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この作品は執筆を終了しています。

何千年後の君へ【進撃の聖門・結】

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  1. 1 : : 2014/08/04(月) 21:35:17
    再投稿します。

    Attention!!

    ・大変長くお待たせしました、進撃×ディバゲ シリーズを完結させます。

    ・前作をお読みになられてない方は過去作を読んでからこの作品を楽しむことをおすすめします。
    ミカサ編 http://www.ssnote.net/archives/4145
    アルミン編 http://www.ssnote.net/archives/4912
    エレン編 http://www.ssnote.net/archives/5529
    スピンオフ
    http://www.ssnote.net/archives/6312

    ・設定や口調が公式と異なります。
    ・カップリング要素があります(アルミン×ミドリ)
    ・オリキャラあり
    ・亀進行
    ・水無月はドジ

    以上を飲み込める方はどうぞ!
  2. 2 : : 2014/08/04(月) 21:37:09



    昨日もいつもと同じように訓練が終わった。訓練兵団最後の訓練が。

    明日からは部屋の移動や荷物整理などで忙しくなる。両親がいない私たちならなおさらだ。

    私がこうして訓練を続けられたのはあの炎を灯す少年のおかげだ。無論、闇を包む少女や風を纏う少女たちにも感謝している。
  3. 3 : : 2014/08/04(月) 21:37:33
    調査兵団。主に壁外の調査を任せられていて、その生存確立は極めて低い。おかげで壁の外へ出かけるのは死にに行くも同然という定義がつけられてしまうくらいだ。
    当然、兵の数も少なく人手不足で休む暇もない。

    私たちはその調査兵団へ志望する。つまり、彼ら恩人に会う機会がなくなるのだ。
  4. 4 : : 2014/08/04(月) 21:40:40


    ミカサ「今日で訓練兵団を卒業する」


    アルミン「そうだね」


    エレン「なんだかんだで早かったな」


    ミカサ「私たちは調査兵団に入る、そうでしょう?」


    エレン「当たり前だろ」


    ミカサ「エレン、アルミン、私たちはこれから忙しくなる。休暇なんて取れないかもしれない」


    エレン「わかってるよ。人数が少ないししょうがないだろ」


    ミカサ「…」



    ミカサ「…常界<テラスティア>に行けなくなることもわかってるの?」


    エレン「…」


    アルミン「…」




    ああ、言ってしまった。…2人とも困ってる。親友とも言える彼らと会えなくなるのだから無理も無いだろう。



    かくいう私も、困っていないわけではない。私たち3人を繋げてくれた恩人に別れを告げるのはとても辛いことだ。
  5. 5 : : 2014/08/04(月) 21:42:09


    …しかし、常界<テラスティア>に行けなくなる理由はそれだけではない。2つの世界を繋げる扉が脆くなってきているのだ。それをいち早く察知したのはエリカだった。アカネたちがいない間に私たちにこっそり教えてくれた。

    なんせあの扉は偶然できた賜物。事故でできた瓦礫のすきまのようなものなのだ。

    エリカは、まぁ大したことはないよね!と、笑い飛ばしていたが、それが作り笑いであることはエレンでもわかるくらいだった。



    覚悟はしていたが、空気が重い。私だって、こんな話などしたくなかった。



    コニー「おーい何してんだ?そんな辛気臭い顔してよ」


    サシャ「もうすぐ解散式が始まりますよ!」


    エレン「あっああ。行こうぜミカサ、アルミン!」


    アルミン「うっうん!」


    ミカサ「…」



    …こんな空気を打ち破る彼らはある意味勇者だ。その結果、助かってるわけだが。
  6. 6 : : 2014/08/04(月) 21:43:24



    訓練兵団解散式後、打ち上げでトーマスがエレンの逆鱗に触れた。
    人類は巨人に勝てないと言い切ったのである。エレンも黙るわけもなくアルミンと語り合っていたときと同じように、人類はまだ本当に敗北したわけじゃないと涙ぐみながら語った。



    アルミン「あっエレン!」



    感情のあまり、外へ飛び出してしまった。私とアルミンも目を合わせエレンを追いかける。

  7. 7 : : 2014/08/04(月) 21:46:51




    アルミン「僕は調査兵団に入るよ!」


    エレン「アルミンお前…!座学はトップなんだから駐屯兵団にしろよ!」


    アルミン「死んでも足手まといにはならないさ」


    エレン「…」


    ミカサ「もちろん私も。エレンは私がいなきゃ、早死にする」


    エレン「頼んでねえだろそんなこと…」


    アルミン「…」


    ミカサ「…」


    エレン「…」



    私たちはしばらく、2つの決心を胸に星空を眺めていた。
  8. 8 : : 2014/08/04(月) 21:49:16
    ・翌朝




    ーーエリカの酒場ーー




    カランカラン



    エリカ「いらっしゃい、ミカサ!」


    ミカサ「…」


    エリカ「ちょっと待ってて、すぐ出すから!」


    ミカサ「水でいい」


    エリカ「え?どうしたのよ、レモネードまだあるのに」


    ミカサ「今日は…そんな気分じゃない…」


    エリカ「…ふーん?」


    ミカサ「…」


    エリカ「覚悟を決めた、みたいな顔してるわね」


    ミカサ「!」


    エリカ「あーやっぱりかぁ。いつか来るんじゃないかとは思ってたけど」


    ミカサ「…」



    相変わらずこの人の洞察力には敵わない。別れてしまうこともお見通しだろう。
  9. 9 : : 2014/08/05(火) 10:55:11
    エリカ「来てよかったの?来ない方が辛い思いなんてしなかったんじゃないかしら?」



