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白スーツの喰種達
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- 1 : 2016/06/02(木) 15:42:00 :
- 単発作品ですッッ!!!!!よろしければ他の作品も見てください!
作品→http://www.ssnote.net/users/aogirinoki
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- 2 : 2016/06/02(木) 16:23:18 :
- ナキ「じぇ、じぇんそんさん!!」
ヤモリ「・・・あ?」
ナキ「じぇ・・・いや・・・!」
ナキ「あ・・・アニキと呼ばせてください!!」
東京13区のとある裏路地で、2人の喰種がいた。1人は倒れており、もう1人は余裕の表情で手に着いた埃を払っている。
ヤモリ「はぁ?俺が・・・何だって?」
ナキ「俺のアニキになってください!!じぇんそんさん!!」
ヤモリ「断る。面倒だ」
ナキ「ええええええ!?嘘だろ!?何でだよじぇんそんさん!!」
ヤモリ「ウゼエんだよ お前。うるせぇし」
ナキ「そ、んな・・・」
ヤモリ(イヤ・・・待てよ・・・この馬鹿は使いようによっては役立つかもしれんな。そこそこに強ェしな・・・よし)
ヤモリ「わかった 認めてやるよ」
ナキ「ホントか!?っしゃあああああ!!!」
ナキはすぐさま起き上がって跳ね回る。
ヤモリ「ただしいくつか条件はある」
ナキ「・・・上限?って何だ?」
ヤモリ「条件だ 馬鹿」
ナキ「ああ!条件か!おっけい、何だ!?」
ヤモリ「一つ目。俺の言うことは絶対に聞け」
ナキ「ああ!絶対聞く!」
ヤモリ「二つ目。俺がヤバい時には助けに来い。最悪身代わりにでもなれ」
ナキ「ああ!ミガワリってのがよく分かんねーけど助けにいきゃいいんだな!?」
ヤモリ「ああ。三つ目。俺の喰い物はお前が確保しろ」
ナキ「肉のことだな!?ああ いいぜアニキィ!!」
ヤモリ「そして最後の四つ目だ」
ナキ「ああ!」
ヤモリ「俺は今から仲間を集めて組織を作ろうと思う。それにはまずは人員がいる。お前と俺で強い奴探して勧誘しろ。来ねェ場合は無理やり連れてこい」
ナキ「分かった!!んでも、連れてきても言うこと聞かねえんじゃねェか!?」
ヤモリ「・・・聞くさ。俺がちょっといじればな」ニヤァ
ナキ「よし!そんだけか!?」
ヤモリ「ああ」
ナキ「っし!これからよろしく頼むな!じぇんそんのアニキ!!」
ヤモリ「・・・ジェイソンだ」
ナキ「んえ?じぇいそん!?覚えづれェよアニキィ!!」
ヤモリ「そうか・・・じゃあこう呼べ」
ナキ「?」
ヤモリ「 『ヤモリ』 ってな」
ナキ「ああ!わかったぜ!ヤモリのアニキ、だな!!」
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- 3 : 2016/06/04(土) 19:14:34 :
- 期待です
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- 4 : 2016/06/04(土) 20:47:32 :
- >>3
ありがとうございますッッ!!!!!
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- 5 : 2016/06/06(月) 16:48:59 :
- ナキ「んでアニキ!!俺はどこに住めばいいんだ!?」
ヤモリ「・・・あぁ?」
ヤモリ「・・・俺ん所来い」
ナキ「おう!!」
ヤモリ「ただし肉を持ってなかったら入れん」
ナキ「なに!?・・・わかったここで待ってろよアニキィ!!」ダダダダ
ヤモリ「・・・」
ヤモリ「・・・あっち繁華街だが・・・」
――――――20分後
ナキ「アニキィィィィィィ!!!!!」
捜査官1「追えええええ!!!」
捜査官2「仲間もいるぞ!!」
ヤモリ「」
ナキは2人の人間の死体を抱え、数人の白鳩を連れて爆走してくる。
ヤモリ「・・・馬鹿が」ドシュッ
捜査官1「ぐぴィ」ドシュ
捜査官2「はぐう・・・」ドサッ
ヤモリは鱗赫で次々と白鳩を貫く。そして全員を黙らせたあと、ナキの方に来る。
ナキ「おおアニキィ!!肉持ってk――――――バキッ
ヤモリはナキの右頬を殴る。
ナキ「イッて~~~!!!」
ヤモリ「よく聞け馬鹿 お前のヘマに俺を巻き込むな」
ナキ「・・・わかった」グスッ
ヤモリ「・・・まあ労せず大量の肉が手に入ったから今回は大目に見てやるが今度こんなことがあったら・・・殺す」
ナキ「」
ヤモリ「・・・入れ」
ナキ「ああ・・・」
2人はボロい廃墟に入っていった。
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- 6 : 2016/06/06(月) 20:36:52 :
- あ、更新されてた!
面白いですねー!
期待してますよー!
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- 7 : 2016/06/08(水) 22:11:35 :
- 続きまだですかー?
