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  1. 1 : : 2021/04/26(月) 02:19:42
    初投稿です、主人公目線だけファンタジーな感じ。








    物心ついた時から、俺には人の頭の上に「数字」が見えた。


    俗に厨二病だと、そこから何かしら設定や能力をつけ加えるだろうが、それの言い方で言うのなら、能力は数字が「上がる」か「下がる」かしか無いということ。


    と言っても、行雲流水では無く、確実に俺側から「何か」しないと上がらない。
    初めて見たのは仲のいい幼稚園児の子の数字。値は「10」。両親も兄妹も何故か見えなかった。


    これが平均値なのか、はたまた上限値なのか、それは今でも分かり兼ねるが、意味しているのは恐らく「好感度」。


    その子に何か親切をしてあげれば、数字が「11」に上がり、逆に意を損ねるような事をすれば「10」に戻った。


    俺は、この現象を「面白い」と思ったらしく、幼いという小銃を構え、為虎傅翼の勢いでどんどん好感度を上げていった。


    何とも奇々怪々な現象だが、上がり幅は少なかった。


    子供なんて出来ることは限られてる。当たり前だ。精々最高「15」までしか上げられなかった。


    「15」まで上げてもそれが最高ではないようで、それ程変化は見られなかった。


    所詮幼稚園児だ。好感度なんて関係なかったんだろう。


    小学に上がった俺は、ここで最高値を「100」だと心の中で提唱し始める。


    大体の初期値は3〜5。この間は単純に興味が無いと予想。


    10〜15になってくれば精々知り合い程度。


    それ以上は全く分からない。


    俺はそれに甘んじず、もう上げられるところまで上げてやろうという気持ちで、必死に勉強しているし、運動もしている。


    正に文武両道そのものになろうとしていた。


    お陰で現在小学五年生のクラス全員の平均値は「10」。
    数名に至っては「13」とか、「14」、はたまた今まで出た最高値の「15」が出ていた。


    人に好かれたいが一心に、勉強し過ぎたせいで小学生離れした頭脳と運動神経になっているが、中学になれば変わってくるだろう。


    小学生の頃はまさに脳の黄金期だ。
    ここで蓄えとかないと、後々が怖い。


    よし、今日も好感度上げていこう。






    ※本当の好感度数値は、「7」で友達、「10」で好意、「15」はかけがえのない愛。

    見えないのはそれ以上の数値。
  2. 2 : : 2021/04/26(月) 03:05:49
    関戸 晃(かんど こう)。


    傍から見れば、なんて事ない、強いて言えば顔が整っているなと感じるような生徒だった。


    だが驚くべきはその内面。


    テストも常に満点、運動神経も抜群。
    成績表には全て最高点が付けられるような子だった。


    児童会の会長にもなり、絵に書いたような優等生。


    しかも、彼は非常に人の心を掴むのが上手かった。


    私はこのクラスを長年見てきたが、未だ問題らしい問題が起こってないのも、ひとえに彼のお陰だと言っても過言ではない。


    今まで不登校だった生徒も彼が説得すれば、それが必然のように学校に登校するようになった。


    性格も明るく、社交辞令が上手い。
    これは将来大成するだろうなと思う。


    「先生っ」


    そして、凄くかわいい。













    結局、今日はクラスの好感度を上げられず、途方に暮れた。
    だが、先生の好感度が「12」から「13」に上がっていた。


    これは良い感じだ。10からは基本、上がり幅が少ない。
    頑張って世渡りの勉強しといて良かった。


    「ね、ね」


    物思いに耽っていると、袖を引っ張られる。
    見ると、どう見てもアルビノ人形にしか見えない子がいた。


    遠野 瑠真愛(とおの るしあ)ちゃんである。


    初めて名前を見た時はとんでもないキラキラネームだと思った。
    同時に話してみたいとも思ったが、その時彼女は不登校だった。


    何でも、名前の事もあり、瑠真愛ちゃんの親はかなりの毒親だったらしく、半ばメンタルが折れかけていたそうだ。


    何としてでも好感度を上げたい俺は瑠真愛ちゃんの家に直行。
    親を朝三暮四で騙し、瑠真愛ちゃんを明らかな好感度稼ぎの謳い文句でなんとか7位まで上げて、登校させた。


    精神が衰弱している状態だったので、当分は俺が付き添いながら登校した。
    正直、好感度上げのチャンスだと思いました。すみませんでした。


    実際、その間も、その後も滅茶苦茶上がり、今や「14」。


    「私、ちゃんと勉強出来たよ、テストも、良い点数とれた」


    おお、そうかそうか、えらいね。


    「うん、んふふふふ、ふふ」


    そのお陰で、なんとか保護者兼友達みたいな関係まで持ち込めた。
    ありがとうございます。


    瑠真愛ちゃんは俺が逐一褒めてあげて、ついていてあげないと精神が弱ってしまうらしく、半ば付属品のようなものになっている。


    でも、アルビノ肌はちょっと眩しいね。
    余裕が出来たら海とかに連れて行ってあげたい。


    だが結局、「14」なんだよな。


    低いことには代わりない。


    妹とか凄く毒舌だし、親の好感度も見えねーし、家族周りは最悪だ。


    地道に上げてくしかないよなぁ。
  3. 3 : : 2021/04/26(月) 13:48:58
    応援している
  4. 4 : : 2021/04/27(火) 22:19:57
    >>3

    応援ありがとうございます


    
    _∧_∧__ ド━━━━━━━━ン
    (_( ・ω<)_() ≡≡≡❤ ◎
     / つノ
     し―J

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Marumaru

まるまる

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