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死から蘇った二人の探偵 「来たれ難事件!全て片付けよう!!」

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  1. 1 : : 2015/05/21(木) 14:36:15
    ※初めての学生系ss









    俺は一度死んだ










    ある日中学校に行く途中に車に跳ねられた








    「あれが……俺…?」



    噂でよく耳に聞く"幽体離脱"というものか

    そこで俺が見たのは






    頭蓋骨に穴が空いて脳が半分以上飛び出た俺の死体だった






    即死……のはずだった






    「私に任せろ、早く近くの病院へ!」

    「しかし…」

    「これを見ろ」

    「…ッ!貴方は…!まさか…あの…」

    「早くしろ!!」

    「は、はいっ!!」









    ピーポーピーポー




    「しっかりするんだ…!!必ず助ける!!」








  2. 2 : : 2015/05/21(木) 14:39:50







    暗い…




    真っ暗だ……




    そうか…俺は死んだのか……




    『もう死にたいのか』


    !?


    誰だ…今の



    『今、お前を助けるためにたくさんの人が関わっている』


    『お前はまだ地獄へ来るべき者ではない』

    『死にたいのなら話は別だがな』


    貴方は……一体


    『お前にはまだ人生がある』




    『生か死か…選べ』



    そんなの……決まってる



    こんなところで死んでたまるか


    まだ俺は15だぞ


    恋人もいないし童貞だ


    キスさえしたことない!!


    まだ死ねるか!!


    『…お、おう…』((汗


    ちょっ、生きたいって言ったじゃないか


    『いや…まさかそんな正直に言うとは…』


    とりあえず生きたいです



    『生きたいという強い思いがあれば大丈夫だ、もうじきここからお前は消える』


    …あれ?ここって地獄?


    『今更ッッ!?』((困惑


    気づかなかったわーw


    『面白い人間もいるもんだ……』


    ん?…えっ!?足が!?消えてる!!


    『…今からお前はまた新しい人生を歩んで行くだろう』


    え、ちょ、俺は輪廻とかなんとかやったの?


    『目が覚めたら気づく』


    あ、そう


    うわわわわわ!!!胴体まで消えて…


    そうだ!最後に聞いていいか?


    『なんだ』


    あんた誰



    『…』





    『我は俗に言う《閻魔大王》』


    …………








    なんですとおおおお!!!??



    って体が消えて……


    『…では…』


    『巡れ、そして生きろ』








    ーーーーー
    ーーーー
    ーーー
    ーー

  3. 3 : : 2015/05/21(木) 14:42:36
    「大丈夫か!?君!!」


    ここは…病室?

    あー、医者が見える


    「まさか本当にあの状態から助けるなんて…」

    「君の名前は?」


    俺か?俺の名前は


    天津「天津(あまつ) (けい)です」


    「うん…記憶にも影響はなさそうだね」

    「健康そのものだ、明日にでも退院できるだろう」


    マジっすか!


    「それじゃあまた後でくるよ」


    「はい、わかりました」


    ガラガラ…



    「……あー…なんかよくわからん夢見たなー」


    「閻魔とかいるわけ…」


    「そういえば生き返ったらわかるとか言ってた気が…」



    幽霊『やあ』


    ………ん?



    幽霊『聞こえてないの?』


    ………………あれ?


    幽霊『おーい』


    …………………


    幽霊『おかしいなー、君には聞こえると思ったのに』






    は?



  4. 4 : : 2015/05/21(木) 17:11:49

    天津「ちょ、ちょっと待った。お前誰だ」


    幽霊『幽霊』


    天津「……まさか…」


    閻魔様が言ってたことって…これ!?


    マジか……俺はこれから幽霊を見たり喋ったりしながら生きるのか…


    ん?…ってことは….


    天津「なぁ、俺の守護霊ってお前?」


    守護霊見て見たかったんだよなー


    幽霊『守護霊って実際はいないんですよ』


    …え



    幽霊『あんなの人の勝手な妄想です、一度死んで幽霊になればわかります』

    そうなんだ…


    幽霊『それにしても災難ですねー、登校中に車に引かれて頭から脳が飛びてるなんて』


    幽霊『普通死にますよ』


    奇跡的に助かったんだな俺

    流石童貞力


    幽霊『あ、でもあの医者がいなかったら死んでましたね』


    へぇー…感謝しないとな


    幽霊『てか今日卒業式ですよね?残念でしたね』


    …んー…まああの学校には1年しかいなかったからなんとも…


    それにもうすぐ引っ越すしさ


    幽霊『もう9時ですか、早いですね』


    俺はいつも12時に寝てるからなんとも


    幽霊『それではサヨナラ』スッ


    壁をすり抜けて消えた!?


    あ、そうか、幽霊かあいつ



    …やることねぇし俺も寝るか…







  5. 5 : : 2015/05/21(木) 18:36:57
    それから俺は退院した


    家に帰っても親はいない


    そりゃそうか、死んでるもんな


    そのあとすぐに引っ越し業者さんが来て俺は隣町のアパートまで引っ越した



    ふぅ…二週間後から学校だ


    部活は…入らないでいいや




    俺はくたびれてそのまま寝た



  6. 6 : : 2015/05/21(木) 18:37:12
    ー二週間後ー




    持ち物は?



    \OK/


    お金は?


    \OK/


    朝ごはんは?


    \OK/


    よし、行こう
  7. 7 : : 2015/05/21(木) 19:58:57


    ザワザワ ガヤガヤ



    クラスは……っと
    1-Bか


    やっぱ知らない名前ばっかだなー


    まあいいや




    ガラガラ


    「ちゃーす!」


    挨拶は大事だよね☆



    他「「「…」」」

    うわぁ…めっちゃ見られてる


    座席は…窓際の一番後ろ


    寝れる!!やったー!






  8. 8 : : 2015/05/22(金) 08:05:36


    ガラガラ


    先生「席つけー、自己紹介するぞー」


    先生「まずは私からだ、私は今日から1年君たちの担任、名前は〜ー」


    先生「1年間よろしくな!」


    先生「んじゃ出席番号順に自己紹介よろしく」


    先生「それじゃ○○くん」


    ○○「はい、僕の名前は〜ーー」


    自己紹介かぁ…とりあえず名前と好きな食べ物言っときゃいいか


    △△「私の名前は〜ーー」


    可愛い子いねぇかな…








    先生「天津君、天津君?」


    天津「は、はい!?」

    先生「次は君の番だよ?」

    天津「あ、すみません!!」


    プー、クスクス

    笑われた〜〜!!!


    くそっ、さっさと終わらせるぞ


    天津「俺の名前は天___幽霊『元気?』

    天津「うるせぇ!自己紹介中だ!」


    その他「「「!?」」」


    天津「あっ、いやその…」



    「お前面白いなw」





    幽霊の野郎…あとで破ァァァーー!!してやる!※できません









    ???「…ふぅん…私と同じ…なのかな」



  9. 9 : : 2015/05/22(金) 16:40:07





    くっそーー!!!


