このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
この作品は執筆を終了しています。
進撃のウォーキングデッド season1 ep4 優先すべきは
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- 1 : 2014/04/08(火) 14:07:15 :
- season1 ep3 神か悪魔か の続きです。
http://www.ssnote.net/archives/13472
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- 2 : 2014/04/08(火) 18:46:35 :
- 期待ダヨ!
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- 3 : 2014/04/08(火) 18:47:51 :
- 期待です
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- 4 : 2014/04/09(水) 20:40:34 :
- 期待です!
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- 5 : 2014/04/10(木) 15:20:23 :
- ライナー「おいどういうことだ?救助センターってのはこんな出来合いの建造物だったか?」
ベルトルト「おそらく途中で建設案が頓挫したか放棄されたんだろう。…こんな作りじゃウォーカーが攻めてきたらとても…」
遠巻きに見ていても救助センターはとてもシェルターと呼べるものではなかった。
ライナー「地下のゲートが開いているな。それに…タイヤ跡かありゃ?まだ新しそうだな。」
ちょうど救助センターの裏側に出たところでエレンはある物を見つけた。
エレン「…あれはミカサの…!ライナー!下ろしてくれ!!」
ライナー「おい!いきなりどうしたってんだ?!奥にはウォーカーが群がってる!自殺行為だぞ!」
ライナーはドアを開けようとするエレンを羽交い締めにする。
エレン「ミカサの、ミカサのマフラーだ!まだ中にいるかもしれないんだ!離せ!」
ベルトルト「よせエレン!確かに救助センターに人がいたのは確かだ。でも僕達と入れ違いで脱出した可能性が高い。今はこのタイヤ跡を追おう。」
ライナー「そうだエレン。きっと脱出の時に落としたんだろう。今はベルトルトの言う通り高い可能性を探る方が先だ。」
エレンは少々納得がいかない風だったがジープが反転するころには考えを変えていた。
エレン(ミカサ…無事でいてくれ…)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
アルミン「これからどうする?」
アニ「一瞬だけど私の仲間に通信が繋がった。近くにいる可能性があるからあまりこの辺を動く訳にはいかないね。」
アルミン「どこかに身を隠すのが上策か…」
ジャン「…コニー。」
ジャンは自分たちの身を呈してまで守ってくれたコニーのことが忘れられなかった。馬鹿で坊主頭で、どうしようもないやつだったがあの時コニーの決断がなければ恐らく全滅していた。
「ひゃっほー!!!」
ミーナ「な、何?誰?!」
突如後方からシャドウが追い上げてきた。乗っているのは坊主頭である。
ジャン「…あの坊主頭は、一人しかいねぇ!!」
ジャン「こいつ!こいつ!心配かけやがってぇ!」
コニー「痛ぇ!痛ぇよジャン!俺はヒーローだぞ!」
あまりの嬉しさにジャンはコニーにヘッドロックをかけていた。
ミカサ「コニー。本当に感謝している。あなたが死ぬ気で守ってくれたからみんな今ここにいる。」
コニー「は?いや、俺は最初からみんなに追いつくつもりでいたぞ?だって、死ぬの嫌じゃん。」
ジャン(やっぱり馬鹿だこいつ…)
アルミン(ある意味天才…)
ミーナ「でもよくバイクなんて見つけたね。しかもウォーカーに追われながら。」
コニー「あぁ。それなんだけどさ、偶然キーがついてるのがあったんだよ。エンジンも暖まっててさ。まぁ俺は天才だからなMT操作もお手のもんだ。」
その言葉を聞いてアルミンはアニの方を見た。
まさか、あの時持っていきもしないバイクをいじってたのはコニーの為に?
アニ「とにかくここでちょっと休もう。ちょうど木々が茂っていて周りからは見えない。フランツの具合も気になるしね。」
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- 6 : 2014/04/10(木) 17:27:13 :
- 期待‼︎
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- 7 : 2014/04/11(金) 15:14:45 :
- 次の投下は明日になります。
ミカサ→ローリ
クリスタ→キャロル
アルミン→デール
ミーナ→アンドレア妹
です。
PVも増えてきて本当に嬉しいです。みなさま、これからもよろしくお願いします。
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- 8 : 2014/04/13(日) 20:58:53 :
- 続きまだ?
