてないよ」
エレン「そうだよ。よりにもよって
男子部屋一の知りたがりのお前が
アニの身体に間借りだからな。
・・お前、大丈夫そうか?」
ライナー「(確かに・・エレンの様に特殊な
人格でなきゃ年頃の男子で・・
しかもアルミンの好奇心では
我慢なんて不可能だろうな)」
チラッ・・
ベルトルト「・・・・・」
アニ(アルミン)「それなんだけど・・やっぱり
この入替わり、表層の意識と
身体の内面的な反応で多少
ズレが生じてるみたいなんだ」
エレン「あ・・・?え、ええと・・
つまり何だ・・」ゥウン・・・?
アニ(アルミン)「つまり簡単に言ってしまうと、
アニの身体に入った以上、
今の僕の人格は完全にいつも
通りの僕ではないってことさ。
エレンも何となくだけど、最期
僕と入替わる前くらいには
言っていただろ?徐々に
アニのものと人格があやふやに
なってくる感じがしたって」
エレン「・・・ああ、そういう事か!」
ナルホドナ!
-
- 62 : 2014/10/09(木) 06:39:15 :
アニ(アルミン)「だから・・入れ替わりの本当に
直後は、事態を理解した途端、
余りの興奮に理性を失っても
おかしくなかったって言うのに、
今では・・こんな事しても」
(両胸鷲掴み)ムニュゥ・・・
アニ(アルミン)「ま、まあ少しはドキドキ
するけどそこまで普段ほどの
高揚は感じないんだ・・・
(実際は結構興奮するけど)」
ライナー「お、おい!アルミンお前!!
ベルトルトの怒りが折角
静まったってのに・・!!」
ベルトルト「・・・・っ・・!」ザワ・・
アニ(アルミン)「いや・・、その事も含めて
ベルトルトには謝っておかなきゃ
いけないと思って。」
ベルトルト「っ・・?」
アニ(アルミン)「ゴメンよ、ベルトルト。
普段あまり自分の事を話そうと
しない君だから詳しい事は
僕にも分からないけど・・
普段の挙動から実は薄々君が
アニに気があるんじゃないかって
事くらいには僕も気が付いてた」
ベルトルト「!!!?」ビクッ
エレン「え」
ライナー「・・・」
アニ(アルミン)「それを知ってたって言うのに
君の目の前で・・彼女を元に
戻す為とはいえ僕はとても
酷い事をしてしまった・・
本当にゴメン・・・」ペコ・・
ベルトルト「い、いい!いいよもう!!
分かった!君が悪意を持って
いなかった事は充分分かった
・・だから頭を上げてくれ!」
ライナー「(成程…アニの顔で謝られたら
そりゃコイツの性格じゃ
許さざるを得ないよな)」
エレン「ま・・まあアレだな。
とりあえずどう元に戻るか
お前ならオレより頭が回るんだし
その点は任せていいんだよな?
アルミン・・」
アニ(アルミン)「ああ…大丈夫。大丈夫だよ…。
心配しないで」
ライナー「・・・」
アニ(アルミン)「・・・・・・・」
エレン達には未だ・・ユミルから聞いた
入替わりの条件というのをきちんとは
話していない。そもそもどうしてアニの
意識を健常なままに保ち、その相手の
意識を飛ばした上で入替わる事が
両者の記憶の保全に繋がるのか、その
根拠さえユミルからは聞き出せていない。
しかし、実際言われた通りにして
一応は入れ替わりが起こっているんだ。
・・なら間違った手順を踏めば当然
その場合も言ったとおりの事が起こる
物だと考えるのが妥当だ。
それなら・・僕さえ覚悟を決めれば
いつだってアニをこの身体に
戻してあげることができる。
そうするにあたっては・・・・・
アニ(アルミン)「(もう一度、ユミルに会って
詳しく話を聞きたいな・・
聞かせてくれるかどうかは
かなり難しいけど・・)」
グッ・・
エレン「おう、荷物持ってやるよ」
アニ(アルミン)「だ、大丈夫。あの・・
悲しい事にアニの方が僕より
力あるみたいだから・・
荷物がいつもより軽いんだ・・」
(泣)
エレン「・・・泣くなよ。」ヨシヨシ
ライナー「俺達も途中まで送ろう。
ミカサが合流するまで
一応念の為にな。トーマス共が
まだ諦めてない可能性がある」
ベルトルト「・・・・・」
-
- 63 : 2014/10/09(木) 13:16:54 :
ガチャ・・
エレン「・・・げっ」
ミカサ「…アルミン……迎えに来た。」
ライナー「良かったな。これで道中
何も心配はなさそうだ。」
エレン「・・・・」
ミカサ「・・エレン。さっきはアルミンと
アニの件でうやむやになって
しまったが・・後で必ず私は
問い質しに行く。首を洗って
待ってて・・・」ゴゴゴ...
エレン「教官の言いつけ守って
見張ってろよ!!お前の仕事だろ!」
ギャァギャァ
ミカサ「当然その体裁は守る・・けれど
アニの身体を持っているのが
アルミンならそういった心配は
薄い・・ので、私が途中で監視を
怠けても問題は無い。」
エレン「お前は未だアルミンの
知的好奇心の欠片も
理解できちゃいねえよ・・・!」
ギリ・・
アニ(アルミン)「酷い言われ様だなぁ・・↓..
あ、そうだミカサ、教官に
言われた宿舎に向かう前にさ…
ちょっとユミルに聞きたい事が
有るんだ・・!そっちに
寄ってもらってもいいかな…?」
ミカサ「わかった・・。ユミルなら
この時間私達の部屋に来ている
筈だ・・・行こう」
―女子宿舎・ミカサ部屋―
ガチャ・・
アルミン(アニ)「・・・・」
ミーナ「あっ・・!?アル・・じゃ
なかった・・・」ハッ
アルミン(アニ)「そのリアクションももう
すっかり慣れたよ・・・」
ハァ・・
ミーナ「ミカサとは会わなかったの?」
アルミン(アニ)「ここに来るまでには
会わなかったね。そういえば
どうしたの?」ゴソゴソ・・
ミーナ「エレンも心配だし、先に
アルミンの方に行って来るって。
教官に呼ばれたらすぐそっちに
行ったよ。」
アルミン(アニ)「まあ・・ミカサなら
そうするだろうね。」
ゥウン・・コレイマイチ・・
パサッ
ミーナ「・・・何か変な気分・・・」
アルミン(アニ)「ああ、ゴメンね。男子が
部屋でうろうろしてればそりゃ
神経にも触るよね。」
ミーナ「それもそうだけどこれ・・
見た目だけ見るとアルミンが
堂々と女子宿舎に入って来て
熟考しながらもアニの下着を
漁ってるようにしか見えない
んだよね・・構図的に;」
アルミン(アニ)「へ、変な事言わないでよ!!
私だって色々大変なんだからさ!」
パサ・・
-
- 64 : 2014/10/09(木) 13:19:31 :
-
ミーナ「それに随分拘って選定してない?
上下いつものでいいじゃない」
アルミン(アニ)「そ…そういう訳にいかないよ。
私にだって一応面子ってもんが
ある……」ゴソゴソ・・
ミーナ「ねえ・・アニ・・あのさ、
一つ聞いて
アルミン(アニ)「違うからね!!」
クワッ!!
ミーナ「まだ何も言ってない!!
って・・・まあいいか・・
でも、私だってそこまで
鈍くないよ・・それにアニが
私に言ってくれたんじゃない。
自分から行動を起こさなきゃ
ダメだって。」
アルミン(アニ)「そうかい。じゃ、お互い様だ//
あんたは自分の方に専念したら
どうかな。私はいいけど、
あんたの方はどうも色々面倒な
事になってるみたいだよ。
ミカサの雰囲気もただ事じゃ
なかったし。」ヨシ、コレダ...!
ミーナ「ぅう…言われなくたって…
・・あ、アニ、そういえばね、」
アルミン(アニ)「・・・何?」
ミーナ「勝負を掛ける時は
黒が良いらしいよ!理由は
分からないけど!」
アルミン(アニ)「・・・そ、そう///
一応参考にさせて貰うよ・・・」
イッチャク ツイカ
ガチャ
ユミル「おっ」
サシャ「アレ!?これはこれは!
アルミンじゃないですか~!
どうしたんですか!?男子が
こっちに遊びに来るなんて
珍しいです!」オテテニギニギ♪
アルミン(アニ)「あ、ちょっ・・;」
ミーナ「いや・・・、サシャ?^^;
規則で禁止されてるから本来
アルミンはここにいたらマズい
んだよ・・?(苦笑)」
サシャ「・・・?規則で?」ハテ?
クリスタ「そうだよ。女子と男子で
その・・何かあったらいけない
からっていう理由で。」
サシャ「っ!なんと?!アルミン、貴方、
チカンですか!?ゴーカンマですか!!?
○○プ魔ですか!!!??」カカッ!!
ミーナ「ちょっ・・・!!!!
どこからそんな単語仕入れて
きたのサシャ!!!!」
サシャ「いえ・・ユミルが、女性を
誑かす悪漢の類はこういった
呼び方だって教えてくれたので」
ミーナ「ちょっとユミル!」
ユミル「別に間違っちゃいねーだろ?」
ミーナ「度合いが違うわよ!!!
間違いじゃないけど!!・・・」
-
- 65 : 2014/10/09(木) 13:24:05 :
-
サシャ「それはそうと今日の女子会、
アルミンも参加なんですか?!」
ワクワク
ミーナ「いや・・もし本当にアルミンが
居たら出来ないような話も
たまにしてるでしょ・・・」
サシャ「へ・・??そうでしたっけ」
クリスタ「・・・その頃には大体
サシャはいつも寝ちゃってるよ」
ミーナ「そういえばそうだった・・それは
そうとクリスタ・・何か元気
無いね・・大丈夫?」カオイロワルイヨ
クリスタ「うん・・・大丈夫だよ。
何とも無いから・・」
ミーナ「(とてもそうには見えない・・)」
ユミル「(溜息)・・・もう止めに
しようぜ。お前が、ミーナに
気負いしてるってんなら、
ミーナにも同じように
勇気を出してもらうか、
お前のしたことをコイツに
伝えるべきだろ。私としても
そんなふうにしてるお前、
これ以上見たくねーよ」
ミーナ「???、え?えっと」
クリスタ「そうだよね・・このままじゃ
いけないってのは理解してた
・・エレンの記憶はそのまま
残ってるみたいだし・・
私がどうなったとしても
ミーナには無関係な話じゃ
無いし・・・」
ミーナ「え・・・?エレンが・・?
えっと、ゴメン話が・・」
クリスタ「ゴメンね。ミーナ、私……
貴女が気を失った後なんだけど
…皆の前でエレンに自分の
想いを伝えちゃったの……!」
ユミル「いや・・ゴメンって
事は無いだろ。お前は勇気だして
気持ち伝えただけなんだしよ」
ミーナ「っ・・・・」
クリスタ「・・・・;」
ドキドキドキ
クリスタ「・・・あ、あの」
ミーナ「す、すごい!!やったじゃない
クリスタ!!!遂に言ったのね!?」
ガシッ・・!!(両手掴み)
クリスタ「う・・!//うん・・・!
でも・・、アニの記憶を
通してもう既にエレンには
私とミーナの気持ちは
伝わってたんだし・・、
私は大したことした内に
入らないよ・・」
ミーナ「そんな事ないよ!ちゃんと
口に出して伝えるっていうのは
凄い勇気要るんだから!!
それだけで全然相手にとって
印象って違ってくるよ!」
クリスタ「そ・・・そうかな・・・!」
ドキドキドキ
-
- 66 : 2014/10/09(木) 13:28:13 :
ミーナ「・・・・で?!」
クリスタ「うん??;」
ミーナ「伝えたんでしょ?!エレンの
答えは・・・・!?
ってまさかクリスタを
振る男子なんて居る訳
無いか・・・!(苦笑)」
ドキドキドキ
クリスタ「あ、それがその・・・」
ユミル「アイツが普通の男子じゃない
ってのは知ってるだろ。
オマケに、こいつがその場で
執行猶予を与えちまったもん
だから、結局答えは聞けず
仕舞いだよ。
あまつさえ、答えづらかったら
答えなくていいとか
ぬかしやがったしな(ニヤニヤ)」
ミーナ「なっ・・・!クリスタ!!
それは駄目だよ!!!!
想いが伝わってるならいっそ
その場でキスでもして仕留める
気持ちでいかなきゃ!!」グッ!!!
アキラメンナヨ!
アルミン(アニ)「あんたがソレ言う・・・・?;」
ユミル「キスならしたぞ。その時。
あの場で気絶したお前を除く
炊事係全員の前で堂々とな。」
ミーナ「!!!!?」ガバッ
クリスタ「でも・・//あの、姿はアニ
だったから・・だから
勇気を出せたというか・・//」
サシャ「クリスタがユミル同様に
アニに思いを寄せていたなんて
・・・意外な事実でしたが」
ムムム・・;
ユミル「お前は少し黙ってろ」
ミーナ「それでライナーは気を失った上に
記憶まで失ってたのね・・・;」
ユミル「それでまあ、アレだよ。
自分の思いは無事伝えたけど、
ミーナの奴がまだだからって、
エレンに再度アタックするのに
抵抗を感じて、こうして
うじうじしてたって訳だな。
こういうわけだから・・
ミーナ、お前も早いとこ
エレンに告れ。そんでもって
玉砕しろ。」ヘッヘ
ミーナ「結果分かりきった勝負なのは
認めるけどあんまりじゃない!!?」
( ;∀;)
ユミル「仕方ないだろ。我が嫁の
明るい未来の為だ。訓練場の
大地の藻屑と散ってくれ」
ミーナ「大地なのに藻屑なんだ!!!」
-
- 67 : 2014/10/09(木) 13:35:09 :
-
クリスタ「ユ、ユミル!!いくら
なんでもミーナが可愛そう!!
エレンの気持ちを聞くまで
私達がどう思われてるかなんて
分からないじゃない!
ミーナだってこんなに可愛いし
エレンの事を想っているのに!」
アニ(アルミン)「(エレン・・モテモテだね。)」
ミカサ「・・・・・・・」
ジィィ・・・
ユミル「へえ・・?自分とミーナだったら
ミーナの方がとられるかもと?
お前は素直にそういう事も
考えられるわけだ。」
クリスタ「そ、そうだよ!ひょっとしたら
私の事なんて正直気持ち悪い
位にしか思ってないかも
しれないじゃない!!」
ミーナ「それはマイナス思考過ぎるよ
クリスタ・・・」ゲンナリ
ユミル「そうだぜ。それにもしそんな事を
あいつが言おうもんなら私が
生かしちゃ置かねえよ・・」
アルミン(アニ)「・・・・・」
ガチャ・・・
全員「?」
アニ(アルミン)「あ・・・!居た、ユミル。
ちょっといいかな・・!」
ミカサ「・・・・・・」
サシャ「ミカサにアニ!そういえば
さっきから貴女達二人とも
居ませんでしたね。あまり貴女は
普段から話には参加しませんが、
やっぱり全員居ないと
会合って感じがしませんよ。
ほら、座って座って」ササ、ドゾ~
ミーナ「いや、だからサシャ・・・
あのね^^;」
ユミル「よう・・どうしたんだこんな
とこまで来て。もうとっとと
離れに行かないと教官に
遅いってどやされるぞ。」
アニ(アルミン)「君にどうしても聞いておきたい
事があったから。今少し
…いいかな?大事な話なんだ」
ユミル「・・?良いけどなんだ?大事な?
大事な話・・・」ハッ
ガバッ・・
ユミル「アレだろ??どうやって
○○るのが女子的にベストか
聞きに来たんだろ!?」ゴニョゴニョ
(肩に腕回し)
アニ(アルミン)「っちッ・・・!違うよもう!!」
(少し興味あるけど!!)
ユミル「でもそれは難しい質問だな。
やり方には個人差があるし、
第一私とアニの身体じゃ
大分造りが違うしな。
そいつまっさらの
ツルツルだろ?」ニヤニヤ
アニ(アルミン)「話を聞いてよもう!!!///」
(やっぱりこの感じだとそうなんだ!)
アルミン(アニ)「ちょっと・・変な事
話してるならやめてくんない」
ジトォ・・・
ユミル「・・で、何だよ。私が
女としてお前に教えてやれる
事なんてそれくらいしかねーぞ
・・他に大事な事なんて・・・」
アニ(アルミン)「(ユミル…君って思ってた以上に
阿婆擦れだったんだね…!少し
甘く見ていたよ…。女好きだって
認識は前からあったけど…
(小声))」
ユミル「(おいおい、勘違いするな。
私は女好きというより
クリスタが好きなんだ。現に
芋女を前にしたって起ちゃ
しないしな(小声))」
アニ(アルミン)「(そもそも女子は起つ部分が
無いだろ・・・!(小声))」
ユミル「(い~や、あるぜ?
三か所ほどな(小声))」ニヤリ
アニ(アルミン)「(なっ・・・三か所も!!?(小声))」
(サワサワ)ド・・ドコニソンナ!!
アルミン(アニ)「ちょっと・・程々にしないと
蹴っ飛ばすよ・・」ゴゴゴ
-
- 68 : 2014/10/09(木) 13:41:11 :
アニ(アルミン)「僕の足じゃ多分、アニの
キックも威力半減すると
思うけどね;・・・それより
ユミル、冗談は本当に程々に
僕の聞きたい事だけど・・」
ユミル「ああ・・どうした?っつっても
・・・大体理解は出来てるつもり
だけどな・・・」
アニ(アルミン)「・・・・・」ゴクッ・
ユミル「大方お前・・・アニの為に
自分の一時的な記憶くらい
犠牲にしてもイイって考えだろ」
アニ(アルミン)「仕方ないじゃないか・・
だってそれが一番早いからね。
アニがそれで気負いするって
言うのも僕としては理解している
・・・けどこういうのは早い内に
何とかした方がいい」
ユミル「ま・・・お前ならそう言う
だろうな・・」チラッ・・
(後方で訝しげに見つめるアニを見やる)
ユミル「・・・それで?私が言った事に
間違いが無いかどうか聞きに来た
ってんだろ・・?」
アニ(アルミン)「・・信じていいんだね?
もし大丈夫なら僕は今晩の内に
何とかするつもりでいる。
アニの記憶に何も障害が無いなら
・・・もう僕が何かを躊躇する
必要は無いんだ・・・」グッ
ユミル「いや・・それがなぁ・・。
私にも状況がよく分からなく
なってきちまって。」
アニ(アルミン)「・・・は?」
ユミル「いや…本来ならこの入替わり…
お前が巻き込まれるなんて事は
絶対にねーはずなんだよ。
・・・理由とかは言えないけど
・・多分な」ジロリ・・
アニ(アルミン)「は・・??!なんなのそれ・・
やっぱり何か・・この入替わり
って、対象になにか条件が
あるの・・?だってアニの話じゃ
呪も・・(ハッ)
ユミル「・・?じゅも?」
アニ(アルミン)「あ・・なんでも無い・・!;」
ユミル「まあ・・とにかく私の知る
限りの知識じゃ・・恐らく
アニの意識が一番他人の身体と
移り変わる際に与える負担が
少ないんだ。だからアイツ自身の
意識に至っては昏睡している
必要が無い・・・それしか
私が言える事はないな・・」
アニ(アルミン)「そう・・わ、分かった。
ゴメンね。それから・・
有難う、ユミル」
ユミル「そいつの顔で誠実に礼を
言われると何かな・・・w//
ちょっとムラッとした」
アニ(アルミン)「ちょっと!!クリスタ一筋
なんだろ!!?変な事
言わないでくれよ!!」
ユミル「あ?ははw悪い悪い。
冗談だよ。しかしアルミンお前、
今晩お泊りなんだろ?」ズズイ
アニ(アルミン)「教官の命令じゃ逆らいようが
ないよ・・・」
ユミル「そんな事関係ねえって!
・・・ぶっちゃけた話・・!
ヤんのか!?・・自分と!!(爆)」
ガッ
アルミン(アニ)「ブッッッ・・・!!!!!!??」
ゴホッ!!ゴフ
アニ(アルミン)
ミーナ 「ユミル―――ッッ!!!」
クリスタ
アニ(アルミン)「何て発想だ!!最低だよユミル!!
そもそも僕は男なんだよ?!
その上自分に貫かれるとか…
どういう高度な楽しみ方だよ!!」
ユミル「だって、お前、教官は
ああいってたけどよ・・!
お前、間違いなく男子宿舎じゃ
掘られる側だろ!!顔に
書いてあるしな!!
既にぶち込まれる快感を知ってる
お前ならそうなっても
何も不思議ねえじゃん!!」
ヒャヒャヒャw
アニ(アルミン)「うっ・・ぐぅ・・!;」ヒクヒク
グヌヌ・・
-
- 69 : 2014/10/09(木) 21:15:56 :
-
ミカサ「ユミル・・・それ以上
アルミンをけなすなら・・・」
ドドドドド・・・・
ユミル「おっと、お前とやり合う気なんざ
サラサラねえよ。…それより」
ミカサ「・・・・?」
ユミル「お前はお前で、
エレンとクリスタの件が
気になったからこうして
アルミンに同伴してきたんだろ?
さっきからえらくだんまりで
後ろから見てるだけだが・・
お前は別にこの二人に
何か言いたい事とかないのかよ」
ミカサ「・・・・・・・」
クリスタ&ミーナ「・・・;」
ミカサ「よく・・分からない・・」
ユミル「・・・はぁ?」
ミカサ「強いて言うならそれを知りたくて
さっきから二人の意見と様子を
見ていた…ミーナと…クリスタ…
二人がどのようにエレンを…
見ているのかを。」
ミーナ「・・・・」
ミカサ「でも私には駄目だ・・。
エレンには改めてエレンの考えを
聞く・・その姿勢は変わらない
・・しかし」
ユミル「・・・・」
ミカサ「私には何か皆が持っている様な
感情が足りないのかもしれない。
エレンを大事には思っている。
しかし・・・エレンを・・
独占したいとまでいう気持ちが
・・無い・・。ユミル」
ユミル「あ?」
ミカサ「貴女に以前こうした話を
された時と私は何も
変わっていない。私には…
エレンが生きていてくれさえ
すればいいと思っている。
だから、その言い分の通りなら
…私はエレン自身の意思で
恋人ができたのならそれを
歓迎して迎えるべき…なのに
何故なのか……」ブルブル
ミカサ「それが怖いんだ……」ガタガタ
ユミル「(溜息)・・そりゃお前・・」
アニ(アルミン)「ミカサ・・君は本当に
心の底からエレンを大事に
思ってる。だけどその想いが
強すぎる故に・・そのつながりが
何かの拍子で壊れるのを恐れて
いるんだ。」
ミカサ「・・・・」
クリスタ「・・・・」
サシャ「・・zzzzzzz」
(クリスタノ膝枕...)スヤスヤ・・
アニ(アルミン)「でもその心配はする必要が
そもそも無いんだ。・・君だって
よく分かっているだろ?エレンの
性格はさ・・・」
ミカサ「・・・アルミン。」ジワ・・・
アニ(アルミン)「ほら、そんな泣きそうな顔は
やめて。エレン自身にそういう
間柄の人間が居た事は無いし…
そもそも町では僕等以外に
友達も居なかったからその辺
どう考えているか分からないけど
……」
-
- 70 : 2014/10/09(木) 21:19:32 :
ミーナ「・・・・」
アニ(アルミン)「もしもミーナかクリスタの
どちらかがエレンとお付き合い
する・・なんて事になったと
しても、それでエレン自身が
どう変わるという事も無いよ。
・・まあそれは勿論・・」チラ
ミカサ「・・・?」
アニ(アルミン)「君がエレンに何もアプローチを
掛けないなら・・だけどね」
ミカサ「!!?」
ミーナ「ふぁっ!?」
クリスタ「そ、そうだ!!この際
ミカサもエレンに思い切って
告白しちゃおうよ!」ガバッ
ズルリ
サシャ「・ふにャ???」ボテ・・・↓↓
ミカサ「な……??!///一体
何を言い出すのクリスタ…?!!;」
クリスタ「そうだよ!ミーナもだけど
エレンと言えばまず
ミカサを通してから
じゃない!」ワクワク
ミーナ「ちょっ・・!クリスタ!!?
なんでそんな、
“オラワクワクすっぞ!”体なの!?
競争相手が増えるだけじゃなく
ラスボス級の対戦相手を
招き入れるなんて!!!」
カチメナイヨ!!
ユミル「こりゃいいやwドロドロの
三角関係って奴だな。」カラカラw
ミカサ「わ・・私はそういう・・!
恋愛とかは・・!///
難しい・・・・!」
ユミル「・・・・じゃ、このままエレンが
こいつらにとられても良いと?」
ヌッ・・
ミカサ「・・・う」タジ....
ユミル「このまま黙って指をくわえて
見てるのか・・?あっと
言う間だぞ・・・?少しでも
油断してたら・・それこそ
ハンナとフランツの様に……!
お前という幼馴染を置き去りに、
気付けば金髪かおさげの伴侶が
あいつの隣に・・・・!」
(悪魔の囁き)
ミカサ「う・・・!ぅう・・・
ぇ・・エレン・・!!!」
(頭抱え)ガタガタガガタ・・・・
アルミン(アニ)「酷い精神攻撃だね・・」
ユミル「(この状況になってやっとコイツの
核心を突き崩すチャンスが巡って
来た!!さ、さあどう料理する
私・・・!!!)」ゴクリ
クリスタ「ちょっと、ユミル。」ガシ
(両手で肩掴み)
ユミル「・・なんだよもう・・これから
良い所だってのに・・」グイッ
クリスタ「ミカサの純情を弄んじゃダメ」」
ミカサ「・・・////;」ガタガタガタ
-
- 73 : 2014/10/11(土) 23:48:37 :
アニ(アルミン)「ほら、気にしちゃダメだよ
ミカサ!別に君が無理に今回の
話に入って行かなくたって
いいんだ!
第一君は無理にエレンに
取り入らなくたって、元々
彼にとっても大事な家族だ!
違うかい?」
アルミン(アニ)「あれ・・ちょっ・・」
ミカサ「そ・・そうだ・・!
私にとってエレンは・・
家族・・・!」ウ、ウン!
ユミル「あっそ・・まあ・・家族じゃ
仕方ねえよな・・家族で
恋人なんて・・変だもんな」
(ニヤ)
アニ(アルミン)「・・・・」
(ニヤ)
ミカサ「・・ない・・・!」グッ
フルフル・・
ユミル「まあ家族でヤッちゃったら
そりゃアレになっちまうもんな!
じゃあ、結局クリスタか
ミーナがエレンと家族を
増やすことになる訳だ!!」
ハッハハハハ(*´Д`)
ミカサ「!!?」
アニ(アルミン)「ユ、ユミル!それ以上
煽らないでってば!!」
(ニヤニヤ)
ミカサ「ふ・・増え・・・!!増えッ・・?!?!」
フルフル・・・・・!!
ユミル「ん・・・?なんだよ。
だって、ミカサはエレンの
元に嫁ぐ道を放棄するって
言ってんだぜ?wそれって
別に自分以外の女がエレンと
家族を増やすことに異論は
無いって事なんだろ・・?
なら別に良いじゃねえか・・・」
ガッ・・・・!
ミカサ「・・・よく・・ない・・・!!」
ギリギリギリ・・!!
ユミル「うん?何が良くないんだ?」
(*´ω`*)
ミカサ「私も・・エレンと家族を
増やしたいと言っている・・!
エレンがひとりでに増えるなら
それでもいい・・!だが
そうはいかない・・・!」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ユミル「そりゃトカゲじゃねえんだ
からなw(やっと本心が現れた
な・・・w)」
アニ(アルミン)「・・・・・・・・
(ミカサは単純な話まで
掘り下げないとムキになっては
くれないからね・・)」
アルミン(アニ)「あんた・・今凄い悪い顔に
なってる・・・」ワタシノカオデ;
-
- 74 : 2014/10/11(土) 23:50:41 :
ユミル「ミーナとクリスタは今夜
あいつに夜這いを掛ける
らしいぜ。こりゃうかうか
してらんねーな。お前もw」
クリスタ&ミーナ「そんな事言ってないよ!!!」
ミカサ「させない…!
絶対に私がそれをさせない…!」
ブルブル・・!
ミーナ「み、ミカサ!正気に戻って?!
男子宿舎に夜這いなんて
掛けられるわけないじゃない!
それに教官の巡視だって
あるのよ!?」
ミカサ「ブラフだ……!ミーナは
そんな事を言って置いて
私をやり過ごし…その隙に
エレンを…エレンを……!」
ワナワナ・・
クリスタ「(ダメだ・・完全に相手を疑う
事しかできない目に・・!)」
アニ(アルミン)「(今晩事を起こすに当たって…
別にミカサが監視についてたと
しても、入れ替わり自体は
一瞬で行える。だから別段
そのままでも問題は無いように
思えたけど…一応、不穏分子は
取り除いておかないとね…。
ミカサには悪いけど。ここまで
煽っておけば必ず夜には
抜け出してくれる筈。)」
アルミン(アニ)「・・・・・」
アニ(アルミン)「(それにしても…ここが…
アニたちの部屋か…)」
思ったより男子部屋と何が違うと
いう事も無い、雑然とした居住スペース。
ただ、ここはミカサの部屋でもあるので、
何も無いベッドスペースは直ぐに
ミカサの物であると判別できる。
そしてアニが僕の姿で現在持ち出す荷物の
最終確認をしているその場所・・・
つまりアニの使用スペースはというと・・
アニ(アルミン)「(思ったより散らかってる・・)」
意外な事に他のどのベッドよりも
生活観に溢れた散らかり様。シーツは
よれて、枕カバーは外れかけ、掛布団は
棒状にねじれている・・・
アニ(アルミン)「・・・・ん?」
その傍らに転がる物を見てふと
疑問を感じたが
アルミン(アニ)「ホラ・・女子の部屋を
あまりまじまじと見ない。
もう荷物も持ったしそろそろ
行くとしよう。」
アニ(アルミン)「あ・・・ああ・・・。」
足早に部屋を出るように促して来た
アニに遮られて、それが何で
そこに有るのか聞くことができなかった。
-
- 75 : 2014/10/11(土) 23:51:43 :
アニ(アルミン)「じゃ、じゃあ行こうかミカサ」
ミカサ「分かった・・」シブシブ
ユミル「じゃあ精々頑張れな~w
後で感想を聞かせてくれよ。」
アニ(アルミン)「何の感想だよもう!!!///」
アルミン(アニ)「相手にする事ないよ・・・」グイ
―訓練兵宿舎・別棟―
アニ(アルミン)「荷運びで何度か入った事は
あるけどこれはまた・・」
アルミン(アニ)「うん・・風情・・あるね・・;」
緊急時や、志願兵の多い年などには
使われることもあるというこの別棟。
何棟かあるうちの一つだが、
今年は志願者こそ多かったものの
初日脱落者も相応に居たため
104期ではその役目を一時凍結されている
ミカサ「・・・・・」グイ
ギィ・・・
キース「遅かったな・・・
何をそんなに手間取っていたか
知らんが・・もっと時間を
有効に使え」ズズズ....!
ミカサが開いた正面扉、
その仄暗い隙間から、闇に溶け込む
キース教官の姿が浮かび上がった。
外見が若返っているとはいえ
やっぱり人相は相変わらずおっかない。
アニ(アルミン)「ヒッ・・・!」ビクッ
突然遭遇したら誰がどう判断しても
100%出てはイケないモノが出たと
思っておかしくないおどろおどろしさだ。
キース「取り敢えず清掃は近日した
ばかりだ。ベッドもそのまま
使える筈なので何も問題はない。
灯りは無駄遣いするな。
まあ、どうせもう消灯時間だ・・・
とっとと寝る事だな」ギィ・・
キース「・・・後は任せたぞ。
アッカーマン。くれぐれも
間違いのないようにな」
コッ・・コッ・・・
ミカサ「ハッ・・・」ババッ...トン
アルミン(アニ)「・・・・・」
アニ(アルミン)「さて・・じゃあさっそく
入ろうか・・」
ズル
アニ(アルミン)「っ・・・!」
ガンッッッ!!!!!
戸口まで上がろうと足を掛けた
段差を踏み外し・・・脛を踏み板の角で
思い切り強打するアニ(アルミン)。
―嘘予告の激痛・再び....!!
アニ(アルミン)「ッ――――!!!
(ッ痛っっっ・・!!??・・・
・・・・・・くない???)」
アルミン(アニ)「ほら、何ドジやってるの。
とっとと入って寝る支度を
済ませよう。もう私も眠気を
我慢するのに限界だよ・・・」
シパシパ・・ ゴシ・・
アニ(アルミン)「ああ・・ごめんよ・・
(僕の身体に入っても夜更かしは
厳しいのか・・)」
-
- 76 : 2014/10/12(日) 00:25:58 :
―別棟・宿舎内―
ギィ・・
アニ(アルミン)「・・・ホントに最近掃除
したみたいだからそのまま
何の準備もしなくて良さそうだね
・・」
アルミン(アニ)「そうみたいだね・・お決まりの
ベッドが定員分無いとかって
オチも無く普通に私らが普段
使ってるのと同じ間取りだし。」
ヨッコイショ・・
ドス・・・
アルミン(アニ)「それよりさ・・、アルミン、
あんた、」
アニ(アルミン)「な、何かな・・・」
アルミン(アニ)「身体もっと鍛えなよ・・・
足はともかくこれじゃ全身で
比べてみても私より
力無いかもしれないよ」
グッ・・
アニ(アルミン)「あ、はは・・ゴメン・・・
エレンにも良く言われるよ」
ミカサ「・・・・」バフッ・・
アニ(アルミン)「あれっ・・?そういえば
ミカサは・・!」
ミカサ「・・何?」
アニ(アルミン)「着替えとか持ってきてないの?」
アルミン(アニ)「…そういえば何も持ってないね
アンタ・・・」
ミカサ「何か・・・・」
アニ(アルミン)「ん?」
ミカサ「アルミンにあんたと呼ばれるのは
とても違和感がある・・・・。
替りにアニにアルミンの様な
物腰であたられるのも調子が
狂う。・・・違和感・・倍増。」
フムゥ・・・・
アニ(アルミン)「い、いまさら!!?」
アルミン(アニ)「もう随分入れ替わりが
続いてたからね・・無理無いよ。
それに・・・私とアルミンだと」
ミカサ「そう・・・わかる?」
アニ(アルミン)「え・・・?分かるって何が?」
アルミン(アニ)「私とミカサの考えてる事が
・・・違うかもしれないから
先に確認しておくけど、
似てるからでしょ?」
ミカサ「その通りだ。私とアニが
考えている事は恐らく
同じ・・・」
アニ(アルミン)「え・・?えっと・・似てる??」
ナニガ・・・
アルミン(アニ)「単純な事だよ・・あんたと
私じゃ・・男女で入替わってる
のに普段の口調がかなり
近いんだ・・だからミカサも
余計混乱してるんだと思う」
アニ(アルミン)「あ・・・そういえば・・
そう・・・なのかな・・?」
ミカサ「それに髪の色と目の色まで
似ている。顔つきは全く
似ていないが・・やはり普段の
口調に慣れているだけに
私も頭がついて行けない
・・・ので」
アニ(アルミン)「・・・ので・・?;」
ミカサ「見分けのつかない二人は
取り敢えず置いておき、
私はエレンをよば・・(ゴホン!)
警護に行こうと思う・・・」
(`・ω・´)キリッ
アニ(アルミン)「本音はそっちだろ!!
ユミルの煽りを本気で
真に受けてるのかい!_?
ミカサともあろう女子が!!?」
(押すなよ×2方式誘導法)
ミカサ「だからこそだ・・・!
今夜あの二人が行動を
実行に起こせないというのなら
・・逆に言えば今夜エレンを
仕留めてしまえばエレンは
二人に取られずに済むと
いう事……!これはいずれ
踏まなければならない手順だ…!」
アニ(アルミン)「(ほ・・本気の目だ・・
しかし、これでミカサが
此方の監視から外れてくれる
というのであれば後は
僕がアニに額を密着させる
だけ・・そうなれば作戦は
ほぼ成功したも同然だ・・)」
アルミン(アニ)「アンタが抜け出そうってんなら
別に止めないけど・・・その場合
教官の巡視はどう掻い潜れば
いいワケ?場合によっては
それって留めなかった私達にも
とばっちりが降りかかる
んじゃないの・・?」ジロ・・
ミカサ「・・・・」
アニ(アルミン)「(それはもっともだけど・・
今聞かなくたっていいじゃ
ないか・・・!)」
-
- 77 : 2014/10/12(日) 00:30:06 :
ミカサ「その時間までには
二人とも床に着いていて
欲しい・・。そうすれば
私は、私のベッドに張りぼてを
設置しておく・・壁側から
覗き込まれなければばれる
事は無い・・・」
(懐から馬の尾毛で結い集めた
黒髪のカツラを取り出し)
ゴソゴソ・・・
空きの二段ベッド上段から
布団を引き摺り出し、丁度いい大きさに
丸め、自分のベッドにセッティングする
ミカサ・・。枕元には絶妙な配置で
カツラを添え、側面から覗き込んだ際の
アングル調整を入念に行っている。
アニ(アルミン)「すっごく慣れた手つきだね・・」
アルミン(アニ)「・・私は眠り深い方だから
気付いてなかったけど・・・
まさかミーナが言ってた夜中に
微かに聞こえた物音って・・」
ミカサ「恐らく私が抜け出した際の
物音だと思う・・同様の手口で
長時間の不在に絞れば、
20回ほど抜け出している。
お蔭で教官の巡回ルートと
移動タイミングは全て
頭に入っている・・・。
ミーナに気づかれていたとは
驚いたが・・」
アルミン(アニ)「いや・・20回も抜け出してて
結局抜け出していること自体に
気付かれてないんじゃかなり
凄いと思うんだけど・・・;」
ミカサ「そう・・しかし無駄話は終わりに
して、そろそろ二人とも
床に着いてもらいたい。
別に話すだけなら寝ながらでも
可能な筈だ。
私は・・一度目の教官の
来訪があるまで屋根裏で
待機してからここを抜け出す。
・・この部屋を入れた巡回
ルートは初めてだ・・恐らく
最初か最後のどちらかに回るか
…そうでなければ此処に関しては
巡視自体行わない可能性がある」
アニ(アルミン)「そ・・、そう・・分かったよ。
でもくれぐれも注意してね。
幾ら君と言えどももし、
無断外出に気づかれたら・・」
ミカサ「・・その心配はない。もしも
見つかった所で一度や二度なら」
アニ(アルミン)「え・・・無いって・・
何言ってるのミカサ・・・
いや、見つからないから
問題ないって事ならまだ
分るけど・・見つかったら
幾ら君でも流石に・・!」
ミカサ「アルミン・・・貴方は気付いて
居ないかもしれないが・・
“男子の抜け出し”中に・・
実は教官に見つかりながらも
発覚せずに無罪放免になっている
者が複数居る。
彼らは自分が教官に発見された
事にすら気付いていないが・・・
つまりそういう事」
-
- 78 : 2014/10/12(日) 00:34:22 :
-
アニ(アルミン)「“男子の抜け出し”・・・!?
まさかミカサ・・・・!!!」
ダラダラダラ・・・
アルミン(アニ)「・・・??」
ミカサ「あれだけ表を徘徊されれば
・・幾ら反対方向でも
流石に気づく。
それに・・気付いているのは
どうやら私だけでもない。」
アニ(アルミン)「(・・・・・・・)」
男子部屋には・・・当然常に複数人の
相部屋仲間がいる為、常に部屋に
“一人だけ”となれる状況が
巡って来ない。なので、
“1人でなければとてもし辛い様な事”
に及びたい場合……自らその場を脱却して
一人の時間を作らなければならない。
(※―RUN!RUN!RUN!― 参照)
なので、他の部屋は他の部屋で当然
そっちのしきたりがあると思うが、
僕等の部屋には以下の様な決まりがある。
夜間目覚めて自分以外のルームメイトの
不在が認められなければ・・その夜の
外出権を獲得できる・・というもの。
その外出が何に有効利用されるか・・
それは言うまでもない。
・・まあ、前々から思ってはいた。
当然教官が来ても良いように今回の
ミカサ同様、布団に詰め物までして
出ていく人は多かったが・・・
(カツラまでは流石に設置しなかったけど)
それで本当に教官の目を欺けて
居るのだろうか・・・という疑問は
僕の中にも確かにあったのだ・・
しかしこのミカサの反応からして・・
それは間違いなく掻い潜れては
居なかったとみるべきなのだろう。
見つかってもお咎め無しの上に
声がけも無かったという事は・・・
教官の目から見てもその抜け出しには
倫理的観点に於いて、そして
思春期の悩める青少年を対象とした
監視体制からしても看過されて
然るべき理由があると判断されたと
いう事だ。・・まあ、当然ではある。
こういった事に関する取り決めまで
厳しく行おう物なら、最悪、
同性兵同士の性交渉が横行する事に
なり兼ねない。・・
というか見逃されていても
そうした冒険に挑むつわものは
居るんだし・・・
・・・何故僕がそんな事を知っているか。
それはさっきユミルにからかわれた
ばかりなので態々言うまでも無い。
・・結構ヤられる方からしたら
迷惑なんだ。する方は気持ちが昂ぶって
いるから良いのかもしれないけど・・
長く考え込んでしまったが・・・
今問題なのは教官に夜の抜け出しが
発覚していたことなどではない。
そう・・本当に問題なのは・・・!!
-
- 79 : 2014/10/12(日) 00:37:57 :
-
ミカサ「安心してほしい・・・
アルミン“のは”
見てないから・・・///」
カァァァ・・
今まさに目の前で顔を赤らめている
ミカサは、教官への二重監視の末、
その事実の全てを把握していると
いう事だ・・・
アニ(アルミン)「ぼ・・僕“のは”って事は・・
まさか・・・!まさか君は・・」
ミカサ「エレンの時だけ最初から
最後まで見ていた・・・
・・とてもいいものを
見させて貰った・・・!///」
カァァァ・・!!(フィッ)
モジモジ
アニ(アルミン)「(やっぱり・・・!!
そしてまさかさっき
言ってた、長時間に
絞った20回って言うひっかかる
言い回しは・・・!!)」ガタガタ
ミカサ「それから毎日抜け出して監視
していたが・・・、エレンの
番でない時はとんぼ帰りした
・・・エレンの成長を眺められる
日は・・私にとって唯一の
安息の日だった//…(恍惚の息)」
メノホヨウ・・・
アルミン「(う・・うわぁ・・;)」
ガタガタガタ・・・
ミカサ「しかし・・疑問が一つ残る。
アルミンの物はみていないと
私は言ったが・・他の男子に
比べてアルミンの外出は
段違いに少なかったように
思える・・・なので私の認識では
・・・アルミンにはそういう
欲があまりない物かと思って
いたが・・・さっきのエレンの
反応からすればそれは間違い
の様にも受け取れる・・・
アルミンは・・それについては
・・・・(ry
アニ(アルミン)「やっ・・!やめてよもう!!
アニも居るんだからそんな
マジメな顔で詳しくする話じゃ
じゃないだろ_!?
そもそもアニからしたら、
君の知ってる男子の抜け出し
の件についてだって初耳
なんだからさ!!///」
アルミン(アニ)「や・・話の方向と・・・
さっきあんたに聞いた話を
纏めると・・うん、//
少しくらいは理解できるよ。
・・・そうなんだ・・男子って
・・いや、男子も大変なんだね」
カァァァ・・・///
アニ(アルミン)「理解しなくていいから!もう!」
-
- 80 : 2014/10/13(月) 22:17:55 :
-
―女子宿舎・クリスタ部屋―
ミーナ「ねえ・・今夜くらいはここ
泊まってってもいいと思わない
・・?アニはアルミンと別室
だし、ミカサはその見張り
だし・・・私一人だよ・・?」
サスガニサミシイヨ
ユミル「別にそれをどうするかは
お前の勝手だけど・・後々
教官のロケット頭突きを喰らう
かどうかもお前次第って事
だからな、それは。」サラリ
サシャ「ユミル・・・あなたと言う人は
本当にトカゲみたいに冷たい
血の通った人間なんですね・・。
ミーナがこんなにも・・」
ゥウ・・
ミーナ「サッ・・サシャ」
サシャ「お腹が空いて眠れないと
訴えているのに!!少しでも
温もりを分け与えようという
尊い心が無いなんて…!
さぁミーナ…!これを……!」チギッ
(残パン3分の1パージ)
ミーナ「(涙)……うん…、ありがとうね
サシャにとって命と同じ価値の
ある残パンを……;」
モショ...モショ..
サシャ「気にしないで下さい!餓えて
死にそうな仲間には食物を
分け与え、困っている仲間には
胸を貸してやれと父には昔から
教え込まれてきましたので。
……残念ながらミーナより
あるとはいえ、こちらはお貸し
出来る程余ってませんが」
サッ
ミーナ「特に意味の無い追い打ちが
心に深く突き刺さるよ!!」
―Σ―グサリ―→
ユミル「104期最下位の身長を誇る
我が嫁にすら負けてるしな・・
(あ、それは私もかwでも
コイツよりはあるな・・)」
ムニムニ
サシャ「ですがクリスタは身の丈に
似つかわしくない、女神の
包容力を持ってますから。
意外に大きいですよ。」
ホラ、フッカフカノ シロパン ミタイデス
ムンズッ・・
クリスタ「ちょっ、あんまり勢いよく
掴まないでサシャ?!!」
ワワ・・///
サシャ「まあ、流石にアニには負けますが
……しかし怖くて触らせて
貰えないので分りませんけど、
触り心地ならアニにだって
負けない筈です!なんたって
神ですから!!(フフン)
これなら食糧が無くなった
時の非常食には事欠かない
です……!!!(ジュルリ..)」
クリスタ「サシャ、今あなたは何の
話をしてて非常食の話題に
飛んだの!!?(ゾッ)」
サシャ「えっ・・本当に何も食べるものが
無くなったら・・って考えで
見た事ありませんか・・?
これ・・。柔らかくて
実に美味しそ(ry..
ミーナ「ぶっちゃけ有り得ない!!」クワッ!
ユミル「こいつの悪食ってマジで
病気のレベルかもな・・・。
流石に私が生活に難儀してる
頃でもその発想は浮かばなかった
ぜ・・・」
ミーナ「そうだよ・・・!
おとぎ話に出てくる
凶暴竜じゃないんだから!」
ジブンノ シッポ タベルヤツ
-
- 81 : 2014/10/13(月) 22:24:35 :
サシャ「まあ・・それというのも
当然自らに備わった大きさが
一定以上でなければ私の
様な考えに至る事は無い・・
というのがもっともな話ですが」
ドヤァ・・
ミーナ「どうせ寄せて上げても
Bカップだよ!腹の足しにも
ならない大きさだよ!」Σ(TДT)
ユミル「大した差も無いクセにあの
満面のドヤ顔・・・」イラッ☆
クリスタ「仕方ないよ・・・そこだけは
サシャにとっても唯一
見た目だけでユミルに
勝ち誇れる部分なんだし・・」
ユミル「あ・・・?」
クリスタ「え・・・?」
ユミル「クリスタお前今・・・!」
クリスタ「え?何?どうしたのユミル!?」
ソワソワ
ユミル「今、“勝ち誇る”ってすんなり
言っただろお前・・!!」ワナワナ;
クリスタ「(あ)」
ユミル「お前にとっては……
“大きい方”が“勝ち”なんだな
・・・?!サシャと私じゃ胸囲的に
私の方が劣ってるって
いうんだな・・??;」
(嘘泣き)
クリスタ「ちょっ・・・!待っ!?」
アワワワ!!;
ユミル「聞いたかミーナ…神は
私達を見放したぞ…;!」ガシッ
(肩組み)
ミーナ「所詮は弱肉強食なんだね…」ヒシッ
サメザメ・・;;
・゜・。(ノД`)(TωT )・゜・。
クリスタ「本当に謝るから許して!!」
― それから一悶着収まるまで数分―
ユミル「いや・・、冗談は抜きで
そろそろ戻らないとマジで
やばいぞミーナ。教官の
頭突きだけど、若返った事で
1ターンの溜めなしで放っても
いきなり従来の威力を
発揮できるって情報だからな…
コニーの話じゃ。
お前も下手すりゃ身長を
縮められるぞ」
クリスタ「でも本当にゴメンね…、私も
出来る事ならこのまま一晩
話し相手になってあげたい
んだけど・・・やっぱり
教官の許可が下りてないと
怒られちゃうかもしれない
から・・・ね・・、」
ユミル「おいおいクリスタ。同じ
牡狙いの奴相手に何の
相談に乗ってやるってんだよ。
そんなことしたって敗残兵に
対する心のケアにはならねーぞ」
ミーナ「ふぐっ・・;;」
ブワワッ( ;ω;)
クリスタ「ちょっとユミル!だから、
こういうのは勝ち負けとかじゃ
ないって言ってるでしょ!!?
面白がって人を傷つけるのは
趣味が悪いよ!」プンプン
ユミル「・・・・・・・・
(まぁ私は……別に面白がって
るのも半分はあるが、素直に
お前の恋とやらが成就して、その
先に果たして飾らないお前の顔が
見られるのかどうかを期待して
こうして担いでやってるんだけど
……な。しかしクリスタ……
まだお前は“絵本の中”から抜け
切ってねえ…このままじゃお前)」
ミーナ「・・・・・・・・・
(こんな気分じゃ一人でいたって
まず眠れないよ・・)」ズゥゥン...
ユミル「まあ・・もう時間もギリだしな
・・・そろそろマジで部屋に
戻った方がいいぞ。それに
部屋にお前しかいないってんなら
エレンでも呼んで添い寝して
貰えばいいんじゃねえの・・?」
ヘヘ...?w
ミーナ「うん・・・、ゴメンねなんか
心配させちゃって・・↓;
大丈夫だから・・戻るね私;」
ガチャ・・・ スゴスゴ・・
バタン・・
ユミル「ありゃ・・つまんねーの。
流石につつき過ぎたか。
まあ・・戻って来ない
起き上がりこぼしじゃ、叩いても
面白みねえな・・」
(´・ω・`)ヘケッ
-
- 84 : 2014/10/13(月) 23:11:23 :
-
クリスタ「ユミル・・あなたって本当に
・・・・」
サシャ「・・・」ポケー・・・
-・・
サシャ「ん?」ピクッ
ユミル「・・・どうした芋。」
サシャ「いえ・・何か・・今・・
ぅぅん・・気のせいでしょうか。
蹄の音が聞こえたような」
ユミル「・・・この時間だぞ・・
幻聴だろ・・・」
クリスタ「ううん・・、ユミル、
サシャの耳って物凄い頼りに
なるんだよ。山間部の兵站行進
訓練の時、コニーですら
聞こえなかったような、
沢を挟んで向う側に水を飲みに
来てた熊の鼻息に気が付いた
時とかあったから・・・」
ユミル「・・・じゃあこの時間に
訓練兵舎まで馬でやってくる
伝達役でも居たのかね。…まあ
別に、んな事ぁどうでもいいや…
とっとと寝ようぜ・・」ファァ..
サシャ「そうですね・・・」モソモソ・・
クリスタ「じゃあ、消すよ・・」
オヤスミ・・・
サシャ「お休みなさい~」
ユミル「おう、おやすみ・・・」ファサ・・
《 ぼふんっ 》
ユミル「ァっっ・・・!!!テメェ!!!
寝る前にブチかますなっていつも
あれ程言ってんだろうが!!」
カンキダ!マドアケロ!!!
サシャ「そんな騒ぐこと無いじゃ
無いですか・・それに
扉が例のアレで無いような
状態なんですし、何てこと
ないですよ・・・」シブシブ
ユミル「~~~~#」イライライラ
クリスタ「ほら、寝ようユミル。
開けるとまた虫が入って
来ちゃうし;」
ユミル「明日覚えとけよ芋・・・」
ワナワナ・・・#
サシャ「・・・スぴぃ。」
zzzzzzz
ガバァッ!!
ガシ!
ユミル「一発!!一発だけ腹に
蹴りを!!!」ジタバタ
クリスタ「だから、もう寝よう!?
教官来ちゃうって!」
(背伸びしつつ羽交い絞め)ジタバタ
-
- 93 : 2014/10/14(火) 01:41:19 :
―訓練兵宿舎・別棟―
ミカサ「・・・・・」
アルミン(アニ)&アニ(アルミン)は居間を挟んで
それぞれ二段ベッドの一段目に
既に寝に入っている状態で、
ミカサのみ二段ベッドの上部に自身の
身代わりを設置しつつ、屋根裏まで
登り、天井の梁に身を絡めながら
教官の一度目の巡回に備えていた・・・
アニ(アルミン)「アニ・・、まだ寝てないよね
・・・?」モゾ・・
アルミン(アニ)「話しかけられてたら流石に
眠れないからね・・何?」
アニ(アルミン)「あ・・ゴメンよ。でも
どうしても幾つか君に聞きたい
事があって・・・」
アルミン(アニ)「(アルミンの気になる事・・?)
・・・良いよ、気にしないで。
何だい?」
アニ(アルミン)「ええと・・、まずさっき
アニの部屋に行った時なんだけど
・・・・」
アルミン(アニ)「ああ、散らかってたでしょ。
ゴメンね、みっともなくて。
散らかったままエレンなんか
とも入れ替わりっぱなし
だったから・・だらしない
所を見せちゃったかもね」
アニ(アルミン)「い、いや・・それは仕方
無いと思うよ・・何せ突然の
事だったんだからね。そんなの
どうしようもないよ・・;
ただ僕が気になったのは・・」
アルミン(アニ)「?」
アニ(アルミン)「アニってさ・・・、お酒、
飲むの?」
アルミン(アニ)「あ・・・?いや・・
飲まないけど。何でお酒・・・
・・・!ああ・・アレの事を
言ってるのかな・・・」
アニ(アルミン)「うん・・・ほら、ビールと
ワインの空き瓶が転がって
いたから・・アニって
お酒とか飲むのかなって
少し驚いちゃって」
アルミン(アニ)「飲むわけないでしょ。
いくら16でも規則で
禁じられてるし、そもそも
手に入れる手段が無いよ。
あの空瓶は・・・・」ピタ
アニ(アルミン)「・・・ん?」
アルミン(アニ)「あの・・、言ってもいいけど
・・・笑わない?・・・
バカにしない・・・?」
アニ(アルミン)「すっ・・そんな、しないよ!
するもんか!」
(なんだろう・・!凄く気になる
…もしかして僕が期待する方面で
何か言い辛い用途なのかな…)
ドキドキドキ・・・
アルミン(アニ)「絶対に・・??約束できる?
男子には恥ずかしいから正直
言いたくないんだけど」
カァァ・・///
アニ(アルミン)「う・・・、うん・・!約束するよ
(あのビンの用途・・・・!そして
男子に言いたくない内容…!
それはもしかして……いや、
もしかしなくても!…)
ドキドキドキドキ////
アルミン(アニ)「じゃあ・・特別にあんただけに
教えてあげる。」
アニ(アルミン)「・・・・!!」
-
- 94 : 2014/10/14(火) 01:43:34 :
-
アルミン(アニ)「足を叩くんだ。アレで」
アニ(アルミン)「・・・・・うん??」
^^;
アルミン(アニ)「だから、あれで足を叩くんだよ」
アニ(アルミン)「えっと・・、それは、
マッサージ的な用途で・・?
足の凝りを解すとか?・・・;」
カタスカシ・・・
アルミン(アニ)「(溜息)何か気のせいかも
知れないけど・・・ガッカリしてる
感じの声かな・・・あんたソレ」
アニ(アルミン)「っい、いや・・!そんなんじゃ
なくって・・!なんていうか
その・・意外だなって!
アニほど脚を鍛え上げてる人なら
そういうストレッチは道具に
頼らなくても出来るんじゃ
無いかなって・・」アセアセ;
アルミン(アニ)「・・いや、叩くって言ったけど
まずストレッチじゃないから。」
アニ(アルミン)「え?」
アルミン(アニ)「そうだ……丁度さっきだよ。
あんた部屋入る時、足踏み外して
階段の角に思いっきり脛
イッたでしょ…アレ、普段と同じ
くらい痛かった……?」
アニ(アルミン)「全然・・・痛くなかった・・!」
(そういえば・・僕はてっきり
慣れない体で痛覚がマヒして
るのかと勘違いしていたけど
・・それならアニにお尻を
引っ叩かれた時の痛みに
矛盾が生じる・・アレは正直
死ぬ程痛かったし・・・)
アルミン(アニ)「昔からずっと酒瓶で脛の
部分を叩いて堅くするように
って・・親に教えられてたから。
最初は布を巻いたりして、
毎日叩いていくといずれ
そうなる。蹴りは腕の力
以上に威力が大きいから・・
練習とか鍛錬次第では
女でも男をねじ伏せることが
できるけど」
アニ(アルミン)「成る程ね・・当然蹴る力が
強いなら・・」
アルミン(アニ)「そう。自分の足も頑丈にして
おかないと、武器なんかで
受けられたらこっちの足が
壊れてしまうから。ただ
足を鍛えるだけじゃダメなのさ」
アニ(アルミン)「・・本当だ・・物凄く
堅い・・・」(足を触りながら)
サワサワ・・
アルミン(アニ)「あっ・・ちょ、!だからって
そんなマジマジと人の身体を
触んないでくれるかな!!//」
アニ(アルミン)「ぅあっ、ゴ、ゴメン、余りにも
堅かったからつい・・・」
ミカサ「・・・・・」
ヌッ....
ミカサ「・・アルミン・・・。私の
腹筋も・・触ってみる・・?」
・・・マケナイ。
アニ(アルミン)「い!!いいよ!何でそこで
ミカサが対抗心燃やすの!?」
ウエデカクレテナヨ!
ミカサ「・・そう・・・↓」スゴスゴ..
-
- 97 : 2014/10/16(木) 00:48:40 :
アニ(アルミン)「(エレンが訓練中に木剣を
へし折られたっていってたのは
誇張じゃなかったんだ・・)」
ゾッ・・・
アルミン(アニ)「私は・・・お節介かも
しれないけどエレンよりも
あんたみたいなのこそ、
対人格闘はもう少し熱心にやった
方がいいと思う。憲兵を目指す
為に点を取る気が無いならさ・・
行く先は調査兵か駐屯兵でしょ?
あんたなら多分駐屯兵を選ぶん
だろうから・・壁の中での
仕事が多い以上は・・治安の
悪い場所でもやることは
全うしなきゃいけない。」
アニ(アルミン)「まあ・・・そうだけどさ」
アルミン(アニ)「そうなればあまり言いたくない
事ではあるけど、敵は何も
巨人だけじゃないからね。
壁の中にだって危ない連中は
沢山いるし、兵士を狙った
強盗だっていない訳じゃ無い。
あんたの体格じゃ・・いいカモ
にされるよ。」
アニ(アルミン)「まだどの兵科に進むかは
僕も心に決まった訳じゃないけど
・・・一応、心しておくよ。」
アルミン(アニ)「それで・・最初にあんた
幾つかっていってたけど・・
他に何が聞きたかったのかな。」
アニ(アルミン)「そ、そうだ。あと・・・
アニ、確か君とエレンが
入れ替わって大分経ってから
・・・お互いの意識があやふやに
なりかけてきたって言ってたけど
・・・」
アルミン(アニ)「ああ、それのことね・・」
アニ(アルミン)「それっっていうのは・・・
理解が難しかもしれないんだけど
単純に、エレンの心が読める、
というかその記憶をアニの意識で
引き出すことができる、つまり
そんな状態に陥ったって事?」
アルミン(アニ)「難しい言い方だけど・・うん、
それで合ってるんじゃないの。
・・ただ、あんまり深い記憶
までは見えなかったけどね。」
-
- 98 : 2014/10/16(木) 00:49:54 :
アニ(アルミン)「そう・・・あ、あのさ、
今はその・・・そういうの
全然無いの・・かな?」
アルミン(アニ)「・・・・そういうあんたは
どう?私の身体に残ってる
記憶とか、私の思ってる事は
少しでも読み取れそう?
(私はそれが凄く気になって
いたけど・・まあこの調子じゃ
きっと・・・)」
アニ(アルミン)「いや・・・そういうのは
・・無いかな・・・」
アルミン(アニ)「・・私も。残念な事にね。」
アニ(アルミン)「ざ・・・残念?」
アルミン(アニ)「・・こっちの話。質問は
それで終わり?」モソ・・
アニ(アルミン)「あ・・、待って、まだ
有るんだけど・・いい?」
アルミン(アニ)「いいよ。どうせ明日は座学
からだし。講義中に居眠り
するのは私の身体じゃない。」
アニ(アルミン)「それは・・まあ何だか
複雑な気持ちなんだけど・・
この際目を瞑るよ;それで
その・・これはちょっと
そういう真面目な話とは
違うというか・・・
答え辛かったら答えなくても
いいんだけど」
アルミン(アニ)「・・・?」
アニ(アルミン)「アニの身体に残ってる記憶を
エレンが垣間見てから…エレンは
クリスタとミーナの顔も
直視できない程上がってたけど…
それってつまり、アニはあの
二人のエレンに対する気持ちを
知ってたって事・・だよね?」
アルミン(アニ)「・・・そうだね。」
アニ(アルミン)「その…、なんで知っていたのか、
とか、その辺りの事って教えて
貰う事は・・できないかな?」
-
- 99 : 2014/10/16(木) 00:53:01 :
-
アルミン(アニ)「…意外だね…。気になるの?
アルミンは…?他人の色恋沙汰が」
アニ(アルミン)「そ・・それは気になるよ・・
何より昔からの幼馴染に関する
事だし・・エレンはそういうの
まるで空気読めないからさ・・
せめて僕が少しでも状況を
把握しておかないと、エレンに
想いを寄せる二人がどちらも
不憫な結末を迎えてしまう
未来だってあるかもしれない。」
アルミン(アニ)「・・・ふ~ん・・?
・・・よく分かんないんだけどさ
・・あんたがそれであの三人の
状況を把握して・・それで
どうするの・・?」
アニ(アルミン)「、え・・?うん・・
どうって言われても・・・」
アルミン(アニ)「その言い方だと、まるで
あんたがエレンとあの二人、
どちらかの仲を取り持つ様な
言い方にも聞こえるんだけど」
アニ(アルミン)「・・それはその・・・」↓↓///
アルミン(アニ)「言うまでも無いと思うけどさ
・・そういうのは全部当人同士の
問題だと思う。エレンがもし
どうしようもない甲斐性無しで
あの二人と上手くいかなかったと
しようよ。…けどそれはそうなる
べくしてなる事なんだから
アルミンが気を揉んだって
仕方ないんじゃない」
アニ(アルミン)「エレンはどっちかというと
甲斐性の具現みたいな性格だから
その例えは適切じゃないと思う
けどね。・・正確に表すなら
あれは・・超が一つじゃ
足りない位の鈍感だよ・・」
アルミン(アニ)「・・その意見には同意だけど。
私があんたに言いたいのは
そういう事じゃない。あんたが
そんな事を気にしたのってさ…
正直そういう事に興味が
あるから・・じゃないの??」
アニ(アルミン)「っ・・・いや、それは・・」
アルミン(アニ)「・・違うの?」
アニ(アルミン)「(溜息)・・その通りだけどさ
・・でも・・興味無い人
なんていないだろ・・?
僕ら位の歳ならさ・・・」
-
- 100 : 2014/10/16(木) 00:55:54 :
アルミン(アニ)「・・っていう事はさ・・
アルミン・・、そういった話に
興味津々なあんたにも・・・
その・・・、好きな人ってのが
・・当然居る訳だよね?」
アニ(アルミン)「・・え??」
アルミン(アニ)「まさかとは思うんだけど・・・
それってその二人のどちらか
だったりとか…するのかな」
ソワソワソワ
アニ(アルミン)「ちょっと、アニ?!
少し落ち着こう?さっきから
会話の返しがちょっとおかしい
気がする!」
アルミン(アニ)「別に・・おかしいってことは
無いと思う・・・私は素直に
気になるんだ・・あんたに
好きな人が居るのかどうか。
・・・それって何かおかしい
事なの・・?」
アニ(アルミン)「あ、その!ゴメンよ!あれかな
・・人づてにこんな事、
聞こうとしたのがそもそも
いけなかったんだね・・!
謝るからさ、・・・どうか
忘れてくれないかい・・?;」
タジ・・;
ミカサ「・・・・アルミン。アニが
ミーナとクリスタの件について
知っていたのは・・度々私達の
部屋に集まる会合の場で、
二人が頻繁に思い人の話題で
持ちきりになっていたから。」
(上から割り込み)
アルミン(アニ)「へぇ・・あの場に居て
サシャ同様に殆ど話題には無頓着
だと思ってたアンタも一応は
話の内容は頭に入ってたんだ…」
ミカサ「・・当然。あれだけ何度も
ユミルにからかわれているのを
見れば二人がどういった目で
エレンを見ているかは明らか。
・・ただ私には、二人がエレンを
好きな理由が…分からなかった。
だから今までそれについては深く
考えないようにしていた。」
アニ(アルミン)「女子の部屋で・・・会合・・
(当たり前と言えば当たり前だけど
…やっぱり女子の部屋でも
そういった話題は盛んにやりとり
されてるんだ……!)」
アルミン(アニ)「まあ・・今ミカサが言った
そのままだよ。私らの部屋で
毎晩飽きもせず・・いわゆる
恋バナって奴に花を咲かせて
たのは・・他でもないあの二人
だ。・・しかも恋バナとか
言いながら基本その二人が
ユミルに弄られるのが
パターンになってるだけでね、」
-
- 101 : 2014/10/16(木) 00:58:25 :
-
アニ(アルミン)「・・・・」
アルミン(アニ)「誰を想っているかは
聞かなくても分かるのに、
恋愛観についてはからっきしで、
弄り甲斐の無いあんたの幼馴染は
普段からほぼそういった話には
不参加だし」
ミカサ「アニ、それは失礼な物言い。
悪いが私はエレンを盲目的に
愛している。その度合いなら
当然あの二人にも負けない。」
フンッ・・・
アルミン(アニ)「・・うん、皆知ってる。
あと、、“悪いが”は余計だよ」
ミカサ「私はエレンを愛している!」(ハァハァ)
カカッ!!
アルミン(アニ)「別に復唱してほしくて
言った訳じゃ無いから。
あとよくそんなセリフ、
恥ずかしげも無く叫べるね。」
ミカサ「…これからエレンを組み敷きに
行こうとして少し興奮している。
…しかし初めてする事なので
不安も一杯だ・・・正直心細い。
・・・ので
叫び声をあげることで自らを
鼓舞している・・・!」フー・・フー・・
ヤルキマンマン!
アルミン(アニ)「そう・・;なんか色々頑張って」
アニ(アルミン)「ミカサ・・・・、くれぐれも
興奮のあまり力の加減を
誤ったりはしないでくれよ……?」
ゾゾ・・・
ミカサ「大丈夫だ・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・たぶん。」
エレンガ テイコウ シナケレバ
アニ(アルミン)「(果てしなく不安だ・・・!)」
アルミン(アニ)「・・・・・そもそもさ、
そう言えばあんたはどうやって
エレンに会いに行くわけ」
ミカサ「・・・?」
アルミン(アニ)「いや・・だからさ、エレンは
部屋で寝てるだろうし
多分出ては来ないでしょ・・
その辺アンタはどうやって・・・」
ミカサ「・・普通に押し入って
攫うつもりだ・・・。
何も難しい事はない。
遮るものはなぎ倒し、
邪魔するものはこれを駆逐する。
誰にも邪魔はさせない。誰にも。」
(デーン・・・)
アルミン(アニ)「・・・・・・」
アニ(アルミン)「駄目だよ・・・ミカサに
そういうまともな返しを
期待しちゃ・・・」
-
- 102 : 2014/10/16(木) 01:17:40 :
アルミン(アニ)「いや・・でもちょっと
待ってよ、それで?攫って・・・?
外で・・・その、何か
するつもりでいるの・・?
アンタ・・・・」
ミカサ「何かって・・・・!////
アニ。貴女は少し
恥じらいを知るべき。」
真っ赤々ァ...//
アルミン(アニ)「アンタに言われたくない!!
アンタに言われたくないよ!!!」
(大事な事なので2回言いました)
ミカサ「・・・勿論教官に見つかる
リスクを考慮してエレンは
室内に持ち帰る。」
アニ(アルミン)「持ち帰るって・・まさか」
サァァ・・・
ミカサ「・・・丁度ベッドも余っている。
事に及んでいる内の物音などは
・・・気にしないで欲しい(爆)」
アニ(アルミン)「ここで“する気”なの!!!?」
ィヤァアアアアア!!!!!
ミカサ「安心してアルミン。直ぐに
終わらせる。3分もかからない
内にエレンと私の新しい
家族が増える・・・やったね・・・!」
グッ・・☆
アニ(アルミン)「やったねじゃないよ!!!
幼馴染のディープな事情を
そんな所でまで見せつけて
欲しくない!アニの言う通り、
恥じらいを知るべきなのは
寧ろ君の方だ!ミカサ!!!」
ギャァギャァ
アルミン(アニ)「話がズレた・・・・。
何だったっけ・・・。」
ハァ・・
アニ(アルミン)「クリスタとミーナの事を
僕が聞いてた・・所だったよ。
たしか」(溜息)
アルミン(アニ)「・・そういえばそうだったかな。
(結局話は逸らされちゃったか)
・・そういえばさ・・」
アニ(アルミン)「・・・なんだい?」
アルミン(アニ)「クリスタは・・、あんたを
含める後片付け係全員の前で
告白したんだって・・?
私の姿のエレンに・・」
アニ(アルミン)「・・・ああ。直前に、
君の記憶経由で自らの想いを
エレンに知られちゃった事を
気にしすぎて、ミーナは気を
失ってたし・・・
サシャに至ってはまだ状況を
理解できてないからクリスタが
ユミルみたいに同性愛に目覚めた
のかって戦慄してたけどね」
アルミン(アニ)「・・・・・」
-
- 103 : 2014/10/16(木) 01:23:47 :
アニ(アルミン)「・・・凄かったよ、それは。
何せ告白からいきなりの
キスだったから・・・。
幾ら見た目がアニとクリスタの
口付けでも・・・中身を正確に
把握していたライナーは当然
卒倒さ。おまけに記憶にまで
障害が残ってて事実を脳が
拒絶しているみたいだね」
アルミン(アニ)「相変わらず図体のクセに
中身は小鹿の様な繊細さだね…
いや…鶏並の腰抜けっぷりでも
いいかな・・・でも……成程ね。」
(キスね・・・キスか。)
アニ(アルミン)「・・・え?」
アルミン(アニ)「・・・なんでもないよ。
こっちの話。」
アニ(アルミン)「そ・・・、それでさ、
これはその・・もう一つ聞きたい
事というか・・聞いて良いのか
どうか難しい事なんだけど」
アルミン(アニ)「分かり辛いのは苦手だよ。
ハッキリ言ってくれないかな」
スッパリ
アニ(アルミン)「(ゴクッ・・)じゃ・・、じゃあ、
思い切って聞いちゃうよ・・?
お、怒らないでね・・?」
アルミン(アニ)「・・・ああ。(怒る?)」
アニ(アルミン)「アニってさ・・ベルトルトの事
・・・どう思ってる・・?」
アルミン(アニ)「・・・・・どうって・・
なんでまたそんな事聞くのかな
・・・訳を聞かせて欲しいな」
アニ(アルミン)「(だって・・傍で注視してれば
流石に誰だって気付くよ・・!
ベルトルト・・常にアニの事
すっごい見てるから・・!)
そ・・・それはその・・・。」
アルミン(アニ)「まあ・・、その辺は答えづらい
事もあるのかもしれないけど、
それはともかく、どうして
今ここでその質問が出て来たのか
・・それは正直気になるかな。
アルミンの事だから何の意味も
無いって訳じゃないでしょ」
アニ(アルミン)「意味って程の事じゃ無い
けど・・ほら、そのクリスタの
公開告白があった時、その場に
しっかりベルトルトも居たから
さ・・・丁度、君が彼を
どう思っているのか、以前から
気になってたのもあるし」
アルミン(アニ)「・・・その感じからすると・・
別にあいつが私にどういう目を
向けてるかってのは普通に皆
気が付いてるんだろうかね(溜息)
まあ・・あいつはそういう事
何も自分からは喋らないだろうし
周りが汲み取らないなら
それまでか・・・」
アニ(アルミン)「いや・・・皆が皆気づいてるって
事は無いと思う。・・・ライナー
だけは多分完全に気が付いてる
と思うけどね。…そこも気になる
部分の一つなんだけど…
これは多分一度も聞いた事
無かったんだけど・・アニ、
君ってさ」
アルミン(アニ)「うん?」
アニ(アルミン)「ライナーやベルトルトとは・・
結構仲がいい方なの・・?」
アルミン(アニ)「・・・・別に」
アニ(アルミン)「・・・・そう・・・。」
(気のせいだったかな…)
-
- 104 : 2014/10/16(木) 01:28:44 :
アルミン(アニ)「・・・さっきのあんたの質問
だけど。・・アイツを私が
どう思ってるかってアレ。」
アニ(アルミン)「あ、・・うん?!」
アルミン(アニ)「別に・・それもどうも思って
無い。あんたが気が付く位だから
私も流石にアイツの視線がどうも
こっちによく飛んでくるって
のは・・気が付いちゃいるよ。
でもさ。・・それが万一、好意の
現れだったとしても・・私は」
ファサッ・・・
アニ(アルミン)「・・・ん?」
(アレ・・・?)
アルミン(アニ)「そんな視線だけ寄越されても
困るんだよね。思った事は
口に出して貰わなきゃ。
何考えてるか分かんない・・。」
ギッ
アルミン(アニ)がベッドから起床し、床に
降り立ったのか床の軋みがアニ(アルミン)の
耳に届く。何事かと首をアニのベッド側に
向けるとそこには・・
アルミン(アニ)「私の好きなタイプってのは……
思ってる事がハッキリしてて・・・
それをはっきり言えるような
・・・・そんな男(ひと)。」
ランプの消された暗闇に等しい室内で、
上から自分を見下ろす・・自分の姿が。
ミカサ「・・・?」
ボフッ
アニ(アルミン)「ッッ!!!???」ビク
同時にベッドに倒れ込み、
顔は直ぐそこという位置にまで迫る。
アルミン(アニ)「・・・・そうだね、
丁度あんたみたいなのだよ・・」
アニ(アルミン)「っ・・・!」ビクッ
ドキドキドキ..!!!
鼻に吐息が掛かるほどの距離。
目の前には鏡越しにでもこれほど
近くで見た事は無いというほど
肉薄した自らの・・・顔。
-
- 105 : 2014/10/16(木) 01:33:46 :
アニ(アルミン)「(な・・なんだ・・??:
これは僕の顔の筈なのに・・!
何でこんなに視界が揺らぐ程に
・・・!いや、それより
今アニは何て・・・!?)」
生まれてきてから毎日聞いてきた
筈のその声は、頭蓋の骨伝導を
経ていない為、聞きなれたその
トーンよりも大分高く感じる。
その上これほど顔を近づけている為、
普段ならまず体験できないこの
異常な状況に頭がついて行けず、
アルミンの意識は大きく揺さぶられる
しかしそこへ
ドスン
ミカサ「アニ・・・何をしているの」
アルミン(アニ)「・・・・・」
アルミン(アニ)がアニ(アルミン)のベッドへ移動した
事に事態の急変を察知したミカサが
天井より降り立つ。
顔そのものは至って平静としているが
・・・何かおかしな素振りでも
見せようものなら四肢のどの部分が即座に
飛んできても不思議は無い……
そんな殺気を、
煮立たせた鍋から吹き零す寸前のように
くすぶらせ、一触即発といった面構えで
アルミン(アニ)を見つめるミカサ。
アルミン(アニ)「別になにもしてないよ。
・・あんたが考える様な
乱暴な事もしない。・・考えても
見なよ。今は私がアルミンなんだ
・・抵抗されれば間違いなく
振りほどかれるでしょ」
ミカサ「・・そういう事を聞いてる
のではない。」
アニ(アルミン)「(な・・何この状況・・・)」
アルミン(アニ)「・・ならどういう事を
聞いてるってんだい?・・・
まったく、こいつの幼馴染なら
あんたもお節介は似た者同士
だよ。・・・私は思った事を
ただ口にしようとしているだけ。
それで何でそんな怖い顔を
されなきゃいけないのかな」
(溜息)
ミカサ「よく分からないけれど、
とりあえずアルミンから
離れて。」
アルミン(アニ)「・・ゴメン、今私が・・・
いや、僕がアルミンだからw」
ニィ・・
(超修正級の笑顔)
アニ(アルミン)「だからその顔やめてよ!!(涙)」
ミカサ「あ・・・、アルミンの
笑顔・・・そのもの・・!!」
ゴクリ・・
ミカサ「いや・・騙されない。
そういうのはいいから。
とにかく離れて。いや、
離れなさい。さもないと」
アルミン(アニ)「さもないと?どうするって
言いたいの?このアルミンの
身体に暴力を振るう?
それとも・・アルミンの意識が
入ってる私の身体に暴力を?」
ニヤニヤ
ミカサ「・・・くっ・・・・!」
ギリギリ・・・
アニ(アルミン)「(わ…悪い顔になってるなぁ…
僕・・・・)」
-
- 110 : 2014/10/19(日) 23:23:01 :
ミカサが詰め寄ってきてもアニは
一向に僕から離れようとしない。
あまりおふざけが過ぎると、そろそろ
本当に僕の身体でも構う事なく、
一回投げられる位の制裁には
踏み切りそうなので、真面目に
自粛して欲しい・・・そう思った矢先だった
ミカサ「・・・・っ!?」
ピク
アニ(アルミン)「ど、どうしたのミカ・・・」
ミカサ「っ!!」ババッ!!
アニ(アルミン)「!?」
ミカサがその場で振り返るのと同時に
遠くから徐々に近づいてくる蹄の音が
僕にも聞き取れる音量で響いてきた。
ミカサ「アニ!アルミンの陰に
隠れるように布団に入って!」
グィ
ダダッ
ミカサはそこからでは天井の梁まで
よじ登るのは間に合わないと判断したのか
戸が開け放たれるのを待ち構えるように
扉まで接近する。
ガチャ
キース「アッカーマン!まだ起きているか!」
ミカサ「は。消灯して間も無くでしたが
何やら物音がしたもので。
・・・何か。」
キース「急の用事が出来た。俺はこれから
明日の夕刻までにかけて
城壁都市の工房まで物資の確認と
受け取りに向かわねばならん。
幸い明日は座学からなので
担当は俺ではない。午後からの
訓練は代わりの訓練教官が
到着する手筈となっている。
貴様にはこれを明日の
一限目の訓練が始まる前に皆に
伝えておいてほしい。」
ミカサ「・・・はぁ。」
キース「貴様にしては随分と気の抜けた
返事だなアッカーマン。
・・・何故俺が一々このような事を
お前だけに知らせに来たか
・・・その意味が分かるか?」
ミカサ「私だけ・・・ですか。何となくは
理解できますが」
-
- 111 : 2014/10/19(日) 23:26:51 :
キース「ならば気を抜かない事だな。
今は知っての通り異常事態だ。
この話が今ここで漏れれば
何が起こると思う。」
ミカサ「厳罰を免れる好機と誤認した
訓練兵の・・隊規違反が
頻発します。」
キース「そうだ。そしてそっちの
二人。お前らがこの場で
一番その危険に晒される可能性が
高い。自分の身が可愛かったら
互いが勝手な行動に出ない様
十分注意する事だ・・・」
アニ(アルミン)&アルミン(アニ)「!!!」ビクッ
キース「双方、自身の身体で無い事で
思うように動けんのだろう。
仕事柄貴様ら同様繁殖期真っ只中
の豚共の本能のタガが外れるのを
俺はもう散々目にしてきているし
その度に処罰を下している。
…なので簡潔に警告してやる。
下手に表を出歩いてみろ。
・・・・犯されるぞ。
どうやら既に伝達役が来た
物音にすら気が付いて床から
身を起こしている奴らも居る
様子だ」
ミカサ「・・・・・・」
キース「貴様なら心配ないだろうが・・
この二人の監視と護衛は任せた
貴様らも特に問題はないと
思うが、アッカーマンと同室して
いれば巡回が行われない事に
異変を感じ取った連中が居ても
まず何か起きる事も無いだろう。
分かったな・・」
アニ(アルミン)「・・・・・」
教官がミカサの半開きにした扉の向うから
僕達二人にそういった趣旨の警告を
促している・・というのはなんとなく
頭では理解は出来ていた。・・しかし
-
- 112 : 2014/10/19(日) 23:28:55 :
-
アニ(アルミン)「//////////」
ドキドキドキドキドキ
アルミン(アニ)「///」ギュッ・・・
正直今僕が置かれている状況は
とてもそんな事を冷静に考えられる
状態では無かった。
ギュッ・・・・・
布団の中で僕自身の身体ではない
身体で震えながら・・・背後から
自分の身体に抱きしめられる
何とも形容できない感覚。
そして・・・・
アニ(アルミン)「////;」ドッドッドッドッド...
視覚が明滅してしまいそうな程に
乱れる呼吸と脈動。その加速は
明らかにアニの身体が僕の身体に
締め付けられる度に益々大きく
なっているのが分かる・・
アルミン(アニ)「(…凄いねコレ///(小声))」
僕に身を寄せるアニの・・つまり僕の
心臓の鼓動も高鳴っては居たが、
それは僕の胸元で全身に叩き付ける様に
急ピッチで血流を送り込んでいる
アニの心臓ほどではなく、
そしてそれよりも分かり易い形で
脈動するもの・・いや、モノが
僕の背中に押し付けられる
言うまでも無く、アニ本来の身体には
存在しない、血流による大幅な
可変機構の備わったその部分。
その膨張率にアニ自身も困惑と
興味の色を示している様子だった
アニ(アルミン)「(あ……、あのさ、、少し
腕の力を緩めてはくれない
かな…、く、苦しいよ(小声))」
アルミン(アニ)「(アルミン・・・今あんた、
凄くドキドキしてるんじゃ
ないかな・・・、いや、
してるよね。抱きしめれば
嫌でも分かるけど、別に
そんな事、触らなくたって
分るんだよ。私の身体が
アルミンの身体に抱き締め
られれば、どうなるかなんて
・・・嫌でもね(小声))」
ガチャン・・・
ミカサ「・・・(溜息)」
教官は去った・・・しかし
僕に顔を迫らせるアニの進撃は
尚も勢いを緩めない。
・・・・まるで
こうすることで自分の身体が見せる
反応をすべて理解しているかのような、
そんな奇妙な余裕がその声色からは
確かに伺える
-
- 113 : 2014/10/19(日) 23:33:20 :
-
アニ(アルミン)「(ほ、ほら・・!もう教官
いっちゃったよ!ミカサが
こっちに来るよ!早く布団から
・・・!(小声))」
アルミン(アニ)「・・・なら別にこそこそする
必要もないね。」バサッ・・
アニ(アルミン)「・・・??!////」
取り払われた布団と同時に恐らく
顔面を真っ赤に紅潮させているであろう
僕が纏うアニの姿と、その身体から
放たれる高熱が部屋の外気に晒される。
アルミン(アニ)「・・・・」
ガシ・・・・
現在僕はアニの体格であるため、
この妙な感覚は何度説明しても
第三者には上手く伝わらない気がするが
・・・それはそれとして、
僕の肩が両腕で組み敷く様な姿で
抑えられると同時に・・・僕の目を
真っ直ぐ見つめる半分閉じかけた
眠そうな自身の目と視線がピッタリ合う。
僕の身体に入っているアニには、
反対に、いつもより目の見開かれた
自分の顔が見えているのだろうか?
アルミン(アニ)「何で私がアルミンに触られて
そうなるのか、その身体に
入ってみれば嫌でも分かって
貰えると思ったんだけどね…
…やっぱりこういうのは
ちゃんと言わないとイケないね。
ミーナにも偉そうな事
言っちゃった手前そういう所は
キッチリしないと///」
アニ(アルミン)「あ・・・え・・・!???」
ミカサ「アニ・・・!待っ・・・
貴女一体何を早まって・・!」
ダッ
アルミン(アニ)「いや・・何?待ってと
言われれば待つけど・・・。
・・・・何か?」ピタ
ミカサ「う・・・・・!あ・・
な、何でもないが・・
とりあえずアルミンの肩から
手を離して・・・!」
アルミン(アニ)「・・・ああ、そう?・・
ちょっと勇気が要るから
これくらい勢い付けた方が
気分的に楽かなと思ったんだけど
・・・やめてって言われたんじゃ
仕方ないか・・・。
けど今から私がアルミンに
言う言葉は…別にふざけた事でも
何でもないから・・
邪魔はしないでよ」
ジロリ...
パッ・・・・
そう言うと、四つん這いになって
僕を押し倒す様な姿勢から上体を起こし、
僕の肩から両手を放す。
しかし未だにその視線は眠たげな
半目開きで有りながら僕の目を正面から
捉えたまま離そうとしない。
-
- 114 : 2014/10/19(日) 23:41:03 :
ミカサ「え・・?いや・・あの
アニ・・!ちょっと;」
グルグルグル
ミカサはもう何が何だかという感じで
酷く落ち着きを失った視線を
天敵から逃げ惑う川魚のように
チラつかせているが、恐らく今から
アニが何を口にしようとしているのか、
それは何となく理解できているのだろう。
・・それは僕も例外じゃない。
これだけの状況下に置かれれば、
どんなに鈍くても理解できる。
そう・・・きっとエレンの様な
感性の持ち主でも理解はできる筈だ。
アニがこれから僕の口で何を
告げようとしているのか・・・
アルミン(アニ)「アルミン・・・私はあんたの事が
好きだ。・・・・ずっと前からね。
・・・でも、私はクリスタの様に
執行猶予を与えられるほど
人間出来てない。
あんたの気持ちを今ここで・・
ミカサも居る前で聞かせて
欲しい」
さらりと会話の流れで告げられた
アニの僕に対する気持ち――――
そして即座に求められるそれに対する
僕自身の、返答
アニ(アルミン)「・・僕の・・気持ち・・?」
アルミン(アニ)「…そうだよ。昔の人はこんな事
言った。“あまり女性に恥を
かかせる物じゃない”・・ってね
・・この言葉の通りなら・・・
アルミン、あんたは自分の
気持ちを告白した私に恥を
かかせるべきじゃないと思う。
・・・なんたって今はあんたが
私なんだから・・・ハッキリ頼むよ」
アニ(アルミン)「そ・・・んな・・ちょっと
・・・気持ちの整理・・が」
ミカサ「・・・・//////」
プシュウウゥゥゥ・・・
ミカサはアニと僕の様子を遠巻きに
眺めながら、これ以上は自分には
踏み込めないといった具合で
完全に上がりきっている・・・
僕はと言えば当の告白を受けた
本人として、さらにその返答をこの場で
即答して欲しいとの要求を受け、
それ以上の緊張に襲われていた・・・
しかし・・・・
そんな事を言われても困る。
そう・・・僕は、好きとか嫌いとか
それ以前に・・・・!
-
- 115 : 2014/10/19(日) 23:44:48 :
アルミン(アニ)「私の身体がとてもこの状況で
落ち着いていられないのは
私自身分かってる事なんだけど
・・・あんたの身体もコレ、
凄い事になってるね・・・。
これが只の生理現象じゃないって
言って貰えると私としては
素直に嬉しいんだけどね」
アニ(アルミン)「そ・・そんな真面目な顔で
恥ずかしいこと言わないでよ
・・・////」
アルミン(アニ)「・・・うん、ゴメン。
で、返事の方だけど、そろそろ
いいかな?・・・ダメならダメで
それでいいからさ、出来るだけ
分かり易・・・
アニ(アルミン)「アッ・・・その!!・・・
ダメとか良いとかじゃなくて
・・その・・ちょっといいかい」
アルミン(アニ)「アルミぃン・・・?言ったよね?
私がどういう事に苦手意識
持ってるか・・・それを今ここで
もう一回説明しなきゃいけない
ワケ・・・?」イラッ・・・
(^ω^;#)ピキ
アニの表情を生き写した僕の顔が
自分でも表現したことの無い
怒りの炎をチラつかせる....
アニ(アルミン)「そ!そうだった!ゴメンよ!!
分かり辛いのが嫌なんだよね
アニは!出来るだけ分かり易く!
・・・そ、そうだね・・?//;」
アルミン(アニ)「・・・そうだよ・・・
最初っからそう言ってる
じゃない・・・」ムス
アニ(アルミン)「わ・・分かった・・・じゃあ
・・・・」(深呼吸)
・・・・・
アニ(アルミン)「僕も・・・正直君に興味は
ある・・僕も・・・君の事が
“もっとよく知りたい”・・」
アルミン(アニ)「・・・・うん・・?#」ピキ
アニ(アルミン)「あっ・・だからさ、!
僕は・・正直君に興味もあるし、
その・・、君が今身を以て
理解しているように、
君の身体に対して性的な意味でも
凄く興味はある・・・。けど、
それは僕の一方的なものでしか
無いんだ・・・つまり・・・」
アルミン(アニ)「・・・?」
アニ(アルミン)「僕は君の事を殆ど良く理解
出来ていないんだ・・・。
此間まで勘違いでとはいえ
君とライナーやベルトルトが
実は結構仲が良いんじゃないかと
思い込んでた位だし・・・
正直・・君が僕の事を意識の
端にでも留めて居てくれたなんて
・・・こうして気持ちを伝えられた
今でも信じられないんだ」
アルミン(アニ)「・・・・・・」
-
- 116 : 2014/10/19(日) 23:49:26 :
アルミン(アニ)「(・・・それは・・寧ろ
良く理解してくれてたって
事になるから私としては
嬉しいんだけどね・・・
事情が事情だけに
複雑な心境だよ)」
アニ(アルミン)「だから・・僕にももっと、
君を教えて欲しいんだ。
何も分かっていなかった分際で
安易にこの場で好きだなんて
言えば・・それは失礼な事だろ?」
アルミン(アニ)「・・・成程・・納得いった。
それは最もな言い分かもね・・・」
アニ(アルミン)「(溜息)」ホッ・・・
アルミン(アニ)「・・けどそれはそれ、
これはコレ。とりあえず私を
知ってもらおうって目標が
出来たのは良いけど・・・
私の告白にはちゃんと言葉で
返して欲しいんだ・・・
構わないよね」ジッ・・・
アニ(アルミン)「あ・・・ぁあ・・、それは
勿論・・;
(やっぱり言わなきゃダメか・・!)」
アルミン(アニ)「・・うまく逃げ果せようと
してたでしょ・・自分の顔でも
あんたが中にいると本当・・
分かり易いよ。・・・普段私は
そんな顔してないよね・・;」
アニ(アルミン)「うん・・大丈夫だと思うよ
・・・これはきっと僕だから
そうなってるだけ・・・」
(呼吸を落ち着けて...)
アルミン(アニ)「・・・そう、じゃお願い」
アニ(アルミン)「僕も・・・君の事が
・・す、好きだよ・・・//
え、えっと・・、付き合って・・?
えっと・・恋人に・・??
何て言えばいいのかなコレ・・」
アタフタ・・・
アルミン(アニ)「ふっ・・くく・・・///
いや・・、いいよ有難う・・・
気持ちは十分伝わった・・w
・・有難う。アルミン。
・・今は私がアルミンだけど
(苦笑)」
そういって苦笑を浮かべる僕の姿をした
アニは、うっすらとその目に涙を
浮かべていた。
-
- 120 : 2014/10/24(金) 03:07:56 :
―女子宿舎・アニ部屋―
ミーナ「(静かだ・・・・)」
・・・・・・・・・・・・・
いや・・・普段から同室の二人は
“あの”ミカサとアニなんだから、
別に普段だって静かではあるんだけど
・・やっぱり人が二人いない分、
息遣いの音や気配がしないというだけで
普段からこんなに静かだっただろうか…
なんて気分になってくる。
ミーナ「・・・・・」
こんなに静かな部屋で一人ベッドの
天板を見つめていれば・・・
自然とその日最もフューチャーされる
べき話題が頭の中をチラつくわけで・・
今日最も思い出されるべき
懸案事項と言えばそれはもう....
ミーナ「(告白してないのに想いが
伝わってるって…なんか
不思議な感じだよ・・・//)」
当然、私自身そんな事をアクティブに
ぶつけていけるタイプではないし、
実を言えば男子に対して本気で
ここまでの好意を寄せたのも初めての
事。こんな状況が実際に起こって
みたりでもしなければ、それは案外
“言葉にせずとも伝わればいいのに”
なんて考える位の小心者なはず。
・・・しかし実際はどうだろう・・・?
確かにアニの記憶経由でエレンに
私の想いは伝わった。・・けどそれは
私自身が伝えた事じゃない。あくまでも
アニの目から見て、その耳で聞いた、
夜毎この部屋で集まって開かれている
夜会の内容から知られた物でしかない。
しかもその上・・・
ゴロッ・・・
ミーナ「クリスタは・・もうエレンに
直接想いを伝えたって話
だし・・・!;」
ムクッ
エレンの性格から言って私達
二人の気持ちが果たしてどんな風に
受け止められるのか…それは分からない
…けど、それを知った後のあの…
エレンの、あの顔を直視できない程の
反応を考えれば、きっと何事もなく
いつも通り、って事にはならないはず。
それなら・・・・
ミーナ「私もこのままじゃいけない
気がする・・・!厳罰覚悟でも
ここは・・・・!」
ギシッ・・・
そう・・・ユミルの言う通り、
当たって砕けろ・・・よ・・!!
-
- 121 : 2014/10/24(金) 03:11:57 :
-
ミーナ「(ユミルにあんな事冗談半分で
言われた時は反論する元気すら
なかったけど・・・このままに
して置いていいことはきっと
なにもない)」
パサ・・バッ・・
そう自分に言い聞かせて決意すると
自分以外誰も居ない部屋で、
今まさに床に着こうとしていた
格好の上に暗い色の上着を羽織り、
周囲を最大限警戒しつつ・・・・
夜の帳にその身を躍り込ませた。
気持ちが昂ぶっていた為か教官が
見回りに来た際のダミーなどの
準備もしていない。つまり
それくらい彼女にとって、
今、エレン・イェーガーという
存在がその身に振るわせる行動力は
大きいものとなっていた。
取り敢えず気持ちだけでも伝えることは
伝える。それだけできれば、
後は思わしくない返答が待っていようが、
直後不在が発覚したことで憤怒した
教官に身長を縮められる事になろうが、
・・・―それでいい。彼女はそう考えていた。
目指すのは男子宿舎のその一室。
不測にも教官が不在で有る為
その警戒は全く意味の無いものに
なってしまっているが、部屋に辿り着く
その時までに教官に捕まれば折角の
チャンスを逃すことになると、
周囲をくまなく見渡してから、
教官がどこまで篝火を消しに
回っているか確認するミーナ。
・・・そんなミーナを、そう遠くない
宿舎の上から監視する者が居た
―女子宿舎・クリスタ部屋・屋根上―
サシャ「・・・ぉ・・・本当に出て来ましたね」
モグムシャ....
コッ・・コン
それ程の遠距離で無いとは言え、一通りの
篝火も消し去られ、おまけに月にも
雲がかかっている為、余程視力に
覚えのある者でなければ人物の特定までは
難しいという環境下に於いて、
サシャはそれをミーナと直ぐに断じて
ユミルに言われた通りの合図を室内に
送る。右手には心臓...ではなく
残パンを捧げていた。
-
- 122 : 2014/10/24(金) 03:13:56 :
―女子宿舎・クリスタ部屋―
ユミル「・やっぱ抜け出したか・・
中々どうして度胸があんのな。
あいつも。
・・・一応草を放っておいて
正解だったな。(いや、芋か。)
ま、良かったじゃねーか
クリスタwこれであいつが
無事エレンの元に辿り着けりゃ、
どの道お前があいつに気負いする
…なんて事も無くなる訳だろ・・?」
クリスタ「・・・・・」
ユミル「(・・・まあ、あの死に急ぎ野郎が
恋愛ってものにどんな認識を
持ってるのかなんてわかんねえし
訓練の支障になるからそういうの
やめとこうぜ!・・・とか
恥ずかしげも無く言える
奴だって可能性も未だに
捨てきれない訳だが・・・・・)」
クリスタ「(ミーナ・・頑張って…!)」
グッ...
ユミル「(コイツが今どんな事を
考えて拳を握ってるか位は
私にだって簡単に分かる。
・・・けど・・・・・
“・・・そうして見せる”のも
・・・お前の演じる姿の一つ
だってんならそれは・・・・)」
ガチャッ・・
サシャ「フぃ~・・たまには夜風に
当たりながらの夜食もいいもの
ですね・・・」ゴチソウサマ
クリスタ「お帰り、サシャ。冷えると
いけないし、もう寝よう?」
ユミル「(なんていうかな・・・
複雑な気分だぜ。そして私の
勘違いでなければ、アイツは…
エレンは……結構目ざとく
その辺見てる奴だぞ・・・)」
サシャ「パンを食したので喉が
潤いを欲しています...
お水を飲みたいのですが・・」チラリ
ダメ??
クリスタ「トイレ近くなっちゃうから
ダメだよ!それでなくたって
サシャ貴女、寝汗凄いんだから」
サシャ「ゑぇ~~・・・」カラカラデスヨ
ユミル「(まあ、私にとってはどうでも
良い事だけどな・・・)」
サシャ「・・しかし・・何だったんでしょうか
・・・ね。教官の用事って。」
-
- 123 : 2014/10/24(金) 03:14:46 :
-
ユミル「・・・あ?お前・・・
一体何言って・・・」
サシャ「いえ・・、ユミルに言われて
ミーナが部屋を抜け出さないか
監視してる最中だったんですが、
どうもほら、離れのアニと
アルミンとミカサだけ分れて
泊まれって教官が言った宿舎で
・・・
馬に乗った教官が用事がどうだの
明日は夕方までがどうのって
言っていたんですよ。」
ユミル「…お前・・・聴力いくつだよ……!!
こっからあそこまで何十メートル
あると思ってんだ・・・?;」
サシャ「・・・?いくつ、と言われても」
いや・・
ユミル「それよりオイ・・・!それじゃ
まさか・・・!!」
サシャ「ええ。その後全ての篝火を
消灯した教官は馬に乗って
伝達係の人と町の方角へ
出発しましたので・・・
今夜は見回りありませんね。」
グッスリオネンネ デスネ
ユミル「こっ・・こうしちゃいられねえ!
おぃ!クリスタ!私達も抜け出して
ミーナの頑張りっぷりを拝みに
行こうぜ?!?」ソワソワ ワクワク
クリスタ「・・・貴女絶対楽しんでる
でしょユミル・・・」
ユミル「当たり前だろ!!」ヘッヘッヘ..!
クリスタ「私は・・・行かないよ・・;
そんな風に陰から覗き見る
なんて・・趣味悪いよ・・」
ユミル「あー、ハイハイハイ。そういうのは
いいから。な。はい、
女神様一名強制参加。」ガッシィ!!
(右肩に担ぎ上げ)
クリスタ「ッア・・!ちょっ!!ユミル!!」
ジタバタ
ユミル「・・・お前相変わらず軽いなぁ
・・・ケツも小っちぇ~し。
もっとサシャを見習って芋でも
食えよ。・・・こう、モリモリと」
サワサワッ
クリスタ「うひゃっ!!?///」ビクッ!!!
サシャ「む!失礼な!私のお尻がそんなに
大きいと言いたいのですか?!」
ユミル「いや・・別にそうとは言ってねえ
けどな・・。・・って、んなこと
今はどうでもいいんだった。
・・それじゃ私らは
エレンのとこ覗きに行ってくるが
・・・お前はどうするんだ」
サシャ「―え、私ですか。私は―――」
-
- 124 : 2014/10/24(金) 03:18:58 :
――訓練兵宿舎・別棟―
アルミン(アニ)「・・・で、あのさ・・・」
ミカサ「・・・・・・」ドキドキドキドキ
アルミン(アニ)「あんた、エレンのとこに
行くんでしょ?さっきあんなに
張り切ってた上に、教官まで
出掛けてるって分かってる
のに・・・、なんでまだ
ここに居るわけ」
アニ(アルミン)「(僕としてもミカサが居ない方が
入替わるのには好都合だけど
・・・)
ミカサ「正直な話・・とても心配。
アルミンが・・」
アニ(アルミン)「ぼ、僕が・・?」
ミカサ「・・・アルミン、考え直す気は
無いの・・?あなたにはアニは
似合わないし、アニは・・・
少々暴力的だ。」スゴスゴ
アルミン(アニ)「あ、アンタに言われたくないよ!
大体どの辺が暴力的だって?!」
ミカサ「現にあなたはエレンには
あんなに行き過ぎた暴行を
振るってる。何度も見ているから
それは間違いない
・・・きっとアルミンも・・」
ソワソワ
アルミン(アニ)「あれはね!あいつが何度
突っぱねても性懲りも無く
かかって来るから!
それに向うが全力でかかって
来るんだからこっちもつい
力が入っちゃうんだよ。
別に私が好んでエレンに
足技を披露してる訳じゃ無い」
ミカサ「それだけではない。・・まだ・・
納得のいく説明が聞けていない。
アニ、あなたがアルミンの
何が良くてあんな事を言うに
至ったのか・・・それから、
あなたはどさくさに紛れて
昔からと言ったけど・・・
それは一体いつごろからなの?」
アニ(アルミン)「“何が良くて”って、地味に
傷つく言葉だよね。」ゲンナリ
ミカサ「そんなつもりはなかった。
言葉のあや。許してほしい」
アニ(アルミン)「や、いいんだよそんな
気にしなくて」
アルミン(アニ)「・・・何であんたにそんな事
一々説明しなきゃいけないの
かね・・・。それに片方の
理由についてはもう言ったよね」
(溜息)
-
- 125 : 2014/10/24(金) 03:20:51 :
ミカサ「・・言いたい事をはっきり
言える性格だという事・・?
