このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
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ーそれでも前に進むしかないー
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- 1 : 2021/01/25(月) 14:03:32 :
- ーこれは特殊な巨人の能力はないー
普通の人間達の物語
ーエルディア国(現在の日本のようなイメージ)ー
巨人の力が存在しなく‥世界の国々が存在している
人間はどんなに綺麗な言葉で言い繕っても、所詮は人間だ。民主主義の国家の根底には争う事を基本原理とした考えがある。無論、それは民主主義の国家に当てはまる事ではない。
人間は他の動物よりも生物的には弱いが、その弱さを補うために脳をより発達させて子孫を繁栄させてきた。弱いからこそ我々の人類の先祖達は頭を使い巧みにあらゆる時代を乗り越えてきた。高度な頭脳を用いて様々な技術を発展‥
その結果。世界各地にあらゆる文化や思想が点在している。どんなに異端であっても、反社会的な事以外はみな平等に尊重されるべきである
だが人間は肌の色とか外見の違いのみで醜く争い、違う考えの人間を排除してきた。人間はどうやら‥自分とは違うモノに対して嫌悪感を抱くらしい
虫が嫌いな人間が多いのはそのためだ
どんな時代でも、どんな環境に生まれようとも、平和だとか治安が悪いだとかの差はあっても
人間である以上は争いからは逃れられない‥
平和であっても平和ボケしているだけであって、実際は無意識にこの争いに参加しているのだ
運動会、テストの成績、部活動の実績、社会に出てから成功するかどうか
過去の栄光に浸ってばかりでは次の成功はない。土俵が違う。だからそれぞれの戦場で適応して
弛まぬ努力が必要なのだ
どんな分野の人間であっても、成功者は皆‥
情熱があり、常人よりも精神力が極めて強い
そして争うこと、戦う事から逃げなかった
でも全ての人間がそうではない。平和である事に甘んじて、争いから逃げて、現実逃避をしている人間も多い。
ジャン「オラッ!!!!」ドガッ!!!!
アルミン「ぐっ!!!」ドサッ!!!
ゲルガー「おいおい。まだ殴られ足りてないのか?」ニヤリ
ジャン・キルシュタイン、その先輩のゲルガー‥彼らはこのシガンシナ区において名無しれた不良だった。
アルミン「僕以外に‥抵抗する人間が居なくなっても‥僕の言ってる事が正しいのは‥変わらないぞ?」ギロッ!!
ジャン「その目つきと態度がムカつくんだよ!!!」ブォォン!!!
アルミン「ぐはっ!!!」ガッ!!!
ゲルガー「弱いくせに口だけは一人前だな!!悔しかったら殴り返してみろよ!!」
アルミン「そんな事するもんか‥僕の言ってる事が正しいと君たちも分かっているから‥そうやって殴ることしか‥暴力でしか解決できないんだろ!?」
コイツ‥どんなに打撃を浴びせても‥大人数で罵倒しても‥コイツだけは屈することは無かった。他の奴らは平伏したのに‥または俺たちの事を無視したりしているのに‥
コイツだけは‥ブレない‥
アルミン「大学生にもなって!!喧嘩自慢かい?聞いて飽きれるよね‥いつまでも厨二病が治らないんだね‥」
ジャン「な、なに!?」
アルミン「いい歳してヤンキーに憧れて恥ずかしくないのかい?‥そっちの君は‥僕より年上なのに‥定職にも就けない‥何者にもなれないフリーターの半端者じゃないか?」
アルミン「こう思ってるのは僕だけじゃないぞ!?みんな君たちの争いに‥君たちに関わりたくないから言わないだけで‥戦う事に恐れているから言わないだけで君たちが痛々しい奴らだって‥」
ゲルガー「てめぇに俺たちの何が分かるって言うんだ!?」ガシッ!!!
アルミン「分かるさ‥どいつもコイツも‥どうしようもない人間だ‥口だけなのはどっちだい?」
アルミン「そんなにヤンキーや喧嘩自慢したいなら‥格闘技の大会にでも出たらどうだ?」
ゲルガー「う、うるせぇ‥!!!」バッ!!!
ジャン「‥ゲルガーさん‥もうやめましょうよ‥流石にこれ以上は‥」
ゲルガー「あぁ!?」
ジャン「帰りましょう。‥昨日良いエロ動画を買ったんですよ」
ゲルガー「へへ‥そういう事なら勘弁してやるか。早く家に行こうぜ‥」スタスタ
アルミン「‥」
ジャン「‥」
アルミン‥お前の言う通りだ
そうだ‥俺は何をやっているんだ?こんな事をしてる場合じゃないだろ?
