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エレン「俺たちの進撃」~トロスト区攻防編~

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  1. 1 : : 2014/07/13(日) 18:01:11
    ついにここまで来た…(´д`|||)

    亀更新でほんとにすみませんm(__)m
  2. 2 : : 2014/07/13(日) 18:48:06
    期待ですよ
  3. 3 : : 2014/07/13(日) 18:51:09
    面白いやつの続きがきた♪
  4. 4 : : 2014/07/13(日) 18:52:40
    >>2>>3ありがとうございます!
  5. 5 : : 2014/07/13(日) 18:53:41
    キース「いやー 見事だったぞイェーガー訓練兵…いや特務少佐か」


    エレン「えぇ…まぁ…」


    キース「ん?どうした、これで晴れて釈放じゃないか」

    キース「まあいい、お前に荷物を届けるために私は来たのだ」


    エレン「荷物?」


    キース「そうだ」

    パチンッ


    ゾロゾロ


    エレン「これは…」


    キース「授業の資料で使えそうな銃だ…それから」


    エレン「それから?」


    キース「ほれ」ポイッ


    エレン「おっとっと…あ、これ…」


    キース「まったく、鬼呪装備を忘れるとはな…」


    エレン「うぅ…返す言葉もございません…」


    ーーー



    衛兵「!!」


    アウグスト「通せ」


    衛兵「はっ!!」ザッ


    ギィィィ…


    まるで中世のヨーロッパを連想させるような衛兵の装備と王宮内の装飾に呆れながらアウグストは王宮を進んで行く。



    テオドール「妙な闖入者が居ると思えば…」ザッ

    テオドール「あまりにも泥臭い格好だから賊かと思ったぞ」

    テオドール「…まぁ、賊も同然か どうせまた兵器を買うための金をせびりに着たのだろう?」


    アウグスト「兄上…」


    テオドール「どれだけ先祖伝来の財産を切り崩せば気が済むのやら…」

    テオドール「お前はいつもそうだ 病床の父を気にもせず口を開けば軍拡だの戦争だのと…」

    テオドール「我が弟とは思いたくない野蛮さだ」


    アウグスト「……………。」フッ

    アウグスト「中世仮装趣味(コスプレ)の夢想家(オタク)を兄に持つよりはマシだ」


    テオドール「……。」ブンッ


    ガシャッ


    アウグスト「く…っ」ビチョビチョ


    テオドール「野卑な兵隊遊びは子供部屋(士官学校)の中だけにしておくことだな」

    テオドール「大事な玩具を取り上げられるのは嫌だろ?」


    アウグスト「…それは脅しか?」ポタポタ…


    テオドール「…助言だよ」クルッ


    アウグスト「くそっ!!」



  6. 6 : : 2014/07/13(日) 19:48:00

    ー数日後ー

    ー授業ー


    エレン「これは先日の射撃実験で使用し回収されたばかりのマスケット銃だ」

    エレン「これを…こう 逆さにして振るとだな」


    コロコロッ


    エレン「さて、大量に出てきたこの弾丸が何を意味するか解るものはいるか?」


    生徒「……………。」



    シーーーーン。。。



    エレン「うぅ…あー…少し急かしすぎたか…じゃあ説明するぞ」

    エレン「これは兵が撃てなかった弾の数だ」

    エレン「あの戦闘中、周囲にあわせて弾込めの動作だけを行い、実際には一度も引き金を引かず溜め込んだ弾」

    エレン「つまりこの兵は〈殺される〉ことより〈殺す〉ことを恐れていたということだ」

    エレン「これは珍しい現象ではなくてな、戦争中に自分が殺されかねない状況でも戦わない者」

    エレン「あるいはより危険な建造物破壊任務を進んで引き受けることで対人戦を避けるものもいる」

    エレン「とある論文では兵隊全体のうち20%が発砲していないという統計も出ている」

    エレン「この〈形式参戦〉状態の兵隊をどう扱うか未来の士官である君達に考えてもらいたい」

    エレン「さぁ、何か意見がある者は?」


    生徒「………………。」


    シーーーーン。。。



    エレン(この反応の薄さ…)

    エレン「…おいおいどうした?何かしら意見はあるだろう?」ポンッ


    生徒「ひっ!!」ビクッ


    エレン「!?」


    生徒「あ…も…申し訳……ありま…せ…」ブルブル


    エレン(………駄目だなこりゃ)



    こうも脅えられては話にならず、無難な概論を一方的に喋ることになり
    同席した教官にも思いっきり睨まれ
    記念すべきエレンの第一回目の講義は大失敗に終わった。



    エレン(砲兵科の一年なら楽だろうって話だったんだがな…)スタスタ

    エレン(やっぱ子供ってのは扱いづらい……って違うか、原因は別だな)スタッ


    「」ビクッ


    エレン「………………。」スタスタ


    「あれが月鬼ノ組の…」ヒソヒソ

    「15人射殺したとかいう…」ヒソヒソ

    「俺の友達見学中に吐いたって言ってたもんなぁ…」コソコソ

    「そりゃそうだよな…死体の山を見たんだろ?」コソコソ



    原因は先日の実弾演習とその〈噂話〉だ。



    エレン(ある意味予想通りの反応ではあるが…)


    「本当は50人は死んでるって…」ヒソヒソ


    エレン(聞こえてんぞおい)


    「教官や警備の人も何人か亡くなったとか…」ヒソヒソ


    エレン(おーおー好き勝手ぬかしおる)



    この手の噂話は戦時のデマゴギーとよく似た誇張である。



    エレン(もうここは敵地と思っておくべきだな…)

    エレン(それも副官を伴わない単身任務…)


  7. 7 : : 2014/07/16(水) 19:14:59
    期待、続きを早くワクワク
  8. 8 : : 2014/07/17(木) 00:12:40