しかしそれでは疑問がある。」
アルミン(アニ)「・・・何が疑問なのかな」
ミカサ「そういう意味では・・・
思った事をそのまま口にしたり
それを決して曲げない人間
だというなら・・それは
寧ろエレンの人柄に一致する。」
アルミン(アニ)「・・・私とエレンにくっついて
欲しいの?・・アンタは」
ミカサ「そ、そういう意味ではない!!」
ワタワタ;
アニ(アルミン)「(いつになく慌ててるなぁ・・
普段と違う事が起こると意外と
ミカサも女子らしいところ
あるのかな・・)」
アルミン(アニ)「さぁね・・・それを言われると
確かにそうかもしれないけど・・
でも私の感じではそうじゃ
無かったって事だろうね・・
それにさ・・・・」
アニ(アルミン)「・・・?」
アルミン(アニ)「・・・私がアルミンを・・・・その、
想うきっかけになったのって・・
元々一目・・惚れだったから・・」
カァァァァ/////
アニ(アルミン)「え!!?ウソでしょ!!?」
イ、イツカラ・・?!
ミカサ「ウソだ!アルミン・・!
騙されては駄目!!アニの様な
氷の心を持つ女が一目惚れなんて
何かの罠に違いない・・!」
アルミン(アニ)「流石にちょっとキズ付くよ!!」
ゥワァ...;
-
- 126 : 2014/10/24(金) 03:24:27 :
-
ミカサ「いや・・それが仮に千歩譲って
本当だとして。一目惚れと
いう事は・・・入団式の
時から・・・、教官に名前を
バカにされてたあの時に・・・
アルミンを好きになったと?」
ズイ・・・
アルミン(アニ)「せめて百歩くらいにオマケ
してくれたっていいんじゃない」
ミカサ「だめ。ビタ一歩たりとも
負からない。それくらいに・・・
周りから見てあなたとアルミンは
不釣り合い・・・」ボウリョクハンタイ
アニ(アルミン)「(それは君も人の事
言えないだろ・・・)」
アルミン(アニ)「・・(溜息)・・まあ、もう
この際あんたにどういわれても
気にはしないけどさ・・。
あんただって大切な幼馴染に
喝を入れる為とはいえ、
顔面に拳骨食らわしたり
してるじゃないか。
それは良くて私のは駄目なの?」
ミカサ「・・・・顔面に・・・?
何を言っているのアニ。私は
エレンにそこまで・・・」
アニ(アルミン)「あ・・・、ちょっとまって
ミカサ・・・?!
アニ・・・・君はひょっとして
・・・!」
アルミン(アニ)「へぇ・・・流石アルミンだね。
記憶力とかそういうのもやっぱり
頭の良さの内の一つなのかな。
・・まあ、そういう所も・・私が
好きになった理由の一つでは
有るよ」
ミカサ「・・・・二人とも
何の話をしているの?」
アルミン(アニ)「あんたがさっき聞いてきた事。
もう片方の答えだよ。・・・私が
いつからアルミンに一目惚れ
してたかって話。最初に私が
アルミンを目にしたのは・・・
今から5年前・・・・。
壁があんなことになって
これから自分達や町がどうなって
しまうか分からない・・・そんな
状況下で取り敢えず行われていた
食糧配給の場だった。」
ミカサ「・・?」
アニ(アルミン)「え・・、まだ思い出さないの?^;」
アルミン(アニ)「当然その時は私から
話しかけたりしなかったから、
お互い面識は無かった。・・けど
アルミンの隣にはアンタと
エレンがいた。人相も間違い様が
無い上にアンタに至ってはその後
二年後に入団する時になっても
同じマフラーを巻いてた。
・・だから直ぐに分かったよ。」
アニ(アルミン)「ホラ!君が駄々をこねている
エレンを殴って飢え死になんて
させないって言ってた、
あの時だよ!あの時アニも
あそこにいたんだって!」
ミカサ「・・・・・!あの時・・・!?」
アニ(アルミン)「・・・思いだした??」ホッ..
ミカサ「ああ・・・
頬を赤らめて泣きじゃくる
エレンに私が、サシャも大好きな
太くて固いあれを捩じ込んで
元気づけてあげたあの時・・」
ナツカシイ・・・
アニ(アルミン)「・・・たしかにあの場面は
妙ないやらしさがあったから
いろんな所でネタに使われてる
けど・・態々そんな誤解を招く
言い回ししなくたって・・・・;」
イヤ、マチガッタコト イッテナイケドサ
-
- 129 : 2014/10/26(日) 04:31:38 :
-
アルミン(アニ)「しかしあんな頃から三人して
ここまでやってきたって
言うんだからね・・・全く、
あんたらの仲の良さにはつくづく
頭が下がるよ。」
ミカサ「私とエレンとアルミンは
どこへ行ってもその身を
共にする家族だ・・・。
だから互いに間違った道を
歩みそうになったその時は
エレンにあれをねじ込んだ
時と同じように、この腕力に
訴えてでもその道を正すべきだ」
ペキパキ
アニ(アルミン)「・・・あくまでそこをパンとは
いわないスタンスなんだ・・」
ミカサ「・・・ので、私には今ここで
アニ、あなたがどこまで本気で
アルミンにあんなことを
言ったのか、それを確認する
義務がある」
アルミン(アニ)「確認って・・・言いたいことは
分かるけどさ。エレンだって
いつもあんたに言ってるでしょ。
“俺はお前の子供でもなければ
弟でもない”・・ってさ。
そこまで口出しされてちゃ
アルミンだっていい迷惑なんじゃ
ないのかな・・」チラ
アニ(アルミン)「ぅ・・・・」
ミカサ「・・・・・」
アルミン(アニ)「(溜息)・・・分かったよ。
・・・どうせあんたにも改めて
ひとつお願いしたいことがある。
・・でも約束してほしい。
何を確認するつもりかは知らない
けど・・私はふざけてないし、
本気だから大抵の事は
あんたの前でできるつもりで
いるよ。月並みにキスしろとでも
言うならその通りにできる。
・・・けど」
ミカサ「けど?」
アルミン(アニ)「それさえ済んだらもう何も
文句言わないでくれるかな。
私は・・・本気だから。
それから、私のお願いを一つ
聞いてほしい」
ミカサ「お願い、とは・・・?
それは私が聞くことなの?」
アルミン(アニ)「そうだよ。内容はそっちが
私とアルミンの仲を認めてくれる
条件を言ってから教えるよ。
・・・・別に難しい事でも
大変な事でもないから」
アニ(アルミン)「(なんか・・凄い事になって
きたな・・。けどミカサが僕達の
仲を認める条件って一体・・
何なんだろう。やっぱり
月並みに・・キス・・とかかな。
・・・でも・・///)」
カァァァ・・・・
-
- 130 : 2014/10/26(日) 13:02:51 :
-
アルミン(アニ)「・・・アルミン?」
アニ(アルミン)「(それすらミカサの目の前で
やってみせるだなんて・・・
そこまでの気持ちを向けて
貰えていたのに何も気づいて
やれなかったなんて・・
かなり悪い気もするな・・・
・・しかしそんな気持ちを
告白してもらえたにも
関わらず・・僕がこの後
アニに入れ替わりをしかければ
きっとその記憶は消えてしまう
訳なんだよね・・・これじゃ
もっと早くに入れ替わり
アルミン(アニ)「ちょっと、アルミン??
大丈夫かい?あんた・・・??」
ペタペタ(弱ビンタ)
アニ(アルミン)「ハッ・・!あ、な、なんでもない!
ゴメンよ!!よく聞いてなかった!
な・・なんだって?」
アルミン(アニ)「・・・・あんたさ、
ひょっとして・・・」
アニ(アルミン)「・・・ん?;」
アルミン(アニ)「・・まだ自分の記憶犠牲にして
元の身体に意識を戻そうと
してるでしょ・・・?」
アニ(アルミン)「あ・・え?な、なんで??!」
アルミン(アニ)「いくら自分の顔でもさ・・
その顔が今どんな感じの悩みで
頭を抱えてるのかって事くらい
・・見れば分かる。」ムス・・
アニ(アルミン)「・・・この期に及んで否定は
しないよ・・でも、これは
仕方ないことなんじゃないかな。
・・だからさ、アニには僕からも
ぜひお願いしたいんだけど・・」
アルミン(アニ)「お互い元に戻ったらもう一回
私に告白しろって・・?
嫌だよ恥ずかしい・・・・!」
ムッカァァァ////
ミカサ「・・・どうして?
本当にアニがアルミンを
想っているのならそれくらい
たやすいはず。・・できないの?
アニ・・・」ジィ・・・
アルミン(アニ)「・・・できないことじゃない。
けど、それには及ばないのさ。
・・・そもそも。」
アニ(アルミン)「それには及ばない・・って?
アニ・・それは一体・・・」
アルミン(アニ)「いや・・アルミン?単純な
事だから私もついさっき気が
ついたんだけど・・・」
アニ(アルミン)「うん?」
アルミン(アニ)「ユミルの情報を全て信じるなら
・・・意識を失うべきなのは
そっちの、私の身体なんでしょ?」
アニ(アルミン)「・・そうだね。その筈だ・・
ただユミルが言うには僕が
これに関わるのはユミルにも
予想できてなかったって事
だから・・その言い分だけを
聞くと、まるでその他の
入れ替わり対象にはユミルなりに
何か心当たりがあるみたいな
言い草に聞こえるけど」
アルミン(アニ)「あいつの言うことを全部
気にしてたら何もできない。
ここは私達に関係のある
情報だけ考えよう。・・で、
その、肝心の意識の喪失って
ヤツなんだけど」
アニ(アルミン)「それなんだよ・・問題は・・・
一体・・・」
-
- 131 : 2014/10/26(日) 13:05:06 :
アルミン(アニ)「・・ミカサ、あんたが目の前で
見てたかどうか知らないんだけど
確か・・・」
ミカサ「・・・なに?」
アルミン(アニ)「確か、ユミルの意識が、
あいつの身体から元の身体に
戻ろうとした時・・・」
ミカサ「あいつとは・・?」
アニ(アルミン)「ベルトルトの事だよね」
アルミン(アニ)「・・・そう。それでユミルが
あいつと最期に入れ替わって
元の身体に戻ったのって・・
確か医務室であいつが気を
失ってる時だって事なんだよね」
ミカサ「詳しくは知らないが」
アニ(アルミン)「その時は僕がその場にいたよ。
その通り、ユミルとベルトルトの
身体が入れ替わったのはベルトルトの
意識が無かった時だったし、
その前に熱を見ようとした
エレンとアニに入ったベルトルトが
入れ替わったのも・・同様の
状況だったって。」
ンン・・ヤヤコシイ
アルミン(アニ)「簡単に言っちゃって悪いけど
・・それってさ、別に意識が
無いとかじゃなくて、寝てる
だけでいいんじゃないかな?」
ミカサ「・・・・・」
アニ(アルミン)「・・・・・あ。」
アルミン(アニ)「・・・ね?そんな気しない?
だって、それだけ医務室に安置
されてたら意識不明というより
もうただ寝てただけなんじゃ・・」
アニ(アルミン)「な・・なんてことだ・・
そんな単純なことに・・・!
この僕が・・?!」
・・ショッッキング!
アルミン(アニ)「・・・割とまじめに考えて
もらってたなら悪いけどね・・。
ただ、これだって予測に過ぎない
から・・やってみない事には
なんともいえないけど」
ミカサ「・・・話が込み入っている所
悪いが・・・ちょっと二人とも」
アルミン(アニ)「・・・何?そういえば何すれば
いいのかまだ聞いてなかった
けど・・あんたは一体私達に
何を・・・」
-
- 132 : 2014/10/26(日) 13:09:01 :
ミカサ「・・・それはひとまず後。
まずは・・害虫駆除が先決」
キッ・・・
そう言ってミカサがランプ一つ分の
灯りしか灯されていない室内から
屋外へと飛び出し、真っ暗な夜空
を背負う宿舎の屋根を睨むと・・
???「チッ・・・!!!流石に
感づかれるか・・・!!!」
???「おっ・・おいどーすんだよ!」
アニ(アルミン)「!?」
屋根の上から聞きなれた声がした。
・・その声の主は・・・
トーマス「ふ・・・くくっ・・!
しかしこちらも相応の
覚悟は決めてきた!
ベルトルトの報復も恐ろしいが・・!
どの道アニの主導権さえ
握ってしまえばそんなもの
どうとでもなる!!」
ゲボハハハ...!!
コニー「正直俺達だってそりゃ怖ぇよ
・・・けどここで好奇心に
嘘をつくなんて男のすることじゃ
ねーからな!アルミン!
お前には悪いがすこしアニの
身体を借りさせてもらうぜ!」
アニ(アルミン)「キャ・・キャラ崩壊だ・・・!
ちょっとトーマス・・・!
君は今どういう類の笑い方
してるか自分で自覚してるのか
・・・?!それ絶対、志半ばで
野望に一歩届かずに息絶える
中ボスの笑い方だよ!!」
トーマス「フハハ・・お似合いじゃ
ないか・・・!初陣にして
奇行種と出くわしてしまった
ばかりに逆マミという最期を
迎える・・こんな俺に・・!
お似合いの最期だ・・!」
アニ(アルミン)「き、君は一体何を知ってる
って言うんだ!?」
ミカサ「覚悟を決めたのは結構な
事・・しかしその覚悟は
誤った覚悟だったようだ・・」
パキパキ・・
コニー「っ・・・!!」ゾゾゾッ・・!!
ミカサ「アルミンの言う通りだ・・・
あなた達に明日を生きる資格は
無い・・・。その企みは
ベルトルトの関知するところまでも
届かない・・・覚悟はいい?」
Σゴキッ・・ゴキリ
トーマス「笑止!!彼方にこそ映えあり!!
届かぬからこそ挑むのだ!!!!
行くぞ我が戦友達よ!!!」
コニー「俺一人しかいないけどな!;」
トーマス「気分だよ!空気読んでくれ
聖帝コニー!!」
コニー「変なあだ名つけんじゃねえよ!!」
アルミン(アニ)「・・なにこれ・・・」
-
- 133 : 2014/10/26(日) 13:12:42 :
屋根上に潜んでいたのはコニーと
トーマスの二名。本来更なる手勢で以って
奇襲をかけたかったのだろうが、
複数人で動けば、まず間違いなく
ミカサの気配察知により早期の内に
防備を固められてしまうと危惧してか、
敢えて二人での突入に踏み切る事に
決めたようだ。
成績面ではともかく、
訓練時の班行動では班長にも抜擢された
事のあるトーマス。そして頭脳面では
ともかく、身のこなしに関してだけは兵団
上位に食い込むコニー。
この二人だからこそここまで
辿り着けたのかもしれない・・
しかしその二人の命運の蝋燭にも早々に
ミカサの腹筋と肺活量より繰り出される
神風であっけない消灯時間がやってくるか
・・・そう思われたその時
トーマス「俺達が何の勝機も無く
お前の様な化け物に単身
挑みに来るとでも思うか…!?
これは勝機があっての
突入・・・・!」
コニー「俺達二人のどちらかだけでも
辿り着ければいい!」
ミカサ「・・2人居ればどちらか1人は
押し通せるとでも思ったの?」
ゴゴゴゴゴ・・・・
トーマス「ここに来る途中だが・・・
ミーナを外で見かけたぞ・・
何で外に居たんだろうなぁ・」
ニィ....
コニー「ああ・・、そういえば
焦げ茶色の上着を羽織って
駆け足でな・・抜け出しだなんて
・・・・意外だよな。
・・・“あの”ミーナが。」
ニヤニヤ
ミカサ「・・・・・!?!!」ピタッ
アニ(アルミン)「え・・・??!」
二人の言葉の意味を頭の中で整理し始めた
その直後から身体の動きを止めるミカサ。
みるみる内に脈拍の乱れと共に
顔色が変わって行き、遂には・・・
ミカサ「しまったっ・・・・!!!!!」
その場で二人には目もくれずに
エレンの居る宿舎へとその足を向け
全力で駆け出してしまった。
トーマス「(よし・・・!やはりミカサに
とっては“エレン>アルミン”だ…!!
これで後は屋根から降りて
アルミンに入ってるアニを
どうにかするだけ……!)」
アニ(アルミン)「(トーマスにしては随分と
ミカサの頭の弱い部分を
巧みに突いた誘導話術だ・・
まず何がミカサにとってまずい
のかを説明せずに考える時間を
与えた上に・・男子が知らない
筈の宿舎内でしか着ないような
上着の特徴などをチラつかせて
カマ掛けでないように
思い込ませる・・・!
これはまさしく・・・
アルミン(アニ)「(ちょっと、アルミン。いい?
(小声))」
いつの間にか僕に肉薄していたアニは
僕を部屋の中に引き込みながら
僕の耳元でそう囁いた。
-
- 134 : 2014/10/26(日) 13:16:17 :
アニ(アルミン)「ひゃっ・・・??!???
な、何だい!?!」
咄嗟の事で僕もかなり驚いてしまったが
アルミン(アニ)「このままじゃあいつら二人共
降りて来るだろうし、そうなると
私の身体に何されるか
分かったもんじゃない。だから
・・・・」ゴニョゴニョ。。。。。
(耳打ち...)
アニ(アルミン)「え?いや・・?!で、出来っこ
無いよ!!僕に!?」
アルミン(アニ)「大丈夫だって!何とかやって!
私も頑張るから!トーマスは
私が何とかする!アンタは・・
コニーに向かって、下段蹴りの
“フリ”をするだけでもいい!
できるでしょ?!見た事ある
んだしさ・・・!」アセアセ
アニ(アルミン)「い、いきなり言われてもっ・・!;
そんなァ・・・;!」ワタワタ
コニー「っしゃああ!!まさかこうも
上手くミカサを撒けるなんてな!
悪く思うなアルミン!!」
ババッ
ドスン!!
コニーが身軽さを活かした体捌きで
真っ先に屋根上から飛び降りた後、
衝撃を受け身で全て散らすと
すぐさま二人に向けて飛びかかる――
―――と、それより一歩早く・・・・
アルミン(アニ)「っっ」ガバッ
アニ(アルミン)「むグッ・・・・!!!?///」
二人の顔が重なった。
尤も重なったのは顔だけでは無かったが。
コニー「ああっ!!!??ちょっ・・・!
おま・・・・!!オ、オイ!?」
トーマス「ど、どうしたコニー!!」
ズズッ・・...タンッ・・
コニー「どうしたじゃねえよ!
やられた!!おいトーマス!
こいつらそう簡単には
元に戻れないんじゃ無かったの
かよ!?普通にやっちまったぞ!」
トーマス「な・・!?そ、そんな筈は
・・・・!!ユミルから
得た情報では・・・・!」
タジタジ
アニ(アルミン)「んっ・・・////」
アルミン(アニ)「ふぅっ・・・」
チュッ...パ・・・・
数秒間に及ぶ熱烈な接吻は直ぐそばに
居ればそんな音が聞こえる位の
勢いで幕を閉じた。
互いに吸い付いていた唇を
顔と共に離し・・・そして真っ先に
此方を向いたアルミンの顔が両手を
左右に広げながら前進し、
・・・こう叫ぶ。
アルミン(アニ)「ホラ!二人共もう諦めるんだ!
ボクならともかくアニが
元に戻ったんだ・・・!
肋くらいじゃ済まないぞ?!」
ガシィ
-
- 135 : 2014/10/26(日) 13:18:07 :
-
トーマス「なっ・・・!離せアルミン!!
ならもう一度二人共中身を
入れ替え・・・」
グイグイ
アニ(アルミン)「何をする気だったか
知らないけど・・覚悟は・・
いいよね・・?」ニチッ・・・
(満面の笑顔....)
ススッ・・・
エレンとアルミンが入れ替わった際は
どうしてそうなったのか分からなかったが
・・・まず、キスのみでは人格移動が
起こらないのでは、と推測していたアニ。
加えて、コニー・トーマスが
キスを条件にして人格の入れ替わりが
可能であると踏んでいるのを利用し、
互いが互いのフリをする事で
二人をやり過ごす案をアルミンに
持ちかけていた。
そして、アニの姿をしたアルミンが
普段なら決して見ることのできない、
見る者全てを凍り付かせるかのような
恐ろしさを秘めた極上の笑顔と共に
とった下段蹴りの構えは・・・
コニーの脳裏に焼き付いた、
“あの日の記憶”を呼び起こす―・・・!
形としては見様見真似でしか無かったので
何度も訓練で対峙しているエレンなどで
あれば、直ぐにいつもとその構えが
違う事に気付けそうな程、アニ本人の
ものとはフォームが異なっていたが
・・そこまで入り組んだ構造をしていない
コニーの思考回路に対する威嚇としては
・・それで充分だった。
・・・・自主訓練の際、そのアニの体に
組みかかる事すら一切敵わず、
ただの一撃で自らを地に伏せさせた、
獲物を屠る必殺のミドルキックの
痛みが・・・・・・!!
その痛みにのたうち回ったあの日の
訓練場の土の匂いと共にコニーの記憶を
恐怖一色に塗り替える・・
コニー「ひっ・・・!!しっ・・・
失礼しましたぁぁぁあああ!!」
ァァアアアァァアアア!!!!!
ババッ・・!!ダダダダダ....
コニー・スプリンガー 戦線離脱
トーマス「なっ・・・!!
ま、待て!!!待つんだ
コニ―――!!!!」
(アルミン(アニ)に拘束されながら)
アニ(アルミン)「き・・・あ、アンタも
懲りないよね。折角あの日は
ギブアップに応じて手心を
加えてやったって言うのに
……まあ、今度は足をへし折る
か靭帯をズタズタにするまで
力を緩める気はないから・・
安心して気絶するといいよ…」
ニッタァァ・・・・!!(アニの顔であの笑顔)
トーマス「ひっ・・・・!!!!!
うっ、うわぁ.....!!!!!」
(;;゚Д゚)
―悪夢再来―
トーマス「ぃやぁぁぁああああ!!!!」
ダダダダダダダダダ・・・・・・・!
-
- 138 : 2014/10/28(火) 01:35:04 :
・
・
・
アニ(アルミン)「や・・やった・・・!完全に
欺く事が出来た・・!
ど、どうだった・・?アニ!」
ボクノ コノ ハクシンノエンギ!!
アルミン(アニ)「(溜息)...全然ダメ。まったく
なってない。相手があの
バカ二人だったからよかった
様なものの、これがエレンなら
すぐにバレてたよ・・・」
アニ(アルミン)「て・・手厳しいなぁ…」ゲンナリ
アルミン(アニ)「・・なにより、あの笑顔は
いくらなんでもあんまりだよ。
…鏡で毎日見てる私でもヒいた」
アニ(アルミン)「ええっ!?そんなに!!?
っていうか笑顔に関しては
悪いけどアニも人の事
言えないって!正直
僕に引けを取らないくらい
君の笑顔も迫力あるよ!?」
アルミン(アニ)「ぅ、うるさいよ!!!
私は…ほら、苦手なんだ…!
誰かと面と向かって話しながら
笑うなんて滅多に無い事だし…!」
アニ(アルミン)「そ、そうなんだ…、いや、
そこまで深追いしないけどさ…」
ニガテジャ シカタナイ;
アルミン(アニ)「ま・・まったくもう…今は
入替わっちゃってるから自分と
してる感覚とはいえ・・・
は・・初めてのキスだったのに…
…/////もっと風情のある
シチュエーションが良かったよ…///!」
アニ(アルミン)「まあ、それについては
残念ながら、僕は君のこの身体に
入ったエレンを気絶させようと
した時に・・先にしてしまった
訳だけど・・・////」
唇ガヤワラカカッタデス、ハイ。///
アルミン(アニ)「!!?私だけまだアルミンとは
してないって事!?不公平だよ!!
そんなのノーカンだ!!
・・・ま、まだ私とあんたは一回も
してない!!いいね!?」
アニ(アルミン)「ゥ・・うん・・・;(実を言うと・・
最期にエレンが入れ替わってから
医務室で半裸まで見てしまってる
事実があるけど・・この調子だと
絶対に忘れてるな・・・って言うか
身体を借してる以上そんなの
恥ずかしい内にも入らないか…)」
(後ろめたい苦笑)
アルミン(アニ)「な・・なにさ・・・その意味深な
表情は・・・!?ちょっ・・また何か
私に隠し事・・・!?」ワタワタ
アニ(アルミン)「アニってさ・・・実は結構
こんな風にコロコロ表情を
変えられるくらい感情の起伏を
表に出せるんだね・・・↓;
出来ればそれ、僕じゃない
顔でみてみたかったな・・・(溜息)」
アルミン(アニ)「話をはぐらかさないでよ!!」
-
- 139 : 2014/10/28(火) 01:37:43 :
―男子宿舎・エレン部屋―
ライナー「ズゴ・・・ズゴゴゴゴ....!!」
zzzzzzz
ベルトルト「・・・・・・・・」
ドスン・・ギシッ・・・・
エレン「(・・・・静かだな・・・・)」
ライナー「ズゴッ・・!ズゴゴッ・・・!!!」
ベルトルト「・・・・・」
ゴロゴロ
エレン「(1人分の寝息が無いだけで
これだけ静けさを実感できる
なんてな・・・あいつは一体今頃
どうしてるか・・・まあ妥当な線で
考えればアニの身体には
あいつ自身かなり興味がある筈
だから・・・それはもうお楽しみの
真っ最中なのかもな・・・)」
エレン「・・・・・・」
エレン「(・・・オレも何かやっとくべきだった
のか・・・?正直女子の身体に
興味が無かった訳でもねえし
最初の入替わり当日の朝なんか
結構アニの胸触っちまった時とか
興奮してはいたけど・・・
その後は色々込み入ってた所為か
全然そんな事考える暇も無かった
しな・・。一応ユミルだって女子の
身体という判定になってる筈だが
・・あいつは元々がクリスタに
対してアレだからか全然使ってて
女の身体って気分じゃ無かったし
・・・そもそも身長がかなりオレに
近かった。)」
ギシッ・・
エレン「(そんな事よりもだ・・・元の身体に
無事戻れた今になって…こんな
考え事に頭使って眠れないなんて
こりゃ明らかに・・・)」
ギッ・・
エレン「(動揺してるよな・・・)」
とても睡魔の襲来など期待できそうもない
位に冴えわたった意識を保ちながら・・・
エレンはベッドからその身を起こし、
窓枠へと歩み寄ると少しだけその木窓を
押し開ける。
エレン「・・・曇ってんな・・出来りゃ
綺麗な月でも見えると
良かったんだが・・・」ギ・・・
そこから更に窓を押し開け、
窓枠に右肘を乗せて頬杖をついて
外を見つめるエレン。
-
- 140 : 2014/10/28(火) 01:39:45 :
エレン「(クリスタ・・・か・・しかもアニの
記憶通りであの反応から見ると
ミーナの奴も・・オレに気があるって
事になるんだよな・・・?しかし・・
・・・・・・・・・・・・・
なんでオレなんかが。正直な話…
こんな事で色々と人間関係
ギクシャクした挙句訓練に支障が
出るなんて事は御免蒙りたい)」
エレン「(オレだけの問題で無く、それは
向うにしたって精神面での影響は
大きいはずだ・・下手にフッたり
快諾したりでどちらか一方に
重圧を与える位ならいっそ・・・
イヤしかし女子があそこまでした
心意気に何も無かった、で
通すのはそりゃ男として
どうなのかって話になるな・・・)」
ムゥゥ・・・・↓↓
――葛藤。
“恋愛感情”というものに対して
免疫抗体の持ち合わせが、ほぼゼロである
エレンの脳内は未だかつてない程の
葛藤に苛まれていた・・。
エレン「(正直な話・・・これがどっちか
一人からの告白というか・・・
そういうアレだったら間違いなく
断ってたな・・・こんな事を考える
俺は・・・やっぱりその・・・)」
――――普通とは違うのだろうか。
いや・・・いつも一緒だったミカサを
除けば友達なんてアルミン以外に
居なかったんだからそもそも普通に
恋愛なんてものに興味を持つ事も無いんだ
・・・普通じゃねえのは当たり前か・・
エレン「(訳が気になるな・・・あの二人が
どうしてオレなんかを・・)」
思案に耽るあまり、感覚器官の働きに
セーブがかかってしまっていた為か・・
エレンはその直前まで脱走者の接近に
気付けずにいた。・・・普段の感覚で
あれば・・恐らくその気配の接近には
ギリギリ気が付く事が出来たのだろう。
・・・が、その邂逅は考え事を
していたエレンにとって、
これ以上なく唐突にやってきた。
???「(ァッ・・!エレン!よかった!戸口から
入ろうかどうしようか凄く迷ったん
だけど・・!起きてたのね・・!?(小声))」
ヒョコッ
――頬杖をつきながらも
身を乗り出して眺めていた外の景色の
下方向から突如現れた闖入者に、
思わずエレンは
エレン「っっおわッ!!!!??」
ビクンッ!!!
巡回中の教官という存在を忘れ去り、
盛大にその身を撥ね上げた。
ライナー「・・・フゴ・・・?」ゴロン・・・
???「(あ・・!エレン・・!声ッ・・・!(小声))」
シーーーー・・・!
エレン「(あ、あぁ・・済まね・・って
アレ・・・お前・・・?(小声))」
(訝しげな目)
???「(え・・・?(小声))」
エレンは突如自分に話しかけて来た
その黒髪の女子を下から上まで
ねめつけると・・・
エレン「・・・・お前、・・誰だ?;//」
コンナ女子イタカ・・・?;
ミーナ「え・・・:」
就寝直前に部屋を飛び出したため、
髪を解いていたミーナは
両サイドおさげによる真中分けの影響を
受けずに中心にかかった前髪の奥で…
驚きの表情を作った。
-
- 141 : 2014/11/01(土) 00:02:57 :
―男子宿舎エリア―
ダダダダ・・・
ミカサ「・・・・・!」
(あの二人の言っていることが
事実であるという保証は無い・・!
しかしそれが事実だとすれば・・!
・・とにかく今は時間がない。
教官がいないのは全力で
走り抜けるのに好都合だが
この物音で更に無断外出者を
増やすことは避けたい・・!)
・・と、その進路に突然
ミカサ「!!」ピタッ
サシャ「あ、あはは・・ミカサ!?
こんなところで出くわすなんて
すごい偶然!ところで先ほど
エレンをあちらで見かけたの
ですが・・・;」ダラダラダラ...
ミカサ「エ、エレンを!?
いや、エレンは一人だったの!?
…ミーナが一緒にいなかった!?」
オロオロオロ
サシャ「あ、ああはい!そうでした!
しっかりミーナも一緒に歩いて
ました!ええ!それはもう
二人仲良く御手々をつないで!」
ミカサ「お、おててをつないで!!!??」
カァァァ・・・!//////
サシャ「ええ、丁度あっちの方に・・」
ミカサ「あ、ありがとうサシャ!!
私は先を急がなければ・・!」
ダダッ・・・!
・
・・
・・・
サシャ「(溜息)…パァンの為とはいえ…
人を騙すのは心が痛みますね
・・・・・」ホゥ・・・
―小高い丘―
ユミル「これだけ経ってあのミカサが
来ねえって事は・・芋がうまく
やったって事だな・・・
これなら邪魔も入らず行くとこ
までイけるか・・・」フム
(クリスタ背負い)
クリスタ「ちょっとユミル!流石に
趣味が悪すぎるよ!本当に
覗き見るの!?こんなの
絶対に良くないって!」
ジタバタ
ユミル「あっ、こら暴れるなって。大体
盗み見は良くねえってお前・・
じゃ、出てって堂々と見る気かよ?
ミーナがそんな状況の中平常心で
告白タイムに持ってけると
思うか・・?」
クリスタ「うっ・・・そ、そういう事じゃ
なくて!そもそも私達が見る
事ないでしょって言ってるの!
後でミーナにでも聞けば
良いじゃない!そうじゃ
なくってもエレンが返事を
くれる時に分かる事でしょ?」
ユミル「あのな・・・私はお前の建前上
エレンに言った様な、返事は
いつでもいい、みたいなのが
一番待てないタイプなんだよ。
ましてそれが可愛い嫁の
身の上に降りかかってくる事だと
すれば尚更だ。正直私はエレンと
お前がそういう間柄になろうとも
お前を手放す気はないからな。
・・とくれば当然その場合
私とクリスタとエレン・・と、
3Pになる訳だから私自身の
問題にだってなってくる訳で(ry
クリスタ「何の話してるのユミル!!?」
ギャアァァアア(;゚Д゚)ァァアアア
ユミル「心配すんなって。もし
そうなってもエレンを奪ったり
しねえよ。私の目にはお前しか
映ってないから///」
クリスタ「そういう意味で
怒鳴ったんじゃない!
ユミルちょっと話がぶっ飛び
過ぎ!!」
ユミル「・・・なんで?だって、当然
そんな間柄になったら・・・
ぶっちゃけヤるんだろ??
どこがぶっ飛びすぎなんだよ」
キョトン...?
-
- 142 : 2014/11/01(土) 00:05:38 :
クリスタ「~~~・・!!
(溜息)・・もう、ユミルのそういう
ノリにいくら突っ込んでも
無駄だって分かってるから、
そこは放っておくけど・・・
さっきからまるで私がエレンに
選ばれる体で話を進めてない?
・・・ユミル。」
ユミル「いや・・・冷静に、妥当に、
一般的に考えてお前だろ。
普通に皆そう答えると思うぞ。
・・・謙遜も結構だが、お前は
もう少し自分の見てくれを自覚
した方がいい。でないと、
それは天秤に掛けられる
相手にとっても場合によっては
侮辱と取られかねねーよ。」
クリスタ「天秤って・・・なんでそんな
人を見比べる発想に
行きつくのかな・・・」
ユミル「いいから最後まで聞けって。
お前は所謂別嬪さんなの。
一目見ただけで、大抵の奴が
“結婚しよ”だとか、
“結婚したい”って思う様な・・
そんな外見をしてるんだよ。
加えて外面が良いんじゃ
もう文句の付けようが無ぇ。
お前が否定しようが何しようが
これは事実なの。
これだけハッキリ言えば
否定しないか?」
クリスタ「・・・エレンは絶対に
外見だけで選ぶような人じゃ
ないよ。それに外見だけとって
みたって、私はそう思わない」
ムッスゥ.....
ユミル「・・・どーだかな。男なんて
結局は外見重視だと思うぜ。
・・いや女だってそうさ。
お前はダズとエレンが同じ
位女子にモテると本気で
思えるのかよ」
クリスタ「だからそれが分からないって
言ってるの。私とミーナで
比べるのも間違ってるし、
どっちが好みかなんてその人の
好き好きでしょ。
ユミルは私の方が好みに見える
からそう思うだけでしょ・・?」
ユミル「・・・まあそれは否定しないけど。
そういう事じゃ無ぇんだよなぁ
・・・じゃ、お前・・ミーナと私・・
並んで片っ端から男子に
告白したらどっちがより多くの
男子にOKされると思う?」
クリスタ「何も変わらないよ。
それだって相手の好き好き
だって私は思う」
ユミル「・・・おい、冗談だろ?
私だぞ・・?この顔。。この
面構えを見て本気でそう思ってる
のか?お前にお世辞を言われると
それはそれで結構なショック
なんだが・・」ジト・・・・
クリスタ「こっちこそ聞きたいよ。
それ本気で言ってるの?ユミル
・・・自分がそこまで男子に
敬遠される外見だと本気で
思ってるの・・・?だとしたら
本当に勿体無いよ。。
・・こんなにすらっとした
体つきで目つきも顔つきも
切れ長で大人っぽいのに。
私は・・本気で素敵だと
思うよ、ユミルの外見。」
アコガレチャウモン
ユミル「・・・ものはいいようだな。
嬉しくて泣いちゃいそうだぜ。」
ヘッ・・
クリスタ「・・とてもそこまで
嬉しそうには見えないけど…
ひょっとしてまだお世辞だと
思ってる・・・?私は本当に・・」
ユミル「いや…?お前がそう言うのなら
そうなんだろうな。・・・
・・あくまでクリスタ・レンズ、
その人の意見・・って意味じゃな」
フイッ・・・
クリスタ「・・・え?ユミル・・
それって一体・・」
ユミル「(しっ…ホラ、おいでなすったぞ
ん・・?あいつ髪結ってないのか
(小声))」
-
- 143 : 2014/11/01(土) 00:08:51 :
会話の内容までも傍受する目的が
ユミルにはある為、距離にすれば
そこまで離れた位置ではないが、
曇天に伴い新月とほぼ変わらない
その宵闇は、傍観者の存在を秘匿するには
うってつけの環境であった。
クリスタ「(っていうかさ・・、ユミルは
何でエレンとミーナがここに
来るって知ってたワケ・・?
(小声))」
ユミル「(アニとエレンが入れ替わりから
大分経過して・・もう一回
入れ替わった辺りで記憶が
混ぜこぜになってきたって
言ってたろ?・・あれが実は
私にもあった。エレンの記憶も
ある程度は読めたのさ。
そしたら男子連中は夜な夜な
教官の巡視を掻い潜ってここを
・・・まあ、いわゆる“息抜き”
に使ってるっつー記憶が・・
見えたわけだな。(小声))」
クリスタ「(ぅ・・、うん、息抜き、ね
/////(小声))」
ユミル「(ぁあ、息抜きなw(小声))
(コイツ、基本ムッツリの癖に
知ってる事に関しては反応が
露骨だから面白いな)」
クリスタ「・・・・」
モジモジ
ユミル「(・・クリスタは男子が好きな
その息抜きって何だか知ってる
のか?(小声))」ニヤニヤ
クリスタ「(しし、しらないよ!でも
一々説明しなくていいから!
どうせユミルがそんな顔する
ッて事はそういう事なんでしょ
!?/////(小声))」
ユミル「(・・・・)」
ジィィィ・・・
クリスタ「(それに男子が“好き”って
ユミル言ってるけど、別に
好きとかそういうのじゃなくて
生理的なことでしょ?それって
・・!;しないといけない
事なら皆してて当たり前
じゃない・・!///(小声))」
ユミル「(なんだ・・ちゃっかりしっかり
分かってんじゃねーか・・
愛しの可愛い女神様が同期
の女子連中の例に漏れず
しっかり性に目覚めてて
ちょっとショックだなぁ(小声))」
ニヨニヨ☆
クリスタ「(座学でも何となく教わった上に
その後の夜会でユミルが仔細に
私に力説してきたからでしょ?!
誰のお陰で身についた知識だと
思ってるの?!そのすっごい
やらしい笑顔やめて!(小声))」
ユミル「(おい・・そういう話も私としては
大歓迎だけどよ、いい加減
あっちの動向にも目を向けようぜ
・・これじゃ何の為に出歯亀に
なってるのか分かりゃしねえ
(小声))」
クリスタ「(だから私はッ・・!(小声))」
-
- 146 : 2014/11/01(土) 00:18:20 :
ーエレン・ミーナ エリアー
エレン「つい部屋に連れ込んじゃ
マズいと思ってこっちに
連れて来ちまったが・・
おい、ミーナ」
ミーナ「(こんな見晴らしのいい場所が
あったんだ・・・)
・・あ、え?!なに?」
エレン「この場所は誰にも言わないで
くれよな。・・その、
色々と面倒なことになるから。」
ミーナ「うん!約束するよ、
誰にも言わないって」
エレン「・・・助かる。正直ユミルや
ミカサなんかに知られたら
目もあてらんねえからな・・・
その場合俺は同室連中に
どんな責苦を受けるか
想像もできやしねえ・・」
ミーナ「・・でもこっちにはこんなに
見晴らしのいい素敵な場所が
あるんだね。女子の宿舎にも
近くにこれくらいいい場所が
あったらなぁ・・」
エレン「・・そもそも女子には
抜け出しする必要があるヤツ
なんていないだろ?
サシャなんかだって昼間の罰走で
溜まった疲れを回復するために
熟睡してるんだろうし」
ミーナ「それは・・エレンの言う通り
だけど・・・必要とかって話に
なったら男子だってそうじゃない
・・何かどうしても抜け出して
やらないといけない事があるの?」
エレン「あ・・あるだろ・・ホラ、
夜中に小便したくなるなんて
誰だって珍しくなんかねえ」
ミーナ「トイレはまるっきり逆方向だけど」
エレン「・・・そうだな。・・まあ、
深くは聞かないでくれ…//」
ミーナ「じゃあそうしてあげようかな!」
ムフー・・W
エレン「っつうかミーナ、お、お前さ…」
ミーナ「何?何???お前・・?//」
オ・・?オ・・・?!
エレン「髪結ってないと普段と全然印象
違うのな・・さっきは不意打ち
だった上に小声だったから
余計気づくのに時間かかったぞ
・・・;」
ミーナ「あ、うん・・それだけ・・?」
キョトン
エレン「ああ・・?それだけだが・・
何か不満でもあったか?」
ミーナ「ううん・・不満とかっていう
事じゃないんだけど・・あ、
じゃあさエレン!?」グッ
(両手でセルフお下げ)
-
- 147 : 2014/11/01(土) 00:19:48 :
エレン「おう?」
ミーナ「このいつものと、解いてるの、
どっちがエレンにとっては
好み・・?!(直球)」
エレン「こっ・・好み・・?///」
ミーナ「そう!エレンの好みを聞いてるの!」
エレン「・・・一応聞いとくが・・
それを聞いたらまさかこれから
ずっとそのまま・・なんて事
しないよな・・?ミカサが
そうだっただけに流石に
オレの一存で女子の髪型を強制
するなんて気が引けるんだが・・」
ミーナ「え・・・・・・!?あの・・
ミカサが入団直後に髪を
バッサリやったのって・・
エレンの趣味だったの・・?!
・・っていうか趣味を聞かれて
それに答えたって事はひょっと
して・・しなくても・・」
サァァァ・・・↓↓↓
エレン「ち、ちげえよ!!その時は
何気なく、立体機動の訓練とか
なんかで絡まったら危ないだろ
・・って軽く注意しただけの
つもりだったんだ!それがまさか
次の日までにあんなに一気に
伐採するなんて思っても
みなかったから・・
アルミンの奴には相当
何かあったのかって聞かれた
けどな・・・」
ッタク・・・
ミーナ「じゃ、じゃあ・・?」
ホッ・・・
エレン「ミ、ミカサとはそんなんじゃ
ねーよ・・・。そもそも
あいつはオレにとって一人しか
いない家族みたいなもんなんだ。
・・そりゃきっとあいつも
同じに決まってる。だから・・
その、恋人とか・・、そういう柄
ではないというか・・」
ミーナ「何となくだけど・・もっと
大事なもの・・・って感じ?」
エレン「あ、ああ・・、小っ恥ずかしい
言い方だけど否定はしねえ。
あいつがいる前でこんな事言うと
感極まって余計お節介が
エスカレートしちまうからな。
それも黙っとけよ・・///」
カァァァ・・
ミーナ「うん、分かったWじゃあそれも
秘密って事で。」クスクス
エレン「しかし・・どっちが趣味とかって
聞かれると正直困るんだけどな
・・結ってないミーナもそれは
それで女子らしいというか・・・
凄く女らしい、って感じが
するしな。」ヤッパナガイカミハ
ミーナ「・・・・(ムゥ)もっとストレートに
カワイイとか言ってくれると
嬉しいんだけどな・・」
エレン「わ、悪かったな。照れくさくて
そのままの言い方は流石に
恥ずかしいんだよ///まあ・・・
あれだ・・」
ミーナ「・・・うん?W」
エレン「普通に可愛いよ」
ボソ
ミーナ「出たよ!“普通に”!!
その一言は余計だよ!!
2000年後もはやってそうなくらい
汎用性の高い言葉だよね!それ!」
イラッ☆!(#^ω^)
エレン「わ、悪かったって!怒鳴んなよ!
教官に見つかる!!」シィィ!
-
- 148 : 2014/11/01(土) 00:23:41 :
ミーナ「どうでもいいけど、どっちが
好みか教えてはくれないの!?」
エレン「・・・・それも
そうだけど、普段のミーナの
髪型見てると・・どうしても
懐かしい家族の顔ってヤツを
思い出すから・・ちょっと
そういう意味でも感慨が
深いんだよ。だから安易に
どっちがいいとかこの場では
決められねえよ」
ミーナ「え?家族??ひょっとして
お母さんとか!?エレン
たしか兄弟とかいなかった
よね・・・!?」ソワソワ
エレン「お前の言う通りオレは
一人っ子だったけどよ・・
母さんじゃねえよ・・・。
言いにくいけど・・・その
髪型・・・・」ジィィ・・・
ミーナ「??」
エレン「すっげえ父さんを思い出す
んだよ・・・」マンナカワケ ェ・・・
ミーナ「!!!?そこは冗談でも
お母さんって事にしてよ!!
エレンのお父さんって
おさげだったの!!?」
エレン「違ぇよ!!前髪の分け方が
そっくりだって言ったんだ!
お下げで髭生やしたおっさんって
お前・・・!大分奇抜な
ファッションじゃねえか!」
ミーナ「そ、そうなんだ・・前髪が・・・
ね・・・。へぇ・・。
・・で、お父さんってやっぱり
顔はエレンに似てるの?」
ジィィ・・・
エレン「頭ん中でオレをお下げの
真ん中分け頭にイメチェン
させてるだろお前…
悪いが殆ど父さんに似てるとは
言われなかった。よく似てると
言われたのは寧ろ母さんの方だぞ
…アルミンに聞いたっていい。」
ミーナ「へぇ・・エレンはお母さん似・・
・・・」
エレン「・・・らしいってだけだがな」
・・・・・・・・
・・・・・・・・
エレン「な・・・なんか喋れよ・・」
ドキドキ
ミーナ「・・え?なんで?///
私は・・こうしてるだけで
結構楽しいんだけどな・・」
トン・・・
エレン「・・・・!」////
この場に到着してすぐの時点で二人とも
同じ樹に背をもたれかけてはいたが、
それは互いに対角で樹木に背を預けるような
位置取りだった。・・・だが、
話に夢中になっている間にミーナは
少しずつ距離を縮めていたのか
今は左肩がエレンの右肩に密着する位置、
つまり元居た気の幹を挟んで反対側から
見事に90℃回り込んでエレンへの肉薄を
見事に果たしていた。エレン自身も
ミーナの肩がぶつけられて初めて自分の
真隣にまで彼女が迫っている事に
気がついたくらいだった。
エレン「(この雰囲気は・・やっぱり
そういう事・・なんだよな・・
ああ・・こういう時一体どんな
喋り方すりゃいいんだ・・・
クリスタの時が完全な不意打ち
だった上に今は二人きりって
状況もあって・・すっげぇ
落ち着かねえ・・・!)」
ミーナ「//////////」
ジィ・・・・
エレン「何か用があってミーナは
オレのとこに来た訳だろ?
ならとっとと話を済ませて帰った
方が・・教官にこんなとこ
見つかったら厳罰どころか
最悪の場合一緒の兵団に
居られなくなっちまうかも
しれねーし・・・」
メチャクチャ ミラレテル・・・////
ミーナ「それって・・エレンは私と
一緒に居たいって思ってくれてる
・・そういう風に受け取って
・・・いい・・のかな?//」
エレン「そりゃ当たり前だろ・・・!
同じ班でここまで頑張ってきた
仲じゃねえか・・!卒業ももう
目と鼻の先なんだからよ・・
ここで離れ離れなんてそんなの
・・・」
ミーナ「うん・・・Wううん、
例えそれがどんな意味でも
その言葉は凄く嬉しい・・・
その言葉を聞けて・・最後の
勇気を貰った気がする……!」
(深呼吸)
エレン「さ、最後のってお前・・」
-
- 149 : 2014/11/01(土) 00:25:36 :
-
ミーナ「分かってるよね・・・・?
エレン。私がこんな時間に…
こんな危ない事をしてまで
何をあなたに…伝えに来たのか。」
エレン「ああ」
ミーナ「伝えなくても・・分かってるよね
・・・私があなたをどう思ってる
のか・・・」ドキドキドキ
エレン「ああ・・・。
だけどそりゃお前の心の中まで
読めるとかって意味じゃ無いぜ。
あくまでアニの記憶の中で…
…お前とクリスタが
ユミルにいじられてる光景を
何度も見た覚えがあったって
だけの事だ・・・。」
ミーナ「・・・・」
エレン「クリスタにはあらためてその後
気持ちを伝えられたから…
気のせいではなかったみたいだが
・・・つまりこのままだと
オレがアニの記憶で見たお前の
記憶はきっと自意識過剰な
思い違いとかそういうアレ
なのかもって事だ・・・
だからあの・・ほら・・えっと
(ヤバい・・!頭が回んねえ!
オレは今一体何言ってんだ・・?!)」
ソワソワソワ
ミーナ「エレン・・・、」
エレン「あ、ああ、何だミーナ・・??」
/////
ミーナ「私も・・私も恥ずかしいよ。
多分今のあなたと同じくらい
頭に血が上ってる・・。
次の瞬間にも倒れちゃいそうって
くらい・・・。」
エレン「あ・・、ああ?;////
そうだな・・?」
ミーナ「けど言うよ・・!勇気を出して
言う・・・・!それは気のせいでも
勘違いでもないよ・・・!私は・・
クリスタと同じ。
あなたが好きだったから・・・
あなたが本当に本当に
心から好きだったから・・・
夜の集まりでも内緒に
しきれずにユミルに毎晩
おちょくられてたの・・・」
エレン「あ・・、ああ///」
ミーナ「私も・・ううん、私、
エレンが・・好き・・!
クリスタが同じ様にエレンを
好きだったって知る前から・・
私はずっとエレンのこと見てた
・・・!」
――それから数秒の間を置いて・・・
エレン「・・・ぁ、ありがとう・・・
って・・何言ってんだオレ・・」
プシュゥゥウ・・・////
ミーナ「(深い溜息)~~~~・・!
や・・やっと言えた・・!!
凄いよ・・クリスタってやっぱり
凄い・・!この直後キス・・・
してきたんでしょ??
私は流石にそれは無理!!//
あ、無理ってそういう意味じゃ
無いからね!?そんなことしたら
私の方が意識持たなくて
気絶しちゃうって意味で・・!」
ドギマギ・・・
-
- 150 : 2014/11/01(土) 00:46:21 :
エレン「分かってるって・・そんなの
オレだって十分恥ずかしいって
・・しかし気絶は言い過ぎだ;
一応お前だって巨人を相手に
戦う覚悟を持った兵士なんだ
からよ・・・そんな事で気絶
するなよ・・・(苦笑);
あと一応言っとくと
あの時オレはアニだったからな。
クリスタ自身も、相手がアニの
顔してたから勇気出してキス
できたんだって言って・・・
ミーナ 「っっ」
ガバッ
エレン「ンっ・・???!」
途中までそのような素振りをまったく
見せなかったミーナだったが・・・・
エレンの言葉を途中まで聞いてその内容を
理解しかけた所で・・・まるで何かに
追い立てられるようにその顔を
エレンに覆い被せるミーナ。
ミーナ「んっ・・・・!!フ・・・!!」
互いの唇が密着すると同時にそれなりの
勢いで顔を寄せた結果ミーナの
ほどかれた髪が起こした微風は、
エレンの鼻先にその髪を洗い上げた
芳しい石鹸の香りを届ける。
基本的に私物を持ち込んでいない以上は、
洗髪料に使う石鹸も身体を洗い流すものと
同じであり、誰もが同じものを使っている
事になるが・・当然それぞれ個々の体臭と
言うものもあってか、皆が皆同じ香りを
その身に纏うとは限らない。
しかし、そういった女子との接触が
一見極端に少なそうなエレンだが・・
先日立続けに自身の身体が女子2人と
入れ替わるという稀有な体験を経ている
ばかりか、内一名の女子に至っては
そんな一件を抜きにして考えても、
対人格闘訓練という取っ組み合いの
最中において、極々至近距離で
その香りを感じ取っているため、
そういった点から、今しがた自身の
唇に自らの唇を必死に重ねてくるその
女子との差異を子細に感じ取っていた。
-
- 151 : 2014/11/01(土) 00:48:31 :
・・口腔という呼吸口を封じられた今、
唯一呼吸のできる鼻腔に舞い込んで
来るその香りは・・・アニ、
ミカサと同室に居るにも関わらず
その二人とはまた違った匂いだった。
エレン「・・・!・・・・ン」
幾ら汗を流しているとはいえ
男子同様に過酷な訓練を終えた後なのに
自分達と何が違うというのか、
全ての女子が通り過ぎた後に
等しくその軌跡に残される、
ほのかに甘い香り。そしてその後に
やってくる、何か植物の花から
発せられる様な、思わず深呼吸せずには
いられない独特の香り。
アニの身体に入った際、部屋の中で
時折感じ取っていた匂いの一つ。
それが・・、今目の前で永きに渡って
不慣れな様子を必死に隠そうと
下手な接吻を続けるミーナの匂いだった
ミーナ「ぷはっ・・・!!」
エレン「はっ・・・・!!はぁ・・・
はぁ・・・!///」
ミーナ「じゃあこれで・・私はクリスタに
回数の上では勝っちゃった事に
なるかな・・・!////」フフン//
エレン「あ・・・?え・??//////」
余りにも長い間の口づけであった為、
未だエレンの唇には初めて受ける筈の
ミーナのキスの余韻が残っていた・・・・
・・・が、それにしてはどうにも不思議な
感じであった。まるで初めてした
事ではないような・・・そんな不可思議な
感覚がエレンの中に残っている
真っ只中で・・
ミーナは前髪に所々隠れた顔を
赤く染め上げながらも若干得意げに
胸を張ってこう続けた
ミーナ「実を言うと・・アニがエレンの
中身だった時に・・既に一回
キスしちゃってるんだよね
・・・私・・・///それがなかったら
本当にこんな長くは
続けられなかったよw///」
エレン「なっ・・??!!!ア、アニ
・・・!あいつ・・・!!!
オレの身体で何て事を・・!!」
カァァ・・!!///
-
- 155 : 2014/11/02(日) 00:35:10 :
―ユミル・クリスタエリア―
ユミル「お、!おおい!見ろ!
ついにイッたぞ!!!このまま
濡れ場突入かッ!?」ガバッ
オオッ・・・・・!
クリスタ「ちょっとユミル声が大きい!!
それにここ外だよ!!?
外でそんなことするわけ
無いじゃない流石に!!」
ユミル「・・・ん?そんなことって
どんなことだ?具体的に?
無学な私に是非ご教授を・・」
クリスタ「生理学の成績は習う範囲以外も
全部知ってるでしょユミル!
そういうノリはもういいよ!」
ユミル「そんなことよりエレンの奴、
告白に対する返答をまだ
口にしてねえな・・・だが
あの反応からしてクリスタが
いればミーナはノーセンキューって
感じではないのか・・・・
こりゃ雲行きが怪しく
なってきたな・・・まさかこのまま
いくと・・・」
クリスタ「・・・・い、いくと・・?」ドキドキ
ユミル「最悪・・いや、別に悪くは無いけど
その場合4Pとか・・・(ry
クリスタ「それなんてエロゲ!!!??」
ウァアアァァ(;'∀')ァァアア!
ユミル「あっ・・ぉいバカ!」ガバッ
<エレン「オイ、ナンカイマキコエナカッタカ」
<ミーナ「イヤ・・トリジャナイカナ」
<エレン「バッカ、ヨルハトリ ナカネーヨ!」
・・・
・・
・
ユミル「ぁ・・あぶねえ・・・」フー・・
(クリスタの口抑え)
クリスタ「ムグァ・・・モグ・・・!」モフモフ
ユミル「ったく・・気をつけろよな・・
流石にこんなとこ見つかったら
ミーナに嫌われちまうかも
知れねえからな。・・まあ
私はお前以外の誰に嫌われようと
そんなの気にしないけどな」パッ
ア・・クリスタノ ヨダレ ///(ペロリ..
クリスタ「(プハッ・・)人の唾液舐めて
恍惚の表情浮かべないでよ!
嫌いになっちゃうよ!!!?」
ユミル「それくらいいいじゃねえかよ・・
それに舐めた物の数で言えば
唾液に始まった事じゃねえだろ」
(ペロペロ)
クリスタ「ュ・・ユミルにはついていけない
・・////」イヤァァ・・(ノД`)ァァ...
ユミル「いや・・、床の間では結構
ついて来れてるから安心して
いいと思うぞ。お前も
私に負けず劣らずあっちの
方は意外と激しいから(爆)」
クリスタ「や・・やめて、ホント恥ずかしくて
死にそうだから。大体
部屋の中であんな事してさ
・・・絶対サシャには全部
聞こえてるよ・・・?//;」
ユミル「・・・もしサシャが仲間に
入れてくれって言ってきたら?
お前はどうする?」
クリスタ「サシャはそういう事まだ
知らないよ・・。明らかに
物音は聞こえてるみたいだけど
気遣い方が変だもん。
・・・まるで夜に一人で泣いてる
友達に気遣うような感じだし」
-
- 156 : 2014/11/02(日) 00:45:29 :
ユミル「しかしよ・・話は戻して、
クリスタ。本当にエレンが
そう言い出したらどうする?」
クリスタ「そう言い出したらって、
どう言い出したらよ?」
ユミル「だぁ~か~ら・・・
“お前ら二人とも好きだから
オレにはどっちとかそんなの
決められねえ!”…みたいな」
クリスタ「…ハーレムエンドってこと…?」
ユミル「まあ、メタ風に言っちまえば
そういう事になるわな。
・・・で、どうなんだよ」
クリスタ「わ、私は・・・そういうのも
別に悪くは無いと思うけど
・・・そ、それだとさ・・」
ユミル「うん?」
クリスタ「忘れてると思うんだけどユミル
・・・・私とミーナがエレンと
そうなる位なら・・・」3・・・P ??;
ユミル「いや、4Pだから。私をハブに
すんじゃねーよ?」ソコハユズラナイ
クリスタ「ユミルは私にしかちょっかい
出さないんだからエレンの
取り巻きって感じじゃない
でしょ!?…ともかくさ、
そうなるくらいなら・・」
ユミル「ああ、」
クリスタ「そこに当然ミカサも入って
くるんじゃないかな・・って
・・・」
ユミル「ああ・・・そうしたら5Pだな」
クリスタ「ちょっと!そんな安易に
数だけ増やしてけばいいって
問題じゃないでしょ!?
それじゃもうまるっきり
乱○じゃない!!」
ユミル「私の女神の口からどんどんと
淫語が・・・(嬉涙)」ホロリ...
クリスタ「どう考えてもユミルの
教育の賜物です!本当に
ありがとうございました!#」
イラッ★
ユミル「成る程な・・でもそれじゃ
確かに・・幾らハーレムとはいえ
男(エレン)一人に女(私ら)4人で
かなりのハードワークだな・・・
・・干からびちまうよなそれじゃ。
種馬として馬面繋がりで
ジャンでも放り込むか」ゥム・・・
クリスタ「もう勝手にして・・(窶...)」
-
- 157 : 2014/11/02(日) 00:55:31 :
-
―エレン・ミーナエリア―
ミーナ「まあアニを責めないでよ。
私を元気付けようとしてわざわざ
してくれたからってのも
あるんだからさ・・」
エレン「元気付けようってお前よ・・・
オレはてっきりユミルみたいに
お前らに実はそういう・・
そっちの気があるのかと思ったぞ
・・・」
ミーナ「なっ・・・!!//
そ、そんなわけ無いでしょ!!
私はエレンがこんなに好きで、
アニはアルミンが好きなのに!」
エレン「!!?・・アニの奴が・・・
あ・・・アルミンを!!??」
マジカヨオイ!!!
ミーナ「あっ・・・・;」ハッ
エレン「おい、ちょっとその辺詳しく
聞かせろよ!アニが何で???」
ミーナ「え、ぁあ・・・、ごめん;
今のホント聞かなかったことに
して貰えないかな・・アニには
・・はっきり聞いてなけど
多分それで間違ってないと
思うし・・やっぱりそういうのは
人に言いふらすべきじゃないと
思うし・・・」オロオロ
エレン「・・なんだよ、ミーナの早とちり
かよ・・・そうだよな。まさか
あのアニが・・(嘲笑)」ヘッ
ミーナ「ちょ、だから聞いては居ないけど
あれは絶対間違いないんだって!」
エレン「どの辺がそうだと思うんだよ・・
別にあいつがそんな素振りを
見せたことなんて・・」
ミーナ「そりゃそうだよ・・あの
アニがそんな私やクリスタみたいな
分かりやすい態度をとるワケ
無いじゃない・・・。でも
それについてはエレンにも
無意識だったかもしれないけど
その変調はあったはずだよ・・」
エレン「あ・・・?どういうことだよ
それ・・・」
ミーナ「ほら・・あの、エレンが
アニと入れ替わってさ・・
私と同じ部屋で寝泊り
した夜があったじゃない。」
エレン「ああ、」
ミーナ「その時さ、トイレに行く前・・
驚いた時とか力んだ時以外にも
・・アニの身体で、反応があった
って・・エレン言ってたでしょ。」
エレン「少し漏れるアレか???女子って
大変なんだなと思ったけど
そういやアレってアニだけじゃ
なくて同じ女子ならまさか
ミーナも・・・」
ミーナ「それは否定しないけど、アレは
その、漏れるとかって言わないの!
それだとなんか我慢しきれずに
漏れちゃったみたいで恥ずかしい
じゃない!あんまり女子同士でも
恥ずかしい話ではあるから
滅多にしないけど・・・ああいうの
“濡れる”っていうんだよ。」
エレン「・・まあ、程度から言ったら
確かにそんな感じのほうが
しっくり来るな。・・・待てよ、
じゃ、アニの身体で、アルミンの
奴を近くで凝視し続けた時に
濡れはじめたって事は・・・・??
おいまさか・・・・」
ミーナ「・・だから言ってるじゃない。
そもそも濡れるっていうのも
そういう気分になってくるから
な訳でさ・・、アニの身体に
とってはアルミンの外見を
意識したときに・・そんな
気分になるっていう証拠だと
思う・・・」
エレン「お、おい!オレにそんな気は
無かったぞ!!それってオレも
アルミンを見て興奮してたって
事になんじゃねえのか!」
-
- 158 : 2014/11/02(日) 00:57:37 :
ミーナ「だから言ったじゃない///
そうじゃなくってさ、あくまで
“身体”の方の問題なんだって。
アニの身体に残った恋愛感情の
影響とかも大きいと思うけど…
それで濡れてくるって事は、
アニ自身の“身体”がアルミンを
見てそういう気分になって・・・
いつでもそういう事を始められる
ように準備を始めたから
そうなってるワケで・・・////」
エレン「おい、ミーナ。今実は
結構きわどい事言ってるのか
・・?お前/////」
ミーナ「う・・・、うん。結構これ
恥ずかしい事を言っちゃってるね
・・でも間違ったことじゃないし
・・・今の私とも無関係な話って
訳じゃないし・・」モジモジ...
エレン「え・・・////」
ミーナ「さっきエレンさ、同じ女子なら
・・・って言ったじゃない。」
エレン「い、言ったなそういや」
ミーナ「その通りだよ・・?
今の私も・・・その時のアニと
同じ感じになってるから・・
当然目の前にいるのがエレン
だからだけど・・」ジリ・・
エレン「あ・・・、ああ・・;
そうなのか・・」タジッ・・
ミーナ「“そうなのか”って!!
勇気出して言ったのに
その返しはないよ!!」ウワァ;
エレン「い、イヤお前・・・勇気出して
言ったっつってもよ・・その
気持ちを受け止めて・・どうする
んだ・・・?その流れをそのまま
通すって事になったらお前そりゃ
・・外で・・な、なんかするの?
・・流石にキスはできても
それ以上は・・・」
ミーナ「私は・・・別に・・それでも・・!」ジリ・・
キラキラ・・
エレン「いやいやいや・・?!!ちょっ、
落ち着け!まずは深呼吸だ!
いいかミーナ、こう、ひっひっ、
ふー・・ と・・・腹で」コウ、ナ
ミーナ「それ違うときにする奴だよ///
多分エレンには縁の無い
呼吸法だし・・・」ジリジリ
エレン「とにかく、な!表でこんな話
するのもなんだし・・!もう
そろそろ戻ろうぜ;」
ガッ
エレン「・・・;!?
おい・・ミーナ?;;」
ダラダラダラ
ミーナ「だってさ・・、そもそも考えて
見れば表以外で誰にも見られる
事無くそういう事できる場所
なんて、どこにも無いじゃない
・・もし・・外じゃイヤだって
言うなら・・今私の部屋アニも
ミカサも居ないから・・
エレン・・・来てくれる・・?」
ギュッ・・
エレン「(おいおいおい・・!
それってお前・・・!!)
いや・・・!お前な!
大体忘れてるみたいだけど
オレ達まだっ・・・!」
ミーナ「・・・だから、さ?」ズイ・・
エレン「!!;」タジッ・・・
ミーナ「クリスタは私に気遣って
エレンに、返事はいつでもいいよ
って・・言ってくれたと思うの。
でも…これでもう私の順番待ちは
無くなったよ。」
エレン「・・・・」
ミーナ「答えを聞かせて・・・?
エレン。エレンは・・・
私とクリスタどっち?・・
私も・・きっとクリスタも
絶対それで恨んだりしないから、
どうか・・今答えてくれないかな」
-
- 159 : 2014/11/02(日) 01:00:31 :
-
―ユミル・クリスタエリア―
クリスタ「・・!」ゴクッ・・
ユミル「・・流石だなあいつ・・・
その場での返答を差し迫れる
位の度胸があいつにあるのか
どうか正直不安だったけど
ああいう迫り方で来るとはな。
確かにエレンの性格なら
恋仲でもないのに身体の関係を
持つのは道から外れるって
言うだろうから・・あの状況じゃ
部屋に向かうかどうかで
取捨択一になるってワケだ」
クリスタ「ミーナって結構大胆なんだね
・・・////」
ユミル「例えアニの面を被っていた
とはいえ、あの面子の前で
いきなりキスできるお前が
言っても何の説得力もねえよ」
クリスタ「どっちにしてもこの状況なら
・・ユミルが言うような
ハーレムは無いよ・・」アンシン
ユミル「・・・今からでも殴りこみかければ
お外で○交パーティーに持ち込める
かな・・・おいどうする?」ソワソワ
クリスタ「なんでそんなに多人数に
こだわるの??!」
ユミル「いや・・・私以外の・・できれば
野郎に組み敷かれて涙を浮かべる
嫁の姿も見てみたいっていう
謎の願望が…私にはあるんだよ」
ゾクゾク
クリスタ「何でユミルは一々私に対して
そんな嗜虐的なの!!?」
ユミル「嗜虐的とはいわねえよ。現に
それならサイズの違いすぎる
ベルトルさんの身体でも
遠慮なくお前を襲ってた
だろうしな・・・。だけどもし
そんなことになってみろ・・?
多分いてーじゃ済まねぇぞ・・
・・?!(ゾゾ...)正直
あんな超大型巨○○に
攻め入られたら・・私でも
厳しいなありゃ・・・
多分泣くし血も出るわ」
ォオ、コワイコワイ
クリスタ「弁解してるつもりなのかも
知れないけど凄くうれしくない
気遣いだよそれ!結局
ユミルの趣味でしかない
じゃない・・!」
ユミル「お前は乱暴にされるのが
好きなの・・?いや・・
私は正直鼻血とかでも勘弁
なんだけど・・(ヒクワ)」
クリスタ「どうしてそういうとこだけ
妙に倫理的なのかな;
別に悪い事じゃないんだけど」
-
- 160 : 2014/11/02(日) 23:38:52 :
-
―エレン・ミーナエリア―
エレン「~~・・・///」
ミーナ「あの・・、別に急かさないから。
今、この場で返事をくれるなら、
それでいいから・・、エレンが
思ってる事をできるだけ
落着いて言えるようにして
くれればその方が私も嬉しいし
・・・」(エレンの片手握り)
ギュッ
エレン「お、おう・・お前・・ずいぶん
こんな時だってのに落着いて
んだな・・。模擬試験とかの時より
自然体なんじゃねえか・・?」
ミーナ「手、握ってるんだからそんなの
分かるでしょ・・・///
汗凄いでしょ・・・。。エレンも
そうみたいだし・・」
エレン「そうだな・・・w;オレの
汗が凄すぎて気づかなかった」
ハハハ・・・
ミーナ「それにもし私が同じ状況で
まったく同じ事を言われて
答えを迫られたら・・
なんて言ったらいいか
答えを返すのにすっごい
勇気が要ると思うし・・、
なんていうかやっぱり
しっかりした言葉を貰って
おきたいのもあるしね・・」
そう言って苦笑するミーナを見てエレンは
心の中に自分でも何と形容したら良いのか
分からない靄のような物がかかる感覚に
襲われる。
エレン「・・ちょっと待ってくれ。
一つ、今ミーナが言った事に
対しても言いたい事があるんだが
・・それとは別に、どうしても
聞きたい事があったんだ。
・・というより話の流れでは
これを聞かない事には安易に
答えを返すワケにもいかない
からな・・。それも相手が二人
いる以上尚更だ。」
ミーナ「何となく分かるけど、
あれでしょ?・・私がエレンに
そういう気持ちを向ける様に
なったきっかけとか・・
理由でしょ?」
エレン「話が早くて助かる。・・いや、
正直な話な・・アニの記憶を
垣間見て・・それからクリスタに
追い討ちの如く告られてよ、
どうしても不思議で仕方なかった
んだよ・・・ミーナは・・
まだ分かるぜ。何の理由とか
きっかけが無かったとしても、
班が長いこと一緒だったしな」
-
- 161 : 2014/11/02(日) 23:42:14 :
-
ミーナ「別にクリスタも私も・・そんな
決定的にこの日から、っていう
ような感じでエレンを意識し始め
たワケじゃないよ。でもまあ、
結局お互いにエレンを意識してる
って知ったのは・・やっぱり
ユミルにいじられ初めてから
・・・かな」
エレン「・・・なるほど」
ミーナ「私は・・でもほぼ入団の時から
エレンの事は気になってたかな」
エレン「そりゃまたどうしてだ?」
ミーナ「ほら・・、エレンは私達みたいな
直接巨人を見たことが無い
地区にいた同期と違って、
巨人を見てもいるし、その
被害にも遭ってたじゃない。
それで皆に囲まれてたから
すぐ目についたっていうのが
第一印象で・・・」
エレン「・・・・」
ミーナ「実際巨人を目の前にした人
の殆どがそれについて聞くと
消沈しちゃうのにエレンは
そんなこと無かったでしょ。
その時は、ああ、この人は
凄く勇気がある人なんだなって」
エレン「そんな大袈裟なもんじゃねえよ。
流石に細かく思い出そうとすりゃ
食事も喉を通らなくなったし、
勇気とかそういうのより
あの時はとにかくあいつ等を
この世から根絶やしにしなきゃ
いけねえって気持ちが
勝ってただけだ」
ミーナ「それでもだよ。中には巨人を
見たことすら無いのに訓練初日に
音をあげて開拓地に戻っちゃった人
だって居たんだから・・」
エレン「アレはあいつらが根っからの
腑抜けなだけだろ。寧ろオレは
あいつらに呆れを通り越して
尊敬すら覚えたけどな。
だってそうだろ?その先
決して巨人のツラを見なくて
済む快適な生活を約束されてたと
してもだ・・・オレなら絶対
あそこに戻るなんてのは御免だ」
ミーナ「実は私も結構危なかったんだよ」
エレン「は・・?ミーナが??
いや、全然そういうふうには
見えなかったが・・」
ミーナ「初日の方はね。・・けどそこは
エレンと一緒。私も・・
立体機動の適正は少し
危なかったんだ。」
エレン「ああ・・あの器具に不具合が
あったやつか・・まったく
もしあそこで教官が不備に
気づかなかったらと考えると
ゾッとするが・・・結果から
言っちまえばこれ以上なく
ぞっとしねえ話だよな。
下手すりゃあそこでオレの
兵士生命は断たれてたってんだ
から・・・(呆笑)」ハハ・・
ミーナ「そ、そうだよ!私なんか
何の不備が無くてもぎりぎり
だったのに、エレン、あなたは
・・教官がこんなんじゃ普通に
できっこない、って思うような
壊れたベルトでアレをやって
見せたんだから!そのベルトが
壊れていたって教官が言った時は
本当にエレンが輝いて見えた…!
この人は本当にどんな逆境にも
負けない強い力があるんだって
・・・そう思ったよ。」
-
- 162 : 2014/11/02(日) 23:49:19 :
-
エレン「(笑)・・そんな、たかが訓練でよ
・・それにあのときは無我夢中
だったからな。直前まで一回も
うまくいかなくてよ・・
アルミンの奴にすらできるのに
オレにはできないんだから
向きじゃねえんだって、
ミカサにまで辞退を勧められてよ
・・背水の気分だった。そんな
状況で問題がオレ自身じゃ
無かったなんて分かれば
・・・そりゃ輝かんばかりの
笑顔を見せたくもなるぜ。
・・・主にオレを開拓地に
引きずり戻そうと思ってた
ミカサに対してな(苦笑)」
ミーナ「そういう笑顔だったんだアレ
・・(苦笑)いや、それはそれで
エレンらしいwでもそれだけじゃ
無いよ。当然。後は・・・これは
私だけじゃなくて・・特にクリスタ
もすっごく印象に残ってるはず
だけど・・・」
エレン「・・・?」
ミーナ「随分前だけど・・二班に分かれて
荒野を往復する訓練・・あった
でしょ?覚えてる?エレン。」
エレン「・・あの中止になったやつな。
忘れるかよ。結果オーライとは
いってもあそこでオレらが全員
本当の腑抜けだったら
ここにこうしていなかったん
だろうからな。・・そういや
あの時もミーナ、お前オレと
同じ班だったなw」
ミーナ「そうだね。あの時も・・
エレンは本当に誰よりも
勇気に満ち溢れてた。最初に
囲まれた時も銃なんかものとも
しないでさ。真っ先にかかって
いったじゃない、エレン」
エレン「あの時はすこぶる不服だったし
なんて弱腰な野郎だと非難は
したが・・ジャンの言う事にも
一理有ったんだよ。あれが
最善とは限らなかった。
・・ただ大切なものが目の前で
奪われようとしてる時に・・
何もしないで手を拱いている事が
一番後で後悔する事だって
分かってたから・・オレは
あの場でああしただけだ」
ミーナ「そういうところが他の人には無い
あなたの良さなんだよ・・
私は素直に憧れてる・・エレンの
そういう所。それに・・
クリスタもきっとそう。
なんていっても、その後
攫われたクリスタを助けに
颯爽と現れた王子様が・・
エレン、あなたなんだからw」
エレン「ああ・・・そういや・・・
そういう状況でもあったな。
しかしそれだとオレだけでなく
ジャンという白馬の王子様
(白馬に乗った、ではない)
も同着だったはずだが・・」
ミーナ「それはそうだけど・・
ほら、クリスタもエレンを意識
してたのはそれよりずっと
前からだから・・あの時の
印象は凄く大きかったみたい」
エレン「・・・なるほど・・な・・・。まあ、
オレ自身に何にも心当たりが
無いとはいえ、過去を辿って
みればそういうきっかけも・・
・・・・色々お前らなりには
あったってワケだな・・・
よし・・理解できた。」ウム
パン
-
- 163 : 2014/11/03(月) 00:03:56 :
-
そういうと、深呼吸一回の後、
ミーナと繋いでいるのとは反対側の手で
膝を叩くエレン。繋いだばかりの時に
じっとりとした汗に覆われ、まるで
兵站行進訓練を終えた直後のように
熱を持っていた互いの手は、それがまるで
嘘のように落ち着きを取り戻していた。
その目にも最早狼狽の色は無い。
完全に相手に返す言葉を腹に決めた、
そしてその言葉に迷いはないといった風な
、ミーナの良く知るエレン・イエーガー
本人の顔であった。ミーナ自身も
そのエレンの顔を横目に見ただけで
その雰囲気を察し、己の心の準備を
深呼吸と共に整える。
エレン「・・・と、そうだ、ミーナ。
その答えを返す前にだな。
一つお前に言っておかないと
いけないな。」
ミーナ「・・・あ、うん?;なにかな」
エレン「さっきお前・・・、いきなり
告られて落ち着きを取り戻せない
オレを見て・・、自分ももし
“まったく同じ状況だったら”
って、言ったろ。それってよ・・」
ミーナ「、」
エレン「オレが、ミーナに告白しても
ミーナが同じ様に応えに詰まる
・・・って事を言ってたのか??」
ミーナ「・・・・・・・・
・・・・・・・・?」
キョトン
この場に於いて全く予想外の問いかけに
思わず首を傾げてしまうミーナ。
ミーナ「・え・・?あの・・・・
ちょっと意味が分かんない・・
かな・・・?いや・・・もし私が
エレンに告白されたら、って
事だよね?それ。」
エレン「そうだな」
ミーナ「そんなの応えに詰まるわけ
無いじゃない。エレンが
そんなこと言ってくれたなら・・
私もこういう気持ちなんだから、
それってその・・//両思いって
事じゃない・・///」
エレン「・・それじゃ話が変じゃねえか?
お前は・・“全く同じ状況”って
言っただろ・・?そりゃつまり」
ミーナ「あ・・・・///;」
エレン「オレが返答に詰まると思って
たって事は裏っ返してみれば
・・・オレがお前をフッて
クリスタの方を選ぶって
決めつけた上での考え方
だろ・・?」 ジロリ・・・
そう言い放つとエレンにしては珍しく
若干蔑むように半目開きで
ミーナをねめつける。
ミーナ「あっ・・あの!それはその・・・!」
しかしそんな態度もすぐに崩して
普段通りの調子に戻すとエレンは
こう続けた
エレン「(溜息)お前よ・・・アルミンの奴
程じゃないんだが前からそういう
・・なんていうかマイナス思考な
ところは相変わらずだよな。
変えてった方がいいぜ。なんなら
オレも協力するからよ」
グッ・・・
ミーナ「・・・っ?//」
エレン「お前を必要としてる奴も、
好きだって思ってくれる奴も
こうしているって事が分かれば
・・少しは目先が明るくも
なる・・・だろ?/////」
ミーナ「え・・・・・」
ドッドッドッドッド.....!!
エレン「まあ・・アレだよ、オレは・・
クリスタとお前だったら・・・
・・お前だな・・ミーナ・・。」
//////////
ミーナ「・・・・・・・」
ピクピク・・・
エレン「お・・・///おい、
ミーナ?何だお前・・・
なんか手が痙攣して・・・」
ミーナ「ぇええええええ!!!???」
エレン「っ・・?!?!;」ビリビリビリ
―――怒号。
紛れも無いミーナの叫び声が周囲一体に
響き渡った。その声量は間違いなく
教官が自室に戻っていたとしても
その耳に届いていないという希望を
持つには程遠い・・看過は最早
絶望的ともいえる程の悲鳴が
夜の丘にこだまする・・・
-
- 166 : 2014/11/06(木) 03:59:10 :
―男子宿舎・ジャン部屋―
ジャン「んお・・?っ・・・
おい・・今何か遠くの方で
聞こえなかったか」
モソ・・・
コニー「・・・・・・;」
ガタガタガタ・・・
ジャン「おい?起きてんだろコニー。
今何か・・・」
コニー「さ・・さぁな・・聞こえるには
聞こえたけど・・どっかで
鳥でも絞めてるんだろ・・」
ブルブル・・・
ジャン「・・・?んなワケ無えだろ・・
しかしこんな夜更けに騒ぎ立てる
アホが未だに居たとはな・・・
3年間何を学んできたんだか・・。
・・さて・・教官が出てくる
前にもう一眠りしておくとするか」
ファァア・・・(ノД`)
<イギャァァァァァァ・・・・......
ジャン「っ!!」ビクッ
ジャン「・・・・今度はマジでそんな
感じの悲鳴が聞こえたな・・・
運がねえ野郎だ・・もう教官に
見つかったか・・・明日の朝礼が
楽しみだな。」イソイソ
――訓練兵宿舎・別棟―
アルミン(アニ)「ねえ…今何か聞こえなかった;」
アニ(アルミン)「き・・・聞こえたね・・・
一度目の悲鳴と二度目の悲鳴だと
若干方角が違ったみたいだった
けど・・・何だろう・・?;
教官ならいない筈なのに」
アルミン(アニ)「まあ・・深く考えても仕方ない
事かも知れないね。ミカサが
出かけてるから多分間違いなく
どっちかはそれに関わった奴の
声だと思うけど」
アニ(アルミン)「ミカサが実力行使に打って出る
様な事態と言えば・・それは
間違いなくエレンの身に何か
あったって事だ・・一体何が・・・;」
アルミン(アニ)「(ミーナ・・・ひょっとして・・・
いや・・考え過ぎかな。でも
一回目に聞こえたのは
どことなく・・・)」
アニ(アルミン)「そ、それよりさ、アニ?
聞きたい事があるんだけど、
いいかな?」
アルミン(アニ)「・・・何?」
アニ(アルミン)「さっき、ミカサに言ってた
お願いっていうの・・?
アニは何をミカサに条件として
持ち掛けようとしてたの?
・・もし問題が無ければ教えて
くれないかな。・・・まあ、
まだミカサが僕達に何を
要求してくるのかが分かって
無いけど・・もし教えて
貰えたら。」
アルミン(アニ)「・・・・別に大したことじゃないよ
っていうよりもう、その要求を
ミカサが呑むか呑まないに関係
無く、やるしかなくなっちゃった
けどね。・・バカ共のお蔭で」
(溜息)
アニ(アルミン)「・・・?どういう事?」
-
- 167 : 2014/11/06(木) 04:02:14 :
アルミン(アニ)「アルミン・・、私の事を
もっと知りたいって、あんた
言ってたよね。だから私は
こう考えた。それなら
この際だから・・、一日
私になってみては?・・と」
アニ(アルミン)「・・・・、もう既に
なってるんだけど・・・。
丸一日では無いけどね・・」
アルミン(アニ)「…だから、身体だけの話じゃ
無くって・・・内面的な意味でも、
って事・・・あんたは私がどういう
人間か、それが知りたいんでしょ」
アニ(アルミン)「いや、あの・・まさかアニ・・」
アルミン(アニ)「そのまさかだよ。私のフリして
一日やってみなって事。私は
私でアルミンのフリを通して
一日頑張ってみるからさ」
アニ(アルミン)「そ、そんな、さっきみたいな
その場しのぎとは訳が違うよ
・・・!あんなにうまく行くとは
とても思えないって・・・;」
アルミン(アニ)「いや、全然うまくいって
なかったから。あんなんじゃ
ミーナも誤魔化せない。もっと
表情とかもよく考えて」(キッパリ)
アニ(アルミン)「き・・厳しいねアニ・・・」
ショボーン・・・
アルミン(アニ)「嫌なのかい・・・?私は・・
丁度いい機会だと思うんだけど。
エレンの時と違って、まだ
アルミンの記憶とかそういうのも
流れ込んで来てはいないみたい
だしね・・時間的にも余裕は
有ると思うし、何より猿真似が
もっとも通用しない教官が
折角いないんだから。
・・この機会をうまく使わない
手は無いと思う」
アニ(アルミン)「アニって、実は結構よく
喋るんだね・・・」
アルミン(アニ)「・・・相手があんただからだよ。
それに普段あんまり喋る機会が
無いからそう感じるだけ。
・・・で、どうなの?
やめとく・・・?」
アニ(アルミン)「正直・・やり遂げられる自信が
無いって言うのが第一に有るのと
・・もし、それを実行に移すと
しようよ、もしそうなると・・」
アルミン(アニ)「・・うん、」
アニ(アルミン)「皆の目の前に関わらず一日を
通してアニに為りきって行動
する訳だからさ・・前みたいに
互いの行動にフォローが出せない
って事になるよね」
アルミン(アニ)「そうなる。」
アニ(アルミン)「そうすると・・・その、
トイレとかどうなるの?^;」
アルミン(アニ)「・・・・・・・」
-
- 168 : 2014/11/06(木) 04:05:10 :
アニ(アルミン)「アニ、すっごく気にしてた
じゃないか・・それに一時限が
座学でもたしか後半は対人格闘で
・・それも教官の帰りの時間に
よってはまた前みたいに自習に
なると思う・・そうなれば
当然着替えだって
アルミン(アニ)「いいよ。・・別に。私を
知って欲しくてやる事なんだから
・・。アルミンがもし、私が
恥ずかしいと思って隠す部分でも
それがどうしても知りたいって
言うなら・・別に私は止めない」
ジィ・・・・
アニ(アルミン)「っ・・;」
アルミン(アニ)「・・・・・」
アニ(アルミン)「ぅ・・・、そんなマジマジと
見ないでくれないかな・・し、
信用してくれるのは嬉しいけど
一応僕だって男子なんだし・・
けど・・ほ、本当にいいの?」
アルミン(アニ)「・・・(溜息)だからさ、
信用とか、そういうのじゃ
ないんだよ。別に、
“アルミンなら何もそういう事
しないよね、信じてるから”
って意味で言った訳じゃ無い。
あんただって身なりはともかく
立派な男だと私は思ってるし、
どうやらそんな欲求も人並み以上
持て余してるみたいだ」
アニ(アルミン)「//////」
カァァァ・・↑↑↑
アルミン(アニ)「だから・・・あんたがもし本当に
気になるなら・・、恥ずかしくて
今私が自分でも口にできない
様な事でも、一人きりでなら…
しても構わないって。
・・そう言ったの(爆)」
アニ(アルミン)「ぐ・・・具体的だね・・///
そこまで言われると流石に
恥かしさを通り越して本気で
興味が・・・(ゴクリ)」
アルミン(アニ)「流石に前までの私ならこんなの
耐えられなかったと思うけど…
今は違う。私の気持ちはアルミン
にも伝わったし、何よりアルミン
にもそういう気持ちが少なからず
有るんだってわかった。・・なら
互いの事をもっと知っておくのは
別におかしい事じゃない」
アニ(アルミン)「そ・・そうだね・・(苦笑)」
アルミン(アニ)「何?なんで苦笑いなの?
まだ何か恥ずかしい気持ちが
残ってる・・?忘れてると思うから
一応言っとくけど、条件は
私もアルミンも一緒なんだからね
・・つまり私にもアルミンの
気になる部分を暴きたてる権利は
有るって事なんだけど・・
別に問題は無いよね」
アニ(アルミン)「ああ・・、それは勿論だよ。
寧ろアニと僕とでそういった
条件が対等に釣り合うとは
思えないから、こっちが悪い
気持ちになってくるけど」
アルミン(アニ)「・・・では、明日になったら
アルミンのベッド下を遠慮なく
捜索させてもらうとするよ・・・」
アニ(アルミン)「!!!!?????」ガバァ!!
アルミン(アニ)「ん?(笑)」
アニ(アルミン)「ちょ、ちょちょ・・・!!
アニ!!??まさか僕の記憶を・・・!」
アルミン(アニ)「驚いた・・本当にベッドの下は
テンプレなんだ・・・。記憶が
・・何?記憶が見えるなら態々
現物を確認するまでもないよね?
・・・ふーん・・ベッドの下か。
・・これは楽しみ・・・」ワクワク
アニ(アルミン)「ァ、アニ!!計ったな!!!
酷いよ!!こんな・・こんな・・!」
(ノД`)・゜・。メソメソ
アルミン(アニ)「ま、マジで泣かなくたって
いいじゃない・・!悪かった!
冗談だって!(つまりそんなに
見られたくない物が眠ってるのか
・・・)」ヨシヨシ・・;!
アニ(アルミン)「・・・・・(グズ・・)」
-
- 169 : 2014/11/06(木) 04:10:00 :
―ユミル・クリスタエリア―
ユミル「あっ・・あいつなんて声を
上げやがる・・・!
確かあいつは知らねえ筈だろ?!
教官が今居ないってよ・・!
・・・・、っ!?」
クリスタ「・・・・・・・・」
ユミル「(ハッ・・)そ、そんな事より
今エレンあいつ・・!
会話の流れでさらりと・・
何て言った・・?!私には
クリスタじゃなくて
・・あいつとか・・・何か
そんな風に聞こえたんだが;」
ゲンチョウダヨナ・・
クリスタ「ううん。幻聴とかじゃないよ。
私にもちゃんと聞こえた
そっか・・ミーナ・・・!
でも良かった・・エレンにも
ミーナの気持ちが届いてる
みたいで・・・」ホッ・・・
ユミル「お、おいクリスタ・・・?」
クリスタ「うん・・?」
ユミル「エレンの考えてる事は正直
私にゃさっぱり理解できない。
大方・・今目の前に居る相手に
NOの答えを返すのが怖いあまり
お前では無くあいつを取ると・・
そう言ったんだろうけど・・」
クリスタ「・・・だからユミルは
決めつけ過ぎ。何でそこまで
私が選ばれる前提で話を進め
られるのかな・・本当に(溜息)」
ユミル「んな事は今どうだっていい。
それよりお前・・・エレンの
気が正常だって事なら・・・
一応振られた事になるんだぞ
・・・?それなのにお前どうして
・・・・!」
クリスタ「・・・?どうして?」
ユミル「自分で気づいてないのかお前
・・??!お前の顔・・・
・・全然悲しいとか、悔しいって
感じの色が無いんだよ。
・・普通どんな事であるにせよ
自分が何かに志願して、それを
突っぱねられる形になりゃ
誰だって残念な気持ちに
なるもんだろ・・・・!!!」
クリスタ「・・・本当だ・・何で、
・・だろうね。うん、
それは勿論悲しいとは思うよ。
・・でも、悔しいとか
そういうのは・・。それよりも
正直私はミー
ユミル「・・やめろ。それ以上言うな。
目に見えて分かるぞ・・お前が
今何を言いかけたのか。
“ミーナの気持ちが叶って
私は嬉しい”とか・・大方
そんな感じの事を言おうとしてた
だろ・・お前・・・!」イライラ
クリスタ「・・・ちょっとユミル?何で
ユミル「今度は何で怒ってるのかってか?
怒るだろ普通・・!マジギレだよ…!
お前・・・いい加減にしろよ!
お前には本当に“自分”が無い
っていうのか・・・?!もっと
他人を忘れて自分本位にやって
みようとか・・そういう気持ちが
少しくらい・・・・!」グッ・・・
クリスタ「ちょっ・・・、ユミル、
痛い・・・!肩・・・!」ギリギリ
ユミル「ぁ・・・、すまねぇ・・
けどお前・・幾らなんでも」
クリスタ「しっ・・(声潜め)
ホラ、エレンの考えはきっと
ミーナも気になってる筈だから
ここまで聞いちゃったなら
折角なんだから最後まで
聞かなきゃ・・・・・ね・・?」
ユミル「・・・あぁ・・・・」
-
- 170 : 2014/11/09(日) 00:15:37 :
―エレン・ミーナエリア―
エレン「ミーナッ・・お前っ・・今ので
確実に教官がこっちに来ることに
なっちま・・・い、いや、
その前にミカサの奴の方が
速い・・・!早い所此処から・・!」
ガシッ・・
エレン「お、おい!ミーナ!
グズグズしてる場合じゃねえって
!本当に面倒な事になるぞ!
考え様によっちゃ教官に見つかる
よりあいつに見つかる方が
はるかに.....!!」ビクビク
ミーナ「いや・・・!納得のいく理由を
聞くまではとてもじゃないけど
眠れないと思うから・・!」グイ・・!
エレン「な、なら・・・ほら!お前の部屋
今誰も居ないんだろ?!
そこに行ってからでも・・!」
ミーナ「ミカサがもしこっちに来るなら
部屋に行く途中で出くわしちゃう
可能性の方が高いよ!今ここで
聞かせて!」ダメ、ゼッタイ!
エレン「~~・・!!~・・(溜息)
分かったよ・・だけどゆっくり
説明は出来ないからな。
かなり掻い摘んで説明するが…
言葉が足りないと思ったらまた
何時でも聞かせてやるから・・
それでもいいか?」マジデイソガナイト
ミーナ「ちゃんと分るように言って
くれるなら・・・!」グッ・・
エレン「オレは・・・実際クリスタに
対して他の男子が思ってる様に
あれは相当整った外見だって理解
はしてるつもりだ。おまけに
誰に対してだってあんな感じだし
ダズの奴がゲロ吐いたって、
嫌な顔一つせず真っ先に
駆けつけて、介抱しにいく。
困ってる奴には例え自分に何の
徳が無くてもすぐ手を差し伸べる
・・・そんなアイツをオレが
選ばないのを・・・不思議に
思った・・・大体そんな所だろ?
お前があんなに大袈裟な
驚き方をした理由ってのは…」
ミーナ「まるっきりその通りだよ・・・
そこまでクリスタの事を正しく
理解できてるのに何でエレンは
私なんかを・・・」
エレン「正直な話な・・苦手なんだ。
オレは。あいつの笑顔が。」
ミーナ「・・・?!
クリスタの笑顔が???」
エレン「・・別に嫌悪感がある訳じゃ
無いぜ。実際いきなり
告白されてキスなんてされた時は
流石にかなり動揺しちまった
しな・・。けど何て言うのかな
・・あいつの笑顔は・・ただ、
“綺麗で輝いているだけ”
・・・そんな感じなんだ。
分かり辛い言い方かもしれないが
・・オレにはあいつが満面の
笑みを人に向けてる時ってのは
・・大抵どんな事考えているのか
すら分らねえ感じがする。」
ミーナ「・・・・」
エレン「・・つまり何というか・・
あいつ自身が笑いたくて笑ってる
って感じの顔じゃ無いんだ。
普段あいつが人に向ける笑顔は。
人に安心や安らぎを少しでも
与える為にやってる・・・
他人の為の笑顔にしか見えなくて
・・・な。」
-
- 171 : 2014/11/09(日) 00:16:51 :
ミーナ「男子よりずっと私とかの方が
クリスタの近くには居たし、
もっとよく見てた気がしたけど
・・・今こうしてエレンに
言われてもやっぱりそれで
納得はできないよ・・」
エレン「けど、クリスタについては
それだけじゃねえ。オレにとって
そんな印象が強いクリスタだが…
そんな演技じみた振る舞いが
少しは薄れて感じる時もたまに
ある。」
ミーナ「・・・それって・・」
エレン「そう言われれば女子のお前なら
何となくわかるだろ。
ユミルだよ。あいつと一緒に
居る時だけは・・少しではあるが
自分の思ってる事も結構口に
出すようになるし、抗議には
口以外のモノで訴えたりするだろ」
ズツキトカナ
ミーナ「・・・・・」
エレン「オレにはクリスタはどうも
ユミルと一緒に居た方が幸せそうに
見えちまうんだよ。・・まあ、
だから何だって訳じゃ
無いんだけどな。・・そこへ来て
今度はお前だ。ミーナ。」
ミーナ「、、!」ビクッ
エレン「オレがどうしてクリスタの
言葉に応じなかったかはまあ
理解しきれなくても、これで
何となく分かっただろ。
じゃあ何で自分が選ばれたのか
って・・そんな風にお前なら
考えると思うが・・」
ミーナ「う、うん・・・///」ドキドキドキ
エレン「特に理由とかは無え。」
ミーナ「ん?」ガクッ・・
エレン「いや・・そんな風に言うと誤解を
招くか・・理由が無いというより
・・オレにとってミーナ、お前
は・・班行動が長く一緒だった
せいもあってなのかもしれないが
・・・
いつも傍にいて一緒に訓練して
来たからなのかもな。
お前の方が隣に居て・・何か
落ち着くんだよ。難しい理由とか
そういうのはあまり無い。」
ミーナ「う、う~ん・・・;」
エレン「・・・悪いな、もっと雰囲気のある
言葉を期待してたよな・・?
だがオレの頭じゃどっちにしても
そんな気の利いたセリフは
思いつかねえし・・。
ガッカリしたと思うだろうし、
別にオレを無理に好きになろうと
しなくたって他にいい奴も一杯
居るんじゃねえのか・・?
ほら、ええと、マルコとか
その辺りお前なら・・・」
ミーナ「ううん・・、全然ガッカリとか
そういう事ないよ?それに
マルコって・・・w私が
エレンを好きだって言ったのは
そんな手あたり次第とかじゃ
ないから(憤)」フンフン
エレン「あ、ああ、悪い。どうも
オレ自身がそこまで誰かに
好かれてるって実感が
持てなくて」
-
- 172 : 2014/11/09(日) 00:17:45 :
- ミーナ「ミカサがあんなに熱意を
向けてくれてるじゃない。
寧ろ私にとってクリスタも
そうだけど、最大の壁は
ミカサだよ・・。今エレンは
ずっと傍に居たからなんとなく
って言ってたけど・・それだと
ミカサと私はどう違うの?
・・しかも付き合いの長さで
言ったら完全にミカサの方が
長いし・・いくらそういう恋人
とかって印象が無いとは言っても
・・・・ねえ?;」
エレン「バカ!全然違うだろ!確かに
あいつも常に班行動なんかで
離れない限りオレの近くを
うろついてるが・・あいつのは
・・なんていうか世話焼きに
近いんだ・・・。常に近くに居る
恋人・・//とか、そういう
感じじゃなくてだな・・!
かなり恥ずかしい例えだが
・・面倒見が過ぎる親みたいな
・・・そんな感じなんだ」
ミーナ「それはそうかもしれないけど」
エレン「そこを考えるとお前は別に
口うるさく何かを言っても
来ないし、距離感としても
オレからすると・・その、
ミカサよりもそう言う風に
意識しやすい。
それに・・言ったろ。ミカサは
付き合いの長さとか・・・
一緒になったきっかけからして
本当に家族って感じなんだ。
家族がいきなり恋人になるって
いうのはどうにも難しい」
ミーナ「・・・」
エレン「と、とにかくここに居すぎんのは
どう考えても、もう危険だ!
今のうちとっとと戻ろうぜ!」
―ユミル・クリスタエリア―
クリスタ「・・・・」
ユミル「・・・言われてるな。どうだ?
自分じゃ無意識のつもりだったの
かもしれないが…結構見てる奴は
見てるもんだぜ。・・それが
よりにもよってあいつだったって
のは意外といえば意外だけどな」
クリスタ「確かにエレンの言う通り
なのかもしれないけど・・・
それでもやっぱり私は・・」
ユミル「そう無理に自分を変えよう
とする事も無いだろ。お前が
もう少しこのまま良い子ちゃんで
居たいって言うんなら・・
それはそれでいいんじゃねーの」
ガシッ
ユミル「兵団一の美人様がフられちまって
さぞかしショックだろうが・・
まあ、せいぜい部屋に戻って
失恋話に華でも咲かせようぜ」
ヘヘヘ
クリスタ「なんか凄く嬉しそうに
見えるんだけど・・・」
ユミル「お前も特にそこまでフられて
ガッカリって感じに見えない
けどな」
クリスタ「私の初恋が終わったのは
それはショックだけど、
それよりやっぱりミーナが
うまくいった事の方が
友達として嬉しいからね。
それに・・・」
ユミル「・・・・」
クリスタ「私にはユミルも居るし・・///」
ユミル「あー!w成る程な。私が居るのに
エレンに走ったらそりゃお前、
浮気だもんな!・・・成る程、
そういう考え方もあったか・・
それならまあ・・・」ウン・・
クリスタ「ちょっと!そこまでは
言ってない!浮気って・・!
幾らなんでも人聞きが悪いよ!」
-
- 173 : 2014/11/09(日) 00:22:13 :
-
―その少し前・訓練兵宿舎・別棟―
アルミン(アニ)「・・・・ア、、アルミン;」
モゾモゾ
アニ(アルミン)「何かな・・?あ、まさか・・・」
アルミン(アニ)「やっぱりさっき出なかったのが
今になって・・・」
アニ(アルミン)「そう。分かった、じゃあ
行ってきなよ。僕はここで・・」
アルミン(アニ)「ちょっと、何で私がわざわざ
あんたにこうして声をかけたか
その説明までさせる気?
あんたって見かけによらず結構
・・・意地が悪いの?//」
モジモジ
アニ(アルミン)「いや、別に意地悪するつもりで
言ったんじゃないけどさ・・
もし明日一日そんな感じで
中身を偽って過ごすつもり
なら・・男の身体で用を足す位
一人でできないとまずいんじゃ
ないのかなって。
あ・・・それともアニまさか」
アルミン(アニ)「違うから!!怖いとかそういう
のじゃないから!あんたの身体
じゃ思うように動けないから…!
何かあったら困るんだよ!
男だったらいたいけな乙女を
安全に送り届けるくらい
してみたらどうなの??;」
アニ(アルミン)「あの・・今、僕が乙女なんだけど
・・;それに普通女子のトイレに
男が随伴するってそれ、
どうなのかな・・?
アニは構わないの・・?」
アルミン(アニ)「っそういう細かい事は良いから!
早くしてくれないかなもう!
漏れそう!!」ジタバタ
アニ(アルミン)「わ、分かったよもう・・///
まったく、君が本当にアニなのか
時々凄く疑問に思うよ・・
トイレが近くなるとそんなに
冷静さを失うものなの・・?;」
ヨッコラショ
-
- 174 : 2014/11/09(日) 00:27:02 :
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
―トイレ付近ー
教官が不在であると分かっているので
特に身を潜めることも無く表を出歩く
二人。当然周りに物音を聞かれない
よう極力音を立てないようには
歩いていたが・・・
―――・・・
―・・・
トイレに近づく程に
・・何やら二人の耳に届く音があった。
二人が立てている音ではない。しかし
それは・・徐々に歩を進めるごとに
その音量を高め、二人の聴覚に突き刺さる
ようにして・・・・断続的に鳴り響いていた。
パン・・・
アニ(アルミン)「な・・なんだ・・?何か
あっちの方から・・・」
アルミン(アニ)「・・・・!;;」
(な・・何の音・・?)
未だ明確には聞き取れないがそれは、
何かが打ち付けられるような、そして破裂
するかのような、張り詰めた鋭い音。
パンッ・・・・!
そしてその音に呼応するようにして
嗚咽交じりに放たれる短い悲鳴。
パンッ・・・・!!
???「ひィっ・・!!//」
その音と悲鳴に上書きされ、全く
と言っていいほど、現在のアルミンと
アニの位置まで届く事は無いが、
低いトーンの声色で何かを淡々と数える声
トイレも目前となり、その音の発生源と
みられるトイレ裏を遠巻きに物陰から
目を凝らす二人。
その目に飛び込んできたのは・・・
ミカサ「87.....」
ピシャンッ!!!!