学校は殆どサボり‥おまけに単位を落としまくりで
高い学費を親に払ってもらって‥こんな無意味なことばかりに費やす人生に意味はあるのか?
思えば‥あの時から‥圧倒的な力の差を思い知ったあの日から‥何か俺の中で変わり始めたかもしれない
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- 2 : 2021/01/25(月) 14:22:24 :
- 俺は小さい頃から運動神経が良かった。テストの成績も中学生までは良かった。
サッカー、野球、テニス、バトミントン、陸上、卓球、なんでもできた
おまけに俺は手先が器用だったから家庭科も出来たし、美術の先生に作品を褒められたりした
だが、それでも俺は満足はしなかった。何でもそつなくできたが、それに満足はすることは無かった
表では万能とか言われていたが、裏では器用貧乏とか陰口を言われたりもしたな
俺は鈍感ではない
そういう俺の評判は気づていたし、上辺だけで接する奴らはいたがそんなのは本当のダチとは言えない
次第に俺はグレるようになり、高校生になってからは不良グループとよく連むようになって
当たり前のように成績は下がり、素行不良だったため内申点もズタボロだった
でも俺は根拠のない自信があった。学歴なんて関係ない。勉強だけが全てではないと自分に言い訳をして、やるべき事をやらない都合の良い理由をつけて、好き放題にやってきた
勉強ができない奴ほど、勉強は全てではないとほざく。そして勉強なんてやらないで自分の好きな事ばかりやる。
もちろん自分の好きなものが飛び抜けて才能があり、成功する奴はいるが
そんなのはごく一握り
大抵の奴は凡人だ。無難な道を選ぶなら、選択肢が広がる学歴を得た方がいいのだ。その方がいい。少なくとも何もやらないより圧倒的にマシなのだ。
ジャン「オラッ!!!!」ドガッ!!!
ヤンキー「ああっ!!!!」ビクン!!!
俺は不良になってから喧嘩をよくする様になった。そして俺は自分が強い事を知った。
生まれつき身体能力が高かったのと、頭の回転が速い事が幸いしたのだろうか?
俺はこの何とも言い表せない不満を、喧嘩を売ってくる調子に乗った奴らにぶつける事にした。
何度も危ないことはあったが、自分の仲間と連携したり、時には武器を使い、全力で走って逃げたり
うまく立ち回りいつしかシガンシナ区では名前の知れた不良になっていた
俺は自分が上手く行っていたので、喧嘩が強いから
自分が世界最強なんだと錯覚してしまった。この勘違いが無ければあの悲劇は起こらなかった‥
今では死ぬほど後悔している。出来るならばあの時の自分に言い聞かせてやりたい。お前の勘違いなんだと‥
ジャン「」ドン!!!
エルヴィン「おや‥すまない‥」
ゲルガー「おいおっさん‥お前舐めてるのか?」
エルヴィン「むっ?断じてそんなつもりはないが‥」
高校生の時‥俺とゲルガーさんはとある大男と肩がぶつかった。もちろん普段からこんなので、喧嘩をしていたわけじゃない
だが俺たちはたまたまストレスが溜まっていたので、このおっさんにそれをぶつけようとしたのだ
エルヴィン「なるほど‥ここでは人目につく。路地裏に行こうではないか」スタスタ
ジャン「へっ‥物分かりがいいじゃねぇか‥上等だぜ!!」
今思えばこのおっさんは上背もあり、ガタイもよくて強そうだった‥もっと早くにそれに気づくべきだったんだ
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- 3 : 2021/01/25(月) 18:59:19 :
- ジャン「ぐっ!!!!」ドガッ!!!バキッ!!!
ゲルガー「」グッタリ
エルヴィン「‥」ブォォン!!!
このオッサン‥強すぎる!!!
あのゲルガーさんが一瞬で‥しかも一切喋らないで‥無言でずっと強烈な打撃をぶん回してきやがる
俺も真っ当な人間とは言えないが、コイツは‥イカれてやがる
喧嘩を売る相手を‥間違えたかも‥
ジャン「がはっ!!!」ドサッ!!!
