この作品は執筆を終了しています。
陽乃「比企谷くんをだれが一番ドキドキさせられるか、やってみない?」
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- 1 : 2014/02/18(火) 11:59:55 :
-
八幡「ここは…?」
俺は気づくと何処かの空き教室(?)に連れ込まれていた
しかも椅子にロープで縛られて、だ
八幡「身動きとれねぇ…。一体誰がこんなことを…」
するとドアの前に人影が現れて
ゆっくりとドアが開いた
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- 2 : 2014/02/18(火) 12:09:03 :
数分前
陽乃「というわけで、比企谷くんを拉致しちゃいましたー!」
由比ヶ浜「しちゃいましたって…」
雪ノ下「姉さん、あなた何を考えているの?」
陽乃「ここに比企谷のドキドキ度を測る機械があります」
雪ノ下「話を聞きなさい」
陽乃「えー、だって2人とも比企谷くんが自分の事をどう思ってるか、気にならない?」
雪ノ下・由比ヶ浜「え?」
-
- 3 : 2014/02/18(火) 12:11:50 :
陽乃「2人とも鈍いなー」
由比ヶ浜「どういうことですか?」
陽乃「2人には今から比企谷くんに色仕掛けをしてもらいます!」
雪ノ下「色仕掛け…?」
陽乃「そうよ。それで比企谷くんがどれだけドキドキしたか、この機械で測定するの」
雪ノ下「それって…」
陽乃「つまりドキドキ度が高ければ高いほど…」
由比ヶ浜「ヒッキーが自分を意識してくれてるって事…?」
陽乃「その通り!」
雪ノ下・由比ヶ浜「…」
-
- 4 : 2014/02/18(火) 12:13:20 :
陽乃「やる?やらない?私はどっちでもいいよ。ただ…」
陽乃はニヤリと笑って
陽乃「2人以外にも声をかけてるから、その子はどうするか分からないよ」
雪ノ下・由比ヶ浜「え?!」
由比ヶ浜「それって…」
陽乃「もう呼んでるからそろそろ…ほら、来たよ」
いろは「どうもです。先輩」
由比ヶ浜「い、いろはちゃん!?どうして…?」
-
- 5 : 2014/02/18(火) 12:14:03 :
いろは「せんぱいには色々恩がありますし…、ちょっと魅力的かな…なんて。だから…せんぱいが私の事どう思ってるか知りたくて」
由比ヶ浜「そ、そうなんだ…」
陽乃「いろはちゃんはやる気満々だけど、雪乃ちゃん達はどうするの?」
雪ノ下・由比ヶ浜「やる(わ)よ!」
陽乃「じゃあ決まりだね。トップバッターはくじ引きで決めよう」
そしてトップバッターは由比ヶ浜に決定した
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- 6 : 2014/02/18(火) 19:27:49 :
- その後に雪ノ下、一色の順決まった
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- 7 : 2014/02/18(火) 20:32:47 :
- いろは、雪ノ下の予定です(笑)
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- 8 : 2014/02/18(火) 20:35:13 :
由比ヶ浜「じゃあ、行ってくる」
陽乃「頑張ってねー。あ、でも色仕掛けと言ってもあんまりやり過ぎちゃダメだよ?」
由比ヶ浜「わ、分かってます!」
そして由比ヶ浜が空き教室へ入る
由比ヶ浜「や、やっはろー!」
八幡「やっはろーっていう状況じゃないだろ俺。椅子に縛られてんだぞ」
由比ヶ浜「えっとね、ヒッキー」
八幡「話聞けよ」
由比ヶ浜「ヒッキーはさ…私の事…どう思ってる?」
八幡「アホの子」
由比ヶ浜「バカ!そうじゃなくて!その…」
八幡「?」
いきなり変な質問してきて、どういうつもりだ?
由比ヶ浜「ヒッキーは…私の事、女の子としてどう思ってるのかって事を聞きたいの!」
由比ヶ浜が顔を真っ赤にしてそう言った
-
- 9 : 2014/02/18(火) 21:11:06 :
八幡「は、はぁ!?」
突然何言い出すんだ?