    やっぱり。



    ミカサ「あなたたちには、知ってもらいたいから」


    エリカ「ふーん…。ミカサらしくないなぁ…でも嬉しいわ、ミカサ」



    エリカのいう通り、エレン以外の物事にはバッサリした対応をとるはずの私が、こんな事を言うなんて。
    でも、彼女たちに打ち明けたいのは本当だ。
  10. 10 : : 2014/08/05(火) 20:05:04
    ミカサ「私たちは兵士としての訓練を終えて卒業する。ゆくゆくは調査兵団になるだろう」


    エリカ「調査兵団かぁ…。楽しみね!」


    ミカサ「楽しみ…。いいえエリカ、それは間違いかもしれない」


    エリカ「え…?」



    私はエリカに調査兵団の存在を教えることにした。悪い知らせと知りながら。



    ミカサ「私たちの世界では人類を巨人から護るために大きな壁を設置している」



    彼女はどんな反応をするだろうか。



    ミカサ「そしてその調査兵団の義務は、壁外調査。それも入念な作戦付きの」


    エレン一人のために死に急ぐ馬鹿な奴だと嘲笑うだろうか。




    エリカ「…」


    ミカサ「当然、巨人も黙ったままではいられない。私たち人類を殺しにかかる」


    それとも、人類の糧となろうとする勇敢な奴だと褒め称えてくれるだろうか。



    ミカサ「死亡率は6割から9割。生き残るのも絶望的」



    エリカの口が開いたままだ。エレンたちの顔との滑稽な似つきに少し吹き出した。でもエリカの顔は変わらず深刻そうにしてした。



    エリカ「…エレンのためなの?」


    ミカサ「ええ」


    エリカ「どうしてそこまで…」


    ミカサ「エレンは私がいないと早死にする。あと、これはエレンにも言ったことだが、


    これ以上家族を、大切な人を失いたくない。」

  11. 11 : : 2014/08/05(火) 22:52:11




    エリカ「…」


    ミカサ「…?」



    エリカは大きく目を見開いたあとに、どこか安心したかのような表情を見せた。




    エリカ「…そっか。」


    ミカサ「…納得してくれるの?」



    以外な表情に思わず言葉を失いそうになった。



    エリカ「ホントはやだけどね。ミカサなら大丈夫な気がして」



    これもまた以外な言葉だ。あの強張った(こわばった)顔はどこへ行ったのやら。



    エリカ「というのもねミカサ、あなたに良い事教えてあげる」


    ミカサ「なに?」

  12. 12 : : 2014/08/06(水) 17:58:07
    エリカ「『恋をする人ほど強い』って言葉、知ってる?」



    ミカサ「…」


    エリカ「…ん?ミカサ?」


    ミカサ「…」


    ミカサ「…///」フシュゥゥゥゥ


    エリカ(ああ、いざ人に言われると照れるのね、かわいい)


    エリカ「ま、いずれにせよよ!ミカサ、あなたのその執念があれば大丈夫よ」


    エリカ「エレンを想う気持ち、アルミンを大事にする優しさ、これだけあれば絶対に生き残れるわ」


    ミカサ「ありがとう…エリカ」


    エリカ「あ、でも私のことは忘れないでね?またレモネードでも飲んで思い出してちょうだい」


    ミカサ「もちろん。…。」



    ミカサ「…アカネはいつ来るの?」


    エリカ「そうね…。まだ時間があるわ。アカネが来るまで私とお話しましょう!」


    ミカサ「クスッそうしよう」
  13. 13 : : 2014/08/07(木) 19:17:14





    ーー魔界<へリスティア>ーー




    エレン(…に来たはいいが…どこにいるんだ?あいつ)


    エレン「ちっ…真っ暗で何も見えねえよ」




    シャドウ「どうしたの?」


    エレン「ふぉう!?」




    シャドウ「あっ…ごめんなさい、びっくりさせちゃって…」シュン


    エレン「いいよ、んなの…」




    シャドウ…闇の起源<オリジン>である彼女は、俺を常界<テラスティア>に連れて行ってくれた、ユカリによって生きる意味を与えられた闇精王と呼ばれる精霊。
    そういや、俺が迷い込んだときもミカサたちを探すのに手伝ってもらったな。そんな奴に黙っていなくなるのも、気が引ける。




    エレン「…悪いシャドウ、ユカリがどこにいるかわかるか?」


    シャドウ「ユカリ…?彼女に何か用があるの?」


    エレン「まぁ、な。…」


    エレン「…」


    シャドウ「…?」



    説明しようとしても、言いにくい。なんて言えばいいんだよ、もう会えなくなるなんて言えるわけないだろ。
  14. 14 : : 2014/08/07(木) 20:55:14
    エレン「…とりあえずユカリを見つけたら教えてくれ」