エルヴィン「ふむ‥もう戦えまい。素人の喧嘩自慢にしてはよく耐えた方だが‥」
身体中が腫れてやがる‥体格差があると言っても‥ここまで強かった奴はいなかった。攻撃力があるだけでなく空間の支配が異様に上手かった
全く‥反撃はおろか‥反応すら出来ていなかった。こっちは曲がりなりにも喧嘩慣れしていたのに
まさか‥このオッサン‥何か格闘技をしてやがるのか?‥明らかに戦い慣れしてやがるし
ゲルガー「」ジャラジャラ!!!!
エルヴィン「ふふ‥」
は?何をしてやがる?ゲルガーさんを‥あれは本物の手錠か?‥手錠と頑丈そうなロープでグルグルに拘束しやがった!?‥
ジャン「な、何をするつもりだ‥」モガッ!!!バッ!!!!
エルヴィン「悪いが君も拘束させてもらう。‥目隠しと猿轡だ‥」スチャ!!!
ジャン「やめ‥!!???」ジタバタ!!
エルヴィン「何故私が路地裏にわざわざ選んでやったと思う?」ガシッ!!!
俺を片腕で‥!?‥まさかゲルガーさんも片腕で持ち上げたのか?
俺だって重くはないが、それなりに背もあるし軽くはないぞ!?なんてパワーなんだ!!!
路地裏‥!‥ここには確かラブホが‥
いや、あり得ない‥だって‥そんなはずは‥
じゃあ‥
なんで俺はこうして‥俺たちは拘束されている‥
俺なら分かるはずだ‥現状を正しく認識しろ!!いや‥認識すればするほど‥絶望しかしないんだが
エルヴィン「宴の時間だ」ニヤリ
ーラブホ内部ー
ガシャン!!!ガシャン!!!
ゲルガー・ジャン「!」ベトオ!!!
エルヴィン「猿轡は外してやろう。念のために言っておくが、ここは特別な防音室だ。騒いだところで誰も助けには来ない」
防音室?‥ラブホにそんなものがあるのか?
いや、そもそも‥もっとあり得ない事がある
ジャン「ラブホに入るには‥形態にもよるが‥フロントを通る‥そもそも誰かに見られているだろ?」
エルヴィン「それはここの関係者は黙認している」
ゲルガー「黙認‥だと!?」
エルヴィン「私は基本的にはカツアゲにわざと引っ掛かるように誘っている。そして返り討ちにして金を奪い取る」
エルヴィン「それの一部をここのホテルに寄付している。だから黙認されている。つまり君たちには逃げる手段も対抗する力もないと言うわけだ」ニヤリ
は?‥何を‥言ってやがる?‥これは現実なのか?
夢ならば‥醒めてくれ!!こんなの‥悪夢じゃないか‥
エルヴィン「経緯上‥そして君たちの性格からして警察や仲間にこの事を相談はしづらい。私は安心して犯す事ができる」バッ!!!
ゲルガー「ひいっ!!や、やめ‥」ズボォ!!
犯す‥予測はしていたことだが、こうして明言されると‥絶望感が半端ないぜ
やめてくれ
まじで‥
誰か助けてくれ‥
ゲルガー「がああああっ!!!があっ!!!ぐおっ!!!」ブス!!ズボォ!!!
エルヴィン「ケツマンコ挿入は初めての経験かな?まぁ最初は痛いがじきに慣れる‥そして快感に変わるだろう!!!」ズボォ!!ズボォ!!!
ゲルガー「!!????、!!!???」ビクン!!!ビクン!!!ビクン!!!!
あのゲルガーさんが‥言葉にならない‥
謎の奇声を発している‥いったいどんな感覚なんだ?
どれほど長い時間‥が流れたのだろう
詳しくは思い出したくはない
だがあの後‥開発されまくった‥
解放はされたんだが
俺とゲルガーさんの自尊心は完全に崩壊した
どうやっても勝てない。喧嘩でも‥性的な事であっても‥男として完敗させられた挙句に‥好き放題身体を長時間に渡り弄ばれるというのは
想像を絶する‥苦痛と快楽を伴う
その快楽というのも嫌な快楽だ
もうアレを‥体験したくはない
だが天罰だったのだろうか?