    初日から大失敗!!




    ……悔やんでても仕方がない…バイト行こう…


    はぁ……




    ???「ねぇ、天津君」

    天津「ん?」

    ???「私のこと知ってる?」

    天津「え?いや…」

    ???「……同じクラスなんだけど。それに隣の席」

    な、なぬぅ!!

    それはマズイことをしてしまった!


    天津「え、ご、ごめん!」

    ???「まあいいけど、改めて自己紹介するわね」

    椎奈「私の名前は椎奈(しいな) 琴美(ことみ)端威(たんい)中学校卒業よ」


    へぇー


    椎奈「…もしかしてここの街育ちじゃない?」


    え、なんでばれたの!?


    椎奈「だって…端威中って探偵部がとても有名なのよ、しかも私はそこの部長だったの」


    ふーん、探偵か




    椎奈「この学校にも探偵部があるって聞いて来たの!ワクワクするわね!」



    天津「そうかそうか、じゃあ俺はこれで」




    椎奈「む…探偵部に興味ないの?」



    天津「興味以前に部活入らないんで」


    椎奈「むむ…」



    天津「んじゃバイバーイ」



    椎奈「あっ…行っちゃった」









    幽霊『どうしたのー?』



    椎奈「ううん…なんでもないからあっち行ってて」


  10. 10 : : 2015/05/22(金) 16:45:09
    ー翌日ー




    ふあぁぁ…ねみ…


    椎奈「おはよう天津君」


    なんか絡んでくるし


    いや美人さんだからばっちこいだけどさ


    椎奈「今から私、探偵部に入部届け出してくるわ」


    おう、いてらー


    椎奈「ついてこないの?」


    なぜだ


    椎奈「だってあなた探偵部入りだそうだもん」


    いや、全然!?


    椎奈「そう…残念」


    椎奈「それじゃあ行ってくるわ」


    おーう







    「おい、お前なんであんな可愛い子と話してんだ!!羨ましい!!」


    誰だお前




  11. 11 : : 2015/05/22(金) 20:01:38






    椎奈「どういうことですか!!」バン!!!!


    先生「そうは言われても…探偵部は今年から廃部が決定してしまったんだよ」


    椎奈「なんでですか!?」


    先生「部員数が明らかに少なくてね…」


    椎奈「私が入りますよ!!」


    先生「流石に一人じゃあ…」


    椎奈「何人…いればいいんですか?」


    先生「…顧問を含めて3人だ」


    椎奈「3人…」


    椎奈「…………わかりました、集めてきます」


    先生「…顧問は私に任せなさい」


    椎奈「…いいんですか?」



    先生「あぁ、頑張って探してくれよ」ニコッ



    椎奈「…はい!」
  12. 12 : : 2015/05/22(金) 21:02:16
    〜帰りのHR〜


    椎奈「(……1人なら…なんとか集まるかも…)」



    なんかめちゃくちゃ考えこんでるぞ



    週番「誰か連絡はありませんか?ないのなら先生からの連____」


    椎奈「はい!連絡あります!」


    ?何言うんだ?


    週番「えっ、あ、はいどうぞ」




    椎奈「誰か探偵部に入りませんか?」



    椎奈「入りたいという人がいるのであれば私に言ってください」



    あー…そういや潰れたとか言ってたような…


    まあ俺には関係ないな


    椎奈「それだけです」


    週番「は、はい、では先生からの連絡〜ー」





  13. 13 : : 2015/05/23(土) 13:04:39
    (コンビニバイト中)



    ピーンポンガラガラー




    天津「いらっしゃいませーー」


    天津「ありがとうございましたーー」




    椎奈「頑張ってるわね」コト…


    天津「っ!?椎奈…」


    椎奈「何よ、飲み物買いにきただけよ」


    椎奈「ほらお会計」


    天津「お、おう、お会計154円です」


    椎奈「もう少し安くしなさい」


    天津「無茶言わないでくださいお客様」








  14. 14 : : 2015/05/23(土) 13:05:29




    店長「天津君、もう時間だから帰っていいよー」

    天津「あ、はーい」





    バイトも終わったし帰るかー


    椎奈「ねぇ」


    天津「うわっッ…と」


    椎奈「家、どっち方面?」


    天津「え?…○○駅方面だけど」


    椎奈「そう、近いわね」


    天津「??」


    椎奈「一緒に帰るわよ」



    え?



    いいんすか?


    椎奈「嫌なの?」


    むしろご褒美です

  15. 15 : : 2015/05/23(土) 13:20:26
    期待ィ!!
  16. 16 : : 2015/05/23(土) 13:22:42
    >>15
    神がいた、ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうござ((ry
  17. 17 : : 2015/05/23(土) 16:55:56







    天津「じゃ、俺ここのアパートなんで…」

    椎奈「え?」

    天津「え?」





    椎奈「…待って、この前隣に引っ越してきたのって…」

    天津「え…?」

    椎奈「何号室?」

    天津「701号室」

    椎奈「……私は702号室よ」


    MA☆ZI☆DE!?


    天津「……ワオ」

    椎奈「これも何かの縁ね、探偵部に入らない?」


    天津「丁重にお断りします」
  18. 18 : : 2015/05/23(土) 17:08:08
    予想以上に面白かったww
    期待(+`゚∀´)=b グッ
  19. 19 : : 2015/05/23(土) 17:13:36
    >>18
    神がまた一人…なんだろう天使が見える
    ありがとうございますありがとうございますありがとうござい((ry
  20. 20 : : 2015/05/23(土) 17:14:49


    チュンチュン




    椎奈「おはよう天津君、学校行くわよ」

    なんで部屋入ってるんですか

    椎奈「私は探偵よ、部屋の鍵くらいちょちょいと開けられるわ」

    そういうのを不法侵入というのです

    そしてできるなら夜這いに来て欲しかったです


    椎奈「ほら行くわよ」ズルズル


    半分引きづられる感じで連れてかれた俺氏


    椎奈「そういえば両親は?」


    天津「…死んだよ」


    天津「俺が5歳の時にな、顔も覚えてねーや」


    椎奈「そう…実は私もなの」


    椎奈「5歳の時両親が車に引かれて…ね」


    天津「そうか…」


    椎奈「やっぱり私たち似てるわ、貴方にも探偵の才能あるはずよ」


    ないわ
  21. 21 : : 2015/05/23(土) 18:31:50





    キーンコーンカーンコーン

    ー帰りのHRー



    先生「今日の掃除当番は天津と椎奈なー」

    え、俺掃除当番だったの?