期待してますー
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- 9 : 2016/06/13(月) 16:23:42 :
- ――――――――――――
――――――
―――2日後・・・アジトにて・・・
ナキ「アニキィ!!連れてきたぜェ!!」
ヤモリ「!」
ナキは白スーツという喰種組織を結成するのに必要な人材を集めに行っていた。
ヤモリ「よくやったナキ どいつだ?」
ナキ「こいつらだ!!」
現れたのは――――――
ガギ「ゴウ ガギギ」
グゲ「ゴゲガ ガギグゲ」
ヤモリ「」
ナキ「な!話してみたらいいヤツらだぜコイツら!!」
ヤモリ「・・・話は通じたのか?」
ナキ「?何いってんだアニキ?フツーに喋ってんだろ?」
ヤモリ「・・・まあいい」
ヤモリはそう言ってのっそりと立ち上がる。
ヤモリ「僕はヤモリ。13区のジェイソンとも呼ばれてる。よろしく頼むよ」
ナキ「俺はナキだ!よろしくな!ガギ、グゲ!!」
ヤモリ(そんな名前なのかよ・・・)
ヤモリ「ナキ」
ナキ「ん?」
ヤモリ「お前もう一回探しに行って来い」
ナキ「・・・ああ!わかった!!」ダダダダ
ヤモリ「マシなの連れて来いよ・・・」
――――――――――――
――――――
―――ナキ「喰種いねーな・・・しゃあねえ 喰い場行って肉取ってくるか・・・」
――――――――――――
――――――
―――ナキ「!」
ナキが喰い場に行くと、そこには既に先客が人肉を屠っていた。
ナキ「おい!!ここは俺らの喰い場だ!!その肉置いて尻巻いて逃げろ!!」
??「・・・黙れ 邪魔するな馬鹿が」バキキ
男はそう言うと羽赫を発現させる。
??「死ね・・・!!」
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- 10 : 2016/06/13(月) 18:17:21 :
- ナキさん大ピンチですね!
期待してまーす
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- 11 : 2016/06/13(月) 18:31:37 :
- >>10
大丈夫です!!だってこの謎の喰種は・・・!!
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- 12 : 2016/06/18(土) 11:04:30 :
- ナキ「んだとこの筋肉ダルマ・・・!!」ビキキ
ナキはそう言うと甲赫を発現させ、目の前の体格の良い喰種に向ける。
??「甲赫・・・羽赫では不利か・・・」
ナキ「へッ・・・行くぜッ!!」ザンッ
ナキは甲赫を振る。だが俊敏性に特化した謎の喰種に避けられる。
ナキ(・・・あれ?コイツ連れてきゃアニキもナットクすんじゃね?)
??「ふッ!!」ドドドド
ナキ「っぷ!!」ガガガガ
ナキは謎の喰種の攻撃を甲赫で防ぐ。が、その瞬間ナキは無防備になった。
??「甘いッ!!」ドガッ
ナキ「ぶへッ!!」
ナキは喰種の拳を腹に受け、吹っ飛ぶ。
ナキ「強ェ・・・けど!!」
??「はああッ!!」ドドドドド
謎の喰種は羽赫を飛ばしながらナキに接近して来る。
ナキ「痛ェのがまんできりゃあ!!」ダダダダ
??「何ッ!?」
ナキは羽赫が体中に刺さるのも構わずに謎の喰種に向かって突進する。
??「まずい、止まれn――――――
ナキ「うらあッ!!」ザンッ
??「ぐおおおッ!?」ボタボタ
ナキの甲赫は、謎の喰種の顔を斬った。そして、その左目から血が滴り落ちていた。
??「貴さm――――――ドガッ
??「ガハァッ!!」
謎の喰種はナキの蹴りを受け、膝を着く。
ナキ「へッ・・・武将あったな!!」
??「くッ・・・!」
ナキ「つーわけでお前は俺と来い!!」
??「は・・・?」
ナキ「お前も今日から白スーツの一任だ!!」
??「一員・・・だ」
ナキ「んで?いんだな?」
??「ああ・・・よろしくお願いします」
ナキ「へへ・・・俺はナキだ!お前のアニキな!」
??「ナキの兄貴、でいいんですか?」
ナキ「おう!お前は?」
承正「・・・承正です、ナキの兄貴!」
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- 13 : 2016/06/18(土) 14:33:22 :
- 期待です!
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- 14 : 2016/06/20(月) 16:07:07 :
- >>13
ありがとうございますッッ!!!!!
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- 15 : 2016/06/22(水) 16:14:17 :
- ――――――――――――
――――――
―――ギイ・・・
承正「ここがアジト・・・ですか?」
アジトの中はゴミや虫の死骸が散乱しており、そこにガギ、グゲが座って絵本を読んでおり、ヤモリは盗品のソファで寝ていた。
ナキ「ああ!ちょっと汚ェがテキトーに使え!」
と、その時、寝ていたヤモリが目を覚ました。
ヤモリ「ナキィ・・・マシな奴連れてきたじゃねえか・・・」
承正(何だこの異質なオーラは・・・!これがナキの兄貴を屈服させたというあのヤモリ・・・か)
と、その刹那寝転がっていたヤモリの姿が消えた。
承正「!?」
承正は反射的に後ろを振り向く。
承正「疾い・・・!」
その言葉を聞いたヤモリは嬉しそうに目を細める。
ヤモリ「へえ・・・結構鋭いねえ きみぃ」
ナキ「するどい・・・?何言ってんだアニキ?ゴツゴツだぜコイツ」
ヤモリ「黙ってろよナキィ・・・もっぺん腹に穴空けるぞコラ」
承正「」
ナキ「んあ?アニキがあれで楽しいってんなら俺は嬉しいぜ?」
ヤモリ「チィッ・・・Mだからやりがいねーんだよな・・・んなことより」
ヤモリは承正に目を向ける。
ヤモリ「僕はヤモリ。13区のジェイソンとも呼ばれてる。よろしく・・・えっと」
承正「井寺承正です。よろしくお願いいたします、ヤモリの大兄貴」
ヤモリ「大兄貴・・・?」
承正「はい。ナキの兄貴の兄貴なんですからヤモリの大兄貴です」
ナキ「?・・・??」
ヤモリ「まあいい・・・僕はやっとまともに喋れる部下が来て嬉しいよ。他の奴らにも挨拶して来いよ」
承正「はい。ヤモリの大兄貴」
――――――――――――
――――――
―――
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- 16 : 2016/06/22(水) 20:45:02 :
- ついに承正が仲間に…
ホオグロはまだかなー?