サシャ「ヒャッ・・!!!!///;;;;」
四つん這いになったサシャの胴体を
左腕でしっかりとホールドしたミカサが
・・・空いた右腕を正に調教師が振るう
鞭の如くサシャの臀部めがけ、風切り音を
たてながら、したたかに、強かに、
何度も打ち付ける光景であった。
――つまり、簡略的に今のこの状況を現す
言葉として適当なもの・・それは・・・
――――お尻ペンペンである。
ミカサの腕力の関係もあるので、
例え手心が加えられているとしても、
その腕と平手にかかる仕事量は尋常では
無く、お仕置きというより最早
拷問に近い、明らかな暴力を受けている
サシャだが・・その顔には平時に彼女が
盗奪目標の蒸かし芋を目前に
捉えた時の様にうっすらと朱の色が
差し込んでいる。
-
- 175 : 2014/11/09(日) 00:28:39 :
アルミン(アニ)「・・・・・・!?!?///」
アニ(アルミン)「な・・なんだアレ・・・!」
アルミン(アニ)「あの二人にそういう趣味が
あったなんて聞いたこと無いし、
そんな素振り今まで全然なかった
けど・・///;」アワワワ...!
アニ(アルミン)「いや・・ミカサがああして
腕力に訴えてまで罰してるって
事は・・きっとサシャがエレン
絡みで何かやったんだよ・・!
・・それもきっとミカサにとって
障害になるような事さ。
そうでもないとあそこまで
やらないよ・・・絶対」
アルミン(アニ)「じゃあ・・さっき聞こえた悲鳴
で後に聞こえて来たほうって
やっぱり・・??;」ドキドキドキ
アニ(アルミン)「サシャの断末魔だったんだ・・
ってことはアレからずっと
ああしてミカサの張り手を
受け続けてるって事・・?!
だとしたら尋常じゃない
忍耐力だよ・・・・!」
アノ カゾエテルノッテ マサカ・・;
・
・・
・・・
ミカサ「88」
ッパッシィィン!!!!!
サシャ「んぎっっ・・!!///」
・・・
・・
・
アニ(アルミン)「あ、そういえば、アニ!
確か君、さっきまで限界ギリギリ
だったんじゃないか!?
大丈夫なの!?トイレに
向かわなくて・・!?」
アルミン(アニ)「え・・・///あ・・・そういえば
・・・・・あ・・・・」
アルミン(アニ)が自らの下半身に目を向けると
そこには・・・・
アニ(アルミン)「あ・・、ああ・・///
成る程ね・・・・」
その股間が雲間からの僅かな月光でも
視認できる程度には隆起していた。
アルミン(アニ)「な、なにが成る程なの?!!
今ナニ見て納得したあんた?!!」
アニ(アルミン)「いや・・、男子はさ、小さい方
の排泄を我慢した状態でも、
いざそういうことをしようって
準備が身体に整って・・、
気分もそういう風になると・・・
興奮してる間なら一時的に
尿意が薄れるんだ・・うん。
仕方ないよ・・あの音を聞いたら
誰だってそういう気分に
なっちゃうと・・思う。」
アルミン(アニ)「なってない!そんな気分に
なんて全くなってないから!」
-
- 176 : 2014/11/10(月) 03:10:36 :
- ・
・・
・・・
サシャ「ミ・・・ミカサっ///エレンの事で
誤った所在を教えたことは
謝りますから・・!もうそろそろ
・・!もそろそろ勘べ・・・
ミカサ「89」
spanking!!
パシィィン!!!
サシャ「アヒッ・・・・///!!!
フー・・フ―・・・!!!!・・・
だ、大体いつまで続くんですか
この責め苦は・・・!
こんな事言っては何ですが
エレンの元へ急がなくてもいいん
ですか?」ヒィヒィ・・・・
ミカサ「余計なことは喋らない(90。)」
スパァァァン!!!!
サシャ「ンぎもぢぃぃぃ////!!!!!」
ビクン!ビクン!!!
ミカサ「・・サシャの方こそこれは
戒めでやっていることなのに
何で途中から明らかに
気持ちよさそうにしているの。
・・・これでは折檻にならない。
今も確かに気持ちいいと言った。
ひょっとしてそういう趣味が
あるの?それなら方法を今一度
改めないと意味が無い・・」
ムゥ・・・・;
サシャ「そっ、そんなこと言われても・・!
何故か50を過ぎた辺りから痛みが
徐々に快感に変わってきてッ・・!」
フー・・フー・・・///
(上官の食料庫から肉を盗んだ時の顔)
ミカサ「・・・・・・・・・・」
(これでは・・・だめだ・・・・
餌を与えているのと・・何も
変わらない・・どうしよう・・・;)
サシャ「きっと、中の人ネタで私に
愛称が似ている人が影響して
いるのでしょう・・・!さ、さぁ、
無為な時間を過ごして後悔
する前に諦めて私をさっさと
解放するのですミカサ…!!//
(※副音声“もっとぶって”)」
フンフン///
ミカサ「(変わった感覚の持ち主だとは
思っていたけど・・まさかここまで
とは思わなかった…どうしよう)」
サシャ「(とはいえ快感が伴うといっても
相応に苦痛もやってくるのは事実
です・・・!しかし律儀なミカサの
事です・・・きっと100回きっかり、
キリのいい回数で私が絶頂して
見せればそこで諦めてくれる
筈・・・!!フフ・・・!あ、あと
10回・・・10回・・・・・!!!)」ウズウズ
ミカサ「(この眼・・・明らかに拷問を
楽しんでいる眼だ・・・・)」ゾク
ミカサ「なら」
ババっ・・・ ズルリ
サシャ「!!?ッ?!?!!」
フォッ・・・!!!
サシャ「いいッ・・!!!?ちょ、まっ!!
ミカサ!!!???」
ミカサ「シュッ・・・・!!!!」
(イエーガーモード)
余りに唐突な出来事故に流石のサシャも
一瞬驚愕に身を竦める。そして
驚きに思考が硬直したサシャの聴覚を
掠める・・・ミカサの右腕が空を裂く音。
その威圧感たるや執行者の斬首刀と
形容しても差し支えないほどのオーラを
纏ったミカサの平手打ちが・・・
今しがた防御力を強制的に下げられた
臀部・・・つまり下穿きをずり下ろされて
露出したその双丘へと吸い込まれていく。
衣服越しでも充分なダメージがあったと
みえ、しかもそれが90回通して
ほぼ同じ箇所へと寸分違わぬ精度で
打ち付けられていた為か、その痕から
はっきりとミカサの手形が視認できる。
―そして
ッパッッシィィィン!!!!!!
サシャ「ッッッッッッッ///!!!!!!」
ギリギリ.....!!!!
今までの布越しに発せられていた音とは
比較にならないほど鋭く、かつ周囲の
木々に反響を響き渡らせる程の衝撃が
サシャの下半身に炸裂し、その衝撃を
一手にその身に受けたサシャも、
流石に堪らず四つん這いになっている
肢体を弓なりにしならせる。
サシャ「はッ・・・・///ッフぅ・・・・!!!
・・・ぐ・・・ぎぃ・・・!!!」
ビクン・・・・!ビクッ・・・
それまでの快感を上書きする程の、
まるで雷に撃たれたような激痛に
歯軋りをしながらも必死に意識を
保とうとするものの、余りの痛みに
その視界には見えないはずの火花が
今なお明滅して止むことは無かった。
・・・
・・
・
-
- 177 : 2014/11/10(月) 03:17:49 :
アルミン(アニ)「・・・アルミン。見た?」ズィ・・
スッゴイオトシタ・・
アニ(アルミン)「残念だけど、意外な事に
アニって僕より夜目が良くない
みたいだから・・ミカサが何を
したかまでは見えたけど、
サシャの部分的な所までは
この距離じゃみえなかったよ。
うん。(ダラダラ;)」
アルミン(アニ)「そう・・・、って一言余計だよ。」
アニ(アルミン)「(・・こういう視界が悪い状況に
おかれて初めて気づいたけど、
普段アニがああいう目つき
してるのってまさか・・
目を凝らしてるだけなのかな
・・しかし勢いで見えなかった
とは言ってしまったけど)」
僕らの位置取りはミカサの気配察知の
感度を考慮してミカサからみて6時の方向。
…つまりサシャのお尻の真正面に位置する
場所だ。サシャはともかくミカサからも
完全に死角。
・・・・という事は当然その状態で履いている
ものを脱がされた上に四つん這いであると
いうその姿勢から考えても、最も露出を
控えるべき、女子のその部分が僕らの
視界にも勿論さらされる訳で・・・
アニ(アルミン)「(アニのを自分で見る前に・・・
初めて女性の性器をおもいきり
見てしまった…しかもサシャの)」
ダラダラ(;//'∀')・・・
アルミン(アニ)「・・・・汗・・・凄いよ。
大丈夫・・・・?あんた」
アニ(アルミン)「ハッ・・・!!!あ、う、ううん!
大丈夫だよ!何てこと無いから!
(そ、そうだ!僕にはまだ実感は
無いけど今やアニという立派な
恋人が居るんじゃないか…!!
他の女子の身体に興奮するなんて
アニに失礼だ・・・!)」ブンブン;
アルミン(アニ)「・・・まあ、大丈夫なら
・・・いいけど。」ジィ・・
・
・・
・・・
ミカサ「95っ」
バチィィンッッッ!!!!
サシャ「みぎゃッッッッ・・・・//!!!」バチバチ...☆
ビクッ・・ビク・・・
ミカサ「(痛みは増した筈・・・だが、
やはり快感も同様に増している
・・・様に見える;)」
視界に火花を散らすかの如く痙攣交じりの
瞬きを繰り返しつつも、食いしばった顎の
切っ先に堪えきれずに垂らした涎を
滴らせるサシャ。しかし高揚した顔色と
三日月の弦を上に向けたかのような
目は相変わらずで、その風貌は激痛を
堪えているようにも見えるが、この上ない
快楽に言葉すら吐き出せない様子とも
見て取れる。
その物的証拠として、下履きが下された
事で宵闇に露出した性器からは
僅かな月明かりを受けて光り輝く
雫が滴り始め、刑を執行する
ミカサの掌にも、叩く部位が
隣接している事もあって僅かながら
その雫が付着している。
その輝きが・・確かにサシャが
快楽に溺れつつある事をミカサに
教えていた
ミカサ「・・・・・・(ネチャ・・・)」
(やっぱり・・痛みそのもの
だけではサシャを戒めるのは
難しい・・。ユミルにも似たような
事をされていたのをみている時点で
学習するべきだった・・迂闊。)」
パッ・・・
ドサッ・・
-
- 178 : 2014/11/10(月) 03:22:33 :
サシャ「・・・?!・・・へぁ・・//?!
み、ミカサ・・?お、おしまい
なんですか??まだ95回しか・・」
(やりました・・!流石にミカサの
手首にも相応の負荷があった・・!
根競べでこの勝負、私の・・・・!勝
ミカサ「私のお仕置きは…108回まである。
ここからは本気でいくので少々
手首の柔軟をしようと思う。
サシャはその間に神様にでも
祈るといい。いや・・
祈っていなさい」
フウ・・・
恐らく間違いなく彼女の中に神という
概念は無いのでこれは要約すれば
救いなど無い、という意味でもある。
サシャ「んなっ!!なんでそんな
中途半端な!!!!キリのいい数字で
終わらせましょうよ!!
(そ、そんな!これでまだ本気じゃ
なかったなんて・・!これ以上
強いのがもし今まで以上のペース
でこられたら・・・!!)」ビクビク...!
その刹那、サシャの眼の奥に、快感が
完全にそのなりを潜めた純粋な恐怖が
息づいていたのをミカサは見逃さなかった
ミカサ「・・・・・」ピキ・・・パキ・・
(原作顔)
サシャ「は・・はは・・w;;;」
ブルブル・・・・
月明かりさえも吸い込み、一切の
光を反射せずに黒く、暗く・・・
淀んでいるというよりも研ぎ澄まされた
暗闇のような眼光がサシャの心の隙を
鷲掴みにした。
ミカサ「ネタという意味合いもあったが、
108回という数字は、私の母の
故郷の伝承では・・人の煩悩の
数を数える数字だと伝えられて
いる・・。半端な数字ではない。
年の終わりにはその回数だけ
鐘を突くという風習も・・
あったらしい。・・・ので。」
ボキ・・・!バキ・・・
サシャ「ひっ・・ひぃ・・!!
お、お許しを・・・!!!」
ジンジン・・・・////
ミカサ「サシャにはその鐘の代わりに
あと13回、私の全力を受け止めて
もらいたい。」(本気の眼)
キッ
サシャ「ヤッ・・・殺られる・・・・ッ!!!」ゾク!!!!
ゴクリ
その瞬間、サシャには本気で臀部を強打
される痛みで自身が絶命する、そんな
冗談にも洒落にもならないヴィジョンが
浮かんで見えた。
・・・しかし、それはギャグ的なノリでも
何でもなく、紛う事なき・・・
正真正銘、野性的直感が彼女に教えた
生命の危機であった。
サシャ「ひぃぃぃ!!!!!」ババッ
ダダッ
ズルッ バサッ
ミカサ「!」
ミカサにずり下ろされ、足首の辺りで
纏まっていた寝巻きを、履き直すより
脱ぎ去ったほうが現状況からの脱出には
時間がかからないと判断したのか、
半裸での逃走になることも意に介さず
自身の本能による命を優先するサシャ。
・・・
・・
・
-
- 179 : 2014/11/10(月) 03:30:03 :
-
アルミン(アニ)「ちょっと・・こっちに
走ってくるよ!!まずいって!」
ウワ///
アニ(アルミン)「しかもなんて格好で・・・!!」
ワワワ///
アルミン(アニ)「ちょっ・・!見ちゃダメだよ!?
は、早く両目を隠して・・・!!」
アニ(アルミン)「そんなこと言ってる場合!?
もう直ぐそこまで・・わっ」
サシャ「ヒャッ・・・!!!!」バサバサバサ
サシャ「ぇ・・・!?アニ・・と、アルみ
ミカサ「確保。」
ドスン!!!!!
サシャ「ギャフン!!!!!!!?」グヘッ
圧倒的な速度で追い詰めてきたミカサが、
僕らの身を潜めていた樹木を利用した
三角跳びでもって闇夜を舞うと、
そのまま自由落下に身を任せ、
サシャの背に馬乗りになり
ガッチリとその身を拘束する。
うつぶせにその場で地面に
叩き伏せられるサシャ。
サシャ「いっ・・!痛いィっ!!ちょ、
ミカサ!!!デリケートな部分に
草や小石の切っ先が突き刺さり
ますッッ・・・!!!痛いからどいて
くださぁああい!!!!」ギャァァァ!!!
ジタバタ・。(ノД`)・゜ジタバタ
エレンをも超える体重量がサシャの
胴体、とりわけ露出した下半身の、臀部を
中心にして正確に捉え、その加重を
ぐりぐりと押し付けている。
サシャよりも大きめ、というのか
よく言う安産型という感じの
ミカサのその腰付きは見ていて非常に
扇情的に見えるが、その動きには
標的に苦痛を与える目的しか
存在しない。
ミカサ「・・それは良かった。今までのは
まるで仕置きになっていなかった
から・・やっと少しは反省して
貰えそうで」フゥ・・
グリグリ・・・・
アニ(アルミン)「オウフ・・・(い、痛そう・・;)」
サシャ「いだっ・・・!痛たたた・・!!!!!
痛いです!!本当に痛い!!;;
ごめんなさいゴメンなさい!!
そ、それに反省と言われましても
、私自身ミカサには悪いとは
思ってたんです!!しかし
ユミルに強要されて・・!」ヒィ・・!
ミカサ「・・そして、その懐に仕舞った
乾ききった残パンと引き換えに
エレンを売った・・・・と。」
フム...(#´・ω・)qギリギリ
サシャ「いぎゃぁぁぁ・・・・!!!!!!」
ジタバタ(;゚Д゚)ジタバタ
-
- 180 : 2014/11/10(月) 03:39:33 :
-
アニ(アルミン)「ちょ、ちょっとミカサ。
何があったのかは聞かなくても
大体分かるけどさ・・もう
そのくらいにしてあげなよ・・。
君がどれ程エレンを大事に
思ってるかは知っているけどさ、
流石にサシャが可哀想にみえて
くるよ・・(哀)」
ミカサ「・・・そういえばアニ・・では
なかった、アルミン。・・と、
アニ。何故こんなところに
二人して。・・途中から
覗き見られている事には
気づいていたけど。あなたたち
だったとは」
アニ(アルミン)「ややこしくてゴメンよ;」
アルミン(アニ)「明日の事から考えれば
それでもいいのかもしれないけど
喋り方工夫しないと本当に
ややこしいねこれ。」
ミカサ「(明日の事・・・?)
前も言ったけれど特にアニと
アルミンの喋り方は大差がない
から・・まだ慣れない。
・・あと質問にまだ答えて
貰っていない。アルミン、
あなたとアニはなぜここに?」
ズイ・・・
アルミン(アニ)「・・トイレだよ・・ほら、
目と鼻の先でしょ。」
ミカサ「・・・・アルミンが?」
アルミン(アニ)「私がだよ!!////」
ミカサ「ならどうしてアルミンが同伴
しているの?意味が分からない。
アルミン?これは一体?」
アニ(アルミン)「(溜息)・・・ミカサ、アニは、
エレンと入替わった際も
エレンに悪いと思ってあまり
用を足す際も男子の身体に
注意を向けないようにしてた
らしいんだ。・・だから、
今になって、その勝手がよく
分からないから、僕に同伴を
願い出て来たらしいよ。
上手く用を足せずに下着を
洗わなきゃいけないような
事になれば僕だって困る。
・・・こんな事、恥ずかしくて
普通言えないだろ?」
ミカサ「・・・なるほど、納得した。
そういう事なら。」アッサリ
アルミン(アニ)「(諭し方が凄く手馴れてる・・)」
ォオ・・・
アルミン(アニ)「・・・ともかく、サシャはもう
許してあげて。もう充分だと
思うんだ。そのまま地面で傷を
負って破傷風にでも侵されて
しまったら、明らかに君の
やり過ぎだ。・・・分かったね?」
サシャ「~~~~~・・・」グッタリ
ミカサ「・・・・少しやり過ぎた。
反省しよう・・。」シュン...
ノソッ・・・・
アルミン(アニ)「(;゚Д゚)・・・」
アニ(アルミン)「さて・・じゃ、行こうかアニ。
幾ら興奮で掻き消されていたとは
言っても、もうそろそろ限界も
近いはずだ。僕の身体だと・・
お手洗いまでは相当我慢できる
けど、その場所を目に捉えて
しまうと条件反射で一気に
我慢できなくなるから・・」
アルミン(アニ)「ぅっ・・・!!ゎ!本当だ!!
や、ヤバいよ!!漏れる!!!」
バタバタ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
-
- 181 : 2014/11/12(水) 01:36:38 :
ミカサ「サシャ、起き上がれる?
…やり過ぎて済まなかった…」
(回収した下履きを差出し)
サシャ「・・・ぁ・・?私は・・・・
助かったんですか?それとも
ここは天国・・・・・」ウツラウツラ
ミカサ「アルミンの温情のお蔭であなたは
命拾いした。・・しかし大事な
確認がまだ取れていない。
サシャ・・あなたが私を誤った
場所へ誘導したのは・・・
ユミルの指示。・・その事実に
間違いは無い?」ゴゴゴゴ・・
サシャ「っひ・・!は、はひ・・!!
それは誓って嘘じゃありません!
芋に誓って言えます!!!」
ババッ!!(心臓を捧げよ!(芋に))
ミカサ「私はいいけど、他の人の信用を
得たいのなら芋以外に誓った方が
いいとおもう」
サシャ「・・・・・;」ビクビク
(ユミル・・スミマセン!!;)
ミカサ「それでは・・残りの13回は
ユミルの身体に受け取って
貰うとしよう。・・・サシャ、
あなたが外に居るという事は
今ユミルは・・・・」クルリ
サシャ「ひっ。。!え、ええ、
きっと表に出たままだと
思います・・!それもミーナと
エレンがどうとか言って
ましたから・・こっちの方角
ではないと・・・」
ミカサ「(エレンがもし人気のない場所を
選ぶとするなら・・・)分かった。
サシャ、あなたはもう帰って
寝た方がいい。遅れてあなたと
同じ苦しみを味わったユミルが
部屋に到着すると思うので、
そのつもりで。」パキパキ
サシャ「(何か今日の私、仲間を売って
ばっかりです・・・;)
;では私はこれにて(涙)」
-
- 182 : 2014/11/12(水) 01:46:57 :
―小高い丘―
―ユミル・クリスタエリア―
ユミル「おっ・・奴ら場所を移すぞ・・
とうとうヤんのかな。よし、
私らも移動しようぜ」イソイソ
クリスタ「ちょっとユミル??!もう
目的は達成したでしょ?!
これ以上二人の様子を
盗み見なんてして何を
得ようとしているの!?
あなたは!!」
ユミル「何を、ってお前・・・
そんなの決まってんだろ・・・
楽しいからだよ。」ナニイッテンダ;?
クリスタ「わ、私は先帰るから・・・」
フイッ
ユミル「まったまたぁ、興味がある癖に
そうやっていい子ぶる(笑)
そういう所はもっと素直に
なれよお前よ~w」ガシッ
(頬っぺたアイアンクロー)
クリスタ「モフッ!?」フガッ
ユミル「失恋しちまったんだからよ、
せめてその腹いせに、自分を
踏み台にまんまとその恋を
成就させたミーナと・・・・
そのお相手エレンの夜の営みを
シッカリ鑑賞して次回への教訓と
して活かすとか・・それくらいの
図太さがあってもいいだろ」
グリグリ
クリスタ「ふゅ、ふゅぃわぅっ!!!」フガフガ
(訳※しゅ、趣味悪ッっ!!!!)
ユミル「なんだよ、そんなドブを眺める
様な目で見つめる事ぁ無いだろ。
お前だって幾らなんでも興味位
有る筈だぜ」パッ
クリスタ「興味があったとしてもそれは
人としてどうかと思うから!!」
ワタシハカエルカラネ!(#'Д')
スタ・・・スタ・・・
ユミル「何だよノリ悪ぃな・・・
お前が来ないんじゃ私一人で
見てもな・・・。じゃあこのまま
真っ直ぐ部屋に帰るか・・(欠伸)」
ガサッ
ハラ・・・・
ユミル「?」
そうして先にその場を去ったクリスタの
後を追おうと腰を上げたその時だった。
先程まで二人が覗き見する為に
身を隠していた樹木から舞い落ちたのか
一枚の葉が頭上よりユミルの鼻先を掠め
て落下する・・・―それと同時に
ミカサ「――――--っ」グッ
音も無くユミルに肉薄する程の
至近距離に舞い降りる一つの影。
ガバッ
ユミル「ムグッ!!?、、、、、、」
ザッ......
3つ数える間もない内にユミルを
拘束し、腕に常時巻いてある布で
猿轡を咬ませると、あっという間に
クリスタからは死角となる草むらへと
引き摺り込んでしまった。
先ほど逃走を図ったサシャをそうして
拘束した様にうつ伏せに地に伏せさせた
ユミルを馬乗りになって抑え込み、
息を殺しながらクリスタがその場を
離れるのをじっと待つミカサ。
ユミル「(クッソ重てぇ・・!!っていうか
何だよこの太腿の密度は!!?
まるで石像に乗っかられてる
気分だぜ・・・!!;)」
・
・
・
-
- 183 : 2014/11/12(水) 01:59:37 :
-
クリスタ「あ・・れ?ユミル?
ちょっと、ユミルー???
・・・もう!結局見に行くんじゃ
ない・・・!!どうなっても
知らないんだから・・・!!」
(プンスカ×2)
・
・
・
ユミル「・・・・;」
(ちっ・・厄介なのに捕まっちまった
・・・この様子じゃ恐らく芋を使った
陽動にも気づいてやがるな・・・
そして抵抗して抜け出そうにも
こいつの初代ジョジョみてぇな
太腿が邪魔をして全く身動きが
取れないときた)
ミカサ「見つかってよかった・・・ユミル。
あなたをずっと探していた。
積もる話もあるが、とりあえず
あなたにはサシャの分も償いを
受けてもらおうと思う。」
ユミル「おいおい、ちょっと待とうぜ、
お前がこんな時間に外に
出張ってきてるのってそりゃ
エレンに関わることじゃ
ねえのか?」イイノカ?イソガナクテ
ミカサ「仮にそうだとしてもあなたには
関係ないことだ」
ユミル「そんな暢気で居て良いのかね。
さっきミーナの奴、エレンに
とうとう自分の口で愛を告白
したぜ?」
ミカサ「それが?」
ユミル「エレンが何て応えたと思う?
クリスタからもお前の前で
告白されたのを見てたんだろ?
お前は。・・ミーナはそのことも
知ってたから・・・その場で
エレンに応えを迫った結果…
エレンがミーナになんて
応えたか・・・知りたいか?」
ミカサ「あなたに聞かなくても追って
確認すれば済むこと。そもそも
エレンはそういった事を私に
隠し立てすることも無い」
ユミルは確実にミカサの平静を動揺に
突き崩す自信があった。何故なら、
この話題にミカサが乗ってきた時点で
ユミルの腰部をがっしりと抑え込んで
寸分たりとも腰を浮かせる事すら
適わなかった拘束が、若干緊張に緩み、
その大腿部が強張るのを明確に
感じ取れたからだ
-
- 184 : 2014/11/12(水) 02:06:40 :
ユミル「なら親切な私が教えてやるよ。
なぜこんなところでお前が
油を売ってるとマズいのか、
その理由をな・・・。
エレンは・・・あいつを、
ミーナを選んだ。その場で
ミーナとキスまでした。
キスをして・・そこから先は
後何をするのが恋仲としちゃ
妥当だと思う?」
ミカサ「・・・・・」
ユミル「(何だ・・?この話を持ちかけた
時より大分落ち着いてやがるな。
もっと派手に動揺してくれると
思ってたんだけどな・・まあ、
ここから幾らでも焚きつける
やり方はある)」
ミカサ「そう・・・まだエレンに
確認はとっていないから
あなたの言葉を真に受ける
理由も根拠もないけど・・・
・・それならよかった」
ユミル「・・!?あ・・?!」
よかった・・・???
なんで・・・??今コイツ良かった
っつったか・・??!
ユミル「おい、待てって!何だ?
良かったって!?私が今
折角説明してやったのにこの
意味が分かってないのか?
あの二人はこの場で濡れ場
寸前までいったんだぜ?
それを、野外じゃなんだから
っつって、今誰も居ない
あいつの部屋に二人して
向かったんだぞ?このまま
ほっといてみろ、間違いなく
あいつら
ミカサ「そう…では急いで済ませないと
いけない。相当キツいと思うので
終始歯を喰いしばって耐える
事を強くお勧めする・・」
(腰を若干浮かせてユミルの
下穿きをずらす)
ずるっ・・ ペロン
ユミル「ファッ・・・??!?!待て待て
待て待て!!!!なんだこれ!!
何故脱がした!!??
私にはそういう趣味ねぇ→よ!!」
ミカサ「いや、ユミル、あなたには
来世まで残りそうな程、根の深い
女色趣向があるから。あと、
期待してるところ悪いけれど
私にはそういう趣味は全く無い
・・・ので」スッ
ユミル「・・?!・・・!??」ビクビク
ミカサ「無事この叱咤を乗り切りたい
のなら・・サシャのように
痛みを快感に変える術を
頑張って身に着けて。」ヒュッ
ユミル「っっっ・・・・・!!!!」
―――その夜、恐らくこれで最後となる
断末魔が、訓練兵団活動拠点全域に
響き辺り・・・夜の帳を引き裂いた。
もっとも、その悲鳴は13回繰り返すまで
止むことは無かったが
-
- 185 : 2014/11/12(水) 02:06:58 :
―女子宿舎・クリスタ部屋―
ガチャ・・・
クリスタ「(だだいまぁ・・、サシャ、
寝ちゃってる・・よね・・
(小声))」
サシャ「起きてまフよぉ~・・・」
モゴモゴ osz
布団に顔を突っ伏し、毎日決まった
時間に決まった方位に礼拝する
教徒のような姿勢で腰を突き出したまま
返事をするサシャ。
クリスタ「・・・サシャ、どうしたの?
変な格好して・・・
ウォール教に入信した
とかじゃないよね」
サシャ「私にはクリスタという神様は
居ますがそういう目に見えない、
パンをくれることも無い神様
なんて信用なりません。
世の中もちつもたれつです。
信仰がほしいならパンを
くれ、です。。」
クリスタ「・・・私にも宗教って理解
できないけど、そういう信仰の
得方ってどうなのかな・・・
・・・で、その姿勢の意味は?」
サシャ「お尻が・・・お尻が焼けた
火鉢に腰掛けて居るかのごとく
熱いのです・・・(涙)
あまりの激痛に一切の
負担をかけられないので
こうしてもっとも痛みと
縁遠い姿勢をしている訳で・・」
ジンジン・・
クリスタ「いや・・私はその理由が
気になるんだけどな・・・
あ、ひょっとして言いづらい
事なのかな。も、もし
そうだったらゴメンね、
こんなこと言って・・・」
イイヅライ事ッテアルヨネ
サシャ「ち?!ちがいますよ!!?
決して何か痔の病を患って
いるとかそういった事では!!
第一それなら今日まで普通に
してる訳無いじゃないですか!!
こ、これはその・・・
先程ミカサに、誤った情報を
流した件についての戒めとして
振るわれた懲罰の代償でして」
クリスタ「え!!?サシャ、あなた
ミカサと会ったの!?」
サシャ「会ったもなにも・・再び
遭遇したときなんて出会い頭に
いきなり・・・」
アッ―――――――ーーー・・・・
サシャ「っ!;」ビクン!!
クリスタ「今の悲鳴・・・なんか・・」
サシャ「とうとう始まったみたいですね。
ユミル・・・気をやらずに済むと
いいのですが・・・」ナムサン・・・・
-
- 186 : 2014/11/12(水) 02:10:25 :
―トイレ付近―
アニ(アルミン)「うわ、今の悲鳴・・・
もうユミルの元に辿り
着いたのかミカサ・・・」ハヤスギ
アルミン(アニ)「ほら、用も済んだ事だし
さっさと戻って寝ないと。
私の身体で夜更かしすると
次の日本当に地獄だからね。
座学とか絶対起きてられない
から・・・」
アニ(アルミン)「それはそうと…折角僕がついて
来たのに、特にそういった
描写も無くすんなり終わったね
・・・ベつにこれ、僕居なくても
良かったんじゃ・・・」
アルミン(アニ)「そういう訳にはいかないよ。
予想外の出来事には常に
備えておかないと。エレンの
身体で一回経験してるとはいえ
やっぱり今一感覚が掴めない
から・・・」
アニ(アルミン)「首から上だけ他人の身体を
乗っ取ることができる生き物が
居たらこんな感じなのかな。
・・でも僕はそんなに、
思ってたほど普段の感覚と
大差無いよ。アニだって普通に
僕の身体でガマンできてたし」
アルミン(アニ)「首から上をって・・・アルミン、
あんた一々考える事が斬新すぎ
だよ・・。(溜息)」
アニ(アルミン)「そ、そうかい・・・?
不快な気分にさせちゃったなら
ゴメンよ・・」
アルミン(アニ)「いや、謝る事もないんだけど。
どっちかというと褒めてる
積もりなんだし。あんた、
面白い奴だね・・って意味で。」
アニ(アルミン)「今一褒め言葉には聞こえ
ないんだけど・・そういって
貰えるのは嬉しいよ。たまに
勇気を出して冗談をぶつけて
みてもジャンにはたいがい、
“つまんねえよ”で一蹴されて
しまうからね・・・」
アルミン(アニ)「・・・・」
アニ(アルミン)「ギャグだけじゃインパクトが
薄いんだなと思ってウケを
とれそうな表情を練習してみた
けど・・それをやると今度は
皆リアクションすらとって
くれずに固まっちゃうし・・・
正直僕にはそういう風に人を
和ませる才能はこれっぽっちも
ないんだと思ってたよ。(嘲笑)」
アルミン(アニ)「・・すごく言い辛いんだけど
多分、後の方に言ったのは
冗談云々じゃなくて、あんたの
顔のインパクトに気圧されてた
だけだと思う・・・↓↓↓
あんたが意図して作る笑顔って
・・・言っては悪いけど
心臓に悪いくらい迫力あるから」
アニ(アルミン)「ひどい!その点に於いてだけは
アニ、僕は絶対君ほど怖い笑顔
をつくれる自信は無いよ!
僕の場合は皆一気に距離を置く
ようになるからきっと怖いとか
じゃないんだ、ただ、
見て居たくない顔ってだけでさ」
アルミン(アニ)「・・・それってつまり、
簡単に言っちゃって“嫌な顔”
って事じゃないの・・・?
それじゃまだ怖い顔って
言われる方がマシでしょ・・・」
アニ(アルミン)「ま、マシなもんか!絶対僕なら
前者を取るよ・・・!!まだ
純粋に恐怖を感じられるより
笑いを取れる救いがある・・!」
アルミン(アニ)「・・やっぱりあんた、
エレン程じゃないけど大分
変わった性格してると思うよ・・」
(深い、深い溜息...)
-
- 187 : 2014/11/12(水) 02:16:49 :
・
・
・
アルミン(アニ)「・・・それはそうとアルミン
・・さっきはごたごたしてて
言えなかったんだけど。」
アニ(アルミン)「・・?何だい?」
アルミン(アニ)「あんたって、本当に弁が
立つんだね。正直関心
したよ・・。人は誰でも輝ける
一芸を持ってるっていうけど
やっぱりあんたは兵士とかより
寧ろ・・・」
アニ(アルミン)「・・・?;便が・・立つ・・?
ゴメン、アニ、それは真面目に
返していい下ネタなの??;
だいたいさっき君は確か小さ(ry
アルミン(アニ)「前言撤回#。あんた、きっと
顔だけじゃ無くギャグをかます
タイミングを理解できてない
だけだよそれ」
ガシッ!グリグリグリ
(※つむじグリグリの刑)
アニ(アルミン)「あ”っ!!ぃっ・・
ぃでぃぢぢぢぢぢっ!!!
イタイ!イタイよアニ!!!冷静に
なってよ!!これは君の身体だ!
いいの!!?君の身体にそんな
満身の力を込めて下痢と身長
縮小を誘発させる秘術を
叩き込んでも・・・!!?」
イダダダダ・・・;
アルミン(アニ)「安心しなよ。それは迷信だから
それくらいで身長が縮むなら
コニーなんて教官の頭突きで
とっくに頭脳も身体も小児化
してる」
アニ(アルミン)「な・・成程、それはたしかに、
一理アルミン・・・!」ナルホドネ!
(ドヤッ)
アルミン(アニ)「つまんない。座布団全部
没収。」ギリギリギリ
アニ(アルミン)「んに″ゃぁぁあああぁ..!!
ゴメン!ゴメンよ!!
今ならきっと君を笑わせられる
って思ったんだ!!悪気は
無かったんだ・・・!だから
力を抜いてぇぇ..」
(ノД`)・゜・。
アルミン(アニ)「・・・・・・#」
(まったく・・私の顔でこんな風に
普段自分でもしない様な振る舞い
されるから余計に変な感じに
なる・・・。・・・まあでも・・)
アニ(アルミン)「ホ、ホントにギブアップ!
頭が割れるゥっ・・!!」ジタバタ
(アヘ顔ダブルピース)
アルミン(アニ)「(こんな風に馬鹿をやって
笑いあってふざける事が
出来る・・こんな生活に
明け暮れて・・最後の時まで
何も考えずに居られるなら)
・・・・・」
アルミン(アニ)「あんたこの期に及んでまだ
私を笑わせる気でいるの(溜息)」
(それも・・悪くは無い・・)
-
- 190 : 2014/11/14(金) 02:28:14 :
-
アニ(アルミン)「・・・・・・」
時々・・思うことがある。
エレンが、アニを指して、“あいつは
たまに訓練や講義を受けてる最中でも
それらに何のやり甲斐も見出せない
といった顔をしている時がある”
―と、言っているのを聞いてからと
いうものの僕自身もアニの普段の
立ち居振る舞いに、これまで以上に
目を向ける様になってから思ったことだ。
――アニには、僕らのように普通に
兵士を目指す訓練兵とは違った人生観が
・・・何かあるのかも知れない。
考えても見れば、エレンを圧倒できる
程の対人格闘成績を誇っていながら、
それを“意味の無いこと”と割り切る
ところにも何か違和感がある。
格闘術の習得には父親の存在が大きいと
エレンからも聞いてはいたけど・・
それだけの事で今もこうして腕が
鈍らぬようにと鍛錬を怠らない事にも
何か腑に落ちないところが感じられる
真っ当な訓練兵として修練に励むこと
、それそのものにかったるさと
不満もあるようでサボりも中々の頻度で
行っている。・・・しかし抑えるべき
箇所は徹底して抑えているのか定期的に
発表される各種目における成績順位は
常に上位入りしている。
そこも考えると凄いことだ。明らかに
サボりであることは明白なのに
それを取り戻すだけの実力を、
アニは持っているのだから。
-
- 191 : 2014/11/14(金) 02:32:28 :
―訓練兵宿舎・別棟―
アルミン(アニ)「さっきの話の続きって訳じゃ
ないけどさ・・あんたの
所属希望兵科だけど」
アニ(アルミン)「ああ・・・、僕には兵士は
向かないとか何とかって話?
教官にも言われたけれど・・
兵科はまだ明確に決まって
無いとは言っても・・僕には
技工に進もうっていう考えは
今のところ無いんだ。
・・それだとここに来た
意味が無いからね」
アルミン(アニ)「あんた・・憲兵団に志願して
みたらどう・・?」
アニ(アルミン)「・・・・は?」
アルミン(アニ)「わ・・私はどっちにしても
憲兵志望だし・・、その、
どうせ進むならアルミンと
同じ兵科がいいと・・・//」
アニ(アルミン)「ちょっ・・、ちょっと
待ってよ!アニなら上位10人
なんて容易く射程圏内だろうと
思うけど・・・僕が・・?!
無理だよ!絶対それは無理だ!」
アルミン(アニ)「(溜息)・・アルミン・・あんた
簡単に絶対っていうけど、それ
悪い癖だよ。世の中に絶対って
事はそんなに無いんだよ。」
アニ(アルミン)「そ、そうは言ってもね・・・」
アルミン(アニ)「・・現に、私があんたの事を
こうして想ってるなんてあんた
はどうせ“絶対無い”って
思ってたんでしょ」
アニ(アルミン)「そ、それはそうかも
知れないけど・・それと
これとは全く別問題だよ・・
大体、模擬戦闘試験を通過
出来たのだって、完全に
運のお陰だったんだ。あそこで
僕はもう人生全ての運を
使い切ったといっても
過言じゃないよ。
きっとこのまま無事に卒業
できたとしても僕に志願できる
兵科があるとすればそれは
調査兵団だけだと思う。
でなければ流れで・・・
駐屯兵団だね。」
-
- 192 : 2014/11/14(金) 02:35:57 :
アルミン(アニ)「・・・・私は可能な限り
内地に行くつもりで居るから
10位以内は抑えるつもりだけど
・・あんたがそれでどうしても
無理だってなった時は・・・
私も・・・駐屯兵団くらいなら
妥協しても・・いい・・だから」
ボソボソ
アニ(アルミン)「え・・?い、いや、冗談でしょ
・・?いくら何だって、内地に
いける切符を手放してまで・・」
アルミン(アニ)「折角・・・気持ちも伝えられた
上にこうして一緒になれたんだ
・・・私は・・私は。」フルフル
(俯き)
アニ(アルミン)「・・・・!・・・本気なの?
アニ・・・?」(前屈み)
アルミン(アニ)「・・こういう冗談は
言う性格じゃない・・・」
ムッスゥ...;
アニ(アルミン)「・・・そうか。うん・・・、
悪かった。僕が軽く考えすぎて
たよ・・。アニはこんなに
真面目に自分の進路まで犠牲に
する覚悟をしてくれてたって
言うのに・・僕は、そこまで
アニが本気で居てくれてるとは
まだ理解していなかったよ。」
アルミン(アニ)「ちょっと、!だから、それは
あんたがどうしても10位以内に
入れずに憲兵になれなかった
場合だって!あんたもそれに
関しては努力してくれなきゃ
イヤだよ!」
アニ(アルミン)「あ、そ、そうか・・;
そういう可能性もまだ捨てて
無いんだね・・;」
アルミン(アニ)「やる前から諦めてどうすんのさ
本当にもう・・!そういう所は
どうしてエレンを見習えないの
あんた・・・・(溜息)」
アニ(アルミン)「ただ・・・・僕は正直な所を言うと
・・・憲兵になる為に兵団に
入った訳じゃないんだ・・・
世の中を変えたい・・・・と言う程
大袈裟な事ではないけど・・・
今のこの明らかにおかしい
世界の中でじっとしている
事なんてできない。・・そういう
思いが強かったからこそ
こんな僕でもここまで来る事が
出来たんだと思う。」
アルミン(アニ)「・・・・・」
アニ(アルミン)「だから・・アニには悪いけど
僕はきっと
アルミン(アニ)「じゃ、じゃあ私も駐屯兵で
いいから!折角一緒になれたのに
離れ離れなんて嫌だから・・」
-
- 193 : 2014/11/14(金) 02:37:56 :
アニ(アルミン)「そ、、そこまで言ってくれる
とは思ってなかったから・・
少し照れるな・・//;あ、
でもアニ、もし僕が調査兵に
なるって言ったらどうするの?」
アルミン(アニ)「調査兵団だけは絶対勘弁して」
(即答)
アニ(アルミン)「え、ええ!??即答!?
だって、少しはあこがれたり
なんかしない??!事実上の
地獄とはいえ一応壁の外に
出られるっていう貴重な
経験も・・・」
アルミン(アニ)「どうして好き好んであんな
場所に向かわなきゃいけないの。
なら私は壁の内側で退屈に
死んだほうがまだマシだよ
景色が良いとか見晴らしが
いいとかそういう問題じゃない」
アニ(アルミン)「あんな・・場所?いや・・、
アニ?それって君・・」
アルミン(アニ)「とにかく!私は調査兵団
だけは嫌だからね。それくらい
はお願いを聞いてくれても
いいと思うんだ。」
アニ(アルミン)「・・・う、うん・・・
分かったよ・・そんなに嫌
なんだね。」
アルミン(アニ)「そんなに嫌も何も、遠征の
生還率を聞いたこと無いの?
自分の命が簡単に所属の班長の
判断と馬の体調と天気に
左右される程軽い物になる・・・
そんなの私は絶対納得いかない」
アニ(アルミン)「まあ・・・、言ってしまえば
その通りになるけれどね・・
分かった、僕もそこは考えて
おくよ。僕だって・・アニと
折角こういう間柄になれたんだ。
もっと君の事を知りたいし・・
それに」
アルミン(アニ)「・・それに・・?」
アニ(アルミン)「もっと…仲良くもなりたい//」
アルミン(アニ)「そ、っそう・・嬉しいよ。
あんたにそういって貰えると。
…早く自分の身体に戻りたい。」
カァァァ///
アニ(アルミン)「え!?・・・それってどういう
意味・・・・///」
アルミン(アニ)「い、言わせないでよ!!そういう
ところは空気を読みなよ!!」
-
- 194 : 2014/11/14(金) 02:40:54 :
アニ(アルミン)「それはそうと、一つ聞き忘れて
た。アニ?やっぱりその・・
ミーナはエレンの元に行った
んだと思う?トーマスやコニー
の言っていた事がカマ掛けで
無いとするなら他にミーナが
向かう場所なんて・・・」
アルミン(アニ)「さぁね・・。その可能性は
高いけど・・私にも確実な所は
分からないよ。知っての通り
私はあんたと一緒にこうして
いたわけだから。・・ただ
ミカサとサシャのやり取りや
言っていたことを全部
踏まえれば・・そういう事に
なるんだと思う。でもアルミン」
アニ(アルミン)「?」
アルミン(アニ)「あんたがそれを気にする理由が
何かあるの?それはあくまで
エレンの問題なのでは?」
アニ(アルミン)「そ・・・、それは・・大有りだよ。
なぜなら夜にミカサが不在の
時間を作りたいが為とはいえ
ミカサをエレンに焚き付ける
様な事をしてしまった。
これでエレンに迷惑が
かかる様な事になれば
それは僕の責任になる・・・」
アルミン(アニ)「ああ・・そういうこと・・」
アニ(アルミン)「ミカサもエレンの事を
大事に思っている事に変わりは
ないから・・。ただ、恋愛感情
とか、そういうのはミカサには
無いんだ。あるのは、エレンが
無事でいてほしいという願い
だけだから。しかし、それで
“自分の知らない所にエレン
が連れて行かれてしまう”、
そんな風にミカサが考えると
それがマズい事になる。」
アルミン(アニ)「ちょうどユミルが揺さぶり
かけてた時がそんな感じだった
じゃないか。・・・じゃ、
エレンの取り合いはミーナと
クリスタ、それにミカサの
3人でやることになるの?
・・・大変だね、モテる男は」
アニ(アルミン)「・・・そんな簡単なことじゃ
無いよ。ことミカサに関しては。
ミカサは・・・きっとエレンと
恋仲になりたいなんて考えは
殆ど無いと思う。それでも、
一生エレンの傍にいる為
だったら何だってするよ。
兵団にいるのだってエレンが
そこにいるからさ。エレンが
内地にいくと言えば内地に
行くだろうし、何もかも捨てて
地下都市や壁の外に行くと
言い出せば一切の躊躇無く
それに同伴するよ。彼女には
…ミカサにはエレンしかない」
アルミン(アニ)「・・・何となくそうだって
いうのは分かるけどね。
見上げた心意気だよ・・本当」
アニ(アルミン)「・・・どちらにしても・・
大変なことにならないといい
けど・・もしミーナがエレンに
想いを伝えたんだとしたら・・
その返答にエレンがどう応じる
かが気になるよ・・・」
アルミン(アニ)「あんたくらい付き合いが
長いなら何となく分からないの?
どっちが好みに合ってそうとか。
少しはなんかそういうのも
あるでしょ??」
アニ(アルミン)「それが・・・全然・・・;
だって考えてみなよ。“あの
エレン”だよ??どの女子が
自分の好みかなんてそんな
話題になったこと、エレンとは
一度も無いよ・・・
寧ろ、どっちも断ったり
しないかって心配になる
くらいだ。エレンの性格なら
ありえない話じゃない・・」
アルミン(アニ)「・・一理アルミン・・・だね(小声)」
アニ(アルミン)「ゴメン・・・やっぱり人に
言って貰ってやっとそれは
なかったって実感できるよ…」
特ニボクノカオデ イワレルト;
アルミン(アニ)「・・・・でしょ?(苦笑)」
-
- 195 : 2014/11/17(月) 02:35:47 :
-
―その少し前―
―女子宿舎・アニ部屋―
ッァ―――――ー...
エレン「・・・また何か気味の悪い
鳴き方する鳥がいたみてえだな」
ミーナ「だから、夜にも鳴く鳥がいる
んだって!私の故郷にも確かに
いたんだよ!?夜中に、
森の中から、ギャァ~!って
聞こえてくるの!」ホント!
エレン「怖ぇよ」
・
・
・
エレン「・・・それはそうと勢いで
邪魔になっちまったが・・
これって一応規則違反だからな
・・・・幾らなんでも朝まで
ここにいる訳に行かねえぞ
・・・教官には奇跡的に
ここに来るまで遭遇しなかった
けどな」
ミーナ「そ・・・そうだね・・」
エレン「・・・そういや・・どうして
オレここ来たんだっけ;
もう帰った方がいいよな」
ウン;
ミーナ「そ、そんな!折角二人きりに
なれてゆっくり出来る場所に
来たのに!!?」ガーン!!!
エレン「いや・・・、さっきから
二人きりだったろ・・・
おかしな奴だなお前(笑)」
ミーナ「だ、だって、さっきまで外に
いたから落ち着ける状況じゃ
無かったじゃない!・・そ、
そうだよ、ほら、詳しく話
してくれるって言ったじゃない
エレン!!」
エレン「そんなこと言ったか?オレ…//」
ミーナ「言゛ったよっ!!!!」
クワッ
エレン「しっかしアレだなwお前に
限らずだけど、女子って
髪型で大分印象変わるのな(笑)
髪纏めないままのミーナと
喋ってると何か変な気分に
なってくるぜ」
ミーナ「話を逸らさないでよ!」
エレン「な、なんだよさっきからやけに
突っかかってくるな。
何か不満があるのか?ミーナ」
-
- 196 : 2014/11/17(月) 02:37:52 :
ミーナ「不満ッ・・・不満・・・!!
・・・(溜息)ハァ・・・、
ぅぅん、やっぱりいいや。
そういう期待をエレンに
しちゃいけないって分かってた
筈なのにね・・(微笑)」
エレン「な、なんだよ、そういう期待
ってよ!?ま・・、まさか
ミーナお前・・///」
ミーナ「?;」
エレン「あの場で出来なかったキス以上
の事をしたくてオレをここまで
連れてきたって言うのか!?
幾らなんでも飛ばし過ぎだろ!!
た、確かにオレはクリスタより
お前だっていったけどよ・・
そういうのはもっと・・
なあ・・・?;(困惑)」
ミーナ「そ、そこまで言ってないッ!!!
もっとこう、ほら!!腕を組んで
みたりとかさ、少し距離を
縮めながらゆっくりエレンと
話がしたいの!」
イイジャナイ ソレクライ!
エレン「そ、そんな事かよ・・・」
ミーナ「そんな事ってあなた!…大体
この位置関係、折角告白も
済ませて両想い・・?//
になったっていうのに
エレンがアニになって泊まりに
きた時と全く一緒じゃない!」
エレン「そういうところはまだ部分的に
恥ずかしいのに積極的な所は
グイグイくるなお前・・
しかし・・・あぁ、。
言われて初めて気がついた。
つい流れでアニのベッドに
腰掛けちまったな。・・どれ、」
ギッ
バフン
ミーナ「っ!///」
エレン「じゃあ、お望みどおり隣に
邪魔するぞ?構わないんだな?」
ミーナ「ど、どど、ドーぞ!!///」
ドキドキドキ
エレン「・・・えっと、あと・・?
腕を組むんだっけか?」グィ
ミーナ「ひっ!!!?!」ビクーン!!
ブンッ
エレン「ンだよ・・・無理ならそう
言ってくれって・・」スッ
ガシッ!!!!
ミーナ「む、無理じゃないから!!
今のはちょっといきなりで
ビックリしただけだから!
もうバッチ来いだから!!」
フ、フンッ!!///
エレン「お前・・、やっぱり本当に
大丈夫か??脈拍も何か
すげえ事になってるしよ。
肩なんか小刻みに震えて・・」
ミーナ「大丈夫っ・・!;
最初だけだから・・!
すぐ落ち着くから・・!」
フー・・!フー・・! ・・・クワッ
あまりの体温上昇に伴い、乱れに乱れた
呼吸を整えつつ、寝不足により若干
充血気味の目を見開くミーナ。
エレン「無理そうだったらすぐに
言ってくれよな・・お前、
今日もあんな事であっさり
気を失ったとこを見ると
よっぽど身体が弱いみたい
だしな・・・」イヤ、精神的ニカ
ミーナ「そ、あんな事って何よ!!
私からしたら、告白もしてない
のに、その相手に自分の気持ち
が伝わっていたのよ!?そんなの、
ショックどころじゃ普通
済まないよ!」
-
- 197 : 2014/11/17(月) 02:40:56 :
エレン「・・オレは別にそんな事無いと
思うけどな・・・自分で伝える
手間が減って楽じゃねえか」
ミーナ「エレンはその辺普通と違うから」
キッパリ
エレン「直球だな。まあ、その通りだと
思うけどよ・・」
ミーナ「自覚はあるのね?!」
Σ(;゚Д゚)
エレン「自覚あるっつーか・・なんて
言えばいいのかな。“それ”に
関しては別に否定してる訳
じゃねえし、何となく近くに
女子が居ると落ち着かないって
いうその感じはわかる。
でなきゃ、悪いがオレは
クリスタもお前も選べなかった
と思う。・・・だがな・・・
そこまで夢中になるほどの
物なのかって疑問はある。
・・そんなに恋愛っていうのは
女子にとって大きい物なのか?」
ミーナ「それは・・・」
エレン「男子と女子でその辺の
感覚が違うのは分かる。
フランツみたいなのは別として
・・・大体結局野郎連中は
やりたい事があるからそういう
状況に憧れる訳であって、
女子の憧れる恋愛っていうのと
それは違うって事くらいな。」
ミーナ「いや・・、皆が皆そうだとは
限らないと思うけど・・
女子にだってユミルみたいな
すっごく押しの強いのも
居るわけだし・・・」
エレン「あいつはアッチなんだろ・・;
男に興味ないんじゃ例に
ならねえよ。結局・・・
女子は恋愛に何を求めてるんだ
・・?いや、女子とかじゃなく
お前だな。ミーナは・・・
オレと居て何が・・・」
ミーナ「そんなの・・・説明のしようが
無いよ。物凄く単純で、
何てこと無い事だけど・・・
こうして傍に居られるだけで
幸せなの。訓練で疲弊しきった
身体が凄く軽く感じる程に・・」
トン・・・
そう言いながら真隣のエレンに身体を
傾け、その肩に頭を乗せるミーナ。
-
- 198 : 2014/11/17(月) 02:43:03 :
-
エレン「そういうもんか。・・
まあ、ミーナがそれで元気に
なれんならそれは大いに結構
な事だ。・・・つまりオレの
身体に触れてると元気が
出てくるって訳だな?ミーナは」
フシギナ タイシツダナ
ミーナ「そうだけど何か違う!!本当に
エレンってアニがいってた通り
鈍いなんてもんじゃないよ!!
頭の造りがそもそも違うの!?
キスしたときなんかはもっと
顔も赤らめてそれらしい
雰囲気になってくれたのに!」
エレン「そりゃキスとかにもなれば
ストレートに恥ずかしい思いを
するんだから当然だろ;。」
ミーナ「じゃあ、じゃあもう一回!
ここでキスして!!///」
エレン「いや、?!ヤだよ!!物凄く
恥ずかしいだろうが!さっき
だっていきなりミーナに
されなければオレの方から
なんてとても出来なかったぜ;」
ミーナ「なんで恥ずかしいの?!今は
私しか居ないじゃない!!」
エレン「なんでもだよ!そ、それに
幾らオレでも・・そう
ほいほいキスなんてしてたら」
ミーナ「・・エレンでも・・何??」
エレン「勢いでそれ以上の事を
しちまうかもしれないだろ・・
一応オレだってお前らから見たら
変わった感性を持ってるとは
言え、男子なんだからその辺
少しは考えてくれよ」
ミーナ「エレンがそれで私を意識
してくれるならそれはかえって
私にとっては都合のいい情報
なんだけど・・・」ジリ・・・
エレン「わ、分かった分かった・・!
だから今、この場では止せって
・・・!空の色まではまだ
変わって無かったが、もう
時間的な感覚で言えば大分
消灯時間から経過してるんだ。
流石に座学からとはいえ
寝不足であの睡眠導入みてえな
講義を耐えきるのは辛い!
もうとっとと寝ようぜ」ギシッ・・・
ミーナ「―――。」グイ
エレン「・・・・?おい、ミーナ。」
ミーナ「何?・・・エレン。(ニコニコ)」
ギリギリ
エレン「オレはこれから教官と運悪く
出くわさないよう祈りつつ
自分の部屋まで帰って寝なきゃ
いけねえんだけど・・この手は
一体・・何だ?;」タチアガレネエ・・
-
- 199 : 2014/11/17(月) 02:46:30 :
ミーナ「えっ・・そうなの?私は・・・・
エレンとここで寝るつもりで
ここまで連れて来たんだけど…」
シレッ・・・・
エレン「・・マズいって。幾ら他の
二人がこの場に居なくても
朝の時点までにはオレの部屋の
二人が気付く。ライナーや
ベルトルトなら教官に
感づかれない限りは・・
気を利かせて黙っててくれる
・・・かもしれねえが。
それだって他の部屋の奴らに
バレた日にゃ・・・」
ミーナ「いっ・・いいんじゃない!
一緒に添い寝してほしいだけ
なんだから!それくらい
聞いてくれたって・・!」
エレン「いや・・オレはともかくとして
他の奴らは黙ってないだろ・・
ほら、もし教官にこんな事が
発覚すりゃ悪くて今迄の
修了科目が全てまっさらに
されちまうかも知れねえぞ?
・・・そんな事になったら」
ミーナ「卒業したらエレンは迷わず
調査兵団でしょ・・?私が
同じところヘ行くとしても・・
それじゃお互いに、卒業して
からの方がいつ死ぬか
分からないじゃない・・」グッ…
エレン「・・・・」ウーム・・・
ミーナ「折角今こうしてエレンの傍に
居られる時間が僅かにでも
出来たんだもん。私は・・
罰を受けることになっても
今はエレンと一緒に居る方を
選ぶよ・・」
エレン「・・・非番の日とか何とか
話を合わせればそういう
時間だって作れるだろうに・・
今じゃねえとダメなのか?」
ミーナ「それだって、二人して誰も
いない場所に居られるなんて
好都合な状況滅多に作れないよ」
エレン「いや・・案外そうでも
無いと思うぞ。ミカサの話じゃ
・・どうも、このところ直近の
非番の日は何をしにいってるか
それ自体は定かじゃ無いが・・
サシャの奴がどうも単身山に
出掛けてるらしい。・・・
十中八九密猟だと思うけどな」
ミーナ「・・・そうなの?」
エレン「あいつの情報が正しければな。
・・・つまり、宿舎から
二人して抜け出す時間を作れば
非番の日に、ピクニックらしい
事くらいなら何とか出来るだろ?
・・・って話なんだが・・
・・どうだ?」
ミーナ「それはそれ。これはこれ。」
ギュッ
エレン「・・・そうかよ;。
・・・・だが、一緒に寝る
だけだぞ・・?それ以上の
何かを期待するなよ;
もう幾らも寝る時間なんて
ねえんだからな・・」
シブシブ
ミーナ「・・・うん!」ギュゥゥ
-
- 200 : 2014/11/17(月) 02:49:10 :
-
そうして互いに身を寄せ合うでもなく、
ミーナのベッドで隣り合わせになり、
二人で使う分には若干少ない面積の
毛布を被り、しかし握った手だけは
そのままにして眠りにつく二人。
意識が眠気にさらわれるまでの間に
ミーナはエレンにこう問いかけた
ミーナ「エレンは・・、アニになって
私とここで話してた時・・
ひょっとしてまったく私の
事意識してなかった・・?」
エレン「ああ・・・全然。全く
してなかったな・・・悪いが」
ミーナ「や・・やっぱり・・・」ガーン・・・
エレン「寧ろいつもアニとお前がどんな
風に部屋で過ごしてるのか
知らないから、男の分際で
女子部屋に泊まらざるをえない
あの状況には・・若干ながら
肩身の狭さを意識してはいたが
・・・まさかこうなるとはな」
ミーナ「私も、あの状況で少しくらいは
エレンも女子とのお泊りを意識
してくれてるんじゃないかな・・
って期待してたのに、予想以上
の耐久力でビックリしてるよ。」
エレン鈍感スギ
エレン「お前(女子)ら本当にお泊り会
大好きだな。非番の日は
大体決まって別の部屋の
奴らと交流深めてるんだろ?
オレにはそこがどうも理解
出来ねえ。何が楽しいんだ一体」
ミーナ「何って・・普段できない話が
出来るのが楽しいんだよ・・。
恋愛絡みの・・話とか///」
エレン「お前らいつもそんな話なら
部屋に集まってしてるんじゃ
なかったっけ・・?;」
ミーナ「そ、そうだけど!でもお泊り
ってなるともう少しなんていうか
掘り下げた所まで話が盛り上がる
所がいいの!こうやって布団に
入ってからの方が其々普段
言えないような話まで口に
しやすくてね・・・、」
エレン「ふ~ん・・(´_ゝ`)」
ミーナ「アっ・・!#すっごい
どうでもよさげな相槌・・・!」
エレン「まあ・・、悪いが正直に
言ってしまえばな。だって
お前よ、アニの記憶からの
引用で申し訳ないが・・
結局その方面の話になったって、
終始ユミルに弄られて終り
だろ・・?それの何が
楽しかったんだ・・?」
ミーナ「・・・分かってないなぁ。
エレンは・・・本当に。。」
その声に若干の陰りが見えた事に
僅かに首を傾け、暗闇の中で
ロクに見えないミーナの顔を
僅かでも見えるならと目を凝らすエレン
ミーナ「そういう話をするようになって
からさ…、クリスタもエレンを
想ってるって分かったワケよ。
あんな強力なライバルが居る
時点で私はもう心の何処かで
あなたと一緒になる事は
無理だって思ってたのよ?
そんな心境の最中だとさ・・」
その表情は若干の物悲しさを上書き
するかのような笑顔で、今にも
こぼれそうな涙を目元に湛えている
状況であったが、そこまではエレンに
見える事は無かった。
ミーナ「もし、私とエレンがそういう
間柄になれたら、っていう話で
ユミルにいじられてるぐらいの
時が・・私にとって一番楽しい、
それこそ訓練の辛さや世界の
理不尽さを忘れられる・・
唯一の時間だったんだから」
エレン「・・・・・!」
しかし、表情まで読めずとも、その手に
伝わる震えと声色の変化は、その感情の
波を、目で見るよりも子細にエレンの
心に伝える。
-
- 201 : 2014/11/19(水) 02:47:03 :
-
エレン「あ、お、おいミーナ?!
お前・・ひょっとして今
泣いてんのか!?ちょっ・・
悪かった、悪かったって!!
オレの認識が甘かったんだな!?
女子と男子でその辺感じ方が
違うとはいえ無神経な事
言って悪かった!頼むから・・」
ミーナ「ぅうん、!違う!違うの!
こ、これはその・・」(ガバッ)
暗闇でも顔を見られてしまうのを
恐れてか、エレンの胸元へと顔を
埋めながら深く抱き付くミーナだが、
その頭は実際に密着してみればやはり
どう考えても震えていた。
ミーナ「う、うれし泣きってやつだから!
エレンが何か気にする事なんて
これっぽっちもない・・・から・・!」
エレン「・・・やっぱり泣いてん
じゃねえか・・と、とにかく
もう流石に寝ようぜ?な。」
ミーナ「うん・・ゴメンね、寝る前に
話しかけちゃって・・↓」
エレン「それくらいは気にすんなって。
じゃあ・・おやすみな。」
グッ・・・
ミーナ「///////!」
唐突に顔を引き寄せられ、直感的に
エレンからキスをされると身構えたのか、
ミーナが目を固く閉じ、唇を尖らせる・・
その直後、
ッコツン。。
エレンとミーナの額が軽くぶつかった。
ミーナ「そこはキスでしょ!!!?」
ガバァッ!!!
エレン「だから、まだ流石に恥ずかしい
っつってんだろ!?
も、もう寝ろよ!!//」フンッ!!
バサリ・・
ミーナ「っ~~・・もう・・////」
しかし、ミーナもソッポを向いて
身体も回れ左したエレンの背中にその
額をあてがい、そして静かに・・
ミーナ「・・・おやすみ」
そう一言残して今度こそ眠りに着いた。
・・・・・
・・・・
・・・
・・
・
・・ギ・・・シィ・・・
―――それから十数分、
ミカサ「・・・・・・」ギ・・・
別に慌てる様子も無く、
まるで二人が完全に寝に入るまで
待っていたようなタイミングで部屋に
気配を消しながら入ってきたミカサは、
眼下にて一枚の毛布を二人で
共有しながらも、片腕を重ね合わせて
寝息を立てている二人にその静かな
眼差しを落とす。
ミカサ「――――」
その目に憤りの色は無かった。
ミカサ「――――」
その目には焦りの波も無かった。
ミカサ「――――エレン・・」
ただ・・・、自分の全てを捧げることが
できるその名を呼ぶと・・・
ミカサ「あなたがそうして笑って
いられるのなら・・
私にはそれを拒む理由は何も
・・・・・・・・・
・・・何も無い。」
それだけ言い残し、自らのベッドから
引っ張り出した毛布を、ミーナ側へと
面積を差し出す形で露出したエレンの
身体と、ミーナの半身に上手く掛かる
ように被せ、部屋を後にした。
その顔は・・エレンやアルミンが見れば
間違いなく目を疑ってしまう様な・・
詰まる所、毛布を掛けられた今のエレンと
同様に・・・非常に穏やかでいながら、
屈託のない笑顔であった。
-
- 202 : 2014/11/19(水) 02:53:16 :
―翌朝―
―女子宿舎・クリスタ部屋―
クリスタ「・・・おはよう」
ユミル「ぅぃ~・・・・↓おはよぅサン..
今日もナイスな蔑みフェイス。
ついでに良かったら何か
冷たい言葉でなじっちゃぁ
くれねーか?今の私には
お前の言葉のムチが一番・・・」
モゾモゾ(尺取虫スタイル)
クリスタ「サシャと同じ格好してるけど、
そんなに痛いの?」
ユミル「痛ぇなんてもんじゃねえ。
まるで現在進行形で火に熱した
ブレードの腹で叩かれてるような
痛みと熱だ・・お蔭で一睡も
出来やしなかった。
ケツがこんなだから就寝中の
嫁にちょっかいも出せないし」
クリスタ「・・ごめん、凄く酷い事
言っていいかな・・。
・・いい報いだと思う。
今のユミルの状況って・・
それこそまさに自業自得
って言うんだよ?
人の恋路を邪魔すると、
馬に蹴られちゃうって
言い伝えがあるらしいよ?
まだその程度で済んで
良かったと思わなきゃ」(真顔)
ユミル「ご褒美、頂きましたっ!!」
ヘッヘッヘ・・・///
クリスタ「っ・・・;(溜息)」
ユミル「っつつ・・・、そんな事より
芋は・・・?」フイッ
サシャ「zzZZZZzzzZZ...」
ユミル「マジかよ・・ミカサの話じゃ
私の10倍近く引っ叩かれた
って聞いたぞ・・・?なんで
あんな平然と・・」
サシャ「フ・・フフ・・ぅフフフ..///
ふ・・蒸かし芋の・・
べ・・・ベッド・・・・・(*´Д`)」
アッ・・・アチチ・・・・///(モゾモゾ)
ユミル「・・・・・・・」スゥッ
ッ パシィン!!!
(サシャの突き出された腰部に
ユミルの容赦ない一撃がHIT)
サシャ「ッッッ!!!!ギニャァァァアアアア!!!(;゚Д゚)
ァッ・・!ァアア・・・!!い・・芋が!!
芋がお尻の下で爆発ッッ・・?!」
ガバッ... ハッ・・・
クリスタ「ちょっとユミル、今のは
サシャがかわいそう!!
大体サシャはユミルに無理強い
されたせいでミカサにお仕置き
されちゃったんだよ?!
それなのに・・・!」
ユミル「・・・だって。私がこんなに
痛い思いして眠れねーで
苦しんでるのに、コイツは
芋ごと尻を焼かれてる夢に
ご満悦とか・・
・・何か腹立つし・・」
ブチブチ
クリスタ「とにかく、今のはユミルが
悪い!自由に動けない
サシャに代わって私が・・!
(腕捲り!)」
ユミル「・・・・・・・・・/// 」キラキラキラ
クリスタ「(´・ω・`)・・・」
スッ・・↓
ユミル「おっ、おい!なんだよ!
叩かないのか?!サシャを
叩いた私を見逃すのか?!
見逃しちゃうのか?!
もう一回叩いちゃうぞ!!?;」
クリスタ「ぅっ・・!ユミルが叩いて
欲しいだけでしょ!?
この・・・!この、へ 、
・・へんたい///!!!!」
ユミル「(ノД`)・゜<ズッキュゥゥゥン!!!」
ユミル「い・・・、いい・・・!!
クリスタの口から初めてこんな
・・・こんな耳心地のいい
甘美な罵りが・・・・!!」
ゾクゾクゾク///
クリスタ「ぁああ・・!!;もう嫌・・!」ガクッ・・
(泣き崩れ)
-
- 203 : 2014/11/19(水) 03:03:02 :
―男子宿舎・エレン部屋―
ライナー「・・・・っ・・」
ムクリ....
朝の起床。ライナー・ブラウン
特に意味の無い起床描写が・・・
ライナーを起こす・・・・!
ライナー「・・そうか・・今日は・・
アルミンが居ないんだった
な・・そうなると必然的に
こうなるか・・・さて、
・・おい・・エレ...」
(エレンベッド・もぬけの殻)
ライナー「・・・珍しい事もあった
もんだな・・アルミンの奴が
起こす前にもう自分で起きて
顔でも洗いに行ったか・・
今日の午後の格闘訓練は
さぞや張り切るだろうな」ハハ..
チラッ・・
ベルトルト「zZZzzz」
(開脚前屈姿勢)
ライナー「(・・しかしよくあの姿勢で
呼吸不全に陥らないな・・)」
イタク ナイノカ セナカ・・
-
- 204 : 2014/11/19(水) 03:03:23 :
-
―男子宿舎・ジャン部屋―
ジャン「ふぉぁぁあああ・・・↑↑
(―――伸び)
・・・良く寝た。・・しかし
一体何だったんだありゃ。
俺の夢見が悪かったんじゃ
無いとすればあの後ずっと
あの謎の悲鳴が続いてた気が
するんだが・・」
マルコ「ああ・・、それ僕も聞こえたよ。
っていうかアレは間違いなく
ユミルの悲鳴だったな。
その前の方は確かにサシャの
声だったんだけど・・・
まあなんというか、かなり
キツイ目にあってそうな声では
あったけど、教官の折檻って
感じでは無かったな。ミリウス
辺りの部屋なら方角的に
近かっただろうから後で
聞いてみるといいんじゃないか」
ジャン「・・んな面倒臭ぇこたしねえよ
・・直接あの芋女か男女に
聞けばそれで済む話だろうが」
マルコ「・・いや、だからね。どうも
その・・直接尋ね辛い類の
声色だったんだって//;」
ジャン「・・・おいまさか・・・」
ゾゾゾゾッ....
コニー「・・・・・」
トーマス「・・・・」
ジャン「・・・そういやお前ら昨日の
晩からやけに大人しいな・・
この話題にだって少しは
喰い付いてきても良さそうな
もんだろうが・・おい、コニー。
お前の大好きな芋女が、
クリスタだけでは満足
仕切れなかった淫獣の毒牙に
かかっちまってるかも
しれねぇって話だ。・・少しは
気にならねえのか??お前。」
コニー「さ・・さぁな・・
そんな事より、今日、午後は
対人格闘だろ・・?俺、
午前だけ出て午後は休もうと
思うんだけど・・」
トーマス「ぁあ・・、俺も少し腹が
痛くて・・コニーと
拾ったドングリを生で
喰ったら当たってしまった
みたいで・・・;;」
ジャン「バカ言ってんじゃねえ。
そんな理由で欠席を申し出て
みろ。ドングリよりも消化の
悪い訓練場の砂利を喰わされる
事になるぞ。運が悪ければ
前歯も失うことになる。」
コニー「砂利は・・嫌だな・・」シブシブ
オエップ・・
ジャン「そういう返しよりもよ・・
訳を話せよ。俺が気になって
仕方ないのはお前ら二人の
その見事に揃ったボロ雑巾
みたいなシケた面だ。二人揃って
巨人に召し上がってもらう夢を
見たとかってんじゃ無ぇだろ?」
トーマス「じ・・じつは昨日・・・」
コニー「おい!トーマス!やばいって」
ジャン「は・・・?ヤバい・・・?
ヤバいってのは・・何が
ヤバいんだ・・?普段から
ヤバいくらいに愉快な構造の
頭で動くお前が…即応して
ヤバいと言えるような事実を
・・・同室の俺に隠し立て
しようって事なのかそりゃ・・?
そりゃあヤバいな・・」ジリ・・
マルコ「ジャ、ジャン・・もうその辺に
しといたらどうかな。顔を洗う
時間だってそんなに長くは
無いんだ。早く行こう。
・・それに二人も。どんな
事情があるのか無理に聞くのは
気が引けるからこの場では
控えるけど・・そう簡単に
サボらせてくれる教官じゃ
ないぞ」
ジャン「後で絶対ぇに聞きだすからな!
隠し通せると思わないこった」
(指差し)
-
- 205 : 2014/11/20(木) 03:25:56 :
―訓練兵宿舎・別棟―
アニ(アルミン)「・・・・ンン・・ッ・・・・?」
シパシパ.....
アニ(アルミン)「ぅう・・身体が鉛の様に・・・」
ショボショボ....
アルミン(アニ)「おはよう。・・だから昨夜
言ったでしょ。私、朝は
凄く弱いから夜更かし厳禁
だってさ・・」パサッ・・ バフン。
(荷袋をベッドへ)
アニ(アルミン)「どうやらこの様子だと朝の
コンディションとかは体調的な
物だから夫々の身体に準拠する
みたいだね・・;それにしても
頭が何かガンガンする……
朝一番のアニの目がいつも
飛びっきりに据わってる
理由が今分かったよ…(苦笑)」
アルミン(アニ)「それは今分かった事じゃ
無いでしょ・・エレンの時と
同じだったよ・・・あんたの
この身体も・・・///」
アニ(アルミン)「・・・?何?一体なんの・・・・」ハッ
―――“朝の起床”。
アニ(アルミン)「・・・・ああ・・・そういう事ね・・
でもすっかり収まってるね。
起きたの早かったんだ?」チラッ
アルミン(アニ)「ちょっ・・・・・!//覗き込むな!
・・・・・そうだよ・・・・。あんた、
眠りが浅いのか寝覚めが凄い
良くて・・・夜明けとほぼ同時に
目が覚めたんだ。・・・それから
長いこと、その・・、硬いまま
だったからどうしようかって
凄く焦ったんだけど・・聞いてた
通りに暫く経ったら元に戻った。
・・・・本当に安心したよ。」
(溜息)
アニ(アルミン)「覗き込むなって・・;
僕の身体なんだからそこまで
怒らなくてもいいんじゃない」
アルミン(アニ)「そういう問題じゃないの。
・・・さて、じゃああんたの
目も覚めたところで、やっと
始められる。ほら、アルミン。」
ゴソゴソ(荷袋手探り)
アニ(アルミン)「~???(ショボショボ)」
ゴシゴシ
アルミン(アニ)「早く脱いで。こっち来なよ」
チョイチョイ
アニ(アルミン)「・・・・ふぁ?・・・
ゴメン、まだ眠くて今よく
聞こえなかっ・・」
アルミン(アニ)「、バカいってないで早く
してよ。幾ら教官が居ない
からってあんまりのんびりも
してらんないんだ。」
-
- 206 : 2014/11/20(木) 03:30:10 :
アニ(アルミン)「・・・あの・・、ここで、
服を脱ぐの?アニの身体で??;
アニの目の前で??」
ダラダラ
アルミン(アニ)「当たり前でしょ。他に何が
あるってのさ。・・あんたが
さっき言ったでしょ?それは
私の身体なんだ。別に何も
問題は無いはずだけど」
アニ(アルミン)「売り言葉に買い言葉だなぁ・・
・・・、それは勿論、僕自身
恥ずかしいというのもあるけど
・・・先に言っておくけど凄く
気まずい事になるよ。断言
したっていい。それで構わない
っていうなら僕も着替えに
応じるにあたって吝かじゃない
けれど・・」
アルミン(アニ)「ぁぁ”~・・・もう・・!
アルミン。あんたのそういう
思ったことハッキリいう所は
好きなんだけどさ・・もっと
分かりやすく言っては貰えない
かな?私はあんたほど頭
良い方じゃないからさ・・」
アニ(アルミン)「・・(溜息)・・分かったよ。でも
怒らないでよ。お願いしたのは
アニだからね。・・まぁ、
僕としてもそこまで言って
貰えれば助かる。・・何故なら
口で言うよりこうした方が
絶対早いからね・・・;」
ゴソゴソ・・・
アルミン(アニ)「?」
横たわっていた身体を上体だけ起こし、
その場で胡坐をかいたまま、寝巻きの
裾に両手をかけると・・・
アニ(アルミン)「・・・・はい////
そのまま何秒直視できるかな」
グイッ・・ ユサッ..
申し訳なさそうに両目の瞼を伏せた
アニ(アルミン)は、就寝に際して肌着も
纏っていないその胸部の双丘を、
本来のその身体の持ち主の視界に晒す。
アルミン(アニ)「っっ!!!/////」ズキッ
ババッ!!!(前屈み)
アニ(アルミン)「ほら・・・言わない事じゃない。
折角収まったものがもっと
酷いことになったんじゃない?」
シブシブ(裾戻し)
アルミン(アニ)「そ・・そういう事か・・・!
まったく・・なんて不便な
身体なのあんた・・・(涙)」
アニ(アルミン)「そんなこといわれても;
生理現象なんだから仕方
無いじゃないか。」
-
- 207 : 2014/11/20(木) 03:32:21 :
-
アルミン(アニ)「そ、そういえばあんたさ・・!
昨日の晩たしか・・!」
アニ(アルミン)「・・ん?」
アルミン(アニ)「これをどうにかして
待つ以外で手っ取り早く
元に戻す方法があるって・・
そう言ってたよね・・・!?」
アニ(アルミン)「っ・・え・・;あの・・・
ちょっと待ってアニ。その・・」
ダラダラ・・・
アルミン(アニ)「この期に及んで何恥ずかし
がってるのさ!どんなことか
知らないけど、それで直ぐに
これが収まるなら知っておいて
損はないでしょ・・?教えなよ!
・・なに?ひょっとして
触ったりする必要でも
あるの?それくらいなら何とか
頑張ってみるから頼むよ本当に!
本気で困ってるんだからさ!」
グイグイ
アニ(アルミン)「ぁう、ア、頭がっ・・
ちょっと、揺らさないでアニ!
とりあえず落ち着いてよ!」
グワングワン
アルミン(アニ)「・・落ち着いてられるほど
もう時間も無いんだよ・・
エレンの時も言ったけどね、
服の着こなしくらいは私も
手伝った上でせめてきちんと
してもらいたいんだ。
私だって一応・・ほら・・・
女子なんだ・・し・・・↓//」
アニ(アルミン)「・・それは分からないでも
無いんだけど・・う~ん・・」
アルミン(アニ)「それに何より気になるじゃ
ないか?!もうお互い秘密を隠す
ような間柄でも無いんだしさ」
アニ(アルミン)「・・一応念の為聞いても
いいかな・・アニ。。それ・・
知っててわざとそういう聞き方
してる訳じゃ・・ないよね;」
アルミン(アニ)「知ってるわけ無いでしょ?
だからこんなに必死になって
聞き出そうとしてるんだ」
アニ(アルミン)「・・・分かったよ。(溜息)
でも、これはその・・・流石に
さっきみたいにいきなり実践
してみるわけにいかない事だし
・・・先に説明するよ。
・・・君が今そうして必死に
僕から聞き出そうとしてる
情報だけど…それを説明するに
あたっては警告線を
挟まないといけないような
話の内容になるよ??;
さっきみたいな状況程度で
前屈みに成る程なら、
きっと最後まで耐えられないと
思うんだ…他の誰でもない君が」
アルミン(アニ)「・・・け、警告線ってあんた
それ・・・上の方にあった
◆←これ・・・?;」
アニ(アルミン)「う、うん・・つまり
かなり見るに耐えない性描写
が・・・;」
アルミン(アニ)「わ、わかった・・!
詳しくはわかんないけど
何となく分かった・・・!
そ、それじゃあ、確かに
今、この場でそういう事を
始める時間なんて・・無い
・・・よね・・!うん、
それじゃあ仕方ない・・;」
アニ(アルミン)「・・時間に余裕があったら
するつもりだったの?アニ;;」
アルミン(アニ)「・・・当たり前でしょ。
あんたに私の方の身体で自由を
許してるんだから、私だって
あんたの身体で気になることは
沢山ある。元に戻らないで
こうしているのもそういう
理由あっての事だし」
-
- 208 : 2014/11/20(木) 03:37:05 :
アニ(アルミン)「そ・・、そうなの・・。
じゃあ僕はそろそろ
アニの服を着替えようかな。
りょ、了承を受けてるとはいえ、
ごめんよ。前もって謝っておく」
アルミン(アニ)「なんで謝るの?」
アニ(アルミン)「いや、だってほら・・
アニの普段表に見えない衣類や
・・は、裸だって見ることに
なっちゃう訳じゃないか・・
一応これが初めてって訳じゃ
無いけどさ・・」
アルミン(アニ)「・・・気にしすぎ。もう私達
そういう間柄じゃないって
いったでしょ。それに、
私ももうアルミンのコレを
昨日のトイレと今日の朝で
見ちゃってるから。
お互い様だよ。」
アニ(アルミン)「ぅう…言われてみるとやっぱり
恥ずかしくて死にそうだ・・・・」
アルミン(アニ)「ハイハイ。じゃ、これね。
下着、と・・制服の上下と
パーカー。こっちの巾着には
代えの下着入ってるから。
午後の訓練で汗かいたと
思ったら水浴びするなりして
着替えてね。」
アニ(アルミン)「(く・・黒・・・・!)」ゴクッ・・!
ピラッ・・・
アルミン(アニ)「ちょっと・・、流石に凝視
するのは勘弁してくれないかな」
アニ(アルミン)「あっ、ご、ゴメン!!;(ハッ)
・・・ってアニ、今君流れで
さらっと凄いこと・・・
言わなかった・・?」
アルミン(アニ)「・・何か言った?私・・・」
アニ(アルミン)「いや、あのさ・・・
汗かいたら流してとかって
言ったけど・・それ、女風呂に
僕が行けって事を言ってるの?
・・・・今日これから君になりきる
僕が、この姿で女風呂に・・?」
カァァァァ///
アルミン(アニ)「・・・・いや、うん、まず
落ち着こう。今あんたは私だ。
だからほら・・もし女子の
身体を見て興奮しても何か
起きる訳じゃない。・・違うかな」
アニ(アルミン)「そういう問題じゃない!!
心の問題だよ!!!!それに今、
そんなこと言われてやっと
ユミルが言ってた事が理解
できた!女子でも3箇所程
隆起する部分があるって
言ってたの・・・!!アレは・・!///」
モゾモゾ・・(両腕で両胸抱え)
アルミン(アニ)「ちょっ・・・!アルミン
あんた今まさか・・・!!!
女の身体でも女の身体で
興奮するの!?」
アニ(アルミン)「この状況自体特殊すぎるんだ
・・・!常識で考えられる
事なんてあてにならないよ・・;
と、とりあえず着替えるね。
横、向いてた方がいいんじゃ
ないかな。(ソワソワ・・)」スル・・
アルミン(アニ)「・・申し訳ないけどそうさせて
もらうよ。・・一先ずはね。
終わったら教えてよ。・・まあ
今回はエレンの時と違って、
あんたでも簡単に着られるよう
選んできたから大丈夫だよ。
その分あんまり激しい動きは
出来ないけど。髪だけは私が
やるからね。」
-
- 209 : 2014/11/20(木) 03:41:23 :
アニ(アルミン)「ああ・・、宜しく頼むよ・・
あ・・医務室でエレンがアニに
なってる時に見た肌着と形状が
違う・・・。二本の肩紐を・・
こう、肩に掛けるだけで・・
大丈夫なのかな。これ」
アニ(アルミン)「そうだよ。着るだけでいいし、
圧迫されないから楽でしょ?
でも圧迫して抑えないって
事は当然、動くとそのまま揺れ
放題な訳だから・・座ったまま
いられる座学では問題ないけど、
午後の訓練はそのままだと
厳しいかもね。」
アニ(アルミン)「・・・////(ユサ・・・・)」
(うん・・・やっぱり大きいな)
アルミン(アニ)「気になるかい?触っても
いいんだけど。別に」ズィ
アニ(アルミン)「いや・・、お言葉は嬉しいけど
今は・・・いいや//・・それに
態々触らないで居ても、結構
二の腕にすれてくる感触で
柔らかさとか充分伝わってくる
・・・からね///」
アルミン(アニ)「・・あまりそういう悩みに
縁のないミーナからしたら
逆に嫌味に聞こえちゃうかも
しれないからこの場でしか
言えないけど・・その点、
男は楽で実にいいね。
肩の荷が常に無いって感じで。
これなら激しい運動しても
まったく揺れないし。」
アニ(アルミン)「その代り股間にもっと邪魔な
物があるからアニにとっては
足技の邪魔にしかならない
でしょ・・それだと・・・」
モゾモゾ
アルミン(アニ)「それは全く以てその通りだね
・・・あとアルミン。あんた
幾らなんでも体固すぎ。
ぶら下がってる物も邪魔だけど
この脚じゃ中段蹴りすら満足に
撃てるか怪しい・・・股割りを
もっと重点的にやった方がいい」
アニ(アルミン)「ハハ・・(苦笑)エレンにもよく
言われるよ;・・はい、
一応パーカーと制服の下まで
着替え終わったよ」
アルミン(アニ)「じゃ、こっち来て。髪留める
から・・。エレンよりはあんた
器用そうだし、この際やり方
覚えちゃう?もう少し伸ばせば
アンタの髪型でも同じ纏め方
出来るかもよ(笑)」
(姿見の前に座らせ髪留め咥え)
アニ(アルミン)「いっ・・いいよそんなの。。
男なのに女みたいな髪型に
しやがってってバカにされる..」
アルミン(アニ)「・・・そうかい。私は
結構・・似合うと思うんだけど」
ヒョイッ
姿見に映されるのは、髪を一切纏めて
いない為見慣れないセミロングで
偏った長い前髪の合間から目鼻を
覗かせるアニの顔と、その両肩を
掴み、アニの顔の側面から顔を
鏡面に向けて覗き込ませる自身の顔...
アニ(アルミン)「やっぱり何か・・変な感じ
するなあ・・コレ・・」ドキドキ
アルミン(アニ)「・・・そうだね。私も
慣れないよ。もうアンタ以外に
二人も乗り換えたけど」
サラ・・ グィっ パチッ
手馴れた手つきであっという間に
鏡の中には見慣れた姿のアニが
仕立て上げられた。
アニ(アルミン)「・・しかし起きてからずっと
気になってたんだけど・・」チラチラ
(鏡を左右から覗き込み)
アルミン(アニ)「?」
アニ(アルミン)「・・・ミカサ、どこに
行ってるんだろうね。まさか
夕べ出てからずっと・・・?」
アルミン(アニ)「・・さぁね。・・ただ、
今日一日私達入替わったのを
隠し通すとしても・・何となく
ミカサには通じない気もする
から・・見つけたら先に
私かあんたから事情を説明
した方がいいかもね。
・・頼める?私よりあんたが
言った方が素直に聞いて
くれそうだし」
アニ(アルミン)「分かった・・伝えておくよ。
さて・・じゃあ顔でも洗いに
行ってこようかな・・」ヨッコイショ
-
- 210 : 2014/11/22(土) 19:46:12 :
-
―手洗い場―
アニ(アルミン)「・・・あ」
サシャ「~~・・」ザプザプ
ユミル「あ”~・・・イツツ・・」ザパ・・
クリスタ「あ、おはよう!
ア・・ニ、アルミン!;w」
ユミル「いい加減慣れろよ・・って
言ってやりてえけど流石に
ややこしいよな・・でもまあ
大分マシになったんじゃねえか。
なんせ今はこんがらかってるの
こいつ等だけだし」ナァ?
アニ(アルミン)「(落ち着け・・・!やればできる・・!
・・今僕はアニ・・・!アニ視点で
考えながら、当たり障りの
無い会話を・・普段の彼女の
無口さを利用して極力長話を
避けていけば・・・・
きっとどうにかなる!)」
アニ(アルミン)「・・残念。昨日の晩で私達も
元に戻ったんだよ。
ちょっと・・・予定外の事が
起こってね。」
クリスタ「っあ・・、そうなの・・?
って事は今・・あ、アニの
ままでいいんだ?」
アニ(アルミン)「悪いね。度々ややこしいことに
なってしまって。・・隣、いい?」
クリスタ「あ、いいよいいよ!もう
終わったから!はい。」
カコン
ユミル「・・・・・・」ジィィィ・・・
アニ(アルミン)「(・・・流石にこういう事に
関して一筋縄でいかない
ユミルには疑われてるな・・
だけどここからされる詰問も
大体検討が付く。それに
逃げの一手も今材料が揃った。
さぁ・・どう来るかな)」
バシャ・・・
ユミル「・・・何時戻ったんだ?
夕べか?ミカサも一緒に居た
筈だよな。見張りで」
サシャ「ぁあ”~~・・濡れ布巾を
当てがうと最高に心地いい
です・・・」ヒンヤリ・・・
クリスタ「ちょっ・・・!!!サシャ!!
こんな所で下を脱いじゃ
ダメ!!!!!お尻を布巾で
隠せても一番隠さなきゃ
いけない場所がっ・・!!」
アワワ・・・!!!
アニ(アルミン)「・・・;そのミカサが途中で
部屋を抜け出しちゃってね。
・・もう聞いてるかな・・
何か教官が用事あるとか言って、
夕べのうちに城壁都市まで
出かけちゃったからね。
それを教官がミカサだけに
伝えに来た丁度後さ・・・
何故だか知らないけど不貞の
輩約二名が乙女の身体を
狙って部屋を襲撃してきた。
二人はエレンの情報を出汁に
ミカサの動揺を誘い、部屋から
引っ張り出すことに成功した。
なりふりかまってもいられない
のでその場で二人とも元に
戻った――…そんなところかな」
ユミル「ふ~~ん・・・・」
フキフキ
-
- 211 : 2014/11/22(土) 19:46:51 :
アニ(アルミン)「これを聞いて驚かないって
事はあんた・・ひょっとして
教官が夕べ留守なのはやっぱり
知ってたんだ?」
ユミル「あ~・・まあ、知ってたも何も
その時間私らも部屋には
居なかったからな。」
アニ(アルミン)「・・・それって。」
ユミル「うちの部屋にはお頭の退化と
引き替えに動物並みの
聴力を会得した芋が居るからな。
そっちの部屋で教官が喋ってた
会話が聞こえてたんだよ。」
アニ(アルミン)「(・・信じられない。
一体どれだけ離れてると
思ってるんだ・・・)」
・・しかし大体話は纏まってきた。
ユミル(と、クリスタも?)はサシャが
聞き取った情報を元に昨夜部屋を
抜け出して何かやっていた。・・そして
その何かというのは・・まあ間違いなく
エレンとミーナについての
“何か”だろう。サシャがユミルに
命じられた上でミカサの陽動を行って
いた事実からもそれは明らかだし、
サシャとミカサのやり取りを目にした
その時点で大体察しはついて居たけど・・
・・となると
ユミルと、おそらくクリスタは
昨夜ミーナとエレンの間に何があったか、
それを知っている可能性がある。
ユミル「っつつ・・・」ヒリヒリ
・・そしてあの姿勢。未明にかけて
断続的に続いたユミルの物と思われる
悲鳴。ユミルがミカサに粛清されたのは
分るけど、その時クリスタは・・?
そしてその後ミカサは・・?
今エレンとミーナは・・?
アニ(アルミン)「~~・・・・・・
(・・ダメだ。考えれば考えるだけ
頭が痛くなってくる。
どうせ僕が突き止めようと
しなくてもエレンの事なら
何かしらその内分るだろうし
・・今はアニに為りきる事が
一番の優先事項かな)」
ジャプッ・・
-
- 212 : 2014/11/22(土) 19:49:07 :
ユミル「そんな事よりお前よ~・・w
昨晩そんな時間にお互い元の
身体に戻ったんだろ?って事は
お前ぇ・・w」ジリジリ
アニ(アルミン)「(・・やっぱりこう来た。
ユミルの実に見え見えな
思考パターンだと対策も
練り易くてある意味助かる。)
・・なんだい?気味の悪い
笑い方して。」
ユミル「あいつに気があるお前は、
夜中に密室に二人っきりで
我慢できたのかって話だよw」
アニ(アルミン)「(!!?これは意外だった。
アニが僕を想っていた事実を
・・・ユミルは知っていたのか
・・?それは前提に無かった・・
この場合どう返すのがベスト
だ・・・?)・・・・・・」
ユミル「・・・何だ、だんまりかよ。
まあ黙ってるって事はつまり…」
ミカサ「・・・ユミル、顔を洗いたい。
終わったならそこをどいて
貰えると助かるんだけど」ヌッ・・
ユミル「ファッ!!??・・あ、お、
おお、おう・・!!」ビクビク
サシャ「(川゚Д゚)」ガクガクブルブル
ミカサ「・・・・」
アニ(アルミン)「(・・正直話の腰を
折ってくれた事には感謝
するけど・・マズい!この
タイミングでミカサが・・!
まだ彼女は僕等の事情を
知らない・・!ユミルが直ぐに
この場を去ってくれれば
いいんだけど流石に・・!)」
ミカサ「・・どうしたの、“アニ”?
あなたもあまりぼうっと
していると後に顔を洗いに
来る人の妨げになる。早く
洗った方が・・いい。」
バッシャバシャ
アニ(アルミン)「ぁあ・・、ゴメンよミカ・・
(おっと!)・・悪かったね。」
余りに何の違和感も無くアニの名で
呼ばれた事に意表を突かれ、咄嗟に
普段の調子で返答しそうになって
しまった・・。僕は自分の頭を冷やす
意味も込めて、桶に貯めた冷や水を
顔にぶつけつつ、隣で同様に顔を
洗うミカサをさり気なく横目に捉える
ミカサ「っ・・・ふゥッ・・・」パシャ・・
“水も滴るいい男”・・という言葉が
あるらしいけれど、何故かこの時女で
ある筈のミカサの横顔を見てその言葉が
頭に浮かんだ。普段から研ぎ澄まされた
その横顔は、更に顔から滴る水滴が
反射させる朝日によって光り輝ていた。
・・が、目の下には若干の寝不足の
反動が来ているのか、クマが出ている。
・・どうしてここまで、ただ顔を洗って居る
・・それだけのミカサ を見てその光景に
目を奪われたのか、それはその時の
僕には全く見当が付かなかった。・・ただ、
その日一番に見たミカサの顔は・・どこか
いつもと違って見えた気がした。
-
- 213 : 2014/11/23(日) 06:32:35 :
- ―女子宿舎・アニ部屋―
ミーナ「ん・・・」ゴロ・・
ミーナ「アレ・・ぇレン・・・・?」
ゴシゴシ
昨夜の事は夢だったのか・・?否。
ちゃんと隣にもう一人寝ていた跡もあり、
そこには未だ若干の体温が残っていた。
・・が、同時にミーナの記憶にない
痕跡もそこには残されていた。
ミーナ「(これ・・私の毛布じゃない。
エレンが掛けてくれたのかな)」
ミーナ「・・・・」
そして昨晩の事と、未だその場に
残されているエレンの体温を掌で
シーツを撫でる際に再認識し、
毛布にくるまり、蹲るミーナ
ミーナ「(昨日は夢中であそこまで
エレンに詰め寄れたけど・・
勢いって怖いわ・・・・!
今日から一体どんな顔して
エレンと話せばいいんだろう
・・・イヤ・・、ホントどうしよう;)」
ガタガタ・・
本来なら思いを打ち明けてその
言葉に応えて貰えなかった者がする様な
類の自問自答に、その身を捩らせていた。
・・その間、実に15分。もう流石に
顔を洗いに行かなければ午前の
座学開始には間に合わないという段に
入るまで、ミーナの自問自答は続いた。
-
- 214 : 2014/11/23(日) 06:34:54 :
―手洗い場―
アニ(アルミン)「・・そういえばあんた、
夕べから朝にかけて部屋に
戻って来なかったけど・・
どこか行ってたの?」ドキドキ
ミカサ「(チラッ)夜は・・サシャとユミルに
少々“用”があってそれに
時間を取られていた・・。
その後はエレンの無事を確認
しに行っていた。それから
夜明けまで・・エレンが“居た”
部屋の監視を行っていた。
夜が明けてからは全員に
教官からの伝達事項を伝えて
回った・・。部屋を空けたのは
悪かった・・・。あの後、
何もなかった・・?」
アニ(アルミン)「あ、ああ、別に謝らなくても
構わない。コニーもトーマスも
私達が元に戻ったらすんなり
諦めた事だし」
ミカサ「・・・そう。」
ザッ・・
クリスタ「あっ・・・」
エレン「・・お早う。」
アニ(アルミン)「エレン・・・!」
(この状況でこの三人が・・?!
しかしこれは非常にタイミングが
悪い・・!ミカサも間が悪かった
けどエレンはそれ以上だ・・!
・・しかしこの状況・・!;)
ユミル「ぁあ、お早う。そこにいるのは
アニだそうだ。昨夜のうちに
入替わって戻ったんだとよ。」
エレン「・・そうか。じゃ、改めて
アニ、隣使うぞ。」ザバッ
アニ(アルミン)「あ、ああ・・・、いいよ別に
言い直さなくたって・・」タジッ
エレン「・・・・・」ジィ・・・
アニ(アルミン)「・・・何?何ジロジロ人の顔
見てるんだい・・・?」
(―――まさか・・!)
エレン「顔洗いに来る前に髪纏めて
るんだな。オレの時はそうじゃ
無かったが・・お前、本当に
アニか・・?何かまだ
アルミンが残ってるみてえだな」
ユミル「・・そういやそうだな、
いつもは顔洗ってから髪を
纏めてたっけ・・珍しいなおい」
ニヤニヤ
アニ(アルミン)「(何でそういう所だけ鋭く
突いてくるんだろう・・!)
朝からアルミンが同じ部屋に
居るんだ・・。身嗜み位には
流石に私だって気を遣う。
先に起きた私が髪ぼさぼさに
してたら流石にだらしない。
・・そうでしょ」
ミカサ「アニがアルミンより早起き
するなんて・・珍しい・・。
アルミンの寝起きは昔から
良かったが・・アニ、あなたは
めっぽう朝には弱いはず」
アニ(アルミン)「(ぐっ・・・!?)
そうだね・・、なんでだろう。
今日に限って・・エレンの
言う通りまだアルミンが少し
身体の中に残ってるのかもね」
ニコォ・・・・;
サシャ「ひっ・・・!」ビクッ
エレン「・・相変わらず笑っても
おっかない顔だな。お前・・」
ミカサ「アニ・・、私やミーナはいいが
あまり人前で無理して笑わない
方がいい・・心臓に・・悪いから。」
アニ(アルミン)「そっ、それは一体どういう
意味かな・・・!」ヒクヒク
ミカサ「・・そのままの意味だ・・」
アニ(アルミン)「(溜息)・・・」
アニが全くと言っていいほど人前で
笑顔を見せない理由がよく分かった・・
そんな気がした。
-
- 215 : 2014/11/23(日) 06:46:28 :
アニ(アルミン)「(・・・しかし今はそんな事より
こっちが問題だ・・・!)」
クリスタ「・・・・」
エレン「・・・・」
ジャパ・・
アニ(アルミン)「(エレンの性格なら・・昨日
ミーナと何かあったなら
場を弁えずにここで直ぐに
クリスタに何か伝える筈だ。
不謹慎ではあるけれど・・、
僕としてもエレンがどんな
考えで居るのか、また、
それに対してミカサが
どう考えているのか・・・
それらは非常に気になる
事でもあるし、同時に重要な
事でもある。)」
先にエレンが話しかけたのは・・
以外にもクリスタでは無く、
ミカサの方だった。
エレン「さっきちらっと聞こえたんだが
・・、お前、昨日“オレんとこ”
来たんだって・・?」
ミカサ「・・・行った。・・それが
どうかしたの・・?」
エレン「・・やっぱりな・・。(溜息)
・・いや。有難うな」
ミカサ「・・・?・・何が・・・?」
エレン「ほら・・アレだよ。毛布。」
ミカサ「・・・・!・・・ううん、それくらい・・
気にする事は・・無い・・だが。
・・どういたしまして。」ニコッ
ユミル「・・・?!」
サシャ「!?!?」
クリスタ「!!!!」
アニ(アルミン)「・・・・!」
流石に他の三人もアニの笑顔以上に
ミカサの笑顔は完全な不意打ちだった
様だ・・昔から彼女を良く知る僕から
したって、今のは相当衝撃的だった。
・・しかし、ミカサの顔からは
先程から感じていた違和感がまた
違った形になって見て取れた。
いつにも無いくらい晴れやかな顔を
したミカサの顔。
-
- 216 : 2014/11/23(日) 06:48:11 :
エレン「・・・・さて。」パンッ
手拭を首にかけ、冷や水で完全に
眠気を飛ばした顔へ、両の平手打ちで以て
気付けの一撃を自身に見舞うエレン。
エレン「・・・回りくどい言い方をするのも
遠回しなやり方をするのも
オレにはまるっきし向いてねえ。
・・だからこそ、この場でハッキリ
言っとかねえとな・・・!」スゥ・・・
(深呼吸)
エレン「悪い!クリスタ!!昨日
ミーナからも直接話をされたが
・・・オレはミーナの気持ちに
応えるとその場で決めちまった!
お前はお前で勇気を出して
皆の前であんな事をしてくれた
ってのに・・本当にスマン!」
ババッ・・
アニ(アルミン)「(ど・・・・ド率直 ・・・・!)」
クリスタ「え、ええっ・・・?!いや
あの・・!?そ、そんな
頭を上げて!エレンっ!?」
ソワソワ;
アニ(アルミン)「(そしてクリスタのこの反応・・
これはきっと仮説通りなら
ユミルと情報を共有して
いるか、若しくは一緒に
エレンとミーナのいた所に
居たのかもしれないな・・
・・単にクリスタの性格なら
これくらい気丈な振る舞いが
出来るのかもしれないけど
・・・・)」チラッ
ユミル「・・・・」
アニ(アルミン)「(顔を洗っても尚、目尻に
泣き腫らしたみたいな赤みが
残ってるところを見るに・・
夜が明けるまでにはそれを
知っていたって線の方が・・
強いかもしれないな・・)」
エレン「いや・・、誰だって人に自分の
気持ちを伝えんのには勇気が
要るはずだ。オレの気持ちを
伝える為に謝るのもどうかと
思うが・・お前だってそれ位
勇気を出してああしてオレに
自分の気持ちを伝えてくれた
訳だからな・・そこはしっかり
頭を下げて置かねえと」
クリスタ「それはその・・!