    先生「倉庫の掃除当番な、毎回くじでランダムで決めるだろ」

    あー…あのくじってそうだったのか


    椎奈「!」ピコーン


    椎奈「行くわよ天津君」


    ウィッス

  22. 22 : : 2015/05/24(日) 10:13:21
    ザッザッ((ほうきの音


    椎奈「結構汚いわね…」ザッザ

    天津「そうだな」ザッザ


    椎奈「これをこっちにあれをあっちに…」

    天津「これ重ッ!…ボールが入ってんのか…」





    椎奈「ふぅ…」

    天津「終わった終わった」

    天津「そんじゃ帰るか」


    椎奈「待って!」

    天津「!?」ピクッ



    天津「なんだよ…」

    椎奈「倉庫の掃除当番は毎回ここに署名するの、天津君も書いて」

    天津「ん、そうだったのか?」





    ___この時、俺はやってしまった






    知らんかったなー、んじゃ書いとこ

    天津「ほい、これでいいか?」


    椎奈「!ありがと!」





    ___そう、書いてしまったのだ


    ___あの紙に名前を


    天津「??」

    なんでそんなに喜んでるんだ?

    椎奈「じゃあ帰るわよー」

    お、おう





    別れ際に俺は気づいた

    椎奈「それじゃまた明日ね」

    天津「おう、じゃあな」

    椎奈「あっ、それと…」




    椎奈「何かに署名するときはきちんと文を読んでからした方がいいわよ」




    椎奈「さよなら」




    ……?

    ……え、まさか…

    あの紙…って……








  23. 23 : : 2015/05/24(日) 13:09:29








    椎奈「ということで部員確保しました」


    半分詐欺だけどな!!((泣


    先生「……うーん…」

    椎奈「どうしました?苦い表情をして…」


    先生「実は…探偵部として認めるにはまだ足りないものがあって…」

    椎奈「それはなんですか!」



    先生「…実績だよ」

    先生「実際に何か事件を解決してくれないとダメだって言っていた…」

    椎奈「…いつまでにですか?」

    先生「二週間だ」

    椎奈「……そんな…」



    先生「…二週間の間は仮探偵部として活動することになる」

    先生「部室は去年のを使うといい…」

    椎奈「はい…」


  24. 24 : : 2015/05/24(日) 13:30:39
    〜部室〜



    椎奈「バッカじゃないの!?二週間で事件を解決しろ!?まず来ないわよ!!!」


    お、落ち着け


    椎奈「これが落ち着いていられるかーーーー!!!」







    椎奈「はぁはぁ…落ち着いたわ」


    コンコン


    先生「おーい、いるかー?」

    椎奈「はーい?」

    先生「流石に0から始めるんじゃキツイと思って顧問なりに考えてきたんだが…」

    何やらゴソゴソ運んできたぞ

    ドン!

    先生「この看板いるか?まだ何にも使ってない新品だぞ」
    椎奈「ぜひ使わせていただきます!!!!!」


    先生「そうか、頑張れよ。先生応援してるからな」ニコッ


    先生「じゃあなー」


    ……看板かぁ…


    椎奈「…何か目に付くような看板がいいわよね」

    椎奈「他にあまり見ないようなキャッチコピーを…」

    椎奈「うーむ…」

    キャッチコピーかー…


    天津「《来たれ難事件!全て片付けよう!!》とか?」


    椎奈「」


    天津「すまん、ふざけたわけじゃ…」




    椎奈「それいいわね、貰い!」

    天津「えっ?」

    椎奈「探偵部のキャッチコピーはそれで決定!!」




    天津「……えぇ!!?」





    デレデレレー♪

    【祝:キャッチコピー決定】

  25. 25 : : 2015/05/24(日) 13:36:20






    「え、何あの看板」

    「昨日まではなかったよねー?」

    「なになに…《来たれ難事件!全て片付けよう!!》だって」

    「探偵部?あーこの前帰りのHRで言ってたー」




    椎奈「ふふ…効果は抜群のようね」

    悪い評判にならないように祈る


    「難事件って言ってもねー」

    「ないよね?」

    「探偵ってなにすんだ」


    椎奈「…」

    ドンマイ
  26. 26 : : 2015/05/24(日) 13:42:43

    幽霊『多分大丈夫だと思うよー」


    椎奈「……大丈夫みたいね」

    天津「ん?何がだ?(幽霊うるせぇ)」

    椎奈「いえ…こっちの話よ」



    椎奈「(もう少しで来るわね)」

    椎奈「(ふふふ)」



    〜5日後〜


    天津「なー…やばくね?残り9日だぞ」

    椎奈「ふんふふーん♪」ペラペラ

    天津「呑気に本読んでる場合か…?」



    幽霊『いいんだよ彼女は、もうわかってるし』

    天津「人といる時は喋りかけんじゃねぇ」

    幽霊『わかった』



    こんなのばれたら化け物扱いされちまうからな
  27. 27 : : 2015/05/24(日) 19:53:27
    KI★TA★I
  28. 28 : : 2015/05/24(日) 20:03:44
    >>27
    ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうご((ry
  29. 29 : : 2015/05/24(日) 20:04:49
    ガラ…ガララ!


    一瞬ためらったな


    「あっ、あの!」

    椎奈「!!」

    天津「!!」


    「ここって探偵…部ですよ…ね?」


    椎奈「えぇ!」


    すげぇ嬉しそう、ニコニコしてる


    朝比奈「私…1-Dの朝比奈(あさひな) (みやび)と言います」


    眼鏡かけてるなー
    真面目ちゃんポジの子みたい


    朝比奈「私、吹奏楽部なんですけど…部活で帰りが遅くなると毎日不良達がうろついてるんです」

    朝比奈「それが怖いんです…なんとかなりませんか…?」


    椎奈「…」

    流石にそれは……


    朝比奈「そう…ですよね、わかってます…急にすみませんでし___






    椎奈「任せて、全て片付けるわ!」

    え?

    朝比奈「え?」

    椎奈「とにかくその不良達をなんとかすればいいってことね!任せない!」


    ちょ


    朝比奈「本当ですか!ありがとうございます!」


    椎奈「1週間以内に片付けておくわ、安心して」


    待って


    朝比奈「良かった…では失礼しますね」

    椎奈「えぇ」





    無理だろーーー!!??


  30. 30 : : 2015/05/24(日) 22:15:45
    期待です!
  31. 31 : : 2015/05/25(月) 18:26:13
    >>30
    ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうござい((ry
  32. 32 : : 2015/05/25(月) 18:26:53





    天津「お前…どうやって解決するつもりだよ!?ヤンキー達どうやって退けるんだよ!」



    椎奈「任せて、私がそんなか弱く見える?」


    え、なら身体の端から端まで見ないとダメですね


    椎奈「変態、ジロジロ見ないで」ゴキッ



    今鳴っちゃいけない音が鳴ったよね!?ゴキッってマズイよね!?痛い痛い!!!やめて!ヘッドロックしないで!!!