((o(*^^*)o))わくわく
期待してます!
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- 17 : 2016/06/23(木) 08:46:59 :
- >>16
そろそろ出そうと思っております!ありがとうございますッッ!!!!!
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- 18 : 2016/07/01(金) 16:40:58 :
- しばらく投稿できてなくてごめんなさい!!またちょっとしたら投稿します!!
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- 19 : 2016/07/11(月) 16:28:58 :
- ――――――――――――
――――――
―――その数日後・・・
ヤモリ「腹減ったな・・・ナキィ」
ナキ「めんどくせーな・・・あ!そうだ承正行けよ!!」
承正「わかりました」
ヤモリ「こないだ3丁目の裏路地で殺ったから別んとこにしろよ」
承正「はい」
――――――――――――
――――――
―――
承正「今日はここでいいか」
承正「・・・ん?」
そこには、大きなバッグを担いで早々に立ち去ろうとしている男がいた。
承正「・・・おい」
????「!・・・何スか?」
承正「その荷物置いて行け」
????「あ?」
承正「わかるんだよ 匂いでそれがヒトの肉だってな」
????「・・・」
承正「ここは俺達の喰い場だ。それ置いたら見逃してやる。とっとと行け」
????「若干腹減ってるけど・・・まあいいか」
謎の喰種は荷物をその場に置く。ドサッ、と鈍い音が響く。
????「空腹でもお前を黙らすことぐらいわけねェ・・・!」
承正「!!」ドシュッ ドオオオン
承正がいた所のアスファルトを、謎の喰種の鱗赫が粉々に砕く。
????「へー 速ェな」
承正「危ないな・・・殺すぞ」ビキキ ドシュッ
承正は羽赫を発現させる。
承正「お前・・・名は?」
ホオグロ「・・・ホオグロ」
承正「行くぞ・・・ホオグロ・・・!!」
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- 20 : 2016/07/11(月) 17:51:18 :
- おぉ!!ホオグロだぁ!!
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- 21 : 2016/07/12(火) 23:25:53 :
- >>20
そう!ホオグロッス!!!
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- 22 : 2016/07/20(水) 15:28:34 :
- 承正「ふんッ!!」ドドドド
ホオグロ「よっと」ガガガ
ホオグロは鱗赫を横に流しながら承正の羽赫の攻撃を防ぐ。が、
承正「甘い」
ホオグロ「!」ドゴッ
承正は羽赫に気を取られたホオグロの隙を狙って近づき、腹を殴った。
ホオグロ「おふっ・・・」
ホオグロは後ろに仰け反る。
ホオグロ「らァ!」バキィ
ホオグロはその反動を利用して承正の顎を蹴る。
承正「ぬぐッ・・・!」ドサッ
そして両者は仰向けに倒れる。
承正「やる・・・なァ!!」ドドド
承正は上半身を起こして羽赫での攻撃を仕掛ける。
ホオグロ「がああッ!!」
ホオグロの身体に羽赫の弾丸が突き刺さる。
承正「ふんっ・・・勝負あった」
ホオグロ「テンメェェェェエエエエ!!!」ドシュッ
承正「ぬぐおおおッ!?」
ホオグロが放った鱗赫は承正の腹に突き刺さる。そしてそのまま鱗赫を振り、承正は吹っ飛びアスファルトに放り出される。
承正「ごふッ・・・!!」
承正は血反吐を吐く。と同時に、ホオグロが膝を着く。
ホオグロ「チ・・・クショ・・・ォ・・・」
承正「ぬがァ・・・」
承正「!!」
ホオグロ「ぐッ・・・!!」
見ると、ホオグロは放り捨てたバッグの中から人肉を取り出していた。そしてそれに喰らいついた。
ホオグロ「」ガツガツ
ホオグロ「ふう・・・」
体力を回復したホオグロは承正に歩み寄って来る。
承正「クソッ・・・!!!」
ホオグロ「・・・おらよ」ポイッ
承正「お前・・・これは・・・!!」ガシッ
ホオグロ「見りゃ分かんだろ 肉だよ肉・・・おらとっとと喰えよ」
承正「・・・恩に着る」ガツガツ
承正はホオグロから受け取った肉に喰らいつく。
――――――――――――
――――――
―――
ホオグロ「そういやお前さっきここは『俺達の喰い場』って言ってたけど・・・部下とかいんの?」
承正「いや・・・俺は『白スーツ』という発展途上の組織の下っ端だ」
ホオグロ「な・・・!?お前で下っ端って・・・どんだけレベルの高い組織なんだよ・・・」
承正「まだメンバーは5人だけだがな・・・」
承正「・・・!」
ホオグロ「?」
承正「喰い場はお前に荒らされた。そして俺達が両腕を喰ってしまったこの死体でヤモリの大兄貴が満足なさるはずもない・・・しかしメンバーを増やせば・・・よし」
承正「お前、『白スーツ』に加入しろ」
ホオグロ「・・・は?」
承正「どうだ?そうすればお前は喰い場に困ることもない。それに団結することで生活も多少良くなるだろう」
ホオグロ「・・・悪くねェな」
承正「・・・つまり?」
ホオグロ「・・・ああ。『白スーツ』に加入させてくれ」
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- 23 : 2016/07/26(火) 10:57:53 :
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――――――
―――ホオグロが白スーツに加入してから3年が経った。今ではそのメンバーは300人以上にも達していた。白スーツはその数や力を活かして13区を過激に荒らしていた。そして――――――
??「ここが13区・・・白スーツの巣ッスか・・・」
??「富良二等 あまりその名を軽々しく口にするな 奴らが耳を立てて聞いているかもしれんぞ?」
富良「! スンマセン・・・!」
