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ベルトルト「あの時のアニの返事」
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- 1 : 2014/02/01(土) 09:10:44 :
- 設定
・高校一年生
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- 2 : 2014/02/01(土) 09:12:47 :
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―昼休みの教室ー
ベルトルト「……」チラッ
ライナー「(…ベルトルトのやつ、またアニのことを見てるな)」
ライナー「(何とかしてやりたいもんだが…)」チラッ
アニ「エレン、チーハンもう一つあげようか?」
エレン「いいのか?」
ミカサ「ダメエレン、食べ過ぎ」
ライナー「(あれじゃあな…)」
ベルトルト「……」ボー (外を見ている)
ライナー「…なあベルトルト、トイレ行かねえか?」
ベルトルト「…ああ、うん」クルッ
ライ・ベル「…」ガラッ (教室を出てトイレに行った)
ユミル「(あいつらやっぱりホモだな…)」
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- 3 : 2014/02/01(土) 09:13:34 :
- ライナー「…お前、このままでいいのか?」
ベルトルト「何が…?」
ライナー「……アニのことだよ」
ベルトルト「」 (無表情)
ベルトルト「ア、アニがどうしたの?」
ライナー「…お前な、俺が気付いてないとでも思ってたのか?」
ベルトルト「え…いや…」アタフタ
ライナー「別に恥ずかしいことでもないだろ。お前の気持ちなんだから」
ベルトルト「……」
ライナー「告白しないのか?」
ベルトルト「でも…アニはエレンのことが好きなんだよ…多分」シュン
ライナー「かも知れんな…だが、そのまま何もせずに見ているだけでいいのか?」
ベルトルト「そりゃよくないよ…でも、もうあれを見てたら諦めさせられるよ…」
ライナー「俺はまだ分からんと思うがな。エレンがどう思ってるのかも分からないし」
ベルトルト「…エレンがアニのことを好きじゃなくても、アニはエレンのことが好きなんだから僕は無理だよ…」
ライナー「結果云々の前にやってみろ。自分の気持ちを伝えろ」
ベルトルト「でも…」
ベルトルト「……いや、わかったよ。ダメもとでやってみるよ」
ライナー「よし、よく言った」バンバン
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- 4 : 2014/02/01(土) 09:14:10 :
- ベルトルト「痛い痛い!」
ライナー「ああ、すまんすまん。ハハハッ」ニコニコ
ベルトルト「…僕だって、ダメだとしても自分の気持ちを伝えたいからね」
ライナー「頑張れベルトルト!」
ベルトルト「うん…やってみるよ」
ライナー「いつ告白するんだ?」
ベルトルト「うーん…明日は土曜日だからアニとどこかに行って、そこで告白しようかな…」
ライナー「よし、明日はケータイを肌身離さず持って知らせを待ってる」
ベルトルト「わかったよ。終わったら連絡するよ…」
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- 5 : 2014/02/01(土) 09:15:04 :
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―そのころの教室―
エレン「もう木の葉も赤くなってるな」 (外を見ている)
アルミン「そうだね、もう秋だ」
アニ「秋か…」ボソッ
エレン「ん?どうしたアニ?」
アニ「いや、何でもないよ。それよりエレン、明日ヒマ…?」
エレン「まあ特に何にもないな」
アニ「ならさ…どっか行かない…?」
エレン「ああ、わかった。いいぞ」
ミカサ「私も行く」
アニ「…うん」
ミカサ「抜けがけはさせない」ギロッ
アニ「……」
エレン「? 3人で行けばいいだろ」
アルミン「(…これじゃあ全然進展はしないだろうな)」
アルミン「(…でもきっとベルトルトはアニのことが好きなんだろうな。あれだけチラ見してるし)」
アルミン「(これじゃあ四角関係だよ…)」
エレン「おーい、どうしたアルミン」
アルミン「…考え事だよ」
エレン「アルミンも明日来るか?」
アルミン「いや、遠慮しておくよ(疲れそうだ)」
アニ「(何着ていこうかな…)」
ミカサ「(アニ…)」ギリッ
