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貴族リヴァイ様と美女エレン

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  1. 1 : : 2014/02/09(日) 23:48:22
    ガヤガヤーー。

    リヴァイ(チッ。うるせぇ・・)

    ここは王族も集まる華やかな舞踏会。

    高級な料理に綺麗なドレスやタキシードを着た貴族たち。

    誰もが行きたいとうらやむパーティでたった一人イライラモード全開でたたずむ男がいた。

    リヴァイという彼は知らぬもの無しといわれるほどの上級貴族である。

    彼の才能は素晴らしく、たった一代で上級貴族にまで登りつめた。

    さらにルックスも良く、身長は少々低いが鍛えられた体に整った顔。

    女性を惹き付けるのに充分なお方である。
  2. 2 : : 2014/02/09(日) 23:49:57
    リヴァエレかー
    超期待です!!!!!!!!!!!!!!!ぐへへ~!!!!(^p^三^p^)
  3. 3 : : 2014/02/09(日) 23:50:56
    こんなのを待ってました~!!!!!!!!!!!!!!!(´>∀<`)
  4. 4 : : 2014/02/10(月) 18:30:16
    ありがとうございます!ご期待に添えることができないかもしれない力不足の私ですがよろしくお願いします!
  5. 5 : : 2014/02/10(月) 18:45:31
    現に彼を見て嬉しそうにしている貴族のご令嬢方がたくさんいる。

    滅多にこんなところにこない彼と何とかして関わりを持ちたいという令嬢はたくさんいるが、誰も彼に近づけなかった。

    それほどまでに彼のイライラオーラは凄まじかったのである。

    イライラするなら来なければいいのに、と思うであろうが彼自身も来たくて来ている訳ではなかった。

    というのも招待状が来ているのにも関わらず行かないという彼は友人に引っ張られて無理矢理連れて来られたのである。

    そのため彼は現在イライラモードMAXなのである。
  6. 6 : : 2014/02/10(月) 19:07:06
    MAX…なのか
  7. 7 : : 2014/02/11(火) 00:08:30
    リヴァイ(チッ。エルヴィンとハンジはどこ行きやがった)

    リヴァイは元凶である友人二人を呪った。

    リヴァイ(あいつら、見つけたら殴ってやる)

    リヴァイがそんな物騒なことを考えていたとき前方で令嬢の歓喜の声が上がった。

    リヴァイはそこにいる中心人物が誰か分かるととっさに身を隠した・・・が時すでに遅し。見事に見つかり、たくさんの令嬢を連れたままこちらにやってきた。

    リヴァイは中心人物だけに聞こえるよう声を発した。

    リヴァイ「・・・周りをなんとかしろ、エルヴィン」

    中心人物もといリヴァイの友人であり今回の元凶であるエルヴィンは、ははっと笑いうまい口実を作って自分から離れさせた。
  8. 8 : : 2014/02/11(火) 00:15:16
    令嬢がいなくなるとリヴァイはエルヴィンに尋ねた。

    リヴァイ「おい、帰っていいか」

    エルヴィン「はは、それはあんまりじゃないかリヴァイ」

    エルヴィンは笑い、逆に質問をしてきた。

    エルヴィン「それより、ハンジをみてないか?・・・もうすぐアレが始まる」

    リヴァイはエルヴィンの言葉で眉間にしわを寄せた。

    アレはリヴァイがこの世で最も嫌いなものだからである。
  9. 9 : : 2014/02/11(火) 00:24:43
    兵長【カッコイイ】*'ω`*)ゞ惚れ♪
  10. 10 : : 2014/02/11(火) 15:59:43
    突然、軽快な音楽が流れた。

    ああ、始まった・・・。とリヴァイは思った。

    司会が正面のステージに現れた。

    司会「今宵お集まりいただいた皆様。まもなく『ショー』が始まります。今回も素敵な品々をご用意しました。ぜひご覧ください」

    司会の言葉でざわついていた人々が全員ステージを向いた。

    司会「それでは『ショー』を始めます。一品目、美しい瞳を持つ娘『レイア』。この商品のポイントは~」

    リヴァイの眉間のしわがさらに深くなった。

    そう、彼らの言っていたアレというのはこの『ショー』という名の人身売買のことであった。

    上級貴族や王族のみのパーティではこの『ショー』が必ず行われていた。
  11. 11 : : 2014/02/11(火) 18:11:25
    まさかのリヴァエレ!?!?
    だったらとても嬉しい
  12. 12 : : 2014/02/11(火) 21:04:18
    腐ざくろさん、自由の翼のつもりさんコメントありがとうございます!
  13. 13 : : 2014/02/11(火) 21:27:41
    無論リヴァイはこの『ショー』が好きではないし(むしろ超絶大嫌い)彼を引っ張ってきたエルヴィンやハンジもこんなものは嫌いだった。

    ではなぜ二人はリヴァイを連れてきたのかというと、実はエルヴィンとハンジはこの『ショー』で危ない貴族に買われそうになった人々を助ける行いをしていた。

    助けるといっても暴力的なことではなく、その貴族以上の金額を提示して買われかけた人を自分が買い、あとでこっそり逃がすというものである。

    貴族にもいい貴族悪い貴族がいるため、その中で危険(買った後、無茶苦茶に使いそう)な貴族たちから守るのである。

    普段は二人でおこなっているのだが・・・。

    リヴァイ「なぜ、オレを連れてきた」

    エルヴィン「いや、今回は危険の部類にはいる貴族がいつもの倍は来るそうなのでね」

    リヴァイ「答えになってねぇぞ」

    エルヴィン「いや、なっている。この『ショー』にルールがあるのは知っているだろう」

    リヴァイ「ああ」

    この『ショー』にはルールがある。それはひとつ商品を買ったら、次の商品は買ってはならないというものだ。

    リヴァイ「だが、お前とハンジがいれば十分だろう」

    エルヴィン「ああ。いつものルールならば大丈夫なのだが、今回は人数が多いためにひとつ買ったら次の次まで買ってはならないらしい」

    そこまで言われるとリヴァイは理解した。

    リヴァイ「・・・チッ」

    エルヴィン「リヴァイ。君がこんなことが嫌いなのは重々承知している。だが万が一3回続けて危険貴族が手を挙げてしまった場合、我々はその人を守れなくなる。だから頼む、リヴァイ」

    リヴァイはため息を吐いた。本人、自覚はないが頼まれると断れないのである。
  14. 14 : : 2014/02/11(火) 22:25:40
    期待です
  15. 15 : : 2014/02/11(火) 22:59:39
    リヴァイ「わかった」

    リヴァイがそう言うとエルヴィンは安心したように笑った。

    エルヴィン「ありがとう。だが万が一の場合のみだ。あまり気を張らなくていい」

    二人がステージに注目していると突然、名を呼ばれた。

    「おーい!リヴァイー!エルヴィンー!」

    リヴァイは舌打ちして声の主を見た。

    リヴァイ「・・・うるせぇ。黙れハンジ。今までどこにいやがった」

    ハンジ「えー、その扱い酷くない!?ん?今まで?あ!聞いて聞いて!!中庭にいたらさすっげーーー珍しいミミズを見つけて・・いってええ!」

    うるさいハンジにリヴァイのパンチざ飛んだ。

    ハンジ「ちょ、酷くない!?」

    エルヴィン「それにしても、さっきからほとんど誰も手を挙げないな」

    ハンジ「え、無視?無視なの?」

    ハンジをスルーしてエルヴィンは疑問を口に出した。

    リヴァイも同意見だった。いつもよりいい品がそろっているのにも関わらず、ほとんど誰も手を挙げないのだ。
  16. 16 : : 2014/02/11(火) 23:01:04
    リヴァイのパンチざ→パンチがです。誤字が多くてすいません><
  17. 17 : : 2014/02/11(火) 23:11:49
    リヴァイは拗ねているハンジに尋ねた。

    リヴァイ「おい、クソメガネ。お前、何か知らねぇのか」

    ハンジは拗ねたまま言った。

    ハンジ「知ってるけどリヴァイが謝るまでいわなーい!!」

    リヴァイ「ワルカッタ。謝ったぞ。で理由は?」

    ハンジ「うわ!すごい棒読み!まぁ、いいや。なんかさ、今回はちょー目玉商品があるんだってさ。今回来ているのはそれ目当ての貴族ばかりらしいよ」

    目玉商品・・・。普段から『ショー』では綺麗な人々がそろっている。それ以上の目玉商品となればどんな人も喉から手がでるほど欲しいであろう。

    こうして、リヴァイの出番がこないまま最終ゾーンまで進んだ。
  18. 18 : : 2014/02/11(火) 23:26:45
    最終ゾーンとは目玉商品とその前にかなり綺麗な人々の合計3人を紹介するところである。

    司会「では皆様、準備はよろしいですか?ただいまから最終ゾーンをはじめます!」

    まってましたとばかりにざわめきが起こった。

    司会「では最終ゾーンの一品目!ずば抜けた頭脳と美しさをもつ少年『アルミン・アルレルト』!」

    少年が出てきた途端歓声があがった。

    貴族1「いやはや美しい少年だ!あれはぜひとも欲しい」

    貴族2「いやいや、あれは私がいただこう」

    貴族たちが一斉に金額を提示し始めた。

    ハンジ「じゃあ、私が行くよ」

    ハンジが言ったとき、ちょうど一番高い金額がわかったところだった。

    ハンジはふーんといい、その金額の2倍の値段を提示した。

    ・・・忘れがちだがハンジも上級貴族なのである。あっさりと言われた金額に貴族たちは悔しそうに引き下がった。
  19. 19 : : 2014/02/11(火) 23:37:21
    エルヴィン「さすがだなハンジ」

    戻ってきたハンジにエルヴィンは告げた。

    ハンジはどうってことないよといった。

    司会「皆様、まだ商品はございます!では二品目。遠い東洋の生き残り、美しい黒髪が特徴の娘『ミカサ・アッカーマン』!」

    また、ざわめきが起こった。

    貴族3「なんと!あの東洋の娘か」

    貴族4「これはぜひとも買いたいものだ!!」

    エルヴィン「ほぅ、東洋の娘とは珍しい。私がいこう」

    エルヴィンは前に進み、あり得ない金額を提示した。

    また、取られた貴族たちはくそ!と言いながら引き下がった。
  20. 20 : : 2014/02/11(火) 23:49:59
    ハンジ「エルヴィンもやるねー!さっすが!」

    エルヴィン「そんなことはない。ただ出せる金額を提示しただけだ」

    ハンジ「じゃぁ、最後はリヴァイだね。頼んだよ」

    リヴァイはああとうなずくとステージを見た。

    司会「皆様、いよいよ最後となりました。では
    三品目!見たことがないような絶世の美女!『エレン・イェーガー』」

    今度はざわめきが起こらなかった。いや、起こせなかった。

    リヴァイとエルヴィンとハンジも目の前にいる少女に釘付けになった。

    美しい娘だった。司会がいっていた言葉はオーバーではなかった。と確信したほどだ。

    ハッとしたリヴァイはすぐに金額を提示した。他の貴族は少女に魅せられ金額を提示することを忘れていた。

    よってあっさりと少女はリヴァイのものとなった。
  21. 21 : : 2014/02/12(水) 19:02:25
    パーティが終わったあと商品を買った貴族たちは商品を引き取りに行った。