    椎奈「まずは情報収集よ、私の言ったところの情報を捕まえてきて」




    イェ…イェッサー



  33. 33 : : 2015/05/26(火) 17:01:14
    椎奈『最初は吹奏楽部の子に部活が終わる時間と家に帰るまでの時間を聞いてきて』

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー



    ストーカーみたいだなぁ…

    仕方が無いか…

    天津「失礼します、朝比奈さんはいますか?」


    朝比奈「は、はい?」

    天津「ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいかな?」

    朝比奈「なんでしょうか?」

    天津「吹奏楽部の部活が終わる時間と家に帰るまでの時間を教えてくれない?」


    朝比奈「え?…えーと部活は7時に終わって家までは歩きで20分くらい…かな?」

    天津「うん…うん、忙しいところありがとね」


    朝比奈「いえ、頑張ってください!」

    天津「失礼しました」



    〜部室〜


    天津「ほら聞いてきたぞ」

    椎奈「教えて」



    天津「部室終了は7時、家までは歩きで20分くらいだ」

    椎奈「ふ〜ん…」カタカタカタカタ


    ダイビング速ッッ!!


    椎奈「その20分の間に不良に会うのね…」カタカタカタカタ


    椎奈「ここから20分で帰れて尚且つ不良が居そうな場所…」カタカタカタカタ

    椎奈「ここしかないわね」カタカタ…パチッ



    椎奈「うん、目星はついてきた。
    じゃあ次は…」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




    天津「えーと…不良の目撃情報募集中のチラシを…学校の掲示板に貼るのか」



    「ん?天津じゃねーか」


    天津「お、紺大字(こんだいじ)か」




    説明しよう!紺大字とは最初に俺に喋りかけてきたあの男だ!

    ↓あの男
    『おい、お前なんであんな可愛い子と話してんだ!!羨ましい!!』





    紺大字「何してんだ?」

    天津「見てのとおり探偵部活動中だ」

    紺大字「あの可愛い子とか?なら情報提供してやるよ」

    天津「おう、サンキューな」


    紺大字「んーと…確かここから歩いて30分くらいか?そこの駐車場で戯れてるの見たぜ」

    天津「ほー、ありがとな」

    紺大字「おう!お前も頑張れよ」



  34. 34 : : 2015/05/26(火) 17:10:22
    礼はいらぬ、期待する
  35. 35 : : 2015/05/27(水) 16:21:14
    >>34
    礼なんかより速く投稿しろ?
    わかりました((難聴
  36. 36 : : 2015/05/27(水) 16:22:58
    〜部室〜


    天津「…ってわけ」

    椎奈「…私の見込みではまだ一つあると思ったんだけど…」

    椎奈「まさか一人にしか聞いてないとかそんなわけないわよね?」ゴゴゴゴゴ




    ギクッ




    天津「そ、そんなわけ〜…あ、俺用事思い出したわ、また来るぞ」バン





    椎奈「…ふふっ」クスッ




    ーチラシのところの廊下ー


    あいつなんでもお見通しなのか!?
    怖い!!



    天津「おっ?チラシのところに人が集まってるぞ!」

    ラッキーこれで情報収集できる


    「あ、探偵部の人ですか?」


    天津「はい、そうです」

    「情報提供したいんですが…」

    やったね!



    「ここの駐車場から歩いて15分くらいのところに建設を中止したビルがあるんですけどよくここから笑い声などが聞こえるんですけど」


    へぇー


    「俺はこんなので金持ちになれるなんてなwwって聞きました」


    これはいい情報じゃないか!


    天津「ありがとう!」

    「いえ、頑張ってくださいね」


    いやーいい人もいるもんだな、人をこき使う誰かさんとは大違い




    椎奈「へっくしゅ、…風邪かしら」
  37. 37 : : 2015/05/27(水) 17:43:38




    天津「ってわけさ」

    椎奈「ほらやっぱり」


    申し訳ありませんでした

    椎奈「あそこのビルと駐車場のことからすると…」

    椎奈「それにその言動……」

    椎奈「(……金持ち…廃墟の近くにいなければならないこと…)」

    椎奈「(不良……悪……)」




    椎奈「!」ピコーン

    なんかわかったらしい、もう顔見ただけでわかるようになった

    椎奈「かなりマズイことに手を出してそうね…」

    椎奈「どちらかがアジト…そこへ送り届けけてくれるのは彼らよ」

    椎奈「この地下通路の近くにある無人の家」


    椎奈「(…そしてこの地下通路で…いえ、まだ確証は得られてない)」


    椎奈「それとそのビル、目星はついたわ、駐車場に待ち伏せしてアジトまで尾行。そして犯罪証拠を撮りその場を制圧」



    犯…罪!?嘘だろ!?



    椎奈「決行は明日午後7時」

    椎奈「いいわね?」

    くそ、腹括ってやらぁ!

    天津「…了解!」


    幽霊《頑張ってね〜》


    お前いっつもいるな





  38. 38 : : 2015/05/27(水) 17:44:49





    時刻は午後7時00分
    場所は駐車場の死角となるビルの入り口


    ちなみに私服

    え?なんでそんなところにいるのかって?

    前のレス見てきな!!!!


    椎奈「ちょっと黙っててくれない?」

    はい

    椎奈「そろそろくるわよ」



    不良A「ぎゃはははは!!」

    不良B「今日もたんまりと稼がせてもらったなww」

    不良A「マジであいつらバカだろwwwビッチすぎるww」

    不良C「犯してほしいビッチとかwww俺たちが金貰えるとかww」

    不良B「明日も行くかw」





    椎奈「…下衆共が…」

    怖いです椎奈さん、いや本当に殺気が
    地味に俺の腕極められてるし


  39. 39 : : 2015/05/27(水) 17:45:06
    不良A「あ、そういやリーダーが最近やってる"アレ"」

    不良B「ん?あぁ…ちょっといけないやつだよな、まあ金稼げるんだったらいいけどな」

    不良C「なんならちょいと覗いてくるかw?すぐ近くにあるぞ?」

    不良B「行きてーな、まあその前にアジトに戻ろうぜ」

    不良A「あー、煙草切れちまった、俺も一旦引き返すか」

    不良C「そうするか」




    椎奈「行くわよ」

    天津「りょーかい」
  40. 40 : : 2015/05/27(水) 18:41:17






    不良A「ふぃー、煙草取ってくるか」

    不良C「なら俺はここで待ってるぞ」

    不良B「俺は飲みもん買ってくるわ」

    不良A「んじゃ、すぐくっからよー」




    不良C「♪〜♪♪♪〜♪♪〜♪((口笛」




    天津「おい…あいつ今一人だぞ」

    椎奈「他の二人はどこに行ったのかしら?」


    椎奈「もう少し速く動けば見れたのに…」


    天津「一人は煙草取るとか言ってたし二人とも入って行ったんじゃね?」

    椎奈「そう願うわ」


    天津「っても俺喧嘩苦手だぞ?どうやって突破すんだよ」




    椎奈「天津君、何か習い事はしてた?」

    天津「ん?…柔道を少しな」

    椎奈「そう、なら戦力外ではなさそうね」


    ん?え?戦力外ではない?