ウォーキングデッドも進撃も好きなので楽しいです!
期待(^ω^)
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- 9 : 2014/04/14(月) 00:20:59 :
- Lhaさん
すみませんでした。熱出てしまって。ちゃんとするよう気をつけます。
私も両方好きでこの企画思いつきました。シーズン4が待ち遠しいです…
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- 10 : 2014/04/14(月) 02:56:04 :
- 一行はわき道の森林をキャンプにすることにした。ウォーカーに襲われてもすぐに逃げられることと身を隠す両方の意味で都合が良かった。
ミーナ「フランツ、具合はどう?」
フランツ「なんとか歩けるよ。まだ足は引き摺るけどね。…それにしてもあの状況で助かるなんて思ってもみなかった。」
ダズのことで塞いでいるクリスタを気遣ってミーナがフランツの手当てにあたっていた。流れ弾で負傷した足は大分よくなっていた。
アニがキャンピングカーの上に陣取り、周囲を警戒している。コニーはシャドウがよほど気に入ったのかシートに座って感触を確かめていた。
一方ジャンはアニに腹を立てていた。コニーは帰還したとはいえ、アニがコニーを見捨てたという事実は変わりないからだ。
アルミン「ジャン。ちょっといいかい?」
ジャン「なんだよ、連れションなら付き合わねぇぞ。」
軽口を叩きながらもジャンはアルミンに着いてきた。
ジャン「おい、もうこの辺でいいだろ?…何だよ。」
アルミン「コニーの件が未だに納得いかないんだろ?」
ジャン「はっ…ほっとけ。俺は元々アニとは気が合わないでね。」
アルミン「君はアニがコニーを見捨てたと思っている。違わないかい?」
ジャン「…あの状況じゃ仕方ないとは思う。だがな、それにしたって言い方や態度ってもんがあるだろうがよ。」
ジャンが腹を立てていたのはアニの言動や態度であった。
アルミン「これはジャンにだから話すけど、あのバイクを事前に用意したのはアニだ。」
ジャン「…じゃあ何か?アニはコニーを見捨てた訳じゃなかったってことか?」
アルミン「そういうことだ。僕からしてみればアニは他人に伝えることが不足していて、君はそれが直に伝わりすぎる。正反対なんだよ。」
ジャン「ちっ。気に食わねぇがよく見ているなアルミンは。」
アルミン「はは。誰かを弁護するのが仕事だったからね。洞察力は人一倍だよ。」
バイクの話はここだけにしといてねと踵を返し戻ろうとするアルミンをジャンが制する。
ジャン「…待てアルミン。誰がいる。」
ガサッ、ガサッという草を掻き分ける音がジャン達の近くで聞こえた。
ジャン(ウォーカーか?いや、こっちに気づいた様子はない。それよりも方角的にみんなのところに向かってやがる。)
ジャン「おいアルミン。恐らくウォーカーだ。数は複数。みんなのところに向かってる。」
ジャンは小声でアルミンに呼び掛けた。
アルミン「どうする?ここでこっちから仕掛ける?」
ジャン「いや、ウォーカーの数がわからない以上そいつは得策じゃねぇ。かといって、このまま近付かせる訳にもいかん。…あそこで待ち伏せるぞ。」
アルミン「了解。」
ジャンは腰のコルトパイソンに指をかけ、アルミンに指示した。アルミンもコンバットナイフを抜き、姿勢を低くしジャンに続く。
ジャン(くそ…最低でも三人はいやがる。先頭に一撃食らわせてアルミンにまかせるか?)
ガサッ、ガサッ。
二人が配置につくころには音はもうすぐだった。
ジャンがアルミンに合図を送る。これはLA警察時代の突入時のものをアルミンに教えたものだった。
アルミンは黙って頷く。
3、2、1
ジャンは地面を蹴ると低い姿勢のまま、ショルダータックルの容量で先頭に突撃した。
相手を押し倒とすぐさまマウントポジションに入り、眉間に銃を突きつける。
「ぐあっ!!…や、やめろ!俺は人間だ!」
「エレン!大丈夫か?!」
「離れろ!撃つぞ!」
エレン?