    リヴァイ、エルヴィン、ハンジも同じように引き取りに行った。

    商品受け渡し所では商品の番号が呼ばれ、その番号を買った貴族が引き取っていた。

    リヴァイ「チッ。初めて来たが気分のわりぃところだな」

    エルヴィン「はは、同意するよ」

    ハンジ「しっかし、私らがさっき買った子たちはきれいだったねぇー」

    エルヴィン「まったくだ。あんなきれいな子たちをどこで見つけたんだか」

    3人で雑談をしていると「最終ゾーン1、2、3の貴族様」と呼ばれた。

    前へ行くと彼らが先程買った少年少女が腕に鎖をつけられた状態で立っていた。

    よく見ると3人とも体が小刻みに震えていた。今から誰とも知らない貴族に連れていかれるのだ。無理もない。

    リヴァイたちは周囲を欺くため、リヴァイの屋敷から逃がすことにした。

    馬車に乗っている間、少年少女は一度も顔をあげなかった。

    屋敷に着くとリヴァイの屋敷で働いているペトラが迎えてくれた。彼女にはあらかじめ詳細を伝えていたため、彼らの後ろに少年少女がいてもさして驚かなかった。
  22. 22 : : 2014/02/12(水) 19:15:13
    「・・・たら・・・しろ。・・か」

    「・・・た」

    後ろで話し声が聞こえたと思った瞬間リヴァイたちは突き飛ばされた。

    不意打ちをくらったリヴァイたちはよろけた拍子に鎖を離した。

    その瞬間、少年少女たちは森に向かって走りだした。

    何が起こったか分からなかった。だが彼らが逃走したことを理解するとリヴァイは舌打ちをした。

    別にどうせ逃がすのだから、そこは別にいいのだが、今逃げられると都合が悪かった。

    リヴァイの屋敷には時々、他の貴族の手回ししたものが見張っている。

    万が一、見張られていてリヴァイたちが探しに行かなかった場合、彼らのやったことは水の泡となってしまう。
  23. 23 : : 2014/02/12(水) 22:07:22
    リヴァイたちは仕方なく少年少女を探しに行った。

    だが、エルヴィンとハンジは待機である。王家の騎士から上級貴族となったリヴァイはいいが、二人は彼ほど体力がない。なので彼らには作戦を考えてもらい、リヴァイと彼が騎士だったころから彼の部下であるエルド、グンタ、オルオ、ペトラが捜索にいくことにした。

    幸いここはリヴァイの敷地内の森。この場所を熟知している5人なら少年少女を捕まえることは容易いであろう。

    エルヴィンとハンジの作戦に従い、リヴァイたちは捜索を始めた。

    するとあっさり一人が捕まった。

    捕まったのは少年だった。恐怖からか体が震えている。

    リヴァイは少年をエルヴィンたちの元へ連れていった。

    リヴァイが捜索へ戻るとペトラが青ざめた顔で走ってきた。

    ペトラ「リヴァイ様!少女を発見したのですが・・・。その少女が強すぎて今、苦戦しています!お力を貸してください」

    リヴァイは正直驚いた。元とはいえ騎士の中でも凄腕だった彼らを苦戦させるとは、と。

    だが、さすがリヴァイ様。表情に一切出さず、その少女の元まで走った。
  24. 24 : : 2014/02/12(水) 22:20:09
    リヴァイが駆けつけると、エルドたちがリヴァイ様!と少し嬉しそうに言った。

    リヴァイは彼らに下がるよう言ってから少女と対峙した。

    ミカサ「そこを退いてほしい。もうこれ以上人を傷つけたくはない」

    リヴァイ「ハッ。安心しろ。もうお前は誰も傷つけられねぇよ」

    目の前にいる少女は怪訝そうな顔をした。意味がわからないのだろう。

    ミカサ「とにかく、私はここから逃げる。のであなたを倒す」

    リヴァイは少し考え、にやっと笑った。

    リヴァイ「おい、いいのか?お前の友人のあの少年はもう捕らえているぞ。・・・それでも逃げるのか?」

    少女は目を見開き、リヴァイをキッと睨んだ。

    ミカサ「・・・卑怯もの」ギリッ

    リヴァイ「お友だちを助けたかったら大人しくするんだな」

    リヴァイの思惑通りだった。この少女たちは友人同士らしい。つまり、あと一人もこの手を使えばうまく捕らえることができるだろう。
  25. 25 : : 2014/02/12(水) 22:33:00
    二人目も無事捕らえ、残るはあと一人となった。

    再び、リヴァイたちは捜索を開始した。

    リヴァイがかなり森の奥まで来たとき、ガサッと音がした。

    振り向くと脱走した少女がいた。

    少女はリヴァイに気づくと、今来た方向を全力で走り出した。

    リヴァイもそれを追った。

    だんだんと距離は縮まり、ついに少女を捕らえた。

    手首を掴み、引っ張ると少女は倒れた。

    エレン「離せ!」

    少女は必死で抵抗したがリヴァイに勝てるはずがなかった。

    それでも抵抗してくる少女に少し苛立ち「大人しくしろ」と言うと少女はリヴァイを睨み、「じゃあ、離せ」と言った。

    このとき、リヴァイは初めて少女の顔を間近でジッと見た。

    美しい翡翠色の瞳に桜色の唇。整った顔にセミロングの髪。

    リヴァイが少女に恋した瞬間だった。
  26. 26 : : 2014/02/12(水) 23:28:00
    リヴァイマジかっこよす・・・///
    エレンちゃんとどんな展開になっていくのかドッキドキです~!期待してますよっ!!(^ー^)b
  27. 27 : : 2014/02/13(木) 17:49:03
    こんばんは、ひなです。ここからおそらく兵長が壊れます。そんな兵長いや!という方はお戻りください(笑)
  28. 28 : : 2014/02/13(木) 18:00:38
    だがリヴァイは自分が少女に恋したことに気づいていなかった。

    リヴァイ「おい。さっさと立って歩け」

    エレン「いやだ。なんで従わなくちゃいけないんだ」

    プイッとそっぽをむいた少女にリヴァイは近づきヒョイっとお姫様だっこをした。

    エレン「は?ちょ、お、下ろせ!!」

    少女の必死の抵抗も聞き入れられず、そのまま連れていかれた。

    ハンジたちは戻ってきたリヴァイ・・・と抱えられている少女を見て硬直した。

    申し訳ないが、森を走り回っていた少女は泥や葉がついていた。つまり、汚れていたのだ。

    それにも関わらずあの潔癖性で知られているリヴァイがお姫様だっこで連れて来るとは・・・。と。
  29. 29 : : 2014/02/13(木) 18:26:06
    リヴァイはそんなハンジたちの視線に気づいていないのかペトラたちに彼らを風呂に連れていくよう命じた。

    あ、いつもどうりだ。とペトラたちは安心したがハンジとエルヴィンはリヴァイの視線がいつもより甘くある少女を見ているのに気がつきニヤニヤしだした。

    リヴァイは二人を見て「きもちわりぃ」と罵ったが効果はなかった。

    リヴァイ「ああ、ところであの少年少女は逃がす予定だったが、あのエレンという少女はオレが引き取る」

    まさかの発言にハンジは吹き出し、エルヴィンはなぜ?と聞いた。

    リヴァイ「いや、はっきりした理由はねえがなんとなくあいつを側に置いておきたいと思ったからだ」

    ハンジ「うわ!まじか!ちょ、それってさぁ・・モゴッ」

    エルヴィン「まぁいい考えだな。あの子たちは身寄りがなさそうだし一人ずつ引き取るか」

    ハンジ「ちょ、エルヴィンなにすんの!?」

    エルヴィン「リヴァイはそれに気づいていない。言うな。」ヒソッ

    リヴァイ「ああ、そうだな。・・・ところでさっきから何をひそひそと二人で話してやがる」

    エルヴィン「ああ、なんでもないよ」

    リヴァイが言えと何度言ってもハンジとエルヴィンは言わなかった。

    一方エレンたちの方では・・・

    ペトラ「ここが脱衣所でそこがお風呂だからね。ゆっくり入ってね」

    ペトラがお風呂の説明を終えるとミカサはエレンをかばい、エレンはかばわれながらペトラに聞いた。

    エレン「なぜオレたちに親切に説明するんだ。これから奴隷になるオレたちに」

    ペトラは笑って答えた。

    ペトラ「ふふ。まぁ、貴族ってそんなイメージがあるもんね。でも心配ないよ。さっきいた方々は悪い人じゃないから。後で逃がしてくれるよ」

    ペトラが言うとエレンは怪訝そうな顔をした。

    エレン「一回、買っといて?あり得ない。そんな貴族なんかいない」

    エレンはそう吐き捨てミカサと共にお風呂に入っていった。

    残されたペトラはうーんとうなっていた。
  30. 30 : : 2014/02/13(木) 20:14:35
    エレン(一回高い金額だして買っといて後で逃がす?そんな貴族なんかいない。あいつらみたいにいいように利用したあとにまた売られるだけだ!)

    ミカサ「エレン、どうしたらいいだろう。私はわからない」

    エレン「オレもだ。チャンスがあったらアルミンと相談しよう」

    ミカサ「わかった」

    エレンたちが風呂からでると待っていたペトラがエレンたちをふわふわのタオルで拭いた。

    気持ちよくてふっと一瞬気を緩めたエレンとミカサだったが、それは本当に一瞬ですぐにまた気を張った。

    体を拭かれ、新しい服を着せられた後、エレンとミカサは鎖をつけられた。

    不快に思いながらも逃げるためと渋々大人しくつけられた。

    ペトラ「いこっか。こっちよ」

    ペトラに誘導され着いたのは広くきれいな部屋だった。

    だがエレンとミカサは目の前にいる少年の方に目を輝かせた。

    エレミカ「アルミン!!」

    アルミンと呼ばれた少年は笑って二人に手を振った。

    アルミン「二人とも!会えて良かった!!」

    ふと気づくと部屋にペトラはいなかった。少し不思議に思ったがあまり気にしなかった。

    エレン「アルミン、どうやってここから逃げる?」

    アルミン「そのことなんだけど僕は逃げなくてもいいと思うんだ」

    エレミカ「!!?」

    ミカサ「正気?アルミン」

    エレン「なんで、そんなことを・・・」

    アルミンは真剣な顔で答えた。

    アルミン「たしかにあの貴族はひどかった。でもここの人達はなんだか信じてもいい気がするんだ」

    二人はアルミンの言うことに少し納得していた。ここの人達はもしかしたらいい人たちかもしれない。そんな気持ちは既に二人の中にはあった。
  31. 31 : : 2014/02/13(木) 20:31:19
    アルミン「でも、違うかもしれない。そのときはこの作戦で逃げるんだ。・・・でも不幸なことに僕らを買ったのは別の人。逃げるのは一人になるかもしれない。それを覚悟してて」

    ひとしきり話が終わったところでペトラが迎えに来た。

    そのまま3人はリヴァイの部屋まで連れていかれた。

    ーーーコンコン

    リヴァイ「入れ」

    少し低い声がしてエレンは自分を買った貴族だと分かった。

    少し警戒しつつ部屋に入るとエルヴィンとハンジもいた。

    ハンジ「あ、来た来た。やっほー!気分どう??あ、いいわけないか!」

    少し(かなり)テンションの高い貴族にエレンたちは驚いていた。

    エレミカアル(この人、本当に貴族??)