陽乃『お、ストレートにいったねー。でも比企谷くん動揺してドキドキ度上昇だよ』
※盗聴器と小型カメラで監視しています
雪ノ下『数値は?』
陽乃『20から35になったよ』
八幡「い、いきなり何だよ?」
由比ヶ浜「だって、気になったんだもん…」
八幡「急過ぎるだろ」
由比ヶ浜「…いいから、答えてよ」
八幡「どうって…いきなり言われてもな…」
軟禁されてるこの状況も理解できていないのに
由比ヶ浜のこの突然の質問
意味が分からない
何が起きてんだ…?
由比ヶ浜「やっぱり、答えられない?」
八幡「…そもそも…そんな事、考えた事もねぇし…」
由比ヶ浜「そっか…」
由比ヶ浜は呟いて
由比ヶ浜「なら…っ」
そう言うが早いか、俺に抱きついて胸に顔をうずめた
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- 10 : 2014/02/18(火) 22:32:24 :
八幡「はぁぁ!?ちょっ、何してんだ由比ヶ浜!?」
驚きの余り、変な声が出る
陽乃『うわ、大胆!』
雪ノ下『な、何が起きてるの?』
陽乃『ガハマちゃんが比企谷くんに抱きついた』
雪ノ下・いろは『えぇ!?』
いろは『せんぱいのドキドキ度は?』
陽乃『78まで急上昇してる…』
八幡「ゆ、由比ヶ浜!とにかく離れ…」
由比ヶ浜「やだ」
八幡「やだって…」
由比ヶ浜「ヒッキー、これでも…まだ…」
由比ヶ浜が顔を上げ
目に涙を溜めて
由比ヶ浜「これでもまだ私の事、一人の女の子として…見てくれないの?」
上目遣いで言った
八幡「…っ」ドキッ/////
由比ヶ浜が俺を見つめる
八幡「あ、いや…俺は…」
そこで俺の全身に電気が走った
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- 11 : 2014/02/18(火) 22:33:24 :
八幡「ぎゃああぁぁあっ?!」
由比ヶ浜「ヒッキー!?」
そこで俺の意識は途切れた
陽乃「そこまでー!」
由比ヶ浜「陽乃…さん?」
陽乃「それ以上はまだダメだよ。2人が残ってるんだから」
由比ヶ浜「そうです…か…」
陽乃「でも安心して、これで比企谷くんがガハマちゃんの事意識してるのが分かったから」
由比ヶ浜「え?」
陽乃「比企谷くんの最終ドキドキ度は91だよ」
由比ヶ浜「!」
陽乃「(いきなりこんな数値が出るとは思わなかったなぁ…)」
いろは「じゃあ次は私ですね」
いろはは八幡が目を覚ますのを待って
それから教室に入った
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- 12 : 2014/02/18(火) 22:35:21 :
- 今までとはまた違った方向性のストーリーですね!
期待です
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- 13 : 2014/02/18(火) 23:03:56 :
- 六さんの作品どれも大好きです!!
今回も期待してます!!
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- 14 : 2014/02/18(火) 23:04:16 :
- 六さんの作品どれも大好きです!!
今回も期待してます!!
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- 15 : 2014/02/18(火) 23:35:48 :
- 今までと違う感じですね。
この作品も面白いです。
続き頑張って書いてください!
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- 16 : 2014/02/19(水) 01:39:26 :
- 六さんの作品一気読みしちゃいました!
とても面白かったです。
これからも応援してますね!
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- 17 : 2014/02/19(水) 08:24:52 :
- 皆さんありがとうございます!
凄く嬉しいです
続き頑張ります!