確かに‥あのオッサンが誘った感じはあったし、実際にそう言っていたが
喧嘩を一方的に売ったのは俺たちだ
完全に俺たちが被害者ってわけではない
それ以来‥俺たちは‥より‥自分より弱い人間を襲うようになった
この世には絶対に自分の力では‥及ばない人間がいる。分かっていた事だが、そう言う人間に直接打ちのめされるというのは
俺のプライドをズタズタにするには十分だった
そうして俺は‥以前よりも迷走して行ったように思える。
現在‥それは悪化している
本当に腑抜けになってしまった
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- 4 : 2021/01/26(火) 22:45:45 :
- ジャン・キルシュタインは身長190
体重も身長相応の重さ
身体能力は極めて高く格闘技経験はないが、そこら辺の喧嘩自慢ならタイマンなら負けないくらいの強さを保有して居た
だが街の喧嘩自慢と言っても大半が口喧嘩だ
もちろん殴り合いまで発展する事はあるが、お互いに警察にバレるのはまずいという危機感とネットでその光景を拡散されれば将来的に響く
つまりはデジタルタトゥー
それに喧嘩というのはするモノではない
暴行罪、傷害罪にまで発展する上に
勝てば刑務所、負ければ病院
運が悪ければあの世行きとまで揶揄されていた
突然、競技として確立されて今なお進化している総合格闘技で実績を積み上げるのと
そこらへんの喧嘩自慢とでは次元がまるで違いすぎる
ならばそれなりに才能があるジャン・キルシュタインは何故総合格闘技の道に進まなかったのか?
単純な理由として自分では通用しないと諦めの境地に至っていたからである
190cmあるということは階級は必然的に大きめのところで試合が組まれるだろう
もちろん減量が得意であれば極限まで下の階級でできるだろう
現実においても例外的で極めて少数ではあるが、高身長であっても軽量級で試合をして実績を出す選手はいる
階級は体重
体格差のあるプロ同士が試合をすればそれはスポーツとしては成り立たなくなることが多い
ひと昔前のMMAとは訳が違うのだ
同じ階級でも身長差が20cm以上違う事はある
身長が高ければリーチが長いのでその方が有利に思われがちであるが
同階級ならば筋肉量の差で背の低いものが有利になるケースもある
だが
ジャンはそんな単純な問題ではなく
体格差の問題ではなく
格闘技の才能がないと感じていた
エルヴィン・スミスとの遭遇でそれを肌身に感じてしまったのだろう
アラサーくらいの大男に、2人がかりでも勝てなかったという事実は、彼のプライドを大きく傷つけて
彼の時間を止めた
だが、時間の経過と共に
この虚しい時間を終わらせようという意志が芽生え始めて居た
それは自分と同じ境遇にいる仲間を見たり
不屈の精神の持ち主であるアルミン・アルレルトに感化されたからだ
ジャン(‥俺はまだ20歳だ)スタスタ
ジャンは気づいて居た
あらゆるスポーツや習い事をやってきたが一番やりたい事は
総合格闘技であると
男ならば、女でも誰もが一度は生物としての
格闘技の強さを求めたことがあるだろう
人間ならば足の速さに憧れた時期は誰にでもあるだろう
その至極純粋な生物的な強さに対する欲求は、純粋な強さと前に進む原動力となり得る
彼は、少しばかり頭が良いばかりに
現実的に自分の、等身大の自分を観れるがために
消極的になってしまっていたのだ
ジャン(世間的にはバリバリ若い年齢だが、格闘技のエリートは小さい頃から強く‥実績を重ねてきた強者揃い)
ジャン(サラリーマンを辞めて‥ボクシングの世界チャンピオンにまで昇り詰めた人間もいる‥だがそれは類い稀な才能があったからだよな)
だが
前に進まなければ
始まらない
そしてやる気というのは、自分の本当に好きなことに関しては強くなる
やるべき事をやるのは当たり前
だが彼は当たり前の事すら出来ていなかったのだ
ジャン「格闘家は食べていける人は少ない‥掛け持ちで働いている人が多数‥」
ジャン「俺は世論に流されて‥周りに合わせて‥大学に来た‥大卒が有利になるのは間違いないが」
ジャン「ふっ‥もう少し‥進路に関して‥真剣に考えておくべきだったな」
人は失って初めて
その失ったモノの大切さに気づく
いや
知っているが、知らないフリをしていただけかもしれない。現実に直面するのは怖いから
逃げた方が楽だから
しかしいつまでも逃げられない
ジャン「すぅ‥ううう‥」ピタッ
ジャン「確かゲルガーさんの先輩に‥クラブのガードマンをやりながら格闘技をやってる人がいたな‥」
ジャン「‥俺もそこで働けるように‥お願いしてみるか‥」スタスタ
彼はまだこれから自分の身に起こる悲劇を知らない
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- 5 : 2021/01/26(火) 23:04:23 :
- ジャン「あれ?‥開いている??」ガチャ
ジャン・キルシュタインは先輩のゲルガーの家に行った。そこで格闘技をやってる先輩にコンタクトを取ってもらうためだ
ゲルガー「」ドクドク‥
ジャン「!?」ガタッ!!
