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強いといいって訳じゃなく エレンチート #3

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  1. 1 : : 2021/09/26(日) 10:41:13
    やぁ、このスレは続編
    ♯1、2を読んでない方は先にそちらへ
    明日以降に本編書くよ
  2. 2 : : 2021/10/01(金) 21:22:09
    おもしろかったです!期待です!
  3. 3 : : 2021/10/17(日) 15:35:36
    受験で忙しくなってきたよ。
    でわ本文
  4. 4 : : 2021/10/17(日) 16:00:18
     エレン達、通称「104期生」が訓練兵団になって早2ヶ月。最初よりも、エレンの周りに人が見られるようになった。


    「エレン、今日はお箸の持ち方だよ!」

    「..おう」

    「嫌そうな顔しない!ほら、ミカサも手伝ってあげて」

    「エレン、頑張れ」
     
    「他人事かよ...」

     104期生の中でもグループが出来つつある、そんな時。

    「貴様ら、立ち上がる必要は無いがよく聞け」

     キース教官が食堂で改まる。

    「明日、リヴァイ兵士長が視察にお見えになる。くれぐれも失礼の無いようにな」

     訓練兵達はざわめく。しかし、エレンは何のことやらきょとんとしている。

    「..アルミン、リヴァイって誰だ」

    「え..嘘。知らないの!?人類最強を!?」

    「人..なんだって?」

     クリスタがエレンの背後から話しかける。

    「人類最強!ねぇ、エレンとどっちが強いのかな?」

    「あ..確かに。でもさすがのエレンも兵長には敵わないんじゃないかなぁ..」

    「ね、明日戦ってみたら良いんじゃない?」
     
     そうして話が膨らむ横で、ミカサに箸の使い方を黙々と教わるエレン。クリスタの冗談が噂され、更に妄想が追加され次第に

    「エレンが兵長と対人格闘で勝負するんだってさ」

     こんな噂が広がった。当の本人は、

    「あ。...もうちょいか」

    「惜しい。後2センチ」

     箸に苦戦していた。
  5. 5 : : 2021/10/30(土) 18:56:15
     翌日、訓練兵団領地に向かう馬車の中に、リヴァイとハンジの姿があった。

    「楽しみだねぇ、リヴァイ!!」

    「黙れ糞眼鏡。削ぐぞ」

     気が向かない上官命令と馬車の揺れ、それに添えられたハンジの存在が、リヴァイの機嫌を一層悪くした。しかしリヴァイも、興味が無いと言えば嘘になった。彼は訓練兵団を卒業すること無く、最初から調査兵団に加入するという前代未聞の飛び級をしている。

    (死と隣り合わせの状況で、15かそこらの餓鬼が送る青春...てとこか)

    (一体どんな心情なんだか)

     そんな好奇心で密かに心躍らせる。

    「調査兵団より、リヴァイ兵士長とハンジ分隊長、ご到着です!!!」

     重たい鉄の門が開かれた。人類最強、青春の園に足を踏み入れる。






    「なぁ、リヴァイ兵長到着したって!!」

    「マジ!?ぅわ、緊張してきたぁ!!」

    「そうだエレン、お前準備とか無いのか!?」

    「...?なんで?」

    (こいつら誰だよ...)

    「何ってお前、兵長とタイマンすんだろ!?」

    「....え?」

    (....えぇ!?)
  6. 6 : : 2021/10/30(土) 19:34:15
    (...いつの間にそんな話に)

     この半日、エレンは自らが噂されているにも関わらず、今に至るまで微塵も気づいていなかった。

    「しないですよ。...噂の一人歩きじゃないんですか」

    「なんだよ...楽しみだったのに」

     そう、この噂は半日で訓練兵全員の耳に入り、賭けが発生するほどまで盛り上がっていた。それはもちろん教官の耳にも。

    「よく来たな、リヴァイにハンジ」

    「お久しぶりですね、キース団..今は教官ですね」

     ハンジが馬車の中とは打って変わって丁寧な挨拶をした

    「うむ。...リヴァイ、君がこんな任務を承諾するとは思わなかったよ」

    「エルヴィンと糞眼鏡に無理矢理だ..」

    「はっは。相変わらずで何より。してリヴァイ、一つだけ」

    「なんだ」

    「昨日から君とある訓練兵との勝負の話で持ち切りである。しかし恐らくは噂の一人歩きだ。その訓練兵にもそんな素振りはないからな」

    「鵜呑みにせず、何か言われても適当にあしらってくれ」

    「あ?するかよそんなもの」

     リヴァイが飽きれた様な顔をする。

    「第一まともな勝負になんねぇだろ...」

    「...いや、まぁよろしく頼むぞ」

     歯切れの悪い返事にリヴァイは違和感を覚える。

    「それでは、行ってきます」

    「あぁ、良い報告を期待しているよ」

     二人は教官室の扉を開けて、キースに背を向ける。

    「リヴァイ」

     後ろから呼び止められ、リヴァイは立ち止まる

    「...なにも問題は起こさないよう頼むぞ」

     少しの沈黙の後、何も言わずにリヴァイは部屋を後にする。バタン、と重い音を立てて扉が閉まった。

    (...なるほど、悪くねぇ)

     彼の唇は、不適に微笑んでいた。
  7. 7 : : 2021/11/15(月) 19:51:30
    まだですか?
  8. 8 : : 2021/11/15(月) 19:51:49
    面白いので早くしてください

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