??「んん~真戸ボォイ・・・富良くんもまだ二等なのだ 大目に見てやろうではないか?」
真戸「田中丸准特等・・・すまんな富良くん 少しばかり気が立っていたようだ・・・」
富良「いえ 俺の不注意が悪いッスから・・・それより、気が立っているというのは?」
真戸「うむ・・・白スーツの喰種は個々の能力が一般より高い傾向がある。そいつ等の実に良質なクインケがもうすぐ私の手中に、それも大量に手に入るのだと思うと・・・身震いするほど、神経を逆撫でされるほどに興奮するのだよ・・・!」
望元「クインケ狂の真戸、とはよく言ったものだね・・・」
クズ共
真戸「私はただこの手でより多くの喰種達を葬りたいだけなのですよ」
富良「・・・以前真戸上等の功績記録を拝見したのですが・・・あれだけの功績を挙げてなぜ未だに上等捜査官の身に留まっているのですか?」
望元「それは私も気になる・・・話したまえ」
真戸「・・・私には一人娘がいます。妻は隻眼の梟に殺られて他界した今、私があの子を育ててやらなければなりません」
真戸「確かに特等クラスともなると安定した収入は得られるでしょう。しかし特等とは常に多忙の身、不器用な私では娘に十分な愛情を注いでやることなどできはしない・・・。私が上等捜査官でいるのは、私が昇進を拒み続けているからなのですよ」
富良「・・・」
望元「ふむぅ・・・」
真戸「・・・長話が過ぎましたな さあ急ぎ13区支部へ向かいましょう」
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- 24 : 2016/07/28(木) 12:06:35 :
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――――――
―――
ウド「ハアッ・・・ハアッ・・・」ダダダダダ
ウド、という喰種は白スーツの下っ端で、喰い場から食糧の調達を任されていた。が、
ウド「ヤベェ・・・アイツらヤベェよォ・・・!!」
ウドはそう呟くが、すぐに膝を着く。彼は既に疲労していた。
ウド「アニキに・・・ヤモリのアニキに言わねェとッ・・・!!」
再び呟くが、ウドの足はもう棒になっていた。
ウド「!」
ウドは気付けば周りを複数の男に囲まれていた。
ウド「白鳩ォ・・・!!」
富良「お前ら油断するなよ・・・!真戸上等も田中丸准特等ももうすぐ来られる」ガシャッ
富良はそう言って尾赫のクインケ『ランタン』を展開する。それに倣い他の班員もクインケを展開する。
ウド「クソッ・・・俺にもヤキが回ってきたか・・・」
そう言ってウドはフラフラと立ち上がる。
ウド「こうなりゃどいつもこいつも道連れだッ・・・!!」ビキキ
富良「・・・来るぞッ!」
ウド「うああああああああああああッッ!!!」
――――――――――――
――――――
―――
真戸「ほう・・・コイツが白スーツか」
真戸は地に伏して動かなくなっているウドを一瞥する。
富良「弱らせてから情報を吐かせようとしたのですが・・・奴は自分の赫子で自分の胸を刺して・・・」
望元「ほう・・・仲間意識は高いようだね 白ボォイズは?」
富良「しろぼーいず・・・?・・・あ、はい 結束力は並の組織の比じゃないです」
望元「思ったより面倒だねぇ 富良ボォイ?」
富良「はい・・・一体どうやって奴らの居所を掴めば・・・?」
真戸「いや、それを突き止める必要はない」
それまでずっと黙っていた真戸が口を開き、全員の視線がそこに向く。
望元「聞こうか 真戸ボォイ?」
真戸「奴らの居所など突き止める必要などありません。奴らを一匹残らずおびき寄せれば良いのです」
そこまで言って真戸は富良に目を向ける。
真戸「先程の戦いでの損害は?」
富良「はい・・・班員が2名やられました」
真戸「ふむ・・・それなら十分・・・」
真戸「田中丸准特等 私が今から申し上げることは人道に反しています・・・が、白スーツを壊滅させることに大きく貢献すると思われます。そのことを念頭に置いてお聞きください」
望元「フゥン・・・?」
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- 25 : 2016/07/31(日) 15:06:21 :
- ――――――――――――
――――――
―――
ヤモリ「遅いねェ ウドのヤツ・・・」
ナキ「なーだから皆で見に行かねェ?」
ホオグロ「獲物が見つかんねーだけじゃないんスか?」
承正「・・・!」スンスン
その時、異様な匂いがした。
ヤモリ「・・・肉の香り、だねぇ」
ナキ「いや、でも何かこれ・・・」
承正「遠ざかってる・・・?」
ホオグロ「どーゆーことだ・・・?」
ヤモリ「・・・見に行こうか」ガチャッ
そしてヤモリ達は外へ出た。
ナキ「あっちにいるぞ!」
ナキが指を指した先は裏路地である。一行はそこへ向かう。すると――――――
ヤモリ「!?」
ナキ「何だコリャ!?」
そこには腹を無残に斬り裂かれたスーツ姿の男が2名横たわっていた。
承正「ウドが狩ったのか・・・?」
ホオグロ「! ウドは・・・?」
??「ほう ウド、といった名前だったのか。すまないねぇ 名を聞く前に葬ってしまったよ」
ヤモリ「!?」ドサッ
ヤモリの足元にウドの死体が無造作に投げられる。
ナキ「ウ・・・ド・・・」
承正「何奴・・・」
真戸「名乗る必要などない。もうすぐ貴様らもそいつの下に行くのだからな」
ホオグロ「白鳩かッ・・・!」
真戸「言った通りでしょう田中丸准特等 殉職した者の死体を持ってこの13区を回ればそのうち喰種が嗅ぎつけておびき寄せられるのです・・・そして」
望元「ふんッ!」ドオオオン
望元は展開した甲赫のクインケでアスファルトを攻撃する。
承正「何を・・・」
真戸「もう直にこの轟音に反応して白スーツの残りのメンバーが貴様らの身を案じて飛び出してくるだろうな・・・そいつらの処理は任せたぞ 富良くん」
富良「わかりました」
ヤモリ「お前・・・」
富良「!・・・お前あの時の・・・!」
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- 26 : 2016/07/31(日) 17:57:04 :
- あのとき…?