    天津「え?お前もやんのか?」

    椎奈「行くわよ!」

    天津「え、ちょ!」



    ザッ!

    椎奈「そこまでよ不良共!」



    不良C「♪〜…あぁ?誰だテメェ、女がこんな夜道歩いんてんじゃねぇよ」



    天津「ちょ、出んの速い!」



    不良C「それになんだぁ?男とか?イラっとさせんじゃねぇよこの糞女」




    不良が椎奈に手を伸ばした


    その手の運命は______




    椎奈「…どいて」スッ…

    不良C「あ…?」


    椎奈「…ッ!」ゴキ


    不良C「ッッ!!?」

    椎奈「ハッッ!!」


    ドン!!!


    不良C「痛ッッッてええぇ!!!!この糞女ァァァ!!!手首折りやがった!!!」

    椎奈「ただの"小手返し"よ、そんなので折れるなんて軟弱ね」

    不良C「んだとぉ!!?」





    …もしかして椎奈さん超強いんですか!!?



    不良C「テメェなんぞ片腕でギッタキタにしてやれるわぁ!!!」




    ヤバ!!助け_____


    椎奈「ハッ!!」ドゴッ

    中段突き!

    不良C「ガッ!」

    椎奈「ふん!」ドゴッ

    くの字に折れ曲がったときに

    鉄ツイ打ち!

    不良C「アガガッッッ!!!」

    体が前を向いて頭が椎奈の腹のところまで下がり……


    顔面に__…




    椎奈「そこを…どきなさい…!!」




    ドゴォォォォォォォッ!!!!!!




    後ろ回し蹴り!!!



    不良C「ッッッッッッ…!!!!」



    グルングルン ガッ!ドサッ…




    なくてよかったですね
    椎奈さん一人で楽勝でした



    …それにしても……すげぇ、二回転くらいして草むらに激突したぞ



    椎奈「…とりあえず縄で縛って…」グルグル


    椎奈「さっ、行くわよ」







    もしかして俺…とんでもないやつがいる部に入ったのか?
  41. 41 : : 2015/05/27(水) 20:16:46


    天津「なあ椎奈…サン…
    なんで探偵なのに合気道と空手習ってるんだ?」


    椎奈「正面戦闘のスキルは大切、それだけよ」


    あ、そっすか


    椎奈「中にはもっとたくさんの不良がいる、あなたにもやってもらうわよ」


    わかってます


    椎奈「…玄関は誰もいないわね、行くわよ」







    不良B「…Cがやられた…リーダーに報告しねぇと!!」ダッ
  42. 42 : : 2015/05/27(水) 20:32:40
    おもしろい…!!
  43. 43 : : 2015/05/28(木) 17:33:11
    >>42
    毎回ありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうございますありがとうご((ry
  44. 44 : : 2015/05/28(木) 17:34:29




    ガチャ…キィィ…

    古びたドアだな、嫌な音だ…





    椎奈「貴方たち!手を上げなさい!」


    不良達「「「「!!?」」」」


    これ警察に言った方が速いんじゃないのか…?


    不良D「誰だテメェら!!」



    椎奈「私は端…いえ今は違ったわね」

    椎奈「私は私立有栖川(ありすかわ)高校一年生」


    椎奈「探偵部部長、椎奈 琴美よ!」



    不良D「なっ…!!くそっ!なんでここがバレた!」


    不良E「あの椎奈 琴美か!?」


    え、こいつそんなに有名なの!?


    不良F「くっ…だがこっちは6人!!相手は2人!いくぞ!」











    ……囲まれたんですけど!!!??


    不良三人に囲まれたんですけど!!!??


    不良DEF「「「…!!」」」



    くっそ!やるしかねぇな!



    痛いのやだな………
  45. 45 : : 2015/05/28(木) 17:52:20






    椎奈「ねぇ…流石に女の子1人に3人は大人気ないんじゃない…!」

    不良G「知らねぇな!テメェから来たんだろうが…よっ!!」ヒュッ

    椎奈「ッ!」サッ

    不良のパンチを紙一重で躱す椎奈

    不良H「ふん!!」ヒュッ

    椎奈「邪魔よ!!」ガシッ、グキッ

    軽い小手返し

    これだけで人は体が勝手に傾く

    不良H「ッッ!!痛ッた!!!」


    そこを________

    椎奈「ハッッ!!」


    外手刀打ち!!!(手で相手の耳の部分をチョップする)


    不良H「ああっっ!!!?」


    椎奈「そこに転がってなさい」


    不良I「喰らえ!!」



    ブン!!

    椅子を持ち上げて椎奈になぐりかかろうとする

    椎奈「!!マズ____




    ガン!!!





    椎奈「ッッ……え?」





    天津「大丈夫か椎奈」


    椎奈「(椅子の足を持って止めたの…?)」



    椎奈「天津君のところの不良は…?」


    天津「あぁ…あいつらは_____




  46. 46 : : 2015/05/29(金) 15:48:18


    __遡ること数分前





    くっそー、めんどくせぇー

    柔道あんま真剣にやってなかったしなー


    不良D「へっ!死ねやごらぁ!!」ブン


    危ないわ!!


    天津「!おっと…危ねぇ!!」 サッ


    不良E「おりゃあ!!!」ブン





    大振りすぎるな、ここは横に避けてその腕を掴んで…



    不良E「いっ!?」

    天津「はっ!!」



    ゴキッッ!!!


    不良E「アアァッ!!?ァァ!!!!!」


    天津「軽く折っておいた、綺麗に折れたから治った時はもっと強い骨になるぞ」



    ふぅ…冷や汗が



    不良F「テメェ…!!!よくも!!!」


    不良D「挟むぞF!!」






    挟 ま れ たーーー!!!



    天津「おうふ……」



    不良D「へっへっー、ぶっ潰してやらぁ!!!」

    不良F「死ねえええ!!!!」






    不良I「喰らえ!!」

    椎奈「!!マズ____




    !!やべぇ!椎奈が!


    邪魔だテメェら!!


    天津「ふっ!!」


    目玉潰し!!


    不良D「ぐおおおおお!!??」


    このさい仕方が無い!!すまん不良達!!



    男なら誰でも一度は経験したことがあるだろう


    男の急所!!!そこを正確無比に突く攻撃……!!!それは!!



    天津「ほっ!!」



    金的!!!(金○を蹴る)





    不良F「!!?!!??%×6」#・<3・|<!!!!!!!!!←声にならない叫び」




    天津「よし!!」


    椎奈ッ!!!


    椅子が……!!間に合え!!!