ぅうん、・・態々有難う・・でも、
私はそんな、気にしないから!
それよりもあの・・、ミーナを
・・・!」
エレン「・・ああ?」
クリスタ「ミーナと仲良くしてあげて//
あの子がどれだけあなたを
想ってるか・・私が一番
良く知ってるから・・!
だから・・・!」ポロポロ
-
- 217 : 2014/11/23(日) 06:50:07 :
エレン「いや、あの・・・、おい
クリスタ。さっきから何か
お別れみたいなムードに
なってるけどよ、付き合いの話が
どうであろうと兵団での互いの
在り方は今迄と一緒なんだ・・、
その辺は通常 通りで頼むぜ(焦)
だからそう泣きそうな面する
なって・・・!」
ユミル「アホか。女がフラれりゃ当然
泣きたくもなるっての。
そこまで無神経だったとは
流石に笑いを通り越して
呆れるぜ・・・(溜息)」
そう言い捨てはするものの、
何故か心の底からはそこまで
嫌味の無い顔をするユミル。
エレン「あっ・・それもそうか・・
済まねえクリスタ・・・!」
アニ(アルミン)「(それもそうかって・・
普通そっちが先に頭に
浮かぶだろ・・!)」
クリスタ「だ、だからもういいって!
頭を下げないで!?なんか
私が悪いことした気分に
なっちゃうよ!」グスッ・・
エレン「・・・ああ・・;」スッ
クリスタ「もう一回言うけど・・態々
有難う、エレン。そうして
きちんとあなたの気持ちを
聞けた事と・・何よりミーナの
気持ちがあなたに届いた事、
それが私にとっては一番
嬉しいの。・・だから・・、」
クリスタ「・・卒業までもうそんなに
日数も無いけど・・・それでも・・
・・・これからも宜しくね・・・
・・・・エレン・・・!」
アニ(アルミン)「・・・・・・・」
ああ・・、これは男子の誰もが
惹かれる訳だ・・とその時僕は思った。
差し込む朝日の所為だけでなく
やはりクリスタにはいつも何か後光的な
ものが差し込んで見える。
誰に対しても優しく、何時だって
自己よりも他を優先して動く、
そんな性格のクリスタだけど・・
そんな献身的な自己犠牲がどうにも
気に入らないのか、こんな時いつも
怪訝な顔をしてそんなクリスタの様を
後ろから見ている筈のユミルも・・
何故か、この時だけは・・いつもと違い
・・少し笑っている様にも見えた。
-
- 218 : 2014/12/01(月) 00:50:44 :
― 午前・一時限・立体機動講義 ―
アニ(アルミン)「(ね・・眠ぃい....!!!)」
カク、、ガクン(ウツラ・・ウツラ・・)
ミーナ「(だ・・・大丈夫なのアニ??;
戻ったのは昨晩だって聞いてる
けど・・ぁあ、ほら、よだれ!
・・こんなに辛そうにしてるの
かなり珍しい・・ていうか我慢
せずにいつもなら寝ちゃう
のに・・(小声))」グイッ
アニ(アルミン)「(・・そういうミーナこそ
あんまり睡眠が充分とれてる
って感じに見えないけど。
あんたは大丈夫なの?(小声))」
ムグッ・・
ミーナ「(ぅ・・、うん・・ちょっと
その・・あまりにも嬉しい
事があってその・・、
あ、寝る時間は一応あった
んだけどね!?(小声))」
アニ(アルミン)「(その嬉しい事ってのは・・
ひょっとして。(小声))」
ジロリ
ミーナ「(う・・、うん。・・けど
私、その事でどうしてもアニに
お礼が言いたくて・・(小声))」
アニ(アルミン)「(・・私に?何でまた(小声))」
ミーナ「(私ね・・、とうとうエレンに・・
自分で自分の気持ちを伝え
られたんだ・・・!そ・・、それにね
・・アニが前以て勇気付けて
くれたお陰で自分でも昨日の
自分が信じられないくらい
グイグイ押して行けたんだから!
これは絶対アニのあのキスの
お陰だと思うから!!(小声))」
アニ(アルミン)「(!?キ、キス!!?(小声で悲鳴))」
ガゴッ!!!(膝強打)
アニ(アルミン)「(ァ痛つッッ・・・・!!!っくない..!
(小声))」
ミーナ「(ア、ア二ッ!?!(小声))」
ダイジョブッ!!?
教官「随分と元気が有り余ってるようだ。
・・では、この部分、これも
基礎中の基礎だがレオンハート。
“丁度いいので”応えて見なさい」
ミーナ「(あっちゃぁ・・・ゴ、ゴメン(小声))」
ダイジョウブカナアニ・・
アニ(アルミン)「(き、気にすること無いよ。
(小声))」
-
- 219 : 2014/12/01(月) 00:53:41 :
普段から気配の暈し方や視線誘導が
優れているせいか、殆ど座学講義中に
指名される事が無いアニに白羽の矢が
立ってしまう。
現在講義の議題となっているのは
“立体機動を習得する上での基礎知識”
そのおさらいであり・・、何故
体力的にも女性と比較して高いはずの
男性のみを兵士として起用せず、
女性の志願者も兵士として育成して
いるのか、である。
この時代、この壁の中ではそもそも
それどころではないというのもあって、
女性蔑視という風潮そのものが希薄で
あるが、(駐屯兵団には女性兵の参謀も
いるし、過去には憲兵団有力者にも
女性兵が居た。その為決してそうした
差別化は成されていない様子)
そういった意味合いとは別に、
体力や戦力面以外で女性が対巨人戦の
戦闘要員として何故有用であるか。
その問いである。おまけに
その解答は立体機動装置の存在を
念頭に置いた答えとなる為そこまで
難しい問題でもない。
・・当然現在アニを
演じるアルミンに取ってその問いは・・・
ガタッ・・・
アニ(アルミン)「・・・体格、体力で例え男性兵と
比較したときに劣って
いようとも、小柄な女性兵には
比較的男性兵に比べて
高い慣性力耐性があるから、
という考え方ができる
からです。
対巨人戦に於いて、もっとも
生死の要を握っているのは
立体機動装置の操作熟練度に
他なりませんから、その耐性の
高さは無視できる要素では
ありません。・・以上です」
教官「・・・その理由については
答えられるかな?」
アニ(アルミン)「男性に比べ、女性のほうが
ストレスに対する耐性が
強いから、とされています。
つまり精神論でしか説明
できないので根拠として
成り立つかどうか不明ですが」
教官「・・結構。」
・・寝ぼけ半分の頭で斬り返されても
難なく答えられる類の質疑応答であった。
すまし顔で講義を続けている座学教官で
あったが、平時の受講態度などの記録から
少しは動揺を誘えると踏んだ上での
指名であったため、若干の肩透かしに
心の中で溜息を吐いていることであろう。
アニ(アルミン)「・・・」イソイソ
ガタッ・・・
ミーナ「(あ・・、アニって普段から
ジトーッとした目で、筆記も
取ってるときとそうじゃない
時あるから心配しちゃったけど
・・・本当は凄いんだね・・(小声))」
(驚嘆)
-
- 220 : 2014/12/01(月) 00:56:16 :
アニ(アルミン)「(・・これくらい別に普通だよ・・
(小声))」
ミーナ「(ううん!絶対教官も今の、
アニを焦らせようとしてたけど
逆にスラスラ答えられて少し面白く
無さそうだったもの!
しかもマルコやアルミン
みたいな完璧な返し!(小声))」
ヤッタネ!
教官「・・・・うむ」
アニ(アルミン)「(あ・・・;(小声))」
小声でガッツポーズするミーナを
見つめ、次弾装填を終えた教官が
その姿を照準の内に収める・・・。
アニ(アルミン)のバツの悪そうな顔を見て
自身の危機的状況を悟ったミーナだが、
時、既に遅し。
先程不発に終わった分の意趣返しも込め、
教官の教本を持っていない方の
腕が緩やかなスローモーション軌道にて
その手に携えたチョークでもって
着弾点を高らかに指名する...
そして先程アニ(アルミン)に呈された物より
若干難解な質問が、非情の砲弾としてミーナ に向け、放たれた。
― 午後・二時限・対人格闘(自習) ―
ユミル「プヒッ・・・!わ、笑いを堪える
ので精一杯だったぜ・・!
浮かれるほどの出来事があった
からって警戒を怠るから
そうなる。ザマ見ろだぜ!」
ッエーイ☆(バンバン!)
ミーナ「ちょっ・・!痛ぃ!
顔芸しながら背中叩かないで
ってば!!・・ていうか、
浮かれる出来事って何よ!!//」
ユミル「・・とぼけても意味なんてねーの。
エレンとお前が昨晩よろしく
やってるって事くらい、皆、
ばっちりしっかりにっこり
知ってるの。
・・で?
何発ヤッたんだ?正直に
答えろって。なぁ」ガシィ
ミーナ「あ!?、え、ええ!?ちょっ・・
待って待って!!え!!?」
ニッコリ!!??;
ユミル「無駄な抵抗をしても尋問が
長引くだけだぞ。素直に
ゲロしちゃえば下を確認
しなくて済む事でもあるし。。」
ススッ・・
ミーナ「ちょッ・・!!!///どこ触ってるの!?
流石に洒落になってないって!!
ユミルは私じゃなくてクリスタ
でしょ!?お、落ち着いて
この手をどけて!!!?;」
バシッ!!
ユミル「じゃ、単刀直入に答えろよ。
“昨晩、何 回 ヤ ッ た ?”
密室だったんだろ?何も
無かったなんて言わせねーぞ。」
ジリジリ(ガバディガバディ~)
ミーナ「ま、まずそれよ!!
ナ、何で?!誰がそんな事・・!
私とエレンが昨日二人で
居たって・・?!?」
カァァアアア////
ユミル「エレンの奴が今朝自ら
洗面所までクリスタに頭を
下げに来たんだよ。
“スマン!クリスタ!!オレにはやっぱ
ミーナの方が収まりが
いいからここはおとなしく
身を引いてくれッ!!”
・・・・ってな。」ニェニェ(゚∀゚)
ミーナ 「絶対そんな言い方してない!!」
クリスタ「そんな言い方してないよッ//!!」
-
- 221 : 2014/12/01(月) 00:58:58 :
-
ミーナ「あ、え~と・・・クリスタ・・??
・・て、事はあの、今朝本当に
ユミルが言った通りに、
エレンの方から・・・?」ダラダラ・・;
クリスタ「う・・、うん、その通りでは
ある・・・んだけど・・・;」
ミーナ「・・・・」オドオド・・
クリスタ「あ、あのね!そういうの
本当に気にして欲しくないの!!
私は・・あなたが、ミーナが
エレンと両想いになれたって
事自体だって、まるで自分の
事みたいに嬉しいんだから・・!」
ミーナ「ク・・クリスタ・・」
クリスタ「そ、その代わりと言っては
なんなんだけど・・・ね?//
ユミルほど踏み込んだ意味で
聞くつもりは無いんだけど・・
せめてエレンとどこまで
進んでるのかその都度進展を
是非聞かせて貰いたいなぁ・・
・・・なんて・・////」
ジッ・・・・
ミーナ「」
サシャ「どうしたんですかミーナ。
まるで土から掘り出された
お芋のような顔色の悪さですよ」
ウン?
ユミル「・・・ま、そういうわけで・・だ。
・・・な?」( `ー´)ノ=3 <ポン
ミーナ「ひっ・・!い、嫌、あの!!
ちょっ・・待っ・・;;;!!」
フル(;´・ω・)フル
ユミル「・・・・お前どうせ“まだ”
だったよな。素直に回数を
白状しないならモノが残ってるか
どうかだけ確認するから、
そのつもりでな?(真顔)
ああ、心配するな、今は自習だし
何より対人格闘訓練だから・・
ちょっとくらい組み合ってても
何も言われやしないって。」
ミーナ「・・・!・・っ!!;」
ガクガクブルブル
ユミル「周りの奴に見られて恥ずかしい
思いをしたくなきゃ、
大人しく・・・」ゲヘヘヘ
エレン「コラ。何やってんだお前らは。」
ユミル「・・・・お!丁度いいや!!
この際本人に聞けば手っ取り
早いもんな!!よし、そうしよう!」
-
- 222 : 2014/12/01(月) 01:02:16 :
エレン「・・・無駄口叩いてねえで
組手でもやってろよ・・(溜息)
いくら教官が不在だからって
遊んでいい訳じゃねえんだぞ」
ユミル「皆がみんなお前みたいな
マジメ君じゃねーんだよ。
普段でさえ休み時間的な憩いの
場として重宝されてるこの
時間に・・その上教官の不在が
重なったら当然誰も真面目に
土に塗れたりしねえよ。
この場で砂利と仲良く
お寝んねしてるのはお前と
マルコと・・アルミン達
だけだぜ」
エレン「・・ぁあ・・珍しいな。
アニとあいつの組み合わせ
なんて。元に戻ったばかり
だってのに」
ユミル「元に戻ったから、こそだろ?
昨日はお前らと同じで
奴らも一つ屋根の下仲良く
寝てたんだ。・・ミカサの
監視も無かったってんなら・・
こりゃもう何か無い方が
おかしい。」
エレン「・・・まあ・・あいつの性欲なら・・
その可能性を否定はしない
けどな。しかし、アニの方も
その気にならなきゃ蹴倒されて
終わりだと思うぞ。」
ユミル「・・・意外にもこういう話ノって
来るんだなお前・・・。(超意外)」
エレン「お前がそっちの話しか
したがらないからだろうが。」
ミーナ「~~・・・;」
(エレンの後ろに隠れ)
ユミル「・・じゃあ、そのノリのまま
正直に教えてくれよ。昨日
何回・・ああ、いや。正直
お前らの組み合わせじゃ・・
そこまでは期待してないから
・・そうだな、どこまで
行ったのか教えろよw
ほれ、クリスタもそれが
気になって気になって
仕方ないんだってよ。
見ろよ、この真面目そのもの
って感じの眼をw」
クリスタ「――――――、っ、」
ジ―――――――
ビクッ
クリスタ「へっ!!?ぁ、、いひゃ?!
そんな、えっとコレはその!」
アタフタ////(ジュルリ)
エレン「いや、・・聞いてる質問の
意味が分からねえよ。
どこまで行ったって?何がだ?
場所か??昨日は部屋を一回
出たらその後・・」
ユミル「(溜息)・・・もういいや・・。
何か期待するだけ損しちまった
気がするというか・・オチを
聞いても何も面白くなさそうだ」
ハァァ・・・・↓;
エレン「なんなんだよ一体・・
勝手に盛り上がって勝手に
落ち込みやがってよ」
ユミル「おいクリスタ・・・。
コイツ、恐らくキスすら
自分からはしてないぞ・・・。
ミーナからはしてたけど、
多分それだけだ。まったく、
こんな奴に私の嫁は不倫願望を
抱いていたなんて・・・」
ケシカランナ・・
クリスタ「ちょっと!不倫って!!?:」
エレン「ミーナからはっておい・・!
お前らまさか見てたのか!?
あの時っ・・・!!///」
カアァァァァ・・・・!
ユミル「そこは一応赤くなるのかよ。
もうお前という奴が良く
分んねえよ・・(深い溜息)」
-
- 223 : 2014/12/09(火) 02:11:00 :
-
―アルミン・アニ・エリア―
周囲から多少離れた位置取りで、
二人は互いに組み手に専念する
様子で会話を続けている。
アルミン(アニ)「・・・ちゃんと答えてくれたのは
いいんだけどさ・・・ちょっと
カッチリし過ぎな回答じゃ
無かったかな。・・もう少し
応用利かない素振りで答えて
くれた方が後々指名されにくく
なって助かったんだけど・・」
アニ(アルミン)「ご、ゴメンよ・・・ちょっと・・
なんていうか、ついムキに
なっちゃって」
アルミン(アニ)「・・ムキに?あんたらしくないね
・・・座学で指されたくらいで
元々ムキになる性格じゃない
よねあんたは・・・」
アニ(アルミン)「・・違うよ、僕がっていう
意味じゃなくて。あの時教官は・・
質問する前に、アニの姿をした
僕を一瞥して、“丁度良い”って
、そう言ったんだ。そして
僕の答えた回答はほぼ過去
おさらいした教典に載ってる
ままの引用だったけど・・・
女性の中でも特に“小柄”な
女性であるほどその耐性は
高いって、既にその時点で
強調されて書かれてた。」
アルミン(アニ)「・・・?つまり・?;」
アニ(アルミン)「身長を気にしてるアニに対する
遠まわしな当てつけみたいに
感じてつい・・・↓」
アルミン(アニ)「・・・(苦笑)なんだ・・
そんな事。・・・でも意外だよ。
あんたでもそんな事で平常心を
保てない事があるなんてね。」
アニ(アルミン)「うぅ・・・///;」
アルミン(アニ)「・・まあ、なんにしても・・
どうせ卒業までもうそんなに
先は長くないし・・・。
・・そういう事ならいいか・・
うん。悪い気分じゃない。」
ススッ・・
組手の最中とはいえ不自然なまでに
その身を寄せてくるアルミン(アニ)。
アルミンの顔ではあるが、目の見開き
具合とその目のトーンはアニそのもので
あり、見る者が見れば随分と
物珍しいアルミンの意地の悪そうな
顔が、そこにはあった。
アニ(アルミン)「っっ/////ちょっ、アニってば」
アルミン(アニ)「・・なに自分に迫られて赤く
なってるのさ(笑)」
アニ(アルミン)「ほ、ほら!アニの身体の方の
条件反射もあるからこの反応は
ッッ・・・」
アルミン(アニ)「隙あり。」グンッ
アニ(アルミン)「あぅわっ?!!」ドシン!!
-
- 224 : 2014/12/09(火) 02:14:45 :
―エレンエリア―
エレン「っ!!??」ガバッ
ユミル「どーした?」
エレン「まあどうせ受け身の手本か
何かだろうけど・・・
すげえ珍しい物を見ちまった。
いや・・忘れないように
記憶に焼き付けておこう。」
アニノシリモチ
ユミル「珍しい物・・?おわ、マジかよ
アルミンに張っ倒されてるぞ
アニが!もしや夜を待ちきれずに
訓練中におっぱじめ(ry
エレン「お前はすぐそれかよ・・・。
春先の小鳥並の性欲だな」
(溜息)
ユミル「・・どうだかな・・
性欲ってのとは違うんじゃねえ
かな。別に男とヤりたい訳じゃ
ねーし。情欲?いや・・淫欲?」
ナンテイエバインダ
クリスタ「どんな風に言っても益々
イヤらしくなってくね…//;」
ザッ・・ザッ・・
ジャン「どんな性癖を持とうとお前の
勝手だけどな。盛り上がるなら…
もう少し静かに盛 ってくれよ。
こちとら夜も煩くて眠りが
浅くなる程だったんだからな。」
マルコ「ほ、ほら、ジャン!;
そんなストレートな言い方
しなくたって・・」ドウ、ドウ
ユミル「・・・ぁん?」ギロリ
ジャン「あん?じゃねえよ!!
お前だろぅがよ!!昨晩
芋女と盛り狂って嬌声を
上げまくってたのは!クリスタ
だけかと思ったらそこまで
裾野が広がってたとは
流石にオドロキだぜ。
しかもお前の声も上がってた
って事はまさか途中、攻守交替
してたって事か・・!?;」
(恐ろしげな目でサシャを凝視)
サシャ「ん?;」
ナンデスカ ソノメハ
ユミル「いや!!コイツがタチとか
有り得ねえから!!!///!!;
(;゚Д゚)
・・・って、そうじゃねえ!!
そもそも芋なんかと誰が
ヤるかよ!!!;;」
ブチブチ
-
- 225 : 2014/12/09(火) 02:17:13 :
ミーナ「珍しい・・ユミルが
こういう話で押されてる//;」
エレン「まったく。なんであそこまで
熱心になれるのか不思議で
仕方ねえよ。オレとミーナの事
ばっか気にしたりからかったり。
他人の事よりまず自分の
性癖をどうにかした方が
いいんじゃねえのか・・?
流石にクリスタと結婚する
訳にもいかねえんだから(溜息)」
ミーナ「・・どうかな・・ユミルなら
本気でそれも考えてるかも
しれないよ。それに・・」
エレン「、?」
ミーナ「女子って、自分の事よりも
割と他人の恋愛とかについて
話してる時の方が楽しい
生き物だから。・・そういう
意味なら・・・ユミルは意外と
普通の女子だよ。」
エレン「・・でも。お前は確か
そのユミルに弄られてる
時が一番楽しかったって
言ってなかったか?そうなると
お前が変わってるのか?
ユミルより?」
ミーナ「ま、まぁあの頃はそうだね・・;
昨日言った通りだけど、
まさかクリスタじゃなくて
私がエレンの横にこうして
居られるなんて思って無かった
から・・憧れに近かったんだ。
どうせ叶わない想いなら・・
せめて他人が一緒にからかって
くれるその中でだけでも
恋人同士になれるなら・・・
私はそれが凄く楽しかったから」
エレン「・・やっぱよく分かんねえな;」
ポリポリ
ミーナ「ん。エレンはそれでいい(笑顔)」
クリスタ「・・・・//」
後ろ手を組み、会釈をするように
その低い背を傾げながらエレンに
微笑みかけるミーナを、更にその後方から
見つめ、優しい笑みを浮かべるクリスタ
ユミル「お?なんだなんだ?御熱いね
二人共。何かあったのか??
ん?」(ジャンに聞こえるように
如何にもわざとらしく)
エレン「んなっ!!!何でもねえよ!!
////」
ミーナ「!!!!///」
ババッ
ジャン「・・・・?」
(訝しげな眼差し)
ミーナ「ほっほー・・あくまで
そういう風なスタンスで
いく訳ね。いっそフランツや
ハンナみたいにオープンに
いっちまえばいい物を。
…ま、どの道隠し通すにしたって
どっちの性格からしても長くは
もたないだろうけどな」
エレン「・・・・////」
ミーナ「・・・・////」
マルコ「ぼ・・・僕はいつも通りアルミンと
組み手でもしてこようかな・・・
あ・・・でもまだ空きそうにないや」
ソソクサ
ジャン「ケッ・・マジメ君だな相変わらず・・
おい。話が途中だったな。
結局どっちが主導権 を握って
たんだ?それによっては今日から
新しい渾名を考えておいてやる
からよ?」(見下す目)
ユミル「クッ・・・!!な、殴りてぇ・・!」
プルプル
クリスタ「駄目だよユミル...;
忘れちゃったの?貴女エレンと
入れ替わった時に既に思いきり
ジャンの蹴っちゃいけない
部分を蹴ってるんだから・・
それくらい我慢。」ガマンヨ?
ユミル「クッソ・・・!どうせなら片一方くらい
潰してやるんだった・・!」イライラ
-
- 226 : 2014/12/09(火) 02:24:58 :
ジャン「芋女に聞いた方が早いか・・
おい。お前昨日・・」
サシャ「はっ!!?はひ?昨日・・??」
ササッ;
声を掛けられた途端、昨晩の悪夢を
身体が思い出したのか、何かの条件反射の
様にその身を跳ねさせ両手を
腰のあたりにあてがうサシャ。
ジャン「・・・ああ・・昨日な。
どう聞いてもお前とあっちの
男女のモノとしか思えない
悲鳴がやたら何回にもわたって
聞かれてるんだよ。
・・・何があったか分からねえ
事にはどうにもスッキリしねえ」
サシャ「ええ~・・っと、き、昨日
・・デスか・・;」チラッ
(ユミルを一瞥し、伺いを立てる顔)
ユミル「~~~~~~~!」ブンブン
(首を左右に振り、言うな言うなの顔)
ミカサ「二人には・・私に対し、
エレンの所在を隠匿したその
罰として私自ら折檻を与えた。」
ヌッ....
ジャン「うわっ・・!?(ビクッ)」
ビビッタ!!
ジャン「・・って、折檻・・?ミカサが
・・こいつらに・・?;」
ダラダラ
ミカサ「そう・・・。具体的には
臀部・・つまりお尻に(ry...
ジャン「てめぇ!!!羨まし過ぎるんだよ!!
ミカサに後ろを奪われただと!?
何でだ?!指か?!道具か?!!!
何とか言えよおいィィい!!」ガシィ!
(ユミルの胸倉を掴み上げ)
ユミル「だッ//黙れ変態馬面野郎が!!!
最後まで聞きもしないでなに
勝手に盛大な勘違いしてんだ!!
ここで今度こそ潰してやるか!?」
HA☆NA☆SE!!
サシャ「ジャ・・、ジャンあなた・・
変態さんですか・・?一体
お尻ペンペンの何が羨ましいと
言うのですか・・・!あなたは
ミカサの張り手の恐ろしさを
理解していないんです・・!
あの時私は・・・私は・・!!
ほ・・本当に死ぬかと・・・・!」
ガタガタ・・・;
-
- 230 : 2014/12/09(火) 02:35:11 :
-
ミカサ「いや、サシャも中盤から明らかに
何かに目醒めてたから・・
痛みで喜ぶようになって
しまったら仕置きにならない・・
・・・ので、少し本気を出さざるを
得なかっただけ・・。アレは
本来自衛の際に発揮する為の
安全弁を外した時の力。。。」
アタマン ナカニ アルノ(・ω・ノ)
サシャ「火事場の馬鹿力で私のおしりを
ひっ叩こうとしたのですか!!!?
酷すぎますよ!!私のおしりを
一体何だと思ってるんですか!
あの時は本当にッ・・
本当に胴体が千切れ飛ぶのを
覚悟したんですよ!!?(涙)」
ゥワアァァァァ....;;;;
クリスタ「お尻ペンペンで身体が
真っ二つって・・絶対そんな
死に方は嫌だね・・・;」
ミカサ「加減が足りなかったのは
済まないと思っている。しかし
それをすればあなたは喜ぶだけ
だったし、そもそも脅されたか
取引を持ちかけられたかは
ともかくとして、あなたは
エレンを売った。
それがまず間違い。
これを機に大いに反省をして
欲しい・・」ヌ~ン...
ジャン「畜生ッ・・・それでも・・・・
それでも何か羨ましい・・・!!」
グッ・・・
エレン「お前・・・頭ン中 、大丈夫か?;」
トントン
ジャン「・・・うるせぇ。もはや
怒りに費やす元気もねえよ・・」
ゲンナリ・・
―アルミン・アニエリア―
アルミン(アニ)「ホラ・・・ね、あんただって、
まぐれだなんだって言っても、
結局立体機動装置も最低限
使える所まで身体はできてる
訳だし、こうして虚を突けば
力で勝ってる私が投げられる
事だってあり得るんだよ。」
ハイ、手・・・
アニ(アルミン)「いっつつ・・・・」グッ
スリスリ・・・
アルミン(アニ)「まずそこから頑張って見ない?
私は・・今まで成績に重きを
おいてたから得点にならない
こっちはずっと手抜きしてた
けど・・実用面で言えば、寧ろ
憲兵や駐屯兵に本当に必要
なのは体術 だと思うから・・。
昨日も言ったけどあんたなら何で
そうなのか、言わなくても理解
してくれると思うし・・何より
私はあんたに極力無事でいて
欲しい」
アニ(アルミン)「心配してくれるのは嬉しい
けど・・そんな何度も
言わなくたって、大丈夫
だって・・;
当然分かってるさ・・。この
貧困の御時勢だもの。任務とは
関係の無い所で兵士の頭数や
立体機動装置の台数管理に
採算が合わないなんて話は
たまに聞く位だし・・・
その理由を嫌でも理解できる
様な事件に丁度僕達は
出くわしてもいるしね・・」
アルミン(アニ)「私はその時あんたとは班が
違ってたから何とも言えない
けど・・。あれ位即断力に
欠けてるっていうか、人質を
即殺せないような野党の類
だったら・・きっとあの場の
全員がエレン程度に動ければ
余裕だったと私は思うね。
結果として誰も死ななかった
ってい言える保証も無いけど。」
アニ(アルミン)「て、手厳しいな・・でも・・・・
うん。やっぱり僕もそうだった
んじゃないかなと今では思って
いるよ。結果がいい方に転んだ
からそれで良かったと思ってる
けど・・もしこれで誰か一人
でも失ってれば・・・
きっとあの時エレンのやろうと
したように捨て身で掛かれば…
って後悔してたと思う」
-
- 231 : 2014/12/09(火) 02:38:26 :
アルミン(アニ)「ま、後悔先に何とやらって
奴だよ・・。さ、じゃもう少し
練習してみようか。難しく
考える事じゃないよ。あんたより
頭の回転が鈍いエレンだって
問題なく出来るんだから。」
グイッ
アニ(アルミン)「そういうのとこういう時の
頭の使い方は全然別なんだよ・・;
え、えっと・・・」ググッ
アルミン(アニ)「・・(溜息)いいかな。
人間、追われてる最中に待てと
言われて待つ人はいないし、
正面から押されれば、後ろに
倒れないようにと、考える前に
身体が“そうならない様に”
前につんのめる。そして逆に
手前に引っ張られればやっぱり
反射的にその反対に踏ん張る。
・・・この力を利用するだけ。
“ただのこれだけ”なんだよ。
私やエレンが投げ技に使ってる
原理っていうのは。それを
どれだけ相手の理解が追い
つかない速さで行うか。同時に」
ヒュッ
アニ(アルミン)「ッッ・・・;」
アルミン(アニ)「それに合わせてどれだけ
素早く自分の重心も
そこに重ねられるッ・・・か!」
バシッ...!!!
――足払い・一閃。
アニ(アルミン)「ふぁッッ・・!!;」ドシンッ!!
天地が回り、またもやアニ(アルミン)の身体が
訓練場の土に塗れる。恐らく今までの
三年間を通して見ても、ここまでアニが
その制服を土で汚した事は無かったと
思われるので、かなり異様な光景ではある
アニ(アルミン)「よ・・容赦ないなぁ・・;(イツツ)
き、君の身体なんだからもう少し
加減してくれたって・・・」
アルミン(アニ)「何言ってるの。“だからこそ”
でしょ。ホラ、そろそろ少しは
やり返せるようになって
貰わなきゃ。普段転ばない筈の
私が、それもよりによって
あんたとの組手でコロコロ
転がってるもんだから流石に
物珍しげな目で見られ始めてる」
(足でつつきながら)
アニ(アルミン)「お・・鬼教官・・!(ウググ)」
ボソリ..
アルミン(アニ)「ぅん?何か言ったぁ・・?(ニコニコ)」
ズズイ・・
アニ(アルミン)「い・・、いってません・・」
フイッ
-
- 232 : 2014/12/09(火) 02:42:50 :
-
―エレンエリア―
エレン「(やっぱなぁ・・どこからどう
見てもあいつら元に戻ってる
風には見えないんだが)」
シゲシゲ...
エレン「まあ・・別に深く突っ込む事も
無い・・・か。」
ミーナ「え、エレン・・その、手が
空いてたらそのぉ・・私と
組手、してくれない?」^^;
オドオド
エレン「ぉお、いい・・・ぜ・・・って
・・・・、、」
ミカサ「・・・・・」
|д゚)
ズモ~~ン・・・
ミーナの後ろ手を拘束するようにして
エレンの元へと連れた来た様子の
ミカサが、ミーナの肩の後ろへ身を
隠していた。
まるで物陰からひっそりと此方の様子を
伺う野良猫の様な佇まいである。
エレン「・・・おい・・、ミカサ。
お前が無理矢理申し出させた
ってんならオレは・・・」
ミーナ「あっ、べ、別に無理矢理って
訳じゃないのよ!!?ちょっと、
勇気の足りない私の肩を
押してくれる的な感じで
ミカサはっ・・・って
いだだだっ!??イタイイタイ!
ミカサ、極まってる!!
外れチャウッ!!」パンパン!!
ミカサ「エレン・・私は・・あなたが
ミーナと一緒に居て楽しく
過ごせるならそれに関して何も
いう事は無い。けれど私以外に
エレンの傍に居られる人間が
増えるなら更にその防備を
重ねられるに越した事は
・・・・ない。」キリッ・・
エレン「・・それでミーナにも
積極的に訓練に取り組んで
貰おうとか・・そういう魂胆か?」
(溜息)
ミカサ「何も間違った事はしていない」
フンス(;´・ω・)‐3
ミーナ「ΣΣ(;^ω^)・・・」
ギリギリ
エレン「いいからまずその拘束を
解いてやれっての・・・。
それに訓練そのものに積極的に
取り組むのは間違っちゃいねえ
が・・動機が間違ってるんだよ。
お前もミーナもオレの御付か
何かか? おい?違うだろ」
クドクド
ミカサ「私は少なくともそれ以上の
存在だ。例えミーナとエレンが
添い遂げる事になろうとも
私はあなたの傍から決して
離れない&傷つけさせない・・。」
ズイッ
ミーナ「そっ・・そそ・・添い!?///」
エレン「分かった分かった。
この場じゃ面倒なだけだから
いいよもうそれで・・
とにかくじゃあ、組手、だな
(ハァ・・↓)」
エレン「ホラよ、ミーナ。こっちこい。
ミカサの力頼みな投げより
オレがアニに教えて貰ってる
やり方の方がもっとずっと
お前には合ってる筈だ。
簡単な所から教えてやるから」
カモカモ(゚Д゚)ノシ
ミカサ「ミーナ・・小手先だけの
技ではとても安心できない。
訓練が終わったら早速今日から
部屋で私と一緒に腹筋背筋
腕立てスクワット各300回から
・・・軽めに始める・・・・覚悟
しておいて・・」(゜-゜)ポン
ミーナ「ひっ・・・!!!」ビクン
エレン「いい加減にしとけ。な。」
グイッ
ミカサ「ぁう。」(´Д⊂ヽ
-
- 235 : 2014/12/09(火) 03:03:01 :
-
エレン「お前もあんまあいつ の言う事
真に受ける必用ねえぞ。少し
考えることが大袈裟過ぎんだよ、
昔っから・・・そもそも
立場が逆だろ。女を男が護るのが
普通なんだからよ・・」ブツブツ
ミーナ「ぅ・・うん、でも何というか
あの、こんなこと言ったら
怒りそうだから少し怖いん
だけど・・ちょ、ちょっと
酷いかもしれない事言って
いいかな・・(苦笑)」
エレン「は?酷い事・・・?何だ?
そりゃ気になるな。是非
聞かせて貰いたいが・・」
ミーナ「あの・・悪口じゃないのよ!?
ただ・・なんというか・・
背丈も同じで・・その、男女
の違いがあるのに体格も
あれでしょ・・だから
なんというか・・」モジモジ
エレン「・・・?はっきり言えよ、
何だって言いたいんだ?」
ミーナ「・・よく女子の間では、
エレンがお姫様でミカサが
王子様みたいだって、最初の
内は笑われてたんだよw;」
エレン「(川゚Д゚)」
ガァァァァァン
ミーナ「エレンが何か揉め事を
起こすとミカサが颯爽登場して、
早々と担ぎ上げた流れで
ぉ持ち帰りィ↑♪ってしちゃう
のが定番だったでしょ?
ミカサはイケメン的要素を全て
持ってる上にエレンは顔も
整ってたし・・・お転婆姫様と
イケメン王子。コレですよ!
(お母さん似らしいし?w)」
エレン「いかん・・マジで凹んだ・・・
それは聞かなきゃ良かった・・」
ヘナヘナ↓↓
ミーナ「あ、あはは・・・^^;」
ゲンキダシテw;
エレン「しかしホントに女子の考える
事ってのは理解に苦しむな・・!
何で男と女の立場を逆転して
妄想してみたりとか普通に
出来るんだよ・・
ユミルなんかありゃ本気で
クリスタと子供作るとか
言い出しそうな勢いだしよ…」
イミフメイダ・・・
ミーナ「それも上手くは言えないけど・・;
そういうのが女子って生き物
なんだよ・・^^;」
エレン「女子≒変態 って事か。
極論だがこの方が分かり易い
・・のか?;」
ミーナ「確かに104期 には変わった女子
多いけど!!!そこまで極端な事は
言ってない!!」ヘンタイッテ;
エレン「大の男を片手で投げる女子。
大の男を空中一回転させる女子。
放屁で教官をたじろがせる女子。
女が大好きな女子・・そしてその
女子に弄られるのが好きな女子。
・・・これだけ揃えば十分じゃ
ないのか・・?;」
ミーナ「(;´・ω・)」
(返す言葉もございません)
-
- 236 : 2014/12/12(金) 01:45:58 :
-
―アニ・アルミンエリア―
アニ(アルミン)「と、ところでさ、アニ・・
一つ聞きたい事があったんだ
けど・・・」
アルミン(アニ)「・・・何?」
アニ(アルミン)「さっきミーナがこっそり
座学の途中でお礼言ってきた
んだけど・・アニのキスのお蔭
で勇気づけられたとか・・・
・・その・・、それって一体
どういう意味で――――
アルミン(アニ)「忘れていいっ・・よ!」
セイッ!!
グインッ
アニ(アルミン)「ぅうわあっ!?」ババッ
何度も投げられた事でやっと
身体が慣れて来たのか足払いから
咄嗟に抜け出すアニ(アルミン)。
アルミン(アニ)「ようやく身体が覚え始めて
来たみたいだね。
・・まあこれくらい
単純な足払いなら普通2度も
3度もかからないけど・・
そこは流石アルミンだね」
アニ(アルミン)「う・・うれしくない・・
褒められてる気もしない・・」
ゼィ・・ゼィ・・
アルミン(アニ)「元々そのつもりだよ;(苦笑)」
マルコ「いやあ・・さっきから見てた
けど・・凄いな。一体
どうしたんだアルミン・・?
君がこうも易々とアニを
組手で転倒させるなんて。
やっぱり教える人間が
いいのかな?」
アニ(アルミン)「ぁ・・ぁあ、やぁ、マル・・」
パシン!
アルミン(アニ)「(ぁんった...全然ダメ
じゃないか・・w;(小声))」
(口塞ぎ)
アニ(アルミン)「ムゴゴゴぅっムグ ・・!」
マルコ「あ、あの・・・;アルミン、
取り込み中だと思うから
次の順番だけ申し出に来ようか
って思って来ただけだから、
気にしないでそっちに集中
してていいよ。」ツギ、クミテヤロウ!
アルミン(アニ)「っ・・ああ、うん、別に
今からでも大丈夫・・だけど。
・・いいよね?アニ。」
アニ(アルミン)「構わない・・っよ。うん、
行って来たら。(シラジラ)」
フイッ
アルミン(アニ)「(スッごい不自然だな..!
しかも髪を掻き分ける手も
左右逆....!なんであんなんで
ミーナにバレなかったんだ・・!?)」
イライラ・・・!
マルコ「なんか珍しく顔が強張ってる
けど・・具合でも悪いのか?
アルミン。」
アルミン(アニ)「ぁっ!?い、いや、なんでも
無いんだ!!ちょっとね!」
ハハハ;
-
- 237 : 2014/12/12(金) 01:51:47 :
クリスタ「アニ、もし空いてたら・・
一緒にやる・・?」
ソワソワ
ユミル「あ、お、おいクリスタ・・
私とやんないのか?」ワキワキ
クリスタ「ユミルとこんな実習時間に
組手なんかしたら茂みに
連れてかれそうだから
でしょ!!?Σ(;゚Д゚)
それにその手つきからして
もうそっちしか頭に無い
じゃない!!!」
アニ(アルミン)「;;あ、うん、別に構わないよ。
やろう。(クリスタと組手かぁ・・
男子達に知られたら何を
言われることやら・・)」
(キンチョウスル・・)
クリスタ「い、行こ、行こ;早く
あっちに・・・!」ソソクサ
ユミル「ぁあ~・・・私の嫁が・・」
(ノД`)ノシ・゜・。
ジャン「昼間っから盛 ってんじゃねえよ」
―ライナー・ベルトルトエリア―
ライナー「アニの奴・・何か心なしか
色々あってどことなく
顔つき変わったな」
ベルトルト「それは・・“アニのフリ”を
してるアルミンの事を言って
いるのか?それとも
“アルミンを演じてる”アニ
本人の事か?」
ライナー「・・無論後者だが・・流石だな。
教えなくても分かったのか。
・・・いや、俺も自習の時間に
なるまで気づかなかったが・・
一体どうした事だろうな。
あれは。」
ベルトルト「・・分からない。ただ
アニの方にもああする事情が
何か無ければあんな面倒な
事をアニ本人がやりたがる
とは思えない・・・それと
僕は朝の講義の時間から既に
気づいてたけど。」
ライナー「(普段から見過ぎだ見過ぎだ
とは思っちゃいたが・・アニの
事となると本当によく
見てるなこいつは・・・)
そこまでよく見てるお前なら
・・・気が付いてるか?
アニの奴・・ひょっとしたら
・・・いや・・ひょっと
しなくともだな・・・」
ベルトルト「・・・・」
ライナー「卒業を近くしてそういう
心境を迎えるのは年頃と
しちゃ分るが・・しかし
こうも立て続けだとな・・
エレンもどうやらミーナと
仲良さげな感じだし・・
俺も本音を言えばそろそろ
クリスタと・・・」チラ
ベルトルト「・・・・」
ライナー「ああクソ・・そのクリスタも
今はアニにもってかれち
まってるのか・・・
つまりアレだ・・俺がお前に
何を言いたいのかというとだ
・・・エレンにべったりな
ミカサにしてもああして潔く
ミーナとも折り合いをつけて
接してやってるんだ。
お前もその・・・」
一体何を言いたいのか具体的には
まるで理解し難い遠回しな口ぶりで
進言するライナーの言葉を・・珍しく
遮るようにしてベルトルトが口を開く
ベルトルト「なあ、ライナー・・・
割と真面目な話なんだけど
その・・・少しいいかな」
-
- 238 : 2014/12/12(金) 01:54:14 :
ライナー「なんだ改まって。
お前が不真面目な話を
してくれるって言うなら
俺にはそっちの方がむしろ
気になるが」
ベルトルト「君が・・・今“どっち”
なのか確認しないであえて
聞くが・・・
僕等に・・この先自らの
使命を投げ打って普通に
暮らす生活を送る道を
選んだとして・・
そこに得られる幸せは
・・・少しでもあると
思えるか・・?」
ライナー「・・・あ?・・いや・・
お前・・一体何を・・・」
本気で訳が分からないという顔。
当然だろう。もし今目の前に居る
彼が本来の人格でないならば
この問いかけはまるでその意図が
理解できない問いだからである。
しかし、ベルトルトはあえて
彼の本来の人格に訴えかけるような
事を口にはしなかった。
その呼称を口にすれば、確実では
ないものの、大体は彼の人格を
一時的に呼び戻し、正すことは出来る。
だがしかしベルトルトは・・・
ベルトルト「いや・・僕達、じゃないな
・・アニ一人でもいい。
彼女がせめて少しでも
この先笑って過ごせる
生活が・・・
使命を投げ打った先に・・
存在すると思うか?」
“それ”をしなかった。
聞きたかったのはどちらの言葉でもなく
今、そこに居るライナー自身の言葉で
あったからだ。
ベルトルト「僕は正直分からなくなって
いた。ここに至るまでも
全ては次に事を起こす為の
下準備であり、訓練兵団
での毎日もその為の物
だった・・・。だが
その実行も目前に来て・・」
ライナー「・・・・・」
ベルトルト「彼女のあの“笑顔”と
僕等全員が背負った使命・・
どっちが僕にとって大事
なのか・・分からなくなって
しまったんだ・・・」
・・・・・・・・・・・・・
ライナー「俺に・・その質問の
答えを出すことは多分・・・
いや、絶対できないな。
だが・・・俺達にこうした
お鉢が回ってきたことに
その意味は必ずある。
それを決めるのは・・・
お前自身だ・・・・」
その心境は――、言葉は果たして
“兵士”か“戦士”か
どちらの彼から発せられたものであるか
あやふやな口上からは判断できるもの
ではなかった。
・・しかしどちらの言葉だったにせよ、
今の自分が最も親友の口から放たれる
エールとして欲していた言葉を聞けた
ベルトルトの顔は・・
ベルトルト「そうか・・そうだな。
一々聞くまでの事でも
無かったか・・・悪い」
そこまで悪い顔ではなかった。
-
- 239 : 2014/12/14(日) 23:31:41 :
-
―アルミン・マルコエリア―
組手の相手がアニ(アルミン)からマルコに
変わった事で、今度はボロが出ないよう
そこまで押しの強い組みかかり方を
自分からはしないアルミン(アニ)。
ただし、普段からのアルミンが
どの様な感じでマルコと組手を
行っているかも明確で無い為、
あくまで相手の出方を伺う姿勢のみを
崩さないようにしていた。
マルコ「しかし急な自習になったけれど。
教官は一体どんな用事があって
不在なんだろうか。
ミカサには直接言伝に
来たんだろう?君はその時
何か聞いてないのか、アルミン?」
アルミン(アニ)「城壁都市の・・工房まで
どうとか言ってたよ。何かの
確認と受け取りに向かう
とかなんとか。まだ帰って
来ない所を見るとこれは
一日留守なんじゃないかな」
マルコ「そうか・・ならサボりって
訳じゃ無いけどいつもより
アルミンと長く話ができるな」
ハハ
アルミン(アニ)「(ギク)え、ええと・・何の話
してたんだっけ・・?」
マルコ「そんな改まったことじゃないさw
いつも通り、変わらない何て事
も無い世間話さ。」
アルミン(アニ)「ちょっと申し訳無いんだけど、
あんな事が立て続けあったせい
なのか・・頭が少し混乱してて。
君と僕で毎日話してたのが
どんな事なのか・・ちょっと
いきなりは思い出せないと
いうか・・・その・・」
マルコ「本当か??それはまた・・
難儀な事だな・・大丈夫か?
アルミン??訓練とかやってる
場合じゃなくて安静にしてた
方が良いんじゃないか??
今は幸い自習時間だし・・無理
してここに居る事無いんじゃ
ないのか・・?」
アルミン(アニ)「い、いや・・心配し過ぎだよ。
こうして身体は充分動くんだし。
君も見てただろ?レクチャーを
受けながらとはいえアニを
投げ飛ばせたなんて今日が
初めてだ」
マルコ「そうは言うけどな・・・いくら
そういった特殊な状況から
復帰したばかりとはいえ・・
君と僕で話していた事と言えば、
互いの目指す兵団の事に
ついてだぞ・・?それを今
咄嗟に思い出せないって事は
・・・
つまり卒業もあともう少し
っていうこの時期に自身の
進路を見失ったって事にも
なるだろ・・・」
アルミン(アニ)「え”・・・所属希望兵科
について・・・?」(脂汗)
マルコ「そうさ。君と僕とじゃ
志望が真逆だからね。しかし
話はとても合うから僕としては
正直な話、ここまで気の合う
君も何とか論理的に王政主体の
憲兵にも関心をもっては
貰えない物かと常々思って
こうしていつも話をしてた
訳だけど・・」
-
- 240 : 2014/12/14(日) 23:33:18 :
-
アルミン(アニ)「(どうしたもんかな・・こいつの
主張は普段の物腰から徹底
して王政支持派だから話を
合わせるのは簡単だ。
対してアルミン の考えも
何となくは想像が付く。
王政のやり方に根っこから
心酔してるこいつと
家族を失った経緯がああで
あるアルミンじゃ・・それは
当然意見が割れるはずだ。
それでも確かにコイツらは・・
いつも楽しそうに話をしてる。
私は・・コイツと今、適当に
話を合わせてこの場を
無難に乗り切るべきなのか?)」
―――それとも・・・
マルコ「そうか・・なら今の君の
精神的状態なら、いつもより
簡単に憲兵方面志望を
考え直しても貰えそうなもの
だったが・・しかしそんな状態
で君を説き伏せてしまうって
いうのもなんだかな(苦笑)」
アルミン(アニ)「(いや・・しかしそもそも
こいつ・・・・)ちょ、ちょと
待ってくれないか?さっきから
聞いてるとまるで、君は
僕には充分上位10位入りして
楽々憲兵を狙える猶予がある
にも関わらず、その道を
放棄しているように聞こえる
けど・・・
そもそも僕の暫定順位じゃ
憲兵志望は現実的じゃ
ないんじゃないのか・・?」
マルコ「それもいつも僕が説明してる
じゃないかw何も立体機動や
戦闘訓練の成果のみで計った
順位が兵士の能力の全てじゃ
ない。それらの兵士を
裏で支える、作戦参謀や
装備改善に尽力する人達が
一体になってこその兵団組織だ
・・・そしてアルミン、君には
その主幹を担えるだけの能力も
機転もある。それは普段の座学
成績からみても明らかだ。
教官にも再三進言を受けてる
んだろ?技巧に進む道も
選んでみてはどうかって。」
アルミン(アニ)「・・・・」
マルコ「まあ、君の生い立ちも何度と
なく説明を受けているから、
当然僕の言い分に君の信念
全てを屈服させる説得力が
無いのは自覚しているよ。
・・ただ、君の明晰な頭脳と
優れた判断力、そして時に
座学教官すら非凡な発想の
元に反論の意思をねじ伏せて
しまうほどの独創力は・・・
民意主体で発足した兵団に
於いてよりも・・王政の
元でこそ十分な力を発揮できる
・・僕はそう思ってるんだ」
アルミン(アニ)「(民意主体・・やっぱりあいつは)
変な事を聞いてゴメン・・その
感じだとやっぱり僕は・・
いつも調査兵団を志してる
感じなのかな・・」
マルコ「・・・(驚)いや・・君は本当に
医務室で休んだ方がいい。
志すも何も・・・王政のやり方
には、真っ向反対派さ。普段の
君の考え方じゃあね。
講義の時からしても
そうじゃないか。いつでも
突っかかる訳じゃ無いけど・・
これは、どう考えても盾と矛だ
と思えるような記述が教典に
見受けられた場合・・真っ先に
挙手するのが他でもない君じゃ
ないか(苦笑)
あれが訓練兵対象の座学講習
じゃ無かったらと見ている
こっちが冷や冷やする事
すらあったって言うのに」
アルミン(アニ)「(居眠りしてたせいで全然
気にしてなかった・・;)」
-
- 241 : 2014/12/14(日) 23:36:27 :
-
マルコ「まあ・・そんな君だからこそさ。
組織というものは・・一枚岩で
機能できるものじゃ無い。
身内に異を唱えられる者が
居ないと・・自身の行いを
正す者が居ないと、次第に
自分でも気づかないうちに
周囲が見えなくなってしまう。
そういう考え方では・・
僕は、君の唱える今日 の
王政の在り方に対する矛盾も
尤もだと思ってるんだ。
幾ら王が絶対とはいっても・・
王の意思でのみ全てが廻ってる
訳じゃ無いからね。」
アルミン(アニ)「あん・・(おっと)君は・・・
本当に真面目な奴なんだね。
今更過ぎるかもしれないけど
アニと入替わっていた所為
かな・・実を言うと僕も少し
調査兵への道を考え直したり
していたんだけど・・・」
マルコ「それは・・普段の君の口から
放たれた一言だとすれば
僕にとって大ニュースと
成り得る重大発表だ・・けど」
アルミン(アニ)「・・・・・?」
マルコ「やっぱり、今の君はまだ
本調子じゃないな(笑)正直
今僕はアルミン・・君じゃなく
・・アニと話しているみたいだ」
アルミン(アニ)「(ビクッ・・・)」
マルコ「・・・・なんてね(苦笑)」
アルミン(アニ)「・・・意外と本当に
そうだったりして・・・(ニィ)」
(ひきつったあの笑顔)
マルコ「は、ははw;顔真似までそっくり
だけど、洒落になってないから
もうよそう。アニに見つかって
しまったらさっきの分も含めて
倍返しされてしまうかも
しれないぞ」
-
- 242 : 2014/12/14(日) 23:38:08 :
―アニ・クリスタエリア―
アニ(アルミン)「あんたも大変だね・・・
あんなのと同室だと。」
クリスタ「・・・・・・」
アニ(アルミン)「・・・何?何か私の顔に
ついてるかい?」
クリスタ「う・・、ううん。私から
誘っておいてなんだけど・・
ほら、滅多に私とアニで
組手とか対人格闘の訓練で
組むこと無かったじゃない?
だから・・すんなり受けて
くれたのも意外だったし・・
アニの方からこんな風に
軽い感じで話しかけてくれる
とは思って無かったから・・
正直少し意外だっただけ。」
アニ(アルミン)「(しまった・・!もう少し
不愛想にするべきだったか)
そ、そう・・、脅かしちゃって
悪かったね。」ツン
クリスタ「あ、別に驚いたとか
そんなアレじゃないから!
気にしないで!?ね!?」
ワタワタ;
アニ(アルミン)「(ぅ~ん・・やっぱりカワイイ)
・・で、そんなあんたがユミルの
元を離れて私の所に来たって
事は・・何か私に聞きたい事か・・・
何かそういったことがあると
思っていいのかな」
クリスタ「(ギクッ)」ビクン
アニ(アルミン)「・・・そんなにビックリ
しなくたっていいのに」
クリスタ「・・・(オロオロ)」
アニ(アルミン)「あ、あの・・話辛い
内容なら別に話すこと無いよ。
ユミルからただ離れたいだけ
なら暫くここにこうしていて
いいからさ」
クリスタ「う、ううん・・折角こうして
話し合える機会が出来たんだ
もん・・別に何かアニに
聞きたいって事がある訳じゃ
無いんだ。・・ただ」
アニ(アルミン)「・・うん?」
クリスタ「いつも夜集まって話してる
時・・あえてミカサと
同じ様に外野で静かに
聞いてるアニだからこそ
聞いてもらいたくて。」
アニ(アルミン)「何かあったんだ?」
クリスタ「・・・・エレンに
フラれちゃった♪;」
(;ノ≧ڡ≦)
(ぎこちないが精一杯の笑顔とテヘペロ)
アニ(アルミン)「・・・・・・・
そ・・・そうなんだ・・・
いや・・その・・なんて
言ったらいいのかな・・;
(すっっごいコメントし辛いよ!!!)」
クリスタ「・・・ごめんね、急に
こんな事言われてもなんて
返せばいいのかアニだって
困るよね・・でもね。」
クリスタ「それについてユミルには
結構キツく言われちゃって。
きっと私のこんな性格が
ユミルにとっては少し
面白くないのかもしれない
んだけど・・私は本気で
ミーナの想いがエレンに
受け入れられたのが
嬉しかったんだ。
その気持ちだけは・・嘘じゃ
ない。だから、その本心を
ユミルだけじゃなくて
アニにも聞いて欲しかった
んだ。」
-
- 243 : 2014/12/14(日) 23:52:58 :
-
アニ(アルミン)「(やっぱりそういう事に・・
しかし、エレンとミーナが・・
意外だな・・うん、僕も充分
他人の事言えないけど)
それはまた・・何で私なんだろう」
クリスタ「ほら・・アニはいつも対人
格闘でエレンとあたる事が
多いじゃない。」
アニ(アルミン)「ああ・・・でもアレは別にね。
あいつが勝手に私に挑んで
来てるってだけだし。何か
私があいつについて詳しいって
事でもないよ。悪いけど
何か話の相手として役に立って
やれることは無いと思うけど
(・・と、いいつつもエレンの
話題で来てくれるなら僕として
は願ったりなんだけどな・・
あまりその感じを出し過ぎると
またあっという間にボロが出て
しまうな・・気を付けなきゃ)」
クリスタ「それでもだよ。私にとって
普段接する頻度で言ったら
間違いなくアニの方が
エレンとよく話してる
風だったし・・・。
そ、それと
もう一つ・・実はそれだけ
じゃなくてね?これはアニに
聞きたい事なんだけど・・」
アニ(アルミン)「(・・・?!話の流れが・・;)」
人の視線や会話の流れを常に敏感に
受け取るアルミンには目の前のクリスタ
の纏う雰囲気から、今度は彼女では
無く、こちらが気まずくなる話の流れに
切り替わった事を瞬時に察知できた。
そしてこの系統の会話の流れで
此方に矛先が向く話題と言えば
必然的にその質問しかなかった。
クリスタ「アニ・・、何かアルミンと
今日は仲良い感じかなって//」
アニ(アルミン)「(やっぱり・・・きた!!)」
半分覚悟の上で待ち構えていた
乙女トークのフリだ。
しかして覚悟していたとはいえ、
いきなりの実技訓練として
ぶっつけの乙女トーク(しかも恋バナ)
は正直辛い。しかもその相手は
女性兵の中でも屈指の乙女である
乙女中の乙女。全兵士(女子にとっても)
中紛う事無く正真正銘の乙女でもある、
“あの”クリスタ・レンズだ。
ちょっとした動揺もこの場ではすぐ
致命的なボロと成り得る・・・・!
この試練をどう乗り越えるべきか、
アニの顔を引きつらせながらも
本来自分の物ではない脳をフル回転
させて最適解を取り揃えようとする
アニ(アルミン)。
-
- 244 : 2014/12/19(金) 00:34:37 :
アニ(アルミン)「~~・・;;」ダラダラダラ・・
・・・しかしまず、問題なのは・・
クリスタ達女子の輪の中で・・・
アニはどこまで心中の吐露を行って
居るかだけど・・そもそもアニは
そんな普段の恋バナに自分から
参じる程ノリがいいのか・・?
いや・・そんな筈は無い・・・!
そうとも・・!元々それ程接点が無いと
思っていた僕と、今日の朝いきなり
アニが仲が良くなってたからこんな風に
揺さぶりを掛けて来てるんだ・・!
間違いないよ・・・・!
クリスタ「いや、私もね、まさかアニが
アルミンと・・?なんて
思ってはいたんだけど、
ほら、食堂でアニを元に
戻そうとした時も思いっきり
顔真っ赤にしてたじゃない?
それでこれはもしかしたら
・・・って・・・!//」
ワクワク(;*‘∀‘)ソワソワ
アニ(アルミン)「中身が幼馴染と入替わってる
とはいえ、仮にも女子の身体と
キスしようとすればあいつ
だって赤くなるくらいするよ。
当然その様をいきなり
見せつけられた私もね」
・
・
ユミル「~~~☆」ニヤニヤ
サシャ「・・・何ですかユミル?
クリスタがアニに
横取りされたのに随分と
ご機嫌がヨロシいんですね」
ユミル「芋は黙ってろw(朗)」
ニコニコ
朝から不審に思ってはいたものの、
ここへきて見え隠れする普段のアニ
には見られない狼狽っぷりを判断材料に
自身の脳内に芽生えた疑いを確信に
変えるユミル。
ユミル「(焦ってら焦ってらw)」
・
・
アニ(アルミン)「あ、その・・・ね。
何と言ったらいいのか・・」
(それに、その件についてカミングアウト
して良いものかどうか未だアニに確認
してなかったけど・・!これは・・素直に
言ってしまった方が面倒が無くて
いいのか・・・?(チラッ))
フル回転真っ只中の思考の最中、
狭くなった視野で辛うじて視線を
送るのは、遠くでマルコと話をしている
自分の姿。・・・そして、そこから
離れた位置にて、何やらライナーと
会話しているベルトルト。
ベルトルト「・・・・・」
アニ(アルミン)「・・・っ”!;」
ババッ!!
(いっ・・・!!め、目が合っちゃった
・・・しかし、やっぱりそれは今更
だけどマズイ!ベルトルトが黙って
居ないはずだ・・・!それを考えると
僕らの関係はこの先しばらく隠し通した
ままでないといけないのか・・・!)
クリスタ「・・・・?」
――その間、4秒弱。
若干の間を置かせて返答に詰まる
アニ(アルミン)の顔を、目では真っ直ぐ
見据えつつ首だけ傾げて見つめる
クリスタを目の前に認識しながら
聴覚に割く思考領域すら削って現状の
打破を熟考するあまり、その景色も、
音までも極めて遠くにあるものの
様に感じ取り、静寂の世界で
自問自答を繰り返すアルミン。
そんな世界の中で彼が出した
答えは・・・
アニ(クリスタ)「さ・・さぁね・・。
私は別に・・、アルミンが
どうしても投げの基礎を
教えて欲しいって言うから
付きっ切りで教えてあげてた
だけだけど。」
(アニは基本的に無愛想だ・・!
どう考えたって、こういった
話題に、それもこんな開けた
場所で乗ってくるほどノリの
いい当たりじゃ無いはず・・!
これで何とか乗り切るしか・・!)
――我関せず。一貫して否認に
徹する路をとるアニ(アルミン)。
-
- 245 : 2014/12/19(金) 00:44:29 :
-
しかし、その返答に対しても素直に
引き下がるクリスタではなかった。
クリスタ「え~・・?嘘だよ!絶対
今日の二人はどこか感じが
違うって・・!
それに、どれくらいの辺りで
元に戻ったのかまだ聞いて
無いけど・・私達みたいな
女子の中でアニは凄く
貴重な経験をしたことに
なるんだから、せめてその
心境だけでも聞きたいん
だけど・・・」モジモジ
アニ(アルミン)「(クッ・・食い下がってくるなぁ;)
貴重な経験・・?それって
何の事・・・」
クリスタ「何って・・!男子と同じ
部屋で夜を一泊できるなんて
兵団の規則じゃあり得ない
コトじゃない!それも
教官の許可を貰ってだよ??」
アニ(アルミン)「・・・・・・・・・」
これってまさか・・・そっちの話題を
フッて来てるの・・・?クリスタが?
いや・・・まさか、あのクリスタが。
・・・まさかね。
アニ(アルミン)「いや・・そうは言うけど・・
別に何も無かったよ。普通に
寝るまでの間話してただけ・・。
途中ドタバタしたけど・・
それはまた別件だし・・
途中まではミカサもいたし。」
クリスタ「それだけでも充分貴重
じゃない!どんな話したの!?
ね!? 内緒にするから教えて!」
オシエテオシエテ!;(パタパタ)
ギュッ
アニ(アルミン)の両手を合わせて握り込み、
訓練に際して一つに纏められた
金糸の束の様な艶やかな髪を
躍らせるクリスタ。
その両目は、雲間から差し込む
陽を反射させて正に玉石の様な
ブルーの虹彩色に爛々と輝いている。
アニ(アルミン)「(カ・・カワイイナァ・・!)」
そんなクリスタに不覚にも見蕩れながら
やはりアルミンの脳裏に過ぎったのは
よく見知った昔馴染みの顔であった。
アニ(アルミン)「(こんなにカワイイのに・・性格にも
凡そ欠点なんて言える
欠点も無いのに・・・どうして
エレンはクリスタではなく
ミーナを・・?
いや、ミーナにもそういった
欠点はないし、性格だって
普通だとは思う・・けど。)」
-
- 246 : 2014/12/19(金) 00:51:27 :
クリスタ「駄目・・かな?ううん、
アニが話したくないような
話題なら無理して聞くのも
悪いから・・仕方なく
諦めるけど・・・」
(´・ω・`)ショボンヌ↓
アニ(アルミン)「い、いや;そうじゃない
んだけど。ホント、大した話
なんてしてないんだよ。
それに、夜に同じ部屋で話す
程度なら・・エレンが入れ
替わったユミルと話したんじゃ
ないのかい?私じゃなくたって
あんたも充分貴重な経験
してると思うけど」
クリスタ「それとはまた少し違うん
だって!;やっぱり、
お互い普通の姿で無いと。
中身は確かにエレンだった
かも知れないけど・・やっぱり、
見た目がユミルだと、無意識
にではあるけどちょっと
話に入り込めないところも
あるんだよ・・・。それに
あの時はいきなり中身だった
アニとエレンが入れ替わった
から・・気持ちの準備ができて
なかったのもあるし。」
アニ(アルミン)「ま、まああの時はいきなり
だったからね・・・。
(僕の方もエレンの中身がユミル
からアニに変わったのには
正直驚いたけど・・・普通に考え
たら・・既にあの時アニは僕に
興味を持ってくれてた訳だから
・・・アレは相当心臓に悪い事
をしてしまったことに
なるのかな)」
クリスタ「ね!だからこの通り!!
あの時だって、あんな
恥かしい話の相談に
乗ってもらった仲じゃない!
アニとアルミンがどんな
話してたのか私、凄く
気になる!!」
アニ(アルミン)「・・・ちょっと待って。
恥かしい話?そんな話したかな
(それは・・まさか、クリスタの
恥かしい話とかって言う訳じゃ
・・・・ないよね・・・)」
クリスタ「し、したじゃない!
忘れたの!?あ、ううん!
忘れたならそっちの方が
良いかな!ゴメン、忘れてね!」
アニ(アルミン)「うん、じゃあ、それを
思い出させてくれたら話して
あげる。(捻)」ニッ・・・
クリスタ「いっ・・・!アニの意地悪!!」
フオァァ(;゚△゚)ァァ!!
-
- 247 : 2014/12/19(金) 00:54:54 :
アニ(アルミン)「嫌なら別に強制しないからさ。
無理しなくていいよ」ニッヤニヤ
クリスタ「・・・・///;何かアニ・・
今日の貴女、アルミンといい
感じなだけじゃ無くて
いつにも増して表情豊か
じゃない・・?」
(それでも若干怖いけど)
アニ(アルミン)「気のせいだよ。きっとね。」
クリスタ「じゃ・・じゃあ、ホラ、
耳を貸して?アニ・・」
アニ(アルミン)「・・・・え?何で;」
クリスタ「何でって、貴女が今
そういったから恥かしいのを
堪えてもう一回その話題を
話してあげようとしてる
んでしょ・・?!絶対アニってば
覚えてて言ってるよねこれ
・・・・!///」フンフン///
そう言って、憤慨しているのか
赤熱を湛えた頬を若干膨らますクリスタ。
・・うん、ヘソを曲げていてもその
挙動は一々可愛らしい。コレで何故か
ワザとらしいあざとさも感じないと
言うのだから不思議なものだ。
アニ(アルミン)「、、、」
耳を傍立て、クリスタの耳打ちを
待つアニ(アルミン)。彼女に関しては
清楚且つ極めて乙女的な思考を
持っているという先入観が既に
アルミンの中には構築されつつ
あった為、どうせその内容は
そこまでのモノでもないだろうと
タカを括りながらも・・・
自身とアニが夜中に話していた
会話の内容をどのようにして伝える
べきか、思考を半分ほどそちらに
傾けたまま、預けたその耳に・・・
彼の想像を遥かに絶する爆弾発言が
投下された。
アニ(アルミン)「ッ!!!!?は、はあ・・?!
えっと・・え・・・!
(い、いけない!つい驚いて
しまったが、アニは既に
この話をクリスタにされて
るんだから・・ここで僕が
驚いたら変に思われるに
決まってる・・!)」
クリスタ「い・・、言ったよ・・・!
恥かしいけど言ったからね・・!
絶対話してくれるんだよね
アニ・・・!」グググ・・・
アニ(アルミン)「こ わ い ;」
って・・・そうじゃないよ。
まさかクリスタが・・“あの”・・いや。
“この”天使のような、というか
天使の具現化みたいなクリスタが。
アニ(アルミン)「(夜中に・・一人で・・・・!)」
とんでもないことを聞いてしまった。
女子って凄いこと話し合ってるんだな。
男子だって自己処理の話題なんて
他人には絶対フらないのに・・・
まあ、一部を除いては・・だけど。
いや・・・
アニ(アルミン)「(ユミルという存在を鑑みると
・・・クリスタは、男子でも
言うところのそういう“一部”
に入るのか・・;まあ、
これだけ可愛いなら同姓でも
襲ってしまいたくなるその
心境は理解できなくも無い)」
―――――同意は出来ないけどね。
アニ(アルミン)「分かったよ・・話すって。
話すからそう、顔を近付け
ないでって。」ドウドウ;
-
- 248 : 2014/12/21(日) 03:15:34 :
-
カァン― カァン―・・
辺りに鳴り響いたのは、二限目
終了の時刻を告げる鐘突きであった。
後は夕食の炊事係を除く訓練兵の
実質上自由時間を残すのみ、
といった所謂放課後である。
アニ(アルミン)「・・・・・あ」
クリスタ「え・・・・;」
アニ(アルミン)「ざ・・残念だったね。
さ・・訓練も終わりの時間・・」
アハハ;
ガシッ
アニ(アルミン)「・・・・ん?;」
ユミル「さて・・じゃあ二限も
終ったことだし、行くか。」
グイ
アニ(アルミン)「えっと・・・もう
終わったんだしいいかな?
部屋に戻りたいんだけど。
私今日炊事係じゃないし・・」
グイグイ
ユミル「いや・・その前にアレだろ。
お前なんて特にあんだけ
転ばされて泥メンチに
なってるんだからよ。
風呂だよ。風呂。水浴びに
行こーぜ。・・・なあ?
クリスタ?(ニヤニヤ)」
アニ(アルミン)「ぇ・・・・・;」
クリスタ「・・うん、アニ、続きは
水浴び場でね(ニコニコォ..)」グッ
(#^ω^)ニガサナイカラ
アニ(アルミン)「ぅ、ぅうん・・・」
(まあ別に話の内容を教える
位なら困ることも無いん
だけど・・)チラッ・・
-
- 249 : 2014/12/21(日) 03:18:59 :
-
―男子エリア―
エレン「俺達もとっとと水浴びて
飯の段取りにしようぜ。」
ライナー「ああ、そうだな。」
ベルトルト「手早く済ませよう」
アルミン(アニ)「・・・」フイッ・・・
ライナー「おい、どこに行くんだ?
アルミン。」
アルミン(アニ)「何処って・・部屋に戻って
着替えるのさ。別に今日僕は
転んだりしてないしね。
水浴びまでする必要は・・」
ライナー「いや・・お前も来るんだよ。」
ガシッ
アルミン(アニ)「・・・は?;」
ベルトルト「な・・・・!
おい、ライナー!!?
しかし今は・・・!;」
(アルミンの中身は恐らく・・!;)
ライナー「今週のシーツ洗いは俺が
担当だからな。ここは
できるだけ清潔に使って
貰いたい。・・そうだろ?」
アルミン(アニ)「(コイツら・・!・・いや、
コイツ・・・・!!)」
ライナー「(どういった事情があるのかは
知らないが・・どの程度まで
お前が人を騙せるのか、
正直気にはなるしな。
悪いが少しおふざけに
付き合ってもらおう)」
ニヤニヤ
ベルトルト「・・・・(溜息);」
(正気かライナー・・・!;)
アルミン(アニ)「・・分かったよ。そういう
ことなら仕方ないか・・(溜息)
(上等だ・・!あんた等のモノ くらいで
動揺する気構えじゃないって
事を教えてやる・・!アルミンの
身体にも慣れておかなきゃ
だしね。・・ただ折込み済み
とはいえ・・)」チラッ・・
アルミン(アニ)の視線の先に捉われるのは、
自らと同様に女子専用水浴び場へ
連行される自らの姿だった。
――アルミン(アニ)「(アルミン ・・大丈夫かな・・)」
――アニ(アルミン)「(アニ・・・大丈夫かな・・)」
-
- 250 : 2014/12/21(日) 03:24:01 :
―女子水浴び場・脱衣所―
アニ(アルミン)「(季節の変わり目だからまだ、
極端に寒いとか暑いとか
そういうのは無いけど・・
風呂釜が無いのは痛いな・・
それさえあればいざと
いう時になったら立て籠れる
のにな・・・)」チラッ・・
ユミル「・・どうした?脱がなきゃ
水浴びもできねえだろ。
いつもなら厚着のお前が
真っ先に脱いでんのに」
(脱ギ脱ギ)
アニ(アルミン)「ッ・・・・!!///
い、言わなくったって、
今脱ぐとこだったよ・・!」カァァ//
(ユミルの下着姿・・・!//)
ユミル「(ほう・・!コイツは驚いた!!
てっきり私をおちょくって
あんな事言ってたのかと
勘違いしてたんだが・・
よくよく考えても見りゃ、
アルミン の性格でそれは
少し考え辛い事でもあるし・・
要するにコイツが今私を見て
起こしてる反応は・・・・)」
サシャ「クリスタ、少し大きくなって
来てませんか?最近・・//(涎)」
ジュルリ・・
クリスタ「やめて!!?なんか収穫期を
迎えようとしている果物を
いつもぎ取ってしまおうか
って目にしか見えないよ
サシャのその目!!!」
ババッ(;°᷄д°᷅)
アニ(アルミン)「・・・・・///」
(目のやり場に困る・・)
ユミル「(本当に私をオカズ的な 目で
見てくれてた時もあるって事か。
私にはそもそもクリスタしか
要らないし、こんな私が
クリスタの横に居たって
ぶっちゃけ、食い頃を迎えた
熟れ切る前の光り物の果物と
鳥に喰われ掛けの果物が
並んでいるくらいにしか
男子からは見られては居ねえん
だろうと・・そう思ってた。
けどそういう目で見て貰える
ってんならそれはまあ・・)」
ユミル「どうした?Wまさかパーカーの
脱ぎ方まで忘れちまったのか?
ほれほれ、遅いと剥いちまうぞw
(悪い気分じゃないな。)」(脱)
ホレホレ
アニ(アルミン)「イッ!!///イイよ!!!自分で
出来るからさ!ちょ、ちょっと
留めた髪が突っかかっちゃった
だけだって!」カァァァ///
(ユミルって下はああなのか//)
モゾモゾ
サシャ「アレ?珍しいですね。
アニが体動かす時にそれ
下に着てるなんて・・・」
ミーナ「あ、ホントだ。珍しい。アニの
キャミ。」レアダネー(*‘∀‘)
クリスタ「アニって私と髪色も目の色も
同じだけど・・黒も似合うから
羨ましいよね。私、黒だと
外見年齢とちょっと・・」
ツリアワナクテネ・・
アニ(アルミン)「そう・・?・・クリ・・・あんたも、
充分黒だってイケると思うケド」
オドオド・・・;
ユミル「いや!!やっぱりクリスタには
白一択だろ!!黒の下着なんて
私が許さねえ!!!(笑)」ナハハ
サシャ「確かに・・神の衣には
無垢なる象徴たる白がとても
映えますよね・・・・」
ウットリ・・・
ミーナ「似合わないとまでは言わない
けど・・やっぱり白との
相性が良すぎるよね、
クリスタは。私が茶色のボロを
着てても違和感ないけど
クリスタは白いシャツじゃ
ないとやっぱり・・ねw;」
カチクイカデスカラ↓↓
ユミル「黒なんてつけてたらその時は
浮気をしてる合図かもしれねえ。
皆、気を付けて見てろよ。
私の妻がどこぞの虫に
喰われないようにな」
クリスタ「黙って聞いてたら酷い
言われ様だね!(泣)」
-
- 251 : 2014/12/21(日) 03:27:45 :
アニ(アルミン)「・・・・;w」
こうして女子の会話の中に紛れてみる
っていうのも・・これはこれで楽しい
のかもしれないな・・。普段は決して
見られない皆の一面も見られるし、
聞けない話だって聞ける。助平根性
抜きに考えてもこの状況は十分楽しむに
値するシチュエーションだ・・けれど
寧ろ問題なのは・・・・
ユミル「立体機動装置を外すっつー
状況でもないのに何で
ここまで脱ぐのにまごつく
もンかね(シラジラ)」
(全裸で手拭肩掛け)
ミーナ「サシャ、貴女少し背伸びた?」
(全裸でサシャに肩タッチ)
サシャ「えっ>?そそ、そうですかね?
えっと、どのくらいでしょうか」
(全裸で柱に直立密着)
クリスタ「いいなぁ・・・;(溜息)
それ、少し私にも分けて
欲しいよもう・・」
(全裸で手拭前隠し)
アニ(アルミン)「(出で立ち的にもいつもなら
決して見られない、というか
この先まずお目にかかれない
光景が今正に僕の目前に
広がっているという事だけど
・・・////)」
――――全員、当然の如く全裸である。
元々性欲 を持て余すくらい強く
燻らせているアルミンにとって、目の前の
光景は、女神たちが戯れ舞い踊る
桃源郷の様でもあり、有毒ガスが
絶えず噴き出でる地獄の様でもあった。
ユミル「あっ!おい!!アニのアレ
見ろよ!××××!!おっ勃って
やがるぞ!!(爆笑)」
m9(^Д^)ギャハハ
アニ(アルミン)「なっ・・・!?///あ、っこ、
これはその!違うよッ!!!」
ババッ!!!
サシャ「アニ、あなた結構寒がり
ですからね(笑)」
ミーナ「いや、サシャが寒さに
強すぎるっていうのもある
と思うけど・・;」
ヨルニナルト スコシ サムイヨ・・
クリスタ「大丈夫?風呂桶まだ
出てないけど・・お湯も
あった方がいいよね・・
もうそろそろ。」ヒエルヨ
アニ(アルミン)「(助かった・・!寒くても
こうなるのか・・!)」
ドキドキドキ・・・・
-
- 252 : 2014/12/21(日) 03:29:43 :
―女子水浴び場・浴場―
呼び名の上では浴場となっているが、
当然湯水を循環、供給できる
設備など訓練兵の施設はおろか
一番内側の壁の中でもない限り
無いので、この季節はまだ、
一人入浴用の風呂釜も用意されていない
関係上、ただ身体を洗い、流す
だけの場となっている。
当然深井戸からの水しか洗い流す
為の物は無い為、運動で身体が少しでも
温まっている内、若しくは日没前の
水浴びが女子にも男子にも共通の
日課である
アニ(アルミン)「(・・辛抱堪らない;//)」
努めて平静を装い、何事も無いように
俯きつつ、自らにしてそうでは無い
身体を泡だらけにしているアニ(アルミン)
だったが・・その顔には水浴び場で
無ければ誤魔化しが効かない程の
汗が滴っていた。・・暑い訳ではない。
寧ろ先程ミーナが言っていた様に
何方かと言えばまあ、寒い。
故に、今しがた彼の頬を伝い落ちて
行くその雫は、どちらかと言えば
冷や汗か、脂汗といったものに近い。
しかし・・“暑く”はないが、
“熱く”はなっていた。言うまでも無く、
その身体が。
アニ(アルミン)「(アニには自分の好きなように
やっていいって言われたけど
・・・僕には見るだけでもう
何というかお腹一杯だよ・・)」
泡を纏ってはいるものの、一糸纏わぬ
アニの身体を、最も近くで見下ろす
視界から、その顔を上げれば今度は
そこに待ち受けているのが・・・
サシャ「ホラホラ!見てくださいクリスタ!!
ユミルのせいで私のお尻が
こんなに肥大化・・・(泣)」
クリスタ「・・大丈夫・・?サシャ・・;
部分的に痣 になってる
けど・・」
イタイタシイ・・・
サシャ「ほっ・・ホントですか!?;
私このままじゃお、
お嫁にいけませんッ!!」
ひィ;(ノД`)・゜・。
ユミル「いや・・それ痣じゃなくて
蒙古斑だろ・・」
サシャ「ムう!?私の方がお姉さんで、
クリスタにもミーナにも
無いのに私にある訳
無いじゃないですか!!」
モーコ(ꐦ°᷄д°᷅)ハーン!!
ユミル「それが何かは知ってんだな。
意外と物知りで驚いた」
-
- 253 : 2014/12/21(日) 03:32:23 :
サシャ「私の村では未熟である事を
揶揄して、度々“尻が青い”
という言葉を使いますから」
ユミル「まさにお前の為にある言葉って
感じだけどな。」ォオ、アオイアオイ
サシャ「だから、私のコレは
違いますッて!!!!」(憤怒)
(#`皿´)
ユミル「コレってお前・・自分のケツ
自分で見えんのかよw」
クリスタ「いや・・、ユミル、
サシャってねw;」
スッゴイヤワイノ
サシャ「見えますよ、ホラ。」
グンニャリ↓
ユミル「うわっ!!気持ち悪ッ!!」
(;´・ω・)
ミーナ「それだけじゃ無くて確か
あなた、自分で自分の鼻を
舐められるよね、サシャ;」
サシャ「ハイ!ホラ、ほう でふよね?」
ンベ(◑౪◐)ペロペロ
(寄り目&鼻舐め)
ユミル「うわっ!!超殴りてえ!!!」
(╬ʘ言ʘ)
アニ(アルミン)「ブホッ!!!!!」
クリスタ「あ、アニが噴き出した!!?」
激レアダヨ!!( ゚Д゚)
ミーナ「っていうかその顔芸いつみても
反則すぎるよサシャぁ・・!!//」
ハヒ・・・ヒィ・・!///(;ノД`)ノシ
-
- 254 : 2014/12/28(日) 23:28:17 :
-
アルミン(アニ)「・・・・・・;」
(アニが無口な人柄で本当に助かった・・
あの会話の中に無理に入って行こうと
すれば・・きっとボロが出る。)
ガチャ・・・
全「!」
安堵の息を吐くアニ(アルミン)の隣に、
遅れてきたミカサが腰を落とす。
桶に入れたボディタオルと石鹸を
その場に置くと、桶だけ水を汲みに
立ち上がる際、一瞥しながら
アニ(アルミン)へ声を掛けた。
ミカサ「隣・・・大丈夫?」
アニ(アルミン)「い、いいよ別に!!構わない..//」
ミカサ「・・・・・・、」
その返答に黙って頷くミカサ。
クリスタ「ミカサ、随分遅かったのね」
ミカサ「少し時間をとられてしまった。」
アニ(アルミン)「(モロに・・見ちゃった・・//)」
ミカサの肢体。長い付き合いだったから
そこまで動じる事は無いと思ってたけど
とんでも無かった。
・・この場に居る他の女子全員の裸を
いっぺんに見るよりも・・今、完全に
不意打ちで目の当りにしてしまった
ミカサ一人の身体。
それに目を奪われてしまった
この瞬間の方が全然落ち着いていない
事に気付いた僕。
アニ(アルミン)「(マズい・・・!また脈が・・・
落ち着かなくなってきた・・!)」
もう、直ぐにミカサが戻ってくる・・
今もし話しかけられたら・・恐らく
アニの体を崩さず平静を保つのは
かなり難しいだろう。
しかしそんな事はお構いなしに
話しかけて来るミカサ。
ミカサ「体調は特に問題ない・・・?」
アニ(アルミン)「あ、ああ。別にこれと言って
変わりは無いよ。心配して
もらって悪・・・(アレ?)」
いや・・おかしいぞ。ミカサの性格で・・
アニを慮るこんな言葉をかけるなんて。
いくら僕とアニが入れ替わった直後とは
いえ・・・そこまでアニとミカサが
互いの体調を気にしあう仲だとは
思わなかったけど・・・
そう思ってミカサを見たアニ(アルミン)は
ミカサの表情と周囲の雰囲気に目を
配って一つの違和感に気を留める
アニ(アルミン)「(ミカサの目つきが・・・)」
長年付き合っている自分にしか
判別できない程度の・・ミカサの目つきの
微細な変化。その目つきは・・・
アニ(アルミン)「ミ・・ミカサ、ひょっとして
アンタ・・・・」
ミカサ「(フルフル)」
その恐る恐るとした問いかけに、
優しく首を左右に振ると
ミカサ「いつもの調子で話しかけて
くれればいい。・・・・
そうなんでしょ?“アルミン”?」
周囲の女子が此方の会話に耳を傾けて
いないだろうという状況を察して
言い放つミカサ。
アニ(アルミン)「ま・・参ったな・・・何時から
気づいてたの・・・?」
ミカサ「朝起きて初めて会った時から。
顔を洗う前には既に。」
アニ(アルミン)「・・・・バレバレだった?」
ミカサ「・・・私には。しかしミーナや
サシャ、クリスタ位ならまだ
気がついて居ないのだろう。
ユミルは・・結構賢しいから
難しいかもしれない」チラッ
-
- 255 : 2014/12/28(日) 23:32:27 :
ユミル「(ニヤリ)」
アニ(アルミン)「っ;」
此方の話に入って来ない女子の輪の中で
ミカサが一瞥するタイミングに合わせて
此方を見たユミルと一瞬目が合って
しまう。実にゲスい笑顔だ・・・;
アニ(アルミン)「そ・・その様だね・・・
・・いやあ・・参ったな・・・」
ミカサ「何故あなたとアニがそうした
謀に共謀しているのかは
関与しないけど・・別に
それそのものは・・・・
そこまで深刻な事態でもない。
そういう認識で構わない?」
アニ(アルミン)「話が早くて助かるよ・・。
有難うミカサ。君の思慮深さ
にはいつも助けられてばかりだ。
・・・やっぱり君はとても
頼りになる家族だね。」
ニッ
ミカサ「・・・・・//」
一瞬顔を伏せたミカサがまるでエレンに
しか見せない様な顔になったかと思った
けど・・それは本当に一瞬の出来事
だった。
ミカサ「当然の事・・・。私もエレンも
アルミンも。互いに、互いの
助けが無ければこの場に
生きて居られなかった。
エレンがアニの姿になった時も
私は同じ事をエレンに言ったが
・・私は例えどんな姿に
なってもあなたやエレンを・・
“大切な家族”を全霊で以て
護ろう。」
アニ(アルミン)「うん・・・それでこそミカサ
ってカンジだね。アニの顔で
普通に話しちゃってるけど、
違和感は・・・無い?」
ミカサ「私はアルミン程頭の切り替えが
上手ではないから・・
正直まだ・・少し違和感が
抜けない時はある。」
アニ(アルミン)「・・かもね(笑)まだやっぱり
少しいつも僕と話してる時より
肩に力が入ってるから何となく
、
・・・・・っ、」
-
- 256 : 2014/12/28(日) 23:33:50 :
-
そこまで何の気なしに横に腰かける
ミカサの姿を上から下まで眺めて・・・
そこで今一瞬頭の中から忘れかけていた
事実を思い出してしまった。
――全裸
アニ(アルミン)「わっ・・・わわ・・!!
ゴメン!!ゴメンミカサ!!!
思いっきりまじまじと・・・!!!」
ミカサ「・・?いや・・別に何も
謝られることは。」
アニ(アルミン)「キッ・・君には本当にそういう
羞恥心みたいなものが無いの?!
仮にも幼馴染とはいえ男に
裸をじろじろ見られていたって
いうのに!」
思わず顔を真っ赤にして講義してしまう
僕だが・・・
ミカサ「いや・・そんな事で一々
取り乱していても何の得も
無い・・。他の女子が
嫌がっている時に男子によって
そういった悪事が働かれて
いるなら・・私自身、身を以て
制裁を加えるのも吝かでは
ないけれど」
アニ(アルミン)「・・・・・・(溜息)」
そうだった・・。目の前に居るのは
あの“ミカサ”だ。彼女はいつだって
この調子だし、例え意中の人 を
目前にしても恥じらいを持つばかりか
そこが風呂場などであればちゃんと
身体を洗っているか態々接近してくる
様な性格だった・・。
そこで僕はそれ以上互いの格好などは
気にせず、今こうしてアニと僕が
入替わりの事実を隠蔽しながら平時を
装っている理由を一つづつ説明して
行った。あのあと部屋で何があったのか、
そして僕とアニとの間にどういった
イベントがあったのか。
ミカサにだけは・・目の前の
最も信頼できる幼馴染でもある
ミカサにだけは。
全てを包み隠さず報告した。
まあ、僕らの入れ替わりを最初から
看破していたくらいだから、
エレンとミーナの件同様、僕等の間にも
何かあったんだろう、位にはミカサも
薄々感づいていたみたいだったけど。
-
- 257 : 2014/12/28(日) 23:36:18 :
-
―男子水浴び場・浴場―
ジャン「おい・・なんでアイツ
あんな端っこで上だけ脱いで
待機してやがんだ・・・?」
アルミン(アニ)「(どうしよう・・・・)」
エレン「・・・・さあな。」
ヌギヌギ
アルミン(アニ)「(いざ来てみたらなんか・・・
すッッごく怖くなって来た;)」
ブルブル・・・
ライナー「おいアルミン(笑)服を
着たままじゃ水浴びを
する意味が無いだろうw
とっととこっちにきて
着てる物を全部脱いだら
どうだ?」
(超絶イケメン:細谷ボイス)
ベルトルト「ライナーの言う通りだ・・//
まさか服を着たまま風呂に
入る気じゃ無いだろう・・?
(アニが男風呂に・・)」
ドキドキドキドキ
アルミン(アニ)「いっ。。。いい、いいよ!
僕の事なんて気にしないでさ!!
皆先に入れば・・・?!僕も
今から直ぐ入るからさッ・・」
オドオド
コニー「変な奴だな全く。もう早く
入っちまおうぜ、裸のまま
うろうろしてても折角温まってた
身体が冷えるだけだって」
ライナー「いや、俺達は思いやり溢れる
同室の仲間って奴だからな。
アルミンの準備が整うまで
ここで何時まででも待ってて
やるぞ。・・なあ?ベルトルト」
ニヤリ
ベルトルト「ああ・・その通りだ・・」
ソワソワ
ジャン「お前らのテンションは時々マジで
理解に苦しむぜ。とっとと
入るぞマルコ、コニー。」
イコウゼ、ッタクヨ
マルコ「さ、先行ってるぞアルミン。
ただ、熱があるとか具合が悪い
なら無理せず医務室に・・うわ」
ジャン「バカ言え。格闘であんなに
金獅子を投げ飛ばしてたのに
具合悪いもクソもあるかよ、
とっとと行くぞ。」
-
- 258 : 2014/12/28(日) 23:42:26 :
-
コニー「オイ・・それよりもその
“金獅子”って・・・」
ジャン「お・・?ああ、新たに男子内で
付いた女子の渾名なんだってよ。
アニが金獅子、ミカサが黒龍・・
とか何とかな。カッコいいのは
いいんだけどよ・・もっと
女子っぽい渾名でも俺ぁいいと
思ったんだけどな・・・」
アルミン(アニ)「(その渾名付けた奴後で
覚えてろよ・・・!!!)」
ギリギリギリ・・・
エレン「おいアルミン・・マジで
早くしろって、水浴び時間だって
無制限じゃないんだぜ。
風呂に入っちまいさえすれば
“後は何とかする”から・・
早く脱げ。」
そう言って不意に一瞬だけ目配せする
エレン。その様子に、気が付いた
アニは・・ライナーやベルトルトに
見えぬよう、己が平時、無意識のうちに
よく行っている・・
今は意識的に封じていたその動作を。
“自身の前髪を掻き分ける動作”を
行いつつ、エレンに問いかける。
アルミン(アニ)「エレン・・ひょっとして・・」
エレン「分かってる。それから・・・
(多分、ライナー共 もな(小声))」
脱衣所の出口をふさぐようにして
立ちふさがる二つの巨壁。その片翼である
ライナー・ブラウンが、不敵な笑みを
浮かべつつ、此方を見下ろしている。
普段の仲間には決して向ける事のない、
実に冷酷かつ非道な・・しかし
笑いをこらえるのに必死と言った
不思議な表情だ。
アルミン(アニ)「(はっ・・はっ・・・!!
腹立つ~~~~~!!!!)」
イライライライラ
エレン「ホラ、気持ちは分るが早く
脱げって。大丈夫だ。
お前は今男子で、ここは
男風呂・・だろ?お前だったら
・・・・・・
大丈夫なはずだ、な?」
アルミン(アニ)「・・・・!(あれ・・・)」
ドキ・・ドキ・・・・・
つい先日既に入替わっていた
事実もあるし、最も対人格闘で
触れ合った事のあるエレンの身体。
言われてみれば、全く緊張しないと
言えばウソになるが、まだ“エレンなら”
・・目前に迫るのがエレンの身体なら
自分の緊張がそこまで著しい所まで
昂ぶっては居ないという事実に・・
アニ自身もそこで気が付いた。
アルミン(アニ)「わ、わかったよ・・今
行くから・・だから本当、
取り合えず先に行って・・
くれないか・・・?」
エレン「(溜息)・・って事だ。ホラ、
ライナーもベルトルトも
行くぞ・・・心配しなくても
逃げ出しやしねーよ。」
ライナー「そうか・・まあ、早く
入って来いよ?」ニヤニヤ
ベルトルト「・・・・・」ソワソワ
アルミン(アニ)「(ムカツク・・・)」
-
- 259 : 2014/12/30(火) 03:59:16 :
―男子水浴び場・浴場―
ガチャ・・・
アルミン(アニ)「(ソワソワ・・・)」
完全に平静を保ててはいないながらも
手拭で下を隠しながら遅れて
浴場に入ったアルミン(アニ)を待ち受けていた
のは・・・
アルミン(アニ)「っ!!?」
ビクッ!
ライナー「おお・・本当に逃げずに
入って来るとはな。
見上げた心意気だア・・いや、
アルミン。」ニヤニヤ
ベルトルト「・・・・・」
またしても二つの巨大な壁だった。
まるでそうする事で相手を威嚇している
かのように・・腕組みをした仁王立ちで
全身一切を隠さずに立ちはだかっている。
アルミン(アニ)「訳が分からないよ・・・
第一何で合ってるのに
今、態々言い直したのかな。」
ピクピク#(ソッポ向き)
ライナー「さあてなw何故だかは俺にも
分からないんだが。それより
アルミン(笑)人と話す時は
相手の目を見ながら話せと
親父さんに教わらなかったのか?
・・ああ、悪い、別に目を
見るのが気恥ずかしいなら
視線を下に落としても
良いんだぞ?」ニヤニヤニヤ
ベルトルト「アルミン・・コイツを見てくれ。
・・・・どう思う・・・?」
アルミン(アニ)「言わないよ・・・?#
そんな見え見えのネタ振って
来たって言わないよッ・・?!」
(なんだあのでっかいもの)
イライライラ....
-
- 260 : 2014/12/30(火) 04:00:48 :
・・と、そこへ
グイッ
アルミン(アニ)「あっ」
エレン「ほら・・お前らももういいだろ。
色々とちょっかいを出したく
なるのは分るが・・そろそろ
身体位洗わせてやれって」
アルミン(アニ)の肩を掴み、既にもう一人分
用意した井戸水入りの桶の前に
連行するエレン。
アルミン(アニ)「たっ・・助かったよエレン・・。」
エレン「別に・・。オレもお前らが
どうしてそんな面倒臭い事を
態々やってるのか知った事じゃ
ねえが・・まあ、色々あるんだろ?
ミーナから聞いた事もあるし
・・お前らが今どんな風に
お互いを見てるのかは・・
分かってるつもりだしよ」
そう言いつつ、
若干赤面しながら俯くエレン。
アニ(アルミン)「・・ま、そこはお互い様だね。
あんたらの方は・・どうなの。
上手くやってるの?」
エレン「・・ま、まあまあ・・だな。
っつったって
その・・こ、・・告白って
言うのかこの場合?//
それをしたんだってつい
昨日の事だし・・まだその、
上手くやってるとかそういう
込み入った仲じゃねえというか」
ブツブツブツ・・↓↓
アニ(アルミン)「(嘲笑)私がこんな事言うのも
アレだけどね・・。あんた、
ちゃんとあの子を引っ張って
やってよ。自分からぶつかって
いける性格じゃないからさ。
男のあんたがちゃんとリード
してやんないと。
仮にも“あの”クリスタを
ふってまで選んだんだからね。
これで幸せにしてやれなかった
その時はあんた・・104期
全訓練兵を敵に回す事に
なるかもだよ」
エレン「うっ・・・・///うるせえな・・!」
隣に座るアルミン(アニ)に肘で小突かれ、
その顔を真っ赤に染めるエレン。
二人の話はまだ途中で
あったが・・今正にこの瞬間、
男子浴場と女子浴場・・・その一部に
於いて・・・そんな事はお構いなしに、
一つの“異変”が降りかかろうと
していた。それは非常に偶発的な
物であり・・その現象を引き起こす
撃鉄となった当の本人ですらも
その現象の意味を理解できるものでは
無かったが・・しかしその影響は、
遠く離れたこの地に於いて。
似たような“境遇を持っていた”その
二人と・・その二人の“傍にいた人物”に
――偶々 飛び火する事になる。
-
- 261 : 2014/12/30(火) 04:08:45 :
-
―その僅か数分前―
―調査兵団活動拠点―
―リヴァイ部屋―
ペトラ「へ~ちょ~・・!居ますか!?」
ガサッ....
KNOCK KNOCK!
リヴァイ「ああ・・・どうした。」
ガチャ・・・
ペトラ「エルヴィン団長から届け物
みたいですよ。ハイ。」ガサ・・
リヴァイ「、届いたか・・寝る前に
間に合って助かった・・」
ガサガサ・・
ペトラ「何です・・?大きいですけど
軽かったので・・洋服??」
・・ニシテハ オオキイ
リヴァイ「・・私物だ。・・というのも
ついこの間の話なんだが」
ペトラ「はい?」
リヴァイ「あのクソ眼鏡がな・・
暮らしに役立つ豆知識とか
言って聞きもしないのに
延々と吹き込んできた
知識の中に・・
布団に潜んだダニ共は日光に
晒しても駆逐しきれないとか
いう聞き捨てならねえ
新事実を曝露しやがってな。
そいつが事実であれ、
虚偽であれ、僅かな可能性は
無視できねえ。
・・そういう訳でこれからは
定期的に布団のシーツを
替える事にしたんだが・・」
ペトラ「マメですね・・兵長・・」
リヴァイ「当然だ。折角部屋が隅から
隅まで常日頃の清掃で
クリーン“ルーム”にして
あるのに・・肝心の寝床が
ダニの温床じゃおちおち
夜も眠れねえ・・・」バサ・・
ヴン・・・・
ペトラ「(アレ・・?何だろう。何か今)
あ・・・洒落た柄ですね・・
へいちょって意外とデザイン
とか重視する派なんですか??」
ペトラの感覚にその時不意にかかる
違和感があった。
リヴァイ「・・シーツを探してた矢先
エルヴィンの奴がいい反物屋
の知り合いが居るって
いうから一任しただけだ・・・。
柄まで入れて欲しいと頼んだ
覚えはねえんだが・・・・ふむ・・・
“シャンブル”リネンか・・・」
〔〔ドクン〕〕
先程ペトラが感じた違和感は、
自らの感覚でも説明のしようがない
確かな衝撃となり、その全身を駆け巡る
・・・そして次の瞬間
-
- 262 : 2014/12/30(火) 04:13:56 :
ペトラ「!」
リヴァイ「・・・?おい、どうしたペト(ry
ペトラ(ハンジ)「アレ!?チカチローニは!?
アルベルトは!!?こっから
お楽しみの会話タイム
だったのに!・・ってうわ!!
リヴァイ!!?・・??!
アンタそんなに背デカかった!?」
キョロキョロ
リヴァイ「・・・??!?」キョトン・・
―食堂―
オルオ(エルド)「何だ・・・!?今なんか
変な感じだったぞ・・!?
・・・・ん?何時の間に
首元にスカーフなんか・・」
エルド(グンタ)「な、なんだコレは・・・!?」
グンタ(オルオ)「か・・顔が栗みてえな
形になってやがる!!これじゃ
まるで・・・!」(ハッ)
ダダ・・・!
リヴァイ「チッ・・・・・・!!
一体どうなってやがる・・!?
おかしくなったのはペトラ
だけじゃねえのか・・・!」
(ペトラ(ハンジ)の片手引っ張り)
ペトラ(ハンジ)「な~、リヴァイ~~!
何かさっきから私、まるで
声がペトラみたいな感じ
なんだけど・・これはやっぱ
夢なのかな??」ネェネェ
リヴァイ「お前・・・その喋り方だとまるで
クソ眼鏡と生き写しだぞ・・・
振る舞いまであいつと全く
同じだが・・それは新手の
ギャグか何かか・・?」
ペトラ(ハンジ)「だ~か~ら~・・!私は・・
お・・・・?」
ドドドドド・・・
ハンジ(ペトラ)「うぁわあああん!!
へいちょぉぉおおおお!!!」
(ノД`)・゜・。
モブ兵(モブリット)「ちょっ・・!待って下さい
分隊長!!一体何処へ
行こうというんです!?!」
実験ノ トチュウ!!
ペトラ(ハンジ)「お???・・私じゃん!!
ってか私ってこんな高めの
声だったのか!!」アッハハ
ヘンナコエ!!ww
ハンジ(ペトラ)「ぅわぁぁ;;;;兵長ぉぉ!!
さっきまで兵長の部屋に
二人きりの水入らずで居たと
思ったら・・!いつの間にか
いきなり目の前に巨人が!!
巨人がぁああ・・・!!」
ガっ!!!
ギュゥゥウウウ
ハンジ(ペトラ)「ぁああああ!!!::
兵長ォぉ・・・!!!
もう・・もうどごにも
い゛がないでぇぇ~~!!!」
(熊式鯖折り )
リヴァイ「おっ・・?!おい離せ
眼鏡ッッッ....!!(グハ)
いっ・・・息がッッ・・」
(頸部、圧迫中につき必死に
背中をタップ)
-
- 263 : 2014/12/30(火) 04:16:48 :
目の前で自分を“兵長”と
しきりに呼ぶ昔馴染みに、
今も真後ろでケラケラと呼吸不全に
追い詰められる自分を嘲り笑っている、
班員であり部下でもある女性兵。
この両者を認識しながらも・・・
未だに目の前で自身に強烈な抱擁 を
お見舞いしてくる昔馴染みの姿をした
者に対し、頭では状況に多少の合点が
いっていながらも、ついその姿に
倣った呼び方をしてしまうリヴァイ。
ともすれば、普段ならばこの様な行いに
対しては武力で以てしての脱却を
図るのが最も手っ取り早いのだが・・・
もしこの両名の振る舞いが自分を
欺くためのタチの悪い冗談でなければ・・
そして更に今しがた脳裏を過った仮説が
事実であるとするならば。
今この拳を目の前の横っ腹に叩き込めば
それはそのまま、普段自分を思い慕って
くれている従順な部下に対する暴挙と
成り得る。
リヴァイ「ヌグ・・・!!ヌゥウウ..!」
プルプル・・
酸欠を間近にして、目前の
昔馴染みのもう一つの弱点を咄嗟に
思い出したリヴァイは・・・
自らの両掌を鯖折りに全力を注ぐ
脇腹に突き立てた。
リヴァイ「ゆっ・・ゆうふぇ っ・・・・!!」
ガシガシガシガシ
ハンジ(ペトラ)「ひゃハっ;;!??!