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- 18 : 2014/02/19(水) 08:29:34 :
八幡「ん…うぅん…」
ゆっくり目を開ける
何があったんだっけ…
たしか由比ヶ浜がいきなり抱きついてきて…変な質問してきたと思ったら
急に全身が痺れて…
気絶する直前の出来事を冷静に思い返す
八幡「…あれ?そういや由比ヶ浜…は?」
教室を見渡すと誰もいなくなっていた
八幡「(ますます分かんねぇ…)」
ボーッとしていると
新しい人影が教室に入ってきた
-
- 19 : 2014/02/19(水) 08:33:09 :
いろは「せーんぱい!」
八幡「お前は…一色?」
いろは「どうも」
由比ヶ浜の次はこいつか…
八幡「お前は何しに来たんだ?」
いろは「…せんぱいに会いたかったから、じゃダメですか?」
八幡「…へ?」
さっきの由比ヶ浜といい今日はどうしたんだ?
こんなあからさまに2人とも…
俺が思考を張り巡らせていると
いろは「なに間抜けな声出してるんですかぁ?」
一色が急に首に腕を絡めてきた
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- 20 : 2014/02/19(水) 08:35:22 :
八幡「おい!?」
陽乃『いろはちゃんも大胆〜!うわ、一気に60まで…』
由比ヶ浜『ヒッキーのバカ…』
雪ノ下『ゲス谷くんね…っ』
八幡「何すんだいきなり!」
いろは「なにって、せんぱいと親睦を深めたいからですよぉ〜」
一色が甘ったるい声を出しながらさらに身体を密着させる
そしてその甘い吐息が首筋にかかる
八幡「(マズイ…っ!これは…本当に…!)」
陽乃『78』
由比ヶ浜・雪ノ下『』ゴゴゴゴゴゴッ
いろは「せんぱい、顔真っ赤ですよ?」
そう言って一色が顔を近づけて来る
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- 21 : 2014/02/19(水) 08:38:08 :
八幡「ちょ…っ」
一色の髪の毛が首に当たる
くすぐったいが、髪の毛はきっちり手入れされてるようで、とてもサラサラしていた
八幡「(しかも…なんかいい匂いもするし…)」
それによく見ると、一色の肌は透き通るように白かった
八幡「(肌も綺麗だな…)」
そしてついつい密着している胸にも意識がいってしまう
八幡「(柔らかい…こいつけっこう…)」
ジロジロ見ていたのが恥ずかしかったのか一色が顔を赤くして
いろは「…そ、そんなやらしい目で見ないで下さいよ…」
うつむいてしまった
八幡「す、すまん…」
慌てて目を逸らす
自分でも鼓動が早くなっていくのが分かった
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- 22 : 2014/02/19(水) 08:41:05 :
陽乃『94』
雪ノ下『ひ・き・が・や・く・ん』ゴゴゴゴゴゴ
由比ヶ浜『ヒッキー…』ゴゴゴゴゴゴ
八幡「つ、つーかよ…親睦深めるって…いきなりなんで…」
いろは「…なんでって…そんなの理由なんていりますか?」
八幡「え?」
いろは「私、せんぱいには感謝してるんですよ。せんぱいは私を助けてくれたわけですし…」
八幡「…あれは、別にお前を助けたわけじゃ…」
いろは「ふふ…分かってますよ。あの時、せんぱいが守りたかったものは、他にあるって」
八幡「…」
いろは「それでも、嬉しかったんです。目的は違っても、せんぱいは私のために一生懸命頑張ってくれていて…」
八幡「一色…」
いろは「気づけばせんぱいの事ばかり考えるようになってました…」
いろは「目的がなんであれ、私を助けてくれたせんぱいの事を、気づいたら私は…私は…っ」
その時、全身が電撃に襲われる
八幡「またかぁぁぁぁぁぁ!?」
俺は気を失った
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- 23 : 2014/02/19(水) 08:42:54 :
いろは「…タイムアップですか…」
陽乃「ごめんね。まだ雪乃ちゃんがいるから止めさせてもらったよ」
いろは「分かってます。私だけわがままを言うつもりはありません」
陽乃「そう…」
いろは「…それで、結果は?」
陽乃「96だよ」
いろは「ほ、ほんとですか!?」
陽乃「うん、よく頑張ったね」
いろは「…良かった。せんぱい…」
陽乃「さ、次で最後だね」
雪ノ下「やっと私の番ね」
雪ノ下がいろはと入れ替わりで空き教室へ向かった
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- 24 : 2014/02/19(水) 22:29:12 :
- 頑張って続き書いてください!