    椎奈「ッ____


    ガン!!!


    椎奈「ッッ……え?」

    天津「大丈夫か椎奈」

    椎奈「(椅子の足を持って止めたのね…)」


    椎奈「天津君のところの不良は…?」

    天津「あぁ…あいつらは……」



    不良達「「「」」」チーン


    天津「ちょっと急所を……なっ!」

    椎奈「柔道やりなさいよ」
  47. 47 : : 2015/05/29(金) 23:06:56
    不良I「ぬぬぬ!!!」グググ…

    天津「うおっ!?」

    やべ、力強ぇぇ!!

    不良I「ぬぬぬぬぬぬ!!!!!」グググ…

    天津「チッ」


    スネ蹴り!!!卑怯!?知らないね!


    ガン!!

    不良I「ぐぁぁっ!!!痛____

    そこで必ず顔が目の前にくる




    天津「椎奈の分、喰らいやがれ!!」

    渾身の一撃(パンチ)



    ドゴオオッ!!!


    不良I「アアァ!!!!痛えええええええ!!!アアアアア!!!!」


    不良H「や、やべぇ…!こいつらマジモン(マジでやばいやつら)だ!!逃げねぇと!」


    椎奈「逃がさないわよ」

    不良H「ゲッ」


    椎奈「ふん!」


    相手のこめかみ目掛けて"振り打ち"!!





    うわぁ…痛そう


    不良H「ぐぇっ!!」




  48. 48 : : 2015/05/29(金) 23:07:27







    ***
  49. 49 : : 2015/05/29(金) 23:08:02
    グルグル


    椎奈「これで全員簀巻きしたわね」


    ガムテープがもうなくなりそう…
    買ったばかりなのに……


    椎奈「…おかしいわね」


    何がだこのやろう俺のガムテープ返せ


    椎奈「リーダー格がいない、なぜ?」


    逃げたんだろ


    椎奈「…不思議ね」





    椎奈「まあいいわ
    それのり喉が渇いたわね」


    椎奈「天津君はここでいろいろ探してて、私は飲み物買ってくるわ」


    俺の分は…


    椎奈「もちろん買うわ」

    よっしゃ!

    椎奈「それじゃすぐ戻るわ」
  50. 50 : : 2015/05/29(金) 23:44:13





    うーん…いろいろ探すってもなー

    ガサゴソ


    なんかねーかな


    ガサゴソガサゴソ……


    ん?なんだこれ…



    白い…粉?
  51. 51 : : 2015/05/29(金) 23:45:01




    ー椎奈サイドー




    椎奈「…貴方達は…?」


    不良J「おいおい、言わんでもわかるだろう?嬢ちゃん」

    不良K「ちょっと付き合ってもらいてーんだよ、嬢ちゃんが俺らの仲間を潰しちまったからな」

    椎奈「お断りします」

    不良K「お前に拒否権はねーんだよ!」

    椎奈「だから?貴方たちが私に勝てるとでも?」



    ゴッ!!!

    鈍い音がした


    不良C「勝てるに決まってんだろ、さっきはよくもやったなおい!」



    椎奈「なん……で…?倒したは……ず……」


    あぁ…そういうことか、あの不良が助けたのね



    意識が_____……


    ガクッ、バタン…



  52. 52 : : 2015/05/30(土) 09:06:18
    期待
  53. 53 : : 2015/05/30(土) 17:49:28
    ブロロローー



    ん?車か?



    天津「おー、黒いなあの車」

    天津「……ん?あれは…」



    天津「椎奈!?」


    天津「はぁ!?なんで車に運ばれてるんだ!?」

    天津「嘘だろ!くそっ!!」



    タッタッタッタ



    天津「椎奈ッ!!!」


    くそっ、もう行っちまった!

    どこだ!?どこに行った!!


    天津「どこだ…!?」


    椎奈が言ってことを思い出せ!



    あいつの推理を…!!

    ーーーーーーーーーーーーーーーー


    椎奈『この地下通路の近くにある無人の家』





    椎奈『それとそのビル、目星はついたわ、駐車場に待ち伏せしてアジトまで尾行。そして犯罪証拠を撮りその場を制圧』

    ーーーーーーーーーーーーーーーー



    あそこの無人の家か!!


    警察に言うか…?

    いや無理だ、俺なんかが言ったってただの喧嘩だと思われる…!!



    俺が……やるしか…ない!!


    天津「待ってろ椎奈…!すぐ助けに行ってやる……!!」

  54. 54 : : 2015/05/30(土) 17:51:41




    ー無人の家ー



    不良1「へへっ、こいつぁ上玉だ」


    不良2「可愛ぇな〜、よく襲ってきたよな」


    不良3「気をつけろよ、そいつ超強いからな」



    不良2「んなこと言っても……」



    椎奈は気絶させられていた時に腕を縛られていた


    椎奈「……」ギロッ


    不良2「こいつ縛られてんじゃん」


    椎奈「……」


    不良1「喋んねぇーな」

    不良3「まあどうせすぐに嫌にでも喋り出すぞ」


    椎奈「…」


  55. 55 : : 2015/05/30(土) 18:05:04






    ー無人の家への途中の道ー




    タッタッタッ!



    天津「はぁッ…はぁッ…はぁッ!」




    天津「くそッ!速く行かねぇとッ…!」









    ふと俺は思った


    俺が行ったって何も変わらないんじゃないのか?





    不良に俺一人で勝てるのか?



    俺は椎奈を……









    助けられるのか?







    ピタッ!


    天津「…」






    俺は弱い……だから助けられない




    そんな俺が行ったって……何も……





    "普通"の人間の俺が行ったって_____









    『お前は普通の人間ではなかろう』






    !!…この声は…!


    『力なら……あるだろう』



    閻魔…大王…!?




    『唯一、人間なのに私と意思疎通が図れる』



    『唯一、人間なのに私を見たことがある』




    『唯一、私の力をお前に貸せる』





    ……!!



    『さあ()け、あの女のもとへ』


    なぜ…そこまでして助けてくれるんだ



    閻魔大王は死者を裁くだけだろ






    『あの女にはまだやるべきことがある』


    …?



    『それに友でもある』



    なッ……!!





    『我が友を助ける以外に理由はいらない』






    まさか……あいつ……椎奈も……






    俺と…同じ……?







  56. 56 : : 2015/05/30(土) 23:26:01

    ー無人の家ー



    椎奈「…」


    不良3「チッ、猿轡しねぇ理由はこいつの声を聞くためだってのによ、こう頑なに喋られねぇとつまんなぇな」


    不良1「あぁ」



    「んーん?どうしたお前ら」


    不良1/2/3「!リーダー!」


    「んー?おー、こりゃあ可愛い女見つけてきたなぁ!」



    「綺麗な黒髪に透き通った白い肌、顔もイイな」


    「胸も中な…


    椎奈「変態!!!!」


    相手のリーダーの鳩尾目掛けて蹴りを放った

    ヒュッ…





    ガシッ!!


