このSSは性描写やグロテスクな表現を含みます。
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アルミン「この世から駆逐してやる‥上級国民を‥」
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- 1 : 2019/10/30(水) 20:32:58 :
- 「死亡事故起こしておいて現行犯逮捕されないのかよ?」
「は?前にバスの運転手が起こした時は逮捕されていたやん」
「逃走の恐れがない?言い訳が苦しすぎて草」
「あっれれ〜?憲法では国民は皆平等って書いてるのに〜?なんで一般人と扱いが違うんですか?」
「ロッド・レイスってあのレイス家の当主?」
「エルディア国内で1番権力持ってるレイス家のオヤジだよな」
「流石に車で13人も轢き殺しておいて、任意の捜査はおかしいだろ」
「どうせ起訴すらされないだろ。無罪になるってはっきりわかんだね」
「ほんと胸糞悪いわ。何がロッド・レイス氏だよ。容疑者って言えや」
アルミン「‥うわっ‥案の定ネットが荒れてるな‥」カチャカチャ
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- 2 : 2019/10/30(水) 20:38:24 :
- アルミン「それにしても警察の言い訳は見苦しいね‥」カチャカチャ
アルミン「逃走の恐れがないって‥小学生でも思いつくだろ‥もっとマシな言い訳は無いのかよ‥」カチャカチャ
アルミン「ロッド・レイス容疑者を逮捕する署名?‥へぇ‥もう6万人も署名してるんだ‥これからもっと増えるだろうな‥」カチャカチャ
アルミン「ロッド・レイスか‥」
僕の名前はアルミン・アルレルト
ただの一般人だ
僕の国エルディア国は憲法では国民は平等とされている
しかし、明らかに一般人とは待遇の違う人間が存在する
本来は無いはずの見えざる階級
「上級国民」と呼ばれる社会的地位の高い人間がいる
ちなみに上級国民はネットで造られた言葉で正式な言葉では無い
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- 3 : 2019/10/30(水) 20:40:53 :
- アルミン「はぁ‥よりによってレイス家の人間が‥」
レイス家とはエルディア国内で最高権力者であるロッド・レイスの血筋の者達の事
レイス家は上級国民の中でもさらに地位が高い
ロッド・レイスは車で13人も轢き殺したが
おそらく無罪になるだろう
そして僕はレイス家が嫌いだ
何故なら‥
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- 4 : 2019/10/30(水) 20:48:43 :
- ー翌日 レイス高等学校ー
ヒストリア「‥」スタスタ
ライナー「おはようございます!ヒストリア様!」
ヒストリア「相変わらず醜い顔してるわね」
ライナー「‥申し訳ありません」
ヒストリア「はっ‥もういいわ。これ待ちなさい」バッ
ライナー「はっ!仰せの通りに致します!」スタスタ
生徒複数「おはようございます!ヒストリア・レイス様!!」
ヒストリア「‥挨拶が済んだならさっさと私の為に働きなさい」
生徒複数「はっ!承知しました!!」
ヒストリア「ほんと‥使えないわね」
エレン 「なぁ‥アルミン」
アルミン「ん?」
エレン 「ヒストリアの奴‥いつもより不機嫌じゃねぇか?」
アルミン「そりゃ‥ね」
アルミン「昨日の事故の事が‥」
ヒストリア「そこ。何を突っ立っているの?」
エレン 「た、大変失礼しました!」
アルミン「すみません‥」
ヒストリア「さっさと教室に入りなさい」スタスタ
エレン 「はい!」
アルミン「行こう‥」
エレン 「ったく‥あいつ」
アルミン「エレン ‥聞こえたら困るから」
エレン 「分かってるけどよ‥」
ミカサ 「おはよう」スタスタ
アルミン「おはようミカサ 」
エレン 「おう!」
ミカサ 「どうしたの?」
ミカサ 「早く教室に行かないとヒストリアに怒られる」
エレン 「はっ‥もう手遅れだけどな」
ミカサ 「‥ならこれ以上怒られないようにするべき」
エレン 「はいはい‥」
アルミン「あはは‥行こうか2人とも‥」スタスタ
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- 5 : 2019/10/30(水) 20:53:18 :
- もう高校の名前で察しはついてる人も居ると思う
この高校はレイス家が管理している
そしてこの高校はクラスは全学年合わせて1つのクラスしかない
つまり僕ら40人しかこの高校にはいないのだ
クラスを支配しているのはロッド・レイスの娘であるヒストリア・レイス