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- 25 : 2014/02/20(木) 02:58:15 :
- ありがとうございます
頑張ります!
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- 26 : 2014/02/20(木) 03:01:16 :
八幡「…いてて……まだ身体が…」
雪ノ下「あら、ようやく目が覚めたようね。おはよう比企谷くん」
八幡「…次はお前かよ…」
二度の電撃に襲われ、目を覚ました俺の前にいたのは由比ヶ浜でも一色でもなく、雪ノ下雪乃だった
八幡「てかお前らは俺のこの状況を見て何も違和感を感じないのか?」
雪ノ下「え、なにが?」
うわぁ、本気で『何の事か分からない』って顔しやがったよこいつ…
にしても由比ヶ浜や一色に続いて、流石にこいつまで変な事して来ねぇよな?
雪ノ下「比企谷くん」
八幡「…なんだ?」
雪ノ下「あなたって…どんな女性が好みなのかしら?」
八幡「…は?」
やっぱこいつもかよ…
どうしたんだ今日のこいつら
やけに積極的っていうかなんていうか…
-
- 27 : 2014/02/20(木) 03:04:03 :
雪ノ下「答えにくかったかしら?」
八幡「まぁ…少しだけな」
雪ノ下「…ごめんなさい、なら質問を変えるわ」
良かった
助かっt
雪ノ下「私と由比ヶ浜さんと一色さん、誰が一番あなたのタイプなのかしら?」
助かってねぇ!
八幡「なんだその質問は!?さらに答えにくくなってるだろうがっ!」
雪ノ下「なによ…あなたも男ならハッキリしなさいよ」
八幡「いや、ハッキリっつってもだな…」
さっきから色々ありすぎてまだ頭の中整理が出来てないっての
雪ノ下「…もう、じれったいわね」
そう言うと雪ノ下は…
八幡「…何をしてるんですか雪ノ下さん?」
対面するように俺の膝の上に座った
-
- 28 : 2014/02/20(木) 03:06:51 :
八幡「(近い近いい匂い近い…っ)」
膝から雪ノ下の体温がダイレクトに伝わる
一色に負けず劣らず良い匂いがするし、髪の毛も一色以上に綺麗だ
肌も雪のように白く、とても魅力的だが
顔は少し赤らんでいて、そのアンバランスさが更に魅力を引き出していた
八幡「(今まで見慣れてて忘れてたが…やっぱりこいつすげぇ可愛いよな…)」
心拍数がえげつない事になっている
しかし
八幡「ったく今日のお前ら、本当どうしたんだよ」
俺はなんとか平静を装った
だがそれは逆効果だった
-
- 29 : 2014/02/20(木) 03:11:17 :
雪ノ下「なんで…」
八幡「へ?」
雪ノ下「なんでなのよ…バカ…」
急に目に涙を浮かべた
八幡「ちょっと待てなんで泣いてんだ!?」
俺が困惑していると
雪ノ下が突然、腕を俺の首に絡めて顔を肩に乗せた
さらに雪ノ下の顔が近くなり、耳に吐息がかかる
八幡「(な、何が起きて…っ!?)」
雪ノ下「なんでなのよ…っ」
八幡「だから!なんでってなにが…」
雪ノ下「なんで私の時だけそんな素っ気ない反応なのよ!他の2人の時はもっと…もっと動揺してたじゃない!」
そう言って泣き出してしまった
八幡「(は…はぁぁぁ!?)」
あまりに予想外の理由に面食らった
ますますわけが分からなくなる
それじゃまるで…
-
- 30 : 2014/02/20(木) 03:14:24 :
陽乃『あら、雪乃ちゃん泣いちゃった』
由比ヶ浜『ゆきのんがですか?』
陽乃『うん、自分だけガハマちゃん達みたいな反応が返って来なくて悲しかったみたい』
由比ヶ浜『なるほど…』
いろは『それで、せんぱいの数値は?』
陽乃『えっとね…95』
由比ヶ浜・いろは『えぇ!?』
雪ノ下「どうしてなの…?やっぱり私には…彼女達みたいな魅力がないの…?」