    捕まられた





    「なんだ?歯向かおうってのか?あぁん!!?」


    椎奈「嘘……止められ…




    「あぁん!!!?」



    ドゴッ!!!!!ゴキッ!!


    椎奈「___……ッッ!!??」


    不良3「始まった…」

    不良2「切れたら見境なくなるリーダー…」


    椎奈「(足の指が…ッ!折られた!?)」




    「オラァッッ!!」


    ブチブチッ!!


    髪の毛を掴まれ思い切り引っ張られる



    椎奈「痛ッ!痛い!」


    不良1「うわぁ…竜崎リーダーやべぇ…」



    不良2「本名は呼ぶなって言われてんだろ」

    不良1「あ、そうだった」




    竜崎「はは…っ、はははは!!そろそろ本番と行こうじゃねぇか」


    椎奈「ッ…」ギロッ




    竜崎「その反抗的な目もすぐできなくさせてやるよ」


    竜崎はニヤッと笑った
  57. 57 : : 2015/05/30(土) 23:31:23
    竜崎「おい、お前ら、こいつの足抑えろ」

    椎奈「え…!?」

    不良1/2/3「あいよ!」


    椎奈「やっ、やめて!やめてってば!!」


    ジタバタと暴れるが取り押さえられた椎奈



    竜崎「へへ……それじゃあお前の身体の味…拝見させてもらうぜ…」



    その言葉を聞いて何をされるかを悟った椎奈




    それを悟ったと同時に涙も出た





    椎奈「や……やめ……」ポロッ



    竜崎「へへ……」






    椎奈「天津…君………助け……て」





    椎奈の涙の雫が地面に落ちた



    ピチャン…







    バン!!!!!



    ドアが突然壊れた____



    不良3「!?誰_____ぐはっッ!!!?」



    _____いや壊したのだ



    竜崎「あ!?誰だテメェ!!」




    そう、天津 圭が





    天津「天津 圭、そこの女のツレだ」




    椎奈「天津君……?」

    椎奈「なんで……ここに…」





    天津「我が友を助ける以外に理由はいらない」
    『我が友を助ける以外に理由はいらない』




    椎奈「(え…?誰かとシンクロして…る?)」







    天津「お前ら全員無事には帰させねぇよ」


  58. 58 : : 2015/05/30(土) 23:52:26
    竜崎「んだと!!?一人で何ができるってんだ!!」


    竜崎「やっちまえ!お前ら!」


    不良1/2「おおおおおおおお___



    天津「どけ、邪魔だ」





    不良1/2「___おお……」ドサッ





    竜崎「なっ…!?何をしたテメェ!!」





    天津「なぁに、ちょっと地獄に堕としてあげただけだ」




    竜崎「なめやがって……!」



    天津「なめてる?」





    なめてるだと……?一番なめてんのはテメェだろうがよ……





    許さねぇ……









    "地獄"に堕としてやるよ


    俺がこの手で



    二度と這い上がれなくなるまで







  59. 59 : : 2015/05/31(日) 11:18:18

    パチン!


    天津が指を鳴らした



    パッ!



    先ほどまで無人の家にいたはずだったがいつの間にか知らないところにいる





    竜崎「は?は!?どこだここ!?」



    急に視界が変わり焦る竜崎





    周りはドロドロした赤い液体…いや血が流れている


    下は火で炙られている釜がある




    天津「ここは地獄だ、お前を裁くところ」




    竜崎「はっ!?馬鹿じゃねぇのか!?
    ならお前はなんだってんだ!!!」








    天津「二代目閻魔大王、ヤマ・ラージャ」ゴゴゴゴゴ




    天津…いや二代目閻魔大王の気迫によって地獄が"ゴゴゴゴゴ"と震えている




    竜崎「な…な……」



    天津「お前に閻魔大王として裁きを下す」ゴゴゴゴゴ



    竜崎「嘘……だ……」




    天津「知ってるか?無間地獄(むけんじごく)を」


    竜崎「む…けん…?」



    天津「とてつもなく深い穴にお前を堕とす、下まで辿りつくのに2000年はかかるそうだ」





    竜崎「……は?待てよ……おい!?おい!!??」





    天津「その2000年の間、ずうぅーっと炎に焼かれる」


    天津「辿りついた後も周りは溶岩の大地、そこで焼かれていろ」





    天津「そこを682京1120兆年もさまようことになる」




    天津「今だに刑期を終えられて出てきたものはいない、どうなったんだろうなぁ〜?」


    ニヤリと笑う天津





    竜崎「あ……あぁっ…ぁぁ…すみません……でした…やめ……やめて…」



    これから自分が堕とされる地獄について知ってしまったが最後



    恐怖から逃げる術はない







    天津「堕ちろ、そして巡れ」
    『堕ちろ、そして巡れ』










    竜崎「やめてくれえええええええ!!!!!」






    天津は指を動かし_____



    パチン!




    ___弾いた











  60. 60 : : 2015/05/31(日) 11:28:12
    パッ!




    また元の場所に戻ってきたようだ




    竜崎「すみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでしたすみませんでもうしませんもうしませんもうしませんもうしませんもうしませんもうしませんもうしません_____」





    天津「はぁ…本当に堕とすわけないだろ」





    天津「まあちょっとは反省してもらえるといいかな」







    椎奈「天津…君…天津君……」


    天津「椎奈、今助けるぞ」




    シュルシュル、パサッ



    椎奈「……ありがと、助けてくれて」


    天津「どういたしまして」



    椎奈「……どうやって倒したの?あの不良」

    椎奈「気づいたら不良があんな状態になってて……」



    天津「世の中には知らない方が幸せなこともあるぞ」

    椎奈「……そう、わかったわ。深追いはしない」





    椎奈「でも一人で抱え込んじゃダメよ?」



    椎奈「私たち二人で探偵なんだから」

    天津「えっ?それって告白?」





    椎奈「」ピキッ





    あ、これやばいパターンだ



    椎奈「……死にたいの?」ゴゴゴゴゴ







    天津「」ダッ





    逃げろおおおおおおお!!!!!





  61. 61 : : 2015/05/31(日) 18:40:36
    椎奈「ふふっ…せっかく私と同じで幽霊と喋れるのに…
    どうしてこんなにマヌケなのかな」


    幽霊『いや〜、彼はもっとすごいよ〜君もできないこともできるよ〜』





    椎奈「いつかそれを教えてもらえる日が来る事を願ってるわ」



    ーーーー
    ーーー
    ーー

    :
    :


    ー翌日ー




    朝比奈「最近不良の声が全然聞こえなくなったんです!本当にありがとうございます!!」



    椎奈「礼はいいわ、おかげで探偵部は承認されたのよ」



    朝比奈「本当にありがとうございます!!」





    天津「うーん、こいつ強いなー、アイテム使おっと」ピコピコ


    椎奈「天津君……?」



    天津「げっ」


    椎奈「これは没収」ヒョイッ




    ぎゃーー!俺のゲーム機がぁぁぁ!!!!