    ユカリ「私ならここにいるけど?」


    エレン「」


    エレン「…は?」


    ユカリ「…」


    エレン「…いやいやいやいやいや!おい!なんで言ってくれないんだよシャドウ!」


    ユカリ「あら、彼女は知らないなんて一言も言ってないわよ?」


    エレン「ぐっ…。共犯かよお前ら…!」


    シャドウ「えへへ…ごめんなさい、言うタイミングがよくわからなくて」


    エレン「ああああ…!」


    ユカリ「ふぅ…。それで、何の用かしらエレン?」
  15. 15 : : 2014/08/07(木) 22:10:34
    エレン「…っ」



    さて、何と言ったものか。




    シャドウ「あ、私は帰った方がいいよね。じゃあ…」


    エレン「いや、シャドウも聞いてくれ」


    シャドウ「え…?」


    ユカリ「あなた…まためんどうな事を持ち込むわけじゃないでしょうね」


    エレン「…お前が面倒くさがることじゃねえよ」


    ユカリ「…あなたらしくないわね、そんなに冷静沈着なんて」


    シャドウ「そうよ、いつものエレンじゃないみたい…。何があったの?」


    エレン「…」


  16. 16 : : 2014/08/08(金) 19:04:53

    もう、言っちまおう。





    エレン「もうこの世界に来れなくなった」


    ユカリ「…」


    シャドウ「…え…?」


    エレン「あの扉はもう消えるらしい。魔界にも常界にも天界にも来れない」



    シャドウ「そっ…そんな…」



    シャドウはやはり曇った顔をした。寂しい、心配、後悔、どんな感情がこもっているのかはわからないが、とにかく悲しいという顔をしていた。彼女らしい優しい表情だった。
    一方ユカリはというと、彼女も彼女らしい顔をしていた。





    とは言っても、表情が変化していなかったのだ。
  17. 17 : : 2014/08/10(日) 15:53:58

    ユカリ「…」


    エレン「それに俺たちはもうすぐ調査兵団に入団する。これからは訓練兵団のような休暇が取れない」


    ユカリ「…死者の噂で聞いたことがあるわ、調査兵団。死にに行くも同然と言われているのに」


    エレン「俺は壁の中で強がってるあいつらとは違う。俺が巨人を一匹残らず駆逐して壁を取っ払うって言っただろ」


    ユカリ「そうね」


    エレン「お前らには会えなくなるが…。…それだけだ」


    ユカリ「そ、頑張ってちょうだい」


    エレン「」


    シャドウ「」
  18. 18 : : 2014/08/12(火) 18:52:56

    エレン「…は?」


    ユカリ「…なによ、巨人を根絶やしにするのでしょ?私は応援してるのよ」


    エレン「あ…お…おぅ……」


    シャドウ「ちょ…ちょっとユカリ!もう会えなくなるのよ!?し、死んじゃうかもしれないのに…っ!」ウルッ


    ユカリ「死なないわ」




    エレシャド「え…?」



    ユカリ「あなたは死なない。そう言える自信があるの」


    シャドウ「…え…ユカリ?」


    エレン「…なに言ってんのかよくわからねえが死ぬつもりなんて無いからな」


    シャドウ「ユカリ…あなたどうしたの?希望を与えるようなことをするなんて」


    ユカリ「シャドウ、私はエレンがここに来たときからの付き合いなの」


    ユカリ「常人なら闇の負のオーラがに押し倒されて生気を失うはずだけど、彼は違う。むしろその逆ね」


    シャドウ「うーん…?」



    シャドウは俺の顔を覗き始めた。澄んだ瞳がより澄んで見える。
  19. 21 : : 2014/08/14(木) 14:21:38
    シャドウ「…」ジー…


    エレン「な…なんだよ」

    ユカリ「アカネ達と同じ。闇を恐れず、負の力に反して正の心を強くする」


    ユカリ「その心が折れることはなく、希望の炎が消えることはない…」


    シャドウ「…」



    ユカリが何か語り出してるし、シャドウには見つめられてるし…なんだよこの状況…。



    エレン「…もういいか?」


    シャドウ「…あっ!ご、ごめんなさい…」


    エレン「ったく、いちいち謝るなよ、調子狂うな…」ナデナデ


    シャドウ「…」


    ユカリ(何よこの画…)
  20. 22 : : 2014/08/14(木) 14:22:57
    ユカリ「とにかくエレン、私の言ったことはわかったかしら?」


    エレン「お前の言ってることは意味がわからねぇけど、もう一度言う。俺は死なないぞ」


    ユカリ「…。じゃああなたみたいな単細胞でもわかるように教えてあげるわ」


    シャドウ(主旨はわかってるからいいじゃない…?)



    ジャキ、とユカリの鎌型ドライバが俺の首にかけられた。



    エレン「…」


    ユカリ「あなたはこのアビスを恐れていない。この闇を恐れることもない」


    エレン「鎌も闇も怖がって兵士が務まるかよ。むしろお前を倒すことを考えるね」


    ユカリ「でもこの状況では勝てっこない」


    エレン「いや、勝つ方法は絶対にある。…やりもせずに諦めてたまるかよ」


    シャドウ「…」


    ユカリ「ふっ…その言葉が聞きたかったわ」スッ…



    ユカリは優しく微笑むと、鎌を下ろした。
  21. 25 : : 2014/08/16(土) 16:01:28
    >>24
    名前にディバゲとはいっていません。
    エレン「何だこの扉?」で、
    http://www.ssnote.net/archives/21820
    でございます。コメントOKですので、お気軽におこしください。
  22. 26 : : 2014/08/17(日) 16:43:08
    ユカリ「その心がけを忘れることさえなければ、あなたは生き残られるわ」