    エルヴィン「ハンジ、テンションが高すぎだよ。ああ、自己紹介がまだだったね。私はエルヴィン・スミス。あっちのテンションが高いのがハンジ・ゾエ。あそこにいるのがリヴァイ・***だ。よろしく」

    リヴァイ「今日からお前たちはオレたちの物だ。いまからそれぞれの屋敷にいってもらう」

    リヴァイ「アッカーマンはエルヴィン。アルレルトはハンジのとこだ」

    リヴァイはエレンたちに警戒の色が浮かんだのを見逃さなかった。
  32. 32 : : 2014/02/13(木) 21:00:25
    ハンジ「じゃあ、私たちは帰るよ。いこう、アルミン」

    エルヴィン「ああ。いこうミカサ」

    エルヴィンとハンジが帰るとリヴァイはエレンに尋ねた。

    リヴァイ「オレを恨んでいるか?エレン」

    エレン「いえ、そんなことはありません」

    リヴァイ「そうか」

    リヴァイは再びエレンに尋ねた。

    リヴァイ「お前は何ができるエレン?」

    エレン「ほぼなんでも」

    淡々と答えるエレンにリヴァイは紅茶を差し出した。

    エレンは怪しげな顔をしていたが覚悟を決めたのかコクンと飲んだ。
  33. 33 : : 2014/02/13(木) 21:28:06
    グ、グッジョブです(´∀`)♭ひなさんあなたは神ですか!?素敵すぎる~♪♪
  34. 34 : : 2014/02/13(木) 22:19:28
    ひなさん文才ヤバスです・・・(≧∀≦)
    こんな読みやすいssは今までみたことないよ!
    結末がどうなるのやら・・楽しみすぎますっ!!
  35. 35 : : 2014/02/14(金) 09:17:20
    自由の翼のつもりさん、ありぷーさんコメントありがとうございます!

    ご期待に添えれるか不安ですが(いや、ほんとに)がんばります!!
  36. 36 : : 2014/02/14(金) 09:29:57
    エレン「・・・おいしい」

    リヴァイはぼそっと言ったエレンを見てふっと表情を緩めた。

    リヴァイ「当然だろう。わざわざ仕入れた特別な紅茶だからな」

    リヴァイがそういうとエレンは不思議そうに尋ねた。

    エレン「なぜ、オレにそんなものを?ただの奴隷のオレに」

    リヴァイははぁっとため息をつくとエレンの鎖を外した。

    エレン「え?」

    リヴァイ「オレはお前を奴隷にする気はない。それでもここに居たくなければさっさと逃げるんだな」

    エレンは少し考え、クスッと笑った。

    エレンの笑顔を見たリヴァイは無意識に考えた。

    リヴァイ(かわいい・・・)

    リヴァイ(!?)

    リヴァイ(オレは今何を考えた?あり得ない。そうだきっとこいつの笑顔を初めて見たからそう思ったんだ。そうに違いない!)

    エレンはリヴァイが黙っているのを返答待ちだと思ったのか口を開いた。

    エレン「いえ、ここに置いてください。・・・少し興味が湧きました」

    最後のほうはとても小さい声で言ったがリヴァイにはちゃんと聞こえていた。
  37. 37 : : 2014/02/15(土) 12:36:24
    兵長とエレン・・どうなっていくのかしら・・・ドキドキ
  38. 38 : : 2014/02/15(土) 14:27:40
    続き期待!ワクワク
  39. 39 : : 2014/02/15(土) 15:08:52
    コメントありがとうございます!
  40. 40 : : 2014/02/15(土) 15:20:09
    エレン「それで、オレはどうしたらいいんですか?」

    リヴァイは少し考えて、言った。

    リヴァイ「オレの恋人になれ」

    エレン「はい?」

    エレンはポカーンとした。そりゃそうだろう。自分を買った貴族が恋人になれと言ってきたのだから。

    リヴァイ「ああ、少しちがったな。オレの恋人のふりをしろ」

    エレン「恋人のふり?」

    エレンの問にリヴァイはああと答えた。

    リヴァイ「最近、周りから結婚しろと催促がくるんでな。見合い写真付きでな。迷惑なんでお前と付き合っていることにしようと思ったんだ」

    エレンは困った顔をして言った。

    エレン「でもオレは奴隷だし、リヴァイ様と身分が違いすぎますよ」

    エレンはしゃべり終わった後でリヴァイが後ろを向いているのに気付きあわてて尋ねた。

    エレン「え、え。オレなにかまずいこといいましたか??」

    リヴァイ「い、いや。お前は悪くない」

    実はリヴァイはエレンに『リヴァイ様』と呼ばれたことに感動していただけであった。
  41. 41 : : 2014/02/15(土) 17:28:06
    リヴァイ兵長かわゆすww
    更新が気になりますっ!
    リヴァエレが恋人だなんて・・・グハッ 鼻血でるwww
  42. 42 : : 2014/02/15(土) 18:34:21
    エレン「で、でもリヴァイ様さっきから後ろを向いてるし・・・」トコトコ

    エレン「ホントに何もないですか?」ノゾキコミ

    リヴァイ「ぐっ!」

    リヴァイはエレンの上目使いに倒れかけたが、なんとか持ち直した。

    リヴァイ「ああ、何でもない」ポーカーフェイス

    リヴァイがそういうとエレンは安心したように笑った。

    ・・・さっきまで警戒心むき出しだったとは思えない笑顔である。

    リヴァイ「・・・ああ、お前の部屋は既に用意してある。ペトラ!いるか?」

    リヴァイが呼ぶと先程の女性が現れた。

    女性はにこっと笑って「はい、お呼びでしょうか」と言った。

    リヴァイ「ああ、こいつを部屋まで案内してやれ」

    ペトラ「かしこまりました」

    女性はお辞儀をしてからエレンを連れてリヴァイの部屋をでた。

    リヴァイ「・・・はぁ」

    リヴァイ(どうしたんだ、オレは。確かに催促はきているが相手はペトラでもいいのに・・・)

    リヴァイはもう一度深いため息をついた。

    一方、エレンとペトラ

    ペトラは親切に部屋までのルートをエレンに教えながら案内していた。

    ペトラ「で、ここをまっすぐ行ったら・・・つきましたよ」

    エレン「ありがとうございます。わざわざ丁寧に教えていただいて」

    エレンが申し訳なさそうに言うとペトラはいいえと笑った。

    ペトラ「あのリヴァイ様の恋人ですもの。当たり前ですよ」

    エレンは顔を赤くした。いくらふりとはいえ、誰かの恋人となったのだ。恥ずかしくなって話をそらした。

    エレン「あ、あの。オレはホントの貴族じゃないので敬語はやめていただけまけんか?」

    ペトラは一瞬ビックリしたような顔をして「さすがリヴァイ様がお選びになった方だわ」といい、わかったと了承してくれた。
  43. 43 : : 2014/02/15(土) 19:09:33
    ペトラ「じゃあ、エレン。ここがあなたの部屋だから」

    エレン「」

    エレン「ぺ、ペトラさん・・・。部屋を間違えてませんか?」

    ペトラ「え?いや、あってるよ」

    エレンは絶句した。部屋が豪華すぎたのだ。それはもうあり得ないくらい。

    エレン(なにこの部屋。オレが仮の恋人だからっていってもやり過ぎだろ・・・)

    エレンが黙っているのを不安に思ったペトラはエレンに尋ねた。

    ペトラ「エ、エレン?何か嫌だった?・・・この部屋のデザインは私がしたんだけどだめかな」

    しょんぼりとした口調で言われ、エレンはあわてて言葉を紡いだ。

    エレン「い、いえ!そんなことはありません!むしろ好きです」

    そう、家具が豪華過ぎとはいえ、部屋はエレンの好みだったのだ。

    ペトラはありがとうと笑った。

    ペトラ「エレンが気に入ってくれてよかった!」

    エレンは優しいペトラにすぐになついた。・・・たった4時間の間で。
  44. 44 : : 2014/02/15(土) 21:39:27
    エレンは屋敷の人々とすぐに打ち解け、毎日楽しく暮らしていた。

    ある日・・・

    エレン「・・・あのぅ、ペトラさん?」

    ペトラ「なあに?エレン」

    エレン「なぜ、オレはこんな格好をしているんですか」

    現在エレンは見た感じからしてとても高そうなドレスとネックレスを身に付け、軽く化粧をしていた。

    ペトラ「え?決まってるじゃない。今日がエレンのお披露目パーティだからよ」

    エレン「へぇ・・・ってえ!!!?」

    エレン「お披露目ってまさか・・・」

    ペトラ「うん、エレンがリヴァイ様の婚約者ですっていうね」

    エレン「あれ?ランクあがってません?」

    エレンはペトラにそうつっこみながら戸惑っていた。

    いくら、教養をつけたとはいえ、エレンは上手に貴族を演じきれる自信はなかった。

    そんなエレンの気持ちをつゆしらずペトラは続けた。

    ペトラ「だから今日はオレじゃなくて私って言ってね」

    エレン「は、はい」

    ペトラから今日の約束事項を聞いているとリヴァイが入ってきた。

    リヴァイ「エレン、そろそろいくぞ」ガチャ

    エレン「はい・・!!」

    エレンはリヴァイを見て、動きを止めた。

    エレン(か、かっこいい・・・)

    リヴァイ「何をポカンとしてやがる。いくぞと言ったのが聞こえなかったのか?」

    エレン「す、すいません!!」

    エレンは馬車に乗っている間、一度もリヴァイを見なかった。

    エレン(どうしたんだ!?オレ・・・。リヴァイ様と目を合わせられない!)

    リヴァイ(どうしたんだ・・・エレンは。オレが変だったか?)

    こうして馬車の中で一度も言葉を交わさないまま会場に到着した。

    エレンとリヴァイが入ると、来ていた人々はざわめいた。

    貴族1「あれは、あのときの娘!」

    貴族2「美しい・・・。どこのご令嬢だ?」

    令嬢1「きゃあ、リヴァイ様だわ!」

    令嬢2「隣にいる方は一体・・・」

    二人とも色々な意味で人の注目を浴びていた。
  45. 45 : : 2014/02/15(土) 21:59:21
    リヴァイ「・・・チッ、うるせぇな」

    リヴァイがご機嫌ナナメなのを見たエレンはワタワタしていた。

    ???「エレン!!!!!!」

    突然名前を呼ばれ、エレンが振り向くと抱きつかれた。

    エレン「うわ、ちょ、離せよ。ミカサ!」

    ミカサ「エレン!よかった!何かひどいことはされてない?」

    エレン「ああ、平気だよ」

    エレンはミカサと話している時、ミカサの服装を見て驚いた。

    ミカサの格好は護衛につく人の格好だったのだ。

    エルヴィン「いやー、ミカサは強くてね。つい、家の護衛にしてしまったよ」

    ははっと笑いながらエルヴィンが来て答えた。

    エレン「エルヴィン様」

    エルヴィン「やぁ、エレン、リヴァイ久しぶりだね」

    リヴァイはエルヴィンの言うことに反応せず、イライラオーラを出していた。

  46. 46 : : 2014/02/15(土) 22:19:17
    エレンがビクビクしているとエルヴィンが

    エルヴィン「気にしなくていい。いつものことだ」

    と言うので気にしないことにした。

    ふっと前を見ると人の塊があった。よくよくみるとそこの中心人物にエレンとミカサの幼馴染みがいた。

    エレミカ「アルミン!!!!!!!!!」

    アルミンはビックリしたようにこちらを見て、エレンたちに気づくと目を輝かせて走ってきた。

    アルミン「二人とも!!やっぱり来てたんだね!」

    アルミンはきちっとした正装をしていた。

    エレン「何の話をしてたんだ?」

    アルミン「僕はさ、ハンジ様の家の専用科学者になったんだ。それである実験が成功したからその結果を話してたんだ」

    アルミンは科学者、ミカサは護衛。二人ともそれぞれの長所を生かして主に尽くしているようだった。

    エレンはそこで考えた。

    エレン(オレは何かリヴァイ様の役に立っているのだろうか?」

    リヴァイをチラッとみてエレンは思った。

    エレン(オレを助けてくれて、部屋をくれて、教養をつけさせてくれて。なんでもしてくれた。でも、オレは?何かリヴァイ様に返せているか?)