涙目で、不安そうに尋ねて来る
雪ノ下「胸が…小さいから?それとも彼女達と比べて私が可愛くない…から…?」
まるで捨てられるのを怖がっている子猫のように
-
- 31 : 2014/02/20(木) 03:16:23 :
八幡「お、落ち着けって!そんなわけないだろ!」
八幡「(ふざけんな、魅力を感じないわけないだろ)」
雪ノ下「…ほんとうに?」
雪ノ下の俺の服をギュッと握る
微かに肩も震えている
八幡「…あぁ」
雪ノ下「なら…どうして…あんなに素っ気なかったの…?」
尋ねる雪ノ下の身体がさらに密着する
八幡「どうしてって…そんなの…」
由比ヶ浜・いろは『ちょっと陽乃さん!もう止めて下さい!』
陽乃『え?』
由比ヶ浜『私達の時は止めたじゃないですか!』
陽乃『でも比企谷くんのドキドキ度数値は98で1番だよ?ならこのまま続けても…』
いろは『そ、そんなのダメです!』
陽乃『うーん…』
由比ヶ浜『それなら、私が今から直接止めにいきます!!』
陽乃『あ、ガハマちゃん!…仕方ないなぁ…。ごめんね、雪乃ちゃん』
-
- 32 : 2014/02/20(木) 03:20:46 :
八幡「そんなの…」
恥ずかしかったからに決まってんだろ
今はお前が俺に好意を向けてくれているのが分かってるけど
さっきまでは予想もしてなかった
だから可愛いとか思っちまったのがバレて、今までの関係に戻れなくなるのが…俺は…
そう言おうかどうか迷っていると
またもや俺の身体を電撃が襲った
そこで俺は気を失った
雪ノ下「比企谷…くん?」
八幡「」気絶中
ガラッ
由比ヶ浜「ヒッキー!!」
いろは「せんぱい!!」
雪ノ下「え…?由比ヶ浜さんに…一色さん?」
由比ヶ浜「あれ…?ヒッキー…気絶してる?」
-
- 33 : 2014/02/20(木) 03:21:49 :
陽乃「もう、2人とも強引なんだから」
由比ヶ浜・いろは「陽乃さん!」
雪ノ下「えっと…どういう事かしら?」
陽乃「ごめんね雪乃ちゃん。私は最後まで見届けたかったんだけど、2人とも我慢できなかったみたいで…」
雪ノ下「…そう…」
由比ヶ浜「ごめんね、ゆきのん」
いろは「すみません…先輩」
雪ノ下「構わないわよ。私だけなんていうのは…ズルいものね」
陽乃「雪乃ちゃん…」
雪ノ下「それより姉さん、私の結果は…?」
陽乃「そんなに不安がらなくてもいいよ。雪乃ちゃんの最終結果は98で1番だったからね」
雪ノ下「…え?」
-
- 34 : 2014/02/20(木) 03:32:21 :
陽乃「比企谷くんは強がって平静を装ってただけで、本当は凄くドキドキしてたんだよ」
雪ノ下「そう…だったの…。良かった…」
陽乃「とりあえず出よっか」
四人は八幡のいる教室から廊下に出た
陽乃「さて、今日はそろそろ解散しよっか」
雪ノ下「それもそうね…」
いろは「…雪ノ下先輩」
雪ノ下「なにかしら?」
いろは「今日は雪ノ下先輩に勝てませんでしたけど、私は諦めませんから」
由比ヶ浜「わ、私だってゆきのんが相手でも諦めないから!」
雪ノ下「…えぇ、のぞむところよ」
陽乃「それじゃあ…解散ということで」
由比ヶ浜「ところでヒッキーはどうするんですか?」
陽乃「私が責任をもって家まで送るから安心して」
いろは「では、お願いしますね」
陽乃「うん」
こうして雪ノ下と由比ヶ浜、そしていろはは解散して帰っていった
三人の姿が見えなくなった頃…
陽乃「…本当にごめんね、三人とも…」
陽乃はポツリと呟き、八幡のいる教室へ入っていった
-
- 35 : 2014/02/20(木) 10:45:08 :
- てす
-
- 36 : 2014/02/20(木) 12:59:07 :
八幡「…ん……」
陽乃「おはよう、比企谷くん」
八幡「雪ノ下…さん…?」
どうやらまた気を失ってしまってたみたいだな…
でもどうしてここに雪ノ下さんが…?