    エレン「へっありがとよ、死神さん」


    ユカリ「そうよ、私は死神。あなたみたいな人間に用は無いのよ。帰ってちょうだい」


    エレン「んだよ、もう会えなくなるってのに…」


    シャドウ「私は起源<オリジン>だから、いつもエレンのこと応援してるからね!」


    エレン「ありがとな。ユカリ、シャドウ、元気でな!」タッタッタッ…






    ユカリ「…会えなくなる、か」


    シャドウ「やっぱり寂しい?」


    ユカリ「まさか、彼なら間抜けな顔して転生してくるわよ、きっと」


    シャドウ「転生ね…。そういえばエレンに話してなかったけど」


    ユカリ「エレンのことよ、何も心配は無いはずよ」
  23. 27 : : 2014/08/17(日) 19:48:46
    シャドウ「…ふーん?」










    アルミン「はぁ…どうしようかなぁ…」



    なんて言えばいいのかわからないまま来てしまった。
    でもミドリに会いたいという気持ちが、追い風のように脚を急がせていた。



    アルミン「歩きながらでも考えなくちゃ…」


    あれ?なんでミドリに会いたいんだ?いや、ミドリにはこのことを伝えたいのは確かだ。でもそれとも違うような…。なんなんだろう…。


    …今はそれよりもどうやって伝えるかを考えよう。

  24. 28 : : 2014/08/18(月) 21:45:58



    ーー蓬莱郷<ホウライ>ーー





    ミドリ「やっえいっ」ブン


    シルフ「…」


    ミドリ「破っ!」


    シルフ「…」ピク


    ミドリ「破ぁぁぁ…奮!」ブォン


    シルフ「…ミドリ、今日は切り上げるヨロシ」


    ミドリ「へ?なんで?」


    シルフ「アルミンが来たみたいアル」


    ミドリ「」


    シルフ「…どしたアルか?」


    ミドリ「え…いやいやいや!べ、別にアルミンが来たからしゅしゅしゅ修行をやめるってどゆこと!?シルフどーしちゃったのかなー?///」


    シルフ(あぁ…なんてわかりやすい弟子アルか)
  25. 29 : : 2014/08/19(火) 16:18:17
    シルフ「とにかく落ち着くアル。まだどこにいるかもわからないし、それに…」


    ミドリ「それに?」


    シルフ「…なんだか風が騒がしいアル。これまでと違う感じネ」


    ミドリ「…というと?」


    シルフ「えっと…」


    シルフ「っ…」


    ミドリ「…はっきり言って」


    シルフ「その…悪い知らせなのかも…」


    ミドリ「…」


    ミドリ「ウォール・マリアと統合世界を繋ぐ扉のこと?」


    シルフ「やっぱり気づいてたアルか…」


    ミドリ「…うん」


    ミドリ(わかってはいたよ、アルミン。
  26. 30 : : 2014/08/20(水) 20:41:17

    私たちは生きる世界が違う。私は未来を変えるためにこの蓬莱郷で修行を積む。君は壁に囲まれた世界で巨人と闘う術を学び、壁の外を探検するためにエレンたちと一緒に巨人を駆逐する。

    まったく違う世界。



    君と友達になれてよかった、って思ってたのに。

    もっと、一緒にいたいって思ってたのに。






    でも私は…。



  27. 31 : : 2014/08/22(金) 09:21:56





    「…会いたい」


    もっといろんなことを話したい。全て打ち明けたい。




    シルフ「わかってるアルな。さすが私の弟子、そして疾風根士アル」


    ミドリ「自分に迷ってなんかいられないよ。でもシルフは私のことを止めないの?」


    シルフ「何を言うアルか。彼もそれを望んでるに決まってるからミドリの素直な行動に任せたまでネ」


    ミドリ「…そっか」ニッ


    シルフ「でも師として忠告はするアルよ」

  28. 32 : : 2014/08/22(金) 19:49:50


    お前がアルミンに会ったところで辛くなるだけかもしれない。困らせてしまうかもしれない。それでも行く度胸があるアルか?




    …うん。それでも私は行くよ、だって













    体が疼いて仕方ないんだ。
  29. 33 : : 2014/08/23(土) 20:18:36







    エリカ「でね、その時アカネったらすんごい慌ててね…ww」


    ミカサ「アカネにそんな弱点がwww」



    カランカラン



    アカネ「よーっす。お、ミカサ一人なんだな」


    ミカサ「ええ、訳あって、一人でいる」


    エリカ「ん、じゃあアカネも来たところだし、私ちょっと買い出ししてくるね!」


    アカネ「また俺が店番するのかよー」


    エリカ「いいじゃなーい常連でしょ?あなた」


    アカネ「関係ねえよ!」


    エリカ「じゃ、頑張ってね」ボソッ


    ミカサ「…うん」



    カランカラン
  30. 34 : : 2014/08/23(土) 23:49:47

    アカネ「どうしたミカサ?そんな真面目な顔して。告るのか?」


    ミカサ「私にはエレン以外考えられない。ので、アカネは無理」


    アカネ「そこまではっきり言わなくてもいいじゃねーかよ…」ズーン


    ミカサ「冗談、話を戻す」


    アカネ「おう、なんだ?」
  31. 35 : : 2014/08/25(月) 01:34:59

    ミカサ「っ…。あなたとはお別れになる」


    アカネ「…は?」


    ミカサ「扉が崩れる」


    アカネ「ま、待てよ」


    ミカサ「調査兵団に入って、休みもなかなか取れなくなる」


    アカネ「だから待てって!いきなりすぎてわかんねえよ!もっとこう…わかりやすく説明してくれよ」


    ミカサ「…はっ。わ、悪かった…」





    アカネ(ミカサがテンパるまで深刻な問題なのかよ…一体どんなことだってんだ、それに別れるって…)
  32. 36 : : 2014/08/26(火) 22:54:02