    エレンはサァッと青ざめた。自分はあの人に何も返せてないと思ったからだ。
  47. 47 : : 2014/02/15(土) 22:33:52
    ひなさん、ほんとに書くのが上手ですね(^v^)
    エレンちゃんがどんな行動にでるのか楽しみです~
  48. 48 : : 2014/02/15(土) 22:36:38
    そのとき、リヴァイに呼ばれ、ステージまで連れていかれた。

    リヴァイは司会からマイクを借りると、ステージに上がった。

    リヴァイ「あー、今日はある発表がある。オレはここにいる彼女と婚約した。以上だ」

    たった3文の短い文でも人々のざわめきを起こすのに充分だった。

    人々は降りてきたリヴァイに質問を浴びせた。

    長くなると確信したリヴァイはエレンにエルヴィンたちのとこに行っているよう指示した。

    エレンがいなくなるとリヴァイは長い長い質問タイムとなった・・・。

    一方、エレン

    エレン「大丈夫でしょうか?リヴァイ様」

    エルヴィン「大丈夫だろう。質問には慣れている」

    エレンは急にトイレに行きたくなった。エルヴィンに場所を教えてもらい、なんとか行き着いた・・・が、帰り道が分からなくなってしまった。

    エレン「どうしよう・・・」

    エレン「とりあえず、進むか」

    トコトコトコトコ

    エレン「・・・」

    エレン(なぜ、中庭に出るんだ・・・)

    エレンは帰ることを諦めてベンチに座った。

    エレン(オレはあの方に何も返せてない。どうしたらいいんだろう・・・)

    エレン「リヴァイ様・・・」

    リヴァイ「なんだ」

    エレン「え!!」

    エレンが驚いて顔をあげると、貴族たちに捕まっていたリヴァイがいた。
  49. 49 : : 2014/02/15(土) 22:37:31
    いつもコメントありがとう!がんばります!!
  50. 50 : : 2014/02/15(土) 22:45:09
    は、鼻血が…
    サイコー♪
    続き!続き!
  51. 51 : : 2014/02/15(土) 22:46:30
    エレン「リ、リヴァイ様!?なぜここに」

    エレンがあわてて尋ねるとリヴァイは少々不機嫌そうに言った。

    リヴァイ「居ちゃ悪いのか」

    エレン「い、いえ、そんなことはありませんが先程質問をされていたので」

    エレンが必死で弁解するとリヴァイはエレンに尋ねた。

    リヴァイ「エレン。嫌だったか?」

    エレン「え、何がですか」

    リヴァイ「婚約のことだ」

    リヴァイが言うとエレンは少し考え、答えた。

    エレン「いえ、仮ですし嫌じゃないです」

    エレンがそう答えるとリヴァイはそうかと言ってそのままエレンの手をとり、会場までつれて戻った。
  52. 52 : : 2014/02/15(土) 23:00:01
    パーティが終わり、家に着くとリヴァイは自室に戻り悶々と考えた。

    リヴァイ(なぜオレはエレンにあんなことを聞いたんだ・・・)

    リヴァイ(エレンを見るとやたら胸が苦しいし、脈拍があがる・・・。これはなんだ?・・・そういえばナナバが以前こんなことを言っていたな)

    ー回想ー

    ナナバ「リヴァイ!聞いて!恋をしてしまった!」

    リヴァイ「あ?恋?」

    ナナバ「そう!だから相談相手になって!!」

    リヴァイ「なぜオレなんだ?エルヴィンやハンジの方がいいアドバイスをくれるだろう」

    ナナバ「いや、リヴァイが一番容赦なくアドバイスくれそうだから!!」

    リヴァイ「・・・そうか」

    リヴァイ「ああ、ひとつ聞く。恋とはどういうものだ?」

    ナナバ「えーっと、分かりやすく言うと一種の病かな」

    リヴァイ「!!!?」

    ー回想終了ー

    リヴァイ「オレは病にかかったのか・・・。ペトラに相談しよう・・・」
  53. 53 : : 2014/02/15(土) 23:15:46

    頑張れ~!
  54. 54 : : 2014/02/16(日) 09:18:48
    コメントありがとうございます!!!
  55. 55 : : 2014/02/16(日) 16:10:52
    とある部屋

    ペトラ「リヴァイ様って絶対エレンのことが好きだよねー!」

    エルド「ああ、あんなに甘いリヴァイ様をみたことないもんなー」

    グンタ「ああ。だよなー」

    オルオ「確かにあいつは美人だがそれだけでリヴァイ様が好きになるか?」

    ペトラ「それもそうかー。でもなぁ」

    リヴァイの屋敷で働く人々の間では毎日のようにこの議論がされていた。

    ーコンコン

    リヴァイ「ペトラ、いるか?」

    ペトラ「り、リヴァイ様!!!」

    ペトラはリヴァイをあわてて部屋を開けた。

    ペトラ「何か御用でしょうか?」

    リヴァイ「ああ、少しな。エルドたちもいたのか。ちょうどいい」

    リヴァイがいつになく深刻そうな顔で話してくるのでペトラたちは何事かと心配になった。

    リヴァイ「オレは病にかかったらしい・・・。治療方を聞きたいのだが」

    リヴァイがそこまで言ったときペトラたちは慌てた。

    ペトラ「り、リヴァイ!病とはどういうことですか!?」

    リヴァイ「ああ、予想としてはこの病は『恋』というらしい」

    エルグンオルペト「え」

    リヴァイはため息をついて、続けた。

    リヴァイ「お前たちは時々、恋がどうとか言っているだろう。だから治す方法を知ってるのだろう」

    ペトラたちは呆気にとられた。

    なんでも知ってる&出来るあのリヴァイ様が恋を病と思い、治す方法を聞いてくると誰が予想しただろう。
  56. 56 : : 2014/02/16(日) 16:15:45
    あ、ペトラさんがリヴァイ!と呼び捨てにしてる!!リヴァイ様と脳内変換をお願いします><
  57. 57 : : 2014/02/16(日) 16:29:28
    ペトラたちが呆気にとられているのを見たリヴァイはあわてて尋ねた。

    リヴァイ「おい?どうした!?」

    リヴァイの言葉でハッとしたメンバーを代表してペトラが答えた。

    ペトラ「り、リヴァイ様。それは私どもでは治すことができません」

    ペトラから言われた言葉にリヴァイは残念そうな顔(かなりのポーカーフェイス)をした。

    リヴァイ「そうか・・・。悪かったな、休憩の邪魔をして」

    リヴァイのがっかり(あくまでもポーカーフェイス)した顔を見てペトラは少しあわてて言葉を足した。

    ペトラ「リヴァイ様。えーっとリヴァイ様がドキドキ・・・いえ胸が苦しくなる相手はどなたですか?その方ならこの病を治すことができると思います」

    リヴァイ「そうか・・・」

    リヴァイが部屋から出ていくとペトラたちは笑いが止まらなかった。
  58. 58 : : 2014/02/16(日) 16:50:20
    ペトラ「ぶっくく。あ、あのリヴァイ様が恋の治し方を聞いて来るなんて!」

    エルド「ああ、くくっ。さ、さすがに笑えるな」

    グンタ「いやー、予想外だったなククッ」

    オルオ「お、お前らブフッ笑いすぎだぞククク」

    エルグンペト「オルオが一番笑ってるじゃん!」

    部下に大爆笑されてきるとは知らずリヴァイは一人、エレンの部屋へ向かっていた。

    リヴァイ(エレンなら治すことができるとは本当だろうか?そうは思えんが・・・)

    エレンの部屋

    ーコンコン

    エレン「はい」

    リヴァイ「エレン、ちょっといいか?」

    エレン「え!?リヴァイ様!」

    リヴァイが来たと分かるとエレンはあわてて扉を開けた。

    エレン「ど、どうしたんですか!?」

    エレンの問には答えず、リヴァイは勝手に部屋へ入った。

    リヴァイ「いや、ペトラがな。お前ならオレの病を治せるというからな」

    エレン「へ?オレは医療の知識なんて持ってないですよ?」

    リヴァイ「そうか。恋という病についてもか?」

    エレンは顔を赤くした。それを見たリヴァイは知ってるじゃねえかとエレンを問い詰めた。

    エレン「え、えっとぉ。リヴァイ様・・・。それは病ではありませんので治し方はありません」

    エレンの言葉にリヴァイは怪訝そうな顔をした。

    そりゃそうだろう。ナナバとペトラたちは恋を病と言ったのに治せるはずのエレンは病ではないと言うのだから。
  59. 59 : : 2014/02/16(日) 17:35:04
    リヴァイ「どういうことだ?」

    エレン「えっと、恋と言うのは好きな人・・・結婚したい方を見ると胸が苦しくなったり脈拍が上がったりしてしまうことです(たぶん)。それは自分の想いを伝えることでよくなるかと・・・」

    エレンが言うとリヴァイはそうかと言って部屋を出ていった。

    リヴァイが出ていった後、エレンは考えた。

    エレン(リヴァイ様、急にどうしたんだろう?あれで役に立てたか?っていうか何でペトラさんは自分の名を出したんだ?)

    エレン(ていうかリヴァイ様、お好きな方がいらっしゃるんだ・・・。じゃあ自分と婚約してるだなんていっても迷惑なだけなんじゃ?あ、でもあの様子だと恋していることに気づいてないんだなぁ。・・・)

    エレンはため息をついて思った。

    エレン(リヴァイ様の好きな方、か)チクッ

    エレン(あれ、何か胸が痛い・・・)

    エレン(ああ、そうか。オレはリヴァイ様が好きなのか・・・。でも、あの人はオレなんかじゃ告白していい人じゃない。だから悲しいんだ)

    エレンは自分の想いに気づいたがその想いを消すことを決意した。

    ・・・これ以上惹かれないように。
  60. 60 : : 2014/02/16(日) 17:50:39
    一方、エレンの部屋から出てきたリヴァイは考え事をしていた。

    リヴァイ(胸が苦しい?脈拍が上がる?確か、さっきそんなそとを考えていたような・・・)

    リヴァイ(あ!エレンについて考えていたときか!)

    リヴァイ(ん?つまりオレはエレンがす、好き!?)

    リヴァイ(・・・好き、か。うわ、自覚するとくそ恥ずかしい!でも、そうなのか・・・)

    リヴァイ(想いを伝えるといいのか。だが、もし振られたら?エレンと気まずくなってエレンが出ていくかもしれん!!それは避けたい・・・)

    リヴァイは考えに考えた末、エレンに告白しないことに決めた。

    今が十分幸せだから・・・。
  61. 61 : : 2014/02/16(日) 19:56:20
    あーもう!自分で書いててなんですがすっごいもどかしいですね(笑)
  62. 62 : : 2014/02/16(日) 20:02:28
    読んでくれた方々ありがとうございます!ちょっと、投稿が遅れるかも知れません><
  63. 63 : : 2014/02/16(日) 21:18:43
    ひなさんの更新が楽しみで仕方ありません。
    リヴァイ兵長のウブさにワロタwwww
    リヴァエレかわゆす!
  64. 64 : : 2014/02/17(月) 22:20:21
    夕食の時間となりリヴァイが食堂の広間へ行くと、すでにエレンは席についていた。

    エレンはリヴァイと目が合うと、サッと視線をそらした。

    エレン(うわ!どうしよう・・・。あからさますぎたよなぁ)

    リヴァイ(なぜ、視線をそらすんだ・・・。まさか気づかれたのか!?)