    ーーーーー
    ーーー



    ー半年後ー


    ディーター「えっ!?顧問帰っちゃうんですか!?」


    エレン「ん?ああ、休暇だ休暇」

    エレン「たまには向こうにも顔出しとかねえとな」


    パウル「里帰りってとこッスか?」


    エレン「まあ、そんなもんだ」


    ユルゲン「顧問…気を付けてくださいね…」


    エレン「おお、んじゃな!」ノシ



    ーーー




    「やあ、おかえり!」


    エレン「ん?おお!アルミンじゃねえか!」


    アルミン「久し振りだね!」


    クリスタ「私もいるよ~♪」ヒョコッ


    エレン「おお、クリスタもいたのか ちっこくて(ry…」


    クリスタ「エレン?」ニコッ


    エレン「はい。すみません。」


    アルミン「あはは、でエレン話ってなに?」


    エレン「おお、近々やつらが動くらしい」


    アルミン「このタイミングで?」


    クリスタ「調査兵団の動きを察知したのかな?」


    エレン「まあ、そう考えんのが妥当だな」


    アルミン「で、この件 上には?」


    エレン「まだだ」


    クリスタ「せめてミカサとアニにはこの事 教えた方がいいと思うんだけど…」


    エレン「ダメだ」

    エレン「こんなこと言ってみろ。ミカサもアニも次の戦で役立たずになっちまう」

    エレン「ただえさえ少ない〈鬼呪装備〉保持者がこれ以上使い物にならなくなるのは困る」


    アルミン「ミカサに関しては多分この戦で知ることになるだろうしね」


    クリスタ「むぅ…。。」


    エレン「とにかく各自でしっかり準備しといてくれ」


    アルミン「うん!」


    クリスタ「はぁい…。。」

  9. 9 : : 2014/07/17(木) 20:01:14
    期待ダヨ!
  10. 10 : : 2014/07/17(木) 22:12:13
    期待
  11. 11 : : 2014/07/17(木) 22:45:34
    ーーー




    クリスタ「………………。」テクテク


    アルミン「………………。」テクテク


    クリスタ「し、しっかしエレンはすごいよね~」


    アルミン「え?あ、そだね」


    クリスタ「ん?どしたの?」


    アルミン「いや、確かそろそろ壁外出兵の時期だと思ってね…」


    クリスタ「ああー、そういやそうだったね」

    クリスタ「今回の目標はマリア内の〈敵本拠地の殲滅〉だっけ?」


    アルミン「うん」

    アルミン(クリスタも気になってる…エレンはどこから情報を仕入れたんだ?)


    エレン『奴等は人間を侮りすぎてる。情報はだだ漏れだ』


    アルミン(そんなわけない。兵団も掌握してない情報をなんでエレンだけが…)

    アルミン(数人の内通者でできることじゃない…)

    アルミン「……………。」


    クリスタ「あんまり考えない方がいいんじゃないかな?」


    アルミン「え?」


    クリスタ「エレンはなに考えてるかいっつも分かんないけど」

    クリスタ「自分の利益だけを追求するような人じゃないでしょ?」


    アルミン「随分エレンのことを買ってるんだね」


    クリスタ「アニの恋人だからねっ!」ニコッ


    アルミン「そっか」


    クリスタ「うん!」

  12. 12 : : 2014/07/17(木) 22:47:08


    ーーー



    エレン「そっちの動きはどう?」


    「順調だよ。予定通り精鋭二百でトロスト区を落とす」


    エレン「おーおー怖い怖い」


    「殲滅部隊の出撃は?」


    エレン「1週間後に決まったよ」


    「被っちゃうね」


    エレン「ははっ、そっちが被らせたんじゃんか」


    「お互い様でしょ?」


    エレン「まあ上が俺の進言をすんなり聞き入れてくれたからな」

    エレン「気持ち悪いくらいにな」


    「どう言うこと?」


    エレン「上もある程度の所までは掴んでるとは思ってたが…」


    「予想より本部は賢かったってこと?」


    エレン「まあ、ね」


    「そっか。。」


    エレン「ま、心配しないでよ。その他のこともちゃんとやるから」


    「ごめんね。私のせいで…無理しないでね」


    エレン「無理しないとできないって」ニッ


    「あ、これ、こっちの研究資料。」


    エレン「うん、さんきゅ」


    「━━━と━━━━としっかりね」


    エレン「うんっ!」

  13. 13 : : 2014/07/17(木) 22:48:00
    >>7>>9>>10ありがとうございます!
  14. 14 : : 2014/07/22(火) 00:30:37
    更新が遅れて申し訳ありません。

    戦闘シーンは一気に貼りたいので書き溜めをしています。

    水曜日には更新できるよう頑張りますので、よろしくお願いします。
  15. 15 : : 2014/07/22(火) 18:55:40
    了解です!(`_´)ゞ
  16. 16 : : 2014/07/22(火) 20:11:09
    了解しました!!
  17. 17 : : 2014/07/23(水) 20:23:14
    まだかな~??まだかな~??チラッ
  18. 18 : : 2014/07/23(水) 22:46:56
    ーーーーー
    ーーー