ジャンがその言葉を理解するのには時間がかかった。
ジャン「お前…エレン…か?」
エレン「…ジャン?」
ジャンとほぼ同じタイミングで茂みに入ったあると、エレンの後方にいたライナーとベルトルトは立ちつくしていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
ジャン「すまん。ウォーカーだと思ったんだ。」
エレン「いや、あの状況じゃしかたないだろ。」
ライナー「しかし驚いたぞ。エレンの同僚だったとはな。偶然だな。」
五人はキャンプの方に歩きだしていた。
エレン「…な、なぁジャン。」
ジャン「聞きてぇことはいっぱいあるだろうが後にしろ。黙って着いてこい。」
エレンはミカサの安否だけが気掛かりであった。しかしジャンは話題に出そうともしない。
アルミン「へぇベルトルトの幼なじみも軍人なんだね。」
ジャン(エレンがいきていた…?俺はこの気持ちにどう整理をつければいい…?ミカサは?同僚としてのエレンは?)
ミカサと行為に及んだこと、エレンがいなくなってこの状況ができたことがジャンをか困惑させていた。
-
- 11 : 2014/04/14(月) 03:02:09 :
- 訂正
正しくは ジャンとほぼ同じタイミングで茂みに入ったアルミンと
です。
編集機能欲しいな…
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- 12 : 2014/04/16(水) 15:14:38 :
- 本日24時以降に投下します。
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- 13 : 2014/04/17(木) 01:52:31 :
- エレン「痛っ。おいジャン急に止まるな…」
ジャンの目線の先には目を見開いてるミカサが立っていた。
ミカサ「…エレン?」
エレン「ミカサ…か?」
気づいた時にはミカサが腕の中にいた。
アニ「ライナー!ベルトルト!」
キャンピングカーの上で見張りをしていたアニも2人に気づき駆け寄る。
ライナー「馬鹿やろう!心配かけやがって…探したんだぞ。」
アニ「ごめんなさい…もう、もう会えないかもと思って…」
抱き合うライナーとアニの肩をベルトルトが引き寄せる形で二人を包みこむ。
ベルトルト「本当に、本当に良かった。」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
コニー「なんだよ、ってことはエレンとジャンとミカサは知り合いでライナーとベルトルトとアニも知り合いなのか?」
ミーナ「すごい偶然だね。頼れる仲間が増えるのは私も嬉しいよ。」
みんなが談笑している一方、ジャンはエレンを呼び出した。
ミカサ「エレン?」
エレン「安心しろ。もうどこにもいかねぇよ。」
それを聞くと安堵の表情がミカサに広がる。
ジャン(昔から、ミカサはエレンしか見ていなかった。)
ジャン「すまんエレン。俺はお前を見捨てたも同然だ。」
エレン「何言ってんだジャン。…俺はお前に感謝してる。部屋は鍵もかかってたし、お前は銃まで置いていってくれたんだ。」
ジャン「…あの事故の後、お前は3日経っても目を覚まさなかった。出血がかなり酷くてな。なんとかギリギリのところを維持してる、そんな状況だったんだ。」
ジャンはエレンに背を向け続けた。
ジャン「そのすぐ後にこの怪異が起きた。お前を連れ出そうとしたが、それは不可能だった。お前にしてやれることなんて、そのくらいのもんだった。」
エレン「でも、俺はこうして生きている。ミカサを助けてくれたのもお前なんだろ?…本当に何て言ったらいいか…」
ジャン「よせよ。俺は誉められるようなことはしちゃいねえ。」
エレン「ここまでみんなを誘導したのもジャンなんだろ?やっぱり元LA市警の生き伝説が…」
ジャン「あぁ!うぜぇな死に急ぎ野郎!!」
エレンは思わず吹き出した。
エレン「いつものジャンに戻ったな。」
それにつられてジャンも吹き出す。
ジャン「お前は相変わらずだがな。」
二人は握手を交わした。
ジャンにとっての同僚のエレンは変わらない。
しかしジャンにとってのミカサは、ミカサにとってのジャンは以前に戻った。
いや、ジャンにとってのミカサは…。
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- 14 : 2014/04/17(木) 12:57:10 :
- ライナー「なぁあんた。クリスタって言ったか?」