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- 6 : 2014/02/01(土) 09:15:59 :
-
―帰り道―
ベルトルト「あ、アニ…一緒に帰らない?」
アニ「いいよ」
ベル・アニ「…」スタスタ
アニ「あんた昔からだけど歩くの速いね」
ベルトルト「えっ、そうかな…」
アニ「まあ背が高い分歩幅があるからだろうね」
ベルトルト「もう少しゆっくり歩いた方がいい?」
アニ「うーん…そうだね、その方が楽かな」
ベルトルト「ごめんごめん」
アニ「…最近3人で遊んだりしないね」
ベルトルト「急にどうしたの?」
アニ「いや…何かあんたと話してたら懐かしくなってさ。小さいころはいつも私とあんたとライナーで遊んでたじゃないか」
ベルトルト「懐かしいね。よく近所にある山の近くの公園で遊んでたね」
アニ「うん…あの公園のブランコで…」
ベルトルト「えっ?ブランコで何?」
アニ「あんた覚えてないの…?」
ベルトルト「何?」
アニ「いや、覚えてないならそれでいいよ…」
ベルトルト「気になるなあ」
アニ「いいから。忘れて」
ベルトルト「忘れてって言われても…」
ベルトルト「あっ(そうだ、アニの明日の予定を聞くんだった)」
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- 7 : 2014/02/01(土) 09:16:38 :
- アニ「何?」
ベルトルト「…あのさ、明日空いてる?」
アニ「ああ、ごめん…明日はエレンとどっか行くんだ」
ベルトルト「そっか…(やっぱりアニはエレンがのことが…)」
アニ「明後日の日曜でもいいかい?」
ベルトルト「うーん……」
ベルトルト「…ねえアニ」
アニ「何?」
ベルトルト「アニは…エレンのことが好きなの…?」
アニ「…!」
アニ「……正直、自分でもよく分からない。でも、何かあいつがかっこいいなって思ったりする…」
ベルトルト「…そう…なんだ…」
ベルトルト「(ああ、やっぱり…ダメだった…)」
アニ「…こんなこと、幼馴染のあんたにだから言うんだよ」
ベルトルト「うん…明日頑張ってね…」
アニ「わかったよ…」
ベルトルト「(いいなあエレンは…アニにかっこいいなんて思ってもらえて…)」
ベルトルト「(頑張ってね、なんて…どうして僕は心にもないことを言ったんだろう)」
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- 8 : 2014/02/01(土) 09:17:28 :
- ベルトルト「(ホントはうまくいかなければいいと思ってるのに……こんな薄情でひどい奴なんて…アニが好きになるわけないよ…)」
ベルトルト「……」
アニ「……」
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- 9 : 2014/02/01(土) 09:18:08 :
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―次の日―
エレン「えーと…待ち合わせ場所はこの辺かな?」キョロキョロ
ミカサ「あ、エレン。おはよう」
エレン「お、いたいた。おはよう」
アニ「おはようエレン」
エレン「おはよう。おっ、アニそれ似合ってるな」
アニ「…ありがと」
ミカサ「……」ジ――
エレン「で、今日はどこ行くんだ?」
アニ「えーと、まずミカサが行きたいって言う雑貨屋に行って、そのあとはどこかでご飯を食べて…そこまでしか決めてない」
エレン「まあ、大丈夫だろ。行くところはたくさんある」
ミカサ「エレン、ちゃんとお金は持ってきた?」
エレン「大丈夫だって。心配するな、子供じゃないんだから」
ミカサ「では行こう」スタスタ
エレン「ミカサの行きたい雑貨屋ってどこにあるんだ?」
ミカサ「駅からちょっと歩いたところにある」
エレン「へー、たぶん俺行ったことないな」
アニ「エレンは雑貨屋とか行かないだろうからね」
エレン「まあな」
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- 10 : 2014/02/01(土) 09:18:51 :
-
―雑貨屋―
エレン「うわっ、このペンすごい派手だな」
アニ「ほしいの?」
エレン「いや、これはちょっとな…」
ミカサ「エレンはこっちの方がほしいでしょ」サッ
エレン「それは男は使いづらくないか…?」
アニ「……」
~♪ (アニのケータイの着信音)
アニ「あっ、メールだ」
アニ「ライナーから…?」
―――――――――――――――
アニ、ベルトルトはまだいるか?