    ー1週間後ー


    エレン「おーおー、ほんとに攻めてきやがった」つ単眼鏡

    エレン「で、敵の司令塔は、と…」カチッカチッ


    エレン「お、いたいた。あれが司令塔だな」





    「…」チラッ





    エレン「お~っと、やべえ。この距離で気づくのかよ」


    ミカサ「エレン」ザッ


    エレン「お、ミカサ来たか」


    ミカサ「こんなとこで悠長にしている場合では…」


    エレン「別に悠長にしてわけじゃねえよ。吸血鬼が攻めてくんなら見張り塔がいんだろ…」

    エレン「!」

    エレン「って言ってるそばから来たぞ。ミカサ」


    ミカサ「え…」


    「…」ニヤッ



    グサッ



    シュウウウゥゥゥ



    ミカサ「!!?」


    アニ「ったく、どういうつもりよ。いきなり戦争するとか呼びつけて…」


    エレン「そのまんまの意味だ。吸血鬼どもが攻めてきた」


    ライナー「にしてもこの状況…トロスト区の殲滅部隊はまるで対応できてないな」


    アルミン「そのための僕らだろ?」ザッ


    クリスタ「そうそう♪」


    ミーナ「一発、形勢逆転と行きますか♪」


    エレン「ま、敵の司令塔潰しゃ形勢も変わんだろ」


    ユミル「おいエレン、後衛の兵が足りてない!このままじゃ民間人を守りきれない」


    ジャン「どうする?」


    エレン「アルミンどうする?」


    アルミン「まずは民間人の避難が何よりも優先だ。そうだね、この中でも精鋭のエレン、僕、クリスタで後衛を片付ける」


    ジャン「兵はどんくらい連れてくつもりだ?」


    エレン「半分でよくね?」


    アルミン「うん、そうだね」

    アルミン「残りの100騎で敵の司令塔を抑えてもらう。司令塔といっても多分80人くらいと思う」


    ライナー「地の利と数の利は我らにありってわけか」


    マルコ「でも僕らじゃいつまで防衛ラインが保持できるかわからないよ?」


    ライナー「後衛の支援が片付いたら本隊にすぐ駆けつけてもらおう」


    ベルトルト「はぁ」


    アニ「ま、やるっきゃないね」


    エレン「おいアルミン、あれ渡さなくていいのか?」


    アルミン「ああ~忘れてた!」ゴソゴソ


    ミカサ「あれ?」


    アルミン「そうそう、これ!」


    ミカサ「これは…薬?」


    アルミン「そう!ハンジさんとの共同開発だよ!」


    ライナー「ハンジさん…嫌な予感しかしないな」


    アルミン「大丈夫だって、この薬は服用者と鬼を同化しやすくするものなんだ」

    アルミン「一錠で1,5倍、二錠で1,8を発揮できるんだよ!」


    ライナー「まじかよ、じゃあ十錠くらい飲めば…!」


    アルミン「あはっ、神でも殺せるんじゃないのかな?」


    ジャン「すげえ…!」


    アルミン「ただ…」


    ジャン「ただ?」


    アルミン「この薬ね三錠で内蔵が全部破裂しちゃうんだけどね」テヘペロ


    ジャン「え」


    アルミン「ちなみに二錠で死ぬかもしれないほど人体に相当なダメージを与えるんだ」


    ライナー「はい?」


    アルミン「まあ、たった一錠でも人体に副作用がありまくるのは僕とハンジさんのお墨付きだからね!」


    ジャン「全然ダメじゃねえか!!」


    ライナー「なあエレン、これが本当の鬼呪装備の使い方なのか?」

    ライナー「これさえ飲めば今度こそ鬼呪装備の力を全部引き出せるのか?」


    エレン「…。いや、これは一時的な措置だ。」

    エレン「お前らが憑依化使えるようになってりゃこんなことはしない。」

    エレン「他に質問は?」


    シーーーーン


    エレン「よし、じゃあ現時刻をもって状況開始とする」

    エレン「散開!!」
  19. 19 : : 2014/07/23(水) 22:48:28



    ーーー




    「いやぁ、順調~順調~」


    「うん…」



    ドゴオオォォン!!



    シュウウウゥゥゥ



    「!」


    「うっは、すごい♪一気に30人くらい殺られたよ~」


    「なんなのよあいつら…」


    「あの制服…間違いない。月鬼ノ組だよ」


    「月鬼ノ組?」


    「そう♪吸血鬼殲滅部隊の中でもエリートの月鬼ノ組だよ~」




    ライナー「おっと、まずった~。司令塔殺し漏らしちまった…」

    ライナー「が、まあいい。」

    ライナー「おいお前ら。人間の血はうまかったか?」

    ライナー「言っとくが今のが最後の晩餐だぞ」



    「あはっ♪じゃあここは僕と君の二人であの中央のゴリラ野郎を殺ろうか~」


    「一人で十分」


    「そうかい?じゃあ危なかったら助けてあげるね~」


    「………………。」スタスタ


    「おい」


    「ハッ」


    「他の奴らを集めろ。真ん中のやつ以外を抑えるぞ」


    「ハッ」



    ライナー「よし、いいぞ…もっとオレに力を寄越せ」

    ライナー「鬼刀・〈ノ夜〉」



    ライナーが真紅の刀身に呼び掛ける。そして、黒い、なんとも言えない、禍々しい、靄のようなものが溢れる。次第にそれは、形をなし、真紅の刀身を包み込む。



    ライナー「行くぞお前ら!」

    ライナー「吸血鬼を…」


    ライナー「皆殺しだ!!!」ザッ



    「さて、やるか…」パチッ


    「さあ、皆さん落ち着いて~」

    「援軍に他の貴族も呼んでるから、冷静に対処しましょうね~」

    「それじゃ、愚かな人間どもを皆殺しにしましょう♪」ザッ
  20. 20 : : 2014/07/23(水) 22:51:23




    ー壁外・殿軍ー


    ダダッダダッダダッダダッ


    ハンジ「あーあ、せっかく吸血鬼の都市攻めに来てるのに殿とはな~。ついてないな~」

    モブリット「ハンジ少佐」

    ハンジ「なにモブリット?」

    モブリット「あれ…」ブルブル

    ハンジ「ん?」クルッ


    ハンジ「なっ!」


    ハンジ「トロスト区が攻撃されてる!!??」


    ハンジ「早く少将に伝えなきゃっ!」ダッ



    モブリット「!、吸血鬼がいます!」

    ハンジ「なにっ!?」

    ハンジ「しかもあの服…吸血鬼の貴族だ!」


    モブリット「どうしますか!?」

    ハンジ「モブリットは援護して。私が仕留める」

    モブリット「了解です!」



    モブリット「死ねっ…」ギリッ


    バシュッ!!!