クリスタは表面上は取り繕っていたが心の傷はそう簡単に癒えるものではなかった。
クリスタ「あなたは…ライナー?」
ライナー「あぁ。…お節介かもしれんがちょっといいか?」
ライナー「あんた、何だってそんなに自分を責めてるんだ?」
図星だった。それだけに反発してしまう。
クリスタ「あなたに、あなたに何がわかるっていうの?! 」
ライナー「あぁ、わかるさ。俺も少し前まであんたと同じ顔をしていたからな。」
ライナー「目の前で助けてと泣き叫ぶ子供をこの手で撃ち殺した。」
クリスタ「…えっ?」
ライナー「もう手遅れだった。複数のウォーカーに食われていて、手の施しようがなかった。そのまま苦しい思いをするなら、ウォーカーになるくらいならと…」
ライナーは震える右手を抑えて続けた。
ライナー「だが後になってもっと他に手はなかったのかと自分を責めた。まだ10歳くらいの女の子だぞ?ギリギリまでそばにいてやることもできたかもしれない。」
ライナー「しばらくはその子が夢にでてきな。本当につらかった。あんたも今同じなんだろ?」
クリスタ「…うん。」
ライナー「今のこの世界はクソだ。だからこそ俺は人間性を捨てずに生きていこうと決めた。重圧から逃げずに、前を向いてだ。」
ライナーはクリスタの肩を叩いた。
ライナー「…だからクリスタ。自分を責めるのだけはやめてくれ。お前は何も悪くない。」
クリスタ「うん…ありがとうライナー…。」
-
- 15 : 2014/04/17(木) 19:45:46 :
- 陽が落ち、一行はこれからの進路について話し合っていた。
エレン「これから向かうべき場所だが…おれはATLLカンパニーに向かうべきだと思う。」
ライナー「ATLLってあの生態系やウィルスやらの権威のか?」
エレン「あぁ、この事態だ。必ずなんらかの対策が行われているだろう。」
ベルトルト「エレン…僕は賛成できない。あっちの北東部はアトランタでも早くに壊滅した街だ。研究者が残っているとは思えない。」
エレン「でもATLLはセキュリティーもかなり堅固だと聞いたぞ。それにどちらにしろ噛まれたら終わりだ。そんな状況に終止符が打てると思わないか?」
腕組みをして黙っていたアニが話し始めた。
アニ「私も反対だね。なにも奴らが溢れている場所にこっちから出向く必要はない。それよりもアトランタから出るべきじゃないの?」
ライナー「そうだな。みんなを危険に晒しかねん。」
ジャン(また、またミカサを危険に晒す訳には…)
エレン「ここを出てもいずれは同じだ!目的もないままウォーカーに追われる日々が続く!」
アニ「はっ…あんたはとんだ死にたがりだね。」
エレン「なんだとっ!?」
アルミン「よせエレン!」
アニに取っ組みかかるところをアルミンとジャンが止めた。
ライナー「おいエレン。そのATLLとやらはみんなの命と天秤にかけれるもんなのか?!」
次第にエレンに対して周りがヒートアップしていく。
その流れを断ち切ったのはジャンだった。
ジャン「落ち着け!…俺はエレンに賛成する。アトランタを出るのはそれを確かめてからでも遅くないはずだ。考えてみろ…この中の誰かが噛まれたら見殺しにするか、最悪誰かが始末しなければならない。今のところこの二択だけだ。」
ジャンはミカサの方を一瞬見やった。
エレン「ジャン…」
ライナー「確かに、ジャンの言う通りだな。俺達は自分の身を守る方法を知らなすぎる。」
ミーナ「フランツの治療も今よりまともにできるしね。」
ミカサ「私はエレンについていく。」
コニー「俺もいいぜ。」
クリスタ「私ももうあんな思いはしたくないから…」
アニとベルトルトは不満が残るようだったが、アルミンとライナーに説得され渋々承諾したようだった。
エレン「決まりだな。どちらにせよ暗い中での行動はまずい。」
アルミン「そうだね、出発は夜が明けてからにしよう。」
-
- 16 : 2014/04/17(木) 20:08:11 :
- ウォーキングデッドも進撃も観てます。すごく期待です!!(`・ω・´)ゞ
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- 17 : 2014/04/17(木) 20:09:36 :
- iPhoneでやったら二重になってしまいました。申し訳ありません。
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- 18 : 2014/04/19(土) 00:16:28 :
- アッと驚くミドリフグさん
ありがとうございます。どこが面白かったとか言ってもらえたら励みになります!