期待です(*^^*)
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- 27 : 2016/07/31(日) 20:34:59 :
- ランタンの時にヤモリと戦ってるからか!
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- 28 : 2016/07/31(日) 20:49:30 :
- >>27
あぁ、そっか!!
ランタンの存在を忘れていた…w
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- 30 : 2016/08/02(火) 11:12:23 :
- 富良「ジェイソン・・・ってのはテメエか?」
ヤモリ「ああ・・・今はカボチャ頭に代わってこの13区を仕切ってる」
ヤモリはそこで富良のクインケに目を止める。
ヤモリ「ハッ・・・噂をすれば、か お前がアイツを殺ったのか?」
富良「・・・三波に止めをさしたのは俺だ。まあほとんどあの野郎の手柄なんだがな」
ヤモリ「そういや今日はあのガキいないのか・・・好都合だな」
真戸「富良くん 無駄話はその辺にしたまえ。君達の相手は後ろだよ」
富良「!」
見ると、捜査官達の後ろには大勢の白スーツがいた。
熊児「おうおう ウチの大将達に何してくれちゃってんのかなァ 白鳩さんよォ」
速島「丁度良い。腕がなまってたとこだ。リハビリも兼ねて久々に暴れるとするか」
ナキ「お前ら・・・!」
ヤモリ「・・・ホオグロ、承正 お前らアイツらの所に行け」
ホオグロ「! アニキ・・・俺らは・・・」
承正「俺らは大兄貴とナキの兄貴のお手伝いを・・・!!」
ヤモリ「いらん。お前らじゃ足手まといだ」
承正「!」
ナキ「おいアニキッ・・・!」
ヤモリ「白鳩の数見ろ あの数じゃあいつらの手の余るだろ」
ヤモリ「・・・さっさと行って先に予備アジトに帰っとけ」
ナキ「俺らもすぐ帰るからな!」
ホオグロ「・・・了解」
そう言ってホオグロと承正は仲間の方へ走り去っていく。
ヤモリ「さて・・・」
望元「こちらも始めるとしようか?ムキムキマッチョグール」
ヤモリ「・・・ナキ コイツは俺が殺るからお前はそっちのジジイ殺れ」
ナキ「ぎょいィ!」ビキキ ドシュッ
真戸「フム・・・甲赫か。ならば丁度良い」ガシャッ
真戸はクインケを展開する。グルカルでもおなじみ、『真戸のクインケ』だ。
望元「では・・・」
望元は先程展開したクインケを構える。形状は平たい大剣のようである。
望元「では君も・・・この『ブラインドタッチ(暗闇の中の暗殺者)』の餌食となりたまえ!!」
ヤモリ「」
-
- 31 : 2016/08/02(火) 11:23:15 :
- >>30での解説です!真戸のクインケはア二メで真戸がヤモリに使ってたやつです!!
望元のクインケの名前はね・・・。厨二病ネームメーカーというサイトで「はと」と入れて診断したらねーこうなったんですよww
厨二病ネームメーカー→https://shindanmaker.com/509920
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- 32 : 2016/08/02(火) 14:24:11 :
- 厨二病発言からのヤモリの反応…ww
期待です!
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- 33 : 2016/08/02(火) 14:27:21 :
- >>32
期待ありがとうございますッッ!!!!!
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- 34 : 2016/08/04(木) 11:16:59 :
- 望元「ぬううううんんッッ!!!!」ドオオンッ
ヤモリ「へぇ・・・やるねぇ 君」ビキキキ ドシュッ
ヤモリは鱗赫を放出する。
望元「禍々しい赫子・・・んがッ!」ダダダ
ヤモリ(来いッ!)
望元「ブラインドタァァァアアアアッッッチィイ!!!!!」ズドオオンッ
望元はブラインドタッチを縦に振り下ろす。
ヤモリ「ぐッ・・・!!」ガガガガ
望元の体重を乗せた渾身の一撃をヤモリは2本の鱗赫で防ぐ。が――――――
ヤモリ「がはァッ!!」
ヤモリは力負けして吹っ飛び、アスファルトを転がる。
望元「ほう・・・我がブラインドを凌ぐとは・・・!」
ヤモリ(何だ コイツ・・・強ェ・・・!!)