    モブリットが数本の矢をつがえ、放つ。




    ヒュウウウゥゥゥ




    矢は、なんの躊躇いもなく、吸血鬼に向かって進む。

    しかし…



    「剣よ…」


    「私の血を吸いなさい」スッ



    吸血鬼が剣に、そう、呼び掛ける。刹那、剣の鍔から蕀のようなものが、命が宿っているかのように、うねり、吸血鬼の手の甲を貫く。そして、



    ビュウゥッ!!



    バキッ!!!



    すべての矢を、たった一太刀で仕留める。



    モブリット「なっ!?」



    そして、吸血鬼はそれだけでは終わらない。剣を下ろし、振り上げる。
    すると、強烈な斬撃がモブリットを襲う。



    モブリット「やば…」



    ガキイイィィン!!



    ハンジ「くぅっ…」



    ハンジがモブリットに放たれた斬撃を止める。

    刹那、吸血鬼は一気にハンジとの間合いを詰め、剣を振るう。

    しかし、ハンジには当たらない。ハンジも斬撃を放っていたのだ。そしてハンジの放った斬撃は吸血鬼の右腕を捉える。



    「へえ~。やるねえ君…」


    スタッ


    「申し上げます。第七位始祖様がお呼びです。」


    「えぇ~。こっちも面白くなってきたとこなんだけどな~」チラッ


    ハンジ「」ギロッ


    「ま、また今度でいっか♪」つ右腕

    「よっと」ブチュ

    「よし、治った。」ニギニギ

    「じゃあね~今度は君たちの血を吸わせてもらうね♪」ダッ


    「…」ダッ





    モブリット「…っはぁはぁ…た、助かった…」ブルブル

    ハンジ「モブリット!急いで少将に伝えに行くよ!」ダッ

    モブリット「!、はい!」ダッ




    ーーー





    ー壁外・本陣ー

    エルヴィン(そろそろか…)


    「少将!!」


    エルヴィン「ん?」


    ハンジ「はあはあ…大変です!」

    ハンジ「トロスト区が、攻撃されてます!」



  21. 21 : : 2014/07/23(水) 22:53:45





    ートロスト区・後衛ー


    ワーワー
    チクショウ!


    ミタビ「くそっ!きりがない!」

    リコ「月鬼ノ組はまだかっ!!??」

    イアン「なんとしても耐えるんだ!」





    ヒュウウウゥゥゥ


    ハンネス「くそっ!なんとしても城門を越えさせるな!」


    「うるさいぞ、人間」ニヤッ


    ハンネス「くっ…!」


    ザシュッ!



    「うるさいのはお前らだ」



    シュウウウゥゥゥ


    「死ね」


    ハンネス「エ…エレン…!」

    エレン「大丈夫か、ハンネスさん!」

    ハンネス「ああ」





    アルミン「敵を全て壊せ」





    アルミン「朱雀丸」ギリッ





    ドドドドドッッ!!!!


    シュウウウゥゥゥ…………


    リコ「あの制服…」


    ミタビ「やった!月鬼ノ組が来たぞ!」



    クリスタ「エレン、城門付近はあらかた片付けたよ」


    エレン「了解」


    アルミン「じゃあエレン予定通り頼む」


    エレン「おう!」

    エレン「第一、第二連隊の残存兵、及び義勇連隊はこれより敵司令塔へ!!」

    エレン「第三連隊は引き続き民間人の守備を任せる!」

  22. 22 : : 2014/07/23(水) 22:56:03




    ー敵司令塔集結地点ー


    ライナー「フッ」ビュッ


    「…」スッ


    ガキッイイィィン!!


    剣と剣が重なり、甲高い、耳障りな金属音が、戦場を包む。
    その一角で、他よりも群を抜いて激しい攻防をライナーと彼女が繰り返す。

    しかし、その均衡は崩れ去ろうとしていた。


    ライナー「…」チラッ



    アニ「」コクッ

    ベルトルト「」コクッ



    刹那、ライナーと彼女が互いに距離を置く。
    そして、一気に高所まで後ろ向きのまま駆け上がる。
    両者が頂上まで達すると、空中で再び間合いを詰め、激しい斬撃を、着地するまでほんの数秒の間に、繰り返す。


    ライナー「へえ、お前強いな~」


    「そうかな?でも、貴方は強くない」


    ライナー「言ってくれんじゃねえk…」


    ライナーが、喋り終えない内に、虚をつき、一気に間合いを詰める。それも、今までより速い速度で。


    ペタン


    彼女の額に呪術符を貼る。そして、小さく呟く。


    ライナー「爆裂しろ。不動明王呪」


    刹那、激しい爆裂音と爆風が辺り一面を包む。


    ライナー「!」


    ライナーが何かに気付く。
    そこには彼女が平然と立っていた。


    ライナー「おいおい、今の避けんのかよ…たまんねえな~」


    「爆発するまでが遅すぎるよ?」

    「それにこんな古い呪術で吸血鬼倒せるわけないでしょ」ヤレヤレ




    「さっすが~♪」

    「でも、そいつらは最初から君と一対一で勝負する気はないみたいだけどね~」


    「なn…」


    敵が何か異変を感じ、地面を見る。
    地面から、か細く、鋭い光が反射している。
    そこにはアニの暗器を利用したトラップが仕掛けられていた。


    「人間はしたたかでずる賢いからね~」


    「くっ…」



    ライナー「アニ、気付かれたぞ。殺れ。」


    アニ「承知」スタッ


    アニ「…」クイ


    すると、ライナーの背後に潜んでいたアニが飛び出し、クナイを操作する。
    そして無数のクナイが、気味の悪い、不気味な輝きを放ちながら彼女を襲う。


    「くそっ…」ダッ


    ドゴオオォォンッッ


    強烈な破壊衝動が地面をえぐる。しかし、貴族には当たらない。
    貴族は上空に跳び、木に着地しようとする。
    しかし、ライナー達の攻撃はこれだけでは終わらない。


    ライナー「ベルトルト、幻術展開」


    ベルトルト「もうやってるよ」ズズズズ


    ベルトルトのパイプから、アニやライナー同様、黒く、忌々しい、霧のようなものが広がっていく。
    次第にそれは、彼女の着地地点を覆う。


    「くそっ…!」ダンッ


    彼女は木に着地し、すぐさま別の方向へ跳ぶ。
    しかし、そこには…



    ライナー「これでチェックメイトだ。ヴァンパイア」スッ


    「くそっ…」


    ライナー「死ね」ビュッ


    ライナーが彼女に斬撃を放つ。
    それは、彼女を捉え、呪詛を流し込み、呪い殺せする。はずだった…


    ガキイイィィン!!