    二人の明らかな挙動不審を見て(リヴァイはほぼ無表情)ペトラたちは何かあったなと確信した。

    夕食が終わった後、ペトラはエレンに声をかけた。

    ペトラ「エレン様。あとでお話があるのですがよろしいですか?」

    エレン「え?あ、はい」

    ペトラがエレンを様づけで呼んだのはリヴァイに許可をとっていないためである。

    エレンの返事を聞いたペトラはでは後程お伺い致しますと言って片付けに移った。

    1時間後、エレンの部屋

    ペトラ「で?エレン。さっきの挙動不審は一体なにがあったの??」

    エレン「え!?わっ!」

    そんなことを聞かれるとは思っていなかったエレンは危うく紅茶を落としそうになった。

    エレン「ぺ、ペトラさん!?な、なんでそんなことを」

    エレンの異常なあわてっぷりにも関わらずペトラはさらに問い詰めた。

    ペトラ「リヴァイ様といい、あなたといい挙動不審すぎるでしょ!で、何を考えていたの?」

    エレンは束の間黙って意を決したように口を開いた。
  65. 65 : : 2014/02/17(月) 23:46:57
    あ~もうじれったい!!
  66. 66 : : 2014/02/18(火) 20:48:38
    エレン「何を言っても引いたりしないでくださいよ?実は、オレ・・・リヴァイ様のことをす、好きになってしまいました」

    ペトラ「!?げっほ、ごっほ」

    エレン「だ、大丈夫ですか?」

    ペトラはエレンのまさかの告白に飲んでいた紅茶でむせてしまった。

    エレンが心配してあわてているのを見て大丈夫だといい、いつ、なぜ気づいたのかを尋ねた。

    エレン「えっと、気づいたのは夕食の前できっかけは・・・リヴァイ様にお好きな方がおられると聞いて胸が痛んだからです」

    ペトラ「げほ!ごほっ!」

    ペトラはリヴァイに好きな人がいるなど知らなかったのでまたもや紅茶でむせた。

    ペトラ「エ、エレン。リヴァイ様がそう言っていたって言うのはリヴァイ様に直接聞いたの?」

    エレン「はい。なんだか様子がおかしくてオレに恋の治し方を聞いてきました。あ、そういえばペトラさんに言われたから来たみたいなこと言ってましたよ」

    ペトラはガタッと音をたて座っていた椅子から落ちた。

    エレンがペトラを心配して、声をかけたが彼女は別のことを考えていた。

    ペトラ(ちょ、リヴァイ様がエレンのところに来たのって私たちが好きな人なら治せるっていったから!?じゃあ、この二人は両想いってこと!!!?)

    エレンはいくら話しかけてもどこか放心状態のようなペトラを見て、ペトラさん!と叫んだ。すると彼女はハッとしたようになあに?と聞いてきた。
  67. 67 : : 2014/02/18(火) 21:05:57
    エレン「ですから、なぜリヴァイ様がオレのところに来るようにしたんです?」

    ペトラはエレンの質問にああ、と答えようとした。が彼女はん?と考えた。

    ペトラ(ここで、エレンにこれを言っちゃったらリヴァイ様のいい場面がなくなるわよね。じゃあ、言わない方がいっか)

    ペトラ「えーっと、エレンが一番若いし、一番まともに相談にのってあげそうだったからよ」

    と、ペトラは嘘をあたかも事実のようにさらさらと述べた。

    むろん、騙されやすいエレンはこの見事な嘘にまんまと騙された。

    エレンはそうですかぁといい、でもオレのとこに行かせなくてもとぶつぶつ言っていた。

    ペトラは少し心苦しいがリヴァイのためとその嘘を事実としてエレンに教えた。

    ペトラ「じゃあね!おやすみ♪」

    ペトラがそういって部屋を出るとエレンはシャワーを浴び、ベッドへともぐり込んだ。

    エレン(リヴァイ様・・・。そうだった。近すぎて忘れていたけれどリヴァイ様は本来、どこかのご令嬢と結婚なさるんだ・・・。オレ、ここにいてもいいのかな?)

    エレンは一晩中悩み、ここを出ていくことを決心した。
  68. 68 : : 2014/02/18(火) 21:21:09
    エレン(ここに来たときに三人で話した、逃げる方法。全部メモ取ってたから分かってる。あ、一応手紙は置いておこう。嫌になってでていく訳じゃないから)

    エレンは夜の内に手紙を書き、出ていく支度をした。

    エレン(決行は明日の夜。それまでばれないようにしなきゃ)

    翌日、エレンはいつも通りの行動をした。

    エレンは騙されやすいが演技するのは大得意だった。

    そして、誰にも気づかれぬまま夜となった。

    エレン(あれもあるしこれもある。準備はバッチリだ。・・・さぁ、いくか)

    エレンは窓を開け、下を見た。ここは三階。地面は芝生。大丈夫、いける。

    エレン「さようなら、皆さん。大好きですよ」

    翌日、エレンを起こしにきたペトラが見たのは、誰もいないベッドと開いている窓とテーブルの上に置かれた一枚の手紙だけだった。
  69. 69 : : 2014/02/18(火) 21:36:06
    エレンとリヴァイ、どうなるか楽しみ(((o(*゚▽゚*)o)))

    期待してます。 更新ファイトです!
  70. 70 : : 2014/02/18(火) 22:21:24
    エレンよ・・・どこへ行く気だ・・・
    兵長が悲しむよー!帰ってこーい!
    更新が気になります!ひなさんファイト!!
  71. 71 : : 2014/02/18(火) 22:46:28
    ありがとうございます!!感謝感激です!がんばります!!!
  72. 72 : : 2014/02/18(火) 23:03:42
    ードタドタドタドタ

    なにやらうるさい音が聞こえリヴァイは顔をしかめた。

    この時間に三階にいるのはエレンとエレンを起こしにいったペトラだけである。

    リヴァイは正直、ペトラはこんな音をたてて走らないのでエレンだろうとたかをくくっていた。

    だが、予想に反して現れたのはペトラだった。

    リヴァイは一瞬驚いた後、ペトラに文句を言った。

    リヴァイ「おい、うるせえぞペトラ」

    ペトラ「も、申し訳ありません!で、ですがエレンが!!」

    そこまで聞いてリヴァイはエレンになにかあったのか?と聞いた。

    ペトラはあわてて

    ペトラ「いえ、エレンがエレンが・・・」

    ペトラは一旦そこで言葉を区切り、息を整え言った。

    ペトラ「エレンがいないんです!!!」

    このペトラの発言にその場にいた全員が耳を疑った。

    リヴァイは真っ先にエレンの部屋へ向かった。

    扉を開けると、エレンではなく代わりに一通の手紙があった。
  73. 73 : : 2014/02/18(火) 23:16:33
    手紙にはある理由でここにはいられないことと、リヴァイたちへの感謝の言葉が連ねてあった。

    リヴァイ「くそが・・・どこに行きやがったエレン」

    リヴァイは呟き、ペトラは泣きそうになっていた。

    リヴァイは食事もせずにエルヴィンのところへ行った。

    エルヴィンのところにいるミカサなら何かを知っているのではないかとおもったからだ。

    エルヴィンの屋敷に着くと、エルヴィンが珍しくあわてた様子でリヴァイを迎えた。

    リヴァイが屋敷に入ると、ハンジがいた。

    エルヴィンもハンジも暗い顔をしていた。

    リヴァイはその表情を見て、ミカサとアルミンもいなくなったことを悟った。

    三人が集まり、情報の交換を始めた。

    まず、ミカサはエレンと同じく朝はすでにいなくて代わりに手紙があったという。

    アルミンはさっきまでいたが朝食のため呼びにいくとすでに部屋はもぬけのからでやはり手紙が置いてあったらしい。

    ことこのからあの三人はいつか分からないが逃げるときの作戦は作ってあったことがわかる。

    リヴァイ、エルヴィン、ハンジは落胆した。

    手がかりがあまりに少ないからである。
  74. 74 : : 2014/02/19(水) 03:32:37
    上手いですね。続きが気になりますっ!

  75. 75 : : 2014/02/19(水) 04:29:31
    続きに期待!
  76. 76 : : 2014/02/19(水) 20:02:06
    続きが気になるじゃないかっ!
    ひなさん更新早く早くぅ~!!
    続きが気になって勉強に身がはいらないゼ!
    ひなさんがんばれ~^^
  77. 77 : : 2014/02/19(水) 21:42:32
    続きが気になりすぎてにやけます\\\\\(`∀´)
  78. 78 : : 2014/02/19(水) 22:25:53
    皆さん!こんなにコメントをありがとうございます!精一杯がんばります!
  79. 79 : : 2014/02/19(水) 22:46:40
    リヴァイたちがエレンたちの捜索を必死で行っているとき、屋敷の陰から彼らを監視しているものたちがいた。

    普段ならそれらを敏感に感じとるリヴァイも今はエレンたちのことで頭がいっぱいのため、気づくことができなかった。

    リヴァイたちを監視していた者たちは静かに屋敷を離れた。

    一方、エレンたちはというと呑気に三人で歩いていた。

    エレン「それにしてもさぁ、お前らまで出てくるとは思わなかったよ。よくオレが出るって分かったな」

    アルミン「この間のパーティでエレンの様子が少しおかしかったからね。長年の付き合いなんだからすぐ分かったよ」

    ミカサ「私はエレンが出ていきそうだと私の勘が告げていた。ので、出てきた」

    エレン「アルミンもすげーけどミカサは動物みたいだな」

    エレンは、ははっと笑いながら疑問を口に出した。

    エレン「よかったのか?オレについてきて・・・。お前らは幸せだっただろ?今からでも戻った方がいいんじゃないか?」

    エレンの少し申し訳なさそうな口調にアルミンとミカサは微笑み、首を振った。

    アルミン「エレンを置いてなんて行けないな。第一、僕はこの三人のときが一番好きだからね」

    ミカサ「私もエレンとアルミンがいない場所では私だけがいても意味がないと思ってる」

    エレンは二人の優しさに涙の膜を張った。嬉しくて嬉しくてもう一回瞬いたらこぼれそうだった涙を急いで拭った。

    エレン「アルミン。オレたちはこれからどうする?」

    アルミンはしばらく考えて、どこかのお店に三人とも住み込みで雇ってもらうという案を出した。

    エレンとミカサはもちろん反対の意見などなく、すぐに頷いた。
  80. 80 : : 2014/02/19(水) 23:13:25
    三人は手分けして雇ってくれそうな店を探した。

    だが、アルミンの条件付きなのでお店探しはかなり難航した。

    エレン(くそ!アルミンの出した条件が当てはまる店はすくねぇな!)

    アルミン『いい?二人とも?条件は全部で3つだよ。1つは、住み込みで雇ってくれる。2つは、優しそうな店長がいるところ。3つはきちんとした場所。つまり、無許可のお店はアウトだよ。これで見つけに行こう』

    エレン(ううっ、アルミンとミカサはどうかなぁ?)