八幡「…まさか…今回の件、仕組んだの雪ノ下さんですか?」
陽乃「お、流石に分かっちゃったかな」
八幡「そりゃこのタイミングで現れたらね」
陽乃「その通り。私が三人を比企谷くんに差し向けた張本人だよ」
八幡「…分からないですね。どうしてそんな事を…?」
陽乃「…」
八幡「雪ノ下さん?」
陽乃「…信じてもらえないと思うけど、聞いてくれる?」
八幡「…分かりました」
-
- 37 : 2014/02/20(木) 13:01:25 :
陽乃「私はね、三人を利用したの。自分のために、自己中心的な理由で」
八幡「…どういう…意味ですか?」
陽乃「君を、諦めるためだよ」
八幡「俺を…諦める?」
陽乃「やっぱり気づいてなかったみたいだね。まぁ雪乃ちゃん達の気持ちにすら気づいてなかったんだから当たり前かな」
八幡「なんの事ですか?」
陽乃「私は比企谷くん…君の事が好きだったの」
八幡「え?」
陽乃「でもね、雪乃ちゃん達が比企谷くんの事を好きなのも…知ってたの」
八幡「…」
言ってる意味が分からない
雪ノ下が、由比ヶ浜が、一色が
そして雪ノ下さんが
俺の事を…好き?
陽乃「だから今日、三人を君に差し向けたの。それで君が三人のうち誰かを選んだなら…それを見届けようって、そして君を諦めようって…」
-
- 38 : 2014/02/20(木) 13:03:25 :
陽乃「だけど…上手くいかなかった」
八幡「…そんな…」
陽乃「私、嫌な女だよね。自分のために他の誰かの気持ちを利用したの…」
八幡「…」
陽乃「それなのに…それなのに…っ、私はやっぱり…君を諦め切れなかった…っ」
八幡「え?」
陽乃「雪乃ちゃんを前にしても諦めなかった2人を見て、私も諦めたくないって…思っちゃったんだ…」
八幡「雪ノ下さん…」
陽乃「比企谷くんにも、私の自分勝手な理由で迷惑かけちゃってゴメンね…」
八幡「いえ…。でも、やっぱ信じられないっすよ」
陽乃「え?」
八幡「雪ノ下さんが俺の事を好きだったなんて…言われても…」
陽乃「どうして?」
八幡「理由がないじゃないですか。俺みたいな奴を、雪ノ下さんみたいな完璧超人が好きになる理由が」
陽乃「…ほんとにそう?」
八幡「え?」
-
- 39 : 2014/02/20(木) 15:47:47 :
陽乃「比企谷くん…そんなに自分を卑下しないで」
八幡「いや事実俺は…」
陽乃「私は、何も良いところが無いような人を好きになったりしないよ」
八幡「…」
陽乃「君は他の人にはできないような事を普通にやってのける。自分を犠牲にしてまで誰かを助けたりね」
陽乃「文化祭の時、それを間近で見て君の凄さ、強さを実感したの。今まで見てきた誰とも違うって…」
八幡「そんな…大それた事じゃ…」
陽乃「少なくとも私はそう感じたの。それから…少しずつ君に惹かれていったの…」
八幡「雪ノ下さん…」
雪ノ下さんがそんなに俺の事を思ってくれていたというのは
凄く嬉しかった
けど…
陽乃「やっぱり、まだ私の事…信用できないかな?」
八幡「…」
実際、まだ現実味が無い
この人が俺を好きだなんて
-
- 40 : 2014/02/20(木) 15:54:21 :
陽乃「じゃあ…これなら、どう?」
八幡「…っ?!」
雪ノ下さんは俺に顔をそっと近づけると
そのままキスをしてきた
八幡「ゆ、雪ノ下さん!?一体何をしてるんですか!?」
陽乃「…今の、私のファーストキスなんだよ」
八幡「へ?」
陽乃「これでも、まだ信じてくれない?」
八幡「え、と…」
陽乃「それとも比企谷くんには…私が好きでもない相手にキスをするような、そんな軽い女に見えてるのかな…?」
八幡「いえっ、そんな事は…」