    ミカサ「えっと…元々私たちが使っていた扉は事故によってできたものであって、ので、あれは完璧な扉ではない」


    アカネ(拙い言葉だな、ミカサらしいが…って、え?)


    ミカサ「よって、あの扉はもうじき使えなくなる」


    アカネ(……)


    ミカサ「それは疎か、私たちが入団する調査兵団はなかなか休む暇が無い」


    アカネ「…もう…この世界には来れないってことなのか?」


    ミカサ「…」コクッ


    アカネ「…」



    私はアカネの顔を見るのが怖くて目を右下にそらしてしまった。卑怯だ。

  33. 37 : : 2014/08/26(火) 23:05:17

    アカネ「…」


    ミカサ「…」


    アカネ「…そ…」



    しばらくの間酒場に静寂が現れ、その静寂をアカネが破った。



    アカネ「そうなのかぁっハッハッハ!」


    ミカサ「…!」


    アカネ「いやーやっぱりなーやっぱりこういうのいつか来るんじゃないかって思ってたけどよ、そうかぁ」


    ミカサ「…」



    アカネ「じゃあ元気よく見送らなくちゃな!あ、イフリートにも言わなくちゃいけねえな」


    ミカサ「…っ…」



    その時は気づかなかったが、私は涙を浮かべていた。




    アカネ「ちょっと待ってろよ呼ぶから」プルルル…



    そしてようやく私は泣いていたことに気づく。同時に私が泣いている理由にも気づく。



    アカネ「おおイフリート!ミカサのヤツなんかすごいトコ入るらしいぞ、ということで今すぐn…ってミカサ!?」



    私は、なんて情けないんだ。



    こんな時には、笑っていてほしくなかった。無理してほしくなかった。

  34. 38 : : 2014/08/28(木) 00:26:50

    ミカサ「…っ…っ」


    アカネ「お、おいどうしたミカサ!?」


    ミカサ「…っ…ヒック…」


    アカネ「なぁ何か言ってくれなきゃわかんねえよ…」


    ミカサ「…っと…こ……に…」


    アカネ「!…」






    もっとここにいたい






    アカネ「…」


    ミカサ「もっとここにいたいぃ…!」


    アカネ「…ミカサ…」


    ミカサ「ぅ…ぁああああ…」ポロポロ



    つくづく卑怯だ。自分から言い出したくせに、自分から泣いてしまうなんて。これでは相手を困らせるだけだ。

    あれ、でもなんで私はこんなに一生懸命になっているの?私はエレンとアルミンさえいれば、それでいいはずなのに…。

    私は濡れた顔を隠すことしかできなかった。



    ミカサ「……っ…」


    アカネ「…そんな…」


    アカネ「お前がそんな顔してんじゃねえよ…。俺だって…!」


    ミカサ「…っ」


    アカネ「お前らと別れるなんて嫌に決まってるだろうが…!」ジワァ


    私たちは誰もいない酒場で二人、泣き崩れた。


  35. 39 : : 2014/08/29(金) 15:56:40








    アルミン「ダメだ…全然頭が回らない…」




    僕は完全に途方に暮れた。

    そんな時に顔を前に向けると、



    アルミン「あっ…」




    見覚えのある場所。



    アルミン「ここって…」



    ミドリと知り合った、ラウンジ:ジュピターの近くの川だ。どうやら無意識にここに足を運んでいたらしい。




    アルミン「…」




    懐かしい。この川の音、せせらぎ。心地よい木漏れ日。

    ここはなぜか落ち着く。それに川の流れる音で頭もよく冴える。せっかくだし…


    アルミン「ちょっとだけ…」



    僕は裸足を川に入れてしつこく考えることにした。




  36. 40 : : 2014/08/30(土) 00:23:06




    いや、しようとした。






    ミドリ「やーっぱりここにいた」ヒョコ


    アルミン「!?うあああああああああ!?!?!!?」バシャバシャ


    ミドリ「なにさぁ、せっかく修行の身である私が来たんだよ?もっと喜んでよ」


    アルミン「わ、あ、えっと、その、ミドリに会えてよかったぁぁあ!!」ドギマギ


    ミドリ「いま結構恥ずかしいこと言わなかった!?」








    アルミン「なんで僕がここにいるってわかったの?」


    ミドリ「シルフが教えてくれたんだ。きっとアルミンの共鳴<リンク>した風は感じやすいんだろうね」


    アルミン「すごいね…さすが起源だ」


    ミドリ「クスッホントにわかりやすいんだもん。アルミンが言おうとしてることも…」



    僕はその言葉を冗談として受け流そうとした。




    アルミン「あはは…参ったn……っ…」




    ミドリ「…」