    ー集合時間

    エレンが一番に戻ってきたようでアルミンとミカサはまだ戻ってきていなかった。

    しばらくするとミカサが戻ってきた。ミカサもダメだったようで首を振った。

    アルミンが中々戻って来ないのでエレンとミカサは二人で探しに行った。

    アルミンの行ったであろう方向に行くとなにやらもめている場所を発見した。

    エレンとミカサはそこで中心にいるのがアルミンで現在絡まれていると思った。

    エレミカ「アルミン!!」

    二人が叫ぶとアルミンはこちらに気づき、なぜか笑顔で手を振った。

    アルミン「エレンー!ミカサー!きてきて」

    アルミンに呼ばれて二人が行くとアルミンはエレンとミカサを周りに紹介した。

    アルミン「こっちがエレンでこっちがミカサです。どうですか?さっきの値段でいいと思いますよ?」

    男「ははっ!まったく、負けたよ!いいぞその条件を飲もう」

    アルミン「ありがとうございます!」

    アルミンは男にお礼をいい、エレンとミカサに事情を説明した。
  81. 81 : : 2014/02/20(木) 00:56:42
    期待!
  82. 82 : : 2014/02/20(木) 17:02:19
    アルミン「今のはね、僕らを雇ってくれるって言ってくれた人なんだけど給料が低かったからあげてくれるように頼んでいたんだ。あと、条件付きでね」

    男「まったく、辛抱強く交渉しやがって。まぁ、自己紹介をするか。オレはハンネスだ。よろしく」

    ハンネスという男は今度新しく店を開くらしく、客寄せにエレンたちを雇うとのことだった。

    アルミン「じゃあ、僕たちも自己紹介しないとね。僕はアルミン・アルレルトです」

    エレン「オレがエレン・イェーガーです。あ、オレっていってるけど女です」

    ミカサ「ミカサ・アッカーマンです」

    ハンネスはエレンたちの得意なことを聞いてきた。

    仕事には向き不向きがあるため、それぞれの特徴を生かすためだそうだ。

    自分の特技などわからないのでミカサとエレンが黙っていたら、アルミンが代わりに答えた。

    アルミン「えっと、僕はわりと座学が得意です。ミカサは護衛などの経験がありますが、なんでもできます。エレンはやはり、容姿とあとは歌がうまいです」

    ハンネスはうーんと唸って、結果、アルミンは料理、ミカサは護衛兼接客、エレンは歌のステージと接客となった。

    エレンは歌なんて無理です!と言っていたが試しに歌わせると素晴らしい歌声でみんなを魅力した。

    ハンネスはニコニコと嬉しそうに明日から頼むぞ!と言った。

    翌日からエレンたちは忙しく働いた。

    最初は当然だがほとんど客が来なかった。

    だが、初めてお客が来るとエレン、アルミン、ミカサが満面の笑みで迎えたものだからさぁ、大変。

    噂が噂を呼び、美しい三人の少年少女がいる。その中でも歌を歌う娘は素晴らしい歌声と容姿を持っている、と。

    瞬く間にハンネスの店はお客で溢れた。

    閉店時間ギリギリまで人がいたので終わるとエレンたちはクタクタになっていた。
  83. 83 : : 2014/02/20(木) 22:21:08
    エレン達をリヴァイが見つけてくれるのが楽しみだw
    更新期待してます^^
  84. 84 : : 2014/02/20(木) 22:32:20
    それでも、なんだかすごい満足感を感じた三人は顔を見合わせ、これからもここで働こう!と言った。

    エレンたちは毎日楽しく仕事をしていた

    楽しすぎて忘れていた。自分たちを買ったのは貴族であることを。予想外だった。彼らが自分たちを探していることが。

    ある日、エレンたちが下の店に行こうとするとなにやらハンネスさんが困ったように誰かともめているのが聞こえた。

    クレーマーかと思ったエレンたちが覗いてみると、アルミンが急にエレンとミカサを引っ張った。

    アルミンはそのまま二人を引きずって上に上がった。

    エレン「アルミン?どうしたんだ?」

    エレンが尋ねるとアルミンは顔をまっさおにして答えた。

    アルミン「あそこにいたのはハンジ様の秘書兼研究班の班長のモブリットさんだよ・・・」

    アルミンの言葉でエレンもミカサもさっと青ざめた。

    エレン「いや、まさか・・・。オレたちを探して?それはない、だろ?」

    ミカサ「私もそう思いたい」

    アルミン「・・・とりあえず、何の話をしていたのかハンネス店長に聞こう」

    三人が用心して降りるとすでにモブリットは居なかった。

    エレンたちは何の話をしていたのかを尋ねた。

    ハンネス「ああ、お前らを見せてくれって言ってきたんで客になってから来いと言ってやった」

    アルミン「他に何か言ってませんでしたか?理由とか・・・・」

    ハンネス「ああ!なんでも自分が使えている貴族のとこから逃げ出した人を追っているらしいぞ」

    ハンネスの言葉に三人はあの貴族様たちが自分たちを探していることを確信した。

    今日は休みをもらった三人は部屋でどうしようかと話しあっていた。

    アルミン「ごめんね、僕予想をしてなかったよ。まさか捜索をしてるなんて」

    エレン「いや、アルミンは悪くない。オレも考えてなかった」

    ミカサ「私も。だから、アルミンは自分を責めなくていい」

    エレン「で?どうする、アルミン」

    アルミンはそれなんだけどと言って紙に図と説明を書いた。

    アルミン「僕が考えたことは3つある。1つはここからどこか別のところへ行くこと。1つは自ら彼らの元へ戻ること。1つはここで何も知らない、人違いで通すことだ」

    アルミンの出した案にあれこれ言いながら最終的に最後の案にすることにした。

    今、ここを動いたら相手に当たりと教えるようなものだし、なによりも三人はここを気に入っていたからである。
  85. 85 : : 2014/02/20(木) 22:32:58
    コメントをありがとうございます!!!
  86. 86 : : 2014/02/20(木) 23:05:39
    ハンジ『リヴァイ、エルヴィン!エレンたちの居場所が分かったかも知れない!』

    ハンジがそう言ってきたのはつい昨日のことだった。

    突然の手がかりにリヴァイもエルヴィンも驚いた。

    ハンジは今日、使いの者をそこへ送るといっていたから、間もなくここへ来るだろう。

    リヴァイとエルヴィンはいい報告を期待して待っていた。

    ハンジ「リヴァイー!エルヴィン!モブリットが戻ってきたよぉ!!あ、ドアごめん」

    軽くドアを破壊して現れたハンジはものすごく興奮していた。

    リヴァイ「ああ、どうだった?」

    いつもならパンチの1つや2つは飛ばすはずのリヴァイはそんなこともせず真っ先に結果を尋ねた。

    ハンジの使いことモブリットは自らの主を落ち着かせながら順に話した。

    モブリット「はい。1ヶ月ほど前に噂が出回りました。『美しい少年少女がいる店がある。その中でも歌を歌う少女は特別美しい』というものです。我々はもしや?と思い、今日そこへ行ってみました。申し訳ありません。そこの主人に客として来いと言われ、その子たちを見ることはできませんでした」

    リヴァイたちは一瞬ガッカリしたが希望が消えた訳ではないため、今度は自分たちがそこへ赴くことに決めた。

    一週間後、リヴァイたちがモブリットの案内でその店へ行くと店の前で男がせわしなくキョロキョロしていた。

    モブリットがあの人店長です、といいその人に話しかけた。

    ハンネス「ああ、あなたはこの間の。まさかあなたじゃありませんよね?」

    モブリット「どういうことですか?まさかあの少年少女になにかあったのですか!?」

    リヴァイ「詳しく言え」

    ハンネスは突然介入してきたリヴァイに驚きつつも話を続けた。

    ハンネス「彼らに3日前、休暇をあげたのだが帰ってこないんだ」

    リヴァイ「そうか。オレたちも手伝おう。・・・彼らの名はなんと言うんだ?」

    リヴァイがもっともらしくハンネスに名前を尋ねた。

    こういうことができるってすごいなぁ。とモブリットはいらない感心をした。
  87. 87 : : 2014/02/21(金) 01:05:51
    頑張ってくださいね!
    面白いです!
  88. 88 : : 2014/02/21(金) 01:09:40
    寝る前にチェックする事が日課になりました。

    私・・気になりますっ
  89. 89 : : 2014/02/21(金) 19:34:22
    毎日帰宅してから読むのが日課に・・・
    更新が気になって寝れないよぉ~(>_<)
    ひなさん更新おねがいしまっす!
  90. 90 : : 2014/02/21(金) 21:47:04
    ありがとうございますー!感謝感激です!!
  91. 91 : : 2014/02/21(金) 22:11:59
    ハンネス「ああ、女の子が二人、男の子が一人いる。女の子の方は『エレン』と『ミカサ』。男の子の方は『アルミン』と言うんだ。どこのどなたかは知らないが一緒に探してくれるのか。ありがとう」

    ハンネスは相当嬉しかったらしく、しきりにお礼を述べていた。

    リヴァイ「礼はいい。まだ見つけた訳じゃねぇからな」

    リヴァイはそういって彼らがいなくなった時間、そのときの服装等を尋ねた。

    ハンネスは丁寧に教えてくれたため、スムーズかつ分かりやすかった。

    リヴァイたちはその情報をもとにエレンたちの捜索を開始した。

    リヴァイ「どう思う?意見を言え」

    ハンジ「彼らがいなくなったってことは別の店へ行ったっことはない?」

    エルヴィン「いや、それならまた噂が出回っているだろう。それがないということはその線は薄い」

    ハンジはエルヴィンに否定され、首をひねっていたがふっと思い付いたように口を開いた。

    ハンジ「・・・ねぇ。アルミンたちは相当な美形だよね?もしかして・・・さらわれたっていうことはないかな」

    リヴァイもエルヴィンもハンジの意見に青ざめた。

    ありえなくない、というより最もありえる可能性であった。

    リヴァイ「おい、ゲルガーに今から会えるか?」

    ハンジ「多分、大丈夫だと思うよ。急ごう」

    ゲルガーとはリヴァイたちと同じ上級貴族で情報を使ってのしあがったといわれている。

    噂通り、ゲルガーは情報に関しては何でも知っていた。

    その中でも、人さらい等については超一級品だった。(ハンジたちの行いに参加しているため)

    エルヴィンに危険貴族の情報を与えているのもゲルガーである。

    そのため、美形少年少女がさらわれた情報がないかを聞こうと考えたのである。
  92. 92 : : 2014/02/22(土) 20:47:28
    リヴァイたちが必死でエレンたちを探しているとき、エレンたちは真っ暗な部屋の中にいた。

    エレン「・・・アルミン?ミカサ?いるか?」

    アルミン「うん」

    ミカサ「私も」

    エレンはアルミンたちが側にいることを確認してほっと安堵した。

    エレン「お前ら、オレの声がする方にこれるか?」

    エレンがそういうとトトトと小走りな足音が両方から聞こえた。

    アルミンとミカサが側に寄ると、エレンは互いを確認した。

    エレン「体は大丈夫か?オレは手を縛られているけどお前らもか?」

    アルミン「うん、エレンと同じさ」

    ミカサ「私も全く同じ」

    エレン「そっか。・・・油断したな。まさかさらわれてこんなことになるなんて・・・」

    ミカサ「ごめんなさい、私は敵がいるのに気づけなかった。私の失態だった」

    アルミン「ミカサだけが悪いんじゃない。僕らも予想してなかった。この暮らしが幸せすぎたから」

    互いになぐさめあいながらエレンたちは体を寄せあって、震えた。

    また、売られると思うと怖くて仕方なかった。
  93. 93 : : 2014/02/22(土) 21:11:21
    リヴァイたちがゲルガーの屋敷に着くと、事情を説明する前に部屋に案内された。