無いと思うが…それを認めるという事は
そのまま雪ノ下さんの気持ちを認める事になる
陽乃「比企谷くん…」
雪ノ下さんが不安そうに俺の顔を覗き込んでくる
俺は真面目に考えて
八幡「…分かりました。雪ノ下さんの気持ち…信じます」
そう答えを出した
-
- 41 : 2014/02/20(木) 15:58:08 :
陽乃「ほ、本当に!?」
雪ノ下さんが目を見開いて、喜びの声をあげる
八幡「えぇ…。ここまでされたら、流石に信じないわけにもいかないですよ」
陽乃「よかったぁ!ありがとう比企谷くん!」ダキッ
そう言って雪ノ下さんが俺を抱きしめる
八幡「ちょっ、近いですよ雪ノ下さん…」
今日は何度もこういった経験をしていたので、少しは耐性がついたようだ
なんとか平静を装うことが出来た
陽乃「ご、ゴメンね…嬉しくてつい…」
雪ノ下さんが顔を真っ赤にして俺から離れ、目を逸らす
八幡「い、いえ…」
その仕草がとても新鮮で、不覚にもドキッとしてしまった
-
- 42 : 2014/02/20(木) 16:13:51 :
八幡「そ、それで…俺はどうしたら…?」
雪ノ下さんは少し考える素振りを見せて
陽乃「…今すぐ答えは求めない事にするよ」
そう言った
八幡「そう、ですか…」
少しホッとした
陽乃「ただ、私にも…チャンスをくれないかな?」
八幡「チャンス?」
陽乃「君を振り向かせる、そのチャンスを」
八幡「…」
雪ノ下さんが真剣に俺の目を見て
そう言い放った
だから俺も真剣に
八幡「分かりました」
そう答えた
-
- 43 : 2014/02/20(木) 16:16:12 :
陽乃「…つまりそれは、私の気持ちを…ちゃんと信用して受け入れてくれたって事…だよね?」
八幡「えぇ」
陽乃「そっか…へへ、嬉しいな」
雪ノ下さんが照れながら微笑む
陽乃「じゃあ、これから改めてよろしくね。比企谷くん!」
八幡「はい」
これで雪ノ下さんとは今までの関係には戻れないだろう
ちゃんと向き合わないと
-
- 44 : 2014/02/20(木) 16:19:27 :
八幡「てか、もう外真っ暗ですね…」
陽乃「ほんとだ。ゴメンね遅くまで付き合わせちゃって…」
八幡「別に構いませんよ」
陽乃「じゃ、帰ろう」
俺たちは空き教室を出て
出口に向かった
-
- 45 : 2014/02/20(木) 16:20:42 :
陽乃「今日は、本当にありがとう比企谷くん」
八幡「いえ、こちらこそ…」
陽乃「また会おうね」
八幡「えぇ」
陽乃「あ、じゃあさ…連絡先交換しよ」
八幡「そういえばお互い連絡先知らなかったですね」
陽乃「うん」
陽乃(私は知ってたけどね)
八幡「よし、これで完了ですね」
陽乃「うん!それじゃ、また連絡するね」
八幡「はい、待ってます」
陽乃「バイバイ比企谷くん!」
八幡「雪ノ下さん、さようなら」
俺たちはそこで別れて
お互い帰路についた
-
- 46 : 2014/02/20(木) 16:29:56 :
その頃陽乃は
陽乃「(あー…ついに言っちゃったなぁ…)」
顔を赤くして帰り道を歩いていた
陽乃「(自分の気持ちを表に出すのって、こんなに恥ずかしいっていうか…ドキドキするもんなんだ…)」
ふとさっきの光景を思い出す
陽乃「(比企谷くんも、ちゃんと私の気持ちを受け止めてくれたし…これでやっとスタート地点に立てた…かな)」
あ、そういえば…
陽乃「ドキドキ度数値は……97か…」
雪乃ちゃんには勝てなかったな…
でも、私ももう諦めないから
覚悟しててよね雪乃ちゃん
静かに心にそう決めて、私はまた夜の道を歩き始めた
-
- 47 : 2014/02/20(木) 16:31:16 :
To Be Continued?