ヒストリアの命令は絶対であり、逆らえば楽園送りになる
楽園とは強制収容所の事である
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- 6 : 2019/10/30(水) 20:56:49 :
- ちなみにエルディア国内の学校が全てこの感じでは無い
この高校だけが特殊なのだ
この高校が造られた目的は分からないが
敷地面積は広く設備も他の高校と比べると
かなり整っている
一応はエスカレーター式に大学生(レイス大学)になれる
全寮制の高校と大学である
言ってしまえば刑務所のようなものだ
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- 7 : 2019/10/30(水) 21:02:51 :
- ヒストリア「皆んな席についたわね?」
全員「はっ!!」
ヒストリア「‥そう。じゃあ授業を始めるわよ」
先生「は、はい!」
この学校の先生もヒストリアの言いなりである
ヒストリア「じゃあ。さっさと始めなさい」
ヒストリア「分かりづらい授業をしたら‥どうなるか分かってるわよね?」
先生「勿論です‥精進致します‥」
このようにレイス家が管理する学校はレイス家の人間が支配している
レイス家が管理している以外の学校は普通なのだが‥
現在、エルディア国内には13個レイス家の管理する高等学校及び大学が存在する
いずれも大きくて生徒が脱出するのは難しい
刑務所を参考に構造されたらしい
では、僕たちは望んで奴隷のような生活を選んだのか?
それは違う
僕らは中学生までは普通だった
きっかけはある1通の手紙だった
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- 8 : 2019/10/30(水) 21:12:08 :
- ー1ヶ月前ー
アルミン母「アルミン!あなた宛に手紙が届いてるわよ」
アルミン「手紙?」
「おめでとうございます!貴方は戦士に任命されました!」
アルミン「は?‥何だこれ?」
ドシュ!!
アルミン母「」バタリ
アルミン「母さん!?」
アルミン「何だ!?お前達は!?」
黒服「貴様が悪いんだぞ?この手紙は3日前には届いていたはずだ」
黒服「すぐにレイス高等学校に来なかった貴様が悪い。」
アルミン「な、何を言っているんだ!?ふざけるのもいい加減にしろよ!!」ダッ!
黒服「黙れ!!」バキッ!
アルミン「がはっ!?」ドサッ
黒服「まだ来てないのは貴様だけだぞ?」
アルミン「‥だから‥何の話だよ?」
黒服「貴様は戦士に任命されたのだ」
アルミン「‥戦士?」
黒服「そうだ。レイス高等学校とレイス大学。7年間学ぶことが許された。学費は全て無料」
黒服「国内ではレイス家の支配する学校は13校しかない。」
黒服「学校には40人のクラスが1つしかない。つまり1200人しか戦士はいないのだ」
アルミン「何を言っているんだ?‥そもそも殺人をしておいて‥許されると思っているのか?」
アルミン「この事は警察に報告させてもらうぞ」
黒服「それは無駄だ」
黒服「私は警察だ」
アルミン「は?」
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- 9 : 2019/10/30(水) 21:17:40 :
- アルミン「う、嘘をつくな!!」
黒服「本当だ」スッ
アルミン「警察手帳だと‥まさか‥そんなはずは」
黒服2「現実を見たまえアルレルト君。」
黒服「貴様が手紙を貰った日にレイス高等学校に来ていれば、貴様の母親は死ぬ事は無かった」
アルミン「だから!!手紙に気づいたのは今日だってー」ガシッ
黒服「ラチがあかん。もういい。来い!」ガシッ
アルミン「や、やめろ!誰か助けてー」ムグ
黒服2「もっとスマートに誘拐しろ。近隣住民にバレたら面倒だ」
黒服「バレたとしても、揉み消せばいい」ニヤリ
黒服2「まぁそうだな」ニヤリ
アルミン「な、なんだよ」フラッ
1ヶ月前
僕は強制的にこのレイス高等学校に連れてこられた
表向きは偏差値の高くて、ごく一部の限られた人間しか入れない学校‥
しかし、半ば強制的に連れて来られただけの生徒の集まり
僕のように凄惨な事件に巻き込まれた生徒も少なくない
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- 10 : 2019/10/30(水) 21:24:47 :
- ー現在 レイス高等学校 教室ー
ヒストリア「‥終わりね」
先生「そ、そうですか‥私の授業はいかがでしたか?」
ヒストリア「?」
ヒストリア「だから言ったじゃない?」
先生「え?」
ヒストリア「あなたは終わりだって」ニヤリ
ドシュ!!