    椎奈「帰りに返すわよ」



    レイドボス倒してないのにいいいいい!!!




    ガラガラ


    先生「やあ二人とも、あれ?朝比奈さん、どうしたんだい?」


    朝比奈「あっ、先生!探偵部のに人が不良を遠ざけてくれたんですよ!」


    先生「あー、今結構噂になってるね、今日の新聞にも書いてあるよ」





    あのあと椎奈が警察呼んだからなぁー



    俺の見つけた白い粉、あれの正体は紛れもない『麻薬』だった


    警察にそれを突き出したらやっと本格的にあの不良のグループを捕まえ出した

  62. 62 : : 2015/06/01(月) 17:18:55
    先生「本当に君たち探偵部には頭が上がらないよ、先生顧問だけど」



    椎奈「そんな冗談やめてください、先生がまず最初に探偵部の顧問になると言わなかったら___」




    天津「____この部活もできなかった…だろ」

    椎奈「…!天津君……」


    天津「最初は嫌だったけどさ、やってるうちに好きになっちまった」



    天津「これからよろしくな」







    朝比奈「えっ…///」

    先生「なっ…///」






    椎奈「……は?」





    ん?




    天津「……へっ?」




    朝比奈「あの〜それは告白……でしょうか?」


    天津「えっ!?はっ!?そそそそんなわけ!!!」


    椎奈「別に私は……///」プイッ



    天津「そっぽ向くな!可愛いけど!」

    先生「せせせせ先生やり残したことがあったな〜、今片付けてくる」


    いそいそと部屋から逃げ出した先生


    天津「逃げた!逃げたよ!ずるい大人だね!!」



    朝比奈「いやぁ〜いつの間にそんな展開が繰り広げられてたんですかね」

    天津「違う!」

    朝比奈「エッチなことは18歳からですよ」

    天津「20じゃないの!?ってそこじゃない!エッチなことしない!」


    椎奈「すすすすするわけなななな((ry」


    天津「壊れた!!!壊れたよ!!ねえ!!」


    朝比奈「ではお二人の時間をお過ごしくださいね…」


    天津「逃げんなぁぁぁぁ!!」
  63. 63 : : 2015/06/01(月) 17:33:48
    はぁはぁ…ツッコミ疲れた…


    椎奈「……///」


    赤くなるな!



    椎奈「ああああままままつつつつ((ry」



    ちょ!落ち着け!ほら!冷たいお茶だ!!!







    ーーーー
    ーーー
    ーー

    :
    :



    ゴクゴク…



    椎奈「ふぅ……落ち着いてきたわ」





    よかったよかった、思春期真っ盛りな健全な男子高校生になんてものを見せるんだ




    椎奈「その……私は別に……///」モジモジ



    だから!部屋隣だし妙にリアリティー増すからやめてくれ!



    椎奈「……」ジー


    椎奈「嘘に決まってるじゃない、天津君ったら引っかかっちゃって」フフッ








    椎奈「何よ、襲ってきたら大声で叫ぶわよ」



    すみませんでしたァァァァァァァァ!!!!!!!((土下座
  64. 64 : : 2015/06/01(月) 17:59:48



    椎奈「(半分嘘じゃないけど…)」




    天津「すいませんでしたァァァァァァァァ!!!」


    椎奈「なんだか王様になったみたい」

    天津「それを言うなら王女のほうが…」


    椎奈「なら王子は天津君ね」



    はい?



    椎奈「……冗談よ」



    ですよねー




    椎奈「……なんだか少し恥ずかしい思いをしたわ」



    なんかすみません




    椎奈「…探偵らしく次の事件を探しましょう」



    最後はやっぱり探偵に落ち着くんですね




    椎奈「…当たり前でしょ、だってここは探偵部」




    天津「…しかも難事件も全て片付けられる探偵部だよな」


    椎奈「えぇ、様になってきたじゃない天津君」


    褒められてるのか俺





    天津「そろそろ夕暮れだ、帰るぞ椎奈」


    椎奈「えぇ…明日はどんな事件が来るのかしら」


    ここの部室とはこれから長い付き合いになりそうだな



    素っ気ない何も飾っていない白い壁にソファーとテーブルが一つだけ



    それだけだがここの部室は忘れられない特別な部室だ


    ここは……



    天津「………ここは探偵部…」



    椎奈「来たれ難事件!」


    天津「え!?」

    椎奈「…」ニコッ




    あぁ、なるほど

    わかったよ椎奈





    天津「ここは探偵部!」

    椎奈「来たれ難事件!」




    天津/椎奈「「全て片付けよう!!」」


  65. 65 : : 2015/06/01(月) 18:01:38








    死から蘇った二人の探偵
    「来たれ難事件!全て片付けよう!!」










    ー完ー

  66. 66 : : 2015/06/01(月) 20:34:10
    面白い!なんだかドS刑事みたいにスッと話に入っていける感じ。面白かった、続きが見たいです!!
  67. 67 : : 2015/06/01(月) 21:36:17
    普通に面白いね
    もう少しPVとか伸びてもいいと思うな
  68. 68 : : 2015/06/02(火) 19:51:55
    いいと思う。
    展開も簡単に分かるし、文章表現もなかなか
    次回作を期待するよ。
  69. 69 : : 2015/06/02(火) 23:12:12
    >>66
    ありがとうございます!
    >>67
    PV伸びてくれると嬉しいです!
    >>68
    次回作も頑張ります!
  70. 70 : : 2015/06/04(木) 18:33:38
    次回も期待
  71. 71 : : 2015/06/04(木) 19:35:08
    >>71
    ありがとうございます
  72. 72 : : 2015/06/04(木) 19:36:28
    良かったですよ。乙。
  73. 73 : : 2015/06/04(木) 19:41:56
    >>72
    久しぶりに登録ユーザーがコメントしてくれた…

    ありがとうございますキイさん
  74. 74 : : 2015/06/09(火) 20:53:51
    本当、あなたの作品は良い作品を書いていくための参考になります!
    次回作も期待です!
  75. 75 : : 2015/06/09(火) 21:47:52
    >>74
    とても嬉しい言葉をありがとうございます
    次回作は今、書き溜めしておりますので少々お待ちください(笑)
  76. 76 : : 2015/06/10(水) 12:05:31
    面白いです。次回作、期待してます!支援!!
  77. 77 : : 2015/06/10(水) 15:39:37
    >>76
    ありがとうございます
  78. 78 : : 2016/07/22(金) 11:08:56
    久しぶりに見た 

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yuhi

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死から蘇った二人の探偵 シリーズ

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