ヤモリはスーツに付着した砂を払いながら立ち上がる。
ヤモリ「驚いたよ・・・僕に泥を付けるヤツがいたなんて・・・」
ヤモリ「・・・・・・殺す 殺す殺す殺すゥ!!」
ヤモリ「ぶっ殺すッ・・・・・・喰い殺すゥゥウッ!!」
ヤモリは望元に突進して行く。
ヤモリ「ぶっ飛べェェッ!!」ドシュッ
望元「ぬうううんッッ!!」ガガガガ
望元はブラインドタッチを盾にしてヤモリの鱗赫を防ぐ。そして隙を見て反撃を仕掛ける。が、ヤモリの鱗赫に阻まれる。
ヤモリ「らァッ!!」ドドド
望元「ぬぐうううッ!」ガガガ
ヤモリと望元は激しい攻防を繰り広げていたが、徐々に望元は防戦一方になっていく。それを遠くからナキが真戸の攻撃に応じながら応援していた。
ナキ「いいぞアニキィ!!」
真戸「戦いに集中しろ 喰種(クズ)が」
ナキ「ク・・・クズだとォ!?テッ・・・ンメェふざけんなよクソジジイ!!」
真戸(軽い挑発にも激情して乗って来るとは・・・愚かな)
真戸「実に良質な赫子だ」
ナキ「んお?ありがとなッ!・・・ってテメエに言われても嬉しくねェんだよ!!」ブンッ
真戸はナキの甲赫の攻撃をクインケで受け止める。そして自身の顔をナキの顔に近づけて囁く。
真戸「だがその赫子同様、攻撃も直線的になりやすい」
ナキ「何わけわかんねーこと言ってん・・・だッ!!」
ナキは真戸に向けて蹴りを放つが、真戸は後ろへ後退して回避する。
真戸「つまり――――――
ナキ「うらあああああッッ!!!」
ナキは真戸に向けて突進して行く。そして甲赫を振り上げる。
真戸「――――――攻撃の軌道を読みやすいということだ」ドシュッ
真戸はナキの腹をクインケで貫く。
ナキ「ごふッ・・・!!」
-
- 35 : 2016/08/08(月) 11:19:49 :
- ナキ「クソッ・・・!!」ブンッ
真戸「おや まだ動けるか」
ナキは甲赫を振り回して真戸を追い払う。が、
ナキ「ごぱアッ・・・!」ビチャビチャ
ナキは血反吐を吐いて膝を着く。
真戸「フン・・・こんな程度か。まあいい貴様のその赫子は大切に使ってやろう」
ヤモリ「! ナキッ・・・」
望元「隙ありィ!!」ドゴッ
ヤモリ「ぐッ・・・!!」
ヤモリはブラインドタッチの攻撃を腹に受ける。
望元「ブラインドタァァァアアアアッッッチィイ!!!!!」ブゥンッッ
ヤモリ「がはあッ・・・!!」
望元はヤモリの腹に密着させていたブラインドタッチを大きく振った。その攻撃でヤモリは吹っ飛びコンクリートの壁に激突した。
ヤモリ「んのッ・・・野郎・・・!!」フラフラ
ヤモリは額から血を流しながら再び立ち上がり、望元を睨む。
望元「ほう・・・タフな」
その様子を見た真戸はナキを一瞥して口を開く。
真戸「・・・あの執念深い喰種には田中丸准特等も手を焼くだろうな・・・。貴様はもう動けまい。丁度いい 13区の諸事情に詳しそうな貴様は捕獲するとしよう。そして私は准特等の援護に行くとしよう」
真戸「君。この喰種を拘束しておいてくれたまえ」
捜査官「はっ」
そして真戸は望元の下へ歩み寄る。
真戸「援護しますぞ 准特等」
望元「感謝するよ 真戸ボォイ」
ナキ「ア・・・ニ・・キ」
ナキ「――――――!」
――――――二つ目。俺がヤバい時には助けに来い。最悪身代わりにでもなれ――――――
それは、ナキとヤモリが出会った時に交わした約束だった。
ナキ「アニキッ・・・!!!!」ビキキキキ
捜査官「なにっ!?」
ナキ「うらああああああッッ!!!!!」ザンッ
ナキは甲赫を発現させて歩み寄って来ていた捜査官を斬りつける。
望元「むん!?」
真戸「ほう・・・あの傷でよくやるものだ」
望元と真戸が呆気にとられている間にナキはヤモリを庇う様に2人の前に立ちはだかる。
ナキ「テメエらァァアアアッッ!!!アニキの腕一本触んじゃねェェ!!!グチャミソにしてやるッッッ!!!!」
-
- 36 : 2016/08/10(水) 11:43:14 :
- 真戸「このままコクリアに送還されれば命は助かったものを・・・愚かな喰種(クズ)が」
ナキ「ざッけんな・・・!!アニキのいねェシャバなんかにキョオミはねェんだよ・・・!!」
ナキは振り返ってヤモリを見る。
ナキ「アニキ・・・逃げろッ・・・!!」
ヤモリ「お前・・・何言ってんだ・・・!?」
ナキ「こいつらは俺が引き止めるから早くッ・・・行ってくれ!!」
ヤモリ「馬鹿がッ・・・怪我人のテメエに何がd――――――
ナキ「早く行けッッ!!!」ドゴッ
ヤモリ「ぐッ!!」
ナキはヤモリを蹴って吹っ飛ばす。
ヤモリ「グソッ・・・テメッ!」
ナキ「頼むから・・・行ってくれ!」
ナキ「ホオグロや承正達を悲しませないでくれッ・・・!!」
ヤモリ「ッ・・・!」
ヤモリ「・・・お前 俺に拷問されたがってたよな?」
ナキ「・・・ああ 3回しかやってもらってねェけどな」
ヤモリ「・・・やってやるよ だから・・・戻って来い」
ナキ「!」
ヤモリは白鳩を一瞥すると背を向けて走る。
真戸「愚かな・・・我々が逃がす筈あるまい」ガシャ ドンッ
真戸はQバレットをヤモリに向けて撃つ。
ナキ「ッ!」ガイイン
ナキはそれを甲赫で防ぐ。
ナキ「アニキを殺りてェんなら俺を殺ってからにしろ!」
ナキ「けど俺はこんな所で死ねねェ・・・テメエら全員ぶっ殺して帰る・・・!!」