うひゃはははひひヒヒ!!!!」パッ
バタバタバタ・・・!
拘束、解除。
ペトラ(ハンジ)「アレ・・つまんないの。」
リヴァイ「フゥ・・・ハァ・・・;
死ぬかと思った・・・」
ゼィハァ・・
ペトラ(ハンジ)「私の包容力に昇天寸前か??
リヴァイ~~♪♪」ヒャフフ
リヴァイ「鼻の骨が潰れるかと思った」
ペトラ(ハンジ)「リ~ヴァ~イ#そりゃあ
ひょっとして・・・
鼻が食い込む起伏と谷間すら
足りて無いと、そういって
るのかな??」
(#`・ω・´)ピキピキ
リヴァイ「そんなことよりもだ・・
・・お前ら本当に
その・・・アレなのか」
ペトラ(ハンジ)「おっそいよw今更かよ!
何だったら今この場で
ペトラの裸踊りを披露して
あげヒョッ(´Д⊂ヽ ボグッ!!
ハンジ(ペトラ)「ややややッッ!!!
止めてくださィ!!!!////」
ペトラ(ハンジ)「ぅっ・・よ、容赦ねぇ・・
おぃペトラァ・・・;乙女の顔面に
中高一本拳は流石にやり過ぎ
だよ・・・;これさぁ・・
あんたの顔だよ;?
ぁ・・は、鼻血が」
ポタポタ
ハンジ(ペトラ)「は、ハンジ分隊長が悪いん
ですよ!!もしッ・・へいちょの
前で私の裸なんて晒したら
・・・・!#」ギリギリ
ペトラ(ハンジ)「じょ、冗談だってばぁ・・」
アヒヒ・・・;
リヴァイ「・・・・;」
-
- 264 : 2014/12/30(火) 04:20:27 :
・・この状況・・・俺以外の・・・
全員の人格が・・・・・・・
入替わっている・・・・????
―――何故。
バタン!!
ミケ(エルヴィン)「!ここに居たか!!
そして・・・・ああ・・
その前に此処に居る全員。
諸君らは・・もしかすると
意識が正常では・・・;;」
(脂汗)
エルヴィン(ミケ)「・・・・・(スンスン・・)」
ナンモニオワネエ・・・・
リヴァイ「おい・・こりゃ一体全体
何が起こってやがる・・
その様子だと・・・この辺
一帯皆おかしくなっちまって
るってのか・・・?」
ミケ(エルヴィン)「・・・?!?リヴァイ・・?!
お前は何ともないのか??!
ここに来るまで全ての者が
恐慌状態だったが・・
皆に共通して言えるのは・・!
まるで意識と体が別々に・・」
ペトラ(ハンジ)「いや・・ちょいタンマ。
そっちのエルヴィンが
鼻スンスンしててミケがこんなに
沢山喋ってるって事は・・
二人があべこべになってる
って事でいいのかな?」
ミケ(エルヴィン)「そうだが・・その口調は、
もしやハンジか・・?」
ワナワナ
ペトラ(ハンジ)「まあね。」エヘン
ミケ(エルヴィン)「そうか・・若返れた気分は
どうだ?」
ペトラ(ハンジ)「エルヴィンの冗談をしかも
その姿で聞けるって事の
新鮮さに比べればそこまで
じゃないけど・・うん、
お胸の量 が少し予想以上に
あって逆に負け犬気分を
謳歌してる最中だよ」
ガックリ・・
-
- 265 : 2014/12/30(火) 04:23:05 :
ミケ(エルヴィン)「・・・変な事を聞いて
悪かった・・さて本題だが」
クルッ・・・
リヴァイ「・・・・・・・」
ミケ(エルヴィン)「一々説明しなくとも周知の
通りであろうが・・異常事態だ。
未だ調査兵団の当拠点の中
でしかその被害範囲は確認
されていないが・・コレがもし
更に広範囲に渡って起こって
いる異変だとするなら・・・」
ハンジ(ペトラ)「~~~;」ソワソワソワ
モジモジ
ミケ(エルヴィン)「これは一刻の猶予を争う
由々しき・・・ッッ!!????!?」
ガバァッ!!
全員「っ!!??」
ざわざわ...
その場で突如顔面を平手で抑え、
発作を起こした重篤人のように
床に倒れるミケ(エルヴィン)。
リヴァイ「お、おいどうした
エルヴィン....!?」
その顔色からは血の気が
完全に失われ、意識を保つのも
やっと、といった様子だった
リヴァイ「身体に何か・・・」
ミケ(エルヴィン)「今ッ・・こ・・・の場で誰かッ
・・・・フグッ・・・!!!ホ、ほ、
っほ、・・・放屁ヲッ・・・・!!!!!!!」
ガクガクガクブルブルブル・・・・・・!!
リヴァイ「」
エルヴィン(ミケ)「い、いかん!!団長!!早く
部屋の外へ・・・!!そのまま
吸い続けると半日は吐き気が
・・・・!!」ガッ・・!
(肩貸し)
グンタ(オルオ)「しゃ・・洒落になってねぇ・・!
見えないとこにいる巨人の
匂いまで嗅ぎ分けられる鼻で
屁なんか吸ったらそりゃぁ・・・
ってうぉっ!!臭ぇ!!!」
オルオ(エルド)「広がってきたぞオイ!!」
クッサ!!!
ペトラ(ハンジ)「・・・・ペトラ。もしかしなく
ても・・・これ私のでしょ?」
(苦笑)ニヤニヤ
ハンジ(ペトラ)「えっ!!?いい、いえ!!
そんな、私オナラなんて!!!」
ブンブンブン;!!!!!
ペトラ(ハンジ)「雨降ってるからバレないと
思ってあんな博打に打って
出られるあんたなら別に
驚きゃしないってW
それより、まだ我慢してる
ならすぐ表行って思いッきし
ぶっ放してきたほうがいい。
多分まだ残弾あるぞ!」
(*´Д`)
ハンジ(ペトラ)「なんでそんなオープンに
カミングアウトできるんですか!?//
少しは気にして下さいよ
もう!!!;;;」
ペトラ(ハンジ)「いやあ、近々の遠征に
備えてさ、昨日久々にパワーを
付けようとしてジャーマンポテトを
山盛り作ったんだ。ニンニク
根と茎アリアリで。全部
平らげたからなぁ・・・
・・丁度腸内発酵も進んでる
だろうし・・相当量の
大量破壊兵器が生成されてて
おかしくない頃合だ(笑)」
モブ兵(モブリット)「分隊長!!
ワイルドすぎます!!」
ゥォォ!
-
- 266 : 2014/12/30(火) 04:35:00 :
ハンジ(ペトラ)「そういう事は早く言って
下さいよもぅぉーーー!!!」
(ノД`)・゜・。プンスカ
ペトラ(ハンジ)「んナこと言ったって仕方ない
だろ~?まさかこんな事に
なるなんて思って無かった
んだからさ。
それにいつもだったら、
ミケ自身の嗅覚がハンパ無い
から、オナラ我慢してる人に
近づくと、汗腺から出てる
匂いでミケにはその緊張が
分かるらしいんだ。
だから自ら爆心地から離脱
できるんだけど・・流石に
エルヴィンには完全な
不意打ちだったか・・」チラ・・
ミケ(エルヴィン)「っッゥォェェッ・・・・」ビクン・・ビクン
エルヴィン(ミケ)「大丈夫か・・気をしっかり
持て...エルヴィン...!」
サスサス・・・
リヴァイ「惨たらしいったらねえな」
ッツカ、オレデモジュウブンクセエ
ペトラ(ハンジ)「はははW我ながら凄まじい
破壊力だ!そうは思わんかね!」
ナァ、ペトラヨ!!
ハンジ(ペトラ)「わ・・私表出てきます・・・;」
イヅラスギ・・・・
リヴァイ「それよりも何よりこの状況だ
・・一体どうすりゃいい・・」
ペトラ(ハンジ)「常識的に疑っていくなら・・
先ずこの場で唯一何の影響も
受けていないリヴァイが何か
この状況のカギを握ってると
見るべきじゃないかな。
・・・少なくとも私はそれくらい
しか思いつけないね」
リヴァイ「まあ・・お前にしちゃ真面な
考え方だ。俺だってそれ位
流石に気が付いている。
しかし・・そうなると・・
原因は・・俺なのか・・・?
いや・・全く訳が分からねえ」
ペトラ(ハンジ)「・・・私等が入れ替わった瞬間
だけど・・あんた自身が
何をしてたかを知るのが
この場合先決だね。リヴァイ
・・あんた、一体どこで
何してた?」
リヴァイ「どこで・・・何と言われても
な・・自分の部屋で・・・
ペトラが持ってきたエルヴィンの
荷物を開封しながら
話してただけだが」
ペトラ(ハンジ)「あ~・・そういえば
入れ替わり直後・・って
この場合言えばいいのか。
確かにそんな光景が・・・。
オーケー、じゃあ先ずは
それだな。一応部屋に戻って
・・・・・
ペトラが部屋に入って来て
から・・そして異変が
起こるまでの一部始終を・・
意図的に再現してみる、
そこから試してみよう。
エルヴィンの荷物とやらが
この状況を創り出した
元凶かどうかは全く
分からないけど・・・
まずは全てを試してみる
しかない」
リヴァイ「・・・・・・・」
-
- 267 : 2014/12/30(火) 05:40:16 :
―そして現在―
―場所は戻り
南方訓練兵団宿舎併設浴場…
――男子水浴び場
アルミン「・・・・・?!あ。!?
え、エレン!?」
(ここは・・?男子の方の
水浴び場・・?!身体が
元に戻ったのか・・?!)
突然自身の身体に戻った意識に
慌てふためくアルミン。
しかし素直に喜んでいる場合でもなく、
その思考の内部には流れる様な勢いで
溢れんばかりの疑問と、思案が
交錯していく・・・
アルミン「(な・・・なんで今いきなり
戻ったんだ・・?!それより
こうなった場合ユミルの
言っていた記憶の混濁とかは
どうなる・・・?!
何よりアニは元の身体に
戻れたのか・・?!こ、こんな
場所で呑気に水なんて浴びて
いる場合じゃない・・!
確認・・!確認しないと!!)」
そうして、周囲の目が此方に向く前に
その場を立ち去ろうとしたアルミンに
真隣から声が掛けられた。
エレン(???)「あ・・・アニ?いや、
アルミン?おかしい・・
此処はど・・・」
言いかけた所で口を押え、ブルブルと
震え出すエレンの顔。この時点で
察しの良すぎるアルミンは・・・
その状況をいち早く確認するための
一言を・・エレンの姿をしている
目の前の“誰か”に問いかける
アルミン「キミは・・・えっと、誰?;」
-
- 268 : 2014/12/30(火) 05:41:49 :
もう何が何だかわからないという
この状況において、更に追い打ちを
かけるかの様に・・・・
ジャン(???)「オイ・・・!なんだよ
今の変な感じは・・?!
さっきまであっちで
オレはアルミンと・・・」
今度は背後からジャンの困惑した声が
聞こえてくる。
コニー「・・・?」
アルミン「~~~~・・・」
もう考えるのも嫌になってきたアルミン
であったが・・彼自身の回転の速い
思考能力は・・この状況を勝手に分析し、
無意識の内に今迄の状況からどういった
事がこの場で起こっているのか、
暫定的にその答えを導き出していた。
ジャン < エレン
エレン < (女子の内の誰か)
アルミン「(恐らく今・・この場を
簡単に表すならこういう
事になっている・・!
質問の回答が返ってきてない
けれど・・!あのエレンの
挙動・・!)」
エレン(ミカサ)「この声は・・エレン・・??!
ど、何処に居るのエレン!?」
グルグル
アルミン「(ミ・・ミカサだ・・!!間違いない)」
アルミン「って事は・・・・・・!!!?」
―女子水浴び場―
アニ「・・・・・・!」
(身体が・・元に戻ってる・・!!
何で・・??!いや、理由なんて
どうだっていい・・・!あいつは
・・・アルミンは無事なの・・?!)
此方でも、元に戻ったアルミン同様に
不安に駆られるアニの姿が。しかし
その混乱は、直後、直ぐ自分の隣から
発せられる叫びによって一先ず
考えるのを後回しにされる事となる。
ミカサ(ジャン)「な・・な・・・な・・・?!」
アニ「・・・・・???」
ミカサ(ジャン)「なんじゃァこりャァァ
ぁぁぁアアアアアアアアア
アアアアアアアアアアアア
!!!!!!!!!???」
轟ッ・・・・!!!
――――怒号
アニ「!!?」
全「・・・!?」
自らの両掌を凝視しながらも
雄叫びをあげ、
次の瞬間には自身の喉元と腹部を
其々の手でまさぐり、状況を理解しようと
するだけで最早必死そのものといった・・
アニにとっての同室の女子の姿が、
そこにはあった。
-
- 269 : 2014/12/30(火) 05:43:57 :
しかし、一番驚いているのは
言うまでも無く叫び声を上げた
本人ではなく・・・寧ろその周囲で
水浴びを行っている全ての
女子達の方だった。
サシャ「・・・え・・・!?
ちょっ・・ミカサ・・・!?」」
ビクビク・・
ミーナ「ミカサが・・・・?!!」
ドキドキドキ
クリスタ「ミカサの・・叫び声・・!!?」
ユミル「・・・・・・・!!!」
アニ「おい・・ちょっとあんたまさか
今ァ....!」ワナワナ・・・!!!!
アニ「(誰 だ・・!?一体目の前の
このミカサの姿に入替わってるのは
・・・?!いや、リアクション
からしてまずこれは間違いなく
男子の反応だ・・・・・!!!)」
身構えるアニの全身に力が入り、
元に戻ったばかりの慣れ親しんだ
その肉体に、不意に力が漲っていく。
ミカサ(ジャン)「っつかおい、ここはまさか
・・・・・!!!!!!」
ババッ
アニ「・・・・!!!!」
自身の身体の異変に気を取られていた
“彼”が、その場、その周囲の状況に
目を向けた瞬間・・、アニは取り敢えず・・
アニ「(もうこの際面倒な確認は
後回しだ・・・!!)」
――考える事を、止めた。
ミカサ(ジャン)「女ぶっ......!!!!彼女 の興奮が頂点に達し、
その意識がひとりでに切り落とされる
のと・・・、
その脇で、回転運動を終えたアニの膝が
“彼女”の側頭部をクリーンヒットの
形で捉えるのは・・・
ほぼ同時の事であった。
-
- 274 : 2015/01/01(木) 06:08:48 :
―男子水浴び場・脱衣所―
アルミン「・・・で・・・この場で
起こっている事から状況を
整理しよう;・・・さっき
女子の方から聞こえた雄叫び
と・・こっちのジャンと
エレンの状態を考慮すると・・」
エレン < ミカサ
ジャン < エレン
ミカサ < ジャン
アルミン「・・・こういう事になるのか
・・・・またとても面倒臭い
入り順になっちゃったね・・」
コニー「まっ・・・マジかよオイ!!
ミカサの中にジャンだと!?」
(クソッ!!ウラヤマシスギダロ!!!)
アルミン「悲鳴の止み方からして必ずしも
そうだとは断定できないと思う
けどね・・・(もし僕とアニも
今元通りになってるなら・・
ジャンが入ったミカサの隣には
アニが居る・・。恐らくジャンの
行動次第によってはアニは
間違いなく・・・)」
アルミン「ってそれよりも・・・・」
エレン(ミカサ)「・・・・・・」
ドヨ~ン・・・(゜-゜;)
そこには平時の吊り上がった目をした
エレンの影も形も感じられない、
この世になど最早絶望しか見いだせない
・・といった様子のエレン(ミカサ)の姿が。
アルミン「・・随分浮かない顔してるね
ミカサ・・・?うん、ミカサ
だよね。どうしたの一体・・
身体の動かし方が慣れない
のかい?」
エレン(ミカサ)「どうもこうもない・・・
何処に行ってもエレンは
いない・・・。私がエレンに
なってしまったから・・・。
こんなの・・こんなのエレンの
いる私の世界じゃない・・」
ズゥゥン・・・(ヨロヨロ)
アルミン「そ・・そういう感性なんだ
・・^^;」
エレン(ミカサ)「ぁあ・・・エレン・・エレンは
・・どこ・・?」
オロオロオロ(☍﹏⁰)。
アルミン「い、いけない・・!
エレン分不足の禁断症状が
っ・・・!!しかし一体
どうすればいいんだ・・!
ミカサ自身がエレンになって
しまったら・・!」
ジャン(エレン)「おいミカサ!!!オレの顔で
みっともないナリ晒すんじゃ
ねーよ!!!!!オレだって
こんな馬面で我慢してんだ!!」
-
- 275 : 2015/01/01(木) 06:11:00 :
エレン(ミカサ)「アルミンの話では今あなたが
エレンと説明された・・しかし
もう何も信用できない・・!
この、エレンがどこにもいない
残酷な世界で私は・・・一人
孤独に死んでいくんだ・・・・」
アルミン「ほっ、ほらほらミカサ!!
エレンだ!!君が会いたかった
エレンがこんなところに!!」
ガッ・・バタバタ
そう言いながら慌ててエレン(ミカサ)の両肩を
掴み、姿見の前に立たせるアルミン。
エレン(ミカサ)「ぁあ・・・!エレン・・・・!?
エレンが・・此処に居たのね
・・・!冷たいけど・・ちゃんと
エレンだ・・・・!」ヨロヨロ・・
姿見の鏡面に虚ろな目で縋りつき、
目じりに涙を湛えつつ頬を密着させる
エレン(ミカサ)。
コニー「惨たらしい事になってるな・・;」
アルミン「鏡程度でも少しは発作を
遅らせられたみたいで安心
したよ・・・;ミカサにとって
エレン分欠乏症は血中鉄分の
著しい低下に相当する負荷が
掛かるから・・・暫くあそこから
引き剥がせないな・・・」
エレン(ミカサ)「エレン・・エレン・・・」
スリスリ・・・
マルコ「でも流石にエレンの姿が自分の
名前を何度も呼びながら
鏡に縋っているこの状況は・・
色々な意味で危ないな・・・;」
エレン(ミカサ)「・・・・・・・・・・」
(鏡を凝視・・・・・)
ガシッ
エレン(ミカサ)「ミカサ・・オレトホントノ
カゾクニ・・!!!(棒読み)」キリッ
(鏡の両脇を掴みつつ)
エレン(ミカサ)「(キャァァアアア!!////)」
ドタンバタン・・・・!
アルミン「ついにこの状況を有効活用
する所まで頭が落ち着いて
来た・・・!;見た目はちょっと
やっぱりアレだけど・・・
これは悪い傾向じゃない・・」
グッ・・・
コニー「き・・気味悪ィ・・・・・!!
おい誰か止めてくれよ・・!!」
ガタガタ・・・
-
- 276 : 2015/01/01(木) 06:13:14 :
アルミン「えっ・・エレンの方はどう?
別に何ともない・・?
アニやユミルに代わるのと
比べればまだ男子の身体だから
・・大丈夫・・だよね・・?」
ジャン(エレン)「いいや・・クソッ・・視界が
広くて気持ち悪ぃ・・・・」
(首ポキ)
アルミン「いや・・幾ら馬面だからって
視野の広さまで馬並じゃない
でしょ・・・;そこは流石に
人類視点でしょ....?;」
ジャン(エレン)「バカお前アルミン・・・!!!
マジで言ってんだぞ!何か
普段なら見えない位置まで
後ろが見えて気味が悪ぃんだ」
アルミン「まさかとは思うけど・・
ジャンの空間把握能力に伴う
立体機動適性の高さって・・・
その視野の広さも関係してる
とかって言うんじゃないよね
・・・;」
ジャン(エレン)「んな難しいこと言われても
さっぱりだ!とにかく後ろ
までよく見える感覚に今にも
酔いそうだ...!」オェ・・・
アルミン「さて・・でもどうしようか。
ミカサ・・というかエレンの
ミカサはあんな感じ..だ..
あれ??ミカサはどこ・・?」
クイ・・クイ・・
突如消え失せた気配と入れ替わりに
背後から着替えたばかりの服の
裾を引っ張られる感覚に振り替える
アルミン。
エレン(ミカサ)「・・・・・アルミン。」
アルミン「ッ・・・わ!!び、ビックリしたなァ
もう・・・;どうしたのミカサ?
もうエレンの姿を近くで見て
居なくても大丈夫なの?」
エレン(ミカサ)「大分・・潤った。喋る度に
エレンの声が頭に響くこの
感触も・・慣れればそれほど
悪くは無い・・・」ギュッ・・・
(セルフ抱っこ)
ホコホコ・・・
その表情、正に恍惚の悦び。
その笑顔は紛れも無く満面の笑みであり、
同時に一切の邪念も感じられない
屈託なき微笑みでもあるが・・
エレン本人の人格ではまず見られない
類の喜びを表す表情に・・思わず普段の
エレンを見知っている皆の背筋に悪寒が
駆け抜ける。
-
- 277 : 2015/01/01(木) 06:15:56 :
-
アルミン「そ・・、そう・・・;適応性
高いんだね;ミカサのその
まるでゴキブリ並の適応能力の
高さにはいつも驚かされるよ…」
(ちょっと気味悪いな..;)
エレン(ミカサ)「・・そんな事よりアルミン。」
スッ.....
そして瞬時にその顔が真面目そのもの
・・といった顔になる。エレンが
とがった感情を表に一切出さずに
ミカサの様な無表情で真面目な顔をする
というのも、中々周囲の人間にとって
馴染みのない光景だ。
・・・
なので、当然その普通では無い雰囲気に、
対し、常人に比べて人一倍思慮深い
アルミンは咄嗟に腹の底で身構える。
次の瞬間その真面目な表情から
発せられるであろう爆弾発言を予め
3通りほど自らの脳内で仮定しながら。
―――こいつ・・なにか 言う!!!――
この一文は全くの引用となるが、
・・その場の印象を一番簡潔に述べる
ならば、正にその一言である。
アルミン「な・・なにかな・・?
改まっちゃって・・・」
エレン(ミカサ)「私は・・いや、今私の身体には
ジャンが居る。それでいいの?」
アルミン「そうなるね・・・!;」
エレン(ミカサ)「ならば急ごう・・私の元へ。
一刻も早く。」
アルミン「(マズイ・・!マズイマズイマズイ!!)」
無言のまま、必死でマルコ達に
何時でも助け舟を出せる様、
ハンドサインを送り、必死に皆に
注意喚起を促すアルミン。・・しかし、
まだ動き出した状況の変化にまるで
気付けてはいないマルコやコニー達は
アルミンが何故無言で冷や汗を流して
いるのか理解に苦しむといった表情で
右往左往するのみ。
-
- 278 : 2015/01/01(木) 06:30:23 :
-
アルミン「一刻も早くって・・元に
戻るため?でもそれだと
ジャンに入ったエレンも
一緒に連れて行かないと・・」
タジタジ・・
エレン(ミカサ)「いや・・きっとアルミンが
考えている方法で仮にこの
状況を打破できるのだとしよう。
・・しかし、もし私の身体に
エレンの心を入れることが
出来たとしたら・・・
照れてしまって既成事実
を作るどころではなくなって
しまうかもしれない。
ここは・・・私に入った
ジャンの意識を何とかして
しまうのが一番手っ取り早い
・・・・」
ゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・
アルミン「(いや・・いやいや・・・!!)
あ、あのねミカサ??質問の
答えが・・大分端折られてる
気がするんだ!!何より今君が
言った言葉の中に・・・僕の
聞き間違いでなければ、何か
“既成事実”って言葉が
聞こえた気がするんだけど
・・・・・・!!」
エレン(ミカサ)「・・聞き間違いでも何でもない。
アルミン・・あなたの耳は正常だ。
私は確かにそういったつもり」
アルミン「既成事実って言葉の意味・・
君知ってるの・・・?;」
エレン(ミカサ)「既に起こってしまっていて、
承認するしか道の無い事柄。
事実関係を模索するまでも無く、
当事者が認めたくなくても
認めざるを得ない事実。
書籍で調べたから間違いは
無いはず・・」
アルミン「(そう言う知識に関して
だけは余念が無い・・!)」
アルミン「ダメだ・・・!君は今・・・
エレンに入った時のユミルと
同じ目でクリスタにやろうと
してた事を、今度はエレン
自身にやろうとしている
んだ・・!その意味が分からない
君じゃ無いだろ..?!」
エレン(ミカサ)「それは違う・・アルミン。私は。
エレンの身体になにか悪事を
働こう等とはしていない。
寧ろまったく逆。」
アルミン「・・ぎゃ・・逆だって・・?」
嫌な汗が止まらないアルミン。
当のエレン(ミカサ)の表情は・・未だかつて
見た事のない程真面目な顔つきと
なっていた。
アルミンの後ろで、何やら緊迫し始めた
場の空気をやっと察し始めた
ジャン(エレン)も、ようやく話の輪に
その身を寄せ始めていたその時。
エレン(ミカサ)は、その心中を全て包み隠さず
吐露する。その落ち着きは・・まるで
入れ替わり直後と中身が同一人物とは
思えない程だ。
-
- 279 : 2015/01/01(木) 06:36:21 :
エレン(ミカサ)「まず私は・・・今ここで
言うまでも無い事だが・・・
エレンの事が・・・その、
・・好きだ。・・・とても好きだ。」
ジャン(エレン)「あっ・・・お、おお・・///;!!?」
アルミン「いや・・そこ赤くなるとこ?!
今更過ぎるだろエレン!!?
それもうド鈍いとかって
レベルじゃないぞ!?
ちょっとばかり首吊った方が
良いレベルのボケだよ!!!!」
ジャン(エレン)「お前・・・元に戻ったばかり
で絶好調なのかしらねえが
結構辛辣な言葉がバンバン
飛び出すな・・・正直
キツいぞさっきからよ..」
アルミン「いや!!これくらい言われて
当然だと思う!大体君は
ミカサがどういう意思を元に
して毎日を生きる原動力に
変えているのか全く理解
出来てないじゃないか!
ギャァギャァ!!(;゚Д゚)
そして、息切れも交えつつ俯きながらも
こう続けるアルミン
アルミン「君は・・ミカサが毎日どんな
思いで君の事を見つめている
のか・・一番近くに要る筈で
一番分かってないじゃないか
・・・・・」
ジャン(エレン)「そっ・・それくらい分かって
んだよ!!言われなくたって!
ソイツが昔からオレの事しか
考えられない奴だってのは!
ただ、今のは余りにもストレート
過ぎる言い方だったから
不意を突かれただけだッ!!」
エレン(ミカサ)「私も・・こういう形で自分の
気持ちを打ち明ける事は実を
言うとあまり前例がない。
恥ずかしがってあまり私と
近寄りたがらないエレンを
前にしてはあまり言うべき
事ではないと思っていたから・・
というのもあるし・・・」
アルミン「・・・・・・」
エレン(ミカサ)「何より言わなくても大体
皆察してくれてると思ってた
から・・」
アルミン「(それはアレだけ分かり
易ければ誰にだって即時
理解できるよ・・;一々
好きか嫌いかなんて
言わなくてもさ・・)」
アルミン「・・・ごめんミカサ。話が
脱線しちゃったね。
その・・話を戻すけど・・
さっき君は、僕が指摘した
君の思惑について、全く
逆だって発言したけど・・
それって何がどうエレンに
とって逆なの?
君がしようとしてた事は・・
聞こえは悪いけど、男子が
女子をかどわかすのと
殆ど大差ない事だと僕は
認識してる。」
-
- 280 : 2015/01/01(木) 06:39:45 :
-
エレン(ミカサ)「済まないアルミン・・
“かどわかす”とは何」
アルミン「・・・・無理矢理連れ去って
事に及ぼうとするって事さ。
まあ、厳密には少し違うけど。
・・どうだろう?規制事実
なんて単語を調べて知ってる
位だから・・大方君は
ユミルとかその他の女子を
経て・・そうした知識を
自分の物にしたんだと
思うけれど・・・
君の言う既成事実っていう
のはつまりそういう事だ。」
エレン(ミカサ)「・・・・・」
アルミン「エレンの身体の支配権を
君が手にした今・・
先ほど君が一刻も早く自分の
身体の元へ行きたいと
言い出したのはそういう事
なんでしょ・・?
今なら・・何せ君が エレンだ・・!!
ミカサに入ったジャンを
何とかしてしまいさえすれば
・・こんな事口に出して
言いたくはないけれど、
子を残すことだって難しい
事じゃない・・///;」
エレン(ミカサ)「全く間違った事ではない・・」
アルミン「でもそんなの君の本当の
やり方と違うだろ!?
君は・・・君くらい想いが
強ければ自力でだってエレン
を・・・・!!」
そこまで言いかけてアルミンは、
目の前に立っていた幼馴染の顔に、
もう一方の幼馴染の表情が重なるのを
見ながら・・今の今まですっかり
忘れてしまっていたことを思い出す。
その口から発せられた悲しみの
言葉と共に。
エレン(ミカサ)「それは・・もう駄目なんだ。
アルミン。エレンはもう・・
私ではダメなの。皆が居るから
エレンの事を考えてこれ以上は
言わない・・けれどあなたは・・
分かっている筈だ 」
アルミン「・・・あ・・・・」
(そうか・・そうだ・・ミーナが・・
エレンにはもう・・ミーナが。)
-
- 281 : 2015/01/01(木) 06:44:26 :
アルミン「っけ・・けどだからと
言って・・・・!そんな
無理矢理形だけで
奪うみたいな・・・!!」
エレン(ミカサ)「奪う・・・?それも違う。
私は・・何もエレンから
奪いはしない。私にとって
エレンは全て。エレンの・・
エレンの子でないなら私には
残す意思は無いし、
そう成らなければ、この 印・・
いや、あの印も私で最期に
なる。・・ただそれだけ」
そう言いながら普段の自身の身体で
あれば布が巻かれている筈のその右腕を
さするエレン(ミカサ)。
アルミン「し・・印・・?」
エレン(ミカサ)「すまない。こちらもいらない
事を言って話がややこしく
なってしまう所だった。
私は・・私の意思だけを今から
出来るだけ分かり易くアルミンと
エレンに伝えよう。そして
その上で・・何故私が先程
全くエレンにとって迷惑な
事ではないと言ったのか、
その理由もちゃんとある。
・・ので、そこまで含めて。」
コニー「(オイ・・なんか・・(小声))」
マルコ「(すっごく居づらい空気に
なってきたな・・(小声))」
ライナー「(おいどうするベルトルト・・
何かこれ聞き耳立てても後後
触れ難い話題の匂いしか
しないぞ・・・(小声))」
ベルトルト「(どっ・・どうするも
何も無いだろ・・!早く
脱衣所から出よう・・!
僕等が居たって何の
進展もないのは見てて
明らかだ(小声))」
そして他の男子が脱衣所から退室し・・
その場に残されたのはアルミン、
エレン(ミカサ)、ジャン(エレン)のみとなった
その場で・・エレン(ミカサ)の想いが全て
直球に変換された告白が炸裂した。
-
- 282 : 2015/01/01(木) 06:46:50 :
-
エレン(ミカサ)「私は・・今、正直な気持ちを
言ってしまえばエレンと
子を残したいと本気で
思っている。それはまさしく
アルミンに指摘された通り・・
無論・・ソレは、今向うでジャンの
手に渡ってしまっている私の
身体と・・"この"エレンの身体で
という意味での子作りだ。」
ジャン(エレン)「/////お前・・よく恥ずかしく
もなくそんな事が言える
もんだな・・」
エレン(ミカサ)「話が長くなる・・できれば
最後まで黙って聞いてほしい。
・・それに、恥かしさは当然
ある。・・・それにも勝る
気持ちが・・私にそういう
余裕を与えていない。それだけ
の事だ・・私は本気・・」
ジャン(エレン)「そ・・そうかよ・・・」
(舌打ち)
エレン(ミカサ)「そもそも・・エレンがミーナと
ああした仲に落ち着いたその
時点で私は・・この願いを
一度は完全に諦めかけた。
つまり・・自分の子すら
残すのを諦めようと決意できた」
アルミン「なっ・・!何でそこまで・・!
君がエレンの人生をエレンの
自由だと認識してあげた様に
君の人生だって君の自由な筈
だろ・・?!それを・・・!
何でそんなっ・・・・!!」
エレン(ミカサ)「エレンがそう決めたから。
言った筈・・私にはエレン
しかいないと。エレンがミーナを
選んだから、それでは私は
別の誰かを選ぼう・・という結論
に至る事は絶対にない」
エレン(ミカサ)「ともかくそうして・・
私の想いは一度完全に私だけ
の物となった・・このまま
死ぬまでエレンを見守り続ける
だけの為に・・この身体を
使っていく覚悟もできていた。」
アルミン「・・・!!!;」
エレン(ミカサ)「しかし今こうして・・・
“エレンの心”が、一時的に
引き剥がされた体を・・私の
意思で動かせる機会が・・
偶然にもやってきた・・・!
この残酷な世界に・・私に
とって唯一最後にエレンとの
証を残せる希望が。」
ジャン(エレン)「いや・・お前にとっての
希望ってのが・・そんな
程度のモノだったのか・・?
オレの身体を都合のいい様に
自分勝手に使って・・
そんで自分自身に消えない
傷跡を残す様な・・そんな
事が・・・!?ええ?!おい
ミカサッ・・・・!?」
自分がジャンの姿であることなど
一切合切忘れて“自分”の両肩、そして
続けて胸倉を掴みにかかるジャン(エレン)。
-
- 283 : 2015/01/01(木) 06:49:04 :
アルミン「(怒髪天だ・・・!そりゃ
エレンだってこんな話題を
真面目そのものな雰囲気で
語られれば怒りもするよ・・!)」
エレン(ミカサ)「引っ張っては駄目・・
襟元が裂け・・破けちゃう。」
ジャン(エレン)「ふざけた事言ってるんじゃ
ねえよ!!だからお前は
一体何様のつもりで・・・!!」
エレン(ミカサ)「・・だから・・落ち着いて
最後まで聞いてほしいと言った。
・・エレン。」
ジャン(エレン)「何だよオイ・・。これ以上
どんな冗談でオレを怒らせて
くれるって言うんだ・・?」
イライライラ
エレン(ミカサ)「私はあなたから何も奪わない 。
それはあなたの子種に関しても
同様だ・・。奪わないと決めて
いる以上はお願いして、
許しを得た上で貰う つもりでいた。
それは例え、今こうして貴方の
身体を自由に動かせる今この
状況にあっても例外ではない。」
ジャン(エレン)「っ・・・!?;;」
そのあまりに真っ直ぐな自分の瞳に
思わず返す言葉も失うジャン(エレン)。
エレン(ミカサ)「だから、この状況は・・
エレンの意識が身体から
離れている今この状況は、
私にとってこれ以上ない最後の
機会なんだ・・・。しかも
その身体には私の意思が偶然
こうして宿った。
これがもし他の誰かなら。
エレンの身体を使って
私の身体を抱いて欲しい等と・・
頼める筈も無い」
アルミン「(そうか・・真逆っていうのは
そういう事だったのか・・)」
エレン(ミカサ)「これが・・私にとって貴方に
求める最後の希望だ。エレン。
私に・・私に、貴方の子を・・
分けて欲しい。
冗談でもふざけて言う言葉でも
ない・・。貴方がもしこれを
許してくれるのであれば・・
貴方に一切苦痛も嫌悪も
与えずに・・私が貴方の
身体を借りて、全て・・全ての
事を済ませられる 。
貴方がミーナに気負いする事も
何もない・・これが唯一の
手段だから」
アルミン「(ここまで・・ここまでミカサが
頭を使って考え込んでいた
なんて・・・。しかも、
これらの言い分は・・自分本位
で支離滅裂ではあっても、
言われた相手がエレンなら・・
拒否する理由が特に無い・・!)」
アルミン「(何故なら・・・!!)」
ジャン(エレン)「・・・・~~~;;;;」
アルミン「(“嫌だよ、お前の事なんて
好きでも何でもないんだから”
・・・なんて返事でもさらっと
返せない限り・・今ミカサが
言った言葉に対してエレンの
頭脳ではそれ以上に気の利いた
反論なんて思い付けるはずも
ないから・・・・!!)」
-
- 284 : 2015/01/02(金) 02:35:02 :
― 一方その頃....
―女子水浴び場・脱衣所―
サシャ「アニッ!そっちに行きましたよ!!」
アニ「チッ!!!ちょこまかと逃げ回るんじゃ
ないよっ!!とっとと簀巻きに
されちまいなって!」
ブンッ!! ヒョイ
ミカサ(ジャン)「ッ!!っやっなっこッッた!!!!
(ババッ)
第一、現状の確認もせずに
同室の馴染みに延髄斬りって
おまッッ・・仮にも女子の
することかよ!!その上
それだけじゃ飽き足らず
砂にして簀巻きかよ!!
お前らどんだけ日頃から
ミカサに恨みもってたら
ここまで躊躇無く
手を下せるんだ!!?」
どうやら、一旦はアニの側頭部を
狙った回し膝蹴りで意識を失ったものの、
そのまま運搬された脱衣所で、下着のみ
着衣させられた時点でミカサ(ジャン)の意識が
覚醒。
そのまま、アニ&サシャにより急遽
結成された捕獲係、そしてクリスタと
ミーナが脱衣所の門番となって
逃げ回るミカサ(ジャン)を追い回す図が
出来上がっている様子。
ユミルは状況を楽しんでいるのか
あえて場の空気を静観している。
アニ「ペラペラとよく喋る口だねっ・・
そもそも延髄斬りじゃないし
あの一撃であんたがそのまま
伸びててくれれば今こうして
手荒な真似をせずに済んでるん
だよ!!!」
ミカサ(ジャン)「そりゃお前らの都合だろ!!
文句なら鋼の頚椎と脅威の
気絶回復力を持つミカサの
身体に言ってくれ!!」
アニ「ゴチャゴチャうるさいよっ!
その顔で表情豊かに喋んないで
もらえるっ・・かな!!私達は
早いところあんたの手から
ミカサを救い出してやんなきゃ
ならないんだからさ・・!!」
ヒュ!! ブォッ
サシャ「そッ・・の通りですっ!!寧ろ
私達は恨みどころかミカサの
穢れ無き肢体をあなたの穢れた
手から救うためッ・・こうして
心を鬼にして集団で追い込んで
いるのです・・・・
よっ!!!」バッ
(万歳ダイブ)
ミカサ(ジャン)「うぉわっ!!!」ゲシ
サシャ「ぶっっっ」
ミカサ(ジャン)が不意に突き出した腕が
改心の肘鉄となり、サシャの顔面
ど真ん中に減り込む。
ミカサ(ジャン)「あ・・;ワリ・・」
-
- 285 : 2015/01/02(金) 02:39:00 :
サシャ「う”ゥ・・・・鼻が・・お鼻がァ・・
“めきッ”っていいましたッ・・!
酷いですっ・・ミカサの純真を
汚そうとするだけでなく
私に手をあげてそういう
趣味まで堪能しようと
するなんて・・・!///」
アヒィ・・(ノД`)・゜
ミカサ(ジャン)「わっ・悪かったっつの・・!!
(つかコイツ微妙に悦んで
ねーかオイ・・・;)」
アニ「捕まえたよ...!」ガシィ!!
サシャ、ナイス アシドメ...!
ミカサ(ジャン)「っなァッ!!しまったクソッ!!」
ジタバタ!!
サシャ「ぅ・・、ふふ・・;
ま、任せてくださいひょ、
囮ならバッチコイです..;//」
ポタポタ・・
クリスタ「ぁああ、サシャ、鼻血鼻血;」
ミーナ「全く・・ジャンも大人しく
さっさと捕まればいいのに」
(溜息)
ミカサ(ジャン)「や、ちょっと待てよお前ら!!!
俺とエレンの場合のこの差は
一体なんだ!!?エレンがアニや
ユミルに入ったときなんか
野放しのお泊り会オッケー
ときて、俺は即時拘束か!!?
理不尽すぎンだろォおい!!」
(じた...じた...!!!)
後ろ手をアニの靴下で拘束された上に
腕を使えない土下座のような姿勢を
とらされ、更に頭をアニの素足で
踏みつけられて脱衣所の床に抑え
付けられているミカサ(ジャン)。
傍から見る者が身を置く業界によっては
完全なご褒美である。
アニ「うるさい。ミカサの格好で
某賭博ジャンキーみたいな
のたうち回り方してんじゃないよ。
あんたとエレンの待遇の違い・・?
そんなの決まってるでしょ。
いかに人畜無害っぽいか..
それだけさ。エレンは私達の
身体に入ってもそこまで異常な
リアクションを取ってなかった
...だけどあんたはどうだい!?」
グィグィ
サシャ「ふっ・・ふぉほほーりれす !!」
(鼻栓装備中につき、鼻声)
ミカサ(ジャン)「うっ・・・・;」
アニ「胸と腹筋の触り心地を
充分堪能しただけでなく、あっ・・
あまつさえ//し、下の方にまで
って、手を・・手を!!!!!」
プルプルプル...!!
ミカサ(ジャン)「ッた、確かにしっかり
触っちまいはしたが・・・!!
ふっ・・普通触るだろ!!っつか
まず最初にそこを触る!!
お前ら俺が異常みたいに
言ってるけどな!!?
この場合おかしいのは寧ろ
死に急ぎ野郎 の方だぞ!!?」
ミーナ「だ・・駄目だ・・ミカサの顔で
こんな立続けに全力の叫び声
出し続けられてると・・なんか
違う人が目の前に居る
みたいな感覚に・・・;」
ドンヨリ;
サシャ「わ・・わたしも・・・普段
おしとやかなミカサがこんな
男口調というのはもうなんか・・
耐えられません;」(鼻声)
-
- 286 : 2015/01/02(金) 02:46:40 :
アニ「・・だってさ。分ったら服を
着てもらうから、大人しく
してな・・。暴れればそれだけ
元に戻った後キツイ仕置きが
待ってるから・・そのつもりで
居ることだね。」
ミカサ(ジャン)「いや・・おい、アニ。それ
だけどよ・・・」
アニ「何。気安くミカサの声で私の
名前を呼ばないでくれる・・」
ミカサ(ジャン)「俺どんだけお前らに
嫌われる事してんだよ・・;
俺だって何が何だか
わかんねえとこにいきなり
顔面蹴り食らって散々な
目に逢ってるってのに・・」
凹 ムワ・・
アニ「・・・・・・」
目の前で素直にそうふてくされる
ミカサ(ジャン)を冷たい目で見下ろしつつも
・・・暫し、その目を伏せるアニ。
アニ「・・悪かったよ。少し・・・少しだけ
こっちも乱暴が過ぎた..かも
しんない。」
スッ・・・・
ミカサ(ジャン)「....!?」
サシャ「あっ・・アニ?!ちょっといいん
ですか?!エレンとは違い、
色欲をミカサの身体に感じる
ジャンを野放しにして
しまっても!?」
アニ「いや・・あんたそもそもさ、
エレンがアレコレ入れ替わってた
時・・・状況把握できてなかった
だろ・・・。」
サシャ「(ギク)い、いえ、!流石に
こんな風に・・
いつも物静かなミカサが
ここまで突然に変貌すれば
私だって何かの罰ゲームかも
なんて思いませんよ!?」
アニ「分っててわざとボケてるのかと
思ってたくらいだけど・・;
寧ろミカサじゃなくてあんたが
ジャンと入れ替わっちまえば
よかったのに・・・;」
-
- 287 : 2015/01/02(金) 02:48:47 :
サシャ「ンなッ・・・・!?そ、それは一体全体
どういう意味ですかアニ?!!
私のこの乙女の柔肌をジャンの
魔手に手渡してしまえばと・・
今貴女はそういったのですか!!」
ミカサ(ジャン)「(フハッ・・)乙女ってw。そいつは
魅力的だぜ。蒸かした芋と
どっちがいいだろうな。
イヤ。俺も正直お前の体に
乗り移れたほうがこんな
散々な目に逢わずに
済んだかも知れねえ」
(体温平熱に一気に下降)
(止めにジャンの鼻笑い)
サシャ「ま”ッ・・・・!!!!!!分る!!
分りますよ!!ミカサの顔では
決して見ることの出来ないその
意地の悪い鼻で嘲笑うような
顔!!私今完全にバカにされて
ますね!!?」
ミカサ(ジャン)「・・・当然だろ・・・ミカサの体と
お前の身体じゃ有りがたみが
全然違ぇ。・・まず女としての
気品がまるで異なる。
バカにするとかしない以前の
問題だ。本当、お前だったら
興奮することも無かったから、
アニに蹴られる間もなく
冷静に自分の場所まで
行けたってのに...」クドクド・・
サシャ「」
アニ「(幾ら正直でもそこまで言うこと
無いだろ・・!こいつ、エレンとは
別の意味で本物のバカかもね・・)」
サシャ「ぅっ・・ふぐっ・・ふっ・・;;
く・・クリスタぁ・・;わだじ・・
わだじ悔じぃです,,,,;;;
そんなに魅力ないんでしょうか
私゛ィ.....;;;」
(マジ泣き)
クリスタ「きっ・・気にしちゃ駄目よ
サシャ・・!ジャンがそう
言ったのはジャンの意中の
人がたまたまミカサだったから
大袈裟にそう言っただけで!
実際サシャにジャンが
入っていたらそれはもう
冷静ではいられない筈だって・・」」
サシャ「・・・・・」
ジィィ・・・(そうなんですか?の目)
ミカサ(ジャン)「いや・・悪いが・・」
チョット。。
サシャ「うわぁぁああ;;やっぱり私
なんて!!私なんて!!誰にも
見向きされないんですね!!」
-
- 288 : 2015/01/02(金) 02:50:45 :
-
ミーナ「そもそもサシャってそういう
モテたい願望とかあったんだ…」
イガイダネ。
ユミル「なあ、別に興味があるわけ
じゃねーけど、芋よぉ。
お前、好きな男子 とか
居んのかよ・・?いや、
本当に興味は無いんだけどな?」
サシャ「きっ・・!興味が無いなら
聞かないで下さい!ユミルには
絶対教えてあげません!!」
ィィイ~~(#`皿´)っデス!!!
ユミル「教えてくれたら今夜のパンが
少し増えちまうかも」
サシャ「それを早く言ってくださいよ
ユミル様。」ヨクゾ・・・
コロッ☆
ユミル「・・で?そもそもお前に
そんなのが居るのかよ・・?
この流れで居ないとか言ったら
お前・・・」
サシャ「ん・・?;ええ、まあその、
当然じゃないですか。
女子たるもの花より団子・・
い、いえ・・男子?あの、どっち
でしたっけこの場合・・・」
エット....
ユミル「居ねえんじゃねえかよ。結局」
パン ハ ナシナ。
サシャ「あぁっ!そんな、ご無体な
・・・!」パァン...!;
ミカサ(ジャン)「なんだかよ・・女子も結局
俺らと対して変わんねえ
のかもな。ヒマ持て余して
話し始めりゃ男の話だもんな。
ユミルとかはまあ分るが
サシャまでそういう話に
参加してるとは流石に
思わなかったぜ・・」
ミーナ「い・・いや・・サシャは普段から
そういうの全然関心ないよ;」
アニ「それよりあんた・・さっき何
言いかけたの?・・ジャン?」
ミカサ(ジャン)「あ・・?ああ、ほら、
コレだよコレ。」
そう言って靴下で縛られた自らの
後ろ手を見せつけるミカサ(ジャン)。
ミカサ(ジャン)「この状態じゃ・・おちおち
服も着られねえよって話だ。
正直俺はミカサの身体に興味
津々だ。だから恐らく今解放
されれば極端に触ろうとは
しなくても、まあ感触を
楽しむくらいの悦には浸る
だろう。そこは否定しねえ。
・・だが、それ位仕方ない事
だろ・・?」
アニ「アンタ・・・本ッ当に包み隠さない
性格なんだね・・?#
普通はそれを聞いて解放して
やろうなんて思う事は無いん
だけどね・・。ま、アンタの
いう事ももっともだ。縛りつけて
いようが何しようが今はアンタが
ミカサの中に居る・・それは
変わらないんだから・・
あんまり煩くいっても仕方が
無いか・・・(諦)」
そう言ってまたもや最早面倒臭いと
いうような顔をしたアニは・・
今度こそミカサ(ジャン)の拘束を全て解き・・
その場で開放する。
アニ「皆、手伝わせた手前こんな事に
なっちゃって悪いね。でももう
なんか、別に良いかなって
気がしてきた。・・いいよね?」
クリスタ「まあ・・ミカサ本人もきっと
・・そんなに気にし無さそう
だしね・・アニがそう思う
なら・・いいんじゃないかな
・・・私は別に・・」
ミーナ「ま、まあアニがそういうなら
私も特には・・・」オドオド
ミカサ(ジャン)「変り身早ぇなオイ;・・
こっちとしちゃその方が
助かるけどよ・・;」
パサッ・・
-
- 289 : 2015/01/04(日) 20:49:41 :
アニ「・・・?あれ、ちょっと待ちなよ
・・あんた・・何か服脱ご・・・」
ミカサ(ジャン)「・・・あ?」
(胸部肌着脱衣)
アニ「おいっッ・・;アンタ・・開放して
やった傍から一体何をしだすかと
思ったらそりゃ何の真似だい・・?」
ザワッ・・・!
ミカサ(ジャン)「何ってお前・・俺の服を取りに
行くんだよ。幾らミカサの
姿を借りてるからって
男の俺がミカサの下着に身を
包むなんざ変態もいいとこ
だろ・・・!俺だって
そこまで堕ちちゃいねえぜ・・」
アニ「いやっ・・・;あのね、
ちょっ・・、待とうか!!・・・
一体なんなんだろうアンタのその
羞恥心と気遣いの線引きは・・・?
そもそもそれってミカサにとって
アンタに自分の下着を物色
される以上の羞恥プレイに
なるんじゃあないの・・・・?;」
額に浮かんだ汗をぬぐいながら、
とりあえず目頭を押さえつつ・・・
タオルを胸部に巻いて下を脱ぐ
ミカサ(ジャン)を制するアニ。
ミカサ(ジャン)「いや、向こうにある俺の
着替えは一応洗ってある
清潔なものだぞ。そもそも
お前ら、この状況をどうにか
して戻す方法を知ってん
だろ?」
アニ「一応はね・・・けど確実性には
欠ける。しかも今回のコレは
エレンとかのときと同じく
何の接触も経ずの突然のパターン
だ。そうなると元に戻るのも
何時になるか分らないんだ・・
ならアンタはもうこのまま
ミカサの服を着るべきだと
思う・・・んだけど・・・」
ミカサ(ジャン)「おい・・?お前、仮にも女子
だよな・・?お前は自分が
同様のパターンに陥った場合
コレをなんとも思わねーって
言うのか?男子に自分の下着の
履き心地を思う存分堪能
されるこの変態行為をだぞ
・・・?
お・・俺にはその感性の方が
分からねぇ・・・;」
-
- 290 : 2015/01/04(日) 20:50:51 :
-
アニ「そ、そういう言われ方すると・・
そりゃちょっとくらい気にはするさ
・・・けどやっぱ納得いかないって・・!
身体はベタベタ触っておいて
下着は駄目って・・・!」ナゾノテイソウカンネン
ミカサ(ジャン)「お前も何かミカサやクリスタ
に比べると若干女として何か
欠如してるっぽいしな・・まあ、
そこまで頭抱える事でも
無えんじゃねーか。」
キニスンナヨ
アニ「ちょっと待った。それひょっとして
ケンカ売ってんのかな?アンタ。
いや・・疑問系じゃないね。売った
よね今明らかに。・・何かな、なんか
欠落してるとか何か・・・?#」
ミカサ(ジャン)「そう怖い顔すんなって;
思ったことが何でも
口を突いて出ちまうのは
こりゃもう生来の癖なんだ。
嘘偽りの無いっつー高評価
として逆に褒めて
貰いてぇモンだ」
アニ「うるさい。自分で言うな。
しかもミカサ やクリスタと違って??
クリスタはまだいいけど、よりに
よってミカサを除外して私に
女としてのそういったアレが欠落
してるって・・アンタは今そう
言った訳だ・・・?##」イラァッ・・・#
ミカサ(ジャン)「いや・・俺が間違った事
言ったか?だってお前・・
エレンと入れ替わったとき
平気で自分の下着も着たまま
で過ごさせたんだろ・・?
意識しなかったといえば
それまでだけどよ・・女子
だったらそこを妥協する
べきじゃねえだろ・・・(汗)」
アニ「・・・ゴメン、もうやっぱ何かあんた
メンドクサイ;いいやもう...!自分の
パンツでもシャツでも履けばいい
と思うよ・・・!」ゲンナリ・・・
-
- 291 : 2015/01/04(日) 20:51:51 :
-
ミカサ(ジャン)「おう・・そうさせて貰うぜ・・
身体だけでも悶死しそう
だってのにこの上全身ミカサ
の衣類に包まれて・・
あまつさえ常時ミカサの吐息
を受け止めている"アレ"まで
首に巻いちまった日には・・
俺は正気を保っていられる
自信がねーよ・・」
脱衣籠隣に、ミカサの着替えと共に
丁寧に畳まれた、荒い目の生地で
紡がれたミカサ愛用のマフラーを
指差して汗を流すジャン。
ミカサ(ジャン)「そもそもあのマフラーは
ミカサの宝物だろ・・?
俺なんかがおいそれと
手を触れていい代物じゃ
ねえ・・・!
それが例え死に急ぎ野郎 との
縁の品であろうとな・・・」
ケッ・・・・
アニ「(へぇ・・正直訳の分らない
ヘソ曲がりなだけかと思ってた
けど。一応は通す筋も
持ち合わせているみたいだね・・)」
ミカサ(ジャン)「・・・っつう訳だ・・。
俺はミカサの服を着るわけに
いかねーんでこのままタオル
のみを巻いて男子の方の
脱衣所に行かなきゃならねえ
・・アニ・・一応お前、
付いて来て貰って良いか?
その方が安心だろ。」
アニ「・・安心って・・何がさ。
さっきは一応同室の建前で
ミカサを救い出すって言い分の元
アンタを拘束しようとはしたけどね。
・・別に私は、ミカサ の保護者でも
何でも無いから・・・」
ミカサ(ジャン)「・・そうかよ。じゃいいぜ別に。
俺一人でこの格好でいくだけ
だからな」
アニ「(でも・・それは別にいいけど正直
アルミンがどうなっているか、
それだけは気になる所だ。
確認はしにいかなきゃいけない
かもね・・・)」
アニ「待ちな。私も行く。よく考えたら
あんたが変な気を起こさなくても
女子が男子の脱衣所に一人で
半裸で行くとか危険すぎるし」
ミカサ(ジャン)「・・・言っといて何だが、
一応ミカサだぜ?・・・襲おう
なんてバカな奴まず男子に
居るとは思えねえが・・」
アニ「・・・アンタ・・気付いてないの?
普段のミカサに比べて今のアンタ
じゃ・・身体の動かし方もぎこちない
だけでなくて・・、最大筋力の
発揮もいつもの比較にならないほど
弱い。」
サシャ「あ、そういう感じはありました。
というかミカサは・・普段から
火事場の糞力を自由に発揮
できるのだと言っていました
から・・・。普段のミカサなら
飛び掛ってきた私など頭の上を
飛び越える事すら朝飯前
ですしね」
ミカサ(ジャン)「・・マジかよオイ・・・」ググ・・・・
(自らの掌を凝視)
-
- 292 : 2015/01/04(日) 20:52:17 :
アニ「普段からその感覚を知らない
アンタじゃ・・ミカサの地力は
出せないって事さ。コレじゃ
事態を知られた場合、
大勢で押し寄せられれば最悪・・」
ミカサ(ジャン)「悪い。それは正直に俺も
怖くなってきたな・・。
この通りだ。
頼むからミカサの貞操を
護ってくれ。一生の頼み
だから・・」(土下座)
アニ「そういう所だけは真面目かい。
(溜息)
っていうか人の姿で気安く
土下座とかしちゃダメでしょ。
東洋人にとっては最上級の
謝罪を表す姿勢らしいし・・」
ミカサ(ジャン)「ミカサの身体を守り抜く
為ならこの際んな事は
重要じゃねえよ・・・」
アニ「まあ・・べつに構わないけどね。
しかしそれは実際そんな状況に
追いやられたらの話だよ。
どう考えてもそんな事には
ならないでしょ・・ミカサなら」
サシャ「ええ・・そうですね・・
ミカサなら・・・大丈夫
ではないかと・・・」
ミカサ(ジャン)「!?おいテメえらそりゃ
一体どういう意味だ?!
ミカサの身体にゃそこまで
群がる男子なんて居ないって
事か?!」
アニ「単純な趣向の問題じゃないよ。
ただミカサだと・・エレン以外の
人間に何かされたって眉ひとつ
動かしそうにないだろ?
そんな有り難味のない人形みたい
な女子を命がけで無理矢理何とか
しようとする男子なんて・・・
いないでしょって事」
ミカサ(ジャン)「お前・・何気言うこと酷い
な・・・。それとも
女子間の会話って普通に
こういうノリなのか・・?」
-
- 293 : 2015/01/07(水) 00:36:26 :
アニ「どっちでもいいよ・・
けどそうだね・・もうこの際
全員で確認に行っちゃっても
いいかもしれない。どうせ教官も
居ないんだし、面倒はない筈」
ミカサ(ジャン)「なんでわざわざ大所帯で
行く必用があるんだよ・・」
アニ「また何時入れ替わりが起こるか
分らないでしょ。そうしたら、
さっきみたいに、男女遠い近い
も関係なく入れ替わっちゃうなら
できるだけ皆一塊で居たほうが
分りやすくていい」
ミカサ(ジャン)「・・・おお・・お前、
結構頭いいんだな・・・
今朝も座学は随分冴え渡って
たみてえだし、お前実は
勉強とかできるのか?」
アニ「今朝のアレは私じゃないよ。
さっきの今まで私がアルミン
だったからね。あんたがミカサと
入れ替わった時に元に戻ったんだよ」
ミカサ(ジャン)「・・・・?」
アニ「つまり・・私がアルミンのフリを
してたって事・・」
ミカサ(ジャン)「ぁ・・あぁぁぁああ!?!?
ッつー事はお前っ!!!
俺や他の男子の裸をっ!!?」
アニ「何そんなことくらいで
恥ずかしがってんのさ。それに
私もさっきモロに見られたんだから
お相子ってやつだよ」
ミカサ(ジャン)「勝手に足おっぴろげて
蹴りを叩き込んできたのは
お前だろ・・・?俺が覗き込んだ
訳じゃねえ;
・・・しかし・・・。」
(自らの腰部分をタオル越しに注視...)
ミカサ(ジャン)「同じ女子でも随分具合が
違うモンなんだな;」
アニ「思い出して想像してんじゃないよ!
このッ・・変態ッ・・!!;髪質も
処理の頻度も違うんだから違ってて
当然でしょ!?」
-
- 294 : 2015/01/07(水) 00:46:43 :
-
ミカサ(ジャン)「実を言うとあんなにハッキリ
近くで実物をみちまったのは
お前のアレが始めてだったり
するんだが・・悪いな。
俺も出来ることならミカサが
良かった。」ジブンジャミエヅライ
アニ「 殺 す !! 」
∩_∩
(#・×・)
ブンッッ!!!
ミカサ(ジャン)「おわッ!!!アブねえッ!!!?」
ヒョイッ
渾身のミドルキックを放つアニと、それを
オーバーアクションで避けるミカサ(ジャン)。
サシャ「なんだか・・~今日のアニは
感情豊かで和みますね~」
チョットカワイイデス
ミーナ「ミカサが男口調なのからして
異常な光景だけど・・ま、まあ、
こういうのもたまには
面白いかもね;」
クリスタ「けどさ・・これってどういう
風になるんだろう。やっぱり
ジャンにミカサが入って
るのかな?」
ユミル「さあな。こっちじゃおかしく
なってんのは・・一応
ミカサの奴だけだから
普通に考えればそうだろう
けど・・・」チラッ
アニ「・・・・・・・・」
アニ「ま、行ってみれば分る事だよ。」
―男子水浴び場・脱衣所入り口―
そこまでたどり着いた女子一行の
前に現れたのは・・・
ライナー「おいおいどうした。
女子が揃いも揃って
こんなむさい所まで・・・
クリスタまで居るじゃないか。
アニはともかくこんな場所に
近づくモンじゃないぞ」
サアサ、カエルンダ
アニ「うるさい。さっきは何の物怖じも
無くナウい息子晒してくれやがって。
私が恥ずかしがって萎縮すると
思ったんでしょ?甘いよ。」
ギロ
ライナー「・・さて。何の事やらな」
-
- 295 : 2015/01/07(水) 00:53:23 :
アニ「ソレよりあんたらもこんなトコで
何してるのさ。」
コニー「何って・・言われてもな;」
マルコ「うん・・ちょっと気まず過ぎて
・・空気読んで部屋出てたんだ」
ベルトルト「・・・・・」
アニ「はぁ・・・・?気まず過ぎて?」
ライナー「しかし教官が居ないとはいえ、
風呂が済み次第早く炊事係
全員で事に取り掛からなきゃ
いけないからな。
中の用事が済むまでこうして
待ってたんだ」
アニ「・・・メンドくさい。」コッ!!コン!!!
コニー「あっ、おい・・!」
アニ「私だけど!ジャンが自分の服に
着替えたいんだって。ミカサ
はそこにいるんでしょ?
入るよ!」
ガチャッ・・・!
・・・・・・・・・・・・
ミカサ(ジャン)「・・!?えっと・・・コレ・・は?」
アルミン「あっ・・君は・・ジャン、で
良いんだね・・?!
こっちは少し入り順が
狂ってて・・
エレンにミカサが入ってて、
ジャンにエレンが入って
るんだ・・・;」
ミカサ(ジャン)「俺に死に急ぎ野郎 が・・・!?」
アルミン「それで・・あの・・少し今
込み入った話になってて・・」
ダラダラ・・
エレン(ミカサ)「(ジィィ・・・・・)」
ミカサ(ジャン)「(めっちゃ見られてる・・・)
お、おい・・・ミカ・・サ?
なんだよな。・・あんまり
そのツラでこっちを凝視
しないでくれるか。
流石に気味が悪くなって
くる・・・」ウッ・・・;
ミーナ「(ミカサがエレンを突き放す
貴重なワンシーン・・・!!)」
エレン(ミカサ)「絶対に・・今日こそ・・・(ジュル)」
ゴゴゴゴゴゴ・・・
ミカサ(ジャン)「っ!!?・?!」
ゾクゾク・・!!
アニ「・・い、一体どういう状況
なのかな・・アルミン?;
(無事だったんだ??)」
アルミン「あ、ああ、ソレがね・・^;
(何とかね・・!)」
~状況説明中~
ミカサ(ジャン)「ふざけんな!!!絶対に
御免だぞ!!それがいくら
ミカサの頼みであろうとな!!
まだ自分のすら使った試しが
ないってのによりにもよって
死に急ぎ野郎のモノで貫かれる
苦痛を味わうなんてな!!!
童貞の前に処女を失くす
なんざ笑い話にもなりゃ
しねえ!!!!」プンプン
アルミン「正直なのはいいんだけど・・
色々と不遇が重なって
そういう慰み者的な贄に
抜擢されてしまう人も・・
訓練兵団という囚人同然の
規律の中には幾らか
いるんだから、ちょっとは
気を遣って欲しいなぁ・・」サスサス・・
ゲンナリ・・・
-
- 296 : 2015/01/07(水) 00:55:50 :
-
ミカサ(ジャン)「うるせー!!俺は男にハシった
試しは無いから関係ねえよ!!
しかもアニから
聞いたぞお前!!今日、朝一
からお前らずっとあべこべ
だったんだってな!!道理で
アニがあんなにホイホイ
お前なんかに投げられる
なんて怪しいと思ってたんだ」
アルミン「ぁ・・え。」キョトン
ミカサ(ジャン)「言い訳無用だぜ!!つまり!!
お前は此処に居る女子全員の
裸もしっかり見ちまったって
訳だ!!!?」ナァ、ソウダロムッツリ!!
ババッ!!\(;゚Д゚)/
アルミン「えっ!!?ああ!!!?
あ、アニ・・?!?」アセアセアセ
アニ「("大丈夫だよ。安心しな"の顔)」
(゜-゜)
サシャ「・・・あ。そうだったんですか
・・道理でお風呂入る時から
ずっと俯いてると思ったら。」
アルミンデシタカ。(*´ω`*)
ミーナ「ぇえ~!全然気づかなかったぁ」
ヤラレタ!☆(;ノ≧ڡ≦)
クリスタ「気付いてあげられなくて
ごめんね・・・?アルミン」
ツラカッタデショ(;´・ω・)
ユミル「寧ろお前なら入替わって
なくても下隠してれば普通に
女子に混ざって風呂入れるだろ」
(´・ω・`)
アルミン「・・・(;゚Д゚)・・・」
アニ「・・・ね。」
アルミン「・・寧ろなにか男として
とても大事な物を失った・・
そんな気がする・・」フラフラ
デジャヴ・・・・
-
- 297 : 2015/01/07(水) 00:59:28 :
ミカサ(ジャン)「なっ・・なんっ・・・!?
どうしてそうなる!!!?
おいお前ら、男子だぞ!?!
男子がさっきまで女子風呂に
紛れ込んでたんだぞ!?
そのリアクションで本当に
いいのかお前ら!_?」
ミーナ「もう・・ミカサの顔で口が
裂けそうな勢いの叫び声上げ
ないでよ。折角の美人が台無し
でしょ・・・」
サシャ「それにジャンだってその姿で
女子のお風呂場に紛れ込んで
たじゃないですか!!」
ブゥブゥ!!
ミカサ(ジャン)「駄目だコイツら・・!;やっぱり
何か・・普通の女として何かが
欠けてるとしか思えねぇ」
サシャ「ムッ!!?何て失礼なジャン坊や!」
ミカサ(ジャン)「次その呼び方してみろ!!
ケツを思いっきり
引っ叩くぞ!?#」
(;゚Д゚)ノシ サッ
サシャ「ひィッッ!!??!」ササッ
(~悪夢ω再来~)
ミカサ(ジャン)「全く・・(溜息)
やっぱり104期で最も
まともな女子といえば
この俺が選んだミカサしか
居ねえ・・・・・!っと・」
ミカサ(ジャン)、姿見を発見。
ミカサ(ジャン)「(ジィィ・・・・)」
ミカサ(ジャン)「ジャン・・私と結婚
してほしい・・(棒読み)」
・・・・
・・
・
ミカサ(ジャン)「ぅぅぉおお...!!!///
こ・・・・これは・・!!
そこはかとなく虚しさも
あるが・・・!こ、これは
これで・・!!」ドキドキドキドキ
モ、モウイッカイ
全「・・・・・・・・・・」
エレン(ミカサ)「それの何が楽しいの(辛辣)」
・・・(゜-゜)・・・
アルミン「(ミッ・・ミカサ・・・;)」
-
- 298 : 2015/01/07(水) 02:01:46 :
コニー「けど・・なあ。なんでお前ら
そんな面倒な事してたんだよ
おい?」
マルコ「そうだよね・・・って、事は
あれ・・・対人格闘の時に
僕が話してたのも・・あれ!
やっぱりアニだったのか!」
ソウカ!
アニ「・・そういうこと。悪いね。
・・・でも、お互いに必要な
事だったんだ。私もそこまで
こいつの事をよくは知らないし、
何より私の事だってもっと
あいつに知って貰いたかったから」
マルコ「・・・・・?うん?」
アニ「だけどまあ・・少しはこいつの
事もアンタと話せたお蔭で・・
より深く理解できたつもり。」
コニー「・・・???」
アニ「突然で悪いんだけど。
・・私とこいつさ、今日から
お付き合いする事になったから。
・・・・ね?アルミン。」
グイッ
アルミン「あ。そ、そうなんだ!
以後お見知りおきを・・っ!!??
・・・って、ぁ、アニ!!!??」
Σ(;゚Д゚)
全「!!!!??」
クリスタ「(キャー//)」
ユミル「おほっ?♪」
コニー「え?!?!?何だ?!
今アニ何て言ったんだ?!
俺がバカだからよく理解
出来なかっただけか?!
なんか今、アニとアルミンが
結婚を前提にお付き合い
するとか何とか・・・?!」
キキチガイカ!?
マルコ「ちょっとバカは黙っててくれ!!」
ホ、ホントニ!?
コニー「風当たりキツイな!!!」
マルコニイワレタ!!;
-
- 299 : 2015/01/07(水) 02:03:43 :
-
ミカサ(ジャン)「しかも何故かバカの
フィルター通ってるのに
アニが言ってた言葉より
語調が更に丁寧になってん
じゃねえか;」
ミーナ「えーー!えーー!!!///
やっぱり!!ほら私言った
じゃない!何で隠し立てする
かなぁアニは!!」オテテニギリ
アニ「いや・・・流石にこれ、
今言うのだって結構勇気が
必要だったから・・・」イジイジ
アルミン「~~;;」タジタジ
ライナー「・・・・はっ!!
べ、ベルトルト!!!?」
(;゚Д゚)ババッ
ベルトルト「(ブクブクブク・・・・・)」
ライナー「ぁぁ!!!?しっかりしろ
ベルトルトォォォ!!!」
ゆさゆさゆさ
ベルトルト「へへ・・うへ・・へ・・」
ダラァ・・・ブクブク・・・
ミカサ(ジャン)「しっかしアルミンがアニに
・・・なぁ・・・。
想像もつかねえ鬼嫁と
草食系のコンボだな。」
ゼッテー、シリニシカレル
アニ「・・違うよ。」
ミカサ(ジャン)「・・・・・?」
アニ「こいつが私にホの字だったんじゃ
ないって。・・私が・・。
私がこいつに惚れてたの
・・・・ずっと昔からね」
クリスタ「うわは~~!//*」
ホコホコ////
ミーナ「あれ・・、でもそしたらさ・・
二人とも所属希望はどうするの
・・・・!?
アニはたしか内地希望だった
じゃない・・!もう卒業までも
そんなにないし・・・」
アルミン「そ・・、それなんだけどね。
ほら、当然僕の実技成績じゃ
10位入りは最早絶望的と
言う他ないから・・
今は実を云うと二人とも
駐屯兵団の方向性で・・」
アニ「それも違う。アルミン??」
アルミン「アッ・・・!!;ゴメン;;
まだ、そうだよね!諦めちゃ
ダメだもんね!!;(しかし
そうはいっても・・><;)」
-
- 300 : 2015/01/07(水) 02:21:54 :
-
アニ「だから、違うって・・・アルミン
・・私は・・・・」
アルミン「・・??」
アニ「あんたが背負いたいと思ってた
自由の翼・・今はそいつを
背負ってみたいと思ってる。」
アルミン「ぇえっ!!??い、いや、
アニ?!君あんなに調査兵団
“だけは”って嫌がってた
じゃないか?!」
アニ「そんな事もあったかな。
・・・けどね・・・・」
アルミン「??;」
アニ「・・・思いだしたからさ。
私が・・どうしてあの頃の
あんたに心を奪われてしまったか
・・“その理由”をね。」
アルミン「その・・理由・・・?」
アニ「あの時のあんたは何時だって
・・・何時だって幼馴染に
興奮しながら語り続けるその目を
とても眩しく輝かせていた。
その輝きは・・あの壁の外を
見ていたからこその輝きだった。」
アルミン「・・・ア、アニ・・・・」
アニ「私は・・またあの、力一杯の
輝きに満ちたあんたの目が
見たいんだよ。できる事なら
うんと傍で。
・・ダメかな」
アルミン「ダッ・・ダメなもんか!!
寧ろあっ・・あの!!」
アニ「うん?」
アルミン「あ・・りがとう・・///
僕・・一生その・・大事に
するよ・・・」ボソボソ
(真っ赤々////)
-
- 301 : 2015/01/07(水) 02:24:55 :
アニ「(笑)何言ってるんだい。まるで
プロポーズを受けて貰った
みたいな返事しちゃって!!w」
オ・ツ・キ・ア・イ!! ネ!w
アルミン「あ、そ・そうか!!!!
僕ってばとんだ早とちりを!!」
ゴメンゴメン!!;
アニ「まあ、気持ちは凄く
嬉しいかな」ギュッ
σ(*´∀`照)
アルミン「っ・・・、、」ギュッ
モジモジ(。_。*)))
サシャ「何だかあなたは・・
本当にアニなのですか(綻)」
(*;´ω`*)
クリスタ「アニのこんなに明るい
笑顔・・それも立て続けに
見られる日がくるなんて」
(灬ºωº灬)
-
- 306 : 2015/01/09(金) 01:16:09 :
-
ミーナ「(でも本当に別人みたい。アニ。
やっぱりアニは普段ずっと
あんな無愛想で伏目がちな感じ
なだけあって・・笑顔になると
飛びっきり可愛いや・・)」
ボーーー・・/////
アニ「・・・で、何で私がこんな事・・
恥ずかしさを耐え抜いてまで
白状したかっていうとだね・・・」
エレン(ミカサ)「・・・・・」ズゥン・・
ジャン(エレン)「・・・・・・」ウムム・・・
アニ「あんたもハッキリミカサに
いってやれって事だよ。
アルミンの説明も聞いてた
けどさ・・ミカサの要求を
簡単に呑めないのはソレを
気にしてるからでしょ?
ハッキリいってやんなきゃ
相手の為になんないだろ、
ってこと。」
ジャン(エレン)「言ったよ!!っつか知ってる!!
だからこそコイツは俺の
身体が自分に渡ってる
今のうちだったら気負い
しないだろとか言って
そんなとんでもない提案を
してきやがったんだ」
アニ「知ってるのか・・・;
その上で・・・」
ホントニエレンダケナンダネ
エレン(ミカサ)「~~~・・・・」
グヌヌヌ・・・
コニー「・・なんだ・・・なんか・・
エレンの方も話が・・」
ヤヤコシク
アニ「エレンはミーナとアレなんだよ。」
ホラ、アレネ。
全「!!!」
ジャン(エレン)「あっ!!!おいアニてめえ!!!//」
カァァァ・・・!!////
ミーナ「っっっ」
ビクッッ
-
- 307 : 2015/01/09(金) 01:19:08 :
ミカサ(ジャン)「何だと・・!!!!???」
コニー「あ・・アレ??アレってなんだよ」
エエト・・・?
マルコ「ほ・・本当なのかエレン・・・・?」
ジャン(エレン)「え・・えっとな・・
本当って何がだ・・?
マルコ・・?^^;」
マルコ「ミーナと・・そういう関係
なのか・・?!」ドキドキドキ
ジャン(エレン)「ちょっと待てよ!!!なんだ、
その、“そういう関係”
ってのはよ!!お、おいアニ!
お前がややっこしい言い方
するもんだから変な誤解与え
ちまってるじゃねえか!!
どうせ言うなら、普通に
“付き合ってる”
とか、そういう風に
言えって・・・!」
ハッ・・・・。
ジャン(エレン)「あ・・・(;゚Д゚)」
言いかけてからしまった、
という顔をするエレン。
アニ「じゃあ、自分で最初っから
そう言えばいいじゃないか。
私だってそうしたんだ。
今更何を恥ずかしがってるんだか」
ギュ・・
ムギュゥ...
アルミン「あの・・アニ、ソノ..、ムネガ//」
アタッテマス・・・
アニ「当ててんだよ。」ギュぅ
ドウダイ キブンハ
コニー「くそっ・・!!羨ましい!!」
(涙)
-
- 308 : 2015/01/09(金) 01:21:45 :
ミカサ(ジャン)「オイ・・・!いや、ちょっと待て。
今・・死に急ぎ野郎がミーナと
デキてると、そう言ったのか?
・・・アニは・・・?」
アニ「ああ・・。エレンがあんまり
ハッキリ白状しないからね。
しっかりそこんとこ言っといて
やらないとミカサの為にもならない
と思って私が気を遣って代わりに
暴露してやったんだけど・・」
アルミン「ミカサにとってその程度の
障害は・・今この絶好の
好機にあっては壁でも
何でも無いんだよ・・;」
アニ「・・・ミカサの中に入ってる
アイツの意思が無ければ、確かに
誰も困らないからね。・・・
・・・けど、そこまで本気だった
なんて。」
エレン(ミカサ)「どっちなのか・・・
ハッキリして欲しい。
私は・・“エレン”にお願いを
しているだけ。子を残すのが
駄目だというのなら私は
ちゃんとここで身を退く覚悟。
しかしもし許可を貰えるなら・・
私がエレンの身体をこうして
借りられている時間を
一切無駄には出来ない。」
ジャン(エレン)「(二つ返事で“いいぜ、別に”
なんていえる訳ねえだろ・・!
お前が勝手にやろうが
何しようがそりゃ一応オレが
やった事になるんだぞ・・!)」
アルミン「・・・・;」
ジャン(エレン)「(けどもし駄目だなんて言えば
・・コイツは本気でこの先
自分の事なんか全て二の次に
して・・オレの面倒を見る
為だけに付き纏う一生を
・・何の躊躇いも無く選ぶ・・!)」
ミカサ(ジャン)「おい・・ちょっといいか・・
この際、ミカサの中に入ってる
俺の意思に目が行かねえのは
まだいい。
けど死に急ぎ野郎・・一個だけ
言わせろ。・・なんでお前、
ミカサでなく・・・
・・ミーナなんだ・・・?」
-
- 309 : 2015/01/09(金) 01:24:51 :
ジャン(エレン)「質問の意味が分らねーよ。」
ミカサ(ジャン)「そのまんまの意味だ!!
お前、なぜミカサでなく
ミーナを選んだ?!」
ジャン(エレン)「(溜息)おい・・。分りやすく
今お前が言ってる事を
説明してやるよ。
お前が今言ってるのは・・
“何でお前はミカサに
そこまでお熱なんだ”
っていうのとまるで同じ
質問だぞ。・・そんな事を
もしオレが言ってきたら
お前はなんて答えて
くれるんだ?」
ミカサ(ジャン)「話をごまかそうとするんじゃ
ねえ!オレにとってのミカサと
お前にとってのミカサの
存在はまるで別物だろ!!
お前が誰と宜しくやって
いようがそんな事はどうでも
良い!!お前の勝手だよ!!」
ジャン(エレン)「ああ・・・・?#」
ミカサ(ジャン)「けどお前・・・!普段あそこまで
お前の事しか見ない生き方を
貫くミカサをよ・・・・!
どうしたらそんな風に
突き放そうって気持ちに
なれんだよ・・・!!」
ポロ・・・・
その目尻から、感極まった証か
誤魔化しの効かない一滴が零れ落ちた。
ジャン(エレン)「‥何だぁ・・?泣いてんのか
お前・・・;恥ずかしくねえのか
・・女の格好で泣き顔まで晒し
やがって・・・;」
ミカサ(ジャン)「お前・・コレが・・これが
泣かずに居られるかよ・・!
コレじゃ余りにもミカサが
報われねえだろ・・!」
ボロボロ・・・
アニ「・・・・・・」
-
- 310 : 2015/01/09(金) 01:26:58 :
ジャン(エレン)「そうは言われてもな・・
そう簡単にうんと首を縦に
振れるかってんだよ。
知ってるか・・?そう言うの
二股って言うんだぜ」
ミカサ(ジャン)「死に急ぐ事しか脳の無ぇ
お前にしちゃ博学じゃねえか
・・・だが、それ以前の
問題だ・・!
付き合う相手を変えろとは
言わねえ・・!けどせめてお前に
ここまで身を尽くしてくれる
ミカサ の切実な願いくらいは・・!
聞いてやれよ・・・!」
ジャン(エレン)「いや・・・その願いを聞けば
オレは男の風上にもおけない
人でなしになるんじゃ
ねえのか・・?;本末転倒だ」
エレン(ミカサ)「大丈夫だ・・だからこそ
今エレンの代わりに・・・私が
その役を担う事ができる・・・!
ミーナさえ気にしないで
居てくれるならすぐに・・
すぐに終わる・・・!」
ジャン(エレン)「頼むからお前は少し黙ってて
くれ・・・(汗)」
ミーナ「(ビグッ)」
ミーナ「え・・いや・・あの・・^;
・・・わ、私なの?
判断するの・・・;」
ジャン(エレン)「そ・・そりゃそうだろ・・?
なんたってオレ達もう
そういう間柄なんだしよ・・
けどミーナ。無理に
OKなんかする必要ないんだぞ。
どの道万が一オレがうんと
言った所で、ミカサに
ジャンが入ってる以上、
あいつがゴメンだって言う
筈なんだからな。」
ミカサ(ジャン)「・・・・・・・・・」
ジャン(エレン)「大体さっきから言う事が一々
矛盾してるんだ。
ジャンが自分で絶対にヤだと
言ってたから
オレも無理だって
言ってやってたのに、今度は
ミカサの願いを聞いてやれ、
だなんてな」ドッチナンダヨ ッタク
-
- 311 : 2015/01/09(金) 01:29:39 :
-
・
・
ミカサ(ジャン)「俺は・・覚悟を決めたぞ。
ミカサの後生の願いを叶えて
やれるなら俺はなんだって
してやる。・・だがな、
俺にだって最低限のプライド
って奴はある。もし本当に
やるつもりならマジで、
一思いに気絶でもしてる
間にしてくれ。」
エレン(ミカサ)「・・・・・・ジャン・・」
ミカサ(ジャン)「ミカサの願いを叶えて
やりたい気持ちは本物だが・・
やっぱり流石に死に急ぎ野郎
で何かを失うのだけは
心身共にキビしいものがある」
ガタガタガタ・・・
ジャン(エレン)「マジで言ってるのかよ・・・
(溜息)お前にそんな趣味が
あったなんて・・・」スス・・
ミカサ(ジャン)「だっから!!!違ぇぇっ
っつってんだろうが!!!」
アニ「・・・お話が盛り上がってるとこ
悪いんだけどさ・・そろそろ
決めないと時間的にも厳しい
だろうし・・まずは全員ちゃんと
服着て炊事係は炊事係で、
調理場に集まろうよ」
アルミン「そ・・それもそうだね・・
いくら教官不在でも、それが
いつ帰ってくるか、確かな
情報も無いんだ・・・。
もし今帰ってきたら、
何一つ進んでいない下拵え
の言い訳をどうつければ
いいのか・・考えたくも無い」
マルコ「そうだな!急ごう!」
ッバタバタ・・
コニー「ちぇっ・・何か面白い話に
なってたと思ったんだけどな」
ジャン(エレン)「ホラ、お前もとっとと
服着ろよ・・大体何で
ミカサの服を着ずに自分の
着替え取りに来てんだ・・?」
ミカサ(ジャン)「女の下着を身に着けて
平常心で居られるお前には
分からんだろうぜ。」
-
- 312 : 2015/01/09(金) 01:35:31 :
-
――そして再び場所は移り・・・
――調査兵団活動拠点―
―食堂ー
マルロ(リヴァイ)「・・・(;゚Д゚)・;;;」
(自身の両手凝視...)
エルヴィン(ハンジ)「今度はまた探すのに時間
かかったね・・;
まさかリヴァイまで入れ
替わってしまうなんて。」
リヴァイ(ペトラ)「(あゝっ・・!!兵長の
匂いが常時・・・・!!!)」
クンカクンカ///
マルロ(リヴァイ)「オイ・・メガネ。
ペトラのそれをやめさせて
くれ。流石に我ながら
気味が悪ィ・・;」
エルヴィン(ハンジ)「今は眼鏡じゃないよ。
どっちかっていうとヅラ..」
ズ・・
ハンジ(エルヴィン)「ヅラではない!!カツラだ!!!」
サワンナイデ!;ササッ
エルヴィン(ハンジ)「しっかし何だって今度は・・
リヴァイまで入替わって
しまったかと思えば、その
対象が遠く離れた宿舎に
居た訓練兵とはね・・・
何々・・マルロ・フロイデンベルク..
(兵士証確認...)
何だろ・・とっかで聞いた
事ある家名・・?いや・・
気のせいか・・」ハイ、
マルロ(リヴァイ)「・・・・」パシッ
そして手渡されたその登録証を確認
しながらマルロ(リヴァイ)もその状況を
再び考えてみる。
姿形は変わり果ててしまっても、
珍しく頭を抱えるようにしてその状況を
何とか理解しようとする・・
エルヴィン(ハンジ)「・・・リヴァイ、君には
何が見える・・?敵は
何だと思う・・?」ススッ
マルロ(リヴァイ)「真面目な声を出すな、
息を吹きかけるな、
顔が近いんだよ気色悪い」
-
- 313 : 2015/01/09(金) 01:40:39 :
エルヴィン(ハンジ)「んっふ♪困ったモノです↓」
ハンジ(エルヴィン)「・・・・・・・・(゜-゜)
・・時にモブリット副長・・今
巻尺を持参してはいないか?
もしあったらすぐ返すので
貸してほしいのだが・・」
(上着脱ぎ...)
モブ兵(モブリット)「はっ!ここに!!」スッ
エルヴィン(ハンジ)「ちョッ・・・!何でモブお前
身体入替わってるのに
そんなモン持ち歩いてっ
・・・・!?!!;
って、ぉい!!エルヴィン!?
その巻尺で一体何をする
つもり!!!?」ヤメテオネガイ!!!
ハンジ(エルヴィン)「他人の顔でふざける
君も悪い。」サテ・・イクツカナ
チキチキチキ・・・
エルヴィン(ハンジ)「ぎゃぁぁあぁあ!!
後生だからそれだけは!!!
それだけは勘弁してくれ
エルヴィィィィンン!!;」
マルロ(リヴァイ)「こいつ・・真正のアホだな」
―数分後―
エルヴィン(ハンジ)「とりあえず・・入れ替わりの
手順が分かっただけでも
大きな進歩だ。後は何度
かけてでも、元に戻るまで
これを地道に繰り返す他に
道はない・・。えっと」
エルヴィン(ハンジ)「まず・・リヴァイが
“ルーム”、と唱えたらば
その後“シャンブル”の
呪文をかけると、同時に
入替わりが起きるみたい
なんだが・・・片っぽだけ
じゃ何も起きないんだね」
リヴァイ(ペトラ)「はい・・ただ、一回目の
呪文を唱えた後は・・
何か変な空気というか・・
違和感を感じるんですよね」
エルヴィン(ハンジ)「成程・・・。きっと
二つ目の呪文を唱える為の
前準備か何かなんだろう。
さて・・そうとわかれば
実験だ実験!!ささ、
リヴァイ??早い所また
シャッフルを・・・・」
マルロ(リヴァイ)「・・・・・いや。」
-
- 314 : 2015/01/09(金) 01:43:47 :
エルヴィン(ハンジ)「・・・ん?どした
リヴァイ・・・・・?」
マルロ(リヴァイ)「上手く説明できない
んだが・・今こいつに
入った状態ではそれは
出来そうにねえ・・・;」
エルヴィン(ハンジ)「え!!?何だって!!?
ちょっ・・!!試して
みたのかよ!!もしそれが
本当だとしたら、私達
一体どうやって
戻ればいいんだ・・?!」
アセアセ;
マルロ(リヴァイ)「だが・・その代りなのか
なにか知らないが・・
これは・・少し信じられねえ
事だが・・・!」ガタガタ・・
エルヴィン(ハンジ)「・・・・?」
マルロ(リヴァイ)「“ハンジとエルヴィンのみ
元の身体に戻る”」
===============
ハンジ「アレ・・・?!??!
おい!!!なんだ!?
突然元に戻ったぞ!!?」
(両手凝視)
エルヴィン「・・・・・!!」
モドッタ・・・
マルロ(リヴァイ)「ありのまま今起こった事を
話すが・・どうにも俺が
こいつの身体で口にした
事は・・
“それが何であっても現実に
なってしまう”・・・・・
らしい。何を言ってるのか・・
分からねーと思うが。
俺自身も言っててどうにか
なりそうな位に今・・混乱
してる最中だ。」ブルブル・・
リヴァイ(ペトラ)「(まだ戻んなくて良かった
・・・・!)」ホッ
スンスン・・・・////
-
- 315 : 2015/01/09(金) 01:47:07 :
-
マルロ(リヴァイ)「いや・・まあ、とにかくだ。
これで、後は何も悩む
事なんてねえ。
落ち着いてこの状況が
全て元に戻る言葉を考えて
口にすればそれで全て
終るんだからな。
本当になんでも出来るって
んなら・・時間をどうこう
するのが手っ取り早いか」
ハンジ「いや・・あのさ、リヴァイ・・
すっごい安直な発想で悪い
んだけどさ・・何でも出来る
っていうんだろ?」
マルロ(リヴァイ)「ぁあ・・。何故かは
知らんがそれが直感で
分る。それだけにまず
この身体から俺の意識が
何処かに動くような言葉は
下手に口走れねえ。
そうなりゃもうそこで
詰みだ・・・・・」
ハンジ「いや・・・それどころじゃ
ないでしょリヴァイ・・・!!」
見る見るうちに顔色が
悪くなっていくハンジ。
気分は全く優れないようだが、
その顔は驚きと緊張に満ちていて
今にも叫び出すのを堪えているかの様な、
不思議な表情にも見える。
ハンジ「それなら・・例えば今のお前は
マリアの奪還すら言葉一つで
何とか出来て・・もっと言うなら
・・・・この世から巨人を駆逐する
事だって・・・・できちゃうんじゃ
ないの・・・・・?それってさ・・・」
全「・・・・・・・!!!!!!」
マルロ(リヴァイ)「お・・おい・・(苦笑)
流石にお前の冗談でも
それは笑えねえよ」
ハンジ「“分からない”なら・・・・!
“分れ”ばいい・・・・!
今のあんたなら・・それすら
“言葉”で何とかなる・・
そうだろ??・・・・;
まずはそれだけやってみる
価値はある・・・!」
マルロ(リヴァイ)「・・な、成程・・・」
ハンジ「但しちょっと待った!!!」
マルロ(リヴァイ)「・・何だいきなり・・」
ハンジ「もしその、喋っただけで
何でも叶うとかいう胡散臭い
“特殊な何か”が・・
回数制限付でも困るし、
何かの制約があってもマズい。
まずは・・・その辺を
理解できる言葉を発するんだ。
これは・・慎重に進まないと
かなりヤバい」
-
- 318 : 2015/01/15(木) 03:07:58 :
-
・
・
・
―――その現象の名は・・・・
“黄金 錬成 ”
世界の全てを呪文と化して
唱え上げる事でその全てを意のままに・・
それこそ自らの手を、足を自由に
動かすのと同じ様に世界そのものを
造り変えてしまうという・・・・
まるで子供の言葉遊びをそのまま形に
してしまったような、
そんな突拍子も無い“魔術”。
本来踏むべきはずの、何百年もの
時を要するというプロセスも何も
踏襲せずにリヴァイが・・・・・
その訓練兵の身の上でこれを
発動させてしまった理由については
結局分からず仕舞いであったが・・・
ともかくその力の原理だけは
そうして理解したリヴァイ一行であった。
とりあえずこの現象に時間や回数などの
制限が無いのが分かった時点で、
リヴァイに入ったペトラ、
ペトラに入ったマルロ、
…そして魔術の行使を“何故か”行える
身の上であるマルロ(リヴァイ)のみを残し、
他の人員に起こった入れ替わりが・・・
・・・―――――すべて解除される。
そうしてリヴァイが自らに対し、
真理に対する“自答”のみを繰り返す
事数回・・・・・
-
- 319 : 2015/01/15(木) 03:10:29 :
-
マルロ(リヴァイ)「・・・・・・・・!!!!」
ハンジ「・・・で、どうなのさリヴァイ・・・!
真っ青になってないで何か
驚きの事実が判明したなら私達
にも教えちゃくれないものかな
・・・・・?;
君の衝撃的発言に、
ある意味人類の明日が掛かって
るんだから・・・・」
全「・・・・・・・・・っ・・」
ゴク・・・・
固唾を飲み込み、リヴァイの
第一声を待つその場の全兵士。
・・当然の事だ。自分達の身を以て
リヴァイの発した言葉が全ての事象に
影響を及ぼす事が・・・目の前で確かに
立証された今、
それが、人格の入れ替わり以外にも適用
されるかどうかという事実は
彼らにとって・・・・
まさに残りの人生が全く別の物に
なる可能性を秘めているからである。
もしこの場で世に蔓延る巨人の掃滅が
可能という事にでもなれば・・・・
もう壁外遠征に際していつでも死ねる
覚悟を決めなくて良い事になるばかりか
・・・・
“壁外遠征”という概念自体が無くなる
可能性すらあるからだ。
この狭い壁の中という・・鳥籠からの
脱却。・・・永らく人類が夢にも想いは
しなかったその世界が・・・もう目の前かも
しれないのだから。
-
- 320 : 2015/01/15(木) 03:14:33 :
マルロ(リヴァイ)「結論を言う前に・・まず
“ソレ”が可能かどうか、
ソイツを言うが・・。
話を最後まで聞いてから、
それからにしろよ。
喜ぶのも・・・
絶望するのもだ――――」
ハンジ「・・・・え・・・・?」
マルロ(リヴァイ)「・・・“壁から外にいる”
巨人共を全て根絶やしにする
事は・・・“可能だ”
今すぐにでもな・・・・・」
全「―――――――――――――」」
マルロ(リヴァイ)「・・だがそいつは出来ねえ」
ハンジ「なんっ・・何だよオイそれは!!
できるの!?できないの!?
どっちなんだリヴァイ!!!
これは全人類の命運がかかった
大事な問題なんだぞ!!」
マルロ(リヴァイ)「二度言わせるな・・と、
言いたい所だが・・・
無理も無ぇ。お前の言い分も
尤もだ。俺がお前なら、
恐らくそれと同じ言葉を
口にしていた事だろう」
ハンジ「・・・訳を。訳を話してくれ」
(溜息)
マルロ(リヴァイ)「・・・いいだろう。だが
“答え”だけだぞ。分かった
事はな。
“それ”について、何故
そんな事が起きるのか・・
ソレを知ろうとした結果は、
やはり何も分からず仕舞い
だった。・・どうにも、
知る事が出来るのは
原作でお披露目になっている
時点までの話らしい。」
リヴァイには・・その時点で識ることが
出来た事ももう一つあったが、しかし
あえてその場でその事実を口には
しなかった。
・・・・あれらの強大な壁。
それに内包されていた“大きな秘密”
それ自体については・・・
ハンジ「よりによってソコでメタか・・」
ハァ・・・↓
マルロ(リヴァイ)「・・仕方ねえだろ。今まで
好き勝手やってはみたものの、
大本の世界観を著しく損なう
訳にもいかないからな。
・・・で、肝心の問題だが・・
もしそれをした場合・・・つまり
この世から“巨人を全て
消し去った”場合だ。」
リヴァイ(ペトラ)「・・・・・;!」
-
- 321 : 2015/01/15(木) 03:16:43 :
マルロ(リヴァイ)「その瞬間に全ての壁が
“崩壊”する。無論既に
破壊されたマリアを含め――
端から端まで。全てが・・だ」
ハンジ「なん・・・だっ・・・・て」
ガタガタガタ・・・
マルロ(リヴァイ)「さて、そこでお前がそうして
震えるって事は恐らくお前も
俺と同じ事を考えてくれた
んだろう。
当然、それについて
“識ろう”ともした。・・だが・・
言わなくても分かるな?」
ハンジが・・・そしてリヴァイが。
或いはその二人だけでなくともその場に
居合わせた察しの良い兵士はその時
こう考えた。
―――巨人が居なくなるのなら壁は
もとより必要が無い・・・が、しかし。
“ならば壁が無くなったその後”
もしまた巨人が“現れて”しまったら。
・・・・・・・と。
――――そう、人類は未だ・・・・
巨人というものの“根源”を断ずる域に
達していない。
当たり前だがリヴァイが真っ先にそれを
“識ろう”とした。当然その結果は
言うまでも無い事だったが。
マルロ(リヴァイ)「メタな事この上ねえ限りだが
・・こりゃ詰まる所、
原作者すら考え中かも
しれない設定を勝手に
捏造するのは流石に
気が引けるって事なんだ
ろうな・・・。」
ハンジ「・・・だったらそもそも
ここまで大風呂敷を広げる
なよ・・・。読んでる人が
どれだけ肩を落とすと思うよ」
-
- 322 : 2015/01/15(木) 03:22:18 :
マルロ(リヴァイ)「そこまで真面目に読む人間は
いないだろ。所詮トランスネタだぞ」
ハンジ「・・・期待して損した・・・
ならとっととあんたらも
元に戻ればいいんじゃ
マルロ(リヴァイ)「いや、だから話を最後まで
聞けと言った筈だがな・・
俺は。」
リヴァイ(ペトラ)「まだ・・あの、なにか・・・?」
マルロ(リヴァイ)「壁が全て崩落するという
“結末”は・・・全ての巨人を
“始末”した場合の話だ。
それが出来ないからと言って
そこまで肩を落とすのは
早合点が過ぎるぞ・・・
お前らしくも無い」
(深い溜息)
ハンジ「・・・・・!?」
マルロ(リヴァイ)「こうも言っただろう。
“喜ぶのもその後にしろ”と。
ハッキリ言うが・・巨人を
“消すこと”ができない。
只のこれだけだろ。今お前らが
味わった絶望の一端って奴は」
エルヴィン「・・・・リヴァイ・・?」
マルロ(リヴァイ)「そうなった場合の先読みも
込みで“識って”見た結果
だが・・・・・。
余程の長期でなければ・・。
全ての“巨人共”を、
行動不能にする事は可能だ。」
ハンジ「ほ、本当か!!!!?リヴァイ!!!?」
ガバ!!!!
マルロ(リヴァイ)「・・・切り替え早ぇな・・。
・・こんな嘘を付いて俺に
一体何の得がある。」
エルヴィン「・・・・ならばリヴァイ。
・・・、余程の長期が難しい
理由と、その程度を・・・
知って貰う事はできないか・・?」
マルロ(リヴァイ)「・・それならもう当然確認
済みだ。限度は・・まあ数週間
から一月ってとこだろう。
理由は・・・細かくは把握でき
なかったが・・そうなると
今度は“巨人以外”の脅威に
俺らが晒される事になる。
・・恐らく調査兵団の存亡に
関わる“何か”が・・・
起こっちまうんだとよ」
モブリット「・・・・・」
マルロ(リヴァイ)「・・・・どうせ王政絡みだろ。
連中、壁のお外のお友達が
居なくなったと勘違いしたら
俺達みたいな目の上のたん瘤
を・・一体どうするだろうな」
エルヴィン「・・・成程・・理解はした。
・・・が、それはあくまで予測の
範疇でしかない。常に最悪の
ケースを想定するのは定石だが・・
今はとにかく目の前に転がって
来たこの天啓を・・どうモノに
するかだな・・・」
ハンジ「数週間から・・一月の・・・
無力化・・・・?!!
それってつまり・・巨人の
身動きを封じる事が出来る、
・・って事なのかい?リヴァイ
・・・・?!」
マルロ(リヴァイ)「・・・そういう事になるな。
どういう風な状態になるかは
分からねえが・・。まあ
今より100倍マシな状況に
なる事は言うまでもねえ。
壁の上から外を見ている連中
が・・その異変に気付くまでの
期間限定だが。」
ハンジ「どの道この事実は何処に公表
する訳にもいかない・・か・・。
いや・・・、というか公表の
しようがないね。よく考えれば」
ポリポリ...
-
- 323 : 2015/02/01(日) 21:49:03 :
マルロ(リヴァイ)「・・・・まあそういう事だ。
考えりゃ考えるだけ途方も
無く、おまけにブッ飛んだ話
だが・・・・悪い冗談じゃねえ。
少なくともお出かけの度に
兵の何割をも失って来た
今迄に比べれば・・・。
もしも戦闘や陣形を必死
こいて覚えなくても良いって
形で遠征を行えるなら・・
オマケに誰もが拝みたくない
奴等のにやけ面を拝まずに
壁の端っこまで行けるの
だとすれば」
全員「・・・・・!!!」
ゴク......!
マルロ(リヴァイ)「次に行う大規模な遠征を、
次期卒団の兵も取り入れて
人数に物をいわせりゃ・・・
マリアの奪還に要する
物資の配備は1回で済む
希望も見えてくる」
ハンジ「ゆ・・夢みたいな話だな・・!」
マルロ(リヴァイ)「そうだな。だがこれまで
俺達調査兵が壁の外で
仮眠をとってる最中に何度も
寝汗をかいて飛び起きる時に
見てきたような悪夢じゃねえ」
エルヴィン「・・・・・・・」
マルロ(リヴァイ)「どうした。いつになく
考え込むな。嬉しすぎて
言葉も出ないか?」
エルヴィン「・・・・ああ。その通りだとも。
・・・・リヴァイ。
お前のいう事が全て可能で
あるとすれば・・・これは
如何様にもして人類の
躍進と成すことが出来る
最大の好機だ。
正直なところ、話が旨く
行きすぎていて気味が悪い」
マルロ(リヴァイ)「・・・言われる事も尤もだ。
ここまで期待させといて、
“やっぱり無理そうだ”
・・・とあった日には俺は・・・
この場の全員に吊し上げを
喰らいそうだからな・・
少し確認したい事もある。
ミケを借りるぞ、」
(顎で指す)
-
- 324 : 2015/02/01(日) 21:51:48 :
-
エルヴィン「・・ああ・・?」
マルロ(リヴァイ)「ハンジ、テメェもついて来い。
それからペトラ・・お前もだ。
悪いな。こういう事だ。
今少しお前の
この身体・・借りる事になる。
途中で何か不測の事態が
起こっても困りものだ。
お前にも同行して貰うが」
ペトラ(マルロ)「ハ・・・ハァ・・。自分はその・・・
何と言いますか、別に
何かしている訳では
ありませんので・・・!
何か起こったとしても
役に立てるとは思えませんが、
何もソレについて異論は・・
(本物のリヴァイ兵士長に会えた
と思ったら・・こ、この状況は
一体・・・?!)」
チラ・・・
リヴァイ(ペトラ)「(兵長の香り。。)」
スー...ハー....
マルロ(リヴァイ)「・・・アレは気にするな。」
エルヴィン「・・・どこに向かう
つもりだ?この時間で」
マルロ(リヴァイ)「夜間でもこいつの影響が
巨人にあるのか試してくる。
あとは・・こいつがどこまで
大仰な物であるかもな。
・・壁の上まで夜の散歩だ」
ハンジ「・・しかしどうするんだい?