    ライナー「なにっ!!??」


    予想とは裏腹にライナーの剣が止められる。


    「はいカルラくん貸し1つね~」ブンッ


    貴族が拳を振るう。そして、その拳はライナーの頬を正確に捉え、ライナーはそのまま落ちて行く。



    アニベル「ライナー!!」



    ライナー「うっは~、やーべ」

    ライナー「予想と段違いだ」

    ライナー「あの長髪の吸血鬼が尋常じゃなく強ぇ」


  23. 23 : : 2014/07/23(水) 22:57:32



    「ねえカルラ君、人間をあんまりなめない方がいいよ?」

    「彼らは強かで欲深くて卑怯だから━━━」

    「な~んて、もと人間の君に言うのもなんだけどね~」


    カルラ「うるさいわね」


    「あは~さて、そろそろ本気でいこうか」

    「二人でやれば…」


    カルラ「もう問題ないわ。向こうのやり口はわかったから」

    カルラ(エレンの友人を殺させる訳にはいかない…なんとか時間を…)

    カルラ「剣よ、もっと血を吸え」ブシュッ


    「ふふふ、やっぱり傲慢」

    「その傲慢さはこないだまで人間だったせいなのかなぁ~」



    ライナー「………………。」

    ライナー「こりゃ薬二錠コースかねぇ」

    ライナー「もしくはこの戦線捨てて撤退するか━━━」

    ライナー「もしくはエレン本隊が間に合うか━━」


    ベルトルト「ダメだ!」

    ベルトルト「ライナー!二錠飲んだら死ぬ可能性が…!」


    ライナー「飲まなくても死ぬだろこれ」

    ライナー「じゃなくても薬の効果時間はあと8分。その制限時間内にあいつら始末しないと━━」



    カルラ「話は終わった?ならもう行くわよ」


    ライナー「そりゃ、ご丁寧にどうも」

    ライナー「でももうちょっと待ってくれっかな~?」


    カルラ「どれくらい?」


    ライナー「ちょっとお薬の時間なんで20秒だけおばちゃんには静かに待ってくれるとありがた…」


    カルラ「おばちゃん?」ピクッ


    ライナーに聞こえないくらいの声でそう小さく呟くのと同時に、ライナーに斬撃を放つ。


    ライナー「まぁ待ってくれねぇよなぁ…おまけに━━」

    ライナー「おばちゃんさっきより早いじゃねぇか」


    カルラ(またこいつ…!)

    カルラ「お仕置きしなきゃいけないね」


    ライナー「戦場でお仕置きとか余裕だなぁ」


    「はぁ~い、そこまで~」


    カルラ「なに?」


    「交代~、こいついちいちウザイから僕が殺る」



    ミカサ「ライナーを…殺させはしない!」ググググ


    ライナー達から500mほど離れた場所からミカサがフルパワーの斬撃を放つ。そして、その斬撃は…



    「チッ…また新手の人間か」ヒョイッ


    いとも簡単に回避される。しかし、回避運動を取ったせいでライナーを手離す。


    ミカサ「もらったあああぁぁぁ!!!」ビュゥッッ


    回避運動直後の無防備な司令官らしき吸血鬼に急速接近し、近接戦闘を仕掛けようとする。


    ガキイイイィィィンッッ!!!

        ・・
    しかし、彼女によって阻まれる。


    ミカサ「くそっ、もう一匹…」チラッ

    ミカサ「な…っ!」ググググ


    カルラ「ごめんね…ミカサ…」ギリギリギギギ


    ミカサ「そんな…なんで…おばさんが…」スタッ


    カルラとの鍔迫り合いに押し負けたミカサはライナーの真横に着地する。


    ミカサ「ほんとに…ほんとにおばさんなの!?」


    カルラ「ミカサ…元気そうでよかった…」


    ミカサ「ほんとに…ほんとにおばさんなんだ…!」

    ミカサ「おばさん!一緒に帰ろう!」


    カルラ「………………。」フルフル

    カルラ「ごめんねミカサ、まだ…帰れない」



    ヒュウウウゥゥゥ


    スタッ


    「ごめん、遅れたよ」


    「やっと来たか」



    ミカサ「な…っ!」

    ミカサ「ライナー起きて!」ゲシゲシ


    ライナー「うぅ……」ピクッ

    ライナー「なんだぁ…?」


    ミカサ「『なんだぁ…?』ではない。あれを見て」


    ライナー「ん?」チラッ

    ライナー「なっ…また貴族が増えやがった!」


    「援軍も到着したことだし皆殺しはやめよっか~」

    「そうだな、よし、家畜にしよう~吸血鬼殲滅部隊家畜化計画~」


  24. 24 : : 2014/07/23(水) 23:04:00



    司令官と思われる吸血鬼が楽しそうに、余裕綽々のにやけ面でいられるほどライナー達の戦況は最悪だった。


    未だに憑依化を修得できず、やむを得ず薬を服用。

    その薬の効果時間もすでに残り3分を切ろうとしていた。

    唯一、不幸中の幸いというべき事に、部隊の損失はまだ二割弱に留まっていた。

    しかし、それも時間の問題。

    実力で劣っている上に数まで上回られては、勝ち目はない。

    いや、もともと勝ち目はなかったが、このままここで戦闘を継続すれば部隊は良くて壊滅。悪ければ全滅をも免れない事態は目に見えていた。


    ライナー「くそっ!頭潰すのに時間かけすぎた…終わりだ」

    ライナー「この防衛線は捨てる。総員離脱体勢!!」


    「そうはさせないよ~♪」ヒュッ


    ライナー「!」


    ガシッ


    ライナー「ぐはっ…」



    ミカサ「ライナー!!」ビュゥッッ


    ガキイイイィィィンッッ!!!