    僕はミドリの顔を見てしまった。
    強張(こわば)っていた。唇が震えていた。




    ミドリ「っ…わかりたくなくても…わかっちゃうんだよ…」



    僕は言葉を失った。





    ミドリのこんな顔は初めて見た。彼女はいつも笑っていて、涙なんか見せようともせずに明るく振舞っていた。彼女自身もこの日常が楽しかったに違いない。

    なのに…どうして今になって、どうして今に限ってそんな顔をするんだ。


  37. 41 : : 2014/08/30(土) 20:41:31


    ミドリ「アルミン…私…もっと君と…」


    アルミン「ミドリ…。…現実を受け止めてくれ」


    ミドリ「っ…」


    アルミン「君だってわかってるだろ?僕らはこうなる運命だったんだ。生きる世界が違うことくらい…」


    ミドリ「嫌だ…」


    アルミン「僕はあの壁の中の世界で生きる義務がある。巨人だってたくさんいるんだよ」


    ミドリ「嫌だ…!」


    アルミン「それに、僕らが往き来してるあの扉も壊れかけている。…ここで話すのが最期だ」


    ミドリ「…嫌だ!」




    ドサ



    あれ…。…今なにが起きたんだ?

  38. 42 : : 2014/08/30(土) 20:48:59
    僕はミドリと別れることを告げていたはずだ。だが今は目が眩しい。木の葉の隙間から漏れる光が僕を照らしている。そして何より違和感があるのは、僕の身体に重みがかかっていることだ。



    僕の脳内処理が完了した。


    ミドリは僕を押し倒すかたちで抱きついてきたのだ。






    アルミン「ぇ…ちょ、みみみみみmmmmミドリ!?」///


    ミドリ「それでも私は!…アルミンから離れたくない…!」


    アルミン「!」


    ミドリ「世界が違ったって、時代が違ったって関係、ない」


    ミドリ「私が…私がアルミンのそばにいたいって思ってるだけなんだよ!それだけっ…なんだよ…!」




    ミドリは赤子のように嘆いた。僕にしがみついた。それも必死に。手放さないようにと僕の服を掴んでいた。
  39. 43 : : 2014/08/31(日) 10:45:20

    でも、申し訳ないが彼女にはこの現実を受け止めてもらわなくてはいけないと思っていた。今思えば座学上位の僕の割には頭が固かったな。




    アルミン「…ミドリ」


    ミドリ「嫌だ、離さないもん」




    可愛いなおい。なんて思う暇もなく僕は戸惑った。
    これじゃあ埒(らち)が明かない、どうすればいいんだろうか…。


    そうだ、約束をしよう。また会おうって。

    …いや、したところで一体どうやって会うというんだ。果たせない約束を結ぶのは別れる以上に辛い。



    …待てよ、そういえば…





    ここまで考えるまで5秒。次の一秒で僕は答えに辿り着いた。
    が、その前にミドリが口を開いた。

  40. 44 : : 2014/09/02(火) 00:01:58


    ミドリ「このまま聴いてアルミン。私の心臓…聞こえるでしょ」


    アルミン「…」


    ミドリ「私はたくさんの人と友達になったよ。家族を失った人、私と同じ棍を持った人、猫とも友達になれたんだよ」


    ミドリ「でも、こんな風になるのはアルミンが初めてなの」


    ミドリ「アルミン…私、ずっと修行してるけど私も女なんだよ。言わせて。私、
    アルミン「ミドリ、もう言うな」



    ミドリ「…っ!」



    アルミン「…」


    ミドリ「…」


    ミドリ「…なんで…。なんでなのよぉ…言わせてよ…!私の気持ちを聞いてよ…!」


    アルミン「嫌だ」








    アルミン「それは僕から言うから」

  41. 45 : : 2014/09/02(火) 23:35:55



    ーーーーーーーーーーーーー




    イフリート「…」


    エリカ「あ…炎精王様…」


    イフリート「なぁ…こりゃ一体どういう状況だ?」


    エリカ「…。えっと、ミカサが…」








    イフリート「ふぅん…」


    エリカ「でもこれじゃあ入るに入れないですね…」


    イフリート「ったく…」ザッ


    エリカ「っ炎精王様!」


    イフリート「乱暴はしねえよ」


  42. 46 : : 2014/09/04(木) 05:29:52







    どれくらい泣いただろうか。目が腫れ上がってしまっている。



    気付けば、イフリートが私たちを挟んで立っていた。



    エリカ(何をなさるおつもりですか…!?)


    アカネ「…」


    ミカサ「イフリート…私は…」


    イフリート「ふんっ」ブン


    アカミカ「ぶっ!?」ベシ


    エリカ(開始早々乱暴いったー!?)