-
- 48 : 2014/02/20(木) 17:21:20 :
- 面白かったです!
後日談などはありますか?
-
- 49 : 2014/02/20(木) 17:45:37 :
- もしかしたら書くかもです_φ(^_^
-
- 50 : 2014/02/20(木) 18:17:00 :
- 乙です!
やっぱりゆきのんが強かったか....
-
- 51 : 2014/02/20(木) 21:15:02 :
- 六さん新作きたーーーーw
後日談にはルミルミでますよね?ね?ね?
-
- 52 : 2014/02/20(木) 22:02:20 :
- 頑張って出せたら出します(笑)
-
- 53 : 2014/02/20(木) 22:02:52 :
- 多分新しいスレ立てると思います
-
- 54 : 2014/02/20(木) 22:21:16 :
- 今回も面白かったです!!
後日談期待してます!!
-
- 55 : 2014/02/20(木) 23:53:50 :
- ありがとうございます!
-
- 56 : 2014/02/20(木) 23:57:20 :
- 四条桃花の作品もお願いします!!!!!!
-
- 57 : 2014/02/21(金) 00:12:25 :
- >>56
後日談を書いてからになるので
少し遅くなってしまうかもですが、了解です(^_−)−☆
-
- 58 : 2014/02/21(金) 00:57:04 :
- >>56
俺ガイルとのコラボでいいですか?
-
- 59 : 2014/02/21(金) 09:34:38 :
- http://www.ssnote.net/archives/10638#thread-top-navigation
まだ書き始めですが、後日談のスレ立てました
-
- 60 : 2014/02/21(金) 11:54:38 :
- 後日談も期待です!
面白そうです
頑張って下さい!
-
- 77 : 2014/03/25(火) 23:15:10 :
- はちめぐ、お願いしても、よろしいでしょうか?
-
- 99 : 2015/01/25(日) 00:08:43 :
- 八陽で書いてほしい
-
- 100 : 2015/02/14(土) 00:08:56 :
- 面白かったです。
-
- 101 : 2015/08/18(火) 03:06:30 :
- この話は何巻ですか?
-
- 102 : 2015/08/25(火) 05:48:03 :
- にわか乙。
-
- 103 : 2016/01/03(日) 16:58:53 :
- ンゴォォォォ!!!!
-
- 104 : 2016/01/04(月) 17:38:44 :
- おまんこ
-
- 105 : 2016/06/13(月) 01:50:45 :
- 春乃さんかわえぇ!
-
- 108 : 2017/01/05(木) 13:29:28 :
- 良かったです
-
- 109 : 2017/08/27(日) 02:25:55 :
- 面白かったです。
-
- 110 : 2020/09/28(月) 11:20:53 :
- 高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
http://www.ssnote.net/archives/80410
恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
http://www.ssnote.net/archives/86931
害悪ユーザーカグラ
http://www.ssnote.net/archives/78041
害悪ユーザースルメ わたあめ
http://www.ssnote.net/archives/78042
害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
http://www.ssnote.net/archives/80906
害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
http://www.ssnote.net/archives/81672
害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
http://www.ssnote.net/archives/81774
害悪ユーザー筋力
http://www.ssnote.net/archives/84057
害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
http://www.ssnote.net/archives/85091
害悪ユーザー空山
http://www.ssnote.net/archives/81038
【キャロル様教団】
http://www.ssnote.net/archives/86972
何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
http://www.ssnote.net/archives/86986
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