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まほろばに燃えゆく

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  1. 1 : : 2020/12/30(水) 04:35:04
    ………………果てない空に風が吹くとき


    それは襲来の合図




    現世を離れた所にある世界


    いわゆる、"異世界"


    そんな世にも、人が生きている



    現世とは違う物、それは"戦い"である



    現世では、人は人と争う


    国際紛争、宗教戦争、テロリズム………………


    数えてはキリが無いが、人は基本的に人と争う


    ならば異世界では…?



    そうそう変わったものでは無い


    領地や誇り、罪を巡った人同士の争いは起こる


    ただ、それ以上に………………





    異世界"和風"ファンタジー「GUARDIAN」

    いざ、開幕!!
    ※別スレとの同時進行ですが
    相も変わらずカタツムリ更新で参ります
  2. 2 : : 2020/12/31(木) 18:03:54
    銀壱「………静かな………うん………静かだな」

    秀徳「そうだな………………静かだな」

    銀壱「いつも思うんだけどさ………………」

    秀徳「何を?」

    銀壱「このまま無風の日が続けばいいのにねぇ………………」

    秀徳「あぁ………そうだねぇ………………」




    "日ノ本"の国


    古くから"霊の玄関口"とされてきた、大陸端の島国である


    古い伝承によると、"霊の類は海からやってくる"とされており、この国では古くから崇拝の文化が根付いている




    だが実際、悪霊が襲来したのは海ではなく"大陸"からだった



    何故海ではなく大陸からなのか、それはまだ詳しく分かっていない



    そして、悪霊が訪れる時には、必ず冷たい風が吹く






    今日もまた………………




    銀壱「行くか」

    秀徳「おう」



    戦士は武器を取り、それぞれの里を護る



    守護者の1日が、今日も始まる
  3. 3 : : 2021/01/02(土) 11:05:22

    まほろばの里は、北には海が、南には平原が山地を挟み広がる場所に位置する


    北から南から悪霊が来襲するこの土地は、日ノ本の中でも特に生存競争が激しい里である


    その反面水産業が発達し、国内有数の漁港が存在する里でもある


    そのため、国府からは悪霊に対する重要な防衛拠点として重宝されており、里には有力な兵士が派遣される


    だがその派遣兵の数は他の重要拠点より少ない



    この里から生まれる生え抜きが、異彩を放つ実力を持つからである




    まほろばの里の民、菊は冷たい風を感じる


    つい一月ほど前にまほろばにやってきたばかりで、これ程まで頻繁に冷たい風が吹くのにまだ慣れていない


    菊「はわわわわ……………また悪霊が来てるぅぅ………」

    兵站管理所で働く彼女の仕事は、悪霊の来襲をいち早く察知し、"広報の鐘"を鳴らす事だ

    大急ぎで鐘まで走り、慌てながら3回叩く

    後は管理所大広間で守護者を待ちわびるだけだ


    菊「ううぅ……」


    銀壱「怖いか?」

    菊「ふぁっ!!」

    広間で震える菊に、銀壱が声をかける

    里に来てから緊張しっぱなしの菊を気にかけ、声をかけていくうちに懐かれ、菊にとっては数少ない友人となった

    菊「怖いですよぉ………前いた里ではここの3倍くらいは暇だったので………………」

    銀壱「ここでも暇な時は暇なのか………………」

    菊「鐘鳴らすのが仕事ですので………………でもっ!!」

    銀壱「ん?」

    菊「この里には…銀壱様を始めとした"四天王"がおりますし………他の兵士様たちも素晴らしい方々で………安心出来ます!!………少し」

    銀壱「少しでも安心出来るなら、それは心に余裕を持てている証拠だよ、頑張りな」

    菊「はい、もちろんです!だから…その……銀壱様、必ず生きて戻って下さいね………気楽に話せる、友人のようなお方がいなくなるのは辛いですから………」


    銀壱「もちろん、死ぬ気は全くない………安心して待ってなよ菊ちゃん」

    菊「はいっ!!」
  4. 4 : : 2021/02/03(水) 05:15:56
    里南方の高台

    銀壱「ノリ!敵はどんなだ?」シュタッ

    宣親「大群じゃないな………だがデカイ奴が数匹………」

    秀徳「デカイのか………また食堂の品書きが増える………」

    銀壱「食いしん坊、ヨダレを拭け」

    宣親「正人が先に行ってる、俺たちも行くぞ」シュビッ





    正人「3体目ェ!!」


    銀壱「やってるなこのせっかち野郎」

    正人「銀壱、遅いぞ!!お前等がチンタラしてる間にちょいデカの3匹片付けちまったい」

    銀壱「お前のその癖は治らないんか?一生モノかコノヤロー」

    正人「硬いこと言うなって〜」

    銀壱「お前この間そう言ってデカイやつに丸呑みされたの忘れたんかテメェ!!その後を考えやがれトンチンカンが!!」

    正人「丸呑みされたってお前等が腹カッ捌いてくれるだろうよ〜」


    秀徳「また喧嘩か………………」

    宣親「まあ、いつもの光景だ…見ろよ」


    眼前に見える山間道

    その奥から着々と近付く悪霊の集まり


    それを向かい撃つは………………


    宣親「おいでなすったぜ…構えろよ」

    二刀使いの韋駄天・宣親(のりちか)


    秀徳「甘露煮、味噌煮………………何が良いかな…」ニヤリ

    長身怪力な槍師・秀徳(ひでのり)


    正人「んま!!ちゃちゃっと終わらせちまおう!!」

    大鎌を操る遊撃手・正人(まさと)


    銀壱「そうだな………続きはまた後だ!!」

    居合抜き皆伝の刀使い・銀壱(ぎんいち)


    まほろばの番人

    その衣装の左肩には、"赤い烏"の刺繍



    "赤烏四天王(あかがらすしてんのう)"



    人々は、彼らをこう呼んだ………………

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Ryusei18Asuka

雷電(・-#)

@Ryusei18Asuka

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