    アカミカ「…?」ポカン


    イフリート「てめぇらウジウジしてんじゃねえよ、イライラさせやがって…!」


    イフリート「ちょっと会えなくなるだけだろが!」


    ミカサ「…いえ、もうあの扉は使えなくなる」


    アカネ「…」


    イフリート「ちげえよ、少しの間別れるだけだ」


    アカネ「…お前」


    ミカサ「どういうこと…?」


    イフリート「フェニックスって知らねえのか?」


    アカネ「あぁ、あいつか…。ってお前まさか…」


    ミカサ「…?」


    イフリート「そのまさかだ。輪廻転生にかける」


    ミカサ「リンネ…?」
  43. 47 : : 2014/09/04(木) 17:17:57




    ミドリ「…へ?」



    アルミン「…」


    ミドリ「…」




    アルミン「…本当は今でも言いたいけれど…さっきも言ったようにまだ僕にはやることがある」


    アルミン「だからそれが終わったら、僕がこの時代に追いついたら、ミドリを探してその言葉を告げる」



    ミドリ「…」











    シルフ「ほぅ…転生の道を選んだアルか。一途アルね…たまげたものアル」






  44. 48 : : 2014/09/06(土) 01:27:21
    シルフ(転生…すなわち輪廻転生)


    シルフ(西暦の時代の宗教の一つの考え方、もとい魂の行方を示したもの)





    イフリート「人間が何度も生まれ変わり、また動物なども含めた生類に生まれ変わることだ」


    イフリート「生き物が死して後、生前の行為:カルマの結果、次の多様な生存となって生まれ変わる」





    ユカリ「でも彼らがこの時代に人間として生まれ変わることができる保障も無い。むしろ一般的にはその可能性は低いと言われているわ」


    シャドウ「ならどうして彼らを放って…」


    ユカリ「そんなの簡単よ」


    イフリート「お前らは他の人間とは違う。屈強な肉体、秀英な頭脳、挫けることのない精神力、精霊の私たちから見てもとても珍しく理想の生命だ」


    イフリート「だからたとえ人間になり損ねても、この時代になら人間になれる、そう言える自信があるんだ」


    シルフ(あいつ…いや、あいつでもさすがにわかってはいないアルな、多分。苦し紛れかつ果たせる約束…面白いアル)
  45. 49 : : 2014/09/06(土) 01:27:56
    シャドウ「…そう」


    ユカリ「ええ」


    シャドウ「ユカリ…あなた、エレンに出会ってから本当に変わったわね」




    ユカリ「…ホントね」クスッ


    シャドウ「彼に会ってからあなたは人間としての感情も持てるようになったわ」


    ユカリ「そうね…でも後悔はしてないわ、むしろ感謝してる。だから…」




    ユカリ「次に逢うときは、恩返しでもしてあげるわ、エレン」
  46. 50 : : 2014/09/06(土) 21:32:48





    アルミン「…」


    ミドリ「…」



    アルミン(…何を無茶苦茶言ってるんだ僕はぁ!?)


    アルミン(こんなわけのわからない約束なんて結べるわけないだろ!)



    ミドリ「…」


    ミドリ「…ふざけないでよ」


    アルミン(あー終わった、これ完全に南無三ですわ)\(^o^)/


    ミドリ「頭はいいくせに、そんなこと言って。ホントに肝心なところでカッコ悪かったりするんだから」


    アルミン「…」


    ミドリ「…」


    アルミン「…ごめん」


    ミドリ「今度会ったら修行付き合ってもらうからね」


    アルミン「…」


    アルミン「…へ?」


    ミドリ「…なにさ」フイッ


    アルミン「ミ、ミ、ミドリ、そっその、それって…」


    ミドリ「ああああああもう早く転生してこぉい!!」ブン


    アルミン「あだっ!?」ゴン
  47. 51 : : 2014/09/07(日) 22:51:15
    ミドリはそのま走って行ってしまった。

    少し僕と離れて、彼女は振り返った。




    ミドリ「来なかったら承知しないからなー!!」




    無邪気な笑顔を見せて、去って行った。




    アルミン(…嵐みたいな女の子だな)





    この約束は、破れないな。






    この時、僕の決心はより堅くなった。
    人類を必ず進撃させる。
    別世界の、風を纏った恋人のために。
  48. 52 : : 2014/09/08(月) 21:00:47





    ミカサ「…」


    アカネ「…」


    イフリート「…あ゛ー要するにだな!お前らの世界で巨人ぶっ飛ばしてくたばってこの時代にまた生き返ってこいっつってんだ!」


    ミカサ「…私は…私たちはまた、会えるの?」


    イフリート「おう、それはこの炎の精霊王が保証する」


    アカネ「ホントだな!?ホントなんだな!?」;


    イフリート「てめーは黙ってろ」


    アカネ「」


    ミカサ「…わかった。あなたの言葉を信じよう」


    イフリート「ああ、生まれ変わったらまた火想郷<アルカディア>にでも来てくれや。私たちは待ってるぞ」


    アカネ「絶対に来いよ?またいつもみたいに特訓しようぜ」


    ミカサ「ええ。あなたたちのためにも私たち人類は進撃しよう」


    イフリート「おう!巨人ぶっ倒して来いよ!」


    ミカサ「うん。では」
  49. 53 : : 2014/09/10(水) 16:57:30

    アカネ「…」


    アカネ「…ミカサ!」


    ミカサ「…?」クルッ


    アカネ「…えっと…よ」


    アカネ「…組手、しないか?」


    ミカサ「…」




    私はこの唐突な依頼に頬が緩んだ。



    私たちは何も言わず外へ出て、互いの右手を交わした。
  50. 54 : : 2014/09/12(金) 17:51:32
    私たちは別れではなく再会の約束を交わし訓練兵を卒業、調査兵団へ入団を果たした。