これからもよろしくお願いします。
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- 19 : 2014/04/19(土) 00:17:25 :
- 明日24時から投下します。
明日でep4完結です。
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- 20 : 2014/04/20(日) 01:27:41 :
- 辺りは完全に真っ暗になり、一行は睡眠をとっていた。
ミーナ「アニ。」
アニ「あんたは休みなって言ったろミーナ。明日は早くから動くんだからもう寝な。」
一時間交代で二人で見張りに当たっているアニが言った。
キャンピングカーの下ではベルトルトが周囲を警戒している。
ミーナ「一人じゃ寂しいんじゃないかなと思って。」
アニ「寂しい?私が?あいにく一人が好きでね。寂しいなんて感じたことないね。」
ミーナ「ライナーとベルトルトと離れた時も?」
アニ「…あの二人はしぶといからね。それにデカくて暑苦しいからせいせいしてたのさ。」
それを聞いてミーナはフフッと笑った。
ミーナ「アニは嘘つくのが下手だね。本当は寂しかったくせに。」
アニ「…あんたは本当にむかつく位核心をつくね。」
ミーナ「アニが分かり易すぎるんだよ。」
アニ「で、そんな話をしにきたのかい?」
ミーナ「寂しがりやさんのアニと友達になってあげようと思って。」
アニ「友達?ふざけてるのかい?そんなもんは…」
ミーナ「なるって言うまで寝ないからね!」
ミーナは駄々っ子のように言った。
アニ「…わかったよ。なる、なるから早く寝な。」
ミーナ「アニの友達第1号は私だね!じゃあ…おやすみ。」
アニ「ああ…おやすみ。」
アニ(友達か…そんなものも悪くないかな。)
ガサッ
ベルトルト「アニ!」
アニ「ちょっと待ってミーナ。みんなをすぐ起こして。…ウォーカーだ。」
ミーナは顔色を変えると頷き、梯子を急いで降りていった。
-
- 21 : 2014/04/20(日) 01:48:02 :
- アニ「ベルトルト。数は?」
ベルトルト「恐らく5~6。完全にこっちに気づいている。」
ベルトルトがスナイパーライフルの暗視スコープを覗きながら言った。
ジャン「ウォーカーか?!」
ジャンに続き、エレンやアルミンもテントから出てきた。
ミカサやクリスタも車から顔を覗かせている。
エレン「あの数なら接近してカタをつけるか。」
ジャン「ああそうだな。無闇に銃声を立てて奴らを呼ぶ必要はねぇ。」
その会話を後目にライナーが深刻そうにいった。
ライナー「お前ら…そんな生易しいもんじゃなさそうだぜ…」
視界に出た数人のウォーカーの後ろに多数の呻き声が聞こえる。
コニー「くそいつの間に!どうすりゃ…どうすりゃいい?!」
エレン「落ち着けコニー!お前は車のエンジンを頼む。アルミンとミーナは荷物をまとめろ。ジャンとライナーとベルトルト、アニ、俺で時間を稼ぐぞ!」
ジャン「任せろ!ベルトルトはアニと上から頼む!」
ベルトルト「ああ!了解だ!」
ライナー「コニー、クリスタに渡してくれ。」
ライナーは自分のブローニングHPをコニーに渡した。
コニー「これ、お前はどうすんだよ!?」
ライナー「俺にはこいつがある。」
ライナーはボウガンに矢を装填した。
ミーナ「フランツ動ける?」
フランツ「あぁ、僕も手伝うよ。」
ベルトルトとアニが屋根から、他の三人が車の前に周りこみ発砲する。
ライナー「いいか?頭を狙え!他の急所は効果がない!」
エレンとジャンへの助言を皮切りに一斉に撃ちかかる。
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- 22 : 2014/04/20(日) 01:49:48 :
- すみません…終わりませんでした。どうしてもディテールが。次の投下で今度こそ終わらせます。
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- 23 : 2014/04/20(日) 09:14:55 :
- ジョンさんは長くなるのがお嫌いなんですか?個人的には長~くなっても気になりませんよ!