    ミカサ「なっ…!」ググググ


    カルラ「ごめんねミカサ、けど、こうしないとミカサが死んじゃうから」ギリギリギギギ

    カルラ「おやすみ、ミカサ」ゴシュッ


    ミカサ「っ…!」ガクッ

    ミカサ「おば…さん…………………。」バタッ



    「お、あっちも片付いたみたいだね」

    「よし、じゃあこいつを殺しとこっか~」スッ


    貴族が剣を掲げる。陽の光が反射し、剣の輝きが、鮮やかな紅が、一層増す。


    ライナー(やべ…オレここで死ぬの…か…?)


    「死ね」ビュッ


    刹那、掲げられていた剣はライナーの胸を貫く。


    傷口から、赤く、敵の剣の紅とはまた違う美しさを持つ、鮮やかな血が勢いよく吹き出す。

    さらに周囲の、ライナーの名前を叫ぶ者、ライナーを助けようとする者も、次々と吸血鬼の前に敗れ、血を吸われ、吸血鬼の餌食となり果てつつあった。



  25. 25 : : 2014/07/23(水) 23:04:55


    ガシッ


    無抵抗のライナーの首を掴み、高々と掲げる。周囲がよく見えるように。


    「さあ、この光景を目に焼き付けながら死んでいけ」ニヤニヤ




    ミーナ「く…」


    ジャン「ちく…しょう…」


    サシャ「…っ!」


    コニー「血…が…」



    ライナーが見たもの。それは吸血鬼の餌食となり果ててつつある仲間だった。



    ライナー「く…そ…!」

    ライナー「ん?(あれは…)」


    「じゃ、死のっか~」スッ


    ブシュゥッッ!!


    ライナー「」カハッ


    「ふぅ、即死か…呆気なかったな~」


    ライナー「」ピクッ


    「ん?」


    ライナー「正確に急所を突いてこその即死だ…」ゼエゼエ

    ライナー「刺す寸前で体をずらしたことに気付かないとはな…」ニヤッ


    「そっか~…でも次は…」


    ライナー「次なんてねぇよ」チラッ


    「は?」チラッ



    二人の視線の先にいたのは、金髪碧眼の美しい少女が、うつ伏せている姿だった。



    クリスタ「あっ、気づかれた~♪でも、もう遅いよ」

    クリスタ「敵を貫け《白虎丸》」

    クリスタ「あっ、でもライナーには当てないようにね~♪」

    クリスタ「じゃ、ズドン♪」ガチャッ


    ダンッダンッダンッ


    発砲音とともに三匹の、虎の姿をした〈鬼〉が貴族を襲う。



    「くそ…っ!」

    「なっ…刀が抜けない…」グググ


    敵司令官が回避運動に移行するために刀を引き抜こうとするが、ライナーが呪符を巻き付けて刀を抑え込む。

    そして一瞬だけ、回避運動が遅れる。しかしその一瞬だけででクリスタには十分だった。


    ライナー「へへっ…」ニヤッ


    シュウウウゥゥゥ


    ライナー「ハアハア」


    ザッ


    エレン「大丈夫か、ライナー。」


    ライナー「へっ、やっと本隊様のご到着か…」


    エレン「はは、手負いは下がってろ」


    ライナー「そうさせてもらう…」フラフラ


    ジャン「本隊だ…!本隊が来たぞ!」


    ユミル「ったく、おせえんだよ…」



    エレン「さて、と…」パチッ

    エレン「人間に…人類に…逆らったらどうなるかを骨の髄まで思い知らせる必要がある」

    エレン「殺れ。」



    アルミン「敵は怯んでる!隊伍を組んで押し返せ!」


    オオオオォォォォ!!!!




    カルラ「どうするの?」


    「まずいな…」



    「申し上げます。後方より敵騎兵約千騎が迫ってます。」


    「なっ!?」


    カルラ「攻撃隊が引き返してきたのね…」

    カルラ「……………伝令」


    「ハッ」


    カルラ「全軍に撤退の指令を…」


    「了解」



    リコ「奴ら逃げる気だぞ!」


    ミタビ「させるか…!」



    ーーーーー
    ーーー








  26. 26 : : 2014/07/23(水) 23:06:44
    戦闘シーンはっつけた~!

    とりあえず今日はここまで~
  27. 27 : : 2014/07/23(水) 23:09:51
    期待!!
  28. 28 : : 2014/07/26(土) 20:00:31
    期待!!
  29. 29 : : 2014/07/26(土) 22:31:31
    えっと結構前に読み切りで終わりのセラフみて
    面白いな今度買ってみよって、思ったけど買わなくて
    今日おいでんってゆうお祭りあってそこの近くに
    セントレってゆうお店があってそこに本屋あったので
    買ってみたら滅茶苦茶面白いです
    好きなキャラはミカエルと優一朗だっけ(。´・ω・)?
    あとグレンです、期待
  30. 30 : : 2014/07/31(木) 00:03:15
    放置??
  31. 31 : : 2014/07/31(木) 16:28:32
    >>30
    明日更新しまーす!
  32. 32 : : 2014/08/01(金) 00:19:22
    ヒャッハーーー
  33. 33 : : 2014/08/01(金) 23:36:29