    部屋ではゲルガーが青ざめた顔で待っていた。

    ゲルガー「ああ!やっと来たか!お前ら三人の子を探しているんだろう?そのさらった犯人と思われる人物から脅迫が来たんだ!で、その内容なんだが・・・」

    ここまで勢い良くしゃべっていたゲルガーが急に黙ったのをリヴァイが言えと促した。

    ゲルガー「その、リヴァイ。お前がクロッテ令嬢と結婚すれば、三人を返すと・・・」

    リヴァイは唖然とした。

    さらったのは金に困った平民かと思っていたので金の要求かと思いきや、まさかの自分の結婚を要求されると誰が予想できようか。

    リヴァイ「おい、ふざけてねぇよな」

    リヴァイに睨まれゲルガーはビクビクしながら当たり前だ!と答えた。

    呆然としているリヴァイを押し退け代わりにエルヴィンが尋ねた。

    エルヴィン「なにか、もっとヒントのようなものはないかい?」

    ゲルガーは思い出したように答えた。

    ゲルガー「そういえば、手紙と一緒にこんなメモが入っていたぞ」

    エルヴィンは受け取ったメモを読み、リヴァイに耳打ちした。

    リヴァイは頷き、邪魔したなと三人は退室した。

    リヴァイはエルヴィンとハンジと共に南の倉庫へ向かった。

    リヴァイたちが到着すると男が五人ほど現れた。

    男A「リヴァイ様、エルヴィン様、ハンジ様ですね」

    リヴァイ「ああ」

    男A「ゲルガー様より、伝言はお聞きですか?」

    リヴァイ「ああ、だが要求に答える前に、エレンたちはどこだ」

    男は笑って、他の男にあいつらをつれてこいと命令した。

    少しすると奥の倉庫から見覚えのある三人が出てきた。
  94. 94 : : 2014/02/22(土) 21:23:18
    急に光が差し込みエレンたちは驚いた。それと同時に恐怖を感じた。

    男に無理矢理、つれ出されたエレンたちが見たのは自分たちの主だった。

    エレンはつい、声を出した。

    エレン「リヴァイ様・・・」

    リヴァイはエレンを見るや否や怒りと心配を含んだ顔で

    リヴァイ「おい、エレン。このオレから逃げ出すとはな。躾が必要か?」

    エレンはビクッと首をすくめた。

    リヴァイの屋敷にいるとき、躾という名目でいろいろな罰を受けたからでかる。

    男「おっと、リヴァイ様。それ以上は要求を承諾してからにしてください」

    リヴァイはふっと笑い、手を挙げた。

    するとどこからともなくたくさんの兵士たちが現れた。

    男たちは驚いてリヴァイを見た。

    リヴァイ「知っていたか?脅迫の手紙はタブーだ。つまり、牢獄行きだ」

    リヴァイの言葉に慌てた男たちは逃げようとしたがあっというまに捕まり、エレンたちは解放された。

    リヴァイたちが駆け寄るとエレンたちはかなり憔悴していた。

    その中でもエレンは特にひどく、一人で十分に歩けない状態だった。

    リヴァイはエレンを抱き上げ、馬車へと戻った。
  95. 95 : : 2014/02/22(土) 22:13:14
    続きはよっ
  96. 96 : : 2014/02/22(土) 22:38:37
    はい!がんばります!
  97. 97 : : 2014/02/22(土) 22:56:33
    馬車に乗る前にエルヴィンがリヴァイにそっと言った。

    エルヴィン「リヴァイ。我々はアルミンとミカサを連れてそれぞれの屋敷へ戻る。エレンとゆっくり過ごすといい」

    エルヴィンに返事をし、リヴァイは屋敷へと帰った。

    すぐにでもエレンと話がしたったが、エレンは憔悴しきっていたためペトラに看病を任せた。

    そのペトラはリヴァイとエレンをみた瞬間、ポロポロと涙を流して喜んだ。

    リヴァイの命令にはい!と返事をしてゆっくりとエレンを運んだ。

    ペトラの看病のおかげでエレンは3日目には回復した。

    ペトラからエレンが回復した報告を受けたリヴァイは直ぐにエレンの部屋へ向かった。

    リヴァイ「おい、エレン」ガチャ

    エレン「うわ!り、リヴァイ様!!」

    リヴァイはエレンをあきれぎみに見た。

    病み上がりで、今回逃げ出して、さらわれて、怖い思いをして、懲りたかと思いきやまた、窓から逃げようとしていたのである。

    リヴァイはエレンに怒りを含んだ声で静かに言った。

    リヴァイ「おい、エレン・・・。やはり、躾が必要か?」

    エレン「ふぇ!」

    エレンはふるふると首を振った。

    リヴァイはエレンに近づいた。

    少しずつ近寄ってくるエレンにビクビクしながらエレンはうつ向いていた。

    リヴァイ「エレン・・・」

    リヴァイはそっとエレンを抱きしめた。

    エレンはこんなことをされると思っていなかったのかパニックになっていた。

    エレン「リ、リ、リヴァイ様!?」

    リヴァイ「エレン、オレの手を煩わせて逃げ出すとはいい度胸だな。・・・心配、した」

    リヴァイから発せられた『心配』という言葉にエレンは感動した。

    嬉しかった。とても純粋に。彼が自分を心配してくれたことが。ただただ嬉しかった。
  98. 98 : : 2014/02/22(土) 23:30:31
    ただエレンは忘れていた。リヴァイという男は現在自分に対してかなり怒っていることを。

    リヴァイ「で?エレン。オレの手を煩わせるほどの理由をのべてもらおうか」

    エレン「え!?そ、そんなぁ」

    リヴァイ「さっさと言え」

    エレン(どうしよう。まさかあなたが好きで、あなたがいつかどこかの令嬢と結婚するのが耐えられないからです!とか言えないしなぁ・・・)

    リヴァイは黙っているエレンに苛ついたのか、一言付け足した。

    リヴァイ「あと、10秒以内に答えねぇとお仕置きだ」

    エレン「え!うそ!」ガクガク

    エレンは怯えつつも、リヴァイに気持ちを知られるよりはお仕置きのがマシだと思い、口をつぐんだ。

    リヴァイ「・・・お仕置きだ」

    リヴァイはそう言ってエレンに顔を近づけた。

    エレン「!!!?」

    そのままリヴァイは停止した。あと2mmほどで唇が触れる距離で、だ。

    エレン「ちょ、リヴァイ様!はなれて・・!」

    リヴァイ「答えなかったお前が悪い」

    リヴァイのお仕置きがこんなものとは思っていなかったエレンは顔を真っ赤にした。

    リヴァイ(・・・。はぁ、もうやめるか。オレの理性がもたねぇな)

    リヴァイがすっと顔を離すとエレンは紅潮した顔でこちらを見ていた。

    リヴァイ(平常心、平常心)「エレン?言う気になったか?」

    エレン「いいません」

    きっぱりとした口調で言われたリヴァイは少々、悪いが脅すことにした。

    リヴァイ「なぁ、エレン。お前の命はオレが持っているも同然だ。・・・言え、エレン」

    エレンは瞳を潤ませながら、言った。

    エレン「簡潔にいいますと・・・オレがある人を好きになってしまったからです。でもその人は別の方が好きなんです」

    リヴァイは理解した。

    つまり、その人はこの屋敷の人間で、失恋に耐えられなかったということである。

    リヴァイ「そいつは誰だ?オレが話をつけてやる」

    リヴァイは悲しかった。自分が好きな人が他の男に恋をし、失恋した様子を見たからだ。

    エレンは半ば諦め顔で言った。

    エレン「そうですね。もう、どうせばれたらここにいれないし、この際言います。・・・あなたです」

    リヴァイ「は?」

    リヴァイは自分でもすっとんきょうな声が出たなと思った。

    いや、いそれよりエレンはなんと言った?

    エレン「オレが好きなのはあなたです。リヴァイ様」

    黙っているリヴァイにエレンは悲しそうな顔をして言った。

    エレン「返事を、いただけますか?」
  99. 99 : : 2014/02/23(日) 00:42:15
    期待!!!!!!!!!!

    続きはよっ
  100. 100 : : 2014/02/23(日) 08:26:48
    リヴァイはエレンに尋ねた。

    リヴァイ「おい、エレン。なぜ、オレに好きなやつがいると知っている?」

    エレンはビックリして答えた。

    エレン「え?だってリヴァイ様が言ったんですよ?『恋』をしてるって」

    リヴァイはそこで我ながら馬鹿なことをしたなと苦笑した。

    自分からエレンに相談しておいてなぜ知っている?などアホ同然だ。

    エレン「・・・リヴァイ様。ごめんなさい」

    エレンは急にリヴァイに謝った。

    リヴァイ「なぜ、謝る?エレン」

    エレン「ごめんなさい、好きになってごめんなさい」

    リヴァイはエレンの言葉に絶句した。

    どうやらエレンはリヴァイに恋したことを謝らなければならないと思っているようだった。

    エレン「すぐに、ヒック出ていきますから、お返事だけグスッいただけませんか?」

    リヴァイ「ああ、わかった」

    エレンは振られることを覚悟した。でも、これで彼が幸せになるのなら彼女は喜んでその身を犠牲にするだろう。

    だが、そんなエレンに聞かされたのは衝撃の一言だった。

    リヴァイ「オレもお前が好きだ、エレン」

    エレン「え?」

    エレンは驚いて顔をあげた。

    リヴァイは彼にしては珍しく顔を紅くしていた。

    エレン「リヴァイ様、今、なんと?」

    リヴァイ「チッ。いいか、よく聞けよ。オレもお前が好きだ」

    エレンは双方の瞳から先程の倍くらいの涙が流れた。

    そんなエレンをリヴァイはそっと抱きしめた。

    エレンが顔をあげるとそっとキスをした。

    エレン「好きです、リヴァイ様」

    リヴァイ「オレもだ、エレン」

    遠回りをしてやっとたどり着いたゴールにペトラたちは多いに喜んだ。
  101. 101 : : 2014/02/23(日) 08:49:21
    この吉報はエルヴィンやハンジにも知らされた。