ジャンは思わずその場で尻餅をついてしまった。人生で今まで嗅いだこともない異臭‥
そして辺り一面に広がっている血の海‥現実の世界では大抵の人間が遭遇することはない
場面に‥彼は直面してしまった
ジャン「ぐはっ!!!」オロロ!!!
その異様な光景に呑まれて、思わず嘔吐してしまう。それが経験したことない人の大半の反応だろう。
エルヴィン「ちょうど良かった‥こちらから出向く手間が省けた」
そこには全身血塗れの見覚えのある中年男性が佇んでいた
目の前の光景に目を奪われていたため、そちらに気づくのが遅れてしまったのだ
ジャン「あんた‥何を‥してやがる?」
分かっているが、つい質問してしまう
そうでないと頭の理解が追いつかない
彼は困惑して居た
エルヴィン「見れば分かるだろ?人を殺したのだよ?」スチャ
誰でも見たら分かる事を淡々と述べられた後‥
ジャンは彼の手に握られているナイフを目にする
もちろん血塗れである
ジャン「うおおおおお!!!!」バタバタ!!ダッ!!!
エルヴィン「!」
彼は絶叫してその場を後にする。動かなかったら、あのままその場で膠着してしまったら
恐らく彼はゲルガーと同じ末路を辿ることになっただろう
しかしジャンは走った。動くことができた。非常事態に正しい対応ができる人間というのは少ないものである
いや、正しい対応というより、彼の本能が今すぐこの場から逃げるように命令して
考えなしに走り去ってしまっただけかもしれない。だが結果論だがそれは正解だったのだ
不意を突かれたエルヴィンは少々呆気に取られていたが、すぐさま逃げたジャンの後を追うことにした
エルヴィン「‥」ダッ!!!ガタン!!!
通行人「ぎゃあ!!!」ドサッ!!!
エルヴィンは通行人と激しく衝突したが顔色一つ変えずに、ジャンの後を追う
当然、さっきのジャンの絶叫と今のエルヴィンの姿を目撃した人間は
警察に通報することにする
そして野次馬と化した人間は必死の形相で出てきた少年と血塗れの中年男性が出てきた家に
何があるのか、見に行くことになる
ジャン(逃げないと‥!!!とにかく‥交番だ!!)ダッ!!!!
ゲルガーの家のすぐ近くに交番があるのでジャンはそれを目指して大きく息切れをしながら走る
ただひたすらに
ジャン「!?」
しかし交番には滅多刺しにされている警察官複数人が床に血塗れで倒れていた
ジャンはその光景に絶望することになる
ジャン「まさか‥!?」
エルヴィン「ふぅ‥」スタスタ
ジャン「あ‥あぁ‥」
ジャンは後ろに後退りをする‥
エルヴィン「騒ぎになったら警察が駆け付けて来るからね‥だから周辺の警察官を先に殺しておいたんだよ」
エルヴィン「まぁ‥暫くしたら応援が来るだろう‥それまでには遊びは終わらせる」
ジャン「あんたの‥目的‥は?」
エルヴィン「君が知る必要はない‥」ブォォン!!!!
エルヴィンはナイフをジャンに目掛けて振り下ろした
しかしそのナイフはジャンには届かなかった
何故ならば
アルミン「」ガシャン!!!!
エルヴィン「ぐっ!!??」ドサッ!!!ガクンッ!!!
自転車に乗って勢いよくエルヴィンに衝突したからだ。彼の殺意は止められた
ジャン「あ、アルミン!?」
アルミン「乗るんだ!!!ジャン!!!」
ジャン「あ、あぁ!!!」バッ!!!
ジャンは素早くアルミンの自転車に跨る。
エルヴィン「待て‥」
エルヴィン「待て‥待てぇ!!!!」
アルミン「くっ!!!しっかり捕まっててくれぇ!!スピードを出すから!!!」ゴキゴキゴキッ!!!!
アルミンは全身でペダルを漕いでその場を後にする。
自転車で勢いよく衝突されたエルヴィンは暫く動かないでいた
エルヴィン(あぁ‥どうしてこうなった‥)
その場に蹲っていた、エルヴィンは今日起きた事を振り返っていた
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