全員「!?」
アルミン(またか‥)
ヒストリア「このゴミを排除して」
黒服複数「承知しました」サッ
能力のない先生は殺される
ヒストリアの側近兼ボディガードである黒服の男が複数いるため僕ら生徒も反抗できない
ヒストリア「次は体育の時間よ」
全員「は、はい!!」
ヒストリア「速やかに校庭に集合しなさい!!」
全員「了解しました!!!」ダッ!!!
遅れた生徒が1人でもいるとペナルティが課せられる
だから皆んな急いで校庭に行く
先生が殺されて‥初めの頃は泣き出したり、パニックになった生徒もいたが
もう慣れてしまった
そして僕ら生徒は何故か1人も殺されない
待遇は奴隷のようだが生かされている
何故かはわからない
ー校庭ー
ヒストリア「全員いるわね」
全員「はっ!!」
ヒストリア「それじゃ始めるわよ」ニヤリ
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- 11 : 2019/10/30(水) 21:35:33 :
- ヒストリア「その前に、今日は特別講師を呼んでいるわ」
アルミン(特別講師?‥そんなの初めてだぞ‥)
ロッド「」スタスタ
全員「!?」
ベルトルト(ロッド・レイス‥)
アニ(警察から任意の事情聴取を受けているとテレビでやっていたはず‥)
サシャ(どうして‥ここに来たんでしょうか?)
マルコ(嫌な予感がするね‥)
ロッド「諸君初めまして」
全員「はっ!!」
ロッド「ほぅ‥愚民のくせに挨拶がちゃんと出来るのか。」
ロッド「よく調教出来ているな。ヒストリア」
ヒストリア「当たり前でしょ」
ロッド「偉いぞ。さすがは私の娘だ」
ヒストリア「いいから‥早く話を進めなさいよ」
アルミン(‥馬鹿にしやがって‥今に見てろよ)
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- 12 : 2019/10/30(水) 21:44:21 :
- ロッド「諸君らは私がここにいる事を疑問に思っているだろう」
全員「‥」
ロッド「金だよ」ニヤリ
ロッド「エルディア国内の警察は金でレイス家が買収している」
ロッド「だから私はこの国で何をやっても許される。何をやっても私のやった事は正しいのだ」
ライナー(腐ってるな‥)
エレン (チビオヤジ‥いい気になりやがって‥)
ミカサ (こんなクズが支配してるエルディア国‥エルディアが滅亡するのはそう遠くないかも)
ロッド「いいか?お前ら愚民は支配されるだけの奴隷だ」
ロッド「お前らは私たちのためだけに存在する。ただそれだけの価値しかない」
アルミン(口調が変わってきたな‥やっと本性を現したなクズめ)
ロッド「私を逮捕するって署名があったが、それも無駄な努力だ」
ロッド「それどころかより警察の圧力も強くなるだろう」
ロッド「分かるか?私のような人間こそが上に立つのだ。そしてお前ら愚民は引き立て役に過ぎない」
ロッド「たった13人のゴミを轢き殺したくらいで何故私が罪に問われるのだ?」
ロッド「ふっははははは!!!」
全員「‥」
ロッド「おっと‥話が逸れてしまったな」
ロッド「私がわざわざこの豚小屋に来たのにはある理由がある」
アルミン(理由だと‥嫌な予感しかしないぞ)
ロッド「お前らの家族は全員楽園送りにしてやったよ」ニヤリ
全員「!?」
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- 13 : 2019/10/30(水) 21:53:03 :
- ロッド「光栄に思うがよい」
ロッド「お前らの家族はエルディア国の英霊となったのだ」ニヤリ
ユミル(英霊‥やっぱり殺されたのか?)