    ー翌朝ー


    ミカサ「………。」スースー


    クリスタ「う~ん…」ウトウト


    コンコン


    クリスタ「あ、どうぞ~」


    アルミン「クリスタ、交代の時間だよ」


    クリスタ「あ、うん。ありがと」


    アルミン「ミカサはまだ目を覚まさないか…」


    クリスタ「うん。そういえばエレンは?」


    アルミン「まだ会議じゃないかな」


    クリスタ「なっがいなー」


    アルミン「結果がアレじゃね…」


    クリスタ「敵精鋭をトロスト区に引き付けはできたけど肝心の敵本拠地の撃滅には至らず……か」


    アルミン「すぐにでも攻撃隊を送りたいけど、まあ難しいだろうね」


    クリスタ「壁内にも問題は山積みだしねー」


    コンコン


    エレン「よっ、お疲れ~」


    アルミン「あ、エレンお疲れ」


    クリスタ「お疲れ~」


    エレン「ミカサは……まだか」


    アルミン「気絶してるだけだからもう起きると思うけど」


    ミカサ「……ん…」


    エレン「お、起きたか」


    ミカサ「エレン……?」

    ミカサ「ハッ…おばさん! カルラおばさんが!」


    エレン「落ち着けミカサ」


    ミカサ「エレン…」


    アルミン「無理もないよ、僕もエレンから聞いたときは正直耳を疑ったしね…」


    クリスタ「よかったねミカサ」


    ミカサ「うん、おばさんが生きてて本当によかった…」


    アルミン「さてとエレン、ここまで来て話さないなんでないよね?」


    エレン「へ?なんのことだ?」


    アルミン「ハンジさんから聞いてるよ?」

    アルミン「"計画"のことは」


    エレン「ちょっ おいっ」アセアセ


    ミカサ「"計画"?それは一体…」


    アルミン「ああ、えっとね━━━」


    エレン「あーあー!ストップ!ストップ!」


    アルミン「ん?」


    エレン「この情報は本来 佐官以上しか知らない機密事項なんだよ!」

    エレン「多分ハンジさんはアルミンがこの"計画"に加わることを見越して話したんだと思うけど…」


    クリスタ「直接的な関係者じゃない私とミカサには話せないの?」


    エレン「あー、わりぃな…」


    アルミン「じゃあカルラおばさんからもらった事を教えて貰おうか~」


    エレン「まじで?」


    アルミン「まじで」

    アルミン「あ、良いんだよ?喋りたくないんだったら喋らなくても」


    エレン「え?」


    アルミン「まあただもしそうなると兵団本部に"エレンが敵と内通してる"ってどっかから情報が流れちゃうかもね」


    エレン「くっ…足下みやがって…」


    アルミン「あはっ」ニッ


    エレン「満面の笑みをうかべんじゃねえ」ゲンコツ


    アルミン「あぅっ……むぅ…」


    エレン「……」チラッ


    クリスタ「……。」ソワソワ


    ミカサ「……。」ソワソワ


    エレン「はぁ、あーもう話すから!」

    エレン「一回しか喋んねえからしっかり聞けよ?!」


    アルミカクリ「「「はーい!」」」



    ーーー




    エレンは延々と喋り続けた。いや、喋られさせ続けた。

    "終わり"と言おうとすると三人は多種多様な罵詈雑言を用いてエレンを脅迫━━もとい、"説得"して洗いざらい聞き出した。

    あろうことか、遂には兵団の最高軍事機密とも言える"計画"についての自白の強要━━ではなく情報を求めてきた。

    さすがに"計画"については話さずに済んだが、他のことについては全て喋ってしまった。



    エレン「一応言っておくが、他言無用だからな」


    アルミカクリ「「「はーい!」」」


    クリスタ「あーでもぉ、アニには話しちゃうかも~♪」


    エレン「やめろ」チョップ


    クリスタ「あぅっ」イテテ



    ーーーーー
    ーーー



    *エレンが喋られさせた内容はガイド編に載っけます。


  34. 34 : : 2014/08/03(日) 00:05:02
    「ずっと見てるからね」フハハハハは
  35. 35 : : 2014/08/03(日) 00:05:24
    いつまでも
    どこでも
    君のSSを
  36. 36 : : 2014/08/03(日) 00:14:17
    ↑のやつこ、怖い
    期待でーす
  37. 37 : : 2014/08/06(水) 11:56:43
    僕は死なないSSが僕を見捨てるまで
  38. 38 : : 2014/08/06(水) 20:36:08
    できれば今晩、遅くても明日には更新しまーす!!
  39. 39 : : 2014/08/07(木) 17:43:47



    ーその頃工場都市ではー


    ザワザワ

    ガヤガヤ


    「どっかのお偉いさんか?」


    「うわ~凄い馬車」


    ギイイィィ


    スタッ



    アウグスト「この工場の責任者に用がある」



  40. 40 : : 2014/08/07(木) 17:44:32



    エレン「あ、そうだアルミン」


    アルミン「ん?」


    エレン「頼んでた例のヤツどうなった?」


    アルミン「例のヤツって蒸気機関のことかい?」


    エレン「うん」


    アルミン「出来たことは出来た、けど……」


    エレン「けど?」


    アルミン「あれはだめだよ」


    エレン「へ?なんでだ?」


    アルミン「問題だらけだよ。あのエレンが壁外から密輸してきた設計図を元に作ってはみたけど動きはするものの熱効率がひどく悪い。とてもじゃないけど対吸血鬼戦では使えないね」

    アルミン「あれなら立体機動装置の方がよっぽどマシだよ」


    エレン「あっちゃー」


    アルミン「あ、けど軍艦としてじゃなくて鉄道用になら使えるかもよ?」


    エレン「ほんとかっ!?」ガタッ

    エレン「このこと上層部にはもう話したか!?」


    アルミン「お、落ち着いてよエレン……」

    アルミン「上層部にはもうちゃんと話したよ」


    エレン「でどうなった!?」


    アルミン「敷設計画まで完成したからあとは線路を敷くだけだね。本体は完成してるし。」


    エレン「よっしゃ!」

    エレン「これで手札は揃った!」


    アルミン「手札?」


    エレン「ん?まあ直に分かるって!」


    アルミン「??」


    エレン「これをエサに……グヘヘヘ」



  41. 41 : : 2014/08/13(水) 22:20:20
    期待!しかないだろ!
  42. 42 : : 2014/08/21(木) 11:28:46
    期待です!!
  43. 43 : : 2014/08/23(土) 14:48:06
    これは期待でしょ!!
  44. 44 : : 2014/08/28(木) 13:58:56
    期待しております!
  45. 45 : : 2014/09/01(月) 23:24:45
    お久しぶりです。