    そして、時は流れ、
    エレンの巨人化、マルコの死、衝撃の連続の中、私たちは壁外調査の初陣へ。



  51. 55 : : 2014/09/13(土) 02:44:58

    エルヴィン「開門!始めぇ!!」



    エルヴィン「これより第57回壁外調査を開始する!」


    エルヴィン「前進せよぉぉぉおおおおおお!!!」




    私たちはついに壁の外へと出た。





    建造物の無い平原。彷徨(さまよ)う巨人。打ち上げられる信号弾。作戦通りの進行。

    そう、作戦通りだった。陣形も崩れることは少なかった。
    そのまま、調査兵団は巨大樹の森へと向かう。



    ネス「作戦は順調だ、だがいつどこから巨人がやってくるかわからん。ぬかるなよ新兵!」


    アルミン「はい!」














    はずだった。
  52. 56 : : 2014/09/14(日) 13:35:59

    ドゴォン…



    アルミン「!?」




    不審な爆発音が鳴り響いた。経路の途中からのようだ。平原、兵士、馬、巨人、それ以外何もないはずのここに、爆発が起こるのはおかしい。信号弾の音?いや、それよりも大きな爆発だ。まさか新型の奇行種とでも言うのか。





    コニー「なんだぁ?今の音。すんげぇでかい巨人がいるのか?」



    ミカサ「…」



    コニー「ミカサ、これはバカなりの勘だが、やべえのが来そうだぜ」



    ミカサ「…。コニー」



    コニー「んぉ、どした?」



    ミカサ「その勘は当ててほしくなかった」



    コニー「はっ…何言って…。…!」



    コニー「…な…」



    ミカサ「…」



    コニー「…なんだよこれ…!」




    おびただしい数の巨人だ。地平線を多い尽くすほどの量。




    コニー「なんだ…ありゃ…あれ全部巨人か…!?」
  53. 57 : : 2014/09/14(日) 21:30:27




    エレン(こんなの見たことねぇ…ウォール・ローゼの防衛戦の比にもならない…)



    リヴァイ「…オルオ、ペトラ、お前らは前に出ろ。エルド、グンタは横に回れ」



    エルヴィン「待てリヴァイ!」



    エレン「エルヴィン団長!」



    エルヴィン「敵の動きが妙だ、まだ命令は出すな」



    リヴァイ「そんなことは誰だってわかるだろう。あの巨人の大群を前にして異変に気づかない方がバカだ」



    エルヴィン「確かにこれだけでもおかしいが、あの巨人共はまだ一匹も私たちに気づいていないようだ」



    エルヴィン「むしろ別の何かに注目をしているように見える」



    エレン「別の何か…?」
  54. 58 : : 2014/09/14(日) 21:32:42

    リヴァイ「…それで、どうするつもりだ?」


    エルヴィン「今からハンジを先行させる。その情報が掴まり次第に次の作戦を伝える」


    エレン「俺達はそれまで待機、ですか?」


    リヴァイ「随分と無理やりな作戦だな。ま、あいつはそう簡単にはくたばらねぇからいいが」

  55. 59 : : 2014/09/22(月) 11:55:38





    ハンジ「おーい君たちー!私たち無視するなんてちょっとひどくないかー?」








    ペトラ(とか言ってそうだなぁ)


    オルオ(とか言ってs)ガリッ


    エルドグンタ(オルオ今頃舌噛んでるだろうな)

  56. 60 : : 2014/09/22(月) 11:59:05




    ハンジ「さてと…君たちが興味をもつものとは…」



    ドシュ



    ハンジ「ん?」



    ドサッ



    ハンジ(巨人が…倒れた?)











    アカネ「…ったく、なんなんだよこいつら…どんだけぶん殴っても治るとか反則だろ!」


    アオト「アカネ、奴らは恐らく打撃はあまり効かない。ヒカリとギンジの斬馬刀(ザンバトウ)のような斬撃で奴の頭部…いや、首ごと斬るのが良いだろう」


    ミドリ「おっけぃ!じゃあ私たちはあいつら転ばせるんだね!」


    ギンジ「今まであまりデカい敵を相手にしたことはねぇからな…やるしかねぇか」


    ヒカリ「いいねいいね!力を合わせてるって感じ!」


    ユカリ「数が多いから不安だけど……。…増援が来たみたいね」


    ギンジ「増援?」







    私たちは緊急事態として、「巨人の群れの、人類の安全確保」の命令が下された。

    平原の大混戦のなか、調査兵団が未来人に出くわすことなど、私たちがこんな再会をしてしまうことなど、想像もしなかった。







    Continue to Divine Gate.
  57. 61 : : 2014/09/22(月) 17:19:57
    ・あとがき


    なんか締まりの無い終わり方ですみません…
    物語としては低質だけどそこはSSクォリティ、生暖かい目で見てやってくださいな…。さて、このあとは実際にディバインゲートを遊んであなたたちの手で物語を創りあげてください。既に進撃の巨人コラボは終了していますが、再コラボしてくれるはず!…運営さん、してもいいのよ?とまあ僕は104期生との再会を夢見て聖なる門を目指してる所存です。

    では改めて、読者のみなさん、長い間このシリーズに付き合っていただきありがとうございました!

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著者情報
kawanonagare060

水無月

@kawanonagare060

この作品はシリーズ作品です

進撃の巨人×ディバインゲート シリーズ

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