時間は時間と言っても私ら
だけならともかく・・・
訓練兵同伴で壁の上に登らせて
貰えるかなぁ・・・
あとソレについての理由とか」
マルロ(リヴァイ)「だからお前を連れて
行くんだろうが。
南区の城壁哨戒なら・・
交代のサイクル通りなら
あいつが居る筈だろ。
お前が仲良い・・・何だ、
チェブラーシカとか言う奴が」
ハンジ「ブレツェンスカ!ね!(;´・ω・)
気を付けてよもうぉ...
アイツ名前覚えられ辛いの
少し気にしてんだから」
マルロ(リヴァイ)「・・ともかくソイツだ。
お前が適当に誤魔化して
息抜きにとでも何でも
理由をかこつけて
立ち入りの許可を取り付けろ」
ハンジ「・・・アイツは堅物だよ。
こういう私的な公権・職権乱用
に関して簡単にウンというとは
思えないんだけど・・」
マルロ(リヴァイ)「そこを何とかしろ。
別に許可されないなら
されないで、コイツの
“コレ”で上まで飛べるか
実験してやっても良いんだ。
・・但しそうして無許可で
踏み込んだあげく哨戒と
ぶち当たったら面倒な事に
なるだろうけどな」
ハンジ「・・・わかった。わかったから
(溜息)・・・無理くり言うよなぁ
本当にもう・・」
-
- 325 : 2015/02/01(日) 21:53:47 :
マルロ(リヴァイ)「・・行ってくる・・・」
ガチャッ・・・・
マルロ(リヴァイ)「・・・・?」
・・・と、そこへ
マルロ(リヴァイ)が扉を開ける前に
開かれた扉から現れたのは・・・
キース「ん・・・??おい、
何だ、この時間にこれだけ
一カ所に集まっているのにも
意表を突かれたが・・・
何故此処に訓練兵が居る?」
受け取りに来た物資が入っていると
思われる大きな木箱を背負った・・
全盛期に退行した姿の南方訓練所教官、
キース・シャーディスであった。
オルオ「きょ、教官っっ!??
ちょっと待て!!なんだ!?」
エルド「あ・・あの・・・!勘違いで
無ければですが・・・!」
グンタ「明らかに・・若返ってませんか
・・・・・!?」
キース「良い顔だな。こうなった当日の
俺とまったく同じ顔だ。
お前らは打って変わって・・
デカくなったな。
すっかり兵士としての風格も
持ち合わせている様だ」
エルヴィン「・・・これは驚いた・・
疑っていた訳では無いのだが・・
報告は本当だったのか・・・」
静かな物腰を崩そうとせず、しかし
その目を驚きに見開きながらも、
かつての上官を静かに見やるエルヴィン。
-
- 326 : 2015/02/01(日) 21:54:23 :
エルヴィン「お久しぶりです・・・団長」
キース「っはっは。お決まりの挨拶だな。
今は貴様だろう。
懐かしすぎて涙が出てきそうだ
・・・・が・・・しかし」
その場の数人をその視界に収めて
交互に見ると、顎先に手をやって
考え込むような素振りを見せるキース
キース「・・暫く見ないうちに
イメージを変えたのでなければ
・・・何かおかしくないか
貴様ら・・・特にそこの
訓練兵、ラル、リヴァイ・・・
・・・くらいか。」
マルロ(リヴァイ)「・・・分かるのか・・!?」
ペトラ(マルロ)「・・!」
キース「同じ様な状態になってる奴等が
俺の受け持つ訓練兵にも今
何人か居るのだが・・・まあ、
これだけの年数顔を合わせて
居ないとはいえ、貴様の物腰を
知っている者ならあの挙動を
目にして何もおかしいと
思わないのは普通ではない。
・・だろう?リヴァイよ。
そもそもこの場でそこまで
堂々としている訓練兵など
不自然極まりない。」
そういいながら、迷いもせず
マルロ(リヴァイ)の方を向きながら言い放つ
キース。
マルロ(リヴァイ)「何だと・・・?すると
この現象は・・・・
ここだけで起こってた訳じゃ
ねえって訳か・・・・・」
キース「それ以前だろう。この俺を見ろ。
この現象についても詳細は
何も分かっていないのだからな」
マルロ(リヴァイ)「・・・それもそうだな。
・・しかしおい・・・」
-
- 327 : 2015/02/01(日) 21:54:55 :
マルロ(リヴァイ)「おい・・ペトラ・・!
慣れない感覚に混乱するのは
言い咎めはしねえが、
その服の匂いを嗅ぎ捲るのを
今すぐやめろ・・・!
俺が変な目で見られる
だろうが・・・!」
ハンジ「ホラホラ、ペトラ!めっ!だぞ!」
ガッ
リヴァイ(ペトラ)「ぁあっ・・!へいちょの
香りが・・・!!」
オロオロ
オルオ「おいペトラお前!!
兵長の姿で奇行に走るのは
その辺にしとけよマジで!!
折角の威厳が台無しになる
だろうが!」
キース「どうでもいいがボザド・・貴様
その髪型とスカーフは
リヴァイの模倣か・・?」
オルオ「そう見えますか!!?」
(嬉々とした顔)
ガバッ!!
キース「・・・・ぁあ、;似合っているな
・・悪くない。」
(察し)
オロ・・・
リヴァイ(ペトラ)「似合ってねーよ
バカじゃねえのか」
(極めて辛辣に)
つうこんのいちげき!!
オルオ「」
バタン・・・・
オルオはめのまえがまっくらになった!
エルド「オ、オイ!!!!泡吹いて倒れたぞ!
ペトラお前その姿でだと
洒落にならない攻撃力あるから
本当に勘弁してやれ!!!」
グンタ「いかん!心室細動だ!!
蘇生いそげ!!!!」
バタバタ・・・
マルロ(リヴァイ)「・・無駄話に華を咲かせてる
暇は無かったな・・・」チッ
キース「いや・・貴様は班員が今正に
死にかけの淵に居るというのに
また随分とぶれない男に
なったものだな・・・」
マルロ(リヴァイ)「・・いつもの事だからな」
キース「・・・・・」
-
- 330 : 2015/02/10(火) 23:06:59 :
マルロ(リヴァイ)「取り敢えずペトラ、お前も
普段の俺を知ってる奴が
おかしいと思う様な挙動は
極力控えろ。
隠す必要はねえがばれても
色々面倒だからな。」
リヴァイ(ペトラ)「ハ・・ハイ。。。」
ペトラ(マルロ)「(兵士長が訓練兵 に説教
されてる・・・)」ゲンナリ...;
マルロ(リヴァイ)「・・・じゃあ行くか・・・」
キース「・・?どうした?この時間から
何処かに用向きでもあるのか?」
マルロ(リヴァイ)「・・・・説明が難しいんだが
まあ言って聞かせるより
やってみた方が早いか・・・」
キース「?」
マルロ(リヴァイ)「そこの木箱の中身を
言い当ててやろうか?」
キースの背負う木箱を指して
言うマルロ(リヴァイ)。
キース「・・・ああ?しかしこの中身は」
マルロ(リヴァイ)「“その箱の中身が何なのか
俺には直ぐに理解できる”」
キースにとってその意図は
読み取れないが、自らの思想を現実にする
言葉を口にするマルロ(リヴァイ)。
マルロ(リヴァイ)「・・・・・・なんだそりゃ
・・?いや・・コレは・・」
キース「・・・・」
マルロ(リヴァイ)「立体機動装置なのか・・?
それも・・試作か新型か」
エルヴィン「・・・?!」
キース「驚いたな・・誰にも他言はせず
造らせた筈だったのだが」
エルヴィン「いえ・・それよりも・・
その話は本当なのですか・・?
もしもそうなら・・」
キース「大丈夫だ、問題ない。
実戦配備の為に造らせた
モノでもないし、稼働させてみて
理解したが・・これでは
立体機動装置などとはとても
言い難い。良くてこれでは
“自殺装置”だ。
この出力では今の俺を含めても
調査兵団に3人使える者が
居るかどうか、と言った所だな」
マルロ(リヴァイ)「何てモン造らせてんだアンタ・・。
確か工房に旧知の仲が
居るとは聞いた事があるが」
キース「あまり大袈裟に事を起こすと
王都や上が煩いからな。
私の個人的な依頼として
秘密裏に造っては貰ったが・・
これではお蔵入り確実だ。
まあ、大事に成らなくて
かえって良かった」
エルヴィン「憲兵も一枚岩では有りません・・
その中でも特に“中央”は何を
目的としているのかまるで
見当も付きませんが・・しかし
明らかに・・・」
キース「ああ・・・。」
エルヴィン「我々を快くは思って居ません。
・・どころか歯止めが効かなく
なった際の抑止力さえ用意して
居てもおかしくはありません。
同じ隊服を身に纏っては居ても
・・・違うのは背負う紋章だけ
で無い。・・貴方くらいの方なら
その辺り良く存じていると
思いますが・・・・」
-
- 331 : 2015/02/10(火) 23:09:23 :
キース「・・分かっている。皆まで
言わずともな。
エルヴィン・・貴様は昔から本当に
慎重派だな。・・それでいて
ここ一番という時には
乾坤一擲に己が身を投げ込む
事に欠片の恐れも見せない。
そんな貴様の忠告を無下にする
訳もあるまい。年寄りは
大人しくしているさ」
マルロ(リヴァイ)「ともかくだ・・・話は
ズレたがそんな訳だ。
人が入替わっちまうって
だけで充分ミステリアスな
話だが・・・
今の俺はどうやら口にした
事を全て現実にしちまう
らしい。・・突っ込みは
なしで頼みたいが・・つまり
そういう事だ」
キース「・・・成程、わからん」
マルロ(リヴァイ)「コイツを“使って”少し
試して見たい事がある。
それで今からメガネとミケも
連れて壁の上まで散歩に
行く所だ。
・・・・折角だ。
あんたも来るか?」
キース「いいな。退屈はせずに済みそうだ。
しかしこの時間に壁の上に
登る許可はとっているのか?」
ハンジ「それがまだなんだよ・・・
私に知り合いの駐屯兵を
言い包めろってリヴァイは
言うんだけど無茶苦茶言うよ
本当にもぅね・・・」
ゲンナリ...
キース「・・・大きくなったな、ゾエ。
いや、随分と大人びた様子だ。
巨人の討伐に明け暮れていた
あの頃の貴様が今の自分を
知ったらどう思うだろうな」
ハンジ「そうかい。そりゃどうも。
これでもリヴァイ同様
もう歳だしね。
いつまでも昔のままとは
いかないよ」
モブリット「いえ、巨人を目の前にしたら
完全に我を失うじゃないですか。
此間なんて右腕と左足を
齧られる一歩手前で...」
クドクドクド・・・
キース「変わらないようで何よりだ
(嘲笑)だがそういう事なら
私が何とかしよう。
この姿のお蔭で旧知の
駐屯兵上層部には多少顔も効く。
それが彼らの仕事の邪魔に
ならぬのなら散策くらいの
許可は下りるだろう。」
マルロ(リヴァイ)「・・悪いな、助かる。
・・・今度こそ行ってくるぞ。」
エルヴィン「ああ、良い報告を期待している」
オルオ「ブハッ。。。。!!!」
ビグン!!!!
グンタ「やっと戻ってきやがったか・・!」
ウプ・・・
エルド「今日はえらく時間がかかったな
・・・本当に今日こそは戻って
来ないんじゃないかと
肝を冷やしたぞ・・まったく」
-
- 332 : 2015/02/10(火) 23:21:35 :
―時間は少し戻って、調査兵団一部の
入替わりが解除されたのと同時刻―
―南方訓練兵団・食堂―
ジャン「・・で、いきなり姿が戻った
訳だが・・・。こりゃ一体全体何が
起こってやがるんだ・・?;」
エレン「知るかよ・・とにかくこっちは
面が馬で無くなって本当に
助かったぜ。やっと視界が
正常に戻った・・・;」
ミカサ「エレンッ・・・・!!!!!」
ガバッ・・!
ミカサ、エレンの胸元へダイブ
エレン「うぉっ!?・・おい!ミカサ!!!
危ねえな!急に抱きつくなって!!」
ミカサ「良かった・・!本当に・・!
良かった・・・!」
スリスリスリ・・・
エレン「良かったのか・・?あと少し
ってところで目論見が
オジャンになって残念の
間違いじゃねえのか?
ホラ・・・子供がどうとか
随分と恥ずかしい事を
口走ってたじゃねえか・・;」
ミカサ「元に戻る事が出来た今、
そんな事はどうでもいい・・!
私にとってはこうして
何事も無くエレンが触れられる
場所に居てくれれば・・
・・・それが一番の幸せだから」
ギュゥゥ...
エレン「お・・、おい!ミカサ!
ミーナが居るんだ!あんまり
ひっつくなって!!//;」
ミーナ「ぁ、べ、別に私に気を遣わなくても
いいよ・・・・?ミカサにとって
エレンがどういう存在かって
事くらい私も良く知ってるから・・」
エレン「お前がそういっても
オレが気にするんだよ!!///」
アニ「もうあんたら三人で
付き合っちゃえばいいよ(溜息)
いや・・・クリスタ入れて4人??
その方が面倒無くていいんじゃ」
(アルミンの手握り)
アルミン「うん・・僕もなんか最近
そんな風に思えるように
なってきた・・・。」
(アニの手握り)
-
- 333 : 2015/02/10(火) 23:22:25 :
エレン「お前ら二人してオレを一体
どんな浮気性だと思って
やがるんだよ!!(;゚Д゚)
ホラ、ミカサ!!お前もいい加減
離れろって!!しかもお前、
今着てるのソレ、
ジャンの服じゃねえか!!」
ミカサ「・・ああ、忘れていた」
フム
エレン「服の臭いからしたらまるで
ジャンに抱きつかれてるみたい
だからとっとと着替えろよ!!
気持ち悪ぃ!」
エレンにそう促されたミカサはその場で
自らがその身に纏う衣服を静視すると、
暫くしてから
ミカサ「ジャン・・・、貴方の下着を
渡されても正直困る。
この場で返却するので
少し待っていて欲しい(脱..)」
身に纏っていたジャンの衣服一式を
その場で脱いでしまおうとするミカサ。
ジャン「ぉ、おおお、おい!!?」
ビグッ!!!
アルミン「ミ”ッ!??ミミミミカサッ!?!」
ストップ!!
ガシッ・・
ミカサ「何故止めるの?アルミン」
アルミン「止めるよ!!!?それは勿論
止めるって!!!まず皆が
見ている目の前でよくキミは
平気で服を脱ぐ事が
できるねって意味でも
だけど・・・!」
ジャン「・・・・;/////」
アルミン「仮に短時間とはいえ・・
そして仮にその持ち主が
ジャンだったとしても・・!
ミカサが着用した下着を
男子に渡すなんて・・//」
ミカサ「・・・??いや・・。
返さなければジャンの着替えが
減ってしまうだけの筈。
それでは流石に迷惑がかかる」
アルミン「ミカサ・・キミはもっと
迷惑以上に自分が他人に与える
影響について考えるべきだと
僕は思うよ・・」
ミカサ「良く分らないが・・
ジャンはそれでも構わない
というの・・?
着替えが減るのは洗物との
兼ね合いで考えても
困るはずだが」
ジャン「ぐ・・・!!!うぐ・・!」
(非常に激しい葛藤)
アニ「オイ。さっきなんかアンタ凄く
かっこいい事言ってた気がした
んだけど・・まさか
この期に及んでミカサの履いた
自分の下着が欲しいとか
言うんじゃ・・・」
ジャン「それが元々俺のものならそりゃ
欲しいに決まってんだろ!!」
(血の涙)
エレン「元々自分の物だって
認識あるならそこで
“欲しい”って言葉が
出てくるのがもうおかしいだろ」
ジャン「鈍感野郎は黙っててもらおうか」
アニ「アンタの羞恥心の判断基準って
ホント分らないよ・・・・!」
アタマイタイ・・・
-
- 334 : 2015/03/23(月) 00:59:13 :
ライナー「まあ・・良かったじゃないか。
これで全員のあべこべは
解けたんだろう?こっちも
正直ベルトルトの怒りを
気にしなくても良くなったなら
それで万々歳だ。・・・今は
医務室で泡噴いてるけどな;」
コニー「これでやっと普通の毎日に
戻るって訳だな・・・。
ジャンまでいい思いが出来た
っていうのに俺にその
チャンスが回ってこなかった
のには納得いかないけどな・・」
ブツブツ・・・
ジャン「おい・・バカ・・・。
良い思いとか簡単に言ってる
けどな・・脱衣所で俺が
女子全員にどういう仕打ちを
食らったか知らないで
そう言うこと言ってんだろ。
簡単に人の境遇を僻んでんじゃ
ねーよ。美味しい思いだって
少ししかできなかったしよ・・」
コニー「少しでもできりゃ充分じゃ
ねーか!!!俺なんか・・!
俺なんか・・・・!!!!」
アルミン「コニー。そうは言うけどね、
実際人の身体と入替わって
みると…不思議な事なんだけど
そこまで何か普段してない事を
してみようとは思わない物だよ」
コニー「へっ・・冗談だろ?
上手いこといって誤魔化そうと
したってそうは・・・;」
アルミン「冗談なんかじゃないさ。
・・そうだな・・じゃあホラ、
もしコニーがサシャの身体に
入る事が出来たとしようよ。」
コニー「・・・?」
アルミン「・・さあ、今なら女子の身体で
あんな事やこんな事が
し放題な状況だ・・・
キミならどうする?コニー。」
コニー「・・・何もする事ねえな・・・;」
アラタメテ カンガエルト・・・
ジャン「・・・・」
アルミン「・・でしょ?じゃあ
ホラ・・・早く食器を
片付けてしまおう・・?
教官だっていつ帰ってくるか
分からないんだし」
カチャカチャ・・
コニー「ぅうむ・・;」
ガチャ・・・
アルミン「・・しかし・・・教官は本当に
いつ帰ってくるんだろうか・・
ミカサに言ってた感じだと
もう帰って来てたって
全然おかしくない頃合いだと
思うんだけどなぁ・・・」
アニ「いや・・・別に帰って来ないなら
帰って来ないでもいいんじゃない。
・・・・折角タグも付いてる
話でカップリングが二組も
出来てるんだから・・何か
あってもそれはそれで」
ギュ・・・
アルミン「アニ・・君がそういう
メタな事言うのは珍しいね;
・・あと、食器下げるのに
危ないから腕掴まないで
貰えるかな・・・」
チカイヨ;
アニ「教官帰って来なかったら・・・
今夜期待していいんだよね??」
ジィィ・・・・
アルミン「何?!
その目は一体何を期待してる
目なの!?アニ!?!」
-
- 335 : 2015/03/23(月) 01:00:44 :
-
――トロスト区・開閉扉付近・壁上――
壁上では既に真っ暗になった屋外でも
足を踏み外したりせぬよう何人かは
松明を携帯しているものの、
同伴のミケが壁外への嗅覚を尖らせる際
松脂の匂いがその妨げになるため
今は距離を取っている。
壁の淵に身を乗り出し、両目を閉ざして
遥か彼方までの匂いを辿ろうとするミケ。
ミケ「・・・・・・・・」
スン・・・スン....
マルロ(リヴァイ)「・・・・どうだ、ミケ」
ミケ「・・・・リヴァイ・・・俺は正直
その力が恐ろしい。
お前が一言口にした途端本当に
風向きが全て壁に向かって
捩じ曲がり・・・それなのに
遠くに居た奴を含め、全ての
巨人の匂いが俺の察知できる
範囲から消え失せた。
間違いなくその力の影響が
あるとみていい」
ハンジ「・・・・・!」
ゴクリ・・・
マルロ(リヴァイ)「・・・それは俺が一番実感
してる事だ。・・・しかし
そうか・・・・・俺自身の
感覚だけでなく、ミケの嗅覚
も合わせて判断材料に
加わった事で信憑性は
増したな・・・・・」
キース「何が何だかはよく分からんが
・・・確かに風向きは恐ろしく
不自然な変わり方をしたな。」
マルロ(リヴァイ)「ああ・・だが確信できた。
コイツで・・・・巨人共を
沈静化させることはほぼ
確実に出来るとみていい」
ハンジ「マジか・・・・・!
これはいよいよ大事だぞ・・!?
なあリヴァイ・・・
これはもう・・近々遠征は
間違いなくあるとみて
いいんだよね・・?!;」
ゴクリ・・・
マルロ(リヴァイ)「俺らの団長が極端な
慎重派の腰抜けでなければな。
これだけのお膳立てが
揃って居ながらにして
何も行動を起こさない奴が
居るとしたらそいつは
用心深いというより
只のアホだが・・・・」
ハンジ「まあ・・・“あの”エルヴィンだよ」
マルロ(リヴァイ)「・・・そうだ。アイツに至っては
その心配はねえ。
・・奴の事だ。
恐らくこの報告を待たずして
既に次の遠征の日取りを
すぐさま取り付けられる様
上に掛け合うための書簡を
今頃書き上げて居る事だろう
だがまあやるのはいいとして
問題なのは・・・・」
ジロ・・・
ペトラ(マルロ)「・・・・・;」ビク
マルロ(リヴァイ)「どのタイミングで俺ら3人が
元に入替わればいいかだ。
幾ら巨人共の行動を
抑え込めるとはいえ・・
こんな得体の知れないモン
“だけ”を頼りに壁のお外を
散歩する訳にもいかねえ。
外に行くならそれまでに
俺は自分の身体に戻らなきゃ
ならねえ訳だが・・・」
リヴァイ(ペトラ)「・・・・・・;」
ドキドキドキ
マルロ(リヴァイ)「・・・そいつは日取りさえ
分れば自ずと決まる。
・・・確認は済んだ。
取り敢えず戻るぞ・・・。
エルヴィンには早めに
日取りを決めて貰わなきゃ
ならねえからな・・・報告は
早いほど良い」
-
- 336 : 2015/03/23(月) 01:05:47 :
キース「何やら色々と面白い事に
なっている様だな・・・
俺も折角寄り道したことだ・・
エルヴィンと昔話でもしていくか・・」
マルロ(リヴァイ)「おい、止してやれ。
あいつもあの御身分で
多忙極まりない毎日を
余儀なくされてるんだからな。
見ただろ、アイツの不自然な
位に後退してねえ生え際を。
・・・アレは間違いなく
偽装工さ...」
ハンジ「おっとリヴァイ!!ダメダメ!!
皆口にしたくても恐ろしくて
決して口にできないその疑惑を
言葉だしちゃ!!
・・・・噂によると
それを最後まで言っちゃった
人は次の遠征で一人残らず
帰らぬ人になったらしいよ」
(滝のような汗)
キース「っハっハw
いや、迷惑になるような
話では無い。この状況は
よく理解できないが・・
つまりこれは未だかつてない程
革新的な遠征の足掛かりになる
何かを手に入れたという
事なのだろう・・?
・・それも期せずして。」
マルロ(リヴァイ)「・・・・そのようだがな・・
お膳立てが揃い過ぎてて
扱いに困ってるんだ。」
キース「・・だろうな。これではまるで
お伽話の魔法使いだ。」
-
- 337 : 2015/03/23(月) 01:08:14 :
-
マルロ(リヴァイ)「当然こんな素っ頓狂な報告を
上にするメリットも無い上に
悪けりゃ反乱でも起こされ
かねないとか言って
口封じされる可能性もある。
王政のスカポンタン共が
どこまでロクな事を考える
頭を持っているのか
定かでないこの段では・・・
こっちの独断で事を
起こすしかねえ」
キース「・・・どちらにせよ、
人手は要る事になるだろう?
・・それも出来るだけ内地に
通じて無さそうな人員で・・だ。」
マルロ(リヴァイ)「・・・・・・おい・・・あんた
一体何を・・考えてる・・?」
キース「状況にもよるのだが・・・・
もし今確認していた魔法とやらが
本当に信用におけるものである
ならば・・・・是非共に壁の外まで
連れて行ってもらいたい
連中がいるのだが」
マルロ(リヴァイ)「それは・・・あんたが
今現在担当を受け持ってる
教え子か何かを指して
そう言ってんのか・・・?」
キース「・・まあそんな所だ。
しかしそれはそれとして
もう一つ気になる事もある。」
マルロ(リヴァイ)「何だ」
キース「実はな・・・俺の
教え子の中にも数人・・
今のお前の様に身体と精神の
入れ替わりが起こっている
者が居る。」
マルロ(リヴァイ)「・・そういや言ってたな。」
キース「しかし未だに元の身体への
戻り方が分からずじまいで
困惑しているのだ。
・・リヴァイ、
お前の手で何とか元に戻す
事は可能か・・・?」
マルロ(リヴァイ)「元々どいつがどこに
入っていたか聞く事が
出来るならな」(溜息)
キース「無論だ。・・・ならば決まりだな。
その遠征云々に関しては
エルヴィンが話を通すのが
どれだけ早まるかに寄るが・・
件の入れ替わりに関してだけは
何とかしてくれると非常に
助かるのだ。訓練兵同士で
男女間の相違も起こっている。
正直宿舎の配置など扱いに
困っていた所だ(溜息)
何かあってからでは遅い。
今日の予定が済んでからでいい。
人員の視察も兼ねてお前には
一度南方訓練兵団まで足を
運んで貰いたいのだが・・・
構わんか」
マルロ(リヴァイ)「エルヴィンの許しが出れば、
だがな。・・まあ棚から牡丹餅の
この状況下ではそんな申し出
位は二つ返事で通るだろうが」
キース「そうか。ならば俺もお前の準備が
整うまで待たせて貰おう。
協力の意向、誠に感謝する」
バッ
マルロ(リヴァイ)「・・・止せ。あんたに
そこまで感謝される事を
俺は未だこなしちゃいねえ。
オマケにやってみるまでは
結果がどう転ぶかも分りゃ
しない。」
-
- 338 : 2015/03/23(月) 01:10:39 :
-
ハンジ「あっ!!ハイハイ!!その人員の
視察っての!?私も同伴しちゃ
いけないかな!!?」ワクワク♪
マルロ(リヴァイ)「・・・・単純についてくる
だけなら構わねえが・・・・
お得意の巨人抗議の時間は
一切無しだぞ。前団長の
意向もあっての往来とはいえ
・・・この状況下ではそんなに
俺達も暇じゃねえ。もし
向うでソレを始めやがったら
もう一度訓練兵からやり直さ
せるからな。肝に銘じておけ」
ハンジ「ぅうっ・・わ、分かったよ・・
信用無いなぁ・・(渋々)」
マルロ(リヴァイ)「さてと・・・だ。
色々できるのは壁の上の
試しで最早実証済みだ。
そろそろ俺達のコレも
元に戻して置かねえと
誰と喋るにしても厄介だ。
・・・身体の感覚も段々と
狂って来るしな・・・
・・そうだろ、訓練兵。」
ペトラ(マルロ)「はい・・・。あの、
出来る事なら自分も早く・・
元の身体に戻らせて貰えると
その・・緊張せずに済むと
言いますか。流石に女性の
身体でこれ以上耐えるのは
色々と・・・;;;」
リヴァイ(ペトラ)「わっ・・・私はまだ全然
このままでもッ・・!!
寧ろずっとこのままでも
構いませんがッ!」
マルロ(リヴァイ)「お前の意見は聞いてねえ・・;
・・・そうだな。あともう少し
辛抱しておけ、・・・マルロとか
言ったか。エルヴィンから
遠征の日取りを聞き次第
コイツで最後の“願掛け”を
済ませる。先に言ってた・・・
壁外の“人払い”と、
その“沈静化”だ。」
ハンジ「いよいよか・・・!いざ
今迄考えもしなかった事を
やるとなると流石に緊張も
大きいな・・」
マルロ(リヴァイ)「効果は二月程続く様に
しておけば遠征数回分稼げる
だろう。便利な呪文を
これっきりで手放すのには
抵抗もあるだろうが・・・
俺の経験から言わせて貰えば
こんな都合のいいもんを
いつまでも当てにしてると
必ず足元を掬われる事になる。
そろそろこの力とも見切りを
付けておくべき頃合いだ。
・・そいつと訓練兵の
入れ替わりとやらの解除、
そこまで済んだら晴れて
俺達は元通りだ。それまで
辛抱しろ・・・。いいな」
ペトラ(マルロ)「も・・勿論異論など有りません!
お気遣い、心より感謝致します
!!リヴァイ兵士長!!」
(心臓を捧げよ!)
ドンッ!(ムニュ)
ペトラ(マルロ)「ぁっ・・・!!!////
す、すみませんつい癖で;!!!」
-
- 339 : 2015/04/15(水) 21:36:13 :
―ほぼ同時刻・南方訓練兵団宿舎・食堂―
アルミン「さて・・じゃあ夕飯の後片付け
まで終って・・・本来なら教官も
城壁都市からとっくに戻って
来てる筈だから、以降の行動は
教官の指示を仰ぐつもり
だったんだけど・・・・
どうしようか・・・皆。。」
エレン「いや・・どうもこうもねえだろ。
理由は分らねえが全員中身が
おかしくなってたのはめでたく
元に戻ったんだ。
いつも通りの部屋に帰って
寝るだけだろ」
ジャン「・・死に急ぎ野郎にしては珍しく
理にかなった意見を口にしたな。
・・・俺もその通りだと思うが」
エレン「お前はいつも一々ひとつ
余計なんだよ・・・」
ミーナ「(“え~・・・折角教官いないのに
普通に自分の部屋戻っちゃうの
・・・・?”・・という顔)」
エレン「あ・・・あのよ、ミーナ。
昨日今日で確かに色々あった。
それは認める・・。けどよ、
あくまでオレ達は卒業を間近に
控えた訓練兵だ。・・・分るよな」
ミーナ「それは・・その通りだけど」
エレン「だったら先ずは教官の
大目玉を食らいそうな明らかな
隊規違反は避けるべきだ。
教官不在で気が緩むのは
オレだって分からない訳じゃない
・・・・だがここで今迄の修了科目を
全て台無しにしちまったら
それこそ、卒業後に・・・その、
オレ達一緒に居られなく
なっちまうかもしれねえだろ///」
カァ///...
ユミル「ぉっとぉ、何を小声で
コソコソ言ってるのかなぁ??
逢引か??逢引の打ち合わせか!?」
ッヘヘッヘヘ
ミーナ「わっ!!?・・・ち、
違うってば!!違うよ!!?ユミル!?
エレンは真面目に私達お互いの
事を考えて・・・・」
クリスタ「(ドキドキドキ・・・////)」
サシャ「何何なんの話ですか!??
今なにかちらっと
合挽き肉がどうのって聞こえた
気がしたのですが!!!?」
カクシッコナシデスヨ!!
ユミル「芋・・お前ちょっと黙ってろ」
ピキ(*´ω`#)ピキピキ
-
- 340 : 2015/04/15(水) 21:38:12 :
アニ「・・・・まったく。折角教官が
居ないんだからさ、皆好き勝手に
やればいいのに。・・・アンタも
そう思わない?」ススッ・・・
(ギュゥ...)
アルミンの腕を抱きかかえて
身を摺り寄せるアニ。
アルミン「ぁ・・・・アニ。。 なんだかさ、
その、さっきから凄くグイグイ
くるんだね・・・・///」
アニ「みんなの前でカミングアウト
しちゃったからね。なんだかもう
吹っ切れちゃったよ。
・・・・なんだい?ヤなの??」
ピタ・・・
アルミン「ィッ・・・ヤなんかじゃないって!!
ちょっとその・・・照れくさいだけさ
・・・・ホラ・・・、皆すっごい
こっち見てるし・・・・」
ユミル「あっちの純情ムッツリ被り
共とは打って変わって
お前らはまた随分オープンに
絡んでるな。
・・・・何?
やっぱり教官戻ってくるまでに
一発くらいヤん(ry...
クリスタ「そっ、そういう野次は駄目!!
ユミル!!??」キャァァァ!!!!////
アニ「・・・・・・・」
(´・ω・)・・・・
アルミン「・・・・・・・」
(;'∀')・・・・
アニ「・・だってさ。・・それもいいかもね。
・・・どぅする?
ア・ル・ミ・ン・・・・?」
フ~ッ・・・・(耳吐息)
アルミン「ッッッ!!!!!///」
ゾゾゾゾゾッ・・・!!
ざわっ・・・!
ライナー「お・・おい!アニ!!!
今は居ないから良かったが
本当にアイツが戻ってきたら
そういう過激なのを目の前で
見せるのは止めてやってくれ!
でなけりゃあいつ、次こそ
本当に心停止から復帰
できなくなっちまうぞ・・・!」
ッテイウカ オマエホントニ アニナノカ!?
アルミン「ラッ・・・!ライナーの言う通りだよ・・!
アニッッ・・・・!;君は今本当に
中身までアニなの・・・!?余りにも
キャラが違い過ぎてまるで
ユミルみたいな振る舞いに
見えるよ・・・・!!?」
アニ「・・・失礼だね。私は間違い無く
いつも通り私だよ。自分の気持ちに
嘘を付かなくても良くなった分
いつもより晴々した気分ですら
あるっていうのに。
・・・それに
あいつがどう思うかなんて
私には関係ないだろ。結局
後出しではあるけどアルミン
自身は私の気持ちを聞いてから
とは言え・・・自分の気持ちを
伝えてくれたよ・・・?
・・・・けどアイツはどうかな。
そういうの一切口に出さないじゃ
ないか。・・・そういうの私は正直
あんまりタイプじゃない」
ライナー「・・そうは言うがな・・
お前だってアイツの性格くらい
分って・・・」(溜息)
アニ「“アイツの性格”・・?
何で私がそこまでアイツの事を
詳しく知ってる必要があるの?」
ライナー「(ハッ・・)ぁ・・・おう、そ、
そうだったな・・・、悪い・・・。
・・・・何でもない」
アルミン「(アニやライナー達の振る舞いを
注意して見てると・・・どうも時々
ベルトルトも一緒になって
3人で何か二言三言交し合う
事があるからそこまで疎遠な
感じもしないんだけど・・・
なんなんだろう・・この違和感は)」
アニ「(クイッ)」
ライナー「(・・・・!)」
・・・しかしこの時、アルミンが不意に
俯いて考え込んだ隙にアニは顎で
ジェスチャーを送り、ライナーに
伝言がある旨を伝える。
それと同時に他の訓練兵の目に
触れない動きでさり気なくその場を
後にするライナー。
身体が大柄なライナーにしては随分と
鮮やかな事この上ない視線誘導であり、
アルミンを含め、その場に居るほぼ全員が、
ライナーに次ぐアニの消失にまるで
気づいてはいなかった。
・・・唯一そのような対人関係に全く
無頓着そうな一人を除いては。
-
- 341 : 2015/04/15(水) 21:40:16 :
――訓練兵舎・廊下――
ライナー「どうした、ベルトルト はまだ
医務室で寝たきりだが・・・一々俺を
こうして呼び出す位の言伝か・・?」
アニ「突然変な事を聞いて悪いけど・・
・・・何かいつもと違う感じは
しないかい・・?あんた達の方は」
ライナー「・・・??いつもと・・・・?何だそれは
・・・一体何が・・・・」
アニ「上手く説明できない・・・けど何か。
何かいつもと感じが違う。
さっき突然こんな感じに
なってから・・・ずっと気になって
仕方が無いんだ・・・」
ライナー「上手く説明できないと言われても
流石にその表現じゃな....何か
具体的な表現は無いのか。
身体の何処其処に痛みや違和感を
感じる・・・だとか暑い、寒い、だとか」
アニ「そうだね・・・何と言うか・・・
・・・上手くは言えないけど
とても“静か”なんだ。
今迄聞こえたり感じたりしてた
筈の物が・・・一切なにも聞こえない
・・・そんな感じ。
これはひょっとすると
“巨人の特性上”私だけに
感じられる違和感なのかも
しれないけど・・・自分の中の
音さえ静かに感じる、そんな
不思議な感じなんだ。」
ライナー「・・・・・・・・」
アニ「静かすぎる場所にじっとしてると
耳鳴りが勝手に聞こえてくる・・・
あの感じに少し近い。」
ライナー「成程・・・・いや・・・俺は勿論の事
ベルトルトに関しても・・・べつに
普段と変わりがあるような様子は
無かったがな。しかしお前が
ここまで気に掛けるんだ。
どの道勘違いや気のせいだけで
済む話では無さそうだな・・・
分かった・・・。また何かあったら
伝えてくれ。俺からベルトルトの
方にも、聞いてみよう。」
アニ「悪いね。・・・・頼むよ」
-
- 342 : 2015/04/15(水) 21:42:35 :
-
そして何事も無かったようにその場で
散開する2人。しかし自身の中に
深い霧の様に影を落とすその違和感に
どうしても釈然としない物を感じた
アニは・・・単身宿舎を抜け出す進路へと
足を進め始める。
アニ「~~・・・・」キョロキョロ
辺りを見回しながら誰にも自身の
無断外出が感付かれていないかどうか
確認しながら慎重に進んでいくアニ。
どれだけそうして慎重に
進んだ頃だろうか、兵舎も随分と遠くに
見える位置まで歩みを進めたアニは、
一際大きめの樹木を見取ると、
兵舎の方向を背にし、その幹へと自身の
背を預ける。少しの間深呼吸をして、
それから――――・・・・・
アニ「(これだけ離れはしたけど・・・
何事も無く、“生成”できて
しまえばきっと音と光だけは
誤魔化しきれないだろうね・・。
けど・・・・)」(ぁっ・・・)
己の左手を持ち上げて甲を見つめる事
数秒間、意を決したように開いた口に
人差し指を持って行こうとした、
その直後だった。
???「ゥッ・・!うぁああああ!!
ダメ、ダメダメ!!!ダメですよ?!
アニッッ!!!?」ガバッ!!!
アニ「ッ!?!???;」ビグッ!!!
誰も周囲に居ない事を入念に
確認しながらここまで来たつもりでいた
アニの両肩を、背後より不意に
凄まじい力で抑えにかかる両の腕。
叫び声を上げながらアニの自傷行為を
止めに入ったのは・・・・
サシャ「(荒い呼吸)――、――、
ハァァァア・・・・(;゚Д゚)‐3
もう、本当にビックリしちゃい
ましたよ・・・!そ、そんなに
お腹が空いているのなら
誰かに頼み込んででも食事を
分けて貰うべきですよ・・・!
わ・・私でも自分の指を
食べてしまおうとする所まで
餓えに追いやられた事は
ありませんよ・・・・!;」
アニ「・・・・・・」
何やら大きな勘違いをされている。
アニは一瞬自らの正体とその本来の
目的の一端に目の前のサシャが
触れてしまうのでは・・・と、本気で
戦慄しかけていたが・・・直ぐに
その危機感は杞憂であるという事を
思い知らされた。
アニ「(そりゃそうか・・・よりによって
“こいつ”じゃね・・・。(溜息))」
サシャ「ライナーからは食糧を得られず
相当困っていたんですね・・・(憐)
大切な私の非常食ですが・・
これはアニ、貴女に差し上げます
指は10本しかないんですからね!
こんな所で齧るなんて勿体ない
ですよもう!」ソッ・・・
アニ「・・・・・;」
そう言うと、いつの残パンを懐に
仕舞いこんでいた物なのか、湿気で
ガチガチに硬度の高まったそれを
優しい手付きで、開かせたアニの
掌に載せるサシャ。
サシャにしてみれば己の顔を千切って
他人に施すに等しい奉公精神溢れる
慈悲の行いであったのだが・・・
アニ「や・・・;い、イイよ・・・;
こんなの固くて噛み切れないって。
サシャ、あんたの宝物なんだろ?
あんたが自分で食べなよ・・・;」
オズオズ...;
サシャ「遠慮してはいけません!
そんな事を言いながら、もし
私がここで引き下がれば
アニはまた自分の指を・・・!;」
アニ「食べるか!!!!!」
-
- 343 : 2015/04/28(火) 01:29:41 :
サシャ「じゃ・・・じゃあさっきアニは
一体何をしようとして自ら
開いた口に自分の指を・・・?」
アニ「ぅ・・・・そ、それは・・・!」
サシャ「いいですからホラ!!(グイグイ)
この借りは・・・えっと、お腹が
一杯な時にでもこれと
同じくらいのパァンを
下さればそれでいいですから!
・・・ね!」
アニ「“ねっ”・・てアンタ・・・・(;´・ω・)」
カピカピジャナイカ・・・・↓↓
精一杯の遠慮も通じる事は無く、
無理矢理パンを握りこませた後、足早に
何処かへ去ってしまうサシャ。
アニは『干からびたパァン』を手に入れた!
アニ「・・・ていうかコレ・・・単に
喰えない程堅くなっちゃった
パンを再び新しいパンに
錬成する為に渡されただけ
なんじゃ・・・・」
カッチカチヤゾ・・・(;´・ω・)
バタバタ・・・
アルミン「っ・・・あぁ、居た居た!アニ!
ここに居たんだね・・・!
って・・・どうしたの、こんな所で
・・・何か見つめてたけど・・・
それは・・・・?」ヒョイッ
アニ「あっ・・?!??い、いや、
これはねっ・・!?ホ、ホラ、
『軽石』だよ!!訓練場に丁度良い
大きさのが落ちてたんだ!」
ババッ
アルミン「軽石って...アニ・・・別に
キミの身体で軽石が必要だと思う
部分なんて何処にも
無かった気がするけど・・?;」
足スベスベダッタシ
アニ「アッ・・アンタ・・・!///他人様の脚を
そんな注意深く観察したの!??」
ピクピク・・・・!;
アルミン「みっ・・・!じっくりと見た訳じゃ
ないって!感触でそれくらい大体
分るさ!!!」
アニ「・・まあそれはもういいや。。
過ぎた事・・・だしね・・・///
それにもう私達はその位の事で
騒ぐ間柄じゃぁ・・・ないしね//」
アルミン「・・・そういう事になるかな。
き、キミがそれで納得してくれる
っていうなら僕は別にそれで・・
・・・///」
アニ「・・・・で、アンタは何か私に
用があるからこうして離れまで
態々探しに来たんでしょ・・・?
何かあったのかい・・?」
アルミン「そうだった!ほら、僕達も晴れて
元の身体に戻れたわけだし・・・
いつ教官が帰ってくるか
分からないこの状況だから・・・
昨晩一緒の部屋に運んだ
それぞれの荷物を一緒に
片付けにいこうかな・・・って。
アニの荷物はアニに持って行って
貰わなきゃだしね。」
アニ「ぁあ・・・・そういう事。」
フウ↓
アルミン「な・・何で少し残念そうなのかな」
アニ「ユミルが言う程じゃないにしてもさ
・・・私だって今のこの状況・・・・
教官も居ない、監視の目も無い、
おまけに教官の残してった命令が
まだ活きてるから私とあんたは
同じ部屋にいたって何も問題が
無い状況に・・・少しは期待して
たんだよ。・・・・ホラ、あんたは
見かけによらず大分ムッツリ
してるからね。そっちにだって
大いに期待してたって言うのに」
(溜息)
-
- 344 : 2015/04/28(火) 01:32:14 :
-
アルミン「(・・・・・・・何だろう・・・何か・・・)」
その時、アルミンは一つの違和感に
気付いた。・・・それは、違和感というには
余りにも小さいものであり・・・
常に他人の顔を見ながら言葉を選び、
相手の返答を2手3手先の更に分岐までを
分析しながら会話の最適解を導き出して
喋る事が癖になっているアルミン
であればこそ、初めて気付ける位の、
非常に些細なものだった。
アルミン「(なんだか・・・いつもより若干
だけど・・・アニの声が高く・・・いや、
上ずって感じるような気がする・・)」
アルミンの位置からでは角度の問題で
アニの表情までは読み取れない。
しかし彼女の左腕が・・・アルミンの見える
位置からでも、その顔に伸びているのが
分かる。その仕草を見てアルミンは、
考えるまでも無く、その動作が
彼女の癖の一つである、手持ち無沙汰に
なったり、照れ隠しを行う場合などに
不意に行う"前髪払い"であると断定する。
反射的にいつものアニの
行動パターンからそのように状況を
判断するアルミンだったが・・・
アニ「あんたが・・・いけないんだよ、
・・・・ねえ、アルミン・・・・??」
スウッ・・・
アルミン「・・・・・・?」
先程まで背を預けていた樹木から身体を
離したアニが左手人差し指で
なぞっていたのは・・
自らの片目に掛かる前髪ではなく、
唇から顎に掛けての部分だった。
予想とは外れた動作だったとはいえ・・
高々それだけの。・・・それだけの
相違点であるはずだった。・・・しかし
◆❕嘔吐注意❕◆◆◆◆◆❕嘔吐注意❕◆
※これより長くに渡って性的かつ
非常に稚拙で悍ましい描写が延々と
綴られています。↑のラインが同様に
引かれるまで続くと思いますので
性的描写NGな方は非常に申し訳
有りませんが読み飛ばし推奨です※
-
- 345 : 2015/04/28(火) 01:34:04 :
-
アルミン「・・・・・・ア・・・アニ???w;」
ゾクッ・・・
アニ「・・・・なんだい・・・?」
眼前に迫ったアニの顔に差した朱色
・・ならぬ、既に紅色と言っても
差し支えない程に血色のよくなった唇と、
上気した頬が・・・如何に破滅的に
察しの悪い男子にでも分かる程の熱気を
振りまいていた。
何より今の状況がただ事ではないと
アルミンに真っ先に教えていたのは、
普段のアニでは滅多に見られない、
見開かれて爛々と輝くその瞳だった。
どこまでも真っ青で、見つめる程に
深い底が刻まれているようなその
美しい虹彩が囲みこむアニの瞳孔は・・・
彼女の息遣いの高揚と、アルミンとの
距離が狭まるのに合わせて徐々に縮瞳
していく。
彼女の現在の心境を全く理解できない
程の朴念仁がもしもこの世に居るのなら、
その瞳からは自身の生命が脅かされる
狂気すら感じることだっただろう。
・・・しかし、当然ながらアルミンは
そのような人種とは大きく違っていた。
アルミン「ア・・・・アニ・・・。まさかとは思うけど
キミ・・・・こんなところで その気に
なっちゃったりしてる・・なんて
事はないよね・・・!//」
ガタ・・ガタ・・・;
当然分りきっている。アルミンは・・
いや、アルミンでなくとも、
例えその場に居合わせてこの体勢を
強いられて居たのが“あの”エレンで
あったとしても・・、現在アニの
纏っている雰囲気で組み抑えられれば、
どう勘違いしても格闘術の訓練だ等と
勘違いをする気も起きないだろう。
位置関係をあっさり交代させられた
アルミンは、アニの左手に右肩を
抑えられ、そこに掛けられた
体重と同時に、両足の間、丁度大腿部に
挟まれる位置にアニの膝が
差し込まれている事で更にしっかりと
身動きが封じられてしまっている。
普段からアニの強烈な足技の力量を
難無く繋ぎとめているその鍛え抜かれた
健脚は、アニ自身の体温の急上昇と共に
下履き越しでも信じられない程
熱くなっているのが分かる。
-
- 346 : 2015/04/28(火) 01:39:36 :
-
アルミン「あ・・・、アニ、分かった・・!
分かったから・・・!
キミの言う通りだ!僕が悪かったよ!!
だからせめて・・・こんな表じゃ
無くって、僕等の荷物がある所まで
その・・・・!」ググッ・・・;
アニ「一つ・・・いいかなァ・・ァルミィン//」
フッ・・・・フッ・・・////
意識も正常かどうか危ぶまれる
その恍惚とした顔から・・・ようやく
意思疎通の可能性に期待が持てる言葉が
自らに向けられた事を受け、束の間の
安堵の表情に一瞬綻ぶアルミンの顔だが
・・・・・
肝心のアニの拘束は、緩むどころか、
重みが増していく一方である。
これ以上肩を抑えられると圧迫に
よって血行が滞り、じきに右肩には
痺れが回るだろうというくらいの力を
その身に受け・・・
震えながらも質問に答えるしかない、
そんなアルミンだった。
アルミン「いっ・・痛いよアニ////;何で、
・・・何でこんな・・・・!
そんなに強く押されたら
僕の肩じゃ脱臼しちゃうよ...//」
ブルブル・・・
アニ「質問してるのは私だよ・・・」
フウッ・・・・!!
アルミン「っっ・・・;;;」
直後、どう見ても正気を保ててはいない
その貌を見られない様にする為か、
質問に対する虚偽の返答を行う
余裕を与えぬ為か、アルミンの首筋に
上気し切った頭部を摺り寄せるアニ。
彼女が一言口にする毎に、その口から
発せられた熱気と蒸気が、アルミンの
頭部と全身を繋ぐ重要回路の
密集部である首筋を撫でまわす。
アルミン「ぅっ・・・ァアッ・・・・///」ゾグゾクッ
只でさえアニが突如変貌させて見せた
この雰囲気についていけない
アルミンにとってその吐息は・・・彼の
理性という安全装置を吹き飛ばすのに
充分過ぎる威力を持っていた・・・
-
- 347 : 2015/04/29(水) 03:37:41 :
-
アルミン「(ぅう・・・、これは・・・・正直
かなりキツイ・・・!早くどうにか
してアニには一旦冷静になって
貰わないと・・・!)」ビクッ...
尚も自らの首筋に顔を潜りこませて、
息を静かに荒げるアニを視界の端に
捉えながらも、その後ろ首から漂う異性 独特の香りに鼻孔を刺激され、
堪らず身悶えするアルミン。
アルミン「(しかし・・・ついさっきまで
僕はこのアニの身体に入ってた
っていうのに・・・アニ自身の身体で
感じる分には何とも思わなかった
匂いまで・・・こうも違ってくる
物なのか・・・・!)」
身体の感覚器官まで入替わっていると
いう事は当然匂いの感じ方も変わって
しまう事に他ならない為、それは至極
当然の事ではあったが・・・・
今しがたその渦中に身を晒す事に
なっているアルミンにとっては
そのような当たり前の判断を行う事すら
難しくなってくる程・・・この状況は
逼迫したものであった。
アニ「あんたさぁ...私に興味が
あるって言ってくれたの、
実はアレ本当じゃなかったの・・・?」
首筋に今にも触れてしまいそうな程
密着した唇から、言葉とその吐息で
同時に詰問するアニ。
心の余裕を無くしてにじり寄せる様に、
肩にかかる握力と、大腿部に添える
までに留まっていた膝を徐々に足の
付け根・・・・・
つまり未だ理性を留めて
この場を脱する事を諦めていない
アルミンにとっては最も刺激される事を
避けたい場所へとせりあげていく。
アルミン「ッ・・!!そ、そんな!!それは誤解だ!!
誓ってそんな事ないよ!!」
アニ「じゃあさ・・・あんたは何でお互い
身体が元に戻ってからもあんなに
私が分かり易く引っ張ってるのに
何もしてくれないの?」スッ・・
アルミン「・・・!!」
その質問と共にアルミンの首元へ
寄せていた顔を引き、今度は
額が密着しそうな程の至近距離で
正面から見つめてくるアニ。
とてもこの心境ではアニと真正面から
見つめ合うのはアルミンとしては
厳しいと思ったのか、一瞬その目を
アニの目から外し、沈めた視線を
泳がせてしまうが・・・
アニ「・・・・・・」
アルミン「・・・・;、ッ・・・・」
このアニの行動は自らに向けられた
誤魔化しの無い正直な返答を
求めるが故の物だと理解し、
潔く観念するアルミン。
しかし、視界がはっきりしてしまうと
かえって彼の思考は冴え渡り、目の前で
自分を見つめているアニの表情と・・・
視覚野から送られる煩悩雑念満載の
情報に踊らされ、冷静な判断力が
狂わされてしまう。
・・・・そう判断したアルミンは・・・・
アルミン「・・・ゴメンよ。まさか“あの”アニが
そんな風に考えているなんて
想像もできなくて。」トン・・・
顔を離すのではなく逆に額を密着させ、
自らの視線の焦点が合わない様にした。
視界から迫るアニのプレッシャーは
確かに減ったのだが・・・・・
よく考えれば少しでも動けば
唇が触れてもおかしくは無い距離。
触れ合った額から、互いの体温が
溶けあうこの状況は・・・今まで以上に
自らの興奮を高めてしまう物である事に
密着直後、直ぐ気付くアルミンであったが
・・・・何よりも今自分が払拭しなければ
ならない誤解を解く事を最優先事項とし、
しっかり臆さずに見開いたその目を
アニの目に向かい合せて答える。
-
- 348 : 2015/04/29(水) 03:53:52 :
-
アニ「・・・つまりなんだろう・・・アンタも
私を意識してるのに手を
出さないで居たって言うのは・・
分かり易く言うとどういう事なの
かな・・・・?」
アルミン「そ・・・それは勿論・・・そんな、
お付き合いが成立したからって
いきなりむやみやたらに
身体に触りに行ったりしたら・・・
その...悪いと・・・・思って...」
声のトーンを徐々に落としながらも、
その目は視界でぼやけるアニの碧眼を
捉えて離さずにいる。
アニ「あんたねぇ・・・・それは・・・
苦し紛れの言い訳だよ・・・」
アルミン「!?な・・なんでさ!?
僕は至って真面目にそう思っ・・!
アニ「ついさっきまで私達、お互いの
身体が入替わってたんだよ・・・?
そんな状況を経て居ながら、今更
遠慮も何もないでしょ・・・?」
アルミン「それはそれだよ!別問題だ!!//
そもそもアニに悪いと思って
僕はアニの身体を勝手に弄ったり
なんてしてない!」
アニ「・・・・・!」
ピタ・・・
アルミンの必死の訴えに全身を
硬直させて、声のトーンを鎮めるアニ。
アニ「ホントに・・・・?」
アルミン「ほっ・・・・本当さ!!嘘じゃ...!」
アニ「いや・・・本当にというかあんた
・・・・本当の本当に・・本気で??」
アルミン「・・・・・?ぅ・・、うん?」
アニの反応がまたしても想像していた
物と違う事にたじろぐアルミン。
この反応は・・・怒っているのでも、
安心しているのでもない・・・この声色は・・
この鼻から同時に吐き出す様な嘆息は...
アニ「それは・・・あんた・・・流石に
傷つくよ・・・・」
アルミン「え・・・・?!」
呆れ半分、落ち込み半分といった、
アニの溜息が、アルミンの背筋を
硬直させる。
アニ「分かった・・・あんたアレでしょ
・・・変な体裁に拘って私に無断で
私の身体に何かするのが申し訳
無いとか・・・そんな勘違いで
ノータッチを決め込んで
いたんでしょ・・・・(溜息)」
アルミン「ぁ・・・」
アニ「だから・・・私はあんたに・・・
入替わり後にも態々言ってあげた
じゃないか・・。私の身体が気に
なるなら自分で色々確認してくれて
構わないって。興味があるなら・・
自分で“シても”かまわないって。
アレは別にからかった訳でも
気休めで言った訳でも無いよ・・・。
・・・寧ろあそこまで言って
あげたのに何もされないなんて・・・
逆に私にそこまでアルミンを
その気にさせる女としての魅力が
足りないんじゃないかって・・・
ストレートに傷付くよ...」
アルミン「(;゚Д゚)....」
本当に落ち込んでいる様子のアニを見た
アルミンは・・・・
自らが如何に紳士的に振る舞おうと・・・
アニを慮った末に煩悩を掻き消して
平常心を貫き通そうと・・・・
・・・・それらは全て、アニにしてみれば
自身に興味を持ってほしい一心で
行っていた渾身のアピール、その不発を
招く行動に過ぎなかったという事実に
ようやく気が付き…
絶望に深く肩を落とした。
-
- 349 : 2015/04/29(水) 04:01:11 :
-
その場で頭を抱えたくなるほどの
悔恨の渦に叩き込まれるアルミン。
しかし、現在の互いの体勢が体勢なので
それは叶わない。
アルミン「ほ・・・・本当に・・ゴメン・・
そんなんじゃ・・そんな気持ち
じゃ全然無かったんだ・・・!
正直な話言ってしまえば僕は・・
君の・・・アニの身体でしてみたいと
思う事は山程あったんだ・・・!
(ガタガタ・・・・)
でもそんな事は・・!いくら
アニが許してくれたって男として
許される事じゃないと・・・!
先入観が働いてしまって・・!
(ブルブル・・・)
し・・信じてアニ・・・・!!;」
ポロ・・・
アルミンの頬に走る一筋の水滴を見て
それまでの煽情的な表情を崩すアニ。
アニ「っぅ・・・ア、アルミンあんたっ・・!
泣いてるの・・・!?;ちょっと
待ってよ!!何も泣く事・・・っ
っていうか寧ろ泣きたいのは
こっち・・・」
タジ・・・
アルミン「ぅわぁあああぁ、アニ!アニ!!
ゴメンよ!!本当にゴメン!!
今からでもいいなら沢山
触るから!!君に興味が無いなんて
誤解されるのは本当に
耐えられないから!!許してよ!!
アニ!!!!!;;;;」ガッ・・・!
(ノД`)つ・゜・。
ムニュムニュモニュ
アニ「!!!???」
どうすれば与えてしまった誤解を
払拭できるかと半ばヤケを起こした
アルミンは・・・・考える事を、放棄した。
右肩は抑えつけられて拘束されて
いるものの、肘から先を構わずに動かし
・・・、自由な方の左腕と共に抑えつけて
来るアニの体重に負けじと、その
両胸に両掌を沈み込ませるアルミン。
アニ「あ・・・ちょッ・・・コラっ;!!」
アルミン「ゥウ・・・」
(;_;)ヒック・・・
半べそをかきながらも両手で掴む
力を緩めようとはしないアルミン。
入替わり中も心を鬼にし、極力
性的な欲求を殺して触れに行くことを
避けていた想い人の胸部を、これでもかと
言う程に揉み解すアルミン。
アニ「もう・・・!分かった!
分かったから落ち着きなって
ぁっ・・・//ァルミン...!!」ピクピク
むず痒そうな表情で眉間に皺を
寄せながらも笑いながらアルミンを
制しようとするアニ。
アルミン「ア・・アニの胸・・・すっごく
柔らかいや・・・」
アニ「そりゃぁ、まあ・・・・脂肪の塊
みたいな物なんだからね・・・
筋肉じゃないんだから固くは
ないでしょ・・・どう。少しは
落ち着いた・・・?」
アルミン「落ち着く訳無いよ・・・(グス・・)
アニには大きな誤解を与えて
しまったままだし、それに、
こうしてまじまじとアニの・・・
こういう部分に触れていると・・・
///」
アニ「・・・・!」
徐々に血流が留まり、隆起する
その部分の変化を自身の膝から
感じ取るアニ。
アニ「あんた・・・まだ泣いてるの・・;
もうイイって・・・!分かったから!
・・・私があんたの身体に入ってる
最中でも何度か、ココ がこうなる事は
あったけど・・・本来の身体の持ち主
であるあんたがこうして
同じ変化をして見せてくれたって
事は・・・私はとりあえず女として
見て貰えてる・・・って事だからね
・・・///;」
アルミン「だからさっきから何度も
そう言ってるじゃないか!!」
ムニュムニュ
アニ「叫びながら揉まないでよ//!!!
乱暴にされれば当然痛いんだよ//」
アルミン「ぁ・・、うん・・・・、その、ゴメン・・ね。
少し感情的に・・・なってしまった」
シュン・・・・
気分を落ち込ませながらも両手を離す
アルミン。しかし、暗い表情とは反して
股間に集まった血液の集合体はみるみる
その硬度を増していく。
-
- 350 : 2015/04/29(水) 04:08:37 :
-
アニ「・・・全く。怒鳴ったり落ち込んだり
忙しい奴だね、あんたも。
でも・・・いいよ、分かった。
身体は正直って言葉もある事だし
・・この 元気そうなあんたを
信用してあげる事にする・・・///
こっちこそ・・悪かったね。こんなに
追いつめてしまう様な事・・
してしまって。・・でも、
あんたも悪いんだからね。
男ならもっとがっつかなきゃダメ。
女の方から動くのを
待ってたんじゃ呆れられても
文句は言えないよ(溜息)」
アルミン「わ・・・悪かったよ・・・でもアニ・・!
弁解をさせてくれよ・・・!
男だったら後先考えず押しに
行くのもたまには間違いじゃ
無いのかもしれないよ・・・?
けどその相手が君や・・・若しくは、
本当に物の例えだけど
ミカサだったりしたら・・・!
手を出す男の方からしたらこれは
もう命懸けの世界じゃないか・・・!」
ブルブル・・ガタガタ・・・!!;
アニ「・・・・そんなの・・・私が
知った事じゃないよ・・・・」フイッ
アルミン「そんな!;」
アニ「第一・・・それこそ水掛け論だよ。
私とあんたの場合は別。もう
私とあんたは・・互いに互いの
気持ちを理解し合ってるんだから。
その上で私があそこまで頑張って
いるんだから、あんたもなんか
してくれない?・・・・って。
私が言いたかったのはそれだけの
事だよ。・・・何か間違った事
言ってるのかな・・・私は。」
アルミン「間違っては・・・いないね・・・↓↓」
アニ「・・・でしょ///」グイッ
そう言うと、今度は一転して嬉しそうに
アルミンに抱き付いてくるアニ。
どうやら僅かながら残っていた
アルミンに対する不信感は完全に
払拭され、幾らか落ち着いた空気で
会話を交わした事もあってか大分
最初のうちよりも平常心を取り戻して
いるようだ。・・・しかし
アニ「・・・・でも本当にコレって不思議
だよ・・・・たかが胸を触った位で
どうしてこんなになるんだろね」
アルミン「それは・・・アニが女性で僕が
男だからだよ。そう意識して
ないと・・・そうはならない//;」
アニ「そういう当たり前の答えじゃ
無くてさ・・・もっとあんただったら
理解するのも難しい理由を
ペラペラ喋ってくれそうじゃない。
私は今、どっちかというと
そう言うのを期待してたんだけど」
アルミン「・・・・・」
何となしにアニが口にしたその言葉を
受け、暫く無言で考え込む様子を見せる
アルミン。
それからほんの数秒の間を置いて・・・
アルミン「アニには・・・・話しても・・・いいかな。
どうせ今頃時効だし・・・書籍自体も
僕が持ってる訳じゃ無いし。」
アニ「・・・・・?」
本来なら口に出す事も憚られる事を
打ち明ける気になったのか、少し
それまでと違って真面目そうな顔をする
アルミン。彼自身の意識も、
性的な興奮よりも、正常な思考を
働かせる過程で落ち着いた心の方が
上回ったのか、アニの脚に当たっていた
その硬度も徐々に軟化していく。
-
- 351 : 2015/04/29(水) 04:12:44 :
アニ「何・・・?何の話だい・・?
書籍・・・?」
アルミン「うん・・・アニはさ・・・“禁書”って
知ってるかい・・・?」
アニ「知ってるも何も・・・アレでしょ?
壁の外の事について書いてある
っていう・・・夢幻だの、与太話や
でっちあげの塊だって言われて
いながら・・・発行や保管が厳しく
規制されてるっていう・・・」
アルミン「・・・そう、それさ。壁の中で
比較的容易に手に入る物に
ついては・・・その信憑性が
あまりにも薄い情報だらけ
だったり、明らかに虚偽とわかる
脚色に溢れた物が殆どなんだけど
・・・・」
アニ「・・・・」
アルミン「実は・・・僕の祖父がその中でも
本当に眉唾物とは思えないくらい
確かな情報に溢れた禁書を沢山
所持していたんだ。装丁の感じを
今思い出してみても・・・アレは
本当に紛い物の類じゃ
なかったんじゃないかって・・・
そう思ってる・・・」
アニ「・・・・それと今話してた話と
何の関係が有るの・・・?」
アルミン「あ、ああ!;ゴメン!そうだね!
まずはそこから話さなきゃだね!
その禁書に載ってた生物の一つ
についてなんだけど・・・。
アニ・・・、君は“さる”って
何だか知ってるかい・・?」
アニ「・・・・・猿でしょ・・・知っては
・・・いるけど・・・・・」
アルミン「そうなんだ!なら説明も早くて
済みそうだね。・・・しかし・・・
という事はアニも何処かで
壁の外について書き記した本を
読んだりした記憶があったのかな。
壁の中の書物には・・・どうも
“さる”っていう生き物が
壁内に分布している記述が
見つからないんだ。」
アニ「・・・そうなんだ。」
アルミン「・・・ともかくそのさるだけど。
アニも知ってるよね?さるって
生き物のその外見的な特徴を。」
壁外の世界を語る好奇心に、大きな瞳を
輝かせ、アニに問いかけるアルミン。
アニ「人間に似ているけど・・・・
毛むくじゃらで、基本的に四足で
歩く動物・・・でしょ」
アルミン「そう・・・。また、とても頭は
賢くて、木登りが得意なんだって。
腕が前足としての役割をまだ
捨てきれていない部分を除けば、
その他の身体的な構造や、
身体の扱い方はかなり人間に
近い・・・・そういう風に本には
書いてあった。・・・そしてそれは、
所謂・・・交尾の方法に関してもね」
アニ「・・・・ふぅん・・//」
-
- 352 : 2015/04/29(水) 04:14:37 :
-
アルミン「しかし、いくら知能が高いとはいえ
その“さる”にしたって所詮は
動物さ。僕等みたいに言葉を操れる
訳じゃ無いし・・・ここまで高度な
社会性を持っているとはとても
考えづらい。・・・よって、そういった
交尾などに持ち込む場合、牡なら
雌に対して、反対に雌は牡に対して
何らかのアピールをする必要性が
生じてくる。
そのアピールに用いられていた
部位が・・・お尻だったんだって。」
アニ「・・・・尻・・?」
アルミン「うん。・・・ほら、四足だと
丁度事に及ぶにしてもその部分を
相手に見せつける事になる訳だし。
・・・それでそこからがこの話の
面白い所なんだけど・・・
その書物に書き記してあった
情報道理だと・・・・僕達人間って
いうのは・・・その“さる”が
進化の過程で別の道を歩んだ結果
辿り着いた形なんじゃないかって
・・・そう言われているんだ。」
アニ「・・・・」
アルミン「・・・しかし、僕達は“さる”とは
異なって・・・後ろ足だけでこうして
立って歩く道を選んだ。服も
着るようになって臀部が露出
しないから異性に対して性的な
アピールも臀部だけで行うのが
難しくなってしまった・・・だから
代わりに二足歩行でも顔に近い
位置で目につきやすいよう
膨らんで来たのが・・・」
アニ「・・・・胸だって言いたい訳・・・・?」
アルミン「・・・・そう・・・・書いてあったん
だけどな・・・w;でもなんかさ、
形が似てるじゃないか。肌着とか
着て寄せ上げると。
・・・ともかくこの仮説を信じるなら
女性の露出した胸を視覚的に
捉えて性的興奮が高まると
いうのは・・結構的を射た考え方だと
僕は思うんだけど・・・・」ブツブツ・・・
アニ「・・・・ゴメン、長かった割には
正直どうでもいいし、もっと
単純な話でもよかった・・・」
アルミン「ヒドいよアニ!
アニがもっと難しい理由をって
言うから態々禁書の内容まで
説明して話したっていうのに!
そもそも普通の人だったら
“さる”自体知らない筈なのに!」
アニ「(こっちは猿と聞いても
そこまで新鮮な驚きもないし・・・)」
-
- 353 : 2015/05/01(金) 23:54:39 :
アルミン「も・・・もっと驚きに満ちた
リアクションを想像してたのになぁ・・。
・・・ともかく、そういう事さ・・。
前にも説明したでしょ・・・?
そこがそういった準備を
行ってるって事は・・・僕が
アニに対して・・その、
欲情してるって事だから・・・↓↓」
俯き加減で顔をみるみる赤くさせる
アルミン。先程まで禁書の内容や
まだ見ぬ動物の話題に向いていた意識の
お蔭で落ち着いていた彼自身も、
会話の内容を元の話に帰結させるに
あたって、現在の状況を認識し直して
しまった為か、抱き付いているアニの
下腹部に再びその存在を主張している。
アニ「・・・すっごいね・・・・アルミン。
あんたコレ・・・私が身体
借りてる時も思ったけど
骨が入ってるって言われても
不思議じゃ無いくらい
堅くなってる。・・・本当に
不思議なモンだよ・・・一体
どういう構造になってるんだか。
・・・普段はあんなにフニャフニャ
してるんだから骨は通って
無い筈だけど・・・」スッ・・・
アルミン「っ!!??;」
ビクッ!!
不意にそこへ伸ばされたアニの掌の
接触に併せ、その身を跳ねさせる
アルミン。その動きはまるで
人間に危害を加えられた経験を
有している小動物が不意に触れられた
際の挙動の様だった。
アニ「・・・・なに?あんたはさっきあんなに
力一杯私のを触ったのに、私は・・・
駄目なのかい?」ジロ・・・・
アルミン「だ・・、ダメじゃない・・・よ!
ただちょっと・・・驚いたというか
・・・人に触られるのに慣れて・・
いないだけ・・・・・////
あと・・・、その仕組みについては
前話した通りだよ。循環している
血液がその一カ所に滞る事で
起こる膨張なんだ・・。
細かい無数の空洞がある、
特殊な・・・・」
アニ「いや・・・多分そういうの、
難しくて私には理解しきれない
から程々でいいけど・・・それより
・・・・あのさ、アルミン。
すっごく失礼な事聞いて良い?」
アルミン「失礼な事・・・?」
アニ「そう。多分そう思われると思うし
私も同じような質問をされたら・・
質問してきた相手が男子なら
蹴るかも」
アルミン「・・・いいよ、何でも聞いてよ。
君に要らない心配を掛けさせて
しまったせめてもの償いに・・
それ位の質問には答えられなきゃ
立つ瀬がないよ・・・
・・ただ、質問の内容を聞くまでは
アニにとって納得の行く答えを
返すことができるかどうか・・
その保証ができないけれど」
アニ「・・・そんな大袈裟な事じゃ
ないんだけど・・・、うん。
そういう気持ちは凄く嬉しいかな。
有難う・・・アルミン。
そんな気遣いができるあんたも、
まぁ…嫌いじゃないよ。」
スッ・・・
アルミンの下へと伸ばしていた右手を
引き、そのまま頬を撫でるアニ。
-
- 354 : 2015/05/01(金) 23:56:47 :
-
アルミン「・・・//で、その失礼な質問の
内容っていうのは?」
アニ「うん・・、いや、本当に
しょうも無い事で悪いけど」
アルミン「、、、」
アニ「アルミン、あんたさ・・・、人に
触られるのに慣れてないって
言ってたけど。」
アルミン「・・・・うん?」
アニ「その見た目で男子にそういう
行為を強要されたりした事は
無かったの?・・・ユミルにも
言われてたと思うけど・・・」
アルミン「ぇえっと・・・・、そういう・・・
行為って言うと。その・・・
そういう事?;」
アニ「・・・そう。あんたが今正に
デカくしてる場所に関係する様な
・・・“そういう事”。」
アルミン「・・・・(溜息)まぁ・・・その・・・、
言い辛い事では・・・あるよ・・・。
でも・・・あると言えば・・・うん。。」
今度はその会話内容があまりにも
彼のモチベーションを下げる物で
あったのか・・・急激にアニの下腹部から
頭を垂れて張力を失くすアルミン自身。
アニ「また今度はかなり急に萎んだね・・・
私があんたになってた時は
こんな簡単に落ち着かなかった
のに・・・相当嫌な事聞いちゃった
んだね・・私・・・。ゴメン」
アルミン「気にしないでってば・・・
質問に応えると決めたのも
口にしたのも僕なんだ・・
アニが謝ることなんて何もないよ」
アニ「いや・・・それでもだよ。
別にあんたを落ち込ませたくて
聞いた訳じゃ無いんだ・・
もう一度・・ゴメンね、」
アルミン「だから、いいんだって。
そうだね・・・アニの言う通りさ。
普段からあんなに男女同士の
踏み入った交遊が規則で禁止
されてるから・・・
その捌け口を同じ男子に
向けてしまう人は少なくない。
そして何故かその矛先が・・・
僕に向く事が多かったんだ・・」
アニ「女子も・・・似たようなもんだよ。
だから、あんたもあんまり
気にしちゃダメだよ。
男からそう言う目で見られるって
事は・・・それはあんたがそれだけ
魅力的でもあるって事なんだし。
そこは自信を持っていいんじゃ
ないかな」
アルミン「アニに褒めて貰えるのは正直
嬉しいんだけど・・・素直に
手放しでは喜べないよ・・
アニだって、もしも自分が女子に
引く手数多だったとしても・・・
それを素直に喜んだりは
しないだろ・・・?」
アニ「それはまあ・・・そうだね。
ユミルみたいに、完全に
ソッチ側に目覚めてる女子なら
どうか分かんないけど・・・」
アルミン「それに、女子と男子では
まず、発散の仕方が違うよ。
女子だったら・・・その、
触れられて気持ちがいい
部分を愛撫し合ったり接触
させるだけで済むかも
知れないけれど・・・男子の場合、
多くは接触や手淫といったような
・・・単純な発散だけに留まらない
場合が殆どだ。
それに男同士とは言っても
彼らが僕に求めてるのは
『そっち』じゃないから・・・」
-
- 355 : 2015/05/02(土) 00:04:47 :
アニ「・・・・難しいね、つまり・・・?」
アルミン「・・・・ただ排出すればいいものを
出すだけでは満足してくれない
って事さ・・・。
大抵欲求不満で僕を呼び出す様な
男子は…それだけが目的じゃない。
女性を相手にしたかのような
満足感をも得る為に僕の身体を・・・
人形みたいに『遣』おうとする。」
フルフル・・・・
アニ「それ...って・・・・・;」
アルミン「・・・そして彼等にとっては非常に
都合が良い事に・・・男子の身体にも
女子の様に正しい目的として
進入物を受け入れる準備がある
性器とは別に・・・
もう一つ、収納の利く場所がある」
アニ「・・・・・」
徐々に暗く沈みゆくその表情・・・。
先程までアニにアルミンの存在感を
これでもかという程にアピールしていた
海綿体の硬度は完全に失われ、
今はすっかり萎えてしまっている。
アルミン「信じられないのはその清々しい
までの羞恥心の欠如っぷりだ・・・。
挿れられてる僕はこんなに恥辱に
塗れた想いをさせられた上・・・
行為の後には一日二日じゃ
済まない痛みがもれなく
付きまとうって言うのに
・・・彼らときたら、遠慮は疎か
自分達の気持ちが満足するなら
排泄用の穴に突き立てる事にすら
微塵の後ろめたさも感じては
いないんだ。
僕だったら・・・絶対にそんなの
御免だよ・・・!」ワナワナ...
アニ「アルミン・・・あんた・・・・」
悔し涙を流すまいと堪え、その目を
潤ませるアルミンを見て、返す言葉すら
失ってしまったアニは・・・
アニ「悪かった。本当、こんな事
聞くんじゃ無かった・・・。
あんたの容姿の良さには・・・
そういう不便な都合も
あったんだね・・・」グッ・・・・
アルミン「・・・・!」
ズッ・・・・
ドスン・・・・!!
アルミン「っっつ・・・・!」
樹木に抑えつけられて寄りかかる
形で立っていたアルミンの足を器用に
引き払い、
背後に回した腕で首筋が
樹木に摺れるのと、臀部を地面に
強打するのを防ぐアニ。
しかし如何にアニが衝撃を和らげる形を
とっていたとはいえ、一応は不意を
突かれた形で押し倒されるアルミン。
押し倒したアニ自身が立膝をつき、
樹木に持たれかかって座している
アルミンを抑え込んでいるその姿勢は・・
時勢が違っていれば俗に言われる
“壁ドン”に相当する格好だが、
如何せん抑え込んでいるのは女性である
アニで、本来組み伏せるべき立場に居る
アルミンが逆に壁に拘束されてしまって
いる状態である。
・・・傍から見ればその体勢は同時に
馬乗り、若しくはマウントポジションと
呼ばれる体位でもあり・・・今の今迄
興奮が冷めきっていたアルミンの体には
再び熱く滾る血流が戻りつつあった。
その勢いは、一拍、二拍と力強さを
増していく脈動に比例して大きく
なって行き、彼の鼓動の強さは
水面に落とした雫が広げる波紋のように、
アニの脈拍にも波及していく。
アニ「・・・・・・ー・・・--」
互いに自立している体勢では無い為
その身長差はあまり意味の無いものに
なってはいるが・・・本来ならば
顔半分近く身長差のある
アルミンの後頭部に手を回し・・
今は完全に上位に居る者として
その身を引っ張りつつも
強く抱きしめるアニ。
-
- 356 : 2015/05/02(土) 00:06:44 :
アルミン「・・・・ぁ・・・アニ・・・////」
アニ「・・・・・・」
鼻先を合わせると同時にピタリと合う
互いの視線。この空気とこの姿勢では
やはり次に行われるのは・・・と、
心の中で覚悟したアルミンは・・・・
次の瞬間にも自身の唇に接触を
果たしてくるであろう口付けに備えて
震える我が身を抑え込み、
・・・そして身構える。
アルミン「(いや・・・ダメだ・・・!さっきアニに
言われたばっかりじゃないか!!
受け身で居たら・・・待ってる
だけじゃ・・・・!!!)」グッ・・・!!
追い詰められた場面であればこそ、
更なるキレを見せるアルミンの考察力と
決断力が・・・状況に流されるままと
なっていた自身が今成すべき事を
自覚させ、その実行を促す。
アルミン「(エレンの意識を元に戻そうと
する時に一度経験はしているけど
・・・やはりそれとこれでは状況が
まるで異なる・・・;!
・・・でもそんな事は関係ない・・・!
臆するな・・・!やるしかない・・!)」
ググ・・・
アニ「・・・・・」ジッ・・・
後一押し。傍から見れば充分に互いの
顔が重なって見える程の位置にまで
接近した所で・・アニが不意に口を開いた。
アニ「あんなに元気だったのがここまで
落ち込んじゃう位の嫌な想いを
させちゃったお返しに・・・私が・・・
私があんたに女を教えてあげる。
それで少しは・・・自信を持ちなよ。
仮にもあんたは・・・私が惚れた
男なんだ・・・・」
アルミン「(・・・・?!?)」
流石に現在の居場所を再三認識していた
アルミンに衝撃が走る。
――屋外。
陽が沈んでいるとはいえ屋外である。
加えて互いに荷物を別棟に取りに行くと
伝えてある以上、幾ら何でも帰りが
遅ければ誰かしら様子を確認しに表を
見て回る可能性は十二分に有り得る。
そんな状況下に於いて・・・・
アルミン「(アニは・・・恐らく最後 まで
行こうとしている・・・!ど・・・
どうする・・・?!流石にキス位なら
とは思ってたけど・・・そこまで
行くとなると・・・!!)」ピク・・・
同時にアルミンの意識に飛び込んで来る
微かな違和感があった。・・・それは
当然アルミンですら気が付く位なので
その時点でアニにも明確な形で
伝わっていた。
アニ「・・・・ごめんアルミン。
あんたが腹を決めてそうして
くれてるのは正直に嬉しいし、
邪魔しようって心もまったく
無かったんだけど・・・本当に
ゴメン・・・。
・・けどちょっと待ってくれない」
組み敷かれながらも必死に自らの上体を
起こそうとして、その唇を結び、迫る
アルミンを寸前で制するアニ。
彼女自身もこの状況にアルミン程では
無いにしろ全身を熱くさせる高揚感を
感じていた訳であるが・・・
その熱をも一時的に落とし気味にした
所を見るに今その意識はアルミンに
向けてというよりも自身の周囲に
向けられているというのが分かる。
アルミン「・・・?;」ピタ・・・
寸前の寸前でアニの制動に無言で応じる
アルミン。
アニ「・・・・多分だけど・・・見られてるよ。
今・・・・これ。
教官が帰ってきたって訳じゃ
無いみたいだし・・
覗いてる奴・・・締め上げてから
でも別に・・・・」ドキドキ・・・
-
- 357 : 2015/05/02(土) 00:09:39 :
アルミン「アニは・・・気になるの・・・?」
アニ「気にならないとまでは
言わないけど・・・まあ、何とか
見て見ないふり位ならデキる。
・・・けどあんたは・・あんたは
気にするでしょ・・・?
視界には入ってる・・・
誰かは知らないけど男子だろうが
女子だろうが関係ない。
今飛び出せばすぐとっちめ...
アルミン「アニが気にしないなら・・・僕だって
構いはしないよ・・・!」グイッ
アニ「ンぐっッ・・・・!?」
それは・・・完全な不意打ちだった。
アニにとっては・・・
アルミンの様子から見ても、
傍観者の存在に気付いていたのは
自分だけでは無いと心の何処かで
理解していた。だからこそ、ここまで
逼迫した状況で・・・
つまり“いつ始まっても”おかしくない
この状況でも・・・アルミンの羞恥心の
基準から考えれば“それ”が行われる
事はまず有り得ないと判断し・・・、
目の前に迫っていたアルミンの唇よりも
後方から感じる好奇の視線の主に向けて
自身の感覚受動器官をフル動員させて
備えていた。
――しかし、ここでまさかの不意打ち。
完全に覚悟していなかった訳では無いが
言い表すならば、深呼吸で息を整えて
いる最中にカウント無しで
クライミングの命綱を切られる・・
教官名物・高所訓練中の“闇討ち”。
――アレを受けた時に極めて近い
驚愕が、アニの脊髄に走った。
アニ「ンッ・・ンク・・・・・・・!!!」
ズズ・・・
アルミン「フッ・・・!;(アニだって、周囲の視線に
気がついていながら此処まで僕を
引っ張ってくれたんだ・・・・!此処で
恥ずかしがって躊躇すれば僕は・・!
僕はアニを失望させるだけでなく
今覗き見ている誰かにまで、
その程度の“気持ちしかない”
男だと思われてしまう!!やるなら
徹底的にやってやるっ・・・!!)」
・・・何か方向性を見誤っていると
取れなくも無いが、一応は躊躇の無い
決意にその身を奮わせるアルミン。
アニ「フッ・・・・モごフッ・・・//?!」
深い接吻へと縺れ込ませることを
覚悟していたアルミンとは違い、
呼吸の合間を運悪く射止められて
しまったアニは・・・攻勢に居たはずの
自身の身体を弓なりに反らせ、
口内にのめり込んで来るアルミンの
舌先に目を白黒させてもがいている。
アニ「(こっ・・コイツし、舌まで・・・!!
まさか人前でこのまま・・・!)」
とても経験が無いに等しい者の
舌使いとは思えないほど攻撃的に
のた打ち回る舌に気を取られがちな
アニであったが・・・
同時攻撃とばかりに、
自らの腕を掴んでいる左手とは逆の
右手で下腹部辺りの位置の何かを
探すようにまさぐってくる
アルミンの右手。
それを察知し更に大きく目を見開くアニ。
-
- 358 : 2015/05/02(土) 00:13:13 :
位置が位置なので他に考えようも無い。
明らかに裾から自身の着衣の内側へと
侵略してくる意図しか感じられない。
その行く先がパーカーの方へ伸びるのか、
反対に更に危険な局部を目指して
いるのか。どちらにしてもこれ以上の
暴走を許してはまず“戻れなくなる”。
そう察知したアニは、折角此処まで
覚悟を決めてくれたアルミンには正直
悪いと思いながらも・・・・、、
アニ「(ゴメン・・・!ゴメン・・・!ゴメンアルミン!!
本ッ当にゴメン・・・・!!外野をどうにか
したらその後は・・・絶対に私が
この埋め合わせをしてあげるから
・・・・だから今はッ・・・・!)」キッ
アルミン「・・・・・っっ!」
ババッ!!!
アニ「っ・・?!」
ぷハッ・・・
アニがその目に宿した光。ほんの
一瞬の事であったが、アルミンによる
上下同時に行われていた愛撫を一時的に
感覚の外に追いやろうとする、腹部から
発せられた独特の呼吸法に・・・・・
・・・その鋭い目つきに。午後の訓練中イヤ
というほど自らの身体に投げられた
最中に感じていたものと同じ感覚を
察知したアルミンは・・・、
とりあえずその顔をアニから
急遽離脱させ、アニの拘束に利用していた
両腕を自身の下腹部の位置で
組み合わせる。
それと同時に丹田呼吸の気迫を載せた、
アニ渾身の掌底打ちが、打ち据える
筈であったそのアルミンの防御の前で
寸止めされる。
アルミン「ごッ・・・ゴメンよアニ?!!そんなに
君が怒ると分かってればここまで
調子に乗らずに途中で・・・!
そのッ・・
・・・・とにかくゴメン!!;
だから
どうか怒りを・・・
怒りを静めて
くれないか・・・・!?」
アニ「・・・・フー・・・!!フーーー!!///」
バタバタと両手を交差させて
必死に弁解するアルミンと、ようやく
危機的状況から脱した事で背中を丸めて
荒げた呼吸を元通りに整えようとする
アニ。
寸前まで自分達の情事に釘付けと
なっていた傍観者を探し出そうという
心の余裕は既に無く、今は欠乏した
酸素をできるだけ迅速に肺へと詰め込む
作業に全身を使って尽力している。
アルミン「ご・・・ゴメン・・・・アニ・・・」
ボソボソ・・・
アニ「謝らない・・・で・・!(ゴホッ)
悪いと思ったのは・・・私の方だから
・・・!!ゴメンねアルミン・・・・!
(ハア・・・!)今の押しはすッごく
良かった・・・!!///けど、まずは
出歯亀を先に・・・・!!」キョロキョロ・・!
アルミン「ぇ・・??でば・・??何だって??;
・・・いや、でも本当にゴメン・・・;
見られててもそれ程恥ずかしくは
無いってアニが言ったから・・;」
スゴスゴ...
アニ「・・・・そうは言ってもね・・・!//
私が誰かしら見られてる前で
イケると思ったのはその・・・
キ・・・キスまで
だったから・・・・。。;
あんたアレっ///・・・・さ・・
最後までイこうとしてたでしょ
・・・・絶対・・・・!」キョロキョロ・・
周囲に意識を四散させるも、既に此方の
状況が急変した事を察してか、その姿を
くらませた傍観者の気配を辿れなくなり、
内心で舌打ちするアニ。
・・・しかしまだアルミンとの話は
終わっていない。
-
- 359 : 2015/05/02(土) 00:16:32 :
-
アルミン「う・・、ウン、申し訳ないけど
まったく躊躇なく・・・↓↓
最後の最後まで・・・やるつもり
だった・・・けど・・・」
――焦燥、、――そして困惑。
アニ「なっ・・・?!?////
呆れを通り越してもう
驚嘆だよ・・・!誰が見てたか
分からないんだよ・・・・?!?
いっそ、もし・・・もしもここに
居ない訓練兵全員が飲み物片手に
私達のアレを見てたとしたら・・・
あんたそれでも・・・・・!////」
アニの心情を分かりやすく表すには、
現在その二つの言葉のみで充分に
足りていた。
アルミン「・・・悪いけど止めなかったと思う・・
もしそうだったら・・・、その後
どんな埋め合わせをしてでも
アニには償うつもりがあったし、
教官に告げ口する人が居ても・・
いや、いっそ教官がもうこの場に
到着していたとしても・・・
“僕が我慢できなくなって”
アニを襲ったんだって・・・、
そう言い張る事が出来るように
僕のほうからああして積極的に
攻め入る事に努めたんだ。
は・・、恥ずかしいといえば当然
恥ずかしかったよ・・でも、それは
アニだって同じはずさ・・・!」
アニ「ア・・ルミン・・・・;」タジ・・・
羞恥心の程を問い詰めると同時に
最悪のケースを突きつけて狼狽する
アルミンから、行為の中断に対する
同意を少しでも得ようと考えていた
アニは・・・
アルミンが自身の予想以上に
深く考えた上に先程の特攻に踏み切った
のだと改めてその認識を改めさせられた。
アルミン「この僕がアニとああして
組み合ってる最中で気が付く位だ
・・・アニは最初から気付いてて、
僕の身をひっぱってくれて
たんだって・・・そう思ったら・・・。
アニだけに頑張らせちゃ・・・
その、駄目だと思って・・・。」
アニ「(こいつ・・勢い任せだけかと思った
し、それでも充分気持ちは
嬉しかったけど・・・まさかそこまで
・・・・いやいやいや・・・!それでも
流石に最後まで行こうだなんて
・・・無茶苦茶すぎ・・・・)」
心の中で自問自答に首を振りながら
目前で項垂れるアルミンの顔を
覗き込むアニ。
未だアルミン自身は木にもたれかかっており、
対するアニも立膝でアルミンに視線を
合わせながら対話して居た為、
その姿勢は状況を理解していない者が
見れば相当に不思議に見えた事であろう。
アルミン「それに・・・アニが僕に精一杯の
気を遣って“女を教えてあげる”
なんて口にしてくれたんだ・・・
僕だってその礼に倣ってせめて
“男を見せて”あげなければ・・
不公平だと思った・・嘘じゃない。。」
グッ..
アニ「・・・あ、ああ・・、!。」ビクッ
項垂れていた姿勢から一転、力強い瞳で
訴えかけながらアニの両腕を掴んで
互いの間で自らの両腕と結び合わせる
アルミン。
アニの中で揺れ動いていた心は、
その勢いに負け、一気にアルミン側へと
引き倒された。
傍観者のロストという状況も手伝って・・
同時に失われた緊張感の中で何かが
音を立てて弾ける感触を察知するアニ。
――あぁ・・・これは・・・・
―――多分、この流れには・・・・
アニ「(――もう逆らえない・・・・)」
それは、アルミンの身体に入れ替わって
過ごしていた間幾度と無く感じた
感覚でもあり・・・現在の様に自分自身の
身体を扱う上でも心身の興奮が一定の
バロメーターを超えれば到達する、
そんな状態であった。
-
- 360 : 2015/05/02(土) 00:19:02 :
押し寄せる興奮に身の毛がよだつ
ような・・・熱くて仕方が無いのに
寒気を感じる、とてもおかしなこの感覚。
―――それは・・・正しく
行為に専念するため後先の始末に割く
思考を停止させる・・・子孫繁栄の使命を
課せられた生類全てに掛けられている原初的欲求 ・・・・・
生殖欲求に他ならなかった。
アニ「(ダメだ・・・私が・・・私自身がもう
アルミンを欲しくなって・・・
こんなに・・・こんなに。。。)」
たった今目の前に詰め寄る想い人が
自らを抱き寄せようとするこの場所が・・・何処 であるかという事すら忘れ。
抑えようのない局部の湿り気が
アニ自身の理性による踏ん張りを
まるで無意味なものに変える
潤滑剤として衣服にまで浸透していく。
直ぐに衣服を肌身から離さなければ
辛うじて下着までで留まっている
その染みは・・・・恐らく隊服の下履きまで
洗濯を要する惨状を造り出して
しまう事だろう。
・・・しかし、未だアニに対して真面目な
表情で何かを語り掛けてくるアルミンが
それを許してはくれない。
自身の熱気を抑え込み、その話の内容を
何とか頭に入れる事だけで精一杯のアニ。
アルミン「僕は・・・臆病で意気地が無くて・・
模擬戦闘試験では弾かれるギリギリ
の所でなんとか滑り込むことが
出来たような・・・
まぐれでここにいる最弱の
訓練兵だけど・・・!
それが正しいと思える事の為
だったら・・・迷わず心臓を捧げる
覚悟がある・・・・!この場合は・・・
これが君に対して僕の気持ちを
伝える最善だと思った・・・
だからアニ・・・その
ガバッ
アルミン「っわッ・・・!!」
アニ「分かった・・・!もう充分あんたの
気持ちは受け止めたから・・!
だからもう・・・イイよね・・??!
もう待ったは効かないんだ・・!
さっきは乱暴しようとして
悪かった・・・・!けどもう無理。。
・・・・・今度は私が・・・////
私があんた襲う番だ・・・!!」
クワッ...
アルミン「め・・目が物凄く怖い事に
なってるよアニ・・;;
・・・、こっちこそ、中途半端で
止めちゃって悪かったよ・・、
大丈夫、一緒に・・・ね//」
姿勢で言えば正に押し倒す側である筈の
アニの目つきは・・・まるで追い詰められ
逃げ場を無くした者の様な、一種の
不気味さすら感じさせる輝きを帯びて
いたが・・・自ら下履きの留め具を
構わず外し、ずり下す動作が・・・
一見して彼女がこれから及ぼうと
している行いの内容を見る者に
分かり易く教えている。
・・・とは言っても、現在それを
教えられようとしているのは・・・
その行いの相手となる人間。
――即ち彼女の目前でその全てを
受け入れようと微笑むアルミン、
只一人でしか無かったのだが。
-
- 361 : 2015/05/11(月) 02:59:04 :
――女子訓練兵宿舎・クリスタ部屋――
サシャ「ゆっ・・ユミル――ッ!!」
ババッ
ダダダ・・
ユミル「ぁあ・・・・?ンだよ芋・・・
折角クリスタが私の髪を
梳いてくれてるこの至福の時を
邪魔しに来るほどの用が・・・
何かしらあってそうして
邪魔しに現れたのか・・?答えが
ノーだったらお前・・・」チッ・・
クリスタ「・・・?御帰りサシャ。どうしたの?
そんなに慌てて・・・。」
サシャ「それがそのっ・・・!水汲み場より
向うにある木のふもとで・・・
アルミンとアニが・・・
取っ組み合いを・・・・!」
ゼェゼェ・・・;
クリスタ「・・・・・・・!」
ユミル「!!」
サシャ「あの“アニ”の事ですから
アルミンくらいなら簡単に
のしてしまうかと思って
居たのですが・・・
お腹が減って力が出ないのか
アルミンが器用に関節を極めて
上手く拘束しているのか・・・
中々アニが反撃を出来ずに
呼吸を封じられている様な・・
そんな有様で・・・!
と、とりあえず一緒に来て
止めて下さい!私一人より
ユミルとクリスタも居れば・・!」
グッ・・!!
ユミル「そぅかそうかぁ・・・・そりゃあ
まあ、一大事だな・・・!!
よし・・・覗きに行くぞ・・・・!」
スック・・・
クリスタ「ちょっ・・・・!!ッ・・・・と、待とう!!
2人ともストップ!!!!」ガシ×2
(2人の襟掴み)
サシャ「ぐふっっ...”」
ユミル「・・ぁぁ??何だよクリスタ・・・
事は一刻を争うらしいんだ・・
早く行かねーと・・・・(ウズウズ)」
クリスタ「ねえ・・・やめてあげよ;
そこまで聞けばその二人が
今どういう事になってるのか・・・
流石に私でもわかるよ・・。
だからお願い、
邪魔しないで・・・あげよう?;」
ジワ...
ユミル「・・・・・・」ボリボリ・・・
サシャ「え・・いや、あの、
クリスタ??;早くしないとその
・・・・!」ソワソワ
ユミル「そんな顔して言われるとな・・・
ッ・・・(舌打ち)反則だろ
その顔はよ・・・・;ほら、
泣くな泣くな。」ッタク...;
クリスタ「アリガト・・・、ユミルなら私が
こうしてお願いすればちゃんと
聞いてくれるって、そう思った
から・・・だから・・・」グス・・・・
ユミル「私は良いけどよ・・・だったら、
お前、せめてこの芋に
分かり易く説明してやれよ。
コイツはあくまで善意でアニを
助けようって・・・そう思って
こうして駆け込んで
きたんだからな・・・・(クスクス)」
チラリ
サシャ「モヘーー..(゚⊥゚)??...」
クリスタ「ェ・・・・!?そこまで何とかして
くれるんじゃないのユミル!!?」
ババッ!!
ユミル「さぁてねw流石に可愛い
嫁の頼みでもそこまでは面倒
見切れねえなw芋を止めたいなら
自分で何とかしなw
・・・そうだな、かくなる上は・・・
女神様自らの口で、今アニと
アルミンの間で行われてる
営みの意味とその理由を・・・
芋にでも分かる丁寧な説明で
教えてやるしかねえだろうな」
クリスタ「っ~~!!・・・・~~!!!///
ユミルの・・・ユミルの意地悪!!//」
(//ꐦ°᷄д°᷅)-3
ゴスっ!!
ユミル「はィ~wご褒美頂きました~」ナハハ
アザ~~ッス♪
ヒラリ・・・
クリスタの全体重を載せられた頭突きが
ユミルの脇腹を捉えるも・・・
本人にとって渾身の意思表示として
放たれた頭突きはさながら小動物の
じゃれつきをいなすかの様に・・・・軽く
あしらわれてしまう。
-
- 362 : 2015/05/11(月) 03:02:09 :
ユミル「さて・・・じゃあ、お待ちかねの
生理学の時間だぜ女神様よw
キャベツ畑とコウノトリを
使わずに・・・如何にこのバカに
ガキの作り方を分かり易く
教えてやるのか、この私の
見てる前で何とかやってみて
くれよ」ニヤニヤ(グシグシャ)
上手くやり過ごした後に、その
錦糸のようなブロンドをなびかせる
頭部をキャッチすると、
乱暴な手つきで頭頂部をワシワシと
撫でまわすユミル。
クリスタ「ちょッ・・・!!///それやめてって
いつも言ってるでしょユミル!!??
アホ毛がまた増えちゃう!!!!!」
ゥァア・・・!;
ユミル「いいじゃねぇのw減るモン
じゃなく増えるんだからよ~。
それにそんな体裁を気にするべき
相手にも先日フられたばっかり
なんだからよ・・・・・・・って・・・
あれ・・・?そういや・・・」
クリスタ「な・・何・・?」オド・・・
ユミル「さっきの後片付け時間・・・
途中から“あいつら”も
姿が見えなかったな・・・
これって・・・」チラチラ
クリスタ「・・・・・・」
ユミル「・・・・わり、ちょっとトイ....
ガシッ・・・・
クリスタ「ユミル~・・・??w(゜-゜ꐦ)」
ギリギリギリ・・・・
ユミル「な、なんだよ!
漏れちまうだろ!?トイレくらい
行かせ.....
クリスタ「安心して、私も一緒についてって
あげるから.....!」ニコニコォ・・・
サシャ「ぉ、お二人とも!!話の途中で
済みませんが・・・・!あの二人を
止めるのを手伝って頂けないなら
それはそれで、もう構いませんから
私一人でも行きますのでそこを
退いて頂いても・・・・?!」ソワソワ・・・
クリスタ「だ、だからねサシャ?!
それはその・・・!!とても説明が
難しいんだけど、アニとアルミンは
今・・・とても大事な話をしている
最中で・・・・!;」アセアセ・・・・
サシャ「いいえ!!とても何か対話をして
いる様子とも思えませんでした!!
一心不乱で組み合ってました!!」
ユミル「・・・・・」スッ・・・
クリスタが目を白黒させてサシャを
引き留めようと悪戦苦闘している脇で・・
気配を巧みに暈して部屋の外へと
抜け出すユミル。諸事情あって、
ユミル達の部屋は戸口がミカサによって
破壊されている為、応急処置の簡易
仕切りとして暖簾しか掛かって
いなかったのも、気配の消し易さに
大きく影響した様子。
クリスタ「(お・・・落ち着け私・・・!
サシャだって私達と一緒に
座学でそれ位の事は習ってるん
だから・・・!男女の間で何か
間違いがあっても困るからって、
兵団の規則も交えてあれだけ
反復して教えられた事・・・!
流石のサシャでもあの時間に
居眠りはしてなかったハズ・・!)」
クリスタ「・・・だからね、サシャ、アニと
アルミンは・・・その・・・えっと・・//」
モゾモゾ・・・・
-
- 363 : 2015/05/11(月) 03:04:31 :
サシャ「・・・・?あ、のー・・・・
クリスタ??それなんですけど」
クリスタ「は!?あ、うん!?何何?!?」ビクッ
サシャ「ひょっとして、間違ってたら
申し訳ないんですけど・・・
あの二人がこれから行おうと
してた事って・・・もしかして・・・
×××× ・・・なのでしょうか」
クリスタ「ファッッ!!??!?///い、いやちょっと
ストップ、サシャ!!!今貴女・・・
何て言ったの・・・・?!!(;゚Д゚)」
サシャ「いえ・・ですから×××× と・・・」
クリスタ「サシャ・・・あなた・・・;
・・ぅうん、
何でもない・・・・;;そうだよね・・・
私達と同じ座学を受けてるんだし
それ位知ってて当然だよね・・・
・・・・でも・・・思ってたより何か・・
サシャって、こういう話に関して
結構オープンなんだね・・//;
(全く躊躇なく...)」
サシャ「まあ、そう言った行為に
関してのこうした今流の呼称は
全てユミルに教わったのですが!
なんかカッコイイですよね!
横文字で呼んだりすると!!」
クリスタ「(や・・・やっぱり・・・・!!!!)
ま、間違ってないけど・・・!!
ねぇユミ....!!!...!?」
ガバッΣ(・ω・ノ)ノ!
サシャ「・・・ユミルなら少し前に
部屋から・・・・」ゴソゴソ・・
クリスタ「や、やられた!!!!
きっとアニとアルミンの所へ・・・
いや・・・!それよりミーナの部屋
かも知れない・・・・!さ、サシャ!!
ユミルを捕まえるのに協力して・・・
って、何してるの・・・?サシャ・・」
サシャ「ええ、事情を改めて
理解できた所でお二人に
差し入れをと思いまして・・。
そうですか・・・、それでアニは
これから身体を動かすにあたって
少しでも栄養を摂ろうとして
いた訳ですね・・・。(ウンウン)
しかし、幾ら何でも自分の指を
食べてでもというのは
行き過ぎです・・・!
いえ、それだけアルミンとの営みに
向けて強い意欲を燃やして
いたのかも・・・・?」ブツブツ・・・
クリスタ「(ゆ・・指・・・?--;)」
サシャ「ともかく・・・・それでは流石に
カチカチのパァンでは物足りない筈・・・!
ここは秘蔵の干し肉を是非
アルミンにも召し上がって貰い、
しっかりやることをやり遂げて
頂かなければ!!」ゴソゴソ・・
コレカナ・・?イエ、コレナドハ・・
クリスタ「ぁあっ・・!サシャあなた、
まだこんなに誰かから貰った
干し肉を・・・!!もう絶対に
やめてって言ったよね!!!?」
サシャ「フフン、ヤメテと言われて止められる
取引では無いのです!!