望元「・・・」
真戸「・・・おや」
望元と真戸の所へさらに増員が来る。
富良「・・・援護します」
望元「そちらの仕事は終わったのかね?」
富良「9割程度殲滅しました。残党には逃げられましたが・・・」
真戸「いい判断だ。無闇に追い回すよりこちらの援護に回ってくれた方がありがたい」
望元「・・・総員戦闘態勢ッ!」
望元「捕獲対象Sレート ナキ」
-
- 37 : 2016/08/18(木) 16:33:07 :
- ――――――――――――
――――――
―――
ヤモリ「ハアッ・・・ハアッ・・・!!」ダダダダダ
ヤモリは痛む腹を押さえながら予備で確保してあったアジトへと脚を運んでいた。
ヤモリ「ぐッ・・・着いたッ・・・か!」
ヤモリは安堵して膝を着く。が、そのまま力尽きて倒れてしまう。
ヤモリ「クソッ・・・!!」
ヤモリ「承正ッ・・・ホオグロ!!ここ開けろ!!」
すると、中からくぐもった声が聞こえてきた。
承正「大兄貴ッ・・・ヤモリの大兄貴だ!」
ホオグロ「アニキッ!!」ガラッ
ホオグロは戸を開けてヤモリを担ぎ、迎えた。
承正「大兄貴ッ・・・よくぞご無事で!」
ヤモリ「・・・少ねェな・・・生き残った奴らはこんだけか?」
そこにいたのはわずか10人足らずの喰種だった。
ホオグロ「奴らは強すぎたんス もうこの面子じゃ勝てそうにないから退却したんス」
承正「・・・大兄貴。ナキの兄貴はどこに?」
ヤモリ「!・・・まだ戦ってる。んでおそらく捕まる」
ホオグロ「は・・・?」
承正「何で・・・」
ヤモリ「アイツは俺を逃がしたんだ」
ホオグロ「・・・何で助けに行けって命令しないんですか・・・!?」
ヤモリ「アイツは俺だけじゃなくお前ら全員を逃がすために囮になったんだ。今行けばアイツの行為は無駄になる」
ホオグロ「・・・じゃあ何ですか?このまま指くわえて見てろってことッスか・・・!?」
承正「納得できませんッ!」
ヤモリ「知るか。行きたいなら勝手にしろ。俺は止めんし行かん」
承正「・・・行きたいヤツは俺について来い!俺は一人でも行くぞッ!」
ホオグロ「・・・お前一人で行かせねェよ 承正」
肘「俺も・・・!」
はじ平「俺も行きてェ・・・!」
そして次々と名乗り、全員が行くこととなった。
承正「よし、行くぞ!!」ダダダダ
そして承正達は夜の街に呑まれて行った。
ヤモリ「・・・馬鹿野郎共が」
-
- 38 : 2016/08/20(土) 10:33:29 :
- ――――――――――――
――――――
―――
承正「くッそ・・・!!」
ナキがいたであろう場所に彼の姿はなかった。
ホオグロ「アニキ・・・まさか・・・」
承正「ホオグロ。大兄貴の言葉、覚えてるか?」
承正「 『・・・まだ戦ってる。んでおそらく捕まる』 」
ホオグロ「・・・!」
承正「白スーツの幹部のナキさんならこの13区の詳しい、そう白鳩は考えるのだろう」
ホオグロ「・・・じゃあ!」
承正「ああ。コクリアの方向へ向かえばまだ間に合う・・・!!」
ホオグロ「行くぞ!!」
――――――――――――
――――――
―――
ホオグロ「承正!見つけた!あのトレーラーだ!!」
承正達は家の屋根を伝ってコクリアの方向へ向かっていた。
承正「よし・・・襲撃するぞ!作戦なんぞない!とにかくあの護送車を止めろ!!」ビキキキ
承正はそう言うと高く舞い上がる。狙いは、周りが他の護送車に囲まれている護送車。
承正「兄貴を・・・返せェッ!!」ドドドド
承正が放った羽赫の攻撃は、護送車の屋根に突き刺さる。
承正「チイッ・・・タイヤには当たらんかったか・・・!!」
その攻撃で、白鳩は白スーツの存在に気付いた。そして、一番後方の護送車の荷台が開き、富良が現れる。
富良「クソッ・・・俺の故郷(くに)でこれ以上好き勝手すんじゃねェよッ!!」ガシャッ ブウンッ
富良はランタンを展開し、屋根にいる喰種へ攻撃を仕掛ける。
ホオグロ「道路に降りろ!!」
その一喝で白スーツの喰種達は道路へ降り、富良の攻撃を避ける。
承正「羽赫のヤツは距離を取って攻撃ィ!!」ドドドド
承正らの羽赫の攻撃は、ランタンに防がれる。
ホオグロ「ッソ キリがねェ!!承正!!」
承正「ああ!!他の奴らは基本無視しろ!!中心の護送車を攻撃しろ!!多分兄貴が乗ってる!!」
が、その時中心の護送車の周りにいた護送車が脇に退き、突如として道が開ける。つまり、もう何も邪魔するものが無くなったということだ。
承正「・・・?」
ホオグロ「承正!もう今しかねェぞ!!」
承正「・・・ああ!!全員で襲撃するぞ!!」ビキキキ
その時、中心にいた護送車の荷台が開く。
望元「フゥン・・・」
承正「!?」
その中には、望元と、手足を縛られたナキがいた。
承正「兄貴ッ!!」
ホオグロ「アニキィ!!」
ナキ「なッ・・・」
ナキ「馬鹿ッ!!逃げろ!!」
その瞬間望元がバズーカ型のクインケを構える。
承正「!!」
ホオグロ「!!」
望元「地行ボォイの最新作・・・受けたまェェエエエ!!!」
承正「かわs――――――
望元「ハイァァァァアアアアアマァアインド!!!!!」ズドオオオン
-
- 39 : 2016/08/20(土) 17:51:00 :
- 期待!期待!期待!期待です!!