でも、こんな上手にコラボSS書けるなんてすごいと思います。私は好きなモノとコラボさせると個人的感情が邪魔をして駄文になりがちで・・・(^_^;)
ウォーキングデッドの雰囲気がカッチリと残っていて、配役や台詞が合っているSSを書けるジョンさんはすごいと思います!
長文失礼しました。続き待ってます!
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- 24 : 2014/04/20(日) 11:29:40 :
- 続き楽しみー(^ω^)
期待です!
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- 25 : 2014/04/21(月) 02:41:36 :
- ミドリフグさん
ウォーキングデッドっていいところで次に期待を持たせる終わり方するじゃないですか。
あれを再現したくて中途半端に終わらせたくないんですよね。見てくださってる方にはほんと申し訳ないんですが。
ありがとうございます。モデルにしているだけですが、ジャン→シェーン ライナー→ダリル コニー→グレン この三人は最初から決まりでした。個々の結末は本家と一緒にしないので、是非長い目でよろしくお願いします。
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- 26 : 2014/04/21(月) 02:44:18 :
- Lhaさん
ありがとうございます。ほんとにコメントが力になります。良かったどこのシーンが気に入ったとか次の機会に聞かせてもらえたら、嬉しいです。
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- 27 : 2014/04/21(月) 17:14:34 :
- タンッ!タタンッ!
ジャン「どんだけいやがるんだ!キリがねぇぞ!」
ライナー「全て倒そうと思うな!エンジンがかかるまでの時間稼ぎだ!近い奴から撃てばいい!」
コニー「あ、あれ?ギアが動かねぇぞ!」
ミカサ「コニー、MT操作はお手のものじゃなかったの?!」
アルミン「何やってるんだコニー!反対だよ!」
焦りからくるミスか、簡単な操作がなかなかうまくいかない。ミカサとアルミンに罵倒されながらエンジンをかけ続けるコニー。
クリスタ「フランツ!これで全部?」
フランツ「あぁ!それを積めば終わりだ!」
クリスタ「きゃあ!!」
ガァァッ!
荷物を持ち上げようとしたクリスタに死角からウォーカーが襲いかかる。
ミーナ「クリスタ!」
クリスタ「来ないで…来ないで!」
タンッ!タンッ!
銃を扱うのが初めてなクリスタにとって近距離でも頭を狙うのは容易ではなかった。腕や肩を撃ち抜く程度でウォーカーは止まらない。
クリスタ「ラ、ライナー!助けて!」
ライナー「クリスタ?!」
フランツ「うぉぉ!」
ライナーの援護が間に合わないと判断したフランツがウォーカーに飛びかかる。
しかし、負傷した足が踏ん張り切れず、ウォーカーに馬乗りになられてしまう。
グガァァ!
フランツ「ぐあぁっっ!」
ライナー「くそ!フランツ!」
タンッ!