(ユミルが居ないので強気)
最近は何故か交渉の機会が
激減していますが・・・男子も
得をする、私は労せずして
美味なる干し肉を手に入れる。
ほら、どこにも困る人なんて
居ないじゃないですか」ウン?
クリスタ「困るとか困らないとかじゃないの!
貴女の女の子としての大事な・・・!!
・・・・って、今はそれどころじゃ
なかったんだ・・・!ホラ、
一緒に行くよ?サシャ!!先に
ミーナやミカサの部屋に!
それから・・・ぅうん、;気乗りは
しないけど・・・・アニと・・・
アルミンが居た所まで・・後で
案内してもらえる・・?///;」
サシャ「ぇ~・・…、後でと言わず
今行きましょうよ!!
早く行ってあげて精のつく
干し肉をあげないとアルミンが
バテてふにゃふにゃに
なってしまうかも・・・(;´・ω・)」
クリスタ「恥ずかしいから具体的な
発言は控えめにね!!;」
-
- 364 : 2015/05/11(月) 03:07:55 :
―――丁度その頃・ミカサ部屋――
knock knock!!
ガチャ...
ユミル「よっ・・・・」
ミカサ「・・・・・・ユミル。」
ユミル「あれ・・・?部屋にはお前
一人だけなのか・・・?
エレンとミーナがどうしてるか
気になって見に来たんだが・・」
ジロジロ
ミカサ「・・・・言葉の意味が分からない・・
ミーナはまだ分るが何故エレンの
名前がこの部屋で出てくるの?
・・それに貴女がエレンに向ける
用向きなんて・・・一体どんな」
ユミル「そんなモンよ~、
決まってるじゃないか。
あの二人がデキてんのは既に
周知の事実なんだ。なら教官
不在の夜が今夜で最後に
なるかもしれねーっていう
このタイミングで・・・“何か”
事を起こさないなんて・・・
そんな勿体ない事するアホが
この世に存在するとは思えねえ」
ミカサ「前々から思ってはいた事だが。
・・・・ユミル。貴女の発想は
度を越えすぎていて理解が
とても難しい。そもそも
勿体ないとは一体何が
勿体ないの」
ジロ・・・・
冷めきった目でユミルを一瞥するミカサ。
ユミル「何が勿体ないってそりゃ・・・
あっち の営みに割ける
時間とチャンスがだよw
それくらい幾らお前のお堅い
頭でだって理解できそうな
もんだろ・・・?死に急ぎ野郎 だって
仮にも男だぜ・・・?」
ミカサ「エレンは・・・そういった事に
かまけて兵団での自分の
在り方を見失うような自堕落な
性格をしていない。
さっきミーナにそのように
諭しているのを貴女も
見ていた筈」
ユミル「・・・どうだかな・・・
生き物としての欲がそういった
物の抑えで何とかなるなんて
私は思わねえけどな・・・
・・・まあいいや。つまり
ココにはミーナは居ないんだな」
ミカサ「・・・・そうさっきから言っている」
ユミル「・・・・じゃあアニの奴はどこだよ」
ミカサ「それについても私に聞かれても
一々関知してはいない。
今教官が帰ってきたりでも
すれば困るのは私も同様なので
早く帰って来てほしいのだが」
ユミル「へええ・・・!じゃ、案外
芋女の言ってた事は・・・
マジだったのかもしれないな。
よし・・・じゃあまずはそっちから
・・・・・」
ガシッ
ユミル「何だよいきなり人の肩を掴んで」
ニヨニヨ
ミカサ「・・・・ユミル、その話は」
ユミル「ぁあ・・?ああ、。まだ
確認を取っちゃいないが・・
外に水汲みに行って来た芋女の
話じゃ・・・外で約二名、
人目も憚らず頑張って夜の
対人格闘に精を出してる奴等が
居るって話なんだよ」ニヤニヤ
ミカサ「それが・・・アニだって
言いたいの・・・貴女は」
ユミル「・・・・さあて、どうだかな。
しかし関係無い事だろ。
お前はエレン一筋だもんな。
“あの”アニと今異常なまでに
親密になってるのはエレンでは
なく・・・何方かというとアル(ry
ミカサ「・・話は分かった。ユミル。
貴女はもう・・・自室に戻って
寝るべき。悪い事は言わない・・
寄り道をせず・・・このまま」
ゴゴゴゴゴゴゴ・・・!!!
ユミル「ちょっ・・おいおいおいw
マジになんなって」
-
- 365 : 2015/05/11(月) 03:11:27 :
ダダダ・・・・!!!
ユミル「・・・・・!」
その時、後方より駆け寄る足音に意識を
向けるユミル。
クリスタ「・・・!居た!!・・・ほらユミル!!!
迷惑かけちゃダメでしょ!!早く
部屋に戻るよ!!!
ご・・、ゴメンねミカサ!!って・・
あれ・・・ミーナと・・・その・・・
アニ・・は・・?(ボソ。。)」
ミカサ「・・・わからない。
・・・・きっと外の空気でも吸いに
行っているのだと思う。」
クリスタ「あ・・・あははwそ、そうだよね!!
折角教官も今は居ないんだし・・
この機会に出歩かなきゃ
損だもんね・・・・w;」
ミカサ「・・・・」
クリスタ「・・・・って、そうじゃ無かった!!
ほらユミル!!もう帰るよ!!
少しはミカサを見習ってよ!!
みんなが浮き足立ってる中でも
こうして一人部屋の留守を
守ってるんだよ!?」
ユミル「~~・・・・へいへい・・・(ポリポリ)
なんだかなぁ・・折角もっと
面白くなると思ったんだけど。
ま・・・、そういう事だ。
アニが“そんな事”になってる
って事はだ・・・きっとエレンも
どこぞであのおさげと・・・・」
ミカサ「例えそうだとしても・・・それは
エレンとミーナの問題・・・・
私がどうこう言って良い事では
・・・・ない・・↓↓」
ユミル「またそれか・・w、
まあ、それでもいいや。
じゃ、“何か後で分かったら”
明日にでも話を聞かせてくれよw
楽しみに待ってるからよ~」
ヒラヒラ∼
クリスタ「ごめんね~!お休み、ミカサ!」
サシャ「おやすみなさい~!」
..バダン
ミカサ「・・・・・・」
・
・
ミカサ「・・・・これで良かったの?」
ドスン!!! ドシャッ
エレン「っ・・・とっと、、」
ミーナ「っよっ・・・;」
天井の梁、若しくは二階部分のベッドに
身を隠していたのか、ミカサの言葉と
ほぼ同時に真上から舞い降りてくる二人。
エレン「ああ、悪いな・・・助かった。
こいつがよ、
絶対に誰にも邪魔されない
場所で、どうしても、ゆっくり
話したい事があるって言って
聞かないから・・。
・・・まあ、ミカサ ならユミルなんかと
違ってこの場に居たって邪魔
なんてしねえし・・別に構わない
・・・・よな?」
ミカサ「・・・・////」
(エレンに当てにされるのは
どのような形であっても嬉しい)
ミーナ「ぅ・・・うん・・・・!;
ちょっと勇気は要るけど・・・
私、もその方がかえっ、て良いと
思って・・・ミカサに人払いを
頼んだんだよ・・・!覚悟は・・・・
できてるから・・・・!」ギクシャク...
-
- 366 : 2015/05/11(月) 03:13:16 :
エレン「・・・・?;おいちょっとまて・・・
何でそんなにガチガチに緊張
しまくってんだよお前・・・・
込み入っててもたかが話合いの
筈だろ・・?オレ達互いの気持ちを
確認し合ってる上でこの上まだ
何かそんな重い話があるのか?;」
ミーナ「あ・・・、ゴメン;
話し合いっていうか・・実はこれ
お願い事なんだけど・・・」
エレン「・・・・お願い事・・・?何だよ・・・
そんなに言い辛い事か」
ミーナ「うん・・・そんなに・・・
言い辛いねえ・・;言い辛いけど
・・・いつかは絶対に通らなきゃ
いけない道だから・・・・!」グッ
ミカサ「(・・・ま・・・まさかミーナ・・・!)」
ビクッ
普段のルームメイトの仕草や身形、
その時々に見せる表情の変化を
それなりに良く把握できていたミカサは
その時ミーナの眼にチラつく焦りと
深夜の女子会などの最中に稀に
見せる動作、所謂恋愛絡みの話の最中
そのテンションがピークに達した際、
彼女がよく行う、しきりに口元を
擦りつつ髪をいじる動作を確認し、
内心でその心境を悟り・・・そして焦燥する。
エレン「ならさっさと言っちまってくれ。
オレの性格だとそういうの、
変に溜めを作られるより
一思いに言ってくれた方が
かえって踏ん切りもつくしな。
まあ、安心しろって。
お前が頼み込んで来る事くらい
この場で察しがつかない程
流石にオレも鈍くは無い」
一方、ミーナの覚悟の程も、ミカサの
焦りも関知していないエレンは、
あくまでいつもの調子でミーナに
手っ取り早い進行を要求する。
自信満々で答えるその表情だが・・・
ミーナ「じゃ・・・じゃあ、言うよ・・・!
本当、勇気を出して、
だからね・・!冗談とかじゃ・・・
無いんだからね・・・・・!」スハア・・・
(深呼吸)
エレン「・・・ぁあ、来い!」ドン
(オレだってミカサの前でキス
するくらいならまあなんとか・・!)
・
10秒超過
・
エレン「・・・・・おい;、ミー・・・・
ミーナ「私の・・・私の初めてを
今ここで貰って!!お願いエレン!!」
ガバッッ!!
ミカサ「っ!!?」ガタッ
エレン「っっ・・・!?;///
い・・・いやおいミーナ・・・、」
急に飛びついて来たミーナに対し・・・
いつでも口付けに応じられるくらいの
覚悟はしていたものの、流石に
たじろぐエレン。そして今しがた
彼女が腹を決めた末に何とか吐き出した
その一言に、やはりいつも通りに
安定の・・・ズレた返答が炸裂する。
エレン「初めてってお前・・・・ミカサの
前で言い辛いかもしれないけど
これが初めてじゃないだろ・・!
厳密にはよ・・・・////」
ミーナ「そ っ ち じゃ な い!!!!」
カッ!!!!!
エレン「っ・・・・・ぇ!!?そっちじゃっ・・
て、なんだよおい・・・
・・・・・・ま、まさか!!!////」
カァァァ....!!!
見る見るうちに火にかけられた鉄の如く
耳から顔にかけてその赤味を増していく
エレンの貌。
・・・対照的に、真っ赤になっている点では
同じだが、その理由が自らの決意に
一歩ズレた勘違いをされていた
事に対しての怒りの炎の色としての赤、
それを遥かに超える羞恥心の現れとして
示している紅。両方の意味で真っ赤に
顔を染めるミーナが頬を膨らませて
エレンを睨みつけている
-
- 367 : 2015/05/11(月) 03:16:58 :
-
エレン「ちょっ・・?!待てよオイ!
冗談だろ!!?ミカサが、
ミカサが見てる横でお前
まさか・・??!」
ミーナ「だから、冗談じゃないって
いってるじゃない!!!」ガバッ!!!
エレン「ッムグ......!??!!
ミカサ「Σ(;゚Д゚)」
――予備動作無しの、唐突な口付け。
エレン「ムグゴ・・・!!(コ・・・コイツ・・!!///)」
ミーナ「フッ・・・・!!!」ググッ・・・
普段のミーナからは考えられない程の
押しの強さに、流石のエレンも動揺を
隠せないでいたが・・・彼女の興奮状態も
そこまで長くはもたない。
次第に、興奮と憤りに任せた熱気よりも
強くなる、自身の後頭部に回された
その掌に走る震えが・・・・エレンの意識に
確かに留まる。
エレン「ブハッ・・・!・・・・っぉっち着けって
オイ・・・・!ミーナ!!!」ガシッ
ミーナ「ハァ・・・ハァ・・・// プハァ・・・」
エレン「そうだ・・・一旦深呼吸をして・・・
とりあえず落ち着け!」
ミーナ「落ち着け落ち着けって簡単に
言うけどエレン・・・!私の性格
分かってるでしょ・・!?//
そんな畏まってたら私・・・
緊張しっぱなしで、全然積極的に
押していけないよ・・・・!」
エレン「何もお前がそこまで気にする
事じゃねえだろ・・・!寧ろ
どっちかと言えば積極的に
努めなきゃいけねえのはオレら
なんだからよ・・・・・!
ったく・・・そんな事気にして
たのかお前・・・・!!」
ミーナ「そんな事って!!これでも
一日中、ずっと悩み通して
やっと行動に起こそうって
決意して踏み切ったんだよ!!
いや・・・・!気持ちを伝える
前から合わせたら私のこの
想いは...!あなたに抱いてた
3年分の想いが全て乗って
るんだから・・・・・!だから・・・!」
ミーナ「だから、決して冗談とか、
そんなんじゃ・・・・↓↓」
徐々に取り戻される落ち着きと共に
意気消沈していくミーナ。
エレン「・・・・;分かった分かった!
オレだってお前が本気でこんな
冗談をかましてくるなんて
思っちゃいねえよ・・・!オレが
思わずそう問い質しちまったのは
・・・・・
本当にそれでいいのか、って事だ。
言ったろ・・・お前がその気で
いるならオレは別に・・・
ミカサが見て居たってその・・・」
ミーナ「そう・・・だよ・・・・私も。
寧ろ・・・ミカサが見てくれている
その場所であなたに初めてを
貰ってほしかったんだ・・・・・
・・・エレン。」
ミカサ「・・・・・・//////」
-
- 368 : 2015/05/11(月) 03:17:38 :
-
エレン「・・・・だそうだが・・・オイ。
お前はそれでも構わないのか?
ミカサ・・・。その、これから大分
恥ずかしい姿を見せる事に
なっちまいそうなんだが・・・;
家族としてその辺お前は
耐えられるのかよ・・・・////」
ミカサ「いや・・・イイ....!////
寧ろエレンがミーナの初めてを
正しくリードできるかどうか・・・
その監督義務が私にはある・・・!!
・・・・気がする・・・・!」ハァハァ・・
エレン「いや・・・・!そんな義務は無ぇ筈だ
・・・・・!」
ミーナ「よ・・・・よかったぁぁぁ・・・!;」
ヘナヘナ...
エレン「おいミーナ!;大丈夫かお前
・・・・・!;」
その場に力なくへたり込むミーナ。
ミーナ「大丈夫じゃないよもぅ..!
だって・・だってあの ミカサだよ・・?!
もしこの申し出にミカサがうんと
言ってくれない上に、エレンとの
仲を認めてもくれなかったら・・
私・・・!本当にここで殺されちゃう
かもって・・・・!」ジワ・・・
ミカサ「ミ・・・ミーナ・・・!
幾ら何でもそれは考え過ぎだ;
私がエレンの為なら誰でも
平気で手に掛ける常識の無い
人間だと本気で・・・!」
エレン「・・・悪いがそう誤解されても
仕方ない位のモンがお前にも
若干あるような気がするな・・
しかし・・・じゃあとりあえずは
そういう事なんだな・・;(溜息)」
深い溜息と共に後ろ手で頭を擦り、
どうしたものかと首を傾けるエレン。
エレン「・・・・・分かった。お前の気持ちは
そもそもあの夜更けに伝えられた
時点で全部受け止めてやるって
決めてたからな。・・そういう事なら
男のオレが尻込みしてても・・・
これは何も始まらない訳だ」
ミカサ「・・・・・!」ドキドキドキ・・
エレン「いいぞ、ミーナ。オレで
構わないんだったらな。
その代り、もし横で見てる
ミカサが気になっても途中で
止めたりはしないからな。
それでも構わないんだった・・
ミーナ「いい!気にしない!!いやッ・・
寧ろミカサが一緒でも・・この際
・・・・!!/////」
ミカサ「・・・?!・・・?!??!」
エレン「・・・・それは流石に・・・」チラ・・・
ミカサ「・・・・」イソイソ・・
エレン「オイ・・・!何脱いでんだお前・・!?」
(;゚Д゚)!?
ミカサ「・・・すこし熱いと思って」
エレン「いや、全然暑くねえよ・・・!
第一何で下から脱いでんだ」
ミカサ「違う・・熱いというのは気温に
関してでは無く・・エレンと
ミーナの二人が・・その・・・//」
ジリ・・・ジリ・・・
エレン「よ・・よせ、お前・・・・!
ちょっと待て!!!!!!
こっち来んな・・・・・・!!!」フルフル
ザ・・・ジリッ・・・
ミーナ「・・・・////」ズル・・・
エレン「ッ・・・・ッッッア!!!!!!!.....」
後ずさりするエレンに追い縋る形で・・
正気を失いかけた目つきで迫る
ミカサ。・・・それに追い詰められる
エレンの後方で下衣に身に着けていた
スカートをさり気なく脱衣するミーナが
ミカサとタッグを組んでエレンを
挟み撃ちに追い込む形で・・・・
長い夜の火蓋を切って落とした。
…エレンの間切れする断末魔と共に。
-
- 369 : 2015/05/13(水) 21:36:28 :
―南方訓練兵団女子宿舎周辺―
ユミル「なーー・・・クリスタよ~・・・」
クリスタ「なに・・・・?ユミル;」
ユミル「本当にこのまま真っ直ぐ部屋に
帰るのか?」
クリスタ「・・・他に何かある?」ムス・・・
サシャ「ぇ~~!?ク、クリスタ!!
折角私は二人に向ける手土産も
こうして持ってきたんですよ!?
せめてこれだけでも届けに
行きましょうよ~・・;」
クリスタ「サシャだってあの二人が今
何してるのかさっきちゃんと把握
出来てたじゃない!!
そんな事してるときに誰か
いきなり訪ねて来たら恥ずかしい
想いをしちゃうでしょ!?
少しはアニ達の気持ちも考えて
あげなきゃ・・・・」
サシャ「・・・・?恥ずかしい・・・・んですか?
ま、まあ・・・そうですかね、
一応お風呂場とかも男女別々に
なってるところからして・・・
エエ・・・・恥ずかしい事・・・
なのですかね」
クリスタ「・・・・?!」
ユミル「オイ・・・コイツの常識は多分私等の
それとは大きく違う所を単騎で
突っ走ってるみたいだぞ。
考えて見りゃ、入団初日から
あんな雰囲気の中で平然と
芋を喰うような奴が・・・・
世間の常識なんて弁えてる筈が
ねえって話だ」
クリスタ「そ、それに・・・サシャ;
マジメに言ってしまうと・・・
そんな、干し肉だけ姿のまま
渡されたって・・・きっと、二人は
結構な汗を流す・・ぅ、運動をしてる
訳だから・・・・喉が乾いちゃうと
思うんだ・・・・」パッサパサヨ;
サシャ「近くに折角井戸があるんですから
・・・・汲んで飲みながら行為に
興じれば良いんですよ。
というより正直な話ですね・・・
私自身、とても興味があります!
容認されるのであれば、是非
傍でよく見せて頂きたいのです!!」
ムフーー(*´Д`)-3
ユミル「・・・・お?w」
ナカマガフエタ
クリスタ「・・・・また、とっても包み隠さず
素直に言ったね・・・サシャ・・・・;」
サシャ「家で種牡馬と牝馬がやっている
事を何度も見て居ますから・・・
それはまあ大体どのような
感じで行うのか想像は付きます。
・・・ですがあくまで人には人の
やり方がある筈です。
きっと私達だって御多分に
漏れずいつか殿方とそういった
事柄に及ぶ時が来るんですから
せめて予習はしておきたいん
ですよ・・・・」イタッテマジメ!!
クリスタ「・・・・・・」
ユミル「・・・・」
クリスタ「・・・・ごめん、私、サシャがそんな
まともな考え方をしてるなんて
コレっぽっちも思ってなかった・・・;
何か・・・・浮き足立ってた自分が
・・・・逆に恥ずかしくなってきた・・」
ユミル「・・・・・素直に見てみたいって
意見に賛同する気持ちに
なったか?ムッツリ女神様はw」
クリスタ「ユミルと一緒にされたくないけど!
そういう意味でなら私だって
少しは気になるよ・・・それは・・・;」
-
- 370 : 2015/05/13(水) 21:37:53 :
サシャ「行くなら早くしましょう!
アルミンは頭脳は明晰ですけど
体力面で大分難があるのも事実
ですから・・・!
折角行為のやり方をアルミンが
子細に把握していたとしても
私達の前で実演してくれるだけの
体力が残っていなければ
無駄足になってしまいます!!」
アセアセ;
クリスタ「ストップ!!サシャ!!そこだけ!!!
そこだけは流石に・・・・・!!//」
サシャ「んン・・・?何ですか?
そこだけ・・・とは?クリスタ??」
クリスタ「二人が一生懸命頑張って(?;)
居る所に流石にそれを持って
入り込むのは止そう!!;
それは・・・都のマナー的には大分
まずいんだよ!!!」
サシャ「な・・・何と・・・・!!!(;゚Д゚)
そうだったのですか?!!
・・・ど、どうりで・・・・・!!
馬の種付けを日がな一日
見張ってたある日・・・・
人間の場合のやり方が
どうしても気になったので、
父に手本の実演を要求したら
・・・
貼り手を喰らった事が
あるのですが・・・・。。
あれはつまりそういう
事だったんですね・・・!!!」
ユミル「お前そのまま親父に××××――
クリスタ「ユミルーーーーッッッ!!!(ガバァッ!!!
(貼り手で口封じ)
ユミル「(モグッ・?!オアエアッ・・ガァッ..!)」
ッッオグアァッ;
サシャ「わ、分りましたよ!!
そうですよね!!仮にも身体の
一部を露出しなきゃなんですから
それは恥ずかしいに決まって
ますよね!!!分りましたから!!
とりあえず物陰に身を隠しつつ
という事で・・・先を急ぎましょう!
あの辺で障害物の影となると・・
少し距離が開けてしまいますが。
―――こっちです!」クイクイ
クリスタ「・・・・ッ結局覗きに なるんだ・・・;」
ガックリ・・・
ユミル「まあまあ、細かい事
気にすんなよ。カリカリしてちゃ
人生損だぜ女神様よ。」ポンポン
クリスタ「ぅう・・・;ゴメン・・・アニ・・・・」
(合掌)
-
- 371 : 2015/05/13(水) 21:39:52 :
-
――水汲み場付近――
サシャ「この樹くらいしかこの辺りでは
あそこからは死角に成り得る
場所はありませんからね・・・
静かに鑑賞しますよ・・?↑↑」
シーー・・・・
ユミル「・・・結構離れてるな・・・」
クリスタ「ぅ、ぅん・・・・でも・・・・///」
――... ――――..パッ..
--
タン・・・・
-- ----
―――― ァッ...
距離は離れていても、確かに確認できる、
組み合う二人の人影と、それから
僅かに耳に触れる、水音交じりの
断続的な音――――
――肌と肌が叩き合わされて奏でられる
リズミカルな――――音。。
此処からでは相当な距離があり
月光の照り返しの関係もあって
向うからでは先ず視覚的に気づかれる
位置ではないが・・・
それらの音は、未だ冷たさの残る夜風を
伝って・・・その場に居る『7人』の
鼓膜を静かにくすぐる。
ユミル「・・・めっちゃ思いっきり
エキサイティングしてんじゃねえか・・」
サシャ「これは・・・思ってたより凄かった
ですね・・・!///アニはもう舌を
だらしなく放り投げて満身創痍
だというのに・・・!アルミンの方は
まだまだこれからといった
気合ですよアレは・・・・!あ、
姿勢を変えました!!!」
クリスタ「み・・・見えるのこの位置で!!?」
サシャ「見えないんですか?!?御二方は!」
ユミル「(目凝らしまくり)~~~#;
なんとか見えなくもねえけど・・・
表情とかそんなとこまで
この距離で見えるかよ;
改めてお前人間辞めちまってる
よな・・・;」
クリスタ「二人が組み合わさってるのは・・・
何となく見えるよ・・・////
あと・・音とか・・・声は,,まあ。」
ユミル「・・・・よし、もっと近づこう」グ
クリスタ「ちょ・・・・!待ってって!!
だから何処に隠れる場所が
あるのよ・・・;!」
ユミル「こう・・・、腹這になって
接近するんだよ。大丈夫
大丈夫、この暗さなら・・・
アニ の目の悪さなら
気づかれやしねえよ」
-
- 372 : 2015/05/13(水) 21:42:08 :
-
クリスタ「そんなに近くで良く見たいのね;」
ユミル「当たり前だろ~・・・
折角のこの機会なんだから・・・
↗なあ、ベルトルさん」クイッ
クリスタ「!!!!!??」ビクッ
ベルトルト「今良い所なんだ・・静かにして
くれないか・・・・(超真面目)」
キリ・・・キリ・・・
ライナー「・・・~・・~・・」キリキリ・・
ジャン「オイ!お前らだけで見てねえで
俺にも貸せよ!!」
ガサガサ・・・
コニー「うわ、押すなっておいジャン!!」
ユミル達三人の真上。樹上によじ登り、
今正に樹木の枝葉と一体になりながら
出歯亀行為に勤しんでいたのは・・・
ライナー・ベルトルト・ジャン・コニーの
四人であった。既にユミル達よりも大分
前の段階でこの場に陣取って居たようだ
ライナー、ベルトルトの両名に至っては
どこから調達したのか単眼鏡を伸ばして
遠視を行っている。
月明かりしか光源が確保できない中
真面目そのものと言った面持ちで
フォーカス調整を行っているその姿は
非常にシュール。
しかし彼らは至って真面目な面持ちで、
後ろに騒ぐ二人には微塵も意識を
向けてはいない。
ユミル「ッ・・・!(舌打ち)この
ゴリラックマが....!デカい図体
しておきながら悠々と木登りして
おまけに文明の利器を
使いこなして覗きかよ・・・!
男ならもっとアナログに行けよ・・!」
ドコカラ モッテキヤガッタンダ ソレ
ライナー「ッハッハッハ。悪いがユミル、
ゴリラもクマも木登りなら
十八番だぞ。この望遠鏡は・・・
不在の教官室から拝借してきた。
まあ、帰ってくるまでに返せば
問題ないだろ・・・・・・お、
見えた見えた・・・おっと・・・
こいつはすごいな・・・
アニの奴グデグデじゃないか」
キリ・・・
ベルトルト「本当かライナ――!!」カシテクレ!!
ババッ
ライナー「ぁっ・・・・オイ・・・;
折角合わせたのに・・(;´・ω・)
また合わせ直しか・・・」ヤレヤレ
キリキリ・・・・
ベルトルト「・・・!!・・・・!!!!///////」
(ガン見)
ジャン「おい、どうなんだ!!見えるのか
ベルトルト!!!」
ユミル「(ソワソワ)お、おい;、それ
私にも貸せって!!」ヨジヨジ・・・
ミセテ!ミセテ!!
クリスタ「ユミル!!!あなたにプライドって
ものは無いの!!?Σ(;゚Д゚)」
コニー「うわ!!もう枝一杯一杯なんだよ!
登ってくんじゃねえ!!このっ..!
キングオブブサイク!!!;」
ユサユサ
ガサ・・・・
ユミル「チキショー・・・!折角物見遊山に
やって来てもこれじゃ
不完全燃焼じゃねえかよ・・!
余っ計にムラムラしてきた・・!
おい、クリスタ、もう帰んぞ!!
帰ってアレだ!アレ!!
どうせ芋は夜目が効くんだし
まだここで見てくんだろ!?
もうこうなったら私達だけで
・・・・!」
サシャ「zzzZZZZzzzz....」
スピー・・・・
クリスタ「サシャ・・・爆睡しちゃってるよ;」
-
- 373 : 2015/05/15(金) 18:56:11 :
ユミル「~~~~」イライライラ
ライナー「・・・・あんな光景を
目の当たりにしてよく寝息を
立てて寝てられるな・・こいつは。
ベルトルトなんて発狂寸前だぞ」
ベルトルト「フーーー・・・・!フーーー・・・・...クワッ」
(血眼)
ジャン「こいつがまさかアニだったとはな。
・・・イメージに全然合わねえよ・・・」
コニー「けど言われてみればいつも
アニの方を見てた感じが
するな・・・・!;
見てた方向がアニの方だって
気が付いたのは今言われて
初めてだけど、いつも不自然に
一定の方向を・・・;」
ユミル「な~ぁ~!クリスタ~~!
私達も~!!(ノД`)・゜・。」
ネーネー
クリスタ「な、何言ってんのよユミル!!!!??
こんな所で変な事言い出さないでよ!
皆に変な誤解でもされたら
どうするつもり!!!!」(;゚Д゚)
ジャン「いや・・・残念ながらソッチは、
誤解とかじゃ無く完全にそういう
関係だって正しく認識できてた
けどな・・・・。しかし俺には
ソッチを眺めて興奮する
趣味はねえんだ・・・・;
ヤるなら部屋でヤって貰いたい
もんなんだが・・・;」
ライナ―「オレも同感だ。女神がすでに
ユミルの毒牙に侵されている
って事実はまだ仕方なく
受け止められるが、
流石にその光景を目の前で
繰り広げられるのはキツイ。
盛るのはいいが、自室まで
帰ってからにしてくれ。
そこでお休みになってる奴も
きちんと持ち帰ってな。」
ユミル「頼まれても見せてやるかよ!
嫁の裸体を他所の男に晒したがる
奴が一体何処に居るってんだ!!」
(#`・ω・´)ギャーギャーー!!
クリスタ「好き勝手言ってないでサシャを
担ぐの手伝って?!ユミル!!;」
フラフラ・・・・
サシャ「グゴゴ・・・・・むにゃむにゃ」
ベルトルト「ちょっ・・・ちょっといいか皆!!
二人が何か会話している!!!
少し黙ってくれ!!!」シャラッ!!!
ババ・・・!(耳に掌)
ユミル「こんな必死なベルトルさん
初めて見たぞ・・・・」
ジャン「それよりあっちだ!!
この状況で交す会話とあっちゃ
流石に聞き逃せねえぞ!!
聞き漏らすんじゃねえ!!」
ライナー「都合の悪い事に今この場で
最も聴力が人間離れしてる
奴はグッスリだがな・・・;」
サシャ「ムニュ~~・・・・」モゾモゾ・・・
ブボボッ!!!!!!モワッ・・・(`;ω;´)
全「!!!!!????????」
ライナー「ぐあっ!!!!目がッ!!!!」
コニー「クセェッ!!!!っていうか痛ぇ!!」
鼻ガァァ!!;;
ユミル「チキッショ!!!ヤりやがった芋!!
野郎;;;!!!夕飯のタマネギが
火力を倍増させてるぞ!!!
っつかこれ、生で齧った時の
火力だ!!!!
コイツはモロに吸うと本格的に
やべェ奴だ!!クリスタ!!!伏せろ!!!
目を瞑れッっ!!!!」グイッ!
ゴッホ!!ゴホッ;
クリスタ「ぅぁあッ;・・・(ノД;)ツ∼ン・・・」
ビグン・・・ビクッ
ジャン「コッ・・・こ・・・!!
こいつはクセェぁぁあ!!」
ァアアアァァアア!!!!
ドシャッ・・・
ライナー「ぐぉ・・・ぁあぁあ!!!」
ドスン!!
コニー「ブクブクブク・・・・」
ドチャ・・
ベルトルト「~~~~~!;」
(聴覚以外シャットアウト中)
-
- 374 : 2015/05/15(金) 18:59:24 :
-
その場で即座に地べたに腹這になった
ユミル、クリスタは何とかサシャの
特濃放屁の影響をフルに喰らわずに
済んだものの、その場での空気との比重、
そして然程風の無い屋外であることが
影響して丁度樹木にしがみついていた
全員は滞留するガスの毒牙に
かかってしまう。
まるで噴霧された即効性の劇毒農薬に
成す術なく喘ぎ墜ちてゆく
アメリカシロヒトリのように、ボトボトと
地べたに崩れ落ちていく傍観者達。
期せずして振り降ろされた無情なる
裁きの雷が・・・容赦なくその場の全員の
視覚、嗅覚に壊滅的な打撃を与える・・
・・・只一人、尋常ならざる集中力にて
呼吸すら忘れてその全神経を聴覚へと
注いでいるベルトルトを除いてだが。
――アニ・アルミンエリア――
アルミン「・・・・・~・・・・///ハァ・・・ッハ・・・」ピタ・・・
アニ「何・・・・?アル・・ミン?
・・・話しかけ・・・た?///」
ピクピク・・・
アルミン「ぁあ・・・うん・・、何か・・・それとは
関係無く・・・声が聞こえた
・・・気がしたから・・・アニには・・・
聞こえなかった・・・?」フゥ・・フー・・
アニ「聞こえる程・・・余裕ッ・・・あるように
見えるかい・・・・?///;
アンタ・・・凄すぎっ・・・・//;もう
何十分ずっとそうして
動き続けてるんだって話・・・・;」
(髪払い)
アルミン「ア、アハハ・・・///;つい、夢中に
なってしまって・・・;何せ僕は・・・
これが・・・アニが初めての相手
・・・だからさ・・・・//
初めてアニのそんな顔を見られて
心が落ち着いていられる筈も・・
無いよ・・・・///」スッ・・・
アニ「そ・・・有難う///
・・・で、何を・・・言おうとしてた
・・・の///;?」ハァ・・・
アルミン「ウン・・・・えっと・・・その」ググ・・
アニ「・・・・・?あ、ああ・・・//」
俯いたアルミンの顔の角度と口の形から
うだるような熱気に回らない頭でも
即座にその心情を理解するアニ。
そして、そちらが動き出す前に・・
と言わんばかりの勢いで・・・
アニ「・・・っぁむ――――」
アルミン「っっ/////!」
ぶつかり合う二人の顔。
その勢いに若干驚く様子を見せる
アルミンは首を引け気味に、
対照的に自分から押していくアニの顔は
アルミンが退く分だけグイグイと、
首を傾げ、横向きにした唇で追撃を
かけている。
十数秒間という長時間互いの口腔呼吸を
封じあって、ようやく顔を離すアニ。
アニ「っ・・・・は・・・・///」
アルミン「ア・・・アニ・・・・////」
アニ「これ、始めてからそういえば
一回もやってなかったからね・・・
どう・・・?少し雰囲気に違いが
出てくるでしょ・・・」
アルミン「・・・・・///」モゾモゾ・・・
-
- 375 : 2015/05/15(金) 19:00:21 :
普通に話しかけてくるアニではあるが、
当然お互いに恥部は深く結合し合った
ままの姿。
自分達の状況を理解すれば
する程、身体を動かしていないと
恥ずかしくて眼も合わせられないと
いうのが…アルミンの現在の心境である。
その視線は完全にアニを正視できずに
真下を向いており、全身を委縮させて
しまっている。
しかし萎縮する背筋とは正反対に・・・
アニ「・・・・・言葉を聞かなくても、
こっちで解るね・・・・/////
何か・・・凄い事になってるけど・・・
大丈夫だよね?まだ何か
出ちゃったりしてない・・?;よね」
アルミン「それは・・・大丈夫・・・だよ・・!//
流石にそれだけは・・・僕が
気を付けてないと・・・!
君の兵団での努力を水の泡に
してしまうなんて絶対に
出来ない・・・・!何より
一緒に居られなくなってしまう」
・・・・・・・
・・暫しの間があった後・・・
アニ「一緒に・・・居てくれないのかい?」
ジッ・・・・
アルミン「・・?!?い、いや・・!
勿論そうだって!だから、アニの
身に“何か”あったら、ホラ!!
これまで兵団内で我慢できずに
身籠ってしまった女子達みたいに
・・・・!!って話さ!!!;
大丈夫!!その誘惑には誓って
耐えて見せる!!まだ・・まだ
大丈夫だから!!」ブルブル・・・
アニ「違うって・・・そうじゃないんだよ//
私が・・・もしも私がそうなって
しまったらあんた・・・
“一緒に来てくれないのかい?”
・・・って私は今聞いたんだけど・・」
ドキドキドキ・・・・
アルミン「ヘ・・・・?!?ア、アニ・・・キミそれって・・」
アニ「アルミィン・・・・あんたさ・・・・///
こんなこと言うのは私だって
恥ずかしいけど・・・自分でも
アンタの身体借りたから、
そっちの事情も今じゃよく
分かってるんだ・・・・////」
アルミン「う・・・、うん・・?///」
ドッドッドッドッド・・・・////
抽挿にその身を揺らすでもなく、今は
静かに言葉を交わしているだけなのに
徐々に脈が高鳴っていくアルミンの心臓。
その心臓が送りだす血流の勢いも
当然増していき、
身体の末端、アニの中に納まっている
その部分も痛い位に硬化していくのを
無言で感じ取るアルミン。
アニ「あんたのコレ・・・今も凄いまんま
だけど、そう言えば始めてから
一回も形が・・・戻ってない・・・
よね・・・・;/////」
アルミン「そ・・・・そうだね・・・」
アニ「そうだねってあんた・・・それって
つまり・・・あんた自身は一回も
気持ちよくなってないって事
なんでしょ・・・・?!////
たしかコレは・・・出さないと
元の形には戻んなかった筈だよ。
私が数回試した通りならその筈だ」
アルミン「待ってくれよ!!;それは誤解だ!!
気持ちよくなってない訳無い
じゃないか!!これはその・・・;
・・・ほら、折角気持ちよくなるなら
アニの時と一緒に・・・って思ってて
・・・それでガマンしてたから;///
気持ち良い事は気持ち良いさ!
でも、僕の場合はこれより
一歩超えてしまうと・・・;」
アニ「つまりもう一段階あるのを
アンタはずっと我慢してた
訳でしょ・・・!///私ならもう
悪いけど何回もあんたの攻めで
気をやってるんだよ・・・・!////」
-
- 376 : 2015/05/15(金) 19:01:57 :
-
アルミン「ぇえっ/////!?」
アニ「驚きすぎ・・・・・!
恥ずかしいから一々口に
出さないようにしてたし、
ゆっくりやってって催促しても
あんた全然聞こえて無かったしさ
・・・・!;
本当・・・なんなのこの変わり様は・・
兵站行進じゃいっつも最後尾で
クリスタにすら追いつけない
あんたが・・・・ねえ・・・///」ギュッ・・・
アルミン「ァう・・・・っちょ、話してる最中は
キツくしないで!!危ないからさ//」
アニ「いいよ・・・・!だから!私ばっか
気遣ってないであんたも
一回くらい気持ちよくなって
くれなきゃ私がイヤなんだ!!」
グイグイ・・・
アルミン「な、なら姿勢を変えてよ・・・!!
アニが上に載ってるこの姿勢じゃ
僕の力じゃ・・・・!」ガクガク
ピタ・・・・
アニ「そう・・・・!?私をどかすのは
アンタの力じゃ難しそうなんだ
・・・・!?」ゾクゾクゾク・・・・
アルミン「っ!!?・・・・」ゾクッ
アニ「じゃああんた・・・・!もしこの
姿勢のまま辛抱し切れなかったら・・!
あんたは・・・“悪い人”になっちゃう
・・・・・ね・・・・!!」
アルミン「・・・・・・・・・!!」
アニ「兵団での禁欲生活に打ち勝てずに・・・
幼気な乙女を襲ってしまった上・・・
私の制止も聞かずに私を・・・!!私を
兵士になれない 身体にしてしまった
・・・“悪い人”に・・・・・・・!!!」ググ・・!
その微笑に貼りつく、非常に嗜虐的な
冷たい笑顔。この笑顔がどこから
どう見ても好意的な微笑みで無い事は
明らかである。
アルミン「マ・・・・待ってくれアニ・・・
キミは今・・・・何か物凄く・・・
冗談では済まされない事を・・・!」
ガタガタガタ・・・
震えながらも隙あらば身体を捻ってでも
現在の姿勢から脱する事が出来ないかと
本気で画策するアルミンだが・・・
先程まで自分が優位に立っていた
状況から・・・現在のこの、アニの呼吸が
安定した上に体位的にも完全上位に
立たれてしまっているこの状況において
・・・・・・寝技でも他の追随を
許さないアニがそんな甘い隙を晒して
居る筈が無かった。
自身の身体の内、ある意味に於いては
もっとも大事な器官を、アニの身体
そのものに握りこまれているアルミン。
その抵抗の意思が見え隠れする、微細な
重心変化にも逐一馬乗りになりながら
対応し、強烈なインナーマッスルで
抑えつけてくるアニ。
身長ではアルミンより大分劣っている
アニだが・・言うまでも無くその
下半身を固めている重厚でしなやかな
大腿筋は・・・・アルミンの抵抗でどうにか
振りほどけるような生易しい物では無い。
アルミンの脳内・・・それも、
闘争と逃走を司る交感神経系から、
緊張する全身に打ち鳴らされる警笛。
その警笛を受け、次第に身体の震えが
大きくなっていく。
アルミン「(何だ・・・!すごく嫌な汗が・・・!
・・・・・というかこの状況で
考えられる嫌な予感って言ったら
それはもう・・・!!;
・・・・・マズい!!!!)」ババッ!!
-
- 377 : 2015/05/15(金) 19:04:05 :
-
アルミン「あ、アニっ!!!」
アニ「・・・・なんだい、いきなり
そんなに焦った顔して・・・///」
ノシッ・・・ググ・・・
静かに顔を近づけながらも
一切拘束を解いてくれそうにないアニ。
接近するにつれその顔に濃く落とされる
影は直前で強張るアルミンの顔に
言い知れぬ威圧感を与えている・・・
アルミン「ちょッ・・・・!と!!!
トイレに行きたいんだ・・・!!
悪いけど上から退いては
くれないかな・・・!
流石にキミの・・・中で・・・!!!
っ・・・ねぇ・・・?!」
ガタガタガタ・・・・
アニ「ホント・・・すごい震えてる。。
大丈夫かい・・?分かったよ、
退いてあげる・・・・」ッ・・・スッ
アルミン「っ!!!」
自身の危機察知能力が算出していた
見立てよりもはるかに早くこちらの
打算に乗ってくれたアニに何の違和感も
感じようとしないまま・・・
その顔を早計にも綻ばせてしまう
アルミン・・・・しかし・・・・
ガシッ・・・・
アルミン「・・・・・・Σ(・_・;)ガシ?」
アニ「ウソだね・・・・・・!!!!!
アルミィン・・・♥...あんた今、私に
嘘を付いたんだね・・・・・!?」
ニィィィ・・・
アルミン「ヒッ・・・・!!!ご、ゴメン!!!!!!
・・・・って、そうじゃない!!
は、早くどいてくれよアニ!!
本当に漏れちゃうって!!
(何が漏れるとは言っていない。。!
は、早くどいてくれないとマズイ!)
その笑顔のあまりのプレッシャーに、
反射的に謝ってしまうアルミンだったが
今はそのような事で狼狽えている
場合では全く無い。
アニ「・・・・良いよ・・・?それでも・・・」
アルミン「は・・・・?!イヤイヤイヤ!!!!アニ、!!
そんなこと言ってる場合じゃ
無いって!!第一何で僕がこんな
時にそんなウソを・・・・!
アニ「あんたが・・・・私に教えて
くれたんじゃないか・・・・!w;」
ハァ・・・ハァ・・
アルミン「・・・??!」
増していく興奮に息を荒げて顔を
近付けてくるアニ。
アルミン「僕が・・・アニ・・・キミに・・・・?」
アニ「そうだよ・・・・!私が夜中トイレに
ついてきてもらった時・・・!
ミカサとサシャのアレを偶然にも
見てしまったあの時・・・!
あんた自身が言ってたんじゃ
ないか・・・・!こういう硬くなってる
時は・・・・!トイレ行きたいって
気持ちが沸いて来ないんでしょ
・・・?!実際私自身、あんたの身体で
確認済みだよ・・・・・!」
アルミン「(しまった・・・・・!こんな所へ来て
マメ知識が墓穴を・・・・!;)」
アニ「傷付くよ・・・・私を騙そうと
するなんて・・・・」
アルミン「まっ・・待った!!ならもう
下手な嘘はつかないから!!
どっちにしたって出してはマズイ
場所に出しちゃマズいものが
出る事に変わりはないだろ?!
わかったら早く退いてよアニ!!」
オネガイ!!
アニ「・・・・だから言ったじゃない」
アルミン「・・・・・・?!」
アニ「それでもいい ってさ・・・///」
アルミン「アニ・・・・あの
アニ「あんたが一緒に居てくれるなら
・・・・!!開拓地行きでもいい・・・!!」
アルミン「ちょっ・・・アニ!?」
アニ「これまでの三年間、全部無駄に
なったっていい!!!」
アルミン「待った!!!キミ、今明らかに正
アニ「正気だよ!!!!それでもし
開拓地に移ってあんたと静かに
暮らせるなら・・・・!
最後に壁を壊して攻めて来た
巨人に喰われる最期を迎えたって
いい・・・・・!;」ググ・・・・
-
- 378 : 2015/05/15(金) 19:14:32 :
-
アルミン「(な・・泣いてる・・・)」
アニ「人を沢山殺したり するより
その方が・・・ずっといいんだよ・・・!!」
アルミン「・・・・・??人・・・・を?;」
アニ「・・・・・(グス・・・)とにかく
そういう事・・・。私はね・・・
アルミン。」
アルミン「・・・・うん・・?」
その頬に涙を伝わせてから、
真面目さと冷静さを取り戻した様子の
アニ。アルミンもその様子を認めると
同じ目線でアニの話に耳を貸す。
アニ「今の私にはもう・・・内地も憲兵団も、
駐屯兵団も調査兵団も、壁の外も。
・・・『故郷』も・・・・・。
そんな色々は本当にどうでも
良くなっちゃったんだ。
あんたの隣に居たい。ずっと・・・
隣に居て欲しい。・・・駄目・・・?」
アルミン「・・・・・・・・」
・・・・溜息。
・・・・それは・・・溜息しか出てこなかった。
アルミン「アニ・・・、キミに・・・まさか
そんな事を言われるなんて
考えても見なかったんだよ僕は・・・
だから・・・良いも悪いも・・・
嬉しくて言葉に出来ないよ、
今直ぐには・・・///」ギュッ...
アニ「・・・・!!」
アルミン「まあとにかくだけど・・・・
僕に首を横に振る理由は
何一つ無いなぁ・・・・・・;
けど一ついいかなアニ。」
アニ「・・・何?//」
アルミン「何処に行ってもいいなら・・・
やっぱりせめて一回は
壁の外を見に行こうよ・・・!
一緒にさ・・・!勿論・・・・
マリアより外側の・・・・
“本当の壁外”に・・・!」
-
- 379 : 2015/05/25(月) 22:45:30 :
-
アニ「壁の外側・・か・・・・」
アルミン「・・・・・?」
その言葉を聞いて一瞬だけ、
・・・本当にほんの一瞬だけ・・・
顔に暗い影を落とすアニ。
その顔を乗られている下から覗き込む
アルミンだったが・・・・・
アニ「まぁ・・・・そうだったよね。
あんたは・・・・あんたの夢は
あの向こう側にあるんだった・・
そうだもんね。
・・・・でもアルミン・・・?」
アルミン「・・・・?」
アニ「あんたがそれだけ楽しみにしてる
壁の外も・・・ひょっとしたら
そんなに想像してるほど劇的な
世界じゃないかもしれないよ・・?」
アルミン「・・・・?」
アニ「あの壁の向こう側には・・・確かに
壁の中では見られない気候や
見る事の出来ない風土・・・。
見たことの無い生物も・・・
居る事には居るのかもしれない。
けどさ・・・そんな世界に行く事が
出来たからといって・・・全てが
いい方向に向かうとは・・・
限らないでしょ・・・・?」
アルミン「・・・・・」
アニ「こんな囲われた壁の中でさえ
完全には一致団結できずに居る
人類がさ・・もし、もしもこの壁という
“檻”から解き放たれたら…
人類は・・・・いや、この世界は・・
どうなると思う・・・?」
アルミン「・・・・・・それでもさ。」
そう言い放ったアニの目の奥には・・
何か彼女自身にしか知りえない事情が
ちらついている様子だったが・・・
それを察しながらあえてその部分には
触れないで対するアルミンも短く返す。
アニ「フフッ・・・まあ、あんたなら
そう言うと思ったよ・・。
・・・・ほら、あんたってさ、
普段エレンとばかりつるんだり
してて、いかにも自分の意見とか
強く持たない風に見えるけど・・・
実際こうして話してみると・・・
全然そんなことないよね。
・・・物凄く我が強いよね。」
アルミン「(苦笑)・・・ごめんね、人の話を
聞かない性分って訳じゃ
ないんだけど・・・どうしても
こういうのはさ・・・自分の目で
見た事しか信じられないって
いうか・・・その」
アニ「・・・・バカ。褒めてるんだよ。
・・・誰とは言わないけど・・・私の
昔からの知り合いにもそういう
性格のヤツが一人居てさ・・・。
体格は十分以上に立派なのに
根性の方がまるで足りないんだ。
・・・・・・私にとってはさ」グイッ・・
アルミン「・・・・・?」
アニ「見てくれがどうであるかよりも・・・
あんたみたいに内面の強い
奴の方が・・・ソノ・・・・」ボソボソ..
アルミン「・・・?」
顔を近付けつつも、落とされる
声のトーンにアニの発言を全て
拾い切れなかったアルミンは、
自分からも俯いたアニの顔近くまで
自らの頭を傾げる様にして覗き込む。
アニ「好きッ,..ッていうか・・・
惹かれる・・・かな...///」
アルミン「ッ・・・・///;な、なんだかなァ・・」
流石のアルミンもその言葉の内容を
はっきり聞き取りながらでは照れが
出てしまい、互いに目を逸らす形に
なってしまったが・・・
アニ「な・・・!なんだかって何!?
こんな時だからこそ私は
恥ずかしいの我慢して態々
あんたにここまで言ってるのに
・・・・!!何だかって・・・それは
ないよ!!!////」
声を荒げて猛抗議するアニ。
その顔には凡そ本気の憤慨といった
怒りの色は現れておらず、またそれを
正しく認識していたアルミンも
その返しに余裕を持って応じる。
アルミン「こんな時って・・・・?w//」
-
- 380 : 2015/05/25(月) 22:48:55 :
-
アニ「ッ・・・・!//やっぱあんた、
こういう時になると変に余裕が
出てきてなんか生意気・・・・!///;
やめだよ・・・やめ///!
口を動かす暇があったら
身体の方動かしてれば・・・!」
グイッ・・
アルミン「ゴメンゴメン;w
僕もさ・・・その、あまりにアニの
そういう表情とか・・普段の君なら
絶対言わないような言葉に・・・
心が舞い上がっちゃってさ」
アニ「つまり調子に乗ってたって事だね」
ムスン..
アルミン「それでいいよwでも・・・事実を
事実としてだけ言わせて
貰うなら・・・今の君は・・・
クリスタに引けをとらない位
可愛いと思うな...///」
アニ「そう・・・有難う。」スン
まだ損ねた機嫌を取り戻そうと
しないのか、与えられた餌に難色を示す
野良猫のようにそっぽを向くアニ。
アルミン「・・・・(困);そんないきなり
普段通りの感じに戻らなくたって
いいじゃないか・・・;(溜息)」
ズズッ・・・
アニ「っ」
長座の姿勢で樹にもたれ掛り、アニに
乗っかられているアルミンは無言で
姿勢を整えなおす。
先程まで見下ろされていた位置関係は
そこで丁度互いの目の高さが
合う状態になる。
アルミン「僕も・・・・そういうアニの・・・
たまに少しだけ正直になる所が
・・・・可愛くて好きだよ」
アニ「・・・素直にそう言えば良いんだ。
・・・・・ばか」
事を初めてから数えるとこれで
2度目となる口付け。
先程のような体中の熱が燻った状態で
交わされたものでもなく・・・・
自らの気持ちの深い場所まで晒し合い、
互いの思いを確かめ合うように絡み合う
舌遣いは・・・先程行ったものとは
まるでその熱量が異なるものと
なっている。
それは・・・言葉を交わさなくとも
舌先の擦れ合う感触のみで互いの
気持ちが問題なく伝わりあって
いるかのような・・・・そんな口付けだった。
アルミン「ッ・・・・///」
アニ「・・・・・っ・・・」
自身の口を閉じる事も、離す事も無く
相手の口腔に捻じ込み合うその途中では
当然滲み出てくる自らの唾液を
飲み下している暇など有りは
しなかったが・・・・
その潤いは示し合わせずに居ても
自然と互いの口の中へ吸い込まれて
行く事となった。
アニ「ッ・・ぷハっ・・・」
アルミン「っ・・・・ふぅ・・」
離れる唇と、対照的に僅かなりとも
外される事のないお互いの眼差し。
アニ「・・・・ダメだ・・・これ、・・
ずっとやってると本当、何も
考えられなくなる・・・///
あんたは・・・何ともないの?」
アルミン「・・・聞かなくても分かると
思ったんだけど・・・↓」
アニ「・・・・・・////;ぁあ・・・、うん」
問いかけられたアルミンが視線を
落とすと同時に・・・互いの意識が
向けられたのはその結合部。
熱く、永い口付けに夢中になっては
居たものの、その前からずっと
繋がりあっていたのはその部分も
同じである。
アニ「ガマン・・・・できそうかい・・?」
アルミン「・・・・無理かもしれない//
大体アニ・・・・・」
アニ「・・・・?///」
アルミン「ガマンして欲しくないって
....君がさっき僕に
言ったんじゃないか・・・」
ズヌッ・・・
アニ「ゥッ・・・・///」
永きに渡って互いの身体に蓄積した熱を
放熱するために中断していた抽挿を
再び開始するアルミン。
-
- 381 : 2015/05/25(月) 23:02:10 :
-
しかし、いくら休憩を挟んだとはいえ
静止している間ですらも彼は彼女の中に
納まっていたままであり、
それに追い討ちを掛ける形で行った
先程の接吻による昂揚も手伝い・・・
その限界はあまり先が長いとはいえない
位置まで近づきつつあった。
声掛け無しに唐突に行われたアルミンの
一際深い刺突と、俯き加減でよく見えない
顔が・・・それ以上何も言わなくても
彼の限界の訪れをアニに教えていた。
そして、その勢いの増し方からしても、
そのままアルミンが何処へ向かって
果てようとしているのかも。
アニには言葉無しで十二分に
伝わっていた・・・。
アニ「・・・・私から言っておいて今更
・・・なんだけどさ・・いいのかい・・?
本当に・・・兵団・・ッに居られなく・・・
いや、壁の外にいけなく・・・
なっちゃうかもよ・・・?フッ・・」
アルミン「・・・っ・・・ッ」
速度を増していく揺さぶりに対し必死に
しがみつきながらもそう問いかけるアニ。
当然今行っている行為を安全に、かつ、
つつがなく終わらせるには・・・
まずアニがアルミンの上に騎乗している
この姿勢を一度正す必要がある。
そうしなければアルミンの力では
限界を迎えた際に上に乗るアニの体を
どかす事が出来ないから。
どかす事が出来ずにこのままアルミンが
達してしまった場合にどんなリスクが
生まれるかは説明する必要すら無い
訳であるが・・・・
・・・しかし
アルミン「ッ・・・・ッ・・・・・・・・フッ・・・;」
その問いかけに直ぐには答えようとせず、
無言で腰を断続的に隆起させるアルミン。
アニ「だんまりかい・・・・//でも・・・、
それもいいかもね・・・・・
ッアルミン・・・・・/////
思いっきり頼むよ・・・折角さ・・・
こうしてイイことしてるんだから。
せめて一思いにやってくれれば、
私もその方が・・・・いい//」
アルミン「アニッ・・・・//キミ・・言ってる事と
やってる事が・・さっきから
なんか滅茶苦茶というか・・・」
アニ「言ったでしょ・・・;さっきのアレで
私、何も難しいこと考えられなく
なってるんだよ・・・
ッ・・ぁあんただってそのッ・・
はずだよ・・・・ッふっ//」
アルミン「・・・・・・」
アニ「さっきまで、折角なら壁の外に
とか何とかいてったのにぃ..//
あんたこれ、そのまま行こうと
してる気満々じゃないか・・・//
いいんだよね・・・?もう、壁の
外とかそんなのはッ・・・・
分かりやすく言ってあげるけど
今からあんたが私にしようと
してる事はッッ・・・・!!//」
アルミン「ッッッ・・・!!//」
ガバッ・・・
アニ「ッア・・・・・!!!!」
ビクッ
一際力の込められた腰の突き上げと、
互いの体をこれ以上なく密着させようと
する力強い抱擁に肺の中の空気を
強制的に搾り出されるアニ。
そして完全にゼロになった互いの距離の
中で・・・・
アルミン「アニッ・・・・思いッきりいくよ・・!
僕を・・・・・受け取めて・・・!」
ググッ・・・
耳元に密着したアルミンの唇から、
焼ける様な吐息と共に、その想いは
告げられた。
アニ「ッ・・・いいよ・・・いつでも・・・
・・・・来なっ・・・・・//」
ギュッ・・・・
そうして草木も眠り、月が眩しい
夜更けの丘で・・・・・・それほど背の
高くない樹を背に、
二つの影は今宵それまでに
行われた抱擁の中で最も深く、
そして最も密な繋がりに・・・
互いの身体を身悶えさせた。
精神的な意味でも・・・
そして、生物的な意味に於いても。
その瞬間、二人の身体は周囲の何物
よりも深くつながっていた。
-
- 382 : 2015/05/25(月) 23:04:31 :
-
その様子を最後まで目にしていた者は・・
肺に溜め込んだ酸素の限り、
脳酸欠の扉を完全に跨ぐギリギリまで
粘っていたベルトルトの他に・・・
実に3名程居た。
――そこからユミル達とは
正反対方向100m程離れた地点――
マルロ(リヴァイ)「オイ・・・前団長さんよ・・・・」
ガサ・・・・
キース「何だ・・・・;(溜息)」
リヴァイ(ペトラ)「(フォォオオ・・・//ヤッベー!
すげぇ良く見える!!!
兵長本当に人間なの・・!?
人類の視力じゃないわよ
コレ・・・・・!!)」
マジマジ・・・
ペトラ(マルロ)「(すっげえ集中してガン見
してる・・・兵長が・・・いや、
兵長の姿をした人が・・・;)」
コノ距離デミエネーヨ・・・・
マルロ(リヴァイ)「・・・(兵長inペトラを一瞥)
急ぐようだからこうして
適当に便利な呪文を唱えて
地図の場所まで飛んでみて
やったが・・・
あそこで真夜中の組体操に
励んでやがるのは・・
もしかすると・・・いや、
しなくても、あんたの
教え子とかじゃねえのか。
この辺一帯には野盗も
出ねえし、密猟者も来ねえ筈だ
・・・そうだろ」
ハンジ「まあ・・・青空トイレって感じじゃ
ないよねぇ・・・履物は下ろして
いるけど二人揃って密着して
いたら流石に用を足し辛いだろ」
ウン。
ペトラ(マルロ)「眼鏡なのに見えるんですか・・」
ン~・・・ミエナイ。
キース「(深い溜息)・・・貴様ら歳を重ねて
冗句で人をいびる事まで
覚えたのか・・・できれば
それくらいにしてくれると
助かるんだがな・・・。
この状況に一番痛い頭を
抱えなきゃならんのは他ならぬ
この俺なんだぞ・・・」
マサカ レオンハートノ奴ガ;・・・・
ハンジ「しっかし最近の訓練兵の座学
生理学科は進んでるんだね!!
私ン時なんて、押し倒されたら
躊躇なく睾丸に一撃入れろって
教わったよ!!(ケラケラ)
・・・ま、一度もそんな機会
無かったんだけどね(真顔)」
マルロ(リヴァイ)「・・・・入団初日から三日間
野郎の宿舎に間違って
ぶち込まれてたんだろ。
しかもその間すらも・・・・」
ハンジ「そう!!誰も気付きゃしないのな!
あの時は流石に自信を失うとか
そう言う次元を通り越して・・・
なんかこのまま男性兵として
一生やっていけそうな気すら
したモンだよ」アッハッハ
ペトラ(マルロ)「(よく笑ってられるなこの人
・・・・・・・・;;;)」
-
- 383 : 2015/05/25(月) 23:08:00 :
-
マルロ(リヴァイ)「・・・・メガネの雌雄判別秘話
なんざ今はどうだっていい・・・
そんな事より・・・
どうすんだ・・アレ・・・。
もう段階的に言って一仕事
終えちまったみてえだが・・
連中随分と盛り上がって
やがるのかまだこれからも
サービス残業に突入
する気配満々だぞ....
止めなくていいのか」
キース「いい・・・。いや、本来なら
当然良い訳が無い。立派な
規定違反に触れている・・・が、
場合が場合だ。それに・・・
これから話をしなければ
ならない事を考えれば・・・・
あいつらにとってこの話は
渡りに船となる事だろう。
・・・・奴らには明日俺から直々に
話を通す・・・」
マルロ(リヴァイ)「・・・・随分と丸くなったモンだな
・・・アレだけ規則に煩かった
あんたが・・・・。」
キース「無論頭突きはしっかり
食らわせる。首筋も若返った分
威力割り増しだ。奴らが自らの
犯した違反をきれいさっぱり
忘れ去らなければいいが」
コキ・・・!バキン
マルロ(リヴァ)「オイオイ・・・教育熱心なのはいいが
あいつら自身が何を
しでかしたのか覚えてなきゃ
生まれてくる餓鬼が浮かばれ
ねえだろ・・・・そうした意味
でもどっちかの記憶は
残しといてやれよ
(意地の悪そうな笑顔)」
ニィ・・・
ハンジ「やったね団長!!
教え子が増えるよ!!!」
バンザイ!!
キース「洒落にならんから冗談でも
勘弁してくれ・・・あと、今は
団長ではない。」
ハンジ「ぇえ~~、いいじゃん別に!
その顔、懐かしくってつい
呼びたくなっちゃうんだけどな」
キース「(溜息)・・・・あの様子では
入れ替わりは解除されて
いる可能性大だな・・・・
明日の朝奴らの確認が取れ次第
・・リヴァイ、例の前準備を頼む」
マルロ(リヴァイ)「・・・・・だとよ、良かったな
・・・マルロ。これでお前も
上手くすりゃ明日の朝には
この、自分の身体に戻れるぞ。
しかしお前は・・つくづく
見上げたモンだな」
ペトラ(マルロ)「・・・・・は?・・・あの、スミマセン、
自分・・・・が・・・ですか?;」
マルロ(リヴァイ)「・・・・そうだが」
ペトラ(マルロ)「見上げた・・・・って、
そんな・・・・。自分がその様な
兵士として模範的たり得る
行いを・・何かしていましたか」
マルロ(リヴァイ)「一々言ってやる事でもないと
思ってたが・・・一応お前、
女性兵の身体だぞ・・・・ソレは。
当然ウチの班員がそこまで
女性的な印象に欠如している
とは思わねえんだが・・・・
お前は良くそんなに
落ち着いて居られるな」
ペトラ(マルロ)「は、ハァ・・・?(;´・ω・)」
オッシャル イミガ ヨク..;
ハンジ「こりゃ大したもんだな・・・・
・・・イヤ待てよ?まさか、君、
こっちなのか(ノシ←)」ウホッ
ススッ
ペトラ(マルロ)「っち!!!?違います!!!断じて
自分には同性愛趣味など
ありません!!!!」ドン!
(心臓を捧げよ!!)
-
- 384 : 2015/06/05(金) 02:08:28 :
マルロ(リヴァイ)「・・・・そうか、
ソイツが聞けて一安心だ。
じゃあ俺達もそろそろ明日に
向けて床に着くとするか・・。
・・・・・・しかし・・・・
おい、ちゃんと掃除の
行き届いた寝室が直ぐに
用意できるんだろうな・・・?
無いならオレは自前の
テントで一晩過ごさなきゃ
ならねえんだ・・・」
キース「それなら心配いらん。
直ぐに用意する。」
マルロ(リヴァイ)「・・・・頼むぞ。マジでな」
フン・・・
ペトラ(マルロ)「(なんか・・・オレが偉そうに
してるみたいで気負いするな
・・・・・(;´・ω・))」
~翌朝~
―ジャン部屋―
ジャン「・・・~~・・・!!っ・・・
・・・・・・っはっ!!!?」
ガバッッ
アルミン「ぉ・・・・オハヨウ・・・ジャン・・・・↓↓」
チャプチャプ・・・
ジャンが飛び起きるとそこには
現在復帰していないコニーの分も含め、
介抱用に濡れ手拭を絞るアルミンが。
ジャン「っ・・・?!?・・・・ここはっ・・・・
って俺らの部屋か・・・・!!
っつか、おい、何でお前が
・・・ここに・・・・!?お前はたしか
昨日アニの奴とおッ、表で・・・・;」
アルミン「や・・・やっぱりしっかり
見られてたんだ・・・////;」
ハズカシイナンテモンジャナイヨ
マルコ「だけど、礼くらい言った方が
いいぞ、ジャン。昨夜の
状況を僕は特に詮索する
積もりはないけど・・・何やら
もしアルミンが見捨てていれば
君らの五体は無事では
済まなかったかもしれないんだ」
ジャン「・・・・・んだよ・・・・それ」
マルコ「アニが・・・ものすッごい
ご立腹でね。ここに君と
コニーをアルミン達が担ぎ
込んで来る間にも、しきりに
“去勢してやるからおろしな”
って言いながら本気で眉間に
皺を寄せて怒ってたんだぞ。」
ジャン「ッッ・・・!!!(ゾクゾクゾク・・・)
っチ・・・;(舌打ち)
そいつァ不本意だが・・・
アルミン・・・お前には礼を
言っておかなきゃいけねえな。」
シブシブ..
アルミン「・・・・・・・・あの一部始終を
覗かれてたって考えると
恥ずかしすぎて微妙な気持ち
だけどね・・・・・;でもいいんだ。
僕も・・・ジャンの気持ちが
良く分かる。僕だって立場が
同じなら・・・きっとそうしてる」
(真摯な眼差し)
ジャン「アルミン・・・お前・・・・!!!」
ジワ・・・
マルコ「・・・うん、すっごい良い雰囲気
の所悪いけど、話題が覗きに
関してだから・・あんまり
画になってないよ・・・・
(何を覗かれたのかは聞いて
ないけど・・)」
-
- 385 : 2015/06/05(金) 02:10:41 :
-
ジャン「・・・・?しかし待てよ・・・
おい、マルコ・・・今お前、
アルミン、“達”って言ったか」
マルコ「ああ・・・・ここに君とコニーを
担ぎこんできたのは・・・
アルミンと、クリスタさ。
どういう状況だったのか
複雑すぎて把握してないけど
表で君とコニー、そして
ライナーとベルトルトが
どういうわけか気を失って
たらしくて・・・・」
ジャン「ガスだッ・・・・!!
そういや俺達はあの時全員で
モロに芋女の催涙ガスを
喰らって・・・それから・・・・!!
(ズキン!!)
ぐっぁ・・・・!!!!
頭が・・・・!!クッソ・・・しかしあの
冗談みてえな威力・・・・!
どういう体の構造してやがんだ
あの芋女・・・!!!!!」(ガンガン・・)
アルミン「それ・・・クリスタに言われて渋々
彼らを運ぶのに協力してた
ユミルも言ってたけどさ・・
何・・・・?まさかサシャの放屁で
みんなあそこにああして・・?;」
マサカ・・・ネェ?;
ジャン「バッ・・・・お前なっ・・・!!
お前はあの威力を有効射程で
モロに被弾してないから
そんな半信半疑でいられんだぞ
・・・・!!ベルトルトは息を止めて
粘ってたみてーだが・・・
そもそもただ滅茶苦茶臭ぇ
だけじゃねえ!!
目や鼻の粘膜に強制的に
突き刺さってくる濃度だぞ!?!!」
アルミン「大袈裟だなァ(失笑)」
ジャン「(諦)・・・・テメエには口でどう
説明しても無駄なようだな。
あの威力は実際に喰らってみた
奴でなきゃ分かりっこねえ。
ありゃ数字にしたら間違いなく
腐らせた魚の2000倍以上は
臭かったぞ・・・・」
アルミン「・・・そこまで臭かったら最早
兵器として有効活用できるよ」
ジャン「だからそのレベルだったって
何度も言ってんだろうが!
あのライナーが真っ先に
前後不覚に陥って失神したんだ!
冗談でも笑い事でもねえよ!!」
マルコ「アルミン・・・・;ジャンは割と
こういう冗談は言わない性格だ。
というか意外かもしれないけど
殆んど嘘とかつかないし・・・・」
ジャン「一言余計な気がするな」
ッチィ
アルミン「それは・・・知ってるけどさ・・・
でもまさか・・・おならで・・ねえ
(笑い堪え)」プルプル・・・
ジャン「オイ・・・・マルコ。こいつが昨日
夜中に表でナニしてたか
詳しく話してやろうか」
ミミカセヨ オイ
アルミン「っっ!!ごめんジャン!!!
僕が悪かった!!!信じる!!信じる
から、それだけはお願いだよ!!!」
(泣き縋り)
-
- 386 : 2015/06/05(金) 02:15:28 :
ガチャ・・・
ジャン
アルミン 「!!?」
マルコ
ユミル「お~・・・・お目覚めか・・・・
って、アホの帝王はまだ
悪夢と戦ってる最中みてえだな
・・・・ま、どっちにしても
デカブツ二人程の容態でも
無ければ教官が見逃して
くれるとは思えねえ。・・・
まだ起きねえようなら
はやいとこ叩き起こしとけよ」
クルッ・・・
アルミン「あっ・・・、あの、ユミル!?」
チョットマッテ!
ユミル「・・・・?なんだよ」
アルミン「あの・・・どうしてここに・・?」
ユミル「・・・アホか。クリスタ に頼まれたから
来たに決まってんだろ。
そこのバカ二人が無事に
意識を取り戻しているかどうか
気になって仕方が無いから・・・
ってな・・・。でなきゃ教官も
お帰りだってのにこんな
割りに合わねえ事するかっての。」
ケッ・・・
アルミン「さっきも聞いたけど・・・やっぱり
教官・・・帰ってきてるんだ・・・;
(フルフル・・・)どれくらいの時間に
帰ってきたんだろう・・・;
ま、まさか・・・」
ユミル「・・・・さぁな。
けどまあ・・・私の勘だけど・・・
教官はやばいくらい眼と耳と
鼻が利くからな。
入れ替わりの件についての
確認もまだされてなかったし、
・・・一応覚悟はしといた方が
いいんじゃねえの」
アルミン「・・・・あの、さ・・・?ユミルは」
ユミル「何だよまだ何かあるのか。
危ないから早いところ
戻りてぇんだが(溜息)」
ポリポリ
アルミン「あ、ああ、ゴメンよ;
じゃあ、手短に・・・。ユミルは・・
ジャンとかと一緒に・・・・いや、
ひょっとしてクリスタも一緒に
・・・僕達の、ぁ、アレを・・・
最後まで・・・・?////」カァァァァ
とても平静を保てないといった具合に
顔面を赤熱の限りに染め上げ、
何とか聞きたい事だけ声を振り絞り
問いかけるアルミン。
ユミル「・・・・・・」
ジャン「・・・俺は正直な話、途中までしか
見てねーぞ。・・・というか
あの距離だったしな。いや、
ナニをしてたかは聞かなくても
分かるが・・・多分お前らの顔や
会話の内容まで把握できてたのは
望遠鏡まで用意してたお前の
同室の二人くらいだろ」
ユミル「(溜息)・・・・なんだよ先に
言っちまいやがって。
折角カマ掛けてこいつの慌て
ふためく顔を楽しもうと
思ったのに・・・・」
マルコ「(なんだか知らないけど・・・
皆してこれ、物凄い話を
してるのか・・・??!;)」
(聞かないフリでうがい中)
-
- 387 : 2015/06/05(金) 02:21:39 :
ユミル「・・・!、ぁあっ!そうだよオイ!!
あのゴリラ共に言っとけよな!
奴らが教官のとこから持ち出した
ブツまで、クリスタが問題に
なると困るからって頼み込んで
来たから・・私が元に戻しといて
やったんだぞ;!!
流石に嫁の頼みでも
ここまでしたら何か見返りが
ねえと吊り合わねえよ!!」
アルミン「(ぼ・・望遠鏡;)ぅ・・・分かったよ
・・・っていうかそういう交渉って
普通覗かれてた僕を通してする
ものなのかな・・・」ゲンナリ・・・・
ユミル「お前らの同室の仲間がやった
事だろ!だったら共犯で
連帯責任だろうが!!」フンフン
アルミン「・・・・この場合・・・僕はその
被害者にあたるんだけどな;」
スゴスゴ・・・
ユミル「うるッせーなもう!
元はといえばお前らが
真夜中に抜け出してアニとの
××××に精出してんのが
悪いんだろ!!」
マルコ「ッッゴホフッ!!!??」
ブシャッ....!!!
ジャン「ぉワッ!!!!マルコ、いきなり
こっちに向けて噴出すんじゃ
ねえ!!!」モロ カカッタジャネエカ!;
マルコ「ハッ・・・・は・・・・!!!
ちょっ・・・、今の話、
本当かアルミンっっ――ー?!
本当に“もう”アニと・・・
その、そんなコトを・・・!??」
ガバッ・・・・!!
アルミン「アハハ・・・・うん・・・・、;
もう隠し立てしても仕方ない
気がするしね・・・そのメンバーに
知られちゃってるなら・・・;
アニの告白は訓練兵全員の
知る所になっちゃってるし・・→」
(目を直視できない)
マルコ「っ・・・!ッ・・・それどころじゃ
ないだろッ・・・!アルミン・・
まさかとは思うが君・・・いや
君ともあろう兵士が・・・欲求に
負けて・・・アニに・・・その・・!;
行く所までは行ってない
だろうね・・・・!!?;」ブルブル・・・
アルミン「・・・・・・・(焦);」
鬼気迫る顔でアルミンの両肩を掴みにかかる
マルコ。その緊迫感溢れる表情は・・・
おそらくベルトルト等が同じ事を
する際にその心に抱かれる焦燥とは
また違った色の焦りが渦巻いている
様子であった。
マルコのこの焦りは・・・純粋に、
本当に心の底から、アニと、アルミン、
二人の今後を心配している顔であった。
――・・・一方、傍観している
ジャンとユミルに関しても、
事の成り行きを最後まで見届けられた
訳ではないため、この問いに関して
アルミンが返す返答がどのようなもので
あるのか、興味が尽きないところで
あった為、
僅かに空いた間の最中・・・・
固唾を呑んでその様子を
見守っていた・・・・
そして
アルミン「・・・申し訳ないけど・・、僕も
アニも、中途半端な気持ちで
あそこでああしたわけじゃ
なかった。・・・だから..
ッパン!!!
――張り手。
ジャン+ユミル「!!!」
ジャン「っ”!!?!?ぉ、おいマル
マルコ「ジャンは少し黙っててくれ!!」
ユミル「・・・・・!」
一同、身を竦ませて、その場に
響く乾いた音に沈黙を余儀なくされる。
――無理も無かった。
あの、温厚で何よりも相手の意見を
聞いてからの対話を第一に考えている
マルコが・・・・。アルミンの返答を
最後まで聞かずに、激昂した表情で
その頬をひっ叩いたのだから。
アルミン「・・・・」
張り叩かれた頬に走る痛みは、
平時の彼ならば声を上げずに居られる
程の軽い痛みではなかったが・・・・
それよりも何よりも彼の心の叫びが
しっかりと響いてくるようなその
痛みに・・・何も言えずに暗い顔を
項垂れるアルミン。
-
- 388 : 2015/06/05(金) 02:24:31 :
マルコ「君は・・・・とても聡明な奴だ。
僕の知ってる訓練兵の中でも
間違いなくその辺だってよく
理解できてる、本当の意味での
良き理解者だ・・・・!
だから今だって・・・・こんな風に
僕にいきなり手を挙げられ
たって沈黙を守り抜き、
釈明の言葉すら口にしようと
しない。」
アルミン「・・・・・」
マルコ「すまない・・・!いきなり
叩いたのは謝る・・・!;だけど!
そんな君が・・・何をどう
間違ったら・・・!そんな一時の
感情に身を任せてこれまでの
3年間を溝に投じるような
マネが出来るって言うんだ!?
そんなにアニとの行為が
我を忘れてしまう程に
良かったって言うのか?」
アルミン「・・・・・」
マルコ「これまでの・・・訓練中いつ
気を抜いて命を落としても
おかしくは無い修羅場を
やっとの事で互いに潜り抜けて・・
互いに研鑽しあってきたこの
3年間を棒に振れるほどの何かが
・・・・アニとの行為の中に
あったって言うのか!?」
ガバッ
マルコ「僕は・・・ッ・・・!僕は・・・・
君が王政に一貫して否定的な
考えを持っていたって、
頑として調査兵団への入団の
意思を曲げようとしなくたって
・・・・それが君の生き方なら
それを一人の友として、いや・・
仲間として・・・・!ほんの
僅かだって否定するつもりは
無かった・・・・・!」
ジャン「・・・・・・・」
マルコ「けれどそれは・・・・!!流石に
それだけは 黙って見過ごす訳には
いかないぞ・・・!!兵団の規則とか
・・・それ以前の問題だ…!!!
・・・・アルミン、君にもう一度
しっかり聞いておきたい。
さっきは会話の途中で手を
出した僕に非があった。
だからその返答をし終わったら
僕を同じ分の力で殴ってくれて
構わない。
・・・・いや、そうするべきだ」
アルミン「・・・・・・」
マルコ「けれど君は・・・・・・君には・・!
そこまでの事をする程に、
アニとの間に何か特別な
感情でもあったっていうのか。
悪いが、ここ最近の君達を見る
それまでの感じでは・・・
君とアニがそこまで仲睦まじく
接し合っている印象が僕の
中には・・・覚えが無いんだ・・・」
ユミル「・・・・・(帰りてーんだけど・・
どうもそんな空気じゃねえな)」
マルコ「それともそんな感じがしたのは
傍から見て居た僕だけで、
実のところはハンナやフランツ
以上に深い繋がりが・・・
君達の間にはあったとでも
言うのか・・・?
もしそうなら僕はさっきの
張り手を10倍にして返されても
文句は言えない訳だが・・・・
いずれにしても
それが聞けないでいる以上・・
僕は心の底から君を軽蔑する
事も、見限る事も、精一杯
応援してやる事もできそうに
ない・・・・!
お願いだ、答えてくれ。
君は・・・・」
マルコ「一体何が目的でそんな事を
したっていうんだ・・・・?」
最早その目には・・・憤りの色も一切
浮かんではおらず、本当に何故こんな
事をしてしまったのか・・?という、
詰問の色しか現れてはいなかった。
何処までもアルミン自身の行く末を
憂慮している、いつも通りの彼の・・・・
心底優しい人間の目。
-
- 389 : 2015/06/05(金) 02:26:29 :
アルミン「・・・・・・何がしたくて・・・か・・・
(苦笑)・・・・難しい・・・難しすぎる
質問だなぁ・・・・」ズスッ・・・
僅かに混じる水音は・・・抑え切れない
鼻水を啜り戻す音か。
涙こそは未だ流していないが、
俯きながらもその目を潤ませるアルミン。
アルミン「僕も・・・・自分で本当に驚いて
居るんだ。僕自身、そういった
性欲をどれだけ持て余してるか
自ら自覚は出来ていた。」
マルコ「・・・・・・」グッ・・・
アルミン「・・・けど、それは君の言う様に・・
これまでの兵団での全てを
投げ打ってしまえるような
歯止めの効かないものでも
なかった・・・・。
だからそこは断言できるよ。
アニとの色々は・・・・確かに、
今迄生きてきた中で比べるモノが
見つからないくらいの快感を
伴っていた。・・・・けれど・・・」
アルミン「僕が残りの人生の全てを
アニと往きたいと思ったのは
それとはまったく別の理由から
辿り着いた結論だ。」
マルコ「・・・・・・別の・・・結論・・・?」
アルミン「・・・・とはいってもね。それ程
難しい事じゃないし、なんだ、
そんなことなのか?って言われて
しまうかもしれない、
兵団を諦める理由にするには
あまりにも単純な・・・本当に
単純な事なんだけれど・・・。」
アルミン「アニは・・・・こんな 僕の事
いつも見て居てくれてたんだ。
それこそ僕が彼女をおっかなくて
威圧的な人だと勝手に思い込んで
近寄りがたく思っていた時も・・。
兵団に入って初めて走りこんだ
兵站行進で情けなくも今朝食べた
朝食を全部訓練場の土壌の養分に
している時も。
・・・・おっかない表情とは裏腹に
整った彼女の容姿に思わず視線を
奪われてしまっていた時も。」
マルコ「――――」
アルミン「僕が訓練兵に入団する・・・・
そのずっとずっと前も。
アニは・・・僕が彼女の顔も名前も
知らない内から僕の事を
見てくれていたんだ。
エレンやミカサに躍起になって
外の世界の話をしている僕なんか
の事を。・・・・ずっと。」
マルコ「入団する・・・・前から・・・・?」
アルミン「(苦笑)僕は恥ずかしながら全く
気が付いて無かったんだけどね;
ほら、避難民にパンや食料の
配給を行ってた場所で・・・アニは
僕を見つけたらしいんだ。
それから、こんな僕の何を
気に入ってくれたのかは
知らないけど・・・彼女は配給の日が
来る毎に僕の顔を見に来て
くれてたとも言っていた。」
マルコ「疑う訳じゃ無いが・・・しかし
口でそう言うだけなら何も
難しい事は・・・・」
アルミン「まあ、全部はどうか分からないよ。
・・・けど、あの場に居た僕とミカサと
・・・パンを食べたがらずその場で
意地を張ってたエレンしか知らない
筈の・・・・、
ミカサがエレンに行った強制給餌の
様子を彼女も知っていた。
少なくともその頃からアニが僕を
見てくれていたって言うのは
・・・・ウソじゃないんだ。」
ジャン「そんな昔の事良く覚えてんな・・;」
アルミン「長い話の割には単純な答えさ・・。
つまりそういう事なんだ・・・。
僕は・・・僕は、
こんなに経つまで気づいて
あげられなかった分・・・アニが
あそこまでの事を口に出来る程
僕の事を想ってくれているなら・・・
その気持ちにどうしても応えて
あげたくなってしまった。
それだけなんだ」
-
- 390 : 2015/06/05(金) 02:30:01 :
-
アルミン「これまで気づいて
あげられ無かった分・・・今度は
僕も彼女を見ていてあげたい。
だから僕は・・・・アニと一緒に
居てあげる為だったら・・・・
例え兵団をっ・・・・」ググ・・・・
彼女に向ける事になった感情の
結論として語るには、やや行き過ぎた
言葉を吐き出そうと握り拳を固める
アルミンだったが・・・・
キィ・・・・・・
キース「オイ・・・・ここは男子部屋で・・・・
それもアルレルトが居る筈の
部屋とは別棟の筈だが・・・・・」
全 「ッッッ」
ゾクッ・・・・!!!!
僅かに開けられた戸の狭間より・・・
やはり人ならざる者のオーラを漂わせ、
地獄の釜の蓋の隙間から手招きをする
死神のような禍々しい気配と共に
語り掛けてくる教官の声・・・。
相変わらず外が朝方で
顔が若返っていようとも威力満点の
ホラー映像である
ユミル「----‐‐」
ダラダラダラ・・・;
そもそも男子ですらないユミルは
身動きすら出来ずに蛇に睨まれた蛙・・・
ならぬ、バジリスクに睨まれた旅人の如く
その身を石と化されてしまっていた。
キース「今日は若返った俺の頭蓋の
犠牲となる豚共が掃いて捨てる程
居るようだ。言っておくが
地肌では無く頭髪が挟まるからな。
力に加減がいらない分
威力は段違いだぞ・・・!(パキパキ)
分かりやすく例えると・・・・
今までの頭突きがぶどう弾なら
今日の頭突きは榴弾だ・・・!
覚悟は出来ているだろうな・・・」
ギロ・・・・
ユミル「~~~~~;;」
ガタガタガタガタ・・・
アルミン「・・・・・・;」
ダラダラダラ・・・・
キース「・・・・まずはその公開処刑から
行きたい所だが・・・今日、
貴様らには別件で非常に重要な
話がある。罰則は無論後ほど
履行されることになるわけだが
・・・・・外側の壁の奪還も目前と
あっては一刻を争う。
・・・・アルレルト。貴様だけ
俺について来い。別棟には
俺が今こうして夫々伝えに
向かっている最中であるが・・・
他の者は全員食堂で筆記用具を
用意し、静粛に待機せよ」
全「はっ・・・・!」ドンッ・・・
ユミル「(助かった・・・のか・・?;
いや・・・ちょっと待て。今教官
何て言ってやがった・・?
壁の・・・・聞き間違い出なければ
奪還がどうとか・・・・?)」
ジャン「(教官が・・・規則違反のペナルティを
・・先延ばしにした・・・だと・・?;)」
マルコ「(ん・・・・?あれ・・・?教官の
後ろにいるのは・・・・)」
アルミンが教官の退出した後に
その扉を開く際、マルコのその目に
飛び込んでくる数人分の人影。
マルコ「(あのケープ・・・それに
・・・・あの人は・・・・?!)」
バタン・・・ ザッザッザ・・・・
マルコ「・・・・・・!!!;」
-
- 391 : 2015/07/09(木) 02:44:21 :
ジャン「おいマルコ、何口開けたまま
アホ面こいて立ち尽くして
んだよ。
俺達は運良く罰則が
適用されないかもしれないが、
これの会合に遅れれば
その限りじゃねえぞ」
ユミル「・・・その通りだ。早いとこ私も
自分の部屋に・・・」
マルコ「おい・・・君たちにはドアの向うに
立っていた人達が見えなかった
のか・・?今、教官の後ろに
ついて行った人達の中に・・・
“あの”『リヴァイ兵長』が
居たんだぞ・・・・! ?」
ジャン「・・・・・は?」
ユミル「・・・・・・・」
マルコ「これは・・・・何か。只事じゃない
何かが起きようとしている。
アルミン・・・無事で済め
ば良いんだが・・・・」
―訓練兵団宿舎・教官部屋・隣室―
ペトラ「・・・・・(兵長の匂いが・・・)」
ズゥゥン・・・・
リヴァイ「フム・・・・やはり他人の身体に
長い事間借りしたりなんざ
するもんじゃねえな。
動かし方すら忘れちまう
とこだった・・・・」グッ・・グィッ
マルロ「(未だに信じられん・・・;
本当にさっきまで俺は・・
特別作戦班の一員の身体で
動いてたっていうのか・・・。
しかし何にしても何事も
無く元に戻れて一安心だ。
もしも何かあった時に
俺では対処できないからな・・)」
チラッ・・
リヴァイ「ペトラの気分がどうも優れねえ
みてえだが・・マルロ。お前は
何ともないか・・・・感覚に何か
おかしなところがあるだとか
そういった事は」
マルロ「いえ・・・これといって問題は
無い様です。お心遣い、
感謝します・・・・!」
ハンジ「な・・・・何度も聞いて悪いけど
リヴァイ・・・?入れ替わりも無事
済んで・・その、今・・・ホントに
壁の外では・・・・・?!」
リヴァイ「ああ・・・・。この入替わりを
最後に解除するにあたって・・・
手筈通り例の前準備は済ませた。
今頃壁の外じゃ・・・壁上から
見える程度の距離に居た奴等は
ほぼ全て見えねえ位の位置まで
後退して居眠りでもしてる筈だ。
・・・・この目で確認するまでは
それも断言はできねえが」
ハンジ「ぁあ・・・・しかしソレを聞いて
しまったらもう居てもたっても
居られないよ・・・!早く壁の外で
彼らに会いたいなぁ・・・!」
ソワソワソワ・・・ウロウロ・・
リヴァイ「その・・・便所を探す犬みてえな
落ち着きの無い動きを少しは
控えろ・・・・。気が散るんだよ・・・
(舌打ち)
はやる気持ちなら少しくらい
理解もできるが・・・こういう事は
しっかり手順を踏まなきゃ何処に
落とし穴が口を開けてるか
分かったもんじゃねえんだ・・」
-
- 392 : 2015/07/09(木) 02:46:13 :
ハンジ「も・・・勿論さ・・・・。
折角そんな状況で壁外遠征が
行えるなら・・・戦力や経験の
有無に関わらず、派兵の頭数は
極力大いに越した事はないんだ。
・・・そりゃあ例え訓練兵諸君で
あっても・・・いや、彼等で
あればこそ情報の漏えいも
殆ど心配しなくていいんだから
こっちとしては願ったり
なんだけど・・・・」
リヴァイ「“けど”・・・・?なんだ。」
ハンジ「今、前団長が部屋に呼んだ二人
ってさ・・・確かあの・・・
昨日の・・・・・;///」
リヴァイ「・・・・さぁな。例えそうだとしても
俺達にとって訓練兵の都合なんざ
知った事じゃねえ。
遠征について来る奴らが極端な
足手まといでも無ければな。
昨日今日盛りがついて何かしら
やってたくらいなら・・流石にすぐ
身重になったりもしねぇだろ。」
ハンジ「・・・・そ・・・そういう問題
・・・なのかね///」
リヴァイ「そう言う問題だ。・・・少なくとも
今目前まで来ている領土奪還との
重要性を秤にかけりゃ・・・
ガキ共の夜の事情なんざ心底
どうだっていい。
3割あったうちの一つがめでたく
戻ってくるなら・・別に訓練兵が
少しくらいつがいを増やしても
問題は無いはずだ。
・・・それどころか、これが仮に
うまくいくなら・・・・かえって
人手は必要になるんだ。・・なら
いっそネズミみてえにポコポコ
増えてくれりゃ都合がいい。
開拓地も領土の肥大と共に
激増する事になるんだからな」
ハンジ「リヴァイ・・今日は随分いつもより
輪にかけておしゃべりが長い
じゃないか・・。君ほど神経質で
慎重な兵士でも余程この状況に
心が躍ってると見えるね」
リヴァイ「当たり前だ。・・何度も言うが
この目で見るまでまだ両手離しで
喜べる心境じゃあねえが・・・
・・・マルロ と入れ替わる前の段階で
俺自身には分かってんだ。
・・今壁の外に出ればそこには・・・
“あの”臭ぇ息を吸わずに悠々と
ピクニックを楽しめる壁外が
待ってるんだからな。今にも
踊り出したい位だ」
ハンジ「リヴァイの踊り!!!?
ちょッ・・・!!見たいなそれ!!!
ねえ、さわりだけでいいから
見せてくれよホントに!!!」
ガバッ
リヴァイ「・・・・・・・・・・・・。話は訓練兵共の
頭数の話題に戻すが・・・
どちらにしてもそれをどうするか
決めるのは前団長だ。ガキ共を
どれだけの数同伴させるのかも
あっちのサジ加減次第だが・・・
どの道荷馬車に隠して載せられる
人数には限界もある。予備の馬の
頭数がいつもより多くもなる以上
開門の補佐に回る駐屯兵連中に
どれだけ疑念を与えずにやれるか
も問題になってくる。」
ハンジ「無視かよ・・・(;´・ω・)↘シュン・・・
なんというか・・・・
壁外に出るまでにここまで
神経質になるのは・・どうにも
不思議な感じだよね」
-
- 393 : 2015/07/09(木) 02:51:43 :
リヴァイ「・・・・裸のバカ共がいなくて
気楽に悠々とお外を出歩ける
数少ない機会だってのに
気にする事は山積してやがる。
・・・だが、この遠征で得られる物は
・・・皮算用の公算が正しい物で
あればこれまでに無い程デカい
物になる。その捗り具合にしても
如何に随伴する奴らが働けるか、
そこに全てかかってくる。
命を落とす確率は無いに等しいが
・・これまでで最も忙しい
数週間になるぞ・・・・・」
マルロ「自分が・・・こんな責任重大な
作戦に何の予備知識も無く
いきなり従事して本当に
宜しいのでしょうか・・・・?;
余りにも場違いすぎて
気が引けてしまうのですが」
リヴァイ「・・・・何を言ってやがる。
そもそもこの状況は・・・
原理も理由も全く不明だが、
お前が居なければ想定すら
されなかった状況だ。
お前単体では例の不可思議な
力が発動しないのは確認済みだが
・・・この状況の引き金となった
お前を同伴させないワケにいくか」
マルロ「それも・・・・そうですね」
リヴァイ「・・・・そう言うことだ。
悪いがお前にも働いて貰う
必要がある。・・・憲兵志望には
あまり居心地がいい場所じゃ
ないだろうからそこは悪いと
思ってるがな・・・
一先ずは遠征が終わるまでの
間だ。それまでは我慢してくれ」
マルロ「とっ・・・とんでもない!!
それが人類の大きな支えと
なるならば自分にこの遠征に
何も不満を抱く理由など
ありません!!!
まして人類の希望たる
特別作戦班の兵士長である
貴方と行動を共にできるなど
・・・・・・!」
リヴァイ「(こいつ・・・・これが“素”なのか
・・・・?それなりに達観してる
かと思えば・・・全くその場凌ぎの
言葉を吐いてるって顔でもねえ)」
ハンジ「ともあれ・・・早くあっちが
終わるとイイねぇ・・・」
ペトラ「(溜息)」
リヴァイ「・・・・・おいペトラ・・・・。
さっきからお前、顔色が
酷くなる一方だが・・・・
何が不満なんだ・・・?自分の身体に
戻れたのが嬉しくは無いのか?」
ペトラ「それは・・・・まあ・・・
そうですけど・・・・・」
ブツブツ・・・・
リヴァイ「・・・・その様子を見る以上は・・・
何処からどう見ても喜んで
居るようには見えねえんだがな。
それに・・お前の身体を任されてた
コイツは・・・模範的ともいえる程
お前の身体に色気を見せずに
耐え抜いてたってのに、
お前は何が落ち着かないのか
ずっと俺の匂いを嗅いで
やがったな・・・」
ペトラ「アッ・・・!あれは///!!
そのっっ!!!・・・」
リヴァイ「お前・・・・もしマルロ が
さっき部屋に呼ばれた
二人みてえに思春期相応の健全な
性欲を持ってやがッたら・・・今頃
どうなってたか考えてもみろ。
・・・・そして考える事が出来るなら
こいつにもっと感謝しろ」
(溜息)
マルロ「ちょッ・・・!!?リヴァイ兵士長!!?
それは誤解です!!自分には
しっかりそういったものも
歳相応に・・・・!!!」アセアセ
リヴァイ「・・・・今頃焦って弁解しても
説得力ねえよ。入れ替わり中に
問いただしても実に
あっけらかんとしてやがったじゃ
ねえか・・・お前・・・・
とにかくだ・・・。隣でやってる
説教だか何かが終わったら・・・
そのまま手っ取り早くガキ共に
遠征の概要説明をしなきゃ
ならねえんだ。
いつでも部屋を出られる準備を
しておけ・・・」
マルロ「ハッ・・ハイ・・・・!」ドンッ
ペトラ「了解です・・・・」 トンッ。。
-
- 394 : 2015/07/13(月) 01:59:37 :
―訓練兵団宿舎・教官部屋―
キース「・・・さて、先にも言った通りだが
・・・今は一刻を争う事態だ。
隣にいるかつての部下兼同胞を
待たせる訳にもいかぬのでな。
出来るだけ簡潔に行くとするが」
アルミン「・・・・・・!!(ドキドキドキドキ)」
アニ「・・・・・・・」
キース「先に確認した様に・・・既に
両名とも身体と意識の所在は
正常という事でいいんだな?
この期に及んで虚偽などあれば
・・・分っているだろうな」
アルミン「ハ、、ハイッ・・!もうそちらについては
すっかり元通りに・・・!;ただ、
元に戻った原因についてだけが
どうしても分らなかったのですが
・・・・・・」
アニ「・・・・・・」
キース「・・原因などはどうでもいい。
そちらの事象と関係があるか
どうかまでは断定できぬが・・・・
凡その原因は此方にも
心当たりが見つかった。
・・・・その件はもういい。
・・・・・それよりも貴様」
アルミン「ハッ・・・!!なんでしょうか!!
キース「貴様ではない。
・・・・レオンハート、貴様だ・・・」
アニ「・・・・はい。」
キース「完全に上がりきっている
アルレルトの反応は未だしも・・・
さっきから随分とした
落ち着き様だな貴様・・・・。
念の為確認しておくが・・・
貴様らが何故今こうして2人揃って
俺の元に呼び出されているか、
その辺り把握できているのか・・?」
アニ「・・・大体は。」
キース「・・・そうか。ならば何故貴様は
それだけ落ち着き払って
すましていられる・・?
理由が分っているなら俺が
貴様ら二人の昨晩の状況を
知っている事実にも
考え至っている筈だ。
・・・貴様らが二人でどういった
違反行為に没頭していたのか、
・・・それを正しく把握できて
いるのならな・・・」
アニ「・・・お言葉ですが。
これは落ち着き払ってる訳でも、
すましてる積もりもないので。
充分厳罰適用対象となる
違反行為を私達二人が行ったのは
紛れも無い事実だし、シラを切る
気もありません。でも・・・・・」
キース「でも・・・?"でも"・・・
・・・その先は何だ?言ってみろ」
ゴゴゴゴゴ・・・・!
アルミン「(アッ・・アニ・・?!教官の頭突きが
怖くないの・・?!い、いや!
下手をすれば頭突きなどという
生ぬるい制裁だけじゃ済まない
かも知れないのに!!)」
アニ「その罪状は私とコイツ、
二人とも同じ重さのハズ。
・・・それなら私は・・・コイツと同じ
罰なら・・・なんだって受けます。
コイツと同じ処分なら・・・
どのような課題の追加でも・・・
兵団の追放でも、開拓地行きでも
・・・・例え壁外追放でも、何でも。
コイツと一緒なら何も異議なんて
唱える気はない。それだけです」
-
- 395 : 2015/07/13(月) 02:05:26 :
キース「貴様自身の主張らしい主張など・・
入団以来初めて聞いた気がするな
・・・レオンハート・・・。
それも・・そこまで他人の目を
真正面から捉えて。」
アルミン「・・・・;」
キース「隊規を逸脱された事に対する
憤りなどよりも正直俺は・・
驚きを隠せない。アレだけ
平時の訓練にしろ模擬試験にしろ
対人格闘の受講態度にしろ・・
人一倍やる気の感じられない
姿勢を一貫して貫き通してきた
貴様が・・・・・。一体何があった?
これは罰則や厳罰などとは関係の
無い個人的な疑問だ。別に
応えたく無いなら黙秘で構わんが」
ジロ・・・・
一時的にとはいえ、
心底不思議そうな顔を見せるキース。
一瞬前までアルミンの心臓を鷲掴みにして
そのまま握りつぶさん程の威圧的な
怒気を放っていたその表情を一旦
奥に仕舞い込み…尚もアニに問いかける。
これまで入れ替わりを起こしていた
全員の人格は既に元通りになっている
現状であるが・・・“何故”か。
現・南方訓練兵団の訓練教官である
キース・シャーディスの姿は未だに
本来の肉体年齢よりも十数年分ほど
逆行した姿のままである。
・・・その為、若干ではあるものの
取り戻した若さと、頭髪のお陰か・・・
すっかり不毛の大地と化していた
本来の強面よりは現在の顔の方が、
叱咤を受けている方からしても
僅かに気が楽である。
アニ「失礼ですが。・・・教官の質問の
・・・意図が読めないので。
応えようが無いです」
キース「態々説明させるか・・・(溜息)
尊大を通り越して最早
豪気だな・・・・まあいい。
意図も何も・・・この場合何を
指して貴様に聞く事があるかと
考えるなら・・・それはアルレルト
との関係についてしか
思い至るまい。
・・・・・貴様ら一体何があった。
普段から全くそのような素振りを
見せず・・・いきなり昨夜のような
夜遊びに身を投じたという訳では
・・・流石に無いだろう・・?」
アニ「・・・・・」
キース「やはり原因は例の入替わりか・・・
(溜息)
他にも相当数居たらしいという
情報があるが・・・よもやお前ら
の様な境遇の者が俺の留守中に
他にも・・・」
アニ「・・・違いますが。私が・・・
コイツに・・・、アルミンに
好意を向けていたのは入団する
・・そのずっと前からです。」
キース「・・ほう。確か貴様は
出身の地方もアルレルトとは
大分離れて居たはずだが。
入団当初からアルレルトに
親身に接している者と言えば・・
やはりイエーガーと
アッカーマンの両名以外に・・・
貴様の姿がちらつく事は一度も
無かったように見えるぞ。
・・・・あくまでも俺の眼には、
というだけの話か・・?」
アニ「コイツの事は・・・五年前の
マリア崩壊後・・・壁内の食糧物資
支給を行っている広場で
見知りました。珍しい人種と
気性の激しい連れが一緒に居た
お蔭で・・・5年もの間が空いても
顔を忘れずに居られた・・・
単なる私の一目惚れ・・・です・・..」
キース「単なる・・・?つまり貴様は
アルレルトの・・・外見のみに
自らの趣向を重ね合わせて
昨晩の様な関係に至ったと」
気の所為か、ほんの僅かだけ語気を
強めたような声で問い質すキース。
アニ「違っ・・・違う、..ぃます!!!