――――――――――――――――――――
アニ「まだって、元々いないけど………送信」ピッ
―ライナーの家―
ライナー「ベルトルトの奴どうしたんだ…?このメール…アニにフラレたのか?」
―――――――――――――――
もうダメだよ…生きていけない
しばらく探さないで
――――――――――――――――――――
ライナー「電話にも出ないし、何か嫌な予感がするな…もうアニとは別れて1人でいるのか…?」
~♪ (ライナーのケータイの着信音)
ライナー「おっ、アニからだ」
――――――――――――――――――――
いや、今日は会ってないよ エレンとミカサと雑貨屋にいる
昨日ベルトルトに「明日空いてる?」って聞かれたけど、今日はエレンと出かける予定だったから
ベルトルトがどうかしたの?
――――――――――――――――――――
ライナー「なるほど…それで落ち込んでるのか…」
ライナー「アニに少し説明しておくか……送信」ピッ
ライナー「しかしどこ行ったんだあいつ…」
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- 11 : 2014/02/01(土) 09:19:52 :
-
―雑貨屋―
アニ「え…?どういうこと?」
――――――――――――――――――――
もうダメだよ…生きていけない
しばらく探さないで
ベルトルトがこのメールを俺に送って行方不明だ
何か嫌な予感がしてな 俺はそこらを探してくる
――――――――――――――――――――
エレン「どうしたアニ?」
アニ「…いや、何でもないよ」
エレン「?」
ミカサ「これを買っていこう。エレンの分も」サッ
エレン「だからいらないって…」
アニ「(どうしたんだろうベルトルト…でも探すのはライナーに任せておこう…)」
ミカサ「ダメ、エレンはこれを使って」
アニ「(ライナーに任せておけば大丈夫…)」
エレン「勘弁してくれミカサ!これはちょっと…」
エレン「おっ、こっちの方がいいんじゃないか?」
アニ「……」
アニ「…ごめん、ちょっと用事ができた」
エレン「え?」
アニ「…誘っといてごめん」
エレン「いや…わかった、しょうがないさ。また誘ってくれよな」
-
- 12 : 2014/02/01(土) 09:20:31 :
- アニ「うん…」
ミカサ「…また明後日」
アニ「うん、また」タッタッ (雑貨屋を出て行った)
エレン「どうしたんだろうな」
ミカサ「分からない…でも何か深刻そうだった」
――――――
――――
―――
――
―
アニ「(…まったく、人騒がせな奴だね)」タッタッタッ
アニ「(でもどこに行ったんだろう…まさか…あいつに限って…)」タッタッタッ
アニ「(何か心配になってきた…どこだろう…どこだろう…)」タッタッタッ
アニ「……!」タッタッタッ
アニ「あそこに行ってみるか…」タッタッタッ
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- 13 : 2014/02/01(土) 09:21:42 :
-
―山の近くの公園―
ベルトルト「(…失敗したな…ライナーにあんなメール送ったりして…)」ギコ ギコ (ブランコに乗っている)
ベルトルト「(余計な心配かけるだけじゃないか…)」
ベルトルト「(でも今は誰とも会いたくないな…少なくとも知り合いとは)」
ベルトルト「はあ――……」
ベルトルト「(分かりきってたことじゃないか…)」
ベルトルト「(でも…やっぱりエレンに嫉妬しちゃうな…)」
ベルトルト「(アニのそばにいられるなんて…)」
アニ「いた!!やっぱりここだった!」タッタッタッ
ベルトルト「!!?」ビクッ
ベルトルト「ア、アニ!?」
アニ「…良かった…ハアッ…心配したよ…」ハアッ ハアッ
ベルトルト「どうしたのアニ!?」
アニ「どうしたのじゃないよ!あんたがライナーにあんなメール送って行方不明になるから!」ハアッ ハアッ
ベルトルト「え…心配して探しに来てくれたの…?」
アニ「まったく、ホントに心配したよ…ライナーにメールしておかないと……」ピッ
ベルトルト「でも…アニはエレンと出かけてるんじゃなかったの…?」
アニ「そうだよ…」
ベルトルト「!」
ベルトルト「(僕は一体何をやってるんだ…アニの邪魔をして…僕はどこまで情けないんだ…)」