-
- 40 : 2016/08/22(月) 09:02:12 :
- >>39
期待!期待!期待!期待ありがとうございますッッ!!!!!
-
- 41 : 2016/08/23(火) 16:28:30 :
- 承正「ッ!!」
ホオグロ「ッ!!」
承正とホオグロは横っ跳びに跳び、ハイアーマインドの攻撃を回避する。が――――――
野板「がぶッ」
ハモ「ごはッ・・・」
ノルノマ「じょぶゥ・・・」
承正「野板ッ!!ハモッ!!ノルノマッ!!」
ホオグロ「・・・肘もはじ平も殺られた・・・」
望元「フゥン・・・最後まで踊り続けるか」
ナキ「・・・やめろよ・・・!!これ以上手ェ出すんじゃねェよ!!!」
望元「出来ぬ相談だねぇ 私が喰種捜査官で君たちが喰種。ならばそれは出来ぬ和解だ」
ナキ「ッソ・・・」
ナキ「承正!!!ホオグロ!!!めーれーだ!!!逃げろ!!!」
承正「くッ・・・!!」ギリッ
ホオグロ「・・・承正。もう俺らだけじゃ無理だ」
承正「諦めろというのか!?兄貴はもう手が届く所にいるのだぞ!?」
ホオグロ「防御(ガード)が固すぎることぐらい冷静になりゃわかんだろ!?それに俺らが死んでそれでよく尽くしてくれたとアニキが喜ぶとでも思うのか!?」
承正「ッ・・・!!!」
承正「・・・撤退」
ホオグロ「承正・・・」
と、そこで再び望元はハイアーマインドを構える。
望元「逃がす筈なかろう!!」
ホオグロ「前見ろ オッサン」
望元「!?」グラッ
そこで、護送車は道をカーブした。当然、承正達は直線的な攻撃しかできないハイアーマインドの軌道から外れた。
望元「くッ・・・まあいい」
そして護送車達は見えなくなっていった。
承正「・・・結局無駄に仲間たちを失っただけか」
ホオグロ「ッ・・・」
承正「・・・帰るか。大兄貴が待ってる」
-
- 42 : 2016/08/25(木) 15:50:06 :
- ――――――――――――
――――――
―――
あれからどれほどの月日が経ったのだろうか。承正、ホオグロ、そしてヤモリ。彼らは元気にしているのだろうか。そんな事を思いながらナキは硬いベッドから起き上がる。
ナキ「アニキ・・・会いてェよアニキィ・・・!」
捜査官「うるさいぞ!静かにしろ!」
と、その時――――――
ブーッ!!ブーッ!!ブーッ!!
ナキ「!?」
ナキ「されいん・・・?」
捜査官「なッ・・・んだ貴様ら!?アオギリk――――――
???「失せろ」ドシュッ
捜査官「ごぉふうっ・・・」ドサッ
ナキの独房の近くにいた捜査官が倒れる音が聞こえた。
ナキ「なんだ・・・あおぐりって・・・??」
???「」ガアンッ
捜査官を殺した謎の喰種はナキの独房の扉を破壊する。
???「出ろ」
ナキ「あ・・・ありがとなッ!!オッサン!」
???「・・・オッサンはやめろ」
謎の喰種はナキの方を見る。その喰種は口元を紅いマスクで覆っていた。そして、一切感情を宿さない冷たい目をしていた。
ナキ「あッ・・・」
ナキはその目を知っていた。敵を前にしたヤモリの目と同じだった。
タタラ「俺はタタラだ。喰種集団『アオギリの樹』の幹部を務めている。お前は傘下に入る気はないか?」
ナキ「いや、悪ィけどもう白スーツに入ってんだ。知ってるだろ?白スーツ?」
タタラ「ああ。ヤモリが率いていた組織、だろ?」
ナキ「アニキと知り合いか!?」
タタラ「ヤツは今アオギリに入っている。つまり、俺の部下だ」
ナキ「マジかッ!?んじゃあ俺はアンタに連いてきゃアニキに会えるのか!?」
タタラ「ああ。そうだな」
タタラ(・・・置いて来たから生きてるかわからんが、とは言わん方が良いな)
ナキ「よし!よろしくなタタラ!!」
タタラ「 “さん”付けでいい」
ナキ「へいへい タタラサン」
だがナキはまだ知らなかった。もう二度とヤモリに会うことはできないのだと。
ナキ「待ってろよアニキィ!!!」
―――――― END――――――
-
- 43 : 2016/08/25(木) 15:52:34 :
- 今更ながら、ガギとグゲを最後に出してなかったのを思い出した!!!
読んでくださり、ありがとうございました。
-
- 44 : 2016/08/25(木) 17:56:55 :
- お疲れ様でした!
とても興味深い喰種小説でした!
いつも楽しんで読まさせてもらいました(*^^*)
新作は出すつもりなんですかー?
-
- 45 : 2016/08/26(金) 12:42:31 :
- >>44
最後まで読んでくださってありがとうございましたッッ!!!!!新作・・・ですか?まあ書きましょうかね!!
新作→http://www.ssnote.net/archives/48390
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