    更新が遅くなってしまいすみません。

    ちょっとだけ続きを投下します。
  46. 46 : : 2014/09/01(月) 23:25:12


    所変わって、士官学校では親からの仕送りに心踊らせる生徒で溢れていた。


    「今週分の手紙と差し入れ届いたぞ~!」

    「来た!」

    「やった!入金通知だ!」

    「おい押すなよ!」

    「テーブルの上に広げちまえよ!」


    ディーター「やった!新作の色鉛筆セットだ!」


    パウル「んで次は軍事雑誌届けてもらうんだっけ?顧問の書いたやつ…」


    ディーター「それはこの前手紙で頼んだから再来週くらいかな?」

    ディーター「届いたら見せてあげるよ!」


    パウル「お、おぅ」


    ディーター「は~…楽しみだなぁ~!」



    またまた所変わって、ディーターの父親の経営するシュトルンツ鉄鋼では、次回息子に仕送るものを準備していた。


    「まったく、なんだってこんな雑誌を…」ガサガサ


    「ディーター坊っちゃんへの差し入れですか?」


    「家でやってくださいよ」


    「まぁ、そう言うな」


    「そうだぞ、出世した坊っちゃんがこの会社を大々的に取り立ててくれる予定なんだから」


    「いやそれは…」


    ディーター父の言葉を遮って、一人の男が息を切らせて入室してきた。


    「社長!大変です!!」


    「なんだね騒々しい」


    「そ、その工場の方で問題が…」





  47. 47 : : 2014/10/12(日) 17:10:35
    お久しぶりです。

    ちょっとだけ時間ができたので更新します。
  48. 48 : : 2014/10/12(日) 17:10:45


    「こ、これは一体…?」


    ざわつく工場には従業員と顔に見覚えのない数人の男が立っていた。


    「……!?」


    たが社長は記憶を巡らせるとその内の一人が誰か即座に思い出した。


    「だ、第二王子殿下…!」


    社長がそう呟くのが聞こえたかのようにアウグストの隣に立つ護衛が大声で宣言する。


    「この工場は今後アウグスト殿下の兵器廠となる!
    心して忠勤に励むよう!」


    「なっ…!?」


    「今行った通りだ。この会社の株と債権の七割を押さえた。事実上この工場は俺の所有物だ」


    アウグストのこの言動は近いうちに、アウグスト自身に禍となって降りかかるのであった。

  49. 49 : : 2014/10/12(日) 17:22:40


    工場での騒動と同時刻、王宮の宝物庫では一人の男が怒りに震えていた。
    そして自らの目で宝物庫の現状を確認した第一王子は怒りのあまり、一人でどなり散らしていた。


    「あいつは王室財産をなんだと思っているんだ!」

    「王室の権威である黄金を紙切れに変えるばかりか、さらにそれを企業買収につぎ込むなど…!」

    「そうまでして国を変えて何とする!」


    言いたいことをどなり散らしたためか、第一王子は足早に宝物庫を立ち去った。


  50. 50 : : 2014/10/12(日) 17:46:47



    その日の晩、工場の従業員たちは工場に残って第二王子の愚痴をあれこれこぼしていた。


    「冗談じゃねえ!あの第二王子は調査兵団の犬だ!調査兵団の真似して喜んでやがる!」


    「しっ…声が大きいよ!」


    大逆罪ともとられかねない言動に一人が注意するが、男は構わず喋り続ける。


    「構うもんか!マスケットは生産停止、機材も人員も入れ換えだぞ!?
    要するにこの先この工場も南方の工場都市みたいなライン式に変えて、奴隷みたいなやり方で調査兵団のライフル銃の模倣品なんざ作らされるんだ…!」


    男に呼応するかのようにまた一人、愚痴を溢す。


    「第一王子はずっと職人の保護を提唱してくださっていたのに…
    同じ王族でも大違いだ…」


    そしてまた一人・・・


    「職人の時代も終わりなのかねぇ…」


    「…うう…くそ…」


    そしてそんな従業員の様子を厳しい表情で見守る男がいた。
    その男は自分の部下たちを慰める言葉も出ないほど疲れたのか、今は王立士官学校砲兵科に籍を置く自慢の息子の写真を遠い目で眺めていた。

  51. 51 : : 2014/10/12(日) 18:03:04


    そしてその息子の所属する王立士官学校の校長室ではそわそわと落ち着かない校長と、当校の訓練長のアウグストは嫌な沈黙のなかにいた。


    「よほど工場の買収が気に入らなかったようだな」

    沈黙を破ったアウグストは問いかけのついでに校長を睨み付ける。


    「い、いえ…!」


    「負債を返し設備投資までしてやるんだ…問題なかろう
    あの射撃実験を見れば我々の劣後は明らかだ。とは言え調査兵団に依存し長期的に銃を輸入するわけにもいかない。
    自国で生産するためには工業そのものの改革が必要になるが…
    民間手動で行うので時間がかかりすぎる。ああするしかあるまい。後から商工省でも新設しよう。」


    「は、はぁ…」


    「重要なのは軍事の根幹たる技術力そのもののキャッチアップ。
    調査兵団に従属せぬためにもな。」


    軍事顧問のエレンがいない間に強引に軍事改革に踏み切った第二王子アウグスト。
    この行動は人類にとって仇となるか、それとも……。


  52. 52 : : 2014/10/18(土) 13:35:21
    期待以外ないでしょ
  53. 53 : : 2014/12/04(木) 19:44:25
    期待だよ~♪

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shunta150422043

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エレン「俺達の進撃」進撃×終わりのセラフ シリーズ

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