ベルトルト「…ごめんアニ…せっかくのデートだったのに…」
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- 14 : 2014/02/01(土) 09:22:20 :
- アニ「別にデートってわけでもないよ。ミカサもいたし…」
アニ「それより…どうしたんだいベルトルト…?」
ベルトルト「うん…いや、その…(アニ本人に言えるわけがない…)」
アニ「……まあ、言いたくないんだったら無理に言わなくていいよ」
ベルトルト「う、うん…」
アニ「はあー、疲れた」ギコッ (ブランコに座った)
ベルトルト「ホントにごめん…」
アニ「いいよ別に…自分で探しに来たんだから」ギコ ギコ
ベルトルト「…エレンとせっかく一緒だったのに…」
アニ「エレンね…」
アニ「…私別にエレンのことが好きなわけじゃなかったのかも…」
ベルトルト「え…?どうして?」
アニ「うーん、まあかっこいいと思ってたことは確かなんだけどさ、何か…ただミカサに対抗したかっただけっていうか…」
ベルトルト「……」
アニ「今日…なんとなくそう思った」
アニ「エレンはいい奴だけどさ、ミカサがお似合いっていうか…私とは合わないっていうか…別に好きなわけじゃなかったみたいだよ」
ベルトルト「そうなんだ…」
-
- 15 : 2014/02/01(土) 09:23:04 :
- アニ「……」
アニ「…昔さ、ここであんた私のこと好きって言ったよね」
ベルトルト「えっ!?いつ?」
アニ「5,6歳の時かな。今ぐらいの秋だったよ」
ベルトルト「ごめん…覚えてない」
アニ「そう…私はけっこう嬉しかったから覚えてるよ。まあ、昔の話だね」
ベルトルト「……」
ベルトルト「…それで、アニは何て返事したの…?」
アニ「ごめん…そこは覚えてない」
ベルトルト「そっか…」
アニ「……」ギコ ギコ
ベルトルト「…アニ」
アニ「何?」
ベルトルト「……僕は今でも好きだよ…アニのこと…もう一度…返事が聞きたいな…」
アニ「…!!」
アニ「……」
アニ「…あんたさ…人にさんざん迷惑かけといて、いきなりそれ…?」
ベルトルト「……ごめん」
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- 16 : 2014/02/01(土) 09:23:57 :
- アニ「…今思い出したよ。あの時の返事…確か、私もベルトルトのこと好きだよって言ったんだよ…」
アニ「今も……同じ返事だよ…」
ベルトルト「…!!」
ベルトルト「アニ…ありがとう…」
アニ「…あの時も、あんたそんなようなこと言った気がするよ…」
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- 17 : 2014/02/01(土) 09:24:43 :
-
―後日―
ライナー「……一体どういうことだ?わけが分からないぞ」
ベルトルト「いやごめんねライナー。心配かけて」
ライナー「ああ、本当に心配した。そしてお前を探してる時に、アニからベルトルトが見つかったってメールがきた。なんでアニが見つけたんだ?」
アニ「エレンたちと別れて探してたんだよ」
ライナー「なるほど、そこまでは分かった。しかし何でその後2人が付き合うことになったんだ?」
ベルトルト「うーん、まあ…」
アニ「話すのが面倒だから自分で考えな」
ライナー「ベルトルト!どうやってアニを落としたんだ?というかそれ以前に色々と分からん」
アニ「落としたって何さ」ゲシッ
ライナー「痛ッ!痛いって…」
ベルトルト「まあ、いいじゃないか」
アニ「詮索するんじゃないよ」
ライナー「色々と分からん!何があったんだああ!!」
アニ「うるさいよ」
ベルトルト「ハハッ」クスクス
終わり
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- 18 : 2014/02/01(土) 12:30:54 :
- 良いね。ライナーと最後が面白かった
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- 19 : 2014/02/03(月) 01:12:53 :
- 乙!よかった
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