エレン 「このー」ガシッ
アルミン「エレン ‥耐えるんだ」
エレン 「くそっ‥」
ダズ「ふ、ふざけるな!!」
ロッド「んんん?」
ダズ「家族には手を出さないって約束だっただろ!!?」
ロッド「おいおいヒストリア‥躾のなってない奴がいるぞ?」
ヒストリア「ちっ‥」
ロッド「黙らせろ」
黒服「貴様!!ロッド様に無礼だぞ!!」ガシッ
ダズ「は、離せ!!!」ジタバタ
ロッド「大事な商品だ。やり過ぎて殺すなよ」
黒服「了解‥」ドゴォン
ダズ「ぐふっ‥」ドサッ
アルミン(商品?‥どういう事だ‥)
ロッド「お前ら弱者がどれだけ騒ごうが無駄だ」
ロッド「この国ではレイス家がルールなのだからな」ニヤリ
ヒストリア「もういいでしょ?そろそろ体育を始めたいんだけど」
ロッド「おーおーすまない。では引き続き頼むぞ」
ロッド「それにしてもお前には迷惑かけているな‥こんな臭い奴らと一緒にいればお前もストレスが溜まるだろ?」
ヒストリア「そんな事ないわよ。ここでの生活も楽しいわよ」
ヒストリア「人も殺せるしね」ニヤリ
ロッド「ふふ‥存分に楽しみなさい」
ヒストリア「おらっ!!!整列!!」
全員「ハッ!」ビシッ
ヒストリア「やっと体育を始めるわよ!!」
ヒストリア「腕立て伏せ用意!!」
全員「ハッ!!」バッ!!
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- 14 : 2019/10/30(水) 23:26:09 :
- 世の中は理不尽な事だらけだ
不条理は存在して、真面目な奴が損をする
そんな世界である
大きな流れに逆らうには勇気がいる
そして大抵は大きな流れに押し潰されてしまう
一般人が何かを変える事が出来るのは‥
多くの人間に協力してもらう必要がある
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- 15 : 2019/10/30(水) 23:28:12 :
- それから7年間
僕たちは何とか生き抜いた
結局あの学校で反乱を起こす者はいなかった
無理もない
完璧な管理体制と
狂った国のシステム
八方塞がりで逆転の兆しは無かった
そして僕たちは「商品」として売りに出された
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- 16 : 2019/10/30(水) 23:29:39 :
- レイス家は新しい事業として生物兵器の実験を行なっていたのだ
7年も学校で英才教育をしていたのは
生物兵器の実験に耐えられる人材の育成のため
僕ら1200人はレイス家の犠牲になった
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- 17 : 2019/10/30(水) 23:31:23 :
- その後
イノセンシオ家によってレイス家の不正は告発されて
レイス家は破産してエルディア国に平穏が訪れたかに思えた‥
しかし今度はレイス家に変わり、イノセンシオ家がエルディア国を支配するようになった
結局、上級国民は駆逐できなかった
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- 18 : 2019/10/30(水) 23:33:25 :
- と、思っていたが
マーレ大国による植民地化により
エルディア国の人間は全て奴隷化された
少し前まで上級国民と呼ばれていた人間も奴隷として扱われるようになった
このように負の連鎖は断ち切れない
人類がこの地上に生息する限り‥
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