    エルヴィンはミカサとともに祝いにやって来た。ハンジはアルミンとである。

    エルヴィン「おめでとう、リヴァイ。やっとくっついてくれて嬉しいよ」

    ハンジ「そーそー。よかったよ」

    アルミン「エレン、よかったね!!」

    ミカサ「よかった。エレンが幸せそうで」

    リヴァイもエレンも喜んで(やはりリヴァイはポーカーフェイス)この祝福を受け取った。

    周囲に祝福され、貴族たちにもしれわたったある日。

    ペトラ「リヴァイ様、お客様です」

    リヴァイの屋敷に突然の訪問者がきた。

    リヴァイが出ていくとそこにいたのは、

    ???「突然の訪問をどうか、お許しください、リヴァイ様」

    リヴァイ「なんの御用ですか?・・・クロッテ令嬢」

    クロッテ「ええ、なにやらうちの配下の者が粗そうをしたようで本日は謝罪に参りました」

    リヴァイは驚いた。まさか令嬢直々に謝罪にくるとは考えてなかったからだ。

    リヴァイはクロッテ令嬢と少し話をした。

    クロッテ「ふふ、リヴァイ様とお話ができるなんて、光栄ですわ。あ、お手洗いへ行きたいのですが」

    リヴァイ「ああ、わかりました。ペトラ、令嬢を」

    ペトラ「はい、クロッテ令嬢こちらです」

    クロッテ令嬢が席を離れるとリヴァイはため息をついた。

    何が悲しくてこんな令嬢の相手をしなければならないとか、と。

    しかし、20分たっても令嬢が帰って来ないため、さすがにおかしいとリヴァイはお手洗いの方へと向かった。

    すると途中でクロッテ令嬢を見つけ、思い違いかと思ったとき、令嬢はとある部屋へ入っていった。

    リヴァイはさっと顔を青くした。

    あの部屋は・・・エレンの部屋だ!
  102. 102 : : 2014/02/23(日) 09:04:24
    リヴァイは走り、ドアを開けた。

    目に入ったのは押し倒され首にナイフを当てられているエレンとそれをしているクロッテ令嬢だった。

    クロッテ令嬢はリヴァイを見つけるといささか驚き、すぐに笑った。

    クロッテ「あら、リヴァイ様。お早いお着きで」

    リヴァイは目の前の令嬢を睨んだ。

    リヴァイ「そこを退け」

    クロッテ「いやよ。この子を殺して私があなたの恋人となるの♪」

    リヴァイ「ふざけるな!」

    クロッテ「あら、私は本気よ。じゃあ、2択にしましょう。この子を殺されるか、私と結婚するか」

    リヴァイは唇をかんだ。

    エレン「リヴァイ様!オレは死んでも構いません!ですからこの方を結婚をしないで!」

    最後の方は願いだった。

    リヴァイは迷った。この令嬢は頭がいい。兵士につき出してもすぐ釈放されるだろう。

    リヴァイ「・・・エレンを離してくれ」

    エレン「リヴァイ様!!!」

    エレンの悲痛な声が聞こえ、クロッテは笑った。

    クロッテ「あははは!私の勝ちね。まぁ、どうせあなたとリヴァイ様じゃ身分が違いすぎるけどね!」

    クロッテの勝ち誇った顔にリヴァイは吐き気を覚えた。
  103. 103 : : 2014/02/23(日) 09:23:57
    そのとき、

    エルヴィン「リヴァイ!すごいことがわかったぞ!あれ?これは一体?」

    エルヴィンがドアをすごい勢いで開け、入ってきた。

    リヴァイ「エルヴィン・・・。助けてくれ」

    初めて見るリヴァイの弱りきった表情にエルヴィンは大変なことが起きたと悟った。

    エルヴィン「リヴァイ?どういうことだ」

    リヴァイは簡潔に状況を説明した。

    エルヴィンはふむ、と頷きクロッテに近づいた。

    エルヴィン「クロッテ様。エレンからナイフをどけたほうがいいですよ。なぜならその子は・・・」

    エルヴィンは言葉を切って、言った。

    エルヴィン「10年前にさらわれた現国王グリシャ様と女王カルラ様のひめぎみエレン・イェーガー様なのですから」

    クロッテもリヴァイも唖然とした。

    クロッテ「そ、そんな証拠がどこにあるのよ!」

    エルヴィン「証拠ならここに。どうぞお入りください」

    扉を開けて入ってきたのは国王と女王だった。

    二人はエレンを見た瞬間、叫んだ。

    グリカル「エレン!!!!」

    エレン「父さん?母さん?」

    カルラはエレンに近づいた。クロッテはあわててエレンから離れ、礼をした。

    体が自由になるとエレンは母親に抱きついた。

    エレン「母さん、母さん、母さん!」

    カルラ「ああ、エレン。私たちの愛しい子」

    リヴァイは未だに唖然としていた。

    国王はリヴァイに近づき、礼を述べた。

    グリシャ「ああ、リヴァイさん。このたびは我が娘を助けていただきありがとうございます。しかし、我々ももうこのような娘の命が危うくなることは嫌なのです。ですのでどうか娘を・・」

    グリシャ「嫁にもらっていただけませんか?」

    リヴァイ「!?」

    エルヴィン「!?」

    クロッテ「!?」
  104. 104 : : 2014/02/23(日) 11:43:19
    奴隷が姫君て!展開が読めませんね~・・・
    続きに期待!!ひなさんがんばれー!!
  105. 105 : : 2014/02/23(日) 11:43:19
    リヴァイ「え?」

    リヴァイが困惑しているとグリシャは困った顔をした。

    グリシャ「あなたになら娘を任せようと思ったのですが、ダメですか」

    リヴァイはふっと笑って言った。

    リヴァイ「いえ、お受けします。というよりお願いします」

    リヴァイとグリシャの会話を聞いていたエレンはあわてて言った。

    エレン「え、え?なんでそんなことに!?」

    リヴァイはわざと悲しそうな顔をした。

    リヴァイ「いやか?」

    エレン「いえ!むしろ嬉しいですよ」

    リヴァイとエレンを見たカルラとグリシャは微笑み、クロッテに向き直った。

    グリシャ「クロッテさん。あなたの行ったことは許されません。よってあなたの身分を全て剥奪します」

    クロッテはすでに諦めているのか大人しく「はい」と言った。

    こうして、エレンの身分と事件が一気に解決した。

    リヴァイはふとエレンに尋ねた。

    リヴァイ「おい、エレン。お前は何歳だ?」

    リヴァイはすでに26である。見た目15のエレンとの結婚に何も言わないということはそれなりの年齢なのだろうと思ったのである。

    エレン「え?25ですよ」

    リヴァイ「!!!!!」

    まさかの一歳差だった。

    一年後

    リヴァイ「エレン?どこだ?」

    エレン「はぁーい」

    リヴァイとエレンは夫婦となり、エレンは妊娠3ヶ月だった。

    リヴァイ「そろそろ、ガキの名前も考えねぇとな」

    エレン「そうですね。あ、ミカサに手紙を送らなきゃ」

    パタパタと小走りで部屋へ戻った妻を見つめ、リヴァイは幸せを感じていた。

    ー終わりー

    ・・・なんかちょっと最後が変でしたね。

    アドバイス等があればお願いします。

    今後に生かすのでぜひ!!
  106. 106 : : 2014/02/23(日) 11:47:00
    女型天使さん、ありがとうございました!

    読んでくれた皆様、コメントしてくださった皆様、ありがとうございました!
  107. 107 : : 2014/02/23(日) 17:07:26
    ハッピーエンドでよかったよかった^^
    ミカサとアルミンはどうなったのか知りたいです
    続編とか書く予定あります?
  108. 108 : : 2014/02/24(月) 01:39:47
    続編書いてください!
  109. 109 : : 2014/02/24(月) 01:42:16
    あれ…カルラ死んでない…どういうこと?
  110. 110 : : 2014/03/16(日) 13:00:50
    エイルズのもかいてー
  111. 111 : : 2014/03/16(日) 21:00:52
    これはいい!!!!!
  112. 112 : : 2014/03/17(月) 19:18:03
    めっちゃいいお話!!
    二人が幸せになって良かった・・・
  113. 113 : : 2014/03/17(月) 21:13:52
    最高!!!

    これからもいろんな作品を書いてください!!

    期待してます!

    あ、あと僕も続編書いてほしいです。
    (^_^)/
  114. 114 : : 2014/03/18(火) 14:47:47
    エレンかわいすぎ!!

    エレンと兵長がケンカして仲直りする話がみたいです
  115. 115 : : 2014/03/21(金) 13:35:53
    続編書いて下さい!エレンがさらわれたときはもうどうなるかと( T_T)HAPPYENDでよかった♡
  116. 116 : : 2014/04/21(月) 18:27:29
    後編期待!
  117. 117 : : 2014/04/26(土) 13:43:38
    後編お願いしますっ!
  118. 118 : : 2014/04/28(月) 18:54:58
    面白かったです
  119. 119 : : 2014/04/29(火) 09:51:38
    最高です
  120. 120 : : 2014/08/15(金) 13:37:59
    めっちゃ面白かったです!

    不死鳥「シリーズ化とか…無いかな?」チラッチラッ
  121. 121 : : 2014/08/31(日) 03:14:12
    シリーズ化してくださいorz
  122. 122 : : 2014/09/02(火) 03:01:55
    最高です!笑っ


    支援します!
  123. 123 : : 2014/09/12(金) 22:43:29
    すごくいいです!!
  124. 124 : : 2015/04/03(金) 08:48:07
    全力でシリーズ化を希望しまぁぁあああああっす!!!!!!!
  125. 125 : : 2015/04/17(金) 16:07:33
    こういう話初めて見ました。凄く気に入りました。(今からバカに体を乗っ取られるかもしれません()スミマセン嘘です)続編書いてくれ~うぉぉぉぉぉお作者くれー
    スミマセン変な事書いてしまって。
  126. 126 : : 2015/04/17(金) 16:13:01
    作者様は天使ですか~!!そしてエレンも天使ぃぃぃぃい(面白かったです)
  127. 127 : : 2015/04/17(金) 16:16:57
    三人は親友ですか?それともただの友達ですか?
  128. 128 : : 2015/04/17(金) 16:21:20
    興奮が止まらなかった
  129. 129 : : 2015/04/17(金) 23:43:54
    126の思ってることと建前が逆になってる♪
  130. 130 : : 2015/04/17(金) 23:46:11
    変人「続編続編続編続編続編続編続編続編続編続編続編はぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁはぁ
  131. 131 : : 2015/08/11(火) 14:35:36
    >>130変人てより変態だな、続編は欲しいが
  132. 132 : : 2016/03/19(土) 22:45:26
    それなwww
  133. 133 : : 2016/03/23(水) 23:21:25
    それなwww
  134. 134 : : 2017/08/19(土) 17:41:47
    ソレナwww
  135. 135 : : 2017/09/18(月) 23:24:10
    エレン様国王と王女の子供どうりで美しいわけだ!!
  136. 136 : : 2017/12/05(火) 16:06:45
    続編期待
  137. 137 : : 2018/12/05(水) 20:23:53
    続編
  138. 138 : : 2019/04/01(月) 21:34:44
    クロッテをコロッケと読み間違えた
  139. 139 : : 2020/10/06(火) 15:28:53
    高身長イケメン偏差値70代の生まれた時からnote民とは格が違って、黒帯で力も強くて身体能力も高いが、noteに個人情報を公開して引退まで追い込まれたラーメンマンの冒険
    http://www.ssnote.net/archives/80410

    恋中騒動 提督 みかぱん 絶賛恋仲 神威団
    http://www.ssnote.net/archives/86931

    害悪ユーザーカグラ
    http://www.ssnote.net/archives/78041

    害悪ユーザースルメ わたあめ
    http://www.ssnote.net/archives/78042

    害悪ユーザーエルドカエサル (カエサル)
    http://www.ssnote.net/archives/80906

    害悪ユーザー提督、にゃる、墓場
    http://www.ssnote.net/archives/81672

    害悪ユーザー墓場、提督の別アカ
    http://www.ssnote.net/archives/81774

    害悪ユーザー筋力
    http://www.ssnote.net/archives/84057

    害悪ユーザースルメ、カグラ、提督謝罪
    http://www.ssnote.net/archives/85091

    害悪ユーザー空山
    http://www.ssnote.net/archives/81038

    【キャロル様教団】
    http://www.ssnote.net/archives/86972

    何故、登録ユーザーは自演をするのだろうか??
    コソコソ隠れて見てるのも知ってるぞ?
    http://www.ssnote.net/archives/86986

    http://www.ssnote.net/categories/%E9%80%B2%E6%92%83%E3%81%AE%E5%B7%A8%E4%BA%BA/populars?p=51

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