駆けつけたライナーがウォーカーの頭を打ち抜いたものの、フランツは腹部を噛まれた。
コニー「エンジンがかかったぜ!」
ライナー「アルミン!手を貸してくれ、フランツがやられた!」
アルミン「フランツ!」
キャンピングカーに運びこまれたフランツの手当てにアルミンが当たる。
ライナー「全員乗り込め!俺が殿になる!」
ジャン「正気かライナー?!どうするつもりだ!」
ライナー「コニーのシャドウを拝借する。入口にジープが止めてあるから拾ってくれ!」
ライナーがジープのキーをジャンに投げる。
エレン「ジャン!早く乗れ!」
車のドアの前ではエレンが最後まで応戦していた。
ジャン「うるせぇ!わかってる!」
手前のウォーカーの頭を打ち抜き、エレンと共に車に乗り込む。
全員車に乗り込み、発車したのを見計らうとライナーはシャドウに跨がり二、三体のウォーカーを打ち抜きキャンピングカーに続いた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ベルトルト「フランツの容態は?」
アルミン「血は止まった。けどすごい熱だ!」
アニ「…もうじき転移が始まる。もう手遅れだ。」
ジャンが聞いていたらまたアニに食ってかかっただろう。
しかしジャンはエレンとミカサと、森に入る前にライナー達が乗り捨てたジープに乗車し、キャンピングカーの後ろを走っていた。
アニ「時間がない。どうするつもりだい。」
ミーナ「ATLLに連れて行くしかないでしょ!?」
アニ「冗談は大概にしな。ここからあと7時間はかかる。その間にフランツが転移したら?この狭い車内でみんな全滅だ。」
ベルトルト「アニ!言い方があるだろ!」
フランツ「…降ろしてくれ…」
アルミン「な、なんだって?」
フランツ「ここでいいから…降ろして…」
キャンピングカーのクラクションで一行は停車した。
エレンらも車から出てくる。
エレン「どうしたんだ?」
アルミン「フランツが降りたいって…」
アルミンとベルトルトに肩を借り、近くの木に背中を預けるフランツ。
フランツ「みんな…僕はここまでだ。先に行ってくれ…」
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- 28 : 2014/04/21(月) 17:32:15 :
- ジャン「おい!冗談はやめろよフランツ!」
ライナー「そうだ、まだ諦めるんじゃない!」
フランツ「…自分の体だ。よくわかる。僕はもうじきウォーカーになる…」
ジャンもライナーも、いやその場の全員がそれをわかっていたが、アニでさえそれを口にはしなかった。
フランツ「ハンナを失って自暴自棄になった僕をジャン達は助けてくれた。…もう君達の足手まといにはなりたくないんだ。」
ミーナ「フランツ…」
フランツの気持ちを察したのか、一人一人がフランツに声をかける。
ミカサ「フランツ…あなたは立派だった。クリスタを守ってくれてありがとう。」
クリスタ「ごめんなさい!ごめんなさい!私のせいで…」
ジャン「すまねぇ…俺達のために。」
アルミン「力になれなくて、ごめん。」
エレン「フランツ…これはいるか?」
エレンはフランツにベレッタ差し出した。
フランツ「いや…このまま死なせてくれ。」
誰もが名残惜しそうにフランツの方を振り返るが、やがて車に戻っていった。
アニ「…フランツ」
フランツ「やあ…アニか。」
アニ「あんたのことは絶対に忘れない。みんなは
ちゃんと私が守るから。」
フランツの手を取り強く握る。
フランツ「…はは。任せたよ。」
そしてフランツだけが残った。
フランツ「…みんな、さようなら。…ハンナ。」
season1 ep4 end
次回予告
「誰か、誰か一人でもこれをみてるのか」
「いや!やめて!もうあなたとは…」
「現実から逃げるな!可能性を捨てるんじゃねぇ!」
season1 ep5 逃れられない真実
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- 29 : 2014/04/22(火) 17:55:29 :
- 見てます!期待!
-
- 30 : 2014/04/22(火) 21:17:17 :
- ウォーキングデッドの世界観とマッチしててほんとこのss好きです!
次回期待です(`・ω・´)
-
- 31 : 2014/04/23(水) 16:24:56 :
- 厨二さん
ありがとうございます!嬉しいです!
-
- 32 : 2014/04/23(水) 16:25:41 :
- Lhaさん
度々のコメントありがとうございます。
ちなみにseason1は次回で終わりです。
- 著者情報
- この作品はシリーズ作品です
-
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