外見も確かに・・あります..が、
そんな事より・・・もっと・・・
こ、こう・・・!////」
不意に語調を変じさせるキースに
平常心を乱されたか、揺さぶられる
事無く応えられる筈であった想い人の
長所を咄嗟に口籠ってしまうアニ。
-
- 396 : 2015/07/13(月) 02:06:17 :
キース「・・・そうか、ハハ、何とも
これは・・・不思議な心境だな」
アニ
「!!?」
アルミン
アルミン「(教官の・・・・!!)」
アニ「(笑ってる顔なんて初めて
見た・・・・!?)」
アニの心情吐露を最後まで
聞き届けたかと思えば、その顔を
僅かながら明るく歪めてクツクツと笑みを
漏らし、肩を揺らすキース。
入団以来、ただの一人にも
目撃された事の無い・・・厳格という字を
そのまま絵に描いたような鬼教官、
キース・シャーディスの非常に貴重な
笑顔がそこにあった。
キース「・・・悪いな。貴様の口から
まさかそのような言葉を聞ける
日が来るとは思っていなかった。
・・・本当に腹を割って話すとな・・
・・レオン・・いや、
“アニ・レオンハート”」
アニ「はい・・・・?;」オドオド・・・
先程まで昨晩の重大隊規違反に対して
どのような制裁が加えられようと
隣に居る想い人との関係だけは
崩さない意向を気丈に貫こうとしていた
アニにも・・・流石に動揺の色が濃く
現れ始めていた。
キース「俺には正直・・貴様という奴が・・
訓練兵として・・・・いや、
一個の人間として・・・・
何を考え、そして何を求めて
こうして俺の担当する豚小屋たる
南方訓練兵団への入団を
決意したのか・・・どうしても
解せなかった。」
アニ「・・・何を考えてと言われても・・・
そんなのは別に他の大多数と
比べてもたいして変わらないと
思って・・・ます。。」
キース「内地に行って安全に暮らす為
・・・か?それも俺の目から見るには
少し違う気がしたがな・・・・
キルシュタインのような主張を
持つ人間と自分は違うと
公言して居る時もあったしな・・・
実技訓練の採点中も貴様の顔を
見る度に不思議でならなかった。」
アルミン「(教官が・・・そんな事を考えて
採点を付けるときもあるのか・・)」
キース「貴様の目からは・・・訓練全般に
向けられる熱意と呼べるものが
殆んどと言っていいほど
感じられない。信念と呼べるもの
すら持たず、これといった
具体的な目標を掲げる事もなく…
・・・斜に構えた態度で全ての
訓練と講義に臨みながらも、
しかしその成績は難無く常に
上位5人入りが当たり前ときた。
その上群れる事を嫌い、同室の
二人と最低限の会話に応じる以外
故郷が近しいとされる他二名と
すら自分から接しようとはしない」
アニ「私は別に・・・。
ただ必死こいて
這い上がった人間だけが壁の
奥に行けるこの仕組みが・・・
心の底からおかしくて仕方が
無かっただけなので。
憲兵を目指していた理由だって
誰かみたいな高尚で生真面目な
理由じゃない。・・・です。」
キース「・・・目指していた、と
言ったな。その口ぶりでは
今は違うとでも言いたいのか。
既に卒業は目前で・・・残り一つの
課題を消化すれば・・・あとは
成績上位10人の発表を待つだけ
だというこの時期に。
先に言っておくが貴様は・・・
トップ入り確定の逸材だぞ」
-
- 397 : 2015/07/13(月) 02:09:03 :
アニ「・・・・・は?
・・・・・いや・・・ここに私達が
呼ばれた理由を・・・さっき教官に
再確認されたばかりだと
思うのですが・・・その罰則で
そんな順位なんてどうせ・・・
それどころかそもそも
このままでは兵団にだって」
キース「・・・(溜息)・・・参ったな。
此処まで譲歩してやっても
話を避けようとはしないか・・・」
ポリポリ・・
アルミン「・・・?・???」
これは参ったとばかりにかつての
鬱蒼と茂った緑地帯を取り戻した
己が後頭部を掻き毟るキース。
キース「・・・座学で突出して首位である
アルレルトはともかく、
実技による戦闘技術に於いて
貴様は・・・あのアッカーマンにも
引けを取らぬ逸材だ。贔屓目は
極力使わない指導体制を志しては
いたが・・・この際そのような事を
言っている場合でもない。
“貴様のような優秀な兵士”を
・・・・そのような一時の気の迷いで
失うなどという事は・・・
あって貰っては困ると思って
居たのだが。」
アニ「一時の・・・?」ピクッ
キース「もう一度聞くぞ、レオンハート。
そして・・・アルレルト。
貴様らは本当に・・・互いの
気持ちを貫徹して添い遂げる
その為だけに・・・卒業の切符を
容易く手放すつもりか」ギロッ・・・
――暗転。
その単語は正に今この時の為に
あった言葉ではないのかと思える程に…
それは見事な表情変化であった。
教官にしては珍しく、柔らかな物腰で
あえて話の核心に触れずに議題を
素通りさせようとするその態度を
見事に一転させ・・・
そこに、誰もが恐れる死神の貌が・・
再び舞い戻った。
キース「聞き辛い事ゆえにあえて
伏せていた・・、というより
確認せずに居てやったのだが。
レオンハートのその腹を据えた
面持ちでは既に隠し立てする
気も無いようだな・・・ならば
そちらについても確認するぞ」
アルミン「・・・・・・っ;;;」
ブルブル・・ガタガタ・・・
アニ「・・・・ハイ。」
キース「座学成績が他人より
突出している上に書庫の
使用頻度がずば抜けて多い
アルレルトの事だ。
・・いや、どうせ貴様のような
学徒でなくとも男子にのみ敢えて
伏せている生理学の知識など・・
どこぞから入手済みであるだろうが・・・
一応は正式に女子の座学で
学んでいる筈の貴様に問うぞ
・・・・レオンハート。」
-
- 398 : 2015/07/13(月) 02:11:21 :
アニ「・・・なんですか」
キース「貴様・・・アルレルトに昨晩
“全てを許した”のか・・・?」
アルミン「ッ・・・・;」
アニ「・・・・はい。恐らく教官が
考える限りの行為を・・・
私達は全てやり遂げて・・・います」
キース「時期と状況を問わず、そして
強姦などの末に無理矢理
迫られでもした場合には例え
急所を殴打し、相手の
性機能を危険に晒してでも
避けろと教わった筈の
行為までも・・・・貴様は
許したというのだな」
アニ「・・・・先に述べたままですが。
・・・捕捉までに恐らくそういった
事を行うのに“適した日取り”
かと。アルミンには合わせて計3回。
私自身が促して・・・・
“最後まで許しました”」
キース「(溜息)・・・見上げた心意気
....だ!!!」
フッ・・
ヒュッッ...!!!!!
ガヅッッ!!!!!!!
アニ「ッッぅあッ!!!!!!!」ガクンッ・・・
全くそのような素振りを見せて居ない
体勢からの・・・まさにノーモーションとも
言える神速の頭突きが、アニの前頭部を
クリーンヒットにて捉える。
対人格闘で研ぎ澄まされたアニの
反射神経を以てしても反応できない
キースの無音の足運びからの重い一撃。
完全な不意打ちとして・・・それから
前髪の死角となる位置からの
ヘッドバットで見事に虚を突かれ、
そのあまりの激痛に顔を歪めて
悲鳴を上げるアニ。
アルミン「ぁっ・・!アニ!???!!」
ババッ
しかし、
何とか頭部を抱え、膝を突かんと
堪えるその姿を横目に咄嗟に焦って
気をつけの姿勢を崩してしまうアルミン。
キース「誰が“休め”と言った」
ゴッッッッ!!!!!!!
アルミン「っぐ、っあ!!!!!!!!」ガクン。。。。。
ドッ・・・
キース「情けない限りだな・・・見てみろ
・・・・女であるレオンハートが
ああして踏みとどまって
耐えて居るというのに貴様の
有様ときたらどうだ・・・
そんな無様な格好で一児の親に・・
その上レオンハート を本気で
護り通せると思っているのか・・?!」
仮に・・もし仮にサシャやコニーが
平時に教官から受けている叱咤の一撃を
数値に置き換えた場合が10段階中の5だと
するなら・・・・今二人が立て続けに頭部に
受けた衝撃は間違いなく8くらいまでには
届いていそうな勢いの頭突きであった。
-
- 399 : 2015/07/13(月) 02:14:06 :
二人の前頭部、そして教官の額にしても
一応出血はしていないが・・アニ、そして
アルミンにあっては既に腕をあてがう
だけでも知覚できる程特大の腫れ・・・
つまり“たんこぶ”が出来上がっていた。
流血を免れるラインギリギリといえる程の
重打撃が二人の・・とりわけ順番的にも
後に喰らったアルミンの視界を、
意識を激しく揺さぶる・・・
アルミン「ッ・・・・!!; フグッ・・・・ぎっ・・」
すんでの所で嗚咽を噛み殺し、涙こそ
流すまいと耐えるものの、それが最早
精一杯と言った様子でキースの言葉も
満足に脳で理解できていないアルミン。
アニ「っくっ・・・・」
・・・そんなアルミンの前に出て、
まるで彼を庇うかのようにキースの顔を
睨みつけると、強気な態度で
返答どころでは無いアルミンに代わって
アニが言った。
アニ「コイツは・・・確かにこの通り
力も並以下だし体力も無いし、
立体機動だって大して上手い訳じゃ
無い・・・・!
けど・・・・力任せに押しても
どうしようもない困難を切り開く
頭と・・・何より度胸がある・・・・!
何かを強く知ろうとする心・・
壁の外という世界に眼を輝かせて
いたあの日のコイツを見てから・・
もうずっと決めて・・・ました・・!」
キース「・・・貴様には何か兵団とは
別の場所に目指すものが
あるのではないかと思う時期も
あるにはあったが・・・。
それは流石にその場凌ぎにも
程がある発言だな・・・。
何を決めただと・・・・?
貴様ら自分がどれだけ危険な
綱渡りに乗りかけているか
分かって居ないのだ。」
キース「この時世に貴様らのような
年端も行かぬ二人で生計を
立てて行こう等という考えが
既に現実的で無いとどうして
理解できない・・?
貴様等は・・・・入団時の戸籍の
写しが確かなら・・・孤立無援
だったはずだ。それが何を
意味するか・・・貴様ほどの
考察力があれば自暴自棄にでも
陥らない限り簡単に察せられる
と思うがな・・・・・・!」
ギリギリ・・・!!
アルミン「ッ・・・・!」
立ちふさがるアニを押しのけて
数歩進むと、ようやく思考が追いつく
程度には痛みが退いてきた
アルミンの胸倉を掴み挙げるキース。
アニ「・・・!!」
アルミン「いっ・・・、いいんだ・・・!アニ・・・!
教官は何も間違った事は・・・
言ってない・・・・・!」
キース「それが分かって居ながら貴様
何故・・・」ギリギリ・・・
-
- 400 : 2015/07/13(月) 02:16:24 :
アルミン「僕等がこれから進もうと
している道のりは・・どう考えても
現実的ではありません。
教官にこうして呼び出される
直前にも・・・ボット訓練兵に
張り手を貰って言い咎められて
しまったばかりです」
キース「・・・当たり前の反応だ。寧ろ
貴様もそちら側にいるべき、
利発な者であると認識していた
訳だが・・・それはどうやら
過大評価だったらしいな」
アルミン「胸を張って言うべき事では
ありませんが…教官の仰る通りです。
自分みたいな滑り込み要員は
ともかく・・・彼女 のような領地奪還の
大きな足掛かりとなり得る優秀な
兵士を自らの勝手と自己満足で
落第させてしまうなんて・・・
幾ら彼女の同意も得ているとはいえ
許されない事であるというのは
ちゃんと理解できています・・・」
アニ「・・・アンタはそんな事気にする
必要なんて無いんだよ・・・!
そもそも私が教官の言う通り
そのまま10位以内を素通りできる
のだったとしたら・・・アンタと
こうして気持ちを通じ合える前の
私なら・・・・迷わず憲兵団を
志願していた。そうなってたら・・・
私が幾ら優秀だのなんだの
持て囃されていても・・・そんなの
結局領地奪還とか・・巨人の
駆逐だなんて働きに貢献する事は
なかったんだ・・・・。」
キース「・・・・・」
アニ「ただ皆に安全だと信じられている
壁の中で人間同士の取るに足らない
いざこざや諍いを内々に
処理しながら・・・兵士と王政という
名前だけを振りかざして自堕落に
過ごす毎日。私は・・・逆に感謝
したいくらいだよ」
アルミン「・・・ア・アニ・・?」
アニ「“当初の使命すら忘れ去り”
そんな風にみっともなく
ゆっくりと一生掛けて死んでいく
ような毎日を送るくらいなら・・・
どんなに危なっかしくても。
食べ物や生活に苦しむ羽目に
なったとしても・・・
こっちの方がずっといい。
あんたと一緒に大変な思いを
することになったとしても・・・
アンタさえ 一緒に・・・
私と一緒に居てくれるなら。」
キース「・・・・どうやら幾ら力で
言い聞かせようが・・改めようとは
しないらしいな。レオンハートは
ともかく・・・アルレルトの様な
制裁に慣れていない者なら
簡単に折れると思っていたが・・・
中々どうして上手くは
行かぬ物だ。」フン・・・
-
- 401 : 2015/07/13(月) 02:18:42 :
ココンッ.....
ガチャ・・・・
ノックから時間を空けずに開かれた
扉の間から部屋の中へと足を踏み入れて
来たのは・・・先ほどこの部屋まで足を
運ぶ道中二人の視界にも入っていた・・
リヴァイ兵士長の姿だった。
キース「・・・・スマンな、時間をとらせて
しまっている。何・・・。
もうじきに終わる。」
リヴァイ「・・・・」
カッ・・カッ・・カッ・・・ ドスン。
キースの言葉を流し目のみで受け流すと
教官室の机に併設されている椅子を
引き出し、足組みをして深く腰を
落とすリヴァイ。
リヴァイ「この構図だけを見ると・・・
人相の悪さも手伝って、まるで
アンタの方が若者に因縁つけてる
ならず者に見えちまうな。」
キース「・・・頭髪が戻っても人相は
良くならんか・・・?これで少しは
気にして居るのだがな・・・・」
リヴァイ「産まれついての目付きばかりは
どうしようもねえ。俺もこの
目付きのせいでいつも機嫌が
良くないモンだと勘違いされる。」
キース「お互い難儀するな」
リヴァイ「・・・で、そろそろこの説教部屋の
時間は終わるのか・・?俺やメガネは
さっきから首を長くして待って
いたんだが・・・ついに退屈が
極度に達したメガネが既に食堂に
集まってるであろう訓練兵の
ガキ共にお得意の巨人講義を
言い聞かせに行くんだと
鼻息を荒くしてやがってな・・・
・・・今、それを必死に制止した
ペトラとマルロが聞きたくも無い
巨人の解体秘話を熱く語られて
いる真っ最中だ。」
キース「・・・で、貴様は聞くに堪えずに
こうして逃げ仰せて来たと」
リヴァイ「分かってるなら話は早い。
そいつらの家族計画なんざ
今を一瞬たりとも無駄に出来ない
俺達にとっては心底どうでもいい。
早くそいつを仕舞いにして
隣の哀れな俺の部下と
訓練兵と・・・ついでに俺を助けろ」
キース「・・・(溜息)承知した。戦友の
救援要請では仕方があるまい。
・・・まあ
どの道こうなる事は覚悟の上では
あったが・・・もう少しお節介にも
言い聞かせる時間が欲しかった
のだがな・・・・」スッ・・・・
ガクッ・・・ ギギ・・・
・・・・トン・・
アルミン「・・・?」
先程から継続してキースの片腕に
牽引されて宙ぶらりんになっていた
アルミンの体が、伸びきってしまった
襟元の軋む音と共に床に下ろされる。
キース「・・・そう言うわけだ。貴様らには
今少し俺から言って聞かせる
べき事があった訳だが・・・
リヴァイの言う通り
今はそれ所ではなかった。
簡潔に貴様ら両名に今回の
処分を言い渡す。」
アルミン
「・・・・・っ」
アニ ゴクッ・・・
-
- 402 : 2015/07/13(月) 02:21:31 :
リヴァイと会話を交わして多少柔らかな
物腰になっていたキースの表情が再び
険しい物へと塗り換わる。
キース「貴様らには・・・・望みどおり
“壁の外”へ向かってもらう
事にする。壁外に・・・
興味があるのだろう?
丁度いい機会だ。」
――壁外追放。
アニ「(いや・・・そんな処分も確かに
怖くないっていってやった言葉に
偽りとかはないけど・・!本当に
そんな処分が執行されるなんて)」
アルミン「(多分アニも今の僕と同じ
心境だと思うけど・・・きっと
これは冗談でもなんでもない・・!
僕だってアニと同じように・・・
壁の外でも何でも来いって
気持ちは確かにあった・・・けど
・・・・!)」
想うのは簡単だが・・・いざ今すぐ
そうしろと言い渡されて簡単に頷ける程
・・・その宣告は軽々しいモノでは無かった。
まさかこれほど唐突に、いきなり壁の外に
行けと言い渡される羽目になろうとは。
過去同様の問題を抱えて訓練兵団を
去った仲間達が・・果たしてどのような
処分を下されていったのか・・・二人に
それを知る由は無いが・・・
まず間違いなく自分達が今言い渡された
ものと同様の処分を下された訓練兵が
居るとは思えなかった。
壁外への追放など・・・言葉の意味を一々
考え直さなくとも分かる事であるが、
事実上死刑の執行となんら遜色無い。
アルミン「ぁ・・・、アノ・・・!!;
処分の内容としては理解
出来ました・・・で、ですが
それは・・・一体どのような日取りで
行われる処分・・・」ガクガクガク・・・
自らと同様の処分を下されたアニが
隣に居る状況を意識してか、努めて
気丈に振舞おうとするも、
たった今しがた受けた処分内容を
今からでも冗談であったと言って欲しい
アルミンは・・・その身を揺らす震えを
抑えきれずに顎を打ち鳴らしながら
恐る恐るキースに問いかける。
キース「・・・ぁあ、。それについても
“説明”がある。これは情報漏洩
防止の観点から有志ではなく、
南方訓練兵団104期全訓練兵を
挙げての大仕事になる訳だが・・・
その説明をこれから貴様らにも
食堂で他の訓練兵同様に、
受けてもらう事になる。
・・・待たせて済まなかったな、
リヴァイ。」
リヴァイ「・・・やれやれだ。結局全員
連れてくのか・・。上手く門兵と
開門時の補助を担当する奴らを
やり過ごせる公算はあるのか・・?
手筈通りなら、毎回御開帳と
同時に餌に喰い付いてくる
全裸の豚共も・・今回に限っては
全く現れない事になるんだぞ。
幾ら連中の呑気なオツムでも、
“見たくねえ面を拝まずに
済んでよかった”
・・・で済ます筈がねえ。
絶対に怪しまれるぞ」
キース「・・・そうは言うがそれに
ついては最早どうしようも
あるまい。・・・まさか
ミケ辺りに巨人役を演じて
貰う訳にも行かんしな」
リヴァイ「妙案だが・・・クソ眼鏡の前では
ギャグでも言うんじゃねえぞ。
・・・本当にやってみようとか
言い出しかねないからな・・・・」
-
- 403 : 2015/07/13(月) 02:23:41 :
-
アルミン「・・・?・・・?!?」
アニ「えっ・・・あの・・・ちょっ・・」
自分達に下された処分の内容から
流れるように明かされた唐突にして
新たな情報に全く理解が追いつかない
アルミン、アニの両名。
混乱のあまりキースと、机の椅子から
腰を上げるリヴァイの顔を交互に
みやり、その顔に浮かべる疑問符の
行方を捜し求めるばかりであるが
リヴァイ「・・・なんだ、あんたコイツらに
“遠征”の概要についてまだ
何も説明してねえのか」
キース「・・・まあな。そんな事を説明する
暇はなかったし・・そもそも話の
本題はこいつらの隊規違反だ。
これについては全ての説教が
終わってから順を追って説明
するはずだったが・・・
時間が惜しいのだろう。」
それだけ言うと再び何がなんなのか
理解できずにいる二人に向き直るキース。
キース「貴様等の最終的な処分は・・
結局の所経過を見守ってという
事になるが。どの道貴様等が
事に及んだのが昨晩で最初だと
言うのなら、運悪く的中して
しまっていても、それは・・・
卒業後、貴様等が任意で選んだ
入団先で発覚する事になる。
俺にはそこまで口を出す
義理は無い。後は精々除隊
された時の為に蓄えを積んで
置く事だな・・・。」
アルミン「・・・・・え・・??あ、あの・・それって」
キース「無論、ああいった事は
これっきりにしてこのまま
兵士としての仕事を全うして
貰えるならその方が・・
俺も一人の教官として安心して
貴様等の背中を見送れるのだが」
アニ「(・・・・、まさか)」
アルミン
「("あの"教官が見て見ぬフリ・・?!)」
アニ
キース「・・・そう言う事だ。
因みにこれから予定している
その極秘に行われる
“合同壁外遠征”こそが・・・
貴様等が訓練兵として最後に
消化するべき課題となる。
無論これについては訓練兵科を
消化し切っていない貴様らを
壁外に同伴させるというだけ
あって・・相応の訳有りだが。」
アルミン「(いや・・・ちょっと、そういえば
さっきからリヴァイ兵士長も教官も
当たり前のように口にしている
けど・・・!壁外遠征に・・・僕達
の様な未熟な訓練兵が同行する・・
そんな話の流れになってるような
気がするんだけど・・・・!?)」
壁の外の状態も何も把握できていない
アルミンからすれば、全く理解が
及ばないその言葉に・・・只々困惑する
顔を右往左往させるのみであったが
アニ「(まさか・・・今壁の外で起こっている
何かってのは・・・・)」
一方アニは諸々の事情から、自らの身体に
起こり始めている何らかの“異変”と・・
壁の外から感じられる、これまでにない
静けさの原因が・・これらに関係している
のではないかと推測し始めていた。
リヴァイ「オイ・・・何立ち尽くして
やがる・・・??早くついて来い。
・・・それとも手前らまさか・・
この部屋に残って密かに
昨日の続きに精を出すつもりか」
アニ「なっ・・・・/////!!!!」
アルミン「エッ・・!!いや///そんな!!!」
リヴァイ「・・・ならさっさとついて来い。
幾ら前団長が見逃したからと
言って産めや増やせで好き勝手
やって良いと言われた訳じゃ
ねえぞ・・・・
ヤんなら人目の無ぇ所で
静かにヤれ。他のガキ共まで
お前らみたいに見境が
無くなったら遠征どころじゃ
無くなっちまうだろうが」
アニ「(ひっ・・人の事・・・猿か何か
みたいにッッ・・・!///#(小声))」
アルミン「^^;」
-
- 404 : 2015/07/16(木) 02:08:52 :
-
―訓練兵団宿舎・教官部屋・隣室―
ハンジ「そして面白い事にというか、
お茶目な事に!!彼等には自身の
許容できる加重や力加減といった
ものに対する意識も、殆んどと
言って良いほど無いんだ!
つまりあれだね!力の加減だとか
自分の身を護るといった意識が
全く無いって事だ!」
マルロ「ハァ・・・。
自分は未だに直に本物の
巨人を見ていないので何とも
言えないのですが・・・聞く所に
よれば・・・ろくな考えを巡らせる
頭脳もないという話ですよね」
ペトラ「(ぁ・・・あんまり話に相槌を
打たないほうが・・・!)」ビクビク・・・
ハンジ「そこなのさ!彼等にはおよそ
君の言う通りろくな頭脳なんて
備わっちゃいない!彼等の
あのでっかい頭の中に唯一
しっかりと何時でも
覚えられてるのは・・・私達を
頭からおいしくパックリと
召し上がる時の手順位の物さ」
マルロ「・・つまりそれ以外の行動に
執着する固体を総じて奇行種で
あると・・・そう定義付けている
訳ですね。」
ハンジ「そうそう!!まあ結局奇行種と
呼ばれる彼等も私達を食べる
事だけに終始するわけだから、
その合間にふしぎなおどりを
踊ろうが、高い所に登ろうが、
あまりこっちとしては迷惑度に
変わりは無いんだけどね。
結局喰われちゃうならね~」
ヒラヒラ~
マルロ「まあ・・それはどの巨人も
変わらないでしょうね」
ハンジ「此間の遠征の時なんかね!
巨大樹の森で一休みしている
最中に・・樹上に身を潜めている
私達に挨拶でもしに来たのか・・
軽々と樹を登る身軽な奇行種が
態々会いに来てくれてね~!」
マルロ「会いに来てくれて・・・って、
大変危険な状況じゃないですか
・・・・!なんでそんな嬉しそうに
語ってるんです・・・?;」
ハンジ「けど、何てことはなかった!
別に彼は私達に興味があった
訳じゃなく・・・ただ樹に登って
見たかっただけだったんだ。」
マルロ「(ぁ・・・無視された・・・)」
ハンジ「私に随伴してた分隊の副長は
顔真っ赤にして、早く樹から
降りろ~!だの、早く
樹にしがみついてるそいつの
うなじを~~!だの、煩くってね
私はもう少しその木登りが達者な
奇行種の姿を観察していたかった
訳だけど・・・あんまりそいつが
煩く喚くもんだからその子、
驚いて樹から落ちちゃってねぇ♪」
マルロ「(生きるか死ぬかの瀬戸際の
話しの筈なのに・・・何故こんな
テンションが高いんだこの人)」
-
- 405 : 2015/07/16(木) 02:12:58 :
ハンジ「そしたら樹の高さが相当
あった所為かな。等級もあれなら
8メートルはあったかな!足から
かっこよく地に降り立った
所までは良かったんだけど・・・・
自重の負荷がモロにかかる着地の
衝撃に耐え切れずに・・・ヘシ折れた
脛から綺麗な青色の骨が...//」
(ゾクゾクゾク・・・)
コウ・・・、ニョキット
マルロ「・・・・・っ(ォエッ・・・)」
ガチャッ・・・
リヴァイ「楽しいお喋りの時間は終いだ・・
とっとと食堂まで行って遠征の
概要説明済ませて拠点に帰るぞ」
ハンジ「ぁあッ・・・もう・・・折角ここから
面白くなる所なのにッ・・!」
マルロ「(今の流れからどうなると
面白い話に繋がるんだ・・・?
・・・・一体;)」ゥウ・・・
ペトラ「(ギリギリセーフだったわね・・
今の話・・・きっと最後まで
聞かされてたら逐肉の中でも
貴重な栄養になる鶏肉が
暫く食べられなくなってたわ;)」
ヘイチョナイス・・・!
アニ「・・・・・」オズオズ・・・
アルミン「・・・」スゴスゴ・・・
マルロ「(・・?訓練兵・・・?いや、当然か・・
ここは訓練兵の宿舎なんだ。
しかし・・・南方・・訓練兵団か。
卒業前に別地区の訓練兵団に
足を運ぶ事になるとは。
ここの成績上位10人候補は・・
いったいどんな奴なんだかな)」
―十数分前・訓練兵宿舎・食堂―
エレン「~~~・・・・」
ガクッ・・・ カクン・・・
午前中予定されていた講義が突然理由も
告げられずに中止になったかと思えば・・
これまた理由も伝えられないまま急遽
食堂に集まるよう指令を受けた104期全
訓練兵は…訳も分からぬまま待ち呆ける。
既にそうして席に着き、
何時教官が門扉を開け放とうと頭突きを
喰らわないで済むように、一応全員
着席して待ってはいるが・・・
既に全員が出揃ってから20分以上が
経過し、そろそろ疎らに私語を
ちらつかせる者が出始めてきた頃合。
元々急な集合でもあり、何故か
アルミン、アニ、ライナー、ベルトルト
・・以上の4名が不在であったりという
事もあり、全員食事中の席順ではなく、
大分自由度の高い席順となっている。
・・・・その中でも、一見して容易に
自由という言葉が似つかわしくない
状況である事が察せられるテーブルが、
その場の多くの訓練兵の視線を
集めていた・・・・
-
- 406 : 2015/07/16(木) 02:15:19 :
ミカサ「・・・どうしたの、エレン。
今日はとても元気が無い。
昨夜はあんなに軽々と
私の身体を突き上げる元気を
見せてくれたのに」ツヤッツヤ・・・
エレン「お前がオレの上に乗っかって
そのまま退こうとしないから
振り払おうと必死になってただけ
だ・・・・;しかしそれにしても・・・・
お前・・・幾らなんでも重すぎ
だろ・・・;まだ腰がズキズキするし
アレから1時間も寝る時間が無くて
視界がグラグラする・・・」カクンッ・・
ガク・・・
ミーナ「む・・・無理も無いよ・・・私達
二人でつい楽しくてエレンを
振り回しちゃったけど・・・
エレン一人で私達3回ずつ
相手してたんだよ・・・?
だ・・・男子の感覚は良く分からない
けど・・・相当疲れるはずだよ」
ツヤツヤ・・キラキラ・・
エレン「ぁあ・・・どっちかっつーと
ミカサより後半のお前の方が
当たり方が激しかった・・・;
人は見かけに寄らないんだって
・・・良く分かった・・・・」ガクン・・
ゲッソリ・・
ミーナ「なっ・・?!?///」
ミカサ「エレン・・・私はミーナに
花を持たせる為にできるだけ
大人しくしていただけ・・・。
私が本気を出していたら・・・
今頃エレンは医務室で
ライナーとベルトルトが
横たわる隣のベッドで安静に
していなければいけない
ところ・・・」
エレン「悪い・・・聞いた所でそりゃ
何の特にもならねえ情報だった・・
大体ミーナ・・・なんで・・・//
あそこでミカサの乱入をみすみす
見逃してるんだよ・・・;
お前・・・ああいうの気にしない
タイプなのか・・?結構大胆というか
・・・悪く言うと楽しければ
誰でもいい・・みたいな感じなのか」
(幻滅の目つき)
ミーナ「ちっ・・!違うよ!!!
誰でも良いって訳じゃっ・・
ない・・・し・・・!!ミカサだから
一緒に安心してエレンを
共有できたというか・・・///」
エレン「・・・ならもしあそこに居たのが
クリスタだったら・・・?」
クリスタ「・・;(遠くで聞こえないフリ)」ソワソワ
ミーナ「(脇目)・・;ん・・んと、まあ
クリスタも・・大事な友達だし・・」
モソモソ・・・
エレン「そら見ろ!!誰でも構わねぇんじゃ
ねーか!!」ジロリ・・・・
ミーナ「そっ・・!そんな事無いっ!!
誤解だよ!!!!」
-
- 407 : 2015/07/16(木) 02:17:27 :
-
エレン「ったく・・・取り敢えず奇跡的に
こうして午前の講義が急遽
中止になったから良かったけどよ
・・・もしこのまま兵站行進にでも
時間割変更されちまったら、
卒業を目前にして今日がオレの
命日になってたぞ・・・・
好き勝手やりやがって・・・」
ブチブチ・・・;
ミーナ「ゴ・・ごめんエレン・・・・。
私、つい舞い上がっちゃって
・・・その・・」
エレン「・・・・(チラッ)」
ミカサ「・・・・ミーナ、貴女があまり
気にする事も無い。エレンが
こんな風に女々しく話を
引っ張る時は・・大抵焼き餅を
妬いている時か、自分が思ってた
通りに行かなくて拗ねている時。」
エレン「ッ・・・!お前、
何余計な事っ・・!!!///!!」
カァァァァアァ・・・・・//
ミカサ「、、この通り、いきなり
図星を突かれると、
嘘を付いた時と同様に耳が
真っ赤になる。エレンは・・・
とても分かり易い」
ミーナ「思い通り・・に・・?」
ウン・・?
ミカサ「きっと・・・ミーナとは二人だけで
・・・つまり私を抜きにしてああした
行為に及ぶのがエレンとしては
好ましかったんだと思う。」
ミーナ「なんだ~・・・そんな事かぁ・・・」
(溜息)
エレン「なんだとは何だよ!!!
大体普通こういうのは
女子の方が雰囲気とか気にする
もんなんだろ?!それが
なんだっていつの間にか
ミカサまで一緒になって・・;」
ミーナ「じゃあ、やっぱりクリスタも
これから呼んで一緒に・・・・」
エレン「ちょっ、..オイ!!次からって
何だよ!?もう教官帰ってきて
それどころじゃねえぞ!?
・・・第一今ここに来るのが
遅れてる奴等のうち
アニとアルミンは・・・・
ライナーやベルトルト達
みたいに何だか良く分からない
理由で医務室で伸びてるのと
違って・・・普通に意識もある
状態で教官に連れてかれたって
話だぞ・・・(ジャン・マルコ情報)」
ミーナ「成る程・・・それは・・・心配だね」
サワッ・・・
エレン「って言ってる傍から腕組むな!!
これじゃまるでこっ・・恋・・・
恋び・・・」ボソボソ
ミカサ「エレンは少し危機感の持ち方が
おかしいと思う。・・・既に
アニとアルミンの関係同様に・・
あなたとミーナが両想いな事は
周知の事実・・・・
この期に及んで何を隠そうと
必死になっているの・・?」サワッ・・
エレン「お前もだよ!!!(ブンッ!!!)
それをちゃんと理解してる
お前が何でオレに引っ付いて
来るんだ?!!オレはミーナと
こっ///・・・恋人同士になった
つもりではいるが・・お前は
そうじゃねえだろ!!!」
-
- 408 : 2015/07/16(木) 02:21:50 :
ミカサ「何でって・・・・
私が・・エレンを好きだから・・?」
キョトン・・・
エレン「普通ミーナに気を遣って
引き下がるとかそういう何かが
あってもいいだろ!」
ミカサ「でも・・ミーナが良いって・・・」
ジトジト・・・
―ジャンエリア―
ジャン「畜生・・・・何だって一夜明けたら
今度は死に急ぎ野郎がハーレム
状態になってやがるんだ・・・!
こんなの絶対おかしいだろ・・!!」
コニー「ゥ・・・っ痛ぇ・・・・!まだ頭が
グラグラするぞ・・・!
何であんな毒ガスを
溜め込んでる本人は何とも
なく動き回れるんだ・・?」
マルコ「サシャの放屁がそこまで
危ない代物だったなんて・・・。
・・未だに信じられないな(失笑)
しかもライナーとベルトルトの
二人はまだ意識が回復しないって
話じゃないか」
ジャン「ぁあ・・・あいつらは・・・
ライナーは爆心地に近すぎた
っつーのと、ベルトルトは
肺活量の限界まで無呼吸で
耐えてたからな・・・。いくら
残留濃度が少し落ちてきた
頃合だったとしても、酸欠寸前で
アレをモロに吸ったら昏倒は
まず免れねえ」
マルコ「そんなに危ない気体だったら・・
多分サシャ自身だって出した
直後にはいくらかダメージを
受けたっておかしくないと
思うんだけどな・・・」
ジャン「あんな殺人的な屁をひり出す
新人類を真面目に分析しようと
しても埒があかねーよ。
大体オレ等と同じ食事を
配給されてて、他に何喰ったら
あんなのが出るんだって
話だぜ・・・;
恐らく、自分でモロに吸ったと
しても、“臭ッ!!”っつって
終いだろ・・・・」
コニー「しかしそれ聞いちゃったら
苦しみ損だったよな・・ホント。
最初からアニ達の方行かないで
エレンやミーナの方見に
行ってれば・・俺達こんな目に
遭わずに済んだんじゃ。」
ズキズキ。。。
ジャン「・・・どうだかな。そもそも
まさか死に急ぎ野郎とあの
地味おさげの組み合わせで
そんな唐突に夜のイベントが
発生するなんてこの場の誰も
予想できちゃ居なかった
訳だし・・・しかもよりによって
それを秘匿してたのはあの
ミカサだ。
・・・それだけだったらまだ・・・
・・・・まだ良かった・・・!」
ググ・・・・!!!;
マルコ「あの様子じゃあ・・・アルミンと
アニだけじゃなく・・エレンと
・・・ミーナ・・それに何故かは
分らないけれどミカサまで
一線を越えてしまったような
感じだね・・・・もう何がなんだか
頭が追いつかないよ・・・・」
(溜息)
ジャン「クソッ!!クソッ・・・!!リア充め・・・!
巨人に喰われちまえばいいのに
・・・・・!」
コニー「まだジャンは良いだろ・・・
ちょっとの間とは言え
ミカサと入替わる事が
出来たんだし・・・・・」
ハァ・・・;
ジャン「死に急ぎ野郎の時と違って
発覚直後に速攻で延髄斬りを
叩き込まれて、挙句風呂場で
気絶させられたんだぞ。
それのどこがいいんだよ・・
所詮リア充とは違う世界に
生きてる生物なんだ・・
俺達なんざ・・・」グスン・・・
マルコ「・・・ごめん“リア充”って
何かな・・・ジャン^^;」
-
- 409 : 2015/07/16(木) 02:24:33 :
-
アルミン「“リアル”が“充実”している
人っ・・て言う意味さ・・・。。
内地で今流行りの言葉らしいよ。」
ソソクサ・・・
アニ「・・・・・・」
ソロソロ・・
ジャン「うおッ!!?」
ビクッ
マルコ「っっ!!」
ビクッ
音も無く背後にやって来たアニ、
アルミンの二人に背筋を跳ねさせる
ジャン&マルコ。
コニー「おっ・・やっと来たのか
アルミン・・・。どこ行ってたんだ;
・・・ていうかジャン・・・・;
内地の流行りって今言ってた
けど・・・・今から内地の流行に
乗っかろうとしてんのかよ・・・
まあ憲兵にしようかどうか
迷ってる俺も人の事言えない
けど・・・」
ジャン「っるせえよ。お前はそもそも
その天才的過ぎて思考が
全く読めない頭脳で果たして
自分が訓練兵団を卒業できるか
どうかをまず心配しろよ・・・
何だってお前が得意げになって
10位入り前提で頭を抱えて
やがるんだ・・(イラッ☆)」
アルミン「・・・・・」
マルコ「・・・・」
アルミン「ゃ・・・、やあ、さっきは
ゴメンね・・・」
マルコ「・・・何故君が謝る必要がある?」
アルミン「あ、、ホラ、話の途中で
教官に呼ばれ・・ちゃったからさ
・・・その、満足に説明もできなく・・
って・・・ってうわわ」ググッ..
言いかけた途中で隣に寄り添うアニに
腕を引かれるアルミン。
アニ「・・・話の途中で悪いね。
・・・けど、教官に大目玉喰らった
さっきの今で・・いきなり私語
なんてやらかしたら何言われるか
わかんないし。じき教官も
来るよ・・・」グイッ・・・
マルコ「アッ・・、アニ!待ってくれ、
じゃあ一言だけ、アルミンと
・・・君に謝らせてほしい!」
アニ「・・・・は?アルミン・・・と、何で
・・・私??」
アルミン「・・??」
マルコ「・・・さっきはその・・
すまなかった・・・・!僕は君の
言葉の上辺だけを汲み取って・・
君にあんな事を・・・」
アニ「あんた・・・、コイツに
何かされたの?」サッキ?
アルミン「え、ああいや・・・そんな大袈裟な
事じゃないって。少しアニと僕が
どういう風にやっていこうかって
話をした時にね。少し喝を入れて
貰ったんだ;(苦笑)
・・・、ほら、
マルコ・・君もそんな風に頭を
下げっぱなしにしないでよ^^;」
アニ「ああ・・・なんかそんな事言ってたね
・・・言い咎められたとか何とか」
-
- 410 : 2015/07/16(木) 02:28:20 :
-
マルコ「・・・そもそもすっかり
忘れてたよ・・・。対人格闘の
自習訓練中、君達がまだ互いの
振りをして他人と話をしてまで
・・・・・
互いの事をより深く知ろうと
してたんだって事を。
アレは・・・そういう意図があって
黙ってたんだろ?」
アニ「・・・さぁね。考え過ぎじゃない。
・・・ホラ行くよ。」
アルミン「あっ・・」トトッ
マルコ「・・・・、」
アルミン「・・・・、、」
強く腕を引いてその場から
引き剥がそうとするアニに、返事を返す
間を掻っ攫われてしまった
アルミンではあったが・・・
例え言葉を交わせずとも、互いの目配せで
和解の意思疎通を取るには・・それで
充分な一瞬だった。
これまでの3年間を共に過ごしてきた
繋がりという物はそれほど簡単に
崩れるものではない。
・・・・それは、男同士であれば尚更である。
ジャン「ケッ・・・リア充2号が・・・!!
(ギリギリ・・・・!)だがありゃ
間違いなく尻に敷かれるな」
ヘヘ・・;
コニー「このタイミングで言うと
余計むなしくなってくるから
やめようぜ・・・。そういうの」
ウラヤマシイナ・・・
・
・
アルミン「って・・・アレ。」
そんな親友の眼差しに心を支えられて
その場からアニに引っ張られた
アルミンが着席させられた先は・・・・
エレン「・・・・よう。元気そうだな」
ウツラウツラ・・・
マルコよりも長い付き合いのある、
親友というより最早家族同然の
繋がりを持つ、良く見知った顔が
座っているテーブルの対面だった。
周囲の者もそのテーブルに
着いている3人の雰囲気から、そして
それと無しに流された噂話によって
その3人が昨晩どのような状況にあって、
その末に真ん中の板挟みにされている
エレンが疲れきっているのかを
何となく把握していた為に、
その三人の対面は完全に空席と
なっていた。
アニ「・・・・ここしかすっきりと
空いてる椅子無かったから」
アルミン「あ、うん、有難うアニ・・・
(でもだからってこんな
真正面にいきなり・・・;)」
それと無しにアルミンの腕を引いている
アニだが・・・傍から注視していると、
その腕は常にアルミンの片腕の裾を
摘むか、手首を絡めるかしているのが
見て取れる。
-
- 412 : 2015/07/16(木) 19:40:33 :
もっともその部分はテーブルの下に
隠れているため、着席してからでも
その様子を確認できるのは対面に
座っているミーナやミカサ、若しくは
その後方のテーブルに腰掛けている者達
だけであるが・・・
位置の関係上、その様子をしっかり
視界に納めていたミーナは・・・
ミーナ「・・・・!!・・・・!!」
ワクワクワク・・・・
アルミン「(何だ・・・!?い、いや・・・
分かる!ミーナがどんな話を
振りたくてうずうずしてるのか
手に取るように分るんだけど・・!
まさか・・・この状況で・・・!
これから教官が来るのに
堂々と私語を続けるつもり
なんじゃ・・・!)」
ミカサ「・・・おはよう、アルミン・・・
・・・と、アニ。お互い良い夜を
過ごせたようで何より。
・・・積もる話もあるけれど・・・
・・・ミーナ。
もう教官と、その他に誰か
分らないが、人が来てしまった。
アニ達と話したい事があるのは
痛いほど分るけど・・それは
今少し我慢して欲しい」
ミーナ「わ、・・・分かってるよ・・・!
ウン!大変だもんね・・!もしも
教官に目を付けられたり
しちゃったら・・・!」
アニ「目を付けられちゃったらも
何も・・・私等もう思いっきり
バレて、お仕置き喰らってきた
後だよ・・・、、ホラ」ススッ・・
アルミン「わっ//」
不意に何も告げずに額に掛かっていた
前髪をアニの掌にたくし上げられ、
背筋を跳ねさせるアルミン。
一瞬だけその意図が何なのか失念して
しまっていたものの、隣にいる
アニも同様に自らの前髪に隠した
傷痕を晒しているのを見て、
照れながら苦笑いする。
エレン「うぉっ、また随分派手に
やられたな!!その一発だけか?
青痣になりかけてるぞ・・・
すげーなおい・・・・」ゾゾ・・・
ミカサ「サシャやコニーの様に教官の
体罰に免疫ができている
者ならともかく・・・その傷跡から
察すると・・良く頑張った。
これが終わったら医務室へ
付いてきて。念の為消毒をして
ガーゼを貼ったほうがいい・・」
アルミン「あ・・・、ぅん、有難うミカサ」
アニ「・・・よかったじゃないか。ミカサが
応急処置してくれるって。。」ギュム
アルミン「ぁいだだッ!!!!ちょっ、アニ、
手の甲をつねるの止めて!?!
それものすごく痛い!!
肉が削げ落ちちゃうよ・・!!」
-
- 413 : 2015/07/16(木) 19:42:17 :
-
ミカサ「・・アニ、アルミンだけでなく
あなたもだ。」
アニ「あっ・・?いや、私は・・
イイよ!!!こいつと違って
これくらい何てこと無いし・・!」
ササッ
ミカサ「駄目・・・。折角二人がそうして
並び合っていても顔に大きな
痣があっては・・見栄えが悪い。
女の子なら・・・まず見た目を
気にしなきゃダメ・・・・」
メッ・・・
アニ「あんた今日は随分と柄にもない事
ペラペラと喋るんだね・・
(相変わらず無表情だけど)」
ミカサ「・・・・と、いつも通りの
ミーナなら言うと思って。」
アニ「ぁあ・・・、そう・・・・;
(やっぱりコイツ今日はどこか
テンションおかしい・・・(;´・ω・))」
・・・と、そこまで場の空気が
弾んでいた所で・・・・
キース「よし・・・・・!全員この場に
集まっているな!!?これから
貴様等に言い聞かせる
説明事項だが・・・!
とにかく急遽決まった事だけに
説明などに用いる紙面も何も
用意が出来ていない。
今この場に不在の者が居るなら
同室の者が挙手して理由を
伝えろ!」
アルミン「・・・・あ、ハイッ!!」ノシ
キース「・・・貴様の班に該当する者が
いるのか・・アルレルト・・?」
アルミン「はい・・!彼等がそのような
状態に陥った直接の原因や
部屋の外で発見された理由は
“不明”ですが・・!
同室のベルトルト・フーバー訓練兵、
並びにライナー・ブラウン訓練兵!以上
二名が原因不明の昏睡状態に
あり、看病の際の呼びかけにも
一切反応が見られない事から
やむなく医務室にて
休養中であります!!」
キース「そいつ等は・・・“部屋の外”で
意識を失っていたのか?」
アルミン「ハ・・、ハイ・・!」
キース「・・・・・分かった。
一先ずそれはいい。
ではそいつらを除いて・・
・・・他には居ないな!!!」
・ ・ ・
キース「では早速説明の方に移らせて
貰うが・・最初に貴様ら全員に
念を押して言っておく。
これからする話は・・1から10まで
全てに守秘義務が掛かる。
内容は貴様らの卒業の成否に
関わる物でもあるので、
これからする話をこの場に居る
全員以外の人間の耳に入れた場合
・・・・そいつは訓練兵科修了の
資格を全て白紙に戻される事に
なる。
・・・つまりそれだけ重要な
仕事が貴様ら全員に課せられる
事になる。・・・覚悟は充分か」
ジャン「済みませんっ。。。あの・・!
質問をしても宜しいでしょうか」
」
キース「・・・何だ。言ってみろ」
ジャン「その・・・今教官が仰った
話の内容についてですが・・・
それはあの・・何と言いますか・・・
全員が参加を義務付けられて
いる事柄・・、、つまり
強制参加ですか・・?」
キース「・・・どうしても首を縦に
振りたくないという奴が
・・・貴様を含め、少なからず
居るだろうからな・・・それに
ついても先に言って置いてやる。
拒否は可能だ。・・・ただその場合
訓練兵の卒業という道も同時に
諦めて貰う事になる。
横暴に感じるかも知れぬが、
仕方が無い事なのだ。
何にせよ・・今回のこれは状況が
特殊過ぎる。これに課せられる
守秘義務の重要性は並の物では
無い」
ジャン「・・・・;!(つまりそりゃ事実上の
強制参加ってことだろーが・・!
俺の・・嫌がりそうな事だと・・?!
すげぇヤな予感がプンップン
しやがるぞ・・!!)」
-
- 414 : 2015/07/16(木) 19:47:39 :
-
キース「・・・・ここまで言えばもう
勘のいい者なら察しが
付くだろうが・・・率直に言おう。
今回この場に居る
南区の104期全員を挙げた・・・
調査兵団との合同壁外遠征を
行う事とする」
全員 「 ! ! ! ? ? ? 」
ジャン「ちょっと待って下さい!!!!」
キース「何を待てと言うのだ・・・??
キルシュタイン...!
(ゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・)
それから上官が任務の概要を
説明している最中であると
いうのに・・・その突然の剣幕は
あまり心象が宜しくないな」
ジャン「任務っ・・・!?“それ”が任務で
ありますか・・・・!?
正直に言わせてください!!
“訳が分かりません!!!”
自分達が遠征?!・・・それも
巨人とすら接近遭遇した
事の無い俺達が・・・よりによって
たった今教官の口からは・・・
“壁外”という単語が聞こえた
気がします!!
壁外とはあの 壁外ですか!!?」
焦燥のあまり上官に対する非礼など
とうに忘れ去り、怒気の籠る叫び声を
上げつつ、ウォール・マリアの方角を
高らかに指差すジャン。
キース「“壁外”は“壁外”だ。
我々が捕らわれている
鳥籠の中・・・つまり今貴様らが
居るこの領域より内側が
壁内・・・それ以外は全て
壁外だ。動揺するのは
理解してやるがそんな事まで
一々説明させるな。」
ジャン「申し訳有りませんが!!
沙汰の外 としか
意見のしようが有りません!!!
自分達は今、訓練兵団という
大掛かりな人減らし政策の
締めくくりをどの様に行うか、
その説明を聞く為にこうして
食堂の椅子を皆して温めて
居るのでッ・・・!!?
うおッ!!!」ガタガタっ!!
マルコ「ォッ・・・おい、!!!ジャン!!
流石にもうその位にしとけ!!
僕達だっていきなり壁外遠征
だなんて言われたらそれは
動転もする!!
・・・しかし、教官の話をすべて
聞かずに切っていい
啖呵じゃないぞそれは!!」
ジャン「ッ・・!! くっ・・!!!」
キース「・・・説明が足らんかったな。
否 、貴様のような人間なら
先に概要だけ伝えればその様な
反応を示すと分かっていて、
敢えてそうしたのだ。
今しがたの燥ぎ様は大目に見て
やるが・・・取り敢えず貴様は
話が終わるまでもう口を開くな。
・・・・いいな?」ギロリ・・・・・
ジャン「・・・・っ・・・・;」ゾクゾクッ...
キース「・・・さて、それでは肝心の
状況の説明に移る。・・・が、
ここから先を説明するのは
俺では無い。引き続き説明を
頼もう・・・・まず・・・?」フイッ
リヴァイ「・・・・・・」
ハンジ「やっと自己紹介だね?!!
もう待ちくたびれて
背中痛くなっちゃったよ!!!
じゃ~私からだね!!!」
-
- 415 : 2015/07/16(木) 19:51:55 :
-
ガタッ・・バタバタ・・
ハンジ「ハぁ~いハイハイ!!104期
訓練兵団、少年少女の皆さん!!
初めまして!
・・・初めましてだよね??
私は調査兵団・第四分隊の
・・まあ班長的な事と捕獲した
巨人の解剖・研究などを一任
されてる・・・ハンジ・ゾエと
言います!!!
これから一緒に壁の外を
探索する同志として、
是非とも仲良くして欲しい!!!
・・・とりあえず私からは
そんなとこかな。・・・で、
隣のコイツ。ね、皆この顔は
流石に知ってるよね!!
さ~~ サ~ンハイ!!」
(*´ω`*ノ)ノ パンッ
リヴァイ「・・・今テメーが口走った
言葉の内容の中には・・・依然として
目の前で呆然とするしかない
コイツらが最も欲しい情報が
含まれてねーんだが。
・・・お前、本当に説明する気が
あるのか・・・オイ」
ハンジ「(;´ω`*ノ)ノ・・・・・。
(おもいッきしスルーされた...)
わ・・・・わかったよもうぉ・・
全く、ノリ悪いよな~本当に」
ブツクサ...
ハンジ「ぇえ~、それじゃあね、
とりあえず・・・君達は
今回の遠征に於いて自分達が
どうしてこのような理不尽な
抜擢を受けたのか・・・不思議で
不思議で仕方が無いと思うんだ。
そりゃ無理も無い。なんたって
この中には訓練兵を上位10位で
卒業して・・あわよくば一生
巨人なんかの顔を見ずに済む
憲兵を目指している人だって
相当数居る筈だしね」
ジャン「(当ったり前だろ・・・クソッ)」
ハンジ「そこで・・・はい、まずは
コレを見て貰おうかな」
スッ・・ コトン。
そう言ってハンジがテーブルに
置いたのは・・・一つの牛乳瓶。中には
生け捕りにされたアマガエルが
入っており、その呼吸に合わせて
喉が膨張する様がその場で
ハンジの説明を清聴している全員の目に
留まる。
ハンジ「はい!これはなんでしょうか!」
アルミン「か・・蛙・・・ですよね?」
ハンジ「そう!当たり!!!先日兵舎傍の
植え込みでたまたま捕獲してね。
名前をニックと名付けた!!
可愛いだろ!!!!」フフン
全員「・・・・・・・;」
自分達の命に係わる重要な説明の
最中から突然何の関係も無いと
予想される話題を振られ、思わず
“この人・・・大丈夫かな”
・・・といった視線を収束させる
訓練兵一同。そしてその視線を
一身に受けようと、何を気にする
様子もなく続きを語るハンジ・ゾエ分隊長
-
- 416 : 2015/07/16(木) 20:03:04 :
ハンジ「この子は・・・生物学上、
両生類って奴でね。皆も
知っての通り、殆どの時間を
水の中で過ごしたりする訳だ。
しかし、水生生物でもある
彼等の悲しきさだめ
だけど・・・当たり前のように、
この世界には季節がある。
・・すると、寒すぎる水の中では
生きていけない彼等は・・・
一体どのようにしてその冬を
やり過ごすか、知ってる?」
アルミン「越冬ですよね・・・?穴倉の中で
冬眠して・・・・」
ハンジ「そう!!蛙だけじゃない、
ザリガニもクマもそう。
実は冬眠で冬を上手く
やり過ごそうって生き物は
沢山いるんだ。
そこでその冬眠についてだ!!!
今回君達に説明しなきゃ
いけないのはね」
エレン「冬...眠・・?」
ハンジ「我々がやっとの事で壁の外から
連れ帰って来た巨人達を
長期間観察してきて・・・つい
最近、統計的に分かった事が
ある!いやあ、大ニュースだよ!
何と・・・彼等“巨人”にも・・・
この“冬眠”の周期が存在する
事が判明したんだ!!!」
バン!!!
全「!!!???」
ザワ・・ザワザワ・・・
アニ「・・・・・・?!」
アルミン「そんな・・・・!でもそんな習性が
今迄確認されたなんて話は
聞いた事も無いし・・・それが事実なら
少なくとも壁上で砲台の整備を
している人員辺りが気付いても
良さそうなものだけど・・・;
しかし頭から否定しようにも
確かに生態が謎に包まれ過ぎてる
巨人の事だ・・・新たに判った事が
人類にとって有益な情報だったのは
素直に喜びたいけど・・・」
ハンジ「そして更にこの“冬眠”だが・・!
何と壁の外にうろついている、
“ほぼ全て”の巨人に同時に
訪れる可能性が極めて
高いらしい事まで分かって
しまったんだ・・・!
それも・・・・驚くべきことに
“今”、この時期が正に
その冬眠の時期に該当している
という事までね・・・・!
さあ、そうなると壁の内側で
ぼうっとしてる訳にも
行かなくなってきたわけだ」
-
- 417 : 2015/07/16(木) 20:04:58 :
ペトラ「(へ・・・へいちょ・・・!
ちょっとコレ・・・遠征決行に
至る判断材料としては・・・
苦しくないですか・・?(小声))」
リヴァイ「(ああ。上手い事丸め込めとは
言ったものの・・・コイツは
少しばかり無茶が過ぎるな。
・・・まあ、それらしいこじ付けが
何でも用意できればそれでいい。
要はコイツらが壁の外まで
妙な気を起こさずに同伴して・・
表で動かずにじっとしてる
巨人共を見つけさえすれば
それで半分は成功したみてぇな
モンだからな・・・・
こじ付けは分かり易く、
単純な物ほど有利に働く(小声))」
マルロ「(しかし・・・それだけで
この場の全員が納得するとは
到底思えないが・・・)」
全「・・・・・・」ガヤガヤ・・・
ハンジ「・・・・~、
リヴァイ~、どうしよう、
私が思いついたのは精々この位
なんだけど・・・この上何をして
見せたら彼らはこの話を
鵜呑みにしてくれるかな・・・?
全裸にひん剥いたミケを
体育座りさせてここに運んで
見せようか・・・?じっとしてれば
2m級巨人って言って充分通じる
かも・・・・」
リヴァイ「・・・・・・」
ドフッ!!!
リヴァイの地獄突きがハンジの喉笛を
容赦なく抉る。
ハンジ「ぐふっ!!!!!(;゚Д゚)」
リヴァイ「・・・後は俺が適当に纏めといて
やる・・・。お前はそこでそのまま
尺取り虫だった前世でも
思い出してのたうち回ってろ」
ハンジ「おふぁッ・・・・ノ、ノドがァッ・・」
ゲフゲフ・・・; ジタバタ・・・
ダンッ・・・
壇上へと足を踏み入れたその人物を
目にした瞬間・・・私語にざわつく食堂が
一気に静まり返る。
これ程の至近距離で・・しかも
その生の声を聞くのは訓練兵の誰もが
初めてである・・・・人類最強の兵士の姿。
元々愛想も減ったくれも無い無表情かつ
鋭い目つきである為、エレンの様な、
心の底から畏敬の念を込めて
見つめている者を除いては・・・
皆一様に・・その威圧感に
押され気味な様子である。
-
- 420 : 2015/08/17(月) 23:27:10 :
-
-――重苦しいその場の沈黙を
破ったのは・・・・誰あろう壇上に上がった
リヴァイ本人が言い放った予想外の言葉。
リヴァイ「ここだけの話だが・・・。
さっきそこに居るお前らの教官が
言った文言に本気で不服だと
思う奴。罰する気も無ぇし、
退団させるとも言わねーから
素直に挙手してみろ。」
エレン「(なッ・・・!!?)」
ジャン「ッ・・・!!;」スゥッ・・・
その呼びかけを行っている
人物の威圧感にも己を曲げず、
自身の意見を愚直なまでに主張する
者は・・・その者、即ち
ジャン・キルシュタインをおいて他に
居よう筈も無かった。
マルコ「(ジャッ・・..ジャン・・!!(蒼白))」
エレン「(おいてめぇ・・・・!!正気か?!
そこまでの腰抜け野郎
だったとは呆れを通り越して
最早驚嘆だぜ・・!!(小声))」
悪態をついて見せるものの、
内心ではほんの少しだけジャンを
気遣ったうえでそうけしかけるエレン。
当然だ。幾ら正直に答える様にと
言われているとはいえ、兵士にとって
命令は絶対である。それが例え
訓練兵科を全うしていない
未熟な者であっても。
・・・この挙手に関しては命令されて
居る訳では無い。あくまで
個人の意思を訊かれているだけ
なのである。・・・であるならば
これは命令に対して不服であるか
否かを確認するだけの行為に他ならない。
罰則の有無に関わらずそのような事は
軽はずみに意見するべきで無いのは明らか
コニー「(すっげー・・・・内地移住主義も
あそこまでいけば本物だな;
俺だったら絶対無理だ..)」
ジャン「腰抜け・・??大いに結構だ。
勝てもしねえ奴らにそれを
分かった上であえて挑む奴の事を
この世界じゃなんて言うのか・・・
勇敢なテメェ様は知らねぇ様子だから
今ここでお節介にも教えてやる。
そりゃただの“馬鹿”って
いうんだぜ。
・・お前はもし今唐突にあの壁が
倒れてきたら・・・それを
支えに飛び込んでいくのか?
・・ぁあ?・・・それとおんなじ事だろ」
エレン「(ッッ・・?!?!)」
ギリギリギリ・・・・!!!!
ジャンの返す、半ば屁理屈の様にも
聞こえてしまう穿った反論に
鬼のような形相で身を乗り出す
エレンであったが・・・・
-
- 421 : 2015/08/17(月) 23:30:02 :
-
リヴァイ「・・・まあ、私語を許した覚えは
無いんだがな・・・・取り敢えず・・・
お前だけか。さっき言ったこの
遠征に関してどうしても得心が
行かねえ奴ってのは。」
ジャン「・・・・その様であります!!!!」ドッ!
(心臓を捧げよ!)
リヴァイ「・・・・そうか。
・・・話の本題に入る前に
一ついいか。お前は・・・たった今
巨人共の脅威を壁にそのまま
例えてみたが・・・・まあ、分り易く
抽象的に捉えたつもりでは
居るんだろうな。・・・・しかし、
ならなぜ兵団で巨人を殺す術を
態々クソ真面目な面を引っさげて
今まで学んできた?
お前にとって巨人って奴は
何をどうしようとも敵わない
類の存在なんだろ。」
ジャン「成績上位を自らの実力で
勝ち取り、内地に向かうためです」
キッパリ
頬を伝う冷や汗こそ拭う余裕は
見せなかったものの、物怖じせず
張った胸に載せる敬礼をも崩さずに
そう言い切るジャン。
ザワッ・・・・・!!!!!!!
コニー「(や・・・やりやがった・・・!(小声))」
ユミル「(やべー・・あいつホンモノだな)」
プルプル
マルコ「(溜息).....;」
ミカサ「・・・・・」
エレン「(りッ・・理解できねえ・・!
あまりに腰抜けすぎて
全く理解が追いつかねえ・・!)」
リヴァイ「・・・・・・・」
目の前の訓練兵科すら修了していない
青年がどうやら虚勢のみでその
言葉を述べたのでは無いと無言で
判断したリヴァイは・・・・
リヴァイ「・・・成る程・・・・テメーは
そっち 側の人間か。
試すような事を聞いて悪かったな。
・・・もういいぞ」スッ・・・
ジャン「・・・・は?」
リヴァイ「席について構わねえと言った。
俺からお前らの教官に
話を通しておいてやる。
・・お前は 要望通り晴れて不参加だ。
・・・良かったな、自分に正直で」
ジャン「ぁ・・・?は、はぁ・・?」
キョトン・・・・・
リヴァイ「ここから先の遠征に関する概要の
説明時間中は・・・お前だけ
鼻毛でも抜きながら欠伸して
待ってりゃいい。それでお前の
成績に何か響くような事も無ぇ。
安心しろ」コトッ・・・
そう言いつつ、ジャンへと向けていた
顔を座って沈黙を守る他なる訓練兵の
面々へと向けるリヴァイが・・・無造作に
卓上に載せられていた牛乳瓶を
握りながら・・・話の締めにこう告げる。
リヴァイ「いいか手前ら・・・
こいつが今言った事は概ね
間違っちゃいねえ。「内地」って
場所に行けば取り敢えず
すぐそこに見える壁の更に
向こう側にうろついてる奴らの
クセェ息を吸わずに済むのは
もっともな事実だ・・・
・・・・だがな」
リヴァイの口から次いで放たれたのは
どこかで聞き覚えのある言葉だった。
リヴァイ「つい5年位前まではここ が内地 だった。
分り易く表してやるとだ・・・・
“コイツ”が今のお前ら・・・
・・・そして“俺達全人類”だ」スッ・・
リヴァイが高々と掲げた牛乳瓶の中で
急にめまぐるしく移り変わった外界の
変化に動揺を来たしたか、
落ち着かない様子で己が身を伸ばしきる
アマガエル。
-
- 422 : 2015/08/17(月) 23:35:31 :
-
ハンジ「ぁあっ!!に、ニック!!!!!
乱暴はよしてくれリヴァイ!!!
その子は私の大事な友だ――
ッパンッッッ!!!
リヴァイが掲げた牛乳瓶をどのように
粗末に扱うか知れたものではないと
制止にかかったハンジであったが・・・
間髪居れず、人類最強のデコピンが
彼女の鼻っ柱に叩き込まれる。
ハンジ「==~~ッ;;!!!ッァ~!!!!」
(フグァァアアア!!!!!!は、鼻がァ!!)
ツ~~ン・・・・!!!
エレン「・・・・・;」
目の前で繰り広げられる茶番のような
分隊長と兵士長のやりとりはさておき・・
今話をしている張本人である
リヴァイ兵士長に関しては、
床で鼻を抑えて悶絶している分隊長とは
違って軽はずみな冗談は言わない
筈である。・・・そう思えばこそ、
その場で話を静聴している全員は
言葉の意味を汲み取ろうとあくまで
真面目に話を聞き続ける姿勢を維持する。
話を聞く必要は無い、とリヴァイ本人に
判を押されたジャンをも含めて。
リヴァイ「コイツを見ろ・・・兵員宿舎の花壇を
自らの安寧の地と信じ込んで
根城にしてた結果がこの有様 だ。
メガネをかけた鼻息の荒い変態に
ある日突然ひっ捕まえられ・・・
花壇よりも更にクソ狭いこの
瓶詰のなかで暮らす事を余儀なく
された。おまけに狭いだけでなく
メガネが綺麗に洗ってねえから
牛乳臭ぇ監獄ときた。
自分で檻をこさえて閉篭ったのか、
若しくは無理やりこうして
詰め込まれたのか、
そこしか俺達とコイツに
さしたる違いはねえ」
コンコン
全「・・・・・・」
リヴァイ「俺にはコイツの気持ちが
よく分かる。知らないでいても
全く問題無い話で、実にどうでも
いい事だが・・・
俺は壁の真ん中・・・
つまり巷じゃ王都とか言われてる
クソ共の巣窟の更に真下・・・
要するにクソ同然の連中が
垂れるクソと正真正銘同じ
匂いしかしねぇ・・・地下街で
人生の半分くらいを過ごした。
・・・丁度お前らくらいの歳に
なる頃だ。今居るここに
身を移す切っ掛けを掴んだのは」
全「(クソまみれだ・・・・・・;)」
それまで各々が耳にしてきた
人類最強なる兵士長の錚々たる英雄譚。
―― 一人で3体の巨人を瞬く間に
蒸気の藻屑へと還し・・・
――奇行種の膂力に眉一つ動かさず
動きを見切り、うなじを掻っ斬り・・・
――兵員と比較する場合には最早
旅団単位でなければ比較する事すら
敵わないとされる・・・“最強の兵士”
それらの眩いばかりの威光は、
目の前で蛙入り牛乳瓶を掲げる子男の
壮絶なまでに汚い口ぶりに若干
薄れつつあったが・・・・
しかし、依然として彼の三白眼から
放たれる威圧感と、身の振り全てから
滲み出る歴戦の気迫が・・・
単純に訓練兵の失意を誘うような
方向に働きかける事は無かった。
リヴァイ「――そんなクソの掃き溜めとも
言える地下街で半生を過ごし・・
その中でクソ共相手の礼儀作法を
学んで行き・・・
身の回りのゴミ共を綺麗に
整頓する為のご近所付合いの
仕方を身に着け・・・・」カッ・カッ・・・
リヴァイ「自分 が唯一クソでは無い事を
証明できるだけの身の振り方を
覚え・・・それだけを頼りに
地下でのさばってたある日だ。
俺は色々あって・・・
・・・まあその時点では大して
色々あった訳じゃねえがともかく
・・・・・」
リヴァイ「色々あって俺は初めて
この兵服を身に纏い、
地下からは見えもしなかった
壁を潜って・・――空 を見た」
-
- 423 : 2015/08/17(月) 23:39:11 :
-
リヴァイ「分かってるとは思うが
俺が潜ったのは言うまでも無く
あの壁のそのまた向うの壁の
外側に位置する城壁都市の壁で・・・
俺がその時見あげた空は
見渡す限り汚ぇ壁なんざ
どこにも見当たらねえ・・・
本当の蒼穹 だ。
正直な話・・・産まれて初めて
景色を見た感想として
――悪くねえと、そう思った」
アルミン「(ゴクッ・・・;)」
リヴァイ「お前らは・・・どうだ」
全「・・・・・」
リヴァイ「さっきそこのソイツに
聞いた質問と何も変わらない。
お前らはどう考える?・・・・
俺が見たのと同じ景色を・・・・
普通に兵士をやってたとしたら
どんなに首尾よく一番外の壁を
奪還できたとしても
それは恐らくテメエら訓練兵が
揃いも揃って馬にすら乗れない
老兵に成り果てるくらい
までは・・まず見る事が出来ない
であろうその景色をだ。
・・・この時分で一足先に見に行ける
切符が今ここに揃ってる。
お前らはどっち だ?」
-
- 424 : 2015/10/20(火) 00:51:04 :
-
暫しその場を縛り付ける沈黙の最中・・・
揃って動揺と緊張を入り混じらせる
訓練兵達の眼差しの中にあって、たった
一対のみ、未知への羨望と輝きを失わない
力強い双眸が此方を見据えている事に、
リヴァイは即座に気付く。
リヴァイ「(あいつは・・・)」
リヴァイがその表情に覚えた既視感は・・・
確かな記憶に準じたものではなかった。
正確には“その顔”を覚えていた
訳ではない。…しかし…“その表情”は…
彼の記憶の中に、これでもかと言う程に
強く焼きついていた。
リヴァイ「(この顔・・・・そうかコイツは)」
リヴァイ「・・・・・・おい、そこのお前」
全「ッ・・・???!!」
ザワッ・・・・・・・!!
突然の名指しに揺れる訓練兵一同。
リヴァイ本人も指ではなく顎で
指し示したのみである為、その先に居た
数人が困惑の視線を左右に振り回す。
・・・たった一人、彼に指された
その一人を除いて。
エレン「ッハイ!!!!
自分で間違いないでしょうか!!!」
(心臓を捧げよ!!!)
ドンッ!!!
一瞬の間を置きながらも、一切の
躊躇いも無く力強い敬礼で返答する
エレン。
リヴァイ「・・・・そうだ。お前を呼んだ。
俺に聞きたい事があるんだろう?
そう顔に書いてあったからな・・・。
だからこうして態々立って貰って
居る訳だが」
エレン「・・・・・?!
ハッ!!!壁外遠征の話だけでなく
こうして兵士長とお話できて
この上なく光栄ですッッ!!!!!!!」
ビリビリ.....
一声一声がその場に静まり返る全員の
鼓膜を、窓ガラスを振動させる程
気合充分な物であり、リヴァイを
はじめとする調査兵団上層部数人も、
流石にその声量に他者とは明らかに違う
何かを感じ取る。
リヴァイ「元気が有り余ってるのは
大変結構な事だ。
・・・だが、あまり大声を出すと・・
・・・その分お前の口から
飛散する唾も増える。
衛生的な理由からもあと幾つか
声量を落として質問に答えろ
・・・いいな。」
エレン「ハイッ!!!,,極力そうならぬよう
気をつけて答えます!!!」
ドンッ!!!
若干トーンは落ちてはいるものの、
それでも騒々しさといった点では
先程とあまり変わりが無い位に
見事な返事を返すエレン。
-
- 425 : 2015/10/20(火) 00:52:36 :
リヴァイ「・・・(溜息)名前と出身を言え。」
エレン「エレン・イエーガー!!
シガンシナ区出身
リヴァイ「シガンシナ区出身,,か?
エレン「ッ・・・・!!。??
ザワッ・・・・・
リヴァイ「・・・やはりそうだったな。」
そう、正確に言ってしまえば・・・
記憶に"残っていない"だけで、この2人は
初対面ではない。エレンは町の野次馬の
一部となって・・・リヴァイはその
取り巻き達を鬱陶しげに見つめながら
隊列を率いる兵士長として・・・
シガンシナ区の開閉扉を出発地点とした
壁外遠征のその度に・・・2人は互いに
互いの存在を認識し合っていた。
片や何処までも澄み切った羨望の
眼差しを歴戦の兵士長に向ける
一人の少年として....
片やそんな好奇の眼差しを・・・
最早重圧とすら感じる事が無い位に
重く沈みきった心で見つめ、
瞬時に意識の外へと振り払えるまでの
冷徹さをもった兵士長として。
エレン「おっ・・・覚えて頂けて...!!!
リヴァイ「勘違いするな。“お前”を
覚えていた訳じゃねえ。
何故だか最も巨人の脅威に
晒される城壁都市に位置する
最南端に暮らすガキ共に限って・・・
丁度お前の様な目つきをした
奴らがお決まりのように毎度
遠征の出発の度に見送りに
出てくるからな・・・
それで目を見てピンと来ただけだ」
エレン「ハッ・・・・!;」
リヴァイ「・・・・通常行きに目を輝かせてた
そいつらも、毎回往路で散々な
目に遭って出発前より明らかに
頭数が減ってる俺達を見れば…
次回から同じ顔がそこに居る事は
無かった筈だが・・・」
少し置いた沈黙の後、彼は
心底不思議そうな顔でこう続けた...
リヴァイ「お前は・・・・・お前のその“眼”は
・・・一体何だ??
何を見ていればこんなクソのような
壁の内側からその向こう側を
見据える事が出来る・・・・?
行きと帰りでどれだけ俺等の
遠足が楽しくない物であったか・・・
今よりもっとガキの時分のお前でも
それ位はすぐに察しが付いたハズだ」
先程まで“壁の外”に対して、出来るだけ
プラスのイメージになる事しか口に
しないようにしていた姿勢から一転して
・・今度はその幻想をことごとく
非情な現実で上書きしていく戦友に
若干の不安を覚え始める後陣の
分隊長諸氏。
-
- 426 : 2015/10/20(火) 00:54:28 :
ハンジ「(なッ・・なんだよリヴァイの奴ぅ・・・!?
あんだけヤル気満々な子が折角
名乗りを挙げてくれたんだから
素直にその勢いを使って皆を
引っ張ろう!・・・位のノリで
行けばいいだろうに!!!!!
何であんな天邪鬼な…!(小声))」
モブリット「(これはあくまで私の・・・
個人的な見解なのですが・・・!
兵長は・・・彼の“底に有る物”が
気になっているのでは・・・・
ないでしょうか...(小声))」
ハンジ「(...??;底・・・・って何よ(小声))」
モブリット「(リヴァイ兵長の仰る通り・・・、
"普通なら"毎回遠征の度に羨望の
眼差しを向けてくる幼子達も、
その帰りには涙無しに戦死者の
親族に合わせる顔も無い我々を
見れば・・・どれだけ凄惨で
実りの無い結果だったか直ぐに
理解し、そしてそれから二度と
かつての様な憧れを我々に向ける
事は無い筈です…しかし(小声))」
ハンジ「(・・・・・・・)」
モブリット「(・・・あの訓練兵・・・
..名をエレン・イェーガーと
名乗りましたか・・・ともかく彼は
・・・最もその遠征の発着を
見届ける機会が多い街で
過ごしながら・・・更には今から
5年前..!年端も行かない時分で
あのような 地獄に直面して
尚その眼に宿した光を失わず・・・
こうして訓練兵科を完走する
寸前まで己を鍛え上げている。
彼は紛れも無い逸材です。
・・・その態度から察せられる
推測でしか有りませんが・・・
それは間違いではない筈です
(小声))」
ハンジ「(まぁ・・・彼が明らかに
普通じゃない...ってのは
私にだって分かるさ、でも
だからってさぁ、;あの
リヴァイの態度は....(小声))」
モブリット「(分隊長!!貴女が言えた義理では
有りません!!!(大声でも小声))」
-
- 437 : 2019/08/20(火) 05:14:07 :
エレン「・・・・申し訳ありません・・・。。兵長が
今仰っていた頃の自分と・・・
今ここにいる自分とでは
壁の向こうに"何を見ている"のか・・・
それが全く違うので、
質問に・・・何と返せば
良いのか、、どうしても言葉に
迷ってしまいますが・・・」グッ・・
リヴァイ「ぬかせ。たとえ"実物"を
見たことが無かったにせよ・・・
壁の向こうに"何が"うろついて
いやがるのか・・・、
ガキでも理解できるはずだ
・・それと併せて圧倒的に
帰りの方が少ない馬の数を見て・・・
何故今以てそんな目ができるのか
・・・・俺はそれが分からないから
こうして困っている。
・・・・お前は・・・
"どっち"だ??」
エレン「・・・・・・?ど、どっち・・と言いますと
・・・・それは・・・・?;」
ここでその問いの意味を、一瞬だけ
先にジャンが受けたものと同様の
問いかけかと誤解し、心底面食らった
・・・といった様子のエレンに対し・・・
リヴァイ「壁の外=自由な世界と
勘違いしてるおめでたい
頭の持ち主なのかどうかと・・・
そう聞いている。
最近入団してくる奴らの中に
多くて非常に困ってるんだ・・・」
グイッ・・・
気だるげにそう言いながら
エレンに対してだけという風でもなく、
その場の全員に向けての意図もあるのか
自身の纏っている隊服の肩部分に
刺繍された"自由の翼"を指して
静聴する彼ら全員に対してこう続ける
リヴァイ「この調査兵団って組織が何時頃に
出来たとか・・何処の誰様が
設立したかなんてご大層な経緯は
・・・この際置いといてだ。
それらと同様に誰が決めたかすら
学の無い俺には知り得る事のない
この紋章 だが・・・
聞くところによると、どうやら
“自由”を意識した意匠らしい
・・・実におめでたい発想だと・・・
そうは思わねえか」
「・・・・・・・・?!??」
ハンジ「がッ・・・・??!
(なっ・・なんて身も蓋もない!!)」
モブリット「・・・・!!」
リヴァイ「鳥は・・・羽が生えてるから・・・
"飛べる"から自由なのか・・・?
違うだろ。
そうしなきゃ・・・
淘汰されるから・・・
俺達やその他、天敵と呼ばれる
連中に捕って喰われるから・・・
仕方なく飛んでるに過ぎねぇ。
・・・ここにいる俺達と・・・
"壁"という安全柵で自身が
脅かされない様にせせこましく
生きてる・・・俺達人類とそいつ等に
何も違いはねえ」
エレン「・・・・・・・・・」
リヴァイ「お前は・・・違うのか?
この肩章を見て・・・そういった
先入観だけに突き動かされて
そんな顔をしてる連中と。
もし違うと言いたいなら・・・
どう違うのか、理解力に乏しい
俺の頭にも判るように
説明してみせろ」
-
- 438 : 2019/08/20(火) 05:16:59 :
エレン「オレは・・・・。
オレには・・・そういう難しい事は・・
よく判りません・・・
自由の翼という紋章に対して
そういう憧れといえるものが
全く無かったかと聞かれれば、
・・流石に肯定は出来ません。
ただ・・・オレの中で絶対に
これだけは間違いないと信じ続けて
これたのは・・人類 の自由を
勝ち取る為に・・・巨人共 の駆逐・・
いや、掃滅だけは絶対に
成し遂げないといけない。
・・・その事実だけです」
リヴァイ「・・・まあ、そうだよな。
思想だけ聞けばご大層に立派な事
この上ないんだが・・・
どうだ?
シガンシナ区出身のお前だからこそ
こうして聞くが・・・実際巨人と
鉢合わせしてみて尚・・・
そっちで頑として壁の中の
留守番を譲ろうとしないソイツの様に
・・・あんなデカい連中が山ほど
攻めてきた時であっても、
そう言い切れる自信があったか?」
エレン「・・・・・・・」
「「「「・・・・・・・・・・・・・・・・」」」」
その場で重苦しい無言の間を置くのは・・
今正にリヴァイの辛辣な言葉の矢面に
立たされているエレンを筆頭にした・・・
かつての、"巨人襲来"をまさしく
地獄絵図として脳裏に記憶する
シガンシナ区出身者ほか・・・
その脅威を何らかの形で知る者達。
しかし、そんな言葉の重圧にも
押し負けることなく,,,
エレン「どんな状況に陥ったとしても・・・
そこが何処で、自分が誰であっても
・・・・戦おうとする意志まで
失っちまったら・・・
それこそ本当の意味での
"自由の放棄"だと・・・オレは思います」
――――彼 は言い放った。
リヴァイ「・・・・・・ほう。」
エレン「さっきのアイツの受け売りと
思われたくは無いんですが・・・
イヤ、本当に思われたくないんですが。
もし今あの壁の際に自分達が
立たされていて・・・それがもし
突然倒れてくると言われたら・・・
兵長はどうしますか?
馬が有ればギリギリ50メートルの壁が
崩落してこようが逃げきれるかも
知れません、
立体機動さえあれば・・・
リヴァイ兵長程の人なら
倒れてくれる壁なんて苦もなく
やり過ごせるかもしれない。
でも・・・・
じゃあ・・・そのどちらもなかったら?
どちらも手元に無い上、更に周囲を
巨人の群に囲まれていたりしたら」
リヴァイ「・・・・・」
エレン「その場で諦めて・・・・
戦うのも動くのもやめて
"何か"に祈れって言うんですか?
オレには・・・例えそんな状況下に
置かれたとしても、考える事を・・
抗う意志を放棄する事なんて
絶対に出来ません。
・・・これはきっと長所とか
強みなんていう気の利いたもの
じゃなくて・・・そういう性 なんだと
思います」
-
- 439 : 2019/08/20(火) 05:20:43 :
ハンジ「(・・・・・言うね、彼。
どうだい?リヴァイが気に入る
類の人種だと思うか・・?(小声))」
モブリット「(一概には言い切れませんが
・・・まあ恐らくは・・(小声))」
エレン「オレだったら・・・壁の支柱部分に
出来るだけ寄るなり、
手近で一番頑丈そうな建物に
駆け込むなりして・・・
考えられる限り生き残れそうな
道に突っ込んで行くと思います。
例えそんな全てに何の意味もなくて
瓦礫に潰されてあっけなく
死んだとしても・・・
ただ祈りながら死んだ奴らより、
明らかに自由だと思います。
自分で選んだ路の先でそうなるなら
まだ納得できる」
リヴァイ「以外と話が長ぇな・・・(苛)
つまり・・・・?
今お前が主張したいのは」
モットワカリヤスク
エレン「っ・・・・・」バッ
直後、彼 が見せた気合いの籠もった
敬礼姿から・・・
その場で固唾を呑んで見守っていた
ほぼ半数の訓練兵の想像した言葉が・・
そのまま如実に。
―――そして声高に宣言される。
エレン「シガンシナ区出身、
エレン・イエーガー、、、
希望兵科は調査兵団です!!!」
ドンッ!!
ミカサ「・・・・・・っ・・・」
ある者はやはりという言葉を
己が喉奥に呑み込みつつも静かに微笑み
コニー「・・・・ここでそれ言うかよアイツ
・・・!;アレはアレでホンモノだな・・・!」
ある者は見る者の期待を裏切らない彼の
底の見えぬ勢いに高揚し
ミーナ「(ぇっ・・・ちょっ・・・
これって・・・私もイっといた方が
良いやつ!!?って・・・ぁあ・・・!!
こ、心の準備が・・・!!)」オタオタ
またある者は、
その場の空気に乗り込むべきか否かと
右往左往し・・・・
アルミン「(そうだね・・・・君は・・・
きっとそれでこそエレンだよ・・・)」
グッ・・・
アニ「・・・・・・」
ある者は、幼少期からの知り合いが
見せる、精一杯の意思表示を見守りつつ、
真隣でその顔を見つめる少女の掌を
無言で握りしめる。
エレン「・・・・この通りですので!!!
どうかオレに
一日でも早く、壁の外の景色を
拝ませてください!!!!」
リヴァイ「・・・・・・・・」
最早これ以上何も言うまいと・・・
見る者からすればリヴァイの無言の間は
その様な諦観の念も籠もった哀れみの
表情に見て取れないことも無かったが・・
・・・・・しかし
ハンジ「イイね・・・・、、うぅん、実にイイ
じゃぁないか彼!!///
私も年甲斐無く・・・入隊後、初で
遠征に参加することになった
リヴァイ を初めて目にした時のこと
ちょっとだけ思い出したよ・・・・」
モブリット「・・・・?
兵長の入隊時ですよね・・・?
あの人そんなに意気揚々と
してましたか・・・・?;」
イヤ、ゼッタイシテナイデスヨ
ハンジ「馬っ鹿違うよww
アイツが、"来たとき”ね。
一人で入ってきた訳じゃぁ・・
無かったでしょ」フッ・・・
モブリット「・・・・・はぁ・・・
成る程・・・・
そういう事ですか
・・・・そう言われてみれば彼は」
-
- 440 : 2019/08/20(火) 05:22:10 :
リヴァイ「(何で・・・今コイツを見て
そう思ったのか・・・俺自身にも
理解が追いつかないが・・・・)」
ハンジ「・・・まあ、無理もない話さ。
シガンシナ区だろうが
トロスト区だろうが・・・
正直"壁の中”であれば、
外に向ける羨望のまなざしなんて
・・・誰も彼も同程度のものだと
思うけれど・・・
リヴァイや・・・彼女 達に至っては・・・
地下育ちだ。陽の光さえ満足に
浴びたことがなかったって
言うんだから・・・
そりゃ勿論、まだ見ぬ外の世界に
どれだけの期待を抱くかなんて
想像に難くない。
・・・要するに彼の"目に宿る光”は
それ程までに・・・」
そう・・・・、調査兵の中でも古参である
三人が、揃って同じ面影を、彼の顔に
見い出してしまうほどに・・・・
リヴァイ「(細かいことを気にしねぇって
性格が目つきに現れてる所為
だな・・・。
そう言う部分だけなら・・・
イザベル に生き写しだ。
・・・・つまり、
こいつもほっときゃ間違いなく
ロクな死に目に遭わねえ)」
彼が見据える、壁外への光に・・・
曇りと呼べるものは一点も
見当たらなかった。
リヴァイ「・・・・・いいだろう。
今希望兵科を聞いたつもりは
無かったが・・・
一度言ったことに二言はねえな」
ジロッ・・・
エレン「いっ・・・いいんですか!!???」
シンロケッテイ!!?
コニー「・・・・」
ウヘァ;・・・
ミーナ「はっ・・・ハイハイ!!!私も!!!
私もっ・・・・あの、
調査兵団への入団を希望しまひュッ(ガリッ,,,,
ミーナ「―――――ッッ!!!!!!ッ!??;;;!!!!」
パシッΣ
エレン「どういう噛みかただよお前ww」
バカダナオィw
ハンジ「ふ~~む・・・・
平時の壁外遠征に連れて行くと
考えたら・・・正直この和気藹々と
した空気が、開門1分後には
阿鼻叫喚の地獄絵図に
塗りつぶされる方にワイン一本
賭けても良いくらいだから、
複雑な気持ちだっただろうけど
・・・・
これだけ意気軒昂な子達が
揃ってるというのは、
"今回に限っては”大きな
収穫だったな・・・・
一体どんな教育的指導を施したら
このような逸材揃いに?」ニヤニヤ
キース「・・・・それは俺を嘲る類の
にやけ面か・・?ゾエ・・・。。
ヤツ にはもう少し
畏怖の対象として巨人を正しく
理解できるようこの三年間
苦労してきたつもりだったが・・・・
まあ・・・見ての通り全くダメだったな」
ハァ、、、、、、
そう言いながら地下街最下層まで余裕で
届きそうな深い深い溜息をつくキース。
-
- 441 : 2019/08/20(火) 05:25:41 :
ハンジ「何を仰るかと思えばw
"怖いモノ知らずの死に急ぎ"こそ
我々調査兵が最も欲する人材だと
いうのに!!これ以上の逸材が、
これより先にそうそう現れるとも
思えない!!」
キラキラ
モブリット「分隊長!!語弊のある
言い方はやめて下さい!!!
我々調査兵に対する間違った
認識を未来ある新兵の前で
吹聴するつもりですか!!!」
キース「(・・・・貴様等からすれば当然の如く
"そう"だろうがな・・・
俺の方の事情は・・・そう単純では
無かったんだが・・・・)」
口には出さず。彼 は、旧知の仲に対する
心からの謝罪を、心の中だけで紡ぐ。
――――済まんなグリシャ・・・。
兵士になったお前の息子 だが・・・
どう言う訳か訓練兵団修了を
待たずして・・・・史上最も早く
"壁外”に打って出る羽目に
なってしまった・・・・・・
アルミン「ね、ねえアニ・・・・
今更ながらこんな事聞くのも
どうかなと思ったんだけど・・・
聞かないわけにも行かないからさ
・・・・・あの、僕た(ry....
アニ「私らも壁外遠征 に参加しよう、
ってんでしょ・・・・・」ジトッ・・・・
相変わらず隣合わせの椅子に
腰掛けたままそう言い放ち、しかし
普段通りの・・・つまるところ、あまり
人当たりの良くなさそうな彼女の
伏し目がちな視線が、申し訳なさそうに
問いかけるアルミンの両目を・・・
今すぐにでも獲物に喰らいつこうと
息を整える爬虫類のように見据える。。。
アルミン「(あっ・・・あれ・・・
この流れだったらアニも流石に
一緒に来てくれるかと思ったけど
・・・・流石に尚早だったか・・・??!
ど。。。どうしよう・・・・!)」ドキドキ・・・
しばし無言で
二人の視線は重なっていたが・・・
アニ「・・・なんてね。いいよ。
アルミン があの向こうに行きたいって
言うなら・・・。
そこが"私にとっても"行きたい場所
なんだよ・・・・今はね。
そんな、わかりやすく掌
汗べったりにしないでよ」クックッ・・
アルミン「・・・・??!」
ピタッ・・・
そう言いながら、頬杖を
ついたままの姿勢で、彼の手を数回
握り直すアニだったが・・・
彼女の顔を見たまま
固まるアルミンの態度が理解できず、
アニ「・・・・なに?そんな顔して・・・;
まさか、そこまで意外だった・・・?
私が壁外に行くのに
反対しないのが・・・・」
一瞬、全くそれとは別の・・・
心の奥底で抱えていた不安材料の
存在を思い出し・・・一瞬だけ、
表情を曇らせながら問いつめる。
アルミン「いや・・・それもあるんだけど・・・
今の・・・さ・・・。。」
アニ「ん??;」
アルミン「今の顔もう一回見たい・・・かな・・!
アニ・・・、自分で気づいてなかった
・・・?普通に笑えてたよ・・・?」
ムシロフツウニカワイカッタ・・・
-
- 442 : 2019/08/20(火) 05:28:17 :
-
アニ「はァ!!!??
ちょっ・・・普段はそうじゃないって
言いたいの!??」ガバッ
アルミン「ッ・・・、な、何度も
言ってるじゃないか・・・!
脚色なしで、普段の君の笑顔は
迫力スゴいんだってッ・・・!//」
チカイチカイ!!
アニ「今更ながらにヒドいねあんた!!
今のはマジで傷ついたよ!!!!」
アルミン「顔芸に関しては
僕や君がどうこうできる
問題じゃないだろ!!?;
描いてる人に言ってよ!!!」
アニ「ひどい!!!折角の雰囲気も
これじゃぶち壊しじゃないか!!
やっぱ壁外は無しでいい!??」
ギャーギャー!!
アルミン「チョッ・・・それはないよ流石に!!!」
イマサラ!!??
新たな関係の構築を機に、
打って変わって今までとは
異なる接し方を見せる様に
なった二人を尻目に・・・
マルコ「・・・なぁ、ジャン・・・・、、;
気持ちは分かるが・・・
幾らリヴァイ兵長のお墨付きでも、
今回のコレは・・・参加しといた方が
イイんじゃないか・・・?
何かもう・・・全員参加が暗黙の
了解みたいになってるし・・・
流石に何の影響もないとは・・・」
マダマニアウッテ・・・!
ジャン「ナニを言われても壁のお外なんざ
死んでも行かねえ!!!!
そこだけは絶対に
曲げられねえ!!!((((;゚Д゚))))」
アノクソヤロウハ オレタチヲジゴクヘトミチビクッ↗
ライナー「・・・今やっと回復したんだが・・
(ズキズキ)俺達が居ない間に
これはまた・・・・
どういう展開になってるんだ・・・?
何か・・・壁外がどうとか言ってる
気がするんだが・・・・」
ベルトルト「ウッ・・・ぐぐっ....」
フラフラ・・・
昨晩彼らが直撃を受けた放屁という名の
生物化学兵器がどれ程非・人道的な
有毒性を持っていたとしても、
彼らの生来有する回復能力さえあれば
常人より遥かに早く復帰できるはずだが
それが回復までに一晩近くの時間を
要したとなると、恐らく彼らの
表沙汰に出来ない"回復力"に、
何らかの・・・・陰りが見えているのは
明らかなようである。
ユミル「ブハッ・・・!!www
ナンダヨなんだよおいおい
ベルトルさん!!そのへっぴり腰は!!
そんなに芋の対人兵器が
堪えたのか?!?
そりゃいくら何でも
大袈裟すぎんだろ!!」ヘッヘ
ベルトルト「・・・・っ!!」
既にユミルの挑発など耳に入れる
余裕もないのか、揺れ動く視界と、
未だ戻ってこない平衡感覚に、
立っているのもやっと、という
様子のベルトルト。
-
- 443 : 2019/08/20(火) 05:31:08 :
-
アニ「・・・・・・ごめん。ちょっと
いいかな」
アルミン「・・・ああ、うん大丈夫。
ライナー達かい?」
アニ「まあ・・・今これが
どういう話になってるかくらい
説明してやった方がいいと
思ったから・・・・。
すぐ済むよ。」スクッ・・
普段ならば・・・既にアルミンには
事情を知られているとはいえ
こうして表立って接触しに行く事は
無かったが・・・流石に今、
説明を受けただけで理解できた
壁外の巨人達の状態を鑑みたうえで・・・
自身にもまとわりついていた違和感が
いよいよ看過できない段階に
ある事だけでも、彼らに伝えるべきだと
・・・・・・・
彼女はそう考えていた。
アニ「やあ・・・昨日は楽しかったかい?
出歯亀に下ったペナルティとしては
・・・・それ位じゃ大分軽いと
思うんだ・・・だから、まあその、
後で腕か足一本ずつ
ヘシ折ってもイイかな・・・?」
ピキ(ꐦ´ゝ`)ピキ
ライナー「正直昨日は良いもの
見せてもらったからな・・・
"いいとも!!"と二つ返事で
快諾したい位なんだが・・・
知っての通り、真面目な話
何か・・・“具合がおかしい”。
幾ら何でも俺達二人が
放屁だけでここまでダメージを
受けるはずがない。
・・以上の観点からそれは少々
御免蒙りたいな」
彼の脳裏に思い浮かべられたのは・・・
遥か遠く、この壁の内側に紛れ込む前の
故郷にて、敵国との交戦中、
ろくな防毒装備も無しに
催涙ガスの中を進軍しなければ
ならなかった日の事を思い出していた。
本格的に敵兵の視界、呼吸の自由を奪う
目的で製造されたはずの飛沫の中ですら
常人とは比較にならないほど高い
回帰能力の前では然程の脅威には
ならなかったからだ。
ベルトルト「僕からも・・・その、
弁解の言葉は一つも
返せそうにない....
だから一つだけ言わせて
貰いたいんだが・・・
昨日は本当に良いものを
見せて貰って有難う・・・
もう・・僕はこの先どんな
死に方をしても悔いが
残ることは無いだろう。
・・・勿論・・・
君に蹴り殺される事に
なったとしてもだ。」
その目に、一点も曇りなどと
いえるものはなく、
その顔にたたえられた清々しさは
怒り心頭の渦中に居たアニの理性を、
一周周って落胆させるほどだった。
アニ「・・・・あんたさ・・・
私とアルミンがあんな事になって・・・
こういう方向に吹っ切れるって
・・・ァあ・・・もういいゃ、何かもう
頭痛い・・・!」ズキズキ・・・
ライナー「・・・昨日は激しかったからな。
無理するなよ?アルミンもああ見えて
あっちの方は立派な男を見せた
からな・・・」ハッハ・・・
アニ「・・・・調子乗んな。。
・・・それに“そこ”に関しても
アンタらとおんなじだよ・・・
初めての痛みもまさか
湯気がでて元通りに
なっちゃうかって・・・・
心配してたけど、
どうにもそんな感じがしない。
後で確認したら
“塞がってなかった”しね・・・
間違いないよ」ブチブチ...
ベルトルト
「「 」」
ライナー
特に意味のない
アニの爆弾発言が...(以下略)
主にベルトルトの正常な意識を奪う....!!
-
- 451 : 2019/08/27(火) 05:08:11 :
-
ドターーーンッ!!!!!×2
アルミン「たッ・・・大変だ!!!!
ライナーとベルトルトがまた倒れたよ!!
まっ・・・まさか・・・
遅効性の猛毒・・・・!!!??」ブルブル
サシャ「ちょっとアルミン!!何ですか
その目は!!!???」ムキィ!!!!=3
コニー「オイオイオイオイ・・・・!!!!
勘弁してくれよ・・・!!俺まだ
死にたくねえって・・・・!!」ガタガタ
アニ「・・・・(溜息)
ホラ・・アンタも馬鹿やってないで
とっととあっちで話聞いてきたら。
何か・・エレンその他、
気が早い連中は早速外に向かう
道中の説明を受けてるみたいだけど。
このバカ二人は私が適当に
看とくから・・・」シッシッ
アルミン「っぁ、、そ、そう・・・かな・・・?
でもその・・・・二人の容体は
ともかく、そういう事なら
アニも僕と一緒に・・・」
アニ「・・・いや、あのね。
凄く言いにくいんだけど・・・
こいつらがこうして
ぶっ倒れる直前までしてた話って・・
昨日のあれこれに関しての
話なんだけどね・・・・
言ってる意味・・・わかる?」
キュロッ
アルミン「っ・・・・!!;」
瞬間・・・彼女の眼球の動きに、
ほんの僅かな間とはいえ・・・
"何か"・・・生き物らしからぬ
心無き挙動を感じたアルミンは・・・・
アルミン「ごっ・・ごごごご、ゴメン!!!
ちょっと配慮足りなかった!?
僕・・・?!??!?」ビクッ
動物的危機管理に従い、その背筋を
直立させて後ずさる。。。
アニ「いや・・;そんなビビんなくても。。
ただまあ、女にとって
ああいうのは複雑だからね。
こいつらのケジメは私に
任せて欲しいんだ。」
アルミン「ぅうん・・・わ、分ったよ・・・;
(変だな・・・彼女の感じからすれば
もう十分吹っ切れた感があった
気がしたんだけど・・・
結構根に持つタイプなんだね・・・
アニって・・・・。。)」
アニ「・・・・・(アルミンには悪いけど・・・
こいつらには"あと少しだけ"・・・・
壁の外にお出かけなんて事に
なる前に伝えておかなきゃいけない
事がある。
・・・それは・・・私が自分の使命と
向き合うかどうか、それを抜きに
考えたとしても手放しにしては
おけない重要な事・・・。。。
もしこの問題を横着して
そのままにしておけば・・・)」
フイッ・・・
調査兵団トップによる演説と、
南方訓練兵団トップの命知らずの
宣言から違和感なく繋げる流れで、
壁外調査に向けての簡単な概要の
説明を始めているハンジ分隊長のノリに
未だついていけずに困惑する大多数の
訓練兵達を背に・・・
彼女だけが、心の中で穏やかでない
言葉を独り言ちる―――・・・
アニ「(巨人がどうとか関係なく・・・
確実にこの場にいる何割かが
帰ってこられなくなる )」
-
- 452 : 2019/08/27(火) 05:20:50 :
-
~~~~~それより数時間前~~~~~
――――壁外・ウォールマリア内部・・・・
・・・・・・・・・・同・巨大樹の森―――――
―――壁外。
人の気配などは言うまでもなく、
今は故あって巨人の気配すら無くなった
陽光すら遮断する天然の暗闇の中――
「ゥォオオオオオオオオオォォォォォ
!!!!!!!!!!!!!!!!!」
・・・・その、気合の入りまくった
謎の怒声は突然にして響き渡る。
しかし、声を放りだす当人の気迫も
虚しく、その場にもたらされた
反応は・・・・我が身の危険と
眼下の生物の正気を案じる鳥獣類が
蜘蛛の子を散らすように四散する
物音のみ....。
まさに・・・無常。。。
「ん~~~~~~・・・・・
まいったぞこりゃ・・・・・・・・・」
ポリポリポリ
「・・・・・・・」
チラッ
「こりゃァ・・・参ったな・・・・・ 」
フキフキ
既に一度言った事を
繰り返しながら、冷静さを
取り戻そうとしているのか・・・
眼鏡を外し、
どこから取り出したのか、
無駄に奇麗な布でもってそのレンズを
磨き上げる半裸の屈強な髭男。
眼鏡を外して一瞥した先には・・・・
四つん這いで何かに頭を垂れる
ようにして、身じろぎひとつしない
―――――"巨人の姿"が。
ここが"壁の外"で・・
彼が人間であるとすれば、この上なく
安心できるハズのない状況では
あるのだが・・・男の挙動は、
完全に別の方向に向いた
目的意識によって、毟ろ
更に穏やかでは無かった 。
「ん~~~~~・・・
聞いて無いよこんなの・・・
他の"無垢"が一斉に
だんまりになったかと思えば・・・・
同時に"そのまんま活動中"だった
ピークちゃんも固まって
返事しなくなっちゃうし・・・・
かと思えば・・・」ガッ・・・!!
「ぁ痛ッ・・・!!!!!
もぅぉ・・・・なんだよコレぇ・・・・・!!」
ヒリヒリ(;゚Д゚)
ぶつくさとぼやきながらも
自らの掌に歯を立て、
愚痴を垂らす事しか出来ずにいる
・・・・・不審者・・・・・。。。。
・・・・・・・そんな不審者の・・・・・・・
「レタスが良かった!!!!!!
レタスが良かった――――
――――――――ッ!!!!!!」
ダンダンダンッ!!!!!
遂に正気という檻に囚われることを
やめたのかとしか思えない、
支離滅裂な雄たけびが・・・
巨大樹の森に虚しく響き渡った・・・
―――・・to..be。。。
――・・・continued ??
-
- 453 : 2019/08/27(火) 19:37:35 :
- あ、終わってしまった…。to be continueってことは、また次回も続くって事ですよね…?
次回は、遂にジークの兄貴が出てくるのか〜それとクリスタがヒストリアになるのかな?楽しみです!また次回も期待してます!
-
- 454 : 2019/08/30(金) 05:10:10 :
- >>エレミナ&エレヒス好き さん
毎度毎度、このような稚拙極まる自己満の産物などに
お目通し頂いているにもかかわらず、如何様に感謝を表そうとも、
この感情を的確に表現できる文才が足りず、誠に申し訳ありません
(;・∀・)
ハイ、一応話自体は続ける方向で持って行こうかと思ったのですが
(原作の超展開を予想だに出来ないどころか、コレ書き始めなんて
確か壁内の問題解決すら折り返し地点に達してない段階でしたし
ぶっちゃけ続けられる気は失ってました;)
レス数も大分かさんでページの読み込みが重くなってきたため、
ここらで一旦幕引きとさせていただきます。
当駄文内で活動しているクリスタに関しては、
真名開放を行う必要もなく、わりと自分をさらけ出している様なので、
恐らくクリスタのまんまで行くのでしょう。
まあ~何というか、話の展開が激動過ぎて、
当時と同じ心境で108期メンバーを見るのが難しいですよね。
登場当時、
現れては場を引っ掻き回す猿なんて憎悪の対象でしかなかったし・・・・;
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