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俺の最後の手紙

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  1. 1 : : 2019/05/21(火) 00:09:02
    同時進行で書いていきます

    この作品は僕の好きな作品を自分流に改造して書き換えた作品になっています


    ※注意
    ちゃんと本人様からは承諾を得て書いています

    最初に誰の作品かは教えません、誰の作品かそしてどの作品かも考えながら楽しんでいただけたらと思います

    感想期待コメは非常にありがたいですが、作品の途中で作者から感謝の気持ちを返すと楽しんで読んで頂いてる方の邪魔になる心配がありますので作品が完結した後にまとめて感謝の言葉を書かせていただきます

    この作品はシリアス作品となっていますので苦手な方はお避け下さい

    重要キャラが死にます、苦手な方はお逃げください

    ボクはしにましぇん、お逃げくださらないでください




    この注意事項が許容範囲の皆々様はよろしこお願いしやす


















    巨人がいなくなり世界に平和の時が訪れたある日。


    『エレン・イェーガーを死刑で罰せよ』


    ある朝刊に書かれていた一文を目にした。
    見間違えかと思い、朝刊を注意深く見ても内容はやはり俺が思った通りで





    『エレン・イェーガーを死刑で罰せよ』


    調査兵団に所属するエレン・イェーガーは巨人化する特殊な体質を得ている。
    平和になった世界で巨人になる能力は極めて危険であり、いつ我々に牙をむくかはわからない。
    彼の過去を調べてみると訓練兵時代も同期と多く衝突したものと調べがつき、彼の降っては低いものと判断される。
    このような人物が野に放たれているのは危険極まりない行為であって、許している現状がおかしいのではないだろうか。
    市民の皆様にも危険が迫る前に対処いただきたい。





    俺がどれほど危険な存在化が書かれていた。
    ふざけるな。
    吐き出しようもない怒りが込み上げてくる。
    俺がどれだけ平和のために身を粉にして動いたと思っている。
    お前らが壁の中でのうのうと暮らしていた時も、俺は死を覚悟しながら戦っていたんだ。
    そう叫んでやりたい気持ちになっていた。




    コンコン




    どこにもぶつけようがない怒りを抱いていた時に扉が叩かれた。
    ミカサかアルミンが訪ねてきたのかと扉を開けると、立っていたのは見知らぬ重装備で身を包んだ四人の男だった。



    「エレン・イェーガーだな。お前に逮捕状が出ている、一緒に来てもらうぞ」
    「はっ?」
    「先に言っておくが暴れない方が賢明だぞ。お前にも大切な人間はいるだろ?」



    唐突の事態に頭が真っ白になる俺に一人の兵士が脅しをかける。
    兵士は動かぬ俺を無視して腕に手錠をかける。
    なんで、なんでだよ。



    「行くぞ」



    報われない。
    俺は何のために戦ったんだろうかーーそんな気持ちを考えながら俺は兵士に連れ去られた。
  2. 2 : : 2019/05/21(火) 07:52:03
    期待です
  3. 3 : : 2019/05/22(水) 02:03:05
    「エレン・イェーガー、今日からここがお前の住まいだ。精々残りの時間を楽しむんだな」



    乱暴に連れられてきたのは掃除が行き届いていない地下牢だった。
    劇集がするとまでは言わないが、清潔な環境に慣れた俺の鼻にはきつい匂いが漂っていた。



    「飲食はこっちが決めた時間のみに渡す。それ以外の時間に要求するんじゃねぇぞ。それと牢屋の中にはトイレは存在しない。行きたい時は呼ぶのは許すが、頻繁に呼ぶようならトイレも時間を決めさせてもらうからそのつもりでいろ」



    それだけを言うと兵士達は薄汚れた牢屋から去っていく。
    去る寸前に『化け物同士仲良くしろよ』と嘲笑が混じった言葉を置いて、兵士達は牢を後にした。



    「な、なんだってんだよ……。俺は人類のために動いたはずじゃねぇのかよ」



    込み上げる憤り。
    最初は外の世界を目にする夢を叶えるため、そして母さんの仇を取るために訓練兵に志願した。
    人類の安寧を勝ち取るためなんて、崇高な一切持ってなかった。
    けれど、俺の夢は間接的に人類の安寧を得る道を切り開いた。
    決して感謝しろなんて言わない。俺も私利私欲のために戦ったんだ、感謝なんてもらう立場じゃない。
    だけど、罪人のように扱われる覚えはないはずだ。



    「なんでだよ……。俺の何が悪いって言うんだよ」



    巨人化する力か?
    俺もこんな力は求めてはいなかった。
    俺は必然か偶然か巨人の力を与えられただけのただの人間だ。
    なのにそんな力を得ただけで俺は殺されるのか?


    ーー憎い。
    俺をこんな目に合わせた親父が憎い。

    ーー憎い。
    人類が勝利した日は英雄扱いしたくせに、手を返して罪人扱いする人間が憎い。

    ーーそして、何よりも悲しかった。
    望まぬ力を振るった結果がこれだ。
    報われない。
    ただただ、報われない。
    俺は訓練を共にした仲間だった人をこの手で殺した。
    俺は巨人の力を受け入れてくれた人を見殺しにした。
    そうしてやっと掴めた平和だった。


    何の為に俺は何人もの人の死を見続けたんだ。
    巨人を駆逐して外の世界を見てーーそして、恐怖の世界で生きるためじゃないのか?
    なのに、人類にとっては俺も恐怖の対象だったわけか。



    「はははっ、馬鹿みたいだな」



    薄暗く静かな牢の中で俺の嗚咽だけが少しの間響いていた。

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著者情報
sikuyoro

ノアの箱風呂

@sikuyoro

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